オトーサンの2001年その1

ほのぼの映画批評

前口上

この映画批評は、映画そのものを楽しみ、
見る前後の暮しも楽しもうというものです。
今年も、映画三味で人生を心豊かに過ごしましょう。
DVDやビデオだって、いいでしょう。
劇場に負けないほど美しい画像が楽しめるのならば。
まして今年は、10年に一度といわれる映画の当たり年。
それに立ち会わずに人生終えるなんて、
どうしてそんな馬鹿なことを!といいたいくらいです。
そうだ、映画をみよう!
みんな、映画館に行こう!

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201 ショコラ
200 タイタンズを忘れない
199 追憶(DVD 1973)
198 ドッグ・ショウ!
197 トゥルー・ナイト(DVD 1995)
196 花様年華 195 タクシードライバー(DVD 1976) 194 トラフィック 193 メッセージ・イン・ア・ボトル(DVD 1999) 192 或る夜の出来事(DVD 1934)
191 チキンラン 190 ミッション・インポシブル(DVD 1996) 189 U.M.A./レイク・プラシッド(DVD 1999) 188 母の眠り(DVD 1967) 187 卒業(DVD 1967)
186 ペギースーの結婚(DVD 1986) 185 ザ・ハッカー(DVD 2000) 184 ザ・メキシカン 183 ジョーブラックをよろしく(DVD 1998)
182 陪審員(DVD 1996) 181 リーサル・ウエポン(DVD 1987) 180 郵便配達は2度ベルを鳴らす(DVD 1981) 179 俺たちに明日はない(DVD 1967) 178 スターリングラード 177 カッコーの巣の上で(DVD 1975)
176 戦火の勇気(DVD 1996) 175 アイ・ラブ・トラブル(DVD 1994) 174 グッドナイト・ムーン(DVD 1998) 173 ザ・ロック(DVD 1996) 172 青いドレスの女(DVD 1995)
171 あなたのために 170 ハンニバル 169 恋の骨折り損 168 スティング(DVD 1973) 167 あなたが寝てる間に(DVD 1995)
166 スピード2(DVD 1997) 165 ミート・ザ・ペアレンツ 164 恋は嵐のように(VTR 1999) 163 メリーに首ったけ(DVD 1988) 幕間2:アカデミー賞の結果
162 あの頃ペニー・レインと 161 グラン・ブルー(DVD 1988) 160 シン・レッド・ライン(DVD 1998) 159 フェイス/オフ(DVD 1997) 158 ザ・セル
157 ビジター(VTR 1998) 156 アウトブレイク(DVD 1995) 155 見出された時 154 シティ・オブ・エンジェル(DVD 1998) 153 プルーフ・オブ・ライフ
152 レインメーカー(VTR 1997) 151 証人保護(DVD 1999) 150 ペリカン文書(VTR 1993) 149 Snatch 148 小説家を見つけたら
147 小さな目撃者 146 ジキルとハイド(DVD 1996) 145 アラバマ物語(DVD 1962) 144 シー・デビル(DVD 1998) 143 モンタナの風に吹かれて(DVD 1998)
142 永遠のアフリカ(DVD 2000) 141 ユー・ゴット・メイル(VTR 1998) 140 偶然の恋人 139 バガー・ヴァンスの伝説 138 リービング・ラスベガス(VTR 1995)
137 シャイン(VTR 1996) 136 プリティ・ウーマン(VTR 1990) 135 セブン(VTR 1995) 134 陰謀のセオリー(VTR 1987) 133 ホテル・スプレンディッド
132 殺意の香り(VTR 1982) 131 愛がこわれるとき(VTR 1991) 130 キャスト・アウェイ 129 背信の行方 128 スピード(VTR 1994)
127 僕たちのアナ・バナナ 126 アンブレイカブル 幕間1:アカデミー賞レースのゆくへ 125 ザ・ウォッチャー 124 恋愛小説家(VTR 1997)
123 フィラデルフィア(VTR 1993) 122 リトル・ダンサー 121 ペイ・フォワード 120 クリムゾン・リバー 119 BROTHER
118 イングリッシュ・ペイシェント(VTR 1996) 117 欲望という名の電車(VTR 1951) 116 羊たちの沈黙(VTR 1991) 115 ハート・オブ・ウーマン 114 ことの終わり 113 ベニスで恋して 114 ことの終わり
112 ベニスに死す(VTR 1971) 111 初恋のきた道 110 ヤンヤン 夏の思い出 109 パリの確率
108 追撃者 107 ダイナソー 106 バトル・ロワイヤル 105 ゴースト(VTR 1990) 104 逃亡者(VTR 1993)


逃亡者

オトーサン、
喫茶店で、昼食。
元旦のスポーツ紙を読んでいたら、
ハリソン・フォード主演の「ホワット・ライズ・ビニース」に、
幽霊の出るシーンが3ケ所あるとありました。
年末にみましたが、まったく気付きませんでした。
「そんなシーン、あったかなあ」

オトーサン、
その後、腹ごなしの散歩に
10年ぶりに武蔵小山商店街を訪ねました。
元旦の商店街は、どこも、火の消えたようなもの。
「あそこなら、やってる店もあるだろう」
アーケードの両側に300メートル続く商店街。
まあ、庶民が好むリトル浅草。
森首相が訪問したので、有名になりました。
オトーサン、
600円の人形焼を買おうとして、
「森さんは、どれを買ったの?」
と女店員に聞きました。
答えは、一番大きい人形焼で2000円のもの。
「やっぱり、庶民じゃないんだ」
その証拠写真が店頭に飾ってありましたよ。

「おお、結構流行っている店もあるなあ」
いま流行りのブックオフが、元旦から営業していました。
時間つぶしにはもってこいです。
100円で4冊よりどりみどりというコーナーもあります。
早速、4冊買い求めます。
その後、何気なく、ビデオの安売りコーナーをみていたら、
「ハリソン・フォード」という文字が目に飛び込んできました。
「出たぁ」
オトーサン、
幽霊に出くわしたようにゾッとしました。
「さっき、ハリソン・フォードの記事読んだばっかりだ」
本当に、偶然ってあるものですね。

オトーサン、
早速、「逃亡者」の
ビデオを970円で買いました。
1993年の作品です。
定価を見ると、1万6000円となっています。
「昔は、ビデオが高かったんだなあ」
確か、ハリソン・フォードは、
妻を殺した容疑で必死になって逃亡する医師を熱演していました。
「かれを追う刑事、誰だっけなぁ」
パッケージに出たいました。
「ああそうだ、トミー・リー・ジョーンズだったんだ」
かれは、この作品でアカデミー助演男優賞をとったのです。

早速、自宅で上映。
劇場と違って、寝ながら見られるし、
明るいから、メモも取れます。
オトーサン、
この映画批評のために
面白い場面だけでもメモしておこうと思いました。
ところが、次々と場面が変わるので、
後で数えてみると、何と15ページにもなりましたよー。
すべて紹介すると、長くなるので、
以下は、要約ということで、ゴカンベンを。

ギブソン医師(ハリソン・フォード主演)は、
シカゴは、ミシガン湖畔の高級住宅地に住んでいます。
美しい妻とパーティから帰宅したところ、
暴漢に襲われ、格闘となりますが、妻は殺害されます。
死にゆく妻を抱き締めた血痕や
瀕死の妻が警察にかけた電話で呼んだギブソンという名前のせいで、
彼は、何と死刑を宣告されて、刑務所入り。

ハイウエイを護送車で4人の囚人と走っている最中に
事件と事故が起きました。
どさくさにまぎれて、ギブソンは逃亡。
しかし、すぐに
連邦保安官、敏腕のサム・ジェラード(トミー・リー・ジョーンズ助演)
に気付かれ、緊急手配の対象にされます。
包囲網は、多数の警官、ヘリ、警察犬が動員され、
壮絶な逃亡劇が展開されます。
あわや逮捕という寸前に、ギブソンは逃れてしまうのです。

かれは、やがてシカゴに舞いもどってきます。
警察に代わって、自分の手で犯人を捜査しよう。
それも、勤務していた病院へ。
同僚のリチャードに接触して、金を入手。
スラムに潜伏し、変装を繰り返して、捜査を開始します。
「犯人は義手だった」
と病院のパソコンで義手の該当者を探索。
数人にしぼりこみ、接触を試みます。
この接触場面でも、連邦保安官サムに執拗に追われて
間一発で逃れるのです。

やがて真犯人が判明しました。
何と、あのリチャードだったのです。
RDU−90という画期的な肝臓障害の特効薬で
大儲けしようとして、邪魔になったのがギブソンだった、
そこで、義手の男を使って、冤罪事件を演出したのです。

ギブソンは、
華やかなホテルに潜入し、
記念講演をしているリチャードを聴衆の前で告発、
逃げるリチャードを追って、ホテルの汚い洗濯室へ。
死闘が繰りひろげられます。

最後に、かれは逮捕されますが、
ギブソンの無罪を知った連邦保安官サムは、
護送車の中で、そっと手錠を外してやるのです。
「優しいねえ」とギブソン。
「内緒だぞ」とサム。
この瞬間、敵が味方に変わったのです。
オトーサン、感激しました。
「いい作品は、いつ見ても、いいものだなあ」

ビデオ・レンタルでいつでも見られますので、
お正月の馬鹿番組から逃亡したかったら、
「逃亡者」はいかがですか?
131分。
手に汗にぎるサスペンス・ドラマでした。


ゴースト

オトーサン、 「口直しに行こうや」と奥方にいます。 昨夜、奥方がジョナサンで注文したスパゲッティが 塩辛すぎて、食べられなかったからです。 (流石ジョナサン、ミスを認めて代金タダでした) 白金の「ラ・ボエーム」へ行きました。 白金といえば、田園調布や松涛と並ぶ高級住宅地。 ここの住民を、シロガネーゼといいます。 最近、ソニーエンタテイメント本社ができて、 デジタル族が増え、地下鉄駅もできて、 安くてオシャレなレストランやブッティクが急増中。 オトーサン、 鶏肉と青ねぎのスパゲッティ(950円)を食べてゴキゲン。 「ここのはおいしいわね」 奥方は、イカスミのスパゲッティ(1200円)にご満悦。 「店員も時給がとびきり高いせいか、キビキビしてるし、 店の内装もこってるよなあ。 あのでかいシャンデリア、ブロードウエイでみたオペラ座の怪人を思い出すな」 そう言って、奥方を笑わせました。 みると、奥方の歯も、あけた口も真っ黒! 「出たぁ!」 オペラ座の怪人みたいでした。 しばらく、動悸が... いつもは、外苑西通りを左に折れて、 目黒トンネルをぬけて帰宅しますが、 オトーサン、胸の動悸がおさまらないので、 暗いトンネルは、お化けが出そうな気がして敬遠。 「直進しようや」と提案します。 はじめての道を、しばらく走ります。 「この辺の住宅はすごいなあ」 「当り前でしょ、白金台ですもの」 「真正面の超高層ビル群、香港みたいだなあ」 「あらっ、恵比寿ガーデンプレスじゃないの」 前置きが長くなりましたが、 恵比寿ガーデンプレスのTSUTAYAで買った 中古ビデオが、この「ゴースト」だったのです。 GHOSTは、お化け、幽霊という意味ですよね。 新年早々縁起でもないタイトルですが、 これがまたまことによくできたラブストーリーだったのです。 NYのソーホー。 90年頃は、まだアーチストたちの街でした。 ウォルストリートに勤めるサムとアーチストのモリーが、 古いビルを改装しています。 同僚・カールも手伝ってくれます。 天井を壊して、モダンな家具や彫刻を配置すると、 ステキなお部屋に変わりました。 夜、ベッドで、ラブソングを聞きながら、キス。 そう、ふたりは同棲中なのです。 翌日の夜、「マクベス」を見に行った後、 事件が起こりました。 アパートの前の暗がりで、暴漢にサムが射殺されたのです。 「結婚しましょう」とモリーが提案し、 「愛してるわ」と続けます。 「ぼくも」 「ぼくもじゃなくて、愛してるってちゃんと言ってほしいの」 「だって、愛してるなんて、月並みじやないか」 そんな言葉を交わした直後ですから、 サムは死んでも死にきれません。 そこで、ゴーストになるのです。 さて、新米ゴーストのサム。 悲しみに打ち沈むモリーから離れません。 葬式の帰りには、アパートにもついて行きます。 ちょうど、犯人が侵入。あやうく暴行されそうになりますが、 サムの機転で何とか免れ、サムは犯人の後をつけて、居場所を突き止めます。 しかし、ゴーストの悲しさ、 モリーに危険が迫っていることを教えることがができないのです。 そんなある日、 サムは、ブロンクスのオンボロビルで霊媒師オダ・メイに出遭います。 インチキ霊媒師ですが、サムの言葉だけは聞くことができます。 「そうだ、オダ・メイに伝言させよう」 そこで、頼んだり、おだてたり、脅かしたりして、 ようやくモリーに電話でサムの警告を伝言させます。 アパートにも行ってもらいますが、 そんな見知らぬ黒人女の言葉をモリーが信じるはずもありません。 ようやくモリーが信じてくれて、 警察に届けますが、今度は警察がまるで相手にしません。 サムは、地下鉄で知り合ったゴーストの先輩から、 へそ下に念力をかけて物を動かす術を教わります。 おかげで、モリーに急接近する同僚・カールの邪魔をすることもできるようになりました。 カールの後をつけて、何と、あの暴漢とつるんでいたことが判明します。 犯行理由は、400万ドル横流しをサムにさとられそうになったため。 サムは、パソコンの画面を覗きこみ、 名儀はリタ・ミラー、口座番号は4869580であることを突きとめます。 カールの先手を打って、霊媒師オダ・メイをリタ・ミラーに仕立てて、 400万ドルを引き出し、ポンと寄付させてしまいます。 カールにしてみれば、さあ大変。 かれは狂暴になり、モリーを疑い、脅かし、金の隠し場所を探り当てようとします。 モリーを守るために、サムはあるとあらゆる手段をとります。 いろいろあって、事件は、ハッピーエンド。 サムは、安心して、まぶしい光につつまれて、 モリーの見守るなかを無事昇天していくのです。 「なかなか筋書きが面白かったなあ」 オトーサンが感心したのもムベなるかな、アカデミー賞オリジナル脚本賞受賞。 霊媒師を演じたウーピー・ゴールドバークも助演女優賞を受賞。 監督は、ジェリー・ザッカー。 終わる頃、ちょうど息子が帰宅しました。 サムがモリーに「ぼくの心は愛でいっぱいだ」というシーンを ちらっと興味深そうにみていました。 あるいは、彼女をくどくときの参考になったかもしれません。 そんなことで、題名は気味が悪いのですが、 後味はいい映画です。 レンタル・ビデオが、あれば見てください。


バトル・ロワイヤル

オトーサン、 テアトル蒲田に 「バトル・ロワイヤル」を見に行きました。 なんて、そんな辺鄙なところへ? とんでもない。 後で、お話しますが、ある想いがあってのことです。 オトーサン、 ついに、話題の映画、 15歳以下の少年、見るべからずと R-15に指定された映画「バトル・ロワイヤル」を見にいきました。 中学生が皆殺しになる映画と聞いております。 プログラムをのぞいて 「えっ?」と叫びます。 深作欣二監督は70歳になっていたのです。 出だしは、笑っちゃいました。 北野武演じるセンセイが教室に行くと、 黒板に、こう書いてあるのです。 「都合により本日の授業はお休みになります。3年B組生徒一同」 スゴスゴと教室を出ると、廊下で生徒の喧嘩に巻き込まれてケガ。 長引く不況。 失業者1000万人。 不登校児童80万人、荒れる教室を背景に制定されたのが、 「教育改革法」(通称BR法)でした。 3年B組の生徒たちは、修学旅行のバスで睡眠役を飲まされて、 目覚めると、離島の廃校にいます。 (離島のロケ地は八丈島、美しい自然がいっぱい) 全員がハイテク首輪つき。 おやっ、北野センセイが、スエット姿で入ってきました。 後ろに自衛隊員数人が、拳銃を構えて付き添っています。 教室の外には、武装ヘリのけたたましい轟音。 ものものしい軍事演習が同時に行われているようです。 ところが、それは思いちがい。 これからはじまる皆殺しの監視のためだったのです。 北野センセイは、物腰も言葉つきも TVでみるようにやさしいのですが、 生徒たちが騒ぎ出すと、 「ウルサイヨ」といってナイフを投げます。 見事、女子生徒の額に的中。 血が噴出して、床に死体がゴロリ。 42人が1人減って、41人へ。 「この首輪、何んだよ、ウッセイよ」 といった生徒に、北野センセイはいいます。 「監視カメラがついていますが、 最後に時間がくると、 爆発するようになっています。 そら、この通り」 首輪が爆発、その男子生徒の生首がすっとびます。 42人が2人減って、この時点で40人。 さすがに静かになった生徒に北野センセイはいいます。 「さあ、みなさん、いまからビデオをみましょうね」 ビデオが写されて、 美少女マンガにでてくるようなかわい子チャンが、 「ただいまから、ルールの説明をしまーす。 みんな静かに聞いてよね」 要するに、3日間、生徒たちが、 この離島で殺しあいをして、 生き残ったひとりだけが、帰宅できるという内容です。 6時間おきに、全島に設置されたスピーカーから、 北野センセイが、 これまでの死亡者の名前と生き残った生徒数を発表するのです。 さて、生徒たちが使う様々な武器や殺しの手法については、 例によって、省略しましょう。 オトーサン、 見終わって、 全編殺し合い、 血まみれの映画でしたが、 不思議に、さわやかさを感じました。 「頑張って生き残れよ」とか 「自衛隊ってこわいんだぞ」 というメッセージが確実に残るので、 15歳以下の青少年にも見せたいほどです。 だって 戦争映画とおもえば、 この程度の殺しあいなんて、チョロイものです。 深作欣二監督は1930年生まれで、第2次大戦中は、中学生。 友人の身体をタマよけにして助かったという体験もされているとか。 そして、生き残ってチンピラ愚連隊を長年描いてきました。 そんな巨匠・深作欣二監督にとっては、最近の17歳の事件なんて可愛いもの。 マスコミの若いエリートアンチャンたちが、 大騒ぎしてるけど、あんなの昔からあったよなあ。 様々な殺しを勉強してきた監督にとっては、 40人の生徒の殺し合いなんて、他愛のないこと。 この前の戦争じゃ、300万人は死んだ。 おい、チビども、本気になったら大人って恐いんだぞ。 観客がさぞかしビビるだろうなぁと、いろいろ工夫したそうです。 いわば、深作バイオレンス映画の集大成。 オトーサン、 見終わったあと、 蒲田東口KOBANの警官に場所をたづねました。 「たしか、蒲田に昔の松竹撮影所跡があったと聞いたけど」 教えられたのが、そこから見えるモダーンな高層ビル。 探しあるいて、ようやく区民ホールの地下へ。 「これかあ」 2メートル四方の模型がひとつあるだけです。 そばで、ケータイをもった女子高生3人が、煙草をふかしていました。 オトーサン、 説明書を読みます。 松竹キネマ蒲田撮影所は、1920年に発足しました。 敷地9000坪、当時としては最大級の撮影所でした。 ここは、「虹の都」「光の港」「キネマの天地」といわれました。 1936年に大船に移転するまでの間に、1200本もの映画が撮影されたのです。 松竹大船撮影所が閉鎖され、その跡地に鎌倉シネマ・ワールドが誕生しましたが、 経営不振で閉鎖されたため、この模型がここに1999年に寄贈されました。 時代は、非情な顔を見せるものですねえ。 深作欣二監督が「蒲田行進曲」を撮ったのが1982年、 それから数えても、もう20年近い年月が流れました。 オトーサンも、 時には、非情です。 「まあ、松竹なんかいらないよな。 おれは洋画専門だから ハリウッドさえあれば、いいかぁ」


ダイナソー

オトーサン、 ディズニー映画は、どうも苦手です。 だって、毎回、パターンが決まっていて、 ハッピーエンドになるからです。 でも、お前、水戸黄門、好きだろう。 助さん、格さん、こらしめておやりなさいとか、 この印籠が見えぬか?このお方を誰と心得る。 おそれ多くも、先の副将軍、水戸光圀公にあらせられるぞ。 控えおろう。毎度パターンが決まっているではないか。 オトーサン、反撃します。 でも、あれは、ほんわかムードじゃないだろう。 あったとしても、最初と最後だけで、あとはスリリング。 ところが、ディズニー映画は、恐いところもあるけれど、 客層を親子連れに絞っているだろう。 現実はそうではないだろうとワンシーン毎に言いたくなるよ。 そんなことで、 反論になったかどうかはともかく、 オトーサン、ディズニー映画はみないようにしています。 ところが、今回の映画は、お正月映画で立ち見の出るほどの大ヒットと聞きます。 なまじ、映画評論家を名乗っていると、見ないわけにはいきません。 義務、仕事、野暮用という感覚で、見にいくことになりました。 そうそう、もうひとつ。 見ない理由があります。 字幕版と吹き替え版と必ず2つあるのです。 後者は、字幕の漢字の読めない子供のために用意しているのですが、 こちらは、昼間のいい時間に優先的に上映されます。 ところが、大体において、この吹き替えがヘタ。 耳ざわりで、とても、聞いておれないのです。 オトーサン、 それでも、時間をつくって、字幕版を見にいきました、 1月も12日となると、もうお仕事の時期です。 映画館には人影もまばらで、カップルが1組のみ。 係員に聞くと、「でも、土日は混みます」とのことでした。 プログラムをみると、吹き替え版なら、 ショムニで売り出した、江角マキコさんが、 メスのイグアノドンの声で出演していたようです。 何か、ソンしたような気がしましたが、 声の出演だけでは、 江角さんのあの魅力的な長ーいおみ足を 拝めないわけですから、まるで、面白くも何ともないかも。 「まあ、いいとするか」 物語は,単純です。 そう、ディズニー映画のつまらなさは、この点にもあります。 恐竜の生んだ卵が、他の恐竜に食べられたり、踏みつぶされたりしたなかで、 奇跡的に助かって、キツネザルの一家に育てられます。 大きくなった恐竜・イグアノドンのアラダーくんは、サルの一家と大のなかよし。 密林から出て砂漠を移動するときは、背中にのせてあげます。 犬や猫が買主に気を許して、仰向けに寝っ転がることがありますが、 毛玉ぐらいしかない大きさのキツネザルたちと 恐竜がそんな格好で遊んだりするのです。 「恐竜って、可愛い」 そんな声が聞こえてきそうです。 オトーサン、ディズニー映画は、この点がキライなのです。 「いくら子供目当てにしろ、恐竜が可愛いはずないだろうが,,,。 だったら、恐をとって、ただの竜で宣伝しろよ」 巨大隕石が落ちてきます。 緑豊かな森は消え、水は蒸発して、湖は消滅。 見渡す大地は、一面の焼け野原へ。 アラダーくんとサルの一家は、 焼夷弾のように落ちてくる微小隕石の攻撃をさけながら、 必死に逃げまどいます。 危うく難を逃れて、おなじ種族のイグアナドンの群れに合流。 さまざまな困難を乗り越えて、生命の大地を目指します。 このストーリーは、まあまあ楽しめました。 アラダーくんと江角マキコさんが担当したイグアノドンのニーラとの恋の仕草も、 まあまあ納得できました。 オトーサンが この映画で、一番楽しんだのは、やはりCG画像のすばらしさ。 むかし、「ロスト・ワールド」で、 恐竜の群れが草原を疾駆するシーンが話題になりましたが、 もはや、あんなものは、こどものお絵描きというほど、技術は向上しています。 何しろ、ディズニーは、ハリウッドのロッキードの工場跡に新たにSFX工房を建設したのです。 これが、世界最高の水準です。 恐竜の動きと表情をリアルにするために、 最新のコンピュータ550台を駆使して、CDーROM7万枚の画像を合成したそうです。 コンピューター・カメラは、時速50kmで、300メートルを移動でき、 21メートルの上下動と360度の回転が可能だそうです。 ですから、恐竜のアラダーくんが見るのと同じ視点で、 落下してくる隕石が感じられ、襲ってくる肉食獣の息づかいも聞こえるのです。 オトーサン、 オトーサン、つぶやきます。 「また、ディズニーに上手に騙されてしまったなあ」 見終わったあと、感動もなにも残らないのが不思議です。 かといって、不愉快でもない。まあ、CG技術の進歩がみられてよかったという程度。 希薄化され、万人が一定の満足を得られるのがディズニーの世界。 どこか80点主義のカローラの世界に似ています。 ハイテク技術のかげに、ちらっと人間の顔がみえる程度、 ディズニーは宣伝上手です。 日経新聞には,半年かけて、恐竜では観客層を狭めるので、ドラマ性を強調。 半年かけてじっくりと宣伝したと書いてありました。 ホームページを覗いても、面白そうな画像は、みなカット。 「見ないと、ダメよ。ちゃんと、お金払って,画像は手にいれるなさい、 勝手にホームページにダイナソーの画像なんてとっちゃダメ」 そのために、きめこまかい防止策がほどこされております。 大衆相手で成功している会社って、みなそうですが、 計算ずくで、芯は、ものすごく冷たいのです。 敏感なひとなら、その点が分かってしまうと、ウンザリ。 オトーサン、 東京ディズニーランド(TDL)なんか、大キライ。 開業前に招待されて、家族5人で1回行ったきりです。 「そうそう、あの時、アグネス・チャン一家もいたっけ」 むかし、トヨタ時代、TDLのスポンサー企業にならないかと誘われて、 フロリダのディズニー・ワールドやロスのディズニーランドに視察に行ったことがあります。 「スペース・マウンテンは、最近できたばかりの施設ですが、トヨタにいかがですか」 大勢並んでいるのに、VIP待遇で、別の入口から入って体験しました。 暗闇のなかをジェットコースターが走りまわるというやつでした。 オトーサン、 こわくてこわくて、 ずうーと、目をつぶっていました。 今から思うと、絶叫マシンでも何でもなかったのですが、 恐かったのは事実だから仕方がありません。 やっと解放されて、「いかがですか」と聞かれましたが、 スペースも、マウンテンも見ていないから、答えようがありません。 そんなことで、この話しはお流れになりました。 「ディズニーに悪いことをした」 そんな罪の意識も、ディズニー映画を好かない理由になっているのです。 でも、この映画批評を読んで、誰か見にいってくださると助かります。 すこしは、罪ほろぼしになります。 そこで、まず、奥方にいいました。 「ねえ、ダイナソー、面白かったよ、もう一度、あの冒頭のシーンだけでも、 見ておきたいな。一緒に見にいかないか?」 答えは、明快でした。 「恐竜なんか見て、どうするのよ」 奥方は、NYの自然史博物館の4階で、 恐竜コ−ナーに付き合わされた不快感をまだ引きづっているようです。 「おかげで、お買い物の時間が減った」 恐竜は、6500万年前に死滅しましたが、 ディズニーのハイテク技術のおかげで、現代によみがえりました。 その余波で、オトーサン、奥方に過去の不愉快な記憶を蘇らせてしまったのです。 いまは、大事なときなのです。 ○○○○200の残金をいくら奥方にもってもらえるか交渉中なのです。 奥方は、ドル預金をして、110円が118円になって、 せっかく気が大きくなっているのに、 ダイナソ−のおかげで、それがダイナシーになってはねえ。


追撃者

オトーサン、 シルベスター・スタローンが大好きであります。 あの「ロッキー」、よかったですねえ。 はじめてみたのは1976年ですから、 もう24年前になりますか...。 4回戦ボーイのロッキーに世界ヘビー級チャンピオンと 対戦する機会がやってきました。 オトーサン、思わず、 「ガンバレ、ロッキー! オレががついてるぞ、やっつけろ、ぶちのめせ!」 なーんて、叫んでしまいましたよー。 ロッキーの死闘に熱狂したのは、 全世界の下積みのひとたちでした。 映画が大ヒットして、スタローンは、一躍スターになって アメリカン・ドリームを体現しました。 ロッキーの続編は、1990年の5作目まで作られました。 あの頃はよかった。 誰もが、頑張りさえすれば、人生が明るくなると錯覚していたのです。 そんなはずはないのにねえ。 そして、10年の歳月が流れて...、 スタローンの顎髭にも、白いものが混じっております。 挫折し、よぼよぼになったひとが多いなかで、 このスタローン、 まだまだ、元気なんだなあ。 喧嘩しても、強いんだなあ。 チンピラのような肩をそびやかした歩き方も変わっていないのです。 ハングリー精神は、依然として失っていないのです。 さて、 この映画でのスタローンの役は、金融調整業者。 「何それ?はじめて聞いたわ」 これは死んだ弟のひとり娘に、 「お仕事は何をなさってらっしゃるの?」と聞かれて、 とっさに自分を飾った言葉。 実は、スタローン、ラスベガスのマフィアの手下で、 荒っぽい手口で、金の取りたてをしているチンピラでした。 そんなかれに、 シアトルでまじめに働いてきた弟が 死んだという知らせが飛びこんできます。 もう5年も会っていない弟ではありますが、 それだけに葬式だけは出てやりたいと思います。 マフィアのボスからは、忙しいから職場放棄はダメ、 どうしても行きたいのなら、飛行機でとんぼ返りをせよと指示されます。 でも、かれは大の飛行機ギライ。指示を無視してシアトルまで、汽車で行きます。 車窓を流れる広漠たる風景が、かれの心のなかにある深い闇を象徴しています。 心に刺青あり。 かれは、雨に打たれたまま、少し離れたところで、葬式に参列します。 やがて、弟の妻が近づいてきて、傘を差しかけることもなく、彼をなじります。 「今頃、何でやってきたのよ」 短い会話のなかで、死亡原因は飲酒運転での事故死と漏らします。 娘にも会います。 「おうとうさんは、お酒を飲んで運転するひとじゃなかったわ」 そのひとことで、弟の死因への疑惑が芽生えます。 かれは、マフィアのボスの情婦 (実はいい仲になっているのですが) に電話して、滞在が長引くと伝え、いますぐ逃げ出してこいと命じます。 でも、聞き入れてくれません。 おまけに、情事が発覚、激怒したボスは殺ろし屋をシアトルに送りこんできます。 弟が働いていたバーの経営者とは、むかしなじみ。 かれは、半ば懇願、半ば脅迫して、店の監視カメラのテープを借ります。 そこに出ている人物を片っぱしから訪ねて、真相に迫っていきます。 そこで浮かびあがってきた真相は.... 例のとおり、この辺で粗筋紹介は打ち切りますが、 この映画の見所は、何といっても脇役陣の演技の見事さ。 とりわけ、バーの経営者を演じたマイケル・ケインの渋いこと。 マイケル・ケインといえば、 「サイダーハウス・ルール」(1999)でアカデミー助演男優賞に輝いた名優。 この「追撃者」、実はイギリス映画「狙撃者」(1971)のリメイクなのですが、 当時、主役を演じたそうです。 弟の娘を演じたレイチェル・リー・クック、 鼻ピアスをした影のある少女役を見事に演じきっていました。 ビルゲーツを思わせる若きベンチャー企業の帝王には、アラン・カミング。 「タイタス」(2000)で、お目にかかったばかり。 神経症患者みたいな風貌ですが、若者特有の感情の起伏を演じさせたら天下一品です。 舞台を前作のロンドンからシアトルに変えたのも成功しました。 坂の多い街なので、カーチェイスのシーンが華やかになります。 オトーサン、シアトル観光を楽しみましたが、 「あっ、あそこ、この前、おれたちが泊まったヒルトンホテルの 手前の急坂じゃないか。あそこ、旅行鞄もって登るの大変だった」 何でも、ロケ地がニューヨークばかりなので、シアトルにしたそうです。 音楽も、アップテンポで、ビートが効いていて、 まるでロッキーのテーマ音楽みたいでした。 オトーサン、 見終わってトイレへ駆けこみむと、行列。 それも年寄りばかり。それも、お金とは無縁なカンジのひとばかり。 「ふーん、これが、ロッキーのフアンたちなんだ」 オトーサン、 もう4年前になりますか、 会社を辞めた記念に、アメリカ旅行をしました。 高台にあるフイラデルフィア図書館にも行って、 ロッキーが練習のために駆け登った長い階段を見にいきました。 おれの人生もこれからが本番だ、勢い込んで駆け登ったりしました。 あの頃と較べると、確実に体力が落ちています。 だって、階段の登り降りが、きついんだもの。 すぐ、息切れするんだもの。 オトーサン、 心の闇の深さは、スタローン並みのつもりですが、 体力のほうは、まるで較べものにならないようです。 オトーサン、宣言いたします。 「ヨーシ、明日から毎朝の神社の階段上りを再開するぞ」 でも、明日は大雪が降るというし、初日からつまづきそうです。 どこか近所にロッキー神社ができれば、 大雪が降ろうと、雹が降ろうと、参拝するのでしょうが...。


パリの確率

オトーサン、 パリと書いてあると、 ちょっと立ち止まるクセがあります。 昨年秋に行ったばっかりなのに、 もう「パリの確率」のタイトルに目がいきます。 でも、初恋とパリとくらべたら、初恋の勝ち。 そんなわけで、「初恋のきた道」を見にいきました。 すこし出遅れて、時間ギリギリに到着。 8×5列=40席のミニシアターで、お客はたったの5人。 おばさん2人連れと若いカップル、そしてオトーサン。 もう少しひとが集まってから上映するのかなあと思っていたら、 この部屋では「パリの確率」を上映するとか、 「初恋のきた道」は、別の部屋でもう上映中でした。 シネコンって、こういう面では不便です。 係員も不親切です。 チョーヒマそうにしてるのに、案内も何もしないんだもの。 オトーサン、平成の水戸黄門として、 係員の★印も公開してやろうかと思ったほどです。 でも、これって、イジワルジイサンかも。 映画の冒頭のシーンは、 安手のSF映画。スターウォーズのマネ。 「つまんねえの」 ガマンしてつきあっていると、 そのTVの映像をパチンと消したのは、 上半身ハダカ、パンツいっちょうの独身男。 今度は、卵焼きをつくったりする朝食の支度の模様を延々と。 「つまんねえの」 友人から電話がかかってきて、パーティに来ないか? お次は、あるマンションでのパーティ風景。 若者たちが次々と奇抜なかっこうで集まってきます。 「それにしても、あちらのひとは、 ギュウギュウ満員のパーティが好きだなあ」 今回、とくに盛りあがっているのは、 明日で21世紀を迎えようという特別の大晦日だからです。 酒と音楽と煙草の煙。 うるさいこと、うるさいこと。 カウントダウンがはじまって、うるささは、頂点に達します。 主人公のアルチュールくんは、恋人と静かなトイレへと避難します。 キスしているうちに、 それ、若いもんは、サカリのついた犬みたいなもの。 「ねえ、21世紀のはじめに、あなたの子供をみもごりたいわ」 なんて恋人にいわれてしまいます。 でも、アルチュールくん、 パートで、たいした稼ぎもないし、 パリは家賃が東京以上に高いから、子供が生まれたら暮していけません。 それに、自分がパパになるなんて、想像したこともありません。 不況、環境汚染、戦争や暴力.... そんな明日に向けて、子供を送り出すのは、 はたして、いかがなものでしょうか。 アルチュールくんのナニは、急速にしぼむのであります。 で、気を悪くした彼女が去っていって、 アルチュールくん、ションベンをします。 あの音って、わびしいですよねえ。 でも、ああ、生きているんだという妙な安心感もあります。 でも、このときは、なぜか上から砂がこぼれてくるので、 安心などしておられません。 アルチュールくん、 どうせ何もやることはないので、原因追求。 天井板をはずして、上の階によじ登ります。 そして、マンションの窓から外を覗くと、そこはアラブの世界。 どういうわけか、2070年のパリは、アラブの砂漠の町に変わっていたのです。 さて、 例によって粗筋は、後略。 でも、どうってこたぁないのです。 だって、監督のセドリック・クラピッシュさんは、 未来は、パラダイスでもなければ、カタストロフィでもない という立場だからであります。 それじゃあ、映画にならないだろうと思いますが、 オとーサン、 本心では、彼のいう通りだと思います。 だって、もう21世紀ですよ。 まだ森首相がいるし、バブル後遺症もなくなっていないし、 構造改革なんて遅々として進んでいないし...、 21世紀といったって、 20世紀と、まるで、おんなじ。 それにしても、 40年ぶりにお会いした ジャン・ポール・ベルモンド。 この映画では、アルチュールくんの生んだ子供役の老人を演じています。 「お前、いま何言った?子供役の老人?」 そうなのです。 2070年には、アルチュールくんの子供は70歳になる勘定。 ジャン!ポール!ベルモンド! 「勝手にしやがれ」(1959年)のあの不良青年が いいオジイサンになっているではありませんか。 オトーサンとおなじように白髪、すこし肥って、動きが鈍重になっています。 「時よ、とまれ」 老化だけは、止まらないようです。 最後に、ここだけのお話し。 このHPに載っている「青春時代」の 主人公の名前は、○○○、 ライバルの名前は、×××でしたよね。 オトーサンが書いたのは、1959年ですから、 当然、「勝手にしやがれ」の影響を受けています。 おヒマなかたは、アルチュールのように原因を追求してみてください、 でも、オトーサンの砂粒は、 未来からではなく、過去からくるのです。 もう未来が、そうたいしたものではないと分ったのですから、 過去を探検してみませんか。 「21世紀は。日本の世紀だ」 なんていったエライひともいましたが、大外れ。 未来は、あてはずれになりがちですが、 その点、過去は裏切ることがないから、安心です。 若い時の記録を残すって、大事です。 オトーサン、若い頃から書きはじめ、 最近では、「上書き保存」をマスターしたので、 いつでも青春時代を呼び出せるようになったのです。


ヤンヤン、夏の思い出

オトーサン、 相当、ボケが進んでいます。 昨日は、同じ映画館で部屋を間違えましたが、 今日は、何と、別の映画館に行ってしまいました。 上映時間が迫っているので、あせりました。 おまけに招待券をもっていると思って映画館の6階に直行。 ところが、これも思いちがい。 別の映画館だけで通用するものでした。 「お客様、ここでは使えません」 オトーサン、 絶対絶命のピンチです。 いまから1階の切符売り場にもどれば、 映画の冒頭シーンを見逃す羽目になります。 かといって、2時間待つのも、どうかと思うし...。 そこで、受付嬢に頼みこんで、やっと入場できました。 1100円払ったとはいえ、いわば、顔パス。 長いあいだ、たくさんの映画をみてきましたが、 こんなことは、はじめてです。 人生って、 こんな風に はじめてのことが起きるので、 こたえられないのです。 受付嬢の山田花栄さん、ありがとう。 さて、この作品のエドワード・ヤン監督は、 1947年に上海に生まれ、49年に台北に移住したひと。 いわば内戦で故郷を追われたデラシネ(根無し草)。 米国に留学し、映画づくりを学んで、グローバルな視野も身につけました。 帰国後して、雌伏8年、89年に自主製作会社を設立しました。 低予算でどうやったら、 ハリウッドの資金にものをいわせた映画を超えることができるか、 それを模索してきました。 物語の紹介は、 今回はじめてですが、 インターネットの映画案内にまかせましょう。 「8歳のヤンヤンは、優しい祖母、コンピュータ会社を 経営する父NJ、母ミンミン、高校生の姉のティンティンと 台北のマンションで何不自由なく暮らしている。 ところが、叔父の結婚式を境に一家に様々なトラブルが起こり始める。 祖母は脳卒中で昏睡状態に陥り、 そのため母は新興宗教に救いを求めるようになる。 父の会社は倒産の危機にみまわれ、窮地に立たされる。 姉は隣家の少女のボーイフレンドから手紙を預かったのがきっかけで 彼とつきあうようになる」 題名も地味、物語りも平凡なもの。 それが雪の結晶のようにキラキラ輝くのはどうしてでしょう? それは、何といってもヤン監督が、 アーチストに不可欠な「末期の眼」をもっていることです。 雪の結晶はすぐ溶けてなくなるから、美しいのです。 ひとの一生もはかないもの。 そう思うと、どんなひとでも、いとおしいくなるではありませんか。 オトーサン、まず、出演者が、 みな好演していたのに驚きました。 ヤン監督は、ドキュメンタリー作家ですが、 低予算で苦労するなかで、この作品で、 出演者の交流から起きる化学変化を大事にするやりかたに挑戦して、 成功したと言っていますが、その通りです。 ヤンヤン役のジョナサン・チャン、 多感な年齢の姉の役は、ケリー・リー、 いずれも、新人ですが、はまり役。 父親のNJ役のウー・ニエンジェン、エレン・ジンは、 台湾の有名人で、脚本家、俳優、トークショウの司会者。 監督が頭に描いて、脚本を書いただけあって、 中年に差しかかったビジネスマンの陰影を見事に出していました。 イッセー尾形さんが 日本人の実業家・大田さんを演じていました。 これが地なのか、演技なのか、うまいんだなあ。 かれは、新分野への投資をしぶるNJに 「はじめてのことって、不安ですよねえ。 でも、こう考えてみたらどうですか。 毎朝起きるでしょう、そうすると、何かしら新しいことが起きるのです。 あなたは、だから、はじめてのことのベテランでしょ」 と言っているところで、妙に感動しました。 「その通りだ」 でも、こんなことをいうひともいるかもしれません。 「あたしの人生、変化なんかないわ。毎日が毎日の繰り返し...」 でも、この映画をみると、きっと、考えが変わります。 エドワード・ヤン監督のように、 自由なとらわれない心になって、 世界をみれば、何かしら変わったことが起きています。 例えば、満員電車で違うひとに乗り合わせるとか、 雲の流れる方向がちがうとか、 毎日、起きることがいいことか、 あるいは悪いことか、それは分かりませんが、 何かが毎日起きていることは間違いありません。 それをじっと観察したうえで、行動すれば、 人生を悩まないで、案外単純に、生きていけるのではないでしょうか。 オトーサン、 才能があれば、 お金がなくても、 すばらしい映画ができるのだなあと感動しました。 2時間53分の長さでしたが、 人生を味わっているような気がして、 あきるということがありませんでした。 カンヌ映画祭では、観客がみな泣いたとか。 いいものは、いい。 第53回カンヌ映画祭監督賞受賞も当然です。


初恋のきた道

オトーサン、 ようやく念願の映画を見られました。 まるで、初恋のひとと再会したみたいです。 ちょっとオーバーかー。 ながい間、この映画の案内文をみて 「よさそうだなあ」と思っていました。 「移ろいゆく季節の中で“食”が伝え育む人間の絆。 都会からやってきた青年に少女はお料理をつくる。 言葉にできない想いをこめて。 青い小花の碗だけが恋人達の気持ちを知っている」 しかも、この映画が 第50回ベルリン国際映画祭銀熊賞を 受賞したと書いてあります。 チャン・イーモウ監督の経歴をみました。 文化大革命の混乱で青春期の10年を台無しにされ、 27歳になって、ようやく北京電影学院撮影学科に入学。 怒りをぶつけるように、映画づくりに邁進したとあります。 処女作「紅いコーリャン」1987で ベルリン映画祭金熊賞 「菊豆」1990は アカデミー外国語映画賞ノミネート 「紅夢」1991は アカデミー外国語映画賞ノミネート、 またヴェネツィア映画祭銀獅子賞受賞 「秋菊の物語」1992で、 ついに金獅子賞を獲得。 最近は、ハリウッドに進出して 「あの子を探して」1999で、2度目の金獅子賞。 まるで、昇竜のような活躍ぶりです。 隣国の眠れる獅子が眼をさましたとあっては、 見に行かないわけにはいきません。 さて、 冒頭のシーンは、モノクロ。 ここも、紹介文が見事なので、引用しましょう。 「華北の美しい村。 都会で働く青年ルオ・ユーシェン (スン・ホンレイ)は、 父の訃報を聞いてこの村に戻ってきた。 母(チャオ・ユエリン)は、 伝統の葬儀をすると言って周囲を困らせる。 石のように頑なな母の真意とは? その様子を見ながら息子は村の伝説となった 父母の恋物語を思い出していた...」 オトーサン、 この母親が、父の勤めていた学校の前で 2日間も身動きもせず、 息子の帰りを待っていたというシーンに早くも涙。 だって、オトーサンの老母そっくりなんだもの。 頑張り屋で、家族思い。 それが人生のすべて。 そんな女性たちが 働きバチのオトーサンたちを育ててきたのです。 そして、日本の高度成長を築いてきたのです。 でも、今となっては、 あの血のにじむような努力って、 一体何だったのだろう。 3回くらい泣くと、 一転して あかるい色彩まぶしい画面に変わります。 ここも、見事な紹介文を引用しましょう。 「都会からやってきた若い教師ルオ・チャンユー (チェン・ハオ)に恋して、 その想いを伝えようとする18歳の少女 チャオ・ディ(チャン・ツィイー)。 手作りの料理の数々に込めた少女の恋心は、 やがて彼のもとへと届くのだが、 時代の波「文革」が押し寄せ二人は離れ離れに。 少女は町へと続く一本道で、 来る日も来る日も愛する人を待ち続ける。 果たして二人の恋の行方は? そして、その二人の一途な想いが 様々な人々の人生を切り拓いたことが 母があれほどこだわった葬儀の日に明らかになり...」 オトーサン、 18歳の美少女チャン・ツィイーに、 どこかで会ったことがあるなと思いました。 そうそう、昨年みた 「グリーン・ディスティニー」の女武術家でした。 でも、あの映画よりも、この映画のほうが、 役柄のせいもあるかもしれませんが、 チャン・ツィイーはずっとピチピチしたナイーブさがよいのです。 なぜかというと、 公開の順番が後先になってしまったからです。 彼女は、もう大学4年生、 芸能界ずれしてきてしまっているのです。 だれでも、運命的な出会いって一度くらいあるでしょうが、 これだけ激しく燃える初恋をストレートに描かれると、 オトーサン、もう涙、涙。 全部で10回は泣きました。これ新記録です。 上映時間1時間28分。 でも、心のなかの上映時間は、もっと長くなるでしょう。


ベニスに死す

オトーサン 若い頃、ドイツの文豪、トーマス・マンの 「トニオクレーゲル」 「魔の山」 「ヴェニスに死す」などを愛読していました。 その頃、多感だった青年は、いつかはヴェニスへ行きたいと思いました。 でも、外国旅行なんてハワイだって、夢のまた夢。 「憧れのハワイ航路」なんていう歌が流行していた頃です。 しかし、 日本も豊かになって、外貨たっぷり。 海外旅行を政府が解禁にしました。 それでも、働きバチのオトーサンたちは、カゴの鳥。 連続休暇がとれなかったのです。 もう何年前になるでしょうか、 10年前かなあ、 オトーサンは、願いがかなって、イタリア旅行に行き、 ローマ、フィレンツェ、ミラノ、そしてヴェニスと周遊。 ついに、憧れのヴェニスへ。 「おお、これがあのヨーロッパの応接間と ナポレオンが賛嘆したサンマルコ広場か」 広場の鳩を横切って、カフェ・フローレンスへ。 ここでコーヒーを飲むのも、課題のひとつでした。 ゴンドラにのって、ゴンドリエの歌声を堪能しました。 運河といっても、大体は細くて迷路。 いくつも橋がかかっていますから、 写真を撮ろうとして、立ったら危険です。 ゴツン。 やがて、大運河に出ます。 前方には、かの有名なリアルト橋。 集まってきた何隻ものゴンドラの漕ぎ手、 ゴンドリエたちが声をそろえて、 イタリア民謡の数々をろうろうと唄いはじめます。 水面に、運河に接するホテルの明かりがこぼれ、月影はさやか。 夜の散歩に出てきた観光客、 着飾った貴婦人たちや愛らしい子供たちが びっしりと、運河のまわりをとりかこんで、 ヴェニス歌劇場といった雰囲気になります。 「サンタ〜 ル、チア」 ゴンドリエが唄い収めると、大観衆の拍手喝采。 オトーサン、身体が震えるほど、感動したものです。 「ああ、こんな短い滞在ではなく、ヴェニスで暮してみたい」 という思いが芽生えました。 そして、この映画、ルキノ・ヴィスコンティの映画をみたら、 一層その思いが強くなりました。 この映画のビデオ たまたま繁華街のレコード店で、 980円で安売りしていました。 「ヴィスコンティが980円というこたぁないだろう」 ワインでいえば、ロマネ・コンティを1000円で売っているもの。 「そんな説明じゃ、かえって分からないよ」 「じゃ、クワタくんのサイン入りのTSUNAMIのCDが1000円」 「買った!」 そういうわけで、早速、自宅で観賞。 オトーサン、 あまりに華麗、あまりにも狂おしい映像美に酔いしれました。 ビデオのカバーに推薦文。 あの淀川長治さんです。 「愛の何たるかを知る幸せと不幸。 愛は人間の全身を心こめ幸せに導き、 そして愛がまた人間を底しれない不幸へと落とし入れる。 何故か。 ヴィスコンティ描くこのヴェニスに死すは 文豪トーマス・マンの名著なるも ヴィスコンティはこれを、 まぎれなくヴィスコンティの映画に塗りあげた。 愛に区別があるのであろうか。 その美の美しさに酔うためには 相手が男性であれ、女性であれ許されるべきであるはずだ。 有名なる作曲家が、 はからずも見た美少年タージオに魂うばわれたのは、 そのあまりの美しさであった。 しかも当の少年すら自分をみつめ自分を追う男性 それも老いを感じる彼を冷たくあしらった。 少年にはこの愛、この恋は、わかるわけはなく、 老人は半ば発狂して息絶えた。 この名作を涙あふらせてみていただきたい。 彼、全作品中でのベストワンと申せるこのヴィスコンティ映画美術!」 オトーサン、この推薦文をやや批判的に読みます。 「ほんとかなあ。いつも長治さん、オーバーだからな」 「同性愛、気持悪い」 「ヴィスコンティのベスト・ワンは、 何といったって、山猫(1963)だろう。 カンヌ映画祭でグランプリを取ったし、 世界の映画ベスト10のなかに入るといわれているし...」 しかし、 オトーサン、 冒頭のシーンから魅了されました。 ボウォーと汽笛を鳴らし、煙がたなびき、 それが薄れていくと、姿をあらわす、海のかなたの影のような島。 それが、水の都、ヴェニス。 ひとりの中年紳士人が、汽船からゴンドラに乗りかえ、桟橋からホテルへ。 子供をなくした傷をいやすための一人旅です。 作曲も課題です。 食事に行こうと、着飾って、 ホテルの食堂にいくと、控えの間は一種の社交場。 ルノワールの名画、「日傘をさした女」から 抜け出したような貴婦人たちがいっぱい。 カメラは、横にしずかに移動していきます。 ちょうど、中年紳士(ダーク・ボガード)の視線のように。 すると、眼にとまったのが、 母(シルバーノ・マンガーノ)と幼い娘2人と乳母、そして小年の一家でした。 なかでも、 母から鈴の鳴るような声で タージオと呼ばれる少年に、眼が吸いつけられます、 少女と見まちがえるような美少年。 ラファエロの絵から抜け出てきた天使のようでもあります。 そして、 中年紳士は、 ホテル滞在中、あちこちで美少年をみかけることになるのです。 あるときは、ホテルのロビーで、あるときはプライベートビーチで。 あるときは、絶世の美女にみえ、じゃれているときは、子供にみえます。 かれは、 「いけない、このまま行っては」 と理性の声に導かれて、ホテルをあわただしく立ち去ります。 ところが、誤まって荷物が、別の場所に送られてしまったのです。 しかたなく、というよりも、また少年に逢える喜びに打ち震えて 中年紳士はホテルに戻ります。 恋慕の気持は、エスカレートする一方。 ついにはストーカまがいの行動に出ます。 夜の散歩道、昼間のお買い物ツアーの後を 少年の姿を一目みようと付け回すようになってしまうのです。 若くみせようと、リハツに入って、髪を黒く染めたりもしてみました。 「これで、恋する若者になりましたよ。 頑張っていってらっしゃい」 理髪師は、中年紳士の上着のポケットに一輪のバラを差します。 「いやあ、イタリアしてるなあ」 この若返りの効果はいかに? オトーサン、 見終わって、深い感動に沈みます。 やはり、映画史に燦然と残る巨匠、ルキノ・ヴィスコンティの名作でした。 美少年に恋して、狂い死んだある作曲家の物語。 めくるめく色彩の渦のなか、マーラーの交響曲第5番を聞きながら、観る。 これ以上の贅沢はありませんでした。 カンヌ映画祭25周年記念特別賞を受賞した作品です。


ベニスで恋して

オトーサン、 ○○○○の納車騒ぎも一段落。 久しぶりに映画を見に行くことにしました。 日比谷シャンテ。 この映画館、初めてです。 すこし遅刻、もうはじまっていました。 バス旅行の模様を撮していました。 イタリア人観光客というのは、 世界中どこでもウルサイので有名ですが、 この映画でも、同じです。 おしゃべりのうるさいこと。 運転中だというのに、通路をウロウロ、 あらまあ、陽気なおばさんときたら、 買ったばかりのお土産の陶器を落としてしまいました。 途中、バスがとまってトイレタイム。 このおばさん、おっちょこちょいですから、 便器の水溜りに、今度はイアリングを落としてしまいます。 「きたないわねえ」 バッグをかきまわして、ピンセットを探し出し、 うまくはさんだと思いきや、ピンセットも落下。 そんなことで、手間どって、 気がつくと、もうバスは発車した後。 夫も、息子たちも、気がつかなかったようです。 「冷たい家族ね、 あたしのことを家事ロボットとしてしか見ていないのかしら」 ケイタイで連絡。 夫は、気遣うどころか、 「何、ぼやぼやしてるんだ。そこを動くなよ」と 頭ごなしに怒鳴りっぱなし。 「お家に帰ろう」 おばさんは、ヒッチハイクで、イタリア中東部の町、 ペスカーラにもどることにします。 乗り継ついで、2台目のクルマは無口な若い男。 あくびばかりして、いまにも眠りそうです。 おまけに運転を代わってくれと言うのです。 ポツンと「ベニスを通るぜ」と漏らします。 「うわあ、ベニス! 娘時代から一度行ってみたかった」 おばさんは、1泊してから帰宅することにします。 電話。 当然、夫はカンカン。 そのくせ、ベッドのとなりには、情婦。 5年越しの浮気相手です。 ところが、 このベニスは世界に名だたる観光地、 なかなか宿などとれないので有名であります。 1泊目は有り金の範囲で何とか宿がとれました。 翌日、写真を撮りまくって、さあ帰ろうと 駅にいくと、これまた、発車直後。 さあ、困りました。 昨夜、夕食を取ったわびしいレストランのひとしか 頼るあてはありません。 そこの初老のオーナーに頼みこみます。 「しょうがないなあ。ソファで寝なさい」 そんな風にして、物語ははじまるのです。 この主婦、ロザルバさんが、映画の主人公です。 リーチャ・マリエッタという30代の女優さんが熱演しています。 相手役の初老のオーナー、フェルナンドを渋く演じるのが、 ブルーノ・ガンツ。 おばさんが、 つまらない家庭を捨てて、 花屋の仕事をみつけて、 ベニス暮しをはじめると、 空き部屋を提供してあげる親切な男です。 でも、人生に疲れて、首を吊る寸前でした。 陽気なロザルバの存在が、 じょじょに彼の凍った心を溶かしていくのです。 オトーサン、 「B級コメディだなあ」 と思ってみていましたが、 最後に、ふたりが再会して、 ダンスをするシーンには、ジンときました。 彼が、ひさしぶりに、舞台に立って歌うのです。 それも情熱的なラブソングを。 オトーサン、 にわかに目覚めました。 「そうだ、 おれだって、まだまだ、これから。 恋のひとつふたつ、体験しなくては。 学生時代にやったダンスを再会するか」 ところが、当面は、 買ったばかりの老婆のお相手をするのにいそがしいし、 奥方のおとがめもあるだろうし、 娘たちもなんだかんだ言いそうだし...。 やはりダンスはムリかも。 「再開したいけれどなあ」 オトーサン、 はじめようと思ったら、躊躇してはいけませんよ。 何でも、そうですが、はじめようと思ったら、 このロザルバおばさんのように、 周囲の目など忘れて、猪突邁進するべきなのです。 見終わって 周囲を見まわして驚きました。 大勢の観客のほとんどが熟年のおばさん。 初老の紳士もかなりいます。 どうやら、「熟年の恋」を求めているひとは多いようです。 この映画、イタリアでは各種の賞を独り占めしたそうですが、 カンヌでは無冠に終わりました。 このところ、イタリア映画は不振続きで、 イタリアで1番でも、世界には通用しないようです。 「ヴェニスに死す」のルキノ・ヴィスコンティや 「甘い生活」のフェデリコ・フェリーニ といった天才監督が不在なようです。 ちょうど、クロサワなき日本映画のように。


ことの終わり

オトーサン、 この映画、 昨年の秋に封切りされたのですが、 何だかんだで見ることができず、 ずうっと気にかかっていたのです。 というのは、 名古屋のどこの映画館か、 何をみたのかも忘れましたが、 ロビーを通りかかったら、 オニーチャンが、壁からB全ポスターを はがすところでした。 「それ、いただけますか?」 思わず、そう声が出ていました。 「ウーン、ほんとうは、まずいんだけれどなあ」 オニーチャン,親切なひとした。 家に大事に持って帰リました。 男女2人が抱き合っている濃密な絵柄なので、 「こりゃ、飾るわけにもいかないなあ」 そうかといって、捨てるのも惜しいし... 部屋の隅に丸めておきました。 時々、眼をやって、 「あのポスター、どうしたものかなあ」 そうつぶやくのです。 欲しいひとがいたらあげてもいいのですが、 まさかそんな酔狂なひとはいないでしょう。 オトーサン、 シネスイッチで上映しているのを発見。 2月9日で打ち切り。 この際、何がなにでも見ておかねばなりません。 1月27日は、 あの話題のタケシのBROTHERの封切り日、 日劇ピカデリーでは、舞台挨拶があるようです。 「でも、混むだろうなあ」とパス。 おまけに、この日は大雪。 といったって、せいぜい都心では、7〜8センチ。 「あなた、こんな日に出かけることないでしょう」 「いやあ、毎日運動しなくては」 オトーサン、妙な返事をして、そさくさと支度。 ゴルフ用の上下のレーンコートに身を固めて 傘ももたずに、横殴りの風が舞う雪のなかへ。 これ、正解でした。 傘なんか役に立たないのです。 それに、重心が上がって、転びやすいのです。 映画の冒頭のシーンは、雨と風。 作家のモーリス・ヘンドリックス (レイフ・ファインズが好演)が 雨のなか、傘もささずにベンチに座っている男をみかけます。 通りひとつ隔てて、高級マンションに住んでいる高級官僚 ヘンリー・マイルズ(ステーブン・レイが好演)で、 挨拶程度の仲でした。 グレアム・グリーンの原作「情事の終わり」 (訳者は田中西二郎、新潮文庫 平成12年43刷) によれば、このシーンは、次のようになっています。 舗道から2フィートわきへ寄りさえすれば、 確実に彼の眼を避けることもできたはずなのだ。 が、わたしは 「おお、ヘンリ、どうした。めずらしいねえ」 と声をかけ、とたんにヘンリの瞳は、 昔からの親友にでも会ったときのように明るくなった。 雨のせいで、この二人は2年ぶりに出会い、 作家のモーリスは、ヘンリーの家を訪問することになるのです。 想い出の階段を上って、書斎へ。 「サラは元気かね」 「いや、それが...」 サラはヘンリーの妻で美女。 作家モーリスの情事の相手でした。 ふたりがどんなに愛しあったかは、言葉にはいいつくせません。 口喧嘩して、雨の中を追いかけていって、 レーンコートを2人の頭にかぶせて、仲直りの熱いキス。 とあるホテルでの、激しいベッドシーン。 そんな濃密な日々が過ぎていったのです。 何たって、R−15ですから、すごいもんです。 そんなあるとき、 またしてもドイツ軍の爆撃がはじまりました。 そうそう忘れていました。 この映画、戦時下のロンドンが舞台です。 雷鳴のような響きが近づいてきます。 ベッドから起きあがって、 モーリスがいいます。 「ぼくらも地下室に行ったほうがよさそうだね。 ....下へ行って様子をみてこよう」 「行かないで、ねえ、行かないでね」 「ほんのちょとの間だよ」 「早くね」 モーリスは、爆撃に会います。 吹き飛ばされ、血を流して、意識を失ったのです。 サラは、愛するモーリスが死んだと思いこみます。 「神様、モーリスを生きかえらせてください」 モーリスは、意識を回復して、 よたよたと階段を上って部屋にもどります。 ふたたび原作から引用しましょう。 淡い紫色の下着姿、後ろ姿をみせているサラがいます。 「床の上で何をしていたの?」 「お祈りをしていたの」 「誰に?」 「存在するかも知れない何かに」 ・・・・・・・・・・・・・・・・ 「解除までここにいたほうがいいよ」 彼女は首をふって、つかつかと部屋を出ていった。 二人の出会いは、これが最後でした。 そして、2年に近い月日が... 冒頭のシーンに戻って、サラが散歩からもどってくるのです。 「あらっ、あなたでしたの」 オトーサン、 若い頃から、 年をとると自分の心理状態はどうなるか、 大きな関心がありました。 親がわりに育ててくれたオバーチャンが、 いつも同じ昔話しをするようになっていたからです。 話は、すぐ現在から、過去へ。 「いやだなあ、あんな風になったら」 でも、 この映画の回想シーンをみて、 はじめて気付きました。 そうなのです。 人間は、現在が苦しく耐えられないと、 甘美な過去の思い出に逃避することで、発狂から身を守るのです。 オバーチャンがそうでした。 戦時中、夫をなくし、 福井の弟の家に居候をして 慣れない畑仕事に牛馬のごとく従事する毎日。 敗戦へとひた走る日本。 死へと確実に進む肉体。 そこにどんな希望が、あったでしょうか。 明日も、現在も正視できないならば、過去に逃げるしかありません。 サラに突然逃げられたモーリスがそうでした。 情事には、はじまりと終わりがあるとはいえ、 軽い気持ちが、真実の愛になり、そして永遠の愛に変わろうかという矢先に サラが眼の前から逃げだしていったのですから。 モーリスは、何度も、あの爆撃のシーンを振りかえります。 「ぼくの、どこに落ち度があったのだろう?」 答えがみつからないまま、 やがて、 モーリスは、サラを激しく憎むようになるのです。 粗筋のご紹介は、例によって、この辺にしましょう。 エンデイングでは、物悲しい楽器の調べが流れます。 「この映画のタッチ、何かに似ているなあ。 そうだ、第三の男だ」 古典的な名画「第三の男」の原作もグレアム・グリーンでした。 タッチが似ているのも不思議ではありません。 しかし、1999年にコロンビア映画がつくったものとは思えません。 監督・脚本は、ニール・ジョーダン。 音楽は、マイケル・ナイマン。 「おお」 オトーサン、 プログラムを隅から隅まで読んで、 サラを演じたジュリアン・ムーアが、 今年封切り予定の「ハンニバル」の主演女優になると知って 大喜びしました。 「早くハンニバルを見たいなあ。 それまで、生き延びていたいなあ」 前途に希望というものが、湧いてきたのです。 はたから見れば、どんなにくだらないものであっても、 たとえ、針の先のように僅かな希望であっても それは、人生のスパイスとして、 とっても大事なものなのではないでしょうか。 どなたか、希望という名のB全ポスター、欲しくなーい?


ハート・オブ・ウーマン

オトーサン、 有楽町に朝9時ごろ、 「BROTHER」を見にいきました。 ところが、初回の上映開始時間は、何と11時半。 「おいおい、見終わったら、日が暮れてしまうよ」 朝3時起きのオトーサンにとって、 11時半上映開始なんて犯罪的でーす。 そんなことて、10時半上映開始のこの映画にしました。 主演男優のメル・ギブソン、主演女優のヘレン・ハント、 それぞれアカデミー賞受賞の実力派だというので、 「まあ、いーか」とその場の勢いで、決めてしまったのです。 週刊誌か何かの批評で、クリエイティブ・ディレクターが、 突然、女心が手にとるように分かるようになるという設定と 聞いております。 オトーサン、 メル・ギブソンといえば、 2000年の映画批評でとりあげましたが、 「パトリオット」の演技が記憶に残っております。 息子を殺され、家を焼かれて、ついに立ち上がって、 英軍を相手に獅子奮迅の戦いを挑む兵士を熱演していました。 ところが、この映画では、都会派のプレイボーイ。 派手なダンス・シーンもあるそうです。 「似合うかなあ」 まずは、筋書きをご紹介しましょう。 アメリカのシカゴの広告代理店につとめる ニック(メル・ギブソン)は、 数々のヒットを飛ばすクリエーター。 離婚していまは独身。 ハンサムなプレイボーイを気取っています。 今朝は、いい日になりそうです。 コーヒーを買う間にも、そこの女の子をくどいて、 デートの約束をとりつけました。 ウキウキしているのは、社長から呼び出されているからです。 クリエイティブ・ディレクターへの昇進話がありそうです。 ところが、社長は、 会社の苦境を訴え、 これからの時代、消費のリーダーは女性。 女心がわからないと、広告会社なんてやっていけなくなる。 凄腕の女性クリエイテイブ・ディレクター、 ダーシー(ヘレン・ハント)をスカウトしたから、 うまく仕えてくれやというものでした。 おまけに、彼女は、着任早々、女性用品一式を渡して、 明日までにアイディアを考えておけと命ずるのです。 「やってられないよなあ」 宮仕えの悲しさ。いつまでも、ぼやいておれません。 ニックは、家に帰ると、決心して、口紅をつけてみます。 マスカラをつけ、ブラジャーをし、 脱毛クリームを塗って、はがして、ああ痛いと叫びます。 女装の仕上げに、パンティ・ストッキングを穿いております。 そこへ、先妻との間に出来た娘(アシュレー・ジョンソン)が、 ボーイフレンドと一緒に、帰ってきます。 慌てたニック。 大いそぎで、バスルームに隠れますが、そこで感電事故。 気がつくと、女性の本心がみな聞こえるようになっていたのです。 オトーサン、 それからのドタバタ話を素直には楽しめませんでした。 「ふーん、女性は、こんな時、こんな風に思っているんだ」 ベドルームでの女性との接し方なんか、 もっと早く見ておけばなあとお勉強になりましたが、 もうこの年になったら、役立ちません。 この映画のみどころはといえば、盗み聞きの面白さ。 ひとの視線が気になってしかたがない女性特有の悪癖、 そのオンパレードにへきえきしてきました。 「つまんねえの」 品性下劣です。 見終わって、 安手のプログラムをみると、 監督は、やはり女性でした。 ナンシー・メイヤーズといって、中堅どころ。 ハリウッドの男性中心社会で、長年苦労してきたのでしょう。 けわしいお顔をなさっています。 「メルも、熱演しているけれど、ミスキャストだなあ」 「ヘレンも、何かしっくりこないなあ」 せっかく、アカデミー賞受賞組を主演2人に迎えたのに、 ピンとこないのは、和食に洋食の素材を使ったからでしょう。 おまけに盛りつけもヘタ。 「メルではなく、リチャード・ギアだったらなあ」 「ハリソン・フォードなら、どうだったかなあ」 オトーサン、キャスティング・ディレクターになってしまいます。 なつかしかったのは、 随所で聞こえてくるフランク・シナトラの歌。 いい声ですねえ。あの頃は、いい時代でした。 どうも、いい男が住みづらい世の中になってしまったようです。 字幕翻訳は、ひさしぶりに戸田奈津子さんでした。 「戸田さんも変な映画を引き受けることがあるんだ」 これは,新発見でした。


羊たちの沈黙

オトーサン、 またまたBROTHERを見そこないました。 平日の昼間ならOKかと思ったら、 「立ち見ですが、いいですか」といわれました。 「立ち見までしてみたくもないや。それほどの映画か」 と思いました。 その代わり、TSUTAYAへ走りました。 キャンペーン期間中で、七泊八日で4本借りると、 1050円なのです。 「3本でいいや」と思って、 値段を聞くと、それが1500円以上。 やっぱり,4本借りました。 この映画批評も、今週は、いそがしくなりそうです。 「羊たちの沈黙」 この本が大ヒットしたので、 原作者のトーマス・ハリスは、 長い沈黙のあと、 名作「ハンニバル」を書くことになったのです。 オトーサン、 昨年、発売されるやいなや、飛びつくように買いました。 すばらしい本でした。 週刊文春の海外部門ベストミステリーでダントツの第1位。 「羊たちの沈黙」の映画が大ヒットしたので、 この「ハンニバル」も映画化されると聞いて、 いまから、わくわくしています。 「羊たちの沈黙」1991。 昔みたような記憶がありますが、 もう1回みたって、いいでしょう。 サイコスリラーの傑作ですが、 恐いこと、この上ないといわれていたので、 あるいは、パスしてきたかもしれません。 冒頭のシーンは、 若い女性が山の中でジョギング。 「こんな山のなか、レイプされないかなあ」 かと思いきや、これがFBIの訓練風景でした。 若い女性の名は、クラリス・スターリング。 演じるのは、ジュディ・フォスター。 可憐で負けん気で最優秀の訓練生として登場します。 いましも、連続猟奇殺人事件が起きております。 肥り気味の若い白人女性が5人も殺されております。 猟奇というのは、殺したあと、5人とも生皮をはがれているのです。 彼女は、上司のクロフォードに抜擢され、捜査を手伝うことになりました。 ところが、 ジュディが、 命じられたのは、 手におえない殺人犯、 元精神科医ハンニバル・レクターの尋問でした。 どうも、犯人のてがかりを知っているようなのです。 ジュディははじめて、 監獄なるところに行きます。 レクターは、凶悪犯なので、 監獄でも、一番奥の部屋におります。 廊下の途中では、別の囚人が、 若い女性をみかけたので興奮したのでしょう、 「性器が匂うぞ」と卑猥なヤジをとばします。 彼女、それにもめげずに、レクターのところに行きます。 ジュディは、 レクターが、ついこの前、 看守を殺して、その肝臓をおつまみ代わりに、 ワインを飲んだことがあると警告されています。 どんなご面相の男か、気になっております。 ところが、案に相違して、品のいいインテリ。 最初は、警戒していたジュディ、 次第にレクターの術中にはまりそうになるのです。 何しろ相手は、天才的な精神科医でもあるのです。 レクターを演じるのは、名優アンソニー・ホプキンズ。 質問に答える交換条件で、ジュディの生い立ちを聞かせろと迫ります。 恥ずかしい生い立ちなど死んでも、他人に聞かせたくありません。 でも、捜査のためと、この若い娘はけなげにも割りきるのです。 母親が早死し、警察署長だった父も10歳のときに殉職したこと、 孤児になったジュディは、牧場主の家にひきとられたこと、 殺される子羊を救おうとしてたった半月で脱走したこと、 すぐつかまって、施設に入れられたこと...。 「正直さが気にいったよ」 そういわれて、ジュディは、レクターから 連続猟奇殺人犯人の手がかりを教えてもらいます。 そして...それが身の毛もよだつ事態へと。 例のとおり、あとの筋書きはパス。 ハラハラ、ドキドキの連続でした。 途中、レクターが誘拐された娘の母親である 上院議員に会わされるシーンも印象的でした。 猛獣のように、顎に輪をはめられ、檻に閉じこめられているのです。 警官を殺し、1計を案じて脱出するシーンも見事でした。 最後にジュディが犯人を探り当て、 ひとりで、家の中を犯人を追いつめるシーンなんて、 こわくてこわくて、とても見ておれませんでした。 オトーサン、 人一倍こわがりなのです。 そこにいくと、VTRっていいですねえ。 電源OFFにすれば、見ないですむもの。 夜中にうなされないですむもの。 ジュディフォスター、アンソニー・ホプキンス ふたりとも抑制された演技で、魅せられました。 「すばらしい演技だなあ。何かの賞をとっているかもなあ」 そう思って、調べたら、 この映画でふたりとも、アカデミー主演賞をとっていました。 監督は、ジョナサン・デミ。 監督賞をとりましたし、 そのほか、作品賞と脚色賞もとっていました。 オトーサン、 「いい映画は、いいなあ」 とつぶやいております。 何の批評にもなっていませんが、 まあ,この際、震えているオトーサンと ジュディとレクターの大活躍に免じて、よしとしましょう。 必見の名作です。 どのレンタル店にもあると思いますよ。 「羊たちの沈黙」が置いていない店なんか、もぐりです。


欲望という名の電車

オトーサン、 TSUTAYAで借りてきたVTRをみるので大忙しです。 今日は、文学座の芝居で有名な「欲望という名の電車」を見ました。 原作は、テネシー・ウィリアムズ。 VTRだと、プログラムがなく、批評しづらいので、 本屋にいって、新潮文庫を買いました。 小田島雄二さんの名訳で、たったの540円。 ピューリッツァ賞受賞作とあります。 パラパラとページをめくると、 舞台は、ニューリンズのフレンチ・クォーター。 ブランチが、妹夫婦に会うために、「欲望」という名の電車に乗って、 「墓場」という電車に乗り換え、6つ目の極楽というところでで降りる と書いてあります。 オトーサン、 「しゃれた名前の電車だなあ。知ってたら乗りに行ったのに」 とはげしく感心かつ後悔いたしました。 ところで、この作品の最初の題は、 「月光の中のブランチの椅子」だったそうです。 オトーサンのこのHPで書き下ろした「月夜の出来事」も、 タイトルを変えれば、反響を呼ぶかもねえ。 「欲望という名のディナー」なーんて。 さて、はじまりました。 南部上流階級の美しい女性教師、 ブランチが欲望という名の電車から地獄行きの電車に乗りかえるシーン。 「あっ、”風とともに去りぬ”のビビアン・リーが出ている」 ブランチが、再会した妹とおしゃべりをしていると、 大声が聞こえて、妹の夫、スタンレーが工場の仲間たちとやってきます。 これから狭い家の中で夜通し、賭けポーカーをやろうというのです。 「おお、マーロン・ブランドだあ」 マーロン・ブランドの陰影のある表情に魅せられたのは、 中学生の頃でしたっけ。 「ああいう大人になれたらなあ」 もちろん、ご存知の通り、それは白昼夢に終わりましたよ。 この映画, 1951年の作品ですから、白黒です。 マーロン・ブランドは、 若くて筋骨たくましい粗野なポーランド系の労働者を演じています。 気にいらないことがあると、電球や皿やラジオなど、 あたりにあるものを手あたり次第に投げつけるのです。 でも、妹は、そんな彼に怒るものの、ほれた弱みで、 彼が謝ると、すぐキッス、そしてベッドになだれこむのです。 まさに白昼夢をみているようでした。 ブランチは、妹の家にちょっと寄ったのよというものの、 実は、どこにも行く当てはないのです。 大金持ちのはずが、実は一文なし。 田舎の大きな屋敷を売ってしまったのです。 高校教師を休職したはずが、実は解雇。 17歳の子供を誘惑したのです。 昼間デートしようとしないのは、実は、荒れた肌をみせないため。 おまけにウブなはずが、実はすれっからし。 故郷オリオールでは、タランチュラ(毒蜘蛛)という名の安ホテルで 次から次へと男漁りの毎日でした。 原因は、16歳の時の恋人の拳銃自殺。 これがトラウマになって、 事態は、どんどん悪いほうへ悪いほうへと流れていくのです。 白昼夢を見ているように、ブランチのウソの全貌が明らかになって、 事態は、悲劇的な結末へと流れ込んでいくのです。 ブランチのセリフがいいのです。 (恋人ミッチに対して) 「世界はあまりにも混乱がありすぎ、あなたの親切が救いですわ」 頼みのミッチに捨てられて、彼女の精神は異常をきたします。 夢と現実がごちゃごちゃになり、 ダラスの富豪がカリブ海クルーズに誘いにやってくると口走る始末。 ついに精神病院へと送られることになります。 最後のシーン 富豪ならぬ医師が迎えにきます。 (医師の腕にしっかりとすがって) 「どなたかは存じませんが...、私はいつも見ず知らずのかたの ご親切にすがって生きてきたようですの」 泣き伏す妹ステラ。 オトーサン、 見終わって、悪寒を感じました。 「こんな作品、破滅型の作家でないと書けないなあ」 日本でいえば、太宰治。 悲劇の幕があき、悲劇の幕が閉じるような人生。 テネシー・ウィリアムズは、 この作品や「熱いトタン屋根の上の猫」などで名声を得たものの、 私生活は孤独で、まことに荒さんでいたそうです。 最後は、ニューヨークのホテルで事故死。 当時、インターネットがあれば、彼の孤独を救えたかもしれません。 「ブランチ役って大変だなあ」 名だたる女優さんがブランチを演じたがる理由が、 よく分かりました。 喜怒哀楽のすべてが凝縮された役です。 ブランチを演じたビビアン・リーの 美しいこと、 かわいらしいこと、 憎ったらしいこと、 可哀想なこと、 この名演技で、アカデミー主演女優賞を受賞しました。 この映画、脇役も好演。 助演女優賞は、妹のステラを演じたキム・ハンター。 助演男優賞は、ブランチといい仲になったミッチを演じた カ−ル・マルデン。 ほかに美術監督賞、セット装飾賞を受賞しました。 オトーサン、つぶやきます。 「それにしても...」 マーロン・ブランドが主演男優賞を受賞しなかったのは、変です。 粗野な若い労働者を熱演していました。 ブランチのウソを白日の下にさらす損な役回り。 オトーサンですら、何度も、 「そこまでやるのか」と怒ったくらいですから、 アカデミー賞の審査委員も人の子。 「スタンレーなんかクソ食らへ」 と怒って、主演男優賞を逃したのでしょう。 エリア・カザンが監督。 名作中の名作です。 世界遺産といいたいくらいです。


イングリッシュ・ペイシェント

オトーサン、 TSUTAYAで借りてきたVTRをみるのに大忙し。 今日で3本目。 「イングリッシュ・ペイシェント」 「これ、日本語に翻訳すると、どうなるのかなあ。 英語の忍耐?英国人の忍耐?英国人ってガマン強いらしいなあ」 オトーサン、わけのわからないことを言っております。 ほんとうは、「英国人患者」 マイケル・オンダーチェの長編小説 ブッカー賞を受賞した名作「イギリス人の患者」を映画化したのです。 冒頭のシーンは、 アフリカン・ビートが静かに流れるなか、 女性の背中のうえに、毛筆で謎の文字が丁寧に描かれていきます。 と思いきや、波打つ膚は、アフリカのサハラ砂漠でした。 「へえ、砂漠って、 あんな表情をみせるのか? きれいなものだなあ。 こりゃあ、死ぬ前に一度は砂漠をみなくては」 オトーサン、鳥取の砂丘くらいしかみたことがないのです。 抜けるような青空と黄色い砂漠。 そこに現われたのが、トンボのような複葉機。 パン、パン、パンと白煙があがって、大砲の弾が複葉機に命中。 ドーンと落下します。 画面は変わって、 野戦病院。1944年のアフリカ戦線。 負傷兵が大勢ベッドでうめいています。 「キッスをしてくれたら元気になるんだけれどなあ」 なんてバカを言っている若い患者もいます。 「そう、いいわ」 若い小柄な看護婦さんが、きちんと唇にキスをしてあげます。 オトーサン、思わず膝を乗り出しました。 こんな病院があったら、今日にでも入院したいところです。 「気立てのいい娘だなあ」 この看護婦ハナを演じているのが、ジュリエット・ビノシュ。 この映画で、アカデミー助演女優賞をとりました。 さて、 飛行機事故で負傷した冒険家アルマシーがこの映画の主人公です。 演じるのは、レイフ・ファインズ。 彫りの深い長身のハンサムな俳優ですが、 いまは、出来の悪い仮面のような無残な顔でベッドに横たわっています。 かれを懸命に介護するのが、ハナなのです。 ドイツ軍の攻撃、 そして地雷の恐怖をさけるために、 患者は転々と移送されます。 しかし、容態の悪い患者は、移送途中で死ぬかもしれません。 そこで、患者のアルマシーと志願した看護婦ハナだけが、 廃屋に残って、長い看護の日々がはじまるのです。 ハナは、何でも自分でやらねばなりません。 看病の合間に、畑を作ったり、洗濯したり、 たまに、気晴らしに、このあたり一帯の地雷除去をしている インド人兵士、キップ少尉ともおしゃべりもします。 階段がこわれています。 「本を並べて直したわ」 プラムの実を差し出しながら寝たきりの患者にいうと、 「ヘロドトスを知っているか。歴史の父といわれている」 もちろん、無学な看護婦、そんな本、知っているはずもありません。 「プラム、おいしいわよ。お食べなさい」 「おいしい?」 「うん...、そこの本、読んでくれるか?」 分厚くて、ボロボロで、手紙がはさまって持ちにくいのですが、 その本を読むと患者が元気になるので、毎日辛抱強く読んであげます。 懸命の介護のおかげで、 患者は記憶の断片をとりもどします。 そこに現われるのは、灼熱のサハラ砂漠とカイロを舞台にした 灼熱の恋物語でした。 一日に、以下の記憶のひとつずつを思い出していくのです。 「彼女の家は、海を見下ろす断崖の上に建っていた。 対岸はフランスだった」 「彼女と最初に出会ったのは、たしかアルマシー伯爵の地図づくりの 案内を頼まれたからだった」 「彼女は伯爵婦人だった。頭文字はK。キャサリン」 「男のようにサッパリした性格の女性で、どこにでも行きたがった」 「伯爵が、用事があって砂漠から離れていった。彼女は残った」 「事故を起こしたとき、彼女は砂漠に残って救援を待つほうを選んだ。 砂嵐があって、埋まったくるまを一緒に掘り出した。 あれで、仲良くなりはじめたのだ」 「カイロにもどって、別れをつげた」 「その晩、彼女が部屋を訪れてきた。 物もいわずに、私にピンタを食らわせた。 その後、激しい抱擁からベッドへとなだれこんだ」 「きみの身体は、未知の地図だ。ここがボスポラス海峡。 そういいながら、肩のくぼみをなぞっていったっけ」 こんな看病の日々に、カナダ人のカラバッジョが訪れてきます。 両手に怪我をしています。 どうやら、お目当ての復讐の相手を探りあてたようです。 もういいでしょう。粗筋をなぞるのは。 何しろ、2時間42分もの大作なのです。 印象に残ったシーンを一つだけ紹介しておかねばなりません。 ハナは、地雷から命をすくってくれたキップ少尉に好意を持ちます。 そして、ある夜...。 ハナは、ロウソクが点々と並んでいるのに気付きます。 部屋の階段から庭へ、そして小道へ、さらに廃墟へ。 誘われるように、ハナは、ロウソクの案内係にしたがって、 吹き抜けの大ホールへと導かれます。 そこに待っていたのは、キップ少尉。 ハナの腰に吊りひもを巻きつけます。 ぐーんと引くと、ハナは一気に天井の壁画へ。 「ああ」 天使たちが乱舞する絵柄です。 そこには、ハナの美しい天使のような笑顔がありました。 オトーサン、 「インド人って、何って教養があるんだ。 ハウスインドカレーだけじゃないんだ。 こんなしゃれた求愛行動、日本人の若いやつらで思いつくやついるか」 この感想、インド人であるアンソニー・ミンゲラ監督の思う壷。 世界に対して、インド人、ここにありの意気を示した名画面です。 字幕翻訳は、あの戸田奈津子さん。 ご存知のように、名画だけ選んで翻訳されている方です。 この作品、アカデミー賞の9部門を受賞しました。 作品賞、監督賞、助演女優賞、 撮影賞、編集賞、 美術賞、衣装デザイン賞、 オリジナル作曲賞、音響賞。 オトーサン、あまり長編なので、 途中で、うとうとしました。 でも、VTRなので、見直しましたら、やはりいい映画でした。 悠久のインドの大地のような気分でみるべきです。 英国人のように辛抱強く見るべきです。


BROTHER

オトーサン、 初日、2日目、そして1週間後と 3回も映画館に行きました。 こんなことはじめてです。 初日と1週間後は、立ち見なのでやめました。 2日目は、上映時間が合わないためにやめました。 そして今回が4度目です。 4度目の正直っていうやつです。 「そんなものあるハズないだろ?」 「そのとおり!」 平日の朝一番ならばダイジョウブだろうと計算し、 9時30分上映開始、 10分前には並ばなくてはと、 あたふたと朝飯ぬきで駆けつけました。 ところが、誰もいません。 窓口は静かに閉鎖されているのです 上映開始は9時50分。 9時40分に窓口を開けるという札すら出ております。 「3日から上映時間が変わるといってたが、 さては2日から変えおったな」 手帳をみると、9時50分のスタートでした。 この寒空の下、20分も外で待つのはいやなので、 喫茶店に飛びこみました。 満員でしたが、奥の2人席だけが空いていました。 となりは、若い男の2人連れ。青いYシャツと黒の革ジャン。 どうしても、会話が耳に入ってきます。 テーブルの上にあるのは、車椅子の特選カタログ。 その改定作業の打ち合わせで、 青は発注者、黒はデザイナーのようです。 青「大手は、何度も改定するけど、 うちは予算が450万円しかないもんで、すんまへん。 いそがしいのとちゃうか?」 黒「年末は大変でしたが、いまはもうだいぶ落ち着いてきました。 あの介護無料相談のホームページの反響はいかがですか?」 青「さっぱり。あきまへん」 黒「商品の売れゆきはいかがですか?」 青「昨年は15%アップでした。 でも、介護まくらでは売れまへんで。 健康まくらにしたら、ようけ売れだしました」 黒「レンタルはどうですか?」 青「こちら? まあ、ぼちぼちでんな」 さて、 ようやく前評判の高いBROTHERを見ることができました。 最初から、タケシが出ずっぱりです。 当たり前か。 脚本、編集、監督,主演みなタケシなのです。 「かっこいい!」と声をかけたくなります。 それに、黒いスーツ姿がぴたっと決まっています。 これ、山本耀司さんの提供でしょう。 ロス空港に到着し、 タクシーに乗って、ホテルに着いて、 弟の家を訪ねあてるまで、タケシは、ほとんど口をききません。 途中、チンピラの黒人に金よこせと脅かされます。 割れた瓶を持っています。 電光石火、 タケシは、割れた瓶を相手の目にグサリ、ボディにパンチ。 相手を路上に這わせて、何事もなかったように、歩きだします。 不言実行。 これって、昔の日本の男そのものです。 いまは、下等紘一みたいに口先ばかりの男が多いようです、 ブラウン管が普及したせいでしょうか。 ケイタイの普及もそれに一層拍車をかけることでしょう。 今回のタケシの役は筋金入りのヤクザ。 シマ争いのために、日本から離れて、ロスに進出しようというのです。 北野武が、ヴェネチア映画祭で金獅子賞をとって、 ハリウッドに進出するのと相呼応しています。 タケシが、 「真珠湾攻撃」、 「ハリウッドに殴り込み」と豪語するだけあって、 アメリカ人が大勢マフィアの役で出演しています。 かれらが一様に驚いたのが、タケシのワンテイク主義。 撮り直しがまったくないのです。 時間と予算の節約になりますが、 はたして出来はどうかなあと思いましたが 真剣勝負になるのしょうか、破綻はありませんでした。 映画のほとんどは、ドンパチ。 呆気なく、ひとが死んでいきます。 タケシの弟分(舎弟)などは、 ロスの日本人ヤクザに、子分になれと談判に行ったとき、 俺は兄貴にほれている、 兄貴のためならいつでも死んでやると豪語します。 「それなら、死んでみろ」 というと、頭にピストルを当てて引きがねを引きます。 有言実行。 タケシは、 麻薬の販売権をめぐって、 マフィアとも戦争になります。 会議室で交渉中に、机の下に張りつけた拳銃で相手方を皆殺し。 当然、マフィアの残忍な報復がはじまります。 生首ゴロン、クルマの乗ろうとしたら爆薬が仕掛けてあった...。 ヤクザ仲間で最後に残ったのは、タケシひとり。 ロス郊外のへんぴなバーに、ひとり静かに座っています。 そこへ、マフィアの男たちを乗せたクルマが続々と到着。 タケシは、 年老いたバーテンにバイバイをして 気前よく100ドルのチップを渡して、 拳銃一丁をもって、ドアを開けて出ていきます。 ばばばばっばば。 閉まったドアに、無数の穴があいていきます。 軽機関銃の乱射でした。 路上に血を流して倒れるタケシ。 オトーサン、 「これで終わりか、いいじゃないか」 経済戦争に負けた日本を象徴しています。 アメリカ市場に殴りこみをかけて、 一時は飛ぶ鳥を落とすばかりだったのが、 今は、見る影もない日本。 ところが、 最後のワンシーンが残っていました。 タケシが仲よくなった黒人がドライブしながら 演技するシーンです。 これが蛇足のようにやたらと長いのです。 この黒人、 冒頭のシーンでタケシを脅して、逆にやっつけられた男です。 その後、仲直りをして、ヒマなときには、遊び相手になりました。 イカサマ賭博で散々カネをむしり取られたい気のいい男なのです。 さきほどのシーンの前に、タケシから 「お前は、このかばんをもって逃げろ」 といわれて、クルマでハイウェイを逃亡中です。 「逃げろといわれても、マフィアに追われちゃ、 逃げるところなんかないよなあ」と涙声。 「カバンをくれたけど、こんな汚いカバンどうするんだよなあ」 見ると...、 ここの紹介は、これから見るひとのために省略しましょう。 観客もすくなく、男子学生ばかりでした。 これでは、配給収入も、 「ぼちぼちでんな」どころか 「さっぱりあきまへん」になりそうです。 ロスで撮影するとか、 ワンテイク主義とか、 重要な役どころに黒人を起用するとか、 北野武監督の意欲は認めますが、 日本人俳優と女優のキャスティングに失敗したのではないでしょうか。 オトーサンの採点としては、HANABIのほうがよかったように思いました。


クリムゾン・リバー

オトーサン、 J.Wさんから、この映画おすすめですといわれたので、 早速、ホームページを検索してみました。 凍りついた死体。少女の謎の死。 二つの事件、二人の刑事。 フランスで大ヒットしたサイコ・ミステリー。 監督は「憎しみ」のマチュー・カソビッツ。 アルプスの麓にある大学街ゲルノンで 大学図書館の司書が無惨な死体で発見された。 目はくりぬかれ、手は切断され、 犯行は被害者がすぐに死なないよう、 数時間に及んだとみられた。 パリから派遣されたベテラン刑事ニーマンスは、 ほとんどが大学関係者であるこの街に、秘密の匂いをかぎとる。 一方、若手刑事のマックスは、 100キロほど離れた町で、 同時に起きた墓の窃盗事件と小学校への強盗事件を調べていた。 2000年・仏・ギャガ=ヒューマックス 監督; マチュー・カソビッツ 出演; ジャン・レノ,ヴァンサン・カッセル,ナディア・ファレス 1時間46分 1/1/27公開 オトーサン、 つぶやきます。 「監督も聞いたことのない名前だし、 このところフランス映画は低調だから心配だなあ。 でも、ジャン・レノが出ているのか。 そうかあ、どうしようかなあ。 1時間46分。 まあ、短いなら、つまらなくても、ガマンできるか」 ところが、この映画、導入部から魅力的でした。 タイトルバックは、 死体をクローズアップでカメラがなめていくのです。 青ざめた膚、切り傷、切断された手首。 昆虫が這っています。うじ虫も這い出てきています。 背筋がぞくぞくするホラー映画。 そして一転、アルプスの森林地帯の空撮。 カメラは林間をぬうように走る2車線の道路を早いスピードで移動します。 谷あいの街が眼下に見えてきます。正面には神々しいまでに白く輝くアルプス。 渓流、滝、そして針葉樹林の崖を登って行く、いかめしい顔の男。 「おお、ジャン・レノだ」 この2つのシーン、 ミクロとマクロ、緩急の対比が見事で、 オトーサン、すっかり、この映画の世界に没入してしまいました。 あっという間に映画が終わりました。 ジャン・レノは、もちろんのこと、 ヴァンサン・カッセルという刑事役の若手俳優も見事な演技でした。 ナディア・ファレスという若手の女優さんもまあまあ。 アルプスの雪崩や洞窟のなかでの撮影も、大変だったようです。 恐怖のシーンでの音楽の使いかたもなかなかのもの。 お金がかかっているのも、ハリウッド映画並で、 フランスで大ヒットというのもうなずけます。 オトーサン、 見終った後、本屋に行って ジャン=クリストフ・グランジュ、平岡敦訳 「クリムゾン・リバー」創元推理文庫 2001年を買いました。 思わず「文庫本にしては、高いなあ」と叫びます。 920円+税でした。 すぐに最寄りの本屋にいきます。 居心地のいい席を確保して、ケーキとコーヒーを頼んで、 さっと買ったばかりの本に目を通すときが、まさに至福の瞬間です。 パラパラとめくると、 映画ではよく分からなかったクリムゾン・リバーの出典が目にとまりました。 「その文字は、まるで血で記されたようだった。 そうとう乱暴に書かれたらしく、 ところどころで文字が紙を突き破っている。 そこには激しい怒り、灼熱の噴出を思わせるものがあった。 まるでこれを書いた者は、 真っ赤な文字のなかにその狂気を叩きつけずにおれなかったように。 ニエマンスはそれを読んだ。 我らは支配者にして奴隷 我らはあまねくありて、いずこにもなし。 我らは測量士 我らは緋色の川を制す。 ちぎれた茶色の壁紙とグラスウールの繊維が垂れさがる壁に、 警視正はもたれかかった。 .............................................. 司書も看護士も、単なる罪なき犠牲者ではなかったのだ」 オトーサン、 ぱたっと本を閉じました。 急に、クリムゾン・リバーの映画の真犯人が分かった ラストシーンを思い出したからなのです。 胸がドキドキします。 むかし、娘たちがTV映画に出たシーンを思いだしました。 幼い着物姿の二人が、風車を持って草原を駆けぬけていくのです。 陰謀で殺されそうになった姫君の子供時代の回想シーンでした。 「あんなに可愛い頃もあったんだ」 そうなのです。 どんなひとも、子供の頃は、かわいいものなのです。 それが、犯罪を犯したり、 ナチスのようにユダヤ人を殺したり、 クローン技術で人種改良をしたりするようになるのです。 何故なのかな。 それを知りたいかたは、 この映画の原作を読むことをお勧めします。 オトーサン、 プログラムをいま一度精査します。 その結果、ある事実を発見して、こうつぶやきます。 「フランスを支配しているのは200家族だといわれるけれど、 フランスの松田優作といわれるヴァンサン・カッセルは名優の息子だし、 監督のマチュー・カソビッツだって、父親が映画監督だ。 狭い世界で、その他のひとにとっては息が詰まるだろうなあ。 血だ、血だ、血がすべてという親心はわからないでもないが、 日本も、カツノリ、長島2世、慶応幼稚舎じゃなければダメとか、 まったく、いやなご時世になったものだ。 何か大事なことを忘れていませんかつーの」 これって、庶民のひがみでしょうか。


