オトーサンの2002年その1

ほのぼの映画批評

前口上

この映画批評は、映画そのものを楽しみ、
見る前後の暮しも楽しもうというものです。
今年も、映画三味で人生を心豊かに過ごしましょう。
そうだ、映画をみよう!みんな、映画館に行こう!

映画の採点簿

502 恋愛準決勝戦(DVD1951)
501 邂逅(DVD1939)
500 ポーリンの冒険(DVD1947)
499 好奇心(DVD1971)
498 鬼火(DVD1963)
497 シッピング・ニュース 496 大河のうた(DVD1956) 495 恋人たち(DVD1958) 494 大樹のうた(DVD1959) 493 大地のうた(DVD1955)
492 マンハッタンで抱きしめて(DVD1998) 491 マンハッタン・ラプソディ(DVD1996) 490 マンハッタン花物語(DVD1996) 489 1日だけの淑女(DVD1933) 488 チャンプ(DVD1931)
487 錨をあげて(DVD1945) 486 愛のメモリー(DVD1976) 485 カビリアの夜(DVD1957) 484 スタア誕生(DVD1954) 483 不実の愛、かくも燃え
482 ガンシャイ(DVD2000) 481 アメリカン・スイートハート 480 サマー・オブ・サム(DVD1999) 479 真夜中のサバナ(DVD1997) 478 アリー・マイ・ラブ(DVD 1997)
477 ガリバー旅行記(DVD1960) 476 嘆きの天使(DVD1930) 475 ぼくの神さま 474 モンスターズ・インク 473 ロード・オブ・ザ・リング
472 ジェード・スコーピオンの呪い 471 プリティ・プリンセス 470 化粧師/KEWAISHI 469 アトランティスのこころ 468 マルホランド・ドライブ
467 サイモン・セズ(DVD1999) 466 コーザ・ノストラ(DVD1998) 465 コブラ(DVD1986) 464 激流(DVD1994) 463 河(DVD1951)
462 M(DVD1931) 461 カリガリ博士(DVD1920) 460 フランケンシュタイン(DVD1931) 459 WASABI 458 三つ数えろ!(DVD1948)
457 キー・ラーゴ(DVD1948) 456 ワルシャワの柔肌(DVD1995) 455 夜と霧(DVD1955) 454 ジェヴォーダンの獣 453 フロム・ヘル
452 地獄の黙示録(特別完全版2001) 451 オーシャンズ11 450 赤い河(DVD1948) 449 アラモ(DVD1960) 448 グリフターズ/詐欺師たち(DVD1990)
447 白い刻印(DVD1997) 446 チャップリンの醜女の深情(DVD1914) 445 黄金狂時代(DVD1925) 444 ナイルの宝石(DVD1985) 443 ロマンシングストーン 秘宝の谷(DVD1984)
442 バグダット・カフェ(DVD1988) 441 ヴィトゲンシュタイン(DVD1993) 440 息子の部屋 439 トラトラトラ!(DVD1970) 438 レイン
437 エクソシスト(DVD1973) 436 スネイク・アイズ(DVD1998) 435 バルカン超特急(DVD1938) 434 キングコング(DVD1933) 433 ニューヨークの亡霊(DVD1999)
432 ベルリン、天使の詩(DVD1987) 431 仮面の男(DVD1998) 430 プレデター2(DVD1990) 429 プレデター(DVD1987) 428 コマンドー(DVD1985)
427 ピースメーカー(DVD1997) 426 サウンド・オブ・ミュージック(DVD1965) 425 ヴィドック 424 ブレードランナー(DVD1982) 423 ターミネーター2(DVD1991)
422 ターミネーター(DVD1984) 421 この森で天使はバスを降りた(DVD1996) 420 ライジング・サン(DVD1993) 419 マッド・マックス(DVD1979) 418 レッドコーナー(DVD1997)
417 ダイハード3(DVD1996) 416 ダイハード2(DVD1990) 415 ダイハード(DVD1988) 414 メメント 413 エバー・アフター(DVD1998)
412 身代金(DVD1996) 411 ダーティ・ハリー2(VHS1973) 410 ダーティ・ハリー(DVD1971) 409 黄昏に燃えて(DVD1987) 408 アニーよ、銃をとれ(DVD1950)
407 ベン・ハー(DVD1959) 406 緑園の天使(DVD1944) 405 ムッシュ・カステラの恋 404 グリーンベレー(DVD1968) 403 クイズショウ(DVD1994)


恋愛準決勝戦

オトーサン、
また、淀川長治総監修「世界クラシック名画100撰集」を借りました。
ミュージカルで、その上、総天然色ですから、面白そうです。
でも、淀川さんもちょっとひっかかっていましたが、この題名、何か変です。
「いまなら、ロイヤル・ウェディングと素直に訳すだろうに。
でも、決勝ではなく、準決勝というのが、どこか引っかかるなあ。
何か深いわけでもあるのかなあ」
では、これから、決勝に進めなかったわけを研究してみましょう。

原題:Royal Wedding (1951)  
監督:Stanley Donen  
原作・脚本:Alan Jay Lerner
Genre: Comedy / Musical / Romance 
上映時間:93分
あらすじ:
トムとエレンは、ダンサーの兄妹である。
ふたりのニューヨークでのショーが終って、
ふたりのエージェントは、次はロンドンだと宿を予約する。
ちょうど、ロイヤル・ウェディングが行われる期間だった。
ふたりは、クルージングを楽しみ、
エレンは、船中でジョン・ブリンダール卿に出会う。
彼にのぼせた彼女は、リハーサルをさぼったりする。
トム(アステア)は、帽子かけとジムの道具類を踊りに使う。
船が大揺れするなかで、トムとエレンは、優雅なダンスを踊る。
到着すると、トムはオーディションで、サラを発掘する。
ふたりとも、それぞれの素敵なパートナーに目がくらむものの、
なかなか結婚には踏み切れない。。
トムは、ホテルの部屋の壁や天井で軽やかに踊る。
ご成婚の記念すべき日、すべてはうまく行きはじめる。
ところで、ドタバタ喜劇を呼び物にするふたりのショーには、
ボードビル・スタイルのダンス・ナンバーがある。
それは....ホーという鳴き声である。


出演者: 
Fred Astaire ....  Tom Bowen(トム)  
Jane Powell ....  Ellen Bowen (エレン) 
Sarah Churchill ....  Anne Ashmond(アン)  

フレッド・アステア、実に軽快なステップです。
淀川さんは、帝国ホテルに泊まったアステアが、
泰明小学校のそばにある事務所まで気軽に訪ねてきてくれて、
目の前でカーテン棒を相手に踊ってくれたと話していました。
気のおけない人柄のようです。

FRED ASTAIRE フレッド・アステア 
誕生日 1899/5/10-1987/6/22 
出身 米ネブラスカ州オマハ 
出演作
1933年「ダンシング・レデイ」「空中レヴュー時代」
1934年「コンチネンタル」
1935年「ロバータ」「トップ・ハット」
1936年「艦隊を追って」「有頂天時代」
1937年「踊らん哉」「踊る騎士」「気侭時代」
1939年「カッスル夫妻」
1940年「踊るニューヨーク」「セカンド・コーラス」
1941年「踊る結婚式」
1942年「スイング・ホテル」「晴れて今宵は」
1943年「青空に踊る」
1946年「ジーグフェルド・フォーリーズ」「ブルー・スカイ」
1948年「イースター・パレード」
1949年「ブロードウェイのバークレー夫妻」
1950年「土曜は貴方に」
1951年「恋愛準決勝戦」
1952年「ザ・ベル・オブ・ニューヨーク」
1953年「バンド・ワゴン」
1954年「「我が心に君深く」
1955年「足ながおじさん」
1957年「パリの恋人」「絹の靴下」
1959年「渚にて」
1961年「結婚泥棒」
1962年「悪名高き女」
1968年「フィニアンの虹」
1969年「強奪超特急」
1974年「ザッツ・エンタテインメント」▲
     「タワーリング・インフェルノ」
1976年「ザッツ・エンタテインメントPART2」
     「ドーベルマンギャングV」
1977年「紫のタクシー」
1978年「家族の誤算」
1981年「ゴースト・ストーリー」


その他の出演者:
Peter Lawford ....  Lord John Brindale(ブリンデール卿)  
Albert Sharpe ....  James Ashmond
Keenan Wynn ....  Irving Klinger/Edgar Klinger  

User Rating:  6.8/10 (235 votes) 
かなり高いスコアです。

User Comments:
Tommy-92さん
2000年6月3日
必見!素晴らしいダンス・シーンの数々...

この映画では、
フレッド・アステアが、
天井で踊るという奇想天外なアイディアで有名な
楽しいダンスを見ることができる。
勿論、かれが、ジムで帽子かけと踊るシーンもある。
また、パウエルは、アステアの妹アデール役を演じ、
ダンスのパートナーとしても、ぴったりと息が合っている。
冒頭のナンバー、"Every Night At Seven" は、
岩だらけのボートの上で踊るというキュートな試みであるし、
ダイナミックなナンバー、"How Could You Believe Me"や 
"I Left My Hat in Haiti"など、多彩なナンバーが繰りひろげられる。 
相手役のパウエルは、
オペラ風のソプラノだが、話声のほうは、まったくの低音という
愉快な女性だが、
この映画では、アステアと息もあって見事なステップを披露している。
もし、あなたがミュージカル好きなら、
そして、フレッド・アステアの踊りが好きなら、
こうしたシーンは、こたえられないだろう。
フィルムの残りのプロットは、
予期されたように薄手なものの、順調に進んでいく。
イギリス人の性格を風刺するシーンもあって楽しい。
また、Alan Jay Lerner が、脚本と歌詞を書いているが、
これは、何と「マイフェア・レディ」の5年前のことだった。
キーナン・ウィンは、アメリカのエージェントと英国の双子の相手と
ひとり2役をうまく演じている。
ピーター・ローフォードは、パウエルのイギリスの愛人。
また、チャーチル首相の娘サラが、アステアの恋人役を演じている。
なお、実生活のほうではどうかというと、
フレッド・アステアの妹アデール・アステアは、ダンスを辞め、
英国貴族と結婚している。


オトーサン、
フレッド・アッステアの踊りに感心しました。
帽子かけとの踊りもそうですが、
天井や壁で踊るのには、一驚しました。
蜘蛛男じゃあるまいし、そんなことできるはずがありません。
「変だなあ、どうやって撮ったのだろう?」
みなさんも考えてください。
なお、題名の「恋愛準決勝戦」の意味も
いまひとつ分かりませんでした。
甲子園で行われる選抜高校野球の第1回戦が雨で中止になりました。
どうやら、この題名の詮索も中止にしたほうがよさそうです。


邂逅

オトーサン、
またまた、淀川長治総監修「世界クラシック名画100撰集」を借りました。
題名は、「邂逅」。いまどきのひとには、読めない漢字でしょう。
ワープロソフトで文字変換しても、出てきませんでした。
「邂逅」=「めぐり逢い」ということです。
原題は、ラブ・アフェアーですから、「情事」「ロマンス」。
どちらにしても、男女の劇的な出会いを描いた映画です。
淀川さんは、見ていて、涙がとまらなかったそうですが、
オトーサンの場合は、果たして涙するのでしょうか。

原題:Love Affair (1939)  
監督・原作・脚本:Leo McCarey  
原作:Mildred Cram
Genre: Comedy / Drama / Romance 
Color:Black and White  
上映時間:87分
あらすじ:
フランス人のプレイボーイ、ミシェル・マルネーと
アメリカ人のテリー・マッケイは、船上で出会い、恋に落ちた。 
二人は、半年後に再会しようと約束する。 
その時までに生活のメドを立て、1人前になろうと決心したのである。 
不幸にも、ふたりは、出会えなかった。 
テリーが、出会う直前に交通事故に巻き込まれたからだ。 

出演者: 
Irene Dunne ....  Terry McKay(テリー)  
Charles Boyer ....  Michel Marnet (マイケル) 
Maria Ouspenskaya ....  Grandmother Janou(祖母ジャヌー)  

オトーサン、
このアイリーン・ダンという女優さんに
はじめてお目にかかりましたが、
素敵ですねえ。
しとやかで、うちに情熱を秘めていて...。
シャルル・ボワイエは、水もしたたるいい男。

マリア・ウスペンスカヤ、
海外映画俳優マガジンに出ていませんでした。
どういう経歴かわかりませんが、(注1)
老婦人の寂しさを全身に漂わせていました。


IRENE DUNNE アイリーン・ダン 
誕生日 1901/12/20-1990/9/4  
出身 米ケンタッキー州ルイビル 
シカゴ・ミュージカル・カレッジに学び、
歌手になり、地方公演の舞台を踏む。
29年、RKOと契約。
30年「女護ヶ島上陸」で映画デビュー。
31年「シマロン」でアカデミー主演女優賞にノミネートされる。
以後、4度ノミネート。
52年を最後に映画から引退。 
出演作
1930年「女護ヶ島上陸」
1931年「シマロン」「BACHELOR APARTMENT」「THE GREAT LOVER」
     「CONSOLATION MARRIAGE」
1932年「六百万人交響楽」「裏街」「THIRTTEN WOMEN」
1933年「NO OTHER WOMAN」「青白い瞼」「THE SILVER CORD」
     「ANN VICKERS」「IF I WERE FREE」
1934年「THIS MAN IS MINE」「秦西侠盗伝」「THE AGE OF INNOCENCE」
1935年「いとしのアデリン」「ロバータ」「愛と光」
1936年「ショウ・ボート」「花嫁凱旋」
1937年「逞しき男」「新婚道中記」
1938年「生活の悦び」
1939年「邂逅」「INVITATION TO HAPPINESS」「明日来りなば」
1940年「MY FAVORITE WIFE」
1941年「愛のアルバム」「恋愛十字路」
1942年「LADY IN A JAM」
1943年「A GUY NAMED JOE」
1944年「ドーヴァーの白い崖」「再会」
1945年「OVER 21」
1946年「アンナとシャム王」
1947年「ライフ・ウィズ・ファーザー」
1948年「ママの想い出」
1950年「牧場の花嫁」「THE MUDLARK」
1952年「IT GROWS ON TREES」 


CHARLES BOYER シャルル・ボワイエ 
誕生日 1897/8/28-1978/8/26 
出身 仏フィジェアク 
出演作
1920年「海の人」
1931年「素晴らしき嘘」
1934年「かりそめの幸福」「リリオム」「キャラバン」
1935年「白い友情」「上海」「心の痛手」
1936年「うたかたの恋」「沙漠の花園」
1937年「歴史は夜作られる」「征服」
1938年「カスバの恋」
1939年「邂逅」「最後の抱擁」
1940年「凡てこの世も天国も」
1941年「裏街」「新婚第一歩」
1942年「運命の饗宴」「肉体と幻想」「永遠の処女」
1944年「ガス燈」「再会」
1945年「密使」
1946年「小間使」
1947年「モナリザの微笑」
1948年「凱旋門」
1951年「奇蹟」
1953年「東方の雷鳴」「たそがれの女心」
1954年「女優ナナ」
1955年「蜘蛛の巣」
1956年「八十日間世界一周」「幸福への招待」
1957年「殿方ご免遊ばせ」
1958年「大海賊」
1961年「ファニー」
1962年「黙示録の四騎士」
1963年「プレイガール陥落す」
1965年「すべてをアナタに」
1966年「おしゃれ泥棒」「パリは燃えているか」
1967年「007/カジノ・ロワイヤル」「裸足で散歩」
1968年「幸せはパリで」
1969年「シャイヨの伯爵夫人」
1972年「失われた地平線」
1974年「薔薇のスタビスキー」
1976年「ザ・スター」
1980年「ボーダーライン」

その他の出演者:
Lee Bowman ....  Kenneth Bradley  
Maurice Moscovitch ....  Maurice Cobert  
Astrid Allwyn ....  Lois Clarke  
rest of cast listed alphabetically  
Scotty Beckett (I) ....  Boy on Ship  
Ferike Boros ....  Landlady  
Tom Dugan (I) ....  Drunk with Christmas Tree  
Bess Flowers ....  Woman in Couple on Deck  
Dell Henderson ....  Cafe Manager  
Leyland Hodgson ....  Doctor  
Carol Hughes (I) ....  Nightclub Patron  
Lloyd Ingraham ....  Doctor  
Phyllis Kennedy ....  Maid  
Joan Leslie ....  Autograph Seeker  
Frank McGlynn Sr. ....  Orphanage Superintendent  
Harold Miller (I) ....  Man in the Couple o Deck  
Oscar O'Shea ....  Priest  

User Rating:  7.6/10 (166 votes) 
高いスコアです。
もっとも、見ているひとは少ないようです。

User Comments:
henkenさん
California, US
2000年3月27日
なんて素敵な映画だろう!

この映画は、2つの本物のムードからできている。
前半は、1930年代の素敵なコメディを受け継いだ
ロマンチックな物語である。
対話は機知に富んでいるし、登場人物は魅力的である。
ふたりのロマンスが進展していくのを見るのは楽しい。
後半は、深く魅力的なドラマとなっている。
困難な状況下で奮闘する人物の気品ある姿は、素晴らしい。
現代映画に出てくるヒステリックな登場人物とは、
まったく対照的である。
素晴らしいテクニックを駆使して、
同じ映画のなかに、2つの異なったムードを描き分ける手法は、お見事。
まさに類まれな珠玉の作品である。
演技も素晴らしい。
デューンとボイヤーは、ふたりとも微妙で感動的な演技力を発揮した。
彼らは、私を魅了し、ふたりの恋のゆくえがとても気になった。
マリア・オースペンスカヤは、実に素晴らしい。
彼女のこの映画での演技を、
"Dodsworth"における正反対の苛烈な演技と比べると面白い。
レオ・マッカリー監督は、ストレートであり、物語に忠実である。
時折、際立つ瞬間がある。
ふたりの最初のキスシーンを見るがいい。
エンパイステート・ビルのイルミネーションと2つの大見出し。
物語も演技も見事で、これは"映画かくあるべし"のお手本である。

 
オトーサン、
途中で
「この映画、見たことがある。しまった!」
と思いました。
500本も見ると、
すべての映画を覚えているわけにはいきません。
そこで、
最近整備した索引でチェックしてみました。
「めぐり逢い」。
通し番号は、245と出ていました。
「いつ頃見たのかなあ?」
昨年でした。
2001年その2に出ていました。
そちらは、1957年のリメイク。
監督は同じですが、
主演男優は、ケーリー・グラント。
主演女優は、デボラ・カーでした。

こんな映画批評が書いていました。
「オトーサン、
ひさしぶりにノンビリした時の流れに身を置きました。 
50年代、フィフティーズは、いい時代だったのですねえ。
エンパイア・ステートビルが世界一の高さを誇っていた時代。
当時のひとびとは、天国に一番近いビルと言いあっていたのです。
甘い音楽、生き生きしていたひとびと、
クルマも交通事故も、まだ少なかった時代。
セックス一偏倒ではなく、ロマンスがあった時代。
流行の言葉でいえば、癒しの機会がふんだんにあった時代でした。
このビデオ、癒しにいいですよ...」

オトーサン、
読み終わって、
「スコアはどうかなあ?」
比べてみました。
1957年のリメイクは7.1。この映画は7.6でした。
「よかった!」
そんなことで、2つの映画のスコアなどを比べるのに忙しくて、
涙するどころではありませんでした。
「...なまじ映画通になるのも、良し悪しだなあ」

注1)
その後、IMDBで調べました。

MARIA OUSPENSKAYA マリア・ウスペンスカヤ
誕生日 1876/7/29-1949/12/3 
出身 ロシア・ツーラ 
弁護士の娘として生まれ、ワルシャワ・コンサバトリーで
歌を習い、その後、有名なスタニフラスキーのもとで演技開眼。
1922年渡米。School of Dramatic Art in NY を設立し、
ブロードウェイの看板女優になる。
1936年、資金稼ぎのため、はじめてハリウッド映画に出演。
その後も多数の映画に出演した。
タバコの失火事件を起こし、その3日後に心臓麻痺で死去した。
代表作:
1936年 "Dodsworth"


ポーリンの冒険

オトーサン、
また、淀川長治総監修「世界クラシック名画100撰集」を借りました。
この撰集、当たり外れがなく、冒頭の淀川さんの解説が、実に楽しいのです。
「ベティ・ハットンは、僕の愛人でした」なーんて切り出して、
7歳頃、彼女のプロマイドを大事大事に抱いて寝たとか、
淀川さんの綽名は、何とベティ・ハットンだったとか...。
では、ベティ・ハットンの連続活劇の時代へ、タイムスリップ!


原題:Perils of Pauline, The (1947)  
監督:George Marshall (I)  
原作・脚本:P.J. Wolfson 
Genre: Comedy
Color: Black and White / Color   
上映時間:96分
あらすじ:
ポーリンは、仕立屋で働いている。
シェークスピア劇をコミカルに演じて、
ボードビルの舞台に出るという大きなチャンスを掴んだ。
また、その後、短い舞台経験を経て、
「恐ろしい」映画の世界に身を置くことになる。
そして、連続活劇の女王になって、
無声映画の混沌とした世界を愛するようになる。
しかし、スーパースターになった結果、
多くのプレッシャーがかかってきた。

出演者: 
Betty Hutton ....  Pearl White(パール・ホワイト/ポーリン)  
John Lund ....  Mr. Michael 'Mike' Farrington(マイク)  
Constance Collier ....  Julia Gibbs(ジュリア)  

みんな巧い役者ぞろいですが、
この映画、やはりベティ・ハットンのものです。

BETTY HUTTON ベティ・ハットン 
誕生日 1921/2/26  
出身 米ミシガン州バトルクリーク 
ハイスクール卒業後、歌手で収入を得る。
15歳の時、ビンセント・ロペスに認められ、
ブロードウェイの舞台に立つ。
50年「アニーよ銃をとれ」でのお転婆娘の役がヒット、
ミュージカル・スターとして人気を得る。
その後、母の焼死のショックから酒に溺れ、
禁酒センターに入ってリハビリ。
教会で奉仕活動をしながら、
チャリティーショーなどに出演していた。 
活躍度 ×↓ 
演技幅 個性 
演技力     ☆☆★★★★ 
アクション ☆☆★★★★ 
コメディ   ☆☆★★★★ 
出演作 
1943年「底抜けと原爆娘」
1945年「ハリウッド宝船」
1947年「ポーリンの冒険」
1950年「アニーよ銃をとれ」
1951年「底抜け艦隊」▲
1952年「地上最大のショウ」

その他の出演者:
Billy De Wolfe ....  Mr. Timmy Timmons(ティミー)  
William Demarest ....  George 'Mac' McGuire  
Frank Faylen ....  Mr. Joe Gurt  
William Farnum ....  Western Saloon Set Hero  
Chester Conklin ....  Comic Chef  
Paul Panzer ....  Drawing Room Gent  
'Snub' Pollard ....  Western Saloon Set Propman  
James Finlayson ....  Comic Chef  
Creighton Hale ....  Marcelled Leading Man  
Hank Mann ....  Comic Chef  
Francis McDonald ....  Western Saloon Set Heavy  
Bert Roach ....  Western Saloon Set Bartender  


User Rating:  6.0/10 (74 votes) 
意外に低いスコアです。
現代の観客にとっては、もう古いのかも...。
投票しているひとも、74人と2ケタ。
でも、こんな面白い映画の世界があったことを
知らないというのも、残念なことです。
連続活劇の世界の貴重な記録です。

User Comments:
Neil Doyleさん
Elmhurst, NY
2001年5月27日
見過ごされたベティ・ハットンの映画。
連続活劇の女王、パール・ホワイト伝...

パール・ホワイトは、
無声映画時代のB映画、連続活劇の女王だった。
喜劇の女王ベティー・ハットンが演じ、
彼女らしいスタイルで仕立てあげた映画である。
物語は、ポーリン(ハットン)が衣料店で働き、
端役を得て、旅まわりの劇団に参加することから始まる。
彼女は、気が狂ったように歌のレッスンに励み、
うぬぼれが強い座長の俳優ジョン・ランドの指導を受けているうちに、
彼を恋するようになる。
観客が大声で笑いころげるシーンがある。
ポーリンが大袈裟な表情をするのに対し、
マイク(ランド)は、ストレートな男を演じている。
一方、ポーリンは、雨でずぶぬれになったので、
くしゃみをしそうになるのをこらえながら、
懸命に次のせりふを暗唱しようとする。
彼は、優秀な共演者であることを証明する。
この陽気な騒ぎに荷担するのが、
コンスタンス・コリエである。
彼女は、ポーリンに恋のかけひきを教えようとする
賢明で老練な舞台女優である。
ビリー・ドゥ・ウォルフとウィリアム・デマレストも楽しみを倍加してくれる。
また、フランク・ローサーの素敵な曲がある。
確かに、これはベティー・ハットンの出来のよい映画のひとつである。
歌もいいし、明るいテクニカラーで、
彼女の才能を示す格好の見本である。


オトーサン、
海外映画俳優マガジンを崇拝していますが、
このベティ・ハットンの評価には、賛成できません。
演技力     ☆☆★★★★ 
アクション ☆☆★★★★ 
コメディ   ☆☆★★★★ 

いくら何でも、☆2つはないでしょう。
この映画を見ていないのでしょうか?
ベティ・ハットン、
歌もうまいし、踊りも巧い、
演技もはつらつとしていて、艶もあります。
そんな女優さん、そういませんよ。
最近の例なら、
「ムーラン・ルージュ」のニコール・キッドマン。
姿も演技も素敵ですが、歌のほうは?ですもの。


好奇心

オトーサン、
このところ、ルイ・マル監督作品に集中したいところですが、
アカデミー賞にご贔屓のデンゼルが決まったりして、大忙し。
この映画への「好奇心」よりも、受賞の舞台裏に好奇心という有様です。
まあ、とにかくデンゼルさん、おめでとう!苦節20年!の栄冠です。
そして、青春期だけでなく、おとなになっても、いくつになっても、
挑戦することって、大事だなあと思いました。


原題:Souffle au coeur, Le (1971)  
監督・脚本:Louis Malle  
Genre: Comedy / Drama 
Country: France / Italy / West Germany  
上映時間:118分
あらすじ:
ディジョンで中産階級の親をもつ
15歳の少年、ローレンくんが
大人になっていく過程を描いた不思議に愉快な物語。
ローレンは、アメリカの思春期の若者ならば、
どこかで挫折するような様々な出来事を乗り越えて
大人になっていく。
というのも、舞台が、現代のアメリカではなく、
1950年代半ばのフランスだったからだろう。
彼は、父親には無視され、
母親の溺愛には、窒息しそうになり、
司祭には、言い寄られ、
おまけに長期入院を要する病気にもなる。
兄やその友人に影響されて、
万引きし、たばこを吸い、酔払い、
マスタベーションの仕方を教わり、
売春婦に筆下ろしをしてもらう。
年上の娘たちに覚えたてのセックスを迫るなど、
セックスのことしか頭にない日々を送る。
果ては、母親ともセックスしてしまう。
...これだけスキャンダラスな材料があれば、
TV映画が100本くらい出来そうだが、
この映画は、それでもなおかつ、
奇妙な幸福感が漂う物語である。

出演者: 
Benoit Ferreux ....  Laurent Chevalier(ローレン)  
Lea Massari ....  Clara Chevalier(母親)  
Daniel Gelin ....  The Father(父親)  

この15歳の少年ローレンくん、
ちょっと見には、実に小生意気で、
息子だったら、往復ピンタもの。
でも、一生懸命やっているので、
しまいには抱きしめてやりたいほど、
可愛いくなってしまう存在なのです。
ブノワ・フェローくん、適役でした。 

母親のレア・マサーリ、
この魅力的な浮気女は、男ならみな抱きしめたくなるいい女。 
父親のダニエル・ゲラン、
オトーサン、このひととは、
たとえ仕事と命令されても、中東風の挨拶をしたくありません。 

その他の出演者:
Michael Lonsdale ....  Father Henri  
Ave Ninchi ....  Augusta  
Gila von Weitershausen ....  Freda, the prostitute  
Fabien Ferreux ....  Thomas  
Marc Winocourt ....  Marc  
Micheline Bona ....  Aunt Claudine  
Henri Poirier ....  Uncle Leonce  
Liliane Sorval ....  Fernande  
Corinne Kersten ....  Daphne  
Eric Walter   
Francois Werner ....  Hubert  
Rene Bouloc ....  Man at Bastille Day Party  


User Rating:  7.4/10 (240 votes) 
まあ、こんなものでしょうか。

User Comments:
Dennis Littrellさん
SoCal
2000年4月26日
ルイ・マルの傑作のひとつ。

フランスの巨匠は、
この映画で、無軌道な若さを描く。
幾分からかい半分で、一少年の成熟への過程を見事に描いている。
少年たちは、生意気で、使用人に対しても意地悪である。
先祖代々の宝石や絵やカーペットを売払い、乾杯し、
盗んだ金で売春婦の家に暴走する。
ママは、パパに退屈していて、恋人を持っている。
彼女は、15歳のローレンを溺愛している。
ローレンを演じるのは、ブノワ・フェロー。
好奇心を満たすためには、
何にでも手を染めてみたがる思春期の少年をみごとに演じている。
このファンタジーは、おそらくルイマルの思春期の体験をもとにしており、
例によって、巧みで温かいタッチに溢れている。
マルは、長年、タブーとなっているセックスの問題に挑んできたが、
ついに、フランスのミュージカル・コメディのように、
甘く魅力的な映画に仕立てることに成功した。
映画のなかでは、50年代の戦後フランス人の退廃が風刺されている。
対象となったのは、
アルバート・カミュ、
ベトナム戦争へのアメリカのかかわり、
そして、カトリックの教会の偽善などである。
マルは、観客に必要な情報を与え、すぐ次のシーンに移っていく。
それは、あたかも火が燃え広がるようだ。
物語を進めていくのは、専らカメラワークで、
対話は、最低限に押さえている。
ローレン少年のみだらな青春期を
過剰なまでに祝っているように思うのは、私の偏見だろうか?
なお、この映画と対照的だったのは、
彼がアメリカで撮った映画 "Pretty Baby (1978)"である。 
カメラは、思春期直前の可愛いブルック・シールズをうっとりとみつめる。
そのため、12歳の少女の下手な演技が浮き彫りにされてしまっていた。
ぜひ、この映画を見てほしい。


オトーサン、
「この映画を若い頃見ていれば、なあ。
つまらんことで悩まなくても済んだのかも」
そんな風になつかしく自分の青春時代を思いだしました。
例えば、この映画では、ローレンくんが、お兄ちゃんたちと、
自分のナニの長さを比べっこしているシーンがありましたが、
男の子たちって、みんな経験していることではないでしょうか?
この映画では、ローレンくんが、
エロ本の「0嬢の物語」なんか読んでいましたが、
オトーサンは、「チャタレイ夫人」」を読んでドキドキ。
今となっては他愛のないラブ・シーンだったのにねえ。
この映画、文部科学省推薦には絶対ならないでしょうが、
思春期の青少年をもつご両親には、ぜひ、見てほしい映画です。
「そんなこと言ってしまっていいの?」
そういう親御さんもおられるかもしれませんが、
"乱チキパーティ”、"同棲"、"出来ちゃった婚"など、
最近の青少年は、たいへん進んでおります。
心配することはないでしょう。
だいじょうぶでしょう。
でも、だいじょうぶかなあ?


鬼火

オトーサン、
どうせなら、ルイ・マル監督作品をみな見てやろうと、お店へいきました。
借りたかった「死刑台のエレベーター」や「地下鉄のザジ」は、レンタル中でした。
そこで、この「鬼火」と「好奇心」を借りてきました。
見るのは、はじめてですが、どうなのでしょう?

原題:Feu follet, Le (1963)  
監督・脚本:Louis Malle  
原作:Pierre Drieu La Rochelle
Genre: Drama
Country: France / Italy  
Black and White  
上映時間:108分
あらすじ:
アラン・リロイは、アルコール中毒から立ち直るために
私立病院で治療を受けている。
いつもイライラしているが、病院を抜け出し、
昔の親友たちに会いに行く。
しかし、誰も手助けしてくれない。
かれのイライラは、一層嵩じていく。

出演者: 
Maurice Ronet ....  Alain Leroy(アラン)  
Lena Skerla ....  Lydia(リディア)
  

その他の出演者:
Yvonne Clech ....  Mademoiselle Farnoux  
Hubert Deschamps ....  D'Averseau  
Jean-Paul Moulinot ....  Doctor La Barbinais  
Mona Dol ....  Madame La Barbinais  
Pierre Moncorbier ....  Moraine  
Rene Dupuis ....  Charlie  
Bernard Tiphaine ....  Milou  
Bernard Noel ....  Dubourg  
Ursula Kubler ....  Fanny  
Jeanne Moreau ....  Eva  
Alain Mottet ....  Urcel  
Romain Bouteille ....  Jerome Minville  
Francois Gragnon ....  Francis Minville  

User Rating:  7.4/10 (115 votes) 
まあ、こんなものでしょうか。
それにしても、見ているひとは少なそうです。

User Comments:
Paul kealeyさん
Ireland
1999年8月17日
私のお気に入り映画。 

人生最後の日を送る男についての素晴らしい研究。
この映画には、すばらしいシーンがある。
それは、アラン・リーロイ(モーリス・ロネ)が、
パリのカフェに座って、
何カ月もの更生努力の後に、はじめて1杯やるシーンである。
このシーンは、クリスチャン・クロケットの衝撃的ともいえる撮影と
エリック・サティの忘れられぬ音楽の出来栄えが絶賛された。
マル監督は、実存主義者哲学の真の意味を理解している。
そして、自己憐びんに陥らないような映画を作ることに成功し、
生きるか、死ぬかを決めることができる、
我々固有の能力を祝っているのだ。


オトーサン、
その昔、フランス文学に傾倒し、
サルトルやカミュの実存主義にかぶれました。
卒論は、フランス語で書いた「サルトルの劇作について」。
この映画の主人公は、青春の馬鹿騒ぎの後、
すべてがバカバカしくなったのです。
女、家庭、金、芸術、ビジネス、政治...
そして、その根源である情熱そのもののうさん臭さ。
オトーサンは、かれほど徹底していませんでしたが、
ちょうどその頃、冷戦下で原水爆の脅威が迫っていたので、
「いう殺されるかも知れない。だから、今日一日を楽しく過ごそう」
そんな風に考えていました。
親爺も早死にしたので、自分も同じ運命をたどると思って、
若い頃は、「太く、短く、生きよう!」なーんて、粋がっていたものです。
ところが、いまは、どうでしょう。
意に反して「細く、長く生きる」ようになっているのです。
そして、実存主義を知る若者なんて、ひとりもいないのが現状です。
「ああ、人生...思うようにはならんものだな」


シッピング・ニュース

オトーサン、
「サイダーハウス・ルール」、「ショコラ」の 
ラッセ・ハルストレム監督の新作というので、心待ちにしていました。
朝一番、丸の内ブラセールへ。初日なので、関係者が心配そうに見守っています。
ところで、11時30分から上映というのは、何とかならないでしょうか?
 「お昼ごはん、どうしてくれる!」

原題:Shipping News, The (2001)  
監督:Lasse Hallstrom  

LASSE HALLSTROM ラッセ・ハルストレム 
誕生日 1946/6/6  
出身 スウェーデン・ストックホルム 
監督作
1977年「アバ/ザ・ムービー」
1985年「マイ・ライフ・アズ・ア・ドッグ」
1986年「やかまし村の子どもたち」
1987年「やかまし村の春・夏・秋・冬」
1991年「ワンス・アラウンド」
1993年「ギルバート・グレイブ」
1995年「愛に迷った時」
1999年「サイダーハウス・ルール」
2000年「ショコラ」 
2001年「シッピング・ニュース」 

原作:E. Annie Proulx 
脚本:Robert Nelson Jacobs
Genre: Drama / Family
Rated R for some language, sexuality and disturbing images. 
上映時間:111分
あらすじ:
ニューヨークで印刷工だったクオイルは、
妻と両親の死がきっかけで、
娘と一緒に家族が長年住み慣れた
ニューファンドランドの小さな漁村に戻る。
娘は、養子としてヤミ組織に売られたことで
深い心の傷を負っていた。
クオイルの人生は、これまでぱっとしなかったが、
地元紙のギャミー・バードに掲載される彼のコラム、
「シッピングニュース」の読者も増えてきた。
この小さな漁村での出来事が、かれの人生を変える。
未亡人、ウェイヴィに出会ったのだ。

出演者: 
Kevin Spacey ....  Quoyle(クオイル)  
Julianne Moore ....  Wavey Prowse(ウェイヴィ)  
Judi Dench ....  Agnis Hamm(アグニス)  
Cate Blanchett ....  Petal Bear(ペタル)  

4人とも芸達者ですが、
主演の2人については、ユーザーコメントに譲るとして、
経歴をご紹介しましょう。
ケイト・ブランシェットは、
いつものイメージとはまったく違う役で、
見事に蓮っ葉な女・ペタルを演じていました。
あまり期待していなかったジュディ・ベンチは、
名女優健在を示してくれました。
..でも、この映画の本当の主役は、
地の果ての断崖のそばにある家でしょう。

KEVIN COSTNER ケビン・コスナー 
誕生日 1955/1/18  
出身 米カリフォルニア州リンウッド 
活躍度 ○→ 
演技幅 個性 
演技力     ☆☆☆☆☆★ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ   ☆☆☆★★★ 
出演作 
1981年「黒の殺人リスト」(未)
1982年「ギャンブラーズ/最後の賭け」
     「ラブinニューヨーク」「女優フランセス」
1983年「5人のテーブル」「再会の時」(場面カット)
     「テスタメント」
1985年「シルバラード」「ファンダンゴ」
     「アメリカン・フライヤーズ」
1986年「マリブ・ビーチ物語」
     「世にも不思議なアメージング・ストーリー」
1987年「アンタッチャブル」◇「追いつめられて」◇
1988年「さよならゲーム」「ドリーム・リーグ」
1989年「ガンランナー」「フィールド・オブ・ドリームス」◇
1990年「リベンジ」「ダンス・ウイズ・ウルブズ」◇
1991年「ロビン・フッド」◇「イン・ベッド・ウイズ・マドンナ」
     「JFK」◇
1992年「ボディガード」◇
1993年「パーフェクトワールド」◇
1994年「ワイアット・アープ」◇「チャイナ・ムーン」
     「8月のメモワール」
1995年「ウォーターワールド」◇
1996年「ティン・カップ」◇
1997年「ポストマン」◇
1999年「メッセージ・イン・ア・ボトル」◇
     「ラブ・オブ・ザ・ゲーム」◇
2000年「13デイズ」◇
2001年「シッピング・ニュース」「光の旅人」

JULIANNE MOORE ジュリアン・ムーア
ジュリー・アン・スミス 
誕生日 1960/12/3 WOMAN 
出身 米ノースカロライナ州 
ジャンルを問わず主役を演じられる天才女優。
父は軍人。旧西ドイツフランクフェルトの高校に在学中、
学校演劇の「タルチュフ」で初舞台。
83年、ボストン大学芸術学部卒業。
テレビの昼メロ「AS THE WORLD TURNS」のフラニー・ヒューズ役で
注目され、88年エミー賞受賞。
90年「フロム・ザ・ダークサイド ザ・ムービー 3つの闇の物語」で映画デビュー。
97年「ブギー・ナイツ」でポルノ界の女王を演じ、アカデミー助演女優賞、
1999年「ことの終わり」ではアカデミー主演女優賞にノミネート
2001年には「ハンニバル」のクラリス役を演じた。
 
活躍度 ◎↑ 
演技幅 自在 
演技力     ☆☆☆☆☆★ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ   ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1990年「フロム・ザ・ダークサイド ザ・ムービー 3つの闇の物語」
1992年「ゆりかごを揺らす手」
     「BODY ボディ」「ベディ・ルーは犯罪者?」
1993年「逃亡者」「妹の恋人」◆「ルームメイト」
1994年「ショート・カッツ」「42丁目のワーニャ」
1995年「暗殺者」◇「9ヶ月」◇「SAFE」◇「最高のルームメイト」
1996年「サバイビング・ピカソ」◇
1997年「ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク」◇
1998年「ビッグ・リボウスキ」◆「ブギー・ナイツ」◇「サイコ」◇
1999年「マグノリア」◇「理想の結婚」「クッキー・フォーチュン」◆
     「ことの終わり」◇「シカゴ・ドライバー」◇
     「マップ・オブ・ザ・ワールド」
2001年「ハンニバル」◇「エボリューション」◇
     「シッピング・ニュース」◇ 


その他の出演者:
Pete Postlethwaite ....  Tert X. Card  
Rhys Ifans ....  Beaufield Nutbeem  
Gordon Pinsent ....  Billy Pretty  
Scott Glenn ....  Jack Buggit  
Jason Behr ....  Dennis Buggit  
Alyssa Gainer ....  Bunny Quoyle  
Kaitlyn Gainer ....  Bunny Quoyle  
Lauren Gainer ....  Bunny Quoyle  
Jeanetta Arnette ....  Silver Melville  
Larry Pine ....  Bayonet Melville  
Robert Joy (I) ....  EMS Officer  

User Rating:  7.2/10 (1164 votes) 
オトーサン、
ぶつぶつ。
「もう少しスコアが高くてもいいはずなのに。
みんな見る目がないなあ」 

User Comments:
the unemployed critic
2001年12月21日
スペイシーがついに演技に開眼した...

ラッセ・ハルストレム監督は、
昨年の「ショコラ」で世界的に絶賛され、成功を収めた。
甘たるいメロドラマで、 
とても「サイダーハウス・ルール」をつくったのと
同じ監督の作品とは思えなかった。
「マイ・ライフ・アズ・ア・ドッグ」や
「ギルバート・グレイブ」とちがって
「ショコラ」は、すぐ忘れ去られる映画になるだろう。 
でも、ハルストレムが戻ってきた。
E.アニー・プルーのピュリツアー賞を受賞した小説をもとに
新しい映画「シッピング・ニュース」を撮ったのだ。
これは、なかなか分類し難い映画であるが、
チョコレートから解放されたおかげで、
ハルストレム監督は、大衆を喜ばせる能力よりも
その優れた資質を必要とする材料にめぐりあったのだ。
クオイル(ケビン・スペイシー)は、
穏やかな性格の男である。
ペタル( ケイト・ブランシェット)に出会ったときに、
落ち込んでいたので、愛情と同時に畏怖すら感じてしまった。
一方、彼女にしてみれば、彼は一夜限りの相手のつもりが、
ずるずる続いて、欲しくもない娘が産まれてしまったのだ。
数年後、ペタルは、クオイルと娘を残して
自動車事故で、呆気なく死んでしまう。
また、相次いで、両親も死ぬ。
長年、音信不通だった伯母(ジュディ・ベンチ)が
その葬式にやってきて、
クオイルは、彼女の薦めで、
家族が長年住み慣れた
ニューファンドランドの小さな漁村に戻り、
そこで、運よく新聞記者の仕事を得る。
夫に裏切られた女性、ウエィヴィ(ジュリアン・ムーア)とも
知り合い、その愛情に支えられて、人生をやり直そうとする。
クオイルは、人生を受け入れはじめようとしているが、
彼の祖先が出まれた土地で繰広げた血まみれの歴史に、
首を突っ込むことになる。
この映画は、甘くなりがちのハルストレイムに、
より複雑な挑戦を要求している。
姦通、首の切断、近親相姦、心中、レイプ、さらに暗い取引...、
垣間見ることさえいやな内容の映画だから、当たるはずはない。
そういう事情で、映画化は、容易ではなかった。
こうした映画が陽の目をみるには、長い年月を要するものである。
ある時点では、ジョン・トラボルタとケリー・プレストン主演という案すらあった。
結局、ハルストレムの手に戻ってきたのだが、
すべての問題点が解決したとはとても言い難い。
「ハリー・ポッター」や「ロード・オブ・ザ・リング」のように、
映画化するには、原作があまりにも長過ぎたのである。
この映画では、物語が直線的に進むのを避けるために、
ハルストリム監督は、ちょっとした挿話を挿入している。
だが、映画は、何の予告もなく終わってしまう。
本当のクライマックスがないのである。
サブ・プロットは、もう少しカットすべきだったと思う。
全体的な流れが弱くならないように、
ラッシュの段階でもう一工夫すべきだったのだ。
とはいえ、映画そのものの力が足りなくても、
原作の荒々しい力が訴えかけてくる。
長く失われた秘密と人生の再発見をテーマにしているが、
この物語には、いくつかの喜ばしい瞬間がある。
舞台が、カナダのニューファンドランド、
地の果ての島にセットされたというのは、正解である。
北大西洋にある島の風景の素晴らしさ!
ニューヨークやロサンゼルスが舞台でないならば、
それなりに景色も愉しむことができるが、
今回の物語の舞台は、本当に驚くべき場所だった。
岩、海、雪...。
何世紀間もの間、彼らを持っていた舞台。
この環境以上に、謎の多い曲がりくねったて物語に
適している場所はないだろう。
そして、
この映画を際立たせたのは、演技である。
私は、ずいぶん長い間、ケビン・スペイシーに批判的だった。
過去数年、かれの演じた役は、
見栄を張った殉教者ばかりだったからである。
今回、かれは、おとなしい人物を演技している。
スペイシーは、最初から最後まで、
ディテールに神経を使って演じていた。
彼は、大げさに演じていず、登場人物そのままを演じ切った。
脚本のほうも”人生をフルに生きよ”風のお説教もないのがいい。
ケビン・スペイシーは、いい役に恵まれた。
私は、かれが好きになった。
「光の旅人」が、やがて上映されるが、
私は、少なくとも、この演技のほうがいいと思う。
ハルストレムは、予想だにしなかった方法で、
スペイシーの助演者を起用している。
ジュディ・ベンチとジュリアン・ムーアは、
持ち味を殺していると思えるほど、役に徹している。
最良のシーンは、ムーアとスペイシーのからみであり、
「ハンニバル」で頑張りすぎたムーアは、
愛を欲するものの愛を恐れる傷ついた母親役を演じて、
素晴らしい出来栄えである。
突然のサブ・プロットや非現実的な登場人物といった
欠点のある映画ではあるが、この映画は、
ハルストレムの監督とスペイシーの演技によって、
成功裏に終わっている。
もっとも、こんがらがった終わり方をしているが...。
10点満点で7点。

オトーサン、
長いユーザー・コメントの翻訳で疲れました。
いつもなら、
「ああ、癒しが欲しいなあ」と思うところですが、
今日は、ハルストレムの映画で十分癒されたので、
ナショナルのアーバンなどのマュサージ機がほしいところです。
単純に肩が凝ったのです。 
この映画、マッサージ機に関心がある世代向きです。
若いひとなら、新聞記者志望のひとだけ。
というのも、記事の見出しの重要性とその書き方を教えてくれるからです。
例えば、この映画の見出しなら、
「あなたを優しく励ましてくれる愛の感動作!」ではダメです。
「嵐がくる、あなたの人生にも、きっと嵐がくる!」
そんな風に書かないと、若いひとにはアピールしないと思います。


大河のうた

オトーサン、
ようやくオプー3部作の第2作「大河のうた」を借りてきました。
ミスをした店員さんに、親しい仲なので、冗談をいいました。
「セックスと同じで、中断すると、興冷めなんだよ」
「(前戯と後戯の間の)真ん中なら本番だからいいじゃないですか」
減らず口が軽妙なので、許しました。憎めない店員さんです。
では、名監督レイの「オプー三部作」の"本番"をお楽しみください。

原題:Aparajito (1956)  
監督・脚本:Satyajit Ray  
原作:Bibhutibhushan Bandyopadhyay
Genre: Drama 
Country: India  
Language: Bengali  
Black and White  
上映時間:127分
あらすじ:
父親が死んで、
ベナレスでの暮しもそこそこに、
10歳のオプーと母親は、今度は、
伯父と一緒にベンガルの小さな村へと引越す。
オプーは、地元の学校に入学し、頑張る。
卒業時には、カルカッタの大学で
勉強するための奨学金も獲得していた。
そして、彼はカルカッタへと去っていく。
息子がいなくなり、独立していくにつれて、母親の心は乱れる。
息子が大好きで、その成功を望むものの、
ひとり置きざりにされるのには、耐えられないのである。

出演者: 
Pinaki Sengupta ....  Apu (少年オプー)  
Smaran Ghosal ....  Apu (青年オプー)  
Kanu Bannerjee ....  Harihar Ray(母親ホリホル) 

みな役者を感じさせません。
ごく自然体、それが何ともいえず、いいのです。

その他の出演者:
Karuna Bannerjee ....  Sarbojaya Ray(父親)  
Ajay Mitra ....  Anil(伯父)  
Ramani Sengupta ....  Bhabataran  
Ranibala ....  Teli  
Sudipta Roy ....  Nirupama
Charuprakash Ghosh ....  Nanda  
Subodh Ganguli ....  Headmaster  
Mani Srimani ....  Inspector  
Hemanta Chatterjee ....  Professor  
Kali Bannerjee ....  Kathak  
Kalicharan Roy ....  Akhil, press owner  
Santi Gupta   


User Rating:  8.4/10 (204 votes) 
この第2作も、やはり高いスコアです。
  
User Comments:
George Tetselさん
New York
1999年11月7日
レイのもうひとつの傑作。

レイの素晴らしい「オプー三部作」の第2作は、
間違いなく傑作である。
ほろ苦いリアリズムが、選らびぬかれた美しいショットや
撮影と絶妙に混じりあう。
レイのインドは、ジョン・フォードのアメリカ西部と実に似ている。
ある特定の家族についての単純な物語であるはずなのに、
感動的で、いや増す困難と戦う叙事詩に変わっていくのだ。
本当に驚くべき映画である。


オトーサン、
この映画の題名になっている大河は、
ガンジス河であることを知りました。
エキサイトに「ベナレス」と入力して調べると、
こんな記述に出くわしました。
http://www.linkclub.or.jp/~yonemura/kaigai/file/kaigai/india02.html

ベナレス(インド名:バラナシ)は
大河ガンジス川(インド名:ガンガー)のほとりにあるヒンズー教の聖地.
インド中から信者が集まって来る.
ガンガーの水で沐浴すれば全ての罪が浄められ,
ここで死に遺灰がガンガーに流されれば,
輪廻からの解脱を得るという.
ここで死ぬことはヒンドゥー教徒にとって「最高の幸福」なのだ.
川辺では,沐浴だけでなく,
洗濯をしている人がいたり,牛の群がいたり,乞食がいたり,
死体を火葬していたりと何でもありの世界だ.
「死」を意識する街なんて世界中そんなにないだろう. 

オトーサン、
この映画の映像の美しさは、
第1作で分かっていましたが、あらためて感心しました。
また、サンスクリット文字の美しさに、ほれぼれしました。
勿論、全然、読めませんが...。
でも、線の躍動感は、ただものではありません。
「お釈迦さまがつくったのかなあ?」
ひらがなを作ったのが、空海=弘法大師ですから、
ひょっとすると、お釈迦さまに関係があるのかもしれません。
おヒマなかたは、以下のサイトで確認してみてください。
http://www2s.biglobe.ne.jp/~kondotak/Texts/sanskrit/sanskrit.html


恋人たち

オトーサン、
「大河のうた」を借りそこなったので、
ピンチ・ヒッターとして、秘蔵のDVDを提供いたします。
その名も「恋人たち」。ルイ・マル監督の代表作です。
若い頃見て感激し、何度も見て、涙にむせびました。
そして、流麗にして哀切な音楽の題名を探し求めました。
あの時の喜びも、いまは、昔となりました。
ブラームスの名曲の名前を忘れてしまったのです。
まさに「忘却とは忘れ去ることなり」です。

原題:Amants, Les (1958)  
監督・脚本:Louis Malle  
脚本:Louise de Vilmorin  
Genre: Drama
Country: France  
Black and White  
上映時間:
あらすじ:
夫に飽き、ポロ選手の愛人にも飽きた
中年のヒロインは、若い男と駆け落ちをする。 
パリの愛人と週末を過ごした後、
郊外の屋敷に帰る途中、クルマが壊れ、
通りかかっって助けてくれたのが、彼だったのだ。
それは、心躍る出来事だった。

出演者: 
Jeanne Moreau ....  Jeanne Tournier(ジャンヌ)  
Jean-Marc Bory ....  Bernard Dubois-Lambert(ベルナール)  
Jose Luis de Villalonga ....  Raoul Flores(愛人ラウル)  

この映画、何といっても、
ジャンヌ・モローにはじまり、
ジャンヌ・モローに終わります。
ジャンヌ・モローがすべてなのです。
オトーサン、
若い頃、
彼女の姿、表情、仕草、立ち居振舞い、
タバコを持つとき、吸うとき、消すときの指の動き、
彼女の高笑い、官能的なせりふ、低音のモノローグ...
彼女のすべてに酔いしれました。

JEANNE MOREAU ジャンヌ・モロー 
誕生日 1928/1/23  
出身 仏パリ 
活躍度 ○→ 
演技幅 自在 
演技力     ☆☆☆☆☆★ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ   ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1948年「DERNIER」
1953年「寝台の秘密」「巴里の気まぐれ娘」
     「上級生の寝室」「現金には手を出すな」
1954年「バルテルミーの大虐殺」
1955年「狩込み」「地獄の高速道路」
1958年「死刑台のエレベーター」「絶体絶命」
     「恋人たち」
1959年「危険な関係」
1960年「雨のしのび逢い」「五人の札つき娘」
1961年「夜」「突然炎のごとく」
1962年「エヴァの匂い」「審判」
1963年「鬼火」「勝利者」
1964年「小間使の日記」「大列車作戦」「バナナの皮」
     「黄色いロールスロイス」
1965年「マタ・ハリ」「ビバ・マリア」
1966年「マドモアゼル」「オーソン・ウェルズのフォルスタッフ」
1967年「ジブラルタルの追想」「愛すべき女・女たち」
1968年「黒衣の花嫁」「キャサリン大帝」
1970年「モンテ・ウォルシュ」
1972年「ナタリー・グランジェ/女の館」
1974年「バルスーズ」「個人生活」
1976年「LUMIERE」「パリの灯は遠く」「ラスト・タイクーン」
1980年「スキャンダラス・ラブ」
1982年「ファスビンダーのケレル」
1990年「ニキータ」
1991年「厚化粧の女」「夢の涯てまでも」
     「こうのとり、たちずさんで」「海を渡るジャンヌ」
1992年「愛人/ラマン」
1993年「心の地図」
1995年「愛のめぐりあい」「百一夜」
1997年「奥サマは魔女」「愛と困惑」
1998年「エバー・アフター」 


その他の出演者:
Judith Magre ....  Maggy Thiebaut-Leroy  
Gaston Modot ....  Coudray  
Georgette Lobbe ....  Marthe  
Claude Mansard ....  Marcelot  
Alain Cuny ....  Henri Tournier  
Pierre Frag   
Michele Girardon   
Gib Grossac   
Lucienne Hamon   

User Rating:  6.6/10 (114 votes) 
オトーサン、
まるで、恋人を不慮の事故で
失った男のように、うめきます。
「信じられない、このスコアの低さ。
そして、見ているひとの数の少なさ!
IMDBを見ているのは、アメリカ人が多いが、
かれらには、本物を見分ける目がないのか?」

User Comments:
John Mankinさん
1999年1月28日
ルイ・マルの初期の古典

オーラがあり、信じられないほど素敵なジャンヌ・モロー。
彼女はルイ・マルの「恋人たち」(1958)で、最高の演技をみせた。
シックで面白いロマンチックなドラマであるが、
当時は、最後の30分の長いラブ・シーンが論争の的になった
もちろん、今日見れば、まったく罪のないシーンである。
彼女は、裕福な新聞オーナーの退屈な妻を演じ、
ハイウェーで車が故障したために出会った若者と
衝動的に駆け落ちをしてしまう。
恋人を演じているのは、
ジャン-マーク・ボーリー、ハンサムな若い俳優である。
だから、誰も彼女を非難できないかも。
ルイ・マルは、ふたりが駆け落ちする朝、
情事がその後長くは続かないだろうことを
デリケートに示唆している。
とにかく絶妙な映画である。
また、ビデオ版の宣伝がはじまったのは、
フアンには、大きなプラス材料である。


オトーサン、
この大好きな監督について調べてみました。
まず、海外映画俳優マガジンから。

LOUIS MALLE ルイ・マル 
誕生日 1932/10/30-1995/11/24  
出身 仏テュムリー 
監督作 
1957年「死刑台のエレベーター」
1958年「恋人たち」
1960年「地下鉄のサジ」
1962年「私生活」
1963年「鬼火」
1965年「ビバ!マリア」
1967年「パリの大泥棒」
1968年「世にも怪奇な物語」(挿話)
1971年「好奇心」
1974年「好奇心」
1975年「ブラック・ムーン」
1978年「プリディ・ベビー」
1980年「アトランティック・シティ」
1985年「アラモ・ベイ」
1987年「さよなら子供たち」
1990年「五月のミル」
1994年「42丁目のワーニャ」 

次に、IMDBでより詳しく。

フランスで最も称賛されている監督の1人。
有名になったのは、「ニュー・ウェーブ」の時代。
その後も、ずっと多彩な映画をつくり、人気も名声も続いてきた。
裕福な企業家の御曹子、マルは、ソルボンヌ大学で政治学を勉強したが、
親の願いに反して、映画の勉強をすることに踏み切った。
探検家ジャック・クストーのアシスタントとして働き、
オスカー受賞作のドキュメンタリー映画、
「沈黙の世界」(1956)を共同監督し、
ロバート・ブレッソン監督の「抵抗」(1956)の助監督をした。
その後、短編映画を手がけた。
最初の映画は、「死刑台のエレベーター」(1957)。
極本を書き、監督した。
この映画には、若きジャンヌ・モローが主演したことで知られる。
マルの次の映画「恋人たち」(1958)は、
その美しい撮影手法と、退屈な妻の不倫の官能的な描写によって
一大スキャンダルを引き起こした。
そして、マルの名声が高まり、モローはスターになった。
その後、さまざまな映画をつくった。
熱狂的なコメディ「地下鉄のサジ」(1960)、
甘やかされた映画スターを演じている
ブリジット・バルド−主演の「私生活」(1962)、
自殺直前の作家の最後の日々を描いた迫力ある「鬼火」(1963)。
バルドーとモローが共演した騒々しいワイルドな映画「ビバ!マリア」(1965)
そして、時代を画す「パリの大泥棒」(1967)。
「俳優、スタジオ、フィクション、パリ」には飽き飽きしたと宣言して、
インドに向かい、"Calcutta"(1969) と" Phantom India" (1969)を撮り、 
インドの美しさ、複雑さ、そして苦難を明らかにした。
これは、見事なドキュメンタリー映画だった。
監督としてのスタイルが非常に高く評価されていた時期に、
異なった分野に意欲を示すのは、得策ではないかもしれないが、
マルは、トリュフォー、ゴタール、レネとは違って、
芸術家として成長し続けるながら、依然として人気を保った。
その後、マルは、またフィクション映画に戻って、
大胆な努力作「好奇心」(1971)を撮った。
青春期と中産階級の自己満足ぶりを魅力的・知的に検証した映画で、
母親と息子の近親相姦の描写が、世間の非難を浴びたものの、
アカデミー賞最優秀オリジナル脚本賞を受賞したのである。
これと対照的作風が「好奇心」(1974)で、
第二次世界大戦中のフランスの協力ぶりを扱い、
アカデミー賞最優秀外国語映画賞にノミネートされた。
「ブラック・ムーン」(1976)で、ちょっとファンタジーに手を染めた後に、
「プリディ・ベビー」(1978)をもってアメリカに進出した。
カメラマンと12歳の売春婦(ブルック・シールズ)の
優雅な、しかし残酷な物語である。
次に、「アトランティック・シティ」(1980)を撮った。
これは、老いたギャングが若い女性を眠らせるもので、
テーマはアメリカ風、トーンはヨーロッパ風と、
巧みにミックスさせたことが評価され、
マルは、アカデミー賞最優秀監督にノミネートされた。
次の映画、"My Dinner With Andre” (1981)では、
友人たちが、2時間を超えるディナーのあいだじゅうしゃべりまくる。
習作ではあるが、
映画におけるクーデターであり、
芸術家の感覚についての大胆なコメントが記憶に新しい。
"Crackers"(1984)と「アラモ・ベイ」(1985)は、
たいした映画ではなかった。
やがて、マルは、フランスに戻って、破滅的な自叙伝である
「さよなら子供たち」(1987)を撮った。
これは、戦時下のフランスで過ごした
マルの幼年時代を描いた力強い映画である。
かねがね撮りたいと願っていたが、
直視することができなかったテーマだったのである。
アカデミー賞最優秀脚本賞と最優秀外国語映画賞を受賞した。
「五月のミル」(1990)は、
1968年5月の学生蜂起に光を当てた自己満足的な作品だった。
これと著しく対照的なのが、
"The Englishlanguage Damage (1992) で、姦通がテーマである。
このため、17歳以下上映禁止を避けるために、
問題シーンをカットしなければならなくなった。
マルは、次に「42丁目のワーニャ」(1994)を撮った。 
これは、大胆かつ挑戦的で、わざと小品にアレンジした映画である。
また、ドキュメンタリー映画、"Humain, trop humain" (1972) 
"Place de la Republique" (1973)も監督した。
そして「世にも怪奇な物語」(挿話1968)に、
「ウィリアム・ウィルソン」の挿話を追加した。
マルは、1980年に女優キャンディス・バーゲンと結婚し、
彼女のロングランのシチュエーション・コメディ
「マーフィー・ブラウン」の1994年の挿話に出演している。


オトーサン、
力強く宣言いたします。
「誰が何といおうと、これは5つ星だ!」
この古典映画を見ていない人、
また見ようともしない人は、人間ではありません。
人間の形をした人形です。
「...そこまで言うか?」


大樹のうた

オトーサン、
今日は、オプー3部作の第2作「大河のうた」をお送りする予定でしたが、
TSUTAYAの店員さんのチョンボで、第2作が袋に入っていませんでした。
しょうがないので、第3編「大樹のうた」を先行上映いたします。
名監督サタジット・レイの「オプー三部作」の世界をお楽しみください。

原題:Apur Sansar (1959)  
監督・原作・脚本:Satyajit Ray  
Genre: Drama (more)
Country: India  
Color: Black and White  
上映時間:117分
あらすじ:
オプーは、大学を中退した。
将来、作家になりたいという夢は持っているが、
いまは失業中の身である。
大学時代の友人がやってきて、
奥地の村の結婚式に出席してくれといわれ、
結局、説き伏せられる。
これが彼の人生を変えた。
というのも、花婿が気狂になってしまったので、
友人が代わりに夫になるようにと必死でオプーに頼みこむのだ!
驚きと嫌悪感が走るものの、オプーは考え直して結婚する。
オプーは、彼の美人の嫁オポルナをカルカッタへと連れ帰る。
しかし、実家に戻ったオポルナは、早産で死んでしまい、
オプーは、深い悲しみのあまり気が狂ったようになり、
カルカッタを去る。
息子のカジャールも妻の親と一緒に捨てられてしまうのだ。
長い無関心の後、家族への責任に目覚め、
オプーは、現実世界へと戻ってくる。

出演者: 
Soumitra Chatterjee ....  Apurba Roy(オプルボ・ライ:オプー)
Sharmila Tagore ....  Aparna(オプルナ:妻)
Swapan Mukherjee ....  Pulu(プル:友人)  

オプーを演じたショウミットロ・チャタージ、
うまい演技です。

その他の出演者: 
Alok Chakravarty ....  Kajal(息子)  
Swapan Mukherjee ....  Pulu  
Dhiresh Majumdar ....  Shashinarayan  
Sefalika Devi ....  Shashinarayan's wife  
Dhiren Ghosh ....  Landlord  
Balarani ....  Apu's Neighbor  
Shanti Bhattacherjee ....  Office Associate  
Abhijit Chatterjee ....  Aparna's Brother  

User Rating:  8.7/10 (224 votes) 
これまた高いですね。
  
User Comments:
Shamim Huqさん
Houston, Texas
1998年11月11日
オプー3部作の最終篇。

3部作の最終篇では、
大人になったオプーが出てくる。
IMDB は、英国映画賞を受賞したこの作品を
他の2つの作品("Song of the Road")と
取り違えているように思われる。
他の2つの映画と同様に、
この映画も記念碑的作品である。
物語を描く手法や多くのディテールを使う手法が
感情的な経験を豊かにしている。
映画館のスクリーンがフェイドして馬車の窓に変わったり、
窓のカーテンの穴が
女優の顔などの水玉模様になるシーンなどが、
その一例である。
これは、必見の映画である。
異なった感情表現の方法へ、
感情のローラー・コースター・ドライブへと
観客をいざなってくれる。
有益で感動的な体験であり、
我々の人間性を強化し、活気づける。
この映画をより楽しむためには、
第3作を見る前に、最初の2作品を見るべきである。


オトーサン、
レイの映画の筋書きだけを読むと、
実にありふれていて、
どこにでもあるようなお話なのですが、
それがスクリ−ンになると一変して
実に生き生きしてくるのには驚かされます。
その秘密は、
上記のユーザーコメントにあるように、
事物のディテールを大事にすること。
冒頭シーンのカーテンひとつをとっても、
自然の新鮮な風が吹き込んで、帆のような形をとるのです。
「カーテンなんて素材や柄じゃないな。
遮断、遮光、防音なんかも、2次的機能だな。
いい自然の風に、どう美しく感応するかだなあ。
でも、いまの日本、いい風がなくなったものなあー」
なーんて思ってしまいます。
レイ監督が、レイアウト・アーチストや
イラストレーターだったせいでしょうか、
ひとつひとつの画面がぴたっと絵葉書のように決まるのです。
そして、
スコールの音、小鳥の声、牛の泣き声、
いろいろな自然の音が響いてきます。
楽器も、横笛、太鼓などさまざま使われていますが、
なかでも、シタールの妙なる調べ!
この感情表現力は、バイオリン以上ではないでしょうか。
例えば、妻が死んだ知らせを聞いて
オプーが嘆き悲しむとき、役者がどんなうまく泣いても、
そこには何がしかのノイズが入りこむものですが、
インドの楽器だと純粋な悲しみを表現できるのです。