ペイ・フォワード 可能の王国

オトーサン、 昨日、作ったばかりのこのホームページの 「おすすめシネマサイトのリンク集」のなかの 海外映画俳優マガジンの内容をチェックしてみました。 まずは、何といっても、 ハーレイ・ジョエル・オスメント少年 最初に、彼を検索してみました。 HALEY JOEL OSMENT ハーレイ・ジョエル・オスメント 誕生日・性別 1988/5/24 MAN 出身 米ロサンゼルス 活躍度 ▲→ 演技幅 適応 演技力 ☆☆☆★★★ アクション ☆☆★★★★ コメディ ☆☆★★★★ 出演作 1994年「フォレスト・ガンプ/一期一会」◆ 「ミックス★ナッツ/イブに逢えたら」 1995年「ダーク・ボガートの求婚物語」 1996年「僕のボーガス」 1999年「シックス・センス」◇ 「リメンバー・エイプリル」◇ 2000年「ペイフォワード 可能の王国」◇ 2001年「A.I.」 こうして見ると、 オスメント少年、ずいぶん小さい時から映画に出ているのですねえ。 面白くなったので、ケビン・スペイシーも調べましょう。 KEVIN SPACEY ケビン・スペイシー 誕生日・性別 1959/7/26 MAN 出身 米ニュージャージー州サウスオレンジ カリフォルニアのノースリッジ士官学校に入るが、クラスメイトを殴り退学。 チャッツワース・ハイスクールに入学。 ロサンゼルス・ヴァレー・カレッジで学んだ後、 高校の同級生だったヴァル・キルマーのすすめで、 ニューヨークの名門演劇学校、ジュリアードで演技の勉強をする。 81年にニューヨークのシェイクスピア・フェスティバルで本格的な初舞台を踏む。 映画デビューは86年「心みだれて」。 95年、ブライアン・シンガーが彼のために脚本を書いた 「ユージュアル・サスペクツ」で足の不自由な犯罪者を演じ、 アカデミー助演男優賞を受賞。 同年の「セブン」でも殺人鬼役で印象を残す。 99年「アメリカン・ビューティー」で普通のサラリーマンを演じ、 アカデミー主演男優賞受賞。 96年「アルビノ・アリゲーター」で監督デビューを果たした。 活躍度 ○↑ 演技幅 自在 演技力   ☆☆☆☆★★ アクション ☆☆☆☆★★ コメディ ☆☆☆☆★★ 出演作 1986年「心乱れて」 1988年「ジブラルタル号の出帆」「ワーキング・ガール」 1989年「見ざる聞かざる目撃者」「晩秋」 1990年「テロリストを撃て」 「私を愛した男と女/ヘンリー&ジューン」 1991年「告発弁護人」 1992年「摩天楼を夢見て」「隣人」 1994年「白銀に燃えて」 「サイレント・ナイト こんな人質もうこりごり」 1995年「ザ・プロデューサー」「セブン」「アウト・ブレイク」 「ユージュアル・サスペクツ」アカデミー助演男優賞 1996年「アル・パチーノのリチャードを探して」 「評決のとき」 1998年「L.A.コンフィデンシャル」「真夜中のサバナ」 「交渉人」「バグズ・ライフ」(声) 1999年「アメリカン・ビューティー」アカデミー主演男優賞 「キャスティング・ディレクター」 2000年「私が愛したギャングスター」 「ペイ・フォワード 可能の王国」 いやはや、 この映画「ペイ・フォワ−ド」でオスメント少年の先生を演じている主演男優の ケビン・スペイシー、大変なキャリアの持ち主です。 ついでに、「ペイ・フォワード」で、オスメント少年の母親を好演している 主演女優のヘレン・ハントも調べてしまいましょう。 HELEN HUNT ヘレン・ハント 誕生日・性別 1963/6/15 WOMAN 出身 米カリフォルニア州ロサンゼルス 活躍度 △↑ 演技幅 個性 演技力 ☆☆☆☆★★ アクション ☆☆☆★★★ コメディ ☆☆☆☆★★ 出演作 1987年「プロジェクトX」 1988年「シューター もう一つのベトナム」「君がいた夏」 「マイルズ・フロム・ホーム」 1991年「ウォーター・ダンス」「オンリー・ユー」 1992年「ミスター・サタデー・ナイト」 1995年「死の接吻」 1996年「ツイスター」 1997年「恋愛小説家」アカデミー主演女優賞 2000年「ペイフォワード 可能の王国」 「ハート・オブ・ウーマン」◇ 「キャスト・アウェイ」 オトーサン、彼女が37歳とは知りませんでした。 ベテラン女優です。 こうした大スターのなかで、 オスメント少年が負けずに頑張っているのですから、 オトーサン、すっかり孫を見守っているオジーサン気分になってしまいました。 「おお、頑張ってるなあ。こりゃあ、アカデミー賞じゃ」 この1月半ばには、来日会見をしたとか。 「2人の撮影シーンを見ているのは楽しかった。 ただ見ているだけで勉強になった」 オトーサン、 涙ぐんで、 「いい子じゃのう、いい子じゃのう」 と繰り返すだけです。 それなのに、オスメント君への評価の低いこと、何ということでしょう。 「ものども、控えおろう。オスメント君のお出ましじゃー。頭が高い」 と叫びたいほどです。 評価基準の説明 現在の活躍度合い ◎○△▲×で表示 役の演技幅 ・適応→映画のキャラにあわせる ・個性→自分の個性を重視 ・自在→映画によって臨機応変 オスメント君の評価を、再度、見てみましょうよ。 活躍度 ▲→ 演技幅 適応 オトーサン、いぶかります。 「オスメント君が、▲? それも、今後とも▲→ 一体,誰が評価しているか知らないけれど、そいつの目は節穴にちがいない」 演技力 ☆6つで評価 アクション ☆6つで評価 出演頻度3 適正3で評価 コメディ ☆6つで評価 出演頻度3 適正3で評価 出演作 ◇主演 ◆助演 オスメント君の評価は、以下のとおりでしたね。 演技力 ☆☆☆★★★ アクション ☆☆★★★★ コメディ ☆☆★★★★ オトーサン、ここで切れます。 「オスメント君が、最高で☆☆☆とは何事ぞ。 お前、正気か?「適正」とは何だ。「適性」じゃないのか? 字もろくに書けないのに、オスメント君を評価するのか?」 わなわなと手が震え、激しく怒っております。 あまり怒り過ぎて、 映画の紹介をする字も書けなくなって、 しょうがないので、 インターネットで入手したデータをコピー、貼りつけで お茶を濁すことにしました。 「これって慣れると、楽ですねえ」 ペイ・フォワード 可能の王国 (原題) PAY IT FORWARD きっかけはここにある。 「ディープ・インパクト」のミミ・レダー監督による ”世界を変える”感動作。 出演は「シックス・センス」のハーレイ・ジョエル・オスメント、 「アメリカン・ビューティー」のケビン・スペイシー、 「恋愛小説家」のヘレン・ハント。 中学一年のクラスで、社会科教師のシモネットが 「世界を変えたいと思ったら、何をする?」と問いかけた。 トレバー少年が考えついたのは、 シンプルだがユニークなアイデア。 それは今すぐ実行できる単純なことだが、 現実の厳しさを知り抜いている大人たちには、 なかなかできないことだった。 トレバーのそのアイデアは、 やがて人々の心の底に眠っていた何かを呼び覚ます。 (C)2000 Warner Bros. All Rights Reserved 2000年・米・ワーナー 監督; ミミ・レダー 出演; ケビン・スペイシー,ヘレン・ハント, ハーレイ・ジョエル・オスメント, ジェイ・モアー,ジェイムズ・カビーゼル 2時間3分 2.3公開 オトーサン、 またまた怒りが爆発します。 「何でトレバー少年を演じているのが、オスメント君だと、説明しないんだ? なぜ、かれのすばらしいアィディアを、もっときちんと説明しないんだ? どうして、かれがそのアイディアを思いついたのか、説明しないんだ?」 中学1年生、この年齢は危うい年齢なのです。 自我が芽生えはしめる年齢だからです。 自分のほかに、自分を取り巻く世界があることに 気付きはじめるからなのです。 問い 「世界は、自分にとって優しいか、それとも厳しいか?」 この問いについては、どんな子も答えることができます。 オスメント君が演じるトレバー少年にとっても世界は厳しいものでした。 アル中ですぐに切れて、母親をなぐりつける父親、 夫が消えてしまったので、昼はゲーセン、 夜はストッリクラブのウエイトレスで生計を立てる母親。 夜遅く帰ってきては、ひそかに酒を飲んでいることなど、 トレバー少年はちゃんと知っているのです。 どうしようもないアル中だということも。 新しく担任になったシモネット先生は、 一風変わった授業をします。 冒頭から、生徒たちに大きな問いかけをします。 「ことし1年間の社会科の授業のテーマは、世界を変えるです。 どうやったら、世界を変えることができるか、 みんなで考えてみましょう。 その結果で、採点します」 トレバー少年は、ひそかに考えます。 「センセイは、あんなことをいうけれど、 世界なんか、変えるに価しないよなー」 「何か質問はありませんか?」 ほとんどの生徒が、手をあげて、答えます。 「つまんねえテーマ。こんな世界、どうなったっていいだろう」 警官がいつ出動してもおかしくない荒れた中学校です。 ナイフを隠し持っている子もいますし、いじめだってあります。 だって、場所は、歓楽街ラスベガスですもの。 頬にヤケドを負っているシモネット先生がふたたび問いかけます。 「ねえ、みんな、世界がよくなったほうがいいと思うか?」 「そりゃあ、よくなったほうがいいと思うよ」 「じゃあ、どうやったら、すこしでも良くすることができるか、考えようよ」 「そんなこといったって、ぼくらじゃムリだよ、大人だってムリなんだもの」 実は、父親の暴力で全身におおやけどを負っている シモネット先生は、さらに問いかけます。 「ムリ?不可能?そうかもしれない。 でも、不可能と思われることに挑戦すること、そこに人生の意味があるんだ。 来週また、皆で考えてみよう。 それまでに、みんな、それぞれ考えてみてください。 発表してもらうから」 トレバー少年は、考えます。 「世界を、すこしでも変えるにはどうしたらいいのか?」 そして思いついたのは、すばらしいアイデイアでした。 PAY IT FORWARD こんな英語はないそうですが、 前払い。 すぐに報酬を期待するのではなく、 まず、自分が相手に 何かいいことをしてあげる。 トレバー少年は、 街でみかけたアル中のホームレスを家に連れ帰ってきます。 かれに、シャワーを使わせ、食事を与えます。 「友達が、シャワー借りたいって言ってるけれど、いーい?」 「いいわよ」 出てきたのが、ホームレスの男なので、母親は拳銃を持ち出します。 でも、かれが、クルマを修理して動けるようにしてくれたので、 怒りもとけます。 きちんとした服装になったので、修理工場に勤めることができたのです。 ハッピーエンド。 トレバー少年のペイフォワードは成功したかに見えました。 ところが、数日後、訪問すると、またアル中に逆もどり。 悪い仲間がいたのです。 「小さな親切、大きなお世話」だったのです。 がっかりしている少年をシモネット先生が励まします。 「世界を変えようとおもったら、まず、相手をよく観察しなさい」 トレバー少年は、 気を取りなおして、 小さな親切運動を再開するのです。 あとの展開は、映画をみてのお楽しみ。 地味な映画ですが、心に残る映画でした。 質問 「で、最後に、オスメント少年はどうなりました?」 解答 「お前、ペイフォワードだよ。先に料金払えよ」 オトーサン、 どうもペイフォワードの意味をまったく理解していないようです。 でも、ほんとうは、オトーサン、固く口どめされているから 話したくってしょうがないのに、しゃべることが許されていないのです。 人より先にご覧になられた方々は、これからこの映画を見る人々のために 物語の結末をお話にならないように、ご協力お願いいたします。 ワーナーブラザース映画 ほんとなんだからー。


リトル・ダンサー

オトーサン、 映画のホームページを探して、 コピーし、貼りつける術をマスターしました。 今回は、分量の多いこと。 書くひとが、映画に感動して、力が入ったのでしょう。 付け加えることがないくらい、よく書けています。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 男の子がバレエ・ダンサーになりたいなんて! と炭坑ストライキで失業中のパパは猛反対した。 パパは11歳のビリーに ボクシングやフットボールで強い男になってほしかった。 でも、ビリーが夢中になったのはクラシック・バレエ。 バレエの先生だけが、ビリーのダンスの才能を信じていた。 女の子に混じってバレエの練習をするのは恥ずかしかったが、 ビリーはお風呂に入っている時も、学校に通う時も、 もっと上手に踊りたいと、練習を重ねていた。 「リトル・ダンサー」は、 小さな体で大きな夢に向かって羽ばたくビリーの物語。 ひたむきなビリーの姿は すべての人に夢をみることを思い出させてくれる。 主人公ビリー役には2000人を超えるオーディションから、 13歳のジェイミー・ベルが選ばれた。 演技もダンスもできて、 イングランド北東部の訛りを話せる少年を 探すのは最大の難題だったが、 6歳からダンスを習っていたジェイミーは見事 期待に応え、怒りや悔しさや喜びをダンスで表現する 素晴らしい演技を披露。 カンヌ映画祭監督週間でクロージング上映されるや、 “無名の少年が一夜にしてスターに!”と絶賛され、 涙と笑いと感動で大きな拍手を受けた。 ビリーを見出すウィルキンソン先生役には、 舞台でも活躍しOBE(大英帝国四等勲章)を授与されている 名女優ジュリー・ウォルターズ。 ビリーのパパ役には ケン・ローチ監督の「マイ・ネーム・イズ・ジョー」の シャンクス役で国際的に知られるようになり、 舞台でも活躍目覚ましいゲアリー・ルイス。 脚本家は リー・ホールの一枚のシノプシスから誕生した。 炭坑町で育ったバレエ・ダンサー志望の少年 というアイディアに プロデューサーたちは魅了された。 ホール自身、英国の戦後史で重要な意味を持つ 1984年の炭坑ストの真っ只中で少年時代を送った一人。 バレエについては実際にロイヤル・バレエ学校で リサーチをして脚本を書きあげた。   監督は、英国で最も成功している劇場である ロイヤル・コートの芸術監督を務め、 "現代演劇界の顔”として既によく知られていた スティーヴン・ダルドリー。 彼は脚本に感動し、本作で長編監督デビューを飾った。   ダンス・シーンの振付は、 『リチャード3世』などナショナル・シアターの舞台も 数多く手がけているピーター・ダーリング。 ジェイミー自身の動きや、 子供のダンス・ドキュメントフィルムを見て研究し、 ビリーの気持ちを表現する激しい振付を考案。 音楽は 80年代に一世を風靡した グラムロックのT.レックスの名曲、 そして パンクロックのザ・クラッシュの代表作 「ロンドン・コーリング」などが 効果的に使われている。   撮影監督は 「トレインスポッティング」や「シャロウ・グレイブ」 といった先駆的作品を手がけているブライアン・トゥファーノ。 ヘア&メイクアップ・デザインは「エリザベス」等の 一流の映画で輝かしいキャリアを築いている イヴァナ・プリモラック。 衣装デザインは 「シューティング・フィッシュ」のステュワート・ミーチェム。     そして特別出演のアダムクーパーが、大きな感動を与えてくれる。 ロイヤル・バレエ学校からロイヤル・バレエ団に入り、 プリンシパルを務めた世界のトップ・ダンサーの一人。 熊川哲也と同級生である。 彼は、99年トニー賞ミュージカル部門最優秀男優賞に ノミネートされたAMPの代表作「白鳥の湖」を披露している。   本作の撮影は イングランド北東部、イージントンの最後の炭坑で行われた。 エキストラは地元の新聞紙上で募集され、 大勢の元炭坑労働者たちが参加、 臨場感あふれる群集シーンを生み出した。 「リトル・ダンサー」は ジェイミー・ベルという素晴らしいスターを、 キャリアのあるスタッフ・キャスト、 そして地元の人々の手で誕生させた輝かしい傑作である。   ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 大好きなダンスを習って、 ほろびゆく炭坑の町から脱出して、ロイヤル・バレー学校へ。 夢に向って踊る少年とかれを支援するひとたちの姿に、 オトーサン、思わず感涙にむせびました。 隣のおばさんもハンカチで目もとを拭っていました。 観客は、おばさんばかりだったけれども、 少年少女たちに見せたいなあと思いました。 文部省推薦、いや文部科学省推薦にしてほしいものです。 でも、もんぶかがくしょうは、 「ものつくり大学」事件で、国会に呼び出されて、いそがしいのかもね。 ものつくり大学なんて、ちゃんちゃらおかしい。 名称は、「カネづくり大学」に、断固、変更すべきです。 罪人も出た、「罪つくり大学」なのですから、 ほんとうは、認可そのものを取り消すべきなのです。 教育改革というのは、こういうことからはじめないと、 誰も本気にしなくなります。


フィラデルフィア

オトーサン、 このところ連続の映画館通いで、 あらかた、めぼしい洋画はみてしまいましたので、 ビデオの名作を見ることにしました。 ビデオ観賞の問題は、 批評をしようとすると、 プログラムがないうえに テープのラベルに何も書いていない場合があることです。 この「フィラデルフィア」がまさに、そのケース。 トム・ハンクスがアカデミー賞をとったとあるだけ。 「どうしたものかなあ」 オトーサン、 あることに気付きます。 「そうだ、あれに出ているかもしれない」 このホームページに最近設けた 「おすすめシネマサイトのリンク集」のなかに、 洋画データベースというのがあります。 「問題は、全部英語なんだよなあ。 1回だけトライしてみるか。 命に別状があるわけでもないし」 開いたページにYAHOOみたいにキーワードを入れるだけ。 「Philadelphia」と題名を入力しました。 Philadelphia(1993)が出てきました。 以下に、原文をコピー、貼りつけました。 Plot Outline(あらすじ): When a man with AIDS is fired by a conservative law firm because of his condition, he hires a homophobic small time lawyer asthe only willing advocate for a wrongful dismissal suit. (more) エイズにかかったために、ある男が、コンサバな法律事務所を解雇された。 かれは弁護士を雇った。弁護士は、間違った司法判断を防ぐために闘った。 オトーサン、辞書を片手にぶつぶついいます。 「いやあ、なんて分からない単語ばかりなんだ。 homophobic small time lawyer asthe って何のことだ。辞書にもない」 次は、監督と脚本家でしょう。 Directed by Jonathan Demme Ron Nyswaner (written by) そして、配役。 Cast overview: Tom Hanks ...Andrew Beckett Denzel Washington ...Joe Miller この2人は、分かります。 トム・ハンクスとご贔屓のデンゼル・ワシントンです。 「そうか、トムハンクスが、アンドリュー・ベケットを演じるわけか。 それで、デンゼルはというと、ジョー・ミラーか。分かった」 ずらっと配役が並んでいます。 こちらは、もう見なくていいでしょう。 Roberta Maxwell ....Judge Tate Buzz Kilman ... "Crutches" Karen Finley ....Dr. Gillman Daniel Chapman ... Clinic Storyteller Mark Sorensen Jr. ...Clinic Patient Jeffrey Williamson ...Tyrone Charles Glenn (I) ...Kenneth Killcoyne Ron Vawter....Bob Seidman Anna Deavere Smith ... Anthea Burton Stephanie Roth ... Rachel Smilow Lisa Talerico .... Shelby Joanne Woodward ...Sarah Beckett Jason Robards ... Charles Wheeler 「こりゃ何だ?。原題か?」 Also Known As: At Risk (1992) (USA: working title) People Like Us (1993) (USA: working title) Runtime: USA:125(上映時間125分) 「へえ、観客が採点しているんだ。 5903人が投票して、10点満点で7.3。 これだけでは、いいのか悪いのか速断できないな。」 User Rating: 7.3/10 (5903 votes) Click Here to vote in the 2001 IMDb Oscars Poll! User Comments(観客のコメント): Marc-David Jacobs Fontana, California, USA Date: 10 August 1998 Wonderful. A touching movie, which has taken the place of "The Fugitive" (1993) as my favorite movie. Tom Hanks' performance was obviously worthy of his first Oscar for his portrayal of Andrew Beckett, a gay, AIDS-stricken man who was fired from his job for what he believes to be discrimination against his sexual orientation and disease. Denzel Washington, in his portrayal of Joe Miller, the ex-homophobic who decides to help Andrew win his case, is excellent, deserving of a Best Supporting Actor award. This story of AIDS, homophobia and homosexualism is first-rate. I highly recommend this to anybody looking for a great movie. (ワンダフル。 感動的だった。 私の好きな「逃亡者」1993みたいだった。 トム・ハンクスは、この作品で、最初のオスカー(アカデミー賞)をとった。 ゲイでエイズのために法律事務所を不当解雇された男、 アンドリュー・ベケットを演じたが、まさにオスカーに価する名演技だった。 デンゼル・ワシントンは、ホモぎらいのジョー・ミラー弁護士を演じ アンドリューを弁護して、訴訟に勝つが、 こちらは、オスカーの助演賞をとってもおかしくないほどの名演技だった。 ホモやホモぎらいを扱ったこの物語は、一級品だ。 偉大な映画を見たがっている、すべてのひとに推薦したい。) オトーサン、 自分の翻訳(意訳?+誤訳?)の出来映えに満足しております。 「おれも、もしかしたら、戸田奈津子さんの代役くらいやれるかも」 字幕翻訳の第一人者、戸田さんが聞いたら、吹き出すでしょう。 さて、肝心の映画、みましたよ。 よかった、よかった。 「お前、それでこの映画批評終わりか?」 「だって、翻訳で疲れてしまって、いっぱい、いっぱい」 では、ひと休みしましょう。 ---------------------- ---------------------- ---------------------- トム・ハンクス演じるアンドリュー・ベケット青年は、 ペンシルバニア大学を優秀な成績で卒業し、 名門法律事務所に就職。 Jason Robards ... Charles Wheeler に目をかけられて、つぎつぎと大きな訴訟を任かされ、 しかも、勝訴の連続なのです。 建設会社の高層ビル訴訟では、デンゼル弁護士にも勝訴します。 チャールス・ウィラーに呼びだされ、はやくも昇進を告げられます。 ほかのプリンシパルから祝福を受けます。 ところが、事態は、暗転。 というのも、息抜きにポルノ映画に行き、 ホモだちとめぐりあって、その結果、エイズに罹っていたのです。 狂暴なVirusは、彼のからだを急速に蝕んでいきます。 まず、こめかみに紅いシミ、その数がどんどん増えていくのです。 ドーランで隠しながら、休みなく訴訟に取り組みます。 訴訟の当日、なぜか書き上げた書類が紛失。大失態です。 それが原因で、法律事務所を解雇されました。 どう考えても、書類の紛失はおかしい、 どうも、エイズがほんとうの理由なのではないか。 それは、身体障害者であることを理由に解雇できないという法律に違反する。 不当解雇だ、訴訟しよう、弁護士を探そう。 そう、アンドリュー・ベケット青年は思うのですが、 誰も引き受け手がありません。 「ホモの弁護なんかいやだ、 エイズに罹ったのは自業自得だろう。 あの法律事務所は超一流、だれにも負けたことがない」 ワラにもすがりつくような気持で訪ねたのが、 デンゼル・ワシントン演じるジョー・ミラー弁護士。 子供が産まれたばかりで、ゴキゲン。 でも、エイズだと聞くと、後すざりします。 帰ったあと、親しい医者に相談します。 「握手してしまったけれども、 赤ん坊のラリースに感染しないだろうか?」 アンドリュー青年は、 誰も引き受けてくれないので、 自分で訴訟を起こすことにしました。 図書館で調べものをしています。 司書が出てきて、エイズ患者と知ると、 「個室に行ってくれ」と強要します。 たまたま居合わせたジョー・ミラー弁護士、 書類のかげから、エイズ患者・アンドリューが 差別を受けている様子をすべて見てしまいました。 デンゼル・ワシントンの見事な法廷での弁護ぶり、 トム・ハンクスの見事な死にゆく患者の苦悩ぶり、 オトーサン、はげしく心を揺さぶられました。 とくに、トム・ハンクスが、 せっかく尋問のリハ−サルをやろうという デンゼル・ワシントンに逆らって、 点滴の台車を動かしながら、 マリアカラスのアリアをバックに、 のたうちまわる演技は、絶品でした。 ゆりかごの家が焼けていく ---------------- ここで、チェロのソロに変わるんだ。 ---------------- その苦しみの中で愛が私に訪れた。 ---------------- I am Life(私は生きるんだ) ---------------- 楽園をつくりに、地上へ ---------------- 私は愛 デンセル・ワシントンは、いいます。 「もう帰らなくては、子供が待っている」 ジョー・ミラー弁護士は エイズ患者だって、まぎれもない人間なんだ、 訴訟技術なんかクソクラエ。 法廷では、 苦悩を背負ったひとりの人間が いま陪審員たちの前に存在していることを 示すだけでいいのだと気付くのです。 耳にアリアの絶唱を残して、 帰宅して、赤子をひしと抱きしめます。 そして、ベッドで寝ている妻を抱きしめるのです。 妻は、半分眠ったままですが、かれの頭をそっとなでてくれました。 そうなのです。 この気付きが映画の命なのです。 日常、ふと忘れがちな、 いま自分があることのしあわせ、 精一杯生きているこのしあわせ、 愛するひとがそばにいるしわせ、 そして、愛されているしあわせ、 ..... ところで、この勝訴で、 アンドリュー・ベケット、ジョー・ミラー側は、 損害賠償金14.3万$に加えて精神的慰謝料10万$、 それに懲罰的賠償金478.2万$を獲得しました。 でも、この大金、死にいく患者にとっては無用の長物。 ベケットは、ベッドに横たわり、酸素マスクを外し、 見舞いにきたジョーに、最後の冗談をいいます。 「弁護士1000人を船に乗せて、沈没させたら 世の中よくなるだろうなあ」


恋愛小説家

オトーサン、 このホームページに最近設けた 「おすすめシネマサイトのリンク集」のなかの 洋画データベースを読破して、気勢が上がっております。 昨日のオトーサンは、 「問題は、全部英語なんだよなあ。 1回だけトライしてみるか。 命に別状があるわけでもないし」 なんて、悲壮感が漂っていたのですが、 慣れとはおそろしいもの、 今日は、気が軽くなっております。 YAHOOの検索のように、 題名を入れます。 「As Good As It Gets」 翻訳すると、どうして「恋愛小説家」になるのか不思議ですが、 まあ、この際、固いことはいわないことにしましょう。 すぐに、As Good As It Gets (1997)の紹介が出てきたので、 昨日と同じように、原文をコピーして貼りつけます。 題名 As Good As It Gets (1997)「恋愛小説家」 監督 Directed by James L. Brooks 脚本 Mark Andrus (story) ジャンル: Comedy / Drama / Romance Plot Outline:(あらすじ) 和英対訳で、ご紹介しましょう。 A single mother/waitress (Helen Hunt), シングルマザーでウエイトレズ(ヘレン・ハント)、 a man (Jack Nicholson) 男(ジャック・ニコルソン)、 and a gay artist (Greg Kinnear) そしてゲイの画家(グレッグ・キニア)が form an unlikely friendship. 奇妙な友情をはぐくむ。 New York City. ニューヨークの Melvin Udall, a cranky, bigoted, obsessive-compulsive writer, メルビン・ユードルは、意地悪で、偏屈で、強迫観念にとらわれた作家ですが、 finds his life turned upside down 人生ひっくりかえるような気持になります。 when neighboring gay artist Simon is hospitalized お隣のゲイの画家が、入院することになって and his dog is entrusted to Melvin. そいつの犬の世話をさせられるようになったからです。 In addition, Carol,the only waitress who will tolerate him, しかも、作家をたしなめられる、ただひとりのウエイトレス、キャロルが must leave work to care for her sick son, 子供の病気の面倒を見るために仕事をやめたので、 making it impossible for Melvin to eat breakfast. 朝食を食べにいくところがなくなってしまったのです。 Cast overview:配役 Jack Nicholson....Melvin Udall Helen Hunt....Carol Connelly Greg Kinnear....Simon Bishop 作家、ウエイトレス、ゲイの画家、この3人が中心です。 あとの俳優は、いいでしょう。 Cuba Gooding Jr. ....Frank Sachs おっと、フランクを忘れてはいけません。 ゲイの作家の友人で、美術商です。 Skeet Ulrich....Vincent Shirley Knight....Beverly Yeardley Smith....Jackie Lupe Ontiveros....Nora Bibi Osterwald....Neighbor Woman Ross Bleckner.... Carl Bernadette Balagtas....Caterer Jaffe Cohen....Partygoer Laurie Kilpatrick....Partygoer Alice Vaughn....Partygoer Brian Doyle-Murray....Handyman (more) Also Known As:Old Friends (1997) (USA: working title) Runtime(上映時間):139 観客の採点は、昨日の「フィラデルフィア」より上のようです。 User Rating:7.7/10 (19195 votes) top 250 User Comments:(観客のコメント) matanovi, Zagreb, Croatia 何と、ソ連から独立したクロアチアのひとです。 Date: 19 April 2000 さきほど、あらすじを和英対訳にしましたが、 受験英語みたいで、気が重くなってきたので、 今度は、省略ならぬ「超訳」にトライしてみましょう。 How to create something out of nothing? Ask Mark Andrus and Jim L. Brooks Really, how to make something original, fresh and odd out of absolutely nothing except a few characters? Using characters, only characters and nothing except characters. That's the simple formula Brooks uses in all of his work, but, for me, he has never created so much charm, warmth and sensibility as he did in `As good as it gets'. (監督のブルックスは、比類なきキャラクターを創りあげた。) 「えっ、英文8行が超訳だと、翻訳すると、たった1行になっちゃうの?」 「そうです。これがオトーサンが発明した超訳なのです」 Characters write the screenplay in this movie, and everything that happens - happens because of what they are. They are nothing special ? they are ordinary people we meet in the street every day and that have the same problems a lot of other people have. This movie presents the example of how much you can pull out of that. And if that is written as well as it is in this case, not even a happy ending can bother you. (フツーのひとのフツーのトラブルが、こんなに面白い映画になるなんて) Because, in real life, shown here, what is the end? Everything is good and warm in this movie, everything is fresh and vivacious, understandable and well performed. Jack Nicholson brings one of the best performances of his career, that terrific Helen Hunt finally got a chance to show how skilfully an actor can connect naturalism with the laws of the camera performance, and Greg Kinnear shows the most convincing emotions coming from a gay character I've ever seen. (ジャックも、ヘレンも、グレッグも、うまい演技だった) The relationships between the characters are created in the way that you can't predict anything that's going to happen, even though you know in advance what could come out of their mouth and what kind of attitude they'll have in a certain situation. (この3人がからむと、次に何にが起きるかサッパリ分からなくなるのです) You can simply feel the progressive collaboration that occurred between Brooks and the actors and the mutual understanding they developed, and it's not often that you see that kind of artistic superstructure shining on the screen so much as it does here. (ここまで面白くなったのは、ブルックス監督と俳優たちが協力しあったからです) I find `As good as it gets' complexed, vital, intelligent, emotionally deep and studied, fresh, original, amusing,cheerful,funny, and one of the best films of 1997. (とっても面白い。最高の映画です) さて、 冒頭のシーン、中年作家ジャックが登場。 アパートに帰ってきます。みると、廊下に犬のバーテル。 おしっこをしています。 「このバカ犬め、こらしめてやれ」 何とダスト・シューターに放りこんでしまうのです。 部屋に入って、仕事に集中していると、ドアがノックされます。 相手は、となりに住むゲイの画家。 オロオロしています。 「犬がどこへ行ったか、知りませんか?」 「ウルサイ、金輪際ドアをノックするな」 ゲイの画家を、思いっきりバカにする長広舌。 しばらくして、またノック。 今度の相手は、フランク。 犬が地下室で発見され、犯人も判明したのです。 「ウルサイ」と同じようにあしらおうとすると、 「お前が捨てたのは、分かってるんだ。 そんな口をきいていいのか、骨をへし折ってやるぞ」 と脅かされます。 別の事件がおきて、 ゲイの作家が入院すると、 またノック。 フランクに脅かされて、 作家は、犬のバーテルをあづかるような羽目になるのです。 作家は、散歩がてら行きつけのレストランへ。 街ですれちがうひとにぶつかったリ、意地悪ぶりは変わりません。 レストランでも、自分の居場所に先客がいると、追い出す始末。 「今度、そんなことをしたら、追放よ」 そんなキツイことをずばっと言えるのは、 ウエイトレスのキャロルしかありません。 何度か顔を合わせるうちに、お互いの気心も分かってきます。 作家「あの娘、何か悩みごとがありそうだな」 ウエイトレス「いけ好かないヒヒおやじね」 オトーサン、 「ふーん、 導入部での主要登場人物3人の紹介ぶり、 なかなか、しゃれているじゃないかー。 いつの間にか、物語の世界に入っている」 さて、犬はなぜか作家になついてしまいます。 それとともに、作家の心はすこし優しくなってくるのです。 しかも、第62作目を完成させたので、ルンルン気分。 散歩がてら、犬を連れて、いつものレストランへ。 ところが、お目当てのキャロルがいないのです。 子供の病気で、休んでいるとか。 作家が、彼女の家を見舞いに訪ねることから、 2人の奇妙な関係がはじまるのです。 あらすじは、ここまで。 オトーサン、いいます。 「いやあ、ジャック・ニコルソン、うまいなあ やはり、アカデミー賞だなあ」 意地悪なヒヒおやじぶり。 そして、 ほれた男の気持。 それらの表現方法がまことに見事なのです。 階段で片足をぶらぶらさせたり、 両手で頭をはさみ、上方にさっとこすったり、 唇から斜めに舌をちらっと出してみせたり... それに対して、 ヘレン・ハントのほうは、 体あたりの演技。 シングルマザーとしての表情、 好き嫌いをはっきり示す表情の変化、 好きになったときのゆれる女心をしめす表情。 ハダカになったときの美しい首すじや長い背中のライン。 音楽をききながら首をふる仕草。 「これも、アカデミー賞だ。 最近の作品での演技は、これより劣るなあ。 一世1代の名演技って、これだなあ」 オトーサン、 確信をもって宣言します。 「冬の長い夜は、 VTRの名作と洋画データベースがあれば、 となりに彼女がいなくても、さびしくないなあー」


ザ・ウォッチャー

オトーサン、 ビデオを2本見たあとで、 やはり劇場が恋しくなってきました。 家でゴロンしてみるのもいいのですが、 やはり、劇場のほうが、雰囲気がでます。 「何か、いい映画ないかなあ」 新作のホームページを渡り歩きます。 「あった、キアヌの映画だ」 では、以下に、解説をコピーし、貼りつけましょう。 長文ですが、いい文章ですので、 ざっとでもいいので、目を通してください。 「これ書いたひと、1本書くと、いくらもらえるのかなあ」 オトーサン、余計な心配をしております。 --------------------------------------------------- 東洋の血をひくエキゾチックな美貌を武器に、 ブッダから電脳クーリエまで、 幅広い役柄にチャレンジしてきたキアヌ・リーブス。 昨年は、『マトリックス』の華麗なるワイヤー・アクションで 世界中の映画ファンを魅了。 押しも押されもしないスーパースターの座についた彼が、 今度は、妖艶な殺人鬼の役どころに新境地を切り開いた。 それが、全米初登場NO1に輝く衝撃のサイコ・サスペンス 『ザ・ウォッチャー』だ。 キアヌが演じるグリフィンは、 孤独な若い女性をターゲットにするシリアル・キラー。 狙った獲物を執拗に監視し、 ときには直接本人に甘い言葉を囁きかけることもある彼は、 水も漏らさぬ手口で11件の犯行を重ね、 ロサンゼルスの住民たちを震え上がらせてきた。 そんな彼を追い続けるFBI捜査官のキャンベル。 彼は、グリフィンの異常心理の分析に情熱を傾けるが、 それはグリフィンにとって、自分の唯一の理解者ができたことを意味していた。 キャンベルとの特別な絆を確かなものにしようと、 キャンベルの愛人を毒牙にかけるグリフィン。 事件に深く心を傷つけられたキャンベルは、 グリフィンの影を追い払おうとシカゴに移り住む。 が、グリフィンにはキャンベルとの絆を断ち切るつもりなど毛頭なかった。 追われる者から追う者へ、立場を変えてシカゴにやって来た彼が、 新たに仕掛けたのは大胆不敵な予告殺人のゲーム。 そのシナリオに否応なく巻き込まれたキャンベルは、 自らの再起を賭けて捜査に全力を傾ける。 キャンベルは、タイムリミットまでに 次の犠牲者をみつけることができるのか!? 時限爆弾の緊張をはらんだスリリングなドラマは、 警察と犠牲者、グリフィンとキャンベルが繰り広げる 二重三重の「人狩り」の構造を保ちながら、サスペンスフルに展開していく。 そのなかで、ひときわ目を引くのが、キアヌの妖しい悪役ぶりだ。 ターゲットに忍び寄り、甘いスマイルで魅了するロマンチックな顔と、 狙った獲物は必ず仕留める執拗で獰猛なハンターの顔。 いくつもの要素が混ざり合ったミステリアスなキャラクターに、 今回のキアヌはデリケートな持ち味を発揮。 キレた心に潜む孤独と傷つきやすさを感じさせる演技に 美形スターならではのチャームを光らせ、 かつてないスタイリッシュなシリアル・キラー像を作りあげている。 対するキャンベル役ジェームズ・スペイダーの ニューロティックな演技も見逃せない。 犯人を追う立場にありながら、心理的には自分が追い詰められていく。 そんなFBI捜査官の苦悩と葛藤が全面に滲み出る役柄は、 『セックスと嘘とビデオテープ』や『バッド・インフルエンス』といった キャラクター演技を得意にするスペイダーならではのハマリ役といえるだろう。 このキャンベルの主治医であったことから事件に巻き込まれていく 精神分析医、ポリーを演じるのは、 『いとこのビニー』のオスカー女優マリサ・トメイ。 無気力なキャンベルを捜査に駆り立てるFBIの上司イビーには、 『ゆりかごを揺らす手』のアーニー・ハドソン。 キャンベルの右腕となり、グリフィンの追跡に命を張るホーリス刑事には、 『アルマゲドン』『ゴジラ』などの大作で活躍するクリス・エリスが扮し、 男気の光る好助演を見せている。 キャンベルがポリーに語る過去の事件と、 時間がモノを言う現在の事件を巧みに交錯させながら、 グリフィンとキャンベルの関係をあぶり出していく演出に冴えを見せるのは、 これが監督デビュー作となるジョー・シャルバニック。 ミュージック・ビデオ出身とあって、 ストップモーションを駆使した映像の組み立てはエッジの効いたタッチ。 『フレンチ・コネクション』の夜間版の趣がある高架下のカー・チェイスや、 ホーリス刑事が携帯電話で会話しながら窃盗犯の逮捕劇を演じるシーンなど、 切れ味のいいアクションにも新人らしからぬ力量を発揮している。 撮影監督は、『レイジング・ブル』『逃亡者』でオスカー候補にあがった ベテランのマイケル・チャップマン。 編集は、同じく『逃亡者』のリチャード・ノード。 音楽は、『スクリーム』シリーズを手がけているマルコ・ベルトラミ。 プロダクション・デザインは、『地球に落ちてきた男』のブリアン・イートベルと 『ターミネーター』のマリア・カソが共同で担当している。 -------------------------------------------------------------------- オトーサン、 「へえ、これなら面白そうじゃない。 キアヌに新人監督、この組み合わせ、いい感じじゃないか。 見に行こうっと」 映画館は、女性客でほぼ満員。 「へえ、キアヌって、女性に人気なんだ」 しかし、どうもおかしいと調べたら、今日は女性サービスデイ。 普段1800円が1000円で見られるからでした。 映画が、はじまりました。 粗い画像がマルチスクリーンで次々に入れ変わります。 「前衛映画の監督らしいな。 でも、これ、一体、何を写しているの?」 その時は、わかりませんでしたが、 あとで同じ画像が出てきたので分かりました。 殺人鬼を追うFBI捜査官の悪夢をしめしていたのです。 そのFBI捜査官キャンベルを演じるジェームス・スペンサー、 2枚目の優しい気の弱い男で、明らかに、ミスキャストでした。 次々と殺される女性も、美人がいませんでした。 ポリーというキャンベルの精神分析医も狙われるのですが、 これもあまり美人とはいえず、白けました。 殺人鬼グリフィンをキアヌが演じていましたが、 どうも、ミスキャスト。 FBI捜査官に興味をもち、 ロスからシカゴまで、わざわざ追いかけてくるでしょうか? 女性ならともかく、ホモでもないとなると、不自然です。 その不自然さの説明も「さびしがりや」だけ。 納得できませんでした。 よかったのは、シカゴの街の夜景の美しさ。 ミシガン湖、ループといわれる古い環状鉄道、トオウモロコシビル、 そうした観光名所だけではなく、裏町の風景も写していました。 ヘリがハイスピードで低空飛行をしたり、 特殊部隊がヘリからロープを伝って屋上に降りるシーンなど 迫力がありました。 見終わって オトーサン、いいました。 「つまんねえの。 キアヌって、どうしてこんな凡作に出るんだ。 マトリックスが良過ぎたのかなあ」 帰宅して、 キアヌについて調べてみました。 このホームページの海外映画俳優マガジンですぐに探せました。 ---------------------------------------------------- KEANU REEVES キアヌ・リーブス 1964/9/2 MAN 出身 レバノン・ベイルート 父親はハワイ系中国人、母親はイギリス人。 オーストラリア、ニューヨークと引っ越し、 6才からカナダのトロントに移り住む。 高校時代はアイス・ホッケーの選手で シアター・アーツ・スクールに通いながら夜間の演技塾で学ぶ。 大学でもアイス・ホッケーの選手として活躍したが、 プロの誘いを断り、俳優になることを決め、俳優学校へ通う。 16才で地元のテレビ番組に初出演。 映画デビューは、 アイスホッケー映画のカナダ作品「栄光へのフィニッシュ」(1985)。 その後、ヒッチハイクでハリウッドに行き、 俳優として本格的活動を始めた。 「リバース・エッジ」「パーマネント・レコード」など 初期の作品ではナイーブで青年を演じ、 「ビルとテッドの大冒険」での脳天気な高校生テッド役が受け、 全米の人気アイドルに。 1994年「スピード」の大ヒットで大スターとなる。 1991年には、ロックバンド「ドッグ・スター」を結成し、 ライブ活動を開始。バンドではベースを担当。左利き。 1995年には、カナダで「ハムレット」の舞台に立った。 キアヌ・リーブスは平均点俳優。 ずば抜けて優れた演技力を持ち合わせているわけではないが、 どんなジャンルの映画でもそつなくこなしてしまう。 彼の魅力は端整な顔立ちもさることながら、 個性を強調しない素朴な演技にある。 出演映画のジャンルが変われば、演技も変わるものだが、 彼は自分のキャラクターを変えないまま、 上手くその映画の役に溶け込ませる才能を持っている。 キアヌの出演映画は、 1本単位ではそれほど印象のある俳優ではないが、 トータルで見ると、非常に魅力あふれる俳優となる。 ただ、路線が現在でもはっきりしない上に、 人気スターなのに傲慢さがなく、 いまだに素朴な演技を続けるキアヌ・リーブスは、 どう評価していいのか非常に難しい。 活躍度 ○→ 演技幅 自在 演技力   ☆☆☆☆★★ アクション ☆☆☆☆★★ コメディ ☆☆☆★★★ 出演作 1985年「栄光へのフィニッシュ」 1986年「栄光のエンブレム」 1987年「リバース・エッジ」 1988年「ミッドナイトをぶっとばせ!」       「パーマネント・レコード」「旅立ちの季節」       「プリンス・オブ・ペンシルバニア」「危険な関係」 1989年「ビルとテッドの大冒険」◇「バックマン家の人々」 1990年「殺したいほどアイ・ラブ・ユー」       「ラジオタウンで恋をして」 1991年「ハートブルー」◇「ビルとテッドの地獄旅行」◇       「マイ・プライベート・アイダホ」 1992年「ドラキュラ」 1993年「から騒ぎ」「カウガール・ブルース」       「ミュータント・フリークス」 1994年「リトル・ブッダ」「スピード」◇ 1995年「雲の中で散歩」◇「JM」◇ 1996年「チェーン・リアクション」◇ 「フィーリング・ミネソタ」◇ 1997年「死にたいほどの夜」◇「ディアポロス/悪魔の扉」◇ 1999年「マトリックス」◇ 2000年「リプレイスメント」◇「ザ・ウォッチャー」◇ --------------------------------------------- オトーサン、 ざっとみて、感想をもらします。 「ふーん、キアヌって、 父親がハワイ系中国人で母親はイギリス人か。 36歳。随分、芸歴が長いんだ。 演技幅は、自在で、どんな役でもこなせるってわけか。 仕事を選ばず、凡作にもずいぶん出演しているんだ。 人間、とにかく食べていかなくてはなあ...」 オトーサン、 「マトリックス」のキアヌに感激して、 「リプレイスメント」、「ザ・ウォッチャー」とみてきましたが、 両方とも、演技も、作品も、期待外れでした。 オトーサン、 あきらめが悪いタイプなので、 口直しに、大ヒット作といわれる「スピード」を 明日にでも、ビデオで見てみようかと思います。 パソコンのリインストールがうまく行ったら、 明日またお目にかかれるかもしれません,,,。 心配だなあ。


アカデミー賞レースのゆくへ

オトーサン、 今朝は早起きしました。 「2月14日は、ヴァレンタイン・デーだから? 誰からチョコレートを貰えるか楽しみなの?」 馬鹿いっちゃあ、いけません。 年寄りをからかうものではありません。 そんな年齢はとっくのとうに卒業しています。 オトーサン、 今朝は、どの新聞よりも早く、 アカデミー賞ノミネートの最新情報を入手して、 皆様にお伝えしょうと意気込んでいるのです。 今回は、その特集ということに。 といっても、 YAHOO(USA)をクリックして、 「academy award」と入力して、 検索ボタンを押しただけなのですが...。 リドリー・スコット監督、ラッセル・クロウ主演の 「グラディエーター」が12部門でノミネートされ、最有力のようです。 あとは、グリーン・ディスティニー、エリン・プロコビッチ、グリンチなど。 以下は、興味のある方のために、コピーした情報です。 日本で公開しない映画も多く、知らない映画名、俳優名も多いので、 あえて、日本語に、翻訳していません。 (主演男優賞) ACTOR -- LEADING Javier Bardem Russell Crowe Tom Hanks Ed Harris Geoffrey Rush (助演男優賞) ACTOR -- SUPPORTING Jeff Bridges Willem Dafoe Benicio Del Toro Albert Finney Joaquin Phoenix (主演女優賞) ACTRESS -- LEADING Joan Allen Juliette Binoche Ellen Burstyn Laura Linney Julia Roberts (助演女優賞) ACTRESS -- SUPPORTING Judi Dench Marcia Gay Harden Kate Hudson Frances McDormand Julie Walters 以下は、ほんとうに興味のある部門だけ見てください。 ART DIRECTION CROUCHING TIGER, HIDDEN DRAGON DR. SEUSS' HOW THE GRINCH STOLE CHRISTMAS GLADIATOR QUILLS VATEL CINEMATOGRAPHY CROUCHING TIGER, HIDDEN DRAGON GLADIATOR MALネNA O BROTHER, WHERE ART THOU? THE PATRIOT COSTUME DESIGN CROUCHING TIGER, HIDDEN DRAGON DR. SEUSS' HOW THE GRINCH STOLE CHRISTMAS GLADIATOR 102 DALMATIANS QUILLS DIRECTING BILLY ELLIOT CROUCHING TIGER, HIDDEN DRAGON ERIN BROCKOVICH GLADIATOR TRAFFIC DOCUMENTARY FEATURE INTO THE ARMS OF STRANGERS: STORIES OF THE KINDERTRANSPORT LEGACY LONG NIGHT'S JOURNEY INTO DAY SCOTTSBORO: AN AMERICAN TRAGEDY SOUND AND FURY DOCUMENTARY SHORT BIG MAMA CURTAIN CALL DOLPHINS THE MAN ON LINCOLN'S NOSE ON TIPTOE: GENTLE STEPS TO FREEDOM FILM EDITING ALMOST FAMOUS CROUCHING TIGER, HIDDEN DRAGON GLADIATOR TRAFFIC WONDER BOYS FOREIGN LANGUAGE FILM AMORES PERROS CROUCHING TIGER, HIDDEN DRAGON DIVIDED WE FALL EVERYBODY FAMOUS! THE TASTE OF OTHERS MAKEUP THE CELL DR. SEUSS' HOW THE GRINCH STOLE CHRISTMAS SHADOW OF THE VAMPIRE MUSIC (SCORE) CHOCOLAT CROUCHING TIGER, HIDDEN DRAGON GLADIATOR MALネNA THE PATRIOT MUSIC (SONG) CROUCHING TIGER, HIDDEN DRAGON DANCER IN THE DARK THE EMPEROR'S NEW GROOVE MEET THE PARENTS WONDER BOYS BEST PICTURE CHOCOLAT CROUCHING TIGER, HIDDEN DRAGON ERIN BROCKOVICH GLADIATOR TRAFFIC SHORT -- ANIMATED FATHER AND DAUGHTER THE PERIWIG-MAKER REJECTED SHORT -- LIVE ACTION BY COURIER ONE DAY CROSSING QUIERO SER (I WANT TO BE...) SERAGLIO A SOCCER STORY (UNA HISTORIA DE FUTEBOL) SOUND CAST AWAY GLADIATOR THE PATRIOT THE PERFECT STORM U-571 SOUND EDITING SPACE COWBOYS U-571 VISUAL EFFECTS GLADIATOR HOLLOW MAN THE PERFECT STORM WRITING (ADAPTED) CHOCOLAT CROUCHING TIGER, HIDDEN DRAGON O BROTHER, WHERE ART THOU? TRAFFIC WONDER BOYS WRITING (ORIGINAL) ALMOST FAMOUS BILLY ELLIOT ERIN BROCKOVICH GLADIATOR YOU CAN COUNT ON ME オトーサン、 それから、ノミネートされた主要作品についての 最新のコメントもコピーしました。 時間の関係で、超訳もできず、小見出しだけです。 ご免なさーい。 2月13日午後4時41分 ビバリー・ヒルズ発 ロイター通信 Bob Tourtellotte記者 「グラディエーターが12部門にノミネート」 A clash of cultures erupted in Hollywood on Tuesday, pitting ``Gladiator'' Romans against Qing Dynasty warriors from ``Crouching Tiger, Hidden Dragon'' and a scrappy activist named ``Erin Brockovich'' for the movies' highest honors, the Oscars. (グラディエーターが勝つか?  それともグリーン・ディスティニーが勝つか?) (グラディエーターについて) The Academy of Motion Picture Arts and Sciences named its Oscar nominees and early favorite ``Gladiator,'' about an outcast Roman general seeking vengeance for his family's death, claimed the most nods with 12, including best picture, best actor for Russell Crowe and best director for Ridley Scott. (製作者のコメント) ``When you make this kind of epic movie, if any aspect fails the whole movie fails,'' producer Doug Wick told Reuters, ``So, what was really exciting was the pleasure of seeing Ridley get nominated, then Russell. It's like playing on a team, and playing on a team where no-one dropped a pass.'' (グリーン・ディスティニーについて) Ang Lee's Mandarin-language drama ``Crouching Tiger, Hidden Dragon,'' which has wowed audiences and critics with its blend of martial arts and a stirring love story, surprised industry experts with 10 nominations, the most a foreign language film has ever received. ``Crouching Tiger'' also earned nominations for best picture and best foreign language film, marking only the third time a film has been nominated in both categories in the Oscars' 73-year history. Lee was also nominated for best director. (アン・リー監督のコメント) ``I feel relieved because it was such hard work for a year and one-half,'' Lee told Reuters. ``After 10 months (since its debut at the Cannes film festival) I feel I've done everything I can to help the film. I feel at peace.'' Lee said he doesn't look upon the Oscars as a competition, but he noted their importance to the film industry and to helping a film gain attention. ``This is the biggest movie event in the world,'' he said. 最優秀作品の戦い (上記2作品以外のライバルはというと...) But come March 25, when the Oscars are handed out in a gala Los Angeles ceremony televised around the globe, ``Crouching Tiger'' and ``Gladiator'' will be up against some tough competitors. (エリン・ブロコヴィッチやTrafficも有力候補) ``Erin Brockovich,'' in which best actress nominee Julia Roberts portrays an environmental activist who brings a mighty utility to its knees, and the drug war drama ``Traffic,'' earned best picture nods for director Steven Soderbergh. (ソンダーバーグ監督のコメント) ``I can't even put into words what I'm feeling,'' Soderbergh said in a statement. ``I think if I didn't have the distraction of shooting a film I would have to be sedated.''その 主演男優賞と主演女優賞 (ラッセル・クロウとトム・ハンクスが争う) Despite the high-powered musicians, it is films, actors and actresses that grab the Oscar spotlight. Included with Crowe in the best actor category was Tom Hanks in drama ``Cast Away,'' considered a favorite for playing a modern-day Robinson Crusoe stranded on an island. Hanks won back-to-back Oscars in 1993 for ``Philadelphia'' and 1994 with ``Forrest Gump.'' (その他の候補) Longshots against Crowe and Hanks will be Javier Bardem, who plays a Cuban poet and novelist in ``Before Night Falls,'' Ed Harris playing the artist Jackson Pollock in ``Pollock'' and Geoffrey Rush as the infamous Marquis de Sade in ``Quills.'' (ジュリア・ロバーツが最有力、ほか2名も有力か) Best actress nominees included box office queen Roberts for ''Brockovich'' along with two actresses who received strong reviews but little popular attention in independent-style films, Laura Linney playing a single mom whose estranged brother returns home in ``You Can Count on Me'' and Ellen Burstyn portraying a TV-addicted mother in ``Requiem for a Dream.'' ``I've been kicking around for a long time and this feels pretty damn good,'' Linney told Reuters. (ジュリエット・ビノチェらも候補に) Also on the best actress list are Juliette Binoche playing the owner of a chocolate shop who turns a small French town upside down in ``Chocolat'' and Joan Allen as a female vice president appointee under political fire in ``The Contender'' (ビノチェのコメント) ``It seems like going to the moon,'' Binoche said, adding that as a little girl growing up in France she'd always fantasized of Oscar stardom. ``It's like being in a dream.'' オトーサン、 気が気ではありません。 「ジュリア・ロバーツ、 ほんとに、アカデミー主演女優賞がとれるかなあ? 3月25日には、あの笑顔を、ぜひとも、みたいものだ」 理由は、超簡単でーす。 ラッセル・クロウの主演男優賞は確実でしょう。 「クロウの苦労が、実るといいなあ」 でも、苦労人のひげ面の笑顔よりも、 ジュリアの女性活動家の、あのはじけるような笑顔のほうが、 アメリカで吹きはじめた不景気風を吹き飛ばすのには、役立つでしょうし、 このホームページのトップページの画像としても、見映えがするでしょう。


アンブレイカブル

オトーサン、 久しぶりの映画見物、 それも「シックスセンス」の続きとなれば、 期待に胸を躍らせて映画館に行きます。 「場末の劇場で、早い時間」 これが映画をゆっくり見るための鉄則。 混んでいないので、じっくり映画を味わえます。 ところが今日は失敗。 10時、上野東急。 オトーサンたら、はやくも9時には上野駅へ。 まるで通勤客です。 アメ横を散策。 といっても開いている店はわずか。 朝食を不忍池のみえるホテルのレストランでゆっくりとりました。 バードウォッチングには最適です。 「ねえ、ここで白状してしまうけれど....もう愛情はなくなったの」 オトーサン、 白状とか愛情とか薄情とかいう言葉に弱いので、 つい聞き耳を立てます。 隣のテーブルには、おばさんとおじさんのカップル。 朝から酒を飲んでいます。このホテルに泊まったのでしょう。 「チョコレートを10ケ買ったの。 3つは孫にあげて、1つは連れあいに。 あと6ケはお友達に。 でも安心して。 つきあっているのは、あなただけだから」 レストランを10分前に出て そばの上野東急へ。 エレベータで3階とあります。 学生と乗りあわせて、オトーサンがボタンを押します。 すると、なぜかドアが開きません。 「おかしいなあ」 学生がボタンを押しますが、同じです。 ドアは開きません。 「故障かなあ。ほかの階を押してみよう」 6階のボタンを押すと、 ドアが開いて24時間営業のサウナの受け付けでした。 どうも3階だけ開かないようです。 階段がないかとウロウロしますが、ありません。 「あっ」 と学生が指さします。 上映開始の10時は、 日曜祝日だけと書いてあるではありませんか。 「新聞広告には、そんなことこれっぽっちも書いていなかったけれどなあ」 エピソードを2つ紹介しましたが、 こんな風に、ときおり日常生活のなかに 非日常の割れ目が露呈することがあるのです。 気づいたら、不思議の国アリスにいた。 芸術とは虚実皮膜の間にあるとは、 たしか世阿彌がいった言葉だったと思いますが、 こんなちょっとしたことが、アーチストの発想のベースになるのです。 さて、「シックスセンス」の M・ナイト・シャマラン監督は、インド人です。 東洋思想の持ち主。 この虚実皮膜の間に異様な興味をもっているひとでもあります。 前作では、死者と生者の間にはわずかなちがいしかないという メッセージで、欧米人の固定概念を打破し、喝采を浴びました。 そこで30歳、乗りに乗って、新作に挑戦。 今回のテーマは、 普通人の間に、超人が存在する。 かれは、そのちがいに気づいていない。 やがて自分の本体に気づかされる。 自分は、いったい何者なのか? どこへ行こうとしているのか? かれは生まれてはじめて、そうした疑問を抱くようになります。 その後、かれはどう変わっていくでしょうか? なかなかの意欲作です。 若くなくては、思いもつきません。 オトーサンのように、 「もう人生終わった、あとは余生だ。のんびり行こうや」 というひとには、とても考えつきません。 さきほどのエピソードを シャマラン監督が脚本化したらどうなるでしょうか。 エピソード2つを重ね合わせ、味つけしてみましょう。 おじさんは、 朝食のテーブルで 彼女に告白されたあと、当惑します。 ほんの出来心で、火遊びのつもりだったのです。 つきまとわれたら、やばい。 清算をしている彼女を置いて、 ドアキーをもって、ひとり先にエレベータに乗ります。 3階の部屋に戻って、帰り支度を手早くしようというのです。 後くされのないように、一刻もはやく姿をくらまそうと思っています。 さいわい彼女には、住所氏名は告げていません。 3階のドアのボタンを押します。 ところが、開きません。 何度も押します。 彼女が清算を終えて追ってくるかと思うと、 もうパニックになっています。 しょうがないので、4階のドアのボタンを開きます。 そこから階段を駆け下りれば、部屋に早く着くでしょう。 すると、 そこには、 昔遊んで、別れた女が立っていました。 右の頬にひどいやけどの傷が残っています。 斜めに構えて、傷のないほうの頬をみせて、彼女がいいます。 「あなた、ひさしぶりね。 相変わらず、巣鴨に住んでいるの? 奥さんは元気? お子さんも商社マンと結婚したんですって?」 彼女の世間話に仕方なく、つきあっていると、 突然、ドアが開いて、情事の相手が現れます。 「あなた、どこに行ってたのよ。 お部屋は、この階ではないでしょう」 彼女は、相手の女の右頬のひどい傷に気づいて、息を呑みます。 別れた女が、ちらっと相手の女の服装に眼をやってから、聞いてきます。 「あらっ、このひとは、誰?」 さて、おじさんの運命やいかに。 シャマラン監督は、 このようにオトーサンなら途中でやめてしまう エピソードを丹念に拾い集めて大きな物語に発展させていくのです。 今回は、131人が死亡し、たったひとり無傷で助かった男が主人公。 航空機が落下しても、ひとりだけ助かったような人っていますよね。 普通ならば、 「運がよかった」 で終わりです。 ところが、この男、前に航空機事故に出くわして このときも、なぜか、ひとりだけ助かっているのです。 「ほんとうに強運の持ち主だ」 当人も家族も子供もそれですませてきました。 しかし、どうもそうではなさそうです。 もしかすると、かれは不死身(アンブレイカブル)なのではないか? そう疑いだすのが、イライジャ。 クルマ椅子のコミック本の書店のオーナー。 生まれ落ちたときにも骨折していて、その後の人生で骨折ばかりしている男。 いわば、ブレイカブル。 自分とは対極にいる人間が地上にいるのではないかとずっと探していたのです。 この二人が出会うとき、ドラマの幕は切って落とされるのです。 例によってあらすじは省略します。 「このプログラムには結末を明かすような 文章および絵柄が掲載されていますので、 ご鑑賞になる前には絶対に読まないで下さい。 また、まだご覧になっていらっしゃらない方には、 結末は決して明かさないでください」 プログラムには、そんな余計なことも書いてあります。 オトーサン、 見終わって、がっかり。 「シックスセンスのほうが面白かったね。でも後半怖かった」 女子高生6人連れのうち、ポップコーンを食べていた子がいいました。 同感です。 芥川賞もそうですが、 受賞後第1作というのは、だいたいが期待外れなのです。 だって、どうしたって前作と比べてしまうからです。 主演のブルース・ウィリスは熱演していましたが、空回り。 むしろ、イライジャを演じたサミュエル・L・ジャクソンのほうがいい演技でした。 今回も子供が重要な役を担っていますが、オスメント君ほどではありませんでした。 脚本や編集は「策士、策に溺れる」で明らかに失敗作でしょう。 でも、撮影や音樂は、なかなかのものでした。 まあ、ヒマだったら、 見にいったら。 川崎チネチッタでは、 女性サービスデーということもあってか、 切符売り場に長い行列ができるほどの入りでした。 東京地区では、興行収入第1位だそうです。


僕たちのアナ・バナナ

オトーサン、 場末の映画館はわびしい、 たまには日比谷で映画をみよう、 そう堅く決心しました。 お目あては 昨年12月17日に日比谷に誕生した映画館、スカラ座。 ここで「僕たちのアナ・バナナ」をみようというのです。 ひとつ問題がありました。 クルマに乗ってきてしまったのです。 都心は、どこも駐車場代金が高いのです。 パーキンングメーターだと300円。 でも、有料駐車場は、1時間600円。 ところが、近くの有料駐車場は帝国ホテルだけ。 ここは、700円。 映画が2時間かかるとすると1400円。 「どうしようかなあ」 迷いましたが、”豪駐”を決断しました。 さて、 肝心の映画はどうかというと これが大正解。 新人監督エドワード・ノートンが ニューヨークが舞台につくりあげた 幼なじみ3人のラブ・コメディ。 これを昨年12月17日にできたばかりの 新しい豪華な映画館のスタジアム・シートで見ると 快適このうえなし。 そのうえ、館内では、何度も笑いが起きました。 「楽しいなあ」 こんなに素直に笑える映画なんて、ひさしぶりでした。 以下は、インターネットからコピーしたものです。 あらすじ: カトリックの神父、ブライアン(ノートン)と ユダヤ教のラビ、ジェイク(スティラー)は 宗教は違えど幼なじみで今も親友同士。 そんなある日、 二人にとってもう一人の幼なじみで離れ離れになっていた女性、 アナ・バナナ(エルフマン)が16年ぶりに戻ってきた。 眩しいほどに美しく成長した彼女の登場は、 男たちの友情と宗教観を揺り動かすことになり…。 NYを舞台に、恋と友情の珍騒動が巻き起こる! 見どころ: 「真実の行方」「ファイト・クラブ」など 毎回違った顔をみせ、「アメリカン・ヒストリーX」では アカデミー賞主演男優賞にノミネートされた ハリウッド若手きっての演技派エドワード・ノートン初監督作。 彼がイエール大学在学中から温めていたという企画をついに映像化。 共演にベン・スティラー(「エドTV」出演)を迎え NYを舞台に小粋なラブ・ストーリーを綴る。 「マン・オン・ザ・ムーン」などの名匠・ ミロシュ・フォアマン監督の出演も見どころだ。 第13回東京国際映画祭コンペティション部門公式参加作品。 オトーサン、 いろいろ、いそがしいので、 以上の紹介でお茶をにごそうかと思いましたが、 これでは、この映画のよさがまったく伝わらないのではないか と思いました。 いさぎよく、やりなおしましょう。 親友ができるきっかけっていろいろありますよねえ。 この映画では、小学校時代にいじめられていた少年2人を お転婆娘アナが助けてくれたことがきっかけです。 それからというもの、3人はいつも一緒。 まるで兄弟姉妹のように遊び回りました。 月日の流れるのは早いもので、そんな少年少女も、もう大人。 ひとりはカソリックの神父、ひとりはユダヤ教のラビ。 そしてアナは遠くロサンゼルスで働いているとか。 ある日、アナから電話。 「しばらくNYで働くようになったの。また遊ぼうね」 続々と旅客が降りてきます。 空港に出迎えた2人は、聖職についているとはいえ独身。 美人が出てくると「ヒュー」なんて口笛を吹いたりします。 16年も経つと、いくら昔なじみでも見分けがつきません。 そこへ、長身の黒いセーターにスラックス そして黒いサングラスのモデルのような美人が降りてきます。 2人は口笛も忘れて、息を呑んでみつめます。 「ハーイ」 サングラスをはずすと、見覚えのある目元。 アナでした。 しかも、パリパリのヤング・エクゼクティブ。 オフィスを訪問すると、ハドソン川を見下ろす高層ビルの広い執務室。 ときどき双眼鏡でとなりのビルをのぞくと、 オフィス・ラブでエッチしている男女がみえたりもするのです。 ワークホリックのアナですが、そんな風景を見たりすると、 人肌が恋しくなってきたりするのです。 ところが、親友2人は聖職者。 カソリックの神父ブライアン(エドワード・ノートン監督が好演)は 神にお仕えして、結婚などできない身。 もうひとりのラビ(ベン・スティラー、熱演!)は、同じ信者でないと 結婚できない身の上。 でも、若い男女が一緒に過ごせば、 そこはそれ、いろいろなことが起きますよねえ。 「男たちの友情と宗教観を揺り動かすことになり…。 NYを舞台に、恋と友情の珍騒動が巻き起こる!」 面白いラブコメディでした。 オトーサン この映画、大変気に入りました。 ひとつは、若い3人の演技がうまいだけではなく、 イキイキしていること。 「好況で、みんな、ウキウキしているんだなあ」 ふたつめは、 ニューヨーク案内として、実によくできていることです。 とくにメトロポリタン美術館の別館、 ハドソン川をのぞむ高台にあるクロイスターを デートの舞台に選んでいるのには感心しました。 「また行ってみたいなあ。気持ちが休まるもの」 往路はタクシーをおごって、 ハドソン川沿いの高速道路を飛ばします。 左手にブルックリン橋も見えます。 18世紀のフランスの僧院と庭園を見学してから 帰路はバスにすると、いいのです。 都心に帰るのに1時間ほどかかりますが、 乗りこんでくる客がユダヤ人から黒人に変わり コロンビア大学にちかづくと、若い学生たち、 そしてセントラルパークが見えてくると 五番街へ繰り出す白人の上品なおばさんたちへと変わるのです。 NYの人種模様、人生模様の縮図です。 そんなことで、この映画は、デートに最適です。 オトーサンとしては、息子に薦めてみようかと思います。


スピード

オトーサン、 「Speed (1994)」をみました。 お目当ては、キアヌ・リーブスです。 だって、「ザ・ウォツチャー」のかれはよくなかったもの。 口直しというわけです。 オトーサン、 自宅で寝っころがってVTRをみて、 「ああ、面白かった」 ところが、一応映画評論家と自称していると、 さあ、大変。 手元にプログラムがないものですから、 出演者の名前さえ思いだせません。 キアヌだけは分かります。 ジャックという名の勇敢な若い警官です。 「そうだ、あれがあった」 このホームページに最近設けた 「おすすめシネマサイトのリンク集」のなかの 洋画データベースの存在を思い出しました。 今日もまたYAHOOの検索のように、 題名を入れます。 「Speed」 ほんとうに英語の題名がスピードなのか心配ですが、 「あっ、出た!」 英語ですが、監督や出演者名が書いてあるので、 助かりました。 監督は、Jan de Bont。 脚本もよくできていましたが、Graham Yostのもの。 アクション物、スリラー物しては、第一級ではないでしょうか。 原題は「 Get ready for rush hour」 なかなか、しゃれた題名です。 オトーサン、 出だしに感心しました。 高層ビルのエレベーターが各階にすべりおりていくシーンだけを 青白いビデオ画像でえんえんと撮影しているのです。 「いかにも何か事件が起こりそうだなあ」 13人の乗客がとじこめられて、身代金を要求されるのです。 いうことをきかないと、爆破する。 そこへかけつけたのが警官隊。 キアヌとハリーが志願して、いちばん危険な救出作業にあたるのです。 波乱があって、爆発前に無事救出。 そしてメインのドラマが切っておとされるのです。 以下は、「あらすじ」のとおりなので、超訳しましょう。 A young cop must save the passengers of a bus that has a bomb set to explode if the bus goes below 50 MPH. LAPD cops Jack Traven and Harry Temple rescue a group of executives trapped in a sabotaged elevator, thus foiling mad bomber Howard Payne's ransom demands. In retaliation, Payne sets a new challenge for Traven: a bomb on a city bus which will arm itself when the bus reaches 50 mph, and which will explode if the bus drops below that speed or if any of the passengers try to escape. (キアヌは、バスの速度が50マイル以下になると爆発するように セットされたバスの乗客を救出せねばなりません。 犯人は元警官で爆破物処理班にいたハワードペインという中年男。 しかも、バスから乗客が逃げ出しても爆破するというのです) とにかく大型バスが街のなかを時速80kmで 赤信号だろうが、乳母車がいようが突つ走るのですから スリル満点です。 しかも未使用の高速道路に乗り入れたので一安心と思ったら、 何と5km先では未完成部分が15mあるとのこと。 「さあ、たいへん」 運転をしてもらっている スピード狂のおねえちゃん・アニーも 真っ青。 「ねえ、どうする、どうする?」 キアヌは、勇敢です。 「時速を70マイルに上げてくれ」 15m空中に浮かんでバスは無事先の道路に落下。 最後は、空港へ。ここならひろいので、 滑走路をぐるぐる回ればいいのです。 その間に、爆破物をとりのぞくか、犯人を探しだせばいいのです。 ところが、その両方ともうまくいきません。 タンクからガソリンがもれて、時間切れも寸前。 あとは、見てのお楽しみ。 こういう異常な体験をともにした、 アニーとキアヌが無事結ばれるかどうか? なーんているお色気シーンもちゃんと盛り込まれています。 よくできたサービス精神満点の脚本です。 ユーザー評価は7点。 User Rating: 7.0/10 (13160 votes) まあ、ほどほどの評価でしょう。 例によって、ユーザーのコメントも紹介しましょう。 Fever Albuquerqueさん 13 August 1998 これも超訳しましょう。 A great action movie This is a great movie that had all of us in the audience clinging to our chairs. Lots of action, suspense, and some great explosions. Even if you see it multiple times, the suspense is still there. My favorite lines: "Jeez, Bob...What button did you push?" and "Oh, darn..." And even though I've never seen these "access panels" on a bus, it's still a must see. (やあ、面白かった) オトーサン、 超訳をすませて、済まし顔をしています。 「やあ、面白かった?たったそれだけ? そりゃないだろ。いくら超訳といっても11行がたったの1行?」 そう抗議したくなるのが人情というもの。 「そういわれても....、 だって後半の意味がよく分からないんだもの」 どなたか英語に得意なひと、翻訳してくださいな。 キャスト: Keanu Reeves....Officer Jack Traven(ジャック) Dennis Hopper....Howard Payne(犯人) Sandra Bullock....Annie Porter(アニー) Joe Morton....Lieutenant Herb 'Mac' McMahon(隊長のマック) Jeff Daniels....Detective Officer Harold 'Harry' Temple (ジャックの相棒・ハリー) 以上が主な出演者です。 あとの脇役陣もそれぞれ持ち味を出して好演していました。 Alan Ruck .... Stephens Glenn Plummer .... Jaguar Owner Richard Lineback .... Norwood Beth Grant .... Helen Hawthorne James .... Sam Carlos Carrasco .... Ortiz David Kriegel .... Terry Natsuko Ohama .... Mrs. Kamino Daniel Villarreal .... Ray Simone Gad .... Bus Passenger #1 上映時間は116分。 TUSUTAYAには 「スピード2」という続編もありましたが、 こちらはキアヌの主演ではなさそうなので オトーサン、パスすることにしました。 この映画のキアヌはよかったですよ。 長身で、ハンサムで、俊敏で、それに若かったし、 それに、どんなに厳しい場面に追いこまれても、 東洋的な微笑を浮かべているのが、とてもいいのです。


背信の行方

オトーサン、 たまたま時間の関係で、 はじめて、有楽町のそごうの前のすばる座へ。 「背信の行方」をみました。 平日というのに、なぜか中年のひとで満員。 「氷の微笑」のシャロン・ストーンが出演していました。 あの台所でのファック・シーンが強烈に印象に残っています。 ひょっとしてポルノ映画かなと思ったら、大まちがいでした。 このすばる座、 丸の内名画座として、昭和21年に開館。 全席指定席、入れ替え制を採用。当時としては先進的な試みでした。 1996年末には開館50周年。 ポルノ映画なんか上映するはずありません。 オールド・フアンがつめかけての満員なのでした。 さて、この映画、 原題は、SIMPATICO。 三冠馬の名前だそうです。 原作は、ピューリツアー賞ももたっらサム・シェパード。 ケンタッキー・ダービーを舞台に、人生の有為転変を描いています。 コミッショナーを 巻きこんで不正行為をやり、 大金をせしめた若者3人が、 数十年後それぞれの人生を歩んでいます。 男2人、女1人。 男の一人は成功して、 いまやケンタッキーに住むサラブレッドの馬主 女はといえば、その妻に納まっています。 残る男はといえば、 人生、失敗の連続で、いまやアル中。 日々の生活もままならぬ身。 しかし、かれには切り札が残っています。 かつての犯罪の証拠写真をもっているのです。 Xデイではありませんが、 ついにある日、1本の電話が商談中の馬主にかかってきます。 「やあ、なつかしいなあ」 その挨拶は、最後は、絶叫に変わります。 「待て、そっちに行くから」 そっちといったって、 ケンタッキーからロスへは飛行機で数時間かかります。 アル中の男は、ストーカー行為で告発している女を説得してくれといって 女の家を訪問します。 ところが、気がづくと、トンズラ。 クルマごと、証拠写真も、所持金もなくなっています。 男の飛んだ先はいわずとしれた ケンタッキー。 キャストも多彩で、なかなかの映画でした。 なかでも、馬主の妻を演じるシャロン・ストーンの演技が光っていました。 そこで、ひさひりに、海外俳優データベースでみてみました。 人名 SHARON STONE シャロン・ストーン 誕生日・性別 1958/3/10 WOMAN 出身 米ペンシルバニア州ミードビル 米ペンシルバニア州ミードビルで生まれる。 大学を中退し、CMのモデルをしながら、女優を志す。 1992年に「氷の微笑」が大ヒット。 1995年「クィック&デッド」で共同製作者に名を連ねる。 マーティン・スコセッシ監督「カジノ」(1995)で、 ロバート・デ・ニーロと共演し、 ゴールデングローブ賞ドラマ部門最優秀女優賞を獲得し、 アカデミー賞にもノミネートされた。 シャロン・ストーンは 野性的な美貌と引き締まった美しい肉体を武器に 映画の役を勝ち取ってきた俳優といえる。 「キング・ソロモンの秘宝」では主演とはいえ、 お世辞にも演技で選ばれた俳優とは思えなかったが、 アクションが出来る俳優というイメージが備わり、 「イヤー・オブ・ザ・ガン」までアクション女優として 主演クラスで活躍したことは大きな実績になった。 しかし、女優としての名を高めたのは 「氷の微笑」のキャサリン役であろう。 この役の境に彼女はハリウッドの人気俳優となり、 以後の作品で一流俳優と共演する機会に恵まれるようになった。 「氷の微笑」のイメージから 役どころも色気を武器にするような悪女の役が多くなり 少々伸び悩みの感もあるが、 死刑囚(「ラスト・ダンス」)や 母親(「マイ・フレンド・メモリー」)役の彼女を見る限り、 まだまだ新たな可能性を秘めている女優である。 活躍度 ◎↑ 演技幅 自在 演技力 ☆☆☆☆★★ アクション ☆☆☆☆☆★ コメディ ☆☆☆★★★ 出演作 1980年「スターダスト・メモリー」デビュー 1981年「死霊の祝福」 1982年「愛の哀しみのボレロ」 1984年「ペーパーファミリー」「魔性の女」 1985年「ロマンシング・アドベンチャー/キング・ソロモンの秘宝」◇ 1986年「キング・ソロモンの秘宝2/幻の黄金都市を求めて」◇ 1987年「ポリス・アカデミー4市民パトロール」 1988年「アクション・ジャクソン/大都会最前線」      「刑事ニコ/法の死角」      「コールドスティール/ロス市警特捜刑事」 1989年「宇宙への選択」「血と砂」 1990年「トータル・リコール」◆ 1991年「イヤー・オブ・ザ・ガン」◇「錆びついた銃弾」▲      「ヒー・セッド、シー・セッド/彼の言い分、彼女の言い分」      「シザース/氷の誘惑」 1992年「犬の眠る場所」「氷の微笑」◇ 1993年「硝子の塔」◇「ラスト・アクション・ヒーロー」 1994年「わかれ路」◇「スペシャリスト」◇ 1995年「カジノ」◇「クイック&デッド」◇ 1996年「悪魔のような女」◇「ラストダンス」◇ 1998年「グロリア」◇「スフィア」◇「アンツ」(声)◇     「マイ・フレンド・メモリー」◆「ハリウッド・ミューズ」◇ 1999年「背信の行方」◇ 2000年「ウーマン ラブ ウーマン」◇ オトーサン 満足そうに彼女の評価をみつめます。 「そうか、アクションなんか☆☆☆☆☆★じゃないか。すごい」 そんなことで 「けっこう、いい映画だった」 と思って、今度は洋画データベースをのぞきました。 ところが、 ユーザー・レーテイングは、何と4.5/10という低さ。 シリアス・ドラマなのと、賭け事を主題にしたのが、 客層を狭めたのかもしれません。 オトーサン、 終わったあと、ためいきをつきました。 「なかなか面白い映画だったけれど、後味が悪かったなあ」 とくに、最後のシーンが致命的でした。 あの美しいシンパティコに 赤いドレスで裸足のシャロン・ストーンがひらりと飛び乗って ブルーグラスの美しい草原を乗りまわすシーンは素敵でしたし、 ちらり、ひらりと白い太腿をみせながら飛び降りて、 まるで交尾でもするかのように、頬ずりするシーンまでは 最高!でしたが、その後がいけません。 ○○してしまう幕切れが、よくなかったのです。 ○○は、いけません。


キャスト・アウェイ

オトーサン、 トム・ハンクスが、 はたして3度目のアカデミー賞をとれるかどうか? 興味しんしんで現代のロビンソン・クルーソー物語を見にいきました。 日曜午後ということもあって、劇場は満員。 結論を先にいってしまうと、 「トム・ハンクス、やっぱりすごいわー」 これが正直な感想です。 「これじゃ、ひょっとすると、グラディエーターの ラッセル・クロウは苦労したのに、アカデミー賞とれないかもなあ」 そのくらい、トム・ハンクスは入魂の演技です。 だって、前半のフェデラル・エキスプレスの社員を演じているときと 漂流(cast away)して4年たったあとでは、別人のようなのです。 聞けば、体重を25キロも落としたとか。 役者魂とはこのことかと、誰だって感動してしまいます。 オトーサン、 ほかのひとの評価がどうなっているか心配なので また、洋画データベースをみました。 題名:CAST AWAY 監督:Robert Zemeckis 脚本:William Broyles Jr. 宣伝文句:At the edge of the world, his journey begins. あらすじ:省略。 出演者: Tom Hanks .... Chuck Noland Helen Hunt .... Kelly Frears Nick Searcy .... Stan Christopher Noth .... Jerry Lovett Lari White .... Bettina Peterson Geoffrey Blake .... Maynard Graham Jenifer Lewis .... Becca Twig David Allen Brooks .... Dick Peterson Semion Suradikov .... Nicolai Nan Martin .... Kelly's Mother Peter von Berg .... Yuri Dmitri S. Boudrine .... Lev Leonid Citer .... Fyodor Anne Bellamy .... Anne Larson Dennis Letts .... Dennis Larson 上映時間:143分 User Rating: 7.7/10と高い得点です。 User Comments: Gazzer-2さん(アメリカ) 2001年1月20日 このひと、めっちゃ力が入っているのか、長い文章です。 でも、あらすじもよくわかるし、おもしろいので、逐語訳してみましょう。 Live, From A Deserted Island, It's The Tom Hanks Show! (絶海の孤島でのトム・ハンクスのショウ!) A globetrotting Fed-Ex employee named Chuck (Tom Hanks), (世界中をまたに商売しているフェデラル・エキスプレス社の社員、トムは) after kissing his sweetheart Kelly (Helen Hunt) goodbye at the airport, (最愛の妻、ヘレンに別れをつげて空港へ) hops onto a Fed-Ex plane that eventually runs into major trouble ( 会社の飛行機にのりこみますが、これが重大事故を起こします) during a fierce storm, and plummets into the sea. (嵐にまきこまれて、海に墜落) The plane's crew all perish, (全員死亡) but Chuck is miraculously washed ashore on a deserted island, (トムだけが奇跡的に孤島に漂着するのです) where he must fend for himself, (かれは、自活せねばなりません) using only the island's elements at his disposal, (島にあるものなら何でも利用します) as well as some Fed-Ex packages that wash ashore from the plane wreckage.... (幸い漂着した小荷物もあります) Remember the great sci-fi cult classic (思い出しますね、ロビンソン・クルーソーの物語をSFに仕立てた) from the early 60's, "Robinson Crusoe On Mars," (60年代初期の火星におりたロビンソン・クルーソーという映画を) about a U.S. astronaut stranded all alone on the red planet? (60年代初期の宇宙飛行士が火星に漂着したロビンソン・クルーソーの映画です) "Cast Away" seems to borrow somewhat from this film, with a few changes. (キャストアウェイは、ほとんどこのマネに思えます) Instead of futuristic gadgets to work with, our hero has Fed-Ex packages. (火星のほうは未来のおもちゃ、この映画は小荷物という違いがあるだけです) Instead of an adorable wooly monkey & an alien slave for company, (火星のほうは、猿とエイリアンの奴隷が相棒ですが) our stranded protagonist has a volleyball that he draws a face on, names it Wilson (get it?), and talks to it. (この映画では、ウィルソンのバレーボールに似顔を書いて、話し相手にしているのです) Personally, I prefer "Robinson Crusoe On Mars" ---it's more interesting & fun, and has a stronger story. (個人的には火星に漂着したロビンソン・クルーソーのほうが、 脚本がよく書けていて、面白いと思いますが) But I'll give "Cast Away" credit where credit is due: despite being a disjointed film, (でも、この映画、話がばらばらではあるれども、評価したいと思います) it is Tom Hanks' terrific performance as Chuck that makes "Cast Away" the absorbing film that it is. (というのは、何といってもトム・ハンクスの演技がすごいのです) For the big middle section of "Cast Away," the movie is basically The Tom Hanks Show: he's all that we see for the large second act of the film (which spans four years). (この映画の中盤は、4年におよぶ長いものですが、すべてトムのショウなのです) There's lots of quiet time in this part of the film, too (また、この部分は、静かな時間がながれています) ---Hanks doesn't speak very much (at least, not at first) (最初のうち、ほとんどトムはしゃべりません) as he struggles to survive on the island. (というのは、孤島で生きのびるのに精一杯だからです) And yet, as he goes from being washed ashore, to scouting out the island, (トムは、また、流れ着いた浜辺から島の偵察に出て to collecting the packages that wash up on the beach, (ながれついた小荷物を拾い集めたり、) to figuring out how to make fire and get food, (どうやって火を起こし、食料を手にいれようか、それに専念しているからです) to talking to his volleyball chum Wilson, etc., (ようやくバレーボールを話し相手にするようになります) Hanks remains very compelling in the role of Chuck throughout. (前編にわたって、トムは力強く生き延びていきます) With any other actor in the role, this film could've been a major snoozefest. (他の俳優の活躍もあって、この映画は居眠りなどできませんが) But with Hanks at it's center, you remain absorbed in his adventure (何といっても、トムの冒険談に観客はすっかりくぎ付けにされるのです) (and needless to say, Hanks has got another well-deserved Oscar nomination headed his way with this one). (いうまでもないことですが、 トムはこの映画でさらなるアカデミー賞獲得を目指しています) And kudos to director Robert Zemeckis for his skillful direction of his star, as well as his incredible photography. (監督のロバート・ゼメキスもたくみな演出と撮影術で魅了させてくれます) If "Cast Away" has any faults, it's that the film is a bit disjointed in it's storytelling, (もし、この映画に欠点があるとすれば、ストーリーがばらばらということでしょう) and the final portion of the film goes on a little too long. (とくに最後の部分が長すぎます) Unfortunately, I can't go into any of this without heading into spoiler territory. (私は、この部分は残念ながら、この映画を損なっていると思います) But in the end, what it all comes down to is this: (しかし最後には、こう納得するのです) your enjoyment of "Cast Away" primarily depends on whether or not you care about Tom Hanks' Fed-Ex man and what happens to him. (そうだ、トムは何といってもフェデラル・エキスプレスの社員なのだ) Me? I DID care about this guy and what happens to him. (私は、ほんとうにトムがどうなるか、心配しました!) Therefore, despite being imperfect, (ですから、欠点もありますが、) "Cast Away" still gets a solid recommendation from me. (このキャスト・アウェイをおすすめします) It's Tom's show all the way, and it's a good one. (何といっても、この映画は、トムのショウ、それもすばらしいショウなのです) さて、トムハンクスの大活躍のかげで、 忘れててはいけないのが、主演女優のヘレン・ハントです。 「恋愛小説家」でアカデミー賞の実力派です。 でも、やっぱり出番がすくないうえに、いい役どころではありません。 だって、トムが孤島から生還したら、かれが死んだと思って再婚してるんだもの。 彼女、最近は子育てが終わったのか、スクリーンで大活躍。 「ペイ・フォワード」で、オスメント少年の母親を好演し、 「ハート・オブ・ウーマン」では、 広告代理店のクリエイティブ・ディレクターを演じています。 ただし、後者の演技は、クエスチョン・マーク。 「ヘレンも、何かしっくりこないなあ」 と先に、オトーサンは批評しております。 全体的には失敗作。いろいろな要素を盛り込みすぎました。 トム・ハンクス・命の映画でした。 あと、フィジー沖の孤島だそうですが、その大自然も楽しめますよ。


愛がこわれるとき

オトーサン、 ジュリア・ロバーツのビデオを借りてきました。 「エリン・ブロコヴィッチ」がアカデミー賞にノミネートされていますが、 これは、昨年みたので、彼女の出ている昔の映画をVTRで鑑賞しました。 ごひいきの彼女が、今年、はたしてアカデミー賞をとれるかどうか? むかしとくらべて演技力は進歩しているかどうか、心配です。 家で、ごろ寝をしながらみるのはいいものですが、 問題は、ごろ寝と間食が相性がいいこと。 今日は、麻布十番で買ってきたおせんべいがおいしくて、 シーンごとに、ばりばり。 ジュリアは、ローラという名の新婚の幸せそうな妻。 海辺で貝を拾っています。 そこへ長身のハンサムな男、やさしく声をかけて抱きしめます。 いい旦那です。 名前はマーチン、投資コンサルタントで大金持ち。 服に砂がついて、着替えに戻ります。 急にもよおしたのか、キッチンで乱暴にセックス。 バリバリ,,, お間違えないように、 これは、オトーサンのおせんべいを食べている音です。 「固唾を飲む」という言葉がありますが、 「おせんべいを食べる」というのも、同じ意味なんですって。 「ほんと?」 「ウソに決まっているじゃありませんか」 そんなわけで、 おせんべいをたべるのにいそがしくて オトーサン、メモをとるのをさぼりました。 そこで、また洋画データベースを利用。 原題:Sleeping with the Enemy (1991) 監督:Joseph Ruben 脚本:Nancy Price (II) の小説をもとにRonald Bass ジャンル:Drama /Thriller あらすじ: Laura and Martin have been married for four years. They seem to be the perfect, happiest and most successful couple. The reality of their house-hold, however,is very different. Martin is an abusive and brutally obsessed husband. Laura is living her life in constant fear ローラとマーチンは、結婚して4年目。、 かれらは幸せで成功したパーフェクトなカップルにみえます。 でも、実際には違うのです。 マーチンは衝動的で、凶暴な夫。 バスルームのタオルをきちんと並べていないと、 不機嫌になって、妻を殴ります。 ローラは、いつも恐怖におびえているのです。 オトーサン、 ここまで訳して、 「そうそう、マーチンが歯科医にやきもちをして 彼女を殴り倒すシーンもあったな」 今泣いたカラスがもう笑うでありませんが、 マーチンは、感情の変化が激しいのです そして、殴り倒された妻にすぐ微笑むように 強要するような男なのです。 「ごひいきのジュリアを殴る?」 バリバリ、これはオトーサンが歯がみしている音です。 and waits for a chance to escape. 彼女は脱出の機会を待ちます。 たまたま浜辺にボストンの歯科医のヨットが寄航しました。 マーチン夫妻をナイト・セイリングに誘います。 「でも、妻は水きらいだからなあ。承諾するかなあ」 楽しいはずのセイリングは、突然の嵐でローラが海で転落死という悲劇に。、 She finally stages her own death, and flees to a new town and new identity. ところが、それはローラのお芝居。 泳げないなんて、ウソだったのです。 ブイにつかまって、いちはやく別荘に帰ります。 かねて用意してあるバッグを取り出し、バス停へ一目散。 そのまえに、結婚指輪をトイレに投げ捨て、ジャー。 バリバリ...これもオトーサンのおせんべいを噛む音。 ローラは髪型も変え、名前もサラに変えます。 隣家の愉快な男とも仲良くなります。 かれはベンといって、俳優養成学校のコーチなのです。 彼女に図書館での仕事も紹介してくれます。 But when Martin finds out that his wife is not dead he will stop at nothing to find and kill her. しかし、マーチンは、トイレの底にキラリと光る指輪を発見。 YWCAからのおくやみの電話で、彼女の生存と逃亡を確信。 それから、懸命の捜索がはじまります。 愛情は怒りに変わり、そして殺意に変わっていくのです。 マーチンが彼女の新しい家を探り当てたようです。 だって、バスルームのタオルがきちんと並べなおしてあるのです。 マーチンの魔の手が迫っているのです。 かれがどこかに隠れていないか、ローラは、 ひとつひとつ部屋をしらべてあるきます。 「バリ」 オトーサンのおせんべいを噛む音が止まりました。 こわくてこわくて、ビデオを止めてしまったのです。 その間に、出演者と観客評価をみてしまいましょう。 出演者: Julia Roberts .... Sara Waters/Laura Burney Patrick Bergin .... Martin Burney Kevin Anderson .... Ben Woodward ジュリア・ロバーツは、サラとローラを演じています。 夫のマーチンを演じているのは、パトリック・バーギン。 男友達のベンは、ケビン・アンダーソン、ふたりとも好演していました。 Elizabeth Lawrence .... Chloe Williams Kyle Secor .... Fleishman Claudette Nevins .... Dr. Rissner Tony Abatemarco .... Locke Marita Geraghty .... Julie Harley Venton .... Garber Nancy Fish .... Woman on Bus Sandi Shackelford .... Edna Bonnie Cook .... Mrs. Nepper Graham Harrington .... Minister John Ward (V) .... Theater Student Sharon J. Robinson .... Sharon (the Nurse) User Rating: 5.7/10 意外に低いなあ。 User Comments: Paul Dearingさん (アメリカ) Date:1998年8月16日 I'm a bit surprised that this movie did the business it did. Granted that the suspense piles itself up in almost unbearable doses and that Julia Roberts gives an affecting performance, I didn't find it as compelling as I was expecting. Still, I liked the movie, and it really makes you look at marital abuse in an entirely new way. B- (サスペンスに固唾をのんだし、ジュリアも見事な演技だったが、 期待したほどではなかった。妻の虐待というのは、新趣向) さて、 オトーサンの評価はいかに。 「こわかったけれど、とにかく、ジュリアがよかった」 男友達のベンが演劇コーチということもあって、 いろいろな髪形をしてみたり、つけひげで変装したり、 まさに、「ジュリア七変化」でした。 もう10年前の映画でしたが、いつものジュリアでした。 ジュリアは健在。ジュリアはジュリアだったので安心しました。 あの表情の豊かさは、天性のものでした。 上映時間は99分と案外短いものでした。