オトーサン、
あらためて、感想を述べます。
「21世紀後半は、インドの時代という人もいるが、
カレーだけでなく、映画、音楽、宗教さまざまな分野で、
インド文化が広がっていくといいなあ」

21日は、お彼岸の中日、
皆様、いかがお過ごしでしたか?
以上、仏教徒(浄土真宗)のコメントでした。


大地のうた

オトーサン、
マンハッタンという題名の映画を3本みた余勢を駆って、
今度は、インド随一の監督サタジット・レイの
名作「オプー三部作」に挑戦いたします。
淀川長治総監修「世界クラシック名画100撰集」に
3本とも入っているので、
マンハッタンもののような、当たり外れはなさそうです。

原題:Pather Panchali (1955)  
監督:Satyajit Ray  
原作・脚本:Bibhutibhushan Bandyopadhyay
脚本:Satyajit Ray  
Country: India  
Color: Black and White  
上映時間:115分
あらすじ:
20世紀のはじめに
オプー少年は、ベンガルの村の貧しい家に生まれた。 
詩人であり、僧侶である父親は、家族を満足に養っていけなかった。 
オプーの姉のドゥルガは、いつも隣家の果樹園からマンゴーを盗む。 
このため、母親は、いつもイライラしており、 
一緒に住んでいる老女との口論も絶えなかった。

出演者: 
Subir Bannerjee ....  Apu(オプー)  
Uma Das Gupta ....  Durga(ドゥルガ)  

インドの子供たちのこの目の輝き。
いまの日本に失われたもののひとつです。

その他の出演者:
Kanu Bannerjee ....  Harihar Ray  
Karuna Bannerjee ....  Sarbojaya Ray  
Chunibala Devi ....  Indir Thakrun  
Runki Banerjee ....  Little Durga  
Reba Devi ....  Seja Thakrun  
Aparna Devi ....  Nilmoni's wife  
rest of cast listed alphabetically  
Haren Banerjee ....  Chinibas, Sweet-seller  
Tulsi Chakraborty ....  Prasanna, school teacher  
Nibhanoni Devi ....  Dasi  
Rama Gangopadhaya ....  Ranu Mookerjee  
Roma Ganguli ....  Roma  
Binoy Mukherjee ....  Baidyanath Majumdar  
Harimohan Nag ....  Doctor  
Kshirod Roy ....  Priest  


User Rating:  8.1/10 (526 votes) 
8点台とは高いスコアですね。

User Comments:
gaddisさん
california
1999年3月20日
傑作

何てすばらしい映画なのだろう。 
インド映画をみたことのない人、
レイについて聞いたことのない人に、 
私はこの映画を強く薦めたい。 
悲しみ、希望、無邪気さ、絶望に満ちあふれている。
この映画は、インド人の家族の生き生きした感動的な肖像画となっている。
かれらの試み、勇気、粘り強い努力...。 
かれらだけが特別なのではない。
人間として、そうしなければならないのだ。
レイは、単純素朴な幼年時代を描く名手である。
いまは、どんな境遇に置かれていようとも、
人間らしくありたいという夢や野心。
よぼよぼの老女がポーチに座って、
近づく死について歌っている素朴なシーンには、涙した。  
レイの映画のように、人生の基本中の基本について
こんなに見事にソフトタッチで描き出している映画は見たことがない。
今日の他のくだらぬ映画の脚本や監督と比較しながら見ると面白い。
ちょっと大げさに聞こえるかもしれないが、 
この映画は、ただ娯楽作だとか芸術作品というのではなく、
心に沁み、忘れえぬ作品である。 
さあ、見に行こう。 


オトーサン、
この3部作の名監督、サタジット・レイについて
調べてみることにしました。 

SATYAJIT RAY サタジット・レイ 
誕生日 1921/5/2-1992/4/23 
出身 インド・カルカッタ 
監督作 
1955年「大地のうた」
1956年「大河のうた」
1959年「大樹のうた」
1961年「詩聖タゴール」
1963年「大都会」
1964年「チャルラータ」
1972年「株式会社」
1973年「遠い雷鳴」
1977年「チェスをする人」
1981年「ピクー」「遠い道」
1984年「家と世界」
1991年「見知らぬ人」

次に、IMDBでより詳しく。

インドで群をぬく映画監督であり、
正真正銘の巨匠の1人。
レイは、カルカッタの名家の生まれ。
ビジネス科学および芸術・人文科学の分野で高等教育を受けている。
何年もの間、イギリス人が所有する広告代理店で
レイアウト・アーチストとして働いていたが、
副業で本のイラストもやっていて、
「大地の歌」のイラストを書いていたとき、
映画に仕立ててみようと決心した。
まったく映画製作の経験はなかったが、
伝えられるところによれば、
デ・シーカ監督の「自転車泥棒」がヒントになって、
ロケ撮影を決意したそうである。
友人たちを俳優やクルーに起用し、
製作費は、自分の金をあてた。
完成前に、資金を使い果たしたが、
その話を伝え聞いたニューヨークの現代美術館の依頼で、
ベンガル政府が、映画完成に必要な資金を貸してくれた。
この映画、「大地のうた」(1955)は、
1956年のカンヌ映画祭に出品され、絶賛を浴びた。
ベンガルの村で、貧しい家族と一緒に住んでいる
少年オプーへのリアルでゆるぎのない眼差し、
視覚的な美しさと主題の単純さが聴衆を圧倒したのだった。
そして、一夜明ければ、レイはヒーローだった。
この映画は、それまで大量生産方式の映画しかつくっていないと
おもわれていたインドへの国際的な関心を呼び起こしたのである。
2つの続編が「オプー三部作」として知られることになる。
「大河のうた」(1956)では、オプーは教育を受けて、
次第に母親や村から遠ざかっていく。
「大樹のうた」(1959)では、
少年は、いまや大人になり、結婚し、自分の子と向き合う。
大人になったオプーを演じているのは、Soumitra Chatterjee。
レイの大好きな俳優の1人である。
デイビッド・シップマンはこう書いた。
「オプー三部作は、映画におけるプルースト文学のようなものだ。
これまでのどんな映画よりも、豊かで普遍的である」
オプー三部作の間に、レイは、
素晴らしい寓話「哲学者の石」(1957)と
"Jalsaghar"(1958)を撮り、
その後、宗教的なfanatacism についての映画
 "Devi" (1960)を撮った。
これは、祖国における文化と
イデオロギーの衝突への関心を示すものだった。
オムニバス形式の「3人の娘」(1961)を撮った後に、
レイは、精神的な目覚めと伝統のconstrictions を検証した。
それが、"Kanchenjungha"(1962)、
"Manangar"(1963)、
「チャルラータ」(1964)、
"Days and Nights in the Forest" (1969)である。
また、"The Adventures of Goopy and Bagha" (1968)は、大ヒットした。
これは、彼の祖父が書いた民話をもとにした多彩な冒険談である。
最初の4作におけるレイのスタイルは、
ゆったりと、堂々としていて、そして遠回しの語りが特徴で、
環境と自然の神秘的な力による登場人物の変化を描いている。
しかし、1970年代になると、
レイは、近代インドにおける社会的・政治的な問題を
ダイナミックに取りあげるようになった。
そのトーンは、従来のように同情心と洞察力に満ちているものの、
皮肉さや怒りが目立つようになった。
その良い例が、「株式会社」(1971)であり、
モラルに反して妥協する人の姿をえぐったものだった。
「遠い雷鳴」(1971)では、
飢饉の真只中にある1943年のベンガルの村を鋭くみつめ、
"The Middleman"(1975)は、
道徳に反しての生き残りを主題にしている。
「チェスをする人」(1977)では、
母国が崩壊しているというのに、
チェスをしている2人のインド貴族を描き、
英国人とインド人の価値観を対比している。
レイは、また、楽しい冒険談、
"The Golden Fortress" (1974)と
続編の"The Elephant God" (1978) 、そして
”The Kingdom of Diamonds” (1980)にも、時間を割いた。
後者では、GoopyとBaghaがもどってきた。
「家と世界」(1984)を撮った後、
かれは2度心臓発作を起こした。
5年後にカムバックし、
"An Enemy of the People" (1989)を撮った。
これは、イプセンの劇をベンガルの町に移しかえたものである。
最後の映画は、"Branches of the Tree" (1990)。
近代インドにおける道義観の潮流の変化を洞察した
巨匠らしい哀愁に満ちた作品である。
1992年、レイは映画に生涯を捧げた偉大な貢献により、
オスカーを受け取った。
病床で賞を受けとり、
1ケ月もしないうちに死んだ。


オトーサン、
感想をのべます。
「知らなかった。
ちっとも知らなかった。
偉大な映画監督がインドにいたんだ。
ちょうど日本の黒沢明監督のように、
民族の底力を描き、大いなる希望を与えてくれたのだ。
それにしても、偉大な宗教の発祥地で、
世界一の人口を誇りながら、
イギリスの植民地政策の犠牲になって、
いまだに経済的にも離陸できない祖国の現状を見れば、
レイ監督が怒り、悲しみ、もだえる気持ちはよく分かるなあ。
日本もアメリカに骨ぬきにされてしまったが、
もうすこしダメにならないと、
祖国を憂える若者は出てこないのかもなー」


マンハッタンで抱きしめて

オトーサン、
「マンハッタン」という題名に惹かれて、TSUTAYAで3本借りました。
その3本目が、これ。原題を訳すと、まあ「大声で生きる」。
これが、どうして、「マンハッタンで抱きしめて」という
妙な日本語の題名になるのか、不思議ですが、まあ、期待して見ましょう。

原題:Living Out Loud (1998)  
監督・脚本:Richard LaGravenese  
Genre: Comedy / Drama / Romance
Rated R for language, and for some drug content and sexuality. 
上映時間:100分
あらすじ:
ジュディは、医学の勉強を断念した。 
数年後、夫は、他の医者と一緒になりたいといって
彼女と別れる。 
心に深い痛手を負った彼女は、NYの豪華マンションに住みつつ、 
生きる意味を探し求めている。 
エレベーターボーイのパットも、傷だらけの人生を送っている。 
ギャンブルの借金と最愛の娘の死のためである。 
ある日、パットとジュディは、
たまたまゴキゲンな状態のときに出会う。 
ちょっとした友情が、次第に深い友情へと育っていく。 
立ち直るために、お互い、支えあったのがよかったのだ。 
しかし、ちょっとした出来事が、
注意深く育くんできたふたりの関係を台無しにしてしまう。 

出演者: 
Holly Hunter ....  Judith 'Judy' Moore(ジュディ)  
Danny DeVito ....  Pat Francato(パット)  

ジュディを演じるホリー・ハンター、
オトーサン、演技の素晴らしさは認めますが、
ジュディは、あんまり好きなタイプではありません。
「どうして、この女はイヤな性格をしているのだろう?」
「どうして、わざわざ、問題をこじらすのだろう?」
「どうして、問題解決に直進しないのだろう?」
そんな風にじれったくなりました。
でも、周囲にこういうひとって多いですよね。
そこが、この映画のすぐれたところでしょうか。
  
HOLLY HUNTER ホリー・ハンター 
誕生日 1958/3/20  
出身 米ジョージア州コンヤーズ 
高校1年の時から演劇を始め、
高校演劇コンクールに出演している時、
審査員だったアトランタの
ストック劇団の監督に勧められ、同劇団に参加。
ピッツバーグのカーネギー・メロン大学で演技の勉強をする。
87年「ブロードキャスト・ニュース」で
アカデミー主演女優賞にノミネート。
93年「ピアノ・レッスン」で、
アカデミー主演女優賞とカンヌ映画祭主演女優賞を受賞した。 
活躍度 ○→ 
演技幅 自在 
演技力     ☆☆☆☆☆★ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ   ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1981年「バーニング」
1984年「スイング・シフト」「ブラッド・シンプル」(声)
1987年「赤ちゃん泥棒」「ハロー・マイ・トレイン」
     「ブロード・キャスト・ニュース」「ルイジアナの夜明け」
1989年「ミス・ファイヤークラッカー」「ANIMAL BEHAVIOR」
     「オールウェイズ」
1991年「ワンス・アラウンド」
1992年「愛を奏でて」
1993年「ザ・ファーム/法律事務所」
     「ピアノ・レッスン」
1995年「コピー・キャット」「ホーム・フォーザ・ホリデイ」
1996年「クラッシュ」
1997年「普通じゃない」
1999年「美しき家政婦」「彼女を見ればわかること」
     「マンハッタンで抱きしめて」
2000年「オー・ブラザー!」  


その他の出演者:
Queen Latifah ....  Liz Bailey(リズ)
Martin Donovan (II) ....  Bob Nelson  
Richard Schiff ....  Phil 'Philly' Francato  
Elias Koteas ....  The Kisser  
Suzanne Shepherd ....  Mary  
Mariangela Pino ....  Donna  
Eddie Cibrian ....  The Masseur  
Clark Anderson (II) ....  Gary  
Ellen McElduff ....  Crying Woman  
Ivan Kronenfeld ....  Angry Boyfriend  
Fil Formicola ....  Santi's Man  
Nick Sandow ....  Santi's Man  
Jenette Goldstein ....  Fanny, Pat's Wife  
 
User Rating:  6.7/10 (1119 votes) 
まあまあのスコアです。

User Comments:
mattymatt4everさん
Jersey City, NJ
2001年8月8日
おかしくて、スマートで、
見事な演技をみせる新鮮なオリジナル作品。

最近、ロマンティックな良い映画が少ない。
そういう点で、この映画、数少ない良い映画である。
一番印象的だったのは、友情と相互理解にもとづくふたりの関係だった。
目が合っただけで、すぐベッドインするのではないのだ。
ふたりの相互作用は、実にリアルで、
これは、リチャード・ラグラバニーズが書いた良い会話のおかげである。
それを第一級の役者が演じて、さらにリアルにしている。 
ホリー・ハンターは、まるでこれを演じるために生まれたようだし、
すべての演技が印象的だった。
彼女は、最高の脚本と役を選ぶ。
また、変な役でも、ベストを尽くして、忘れ難い役に変えてしまう。
役づくりで手抜きすることがないのだ。
ここで、強調しておきたい。
この役は、彼女の最高の演技であり、
キャリアのハイライトである。
ダニー・デビートは、いつものようにお見事。
コメディだけでなくドラマも、彼のレパートリーであることを実証した。
これは、彼のもっとも微妙で、細心の注意を払った役柄として、
長く記憶に残るだろう。
そして、才能豊かなクイーン・ラティスも出演している。
歌手から役者に転向し、演技もできるひとは少ないから、
彼女は、貴重な存在である。
この映画は、ユーモアと苦い真実をともに味わせてくれる。
ほんとうにオリジナルな映画である。
エンターテイメントと洞察力、そのふたつを提供してくれる。
脚本もいいし、演技もいいし、監督もいい。
すべての部門が頑張っている。
凝った表現を使うこともなく、安あがりに仕立ようとせず、
登場人物の意思に反してやたら盛り上げてしまうこともない。
そんな正直でロマンチックなコメディを見るのは、珍しいのではないか?
それが、私がこの映画を強く勧める理由である。 
私の採点は、10点満点で8点である。


オトーサン、
さきに監督兼脚本という映画には秀作が多いといいましたが、
この映画は、まさに、そのお手本のケースです。
「このひと、どんなひとだろう?」
興味をもって調べてみました。

海外映画俳優マガジンには記載なし。
IMDBによれば、
1959年10月30日、
NYのブルックリン生まれとあるので、
生粋のNYっ子のようです。
オトーサン、
納得します。
「道理で、NYのほんとうの雰囲気が感じられる」
でも、監督作品は、これがはじめてのようです。
以下のように、ライターとして活躍してきました。

・Beloved (1998) (screenplay) 
・Living Out Loud (1998) (written by) 
・Horse Whisperer, The (1998) (screenplay) 
・Mirror Has Two Faces, The (1996) (screen story) (screenplay) 
・Unstrung Heroes (1995) (screenplay) 
・Bridges of Madison County, The (1995) (screenplay) 
・Little Princess, A (1995) (screenplay) 
・Ref, The (1994) (screenplay) 
... aka Hostile Hostages (1994) 
・Fisher King, The (1991) (written by) 
・Rude Awakening (1989) (screenplay) 
とありました。


マンハッタン・ラプソディ

オトーサン、
「マンハッタン」という題名に惹かれて、TSUTAYAで3本借りました。
その2本目が、これ。原題を直訳すると、「鏡に写る2つの顔」。
何か、よさそうなひびきの題名ではありませんか。
しかも、バーバラ・ストライサンドとジェフ・ブリッジスが出演。
ふたりともアカデミー賞受賞者で、芸達者。
期待は、いやがうえにも高まらざるを得ませんが...。

原題:Mirror Has Two Faces, The (1996)  
監督:Barbra Streisand  
脚本:Andre Cayatte / Gerard Oury
Genre: Comedy / Drama / Romance 
Rated PG-13 for language, sensuality and some mature thematic material. 
上映時間:126分
あらすじ:
ローズとグレゴリーは、ふたりともコロンビア大学の教授。
ローズの妹が、グレゴリーの「恋人求む」の広告に
姉を推薦したのがきっかけで、ふたりは出合った。
グレゴリーは、何度か熱愛したこともある
ハンサムな男だが、退屈な男で、
セックスが人生をだめにしたと思いこんでいる。
そこで、わざとまったく性的魅力のない女性をみつけたら
結婚しようと思っている。
ローズに出会って、まさに彼女こそ、ぴったりだと思う。
派手好きな母親や妹と比べると、
平凡極まりない英国文学の教授だったからである。
愛というよりも、相互の尊敬心から、
ふたりは、結婚する。
グレゴリーは、自分が性的関係に興味を持っていないことを
ローズも分かってくれていると思っていた。
だが、それは間違っていたのだ。
ローズは、かれと心を通わせようとしていたが、
うまくいかず、結婚は破局に向かう。
グレゴリーが講義旅行で海外に行っている間に、
ローズは、ダイエットをし、エクササイズもやって、
セクシーな女神に変身する。
それは、結婚を救おうとする最後の試みだった。

出演者: 
Barbra Streisand ....  Rose Morgan(ローズ)
Jeff Bridges ....  Gregory Larkin(グレゴリー)  
Lauren Bacall ....  Hannah Morgan(ハンナ)
Pierce Brosnan ....  Alex(アレックス)  

バーバラの演技はなかなかのもの。
とくに、ハーレムに近い、あの野村紗知代さんが構内に入ったという
有名なコロンビア大学教授としての授業のうまさには脱帽しました。
ローズの母親役にかの有名なローレンバコールが特別出演。
古きよき時代のハリウッドを代表する美人女優でした。
ジェフ・ブリッッジスは愛かわらッズうまい役者さん。
そして、007のピアース・ブロンソンが出ていたので、吃驚。
とくに、ローズが一時お熱をあげたいて相手だったとは、2度吃驚。

BARBRA STREISAND バーブラ・ストライサンド 
誕生日 1942/4/24  
出身 米ニューヨーク州ブルックリン 
歌手、作曲、監督、俳優と多彩な才能に恵まれた積極果敢な女優。
ナイトクラブで優勝し、歌手として売り出す。
62年ブロードウェイにデビューし、
64年舞台「ファニー・ガール」でスターに。
68年「ファニー・ガール」でデビューし、
いきなりアカデミー主演女優賞を受賞。
映画主題歌でも73年「追憶」
76年「スター誕生」(アカデミー主題歌賞)をヒットさせた。
83年「愛のイエントル」では主演・監督を務め、
ゴールデングローブ監督賞を手にした。
2000年にニューヨークで歌手の引退公演を行った。 
活躍度 ○→ 
演技幅 自在 
演技力     ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ   ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1968年「ファニー・ガール」アカデミー主演女優賞
1969年「ハロー・ドーリー!」
1970年「晴れた日に永遠に見える」「フクロウと子猫チャン」
1972年「おかしなおかしな大追跡」
1973年「追憶」
1974年「またまたおかしな大追跡」
1975年「ファニー・レディ」
1976年「スター誕生」
1979年「メーン・イベント」
1981年「恋のドラッグストア・ナイト」
1983年「愛のイエントル」
1987年「ナッツ」
1991年「サウス・キャロライナ/愛と追憶の彼方」
1996年「マンハッタン・ラプソディ」

JEFF BRIDGES ジェフ・ブリッジス 
誕生日 1949/12/4  
出身 米カリフォルニア州ロサンゼルス 
父のロイド、兄ボーも俳優という芸能一家。
8歳の時、父のテレビ番組に出演。
大人になってからはニューヨークの
スティーブン・バーコフのスタジオで演技を勉強する。
「ラスト・ショー」「サンダー・ボルト」「ザ・コンテンダー」で
アカデミー助演男優賞ノミネート、
「スターマン」でアカデミー主演男優賞にノミネートされる。
自身の製作会社アシス・プロダクションでは
「アメリカン・ハート」を製作・主演で作った。
俳優以外にも画家やミュージシャンで活躍中。 
活躍度 ○→ 
演技幅 自在 
演技力     ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ   ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1970年「怒りを胸にふり返れ!」
1971年「ラスト・ショー」
1972年「ゴングなき戦い」「夕陽の群盗」
1973年「ロリ・マドンナ戦争」「ラスト・アメリカン・ヒーロー」
1974年「サンダーボルト」
1975年「荒野にさすらう若者たち」「ステイ・ハングリー」
1976年「キングコング」
1978年「シャレード’79」
1979年「大統領の堕ちた日」
1981年「男の傷」「天国の門」
1982年「キス・ミー・グッバイ」「トロン」
1984年「カリブの熱い夜」「スターマン/愛・宇宙はるかに」
1985年「白と黒のナイフ」
1986年「800万の死にざま」「モーニング・アフター」
1987年「ナディーン・消えたセクシーショット」
1988年「タッカー」
1989年「いくつもの朝を迎えて」
         「恋の行方/ファビュラス・ベイカー・ボーイズ」
     「チキン・ハート・ブルース/詐欺師と娼婦と殺し屋と」
1990年「新ラスト・ショー」
1991年「フィッシャー・キング」
1992年「アメリカン・ハート」
1993年「失踪」「フィアレス」
1994年「ブローン・アウェイ/復讐の序曲」
1995年「ワイルド・ビル」
1996年「白い嵐」「マンハッタン・ラプソディ」
1998年「ビッグ・リボウスキ」「隣人は静かに笑う」
1999年「ハリウッド・ミューズ」「背信の行方」
2000年「ザ・コンテンダー」
2001年「光の旅人」 

LAUREN BACALL ローレン・バコール 
誕生日 1924/9/16  
出身 米ニューヨーク州ニューヨーク 
活躍度 △→ 
演技幅 自在 
演技力     ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ   ☆☆☆★★★ 
出演作 
1944年「脱出」
1946年「三つ数えろ」
1947年「潜行者」
1948年「キー・ラーゴ」
1950年「情熱の狂想曲」
1953年「百万長者と結婚する方法」
1955年「中共脱出」「蜘蛛の巣」
1956年「風と共に散る」
1957年「バラの肌着」
1959年「北西戦線」
1964年「求婚専科」「残虐療法」
1966年「動く標的」
1974年「オリエント急行殺人事件」
1976年「ラスト・シューティスト」
1981年「殺しのファンレター」
1988年「死海殺人事件」「ヒューストン・アンソロジー」
     「ミスター・ノース/風をはこんだ男」
1989年「身代わりの樹」
1990年「ミザリー」
1991年「クリスマスに万歳!」
1995年「プレタポルテ」「サーチ&デストロイ」
1996年「マンハッタン・ラプソディ」
   
その他の出演者:
George Segal ....  Henry Fine  
Mimi Rogers ....  Claire  
Brenda Vaccaro ....  Doris  
Austin Pendleton ....  Barry  
Elle Macpherson ....  Candy  
Ali Marsh ....  First Girl Student  
Leslie Stefanson ....  Sara Myers  
Taina Elg ....  Female Professor  
Lucy Avery Brooks ....  Felicia  
Amber Smith (I) ....  Felicia on video  
David Kinzie ....  Claire's Masseur  

 
User Rating:  5.5/10 (1717 votes) 
悪いスコアです。
  
User Comments:
Gerardo-2さん
Hollywood, California
1998年10月24日
良くも悪くもバーバラ。

この映画は、1996年の最大の話題作だった。
書くつもりなどなかったが、やはり書くことにする。
映画は、言い表せないほど馬鹿馬鹿しい。
バーブラ(おんとし、55歳)が、
ローレン・バコールの娘、ミミ・ロジャースの妹を演じ、
ジェフ・ブリッジズのガールフレンドを演じる。
こうした配役を見るだけで、笑い転げ、吐き気がする。
メグ・ライアン(40歳)だって年増すぎるという役を
自分に割り振るなんて、一体、バーバラの頭の中はどうなっているのだろう?
もちろん、今日においても、狂気や誇大妄想、そして自己賛美は、
映画俳優、監督、プロデューサー、作曲家などには必要なものである。 
だが、頬ぺたにも舌が生えているようなら、気をつけたほうがいい。
主演男優の頭をなでるバーブラの指の爪の果てしないショットを見よ!
年齢をごまかして、人形のような女の子にみせるために、
光の洪水とフィルターを乱用するショットの連続!
これには、息を呑まざるを得ない。
最後の「変身」シーンもいい?
バーバラが永遠の魅力と若さというアイディアを披露してくれている。
私は、バーバラが、年をとるという避けられない運命を甘受して、
50年代のミュージカル、例えば、ジョーン・クロフォードの古典を
リメイクしてくれたら良いのにと思う。
彼女は、もう立派な監督である。
いま彼女がしなければならないのは、
ライターたちに、若い頃の自分を他の若い女優に演じさせる
そんな脚本を書くように命じることである。
バーブラ・ストライザンドによる
バーブラ・ストライザンドのための
バーブラ・ストライザンドの映画、
バーバラ本人が歌うバーバラの賛美歌つきなんて、どう?
誰か、早くやってよ!


オトーサン、
バブル全盛の頃、料亭に通っていて、
そこの美人おかみで、
年は50を超えているのに、
まだ30歳台でも通じる肌つやのひとに
感心したことがあります。
あるとき、酔った勢いで、取材しました。
「若さの秘密は、何ですか?」
「そうね、いつも誰かと恋してることね」
その妖艶な眼差しに、慌てて酒を飲みこんで、
喉につかえて困ったことがありました。
バーバラ・ストライサンド、
2002年現在、還暦。
まだ、その色香でひとを惑わしているのでしょうか?


マンハッタン花物語

オトーサン、
「マンハッタン」という題名に惹かれて、TSUTAYAで3本借りました。
その1本目が、これ。原題を直訳すると、「バラのベッド」。
これが、「マンハッタン花物語」とすると、借りるひとが多くなるというわけ。
もっとも、テロの後は、すこし違ってきたのでしょうが。

原題:Bed of Roses (1996)  
監督・脚本:Michael Goldenberg  
Genre: Romance
Rated PG for mild language and thematic elements. 
上映時間:87分
あらすじ:
暗い窓辺にちらっと見た女性。
その女性と恋に落ちる内気な花屋(クリスチャン・スレーター)、
彼に夢中になるキャリア・ウーマン(メアリー・スチュアート・マスターソン)
ロマンチックなドラマである。

出演者: 
Christian Slater ....  Lewis Farrell(ルイス)  
Mary Stuart Masterson ....  Lisa Walker(リサ)  
Pamela Segall ....  Kim(キム)  

この恋人を演じる二人の経歴をみましょう。

CHRISTIAN SLATER クリスチャン・スレーター 
誕生日 1969/8/18  
出身 米ニューヨーク 
ニューヨーク生まれ。
父は舞台やテレビドラマの俳優マイケル・ゲインズ・ボロー、
別名マイケル・ホーキンス、
母はキャスティング・ディレクターのメアリー・ジョー・スレーター。
5才の時に母親が離婚し、母方につく。
ドルトン・スクールとプロフェッショナル・チルドレン・スクールに通い、
7才でTVドラマ「OUT LIFE TO LIVE」に出演。
9才でブロードウェイの舞台「THE MUSIC MEN」でデビュー。
続いて「マクベス」「デビッド・カッパーフィールド」などの舞台に出演。
その後、ラジオ・シティ・ミュージック・ホールでの
「クリスマス・キャロル」や「LANDSCAPE OF THE BODY」「DRY LAND」などの
オフ・ブロードウェイの舞台や、サマー劇場の「オリバー!」で主演として活躍。
本格的映画デビューは1985年「ビリー・ジーンの伝説」。
「ヘザース/ベロニカの熱い日」で注目され、
その後は数々の大作・話題作に出演。
監督デビューはシャティクリア・フィルム製作の短編「MUSEUM OF LOVE」。
映画での活躍とは裏腹に、
プライベートでは婚約破棄や暴行事件などでマスコミを賑わせることたびたびである。 
クリスチャン・スレーターはベビーフェイスながら、年齢に左右されず、
さらに役柄にも囚われず自在に演じられる演技派俳優。
映画の一キャラとしての同化が巧みなため、
スレーターらしい個性というものが見えないが、
恋愛、コメディ、アクション、サスペンスとどんな映画でも
遜色のない演技を見せてくれる。
特に孤独な青年役(「忘れられない人」「ジュリアン・ボーの涙」等)をやらせたら秀逸。
ただし、ラブシーンに関しては、女性のリードの仕方があまり得意ではないようで、
キスシーンやベッドシーンではあまり女性へのいたわりや優しさというものが
映像から伝わってこない部分がある。
映画としては、恋愛ものなら、「忘れられない人」。
コメディなら「カフス」、
アクションなら、「ブロークン・アロー」や「フラッド」、
サスペンスなら「バジル」「告発」などがある。 
活躍度 ◎↑ 
演技幅 自在 
演技力   ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆☆☆★ 
コメディ  ☆☆☆★★★ 
出演作 
1985年「ビリー・ジーンの伝説」(V)
1986年「薔薇の名前」
1988年「タッカー」「ローリング・キッズ」
1989年「宇宙への選択」「スウィート・ロード」
    「ヘザース/ベロニカの熱い日」
1990年「ヤングガン2」 「今夜はトークハード」
    「フロム・ザ・ダーク・サイド・ザ・ムービー 三つの闇の物語」
1991年「ロビンフッド」「モブスターズ/青春の群像」◇
     「スタートレックY未知の世界」▲
1992年「カフス」「グリーンガリー永遠の熱帯雨林」(声)
     「ハートブレイクダウン」
1993年「忘れられない人」◇「トゥルー・ロマンス」◇
1994年「インタビュー・ウイズ・ヴァンパイア」「告発」
     「ジミー・ハリウッド」
1996年「マンハッタン花物語」「ブロークン・アロー」◇
1997年「ジュリアン・ボーの涙」◇「バジル」◇「オースティン・パワーズ」◆
1998年「フラッド」◇「ベリー・バッド・ウェディング」◇
2000年「ザ・コンテンダー」

 
MARY STUART MASTERSON メアリー・スチュアート・マスターソン 
誕生日 1966/6/28  
出身 米カリフォルニア州ロサンゼルス 
父は俳優で監督のピーター・マスターソン、
母は女優のカリン・グリン。
8才の時に父と共演した「THE STEPFORD WIVES」で映画デビュー。
代表作は「恋しくて」「妹の恋人」「マンハッタン花物語」など。 
活躍度 ○→ 
演技幅 自在 
演技力   ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ  ☆☆☆★★★ 
出演作 
1975年「THE STEPFORD WIVES」
1985年「パニック・スクール/冒涜少年団」
1986年「ロンリー・ブラッド」「マイ・リトル・ガール」
     「世にも不思議なアメージング・ストーリー」
1987年「友よ風に抱かれて」「恋しくて」
1988年「ミスター・ノース/風を運んだ男」
1989年「ワン・モア・タイム」「この愛の行方」
1990年「ベイビー・ウォンテッド」
1991年「フライド・グリーン・トマト」「蒼い月」
1993年「妹の恋人」「マンハッタン・ラブ」「THE LAST PARTY」
1994年「バッド・ガールズ」
     「衝撃生放送!ラジオ殺人事件」
1996年「マンハッタン花物語」「ヘブンズ・プリズナー」
1997年「ドックタウン」「ディギング・トゥ・チャイナ」「ウィズ・ユー」 

その他の出演者:
Josh Brolin ....  Danny  
Brian Tarantina ....  Randy  
Debra Monk ....  Lewis' Mom  
Mary Alice ....  Alice  
Kenneth Cranham ....  Simon  
Ally Walker ....  Wendy  
Anne Pitoniak ....  Grandma Jean  
Michael Haley ....  Dad  
Cass Morgan ....  Aunt Meg  
Gina Torres ....  Francine  
Nick Tate ....  Fayard  
Victor Sierra ....  Jimmy  


User Rating:  6.0/10 (1200 votes) 
あまりよくありません。
 
User Comments:
Lucyさん
Holland
1998年10月27日
いい線をいっているのだが。

この映画を見た後、私はどちらかと言うと不満だった。
多くの可能性を持っているとは思う。
プロットは良い。
重要なことだが、クリスチャン・スレーターの主演である。
彼ひとりだって、映画はヒットするだろう。
しかし、さきほども言ったように、
映画を見た後、私はどちらかと言うと不満だった。
その理由は、スレーターが熱烈に恋する女性を演じた女優のせいである。
おっと、間違ってはいけない。
彼女は確かに良い女優である。可愛い。
だが、ちょッと説得力がなかった。
スレーターとは相性がよくなかった。
だから、配役が失敗したのだ!
変か?
自分の目で確かめてほしい。
そうすれば、私のいわんとすることが分かるだろう。


オトーサン、
監督が脚本も書いている作品は、
思い入れがあって、感動させるものが多いのですが、
この映画は、残念ながら空回りしていました。
さあ、これから、ふたりのムードが高まるぞ、
楽しみだなあと期待しはじめるまえに、 
甘ったるすぎる音楽が突然流れてきます。
そして、いきなりキス・シーン。
同様に、ベッドインならまだしも、
いきなりベッドイン後の情景描写。
セントラル・パークの昼下がり、
マンハッタンの夜景がきれいだなあと思うと、
すぐに場面転換。
ルイスご自慢の屋上庭園のバラもあまり見せてくれませんし、
題名にあるバラも明らかに本数不足です。
これでは、しらけてしまいます。
「自家中毒だな」
作家も、映画監督もそうですが、
片目は酔っていても、もうひとつの目は、冷めていないと、
いけないのです。
まだ、未熟なのでしょうか。
それとも、粗製乱造のためなのでしょうか。

オトーサン、
まったくの偶然ですが、
ひとつだけ収穫がありました。
昨日ご紹介した「一日だけの淑女」と似たところがあったのです。
リサが、クリスマスにルイスの両親の家に連れていかれるシーン。
彼女、実は孤児。
ルイスには、まだ、その事実を打ち明けていません。
だから、行くのを嫌がっています。
ドライブの途中のせりふ。
「...ねえ、やっぱり、行くのはやめましょう、
アパートに帰って、"素晴らしき哉、人生!"をみて、
それから愛しあいましょう」

「おお、オレの映画が引用されている!」
フランク・キャプラは、
天国で、このせりふを聞いて、喜んでいることでしょう。
事実、アメリカでは、「素晴らしき哉、人生!」が
毎年、TVでクリスマスになると放映されるのです。
ジングルベルやサンタクロースのように、
クリスマスには、欠かせないものなのです。


1日だけの淑女

オトーサン、
この題名に惹かれて、TSUTAYAで借りてきました。
淀川長治総監修「世界クラシック名画100撰集」のひとつです。
コメディって、笑わせようという意図が丸見えで、
しらける作品が多いのですが、これはまったく別、本物です。
見ていて、途中、何度も笑ってしまいました。

原題:Lady for a Day (1933)  
監督:Frank Capra  
脚本:Robert Riskin  
Genre: Comedy 
Color: Black and White  
上映時間:88分
あらすじ:
アニーは、リンゴ売りである。
でも、スペインにいる娘には、
ニューヨークの上流社会のメンバーだと
手紙に書きつづけている。
今度、娘がアメリカに戻ってくることになった。
スペインの上流階級の婚約者とその父親と一緒だという。
アニーは、裕福なふりをしなければならない、
そうでないと、婚約が破棄されるかもしれない。
アニーは、知り合いのギャングのデーブに助けを求める。
ギャングたちは、
アニーを幸運で魅力的な貴婦人に仕立て、
贅沢なアパートを手にいれ、
訪問者を楽しませるようにと取り計らう。
しかし、物事というのは、
なかなか思い通りにはいかものである。

出演者: 
May Robson ....  Apple Annie/Mrs. E. Worthington Manville(アニー)  
Guy Kibbee ....  Judge Blake(判事)  
Warren William ....  Dave the Dude(デイブ)  

Jean Parker ....  Louise Manville(ルイーズ)  

アニーは、勿論、うまいですが、
個性的な役者がそろっていて、
そのアンサンブルが実に見事でした。

MAY ROBSON メイ・ロブソン 
誕生日 1858/4/19-1942/10/20  
出身 オーストラリア 
 「一日だけの淑女」でアカデミー主演女優賞にノミネート。 
出演作
1932年「令嬢殺人事件」「可愛いアンソニー」
1933年「第三の恋」「維納の再会」「ダンシング・レディ」
     「一日だけの淑女」
1934年「街で拾った女」
1935年「無軌道行進曲」「アンナ・カレニナ」
1936年「妻と女秘書」
1937年「トム・ソーヤ」「スタア誕生」
1938年「テキサス人」
1938年「赤ちゃん教育」
1942年「パリのジャンヌ・ダーク」「プレイ・メイツ」 


その他の出演者:
Glenda Farrell ....  Missouri Martin(ナイトクラブのオーナー)  
Ned Sparks ....  Happy  
Walter Connolly ....  Count Romero(ロメロ伯爵)  
Nat Pendleton ....  Shakespeare  
Barry Norton ....  Carlos Romero(ロメロ伯爵の息子、婚約者)  
Halliwell Hobbes ....  Butler  
Hobart Bosworth ....  Governor  
Robert Emmett O'Connor ....  Inspector  
 
User Rating:  7.5/10 (141 votes) 
オトーサン、
「高いスコアだけど、
これ、世界の名画250に
入ってもおかしくないのじゃないの?」
古い映画というだけの理由で、
見ないひとが多いのは、とても残念です。
  
User Comments:
Ron Oliverさん
Forest Ranch, CA
2000年2月21日
フランク・キャプラによるシンデレラ物語

ブロードウェイでリンゴを売っている
おばあさんが、パニックになる。
娘がNYにヨーロッパの婚約者と一緒に帰ってくるというのだ。
もし、娘が思いこまされていたように、
母親が上流社会の貴婦人でなかったら。
一体、どうなることやら。
そこに現れたのが、かの有名なやくざデーブ、
かれは、おばあさんを「一日だけの淑女」に仕立てあげる。
メイ・ロブソンは素晴らしい。
路傍でリンゴを売っている"がむしゃら"アニーを演じるが、
どのシーンでも光っている。
おいしい役だということを熟知していたから、
限度ぎりぎりまでの演技をやってのけたのだ。
助演のグレンダ・ファーレル(ナイトクラブのオーナー)、
ガイ・キビー(エキセントリックな元判事、アニーの夫役)もいい。
疑い深いスペインの伯爵を演じるウォルター・コロニーは愉快だし、
デーブを演じたウォーレン・ウィリアムもいい。
かれは、やくざのボスだが、アニーのりんごを買うと、
賭博で運がつくので、アニーを助けてやりたいと思うのだ。
ハリウエル・ホッブスは、
英国風の堅苦しい執事を演じ、言うことないし、
アセビック・ネッドスパークも、ナット・ペンデルトンも
デーブの手下を演じて、愉快極まりない。
映画の最初に出てくる威張りくさった警官、ワード・ボンドが
クレジットに載っていなかったのは、お気の毒。
この映画は、魅力に満ち溢れている。


オトーサン、
コメントが比較的短かったので、
すこし調べものをすることにしました。
今日は、フランク・キャプラ監督。
ハリウッドの歴史には、かならず登場する名監督です。

まずは、海外映画俳優マガジンから、その経歴。

FRANK CAPRA フランク・キャプラ 
誕生日 1897/5/18-1991/9/3  
出身 伊シシリー島パレルモ 
監督作 
1926年「当たりっ子ハリー」「初陣ハリー」
1927年「力漕一艇身」「初恋ハリー」
1928年「陽気な踊子」「渦巻く都会」「サブマリン」
     「呑気な商売」「闇を行く」
1929年「ドノヴァン」「空の王者」
1930年「希望の星」
1931年「大飛行船」「奇蹟の処女」「プラチナ・ブロンド」
1932年「狂乱のアメリカ」「たそがれの女」
1933年「風雲の支那」「一日だけの淑女」
1934年「其の夜の真心」「或る夜の出来事」
1936年「オペラハット」「失はれた地平線」
1938年「我が家の楽園」
1939年「スミス都へ行く」
1941年「群衆」
1944年「毒薬と老嬢」
1946年「素晴らしき哉、人生!」
1950年「恋は青空の下」
1959年「波も涙も暖かい」
1961年「ポケット一杯の幸福」
 
次に、IMDB。

キャプラについては、
多くの人々は、彼の「リトル・ガイ・シリーズ」映画にだけ関心がある。
しかし、それは、かれのほぼ半世紀を及ぶ注目に値するキャリアの
ほんの一部だけだと知ると、ショックを受けるだろう。
かれは、ギャグのライタ−として、
無音コメディのキングだったハル・ローチとマック・セネットの下で働いた。 
時には、喜劇俳優のハリー・ランドンのライターとして、
後に、監督として働いた。
当時は、スター中心の時代で、自分で監督もやっていた。 
キャプラは、当時マイナーな存在だったコロンビア映画に就職し、 
その努力のおかげで、会社は、メジャーになっていった。
彼は、お涙ちょうだいものからアドベンチャー、
コメディからミステリーまで、何でも手がけた。
ユダヤ人の同化といった微妙なテーマを扱った
"The Younger Generation" (1929)、 
福音の伝道を扱った「奇蹟の処女」(1931)、
銀行詐欺を扱った「狂乱のアメリカ」(1932)
混血を扱った「たそがれの女」(1932)である。
センチメンタルなコメディ「1日だけの淑女」(1933)が大当たりして、
キャプラはトップ・ランクの監督になった。
「或る夜の出来事」(1934)は、アカデミー賞の5部門で受賞し、
かれの名声は確固たるものになった。
続く4年間には、「オペラハット」(1936)、
「我が家の楽園」(1938)、「スミス都へ行く」(1939)を世に問うて、
アカデミー賞最優秀監督賞や最優秀作品賞を受賞し、ノミネートされた。
この連戦連勝の秘密は、
脚本家、ロバート・リスキンと息のあった共同作業で、
「リトル・ガイ・シリーズ」を生み出したためだった。
ひとびとは、これを「キャプラのトウモロコシ」と名づけた。 
キャプラの比類ない俳優の演出によって、多くのスターが生まれた。
とくに、性格俳優にとっては、またとない機会を提供したのである。
「失なはれた地平線」(1937)での見事な脚色、
そして、傑作「スミス都へ行く」(1939)の後、
彼は、コロンビア映画を去って、ワーナー・ブラザースに転籍する。
そして、2本の映画を撮る。 
最初は、「群衆」(1941)で、
世界大戦前のアメリカでのファシズムの脅威を扱ったもので、
「リトル・ガイ・シリーズ」では最も暗い映画だった。 
そして、暗いコメディ「毒薬と老嬢」(1944を撮ったが、
これは、ドキュメンタリー・シリーズ「我らが戦う理由」シリーズの端緒となった
戦後、ジョージ・スティーブンスとウィリアム・ワイラーと共に
リバティー映画を設立したが、
「素晴らしき哉、人生!」(1946)、"State of the Union" (1948)が
ともに不成功に終わって、結局、この会社は解散した。
次の「恋は青空の下」(1950)と"Here Comes the Groom" (1951)という
歌手ビング・クロスビーの映画を撮ったが、これは好調だった。 
そして、ハリウッドから引退したが、 
その後も、ベル・テレホンのために何本かの素晴らしい教育テレビ番組を作った。、
カムバックして、「波も涙も暖かい」(1959)と
「1日だけの淑女」をリメイクして「ポケット一杯の幸福」(1961)を撮ったが、
彼の撮った昔の映画がどんなによい映画かを立証しただけだった。
その自叙伝、"The Name Above the Title"(1971)は、
時々脱線するが、映画産業について書かれた最も面白い本の1冊だった。
だが、ジョセフ・マックブライドが詳細な伝記を書いた。
「フランク・キャプラ:成功の破局」(1992)では、
自叙伝の中身が徹底的に検証され、かれは小物に過ぎぬと判定された。
彼は長生きした。
新しい世代が彼の仕事を再発見するのを見ることが出来た。
アメリカ人が、かれの映画「素晴らしき哉、人生!」に恋をして、
クリスマスに毎年テレビで放映されるようになったのは、
実に皮肉なことだった。
というのも、もはや彼の懐には一文も入ってこないし、
その願いもむなしく、カラー化されたのである。
彼自身も、最後には暗い「リトル・ガイ」にされてしまった。
悲しいことに、
彼は、もはやその動きを食い止めることができない。


オトーサン、
いまTVなどで話題の人物を思い浮かべました。
かれもまた大物をめざしたのに、
暗い「リトル・ガイ」で終わってしまったのです。
「ほんとうに、物事は思い通りにならないものだなあ」


チャンプ

オトーサン、
淀川長治総監修「世界クラシック名画100撰集」を借りました。
題名は「チャンプ」(1931)
「ボクシングかなあ?そのチャンピオンの話かなあ?」
その通りでした。心温まる映画でした。
まだ、オトーサンが生まれる前ですから、当然、白黒。
チャンプが息子にいいます、「泣くな、あごをあげろ、笑え!」
これは、いつの時代にもも共通するメッセージではないでしょうか。

原題:Champ, The (1931)  
監督:King Vidor  
脚本:Frances Marion  
Genre: Drama
Color: Black and White  
上映時間:87分
あらすじ:
ディンクは、アル中の父親を愛している。
父親は、前ヘビー級チャンピオン、アンディー"チャンプ"パーセルで、
浮かれて騒ぎ、頻繁に賭博をし、ひどい暮らしをしている。
チャンプときたら、ディンクのためなら何でもする。
賭博で勝って、ディンクに馬を買ってやる。
その馬をティファナ・トラック・レースに出馬させる。
ディンクは、そこで、女馬主のリンダに出会い、仲良くなる。
リンダの金持ちの夫は、二人に会って、
ディンクがリンダの息子だとすぐにわかる。
彼女は、離婚して、ディンクを棄てたのだ。
チャンプは、リンダの夫から200ドルもらって、
リンダが息子に会うのをしぶしぶ許すが、
6カ月引き取りたいという申し出には、猛反対する。
チャンプは競馬に負け、酔払って刑務所に放り込まれる。
その時はじめて、息子は母親と一緒に暮らしたほうがいいと悟る。
ディンクは、涙ぐむものの、
こっそりと母親のもとを抜け出して、
家に戻り、失意のチャンプを慰める。
チャンプは、一大決心をして、トレ−ニングを再開する。
そして、マネージャーがメキシコのチャンピオンとの試合を決めるのだ。

出演者: 
Wallace Beery ....  Champ(チャンプ)  
Jackie Cooper ....  Dink(ディンク)  
Irene Rich ....  Linda(リンダ) 

オトーサン、
ぶつぶつ。
「ウォーレス・ビアリー、どうみても世界ヘビー級チャンピオンには
見えないなあ」

WALLACE BEERY ウォーレス・ビアリー 
誕生日 1885/4/1-1949/4/15 
出身 米ミズーリ州 
「チャンプ」でアカデミー主演男優賞にノミネート。 
出演作
1920年「臆病男」「スタンブールの処女」「モヒカン族の最後」
1921年「黙示録の四騎士」
1922年「ロビン・フッド」
1923年「白虎」「妖雲渦巻く」「キートンの恋愛三代記」
1924年「信号塔」「おゝ母よ」「紅百合」
1925年「大分水嶺」「駅馬車」「ロスト・ワールド」
1926年「漂白ひ人」「戦艦くろがね号」
1927年「弥次喜多空中の巻」
1928年「人生の乞食」
1930年「惨劇の波止場」「ビリー・ザ・キッド」「ビッグ・ハウス」
1931年「秘密の6」「チャンプ」
1932年「太平洋爆撃隊」「グランド・ホテル」
1933年「晩餐八時」「バワリイ」「酔ひどれ船」
1934年「曲芸団」「奇傑パンチョ」「宝島」
1935年「空の軍隊」「猛獣師の子」「支那海」「噫、初恋」
1936年「ガルシアの伝令」「十万弗玉手箱」「悔悟」
1937年「奴隷船」
1940年「ダコタから来た男」
1941年「荒野の掠奪」
1946年「悪漢バスコム」
1948年「スイングの少女」
 

その他の出演者:
Roscoe Ates ....  Sponge  
Edward Brophy ....  Tim  
Hale Hamilton ....  Tony  
Jesse Scott (I) ....  Jonah  
Marcia Mae Jones ....  Mary Lou  


User Rating:  7.2/10 (105 votes) 
高いスコアですね。

User Comments:
dust-7さん
2000年8月29日
かなりいい映画、いまでも鑑賞に耐える。

この白黒映画、
1931年につくられた古い映画とは、
とても信じられない。
今の映画といっても通用する。
スタローンの「ロッキー」のほうは、
目の覚めるファイティング・シーンが売り物だが、
こちらは選手権保持者への世間の冷たい目に重点が置かれている。
元ヘビー級チャンピオンを演じるウォーレス・ビアリーには
ファイターの側面が弱いように感じられる。
せいぜい、"beery brawler" のようにしか見えない。
だが、当時のアスリートは、今日とはちがっていた。
他方、20年代と30年代には、いいファイターがいた。
ビアリーの格好も技も、完全に問題外である。
だが、こんなことは大したことではない。
「ビアリー? こんな程度で、いいのじゃないの?」
メキシコでの前座試合で、野次が飛ぶようなものだ。
でも、私が間違っているのかもしれない。
この映画、何か、昔を感じさせてくれる。
たとえば、こんな努力だ。
ニュース映画をまねて、フィルムの回転を遅らせて、
わざとアクションのスピードを速めている。
競馬シーンや、選手権試合の両方で、
この種の「ニュース映画」効果を見ることができる。
60年代の映画製作のスタイルだが、
感動的な数秒間のファイト・シーンのモンタージュがある。
でも、たったの2、3秒である。
この映画、一般的にいえば、きれいな映画である。
それは今日でも通用する。
サブプロットでは、
ディンクの友達である黒人少年たちが登場する。
明らかに人種差別が排除されている。
1930年代にあって、
公然かつ大胆に世界文化の生誕地への偏見を排除しているのは、
大したものである。
黒人少年は、目をきょろきょろさせたり、
風変わりなことをしたり、
遅く間延びした話しかたをしたりなどはしない。、
ごく普通に演技する。
ディンクが、離婚したママに出くわしたのに、
気付かなかったのは、パパがしゃべらなかったこともあるが、
大きくなっていたので、気がつかなかったのだ。
彼女は尋ねる。
「この人だあれ? あなたのお友だち?」
ディンクは、こう答えるのだ。
「彼は黒人なんだ」
見知らぬ婦人(実はママ)は、こう答える。
「色男なんでしょう」
そうなのだ。
ここが、物語にとって重要なポイントである。
そして微妙なところだ。
当時の社会通念に、まったく反しているのだ。
物語の続きをしよう。
これは、基本的には父性愛の物語であり、
問題児への思いやりと愛情の物語である。 
父親が敗けて、トレーニング場に死んだように横たわる。
パパのいう通りにママから遠ざかっていたディンクが
そこで初めて、涙ぐみ、「お母さん」と叫んで、彼女に抱きつく。
こうした感動的なシーンが可能になるのである、
彼女は、記者たちと傍観者たちの騒ぎから
彼を守るために、外部から彼を遮断する。
カーテンを下すのだ。
ジ・エンド。
この物語に異議を唱える筋合いはない。
以前の夫と新しい夫が
競馬場のはずれで出くわすのは、偶然すぎるかも知れない。
だが、偶然の一致は起こりうる。
ぶよぶよで、弱々しいコンディションの悪い選手が、
リング上で、十分に均整がとれたファイターに対し、
ラッキーパンチを見舞って、
フルカウントまで持っていけるとは、信じ難いが、
そこはそれ、物語であり、ハリウッドである。
ロッキーだって、そうじゃないか。
妹がもう少し描きこまれていれば、
もっと面白かったかもしれない。
ディンクのませた言葉遣いや仕草は、
新しいお兄さんを持ったことがうれしくて仕方がない
甘えん坊で、気立てのいい少女とは好対照である 
アンディが、何度も勝つ賭博、
一度売り払ったものの、その馬を取り戻したくて、
そのためカンバックするのも、面白い。
練習中のシーンや家にいるシーンが多かったが、
アンディとディンクにはもっと外で会えたほうが、
面白くなったかもしれない。
そうだろうなあ。
なぜ、チャンプを演じたベアリーが
アカデミー賞を欲しかったかは、明らかである。
彼は、Long John Silver風の
恩着せがましい、ゆったりとした話し方を
種々の映画で演じてきたが、
この映画では、それを控えている。
メキシコの刑務所に入った時の彼は、
ごく普通の男のように思われる。
親権をめぐる争いについて熟考した結果、
息子にとって自分はいい父親ではないと思うのだ。
息子が刑務所にやってきたとき、
チャンプは「帰れ」と言う。
ごく自然で、納得のいくシーンだ。
正しいトーン、一泊おいての言葉、そして涙。
チャンプが、リンダの金持ちの亭主から金を受け取るとき、
「いまの俺はついていないからな」と言い訳する。
そういうシーンもいい。
大恐慌がはじまった年だったから、
彼のその態度は、多くの観客の共感を得たのだ。
良い映画である。
ややあっさりし過ぎて、
陳腐で、筋書きが単純すぎるかもしれない
無関係と思われる背景描写も不必要だろう。
しかし、この映画は、感動的で、強いメッセージを残す。
欠点もあるが、そう、依然として良い映画である。

オトーサン、
翻訳し終えて、ぶつぶつ。
「今日のユーザーコメント、長かったなあ。
まるで、15ラウンド戦い終えたみたいだ。
...でも、この映画、ほんとうによかったな」


錨をあげて

オトーサン、
このDVD、大好きなミュージカルだということ、
そして、大好きなジーン・ケリーが出ていること、
さらに、フランク・シナトラまで出ているというので、借りました。
1945年の作品です。
日本が陰気に「同期の桜」を歌っているときに、
アメリカ人は、陽気に「錨をあげて」を歌っていたのです。
これじゃあ、戦争に勝てるはずないよねー。

原題:Anchors Aweigh (1945)  
監督:George Sidney (II)  
原作:Natalie Marcin 
脚本:Isobel Lennart  
Genre: Comedy / Musical 
上映時間:143分
あらすじ:
ひとりは、世間知らず。
もうひとりは、世界中を旅してきたベテラン水兵。
映画の舞台は、自由の都市・ロサンゼルス。
ジーン・ケリーのダンスナンバーが有名である。 

出演者: 
Gene Kelly ....  Joseph Brady(ブラディ)  
Frank Sinatra ....  Clarence Doolittle(クラーレンス)  
Kathryn Grayson ....  Susan Abbott(スーザン)  
Jose Iturbi ....  Himself(イタブリ)  

若きフランク・シナトラ、
細い目で陰気、そのうえ演技も未熟でした。
でも、すばらしい歌声に魅了されます。
キャサリン・ジェーソン、
演技はいまいちですが、ほんもののソプラノ歌手なのでしょうか?
オトーサン、
このひとが歌うタンゴの名曲「ジェラシー」に震えがとまりませんでした。
ホセ・イタブリ、このひとのチャイコフスキーのピアノ協奏曲は名演奏!

ここでは、やはり、ジーン・ケリーの経歴を見ておきましょう。
オトーサンが、映画にめざめたのは、
中学校で学校行事として、渋谷の道元坂の映画館に
「雨に唄えば」を見に行ったときです。
ジーンケリーが傘をさして踊って唄うシーンに魅了されたのです。

GENE KELLY ジーン・ケリー 
誕生日 1912/8/23-1996/2/2 
出身 米ペンシルバニア州ピッツバーグ 
出演作
1943年「デュバリイは貴婦人」「ローレンの反撃」
1944年「カバーガール」「クリスマスの休暇」
1945年「錨をあげて」
1946年「ジーグフェルド・フォーリーズ」
1948年「踊る海賊」「三銃士」「言葉と音楽」
1949年「私を野球へつれてって」「踊る大緋育」
1950年「サマー・ストック」
1951年「巴里のアメリカ人」
1952年「雨に唄えば」「赤い唇」
1954年「ブリガドーン」「我が心に君深く」
1955年「いつも上天気」
1956年「舞踏への招待」
1957年「ハッピー・ロード」「魅惑の巴里」
1958年「初恋」
1960年「聖書の反逆」「恋をしましょう」
1964年「何という行き方!」
1967年「ロシュホールの恋人たち」
1973年「エーゲ海の旅情」
1974年「ザッツ・エンタテインメント」
1976年「ザッツ・エンタテインメントPART2」
1977年「ビバ・ニーベル」
1980年「ザナドゥ」
1985年「ザッツ・ダンシング!」
1994年「ザッツ・エンタテインメントPART3」 

その他の出演者:
Dean Stockwell ....  Donald Martin  
Pamela Britton ....  Girl from Brooklyn  
Rags Ragland ....  Police Sergeant  
Billy Gilbert (I) ....  Cafe Manager  
Henry O'Neill ....  Admiral Hammond  
Carlos Ramirez (I) ....  Carlos  
Edgar Kennedy ....  Police Captain  
Grady Sutton (I) ....  Bertram Kraler  
Leon Ames ....  Commander  
Sharon McManus ....  Little Girl Beggar  
James Flavin ....  Radio Cop  
 
User Rating:  6.7/10 (325 votes) 
まあまあのスコアです。
ハッピーエンドにするために、
筋書きがちょっとご都合主義です。  

User Comments:
彼らが乗船する前に。

ケリーとシナトラが水兵服を着たミュージカル。
これは、とても親しまれている映画です。
でも、よくある類の映画ではありません。
街から遠く離れ、じっと船のなかで待っていても、
いいことが起こるって?そんなはず、ないでしょ。
とにかく、この映画、4日間の休暇をもらった二人の水兵の物語なのです。
ジョーは、「海の狼」といわれるほどのモテモテ男。
読書好きのクラレンスは、うぶ。
ジョーに「女」を連れてきてくれと頼むほどです。
下船した後、ちょっとした騒ぎがあって、
二人は、ドナルド坊やの家に行く羽目になります。
二人は、坊やの若き伯母にあたる
女優志願のスージーに出会います。
お転婆なウエイトレス、イザベルにも出会います。
クラレンスは、何と彼女に一目惚れをしてしまうのです。
少なくとも、そう思っています。
ほんとにそうなのでしょうか?
それとも、彼は馬鹿なのでしょうか?
あまりにも、世間知らずなのでしょうか?
こうした疑問に答えを出すには、
この映画を見るしかありません。


オトーサン、
ハリウッド俳優として、
その名も高きフランク・シナトラについて
調べたくなりました。
まず、海外映画俳優マガジンから。

FRANK SINATRA フランク・シナトラ 
誕生日 1915/12/12-1998/5/14  
出身 米ニュージャージー州ホボーケン 
出演作 
1944年「芸人ホテル」
1945年「錨を上げて」
1946年「雲晴れるまで」
1947年「下町天国」
1948年「奇蹟の鐘」
1949年「私を野球に連れてって」「踊る大紐育」
1951年「ダブル・ダイナマイト」
1953年「地上より永遠に」アカデミー助演男優賞
1954年「三人の狙撃者」
1955年「ヤング・アット・ハート」「見知らぬ人でなく」
     「野郎どもと女たち」
1956年「黄金の腕」「ラスヴェガスで逢いましょう」
     「八十日間世界一周」「上流社会」
1957年「誇りと情熱」「抱擁」「夜の豹」
1958年「最後の接吻」
1959年「走り来る人々」「波も涙も暖かい」「戦雲」
1960年「カンカン」「オーシャンと11人の仲間」
1961年「四時の悪魔」
1962年「荒野の3軍曹」「ミサイル珍道中」「影なき狙撃者」
1963年「ナイスガイ・ニューヨーク」「秘密殺人計画書」
     「テキサスの4人」「パリで一緒に」(声)
1964年「7人の愚連隊」
1965年「勇者のみ」「脱走特急」「結婚専科」
1966年「クイーン・メリー号襲撃」「オスカー」
     「巨大なる戦場」
1967年「裸のランナー」「トニー・ローム/殺しの追跡」
1968年「刑事」「セメントの女」
1970年「大悪党ジンギス・マギー」
1974年「ザッツ・エンタテイメント」
1980年「第一の犯罪」
1983年「キャノンボール2」

次に、IMDBから。

青い眼の帝王。
アメリカでの人気は高く、
また数々の論争の的となったかれは、
歌の才能があり、映画界においても、多くの話題の主だった。
俳優としての訓練は受けなかったが、
生まれながらの俳優としてスクリーンに君臨した。
生涯、異端者で、惰性でやれるときでも、挑戦しつづけた。
シナトラの最初の映画出演は、1941のラスベガスの夜のショーで、
ボーカリストとして、トミー・ドーシー・バンドと一緒に共演したときである。
その2年後、彼のために特別に書かれた素晴らしい役が回ってきた。
素顔を演じればよかったのである。
続く10年間、かれは最も風刺の的になったスターだった。
やせぽっちのくせに、女性を気絶させるという役柄で、
ワーナーブラザースやMGMのアニメ映画で有名になった。
また、ミュージカル・コメディのシリーズで、
軽やかで人から好かれる役割を演じた。
ジーン・ケリーとコンビを組んだ「錨を上げて」(1945)、
「下町天国」(1947)、「奇蹟の鐘」(1948)、
「私を野球に連れてって」(1949)、「踊る大紐育」(1949)。
頻繁に共演した友人、ジーン・ケリーのコーチのおかげで、
映画界で勝利を収めたのである。
"The House I Live In" (1945)という短編映画にも主演したが、 
これが、アカデミー賞特別賞を獲得して、
何年もの間、学校や市民グループの会合で上映された。
弱者のためのファイターというイメージを確立したのである。
1952年、声帯からの出血で、タレント事務所のMCAをクビになる。
そこで、他の役者のものだった戦争劇の脇役を無理やり譲り受けたのが、
あの「地上より永遠に」(1953)だった。
痛ましく不運な軍人Maggio役を見事に演じ、アカデミー助演男優賞を受賞した。
かれのカムバックは、その後10年間、語り草となった。
今やハリウッドで売れっ子になった彼は、意欲的な役に取り組んだ。
大統領候補の暗殺者を描く「三人の狙撃者」(1954)と
オットー・プレミンガー監督の「黄金の腕」(1955)である。
後者は、命を賭けようとする麻薬常習者を描いたもので、
アカデミー賞にノミネートされた。
続いて、ミュージカル「野郎どもと女たち」(1956)、
「上流社会」 (1956)、「誇りと情熱」 (1957)では、
歌手としての側面を強調する一方で、
ジェームス・ジョーンズのメロドラマを
ビンセント・ミネリが色彩豊かに脚色した迫力あるドラマ、
「最後の接吻」 (1958)に出演した。
彼とディーン・マーティン(同じく歌手から転じた俳優)は、
ラスベガスのお気に入りのエンターテイナーのリーダーになった。
そして、時の試練に耐える多くの映画が生まれた。
「オーシャンズ・イレブン」(1960)であり、「7人の愚連隊」(1964)である。
後者には、長老格のビング・クロスビーが出演している。
リチャード・コンドンの物議をかもした小説に基づく
冷戦恐怖症のスリラー「影なき狙撃者」(1962)にも、喜んで主演した。
この映画は、友人でもあるジョン.F.ケネディ大統領のお墨付きをもらった。
「トニー・ローム/殺しの追跡」(1967)と、
その続編「セメントの女」(1968)では、
ハードボイルドの皮肉好きの私立探偵を演じた。
1971年、引退を発表した。
しかし、1年後には歌手活動を再開し、
60年代の都市犯罪のドラマである「第一の犯罪」(1980)で、
スクリーンにカムバックした。
しかし、この映画は、ヒットしなかった。
TVシリーズの”Contract on Cherry Street” (1977)と
同じような題材だったのだが...
シナトラは、4回結婚した。
うち2回は、女優のエヴァ・ガードナーとミア・ファーロだった。
いずれも新聞のトップ記事になった。
1992年、彼の業績をたたえて、
娘のティナ・シナトラが、多彩な人生をもとにTVシリーズを作った。
シナトラを演じたのは、フィリップ・カスノフ。
しかし、ボーカルは、かれのオリジナルだった。


オトーサン、
ぽつんと一言。
「今日も長文翻訳で疲れたビー」
それにしても、シナトラは大した男です。
マフィアだったという説もありますが、
かれの優しい低音の歌声に聞き惚れていると、
とてもそうだとは、思えません。
いい友人に恵まれて、ひと一倍努力したこともありますが、
勝負どころでは、幸運の女神の髪の毛を、
前に回ってぐいっと、その手で鷲づかみしたのはお見事です。
それが成功の秘密でした」


愛のメモリー

オトーサン、
ブライアン・デ・パルマという名前に見覚えがあって、借りました。
「アンタッチャブル」で有名な監督さんです。
シカゴを根城にしたギャング、アル・カポネと捜査官、エリオット・ネスの
闘いを描いたもので、ケビン・コスナーを世に送り出しました。
「古いなあ」というひとでも、トム・クルーズを一躍有名にした「MI」は、
ご存知でしょう。


原題:Obsession (1976)  
監督: Brian De Palma  
原作:Brian De Palma&Paul Shrader  
脚本:Paul Shrader  

デ・パルマ監督は、原作も書くなど、
なかなか多彩で花やかな才能の持ち主です。

BRIAN DE PALMA ブライアン・デ・パルマ 
誕生日 1940/9/11  
出身 米ニュージャージー州ネワーク 
監督作 
1969年「御婚礼ウェディング・パーティー」
1970年「ブルーマンハッタン/哀愁の摩天楼」
1973年「悪魔のシスター」
1974年「ファントム・オブ・パラダイス」
1976年「キャリー」「愛のメモリー」
1978年「フューリー」
1979年「悪魔のファミリー」
1980年「殺しのドレス」
1981年「ミッドナイトクロス」
1983年「スカーフェイス」
1984年「ボディダブル」
1987年「アンタッチャブル」
1989年「カジュアリティーズ」
1990年「虚栄のかがり火」
1992年「レイシング・ケイン」
1993年「カリートの道」
1996年「ミッション:インポッシブル」
1998年「スネーク・アイズ」
2000年「ミッション・トゥ・マーズ」

Genre: Horror / Mystery / Thriller (more)
Rated PG for adult themes, some violence, and mild language 
上映時間:98分
あらすじ:
ニューオリンズのビジネスマン、
マイケル・コートランドの人生が一変した。
妻と娘が誘拐され、警察の懸命の努力にもかかわらず、
無残にも死んでしまったのだ。
長い年月が過ぎて、イタリアを訪問したとき、 
かれは、サンドラ・ポーチナーリなる女性と出会い、恋に落ちる。 
彼女は、何と、亡くなった妻とうりふたつだった。 

出演者: 
Cliff Robertson ....  Michael Courtland(マイケル)  
Genevieve Bujold ....  Elizabeth Courtland/Sandra Portinari(エリザベス)  
John Lithgow ....  Robert Lasalle(ロバート) 

マイケルを演じたクリフは、なかなか渋い役者さん、
1人2役でエリザベスとサンドラを演じた
ジュヌビエーブ・ビュジョルドは、お疲れさんということで、
一応、経歴をみておきましょう。

CLIFF ROBERTSON クリフ・ロバートソン 
誕生日・性別 1925/9/9 MAN 
出身 米カリフォルニア州ラ・ホーラ 
活躍度 △↓ 
演技幅 自在 
演技力   ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ  ☆☆☆★★★ 
出演作 
1955年「ピクニック」
1957年「求婚大作戦」
1958年「裸者と死者」
1959年「決戦珊瑚海」
1961年「殺人地帯U.S.A」「ビッグ・ショウ」「ちびっ子天使」
1963年「魚雷艇109」「ニューヨークの休日」
1964年「633爆撃隊」「最後の勝利者」
1965年「潜行」「アカプルコの出来事」「渚のたたかい」
1967年「コマンド戦略」「三人の女性への招待状」
1968年「まごころを君に」
1970年「燃える戦場」
1972年「賞金稼ぎのバラード」「ミネソタ大強盗団」
1973年「大空のエース」
1975年「コンドル」「危険な愛の季節」
1976年「愛のメモリー」「ミッドウェイ」「コンバット/恐怖の人間狩り」
1981年「ザ・パイロット」
1983年「スター80」「ブレインストーム」「恋のスクランブル」
1985年「シェイカーラン」
1987年「マローン/黒い標的」
1991年「ワイルドハート」
1992年「ウインズ」
1994年「勇気あるもの」
1996年「エスケープ・フロム・L.A.」
2000年「コンコルド」「ファルコンダウン」 


GENEVIEVE BUJOLD ジュヌビエーブ・ビュジョルド 
誕生日 1944/7/1  
出身 カナダ・ケベック州モントリオール 
修道院付属のミッション・スクールで教育を受け、
14才で演劇学校に入り、舞台俳優の勉強を続ける。
卒業と同時に舞台デビュー。
68年、結婚。
70年「1000日のアン」でアカデミー主演女優賞にノミネートされた。 
活躍度 △→ 
演技幅 自在 
演技力   ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ  ☆☆☆★★★ 
出演作 
1964年「青春の記録」
1966年「戦争は終わった」「まぼろしの市街戦」
1967年「パリの大泥棒」
1968年「ISABEL」
1969年「1000日のアン」
1970年「ACTE DU COEUR」
1971年「トロイヤの女」
1972年「JOURNEY」
1973年「KAMOURASKA」
1974年「大地震」
1975年「ベルモンドの怪人二十面相」
1976年「カリブの嵐」「愛のメモリー」「ALEX AND THE GYPSY」
1977年「続・男と女」
1978年「コーマ」
1979年「黒馬車の影」
1980年「THE LAST FLIGHT OF NOAH'S ARK」「FINAL ASSIGNMENT」
1982年「バチカンの嵐」
1984年「タイトロープ」「チューズ・ミー」
1985年「トラブル・イン・マインド」
1988年「モダーンズ」「戦慄の絆」
1989年「バチカンの嵐」
1990年「ペーパー・ウェディング」「SECRET PLACES OF THE HEART」
     「FALSE IDENTITY」
1991年「RUE DU BAC」
1992年「抱きしめたい夏」「AN AMBUSH OF GHOSTS」
1995年「ピノキオ」
1998年「氷の接吻」
 
その他の出演者:
Sylvia Kuumba Williams ....  Maid  
Wanda Blackman ....  Amy Courtland  
J. Patrick McNamara ....  Third Kidnapper  
Stanley J. Reyes ....  Inspector Brie  
Nick Kreiger ....  Farber  
Stocker Fontelieu ....  Dr. Ellman  
Don Hood ....  Ferguson  
Andrea Esterhazy ....  D'Annunzio  
Nella Simoncini Barbieri ....  Mrs. Portinari  


User Rating:  7.0/10 (321 votes) 
まあ高いスコアですね。

User Comments:
jmp310さん
Miami, FL
2001年7月22日
デパルマ監督の忘れられた名画。

この映画、"Obsession" (執着心)は、
70年代を代表するスリラーである。
あのヒッチコック以上の出来栄えである
もっとも、それは驚くべきことではない。
というのも、監督のデ・パルマは、つねづね、
「私は、ヒッチコックになりたい」と公言しているからである。
ヒッチコックへの傾倒は、うまく行っていないというひともいるが、
この映画については、決してそんなことはない。
ソフトポルノと勘違いしかけたというタイトル、
でも、それはマイナーな問題である。
タイトルのために、映画を見ないひともいるようだが、
これは、ポルノとは、まったく無縁の映画である。
映画は、1959年のニューオリンズを舞台にはじまる。
結婚10周年のパーティで、裕福なビジネスマン、
マイケル(クリフ・ロバートソン)と妻のエリザベスが踊っている。
長年の友人で右腕ともいえるロバート(ジョン・リスガウ)が、
「マイケルに乾杯!」と言う。
その後、マイクとエリザベスは帰宅して、
ロマンティックな夜を過ごす。
突然、エリザベスが悲鳴を聞き、
娘が銃で脅かされているのに気付く。
もう1人の犯人もエリザベスの頭に銃を向け、
2人は誘拐される。
誘拐犯たちは、マイケルにメモを残す。
妻と娘を助けたいのならば、50万ドル持ってこい。
マイクは、スーツケースを持っていく。
しかし、お金ではなく、何千枚の紙と受信機が入っている。
警察が、妻と娘と、誘拐犯たちを追跡するが、
犯人たちのクルマはガスタンクに激突・爆発し、
無残にも妻と娘は死んでしまう。
映画は、一転して、陽気なシーンに移る。
マイケルとロバートがイタリア旅行をしているのだ。
マイケルは、亡き妻と最初に出会った教会に出くわす。
偶然、妻とうりふたつのサンドラ(ジュヌビエーブ・ビュジョルド)に出会う。
さて、これ以上、映画の中身について話すのはやめよう。
というのも、映画の後半では、いくつかの素晴らしいどんでん返しが待っているからだ。
時折、物語が本流から逸れて、わからりにくくなることもあるが、
さすが、デ・パルマ監督のこと、最後にきちんと仕上げる。
かれが、ヒッチコックのカメラ・スタイル、シーンの設定、
そして音楽などを模倣しているのは、事実だ。
しかし、後年完成したデ・パルマ流の萌芽が散見できる。
映画の後半、あのぐるりと一回りするカメラショットである。
「キャリー」(1976)の有名なプロム・ショットによく似ている。
また、ちらっと銃をみせて、すぐ隠す手法は、
ヒットした大作「カリートへの道」(1993)によく似ている。
ヒッチコック監督の映画にも使われる
バーナード・ハーマンの音楽は、
映画史上、もっともパワフルなものだった。
演技は、素晴らしいというほどのものではないが、
役柄によくマッチしている。
ロバートソンは、恐怖におののく典型的な男やもめを好演しているし、
相棒役のリスゴーも、うまい。
どういうわけか、たいていのビデオショップが、
このデ・パルマの傑作を置いていないが、恥ずかしいことだ。
多くの批評家たちは、「キャリー」(1976)が最高というが、
私とは意見が合わない。
これは、70年代のヒッチコック映画に迫ろうとした努力作である。
過去最良のスリラーではないかも知れないが、
よく出来た映画であることは間違いない。
銃撃戦や爆発シーンをえんえんと続けなくても、
いいスリラー映画が出来るという良いお手本である。


オトーサン、
このユーザー・コメントも、
長文なので翻訳が終わると、グッタリ。
「Yahoo!ムービーのコメントは、
短い上に、単なる感想文で物足りないけれども、
IMDBのコメントは、言うことなし。
良い映画批評の書き方のお手本だ。
...でも、疲れたなあ」


カビリアの夜

オトーサン、
若い頃、フエリーニ映画を夢中で見たものです。
「道」そして「甘い生活」、よかったですよ。
前者を見ては、自分たちが歩んできた道、
貧困から繁栄への道が間違っていなかったと思い、
後者を見ては、パルコの同名の広告のような甘い生活に憧れたのです。
そう、当時の日本人は、みんなそうだったのです。

原題:Notti di Cabiria, Le (1957)  
監督:Federico Fellini  
脚本:Federico Fellini & Ennio Flaiano
Genre: Drama 
Country: Italy / France  
上映時間:117分
あらすじ:
カリビアは、
ローマ郊外のスラムに住む
大きな眼をした娼婦である。
家を持っている、
銀行に預金口座だってあると強がるが、
毎日、いまの惨めな生活から足を洗って
奇跡が起こることを夢見ている。
彼女の毎日の暮らしぶりを見てみよう。
お金欲しさのボーイフレンドに
川に突き落とされ、あやうく溺死しそうになったし、
映画スターに出会い、豪邸に連れていかれたりする。
誘われて、聖母マドンナにお祈りに遠くまで出かけてみたが、
雑踏のなかお金を毟られるだけで、霊験などなかった。
そんなある日、会計士に出会う。
手品のステージ上で催眠術にかかって、
18歳の乙女を演じさせられた彼女に人目惚れしたという。
頻繁にデイトに誘ってくれ、ご機嫌をとり、
はては、結婚してくれという。
彼との出会いは、運命的なものなのだろうか?
彼こそが、自分のことをほんとうに分かってくれる
男性なのだろうか?

出演者: 
Giulietta Masina ....  Cabiria(カビリア)  
Francois Perier ....  Oscar D'Onofrio, Accountant(オスカー、会計士)  
Amedeo Nazzari ....  Alberto Lazzari, Movie Star(アルベルト、映画スター)  

ジュリエッタ・マシーナ、
小柄な普通のおばさん。
それなのに、だんだん情がうつってきて、
娘のような気がしてきました。
「おいおい、男にだまされるなよ、
気をつけろ、甘いマスクに夜の酒」
なんて言ったりしてしまいました。
とにかく、心に残る名演技です。
フェリーニの公私ともに長年のパートナーである
マシーナの経歴をみましょう。

GUILIETTA MASINA ジュリエッタ・マシーナ 
誕生日 1920/2/22-1994/3/23  
出身 イタリア・ジョルジオディピアノ 
出演作 
1946年「戦火のかなた」
1950年「寄席の脚光」
1951年「白い酋長」
1952年「ヨーロッパ一九五一年」
1954年「道」
1955年「崖」
1956年「カビリアの夜」
1958年「街の中の地獄」
1959年「女」
1965年「魂のジュリエッタ」
1969年「フェリーニ/サテリコン日誌」「シャイヨの伯爵夫人」
1985年「ジンジャーとフレッド」
1991年「木漏れ日」

その他の出演者:
Aldo Silvani (I) ....  Hypnotist  
Franca Marzi ....  Wanda - Cabiria's Friend  
Dorian Gray (I) ....  Jessy - Lazzari's Girlfriend  
Mario Passante ....  Cripple in the 'Miracle' sequence  
Pina Gualandri ....  Matilda the Prostitute  
Polidor ....  The Monk  
Ennio Girolami   
Christian Tassou   
Jean Mollier   
Riccardo Fellini   
Maria Luisa Rolando ....  Marisa  
Amedeo Girardi   

User Rating:  8.3/10 (1001 votes) 
高いスコアです。
「なんで、世界の名画にならないんだ?」
第30回アカデミー賞外国語映画賞を受賞しています。

User Comments:
Ron Geatzさん
Washington, DC
1998年9月29日
過小評価されているフェリーニの永遠の傑作。

私は、映画狂。
年をとるにつれて、
好きになれない映画や
残念ながら心に響かない映画が増えてきた。
フェリーニの手になるこの映画は、
私と一緒に成長してきた映画の1つである。
毎年1回見ることにしているが、
見るたびに、豊かな気持ちになれる。
飽きることがない。
見るたびに、異なった感動がある。
フェリーニ監督とそのミューズともいえるジュリエッタ・マシーナは、
1957年に、映画の傑作を作った。
当時も感動を与え、いまなお新鮮でモダーンである。
この珠玉の映画が、今日ほとんど知られていないのは残念である。
最近、復元されたので、映画フアンを愉しませるにちがいない。
マシーナの眼に吸い込まれていくラストシーンは、
映画史上、もっとも神秘的な瞬間のひとつである。


オトーサン、
「やっぱりフェリーニは、いいいなあ。
人間をこよなく愛している、その眼差しがいい。
そうだ、貧しくても、
純真に必死に生きているって、素晴らしいことなんだ!」
映画史上に燦然と輝くフェリーニ監督について、
調べることにしました。

FEDERICO FELLINI フェデリコ・フェリーニ 
誕生日 1920/1/20-1993/10/31  
出身 伊リミニ 
監督作
1950年「寄席の脚光」
1951年「白い酋長」
1953年「青春群像」
1954年「道」
1955年「崖」
1957年「カビリアの夜」
1959年「甘い生活」
1962年「ボッカチオ’70」(挿話)
1963年「フェリーニの8 1/2」
1965年「魂のジュリエッタ」
1968年「世にも怪奇な物語」(挿話)
1969年「サテリコン」
1970年「フェリーニの道化師」
1972年「フェリーニのローマ」
1973年「フェリーニのアマルコルド」
1976年「カサノバ」
1979年「オーケストラ・リハーサル」
1981年「女の都」
1983年「そして船は行く」
1985年「ジンジャーとフレッド」
1987年「インテルビスタ」
1990年「ボイス・オブ・ムーン」

IMDBで略歴を見てみましょう。
オトーサン、
一読して、ため息をつきます。
「長いなあ。翻訳に丸一日かかりそうだ」

イタリアの映画監督。
多彩な人物や出来事、独特のオリジナルな映像で知られる。
フェリーニ調という言葉を知らないものはいないだろう。
かれの映画を見たことがない人さえ、そういう。
その映像が芽生えたのは、子供の頃である。
サーカス団に入りたくて、寄宿学校から逃げ出した頃からである。
数日後、連れ戻されたが、この経験が人生を決めた。
かれの最善の作品、細心の注意を払って取り組んだ作品は、
みなサーカスのにぎやかな雰囲気を持っている。
1971年に「道化師」を撮ったほどサーカス好きだった。
青年期に、漫画家として働いたこともあるので、
世界で最も尊敬される映画監督の1人になったときでも、
コミックに興味を持ちつづけた。
イタリアの俳優 Aldo Fabrizi と仲良くなり、
演劇の世界にも興味を持った。
1940年代には、ラジオと映画の脚本家として働いた。
巨匠、ロベルト・ロッセリーニ監督と一緒に仕事をして、
"the seminal Open City"(1945)の脚本家の1人として
オスカーにノミネートされたこともあって、
その助監督になった。
アルベルト・ラトゥダと共同監督で撮った
「寄席の脚光」(1950)以来、
「演技としての人生」がテーマになった。
初監督作品は、「白い酋長」(1955)で、
新婚旅行中のカップルが繰広げる茶番劇である。
第3作は、「青春群像」(1953)で、
青春時代のお気楽人生がいよいよ終ろうとしている
若者たちの群像を描いたものだった。
これをヒントに以後、多くの映画が作られることになった。
バリー・レビンソンの " Diner " などがそうである。
この映画で特筆すべきは、
ニノ・ロットの音楽をはじめて使ったことである。
それ以降、忘れ難い名曲がフェリーニ映画を彩ることになる。
「道」(1954)は、田舎のおぼこ娘(ジュリエッタ・マシーニ)を
連れまわす粗暴な男(アンソニー・クィーン)を主人公にした最初の大作で、
アカデミー賞外国映画賞を受賞した。
その後、「崖」(1955)を撮り、続いて「カリビアの夜」(1957)を撮った。
この作品で、2番目のアカデミー賞を受賞した。 
黄金の心をもった娼婦という設定で、
ブロードウェイ・ミュージカル"Sweet Charity"の原型になった。 
「道」が、象徴的表現に溢れているのに対し、
1950年代のフェリーニ作品の大部分は、
同情心に溢れたさりげない写実主義が特徴である。
「甘い生活」(1960)は、さほど素晴らしい映画ではなかったが、
かれの歪んだ感受性を実感させる諸作品への前奏曲であり、
俳優マルセロ・マストロヤンニとの生涯のつきあいが始まった。
マストロヤンニは、ローマでの生活に飽きた浅はかな新聞記者を演じていた。
「フェリーニの8 1/2」(1963)は、かれの最高傑作と考えられている。
この映画で、かれは3回目のアカデミー賞を受賞した。
記憶、ファンタジーと現実主義をないまぜにして、
何とか公開にこぎつけようとしている
監督 Guido(マストロヤンニ)の苦悩を描いた。
この映画は、自叙伝と見なされ、
多くの映画監督、ポール・マズロースキイ、 ボブフォース、
そして、ウディ・アレンも模倣した。
最初のカラー映画が「魂のジュリエッタ」(1965)。
ここで、主演女優のマシーナは、退屈な中産階級の主婦を演じた。
「フェリーニの8 1/2」のGuido 監督と同じ感じだった。
phantasmagoricalな内面へのドアを開けるものだった。
少数の批評家は、懐疑的だったが、
世界的なフェリーニ信奉者を結びつけた。
ルイス・ブニュエル監督が「専門的な詐欺」と評したほどである。
「世にも怪奇な物語」(1968)は、
「決して悪魔にあなたの頭を賭けてはいけない」と題されて、
最も良い連続シーンを世に送り出した。
次の映画、"Fellini Satyricon" 「サテリコン」(1969)では、
タイトルに、はじめて、自分の名前を冠した。
古代ローマが舞台だったが、
当時、イタリアのテレビ・コマーシャルに出ていた
フィットネスのグル、リチャード・シモンズが端役で出演した。
彼の映画は、まさに物事を奇妙に眺めるあらゆる種類の奇妙な人間たちの
集会所になったのである。
1970年代、批評家たちは、フェリーニの自己パロディーを非難しはじめた。
事実、彼のいくつかの映画は、以前の作品の模倣のように思われた。
しかし、彼の生き生きとした、そして郷愁あふれる追憶を描いた
「フェリーニのアマルコルド」(1974)が大成功を収めて、
彼は、4回目のアカデミー賞を受賞した。
「フェリーニのローマ」(1972)、「カサノバ」(1976)
「オーケストラ・リハーサル」(1979)は、
批評家に評判が悪く、観客も少なかった。
「そして船は行く」(1984)は、1970年代の作品ほどには成功しなかったが、
眼を見はるようなイメージや魅惑的な冒頭の連続シーンが特徴だった。
「ジンジャーとフレッド」(1986)の話題は、
もっぱら、彼が無許可でその名前を使ったために
怒ったGinger Rogersが起こした訴訟をめぐってのものだった。 
ウッディ・アレンがフェリーニの代理として、
アービング・ベルリンに、テレビを風刺するために、
その歌を映画で使うのを許可するようにと働きかけたのも話題になった。
最後の映画「ボイス・オブ・ムーン」(1990)は、
キュートであるが、明らかにマイナーな映画だったため、
アメリカで上映されることはなかった。
フェリーニがスターだった時代が終わったのである。
「インテルビスタ」(1987)は、ドキュメンタリーもので、
以前のフェリーニ映画を集めたものだが、
これは1992年にようやくアメリカで上映された。
1976年、かれは、自叙伝「 Fellini on Fellini 」を書いた。
1993年、この伝説的な監督に対して、
その業績を記念して、アカデミー特別賞が与えられた。

オトーサン、
「ふーっ。ようやく訳し終えた。
すごいひとだなあ。アカデミー賞を5回も受賞するなんて」
外がもう薄暗くなってきました。
「この映画、やはり、"気をつけよう、甘い言葉に夜の酒"だったなあ」


スタア誕生

オトーサン、
ミュージカルが大好きです。
「アニーよ、銃をとれ」の映画批評を書いたとき、
ジュディ・ガーランドが降板し、
ベッティ・ハットン代役で大成功と書きました。
「オズの魔法使い」で可憐だったジュディの
その後を知りたくなったのです。

原題:Star Is Born, A (1954)  
監督:George Cukor  
脚本:Alan Campbell (I)  (1937)/Moss Hart  
Genre: Drama / Musical
上映時間:180分(3時間!)
あらすじ:
酔いどれ映画スター、ノーマン・メインは
ショーガールのエステル・ブロージットに出会う。
酔払って、彼女の演技中に転んだのが、なれそめ。
友情は、ロマンスへと発展する。
ノーマンの口利きで、エステルは大成功をおさめる。
一方、ノーマンは落ち目で、誰も相手にしなくなる。
愛しあっていたふたりの間に、亀裂が生まれる...

出演者: 
Judy Garland ....  Esther Blodgett/(芸名)Vicki Lester  
James Mason ....  Norman Maine  

このふたり、名演技でした。
とくに、ジュディ・ガーランドは、素敵なシンガーでした。
彼女の「スワニー」なんて絶唱です。
生前は、ああだこうだ、いわれましたが、
こうして歴史に名を残したのですから、
たいしたものです。

第12回ゴールデングローブ賞では、
それぞれ主演男優賞、主演女優賞をとったのですが、
残念ながら、オスカーは逃しました。
映画のなかでオスカーをもらうシーンがあって、
それが「おねだり」に見えて、心証を悪くしたのかも。

では、ふたりの経歴をみましょう。

JUDY GARLAND ジュディ・ガーランド 
誕生日 1922/6/10-1969/6/22  
出身 米ミネソタ州クランドラピッズ 
3才で初舞台。
二人の姉と「ガム・シスターズ」を結成し、人気に。
姉の結婚でコンビを解散し、
13才の時、MGMのスクリーン・テストに合格。
36年「アメリカーナの少女」あたりから本格的に出演し始め、
39年「オズの魔法使」のドロシー役でアカデミー特別賞を受け、
一躍スターに。
しかし、人気ゆえのプレッシャーやゴシップ記事に悩まされ、
自殺未遂などを引き起こす。
69年、睡眠薬の大量服用で急死した。
娘にライザ・ミネリがいる。 
出演作
1929年「THE MEGLIN KIDDIE REVUE」
1930年「HOLIDAY IN STORYLAND」
     「THE WEDDING OF JACK AND JILL」
1931年「THE OLD LADY AND THE SHOE」
1935年「LA FIESTA DE SANTA BARBARA」
1936年「アメリカーナの少女」「PIGSKIN PARADE」
1937年「踊る不夜城」「THROUGHBREDS DON'T CRY」
1938年「EVERYBODY SING」「初恋合戦」「LISTEN DARLING」
1939年「オズの魔法使い」アカデミー特別賞
     「青春一座」
1940年「ANDY HARDY MEETS DEBUTANTE」「STRIKE UP THE BAND」
     「LITTLE NELLIE KELLY」
1941年「MEET THE STARS NO.4」
     「CAVALCADE OF THE ACADEMY AWARDS」「美人劇場」
     「二人の青春」「ブロードウェイ」
1942年「WE MUST HAVE MUSIC」「FOR ME AND MY GAL」
1943年「PRESENTING LILY MARS」「THOUSANDE CHEER」「GIRL CRAZY」
1944年「若草の頃」
1945年「THE CLOCK」
1946年「THE HARVEY GIRLS」「ジーグフェルド・フォーリーズ」
     「雲晴れるまで」▲
1948年「踊る海賊」「イースター・パレード」「ワーズ&ミュージック」▲
1949年「古き良きサマータイム」
1950年「サマー・ストック」
1954年「スタア誕生」◇
1960年「ペペ」▲
1961年「ニュールンベルグ裁判」◆
1962年「GAY PURR-EE」(声)
1963年「愛の奇跡」「I COULD GO ON SINGING」
1994年「ザッツ・エンタテインメントPART3」 

JAMES MASON ジェームス・メイスン 
誕生日 1909/5/15-1984/7/27  
出身 英ヨークシャー 
ケンブリッジ大学で建築学を専攻。
地方の劇団を経てロンドンの舞台に立つ。
その後、映画に進出。 
出演作
1923年「巨人征服」
1937年「無敵艦隊」
1943年「灰色の男」
1944年「激情」
1945年「妊婦」「第七のヴェール」
1946年「邪魔者は殺せ」
1947年「霧の夜の戦慄」
1949年「魅せられて」「ボヴァリー夫人」
1951年「パンドラ」「砂漠の鬼将軍」
1952年「五本の指」「流刑の大陸」「ゼンダ城の虜」
1953年「砂漠の鼠」「三つの恋の物語」「ジュリアス・シーザー」
1954年「炎と剣」「スタア誕生」「海底二万哩」
1956年「黒い報酬」
1957年「日のあたる島」「ハルコア号の冒険」
1958年「針なき時計」
1959年「北北西に進路を取れ」「地底探検」「美女と詐欺師」
1961年「ザーレンからの脱出」
1962年「野性の太陽」「ロリータ」
1963年「潜水艦ベターソン」
1964年「女が愛情に渇くとき」「ローマ帝国の滅亡」「ロード・ジム」
1966年「ジンギスカン」「太陽が目にしみる」
     「ブルー・マックス」「ジョージー・ガール」
1967年「恐怖との遭遇」
1968年「うたかたの恋」「太陽を盗む」
1970年「としごろ」「夜の訪問者」
1971年「殺し」「無頼プロフェッショナル」
1973年「シーラ号の謎」「マッキントッシュの男」
1974年「新・おしゃれ泥棒」「マルセイユ特急」「プリンセスの自叙伝」
1975年「怪盗軍団」「マンディンゴ」
1977年「さすらいの航海」「戦争のはらわた」「天国から来たチャンピオン」
1978年「ブラジルから来た少年」
1979年「黒馬車の影」「ザ・パッセージ/ピレーネ突破口」
     「華麗なる相続人」「死霊伝説」
1980年「北海ハイジャック」「地中海殺人事件」
1982年「評決」「チーチ&チョン/イエロー・パイレーツ」「12月の熱い夏」
1985年「炎のレジスタンス」 

その他の出演者:
Charles Bickford ....  Oliver Niles(撮影所長)  
Jack Carson ....  Matt Libby(宣伝担当)
Tommy Noonan (I) ....  Danny McGuire(ヴィッキーの親友)  
Lucy Marlow ....  Lola Lavery  
Amanda Blake ....  Susan Ettinger  
Irving Bacon ....  Graves  
Hazel Shermet ....  Libby's Secretary  

 
User Rating:  7.8/10 (849 votes) 
高いスコアです。
オトーサン、
3時間は長いので、2日かけて見終えました。
ジュディ・ガーランドの沢山のショーが入っています。
フアンには、たまらない魅力でしょう。
  
User Comments:
Tim-177さん
NJ, USA
1999年5月28日
過去最高の映画のひとつ...

この映画のスコアは、10点。 
だって、15点というのがないんだもの。 
ジュディ・ガーランドは、ショウビジネスの伝説的存在。 
ジェームス・メイソンは、理想の相手役だったわ。 
アカデミー賞委員会が、 
失われた部分を復元してくれたことに感謝します。 
この映画は、あらゆる意味で、素晴らしいわ。
これ以上、何を言ったらいいの? 


オトーサン、
上記の復元という意味がわかりませんでした。
そこで、ネットで探してみました。
「分かった!」
ネットの威力はすごいですね。
ジュディ・ガーランドのフアンがおられて、
このことに触れているのです。

「スター誕生」
1954年、ジェイムズ・メイスンとの共演作。
本来この作品はジュディの映画女優としての復活を
高らかに宣言するものとなるはずだったが、
様々な原因で収益を挙げられず失敗作となってしまった。
挙句にオリジナルの上映時間が長過ぎる為30分近くもカットされ、
その一部は、現在に至るまで復元されていない。
(最初の期待を裏切られたワーナー映画は、
よほどこの作品を嫌っていた様だ。
MGMではジュディが途中降板させられた「アニ−よ,銃をとれ」の
彼女のナンバー「アイム・インディアン・ツー」すらレストアされているというのに)
やはり、監督のキューカーを始めとしてスタッフの過剰な大作主義が、
この映画の運命を決めたのではないだろうか。
今も昔も変わらず映画会社が要求するのは“儲かる映画を作れ”ということであり、
その意味で170分の上映時間はいかにも長過ぎるのである。
もし、この映画が90分程度の娯楽作品として作られヒットを飛ばしていたら、
(彼女にはその力があったはずだ)
ジュディは映画女優としてのキャリアを断たれる事も無く、
その後の彼女の人生に大きな影響を与えていたかもしれない。
最もこのヒトの場合、
MGMでの末期と同じような失敗を繰り返し、
自滅していった可能性も高いのだが。


オトーサン、
自滅という表現が気になりました。
この同じかたが、それについても触れていました。
http://homepage3.nifty.com/housei/subpage9.htm

...この頃からジュディは、肥満抑制剤、睡眠薬等のドラッグを常用し
(最初は子役時代にハードワークを強いた撮影所が与えたといわれている!)
1948年に...「イースター・パレード」に出演したあたりから
ノイローゼになってしまった。
1949年に、「アニ−よ銃をとれ」の撮影中にダウンしてしまう。
そのアニ−役はベティ・ハットンに渡され、
ジュディは、MGMから契約一時停止の通知を受けた。
そして、1950年6月19日に自殺未遂事件を起こす。
誰もがジュディは終わりだと思った。
だが、彼女の実力を信じるプロデューサーのシド・ラフトは再起をはかり、
友人ビング・クロスビーやフランク・シナトラ達の助力もあって、
彼女は奇跡的にカムバックし、
1951年にロンドンやニューヨークでコンサートを行い、
大成功をおさめた。
しかし「スター誕生」が興行的に失敗し、女優としての道を閉ざされてしまう。

オトーサン、
「彼女、最後、どうなったのかな?
睡眠薬の大量服用で急死したと経歴には出ていたが」
気になったので、調べてみました。
筈見有弘・渡辺祥子「ハリウッド・スキャンダル」近代映画社 2002

1969年、ロンドンのディスコ・マネージャー、
11歳年下のミッキー・ディーンズと1月に、5度目の結婚をした。
ロンドンのキャバレーでの3週間の公演には、例によって遅刻ばかり。
声はかすれ、歌詞は忘れ、最悪のものだった。
彼女の死体がロンドンのアパートのバスルームで発見されたのは、
6月23日の朝である。
睡眠薬を誤って多量に服用したためと発表された。

「うーん、映画みたいな生涯だったんだ。
でも、ほんとうにうまい役者で、素敵なシンガーだった。
娘のライザ・ミネリが、遺志をついで頑張っているから、
きっと天国で微笑んでいるだろう」


不実の愛、かくも燃え

オトーサン、
たまたま日比谷に用事があって、時間がよかったので、
日比谷シャンテに飛び込みました。
「日曜日だから、満員かな」と思ったら、がらがら。
しかも、観客は、お年寄りばかり。
「そうか、みんな、イングマール・ベルイマンの世代なんだ」
さながら、ベルグマン監督の何周忌の集いという感じでした。
もっとも、巨匠は、現在83歳で、ご健在だそうです。

原題:Trolosa (2000) 
英語の題名は、Faithless (2000)  
監督:Liv Ullmann  
脚本:Ingmar Bergman  
この映画の脚本を書いたのは、
あの映画監督イングマール・ベルイマン。 
この巨匠を知らないひともいるかもしれないので、
経歴をご紹介しましょう。
何と、アカデミー賞を3度受賞したのです。
「処女の泉」「鏡のなかにあるごとく」「ファニーとアレクサンデル」
映画史に残るすごい監督なのです。

INGMAR BERGMAN イングマール・ベルイマン 
誕生日 1918/7/14  
出身 スウェーデン・ウプサラ 
監督作 
1946年「われらの恋に雨が降る」
1947年「インド行きの船」
1948年「闇の中の音楽」「愛欲の港」
1949年「牢獄」「渇望」「歓喜に向かって」
1950年「そんなことはここでは起こらない」
1951年「夏の遊び」
1952年「シークレット・オブ・ウーマン」「不良少女モニカ」
1953年「道化師の夜」
1954年「愛のレッスン」
1955年「女性の夢」「夏の夜は三たび微笑む」
1957年「第七の封印」「野いちご」
1958年「女はそれを待っている」「魔術師」
1960年「処女の泉」「悪魔の眼」
1962年「鏡の中にある如く」「冬の光」
1963年「沈黙」
1964年「この女たちのすべてについては語らぬために」
1966年「仮面・ペルソナ」
1968年「狼たちの時間」「恥」
1969年「パッション」「夜の儀式」
1970年「フォール島の記録」
1971年「ザ・タッチ」
1972年「叫びとささやき」
1973年「ある結婚の風景」
1974年「ベルイマンの魔笛」
1976年「鏡の中の女」
1978年「秋のソナタ」
1980年「夢の中の人生」
1983年「ファニーとアレクサンデル」
1984年「リハーサル」
 
Genre: Drama / Romance 
Rated R for sexual content, some nudity and language. 
Country: Finland / Norway / Sweden / Italy / Germany  
上映時間:142分
あらすじ:
IMDBに載っていないので、
オトーサンの書き下ろしです。

一人暮らしの老作家が書斎で追憶にふけっている。
記憶の彼方から40歳の女優、マリアンが浮びあがる。
彼女は、悲劇に終わった愛の日々を語り始める。 
世界的な指揮者の夫マークスとの幸福な結婚生活を棄て、
映画監督ダーヴィッドとの不倫に走ったことを。
二人の関係が決定的になったのは、パリヘの逃避行だった。
スウェーデンに戻ったあとは、いつもの毎日が始まる。
ある夜、決定的な悲劇が幕を開ける。
彼らの情事の直後に、マークスが部屋を訪れたのだ。
愛娘の親権をめぐる醜い争いがはじまる。
親権争いに、マリアンはようやく勝つが、
その時、彼女は、愛娘も、夫も、愛人も失っていた。
マリアンの話が終わると、老作家は、ひとり海辺へと向かう。

出演者: 
Lena Endre ....  Marianne  
Erland Josephson ....  Bergman  
Krister Henriksson ....  David  

主人公のマリアンを演じたレナ・エンドレ、
オスカー級の名演技です。
25歳が、お肌の曲がり角なら、
40歳は、女性にとって人生の曲がり角。
心は、30歳の若さをひきづり、
体は、50歳の老女になっているのです。
レナ・エンドレ(45歳)は、
死へ向かっていよいよ燃えさかる女の情念を演じ切りました。
とくに、一晩中まんじりともしないで、
情事の相手の寝顔をみつめているシーンの演技には、
戦慄しました。
小泉さんが見たら、
「おんなは、怖いなあ」と失言するかもしれません。

経歴をみましょう。
LENA ENDRE レナ・エンドレ 
誕生日 1955/7/8  
出身 スウェーデン 
84年「謀殺の標的」で映画デビュー。
87年ストックホルム王立劇団員となり、
91年「ペール・ギュント」、93年「部屋と時間」、
95年「人間嫌い」などのベルイマン演出の舞台作品に出演。
96年「クリスマス・オラトリオ」で
カルロヴィ・ヴァリ映画祭最優秀女優賞、
96年「SPRING FOR LIVET」と2000年「TROLOSA」で
グルドバッゲ賞主演女優賞、
97年「SVESKA HJALTER」で同賞助演女優賞を受賞。
1998年「OGAT」でトロイア国際映画祭最優秀女優賞を受賞。 
活躍度 ○→ 
演技幅 個性 
演技力     ☆☆☆☆☆★ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ   ☆☆☆★★★ 
出演作 
1984年「謀殺の標的」
1988年「ザ・ビジターズ」
1992年「愛の風景」「日曜日のピュ」
1995年「リブ・ウルマンのクリスティン」
1996年「クリスマス・オラトリオ」「エルサレム」
2000年「ゴシップ」「不実の愛、かくも燃え」

いまは老作家、かつては情事に溺れた
ベルグマンを演じた
老優エルランド・ヨセフソンの演技も見事でした。
死が迫って、静かに生を振り返り、
傷つけた女性の非難にじっと耐える眼差し!
オトーサン、
戦慄をおぼえました。
「そうか、死期が近づくって、こういうことなんだ」

ダーヴィット(実は、若きベルグマン)を演じた
クリスタル・ヘンリクソンも名演技でした。
ある時は、どうしようもない男に、
ある時は、若きケネディ大統領そっくりに見えました。
情事の現場に踏み込まれ、シーツで前を隠して
ウロウロする演技には、笑ってしまいました。
「ケネディ大統領も、マリリン・モンロー相手に
こんなシーンを演じていたのかなあ?」(注1)


その他の出演者:
Thomas Hanzon ....  Markus  
Michelle Gylemo ....  Isabelle  
Juni Dahr ....  Margareta  
Philip Zanden ....  Martin Goldman  
Therese Brunnander ....  Petra Holst  
Marie Richardson ....  Anna Berg  
Stina Ekblad ....  Eva  
Johan Rabaeus ....  Johan  
Jan-Olof Strandberg ....  Axel  
Bjorn Granath ....  Gustav  
Gertrud Stenung ....  Martha  
rest of cast listed alphabetically  
Asa Lindstrom ....  Prompter 2  

User Rating:  7.4/10 (320 votes) 
高いスコアです。

User Comments:
frankkvingeさん
Chicago USA
2001年3月25日
スカンジナビア人の冷たく予想もできない偉大さ。

最初に、
この映画を見たとき、
私は、かの有名なイングマール・ベルイマンの人生を
描いたものだとは、まるで知りませんでした。
どのシーンが架空で、
どれが本当の出来事なのかも、分かりませんでした。
映画は、先の展開が読めず、スローテンポなものでした。
でも、決して退屈ではなく、
典型的なスカンジナビア人の
ライフスタイルやユーモアや性生活を描いていたのです。
主人公のマリアンは、
33歳の私よりも年上ですが、とてもセクシーでした。
いろいろなことを考えてしまいました。
いくつかのシーンは、おそらく何十年間もの間、
私の記憶に残るにちがいありません。
この映画に影響されて、
もし不倫の誘惑に負けたら、
トラブルに巻きこまれ、きっと人生が破滅すると思いました。
映画を見ている間中、
私は、Knut Hamsun(注2)のことを考えていました。 
ベルグマンの素晴らしい映画は、Hamsun作品の模倣で、
それをひとひねりしたものなのではないでしょうか。
この映画がベルイマンの人生についてを描いたものと知った時には、
彼はきっと映画が描いたとおりの人生を送ったに違いないと確信しました。
リブ・ウルマンの監督、ほんとうによく頑張ったと思います。


オトーサン、
映画をみて、最初、疑問に思いました。
「身内同然のリブ・ウルマン監督が、
なぜ、名監督ベルイマンの名声を否定するような
映画をつくったのだろう?」
次に、
「名声という神秘のベールに包まれていた
ベルグマン監督、本当は、最低のオトコだったんだ」
最後に、
「そうか、名監督ベルイマンを愛していたのに、
棄てられてしまったリブ・ウルマン監督の
女の執念がこめられた映画なんだ」

オトーサン、
映画を見終わって、
プログラムを読んで
またもや考えが変わりました。
実は、巨匠自身が書いた自伝だったのです。
却って、わからなくなってきました。
「巨匠は、なんで自分を否定する墓銘碑をつくったのだ?
それとも、これは、かつて愛した女性への遺書なのかも?
そして、遺書を手渡された女、リヴ・ウルマン監督は、
愛と憎悪と尊敬と軽蔑の念をこめて、かつての男、
ベルイマンの正体を見つめ直そうとしたのだろうか?」
さらに、考えてしまいました。
「ふたりは、
この作品をつくることで、
魂が浄化されたのだろうか?
それとも、
憎しみの炎が燃えあがったのだろうか?」

オトーサン、
天をあおぎます。
「分からんなあ、いくつになっても、...男女の間のことは」

(注1)
1962年8月5日、マリリン・モンローがロスの自宅で死去。
36歳の若さ。ベッドには睡眠薬。死因は謎。
彼女は、アメリカのセックス・シンボルだった。
ケネディ大統領の情事の相手とされる。

(注2)
Knut Hamsun(1859-1952)について    
IMDBで探した略歴を掲載します。
翻訳しないで、ごめんなさい。

Norwegian novelist Knut Hamsun was born to a poor family 
and sent to live with an uncle, a commercial fisherman. 
He grew up without any formal schooling. 
Hamsun left Norway for the U.S. twice:
once in 1882, and again in 1886. 
Each time he stayed in the U.S. for two years, 
holding various jobs 
including farmhand and Chicago streetcar conductor. 
He was often poverty-stricken. 
His first novel "Hunger" is autobiographical 
and about poverty, alienation, and desperation, and, innovatively:
consciousness and intense inner states. 
He returned to Norway and wrote several more novels, 
all well-received, original, and succesful. 
He won the Nobel Prize in 1920 for "Growth of the Soil," 
but gradually became reclusive due to his need to write 
combined with and his cranky temperament. 
Norwegians were dismayed 
when in the 1930's he expressed his support for Hitler. 
Although he claimed his sentiments were more anti-British than pro-German, 
he spoke in favor of National Socialism 
and was vilified in Norway. 
His rocky relations with his children and second wife are the subject of Hamsun (1996). 
In 1948, he was briefly imprisoned, 
and his assets were seized by the state. 
He died penniless in 1952. 
Hamsun was rehabilitated posthumously, 
and is again considered one of the great modern Scandinavian novelists
 
オトーサン、
通読して、慨嘆します。
「ノーベル賞作家だったんだ。
波乱万丈の生涯を送ったのだ。
どうして、シカゴのひとが、
かれを知っているのか分からなかったけれど、
そうか、一時、シカゴに住んでいたからなのだ」


ガンシャイ

オトーサン、
「スピード」や「デンジャラス・ビューティ」で知られる
元気一杯のサンドラ・バロックさんが出ているというので、
TSUTAYAで借りてきました。
「それなのに、ああ、それなのに、彼女の役ときたら」
どんな役だったかは、以下の映画批評でお確かめください。

原題:Gun Shy (2000)  
監督・脚本:Eric Blakeney  
Genre: Comedy
Rated R for violence, language and some brief nudity. 
上映時間:101分
あらすじ:
DEA(司法省・麻薬取締局)の
潜入捜査官チャーリーは、危うく殺されそうになる。 
任務を継続するために、グループ・セラピーを受ける。
効き目もなく、処方された薬を飲み過ぎて下痢に。
病院で出会ったのが、看護婦のジュディ。
彼女の看護でチャーリーは、健康と勇気を回復したものの、
絶対絶命のピンチが...

出演者: 
Liam Neeson ....  Charlie(チャーリー)  
Oliver Platt ....  Fulvio Nesstra(フルビオ)  
Sandra Bullock ....  Judy Tipp(ジュディ)  

リーアム・ニーソンは、
スピルバーグ監督のオスカー受賞作「シンドラーのリスト」で、
一躍スターになった渋い演技で知られる役者。

オリバー・プラットは、1見すると、身の毛もよだつマフィア、
ほんとうは、小心者。

オトーサン、
SANDRA BULLOCKを
サンドラ・ブロックと翻訳したり、 
サンドラ・バラックと訳すひとがいるので、
怒っています。
そんな建築現場みたいな用語は、やめましょう。
正しくは、サンドラ・バロック。
バロック音楽を思わせて、なかなかいい響きでしょ。
さてと...、
サンドラ・バロックに、
「スピード」や
「デンジャラス・ビューティー」のような
アクションを期待したのですが、
この映画では、浣腸専門の看護婦役。
あまり活躍してくれなかったので、がっかり。
実は、この映画のプロデューサーだったのです。

LIAM NEESON リーアム・ニーソン 
誕生日 1952/6/7 
出身 北アイルランド・バリメナ 
活躍度 ○↑ 
演技幅 個性 
演技力     ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ   ☆☆★★★★ 
出演作 
1981年「エクスカリバー」
1984年「銀河伝説クルール」「バウンティ/愛と反乱の航海」
1986年「デュエット・フォー・ワン」「ミッション」
1987年「死にゆく者への祈り」「容疑者」
1988年「ダーティーハリー5」「情熱の代償」
     「ブランケット城への招待状」「サティスファクション」
1989年「パトリック・スウェイジ/復讐は我が胸に」
1990年「スピリット/傷だらけの栄光」「ダークマン」◇
1991年「疑惑に抱かれて」
1992年「ルビーカイロ」「夫たち妻たち」「嵐の中で輝いて」
1993年「シンドラーのリスト」◇
     「奇跡を呼ぶ男」「哀愁のメモワール」
1994年「ネル」
1995年「ロブ・ロイ/ロマンに生きた男」
1996年「マイケル・コリンズ」◇
     「判決前夜/ビフォア・アンド・アフター」
1998年「レ・ミゼラブル」◇
1999年「スターウォーズ エピソード1/ファントム・メナス」◇
     「ホーンティング」◇
2000年「ガンシャイ」
2001年「ギャング・オブ・ニューヨーク」
 

OLIVER PLATT オリバー・プラット 
誕生日 1963/1/12  
出身 カナダ・オンタリオ州ウインザー 
子供時代は父が外交官でワシントンDCやアジアで過ごし、
アメリカの高校に進学。
タフツ大学で演劇の学位を取得し、
卒業後ボストンで舞台デビュー。
助演系の俳優ながら、舞台で鍛えた演技力は確かなもの。 
活躍度 ○↑ 
演技幅 個性 
演技力     ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ   ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1988年「愛されちゃってマフィア」
     「ワーキングガール」◆「クルーソー」
1990年「ハリウッドに口づけ」◆「フラットライナーズ」◆
1992年「ベートーベン」◆「ミッドナイト・スティング」
1993年「妹の恋人」◆「幸福の条件」◆「三銃士」◆
     「派遣秘書」
1994年「ファニー・ボーン 骨まで笑って」
1995年「ネオナチへの潜入 あるジャーナリストの戦い」
     「トール・テイル パラダイス・ヴァレーの奇跡」
1996年「エグゼクティブ・デシジョン」◆「評決のとき」
1998年「ドクタードリトル」◆「ブルワース」◆
     「サイモン・バーチ」◆「娼婦ベロニカ」◆
     「インポスターズ」◇
1999年「U.M.A./レイク・プラシッド」◆
     「スリー・トゥ・タンゴ」◆
     「アンドリューNDR114」◆
2000年「ガンシャイ」◆
 

SANDRA BULLOCK サンドラ・ブロック 
誕生日 1967/7/26  
出身 米バージニア州アーリントン 
父はボイス・トレーナー、母はオペラ歌手。
イースト・カロライナ大学を卒業後、
ニューヨークへ出て、
ネイバーフッド・プレイハウスで演技を学ぶ。
オフ・ブロードウェイの舞台やテレビドラマで活躍後、
87年「ハングマン」で映画デビュー。
「スピード」のヒットでスター女優に。
最近では自身の製作会社FORTIS FILMSで「微笑みをもう一度」
「ガンシャイ」など主演と
プロデューサーを兼ねることが多くなった。 
活躍度 ◎↑ 
演技幅 自在 
演技力     ☆☆☆☆☆★ 
アクション ☆☆☆☆☆★ 
コメディ   ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1987年「ハングマン」
1989年「RELIGION,INC」「WHO SHOT PATAKANGO?」
     「恋人たちの街角」
1992年「ジェラシー/もう一度あの頃のように」
     「ラブ・ポーションNO.9」「恋人はマフィア」
1993年「愛と呼ばれるもの」
     「潮風とベーコンサンドとヘミングウェイ」「失踪」
     「デモリションマン」◇「サンドラ・ブロック IN アマゾン」
1994年「スピード」◇「恋人はマフィア」
1995年「あなたが寝てる間に」◇「恋人たちの街角」
     「ザ・インターネット」◇
1996年「恋する泥棒」「評決のとき」◇「ラブ・アンド・ウォー」◇
1997年「スピード2」◇
1998年「微笑みをもう一度」◇「プラクティカル・マジック」◇
     「プリンス・オブ・エジプト」(声)
1999年「恋は嵐のように」◇「EXACTLY 3:30」
2000年「28DAYS」◇「ガンシャイ」◇
         「デンジャラス・ビューティー」◇
 
その他の出演者:
Jose Zuniga ....  Fidel Vaillar  
Michael DeLorenzo ....  Estuvio Clavo  
Andrew Lauer ....  Jason Cane  
Richard Schiff ....  Elliott  
Paul Ben-Victor ....  Howard  
Gregg Daniel (I) ....  Jonathan  
Ben Weber ....  Mark  
Mary McCormack ....  Gloria Nesstra  
Michael Mantell ....  Dr. Jeff Bleckner  
Mitch Pileggi ....  Dexter Helvenshaw  
Louis Giambalvo ....  Lonny Ward  
Rick Peters ....  Bennett  


User Rating:  5.4/10 (744 votes) 
低いスコアだなあ。
切れ味が悪かったのでしょう。

user comments:
Bob Reynolds.
Iowa 
2001年11月26日 
あまり宣伝されなかったが、
いい出演者で、ひねりの利いた映画。 

出演者の顔ぶれが私を驚かせて、
これは見なくてはと思った。
主人公のチャーリー(ライアム・ニーサム)は、
痛ましく傷つきやすい人物を演じていた。
最初のうちは、見ていても辛かったが、
ニーサムの素晴らしい演技で
次第に、その先入観が消えていった。
オリバー・プラットがプロット上の主役だった。
その怒りっぽく神経症の性格や彼の仲間たちが
映画に奥行きを与えている。
最初のうち、「取引」が少し紛らわしく思われたが、
プロットが2転3転しているうちに、なじんできた。
ミスター・Xファイルは、役柄にぴったりで、
終末にも、すてきな驚きがあった。
10満点で6点。


オトーサン、
サンドラ・バロックの将来が気になりました。
 「この程度の映画しか世に送りだせないとすると、
彼女、プロデューサーには向かないのじゃないか?
悪い取り巻きに、たかられているのじゃないだろうなあ?」
そういう深刻かつ深遠なる疑問を抱きました。
プロデュサーとして、
生き続けるべきか、
はたまた、 
女優に専念すべきか、
"That is a question"です。
若さでもはや勝負できなくなった女優が、どう生きるべきか。
メグ・ライアン(40)が、ぼやいていました。
あたし、いつまでも「アメリカの恋人」という
仮面を被ってなんか、おれないわよー。
その点、一足早く気付いた
サンドラ・バロック(1967/7/26生まれ、35歳)は、
メグより賢いのかもしれません。
「...まあ、どうでもいいことだけどね」


アメリカン・スイートハート

オトーサン、
ジュリア・ロバーツのフアンですから、
IMDBのスコアが低かろうと何だろうと、見に行きましたよー。
映画館は、がらがら。おばさんと若い女性ばかり。
上映中に「は、は、は、は」と笑いが何度も漏れました。
お手軽、お気楽映画でした。
「ハリウッド、こんなことして遊んでいて、だいじょうぶかなあ」
正直のところ、ちょっと心配になりました。

原題:America's Sweethearts (2001)  
監督:Joe Roth  
脚本:Billy Crystal/ Peter Tolan
Genre: Comedy / Romance 
Rated PG-13 for language, some crude and sexual humor. 
上映時間:102分
あらすじ:
映画でも、実生活でも、
アメリカ人が大好きなカップルに破局がきた。
主演女優グエンはラテンの俳優ヘクターと恋に落ち、
主演男優エディは、それが我慢できずに、
精神病院で、長期間療養中である。
問題が起きた。
グエン&エディの最新映画「いついつまでも」が
ハル・ウィーダム監督の手元に留め置かれたままなのである。
監督は、最初に報道機関にみせろと主張している。
「プロデューサーにも、
スタジオのボスであるデイビッド・キングマンにも見せるな」
キングマンは、やむをえず、
クビにしたばかりのPRの専門家、
「魔法使いの」リー・フィリップスを呼び出す。
「報道機関を集めて、ジャンケット(*1)をやってくれ。
映画のほうは、到着が遅れるかも知れないが、
その間、報道関係者の気をそらせ、
大いに愉しませておいてくれ」
リーは、その週末までに、
ネバダ砂漠にあるリゾートホテルへと
いやがるグエンとエディを連れて行かねばならない。
グエンの妹でアシスタントのキキが協力してくれたおかげで、
事態は、まあ、リーの思惑通りになったが...


出演者: 
Catherine Zeta-Jones ....  Gwen Harrison(グエン)  
John Cusack ....  Eddie Thomas(エディ)  
Julia Roberts ....  Kathleen 'Kiki' Harrison(キキ)  
Billy Crystal ....  Lee Phillips(リー)  

いまやハリウッドきっての稼ぎ頭、ジュリア・ロバーツ。
どういうわけか、男運が悪く、破局つづき。
マイケル・ダグラスと結婚したキャサリン・ゼタ=ジョーンズ。 
年齢差が話題で、プラザホテルでの結婚式が記憶に新しいところ。
話題の役者が揃いました。
そうそう、エディを演じたジョン・キューザックは、
橋本龍太郎さんのそっくりさんですが、
今回は病み上がりの役で、まさに現実を先取りしていました。


JULIA ROBERTS ジュリア・ロバーツ 
誕生日 1967/10/28  
出身 米ジョージア州スルミナ 
演技学校を経営していた両親の影響で
幼い頃から演技に目覚める。
16才の時、俳優の兄エリック・ロバーツの
「パッショネイト/悪の華」のロケを見学し、
女優になる決意を固める。
88年「ブラッド・レット/復讐の銃弾」で兄と共演し、映画デビュー。
89年「マグノリアの花たち」でアカデミー助演女優賞にノミネート、
ゴールデン・グローブ助演女優賞受賞。
2000年「エリン・ブロコヴィッチ」で
アカデミー主演女優賞とゴールデン・グローブ賞主演女優賞を手にした。
私生活では91年キーファー・サザーランドと
挙式予定三日前に婚約破棄。
93年、歌手のライル・ロベットと結婚するが、
95年離婚。
最近では、ベンジャミン・ブラットと破局した。 
活躍度 ◎↑ 
演技幅 自在 
演技力   ☆☆☆☆☆★ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ  ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1988年「ブラッド・レッド/復讐の銃弾」「サティスファクション」
     「ミスティック・ピザ」
1989年「マグノリアの花たち」
1990年「愛が壊れるとき」「フラットライナーズ」
     「プリティ・ウーマン」◇
1991年「愛の選択」「フック」
1992年「ザ・プレイヤー」
1993年「ペリカン文書」◇
1994年「アイ・ラブ・トラブル」「プレタポルテ」
1995年「愛に迷った時」
1996年「ジキル&ハイド」「世界中がアイ・ラブ・ユー」
     「マイケル・コリンズ」
1997年「陰謀のセオリー」◇
     「ベスト・フレンズ・ウェディング」◇ 
1998年「グッドナイト・ムーン」◇
1999年「ノッティング・ヒルの恋人」◇「プリティ・ブライド」◇
2000年「エリン・ブロコピッチ」◇
2001年「ザ・メキシカン」◇「アメリカン・スウィートハート」◇
     「オーシャンズ11」 


CATHERINE ZETA-JONES キャサリン・ゼタ=ジョーンズ 
誕生日 1969/9/25 
出身 英ウェールズ 
90年「シェラザード」で映画デビュー。
2000年、マイケル・ダグラスと結婚した。 
活躍度 △↑ 
演技幅 自在 
演技力   ☆☆☆★★★ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ  ☆☆☆★★★ 
出演作 
1990年「シェラザード/新・千夜一夜物語」
1992年「コロンブス」
1993年「相続王座決定戦」
1995年「ブルージュース」
1996年「ザ・ファントム」
1998年「マスク・オブ・ゾロ」◆
1999年「エントラップメント」◇「ホーンティング」◇
2000年「トラフィック」◆「ハイ・フィデリティ」◆
2001年「アメリカン・スウィートハート」
 

BILLY CRYSTAL ビリー・クリスタル 
誕生日 1948/3/14  
出身 米ニューヨーク・ロングビーチ 
音楽プロデューサーの父の影響で
幼少からショー・ビジネスの世界で育ち、
テレビドラマ「ソープ」や「サタデー・ナイト・ライブ」で
人気コメディアンとなり、78年映画デビュー。
アカデミー賞の司会も6度務めている。 
活躍度 △→ 
演技幅 個性 
演技力   ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆★★★★ 
コメディ  ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1978年「RABBIT TEST」
1984年「スパイナルタップ」
1986年「シカゴ・コネクション/夢見て走れ」
1987年「プリンセス・ブライド・ストーリー」「鬼ママを殺せ」
1989年「恋人たちの予感」
1991年「シティ・スリッカーズ」
1992年「ミスター・サタデー・ナイト」
1994年「シティ・スリッカーズ2/黄金伝説を追え」
1995年「彼と彼女の第二章」
1996年「ハムレット」
1997年「ファーザーズ・デイ」「地球は女で回っている」
1998年「マイ・ジャイアント」◇
1999年「アナライズ・ミー」◇
2001年「アメリカン・スウィートハート」◇「モンスターズ・インク」(声)
 

その他の出演者:
Hank Azaria ....  Hector Gorgonzolas  
Christopher Walken ....  Hal Weidmann  
Stanley Tucci ....  Dave Kingman  
Seth Green ....  Danny Wax  
Alan Arkin ....  Wellness Guide  
Scot Zeller ....  Davis  
Larry King ....  Himself  
Steve Pink ....  Limo Driver  
Rainn Wilson ....  Dave O'Hanlon  
Eric Balfour ....  Security Guard  
Marty Belafsky ....  Security Guard  

 
User Rating:  6.0/10 (4285 votes) 
オトーサン、
ジュリアのフアンなので、
ジュリアが出ているだけで、7点台と思うひとなので、
「ありゃっ、低いなあ。どーして?」
と思いました。
その理由は、以下のコメントをご覧ください。

User Comments:
Jim Hannafordさん
Alexandria VA
2002年3月5日
実にお粗末な映画だ!

ジョン・キューザックのファンとして、
また、ジュリア・ロバーツも好きなので、
この映画には相当期待していた。
見た後、ジュリアとジョンが出演しないほうがよかったのにと思った。
これは、ほんとにひどい!
プロデューサーは、3分の1あたりで映画をやめよう、
そう計画していたとしか思えない。
この映画は、重要な事実を立証した。
キャサリン・ゼタ=ジョーンズが下手な役者で、
他の映画と契約する前には、
ぜひ女優業のレッスンを受けてほしいものだ。
勿論、いま彼女は話題のひとである。
マイケル・ダグラスのような生きた化石と結婚するなんて、
頭脳を持っているとは思えない。
私は、ジョンとジュリアが好きだが、
彼らの素敵な演技と才能をもってしても、
このイヤな映画を救うことができなかった。
こんな映画がヒットして、
金を儲けた事実にもショックを受けている!


オトーサン、
「こりゃ、タコアシだ」
自分達の業界ネタを映画化するなんて、
タコが自分の足を食べて生き延びるようなもの。
どの映画会社も2の足を踏むでしょう。
それが、映画化されたのは、
いい条件が揃ったのです。
まず、監督のジョー・ロス。
ディズニー映画の会長までやって、
業界の裏の裏まで知りつくしている大立者です。
独立したので、資金かせぎを狙いました。
次に、脚本はビリー・クリスタル、
この映画にも出ているベテラン俳優ですが、
アカデミー賞の常連司会者で、
勿論、俳優たちのキャンダルにも精通しています。
そして、こんな裏ネタを映画化した会社はといえば、
アウトサイダーのソニーが所有するコロンビア映画。
ハリウッドの裏話が見たいひとには、必見です。

オトーサン、
ジャンケットという言葉をはじめて聞きました。
これは、一言でいえば、映画の前宣伝の一形態。
出演者たちが行脚するのは、日数もかかり、
スケジュール調整も困難なので、
ジャーナリストをホテルに集めて、
分刻みにインタビューを行うものです。
最近は、話題づくりのために、
ホテル以外の場所を使って、
派手な演出が行なわれるようになりました。

「タイタニック」は、
東京映画祭の特別招待作品として
上映にあわせて、監督以下出演者たちが
大挙出かけていった意外性が話題を呼びました。
「ワールド・プレミアムが
ロスやNYでなくて、なんで東京なの?」
とみな思ったのです。
「パール・ハーバー」は、
真珠湾に浮かぶ戦艦上で行われましたし、
「ロード・オブ・ザ・リング」は、
カンヌの古城で開催されました。

このジャンケット
公開の2ヶ月前〜2週間前に行われ、
通常、費用は1000万円程度ですが、
勿論、それ以上かけるケーッスもあるはずです。 
何といっても、宣伝が成功しなければ、
お金が回収できないからです。

オトーサン、
「がっかりだよなあ。
日本では、映画館ががらがらなんて。
日本でも、もっと宣伝しろよな。
ジュリアときたら、なんで、一遍も来日してくれないんだ」 


サマー・オブ・サム

オトーサン、
久しぶりに、NYを舞台にした映画を見ることにしました。
「そういえば、最近、アメリカ映画の割合が減っているような気がするなあ」
調べてみたら、昨年公開された洋画のうち、アメリカ映画は45.5%と半数以下。
フランス、イギリス、イタリア、スペイン、香港、韓国と多様化してきました。
「道理で、ハリウッドも、あぐらをかいていられなくなったわけだ」

原題:Summer of Sam (1999)  
監督:Spike Lee  
脚本:Victor Colicchio /Michael Imperioli
Genre: Drama / Horror / Action / Romance 
Rated R for strong graphic violence 
and sexuality, pervasive strong language and drug use. 
上映時間:142分
あらすじ:
1997年の夏。
当時は、犯罪が多かったニューヨーク。
殺人鬼、「サムの息子」事件が、主たるテーマ。
ブロンクスに住む浮気っぽい美容師の視点で物語が進む。
その夏まで、ヴィニーは、近所ではキングだった。
ディスコで踊らせれば抜群だし、
すてきな自動車を運転しているし、
先輩たちも彼に敬意を払ってくれ、
そのうえ美しい女性と結婚していた。
もっとも、彼女は、夫の浮気を知らなかったのだが。
しかし、その夏、彼の世界は、砕け散っていく。
人生を一変させる2つのことが起きるのだ。
最初は、妻の従妹とカー・セックスの際に、
「サムの息子」と大喧嘩したと思いこんだことである。
次は、昔からの親友リッチーが、
不良のパンクロッカーになって舞い戻ってきたことである。
その夏、いろいろな事件がゆっくりと起きるにつれて
ヴィニーは、妻と仕事と先輩たちの敬意を失っていく。
映画は、ヴィニーによるリッチーの密告で終わりを告げる。
遊び仲間たちが、彼を「サムの息子」と勘違いしたのだ。

出演者: 
John Leguizamo ....  Vinny(ヴィニー)  
Mira Sorvino ....  Dionna(ディオナ) 
Adrien Brody ....  Ritchie(リッチー) 

カリスマ美容師ヴィニーを演じる
ジョン・レグイザモは、
コロンビア人でしょうか。
オトーサン、
首をひねります。
「主人公が、白人でも、黒人でもなく、
中南米人の映画って、珍しいな。
...奇妙な魅力がある」

かれの妻でゴージャスなボディをもつ
女性を演じるミラ・ソルヴィーノ、
その経歴を見たら、
なんと、ハーバード大学を出た才媛。
その彼女が、ヌードだけでなく、
激しいセックス・シーンまでみせるのです。
オトーサン、驚きます。
「こんなことまで、やらないと、
ハリウッドでは、スターになれないのか。
それとも、よほど脱がせ上手な監督なのか」

JOHN LEGUIZAMO ジョン・レグイザモ 
誕生日 1964/7/22  
出身 コロンビア・ボゴタ 
5歳で渡米。ニューヨーク大学で演技を学んだ。
91年、自作のワンマンショー「MAMBO MOUTH」で7役を演じ、
オビー賞を受賞。
映画デビューは88年「カジュアリティーズ」。
「3人のエンジェル」のドラッグクイーン役で
ゴールデングローブ助演男優賞にノミネートされた。 
活躍度 △↑ 
演技幅 個性 
演技力     ☆☆☆★★★ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ   ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1988年「カジュアリティーズ」
1991年「N.Y.キッズグラフィテイ」「心の旅」
1993年「スーパーマリオ/魔界帝国の女神」「カリートの道」
1995年「恋する放火犯」「3人のエンジェル」
1996年「エグゼクティブ・デシジョン」「ロミオ&ジュリエット」
     「ザ・ファン」
1997年「スポーン」「ボディ・カウント」
1998年「ドクター・ドリトル」(声)
1999年「サマー・オブ・サム」◇
2000年「タイタンA.E.」(声)
2001年「ムーラン・ルージュ」
2002年「コラテラル・ダメージ」 


MIRA SORVINO ミラ・ソルヴィーノ 
誕生日 1967/9/28  
出身 米ニュージャージー州テナフリー 
ハーバート大学で東アジアの言語と文化を専攻。
北京に8ヶ月滞在して、
書いた中国の民族紛争に関する卒論でフープス賞を獲得。
映画では「誘惑のアフロディーテ」のコールガール役で
アカデミー助演女優賞を獲得。
「ノーマ・ジーンとマリリン」のマリリン・モンロー役で
ゴールデングローブ賞主演女優賞にノミネートされた。 
活躍度 ◎↑ 
演技幅 個性 
演技力     ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ   ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1993年「AMONGST FRIENDS」
1994年「バルセロナの恋人たち」「クイズ・ショウ」
1995年「ブルー・イン・ザ・フェイス」
     「誘惑のアフロディーテ」◆アカデミー助演女優賞
1996年「ノーマ・ジーンとマリリン」
     「ビューティフル・ガールズ」「ミミック」◇
1997年「ロミーとミッシェルの場合」◇
1998年「ニューヨーク・デイドリーム」「フリーマネー」◇
     「リプレイスメント・キラー」◇「アット・ファースト・サイト」◇
     「ルル・オン・ザ・ブリッジ」
1999年「サマー・オブ・サム」◆
 
その他の出演者:
Jennifer Esposito ....  Ruby  
Michael Rispoli ....  Joe T  
Bebe Neuwirth ....  Gloria  
Saverio Guerra ....  Woodstock  
Patti LuPone ....  Helen  
Brian Tarantina ....  Bobby Del Fiore  
Al Palagonia ....  Anthony  
Ken Garito ....  Brian  
Joe Lisi ....  Tony Olives  
Spike Lee ....  Reporter John Jeffries  
Darielle Gilad ....  Debbie Cadabra  
Mike Starr (I) ....  Eddie  

User Rating:  6.4/10 (4015 votes) 
オトーサン、
この映画のスコアをどうつけたらいいか、
大いに迷いました。
だって、暴力、セックスだけでなく、
そして卑猥な言葉やドラッグシーンが満載なのです。 
1970年代のNYを描こうとすれば、
目をつぶれって通れないことも事実です。
「迷うなあ」
  
User Comments:
jesasaurusさん
Boulder, CO, USA
2000年5月1日
この映画は、素晴らしい。

これは、スパイク・リー監督の最も素晴らしい映画の1つである。
まず、演技が、実にいいい。
他の俳優もいいが、レグイザモとソルヴィーノが、
感情の面でも、リアリティの面でも、驚くべき演技をみせる。
物語は、魅力的で信じられないほどオリジナルである。
70年代のニューヨークの人々の恐怖、願望、競り合いを描く。
エレン・キュラスの撮影も美しい。
カラーを表現主義者のように駆使して、
映画に非常にユニークで、異なった雰囲気を与え、
シーン毎のコントラストを作り出しているあたり、実に見事である。
スパイク・リー監督のファンで、
この映画を見ていないひとには必見だし、
フアンになっていないひとにも必見の映画である。
才知が光る。


オトーサン、
スパイク・リー監督に興味を持ちました。
冒頭に掲載した映画のジャンルには、
Drama / Horror / Action / Romanceとあります。
盛りだくさんです。
これだけの内容をソツなくまとめるのは、
大変な才能です。
それに、才媛にセックス・シーンまで承諾させる
魔力の秘密は、一体、どこにあるのか?
みなさんも、知りたいでしょ?