殺意の香り

オトーサン、 TSUTAYAで借りてきた もう1本のビデオを見ました。 あまり期待しないで見たのですが、 これが掘り出しもの。 主役の2人がなかなかの名演で、 脚本もよくできていました。 オークションで有名な あのクリスティーズの内部も覗けました。 おかげで、麻布十番で買ったおせんべいが、 もうなくなりました。 ビデオですので、 プログラムがありません。 すこしメモをとったので、あらすじをご紹介しましょう。 冒頭のタイトル。 なかなかよかったですよ。 青い月が画面の左上に小さく写って、 出演者の名前が静かに紹介されていくうちに、 青い月が左から中央へ、そして右はじへと移動するのです。 それだけ。 オトーサン、 最近のこった導入部には食傷ぎみなので 好感をもちました。 殺人事件があって、 刑事は捜索を開始。 被害者が2年間通っていた精神科医を訪問します。 物静かな男をロイ・シュナイダーが演じています。 「患者の秘密はお話できません」 そういって、刑事を追いかえしますが、 過去の診察記録を読み直しはじめます。 中年男性ジョージ・バイナムは 秘書に手を出す悪いクセがあって どうもそれが原因のようです。 そこへ、訪問してきたのが、 メリル・ストリープ演じる能面のような謎の美女。 どうも、被害者と関係があったようです。 別れ話のもつれから、殺害に及んだ可能性があります。 やがて、精神科医は、彼女にひかれていきます。 離婚して、食事も自分でつくるやもめ暮らしにあきてきたのかも。 刑事がまた訪問してきて、捜査は警察に任せろといわれたのに、 かれは、彼女のためにひとり捜査を開始します。 そのためセントラルパークの暗いトンネルで暴漢に襲われて、 財布とコートをとられてしまいます。 ところが、刑事がまたやってきます。 暴漢がまた何者かによって殺されたのです。 「あんたのコートを着ていて、見まちがえられたようだ」 つきあい出してしばらくして 彼女の職場に出向きます。 何とオークション会社で有名なクリステーズなのです。 同僚の女性フィリップが、会社中をテキパキと案内してくれます。 「ふーん、そうかこんな風になっているんだ」の連続です。 別の日には、競売にも招待されます。 大勢のせりに参加するひとにまじって精神科医も着席。 しかし、すぐ抜け出して、守衛の目を盗んで彼女の部屋へ。 机の引きだしをあけて、事件の手がかりがないかしらべます。 ひきちぎられた記事を発見。 ジクゾーパズルのように組み合わせると、殺された男の写真。 「やはり彼女が殺したのか」 ドアを開ける音。 彼女でした。 あとの展開はビデオ鑑賞のさまたげになるので いつものように省略しましょう。 オトーサン、 解説のために 洋画データベースのお世話になろうとして、 心配になりました。 「1982年の古い映画だけれど、 20年も前のデータが載っているかなあ。 インターネットが普及するまえの映画なんだけどなあ」 でも、ありました、ありましたよー。 原題:Still of the Night (1982) 監督:Robert Benton 脚本:Robert Benton ジャンル:Mystery / Thriller 出演者: Roy Scheider .... Doctor Sam Rice Meryl Streep .... Brooke Reynolds みなさんも、この二人が名優だということご存知でしょう。 Jessica Tandy .... Grace Rice(医者の母親) Joe Grifasi .... Joseph Vitucci(刑事) Sara Botsford .... Gail Phillips (彼女の同僚) Josef Sommer .... George Bynum (被害者) 以下の人のなかに真犯人がいます。 「バイナムはもう死んでいるんだろう。 母親も刑事も犯人ということはなさそうだ。 すると、残るは....?」 Rikke Borge .... Heather Wilson Irving Metzman .... Murray Gordon Larry Joshua .... Mugger Tom Norton (II) .... Auctioneer Richmond Hoxie .... Mr. Harris Hyon Cho .... Mr. Chang(マッサージ師) Danielle Cusson .... Girl John Bentley (II) .... Night Watchman(守衛) George A. Tooks .... Elevator Operator さて、観客の評価はどうかというと、 User Rating: 6.0/10 と案外低いのです。 オトーサンとだいぶちがいます。 「あまりちがうようでは、 映画評論家の看板を下さねばなるまい」 そこで オトーサン、 いままでのように1人ではなく、 4人のコメントをみてみることにしました。 洋画データベースってすごいですね。 最近、(1999年や2000年)ビデオを ご覧になったひとのコメントを掲載しているのです。 しかも、4人も。 分量が多いので、翻訳方法は超訳とします。 ゴメンナサイ。 User Comments: Tim Coxさん オハイオ州 1999年5月30日 Sleek thriller, cast in the Hitchcock mold, but stars Scheider and Streep don't ignite a flame, despite superb direction from Robert Benton and an intriguing psychological mystery. It's sad to see both stars going in different directions with such tingling suspense on the screen. (ヒッチコック風正統派スリラーだが、 二大スターが不完全燃焼だったのが残念) Richard Bruntonさん、 Edinburgh, Scotland 2000年11月18日 A quiet, underplayed thriller, with some excellent visuals and lighting. Quiet thriller with great acting from Meryl Streep, taken a slightly different route with the paranoid performance from Roy Schnieder. Unfortunately some other of the other performances are quite poor, with the standard dumbed down cops. Slow to pick up, it's worth sticking with past the stock plot setup routines. There's some neat camera work to strengthen the guessing game and make you feel the paranoia and fear of the doctor. There's a fantastic sequence in central park where the Doctor follows a mystery woman, losing her beneath the light, dark pools of street lights. Using the sound of her footsteps to pull your attention forward to a tunnel. The final moments of that sequence are brilliant. Throughout the lighting is used to great effect with all other senses and even performances extremely restrained. A good film which I'm sure has influenced many others of this genre. (他の出演者, とくに無能な刑事が下手。 画像や照明には見るべきものがある。 不思議な女のあとをつけていく医者が セントラルパークの暗闇のなかで 女を見失うシーンでの照明の使い方や、 女の足音だけでかれを物騒なトンネルまで 誘うあたりがすぐれている) 名なしの権兵衛さん Kingston-upon-Thames, England 200年11月10日 I've yet to see Meryll Streep in a movie I enjoyed, though, to be fair, I must mention that the only two Streep movies I've seen are this one and Out of Africa (which stunk). This movie never took off, but it did have some good bits in it. At times I saw some terrific acting from Schneider, and also from Streep, but the story just moved kind of slow. There were also some good bits of suspense when Schneider adopted the habit of wandering into dark places by himself. The auction scene reminded me a bit of the auction scene Cary Grant steals in North by Northwest. Unfortunately, there were no such charismatic actors or genuinely gripping scenes in this film. I'd recommend the film only to someone who was into the eighties. (シュナイダーもストリープもところどころでいい演技をみせるが、 あまりにテンポが遅い。まあ、80歳以上のひと向けか) gridoonさん 2000年8月30日 Pretty poor... What begins as a standard, interesting mystery-thriller is ultimately ruined by an abrupt, laughably arbitrary ending. The film tries to be Hitchcockian, with an auction sequence that resembles a similar set piece in "North By Northwest", but in the last 10 minutes the script really goes to hell. Good performance by Scheider, but Meryl Streep never quite manages to be totally convincing; it's all-too-clearly a "performance". (**) (結末がお粗末。 シュナイダーは好演だが、ストリープはみえみえの演技) オトーサン、 超訳で観客4人の評価を読み終わって、 「そうかあ、スローテンポの映画は、 若いひとには受けないようだなあ。 ストリープがマッサージをしてもらっているシーンも 上半身の裸がすこしだけみえて、すごくよかったけど、 誰もコメントしていない。 若いひとには、物足りないかもなあ、全裸でないと。 時代は、もっとアップテンポで エキサイティングな映画を求めているのだ」 上映時間:91分 あっという間に終わりましたが、 やっぱり面白い映画でしたよ。 だって、おせんべいが1袋なくなってしまって オトーサン、奥方におこられました。 「あたしの分がなーい。せっかく楽しみにしていたのに。 ローソンに行って買ってらっしゃい」 スリラーをみたあと、夜道を歩くのは、怖いものです。 とくに、街灯がない夜道は。


ホテル・スプレンディッド

オトーサン、 シネ・スイッチへ。 この映画館、いつも名画を上映しています。 銀座4丁目、和光の裏と、まことにいい場所です。 香水瓶博物館もおなじビルにあるのです。 オトーサン、 エレベーターにたったひとりで閉じ込められました。 目的の階にも行けず、1階のドアも開かず...立ち往生。 どういう加減か、何度目かにドアが開き、事なきをえましたが、 ゾッとしました。 エレベーターが突然化け物に変身したようなもの。 それがまた、この映画のオードブルにふさわしかったのです。 というのは、 この映画の主人公はあとでのべるように トニ・コレット扮する女性シェフなのですが、 もうひとりの陰の主人公が、ボイラー。 「ボイラーさんってどういう俳優?」 「ちがいますよ、ボイラーって、あの冷暖房のボイラー。 これが年代物で、しょっちゅう故障するのです。 蒸気が盛大に漏れるわ、キーキー音を立てるわ、 トイレの汚水が突然逆流してくるわ、 まるで巨大な黒々した魔物のようなのです。 ひとの命を守るはずの原子力潜水艦がひとを殺したり、 地下鉄が脱線したり、航空機が急降下したり、 このところマシンやシステムの魔物化現象が目立ちます。 そういう意味でも、 監督・テレンス・グロスさんは ボイラーに目をつけるなんて、なかなかいい目をしています。 さて、映画のご紹介。 毎回、洋画データベースをつかっているので、 今日は、趣向を変えて、 東京ウォーカーのホームページをみてましょう。 監督・脚本:テレンス・グロス 出演者:トニ・コレット ダニエル・クレイグ カトリン・カートリッジ 上映時間:98分 見どころ: 英国の新鋭テレンス・グロスが放つ、 ブラックなユーモアにあふれた愛のファンタジー。 伝統と格式を誇るホテルを舞台に、 愛を渇望する人々のおかしくも哀しい人間模様が展開。 ストーリー: 亡き先代経営者が唱えた厳格な規律を守る閑静なホテル。 そこへ、かつて先代に料理長ロナルドとの仲を引き裂かれた 元副シェフのキャスが来訪。 彼女のスパイスあふれる現代的な料理が、ホテルに波紋を広げる。 オトーサン、 プログラムも読みました。 両方を突き合わせて、 「紹介は、まあ、こんなところでいいかなあ」 とおもいましたが、 やはり洋画データベースが気になります。 オトーサン、 「おお、1932年にも同名の映画がある!」 と驚きの声! 「すると、リメイクか?」 ところが、あらすじを読むとまったくちがうのです。 偶然、題名がおなじだったようです。 Hotel Splendide (1932) 監督:Michael Powell 脚本:Philip MacDonald (I) 原作:Ralph Smart あらすじ: Jerry Mason inherits a seaside hotel but discovers that a gang of robbers have buried their loot on the site where the hotel now stands. (ジェリー・メイソンは、海辺のホテルを相続する。 しかし、ギャングが略奪品をホテルの下に埋めたのを発見して...) 出演者: Jerry Verno .... Jerry Mason Anthony Holles .... 'Mrs.LeGrange' Edgar Norfolk .... 'Gentleman Charlie' Philip Morant .... Mr.Meek Sybil Grove .... Mrs.Harkness Vera Sherborne .... Joyce Dacre Paddy Browne .... Miss Meek 大昔の俳優さんです。ひとりも知りません。 上映時間:53分 オトーサン、 せんさく好きがむらむらと頭をもたげます。 映画が絵空事ということを失念しているのです。 「このホテル、いったい、どこにあるのだろう? もしかすると、莫大な埋蔵金がいまも眠っているかもしれない」 2000年につくられた映画のほうでは、 ホテルは、1882年に富豪アントニー・ブリラット・サバリン とその愛人によって建てられたとプログラムに書いてあります。 当時は、大金持ちが大勢つめかけたそうですから、 1932年の映画にでてくるホテルとはちがうかもしれませんが、 地下に大金が埋められていても、何の不思議もありません。 北アイルランドのスリーブ・ドナルド・ホテルが撮影に使われたとあります。 「まさか、このホテルの地下に埋蔵金が? そんなことはあるまいが...」 オトーサン、 つぎに気になったのは、 破産したシーガイヤのことです。 このホテル・スプレンディッドが参考になります。 昔は、超高級リゾートだったのですが、 英国でもバブルがはじけると、 遠方のリゾートには、誰もよりつかなくなって、 破産寸前。困りはてて、 母親がオーナーの時代に ヘルス・リゾートに変身したのです。 滞在客には、健康食しか食べさせません。 食堂では、母親がつきっきりで食べ方を指導します。 「噛んで、噛んで、はい噛んで....ほら、 水のようにやわらかくなったでしょう。じゃ、飲みこんで」 そして、運動療法、タラソテラピー、浣腸療法...も併用します。 浣腸療法専門師もいます。 遠方にあることを逆手にとって、 人生大転換の大舞台にしようとして成功したのです。 オトーサン、無責任にも提案します。 「シーガイヤも、同じようにすればいいのに」 まず、トム・ハンクス・ヘルスリゾートと名前を変えます。 25キロ減量できるのを謳い文句にします。 林真理子さんを招待して、効果を立証して おおいに書きまくってもらいます。 すると、うわさを聞きつけて、小錦や曙の母親、 天童よしみさんなどの有名人がかけつけます。 そして経営が再建されることは、間違いありません。 オトーサン、 3番目に気になったのは、 トニ・コレット。 「このお転婆娘、最近よくみかける顔だなあ」 そこで履歴をしらべてみました。 このホームページにある海外映画俳優マガジンをみます。 TONI COLLETTE トニ・コレット 誕生日・性別 1972/11/1 WOMAN 出身 オーストラリア・シドニー 活躍度 △↑ 演技幅 適応 演技力 ☆☆☆★★★ アクション ☆☆★★★★ コメディ ☆☆☆★★★ 出演作 1991年「SPOT WOOD」 1994年「ミュリエルの結婚」 1995年「ハーモニー」「LILIAN'S STORY」 1996年「エマ」 1997年「クロックウォッチャーズ/私に気をつけて」      「ハッピー・ブルー」「THE BOYS」 1998年「ベルベッド・ゴールドマイン」      「DOWN UNDER BOYS」◇ 1999年「シックス・センス」「EIGHT AND A HALF WOMEN」 2000年「シャフト」「ホテル・スプレンディッド」◇ オトーサン、 思い出します。 「そうか、シックスセンスだ、それとシャフトに出ていたんだ」 オスメント少年とサミェル・ジョンソンの陰にかくれてしまったようです。 でも、この映画では、主役。 それも「はきだめに鶴」というとびきり目立つ主役。 かのじょの役は、シェフ。 オーナーの2男坊のシェフと恋仲になるのですが、 かれの母親ににらまれて追放されていたのが、 母親が死んだので、これ幸いと戻ってくるのです。 みんなが魔女がやってきたような眼つきでみます。 「帰れ、帰れ」の大合唱。要するに、おじゃま虫なのです。 でも、フェリーはあと3ケ月しないとやってこないのです。 支配人の長男と次男のシェフが喧嘩して、 次男が、おれはもう金輪際、料理なんかつくらないと宣言したので、 機嫌が直るまで、彼女がシェフを務めることになります。 かのじょ、さっそく、ちっともうまくない健康食の代わりに、 イタリアンの油ギトギトの料理を出します。 お客はひさしぶりにおいしい料理にありつけて大喜び。 ところが、支配人にとっては大問題。 何しろ先代の母親の教えにそむいているからです。 じっと母親の肖像画をみつめます。 可愛い悪魔の彼女、 いつのまにか、まな板がわりに、レコードを使っています。 それも、母親の声を録音した貴重なもの。 支配人は、あきれて、もう声もでません。 「何でそんなことするんだ?」 「だって、このレコードつまらないもの」 この単純素朴さが、ホテルのしきたりをことごとく破壊し、 支配人は狂い死にし、最後にはホテルが炎上することになるのです。 トニ・コレット、何たって待望の本格的主役があたえられたのですから、 目がきらきら輝やき、体中から、オーラが発散しています。 シドニーにいるママに国際電話したのではないでしょうか。 「主役獲得したよ、ママ見て!」 ハリウッドは、どうしても 既存の大スターによりかかりがちですが、 英国では、前衛作家が出現し、新風がふきはじめているようです。 この「ホテル・スプレンディッド」も、そのひとつ。 そうした動きを高く評価して、思いきって、5つ星にしましょう。 映像もひとつひとつ職人仕事のように凝っていました。 それに料理のうまそうなこと、 なんでもサボイ・ホテルの指導をうけたとのこと。 この映画、もう上映が終わりますが、ビデオでみてください。 目と耳と舌、五感で楽しめますよ。


陰謀のセオリー

オトーサン、 このところ、 ジュリア・ロバーツに凝っています。 何しろ、ハリウッドの稼ぎ頭というのに これまで、ずっとアカデミー賞には無縁。 それが、今年は最有力候補といわれています。 先日は、「愛がこわれるとき」 そして今日は、「陰謀のセオリー」。 をTUSUTAYAに行って借りてきました。 冒頭のシーンは、ニューヨーク。 主人公はジェリーと名のようです。 「こいつ、話し好きの面白い男だな。 よくいるんだ。タクシーの運ちゃんには」 かれは、ニューヨークのタクシー運転手ですが、 なかなかの勉強家で、「陰謀の理論」というニュース紙を発行。 タイトルも 「トルコ地震は、NASAの陰謀」 という類の怪しげなもの。 読者も数人しかいないようです。 でも、本人は至極まじめに陰謀を信じていて 警告をしに、たびたび司法省に押しかけます。 今日も、面会予約なしにやってきたので、守衛と乱闘騒ぎ。 面会相手は、アリス。ウィルソン局長の秘書です。 どうも、ジェリーはアリスに恋心を抱いているようです。 では、このあたりで、 主要な登場人物のご紹介をしましょう。 原題:Conspiracy Theory (1997) 監督:Richard Donner 脚本:Brian Helgeland 出演者: Mel Gibson .... Jerry Fletcher (タクシー運転手兼ニュース紙の発行者) Julia Roberts .... Alice Sutton (司法省の秘書) Patrick Stewart .... Dr. Jonas (得体のしれぬ秘密機関のボス。 あとで、すぐ出てきます) Cylk Cozart .... Agent Lowry (刑事・ローリー) Steve Kahan .... Mr. Wilson (司法省のウイルソン局長) Terry Alexander (I) .... Flip Alex McArthur .... Cynic Rod McLachlan .... Justice Guard Michael Potts .... Justice Guard Jim Sterling (I) .... Justice Guard Rich Hebert .... Public Works Man Brian J. Williams .... Clarke George Aguilar .... Piper Cece Neber Labao .... Finch's Secretary Saxon Trainor .... Alice's Secretary その騒ぎのあと、 ジェリーは、アリスにあえて、警告を発します。 「このひと、すこしおかしいんじゃなーい? 変なこと言いにきて。なんか、あたしに気があるみたい」 やがて、ジェリーの警告がほんとうだったと分かります。 オトーサン、 ところが、みはじめて15分。 心地よい疲れで、ウトウトしていました。 気がつくと、 ジョナス博士が鼻をジェリーに 食いちぎられるシーンが写っています。 「ありゃ、この映画、いつか見たことがある!」 テープを巻き戻して、もう一度最初から見直そうか迷いました。 洋画データベースであらすじを確かめてみましょう。 ジャンル:Action / Mystery / Romance / Thriller 宣伝文句:知りすぎると殺される あらすじ: Jerry Fletcher is a man in love with a woman he observes from afar. She works for the government. Fletcher is an outspoken critic of that government. He has conspiracy theories for everything, from aliens to political assassinations. But soon, one of his theories finds itself to be accurate. But which one? Some dangerous people want him dead and the only person he trusts is that woman he loves but does not know. (ジェリーは、ある女を恋していて、遠くから観察。 かれは、政府に批判的で、いろいろな陰謀をかぎとっています。 やがて、その推論のひとつがもとで、かれは魔の手に落ち、 愛する女性も巻き込むことに...) オトーサン、 洋画データベースの紹介文を読んでも、半信半疑。 「こんな映画みたことないなあ。 でも、この鼻をかじるシーンだけは見覚えがある」 人生の思い出も そんな断片だけが残っているのではないでしょうか。 みなさんの場合、いかがですか? オトーサンの場合、 高校時代の漢文の先生です。 習ったことはすべて忘れましたが、 「大先生」というアダ名だけは不思議に覚えているのです。 いつも黒板に縦に漢詩を書かれるのですが、 上のほうの字は大きいのです。 ところが、下にいくにつれて字が小さくなっていくのです。 そこで、生徒たちが面白がってつけたあだ名が、 「大先生」 この映画の場合、 オトーサン、 鼻をかじるシーンだけをまざまざと覚えていたわけです。 本題にもどりますが、 あとは、ジェリーがジョナス博士たちの魔の手を逃れようと、 スリルとアクションの連続。 最後のほうでは、ラブ・ロマンスやコミカルなシーンもあって なかなか面白い映画でした。 上映時間、135分と長く、内容の濃い映画でした。 さて、他のひとの評価はどうかというと、 User Rating: 6.4/10と、まあまあ。 User Comments: patrickさん mexico, puebla 1998年9月24日 great director...great actors...great movie. It is a great movie, one of Richard Donnerエs best films, it has good action,suspense,drama,romance and a bit of comedy. I truly recommend it, Mel Gibson fits like a glove in its character so as Julia Roberts. I also liked the soundtrack. It is a most see. (偉大な監督、俳優、映画! いろんな要素をもったリチャード・ドナー監督の最高傑作。 メルもジュリアもすごくよかった。音楽もよし、見るべし) オトーサン、 「ジュリアよかった。ほんとうにうまい役者さんだなあ。 メルも見直したなあ。 ハート・オブ・ウーマンは、オーバー・アクションだったけど、 力のある俳優なんだ」 そこで海外俳優マガジンのお世話になりましょう。 まず、ジュリア、そしてメルの略歴をみましょう。 JULIA ROBERTS ジュリア・ロバーツ 誕生日 1967/10/28 出身 米ジョージア州スルミナ 活躍度 ◎↑ 演技幅 自在 演技力 ☆☆☆☆☆★ アクション ☆☆☆☆★★ コメディ ☆☆☆☆★★ 出演作 1988年「サティスファクション」      「ブラッド・レッド/復讐の銃弾」      「ミスティック・ピザ」 1989年「マグノリアの花たち」 1990年「愛が壊れるとき」「フラットライナーズ」      「プリティ・ウーマン」◇ 1991年「愛の選択」「フック」 1992年「ザ・プレイヤー」 1993年「ペリカン文書」◇ 1994年「アイ・ラブ・トラブル」「プレタポルテ」 1995年「愛に迷った時」 1996年「ジキル&ハイド」「世界中がアイ・ラブ・ユー」      「マイケル・コリンズ」 1997年「陰謀のセオリー」◇      「ベスト・フレンズ・ウェディング」◇ 1998年「グッドナイト・ムーン」◇ 1999年「ノッティング・ヒルの恋人」◇「プリティ・ブライド」◇ 2000年「エリン・ブロコピッチ」◇ 2001年「ザ・メキシカン」 メル・ギブソン 誕生日 1956/1/3 ニューヨークに生まれ、11人兄弟の中に育ち、 12歳の時にオーストラリアに移住。 高校を卒業すると、姉の薦めでシドニーの国立演劇学校に入学。 舞台を経て在学中の1977年、「SUMMER CITY」で映画デビュー。 彼を一躍スターダムに押し上げたのは、 1979年「マッド・マックス」(ジョージ・ミラー監督)。 暴漢に妻子を殺され、復讐に燃える警官マックスを演じ、注目を集めた。 1980年、ビデオ映画「ティム」(1979)と「誓い」(1981)で オーストラリア映画協会最優秀男優賞を受賞。 1984年「ザ・リバー」からアメリカ映画界へ進出。 1993年「顔のない天使」で初監督・主演をつとめ、 続く監督・主演作品「ブレイブハート」(1995)で 1996年度アカデミー作品賞と監督賞を受賞。 メル・ギブソンは、人間の感情というものを強く前面に押し出し、 観客を魅了させることの出来る舞台俳優に近い映画俳優である。  彼はアクション映画一つとっても、ただのアクションにとどまらず、 表情や演技からあふれ出る感情を観る者にぶつけてくる。 特に怒りに対する表現力は突出していて、 「マッド・マックス」のマックスや「リーサル・ウエポン」のリッグス、 「ブレイブハート」のウィリアムの復讐劇に観客が同化できるのも、 彼の演技力のなせる技であろう。 活躍度 ◎→ 演技幅 自在 演技力 ☆☆☆☆☆☆ アクション ☆☆☆☆☆★ コメディ ☆☆☆☆★★ 出演作 1977年「SUMMER CITY」 1978年「メル・ギブソンの青春グラフィティ」 1979年「マッドマックス」◇「ティム」 1980年「THE CHAIN REACTION」 1981年「誓い」「マッドマックス2」◇ 1982年「危険な年」「ATTACK FORCE Z」(特別奇襲戦隊Z) 1984年「ザ・リバー」「燃えつきるまで」      「バウンティ/愛と反乱の航海」 1985年「マッドマックス/サンダードーム」◇ 1987年「リーサル・ウエポン」◇ 1989年「テキーラ・サンライズ」「リーサル・ウエポン2」◇ 1990年「エア・アメリカ」「バード・オン・ワイヤー」      「ハムレット」 1992年「フォーエバー・ヤング/時を超えた告白」◇      「リーサル・ウエポン3」◇ 1993年「顔のない天使」◇ 1994年「マーヴェリック」◇ 1995年「ブレイブハート」◇「ポカホンタス」(声)◇「キャスパー」△ 1996年「身代金」◇ 1997年「陰謀のセオリー」◇「ファーザーズ・デイ」△      「フェアリーテイル」△ 1998年「リーサル・ウエポン4」◇ 1999年「ペイ・バック」◇「ミリオンダラー・ホテル」 2000年「パトリオット」◇「ハート・オブ・ウーマン」◇      「チキン・ラン」(声)   オトーサン、 さっと演技力の星印の数だけみます。     「ふーん、ジュリア・ロバーツは5つ、メル・ギブソンは6つか。 妙にメルの肩をもっているなあ」 でも、オトーサンは見逃したようでうすが、 メルの活躍度は◎→ですが、 ジュリアの活躍度のほうは、◎↑にご注目あれ。 1967/10/28生まれ、まだ34歳。 これからのひとです。 きんさんぎんさんのように、いつまでもがんばってくださいね。


セブン

オトーサン、 評判の「セブン」のビデオをみました。 やはり名作でした。 7日連続の殺人事件の犯人は誰か。 なぜ、犯罪を犯すのか。 それが現場に残された血文字で分かってきます。 犯人は、人間の7つの原罪、 つまり、 Gluttony * Greed * Sloth * Envy * Wrath * Pride * Lust (大食い、強欲、怠惰、嫉妬、激怒、高慢、肉欲) を告発しようとしていたのです。 刑事ふたりの演技が対照的で、うまいこと! 犯人も名演技でした。 そして、ストーリーの展開の見事さ、 主題の現代的な深みにとても感心しました。 原題:SE7EN (1995) SEVENではないのに、ご注目ください。 監督:David Fincher 脚本:Andrew Kevin Walker ジャンル: Crime / Thriller / Drama / Mystery あらすじ: A film about two homicide detectives' desperate hunt for a serial killer who justifies his crimes as absolution for the world's ignorance of the Seven Deadly Sins. (7つの原罪を無視するものへの告発ということで 自己正当化する殺人犯に立ち向かった結果、 絶望のどんぞこに突き落とされる2人の殺人課刑事の映画) Set in New York, (舞台はニューヨーク) the movie takes us from the tortured remains of one victim to the next as the sociopathic "John Doe" sermonizes to Detectives Sommerset and Mills (拷問された犠牲者からまた次の犠牲者へ ジョン・ドゥーという名の確信犯は、何と、 刑事サマーセットとミルズに教えてくれるのです。 -- one sin at a time. (一日、一殺し) The sin of Gluttony comes first and the murderer's terrible capacity is graphically demonstrated in the dark and subdued tones characteristic of film noir. (最初にやってくるのは「大食」の罪。 フィルム・ノワールのような暗く抑制されたトーンが これが単なる殺人ではないことを教えてくれるのです) The seasoned and cultured Sommerset researches the Seven Deadly Sins in an effort to understand the killer's modus operandi (老練で教養のあるサマーセット刑事は、 殺人者の心理を知るために7つの原罪を研究しますが) while green Detective Mills scoffs at his efforts to get inside the mind of a killer... (新米刑事のミルズは、そんな努力をあざ笑います) オトーサン、 このあらすじを読んで、気づきました。 「そうだ、そうだ。 殺人ばかりに目を奪われていたけれども、 年長者をうやまえというメッセージもあったのだ」 そうなのです。 世のなか、若いやつばかりが幅を利かせていますが、 (例外は、国会議員と大企業幹部とJOC) そんなことはおかしいのです。 若いひとは、年長者の知恵にも、 しっかりと耳を傾けてほしいものです。 出演者: やけに大勢ですが、我慢してくださーい。 これで、この映画のひろがりと奥行きがわかります。 *が主要人物です。 定年退職間際の刑事、若い刑事とその妻。 そして、最後に犯人。 ずうっと後のほう、30番目に出てきますよ。 これを、あのケビン・スペーシーが好演! Morgan Freeman .... Detective William Somerset* Andrew Kevin Walker .... Dead Man Brad Pitt .... Detective David Mills* Daniel Zacapa .... Detective Taylor Gwyneth Paltrow .... Tracy Mills* John Cassini .... Officer Davis Bob Mack .... Gluttony Victim Peter Crombie .... Dr. O'Neill Reg E. Cathey .... Coroner R. Lee Ermey .... Police Captain George Christy .... Workman Endre Hules .... Cab Driver Hawthorne James .... George, Library Night Guard William Davidson (VI) .... Library Guard Bob Collins (I) .... Library Guard Jimmy Dale Hartsell .... Library Janitor Richard Roundtree .... Martin Talbot Charline Su .... TV News Reporter Dominique Jennings .... TV News Reporter Allan Kolman .... Forensic Man Beverly Burke .... TV Anchor Woman Gene Borkan .... Eli Gould (Sin of Greed) Julie Araskog .... Mrs. Gould Mario Di Donato .... Fingerprint Forensic Man Alfonso Freeman .... Fingerprint Technician John C. McGinley .... California Harrison White .... Cop on SWAT Team Robert J. Stephenson .... Cop on SWAT Team Michael Reid MacKay .... Victor (Sin of Sloth) Kevin Spacey .... John Doe* Richard Portnow .... Dr. Beardsley Tudor Sherrard .... Coupon Man Mark Boone Junior .... Greasy FBI Man Pamala Tyson .... Homeless Woman Lennie Loftin .... Policeman Sarah Hale Reinhardt .... Police Sketch Artist Emily Wagner .... Detective Sara Martin Serene .... Wild Bill Michael Massee .... Man in Massage Parlour Booth David Correia .... Cop at Massage Parlour Ron Blair (I) .... Cop at Massage Parlour Cat Mueller .... Hooker (Sin of Lust) Leland Orser .... Crazed Man in Massage Parlour Lexie Bigham .... Sweating Cop at Massage Parlour Evan Miranda .... Paramedic Harris Savides .... 911 Operator Rachel Schadt .... Additional 911 Operator Paul Eckstein .... Paramedic (as Paul S. Eckstein) Heidi Schanz .... Beautiful Woman (Sin of Pride) Brian Evers .... Duty Sergeant Shannon Wilcox .... Cop Behind Desk Richard Schiff .... Mark Swarr James Deeth .... Helicopter Pilot John Santin .... Helicopter Pilot Charles A. Tamburro .... SWAT Helicopter Pilot Richmond Arquette .... Delivery Man Duffy Gaver .... Marksman in Helicopter 上映時間:123分 オトーサン、 見終わって、フーッと同情のためいきを漏らしました。 「かわいそうだなあ。若いひとは」 突っ張って生きて、そして傷つく。 しまったと思っても、そのときは、もう手遅れ。 7つの原罪なんかクソ食らえとやってきたのが、失敗の原因なのです。 人間は、罪深い存在であるという大事なことが分かっていないのです。 User Rating: 8.2/10 top 250: #88 8.2というのは、ものすごい高得点です。 88番目というのは、 世界の映画史に残る傑作だということです。 User Comments: M. A. Rogersさん New York City 2000年9月17日 このロジャースさんの映画評も気合が入っています。 オトーサン、 「こりゃ、大変だ。 まるで米国留学の初日みたいだ」 やめようかなあ」 と思いましたが、考えなおしました。 だって、 「SLOTH:怠惰」というのも7つの原罪のひとつと このセブンで教えられたばかりですもの。 では、 これから長文読解モードに突入します。 何時間かかることやら...。 でも、超訳にしますので、 読者のみなさん、ガンバッテください。 6 Out of 7 Isn't Bad Rating: 8 out of 10; What the rating means in my system: "All genre fans should see this film. Others should consider giving it a chance, as they will probably like it or find it interesting. More casual film fans might be indifferent towards it." (得点が8を超えるということは、全員見よということです) One of a handful of films that is based on the religious concept of "seven deadly sins," director David Fincher's Seven (or "Se7en" as the sillier title has it) is an uneven work that contains many excellent elements yet unfortunately drags on as if trying to demonstrate the sin of sloth in a few stretches. (7つの原罪をテーマにした数々の映画のなかでも出色の作品。 怠惰だけがちょっと手抜きかも) Morgan Freeman is Detective William Somerset, about to retire in seven days (here scripter Andrew Kevin Walker throws out a red herring for the title). Brad Pitt is David Mills, his brash replacement. (サマーセット刑事は退職まであと7日、ブラッドに交代します) Somerset and Mills end up at a crime scene where an obese man was apparently murdered at his kitchen table while eating a bowl of spaghetti. (ふたりは、スパゲッテイを大皿いっぱい詰めこんで殺されているデブを発見) Other murders they're sent on in close succession soon show a link --the seven deadly sins. Seven concerns the murders and Somerset and Mills' attempts to figure out who is behind them and bring the perpetrator to justice. (やがてこの殺人事件が7つの原罪をテーマにしたものと分かって、 2人の刑事は、犯人の捜索を開始します) It's a plot that could fuel a mundane detective television show or a stylistic film. Seven fits the latter description for the most part. There are some wild implausibilities in the script, but other aspects of the film enable you to easily bypass most of them, and the wonderfully wry ending makes up for any silliness that Walker might try to slip by. (こういう筋立てだと、かっこいい映画で終わるところを、 すごい結末でしめくくった脚本家ウォーカーはすごい!) One of its strongest aspects is the visual. There are many unusual cinematographic techniques, such as the opening credit sequence, which has been influential for many subsequent films. (まず、タイトルがすごい、以後みんながマネするようになった) Another outstanding,and extended shot occurs towards the end while Spacey gives what amounts to a monologue while framed in an unusual way. (最後のケビン・スペーシーの独白シーンも一風変わっている) Even more outstanding is the production, art and set design by Arthur Max,Gary Wissner and Clay A. Griffith, which focuses on the seedy, unpleasant side of Seven's anonymous downtown setting. The sets for some of the murder victims' homes, as well as Mills' apartment are incredibly bleak and disturbing --the murder victims' home are mostly over the top grungy --just as they should have been. Mills' apartment is much more subtly disturbing. Like an equally noirish, daylit Blade Runner, Seven also takes place in a city where it almost constantly rains. Fincher was obviously going for an oppressive, depressing atmosphere, and he created exactly that. (もっとすごいのが、セットなど。 この映画の異様な雰囲気をじつに丹念につくりあげ、シーン毎に描き分けている。 いつも雨が降っているというのも効果的だった) The murder scenes are also appropriately disturbing and occasionally a bit gory (non-horror fans may have to glance away from the screen for a second or two --as you should have to if Seven is to be realistic). (殺人シーンもいい。血まみれで目をそむけるひともいるかも) Where Seven fails a bit is in its pacing. Some scenes take twice as long as they should and verge on being boring. As quickly as other parts of the film move --including the implausibility of the film's events occuring in a seven day span --the slowness of scenes such as the exploration of the suspect's apartment crushes the film's momentum temporarily. (ちょっとペースがおかしいシーンもあった) I suppose one could argue that the pacing disruptions were meant to create the same emotions as the oppressive visuals, but where the latter has a melancholy beauty that pulls you further into the film's world, the former has the opposite effect --making you glance at your watch or your video-machine's display instead. It doesn't happen that frequently, but it was often enough for me to lob off a point (もっとも、わざとやってのけることで、より深く映画世界に観客を引き込もうと しているのかもしれないが....) Seven has the benefit of an excellent cast --Freeman, Pitt, Gwyneth Paltrow, Kevin Spacey, etc. They all deserve the many kudos they've received over the years, and have all been in many films I've rated "10." Here, Spacey, as John Doe, is the real standout, giving a complex performance that shows you all the shades of his character as he masterfully creates the mixed feelings towards Doe that are realistically demanded. (この映画は、出演者にも恵まれた。 フリーマン、ピット、パルトロウ、そしてケビン・スペイシー。 スペイシーの陰影のある演技は待ち望まれていたものだ) Paltrow is also great, although her screen time is more limited and her character performs a couple questionable actions given Seven's time frame. (パルトロウは出番もすくなく、物足りなかった) Freeman and Pitt, the leads, are both good, but this is certainly not their best performances. They both play their characters with quirks that may leave you scratching your head more than anything else. In Freeman's case it's understatement to the point that you want to occasionally poke him to see if he's awake, and in Pitt's case, he plays his character as unlikeable as Early Grayce by the mid-point of Kalifornia. Neither performance can be called misconceived,exactly (although Pitt's seems a bit over-calculated to make the ending of the film work), but they do pose more questions than they answer. Maybe that's what Fincher was going for, but I subtracted another point for this. (サマーセットもピットもよかったが、最高の演技ではなかった。 欲をいえば、前者は抑えすぎ、後者は騒ぎすぎだった) While it's not the gem of the 90's that some fans portray it as, Seven is certainly an entertaining film that should at least give fans of horror, detective and serial killer films an enjoyable two hours. It might be too brutal and depressing for those who only like Julia Roberts movies, but then again, they probably haven't read this far. (90年代の宝石というほどではかったが、面白い映画だった。 ホラーもの、探偵もの、殺人ものを堪能できる。でも....、 ジュリア・ロバーツものが好きなフアンには、ちょっと...かも) オトーサン、 訳し終えて、ほっとしました。 この映画、ジュリア・ロバーツのフアンにもおすすめですし、 シアトル・マリナーズのイチローのフアンにも、強くすすめます。 「だって、ピットがイチローそっくりなんだもの」 大地震があったり、いろいろと、あちらは物騒です。 オトーサン、 イチロ−夫人が、滞在中ご無事であることを せつに祈るひとりであります。 「どうして、突然夫人の話を?」 「まあ、一度セブンを見てごらんなさい。 その謎が解けるから」


プリティ・ウーマン

オトーサン、 「プリティ・ウーマン」をビデオでみました。 リチャード・ギアとジュリア・ロバーツという 当代きっての美男・美女のラブ・ストーリー。 ジュリアの代表作というにふさわしい作品です。 途中で「ああ、やっぱり見たことがある」と叫びました。 でも、それは勘違い。 みたのは、「プリティ・ブライド」でした。 オトーサン、 ユニクロで買い物したあと、代官山を歩いたので お疲れです。 半分居眠りしながら、見終わって、 「ああ、面白かった」 これでは、映画批評にならないので、 今日もまた洋画データベースのお世話になりましょう。 原題:Pretty Woman (1990) 監督:Garry Marshall 脚本:J.F. Lawton ジャンル: Comedy / Romance 上映時間:119分 宣伝文句: She walked off the street, into his life and stole his heart. これって見事なコピーじゃないですか。 「歩き、出会い、恋した」 あらすじ:省略 出演者: Richard Gere .... Edward Lewis Julia Roberts .... Vivian 'Viv' Ward Ralph Bellamy .... James 'Jim' Morse Jason Alexander .... Philip 'Phil' Stuckey Laura San Giacomo .... Kit De Luca Hector Elizondo .... Bernard 'Barney' Thompson, the Hotel Manager Alex Hyde-White .... David Morse Amy Yasbeck .... Elizabeth Stuckey Elinor Donahue .... Bridget Judith Baldwin .... Susan Jason Randal .... Magician Bill Applebaum .... Howard Tracy Bjork .... Female Guest Gary Greene .... Male Guest William Gallo .... Carlos User Rating: 6.5/10 ちょっと低すぎるのではないですか? やはり、ジュリア・ロバーツが売春婦役というのが 気にいらないひとが大勢いるようです。 でも、次にご紹介するような ジュリアのフアンも世界中にいるのでしょう。 長文なので、超訳でいきましょう。 User Comments: robert frangie frangieさん Leon, Gto. Mexico 2000年4月1日 "What's Your Dream?" "This is Hollywood where people come to fulfill their dreams! Some dreams come true & some don't! Believe in your dreams!" (あなたの夢は? 夢を実現するひともいれば、失敗するひともいる。 それがハリウッドというところ) While visiting Los Angeles for a week, Edward Lewis borrows his friend's car and gets lost on Hollywood Boulevard.. He asks a hooker for directions.. She proposes to help him for 5 dollars (she knows a lot about cars).. For $10, she'll show him the way.. (リチャード・ギアは仕事でロスに出張。 友人のクルマを借りて、ハリウッド大通りで道に迷い、 5ドル払って、道端に立っていた売春婦に道案内をたのみました) Edward invites her to join him in his hotel suite (but not for sex). "I haven't been doing too well with non-professionals lately".. (最近、彼女に振られてね。 ホテルのスイートルームに売春婦を連れこんで そう漏らします) Enjoying her company, he offers her to be his 'date' for a series of business activities (including a strategic dinner and a pool match).. Out of the 'bargain', she gets $3,000 cash, a classier wardrobe and a visit to the opera.. (意外に気立てのいい娘なので、 「臨時の秘書にならないか」と聞きます。 「そうね、1晩300ドルだから...えーと、 1週間なら3000ドルでどう?」) All the characters of the film were convincing, original and sympathetic.. feeling comfortable with each other.. Gary Marshall did a great job. (登場人物が、みな、くっきりと造形されているのは、 監督ゲーリー・マーシャルのお手柄です) Richard Gere - ideal for the role - played Edward Lewis, the terrific rescuer who 'free' Vivian from the streets conducting her to his penthouse suite.. He was handsome, charming and shy.. 'Henry Higgins' at his best ("My Fair Lady", 1964).. (リチャード・ギアはいいですねえ。ハンサムで魅力的で内気で。 「マイ・フェア・レディ」のヒンギス役もよかったけど) But Edward is a millionaire.. He "buys companies that are in financial difficulty".. He takes them apart and sells the pieces for more than he paid for the whole.. (かれの演じるのは百万長者。 弱っている企業を買収し、解体して売払って大儲けしている) "It's strictly business", he told Vivian.. "You and I are both such similar people.. We both screw people for money".. (まあ、この仕事、あんたと似てるね、 ひとを締め上げるところは) Edward's only defect is that he hurts what he loves.. (when he reveals to a friend that Vivian is a prostitute).. He wins a certain imaginative power by how painful that treason is.. (かれの唯一の欠点は ひとの心が読めないこと。 今度も「あの娘、実は売春婦なんだ」と 友人に漏らしてしまいます。 ジュリアの手ひどいしっぺ返しを受けて、 はじめて自分の欠点に気づくのです。) Julia Roberts played Vivian Ward, an attractive and smart hooker with the heart of gold.. She gives her character a great sense of humor.. charming Edward with her honesty.. She was intensely appealing and amusing.. making 'women' feel comfortable : (ジュリア・ロバーツは売春婦を演じますが、 この売春婦、魅力的なうえに、黄金の心をもっています。 正直で、ユーモアたっぷりで、男をリラックスさせるのです) 数々の印象的なシーンがありました。 - Into the snobbish clothing store, she delivers a great exit line, just devastating the saleswomen.. (the song was terrific as the scene) (あの有名なテーマソングが鳴りひびくお買い物シーン 意地悪をした店員に仕返しをしたりして) - In the hotel lobby, she walks in a 'killer' red dress.. (真っ赤なドレスでホテルに凱旋するシーン) - She learns which fork to use in the formal dinner meeting.. projecting an escargot through the air.. (ホテルのマネージャーにフォークとナイフの使い方を教わるシーン) - At the opera she innocently asks : "Where's the band?" (はじめてオペラを見て、どこにバンドがあるの?と聞くシーン) She gets the perfect rescue scene with a limousine, a fire escape, a balcony, birds, music and red flowers.. (映画は、ハッピーエンド。 そのオペラの主人公のように、王子様がリムジンで乗り付け、 非常階段を上って、花束をささげるのです) Hector Elizondo turns a supporting role into more than that.. He played the formal, intolerant hotel manager.. He takes an affection to his best customer's "niece" and trains her on which fork to use at a fancy dinner.. His amusing performance as Edward's smooth competent hotel manager nearly shapes Roberts & Gere.. (ホテル・マネージャーを演じた ヘクター・エリゾンドが、実によかった。 売春婦と知っているのに、彼女のすばらしさを見抜いて、 ギアにふさわしい淑女に育てていくのです) Ralph Bellamy was very good as the aging millionaire, creator of a small company Edward is trying to take to pieces.. (年取った百万長者を演じたラルフ・ベラミーもよかった) Laura San Giacomo played Vivian's pal roommate.. her first role since she played the amorous sister in "sex, lies & videotape". (ローラ・サン・ジャコモも、よかったなあ。 ジュリアの仲良しの売春婦役。 「セックスと嘘とビデオテープ」が初出演だった) "Pretty Woman" - a contemporary Hollywood fairy tale - a sweet romantic comedy.. an innocent 'love story' in the middle of self-interest and agreement is an entertaining motion picture that had women calling out the delights of true love.. (プリティ・ウーマン、現代ハリウッドの御伽噺。 すてきなロマンチック・コメディ、無邪気なラブ・ストーリー。 いやな時代だからこそ、光輝く作品です) "Keep On Dreaming!" (夢を見つづけよう!) 最後に、気になったので 名優リチャード・ギアの経歴を調べてみました。 RICHARD GERE 誕生日 1949/8/31 出身 米ペンシルバニア州フィラデルフィア 活躍度 ◎→ 演技幅 自在 演技力   ☆☆☆☆☆★ アクション ☆☆☆☆★★ コメディ  ☆☆☆☆★★ 出演作 1975年「ニューヨーク麻薬捜査線」 1977年「ミスター・グッドバーを探して」 1978年「天国の日々」「愛の断層」 1979年「ヤンクス」 1980年「アメリカン・ジゴロ」 1982年「愛と青春の旅立ち」 1983年「ブレスレス」「愛と名誉のために」 1984年「コットンクラブ」 1985年「キング・ダビデ/愛と闘いの伝説」 1986年「キングの報酬」「ノー・マーシィ/非情の愛」 1988年「マイルズ・フロム・ホーム」 1990年「背徳の囁き」「プリティ・ウーマン」◇ 1991年「八月の狂詩曲」 1992年「愛という名の疑惑」 1993年「ジャック・サマースピー」「心のままに」 1994年「わかれ路」 1995年「トゥルーナイト」 1996年「真実の行方」◇ 1997年「ジャッカル」◇「赤い迷路」「北京のふたり」◇ 1998年「レッド・コーナー」◇ 1999年「プリティ・ブライド」◇ 2000年「オータム・イン・ニューヨーク」◇ オトーサン、 これをみて感想をもらします。 「そういえば、去年みた オータム・イン・ニューヨークは、よかったなあ。 かれも年取って、哀愁がただよってきた。 おれも、ヴインテージ・ワインみたいに 年をとるほど、味わい深い人物になりたいなあ。 ハリウッドのロデオ・ドライブを歩いていると、 みんなが振り返るようないい老人になりたいなあ」 「なに?ムリだって? 花粉症でマスクしていて...? ユニクロの2000円のジーンズが似合っていない?」 でも、このヴァーチャルな空間では、 だれでも、美男美女になることが許されるのです。 "Keep On Dreaming!" (夢を見つづけよう!)


シャイン

オトーサン、 名演奏家の伝記映画「シャイン」をビデオでみました。 舞台はオーストラリア。 主人公のデイビットは、 幼い頃から父親に厳しく育てられます。 父親は子供の頃、お金をためて 美しいヴァイオリンを買ったのに、 親が無理解で壊されたというトラウマの持ち主です。 独学でピアノを覚え、息子を教育します。 「勝て」「強くなれ」 それが口癖なのです。 英才教育の甲斐があって デイビットは、近所の音楽コンクールで ショパンのポロネーズを見事に弾きこなします。 優勝こそ逃がしましたが、審査員特別賞をもらいます。 審査員のひとりは、 デイビットの才能にほれこんで 自分のところで勉強しないかと わざわざ家まで訪ねてきます。 「いや、デイビットはおれが教える」 「じゃあ、せめて、ラフマニノフだけは教えないで」 ラフマニノフの作品は、プロも敬遠するほどの難曲なのです。 父親は、何としても子供を手元においておきたいのです。 しかし、考え直します。 かくして、デイビットは、審査員の指導の下で 有名な音楽コンクールで最年少で優勝します。 いあわせたアイザック・スターンには アメリカに来ないかと誘われます。 「お金がない」 と父親は断ります。 しかし、審査員たちの奔走のかいあって、 篤志家たちからお金が集まります。 有名女流作家のキャサリンも、応援してくれます。 下宿先も決まってデイビットは、大喜び。 ところが、父親の猛反対で、オジャン。 「出ていくなら勘当する」 ふたたび機会がやってきました。 ロンドンの王立音楽学校に奨学生として留学。 今度は、デイビットの強い意思の前に、 父親の猛反対も通じませんでした。 「悪いことが必ず起こるぞ」 父親は、庭でせっかく切り貼りしてきた デイビットの活躍記事でうまったアルバムを焼却します。 ロンドンでの指導教授は、 デイビットが天才だとほれこみます。 ラフマニノフの「ピアノコンチェルトNO.3」に挑戦。 教授もかつて挑戦し、 ラフマニノフの目の前で演奏してほめられた経験があります。 ところが、半身麻痺。 「演奏は冒険、安全ネットなどないんだ」 「そこの部分は、モンスターのようにねじふせろ!」 「明日という日はないと思って弾くのだ!」 そうした猛特訓を終えて、いよいよ当日。 デイビットは満員の聴衆を前に、 オーケストラをバックに弾きはじめます。、 鍵盤の上を走る指。 片手の指の数が10本あるかと思うほどです。 「神業だ」 ところが、演奏途中、かれは倒れます。 そして病院へかつぎこまれます。 父親の夢だった難曲の世界のすさまじさの前に、 デイビットは発狂してしまうのです。 さて、その後のかれの人生は...? 原題:Shine (1996) 監督:Scott Hicks 脚本:Scott Hicks 原作:Jan Sardi ジャンル: Drama / Romance 上映時間:105分 あらすじを省略する代わりに、 出演者をすこし丁寧にみましょう。 ビデオだとプログラムがなくて、 出演者名を特定できず、苦労します。 デイビットを3人の俳優が演じています。 発狂するデイビットを演じるのは、ジェフェリー・ラッシュ。 なかなかの熱演です。 Geoffrey Rush .... David as an Adult Alex Rafalowicz .... David as a Child Noah Taylor .... David as an Adolescent 父親のピーター、指導教授らも好演していました。 でも、あとの指導教師2名は、ちょっと自信がありません。 「ゴードンとバークスだったと思ったのだけどなあ」 Armin Mueller-Stahl .... Peter Nicholas Bell .... Ben Rosen Jethro Heysen-Hicks .... Rowan デイビットの家族、母親のシルビアと妹が3人、 スージー、マーガレット、ルイーズ。 大勢いずぎて、演技もいまいち。 Sonia Todd .... Sylvia Danielle Cox .... Suzie as a child Marianna Doherty .... Suzie as a teenager Joey Kennedy .... Suzie as an adult Rebecca Gooden .... Margaret Kelly Bottrill .... Louise as a baby Camilla James .... Louise as a child デイビッドの声援時代を彩るひとびとです。 作家のキャサリン、ちょっと好きになりかけた娘・ソニア。 優勝をさらわれたロジャー。 Googie Withers .... Katharine Susannah Prichard Maria Dafnero .... Sonia Stephen Sheehan .... Roger Woodward (younger) John Martin (V) .... Roger Woodward (older) 精神病院をでた後の人生を彩る女性たち。 Helen Dowell .... Sarah Louise Dorling .... Muriel Lynn Redgrave .... Gillian ピアニストの伝記映画だけあって、 きらびやかな音楽家たちが大勢でてきます。 アイザック・スターンも! オトーサン、デトロイトで演奏を聞いただけに 演じる俳優が肥りすぎて、かっがり。 Teresa La Rocca .... Opera singer Lindsey Day .... Opera singer Grant Doyle .... Opera singer Leah Jennings .... Musician Kathy Monaghan .... Musician Mark Lawrence (II) .... Musician Gordon Coombes .... Musician Luke Dollman .... Musician Margaret Stone .... Musician Tom Carrig .... Musician Helen Ayres .... Musician Suzi Jarratt .... Vocalist Samantha McDonald .... Vocalist Randall Berger .... Isaac Stern User Rating: 7.5/10 あれあれ、かなりの高得点です。 「どうしてかなあ?」 では、観客の声を聞いてみましょう。 User Comments: Peter Codnerさん Devizes, England 2000年10月23日 This is a good film in every sense but will mean most to fathers with strong views The story of a brilliant young pianist whose relationship with his father drives him to some sort of mental illness. (父親の偏愛がかれを精神病に追いやる) Watchable, absorbing, brilliantly edited, deeply seriously moving, one of the rare films that pays attention to incidental sound. Wonderful direction and acting. This is a seriously good film. (まじめでいい映画だ、貴重な映画だ) オトーサン、 ピーターさんのようなきまじめな観客の存在を 否定する気はありませんが、正直なところ、 もうひとつ乗り切れませんでした。 というのは、精神病院から退院したデイビットは 町のレストランで気楽に弾くようになり、 最後は星占いのやさしい女性と結婚するという 安直な恋愛ものになってしまったからです。 「これが伝記映画の限界かも」 あえて3つ星と厳しい評価をしましょう。


リービング・ラスベガス

オトーサン、 今日も映画見物ができませんでした。 理由は、税金申告書の作成。 いつも思うのですが、 どうしてこんなに記入欄が細かいのでしょう。 どうして、複雑な計算をさせるのでしょうねえ。 役人が仕事をつくっているとしか思えません。 「こんなに苦労して書いたうえに、ウン十万円の追徴! ふん、馬鹿にしてやがる」 いまや日本は640兆円の累積赤字で、 利払いだけで、1分間18億円にのぼるとか。 「こんな日本にしたのは、誰だ。責任者、とっとと失せろ」 そういいたい気分です。 でも、あのひと、辞めないですねえ。 オトーサン、 そんなことでムシャクシャして、 「どんなビデオがいいかなあ。 パーッと気が晴れるのにしよう」 そんなことで、 「リービング・ラスベガス」をビデオでみました。 ところが、案に相違して、暗い映画でしたよー。 アル中で破滅していく男の物語。 財政赤字で破滅していく国の姿と重なりあいます。 かつては映画の脚本家として名声を博したベンは、 離婚が原因なのか、どうか いまや重度のアル中。 友人からカネを借りまくり、 会社もクビになり、ロスからラスベガスへと都落ちします。 腕時計も、クルマも売り、モーテル暮らし。 所持金がなくなったら死ぬ覚悟です。 そのかれの前に現れたのが、サラという名の売春婦。 転落人生を送る二人は、愛しあい...、 死ぬまでの数週間を一緒に過ごすのです。 原題:Leaving Las Vegas (1995) 監督・脚本:Mike Figgis 原作:John O'Brien (II) ジャンル: Drama 上映時間:111分 あらすじ;省略 出演者: 今回は、3人だけご紹介しましょう。 主人公のアル中のベンを性格俳優のニコラス・ケージ、 その相手役、売春婦のサラをエイザベス・シューが熱演しています。 ユーリは、サラのヒモ。 このひとの人生も歪んでいます。 最後はマフィアに殺されるのですが、 サラと別れるシーンが哀切です。 いつもは稼ぎがすくないと、 サラのお尻をナイフで切ったりするのに 最後の日は、サラを壁に押しつけて、 「ほら、聞こえるだろ。俺の悪口を言っているのが... 出ていけ、お前はもう自由だ」 もう振り向きもしないのです。 Nicolas Cage .... Ben Sanderson Elisabeth Shue .... Sera Julian Sands .... Yuri ロマンテイックな歌が 随所に効果的に使われていました。 曲は、監督の作品のようです。 Original music by Mike Figgis Anthony Marinelli (additional music) 音響スタッフもがんばっていました。 Sound Department Andie Derrick .... foley artist Henry Dobson .... dubbing mixer James Feltham .... assistant sound editor Clifford 'Kip' Gynn .... sound mixer: video John Hays (I) .... boom operator (uncredited) Nigel Heath .... supervising sound editor Rod Howick .... foley editor Mathew Knights .... dialogue editor Danny Sheehan .... assistant dubbing mixer Julian Slater .... sound effects editor Jason Swanscott .... foley artist Pawel Wdowczak .... sound mixer ラスベガスの夜景が見事でした。 Cinematography by Declan Quinn 編集もなかなか巧みでした。 Film Editing by John Smith (VI) 売春婦サラの衣装やメークも 彼女の置かれた状況や感情を実によく表していました。 Costume Design by Laura Goldsmith Makeup Department Kathryn Bihr .... key makeup artist (as Katy Bihr) Beatrice DeAlba .... key hair stylist Linda Hardy .... hair stylist そうそう、ベンが酒をがぶ飲みしながら運転するシーン、 怖かったですが、スタントマンがやっていたのです。 Stunts Bruce Paul Barbour .... stunts Dick Hancock .... stunts Jeff Smolek .... stunts Diane Towery .... stunts Russell Towery .... stunt co-ordinator オトーサン、 税金申告と不信任案否決が重なって、 ヤケ酒でも飲みたい気分の一日だったので、 この映画、とても身につまされました。 「満点だ」 といいたいくらい。 さて、気になる評価は、いかに。 高得点です。 User Rating: 7.5/10 観客のコメントは、どうでしょうか? User Comments: Dave Blantonさん Washington, D.C. 1998年8月12日 例によって、超訳でいきましょう。 A thinking man's "When a Man Loves a Woman" Maybe the most fascinating thing about Leaving Las Vegas is that it could have turned out so horrible. (男が女を愛することが、 どんなに恐ろしいことになりうるのか) The principals: A selfish and doomed drunk and a pragmatic, albeit charming, hooker. (自己中のアル中とアルバイト気分の売春婦の組み合わせ) The setting, Las Vegas, where nihilism is the only form of decency. (舞台は、ニヒリズムが上品とされる街、ラスベガス) Surprise! What we get is an skillfully crafted story about a man (Nicholas Cage) who has decided he's leaving this mortal coil on the brown liquor express -- and no one is going to stop him. (こわいなあ! がんじがらめの肉体の制約から抜け出そうと、 男は、褐色の酒という急行に乗るのを、 誰も止めようとしないなんて) But Cage finds that he doesn't mind a little company, which comes in the form a traffic-stopping high class hooker (高級街娼がそんな彼に寄り添ってくる) There is no sugar-coating here. (そこには、甘ったるさはかけらもない) Cage's descent into abject suicidal -alcoholism is not pretty. His performance is also thankfully free of cliches. (ニコラス・ケージの演技は、出色) There is no sappy rationalizing to explain Cage's condition (we never hear of any traumatic childhood, lost loves or oh-poor-me missed opportunities.) He pours it on until he is out, all the while saying, "make mine a double." (自殺願望を妙に美化したり、説明したりしようとしないのが、いい。 酒をくれ、酒を!それがすべてなのだ。) オトーサン、 猛烈に酒を飲みたくなりました。 というのはウソ。 酒を飲むと、この映画批評に差し支えるので ほとんど飲みません。 最近は、アサヒが発泡酒の発売に踏みきったので、 本生を1度飲んでみただけです。 「何だ、水みたいだ。こりゃあ、売れないそ」 でも、いま猛烈に知りたくなったのは、 アル中を演じたニコラス・ケージという俳優。 「これだけの演技ができるひとは、そういない。 どういう役者なのだろう?」 そこで海外俳優マガジンをチェックしました。 NICOLAS CAGE ニコラス・ケイジ 誕生日 1964/1/7 出身 米カリフォルニア州サンフランシスコ・ロングビーチ 活躍度 ◎↑ 演技幅 自在 演技力 ☆☆☆☆☆★ アクション ☆☆☆☆☆★ コメディ ☆☆☆☆★★ やはり高い評価です。 出演作 1982年「初体験/リッジモント・ハイ」 1983年「ランブルフィッシュ」「アップタウンガール」 1984年「CITY GIRL」?「コットン・クラブ」「バーディ」      「月を追いかけて」 1986年「ボーイ・イン・ブルー」「ペギー・スーの結婚」 1987年「赤ちゃん泥棒」「月の輝く夜に」 1988年「バンパイア・キッス」「ハートにびんびん火をつけて」 1990年「アパッチ」「ザンダリーという女」「ワイルド・アット・ハート」 1991年「タイム・トゥ・キル/愛と勇気の戦場」      「ザンダリーという女」 1992年「ハネムーン・イン・ベガス」      「レッドロック/裏切りの銃弾」 1993年「アモス&アンドリュー」「プロフェッショナル」 1994年「あなたに降る夢」「パラダイスの逃亡者」      「不機嫌な赤い薔薇」 1995年「リービング・ラスベガス」◇アカデミー主演男優賞      「死の接吻」◇ 1996年「ザ・ロック」◇ 1997年「コン・エアー」◇「フェイス/オフ」◇ 1998年「シティ・オブ・エンジェル」◇「スネーク・アイズ」◇ 1999年「8mm」◇「救命士」◇ 2000年「60セカンズ」◇ オトーサン、納得します。 「やっぱりなあ。 この映画でアカデミー主演男優賞をとっているんだ」 1999年の「救命士」や 2000年の「60セカンズ」も見ましたが、 いまひとつでした。 やはり、この映画が、かれの最高傑作のようです。 ところで、 監督・脚本・音楽と大活躍の Mike Figgis、どんなひとなのだろう? 長くなるので訳しませんが、 ご興味のあるかたは、ご一読ください。 もともとは、R & B出身だったのですね。 Director, screenwriter, composer. (b. Feb. 28, 1948, Kenya.) Before making his mark as a filmmaker, Figgis studied music in London and performed with the R & B group The Gas Board. He was a member of the British experimental theatre group The People Show for many years, before plunging into theatrical productions and eventually directing "The House," an acclaimed TV production that led to his feature debut, Stormy Monday (1988), a very stylish film noir piece, which he also wrote. That impressive debut won him an offer from Hollywood, where he directed the overheated police yarn Internal Affairs (1990), which gave Richard Gere one of his best roles as a slimy cop and the bizarre Liebestraum (1991), a convoluted tale which showed Figgis' expertise at creating mood, though sometimes at the expense of his story. His other films include Mr. Jones (1993), again with Richard Gere, and the remake of Terrence Rattigan's The Browning Version (1994). Figgis has not forgotten his musical roots and composed the scores for Stormy Monday and Liebestraum as well as coscoring Internal Affairs オトーサン、 リチャード・ギアの映画を 2本撮っているというのは初耳でした。 「Internal Affairs (1990)と Mr. Jones (1993)をみなくては。 TSUTAYAに借りにいくか。 でも、日本語の題名は、何というのだろう?」 そこで、先日ご紹介済みのリチャード・ギアの略歴をみました。 1990年「背徳の囁き」 1993年「ジャック・サマースピー」「心のままに」 「Internal Affairs (1990) は、 ”背徳のささやき”みたいだが、 Mr. Jones (1993)は、どちらだろう? ”ジャック・サマ−スピー”のほうかな、 それとも”心のままに”かなあ? それに、TSUTAYAにあるかな。 探すのが大変そうだ。また、ひとつ仕事が増えたなあ」 オトーサン、 趣味も嵩じてきて、もう仕事モードになっています。 ”心のおもくむままに”というのが 趣味の理想ですが、 凡人には、なかなか難しい境地のようです。 それにしても 消費税なみの支持率で居座るひとは、 どういう境地なのでしょう。


バガー・ヴァンスの伝説

オトーサン、 このところゴルフから遠ざかっています。 「もう何年もやっていないなあ」 テニスからも遠いざかりましたし、 ジョギングやサイクリング、 はては、水泳からも遠ざかっています。 「じゃあ、何も運動していないの? それって体に悪いんじゃないの?」 「面目ない。 映画をみたあとホームページづくりに精を出し、 気がつくと、もう一日が終わっているんだよー」 どうも、IT革命は、体には悪いようです。 そんなことで、 予習をしていたら、この映画をみなかったかも 知れません。 「バガー・ヴァンスの伝説」なんていう 題名だけをみると、 文芸大作に思えるではありませんか。 ところが、ゴルフの映画でしたよー。 有名ゴルファー2人と地元のゴルファーが 対決する試合の映画。 しかも、バガー・ヴァンスというのは、 ゴルファーの名前ではなくて、キャディの名前。 オトーサン、 もしキャディの映画だと知っていたら 絶対に見にいかなかったと思います。 スコアが100以上、ハンディ36というゴルファーに キャディのおばさんたちは、まことに冷たいのです。 だって、林の中をあっちへいったり、こっちへいったり そんなゴルファーに付き合うと、疲れるからです。 何遍、軽蔑の眼差しに出会ったことか。 「お客さん、5番じゃ飛び過ぎるよ」 「いや、おれ、あまり飛距離が出ないから」 力一杯アイアンを振ると、 ボールはグリーンをはるかに飛び越して、 林のなかへ。 「ね、言ったとおりでしょ」 オトーサン、 これからゴルフでもはじめようという 若いひとに、いまアドバイスします。 「やめといたほうがいいよ。ゴルフは。 時間とお金のムダ。 なまじゴルフがやれるとなると、 つきあいゴルフに狩り出されて、 一日中、気をつかう羽目になるよ。 運動したいなら。 若いうちしかできないスポーツ、 一日つぶされなくてすむスポーツがあるはず。 探してごらんな」 オトーサン、 そんなサイテー・ゴルファーですが、 この映画を見終わって、 「今年は、一度、ゴルフをやるか」 と心変わりをいたしました。 というのは、 美しいシーンをみてしまったからです。 主人公の地元ゴルファー、ジュディ青年は、 (マック・デイモン好演!) キャディのバガー・ヴァンス (ウィル・スミス、新境地開拓!) にアドバイスされました。 「精神を集中し、 美しい風景の場に身を置いていることだけを 意識せよ」 すると、 まわりの観衆のざわめきが消え、 美しい風景のなかにいる幸せだけを感じるようになります。 クラブを握る手の感触を確かめながら、 前方をみます。 すると、グングンと、 緑あざやかなグリーンと赤い旗が 目の前に近づいてくるではあーりませんか。 そこで おもむろに素振りをして 両足の位置を決め、 カーン。 白いボールは青空を切り裂いてグングン飛んでいきます。 ポトリと蠱惑的な音がします。 ポチャン=池ポチャ、 カーン=木の幹に当たるのとは、ちがう音です。 ボールが、やわらかい芝生に落ちた音です。 地響きのような観衆のどよめきがします。 パチ、パチ、 一緒に回っている名ゴルファーも拍手してくれたようです。 「ワン・オン!」 どうやら、グリーンを的確にとらえたようです。 世のゴルフ気狂いは、 この至福の一瞬を再び味わいがために、 今朝も暗いうちから家を出て、 交通渋滞をものともせずに、ゴルフ場へと旅立つのです。 「馬鹿だなあ」 オトーサン、 アメリカでゴルフして 眼からウロコ。 「これがゴルフなんだよなあ」 ゴルフ場は家のそばにあるし、 料金は安いし、 セルフカートで気兼ねなし。 一緒に回る相手は家族や友人。 日本のゴルファーは大馬鹿者だと思います。 バブルがはじけて 高い会員権は、もはや紙屑同然。 馬鹿高い費用を払い、 不愉快な上司や得意先とつきあい、 キャディにも気を使って 接待ゴルフ漬け。 「今日は、〇〇さんとゴルフした」 とご自慢。 〇〇に、モリと入力してもいいですよ。 大橋巨泉さんは、 ゴルフ・キチガイですが、 日本でゴルフなんかやってられないと ニュージーランドのオークランドに移住。 最近また引っ越してゴルフ場の目の前の家を買った と得意に週刊文春に書いていました。 オトーサン、 「どうってこと、ないな」 とつぶやきます。 山荘から5分のところにゴルフ場が2つもあります。 まだ、一度もプレイしたことがありません。 人間って不思議なもので、 近くにあると、いつでもできると思って かえってやらないものなのです。 さて、本題に戻りましょう。 主人公のジュナは16歳で大会で優勝して 将来を嘱望されるゴルファーでした。 南部の大富豪の娘アデールとも恋仲。 (シャーリズ・セロンがはまり役です) 大富豪は、世界一のゴルフ・リゾートをつくろうとしていたのです。 1928年のことでした。 お分かりですね。 1929年からの大恐慌、 1941年からの世界大戦が ひそかに牙をといで待ち伏せしていた時期でした。 若き天才といわれた ゴルファー、ジュナも従軍。 事前に聞いていた"聖戦"なんて大嘘でした。 英雄として凱旋したものの 悲惨で汚れ切った戦争の実態を知って 心に深い傷。 ジュナはゴルフもせず、酒びたりの生活を送ります。 かつての恋人とも会おうとはしません。 富豪の娘アデールにも不幸が襲います。 大恐慌で、父親は破産。 バーン。 1発の銃声で、 彼女は父親に何が起こったかを知ります。 大勢の債権者たちが、屋敷に押し寄せてきて、 お悔やみの言葉もそこそこ、 残された財産を奪いあいます。 どうせ客など来ないのだから。 ゴルフ場は、製紙会社に売却しよう。 君は何も知らないのだから、おれたちに任せろ。 しかし、彼女は強い女。 何としても、 父親の遺志を実現しようとします。 「世界一のゴルフ場をつくる。 そこで世界一のマッチプレイをやる」」 窮地に陥った彼女は、空手形を発行します。 「もう、名ゴルファーの二人には話をつけてあるのよ。 世紀に残る試合が実現すれば、つぶれないですむわ」 そのあと、いろいろあって この世紀の名勝負が実現されることになりました。 名ゴルファーの名前は、 ボビー・ジョーンズとウォルター・ヘーゲン。 いまなら、さしづめタイガーウッズやジャック・ニクラウス。 地元代表として、ジュディも出場することになりました。 4日間のマッチプレイ。 初日に、ジュナは何と池ポチャなどで12点のビハインド。 大勢詰めかけた地元の観客もがっがり。 でも、翌日から、バガー・ヴァンスの 冒頭にご紹介したアドバイスが奏功して ジュナはイーグルやホール・イン・ワン ラッシュで猛追します。 最終日には、リード。 もう地元は大騒ぎ。 しかし.... 粗筋の紹介はここまで。 オトーサン、 見終わって、 「やあ、さわやかないい映画だった」 プログラムを読んで、 「そうか、あのロバート・レッドフォードが監督なんだ」 かれの俳優としての過去の輝かしい業績、 監督になってからの、これまた輝かしい業績は、 海外俳優マガジンによれば、以下のようです。 ROBERT REDFORD ロバート・レッドフォード 誕生日 1937/8/18 出身 米カリフォルニア州サンタモニカ 活躍度 ▲→ 演技幅 適応 演技力 ☆☆☆☆☆★ アクション ☆☆☆★★★ コメディ ☆☆☆★★★ 出演作 1962年「戦場の追跡」 1964年「戦場はどこだ!」 1965年「サンセット物語」 1966年「逃亡地帯」 1967年「雨のニューオリンズ」「裸足で散歩」 1969年「夕日に向かって走れ」「明日に向かって撃て!」      「白銀のレーサー」 1970年「お前と俺」 1972年「ホット・ロック」「大いなる勇者」「候補者ビル・マッケイ」 1973年「追憶」「スティング」 1974年「華麗なるギャツビー」 1975年「華麗なるヒコーキ野郎」「コンドル」 1976年「大統領の陰謀」 1977年「遠すぎた橋」 1979年「出逢い」 1980年「ブルベイカー」 1984年「ナチュラル」 1985年「愛と哀しみの果て」 1986年「夜霧のマンハッタン」 1987年「プロミストランド/青春の絆」 1990年「ハバナ」 1992年「スニーカーズ」 1993年「幸福の条件」 1996年「アンカー・ウーマン」 1997年「モンタナの風に抱かれて」 「あらっ、このデータベースおかしい。 監督作品が出ていない」 しょうがないので、 洋画データベースから探しましょう。 多彩な人生なので、ながい紹介文になっています。 超訳しましょう。 Born on August 18, 1937, in Santa Monica, CA, to Charles Robert Redford, an accountant for Standard Oil, and Martha Redford, who died in 1955, the year he graduated high school, Charles Robert Redford, Jr. was a scrappy kid who stole hubcaps in high school and lost his college baseball scholarship at the University of Colorado because of drunkenness. (若い頃はどうしようもないワルだった) After studying at the Pratt Institute of Art and living the painter's life in Europe, he studied acting in New York at the American Academy of Dramatic Arts. Lola Redford Van Wagenen (consumer activist), born in 1940; dropped out of college to marry Redford on September 12, 1958; they divorced in 1985 after having four children one of which died of sudden infant death syndrome. Daughter Shauna Redford, born November 15, 1960, is a painter who married Eric Schlosser on October 5, 1985, in Provo, Utah; her first child born in January 1991, made Redford a grandfather. Son David James Redford, a.k.a. Jamie Redford, a screenwriter, was born May 5, 1962. Daughter: Amy Hart Redford, an actress; was born October 22, 1970. Redford has a brother named William. (ローラと結婚し、4人の子供をもうけ離婚。子供は活躍。孫もいる) TV and stage experience coupled with all-American good looks led to movies and a breakthrough role as the Sundance Kid, in 1969, when the actor was thirty-two. The Way We Were and The Sting, both in 1973, made Redford No. 1 at the box office for the next three years. (俳優としてのブレイクは、32歳のとき。「サンダンス・キッド」で。 1973年の「スティング」も大ヒット) Redford used his clout to advance environmental causes and his riches to acquire Utah property, which he transformed into a ranch and the Sundance ski resort. In 1980, he established the Sundance Institute for aspiring filmmakers. Its annual film festival has become one of the world's most influential. (環境問題に関心。サンダンス映画祭も創設した) Redford's directorial debut, Ordinary People, won him the Academy Award for Best Director in 1981. He waited eight years before getting behind the camera again, this time for the screen version of John Nichols' acclaimed novel of the Southwest, The Milagro Beanfield War. He scored with critics and fans in 1992 with the Brad Pitt film A River Runs Through It, and again, in 1994, with Quiz Show, which earned him yet another Best Director nomination. (監督として、1980年「普通のひと」でアカデミー賞。 その後も「クイズ・ショウ」など大活躍) Companions: Sonia Braga (actress), Kathy O'Rear (costume designer) together since 1988; worked on costumes for A River Runs Through It and Quiz Show (連れ合いは、女優のソニア・ブラガ。 1988年からは、衣装デザイナーのキャシー・オリアー) オトーサン、 感心します。 「おれと同じ年くらいなのに、がんばってるなあ」 感心しずぎて、言い忘れそうになりましたが、 字幕翻訳は、あの戸田奈津子さんでした。 相変わらず、いい映画を選んでいますねえ。 彼女もがんばっています。


偶然の恋人

オトーサン、 この映画、デートに最適とラジオで耳にしました。 「ふーん、デート用の映画か。 どうせ甘ったるくて、筋はみえみえか」 とちょっと軽蔑していました。 主演女優が、グウィネス・パルトロウ、 あの「恋するシェイクスピア」で アカデミー賞をとったひと。 「リプリー」でも好演。 実力派であることも知っていました。 でも、あんまり好きな女優さんではありません。 美人なんだけれども、 なんか、もうひとつ、 魅力に欠けている女性っていますよねえ。 それでも、見にいきました。 冒頭のシーン。 上空からの大都会の風景。 「広い水面が見えるから、シカゴかな」 あたり! バディは、広告代理店の男。 いま、出張先のシカゴのオヘヤ空港にいます。 「よかったなあ」 電話で上司からいわれます。 「ほんとによかった。でかした、バディ」 「じゃ、これからロスに帰るから」 バデイは得意満面。 インフィニティ航空の広告のアカウントを獲得したのです。 無料チケットももらって、これから搭乗するところ。 ところが、 吹雪のせいで、空港閉鎖。 空港のレストランは、満員。 バデイも隣り合わせた見知らぬ乗客と仲良くなります。 ミミという魅力的な美人、そしてグレッグという売れない脚本家。 こういう時ってありますよね。 森首相退陣のニュースを報じた新聞を開いて 新幹線でとなりあわせたひとと会話がはずみます。 「よかったなあ。これで株があがるでしょう」 「いや、もう上がっているようですよ」 ロス行きが何便か再開。 バディの便は飛ぶことになりましたが、 グレッグの便は、遅れて明日出発。 グレッグ、ぶつぶつ文句をいいます。 「息子とクリスマスツリーを売る約束をしていたんだ。 がっかりするだろうなあ」 それを聞いたバディ。 「じゃ、ぼくのチケットあげるよ。 いいんだ。かまわないんだ。 どうせ、ヒマだし、タダ券だし」 グレッグに券を押し付けます。 ”好意”もありますが、真意は別の”行為”。 その夜は、ミミとホテルへしけこみ、”行為”に及びます。 ところが、偶然つけたTVで、 グレッグの乗った便が事故を起こし 乗客乗員全員死亡というニュースを見るのです。 蒼ざめるバディ。 でも、もっと大変なのは家族。 えひめ丸の事故でもそうですが、 海底600mに沈んでいても、 一目遭いたいというのが 愛する家族を失ったひとの痛切な望みなのです。 グレッグの妻アビーも子供たち2人も遺族になってしまいました。 バデイは、悩みます。 「もし、券をあげていなかったら、 自分が死んだところだけれども...、 グレッグの家族には、どうやってお詫びしたらいいのか? 名乗りでるのもどうかと思うし...」 それとなくアビーの近況を探ります。 なかなか魅力的な美人です。 それに、がんばりやさんのようです。 食べていくために、不動産屋に勤めはじめていました。 バデイは、 自社が引越しをするという情報を小耳にはさみます。 「そうだ、この情報を彼女に教えてやろう」 それが成功して、彼女はバデイに好意を抱きます。 お礼にと、ドジャース(シカゴが本拠)の試合に誘います。 いつしか、ふたりの間に、恋が芽生えます。 しかし、愛が深まるほど、 事故の真相を打ちあけられなくなるバデイ。 ドラマの幕は、こうしたささいなことから開いていくのです。 例によって、 これ以上のあらすじの紹介は省きますが、 見終わってプログラムを読んだ オトーサン、叫びます。 「なーんだ、 ベン・アフレックとグウィネス・パルトロウ、 ふたりは、できていんたんだ。 道理で、ベンのあの眼つき、超ウマと思ったけど、 地だったんだ」 何でも、グウィネス・パルトロウが振ったようです。 彼女の新しいお相手は誰なのか、 オトーサン、ミーハーですので、早速、 海外俳優マガジンでで確かめてみましょう。 GWYNETH PALTROW グウィネス・パルトロウ 誕生日 1972/9/27 出身 米ロサンゼルス 脚本家・監督・プロデューサーのブルース・バルトロウを父に、 女優のブライス・ダナーを母に、米・ロサンゼルスで生まれる。 11才の時、一家でニューヨークに移る。 美術史を学ぶため、カリフォルニア大学に進学するが、 女優になるために中退。 映画デビュー作はジェームズ・ウォルターズ主演「過ぎゆく夏」。 しかし、ここでは端役で、注目を集めるのは メグ・ライアン、デニス・クエイド夫婦共演の恋愛映画 「フレッシュ・アンド・ボーン」あたりから。 初主演は1996年の「エマ」でエマ役。 ジョン・マッデン監督の「恋に落ちたシェイクスピア」(1998) でアカデミー賞主演女優賞を受賞。 私生活では「セブン」で共演したブラッド・ピットと 婚約まで行ったが、結婚寸前で破局した。 グウィネス・バルトロウは、どこか陰のある女性と 思いっ切りあか抜けた女性を自在に演じることが出来る天才肌の俳優。 その演技の幅を広さを見事に示したのが「恋に落ちたシェイクスピア」。 どちらかというと、明るいキャラを演じる時の方が 彼女の良さは引き出されていると思うが、 陰のあるキャラを演じる時は、 彼女の寂しげな美しさが引き出されていて、それなりに個性を出している。 活躍度 ○↑ 演技幅 自在 演技力   ☆☆☆☆★★ アクション ☆☆☆★★★ コメディ  ☆☆☆★★★ 出演作 1991年「過ぎゆく夏」「フック」 1993年「冷たい月を抱く女」      「フレッシュ・アンド・ボーン/渇いた愛のゆくえ」 1994年「ミセス・パーカー/ジャズエイジの華」 1995年「ムーンライト&バレンチノ」「JEFFERSON IN PARIS」      「セブン」◆ 1996年「エマ」◇「ハッピィブルー」◇「HARD EIGHT」 1997年「大いなる遺産」 1998年「スライディング・ドア」◇「沈黙のジェラシー」      「ダイヤルM」◇      「恋に落ちたシェイクスピア」◇アカデミー主演女優賞 1999年「リプリー」◇ 2000年「偶然の恋人」◇「インターン」 オトーサン、不満です。 「ブラッド・ピットと別れた。そんなことは知っている。 そのあと、ベン・アフレックといい仲になったんだ。98年頃。 問題は、いまの相手なんだけどなあ。 ハインツの御曹司というのは本当かなあ」 「ベンのいまの相手は?」 「そうそう、クリントン大大統領の娘、チェルシーだってさ」 オトーサンの映画批評も、 カバーする範囲が広くなってきました。 このままいけば、 末は、梨本さん(芸能レポーター)です。


ユー・ゴット・メール

オトーサン、 また、ビデオ鑑賞。 もうめぼしい映画がなくなってしまったのです。 そこで、今日は 「メール着信」という題のビデオ。 オトーサン、 パソコンに向かうと いつもドキドキ。 まず、カウンターの数をチェックします。 その後、メール着信の知らせをチェック。 業者からのメールしかない日は、ガッガリ。 思いがけないひとからメールをいただいたときなどは 大喜びします。 いまや21世紀、 日本中、いや世界中にそんなひとが増えて、 メール着信で一喜一憂しています。 でも、 アメリカは、もはや逆だそうです。 「ああ、ユーウツね。 家に帰ったら、山のようなメールが待ってる」 ニューヨークにいる娘などはボヤいています。 そんなひとが増えてきて、 インターネット・バブルがはじけました。 昨日などは、ついにヤフーの株も値下がりしました。 でも、 この映画がつくられたのは、3年前。 あの頃のアメリカ人はみんなメールに恋していました。 そんなメールさわぎの風潮をかぎとって つくられたのが、この映画。 メール相手、 まだ会ったことないけれど、どんなひとだろう? 夢はふくらんで、オフの会が楽しくもあり、怖くもあり... みなさんもそんな経験がありませんか。 この映画の主人公もそんな病気にかかっています。 生身の交際相手、いつまでもいてほしいはずが、 早く帰ってくれないかと、ソワソワ。 理由はメール。 相手が帰ってくれると、 イソイソとパソコンに向かうのです。 メール相手の返事が待ち遠しくて仕方ないのです。 連れあいよりも、メル友のほうが大事。 そんなひとも増えてきたのではないでしょうか。 話は、それますが、 いきつけの喫茶店の娘さんもそのひとり。 結婚して地方に住むようになって、 さびしさをまぎらすために、ホームページを開設。 テーマは、旦那が乗っている初代のソアラ。 結構まだ乗っているひとがいて、 オフ会をやると、十数人のソアラ・フアンが集まるそうです。 先日は、ソアラのチーフ・エンジニアだった Oさんを招いてのオフ会。 大いに盛りあがったようです。 もうパソコンなしの人生なんて考えられない。 さて、前置きが長くなりましたが、 本題に入ります。 例によって、洋画データベ−スのお世話になりましょう。 原題:You've Got Mail (1998) 監督・脚本:Nora Ephron 戯曲:Miklos Laszlo 上映時間:119分 あらすじ: The owner of a large bookstore chain starts putting the owner of a small local bookstore out of business. (大型書店チェーンのオーナーが街角の本屋のオーナーを 駆逐しようとしています) ここで背景説明をしておきましょう。 ニューヨークでは、ダウンタウンだけではなく、 アッパーウエストサイドにも 大型書店のチェ−ン店が出現しはじめて、 街角の本屋がどんどんつぶれていっているのです。 昔ながらの本屋って、いいですよね。 店主がやけに本に詳しくて、 本や著者に尊敬の念をもっている。 大型書店って、いやですね。 店員がツンツンしていて。 何を聞いても分からず、 すぐパソコン画面で検索するのです。 でも、やはり便利。 オトーサンも、 NYにいくと この映画のモデルになっている バーンズ・アンド・ノーブルに行きます。 立ち読みOK、ディスカウントもするし、 何といっても、本の品揃えが豊富なのが素敵です。 店内のスターバックスに行って 買ったばかりの本を読みのが楽しみです。 Meanwhile they have been corresponding over the internet without knowing who either of them are. They can't stand each other in person but over the internet they are very attracted. (一方、ふたりはお互いが誰であるかを知らずに、 メル友として心情を吐露しあっています) He finds out who she is but she doesn't know. He starts to like her more but she still hates him. He has to fix it. (かれは彼女が商売がたきの 街角の書店オーナーであることを知ります。 もう手遅れ。恋がはじまっていたのです。 相手はまだ自分の正体に気づいていません。 そこで彼は...) 出演者: トム・ハンクスとメグ・ライアン、 夢の組み合わせです。 Tom Hanks .... Joe Fox, III Meg Ryan .... Kathleen Kelly その他、なかなかうまい役者がそろっています。 Parker Posey .... Patricia Eden Jean Stapleton .... Birdie David Chappelle .... Kevin Steve Zahn .... George Pappas Dabney Coleman .... Nelson Fox Greg Kinnear .... Frank Navasky Heather Burns .... Christina John Randolph .... Schuyler Fox Deborah Rush .... Veronica Grant Hallee Hirsh .... Annabelle Fox Jeffrey Scaperrotta .... Matthew 'Matt' Fox Cara Seymour .... Gillian Kate Finneran .... Maureen (the Nanny) User Rating: 6.4/10 観客の評価もまあまあのようです。 とくに、マリアンさん、手放しでほめています。 User Comments: Maryannさん Lancaster, PA 1999年12月18日 One of the most romantic movies I've ever seen!!! I've been starved for a great romantic film and YOU'VE GOT MAIL more than sated my appetite! I'd rank it right up there with CASABLANCA as one of the most romantic movies of all time. (よかったわー。恋愛映画の傑作・カサブランカ並みよ) Tom Hanks and Meg Ryan have more chemistry than a High School Science Department! This movie was warm, funny, smart, and sexy. Tom and Meg light up the screen and Tom Hanks is the perfect hero! (トム・ハンクスもメグ・ライアンもまるで魔法の演技) The movie was 2 hours long, felt like 10 minutes, and I didn't want it to be over! This is a definite keeper, and I can't wait for it to come out on video so I can watch it again and again! (あっという間に2時間経ったの。ビデオが出たら絶対買うわ) オトーサンも マリアンさんと同じ感想でした。 すこし補足させていただくと、 TSUTAYAでは、もうDVDも出ています。 「なかなか素敵なラブストーリーだった。 やっぱり役者がよくないと、恋愛物は成功しないな。 メグ・ライアン、若々しくて、すばらしかった。 えっ、37歳。うそでしょ? ところで、相手役のさえない男は、誰かなー。 みたことのある顔だけれど... えっ、トム・ハンクス? あのアカデミー賞ノミネートの? ほんとかよー」 オトーサンが だまされるくらい この映画のメグは素敵でした。 そうなると、やはり彼女の経歴もみてみたくなります。 MEG RYAN メグ・ライアン 誕生日 1961/11/19 出身 米コネチカット州フェアフィールド メグ・ライアンは、 ジャーナリスト志願でニューヨーク大学で学んでいたが、 エージェントに見いだされ女優に。 映画デビューは1981年 「ベストフレンズ」でキャンディス・バーゲンの娘役。 1991年にデニス・クエイドと結婚。 「恋人たちの予感」(1988)「めぐり逢えたら」(1993)で ゴールデン・グローブ賞にノミネートされる。 メグ・ライアンはといえば、ラブコメ映画に欠かせない 金髪でショートヘア、クリッとした瞳の女優。 いくつになっても少女のような かわいらしい笑顔と若々しい爽やかな演技は、 どんな映画でも観客を自分のペースに取り込んでしまう 不思議な魅力を持っている。 もちろん、コメディばかりでなく、 「戦火の勇気」の謎の死を遂げた兵士や 「男が女を愛する時」のアル中の主婦 アリス役のような感情の起伏の激しい役や 「シティ・オブ・エンジェル」の女医役で 見せたような大人の演技でも、十分存在感を見せている。 彼女の明るいイメージからか、 あまり感動大作への出演に恵まれないため、 賞歴はないが、自分の個性を貫ける天性の演技力は、 アカデミー賞女優には決して劣ってはいない。 活躍度 ◎→ 演技幅 自在 演技力   ☆☆☆☆☆★ アクション ☆☆☆☆★★ コメディ  ☆☆☆☆★★ 出演作 1981年「ベストフレンズ」デビュー 1983年「悪魔の棲む家3」 1986年「トップガン」「私立ガードマン/全員無責任」 1987年「インナースペース」◆「プロミストランド/青春の絆」◆ 1988年「D.O.A.死へのカウントダウン」◇      「プレシディオの男たち」◆ 1989年「恋人たちの予感」◇ 1990年「ジョー、満月の島へ行く」◇ 1991年「ドアーズ」◆ 1992年「キスへのプレリュード」◇ 1993年「フレッシュ・アンド・ボーン/渇いた愛の行方」◇      「めぐり逢えたら」◇ 1994年「男が女を愛する時」◇「星に想いを」 1995年「恋の闇 愛の光」「フレンチ・キス」◇ 1996年「戦火の勇気」◇ 1997年「アナスタシア」(声)◇「恋におぼれて」◇ 1998年「シティ・オブ・エンジェル」◇「ユー・ガット・メール」◇ 1999年「キャスティング・ディレクター」 2000年「電話で抱きしめて」◇「プルーフ・オブ・ライフ」 オトーサン、 賞には恵まれないというのを読んで 気の毒だなあと同情します。 「でも、昨年みたキャスティング・ディレクター。 あの作品でのメグ・ライアンはパッとしなかったなあ。 やはり、ひとには、はまり役ってあるんだ」 森とかいうひとについても、 同じことがいえそうです。 「幹事長までで、やめときゃよかったのに。 IT革命をイット革命なんていって馬鹿にされずに すんだだろうに」 それから、加藤さん。 インターネットの書き込みと永田町の非情の論理を 完全に読み違えました。 「この映画を先にみておけば、 いまごろは首相になっていただろうに」 この映画、ただの恋愛映画ではありません。 インターネットの光と影をあざやかに描いた映画です。 パソキチにもおすすめです。


永遠のアフリカ

オトーサン、 今日は、DVDを鑑賞。 さすがにDVDは、画面がきれいです。 アフリカの風景なんて感動もの、 空をとぶ鳥の群れの一羽一羽がくっきりみえるのです。 でも、NHKの生き物地球紀行ではありませんから、 R-13指定の生臭いシーンもありましたよ。 では、早速、洋画データベースのお世話になりましょう。 原題:I Dreamed of Africa (2000) 監督:Hugh Hudson 脚本:Paula Milne 原作:Kuki Gallmann これは実話。 このクーキーさんの自叙伝を映画化したようです。 上映時間:114分 あらすじ: Kuki, a divorced Italian socialite, changes her life after a serious car crash. (主人公のクーキーは、離婚したイタリアの名士。 ところがパーテイの後、踊りに行こうと誰かが言い出して みんなとクルマに乗り合わせて、出発。 クルマのなかでは会話がはずみます。 ところが、水平線まで続くような並木道で 向こうからヘッドライトを照らしてトラックがやってきます。 すれ違うはずが、まっしぐらに突っ込んできます。 とっさに運転手は急ハンドル。 クルマは、横転。クーキーは大怪我を負います) オトーサン、 われながらうまく翻訳したものだと鼻高々。 ところが、異議を申したてられます。 「ちょっと、ちょっと、 たった2行の英文がなんで翻訳すると、9行にもなるの?」 「まあまあ、そこのところは、ご勘弁を。 この出だしのシーン、DVDでみたせいか、 とても印象的だったので、つい」 She accepts a marriage proposal from Paulo Gallmann, a man she doesn't know well, and she moves to Kenya with him and her young son to start a cattle ranch. (大怪我も直りかけたころ、彼女はパウロという男と知り合います。 名家の出身ではありませんが、その野生味にひかれて、 彼女はひとりむすこのエマを連れてアフリカのケニアへと旅発ちます。 そこで牧場を経営しようというのです。 もちろん、母親も周囲も猛反対。 絶対、不幸に襲われて、泣きながら帰ってくることになるわよ、などと いわれますが、どうせ事故で失いかけた人生、 クーキーは、名門のしがらみから離れて、 好きなように生きたかったのです) Challenges beset her, not the least of which is Paulo's love of danger and his leaving for days on end to hunt and fish with pals. (クーキーは、いろいろ悩みます。 夫のパウロは冒険好きで、いつも危険と隣り合わせでないと、 生きている価値はないというのが口ぐせ。 舞台はアフリカ、狩猟に、魚釣りに仲間と出かける毎日です。 ときのは数日で帰るはずが、10日も音沙汰がないということもあります。 そんなとき、ふたりは思いっきり喧嘩して、 そのあと仲直りの激しいセックスをするのです) She must face fierce storms, roving lions, venomous snakes, and murderous poachers, (パウロがいないときなど、クーキーは大忙しです。 イタリアの名門貴婦人なんていってられません。泥だらけで、 嵐のあと、家の屋根が吹き飛ぶんでしまったのを修理したり、 ライオンに後をつけられたり、愛犬を食い殺されたり、 息子のエマが毒蛇も飼うようになっているので、ビクビクしたり、 象牙をとるために象を殺して回る密猟者たちと戦ったり...、 まさに、毎日が生きるか死ぬかの戦争なのです) and she must find accommodation with a neighboring tribe. (乾季になると、家畜にやる水を求めて、 部族民の飼っている牛の群れが、クーキーの牧場の水辺にやってきます。 その牛が伝染病を運んでくるので、夫は部族民と対決しようと言いますが、 クーキーはさっさと酋長と話あり、自分でブルトーザーを動かして、 池を造成してしまいます) Her mother entreats her to return home. (クリスマス、クーキーの母親がアフリカにやってきます。 ジープが泥道でエンコして、新品の靴がどろだらけになって、ご機嫌斜め。 ねえ、クーキー、ヴェニスに戻ってらっしゃいよ。エマが大学に行くように なったら、あなたはひとりぽっちよ) Can Kuki live her dream, tame Paulo, guide her son safely past the perils and errors of youth, and serve Africa? (はたして、クーキーは、パウロを愛しつづけ、 パウロの影響を受けて、危険大好き人間の息子をうまく導いて、 幸せをつかむことができるでしょうか? アフリカの大地に花を開かせることができるでしょうか?) 出演者: Kim Basinger .... Kuki Gallmann Vincent Perez .... Paolo Gallmann Liam Aiken .... Emanuele Gallmann (Garrett Strommen ...エマ17歳) クーキー、その夫のパウロ、そして息子のエマ、 この3人がほとんどのシーンを占めています。 とくに、キム・ベイジンガーは出ずっぱりの熱演でした。 ついでですので、ここで、海外俳優マガジンで キムをみてみましょう。 KIM BASINGER キム・ベイシンガー 誕生日 1953/12/8 出身 米ジョージア州アセンズ 活躍度 ○→ 演技幅 個性 演技力   ☆☆☆☆☆★ アクション ☆☆☆☆★★ コメディ  ☆☆☆☆★★ 出演作 1981年「HARD COUNTRY」 1982年「大金塊」 1983年「グッバイ、デイビッド」「ネバーセイ・ネバーアゲイン」 1984年「ナチュラル」 1985年「フール・フォア・ラブ」「ナインハーフ」 1986年「ノー・マーシイ/非情の愛」 1987年「ブラインド・デート」      「ナディーン/消えたセクシーショット」 1988年「花嫁はエイリアン」 1989年「バットマン」 1991年「あなたに恋のリフレイン」 1992年「愛という名の疑惑」「クール・ワールド」 1993年「ウェインズ・ワールド2」「ブロンディー/女銀行強盗」 1994年「プレタポルテ」「ゲッタウェイ」 1997年「L.A.コンフィデンシャル」◆アカデミー助演女優賞 2000年「永遠のアフリカ」◇ なかなかの名女優ではありませんか。 オトーサン、 見終わって 「よかったなあ。クーキー、幸せになれて。 アフリカの象の群れ、さまざまな生き物がみられて楽しかった」 ところが、 User Ratingは、4.3/10 最低のスコアです。 「どうしてかなあ?」 観客のコメントが気になります。 User Comments: Perryさん Cleveland, Ohio 200年5月3日 Saw this film last night at a sneak preview and thought it was very well filmed but the story lacked connection. (昨夜プレビューで見た。よくできてるけど、 何か物足りなかった) All the way through the movie I thought that if someone read the book they might enjoy it more. (原作を読んでいたら、面白かったんじゃないかな?) Scenes would show something then it's as if they skip ahead a few pages or chapters for the next scene with no connection. (長い原作だから、時間がスキップするのは致し方ないが、 それにしても、盛リ上がりに欠ける) Kim Bassinger carried the picture otherwise! (キムだって、ほかにやりようがあったんじゃないか?) オトーサン、 首を傾げます。 「ななかな面白かったんだけどなあ。 アフリカの悠久の大自然がすばらしかった。 一度、元気なうちに、行ってみたいなあ。 映画としては、失敗作ということか。すると... ”野生のエルザ”の2番煎じに見えたのかなあ」 Rated PG-13 for a scene of nudity/sensuality and some violent/traumatic episodes. この映画、13歳以下禁止になっていますが、 DVD版で見るかぎり、 そうセックス・シーンもひどくないし、 象の死体もそうむごたらしくはありませんでした。 茶の間で、家族で見てもいいのではないでしょうか。