まずは、海外映画俳優マガジンから。
オトーサン、
「どの映画も見たことないなあ」

SPIKE LEE スパイク・リー 
誕生日 1957/3/20  
出身 米ジョージア州アトランタ 
監督作
1982年「ジョーズ・バーバーショップ」
1985年「シーズ・ガッタ・ハブ・イット」
1988年「スクール・デイズ」
1989年「ドゥ・ザ・ライト・シング」
1990年「モ’ベター・ブルース」
1991年「ジャングル・フィーバー」
1992年「マルコムX」
1994年「クルックリン」
1995年「クロッカーズ」
1996年「ガール6」「ゲット・オン・ザ・バス」
1998年「ラスト・ゲーム」
1999年「サマー・オブ・サム」
2000年「キング・オブ・コメディ」
  
次に、IMDBから抄訳。

アフロ・アメリカン映画を独力で復活させた
積極的行動主義の映画監督。
ブルックリンのジャズ・ミュージシャンと教師の息子。
モアハウス大学とニューヨーク大学映画学部を卒業。
卒業作品として、「ジョーズ・バーバーショップ」を撮る。
これが評判になって、初作品の資金調達が可能になり、
「シーズ・ガッタ・ハブ・イット」(1986)を撮った。
この作品が世界的に絶賛され、
ナイキのテレビ・コマーシャル"Mars Blackmon"も人気になった。
第2作「スクール・デイズ」(1988)は、コロンビアで資金調達。
評判はいまいちだったが、商業的に成功を収め、
黒人映画を完全に任された大手で最初の映画監督となった。
黒人文化を描き、黒人社会の注目を浴びた。
次に「ドゥ・ザ・ライト・シング」(1989)を撮り、さらに注目を浴びた。
「ブルックリンの暑い夏」時代の人種間の緊張をテーマとし、
暴動が偶発的な殺人になってしまったクライマックスが呼び物だった。
ものすごい議論が巻き起こったものの、
独創的で本物の映画監督といわれるようになった。
オスカーの最優秀脚本賞にもノミネートされた。
気分転換に、「モ’ベター・ブルース」(1990)を監督した。
自己中心的なジャズ・ミュージシャンの物語である。
政治性のない映画だったものの、ユダヤ人の描き方が論議を呼んだ。
「ジャングル・フィーバー」(1991)では、
異人種間の情事を描いて、再び、マス・メディアの関心を惹いた。
次が、意欲作「マルコムX」(1992)。
デンゼル・ワシントン主演で、黒人リーダー、マルコムXの伝記を描いた。
歴史上の人物の、知的で燃え上がる情熱を驚くほど公平に描いた。
予算オーバーのため、ショービジネスの黒人名士に資金援助を求めた。
3時間以上の大作になり、1992年の最も人目を引く映画となった。
次の小品が「クルックリン」(1994)で、家族の肖像画だった。
「クロッカーズ」(1995)では、都市犯罪というテーマに戻った。
リーは、主役の相棒あるいは親友として自作に出演している。


オトーサン、
納得します。
「そうか、人種問題で評判になった映画作家なんだ」
冒頭にも触れたように、グローバル化とは、
映画がハリウッドの独占物でなく、
世界中のひとの手によって創造される時代がきたということです。
こうした監督が「人種のサラダボール」アメリカに出てきても、
何の不思議もない時代です。
「もっとも、既得権益を冒される側にとっては、
イヤな時代になったということなのだろうなあ。
黒人に続いて、中南米人が活躍するというのは。
道理で、スコアが低くなるはずだ」


真夜中のサバナ

オトーサン、
何の予備知識もなく、このDVDを見ました。
「誰だ、この飛び切り巧い役者さんは?どこかで見たような顔だなあ」
「おお、この俳優、橋本龍太郎さんにウリふたつだ。オール・ポマード、額に皺、猫背...」
「まだ終わらないのか。出てくるひとが、みんな、ヒトクセもフタクセもある」
不思議な魅力のある、後をひきそうな納豆のような映画でした。

原題:Midnight in the Garden of Good and Evil (1997)  
監督:Clint Eastwood  
原作:John Berendt 
脚本:John Lee Hancock
Genre: Crime / Drama 
Rated R for language and brief violence. 
上映時間:155分
あらすじ:
このパノラミックな物語は、奇妙なサバナが舞台である。
焦点は、ジム・ウィリアムズの殺人容疑とその裁判である。
ジムは、成金であり、収集家であり、骨とう品のディーラーであり、
また、美食家であり、同性愛者でもある。
雑誌リポーターのケルソーが、
ジムの有名なクリスマス・パーティーの特集記事を書くために
サバナにやってきて、美しい建築物と奇妙な行動に出くわす。
彼は、初めからジムに興味をもつが、
その好奇心は、ジムの乱暴で若いホモだち、
ビリーに出会って、いやが上にも高まる。
その夜遅く、ビリーは死ぬ。
ケルソーは、殺人事件の裁判報道を担当することになる。
その過程で、かれは、奇妙なひとびとに出会う。
コメディアンで、ドラッグの女王、図り知れない魅力をもつレディ・シャブリ、
ジムの弁護士のソニー・セラー、
かれの有名な犬UGAは、ジョージア・ブルドッグの公式マスコットである。
いつも蝿を身の回りにまといつかせ、毎日水道を汚染すると脅す奇妙な老人、
カード・クラブの女性、そして、ブードー教の呪術師ミネルヴァ。
ジムの相棒のトーチ・シンガーと仲良くなったり、
真夜中、墓地での儀式に参加したり、
ビリー殺人事件の謎の解明を手伝ったり、
ケルソーは、大忙しである。

出演者:
John Cusack ....  John Kelso(ケルソー)  
Kevin Spacey ....  Jim Williams(ジム) 
Jack Thompson (I) ....  Sonny Seiler  
The Lady Chablis ....  Chablis Deveau(レディ・シャブリ)  

まず、橋本龍太郎さんのソックリさんから
ご紹介しましょう。
JOHN CUSACK ジョン・キューザック 
誕生日 1966/6/28  
出身 米イリノイ州シカゴ 
姉はアン・キューザック、ジョーン・キューザック、
兄はビル、妹にスージーがいる。全員俳優。
幼少からCMに出演。
ピヴン・シアター・ワークショップで学ぶ。
83年「恋のスクランブル」で映画デビュー。 
活躍度 ◎↑ 
演技幅 個性 
演技力     ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ   ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1983年「恋のスクランブル」
1984年「グランビューU・S・A」「すてきな片思い」
1985年「シュア・シング」
1986年「スタンド・バイ・ミー」「やぶれかぶれ一発勝負」
      「ワン・クレイジー・サマー」「ナティ物語」
1987年「トラブル・バケーション」「ブロードキャスト・ニュース」
1988年「エイトメン・アウト」「テープヘッズ」
1989年「シャドー・メーカーズ」「セイ・エニシング」
1990年「グリフターズ/詐欺師たち」
1991年「トゥルー・カラーズ」
1992年「ウディ・アレンの影と霧」「蜃気楼ハイウェイ」
     「ボブ・ロバーツ」「ザ・プレイヤー」「ボブ・ロバーツ」
1993年「心の地図」「ビッグ・マネー・ブルース」
1994年「ブロード・ウェイと銃弾」「ケロッグ博士」
1996年「訣別の街」「スマイル・ライク・ユアーズ」
1997年「アナスタシア」(声)「コン・エアー」◆
     「ポイント・ブランク」◇「真夜中のサバナ」
1998年「シン・レッド・ライン」◆「フィオナが恋していた頃」◆
1999年「狂っちゃいないぜ!」◇「マルコヴィッチの穴」◇
     「クレイドル・ウィル・ロック」◆「シカゴ・ドライバー」◇
     「ジャック・ブル」(TM)
2000年「ハイ・フィデリティ」◇
2001年「アメリカン・スウィートハート」◇
 
「誰だ、
この飛び切り巧い役者さんは?
どこかで見たような顔だなあ」
「ああ、そうだ、やっぱり」

KEVIN SPACEY ケビン・スペイシー 
誕生日 1959/7/26  
出身 米ニュージャージー州サウスオレンジ 
カリフォルニアのノースリッジ士官学校に入るが、
クラスメイトを殴り退学。
チャッツワース・ハイスクールに入学。
ロサンゼルス・ヴァレー・カレッジで学んだ後、
高校の同級生だったヴァル・キルマーのすすめで、
ニューヨークの名門演劇学校、ジュリアードで演技の勉強をする。
81年にニューヨークのシェイクスピア・フェスティバルで本格的な初舞台を踏む。
映画デビューは86年「心みだれて」。
95年、ブライアン・シンガーが彼のために脚本を書いた
「ユージュアル・サスペクツ」で足の不自由な犯罪者を演じ、
アカデミー助演男優賞を受賞。
同年の「セブン」でも殺人鬼役で印象を残す。
99年「アメリカン・ビューティー」で普通のサラリーマンを演じ、
アカデミー主演男優賞受賞。
96年「アルビノ・アリゲーター」で監督デビューを果たした。 
活躍度 ◎↑ 
演技幅 自在 
演技力     ☆☆☆☆☆★ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ   ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1986年「心乱れて」
1988年「ジブラルタル号の出帆」「ワーキング・ガール」
1989年「見ざる聞かざる目撃者」「晩秋」
1990年「テロリストを撃て」
     「私を愛した男と女/ヘンリー&ジューン」
1991年「告発弁護人」
1992年「摩天楼を夢見て」「隣人」
1994年「白銀に燃えて」
     「サイレント・ナイト こんな人質もうこりごり」
1995年「ザ・プロデューサー」「セブン」「アウト・ブレイク」
     「ユージュアル・サスペクツ」アカデミー助演男優賞
1996年「アル・パチーノのリチャードを探して」
     「評決のとき」
1998年「L.A.コンフィデンシャル」◆「真夜中のサバナ」
     「交渉人」◇「バグズ・ライフ」(声)
1999年「アメリカン・ビューティー」アカデミー主演男優賞
     「キャスティング・ディレクター」◇「ビッグ・チャンス」◇
2000年「私が愛したギャングスター」◇
     「ペイ・フォワード 可能の王国」◇
2001年「シッピング・ニュース」◇「光の旅人」◇ 

オトーサン、
「ケビンが主役か、
シッピング・ニュース、楽しみだなあ」

その他の出演者:
Irma P. Hall ....  Minerva  
Jude Law ....  Billy Carl Hanson  
Alison Eastwood ....  Mandy Nichols  
Paul Hipp (I) ....  Joe Odom  
Dorothy Loudon ....  Serena Dawes  
Anne Haney ....  Margaret Williams  
Kim Hunter ....  Betty Harty  
Geoffrey Lewis (I) ....  Luther Driggers  
Richard Herd ....  Henry Skerridge  
Leon Rippy ....  Detective Boone  
Bob Gunton ....  Finley Largent  

 
User Rating:  6.3/10 (4549 votes) 
オトーサン、
「スコア、意外に低いなあ」
  
User Comments:
andrew8511さん
New York
2000年7月24日
ほんとうに傑作

私は、みんなが、この映画を好かない理由が
分からない。 
これは、ほんとうに傑作なのに。 
ニューヨークからやってきた作家を
キューザックは、やや類型的に演じている。 
でも、この映画の狙いのひとつである、
ニューヨークとサバナの文化のちがいを対照的に描くためには、 
それが大事なのだ。 
ケビン・スペイシーは、いくら誉めても誉めたりない。 
「ユージュアル・サスペクツ」よりもいいし、 
「アメリカン・ビューティー」と同じくらい良い。 
レディ・シャブリも、また、素晴らしい。
とくに、レディ・シャブリとジム・ケルソーの関係が、
次第に成熟し、変化していくのを見るのは、楽しかった。 
この映画を何度となく見たが、また見ようと思っている。 
しかし、映画に単純な娯楽を求めるひとには向いていない。
おすすめである....
10点満点で10点。


オトーサン、
10点満点というのは
「いささか誉めすぎだな」ということで、
別のユーザーコメントを探しました。

Hailstar07さん
Australia
2002年2月17日
原作とくらべると、だいぶ劣る。

「神と悪魔の真夜中の庭」は、
じつに興味ある筋書きである。 
とくに、これが実話だと知ると、いっそうスゴイ話に思える。
ケビン・スペイシーは、素晴らしい。
ジョン・キューザックも、そうだ。 
しかし、この映画の原作小説は、あらゆる点で、この映画に勝っている。 
サバナ(Savannah)の雰囲気をより的確に伝えているし、 
登場人物は、より見事に書きこまれ、複雑である。 
全体として、10点満点で5点としたい。 
もっとも、映画を見る前に、原作を読んでいるので、
バイアスがかかっているかも知れないが。


オトーサン、
映画批評における
バイアスという問題について考えてみたいと思います。
いい例が、「千と千尋の神隠し」です。
大ヒットという事実から、伝説がめばえ、
ベルリン国際映画祭で金熊賞ということから神話が生まれます。
今日のこの時点で、
もしも、この映画がよくないとか、
面白くなかったとでも言おうものなら、
袋叩きです。

映画を見た日にたまたま体調が悪かったり、
だれかと喧嘩したりして、ムシャムシャしていると、
映画のスコアにも、当然、とばっちりがきます。

原作を先に読むというのも、評価に影響を与えます。
読んでいないのも、評価に影響するでしょう。

オトーサン、
この映画の主役のジョン・キューザック、
元首相の橋本龍太郎さんにそっくりで、あまり好きな俳優ではありません。
でも、橋龍が心臓発作で倒れたニュースの直後に見たので、
ムネオ騒動での心労からと思うと、お気の毒という感情が湧いてきました。
すると、ジョン・キューザックも頑張ってると思ってしまうのです。

そんなことで、
ひとがひとを評価するって、ほんとに難しいですね。
「小泉くん、あんた、どう思う?」
「田中さん、あなたは、どう?」
かといって、評価しないわけにもいかないし...
みなさんは、どう思われますか?


アリー・マイ・ラブ

オトーサン、
雪印の牛肉不当表示事件のあと、豚肉、鶏肉、野菜など、
すべての食の分野で偽ラベルが発覚し、あきれはてています。
政府ときたら、法改正もせず、ちょっと摘発してみせるだけ。
どうやら知らぬ存ぜぬ、業者が悪いで、頬かむりする様子です。
「小泉さん、何もしてくれないな。やっぱり、抵抗勢力なんだ」
そんななか、新たに発覚したのが、DVDの不当表示事件。
第一発見者は、正義の味方(?)のオトーサンでした。

原題:"Ally McBeal" (1997)
[TV-Series]  
監督:Jace Alexander (I) / Allan Arkush  
脚本:Roberto Benabib / Shelly Landau  
Genre: Comedy / Drama 
上映時間:45分
あらすじ:
アリーとビリーは
子供の頃からずっといい仲だった。
アリーは、法律に興味などなかったが、
ビリーと一緒にハーバード・ロースクールに入る。
しかし、ビリーがキャリアを追いかけることを決めたので、
彼らの関係は、終わりを告げる。
いま、リチャードという名のアリーの同級生が
彼の法律事務所でアリーを雇ってくれている。
そこには、ビリーも、彼の新しい妻も働いていた。
何とか振り払おうとしているものの、
まだ、ビリーに未練があるので、
これは、アリーにとっては、つらい状態である。
オフィスで、アリーは、エレインという名前の詮索好きの
うわさ話が好きな秘書を与えられるが、彼女にも我慢している。
そこには、ジョン・ケージという名前の変わり者の弁護士もいて、
かれは、どういうわけか、いつも裁判に勝つのである。
自宅では、アリーの友人でアパートをシェアしているレネが
いつもアリーの恋愛生活についてアドバイスしている。
このシリーズは、主人公であるアリーの目を通して、
アリーの初裁判での苦闘を描き、
彼女の個人的な考えや空想も戯画化している。

出演者: 
Calista Flockhart ....  Allison "Ally" McBeal"  
Lisa Nicole Carson ....  Renee Raddick (1997-2001)  
Greg Germann ....  Richard Fish  

アリーっを演じるのが、キャリスタ・フロックハート。 
TVドラマの主役だけあって、なかなか魅力的で、表情も豊かな女性です。
また、アリーの女友達、レネもなかなか芸達者でした。
リチャードは、ハンサムなお金持ち。

CALISTA FLOCKHART キャリスタ・フロックハート 
誕生日 1964/11/11  
出身 米イリノイ州フリーポート 
ニュージャージー州のラトガーズ大学で演技を学び、
舞台女優としてスタート。
TVドラマ・シリーズ「アリー・マイ・ラブ」の
アリー・マクビール役で
98年ゴールデン・グローブ賞受賞。 
活躍度 △→ 
演技幅 個性 
演技力     ☆☆☆★★★ 
アクション ☆☆★★★★ 
コメディ   ☆☆☆★★★ 
出演作
1994年「クイズ・ショウ」「ネイキッド・イン・ニューヨーク」
1996年「バードケージ」「ジェーンに夢中」
1997年「17 セブンティーン」
1998年「真夏の夜の夢」
1999年「彼女を見ればわかること」
 
その他の出演者:
Jane Krakowski ....  Elaine Vassal  
Vonda Shepard ....  Herself  
Portia de Rossi ....  Nelle Porter (1998-)  
Regina Hall (I) ....  Corretta Lipp (2001-)  
Josh Hopkins ....  Raymond Milbury (2001-)  
Hayden Panettiere ....  Maddie Harrington (2002-)  
Peter MacNicol ....  John 'The Biscuit' Cage (1997-2002)  
Courtney Thorne-Smith ....  Georgia Thomas (1997-2000)  
Lucy Liu ....  Ling Woo (1998-2001, 2002)  
James LeGros ....  Mark Albert (2000-2001)  
Julianne Nicholson ....  Jenny Shaw (2001-2002)  
James Marsden ....  Glenn Foy (2001-2002)  
   
User Comments:
Edward J. Hahnさん
Hong Kong
1998年9月9日
若い女性弁護士が扱うのは、 
人生と愛と法律のむずかしさ。

さわやかな風を感じる。
私は、このTVドラマが好きである、
実は、61歳の男性である。
勿論、私は、TVの不毛地帯である香港に住んでいる。
だが、このドラマは、別。
面白いコメディだし、劇的なコメディともいえる。
配役がいい。
キャリスタ・フロックハートは、勿論、
(ところで、彼女、何という変な名前なんだろう)
もうひとり、好きな役者がいる。
ピーター・マックニコルである。
かれは、昔、"Chicago Hope"で、
撃られて殺された弁護士を演じていた。 
かれが、スクリーンに現われるだけで、
私は大笑いした。
このTVドラマ、大いに勧めたい。


オトーサン、
ぼやきます。
「TVドラマの人気シリーズだけに、
OLの生活と意見がよく描かれていて、
それなりに面白かったけれども、
やっぱり、不当表示は、面白くないなあ」
TSUTAYAで、映画のDVDコーナーに並べてあれば、
誰だって、映画だと思うじゃないですかー。 
それが、TVドラマとはねー。
「これって、誰か、摘発してくれないかな?
でも、政府も、マスコミも動かんだろうなあ。
やはり、CCCの増田社長に、直訴したほうが早いかも」
結局、便りになるのは、自分と知人だけ。
これが、日本社会の現実なのです。


ガリバー旅行記

オトーサン、
大いなる期待をもって、この映画をみました。
淀川長治総監修「世界クラシック名画100撰集」。
「白黒映画か。どんな俳優が演じるのかなあ」
ところが、予想は裏切られました。
カラー。アニメなので、俳優はいません。
しかし、ミュージカル仕立ての素敵な映画でした。
淀川長治さんが、解説で言っておられます。
「ディズニーとの競争に負けたけれども、
フレイシャー兄弟は、
それはそれは、素敵なアニメを作ったのですよ」
この映画を選ぶあたり、目利きの淀長さんです。

原題:Gulliver's Travels (1960)  
製作:Max Fleischer
監督:Dave Fleischer
原作:Jonathan Swift
スイフト。
この作家は、あまりにも有名ですよね。
脚本:Edmomd Sward /Dan Gordon 
   Cal Howard /Ted Pierce /I.Sparber
Genre: Family / Adventure / Animation 
上映時間:77分
あらすじ:
オトーサンが書き下ろしてみました。

1699年11月5日、
南緯30度を航海中、嵐が襲い、船は沈没。
ただひとりガリバーが島に流れつく。
目覚めてみると、全身をしばられ、
周囲には大勢の小人たちがいるではないか。
ガリバーは難なく縄をちぎるが、
巨人の威力を見た小人たちは、恐怖におののく。
やがて、この巨人が優しい心の持ち主であること知り、
ガリバーは、小人達のなかで暮すようになる。
ふたつの小人国の王子と王女の恋が成就しようとしていたが、
些細なことで、交渉が決裂し、戦争がはじまる。
ガリバーは、その知恵と力で、戦争をやめさる。
小人たちは、お礼に、ガリバーが故郷に帰れるように、
みんなで力を合わせて1艘の舟をつくるのだった。

出演者:
どういうわけでしょう。
声の出演者名が、ほとんどクレジットされていませんでした。
Sam Parker ....  Gulliver (voice)  
Pinto Colvig ....  Gabby (voice)  
Jack Mercer ....  King Little (voice)  
Jessica Dragonette ....  Princess Glory (singing voice)  
Lanny Ross ....  Prince David (singing voice)  

User Rating:  6.1/10 (126 votes) 
ほとんど誰も見ていないようです。
もっといい点だと思います。

User Comments:
roarshockさん
Oregon USA
2000年8月5日
ああ、もしそうだったら。

1960代の初期、
子供だった頃、
TVでは、昔の質の高い漫画と
初期の単純なTV向け漫画が放送されていた。
両方のスタイルとも好きだったが、
この「ガリバー旅行記」を見て、夢中になった。
私は、ディズニー映画よりも
この映画のほうが、好きになった。
いま大人になって、
再び、この映画を見ると、
多くの欠点が目につく。
フレイシャー兄弟のスタジオは、
持ち味を追求する代わりに
ウォルト・ディズニー映画のマネをしまったのではないか。
明らかに「白雪姫」に影響されているのが、残念である。
子供の頃でも、また大人になった今でも、
私の大好きな漫画は、1930代のフレッシャー映画である。
「ベティ」、特に「ポパイ」。
ディズニーの活発だが、浅薄で味がない短編漫画とは、
比べ物にならない。
40年前には、こういう言い方ができなかったが、
子供心に感じたのは、そういうことだった。
この「ガリバー旅行記」は、
ディズニー漫画映画の欠点を、若干もっているものの、
フレッシャー・スタイルが十分に出ていて、
大好きな作品である。
フレッシャー兄弟が、
ウォルトおじさんのマネをしないで、
自分たちの心のおもむくままに映画づくりを続けていたならば、
兄弟の手になるもっと多くの映画を見ることができ、
楽しむことができただろうに。
残念でならない。


オトーサン、
フレッシャー兄弟の映画を
はじめてみました。
「こりゃ、掘り出し物だ!」
と小躍りします。
今の時代、大量生産・大量販売で、
自分の持っているものに愛着も誇りも持てないじゃないですか。
映画だって、みんなが見てるから見る。
そんな時代に、淀川長治さんたちのおかげで
このディズニーに滅ぼされたアニメを見ることができて、
ほんとうに感謝しています。
アニメのキャラたちの流麗な動き、
優しいこと、このうえない線や形。
そして、何よりいいのが、
*音楽。
西部のディズニーに対抗して、
東部のディスニーを目指したおしゃれなフレッシャー兄弟。
ぜひ、いちど、そのアニメ世界を体験してください。
ほんとうに、おすすめです。

*参考データ:
Original music by 
Ralph Rainger    
Sammy Timberg (song)  
Victor Young (atmospheric music)  
  
そして、
作詞・作曲:Ralph Rainger &Leo Robin
主題歌:"It's a hap hap happy day"
とても幸せな気分になれる歌でした。 


嘆きの天使

オトーサン、
話題の新作「ロード・オブ・ザ・リング」と
「モンスターズ・インク」を見終えたので肩の荷が下りました。
では、古きよき時代の名画を見ようとTSUTAYA通いを再開。
おなじみ淀川長治総監修の世界クラシック名画100撰集のなかから
今回は、「嘆きの天使」を選びました。
題名からして、いい香りがするでしょう。


原題:Blaue Engel, Der (1930)  
監督:Josef von Sternberg  
原作:Heinrich Mann 
脚本:Carl Zuckmayer & 
Genre: Drama 
Color: Black and White  
Country: Germany / USA  
上映時間:99分
あらすじ:
イマニュエル・ラスは、
独身中年男で高校教授である。
彼は、生徒の何人かが、
たびたび悪所通いをしているのを発見する。
現場を取り押さえようと、
「嘆きの天使」というキャバレーに行き、
ダンサーのローラ・ローラを訪ねる。
しかし、彼女に一目ぼれしてしまう。
翌日の夜も、かれは彼女を訪ねて、
家には帰らなかった。

出演者: 
Emil Jannings ....  Prof. Immanuel Rath(教授)  
Marlene Dietrich ....  Lola Lola(ローラ・ローラ)  

このふたりの演技は歴史に残る名演技でしょう。
まずは、かの伝説ともなった名女優、
マレーネ・ディートリッヒの経歴を見てみましょう。

MARLENE DIETRICH マレーネ・ディートリヒ 
誕生日 1901/12/27-1992/5/6  
出身 独ベルリン 
出演作
1923年「DER KLEINE NAPOLEON」「愛の悲劇」
     「DER MENSCH AM WEGE」
1925年「喜びなき街」
1926年「MANON LESCAUT」
     「EINE DUBARRY VON HEUTE」
     「KOPT HOCH CHARLY!」
     「MADAMEWUNSCHT KEINE KINDER」
1927年「DER JUXBARON」「SEIN GROSSTER BLUFF」
     「CAFE ELECTRIC」
1928年「PRINZESSIN OLALA」
1929年「ICH KUSSE IHRE HAND MADAME」
     「三つの愛」
     「DAS SCHIFF DER VERLORENEN MENSCHEN」
     「GEFAHREN DER BRAUTZEIT」
1930年「嘆きの天使」「モロッコ」
1931年「間諜X27」
1932年「上海特急」「ブロンド・ヴィナス」
1933年「恋の凱歌」
1934年「恋のページェント」
1935年「スペイン狂想曲」
1936年「真珠の首飾」「砂漠の花園」
1937年「天使」「鎧なき騎士」
1939年「砂塵」
1940年「妖花」
1941年「焔の女」「大雷雨」
1942年「淑女の求愛」「スポイラーズ」「男性都市」
1944年「FOLLOW THE BOYS「キスメット」
1946年「狂恋」
1947年「黄金の耳飾り」
1948年「A FOREIGN AFFAIR」
1949年「JIGSAW」
1950年「舞台恐怖症」
1951年「NO HIGHWAY IN THE SKY」
1952年「無頼の谷」
1956年「80日間世界一周」
1957年「モンテカルロ物語」「情婦」
1958年「黒い罠」
1961年「ニュールンベルグ裁判」
1962年「BLACK FOX」(ナ)
1963年「パリで一緒に」
1978年「ジャスト・ア・ジゴロ」
1986年「マレーネ」

そして、彼女の魅力によって、
人生を狂わされた気の毒な教授を
物の見事に演じ切った
エミール・ヤニングスの経歴を見ましょう。
 
EMIL JANNINGS エミール・ヤニングス 
誕生日 1884/7/23-1950/1/3  
出身 スイス・ロルシャハ 
出演作
1917年「男になったら」
1918年「呪の眼」
1919年「パッション」「仇討」
1920年「アルゴール」「黒白姉妹」
     「デセプション」「カラマゾフの兄弟」
1921年「怪傑ダントン」「オリベラの勇将」「ファラオの恋」「鼠」
1922年「オセロ」「ピーター大帝」
1923年「黄金狂乱」
1924年「裏町の怪老窟」「ニュウ」「最後の人」
1925年「タルチェフ」「ヴァリエテ」「恋は盲目」
1926年「ファウスト」
1927年「肉体の道」
1928年「最後の命令」「罪の街」「父と子」
1929年「裏切者」
1930年「嘆きの天使」「神々の寵児」
1931年「激情の嵐」
1932年「おしゃれの王様」
1934年「黒鯨亭」
1935年「プロシャの旋風」
1937年「支配者」
1941年「世界に告ぐ」 

その他の出演者:
Kurt Gerron ....  Kiepert, the Magician  
Rosa Valetti ....  Guste, his wife  
Hans Albers ....  Mazeppa, the Strong Man  
Reinhold Bernt ....  The clown  
Eduard von Winterstein ....  Headmaster  
Hans Roth (I) ....  The janitor  
Rolf Muller (II) ....  Pupil Angst  
Roland Varno ....  Pupil Lohmann  
Carl Balhaus ....  Pupil Ertzum  
Robert Klein-Lork ....  Pupil Goldstaub  
Charles Puffy ....  Innkeeper  
Wilhelm Diegelmann ....  Captain  
Gerhard Bienert ....  Policeman  

 
User Rating:  7.9/10 (726 votes) 
オトーサン、
嘆きます。
「もっと高いスコアかと思った」
世界の名画に選ばれて当然の作品です。
結末の暗さがスコアに影響したのかもしれません。

User Comments:
spamvreterさん
Netherlands
2001年12月22日
珠玉の古典作品

最初に、
そして、それは、
生涯でただ1回だけのことだったが、
私が、この映画をみたのは、
たしか13、4歳の少年の頃だった。
もう35年前のことになるが、
非常に驚いたのを、いまでも覚えている。
映画館から出てきたとき、
世界について、また人間とは何かについて
ある衝撃を受けていた。
それは、愛の本質、そして、
愛が人をどのように変わらせるかについての物語だった。
また、人々がお互いをどのように扱うかについての物語でもあった。
この映画は、それを極限にまで探求している。
演技は、最高である。
雰囲気は、息を呑むものであり、
音楽も素晴らしい。
マレーネは、映画史上に輝く素晴らしい歌を歌う。
ドイツのキャバレー・ソングである。
この映画は、最もセンスのいいヨーロッパ映画である。
それは、観客をすくいあげ、
未知の時代と場所にどーんと落としてしまう。
ある集団のひとびとの人生において
劇的だった一連の出来事に立ち会わされるのである。
出だしは、楽しい。
だが、まもなく、すべてが非常に悪くなっていく。
そして、ほんとうに、どうしようもなくなる。
少年だった私は、
何か気味悪い感情が入り混じった状態で、
映画館に取り残された。
愛の袋小路に陥ることや
人間としての威厳をすべて失うことについての
恐怖に襲われていた。
他方、いつか大人になって、
こうした苦い感情を経験してみたいと
深く憧れたものだった。
この映画は、
賞賛すべき悲劇であり、涙を誘う。
だが、ひとは、こうした悲しい出来事を
経験したいと望むだろうか?


オトーサン、
このユーザー・コメントを読んで、
深い感動を覚えました。
35年も前の映画を鮮明に覚えているなんて
すごいことです。
昨日みたのに、もう忘れている映画がたくさんあり、
人生の見方が変わったり、人生が変わってしまう映画もある。 
「映画って、素晴らしいなあ」

ところで、富山県出身の佐藤工業が
破産したというニュースを聞きました。
実は、親しい友人のひとりが勤めていた会社です。
「出だしは、楽しい。
だが、まもなく、すべてが非常に悪くなっていく。
そして、ほんとうに、どうしようもなくなる」
というくだりを翻訳していて、涙が出てきました。
今は、いいひとが不幸な目にあう
「嘆きの天使」の時代ではないでしょうか。

「Aさん、お元気ですか?
心を強くもって生き抜いてください。
いただいたチューリップの花は、
春になれば、きっと、また、咲きますよ」


ぼくの神さま

オトーサン、
名子役、ハーレイ・ジョエル・オスメントくんのフアンですから、
この映画を見逃すわけにはいきません。
「シックスセンス」の名演技で、すっかり、はまってしまったのです。
「ペイフォワード 可能の王国」、「A.I.」が、いまいちだったので、
この「ぼくの神さま」に期待するところが大なのです。 

原題:Edges of the Lord (2001)  
監督・脚本:Yurek Bogayevicz  
Genre: Drama 
Rated R for some violence and sexual content. 
上映時間:95分
あらすじ:
IMDBが短いので、
オトーサンの書き下ろしです。

1039年9月1日、ナチス・ドイツがポーランドに侵攻。
ユダヤ人の多くを強制収容所に送る。
ロメック少年は、両親のせつない望みから
ひとりナチスの迫害を逃れ、田舎町へと送られる。
村へ到着した彼はユダヤ人であることを隠し、
グニチオの一家と暮らし始める。
美しい田園地帯の暮らし、いい友達も沢山できて、
ロメックは幸せになり、両親が迎えにくる日を待つ。
ところが、事態は日に日に悪化の一途をたどり、
ナチの兵隊が逃亡ユダヤ人の摘発にやってくる。
大人だけでなく、子供の世界にも暗い影が忍びよる。
そんななか、ロメックは、何としても生きのびようとするが、
行く手には、思いもかけぬ出来事が待っていた。

出演者: 
Haley Joel Osment ....  Romek 
Liam Hess ....  Tolo   
Willem Dafoe ....  Priest  

あちこちの映画評で、
リアム・ヘスくんが、
オスメント顔負けの子役といわれておりますが、
オトーサンとしては、
あくまでも、オスメントの肩をもつ所存です。
経歴を紹介しますが、
演技力の☆☆☆★★★は、低すぎです。
演技力は☆☆☆☆☆★に、訂正願います。

HALEY JOEL OSMENT ハーレイ・ジョエル・オスメント 
誕生日 1988/4/10  
出身 米ロサンゼルス 
活躍度 ○↑ 
演技幅 適応 
演技力     ☆☆☆★★★ 
アクション ☆☆★★★★ 
コメディ   ☆☆☆★★★ 
出演作 
1994年「フォレスト・ガンプ/一期一会」◆
         「ミックス★ナッツ/イブに逢えたら」
1995年「ダーク・ボガートの求婚物語」
1996年「僕のボーガス」
1999年「シックス・センス」◇「リメンバー・エイプリル」◇
2000年「ペイフォワード 可能の王国」◇
2001年「A.I.」◇「ぼくの神様」◇ 

オトーサン、
「この神父さん役、誰だろう?
見事に演じているなあ」
そこで経歴を見ました。
「そうか、実力派なんだ」

WILLEM DAFOE ウィレム・デフォー 
誕生日 1955/7/22  
出身 米ウィスコンシン州アップルトン 
外科医の父と看護婦の母の間の7人兄弟の
6番目の子として生まれる。
高校を中退して、ミルウォーキーの前衛劇団シアターXに参加。
78年ニューヨークに出て、
エリザベス・ルコントが率いる劇団
ウースター・グループに加わって舞台活動を続ける。
映画デビューは81年「天国の門」。
83年「ラブレス」で初主演。
「プラトーン」でアカデミー助演男優賞にノミネートされた。 
活躍度 ◎→ 
演技幅 個性 
演技力     ☆☆☆☆☆★ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ   ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1981年「天国の門」
1983年「ハンガー」「ラブレス」
1984年「ロードハウス66」「ストリート・オブ・ファイヤー」
1985年「L.A.大捜査線 狼たちの街」
1986年「プラトーン」「ディア・アメリカ」(声)
1988年「最後の誘惑」「サイゴン」
     「ミシシッピー・バーニング」
1989年「生きるために」「7月4日に生まれて」
1990年「イントルーダー怒りの翼」「クライ・ベイビー」
     「ワイルド・アット・ハート」「ドアーズ」
1991年「ライト・スリーパー」
1992年「BODY/ボディ」「ホワイト・サンズ」
1993年「時の翼に乗って/ファラウェイ・ソー・クロース」
1994年「愛しすぎて/詩人の妻」「今そこにある危機」
     「欲望の華」
1995年「ヴィクトリー/遙かなる大地」
1996年「イングリッシュ・ペイシェント」「スピード2」◆
     「FISHING WITH JOHN」「バスキア」
1997年「白い刻印」◆
1998年「ルル・オン・ザ・ブリッジ」
1999年「イグジステンズ」◆「処刑人」◆
2000年「アメリカン・サイコ」◆「シャドウ・オブ・ヴァンパイア」◇
     「アニマル・ファクトリー」
2001年「ぼくの神様」
2002年「スパイダーマン」


その他の出演者:
Richard Banel ....  Vladek  
Olaf Linde Lubaszenko ....  Gniecio  
Malgorzata Foremniak ....  Manka  
Andrzej Grabowski ....  Kluba  
Chiril Vahonin ....  Robal  
Ola Frycz ....  Maria  
Dorota Piasecka ....  Ela Kluba  
Wojciech Smolarz ....  Pyra  
Marek Weglarski ....  Max  
Edyta Jurecka ....  Sara  
Ryszard Ronczewski ....  Batylin  
Krystyna Feldman ....  Wanda  
 
User Rating:  7.6/10 (83 votes) 
  
User Comments:
allprosさん
United States
2002年1月26日
HJOフアンなら必見。 

ポーランド語の下手なアクセントに失望する向きもいるかも知れないが。
もちろん、ハーレー・ジョエル・オスメントのファンには、必見の映画である。
彼は、間違いなくこの映画でのスターであるが、
この映画には、かれ以外の子供たち(少年たちと少女たち)が、
欠かせないし、そのうえ、かれらが素晴らしい演技をしているのだ。
神父を演じたウィレム・ディフォーは素晴らしい。
もっとも、豚を追いかけて捕まえるのは下手だけどね。
 (これは、映画を見たひとだけに通じる仲間内のジョークだが)
リアム・ヘスは、ナチにつかまらないために
ハーレイが一緒に暮すようになった一家の幼い子供を演じているが、
見事な演技をみせている。
また、もっとも同情をひく役回りでもある。
彼が、イエスを演じるという筋書きは、
若干こじつけのように思われないでもないが、
その寓話は、効果的で、感動的ですらある。
この映画で描かれたすべてのナチは、モンスターである。
1人でもいいから同情すべきドイツ人がいないか、
探そうとしてもムダである。
ポーランド人のほうは、良い人々と悪い人々とのバランスがとれている。
この映画は、まだ、アメリカで上映されていないが、
私には、映画館から遠ざける理由がわからない。
幼いリアム・ヘスのヌードシーンは、ほほえましい。
他の若い俳優・女優のカップルが巻き込まれるレイプシーンも感動的。
あまり写実的でないのもいい。
プロダクションに売り込んで、名前を売ろうとしていないのが、
好感をもてるではないか。
DVDの出来は、一流である。

オトーサン、
また、
映画を見たひとだけに通じる仲間内のジョークで
恐縮ですが、
子供達が、豚のお腹をぎゅっと押して、
おならを出させるシーンに大笑いしました。
だって、お尻のところにランプを置いたので、
一瞬ガスの炎が燃え上がるのです。
「これって寓話なのかな」
笑った後、考えこみました。
アウシュヴィッツ強制収容所では、ガス室が設置され、
効率的に殺人できるようにしていたからです。

そして、プログラムで
ユレク・ボガエヴィッチ(Yurek Bogayevicz)監督の
経歴やインタビューを読んで、確信しました。
「そうだ、これも寓話なのだ」
監督は、ポーランド生まれ。
アメリカに移住して以来、  
ポーランドで起きた悲劇には一切目をつぶってきたそうです。
しかし、25年の歳月が経過してようやく
自分のルーツと向き合う気持ちになってきたそうです。
そして、3年がかりで書いた脚本は、
30年もののワインのように味わいのあるものとなりました。
歳月の効果って大きいですねえ。

一度、30年前のことを思い出してみませんか。
そこには、人生を決めた出来事が、豊かなワインとなって
眠っているかもしれません。
あなたの人生に起きたこと、
あなたが見たことには、ひとつのムダもないのです。
ちょうど、この映画の豚のオナラのように。
人生を豊かに生きるために必要なことは、
ささいなことであっても、馬鹿にしないで、直視すること、
些細なことでも、大事にすることなのではないでしょうか。


モンスターズ・インク

奥方は、
あまり映画なんか見ないクチなのですが、
たまたま見た「シュレック」が面白かったようです。
それ以降、映画に興味を持ちはじめたようです。
「化粧師」を一緒に見に行ったときに、
この予告編をやっていました。
「あら、モンスターズ・インク、おもしろそうねえ。
レディース・デイにでも見に行こうかしら」
オトーサン、
水曜日まで待てなかったので、みなさんには、
一足早く、映画批評をお届けしましょう。

原題:Monsters, Inc. (2001)  
監督:Peter Docter     
   David Silverman (co-director)  
   Lee Unkrich (co-director)  
原作:Jill Culton/ Peter Docter/ Ralph Eggleston/ Jeff Pidgeon 
脚本:Robert L. Baird/ Rhett Reese /Jonathan Roberts (I) 
      (additional screenplay material) 
     Dan Gerson/ Andrew Stanton   

オトーサン、 
「何じゃ、こりゃあ。監督が3人。原作が4人、脚本が5人!」
ディズニー映画は、
生誕100周年記念映画「アトラティス」の大失敗に懲りて、
チーム制に移行した模様です。

Genre: Animation / Family / Comedy / Fantasy 
上映時間:92分
あらすじ:
ジェームズ・P.サリバン(愛称、サリー)と
マイク・ワゾースキーは、
子供たちの恐怖からエネルギーを取り出す会社、
モンスター社から給料支払の小切手を引き出す。
工場でNo.1絶叫発生機のサリーは、
ちょっとした手違いで少女を工場に入れてしまう。
モンスターたちは、本当に子供たちを恐れているので、
警戒警報が鳴り響き、サリーとメイクの頭痛の種となった。

出演者: 
John Goodman ....  James P. 'Sulley' Sullivan  
Billy Crystal ....  Michael 'Mike' Wazowski  
Mary Gibbs ....  Boo  

やはり、成功するアニメの主人公になるキャラは、
可愛いですね。
それも、最初は変だけど、次第に可愛くなる、
「ヘンカワ」が大事です。

その他の出演者:
Steve Buscemi ....  Randall Boggs  
James Coburn ....  Henry J. Waternoose  
Jennifer Tilly ....  Celia  
Bob Peterson (III) ....  Roz  
John Ratzenberger ....  Yeti  
Frank Oz ....  Fungus  
Daniel R. Gerson ....  Needleman and Smitty  
Steve Susskind ....  Floor Manager  
Bonnie Hunt ....  Flint  
Jeff Pidgeon ....  Bile  
Sam 'Penguin' Black ....  George Sanderson  
rest of cast listed alphabetically  
Guido Quaroni ....  Tony the Grocer  
Joe Ranft   
Katherine Ringgold ....  Additional Voices  
 
User Rating:  8.2/10 (8616 votes)  top 250: #96
オトーサン、
叫びます。
「おお、これも世界の名画入りだ。96位!」
  
User Comments:
ahill-1さん
South Bend, IN
2001年12月12日
いまや、子供と大人が話しあえる物語が誕生した。

クローゼットの中のモンスター。
押し入れの中に化け物!
子供たちは恐がるかもしれないが
でも、それはみんな夜中に行われるのだから、
そんなに心配しないでもいい。
キャラたちは、出演声優と同様、魅力的である。
子供たちにとっては、企業がどんなものか、実地体験になる。
モンスター社は、子供たちの絶叫を
科学的に電力エネルギーに変えた天才企業である。
モンスターの従業員がおり、
入り口に続くアッセンブリー・ラインが設置され、
(子供達の寝室にモンスターがアクセスする)
一流の訓練プログラムも用意され、
そして、怖がらせることではトップクラスのモンスターたちがいる。
目の前に、メトロポリスが広がる。
沢山の家々、建物、ビジネス、自動車、
そこには首都を順調に運営するすべてがある。
勿論、色彩豊かな生物たちもいる。
その1つが、黄色のswatチームである。
彼らの仕事は、首都を人間の汚染から守ることである。
だが、どういうわけか、小さな子供が、
寝室のドアを通り抜けてしまった。
モンスターたちの首都は、絶叫と野次で震え上がる。
それは驚くべき事態だが、とっても面白い。
すべては混沌としているが、
この背景には、貪欲がもたらした企業犯罪がある。
しかし、物語は、ハッピーエンドになる。

ジョン・グッドマンは、サリーの声で出演している。
サリーは、大きな青緑色の猿で、モンスター社のスター。
傷つき、抱きしめたいほど可愛いモンスターで、
子供たちを脅かして心に傷を残すのを後悔している
良心的なモンスターである。
どういうわけか、モンスター社に侵入してきた
キュートで大きい目をした少女、ブー
(声優は、メアリー・ギブス)に愛着を覚える。
「お家に帰りたい」という少女の願いに応えようとする
彼の努力が、少女を感動させる。
サリーの親友は、マイク(声優は、ビリー・クリスタル)である。
マイクは、おかしな外見をしていて、
つま楊枝の足と1つの大きな目をもった緑のボールなのだ。
彼の喜劇が、映画の中心である。
マイクの任務は、サリーに発破をかけ続けること、
そして、トップスターの座をキープすることである。
だが、笑い話になれば、マイクのほうがトップである。
マイクのガールフレンド、セリア(声優はジェニファー・テイリー)は
心底、マイクが関心を抱いている、かっこいい社員である。
彼女の仕事は、彼のトラブルを防ぐこと。

この映画、10点である。
家族みんなで楽しめる活気ある映画である。
みんな喜ぶだろう。


オトーサン、 
いろいろなコメントを翻訳してきましたが、
このひとのように、登場人物と筋書きだけをなぞるのは、
あまりいい批評とは思えません。
音楽など、この映画のいい点を指摘し忘れているからです。
「そんなこと、どうでもいいじゃないか」
Yahoo!ムービーの無責任な投稿者には、叱られそうですが、
でも、自分が見た映画について、
他人にきちんと伝えたい時って、あるじゃないですか。、
そんなときには、下記6項目を参考にしてください。
@ 主演俳優、主演女優、助演俳優、助演女優
A 監督、脚本、編集
B 撮影、視覚効果 
C 美術、撮影、衣裳デザイン、メイクアップ
D 作曲、音響効果 
E 作品賞
因みに、この「モンスターズ・インク」は、
今年のアカデミー賞で3部門にノミートされています。
作曲賞、音響効果賞、長編アニメ映画賞。 
上記6項目に当てはめれば、
D作曲、音響効果と、E作品です。
サリーやマイク、そして女の子ブーも素敵だったので、
@主演・助演俳優にも該当しそうですが、
アニメのキャラたち、人間=俳優ではないので、
残念ながら、賞の対象にならなかったのです。


ロード・オブ・ザ・リング

オトーサン、
見るまえに、「指輪物語」を立ち読みしました。
トールキン教授が書いた3部作を、ニュージーランド出身の監督が、
ニュージーランドで1年半もかけて、3部作を一挙に撮ったそうです。
今回公開されたのは、第1部「旅の仲間」。あと毎年1本づつ、大公開。
「それにしても、文庫本で8巻、5600円は高いなあ」
そんなことで、予備知識不足で、見にいきました。

原題:Lord of the Rings: The Fellowship of the Ring, The (2001)  
監督:Peter Jackson  
原作:J.R.R. Tolkien
脚本:Frances Walsh
Genre: Fantasy / Adventure
Rated PG-13 for epic battle sequences and some scary images. 
Country: New Zealand / USA  
上映時間:176分
あらすじ:
何世紀ものあいだ失なわれていた指輪が発見された。
紆余曲折をへて、それはホビット族の若者フロドの手に渡った。
賢者ガンダルフが、指輪は闇の冥王サウロンのものであることを見破る。 
フロドは、その指輪を破壊する宿命を背負い、旅に出ることになった!
彼は、単独行動はしなかった。
賢者ガンダルフ、エルフ族の弓の名手レゴラス、メリー、
ドワーフ族の斧の達人ギムリ、騎士アラゴルン、懐疑主義者ボロミア、
そして3人の友人、メリー、親戚でもあるピピン、サムにも声をかけて、
仲間たちとともに、指輪を滅ぼす場所を求めて、
山岳、雪山、暗黒、森林、大河、平野を踏破して行く。
行く手には、悪者たちと危険が待ち受けていた。
その場所を探しあて、指輪を破壊することが、
闇の冥王サウロンの支配を終わらせる唯一の道だったのだ!

出演者: 
Elijah Wood ....  Frodo Baggins(ホビット族の若者)
Ian McKellen ....  Gandalf The Grey(賢者)  

主人公役のフロド、いまひとつですが、
経歴をみておきましょう。

ELIJAH WOOD イライジャ・ウッド 
誕生日 1981/1/28 
出身 米アイオワ州 
8才の時に国際モデル&タレント大会でスカウトされ、
CMに多数出演。
「わが心のボルチモア」から注目されるようになる。
子役から常時主演クラスで出演している実力派俳優。 
活躍度 ○→ 
演技幅 自在 
演技力   ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ  ☆☆☆★★★ 
出演作 
1989年「バック・トウ・ザ・フューチャーPART2」
1990年「背徳の囁き」「ナイトチャイルド」
     「わが心のボルチモア」
1991年「愛に翼を」
1992年「フォー・エヴァー・ヤング」◆「ラジオ・フライヤー」
1993年「危険な遊び」「ハックフィンの大冒険」
1994年「ノース 小さな旅人」「8月のメモワール」
1996年「フリッパー」
1997年「アイス・ストーム」
1998年「ディープ・インパクト」◇「パラサイト」◇
2001年「ロード・オブ・ザ・リング」


圧倒的で見事な演技をみせたガンドルフ役、
イアンの経歴をぜひ見ておきましょう。

IAN MCKELLEN イアン・マッケラン 
誕生日 1939/5/25  
出身 英バーンリー 
土木技師の長男として生まれる。
パブリック・スクール時代から学校演劇に出て、
英文学を専攻したケンブリッジ大学でも
21本の学生芝居の公演に出演する。
正式な演技の訓練を受けないで、
1961年にコベントリーにあるベルグレード劇場で
プロの役者としてデビューを果たす。
その後の3年間、いくつかの地方劇団で修行を積み、
子供の頃から憧れていたタイロン・ガスリー演出による
ノッティンガム・プレイハウスのこけらおとし公演に出演する。
64年、ロンドンの舞台「A SCENT PF FLOWERS」で
クラレンス・ダーウェント賞を受賞し、
ローレンス・オリヴィエから
ナショナル・シアター・カンパニーへの入団の誘いを受ける。
ブロードウェイでは、
80年から81年にかけて演じた
「アマデウス」のサリエリ役では
トニー賞の主演男優賞をはじめ、各賞を総なめにする。
91年に演劇に対する功績が認められ、
ナイトに叙され、サーの称号を授与された。
映画デビューは69年「ALFRED THE GREAT」。
95年「リチャード3世」では共同脚本・共同製作・主演を務めた。 
活躍度 ○↑ 
演技幅 自在 
演技力   ☆☆☆☆☆★ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ  ☆☆★★★★ 
出演作 
1983年「ザ・キープ」
1985年「プレンティ」
1989年「スキャンダル」
1993年「ラスト・アクション・ヒーロー」「私に近い6人の他人」
1994年「シャドー」「ハリウッド・トラブル」
1995年「恋の闇 愛の光」「赤ちゃんにバンザイ!?」
     「リチャード3世」
1997年「ベント堕ちた饗宴」「ゴールデン・ボーイ」◇
1998年「輝きの海」「ゴッドandモンスター」
2000年「X−メン」
2001年「ロード・オブ・ザ・リング」
 
その他の出演者:
Viggo Mortensen ....  Aragorn/Strider(仲間たちのリーダー役)  
Cate Blanchett ....  Galadriel(王妃)  
Liv Tyler ....  Arwen(王女)  
Alan Howard (I) ....  The Ring  
Noel Appleby ....  Everard Proudfoot  
Billy Boyd ....  Peregrin 'Pippin' Took  
Dominic Monaghan ....  Meriadoc 'Merry' Brandybuck  
Sean Astin ....  Samwise 'Sam' Gamgee  
Sala Baker ....  Sauron  
Ian Holm ....  Bilbo Baggins  
Orlando Bloom ....  Legolas Greenleaf  
Christopher Lee ....  Saruman the White  
Megan Edwards (II) ....  Mrs. Proudfoot  

   
User Rating:  9.1/10 (48499 votes)  top 250: #2
オトーサン、
びっくり仰天。
「アカデミー賞で13部門にノミネートと聞いてはいたが、
世界の名画250のなかで、第2位とは!
まさか、本当か、すごいことだ」

心配になって、Yahoo!ムービーのスコアを見てみました。
「5点満点で、3.8? たったの? 変だなあ?」
不思議に思って、数十件もある書き込みを隅から隅まで読むと、
邪悪な投稿者がいて、何度も投稿しては、星ひとつをつけていました。
「ほんまに、しょうもないヤツがおるなあ。
おまえ、闇の冥王を気取ったつもりかよー」
  
User Comments:
Marc Geeさん
Netherlands
2002年2月27日
圧倒的な叙事詩

よし、はっきり言おう。
誰が何といおうと、これは大迫力の映画だ。
映画狂だから、沢山の映画をみているし、
とくに、いい映画となれば、目がないが、
人生でこれほど感動した映画を見たのは、はじめてだ。 
確かに、これまで素晴らしい映画がたくさん作られてきた。 
しかし、これは、とにかく特別な映画だ。 
魔法みたいだ。
昨年の12月1日に最初に見たあと、
この映画のことが頭から離れられなくなってしまった。
それも、仕事中にだ。 
いくつかのシーンが、心の中を繰り返しよこぎっていくのだ。 
こんなこと、いままでなかった。 
だから、これは特別な映画だと思う。
1週間後に、また見に行った。 
そして...、やはり、傑作だった! 
見事な景色、演技、特殊効果、カメラワーク、
美しさも、興奮も、ここには、すべてがある... 
たしかに、物語はシンプルかも知れない。 
しかし、それが最高なのだ。 
こんな風に、単純な筋書きが効果的だった映画なんてみたことがない。 
あたかも、複雑な物語を読んでいるようなのだ。 
面白いなあ!
とくに好きだったのは、ガンドルフとアラゴルン、
それから、フロドもまあいい。 
第2部「二つの塔」の上映が待ちどおしい。
というのは、ゴラムが大好きだからである。
ピーター・ジャクソン監督が、
ゴラムを原作のように妙でエキサイティングなヤツにしてしまうのではないか
それが、心配でたまらない。
ゴラムは、第1作では、2回しか顔を出していないが、
これは、次回乞うご期待というサインだろう。
偉大な叙事詩が誕生した。
できれば、いますぐ映画を見にいくべきだ。
この映画、すでに世界の観客動員数で第8位につけているが、
1位の「タイタニック」を蹴落とすように祈りたい。
10点満点で10点。 
なぜなら、それに価する唯一の映画だからだ。


オトーサン、
奥方を誘います。
「おい、ニュージーランドの景色が見られるぞ」
「そうお、でも、あたし見たくない。1800円は高いわよ」
「話題に遅れるぞ、オレが払ってやるから」
ようやく説得して、朝の8時50分からの初回上映へ。
「しまった。日本語吹き替えだった」
「でも、初回は白いカバーの指定席も自由席になるのよ」
「そうか、じゃ、見るか」

さて、映画のほうはどうかというと、
流石に3時間は長かったですが、
迫力満点のスペクタクルでした。
「お金かかってるなあ」
観客は老若男女のバランスがよく、ヒットしそうです。

オトーサン、奥方に聞きます。
「どうだった?」
「これ、まるで西遊記ね。猪八戒とかいろいろ化け物が出てきて。
最後に聖典を手に入れるかわりに、指輪を破壊するんでしょ。
同じよ」
「そうかなあ。同じかなあ」
「フロドが下手だったわね。表情の変化がまるでないもの」
「ガンドルフは、よかっただろう」
「あのひとはよかったわ、それとアラゴルンがよかったわ」
「女優さん、2人はどうだった?」
「あまりパッとしなかったわね」

オトーサン、
奥方の反応が限りなくYahoo!ムービーの3.8に近いので
あせります。
「景色は、どうだった?よかっただろう」
「やっぱり、この映画、ニュージーランドの景色が売りね」
「ミルフォードサウンドが出ていたねえ」
「そうね、滝がきれいだったわ。CGは、余計ね」
「雪山の景色もよかったな」
「努力賞ね、雪崩のシーンは」
そんなことで、あまり盛りあがりませんでしたが、
「また、ニュージーランドに行ってみたいわね」
この映画、景色の美しいことだけは、保証付きです。

みなさんが奥方の低評価に影響されないために、
念のためにアカデミー賞でノミネートされた13部門を
ここに、ご紹介しておきましょう。
◇ 作品賞 
◇ 監督賞:ピーター・ジャクソン
◇ 助演男優賞:イアン・マッケラン(ガンドルフ役)
◇ 脚色賞 
◇ 美術賞 
◇ 撮影賞 
◇ 衣裳デザイン賞 
◇ 編集賞 
◇ メイクアップ賞 
◇ 作曲賞 
◇ オリジナル歌曲賞:“May It Be” 
◇ 音響賞 
◇ 視覚効果賞 
たいしたものです。13部門で優れているのですから。
そうそう、吹き替え版を見たのですが、
これは、おすすめできません。


ジェード・スコーピオンの呪い

オトーサン、
機内誌をめくっていて、大発見!
「ロード・オブ・ザ・リングは、
ニュージーランドで撮影したんだってさ」
奥方に言いましたが、眠そうに「そう」。
観客動員数で、「タイタニック」を上回る勢いなのに
何という無関心。
さて、この映画、「この題名だと、冒険活劇かな」
と思ったのですが、しゃれたコメディでした。

原題:Curse of the Jade Scorpion, The (2001)  
監督・脚本:Woody Allen  
Genre: Comedy 
Rated PG-13 for some sexual content. 
Country: Germany / USA  
上映時間:103分
あらすじ:
舞台は、1940年代のニューヨ−ク。
C.W.ブリッグスは、この街きっての保険調査人である。
まあ、それは、かれが新入社員のベティーに言うせりふなのだが。
だが、彼女には軽蔑され、乱雑な書類を目の敵にされる始末。
かれは、保険金詐欺師の心理状態が分かると豪語しているが、
あるとき、二人はサソリの催眠術にかかって恋人にされてしまい、
かれの心には盗み心が忍びこむ。

出演者:
Woody Allen ....  CW Briggs  
Helen Hunt ....  Betty Ann Fitzgerald  
Dan Aykroyd ....  Chris Magruder

オトーサン、
「うまいなあ、軽妙だなあ、味があるなあ」
と感心しながら見ていました。  
ウディ・アレンを見ていると、
年とったら、彼のような「可愛いおじいちゃん」になりたいもの
なーんて、思ってしまうのです。

WOODY ALLEN ウディ・アレン 
誕生日 1935/12/1  
出身 米ニューヨーク・ブルックリン 
活躍度 ○→ 
演技幅 自在 
演技力     ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ   ☆☆☆☆☆★ 
出演作 
1965年「何かいいことないか子猫チャン」
1967年「007/カジノロワイヤル」
1969年「水は危険」「泥棒野郎」
1971年「ウディ・アレンのバナナ」
1972年「ボギー!俺も男だ」「セックスのすべて」
1973年「スリーパー」
1975年「ウディ・アレンの愛と死」
1976年「ザ・フロント」
1977年「アニー・ホール」
1979年「マンハッタン」
1980年「スターダスト・メモリー」
1982年「サマー・ナイト」
1983年「カメレオン・マン」
1985年「ブロード・ウェイのダニー・ローズ」
1986年「ハンナとその姉妹」
1989年「ニューヨーク・ストーリー」
     「ウディ・アレンの重罪と刑罰」
1991年「結婚記念日」
1992年「ウディ・アレンの影と霧」「夫たち、妻たち」
1993年「マンハッタン殺人ミステリー」
1996年「誘惑のアフロディーテ」
1997年「世界中がアイ・ラブ・ユー」「地球は女で回っている」
     「ワイルド・マン・ブルース」
1998年「アンツ」(声)◇「セレブリティ」「インポスターズ」
1999年「ギター弾きの恋」◆「ヴァージン・ハンド」
2000年「おいしい生活」◇ 

オトーサン、
「このひと、うまいことはうまいんだけれど、
最近の映画、いまいち冴えないなあ。
...離婚したせいかも」
余計なことを言っております。

HELEN HUNT ヘレン・ハント 
誕生日 1963/6/15  
出身 米カリフォルニア州ロサンゼルス 
9才から子役としてテレビ出演。
77年映画デビュー。92年からのテレビ・シリーズ「
MAD ABOUT YOU」のジェイミー役で
エミー賞コメディ部門の主演女優賞を4度受賞。
97年「恋愛小説家」でアカデミー主演女優賞受賞。
99年7月にハンク・アザリアと結婚するが、翌年離婚。 
活躍度 ○↑ 
演技幅 個性 
演技力     ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ   ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1973年「荒野のあした」(TM)
1986年「ペギー・スーの結婚」
1987年「プロジェクトX」
1988年「シューター もう一つのベトナム」「君がいた夏」
     「マイルズ・フロム・ホーム」
1991年「ウォーター・ダンス」「オンリー・ユー」
1992年「ミスター・サタデー・ナイト」
1995年「死の接吻」
1996年「ツイスター」◇
1997年「恋愛小説家」アカデミー主演女優賞
2000年「ペイフォワード 可能の王国」◇
     「ハート・オブ・ウーマン」◇「キャスト・アウェイ」◆
     「Dr.Tと女たち」

その他の出演舎:
John Tormey ....  Sam  
John Schuck ....  Mize  
Elizabeth Berkley ....  Jill  
Kaili Vernoff ....  Rosie  
Brian Markinson ....  Al  
Maurice Sonnenberg ....  Office Worker  
John Doumanian ....  Office Worker  
Peter Gerety ....  Ned  
Kevin Cahoon ....  Lunch Delivery Man  
Philip Levy ....  Rocky's Waiter  
Wallace Shawn ....  George Bond  
Vince Giordano ....  Rainbow Room All Star  

   
User Rating:  7.1/10 (1467 votes) 
かなり高いスコアです。
  
User Comments:
Paul Walker rulesさん
Hollywood, CA
2001年9月22日
Funniest movie of the year 2001

ウディ・アレンって、
こういう類の映画を作らせると、ほんとに巧いなあ。 
ほんとうに、
どういう風に演技をすればいいのか、 
どうすれば、ユーモアたっぷりになるかを知っているのだ。 
この映画がいいのは、
こんな内容なのに、 
セクハラだという抗議がまったくこなかったこと。 
いまどきの女性はこう言うんだぜ。
「触わりたいって彼が言ったら、
じゃ、結婚指輪を買ってとあたし言うわ」 
この映画、ほんとに、いい。 
ウディ・アレンは、ほんとに笑わせる 
ウディ・アレン、ほんとに光っている。
どんなに見事に演じていることか、ほんとに驚いてしまう。
この映画をぜひ見てほしい。
損はないと思うよ。 


オトーサン、
IMDBのコメントに一通り目を通しましたが、
このほかは、悪評サクサクでした。
「どうも、最初に誰かが意図的にケチをつけると、
それを後のひとが読んで、影響されてしまうようだなあ。
ちょうど、チェーン・レター・メールのように」
実は、Yahoo!ムービーでも、同じことが起こっているのです。
それについては、明日、触れることにしましょう。


プリティ・プリンセス

オトーサン、
オトーサン、
この映画、迷っているうちに、見逃しました。
「ジュリー・アンドリュースが出ている映画があるわ」
そう奥方に知らされたのですが、IMDBのスコアは低かったのです。
「つまらん映画みたいだよ」
ところが、ニュージーランドに行く機内で、上映されていたのです。

原題:Princess Diaries, The (2001)  
監督:Garry Marshall  
原作:Meg Cabot
脚本:Gina Wendkos
Genre: Family / Comedy 
上映時間:114分
あらすじ:
15歳の少女ミアは、
世の中を知り、性にめざめる年頃である。 
ママと一緒に暮しているが、
長く不在だった父親の死がきっかけで、
何と、欧州の小国の王女であることが判明した。 
実は、父親がジェノヴィア王国の王子だったのだ。 
少女は、王女になるのか、
サンフランシスコでの学生生活を選ぶか、
選択を迫られる。 
ミアが、王妃への道を選びとると、 
今度は、祖母の王妃の特訓を受ける羽目になる。 

出演者: 
Julie Andrews ....  Queen Clarisse Renaldi  
Anne Hathaway ....  Amelia 'Mia' Mignonette Thermopolis Renaldi  
Hector Elizondo ....  Joseph/Joe  

この映画、
王女になるミアを演じるアン・ハサウェイも可愛いのですが、
結局は、王妃、ジュリー・アンドリュースの映画です。
威厳と品位と優雅さを兼ね備えていました。

JULIE ANDREWS ジュリー・アンドリュース 
誕生日 1935/10/1  
出身 英サリー州ウォルトンオンテームズ 
「メリー・ポピンズ」でアカデミー主演女優賞受賞。
他、「サウンド・オブミュージック」のマリア役など。 
活躍度 ▲→ 
演技幅 自在 
演技力     ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ   ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1964年「卑怯者の勲章」
     「メリー・ポピンズ」アカデミー主演女優賞
1965年「サウンド・オブ・ミュージック」
1966年「ハワイ」「引き裂かれたカーテン」
1967年「モダン・ミリー」
1968年「スター!」
1970年「暁の出撃」
1974年「夕映え」
1979年「テン」
1981年「S.O.B.」
1982年「ビクター・ビクトリア」
1983年「グッバイ、デイビッド」
1986年「デュエット・フォー・ワン」
1992年「アフタヌーンティーはベットで」
2001年「プリティ・プリンセス」
 

その他の出演者:
Heather Matarazzo ....  Lilly Moscovitz  
Mandy Moore (II) ....  Lana Thomas  
Caroline Goodall ....  Helen Thermopolis  
Robert Schwartzman ....  Michael Moscovitz  
Erik von Detten ....  Josh Bryant  
Patrick Flueger ....  Jeremiah 'Miah' Hart  
Sean O'Bryan ....  Patrick O'Connell/Mr. O'Connell  
Sandra Oh ....  Vice Principal Gupta  
Kathleen Marshall (I) ....  Charlotte Kutaway  
Mindy Burbano ....  Gym Teacher Harbula  
Kim Leigh ....  Music Teacher Wells  
Beth Anne Garrison ....  Cheerleader Anna  

 
User Rating:  6.4/10 (2231 votes) 
まあ、こんなものでしょう。
  
User Comments:
sfindellさん
Orlando, Florida
2001年6月15日
ジュリー・アンドリューズが、
ディズニー風映画に赤面。

オーケー、
成人向け映画を期待するなら、
見に行ってはいけない。
私は、プレビューに行ったが、
観客は、思春期の少女たちばかりだった!
彼女たちは、大声で笑っていた。
ミアの魅力に魅了されていた。
こんなシンデレラ物語が好きなのだ。
ミアは、キュートだが、演技はたいしたことがなかった。
ジュリー・アンドリューズは、最高だった。
彼女がスクリーンに出てくると、みんなが注目していた。
ヘクター・エリゾンドは優しかったが、
マンディー・ムーアは、チア・リーダー程度の演技だった。
ミアの親友役は、"Welcome to the Dollhouse"で
傑出した演技をしていた若い女優だった。 
この映画は、全体にディズニー映画風の味がある。
噴水のきらめき、
キスの際の瞳のきらめきなど。
楽しむため、ただ笑うだけなら、見ても損はない。
いい演技など期待してはいけない。
ジュリー・アンドリュースを見に行こう。


オトーサン、
映画をみながら、考えていました。
「今ごろ、シンデレラ物語の焼き直しをやるんだ?
監督にとって、何が動機なんだ?」
どうもよく分かりません。 
「プリティ・ウーマン」や「プリティ・ブライド」が
ヒットしたから、柳の下のドジョウを狙ったのでしょうか。
「機内での時間つぶしにはよかったけれど...」
どうも、志が低いような気がします。
作り手の心意気が入り込めば、
もっと素晴らしい映画になるとは思うのですが...。


化粧師/KEWAISHI

オトーサン、
毎度言っていることですが、
原則として日本映画は見ません。
理由は、
くだらない脚本が多いこと、
俳優が下手なことです。
ところが、たまたまYahoo!ムービーを見たら、
こんなコメントに出会いました。
「映画はあまり見ないせいか、
邦画なんてさほど面白くないと思っていました。
しかし、ここでの評価が高かったのでいってみたら...
よかったです。
何が良かったか言語化する能力を持っていませんが、
今まで意味もなく邦画を見ないことと決めていた自分が情けない」  
こうまで言われては、見ないわけに行きません。
水曜レディース・デイとあって1000円で見られるので、
久しぶりに、奥方を誘っていってきました。 
 
監督:田中光敏 
原作:石ノ森章太郎 
脚本:横田与志   
Genre: Drama/Romance
上映時間:113分
あらすじ:
故石ノ森章太郎の原作漫画を映画化。
まだ化粧など大衆化していない大正初期。
化粧師の小三馬は、その類まれなる化粧の技術で
たちまち女性の間で有名になる。
やがて様々な思惑をもった女性が彼のもとを訪れるが、
小三馬は誰にも明かせないある秘密を抱えていた。

出演者: 
椎名桔平...小三馬(化粧師)
池脇千鶴...池脇千鶴(住み込み女中)
いしだあゆみ...三津森鶴子(大店のおかみ)
田中邦衛...青野茂蔵(天ぷら屋の主人)

夢にむかって突き進む住み込みの女中を演じた
池脇千鶴は、可愛らしく共感できました。
化粧で美しく生まれ変わる石田あゆみ、
田中邦衛さんの職人姿もなかなかのもの。

オトーサン、
「おお、椎名くんは有望な俳優だ。
憂いを漂わせる渋い演技が、とてもいい。
それに繊細さと豪快さを併せもっている」
早速、調べにかかりました。
参照したのは、所属プロダクション「Humanite」のデータと
日本映画データベ−スhttp://www/jmdb.ne.jpです。
海外映画俳優マガジン風に整理するのが大変でした。

椎名 桔平(シイナ キッペイ) 
誕生日:1964年7月14日
出身:三重県 
活躍度 ◎↑ 
演技幅 自在 
演技力     ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ   ☆☆☆★★★ 
邦画で脇役を長い間演じてきた。舞台は1994年の「月光のつつしみ」ほか2本、
TV出演は、1995年「いつかまた逢える」ほか12本。CM多数。
2000年に、第23回日本アカデミー賞優秀助演男優賞を受賞。
出演作:
1993年「ヌードの夜」
1994年「夜がまた来る」
1995年「GONIN」
1995年「新宿黒社会」
1996年「わが心の銀河鉄道」
1998年「ジューンブライド」
1998年「不夜城」
1999年「なで肩の狐」
1999年「金融腐蝕列島 呪縛」
1999年「発熱天使」
1999年「海賊版 - BOOTLEG FILM」
2000年「溺れる魚」
2001年「冷静と情熱のあいだ」
2002年「化粧師」◇

その他の出演者:
菅野美穂..青野純江(てんぷら屋のひとり娘)
主演女優としては?
でもそれなりに魅力的。
ヘタウマ芸とでもいうべきでしょうか。

柴田理恵...青野うめ(その母親) 
佐野史郎...北沢宏介(写真屋)
岸本加代子...脇本藤子
秋山拓也...脇本光夫
小林幸子…飛行機(芸者)
柴崎コウ...中津小夜

User Rating:  4.5/5(Yahoo Movie)  
高いスコアです。

User Comments:
IMDBには掲載されていないので、
今回は、Yahoo!ムービーの投稿を掲載しましょう。

rouisinaさん
2002年2月27日
ポスターの色鮮やかさに惹かれ、見には行きましたが、
正直、期待はしていませんでした。 
ところがどうして、これがなかなかの拾い物。 
白黒写真のイメージがつきまとう大正時代が、
本当はこんなに色があふれていたんだと思わせる画面。
これ単独でも聞いていたいと思わせる音楽。 
そしてたくさんの「古き良き日本」が描かれていました。 
今と同じ場所とは、とても思えない東京。
そこで異端とされる職を選んだ小三馬の生き方...  

oukasei27さん 
2002年2月27日 
2回目見てきました。 
1度目と違った状態の気分で見れるだけじゃなく
「あ、これはああだったんだ」
なんて改めて気づくことも多いです。 
感想も人それぞれでしょうがやっぱいい映画です。  

runa1979さん 
2002年年2月26日 
キャストのファンか否かは関係なく
純粋に素敵な映画です。 
邦画を今まで観なかった私ですが、
邦画も素晴らしいと気付かせてくれた作品。 
勿論100人中100人が素晴らしい
と言う映画はないかもしれませんが 
観て損はない作品と私は思います。
どこがどういいか、
どの部分をどれ程勧めるか言いたいですがあえて言いません。 
是非観て欲しいです。


オトーサン、
日本映画を見直しました。
「こりゃあ、いい映画だ。
3月1日までしか上映しないのは、惜しい。
ベルリン映画祭で金熊賞をとった
千と千尋のように、上映館を拡大し、もっとPRすべきだ」
そういう結論に達しました。
中年のオバサンたちがみな泣いていましたよ。
若い女性には、大正ロマンの世界が新鮮だったようです。
演技も丁寧。撮影も丁寧。脚本も秀逸。
大正時代の時代考証もお見事!
最近の日本映画の収穫です。
これが映画第1作という田中光敏監督に敬意を表します。
5つ星です。 


アトランティスのこころ

オトーサン、
ニュージーランド行きの機内で、この映画を見ました。
日本語チャネルも用意されていたので、内容もよく分かりました。
名優アンソニー・ホプキンスの声が聞きたくなって、
英語チャネルに切り替えて、かれの心に沁みる声に聞きほれました。
「いいなあ、うまいなあ、静かに低い声でしゃべっている」
現存する俳優で、こんなに見事に話すことができる俳優は、
彼しかいないのではないでしょうか。

原題:Hearts in Atlantis (2001)  
監督:Scott Hicks  
原作:Stephen King
脚本:William Goldman
Genre: Adventure / Drama
Rated PG-13 for violence and thematic elements. 
上映時間:101分
あらすじ:
これは、物静かな映画である。
年老いた写真家(デービット・モース)の
思い出を描いている。 
かれは、親友が死んだことをきっかけに、
故郷の町に戻ってくる。
少年時代の思い出が怒涛のようによみがえってくる。
ああ、あの時。
人生を変えた魔法の時、
1960年、11歳のときだった。
3人のなつかしいお友達がいたっけ...。 
アントン・エリツィン演じるボビー、
マイカ・ボーレム演じるキャロル、
そしてウィル・ロセア演じるサリー。 
あの頃は、輝いていた。
いつも一緒に遊んでいた、生きていた。 
キャロルとボビーはいい仲になって、 
やがて「一生で一番いい感じのキス」をすることになる。 
ボビーは、母親(ホープ・デイビス)と暮しているが、 
彼女はイヤな女で、息子は放り放しで、
自分のことばかり考えている。 
そうした彼らが住んでいる下宿屋の2階に、
ひとりのミステリアスな隣人(アンソニー・ホプキンス)が現われる。
かれは少年とすぐ仲良くなるが、
母親はうさんくさい人だと思い込む。 
時が経つにつれて、
老人と少年は心の底にあることまで話しあえるようになり、 
少年は、老人から不思議な力を授かる。 
老人は、自分を執拗に追っている"lowmen"を見張るようにと少年に頼む。 
二人は、短い夏の間中、冒険をともにする。 
しかし、避けえないことが起きる。 
学校の悪ガキ(テイモシー・レイフシュナイダー)との喧嘩が
みんなの人生を変えてしまうのだ。 

出演者: 
Anthony Hopkins ....  Ted Brautigan(テッド・ブローティガン)  
Anton Yelchin ....  Bobby Garfield(ボビー)  

ANTHONY HOPKINS アンソニー・ホプキンス 
誕生日 1937/12/31  
出身 英ウェールズ州マーガム 
17歳で地元のアマチュア劇団に参加すると、
カーディフにある
ウェルシュ・カレッジ・オブ・ミュージック&ドラマの
奨学金を得る。
2年間学んだ後、イギリス軍に2年間在籍。
61年に奨学生として王立舞台芸術学校に通い、
63年に銀勲位授与者として卒業する。
卒業後は舞台で活躍。
映画は「冬のライオン」のリチャード役から本格的にデビュー。
91年「羊たちの沈黙」のレクター役でアカデミー主演男優賞を受賞した。 
活躍度 ◎↑ 
演技幅 自在 
演技力     ☆☆☆☆☆☆ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ   ☆☆☆★★★ 
出演作 
1968年「冬のライオン」
1969年「ハムレット」
1970年「鏡の国の戦争」
1971年「八点鐘が鳴る時」
1972年「戦争と冒険」
1973年「人形の家」
1974年「ジャガー・ノート」
1976年「エンテベの勝利」
1977年「オードリー・ローズ」「遠すぎた橋」
1978年「インターナショナル・ベルベット」「マジック」
1980年「エレファントマン」「LOVEシーズン」
1984年「バウンティ 愛と反乱の航海」
1986年「チャーリング・クロス街84番地」
1988年「青い夜明け」「浮気なシナリオ」
1990年「逃亡者」
1991年「羊たちの沈黙」◇アカデミー主演男優賞
1992年「チャーリー」「トライアル審判」
     「ドラキュラ」「ハワーズ・エンド」「フリー・ジャック」
1993年「日の名残」「永遠の愛に生きて」
     「愛の果てに」
1994年「レジェンド・オブ・フォール果てしなき想い」
     「ケロッグ博士」
1995年「ニクソン」
1996年「サバイビング・ピカソ」
1997年「アミスタッド」「ザ・ワイルド」◇
1998年「マスク・オブ・ゾロ」◇
     「ジョー・ブラックをよろしく」◇
1999年「ハーモニーベイの夜明け」◇「タイタス」◇
2000年「M:I−2」◆「グリンチ」(ナ)
2001年「ハンニバル」◇
2002年「アトランティスのこころ」◇

その他の出演者:
Hope Davis ....  Liz Garfield  
Mika Boorem ....  Carol Gerber  
David Morse ....  Bobby Garfield (Adult)  
Alan Tudyk ....  Monte Man  
Tom Bower (I) ....  Len Files  
Celia Weston ....  Alana Files  
Adam LeFevre ....  Don Biderman  
Will Rothhaar ....  Sully-John  
Timothy Reifsnyder ....  Harry Doolin  
Deirdre O'Connell ....  Mrs. Gerber  
Terry Beaver ....  Mr. Oliver  
Brett Fleisher ....  Willie Shearman  
Joshua Billings ....  Cabbie  


User Rating:  6.9/10 (1642 votes) 
かなり高いスコアです。
おそらく、
「一生で一番いい感じのキス」という言葉に
敏感に反応できるひとたちが
いいスコアをつけたのでしょう。

User Comments:
TexMetal4JCさん
Texas
2001年9月29日
新鮮な息吹き

これは興味深い映画である。. 
ステファン・キングの本、
"Hearts in Atlantis"に収録されている物語に基づいている。 
その題名は "Low Men in Yellow Coats"。 
"Hearts in Atlantis" が、映画化されたわけではないのだ。
5つの物語をひとつにまとめて映画化できれば最高だったが、
残念ながら、そうはならなかった。 
しかし、ひとつだけ選ぶなら、
また、実際に製作者たちは、そうしたのだが、
"Low Men in Yellow Coats"を選んだのは、正解だ。 
いい感じの映画に仕上がってはいるが、
ぜひ原作のほうを読んでほしい。
この映画について不満が出ているのは、 
登場人物がうまく描かれていないという点。 
その通りかも知れないが、
この原作を読んだひとが言っていたように、
私は、そんなことはないと思う。 
原作に忠実に映画化したから、
原作のいいところが盛り込まれている。
ただ、ステファン・キングが原作の
あちこちに埋め込んだ背景となる情報は、
映画では描きようがないから除外しよう。
この映画の唯一の欠点は、
超自然現象を除外したことである。 
アンソニー・ホプキンスは、
霊媒者テッド・ブローティガンを演じている。
実は、共産主義者で、FBIが捜査中の男なのだ。
(そう、これは1960年代のお話しなのだ) 
ほんとうは、キングが創り出した
"Dark Tower"にある宇宙の波動の側面を
より強く打ち出すべきだった。
キングの原作をもとにした映画は
30以上もあるが、まだ不十分である、 
というのも、誰ひとり、
"Dark Tower"を映画化しようとしないからだ。
実に残念である。
映画は、素晴らしい。
とくに、この夏の2週間は、不作続きだったから。
ねえ、見ものが、"The Musketeer"と「グリッター」だって?
アンソニー・ホプキンスは、
2001年に2つの映画に出演して、
それぞれアカデミー賞級の演技を見せてくれた。
(「ハンニバル」は、誰が何と言おうと、良い映画だった) 
この映画での彼の演技は、低く評価され過ぎている。
そう、「ハンニバル」もそうだった。 
持ち味を出しながらも、物静かだ。
その語りは、神に近い。 
かれは、あいかわらず世界最高の役者であることを実証した。
少年ボビーを演じるアントン・エリツインは、 
ハーレイ・ジョエル・オスメントの再来で、ひたすら可愛い。 
脚本は、まあまあ。 
原作が頭に入っていていれば、 
まずい個所も補うことができる。 
登場人物の描きかたも、秀逸。 
夏のあいだ、沢山のクールな映画をみてきた。
これよりもいい映画もないではなかったが、
大半は、記憶にも残らぬ似たようなものだった。
そのなかで、この映画だけは、すばらしい夏の息吹のようだった。 
8や9に近いにしても、10点満点で10点をあげたい。 
 

オトーサン、
クライストチャーチで、ガーデニング・ツアーを愉しんだあと、
ショッピングモールをうろうろしていて、本屋に入りました。
そうしたら、ベストセラーが並んだコーナーに、
Stephen King "Hearts in Atlantis"がありました。 
「おお、1位だ。
買おうかなあ。どうしようかなあ。
でも、荷物が増えるのもいやだし...」
そんなことで、買うのをやめました。
帰国して、この映画批評を訳しながら、後悔しています。
「ああ、あの時、買っておけばよかった」
この映画の日本公開は、
アメリカの1年遅れで、2002年のゴールデン・ウィーク。
「遅い!配給会社、さぼってるなあ」


マルホランド・ドライブ

オトーサン、
旅行の支度もしていないので、見ようかどうか、迷いました。
IMDBをみると、スコアが8.4、しかも世界の名画の98番目!
「こりゃあ、何を置いても見にいかなくては」
スキキライがはっきり出る監督作品なので、奥方を誘って出かけました。
見終わったあと、念のために、奥方の批評を伺います。
「どうだった?」「何が何だかわからない映画ね」「そうか」
「隣りに座っていた奥さんたちも、なーに、この映画って言っていたわよ」「ふーん」
「あたしなら、2度は見にいかないわね」「....」
デビット・リンチ監督が、リンチ状態になってきました。

原題:Mulholland Dr. (2001)  
監督・脚本:David Lynch  
Country: France / USA  
Genre: Drama / Mystery 
Rated R for violence, language and some strong sexuality. 
上映時間:145分
あらすじ:
リタという名だけで知られる女性が、
ハリウッドにあるマルホランド通りで交通事故に遭った。
明らかに悪い2人の男性たちと一緒だった。
衝突で2人の男性たちは死ぬが、リタは現場から逃げ出す。
ショックで自分の名前すら覚えていないが、這いずりながら逃れていく。
彼女は、アパート群に行きついて、潅木の陰に隠れる。
一方、レストランでは、ハーブとダンが話をしている。
ダンは、悪夢のなかで、今いるこのレストランを見たと告白する。
悪夢が本当か確かめるために、2人は、店の裏に行ってみる。
次の路地に行くと、ダンは何の理由もなく、死んでしまう。
さて、その後、ベティという名の女優志願者が、ロサンゼルスに到着する。
タクシーの運転手に、ルース叔母さんの住んでいるアパートに行くようにいう。
そこで、彼女はココ(アン・ミラー)というアパートの管理人に出会う。
ベティは、叔母の部屋に案内される。
叔母は、旅行中にベティに部屋を貸してあげようと言ってくれたのだ。
ココが去る。すると、ベティは、リタが隠れているのを発見する。
リタは、記憶を喪失したと打ち明け、2人はリタが何者か探すことにした。
ロサンゼルスでは、もうひとつの話が展開している。
アダム・ケシャーという名の映画監督が、
ルイギとビンセズノに会っているが、
彼の新しい映画のために特定の女優を雇うよう脅かされている。
どう見ても、マフィアである。
彼は拒否して帰宅するが、妻が掃除夫と一緒にベッドにいるのを発見する。
掃除夫は、アダムをたたきのめし、
仕方がないので、アダムはホテルに滞在しに行く。
その直後、彼は先程のマフィアが、彼の金を残らず奪い、
ひと晩宿泊できるだけのお金しかないことを発見する。

出演者: 
Naomi Watts ....  Betty Elms/Diane Selwyn(ベティ:女優志願者)  
Laura Harring ....  Rita/Camilla Rhodes(リタ:記憶喪失の女性)  
Justin Theroux ....  Adam Kesher(アダム:映画監督)  

ベティを演じたナオミ・ワッツ、
新人もいいところですが、
登場シーンの田舎娘と中間のレズシーン、
そして最後の鬼気溢れる演技で、
この映画で一躍スターになりました。

記憶喪失の謎の女性リタを演じたローラ・ハリングは、
見事な肢体で目を楽しませてくれました。

その他の出演者:
Ann Miller (I) ....  Coco Lenoix  
Dan Hedaya ....  Vincenzo Castigliane  
Mark Pellegrino ....  Joe, the hitman  
Brian Beacock (I) ....  Backup Singer #1  
Robert Forster ....  Detective Harry McKnight  
Katharine Towne ....  Cynthia, casting assistant  
Lee Grant (I) ....  Louise Bonner  
Michael J. Anderson ....  Mr. Roque  
Scott Coffey (I) ....  Wilkins  
Billy Ray Cyrus ....  Gene, the pool cleaning man  
Chad Everett ....  Jimmy Katz  
Kate Forster ....  Martha Johnson  
 

User Rating:  8.4/10 (4144 votes)  top 250: #98
オトーサン、
びっくりします。
「高いスコアだなあ。
しかも、世界の名画の98番目!」

User Comments:
orangecatdancingさん
melbourne, australia
2002年1月28日
リンチのフアンでも、フアンでないひとも、
かれが巨匠だと認めるだろう。

「ツイン・ピークス」と
「ブルー・ベルベット」が、
これまでの彼の映画のなかで、
私がもっとも好きな映画だった。
デビット・リンチ監督の最近映画には
少し失望してきたのだが、
それでも、何度も見に行くだけの価値があった。
かっこよく言わせてもらえば、
かれの映画は、良いワインのようだ。
味わって、じっくり考えなくてはいけない。
しかも、何を見たのかを自分で決めなくてはならない。
かれは、いつも完全な答えなど教えてくれないのだ。
多くの人々は、この映画をみた後、
広げたばかりのジグゾーパズルを見たような感じで、
困惑したまま、映画館を立ち去る。
ひねった論理があるから、観客が
手がかりを探さなければならないのだ。
ベティ( ナオミ・ワット)は、雌鹿のような目をして、
ハリウッドでスターになるべくカナダからやってくる。
彼女は、叔母の家のバスルームで
記憶喪失の女性リタと出会う。
リタは、マルホランド通りでの殺人未遂事件から
逃れてきたのだ。
ふたりは力を合わせて、事件の背後にある秘密を暴こうとする。
ふたりは、また「シレンシオ」と呼ばれるクラブに行く。
そこの青い箱がすべてを明らかにするのだ。
この時から、映画では、どんでん返しがはじまる。
我々が分かったと思いこんでいた人々が、
まったくの別人のようになていくのだ。
それは夢なのか?
人生で脱線したときの追憶なのか?
観客は、この映画を好きになるか、憎むかどちらかしかない。
デビット・リンチは、いつも、こうした観客の極端な反応を引き出してきた。
しかし、彼の宇宙それ自体が、常に極端なのだから、
その映画が、こうした反応を引き起こすのは、当然のことなのだ。
単純な物語として見るよりも、
この映画は、論理的に見たほうがいい。
デビット・リンチは、観客に自分自身の結論を引き出すように
仕向けるタイプの映画監督なのである。 
最近、かれの模倣者が急増している。
しかし、「バニラ・スカイ」がいい例だが、
何だろうなと思わせておいて、
最後の5分間に手っとり早くすべての種明かしをしてしまうから、
映画館を出ると、たちまち映画のことを忘れてしまう。
ところが、この映画は、あなたにずっとつきまとうのだ。

 
オトーサン、
「IMDBのユーザーコメントはレベルが高いなあ」
とつくづく思いました。
YAHOOムービーのユーザー・コメントの一例を
示しますので、上記のものと比べてみてください。

sasorizanohitoさん 
2002年2月17日 
????が いっぱい!

試写会が当たりました。
物語は単純なのにワカラナイ??ところが沢山出てきちゃいました.
気持ち的にすっきりしないので 
何回も見ましたが やっぱりワカラナイところがいっぱいで〜す!
例えば、登場人物のせりふの意味とか、場面とか、現実なのか幻想なのか?
・・・なぜ?何故?ナゼ?(?_?)てな調子で
あっという間に全編が終わってしまった感じです.
なんか意味があるのかと色々考えちゃいまして 
未だに頭からはなれません。 


日本の観客は、こうしたYAHOOムービーの
ユーザー・コメントの水準で教育されているのです。
これは、不幸なことだと思います。

そこで、
オトーサン、
カンヌ映画祭の審査委員長にもなり、
今年のアカデミー賞監督賞にノミネートされるなど、
最近急速に評価が高まっているデビット・リンチ監督について
奥方をはじめとする日本の多くの観客に理解してもらおうと
調査を開始しました。

まずは、海外映画俳優マガジンで経歴を調べます。

DAVID LYNCH デビッド・リンチ 
誕生日 1946/1/20  
出身 米モンタナ州ミズーリ 
監督作
1977年「イレイザーヘッド」
1980年「エレファント・マン」
1984年「デューン/砂の惑星」
1986年「ブルー・ベルベット」
1990年「ワイルド・アット・ハート」
1992年「ツイン・ピークス/ローラ・パーマー最後の七日間」
1996年「ロスト・ハイウェイ」
1999年「ストレイト・ストーリー」

そうか、
力のある監督なのだ。
「エレフアントマン」や
「ツイン・ピークス」のような
一部のカルトフアンにしか分からない映画しか撮れないひとではなく、
「ストレイト・ストーリー」のような
誰にでも分かる映画も撮れるひとなんだ。
 

次に、IMDBをみます。
ここには、経歴に加え、その背景も書きこまれています。

デビッド・リンチは、彼の映画でよく知られた
典型的なアメリカの小さな町で生まれた。
研究科学者だった父親が転勤ばかりしていたので、
幼年時代を各地で過ごした。
いろいろな美術学校に通った。
21歳で結婚し、
未来のジェニファー・チェンバース・リンチ監督の父親となった。
フィラデルフィアの暴力的でくたびれた風土に染まった
美術学校に通っていた体験が
「イレイザーヘッド」(1977)に結実した。
この映画は、2つの短編映画を撮った後、
1970年代初期から5年の間、
かれが取り憑かれたように取り組んだ成果だった。
この映画は、
「気味が悪い、上映には向かない」とされたが、
ディストリビュータのベン・バーレンホルツの努力のおかげで、
カルト映画として信奉者を獲得することができた。
そして、
デビット・リンチは、ようやく長編映画をつくれるようになった。
それが、「エレフアント・マン」(1980)で、
ユニークな感受性に満ちていた。
恐怖に満ちあふれていて、商業的にも大成功したので、
次に「デューン/砂の惑星」(1984)を撮ることができた。
だが、興行的には、大失敗だった。
しかし、次作「ブルー・ベルベット」(1986)が、
またヒットしたおかげで、救われたのである。
続いて、「ワイルド・アット・ハート」(1990)を撮った。
心底、乱暴で暗く強暴なロード・ムービーだったが、
カンヌ映画祭で最高賞を獲得した。
また、超現実的なTVシリーズ「ツインピークス」(1960)を映画化して
大勢のカルト信奉者を獲得した。
その後、コメディ・シリーズ"On the Air" (1992)を撮ったが、
これは成功しなかった。
また、漫画を描いたり、
レギュラー作曲家アンジェロ・バダラメンティと一緒に
マルチメディア・イベントを考案したりした。
1980年代終わりのイザベラ・ロッセリーニとの情事は、世間を騒がせた。


IMDBには、かれの語録も紹介されています。
ひとつだけ、ここに翻訳しておきます。

「ハリウッドでは、多くの場合、伝統的な映画、
人々が理解できる物語を作っている。
物語はすべて理解できねばならないのだ。
ある一瞬について、誰かひとりでも分からないと言い出すと、
製作者たちは、心配になるのだ。
しかし、素晴らしい作品は、
抽象的と感じられるか、直観的に分かるか、
どちらかのエリアにあるはずである
いいですか、マイクロホンを映画館にいる誰かに向けて、
「分かりますか?」など聴いてどうなるものではないのだ。
観客は、変だけども素晴らしい感じを抱いて、
それを家に持ち帰る。
それは小さいなアを開けたり、魔法を引き起こしたりする。
それが映画の持つ力なのだ」


次に、エイガ・ドット・コムへ。
ここには、デビット・リンチ監督の
インタビューが載っています。
「フーン、
この映画、
最初はオエラ方の反対で流れた
TV番組だったんだ」

最後に、この創造性豊かな監督から
何を学ぶべきか、それがすこし分かるサイトをご紹介しましょう。
http://www.neosys.ne.jp/taiyo/creativity.html
この女性は、母親として、
いかにわが子を創造的な人間に育てるか悩んでいるようです。
そんなとき、デビット・リンチに出会ったようです。

「映画監督のデイビット・リンチのご両親は
デイビッドに塗り絵を与えなかったそうです。
塗り絵は創造性を型にはめてしまうから」

奥方のように、
「この映画分からない」というひとは、
このサイトをじっくり読んでください。
デビット・リンチ監督が、
筋のわかるようなありきたりの映画を創るようなひとではないことが、
よく分かるでしょう。
ルノワールの少女の絵だけでなく、
バラバラの破片で構成されるピカソの抽象画を認めるならば、
デビット・リンチの映画を認めてもいいはずです。
創造的であろうとしない親が、
子供に個性的であれ、創造的であれと望むのは、
勝手な願いというべきでしょう。


サイモン・セズ

オトーサン、
「サイモン・セズって、何だろう?
サイモンは人名だろうな。ゼズも人名かなあ」
映画の題名を邦訳するときに、手抜きがときどきあります。
この映画も不当表示。国産牛か輸入牛か...、輸入ミミズかも。

原題:Simon Sez (1999)  
監督:Kevin Elders  
原作:Moshe Diamant & Rudy Cohen
Genre: Action / Comedy
Country: Belgium / Germany / USA  
Rated PG-13 for violence and sexuality. 
あらすじ;
IMDBには掲載されていませんでした。
書くに価せずという感じでしょうか。
以下は、オトーサンが書いたものです。

国際警察の刑事サイモンに、
ある日、見知らぬ男が近づいてくる。
一緒に海岸を散歩していると、事件に巻きこまれる。
どうやらディスクの奪い合いが騒ぎの原因のようだ。
サイモンとその相棒の修道士コンビ、ニック、謎の女は協力して、
おかまのソフト略奪者アシュトンと対決する。
エッフェル塔に向けミサイルが発射される瞬間が
刻々と迫っていた。

出演者: 
Dennis Rodman ....  Simon(サイモン、国際警察の刑事)  
Dane Cook ....  Nick(ニック、同僚)  
Ricky Harris ....  Micro(ミクロ、同僚コンビで肥っちょ)  
John Pinette ....  Macro(ナクロ、同僚コンビ)  
Jerome Pradon ....  Ashton(アシュトン、ソフトの略奪者)  

オトーサン、
「デニス・ロッドマンって知らないなあ」
海外映画俳優マガジンにも出ていません。
どうやら、NBAプロ・バスケットのスター選手だったようです。
陽気なニックを演じるデーン・クック、
空回りも目立ちますが、うまい喜劇役者です。
修道士のコンビ、とくにミクロのほうの風貌は、
一度みたら、忘れられないでしょう。

その他の出演者:
Filip Nikolic ....  Michael(マイケル)  
Natalia Cigliuti ....  Claire(マイケルの恋人)
Clayton Day ....  William Fence(フェンス、クレアの父)  
Igor De Savitch ....  Colonel Telore(テロア大佐、軍事ソフトの開発者)  
Xin Xin Xiong ....  Xin Xin (Bodyguard)  
Emma Sjoberg ....  The Dancer  
Henry Courseaux ....  Bernard  
Jean-Michel Dagory ....  Frenais  
Pierre Madengar ....  Eitiophian Vendor  
Kevin Elders ....  British Reporter/Cartoon Voice  

User Rating:  2.9/10 (289 votes) 
低いですねえ。
過去サイテー記録!
 
User Comments:
movieman-41さん
Irving,Texas
1999年9月28日
どんなことがあっても、見るな!!!!!!!!

これはクズ映画で、前代未聞の0点である。
映画を見る前に、たいして期待していなかった。
ほかに見たい映画もなかっただけだった。
しかし、予想以上悪い映画だった。
これを見るくらいなら、傷口が乾くのを見た方がましだ。
ニック(デニー・クック)は、良くない。
このばかげた90分映画で、
まともな演技をしている奴は、ひとりもいなかった。
飛行機酔いよりまだ悪い。
ほんとうに、BAD BAD BADだ。
プロットもなければ、物語も演技もない。
もういいだろう。
十分警告した。
どんなことがあっても、見るな。


オトーサン、
ユーザー・コメントの酷評には慣れていますが、
このひとだけかと思ったら、ほかのコメントも同じ。
こんな悪口つづきは、はじめてです。
「で、どうでした?
見ないほうがいいですか?」
どんな映画もケナサナイ、
ほのぼのと批評しようというのが
オトーサンの原則ですから、
こういう時は、ほんとに困ります。
「そうねえ...。
これって、ソニー・ピクチャーズが手がけたものですよねえ。
ソニーのお偉方を喜ばせようと思って、
アクション+コメディ、
ミサイル+軍事ソフト、
南仏リゾート+修道院+羊飼い+お城、
国際警察+CIA+カンフー+カーチェイス+空飛ぶ自動車
こんな風に、欲張って満漢全席にしたら、
全員が腹痛を起こすのは当然です。
消化不良もいいところ。
...何事も過ぎたるは及ばざるがごとし」
そう答えざるを得ません。

でも、ソニーは、
日本の宝ですから、
たったひとつ見つけたほめ言葉を紹介して終わりにしましょう。

None of your business
la, ca
2001年10月1日
みんなが良くないというが、私は好きだ!

なぜか。
みんなが嫌っているが、この映画は面白い。
特に、人生もドラマも笑い飛ばしているのがいい。
忘れられない瞬間がある。
修道士がコメディアンっぽく言う。
「ニック、神はあなたが逃げる者になることを望まれた!」
そういったバカ陽気なシーンがある。
だから、ビデオを借りて、何度も再生した。
恐らく妻も同様だろう。
分かったかい?
これは、オーウェル(訳注1)でも、
印象派でもないし、学生の教材映画でもない。
生真面目な人生なんかどうでもいい、
頭をこんがらかせる「ランボー」もゴメンだ。〔訳注2)
これは、純粋な娯楽なのだ。
気分がブルーな日に、退屈な生活から逃げ出したくなった時に、
見ればいいのだ。
これは珠玉の作品だぜ、ほんとに。

訳注
(1)ジョージ・オーウェル:1949年に書かれた小説「1984」で、
   人類の悲惨な未来「管理社会」を予想し、有名になった。
(2)原文は、No more superior-complex-cerebrum-rambo-I-take-life-too-serious here.


コーザ・ノストラ

オトーサン、
この映画については、ハテナ・マークの連続です。
まず、題名。「コーザ・ノストラ 」とカバーにあったのに、
IMDBに入力しても、データが出てきません。
DVDを見ると、題名が"Witness to the Mob"となっています。
「変だな。ちがうDVDがケースに入っていたのか?」
ようやくデータが出てきましたが、映画ではなく、TV番組!
「こりゃ、不当表示だ。一体全体、どうなっているんだ」


原題:Witness to the Mob (1998) (TV)  
監督:Thaddeus O'Sullivan  
脚本:Stanley Weiser
Genre: Crime / Drama 
上映時間:
あらすじ:
サミーは、牡牛と呼ばれるチンピラ。
認められて、マフィアの一員になる。
やり手で、シマを次々とひろげ、
デブラと結婚し、豪邸に住み、幸せな家庭を築いている。
ところが、ソリが合わないポールとの対立が激化し、
オメルタに違反したと指弾されている。
かれは、気の合う仲間ゴッティと組み、
邪魔者を次々と殺していく。
やがて、かれら若い世代が最高幹部になるが、
FBIの追求の手が迫ってきた。

オトーサン、
背景がどうも分からないので、
コーザ・ノストラについて調べました。
http://www.mvision-italy.com/italy/genere/italia/mafia/mafia1.htm

COSA NOSTRA 
世界に君臨するシチリア・フィアの本家で、
「我々のもの」を意味する。
19世紀シチリア島で大地主に癒着して、
小作人を搾取した監視役が発展したもの。
アメリカにも移民し、根を張っている。
この組織には、オメルタという掟がある。
自分がマフィアであることを人に明かしてはいけないし、
仲間の足を引っ張ってはいけない。
違反すると、殺される。
ボスの集まりは、クーポラ(最高幹部会)と呼ばれ
殺人,密輸など種々の決定を下す。

出演者: 
Nicholas Turturro ....  Sammy 'The Bull' Gravano(サミー)  
Debi Mazar ....  Deborah Gravano(愛妻)  
Tom Sizemore ....  John Gotti(親友のマフィア)  
Abe Vigoda ....  Paul Castellano(対立するマフィア)  

主人公のサミーを演じた若手俳優ニコラス・タートロー、
なかなかよかったのですが、経歴に掲載されていませんでした。
その親友のマフィア、サイズモアは出ていました。

TOM SIZEMORE トム・サイズモア 
誕生日 1964/9/29 
出身 米ミシガン州デトロイト 
ウェイン州立大学で美術を専攻し、
さらにテンプル大学に進んで、舞台芸術で修士号を取った。
最初は舞台俳優として活動し、
地元の舞台やオフ・ブロードウェイなどで経験を積む。
89年「7月4日に生まれて」で映画デビュー。 
活躍度 △↑ 
演技幅 適応 
演技力   ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ  ☆☆★★★★ 
出演作 
1989年「7月4日に生まれて」「ロックアップ」◆
1990年「イントルーダー/怒りの翼」◆
1991年「ハーレー・ダビッドソン&マルボロマン」◆
1992年「パッセンジャー57」◆「犬の眠る場所」◆
1993年「スリー・リバーズ」◆「愛が微笑む時」「トゥルー・ロマンス」
1994年「ナチュラル・ボーン・キラーズ」「ワイアット・アープ」
1995年「青いドレスの女」◇「ヒート」
     「ストレンジ・デイズ/1999年12月31日」
1997年「レリック」◇
1998年「プライベート・ライアン」◆「エネミー・オブ・アメリカ」
1999年「救命士」◆
2000年「レッド・プラネット」◆「ウィットネス・プロテクション 証人保護」
     「マイ・スウィート・ガイズ」◆
2001年「パール・ハーバー」◆「沈黙のテロリスト」◇ 


その他の出演者:
Adam J. Roth ....  The sign painter  
Philip Baker Hall ....  Toddo Aurello  
Frank Vincent (I) ....  Frankie DeCicco  
Lenny Venito ....  Sal DiMaggio  
Johnny Williams (I) ....  Angelo Ruggiero  
Frankie Valli ....  Frank LoCascio  
Michael Imperioli ....  Louie Milito  
Vincent Pastore ....  Mikey De Batt  
Michael Ryan Segal ....  Nicky Cowboy  
Richard Bright ....  Joe (Old Man) Paruta  
Chris Cenatiempo (I) ....  Jimmy Falcona  


User Rating:  6.7/10 (96 votes) 
まあまあのスコアでしょう。

User Comments:
jimc-1
London England
2001年3月15日
そう良くないが、かといって、そう悪くもない。

この映画は、"Sammy the Bull" と呼ばれた
ある男の実話に基づいている。
グラバーナは、免責特権と引き換えに
マフィアのボス、ジョン・ゴッティの起訴を手伝う
殺人者である。
そう、演技は、ちょっと野暮ったいし、
脚本は、ありきたりであるが、
現実の脅威であるマフィアについて、勉強になる。
クラシック作品ではないが、確かに一見の価値はある。


オトーサン、
「ロバート・デニーロ製作とあるが、
かれはまったく出演していないじゃないか。
このDVD、かなりインチキだなあ」
怒ってばかりいてもしょうがないので、
この機会に、デ・ニーロの経歴を調べてみました。

まずは、海外映画俳優マガジンから。

ROBERT DE NIRO ロバート・デ・ニーロ 
誕生日 1943/8/17 
出身 米ニューヨーク 
活躍度 ◎↑ 
演技幅 自在 
演技力     ☆☆☆☆☆☆ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ   ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1965年「マンハッタンの哀愁」
1968年「ブルー・マンハッタンU/黄昏のニューヨーク」
1969年「御婚礼ウェディング・パーティー」
1970年「血塗れのギャング・ママ」
     「ブルー・マンハッタンT/哀愁の摩天楼」
1971年「わが心の天使」「生き残るヤツ」
     「ロバート・デ・ニーロのスワップ」 
1973年「バング・ザ・ドラム」「ミーン・ストリート」
1974年「ゴッドファーザーPART2」◆アカデミー助演男優賞
1976年「1900年」「タクシードライバー」「ラスト・タイクーン」
1977年「ニューヨーク・ニューヨーク」
1978年「ディア・ハンター」
1980年「レイジング・ブル」◇アカデミー主演男優賞
1981年「告白」
1982年「エリア・カザンの肖像」
1983年「キング・オブ・コメディ」
1984年「恋に落ちて」
     「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」
1985年「未来世紀ブラジル」
1986年「ミッション」
1987年「アンタッチャブル」◆「エンゼル・ハート」
     「ディア・アメリカ/戦場からの手紙」(声)
1988年「ミッドナイト・ラン」
1989年「俺たちは天使じゃない」「ジャックナイフ」
1990年「アイリスへの手紙」「グッドフェローズ」
     「レナードの朝」
1991年「ケープ・フィアー」◇「真実の瞬間」
    「ハート・オブ・ダークネス/コッポラの黙示録」
    「バックドラフト」「ミストレス」
1992年「ナイト・アンド・ザ・シティ」
1993年「恋に落ちたら」「ブロンクス物語/愛に包まれた街」
     「ボーイズ・ライフ」
1994年「フランケンシュタイン」◇
1995年「カジノ」◇「ヒート」◇「百一夜」
1996年「マイ・ルーム」「ザ・ファン」◇「スリーパーズ」◆
1997年「噂の真相/ワグ・ザ・ドッグ」「大いなる遺産」
     「コップランド」◇「ジャッキー・ブラウン」◇
1998年「RONIN」◇
1999年「アナライズ・ミー」◇「フローレス」◇
2000年「ミート・ザ・ペアレンツ」◇「ザ・ダイバー」◇
2001年「15ミニッツ」◇「スコア」◇ 


次に、IMDBから抜書き。

ロバート・デ・ニーロは、 
NYの芸術家の息子として、演劇を学んだ。 
多くの学生と同様に、
オフ・ブロード・ウェイの演劇プロダクションで
リー・ストラスバーグやステラ・アドラーに鍛えられた。
映画デビューは、「in Greetings (1968)」である。 

おそらく今日の映画界で最も立派な俳優である。
自分自身をあまりさらけださないで、
魅力的で見事な人物に変身することに成功した。
彼は、成功するためには、
身体のどの部分でも整形することもいとわない。
しかも、どんな役を演じようと、
その激しい情熱、強烈さ、性的魅力が感じられる。

出演料:
1976年「ラスト・タイクーン」$200,000 + percentage of gross 
1998年「RONIN」 $14,000,000 
1999年「アナライズ・ミー」$8,000,000 
2000年「ミート・ザ・ペアレンツ」$13,500,000 
2001年「スコア」 $15,000,000 
2002年「Analyze That」$20,000,000  
     「Showtime」  $17,500,000  

オトーサン、
年々高くなる出演料に驚きます。
「昔は、20万ドルだったのが、
いまでは、2000万ドルと100倍か。
2000万ドルといったら、日本円に直して20億円以上。
この映画のように、プロデューサーとして、
お金も口も出せるような身分になったわけか。
...いいなあ」


コブラ

オトーサン、
「ロッキー」の1〜4を見ました。ずっとスタローンのフアンです。
かれは、どん底からスーパースターへと這い上がってきたのです。
最近「ドリブン」に出ていましたが、55歳。かれも、もう年です。
だから、DVDで、若い頃の映画を見るにかぎります。

原題:Cobra (1986)  
監督:George P. Cosmatos  
原作:Paula Gosling
脚本:Sylvester Stallone  
Genre: Action
上映時間:87分
あらすじ:
連続殺人鬼を追っている市警の刑事は、 
アクションと暴力沙汰で知られている。 
スタローンのフアンは、
この「ランボー」のような映画を好むだろう。 
何といったって、スタローンが、
逃げるのではなく、追いかけるほうなのだから。 

出演者: 
Sylvester Stallone ....  Marion Cobretti〔刑事)  
Brigitte Nielsen ....  Ingrid(被害者の女性)  
Brian Thompson (I) ....  Night Slasher(犯人)  

スタローンによる
スタローンのための
スタローンの映画です。

ブリジッド・ニールセンとなぜかぴったり
息があっていると思ったら、
奥さんでした。
そんなわけですので、
このふたりの経歴をみましょう。

SYLVESTER STALLONE シルヴェスター・スタローン 
誕生日 1946/7/6  
出身 米ニューヨーク 
活躍度 ○→ 
両親の離婚から少年時代は素行が悪く、
ウェイト・トレーニングやスポーツに明け暮れた。
スイスの大学時代に俳優を志し、
マイアミ大学演劇科に編入したが中退する。
69年にニューヨークへ出て、生活苦の中、役者を志す。
75年、クローズド・サーキッドで観た
ヘビー級チャンピオン戦に刺激されて
三日で書き上げたシナリオが
映画「ロッキー」として自ら主役を演じ、大ヒット。
以後、「ロッキー」「ランボー」シリーズで
アクション・スターとしての地位を不動のものにする。
私生活ではサーシャ夫人とは二児をもうけたが、離婚。
ブリジット・ニールセンとも再婚したが別れ、現在は三人目。 
演技幅 個性 
演技力     ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆☆☆☆ 
コメディ   ☆☆★★★★ 
出演作 
1971年「ザ・イタリアン・スタローン」
     「ウッディ・アレンのバナナ」「レベル」
1974年「ブルックリンの青春」
1975年「ビッグ・ボス」「さらば愛しき女よ」
1976年「デス・レース2000」「爆走!キャノンボール」
     「ロッキー」◇
1978年「パラダイス・アレイ」「フィスト」「ロッキー2」◇
1980年「勝利への脱出」◇
1981年「ナイトホークス」◇
1982年「ランボー」◇「ロッキー3」◇
1983年「ステイン・アライブ」
1984年「クラブ・ラインストーン/今夜は最高」
1985年「ランボー/怒りの脱出」◇「ロッキー4 炎の友情」◇
1986年「コブラ」◇
1987年「オーバー・ザ・トップ」◇
1988年「ランボー3/怒りのアフガン」◇
1989年「デッドフォール」◇「ロックアップ」◇
1990年「ロッキー5/最後のドラマ」◇
1991年「オスカー」◇
1992年「刑事ジョー/ママにお手上げ」◇
1993年「デモリションマン」◇「クリフハンガー」◇
1994年「スペシャリスト」◇
1995年「暗殺者」◇「ジャッジ・ドレッド」◇
1996年「デイライト」◇
1997年「コップランド」◇
1998年「アンツ」(声)◆「アラン・スミシー・フィルム」
2000年「追撃者」◇
2001年「ドリヴン」◇ 


BRIGITTE NIELSEN ブリジット・ニールセン 
誕生日 1962/7/15  
出身 デンマーク・エルシノア 
コペンハーゲンで育つ。
ティーンエイジャーの頃、路上でスカウトされ、モデルの道に。
3年間、ファッション・ショーや雑誌で活躍するが、
モデルの仕事に嫌気がさしていた時、
映画プロデューサーのディノ・デ・ラウレンティスから
映画のオーディションを受けるように勧められ、
ローマに直接赴き、オーディションで合格。
85年「レッド・ソニア」で映画デビューを飾る。
その数ヶ月後、ニューヨークへ向かう途中で
シルベスター・スタローンと出会い、
「ロッキー4」のドラゴの妻ルドミラ役を得る。
スタローンとは85年結婚するが、2年で離婚。
その後も再婚を繰り返し、現在は五度目となる。 
活躍度 △↓ 
演技幅 個性 
演技力     ☆☆☆★★★ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ   ☆☆★★★★ 
出演作 
1985年「レッド・ソニア」「ロッキー4/炎の友情」
1986年「コブラ」
1987年「ビバリーヒルズ・コップ2」
1989年「バイ・バイ・ベイビー」
1990年「ドミノという女」
1992年「パニッシャー」「デビルコール/魔界からの誘惑」
     「バーチャル・ウェポン」「アンダーカバー 炎の復讐」
1993年「チェーン・ヒート」「ザ・サイレンサー」
1995年「スタークリスタル」
1998年「ネイビーストーム」
1999年「ドゥームデイヤー」


その他の出演者:
Reni Santoni ....  Gonzales  
Andrew Robinson ....  Detective Monte  
John Herzfeld ....  Cho  
Lee Garlington ....  Nancy Stalk  
Art LaFleur ....  Captain Sears  
Marco Rodriguez (I) ....  Supermarket Killer  
Ross St. Phillip ....  Security Guard  
Val Avery ....  Chief Halliwell  
David Rasche ....  Dan  
John Hauk ....  Low Rider  
Nick Angotti ....  Prodski  
Nina Axelrod ....  Waitress  

User Rating:  4.0/10 (2427 votes) 
それにしても、低いスコアですね。

User Comments:
ags-3さん
USA
2000年10月15日
ランボー、要警戒。

「ランボー」のシリーズの3か4の時に、
私は、映画館で、最初に「コブラ」をみたと記憶する。
スタローンの最悪の映画とは、いい切れない。
当時(1986年)は、強暴で攻撃的な映画と思われた。
しかし、これは爆発好きな映画ファンにとってみれば、ヒット作である。
たとえば、次のようなせりふにしびれることは間違いない。
「おまえは病気だ、おれは薬だ」
「法律はここまでだ。オレの出番だ」
しかも、邪悪な連続殺人犯を演じたアンドリュー・ロビンソンのような
「ダーティ・ハリー」に出ていた懐かしいメンバーもいる。
いずれにせよ、CATVで見るか、
50セント払ってビデオを借りるかしたほうがいい。
それだけの価値はある。


オトーサン、
ガッカリ。
「これも、駄作だった。
去年のドリブンも失敗作だったけどなあ。
ロッキーみたいの作れないのか」
ところが、
スポーツ紙で、朗報を読みました。
スタローンが、「ロッキー」の続編を作るというのです。
「ほんとかなあ。年だから、ボクシングはムリじゃないの?」

そこで、エイガ・ドット・コムの「ニュース&噂」で確かめて見てみました。
ここには、ときどき面白いネタが転がっているのです。

エイガ・ドット・コム

でも、新しいロッキーのニュースはなく、
その代わり、スタローンの「ドリブン」についての記事がありました。

毎年、最悪だった映画・俳優を選出する、
“ラジー賞”ことゴールデン・ラズベリー・アワードの
ノミネート作品が今年も発表された。
昨年はジョン・トラボルタが独占したこの賞、
今年の最右翼は、先頃ドリュー・バリモアと
離婚を表明したばかりのトム・グリーン。
自ら監督・脚本・主演を努めた「Freddy Got Fingered」
(日本未公開)が8部門でノミネート。
続いて、スタローンの「ドリヴン」が7部門、
マライア・キャリーの「グリッター/きらめきの向こうに」と
「パール・ハーバー」がともに6部門で追っている。
授賞式はアカデミー賞前日の3月23日(現地時間)、
サンタモニカのアブラカダブラ・シアターで行われる。

オトーサン、
「ドリブンは失敗作か。
じゃあ、ロッキーの新作は難しいかも。
スタローンは、お金集めに奔走しているんだろうなあ。
ロッキーは、目下、グロッキーです、
なーんてことにならなければいいなあ...」 


なお、エイガ・ドット・コムには、
2月12日深夜に発表された
第74回アカデミー賞のノミネート作品も掲載されています。

3月公開の「ロード・オブ・ザ・リング」が
作品賞、監督賞ほか最多13部門にノミネート。
続いて「ビューティフル・マインド」(未公開)と
「ムーラン・ルージュ」が、それぞれ8部門。
「Gosford Park」(未公開)が7部門、
「In the Bedroom」(未公開)が5部門。
新設された長編アニメ映画部門にノミネートされたのは、
「モンスターズ・インク」(未公開)をはじめ3作品。
主要各部門のノミネート結果は、以下の通りです。
オトーサン、ぼやいています。
「未公開作品がほとんどで、悔しいなあ。
配給会社、さぼってるなあ」

◇ 作品賞 
  「ビューティフル・マインド」 
  「Gosford Park」 
  「In the Bedroom」 
  「ロード・オブ・ザ・リング」 
  「ムーラン・ルージュ」 
◇ 監督賞 
  ロン・ハワード(「ビューティフル・マインド」) 
  リドリー・スコット(「ブラックホーク・ダウン」) 
  ロバート・アルトマン(「Gosford Park」) 
  ピーター・ジャクソン(「ロード・オブ・ザ・リング」) 
  デビッド・リンチ(「マルホランド・ドライブ」)
◇ 主演男優賞 
  ラッセル・クロウ(「ビューティフル・マインド」) 
  ショーン・ペン(「I Am Sam」) 
  ウィル・スミス(「アリ」) 
  デンゼル・ワシントン(「トレーニングデイ」) 
  トム・ウィルキンソン(「In the Bedroom」) 
◇ 主演女優賞 
  ハル・ベリー(「Monster's Ball」) 
  ジュディ・デンチ(「Iris」) 
  ニコール・キッドマン(「ムーラン・ルージュ」) 
  シシー・スペイセク(「In the Bedroom」) 
  レニー・ゼルウィガー(「ブリジット・ジョーンズの日記」) 
◇ 助演男優賞 
  ジム・ブロードベント(「Iris」) 
  イーサン・ホーク(「トレーニングデイ」) 
  ベン・キングスレー(「Sexy Beast」) 
  イアン・マッケラン(「ロード・オブ・ザ・リング」) 
  ジョン・ボイト(「アリ」) 
◇ 助演女優賞 
  ジェニファー・コネリー(「ビューティフル・マインド」) 
  ヘレン・ミレン(「Gosford Park」) 
  マギー・スミス(「Gosford Park」) 
  マリサ・トメイ(「In the Bedroom」) 
  ケイト・ウィンスレット(「Iris」) 
◇ オリジナル脚本賞 
  「アメリ」 
  「Gosford Park」 
  「メメント」 
  「Monster's Ball」 
  「ザ・ロイヤルテネンバウムズ(原)」 
◇ 脚色賞 
  「ビューティフル・マインド」 
  「ゴーストワールド」 
  「In the Bedroom」 
  「ロード・オブ・ザ・リング」 
  「シュレック」 
◇ 外国語映画賞 
  「アメリ」(フランス) 
  「Elling」(ノルウェー) 
  「Lagaan」(インド) 
  「No Man's Land」(ボスニア・ヘルツェゴビナ) 
  「Son of the Bride」(アルゼンチン)
◇ 美術賞 
  「アメリ」 
  「Gosford Park」 
  「ハリー・ポッターと賢者の石」 
  「ロード・オブ・ザ・リング」 
  「ムーラン・ルージュ」 
◇ 撮影賞 
  「アメリ」 
  「ブラックホーク・ダウン」 
  「ロード・オブ・ザ・リング」 
  「バーバー」 
  「ムーラン・ルージュ」 
◇ 衣裳デザイン賞 
  「マリー・アントワネットの首飾り」 
  「Gosford Park」 
  「ハリー・ポッターと賢者の石」 
  「ロード・オブ・ザ・リング」 
◇ 編集賞 
  「ビューティフル・マインド」 
  「ブラックホーク・ダウン」 
  「ロード・オブ・ザ・リング」 
  「メメント」 
  「ムーラン・ルージュ」 
◇ メイクアップ賞 
  「ビューティフル・マインド」 
  「ロード・オブ・ザ・リング」 
  「ムーラン・ルージュ」 
◇ 作曲賞 
  「A.I.」 
  「ビューティフル・マインド」 
  「ハリー・ポッターと賢者の石」 
  「ロード・オブ・ザ・リング」 
  「モンスターズ・インク」 
◇ オリジナル歌曲賞 
  “Until”(「ニューヨークの恋人」) 
  “May It Be”(「ロード・オブ・ザ・リング」) 
  “If I Didn't Have You”(「モンスターズ・インク」) 
  “There You'll Be”(「パール・ハーバー」)
  “Vanilla Sky”(「バニラ・スカイ」) 
◇ 音響賞 
  「アメリ」 
  「ブラックホーク・ダウン」 
  「ロード・オブ・ザ・リング」 
  「ムーラン・ルージュ」 
  「パール・ハーバー」 
◇ 音響効果賞 
  「モンスターズ・インク」 
  「パール・ハーバー」 
◇ 視覚効果賞 
  「A.I.」 
  「ロード・オブ・ザ・リング」 
  「パール・ハーバー」 
◇ 長編ドキュメンタリー映画賞 
  「Children Underground」 
  「Lalee's Kin: The Legacy of Cotton」 
  「Murder on a Sunday Morning」 
  「Promises」 
  「War Photographer」 
◇ 短編ドキュメンタリー映画賞 
  「Artists and Orphans: A True Drama」 
  「Sing!」 
  「Thoth」
◇ 長編アニメ映画賞 
  「Jimmy Neutron: Boy Genius」 
  「モンスターズ・インク」 
  「シュレック」 
◇ 短編アニメ映画賞 
  「Fifty Percent Grey」 
  「For the Birds」 
  「Give Up Yer Aul Sins」 
  「Strange Invaders」 
  「Stubble Trouble」 
◇ 短編実写映画賞 
  「The Accountant」  
  「Copy Shop」 
  「Gregor's Greatest Invention」 
  「A Man Thing (Meska Sprawa)」 
  「Speed for Thespians」 


激流

オトーサン、
"The Wild River "とIMDBに入力しました。  
「おお、モンゴメリー・クリフト主演映画だ。すごい!」 
見はじめると、メリル・ストリープが大写し。 
夕暮れの河を悠然とカヌーを漕いでいます。
「あれ、モンゴメりー・クリフトが出ていない。変だな?」
実は、IMDBに"The River Wild"と入力すべきだったのです。
"The Wild River (1960)"と"The River Wild(1994)"は、違う映画でした。

原題:River Wild, The (1994)  
監督:Curtis Hanson  
脚本:Denis O'Neill
Genre: Action / Thriller 
上映時間:108分
あらすじ:
ラフティングのエキスパート、
ゲイル(メリル・ストリープ)は、
家族とともにを川下りを試みる。
途中で、一家は、2人の未経験者に出会う。
かれらは、河下りのために友達を必要としていた。
ほどなく、一家は二人の男性が、武装強盗であることを知る。
男たちは、共犯者に会うために、川下りを共にするよう脅迫する。
家族のためのラフティングの楽しみは、おじゃんになり、
それどころか、波が岩を噛む川の難所で、命まで危機にさらされていた。

出演者: 
Meryl Streep ....  Gail(母親/ラフティングのエキスパート)  
David Strathairn ....  Tom(その夫)  
Joseph Mazzello ....  Roarke(その息子)  
Kevin Bacon ....  Wade(精神異常者)

アカデミー賞受賞の大女優、
メリル・ストリープが相変わらず、うまい演技をみせています。
残念ながら、ほかの俳優の影が薄すぎます。

MERYL STREEP メリル・ストリープ 
誕生日 1949/6/22  
出身 米ニュージャージー州サミット 
ヴァッサー・カレッジの演劇科と
イエール・オブ・スクール・ドラマを卒業後、
舞台俳優としてスタート。
映画は77年「ジュリア」がデビュー。
「ディア・ハンター」ほかアカデミー賞にノミネートされたのは12回。
「クレイマー、クレイマー」でアカデミー助演女優賞、
「ソフィーの選択」でアカデミー主演女優賞、
「A CRY IN THE DARK」でカンヌ映画祭主演女優賞獲得。
私生活では76年に舞台共演したジョン・カザールと同棲するが、
2年後に癌で死去。
その後、弟の親友の彫刻家ドン・ガンマーと結婚。
79年11月男児誕生。 
活躍度 ○→ 
演技幅 自在 
演技力   ☆☆☆☆☆☆ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ  ☆☆☆★★★ 
出演作 
1977年「ジュリア」
1978年「ディア・ハンター」
1979年「マンハッタン」「或る上院議員の私生活」
     「クレイマー、クレイマー」アカデミー助演女優賞
1981年「フランス軍中尉の女」
1982年「殺意の香り」「ソフィーの選択」アカデミー主演女優賞
1983年「シルクウッド」
1984年「恋におちて」「IN OUR HANDS」
1985年「プレンティ」「愛と哀しみの果て」
1986年「心みだれて」
1987年「黄昏に燃えて」
1988年「クライ・イン・ザ・ダーク」
1989年「シー・デビル」
1990年「ハリウッドに口づけ」
1991年「あなたの死後にご用心!」
1992年「永遠に美しく…」
1993年「愛と精霊の家」
1994年「激流」
1995年「マディソン群の橋」「判決前夜」
1996年「マイ・ルーム」
1998年「母の眠り」
1999年「ミュージック・オブ・ハート」
2001年「A.I.」(声) 

その他の出演舎:
Stephanie Sawyer ....  Willa  
John C. Reilly ....  Terry  
Benjamin Bratt ....  Ranger Johnny  
Victor Galloway ....  Gail's Father  
Elizabeth Hoffman ....  Gail's Mother  
William Lucking ....  Frank  
Diane Delano ....  Ranger  
Thomas F. Duffy ....  Ranger  
Paul Cantelon ....  Violinist  
Glenn Morshower ....  Policeman  

User Rating:  6.1/10 (2240 votes) 
やはり、スコアは低いですね。
  
User Comments:
Geofbobさん
London, England
2001年8月14日
ストリープは急流下りをして、
朝食にベーコンを食べる。

メリル・ストリープは
カーチス・ハンソン監督のこの映画(1994)では、
いつものとはちがった役を演じている。
演じるのは、ラフティングのエキスパートで、
恐るべき難度の急流を下れといいはる 
2人の暴漢から自分と息子を救わなければならないのだ。
最後には、亭主の支援が必要になるのだが、 
どこまでこの役をストリープが演じたのか、
スタントがどこまで代行したのか、 
その結果、どの程度、効果が上がった知らないが、
彼女が、不安な母親と同時に、
行動的女性を演じきったのは事実である。
ケビン・ベーコンは、
ときどき精神病の犯罪者になる
普通の男を非常にうまく演じている。
ジョン・C・ライリーは、弱気で当てにならない相棒を演じている。
ジョセフ・マゼーロは、ベーコンをパパより面白いひとだと
最初に思いこんだ息子役を演じている。
しかし、男性陣のなかで、私の見たところでは、
デイビッド・ストラサーンが一番いい。
どこか、ぼやーっとしていて、生真面目な夫で
いざとなると強いパパに変身するのである。
かれは、運が良いのか何なのか、
どんなことがあろうとも、眼鏡を失くさないのだ!
結末が予想できるものの、
この映画には、救出劇だけではなく、それ以上の何かがある、
この映画は面白く、魅惑的である。
息を呑むように美しいロッキー山脈の背景がいい。
また、忠実な犬がいる!


オトーサン、
笑ってしまいました。
このユーザーコメントの冒頭の一句です。
「ストリープは急流下りをして、
朝食にベーコンを食べる」
ベーコンというのは、
ここでは、ストリープが最後にやっつける
悪漢ケビン・ベーコンのことを指しているのです。
「しゃれてるなあ。
ダジャレだけでなく、
こういう表現もマスターしなくては」

この映画、
アウトドア好きなひとは必見です。
すこし恐いところもありますが、
ラフティングの醍醐味が楽しめます。
オトーサン、
昨夏、アラスカでラフテイングをやったときのことを
思い出しましたよー。
ご興味のあるかたは、
このHPに掲載した「そんなことアラースカ」のなかの
26 ラフテイングを、どうか、ご一読ください。


オトーサン、
ちょっとガッカリ。「河」の原題は、"The River"と一語ではありませんでした。
でも、その代わりに、もっと素敵なことを発見しました。
この映画、何と大好きな画家ルノワールの息子さんの映画なのです。
「きれいな映画だなあ。まるで、ルノワールの名画をたくさん見ているようだ」
「M]は音への純粋な喜びを、「河」は色彩への無垢な喜びをうたっていました。

原題:River, The (1951)  
監督:Jean Renoir  
原作:Rumer Godden
脚本:Rumer Godden & Jean Renoir  
Genre: Drama / Romance 
Country: France / India / USA  
上映時間:99分
あらすじ:
10代の3姉妹が、インド・ベンガルの大河沿いに暮していた。
ハリエットは、イギリス人移住者の大家族の長女、 
ヴァレリーは、アメリカの企業家のユニークな娘、 
メラニーは、アメリカ人の父とインド人の母の間に生まれた娘である。 
ある日、男がやってきた。 
ジョン大尉は、3人の娘たちの初恋の相手となった。 

出演者:
Thomas E. Breen ....  Capt. John  
Adrienne Corri ....  Valerie  
Patricia Walters ....  Harriet  
Radha (III) ....  Melanie  

4人ともあまりいい演技とは思いませんでした。

その他の出演者:
Nora Swinburne ....  The Mother  
Esmond Knight ....  The Father  
Arthur Shields ....  Mr. John  
Suprova Mukerjee ....  Nan  
June Hillman ....  Narration  

User Rating:  7.9/10 (121 votes) 
まあ高いスコアです。
でも、見ているひとは少ないようです。

User Comments:
William J. Ficklingさん
2000年6月8日
Sumptuously beautiful.