モンタナの風に吹かれて

オトーサン、 今日も、山荘でDVD鑑賞。 ビデオは、かさばるけれども、 DVDは軽くて旅行のさいには助かります。 おまけに画像はきれいだし、巻き戻しも不要だし。 大自然の雄大な風景は、DVDならではの迫力です。 昨日みた「永遠のアフリカ」の大自然もよかったけれど...。 アメリカ西部の大自然って、いいですねえ。 知人の浜野安弘さんが、モンタナにコテージをもっています。 「いいところですよ、 ロッキー・マウンテンのふもと。 大草原のなかの家。 すぐのそばに小川が流れているんだ」 オトーサン、 ひとの自慢話にはつきあいたくない悪い性格ですが、 この映画をみたら、心変わりをしました。 「一度遊びに行ってみようかしら」 さて、 本題に入りましょう。 この映画の特徴は、何といっても、 ロバート・レッドフォードの主演・監督作だということです。 かれの静かで暖かい人柄が、 映像のすみずみにまで、にじみ出ています。 シーンの転換も同様です。 画像はあくまでも静かにフェードアウトして、 暗くなっていって、一瞬間の闇。 その終わりかたのやさしさに、ジーンとくるのです。 原題:Horse Whisperer, The (1998) 監督:Robert Redford 脚本:Nick Evans (II) 原作:Eric Roth ジャンル:Drama / Romance 上映時間:170分 あらすじ: It is a cold winter day. Grace and her best friend Judith go for a ride with their horses, but a terrible accident changes her life forever. A truck hits them, Judith and her horse are killed, while Grace and her horse Pilgrim are seriously injured, both physically and mentally. (NY郊外の1軒家。 今日は寒い日。雪が積もっています。 グレースは中学生。恵まれた家庭の娘です。 毎日、朝起きるのが、うれしくてしょうがないという年齢。 とくに今日は、うきうき。 だって、雪のなかを愛馬・ピルグリムとお散歩できるのです。 親友を誘って、2人と2頭は、雪景色のなかを走りまわります。 ところが、坂道は危険です。凍結して、スリップしやすいのです。 馬は滑って、グレースも友人も転落。 そこへ、材木運搬車が突きこんできます。 あとは目を覆いたくなるようなシーンです。 *このシーンのせいで、13歳以下鑑賞禁止になっています。 親友も親友の馬も死に、 グレースとその愛馬ピルグリムも重症を負ってしまうのです。) In an attempt to bring Pilgrim back from his now savage condition, Grace's mother Annie takes them to Montana in search for Tom Booker. Tom is a "horse whisperer", a cowboy with the ability to "communicate" with horses. (グレースは、右足切断。 不自由な足を引きづって、ようやく 学校にたどりつくと、好奇の目が突き刺さってきます。 不登校。 母親がいくら言っても、父親が手を差し伸べても、無駄です。 グレースの心は深い闇のなかに閉じ込められてしまったのです。 ピルグリムのほうも、怪我をして荒れ馬になってしまいました。 「ピルグリムと一緒に安楽死させて」という毎日です。 母親としてのアニーは、絶望の淵に沈みそうになりますが、 編集者としてのアニーは、まず荒れ馬を治療しようと猛勉強します。 アニーは、モンタナに”ホース・ウィスパラー”という 馬と心を通わせることのできる牧場主、 トム・ブッカーの存在を知ります。 電話で依頼しても断られ、トレーラーに馬を乗せて、 娘と一緒にはるばる数千キロ、モンタナまで押しかけるのです。 In the land of the Wild West Annie will change the way she sees life forever, as the wise cowboy slowly heals the souls of Pilgrim and Grace... (西部の大自然の懐に抱かれて、次第にいやされていく馬と娘。 アニーもまた、そんななかで自分の生き方を変えていきました) 出演者: Robert Redford .... Tom Booker Kristin Scott Thomas .... Annie MacLean Sam Neill .... Robert MacLean Dianne Wiest .... Diane Booker Scarlett Johansson .... Grace MacLean Chris Cooper (I) .... Frank Booker 何遍もいいますが、 ロバート・レッドフォード、いいですねえ。 渋くて、暖かくて、しなやかで。 クリスティン・スコット・トーマス、 いいですねえ。勝気で、有能で、 しかも、ほんとうは心のやさしい女性! オトーサン、 なにやら、淀川長治さんみたいな口調になってきましたよー。 じゃ、みなさん、 お次は、 このクリステインさんのプロフィールを みてみましょうねえ。 KRISTIN SCOTT-THOMAS クリスティン・スコット・トーマス 誕生日 1960 出身 英コーンウォール 活躍度 ○→ 演技幅 適応 演技力 ☆☆☆☆★★ アクション ☆☆★★★★ コメディ ☆☆☆★★★ 出演作 1985年「プリンス/アンダー・ザ・チェリームーン」 1988年「ハンドフル・オブ・ダスト」 1990年「スパイメーカー」 1991年「愛をとめないで」 1992年「赤い航路」 1994年「フォー・ウェディング」 1995年「リチャード三世」「ANGELS AND INSECTS」 1996年「ミッション・インポッシブル」 1997年「イングリッシュ・ペイシェント」 1998年「モンタナの風に抱かれて」 1999年「ランダム・ハーツ」 オトーサン、 見終わって、 「見てよかった。 昨年見逃したのが、DVDのおかげで すばらしい時間がもてた。 よかった、よかった」 User Rating: 6.4/10 かなりのハイ・スコアです。 フアンも大喜びのようです。 User Comments: tedetsamさん Calgary, Canada 2000年9月24日 This movie was, in my opinion, the best movie to come out of the 90's decade. Competing against high-tech and costly visual effects movies during this period showed that a movie with a great story line can create a more pleasurable viewing experience for all. This movie, based on a true story, was a refreshing change from the high special effects movies created during the period. Further, with myself in my 30's it was nice to see a movie that could captivate me for the entirety of the film that implemented no real so-called special effects. (この映画は90年代の傑作だ! ハイテクや馬鹿高い映像効果になど頼らなくても、 本物のストーリーがあれば、いい映画ができるのだ) Finally, this movie was also a GREAT change from those made for teenager movies cropping up and out by the hundreds. I felt not only did Robert Redford act well within this movie but his credibility as a director is under no scrutiny these days. (10代向けの数ある映画のくだらなさと決別して、 レッドフォードは、いい演技者であり、いい監督だ) This is the only movie I will comment on in reference to movies created during the 90's. I have rated this movie a ten out of ten only because that rating was the maximum for me to vote within. I am hoping Robert Redford continues this trend of full entertainment by creating movies that are less costly and yet provide maximum entertainment value. (ほんとうにいい映画だ。10点満点で10点だ。 ほんとうは10点以上つけたいくらいだ。 ロバートレッド・フォードの健闘を祈る!) オトーサン、 うなずきます。 「ロバート・レッドフォードって幸せなひとだなあ。 いいフアンがいて...」 じつは、 オトーサンだって しあわせなのです。 少数ですが、いいフアンをもっているのですから。


シー・デビル

オトーサン、 TSUTAYAで、DVDを3本借りました。 これが3本目。 「シー・デビル」という題にひかれたのです。 シーデビルには思い出があります。 チロと名づけた犬を飼いはじめて、 生後3ケ月の子犬といっしょに下田に行きました。 子供たち3人は浜辺で子犬と転げまわりました。 保養所に、ゲームマシンがあって、大喜び。 そのゲームの名前が、シー・デビル。 エイみたいなやつをガンガンと打ちとめる その数を競うゲームです。 シー・デビル=海の悪魔というわけ。 ですから、 借りてきたシー・デビルの 原題をみて、びっくり。 She-Devilとなっています。 海は確か、Seaです。 Sheは、彼女です。 すると、彼女ー悪魔? 何じゃこりゃ? 原題:She-Devil (1989) 監督:Susan Seidelman 脚本:Fay Weldon 原作:Barry Strugatz ジャンル: Comedy 上映時間:99分 あらすじをご紹介しましょう。 Ruth is a wife and mother who tries to please her husband, even though she is fat. (ルースは、2児の母。 公認会計士の夫に、尽くしてきました。 でも、問題は、彼女が太っていること。 これ、女性としてさびしいことですねえ。 気に入った洋服はサイズが合わなくて着られないし、) 「そんなこと、上の文章にちっとも書いていないぜ」 「まあ、いいでしょいいでしょ、超訳なんだから」 But when her husband falls into an affair with a certain romance novelist, Ruth goes bezerk and demands revenge. (夫のボブは、ハンサムでモテモテ。 パーティで有名な女流恋愛小説家メアリー・フッシャーと出会い、 「家まで送っていってあげましょう。 おまえはここで降りろ」 と家から離れた交差点で降ろします。 そのくせ女流作家の家まで120Kmも運転して送っていくのです。 冷たい夫は、やはり、朝帰り。 タイヤがパンクしたとミエミエの弁解をしていますが、 あの女と出来たにちがいありません。 ルースは頭にきて決心します。 ようし、仕返ししてやるわ) First she embarresses her husband when his parents come over to dinner. Then when he leaves her for good, Ruth comes up with a list of everything that belongs to her husband then the revenge is to destroy all of it. Because, she's a She Devil! (夫の捨て台詞が頭にあります。 おれの資産は、4つある。 家と家族と仕事と自由だ。 負債はひとつ。 おまえだ。 同情心から結婚したが大間違いだった。 それを聞いてルーズはぶっ切れたのです。 仕返しの手はじめは、 夫の両親がやってきたとき。 料理のお皿のふたを開けると、 なかには黒こげのネズミの死体。 ルースは、悪魔になったのです。 悪魔(She- Devil) は、着々と計画を実行していきます。 1番目は、漏電を仕組んで出火。 家はまるごと焼け落ちます。 2番目は、 メアリ・フィッシャーの家に 子供たちを預けに行きます。 子供たちの大暴れのせいで、 女流作家は恋愛小説を書くどころではありません。 3番目は 得意先を失うように仕組むこと。、 最後の4番目は、 夫を詐欺の容疑で刑務所に放り込むこと。 これで、かれの4つの資産はみんな破壊されたのです) 出演者: Meryl Streep .... Mary Fisher Roseanne .... Ruth Ed Begley Jr. .... Bob Linda Hunt .... Hooper Sylvia Miles .... Mrs. Fisher Elisebeth Peters .... Nicolette Patchett Bryan Larkin .... Andy Patchett A Martinez .... Garcia Maria Pitillo .... Olivia Honey Mary Louise Wilson .... Mrs. Trumper Susan Willis .... Ute Jack Gilpin .... Larry Robin Leach .... Himself Nitchie Barrett .... Bob's Secretary June Gable .... Realtor オトーサン、 見終わって、不愉快になりました。 「この映画をつくるねらいは何なのだろう?」 メリル・ストリープが喜怒哀楽のすべてを 上手に演技できることを示すことはできましたが、 女流作家の役は、鼻持ちならぬ性格で、 メリルのフアンが増えるとも思えません。 世間には 浮気のやまない夫がごまんといて、 悩んでいる主婦も多いことでしょうが、 そうだとしても、 彼の人生すべてを破壊するのは、 やりすぎと考えるのではないでしょうか。 これでは善良なる観客の多くの 支持は望めません。 User Rating: 4.3/10 案のじょう、悪いスコアです。 観客の評価はいかに? User Comments: IByte ! さん 2000年3月5日 A comedy about vengeance Have a bit of a sadist touch? (復讐劇のコメディ。ちょっとサディステイックかも?) Then I think you'll like this one. It is about a woman, who is betrayed by her husband, and then makes a plan to take her revenge. (でも、この映画、好きなひともいるかも。 夫に裏切られて、復讐したいときの気晴らしになるかも) We see her put this into action systematically, one aspect at a time, ruining her ex-husband's life. I thought it was rather witty. (計画的に夫に復讐していく、機知に富んだ映画です) オトーサン、 「コメディ映画は、難しいなあ」 とつくづく思いました。 笑われている当人にとっては、 コメディどころの騒ぎではないのですから、 どうしたって、観客の何割かは、確実に頭にきます。 妻の復讐劇がテーマのこの映画、 夫のほとんどを、敵に回したのではないでしょうか。


アラバマ物語

オトーサン、 4日連続でDVD鑑賞。 今日は、名優グレゴリー・ペック主演の 「アラバマ物語」1962年。 何で見る映画に事欠いて、そんなに古い映画をみるの? モノクロでしょう? そんなこといわないでください。 偏見はいけません。 世界の映画史に残る傑作が ついにDVDで新登場!したのです。 もちろん、アカデミー賞をとっています。 そうした古典を家にいて DVDの鮮明な映像で見られるなんて 夢のようです。 オトーサン、 見終わって、ため息。 「やはり名画は一味も二味もちがう。 それにしても、 ”アラバマ物語”という日本の題はおかしい。 原題のほうがずっと内容を表している」 では、例によって洋画データベースのお世話になりましょう。 原題:To Kill a Mockingbird (1962) 監督:Robert Mulligan 原作:Harper Lee 脚本:Horton Foote ジャンル:Drama 上映時間:129分 原題を訳すと、 「ものまね鳥を殺せ」になります。 あらすじ: Based on Harper Lee's Pulitzer Prize winning book of 1960. (1960年のピューリッツアー賞受賞作を映画化) Atticus Finch is a lawyer in a racially divided Alabama town in the 1930s. (アテイカスは、 1930年代のアラバマ州メイカムという町の弁護士。 当時、町では人種差別がまかり通っていた。 この夏はとくに熱くて、おまけに大恐慌になっていた) He agrees to defend a young black man who is accused of raping a white woman. (かれは、白人女性をレイプした嫌疑で告訴された 若い黒人男性を弁護を引き受けます) Many of the townspeople try to get Atticus to pull out of the trial, but he decides to go ahead. (町のひとの多くは、かれが事件から手を引くように 働きかけますが、かれはウンとはいいません) How will the trial turn out - and will it change any of the racial tension in the town. (裁判のゆくえはいかに? 町の人種対立を変えることができるか?」 オトーサン、 感激して、ジーンときました。 つい淀川長治さん風になってしまいます。 「いいですねえ。 グレゴリー・ペック ローマの休日、 ご覧になりましたか? オードリー・ヘップバーンすてきでしたねえ、 でも、かのじょに劣らに名演技を披露したのが、 相手役の新聞記者を演じたグレゴリー・ペック。 さわやかな笑顔がすてきでしたねえ。 この映画では、 グレゴリー・ペックは、 毅然とした弁護士を演じます。 アメリカの男のなかの男。 かれがいると思うだけで、世の中が明るくなります。 泣かせますねえ、 そして勇気を与えられますねえ。 こんなパパになりたい、 こんな弁護士なら、なってみたかった そう、あなたも思うのではないでしょうか」 そこで、どんなに名優だったかを 海外俳優マガジンでみてみましょう。 GREGORY PECK グレゴリー・ペック 誕生日 1916/4/5 出身 米カリフォルニア州 活躍度 △↓ 演技幅 自在 演技力 ☆☆☆☆☆★ アクション ☆☆☆☆★★ コメディ ☆☆☆★★★ 出演作 1944年「炎のロシア戦線」「王国の鍵」 1945年「愛の決断」「白い恐怖」 1946年「子鹿物語」「白昼の決闘」 1947年「決死の猛獣狩」「紳士協定」「パラダイン夫人の恋」 1948年「廃墟の群盗」 1949年「頭上の敵機」 1950年「拳銃王」 1951年「勇者のみ」「艦長ホレーショ」「愛欲の十字路」 1952年「世界を彼の腕に」「キリマンジャロの雪」 1953年「ローマの休日」 1954年「春風と百万紙幣」「夜の人々」 1955年「紫の平原」 1956年「灰色の服を着た男」「白鯨」 1957年「バラの肌着」 1958年「大いなる西部」 1959年「勝利なき戦い」「悲愁」 1960年「渚にて」 1961年「ナバロンの要塞」 1962年「恐怖の岬」「アラバマ物語」「西部開拓史」 1963年「ニューマンという男」 1964年「日曜日には鼠を殺せ」 1965年「蜃気楼」 1966年「稲妻の2年10ヶ月」(ナ)「アラベスク」 1968年「レッドムーン」 1969年「マッケンナの黄金」「0の決死圏」「宇宙からの脱出」 1971年「新・ガンヒルの決闘」 1974年「荒野のガンマン無宿」 1976年「イッツ・ショー・タイム」「オーメン」 1977年「マッカーサー」 1978年「ブラジルから来た少年」 1980年「シーウルフ」 1987年「サイレント・ボイス/愛は虹にのせて」 1989年「私が愛したグリンゴ」 1991年「アザー・ピープルズ・マネー」「ケープ・フィアー」 1993年「愛のポートレイト」 出演者: Gregory Peck .... Atticus Finch 経歴を読むと、 かれが、どんなに幸せな幼年時代に あこがれていたかが、よくわかります。 それが子役の息子と娘にそそぐ 愛情あふれる眼差しになったのでしょう。 Peck was born in La Jolla, California. His father was a druggist in San Diego. His parents divorced when he was 5. An only child, he was sent to live with his grandmother. He never felt he had a stable childhood. His fond memories are of his grandmother taking him to the movies every week and of his dog which followed him everywhere. (カリフォルニア州ラホヤ生まれ。 父はサンディエゴの薬剤師。両親はかれが5歳の時に離婚。 祖母に育てられ、悲惨な幼年時代を送った。 思い出は、祖母に連れられ毎週映画館に通ったことと、 愛犬がどこにでもついてきたことぐらい) この映画の子役たち、 かれらの演技も、また、長く映画史に残るでしょう。 ”シックス・センス”のオスメントくんより、ずっといいのです。 語リ部になる6歳の娘、スカウトは タイヤのブランコにのって登場します。 「あの人貧乏なの?」 農作物をとどけてくれたカニンガムさんの ことを聞きます。好奇心旺盛なのです。 甘えん坊です。 夜寝る前には、パパに本を読んでもらいます。 いつも兄のあとについて遊んでいます。 兄のジェムは、3つ年上、そろそろ反抗期です。 朝食だよと、パパが呼んでも、ツリーハウスから降りてきません。 ディルは、夏休みだけやってきたチビ、 7歳にはとてもみえませんが、冒険好きです。 隣家の怪人ブーの正体探しに夢中になります。 それにしても、当時は、クルマも少なく、森も残されていました。 まだ子供たちの天国があったのです。 Mary Badham .... Jean Louise "Scout" Finch(娘) Phillip Alford .... Jem Finch (息子) John Megna .... Dill Harris (ともだち) Crahan Denton .... Walter Cunningham(貧乏人) Robert Duvall .... Arthur "Boo" Radley(怪人ブー) 好奇心丸だしの子供たちは、法廷をのぞきこみます。 かれらの印象にのこる人物はというと、 Frank Overton .... Sheriff Heck Tate (保安官) Paul Fix .... Judge Taylor (判事) Collin Wilcox Paxton ....Mayella Violet Ewell(レイプされたという娘) James Anderson (I) .... Bob Ewell(その父親) Brock Peters .... Tom Robinson(レイプ犯とされた若い黒人) アティカスは、すばらしい最終弁論をしますが、 陪審員たちの判決は、有罪。 人種偏見に染まっている「ものまね鳥」が多かったのです。 そうなのです。 偏見は、幼い頃の貧困と無教養のなかで植えつけられたのです。 さて、 観客の評価は、いかに。 ジャーン! User Rating: 8.5/10 top 250: #27 何と8.5。 オトーサンが、 これまで紹介してきた映画のなかでは 最高点ではないでしょうか。 世界の映画史のなかで27番目! User Comments: mmr820さん Houston, TX 2001年2月3日 One of the most memorable and wonderful movies of the 20th century. "To Kill A Mockingbird" is truly a much loved and critically-acclaimed film. (20世紀に残る名画、 みんなに愛され、批評家が絶賛した映画です) It is a perfect portrayal of childhood innocence, racial prejudice, moral tolerance and courage. (こんなに見事に 無邪気な子供時代、 人種偏見のいやらしさ、 寛容と勇気のすばらしさを 描ききった映画はあったでしょうか) No other words can describe this film except marvellous. (すばらしいとしかいいようがない) The film is so wonderfully done that the audience actually feels as if they were in Alabama during the 1930s. (1930年代のアラバマにいるような気になる) This is a must see for anyone of any age. (必見!) オトーサンとしては、 若いひとにぜひ見てもらいたいと思います。 40年前の映画は、こんなに素敵だった。 君には、ぜひ、これを超える名画をつくってほしい、 ものまね鳥でない映画をつくってほしい。 心から、そう願うものです。


ジキルとハイド

オトーサン、 今日で、5日連続のDVD鑑賞。 いいですねえ、DVDは。 画面がきれいだし、小型で携帯できるので、 ベッドでおなかの上に置いてみたり、 脇机に置いてみたり...、 「ジキルとハイド」のお話は、あまりにも有名です。 やさしく知的なジキル博士と、 夜な夜な殺人鬼となって市街を徘徊するハイド。 これが何と同一人物で、2重人格者。 オトーサンも、 建前としては、 こういう人物がいないほうがいいと思いますが、 本音というか、 映画フアンとしては、一度見てみたい題材です。 オトーサン、 借りてきて、DVDをセットして表の面の タイトルを見ると、 Mary Reilly。 「ありゃ、店員が入れ間違ったか?」 DVDには、例のごとく何のプログラムもついていないので、 すぐ、洋画データベースを見てみました。 原題:Mary Reilly (1996) 監督:Stephen Frears 原作:Valerie Martin (II) 脚本:Christopher Hampton ジャンル: Drama 上映時間:108分 あらすじ: We are somewhere in England in the 19th century. A Pretty housemaid works in a nice house, which is Dr. Jekyll's house. (時は19世紀、英国のどこか。 ジキル博士の家に、きれいなメイドがいました) Mary Reilly think she found her best job, because she is poor and the doctor is well-known and rich. (メアリー・ライリーは、博士が有名でお金持ちなので、 いまの仕事がとても気にいっています) The film tells the 'Dr. Jekyll and Mr. Hyde' story as a woman sees the two men, one of them is good and the other is evil. And she loves them ... (この映画は、ジキルとハイドの物語を扱ったものです。 彼女は、善良な紳士と邪悪な男の2人に仕えますが、 やがて、彼女はかれらを愛するようになるのです) 出演者; Julia Roberts .... Mary Reilly John Malkovich .... Dr. Henry Jekyll/Mr. Edward Hyde オトーサン、 ここまで目を通して、 安心しました。 「やはり、”ジキルとハイド”のようだ、 なーんだ。Mary Reillyというのは、 ジュリア・ロバーツが演じているメイドの名前だったんだ」 あとの出演者: George Cole (I) .... Mr. Poole the Butler(執事) こいつイヤなやつで、すぐジュリアを叱るのです。 あまりご主人様に、なれなれしくするな。 おまえの代わりなど、いくらでもいるんだからな。 ジュリアをいじめるなんて許せません。 Michael Gambon .... Mary's Father こいつは、もっと許せません。 ジュリアの父親なのですが、大酒のみで、 機嫌が悪いと、すぐジュリアを折檻するのです。 おかげで、首筋や腕に傷跡が残っていますし、 夜中にうなされることもあるのです。 Kathy Staff .... Mrs. Kent Glenn Close .... Mrs. Farraday Michael Sheen .... Bradshaw Bronagh Gallagher .... Annie Linda Bassett .... Mary's Mother Henry Goodman .... Haffinger Ciaran Hinds .... Sir Danvers Carew Sasha Hanau .... Young Mary Moya Brady .... Young Woman Emma Griffiths Malin .... Young Whore David Ross (I) .... Doctor オトーサン、 見終わって、 「まあ、面白かった。 ジュリアがいじめられたり、 怖がって泣いたり、 かわいそうだったけれども、 思う存分彼女の表情の変化がみられて よかった、よかった」 ところが、観客の評価は User Rating: 5.3/10 と低いのです。 観客は、どう思っているんだろう? User Comments: Bishonenさん Los Angeles, CA 1999年2月5日 やけに長いコメントです。 オトーサン、 「このひと、ジュリアの味方なのか、それとも敵なのか」 心配しながら読みましたよー。 Underrated Film This has to be one of the most maligned films of the past couple of years; (この2年間でもっとも悪質な映画。サイテー) it's virtually shoved under the carpet every time Julia Robert's career is mentioned and it's generally dismissed as a bore. And in a lot of ways, it IS boring; not a lot happens during the course of the plot and as a horror film it utterly fails to provide a sense of urgency and fright in the conventional sense. (こんな映画にもジュリア・ロバーツが出ていたんだということで 語り継がれることになるだろう。それに退屈だ。) It's also one of the most elaborate, mysterious and beautifully conceived big-budget fantasies committed to film. (でも、お金のかかったファンタジー映画でもある) The fact of its plodding storyline is, in a sense, besides the point of its true merit; that it is a dark, intensely brooding look at a woman's damaged sexuality and psyche and the oppressive times in which she existed. (ストーリーは、抑圧された不幸な女を描いている) The original Valerie Martin book ingeniously transmogrified the Robert Louis Stevenson story into an examination of a lost female soul who finds her redemption in a fog-shrouded hell. (原作の焦点は、ジキルとハイドだが、この映画では女性の救済物語に変わっている) Stephen Frear's film is in every respect a successful mood piece, a meditation on an individual's dark journey into not just a world of physical violence but her own crippled sense of selfhood and history of abuse. (この映画は、いい素材にあふれている。暴力だけでなく、おびえる心も扱っている) More than most other contemporary films about the Victorian era, this film captures in meticulous and visceraldetail the horrors of the Industrial Age ---the poverty, the pollution-ridden streets filled with animal gore and filth, and the era's preoccupation/repulsion of the human body and the ominous glare of scientific knowledge gone awry in a society ill-prepared to meet the consequences. (産業革命時代の雰囲気もよく再現している) The cinematography and production design (by the great Stuart Craig) are breathtaking. A swinging door, partially obscuring the surgically opened corpse on a table ...Mary making her way through the streets of the market, surrounded by animal viscera ...the shock of a roomful of a prostitute's remains, savagely gutted by a demonic hand ...rats in the sewer, swarming into the crevices of Mary's mind ...the Doctor's operating theater, like a coliseum of depravity ...Mary, lost in the fog. These images were indelible to me and entertained my consciousness far more than any typical horror film could hope to. (撮影もなかなかいい。 解体された肉がぶらさがっている市場をジュリアが通りぬけるシーン、 ねずみがはいまわるシーン ジキル博士の研究室のシーン 霧に消えていくジュリアのシーンなど) Julia Roberts, for all her trouble with the Irish accent and going against her image as "America's sweetheart", is the very picture of a haunted and ravaged soul, nearly destroyed by the abuse and poverty of her childhood and bewildered by the mysterious machinations of her homicidal employer. She lends a great deal of vulnerability and conviction to her role and carries the film in ways beyond dialogue and posturing. Not once does she flash her trademark million-dollar smile but what she gives to the film is far more valuable than glitz and in her looks and inflections reveals more on-screen than most of her other films combined. ジュリアロバーツ好演。 百万ドルの笑顔はないが、彼女の豊かな表情変化の演技は堪能できる) This film won't appeal to most people. And admittedly, it does fail in so many ways that a lot of audiences will be turned off. A lot of people will definitely be bored to tears by the slow pace and "what the Hell is happening?!?!?" quality of the narrative. (多くの観客は退屈だと投げ出すだろう。とくに語りがよくない) But for viewers who liked Cocteau's "Beauty and the Beast", Neil Jordan's "Comany of Wolves" Caleb Carr's book "The Alienist" or perhaps Ken Russell's "Gothic", this is worth a try. (でも、ジャン・コクトーの”美女と野獣”などのフアンなら気に入るのでは) It should not be written off as just another big-budget Hollywood failure, because its aims, whether conscious or not, are quite different from your average thriller or period film. Approach it with an open mind, be prepared for a dark and disconcerting vision, and you might be rewarded because this film is unique, baroque, different and great. (ありきたりのハリウッドのホラー映画ではないが、 ユニークで偉大な映画なのだ) オトーサン、 あんまり長文なので、 翻訳に疲れました。 超訳どころか、誤訳のオンパレード。 正解は、みなさんにおまかせしましょう。 「そんな馬鹿な、冷たいなあ。 もっとやさしいひとかと思っていた」 誰だって、2重人格の面はあるのです。 ジュリアの悪口をえんえんと訳すほど、 オトーサンも、お人好しではありません。 読者のみなさんだって、 読み飛ばすことっだってあるでしょう。 オトーサン、 この長文を書いたひとが、 最終的には、ジュリアのフアンであり、 また映画のフアンであることを知って、安心しました。


小さな目撃者

オトーサン、 1週間ぶりに、胸をはずませて、有楽町シャンテへ。 ところが「見出されたとき」は、 長い行列で、立ち見。あきらめました。 「小説家を見つけたら」は、時間があわず、 仕方がなく「小さな目撃者」にしました。 ところが、この映画、面白いの何の! 10歳の少女メリッサちゃんが、 大人顔負けのアクションを展開するではありませんか。 運河や飾り窓などアムステルダム観光を満喫しました。 レンブラントやフェルメールの絵こそ見られませんでしたが、 長崎ハウステンボスにあるあの豪華ホテルの本家、 ホテル・ヨーロッパを、調理場までしっかりと見せてくれました。 プログラムも買いましたよ。 ところが、監督や主演俳優のインタビュー記事もなく、 何人かの作家やライターのエッセイを載せているだけ。 600円損した気になりました。 オトーサン、 舌打ちして 「これなら、洋画データベースのほうがましだし、 それにタダだ」 原題をみると、 Do Not Disturb (1999)となっています。 「これって、ホテルに泊まったとき、 メイドに入ってこられると困るときに、 掛ける札の文章じゃなーい?」 そうなのです。 ホテル・ヨーロッパに泊まったのに、 夜中に殺し屋が何度も襲ってくるのはたまらない、 静かにしておいてくれ、という意味なのです。 「この題、ちょっとしゃれているなあ」 「でも、どうして小さな目撃者と訳したのかなあ?」 「この題では地味すぎて、売れないからかも」 洋画データベースをみると、 Silent Witness (1999) (USA: video title) ビデオのほうは、”静かな証人”で売り出しています。 日頃、何の気なしに見過ごしてしまいますが、 映画のタイトルを決めるのに、 関係者は、結構、苦労しているようです。 監督・脚本・音楽:Dick Maas このひと才人で、ひとり3役。 だから、スリラーなのに、 楽しんでつくったという感じが、 随所に伝わってきて、それが実に楽しいのです。 ジャンル: Action / Thriller 上映時間:98分 あらすじ: Do Not Disturb tells the story of an American family in Amsterdam whose mute 10 year old daughter witnesses a murder. The murderers chase the child through nightly Amsterdam. (アムステルダムに旅行中の家族のお話。 その10歳になる口のきけない子供が、たまたま殺人を目撃。 このため夜中おいかけられる羽目になる) オトーサン、 「これじゃあ、あんまりみじかすぎる」 とぼやきます。 そこで、すこし付け加えましょう。 アメリカ人の製薬会社の重役が、 新薬の契約のためにアムステルダムへ。 観光もしようと、妻とひとり娘のメリッサを連れていきます。 妻は、はじめての場所なので、心配しています。 「アムステルダムって、 麻薬も売春も合法的な都市でしょ、 危なくなーい?」 一方、娘のメリッサちゃん、 事故の後遺症で口がきけません。 手話か、筆談だけですが、いじけてなんかいません。 お茶目です。 飛行機のなかでも、 ”FIRE!”と書いた紙をぶらさげて、ウロウロ。 乗客は、パニック。 ひさしぶりのパパとの水いらずの時間を 彼女なりの表現のしかたで楽しんでいるのです。 ホテルに着きました。 「トイレにいきたい」 手ちがいで長引いているチェック・インを待ちきれず、 出迎えにきたひとに案内してもらって、トイレに急ぎます。 用を足して出てくると、 赤いブレザーの後ろ姿が廊下を立ち去っていくではありませんか。 後を追いかけますが、これが人違い。 追いついたのは、調理場でした。 おりから、ロックバンドのビリーボーイ・マンソンが 宿泊しているとあって、 熱狂的な少女たちが隙あらば、ホテルに潜入しようとしています。 メリッサちゃんも、おっかけと間違われて、調理場から追い出され、 ホテルの広く複雑なバックヤードのなかで迷子になりました。 そこで、犯罪現場を目撃してしまったのです。 出演者: Francesca Brown .... Melissa William Hurt .... Walter(メリッサちゃんのパパ) Jennifer Tilly .... Cathryn (ママ) このウイリアム・ハート、 プログラムには、アカデミー賞受賞俳優とありました。 そこで、海外俳優マガジンをみました。 WILLIAM HURT ウィリアム・ハート 誕生日1950/3/20 出身 米ワシントンDC 活躍度 ○↑ 演技幅 自在 演技力 ☆☆☆☆☆★ アクション ☆☆☆☆★★ コメディ ☆☆☆☆★★ 出演作 1979年「アルタード・ステーツ/未知への挑戦」 1981年「目撃者」「白いドレスの女」 1983年「再会の時」 1985年「蜘蛛女のキス」カンヌ、アカデミー主演男優賞 1986年「愛は静けさの中に」 1987年「ブロードキャスト・ニュース」 1988年「デスティニー/愛は果てしなく」「偶然の旅行者」 1990年「殺したいほどアイ・ラブ・ユー」「アリス」 1991年「ドクター」「夢の涯てまでも」 1992年「プレイグ」 1993年「最高の恋人」 1994年「セカンド・ベスト」「カウガール・ブルース」      「サンベリーナ/おやゆび姫」(声)「脅迫」 1995年「スモーク」 1996年「ジェイン・エア」「カウチ・イン・ニューヨーク」      「マイケル」 1997年「ダーク・エンパイア」「シェイクスピアズ・シアター」 1998年「ダーク・シティ」◆「ロスト・イン・スペース」◇      「母の眠り」◇ 1999年「小さな目撃者」◇「4thフロアー」◇「第一の嘘」◇ 85年にアカデミー賞をとっていたようです。 最近また活躍しています。 あとの出演者: Michael Chiklis .... Hartman(製薬会社重役、悪い人) Corey Johnson (I) .... Nasty(ハートマンが雇った殺し屋) Michael A. Goorjian .... Billy Boy Manson(ロック歌手) Denis Leary .... Simon(メリッサを助ける街のおにいちゃん) 殺し屋が執拗に追いかけてくるので、 メリッサちゃん、大いそがしです。 いろんな場所でいろんな形で危ない目にあうのですが、 見事に窮地を脱出します。 「メリッサ、あっぱれ」 ”リトル・ダイハード”という題にしたいくらい。 ところが、 User Rating: 4.8/10 と低いのです。 User Comments: Volkelさん 1999年10月19日 Not to bad Very weak in the beginning: the plane is too obvious a rendered 3-D model. Lots of stereotypical Amsterdam views: weed, red light district, Vondelpark, junks that are stealing from a parking meter,... Enough action and and special effects. (そんなに悪くはない。 でも出だしがちゃち。飛行機は、模型。 ありきたりのアムステルダムの風景。 マリファナ、赤線地帯、フォンデル公園、 パーキング・メーターからカネを盗むやつら... でも、アクション満載と夜の撮影はよかった) オトーサン、 もうすこしホメようもあるのに、 このVolkelさん、素っ気ないひとだなあと思いました。 「アムステルダム市がよくカーチェイスに許可を出したものだ」 とか、 「ホテル・ヨーロッパは運河からチェックインできるんだ」 とか、色のつけようがあるんじゃなーい? 監督がアムステルダム出身で街を知り尽くしているから、 描ける場面がたくさんあるのです。 「面白そうじゃない。 ウチの子と一緒に見にいこうかしら」というひとに警告。 Rated R for violence, language, some drug use and sexuality こんな警告は、プログラムには書いてありませんでした。 観客は、若いカップルと中年男性でした。 後者は、あるいは、オランダ=飾り窓の女を期待したタイプかも。 でも、残念でした。 この映画、何といっても、 メリッサちゃんの大活躍が見ものです。 オトーサン、 最初は、あまりかわいい子じゃないなと思っていたのですが、 最後のほうでは、孫娘のようにかわいくて仕方がなくなってしまったのです。 まだ、孫娘いないけど...


小説家を見つけたら

オトーサン、 今日もなんとか時間をつくって映画館へ。 念願のショーン・コネリー主演の 「小説家を見つけたら」を見ました。 ”007”のジェームズ・ボンド役で一世を風靡した俳優が、 70歳を超えての名演技! 女王からナイトの称号をもらったのに、 それに安住せず、つねに新しい役に挑戦する姿勢! すばらしい生き方ですねえ。 オトーサンなんか、どうやっても追いつけません。 そして、今回のかれが相手役に選んだのが、 これまた、すばらしい青年、ロブ・ブラウンくんです。 全優で、バスケットの選手、そして読書と執筆が大好き。 初出演とはとても思えぬ堂々とした名演技でした。 原題:Finding Forrester (2000) ”フォレスターさんを探せ”と訳していいのでしょうか。 監督:Gus Van Sant 脚本:Mike Rich ジャンル: Drama / Fantasy 上映時間:136分 あらすじ: オトーサン、 コリャ英和!一発翻訳という新兵器を導入しました。 さて、どうなるでしょう。 Because of scoring exceptionaly high on a state wide standardized exam and being an exceptionally good basketball player Jamal Wallace is sent to a prestigious prep school in Manhattan. なぜなら、公式の広い標準化された試験に高く exceptionaly に得点して、 そして例外的に良いバスケットボール選手であることについて、 ジャマル・ウォレスはマンハッタンで高名なプレップスクールに行かせられます。 He soon befriends the reclusive writer, William Forrester. 彼はまもなく孤独を好む著者、ウィリアム Forrester を味方となります。 The friendship leads to William to overcome his reclusivness and for Jamal to overcome the racial prejudices and pursue his true dream - writing. 友情は彼のreclusivnessを克服して、そしてジャマルのために人種の偏見を克服して、 そして彼の本当の夢を追うためにウィリアムに導きます − 書いて。 何か変な訳ですが、 今日は、この部分は、このままにしておきましょう。 まあ、オトーサンの超訳よりましかもしれません。 出演者: Sean Connery .... William Forrester この偉大な俳優の経歴をみておきましょう。 ショーン・コネリー 誕生日 1930/8/25 出身 英エディンバラ 活躍度 ◎→ 演技幅 自在 演技力 ☆☆☆☆☆☆ アクション ☆☆☆☆☆★ コメディ ☆☆☆☆★★ 出演作 1957年「鍵なき扉」「地獄特急」「虎の行動」 1959年「ターザンの決闘」「四つの願い」 1961年「殴り込み愚連隊」「ダイナミック作戦」 1962年「007は殺しの番号(007/ドクター・ノオ)」◇      「史上最大の作戦」 1963年「007/危機一髪(007/ロシアより愛を込めて)」◇ 1964年「わらの女」「マーニー」      「007/ゴールドフィンガー」◇ 1965年「丘」「素晴らしき男」      「007/サンダーボール作戦」◇ 1967年「007は二度死ぬ」◇ 1968年「シャラコ」 1969年「赤いテント」 1970年「男の闘い」 1971年「ショーン・コネリー/盗聴作戦」◇      「007/ダイヤモンドは永遠に」◇ 1973年「怒りの刑事」 1974年「未来惑星ザルドス」「オリエント急行殺人事件」      「オスロ国際空港/ダブル・ハイジャック」 1975年「風とライオン」 1976年「王になろうとした男」      「ショーン・コネリー/愛しき暗殺者」◇「ロビンとマリアン」 1977年「遠すぎた橋」 1978年「大列車強盗」 1979年「メテオ」「さらばキューバ」 1981年「アウトランド」「バンデットQ」 1982年「シークレット・レンズ」「氷壁の女」 1983年「ネバーセイ・ネバーアゲイン」「勇者の剣」 1985年「ハイランダー/悪魔の戦士」「薔薇の名前」 1987年「アンタッチャブル」◆アカデミー助演男優賞 1988年「プレシディオの男たち」 1989年「インディ・ジョーンズ/最後の聖戦」◆      「ファミリー・ビジネス」 1990年「レッド・オクトーバーを追え!」「ロシア・ハウス」      「ハイランダー2/蘇る戦士」 1991年「ロビン・フッド」△ 1992年「ザ・スタンド」◇ 1993年「ライジング・サン」 1994年「グッドマン・イン・アフリカ」 1995年「理由」「トゥルーナイト」 1996年「ザ・ロック」◇「ドラゴンハート」(声) 1998年「アベンジャーズ」◇ 1999年「エントラップメント」◇「マイ・ハート,マイ・ラブ」◇ 2001年「小説家を見つけたら」◇ ほかの出演者たち: Robert Brown (XVII) .... Jamal Wallace(ジャマール) Busta Rhymes .... Terrell〔兄) Anna Paquin .... Claire Spence (女友達) F. Murray Abraham .... Professor Robert Crawford(教授) Michael Nouri .... Dr. Spence (理事) User Rating: 7.9/10 User Comments: Kateさん New York 2001年2月10日 このひと、ものすごく感激したのでしょう。 コリャ英和!一発翻訳という新兵器の出番です。 これは、オトーサンが手をいれましょう。 Great movie As a person who enjoys good movies, as well as reading and writing, I loved this film, and would see it again. 良い映画を楽しむ人、読書や執筆が好きなひとにとっては、 偉大な映画です。 私はこの映画が好きです。また、見たいと思いました。 Some may accuse it of being formulaic, but I feel that there is just enough unexpected-ness in it to keep the audience interested. 若干ありきたりというひともいるかもしれません。 でも、私は、観客が興味を保つのに十分な意外性があると思います。 I would hope that the apparent similarities to the director, Gus Van Sant's earlier work, Good Will Hunting, do not dissuade anyone from seeing the film. ガス・ヴァンサン監督の初期の作品、 ”グッドウイル・ハンティング”と明らかに似ていますが、 だからといって、この映画を見ないですますわけにはいきません。 Any similarities are unimportant and do not take away from the fact that this is a good movie which stands alone as a deep film with an good plot. 類似性なんて問題じゃありません。 重要なことは、良いプロットを持った深味のある映画かどうかということです。 The script is very well written and all of the dialog appears real and natural. 脚本は非常に上手に書かれています。 そして、対話のすべては真実で、自然であるように見えます。 It is a thought provoking drama, but it is not depressing or sappy, as all too many dramas are. 人を考えさせる劇でありながら、 多くの凡庸な映画のように、陰鬱でも、センチメンタルでもありません。 At the same time, it does not give the impression of simply being a feel-good movie. また、ただ手触りの良い映画という印象もありません。 Also, although there are several humorous lines in the movie, they do not rely on cheap puns or slap stick humor. 同じく、この映画には、いくつかのユーモラスな場面がありますが、 だじゃれでも、スラプスティックなユーモアでもありません。 William Forester once wrote a Pulitzer Prize winning book, but now is a recluse, hiding from his fame, who never leaves his book-filled apartment in the Bronx, but spends his time reading and bird watching, as well as watching the teenagers of the neighborhood play basketball in the park outside his window. ウィリアム・フォレスターは、かつてピューリッツァー賞を受賞した本を書きました。 今では、自分の本でいっぱいのブロンクスのアパートに住んでいます。 虚名を嫌って、隠とん者になっているのです。 彼は、窓の外の公園でバスケットボールをやっているティーン・エージャーを見たり、 読書をしたり、バードウォチングをして、時間を過ごしているのです。 Jamal Wallace is one of these teenagers. ジャマール・ウォレスは、そのティーン・エージャーの1人でした。 He hides his love of reading, and his brilliant writing skills, and chooses instead to gain the acceptance of his peers through his skill at basketball. 彼は読書好きや書く才能を仲間に隠そうとします。 バスケットボールがうまいので、 そちらのほうで、仲間に受け入れられようとしているのです。 A prep school has offered Jamal a scholarship because of his high test scores, and their need to win a basketball championship. 私立高校が彼の高いテストスコアとバスケットボール選手としての才能を買って、 ジャマールに奨学金つきで転校の勧誘にやってきました。 The two characters meet, and Forester becomes a sort of teacher/mentor, but both learn many things from each other. ジャマールにとって偉大な作家フォれスターは、一種の教師・助言者になります。 そして、ふたりとも、お互いから多くのことを学びあうのです。 Symbolism is important in this film, and it makes many good points about people, how we relate to each other, and how we deal with the difficulties of life. 象徴的表現は、この映画で重要な役割を果たしています。 我々は、お互い助けあって、人生の困難に立ち向かうことが必要です。 The movie stays away from any violence and sex. この映画は、暴力もセックスも避けています。 It is rated PG-13 because of brief strong language and sexual references, but even these are few, and not over done, using only what is necessary to create real characters and setting -- a refreshing difference from many films that are now being made. 乱暴な言葉と性的表現が若干あるので、 この映画は13歳以下観覧禁止になっていますが、 それは本当の人物像とその置かれたシチュエーションを 明確にするために必要なことなのです。 それがいまどきの多くの映画とは大いに違う点です。 The message of the film is good and moral, but it was wonderful to see a serious film staring a young black person that does not hit you over the head with messages of racial tolerance. この映画のメッセージは良く、道徳的です。 頭ごなしに人種差別のメッセージをさけぶ映画とはちがって、 若い黒人をじっとみつめる真剣な姿勢には、素晴らしいものがあります。 One of the surprises in the film is the great soundtrack. 驚かされるのは、素晴らしいサウンド・トラックです。 It is mostly Jazz songs from Miles Davis and others, which seems well suited to the mood of the movie and to the setting, another well done part of the film. マイルズ・デイヴィスなどのジャズ、いいですね。 映画のムードにあっているし、シチュエーションにもあっています。 この映画の魅力の1つです。 The final song, a medley of "Somewhere Over the Rainbow" and "What a Wonderful World" is great. 最後の歌、「虹の上のどこか」、「何と素晴らしい世界」はすばらしかった。 I was happy that this movie had refused to do what many recent movies have done in capitalizing on a soundtrack and trying to use or create hit pop songs in a movie. 私は、この映画が最近の多くの映画のように サウンド・トラックをフルに利用したり、 ヒット・ポップスを使ったり、作ろうとしてはいない そうした姿勢にとても好感しました。 It also stays away from sappy and unnecessary orchestra music that is often used to try to create emotion in the audience. 観客を感動させようと、わざとらしいおセンチなオーケストラ音楽も避けています。 This movie does not need to resort to tricks like this in order to make you feel for the characters. この映画は登場人物を浮き彫りするために妙なトリックを使ってもいません。 Another happy surprise is a cameo from Matt Damon. もう1つの幸せな驚きがマット・デイモンからのカメオです。 The acting is wonderful, particularly from the experienced Sean Connery, playing the title character, and from newcomer Robert Brown, as Jamal. 演技のすばらしいこと! 小説家を演じた経験豊かなショーン・コネリー、 そしてジャマールを演じた新人、ロバート・ブラウン。 Even the more minor parts in the film, such as Jamal's older brother, played by Busta Rhymes, and Jamal's friends and teachers are well-acted. 脇役陣も、見事でした。 ジャマールの兄を演じたバスタ・ライムス、 ジャマールの友人たち、そして教授。 Anna Paquin is well suited for her role as Claire, a rich girl from the prep school that Jamal transfers to. アンナ・パプキンはクレア役として、 ジャマールが転校する私立高校の金持ちの少女を演じるのですが、 はまり役でした。 The two seem to make a connection, but a romantic subplot is not pursued very far in the film. この二人のロマンチックな恋愛物語は、かるく触れる程度にとどめてあります。 I found this a refreshing change, and one of the factors that kept the movie from being too predictable, as well as much more realistic. 私は、これが斬新な変更点だと思います。 これで、映画はより現実的になり、みえみえではなくなったのです。 Real life romances do not usually happen the way they often do in films. 現実の人生は、映画のようなことは起きません。 A disappointment was the character played by F.Murray Abraham. 期待はずれは、F.マーレー・アブラハムが演技した教授でした。 Although well acted, there is a complete lack of character development, and the teacher-that-gives-the-brilliant-student-a-hard-time stereotype is hard to ignore. 教授は、上手に演じらてはいましたが、 ”才知に長けた学生をハードにしごく教師”というステレオ・タイプにとどまっていて、 ちょっとしらけました。 Despite this one shortcoming, this is an excellent film. こうした欠点にもかかわらず、これは優秀な映画です。 As the film ended and the credits began to roll, I noticed that no one in the theater got up to leave, as is usually the case in theaters. 映画が終わり、字幕が流れはじめると、普通は、 劇場から去るために立ち上がるひとがいるものですが、 私は、そんなひとがまったくいないことに気付きました。 The audience remained seated until the credits and music had finished, and the lights came back on. 字幕と音楽が終わり、ライトがつくまで、 観客はシートに釘づけになっていました。 It is just that kind of a movie. そんな映画なのです。 I would defiantly recommend it to anyone wishing to see a mature and thought-provoking film that is entertaining and enjoyable to watch, and will leave you feeling inspired. 私はこの映画を強く推薦します。 面白くて、楽しくて、大人の、考えさせる映画を見ることを望んでいる そんなひとなら誰でも、この映画に感動するでしょう。 オトーサン、 ”コリャ英和”どころか、”こりゃ悪いわ” の翻訳ソフトの訂正で、ぐったり。 でも、この映画、すばらしかったですよ。 日本でも、映画が終わっても、観客が椅子に金縛り。 こんなこと、オトーサンの長い映画人生ではじめてのことでした。 アメリカも日本もそうとなると、 この映画が上映されたドイツ、ノルウエー、スエーデン、イギリスでも 同じように観客は、みな金縛りになっているのではないでしょうか。 名画です。 傑作です。 当然、5つ星です。


Snatch

オトーサン、 今日もなんとか時間をつくって映画館へ。 このところ ジュリア・ロバーツの映画に凝っているので、 近々上映される「ザ・メキシカン」が楽しみです。 彼女が出るからです。 でも、相手役がブラッド・ピット。 全米1のセクシャルな男といわれています。 このライバル?をチェックしてみようと思ったのです。 でも、この映画をみるかぎりでは、 そうハンサムでも、演技力があるとも思えませんでした。 それに、メリル・ストリープと結婚寸前までいって、 別れたというのも気に入りません。 ついでにいうと、この映画を監督したガイ・リッチーが マドンナと結婚したというのも、気に入りませんし、 Rated R for strong violence, language and some nudity とあって、血生臭いシーンだらけというのも、全く気に入りません。 洋画データベースとコリャ英和の御世話になりましょう。 でも、今回は英文のほうは省略します。 Snatch (2000) 監督・脚本:Guy Ritchie ジャンル:Crime / Thriller / Comedy 上映時間:102分 あらすじ: 悪名高きブリック・トップはノミ屋。 プロモーターのターキッシュを脅かして、 その奇妙な共犯者、ピットをボクシングの試合に引っ張り出します。 八百長試合のつもりが、頼りにしていたボクサーはあっけなく ピットのパンチ一発でノック・アウトされてしまいます。 ノミ屋としては大損。 そこで、彼はピットに勝つな、負けろと説得します。 一方、ダイヤモンド泥棒が出現、 つづいて大勢のワルも登場。 「泥棒のボスのアビー」、「かみそり刃のボリス」、 「4本指のフランキー」、「弾丸歯のトニー」。 大金と銃と馬鹿な犬がからみあって、事態はますますこんがらがって、 誰も予想できぬ結末にむかっていくのです。 出演者: Brad Pitt .... One Punch' Mickey ONeil オトーサン、 いぶかります。 「アメリカ中の独身女性が寝室にかれの写真を飾っている。 それって、ほんとかなあ?」 そこで海外俳優マガジンで調べましょう。 BRAD PITT ブラッド・ピット 誕生日 1964/12/18 (妻)ジェニファー・アニストン 出身 米オクラホマ州ショーニー ブラッド・ピットは、ミズーリ州スプリングフィールドで過ごし、 ミズーリ大学に入学。卒業後はロサンゼルスに移り住み、 ロイ・ロンドンの師事の元、俳優を目指す。 映画デビュー作は1988年「リック」。 いきなり主演で、 日光に当たると死んでしまう病気の青年リックを演じている。 旧ユーゴで撮影され、一度は内乱でお蔵入りしかけた作品。 ブルース・ウイリス主演、テリー・ギリアム監督 「12モンキーズ」(1995)で精神異常者役を演じ、 ゴールデン・グローブ賞助演男優賞を受賞。 2000年7月にジェニファー・アニストンと結婚した。 ルックスは正当派二枚目俳優の顔立ちながら、 出演する映画の役柄は常にクセがあり、観客を戸惑わせる。 そのクセのある演技も単一のものではなく、 映画によって違った演技を見せている。 それだけに彼の映画は観る側によって、かなり評価がわかれるが、 主演の映画よりも助演ながら枠にはまらない役柄の方が 彼の演技力は生かされている。 活躍度 ◎↑ 演技幅 個性 演技力   ☆☆☆☆☆★ アクション ☆☆☆☆★★ コメディ  ☆☆☆☆★★ 出演作 1988年「リック」◇ 1989年「処刑教室/最終章」「ハッピー・トゥギャザー」 1990年「傷だらけのランナー」「トゥルー・ブルース」 1991年「テルマ&ルイーズ」◆「ジョニー・スエード」      「ヒミツのお願い」 1992年「クール・ワールド」「リバー・ランズ・スルー・イッツ」◇      「ブラッド・ピットの君にメロメロ」 1993年「カリフォルニア」◇「トゥルー・ロマンス」◆ 1994年「インタビュー・ウイズ・ヴァンパイア」◆      「レジェンド・オブ・フォール/果てしなき想い」◇ 1995年「セブン」◇「12モンキーズ」◆ 1996年「スリーパーズ」◆ 1997年「デビル」◇      「セブン・イヤーズ・イン・チベット」◇ 1998年「ジョー・ブラックをよろしく」◇ 1999年「ファイト・クラブ」◇「マルコヴィッチの穴」 2000年「スナッチ」 2001年「ザ・メキシカン」 もうすぐ、この「ザ・メキシカン」が公開されるのです。 前にもいったように、ジュリア・ロバーツと共演するのです。 その他の出演者: Benicio Del Toro .... Franky Four Fingers Dennis Farina .... Cousin Avi Vinnie Jones .... Bullet Tooth Tony Rade Serbedzija .... Boris The Blade Jason Statham .... Turkish Alan Ford .... Brick Top Mike Reid (I) .... Doug The Head オトーサン、 あんまりくだらない映画なので、しょっちゅう居眠り。 そのせいもあってか、評価は★★にしょうかと思ったほど。 でも、この高い観客評価はどうでしょう! User Rating: 8.2/10 top 250: #152 「みんな、どう思ってるの? この映画のよさが分からないのは、 オトーサンがもう古い人間だっていうこと?」 User Comments: Jasonさん York, PA USA 2001年1月22日 私はこの金曜日に私の町でSnatchを見ました。 よかった。 私は、最初からガイ・リッチのファンです。 Snatchのような作品をもっと見たいと思います。 オープニング・クレジットがよかった! こんなの、はじめて。 速いテンポの画面がストップすると、 登場人物をクローズ・アップで紹介し、 そいつの性格がくっきり浮かびあがるという新趣向です。 うまい! 前作と似てますね。 弾丸歯のヴィニー・ジョーンズの性格なんかその典型です。 でも、前作とはちがって新鮮なところもあります。 ユーモア頻発は同じですが、主な違いは、前作より暗いトーン。 アラン・フォード演じるブリック・トップは、 これまで見た映画のなかでもっとも卑劣なやつでした。 (ひとをそそのかしてやたらに人を殺し、 その死体を豚のエサにして証拠隠滅をするのです) ブラッド・ピットも、いやな役柄ですが、出色の演技をしていました。 かれのような大スターが、トレーラー暮らしをするなんて! アクセントも妙に下手。 大いに笑ってしまいました。 彼が燃やされたトレーラーをにらみつけているシーンには、 正直のところ泣かされました。 この場面、母親が焼き殺されているのだから、 誰だって同じ反応をするはずです。 また、ユーモラスな暴力シ−ンが、 このSnatchでは多いのです。 (例えば、弾丸歯トニーとかみそり刃のボリス) やたらワルが活躍しています。 そして、これが、みな笑えるんだなあ。 特に犬、そしてスタコラ逃げ出す運転手、タイロン。 この映画の熱狂的なエネルギー、 ”善人”いじめ、 なんて痛快なのでしょう。 とくにフィナーレの急展開は素晴らしいものです。 賢い男が、かつて私に教えてくれました。 「どこに行くかが問題ではなく、どうやって着くかが問題だ」と。 Snatchの結末なんか、まさにその典型です。 オトーサン、 ぼやきます。 「やっぱり、若いひとは劇画世代なんだ」


ペリカン文書

オトーサン、 たったの980円で ジュリア・ロバーツ主演映画「ペリカン文書」 のビデオを買いました。 共演者が、 これまた、 オトーサンごひいきのデンゼル・ワシントン。 ごひいき2人が主演する映画が、 映画代より安くみられるのですから、おもわず、にんまり。 デフレ経済もいいですねえ。 さて、肝心の映画の内容はどうかというと、 まず、冒頭のシーン。 ペリカンが大きな翼をひろげて、 ゆったりと大空を舞うシーンがすてきでした。 海面のさざなみが黄金色の夕日に照らされて、キラキラ。 うってかわって、ワシントンでのデモ。 「干潟を守れ!石油資本よ、恥を知れ!」 オトーサン、 つぶやきます。 「よさそうな映画だなあ」 やはり、何事もそうですが、 このファースト・インプレッションが大事です。 オトーサン、 見終わって、大満足。 ジュリア・ロバーツ、デンゼル・ワシントン このふたりの名優の息がピッタリあっていて、大いに楽しめました。 大統領、FBI,環境保護団体、弁護士事務所もからみあう 複雑なストーリーで、何がなんだか分からなくなるシーンもありましたが、 最後には真相が判明し、ジュリアが救われたので、ホッとしました。 ジュリアは、 殺人事件の真相に近づきすぎた 法律を学んでいる24歳の女子大生を演じます。 デンゼルは、ワシントン・ヘラルドの敏腕記者。 ふたりは、何度もあぶない目にあいますが、 協力しあって、危機を間一髪で逃れ、真相に迫っていくのです。 その過程で、ふたりは仲良くなって、 ジュリアがデンゼルの肩に頭をもたせかけて眠るシーンも出てくるのです。 オトーサン、 彼が、にんまりするシーンだけは、いただけませんでしたが、 デンゼルのお芝居には大満足。 それに、最後のシーンでは ジュリアの100万ドルの笑顔もみせてくれるのです 最高! しかも、オトーサンのほうを向いて、笑ってくれるんだもの??? では、紹介に移りましょう。 洋画データベースとコリャ英和のお世話になりましょう。 今回も、英語ヌキ。 原題:Pelican Brief, The (1993) 監督:Alan J. Pakula 脚本:Alan J. Pakula 原作;John Grisham ジョン・グリシャムといったら、 リーガル・サスペンスの第1人者です。 ジャンル: Thriller / Drama / Mystery 上映時間:141分 あらすじ: 法学生ダービー・ショーは、 2人の最高判事の暗殺事件について調べました。 彼女の書いた{ペリカン文書}は、魔手にかかって、 死をもたらしかねない事態に発展するのです。 誰だって、目の前で恋人がクルマに乗り込み、 キーをまわした途端に爆破され、恋人が死んだら、落ち込みます。 まさに、ジュリアはそんな目にあったのです。 「可哀想なジュリア、ダイジョウブかしらん?」 誰だって、心配になります。 切羽つまって、 彼女は、ワシントンの新聞記者グランサムに助けを求めます。 彼は、彼女の話を聞いても、最初はまったく信じませんが、 やがて、大統領を巻き込んだ ものすごい陰謀が展開していることを知るのです。 出演者: Julia Roberts .... Darby Shaw Denzel Washington .... Gray Grantham ジュリアについては、前にご紹介していますので、 今回は、デンゼル・ワシントンをご紹介しましょう。 ごらんになれば分かるとおり、アカデミー賞をとった黒人俳優です。 DENZEL WASHINGTON 誕生日 1954/12/28 出身 米ニューヨーク州マウント・バーノン 父は牧師、母はゴスペル歌手。 フォーダム大学でジャーナリズムを専攻するが、 やがて演劇を志し、卒業後、サンフランシスコの演劇学校で学ぶ。 その後、ニューヨークへ戻り、プロの俳優としてオフ・ブロードウェイの舞台に上がる。 テレビでは77年「ウィルマ」や6年続いたシリーズ「ST.ELSEWHERE」の医師役がある。 映画デビューは81年「ハロー・ダディ」。 89年「グローリー」でアカデミー助演男優賞受賞。 「遠い夜明け」でアカデミー助演男優賞にノミネート、 「マルコムX」のマルコムX役でアカデミー主演男優賞にノミネートされている。 私生活では歌手のポーレッタ・ピアソンと結婚し、4児の父。 活躍度 ◎→ 演技幅 自在 演技力   ☆☆☆☆☆★ アクション ☆☆☆☆★★ コメディ  ☆☆★★★★ 出演作 1981年「CARBON COPY」「ハロー・ダディ」 1984年「ソルジャー・ストーリー」 1986年「キングの報酬」 1987年「遠い夜明け」 1988年「デンゼル・ワシントン/女王と祖国のために」 1989年「グローリー」◆アカデミー助演男優賞     「刑事クイン 妖術師の島」「リユニオン 再会」 1990年「モ’・ベター・ブルース」「私の愛したゴースト」 1991年「ミシシッピー・マサラ」「リコシェ 炎の銃弾」 1992年「マルコムX」◇ 1993年「から騒ぎ」「フィラデルフィア」「ペリカン文書」◇ 1995年「青いドレスの女」「クリムゾン・タイド」◇      「バーチュオシティ」 1996年「戦火の勇気」◇「天使の贈り物」 1997年「悪魔を憐れむ歌」◇ 1998年「ラスト・ゲーム」◇ 1999年「マーシャル・ロー」◇「ボーン・コレクター」◇「ザ・ハリケーン」◇ 2000年「タイタンズを忘れない」 その他の出演者: Sam Shepard .... Thomas Callahan John Heard .... Gavvin Verheek Tony Goldwyn .... Fletcher Coal James Sikking .... Denton Voyles William Atherton .... Bob Gminski Robert Culp .... President Stanley Tucci .... Khamel Hume Cronyn .... Justice Rosenberg John Lithgow .... Smith Keen Anthony Heald .... Marty Velmano Nicholas Woodeson .... Stump Stanley Anderson .... Edwin Sneller John Finn .... Matthew Barr さて、観客の評価はいかに? User Rating: 6.2/10 まあまあです。 User Comments: Vitaly Zhiviy さん Rivne, Ukraine 1999年1月11日 スターの力だ! 俳優が活躍しやすい良い内容なので、 ジョン・グリシャムの小説を映画化したのは成功だった。 例えば、そのよい例が、 ファーム(トム・クルーズとジーン・ハックマン)、 クライアント(スーザン・サランドンとトミー・リー・ジョーンズ)、 レインメーカー(マット・デイモンとダニー・ドゥ・ビット ) などだった。 今回のジュリア・ロバーツとデンゼン・ワシントンの共演もその好例である。 ペリカン文書は、2人の最高裁判事を暗殺するまで 汚れきった政府高官による汚職事件を扱って映画である。 法学生ダービー・ショー(ジュリア・ロバーツ主演)は、 真相をあばくような仮説を立てたがために、生命の危険にさらされる。 彼女に手を貸すことができる唯一の人は、 新聞記者のグレイ・グランサム(デンゼル・ワシントン主演)だった。 私は、この映画はスリル満点のリーガル・サスペンスだと思う。 ジュリア・ロバーツは、後に”the Net by Sandra Bullock”で再現された か弱くて、しかも力強い女性という役をうまく演じた。 私の大好きな俳優、デンゼル・ワシントンも、またやったぜ!といいたいくらいだ。 彼は、真の新聞記者の姿を演じたと思う。 センセーショナルな記事を書くためにではなく、人間性と公正のために闘ったから。 評価は、10点満点で8点だ! この映画、 1993年に上映されたのですが、 2001年の映画として見ても、まったく古さを感じさせません。 有明海の干潟問題を思わせる事件です。 道路やダム建設など公共事業の利権に、 アリのごとく群がる政治家。 カネまみれの政治家を追放できない国会やジャーナリズムの 現状を思うと、ここはぜひ、 ジュリアやデンゼルを呼んで、 徹底的にかれらを追い詰めてみたいものです。 でも、ヤワラちゃんみたいに、 ジュリアが、党大会の添え花にされちゃうかと思うと、 やだね、ほんとにやだね。


証人保護

オトーサン、 新作DVDを借りました。 2泊で返さなければならないので、 いそがしいのです。 そこで、見ながら、まとめることにしました。 洋画データベースからのコピーと コリャ英和の翻訳作業は、 見ながらでも、ある程度やれるのです。 原題:Witness Protection (1999) (TV) 監督:Richard Pearce 脚本:Daniel Therriault 記事:Robert Sabbag ジャンル: Drama 上映時間:105分 あらすじ: 「コウモリ」というあだ名のボビー・バットンは、 サウス・ボストンの暴力団員です。 夜中に屋敷で寝ているところを ボスのシオが放ったヒットマンに襲われますが、 かろうじて逃げだします。 どうやら本の売上代金をごまかしたのを、 ボスに知られたようです。 ボビーは、FBIに助けを求めて、 暴力団の殺人事件の真相証言をすることを条件に、 家族にかたぎの身分をつくってもらいます。 かれとかれの妻と ハーバード大学を目指す高校生の息子と幼い娘の 4人分です。 かれらは、施設に入れられ、最初の担当官に指導されて まるまる1週間、新しい身分に慣れる訓練をするのです。 まず、新しい名前に慣れなければなりません。 また仕事探しには履歴書なしという厳しい条件付きです。 かれらは、一文なしで、 新しい環境、シアトルで過ごせるように 施設のなかで猛訓練を続けます。 それも1週間、どこにも出られず、 ずうっといがみあいながら...。 ボビーの妻は、 家族の命が助かるなら、 たとえ無一文になろうと、 やっていくつもりになりますが、 ボビーのほうは、 汗水たらして働くことに抵抗して、 「もういやだ、こんなこと。もう証言などしない」 とFBIの係官を相手に怒鳴りちらしたりするのです。 ヤクザ気分がぬけず、密告したのは誰かを知りたがります。 そんな夫に愛想をつかせて、別れようとする妻に、 法務官はいいます。 「きみら3人は保護対象から外れるぞ」 つまり、生命の保証はしないということです。 一方、息子は 彼女にも、友達にも、連絡ができないのに怒ります。 連絡でもしようものなら、足がつくからです。 そこで、自分たちをこんな目にあわせた父親をうらんで、 シアトルから逃げだし、ボストンでチャンスをつかみたがっています。 法務官は、そんな彼をさとします。 「今度、お母さんに会えるのは、お葬式のときだぞ」 幼い娘のほうは、荒れる両親や息子を目にして、 ノイローゼ気味になります。 彼らは、はたして、うまくやっていけるでしょうか? 出演者: Tom Sizemore .... Bobby Batton(ボビー) Mary Elizabeth Mastrantonio .... Cindy Batton(妻) Shawn Hatosy .... Sean Batton(息子) Skye McCole Bartusiak .... Suzie Batton(娘) Randy Thompson (I) .... First Marshal(最初の担当官) 主演俳優2人、たいしてうまくなかったですが、 一応、経歴をみておきましょう。、 TOM SIZEMORE トム・サイズモア 誕生日 ? 出身 米デトロイト 活躍度 △↑ 演技幅 適応 演技力   ☆☆☆★★★ アクション ☆☆☆★★★ コメディ  ☆☆★★★★ 出演作 1989年「7月4日に生まれて」「ロックアップ」◆ 1990年「イントルーダー/怒りの翼」◆ 1991年「ハーレー・ダビッドソン&マルボロマン」◆ 1992年「パッセンジャー57」◆「犬の眠る場所」◆ 1993年「スリー・リバーズ」◆「愛が微笑む時」 「トゥルー・ロマンス」 1994年「ナチュラル・ボーン・キラーズ」「ワイアット・アープ」 1995年「青いドレスの女」◇「ヒート」      「ストレンジ・デイズ/1999年12月31日」 1997年「レリック」◇ 1998年「プライベート・ライアン」◆「エネミー・オブ・アメリカ」 1999年「救命士」◆ 2000年「レッド・プラネット」 「ウィットネス・プロテクション 証人保護」 MARY ELIZABETH MASTRANTONIO メアリー・エリザベス・マストラントニオ 誕生日 1958/11/17 出身 米イリノイ州オークパーク 夫は映画監督のパット・オコナー。 舞台女優としては「アマデウス」「人間喜劇」「フィガロの結婚」などに出演。 活躍度 △→ 演技幅 個性 演技力   ☆☆☆★★★ アクション ☆☆☆★★★ コメディ  ☆☆☆★★★ 出演作 1983年「キング・オブ・コメディ」デビュー「スカーフェイス」 1986年「ハスラー2」 1987年「スラムダンス」 1989年「乙女座殺人事件」「アビス」 1990年「フール・オブ・ラブ」 1991年「訴訟」「ロビン・フッド」 1992年「ホワイト・サンズ」「隣人」 1995年「WISH 夢がかなう時」「天国の約束」 1999年「最果ての地」 2000年「パーフェクト・ストーム」◆      「ウィットネス・プロテクション 証人保護」 User Rating: 6.7/10 かなり高いスコアです。 この映画は、俳優でみせる映画ではなく、 FBIの内幕で勝負しているようです。 User Comments: Nolan Priceさん Austin, Texas 1999年12月11日 ストレスの素晴らしいオンパレード! この映画は、悪名高き証人保護プログラムの 第1週に何が起きるかを示す素晴らしい映画です。 登場人物は、少し薄手に描かれていますが、 シーンや雰囲気は、その欠点をおおいに補っています。 HBOは、もう1つの素晴らしい映画です。 はじめての観客への忠告:子供向きではありませんよ! 子供を不安にさせるいくつかの殺人場面があります。 オトーサン、 見終わって、ため息をつきました。 「ふーん、全米で毎週3家族がこういう目にあっているのか。 それにしても、これは家族の価値がテーマの重い映画だなあ」 オトーサンも経験者なので、 企業戦士たちが、家庭に戻ってきても、 居場所がない理由がよく分かります。 だって、 誰だって、 急には、 いいオトーサンになんか なれないのです。 それまで、 ずうっと仕事にかまけて、 家族との対話をサボッてきたのですから。 森さんも同じ。 「サルは木からおちてもサルだが、 代議士は選挙に落ちたら、ただのひと」 といわれますが、 首相も同じ。 首相をやめたら万事に支障をきたします。 毎晩の宴会もなし、毎週末のゴルフもなし。 ただのひとに慣れるのには、時間がかかりそうです。 ひょっとすると、 いまごろアメリカに行くのは、 FBIに凡人復帰訓練をお願いに行くのかもしれません。 いま、ちょうど書きあげたら、映画が終わりました。 実に効率的です。 オトーサン、 ひとのことはいえません。 やはり、仕事のクセがぬけないようです。 ダメなんだなあ。


レインメーカー

オトーサン、 春の暖かい陽気に誘われて、 「横浜カレー博物館」に行ってきました。 JR関内駅から徒歩2分。 到着したのが、10時30分。 開館は11時。すでに50人くらいが行列。 パンフレットをもらって、研究しました。 「へえ、パチンコ屋の7階と8階が 博物館になっているんだ。 カレー屋は、7軒しかないのか。 どのお店がおいしいのかなあ」 結局、”グールman”という名前の店を選び、 また20分待って、幻の横須賀海軍カレーを食べました。 味は、オトーサンは?でしたが、 奥方はあっという間に平らげて、 「おいしかった」といいました。 この店が一番混んでいて、 60分待ちの表示が出ていたので 多分、おいしい店なのでしょうね。 その後、ちいさな博物館を見学。 そこで、はじめて知ったのですが、 ライスカレーという言葉の語源は、 1876年に札幌農学校に赴任した あのクラーク博士のものと書いてありました。 当時の教え子たちは、 「青年よ,大志を抱け」といわれて 新しい日本をつくるべく、大いに燃えていたようです。 食後に伊勢崎町を散歩。 この商店街、いいですねえ。 歩行者天国になっていて、商店も活気があって。 有隣堂で映画のプログラムや 中古ビデオのセールをやっていたので、 880円で「レインメーカー」を買いました。 この題、どこかで見たことあるなと思いましたが、 やはりそうでした、以前、見ていたのです。 でも、若き弁護士に扮するマット・デイモン、 好かったですよ。 オトーサン、 「それにしても、若いっていいなあ。真っ直ぐで」 マットの恋人役、クレア・デーンズも可憐で健気でした。 そして、何といっても、見事な演技を披露してくれたのが、 ダニー・デビート マットの相棒の弁護士役で出ているのですが、 チビで、デブで、そのうえ、こすっからいのに、 なぜか共感を呼ぶのです。 随所で、うまい!と思わせる演技を披露してくれました。 脇役を固めると、主役の演技もよく見えるのです。 今回も洋画データベースと海外俳優マガジンを 参考に、コリャ英和を使って、翻訳しましょう。 インターネットのおかげで、 海外の反響がすぐに分かるのは、すてきなことです。 自分の喜怒哀楽が世界の映画フアンの喜怒哀楽と 赤い糸でひとつに結ばれているような気がします。 原題:Rainmaker, The (1997) 監督・脚本:Francis Ford Coppola 原作:John Grisham ジャンル: Drama 上映時間;135分 Rated PG-13 for a strong beating and elements of domestic abuse. (家庭内暴力シーンで13歳以下鑑賞禁止) あらすじ; 理想に燃えた新米弁護士とそのやり手の相棒は、 不正な行為をしている保険会社が雇う 強力な弁護士たちを擁する法律事務所と戦うことになる。 ルディは、仕事のない若い弁護士であるが、 息子の生命を救えるはずの手術費用を支払おうともしない 保険会社を相手どって訴訟に踏みきる老夫婦の弁護を引き受ける。 この司法劇で、ルディは金儲け一辺倒の アメリカ企業を憎むことを学び、 また、夫から暴力をふるわれる若い女性と恋に落ちる。 はたして、ルディは仕事をうまくやれるだろうか? 出演者: Matt Damon .... Rudy Baylor(新米弁護士) Danny DeVito .... Deck Schifflet (その相棒) Claire Danes .... Kelly Riker(ルディの恋人) その他の出演者: Jon Voight .... Leo F. Drummond(敵方の老練弁護士) Mary Kay Place .... Dot Black(原告;母親) Red West .... Buddy Black(原告:父親) Johnny Whitworth .... Donny Ray Black(白血病の息子) Teresa Wright .... Miss Birdie(ルディの下宿先のおばあさん) ここで、主な俳優3人の経歴をみてみましょう。 MATT DAMON マット・デイモン 誕生日 1970/10/8 出身 米マサチューセッツ州ボストン ハーバード大学在学中、「ミスティック・ピザ」の端役で映画デビュー。 大学を休学して、「青春の輝き」「ジェロニモ」などに出演した。 「戦火の勇気」では体重を落としてまで役作りに挑んだ。 しかし、主演クラスの役を得るのは難しく、 幼なじみのベン・アフレックと二人で書いた 「グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち」を 自分たちが主役として出演することを条件に映画化に奔走。 紆余曲折の末、ミラマックス社によって実現した。 この作品でマットはアカデミー主演男優賞にノミネートされ、脚本賞を受賞した。 その後は「ラウンダーズ」「リプリー」など主演作に恵まれ、 順調な俳優としてのキャリアを積んでいる。 活躍度 ○↑ 演技幅 適応 演技力   ☆☆☆☆★★ アクション ☆☆☆★★★ コメディ  ☆☆☆★★★ 出演作 1988年「ミスティック・ピザ」 1992年「青春の輝き」 1994年「ジェロニモ」 1996年「戦火の勇気」◆ 1997年「レインメーカー」◇「チェイシング・エイミー」◆      「グッド・ウイル・ハンティング/旅立ち」◇ 1998年「プライベート・ライアン」◆「ラウンダーズ」◇ 1999年「ドグマ」◇「マイノリティ・レポート」      「オール・ザ・プリティ・ホーシズ」 2000年「タイタンA.E.」(声)◇「リプリー」      「バガー・ヴァンスの伝説」◇ CLAIRE DANES クレア・デーンズ 誕生日 1979/4/12 出身 米ニューヨーク 活躍度 ○↑ 演技幅 自在 演技力   ☆☆☆☆★★ アクション ☆☆☆★★★ コメディ  ☆☆☆☆★★ 出演作 1994年「若草物語」 1995年「キルトに綴る愛」      「ホーム・フォー・ザ・ホリデイ」 1996年「ロミオ+ジュリエット」◇ 1997年「レインメーカー」◆「自由な女神たち」◇「Uターン」◆ 1998年「レ・ミゼラブル」◆ 1999年「ブロークダウン・パレス」◇「モッドスクワッド」◇      「PRINCESS MONONOKE」(声) DANNY DeVITO ダニー・デビート 誕生日 1944/11/17 出身 米ニュージャージー州アズバリー・パーク 活躍度 ○→ 演技幅 自在 演技力   ☆☆☆☆☆★ アクション ☆☆☆☆★★ コメディ  ☆☆☆☆★★ 出演作 1969年「くちづけ」 1975年「カッコーの巣の上で」 1976年「カー・ウォッシュ」 1977年「爆笑!世紀のスター誕生」 1978年「ゴーイング・サウス」 1983年「愛と追憶の日々 1984年「ロマンシングストーン 秘宝の谷」       「マシンガン・ジョニー」 1985年「ナイルの宝石」 1986年「マッド・オフィス」「殺したい女」 1987年「鬼ママを殺せ」(V)       「テインメン 事の起こりはキャデラック」 1988年「ツインズ」 1989年「ローズ家の戦争」 1991年「アザー・ピープルズ・マネー」 1992年「バットマン・リターンズ」「ホッファ」 1993年「ラスト・アクション・ヒーロー」       「ジャック・ザ・ベア みんな愛してる」       「ベイピートーク3 ワンダフルファミリー」 1994年「ジュニア」「勇気あるもの」 1995年「ゲット・ショーティ」 1996年「マーズ・アタック!」「マチルダ」       「スペース・ジャム」(声) 1997年「ヘラクレス」(声)「L.A.コンフィデンシャル」       「レインメーカー」 1998年「アウト・オブ・サイト」「THE KISS」 1999年「マン・オン・ザ・ムーン」◆「ヴァージン・スーサイズ」◆ 2000年「60セカンズ」◆「MONA 彼女が殺された理由」 若い2人、マット・デイモンと、クレア・デーンズは 活躍度 ○↑ 。これからの活躍が期待されているようです。 そして、ダニー・デビートの演技力は、☆☆☆☆☆★。 すばらしい評価です。 さて、気になる映画のほうの評価は、 User Rating: 6.8/10 高い水準。よかった、よかった。 観客の評価はどうでしょうか。 User Comments: Fran-8さん Chicago, IL 1998年8月13日 原作の「レインメーカー」は、 おそらくジョン・グリシャムの最善の本のひとつであろう。 同様に、この映画もすばらしい出来である。 原作がただしく映画化されるケースが少ないなかで、 まれなケースではなかろうか。 ルディは、司法試験に合格したばかりのある弁護士。 もちろん、文なしである。 彼の初仕事は、白血病の息子を持っている家族の弁護。 保険会社が支払いを拒否するので、 息子は手術を受けられず、死んでしまう。 私がこの映画に魅了されたのは、ユーモア、悲しみ、サスペンス、 それらのすべてが含まれていたからである。 いくつもの素敵なショットを堪能させてもらった。 ルディ役を演じたマット・デイモンも、 敵方の弁護士を演じたジョン・ボイトもすばらしかった。 クレア・デーンズは、夫に暴力をふるわれた女性を見事に演じた。 私は、正直のところ、彼女は、なよなよした女性かと思っていたが、 最後のシーンで、しっかりとした気力を持っていることを 知って驚かされた。 ダニー・デビートの演技が、これまた、すばらしかった。 彼は、5回も司法試験に落ちた、都会風のそつない弁護士役を、 実にチャーミングに演じていた。 ずるくて、卑劣で、そして完ぺきである。 これは素晴らしい映画であると思う。 特に、ジョン・グリシャムが好きなひとは、 絶対に見る価値があると思う。 オトーサン、 2日前にみた「ペリカン文書」も、 ジョン・グリシャムのものであることを思いだしました。 かれは、元弁護士。 作家に転進し、ベストセラーを連発したひとです。 この映画の最後で、保険会社との訴訟に勝ったルディが、 弁護士をやめるあたりに、 ジョン・グリシャムの鋭い弁護士批判がにじみ出ているようです。 監督は、フランシス・F・コッポラ。 ヴェトナム戦争を鋭く批判した、 あの「地獄の黙示録」で一躍、有名に。 沈滞していたハリウッド映画をよみがえらせた天才です。 映画界でも、スポーツ界でも、どんな世界でもそうですが、 才能豊かなひとが何人か登場しないと面白くならないのです。 それにしても、 政界にひとがいないと思いませんか? 次期首相候補といわれるひとをみても、 魅力的なひとなんかいないのです。 これも、また、亡国の兆しなのでしょうか。 巷では、 石垣島に配転された キムタクを首相に! といううわさもチラホラ出ております。 もうHEROが終わったので 幾分ヒマになったかも...。 これって、案外、面白いのではないでしょうか。 脇役をしっかり固めれば、 このレインメーカーのマット・デイモンのように、 キムタクだってけっこうやれるのではないでしょうか。 いや、 もはや、 キムタクしかいない のではないのでしょうか。 「何をバカな」 そんなこと、いわないでください。 だって、アメリカの好況のきっかけをつくった レーガン大統領も、俳優でしたよ。 最初の頃、彼を散々馬鹿にしたマスコミも世論も、 いまや歴史に残る大統領といっています。 いまの日本には、明るく率直に国民に語りかける 若いリーダーがいるのです。 思い切って若いひとに明日をたくす 必要があるのではないでしょうか。 木村に明日をタクしましょうよ。 キムタクしましょうよ。


プルーフ・オブ・ライフ

オトーサン、 春分の日に川崎チネチッタへ行きました。 長い行列でした。窓口の女性が言います。 「2列目までしか空いていませんが、それでもいいですか?」 「よくはないけど...、まあ、立見でなければいいです」 といって心配しながら入場したら、 若い女性がコートを置いている席がひとつ空いていました。 「いいですか、座って?混んでいるので」 といって、図々しく座ってしまいました。 さて、 このプルーフ・オブ・ライフ、 「生きる証」かと思っていたので、 地味な題だなあと、あまり期待もしないで 見たのですが、これが大違いでした。 出だしから、ヘリコプターが低空飛行して、 間一髪で、人質を救出するなど、 007のようなスリリングなシーンが展開します。 そして...、 舞台は一転、チェチェンから南米エクアドルへ。 のんびりとロバが背に荷を積んで歩く市場の風景へ、 そして、白雪をいただくアンデス山脈の威容! オトーサン、 まだ南米は行ったことがないのですが、 この映画で十分観光気分を味わいました。 何でも、 「愛と青春の旅立ち」1982でブレイクした テイラー・ハックフォード監督は、 この地にほれこんで、 周囲の猛反対を押し切って、 ロケを敢行したそうです。 そのせいか、アンデス山脈の空撮シーンへのこだわりは 並大抵のものではありませんでした。 「どうです、やっぱり、 エクアドルでロケしてよかったでしょう」 と周囲に自慢しているフシがあります。 おかげで、すばらしい観光体験ができました。 原題:Proof of Life (2000) 監督:Taylor Hackford 脚本:Tony Gilroy (I) 記事:William Prochnau ジャンル: Drama / Action / Thriller Rated R for violence, language and some drug material. 上映時間:135分 あらすじ: アリシアは、南米の反政府ゲリラに誘拐された エンジニアの夫を解放するために、プロの交渉人を雇う。 日本の誘拐事件では警察が出てくるので、 この映画に出てくるような交渉人の存在は あまり知られていないようですが、 外国で社長が誘拐されたりするときは、 日本企業もお世話になっているのです。 高額の身代金の要求を交渉で引き下げたり、 人質のプルーフ・オブ・ライフ(生存確認)をしたり、 最後の手段として武力解放をしたり... 元FBIやCIAで活躍していた、 リタイアした”ジェームス・ボンド”が 交渉人になっているようです。 出演者: Meg Ryan .... Alice Bowman Russell Crowe .... Terry Thorne この映画の目玉は、何といっても、 旬の2大俳優が共演していることです。 それに、この二人、この映画の共演がきっかけで、 私生活でも、いい仲になったとか。 道理で、真に迫った演技でした。 経歴をみてみましょう。 まずは、「グラディエーター」で 今年のアカデミー賞にノミネートされたラッセル・クロウ。 RUSSELL CROWE ラッセル・クロウ 誕生日 1964/4/7 出身 ニュージーランド 活躍度 ○↑ 演技幅 自在 演技力   ☆☆☆☆☆★ アクション ☆☆☆☆★★ コメディ  ☆☆★★★★ 出演作 1990年「ザ・クロッシング」(V) 「THE PRISONER OF THE SUN」      「アンポンで何が裁かれたか」 1991年「PROOF」 1992年「ROMPER STOMPER」      「THE EFFICIENCY EXPERT」 1993年「ハーケン・クロイツ/ネオナチの刻印」◇ 1995年「バーチュオシティ」「クイック&デッド」      「NO WAY BACK/逃走遊戯」      「ラフ・マジック」 1997年「ターニング・ラブ」◇「ヘヴンズ・バーニング」◇ 1998年「L.A.コンフィデンシャル」◇ 1999年「インサイダー」◇「ミステリー、アラスカ」◇ 2000年「グラディエーター」◇      「プルーフ・オブ・ライフ」 そして人気女優のメグ・ライアン。 そうでしたね。 「ユー・ガット・メール」や「キャスティング・ディレクター」で おなじみでした。 経歴掲載は2度目。 もう分かっている、というひとは省略してください。 MEG RYAN メグ・ライアン 誕生日 1961/11/19 夫:デニス・クエイド 出身 米コネチカット州フェアフィールド メグ・ライアンは、ジャーナリスト志願で ニューヨーク大学で学んでいたが、 エージェントに見いだされ女優に。 映画デビューは 1981年「ベストフレンズ」でキャンディス・バーゲンの娘役。 1991年にデニス・クエイドと結婚。 「恋人たちの予感」(1988)「めぐり逢えたら」(1993)で ゴールデン・グローブ賞にノミネートされる。 メグ・ライアンはといえば、ラブコメ映画に欠かせない 金髪でショートヘア、クリッとした瞳の女優。 いくつになっても少女のようなかわいらしい笑顔と 若々しい爽やかな演技は、どんな映画でも観客を 自分のペースに取り込んでしまう不思議な魅力を持っている。 もちろん、コメディばかりでなく、 「戦火の勇気」の謎の死を遂げた兵士や 「男が女を愛する時」のアル中の主婦アリス役のような 感情の起伏の激しい役や 「シティ・オブ・エンジェル」の女医役で見せたような 大人の演技でも、十分存在感を見せている。 彼女の明るいイメージからか、 あまり感動大作への出演に恵まれないため、 賞歴はないが、自分の個性を貫ける天性の演技力は、 アカデミー賞女優には決して劣ってはいない。 活躍度 ◎→ 演技幅 自在 演技力   ☆☆☆☆☆★ アクション ☆☆☆☆★★ コメディ  ☆☆☆☆★★ 出演作 1981年「ベストフレンズ」デビュー 1983年「悪魔の棲む家3」 1986年「トップガン」「私立ガードマン/全員無責任」 1987年「インナースペース」◆      「プロミストランド/青春の絆」◆ 1988年「D.O.A.死へのカウントダウン」◇      「プレシディオの男たち」◆ 1989年「恋人たちの予感」◇ 1990年「ジョー、満月の島へ行く」◇ 1991年「ドアーズ」◆ 1992年「キスへのプレリュード」◇ 1993年「フレッシュ・アンド・ボーン/渇いた愛の行方」◇      「めぐり逢えたら」◇ 1994年「男が女を愛する時」◇「星に想いを」 1995年「恋の闇 愛の光」「フレンチ・キス」◇ 1996年「戦火の勇気」◇ 1997年「アナスタシア」(声)◇「恋におぼれて」◇ 1998年「シティ・オブ・エンジェル」◇      「ユー・ガット・メール」◇ 1999年「キャスティング・ディレクター」 2000年「電話で抱きしめて」◇      「プルーフ・オブ・ライフ」 その他の出演者: David Morse .... Peter Bowman 誘拐される夫の役を演じたデイビット・モースも スクリーンでよくみかける顔です。 「どの映画だったっけ?」 ちょっとだけ経歴をのぞきいてみましょう。 DAVID MORSE デイビッド・モース 誕生日 1953/10/11 出身 米マサチューセッツ州ハミルトン 1年からボストン・レバートリー・シアターで 6年間演技を学んだ後、活動の場をニューヨークに。 82年からテレビシリーズ「セルト・エルスウェア」に 6シーズンレギュラー出演。 映画デビューは80年「INSIDE MOVIES」。 活躍度 △→ 演技幅 適応 演技力 ☆☆☆☆★★ アクション ☆☆☆☆★★ コメディ ☆☆☆★★★ 出演作 1980年「サンフランシスコ物語」 1990年「逃亡者」 1991年「インディアン・ランナー」 1993年「危険な遊び」 1994年「ゲッタウェイ」 1995年「12モンキーズ」「クロッシング・ガード」 1996年「ロング・キス・グッドナイト」      「ザ・ロック」「ボディバンク」 1997年「コンタクト」 1998年「交渉人」◆「クレイジー・イン・アラバマ」 1999年「グリーンマイル」◆ 2000年「ダンサー・イン・ザ・ダーク」◆      「プルーフ・オブ・ライフ」 そうでした、そうでした。 「交渉人」、 「グリーンマイル」、 「ダンサー・イン・ザ・ダーク」 と3本も見ていたのです。 その他の出演者: Pamela Reed .... Janis Goodman David Caruso .... Dino Anthony Heald .... Ted Fellner Stanley Anderson .... Jerry Gottfried John .... Kessler Alun Armstrong .... Wyatt Michael Kitchen .... Ian Havery Margo Martindale .... Ivy Mario Ernesto Sanchez .... Fernandez Pietro Sibille .... Juaco Vicky Hernandez (I) .... Maria Norma Martinez .... Norma では、気になる観客の評価は、 User Rating: 6.7/10 かなりの高い得点です。 User Commentsも力が入っていますよ。 tina-80さん Los Angeles 2000年10月12日 Date: 12 October 2000 サスペンスに次ぐサスペンス。 ラッセル・クロウはすばらしい。魅了させる。 メグ・ライアンは、この映画のために生まれたようだ。 雄大な時が流れる叙事詩的な冒険談。 非常にスリル満点の映画であり、 席の肘掛を掴んで離せないような極限までの緊張感! アンデス山脈のすばらしい展望、ラッセル・クロウと メグ・ライアンの間に飛び散る恋の火花。 かれらの演技が脚本を高いレベルに押しあげている。 ラッセル・クロウがまたやった! かれは、すべてをパーフェクトにやってのける。 素晴らしく魅力的で、繊細であるばかりか、 肉体的にもたくましい。 彼は、控えめな映画スターであるが、 スクリーンを支配している。 こんなに存在感あふれるスターは、 ここ何年も見られなかった。 一方、メグ・ライアンは、美しく、感情的で、 劇的な動きで知られてきたが、この役で一段と成長した。 彼女の演技のすべてが、彼女の役と同じく、 大変な緊張を要するものだった。 このふたりの演技は、 スクリーンのうえに魔法がかかったように美しかった。 メグの誘拐された夫を演じたデイビット・モースの演技は 力強く、エキサイティングだった。 この映画には、安直なショットなどなかった。 ラッセル・クロウは、やれることなら 何でもやってのける交渉人だったし、 メグ・ライアンは心乱れる妻であり、 夫のモースは、同情すべき犠牲者だった。 すばらしい映画だ。 ハックフォード監督のテンションとスクリーンの魔術が伝わってくる。 そう、ラッセル・クロウは現存する最高の俳優だし、 メグ・ライアンは、スクリーンを彩る名花である。 すばらしい映画だ。 オトーサン、 こうしたいいファンが世界中にいると思うと うれしくなります。 やはり、映画の水準を決めるのは、いい観客なのです。 わが国では、少数の映画評論家の好き嫌いや 興行収入・入場者数だけで映画の良し悪しを決めていますが、 オトーサンが最近このホームページに掲載しはじめたように、 ザ・インターネット・ムービー・データベースがやっている 大勢の観客の評点が大事なのです。 みんな分かっていると思いますが、 お客様は神様なのです。 世論の支持が大事なのです。 それが民主主義なのです。 支持率1ケタなんて、とんでもないことなのです。


シティ・オブ・エンジェル

オトーサン、 昨日「プルーフ・オブ・ライフ」でみた メグ・ライアンが、異色の演技をすると知って、 TSUTAYAで、このDVDを借りてきました。 あのフランシス・F・コッポラ監督のいとこである 性格俳優、ニコラス・ケイジとの共演というのも、 なんか妙に興味が惹かれるではありませんか。 マイナーな映画かなと思って見たのですが、 どうしてどうして、 なかなか深いメッセージ性のある映画でした。 メグ・ライアンが有能な心臓外科医、 ニコラス・ケイジが”天使”なんて 実に、奇妙な配役、不思議なカップルではありませんか。 しかも、映画の前半部では、ニコラスがストーカーみたいに メグの後を付けまわすのですよー。 気持ち悪い! でも、見られすにはおられない、 そのうちぐんぐん大好きになっていきます。 こんな体験、はじめてといっていいくらいです。 風変わりな映画でした。 しかも舞台は、あのシアトル。 スターバックス・コーヒーの発祥地、 自然に恵まれたいい都市ですから、こたえられません。 原題:City of Angels (1998) 監督:Brad Silberling 脚本:Wim Wenders/Peter Handke ジャンル: Drama / Fantasy / Romance 上映時間:114 Rated PG-13 for sexuality including language, and some nudity. あらすじ: セス(ニコラス・ケイジ)は、 ロサンゼルスを見守っている天使である。 彼は、美しい心臓外科医のマギー(メグ・ライアン)と 恋に落ちたために、任務の遂行が困難になってしまう。 マギーもセスに関心を抱いてくれる。 やがて、天使の不死身であるという恩寵が、 かえって恋の邪魔になってくる。 天上における任務と地上の愛、 そのどちらを選ぶか、かれは決断を迫られる。 出演者: Nicolas Cage .... Seth Meg Ryan .... Maggie Rice 何といっても主演のふたりが活躍しています。 メグは、先回ご紹介したばかりなので、今回は省略します。 ニコラスの経歴をみてみましょう。 NICOLAS CAGE ニコラス・ケイジ 誕生日 1964/1/7 (妻)パトリシア・アークェット 出身 米カリフォルニア州サンフランシスコ・ロングビーチ 活躍度 ◎↑ 演技幅 自在 演技力   ☆☆☆☆☆★ アクション ☆☆☆☆☆★ コメディ  ☆☆☆☆★★ 出演作 1982年「初体験/リッジモント・ハイ」 1983年「ランブルフィッシュ」「アップタウンガール」 1984年「CITY GIRL」?「コットン・クラブ」「バーディ」      「月を追いかけて」 1986年「ボーイ・イン・ブルー」「ペギー・スーの結婚」 1987年「赤ちゃん泥棒」「月の輝く夜に」 1988年「バンパイア・キッス」      「ハートにびんびん火をつけて」 1990年「アパッチ」「ザンダリーという女」      「ワイルド・アット・ハート」 1991年「タイム・トゥ・キル/愛と勇気の戦場」      「ザンダリーという女」 1992年「ハネムーン・イン・ベガス」      「レッドロック/裏切りの銃弾」 1993年「アモス&アンドリュー」「プロフェッショナル」 1994年「あなたに降る夢」「パラダイスの逃亡者」      「不機嫌な赤い薔薇」 1995年「リービング・ラスベガス」◇アカデミー主演男優賞      「死の接吻」◇ 1996年「ザ・ロック」◇ 1997年「コン・エアー」◇「フェイス/オフ」◇ 1998年「シティ・オブ・エンジェル」◇「スネーク・アイズ」◇ 1999年「8mm」◇「救命士」◇ 2000年「60セカンズ」◇ オトーサンのほのぼの批評のなかでは、 「リービング・ラスベガス」「救命士」「60セカンズ」の3本を 取りあげてきました。 いずれも、一風変わった暗い性格の役柄です。 でも,現代を鋭く描こうとすると、かれのような俳優が少ないので、 起用されているようです。 その他の出演者: Colm Feore .... Jordan(医者。メグの恋人) Andre Braugher .... Cassiel Dennis Franz .... Nathaniel Messenger Robin Bartlett .... Anne Joanna Merlin .... Teresa Sarah Dampf .... Susan Rhonda Dotson .... Susan's Mother Nigel Gibbs .... Doctor John Putch .... Man in Car Lauri Johnson .... Woman in Car Christian Aubert .... Foreign Visitor in Car Jay Patterson (I) .... Air Traffic Controller Shishir Kurup .... Anesthesiologist さて、観客の評価はいかに。 User Rating: 6.3/10 案外低くなっています。 どうしてでしょうか? User Comments: kryggeさん Bochum, Germany 1998年8月5日 いたましい映画。 たとえ、好きな映画だとしても...。 私は、数年前に、Wim Wendersによって書かれた オリジナル作品”der Himmel・er Berlin”を見たことがある。 本当にムカツク作品で、実に汚らわしく、 とても我慢ができなかった。 そんな私が、 「シティ・オブ・エンジェル」を見た唯一の理由は、 大好きな女優、メグ・ライアンが出ているからだった。 そして...、私はすっかりこの映画に、ほれこんでしまった。 どのシーンも美しく、天使たちは本物に見えた。 メグ・ライアンとニコラス・ケイジは、素晴らしい仕事をした。 この映画は、長く私の記憶に残ることになるだろう。 多くのことを考えさせる本当に鮮烈な映画である。 ドイツのオリジナル作品よりも ずっと明るく作られているとしても、暗い映画なので、 多くの人々はいい点数をつけないのではなかろうか。 でも、”大好きになってしまう人”もいる、 そんな類いの映画である。 この映画批評、すばらしいですね。 凡百の映画評論家で書けない批評です。 大事なポイントを短い文章で的確に表現しています。 オトーサンは、 この映画批評でいえば、 この映画が”大好きになってしまう人”でした。 だって、天使を廃業したニコラス・ケイジが、 びしょびしょになって血を流してメグの山荘にたどりつくシーン、 メグ・ライアンの髪の匂いをかぎ、腕に触れ、 一緒に食事をするシーン、 メグがさっそうと山道をサイクリングしているシーン、 これらのすべてが、感動的なのです。 生きていてよかった。 人間であることのすばらしさを示す数々のシーンでした。 死に行く存在である人間は、 いろいろな制約にがんじがらめになっているけれども、 それだけに、喜びも深い。 一瞬の幸わせを大事にしょう。 これが、この映画の訴えたいことなのでしょう。 オトーサン、 この深く重たいメッセージを、 メグという稀有な女優、ニコラスという 稀代の演技者の組み合わせで 観客に伝達することに成功した 監督ブラッド・シルバーリングに敬意を払いたいと思います。 それから、音楽がすばらしかったことも、 付け加えたいと思います。


見出された時

オトーサン、 ようやく日比谷シャンテ・シネで、 この映画を見ることができました。 前回は、立ち見といわれて断念したので、 今回は30分前に行きましたが、長ーい行列。 あせりましたが、いい席を確保できました。 でも、長編映画なので、いつの間にかウトウト。 いい映画でしたよ。 隣りの席のおばさんは、 この映画のためにカルチェが 特別に提供した宝石を見にきたそうで、 上流夫人の社交風景、きらびやかな衣装、 食器、インテリア、流れる妙なる音楽の数々、 そして目もくらむ貴金属の洪水にうちのめされていました。 この映画、 マルセル・プルーストの「失われた時を求めて」を 映画化したものですが、 映画をみて、かれが10数年もかけて小説を書いた理由が すこし、わかるような気がしました。 彼は、王族の時代からブルジョワの時代へ、 そして第1次大戦へと、激動の時代を生き延びたのでした。 かれは、19世紀末から20世紀初頭にかけての ひとびとの笑い声、吐息、身振り、歩き方だけでなく、 考えたこと、愛のかたち、そして噂話までも綿密に記録したのです。 ほぼ完全無欠な時代の証言を創造しえたのです。 それが20世紀文学の頂点とまで賞賛される理由です。 おかげで、2時間43分のあいだ観客は時間を遡り、 プルーストととともに、19世紀末を追体験できたのです。 それをやってのけたのが、フランス人ではなく、 フランスに亡命したチリの知識人だというのが すごいではありませんか。 オトーサンも、がんばって わが国の”失われた10年”を記録しなくてはねえ。 原題:Le Temps retrouve (1999) 監督:Raoul Ruiz 原作:Marcel Proust 脚本:Raoul Ruiz ジャンル: Drama 上映時間:169分 あらすじ: この映画に限っては、 あらすじの紹介は、あまり意味がないので、省略します。 出演者: Catherine Deneuve .... Odette de Crecy オトーサン、 学生時代に ルイ・マル監督の「恋人たち」をみて以来、 カトリーヌ・ドヌーブのフアンになりました。 昨年「ダンサー・イン・ザ・ダーク」で 思いもかけず再会しましたが、 さすがに老いていて、 60年代のセクシャルな面影はありませんでした。 ”姥桜”という感じでした。 でも、彼女のしゃべるフランス語の発音の美しいこと、 まるで、音楽のようでした。 あらためて、映画史に残る名女優なんだなあと思いましたよ。 CATHERINE DENEUVE カトリーヌ・ドヌーブ 誕生日 1943/10/22 出身 仏パリ 両親と姉フランソワーズ・ドルレアックも俳優という芸能一家。 10代から映画に出演。 「シェルブールの雨傘」のヒットでスターに。 「終電車」「インドシナ」でセザール賞主演女優賞、 「ヴァンドーム広場」でベネチア国際映画祭主演女優賞受賞。 活躍度 ○→ 演技幅 自在 演技力 ☆☆☆☆☆★ アクション ☆☆☆★★★ コメディ ☆☆☆★★★ 出演作 1956年「LES COLLEGIENNES」 1959年「LES PETITS CHATS」 1960年「LES PORTES CLAQUENT」 1961年「パリジェンヌ」 1963年「悪徳の栄え」 1964年「VACANCES PORTUGAISES」 「シェルブールの雨傘」      「LA CHASSE A L'HOMME」 「世界詐欺物語」「ピストン野郎」 1965年「反撥」「LA CHANT DU MONDE」 1966年「城の生活」「LES CREATURES」 1967年「ロシュホールの恋人たち」「昼顔」 1968年「めざめ」「恋のマノン」「うたかたの恋」「別離」 1969年「幸せはパリで」「暗くなるまでこの恋を」 1970年「哀しみのトリスターナ」 1971年「ロバと王女」「哀しみの終わるとき」 1972年「ひきしお」「リスボン特急」 1973年「モン・パリ」 1974年「TOUCHEZ PAS LA FEMME BLANCHE」      「赤いブーツの女」「哀しみの伯爵夫人」 1975年「L’AGGRESSION」「うず潮」 「恋のモンマルトル」「ハッスル」 1976年「愛よもう一度」 1977年「ANIMA PERSA」「避暑地のラブ・ストーリー」 「MARCH OR DIE」 1978年「銀行」「ECOUTE VOIR…」 1979年「夢追い」「ILS SONT GRAND CES PETITS」 1980年「終電車」「JE VOUS AIME」 1981年「ヘルバスター」「海辺のホテルにて」 1982年「最後の標的」 1983年「L'AFRICAN」「ハンガー」 1984年「LE BON PLAISIR」「フォート・サガン」「残火」 1985年「女たちのテーブル」 1986年「LE LIEU DU CRIME」 1988年「FREQUENCE MEURTRE」「夜のめぐり逢い」 1989年「HELMUT NEWTON:FRAMES FROM THE EDGE」 1991年「恋路」 1992年「インドシナ」 1993年「私の好きな季節」 1995年「メフィストの誘い」 1998年「ヴァンドーム広場」 1999年「ポーラX」「見出された時」 2000年「ダンサー・イン・ザ・ダーク」 その他の出演者: みな一流の俳優さんたちで、まるで美術品みたいでした。 オトーサン、 貧相なわが身と まわりの観客の体型をみて ため息をつきました。 「ほんとに西洋人は、何世紀もかけて サラブレッドみたいな魅力的な生き物をつくるのが得意なんだなあ」 Vincent Perez .... Morel (新聞記者で名ピアニスト、ダンディ) John Malkovich .... Le Baron de Charlus サドを思わせる男爵。 「マルコヴィッチの穴」のマルコヴィッチさんですよ。 Pascal Greggory .... Saint-Loup 軍人で、同性愛者。戦死。 Marcello Mazzarella .... Marcel Proust このひと、新人です。プルーストそっくりの顔というので、 起用されたとか、ただし声は吹きかえだそうです。 Emmanuelle Beart .... Gilberte この映画のヒロイン。匂いたつような美人です。 Marie-France Pisier .... Madame Verdurin サロンの女主人。うわさ好き。アハッと叫ぶ。 Chiara Mastroianni .... Albertine あの伝説のマルチェロ・マストロヤンニ監督と カトリーヌドヌーブの娘ですって!血統書つきの名優。 Arielle Dombasle .... Madame de Farcy Edith Scob .... Oriane de Guermantes このおふたりの髪型や宝石、一度見たら忘れられませんよ。 User Rating: 7.0/10 高い得点です。 オトーサンの評価は、5つ星です。 洋画データベースには、 観たひとのコメントが たくさん載っているのですが、 面倒なので、これまで1人だけ紹介してきましたが、 今回は、特別におふたりのコメントをご紹介しましょう。 User Comments: この映画はフランス映画なので、 フランス人はどう思ったか、早速見てみましょう。 Charlieさん Paris France 1999年5月24日 プルーストを読んでいないが、私はこの映画が好きだ。 この映画は、マルセル・プルーストの最後の長編小説 「失われた時を求めて」に基づいて作られている。 プルーストを読んだ人は、 この小説を映画化するのは不可能であるといい、 みな、この映画はひどいという。 でも、私はこの映画が好きだ。 観ているあいだじゅう、 私は、ちょうどマルセル・プルーストが 「失われた時を求めて」を書いたときと 同じように物語全体を再構成し、彼が思い出したように、 音を思い出し、フィーリングを思い出し、 目撃した出来事を思い出していた。 実際、この映画は大きな精神のゲームである。 あまりに長く、ゆったりしているのは、 ラオール・ルイス監督が、仕掛けたことであって、 私たちに、さまざまな場面と登場人物の関係を想像させ、 再創造させるためなのである。 けれども、プルーストを読んでいたならば、 もはや、そのゲームが不要なとは明らかである。 次に、アメリカ人はどうでしょうか? jwarthen-3さん amherst, mass., usa 2000年2月28日 私は、完全にノックアウトされた。 ルイス監督は、あの伝説的な監督、ヴィスコンティになった。 ロンドンでこの映画を見たが、 実はあまり期待しないで見に行った。 驚くべき映画である。 官能的な衣装、壮観な食物、美しいインテリア、 うわさ話に興じる貴夫人たちが「古典演劇」の様式で現われ、 複雑で、ピリッとした時代の服装劇の世界へと遡っていく...。 押し寄せるように登場してくる人物たちは、 交響曲のような密度を持っている。 最後の夜会では、 「スワンの彼方」を彩るバイオリン・ソナタが鳴り響き、 語り手/カメラは、登場人物に接近して、 観客はひとりひとりの顔に向き合うのである。 最初のほうの美しいシーンを観てみよう。 プルーストの登場人物たちは、湯治場のドライブウェイで 気が狂ったシャリルス男爵(ジョン・マルコビッチ )に出会う。 そのシーンでは、影とライトが交錯しながら、 ずうっとそれらの人物を追っていく。 ルイス監督は、照明困難という危険を冒して、 その追跡ショットを成功させている。 これは、至福の映画である。 最後に、 日本の映画評論家はどういう感想をもったのでしょうか、 「映画瓦版」から引用してみましょう。 K. Hattoriさん 2001/01/10 日本ヘラルド映画試写室 プルーストの「失われた時を求めて」の最終篇を映画化。 映像は格調高いが、話はチンプンカンプン。 --------------------------------------- 20世紀初頭に活躍したフランスの文学者 マルセル・プルーストの大長編小説「失われた時を求めて」の 最終篇「見出された時」を、 フランス・ポルトガル・イタリアの合作で映画化した 2時間43分の大作文芸映画。 監督は、地理出身のラウル・ルイス。 (中略) 原作にほぼ忠実だというが、 かなり理解しにくい映画になっている。 これはテーマが難解なわけでも、 演出手法が難解なわけでもなく、 単に膨大な数の登場人物がどんな人なのか まったく理解できないまま、 物語が先へ先へと進んでしまうからなのだ。 まず登場人物の名前が覚えられない。 貴族社会の中の複雑な相関関係がわかりにくい。 台詞の中だけに登場する人名もある。 回想シーンが多いため、 ひとつの役を複数の役者が演じたり、 同じ役回りを複数の登場人物が務めたりする。 物語は現在と過去を行き来し、 数十年の時間をひとまたぎにする自由奔放さだ。 エピソードは必ずしも時間通りに並んでいない。 原作の読者には それぞれ馴染みの登場人物やエピソードなのでしょうが、 僕にはさっぱりわからなかった。 ストーリーを語る映画なら登場人物をもっと整理するのでしょうが、 この原作の場合そうは行かないのでしょうね。 この映画を面白がれるのは、原作の読者だけだと思う。 (原題:LE TEMPS PETROUVE) オトーサン、 最初に読んだとき、 さすが映画評論家は言うことが違うな、 高級だとおもいましたが、 読み直していくうちに、 次第に失望の念がこみあげてきました。 こういう映画評論家が日本にまかり通っているのを とても残念に思いました。 まず、明らかなミスが2つあります。 1)監督は、地理出身のラウル・ルイス。   地理ではなくチリでしょう。 2)原題:LE TEMPS PETROUVE   RETROUVEの誤りでしょう。 まあ、この2つはケアレス・ミスということで、 よしとしましょう。 でも、決定的にさびしいのは、 プルーストの想像力の世界に遊ぶことができない 心の余裕のなさです。 「この映画を面白がれるのは、原作の読者だけだと思う」 こんないい加減な批評をしたら、 誰も見たくなくなるではありませんか。 自分の理解を超えた映画は、 情け容赦なく切り捨てるのは、いかがかと思います。 日比谷シャンテでは、中年の男女がつめかけていました。 見終わって、銀座通りを散歩すると、 ルイ・ヴィトンやシャネルの旗艦店ができて大賑わいでした。 カルチェも銀座2丁目に旗艦店を準備しているそうです。 そんな平成のブルジョワ趣味の流行の実態は 映写室の暗闇に埋もれていては絶対にわからないのです。 映画評論家になると、何本も見なければならないので、 試写室でパッとみてサッと書きなぐりたくなる 気持ちは分からないでもありませんが、 この映画は、ハリウッド映画の常識を打破しようと チリの監督ルイスが全力投球した映画です。 筋書きがどうのこうのは、まったく問題ではないのです。 現実の歴史がそうであるように、とらえどころのない複雑さ それを表現したのが、この映画なのです。 記憶がそうであるように、断片のディテールこそが命なのです。 長すぎてイライラしては、いけないのです。 もうエコミック・アニマルのせっかちは,廃業しましょうよ。 オトーサンみたいに、半分寝ててもいいから、 批評では、「ヴィスコンティ現わる!」と書くくらいの 教養と余裕をみせてほしいところです。 創造力と想像力はそんなサロンから生まれると プルーストが証言しているではありませんか。 「長い間、私は夜早く床につくのだった」 これは、井上究一郎さんではなく、 鈴木道彦さんの新訳の出だしです。 オトーサン、 今回の批評のおかげで夜ふかししてしまいました。 プルーストさん、ごめんなさい。 明日からは、また早く寝ますから。


アウトブレイク

オトーサン、 たまたまロンドンにいる娘に電話。 「いつ帰ってくるんだい?」と聞いたあと、 「ところで、そちらでは、 狂牛病や口蹄疫が流行しているそうだけど、大丈夫か?」 病気になった豚や羊を焼き殺している風景が 放映されていたので、 聞いてみたのです。 「肉の代わりに何を食べているの?」 ところが、娘の返事は、意外といえば、意外。 当然といえば、当然なものでした。 「お肉、食べなきゃしょうがないだろ。 食べるものなくなっちゃう」 そのあと、たまたまTSUTAYAで借りてきた 映画のテーマが、ウィルス感染でした。 この映画、1995年のものですが、きわめて今日的です。 ウィルスと人類の戦いには、長い歴史があります。 中世の黒死病といわれたコレラは、 西欧文明を危機におとしいれました。 近世のスペイン風邪では、 2800万人ものひとが死にました。 現代では、性の解放から、 エイズが若いひとのあいだで爆発的に流行しています。 人類はウィルスで滅びると予言する学者もいるそうです。 恐ろしいのは、ウィルスへの無知が病気の流行を 加速させてきたという事実です。 こういう映画こそ、リバイバル作品として、 全国各地で上映すべきではないでしょうか。 手遅れにならないうちに。 原題:Outbreak (1995) 監督:Wolfgang Petersen 原作:Laurence Dworet 脚本:Robert Roy Pool ジャンル: Action / Drama / Thriller Rated R for language 上映時間:127分 あらすじ: サム・ダニエルズ大佐(ダスティン・ホフマン) の仕事は、細菌兵器の研究。 将軍の命令で急遽、ザイールに現地調査に飛びます。 サムは、急速にひろがっている病気の すさまじさを目にして 息をのみます。 吐き気がして、 皮膚に発疹が出たかと思うと、 それが全身にひろがり、 内臓がやられ、 24時間で死亡してしまうのです。 これまで見たこともない速度と残忍さです。 かれは、帰国して、その正体をつきとめ、 ワクチンを開発しようとしますが、 将軍は、なぜか、かれを担当からはずしてしまうのです。 実は、軍は、ひそかに細菌兵器として そのウィルスを開発しており、 失敗の事実をかぎつけそうなサムを遠ざけたのです。 一方、いつのまにか その命取りのウイルスは、 密輸されたサルとともに、 ザイールからアメリカ合衆国にやってきました。 猛スピードで人々に感染しはじめたのです。 映画館から、小さい町全体へ。 かれは、上司の制止をふりきって町へ向かいます。 軍は、全米に汚染が拡大しないように すでに町を隔離し、戒厳令をしいていました。 しかも、ホワイトハウスをそそのかして、 町の住民2800人を爆撃しようとしていたのです。 もちろん、軍のなかには異論もあります。 ある将軍は、こう言い放ちます。 「日本に原爆を落としたのと同じだ。 あのおかげで、あれ以上死傷者が出るのを防げた」 別の将軍は、こう反論します。 「でも、あの時は日本人だったけれど、今度は 同国人ですよ」 どちらも同じ穴のムジナ。 大量殺戮を正当化しようとするのです。 軍の過剰反応を食い止めることができるのは、 もはやサムしかいません。 サムは全力をあげます。 出演者: Dustin Hoffman .... Colonel Sam Daniels 何といっても、この映画の主人公は、サム。 そこで早速海外俳優マガジンをみましょう。 DUSTIN HOFEMAN ダスティン・ホフマン 誕生日 1937/8/8 出身 米ロサンゼルス 活躍度 ◎→ 演技幅 自在 演技力   ☆☆☆☆☆☆ アクション ☆☆☆★★★ コメディ  ☆☆☆☆★★ オトーサン、 演技力の6つ星は、はじめてみました。 ダスティン・フォフマンは、 「クレイマー、クレイマー」でアカデミー主演男優賞 「レインマン」で2度目のアカデミー主演男優賞 いかに、すごい役者か分かるでしょう。 出演作 1967年「TIGER MAKES OUT」「100万ドル大捜査」      「卒業」 1969年「真夜中のカーボーイ」「ジョンとメリー」 1970年「小さな巨人」 1971年「ケラーマン」「わらの犬」 1972年「アルフレード・アルフレード 1973年「パピヨン」 1974年「レニー・ブルース」 1976年「大統領の陰謀」「マラソンマン」 1978年「ストレート・タイム」 1979年「アガサ 愛の失踪事件」      「クレイマー、クレイマー」アカデミー主演男優賞 1982年「トッツィー」 1987年「イシュタール」 1988年「レインマン」アカデミー主演男優賞 1989年「ファミリービジネス」 1990年「ディックトレーシー」 1991年「フック」「ビリー・バスゲイト」 1992年「ヒーロー 靴をなくした天使」 1995年「アウトブレイク」 1996年「アメリカン・バッファロー」「スリーパーズ」 1997年「マッド・シティ」「ワグ・ザ・ドッグ 噂の真相」 1998年「スフィア」 1999年「ジャンヌ・ダルク」 その他の出演者: Rene Russo .... Robby Keough(サムの妻) Morgan Freeman ....General Billy Ford(将軍) Donald Sutherland ....General Donald McClintock〔将軍) Dale Dye .... Colonel Briggs(大佐) Kevin Spacey .... Major Casey Schuler(少佐) Cuba Gooding Jr. .... Major Salt(少佐) Zakes Mokae .... Dr. Benjamin Iwabi(医者) Malick Bowens .... Dr. Raswani(医者) Susan Lee Hoffman .... Dr. Lisa Aronson (医者) Benito Martinez .... Dr. Julio Ruiz(医者) Bruce Jarchow .... Dr. Mascelli(医者) Patrick Dempsey .... Jimbo Scott Leland Hayward III .... Henry Seward Daniel Chodos (I) .... Rudy Alvarez さて、気になる評価は、 User Rating: 6.5/10 ダステイン・ホフマンががんばっているわりには、 あまり高い評価ではありません。 オトーサンが思うに、 ウィルス騒動とは別のストーリーラインに出てくる サムの離婚した妻があまり可愛くないのです。 最後に、感染した彼女をサムが見舞って、 仲直りをするのですが、これがどうも不自然です。 では、観客のコメントを聞いてみましょう。 User Comments: Daniel Thunborgさん Linkping, Sweden 1998年9月22日 思ったよりよかった。 この映画の最初のシーンは、 ドンパチではじまり、実にパンチが効いていた。 この映画は、”もしそうなったら”をテーマにしたものである。 しかし、未知の、そして命取りのウイルスを扱っている。 映画は、A点からB点までストレートに進行し、 事件は、実に論理的に発生し、一糸乱れぬ展開だった。 そこには、サスペンス、虚偽、英雄、英雄的な仕事があった。 私はこの映画が好きになった。 その理由は、軍というものが、どのように事態を処理するかを 示しているからである。 ぜひ、お店でビデオを借りなさい。 オトーサンたち、 20世紀に発達した大組織である軍や官僚や大企業が どんなに自己保身の人間を大量に作り出したかを 毎日のように見てきました。 三菱自動車のリコ−ル、雪印の食中毒事件、 薬害エイズ問題、防衛庁の機密漏洩事件、KSDの構造汚職....。 そんななか、 21世紀には、もっと大勢の勇気ある ダスティン・ホフマンの出現が待たれます。 もしかしたら、それは、あなたかもしれません。 いや、きっとあなたなのです。 でも、長い戦いになるのを覚悟してください。


ビジター

オトーサン、 今日は、映画館にいくヒマがないので、 先日、カレー博物館に行ったとき買ったビデオを鑑賞。 ビデオのカバーを読むと、 ごひいきのジャン・レノが主演し、 制作費30億円!とか。 フランス各地で公開されるや、記録破りの大ヒット! 800万人を超える観客動員と書いてありました。 「面白そうだなあ。 でも、宣伝文句はあてにならないからなあ。 まあ、880円だからいいか」 と買ってみたのです。 オトーサン、 見はじめてすぐ、 「何じゃあ、こりゃ?」 とぼやきました。 駄作もいいところ。 「もうひとつのバック・トゥー・ザ・フューチャー」 と宣伝文句にあったので、期待していたのですが、 魔術師の秘薬を飲むだけで、 現代と中世を行ったりきたりできるのです。 この薬を飲むと、おどろおどろしい形になって 人間の形が消えて、別の時代に飛んでいけるのです。 時代がまったく違うので、 てんやわんやの大騒ぎが展開します。 たとえば、現代人が、中世に行って、 タクシー!といったって、来るはずがありません。 犬だとおもうと、オオカミで、追われたりするのです。 反対に、中世のひとが現代に突然放り込まれれば、 クルマなんて荷馬車かと思いますよー。 もちろん、教習所など中世にありませんから 運転法など知りません。 坂道で、サイドブレーキをはずします。 クルマはひとりでに動き出し、 あっという間に、谷底に転落していきます。 どうやら下品なコメディのようです。 最後のほうでは、秘薬の効き目が悪かったらしく、 中世まで戻りきれず、 ルイ16世の末期に戻ってしまうのです。 気がつくと、宮殿の窓の外には、 怒り狂った民衆が押し寄せています。 さすがに豪胆沈着なジャン・レノも、 檻に入れられて、荷馬車で運ばれ、あわやギロチンへ。 どうして、フランス革命の時代に戻るのか、 不自然に思えますが、 フランスの大衆は、こ ういう王侯貴族を殺すドタバタ喜劇が大好きなようです。 フランス革命のDNAが色濃く残っているのでしょうか。 オトーサン、 このシーンをみていて感じました。 「日本の大衆はおとなしいなあ」 リストラがすすみ、3万人も自殺しているのに、 誰も反乱を起こそうとはしません。 この様子では、この先もっと悪くなって、 消費税が20%になっても、反乱を起こしそうもありません。 徳川時代の「百姓は生かさず殺さず」の DNAが残っているのでしょうか。 さて、フランス映画なので、 洋画データベースで探すのに苦労しました。 「ビジター:visitor」では、 データが出てこないのです。 原題:Couloirs du temps: Les visiteurs 2 (1998) 「時の回廊、訪問者2」とでも訳すのでしょうか。 監督:Jean-Marie Poire 脚本:Christian Clavier / Jean-Marie Poire ジャンル: Comedy / SF 上映時間:118分 あらすじ: ビジター2では、また、あの愛らしい暴漢と再会できる。 魔術によって、フランスの中世から現代にあらわれる 彼らは、まったくとんでもない出来事を引き起こすのである。 ゴッドフロア伯爵は、許婚と結婚するために絶対必要な、 先祖代々の宝石と神聖な遺物を取り戻すために、 現代への旅行を決断する。 伯爵の下品な下僕、ジャックと 現在の城のオーナーである子孫との対決が さらに事態を複雑にする。 出演者: Christian Clavier .... Jacquouille(下僕) クリスチャン・クラヴィエ! このひと、はちゃめちゃに下品で元気なひとです。 かつてのビートたけしみたいなもの、 TVを何台ぶっ壊したでしょう。 まったく、何をしでかすか分からないんだから...。 Jean Reno .... Comte Godefroy de Montmirail(伯爵) ご存知、ジャン・レノ。 フランスを代表する国際派スターです。 JEAN RENO ジャン・レノ 誕生日 1948/7/30 出身 モロッコ・カサブランカ 活躍度 ◎↑ 演技幅 個性 演技力 ☆☆☆☆★★ アクション ☆☆☆☆★★ コメディ ☆☆☆☆★★ 出演作 1979年「CLAIR DE FEMME」 1982年「サンスーシの女」 1983年「最後の戦い」 1984年「真夜中のミラージュ」「サブウェイ」 1988年「グラン・ブルー」◇「I LOVE YOU」 1990年「ニキータ」 1992年「パリの大泥棒」◇「オペレーション」 1993年「グランマスクの男」◇「おかしなおかしな訪問者」       「フライト・フロム・ジャスティス」 1994年「レオン」◇ 1995年「愛のめぐりあい」「フレンチ・キス」      「ボクサー/最後の挑戦」◇ 1996年「ジャガー」「ミッション・インポッシブル」◆ 1997年「ロザンナのために」      「奥サマは魔女」◇ 1998年「GOZILLA/ゴジラ」◇      「VISITOR/おかしなおかしな訪問者2」      「RONIN」◇ 2000年「クリムゾン・リバー」◇ オトーサン、このうち、 「グラン・ブルー」、「ニキータ」、「レオン」 「ジャガー」、「ミッション・インポッシブル」 「GOZILLA/ゴジラ」、 「RONIN」「クリムゾン・リバー」を見ています。 この映画のタイトルは、どうも, 「時の回廊、訪問者2」と訳すのではなく、 「VISITOR/おかしなおかしな訪問者2」というようです。 1993年の「おかしなおかしな訪問者」のパート2のようです。 さて、映画の評価はというと、 User Rating: 3.5/10 過去サイテーを記録しました。 観客のコメントをみてみましょう。 User Comments: thegarfさん Orsay, France 1999年1月21日 途方もなく退屈な”時の回廊”。 洗練された自殺法を探しているなら、 この映画を見るといいわ。 銃、ロープ、あるいはガスを使って自殺するのがフツーだけど、 あなたが、知力をダメにしたいなら、もう待つ必要はないわ! この映画を見ればいいいのだから。 クリスチャン・クラビエの オーバーアクションで 楽しめると思ったのが大間違いでした。 この映画は、時間について大きなミスを冒しているから。 こんなに程度が低い映画に45フラン払って、後悔してる? いいえ後悔してないわ。 だって、観客評価でゼロにリセットしたひともいたでしょうから、 そんなひとに比べれば、私はましなほう。 この映画の評価は、10点満点で、2点。 それも、ただ私がジャン・レノが好きだから。 でも、レノもあんまりだわ。 Roninと同じように主役を演じたにしては。 ああ、彼が嫌いになりそう。 念のために、もうひとり観客評価をみてみましょう。 maria_goodenoughさん Sydney, Australia 2000年11月21日 落ち込んでいるときに、いつも、この映画を見るの。 気分転換に最高よ! これって、典型的なフランス・ドタバタ喜劇なの。 世相批判がすきよ。 ほら最近ビル・ゲーツみたいに気取って 地球村で「にわか成金」になっている奴って多いじゃない。 電子おもちゃで遊んるやつ。 あたし、いまオーストラリアに住んでるヨーロッパ人だけど、 ヨーロッパに住んでた頃は、ヨーロッパ中の映画をみて育ったのよ。、 この映画、本当に、うっとりさせるわ。 いい演技ねえ。 (私、とにかくジャン・レノが大好きなの) クリスチャン・クラヴィエ、 3つの異なった役を演じわけるなんて、スゴイ! 生活に疲れたとき、見るとすっきりするの。 とても面白くて、癒してくれるわ。 私の覚えたフランス語をおさらいするのにも役立つのよ。 俗語で mortecuille !なんか、サイコー! オトーサン、 まったく正反対の観客のコメントに出会って 目を白黒していました。 「まったく世の中、いろんなひとがいるもんだ」 ビル・ゲーツみたいな連中が大嫌いなひと, 案外、欧州には、多いのかもしれません。 アメリカ文明が大嫌いで、 ハイテク株が軒並み下がって、 いい気持ち、ザマアミロというひとも多いののでしょう。 日本でも、 「あのとき、株を買わなくてよかった」 というひともいれば、 「ほんとは、おカネ持ってなかったくせに」 と買わないひとをせせら笑うひともいます。 この地球村、 ほんとうに、いろんなひとがいますねえ。 おかげで、 オトーサン いろいろな映画が、 次から次へと出てきて 忙しく愉しませていただいております。 出来の悪い映画も、分からない映画も、評判の悪い映画も、 オトーサンにとっては、みんな我が子のようなもの。 「どこかに取り柄はあるはず」と、 探して見るのも、映画の愉しみかたのひとつ。 ある種の映画評論家のように高いところから 切り捨てることだけは、絶対にしないつもりです。 そうそう、 死に体の森さんだって いいところをみつけなくては。 最後になって、がんばってますね。 アメリカに飛んだと思うと、今度はロシア。 森のおそまつが森の石松みたいになって、 ロシア相手に啖呵を切ってくれるといいのですが...。 「数ある島のよっつやそこら、 すぐに返してくれたって、いいじゃござんせんか」


ザ・セル

オトーサン、 雨の日曜日に、川崎チネチッタへ。 さすがに空いていましたよ。 観客は、若いひとだけ。 「こりゃ、ロクな映画でないかも」 予想に反して、すばらしい映画でした。 シネマ・ルネッサンスといいたいくらい。 「マトリックス」の鮮烈な映像に負けないくらい。 殺人鬼の脳細胞に入りこんで治療する 若き女性心理学者が味わう恐怖の精神世界! 心理学者を演じるジェニファー・ロペスは、 売り出し中のセクシー女優で、 美貌とナイス・バディとしたたかな演技力をあわせ持っています。 監督は、ナイキやアン・クラインのCFで 評判のターセム・シン。 「シックス・センス」のナイト・シャマラン監督と 同様インド人ですから、精神世界の描き方はバツグン。 これが映画初仕事とは、到底、思えません。 小林幸子もビックリの衣装は、日本が誇る石岡瑛子さん。 アカデミー最優秀デザイン賞受賞者です。 オトーサン、 ホラー映画はキライですが、 この映画は、怖いというよりも 壮絶な美しい映像に満ち溢れているので、 ほれぼれしましたよー。 ダリやキリコの絵画や歌舞伎の名場面を見にいったようでした。 映画でなければ表現できない世界を創造しようという 意気込みに感動しました。 もう映画の時代は終わったというひともいますが、 どうして、どうして、 こんな作品にお眼にかかると、 21世紀は、映画にとって最高の時代になりそうと 思ってしまいます。 動画の送信が簡単になるということは、 映画がインターネット経由で革命的に安く見られるようになる 時代がくるということ。 ハードがととのえば、あとはソフトの充実。 つまり、よい映画の需要が増大するというわけです。 すると、よきガイドが必要になる。 そこでオトーサンの出番!がくる。 「???」 こういうのを我伝引水というのです。 原題:Cell, The (2000) 監督:Tarsem Singh 脚本:Mark Protosevich ジャンル: SF / Horror / Thriller Rated R for bizarre violence and sexual images, nudity and language. 上映時間:107分 あらすじ: カテリーヌ・ディーンは、 患者の心に入ることをめざす 最先端の精神療法の女医であるが、 FBIが困りきって治療を依頼してきた 意外な患者に出会う。 FBIは、名高い殺人鬼カール・スターガーを 追いつめたところだった。 かれの手口は、若い女性を誘拐し、 秘密の部屋に40時間監禁し、 ゆっくりと溺死させること。 せっかく逮捕したのに、殺人鬼は、昏睡状態に陥って、 誘拐した女性の居場所を自白することができなくなっていた。 新しい犠牲者は、死んでしまうかもしれない。 ピンチ! 依頼を引き受けさせられた キャサリン・ディーンは、 せまるタイム・リミットと戦いながら、 殺人者から必要なインフォメーションを聞き出すために 彼のねじれた心のなかを探究しようと奮闘する。 しかし、殺人鬼の幼時に傷ついた性格は、 彼女を圧倒し、危険な状態に陥らせようとしていた。 出演者: Jennifer Lopez .... Catherine Deane このひと、 自分の夢は必ず実現させてきた 強い性格のひとのようで、 99年には、CDデビューも果たしました。 "On the 6"は、ファースト・アルバムながらミリオン・セラー! 99年のグラミー賞の授賞式には、おへそまで丸見えの衣装で登場。 マドンナやグィネス・パルトロウもかすんでしまったそうです。 スターになるためには、何でもやったろうというタイプ。 JENNIFER LOPEZ ジェニファー・ロペス 誕生日 1970 出身 米ニューヨーク・ブロンクス 活躍度 ○↑ 演技幅 適応 演技力 ☆☆☆☆★★ アクション ☆☆☆☆★★ コメディ ☆☆★★★★ 出演作 1989年「MY LITTLE GIRL」 1995年「ミ・ファミリア」「マネー・トレイン」 1996年「ジャック」 1997年「ブラッド&ワイン」「アナコンダ」◇「Uターン」◆      「SELENA」◇ 1998年「アウト・オブ・サイト」◇ 2000年「ザ・セル」◇ その他の出演者: Vince Vaughn .... Peter Novak(FBI捜査官) Jake Weber .... Gordon Ramsey (FBI捜査官) Marianne Jean-Baptiste .... Dr. Miriam Kent(博士) Vincent D'Onofrio .... Carl Stargher(殺人鬼) Dylan Baker .... Henry West James Gammon (I) .... Teddy Lee Patrick Bauchau .... Lucien Baines Tara Subkoff .... Julia Hickson Catherine Sutherland (I) .... Anne Marie Vicksey Jake Thomas .... Young Carl Stargher Dean Norris .... Cole Musetta Vander .... Ella Baines Gerry Becker .... Dr. Cooperman Colton James .... Edward Baines さて、映画の評価は、 User Rating: 6.4/10 まあまあです。 では、観客のコメントはどうでしょう。 何でも、この映画、観客の反応がまっ二つに分かれるそうです。 途中で席を立つひとと何遍も見にくるひと。 このかたは、どうも後者のようです。 User Comments: kitsenugariさん Los Angeles, CA 2000年9月11日 「ザ・セル」:ウワッ、ギャーッ、ウワツ。 最近、私は、 あるミュージック・ビデオのディレクターがつくった 映画(`Mystery Men')をみて、腹を立てていたところだった。 しかし、ターセン・シン監督は、ちがった。 いわば、魚眼レンズを貸してくれ、 コマーシャル・フィルムのいやらしさも取り払って、 この「ザ・セル」では、連続殺人犯の心の中に分け入って、 驚くべき視覚と聴覚の旅を提供してくれる。 カール・スタイガー(ヴィンセント・ドノフリオ)は、 ガラスの巨大水槽に誘拐した若い女性たちを溺れさせて、殺す。 しかも、その間中ずっと 彼女たちのもだえ苦しむ様をビデオ・テープに録画する。 その後、彼は人形に似せるために、体の外観をいじってから、 ハイウェーから離れた溝や小川の中に完成した「作品」を放置する。 すてきな奴である。 彼は、また、自分の背中に直接埋めこんだ14のフックを 鎖にひっかけて、宙釣り状態になるのが好きである。 可愛いねえ。 一方、FBIの捜査員、 ピーター・ノバック(ヴィンス・ヴォーン)は 殺人鬼のアジトを発見した。 殺人鬼は、よろよろしているが、 もう1人の若い娘を誘拐し、ちょうどどこかにある 水槽に入れた直後のようである。 残された時間は、あと40時間しかない。 殺人鬼は、やがて逮捕されるが、 精神分裂症の発作が起きて、 台所の床の上で昏睡状態に陥ってしまう。 ほんとうに昏睡しているのか? どうやったら、 犠牲者の居場所を見つけることができるのだろうか? ああ、 殺人鬼の脳のなかを 探ることができたら、いいのになあ。 おお、なんという偶然の一致! キャサリン・ディーン(ジェニファー・ロペス)という 児童心理学者がいたのだ。 彼女なら、実験的なプロジェクトでやっているように、 昏睡している殺人鬼の心のなかを探ることができそうである。 このあと、異様な一連のビジュアルとサウンドが あなたを悩ますシーンが続く。 とても楽しいとはいえない夢の数々を体験させられるのだ。 殺人鬼カールの心は、少しねじれているだけではない。 強暴で、不安になるほど性的で、そして写実的である。 それはあたかも列車事故のようである。 なぜならイヤでも見ざるをえないからである。 シン監督は、 まぶしい色やものものしい画像、 特殊効果で観客に金切り声を出させようとはしなかった。 彼の力からすれば、そんなことは簡単なことだったのに。 代わりに奇妙なことに、 恐怖感をビジュアルのスケールと内容に置き換えて、 単純化したのである。 実は、その例をあげるが難しい。 ただ、私が言えるのは、 この映画がどんな映画なのか他人に伝達できないのは、 ちょうど、自分が見た夢を伝達できないのと まったく同じだということである。 撮影は、きわめて衝撃的である。 それは、事実上、対話を拒否している。 (映画のおよそ半分だけは対話できるが) 恐ろしく気味が悪く、強烈なサウンドトラックと結びついて、 この映画は、独自の世界を作り出しているのである。 私の唯一の不満はといえば、 結局のところ、我々が本当に理解できる登場人物が 連続殺人犯だけであるということである。 他の登場人物には、彩りがあまりされていない。 だから、彼らが、生き生きと活動し、 記憶がテストされ、危険に直面する姿は、 推測するしかないのである。 それに成功すれば、この物語は、 もうワンランク上の心理劇になったかも知れないが、 そんなことまで観客に期待するのは、高望みというものだろう。 こうした欠点があるにもかかわらず、 「ザ・セル」は、観客に無数のイメージを提供してくれる。 おかげで、私は、その晩寝つけず、 キュートな漫画を見て気持ちを落ちつかせた。 まだ、何が私を不安にしたのか、分からない。 映画のせいなのだろうか。あるいは... となりに座っていた親子連れのせいかもしれない。 こんな怖い映画をみせられた子供は将来どうなるのだろう? オトーサン、 見終わって 興奮を冷ますために、 4階から階段をとことこ降りていきました。 行列が伸びていて、若い男女ばかり。 さすがに、子供連れはいないので、安心しましたが、 ひとり気になる男がいました。 毛はぼさぼさ、不健康そうな肌、血走った、澄んだ目。 まさに殺人鬼の風貌でした。 この「ザ・セル」に刺激されて、 そのうち彼が何か事件を起こすのは間違いありません。 「やっぱり、今夜は、眠れそうもないなあ」


フェイス/オフ

オトーサン、 この映画、名前は聞いていましたが、 はじめて見ました。 「こりゃあ、いい映画だわあ」 解説不要です。 ジョン・トラボルタも好演しています。 アカデミー賞が発表されましたが、 その前日、ゴールデン・ラズベリー賞が発表されて、 ジョン・トラボルタは、何と「最悪俳優賞}を受賞したのです。 「ミンツション・トゥ・マーズ」の評判が悪く、 演技の評価も悪かったのです。 最近は、肥りすぎで切れ味がなくなりました。 でも、「フェイス/オフ」の演技なんてすばらしいですよ。 原題:Face/Off (1997) 監督:John Woo 曲本:Mike Werb & Michael Colleary ジャンル: Action / Drama / Thriller Rated R for intense sequences of strong violence, and for strong language. 上映時間:138分 あらすじ: トラボルタは諜報員を演じるが、 死んだと思われたテロリスト(ケージ)とそっくりの格好をする。 一方、テロリストは昏睡していただけで、トラボルタの姿をするのだ。 出演者: John Travolta .... Sean Archer/Castor Troy Nicolas Cage .... Castor Troy/Sean Archer ニコラス・ケイジは、最近ご紹介ずみなので、 今回は、ジョン・トラボルタ。 オトーサンたちの世代は、 1977年「サタデー・ナイト・フィーバー」をみて フィーバーしたのです。 JOHN TRAVOLTA ジョン・トラボルタ 誕生日 1954/2/18  (妻)ケリー・プレストン 出身 米ニュージャージー州イングルウッド 活躍度 ◎↑ 演技幅 個性 演技力   ☆☆☆☆☆★ アクション ☆☆☆☆☆★ コメディ  ☆☆☆☆★★ 出演作 1975年「魔鬼雨」 1976年「キャリー」◆ 1977年「サタデー・ナイト・フィーバー」 1978年「グリース」 1979年「年上の女」 1980年「アーバン・カウボーイ」 1981年「ミッドナイト・クロス」 1983年「ステイン・アライブ」「セカンド・チャンス」 1985年「パーフェクト」 1988年「エキスパーツ」 1989年「ベイピートーク」 1990年「ベイピートーク2/リトル・ダイナマイツ」      「MYベスト・フレンズ」 1991年「過ぎゆく夏」 1993年「ベイピートーク3/ワンダフル・ファミリー」 1994年「パルプ・フィクション」 1995年「ゲット・ショーティ」「ジャンクション」 1996年「マイケル」◇「フェノミナン」◇「ブロークン・アロー」◇ 1997年「フェイス/オフ」◇「シーズ・ソー・ラブリー」      「マッド・シティ」◇ 1998年「パーフェクト・カップル」◇      「シン・レッド・ライン」「シビル・アクション」◇ 1999年「将軍の娘/エリザベス・キャンベル」◇ 2000年「バトルフィールド・アース」◇「ラッキー・ナンバー」◇ その他の出演者: Joan Allen .... Dr. Eve Archer Alessandro Nivola .... Pollux Troy Gina Gershon .... Sasha Hassler Dominique Swain .... Jamie Archer Nick Cassavetes .... Dietrich Hassler Harve Presnell .... Victor Lazarro Colm Feore .... Dr. Malcolm Walsh John Carroll Lynch .... Prison Guard Walton CCH Pounder .... Dr. Holllis Miller Robert Wisdom .... Tito Biondi Margaret Cho .... Wanda Jamie Denton (I) .... Buzz Matt Ross (I) .... Loomis User Rating: 7.2/10 高い! User Comments: Castor-30さん Detroit, Michigan 2000年3月23日 これは私が今までに見た最も良いアクション映画である。 いい映画は少ないが、どんな映画だって、これには追いつけないだろう。 傑作だ。 ジョン・ウー監督は、 みんなが少なくとも1度は見るべき アクション映画をつくりあげた。 アクション映画ファンは、このビデオを所有すべきだ。 アクション・シーンはテンポがよく、白熱している。 脚本もすばらしい。そしてストーリーもかなり良い。 ジョン・トラボルタとニコラス・ケイジはすばらしい演技をしている。 あなたが、もし、この映画のビデオを持っていなかったら、 あるいは、最近まで見ていなかったら、幸いだ。 この映画を早速見るべきだ。絶対、失望しないだろう。 私にいわせれば、この映画、10点満点で10点である。 こんなに手放しでほめまくっているのは、いただけません。 そこで、アマゾンの映画批評から、やや不満なひとをご紹介しましょう。 James Wellsさん Pensacola, Florida USA 2001年2月13日 もっと良くなったはずということで、3つ星。 エムが撮影したショットと特殊効果を超えるような ストーリーがなかったからである。 ニコラス・ケージは、ジョン・トラボルタより、ずっといいアクションをした。 私は何本かの映画を再び見たりするが、この映画はノーだ。 トラボルタは「ブロークン・アロー」のほうが良かったし、 ケージは、何という題の映画か忘れたが、 刑務所と致命的な毒ガス武器の映画のほうがよかった。 ふーん。そんなこと、思い出してはいけないか。 オトーサン、 せっかくアマゾンで探し出し、翻訳もしたのに、 「なーんだ。やっぱり、このひともほめている」 ほんとうに、いい映画です。 文句なしの5つ星です。 ぜひ、一度見てください。


シン・レッド・ライン

オトーサン、 今日もDVDざんまいです。 見残した名画をみようというもの。 この映画、「プライベート・ライアン」とおなじく戦争映画です。 第2次大戦。 銃の乱射に狂った若者も、 詩人の魂をもっている若者も 妻と片時も離れようとしなかった若者も、 みんな死んでいったのです。 南方戦線・ガダルカナル。 日本軍が死守した高地をめぐる戦闘。 歴史に残る戦いのひとつでした。 熱帯雨林の描写も、迫力満点でした。 「おお、神よ、大自然よ、ヒトの愚行を許したまえ」 いま生きていれば、オトーサンの先輩の年齢になる 日本人の若い兵士がどんどん殺されていきます。 もう死にそうな日本人兵士が、捕虜にした米兵にどなります。 「どうせ貴様も死ぬんだ」 記憶の底に長く残る映画でした。 原作:Thin Red Line, The (1998) 監督:Terrence Malick 脚本:Terrence Malick 原作:James Jones (I) Genre: Action / Drama / War Rated R for realistic war violence and language. 上映時間:170分 あらすじ: 第2次世界大戦、ガダルカナルでの戦いを扱った ジェームズ・ジョーンズの自叙伝的小説(1962年)を テレンス・マリック監督が脚色した作品。 このガダルカナルの戦い如何で、日本軍の前進が食いとめられる。 若き軍人グループが、長期戦にうんざりしている海軍部隊に投入される。 領空1000マイルをカバーする飛行場を死守する 日本軍との戦いで、陸軍ライフル銃C部隊の男たちは地獄を見ることになる。 恐ろしい死闘のなかで、彼らは団結する。 友情は、愛情へと変わり、家族のような絆へと発展する。 生存の可能性が狭まるにつれて、 何のために戦っているのか、 そんなことは、もはや、どうでもいいのだ。 自分が生き残り、仲間の命を救うために、戦うのだ。 必死に、ただひたむきに...。 出演者: Kirk Acevedo .... Private Tella Penelope Allen .... Witt's Mother Simon Billig .... Lieutenant Colonel Billig Adrien Brody .... Corporal Fife Norman Patrick Brown .... Private Henry James Caviezel .... Private Witt Ben Chaplin .... Private Jack Bell George Clooney .... Captain Charles Bosche John Cusack .... Captain John Gaff Jarrod Dean .... Corporal Thorne Matt Doran .... Private Coombs Travis Fine .... Private Weld Paul Gleeson (II) .... First Lieutenant George Band Benjamin Green .... Melanesian Villager Woody Harrelson .... Sergeant Keck 有名スターはひとりもいません。 でも、戦争って、そうですよね。 オトーサンの戦争の定義は簡単です。 「無名人と無名人の殺しあい」 有名人は、高見の見物に決まっています。 戦争準備法案をつくるひとも 自分が行くはずがないと思っているのです。 User Rating: 7.2/10 高い点ですが、納得できます。 User Comments: Robert Michael Flookさん Cardiff 2001年2月27日 過去最良の映画。 はじめに、次のことを言っておきたい。 「プライベート・ライアン」が 最近の最も良い戦争映画だと思っているひとたちよ。 1) この映画をもう一度見よ。 2) 誇大宣伝にごまかされるな。 「プライベート・ライアン」が、 この映画より高得点なのは、単に前にリリースされただけのこと。 この映画が心の琴線に触れるひとは、純粋な素晴らしい才能を もっているひとだけだろう。 撮影は最高水準、筋書きも完ぺきである。 小隊の数人の苦難を見よ、 戦争の恐ろしさを克服す方法を見よ、 まさに、この映画の宣伝文句のとおりではないか。 「すべての男が自分の戦争をする」 「プライベート・ライアン」と異なって、 この映画は、ショック要素に頼る必要がないのである。 (例えば、頭から弾丸を抜き取るなどの血まみれのディテール) but it goes a little over the top at some stages. 私は「プライベート・ライアン」が 「戦争は娯楽なんかじゃない」というモラル に反しているというのはないが、ちょっとやりすぎである。 この映画で血の塊を見せるのは、 最大の効果をあげるときと、必要不可欠なときだけである。 最後に、指摘しておきたいのは、俳優の起用法である。 この映画では、主役にまったく有名スターを起用していないが、 それがまた、この映画の成功に寄与していると思う。 名画というのは、 がなりたてないのですね。 悲しみがあまりに深いと叫べないように。 「戦争を知らない子供たち」の子供たちの時代になりつつあります。 Rated R for realistic war violence and language. (暴力と汚い言葉遣いのため、R指定) となっていますが、ぜひ、いちど子供たちと一緒にみてください。 「子供たちに見せろ、そんな無責任な」 「だって、ゲームは自由にやらせてるでしょ?」 戦争の悲惨さを早めにきちんと教えるには、 この映画のほうが、戦争ゲームよりずっといいのです。


グラン・ブルー

オトーサン、 今日のDVDは、 フランス映画の傑作「グラン・ブルー」。 英語だと「ビッグ・ブルー」。 みなさん、ジャック・マイヨールを知っていますか?  素もぐりで108メートルの世界新記録を樹立したひとです。 「ヒトかイルカか?」といわれたほどのひと。 これは、かれが主人公の映画なのです。 そしてフランスを代表する名優ジャン・レノが そのライバルとして出演している豪華版です。 あのリュック・ベッソン監督の作品でもあります。 オトーサン、 青い海を堪能しただけでなく、 ギリシャ、シチリア、リビエラ、NYなど 世界の名だたる観光地も見学できて、大満足でした。 原題:Grand bleu, Le (1988) 監督:Luc Besson 脚本:Luc Besson / Robert Garland ジャンル: Drama / Romance 上映時間:119分 あらすじ: エンゾとジャックはずっと以前から顔見知りだった。 彼らの友情は地中海での幼年時代に始まった。 当時は親友ではなかったが、 ふたりともダイビングが大好きで、1日中潜ってばかりいた。 ある日、ダイバーだったジャックの父親が地中海で死んだ。 事件の後、ふたりは離れ離れになった。 数年後、 エンゾもジャックも、大人になっていた。 保険会社の若い事務員ジョアンナは、 仕事で、ペルーに行った。 そこで、彼女は科学者グループのために働くジャックに会う。 彼は、氷のように冷たい水の中に数分間も潜っていた。 その間、科学者は、ヒトというよりもイルカのような ジャックの脈拍や鼓動の数値をモニターしていたのである。 ジョアンナは、自分が眼にした光景が信じられなかった。 そんなに長い間、平然と潜っておられるなんて。 彼女は、ジャックに一目惚れするが、 残念ながら、短い滞在だったので、 彼と知りあいになることはできなかった。 数週間後、 彼女はオフィスで、 シチリアのタオーミナで ダイバー選手権が行われることを知る。 ジャックに再会したくて、 彼女はうまい口実をでっちあげて、 ビジネスでイタリアに飛ぶ。 タオーミナには、 ダイビング世界チャンピオンのエンゾもいた。 彼は、自分に挑戦して勝てるのは、 ジャックだけだと思っていた。 ジョアンナは、 今度こそジャックと親しくなれると期待したが、 ジャックは、イルカに夢中で、女性には無縁の男だった。 ジャックとエンゾのライバル意識は、 ふたりを危険なゾーンへと押しやるのだった。 出演者: Jean-Marc Barr .... Jacques Mayol(世界一のダイバー) Bruce Guerre-Berthelot .... Young Jacques(若い頃) Rosanna Arquette ....Johanna(ジャックの恋人) Jean Reno .... Enzo Molinari(好敵手) Marc Duret .... Roberto(エンゾの弟) Alessandra Vazzoler .... La Mamma (エンゾの母親) その他の出演者: Paul Shenar .... Dr. Laurence Sergio Castellitto .... Novelli Jean Bouise .... Uncle Louis Griffin Dunne .... Duffy Andreas Voutsinas .... Priest Valentina Vargas .... Bonita Kimberly Beck .... Sally Patrick Fontana .... Alfredo Geoffrey Carey .... Supervisor User Rating: 7.2/10 10点満点で7.2点。 この映画、ハイ・スコアです。 User Comments: Luis Filipe dos Reis Peresさん Portimus, Portugal 1999年5月6日 この「ビッグ・ブルー」のすばらしさは、 何といっても、その自由さにある。 これこそ私の人生そのものを描いた映画である! これまで一度も、自分自身を見出すような映画に 出会えなかったが、ついに...。 私は、幸い、映画同様に美しい海のそばに住んでいるが、 冒頭シーンは、ティーン・エージャーの頃を思い出させてくれる。 私も、若きジャック・マイヨールのように海中を探検したのだった。 そしていまでも、私はダイビングをやっている。 そんなこともあって、私はすぐに登場人物を理解し、 その海への愛に共感できたのである。 なんという美しい映画なのだろう。 あまりにも自然に描かれているので、 誰もが、たちまち、この映画の登場人物になってしまう。 われわれは、彼らが実在の人物とはとても信じられない。 これは驚くべき映画である。 美しく、上手に書かれ、演じられ、いい写真がいっぱいの 一流の監督の手になる映画である! この映画は、われわれを一見特別な世界の中に運んでくれるが、 実は、それは、われわれの世界なのだ! ハリウッド調でないことは確かだ。 では、それは何なのだ? この映画について、そんなことを問うなんて最悪である。 アメリカのサイトで、こんなことを言うのも何だが、 なぜハリウッド映画が失敗つづきなのか、 原因は、はっきりしている。 私は、何をいおうとしているのだろうか? これは、どちらが強いかを決めるために競争する 2人の友人の映画物語なのだろうか? いや、それ以上の映画である! ラブ・ストーリーなのだろうか? いや、ラブ・ストーリー以上である。 冒険物か? あなたは、それに賭けるかも。 しかし、この映画には、 アクションも、追跡劇も、 危険なクリフハンガーも、銃も、爆発もない。 悪役もいない! ほんとうの善人しかいない。 旅行物あるいは放浪物か? 恐らく。 この映画は、ジェームス・ボンドの映画よりも すばらしい場所でロケをしている。 けれども、すてきな場所さえも、 登場人物のすばらしさには勝てない。 そして、登場人物について。 彼らは、ほんとうに英雄だろうか? たしかに、2人の男がいる。 2人の男たち。 けれども、彼らは英雄ではない。 恐らく、英雄は、愛のために自分の幸福を犠牲にする女である。 そうだ、1人の女性と2人の男たちがいる。 平凡なラブ・ストーリーのように、 三角関係を仕立てることもできたはずだ、 そうだろう? 三角関係はある。 しかし、それで別の物語が展開するわけでもない。 3人以上がもつれあっている。 すべての登場人物は 現実の存在である。 イルカも! 海も含めて、かれらは三角関係なのだ。 アハハ! では、この映画は、 エロチックでエキゾチックな映画なのだろうか? ちがう! セックスがないわけではないという程度なのだ。 では、喜劇なのか? あなたは笑う。でも、あなたは泣く。 これは、ドラマなのだ。 では、ありきたりでないドラマなのか? そのとおり。 劇的な喜劇か? いや! では、SF映画か? たしかに、科学者もいて、 深海で、あるいは氷の海のなかでダイビングもするが、 SF映画ではない。 アメリカ版の紹介文では、 いかにも水中でのエクゾティックな冒険があり、 SFホラー映画のように書いているが、それはちがう。 では、この映画は、何なのか? それは、あなたが何を望むかによって決まるのだ。 何に、あなたは心を動かされるのか? まったく、あなた次第なのだ。 あなたは、全身で感じとらなければならない。 リュク・ベッソン監督が、 インタビューでのべていたが、 ある時、彼は戸惑ったそうである。 どうやって映画の内部に聴衆を導くか、 分からなくなったと。 そこで、 この映画にダイビングとコンサルタントの両面で 関わることになったジャック・マイヨールに相談したそうである。 ジャックは、ベッソンをダイビングに誘って、 ある日、海を体験させた。 ベッソンは、やっと聴衆に何も説明する必要がないことを理解した。 人々に自分が体験したものを感じさればいいのだ! やれやれ、彼はやっと分かったのだ! この映画のもつ雰囲気は、言葉を超えている。 感じること...、それがすべてである。 サウンド・トラックも、天国のようで、まさに神秘的である。 この映画は、私にとって愛そのものである。 普通よりも、ずっと深い意味で...。 人種を越えて、性を越えて、セックスを越えて、国籍を越えて。 心から愛しなさい。 そして何物にもとらわれない”自由”を愛しなさい! フル・ブラスト音響つきの大画面TVを買おう。 この映画を見るためというのが、立派な購買理由になる! 私を信じなさい! 暗闇のなかで見よう。 できれば、欧州版を見よう。 アメリカ版は、それほどひどくはないが、 オリジナル版とは別物である。 とはいえ、どんな版でも、この映画は傑作である! このユーザー・コメントの長さは ギネス・ブックものでした。 いくら翻訳ソフトの力を借りても、 これだけ長文を翻訳すると、さすがに疲れます。 オトーサン、 まるで、ジャック・マイヨールの素もぐりの記録を 息をつめて注視している観客になったような気がしましたよー。 でも、観客が感動して長い賛辞を書くなんて、 いい映画だということの何よりの証左なのです。


あの頃ペニー・レインと

オトーサン、 今日は、久しぶりに日比谷のスカラ座へ。 この映画、アカデミー賞の脚本賞をとったし、 洋画データベースでみると、8.5という高得点です。 こりゃあ、”almost famous”をめざす 自称映画評論家としては、見ないわけには行きません。 雨のなか、この地味な映画をみにきたひとは少数でした。 年齢に関係なく音楽好きのひとばかりとお見受けしましたよー。 むかし、ロックが流行しはじめたころ オトーサンはこう思っていました。 「こりゃあ、狂気の沙汰か」 ステージが盛り上がると、裸になってタコ踊り。 「いい加減にせんかい」 それでも、あまりに盛り上がってきたので、 当時30代だったオトーサンも、 人並みにビートルズ、サイモンとガーファンクル、 レッド・ツェッペリン、ローリング・ストーン、 エルトン・ジョン、ボブ・ディランのレコードを買ったものです。 でも、正直に白状すると、 島倉千代子の歌を聞くほうが落ち着くので、 ロックを聞いたあと、 口直しに「からたち日記」を口ずさんだものです。 からたち、からたち、からたちの花よ。 原題:Almost Famous (2000) 監督:Cameron Crowe 脚本:Cameron Crowe ジャンル: Romance / Drama / Comedy Rated R for language, drug content and brief nudity. 上映時間:123分 あらすじ: 15歳の少年(パトリック・フュジット)は 1973年ツアー中のロックバンドと 一緒に旅行するチャンスに恵まれた。 バンドの名は、スティルウォーターだった。 (Stillwatarは、実在したバンドではなく、 あくまでも架空のバンド) 少年と彼の姉(ズーイー・デシャネル)は、 未亡人である大学教授の母親(フランシス・マクドーマンド) に反抗していた。 母親は厳格だった。 ロックなんて、セックスとマリファナがつきもの と固く信じていた。 姉は家出し、少年にアルバムのコレクションを残していった。 それを聞いて、少年はすぐにロック音楽に夢中になった。 少年は、アングラ新聞に音楽批評を書きはじめたが、 この文章が「クリーム・マガジン誌」を創刊した伝説的なライター、 レスター・バングス(フィリップ・セイモア・ホフマン) の目にとまり、ふたりはすぐに仲良くなって、 権威ある「ローリング・ストーンズ」誌から 少年に電話がかかってきたときには、 きまって的確な助言してくれるのだった。 ひょんなことで、 スティルウォーターとコネができたおかげで、 「ローリング・ストーンズ」誌は、 少年にバンドの同行取材を依頼してきた。 少年は、そこでグルーピー(追っかけ)ではあるが、 「バンド支援隊」と名乗る少女たちのグループに出会った。 そのリーダーであるペニー・レイン(ケイト・ハドソン)は スティルウォーターのグループ・リーダー、 ギタリストのビリー・クラダップに夢中になっていた。 かれを大スターにしようとバックアップしていたのである。 彼女は、また、少年の味方にもなってくれた。 少年は、彼女に恋し、 カリスマ的なギタリストのビリーにも心酔する。 こうして少年は、バンドに受け入れられるようになる。 もっとも、メンバーのなかには、 音楽ライターには、何を書かれるかわからないので、 少年を「天敵」と警戒する者も多かった。 この映画は、音楽ジャーナリズムの神童といわれた キャメロン・クロウ監督の自叙伝に基づいてつくられている。 なお、伝説的ロック・ミュージシャンの ピーター・フランプトンが 映画のコンサルタントを 引き受けている。 出演者: Patrick Fugit .... William Miller(音楽ライターの少年) Kate Hudson .... Penny Lane(バンド支援隊のリーダー) Billy Crudup .... Russell Hammond(ギタリスト、ペニーの恋人) Frances McDormand .... Elaine Miller(少年の母親) Philip Seymour Hoffman .... Lester Bangs(音楽ライター) Jason Lee (I) .... Jeff Bebe(シンガー) Zooey Deschanel .... Anita Miller(少年の姉) 主人公で、キャメロン・クロウ監督の10代を演じる パトリック・フュジットは、映画初出演ですがなかなかのものでした。 掘り出し物は、ケイト・ハドソン。 華がある若い女優さんです。 この作品でブレークして、ゴールデン・グローブ賞を受賞し、 アカデミー助演女優賞にノミネートされました。 経歴をみると、まだまだ駆け出しと思われていて ☆の数の少ないこと。 たった2つ。 でも、 オトーサン、 断言しておきますが、 まちがいなく、これから伸びる女優さんです。 KATE HUDSON ケイト・ハドスン 誕生日・性別 1979/4/19 WOMAN 出身 −− 母はゴールディ・ホーン。 活躍度 ▲→ 演技幅 適応 演技力 ☆☆★★★★ アクション ☆★★★★★ コメディ ☆☆★★★★ 出演作 1998年「RICOCHET RIDER」「DESERT BLUE」      「200本のたばこ」 2000年「あの頃ペニー・レインと」 その他の出演者: Michael Angarano .... Young William Noah Taylor .... Dick Roswell John Fedevich .... Ed Vallencourt Mark Kozelek .... Larry Fellows Fairuza Balk .... Sapphire Anna Paquin .... Polexia Aphrodesia Olivia Rosewood .... Beth from Denver Jimmy Fallon .... Dennis Hope User Rating: 8.5/10 top 250: #53 すごいじゃないですか。 8.5点で、映画史上53位とは。 そうなると、 User Commentsが楽しみです。 ween-3さん 2001年3月14日 キャメロン・クロウ監督は、 ぎりぎりの線で勝負して、見事に成功した。 「Spinal Taps」の2番煎じで終わったかもしれないのに、 われらの勇敢な監督は、きれいなオリジナルの喜劇を見せてくれた。 70年代の黄金時代のロック・ミュージックの色艶とともに。 出演者もまったく素晴らしい。 特筆すべきは、ケイト・ハドソン。 彼女は、この演技でゴールデン・グローブ賞の栄誉に輝いた。 音楽も見栄えも、どこかで見たような気がしないか? Goldie Hawn と似ている。(「サボテンの花」を見よ) 同じ時間を味わう。 それがいい方法だといいたい、 サウンド・トラックは、気体である。 「流れを感じる」? 新しい若い聴衆に、 ビーチ・ボーイズを推奨するひとたちには感謝したい。 70年代のショーを明らかに真似したセットも、 大当たりである。 キャメロン・クロウ監督は、たいしたものである。 「Taps」から、細大もらさずジョークを拾ってきても よかったのに、そんなイージーなやりかたをせずに、 素晴らしいオリジナリティを生み出したのだから。 飛行機事故のシーンだけは、立ち入り禁止と願いたいが、 ラブ・ストーリーも、手抜きではない。 バンド支援隊のペニー・レインは、 セックス・フレンドになりたがる「追っかけ」ではなく、 ツアーの道中、ずうっと少年の代理母の役を果たしてくれる。 かれらは、いつも笑いを絶やさない。 現実逃避だったことは確かである。 でも、それは映画の流れのなかで効果的に使われている。 キャメロン・クロウ監督は、すごい。 ロック・フアンなら、 この映画と「Taps」と「エディーとクルーザー」 を棚に並べておくべきである。 オトーサン、 この映画をみて、 つくづく 「おれは古いタイプの人間なんだな」 と思いました。 だって、ロック・コンサートに行ったこともないし、 満員の聴衆のなかで「ウォーツ」なんて 声を限りに叫んだことなんかないもの。 アルコールやドラッグに浸ったり、 セックスしまくったり、 ハチャメチャなことをやったこともないもの。 優等生の人生。 でも、こんな人生やってては、 アーチストには金輪際なれないのではないでしょうか。 せいぜいが、三流の映画評論家。 あたりまえの人間からは、 あたりまえのことしか生まれない。 芸術の炎は、絶望と混乱のなかにあって むちゃくちゃな野望をもった若者の心のなかでしか 燃え上がれないというのは、やはり真理なのでしょうか。 アーチストには、 だから介添人が必要なのです。 そばにいて地上に引き戻す役のひとがいないと、 かれは自滅しかねないのです。 ペニー・レインのすごいところは、 そう自分で自覚しているかどうかはともかく、 単なる追っかけでも、取り巻きでもなかったことです。 彼女は、アーチストにイマジネーションの翼を与える ミューズ(女神)たらんとしたのです。 そして、 彼女がいると地上は生きるに価いする特別な場所になりました。 でも、アーチストがもはや彼女を必要としなくなったら、 彼女は消えていくしかないのです。 睡眠薬を大量に飲んで死ぬか、モロッコへ消えるか。 この映画の最大の功績は、 そんなはかなさと輝きをもった女優を キャメロン・クロウ監督が起用したことにあります。 10代で自分を神童にしてくれた すべてのひとたちへの感謝をこめて、 さらには、この地上世界への恩返しとして、 ひとりの若い女性に機会を与えたことにあります。 ケイト・ハドソン、新しいミューズの誕生です。 オトーサン、 つぶやきます。 「それにしても、 昔、デビューした頃のお千代さんは可愛かったなあ」 からたち、からたち、からたちの花よ。 あの頃、島倉千代子と...。 もしかして。


アカデミー賞の結果

オトーサン、 アカデミー賞の全貌をいちはやくキャッチしました。 現地で25日発表の直後に情報入手。 早けりゃいいってぇもんでもあーりませんが.... でも、やっぱ、早く知りたいよねえ。 ごひいきのジュリア・ロバーツが、悲願の アカデミー主演賞女優賞をとったぁ! 「わーい、わーい」と大満足。 ほかの賞はどうでもいいような気もしないではありませんが、 みんな、がんばったんだから、受賞を祝ってあげましょうよ。 さぞかし関係者も、家族も、友人も、うれしいことでしょう。 ごほうびに見にいってあげなければ...。

作品賞:「グラディエーター」 監督賞:スティーブン・ソダーバーグ(「トラフィック」) 主演男優賞:ラッセル・クロウ(「グラディエーター」) 主演女優賞:ジュリア・ロバーツ(「エリン・ブロコビッチ」) 助演男優賞:ベニチオ・デル・トロ(「トラフィック」) 助演女優賞:マルシア・ゲイ・ハーデン(「ポロック」

脚本賞:キャメロン・クロウ(「あの頃ペニー・レインと」) 脚色賞:「トラフィック」 撮影賞:ピーター・パオ(「グリーン・デスティニー」) 編集賞:スティーブン・ミリオン(「トラフィック」)

美術賞:ティン・イップ(「グリーン・デスティニー」) 衣装賞:ジャンティ・イェーツ(「グラディエーター」) 作曲賞:タン・ドゥン(「グリーン・デスティニー」) 音響賞:「グラディエーター」 音響編集賞:「U-571」 主題歌賞:ボブ・ディラン「Things Have Changed」(「ワンダーボーイズ」) 視覚効果賞:「グラディエーター」 メイクアップ賞:「グリンチ」

ドキュメンタリー短編賞:「Big Mama」 ドキュメンタリー長編賞: 「Into the Arms of Strangers: Stories of the Kindertransport」 短編賞(実写):「Quiero Ser (I want to be)」 短編賞(アニメーション):「Father and Daughter」 外国語映画賞:「グリーン・デスティニー」

おめでとうございます。ほんとによかったね。


メリーに首ったけ

オトーサン、 今日は、ベン・スティラーの お勉強をすることにしました。 「ミート・ザ・ペアレンツ」観覧に先立って、 彼の出演作を何本か見ておこうと思ったのです。 映画評論家のオトーサン、 さすがに研究を怠りません。 ベンにあやかって、今日はお勉強。 おベン今日。 「ちょっとぉ、もしかして、それダジャレ?」 「はい、そう(敗走)です」 でも、この「メリーに首ったけ」, 見事なラブ・コメディで、もう古典といっていいでしょう。 ベンとキャメロン・ディアスの息がぴったり合って、 楽しい時間が過ごせました。 コメディって、 日米の生活習慣や文化のちがいがあって、 笑えない場合が多いのですが、 この映画は、別でした。 シモネタを上品に処理するあたりに、 監督や脚本家の腕の冴えを感じました。 原題:There's Something About Mary (1998) 翻訳すると、 「メアリーには、何かがある」 せいぜい「メアリーにはオーラがある」でしょうか。 それを「メリーに首ったけ」と訳したのは、お見事。 オトーサンのダジャレなんか、とても敵いませんね。 監督;Bobby Farrelly / Peter Farrelly ボビーとピーターは、兄弟だそうです。 脚本:John J. Strauss 原作:Ed Decter ジャンル: Comedy / Romance Rated R for strong comic sexual content and language. 上映時間:119分 あらすじ; テッドは、ガリ勉強の高校生。 反っ歯が魅力といえばいえるフツーの子。 たまたまメリーの知恵遅れの弟を助けたことで、 高校で最も人気がある少女と気があって、 一緒に卒業パーティに行こうと誘われる。 楽しみにしていたそのデートは、 テッドが何とも奇妙な怪我をして、パー。 13年の歳月が流れて....。 彼は、まだメリーに恋していることに気づく。 彼は、メリーのゆくえを探すために、 友人の助言である探偵を雇う。 ところが、この探偵、メリーに恋してしまって、 依頼人のテッドが彼女に近づかないように、 偽情報を流す始末。 「あの女は体重120キロ、4人の子持ちで、 クルマ椅子の生活だ。会わないほうがいいよ」 しかし、ひょんなことで、ウソがバレて...。 何と、メリーは裕福な独身の女医さんだった。 まもなくテッドは、メリーと仲直りすることになるが、 観客は、いくつもの愉快なシーンに立ち会うことになる。 出演者: Ben Stiller .... Ted Stroehmann Cameron Diaz .... Mary Jensen Matthews 何といっても、この二人が主役です。 早速、経歴を調べてみましょう。 BEN STILLER ベン・スティラー 誕生日 1965/11/30 出身 米ニューヨーク コメディ俳優である両親の影響でショー・ビジネスの道を志す。 UCLAで舞台芸術を学んだ後、85年「HOUSE OF BLUE LEAVES」で ブロードウェイ・デビュー。 「ハスラー2」のパロディ「THE HUSTLER OF MONEY」を監督し、 それが「サタデー・ナイト・ライブ」に放映されたのがきっかけで 番組の出演者兼アシスタント・ライターとなる。 また、スティラーは自身の映画製作会社レッド・アワー・フィルムズで 「サバー・バンズ」を監督し、長編映画監督デビューとなった。 活躍度 △↑ 演技幅 個性 演技力 ☆☆☆★★★ アクション ☆☆☆★★★ コメディ ☆☆☆☆☆★ 出演作 1987年「太陽の帝国」 1989年「思い出のジュエル」 1990年「ステラ」 1994年「リアリティバイツ」 1996年「アメリカの災難」「ケーブルガイ」◇ 1998年「メリーに首ったけ」◇「ゼロ・エフェクト」◇ 1999年「ミステリー・メン」◆ 2000年「僕たちのアナ・バナナ」◇「ミート・ザ・ペアレンツ」 オトーサン、 「僕たちのアナ・バナナ」での好演が印象に残っていました。 演技力のコメディ ☆☆☆☆☆★ はスゴイでしょ。 映画評論家のおすぎさんは、週刊文春の映画批評で、 今度の「ミート・ザ・ペアレンツ」の演技をあまり買っていないようなので、 とても心配になりました。 Cameron Diaz キャメロン・ディアス 誕生日:1972/8/30 出身 米カリフォルニア州サンディエゴ キャメロン・ディアスは、6才からモデルとして世界中で活躍。 89年には日本でもファッション・カタログやCMに出演していた。 21才の時、オーディションを受け、ジム・キャリー主演 「マスク」(1994)でクラブ歌集ティナ役を得て映画デビュー。 「マスク」の映画ヒット共にディアスの人気も上昇。 翌年、「最後の晩餐/平和主義者の連続殺人」で初主演。 その後も「フィーリング・ミネソタ」、「ベスト・フレンズ・ウェディング」、 「メリーに首ったけ」と出演。 プライベートでも恋愛の話題が尽きない。 キャメロン・ディアスは色気のある演技から清純な演技まで 自在にこなせ、明るい役も暗い役も難なくこなすオールラウンド俳優。 出る映画、出る映画で印象が違い、自分のイメージよりも役柄の中で 自分の良さを引き出そうとするモデル上がりの俳優とは思えない プロ根性が見られる。 ただ、「マスク」(1994)から「ブラック・メール」までは 「マスク」のイメージを引きついでか、 危険な香りのする魅惑の女性という感じの役柄が多かったが、 「ベスト・フレンズ・ウェディング」(1997)をきっかけに 清純派に転身。コメディに目覚めたのか、 「普通じゃない」(1997)、「メリーに首ったけ」(1998) と明るい作品に出演。芸域をどんどん広げている。 活躍度 ○↑ 演技幅 適応 演技力   ☆☆☆☆★★ アクション ☆☆☆☆★★ コメディ  ☆☆☆☆★★ 出演作 1994年「マスク」◇ 1995年「最後の晩餐/平和主義者の連続殺人」◇ 1996年「彼女は最高」◆「フィーリング・ミネソタ」◇      「ブラック・メール/脅迫」◇ 1997年「ベスト・フレンズ・ウエディング」◇      「普通じゃない」◇「真夏の出来事」◇ 1998年「メリーに首ったけ」◇「ラスベガスをやっつけろ」◆      「ベリー・バッド・ウェディング」◇ 1999年「マルコヴィッチの穴」◆「エニイ・ギブン・サンデー」◇      「彼女を見ればわかること」 2000年「チャーリーズ・エンジェル」◇ オトーサン、 「メリーに首ったけ」 「ラスベガスをやっつけろ」 「マルコヴィッチの穴」 「エニイ・ギブン・サンデー」 「チャーリーズ・エンジェル」 の5本も彼女にお目にかかっています。 「そんなに何度も出会っていたっけ?」 出る作品によって大きくイメージを変えるので、 別人かと思っていたようです。 その他の出演者: W. Earl Brown .... Warren Jensen(メリーの知恵遅れの弟) Markie Post .... Sheila Jensen (メリーの母) Keith David (I) .... Charlie Jensen (メリーの父) Matt Dillon .... Pat Healy(探偵) Chris Elliott (I) .... Dom Woganowski ( テッドの友人、実はWoogieという名のストーカー) Lee Evans (I) .... Tucker/Norman Phipps Lin Shaye .... Magda Jeffrey Tambor .... Sully Sarah Silverman .... Brenda Khandi Alexander .... Joanie Marnie Alexenburg .... Lisa Danny Murphy .... Boss' Brother User Rating: 7.3/10 かなりの高い点数です。 User Comments: Guy Johnsさん Daytona Beach, Florida 2000年7月3日 1988年の最高傑作。 「メリーに首ったけ」については その評判を聞いていたが、長い間、無視してきた。 でも、ビデオがリリースされたので、 借りにいったが、およそ3カ月も待たされた。 そして...私は、見るのが遅れたのは失敗だと悟った。 ウォーレンという名前の知恵遅れの少年への 悪ふざけを止めに入って、 テッド(ベン・スティラー)は、 喧嘩に巻き込まれてしまう。 ウォーレンの姉、メアリー(キャメロンディアス)は、 それに感謝して、彼を卒業パーティに誘う。 テッドは、高校一の美人から招待されて、 ショックを受けるものの、快く招待を受け入れる。 ところが、「フランクフルトと豆」事件が 起きて、デートは実現しなかった。 しかも、メリーの家族が、マイアミに移ることになったのに、 テッドは、さよならを言うチャンスすら逃してしまった。 何年後かに、テッドはセラピーを受けているときに、 自分がまだメリーに恋していることに気づく。 彼は、ヒーリーという名前の探偵を雇うが、 探偵がメリーにほれ込んでしまい、 求愛するためにフロリダに移住する始末である。 探偵は、テッドにこう報告する。 「メリーは、メールで知り合った男と結婚し、 いまは、デブで、車椅子生活、 ちかづくのは、やめておいたほうがいい」 テッドと友人のドムは それが、ウソだと知って、 マイアミに生涯の伴侶を求めて飛び、 そして.....。 これは、どんな映画製作者も真似できない ギャグ満載の実に面白い映画である。 監督のファーレイ兄弟は、 スクリーンに骨太の喜劇を出現させた。 これは、多くの喜劇が忘れていたものである。 「メリーに首ったけ」のすばらしさは、 喜劇だけにあるのではない。 ストーリーが実に快い。 映画の終わりのころになると、私は真剣にテッドを応援していた。 そんな映画などめったにない。 マット・ディロンが演じた探偵は、 馬鹿げた口髭と真っ白い歯が目立っていた。 そして、もちろん、キャメロン・ディアスがいる。 メリーは美人で、非常に親切で、純粋で、素直な女性である。 多くのひとに愛されれば、誰だって尊大になるところだが、 彼女はちがう。頭がいいし、ひとの気持ちがわかるのだ。 これは、誰だって好きになる性格である。 だから、誰だって、メリーに首ったけになるのは、間違いない。 登場人物のかけあいは面白く、しかも現実味を帯びていた。 秀逸なのは、 メリーがテッドを卒業パーティーに おずおずと誘うシーンである。 気詰まりでちょっと神経質な様子が、 実際の会話でもよくあるとおりなので ちょっと笑ってしまった。 監督のファーレイ兄弟、 脚本のエド・デクターとジョンJ.シュトラウス、 かれらは実によく息があっていて、賞賛に価する。 「メリーに首ったけ」は、映画好きのあなたにとって、 最も面白い映画のひとつである。 2時間のコメディには、 すばらしい登場人物たち、 すばらしい歌、 本当に魅力的な物語がある。 この映画はサイコー。 今年、最良の映画である。 10点満点で10点! オトーサン、 男性のひとりとして、 「フランクフルトと豆」事件のシーンでは、 笑いころげてしまいました。 そのほか、何度も大声で笑うシーンがあって、 しまいには涙が出てきました。 週末、お花見もいいですが、 「メリーに首ったけ」と過ごすのも なかなかオツなものですよ。 でも、くれぐれも 途中で席を立って、 トイレに行かないように。、 慌てると、テッドのような目にあう恐れがあります。


恋は嵐のように

オトーサン、 週末に「ミート・ザ・ペアレンツ」を鑑賞する前に、 ベンの作品をもう少し見ておきたかったので、 今日も、ベン・スティラーのビデオを見ました。 ところが、何と、それが大まちがい。 見ていて途中で、「これはおかしい」と気づきました。 ベン・スティラーとベン・アフレックとを、みまちがえたのです。 映画評論家としては、初歩的なミス。 お恥ずかしいかぎりです。 この映画、まあ愉快なラブ・コメディでしたよ。 原題:Forces of Nature (1999) 監督:Bronwen Hughes 脚本:Marc Lawrence (II) ジャンル: Comedy / Romance Rated PG-13 for sensuality, language and a scene of drug use. 上映時間:105分 あらすじ: ベン・ホームズはブックカバーの宣伝文句専門のライター。 結婚式をあげるために、サバンナに行こうとしている。 彼は、かろうじて最後の飛行機に飛び乗ったものの、 離陸時に、カモメがエンジンの中に飛びこんで危うく大事故。 ハリケーン接近もあって、全便フライトは中止。 さあ,困った。何とかして結婚式に間に合わなければ。 ベンは、サラという名の、 魅力的ではあるが、風変わりな女性と一緒に 見知らぬ男のクルマに乗せてもらったが....さて。 出演者: Ben Affleck .... Ben Holmes Sandra Bullock .... Sarah Lewis オトーサン、 ここで、すこし弁解すると、 ベン・スティラーとベン・アフレック、 この2人、似ているのは、名前だけでなく、 顔つき、体型も、そして動きもそっくりなのです。 BEN AFFLECK ベン・アフレック 誕生日 1972/8/15 出身 米カリフォルニア州バークレー 俳優として8歳の頃から活動。 92年「青春の輝き」が映画デビュー。 弟にケイシー・アフレックがいる。 活躍度 ○↑ 演技幅 適応 演技力 ☆☆☆★★★ アクション ☆☆☆☆★★ コメディ ☆☆☆☆★★ 出演作 1992年「青春の輝き」「バフィ/ザ・バンパイア・キラー」 1993年「バッド・チューニング」 1995年「モール・ラッツ」 1997年「グッド・ウィル・ハンティング」◆      「チェイシング・エイミー」◇      「インディアナポリスの夏/青春の傷跡」◇ 1998年「アルマゲドン」◇「恋に落ちたシェイクスピア」◇   「200本のたばこ」◇「ファントム」◇ 1999年「恋は嵐のように」◇「ドグマ」◇「ディセプション」 2000年「レインディア・ゲーム」◇「偶然の恋人」◇ オトーサン、 かれの作品は、 「グッド・ウィル・ハンティング」 「アルマゲドン」 「恋に落ちたシェイクスピア」 「レインディア・ゲーム」 「偶然の恋人」 と5つも見ていました。 それなのに、まちがえるなんて...。 最近、紹介したばかりですが、 念のためにもう一度、 まちがえやすい、 もうひとりのベンの経歴をちょっとみてみましょう。 BEN STILLER ベン・スティラー 誕生日 1965/11/30 年齢は、スティラーのほうが、7つ年上のようです。 スティラーは、 演技力 ☆☆☆★★★ アクション ☆☆☆★★★ コメディ ☆☆☆☆☆★ アフレックは、 演技力 ☆☆☆★★★ アクション ☆☆☆☆★★ コメディ ☆☆☆☆★★ アクションでは、アフレック、 コメディでは、スティラーが、星ひとつリードしています。 まあ、そんなところでしょうか。 さて、本題に戻りましょう。、 この映画で、 魅力的で、風変わりな女性サラを 実に見事に演じていたのは、サンドラ・ブロックでした。 オトーサン、猛烈に彼女の経歴を知りたくなりました。 SANDRA BULLOCK サンドラ・ブロック 誕生日 1967/7/26 出身 米バージニア州アーリントン 活躍度 ◎↑ 演技幅 自在 演技力 ☆☆☆☆☆★ アクション ☆☆☆☆☆★ コメディ ☆☆☆☆★★ 出演作 1987年「ハングマン」 1989年「RELIGION,INC」「WHO SHOT PATAKANGO?」      「恋人たちの街角」 1992年「ジェラシー/もう一度あの頃のように」      「ラブ・ポーションNO.9」「恋人はマフィア」 1993年「愛と呼ばれるもの」      「潮風とベーコンサンドとヘミングウェイ」「失踪」      「デモリションマン」◇「サンドラ・ブロック IN アマゾン」 1994年「スピード」◇「恋人はマフィア」 1995年「あなたが寝てる間に」◇「恋人たちの街角」      「ザ・インターネット」◇ 1996年「恋する泥棒」「評決のとき」◇「ラブ・アンド・ウォー」◇ 1997年「スピード2」◇ 1998年「微笑みをもう一度」◇「プラクティカル・マジック」◇      「プリンス・オブ・エジプト」(声) 1999年「恋は嵐のように」◇「EXACTLY 3:30」「GUN SHY」 2000年「28DAYS」 オトーサン、 「ザ・インターネット」 「プリンス・オブ・エジプト」(声)くらいしか知りません。 声の出演で、サンドラを見分けろといったって とてもムリですよね。 そうそう、「スピード」でも、お目にかかっていました。 キアヌ・リーブスがお目当てだったので、 スピード狂のオネーチャンを演じていたサンドラ・ブロックを つい見逃していたようです。 その他の出演者: Maura Tierney .... Bridget(ベンの許婚) Steve Zahn .... Alan Blythe Danner .... Virginia Ronny Cox .... Hadley Afemo Omilami .... Cab Driver Michael Fairman .... Richard Richard Schiff .... Joe David Strickland .... Steve Jack Kehler .... Vic Janet Carroll .... Barbara Meredith Scott Lynn .... Debbie George Wallace (I) .... Max Steve Hytner .... Jack User Rating: 5.6/10 あまりいい点ではありません。 オトーサン、 サラがあまりに魅力的なので、 ベンがサラと結婚するのかと期待していたら、 予定通り、婚約者のブリジットと結婚することになって ちょっと不満を抱きました。 ハリケーンのなかでの屋外での結婚式というのも、 いかにもわざとらしくて、ついていけませんでした。 そんなこともあって、オトーサンの評価は星3つ。 ほかの観客はどう見ているのでしょうか。 User Comments: Howard Paul Burgessさん Brenham, TX 1999年3月21日 これだから、映画に行くのがやめられない。 「恋は嵐のように」は、外の新鮮な空気を呼吸しているようだった。 タイトル(自然の力)が、そうだからというのではない。 サンドラは、相変わらず、「あたし、可愛いでしょ、素敵でしょ」 モードで演技をしていた。 これは、数年前のノーマ・デズモンド役の焼き直しだ。 ベンも、また、「守ってあげたい」モードの演技だった。 しかし、豪華な配役であることは確かで、 それが、ものすごい特別な効果をあげている。 この種の映画としては、 期待以上によく練り上げられた脚本であることも確かである。 発端は、ベンにある。 かれは大の飛行機ぎらいなのに、 離陸直前に飛行機のエンジンに鳥が飛び込んだために、 あわや地上に激突しそうな目にあって、 もう2度と飛行機には乗らないことに決めた。 そこで、結婚式に遅れないように クルマでジョージアに行くことに決める。 移動の途中、いろいろな冒険をする羽目になるが、 これが、ややウソっぽいのが難点である。 映画の主題は、 人生の嵐と現実の嵐という神秘的なテーマを扱っている。 最近の映画では出色の神秘的なハリケーンのシーンがある。 ベンはようやくハリケーン来襲と同時にジョージアに到着するが、 嵐は、日傘やテーブルの上の飾り物を吹き飛ばしている最中。 彼と彼の花嫁と家族たちは、何とかパーティをやろうと頑張る。 論理的に考えるならば、話しあったりするには、 ハリケーンが吹きすさぶ屋外ではなく、 部屋のなかに入ればすむことだが、 特殊効果がよく出来ているので、 観客は、映画が終わるまで、大混乱のなかで交わされた会話が 相手にまったく伝わらなかったのに気づかないのである。 この映画を見ていると、アカデミー賞には、 ベスト・キャスティング賞というカテゴリーも必要だと思う。 この映画での配役は素晴らしい。 せりふのないエキストラまでが、存在感がある。 いい映画というのは、登場人物がそれぞれの場所に属していて 生命を持っているかのように見える配役をすることで成立する。 結婚をためらっている未来の花婿は、 移動の途中でカップルに出会うたびに、結婚生活について尋ねる。 「結婚してよかったですか? 後悔はありませんか?」 こうしたさまざまな出会いのシーンもなかなかのものである。 とくに、よいのは、監督がわれわれに まだ元気で、全速力で生きている 高齢者たちを見せようとしていることである。 ハリウッドがスクリーンに若者ばかりを登場させたがり、 30過ぎの人々は、過去の遺物みたいに描いているなかで、 こうした試みは、それ自体、ほとんど奇跡的といえる。 この映画は、要チェックである。 私は、次の週末、また見たいと思っている。 いい映画だから、繰り返し見ると、いっそう楽しいはずだ。 この映画、R-13指定を避けることもできたはずである。 麻薬使用シーンと汚い言葉のシーンのせいで、 指定されてしまったが、 上品な人だって、そんな状況下では、使うだろうと思う。 この物語は、すてきな「生活の知恵」を教えてくれるから、 子供連れで見に行かれることをおすすめする。 音楽もいいから、5つ星評価なら、 4つ星に輝くことだろう。 オトーサン、 長文を翻訳して、 「おお寒い、ああ疲れた」 といいました。 東京はお花見だというのに、雪。 これって、26年ぶりとか。 自然って気まぐれですね。 時々、人知を超えた猛威を振るいます。 そこで、思いつきましたが、 この映画、原題は”Forces of Nature”。 直訳すると、「大自然の力」。 それを「恋は嵐のように」と意訳したのですが、 内容からいうと、 「花も嵐も踏み超えて」のほうが、よかったのではないでしょうか。 そうすれば、 「よーし、新年度、頑張るぞぉー」 という気になります。 でも、このデフレじゃ、そう簡単には その気にならないかぁ...。