私は、この映画を10点にしないで、9点にした。 
理由は、スロースタートであること、 
若干の演技が疑問だからである。 
しかし、何という映画だろう! 
ルノワール監督が、偉大な印象派の画家の息子であることは
偶然ではない。 
なぜなら、この映画では、
かれはカメラを絵筆のように使っているからだ。 
バレリーが、緑の池と樹木を背景にしたシーンなどは、
信じられないほど美しい。
さらに、
ここに示された感性は、映画では稀である。
私は、50年前のインドにいるような気がしたほどだ。 
ルノワール監督は、実に巧みに観客の心を奪う。 
ほんとうに掘り出し物だ!


オトーサン、
ジャン・ルノワールについて、
もっと知りたくなりました。
まず、海外映画俳優マガジンをみます。

JEAN RENOIR ジャン・ルノワール 
誕生日 1894/9/15-1979/2/12  
出身 仏パリ 
監督作
1926年「女優ナナ」
1928年「マッチ売りの少女」
1932年「素晴らしき放浪者」
1935年「トニ」
1936年「どん底」「ピクニック」
1937年「大いなる幻影」
1938年「獣人」「ラ・マルセイエーズ」
1939年「ゲームの規則」
1941年「スワンブ・ウォーター」
1945年「南部の人」
1946年「浜辺の女」
1951年「河」
1953年「黄金の馬車」
1955年「フレンチ・カンカン」
1956年「恋多き女」
1959年「草の上の昼食」
1962年「捕らえられた伍長」

これだけでは、よくわからないので、
IMDBで経歴を調べました。
以下は、その抜粋です。

有名な印象主義の画家、
ピエール・オーギュスト・ルノワールの息子。
弟もピエール・ルノワールと幸せな幼年時代を送った。
第一次世界大戦では、勲章をもらったが、
戦後に脚本家から映画製作に転向する。
キャサリン・ヘッシングと結婚し、
彼女をスターにするために映画製作に手を染めたのである。
1930年に別れたが、結婚は1943年まで続いた。
次のパートナーは、マルグリット・ルノワール。
彼女は名前は変えたが、結婚はしなかった。
ドイツの侵略のために、1941年にフランスを去り、
帰化して合衆国市民になった。
かれは、ユニークな視野、丁寧な人間描写で、
世界的に最も偉大な芸術家の1人として知られている。
映画にとって、何が真実であり、何が誠実であるかについて、
一種独特な判断能力をもっていた。
デイビッド・トムソンは、こう書いている。
「ルノワールの偉大さは、
リスクを覚悟で、新しい種類の映画を作ろうと強く願い、
実験を積み重ねてきたことである。
1930年代に、自然の光、カメラの動き、
フォーカスの深さ、ほんとうのロケハンによって、
父親のルノワールがなしえなかった内部と外部のブレンドに成功した」

オトーサン、
映画のほうは、
もうひとつしっくり来ませんでしたが、
ジャン・ルノワールの幸せな幼年時代を
うらやましく思いました。
「おれ、おやじが赤ん坊のころに亡くなっているから、
幼年時代は幸福ではなかった。
戦時中で、飢餓状態だった。
そこにいくと、ルノワールは、いいなあ。
有名なおやじがいて、何不自由ない幼年時代を送れたのだから」
「でも、なあ...。
人間、いいことばかりは続かないよなあ。
いいことや楽しいことには、必ず終わりがある。
かれも苦労したんだ。
離婚だ、戦争だ、亡命だと」
そんななかで、
沢山のいい映画を作ってくれたのですから、
感謝しなくてはいけません。
映画のなかで
「いつまでも、少年時代が続いていたら」
そういうせりふがありますが、
おそらく、それは、彼の本音だったのでしょう。


オトーサン、
淀川長治総監修「世界クラシック名画100撰集」にハマリました。
「よーし、今回も借りるぞ」
6本借りたうち、2本がこのシリーズ。
でも、たくさんあるので、
ふと思いついて、題名が短いものを選びました。
1本目が「M」、2本目が「河」と題名が1語です。
今日は、この2本立てと行きましょう。

原題:M (1931)  
監督:Fritz Lang  

映画史に北極星のように
燦然と輝く名監督です。
このMのあと、
ナチに追われて、アメリカに渡りました。

FRITZ LANG フリッツ・ラング 
誕生日 1890/12/5-1976/8/2  
出身 オーストリア・ウィーン 
監督作 
1919年「黄金の湖/死の船」
1921年「死滅の谷」
1922年「ドクトル・マブゼ」
1924年「ジーグフリート/クリームヒルドの復讐」
1927年「メトロポリス」
1928年「スピオーネ」「月世界の女」
1931年「M」
1933年「怪人マブゼ博士」「リリオム」
1936年「激怒」
1937年「暗黒街の弾痕」
1938年「真人間」
1940年「地獄への逆襲」
1941年「西部魂」「マンハント」
1943年「死刑執行人もまた死す」
1944年「恐怖省」「飾窓の女」
1946年「外套と短剣」
1948年「扉の蔭の秘密」
1952年「熱い夜の疼き」「無頼の谷」
1953年「ビッグ・ヒート 復讐は俺に任せろ」「青いガーディニア」
1954年「ムーンフリート」
1956年「口紅殺人事件」
1958年「大いなる神秘/王城の掟」
1959年「大いなる神秘/情炎の砂漠」
1960年「怪人マブゼ博士」

脚本:Paul Falkenberg & Adolf Jansen  
Genre: Crime / Thriller 
Country: Germany  
Color: Black and White  
上映時間:117分
あらすじ:
子供殺しの精神病患者が、街を徘徊している。
大衆は、ヒステリックになり、警察に抗議する。
徹底的な調査にもかかわらず、
警察は、犯人を見つけることができなかった。
取り締まり強化の被害は、犯罪組織にも及ぶ。
アングラ営業ができなくなったのである。
そこで、彼らは、警察の目をそらすには、
彼ら自身の手で殺人犯を捕えることしかないと判断した。
その上、犯人は、彼らに汚名までかぶせたのだ。

出演者:
Peter Lorre ....  Hans Beckert  

淀川長治さんの解説によれば、
この殺人犯と目されたピーター・ローレの演技は、
歴史的な名演技だそうです。
オトーサン、
見る前は、「ほんとうかなあ」と思っていましたが、
すごいすごい。
コートの背中に「M」という字を押されたのに、
気付かないで街を徘徊するのです。
M=Murder(殺人者)
極限まで、追い詰められていく様子は、
とても普通の神経では、正視できません。

PETER LORRE ピーター・ローレ
本名 ラズロ・ラウエンステイン 
誕生日 1904/6/26-1964/3/23 
出身 ハンガリー・ローゼンベルク 
出演作
1931年「白魔」「狂乱のモンテカルロ」
     「O・F氏のトランク」
     「M」
1932年「白日鬼」「FPI号応答なし」
1934年「上から下まで」「暗殺者の家」
1935年「狂恋」「罪と罰」
1936年「間諜最後の日」
1937年「誘拐者」
1941年「マルタの鷹」
1942年「死体は追う」「カサブランカ」
1943年「永遠の処女」「ローレンの反撃」
1944年「渡洋爆撃隊」「仮面の男」「毒薬と老嬢」
     「ハリウッド玉手箱」
1945年「密使」
1946年「三人の波紋」「五本指の野獣」
1947年「底抜け私立探偵」
1948年「迷路」
1949年「欲望の砂漠」
1953年「悪魔をやっつけろ」
1954年「海底二万哩」
1956年「八十日間世界一周」「ラスヴェガスで逢いましょう」▲
1957年「バスター・キートン物語」「絹の靴下」
     「底抜け一等兵」
1959年「ビッグ・サーカス」
1960年「スペインの休日」
1961年「地球の危機」
1962年「黒猫の怨霊」「気球船探検」
1963年「忍者と悪女」
1964年「ムキムキ・ビーチ」「底抜けいいカモ」

オトーサン、
出演作の一覧をみて、
「そうか、"カサブランカ"や"マルタの鷹"に出ていたんだ」
早速、最近整備して連番をつけた索引をみました。
"2001年その2"に掲載してありました。
"カサブランカ"の映画批評には、彼の記述がありません。
「ハンフリー・ボガートの影にかくれてしまったようだ」
一方、"マルタの鷹"では、ほめていました。
「すばしっこいこと、この上ないとある。
そうか、あのジョエル・カイロを演じていた奴だ!」

その他の出演者: 
Gustaf Grundgens ....  Schraenker  
Ellen Widmann ....  Madaem Beckmann 
Inge Landgut (I) ....  Elsie Beckmann  
Otto Wernicke ....  Inspector Karl Lohmann  
Franz Stein ....  Minister  
Theodor Loos ....  Police Commissioner Groeber  
Friedrich Gnas ....  Franz the Burglar  
Fritz Odemar ....  Dynamiter  
Paul Kemp (I) ....  Pickpocket with 6 Watches  
Theo Lingen ....  Bauernfaenger  
Georg John ....  Blind Beggar  
Karl Platen ....  Nightwatch  
Gerhard Bienert ....  Secretary  
Rosa Valetti ....  Elisabeth Winkler, Beckert's Landlady  


User Rating:  8.7/10 (4943 votes)  top 250: #46
8.7! 
世界の名画の、何と46位です。 
「うれしいなあ。
掘り出し物の名画に出会えて」
 
User Comments:
Pedro-37さん
Switzerland
2002年1月12日

無声映画から有声映画へ、
新時代がバーンと始まった。

「M」は、
最も初期の有声映画の1つで、
完ぺきに「音」というものを駆使している。
フレデリック・ラング監督は、、
いつ音を使い、騒音と音楽をいつ使うか、
そして静寂はいつ使えばいいのか、
もっとも良く目的を達成できる術を熟知していた。
それだけではなく「M」は、すべての点で専門的で手堅い。
例えば、ギャングと警察のシーンだが、
不要な会話をカットしたあたりが見事である。
実によく出来ている。
しかし、この作品を傑作にしているのは、技術的な側面ではない。
これは、ピーター・ローレの魅惑的な物語である。
子供殺しにされてしまったピーター・ローレの肖像は、
これまでスクリーンで見た最良の演技だった。
彼は、映画全体を通じて、観客にいろいろな思いを抱かせる。
怒り、哀れみ、悲しみ、あるいは無力さなど...
陪審員の前にした彼のスピーチも、実にうまく書かれている。
みんなが見ているグリシャムの法廷劇映画よりも、
さらに深く心理をえぐっており、魅惑的である
拷問にかけられた人間の脳中の光景を冷えびえと描いている。
強く推奨したい。
10点満点で9点。


オトーサン、
「物事のはじめって、素敵だなあ」
と思います。
例えば、赤児がそれまで這っていたのに、
今朝、はじめて2足歩行できるようになった。
「おーい、ばーあさん、孫が歩き出したぜ!」
つい、叫んでしまいます。
それと同じように、
いまでは何の不思議もありませんが、
映画が最初に「音」をもったのは、
「ジャズ・シンガー(1927)」だったそうです。
無声から有声(トーキー)になったときの
感激たるや想像を絶するものだったのでしょう。
「でも、昔の感激なんか、
いまのオレたちが味わえるはずないだろう?」
まあ、それが常識でしょう。
実は、オトーサンもそう考えていました。

でも、この映画を見て、
というより聴いて、考えが変わりました。
DVDの力によって、
われわれは、タイム・トラベルをし、
1930年の世界へと遡ることができるようになったのです。
1930年といえば、
オトーサンがまだ生まれていない時代、
影も形も、細胞もDNAもなかった時代です。
この映画をみると、
当時の感激が伝わってきます。
「映画に、音が入れられるんだぞー!
うれしいな、楽しいな、スゴイな。
ここには、どんな音を入れようか。
音...、世界には、いろいろな音がある。
人間の声、笑い声、泣き声、叫び声、おびえる声、口笛...、
そして、風の音、動物の泣き声、ガラスの割れる音、汽笛....
ウワーッ、数え切れないほどの音がある!
映画に採り入れるのは、どの音にしようか?」
そんな監督たちの喜びが、
ひしひしと伝わってくるではありませんか。
すばらしい体験です。
「映画の世界って、奥が深いなあ」

「M」、
ドイツ映画の黄金期を代表する映画でした。


カリガリ博士

オトーサン、
おなじく「世界クラシック名画100撰集」からホラー映画を借りました。
「確か、カリガリ博士って、ジキルとハイドみたいな悪い博士だよなあ。
何をやったのか知らないけれど。名前は聞いた覚えがある」
フランケンシュタインが怪物を生み出したのに対して、
カリガリ博士は、催眠術をかけて、代理殺人をやらせるのです。
「ほんとうに悪いやつだなあ。自分が直接手を下さないで、悪いことをするなんて」
...でも、考えてみれば、現代は、そういうヤツだらけではありませんか。

原題:Kabinett des Doktor Caligari, Das (1920)  
監督:Robert Wiene  
脚本:Hans Janowitz & Carl Mayer  
Genre: Drama / Horror 
Country: Germany  
Color: Black and White (tinted)  
上映時間:67分
あらすじ:
フランシスという名前の男が
親友アランとその許婚ジェーンについて物語る。
アランは、カリガリ博士に会いにフランシスを博覧会に連れて行く。
博士は、未来を予言できる夢遊病者チェザーレを見世物にしている
アランはチェザーレに聞く。
「僕の寿命はどの位だ?」
チェザーレは答える。
「短命だ。夜明けには死ぬ」
予言通りアランは殺され、チェザーレが容疑者になる。
チェザーレは、ジェーンの寝室に忍び寄り、彼女を誘拐する。
追跡する町民たちの手から逃れ、最後に極度の疲労で死ぬ。
一方、警察はチェザーレのキャビネットのなかに
手がかりを発見する、
その間にカリガリ博士は逃亡する。
フランシスは精神病院のなかまでカリガリ博士を追う。
彼は、何と院長だった!
ほんとうにそうなのだろうか?

出演者: 
Werner Krauss ....  Dr. Caligari(カリガリ博士)  
Conrad Veidt ....  Cesare(夢遊病者チェザーレ)  
Friedrich Feher ....  Francis(フランシス)  
Lil Dagover ....  Jane(ジェイン)  

カリガリ博士も夢遊病者チェザーレも
恐いですねえ。
一方、フランシスとジェインは、美男美女。
この対比が見事です。

その他の出演者:
Hans Heinrich von Twardowski ....  Alan  
Rudolf Lettinger ....  Dr. Olson  
Rudolf Klein-Rogge ....  A Criminal  

 
User Rating:  8.1/10 (1335 votes) 
高いスコアですね。  


User Comments:
darkneox119さん
2001年6月5日
絶頂期のドイツ表現主義。

この映画は、すべてのホラー映画の先駆けであり、
筋書きは、ひねりが利いており、
観客は、どこに連れていかれるか分からずに
フランシスの心の中に入りこむ。
幕開けに、2人の友人が気味の悪い物語を語りあう。
美しいジェーンがあてもなくさまよっているのを見ながら、
フランシスは、話し続ける。
彼が物語るのは、博覧会のことである。
気が狂った医者がいて、
運命を予言できるゾンビのような人を操っているのだ。
事態は、この世界の予想を超えたものだった。
セットは、あらゆる意味で注目すべきデザインである。
これはクラシックである。
4つ星。

オトーサン、
残念ながら、この映画、
「フランケンシュタイン」ほどには、
面白く感じられませんでした。
理由は、単純で、サイレント映画だったのです。
画面も、ざらざらして、見にくい感じでした。
でも、書割が見事で、それ自体が、現代美術作品でした。
「1920年代のドイツは、元気だったんだ」
1914年に第一次世界大戦で敗戦、
そして1941年に第2次世界大戦に突入。
その短い平和のあいだに、芸術の花が咲いたのです」


フランケンシュタイン

オトーサン、
TSUTAYAでホラー映画の古典を2本借りました。
淀川長治総監修「世界クラシック名画100撰集」に収録された作品です。
「フランケンシュタインって、確か、化け物だよなあ、
ドラキュラか、エレファントマンか、どんな怪物かは忘れたけれど...」
ところが、大違い。フランケンシュタインは、博士だったのです。
博士が創造したのが、怪物というわけ。...今日も2本立てと行きましょう。

原題:Frankenstein (1931)  
監督:James Whale  
原作:Mary Shelley 
脚本:Peggy Webling
Genre: Horror
Color: Black and White  
上映時間:71分
あらすじ:
フランケンシュタイン博士は、
墓場から人体のパーツを集めてきて、
人間をよみがえらす。
しかし、博士は自分の作った創造物を拒む。
愛に飢えた創造物は、怪物になってしまう。
この映画は、原作に忠実に、 
フランケンシュタイン博士の生んだ
怪物の旺盛な知識欲と
「父親」探しの旅へと観客を誘う。

出演者: 
Colin Clive ....  Henry Frankenstein(フランケンシュタイン)  
Mae Clarke ....  Elizabeth(エリザベス)  
Boris Karloff ....  The Monster(怪物)  

歴史に名を残した怪物役者、
ボリス・カーロフの経歴をみてみましょう。
「何と恐ろしい題名の映画ばかりだ。
それにしては、長生きしたものだ。
...閻魔大王が恐れをなしたかもしれないなあ」

BORIS KARLOFF ボリス・カーロフ 
誕生日 1887/11/23-1969/2/2  
出身 英ロンドン 
出演作
1919年「ダグラス大王」
1920年「怪異の騎手」「モヒカン族の最後」
1921年「愛慾の輝き」
1922年「赤道直下」「ペルシャの暴君」
1923年「古城の鮮血」
1924年「下水道」
1925年「曠野の妻」「女ロビンフッド」「東は東・西は西」
1926年「維納の狂乱」「女知事閣下」「ベルス」
     「海の荒鷲」「鞍上の怪傑」
1927年「獅子王ターザン」「出世水兵」「美人国二人行脚」
     「戦艦くろがね号」「断層悲曲」
1929年「熱砂果つるところ」
1930年「やくざ者」「海魔」「豹族ツアラ」
1931年「光に叛く者」「ドノヴァン・キッド」「夜の大統領」
     「特輯社会面」「狂へる天才」「死線記者」「貞操切符」
     「今宵ひととき」
         「フランケンシュタイン」「極楽二人組」
1932年「ブレナー博士」「暗黒街の顔役」「活動屋往来」
     「ミラクルマン」「夜の世界」「魔の家」「成吉斯汗の仮面」
     「ミイラ再生」
1933年「月世界」
1934年「肉弾鬼中隊」「ロスチャイルド」「黒猫」
1935年「フランケンシュタインの花嫁」
1936年「透明光線」「歩く死骸」「闇の狂人」
1937年「夜の鍵」
1938年「見えざる脅威」
1939年「フランケンシュタインの復活」「死後の復讐」
1940年「冷凍人間甦る」「死刑台の呪い」
1941年「死体は追う」
1945年「死体を売る男」「吸血鬼ボボラカ」
1946年「恐怖の精神病院」
1947年「虹を掴む男」「誘拐魔」「征服されざる人々」
1948年「愛と血の大地」
1949年「凸凹殺人ホテル」
1952年「火の神殿サバカ」
1957年「恐怖の人喰い植物」
1958年「怪奇フランケンシュタイン’71」「絞殺魔甦える」
1963年「忍者と悪女」「古城の亡霊」「ブラック・サバス/恐怖!三つの顔」
1964年「ビキニ・ビーチ」
1965年「襲い狂う呪い」
1966年「ヘブンリー・ビキニ」「ベネチタ事件」
1967年「マッド・モンスター・パーティ」(声)
1968年「殺人者はライフルを持っていた」「悪魔の宴」
     「恐怖の館」「死のダンス」

その他の出演者:
John Boles ....  Victor Moritz  
Edward Van Sloan ....  Doctor Waldman  
Frederick Kerr ....  Baron Frankenstein  
Dwight Frye ....  Fritz  
Lionel Belmore ....  The Burgomaster  
Marilyn Harris (II) ....  Little Maria  
  
User Rating:  7.9/10 (2547 votes) 
かなり高いスコアです。
  
User Comments:
God Of Cinemaさん
2002年1月20日
ホラー映画、
見放されることへの
根源的な恐怖をみつめた物語。

この映画は、
ホラー映画の原型を作り出し、
しばしば模倣され、
パロディー映画も数多く作られた。
皮肉なことに、若い観客たちは、
この映画か作りだしたホラー映画の形式を
ありきたりのものと見誤まるかもしれない。
狂った科学者とネオ・ゴシックな研究室、
腰の曲がったアシスタント、
そして、よたよた歩きのいかついモンスターは、
ジェームズ・ホエール監督の創造物であり、
すべての映画の原型になった。
この映画を見るとき、
郷愁にひたるだけではいけない。
メロドラマ的な瞬間もあるが、
この映画は実に効率的であり、
上映時間がわずか1時間ほどなのに、
複雑で魅力的な物語を話し終える。
多くの巨額の予算をかけたホラー映画以上に
秘めたるパワーが溢れている。
ひたすら愛されたいと望むモンスター役として
極めて印象的で効果的演技をしたボリス・カーロフが光っている。
監督は、おしゃベりやアクションで
散漫にならないように配慮している。
その代わりに、文化の一部となるイメージで、
スクリーンを満たした。
微妙な美しさと恐怖の瞬間を交じえながら、
その悲劇的な避けられないクライマックスへと
物語を導いていった。
監督は、人間ドラマを創造した。
ありきたりの見方、「人間が神を演ずるべきではない」を採らず、 
「博士は、モンスターを見放すべきではなかった」という
ひとから見放されることへの根源的な恐怖をみつめる物語に変えたのである。


オトーサン、
DVDを見るまえに、原作をすこし読みました。
「ふーん、ハリーポッターを書いた女性みたいだなあ」
原作者のメアリー・シェリーは、
スイス滞在中に、バイロン卿の別荘で
何人かのひとたちと、旅のつれづれなるままに、
モンスターを題材にした物語を競作しあったそうです。
みんなの評判がよかったので、
最初に書いたのは、当然、短編でしたが、
長編小説に仕立て直したのだそうです。
「イギリスって、そういう優雅な伝統があるんだなあ」

オトーサン、
もうひとつ感心したことがあります。
71分という短い上映時間です。
「こんな長さなのに、いや、この長さだからこそ、
恐さを凝縮することができるのかもしれないなあ」
実に、めまぐるしく場面が変わるのですが、
それが、観客の集中力とぴったり息があっているのです。


WASABI

オトーサン、
TVのワイドショーか、スポーツ新聞の芸能欄かで、
この映画の記者会見でのヒロスエの涙を見てしまいました。
マキコの涙とは一味ちがうものでしたが、
「OOOはOOOの涙に弱い」ものですから、
「おお、可哀想、フランス人相手に苦労したんだろう」
思わず、こちらも涙ぐんでしまいました。
あまり期待せずに、見にいったのですが、面白かったですよ。
まずは、涼子ちゃんのメッセージをどうぞ。

サイトをご覧になっているみなさんへ
こんにちは、広末涼子です。
ここでは私が出演している
撮影中の映画『WASABI』のことについてお知らせします。
最初にこの作品のお話しを頂いたのは今年の始めでした。
その後2月から、パリへ行ってホームステイの形で
フランス語の勉強をして、
4月からパリ郊外にあるスタジオで撮影に入りました。
日本での撮影は5月からで、
これまでに横浜高島屋、帝国ホテルなどでの撮影も無事に終わり、
順調に進んでいます。
(ロケに協力していただいた皆さん、有り難う御座いました)
また、こちらに戻って来てから、
ジャン・レノさんを初めとする出演者や、
監督、他のスタッフの人たちとの関係も一層親密になっていて、
とてもリラックスした気分で映画に臨んでいます。
私にとって『レオン』は、
映画の認識を変えるターニング・ポイントになる作品でした。
その映画を作った、
リュック・ベッソンさんとジャン・レノさんとの仕事というのは、
私にとって、とても特別なものです。
そして、初めて参加した国際的なプロジェクトなので、
緊張しながらも充実した毎日を過ごしています。
日本での撮影も今月一杯なので、一生懸命頑張りたいと思います。
皆さんもどうぞ、映画の完成を楽しみにしていてください。


原題:Wasabi (2001)  
La petite moutarde qui monte au nez (France: subtitle) 
フランス人には、わさびは何だか分からないので、
サブタイトルで説明しているのが、笑えます。

監督:Gerard Krawczyk  
脚本:Luc Besson  
Genre: Drama 
Country: France / Japan  
上映時間:94分
あらすじ:
パリ。
強引な捜査を繰り返す
問題刑事ユベール(ジャン・レノ)は、
とうとう謹慎処分を言い渡される。
無骨で愛想の悪い彼には
恋人はおろか、友人すらほとんどいない。
そんな彼のもとに東京から1本の電話が入る。
それは、彼が生涯でただ1人愛した女性、ミコの死の報せだった。
ユベールは19年ぶりに日本へ向かう。
ミコとの思い出を胸に……。
しかし、日本で彼を待っていたのは、
謎の美少女YUMI(広末涼子)と、
危険で巨大な犯罪の匂いだった……。

出演者: 
Jean Reno ....  Hubert Fiorentini  
Ryoko Hirosue ....  Yumi Yoshimido  
Michel Muller (I) ....  Momo  

モモを演じたミシェル・ミューラーは、うまい役者でした。
主役2人の引き立て役になっています。
このひとがワサビを食べるシーンは必見です。
鼻につんとくる(monte au nez)のです。

その他の出演者:
Carole Bouquet ....  Sofia  
Ludovic Berthillot ....  Jean-Baptiste 1  
Yan Epstein ....  Jean-Baptiste 2  
Michel Scourneau ....  Van Eyck  
Christian Sinniger ....  The Squale  
Jean-Marc Montalto ....  Olivier  
Alexandre Brik ....  Ir鈩e  
Fabio Zenoni ....  Josy  
Veronique Balme ....  Betty  
Jacques Bondoux ....  Del Rio  
Yoshi Oida ....  Takanawa  
Haruhiko Hirata ....  Ishibashi  

 
User Rating:  6.1/10 (83 votes) 
低いですね。
投票するひとも少ないですね。
映画館もがらがらでした。
アメリカでは上映されなかったのでしょう。
  
User Comments:
Esteban Xunさん
Quebec Canada 
2002年1月26日
先が読めるが、面白い。

リュック・ベッソンは、
本を書いただけだが、 
映画を見れば、全スタッフをかれが連れてきたことが分かる。 
これは100%ベッソンである。
いかれたガキのシーンは面白いし、
流行のテクノ・サウンド、
動きがすばやいクールなアクション・スタッフもいい。 
物語は、単純で先が読める。
誰だって、次に何が起こるか正確に読めてしまうが、 
そんなことはどうでもいいのである。 
「タクシー」同様、娯楽作品であり、 
もっと良い筋書きが観たかったら、
他の映画を見にいけばいいのだ。 
ジャン・レノは、ほんとうにおかしかった。 
またもや、いい仕事をやってのけた。 
どんな役でもこなせることを証明した。 
若いミコ(ヒロスエ)は、困ったものである。 
態度があまりに悪いので、
何度も、額に銃弾をぶちこんでやろうと思ったほどだった。 
しかし、思うに、彼女をそのように見せるのが
ベッソンたちの狙いだったのだろう... 
とにかく、彼女はそんなに悪くはない。 
サブ・プロットは、
ジャン・レノが愛した女性についての物語だが、 
まったく無意味で、カットしてもよかったのではないか。 
というのも、最後で彼女がどうなったのか分からずじまいだからだ。
最後にひとこと。 
ベッソン映画では、登場人物も筋書きも、
すべては、より多くのアクション、娯楽、スタントマンのための口実である。 
次回作「Yamasaki」が待ち遠しい。 
ベッソンは、おそらくもっともアメリカナイズされた映画製作者である... 
おお、ジェラールについて語るのを忘れてしまった....
(訳注:監督のGerard Krawczykのこと)  


オトーサン、 
内心、ヒロスエを軽蔑していました。
ドコモのコマーシャルで妙な声をだしたり、
勉強する気もないのに、WASEDAに入学するし、
「鉄道員」での演技ときたら、
「ド」がつくくらい下手だったからです。
「マスコミもどうかしてるよなあ。
素人をもてはやして、そのうちポイとゴミみたいに棄てる。
この娘もどうせ長いことないだろう」

ところが、この映画をみて
評価が一変しました。
「いい娘じゃん。それに勉強してるみたいだ」
というのは、映画で彼女がしゃべるフランス語の発音が
それはそれは、見事だったからです。
「それに、この娘、運がいいよなあ、
運も実力のうちだからな」
というのは、リュック・ベッソンは
監督業だけでは収まらなくなって、
プロダクションを作って、
あらゆる国のひとと一緒に映画づくりをしようと思ったのです。
「ジャンヌ・ダルク」のパーティで、
花束を贈呈したのが、たまたまヒロスエでした。
ベッソンは、彼女の澄んだ意思の強い目が
印象的に残ったそうです。

蛇足。
オトーサン、
プログラムを買ったら、最後のページに
エスビー食品の生わさびの広告が出ていました。
「WASABIの後のわさび」
あまりにも下手な広告なので、
映画のあと、すし屋で思わず、こういってしまいした。
「サビぬきでお願いします」


三つ数えろ!

オトーサン、
「ハンフリー・ボガートの
「キー・ラーゴ」を見終わって、
次のDVDへ。
「三つ数えろ! 妙な題名。ヤクザ映画かもな。
せっかく、キー・ラーゴのいい余韻が残っているのに、
変な映画だといやだなあ」
ところが...、またもボガート主演映画でした。
「ラッキー! チャンドラーの"大いなる眠り"の映画化じゃないか!」
愉快な偶然を祝わって、今日はボガートの2本立てとしましょう。

原題:Big Sleep, The (1946)  
監督:Howard Hawks  
原作:Raymond Chandler
脚本:William Faulkner & Leigh Brackett & Jules Furthman 

オトーサン、
目を疑います。
「あのウィリアム・フォークナーが、
この映画の脚本を書いた? 本当かよ。
だって、ノーベル賞作家だぜ」
IMDBの略歴紹介を見ましょう。

「フォークナーは、
20世紀の最も才能に恵まれた作家である。 
映画の脚本を書いたのは、小説や短編だけでは、
家族を養うに足るお金を得られなかったためだった。 
代表作に「響きと怒り」「アブサロム、アブサロム!」 
フォークナーは、6つの脚本を書いたが、
うち5本は、ハワード・ホークスとの共同脚本だった。 
1949年にノーベル文学賞を受賞し、 
ピューリッツァー賞も受賞した。 
1962年に死去」 
  
Genre: Film-Noir / Mystery 
Color: Black and White  
上映時間:114分
あらすじ:
私立探偵フィリップ・マーロウは、
死にかけている富豪スターンウッド将軍に呼び出され、
家族が心配している問題を扱ってくれと依頼される。
マーロウは、問題の所在を嗅ぎつける。
結局、スターンウッド将軍が可愛がっていた従業員が、
暴力団員の妻と一緒に去っていったことが原因だった。
マーロウが事件の調査を進めるにつれ、
次々と波紋が拡がっていくのだった。

出演者: 
Humphrey Bogart ....  Philip 'Phil' Marlowe(マーロウ)  
Lauren Bacall ....  Vivian Sternwood Rutledge(ビビアン)  
John Ridgely (I) ....  Eddie Mars(マース)  

ふたりとも名演技です。
ボガートは、ハード・ボイルドの探偵役として
実にいい味を出しています。
バコールは、1歩間違えば、地獄に堕ちかねない
富豪の傲慢で危うい長女役を熱演しています。

その他の出演者:
Charles Waldron ....  General Sternwood(将軍)  
Martha Vickers ....  Carmen Sternwood(カルメン)  
Charles D. Brown (I) ....  Norris, Sternwood's Butler(執事)  
Elisha Cook Jr. ....  Harry Jones(ハリー・ジョーンズ)  
Bob Steele (I) ....  Canino, Mars' Henchman(カニーノ)  
Dorothy Malone ....  Acme Bookstore Proprietess(本屋の女店員)
Peggy Knudsen ....  Mona Mars  
Regis Toomey ....  Bernie Ohls, Chief Inspector District Attorney's Office  
Louis Jean Heydt ....  Joe Brody  
Pat Clark (I) ....  Mona Mars  
James Flavin ....  Captain Cronjager  
Thomas E. Jackson ....  District Attorney Wilde  
  

User Rating:  8.2/10 (4574 votes)  top 250: #128
オトーサン、
喜びのあまり、声を出します。
「おお、世界の名作だ。それも128位!」

User Comments:
Dennis Littrellさん
SoCal
2001年12月12日
ボガート、バコール共演の
クラシックな私立探偵のお話。

このアメリカ映画の古典作品は、
戦争中に製作され、戦後の1946年に上映された。
国中の若者たちが、
ボギー(訳注:ボガートの愛称)のマネをして、
眉をあげたり、しかめっ面しながらニヤッと笑ったり、
煙が出ているタバコを唇から垂らしたり、
考えにふけっているふりをしながら、
耳たぶの上を掻いたりしたのだった。
監督のハワード・ホークスは、なかなかのやり手で、
ハンフリー・ボガートを2枚目俳優に見せるためには何でもやった。
たとえば、ローレン・バコールが彼よりも背が高くみえないように
クルマのシートにもたれる姿勢をとらせたほどである。
この映画で、新しいヒーローが誕生した。
ややニヒルな探偵である。
都会でそつなく過ごし、知恵があり、
ある程度の勇気も才能もある、どこにでもいるような男。
男性たちに称賛され、女性たちには愛された。
ホークス監督は、ボガート伝説を作りあげたのだった。
原作は、レイモンド・チャンドラーの最初の小説で、
それを基にして脚本をウィリアム・フォークナーが書きあげた。
素敵な筋書き、面白い登場人物、危ない事件に焦点を合わせ、
筋書きの細かいことには、こだわらなかった。
ホークス監督は、ボギーを美人たちで取り囲んだ。
初対面でいきなり彼の膝の上に乗るセクシーな次女
カルメン(マーサ・ヴィッキー)にはじまり、
お茶目で、美人で、妙に魅惑的なローレン・バコールに終わる。
実際、どの女性もボギーを手に入れたがるのだ。
例えば、本屋の店員ドロシー・マローンもそうだ。
彼女は、仕事に退屈しているから、
ごく簡単にマーロウのいいなりになるのだ。
ホークス監督は、また、すばらしい性格俳優たちを起用した。
小男の悪者(ハリー・ジョーンズ)を演じさせては超一流の
エリサ・クック・ジュニア、
西部劇でおなじみで、拳銃使いの非情な悪漢カニーノ役の
ボブ・スティール。
チャールズ・ウォールドンは、厭世的な将軍、
チャールズ・D.ブラウンは、執事を演じた。
私は、なぜかチャーリー・チャン
(訳注:E.D.ピガーズ作中の中国人探偵)
の古い映画のことを思い出した。
特に、ボギーがいつも舞戻るラバーン・テラスの家は、
分厚い桃色の中国絨毯が敷かれ、
暗く神秘的で華やかに飾られたインテリアがあり、
エスニックな木像が置かれていた。
また、曇りガラス越しに人影がみえるオフィスも印象的だった。
この映画に出てくるロサンゼルスの雰囲気は、
評判がよく、数多くの模倣を生んだ。
「チャイナタウン(1974)」と
「L.A. コンフィデンシャル(1997)」の2作品は、
この伝統を受け継ぐよい映画だった。
映画と原作とを比較してみたが、
少しごまかしがあることを指摘しておきたい。
当惑した向きもあるのではないかと思う。
勿論、「自由」が主題であることに変わりはない。
それがチャンドラーの小説を、
ロマンティックなものにしているのだから。
チャンドラーの小説は、皮肉さも売り物で、
ロマンスが後部座席に男らしさと忠誠を乗せているようなものだ。
原作と映画の特に大きなちがいは、
スターンウッド将軍の次女、カルメンの性格である。
原作では、モンスターのように鮮やかに描かれていて、
性的なことなら何でもやってしまう堕落したセクシーな女である。
彼女は、2回、全裸でマーロウに出会う、
そのうち1回は、彼のベッドのなかだったが、
堅物の彼は、彼女を拒む。
そう、マーロウは、そういうこともできる男なのだ。
もう1つのちがいは、
ロサンゼルスの暗黒街のいかがわしさについての細部の描写であり、
これが映画のほうでは省略されている。 
例えば、ガイガーの同性愛と彼のゲイの泊り客、
キャロル・ランドグレンのくだりである。
もちろん、この映画が撮られた当時も、映倫があった。
映画フアンを喜ばすために、バコールの性格は、
原作のビビアンとモナの性格をミックスさせている。
原作では、マーロウは、ビビアンにキスは許すものの、
ベッドへの誘いは断る。
映画のほうでは、ボガートがバコールにノーと言うはずはないが、
原作では、マーロウは、女よりもウイスキーに目がない。
しゃれた会話の多くは、チャンドラーの小説から採られている。 
例えば、ボガートがにやっと笑っていう。
「銃があふれている割には、この街には、頭がカラッポのヤツばかり」
冒頭シーンでのボガートのちょっとしたジョークが面白い。
原作では、チャンドラーの英雄(訳注:ボガートのこと)は、
皮肉好きのカルメンに、こう挨拶される。
「背が高いのね」
マーローは、こう応じる。
「僕のせいじゃない」
ところが、実際には、ボギーは小柄である。
そこで、映画のほうでは、カルメンはこう言うのだ。
「あなた、小柄ね?」
ボガートは、それに調子を合わせて、
「背が高くなろうとしてるんだ」
もうひとつ。
バコールが40年代の曲を歌っていて、それも素敵だった。

 
オトーサン、
翻訳に疲れました。
「長いコメントだなあ。
過去最高の長さじゃないかな。
翻訳にかかった時間のほうが、
映画を観る時間より長かったなあ」
でも、これだけ丁寧に映画を見て、
レイモンド・チャンドラーの処女作「大いなる眠り(1939)」を読み、
映画と対比させて長いコメントを書くひとがいるなんて、
すばらしいことです。
それだけの魅力が、この映画にあるということなのでしょう。
マーロウ流にいえば、
「女は、お楽しみの時間を長引かせたがるが、男はちがう。
男が長引かせたがるのは、いい映画とウィスキーの時間だ!」

なお、DVDには、
付録ドキュンタリーがついていました。
これがなかなか面白かったので、ご紹介しましょう。
ユーザー・コメントの冒頭に、
こんな一行がありましたよね。
「このアメリカ映画の古典作品は、
戦争中に製作され、戦後の1946年に上映された」

何気ない記述ですが、
ドキュメンタリーによれば、
この映画は1945年1月に完成しましたが、
公開は1年半も延期されたそうです。
その理由は、戦時中のために戦争映画を優先させたため、
そして一足先に公開された「脱出」「密室」での
新人女優バコ−ルの評判が散々だったためでした。
そこで、彼女のエージェントのチャールズ・フェルドマンが
ジョン・ワーナーに働きかけて、
バコールの出演シーンをリテイクさせたのです。
その結果、せっかくの出演シーンをカットされた俳優もいたのですが、
リテイクのおかげで、バコールは大スターになれたそうです。
「...ふーん、裏話って、面白いなあ」

オトーサン、
もうひとつ、気になることを知りました。
1945年、ボガートとバコールは結婚したとあります。
「... どうして?」
そこで、YAHOOで調べました。
スポットライト:ハンフリー・ボガート

それによれば、
ボガートは、3度の結婚に敗れた後、
「脱出」で共演した25歳年下の新人女優、
ローレン・バコールと結婚とありました。
一男一女をもうけたそうです。
ハリウッド屈指のおしどり夫婦で、
自家用のヨットで休日を楽しむ二人の寄り添う姿は、
信頼と愛情にあふれていたとか。
「三つ数えろ」「大いなる眠り」など数々のヒット作で共演し、
「アフリカの女王」では、二人の息がぴったり合って
アカデミー主演男優賞を受賞しました。

蛇足ながら、
オトーサンの感想。
「ふーん、...メデタシ、メデタシ。
やっぱり人間、3回くらい離婚しないと、
ベスト・パートナーは得られないのかもなー」


キー・ラーゴ

オトーサン、
TSUTAYAで、ニコッ。「おお、掘り出しもの、みつけたぞ!」
「カサブランカの名優・ハンフリー・ボガート主演。スゲエ!」
キー・ラーゴという題名は聞いたことがありませんが、そんなことは構いません。
「監督がジョン・ヒューストンというのも、スゴイじゃん」

原題:Key Largo (1948)  
監督:John Huston  
この名監督の経歴を見ないという手はありません。

ジョン・ヒューストンは、多趣味のひとだった。
絵画、ボクシング、彫刻、賭博、キツネ狩りなど...。
4人の子供がいた。トニー、アンジェリカ、、ダニー、アレゲラ。
1980年に当り障りのない自叙伝を書いたが、
読み終えた友人たちがこう言った。
「ジョン、お前、一体、誰のことを書いたんだ?」

JOHN HUSTON ジョン・ヒューストン 
誕生日 1906/8/6-1987/8/28  
出身 米ミズーリ州ネバダ 
監督作 
1941年「マルタの鷹」
1948年「キー・ラーゴ」「黄金」
1950年「アスファルト・ジャングル」
1951年「アフリカの女王」「勇者の赤いバッジ」
1952年「赤い風車」
1954年「悪魔をやっつけろ」
1956年「白鯨」
1957年「白い砂」
1958年「黒船」「自由の大地」
1959年「許されざる者」
1961年「荒馬と女」
1962年「フロイド」
1963年「秘密殺人計画書」
1964年「イグアナの夜」
1966年「天地創造」
1967年「007/カジノ・ロワイヤル」「禁じられた情事の森」
1969年「華麗なる悪」「愛と死の果てるまでも」
1970年「クレムリン・レター」
1972年「ゴングなき戦い」「ロイ・ビーン」
1973年「マッキントッシュの男」
1975年「王になろうとした男」
1981年「勝利への脱出」
1982年「アニー」
1984年「火山のもとで」
1985年「女と男の名誉」
1987年「ザ・デッド/ダブリン市民より」

演劇:Maxwell Anderson  (play)
脚本:Richard Brooks (I) & John Huston   
Genre: Crime / Drama / Film-Noir / Thriller 
Color: Black and White  
上映時間:101分
あらすじ:
戦地で親友が亡くなったので、
その遺族に会うべくフランクは、
フロリダ半島のキーウエストにある
荒れたホテルを訪ねる。
そこには、車椅子生活のジェームズ・テンプルと
義理の娘ノラが暮していた。
ちょうどハリケーンがやってきていたが、
ホテルは、ジョニー・ロッコらギャングらに占領されていた。
フランクは、最初のうちは無関心だった。
しかし、ロッコのアル中の情婦ゲイへの手ひどい仕打ち、
2人のインディアンの殺害を目撃して、
ついにロッコを止めねばならぬと確信する。
ようやくチャンスがめぐってきた。
ロッコが、フランクに
「キューバへ逃げよう、お前がボートを操縦しろ」
と命令してきたのだ。

出演者: 
Humphrey Bogart ....  Frank McCloud 
Lauren Bacall ....  Nora Temple  

オトーサン、
舌を巻きます。
「みんな、なんて巧いんだ。
ボカートの憂いをふくんだ顔、
バコールのこの世のものとは思えぬ美貌」

HUMPHREY BOGART ハンフリー・ボガート 
誕生日 1899/1/23-1957/1/14  
出身 米ニューヨーク 
出演作
1930年「哄笑の世界」「河上の別荘」
1931年「肉と霊」「各国の女」「モダーン西部王」
1932年「舗道の三人女」
1936年「化石の森」「弾丸か投票か!」「太平洋横断機」
1937年「黒の秘密」「札つき女」「倒れるまで」
     「デッドエンド」「身替り花形」
1938年「犯罪博士」「汚れた顔の天使」
1939年「オクラホマ・キッド」「愛の勝利」「彼奴は顔役だ!」
     「前科者」
1940年「ヴァジニアの決闘」「ニューヨークの顔役」「夜までドライブ」
1941年「ハイ・シエラ」「マルタの鷹」
1943年「カサブランカ」「北大西洋」「サハラ戦車隊」
1944年「渡洋爆撃隊」「脱出」
1946年「三つ数えろ」
1947年「大いなる別れ」「第二の妻」「潜行者」
1948年「黄金」「キー・ラーゴ」
1949年「暗黒への転落」「東京ジョー」
1950年「孤独な場所で」
1951年「脅迫者」「モロッコ慕情」「アフリカの女王」
1952年「デッドラインU.S.A.」「パリ島珍道中」
1954年「悪魔をやっつけろ」「ケイン号の叛乱」
     「麗しのサブリナ」「裸足の伯爵夫人」
1955年「俺たちは天使じゃない」「必死の逃亡者」
1956年「殴られる男」
 
LAUREN BACALL ローレン・バコール 
誕生日 1924/9/16  
出身 米ニューヨーク州ニューヨーク 
活躍度 △→ 
演技幅 自在 
演技力     ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ   ☆☆☆★★★ 
出演作 
1944年「脱出」
1946年「三つ数えろ」
1947年「潜行者」
1948年「キー・ラーゴ」
1950年「情熱の狂想曲」
1953年「百万長者と結婚する方法」
1955年「中共脱出」「蜘蛛の巣」
1956年「風と共に散る」
1957年「バラの肌着」
1959年「北西戦線」
1964年「求婚専科」「残虐療法」
1966年「動く標的」
1974年「オリエント急行殺人事件」
1976年「ラスト・シューティスト」
1981年「殺しのファンレター」
1988年「死海殺人事件」「ヒューストン・アンソロジー」
     「ミスター・ノース/風をはこんだ男」
1989年「身代わりの樹」
1990年「ミザリー」
1991年「クリスマスに万歳!」
1995年「プレタポルテ」「サーチ&デストロイ」
1996年「マンハッタン・ラプソディ」
 
その他の出演者:
Edward G. Robinson ....  Johnny Rocco/Howard Brown(ギャングのロッコ)  
Lionel Barrymore ....  James Temple(車椅子のホテル・オーナー)  
Claire Trevor ....  Gaye Dawn(ロッコの情婦)  
この3人も名優ですねえ。
演技の数々、そして
経歴を紹介したいのは、山々ですが、
長くなりすぎるので、涙をのんで省略します。

Thomas Gomez ....  Richard 'Curly' Hoff  
Harry Lewis (II) ....  Edward 'Toots' Bass  
John Rodney ....  Deputy Clyde Sawyer  
Marc Lawrence (I) ....  Ziggy  
Dan Seymour (I) ....  Angel Garcia  
Monte Blue ....  Sheriff Ben Wade  
William Haade ....  Ralph Feeney  


User Rating:  7.8/10 (2367 votes) 
オトーサン、
「こりゃあ、名画だ!」

User Comments:
geroldfさん
san diego cal
2002年1月19日
評価が低すぎる古典映画。

これは、輝やかしい映画だ。
キャストも台本も素晴らしい。
ボガートとバコ−ルは、スクリーンの上で火花を散らしており、
息がぴったり合っている。
また、助演俳優のバリモアとロビンソンは、最高の演技を見せている。
ロビンソン演じるしつこい性格のギャング、ロッコは、すばらしい。
かつて見た"banality of evil"以上の出来だと思う。
台本は、お見事。
会話話もいいし、登場人物のバランスもかんぺきである。
善人と悪人が一体となって作り出す
勝利と破滅との間のゆれや陰陽の絶妙のバランスが
この映画を劇的なものとしている。
これは、勇気と裏切り、腐敗と自由の意味ついて問う映画である。
ハリケーンの最中の小さな島のホテルに焦点を絞り、
完全な密室になった世界を描いている。
この映画は、もっと評価されていい。
アクションは抑制されているが、
それが逆に個人的、文化的な葛藤を凝縮して示している。
新しい観点で、この映画を見よう!


オトーサン、
ソルトレイクでの結果が知りたくて、
TVをつけたら、叶姉妹が写っていました。
何でも、香港の大金持ちの豪邸を訪問という趣向。
それを見ていて、変なことを思いつきました。
「彼女たち、全然、美人じゃないなあ。
顔も何だか卑しいし、仕草にも凛としたところが
まったくないし」
DVDに比べてTV画面が荒れているせいかもと
思い直して、DVDの続きを見ました。
たまたま、ローレン・バコールのアップ。
「...それにしても、バコールって、すごい美人だ」
そこで思いついたのです。
「ひょっとして、白黒映画って、
美人をより美人に見せる効果があるのかも」

オトーサン、
こんなことで、
何日ぶりかにで、「地獄」のことを忘れたのでした。
晴天のいい1日でした。


ワルシャワの柔肌

オトーサン、
「地獄にも飽きたなあ。たまには、地獄に無縁な映画を見よう」
TSUTAYAで、迷った末に借りたのが、このDVD。
ちゃんとしたコーナーにありましたので、エロ映画ではなさそうです。
でも、オトーサン、見終わってひとこと。
「まさかと思ったが、ここにも地獄があった。その名も愛欲地獄!」

原題:Szamanka (1996)  
監督:Andrzej Zulawski(アンジェイ・ブラウスキー)  

オトーサン、
「この監督、知らないなあ」
調べましたが、
海外映画俳優マガジンには、経歴が出ていませんでした。
以下は、IMDBのデータです。

ウクライナのリボフ生まれ。
父親のMiroslawと一緒にチェコスロバキアへ、後にポーランドに移った。
1950年代後半に、フランスで映画を学んだ。
有名なポーランドの映画監督アンジェイ・ワイダ(*)
のアシスタントだったのは、60年代。
彼のビュー作、"Trzecia czesc nocy"は、父親の小説を映画化したもの。
第2作"Diabel"は、ポーランドで禁止されたので、フランスに渡った。
フランスでのデビュー作、"c'est d'aimer, L' (1975)の成功後、
ポーランドに戻り、2年がかりで"Na srebrnym globie"(1975)を製作した。
この映画の仕事が当局により中断させられたので、またフランスに戻った。
彼の作風は、芸術的で、物議をかもし、暴力的なことで知られる。
女優を発掘したり、「再発見する」能力があることでも有名。
ロミー・シュナイダー、 イザベル・アジャーニ、ソフィー・マルソーは
彼の映画で最も良い演技を披露している。

脚本:Manuela Gretkowska  
Genre: Mystery / Thriller
上映時間:110分
あらすじ:
IMDBには載っていないので、
YAHOOで検索してきたものを掲載しましょう。

駅で貸し部屋の広告を見た18歳の女子学生は、
その張り紙をはったばかりの男に声をかけた。
男は将来を約束された若き人類学者ミシェルで、
彼が部屋の貸し主だった。
ミシェルは早速その“イタリア女”と名乗る少女を部屋に連れていく。
そして二人は、衝動的に貪るように愛を交わした。
ミシェルにとってはゆきずりの愛で終わるはずだったのだが、
少女はミシェルを追って大学にまで現れ、
そんな天使のような表情と悪魔のような大胆さをあわせもつ少女に魅せられた
ミシェルは逆らえず官能的な愛に溺れていく。
お互いに離れることができないかのように、
情熱のまま一日中愛し合う激しい愛の日々。
ミシェルは実力者の娘である婚約者とも別れ、
少女との生活と研究のみに没頭するのだった。
しかし少女の存在が彼の人生を狂わせただけでなく
彼の学説にも変化を与え始めた時、不意に少女は失踪した。
より深い愛のためにミシェルが選んだ衝撃的な道とは…。
心に突き刺すような痛みをともなう、美しくも激しい愛のストーリー。

出演者: 
Boguslaw Linda ....  Michel 
Iwona Petry ....  Wloszka  

 二人の愛欲シーンが見事です。

その他の出演者:
Agnieszka Wagner ....  Anna  
Pawel Dylag ....  Jules  
Alicja Jachiewicz   
Wojtek Kowman   
Piotr Machalica   
Zdzislaw Wardejn   
Jolanta Grusznic   
Pawel Delag   
  
User Rating:  4.4/10 (50 votes) 
低いですね。
過去最低でしょう。

User Comments:
IMDBには、出ていません。
これも、YAHOOでみつけたものを掲載しましょう。
http://www6.plala.or.jp/khx52b/movie/aiueo/wa.html

子供は見ちゃいけないようなお話。

私は実はアメリカ映画よりもヨーロッパ映画の方がよく見てるんですが、
殆どはコメントに窮するようなお話だったりエロ全開だったり。
そういうのは見ても(人格疑われるので)載せませんが、
今回は恥ずかしくもピックアップ。
【ポゼッション】のアンジェイ・ブラウスキー監督だし。
主人公よりヒロインの視点で進む映画だが、
簡単に言えば【ロリータ】みたいなお話。
若い女の(身体の)虜になって何もかも失う男。
初めは順調だった2人の関係はだんだんとエスカレート、対外的な歪みを起こす。
内容は特に見るべき所はない。
ヤッテルだけ。10回ぐらい。色々。
見るべき所ってわけではないが、
その見てて痛々しくなってくるくらいの2人の
タダれっぷりだったり壊れっぷりだったりがこの映画の全て。
そもそもこの2人のキャラクタ自体がオカシイ。
行動そのものが歪んでいる。
見知らぬ男にルームメイトにしてくれと路上で縋るちょっと変な女。
部屋に上がったら今度は男が
「ふっふっふ、こんな所までついてきてオマエ誘ってんだな」と女をヤッちゃい、
実は性的に不能だった女も快感を覚える。
女には恋人がいたが、この男にしか感じないと夢中に。
同じく恋人がいる男の方もまんざらじゃないと関係を続けるが、
家庭の問題からかちょっとオカシイその女との関係は荒馬を飼いならすかのよう。
2人の関係は様々な歪みと一緒に崩壊へと突き進む。
フランス映画などのヒロインは、
情熱的なんだか分からないが総じて行動がオカシイ。
性にはふしだらだが純粋な女という定義がピッタリで、
愛に生きて愛の為なら自殺だってする。
映画として絵になりやすい所が重要、
今回のヒロインも同じ路線を狙ってるようで、
でもなんだか良くわからないぐらいイカレてる。
というか単にイカレてる。
けど顔が良く、無垢だし、数々のヒロインの奇行が絵にはなる。
それでいいじゃないかという映画。
だって最後でヒロインは
[別れを告げる男を殺して、男の脳味噌をスプーンですくって食う]のだ。
主人公のダラしない男を演じるのはボグスワフ・リンダ。
【SARA】では守るべき娘とヤッチャい、
雇い主(娘の父親)に殺されそうになり、挙句父親を娘と共謀して殺す、
レオンという名のトンデモないボディーガードを演じてたが、
今回も似たようなもん。路線が決まってるな。
ジェレミー・アイアンズみたいなもんか。
ヒロインのイオーナ・ペトリは
ちょっとCOCCOが入ったモロ電波系のヒロインをまんまに演じてる。
この監督さんはどうもチョイと電波系の女性がお好みのようで、
【ポゼッション】のイザベル・アジャーニは、
サム・ニールの眼の前でタコ(宇宙人)とSEXしてた。
ちょっと壊れた女の美しさはヨーロッパ映画を見てる限り認めざるを得ないが、
それにしても今回のオチはちょっとやり過ぎ。
 『ポゼッション』などで知られるアンジェイ・ズラウスキーが、
母国ポーランドを舞台に描く、全てを投げ打つような性愛の果て。
ラストはあまりのショッキングなシーンに目を背けてしまった。

 
オトーサン、
若いひとに聞かれてこまっています。
「で、オトーサンの感想は?」
長い人生、いろいろあって、
答えに窮することもあるでしょう。
そんなときは、以下の3つのうちから選んでください。
1)後ほど、よく調査してからお答えします。
2)記憶にありません。
3)ノーコメント。
間違っても、
4)男は、女の裸に弱いからなあ。
なんて答えてはいけません。

参考資料:
この前衛映画を撮った
アンジェイ・ブラウスキーがアシスタントを務め、
影響を受けた有名な監督をご紹介しておきましょう。
「たしか、昔、灰とダイヤモンドを観たなあ」

ANDRZEJ WAJDA アンジェイ・ワイダ 
誕生日 1926/3/6  
出身 ポーランド・スワルキ 
監督作
1951年「イルザの陶器」
1954年「世代」
1955年「私は太陽に向かって歩む」
1956年「地下水道」
1958年「灰とダイヤモンド」
1959年「ロトナ」
1960年「夜の終わりに」
1961年「サムソン」
1962年「二十歳の恋」「シベリアのマクベス夫人」
1965年「灰」
1967年「天国への門」
1968年「すべて売り物」「巻きプディングの菓子」
1969年「蝉取り紙」
1970年「白樺の林」「戦いのあとの風景」
1972年「ピラトッスとその他の人々」「婚礼」
1974年「約束の土地」
1976年「死の教室」「影なす境」
1977年「大理石の男」
1979年「麻酔なし」「ビルコの娘たち」
1981年「鉄の男」「ザ・コンダクター」
1982年「ダントン」
1984年「ドイツの恋」
1986年「愛の記録」
1987年「悪霊」
1990年「コルチャック先生」
1992年「鷲の指輪」
1994年「ナターシャ」
1995年「聖週間」 


夜と霧

オトーサン、
連日の地獄詣でが続きます。
「地獄の黙示録」「フロム・ヘル」「ジェヴォーダンの獣」そして「夜と霧」
「なんで夜と霧が地獄なの?軽井沢で殺人事件でもあったの?」
「そう!ドイツのアウシュヴィッツという静かな村での殺人事件なんだ」
「へえ、何人くらい殺されたの?」
「9,000,000人」

原題:Nuit et brouillard (1955)  
監督:Alain Resnais  
脚本:Jean Cayrol  
Genre: Documentary / Short 
Country: France  
Color: Black and White / Color  
R-15
上映時間:32分
オトーサン、
「あっ!」
あまりにもあっけなく終わったので、
ビックリしました。

あらすじ:
ナチ強制収容所の恐怖の最も鮮烈な描写。
アウシュヴィッツの戦後の静かな風景は、カラーで、
当時の光景は、ニュース映画でモノクロでと
うまく組み合わされている。
ホロコースト(大量虐殺)、
人間は、ここまで非情になれるのか?
恐怖を体験する。

出演者:
9,000,000人の一部、無名なひとたち。

User Rating:  9.0/10 (267 votes) 
オトーサン、
ビックリします。
9.0なんてはじめてだ。


User Comments:
Almasyさん
Gjik, Norway
1998年9月18日
おそらく過去最高の映画!

有名な映画監督トリュフォーが、
かつて言った。 
アラン・レネの「夜と霧」は、最高の映画だ、
そう確信する。 
どんなにほめても、ほめきれない。 
第二次世界大戦中のナチの強制収容所の
ドキュメンタリー映画である。 
疑問が湧きあがる。
こんなひどいことをやってのけた責任者は誰か? 
誰に責任があるのだ? 
人類は、どうしてこんなにひどいことを許したのだ? 
しかし、それは存在していたのだ。 
ドイツ人たちは、否定するが...。
(私の責任ではない、上官の指示だ) 
人々への迫害は、いまもまだ進行中である。
この映画はそうした問題を直視せよと迫る。
第2次世界大戦の映像と1955年現在のものが対比されていて、
それにかぶさる音楽と語りが、この作品を忘れ難いものとしている。 

オトーサン、
かつて若い頃「夜と霧」を読みました。
感動しました。
「おれはいま悩んでいる。
誰にもいえない悩み。これ以上はないだろうという苦悩...」
そう思っていたのが、この本を読んで、
人生観が一変しました。
夜は朝になり、霧は晴れて日が射してきたのです。
原書を買う、翻訳を読むのが面倒だというひと、
インターネットって、ありがたいですね。
以下のサイトのどちらかで、無料で簡単に学べるのです。


「夜と霧」ドイツ強制収容所の体験記録


「夜と霧」V.E.フランクル(みすず書房) 

のぞいたけど、翻訳文が難しかった。
そういうかたは、せめて以下のオトーサンが超訳した
文章を読んでください。

...死を目前にして、
彼女は、快活だった。
「私をこんなひどい目に遭わせた運命に、いまは感謝しています」
と彼女は言った。
「なぜかって、以前は、ブルジョア生活に甘えていました。
精神面でひ弱で、真剣には生きていませんでした」
最後の日、彼女は内面の世界に向きあっていた。
「ねえ、あそこにある樹、見えるでしょ?
一人ぽっちの私のたった一人のお友達なの」
そう言って、彼女は強制収容所の窓の外を指した。 
一本のカスタニエンの樹が、ちょうど花盛りだった。


また、この本に触発されて
オトーサンが22歳のときに書いた
小説「ブリュメール1960」が、このHPに掲載されています。
ご興味があったら、
どうか最終章の「祝宴の夜」だけは、ご一読願います。


ジェヴォーダンの獣

オトーサン、
銀座のHISで旅行手配を終えてから、日比谷シャンテ・シネへ。
「せっかく、2日も地獄をみつめてきたのだから、これにしよう」
この映画でも、ひとが惨殺されるのです。ただし、下手人は、獣。
「ウワーッ!」と目を覆いたくなるほど、すさまじい殺戮ぶりです。 
野獣のやることですから、人道的でないといってもはじまりません。

原題:Pacte des loups, Le (2001)  
監督:Christophe Gans  
脚本:Stephane Cabel & Christophe Gans  
Genre: Action / Fantasy 
Rated R for strong violence and gore, and sexuality/nudity. 
Country: France  
上映時間:142分
あらすじ:
この映画は、18世紀半ばにフランス中を震撼させた
ジェヴォーダンの獣の実話に基いている。
まず、物語が進み、後になって説明が加わる。
冒頭シーン。
獣が、何ケ月もの間、女性と子供を襲っていたが、
獣をやっつけたり、目撃したりする者がいなかった。
医者であり、探検家であり、哲学者でもある
フランス国王の特使が、
フランス中部山中のジェヴォーダン地方に到着する。
かれは、カナダで出会ったモホーク族のインディアンの残党マニを
伴っていた。
この地で、かれは2人の女性と仲良くなる。
ひとりは、貴族の娘、もうひとりは娼婦である。 
第2部では、われらがヒーロー、
シュヴァリエ・ド・フロンサックは、
獣と戦うだけではなく、無知や偏狭や陰謀とも闘うのである。

出演者: 
Samuel Le Bihan ....  Gregoire de Fronsac(フロンサック)  
Emilie Dequenne ....  Marianne de Morangias(マリアンヌ・デ・モランジアス)  

オトーサン、主演俳優も主演女優もミスキャストだと
思いました。にやけ過ぎです。
「でも、フランス人って、こういうひとが好きなんだよなあ。
われわれと美醜の感受性がちがうのかも」

Vincent Cassel ....  Jean-Francis de Morangias(ジャン・フランソワ・ド・モランジアス)  
Monica Bellucci ....  Sylvia(シルヴィア)
Mark Dacascos ....  Mani(インディアンの武術家)
  
この助演の二人を主演にすべきだったと堅く信じるものであります。
ヴァンサン・カッセルは、実に個性的で忘れ難い風貌だし、
モニカ・ベルッチは、「マレーナ」ですべての男性を魅惑したように
世界一の美女です。
脇役ではもったいないじゃありませんか。
そして、マーク・ダカスコス。
武道の達人の技の切れのよさには、目をみはりました。


その他の出演者:
Jeremie Renier ....  Thomas d'Apcher  
Jean Yanne ....  Le Comte de Morangias  
Jean-Francois Stevenin ....  Henri Sardis  
Jacques Perrin (I) ....  Thomas d'Apcher (old)  
Johan Leysen ....  Beauterne  
Bernard Farcy ....  Laffont  
Edith Scob ....  Mme De Morangias  
Hans Meyer (I) ....  Marquis d'Apcher  
Virginie Darmon ....  La Bavarde  
Philippe Nahon (I) ....  Jean Chastel  
 
User Rating:  7.3/10 (2369 votes) 
まあまあのスコアです。
  
User Comments:
kdruhmさん
New York
2002年2月5日
これは、フランス版グリーン・ディスティニー。 
お楽しみ満載!

いろいろな要素を混ぜあわせて成功した映画なんか
これまで見たことがない。
歴史的な謎、アクション、ホラー、武道をミックスさせながら、
狼兄弟の間柄が大ざっぱに物語られる。
実に奇妙に思えるけれども、それが効果的なのだ!
フランス人とインディアンの武術家、
装甲怪獣、そしてヴァチカンの暗殺者たちをミックスするなんて。
そう思ったが、とんでもない。
実に良くまとめ上げられ、撮影されている。
唯一の苦情は、あまりにも長すぎること。
もう少し刈り込めたはずである。
これは、みんなに推薦したい映画である。
美しく、エキゾチックで、奇妙な場面がある。
映画をみて、あまり深く考えすぎないほうがいい。、
もはや歴史の彼方に消えてしまった熱狂的なシーンを見よう!