ミート・ザ・ペアレンツ

オトーサン ついに鑑賞しましたよ。 たのしみにしていた「ミート・ザ・ペアレンツ」を。 予習のために、ベン・スティラー (べン・アフレックのほうも?) のビデオも見ましたよー。 さて、上映途中で入ったのですが、 真っ暗で、危うくひとのうえに座りそうになりました。 ほぼ満員だったのです。 文春でおすぎさんがよくないといっていましたが、 どうしてどうして。 面白いの何の。 ロバート・デ・ニーロの狸おやじが、 ウソ発見機を持ち出して、 娘の彼氏であるベンをいじめまくるシーンなんてサイコー。 「ポルノ・ビデオを見たことがあるか? イエス、ノーで答えろ」 「ノー」 とベン・スティラーは即答するのですが、 計器の針は、大きく左右に振れるのです。 わが国の劇場で何度も笑いが起きるなんて、 めずらしいことです。 観客は、若いひとだけでなく、老若男女がバランスよく。 これ、ヒットしそうな観客構成です。 原題:Meet the Parents (2000) 監督:Jay Roach 原案:Greg Glienna Mary Ruth Clarke ジャンル: Comedy Rated PG-13 for sexual content, drug references and language. 上映時間:108分 あらすじ: ユダヤ人看護士(ベン・スティラー)は、 同棲中のガールフレンド(テリー・ポロ)に結婚を申し込もうとしている。 彼は、ひょんなことで、彼女と結婚するには、 そのまえに、彼女の厳格な父親(ロバート・デ・ニーロ ) の許可がいることを知る。 ふたりは、父親と母親(ブライス・ダナー)に会いにいく。 父親は、何と長年CIAに勤務していた男だった。 早速、地下室でうそ発見器でテストされるなど、 お気楽とおもえた家庭訪問は、地獄の様相を呈してくる。 偶然にも、妹(ニコール・デハッフ )が、 若い医者(トーマス・マッカーシー)と結婚式をあげることになり、 これもまた、混乱に拍車をかける。 父親の大好きなヒマラヤの猫のジンクスが行方不明になるなど、 事態は、ますます悪化の一途をたどっていく....。 出演者: Robert De Niro .... Jack Byrnes Ben Stiller .... Greg "Gay Lord" Focker この映画、 ロバート・デ・ニーロとベン・スティラーの 異色の組み合わせが売りです。 大立者と4つに組むのですから、 ベン・スティラーにとっては、勝負どころでしょう。 ベンの経歴は、ご紹介ずみですので、 ここは、何が何でも、 ハリウッドを代表するデ・ニーロに ご出馬をお願いしなくてはなりません。 輝かしい芸歴です。 ROBERT DE NIRO ロバート・デ・ニーロ 誕生日 1943/8/17 出身 米ニューヨーク 活躍度 ◎↑ 演技幅 自在 演技力 ☆☆☆☆☆☆ アクション ☆☆☆☆★★ コメディ ☆☆☆☆★★ オトーサン、 全優にあたる☆6つは、 これが2度目です。 たしか、☆6つは、 ダスティ・ホフマンと メル・ギブソンだけだったと思います。 デ・ニーロ、 アカデミー賞を2回受賞したのも、すごいけれど、 出演本数の多さも、並じゃないですねえ。 出演作 1965年「マンハッタンの哀愁」 1968年「ブルー・マンハッタンU/黄昏のニューヨーク」 1969年「御婚礼ウェディング・パーティー」 1970年「血塗れのギャング・ママ」      「ブルー・マンハッタンT/哀愁の摩天楼」 1971年「わが心の天使」「生き残るヤツ」      「ロバート・デ・ニーロのスワップ」 1973年「バング・ザ・ドラム」「ミーン・ストリート」 1974年「ゴッドファーザーPART2」◆アカデミー助演男優賞 1976年「1900年」「タクシードライバー」「ラスト・タイクーン」 1977年「ニューヨーク・ニューヨーク」 1978年「ディア・ハンター」 1980年「レイジング・ブル」◇アカデミー主演男優賞 1981年「告白」 1982年「エリア・カザンの肖像」 1983年「キング・オブ・コメディ」 1984年「恋に落ちて」      「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」 1985年「未来世紀ブラジル」 1986年「ミッション」 1987年「アンタッチャブル」◆「エンゼル・ハート」      「ディア・アメリカ/戦場からの手紙」(声) 1988年「ミッドナイト・ラン」 1989年「俺たちは天使じゃない」「ジャックナイフ」 1990年「アイリスへの手紙」「グッドフェローズ」      「レナードの朝」 1991年「ケープ・フィアー」◇「真実の瞬間」     「ハート・オブ・ダークネス/コッポラの黙示録」     「バックドラフト」「ミストレス」 1992年「ナイト・アンド・ザ・シティ」 1993年「恋に落ちたら」「ブロンクス物語/愛に包まれた街」      「ボーイズ・ライフ」 1994年「フランケンシュタイン」◇ 1995年「カジノ」◇「ヒート」◇「百一夜」 1996年「マイ・ルーム」「ザ・ファン」◇「スリーパーズ」◆ 1997年「噂の真相/ワグ・ザ・ドッグ」「大いなる遺産」      「コップランド」◇「ジャッキー・ブラウン」◇ 1998年「RONIN」◇ 1999年「アナライズ・ミー」◇「フローレス」◇ 2000年「ミート・ザ・ペアレンツ」「ザ・ダイバー」 その他の出演者: Teri Polo .... Pam Byrnes Blythe Danner .... Dina Byrnes Nicole DeHuff .... Debbie Byrnes Jon Abrahams .... Denny Byrnes Thomas McCarthy (I) .... Bob Banks Phyllis George .... Linda Banks James Rebhorn .... Larry Banks Owen Wilson .... Kevin Rawley Kali Rocha .... Flight Attendant Bernie Sheredy .... Norm the Interrogator Judah Friedlander .... Pharmacy Clerk Peter Bartlett (II) .... Animal Shelter Worker John Elsen .... Chicago Airport Security User Rating: 7.2/10 かなり高い評点です。 User Comments: Kathrynさん Seattle, WA 2000年10月2日 この映画、必見よ! つまらない映画ばかりだった輝きのない夏が終わって、 この秋、私はユニバーサル/ドリームワークスの試写会にいきました。 この映画みていて、とっても、おかしかったわ。 私、はじめて夫の両親に出会った週末のことを いまでも、よく覚えています。 当時、ジョーと私はまだ婚約していませんでした。 その週末は、ストレス漬けになりそうでした。 夫の両親がユダヤ人で、それに週末は 過ぎ越しの祝いでした。 ご両親の気分を損なうのじゃないか、 自分がばかに見えるのじゃないか、 そんな心配ばかりしていました。 でも、そんな心配は不要でした。 この映画で、 ベン・スティラーの役は、グレッグ・フォッカー。 まあ、ほんとに変な名前ねえ。 (注;マザー・ファッカーという、ののしり言葉に似ている) かれ、この役で、自分をこけにする役柄の最高記録を 樹立したのではないかしら。 もっとも、かれのせいじゃないんだけど....。 なんとも新しい役柄をつくりあげたものねえ。 この映画のテーマは単純よ。 グレッグは、彼のガールフレンド、パムとの結婚を望んでいたけど、 まだ彼女の家族には会っていない。 パムの妹のデビーも結婚前には、父親の許可をとっているそうだし、 ジャック(パムの父親)も望んでいるらしいので、 グレッグは、ジャックの許可を求めに、家を訪問することにするの。 グレッグは機内持ち込み手荷物に 素晴らしい2カラットの結婚指輪まで詰め込むのよ。 手荷物は大き過ぎて、機内には持ちこめないといわれてしまう。 でも、予想通り、彼の手荷物は紛失してしまうのよ。 その後は、思ってもみない事件の連続で、 いくつものコメディのシーンが続きます。 この映画のユーモアは、テレビ・ショー”Seinfeld”を思い出させるわ。 みんな、つながっていくのよ。 このショーでは、ジェリーが手荷物を失うの。 それが発端になって... この手荷物のネタは、クレイマーがそこに置いたら 何かが起こるという定石どおりなのよ。 yada yada yada. yada yada yada。 ドミノ倒し。 観客は、それを楽しみにしている。 この試写会の観客もそうよ。 何度も観客は大笑いし、笑いはとぎれることなく、 最後の陽気なシーンまで、続いたわ。 せりふが聞こえないくらいだった。 息つくひまもなかった。 こんなに長い間、観客が笑うのを 聞いたことがなかったわ。 みんなが笑っていた。 大きな、大きな、お腹の底からの大笑い。 そうなの、だって私もその1人だったもの。 グレッグの手荷物は、まだ到着していないけれど、 グレッグとパムは、両親に会います。 父親のジャック・バーンを演じるロバート・デニーロは、 実際は、元CIAの尋問のプロなのよ。、 でも、グレッグには、退職した花屋だと思わせてるの。 パムの母親を演じるのは、ブライス・ダナー。 控え目に演じているのが、またいいのよ。 パムは、グレッグに、タバコを吸うのやめてと囁くのよ。 父親は、タバコを吸うことは弱さのサインだと思っているから。 タバコは、屋根にポンと投げ捨てられるのよ。 これ、一見、どうってことない仕草でしょ、 でも、このシーン忘れてはいけないのよ。 なぜかというと、後で、観客をわくわくさせる未来のシーンの ためのドミノなのだから。 もっともわたしたち観客は、忘れていましたけど...。 ここで、うまいことに脇役が登場するのよ。 オーウェン・ウィルソンが、 パムの昔の恋人、ケビンとして登場する。 ケビンは、ハンサム。 そのうえ、大金持ちで、日曜大工もうまくて、 すべての面でグレッグより優れた男に見えるのよねえ。 パムのパパは、ひっきりなしに、皆にそのことを思い出させるのよ。 私、長い間、こんなに笑わったことないわ。 ためらいなく、この映画を推薦するわ。 スマートで、面白くて、きっちり面白いのよ。 そして、最後のシーンに、ご注意を。 家に帰るまで、私、くすくす笑っていたわ。 オトーサン、 この観客、シアトルのキャサリンさんと同じように くすくす笑いながら帰路につきました。 ロバート・デ・ニーロも、 ベン・スティラーも、 ほんとうに芸達者です。 プログラムを読むと、撮影中も和気あいあいとしていて 笑いが絶えなかったそうです。 いよいよ新年度がはじまりました。 この映画にあやかって、 日本中の職場を、笑いの絶えないようにしたいものですねえ。


スピード2

オトーサン、 ベン・スティラーは仮卒業させていただいて、 今度は、サンドラ・ブロック嬢について お勉強することにしました。 好評だった「スピード」の続編である 「スピード2」にも彼女は出演しているのです。 しかも、主役で頑張っていました。 でも、映画そのものは、前作ほど迫力がなく、 ちょっとがっがりしました。 「柳の下にドジョウが2匹」をねらう 安易なやりかたは、どうも通じなかったようです。 サンドラちゃん、 バラックはだめよ、世間はそんなに甘くないよ。 だって、「スピード3」は、製作されなかったのですから。 では、早速、洋画データベースで出来具合を確かめてみましょう。 原題:Speed 2: Cruise Control (1997) 監督:Jan de Bont 脚本:Graham Yost Jan de Bont ジャンル: Action / Thriller Rated PG-13 for frenetic disaster action and violence. 上映時間:121分 あらすじ: アニーと警官のボーイフレンド、アレックスは、 一緒にロマンチックなカリブ海クルーズをすることに決める。 乗船すると、乗客の1人、ガイガーという名前の 不機嫌なコンピュータ・オタクが船を乗っ取り、操縦不能にする。 アレックスは、ガイガーの計画を封じ込めて、 安全を回復した乗客を陸に連れていかねばならない。 しかし、どうやったら、キーボードで船をコントロールしている オタクの裏をかくことができだろうかるか? 出演者: Sandra Bullock .... Annie Porter Jason Patric .... Officer Alex Shaw Willem Dafoe .... John Geiger オトーサン、 まえに一度 サンドラ・ブロックの 経歴を見たことがありますが、 忘れてしまいました。 このさい、研究しようというのですから、 もういちど、名前を確かめてみましょう。 「やっぱ、ブロックだ。バラックでもなさそうだ。 でも、両方ともいやーな感じで、 若い女性の名じゃないなー。 ブロックもバラックも、 森のおそまつさんには、ピッタリなんだけどなあ...。 もう辞めるひとを、これ以上、盛りさげることもないか。 さてと、 なんか、いい呼び方がないかなあ。 そうだ、バロックにしよう! これならバロック音楽みたいで可愛いじゃん」 SANDRA BULLOCK  サンドラ・ブロック、あらためサンドラ・バロック 誕生日 1967/7/26 「へえ、もう34歳か。来年は35歳かあ。 すると、再来年は36歳だ」 オトーサン、 もう研究を開始したつもりになっています。 出身 米バージニア州アーリントン 「へえ、アーリントンって墓地じゃなかったかなあ?」 活躍度 ◎↑ 演技幅 自在 演技力   ☆☆☆☆☆★ アクション ☆☆☆☆☆★ コメディ  ☆☆☆☆★★ 「やあ、前途有望かあ。すばらしいなあ。 何度も主演してるんだ。大女優さんだ」 出演作 1987年「ハングマン」 1989年「RELIGION,INC」「WHO SHOT PATAKANGO?」      「恋人たちの街角」 1992年「ジェラシー/もう一度あの頃のように」      「ラブ・ポーションNO.9」      「恋人はマフィア」 1993年「愛と呼ばれるもの」      「潮風とベーコンサンドとヘミングウェイ」「失踪」      「デモリションマン」◇      「サンドラ・ブロック IN アマゾン」 1994年「スピード」◇「恋人はマフィア」 1995年「あなたが寝てる間に」◇      「恋人たちの街角」      「ザ・インターネット」◇ 1996年「恋する泥棒」「評決のとき」◇      「ラブ・アンド・ウォー」◇ 1997年「スピード2」◇ 1998年「微笑みをもう一度」◇      「プラクティカル・マジック」◇      「プリンス・オブ・エジプト」(声) 1999年「恋は嵐のように」◇      「EXACTLY 3:30」「GUN SHY」 2000年「28DAYS」 この映画、残念なことに、 サンドラ・バロックがいい仕事をしているというのに、 相手役がいまいちなのです。 コンピュータ・オタクのガイガーときたら やたら,気持ち悪いだけだし、 警官役で恋人のアレックスを演じる ジェイソン・パトリックは、 何とも堅物で,まったく親しめませんでした。 「スピード」は、キアヌ・リーブス主演で すばらしくよかったのに、 この「スピード2」を降りてしまったので、 代役に起用されたのが、ジェイソン・パトリック。 ちょっと荷が重かったようです。 JASON PATRIC ジェイソン・パトリック 誕生日 1966/7/17 出身 米ニューヨーク市 活躍度 △→ 演技幅 適応 演技力   ☆☆☆★★★ アクション ☆☆☆★★★ コメディ  ☆☆☆★★★ 出演作 1986年「太陽の7人」 1987年「ロストボーイ」 1988年「レッド・アフガン」 1990年「アフター・ダーク」      「フランケンシュタイン/禁断の時空」 1991年「ラッシュ」「愛に渇いて」 1993年「ジェロニモ」 1996年「スリーパーズ」 1997年「スピード2」「迷宮のレンブラント」 その他の出演者: Temuera Morrison .... Juliano Brian McCardie .... Merced Christine Firkins .... Drew Michael G. Hagerty .... Harvey Colleen Camp .... Debbie Lois Chiles .... Celeste Francis Guinan .... Rupert Tamia (I) .... Sheri Silver Jeremy Hotz .... Ashton Enrique Murciano .... Alejandro Jessica Diz .... Isabel Connie Ray .... Fran Fisher User Rating: 3.2/10 極めて悪い点でした。 オトーサン、すこし意外でした。 もうちょっといいと思ったのになあ。 ちなみに、前作の「スピード」は、7.0でした。 User Comments: maxさん 1998年8月3日 素晴らしい映画! すべての要素をほんの少しずつ持っている素晴らしい映画だ。 サスペンス、笑い、そして素晴らしい出演者。 サンドラ・バロックは、この映画でいい仕事をした。 彼女なしでは、この映画は良くならなかっただろう。 彼女は、いい! この映画、見るべし。それだけの価値がある。 皆に勧めたい! 優秀な映画である! 「世の中、捨てる神あれば拾う神あり」とは よくいったものです。 このマックスさん、 おそらくサンドラ・バロックの大フアンなのでしょうね。 お気に入りの歌手の主演映画みたいな気分で ストーリーや舞台はそっちのけで、 彼女の顔や仕草をみていると、うっとり。 そりゃあ、さぞかしいい気持ちなのでしょう。 オトーサンも、 サンドラ・バロックの立場になって考えると、 主役だし、得意なアクションもの。 「なんて、素敵なんでしょう。よーし、頑張るわ」 という彼女の声が聞こえてきます。 でも、彼女の「そのツッパリが、キライ」 という男のひとも多いのではないでしょうか。 オトーサン どうしても、 長いこと人生を生きてくると、 スターの演技力だけでなく、 つい、その背後にある素顔を 透かし見ようとしてしまいます。 で、このサンドラ・バロックさん、 ちょっと意地悪なのではないかと思います。 やはりブロック塀みたいに意志(石)堅固な女性なのかもねえ。 あるいは、ハングリー精神に富みすぎて、 もっと上をめざしすぎて、顔が険しくなっているのかも....。 どの国でも、頑張る女性には、風当たりが強いからなあ。 この見立て、果たして当っているでしょうか。 もう1本、彼女の作品をみて判断してみようと思います。


あなたが寝てる間に

オトーサン、 「スピード2」の サンドラ・ボラックが あまりによくなかったので、 口直しに、もう1本、彼女の作品をみました。 「また、変な映画みせられたら、たまんないな」 そう、心配もしました。 オトーサン、 見終わりました。 「で、ご感想は?」 「ああ、よかった。すっきりしたなあ」 あまりのよさに、つい何かの後と同じような 感想を漏らしましてしまいました。 でも、誤解のないように。 ただ映画を1本おとなしく見ただけなのです。 「サンドラって、いい娘じゃないか。 こんなに気立てのいいやさしい娘だったのか。 気の強いイヤな性格の娘と思い違いなんかして、 サンちゃん、ゴメン」 オトーサン、まだ会ったこともないのに、 すっかり彼女と親しくなったような言葉遣いです。 これも、この映画のなせる幻覚作用なのです。 彼女、気のいい"サンちゃん"だったのです。 すぐ牙をむく"ドラちゃん"ではなかったのです。 誰だって、この映画を見れば、 サンドラ・ボラックのフアンになります。 それほどよく練りこまれた脚本であり、 彼女の相手役も、その家族・友人も、 実によく演じているのです。 原題:While You Were Sleeping (1995) 監督:Jon Turteltaub 脚本:Daniel G. Sullivan & Fredric LeBow ジャンル: Comedy / Family / Romance Rated PG for some language. 上映時間:103分 あらすじ: ルーシーは、孤独だった。 線路に落ちたピーターという青年の生命を救ったあと 彼女の生活は一変した。 彼女は、いまや彼の家族の一員となったが、 ピーターの兄ジャックは、 彼女の素晴らしい人柄に惹かれはじめる。 信じられないような出来事が続くなかで、 ルーシーとジャックは親しくなり、 こうした偶然のおかげで、 ふたりの絆は、いっそう深くなる。 出演者: Sandra Bullock .... Lucy Eleanor 'Luce' Moderatz Peter Gallagher .... Peter Callaghan (寝たきりの青年。ルーシーが”フィアンセ”と呼ぶ) Bill Pullman .... Jack Callaghan(ピーターの弟) この映画でサンドラ・ボラックは、 主役だけでなく、ナレーターもやっています。 新顔のハンサムな男性についても経歴を見ましょう。 兄のピーター・ギャラガー、 弟のビル・プルマンとも、中堅どころですが、 弟のほうが、前途、有望とみました。 PETER GALLAGHER ピーター・ギャラガー 誕生日? 出身 米ニューヨーク 活躍度 △→ 演技幅 自在 演技力 ☆☆☆★★★ アクション ☆☆☆★★★ コメディ ☆☆☆★★★ 出演作 1980年「アイドル・メーカー」 1982年「青い恋人たち」◇ 1985年「ドリームチャイルド」◆ 1988年「プランケット城への招待状」 1989年「セックスと嘘とビデオテープ」◆ 1990年「ラジオタウンで恋をして」◆ 1991年「レイト・フォー・ディナー」◆ 1992年「ザ・プレイヤー」◆ 1993年「ショート・カッツ」「冷たい月を抱く女」◆ 1994年「ミセス・パーカー/ジャズエイジの華」◇「未来は今」      「マザーズボーイ/危険な再会」◆ 1995年「あなたが寝てる間に…」◆      「カフェ・ソサエティ/背徳の群れ」◇      「蒼い記憶」◇ 1996年「ラストダンス」◆「逢いたくて」◇ 1997年「モンタージュ・証拠死体」◇ 1998年「知らなすぎた男」◆ 1999年「ブラザーフッド/殺人結社」◆ 1999年「アメリカン・ビューティー」◆「TATARI」◆ BILL PULLMAN ビル・プルマン 誕生日 1953/12/17 出身 米ニューヨーク州ホーネル マサチューセッツ大学で演出を専攻し博士号を取得。 その後、モンタナ州立大学で舞台を製作したり 教鞭を執りながら二年間、演劇部門を率いた。 映画デビューは86年「殺したい女」。 活躍度 ○↑ 演技幅 自在 演技力 ☆☆☆☆★★ アクション ☆☆☆☆★★ コメディ ☆☆☆☆★★ 出演作 1986年「殺したい女」 1987年「スペースボール」 1988年「偶然の旅行者」「ゾンビ伝説」      「ジブラルタル号の出帆」 1989年「チキンハート・ブルース」 1990年「マージョリーの告白」      「ブライト・エンジェル/旅立ちの予感」 1991年「ピンク・ノベンバーを追え!?」 1992年「シングルズ」「ニュージーズ」      「プリティリーグ」 1993年「ノンストップ・クレイジー/大迷惑な人々」      「めぐり逢えたら」「ジャック・スマースビー」      「心のままに」「冷たい月を抱く女」      「甘い毒」 1994年「秘密のお願い」「ワイアット・アープ」 1995年「あなたが寝てる間に」「キャスパー」◇ 1996年「インデペンデンス・デイ」◇ 1997年「ロスト・ハイウェイ」      「エンド・オブ・バイオレンス」 1998年「シン・レッド・ライン」△「ゼロ・エフェクト」◇ 1999年「ブロークダウン・パレス」◇      「U.M.A./レイク・プラシッド」◇ 2000年「タイタンA.E.」(声) その他の出演者: Peter Boyle .... Ox Callaghan Jack Warden .... Saul Glynis Johns .... Elsie Micole Mercurio .... Midge Callaghan Jason Bernard (I) .... Jerry Wallace Michael Rispoli .... Joe 'Joey' Fusco, Jr. Ally Walker .... Ashley Bartlett Bacon Monica Keena .... Mary Callaghan Ruth Rudnick .... Wanda Marcia Wright .... Celeste Dick Cusack .... Dr. Rubin Thomas Q. Morris .... Man in Peter's Room User Rating: 6.6/10 まあまあです。 「スピード2」よりも、 はるかに高得点です。 User Comments: Lane-4さん New York, New York 1998年8月3日 この映画は、 私が今までに見た最も良い映画である。 私は、物語も、俳優もみんな好きだ。 この映画は、世界がそんなに捨てたものではない、 自分の夢を実現をすることが大事だということを教えてくれる。 オトーサン、 貧しい少女だったサンちゃんが、 フィレンツェに行くのが夢で、パスポートだけとって、 なかは真っ白、スタンプなしというシーンをみて、 つい涙が出ました。 いまは、年に何度も海外へいく身分になりましたが、 オトーサンだって、長いこと、そんな時期があったのです。 人生、夢をもたなくちゃ。 人生、夢を実現しなくては。 「サンちゃん、いいなあ。応援するよ」 でも、あんまり短いコメントなので、 別のひとのコメントも見てみましょう。 innoce77さん South Korea 2001年2月10日 これまで見た最高のロマンチックな映画! 最初の上映のときから、この映画が大好きになった。 サンドラ・ボラックとビル・プルマンの恋情は、素晴らしい! この映画はとても温かくて、甘い。 見たあと、いつも眠れなくなる。 意気消沈しているとき、孤独を感じたときには、 この映画を見るといい。 好きになる映画だ。 もうひとり。 sundivaさん vienna 2001年2月4日 明るさに満ちた映画、 この映画、大好きでーす! とても甘く、キュートなの。 これまでに見た最も素晴らしいロマンチックな映画よ。 この映画がキライなひとがいるなんて想像できないわ。 サンドラ・ボロックとキュートなビル・パルマンとは、 最高に完ぺきなカップルよ。 あまりロマンチックな映画を見たことがないひとも、 この映画ならきっと好きになるわ! オトーサン、 この映画を見て、 「サンドラ・ボラックって、 なんて可愛い娘なのだろう」と思いました。 ジュリア・ロバーツみたいでしたよ。 また、映画を見る理由が増えました。 断然、5つ星です。


スティング

オトーサン、 上映中の映画はほとんど見てしまいました。 週末に公開される「ハンニバル」が楽しみですが、 それまでは見るべき映画がありません。 「困ったなあ。どうしようかなあ」 頭をかかえます。 今年は、もう66本みていますから、 この調子でいけば、 年間200本は見られるでしょう。 もちろん、新記録です。 オトーサン、 しょうがないので、 週末まではDVDを見て 時間を過ごすことにしました。 ビデオにくらべると、DVDは普及の途上なので、 本数が少ないのが玉に瑕ですが、 それでも、まだ見ていないDVDの名画が沢山あります。 TSUTAYAに行って、 「どれにしようかなあ」 迷ったあげく選んだのが、この「スティング」でした。 オトーサン、 途中まで見ては、いつの間にか、居眠り。 また、最初から飛ばし飛ばし見ます。 「やあ、なかなかよく出来ているわい」 名画というのは、肌ざわりがまろやかで、 ザラザラしていないのです。 この映画も、詐欺師がテーマの映画なのに、 なぜかザラザラしていないのです。 作品がいとおしくてしょうがないという雰囲気が シーン毎に伝わってくるのです。 原題:Sting, The (1973) 監督:George Roy Hill 脚本:David W. Maurer David S. Ward ジャンル: Adventure / Crime / Drama / Comedy 上映時間:129分 あらすじ: 親友がマフィアのボスに殺された。 若手とベテラン、2人の詐欺師は、仕返しをしようとする。 物語は、ぎりぎりの最後まで転々とする。 出演者: Paul Newman .... Henry Gondorff(ベテラン詐欺師) Robert Redford .... Johnny Hooker(若手の詐欺師) 名優2人の共演が見事です。 そうそうたる経歴をみてみましょう。 まずは、 アカデミー賞俳優のポール・ニューマン。 オーラがありますねえ。 「世のなかには、いい男がいるものですねえ」 PAUL NEWMAN ポール・ニューマン 誕生日 1925/1/26 妻)ジョアン・ウッドワード 出身 米オハイオ州クリーブランド 活躍度 ◎→ 演技幅 自在 演技力 ☆☆☆☆☆★ アクション ☆☆☆☆★★ コメディ ☆☆☆☆★★ 出演作 1954年「銀の盃」 1956年「傷だらけの栄光」 1957年「追憶」 1958年「長く熱い夜」「左ききの拳銃」 「熱いトタン屋根の猫」 1959年「都会のジャングル」 1960年「孤独な関係」「栄光への脱出」 1961年「パリの旅愁」「ハスラー」 1962年「渇いた太陽」「青年」 1963年「ハッド」「パリが恋するとき」「逆転」 1964年「暴行」「何という行き方!」 1965年「レディL」 1966年「動く標的」「引き裂かれたカーテン」 1967年「太陽の中の対決」「暴力脱獄」 1968年「脱走大作戦」 1969年「レーサー」「明日に向かって撃て!」 1971年「わが緑の大地」      「マシンに賭ける男の夢/デッドヒート」 1972年「ロイ・ビーン」 1973年「スティング」「マッキントッシュの男」      「タワーリング・インフェルノ」 1975年「新・動く標的」 1976年「ピック・アメリカン」      「サイレント・ムービー」 1977年「スラップ・ショット」 1979年「クインテット」 1980年「世界崩壊の序曲」 1981年「アパッチ砦ブロンクス」      「スクープ・悪意の不在」 1982年「評決」 1984年「ハリー&サン」 1986年「ハスラー2」アカデミー主演男優賞 1989年「ブレイズ」「シャドー・メーカーズ」 1990年「ミスター&ミセス・ブリッジ」 1994年「未来は今」「ノーバディーズ・フール」      「マジック・アワー」 1998年「トワイライト」◇ 1999年「メッセージ・イン・ア・ボトル」◇ 2000年「ゲット・ア・チャンス」◇ お次は、 フッカーを演じたロバート・レッドフォード、 さきに「モンタナの風に抱かれて」で紹介しました。 最近は監督業が中心のようです。 ROBERT REDFORD ロバート・レッドフォード 誕生日 1937/8/18 出身 米カリフォルニア州サンタモニカ 活躍度 ▲→ 演技幅 適応 演技力 ☆☆☆☆☆★ アクション ☆☆☆★★★ コメディ ☆☆☆★★★ 出演作 1962年「戦場の追跡」 1964年「戦場はどこだ!」 1965年「サンセット物語」 1966年「逃亡地帯」 1967年「雨のニューオリンズ」「裸足で散歩」 1969年「夕日に向かって走れ」      「明日に向かって撃て!」      「白銀のレーサー」 1970年「お前と俺」 1972年「ホット・ロック」「大いなる勇者」 「候補者ビル・マッケイ」 1973年「追憶」「スティング」 1974年「華麗なるギャツビー」 1975年「華麗なるヒコーキ野郎」「コンドル」 1976年「大統領の陰謀」 1977年「遠すぎた橋」 1979年「出逢い」 1980年「ブルベイカー」 1984年「ナチュラル」 1985年「愛と哀しみの果て」 1986年「夜霧のマンハッタン」 1987年「プロミストランド/青春の絆」 1990年「ハバナ」 1992年「スニーカーズ」 1993年「幸福の条件」 1996年「アンカー・ウーマン」 1997年「モンタナの風に抱かれて」 その他の出演者: Robert Shaw .... Doyle Lonnegan Charles Durning .... Lieutenant William Snyder Ray Walston .... J.J. Singleton Eileen Brennan .... Billie Harold Gould .... Kid Twist John Heffernan .... Eddie Niles Dana Elcar .... F.B.I. Agent Polk Jack Kehoe .... Erie Kid Dimitra Arliss .... Loretta Salino Robert Earl Jones .... Luther Coleman James Sloyan .... Mottola Charles Dierkop .... Floyd (Bodyguard) Lee Paul (I) .... Bodyguard User Rating: 8.2/10 top 250: #78 すごい評価です。 78位! そうなると、観客のコメントがたのしみです。 User Comments: Miguel チngelさん M疝aga, Spain 1998年9月16日 忘れられない古典。 私が見た詐欺師についての最良の映画である。 その理由は、すばらしい演技にある。 ニューマンとレッドフォードは、 相変わらず、素晴らしいし、 他の出演者も負けず劣らずである。 また、各章ごとにスクリーン・プレイが 展開されるようになっていて、 素晴らしい物語、 素晴らしい音楽の選択、 そして非常に良い撮影と編集がなされている。 これらのすべてを 一つの言葉で要約できるだろうか? イエス。 それは古典だということである。 いくつかの忘れられないシーンがある。 繰り返し見られるべき映画である。 私の評価は10満点で9。 オトーサン、 見終わって、感想をもらします。 「それにしても、フッカーはよく走るなあ。 それも全速力で。おれも運動しなくては...」 最近、パソコンに向かいっぱなしで、運動不足です。 本も読まないし、TVもあまり見なくなりました。 たまたま手にしたニューズ・ウィークには、 「デスクワークは万病のもと」 という記事がありました。 目、首、背中、腕と手がやられ、 さらに心の傷も問題だそうです。 「蓄積型の外傷」といって、 時期がたつごとに悪化するそうです。 みなさんも気をつけてください。 昔は、そんなことがなかったとも書いてあります。 この映画が描いている時代は、 1936年、アメリカの不況期でしたが、 すくなくとも、元気な体力だけは みんなが持っていたように思えます。 オトーサン、 ふと思いました。 「時代って、進歩しているのかなあ」


恋の骨折り損

オトーサン、 東京国際映画祭の特別招待作品 「恋の骨折り損」を広告欄の片隅に発見しました。 観客は、ご婦人方ばかり。 「旦那のために骨折り損」というお顔をなさっています。 でも、ウサバラシに映画なんていいじゃないですかぁ。 人畜無害ですもん。 週刊誌には、ネットで浮気なんていう記事も出ております。 こちらはチョー危険ですよ。 原作は、あのシエイクスピア。 さすがにしゃれたセリフが続々と出てきます。 男女の機微を描いて、余すところありません。 しかも、ミュージカル仕立てとはねえ。 もう上映は終わりますので、DVDでも出たら見てください。 原題:Love's Labour's Lost (2000) 監督・脚本:Kenneth Branagh ジャンル: Romance / Comedy / Musical Rated PG for sensuality and a brief drug reference. 上映時間:93分 あらすじ: ナヴァール国王とその3人の学友はともに勉強中であり、 3年間、女性から遠ざかるという誓いをたてる。 ところが、フランス王女と 彼女の3人のチャーミングな女友達がやってきて、 その誓いは風前の灯火となる。 彼ら4人は、彼女たち4人に一目ぼれしてしまう。 自分たちの恋愛感情を偽ろうとするが、 それは、しかし、大いに面白く、 成就する見込みのない努力だった。 出演者: 4組のカップルをご紹介しましょう。 カップル1: Alessandro Nivola .... The King(ナヴァール国王) Alicia Silverstone .... The Princess(フランス王女) 中堅どころの俳優と女優でした。 カップル2: Kenneth Branagh .... Berowne Natascha McElhone .... Rosaline この2人が主役ですので、経歴をみましょう。 ケネス・ブラナーは、監督・脚本・主演と大活躍です。 相手役のナターシャ・マケルホーンは、無名ですが、 オトーサン、有望株とみました。 KENNETH BRANAGH ケネス・ブラナー 誕生日 1960/12/10 出身 北アイルランド・ベルファスト 活躍度 ○↑ 演技幅 自在 演技力 ☆☆☆☆☆★ アクション ☆☆☆★★★ コメディ ☆☆☆★★★ 出演作 1987年「ハイシーズン」「ひと月の夏」 1989年「ヘンリー五世」◇ 1991年「愛と死の間で」 1992年「スウィング・キッズ」「ピーターズ・フレンズ」 1993年「から騒ぎ」 1994年「フランケンシュタイン」◇ 1995年「世にも憂鬱なハムレット」「オセロ」 1996年「アル・パチーノのリチャードを探して」「ハムレット」 1997年「相続人」◇ 1998年「ヴァージン・フライト」◇「セレブリティ」◇ 1999年「ワイルド・ワイルド・ウエスト」◆「恋の骨折り損」◇ NATASCHA McELHONE ナターシャ・マケルホーン 誕生日 1971/3/23 出身 英ロンドン ロンドン・アカデミー・オブ・ミュージック・ アンド・ドラマティック・アートで演技を学ぶ。 「モンテ・クリスト伯」「夏の夜の夢」など数多くの舞台に出演後、 「サバイビング・ピカソ」で本格的な映画デビュー。 活躍度 △↑ 演技幅 個性 演技力 ☆☆☆★★★ アクション ☆☆☆★★★ コメディ ☆☆★★★★ 出演作 1996年「サヴァイビング・ピカソ」◆ 1997年「デビル」◆「ダロウェイ夫人」◇ 1998年「トゥルーマン・ショー」◆「RONIN」◇ 1999年「恋の骨折り損」◆ 2000年「バイオ・ディザスター」 カップル3: Matthew Lillard .... Longaville Carmen Ejogo .... Maria カップル4 Adrian Lester .... Dumaine Emily Mortimer .... Katherine その他の出演者: Timothy Spall .... Don Armado Nathan Lane .... Costard Stefania Rocca .... Jacquanetta Richard Clifford .... Boyet Tony O'Donnell (II) .... Moth Geraldine McEwan .... Holofernia Richard Briers .... Nathaniel User Rating: 6.6/10 まあまあの点数でしょうか。 User Comments: Gavinさん Cambridge, England 2000年4月5日 1930年代のミュージカルへの魅力的な先祖返り。 ケネス・ブラナーに対して感謝したい。 この映画は、彼がいなかったら、 つまらないものに終わっただろう。 彼の手になる数々のシェークスピア作品の脚色は、 映画史への貢献であるが、この作品も例外ではない。 私は、原作を読んだことがないが、 「恋の骨折り損」が分かりやすいのが嬉しかった。 この作品は、ブラナーの初期の作品 「Much Ado About Nothing」と共通している。 愛の最高と最低、そしておかしさを扱っている。 この映画も、ハリウッド的なスターの配役 (とりわけキアヌ・リーブズ)を行っているが、 しかし、そのためにムリが生じているわけではない。 俳優たちが嬉々として、 シェイクスピア劇特有の 素晴らしい対話に打ち込んでいるのをみると、 この映画のいい手触りや善良なタッチが ますます好ましく思えてくる。 この映画を必見にするのは、 1930年代のクラシック音楽が、 いくつものシーンで効果的に使われていることである。 いくつかの素晴らしくロマンチックな歌が使われているのは、 私にとっては、嬉しい不意打ちだった。 −なかでも、アドリアン・レスターは、特に良かった。 (実際、かなり上手に歌われていた) もし、あなたが、わたしのように若くて もうお目にかかれない昔の こうしたジャンルの映画に郷愁に感じる方ならば、 ぜひこの映画を見て、勉強するように薦めたい。 もし、あなたがお年を召している方なら、 昔のよき日々にあこがれているのならば、 そんな自分へのごほうびとして、絶対に見に行くべきである。 オトーサン、 見終わって、 このユーザー・コメントのように 昔のよき日々のことを思い出しました。 大学入試が終わった開放感から、 新宿のミラノ座に映画をみにいったのです。 ミュージカルの名作「オクラホマ!」でした。 Oh what a beautiful morning Oh what a beautiful day Igot a beautiful feeling Everything going my way オトーサン、 この歌詞をまだ覚えているくらいですから、 よほど開放感に浸っていたのでしょう。 ミュージカル好きになったのも、この作品を見てからです。 若いっていいですねえ。 そんな出会いが待っているのですから。 年取っていくのも、また、いいですねえ。 思い出の不意打ちに出会えるかも知れないのですから...。


ハンニバル

オトーサン、 待ちに待った話題の映画、 「ハンニバル」を見に出かけました。 前作「羊たちの沈黙」から10年。 原作も読んだし、待ちに待った日がやってきましたよー。 監督も「グラディエーター」のリドリー・スコットに交代したし、 クラリス役のジョディ・フォスターも ジュリアン・ムーアに交代ということで、 ちょっと不安もないではありませんでした。 週刊文春ではおすぎさんは誉めていましたが、 あとの3人は?だったので、心配です。 「で、どうだったの?ほんとのところ」 「ご安心を!」 名優アンソニー・ホプキンズは健在でしたし、 ムーアの演技は、名演といってようでしょう。 初日から若いカップルと中年男性で超満員でした。 日本でも大ヒットになるかもしれません。 この映画にかけた宣伝費、馬鹿になりません。 ヒットしたら、マーケティングの勝利でもあるでしょう。 原題:Hannibal (2001) 監督:Ridley Scott 脚本:David Mamet/ Steve Zaillian 原作:Thomas Harris ジャンル: Thriller / Horror Rated R for strong gruesome violence, some nudity and language. 上映時間:131分 あらすじ: ハンニバル・レクター3部作の第3作。 (注;第2作は「レッド・ドラゴン」です) 「羊たちの沈黙」のレクター博士は亡命し、 フィレンツェで隠遁生活に入っている。 一方、アメリカではレクター博士の犠牲者だった メイソン・ヴァーガーが復讐を誓う。 顔をめちゃめちゃにされ、生命維持装置につながれた彼は、 博士を隠れ家から引っ張りだそうと計画する 餌は、博士が本当に欲しい1つのもの...、 それはFBI女性捜査官、クラリス・スターリングだった。 出演者: Anthony Hopkins .... Hannibal Lecter Julianne Moore .... Clarice Starling オトーサンにとって、 アンソニー・ホプキンスとジュリアン・ムーア という当代きっての名優お2人の経歴をご紹介できるのは、 光栄かつ大いなる喜びであります。 「なんで、急に改まった口調になるの?」 「シーッ、お静かに。 アンソニーさんは、サーですよ。貴族。 森さんも橋本さんも小泉さんも平民だから どうってこたぁないけれど、 アンソニーさんは、貴族なんです。」 「あらそう。で、ムーアは?」 「天才女優。 何たって、この映画、6つ星と5つ星の共演ですよ。 並みの映画じゃありません」 ANTHONY HOPKINS アンソニー・ホプキンス 誕生日 1937/12/31 出身 英ウェールズ州マーガム 17歳で地元のアマチュア劇団に参加すると、 カーディフにあるウェルシュ・カレッジ・ オブ・ミュージック&ドラマの奨学金を得る。 2年間学んだ後、イギリス軍に2年間在籍。 61年に奨学生として王立舞台芸術学校に通い、 63年に銀勲位授与者として卒業する。 卒業後は舞台で活躍。 映画は「冬のライオン」のリチャード役から本格的にデビュー。 91年「羊たちの沈黙」のレクター役で アカデミー主演男優賞を受賞した。 活躍度 ◎↑ 演技幅 自在 演技力 ☆☆☆☆☆☆ アクション ☆☆☆☆★★ コメディ ☆☆☆★★★ 出演作 1968年「冬のライオン」 1969年「ハムレット」 1970年「鏡の国の戦争」 1971年「八点鐘が鳴る時」 1972年「戦争と冒険」 1973年「人形の家」 1974年「ジャガー・ノート」 1976年「エンテベの勝利」 1977年「オードリー・ローズ」「遠すぎた橋」 1978年「インターナショナル・ベルベット」「マジック」 1980年「エレファントマン」「LOVEシーズン」 1984年「バウンティ 愛と反乱の航海」 1986年「チャーリング・クロス街84番地」 1988年「青い夜明け」「浮気なシナリオ」 1990年「逃亡者」 1991年「羊たちの沈黙」◇アカデミー主演男優賞 1992年「チャーリー」「トライアル審判」「ドラキュラ」      「ハワーズ・エンド」「フリー・ジャック」 1993年「日の名残」「永遠の愛に生きて」      「愛の果てに」 1994年「レジェンド・オブ・フォール果てしなき想い」      「ケロッグ博士」 1995年「ニクソン」 1996年「サバイビング・ピカソ」 1997年「アミスタッド」「ザ・ワイルド」◇ 1998年「マスク・オブ・ゾロ」◇      「ジョー・ブラックをよろしく」◇ 1999年「ハーモニーベイの夜明け」◇「タイタス」◇ 2000年「M:I−2」◆「グリンチ」(ナ) 2001年「ハンニバル」◇ 劇場の出口で、 若い男が彼女に 「アンソニー・ホプキンスの声がよかったなあ」といっていました。 オトーサン、つぶやきます。 「ウソつけ。ジュリアン・ムーアの裸のほうがよかったのだろう」 JULIANNE MOORE ジュリアン・ムーア 誕生日 1960/12/3 出身 米ノースカロライナ州 ジャンルを問わず主役を演じられる天才女優。 父は軍人。 旧西ドイツフランクフェルトの高校に在学中、 学校演劇の「タルチュフ」で初舞台。 83年、ボストン大学芸術学部卒業。 テレビの昼メロ「AS THE WORLD TURNS」の フラニー・ヒューズ役で注目され、88年エミー賞受賞。 90年「フロム・ザ・ダークサイド ザ・ムービー 3つの闇の物語」で映画デビュー。 97年「ブギー・ナイツ」でポルノ界の女王を演じ、 アカデミー助演女優賞にノミネート。 2001年には「ハンニバル」のクラリス役が控えている。 活躍度 ◎↑ 演技幅 自在 演技力 ☆☆☆☆☆★ アクション ☆☆☆☆★★ コメディ ☆☆☆☆★★ 出演作 1990年「フロム・ザ・ダークサイド ザ・ムービー       3つの闇の物語」 1992年「ゆりかごを揺らす手」      「BODY ボディ」「ベディ・ルーは犯罪者?」 1993年「逃亡者」「妹の恋人」◆「ルームメイト」 1994年「ショート・カッツ」「42丁目のワーニャ」 1995年「暗殺者」◇「9ヶ月」◇「SAFE」◇      「最高のルームメイト」 1996年「サバイビング・ピカソ」◇ 1997年「ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク」◇ 1998年「ビッグ・リボウスキ」◆「ブギー・ナイツ」◇      「サイコ」◇ 1999年「マグノリア」◇「理想の結婚」      「クッキー・フォーチュン」◆      「ことの終わり」◇「シカゴ・ドライバー」◇ 2001年「ハンニバル」◇ その他の出演者: フィレンツェの刑事役の ジャンカルロ・ジャンニーニがよかったですよ。 ハンサムで陰影があって。 若い奥さんの尻にしかれて。 Giancarlo Giannini .... Rinaldo Pazzi Gary Oldman .... Mason Verger Ray Liotta .... Paul Krendler Frankie Faison .... Barney Ennio Coltorti .... Ricci Francesca Neri .... Allegra Pazzi Robert Rietti .... Sogliato Francis Guinan .... Assistant Director Noonan Bruno Lazzaretti .... Dante Danielle de Niese .... Beatrice James Opher .... FBI Agent Eldridge Enrico Lo Verso .... Gnocco Alex Corrado .... Piero さて、問題の観客評価はいかに? User Rating: 6.6/10 「ありゃ、意外に低いわねえ?どうしてかしら?」 「おそらく最後の晩餐のシーンのせいだと思うよ」 「何食べたの?」 「それは、ヒ・ミ・ツ」 User Comments: Clariceさん Victoria, Canada 2001年3月9日 「ハンニバル」は純粋な喜びである! この映画、少しペースが不均等だったものの、 (出だしのテンポが少しのろかった) 脚本家のデイビッド・マメとスティーブ・ザイリアンは よい仕事をしたと思う。 原作者のトーマス・ハリスが我々に贈ってくれた 物語の基本をきちんと抑えている。 原作は、なぜかしら、 批評家たちに信じられないほど過小評価されていた。 物語の運びや品質が悪いというのだ。 かれらは、ハリスが「羊たちの沈黙」から、 この次作を書くまでに、10年もかかったと不平を言った。 まあいいでしょう、原作を読むことだ! それは神話や天文学や宗教上の論題でいっぱいの いわばレンガ造りの建物である。 決して予測できないストーリーがある。 ハリスの原作にたたえられたダムの深みを 探検するだけでも ゆうに8時間の長さを要したことだろう。 アントニー・ホプキンスは、いつものように輝いている! ジュリアン・ムーアは、セクシーで、勇気があった。 ジャンカルロ・ジャンニーニは、 ゲーリー・オールドマン刑事を演じ切っていた。 配役上の苦情は、たったひとつ。 「何か」が欠けていたレイ・リオッタだった。 これまで3回も、この映画を見たが、 私は、この映画を見るのは、玉ねぎの皮をむくようなものだと思う。 あなたはみるたびに、偶然のように金銀財宝を発見するにちがいない。 最初に見た時、私は何だかわからないまま劇場を後にした。 私は、ほほ笑んでいた。好きな映画だと思った。 また見に戻ったとき(そして3回目!には) 私は、この映画がもっともっと好きになっていた。 残虐か? 私は血しぶきがキライなほうだが、 これはもっとひどかった。 映画には、暴力シーンがあふれている。 でも、こういっていいのか迷うところだが、 リドリー・スコット監督は、物語の不可欠な部分である暴力を ”上品に”処理したと思う。 この映画は「羊たちの沈黙」と同じぐらい良いのだろうか? いや この映画は、まったく別物なのだ。 我々は、檻に入れられた怪物に静かに向きあう。 そいつと強烈に視線が合ってしまう。 そして、激情を思いのままにあやつる怪物が、 大きな世界に解き放たれてしまうのを呆然として見ているのである。 ハンニバル・レクターの本質はちっとも変わっていなかった。 ただ、彼は、ちがった状況に置かれている。 唯一の期待外れは、原作とは結末が変わっていたことである。 これは大きな違いである。 結末について、 批評家たちは 原作者のトーマス・ハリスをこきおろして、 「 クラリスならきっとそんなことはしなかっただろう」 と言っていたが、 クラリスは何といっても、ハリスが想像上の産物である。 著者は神である。 そして、もし神がこの人物はこうするであろうと言うなら、 我々が、後知恵で批判することなんかできるだろうか? 映画の長さについて。 もう少し長くすることができたはずである。 そうすれば、もっと多くの焦点をハンニバルとクラリスの関係に 置くことができたはずである とくにハンニバルのクラリスへの執心と 彼らがヴァージャーの屋敷でしくじった後で、 一緒に過ごした時に焦点を当てることができたはずである。 メイソン・ヴァーガーの妹、マーゴが脚本から除かれたのも残念だった。 総じて、私は暗いユーモアと冒険を存分に楽しんだ。 ハンス・ジンマーの音楽は、壮麗である! これは偉大な映画ではないが、ほんとうにいい映画である。 もう1つの「羊たちの沈黙」を見ようと思ってはいけない。 ちがう映画なのだ。 もっとも、同じ映画にすべきだというひともいないだろう。 気味が悪いが、素晴らしい恋愛と冒険を期待していい。 (終末は、ちょっと残念!) オトーサンも、 結末については、すこし物足りない感じがしました。 最後の晩餐ならば、出席者が13人は欲しいところです。 でも、レクター博士が潜伏していた フィレンツェのシーンは圧倒的な魅力がありました。 さすが、映像美を誇る リドリー・スコット監督ならではの画面です。 街角、 アルノー川、 ポンテ・ベッキオ、 金細工の売店、 ファルマチーア GUCCI、 野外オペラ... 名シーンには、脱帽しました。 「ああ、フィレンツェにもう一度行きたいなあ」 オトーサンですら そんな風に思ったのですから、 観光映画としては、6つ星ではないでしょうか。 字幕翻訳は、あの戸田奈津子さん。 名画しか訳さない第一人者ですよ。 見るべし、 そして 行くべし。 南の国、フィレンツエへ、ハンニバルの世界を探検に!


あなたのために

オトーサン、 何か冴えないタイトルだなと思いました。 参院選になれば、 全政党がいうだろうお決まりのせりふ。 「ウソくさいなあ。見るのやめとこうかな。」 原題を調べると、”Where the Heart Is” これも冴えない題名です。 念のために最近ごひいきの洋画データベースをあたりました。 読み進むと、 何と世界一の小売業・ウォルマートが舞台なのですよ! しかも、主人公は、ウォルマートに6ケ月も住んで、 出産したのですからスゴイですねえ。 オトーサン、 ウォルマート・ベイビーの映画となれば、 絶対に見逃すわけには行きません。 場末で、しかも、朝1回だけの上映というのに、 万難を排して身にいきましたよー。 原作の題名は「ビート・ザ・ハート」。 これって、いい題じゃありませんか。 映画の雰囲気がよく出たタイトルです。 この題名ならば、単館上映なんていう みじめなことにならずにすんだでしょうに。 いい映画なのに、売り方をまちがえましたよねえ。 原題:Where the Heart Is (2000) 監督:Matt Williams (II) 原作:Billie Letts 脚本:Lowell Ganz ジャンル: Comedy / Drama Rated PG-13 for intense thematic material, language and sexual content. 上映時間:120分 あらすじ: ノヴァリー・ネイションは、15歳の子供で妊娠している。 ボーイフレンドのウィリー・ジャックと一緒に テネシーからカリフォルニアまでやってきたが、 オクラホマのセコイアの町にある ウォルマートに置き去りにされてしまった。 彼女は仕事がない。技能もない。 ポケットにはたった5.55ドルしかない。 そこで、彼女は、ひそかにウォルマートの店内に住むことにした。 娘のアメリカスが6週間後に生まれるまで。 彼女は、この地で、娘を育て、 風変わりではあるが、親切な見知らぬ人の助けを借りて 生活を建て直すことになる。 ビリー・レットのベストセラーの小説の映画化。 出演者: Natalie Portman .... Novalee Nation Ashley Judd .... Lexie Coop オトーサン、 この映画で、 主役を演じている女優ナタリー・ポートマンが、 あの「レオン」でマチルダを演じた名子役とは思いませんでしたし、 まさか「スターウォーズ」」の女王アミダラとも思いませんでした。 彼女、もう20歳になっているのです。 すごい美人になっていました。 しかも、映画では、15歳から20歳までの 少女から大人への脱皮を演じているのですから、 まさに、はまり役といわざるをえいません。 NATALIE PORTMAN ナタリー・ポートマン 誕生日 1981/6/9 出身 イスラエル・エルサレム 活躍度 △→ 演技幅 適応 演技力 ☆☆☆☆★★ アクション ☆☆☆★★★ コメディ ☆☆☆☆★★ 出演作 1994年「レオン」◇ 1995年「ヒート」◆「ビューティフル・ガールズ」◇ 1996年「マーズ・アタック!」◆「世界中がアイ・ラブ・ユー」◆ 1999年「スターウォーズ・エピソード1/ファントム・メナス」◇      「地上より何処かで」◇ 2000年「あなたのために」◇ もうひとり、目立ったのが、アシュレイ・ジャッド。 映画では、恋多き女性で、すぎに妊娠出産しては、 男運が悪く、すぐに捨てられる女性を好演していました。 ASHLEY JUDD アシュレイ・ジャッド 誕生日 1968/4/19 出身 米カリフォルニア州ロサンゼルス 4歳の時に両親が離婚し、 歌手の母や姉とともに各地を転々とする少女時代を送る。 その後、母ナオミと姉ウィノナは カントリー・ミュージックのバンド”ジャッズ”で成功を収めた。 ケンタッキー大学でフランス語を専攻。 卒業後はピース・コープスに就職が決まっていたが、 友人たちの勧めで女優を志し、ハリウッドへ。 ウェイトレスやエージェントのアシスタントをする傍ら、 演技教室でマイスナー・テクニックを学んで数年間演技を学ぶ。 91年、NBCの”SISTERS”でレギュラーに起用され、注目を集める。 1992年「カフス」で映画デビュー。 当初は大きな役でオファーされていたが、 ヌード・シーンがあるため、断り、端役での出演だった。 93年「RUBY IN PARADISE」で インディペンデント・スピリット主演女優賞受賞。 活躍度 ○→ 演技幅 個性 演技力 ☆☆☆☆★★ アクション ☆☆☆☆★★ コメディ ☆☆☆★★★ 出演作 1992年「カフス」 1993年「ディープ・ジョパディー」 1995年「スモーク」 「ヒート」 「聖なる狂気」 1996年「評決のとき」「ノーマ・ジーンとマリリン」      「ボディ・リップス」 1997年「ザ・ローカスト あばかれた夏」 1998年「コレクター」◇「サイモン・バーチ」      「氷の接吻」◇ 1999年「ダブル・ジョパディー」◇ 2000年「あなたのために」◇ James Frain .... Forney Hull 主人公と結ばれる青年の顔は、特徴的で、 どこかで見たことがあります。 「どこだったかなあ」 そこで、またまた海外俳優マガジンの御世話になります。 JAMES FRAIN ジェームズ・フレイン 誕生日 1969 出身 英ヨークシャー イースト・アングリア大学で演劇の学位を取得した後、 セントラル・スクール・オブ・スピーチ・アンド・ドラマで学んだ。 93年「永遠の愛に生きて」で映画デビュー。 活躍度 △↑ 演技幅 自在 演技力 ☆☆☆☆★★ アクション ☆☆☆★★★ コメディ ☆☆☆★★★ 出演作 1993年「永遠の愛に生きて」デビュー 1994年「恋する予感」 1995年「ナッシング・パーソナル/報復の無差別爆破」 1996年「永遠の夢/ネス湖伝説」 1998年「エリザベス」「ヴィゴ/カメラの前の情事」◇      「WHAT RATS WON'T YOU」 1999年「ほんとうのジャクリーヌ・デュ・プレ」◆「タイタス」◆ 2000年「レインディア・ゲーム」◆「あなたのために」◇ そうでした。 「タイタス」でした。 そのほか、「エリザベス」 「ほんとうのジャクリーヌ・デュ・プレ」 「レインディア・ゲーム」でも、お目にかかっています。 その他の出演者: Stockard Channing .... Thelma 'Sister' Husband Joan Cusack .... Ruth Meyers Ray Prewitt .... Tim Dylan Bruno .... Willy Jack Pickens Mary Ashleigh Green .... Girl in bathroom Laura House .... Nicki Sally Field .... Mama Lil Mackenzie Fitzgerald .... Americus Nation Kinna McInroe .... Wal-Mart Clerk Karey Green .... Rhonda Laura Auldridge .... Wal-Mart Assistant manager Richard Jones (IV) .... Mr. Sprock User Rating: 6.8/10 小品にしては、なかなかの高得点です。 あの「ハンニバル」よりも上。 User Comments: 1937さん West Hollywood, CA 2000年3月13日 心温まる,魅力的で、喜ばしい映画だ。 何人かのひとは、「軽すぎる」と、 この映画を退けるかもしれないが、 私は、この映画が本当の勝利者であると思う。 俳優優先で、一つも爆発シーンなどない。 ナタリー・ポートマンは、スターダムにのしあがろうとしているし、 アシュレー・ジャッドは、助演女優賞にノミネートされるべき演技だった。 ストッカード・チャニング、ジョーン・キューサック 、サリー・フィールド、 ディラン・ブルーノも輝いていた。 ババルー・マンデルとローウェル・ガンツによって書かれた脚本は、 前作「彼ら自身のリーグ」「はね返し」「親と都会ずれした人」同様に 優れた作品である。 なんという喜び! オトーサン、 これとは別の感想を持ちました。 ひとつは、ウォルマートって、素敵な会社だということです。 店内に無断で6ケ月も泊まったのに、バレたあと、 社長が500ドル彼女にあげるし、雇ってくれるのですもの。 ほんとうに家族的な会社です。 もうひとつは、 ナタリー・ポートマンの変化。 さなぎから蝶になったように美しくなっていくのです。 女性は、ほんとうに、変わるのですよ。


青いドレスの女

オトーサン、 「ハンニバル」を見終わって、虚脱状態。 次は、黄金週間の「トラフィック」まで手持ち無沙汰です。 しょうがないので、また、TSUTAYAで、DVDを物色。 「青いドレスの女」 ピンときました。 NYでは、青が今春の流行色とか。 大好きなレイモンド・チャンドラーのミステリーみたいな題です。 しかも、主演は、これまた、 ごひいきのデンゼル・ワシントンじゃないですかー。 いまの彼は名優ですが、昔、駆け出しの頃は、 黒人俳優はみな人種差別撤廃のために奮闘したのです。 そんな当時の彼の戦う姿がよく出ていて、 大変感銘を受けました。 ほんとうに、いい俳優です。 原題:Devil in a Blue Dress (1995) 青いドレスに住む悪魔? 監督:Carl Franklin 原作:Walter Mosley 脚本:Carl Franklin ジャンル: Crime / Mystery / Thriller Rated R for violence, sexuality and language. 上映時間:101分 あらすじ: 舞台は、1948年のロサンゼルス。 エキゼル・ローリンズ(デンゼル・ワシントン)が仕事を探している 第二次世界大戦では勇敢に祖国のために戦ったベテランだが、 アフリカ系アメリカ人なので、仕事はなかなか見つからない。 友人のバーで、彼は、ひとりの白人、 デウィット・オルブライトを紹介される。 行方不明の白人女性(青いドレスの女)が 黒人社会のどこかに隠れているので、 探してほしいと依頼される。 その女性、ダフィネ・モネは、 裕福な名門出で、かつ市長選の本命候補である トッド・カーターの婚約者だった。 彼女は、黒人ジャズクラブによく行っているらしい。 イージーは、無邪気にオルブライトの申し出を受け入れたが、 彼は、ほどなく、でたらめな警官たち、無情な政治家、無法者たちの 暗躍する世界に飛び込んでしまっていて、 しかも、殺人者として追われていることに気づく。 この物語は、アフリカ系アメリカ人をテーマにした チャンドラー風の作品「 who-done-it 」である。 出演者: Denzel Washington .... Easy Rawlins Jennifer Beals .... Daphne Monet(青いドレスの女) Don Cheadle .... Mouse(喧嘩早い友人) ありがたいもの。 神様,仏様、デンゼル様、 DENZEL WASHINGTON デンゼル・ワシントン 誕生日 1954/12/28 出身 米ニューヨーク州マウント・バーノン 父は牧師、母はゴスペル歌手。 フォーダム大学でジャーナリズムを専攻するが、 やがて演劇を志し、卒業後、サンフランシスコの演劇学校で学ぶ。 その後、ニューヨークへ戻り、プロの俳優として オフ・ブロードウェイの舞台に上がる。 テレビでは77年「ウィルマ」や 6年続いたシリーズ「ST.ELSEWHERE」の医師役がある。 映画デビューは81年「ハロー・ダディ」。 89年「グローリー」でアカデミー助演男優賞受賞。 「遠い夜明け」でアカデミー助演男優賞にノミネート、 「マルコムX」のマルコムX役で アカデミー主演男優賞にノミネートされている。 私生活では歌手のポーレッタ・ピアソンと結婚し、4児の父。 活躍度 ◎→ 演技幅 自在 演技力 ☆☆☆☆☆★ アクション ☆☆d☆☆★★ コメディ ☆☆★★★★ 出演作 1981年「CARBON COPY」「ハロー・ダディ」 1984年「ソルジャー・ストーリー」 1986年「キングの報酬」 1987年「遠い夜明け」 1988年「デンゼル・ワシントン/女王と祖国のために」 1989年「グローリー」◆アカデミー助演男優賞     「刑事クイン 妖術師の島」「リユニオン 再会」 1990年「モ’・ベター・ブルース」「私の愛したゴースト」 1991年「ミシシッピー・マサラ」「リコシェ 炎の銃弾」 1992年「マルコムX」◇ 1993年「から騒ぎ」「フィラデルフィア」「ペリカン文書」◇ 1995年「青いドレスの女」「クリムゾン・タイド」◇      「バーチュオシティ」 1996年「戦火の勇気」◇「天使の贈り物」 1997年「悪魔を憐れむ歌」◇ 1998年「ラスト・ゲーム」◇ 1999年「マーシャル・ロー」◇ 「ボーン・コレクター」◇「ザ・ハリケーン」◇ 2000年「タイタンズを忘れない」 あまりパッとしませんでしたが、 悪魔ではありませんでした。 ただねえ,,,, 題名の「青いドレスの女」なので、経歴をのぞきましょう。 JENIFFER BEALS ジェニファー・ビールス 誕生日 1963/12/19 出身 米イリノイ州シカゴ 活躍度 ▲↓ 演技幅 適応 演技力 ☆☆☆★★★ アクション ☆☆☆★★★ コメディ ☆☆★★★★ 出演作 1980年「マイ・ボディガード」 1983年「フラッシュダンス」 1985年「ブライド」 1988年「傷だらけの青春」「ギャンブル/愛と青春の賭け」 1989年「バンパイア・キッス」 「デンジャーヒート/地獄の最前線」      「父の恋人」 1990年「Dr.M/ドクトルM.」 1991年「ブラッド&コンクリート」 1992年「イン・ザ・スープ」 1993年「親愛なる日記」「流血の絆」 1994年「ミセス・パーカー/ジャズエイジの華」      「ゴッド・アーミー/復讐の天使」 1995年「フォー・ルームス」「青いドレスの女」 1996年「THE SPREE/ボディ・パッション」 1999年「タービュランス2」 その他の出演者: Tom Sizemore .... DeWitt Albright Maury Chaykin .... Matthew Terrell Terry Kinney .... Todd Carter Mel Winkler .... Joppy Albert Hall (I) .... Odell Lisa Nicole Carson .... Coretta James Jernard Burks .... Dupree Brouchard David Wolos-Fonteno .... Junior Fornay John Roselius .... Mason Beau Starr .... Miller Steven Randazzo .... Benny Giacomo Scott Lincoln .... Richard McGee User Rating: 6.7/10 まあまあです。ちょっと低すぎない? User Comments: Mumbaさん Denver 2000年2月10日 この10年間でもっとも過小評価された映画。 ウォルター・モズレーのクラシックな探偵小説を カール・フランクリンが脚色したものだが、 不運な探偵が主人の暗いが、面白い物語である。 デンゼル・ワシントンは、実に巧みな演技をしている。 しかし、この映画のスターは、マウスを演じたドン・チードルである。 この冷酷な殺人者は、 デンゼル・ワシントンよりも、いくつかのシーンで目立っていた。 映画は、40年代後半の人種差別の風土を正確に描写している。 人種とアイデンティティの問題が、全体を覆っている。 フランクリン監督は、登場人物と物語をコントロールし、 信じがたい仕事をやってのけた。 素晴らしい映画である。 オトーサン、 そうそう、 ドン・チードルさんの活躍を思いだしました。 やたら喧嘩早くって、すぐ人殺し。 でも、どこか憎めない人物を、切れ味よく演じていました。 DON CHEADLE ドン・チードル 誕生日 1964 MAN 出身 米ミズーリ州カンザスシティ 活躍度 △↑ 演技幅 個性 演技力 ☆☆☆☆★★ アクション ☆☆☆☆★★ コメディ ☆☆☆★★★ 出演作 1987年「ハンバーガー・ヒル」 1988年「カラーズ/天使の消えた街」 1995年「青いドレスの女」◆ 1997年「ボルケーノ」◆「ROSEWOOD」◆「ブギー・ナイツ」◆ 1998年「アウト・オブ・サイト」◆「ブルワース」◆ 2000年「ミッション・トゥ・マーズ」◆「トラフィック」      「FAIL SAFE/未知への飛行」 「かれ、トラフィックに出るんですって?」 「そりゃスゴイ」 「ブレークしそうね」


ザ・ロック

みなさーん、 アルカトラーズ島って知ってますか? じゃあ、サンフランシスコの フィッシャーマンズ・ワーフを知ってますか? 「知ってる,知ってる。 おらが町の魚市場、なんとかワーフっていう しゃれた名前に変えたよー」 そんなことで、 サンフランシスコ有数の観光スポット 魚市場というか、波止場というか、 フィッシャーマンズ・ワーフに行くと、 その沖にみえるのが、この島。 アルカトラーズ島。 遠くから見ると、のどかな島影。 ところが、1936年から1963年まで 有名な牢獄だったのです。 通称、THE ROCK(岩)。 脱獄の試みは、14回。 生きて脱出したものは、ゼロ。 難攻不落の城砦と言われておりました。 原題:Rock, The (1996) 監督:Michael Bay 原作:David Weisberg (I) 脚本:Douglas Cook (I) ジャンル: Action / Thriller Rated R for strong violence, language and a sex scene. 上映時間:135分 あらすじ: 海兵隊の1グループが決起する。 サンフランシスコ湾にあるアルカトラーズ島を占拠し、 化学兵器を持ち込み、81人の観光客を人質にする。 リーダーは、武勲のある前将軍だった。 秘密作戦で死んだのに、未払いになっている 補償金1億ドルを遺族に支払えと要求する。 さもなければ、サンフランシスコ湾エリアに向けて 致死性VX神経ガスを積む15機のロケットを発射すると脅かす。 エリートSEALチームが、 FBI化学戦争専門家(スタンレー・ゴッドスピード )と アルカトラーズ島から唯一の脱獄者(ジョン・メイソン)の 支援を受け、アルカトラーズ島に潜入する。 テロリストたちの防衛線を突破して、 時間切れ前に、ロケットの脅威を取り除こうとする。 出演者: Sean Connery .... John Patrick Mason Nicolas Cage .... Dr. Stanley Goodspeed おお、あの007のサー、ショーン・コネリーと 個性派俳優のニコラス・ケイジの黄金コンビです。 経歴は、ご存知でしょう。 SEAN CONNERY ショーン・コネリー 誕生日 1930/8/25 出身 英エディンバラ 13歳からアルバイトを始め、18歳で海軍に入隊。 病気のため、除隊した後、鉄鋼労働者、道路工夫などを しながら、体を鍛え、ミスター・ユニヴァースに出場。 その後、舞台「南太平洋」のコーラスボーイの オーディションに合格し、国内ツアーに参加。 55年に映画デビュー後、 62年「007は殺しの番号」のジェームズ・ボンド役で 人気スターに。 86年「薔薇の名前」で英国アカデミー賞主演男優賞、 87年「アンタッチャブル」でアカデミー助演男優賞を受賞した。 99年にナイトの称号が与えられ、 サー・ショーン・コネリーとなった。 息子のジェイソン・コネリーも俳優。 活躍度 ◎→ 演技幅 自在 演技力 ☆☆☆☆☆☆ アクション ☆☆☆☆☆★ コメディ ☆☆☆☆★★ 出演作 1957年「鍵なき扉」「地獄特急」「虎の行動」 1959年「ターザンの決闘」「四つの願い」 1961年「殴り込み愚連隊」「ダイナミック作戦」 1962年「007/ドクター・ノオ」◇      「史上最大の作戦」 1963年「007/ロシアより愛を込めて」◇ 1964年「わらの女」「マーニー」      「007/ゴールドフィンガー」◇ 1965年「丘」「素晴らしき男」      「007/サンダーボール作戦」◇ 1967年「007は二度死ぬ」◇ 1968年「シャラコ」 1969年「赤いテント」 1970年「男の闘い」 1971年「ショーン・コネリー/盗聴作戦」◇      「007/ダイヤモンドは永遠に」◇ 1973年「怒りの刑事」 1974年「未来惑星ザルドス」「オリエント急行殺人事件」      「オスロ国際空港/ダブル・ハイジャック」 1975年「風とライオン」 1976年「王になろうとした男」      「ショーン・コネリー/愛しき暗殺者」◇ 「ロビンとマリアン」 1977年「遠すぎた橋」 1978年「大列車強盗」 1979年「メテオ」「さらばキューバ」 1981年「アウトランド」「バンデットQ」 1982年「シークレット・レンズ」「氷壁の女」 1983年「ネバーセイ・ネバーアゲイン」「勇者の剣」 1985年「ハイランダー/悪魔の戦士」「薔薇の名前」 1987年「アンタッチャブル」◆アカデミー助演男優賞 1988年「プレシディオの男たち」 1989年「インディ・ジョーンズ/最後の聖戦」◆      「ファミリー・ビジネス」 1990年「レッド・オクトーバーを追え!」 「ロシア・ハウス」      「ハイランダー2/蘇る戦士」 1991年「ロビン・フッド」△ 1992年「ザ・スタンド」◇ 1993年「ライジング・サン」 1994年「グッドマン・イン・アフリカ」 1995年「理由」「トゥルーナイト」 1996年「ザ・ロック」◇「ドラゴンハート」(声) 1998年「アベンジャーズ」◇ 1999年「エントラップメント」◇ 「マイ・ハート,マイ・ラブ」◇ 2000年「小説家を見つけたら」◇ チョー長ーい芸歴です。 このひと、ほんとうに「大器晩成」ですねえ。 アカデミー賞をとったのが、57歳のとき。 若い頃、ずうっと不遇で、 ボンド役しかやれなかったから、 いまの人生、楽しくてしょうがないのでしょうねえ。 71歳。 手老いてますます盛ん、 いろいろな役に挑戦しています。 最新作「小説家を見つけたら」なんか ほんとによかった。 スイスイ自転車に乗ったりして....。 いいなあ。 大いに見習いたいものです。 その他の出演者: Ed Harris .... General Francis X Hummel John Spencer (I) .... FBI Director James Womack David Morse .... Major Tom Baxter William Forsythe .... Ernest Paxton Michael Biehn .... Commander Anderson Vanessa Marcil .... Carla Pestalozzi John C. McGinley .... Marine Captain Hendrix Gregory Sporleder .... Captain Frye Tony Todd (I) .... Captain Darrow Bokeem Woodbine .... Sargeant Crisp Jim Maniaci .... Private Scarpetti Greg Collins (II) .... Private Gamble Brendan Kelly (I) .... Cox User Rating: 7.0/10 おお、高得点じゃないですか! User Comments: F0RCEさん Poughkeepsie, NY 2001年3月21日 このPoughkeepsieという地名、 おもいだしますねえ。 オトーサンの耳がいかに 英語の発音に弱いかを思い知らされた駅名でした。 (参照:このHPにある「NYでご入浴」) 完全に過小評価だ。 この映画は、この数十年のうちで、 最も偉大な世界的アクション映画の1つだ。 アクション、冒険、コメディ、伝奇物語、 そして、特殊効果と勇壮なプロットが すべてミックスされている。 それに加えて、 ショーン・コネリー、ニコラス・ケイジ 、エド・ハリスの 主演男優だけでなく、 ジョン・スペンサー、ウィリアム・フォーサイス、 デイビッド・モースといった名助演男優らが活躍している。 この映画は、2時間を過ごす最良の方法である。 この映画は、また、 登場人物の開発に多くの時間と努力を傾注している。 たいていのアクション映画が無視しているのに。 この映画は、過小評価されている。 もっと多く称賛されてよい。 オトーサン、 「ハンニバル」を見た後なので、 どうせ3流アクション映画だろう、 007の焼き直しだろう、と たかをくくっていましたが、 とんでもない。 この映画、「ハンニバル」よりも面白いですよ。 これ、絶対、名画です。 5つ星です。


グッドナイト・ムーン

オトーサン 「なんかいい映画ないかな」と TSUTAYAの店内をウロウロ。 時期が時期とて、 アカデミー賞を受賞した作品特集なんてやっています。 「グラディエーター」もあれば、 ジュリアロバーツの「エリン・ブロコビッチ」もあります。 ただ並べてあるだけなんていうのじゃなく、 こういう風に商売を工夫するのって、いいですよね。 「そうだ、京都へ行こう」はJRの名コピーですが、 「そうだ、ジュリア・ロバーツものにしよう」と決めました。 だって、いままで1本も外れがないもの。 彼女が出てくるだけで、映画は、そのオーラで輝きをますのです。 しかも、今回は、スーザン・サランドンなる名女優を発見。 いやあ、アカデミー賞女優2人が子供の愛情を巡っての対決は、 見ごたえありましたよ。 原題:Stepmom (1998) 監督:Chris Columbus 原作:脚本:Gigi Levangie ジャンル: Drama / Comedy Rated PG-13 for language and thematic elements. 上映時間:124分 あらすじ: ジャッキーとルークの2人の子供たち、 アンナとベンは、両親が離婚してしまったいま、 父親がカメラマンのイザベルという新しい女性と暮らしている という事態に慣れねばならない。 イザベルは、子供たちがパパと一緒にいて、 くつろいだ気持ちになれるように精一杯努力はするものの、 かといって、うまくいっている自分の仕事を断念することはできない。 そんなイザベルを、専業主婦のジャッキーは、努力不十分と攻撃する。 彼女は仕事が、子供たちと同様、重要であることを理解できない。 ジャッキーが、ガンにかかって余命すくないという宣告がされて、 彼女たちの対立は、いよいよ深刻化する。 彼らは、ともに成長するためには、 何かを学ばなければならない。 出演者: Julia Roberts .... Isabel Kelly(継母) Susan Sarandon .... Jackie Harrison(母) Ed Harris .... Luke Harrison (夫) Jena Malone .... Anna Harrison(長女) Liam Aiken .... Benjamin 'Ben' Harrison(長男) このハリソン一家、みな演技上手でした。 イザベル役でStepmom(継母)を演じるのが ジュリア・ロバーツです。 子供たちに受け入れられるのって大変です。 でも、そんな苦しさを乗り越えていくのは、 さすがジュリア。 やはり、芸暦をみましょう。 なんどみても、すばらしい芸暦ですねえ。 何本みたかもチェックしましょう。 JULIA ROBERTS ジュリア・ロバーツ 誕生日 1967/10/28 出身 米ジョージア州スルミナ 活躍度 ◎↑ 演技幅 自在 演技力 ☆☆☆☆☆★ アクション ☆☆☆☆★★ コメディ ☆☆☆☆★★ 出演作 1988年「サティスファクション」      「ブラッド・レッド/復讐の銃弾」      「ミスティック・ピザ」 1989年「マグノリアの花たち」 1990年「愛が壊れるとき」「フラットライナーズ」      「プリティ・ウーマン」◇ 1991年「愛の選択」「フック」 1992年「ザ・プレイヤー」 1993年「ペリカン文書」◇ 1994年「アイ・ラブ・トラブル」「プレタポルテ」 1995年「愛に迷った時」 1996年「ジキル&ハイド」「世界中がアイ・ラブ・ユー」      「マイケル・コリンズ」 1997年「陰謀のセオリー」◇      「ベスト・フレンズ・ウェディング」◇ 1998年「グッドナイト・ムーン」◇ 1999年「ノッティング・ヒルの恋人」◇「プリティ・ブライド」◇ 2000年「エリン・ブロコピッチ」◇ 2001年「ザ・メキシカン」 オトーサンがみたのは、数えると、 「プリティ・ウーマン」「ペリカン文書」「ジキル&ハイド」 「陰謀のセオリー」「ベスト・フレンズ・ウェディング」 「グッドナイト・ムーン」「ノッティング・ヒルの恋人」 「プリティ・ブライド」「エリン・ブロコピッチ」の8本でした。 まだ「ザ・メキシカン」をみてないなあ。 それもそのはず、4月21日公開です。 たのしみだなあ。 もうひとり、母親役のうまい女優さんがいました。 オトーサン、 彼女がガンを宣告されて 秒きざみで、死期が近づいているなかで、 子供たちに大事なことを伝えよう 楽しい時間を共有しようと必死に努力する姿に、 不意に涙を流しました。 むかし、入院して、 幼い息子に遺書代わりに童話を書いたときのことを 不意に思いだしたのです。 SUSAN SARANDON スーザン・サランドン 誕生日 1946/10/4 出身 米ニューヨーク州ニューヨーク市 ワシントンDCのカソリック大学を卒業後、 70年「ジョー」のヒロイン役でデビュー。 「アトランティック・シティ」「テルマ&ルイーズ」 「ロレンツォのオイル」「依頼人」で 4度アカデミー主演女優賞にノミネートされ、 95年「デッドマン・ウォーキング」のシスター・ヘレン役で アカデミー主演女優賞受賞。 俳優クリス・サランドンと離婚後、 ティム・ロビンスと同棲中。 二人の間に二児がいる。 活躍度 ◎→ 演技幅 自在 演技力 ☆☆☆☆☆☆ アクション ☆☆☆★★★ コメディ ☆☆☆☆★★ 出演作 1970年「ジョー」 1972年「LA MORTADELLA」 1974年「LOVIN'MOLLY」「フロント・ページ」 1975年「華麗なるヒコーキ野郎」      「ロッキー・ホラー・ショー」 1976年「クラッシュ!」「ドラゴンフライの幻想」      「LAST OF THE COWBOYS」 1977年「真夜中の向こう側」「アドベンチャー・ラリー」 1978年「プリティ・ベビー」「キング・オブ・ジプシー」 1979年「SOMETHING SHORT OF PARADISE」 1980年「アトランティック・シティ」      「ラヴィング・カップル」 1982年「テンペスト」 1983年「ハンガー」 1984年「IN OUR HANDS」「バディ・システム」 1985年「ジュディスの告発」 1987年「イーストウィックの魔女たち」 1988年「さよならゲーム」 1989年「スウィート・ハート・ダンス」「乙女座殺人事件」      「白く渇いた季節」 1990年「THROUGH THE WIRE」(ナ)      「ぼくの美しい人だから」 1991年「テルマ&ルイーズ」「ライト・スリーパー」 1992年「ザ・プレイヤー」「ボブ・ロバーツ」      「ロレンツォのオイル/命の詩」 1994年「運命の絆」「依頼人」◇「若草物語」 1995年「セルロイド・クローゼット」      「デッドマン・ウォーキング」◇アカデミー主演女優賞 1996年「ジャイアント・ビーチ」 1998年「グッドナイト・ムーン」◇      「トワイライト」◇「天井桟敷のみだらな人々」 1999年「地上より何処かで」◇「クレイドル・ウィル・ロック」◇ その他の出演者: Lynn Whitfield .... Dr. Sweikert Darrell Larson .... Duncan Samuels Mary Louise Wilson .... Mrs. Franklin (School Counselor) Andre B. Blake .... Cooper Russell Harper .... Photo Assistant Jack Eagle .... Craft Service Man Lu Celania Sierra .... Photo Shoot Model Lauma Zemzare .... Photo Shoot Model Holly Schenck .... Photo Shoot Model Michelle Stone .... Photo Shoot Model User Rating: 6.2/10 案外、低いなあ。 女性は、真の家族愛とは何かを考えて、 わが身をふりかえって、反省してしまうのかも知れません。 男性は、浮気をすると大変なことになるという メッセージに反発するのかも....。 User Comments: danさん Washington DC, USA 1998年12月9日 ドラマティックで、いい演技。 一見して、あなたは、 この映画を「お手軽映画」と思うかもしれない。 少なくとも、私はそう思った。 でも、間違っていた。 とても間違っていた。 まったく違った映画を予想していたために、 このドラマはとくに大きなショックだった。 もしあなたがママなら、涙を覚悟しなさい。 私はママではないが、周りにそういう人はたくさんいる。 この映画は、おもいがけなく いい映画だった。 2人の女優とエド・ハリスは、 期待どおりの本当に良い演技をしている。 物語は魅力的で、 観客に主役の2人の心の動きを手にとるように 洞察させてくれる。 少年はキュートで、劇場には笑いが漏れたが、 私は、ジェリー・マグワイアの子供をマネしているように思えた。 この映画は、オスカーものではないが、良い劇であり、見る価値がある。 とはいえ、ジュリア・ロバーツの演技は、驚くべきものだった。 しかし、私のように「お手軽映画」を期待して、 劇場に行ったら、失望するだろう。 オトーサン、 女房と浮気相手の間に、 ゆれる男心を演じたエドハリスにも、興味をもちました。 ED HARRIS エド・ハリス 誕生日 1950/11/28 妻エイミー・マディガン 出身 米ニュージャージー州テナフライ 活躍度 ○→ 演技幅 自在 演技力 ☆☆☆☆☆★ アクション ☆☆☆☆★★ コメディ ☆☆☆★★★ 出演作 1978年「コーマ」 1980年「ボーダーライン」 1981年「ナイトライダーズ」 1982年「クリープショー」 1983年「アンダーファイア」「ライトスタッフ」 1984年「スイング・シフト」 「プレイス・イン・ザ・ハート」 1985年「アラモベイ」      「コードネームはエメラルド」 「スウィート・ドリームス」 1987年「ウォーカー」 1988年「ワルシャワの悲劇/神父暗殺」 1989年「アビス」「ジャックナイフ」 1991年「ステート・オブ・グレース」 1992年「パリス・トラウト」「摩天楼を夢見て」 1993年「ザ・ファーム/法律事務所」      「ニードフル・シングス」 1994年「ワイアット・アープ」 「ナチュラル・ボーン・キラーズ」      「チャイナ・ムーン」「ミルク・マネー」 1995年「アポロ13」「理由」「ニクソン」 1996年「ザ・ロック」 1997年「目撃」 1998年「トゥルーマン・ショー」「グッドナイト・ムーン」 2000年「スターリングラード」 オトーサン、 このひとの出演作、まったく見ていません。 「そうだ、スターリングラードがやってくる」 4月14日封切り。 「この週末も、いそがしくなるなあ」


アイ・ラブ・トラブル

オトーサン 「なんかいい映画ないかな」 とTSUTAYAの店内をウロウロ。 「そうだ、ジュリア・ロバーツものにしよう」 と決めた2本目を鑑賞しました。 このDVD、なぜか途中で何度も画面がストップ。 明らかに傷物です。 「こんな傷物を貸すのか?」と電話しました。 すると、「交換するか、別のDVDに変えます」と女店員の声。 おわびの雰囲気なし。 きわめて事務的です。 どうも、こんなこと、あたりまえのようです。 「TSUTAYAはそんな商売しているのか? 検品もせずに、貸し出しているのか?」 「すみません」 「すみませんだけなの? いつもそれですませているの?店長に聞いておいてください」 オトーサン、 そんなやりとりの途中で 「アイ・ラブ・トラブル」という題名と同じことを 自分がしていることに気づき、苦笑い。 3流映画でしたが、 ジュリアは、よかったですよ。 ジュリアなら静止画像もいいなあ。 図らずも、 胸はペッタンコだけども、 見事な脚線美ということを確認できました。 原題:I Love Trouble (1994) 監督:Charles Shyer 脚本:Nancy Meyers & Charles Shyer Genre: Action / Comedy 上映時間:123分 あらすじ: 彼女(ジュリア・ロバーツ)新人記者で、張り切っている。 彼(ニック・ノルティ)は、経験豊かで、やる気をなくしている。 彼らはおなじネタを追っているシカゴのライバル新聞の記者である。 脱線事故の現場で出会い、 彼は、彼女に、えらそうにアドバイスする。 翌朝、新聞をみて、彼はびっくりする。 何と、彼女にスクープをさらわれていたのだ。 それ以後、彼らの取材競争がはじまる。 威勢のいいドンパチがあり、 機知とアドリブの応酬がやがて、恋に変わっていく。 家畜の成長ホルモンをつくってきた化学会社は、 これが癌を誘発するという事実の発覚をおそれて、 ふたりを殺そうとする。 ふたりは 無事その魔手から逃れて、 スクープ記事をものにし、 ウエディング・ベルの音を聞くことができるだろうか? 出演者: Nick Nolte .... Peter Brackett Julia Roberts .... Sabrina Peterson オトーサン、 ジュリアのフアンとして、 リチャード・ギアとかデカブリオに 身を任せるのなら まあ何とか我慢できますが、 このニック・ノルティごとき男に身を任せるのは 断じて許せません。 どういう奴なのか、 興信所?で調べました。 NICK NOLTE ニック・ノルティ 誕生日 1941/2/8 出身 米ネブラスカ州オマハ 活躍度 ○→ 演技幅 個性 演技力 ☆☆☆☆★★ アクション ☆☆☆☆★★ コメディ ☆☆☆★★★ 出演作 1975年「グッバイ・ドリーム」 1977年「ザ・ディープ」 1978年「ドッグ・ソルジャー」 1979年「ノース・ダラス40」 1982年「48時間」◇ 1983年「アンダー・ファイア」 1984年「りんご白書」 1985年「ヒバリーヒルズ・バム」 1987年「ウィーズ/塀の中からブロードウェイ」 「ダブルボーダー」 1988年「3人の逃亡者」 1989年「もうひとつのラブ・ストーリー」「戦場」      「ニューヨーク・ストーリー」 1990年「殺人調書/Q&A」「48時間PART2」◇ 1991年「ケープ・フィアー」「サウス・キャロライナ」 1992年「ザ・プレイヤー」△「ロレンツォのオイル/命の詩」 1994年「アイ・ラブ・トラブル」「ハリウッド・トラブル」 1995年「ある大統領の情事」 1996年「狼たちの街」「マザーナイト」 1997年「ナイト・ウォッチ」◆「Uターン」「アフターグロウ」◇      「白い刻印」◇ 1998年「シン・レッド・ライン」◆ 1999年「ブレックファースト・オブ・チャンピオン」 「背信の行方」◇ 「まあ、3流役者だな」 「星が4つもあるのに、3流?」 「ちょっと言いすぎか。 まあ、個性派俳優だから、好き嫌いが分かれるかも」 「そうかもねえ。でも、ジュリアとは合わないわね」 その他の出演者: Saul Rubinek .... Sam Smotherman James Rebhorn .... The Thin Man Robert Loggia .... Matt Greenfield Kelly Rutherford .... Kim Olympia Dukakis .... Jeannie Marsha Mason .... Sen. Gayle Robbins Eugene Levy (I) .... Justice of the Peace Charles Martin Smith .... Rick Medwick Dan Butler .... Wilson Chess Paul Gleason (I) .... Kenny Bacon Jane Adams (II) .... Evans Lisa Lu .... Virginia Hervey Nora Dunn .... Lindy User Rating: 5.1/10 (950 votes) やはり、めちゃめちゃ低い点数です。 投票したひとも950人しかいません。 これまで、投票したひとの数を この映画評に掲載するのを省略してきましたが、 これからはやはり掲載しましょう。 「ハンニバル」を例にとりましょう。 6.6/10 (6901 votes) 6901人がみています。 この「アイ・ラブ・トラブル」が950人ですから 大勢が投票したということです。 でも採点は、6.6。 駄作ではないが、 「まあ平均的な作品ねえ」といっているわけです。 オトーサンが、このHPの表紙で紹介している いま日本で上映中の映画ランキングでは、 何と10位。 最下位です。 日本のマスコミや映画評論家の大騒ぎが いかにいい加減なものか、 調べもしないで勝手放題に私見をのべているかが、 これで分りになるでしょう。 オトーサン、 原則として 日本映画をみませんが、 観客の目を肥やすような批評が育っていないので、 日本映画の質も向上しないのです。 残念です。 User Comments: JerBearさん Ouachita National Forest 1998年10月23日 この洋画データベースで 高い評価をもらうには、 題名が重要と思ってきたが、 この映画は、その一番いい例である。 こんな題名じゃあ、見る気にもなれない。 こりゃぁ、「ニックとノラ・チャールズ」のマネと思った。 けれども、まあ面白かった。 でも打ち明けると、 私は痔なので、 ジュリア・ロバーツがありきたりの演技をしているのをみながら じっと我慢して座り続けていた。 オトーサン、 「痔のひとでも、映画館にいくのか」 「世のなかには、ジュリアぎらいもいるんだ」 どうでもいいことですが、新発見でした。


戦火の勇気

オトーサン 「こんな傷物を貸すのか?」と TSUTAYAに返却に行って、 無料券をもらって、このDVDを借りました。 デンゼル・ワシントンとメグ・ライアンの主演。 いいですねえ。 ところが戦争もの。しかも湾岸戦争がテーマ。 「ちょっとなあ」と迷いました。 昨年みた湾岸戦争をテーマにした「スリーキング」が あまりの駄作だったからです。 ヴェトナム戦争では、 「地獄の黙示録」などの名画が生まれましたが、 ハイテクでイラクに圧勝した湾岸戦争では 大したドラマも生まれなかったようです。 原題:Courage Under Fire (1996) 監督:Edward Zwick 脚本:Patrick Sheane Duncan ジャンル: Drama / War / Mystery Rated R for war violence and language. 上映時間:117分 あらすじ: 救出ヘリコプターの隊長、 カレン・ウォールデン(メグ・ライアン)が死んだ。 砂漠の嵐作戦で部下たちを救出しようと活動した直後、 ヘリが地上に激突したのである。 当初、明らかにされた真相は、次のようであった。 ヘリコプターが地上に激突した後、 彼女は、イラク人兵士の急襲を撃退し、 撃墜されたヘリから部下を華々しく救出したと。 砂漠の嵐作戦の悪夢に苦しんでいるスターリング大佐は 彼女に名誉勲章を与えるべきかどうか調査するように命じられる。 調べるにつれ、問題はややこしくなっていく。 彼女の部下の証言が食い違うのだ。 上官から早く報告書をでっちあげろという圧力も加わる。 彼女は、ほんとうにメダルに値する行動をとったのだろうか? 出演者: Denzel Washington .... Lieutenant Colonel Nathaniel Serling Meg Ryan .... Captain Karen Emma Walden Matt Damon .... Specialist Ilario やあやあ、3人ともいい演技ですねえ。 とくに、デンゼル・ワシントンの演技は、 これまでみた彼の映画のなかでは最高でした。 メグは、まあまあ。 でも、可愛いんだなあ、軍服姿も。 この主役2人は、何度も経歴紹介に登場しているので、 久しぶりに出会ったマットの紹介をしましょう。 かれ、子供みたいな顔をしているのに、 ハーバード大学出の秀才です。 MATT DAMON マット・デイモン 誕生日 1970/10/8 出身 米マサチューセッツ州ボストン ハーバード大学在学中、 「ミスティック・ピザ」の端役で映画デビュー。 大学を休学して、「青春の輝き」 「ジェロニモ」などに出演した。 「戦火の勇気」では体重を落としてまで役作りに挑んだ。 しかし、主演クラスの役を得るのは難しく、 幼なじみのベン・アフレックと二人で書いた 「グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち」を 自分たちが主役として出演することを条件に映画化に奔走。 紆余曲折の末、ミラマックス社によって実現した。 この作品でマットはアカデミー主演男優賞にノミネートされ、 脚本賞を受賞した。 その後は「ラウンダーズ」「リプリー」など主演作に恵まれ、 順調な俳優としてのキャリアを積んでいる。 活躍度 ○↑ 演技幅 適応 演技力 ☆☆☆☆★★ アクション ☆☆☆★★★ コメディ ☆☆☆★★★ 出演作 1988年「ミスティック・ピザ」 1992年「青春の輝き」 1994年「ジェロニモ」 1996年「戦火の勇気」◆ 1997年「レインメーカー」◇「チェイシング・エイミー」◆      「グッド・ウイル・ハンティング/旅立ち」◇ 1998年「プライベート・ライアン」◆「ラウンダーズ」◇ 1999年「ドグマ」◇「マイノリティ・レポート」      「オール・ザ・プリティ・ホーシズ」 2000年「タイタンA.E.」(声)◇「リプリー」◇      「バガー・ヴァンスの伝説」◇「小説家を見つけたら」◆ オトーサン、 「グッド・ウイル・ハンティング/旅立ち」をみて すっかりかれのフアンになりました。 あとは、「プライベート・ライアン」、「リプリー」、 「バガー・ヴァンスの伝説」、「小説家を見つけたら」 と、合計6本も見たことになります。 その他の出演者: Lou Diamond Phillips .... Monfriez 最後に自殺する兵士を壮絶に演じていました。 Michael Moriarty .... General Hershberg Bronson Pinchot .... Bruno Seth Gilliam .... Altameyer Regina Taylor .... Meredith Serling Zeljko Ivanek .... Banacek, General's Aide Scott Glenn .... Tony Gartner Tim Guinee .... Rady Tim Ransom .... Boylar Sean Astin .... Patella Armand Darrius .... Robins Ned Vaughn .... Chelli User Rating: 6.9/10 (4268 votes) かなりの高得点です。 User Comments: Blair Campbellさん Perth, Australia 1998年8月6日 ふーん。 戦争から帰国した軍人が、 悪夢を克服し、立ち直るすべを発見する。 あなたは、 まさかアメリカ軍が 自分の部隊、罪のないスキーヤーたち、 そして民間航空機乗員を殺しているとは 思わないだろう。 でも、それは頻繁に起きていることなのだ。 デンゼルは、相変わらず称賛に値する演技をしている。 映画は、面白い紆余曲折をたどって、 かなり陳腐で、予測可能ではあるが、うれしい結末に至る。 また、うれしいのは、 ベビーフェースのマット・デイモンに会えることである。 政治的な局面を盛り込んだらもっと面白くなったはずであり、 救急隊長、メグ・ライアンの魅力をもっと示せたはずである。 だが、大変面白い映画だ。 オトーサン、 この映画をみるまえには、 「湾岸戦争もの。どうせ、つまらんだろう」 と思っていましたが、 みたあとは、まったく認識が変わりました。 戦争がドラマでないはずはないのです。 われわれ日本人は平和ボケをしていますが、 アメリカ人なら戦争にいくのです。 そこで、自分の器量がためされるのです。 生きるか死ぬかの場面に直面したとき、 あなたは、 同僚のために、祖国のために 危険をかえりみず 自分の命を捨てられるでしょうか? オトーサンなんか、 家族を残して死んでいきたくなーい なんて言って、敵前逃亡する兵士になりそうです。 でも、それがフツー。 そんなフツーの兵士たちを 死に追いやる上官の気持ちもまたゆれています。 りーダーというのは、 死を覚悟したひとがなるべきなのです。 そういう人間像を描く素材が ゴロゴロしている戦争映画だけに、 その成否は、 監督、脚本、俳優たちのチームの力量と 結束いかんにかかっているのです。


カッコーの巣の上で

オトーサン この名作をまだ見ていなかったので、 DVDをもって山荘へ。 じっくり鑑賞するぞ、研究するぞ、 名画のヒミツをと意気込んできたのですが、 山には、春の支度がいっぱい。 まだマキは割らねばならないし、 奥方が「畑を耕さなくては、石灰をまかなくては」と叫ぶのです。 つきあって6時間の重労働をいたしました。 疲れ果てて、DVDをみはじめると、すぐにコックリ、コックリ。 まだ、カッコーの声は聞こえませんが、 うぐいすが威勢良く鳴いています。 ホーホケキョ、ケキョ、ケキョ....。 北の山国にも、 遅い春が、うれしい春がやってきたようです。 オトーサンが、 居眠りしている間にも、映画はどんどん進んでいます。 原題:One Flew Over the Cuckoo's Nest (1975) 監督:Milos Forman 脚本:Bo Goldman Lawrence Hauben ジャンル: Drama (more) 上映時間:133分 あらすじ: マック・マーフィ(ジャック・ニコルソン)は、 刑務所で気狂いのふりをして、 仕事をさぼろうと考えていた。 このたくらみは、精神病院に行かされる羽目になって、 まったくの裏目に出る。 彼は、そこで仲間をつくって、 収容者たちとトランプ遊びをしたり、 バスケットボールをして、 精神病院を居心地のよい場所にしようとする、 ところが、主任看護婦(ルイーズ・フレッチャー)が 至る所で彼を見張っていて、なかなか思うようにならない。 彼は、乱チキ・パーティーを決行したが、 仲間の1人が自殺して、 事態はどんどん悪いほうに向かっていった。 出演者: Jack Nicholson .... Randle Patrick McMurphy Louise Fletcher .... Nurse Mildred Ratched ジャック・ニコルゾンが「動」とすれば、 ルイーズ・フレッチャーは、「静」。 実に、見事な組み合わせです。 JACK NICHOLSON ジャック・ニコルソン 誕生日 1937/4/22 出身 米ニュージャージー州ネプチューン 活躍度 ○→ 演技幅 自在 演技力 ☆☆☆☆☆★ アクション ☆☆☆☆★★ コメディ ☆☆☆☆★★ 出演作 1961年「青春のさまよえる時」      「ジャック・ニコルソンのダーティ・ライダー」 1962年「リトル・ショップ・オブ・ホラーズ」 1963年「忍者と悪女」「古城の亡霊」 1965年「ミスタア・パルバー」 1967年「爆走!ヘルスエンジェルス」 「マシンガン・シティ」 1968年「ジャック・ニコルソンの嵐の青春」 1969年「イージーライダー」 1970年「晴れた日に永遠が見える」      「ファイブ・イージー・ピーセス」 1971年「愛の狩人」 1974年「さらば冬のかもめ」「チャイナタウン」 「トミー」      「さすらいの二人」 1976年「おかしなレディキラー」 「カッコーの巣の上で」      「ミズーリ・ブレイク」 「ラスト・タイクーン」 1978年「ゴーイング・サウス」 1980年「シャイニング」 1981年「郵便配達は二度ベルを鳴らす」 「レッズ」 1982年「ボーダー」 1983年「愛と追憶の日々」 1985年「女と男の名誉」 1986年「心みだれて」 1987年「イーストウィックの魔女たち」      「ブロードキャスト・ニュース」 「黄昏に燃えて」 1989年「バットマン」 1990年「黄昏のチャイナタウン」 1992年「お気に召すまま」 「ア・フュー・グッドメン」「ホッファ」 1994年「ウルフ」 1995年「クロッシング・ガード」 1996年「夕べの星」「マーズ・アタック!」 1997年「恋愛小説家」 1999年「ビートニク」 オトーサンよりひとつ年上ですが、 達者な役者さんです。 このひとなら、6時間くらい畑仕事をした後でも、 DVDをみて居眠りするなんて考えられません。 LOUISE FLETCHER ルイーズ・フレッチャー 誕生日 1934/7/22 出身 米アラバマ州バーミンガム 活躍度 △→ 演技幅 適応 演技力 ☆☆☆☆★★ アクション ☆☆★★★★ コメディ ☆☆★★★★ 出演作 1974年「ボーイ&キーチ」◆ 1975年「カッコーの巣の上で」◇アカデミー主演女優賞 1977年「エクソシスト2」 1978年「名探偵再登場」 1983年「ブレインストーム」◆ 1984年「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」◆      「炎の少女チャーリー」◆ 1987年「屋根裏部屋の花たち」 1988年「トゥームーン」 1989年「ブルースチール」 「ベスト・オブ・ザ・ベスト」 1995年「バーチュオシティ」 1996年「ハイスクール・ハイ」 1997年「ブレストマン/豊胸外科医」 1999年「クルーエル・インテンションズ」◆ オトーサン、 この女優さんに俄然興味を持ちました。 だって、アカデミー賞受賞は、2作目で、41歳。 その他の出演者: William Redfield .... Harding Michael Berryman .... Ellis Peter Brocco .... Col. Matterson Dean R. Brooks .... Dr. John Spivey Alonzo Brown .... Miller Scatman Crothers .... Orderly Turkle Mwako Cumbuka .... Warren Danny DeVito .... Martini William Duell .... Jim Sefelt Josip Elic .... Bancini Lan Fendors .... Nurse Itsu Nathan George .... Attendant Washington Ken Kenny (II) .... Beans Garfield User Rating: 8.7/10 (24657 votes) top 250: #11 8.7! おお,何という得点でしょう。 この「ほのぼの映画批評」でいま取上げている作品では、 「あの頃トニーレインと」が 8.2でしたから、 これまでで最高の評価です。 しかも、2万4657人が投票して、 映画史上11番目の名作! スゴイ。 User Comments: rbverhoefさん The Hague, The Netherlands 2000年4月27日 私の見た映画のなかで第4位。 ケン・キーゼーの小説に基づいた この映画は、前代未聞の最も素晴らしいドラマである。 物語は、すてきなひねりが効いていて、巧妙である。 ジャック・ニコルソンとルイーズ・フレッチャーは、素晴らしい。 その他の出演者も同様である。 ミロ・フォルマン監督は、ユニークである。 この映画は、感傷的で、とても魅力的で、しかも面白いので、 あなたもきっと好きになるにちがいない。 退屈しない。 あまりにもセンチメンタルで、重く、信じ難い話である。 一言でいって、この映画は素晴らしい。 すべての人々が、この映画を見るべきである。 オトーサン、 居眠りして、すこし元気回復。 また、見ました。 ルイーズ・フレッチャーがやはり実にいい演技をしています。 静かで、毅然としていて、大人のなかの大人。 「どんなひとなのかなあ。 最近は、映画であまり活躍していないけれど、どうしたのかなあ」 とても、気になります。 今回、はじめて、 洋画データベースのほうで経歴をみましょう。 ルイーズ・フレッチャーは、 両親ともが耳が聞こえなかった 英国・国教会派のロバート・フレッチャー大臣と その妻エステルの間に生まれる。 叔母が彼女にしゃべることを教えた。 叔母はまた、若い頃に演技を初めて経験させてくれた。 ノースカロライナ大学を卒業後、彼女は家に帰る十分なお金もなく、 ルームメイトと西に向かい、ロサンゼルスに行った。 パートで受付係をし、夜間の演技学校に入った。 まもなくテレビと映画に出るようになったが、 プロデューサーのジェリー・ビックと結婚した。 2人の息子を生み、育だてるために、長い間女優業を中断した。 1974年に仕事に戻った。 ロバート・アルトマンの「われらが泥棒」だった。 この作品での演技が、 「カッコーのなかで」看護婦の難しい役割を演じられる女優を探していた ミロ・フォーマン監督の注意を惹いた。 彼女はこの役を獲得し、どうにも融通のきかない看護ラチェッドを演じて、 アカデミー賞を獲得し、以後、スーパースターになった。 その後、多くの映画に出演した。 「名探偵再登場」では、ピーター・フォークと、 「エクゾシスト2」では、リチャード・バートンと共演した。 Firestarter, Brainstorm, and Flowers in the Attic. フレッチャーは、SFやホラーものにも何本か出演している。 「ブレインストーム」、「炎の少女チャーリー」、 「屋根裏部屋の花たち」などである。 最近は、映画”Picket Fences”での目を見張る演技で、 エミー賞にノミネートされているが、 むしろTV映画の「スタートレック:深い空間9」のカイ・ウィン役や カルトの古典となった「VR5」でのノラ・ブルーム役のほうが有名である。 オトーサン、 まるで、「女の一生」を読んでいるようでした。 若い頃、苦労して、女優になり、 結婚して主婦になり、2人の子育てをして 40歳。 それから女優に戻って、 ある朝、目覚めると、 アカデミー賞をとってスーパースター。 その後は、TVで活躍。 遅咲きの見事な大輪の花の人生です。 オトーサン、 ため息をつきました。 「いいなあ、 年老いても、なお輝いているなんて。 あやかりたいなあ。 でも、たなぼた人生なんてないから、 やはり自分が頑張らなくっちゃ。 でも、最近は、すぐに疲れて居眠りするようになった。 お腹もでてきたしなあ.... まず、体を鍛えなくては。 春になったから、水泳を再開するか カッコーつけなくては」


スターリングラード

オトーサン、 山荘からクルマを飛ばして、その足で映画館へ。 「ありゃ、スターリングラードだ」 題名をレニングラードと間違えていました。 頭の辞書のなかには、 レニングラードしかなかったのです。 ああ、恥ずかしい。 この映画の売りは、 何といっても、美男俳優、ジュード・ロウ。 そこで、かれ目当ての若い女性が 映画館に足を運んできているとおもいきや、 観客は、お年寄ばかり。 まったく、意外でした。 この世代のひとには、 第2次大戦の悲劇は、 いまだに生々しい記憶です。 ソ連で捕虜になったひとが、 親戚・知人・友人に大勢いるのです。 オトーサンの叔父(故人)も、 シベリアで長い捕虜生活を体験しました。 ですから、戦争がどんなに残酷なものなのかを 知っているのです。 原題:Enemy at the Gates (2001) 監督:Jean-Jacques Annaud 脚本:Jean-Jacques Annaud & Alain Godard ジャンル: Drama / Romance / War Rated R for strong graphic war violence and some sexuality. 上映時間:131分 あらすじ: 第二次大戦での天王山、 スターリングラード戦で、 ある若いロシア兵(ジュード・ロウ)が、 政治将校(ジョセフ・ファインズ) によって英雄にまつりあげられた。 2人の狙撃兵、ロシア兵とドイツ兵は、 おたがいに相手を殺そうと、秘術をつくしたが、 いまやどうにもこうにも動きが取れなくなっている。 出演者: Joseph Fiennes .... Commander Danilov Jude Law .... Vassili Zaitsev Rachel Weisz .... Tania Chernova オトーサン、 ジョセフ・ファインズ このひとの顔は一度見たら忘れられません。 目が落ち窪んでいるのです。 「エリザベス」と「恋に落ちたシェイクスピア」に 出ていました。 JOSEPH FIENNES ジョセフ・ファインズ 誕生日 1970/5/27 出身 英ウィルトシャー州 活躍度 △↑ 演技幅 適応 演技力 ☆☆☆☆★★ アクション ☆☆☆★★★ コメディ ☆☆★★★★ 出演作 1996年「魅せられて」 1997年「マーサ・ミーツ・ボーイズ」◇ 1998年「エリザベス」◇「恋に落ちたシェイクスピア」◇ 2000年「スターリングラード」◇ ジュード・ロウ、 いまや、デカプリオをしのごうという人気俳優です。 いきいきした、いい目をしています。 まさにこの映画は、はまり役、狙撃兵向きです。 JUDE LAW ジュード・ロウ 誕生日 1971/12/29 妻 サディ・フロスト 出身 英ロンドン 彼の名前はビートルズの”ヘイ・ジュード”と ハーディングの小説”JUDE”にちなんでつけられた。 12歳の時から演技を始め、 17歳の時グラナダTVのドラマ”FAMILIES”に 出演するチャンスを得て、高校を辞める。 92年からロンドンで多くの舞台を経験、 オリビエ賞の新人賞を受賞する。 ロンドンで「恐るべき親たち」を上演した後、 ブロードウェイでの再演ではトニー賞の 助演男優賞にノミネートされた。 ブロードウェイの活躍でアメリカ映画に進出。 97年「ガタカ」「オスカー・ワイルド」などに出演した。 9月「ショッピング」で共演したサディ・フロストと結婚。 その彼女と友人のユアン・マクレガーらと 映画製作プロダクション「ナチュラル・ナイロン」を設立。 99年、オムニバス映画「チューブ・テイルズ」の 一話を監督として担当した。 活躍度 ○↑ 演技幅 個性 演技力   ☆☆☆☆★★ アクション ☆☆☆★★★ コメディ  ☆☆☆★★★ 出演作 1994年「ショッピング」 1996年「プラトニック・ゲーム」 1997年「オスカー・ワイルド」「ガタカ」      「真夜中のサバナ」「ベント」 1998年「ファイナル・カット」◇      「クロコダイルの涙」◇      「ミュージック・フロム・アナザー・ルーム」◇ 1999年「イグジステンズ」◇      「リプリー」◆ 2000年「スターリングラード」◇ 2001年「A.I.」 最後が、レイチェル・ワイズ。 この映画の宣伝パンフレットに 「愛するターニャ、 今日も僕は君のために、 またひとり敵を撃つ」 という名文句がありましたが、 そのターニャを演じた女優さんです。、 このひとは、はじめて見ました。 今度、「ハムナプトラ2/黄金のピラミッド」 が上映されたら、見に行きましょう。 RACHEL WEISZ レイチェル・ワイズ 誕生日 1971/3/7 出身 英ロンドン 活躍度 ○↑ 演技幅 自在 演技力   ☆☆☆☆★★ アクション ☆☆☆★★★ コメディ  ☆☆☆★★★ 出演作 1993年「赤と黒」 1994年「デスマシーン」 1996年「魅せられて」「チェーン・リアクション」◇ 1997年「ベント/堕ちた饗宴」▲      「インディアナ・ポリスの夏/青春の傷跡」◇ 1998年「輝きの海」◇「アイ・ウォント・ユー」◇      「スカートの翼広げて」◇ 1999年「ハムナプトラ/失われた砂漠の都」◇      「チューブ・テイルズ」◇ 2000年「スターリングラード」 2001年「ハムナプトラ2/黄金のピラミッド」 その他の出演者: Ed Harris .... Major Koenig ジュードロウと対決するドイツ狙撃兵が、このひと。 アカデミー賞俳優です。 Bob Hoskins .... Nikita Krushchev Ron Perlman .... Koulikov Eva Mattes .... Mother Filipov Gabriel Thomson .... Sasha Matthias Habich .... General Paulus Sophie Rois .... Ludmilla Ivan Shvedoff .... Volodya Mario Bandi .... Anton Hans Martin Stier .... Red Army General Clemens Schick .... German Nomcom Mikhail Matveyev .... Grandfather User Rating: 7.4/10 (2316 votes) 高いスコアです。 User Comments: Alan Ashcroftさん Livingston, Scotland 2001年3月28日 私の心の扉を開いてくれた。 映画の最初のシーンをみて、 成功した戦争映画「プライベート・ライアン」の 2番煎じかと思って、 「おお、ノー!」 と思ったことを認めなくてはならない。 見終わると、心に大きな驚きがひろがった。 これは、崩壊しているロシア軍の信頼を維持するための 宣伝で有名にされてしまった男の物語である。 若い兵士(ジュード・ロウ)は、狙撃の才能に富んでいるが、 高名なドイツ狙撃兵(エド・ハリス)の挑戦を前に、 ちじみあがってしまった。 見事な筋書きだった。 私は、素晴らしいクライマックスへと 物語がなだれこむまでスクリーンに釘づけにされてしまった。 プロットにおいては、友情と愛の素晴らしさがあふれ、 現実に繰広げられた戦争の混乱と死の両方を見事に描き切っている。 つまらぬ映画ではないかと疑っているすべての読者に、 この映画をおすすめしたい。 自尊心をおさえて、映画館にいってほしい。 あなたは、絶対に失望しないだろう。 ちょっと付け加えたいのは、 時々アクセントが悪いせいで、 ドイツ人ではなく、 イギリス人がロシア人と戦っているように 感じられたことである。 それがなければ、10満点で10点だ。 オトーサン、 スターリングラードをレニングラードと まちがえました。 大河、ヴォルガ河畔の都市とは、 つゆ知りませんでした。 「ヴォルガの船唄」は、 学生時代、何度も歌声喫茶で歌いましたよー。 スターリンという独裁者の名前も知っていましたが、 この都市が、その名を冠した都市とは、 また、対独戦の天王山になった舞台とは、 つゆ知りませんでした。 最初の15分間の戦闘シーン、 大勢の兵士が、虫けらのように 航空機の機銃掃射で倒れていくシーンには目を覆いました。 死者におわびしたい気持ちでいっぱいになりました。 知らないで済ませられる問題ではないですよね。 日本の映画製作者や文部省へのお願い: そのうち、従軍慰安婦の映画をつくってください。 主演を、松島奈々子か宇多田ヒカルにしたら、 若いひとの歴史認識も変わって、 事の重大さが分かるでしょう。 近隣諸国の怒りも、すこしは収まるかもしれません。 やはり、大事な歴史的事実は知らせないといけませんよねえ。 監督のジャン・ジャク・アルノー、 脚本、製作も兼務。すごい監督です。 スタッフも超一流ぞろい。 名画の誕生です。 そうそう、字幕翻訳はあの戸田奈津子さんでした。


俺たちに明日はない

オトーサン 参院選挙が迫ってきて、 各候補の演説を聞いていると、 「もう、日本はダメだ。 少子化、高齢化でお先真っ暗」という気がしてきます。 まさに、この映画の題名のように 「俺たちに明日はない」状態です。 主人公は、明日がないだけに、 明るく明るく悪事を重ねていくのです。 「どうせ、先がないから、今日のところは、パーッとやろうぜ」 どうせ、皆死ぬのだから、滅びの美学もまたいいのかもね。 いっそ、コブシの花のように パーッと短く美しく燃え尽きましょうか。 原題:Bonnie and Clyde (1967) 監督:Arthur Penn キャクホン:Robert Benton David Newman (III) ジャンル:Crime / Drama 上映時間:111分 あらすじ; クライド・バーロウは、刑務所から出所したばかりの銀行強盗である。 彼は、ボニー・パーカーに会う。 2人は組んで、 1920年代に、南西部を牛耳る銀行強盗ギャングの核となる。 悪名高い銀行強盗の実話に基づいて、 暴力シーンを見せながらも、 映画は、彼らの人間模様を追う。 出演者: Warren Beatty .... Clyde Barrow Faye Dunaway .... Bonnie Parker ウォーレン・ベイティ、 このひと、美男子です。 最近の写真をみると、さすがに年齢を感じますが、 この映画では、まるでジュード・ロウのような美男子。 WARREN BEATTY ウォーレン・ベイティ 誕生日・性別 1937/3/30 妻 アネット・ベニング 出身 米バージニア州リッチモンド 活躍度 ○→ 演技幅 個性 演技力 ☆☆☆☆★★ アクション ☆☆☆★★★ コメディ ☆☆☆☆★★ 出演作 1961年「草原の輝き」「ローマの哀愁」 1965年「のぞき」 1966年「カレードマン/大胆不敵」 1967年「俺たちに明日はない」 1970年「この愛にすべてを」 1971年「ギャンブラー」「バンクジャック」 1973年「パララックス・ビュー」 1974年「シャンプー」 1975年「おかしなレディ・キラー」 1978年「天国から来たチャンピオン」 1981年「レッズ」 1987年「イシュタール」 1989年「ピックアップ・アーチスト」 1990年「ディック・トレイシー」 1991年「バグジー」「イン・ベッド・ウィズ・マドンナ」 1994年「めぐり逢い」 1998年「ブルワース」「OCEAN OF STORM」        フェイ・ダナウェイ、 アカデミー主演女優賞をとったひと。 このひとも年をとりました。 女優にはめずらしく性格俳優で伸びてきたひとです。 FAYE DUNAWAY フェイ・ダナウェイ 誕生日 1941/1/14 出身 米フロリダ州バスコム 活躍度 ○↑ 演技幅 自在 演技力 ☆☆☆☆★★ アクション ☆☆☆☆★★ コメディ ☆☆☆☆★★ 出演作 1967年「真昼の衝動」「夕日よ急げ」      「俺たちに明日はない」 1968年「華麗なる賭け」 1969年「THE EXTRAODINARY SEASON」「恋人たちの場所」      「アレンジメント/愛の戒律」 1970年「ルーという女」「小さな巨人」 1971年「ドク・ホリデー」「パリは霧にぬれて」 1973年「オクラホマ巨人」 1974年「三銃士」「チャイナタウン」      「タワーリングインフェルノ」 1975年「四銃士」「コンドル」 1976年「さすらいの航海」      「ネットワーク」アカデミー主演女優賞 1978年「アイズ」 1979年「チャンプ」「ARTHUR MILLERON HOME GROUND」 1980年「FIRST DEADLY SIN」 1981年「MOMMIE DEAREST」 1983年「2つの顔の貴婦人」 1984年「スーパーガール」「ドーバー海峡殺人事件」 1987年「バーフライ」 1988年「ウィーンに燃えて」「ミッドナイト・クロッシング」      「ギャンブル/愛と復讐の賭け」 1989年「HELMUT NEWTON : FRAMES」      「ムーンリットナイト」「ウィンター・テイル」 1990年「闇の聖母/侍女の物語」「黄昏のチャイナタウン」 1992年「DOUBLE EDGE」 1993年「派遣秘書」「アリゾナ・ドリーム」 1995年「ドンファン」 1996年「DUNSTON CHECKS IN」「アルビノ・アリゲーター」 1999年「ジャンヌ・ダルク」 「トーマス・クラウン・アフェアー」◆ その他の出演者: Michael J. Pollard .... C.W. Moss Gene Hackman .... Buck Barrow Estelle Parsons .... Blanche Denver Pyle .... Frank Hamer Dub Taylor .... Ivan Moss Evans Evans .... Velma Davis Gene Wilder .... Eugene Grizzard User Rating: 7.9/10 (3970 votes) top 250: #189 すごい高得点です。 映画史上189位! User Comments: Kathleen Dさん Fort Worth, Texas 2000年12月5日 素晴らしかった。 ボニーとクライドに会った人々だけが、 アーサー・ペン監督の素晴らしい映画に出会える。 監督は、悪名高きギャングが成功するように エールを送りたくなるような映画をつくった。 ウォーレン・ビイティとフェイ・ダナウェイの演技は、 登場人物に生命を吹き込み、私を映画に引きづり込んだ。 この映画、ほんとうに見ていて楽しかった。 暴力シーンはリアルで、まるで目の前の出来事のようだった。 ボニーとクライドが引き起こす犠牲者の恐怖の眼差しは、 私にほんとうの犯罪の恐怖を感じさせた。 唯一がっかりしたのは、ジーン・ハックマン演じる バック・バーロウの死のシーンだった。 頭を撃たれたというのに、 彼は一晩生き延びて、警官から走り去った。 そんなこと、あるはずないじゃないか。 ディテールも素晴らしかった。 ファイト・シーンでは、私は跳びあがってしまった。 気がついたらシートの縁に座っていた。 ギャング団が立ち往生すると、 私は「どっらに行くべきか、教えてくれ」と ブラウン管に向かって言ってしまった。 私は、脚本がサスペンスにあふれ、魅力的だと思った。 お先真っ暗なふたりのラブ・ストーリーは、 素晴らしい気晴らしだった。 最初から、私はボニーとクライドが 一緒になるように望んでいた。 クライドはボニーを遠ざけたが、 私はもっともっと遠さけろと叫んだものだった。 ビーティとダナウェイが散らす火花は驚くべきもので 真の見世物だった。 もしふたりが、恋に落ちるようなら、 私も恋に落ちただろう。 終わりに、ボニーとクライドの眼差しをみると、 私は、ふたりが既に恋に落ちていたことを知った。 この映画は驚くほど良かった。 アクションものとラブ・ストーリーが好きなひとに、 ぜひお勧めしたい。 オトーサン、 ためいきをつきました。 悪人の元気なこと! 「昔の映画は、俳優女優ともイキがよかったなあ」 まわりの大勢の目がトロンとしたひとを見ると、 気の毒になります。 「何が楽しくて、生きているのだろう」 日本人はまだ江戸時代に生きているのでしょうか。 「百姓は生かさず殺さず」


郵便配達は2度ベルを鳴らす

オトーサン、 TSUTAYAで 7泊8日でDVDを5本借りてきました。 1週間に映画館で1本、家で5本見るというペースです。 1本見て、翻訳して、批評を書くと4時間かかります。 毎朝4時起きで6時まで2時間、帰宅してから2時間が日課です。 おかげで、読書量とTV鑑賞がへりました。 21世紀のWebライフの先取りですが、健康にはよくないようです。 ところで、この作品、ソフトポルノでした。おすすめできません。 1946年の作品は傑作だったので期待したのですが、 このリメイクのほうは失敗作でした。 原題:Postman Always Rings Twice, The (1981) 監督:Bob Rafelson 脚本:David Mamet 原作:James M. Cain ジャンル: Crime / Thriller 上映時間:122分 あらすじ: この映画は、 1946年の同名の映画のリメイクである。 やくざな放浪者と ロードサイドのレストランの誘惑的な妻との 情事がテーマである。 いくつかの出来事が重なって、殺人へと発展する。 出演者: Jack Nicholson .... Frank Chambers Jessica Lange .... Cora Papadakis ジャック・ニコルソンは、最近おなじみなので、 経歴紹介はとりやめましょう。 でも、このレストランの妻、 コーラを演じたジェシカ・ラング、 なんという男心をそそる美人なのでしょう。 JESSICA LANGE ジェシカ・ラング 誕生日 1949/4/20 出身 米ミネソタ州クロケット 活躍度 ○→ 演技幅 自在 演技力 ☆☆☆☆☆★ アクション ☆☆☆★★★ コメディ ☆☆☆★★★ 出演作 1976年「キングコング」 1979年「オール・ザット・ジャズ」 1980年「ひと妻窃盗団」 1981年「郵便配達は二度ベルを鳴らす」 1982年「女優フランシス」      「ペニーズ・フロム・ヘブン」      「トッツィー」アカデミー助演女優賞 1984年「カントリー」 1985年「スウィート・ドリーム」 1986年「ロンリー・ハート」 1988年「熱き愛に時は流れて」「ファーノース」 1989年「ミュージック・ボックス」「メン・ドント・リープ」 1991年「ケープ・フィアー」 1992年「ナイト・アンド・ザ・シティ」 1994年「ブルー・スカイ」アカデミー主演女優賞 1995年「代理人」「ロブ・ロイ/ロマンに生きた男」 1997年「シークレット/嵐の夜に」 1998年「従妹ベット」「沈黙のジェラシー」 1999年「タイタス」 その他の出演者: John Colicos .... Nick Papadakis Michael Lerner (I) .... Katz John P. Ryan .... Kennedy Anjelica Huston .... Madge William Traylor .... Sackett Thomas Hill .... Barlow Jon Van Ness .... Motorcycle Cop Brian Farrell .... Mortenson Raleigh Bond .... Insurance Salesman William Newman .... Man from Home Town Albert Henderson .... Beeman Ken Magee .... Scoutmaster Eugene Peterson .... Doctor User Rating: 6.3/10 (800 votes) やはり低いですね。 User Comments: biostudさん Stillwater, OK 1999年1月8日 ソフトポルノだ。 私は、この題名からどんな映画かまったく想像できなかった。 ニコルソンはなかなかいい演技をしていたが、 11回もオスカーにノミネートされた作品の水準には届かなかった。 この映画のラングは驚くほど美しい、 彼女は肉体美を誇示している。 セックスシーンは本能そのもの、 撮影現場でふたりがセックスしたにちがいない というひともいるだろう。 私は、しかし、そうしたシーンが、 平均的女性に間違ったイメージを与えることを恐れる。 もし女性が性的攻撃を撃退しはじめたら、 そりゃつまらん世の中になるなと思うひともいるだろう。 この映画の女主人公、コーラの場合には、 "Straw dogs"のレイプ・シーンや "Body of Evidence" のように法に触れないように 手心を加えている様子がある。 脚本については、”Tarantino”と比べたいところだ。 話を面白くするために、 いくつかのひねりを効かせたり、 あちこちに小さなエピソードがちりばめられている。 しかし、”Tarantino”のほうは、 アクションとサスペンスの結果、魅惑的であるのに対して この映画は、妙な題名のただのソフトポルノでしかない。 オトーサン、 このコメントをした オクラホマ州在住のbiostudさんは、 なかなかのインテりとみました。 セックスは本能のひとつ、しかも重要な本能です。 頭から毛嫌いする必要はありません。 むしろ人生に喜びと悲しみと苦悩をもたらす以上、 映画がそれを取上げないのは責任回避です。 問題は取上げる姿勢にあります。 劣情を刺激するのが目的ならば、ポルノになり、 本能を描き切る過程で必要ならば、それはアートになります。 まあ、そうはいっても、 時代、宗教、人種、文化、性、年齢,職業によって 判断基準がちがうので、 どう境界線をひくか判断が難しいところでです。 男のあそこを切り取った女性を描く 「愛のコリーダ」を撮って フランスでは大歓迎、日本の映倫は大問題という 経験をした大島渚監督ならば、どう説明してくれるでしょうか。 お伺いしたいところです。


リーサル・ウエポン

オトーサン かねてこの映画は面白いと聞いていました。 でも、ウエポンは武器とわかりますが、 リーサルが何か分かりません。 分からん題名の映画ってみるのはためらわれます。 しかも、TSUTAYAに限らず、 DVDのジャケットは解説なし。 辞書を引いたら、凶器と出ていました。 でも、これじゃあ、何も分かりませんし、 見る気も起きません。 でも、メル・ギブソン主演とあったので、 思い切って借りてみました。 ところが、これが大当たり! メル・ギブソンが野人の本領発揮。 原産地オーストラリアのカンガルーみたいに身軽でした。 原題:Lethal Weapon (1987) 監督:Richard Donner 脚本:Shane Black Genre: Crime / Action 上映時間:112分 あらすじ: マーティン・リッグズは自殺志願のL.A.の警官。 ロジャー・マートウは リッグズのパートナーにされた不運な警官である。 彼らは莫大な麻薬密輸組織を摘発する 彼らの成功率が増えるにつれて、友情も育っていく。 出演者: Mel Gibson .... Detective Sergeant Martin Riggs Danny Glover .... Detective Sergeant Roger Murtaugh もう何度目かの登場ですが、 経歴をのせましょう。 MEL GIBSON メル・ギブソン 誕生日 1956/1/3 出身 米ニューヨーク 11人兄弟の中に育ち、12歳の時にオーストラリアに移住。 高校を卒業すると、姉の薦めでシドニーの国立演劇学校に入学。 舞台を経て在学中の1977年、「SUMMER CITY」で映画デビュー。 彼を一躍スターダムに押し上げたのは、 1979年「マッド・マックス」(ジョージ・ミラー監督)。 暴漢に妻子を殺され、復讐に燃える警官マックスを演じ、注目を集めた。 1980年、ビデオ映画「ティム」(1979)と「誓い」(1981)で オーストラリア映画協会最優秀男優賞を受賞。 1984年「ザ・リバー」からアメリカ映画界へ進出。 1993年「顔のない天使」で初監督・主演をつとめ、 続く監督・主演作品「ブレイブハート」(1995)で 1996年度アカデミー作品賞と監督賞を受賞。 メル・ギブソンは、人間の感情というものを強く前面に押し出し、 観客を魅了させることの出来る舞台俳優に近い映画俳優である。  彼はアクション映画一つとっても、ただのアクションにとどまらず、 表情や演技からあふれ出る感情を観る者にぶつけてくる。 特に怒りに対する表現力は突出していて、 「マッド・マックス」のマックスや 「リーサル・ウエポン」のリッグス、 「ブレイブハート」のウィリアムの復讐劇に観客が同化できるのも、 彼の演技力のなせる技であろう。 活躍度 ◎→ 演技幅 自在 演技力   ☆☆☆☆☆☆ アクション ☆☆☆☆☆★ コメディ  ☆☆☆☆★★ 出演作 1977年「SUMMER CITY」 1978年「メル・ギブソンの青春グラフィティ」 1979年「マッドマックス」◇「ティム」 1980年「THE CHAIN REACTION」 1981年「誓い」「マッドマックス2」◇ 1982年「危険な年」「ATTACK FORCE Z」(特別奇襲戦隊Z) 1984年「ザ・リバー」「燃えつきるまで」      「バウンティ/愛と反乱の航海」 1985年「マッドマックス/サンダードーム」◇ 1987年「リーサル・ウエポン」◇ 1989年「テキーラ・サンライズ」「リーサル・ウエポン2」◇ 1990年「エア・アメリカ」「バード・オン・ワイヤー」      「ハムレット」 1992年「フォーエバー・ヤング/時を超えた告白」◇      「リーサル・ウエポン3」◇ 1993年「顔のない天使」◇ 1994年「マーヴェリック」◇ 1995年「ブレイブハート」◇「ポカホンタス」(声)◇「キャスパー」△ 1996年「身代金」◇ 1997年「陰謀のセオリー」◇「ファーザーズ・デイ」△      「フェアリーテイル」△ 1998年「リーサル・ウエポン4」◇ 1999年「ペイ・バック」◇「ミリオンダラー・ホテル」 2000年「パトリオット」◇「ハート・オブ・ウーマン」◇      「チキン・ラン」(声) ダニー・グローバー、 このひとはこのHPには初登場です。 どこかで見た顔だなあと思ったら 「レインメーカー」に出演していました。 それにしても、この黒人一家の仲むつまじいこと。 家族の価値を再認識させられます。 DANNY GLOVER ダニー・グローバー 誕生日 1947/7/22 出身 米カリフォルニア州サンフランシスコ 活躍度 ◎→ 演技幅 自在 演技力 ☆☆☆☆☆★ アクション ☆☆☆☆★★ コメディ ☆☆☆☆★★ 出演作 1979年「アルカトラズからの脱出」 1984年「アイスマン」「プレイス・イン・ザ・ハート」 1985年「カラーパープル」「刑事ジョン・ブック/目撃者」      「シルバラード」 1987年「リーサル・ウエポン」◇ 1988年「バット★21」 1989年「リーサル・ウエポン2」◇ 1990年「イントルーダー/怒りの翼」「プレデター2」◇ 1991年「レイジ・イン・ハーレム」「わが街」「ピュア・ラック」 1992年「リーサル・ウエポン3」◇ 1993年「ボッパー」「聖者の眠る街」 1994年「マーヴェリック」◆「エンジェル」 1995年「ダンボドロップ大作戦」 1997年「レインメーカー」◆「ゴーン・フィッシング」 「スイッチ・バック」◇      「バッファロー・ソルジャー」◇ 1998年「リーサル・ウエポン4」◇「アンツ」(声)◆ 「ビラヴド/愛されし者」 その他の出演者: Gary Busey .... Mr. Joshua Mitch Ryan .... General Peter McAllister Tom Atkins .... Michael Hunsaker Darlene Love .... Trish Murtaugh Traci Wolfe .... Rianne Murtaugh Jackie Swanson .... Amanda Hunsaker Damon Hines .... Nick Murtaugh Ebonie Smith .... Carrie Murtaugh Bill Kalmenson .... Beat Cop Lycia Naff .... Dixie Patrick Cameron .... Cop #1 Don Gordon (I) .... Cop #2 Jimmie F. Skaggs .... Drug Dealer #1 User Rating: 7.4/10 (7531 votes) 高得点です。 User Comments: buseyfanaticさん Abingdon, VA 1999年11月15日 前代未聞の警官映画が出来た! 私は100回以上、この映画を見た。 見ればみるほど、良くなり続ける! メル・ギブソンは、 黒人警官(ダニー・グローバー)と組む 狂気の警官を演ずる。 最初、彼らはお互いに我慢がならない しかし、映画が進むにつれて、 彼らはいい仲間になる。 私は、たいていの人が この素晴らしい映画を見たことがあると思う。 アクションと暴力満載である。 私は、メル・ギブソンと ダニー・グローバーの間の化学変化が好きである。 ジョシュアを演じたゲーリー・バシーは、素晴らしい俳優だ。 配役の見事さといったらない。 彼の代役なんかいるはずはない。 誰だって、バシーより良い仕事ができるはずがない。 頑張れ、ゲーリー! 私は終わりも好きである! 映画史上、最良のファィトシーンだった。 ギブソンとバシーがスタントを断ったのもスゴイと思う。 このすばらしい映画の争闘シーンのために たった4日間で武道をマスターしたのも称賛したい。 これは、確かに成功作だ! もしこの素晴らしい映画を見ていなかったなら、 ぜひ見るように、お勧めしたい! 偉大な映画ですよ! オトーサン、 このひとのいうように、 最後の決闘シーンにしびれました。 男と男が死力をつくして裸で戦う、 いいですねえ。


陪審員

オトーサン、 地味な題ですが、 デミ・ムーアが出ているとあったので、 TSUTAYAで借りた5本のなかに加えました。 ところが、デミ・ムーアと ジュリアン・ムーアを取り違えていました。 どちらもムーアですもの。 後者は「ハンニバル」で好演した天才女優です。 1960年生まれ。 このムーアは1962年生まれで2歳下。 でも、とてもいい女優さんです。 原題:Juror, The (1996) 監督:Brian Gibson 脚本:Ted Tally 原作:George Dawes Green Genre: Drama / Thriller Rated R for violence, language and sexuality. 上映時間:118分 あらすじ: アニー・レイドはマフィアの裁判で陪審員として選ばれたが、 「ザ・ティチャー」という名の何者かによって 他の陪審員を説得し、マフィアを「無罪」にするよう 働きかけるように強制された。 そうしないと、息子を殺すと脅されたのである。 裁判が終わったが、彼女は自由にさせてもらえなかった。 出演者: Demi Moore .... Annie Laird Alec Baldwin .... Teacher DEMI MOORE デミ・ムーア 誕生日 1962/11/11 出身 米ニューメキシコ州ロズウェル 活躍度 ○→ 演技幅 個性 演技力 ☆☆☆☆★★ アクション ☆☆☆☆★★ コメディ ☆☆☆★★★ 出演作 1981年「CHOICES」 1982年「病院狂時代」「悪魔の寄生虫バラサイト」 1984年「アバンチュール・イン・リオ」「恋人ゲーム」 1985年「セント・エルモス・ファイヤー」 1986年「昨日の夜は……」「ワン・クレイジー・サマー」      「ウィズダム/夢のかけら」 1988年「第七の予言」 1989年「俺たちは天使じゃない」 1990年「ゴースト/ニューヨークの幻」 1991年「夢の降る街」「絶叫屋敷へいらっしゃい」      「愛を殺さないで」 1992年「ア・フュー・グッドメン」 1993年「幸福の条件」 1994年「ディスクロージャー」 1995年「スカーレット・レター」「DEARフレンズ」 1996年「陪審員」「ノートルダムの鐘」「素顔のままで」 1997年「G.I.ジェーン」「地球は女で回っている」 2000年「薔薇の眠り」 オトーサン、 「そうだ、「G.I.ジェーン」でお目にかかっていたんだ」 ようやく、この経歴を見て気づきました。 凛々しく健気に、女兵士を演じていました。 さて、アレックスは、 なかなか切れ味のいいハンサム・ボーイです。 いかにもWASPという感じがします。 こういうひととセックスしたら、どんな気分になれるかしら なーんて思う女性もいるかもね。 でも、ベッドのうえで、殺されるのを覚悟してください。 7月14日の独立記念日に 日本で公開される「パールハーバー」で活躍するそうで、 楽しみがひとつ増えました。 ALEC BALDWIN アレック・ボールドウィン 誕生日 1958/4/3 出身 米ニューヨーク州ロングアイランド 活躍度 ○↑ 演技幅 自在 演技力 ☆☆☆☆★★ アクション ☆☆☆☆☆★ コメディ ☆☆☆☆★★ 出演作 1986年「ルルよ、永遠に」      「ウーマン・イン・ニューヨーク」 1987年「アラモ2」 1988年「結婚の条件」「ビートル・ジュース」      「ワーキング・ガール」      「愛されちゃって、マフィア」      「トーク・レディオ」 1989年「グレート・ボールズ・オブ・ファイヤー」 1990年「レッド・オクトーバーを追え!」◇      「マイアミ・ブルース」「アリス」 1991年「あなたに恋のリフレイン」 1992年「摩天楼を夢みて」「キスへのプレリュード」 1993年「冷たい月を抱く女」 1994年「ゲッタウェイ」「シャドー」◇ 1995年「アル・パチーノ/天国の約束」(ナ) 1996年「アル・パチーノのリチャードを探して」      「陪審員」      「ヘブンズ・プリズナー」◇      「ゴースト・オブ・ミシシッピー」 1997年「ザ・ワイルド」◇ 1998年「マーキュリー・ライジング」◆ 2000年「きかんしゃトーマス 劇場版/魔法の線路」 2001年「パール・ハーバー」 その他の出演者: Joseph Gordon-Levitt .... Oliver Laird Anne Heche .... Juliet James Gandolfini .... Eddie Lindsay Crouse .... Tallow Tony Lo Bianco .... Louie Boffano Michael Constantine .... Judge Weitzel Matt Craven .... Boone Todd Susman .... Bozeman Michael Rispoli .... Joseph Boffano Julie Halston .... Inez Frank Adonis .... DeCicco Matthew Cowles .... Rodney Polly Adams .... Forewoman User Rating: 5.3/10 (1133 votes) 悪いスコアです。 どうしてかなあ? User Comments: Sean Gallagherさん Oakville, Ont. Canada 1999年4月5日 原作は素晴らしいスリラーだったが、 映画化されて台無しになった。 本当に面白い小説だった。 ハンニバル・レクターに匹敵する悪党がいるのに、 なぜ、こんな悪い映画になってしまったのか? アレック・ボールドウィンは、 いつものように良い仕事をしていたし、 アンネ・ヘック は「親友」としてスクリーンに輝いていたが、 こんな病的でシニカルな方法で製作されると、 人間がつくったというよりも 機械がつくったような映画になってしまった。 私はデミ・ムーアの大ファンではないが、 彼女がこの乱雑さに責任を負う必要はない。 皮肉なのは、著者のテッド・タリー が 「羊たちの沈黙」よりも良い仕事をしたということである。 一体、何が起きたのだろう? オトーサン、 これだけコテンパンに批評されると、 弁護したくなりました。 デミ・ムーアも アレックス・ボールドウィンも素敵でしたよ。 鬼気迫る演技でした。 評点が悪かったのは、 最後にこのふたりの関係が、 脅迫する者と脅迫されるものから 愛し愛されるものに変わるかと思ったのに、 残念ながらそうならなかったせいではないでしょうか。


ジョーブラックをよろしく

オトーサン 「ハンニバル」をみたあと、 アンソニー・ホプキンズの名演技には、 当分、お目にかかれないのではないか。 「さびしいことだのう」 かれも年だし、ひょっとするとレクター博士が 見納めになったかもと思っていました。 ところが、DVDという手があったのです。 それも何本もあるのです。 まず、手はじめにこの映画、ジョーブラックをよろしく。 うれしいことに話題のブラッド・ピットとの共演です。 原題:Meet Joe Black (1998) 監督:Martin Brest 脚本:Ron Osborn Jeff Reno Genre: Fantasy / Romance / Drama Rated PG-13 for an accident scene, some sexuality and brief strong language. 上映時間:178分 あらすじ: ビル・パリッシュ(アンソニー・ホプキンズ)は、 メディア界の大立物である。 彼は、65才の誕生日祝いを前にしている。 ある朝、彼は幻覚によって、避けられないものに呼び出される。 死に神が、かれの家庭に若者の姿をとって闖入してくる。 その名は、ジョー・ブラック(ブラッド・ピット)。 彼は、ビルのいくところどこへでもついていく。 偶然にも、ジョーとビルの美しい娘のスーザンは すでにコーヒーショップで出会っていたのだった。 ジョーは、地球での暮らしのすべてに興味をもちはじめ、 また、かれと恋に落ちた女性、スーザンに関心をもちはじめる。 出演者: Anthony Hopkins .... William Parrish Brad Pitt .... Joe Black/Young Man in Coffee Shop Claire Forlani .... Susan Parrish すごい! 名優競演です。 まずは、アンソニー・ホプキンズ、 すでに「ハンニバル」でご紹介すみ。 ANTHONY HOPKINS アンソニー・ホプキンス 誕生日 1937/12/31 出身 英ウェールズ州マーガム 17歳で地元のアマチュア劇団に参加すると、 カーディフにあるウェルシュ・カレッジ・ オブ・ミュージック&ドラマの奨学金を得る。 2年間学んだ後、イギリス軍に2年間在籍。 61年に奨学生として王立舞台芸術学校に通い、 63年に銀勲位授与者として卒業する。 卒業後は舞台で活躍。 映画は「冬のライオン」の リチャード役から本格的にデビュー。 91年「羊たちの沈黙」のレクター役で アカデミー主演男優賞を受賞した。 活躍度 ◎↑ 演技幅 自在 演技力 ☆☆☆☆☆☆ アクション ☆☆☆☆★★ コメディ ☆☆☆★★★ 出演作 1968年「冬のライオン」 1969年「ハムレット」 1970年「鏡の国の戦争」 1971年「八点鐘が鳴る時」 1972年「戦争と冒険」 1973年「人形の家」 1974年「ジャガー・ノート」 1976年「エンテベの勝利」 1977年「オードリー・ローズ」「遠すぎた橋」 1978年「インターナショナル・ベルベット」「マジック」 1980年「エレファントマン」「LOVEシーズン」 1984年「バウンティ 愛と反乱の航海」 1986年「チャーリング・クロス街84番地」 1988年「青い夜明け」「浮気なシナリオ」 1990年「逃亡者」 1991年「羊たちの沈黙」◇アカデミー主演男優賞 1992年「チャーリー」「トライアル審判」      「ドラキュラ」「ハワーズ・エンド」 「フリー・ジャック」 1993年「日の名残」「永遠の愛に生きて」      「愛の果てに」 1994年「レジェンド・オブ・フォール果てしなき想い」      「ケロッグ博士」 1995年「ニクソン」 1996年「サバイビング・ピカソ」 1997年「アミスタッド」「ザ・ワイルド」◇ 1998年「マスク・オブ・ゾロ」◇      「ジョー・ブラックをよろしく」◇ 1999年「ハーモニーベイの夜明け」◇「タイタス」◇ 2000年「M:I−2」◆「グリンチ」(ナ) 2001年「ハンニバル」◇ 次は、 ブラビ。 BRAD PITT ブラッド・ピット 誕生日 1964/12/18 (妻)ジェニファー・アニストン 出身 米オクラホマ州ショーニー ミズーリ州スプリングフィールドで過ごし、 ミズーリ大学に入学。 卒業後はロサンゼルスに移り住み、 ロイ・ロンドンの師事の元、俳優を目指す。 映画デビュー作は1988年「リック」。 いきなり主演で、日光に当たると死んでしまう 病気の青年リックを演じている。 旧ユーゴで撮影され、一度は内乱でお蔵入りしかけた作品。 ブルース・ウイリス主演、テリー・ギリアム監督 「12モンキーズ」(1995)で精神異常者役を演じ、 ゴールデン・グローブ賞助演男優賞を受賞。 2000年7月にジェニファー・アニストンと結婚した。 ルックスは正当派二枚目俳優の顔立ちながら、 出演する映画の役柄は常にクセがあり、観客を戸惑わせる。 そのクセのある演技も単一のものではなく、 映画によって違った演技を見せている。 それだけに彼の映画は観る側によって、かなり評価が別れるが、 主演の映画よりも助演ながら枠にはまらない役柄の方が 彼の演技力は生かされている。 活躍度 ◎↑ 演技幅 個性 演技力   ☆☆☆☆☆★ アクション ☆☆☆☆★★ コメディ  ☆☆☆☆★★ 出演作 1988年「リック」◇ 1989年「処刑教室/最終章」「ハッピー・トゥギャザー」 1990年「傷だらけのランナー」「トゥルー・ブルース」 1991年「テルマ&ルイーズ」◆「ジョニー・スエード」      「ヒミツのお願い」 1992年「クール・ワールド」      「リバー・ランズ・スルー・イッツ」◇      「ブラッド・ピットの君にメロメロ」 1993年「カリフォルニア」◇「トゥルー・ロマンス」◆ 1994年「インタビュー・ウイズ・ヴァンパイア」◆      「レジェンド・オブ・フォール/果てしなき想い」◇ 1995年「セブン」◇「12モンキーズ」◆ 1996年「スリーパーズ」◆ 1997年「デビル」◇      「セブン・イヤーズ・イン・チベット」◇ 1998年「ジョー・ブラックをよろしく」◇ 1999年「ファイト・クラブ」◇「マルコヴィッチの穴」 2000年「スナッチ」 2001年「ザ・メキシカン」 オトーサン、 なんで若い女性がこのひとのことを ギャアギャアいうのか分かりませんでした。 「ファイト・クラブ」、 「マルコヴィッチの穴」 「スナッチ」ではピンときませんでした。 この映画をみるまでは。 なかなかの俳優です。 明日は、「ザ・メキシカン」 を見にいかねば。 オトーサン、 クレア・フォラーニは、 初対面ですが、 「いやあ、このひといいわあ!」 目の演技が、バツグンです。 「目は口ほどに物をいう」は彼女のためにある諺です。 CLAIRE FORLANI クレア・フォラーニ 誕生日 ? 出身 イギリス 活躍度 ○↑ 演技幅 個性 演技力   ☆☆☆☆★★ アクション ☆☆★★★★ コメディ  ☆☆☆★★★ 出演作 1993年「ポリスアカデミー94 モスクワ大作戦」 1996年「ザ・ロック」「バスキア」 1997年「死にたいほどの夜」「バジル」 1998年「ジョー・ブラックをよろしく」 1999年「ミステリー・メン」 オトーサン、 海外俳優マガジンに 彼女の生年月日が記載されていないので、 調査しました。 The daughter of an Italian father and a British mother, Forlani was born in London on July 1, 1972. At the age of 11, she began studying dance and drama at London's Arts Educational School, where she trained for the next six years. 「ふーん、1972年7月1日生まれか。 ハーフなんだ、イタリア人の父とイギリス人の母と。 11歳から、ダンスと演技修行か。すごいなあ。 She began her professional acting career in 1991, when she appeared in a number of productions for British television. After relocating with her family to San Francisco in 1993, Forlani made her American acting debut with a small but memorable role in the TV miniseries "J.F.K.: Reckless Youth" (1993) (mini) as a young woman who dances her way into the heart and hormones of the young president. 「1991年からTVに出たり、舞台に立ったのか。」 その他の出演者: Jake Weber .... Drew Marcia Gay Harden .... Allison Jeffrey Tambor .... Quince David S. Howard .... Eddie Sloane Lois Kelly-Miller .... Jamaican Woman Jahnni St. John .... Jamaican Woman's Daughter Richard Clarke (II) .... Butler Marylouise Burke .... Lillian Diane Kagan .... Jennifer June Squibb .... Helen Gene Canfield .... Construction Foreman Suzanne Hevner .... Florist User Rating: 6.5/10 (5070 votes) まあまあの高さです。 User Comments: Chris Parkes-Bristowさん Reading, England 2000年1月9日 1998年の最も良い映画の1つ。 この映画はいくら誉めても誉めたりないくらいだ。 最初、私はこの妙な題名と上映時間の長さに 少しためらったが、 この映画は実に素晴らしかった。 演技は、たいしたものだったし、 撮影はよく考えられていて、絵のように美しかった。 トーマス・ニューマンによるサウンド・トラックは、 これまで聞いたことがない美しいメロディで、 この映画に奥行きを与えていた。 (ところで、個人意見だが、 クラシックの作曲家でも金をほしがる) この映画には中間はない。 この映画を愛するか、憎むかのどちらかである。 この映画は、私がこれまでに見た最高のエキサイテイングな 人生を肯定する映画の1つである。 感動した私は、 世界は、そんなに悪い場所ではないと 確信することが出来た。 ショウシャンク・レデンプトがいうように 希望することは悪いことじゃない ジョー・ブラックがいうように 愛することは、すべてをよくする。 たとえ、タイタニックのような目に会ったとしても。 オトーサン、 花粉病のせいか、 感動のせいか、涙でくちゃくちゃ。 ティッシュ・ペーパーが1箱分なくなりかけましたよー。 アンソニー・ホプキンズが演じるビルは、 65歳の誕生パーティでかれを慕うひとびとが集い、 打ち上げ花火の光のなかで死んで行きます。 「いいなあ、ああいう風に惜しまれて死んでいけたら...」 オトーサン、 その後、愕然とします。 「おれの寿命は、あと3年しかない」 「イェース」 そんなブラビの声がきこえてきます。 人生を終わりから設計することの大事さが 身にしみて分かる名画でした。 エンディングに流れる渋く甘い歌声、 "Over the Rainbow / What a wonderful World" 虹の彼方へ、 身に染みわたりました。 グッスン...


ザ・メキシカン

オトーサン、 山荘で畑仕事。 鶏糞を畑に運んできて、 畝をつくって、その間に埋めていくのです。 そして、野菜のタネをまいて、 うえに薄く土をかぶせます。 何事もそうですが、 愉しんでやらないと、疲れるものです。 オトーサンのように、 「早く終わらないかなあ、早く」 と思っていると、なかなか終わらないものです。 途中、カンビジアからきた 美しい女子学生が畑にやってきました。 「何をつくるのですか?」 「カボチャ」 そう答えたら、彼女の顔が輝きました。 かぼちゃはカンボジアからきたので、 そういう名前がついたそうです。 原題:Mexican, The (2001) 監督:Gore Verbinski 脚本:J.H. Wyman Genre: Action / Comedy Rated R for violence and language. 上映時間:123分 あらすじ: ジェリー・ウェルバックは、 2つの最後通牒を突きつけられている。 ボスからは、メキシコに行って 「ザ・メキシカン」と呼ばれる 貴重なアンティーク・ピストルを持って帰れ 失敗したらひどい目に会うぞといわれている。 もうひとつの最後通牒は、 ガールフレンド、サマンサからのもので マフィアと縁を切ってというものだった。 ジェリーは、生きているほうが大事だと思って ガールフレンドが窮地に陥っているのをよそに、 国境の南を目指す。 ピストルを発見することは容易だったが、 家に持ち帰るのは別問題だった。 ピストルは、恐らく呪われていたにちがいない。 ピストルが無事戻ってくるまで ゲイのヒットマン、リーロイによって サマンサが人質として拘留されてしまったのだ。 出演者: Brad Pitt .... Jerry Julia Roberts .... Samantha なんといっても、このふたりの競演が見ものです。 その他の出演者: James Gandolfini .... Leroy (Winston) J.K. Simmons .... Ted Bob Balaban .... Nayman Sherman Augustus .... Well Dressed Black Man (Leroy) Michael Cerveris .... Frank Richard Coca .... Car Thief David Krumholtz .... Beck Castulo Guerra .... Joe the Pawnshop Owner Mayra Serbulo .... Emanuelle Salvador Sanchez .... Gunsmith Alan Ciangherotti .... Gunsmith's Assistant Melisa Romero .... Gunsmith's Daughter Ernesto Gomez Cruz .... Tropillo User Rating: 6.3/10 (1245 votes) 案外低いですね。 User Comments: River City Movie Critic 2001年4月2日 ブラッドとジュリアはとびきりの魔法を創った。 ブラッド・ピットとジュリア・ロバーツは ユニークで上手に書かれた物語を スクリーンに運んできてくれた。 行く前には、この映画に何を期待すべきか知らなかったが、 予告よりもはるかに愉しませてもらった、 行ってよかった。 この映画は、私の最良の映画リストに載るが、 それには多くの理由がある。 さて、どこからはじめようか。 脚本は素晴らしく、ユニークで、スマートである。 出演者もすばらしく、 監督も今年最高だった。 この映画の主役は俳優ではなく、 ザ・メキシカンとよばれる銃である。 ピットは銃を取り戻さないと、ひどい目にあう。 どんな映画でも主役の相性は、とても重要である。 監督は映画を成功させるためには いい組み合わせの2人の俳優を探さねばならない。 ピットとロバーツの組み合わせを発見したとき、 もう仕事は終わったようなものである。 ふたりとも大ベテランで、驚くような演技ができる。 ふたりは一緒に完璧な演技をしてくれた。 ピットとロバーツは偉大である。 この映画の最良の部分は、ジェリーとサムの愛憎劇である。 とても新鮮だった。 彼らの冗談を聞いていると、兄妹と間違えそうだ。 ピットとロバーツだけが、 面白かったわけではない。 この映画を見てから、 私は、ブラッド・ピットを ハリウッドで最も才能がある俳優の1人として 尊敬するようになった。 いまは、本命である。 彼が「ザ・メキシカン」のような優秀な映画を 作り続けることを希望する。 映画チケットの8.5ドル以上の価値があったから。 ジュリア・ロバーツは、どんな映画に出ていても、素敵である いつも、その美しさ、スタイル、魅力に出会えるから。 彼女が出るどんなシーンでも、私は彼女の微笑にしびれる。 ロバーツの演技は、映画産業の誇りである。 ジェームズ・ゴドルフィーニも名演技をみせてくれた。 ヒットマンとしてロバーツを誘拐し、そして味方となった。 彼は、何といっても存在感がある。 かれ以上に、この役を演じられる役者がいるはずがない。 この映画で気に入ったのは、 俳優たち一人ひとりが、 次に何が起こるか気になって仕方がないような 演技をしていたことである。 ユーモア、温かさ、同情心といった点で、 ゴドルフィーニは、欠かせない役柄だった。 私は、彼の演技に大喜びした。 「ザ・メキシカン」は、楽しい驚きをふりまいてくれたが、 お薦めは、何といってもラスト・シーンの意外さである。 物語は、上手に書かれていて、ユニークである。 さらに、真の映画ファンだけが楽しめる驚きがある。 私はこの映画には、いくつもの襞があるので、 皆が、この物語の力を味わえたらいいのにと思う。 ラブ・ストーリから、ザ・メキシカン物語でのアクションへ。 多彩な襞があるおかげで、映画は興味深いものとなった。 今年最良の映画なのだから、 すべてのスクリーン・ライターは、 「ザ・メキシカン」についてメモをとるべきである。 「ザ・メキシカン」では、 ブラッド・ピットとジュリア・ロバーツは 百万ドルのダイヤの指輪のように輝いている。 この映画は、私にすばらしい旅行をプレゼントしてくれた。 可能なかぎり、もう一度見に行くつもりだ。 これ以上完ぺきな映画を求めるのはムリだと思う。 皆さんが私と同じように すばらしい楽しみを得てくれるよう望みたい。 オスカーの時期だが、「ザ・メキシカン」に注目しよう。 オトーサン、 翻訳して肩がこってきました。 ベタほめというのも、 存外、白けるものです。 かといって、ボロクソはもっと白けるし...。 映画批評では、 この愛憎の間合いが、実に難しいのです。 オトーサンの 実際に見ての感想は、 「やっぱり失敗作だなあ」でした。 理由は、ブラッド・ビットとジュリア・ロバーツという 当代随一の俳優の起用が裏目に出たことに尽きます。 1、ふたりは兄妹みたいで、ラブシーンがほとんどない。 2、この超有名な2人が殺されるはずがないと思うので、   せっかくの脚本に盛り込んだスリルが帳消しになった。 まあ、製品でいえば、過剰品質というやつです。


ザ・ハッカー

オトーサン、 山荘で畑仕事を終えて、 またTSUTAYAで5本借りました。 最初に選んだのが、このハッカーの映画。 ハッカーってご存知ですよね。 ネットに不法侵入するひとのこと。 クラッカーというのもいます。 これは、ネットで破壊工作をするひと。 世界有数のハッカーだと、国家機密や企業機密だけでなく、 個人情報の入手も思いのまま。 もはや他人事ではないのです。 オトーサンも「トロイの木馬」にやられて、 大変な目にあいました。 あなたのメールも、すべて読まれているのです。 原題:Takedown (2000) 監督:Joe Chappelle 脚本:John Markoff 原作:Tsutomu Shimomura (II) Genre: Thriller Rated R for language and some sexual content. 上映時間:96分 あらすじ: ケビン・ミトニックは、世界一のハッカーである。 かれは、毎日ますます多くの情報を求め、 またサイバーテロの武勲を求めている。 いつもより大きな挑戦をしようとしている。 セキュリティ・エキスパートのコンピュータに侵入したとき、 思ってもみなかった貴重な鉱脈にぶち当たった。 出演者: Skeet Ulrich .... Kevin Mitnick Russell Wong .... Tsutomu Shimomura この若手2人が、ハッカーとその防止者として対決。 経歴を一応見ておきましょう。 SKEET ULRICH スキート・ウーリッチ 本名 ブライアン・レイ・ウーリッチ 誕生日 1970/1/20(22?) (WIFE)ジョージナ・ケイツ 出身 米ノースカロライナ州 レオナルド・ディカプリオのような少年の顔立ちに 野性的な瞳を持つ俳優。 芸名のスキートは子供の頃にリトル・リーグのコーチから 「小さくて蚊に似ている」から「スキーター」と 呼ばれたことから命名された。 大学時代は海洋生物学を専攻。 学生時代から舞台活動に励む。 デビュー作は1996年ウィノナ・ライダー主演の「BOYS」。 「ラストダンス」「ザ・クラフト」では それほど目立たなかったが、ホラー映画「スクリーム」の ネーブ・キャンベルの恋人役で名をあげた。 1996年「タッチ」では、 人の心を癒す不思議な力を持つ青年ジュヴナルを主役として演じる。 近作は「ニュートン・ボーイズ」(1998)。 まだ、悩み多き青年といった特定の役回りが多いが、 今後芸幅を広げれば、さらに飛躍する可能性あり。 活躍度 △↑ 演技幅 適応 演技力 ☆☆☆★★★ アクション ☆☆☆★★★ コメディ ☆☆★★★★ 出演作 1996年「BOYS」「ザ・クラフト」◆      「スクリーム」◇「ラストダンス」      「アルビノ・アリゲーター」      「タッチ」◇「OLD FRIENDS」「恋愛小説家」 1998年「ニュートン・ボーイズ」◆      「グリーンズ」◇ 1999年「楽園をください」 RUSSELL WONG ラッセル・ウォン 誕生日 1963/3/1 出身 米ニューヨーク 活躍度 △→ 演技幅 適応 演技力 ☆☆★★★★ アクション ☆☆☆☆★★ コメディ ☆☆★★★★ 出演作 1986年「TAIPAN」 1987年「チャイナ・ガール」 1989年「夜明けのスローボート」 1990年「チャイナホワイト」 1991年「CHINA CRY」「ニュー・ジャック・シティ」 1993年「ジョイ・ラック・クラブ」 2000年「ロミオ・マスト・ダイ」 その他の出演者: Tom Berenger .... John Markoff Cara Buono .... Christina Painter Scott Cooper (III) .... Mark Seiden Angela Featherstone .... Julia Gil Johnson .... Rosswell David S. Jung .... Maven Donal Logue .... Donald Randolph Christopher McDonald .... Macki Mark Jeffrey Miller .... Quinn's Sidekick Master P .... Brad Amanda Peet .... Karen Mitch Pileggi .... Bruce Koball Jeremy Sisto .... Justin Petersen Ethan Suplee .... Dan User Rating: 6.5/10 (165 votes) 得点はともかく、投票するひとが 165人とは少ないですね。 User Comments: Jaromir Krさん 2000年6月11日 計画よりも、ずっと良い映画になった。 私は、多くの人々は良くない映画と予想していたと思う。 見たひとは、みな、私と同じく、楽しい驚きを感じるだろう。 悪くない映画だ。 実際、非常に良い映画だ。 たしかに、ハッカーを単純化し過ぎているかもしれない。 ケビンの実話では起きなかった若干のエピソードがある。 例えば、ケビンと下村が実際には出会わなかったが、 全体的にみれば、確かに見る価値のある映画になった。 この脚本が数年の間に変わっていったいくさつを知っているものとしては 最初はほんとうに良くなくて、不公平であった。 ケビンを、感情のない犯罪者として描いていた。 下村とマークオフの本に基づくとそういうことになる 新しいライターを雇い、原作以外の本にヒントを探す努力をしたおかげで ケビンは、モンスターではなく、人間として描く公正で客観的な映画となった。 批判さるべき唯一の点は、ケビンが下村の実在しない SATANに侵入するシーンを設定したことである。 これ以外は、脚本は、公明正大だった。 この映画を見なさい。 それを見るときに、いまケビンはすでに自由ではあるが、 どんなコンピュータにもアクセスは許されていないという 事実は知っておこう。 携帯電話やキャッシュ・レジスターも使えないのである。 おそらく、新しい映画「自由なケビン 」が最近の彼の生活を描くだろう。 オトーサン、 いい勉強になりました。 映画としての完成度はあまりありませんが、 見ておいて損はないと思います。


ペギースーの結婚

オトーサン たまに学生時代のことを思い出します。 高校は、受験勉強であまりいい思い出はありませんが、 大学は「よく遊び、よく学び」で、思い出がギッシリ。 この映画を見て、さまざまな思いが噴出してきました。 「もし、彼女と結婚していたら」 「もし、あの会社に入らなければ」 人生がやり直せたら、みんさんはどうしますか? 原題:Peggy Sue Got Married (1986) 監督:Francis Ford Coppola 脚本:Jerry Leichtling Arlene Sarner Genre: Comedy / Drama 上映時間:104分 あらすじ: 離婚に直面している43歳の主婦が タイムトリップをして、高校時代にもどる。 人生を変えるチャンスに出会ったというのに 皮肉にも同じ選択をしてしまう自分を見出す。 出演者: Kathleen Turner .... Peggy Sue Kelcher Bodell Nicolas Cage .... Charlie Bodell アカデミー賞俳優のニコラス・ケイジの経歴は、 省略しましょう。 あいかわらず、芸達者で、 今回は、ジェームス・ディーンそっくりでした。 バック・トゥー・ザ・シックスティーズ。 「あの古きよき60年代に戻ろう!」 というひとが増えていますが、 オトーサンもそのひとり。 60年代のアメリカ車がたくさん見られて、 なつかしい限りです。 みな流行のテールフィンがついています。 ジェット機のデザインを流用したのです。 自動車王ヘンリー・フォードの息子、 エドセルの名前のクルマも出てきました。 これ、よく壊れて、 「デッドセル」という綽名がつきました。 いまなら、リコール対象車です。 主人公のペギースーを演じたのが、 このキャスリン・ターナーです。 上の写真では老けていますが、 高校時代に戻った彼女、キラキラ輝いていました。 KATHLEEN TURNER キャスリン・ターナー 誕生日 1954/6/19 出身 米ミズーリ州スプリング・フィールド 活躍度 △→ 演技幅 自在 演技力 ☆☆☆☆★★ アクション ☆☆☆☆★★ コメディ ☆☆☆☆★★ 出演作 1981年「白いドレスの女」 1983年「二つの頭脳を持つ男」 1984年「孤高の戦士」「クライム・オブ・パッション」      「ロマンシング・ストーン/秘宝の谷」◇ 1985年「ナイルの宝石」◇「女と男の名誉」◇ 1986年「ペギー・スーの結婚」 1987年「ディア・アメリカ/戦場からの手紙」(声)      「ジュリア・ジュリア」 1988年「偶然の旅行者」「スイッチング・チャンネル」      「ロジャー・ラビット」 1989年「ロース家の戦争」◇ 1991年「私がウォシャウスキー」◇ 1993年「心の扉」      「アンダー・カバー・ブルース/子連れで銃撃戦」◇ 1994年「シリアル・ママ」◇      「ネイキッド・イン・ニューヨーク」 1995年「ムーンライト&ヴァレンチノ」 1997年「シンプル・ウィッシュ」◇「リアル・ブロンド」◆ 1998年「スキャンダル」 1999年「ヴァージン・スーサイズ」◆「ベイビー・トーキング」 その他の出演者: Barry Miller .... Richard Norvik Catherine Hicks .... Carol Heath Don Murray .... Jack Kelcher Barbara Harris .... Evelyn Kelcher Jim Carrey .... Walter Getz Wil Shriner .... Arthur Nagle Maureen O'Sullivan .... Elizabeth Alvorg Leon Ames .... Barney Alvorg John Carradine .... Leo Joan Allen .... Maddy Nagle Kevin J. O'Connor .... Michael Fitzsimmons Lisa Jane Persky .... Delores Dodge Lucinda Jenney .... Rosalie Testa User Rating: 6.2/10 (2545 votes) まあまあです。 User Comments: John F. Klimekさん Lafayette, Indiana 1999年2月12日 最良のタイム・トラベル映画の1つ。 この映画はキュートで、面白い。 我々すべてに関わる「何か」を持っている。 誰だって、高校時代に戻って、 人生をやり直せたらいいと思うだろう。 それはある意味では悲しいことでもある。 なぜなら、彼女は本当に何も変えることができず、 すでに知っている未来に直面するからである。 私は、この80分間で、すっかり キャスリン・ターナーが好きになった。 これは、私の本命映画である。 10点あげたい。 「風とともに去りぬ」のような大作ではないが、 平易で単純なよい映画である。 オトーサン、 もう一度、自分に問い掛けています。 「もし、もう一度生まれ変わったら、奥方と結婚するか?」 「YES!」 実は、奥方も最近このHPを見ているようなのです。


卒業

オトーサン 「卒業」をみて、 また学生時代のことを思い出しました。 幼なじみのひとが結婚することになって、 たまたまダンス・パーティで再会。 「よかったねえ」といったら、 顔をオトーサンの肩に預けてきました。 「そうか、結婚寸前の娘さんって、迷うのか」 「もし、このひとと結婚できたら?」なーんちゃって。 何事もなく終わって、彼女のその後の消息も知りませんが、 年老いたみなさん、 人生にそんな思い出、ありませんか? そんなひとにとって、この映画は甘すっぱい思い出がいっぱい。 若いみなさん、 20歳の頃って、迷いますよね。 「これからの人生、どうしよう?  平凡に終わりたくない」 そういうひとたち、 つまり老若男女にとって永遠の課題を描いたこの映画は、 やはり不朽の名作といえるでしょう。 サイモンとガーファンクルのテーマ音楽は、 誰でも一度は聴いたことがある名曲中の名曲です。 原題:Graduate, The (1967) 監督:Mike Nichols この映画でアカデミー監督賞を受賞しました。 実に細かいところまで神経が行き届いています。 ラストシーンの十字架の扱い方なんかの見事なこと! 原作:Charles Webb (I) 脚本:Calder Willingham Genre: Drama / Romance 上映時間:105分 あらすじ: 大学陸上の星、ベンジャミン・ブラドックは 学業成績もよく、学生新聞の副編集長にも選ばれ、 親の友人たちのアイドル。 でも、かれは、それが嫌で嫌でたまりません。 たまたま父の友人の妻と情事にふける羽目になって..,。 出演者: Dustin Hoffman .... Benjamin Braddock Anne Bancroft .... Mrs. Robinson Katharine Ross .... Elaine Robinson この映画こそ、名優ダスティン・ホフマンの 記念すべきデビュー作なのです。 アカデミー主演男優賞を2度受賞! 父親の友人の妻に誘惑され、情事にふけるかれ、 その娘と恋におちるかれ、 ゆれる若者の心を見事に演じきりました。 DUSTIN HOFEMAN ダスティン・ホフマン 誕生日 1937/8/8 出身 米ロサンゼルス 活躍度 ◎→ 演技幅 自在 演技力 ☆☆☆☆☆☆ アクション ☆☆☆★★★ コメディ ☆☆☆☆★★ 出演作 1967年「TIGER MAKES OUT」「100万ドル大捜査」      「卒業」 1969年「真夜中のカーボーイ」「ジョンとメリー」 1970年「小さな巨人」 1971年「ケラーマン」「わらの犬」 1972年「アルフレード・アルフレード 1973年「パピヨン」 1974年「レニー・ブルース」 1976年「大統領の陰謀」「マラソンマン」 1978年「ストレート・タイム」 1979年「アガサ 愛の失踪事件」      「クレイマー、クレイマー」アカデミー主演男優賞 1982年「トッツィー」 1987年「イシュタール」 1988年「レインマン」アカデミー主演男優賞 1989年「ファミリービジネス」 1990年「ディックトレーシー」 1991年「フック」「ビリー・バスゲイト」 1992年「ヒーロー 靴をなくした天使」 1995年「アウトブレイク」 1996年「アメリカン・バッファロー」「スリーパーズ」 1997年「マッド・シティ」「ワグ・ザ・ドッグ 噂の真相」 1998年「スフィア」 1999年「ジャンヌ・ダルク」「マルコヴィッチの穴」 年増女のこわさといとおしさを演じきって、 驚嘆するような演技をみせるのが、 このアン・バンクロフトです。 ANNE BANCROFT アン・バンクロフト 誕生日 1931/9/17 出身 米ニューヨーク市ブロンクス 活躍度 ○→ 演技幅 自在 演技力 ☆☆☆☆☆★ アクション ☆☆☆☆★★ コメディ ☆☆☆☆★★ 出演作 1952年「ノックは無用」 1953年「TONIGHT WE SING」 「ゴールデン・コンドルの秘宝」      「THE KID FROM LEFT FIELD」 1954年「GORILLA AT LARGE」 「ディミトリアスと闘士」「THE RAID」 1955年「紐育秘密結社」「A LIFE IN THE BALANCE」 「THE NAKED STREET」「シャロンの屠殺者」 1956年「WALK THE PROUD LAND」 1957年「NIGHTFALL」「THE RESTLESS BREED」      「THE GIRL IN BLACK STOCKINGS」 1962年「奇跡の人」アカデミー主演女優賞 1964年「女が愛情に渇くとき」 1965年「いのちの紐」 1966年「荒野の女たち」 1967年「卒業」 1972年「戦争と冒険」 1975年「THE PRISONERS OF SECOND AVENUE」 「ヒンデンブルグ」 1976年「リップスティック」「サイレンムービー」 1977年「愛と喝采の日々」「ナザレのイエス」 1980年「愛と食欲の日々」「エレファントマン」 1983年「メル・ブルックスの大脱走」 1984年「ガルボトーク/夢のつづきは夢……」 1985年「アグネス」 1986年「'NIGHT MOTHER」 「チャーリングクロス街84番地」 1988年「トーチソングトリロジー」 1989年「ハリウッド、夢、夢物語」 1991年「ブロードウェイ・バウンド」 1992年「ハネムーン・イン・ベガス」 「ラブ・ポーションNO.9」 1993年「心のままに」「冷たい月を抱く女」      「アサシン/暗殺者」 1995年「キルトに綴る愛」 「レスリー・ニールセンのドラキュラ」      「ホーム・フォー・ザ・ホリデイ/家に帰ろう」 1996年「心の指紋」 1997年「大いなる遺産」「G.I.ジェーン」 1998年「アンツ」(声) 2000年「僕たちのアナ・バナナ」 そして、ダスティン:ホフマンの恋人、 楚々とした若い娘を演じるのが、 このキャサリン・ロスです。 海外俳優マガジンで写真を公開していないので、 オトーサン、DVDの画像をデジカメでとりました。 86年以降、映画に出演していないところをみると、 引退して、平凡な市民生活を送っているのでしょうか。 だから、写真は公開しない。 KATHARINE ROSS キャサリン・ロス 誕生日 1942/1/29 出身 米カリフォルニア州ロサンゼルス 活躍度 ▲↓ 演技幅 個性 演技力 ☆☆☆☆★★ アクション ☆☆☆★★★ コメディ ☆☆☆★★★ 出演作 1965年「シェナンドー河」 1966年「歌え!ドミニク」 1967年「悪魔のくちづけ」「卒業」 1968年「ヘルファイター」 1969年「明日に向かって撃て!」 「夕陽に向かって走れ」 1970年「愛のさざなみ」 1972年「大捜査」 1974年「潮騒」 1976年「さすらいの航海」 1978年「ベッツィ」「スウォーム」 1979年「レガシー」 1980年「ファイナル・カウントダウン」 1982年「シークレット・レンズ」 1986年「夕陽のストレンジャー」 その他の出演者: William Daniels (I) .... Mr. Braddock Murray Hamilton .... Mr. Robinson Elizabeth Wilson (I) .... Mrs. Braddock Brian Avery (I) .... Carl Smith Walter Brooke .... Mr. McGuire Norman Fell .... Mr. McCleery Alice Ghostley .... Mrs. Singleman Buck Henry .... Hotel Desk Clerk Marion Lorne .... Miss De Witt Eddra Gale .... Woman on Bus User Rating: 8.1/10 (10317 votes) top 250: #111 すごい得点です。 映画史上111番目。 これは、名作ということです。 User Comments: Tsulinさん Singapore 1998年12月10日 クラシック映画だ。 私は16歳である。 私は厭世的で冷笑的な90年の世代に属している。 やだやだ。 私は映画好きか? その通り。 これは、時代を超えて、若い人々の心にも 訴えることができる映画である。 ベンジャミンがスキューバ・ダイビングのギアを身につけて、 父親やその友人たちみんなにプールに入るよう促されるシーンなどは 実に見事にかれが受けたプレッシャーを描いていた。 彼は何度も無理やり水に入らされ、深く潜るが、 このシーンの撮影は素晴らしい。 なんというショットだろう。 このショットだけでも並みの映画でないことが分かる。 ベンジャミンが、あまりにも世間知らずで、ちょっと おかしくなっているのは事実である。 ベンジャミンは困惑し、自信喪失した青年のシンボルである。 ダスティ・ホフマンは素晴らしかった。 (もっとも、スパースター級の運動選手には見えなかったが) 実際、出演者はみんな素晴らしかったと思う。 最も良かったのは、ラストシーンである。 カップルは、アドレナリンと激情でいっぱいになって バスに飛び乗る。 そして、後部座席に座って、静かになる。 お互いを見さえしない。 かれらがどうなるかは誰も分からない。 そして最後のショット、 バスの後方の窓を通して離れた2つの頭が写る。 まさに「絵はすべてを物語る」という諺どおりである。 ああ、それから、ダスティン・ホフマンが、 十字架を振り回すシーンはとってもクールだった。 オトーサン、 朝起きてTVのニュースをみようと スイッチをいれると、サッカー中継でした。 試合はもう最後、ロスタイムでした。 「ありゃ、スペイン戦だ」 「0対0で引き分けか?善戦してるな」 「フランスには1対5でボロ負けしたから名誉挽回になるか」 そんなひとりごとをつぶやいていました。 ちょっと目を離したスキに、アナウンサーの悲鳴。 「ありゃ、入れられちゃった」 何事もそうですが、 最後の詰めというか、仕上げというか、 それが大事なようです。 そういう点で、この「卒業」をみると、 実に細部にいたるまで神経が行き届いていました。 ほんとうに見事な映画です。 5つ星です。


母の眠り

オトーサン、 DVDを何本かもって山荘へ。 いよいよ”ゴールデン・ウィーク” この言葉、1951年から 日本映画界が使いはじめた言葉だそうです。 今年は、「トラフィック」「ショコラ」など いい映画がいっぱい。 山荘で畑仕事などしている場合じゃないのです。 でも、ウグイスの声も聴きたいし、 からまつが小さな緑色の無数のローソクをつける 芽吹きの瞬間も見たいし... さて、「母の眠り」。 これ、去年見逃した映画です。 娘がNYで働いていて、父親は大学教授。 そんな設定に興味を覚えました。 名女優、メリル・ストリープが出演。 相変わらずの名演技をみせてくれます。 原題:One True Thing (1998) 監督:Carl Franklin 原作:Anna Quindlen 脚本:Karen Croner Genre: Drama Rated R for language. 上映時間:127分 あらすじ: 頑張り屋のニューヨーカー(ルネー・ゼルウィガー)は 母親(メリル・ストリープ)が癌になったので、 仕事をやめて、ボーイフレンドとも別れ、 家事を手伝わされることになる、 彼女は、やがて両親について何も知らなかったことを悟る。 出演者: William Hurt .... George Gulden(父親) Meryl Streep .... Kate Gulden (母親) Renee Zellweger .... Ellen Gulden(娘) 親子を見事に演じている3人を順番に ご紹介しましょう。 まずは父親から。 WILLIAM HURT ウィリアム・ハート 誕生日 1950/3/20 出身 米ワシントンDC 活躍度 ○↑ 演技幅 自在 演技力 ☆☆☆☆☆★ アクション ☆☆☆☆★★ コメディ ☆☆☆☆★★ 出演作 1979年「アルタード・ステーツ/未知への挑戦」 1981年「目撃者」「白いドレスの女」 1983年「再会の時」 1985年「蜘蛛女のキス」カンヌ、アカデミー主演男優賞 1986年「愛は静けさの中に」 1987年「ブロードキャスト・ニュース」 1988年「デスティニー/愛は果てしなく」 「偶然の旅行者」 1990年「殺したいほどアイ・ラブ・ユー」「アリス」 1991年「ドクター」「夢の涯てまでも」 1992年「プレイグ」 1993年「最高の恋人」 1994年「セカンド・ベスト」「カウガール・ブルース」      「サンベリーナ/おやゆび姫」(声)「脅迫」 1995年「スモーク」 1996年「ジェイン・エア」「カウチ・イン・ニューヨーク」      「マイケル」 1997年「ダーク・エンパイア」「シェイクスピアズ・シアター」 1998年「ダーク・シティ」◆「ロスト・イン・スペース」◇      「母の眠り」◇ 1999年「小さな目撃者」◇「4thフロアー」◇ 「第一の嘘」◇ 2000年「バイオ・ディザスター」 2001年「A.I.」 次に、母親。 ご存知、ストリープ。 去年見た 「ミュージック・オブ・ハート」 バイオリンの教師役、よかったなあ。 MERYL STREEP メリル・ストリープ 誕生日 1949/6/22 出身 米ニュージャージー州サミット ヴァッサー・カレッジの演劇科と イエール・オブ・スクール・ドラマを卒業後、 舞台俳優としてスタート。 映画は77年「ジュリア」がデビュー。 「ディア・ハンター」ほかアカデミー賞に ノミネートされたのは12回。 「クレイマー、クレイマー」でアカデミー助演女優賞、 「ソフィーの選択」でアカデミー主演女優賞、 「A CRY IN THE DARK」でカンヌ映画祭主演女優賞獲得。 活躍度 ○→ 演技幅 自在 演技力   ☆☆☆☆☆☆ アクション ☆☆☆★★★ コメディ  ☆☆☆★★★ 出演作 1977年「ジュリア」 1978年「ディア・ハンター」 1979年「マンハッタン」「或る上院議員の私生活」      「クレイマー、クレイマー」アカデミー助演女優賞 1981年「フランス軍中尉の女」 1982年「殺意の香り」      「ソフィーの選択」アカデミー主演女優賞 1983年「シルクウッド」 1984年「恋におちて」「IN OUR HANDS」 1985年「プレンティ」「愛と哀しみの果て」 1986年「心みだれて」 1987年「黄昏に燃えて」 1988年「クライ・イン・ザ・ダーク」 1989年「シー・デビル」 1990年「ハリウッドに口づけ」 1991年「あなたの死後にご用心!」 1992年「永遠に美しく…」 1993年「愛と精霊の家」 1994年「激流」 1995年「マディソン群の橋」「判決前夜」 1996年「マイ・ルーム」 1998年「母の眠り」 1999年「ミュージック・オブ・ハート」 最後に娘。 このひととは、初対面です。 RENEE ZELLWEGER レニー・ゼルウィガー 誕生日 1969/4/25 出身 米テキサス州ケイティ 両親は60年代のアメリカに移住したスカンジナビア系。 テキサス大学で英文学を専攻。 演劇クラスを受講したことから女優を目指し、 在学中から舞台やCMに出演。 トム・クルーズのヒロイン役を演じた 「ザ・エージェント」でブレイクした。 活躍度 ○↑ 演技幅 適応 演技力 ☆☆☆☆★★ アクション ☆☆★★★★ コメディ ☆☆☆☆★★ 出演作 1993年「バッド・チューニング」 1994年「悪魔のいけにえ/レジェンド・オブ・レザーフェイス」      「リアリティ・バイツ」 「ガンズ・オン・ザ・ラン/明日なき堕天使」 1995年「エンパイア・レコード」 1996年「ザ・エージェント」◇「草の上の月」 1997年「ライヤー」◆ 1998年「母の眠り」◇ 1999年「プロポーズ」◇ 2000年「ふたりの男とひとりの女」◇「ベティ・サイズモア」 その他の出演者: Tom Everett Scott .... Brian Gulden Lauren Graham .... Jules Nicky Katt .... Jordan Belzer James Eckhouse .... District Attorney Patrick Breen .... Mr. Tweedy Gerrit Graham .... Oliver Most David Byron (I) .... Senator Sullivan Stephen Peabody .... Harold Lizbeth MacKay .... Dr. Cohen Mary Catherine Wright .... Clarice Sloane Shelton .... Mrs. Best Michele Shay .... June User Rating: 7.3/10 (1156 votes) かなりの高い得点です。 でも、観客のコメントは なかなか手厳しいものでした。 User Comments: YourAsstさん North Hollywood, CA 1998年9月8日 感情移入ができず、満足できなかった。 問題は、映画の終わりまで登場人物に 共鳴できないことである。 始めのうちは、どこか遠く冷たい感じがする。 ねらいはいいが、回想形式で物語は展開されるので これが退屈である。 観客は、現在から過去の出来事へと振り回されて フォーカスを失うからである。 しかし、メリル・ストリープの演技は見事だった。 オトーサン、 この上の観客とはちがって 「いい映画だなあ」 とつくづく思いました。 この映画が扱っている病人介護の問題は 老人介護と似た問題です。 オトーサンももう年。 老母がいます。 彼女が弱っていく姿をみていると、 「おれも、やがてああなるのかなあ」 「お風呂にひとりで入れなくなるのはたまらんなあ」 「そんなのいやだなあ。安楽死がいいかも」 「でも、誰かを巻き添えにするのもいやだし」 「かといって、自殺もいやだし」 ....簡単には、答えの出ない問題ですねえ。


U.M.A./レイク・プラシッド

オトーサン、 DVDを何本かもって山荘へ。 最後に見たのが、この映画。 ホラー物は、元気がないと見る気になれません。 スギ花粉がなくなったのか、 この2日、マスクなしで過ごして、元気回復。 朝の鼻汁がすくなくなって、呼吸が楽になりました。 さて、この映画の題名、意味不明です。 U.M.A.ってなあに? ブリジット・フォンダが出ている というだけで選んだのですが...。 英語の題名は、レイク・プラシッドでした。 どこにある湖なのかなあ。 原題:Lake Placid (1999) 監督:Steve Miner 脚本:David E. Kelley Genre: Comedy / Horror Rated R for violent creature attacks and related gore, and for language. 上映時間:82分 あらすじ: 人食いワニが 美しいプラシッド湖で 観光客を襲いはじめる。 一体何が起きているのか? このワニが家に帰りたがろうとするのは なぜか? 出演者: Bridget Fonda .... Kelly Scott Bill Pullman .... Jack Wells この映画の主役は、人食いワニです。 「ジョーズ」ではサメだったように。 でも、人間のほうでは、 ケリーという博物館勤務の古生物学者を演じる ブリジット・フォンダです。 彼女、以下でご紹介するように役者一家の出。 この映画では、いらいらして怒ってばかりいました。 彼氏にふられたり、 人食いワニに食べれられそうになったためですが、 それにしても、最後まで不機嫌というのも? BRIDGET FONDA ブリジット・フォンダ 誕生日 1964/1/27 出身 米カリフォルニア州ロサンゼルス 祖父ヘンリー、叔母ジェーン、父がピーター・フォンダ という三代に渡る芸能一家。 ニューヨーク大とリー・ストラスバーグ・シアターで 演技を学び、ハロルド・ガスキンのもとで修行を積み、 「アリア」で映画デビュー。 個性を前面に出す俳優ではなく、 わりと役になりきるタイプで、 出演ジャンルはこだわらない。 暗めの役が多かったが、 「U.M.A/レイク・プラシッド」では 少し弾けるところも披露。 活躍度 ○→ 演技幅 自在 演技力 ☆☆☆☆★★ アクション ☆☆☆☆★★ コメディ ☆☆☆☆★★ 出演作 1987年「アリア」 1988年「恋はあせらず」「シャグ」 1989年「スキャンダル」「ストラップレス」 「ラスト・サマー・グラフィティ」 1990年「ゴッドファーザーPARTV」      「フランケンシュタイン/禁断の時空」 1991年「レザー・ジャケット」 「アイアン・メイズ/ピッツバーグの幻想」      「アウト・オブ・レイン」「私の彼は問題児」 「ドク・ハリウッド」 1992年「ルームメイト」「シングルス」 1993年「恋愛の法則」「アサシン」 「キャプテン・スーパーマーケット」▲      「リトル・ブッダ」 1994年「カミーラ/あなたのいた夏」 「あなたに降る夢」「ケロッグ博士」 1995年「バルト」「ラフ・マジック」 1996年「訣別の街」「TOUCH/タッチ」 1997年「ジャッキー・ブラウン」 1998年「シンプル・プラン」◇ 「グレイスランド」◆      「赤い標的 THE BREAK UP」◇ 1999年「U.M.A/レイク・プラシッド」◇ 相手役の知的な好男子で 、 狩猟警備官ジャックを演じるのが、ビル・プルマン。 BILL PULLMAN ビル・プルマン 誕生日 1953/12/17 出身 米ニューヨーク州ホーネル マサチューセッツ大学で演出を専攻し博士号を取得。 その後、モンタナ州立大学で舞台を製作したり 教鞭を執りながら二年の間、演劇部門を率いた。 映画デビューは86年「殺したい女」。 活躍度 ○↑ 演技幅 自在 演技力 ☆☆☆☆★★ アクション ☆☆☆☆★★ コメディ ☆☆☆☆★★ 出演作 1986年「殺したい女」 1987年「スペースボール」 1988年「偶然の旅行者」「ゾンビ伝説」 「ジブラルタル号の出帆」 1989年「チキンハート・ブルース」 1990年「マージョリーの告白」 「ブライト・エンジェル/旅立ちの予感」 1991年「ピンク・ノベンバーを追え!?」 1992年「シングルズ」「ニュージーズ」 「プリティリーグ」 1993年「ノンストップ・クレイジー/大迷惑な人々」 「めぐり逢えたら」「ジャック・スマースビー」      「心のままに」「冷たい月を抱く女」      「甘い毒」 1994年「秘密のお願い」「ワイアット・アープ」 1995年「あなたが寝てる間に」「キャスパー」◇ 1996年「インデペンデンス・デイ」◇ 1997年「ロスト・ハイウェイ」      「エンド・オブ・バイオレンス」 1998年「シン・レッド・ライン」△      「ゼロ・エフェクト」◇ 1999年「ブロークダウン・パレス」◇      「U.M.A./レイク・プラシッド」◇ 2000年「タイタンA.E.」(声) その他の出演者: Oliver Platt .... Hector Cyr Brendan Gleeson .... Sheriff Hank Keough Betty White (I) .... Mrs. Delores Bickerman David Lewis (IV) .... Walt Lawson Tim Dixon .... Stephen Daniels Natassia Maltke .... Janine Mariska Hargitay .... Myra Okubo Meredith Salenger .... Deputy Sharon Gare Jed Rees .... Deputy Burke Richard Leacock (II) .... Deputy Stevens Jake T. Roberts .... Officer Coulson Warren Takeuchi .... Paramedic Ty Olsson .... State Trooper User Rating: 5.3/10 (2489 votes) 低いですねえ。 あんまりワニが恐くなかったのと、 ブリジット・フォンダとビル・パルマンの ラブシーンがなかったためでしょう。 User Comments: peterさん Salt Lake City 1999年11月17日 驚くべき映画。 多くの映画批評にも書いてあったが、 この映画をみたひとは、ともに固く結ばれる。 これは、私が今までに見た一番面白い映画の1つだった。 私は13歳のときから、映画を怖がらなかった。 だから「ブレアビッチ・プロジェクト」のように、 真剣なホラー映画は、とても退屈で、いらいらさせられる。 あほなアダム・サンドラーの映画のようにハードすぎず、 笑わせ続けてくれるコメディは、優秀な映画である。 レークプラシッドは、まさにそれである。 この映画の最も良い部分は、 見に行く前に読んだ映画批評のどれにも出ていなかった。 ブレンダン・グリーソンは、保安官として出演しているが、 この映画をすばらしくしたのは、かれのおかげである。 しかし、彼は有名な俳優ではないので、 彼については、これまで聞いたことがない。 ビル・パルマンは有名だが、 この映画では何ら活躍していないのである。 オトーサン、 ひさしぶりにメイン州の針葉樹林に出会いました。 森林に囲まれた人気のない静かな湖。 レイク・プラシッド、 この名前、記憶があります。 たしか、首脳会談が行われた場所です。 この湖には行ったことはありませんが、 同じメイン週の湖に、行ったことがあります。 レイク・ウォールデン。 同じような針葉樹林に囲まれた静かな湖です。 自然保護の父といわれる ソローが暮らした湖として有名です。 「また、あの湖にいきたいなあ」 ボストン近郊の町へ小1時間ほどドライブして、 湖畔にあるソローの小屋を訪問しました。 「でも、あんな湖に 人食いワニがいるはずないよなあ」 やはり、映画では、設定も大事です。 U.M.A.というのは、 Unidentified Mysterious Animal 未確認動物の略ですが、 どうもこの映画、 監督やスタッフの設定未確認だったようです。