オトーサン、
びっくりしました。
「これがフランス映画か?」
フランス映画といえば、こじんまりとまとまっていて、
ヒューマン・タッチ、アートなセンスと相場が決まっています。
ところが、この映画たるや、
とことんハリウッドの巨大スペクタクル映画に徹していて、
しかも、武道がふんだんに出てきて、香港映画の躍動感があるのです。
「なるほど、こりゃ、フランス版グリーン・ディスティニーだ」
最新流行のCGまで活用しているのであります。
それにフランス風の味つけが加わっていて、ダイナミックなこと!
フランス革命の暴動シーンだって出てくるのです。
フランス人は、好色ですから、売春宿の着飾った娼婦だって出てきます。
サービス精神旺盛で、とてつもなく面白いのです。

最後になって、ようやくこの映画の狙いが分かってきます。
インディアンはフランス領カナダからやってきて、
野獣は、フランス領アフリカからもってきたのです。
「そうか、かつてのフランスは一大帝国だったのだ。
アメリカは、フランスの植民地だった。
アフリカだって、そうだったのだ。
ヴェトナムだって、そうだったのだ。
植民地政策で、18世紀のフランスは先陣を切っていて、
いまのアメリカは、それをお手本にしているに過ぎない。
グローバリゼーションという美名で
新たな装いの殖民池をつくろうとしているのだ。
日本も現に殖民地になっている。
土地も、建物も、企業も、銀行も、みな外資のものになっている」
そうなると、フランスも負けてはいません。
ルイヴィトンやカルフールやルノーによる日産買収など
フランス資本の日本進出には、すさまじいものがあります。
映画界も同じ。
「フランス映画の枠を破れ!」
「ハリウッドなんかに負けるな!」
「かつてのフランス帝国の栄光をとりもどそう!」
この映画には、そういう意気込みがひしひしと感じられます。

オトーサン、
納得します。
「こりゃ、フランスで大ヒットするはずだ!」
今後、日本でもフランス映画のヒットが続きそうです。


フロム・ヘル

オトーサン、
連日の地獄詣で。
昨日は「地獄の黙示録」、今日は「フロム・ヘル(地獄から)」を見ました。
19世紀末、ロンドンで発生し、迷宮入りした連続娼婦殺人事件、
通称「切り裂きジャック」の事件を扱った映画です。
まあ、いまの日本は「改革も地獄、改革せずも地獄」のようなものですから、
この際、「地獄=底知れない心の闇」をしっかり覗きこむべきなのでしょう。
地獄の底まで行けば、ひとすじの光明が見えるかも。

原題:From Hell (2001)  
監督:Albert Hughes (I)& Allen Hughes
 双子の兄弟で、昔から「切り裂きジャック」オタクだったそうです。
  
原作:Alan Moore (III)& Eddie Campbell (II)  (comic book series) 
 「切り裂きジャック」については、いろいろな本が出ていて、
 この映画のもとになったのは、コミック小説だそうです。

Genre: Thriller / Crime / Mystery 
Rated R for strong violence/gore, sexuality, language and drug content. 
 最近の映画は、銃や爆弾で呆気なくひとを殺すのが主流ですが、
 こうやってナイフですばやく内臓を切り刻むほうが迫力があります。
 この映画、日本では15歳以下禁止です。
 でも、最近の15歳なら見たってどうってことはないかも。

上映時間;121分
あらすじ:
ビクトリア朝時代のロンドン。
アヘンを吸うと千里眼になる刑事がいた。
かれは、切り裂きジャック殺人事件の捜査を担当する。
事件が起きたのは、1888年、ロンドンのスラム街ホワイトチャペル。
ここでは、不運な娼婦たちが暮している。
暴力団につきまとわれながら、通りで男を漁る毎日である。
メアリ・ケリーもそのひとり。
仲間の娼婦たちと同様、毎日、ぞっとするような悲惨な人生を過ごしている。
ただ一つの慰めがあるとすれば、これより悪くなることはないというものだった。
しかし、それも幻影だった。
かつての仲間アンが誘拐される事件が起きたのをきっかけに、
娼婦のひとりが、思ってもみなかった恐ろしい殺人事件の被害者になっていく。
さらに娼婦ポリーも陰惨なやりかたで殺され、
娼婦仲間は、一人また一人と殺されていく。
スラム街の物差しですら、それは不吉で陰惨極まりないものだった。
この殺人事件を担当することになったのが、フレッド・アバーライン警部。
千里眼の能力で、しばしば事件を解決してきた敏腕刑事である。
捜査の関係で、かれは娼婦メアリと頻繁につきあうことになり、
ふたりは、恋に落ちていく。
事件の真相に迫るにつれて、アバーライン警部もメアリも他の娼婦たちも
ますます危険にさらされていく。

出演者: 
Johnny Depp ....  Inspector 'Fred' Abberline(アバーライン警部)  
Heather Graham ....  Mary Kelly (娼婦メアリ) 

オトーサン、
ジョニー・デップをあまり買っていなかったのですが、
叫びます、舌を巻きます。
「アバーライン警部役、いいなあ。
ジョニー・デップ、見直したなあ」
かれも「切り裂きジャック」のオタクだったそうです。
かれの演技としては、いままでで一番!
「ショコラ」がいい例ですが、おとなしいまともな映画だと、
かれは、思いっきり浮いてしまうのです。
こういう鬼気迫る役のほうが、かれには向いています。

JOHNNY DEPP ジョニー・デップ 
誕生日 1963/6/9 MAN 
出身 米ケンタッキー州オーウェンズボロ 
フロリダで育つ。
音楽に傾倒し、ロック・バンド”キッス”に参加したが、
ロサンゼルスに移ってバンドが解散したため、俳優に転身。
84年「エルム街の悪夢」で映画デビュー。
90年「クライ・ベイビー」で初主演。
「妹の恋人」「シザーハンズ」「エド・ウッド」で
ゴールデングローブ賞にノミネートされる。
97年「ブレイブ」で監督デビュー。
寡黙で心の内を見せないミステリアスな男の役をやらせたら、
天下一品の俳優。 
活躍度 ◎→ 
演技幅 自在 
演技力     ☆☆☆☆☆★ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ   ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1984年「エルム街の悪夢」◆
1985年「マイアミ・ホット・リゾート」
1986年「プラトーン」
1990年「クライ・ベイビー」 「シザーハンズ」◇
1991年「エルム街の悪夢 ザ・ファイナル・ナイトメア」△
1992年「アリゾナ・ドリーム」
1993年「妹の恋人」◇「ギルバート・クレイブ」◇
1994年「エド・ウッド」◇
1995年「ドン・ファン」◇「デッドマン」
      「ニック・オブ・タイム」
1997年「フェイク」◇「ブレイブ」◇
1998年「ラスベガスをやっつけろ」◇
1999年「スリーピー・ホロウ」◇「ノイズ」◇「ナインス・ゲート」◇
     「ビートニク」◆
2000年「ショコラ」◆「夜になるまえに」◆「耳に残るは君の歌声」
2001年「ブロウ」◇「フロム・ヘル」◇ 


その他の出演者:
Ian Holm ....  Sir William Gull(女王の主治医ウィリアム卿/真犯人?) 
Ian Richardson ....  Police Inspector Sir Charles Warren(警視総監)  
Robbie Coltrane ....  Peter Godley(同僚)  
Lesley Sharp ....  Catherine 'Kate' Eddowes  
Susan Lynch ....  Liz Stride  
Terence Harvey ....  Ben Kidney  
Katrin Cartlidge ....  Dark Annie Chapman  
Estelle Skornik ....  Ada  
Paul Rhys ....  Dr. Ferral  
Nicholas McGaughey ....  Officer Bolt  
Jason Flemyng ....  John Netley, the Ripper's Driver  
Annabelle Apsion ....  Polly  
Joanna Page ....  Annie Crook  
 
User Rating:  7.2/10 (2537 votes) 
このスコアは低すぎます。
これは名作です。
日本人なら必見です。
  
User Comments:
Kevinさん
Jakarta, Indonesia
2002年1月7日

「切り裂きジャック」が、
アルバート、アレン・ヒューズ兄弟監督の手になる
この映画の表面上のテーマである。
しかし、この伝説的人物は、映画の出発点であって
センセーショナルに観客の注意を引く仕掛けに過ぎない。
ひとことで言えば、
ビクトリア朝時代の英国を舞台に繰広げられる
切り裂きジャックによるミステリアスな連続殺人事件!
この映画は、犯人は誰かをめぐって、ドラマが進むにつれて、
多くのヒントが提供されていく刺激的な殺人ミステリーである、
ジョニー・デップは、期待どおりの大向こう受けのするすばらしい演技をした。
イアン・ホルム、カトリン・カートリッジ、ロビー・コルトレーン、
イアン・リチャードソン、そして無名の売春婦たちの演技が光っており、
観客を1世紀前の世界に連れていってくれる。
カトリン・カートリッジは、アニー役をうまくこなしていた。
ヒース・グラハムがいい。
私は、彼女が"Say it Isn't So"で、
ニューヨークの歩道を歩くシーンよりも、
うまい演技をやっていたので、嬉しかった。
だが、彼女は娼婦にしては、
綺麗で、洗練されていて、魅力的で、清潔過ぎると思う。
恋に落ちる刑事と娼婦メアリーという構図を描こうとして、
少しやりすぎていて、妙な感じがしないでもない。
ところで、
俳優、作家、監督が、成長するのを見るのは、嬉しいことである。
この映画のヒューズ兄弟が、それに当てはまる。
あまり作品は多くないが、それぞれに良い作品であった。
二人は、スタンリー・キューブリック監督に似ている。
キューブリックといえば、13本の映画しか作っていないが、
長い間、尊敬され、議論の的になった監督である。
1993年以来、ふたりは、
"Menace II Society"、 "Dead Presidents"、"American Pimp"を
製作してきた。
この映画は、前作同様、暗いトーンではあるが、
それらの作品より、より洗練されてきている。
撮影技師、ピーター・デミングががんばっている。
明らかにオスカー候補ものである。
この映画は、1888年の殺人鬼に焦点を当てた
アラン・ムーアとエディ・キャンベルの同名の小説に基づいている。
この映画は、「JFK」のように、
真犯人は誰かということに焦点を当ててはいない。
誰が殺人者か分かると、面白い仮説に行き着くようになっている。
切り裂きジャックは、たしかに正気ではない。
しかし、数人の売春婦を殺すとこと自体が目的ではなく、
ひとりよがりかも知れないが、
それを超えたロジックにしたがって行動しているのである。
ロンドンの霧は、殺人ミステリーの雰囲気を盛り上げており、
ヒューズ兄弟は、偉大な監督であることがはっきりした。
この映画に関するメッセージ:
われわれは、人生で望むものを手に入れることはできない。
巨悪は存在する。
ビクトリア朝時代の英国は、
非常に不愉快な場所であり、時代だった。
結論は、この映画が現実に忠実な映画だということに尽きる。
結末は、現実とおなじように先が見えないままに終るからである。
これは、ファンタスティックなスリラーである。
これを見逃すという手はない。


オトーサン、
「切り裂きジャック」については、
いままで話には聞いていましたが、ほとんど知りませんでした。
「ふーん、そんな猟奇事件あったの?」という程度。
しかし、たまたまこの映画を見たおかげで
いまの日本がとてもよく分かるようになりました。
19世紀末のロンドンのスラムは、
産業革命の吹き溜まりのような場所でした。
ちょうどいまの東京・新宿・歌舞伎町と同じ。
窃盗、強盗、放火、買収、売春、殺人、何でもありの世界。
娼婦たちは、
「いまより悪くなることはない」という幻影にすがって生きていますが、
甘い甘い!
それは、ちょうどいまの日本人と同じです。
「地獄に落ちろ!」
そういう声が世界から聞えているのに、
信じようとしていないのです。
小泉改革は挫折しました。
国債は暴落し、金融不安は再燃し、
倒産は相次ぎ、失業者は巷に溢れるでしょう。

以下のユーザーコメントは、まさに正しいのです。
「この映画に関するメッセージ:
われわれは、人生で望むものを手に入れることはできない。
巨悪は存在する」

われわれは、
運に見放されたニッポンという国、
21世紀はじめの奈落の底へと向かう暗い時代を生きているのです。
「でも、このままで終りたくない!」
そう思ったら、
切り裂きジャックのように、巨悪を切り裂いていくべきです。
アバーライン刑事のように、未来を透視して悪夢にうなされてもいいのです。
その先に、あるいは、希望という名のかすかな曙光が...

参考資料:

切り裂きジャック事件とは


地獄の黙示録:特別完全版

オトーサン、
「特別完全版」上映の知らせを聞いて、
「何をいまさら」と思いました。
2月、8月は、ロクな映画のない時期です。
「リメイクで穴埋めか」
見に行く気もなかったのですが、
同僚に言われて思い直しました。
「ほのぼの映画批評にこの名作を加えておかないと、
やはりマズイかもなあ」
実は、20数年前に見たとき、
打ちのめされました。
「アメリカ人って、とんでもない奴らだ。
サーフィンやりたくて、皆殺しをやるのか。
..,いくら何でも、そりゃぁないだろ」


原題:Apocalypse Now (1979)  
監督:Francis Ford Coppola  
脚本:John Milius & Francis Ford Coppola  

FRANCIS FORD COPPOLA フランシス・フォード・コッポラ 
誕生日 1939/4/7 
出身 米ミシガン州デトロイト 
監督作
1961年「グラマー西部を荒らす」
1963年「ディメンシャ13」
1967年「大人になれば」
1968年「フィニアンの虹」
1969年「雨の中の女」
1972年「ゴッドファーザー」
1974年「カンバセーション…盗聴…」「ゴッドファーザーPartU」
1979年「地獄の黙示録」
1982年「ワン・フロム・ザ・ハート」
1983年「アウトサイダー」「ランブルフィッシュ」
1984年「コットンクラブ」
1986年「キャプテンEO」(短編)「ペギー・スーの結婚」
1987年「友よ、風に抱かれて」
1988年「タッカー」
1989年「ニューヨーク・ストーリー」(挿話)
1990年「ゴッドファーザーPartV」
1992年「ドラキュラ」
1996年「ジャック」
1997年「レインメーカー」
2001年「地獄の黙示録:特別完全版」

Genre: Action / Drama / War
Rated R for disturbing violent images, language, sexual content and some drug use. 
(2001 director's cut) 
上映時間:197分 (director's cut) 

オトーサン、
この長さには、まいりました。
10時20分からはじまって、午後1時37分に終了。
2度もウトウトしました。
12時頃、闇のなかで、
コンビニで買ってきたオニギリ2ケを食べました。
客席はガラガラでした。
年配のひとが目立ちました。

あらすじ:
ジョセフ・コンラッドの小説「闇の奥」を映画化したもの。 
ヴェトナム戦争を描いた多くの映画のなかでも、
大いに論議を呼んだ作品である。 
ウィラード大尉の使命は、
現地人の間で神と称している脱走したグリーン・ベレーを
はるばるカンボジアにまで暗殺に行くことだった。
なお、コッポラ夫人が製作したドキュメンタリー
「ハート・オブ・ダークネス/コッポラの黙示録1991」があるが、
製作現場での裏話が面白く参考になる。

出演者: 
Martin Sheen ....  Captain Willard  
Robert Duvall ....  Lt. Colonel Kilgore  
Marlon Brando ....  Colonel Kurtz  

カーツ大佐を演じるマーロン・ブランドは
不気味ですが、肥り過ぎて演技のキレを欠きました。
ここでは、
主人公のウィラード大尉を熱演したマーチン・シーン、
サーフィン狂のキルゴア大佐を演じたロバート・デュバル、
二人の経歴をみてみましょう。

MARTIN SHEEN マーティン・シーン 
誕生日 1940/8/3  
出身 米オハイオ州デイトン 
19才でオフ・ブロードウェイの名門リビング・シアターに参加。
67年「ある戦慄」で映画デビュー。
73年「地獄の逃避行」で初主演。
79年「地獄の黙示録」の注目される。
エミリオ・エステベス、チャーリー・シーンの父。 
活躍度 ○→ 
演技幅 自在 
演技力     ☆☆☆☆☆★ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ   ☆☆☆★★★ 
出演作 
1967年「ある戦慄」
1969年「キャッチ22」
1972年「激怒」
1973年「地獄の逃避行」
1974年「BADLANDS」
1976年「白い家の少女」
1977年「カサンドラクロス」
1979年「地獄の黙示録」「イーグルス・ウイング」
1980年「ファイナル・カウントダウン」
1981年「マーティン・シーン/アルバート・フィニーの大強奪」
1982年「ガンジー」「栄光の季節」「エニグマ奇襲指令」
1983年「愛の七日間」「デッドゾーン」
1984年「炎の少女チャーリー」
1985年「四人目の賢者」
1986年「サンタリア/魔界怨霊」「80メガトンの戦慄」
1987年「ディア・アメリカ/戦場からの手紙」(声)「シエスタ」
     「ウォール街」
1988年「マーティ・シーンのda/ゴーストになったパパ」
     「ジャッジメント・イン・ベルリン」
1989年「宇宙への選択」「ビバリーヒルズ・ブラッツ」
     「レッド・ボーダー」
1990年「恋はメイド・イン・パリ」「ミリタリー・ブルース」
1991年「ハート・オブ・ダークネス/コッポラの黙示録」「JFK」(ナ)
1992年「あなたが聞こえない」
1993年「ホット・ショット2」「キリング・ボックス」「キリング・ヒート」
     「犯罪心理捜査官」「ゲティスバーグ/南北戦争運命の三日間」
1995年「アメリカン・プレジデント」「デリンジャーVSカポネ/抗争の街」
1996年「THE WAR/戦場の記憶」「ミルドレッド」
1997年「スポーン」
1998年「フル・ブラント」「フリーマネー」
1999年「タイム・シーカー」
2001年「O[オー]」 


ROBERT DUVALL ロバート・デュバル 
誕生日 1931/1/5  
出身 米カリフォルニア州サンディエゴ 
軍隊一家の三人の息子の一人として生まれる。
イリノイ州のプリンシピア大学で歴史と政治学を学ぶ。
その後、演劇科に専攻を変え、学位を取得。
2年ほど米国陸軍に入隊した後、
55年にニューヨークに移り、
ネイバーフッド・プレイハウスに入団。
映画デビューは62年「アラバマ物語」のプー・ラドリー役。
82年「テンダー・マーシー」でアカデミー主演男優賞。
「ゴッド・ファーザー」「地獄の黙示録」など
6度アカデミー賞にノミネートされた。 
活躍度 ○↑ 
演技幅 自在 
演技力     ☆☆☆☆☆★ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ   ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1962年「アラバマ物語」
1963年「ニューマンという男」
1966年「逃亡地帯」
1968年「宇宙大征服」「刑事(デカ)」「ブリット」
1969年「雨の中の女」「勇気ある追跡」
1970年「オリビア・ニュートン・ジョンのトゥモロー」
     「追跡者」「M★A★S★H」
1971年「ジョージ・ルーカスのTHX−1138」
1972年「ゴッドファーザー」◆「シノーラ」「ミネソタ大強盗団」
1973年「組織」「バッジ373」
1974年「カンバセーション 盗聴」
     「ゴッドファーザーPART2」◆
     「ダイヤモンドコネクション」「ブレイクアウト」
1976年「キラー・エリート」
     「シャーロック・ホームズの素敵な挑戦」
     「ネットワーク」
1977年「鷲は舞い下りた」「アリ・ザ・グレーテスト」
1978年「ベッツィー」「SF/ボディ・スナッチャー」
1979年「地獄の黙示録」◆「パパ」
1981年「告白」
     「ハイジャックコネクション クーパーの大仕事」
1982年「テンダー・マーシー」◇アカデミー主演男優賞
1983年「テリー・フォックス物語」「ホテル・コロニアル」
1984年「ナチュラル」
1985年「ライトシップ」
1986年「ハリー奪還」
1988年「カラーズ 天使の消えた街」
1990年「デイズ・オブ・サンダー」「テロリストを撃て!」
     「闇の聖母 侍女の物語」「旅立ちの季節」
1991年「ハート・オブ・ダークネス/コッポラの黙示録」
     「ランブリング・ローズ」
1992年「ニュージーズ」「プレイグ」
1993年「ジェロニモ」
     「潮風とベーコンサンドとヘミングウェイ」
     「フォーリング・ダウン」
1994年「ザ・ペーパー」
1995年「愛に迷った時」「スカーレット・レター」
     「ヘンリエッタに降る星」
1996年「スリング・ブレイド」「フェノミナン」「ファミリー」
1997年「相続人」◆「THE APOSTLE」
1998年「ディープ・インパクト」◆「シビル・アクション」◆
2000年「60セカンズ」◆「シックス・デイ」◆

その他の出演者:
Frederic Forrest ....  Chef  
Albert Hall (I) ....  Chief  
Sam Bottoms ....  Lance  
Laurence Fishburne ....  Clean  
Dennis Hopper ....  Photo Journalist  
G.D. Spradlin ....  General  
Harrison Ford ....  Colonel  
Jerry Ziesmer ....  Civilian  
Scott Glenn ....  Colby  
Bo Byers ....  Sergeant MP #1  
James Keane (I) ....  Kilgore's Gunner  
Kerry Rossall ....  Mike from San Diego  

オトーサン、
ハリソン・フォードが端役で出ていたのに、
最後まで、気付きませんでした。
ブレイクしたのは、この後の
スターウォーズやインディ・ジョーンズでした。
 
User Rating:  8.4/10 (28423 votes)  top 250: #35
「おお、8.4!
世界の名画の35位だ!やっぱりなあ」  

User Comments:
Schopenhauerさん
London, England
2001年10月24日
恐怖に見舞われる。
フランシス・フォード・コッポラの
「地獄の黙示録」を超える作品が出てほしい。

これは、映画製作の最高の例である。
映画製作者にとって欠かせない職人芸が、ここにはある。
監督、編集、音響効果は見事であるが、
それとても、この古典的作品を忘れ難くする小さな部分にしか過ぎない。
この映画にカンペキさと独自の装いをもたらしたものは、
筋書き、演技、そして内奥にある強いメッセージである。
内奥のメッセージは、明らかに戦争は地獄だということである。
換言すれば、地獄が戦争だということである。
多くの監督は、練りに練った芸術作品を創造する野心も勇気も持っていない。
ヨーロッパの映画製作者たちは、
こうした映画の監督をやろうという問題意識もないし、
あったとしても、戦争についての個人的な感じを訴求するだろう。
興味深いのは、アメリカの映画製作者が、自分のスタイルについて、
また一緒にやってきた協力者たちのスタイルについて話したということである。
脚本は、ジョセフ・コンラッドの「闇の奥」をもとにしており、
かなり簡潔で、短いものとなっている。
マーティン・シーンは、
もはや人生にも人間性にも希望を見出せない戦争に倦んだ人物、
大尉ウィラードを演じている。
彼には、与えられた使命がある。
それは、カンボジアのジャングルのはずれに
軍隊を組織したカーツ大佐(マーロン・ブランド)を捕えることである。
映画全体を通して、驚くべき出来事が連続する。
最も忘れられないシーンは、夜明けのヘリコプター攻撃である。
キルゴア大佐(ロバート・デュバル)は、
アメリカ陸軍のタフネスで鳴る軍人の典型である。
より多くの場所を捜索し、破壊し、次にあなたも破壊する。
子供たちは、危険に気付かず、運動場を歩いている。
ヘリコプターは、夜明けの海上から現れ、海面はきらきら輝く。
我々は、ヘリコプターのエンジンが地平線から唸り声をあげて、
汚ない攻撃に突入するシーンを目撃するのだ。
その間、ワグナーの「ワルキュール」が鳴り響く。
映画製作のお手本が、ここにある。
冒頭シーンは、魅惑的である。
ヤシの木の林が、風にそよいでいる美しいシーン。
すると、その直後、絨毯爆撃によってめらめらと燃え上がるのだ。
もうひとつ忘れられない場面がある。
シーンが上流に遡っているボートに乗船している。
ちょうど行き会ったボートのひとびとがベトコンではないか、
大砲を積んでいるのではないかと疑って、ボートを止める。
そして、無差別射撃がはじまり、ボートの無実の乗客全員が
残虐にも射殺され、農作物も、食物も、みな細々になる。
その次に有名な瞬間があるが、
観客のみなさんが実際に見るまで伏せておいたほうがいいと思う。
映画は、知的であるが、知的な理解を必要としない。
ベトナム戦争のアメリカ軍人たちは、
新政府を樹立し、それを守るために、異国で戦った。
そして、結局は、兵士のの大多数が死に、混乱のなかに放置されたのである。
ベトナム戦争は、ほかの戦争もそうだが、
目的も品位もない戦いだった。
それは、人間の純粋な行為だった。
自分たちの貪欲なニーズからすべてを破壊して、そして修復するのだ。
これは、憂鬱で救いのない映画である。
貪欲、心酔、怒り、愚かさ、エゴイズムに満ちた映画である。
コッポラは、かつてこう言った。
「この映画は、ベトナムについてのものではない」
この映画は、まさにベトナムそのものである。
彼は、歴史をとらえた。
みんなが自分の身を守ろうとしている世界の現状に照らして考えると、
世界は、可能な限り、この映画を分析し、
この作品が何を訴えようとしているかについて思いめぐらすべきである。
この作品は、拍手喝采も天罰も求めない。
ただ、リアリズムを求める。
どうか楽しんでください。

オトーサン、
800円もする豪華プログラムを買いました。
コッポラ監督に加えて、立花隆さんも完全版のほうがいいと書いていました。
「なるほど、なるほど。...でも、1979年のほうがよかったなぁ」
忘れ難いシーンがありました。 
「上流にいい波がありますよ」
そう部下から言われて、サーフィンをやりたい一心で、
キルゴア大佐がヘリ部隊に出撃を命じ、
絨毯爆撃でヤシの林を焼き払い、村人を殺戮するシーンがありますが、
このシーンが、戦争の欺瞞性を如実に物語っています。
53分追加したため
その部分の強烈な印象が薄れたような気がします。
くどくど説明しなくても、
分かるひとには分かるのではないでしょうか。

参考資料:
1979年度カンヌ映画祭でグランプリ受賞
1979年度アカデミー賞
(受賞)
 撮影賞
 音響賞
(ノミネート)
 作品賞
 監督賞:フランシス・F・コッポラ
 助演男優賞:ロバート・デュバル
 脚本賞(脚色):ジョン・ミリアス、フランシス・F・コッポラ
 美術監督・装置賞:ディーン・タヴラリス、アンジェロ・グレアム、装置ジョージ・R・ネルソン
 編集賞:ウォルター・マーチ、ジェラルド・B・グリーンバーグ、リサ・フルークマン

オトーサン、
つぶやきます。
「この名作の価値、コッポラの偉業が、
当時のアカデミー賞の委員には分からなかったようだなぁ
時代が追いつくのに20年かかったわけか」


オーシャンズ11

オトーサン、
ようやく話題の「オーシャンズ11」を見てきました。
平日の昼間というのに、超満員。それも若いひとばかり。
「みんなヒマだなあ。...そうか、学生さんたち、いま冬休みなんだ」
期待のジュリア・ロバーツ、ちゃんと出てきましたよ。
「ソダーバーグ監督って、いいヤツだなあ。
彼女をきれいに撮ってくれている!」
ミーハー的なコメントで、お恥ずかしいのですが、
フアン心理って、そういうものなのです。

原題:Ocean's Eleven (2001)  
監督:Steven Soderbergh  

ハリウッドでいま一番輝いている監督です。
経歴をみましょう。

1989年の
「セックスと嘘とビデオテープ」が
カンヌ映画祭でパルム・ドールをとって映画デビュー。
昨年は「トラフィック」で、アカデミー監督賞をとりました。
その人柄にひかれて、この映画では、高給取りの俳優たちが
ギャラをカットして集まってきたそうです。
ジュリア・ロバーツなんか、
彼女ひとりで、出演料の予算オーバーになりそうですが、
20ドル紙幣をはさんだ脚本が
ソダーバーグから送られてきて、
「キミも1本20ドルもとるようになったらしいね」とメモ。
大笑いして、出演を快諾したそうです。
ジュリアにしてみれば、
「エリン・ブロコビッチ」のおかげで、
オスカーが取れたようなもの。
ギャラを削ってでも、出演したかったのでしょう。

STEVEN SODERBERGH スティーブン・ソダーバーグ 
誕生日 1963/1/14  
出身 米ジョージア州アトランタ 
監督作
1989年「セックスと嘘とビデオテープ」
1991年「迷宮の悪夢」
1994年「蒼い記憶」
1998年「アウト・オブ・サイト」
2000年「エリン・ブロコヴィッチ」「トラフィック」
2001年「オーシャンズ11」 

原作:George Clayton Johnson & Jack Golden Russell 
Genre: Action / Crime 
Rated PG-13 for some language and sexual content. 
上映時間:116分
あらすじ:
ダニー・オーシャン(ジョージ・クルーニー)という名の
ギャングが、パートナーのギャングたちを集める。
人気が高いボクシング・イベントの間に
ラスベガスの3つの主なカジノ
(ベラージオ、ミラージュ、MGMグランド)*
の大金を強奪しようというのだ。

*この3つのホテルのオーナーは、おなじ。
3つのホテル共通の大金庫が地下にあるという設定。
3つの別のホテルにそれぞれ金庫があって
それぞれを襲うというのではないのです。

出演者: 
George Clooney ....  Daniel 'Danny' Ocean  
Brad Pitt ....  Russ "Rusty" Ryan  
Julia Roberts ....  Contessa 'Tess' Ocean  
Matt Damon ....  Linus Caldwell  

クルーニーも、ビットも、マットも
それぞれ好演していますが、
ここは、やはりオトーサンのジュリアです。

JULIA ROBERTS ジュリア・ロバーツ 
誕生日 1967/10/28  
出身 米ジョージア州スルミナ 
演技学校を経営していた両親の影響で
幼い頃から演技に目覚める。
16才の時、俳優の兄エリック・ロバーツの
「パッショネイト/悪の華」のロケを見学し、
女優になる決意を固める。
88年「ブラッド・レット/復讐の銃弾」で兄と共演し、映画デビュー。
89年「マグノリアの花たち」でアカデミー助演女優賞にノミネート、
ゴールデン・グローブ助演女優賞受賞。
2000年「エリン・ブロコヴィッチ」で
アカデミー主演女優賞とゴールデン・グローブ賞主演女優賞を手にした。
私生活では、91年キーファー・サザーランドと
挙式予定三日前に婚約破棄。
93年、歌手のライル・ロベットと結婚するが、95年離婚。
最近では、ベンジャミン・ブラットと破局した。 
活躍度 ◎↑ 
演技幅 自在 
演技力     ☆☆☆☆☆★ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ   ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1988年「ブラッド・レッド/復讐の銃弾」「サティスファクション」
     「ミスティック・ピザ」
1989年「マグノリアの花たち」
1990年「愛が壊れるとき」「フラットライナーズ」
     「プリティ・ウーマン」◇
1991年「愛の選択」「フック」
1992年「ザ・プレイヤー」
1993年「ペリカン文書」◇
1994年「アイ・ラブ・トラブル」「プレタポルテ」
1995年「愛に迷った時」
1996年「ジキル&ハイド」「世界中がアイ・ラブ・ユー」
     「マイケル・コリンズ」
1997年「陰謀のセオリー」◇
     「ベスト・フレンズ・ウェディング」◇ 
1998年「グッドナイト・ムーン」◇
1999年「ノッティング・ヒルの恋人」◇「プリティ・ブライド」◇
2000年「エリン・ブロコピッチ」◇
2001年「ザ・メキシカン」◇「アメリカン・スウィートハート」◇
     「オーシャンズ11」 


その他の出演者:
Andy Garcia ....  Terrence 'Terry' Benedict  
Carl Reiner ....  Saul Bloom  
Elliott Gould ....  Reuben Tishkoff  
Scott Caan ....  Turk Malloy  
Bernie Mac ....  Frankie Cattone aka Ramon  
Casey Affleck ....  Virgil Malloy  
Shaobo Qin ....  Yen Mu-Shuu  
Edward Jemison ....  Livingston Dell  
Lennox Lewis ....  Himself  
Vitali Klitschko ....  Himself  
Topher Grace ....  Himself  

User Rating:  7.6/10 (7829 votes) 
まあまあのスコアです。
「もっと高くてもいいと思うけどなあ」
  
User Comments:
Duncan Gowersさん
Auckland, New Zealand
2002年1月10日
Making the most of an average concept 

オトーサン、
このサマリーの翻訳に苦しみました。
・コリャ英和一発翻訳では、「平均の概念の最も多くを作る」
・exciteの機械翻訳では、「平均概念を最大限に利用すること」
これでは、一体何のことか分かりません。
そこで、頭をひねって超訳してみました。
「並のアイディアをうまーく仕立てている」

映画フアンは、
4人のAクラスの有名俳優が出演し、
いま最もホットな監督の手になる映画が
待ち遠しくてよだれをたらしたことだろう。
この映画は、1960年の”Rat Pack caper”のリメイクで、
高額のギャラの俳優たちが出ている。
オスカーで勝利したスティーブン・ソダーバーグが監督し、
そして主役には、
(ここで深く息を吸う)
ジョージ・クルーニー、
ブラッド・ピット、
ジュリア・ロバーツ、
マット・デイモン!
この映画はロードショーで大ヒットするだろうと予想されていたが、
まさにその通りになった。
オリジナルで刺激的な映画ではないかもしれないが、
まちがいなく第一級の娯楽作品で、
批評家や観客を大いに楽しませてくれる。
クルーニーは、タイトルにあるダニエル・オーシャンを演じる。
出所したばかりのカリスマ的な泥棒である。
刑務所を出るやいなや、彼は一夜にして
ラスベガスの最も大きい3つのカジノを襲う計画を考え出す!
この大がかりな強盗を成功させるには、
この世界でベストの犯罪者たちが必要と考え、
天才的な「1ダースの犯罪者」(12−1=11人)を集める。
登場人物のアンサンブルは一面では成功しているが、
失敗した面もある。
オーシャンを演じるクルーニーは、すばらしい。
彼は、端正で、粋で、スムースで、とてもクールである。
ピットは、いかさまトランプ師の悪漢ダスティ・ライアンを演じるが、
気持ちのやさしい男である。
「ファイトクラブ」以来、ピットは堅実にさまざまな役割を選んできた。
彼のダスティ役は、はまり役である。
みんな、この人物が好きになり、そのスタイルやカリスマ性を賞賛するだろう。
バッシャーを演じるドン・チードルは、素晴らしい。
爆発物専門家として英語のアクセントをうまく操っている。
スコット・カーンとケイシー・アフレックは
タークとバージルのコンビを演じ、愉快な息抜きを提供してくれる。
マット・デイモンは、すりの名人ライナスを演じており、
気取りのない演技をしている。
すこししか画面に登場しないが、忘れ難いのは、
カジノの前オーナー、ルーベンを演じるグールドである。
金とダイヤモンドで身を飾り、
サングラスをクールにみせびらかす、
ユダヤの百万長者として君臨する。
他の登場人物は、忘れ難くもないし、効果的でもないが、
カリスマ性の欠如を埋め合わせる程度の演技をしている。
アンディ・ガルシアは、
カジノのオーナー、ベネディクトをうまく演じている。
ほんの少ししか出ていないが、
Aクラス映画への初出演にしては、なかなかのものである。
ジュリア・ロバーツは、クルーニーの前妻を演じている。
助演ではあるが、アカデミー賞女優としての風格を感じる。
ソダーバーグは、手際よい筋の展開をやってのけ、
退屈なシーンは、少ない。
カメラワークの品質と編集の緻密さは、称賛に値する。
われわれ観客としては、
MTV-スタイルのミュージック・ビデオの監督を卒業した
ソダーバーグを見られるのは、大変嬉しいことである。
彼のすばらしさは、娯楽と芸術を両立させたことである。
この映画は、ロマンス、笑い、アクション、劇的な緊張を
いい按配に含んでいて、実に楽しい作品である。
関係者にとって必ずしも最良の仕事ではないかもしれないが、
少しの時間しか我慢できない
ウルサ型の批評家や観客を魅了することができる映画であり、
ヒットすることは疑いない。
引き続き、こうした難しい仕事をうまくやってのけて
たくさんの映画を送り出してほしい。


オトーサン、
この長い緻密なコメントにつけ加えることはありません。
話題を変えて、この映画の舞台になったラスベガスの豪華ホテル、
ベラージオについて、コメントしましょう。
じつは、最初の30分はウツラウツラしていました。
ジュリア・ロバーツが着飾って出てきて、目が覚め、
豪華ホテル、ベラージオのレストランを舞台にムード一杯のシーンとなるや、
思わず叫びました。
「おお、破局のせいか、すこしやつれているなあ...
豪華衣装とカメラ・テクニックで隠してるけど、疲れてるのかなあ?
あっ、大噴水だ。おお、うまい角度から撮っている!
さすが、ソダーバーグだ」

オトーサン、
実は、数年前にベラージオができたばかりの頃に、
早速、見物に出かけました。
音楽にあわせて踊る夜の大噴水ショーに陶然としました。
ビデオカメラもしっかり回しました。
奥方に、睨まれつつも、
世界中から集まった着飾った貴婦人たちを撮りましたよ。
でも、このソダーバーグ監督ほどうまく撮れなかったのです。
「ふーん、すげえなあ」
プログラムにある撮影の内幕を読んで、驚きました。
ソダーバーグ監督は、何と、このホテルのオーナーと友達だそうで、
撮影にあわせて、噴水のプログラムも変えてくれてそうです。
「まいった、まいった」

オトーサン、
ラスベガスにまた行きたくなりました。
前回は、ピラミッドの形をしたルクソール・ホテルでした。
「よ−し、こんどはベラージオに泊まるぞ!」
ご興味のある方、ラスベガス旅行を計画している方は、
以下の観光サイトをごらんください。
ベラージオ・ホテルの噴水ショー


赤い河

オトーサンが
お送りする2本立ての2作目は、
名作「赤い河」です。
「これなら、西部劇なんかと
馬鹿にするひとも、気にいるだろう」
"CATTLE DRIVE"という牧牛大移動がテーマです。
1万頭ちかい牛を1600キロも苦労して移動させたのです。
どこかの会社のように伝票操作で大移動をするのではありません。

原題:Red River (1948)  
監督:Howard Hawks & Arthur Rosson  
脚本:Borden Chase
Genre: Western
Color: Black and White  
上映時間:133分
あらすじ:
家畜帝国を築いたトム・ダンソンは、
養子のマシュー・ガーズと一緒に、
テキサスの北からミズーリ鉄道まで牛の大群を追っていく。
しかし、途中で新しい情報が入り、
ダンソンの暴君のようなやりかたに我慢できないこともあって、
マシューは、群れを離れて、
カンサスの新しい鉄道をめざす。
ダンソンは、復讐を誓い、マシューを追う。 

出演者: 
John Wayne ....  Thomas Dunson  
Montgomery Clift ....  Matthew 'Matt' Garth  
Joanne Dru ....  Tess Millay  

ここでは、
オトーサンが若い頃大好きだった美男俳優、
モンゴメリー・クリフトの経歴をみましょう。
「ほんとに若い頃の彼って、素敵だった」
映画の黄金時代を築いた俳優んのひとりでした。
「...ジェームス・ディーンよりも、
かっこよかったなあ。ほんとに、いい雰囲気だった」

MONTGOMERY CLIFT モンゴメリー・クリフト 
誕生日 1920/10/17-1966/7/23  
出身 米ネブラスカ州オマハ 
出演作
1948年「山河遙かなり」「赤い河」
1949年「女相続人」
1950年「大空輸」
1951年「陽のあたる場所」
1953年「私は告白する」「地上より永遠に」
1954年「終着駅」
1957年「愛情の花咲く樹」
1958年「若き獅子たち」「孤独の旅路」
     「去年の夏突然に」
1960年「荒れ狂う河」
1961年「荒馬と女」「ニュールンベルグ裁判」
1962年「フロイド」
1966年「ザ・スパイ」 

その他の出演者:
Walter Brennan ....  Nadine Groot  
Coleen Gray ....  Fen  
Harry Carey ....  Mr. Velville, Cattle Buyer for Greenwood Trading Co.  
John Ireland ....  Cherry Valance  
Noah Beery Jr. ....  Buster McGee  
Harry Carey Jr. ....  Dan Latimer  
Chief Yowlachie ....  Quo  
Paul Fix ....  Teeler Yacey  
Hank Worden ....  Sims Reeves  
Mickey Kuhn ....  Matt (as a boy)  
Ray Hyke ....  Walt Jergens  
Wally Wales ....  Old Leather  

User Rating:  8.3/10 (1362 votes) 
高いスコアですね。

User Comments:
Myles Brookerさん
Cromwell, CT
1999年1月9日
これまでで最も素晴らしい映画の1つ。
...西部劇は、好きではないが。

私は、ジョン・ウェインの西部劇の熱狂的なファンではないが、
この映画は、本当にすばらしい。
私の父親は、本物のカウボーイだったひとだが、
この映画は、当時のカウボーイの生活を正確に描いていると
何度も繰り返していた。
この映画で、ほんとうに素晴らしいのは、
マット・ガースを演じるモンゴメリー・クリフトで、
傑出した演技を披露している。
いまは忘れられているが、
40年代後半から60年代半ばまで大活躍した俳優である。
ジョン・ウェインの演技も、味があって、非常にすがすがしかった。
要するに、これは西部劇の熱心な愛好者が視るべき映画である。


オトーサン、
テキサス州のダラスに1度行ったことがあります。
飛行機を降りて空港から「違う国に来たみたい」と思いました。
カウボーイハットをかぶった大男ばかりなのです。
有名なステーキハウスに行って、牛肉400gを食べました。
お腹が一杯になって、「オエーッ」という感じでした。
この映画のなかで、ジョン・ウェインがいうせりふが
いいじゃありませんか。
「おれは、牛を育てて、強い人間を沢山つくるんだ」
どこかの会社のひとに聞かせたいせりふです。
 「腐肉を売って、巨利を得る? サイテー!」
ジョン・ウエィンが生きていたら、
そんな奴らは、きっと縛り首にするでしょう。
モンゴメリー・クリフトも、
今度は、きっと止めないでしょう。


アラモ

オトーサン、
その昔、
「西部劇って面白いなあ。
インディアンって、なんて悪いことをするんだ。
罪のない白人家族を襲ったりして...」
そう無条件に考えていました。
同様に、いまは、
「ビン・ラディンって、なんて悪いやつだ。
罪のない大衆を虐殺したりして」
そう無条件に考えています。
でも、歴史の審判って、
誰がいつどのような形で下すのでしょうか?
そういう観点で、西部劇を見ていると、
昔のように手放しでは楽しめないのです。
今日は、西部劇の代表作、その2本立てといきましょう。

原題」Alamo, The (1960)  
監督:John Wayne  
脚本:James Edward Grant  
Genre: Action / Drama / War / Western 
上映時間:140 (1967 re-release) 
あらすじ:
1836年、サンタアナ大統領率いるメキシコ軍は、 
テきサスを平定しつつあった。
それを阻止するために、
サム・ヒューストン将軍は、
隊形を整えるために、しばらく時間かせぎをする必要があった。 
そのため、ウィリアム・トラビス大佐に 
いかなる犠牲を払おうと、
メキシコ軍のルートを、
その小隊で死守せよと命じた。
トラヴィスの小隊は、
ジム・ボウイやディビー・クロケットが属する
グループが加わって、人数が増えていた。 
しかし、状況は次第に絶望的になり、 
トラビスは、ついに、暫時撤退しても、
恥ずべきことではないと言ったが...。 
 
出演者: 
John Wayne ....  Colonel Davy Crockett  
Laurence Harvey ....  Colonel William Travis  
Linda Cristal ....  Flaca  

やっぱり、これは、何といっても、
監督・主演のジョン・ウェインあっての映画でしょう。
「西部劇といったら、ジョン・ウェイン、
ジョン・ウェインといったら、西部劇」

JOHN WAYNE ジョン・ウェイン 
誕生日 1907/5/26-1979/6/11  
出身 米アイオワ州 
出演作
1925年「大学のブラウン」
1926年「剣侠時代」
1927年「最後の一蹴」
1928年「マザー・マクリー」「血涙の志士」
1929年「踊るカレッジ」「最敬礼」
1930年「最後の一人」「ビッグ・トレイル」
1931年「娘三人」「アリゾナ」「鉄腕ジョーンズ」
1932年「テキサスの旋風」「巨頭団殲滅」「歓呼の涯」「流線怪盗列車」
     「テキサスの若武者」「アリゾナ・ギャング」「金塊争奪」
1933年「討伐隊」「つばさの天使」「男の一頁」「紅唇罪あり」「南方の騎士」
1934年「ユタから来た男」
1936年「沿岸警備隊」「荒武者乱闘王」
1937年「超速大陸争覇」「従軍記者」「氷上の乱闘」
     「荒野の激斗/モンタナの掟」
1939年「駅馬車」「アリゲニー高原の暴動」
1940年「暗黒の命令」「果てなき船路」「妖化」
1941年「暴力街」「暗黒街の王者」「丘の羊飼い」
1942年「或る夜の貴婦人」「絶海の嵐」「スポイラーズ」「西部の顔役」
     「ならず者戦斗機隊」「男性都市」
1943年「西部を駆ける恋」「硝煙の新天地」
1944年「血戦奇襲部隊」「拳銃の町」
1945年「炎の街」「パターンを奪回せよ」「コレヒドール戦記」「ダコタ荒原」
1946年「恋愛超特急」
1947年「拳銃無宿」「タイクーン」
1948年「アパッチ砦」「赤い河」「三人の名付親」
1949年「怒濤の果て」「ケンタッキー魂」「黄色いリボン」「硫黄島の砂」
1950年「リオ・グランデの砦」
1951年「太平洋機動作戦」「太平洋作戦」
1952年「静かなる男」「ハワイの陰謀」
1953年「勝負に賭ける男」「男の叫び」「ホンドー」
1954年「紅の翼」
1955年「男の魂」「中共脱出」
1956年「征服者」「捜索者」
1957年「荒鷲の翼」「ジェット・パイロット」「失われたものの伝説」
1958年「黒船」
1959年「リオ・ブラボー」「騎兵隊」
1960年「アラモ」「アラスカ魂」
1961年「コマンチェロ」
1962年「リバティ・バランスを射った男」「ハタリ!」「史上最大の作戦」
     「西部開拓史」
1963年「ドノバン珊瑚礁」「マクリントック」
1964年「サーカスの世界」
1965年「偉大な生涯の物語」「危険な道」「エルダー兄弟」
1966年「巨大なる戦場」
1967年「戦う幌馬車」「エル・ドラド」
1968年「グリーン・ベレー」
1969年「ヘル・ファイター」「勇気ある追跡」「大いなる男たち」
1970年「チザム」「リオ・ロボ」
1971年「100万ドルの決斗」
1972年「11人のカウボーイ」
1973年「大列車強盗」「ビッグケーヒル」
1974年「マックQ」
1975年「ブラニガン」「オレゴン魂」
1976年「ラスト・シューティング」 

その他の出演者:
Richard Widmark ....  Jim Bowie  
Frankie Avalon ....  Smitty  
Patrick Wayne ....  Captain James Butler Bonham  
Joan O'Brien (I) ....  Mrs. Dickinson  
Chill Wills ....  Beekeeper  
Joseph Calleia ....  Juan Seguin  
Ken Curtis (I) ....  Captain Almeron Dickinson  
Carlos Arruza ....  Lieutenant Reyes  
Jester Hairston ....  Jethro  
Veda Ann Borg ....  Blind Nell Robertson  
John Dierkes ....  Jocko Robertson  
Denver Pyle ....  Thimblerig, the Gambler  

User Rating:  6.5/10 (864 votes) 
案外、低いスコアですね。
 
User Comments:
Tom Martinさん
Lansing, Michigan
1999年1月10日
無削除ビデオ版は、オリジナル作品よりも楽しかった。

私は、数分前に広いスクリーンで無削除ビデオ版を見終えた。
ビデオ版は、私が劇場やテレビでみたオリジナル版よりも良かった。
それが発売されたときに、
批評家たちは編集が悪いと、低い点数をつけたのを思いだす。
彼らの言うとおりである。
ビデオ版には、いくつかの忘れ難い瞬間がある。
例えば、トラヴィスとボーイが馬が合わないあたりは、
よりうまく処理されている。
同様に、最後の戦闘を前にした夜の場面がある。
カメラはパンして、朝を待つ静かな男たちのイメージを映し出す。
最後に、みんなは神が存在するかどうか話しはじめる。
大した哲学があるわけではない。
この夜、かれらはまず自分たちが生き残れないと思っている。
あなたもそう予想する。
戦闘シーンは、よくできていて、リアルである。
脚本には、いただけない点が2つある。
ジョン・ウェインはデイビー・クロケットを演じるが、なななか良い。
クロケットという歴史上の人物の素朴な賢さやユーモアを彷彿とさせている。
かれはいう。
「連中は、オレをデイビーと呼ぶ。
伯父は、結局、パパに農場を残してくれなかった...」 
アラモの防衛にヒスパニックが貢献したことを、
ビデオ版はオリジナル版よりずっと良く描き出している。
しかし、映画には欠点もある。
映画の前半は、アクションが物足りないし、会話がばかばかしい。
デイビー・クロケットとフラカ(リンダ・クリスタルが演じる)との
ロマンスは、不必要で、無意味である。
フランキー・アバロンは、強い性格が際立っている。
彼は、俳優より歌手として優れている。
全体として、私は、この映画を楽しんだ。
わが国の豊かな歴史を描いた点で、
この映画は、ほかの映画よりも優れている。
 
オトーサン、
アラモのテーマ・ソング
「なつかしいなあ」と聞きました。
「ほんとうに名曲だ」
それから、ジョン・ウェイン演じる
伝説的ヒーロー、ディビー・クロケットに興味をもちました。
「名前は聞いたことがあるけれど、
一体、実際には、どういう経歴のひとだったのだろう?」
こういう時、インターネットって便利ですね。
YAHOOで検索したら、いいサイトが見つかりました。
「ふーん、実によく調べてある」
ご興味のあるかたは、以下をごらんください。


アラモ砦(デイビー・クロケット)

オトーサン、
読み終わって空しくなりました。
「でも、要するに、玉砕の奨励じゃないか」
いまでは、アメリカの歴史が
まれにみる殺戮の歴史であることを知っています。
「地球の肺」といえれるジャングルは
南米だけでなく、かつて北米にもあったのです。
その森が「開拓」の美名のもとに、
すべて切り倒され、焼き払われていったのです。
渡り鳥も、バッファローも、インデイアンも皆殺し。
それが哀しいけれど、歴史的事実です。
そして、いま、この映画で、
ブッシュ大統領の地元テキサスがメキシコ領だったのを
ジョン・ウエィンたちが侵略している光景を目撃しました。
この映画は、どんなに見事にできていても、
要するに、勝者を賛美する政治的意味をもった映画なのです。
「そうだ、一種のコマーシャルなのだ」


グリフターズ/詐欺師たち

オトーサン、
2月2日公開の「オーシャンズ11」
初日を楽しみにしていました。
だって、久しぶりにジュリア・ロバーツに会えるのですもの。
ところが、急に山荘にいくことになり、
しかも大雪に閉じ込めらる始末。
とても悔しい思いをしました。
そんななか、見たのが、このDVD。
「こりゃ、まるで、オーシャンズ11みたいだ! 
お手本にしたのかも」
詐欺師3人のからみあいが
実によく描けています。

原題:Grifters, The (1990)  
監督:Stephen Frears  
原作:Jim Thompson (I)
脚本:Donald E. Westlake
Genre: Crime / Drama 
上映時間:119分
あらすじ:
リリーは、ノミ屋で働いている。
競馬場で賭けの予想を変えるために馬券を買うのだ。
息子が詐欺に失敗して殴られて入院したとき、
母親失格な自分だが、
人並みに子供への愛情を持っていることに気付く。
そのため、仕事がうまく行かなくなり、
ふたりとも、破滅することになる。

出演者: 
John Cusack ....  Roy Dillon  
Anjelica Huston ....  Lilly Dillon  
Annette Bening ....  Myra Langtry  

可愛い悪女をアネット・ベニング、
悪い母親をアンジェリカ・ヒューストンが
競演しています。
ジョン・キューザック演じるロンを、
恋人と母親が奪い合う様は、まるで「嫁と姑」
ふたりの張り合いは、実に見ごたえがあります。
以下、3人の経歴をみておきましょう。

ANNETTE BENING アネット・ベニング 
誕生日 1958/5/29(5/5) 
出身 米カンザス州ピーカ 
ハイスクール時代から地方劇団に出演。
サンフランシスコ州立大学卒業後、
アメリカン・コンサバトリー・シアターで演技を学び、
87年「COASTAL DISTURBANCES」で
クラーレンス・ダーウェント新人賞受賞。
88年「大混乱」で映画デビュー。
90年「グリフターズ/詐欺師たち」で
アカデミー助演女優賞にノミネートされた。
92年3月、ウォーレン・ビーティと結婚し、
94年8月に男児が生まれた。 
活躍度 △→ 
演技幅 個性 
演技力     ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ   ☆☆☆★★★ 
出演作 
1988年「大混乱」
1989年「恋の掟」
1990年「グリフターズ/詐欺師たち」
     「ハリウッドに口づけ」
1991年「真実の瞬間」「心の旅」「バグジー」
1994年「めぐり逢い」
1995年「アメリカン・プレジデント」◇「リチャード三世」
1996年「マーズ・アタック!」◆
1998年「イン・ドリームス 殺意の森」◇
1999年「アメリカン・ビューティー」◇
     「マーシャル・ロー」◇
2000年「2999年異性への旅」
 

ANJELICA HUSTON アンジェリカ・ヒューストン 
誕生日 1951/7/8  
出身 米カリフォルニア州 
父は俳優・監督のジョン・ヒューストン。
85年「女と男の名誉」でアカデミー助演女優賞受賞。
他「アダムス・ファミリー」のモディーシア役が有名。
映画以外ではディズニー・アトラクションの
「キャプテンEO」でマイケル・ジャクソンと共演。 
活躍度 ○→ 
演技幅 個性 
演技力     ☆☆☆☆☆★ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ   ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1969年「華麗なる悪」「愛と死の果てるまで」◇
     「ハムレット」
1976年「カリブの嵐」「ラスト・タイクーン」
1981年「郵便配達は二度ベルを鳴らす」
1982年「女優フランシス」
1984年「スパイナル・タップ」「スペース・パイレーツ」
1985年「女と男の名誉」◆アカデミー助演女優賞
1987年「友よ風に抱かれて」
     「ザ・デッド/『ダブリン市民』より」
1988年「ハンドフル・オブ・ダスト」
     「ミスター・ノース/風を運んだ男」
     「ヒューストン・アンソロジー」
1989年「ウディ・アレンの重罪と刑罰」「敵、ある愛の物語」
1990年「ウィッチズ」「グリフターズ/詐欺師たち」◇
1991年「アダムス・ファミリー」◇
1992年「ザ・プレイヤー」
1993年「マンハッタン殺人ミステリー」
     「アダムス・ファミリー2」◇「THE PEREZ FAMILY」
1995年「クロッシング・ガード」
1998年「エバー・アフター」◆「バッファロー’66」◆
1999年「ハムナプトラ/失われた砂漠の都」
2000年「金色の嘘」
2002年「アクシス」(声) 

JOHN CUSACK ジョン・キューザック 
誕生日 1966/6/28  
出身 米イリノイ州シカゴ 
姉はアン・キューザック、ジョーン・キューザック、
兄はビル、妹にスージーがいる。
全員俳優。
幼少からCMに出演。
ピヴン・シアター・ワークショップで学ぶ。
83年「恋のスクランブル」で映画デビュー。 
活躍度 ◎↑ 
演技幅 個性 
演技力     ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ   ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1983年「恋のスクランブル」
1984年「グランビューU・S・A」「すてきな片思い」
1985年「シュア・シング」
1986年「スタンド・バイ・ミー」「やぶれかぶれ一発勝負」
     「ワン・クレイジー・サマー」「ナティ物語」
1987年「トラブル・バケーション」「ブロードキャスト・ニュース」
1988年「エイトメン・アウト」「テープヘッズ」
1989年「シャドー・メーカーズ」「セイ・エニシング」
1990年「グリフターズ/詐欺師たち」
1991年「トゥルー・カラーズ」
1992年「ウディ・アレンの影と霧」「蜃気楼ハイウェイ」
     「ボブ・ロバーツ」「ザ・プレイヤー」「ボブ・ロバーツ」
1993年「心の地図」「ビッグ・マネー・ブルース」
1994年「ブロード・ウェイと銃弾」「ケロッグ博士」
1996年「訣別の街」「スマイル・ライク・ユアーズ」
1997年「アナスタシア」(声)「コン・エアー」◆
     「ポイント・ブランク」◇「真夜中のサバナ」
1998年「シン・レッド・ライン」◆「フィオナが恋していた頃」◆
1999年「狂っちゃいないぜ!」◇「マルコヴィッチの穴」◇
     「クレイドル・ウィル・ロック」◆「シカゴ・ドライバー」◇
     「ジャック・ブル」(TM)
2000年「ハイ・フィデリティ」◇
2001年「アメリカン・スウィートハート」◇
 

その他の出演者:
Jan Munroe ....  Guy at Bar  
Robert Weems ....  Racetrack Announcer  
Stephen Tobolowsky ....  Jeweler  
Jimmy Noonan ....  Bartender  
Richard Holden (I) ....  Cop  
Henry Jones (I) ....  Simms  
Michael Laskin ....  Irv  
Eddie Jones (I) ....  Mintz  
Sandy Baron ....  Doctor  
Lou Hancock ....  Nurse  
Gailard Sartain ....  Joe  
Noelle Harling ....  Nurse Flynn  

 
User Rating:  7.2/10 (2620 votes) 
高いスコアです。
  
User Comments:
Kyle Milliganさん
Toronto, Canada
1999年8月16日
見るに価する人生の汚点。

何年も前に、私はこの映画を見て、非常に満足した。
内容についてよく知らなかったので、
チャレンジしてみたが、ほんとうに良かった。
冒頭から終わりまで、魅惑された。
まったく知らない考え方を教える出来事ばかりで、
おそろしくなった。
ジム・トンプソンの原作に基いたこの作品は、
われわれが知っている世界の下の隠れた秘密を物語っている。
まともな人間で、お人好しなら、
まんまと詐欺師の餌食になるだろう。
この映画は、陰謀の手口とその深みを驚くべき詳しさで描き、
3人の明らかに異なってはいるが、
同類である連中の生活を、時間を追って物語っている。
その仕掛けや見方は、我々大多数にとって無縁である。
詐欺師たちの異なった手口や置かれた環境を、
熟練した詐欺の「芸術家」という見地で描く。
もし、詐欺師の餌食になったことがなかったなら、
連中のやりかたを知ることは、賢明なことである。
身近なところにいて、お人好しが生まれるのを待ち構えている。
この暗い物語は、当世風に監督され、良いペースで進む。
3人の詐欺師のプレーが順番に披露され、
その内幕を覗き、トリックのネタが明かされる。
彼らは、自分のビジネスについて自慢する。
獲物は、自分が犠牲者であることに気が付いていない。
もう1つのテーマは、信頼とその欠如である。
我らが主役たちは、人々をだましつづけるために、
人生の時間の大部分を費ってきたので、
信頼も失い、品もない。
彼らは、ひとから遠ざかり、
最後にお互いを信頼しあうこともできなくなっている。
そして、三角関係のねじれに加えて
密告と殺人がミックスされドラマは展開し、
見るものをグングン引きつけていく。
これは、まるでオフィスの一日のようである。
もし、そうでなかったら、
あなたは、この映画の詐欺師の仕事場を面白いと思うだろう。
今日、この映画を見たが、何年も前と同じように楽しめた。
世界について新鮮な見方が得られ、目が開けた。


オトーサン、
ユーザーコメントにある
「詐欺師の仕事場」というくだりを訳していて、
雪印食品の偽装事件を思い出しました。

<牛肉すり替え>
3日も雪印を詐欺容疑で捜索 合同捜査本部

兵庫県警、警視庁、埼玉県警、北海道警の合同捜査本部は3日、
前日に引き続いて雪印食品の関係先を詐欺容疑で捜索した。
この日は、社内調査で偽装が発覚した関東ミートセンターや
関東、東海両統括支店などを新たに捜索。
捜索場所は十数カ所に及んだ。
4日も北海道の関係先などの捜索を続ける予定。
(毎日新聞)

オトーサン、
慨嘆します。
「悪いことは長続きしないんだよなー。
詐欺師の溜まり場になってしまった以上、
経団連の今井会長がいうように、
雪印はつぶれて当然だろうなあ。
それにしても、あのひと、今頃どうしているかなあ」
その昔、親しくおつきあいさせていただいた方が、
雪印におられたのです。
「いいひとだったけどなあ...」

ところで、
魚沼産のコシヒカリ、
産出量の30倍も出回っているって
ホントでしょうか?
「ったく、油断も隙もありゃしない」


白い刻印

オトーサン、
「白い刻印」という題をみて、
「何だろう?この文芸書みたいな題名は?」
おなじみのニック・ノルティが主演しています。
「まあ、間違いないだろう、
シアリアスなドラマによく出ている俳優だから」
原題はとみると、"Affliction"(苦悩)です。
IMDBに入力しましたが、出てきません。
小文字、大文字の両方でトライしてみましたが、いずれもダメ。
やがて分かりました。
「何だ、affrictionと入力していた!」
RとL、たった一字違いでも、コンピュータでは、大違い。
「ちょっとしたミスだ、大したことなかろう」なんて、
馬鹿にしてはいけません。
この映画のように、
大勢のひとの人生を狂わすことだってありうるのです。

原題:Affliction (1997)  
監督・脚本:Paul Schrader  
原作:Russell Banks
Genre: Drama
Rated R for violence and language. 
上映時間:113分
あらすじ:
ウエイド・ホワイトハウスは、
ニューハンプシャーの小さな町の警官である。
「飲んだくれ、人生、何もうまくいった例がないひと」というのが、 
別れた妻リリアンと娘ジルの意見である。 
ガールフレンドのマージーは、あるがままの彼を受け入れている。
狩猟シーズンの最初の日、ウェイドの友人ジャックが、
金持ちのビジネスマンを狩猟に案内する。
ところが、戻ってきたのは、ジャックだけだった。 
ウエイドは、事件の調査をはじめる。
ジャックは、それは事故だ、銃の暴発事故だというのだが...。

出演者: 
Nick Nolte ....  Wade Whitehouse(兄)
Sissy Spacek ....  Margie Fogg(その恋人)  

苦悩する息子ウェイドを、
ニック・ノルティが迫真の演技で演じきっています。
「このひと、ブッシュ大統領そっくりだ」
そのガールフレンド、シシー・スペイセックの存在が、
この暗い映画のなかで、一服の清涼剤になっています。
「...ほんとうにうまい女優さんだなあ」
やはり、アカデミー主演女優賞をとっていました。

NICK NOLTE ニック・ノルティ 
誕生日 1941/2/8  
出身 米ネブラスカ州オマハ 
活躍度 ○→ 
演技幅 個性 
演技力     ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ   ☆☆☆★★★ 
出演作 
1975年「グッバイ・ドリーム」
1977年「ザ・ディープ」
1978年「ドッグ・ソルジャー」
1979年「ノース・ダラス40」
1982年「48時間」◇
1983年「アンダー・ファイア」
1984年「りんご白書」
1985年「ヒバリーヒルズ・バム」
1987年「ウィーズ/塀の中からブロードウェイ」「ダブルボーダー」
1988年「3人の逃亡者」
1989年「もうひとつのラブ・ストーリー」「戦場」
     「ニューヨーク・ストーリー」
1990年「殺人調書/Q&A」「48時間PART2」◇
1991年「ケープ・フィアー」「サウス・キャロライナ」
1992年「ザ・プレイヤー」△「ロレンツォのオイル/命の詩」
1994年「アイ・ラブ・トラブル」「ハリウッド・トラブル」
1995年「ある大統領の情事」
1996年「狼たちの街」「マザーナイト」
1997年「ナイト・ウォッチ」◆「Uターン」「アフターグロウ」◇
     「白い刻印」◇
1998年「シン・レッド・ライン」◆
1999年「ブレックファースト・オブ・チャンピオン」「背信の行方」◇
2000年「金色の嘘」 


SISSY SPACEK シシー・スペイセク 
誕生日 1949/12/25  
出身 米テキサス州クイットマン 
活躍度 ○→ 
演技幅 自在 
演技力     ☆☆☆☆☆★ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ   ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1970年「TRASH」
1972年「PRIME CUTS」「ブラック・エース」
1973年「GINGER IN THE MORNING」「地獄の逃避行」
1976年「キャリー」◇
1977年「WELCOME TO L.A.」「三人の女」
1980年「HEARTBEAT」
     「歌え!ロレッタ愛のために」◇アカデミー主演女優賞
1981年「RAGGEDY MAN」
1982年「ミッシング」
1984年「ザ・リバー」
1985年「目撃者マリー」
1986年「すみれは、ブルー」「'NIGHT MOTHER」「ロンリーハート」
1990年「ロング・ウォーク・ホーム」
1991年「いつも隣にいてほしい」「JFK」
1994年「マミー・マーケット」
1996年「グラスハーブ/草の竪琴」
1997年「白い刻印」◆
1999年「ストレイト・ストーリー」◆
     「タイムトラベラー/きのうから来た恋人」◆ 

James Coburn ....  Glen Whitehouse(親爺)  
Willem Dafoe ....  Rolfe Whitehouse(弟、語り手)  
怖い親爺グレンを演じるのが、ジェーイムス・コバーン、
やはり大ベテラン、ちょっとした仕草も怖いですねえ。