ミッション・インポシブル

オトーサン、 混雑するところへ 出かけてもしょうがないので、映画鑑賞。 連休となると、どこも、ものすごい人出です。 普段は人気の少ない、山荘の周辺にも 大勢の人が押し寄せてきました。 そこで、 「ミッション・インポシブル2」をみたあと 感激して買っておいたDVD、 「ミッション・インポシブル」を見ました。 やあやあ、面白い! 「007」みたい。 若きトム・クルーズが大活躍しています。 原題:Mission: Impossible (1996) 監督:Brian De Palma 脚本:David Koepp 原作:Bruce Geller (television series) Genre: Action / Adventure / Thriller Rated PG-13 for some intense action violence. 上映時間:110分 あらすじ: このデ・パルマ監督の作品は、 アメリカの以前のテレビ番組を大スクリーン用に 作り直したものである。 モダーンになり、ハリウッドの巨大予算なら買える 目をみはるような特殊効果で一新されて登場した。 「ミッション・インポシブル」のリーダーは、 ジム・フェルプスである。 このエピソードでは、イーサン・ハントがキーマンである。 かれは、IMFのミッションを受けて、 他の多くの要員をカバーする情報を盗む スパイを捕えようとする テレビ・ショーは、伝統的に、 ひねりや、紆余曲折、逆転で視聴者を愉しませるが、 このIMFメンバーは、ミッションを達成するために スパイ用に最新の技術、変装、小道具を用意している。 出演者: Tom Cruise .... Ethan Hunt Jon Voight .... Jim Phelps Emmanuelle Beart .... Claire Phelps 何といっても、 この映画の目玉は、トムクルーズです。 TOM CRUISE トム・クルーズ 誕生日 1962/7/3 (妻)ニコール・キッドマン 出身 米ニューヨーク州シラキューズ 10歳の時に両親が離婚し、母に引き取られて育つ。 ハイスクール在学中はレスリングに熱中したが、 ケガで断念。俳優を志す。 卒業後、ディナーショーのミュージカルなどに 出演していたが、 81年「エンドレス・ラブ」の端役をきっかけに 「タップス」で大役を得る。 87年5月、ミミ・ロジャースと結婚するが、離婚。 現在の妻ニコール・キッドマンとも離婚調停中。 活躍度 ○↑ 演技幅 自在 演技力   ☆☆☆☆★★ アクション ☆☆☆☆★★ コメディ  ☆☆☆☆★★ 出演作 1981年「エンドレス・ラブ」「タップス」 1983年「アウトサイダー」「爆笑!恋のABC体験」      「卒業白書」「栄光の彼方に」 1985年「レジェンド/光と闇の伝説」 1986年「トップガン」◇「ハスラー2」◇ 1988年「カクテル」◇「レインマン」 1989年「7月4日に生まれて」◇ 1990年「デイズ・オブ・サンダー」◇ 1992年「ア・フュー・グッドメン」◇      「遙かなる大地へ」◇ 1993年「ザ・ファーム/法律事務所」◇ 1994年「インタビュー・ウイズ・ヴァンパイア」◇ 1996年「ザ・エージェント」◇      「ミッション・インポッシブル」◇ 1998年「アイズ・ワイド・シャット」◇ 1999年「マグノリア」◇ 2000年「M:I−2」◇ お次は、このひと。いい味を出しています。 JON VOIGHT ジョン・ボイト 誕生日 1938/12/29 出身 米ニューヨーク州ヨンカース 活躍度 ○↑ 演技幅 自在 演技力 ☆☆☆☆★★ アクション ☆☆☆☆★★ コメディ ☆☆☆★★★ 出演作 1967年「墓石と決闘」「青春の渚」      「スーパーヒーロー/Mr.フランク」 1969年「真夜中のカーボーイ」 1971年「キャッチ22」「脱出」 1974年「コンラック先生」「オデッサ・ファイル」 1975年「殺意の行方」 1978年「帰郷」◇アカデミー主演男優賞 1979年「チャンプ」 1982年「大狂乱」 1983年「五人のテーブル」 1985年「暴走機関車」 1986年「デザート・ブルーム」 1990年「エタニティ/永遠の愛」 1994年「傷だらけのカーボーイ」 1995年「ヒート」 1996年「ミッション・インポッシブル」◆ 1997年「アナコンダ」◇「ローズウッド」 「レインメーカー」◆「クロスゲージ」 1998年「Uターン」「フランダースの犬」◆ 「エネミー・オブ・アメリカ」◆      「ジェネラル/天国は血の匂い」 1999年「バーシティ・ブルース」◆ 2001年「パール・ハーバー」 あまり演技派ではありませんが、 可憐な顔立ちをしています。 EMMANUELLE BEART エマニュエル・ベアール 誕生日 19(63?)65/8/14 出身 仏サントロペ 父はシャンソン歌手、ギィ・ベアール、 母は女優のジュヌヴィエーヴ。 「妖精たちのプレリュード」で83年映画デビュー。 「愛と宿命の泉」でセザール賞助演女優賞受賞。 ダニエル・オートゥイユと結婚し、一児がいる。 活躍度 ○↑ 演技幅 適応 演技力 ☆☆☆☆★★ アクション ☆☆☆★★★ コメディ ☆☆☆★★★ 出演作 1983年「妖精たちのプレリュード/朝露に香る甘い戦慄」 1985年「優しく愛して」 1986年「愛と宿命の泉PART2/泉のマノン」 1987年「天使とデート」 1988年「エレベータを降りて左」 1990年「無秩序な少女」 1991年「美しき諍い女」「深夜カフェのピエール」 1992年「愛を弾く女」「小悪魔とキッス」 1994年「愛の地獄」「フランスの女」 1995年「とまどい」 1996年「ミッション・インポッシブル」 1999年「LA BUCHE/ブッシュ・ド・ノエル」 「見出された時」 その他の出演者: Henry Czerny .... Eugene Kittridge Jean Reno .... Franz Krieger Ving Rhames .... Luther Stickell Kristin Scott Thomas .... Sarah Davies Vanessa Redgrave .... Max Dale Dye .... Frank Barnes Marcel Iures .... Alexander Golitsyn Ion Caramitru .... Zozimov Ingeborga Dapkunaite .... Hannah Williams Valentina Yakunina .... Drunken I.M.F. Agent Marek Vasut .... Drunken I.M.F. Agent Nathan Osgood .... Kittridge Technician User Rating: 6.4/10 (14209 votes) まあまあです。 User Comments: Joe McKimさん 1998年8月6日 非常に良く、サスペンスあふれる映画である。 主演のトムクルーズは、良い役をもらった。 40分見ていても、まだ10分しか見てないと思うだろう。 トム・クルーズはイーサン・ハントを演ずる。 かれはミッションの最中に待ち伏せされ、襲われて、 IMFチームで残ったたった2人のうちの1人となった。 しかも、罠にはめられて、スパイと言われて非難される。 金目当てに、マックスという名の何者かに機密情報を漏らした というのである。 CIAによって否定されたチームメンバーとともに 彼は、生き残って、嫌疑を晴らさねばならない。 オトーサン、 古都プラハの風景も見られてご満悦。 「それにしてもなあ」 User Rating: 6.4/10 (14209 votes) の低さが気になりました。 だって、 1万4203人も投票してきて、 6.4ということはないでしょう。 7点はあってもいいいところ。 低い点をつけたひとは、 どこが気に食わなかったのでしょうか。


チキンラン

オトーサン、 山荘から下界に舞いもどってきました。 山は早春ですが、下界はもう新緑の最只中。 走っていると、季節の移り変わりが感じられます。 その足で、映画館へ直行。 GWは見たい映画がたくさん顔をそろえています。 どれから見ようかと選んだのが話題のこの映画。 家族向きの映画ですが、 夕方行ったためか、子供はいませんでした。 原題:Chicken Run (2000) 監督:Peter Lord (I) Nick Park 原作:Peter Lord (I) 脚本:Nick Park Genre: Animation / Family / Comedy 上映時間:84分 あらすじ: 養鶏場に収容され、 絶望し、死に直面する 雄鶏のロッキーと雌鳥のジンジャーは、 農場所有者の憎きトゥイーディ夫妻に反乱を起こす。 ロッキーとジンジャーは、 仲間のニワトリの先頭に立って、 養鶏場からの脱走を図るのである。 出演者?: Phil Daniels (I) .... Fetcher the Rat Lynn Ferguson .... Mac Mel Gibson .... Rocky Rhodes          the Rhode Island Red Rooster Tony Haygarth .... Mr. Tweedy Jane Horrocks .... Babs Miranda Richardson .... Mrs. Tweedy Julia Sawalha .... Ginger Timothy Spall .... Nick the Rat Imelda Staunton .... Bunty Benjamin Whitrow .... Fowler John Sharian .... Circus Man Jo Allen .... Chicken Lisa Kay .... Chicken Laura Strachan .... Chicken User Rating: 7.8/10 (8810 votes) top 250: #204 すごい高得点です。 User Comments: Gordon McVeyさん 2000年12月12日 すばらしい。 (Eggselant。excellantのダジャレか) アードマン・アニメーションは、 粘土の人形の動きを実写する手法で 「ウォレスとグロミット・シリーズ」など 珠玉のアニメで愉しませてくれてきた。 今度の作品は、これまででもっとも長いものである。 時は、20世紀の真ん中。 場所は英国ヨークシャーの養鶏場。 我らが断固たるヒロインは 農民によって毎日卵を産む生涯を送っている。 もし標準生産量に達してないと、 チョップにされてしまう。 雌鳥のジンジャーは、生産量でトップ。 (申し訳ない表現を使って、ゴメンネ) 何度も脱獄を試みるが、成功しない。 雄鶏のロッキーが養鶏場に舞い降りてくる。 空を飛んできたように思える。 そこで、ニワトリたちは、かれに飛び方を教わって 養鶏場から脱獄することを思いつく。 チキン・クーデターの支援を期待したのである。 だが、ロッキーは、ほんとうは飛べない。 このプロットは、 63年の名作映画「大脱走」を下敷きにしている。 ジンジャーが野球のボールを投げるシーン、 年老いたファウラーが、戦争中の思い出にふけるシーンなど。 主要登場人物?は、やや類型的ではあるが、 かれらに何が起こるか心配になるし、それにとても可愛い。 メル・ギブソンがロッキー役で声の出演をしている。 他の俳優のように英国のレコーディング・スタジオに入らず、 アメリカでのタジオでせりふを読んでいるが、 とてもそうとは思えぬほど、彼らのかけあいは流暢で 信頼できる。これは驚くべきことである。 その他の出演者もユーモラスである。 とくに、ミセス・トゥイーディは、 ナチの強制収容所長のまねをたくみに演じている。 ウォレスとグロミットが 短編映画で開発したゆるぎない手法のおかげで 素晴らしく表情豊かな登場人物が誕生した。 紛れもないスタイルがあり、 活発で、そして多彩で、劇的なドラマがある。 照明効果もバツグンである。 唯一の欠点は、時間がすくなく思われたことぐらいだった。 時々、アメリカ風になる。 ハリウッドがある程度関わったために、 映画のクライマックスが若干オーバー気味である。 しかし、全体として、大いに楽しませてもらった。 今、我々に必要なのは、ウォレスとグロミットの映画である。 オトーサン、 どうもアニメは苦手です。 絵空事という感じがするのです。 しかも、プロットについていけませんでした。 ここで白状しますが、 若い頃、「ブロイラーの脱獄法」という 小説を書いたことがあります。 絶望的な状況に置かれたニワトリたちは、 どうすべきかがテーマ。 いろいろかんがえましたが、 結論は、集団自殺しかないということになりました。 閉じ込めた途端に、 鶏が全滅するような事態になれば、 もはや養鶏場経営など成立しなくなるでしょう。 でも、この映画では、 みんなで力を合わせてヒコーキを作って脱獄するのです。 そんなことってあるでしょうか? 産業革命を発明した英国人と 機械信仰にこりかたまったアメリカ人の 考えそうなお伽噺でした。 字幕翻訳は、あの戸田奈津子さん。 吹き替え版では、メル・ギブソンの声がきこえませんよ。


或る夜の出来事

オトーサン、 手当たり次第に映画をみていると、 時々、飢餓感に教われます。 「いい映画をみたい」 「商業主義に毒されない、本物の映画をみたい」 その意味で、この映画「或る夜の出来事」には堪能しました。 1934年、オトーサンが生まれる前の映画。 しかも、モノクロ。 でも、よかったですよ。 ほんとうによかったですよ。 DVDの解説をあの淀川長治さんがやっていました。 なつかしいですねえ。 原題:It Happened One Night (1934) 監督:Frank Capra 映画史に残る名監督。 代表作に「スミス都に行く」 この作品でアカデミー監督賞、作品賞を受賞。 原作:Samuel Hopkins Adams 脚本:Robert Riskin Genre: Romance / Comedy 上映時間:105分 あらすじ: エリー・アンドリューズは 父親の決めた相手を嫌ってヨットから脱出し、 飛行家キング・ウエズリーと結ばれようとしている。 エリーは船から飛び降り、 彼女の夫のいるNYに向かうバスにたどり着く。 一文なしなので、いやいやながら 新聞記者ピーター・ウエーンの助けを受け入れる羽目になる。 ウエーンは、わがままいっぱいに育った彼女を叱る。 夫のもとに戻るまで自分のいうとおりにするか あるいは、父親に所在を通報するがそれでもいいか。 いずれにしても、ピーターは自分の望みどおりのものを得る。 本当においしい新聞記事である。 出演者: Clark Gable .... Peter Warne Claudette Colbert .... Ellie Andrews この作品で、クラーク・ゲーブルは、 それまでの悪役を返上し、大ブレーク。 アカデミー主演男優賞を受賞。 「風とともに去りぬ」など出演作は多数で、 「ハリウッドのキング」ともいわれた。 オトーサン、 ため息をつきます、 「いまどき、こんないい男いないよなあ」 CLARK GABLE クラーク・ゲーブル 誕生日 1901/2/1 出身 米オハイオ州 出演作 1924年「禁断の楽園」 1925年「メリー・ウィドウ」 1931年「惨劇の砂漠」「暗黒街に踊る」 「無冠の帝王」「笑ふ罪人」      「秘密の6」「夜の看護婦」 「自由の魂」「男性の血汐」      「スーザン・レノックス」「蜃気楼の女」 1932年「太平洋爆撃隊」「地獄のサーカス」 「紅塵」「心の青空」      「春の火遊び」「ホワイト・シスター」 「夜間飛行」「ダンシング・レディ」 1933年「白衣の騎士」「男の世界」 「私のダイナ」「結婚十分前」 1934年「或る夜の出来事」 1935年「或る夜の特ダネ」「野性の叫び」 「支那海」「南海征服」 1936年「妻と女秘書」「桑港」 「スタアと選手」「空駈ける恋」 1937年「恋の挽歌」「サラトガ」 1938年「地球を駈ける男」「テスト・パイロット」 1939年「風とともに去りぬ」 1940年「ブーム・タウン」 1941年「無法街」 1945年「冒険」 1948年「帰郷」 1950年「スピード王」 1951年「ミズーリ横断」 1952年「栄光の星の下に」 1953年「モガンボ」 1954年「一獲千金を夢見る男」「叛逆者」 「たくましき男たち」 1956年「ながれ者」 1957年「南部の反逆者」 1958年「先生のお気に入り」「深く静かに潜航せよ」 1959年「僕は御免だ」 1960年「ナポリ湾」 1961年「荒馬と女」 一方、クローデット・コルベールは、 楚々たるフランス美人です。 わがままな富豪令嬢を演じて、この作品で アカデミー主演女優賞を受賞。 ほかに「クレオパトラ」も演じています。 オトーサンの作品「月夜の出来事」をお読みのかたなら、 「ハハーン」とうなづくでしょう。 CLAUDETTE COLBERT クローデット・コルベール 誕生日 1905/9/13 出身 仏パリ 出演作 1927年「力漕一艇身」 1929年「壁の穴」「女は嘘つき」 1930年「チゥインガム行進曲」「恋愛四重奏」 「屠殺者」 1931年「彼女の名誉」「陽気な中尉さん」 「女秘書の秘密」「貨物船と女」 1932年「百米恋愛自由型」「お化け大統領」 「暴君ネロ」 1933年「霧笛の波止場」「三角の月」 「ブルースを唄ふ女」 1934年「恐怖の四人」      「或る夜の出来事」アカデミー主演女優賞      「クレオパトラ」「模倣の人生」 1935年「輝ける百合」「白い友情」 「社長は奥様がお好き」「花嫁の感情」 1936年「二国旗の下に」 1937年「セイルムの娘」「巴里で逢った夜」 1938年「青髭八人目の妻」 1939年「舞姫ザザ」「モホークの太鼓」 1940年「ブーム・タウン」「囁きの木陰」 1941年「ひばり」「追憶」「結婚五年目」 1943年「淑女と拳骨」 1944年「君去りし後」 1946年「離愁」「秘めたる心」 1947年「卵と私」 1948年「ママの新婚旅行」 1949年「花嫁売ります」 1951年「結婚しましょう」 1952年「マレー・ゲリラ戦」 1954年「戦争と女」 1961年「二十歳の遊び」 その他の出演者: Walter Connolly .... Alexander Andrews Roscoe Karns .... Oscar Shapeley Jameson Thomas .... King Westley Alan Hale .... Danker Arthur Hoyt .... Zeke Blanche Frederici .... Zeke's Wife Charles C. Wilson .... Joe Gordon Linda Lee Solomon User Rating: 8.4/10 (2595 votes) top 250: #111 名作!8.4とはスゴイ! 映画史に残る111番目という評価です。 User Comments: Anand Pillaiさん USA 1998年11月15日 素敵な対話と演技。 クラーク・ゲーブルの演技は偉大だ。 クローデットコルベールとのかけあいもお見事。 この映画は60年も前のものなのに、 とてつもなく面白い。 実は、もうひとつの理由がある。 映画をみて、古きよき日々を見聞するのは素敵だからだ。 オトーサン、 1930年代のアメリカって いいなあと思いました。 1929年にはじまった不況 その影が色濃く国中を覆っていたのですが、 鬱屈した庶民の心を暖めてくれたのが、 ハリウッド映画。 この映画、その全盛時代の作品のひとつです。 T形フォード、単葉機、ヘリコプターの原型など 当時のハイテク機械もふんだんに登場していました。 なつかしいなあ。 デザインにも人間味があったような気がします。


メッセージ・イン・ア・ボトル

オトーサン、 連休後半、 見るべき映画が多すぎて悲鳴をあげています。 1日2本見るようにしないと、 映画評論家としての責任を果たせないのです。 さあ、大変。 自から招いた不幸?とはいえ、さあ大変! 下記ランキングの上位から見ていくことにしました。 トラフィック、花様年華、ドッグショウ!、 タイタンズを忘れない、ショコラ、隣りのヒットマン、 天使のくれた時間の順です。 しかも、TSUTAYAで借りたDVDも あと3本残っています。 まずは、DVDの「メッセージ・イン・ア・ボトル」から。 これも昨年映画が1時期に集中して見逃した映画のひとつです。 「GWに映画が集中しすぎるよなあ」 原題:Message in a Bottle (1999) 監督:Luis Mandoki 原作:Nicholas Sparks 脚本:Gerald Di Pego Genre: Romance Rated PG-13 for a scene of sexuality. 上映時間:126分 あらすじ: ある女が、 浜辺に打ち上げられた瓶のなかに それはそれはロマンチックな手紙を見つけた。 女は、その手紙の主を探し出す。 男は、絵描きだった妻が悲劇的な死をとげたのを悼んでいた。 男は、ギャレットといい、ヨットをつくる造船業者、 女は、テレサといい、シカゴの新聞記者。 ふたりの間には、愛が芽生えたが、 ギャレットは、亡き妻との思い出に心の平穏を求め続ける。 テレサは、そんな彼に愛想をつくし、別れようとする。 ギャレットが、思いを断ち切り、 前進し、新しい幸福をつかもうとした矢先... 出演者: Paul Newman .... Dodge Blake Kevin Costner .... Garret Blake Robin Wright .... Theresa Osborne 愛し合い、愛し切れないふたりを、 ケビン・コスナーとロビン・ライトが 哀切に演じています。 そのふたりをやきもきしながら見守り、 時にはお節介を焼く父親役を 名優ポール・ニューマンが演じて いい味を出しています。 KEVIN COSTNER ケビン・コスナー 誕生日 1955/1/18 出身 米カリフォルニア州リンウッド 活躍度 ○→ 演技幅 個性 演技力 ☆☆☆☆☆★ アクション ☆☆☆☆★★ コメディ ☆☆☆★★★ 出演作 1981年「黒の殺人リスト」(未) 1982年「ギャンブラーズ/最後の賭け」      「ラブinニューヨーク」 「女優フランセス」 1983年「5人のテーブル」「再会の時」(場面カット)      「テスタメント」 1985年「シルバラード」「ファンダンゴ」      「アメリカン・フライヤーズ」 1986年「マリブ・ビーチ物語」 1987年「アンタッチャブル」◇「追いつめられて」◇ 1988年「さよならゲーム」「ドリーム・リーグ」 1989年「ガンランナー」 「フィールド・オブ・ドリームス」◇ 1990年「リベンジ」「ダンス・ウイズ・ウルブズ」◇ 1991年「ロビン・フッド」◇ 「イン・ベッド・ウイズ・マドンナ」      「JFK」◇ 1992年「ボディガード」◇ 1993年「パーフェクトワールド」◇ 1994年「ワイアット・アープ」◇「チャイナ・ムーン」      「8月のメモワール」 1995年「ウォーターワールド」◇ 1996年「ティン・カップ」◇ 1997年「ポストマン」◇ 1999年「メッセージ・イン・ア・ボトル」◇      「ラブ・オブ・ザ・ゲーム」◇ 2000年「13デイズ」◇ オトーサン、 ロビン・ライト・ペン この女優さんにはじめてお目にかかって すっかりほれこみました。 以下のデータをみたら、 「キャスティング・ディレクター」や 「アンブレイカブル」にも出ていたとあり、 びっくりしました。 端役だったせいでしょうか。 ROBIN WRIGHT PENN ロビン・ライト・ペン 誕生日 1966/4/8 WOMAN (夫)ショーン・ペン 出身 米テキサス州オースティン 14歳の時、少女モデルとしてデビュー。 その後、地元の高校を卒業してヨーロッパ放浪の旅に出る。 アメリカに帰国後、俳優の勉強を始め、 テレビシリーズ「黄色いバラ」や 「サンタ・バーバラ」のケリー・キャップウェル役で出演。 映画デビューは87年「プリンセス・ブライド・ストーリー」。 「フォレスト・ガンプ」のジェニー役が有名。 活躍度 ○↑ 演技幅 自在 演技力   ☆☆☆☆☆★ アクション ☆☆★★★★ コメディ  ☆☆☆★★★ 出演作 1987年「プリンセス・ブライド・ストーリー」 1991年「愛に渇いて」「ステート・オブ・グレース」 1992年「トゥルー・ラブ」「トイズ」 1994年「フォレスト・ガンプ/一期一会」 1995年「クロッシング・ガード」 1997年「シーズ・ソー・ラブリー」「LOVED」 1998年「モル・フランダース」 1999年「メッセージ・イン・ア・ボトル」◇      「キャスティング・ディレクター」 2000年「アンブレイカブル」 その他の出演者: John Savage .... Johnny Land Illeana Douglas .... Lina Paul Robbie Coltrane .... Charlie Toschi Jesse James (I) .... Jason Osborne Bethel Leslie .... Marta Land Tom Aldredge .... Hank Land Viveka Davis .... Alva Raphael Sbarge .... Andy Richard Hamilton .... Chet Rosemary Murphy .... Helen at the B&B Steven Eckholdt .... David Susan Brightbill .... Catherine User Rating: 5.6/10 (2104 votes) 「5.6? そんな馬鹿な」 User Comments: John Steinさん Columbus, OH USA 1999年2月14日 あの大海原のうねりのような気分になって このロマンスに身をゆだねなさい。 大海原の力が、浜辺に押しよせて、飛沫をあげる。 そうした感じが最初から最後まで続くのがこの映画である。 拾われた「瓶の中の手紙」が、ゆっくりりと読み上げられる。 そのすべての秘密を解き明かされる時を急いで求める必要はない。 大海原のように、やがて、すべての秘密が明らかになるだろう。 リラックスして、ゆっくりと楽しもう! 父親役と息子役の ポール・ニューマン(ドッジ・ブレイク)と ケビン・コスナー(ギャレット・ブレイク)は、 ともにすばらしい演技を披露してくれる。 満足しているように見えても、 実際には、幸せではないのだが...。 ふたりは、それぞれの理由で愛する人を失い、 いまはお互いを支えあって暮らしている。 ある日、ロビン・ライト・ペン(テリサ・ディスボーン)が やってきて、 ニューマンは新風を感じ、コスナーは愛を獲得する。 「おれがもし150才も若かったら」 とニューマンはいう。 「あの女性を放っておかないのだが」 今回は脇役に回ったので、実行に移せないのはさぞかし残念だろう。 コスナーは、 失われた愛のために人生の道を踏み迷った造船業者であり、 家に閉じこもっている。 ロビン・ライト(テリーザ・オズボーン)は、 健気で辛抱強い記者を演じている。 彼女は上司の反対を押し切って、 海からラブレターの著者を発見しようとする。 彼女は、ギャレットが望むままに 過去の思い出にしたるのを許してあげるが、 最後に、過去と未来と、どちらをとるのかと激しく迫る。 ふたりは、自分にもお互いにも自信がもてない。 だから、行動にも移せず、言葉も少なく、 ただ、身振りや顔つきや緊張した静寂でもって お互いが強く魅せられていることを伝えあう。 ギャレットはあまりにも早く死んでしまった 妻への愛着から抜けきれない。 テリーザも、まだ離婚の痛手から回復できず、 忙しい人生を送っている。 ふたりとも、新しい関係を受け入れることに自信がない、 かといって、何かが起きそうな感じがしているので、 さようならを言う気にもなれないのである。 海の上の帆船のシーンは、私を夢見心地にさせてくれた。 帆船がひっそりと アウターバンクスの海の小さい入り江に錨を下ろすシーン以上に 心温まるシーンを考えられるだろうか。 我々は、定めのない世界の腕のなかでもがいている。 愛を見いだしても、邪魔が入ったと感じてしまうのだ。 もうこれ以上、語るのはやめよう。 ただ劇場に行こう、書店に行こう、 あるいは海に行こうよ。 そこには、人生の多くの秘密が隠されている。 求めよ。さらば与えられん。 オトーサン、 John Steinさんの長い映画評を訳してグッタリ。 そして、ただひとこと。 「ねえ、5.6はおかしいでょ」


トラフィック

オトーサン、 連休後半、見るべき映画が多すぎて悲鳴をあげています。 1日2本見ようと、意気込んで映画館へ。 まずは、予告とおりに「トラフィック」。 ところが、連休とあって映画館は長蛇の列。 ようやく席は確保しましたが、 この「トラフィック」の長いこと、148分。 しかも、3つのストーリーが平行して走るので、 筋を追うのにも疲れました。 これでは、1日2本なんて、とんでもありません。 この映画、アカデミー賞の監督賞、編集賞、脚色賞など4 部門を獲得しています。 この映画は、何といっても、 スティーブン・ソダーバーグ監督、ここにありという 映画なのです。 助演男優賞のハビエール・ロドリゲスは、 そんなによいとは思えませんでした。 原題:Traffic (2000) 監督:Steven Soderbergh 今回はじめて、 監督の略歴をみておきましょう。 スティーブン・ソダーバーグは、 1963年1月14日、アトランタの生まれ。 6人の子供のうちの次男坊だった。 幼い頃に、家族はバトンルージュに引っ越した。 父親はルイジアナ州立大学の教授であり、教育学部長だった。 15歳の高校生の頃、 彼は既に大学のフィルム・アニメーション・クラスに登録して 中古の装置で短い16ミリ映画を作り始めた。 高校卒業後、彼はハリウッドに行って、 フリーの編集者として働いた。 その後すぐ、彼は家に帰り、短編映画を作り続け、脚本も書いた。 彼がブレイクしたのは、ロックグループ「イエス」が 彼にコンサート映画の撮影を依頼した1986年だった。 作品が、グラミー賞にノミネートされたのである。 その後、短編映画「嘘とセックスとビデオテープ」を撮ったが、 これが、1989年のカンヌ国際映画祭でパルムドールに輝いた。 26歳の若さだった。 女優ベッツィー・ブラントリーと結婚し、6年後に離婚。 1990年生まれのサラという名前の娘を持っている。 そして2000年、 これまでで最も成功した映画「エリン・ブロコビッチ」と 「トラフィック」という2本の重要な映画を監督した。 2作品が、アカデミー賞にノミネートされたのは、 アカデミー賞60年間の歴史ではじめての快挙。 「トラフィック」は、2001年のオスカー監督賞に輝いた。 原作:Simon Moore 脚本:Stephen Gaghan Genre: Crime / Drama Rated R for pervasive drug content, strong language, violence and some sexuality. 上映時間:147分 あらすじ: アメリカで拡がっている麻薬撲滅運動についての あたかも唐草模様のような物語。 ロバート・ウェークフィールドは、オハイオ連邦最高裁判所判事。 新たに国の麻薬取締の最高責任者に任命された。 しかし、彼の新しいポジションは、 ティーンエージャーの娘のキャロラインが ヘロイン中毒者であることが判明して 危ういものになる。 一方、DEAエージェントの モンテル・ゴードンとレイ・カストロは ヘレナ・アヤラを監視している。 刑務所に入れられた麻薬組織の中心人物カルロスの妻である。 彼女は、夫が隠していたビジネスに手を染めようとしている。 国境の南、メキシコでは、 州警察の警官、ハビエ−ル・ロドリゲスが 疲れ切りながら、疑わしい道徳律と戦っていた。 出演者: Michael Douglas .... Robert Hudson Wakefield Catherine Zeta-Jones .... Helena Ayala Benicio Del Toro .... Javier Rodriguez Rodriguez オトーサン、 麻薬取締の最高責任者を演じる マイケル・ダグラスは、 やはり名優中の名優だなあと思いました。 悩める娘の父親としても、公人としても 実に見事な演技でした。 しかし、おお、何ということでしょう。 今年、57歳だというのに、 25歳も年下の女性と結婚したのです。 しかも、その女性が、 キャサリン・ゼタ=ジョーンズとは。 「おいおい、このトラフィックで共演かよー」 オトーサン、 最後は、 もう羨望と嫉妬で涙が出そうになっております。 「絶対、アカデミー賞なんかやらないからなあ」 そんな嫉妬から、 アカデミー賞審査委員のかたがたは、 さえないベニチオ・デル・トロに賞を回したのではないか、 そう思えるのであります。 「そうに決まってるよ」 にMICHAEL DOUGLAS 誕生日 1944/9/25 出身 米ニュージャージー州プランズウィック 活躍度 ◎→ 演技幅 自在 演技力 ☆☆☆☆☆☆ アクション ☆☆☆☆★★ コメディ ☆☆☆☆★★ 出演作 1969年「ヒーロー」 1970年「アダム」 1977年「コーマ」 1979年「チャイナシンドローム」 1980年「ランニング」 1983年「密殺集団」 1984年「ロマンシングストーン秘宝の谷」◇ 「スターマン」 1985年「コーラスライン」「ナイルの宝石」◇ 1987年「危険な情事」◇      「ウォール街」◇アカデミー主演男優賞 1989年「ブラックレイン」◇「ローズ家の戦争」◇ 1992年「氷の微笑」◇「嵐の中で輝いて」 1993年「フォーリング・ダウン」◇ 1994年「ディスクロージャー」◇ 1995年「アメリカン・プレジデント」◇ 1997年「ゴースト&ダークネス」◇「ゲーム」◇ 1998年「ダイヤルM」◇ 2000年「ワンダー・ボーイズ」◇「トラフィック」◇ 2001年「ジュエルに気をつけろ!」 CATHERINE ZETA-JONES キャサリン・ゼタ=ジョーンズ 誕生日 1969/9/25 出身 英ウェールズ 90年「シェラザード」で映画デビュー。 2000年、マイケル・ダグラスと結婚した。 この映画では妊娠中の体で出演しているとか。 「ええ加減にせい」 活躍度 △↑ 演技幅 自在 演技力 ☆☆☆★★★ アクション ☆☆☆☆★★ コメディ ☆☆☆★★★ 出演作 1990年「シェラザード/新・千夜一夜物語」 1992年「コロンブス」 1993年「相続王座決定戦」 1995年「ブルージュース」 1996年「ザ・ファントム」 1998年「マスク・オブ・ゾロ」◆ 1999年「エントラップメント」◇「ホーンティング」◇ 2000年「トラフィック」◆「ハイ・フィデリティ」◆ BENICIO DEL TORO ベニチオ・デル・トロ 誕生日 1967/2/19 出身 米プエルトリコ 13歳の時にペンシルバニアへ移る。 カリフォルニア大学に入学し、経営学を学ぶが、 1年生の時に演劇科に転じる。 その後、ニューヨークのサークル・イン・ザ・スクエア演劇学校と ストラ・アドラー・コンサーパトリー、 ロサンゼルスのアクターズ・サークル・シアターで本格的に演技を学ぶ。 テレビ「マイアミ・バイス」のゲスト出演を経て、 88年「ピーウィー・ハーマンの空飛ぶサーカス」で映画デビュー。 2000年「トラフィック」でアカデミー助演男優賞を受賞した。 活躍度 ○↑ 演技幅 個性 演技力 ☆☆☆☆★★ アクション ☆☆☆★★★ コメディ ☆☆☆★★★ 出演作 1988年「ピーウィー・ハーマンの空飛ぶサーカス」 1989年「007/消されたライセンス」 1990年「ドラッグ・ウォーズ/麻薬戦争」 1991年「インディアン・ランナー」「チャイナ・ムーン」 1992年「1492・コロンブス」 1993年「フィアレス」 1995年「ザ・プロデューサー」「天使の涙」 「ユージュアル・サスペクツ」 1996年「バスキア」「フューネラル/流血の街」「ザ・ファン」 1997年「エクセス・バゲッジ/シュガーな気持ち」 1998年「ラスベガスをやっつけろ」 2000年「スナッチ」「トラフィック」「誘拐犯」 その他の出演者: 150人もでているので,省略しましょう。 Don Cheadle .... Montel Gordon このひとだけは別。ごひいきです。 それから、もうひとり。 Dennis Quaid .... Arnie Metzger User Rating: 8.4/10 (8887 votes) top 250: #53 53位は、 映画史に残る名作ということです。 User Comments: Florian Zengerさん Nuremberg, Germany 2001年4月21日 世の中には、 良い映画、素晴らしい映画、 そして年に1作しか生まれない映画がある。 スティーブン・ドダーバーグ監督の「トラフィック」は 確かに3番目のカテゴリーに属する。 目もくらむような専門的な手法を駆使している。 すばらしい編集がなされ、異なったプロットを区別する 特殊なカラー・フィルターが使われている。 監督は、「麻薬戦争」の「現状」を的確にとらえて余すところがない。 まったく退屈させることなく、物語を十分に語リ終えている。 4つの筋は、大括りされるだけだが、 すべては壮大な麻薬戦争のそれも写実的な縮図を活写している。 恐しいほどだ。 専門的な手法や素晴らしい筋書き以外に 際立っているのは、 ベニチオ・デル・トロとドン・チードルの 目を見張るような演技である。 デニス・クエイドは、ねちっこい弁護士役を演じていたが、 ちょっと物足りなかった。 そこを直せば、これは完ぺきな映画になるだろう。 オトーサン、 白状しますが、 時々退屈で居眠りしました。 事前に文庫本で脚本を読んでいたからです。 期待するほど、面白くもありませんでした。 劇場では、映画のエンディングになると、 中年女性たちが次々と出ていきました。 「トイレが混むからか」 2時間28分は我慢タイムでしょう。 それに続いて、中年男性も出ていきました。 最後まで座っていたのは、 若いカップルとインテリの方々だけでした。 映画史上53位は、 ちょっと過大評価だと思います。 オトーサンの評価がそれほど高くない理由は、 日本では、まだ麻薬戦争がそうひどくなっていないという 事情もあるのかもしれません。 150人の登場人物、 100ケ所のロケ、 複雑で高度なテクニック。 「映画には、まだまだ進歩する余地があるんだ」 と思ったのは事実です。


タクシードライバー

オトーサン、 連休中にがんばって1日2本見ました。 今年随一の秀作「トラフィク」をみたあとだけに 借りてきたDVDのなかで 「このさい、マイナーな作品もいいか」と 思ってみたのですが、これが大誤算。 大変な掘り出し物でした。 原題:Taxi Driver (1976) 監督:Martin Scorsese 脚本:Paul Schrader Genre: Drama / Thriller / Crime 上映時間:113分 あらすじ: ヴェトナム戦争帰りのタクシー運転手トラヴィスは、 ポルノと暴力に取りつかれた孤独な男である。 トラヴィスの生活は、悪い方へ回りはじめ、 彼はゆっくりと、自分自身のパラノイアの深みにはまっていく。 ひとりの女性を愛する生活からあえて遠ざかり、 強烈に憎んでいるストリート・ギャングを 皆殺しにしようとする。 出演者: Robert De Niro .... Travis Bickle Jodie Foster .... Iris この映画は何といっても ロバート・デ・ニーロの一人舞台です。、 オトーサン、 でもに正直に言って、 この若手俳優有望だなあ、誰だろうと思ったのです。 1976年の映画だったのです。 まだ、かれも若かったのです。 「告発の行方」と 「羊たちの沈黙」で アカデミー主演女優賞を 2度もとったジョディ・フォスターだって、 いまはもう40歳近い熟女になったけれど、 当時は13歳。 この頃は、ただのガキだったのです。 「ガキにしては、演技力あるけど」 ROBERT DE NIRO ロバート・デ・ニーロ 誕生日 1943/8/17 出身 米ニューヨーク 活躍度 ◎↑ 演技幅 自在 演技力 ☆☆☆☆☆☆ アクション ☆☆☆☆★★ コメディ ☆☆☆☆★★ 出演作 1965年「マンハッタンの哀愁」 1968年「ブルー・マンハッタンU/黄昏のニューヨーク」 1969年「御婚礼ウェディング・パーティー」 1970年「血塗れのギャング・ママ」      「ブルー・マンハッタンT/哀愁の摩天楼」 1971年「わが心の天使」「生き残るヤツ」      「ロバート・デ・ニーロのスワップ」 1973年「バング・ザ・ドラム」「ミーン・ストリート」 1974年「ゴッドファーザーPART2」◆アカデミー助演男優賞 1976年「1900年」      「タクシードライバー」「ラスト・タイクーン」 1977年「ニューヨーク・ニューヨーク」 1978年「ディア・ハンター」 1980年「レイジング・ブル」◇アカデミー主演男優賞 1981年「告白」 1982年「エリア・カザンの肖像」 1983年「キング・オブ・コメディ」 1984年「恋に落ちて」      「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」 1985年「未来世紀ブラジル」 1986年「ミッション」 1987年「アンタッチャブル」◆「エンゼル・ハート」      「ディア・アメリカ/戦場からの手紙」(声) 1988年「ミッドナイト・ラン」 1989年「俺たちは天使じゃない」「ジャックナイフ」 1990年「アイリスへの手紙」「グッドフェローズ」      「レナードの朝」 1991年「ケープ・フィアー」◇「真実の瞬間」      「ハート・オブ・ダークネス/コッポラの黙示録」      「バックドラフト」「ミストレス」 1992年「ナイト・アンド・ザ・シティ」 1993年「恋に落ちたら」      「ブロンクス物語/愛に包まれた街」      「ボーイズ・ライフ」 1994年「フランケンシュタイン」◇ 1995年「カジノ」◇「ヒート」◇「百一夜」 1996年「マイ・ルーム」「ザ・ファン」◇      「スリーパーズ」◆ 1997年「噂の真相/ワグ・ザ・ドッグ」「大いなる遺産」      「コップランド」◇「ジャッキー・ブラウン」◇ 1998年「RONIN」◇ 1999年「アナライズ・ミー」◇「フローレス」◇ 2000年「ミート・ザ・ペアレンツ」◇「ザ・ダイバー」 2001年「15ミニッツ」◇ JODIE FOSTER ジョディ・フォスター 誕生日1962/11/19 出身 米カリフォルニア州ロサンセルス 活躍度 ○→ 演技幅 自在 演技力 ☆☆☆☆☆☆ アクション ☆☆☆★★★ コメディ ☆☆☆☆★★ 出演作 1972年「ナポレオンとサマンサ」      「カンサスシティの爆弾娘」 1973年「トム・ソーヤの冒険」「リトル・インディアン」 1974年「アリスの恋」 1976年「白い家の少女」「ダウンタウン物語」      「タクシードライバー」「別れのこだま」 1977年「キャンドルシューセント・エドモントの秘宝」      「避暑地のラブストーリー」      「フリーキー・フライデー」「MOI FLEUR BLEUE」 1980年「フォクシー・レディー」「CARRY」 1982年「O'HARA'S WIFE」 1984年「他人の血」「ホテル・ニューハンプシャー」 1986年「ヴィクトリア」 1987年「シェスタ」 1988年「君がいた夏」      「告発の行方」アカデミー主演女優賞      「ファイブ・コーナーズ/危険な天使たち」 1989年「ハートに火をつけて」「バックトラック」 1991年「羊たちの沈黙」アカデミー主演女優賞      「リトルマン・テイト」 1992年「ウディ・アレンの影と霧」 1993年「ジャック・サマースビー」      「IT WAS A WONDERFUL LIFE」(ナ) 1994年「ネル」「マーヴェリック」 1997年「コンタクト」 1999年「アンナと王様」 その他の出演者: Cybill Shepherd .... Betsy Harvey Keitel .... Sport Albert Brooks .... Tom Leonard Harris (II) .... Charles Palantine Peter Boyle .... Wizard Norman Matlock .... Charlie T Diahnne Abbott .... Concession Girl Frank Adu .... Angry Black Man Victor Argo .... Deli Owner Melio Gino Ardito .... Policeman at Rally Garth Avery .... Iris' Friend Harry Cohn (II) .... Cabbie in Bellmore Copper Cunningham .... Hooker in Cab User Rating: 8.5/10 (15662 votes) top 250: #31 おお、何という評点でしょう。 1万5662人が投票して、 8.5点! 31位。 User Comments: Drewさん New Brunswicksa, NJ USA 1999年11月17日 心をかき乱し、パワフルで、 Aランクのきわめて重要な映画。 アメリカ映画界の力をみせつける古典映画である。 マーティン・スコーセス監督は、都市の孤独をテーマとする 傑作を作るために、時代を象徴する俳優と組んだ。 ポール・シュレーダーの壮大な脚本は 世界最大の都市NYでの孤独のポートレートを描いている。 主人公のトラヴィスは、映画なかで、どこにおいても、 どんな登場人物とも意味のある関係に入れない。 これまで私が映画で出会ったなかで、 最も絶望的で孤独な人物である。 彼は、自分なりの考えに固執し、孤独である。 その考えは暗いものである。 最初、あなたはだまされる。 トラヴィスは、可愛い変人かも? もちろん、彼は変人ではある。 でも、彼は礼儀正しいし、風変わりなユーモアのセンスも持っている。 ベッツィーに注ぐ彼の愛情は、どちらかと言うと可愛い。 しかし、2度目に見ると、 あなたは、かれの正体を透かし見てしまう。 聴衆は、やがてトラヴィスの精神病を理解するようになるが、 実際には、事態は発展しない。 例えば、都市をきれいにしようと彼は話す。 何度もみた観客は、彼がジュリアーニ市長ではないことを知っている。 1人の登場人物についての映画というよりも、 これは、一種のスナップ写真である。 確かなことは、刺激と反応の図式をとっているが、 登場人物の本質は何らか変わることがないのである。 助演俳優は重要である。 特に12歳の売春婦ジョディ・フォスターと そのヒモであるハーベイ・ケイテルの生き生きした演技は 真に迫っている。 ベッツィーを演じたシビル・シェパードは トラヴィスのまったくの孤立を強調するために道具立てに過ぎないが、 彼女は完ぺきに描かれている。 トラヴィスが登場しないシーンはたった2つだけであり それ以外は、すべてデニーロのショーである。 助演俳優が登場人物に注ぎこむ生活感は大事であるし、 多様なアイディアとアプローチを交差させ発展させる監督の 自発的意志も大事である。 脚本からアルバート・ブルックスが演じるトムを 除くと、何かが失われるだろうか? まったく何も。 彼は、トラヴィスの人生になんら影響を及ぼさない。 それがプロットが生きている所以である しかし、彼が登場することで、 映画は、全体としてずっとリッチで満ち足りたものになる。 アメリカ映画史上に、この映画は永久に生き続けるだろう。 より重要なことは、この映画が 疎外された心の働きを普遍的にとらえた 実験作として生き残ることである。 映画が終わっても、この物語は終わらない。 我々は、第二のトラヴィスが現れることを知っている。 今日も、都市で、学校で、続いている。 この映画は、不満を抱いた心のもつ残忍な能力を描く。 あれだけの暴力シーンや不安をかもす映像があったのに、 この映画によって、事件が起こるようなことはなかった。、 コロンビア、ハワイ、シアトル、 あるいはあなたが望むどんな地域でも...。 この映画がやったことは、 事件を予測したことだけだった。 オトーサン、 蛇足になりますが、 毎日映画で英語を聴いていると、 だいぶ耳が慣れてきました。 トラヴィスが、 ベッツィーと付き合いだした頃、 彼女が、かれのことを評して、 「あなたって、変わっているわね。 まるで、ウォーキング・コントラディクションね」 というせりふを聞き取ることができました。 ウォーキング・ディクショナリイは、 「歩く生き字引」という意味ですが、 ウォーキング・コントラディクションは 「歩く矛盾」 という意味です。 思わず、ニヤっと笑ってしまいました。


花様年華

オトーサン、 連休後半、 見るべき映画が多すぎて悲鳴をあげています。 「トラフィック」の次は、「花様年華」。 香港映画ですが、アクションものではなく、 ラブ・ストーリーです。 「花模年華」とは女性がもっとも輝いている年齢のこと。 オトーサン、はじめてマギー・チャン という女優さんにご対面。 長身にチャイナドレスが似合います。 その男を眺める眼差し、エロチックな肢体に、 ため息が出ました。 映画が終わっても、観客のすべてが、 椅子に金縛りになっていました。 観察すると、中年女性も男性もみな夢心地。 王家衛監督の勝利です。 カンヌ国際映画祭をはじめ世界各地で受賞の名作です。 原題:In the Mood for Love (2000) 監督・脚本:王家衛(Kar-wai Wong) オトーサン、 この監督に興味をもちました。 経歴をみてみましょう。 上海生まれ。 5歳のとき、香港に移った。 1980年、香港でグラフィック・デザイナーとして卒業し TVの演出を学んだ。 その後、多くのシリーズでアシスタントとして働き、 脚本も書いた。 (82年から87年の間におよそ10本書いた) 82年の「いますぐ抱きしめたい」が 最初の映画監督作品。 マーティン・スコーセスのやきなおしだったが、 ビジュアルはユニークで、 すでにウォンの世界をつくりあげていた。 90年、彼は香港の若く頭が良い俳優を集めて 「欲望の翼」を撮った。 94年の「恋する惑星」が香港電影金像賞を受賞した。 彼の主なテーマは、思い出。 ルーツなき、ランダムな記憶である。 Genre: Romance / Drama 上映時間:98分 あらすじ: 香港1962年。 地方紙の編集主任チャウと彼の妻は 新しいアパートに引越しをする。 彼は、ちょうど同じ日に 隣家に引っ越してきたチャンに出会う。 偶然にも、ふたりとも、配偶者が不在で その手助けなしで引っ越してきたのだった。 かれらの配偶者は、 両方とも仕事に忙しく、海外出張がちなので、 ふたりは、ますます一緒に過ごす機会が増えた。 ある日、ふたりは配偶者同士が 情事をしていることを発見し、ショックを受ける。 出演者: Tony Leung Chiu Wai .... Chow Mo-wan Maggie Cheung .... Mrs. Chan, nee Su Li-zhen TONNY LEUNG トニー・レオン 誕生日 1962/6/27 出身 中国・広東省台山 活躍度 ○→ 演技幅 自在 演技力 ☆☆☆☆★★ アクション ☆☆☆☆★★ コメディ ☆☆☆☆★★ 出演作 1986年「チョウ・ユンファの地下情/追いつめられた殺意」 1987年「野獣たちの掟」 1988年「ロボフォース/鉄甲無敵マリア」 1989年「風にバラは散った」「悲情城市」 1990年「ワイルド・ブリット」「欲望の翼」 1991年「蒼き獣たち」 「チャイニーズ・ゴースト・ストーリー3」 1992年「ハード・ボイルド/新・男たちの挽歌」 1993年「新流星胡蝶剣/秘術VS妖術」「大英雄」      「ツイ・ハーグTHEマジック・クレーン」 「エンド・オブ・ザ・ロード」      「月夜の願い」 1994年「キング・オブ・ギャンブラー」「恋する惑星」 「楽園の瑕」 1995年「シクロ」「裏街の聖者」 1997年「ブエノスアイレス」 1998年「君が見つけた25時」 「フラワーズ・オブ・シャンハイ」 1999年「ゴージャス」 2000年「花様年華」「東京攻略」 MAGGIE CHEUNG マギー・チャン 張曼玉 誕生日 1964/9/20 出身 香港 イギリスから帰国後の18歳の時に ミス・ワールド香港代表に選ばれ、 それを期にテレビ界入りし、 84年「青蛙王子」で映画デビュー。 89年「フルムーン・イン・ニューヨーク」 90年「仔猫のように抱きしめて」で 香港電影奨主演女優賞受賞。 活躍度 ○→ 演技幅 適応 演技力 ☆☆☆★★★ アクション ☆☆☆☆★★ コメディ ☆☆☆☆★★ 出演作 1984年「青蛙王子」 1985年「ポリス・ストーリー/香港国際警察」 1986年「ストーリー・ローズ/恋を追いかけて」      「恋はいつも嘘からはじまる」 「セブンス・カース」 1987年「プロジェクトA2/史上最大の標的」      「男たちのバッカ野郎」 1988年「九龍の眼/クーロンズ・アイ」 「いますぐ抱きしめたい」      「コール・ガール」 1989年「タイム・ソルジャーズ/愛は時を超えて」      「フルムーン・イン・ニューヨーク」 1990年「客途秋恨」「欲望の翼」 「愛在他郷的季節」「レッド・ダスト」 「仔猫のように抱きしめて」 1992年「ツイン・ドラゴン」「ポリス・ストーリー3」      「ロアン・リンユイ/阮玲玉」「英雄列伝」      「ドラゴン・イン」 1993年「マッド・モンク/魔界ドラゴンファイター」      「九龍大捜査線」 「ワンダー・ガールズ 東方三侠」      「大英雄」「青蛇転生」 1994年「楽園の瑕」 1996年「ラヴソング」「イルマ・ヴェップ」 1997年「宋家の三姉妹」 「チャイニーズ・ボックス」 2000年「ひとめ惚れ」「花様年華」 その他の出演者: Rebecca Pan .... Mrs. Suen Lai Chen .... Mr. Ho Ping Lam Siu .... Ah Ping Chi-ang Chi .... The Amah Man-Lei Chan Kam-wah Koo Hsien Yu Po-chun Chow Paulyn Sun User Rating: 8.2/10 (1178 votes) きわめて高い得点です。 User Comments: Ed Gonzalezさん 2000年12月17日 多くの人が、 この映画を王家衛監督の最高傑作と思うだろう。 この映画の魅力は、 抑制された「ブエノスアイレス」への回帰にある。 それは、ふたりの関係を綿密にたどることで、 なつかしい追憶のベルを鳴らす。 しかし、そこには超現実的な映像も うんざりさせるような事件の展開もない。 これが、「恋する惑星」以降の 王家衛監督の特徴である。 ソダーバーグ監督の「英国からきた男」のように この作品は王家衛監督にとってある種の記念碑的作品である。 ここでは、対話とプロットは抑制されて 代わりにムードと構成が重要な働きをしている。 それは、ふたりの繊細な生命の物語を作るためであって、 抑制された感情を表すためである。 こんなに単純な物語で共感を呼べるのは、 王家衛監督の天才である証左である。 トニー・レオンとマギー・チャンは、 偶然、同じアパートのお隣に引っ越してくる。 彼は、武道小説を出版することを夢見るジャーナリストであり、 彼女は船会社の社長秘書である。 ふたりが、やがてカップルになるのは最初のシーンで すでに明らかになるが、 うれしくなるのは、この道行を描きだす 王家衛監督の見事な腕前である。 この映画の成功のカギは ポランスキーの作品に似ているが、 前景と背景をともに生かした奥行きのある映像を 使っていることである。 感覚美あふれる映画の前半での ふたりの会話のシーンでは 王家衛監督は、 トニー・レオンとマギー・チャンを引き離すように 撮影している。 ここでは、監督は、環境と空間にこだわっている。 ふたりの間に横たわる情緒的距離をダイナミックに示すためである。 監督が、トニー・レオンとマギー・チャンの配偶者を 見せないようにしているのも効果的である。 彼らは、情事にふけっているが、 画面には決して顔をみせない。 実際の情事など問題ではないのである。 ただ監督は、催眠術のようなカメラワークと せつない音楽の調べで映画を彩ろうとしているのである。 典型的なショットをみてみよう。 マギー・チャンが、ひそやかに階段を上っていく。 すると、同じ階段をトニー・レオンが降りてくる。 ふたりは、挨拶を交わすが、 その眼差しは、濃密にからみあう。 このとき、エロチックなまでの感覚が湧きあがるのである。 ふたりの心は結ばれるが、肉体的に結ばれていない。 ふたりのスターが演じる愛人たちが、 それぞれの配偶者への忠誠心のために 肉体的な結びつきを拒むという設定は、 エロチックでもあり、魅力的でもあるが、 また期待外れでもある。 もうひとつのシーンを紹介しよう。 マギー・チャンが部屋のなかを官能的に動いているが、 これが、短いスローモーションで中断する。 そこにマイク・ガラーゾの忘れがたい 美しい音楽がかぶさる。 部屋のなかをゆっくりと動くにつれて ドレスは美しく舞う。 その動きは 彼女とその夢のなかでの愛人との 避けられない結びつきへとゆっくりと近づいていく。 誘惑のプロセスは彼女の潜在意識にとどまってはいるのだが...。、 ふたりは、互いにフェロモンを放っている 2羽の鳥のようだといっても、 恐らく間違いではないだろう。 ふたりの心の結びつきは、 肉体的な結びつき以上に強固なものだろう。 この映画は、ほとんど部屋の外の景色を撮らない。 カメラが外を写すときは、楕円形の窓を通してであり、 思い出を彷彿させる象徴的なバーだけである。 まるで、閉じ込められた動物のようなのだ。 監督は、愛人たちが触れ合うばかりの近さにいるときでも、 鏡を通してか、クローゼットのなかにある 衣類の隙間を通してしか、ふたりを撮らない。 我々は、じらされ続けるのである。 母なる自然も、ふたりの愛欲に反応するように思われる。 雨は柔らかくふたりの体のそばを滑り落ちていく。 忘れがたい滝のショットは、 「ブエノスアイレス」での カタルシスからの解放感を彷彿とさせてくれる。 映画の終わりでは、 愛の成就は、戦争によって妨げられることになる。 「第3の男」の抑制された愛の告白もむなしい。 恋人のもとへ帰れないにしても 滝が彼に精神の平和をもたらしてくれるのである。 トニー・レオンの旅は、崩れかけている寺院の中で終わる。 彼の精神的飢餓感は、 祖国・香港が消える運命にあるのと似ている。 マギー・チャンが 人生から消えてしまったという喪失感は 精神的開放感で代償されているのである。 トニー・レオンは、古代神話を信じている。 彼は、寺院の石のひびわれの中に、 ひそかな祈りを吹き込む。 彼の失ったもの、彼の大いなる悲嘆は より高い目的を満たすためにこそあったのだ。 そのように望むことで、日々生き延びることができるのだと。 オトーサン、 このひとの映画批評の長さに へきえきしました。 翻訳していて、肩がこり、頭痛がしてきました。 しかし、これが素人の映画批評とは思えません。 日本のいい加減な映画評論家など 足元にも及ばぬ高水準です。 映画批評にもグローバル・スタンダードを適用する必要を つくづく感じました。 がんばらなくっちゃ。


トゥルー・ナイト

オトーサン、 連休中にがんばって1日2本見ました。 午前1本、午後2本をUPします。 これはハードなスケジュールです。 見るのに2時間,書くのに2時間、合計4時間を 2回やるわけですから、1日8時間勤務という感じになります。 せっかくの休日というのにねえ。 今回のDVDは、顔ぶれの魅力に惹かれて選んだもの。 「アーサー王伝説」を映画化した豪華時代劇でした。 これを日本語の題名で「トゥルー・ナイト」としました。 真実の夜?いいえ,真の騎士ということです。 英語の題名をみると、"First Knight"(第一の騎士) ですから、日本語の題名は、絶対によくないと思います。 原題:First Knight (1995) 監督:Jerry Zucker 原作:Lorne Cameron 脚本:David Hoselton Genre: Action / Adventure / Drama / Romance Rated PG-13 for some brutal medieval battles. 上映時間:139分 あらすじ: ランスロットは剣によって生きる。 実際、彼は村人のひとりで、当然ながら金のために戦う。 令嬢グイネヴィアは、アーサー王に嫁ぐ途中、 マラガント候に待ち伏せされて襲われる。 幸い、ランスロットが近くに潜んでいて、彼は未来の女王を救う。 彼らは恋に落ちるが、グイネヴィアは王冠を身につけることを選ぶ。 そこで、彼女はアーサーに騎士の名誉を与える。 王妃グイネヴィアがいつまで国王の忠実でいられるか この可憐な女性は騎士の夫人に納まるだろうか? 出演者: Sean Connery .... King Arthur Richard Gere .... Lancelot Julia Ormond .... Guinevere ご存知、「007」のショーン・コネリーが アーサー王を演じています。 そして、リチャード・ギアが、 勇猛果敢な騎士、ランスロットを演じます。 かれ、恋愛術だけでなく、乗馬も剣術も達者でした。 でも、このふたりはあまりにも有名なので 経歴は省略しましょう。 今回は、令嬢グイネヴィアを演じた 女優さんの経歴だけみてみましょう。 JULIA ORMOND ジュリア・オーモンド 誕生日 1965/1/4 出身 英サリー州エプソム 活躍度 △→ 演技幅 適応 演技力 ☆☆☆★★★ アクション ☆☆☆★★★ コメディ ☆☆☆★★★ 出演作 1993年「ベイビー・オブ・マコン」 1994年「レジェンド・オブ・フォール/果てしなき想い」      「ノストラダムス」「愛に囚われて」 1995年「サブリナ」「トゥルー・ナイト」 1996年「陰謀のシナリオ」 1999年「シベリアの理髪師」 オトーサン、 「シベリアの理髪師」での、 あの輝くような女性が、このひとだったんだと 気づきました。 でも、この作品では、あまり美人とはおもえませんでした。 演技も下手だし。 その他の出演者: Ben Cross .... Prince Malagant Liam Cunningham .... Agravaine Christopher Villiers .... Sir Kay Valentine Pelka .... Sir Patrise Colin McCormack .... Sir Mador Ralph Ineson .... Ralf John Gielgud .... Oswald Stuart Bunce .... Peter, King's stableman Jane Robbins .... Elise Jean Marie Coffey .... Petronella Paul Kynman .... Mark Tom Lucy .... Sir Sagramore User Rating: 5.5/10 (3416 votes) あまりよくありません。 どうしてでしょう。 観客の意見を聞いてみましょう。 User Comments: Ariane-3さん Bloomington, Indiana 1998年10月30日 アーサー王伝説のバージョンとしては不出来。 コマーシャルでは、この映画すごくよく思えた。 リチャード・ギアも出ていたし。 ところが、劇場に行ったら、コマーシャルで見ていたのが 良い部分のすべてだった。 誤解しないで欲しい。 私は アーサー王伝説が好きである。 異なったバージョンやその解釈を 読んだり見たりして楽しんでいる。 今回の解釈は下手である。 伝説には多くの好奇心をそそる暗い局面がある。 愛、密告、魔術、近親相姦、嘘などである。 しかし、今回の映画は、伝説の深さを 「クリーン・アップ」してしまったので、 面白くなくなってしまった。 リチャード・ギアは、 悲惨な境遇に置かれた 信じ難いほど勇敢な騎士ランスロットを演じたが、 かれの能力が引き出されているとは思えない。 オトーサン、 「きれいな場面もたくさんあったけれどなあ」 「リチャード・ギアもショーン・コネリーも 結構、活躍していたけれどなあ」 でも、名の通った役者をそろえるだけでは いい映画にならないのも事実です。 やはり、脚本やプロダクション・デザインなど いろいろなスタッフが頑張らないとダメなのです。 「キャメロン城はどうみてもセットだったなあ」 「1995年の映画だとすると、 あるいは、予算の制約があったのかもなあ」


ドッグ・ショウ!

オトーサン、 連休後半、 見るべき映画が多すぎて悲鳴をあげています。 「花様年華」の次は、「ドッグショウ!」 これマイナー映画でしたが、 評点が高いので見にいきました。 やたら変人が出没して、 ドキュメンタリー映画のような荒っぽさにへきえき。 オトーサン、 はじめてドッグショウなるものを見ました。 めずらしい犬もいて、たのしみました。 アメリカの映画館なら、笑い声が絶えないだろうに、 日本の劇場はシーン。 これって、何とかならないでしょうか。 原題:Best in Show (2000) 監督:Christopher Guest 脚本:Christopher Guest & Eugene Levy (I) Genre:90分 Rated PG-13 for language and sex-related material. あらすじ: ナショナル・ドッグ・ショウを舞台に繰広げられる ワンちゃんたちと飼い主たちの色模様。 出演者: Christopher Guest .... Harlan Pepper これはマイナーな低予算の映画ですから、 監督は、何でもやらねばなりません。 かれのユニークな経歴をみておきましょう。 俳優、作家、監督。 1948年2月5日、ニューヨーク生まれ。 NYU芸術大学を卒業後、舞台俳優になる。 70年から脚本家としても活躍、 「ホット・ロック」で映画発出演。 84〜85年には、 TV番組「サタデイ・ナイト・ライブ」に レギョラー出演し、話題を呼ぶ。 84年、ロブライナー監督のフェイク・ドキュメント 「スパイナル・タップ」では、 長髪のギタリスト役を演じて好評を呼ぶ。 架空のバンドだったが、この映画がヒットしたので、 各地で実際に公演するようになった。 監督業デビューは、 89年「ケビン・ベーコンのハリウッド挑戦」。 女優のジェイミー・リー・カーティスと結婚している。 その他の出演者: Parker Posey .... Meg Swan Michael Hitchcock (I) .... Hamilton Swan Eugene Levy (I) .... Gerry Fleck Catherine O'Hara .... Cookie Fleck John Michael Higgins .... Scott Donlan Michael McKean .... Stefan Vanderhoof Patrick Cranshaw .... Leslie Cabot Jennifer Coolidge .... Sheri Ann Ward Cabot Jane Lynch .... Christy Cummings Bob Balaban .... Dr. Theodore W. Millbank III Don Lake .... Graham Chissolm Jim Piddock .... Trevor Beckwith Fred Willard .... Buck Laughlin Ed Begley Jr. .... Hotel Manager User Rating: 8.0/10 (1611 votes) 低予算の映画にしては、 きわめて高い評価です。 もっとも投票したのは、犬好きのひとだけかも? Glenda Diann Johnさん columbus ohio 2001年4月13日 私は劇場で、この映画をみて大笑いした。 笑いすぎて涙が出てきた。 この映画は人間精神への賛辞に満ち溢れている。 人間の英雄的で情熱的でロマンチックな側面が たくみに映画に描かれている。 また、人間のにえきらなくて、傷つきやすく、 時には痛ましい側面も、 大きな愛情をもって描かれている。 この映画をキライな人は、スクリーンの上に 自分自身の一部を見るのを恐れている人々だと思う。 私は自分のいろいろな性格を認識できて喜しかった。 ゲスト監督がやったことは、ただそいうした 側面を拡大してみせることである。 われわれは、 もっと多くのこのような映画を必要としている。 なぜなら、この社会には いろいろなひとびとが住んでいるからだ。 オトーサン、 この映画をみて 知人のことがすこし分かりました。 毎年ドッグショウに出ているのです。 犬を可愛がるのは当然ですが、 それがハンパではないのです。 自分たちの生活費を削って ワンちゃんに注ぎこんでいるのです。 オトーサン、 「なにもそんなにまでしなくても」 と思っていたのですが、 この映画でドッグショウなるものをみると、 「そりゃ、勝ちたくなるのはムリもないわ」 と納得しました。 ドッグショウでは、ワンちゃんだけでなく、 犬を連れてあるひとの容姿や歩き方も どうやら採点の対象になっているようなのです。 スタディアムの満員の観客みんなが じっとあたなを見ているのです。 この映画批評も、 インターネットで世界中のひとが見ているか?と思うと、 手抜きはできません。 どうやらオトーサンも、 すでにある種のドッグショウの世界にはまっているようです。


追憶

オトーサン、 連休後半の3日目。 2本立てをこなす最後の日です。 だいぶ疲れてきました。体にもよくないようです。 外に出て明るい町を歩くと、気分がスッキリします。 そんななかで、みたのがこの「追憶」 「まるで自分の半生を綴った映画みたいだ」 学生時代の授業料値上げ反対闘争や安保反対運動、 そしてベ平連が活躍したヴェトナム戦争反対運動。 オトーサンたちの青春はまさに政治の季節だったのです。 「政治を変えれば世の中がよくなる」 「俺たち若いもんが、世の中を変えないで、誰が変える」 そんな熱気が国中にあふれていました。 ダンスをしたり、デートをしたり、恋をしたり、 いつの時代も若者がやることもやったものです。 (参照:ブリュメール1960) 原題:Way We Were, The (1973) 監督:Sydney Pollack 脚本:Arthur Laurents Genre: Drama 上映時間:118分 あらすじ: ケイティとハベルは同じ大学に学んでいるが、 非常に異なった価値観の持ち主である。 彼女は共産主義者で、 スペイン内戦やヒットラーの台頭を危惧している。 お金がないので、働かなければならない。 彼は、万能スポーツ選手で、政治については懐疑的である。 she still is when they meet some years after. ケイティは彼の魅力に夢中になるが、 恋が実るのは、それから数年後の戦時中のことである。 出演者: Barbra Streisand .... Katie Morosky Robert Redford .... Hubbell Gardner ロバート・レッドフォードは 何回も登場しているので省略して、 かれの相手役、ケイティを演じた女優さんの、 経歴をみてみましょう。 BARBRA STREISAND バーブラ・ストライサンド 誕生日 1942/4/24 出身 米ニューヨーク州ブルックリン 歌手、作曲、監督、俳優と 多彩な才能に恵まれた積極果敢な女優。 ナイトクラブで優勝し、歌手として売り出す。 62年ブロードウェイにデビューし、 64年舞台「ファニー・ガール」でスターに。 68年「ファニー・ガール」でデビューし、 いきなりアカデミー主演女優賞を受賞。 映画主題歌でも73年「追憶」 76年「スター誕生」(アカデミー主題歌賞)をヒットさせた。 83年「愛のイエントル」では主演・監督を務め、 ゴールデングローブ監督賞を手にした。 2000年にニューヨークで歌手の引退公演を行った。 活躍度 ○→ 演技幅 自在 演技力 ☆☆☆☆★★ アクション ☆☆☆★★★ コメディ ☆☆☆☆★★ 出演作 1968年「ファニー・ガール」アカデミー主演女優賞 1969年「ハロー・ドーリー!」 1970年「晴れた日に永遠に見える」「フクロウと子猫チャン」 1972年「おかしなおかしな大追跡」 1973年「追憶」 1974年「またまたおかしな大追跡」 1975年「ファニー・レディ」 1976年「スター誕生」 1979年「メーン・イベント」 1981年「恋のドラッグストア・ナイト」 1983年「愛のイエントル」 1987年「ナッツ」 1991年「サウス・キャロライナ/愛と追憶の彼方」 1996年「マンハッタン・ラプソディ」 彼女の映画は、これがはじめてですが、 この映画の主題歌は何度も耳にした覚えがあります。 "The Way We Were" この映画のタイトルと同じ曲名です。 その他の出演者: Bradford Dillman .... J.J. Lois Chiles .... Carol Ann Patrick O'Neal (I) .... George Bissinger Viveca Lindfors .... Paula Bissinger Allyn Ann McLerie .... Rhea Edwards Murray Hamilton .... Brooks Carpenter Herb Edelman .... Bill Verso Diana Ewing .... Vicki Bissinger Sally Kirkland .... Pony Dunbar Marcia Mae Jones .... Peggy Vanderbilt Don Keefer .... Actor George Gaynes .... El Morocco Captain Eric Boles .... Army Corporal User Rating: 6.6/10 (791 votes) かなりの高さですが、 当時を知っている映画フアンなら8点台後半としたでしょう。 だって、戦後に吹き荒れたハリウッドの赤狩りの実態を きちんと描いている映画なんて少ないのです。 ハリウッドの歴史の汚点をきちんと告発するなんて スゴイことなのです。 User Comments: MAX80さん 1998年12月15日 時代を超えた最良の恋愛映画! 愛についての映画はいつもつくられている。 それらは、みな同じように見えるが、 なかには、本当に際立った映画もある。 この映画はそれにあたる。 この映画は、愛と政治をミックスさせている。 2人は大学で出会うが、 ロマンスが花咲くのは、何年か経った後である。 彼女は活動家で、彼は政治ギライである。 彼女は厳しく真剣であり、 彼は温和でリラックスしている。 ふたりは深く愛し合うけれども、 生き方のちがいがふたりを分ける。 ロマンチックなお涙ちょうだいものが流行する限り、 事態は良くならない。 ストレイサンドとレッドフォードは すばらしい組み合わせである。 彼らの性格は、愛すべきであり、 気になってしょうがない存在である。 多くの視聴者は、 この映画の現実的な結末を評価するだろう。 これは、美しい映画である。 オトーサン、 この映画の主人公ハベルが 学生時代に書いたエッセイの書き出しが 妙に心をうちました。 「彼は、自分が育っていた国とよく似ていた。 すべてがイージーだった」 何度も偽造旅券でやってきている不法入国者を ロクにしらべもせずに、送還する国って、 イージーではないでしょうか? 80%の世論の支持をうけて 構造改革を断行するという 小泉首相、田中外相のコンビの 初仕事がこれでは、先が思いやられます。 穏便に穏便に、 事なかれ主義、 丸く事をおさめる、 和をもって尊しとする... このオンパレードはいつまで続くのでしょう。


タイタンズを忘れない

オトーサン、 連休後半、 見るべき映画が多すぎて悲鳴をあげています。 「トラフィック」「花様年華」 「ドッグ・ショウ!」のあと、 この「タイタンズを忘れない」を見にいきました。 「ショコラ」のほうを見たかったのですが、 評点順ということで... 学割1000円でしたが、 学生全員に見せたいくらいでしたよ。 アメリカン・フットボールの 白人・黒人混合チームの勝いぶりがテーマ。 アメリカの映画館なら、 最後の勝利の瞬間は、大歓声のはず。 またもシーン。 これって、何とかならないでしょうか。 原題:Remember the Titans (2000) 監督:Boaz Yakin 脚本:Gregory Allen Howard Genre: Family / Drama Rated PG for thematic elements and some language. 上映時間:114分 あらすじ: 1970年代初期のことである。 ひとりの黒人男性が バージニア州の高校フットボールチームの 監督として赴任する。 人種差別が強い土地なので、 白人プレーヤーたちは かれが去るまで、 部屋には入らないと脅す始末である。 猛訓練を重ねる間に、 白人と黒人プレーヤーたちは、 仲良くやって行く方法を学び、親友になる。 「タイタンズ」は、混迷と混乱のシーズンを克服し 不敗のチームになる。 公式選の直前、キャプテンが自動車事故でプレーできなくなる。 それでも、彼らは試合に勝てるだろうか? 出演者: Denzel Washington .... Coach Herman Boone Kip Pardue .... Ronnie "Sunshine" Bass デンゼルは 黒人アカデミー賞俳優として あまりにも有名なので省略しましょう。 ディズニー映画が、 このキップ・パルデユーを 若きブラッド・ビットとして売り出しに懸命なので オトーサンも協力して経歴をみてみましょう。 1976年9月23日、アトランタの生まれ。 エール大学でアメリカン・フットボールの花形選手。 卒業後、6フィート6インチの長身を生かして、 アルマーニやポロのモデルをやった。 TV出演後、99年「BUT I'M A CHEERLEADER」に出演。 この映画でブレイク。 彼の肉声をお聞きください。 "I feel like I'm just doing a job. It's amazing to think that you affect other peoples' lives on such a grand scale. I'm so thankful for that, and I'm so lucky. It's hard to stop and think that people are interested in me." その他の出演者: Will Patton .... Coach Bill Yoast Wood Harris .... Julius "Big Ju" Campbell Ryan Hurst .... Gerry Bertier Donald Adeosun Faison .... Petey Jones Craig Kirkwood .... Jerry "Rev" Harris Ethan Suplee .... Lewis Lastik Hayden Panettiere .... Sheryl Yoast Nicole Ari Parker .... Carol Boone Kate Bosworth .... Emma Hoyt Earl Poitier .... Blue Stanton Ryan Gosling .... Alan Bosley Burgess Jenkins .... Ray Budds Neal Ghant .... Glascoe User Rating: 7.7/10 (2797 votes) かなりの高得点です。 User Comments: FlickJunkie-2さん Atlanta, GA 2001年3月27日 ハリウッドきってのベテラン・プロデューサー、 ジェリー・ブラカイマーは、 「トップガン」、「ビバリーヒルズコップ」、「ザ・ロック」 「フラッシュダンス」、「アメリカン・ジゴロ」で 大ヒットを飛ばしてきた楽しい映画を大衆に贈る天才である。 ブラカイマーは、このインスピレーションを与える 人間性のドラマでまたまたヒットを飛ばした。 この脚本は、何度も拒絶されていた。 それをブラカイマーーが机の上で拾い上げた。 彼はすぐにヒットの可能性を見出して、 売りこみのチャンスを探り始め、 結局、ディズニーがその話に乗った。 1971年、バージニア州では、 黒人高校と白人高校の統合の動きが急だった。 その最初のケースとして高校フットボールチームが統合された。 これは実話である。 彼ら混成チームは、 長きにわたる人種間の憎悪と偏狭に直面しながら 勝利をおさめてみせねばならなかった。 人気が高く常勝の白人コーチがいるにもかかわらず、 緊急に黒人のコーチがヘッドコーチとして就任してきた。 コーチのブーン( デンゼル・ワシントン)は、 海軍の新兵訓練所のやり方を採用した。 彼は少年たちに、メンバーが溶け合って、 勝利するためには、彼らの偏見を故意に忘れるよう強制した。 彼は、親や教育委員会、そしてチーム内でも困難に直面する。 誰もが彼が失敗するのを待っていた。 そうなったら、激しい攻撃を加えてやろう。 しかし、彼は決してかれらの期待通りにはならなかった。 これは当時の人種戦争を代表する感動的な物語である。 特に強制された統合についての。 すばらしい登場人物がつくられた。 プレーヤーのゲリー・バーティア(ライアン・ハースト)と ジュリアス・キャンベル(ウッド・ハリス)、 コーチのブーンと コーチのビル・ヨースト(ウィル・パットン)。 あらすじは予測可能だが、 インスピレーションを与える物語なので退屈ではない。 2週間のキャンプ中に、チームが人種偏見を克服する その経緯は、複雑な問題をちょっと単純化し過ぎているように思う。 だが、多くの忘れ難い、感情的なシーンがある。 演技は、全面的に素晴らしい。 デンゼル・ワシントンは、 カリスマ・コーチという困難な役を演じていた。 ウィル・パットンは、 生活をずたずたにする力のはざまで苦悩する男、 コーチ、ヨーストを見事に演じている。 これは、堅実な助演男優であったパットンの最良の演技である。 リーダーを演じたウッド・ハリスとライアン・ハーストは、 高校生を演じるには、ちょっとムリがあったかもしれない。 ハーストは25歳でふけて見えるし、ハリスは31歳である。 しかし、ふたりともすばらしい演技をみせてくれた。 フィールドの中でも外でも、猛チャージしていた。 コーチ、ヨーストの フットボール気ちがいの娘、11歳の ヘイドン・パネティエールは、登場するすべてのシーンで光っていた。 DVDを買ったが、選手のインタビューだけでなく 本当のコーチ、ブーンとヨーストのインタビューもあって かなり面白かった。 このDVDのDTSサウンドは、驚嘆に値する。 フィールドで選手が激突する音や映画音楽を強烈に再現していた。 この映画は、クラシックなブラックハイマーである。 この映画は、我々をやすやすと登場人物と一体化させる。 我々は、障害を乗り越えるようにガンバレと 夢中になって応援してしまう。 私の評価は、8点。 この映画は、多くの観客に心躍る体験をもたらすだろう。 オトーサン、 この映画を見終わって、 「アメリカの今日の繁栄は、 深刻な人種対立を乗り切った自信に 裏打ちされているのではなかろうか。 何だって、やろうと思えばできるのだという」 そう思いました。 1864年南北戦争に勝利して、 リンカーン大統領は、ゲティスバーグで 「人民の人民による人民のための政府をつくろう」 と呼びかけました。 誰でも知っている演説です。 でも、この映画で、コーチのブーンが早朝の3時に 高校生の選手たちを叩き起こして、ランニングさせて ゲティスバーグに連れていって行う演説も、 歴史に残る名演説といえるでしょう。 2000年9月26日、 第42代の大統領、クリントンは、 ブーン、ヨースト、選手たちをワシントンに招待し、 ひとりひとり抱きしめたあとで、この演説を紹介しました。 すこし、長くなりますが、 できれば、ひさしぶりに朗読してください。 ここを知っているか? ゲティスバーグ ー 南北戦争の決戦場だ。 5万人の人間がここで死んだ。 それと同じ戦いを、我々は今も続けている。 この緑の野が、若者たちの流した血で赤く染まった。 煙と鉛の弾が彼らに降り注いだ。 死者たちの声が聞こえるか? 「憎しみが兄弟を殺した」「憎しみが家族を奪った」 耳を傾けろ。この聖なる地で死者から学ぶんだ。 ひとつになれなければ、我々も彼らのように滅びる。 愛し合えとはいわない。互いに敬意をもて。 きっと、今よりも人間らしくなれるはずだ。 蛇足になりますが、 オトーサンの迷演説もどうぞお読みください。 ひとつになれなければ、 家庭は崩壊し、 企業も、学校も崩壊し、 そして、 日本も滅びる。 ちょうど目の前で起きている もろもろの事実が示すように...。


ショコラ

オトーサン、 連休中、映画三昧の日々を送りました。 「トラフィック」「花様年華」 「ドッグ・ショウ!」「タイタンズを忘れない」、 そしてこの「ショコラ」 この「ショコラ」は、パンフレットも買って、 お勉強済みです。 さて、どうだった?と訊かれれば、 いやあ、堪能しましたと答えましょう。 5感のすべてで愉しませてもらいましたよー。 役者もうまいし、脚本も編集も見事。 パリの屋根の下なんていうシャンソンもよかったし...。 何よりもおいしいチョコレートを猛烈に食べたくなりました。 原題:Chocolat (2000) 監督:Lasse Hallstrom 「サイダーハウス・ルール」で アカデミー脚本賞や最優秀助演賞を とった監督だけあって巧みな演出でした。 原作:Joanne Harris (I) 脚本;Robert Nelson Jacobs Genre: Drama / Romance Rated PG-13 for a scene of sensuality and some violence. 上映時間;121分 あらすじ: 1960年、フランスの小さな町。 ヴィアンヌ・ロシェと娘は、町にやってきて お店を借りて、チョコレート店を開店する。 心の狭い町長は、彼女を受け入れられず、 彼女を閉め出すために頑張るが、 彼女の暖かい性格と素晴らしいチョコレートは 多くの町の住人を味方にしてしまう。 ルーをリーダーとするグループが、 町のそばの川に流れついて、滞在をはじめる。 ヴィアンヌがルーと交際しはじめたので、 町長は、さらに悩むことになる。 一方、彼女は、 夫の家庭内暴力に悩むジョセフィーヌに力を貸し、 自由な思想をもつ家主、アマンダにも手を貸す。 アマンダは、ようやく孫のリュックに会えるが、 母親はそれを快く思っていない...。 出演者: Juliette Binoche .... Vianne Rocher Johnny Depp .... Roux オトーサン、 このジュリエット・ビノシュという チョコレート店主の女優さんには初対面かと 思いましたが、 以下の経歴をみると、 「イングリッシュ・ペイシェント」に出ていると あります。 オトーサンの2001年映画批評を読み直すと、 「そうか、あの気立てのいい看護婦ハナが ジュリエット・ビノシュだったんだ」 幕間1、今年のアカデミー賞レースのゆくえを読み直すと、 ジュリア・ロバーツと主演女優賞を争っているとありました。 「そうだったんだ」 JULIETTE BINOCHE ジュリエット・ビノシュ 誕生日 1964/3/9 出身 仏パリ 12歳で初舞台を踏み、 フランスのコンセルヴァトワール卒業後、 ゴダールに見出され、 84年「ゴダールのマリア」で映画デビュー。 93年「トリコロール/青の愛」で ヴェネチア国際映画祭主演女優賞、 96年「イングリッシュ・ペイシェント」で アカデミー助演女優賞と ベルリン国際映画祭女優賞を獲得。 ブノワ・マジメルとの間に1児がいる。 活躍度 △↑ 演技幅 個性 演技力 ☆☆☆☆★★ アクション ☆☆☆★★★ コメディ ☆☆☆★★★ 出演作 1984年「ゴダールのマリア」◆ 「家族生活」◆「暗殺の報酬」 1985年「ランデヴー」◇ 1986年「汚れた血」◇ 1988年「存在の耐えられない軽さ」◇ 1991年「ポンヌフの恋人」◇ 1992年「嵐が丘」◇「ダメージ」◇ 1993年「トリコロール/青の愛」◇ 1994年「トリコロール/赤の愛」◆ 1995年「プロヴァンスの恋」◇ 1996年「カウチ・イン・ニューヨーク」◇      「イングリッシュ・ペイシェント」◇ 1998年「溺れゆく女」◇ 1999年「年下の人」◇「サン・ピエールの命」◇ 2000年「ショコラ」 このジョニー・デップは、 あまり好きなタイプではありませんが、 「ラスベガスをやっつけろ」 「スリーピー・ホロウ」など、 何本かでお目にかかっています。 JOHNNY DEPP ジョニー・デップ 誕生日 1963/6/9 (妻)ヴァネッサ・パラディ 出身 米ケンタッキー州オーウェンズボロ 活躍度 ◎→ 演技幅 自在 演技力   ☆☆☆☆☆★ アクション ☆☆☆☆★★ コメディ  ☆☆☆☆★★ 出演作 1984年「エルム街の悪夢」◆ 1985年「マイアミ・ホット・リゾート」 1986年「プラトーン」 1990年「クライ・ベイビー」 「シザーハンズ」◇ 1991年「エルム街の悪夢 ザ・ファイナル・ナイトメア」△ 1992年「アリゾナ・ドリーム」 1993年「妹の恋人」◇「ギルバート・クレイブ」◇ 1994年「エド・ウッド」◇ 1995年「ドン・ファン」◇「デッドマン」      「ニック・オブ・タイム」 1997年「フェイク」◇「ブレイブ」◇ 1998年「ラスベガスをやっつけろ」◇ 1999年「スリーピー・ホロウ」◇「ノイズ」◇      「ナインス・ゲート」◇「ビートニク」 2000年「ショコラ」 その他の出演者: みなさん、なかなか芸達者でしたよ。 とくに、ジュディ・デンチは、この作品で アカデミー助演女優賞にノミネートされています。 Judi Dench .... Armande Voizin Lena Olin .... Josephine Muscat Alfred Molina .... Comte de Reynaud ほかの2名も見事な演技でした。 Peter Stormare .... Serge Muscat Carrie-Anne Moss .... Caroline Claimont Leslie Caron .... Madame Audel John Wood (I) .... Guillaume Bierot Hugh O'Conor .... Pere Henri Victoire Thivisol .... Anouk Rocher Aurelien Parent-Koenig .... Luc Clairmont Antonio Gil-Martinez .... Jean-Marc Drou Helene Cardona .... Francoise Drou Harrison Pratt .... Dedou Drou User Rating: 7.6/10 (3721 votes) まあまあの点ですが、 2001年アカデミー賞の 主演女優賞、助演女優賞、作品賞、脚色賞、音楽賞と 5部門にノミネートされているにしては、 低すぎるのではないでしょうか。 User Comments: Scott holmanさん U.S.A 2001年3月4日 よだれを流すチョコレートの映画。 チョコレートは、私の大好きな映画のほめ言葉である アイ・キャンデーに新しい意味を与えてくれた。 タイトル自体が非常に甘い映画である。 甘美で、よだれがでる小さいかけらをたくさん提供している。 「生きているマーサ・スチュワート」に似ているところもあるが、 飢えの苦痛をやり過ごせるならば、 この映画が魅力的で単純な物語であることに気付くだろう。 子供向けのおとぎ話スタイルで上演されているが、 同時に、大人向きのテーマをブレンドしている。 冬の北風にあおられて フランスの小さな田舎町に現れるのは、 素晴らしい演技のジュリエット・ビノシュ と甘ったれの6歳の娘アヌークである。 シングルマザーの奮闘記が時間順に語られる。 そこで彼女は小さなチョコレート店を開く。 現在では、罪のない出来事のように思われるが、 当時の町の人々は異なった見解を持っていた。 歓迎されなかった理由のひとつは、 開店が、断食の時期に当たったこともある。 そんなときには、 新しい食べ物の誘惑は、確かに歓迎されないだろう。 第二に、彼女は、 町長の主催する日曜日の朝の礼拝に出席しない。 彼女は、そんなことで、まもなく自分が、 町長(アルフレッド・モリーナ )に扇動されて 町中のゴシップと嫌悪の中心にいるのが分かる。 異教徒の彼女と保守的な町の人たちとの間で戦いが激化する。 はじめのうち、彼女は負けているが、 やがて町の人たちが素晴らしい味で、口にとろける チョコレートの薬効に気づくにつれて、戦況は逆転する。 悪いことは重なるもので、 流れ者のリーダー、ジョニー・デップが エキストラみたいな感じで登場して混乱に拍車をかける。 この映画の教訓は、明らかであるが、同時に いろいろな解釈が可能である。 私の個人的見解では、 ひとは善良で公正ならいいというものではない。 相手が誰だから受け入れるのでなく、 ありのままの人間を受け入れることが大事である。 誰もがチャンスを与えられるべきだ。 結局、すべての人間には欠点がある。 それを許せば、楽しく、仲良く共生できる。 「チョコレート」に関する批評はさまざまだった。 何人かの批評家が、単純過ぎると批判した。 しかし、私は魅力的にするための単純化だと思う。 当然ながら、ちょっと馬鹿馬鹿しくもあるが すべては、暖かい効果をあげるためなのだ。 この映画は、うれしいことに 今年のアカデミー賞5部門にノミネートされている。 Best Picture, Best Actress (Binoche), Best Supporting Actress (Judi Dench), Best Adapted Screenplay, Best Original Score. これは、よだれの魔術師、 一見する価値のある映画である。 すばらしい演技(特に ビノシュ)、美しい背景、 うきうきする音楽、楽しい物語。 おお、おいしいチョコレート。 オトーサン、 おいしいチョコレートを食べたくなりました。 それも猛烈に。 はっきりいって、 日本ではおいしいチョコレートには ありつけません。 「MEIJIの新製品がおいしいよ」 「ゴディバがあるじゃないの」 「あたしは、いつもフォーションで買うの」 そういう親切なひともいます。 でも オトーサン、 「そうですか...」 と口を濁します。 営業妨害になるからです。 口のなかで何やらもぐもぐ言っています。 ここだけの秘密ですが、 聞き取れない言葉を翻訳しましょう。 「パリに行ってごらんなさい! それも小さな町のチョコレートショップへ。 うまいの何の.... 実は、日本には おいしいカカオが入らないようになっているんです」


映画の採点簿

逃亡者           ***** ゴースト          ***** バトル・ロワイヤル     ***** ダイナソー         **** 追撃者           ***** パリの確率         ***   ヤンヤン夏の思い出     ***** 初恋のきた道        ***** ベニスに死す        ***** ベニスで恋して        ****  ことの終わり         ***** ハート・オブ・ウーマン   *** 羊たちの沈黙        ***** 欲望という名の電車     ***** イングリッシュ・ペイシェント***** BROTHER       *** クリムゾン・リバー     **** ペイ・フォワード      **** リトル・ダンサー      ***** フィラデルフィア      ***** 恋愛小説家         ***** ザ・ウォッチャー      ***  アンブレイカブル      ***  僕たちのアナ・バナナ    **** スピード    **** 背信の行方   ***  キャスト・アウェイ **** 愛がこわれるとき     **** 殺意の香り    **** ホテル・スプレンディッド   ***** 陰謀のセオリー    **** セブン    ***** プリティ・ウーマン ***** シャイン      ***   リービング・ラスベガス   ***** バガー・ヴァンスの伝説   ****  偶然の恋人         ****  ユー・ゴット・メール    ****  永遠のアフリカ        ***   モンタナの風に吹かれて **** シー・デビル      ***  アラバマ物語      ***** ジキルとハイド      **** 小さな目撃者        **** 小説家を見つけたら      ***** Snatch       *** ペリカン文書       **** 証人保護         ***   レインメーカー        **** プルーフ・オブ・ライフ    **** シティ・オブ・エンジェル   ***** 見出された時         ***** アウトブレイク       **** ビジター        *** ザ・セル        **** フェイス/オフ     ***** シン・レッド・ライン  ***** グラン・ブルー   ***** あの頃ペニー・レインと ***** メリーに首ったけ    ***** 恋は嵐のように      ***   ミート・ザ・ペアレンツ   ***** スピード2         ***   あなたが寝てる間に     ***** スティング         ***** 恋の骨折り損        ****  ハンニバル         ****  あなたのために       ****  青いドレスの女       ****  ザ・ロック         ***** グッドナイト・ムーン    ****  アイ・ラブ・トラブル    ***   戦火の勇気         ***** カッコーの巣の上で     ***** スターリングラード     ***** 俺たちに明日はない     ****  郵便配達は2度ベルを鳴らす ***   リーサル・ウエポン     ***** 陪審員           ***   ジョーブラックをよろしく  ***** ザ・メキシカン       ***   ザ・ハッカー        ****  ペギースーの結婚      ****  卒業            ***** 母の眠り          **** U.M.A./レイク・プラシッド *** ミッション・インポシブル  ***** チキンラン         ***   或る夜の出来事       ***** メッセージ・イン・ア・ボトル*** トラフィック        ***** タクシードライバー     ***** 花様年華          ***** トゥルー・ナイト      ***   ドッグ・ショウ!      ***   追憶            ***** タイタンズを忘れない    ***** ショコラ          *****


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