JAMES COBURN ジェームス・コバーン 
誕生日 1928/8/31 
出身 米ネブラスカ州ローレル 
活躍度 ○→ 
演技幅 個性 
演技力     ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ   ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1959年「ネバダの決闘」
1960年「荒野の七人」
1962年「突撃隊」
1963年「大脱走」「シャレード」
1964年「卑怯者の勲章」
1965年「ダンディー少佐」「海賊大将」「ラブド・ワン」
     「電撃フリントGO!GO!作戦」
1966年「地上最大の脱出作戦」「現金作戦」
1967年「電撃フリント・アタック作戦」「荒野の隠し井戸」
     「シークレット・シークレット」
1968年「太陽を盗め」「キャンディ」
1969年「殺人美学」「はるかなる南部」
1972年「夕陽のギャングたち」
1973年「要塞攻防戦・命知らずのならず者」
     「シーラ号の謎」「ビリー・ザ・キッド/21才の生涯」
     「黄金の指」
1974年「新・ドミノターゲット」
1975年「弾丸を噛め」「ストリートファイター」
1976年「スカイ・ライダーズ」「大いなる決闘」「ミッドウェイ」
1977年「戦争のはらわた」「ホワイト・ロック」(ナ)
1979年「サイレント・フルート」(原案のみ)
     「カリフォルニア・スイート」「リベンジャー」
     「マペットの夢見るハリウッド」「ゴールデン・ガール」
1980年「新ハスラー」「ラヴィング・カップル」
1981年「ルッカー」「ダーティ・ソルジャー/野良犬軍団」
1983年「ジェームス・コバーンのクロスオーバー/光と影」
1984年「ストラグル」
1985年「遙かなる少年の日々」
1986年「犠牲/ある兵士の死」
1989年「夢見るように微笑んで」
1990年「ヤングガン2」
1991年「ハドソン・ホーク」
1992年「ザ・プレイヤー」「ヒットリスト」
1993年「プロフェッショナル」「天使にラブソングを2」
1994年「マーヴェリック」
1995年「悪い女」「沈黙の大地」
1996年「イレイザー」「ナッティ・プロフェッサー/クランプ教授の場合」
     「ブラック・メール/脅迫」
1997年「白い刻印」
1998年「ドラゴン 栄光への軌跡」「Mr.マーダー」
1999年「ペイバック」

 
その他の出演者:
Mary Beth Hurt ....  Lillian  
Brigid Tierney ....  Jill  
Holmes Osborne ....  Gordon LaRiviere  
Jim True ....  Jack Hewitt  
Tim Post ....  Chick Ward  
Paul Stewart (II) ....  Horner  
Sissy Spacek ....  Margie Fogg  
Wayne Robson ....  Nick Wickham  
Sean McCann ....  Evan Twombley  
Sheena Larkin ....  Lugene Brooks  
Danielle Desormeaux ....  Elaine  
Charles Powell ....  Jimmy Dane
Joanna Noyes ....  Sally Whitehouse  
Marcel Jeannin ....  State Trooper  
Susan Almgren ....  Mrs. Gordon (as Susie Almgren)  
Steve Adams (I) ....  Mel Gordon  
Martha-Marie Kleinhans ....  Lena  
Mark Camacho ....  Clyde  
Ralph Allison ....  Reverend Doughty  
Eugene Lipinski ....  J. Battle Hand  

User Rating:  7.0/10 (1965 votes) 
スゴイ迫力。
高いスコアですね。

User Comments:
india-3さん
Scandinavia, WI
2000年5月13日

あくどく振る舞う男たち、
その暗く衝撃的な肖像画。

大柄で強暴で破壊的な父親。
その振る舞いは、威嚇的であり、
その言葉は、精神的・肉体的に息子たちを粉々にした。 
虐待は、子供の頃に始まり、長い間続いてきた。
息子たちは、短気な父親が母親を殴るのをずっとみてきた。
息子たちは、父親と仲良くすることなど、とてもできなかった。
父親に対しては、どんな感情も感じることができず、
ただ、恐れと嫌悪感しかもてなかった。
観客は、この父親の肖像画に恐れを抱く。
何ものもこの恐ろしい父親を救うことはできない。
逃げ出した息子のひとりが、この物語の語り手である。
苛烈な憎悪、他者への嫌悪が、
ニューイングランドの雪に閉ざされた白黒画面に浮びあがる。
どうしようもなく救いのない苦悩が、この映画を彩る。
父親と息子は、アルコールを浴びるほど呑むことで、
苦痛をマヒさせようとしている。
語り手の息子は、アルコールを断とうとしている。
精神的な苦悩だけが、この悲しい家族の唯一の絆ともいえる。
思い出は苦く、消えることはない。
一方、母親の世界は、静かである。
このシーンでは、観客も静まりかえる。
父親と2人の息子の人生については、いうべき言葉がない。
無意味で、残忍で、喪失そのものと言い切っても、
十分とはいえないほどである。
このホワイトハウス一家のような悲惨な家族が、
この世に、一体、いくつ存在しているのだろうか?
かれらの痛みと悲しみを推し量ること、
それこそが、この映画を見るものの義務である。
息子の欠けた歯、父親の息子たちへの絶えざるプレッシャー、
人間精神を破壊する言葉の暴力の数々...。
こうした現実の写し絵が、観客を震え上がらせる。


オトーサン、
びくびくしながら、この映画をみました。
ユーザー・コメントのすごさにも驚きました。
「実感がこもっている!
このひと、すごく悩んでいるみたいだなあ。
それにしても、父親って、こんなに怖い存在なのか!」
3つの時に父親を亡くしたので、
親の有難さも、怖さも知らないままに今日まできました。
「近親憎悪って、コワイなあ。
なまじ身近にいるだけに、逃げ場もない」
別れた妻の主人公に対するすさまじいばかりの憎悪も、
この映画に厚みを出しています。
権力に物を言わせて、環境破壊をやめない男たち、
そんなイヤな連中も登場します。

オト−サン、
却って、感心します。、
「どいつもこいつも、やりきれない人間たちばかり、
ハリウッド映画としては珍しい。
よくぞ、ここまで描き切ったものだ」 


チャップリンの醜女の深情

オトーサン、
「さえない題名だな。
チャップリンが頭についていなければ、
誰も借りるひとはいないだろうなあ」
「で、どうでした?」
「いやあ、面白かったの何の。
おすすめですよ。画面もそう荒れていないし」

原題:Tillie's Punctured Romance (1914)  
監督:Mack Sennett  
脚本:Hampton Del Ruth  
Genre: Comedy
Color: Black and White  
上映時間:78分
あらすじ:
チャーリーは、父親の金を盗んで一緒に駆け落ちしようと
裕福な農民の娘のティリーを説得している。
都会に出たティリーは、酔って刑務所に放りこまれる。
チャーリーは、年増のガールフレンド、マーベルと
その金を持ち逃げする。
その後、チャーリーは、今やウエイトレスになったティリーが
百万長者の伯父の土地を相続したことを知る。
チャーリーは、マーベルを捨て、
伯父の別荘に引っ越すようにティリーを説得し、
マーベルがそこの手伝いになるように段取りする。
本当は死んでいなかった伯父は、戻ってきて、
みんなを放り出そうと、警察を呼ぶ。

出演者: 
Marie Dressler ....  Tillie Banks, Country Girl  
Charles Chaplin ....  Charlie, City Slicker  
Mabel Normand ....  Mabel, his Girl Friend  

オトーサン、
この映画、題名が「チャップリンの醜女の深情」
となっているので、
当然、チャップリンが主演と思いました。
ところがドッコイ。
チャップリンは、助演でした。
淀川長治さんが解説していましたが、
主演は、マリー・ドレスラーで、
彼女の舞台での当たり役を映画化したためだそうです。
彼女の経歴をみましょう。

MARIE DRESSLER マリー・ドレスラー 
誕生日 1868/11/9-1934/7/28 
出身 カナダ・オンタリオ州 
出演作
1914年「醜女の深情」
1917年「女掃除番」
1918年「俄看護婦」
1927年「近代恋愛ごっこ」「恋のかけひき」
1929年「情炎の美姫」「ハリウッド・レヴィユー」
1930年「惨劇の波止場」アカデミー主演女優賞
     「盗んだ結婚」「ウォール街の女将」
     「花嫁選手権」「白鳥」「アンナ・クリスティ」
1931年「進め女性軍」
1932年「私重役様よ」「愛に叛く者」
1933年「酔ひどれ船」「かたみの傑作」「晩餐八時」
 

その他の出演者:
Mack Swain ....  John Banks, Tillie's Father  
Charles Bennett (II) ....  Douglas Banks, Tillie's Millionaire Uncle  
Charles Murray (I) ....  Detective  
Charley Chase ....  Detective  
Chester Conklin ....  Mr. Whoozis, Friend of John Banks  
Edgar Kennedy ....  Restaurant Owner  
Harry McCoy (I) ....  Pianist  
Minta Durfee ....  Maid  
Phyllis Allen ....  Wardress  
Alice Davenport ....  Guest  
Slim Summerville ....  Policeman  
Al St. John ....  Policeman  


User Rating:  6.6/10 (65 votes) 
チャップリンものとしては、
意外に低いですね。
もっと高くてよいと思いますが、
助演で、しかも都会のジゴロだったので、
みながガッカリしたのでしょう。
「おいおい、チャップリンにこんなヒドイ役を
やらせるのかよー」 
  
User Comments:
wmorrow59さん
Tarrytown, NY
2001年11月14日
喜劇映画の記念碑−だが、大笑いはない。
これは、1914年にキーストーン・スタジオで
マック・セネット監督の手になる記念碑的作品である。
最初の長編喜劇で、(残っているプリントが約70分あった)
チャーリー・チャップリン、マリー・ドレスラー、マーベル・ノーマンドという
当時のスターが出演した。
これは「ティリーの悪夢」という舞台が大成功し、
「極楽が働く女性を守る」の演技も好評だったので、
ドレスラーは大スターになった。 
ヒット曲は、もちろん、無声映画だからないが、、
しかし、ソネット監督は、その代わりに、
陸と海上での一大捜索劇で荒々しいクライマックスを演出した。
sn't all that watchable today.
歴史的な重要性を脇におくと、
今となっては、見るに価する作品ではない。
まず、マリー・ドレスラーは、
新しいメディアである映画に順応できなかった。
あるいは、そうしようとしなかった。
ただ、おおげさな身振りをして、
我々が聞くことができない彼女のせりふを叫びたてた。
1930年の「アンナ・クリスティ」まで、
彼女は銀幕ではスターになれなかった。
マーベル・ノーマンドは、きれいだが、それだけのことである。
そして、チャップリンといえば、
醜女を誘惑し、金を奪い、捨てるという冷酷な悪党役だったが
それは、「愛すべきよたもん」というイメージを損なうものだった。
いかにもチャーリーらしいギャグは、
最後のほうのシーンにあった。
大金を相続して、
真新しい贅沢な服装を着用して
屋敷のなかを、使用人たちの前を行進していく。
そのとき、トラの敷物につまずく。
トラの尻尾を持ちあげて
すばやい平手打ちを加える、
敷物を「罰する」シーンである。
それが、この作品で笑った唯一のシーンだった。

オトーサン、
「そうかなあ。
黄金狂時代よりも、このほうが面白かった。
だって、チャップリンと
対等に張り合える役者がいるだけでも
ドラマとして見ごたえがあるじゃないか」
先日みた「バグダット・カフェ」の
肥った醜女・ジャスミンの起用も
案外この古典的な映画から、
監督がヒントを得たのではないでしょうか。
最近つまらないといわれるハリウッド映画も、
チャップリンのこうした古典をよく勉強すると
いいと思います。
無声映画ですと、せりふにも音楽にも頼れない分、
ふりつけやキャスティングが需要になり、
演技力そのものが磨かれるのではないでしょうか。


黄金狂時代

オトーサン、
ついに見るものにこと欠いて、
あと10年たったら見るつもりだった
チャップリンの無声映画を借りてしまいました。
「カラダが弱って、視力も衰えて、
音楽がウルサク感じられるようになったら、
つまり、死の直前くらいに、
かれの映画を片ッ端から見たら、いいかもなあ」
そんな風に決心していたのに、
ついに禁を破ってしまいました。
「チャップリンの醜女の深情け」と
2本立てで、お送りしましょう。

原題:Gold Rush, The (1925)  
監督・脚本:Charles Chaplin  
Genre: Comedy
Color: Black and White  
上映時間: 96 / USA:72 (1942 re-issue) / USA:82 (24 fps) 
あらすじ:
金を探して、ひとりの山師がアラスカに行く。
妙な連中とつきあい、美しいジョージアに恋をする。
その持てる魅力で、何とかして彼女のハートを射止めたいと思う。 

出演者: 
Charles Chaplin ....  A Lone Prospector  
Georgia Hale ....  Georgia  
Mack Swain ....  Big Jim McKay  

やはり、カップリンは喜劇王ですね。
その相手役も経歴をみましょう。

CHARLES CHAPLIN チャールズ・チャップリン 
誕生日 1889/4/16-1977/12/25 
出身 英ロンドン 
監督作
1914年「チャップリンの総理大臣」
     「チャップリンの画工」「「チャップリンの衝突」
     「アルコール先生自動車競争の巻」「マーベルとチャップリン」
     「アルコール先生ピアノの巻」「チャップリンの独身」
     「アルコール先生原始時代の巻」「他人の外套」
     「笑ひのガス」「メーベルの窮境」
     「男か女か」「チャップリンの道具方」「両夫婦」「髭のあと」
1915年「チャップリンの役者」「アルコール先生夜通し転宅」
     「チャップリンの拳闘」(チャップリンの珍拳闘、チャムピオン)
     「アルコール先生公園の巻」(チャップリンのいたずら)
     「チャップリンの駈落」(チャップリンのロマンス)
     「チャップリンの失恋」
     「アルコール先生海水浴の巻」(チャップリンの海水浴)
     「チャップリンのお仕事」「チャップリンの女装」
     「チャップリンの掃除番」「チャップリンの船乗り生活」
     「チャップリンの寄席見物」(チャップリンの芝居見物)
     「チャップリンのカルメン」(珍カルメン)
1916年「チャップリンの改悟」(チャップリンの改心)
     「三つ巴事件」(義侠、義気、侠気)
     「チャップリンの替玉」「チャップリンのエスカレーター」
     「チャップリンの消防夫」
     「チャップリンの放浪者」(チャップリンとジプシー)
     「午前1時」(チャップリンの大酔)「チャップリンの伯爵」
     「チャップリンの番頭」
     「チャップリンの道具方」(チャップリンの舞台裏)
     「チャップリンのスケート」
1917年「チャップリンの勇敢」「チャップリンの霊泉」
     「チャップリンの移民」「チャップリンの冒険」
1918年「犬の生活」「担へ銃」
1919年「サンニイ・サイド」「一日の行楽」
1921年「キッド」「のらくら」
1922年「給料日」
1923年「偽牧師」「巴里の女性」
1925年「黄金狂時代」
1928年「サーカス」
1931年「街の灯」
1936年「モダン・タイムス」
1940年「チャップリンの独裁者」
1947年「チャップリンの殺人狂時代」
1952年「ライムライト」
1957年「ニューヨークの王様」
1967年「チャップリンの伯爵夫人」

 
GEORGIA HALE ジョージア・ヘイル 
誕生日 1905/6/24-1985/6/7  
出身 米ミズーリ州 
 −− 
出演作
1925年「救ひを求める人々」「黄金狂時代」
1926年「或る男の一生」
1928年「ラスト・モーメント」 

オトーサン、
思いにふけります。
スクリーンを彩った名花は、
歴史に、この程度しか記憶されないのだ。
それに引き換え、小男のほうは、
歴史に燦然と輝いている。
この差って何だろう?


その他の出演者:
Tom Murray (I) ....  Black Larsen  
Henry Bergman ....  Hank Curtis  
rest of cast listed alphabetically  
Lillian Adrian ....  Woman in dance hall  

User Rating:  8.3/10 (2865 votes)  top 250: #163
やはり名作です。
163位です。

User Comments:
Snow Leopardさん
Hilliard, Ohio
2001年8月6日
価値あるサイレント映画の古典。

このサイレント映画の古典は、多くの長所を持っている。
多くのユーモア、面白い登場人物、良い物語と良い状況設定。
これは、巨匠が無声映画でどうやって伝達できるかを示している。
時に感傷的過ぎるが、それを超えて素晴らしい映画である。
チャップリン自身は、1人の山師を演じる。
冒険とドラマが次々に起こる凍てついた北の大地アラスカで
数人の面白い人物たちとつきあう。
金の採掘小屋は、お粗末だが、忘れ難いシーンが生まれる。
入手しやすい版は、チャップリンのナレーションを加え、
タイトルカードを除いて1940年代に再編集したものであるが、
少しちがった感じがする。
この修正は、無声映画に慣れていない人たちのためのものである。
チャップリンのナレーションを聞くと、
彼がどんなに「ゴールドラッシュ」が好きだっかが分かる。
彼が満足するだけの多くの理由があったのである。
さらに良く、永遠に輝く彼の映画がほかにもあるが、
この「黄金狂時代」は、チャップリンらしさ、
彼の芸術のすべてが含まれている。

 
オトーサン、
長いこと、楽しみにとっておいた作品なので、
白黒で、無声で、やたら雨が走るスクリーンにとまどいました。
正直にいいましょう。
「もうチャップリンの時代じゃないな。
DVDのきれいな画面に慣れてしまうと、とても耐えられないや」
そう思って、スイッチを切ろうとしたのです。
でも、しばらくしてザラザラ画面に慣れてくると、
かれの気持ちにグングン引きこまれていくのです。
「何なんだ。この迫力は!」
小柄な老人の生へのすさまじいばかりの執着力。
愛されたいという強い思い。
見事な動きやギャグ。
「やっぱり、チャップリンは天才だ!」


ナイルの宝石

オトーサン、
枯れた心境になってまいりました。
「続編はつまらないものだ。
それなら、それを逆手にとって、
楽しいところを見つけよう」
「何か変な理屈ね。
つまらないなら、見なけりゃいいのに。
それがフツーじゃない?」
「そりゃ、そうだけど...
ナイル川も見てみたいし、
その宝石も見てみたいし」

原題:Jewel of the Nile, The (1985)  
監督:Lewis Teague  
脚本:Mark Rosenthal (I) & Lawrence Konner  
Genre: Action / Adventure / Comedy / Romance
上映時間:115分
あらすじ:
これは、「ロマンシング・ストーン:秘宝の谷」の続編。
ジャックとジョーンは、ヨットを買い、生活をエンジョイする。 
でも、次第に一緒にそんな生活をするのに飽きてきて、 
ジョーンは、シェイクのゲストとして中近東の国の招待を受ける。 
そこで、彼女は誘拐され、「ナイルの宝石」事件に巻き込まれていた。 
ジャックは、新しいパートナーのラルフと一緒に彼女の救助に向かう。 
かれら3人は、次から次へと冒険に巻き込まれる... 
「ナイルの宝石」の物語とは? 

出演者: 
Michael Douglas ....  Jack Colton  
Kathleen Turner ....  Joan Wilder  
Danny DeVito ....  Ralph  

第1作と同じメンバーです。
お約束したように、ここでは主演俳優2人の経歴を
ご紹介しましょう。

MICHAEL DOUGLAS マイケル・ダグラス 
誕生日 1944/9/25 
出身 米ニュージャージー州プランズウィック 
俳優カーク・ダグラスの息子。
6才の時に両親が離婚し、ニューヨークとコネチカットで過ごす。
夏休みには父の映画撮影地に出かけ、映画作りにひかれる。
カリフォルニア大学では演劇を専攻し、学生劇に出演。
大学で学位を取得後も、
ネイバーフッド・プレイハウス、アメリカン・プレイス・シアターで
演技の勉強を続け、舞台や映画で活躍。
テレビ・シリーズでは「サンフランシスコ捜査線」で人気に。
映画は88年「ウォール街」でアカデミー主演男優賞を受賞。
他「危険な情事」「氷の微笑」など主演作は多数。
自身の映画製作会社ビッグ・スティック・プロダクションで製作した
「カッコーの巣の上で」はアカデミー賞作品賞など5部門を受賞した。 
活躍度 ◎→ 
演技幅 自在 
演技力   ☆☆☆☆☆☆ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ  ☆☆☆☆★★ 
出演作
1969年「ヒーロー」
1970年「アダム」
1977年「コーマ」
1979年「チャイナシンドローム」
1980年「ランニング」
1983年「密殺集団」
1984年「ロマンシングストーン秘宝の谷」◇「スターマン」
1985年「コーラスライン」「ナイルの宝石」◇
1987年「危険な情事」◇
     「ウォール街」◇
1989年「ブラックレイン」◇「ローズ家の戦争」◇
1992年「氷の微笑」◇「嵐の中で輝いて」
1993年「フォーリング・ダウン」◇
1994年「ディスクロージャー」◇
1995年「アメリカン・プレジデント」◇
1997年「ゴースト&ダークネス」◇「ゲーム」◇
1998年「ダイヤルM」◇
2000年「ワンダー・ボーイズ」◇「トラフィック」◇
2001年「ジュエルに気をつけろ!」◆
     「サウンド・オブ・サイレンス」◇


KATHLEEN TURNER キャスリン・ターナー 
誕生日 1954/6/19 
出身 米ミズーリ州スプリング・フィールド 
外交官だった父の仕事の関係で、
カナダ、キューバ、ベネズエラ、イギリスで10代を過ごす。
ウエスト・ミズーリ大学からメリーランド大学に移り、
ここで芸術の学位を取得。
卒業後はブロードウェイの舞台「ジェミニ」に出演。
テレビでは昼のドラマ「THE DOCTOR'S」で売り出し、
「カリフォルニア・ドールズ」のオーディションを蹴って、
81年「白いドレスの女」で悪女を演じ映画デビュー。
以後、アクションからコメディまで幅広く活躍している。 
活躍度 △→ 
演技幅 自在 
演技力     ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ   ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1981年「白いドレスの女」
1983年「二つの頭脳を持つ男」
1984年「孤高の戦士」「クライム・オブ・パッション」
     「ロマンシング・ストーン/秘宝の谷」◇
1985年「ナイルの宝石」◇「女と男の名誉」◇
1986年「ペギー・スーの結婚」
1987年「ディア・アメリカ/戦場からの手紙」(声)
     「ジュリア・ジュリア」
1988年「偶然の旅行者」「スイッチング・チャンネル」
     「ロジャー・ラビット」
1989年「ロース家の戦争」◇
1991年「私がウォシャウスキー」◇
1993年「心の扉」
     「アンダー・カバー・ブルース/子連れで銃撃戦」◇
1994年「シリアル・ママ」◇
     「ネイキッド・イン・ニューヨーク」
1995年「ムーンライト&ヴァレンチノ」
1997年「シンプル・ウィッシュ」◇「リアル・ブロンド」◆
1998年「スキャンダル」
1999年「ヴァージン・スーサイズ」◆「ベイビー・トーキング」
2000年「ビューティフル」   

その他の出演者:
Spiros Focas ....  Omar  
Avner Eisenberg ....  Jewel  
Paul David Magid ....  Tarak  
Howard Jay Patterson ....  Barak  
Randall Edwin Nelson ....  Karak  
Samuel Ross Williams ....  Arak  
Timothy Daniel Furst ....  Sarak  
Hamid Fillali ....  Rachid  
Holland Taylor ....  Gloria  
Guy Cuevas ....  Le Vasseur  
Peter DePalma ....  Missionary  
Mark Daly Richards ....  Pirate  

User Rating:  5.7/10 (3475 votes) 
「ハハ、やはり低いですね」


User Comments:
summer-15さん
Maharashtra,India
1999年4月21日
ちょっとひとこと。

面白い映画だ。二人の主演俳優である
マイケル・ダグラスとキャスリーン・ターナ−のかもす雰囲気がよい。 
何度も何度もみた。 
何度みても、笑ってしまう! 
ダニー・デビートは、すばらしいコメディアンだ。 
二人が別の人生を歩もうとするる冒頭のシーンがよい。 
もうひとついいのが、二人の再会シーン。 
こいつは、私のお気に入りの映画である!

 
オトーサン、
ガックリ。
「こりゃ、詐欺だ。
ナイル川もほとんど出てこないし、
ナイルの宝石がまさかあれとは!」
そんなことで、
オトーサンの評価は、
久しぶりに***と最低でした。


ロマンシングストーン 秘宝の谷

オトーサン、
このところ、シリーズ物に凝っています。
「ダイハード1〜3」
「ダーティハリー1〜3」
「ターミネーター1、2」
「プレデター1、2」。
大体、続編はつまらなくなるというのが相場ですが、
今回はどうでしょうか。
第1作が「ロマンシング・ストーン」、
第2作は「ナイルの宝石」と名前がちがっています。
2本立てでお送りしましょう。


原題:Romancing the Stone (1984)  
監督:Robert Zemeckis  
脚本:Diane Thomas (II)  
Genre: Action / Adventure / Family / Comedy / Romance
上映時間:105分
ロマンス小説家ジョーン・ワイルダーは、 
南米に誘拐された姉を探しに旅立つ。
彼女は、ジャングルで道に迷い、 
大金持ちで兵士に変装しているジャック・コルトンに救助される。 
ふたりは、いくつもの冒険をして、 
悪漢のラルフたちと取引する。 
最後に、二人は恋に落ちる。

出演者: 
Michael Douglas ....  Jack Colton  
Kathleen Turner ....  Joan Wilder  
Danny DeVito ....  Ralph  
Manuel Ojeda (I) ....  Zolo  

本来は、主演俳優と女優の紹介をすべきでしょうが、
次作に譲るとして、
ここでは、コミカルな演技を演技を披露している
助演男優をご紹介しましょう。

DANNY DeVITO ダニー・デビート 
誕生日 1944/11/17  
出身 米ニュージャージー州アズバリー・パーク 
ニューヨークのアメリカン・アカデミー・オブ・
ドラマチック・アーツで演劇を学び、
60年代にユージーン・オニール財団で仕事をしている時、
マイケル・ダグラスと出会う。
マイケル・ダグラス製作の75年「カッコーの巣の上で」で
舞台で演じたのと同じマーティニ役を演じる。
テレビ・シリーズでは78年の「Taxi」で人気を得た。
映画監督としては「鬼ママを殺せ!」で主演も兼ね、デビュー。
妻は女優リー・パールマン。 
活躍度 ○→ 
演技幅 自在 
演技力     ☆☆☆☆☆★ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ   ☆☆☆☆☆★ 
出演作 
1969年「くちづけ」
1975年「カッコーの巣の上で」
1976年「カー・ウォッシュ」
1977年「爆笑!世紀のスター誕生」
1978年「ゴーイング・サウス」
1983年「愛と追憶の日々
1984年「ロマンシングストーン 秘宝の谷」
     「マシンガン・ジョニー」
1985年「ナイルの宝石」
1986年「マッド・オフィス」「殺したい女」
1987年「鬼ママを殺せ」(V)
     「テインメン 事の起こりはキャデラック」
1988年「ツインズ」
1989年「ローズ家の戦争」
1991年「アザー・ピープルズ・マネー」
1992年「バットマン・リターンズ」「ホッファ」
1993年「ラスト・アクション・ヒーロー」(声)
     「ジャック・ザ・ベア みんな愛してる」
     「ベイピートーク3 ワンダフルファミリー」
1994年「ジュニア」「勇気あるもの」
1995年「ゲット・ショーティ」
1996年「マーズ・アタック!」「マチルダ」
     「スペース・ジャム」(声)
1997年「ヘラクレス」(声)「L.A.コンフィデンシャル」
     「レインメーカー」
1998年「アウト・オブ・サイト」「THE KISS」
1999年「マン・オン・ザ・ムーン」◆「ヴァージン・スーサイズ」◆「ビッグ・チャンス」
2000年「60セカンズ」◆「MONA 彼女が殺された理由」
     「スクリュード ドジドジ大作戦」 


その他の出演者:
Zack Norman (I) ....  Ira  
Alfonso Arau ....  Juan
Holland Taylor ....  Gloria  
Mary Ellen Trainor ....  Elaine  
Eve Smith ....  Mrs. Irwin  
Joe Nesnow ....  Super  
Jose Chavez ....  Santos  
Evita Munoz 'Chachita' ....  Hefty Woman  
Camillo Garcia (I) ....  Bus Driver  
Rodrigo Puebla ....  Bad Hombre  
Paco Morayta ....  Hotel Clerk  


User Rating:  6.8/10 (5372 votes) 
案外いいスコアです。 

User Comments:
Cressida Delbridgeさん
London, England
1998年12月12日
バカバカしいが、楽しいアクション映画。

思春期の若者だった私は、
はじめて、この映画を見た後、
すっかりマイケル・ダグラスに夢中になった。
その熱狂は去り、長い時間がたっていた!
当時、彼は「インディ・ジョーンズ」を思い出させてくれた。
この映画は、「インディ・ジョーンズ」を
より単純化したものであるが、いまだにクールである。
筋書きは単純である。
ジョーン・ワイルダー(キャスリーン・ターナー)は
よくいるロマンチック小説家の1人であり、
そ女の本のヒロインのように、
彼女の夢は、素敵な男性と夕日を見ること。
トラブルメーカーである姉が、
南米から宝物の地図を送ってくる。
姉が2人の犯罪者によって誘拐されたので、
ジョーンは、南米に旅行しなければならない羽目になる。
地図には宝物のありかが書いてあるので
犯罪者たちは、ジョーンの手にある
地図を奪おうとする。
(犯罪者の1人、ダニー・デビートが好演)
間違ったバスに乗ってしまい、
その終点は人里離れたところである。
秘密警察も地図を欲しがっていて、
そのボスに襲われるが、
マイケル・ダグラスが救出にかけつける。
次に続くのは、南米のジャングルの面白いトレッキングでである。
これは、楽しいが、また、バカバカしい映画である、
しかし、80年代の映画の大部分はそうだったのだ。
80代自体がそうだったのだ。
バカバカしい映画、衣装、音楽。
いまでは、皆が90代がみすぼらしかったと言っている。
常套句、「おお、それが90年代!」 
この映画は、素晴らしい。
しかし、どんなことがあっても、
続編を見るのだけは、やめたほうがいい。
それはゴミである。


オトーサン、
「これって、結構、面白いじゃん。
宝物探しって、昔から心躍らせるものがあります」
それに南米の密林がよかったです。
木々がみな青々と生き生きしていて、
日本の冬木立からするとうらやましいほどでした。
コロンビアのお祭りやローカルカラーも
おおいに愉しめました。
「悪魔のフォークなんて、
面白い名前を樹木につけたもんだ」

植物の名前って、
よく味わってみると、
意味の深い名前が多いですよね。
ひまわりとか月見草(宵待草)とか。
前者は太陽の運行、後者は月の動きに呼応するのです。
「...そういえば、野村監督夫人、紗千代さん
どうしているかなあ?
狂気の世界から我に帰って、自然体になれたかなあ。
ようやく宝物は、身近にいるダンナだって気付いたかな。
どうでしょう、一緒に沈む夕日でもみたら?」


バクダッド・カフェ

オトーサン、
「バクダット・カフェ」という題名を見て、
即座に借りました。
ブッシュ大統領が施政方針演説で、
北朝鮮、イラン、そしてイラクを悪の枢軸と名指しています。
アフガニスタンの次は、イラクと戦争かもね。
その首都が、バグダット。
「いまから、勉強しておくか」
ところが、このバグダット、
モヘベ砂漠の真中にあるカフェの名前でした。
「モヘベ砂漠、それどこにあるの?」
「ラスベガスのそば。
ハハハ、いわば内なるイラクってわけだ」


原題:Out of Rosenheim (1988)  
   Bagdad Cafe (1988) (USA) 
監督:Percy Adlon  
脚本:Eleonore Adlon & Percy Adlon  
Genre: Comedy / Drama
Country: West Germany  
上映時間:95分
あらすじ:
ジャスミンは、砂漠の真中で夫と口論し、
トラックドライバー相手のカフェに駆けこんだ。 
そこに滞在して、 
常連たちと親しくなる。 
そのうちのひとりルディは、
ハリウッドのセット・デザイナーで、 
彼女の肖像画を書きたがっている。 

出演者:
Marianne Sagebrecht ....  Jasmin  
CCH Pounder ....  Brenda  
Jack Palance ....  Rudi Cox  

肥った女性が主役!
ジャスミンという肥った女性が、
段々、魅力的に見えてくるから不思議です。
ブレンダはココロもカラダも薄汚れていますが、
最後に彼女もまた魅力的になるのです。
このふたりの経歴をみてみましょう。

MARIANNE SAGEBRECHT マリアンヌ・ゼーゲブレヒト 
誕生日 1945/8/27  
出身 旧西ドイツ・ババリア・スタンベルク 
子供時代から近所の子たちと芝居をし、
16才の時からミュンヘンに住み、
精神科医の助手をしながら生計を立てる。
64年に結婚し、夫のフリッツとキャバレーで
レビューやショーを見せる”スピンラドル”を創設。
離婚後の77年、
友人たちとレビュー・シアター”オペラ・クリオサ”を設立。
79年、パーシー・アドロン監督が彼女の舞台を見たのがきっかけで
テレビ「ヘル・キショット」に出演。
以後、映画「シュガーベイビー」「バグダッド・カフェ」
「ロザリー・ゴーズ・ショッピング」でコンビを組んだ。 
活躍度 △→ 
演技幅 個性 
演技力     ☆☆☆★★★ 
アクション ☆☆★★★★ 
コメディ  ☆☆☆★★★ 
出演作 
1984年「シュガー・ベイビー ミュンヘン 男と女の夜」
1987年「バグダッド・カフェ」「パラドールにかかる月」
1989年「ローズ家の戦争」「ロザリー・ゴーズ・ショッピング」
1992年「ダスト・デビル」
1996年「魔王」

CCH POUNDER CCH・パウンダー 
誕生日 1952/12/25 
出身 南米ギアナ 
活躍度 △↓ 
演技幅 自在 
演技力     ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆★★★★ 
コメディ   ☆☆★★★★ 
出演作 
1979年「オール・ザット・ジャズ」
1985年「女と男の名誉」
1987年「バグダッド・カフェ」
1990年「ハリウッドに口づけ」
1993年「ロボコップ3」「硝子の塔」「妹の恋人」
1997年「フェイス/オフ」
1999年「エンド・オブ・デイズ」

その他の出演者:
Christine Kaufmann ....  Debby  
Monica Calhoun ....  Phyllis  
Darron Flagg ....  Sal Jr  
George Aguilar ....  Cahuenga  
G. Smokey Campbell ....  Sal  
Hans Stadlbauer ....  Muenchgstettner  
Alan S. Craig ....  Eric  
Apesanahkwat ....  Sheriff Arnie  
Ronald Lee Jarvis ....  Trucker Ron  
Mark Daneri ....  Trucker Mark  
Ray Young (I) ....  Trucker Ray  
Gary Lee Davis ....  Trucker Gary  
  
User Rating:  7.2/10 (1008 votes) 
案外、高いスコアです。
不思議な魅力をもった映画でした。

User Comments:
revbyrdさん
Virginia, USA
1998年9月26日
この映画が好きな理由。

私は、この「バクダット・カフェ」に驚いた。 
いい脚本で、いい演技で、実におかしい。 
とくに好きな理由は、登場人物の造形である。 
普段、映画ではお目にかかれないし、 
その風貌も、いまでは珍しい。 
'キレイなひと'がいないものの、 
身近に知っているようなひとたちがいる。 
オンナたちも、オトコたちも、信じられる。
実に、魅力的である。


オトーサン、
長いこと映画を見てきましたが、
この映画は、一風変わっています。
「どういう監督なんだろうな。こんな奇妙な映画をつくるひとは?」

海外俳優マガジンの海外俳優をみても、
以下の程度で、さっぱり分かりません。

人名 PERCY ADLON パーシー・アドロン 
誕生日 1935/6/1  
出身 独ミュンヘン 
監督作
1985年「シュガー・ベイビー」
1988年「バグダッド・カフェ」
1989年「ロザリー・ゴーズ・ショッピング」
1991年「サーモンベリーズ」
1993年「ヤンガー・アンド・ヤンガー」 
  
そこで、imdbを見てみました。
Biography for Percy Adlon    

アートと演劇史を学んだあと、 
アディロンは、ずっと演劇、ラジオ、そしてTV畑で
ドキュメンタリー製作をやっていた。 
TVのシリーズ番組、
”The Guardian and the Poet (1979)”で成功し、 
マルセル・プルーストとそのハウスキーパーの関係を描いた
”The Swing” (1983)が、それに続いた。 
アディロンらしい面白さが出てきたのは、 
「シュガー・ベイビー」(1985)からで、
死体置場の付添人が、地下鉄建設請負人を
誘惑しようとする楽しく風変わりな物語だった。 
これを演じたのがゼーゲブレヒトだった。
この映画が、アメリカで注目され、 
ハリウッドにない感覚が批評家の絶賛を浴びた。 
理由は、一色しか使わないこと、
めずらしいカメラ・アングル、 
そして、主演女優に風変わりなゼーゲブレヒトを起用したことである。 
事実、ゼーゲブレヒトは、次の2作の中心人物になった。 
最初の映画は、カリフォルニアのロードサイドにある
「バグダッドカフェ」((1988) に滞在する見知らぬひと、
そして、第2作「ロザリー・ゴーズ・ショッピング」(1989)では、
浪費症の主婦である。 
最近作「「ヤンガー・アンド・ヤンガー」 (1993)は、 
倉庫を舞台にした典型的なドラマとコメディとファンタジーが
ミックスした作品となっている。 

オトーサン、
納得します。
「そうか、映画監督にとって主演女優との出会いは、
画家の場合の独特の色の発見みたいなものなのだ」 


ヴィトゲンシュタイン

オトーサン、
20世紀最高の哲学者ヴィトゲンシュタインの隠れフアンです。
「じゃ、当然、かれの著作、読んだでしょう?」
「いや、面目ない。難解で難解で、途中で投げ出しました」
「それじゃ、フアンというのもおかしくない?」
「でも、かれの哲学はわからないけど、その生き方にほれているんです」
「読んでなくて、フアンでいいの?」
「そう、だから隠れフアン」

原題:Wittgenstein (1993)  
監督:Derek Jarman  
脚本:Ken Butler (III) & Terry Eagleton  
Genre: Documentary / Drama 
Country: UK  
上映時間:75分
あらすじ:
この映画は、
ルードリッヒ・ヴィトゲンシュタイン
(1889-1951)の生涯と思想について
現代劇のスタイルでドラマ化したものである。
かれは、ウィーンで裕福なユダヤ商人の子として生まれ、 
ケンブリッジに学んだ。 
かれの関心事は、言語の性質と限界についてだった。
第1次世界大戦時の幼年時代にはじまり、
ケンブリッジ大学の教授時代までの出来事を描く。
かれは、あの有名な哲学者バートランド・ラッセルや
あの有名な経済学者ジョン・メナード・ケインズと
親しく交際していた。
この映画の見所は、
かれのアイディアの爆発ぶり、
ホモとしての生活、
そして天才に見出される直感、激情、
そして誇り高さや完全主義にある。

出演者: 
Karl Johnson (II) ....  Ludwig Wittgenstein  
Michael Gough ....  Bertrand Russell(ラッセル教授)  
John Quentin (I) ....  Maynard Keynes(ケインズ教授)  
Kevin Collins (I) ....  Johnny(ホモの相手)  

カール・ジョンソンが主人公を好演しています。
あとの役者は、いかにもクサイ演技で疑問を感じました。

その他の出演者:
Clancy Chassay ....  Young Wittgenstein  
Jill Balcon ....  Leopoldine Wittgenstein  
Sally Dexter ....  Hermine Wittgenstein  
Gina Marsh (I) ....  Gretyl Wittgenstein  
Vanya Del Borgo ....  Helene Wittgenstein  
Ben Scantlebury ....  Hans Wittgenstein  
Howard Sooley ....  Kurt Wittgenstein  
David Radzinowicz ....  Rudolf Wittgenstein  
Jan Latham-Koenig ....  Paul Wittgenstein  
Nabil Shaban ....  Martian  
Tilda Swinton ....  Lady Ottoline Morrell  
Donald McInnes ....  Hairdresser  

 
User Rating:  5.8/10 (105 votes) 
低いですね。
前衛芸術仕立てでは、しょうがないかも。

  
User Comments:
tedgさん
Virginia Beach
2000年7月29日
興味深い部分を逃している。

私は、地元にあるアートビデオ・ショップで
Greenawayの作品を見続けていて、
そこのオーナーと議論した。
彼は Greenaway が見栄っぱりで、
若さのあまり、
知的な映画を製作しようとして、
この映画をつくったという。
私は、有望な新人監督を発見できるかと思って、
期待をもって見た。
映画製作技術についていえば、
かれは、まだ素人である。
テクニックもなく、
危険を冒さず、想像力に乏しく、
計画通りに演技を撮影するだけだった。
しかし、見込みはある!
ヴィトゲンシュタインは、
これまで存在した多くの魅力的な男性のひとりである。
彼は、今日巷に溢れる論理と言語について
核心をつく考えを開拓した。
しかし、彼の説明は実に難解だったので、
広く影響力をもつに至らなかった。
ここに、かれの思想を、
別の方法で解説する必要が出てくる。
この映画は、
彼の発見のあいまいな部分についての
正当な評価を狙った壮大で魅力的な試みであったが、
その中年期をほんのすこし暗示しただけだった。
なんと悲しいことだろう。
既存思想からの自立のために闘った
その人生は、注目に値する。
彼は金持ちだったが、全財産を人にくれてしまう。
彼は、既存哲学を克服したので、
理解されないままだが、有名になった。
彼は、自分のすべての考えを否定し、
それまでの自分自身を強く攻撃しつつ、
すべてをはじめからやり直した。
しかも、それを3回もやってのけたのだ!
大学教授としてのぬくぬくした生活を棄て、
あばら家で退廃の時を過ごした。
その間、地球上で最も困惑する家の設計も行った。
それは、大きい大きい家だった。
この映画は、
かれの政治的・性的な側面に関心があって
偉大で激烈な知的振幅のほうは、
向こうに追いやって、
性的興味や抑圧された罪悪感のほうを
前面に押し出してしまった。
ヴィトゲンシュタインは、あきれ果てるだろう。
その壮大な素晴らしい企みや努力が
矮小化されてしまったからだ。
彼は自分が考え出したすべてについて
罪悪感を覚えたように思われる。
そのなかで、ホモであったことなど
思想形成にとって、大した影響はなかったのだ。
そういう環境に置かれていただけだ。
要するに、こういうことだ。
この映画は、映画としても面白くないうえに、
素晴らしい劇になるはずなのに、
マイナーで、おそらく間違った点に
焦点をあわせている。
淋しい。


オトーサン、
「愛の哲学」という本を書いたときに、
ヴィトゲンシュタインについて俄か勉強をしました。
大事なことなのに、分かりにくいのが、
言語の性質と限界についてのかれの議論。
ここで、非力ながら、
分かりやすい説明にトライしてみましょう。

家のなかで、
オトーサンが奥方にこう言ったとします。
会話A
オトーサン:「ねえ、あれ取ってくれる?」
奥方「はいよ」
この場合、何の問題も起こりません。

ところが、ちがうケースがありえます。
会話B
オトーサン「ねえ、あれ取ってくれる?」
奥方「あれって、どれよ」

このBの会話でカギになる言語は「あれ」です。
ここで「あれ」は不正確なので、「コップ」としましょう。
そこで、もう1回会話をやりなおしましょう。
会話B
オトーサン「ねえ、コップ取ってくれる?」
奥方「コップって、どれよ」
この場合、
コップもいくつかあるので、
オトーサンの意味するコップと
奥方の意味するコップがちがっているのです。

さらに、
会話Cを想定してみましょう。
オトーサン「ねえ、コップ取ってくれる?」
奥方「.....」
この場合、
オトーサンが、どんなに正確にコップを表現しようと、
奥方は、ゴキゲン斜めで聞く耳をもたないのです。
これが「言語の限界」。

アラブと西欧の対話が進まない理由は、
会話B+会話Cが複雑にからみあっているからです。
ヴィトゲンシタインが若い頃、
第1次世界大戦が勃発しました。
両陣営の対話が成立せず、
結局、罪のないひとが大勢血を流し、
命を奪われることになる現実に直面したのです。
いまも同じ。

会話D
オトーサン「ねえ、コップとってくれ」
奥方「はいよ」
バーン!

奥方が、オトーサンに手渡したのは、
コップではなく、実は、手投げ弾でした。

このように現代の哲学者は、
象牙の塔にこもって言語と闘うだけではなく、
非情な現実とも闘うことが必要になるのです。

ねえ、
これで、
ヴィトゲンシタインが、
何度も自殺を図った理由が分かるでしょう?
かれの哲学が現代そのものを
探求していることも分かるでしょ?
「....」
「分からない?
そうこなくっちゃ」
ヴィトゲンシュタインなら、
そう言って微笑んだはずです。
「誰でも分かるようなことをいうなら、
私が生きている意味はない!」


息子の部屋

オトーサン、
晴海トリトンに引っ越してから、
ときどきひそかに「息子の部屋」を見に行っています。
奥方に「どう、一緒に息子の部屋を見に行かない?」と聞いたら、
返事は、「さっき、掃除したわよ。最近はキレイに使ってるわ」でした。
映画「息子の部屋」を見ると、そんな冗談をいっておられるのが
申し訳ないような厳粛な気持ちになります。
カンヌ映画祭で最優秀作品賞をとった名画です。

原題:Stanza del figlio, La (2001)  
監督:Nanni Moretti  
脚本:Nanni Moretti & Linda Ferri  
Genre: Drama
Rated R for language and some sexuality. 
Country: France / Italy  
上映時間:99分
あらすじ:
精神分析医ジョバンニは、
最愛の息子、アンドレアを潜水事故で失う。
あの日曜日、往診に行かなければ、
あんなことにならなかったのに...。
当事者にしかわからない喪失感。
かれは後悔にさいなまれ、家庭は崩壊寸前になる。
しかし、息子にガールフレンドがいたことがわかる。
そんなある日、突然、そのガールフレンドが訪ねてくる...

出演者: 
Nanni Moretti ....  Giovanni(精神分析医)  
Laura Morante ....  Paola(その美しい妻)  
Jasmine Trinca ....  Irene (その美しい娘) 
Giuseppe Sanfelice ....  Andrea (最愛の息子) 

長身でハンサム。
25歳でカンヌ映画祭に初監督作を出品。
この映画では、監督・脚本・主演。
神様がすべてを与え賜うたような男ナンニ。
そんな男にこんな哀しい映画がつくれるハズない。
オトーサン、不思議に思いました。
こんなかれにも悩みがあるのだろうか?
でも、プログラムを読んで分かりました。
ガンと闘うなかで死と向き合った経験があったのです。
そして、恩寵のような息子の誕生!

NANNI MORETTI ナンニ・モレッティ 
誕生日 1953/8/19  
出身 イタリア 
活躍度 △→ 
演技幅 自在 
演技力     ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆★★★★ 
コメディ   ☆☆☆★★★ 
出演作 
1977年「父/パードレ・パドローネ」
1978年「青春のくずや/おはらい」
1981年「監督ミケーレの黄金の夢」
1984年「僕のビアンカ」
1985年「ジュリオの当惑」
1988年「イタリア不思議旅」
1989年「赤いシュート」
1993年「親愛なる日記」
1998年「ナンニ・モレッティのエイプリル」
2001年「息子の部屋」

その他の出演者:
Silvio Orlando ....  Oscar  
Claudia Della Seta ....  Raffaella  
Stefano Accorsi ....  Tommaso  
Stefano Abbati ....  Paziente  
Toni Bertorelli ....  Paziente  
Dario Cantarelli ....  Paziente  
Eleonora Danco ....  Paziente  
Sofia Vigliar ....  Arianna  
Luisa De Santis ....  Paziente  
Alessandro Infusini ....  Matteo  
Renato Scarpa ....  Scarpe  
  
User Rating:  7.5/10 (714 votes) 
高いですね。
もっとも、アメリカ映画ではないので、
投票するひとは少ないようですが。
  
User Comments:
Chinese Bookieさん
2001年3月22日
傑作といってよい!

もう一度見なければ。
...それ以外に言いようがない。
私は、精神分析医なので
考えを書き留めようとすると、
どうしてもメモ帳に若干専門用語を走り書きしたくなる。
・ここには、前作と同様に多くの隠された細部がある。
 しっかり目を見開かねばならない。
・イメージがつきまとい、哀しみのなかに置かれる。
・強い力をもった映画に出会った恍惚。
・映画で痛みを描くにはどうべきか?
・苦しみの徴候?
・儀式。
最も胸を打つのは、遊園地のナンニ。
このシーンは、貨物列車のように襲って、
観客は、映画の後半ずっと魅了されたままになる。
この映画は、海底、インスタント写真など
いくつもの秘密の道から悲しみに導かれるようになっている。
純粋な感情、愛の嵐、長距離走者の孤独、
過去も、未来も、そうであるものも、そうでないものも、
すべてがあなたの胸を押しつぶしそうになる。
悲劇と危機。
個人的なもの、社会的なもの、それらの多く意味が噴出する!
これまでのナンニの映画を彩ってきたものが消えて、
かれは、この映画で、大人の風格を示した。
欠点を強いて探せば、
精神分析学者を演じているモレッテイの患者たちが
ステレオタイプであること。
実は、こうした患者は映画製作者に多いのだ。
芸術家自身の強迫観念のためである。
この映画、
英語圏の視聴者にも是非見せてほしい。


オトーサン、
奥方と一緒に丸の内ピカデリーに。
朝一番なのに満員でした。
ほぼ全員が中年女性。
女性サービス・デイで1000円のためもあるでしょう。
カンヌ映画祭パルムドール賞受賞作品という名声もあるでしょう。
でも、やはり作品のもつ静かな力がすべてです。
泣きました。
隣りの女性も時々ハンカチを目にあてていましたよ。

ところが、余韻を愉しむべく
ヤフー・ムービーのコメントをみたら、
哀しくなってきました。

投稿者:lucky_go_go_go_goさん 
全くわからん・・・・最悪!
 
レイトで今、見てきました。 
前の回の人達が、目を充血させて劇場から出てきたので
「名作!」と思っていました。
勿論!私も、終わったとき、目が充血していました。 
眠たかった! 最悪! 
劇場内は、みんな!しっかり充血とあくびの渦でした。
 ???あれが、、、なんで息子の部屋なの? 
もっと深い意味があるのかと思って、
パンフも600円で買ってきましたが
・・・なにも伝わってきません。 ... 

若いひとのようです。
文体ひとつとっても、下品ですね。
無教養と無経験のために
自分の部屋を心のなかに持っていないのでしょう。
過剰刺激の世界の犠牲者。
テンポがのろい、音楽が静かすぎる、
殺人も、爆弾テロもない、ツマンナイノ。
このひとも、親になれば、
息子を亡くした親の深い静かな悲しみがわかるようになるのかなあ、
でも、レイトショウで見に行ったなんて、
熱心な映画フアンのはず。
残業で疲れて心がササクレだっていたのかも。
映画との出会いって、
ほんとに難しいなあ。
オトーサン、
つい深く考えてしまいました。


トラトラトラ

オトーサン、
IMDBに"Tora Tora Tora!"と入れても、データが出てきません。
監督名でも分からず、ようやく主演俳優の Martin Balsamから遡って、
この映画の情報がとれました。
連合艦隊最高司令官山本五十六、三船敏郎かと思ったら、
その昔、「クラウン」のCMタレントだった山村聡さんが演じていたので、
なつかしく思いました。もう大分前に亡くなられました。合掌。


原題:Tora! Tora! Tora! (1970)  
監督:Richard Fleischer  
   Kinji Fukasaku  
原作:Ladislas Farago
脚本:Larry Forrester  
Genre: War 
上映時間:144分

日本側のあらすじ:
昭和十六年十二月八日、
日本帝国は日米海戦を有利に運ぶため、
ハワイの真珠湾の奇襲攻撃を敢行する。
連合艦隊最高司令官の山本五十六=山村聡の就任式から1週間後、
東条英機の進言で日米開戦が閣議で決定される。
日米双方の情報戦を繰り返し、
12月2日ついに山本長官から真珠湾攻撃を意味する
「ニイタカヤマノボレ」の暗号が
南雲司令官=東野英治郎の第一航空艦隊に打電される・・・。
当初、日本側の監督は黒澤明の予定であったが、
舛田利雄、深作欣二で撮影されることになった。
因みにタイトルの「 トラ・トラ・トラ」は、
攻撃成功を伝える暗号である。 

オトーサン、
このあと、ようやくIMDBを発見して、あらすじを翻訳。
日本側のあらすじと、アメリカ側のあらすじとでは、
視点が違っていて、興味深く思いました。

アメリカ側のあらすじ:
1941年、日本は、
アメリカとワシントンの日本大使館を通じて
両国間の諸問題について外交交渉のさなかにあった。 
この交渉が失敗した場合に備えて、 
軍部は、日曜日の早朝、
真珠湾の軍事基地にゼロ戦闘機による奇襲攻撃を企んでいた。
アメリカの諜報機関は、外交文書を暗号で解読したり、
レーダーを設置して、攻撃情報を入手していたが、 
高官たちは、それを信ぜず、 
放置してしまったのである。

出演者: 
So Yamamura(山村聡).... Admiral Isoroku Yamamoto(山本五十六) 
             Commander Combined Japanese Fleet  
Eijiro Tono(東野英次郎)....Vice Admiral Chuichi Nagumo(南雲忠一)
                           Commander Carrier Force  
Tatsuya Mihashi(三橋達也)....  Cmdr. Minoru Genda(源田実)   
                 Air Staff 1st Fleet

その他の出演者:
Martin Balsam ....  Admiral Husband E. Kimmel, Commander in Chief Pacific Fleet  
E.G. Marshall ....  Colonel Rufus G. Bratton, Head of Army Intelligence  
James Whitmore ....  Vice Admiral William F. Halsey, Commander Task Force 2  
Takahiro Tamura ....  Lt. Commander Mitsuo Fuchida, Air Commander  
Jason Robards ....  Lt. General Walter C. Short, Commanding General U.S. Army  
Wesley Addy ....  Lt. Commander Alvin D. Kramer  
Shogo Shimada ....  Ambassador Nomura  
Frank Aletter ....  Lt. Commander Thomas  
Koreya Senda ....  Prince Konoye, Japanese Prime Minister  
Leon Ames ....  Frank Know, Sect. of the Navy  
Junya Usami ....  Vice Adm. Zengo Yoshida  

User Rating:  7.3/10 (1372 votes) 
オトーサン、
「もっといいスコアかと思った。
でも、アメリカ人からすれば、
奇襲されて、やられぱなしじゃ、不愉快かもな。
9.11のビル爆破を思い出すな」

User Comments:
marcslopeさん
New York, NY 
2002年1月22日
無気力!無気力!無気力!

非常に正確で、公平で、テンポがいい。
とはいえ、大部分は、退屈である。
これまで聞いたことがある解説や対話を満載している。 
5ページ分の歴史を1行に詰め込もうとしている。
そこで、感情と登場人物は描き込まれずに終わり、
俳優たちは、あまりに切り詰められた歴史的な要点を演じるのに忙しくて、
感動や真実を示すことができないで終っている。
歴史上の人物と映画の登場人物とを
同一視させるようにはしているものの、
散漫で、やや独断的である。
映画製作者が、「史実に正確にやった」と威張っているようだ。
1時間45分のマラソンのようなこの長編映画と
「ハロードーリー!」にお金がかかりすぎて、
二十世紀フォックスは破産しそうになった。
攻撃が始まったあとは、いくつか面白い映像が見られる。
また DVDの音は素晴らしい。
レンタルした場合、休憩後から見はじめるとよい。


オトーサン、
「CinemaScape−映画批評空間−」を発見。 
そうしたら、以下のユーザー・コメントが出てきました。
このほうが、日本人が書いたので、
日本人のオトーサンには、共感できます。
そのいくつかを、ご紹介しておきましょう。

・かなり史実に基づいていると思った。
 開戦前夜の日米それぞれの状況を見事に描いている。
・外務省官僚の無能さをうまく描ききった作品。
 ハワイの日系人たちを描いていないのが不思議だし、残念。 
・日本軍が勝利する映画は数少ないのでちょっと愛国心がのぞいてしまった。
 空母や戦艦のロケセットは今見るとスゴイかも。
・CGじゃない本物の迫力。黒沢に監督して欲しかったです。  
・祖父は「戦闘シーンはあんなんじゃなかったやろ」と言っていた。 

オトーサンの意見は、
「パールハーバーより、ずっといい」


レイン

オトーサン、
風邪が快方に向かったので、
「ラットレース」を見に。
ところが、12時50分から上映。
だいぶ間があるので、心変わり。
「レインだと12時15分からか。
まあいいや。見ようっと」
プログラムを見て、
「えっ、タイの映画? はじめて見るなあ」

原題:Bangkok Dangerous (2000)
この邦題を「RAIN」にするのは、ちょっと?
むしろ、「この男、危険につき」のほうがいいと思います。
タケシさんに盗用で殴られるかも?
  
監督・脚本:Oxide Pang Chun & Danny Pang
この二人、一卵性双生児だそうです。
  
Genre: Action / Crime / Thriller / Romance 
Country: Thailand  
上映時間:105分
あらすじ:
バンコクに住む聾唖のヒットマンと
そのパートナーについての物語。
彼には、地元のクラブのストリッパーを
ガールフレンドとしている友人がいる。
ボスが、暗黒街で出世して
新しい連合をつくったときも、
彼らは、いつものように暗殺ビジネスに取り組む。
回想で、どのようにして彼がこういう生活をするようになったかが
説明されている。
かれは、思いやりが深く無邪気な薬局に勤める女性との仲良くなる。
裏切りが始まっても殺人は続く。
大物殺しに成功して、
彼は、はじめて良い人たちが傷ついていることを悟る。
友人が殺され、復讐しようとしたとき、
かれを殺せという指令が出る。

出演者: 
Pawalit Mongkolpisit ....  Kong(ヒットマン)  
Premsinee Ratanasopha ....  Fon(その恋人)  

主人公のヒットマンのコンが魅力的。
さしずめ、織田裕二+松田優作÷2かなあ。
フォンは、表情がちょっと西田ひかるに似てるな。
コンもフォンも新人。

Pisek Intrakanchit ....  Jo(ヒットマンの友人)  
Patharawarin Timkul ....  Aom (友人の恋人のストリッパー) 
このふたりは、有名俳優とトップモデルです。

「タイの若者はいいなあ。
体が、引き締まってる。目が光ってる!
...最近の日本の若者は、死んだ魚の目」

その他の出演者:
Korkiate Limpapat   
Piya Boonnak   

User Rating:  7.1/10 (92 votes) 
高いスコアですね。
もっとも、まだ見ているひとが少ないようですが。

User Comments:
scottさん
Lichfield, England
2000年12月16日
そのすべてを持っている映画。

これは、今年見た最高の映画だ。 
物語の主人公は、子供のとき、
地中に埋められたために
聾唖になってしまったヒットマンである。
聾唖が物語に緊張を与えている。 
かれの心の動きが、言葉ではなく、動作にあらわれるからである。 
何の感情もなく後悔することもなく、かれは犠牲者を殺す。
パン兄弟監督は、すばらしい。 
将来、この双子はきっと有名になるだろう。 
ファンタスティックな音楽と
リアルで時に冷たいアクションがいい。
タイに住んだり、働いたことのあるひとは、 
この映画が、現代タイ社会のモラルを反映しているので、
きっと大好きになるだろう。
まだ行ったことのないひとは、 
映画館に行って、出来のよい映画を愉しめばよい。

オトーサン、
頭をかきます。下げます。
「ゴメンナサイ。前半、寝てました」
昼食後で館内暖かく、それに風邪薬のせいで、
いい気持ちになっていたせいです。
主人公が聾唖者なので、声がしないで音楽だけというのも、
それに拍車をかけたようです。

オトーサン、
途中、目がさめると、
香港空港の風景でした。
もうろうとしていますから、
「そうだ、いまジャキーチェンの香港映画を見てるんだ」
と納得。
「あれっ、確か、タイ映画みてるんだよなあ」
実は、パン兄弟監督は、香港出身なのです。

やがて、映画は、
地下鉄車内を写し、駅名表示の電光板を写します。
「銅羅湾から天后へ?
今朝書いたばかりの、あの場所だ!」
トラベル・エッセイ「香港・美味絶佳、美味絶佳と何とやら」で、
天后駅のことを書きあげたばかり。
駅の手前の車内で、
主人公コンは、乗客のひとりを射殺。
オトーサン、
完全に目がさめました。
何という偶然でしょう!
ブラッと入った映画館で偶然目がさめたら、
運命の駅名に出会うなんて。

次は、主人公コンが薬局で薬を買って、
やがて恋人になるフォンと知り合うシーン。
親切な彼女のことを思い出しながら、
薬を飲むシーンです。
オトーサン、
またまた運命のいたづらを感じます。
「あっ、薬飲むのを忘れてた!」
水は?と思うと、
折りよくペットビトルに飲みかけの水が。
「こんなことってあるのか?」
すっかり、目がさめてしまいました。

オトーサン、
あとは終わりまでしっかり鑑賞しました。
「なつかしいなあ」
コンとフォンが夜の公園でデート。
バンコックの夜の濃さ、獰猛なほど元気な樹木たち、
そして重たく暖かい空気を思い出しました。
「そうそう、バブルの頃だった。
オリエンタル・ホテルに家族4人で4泊、
100万円の豪遊をしたなあ」

そんなことで、
この映画、実に風邪退治に役立った映画でした。
「茶化さないで!
映画の出来のほうは、どうだったの? 
いい映画だった?」

東京国際映画祭特別招待公式参加作品だそうです。
若い監督ふたりは、前途有望。
いまから、フアンになっておくと、
将来、先見の明があったと鼻高々になれるかも。


エクソシスト

オトーサン、
この映画批評で、ホラー映画がきらいだと何遍もいいました。
「エクソシスト?ホラー映画の代表作だろう?絶対見ないぞ」
ところが、9.11以降、オトーサンの恐怖感度計はマヒして、
「恐怖映画?どうってこたぁないだろう、あのテロ事件に比べれば」
そんなことで、長年の禁を破って、見てしまいました。

原題:Exorcist, The (1973)  
監督:William Friedkin  
原作・脚本:William Peter Blatty
Genre: Drama / Horror 
上映時間:132分
あらすじ:
ワシントン郊外で本当に起きた事件を
ビーティーが小説化したもの。
ワシントンのジョージタウンで
母親と一緒に住んでいる青春期の少女リーガンが
possessionになって、どんどん難しい状態に陥っていく。
彼女は、空中浮遊や大いなる力など、
奇妙な症状を示す。
すべての医学的な可能性が消え、
母親は精神科医でもある司祭のところに行く。
彼はリーガンが取りつかれていることを確信する、
彼と悪魔払いの経験がある2番目の司祭は
死ぬなと、リーガンを勇気づけようとする。
当時の模様を写実的に復元している。

出演者:
Linda Blair ....  Regan MacNeil   
Ellen Burstyn ....  Chris MacNeil  
母親クリス役のエレン・バースティンは、
この世の子をもつ母親役を
見事に演じきりました。
オトーサン、
「こんな巧い女優さんがいたのか」

Max von Sydow ....  Father Lankester Merrin  
Jason Miller (I) ....  Father Damien Karras  
この悪魔祓いに挑戦する神父2人、
なかなかの演技です。
とくに、カラス神父を演じるジェイソン・ミラーの
この世の苦悩を全部背負ったような表情は、
胸を打ちます。

ELLEN BURSTYN エレン・バースティン 
誕生日・性別 1932/12/7 WOMAN 
出身 米ミシガン州デトロイト 
高校中退後、テキサスでモデルとなり結婚。
離婚後、モントリオールでダンサーとして働いた後、
ニューヨークへ出て
TVコマーシャルやソープ・ドラマの端役として出演。
57年、エレン・マクレーの名で、
ブロードウェイの舞台にデビュー。
64年「踊れ!サーフィン」で映画デビュー。
71年「ラスト・ショー」で
ニューヨーク映画批評家協会助演女優賞獲得し、
アカデミー賞にもノミネートされる。
73年「エクソシスト」でアカデミー主演女優賞にノミネート。
75年「アリスの恋」でアカデミー主演女優賞、
イギリス・アカデミー主演女優賞受賞。
他「セイム・タイム、ネクスト・イヤー」でも
アカデミー賞にノミネートされている。 
活躍度 ○→ 
演技幅 自在 
演技力   ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ  ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1964年「踊れ!サーフィン」「さよならチャーリー」
1969年「PIT STOP」
1970年「北回帰船」「ALEX IN WONDERLAND」
1971年「ラスト・ショー」
1972年「THE KING OF MARVIN GARDENS」
1973年「エクソシスト」
1974年「ハリーとトント」
1975年「アリスの恋」アカデミー主演女優賞
1977年「プロビデンス」
1978年「女の叫び」「セイム・タイム、ネクスト・イヤー」
1980年「レザレクション・復活」
1981年「SILENCE OF THE NORTH」
1984年「ジェノサイド・ストーム」「IN OUR HANDS」
1985年「燃えてふたたび」
1987年「ディア・アメリカ」(声)「HELLO ACTOR STUDIO」
1988年「ハンナ・セネシュ」
1991年「愛の選択」
1992年「セメタリー・クラブ」
1994年「男が女を愛する時」
1995年「キルトに綴る愛」「最高のルームメイト」
     「ベビー・シッターズ・クラブ」
1996年「この森で、天使はバスを降りた」
1997年「ライアー」
1999年「マイ・ハート,マイ・ラブ」◆
2000年「レクイエム・フォー・ドリーム」◇
     「クライム・アンド・パニッシュメント」◆「裏切り者」◆ 

オトーサン、
「ふーん、あの女優さんか。
”この森で、天使はバスを降りた”
に出ていたあの強情なおばあさん。
そうか、エクソシストから34年も経てば、
おばさんからおばあさんに変わっても止むをえないか」


JASON MILLER ジェイソン・ミラー 
誕生日 1939/4/22-2001/5/13 
出身 米ペンシルバニア州 
高校時代に宗教劇脚本コンテストで優勝し、
イエズス会派の大学を卒業後、
婦人らと演劇チームを組み、
各地の学校を順演して回った。
オフブロードウェイの端役を務めつつ、
執筆した戯曲「栄光の季節」が
ニューヨーク劇評価賞、トニー賞、ピュリッツァー賞の
演劇界最高の三賞を独占した。
映画では「エクソシスト」のカラス神父役が有名。 
出演作
1973年「エクソシスト」
1977年「ドッグ・チェイス」
1987年「愛と栄光の日々」
1989年「バチカンの嵐」
1990年「エクソシスト3」
1993年「ルディ 涙のウイニング・ラン」
1995年「偽証〜殺人者は2度裁かれる」
2000年「エクソシスト ディレクターズ・カット版」

オトーサン、
「エクソシストがこのひとにとっての
一世一代の名演技だったってわけだ」

その他の出演者:
Lee J. Cobb ....  Lieutenant William Kinderman  
Kitty Winn ....  Sharon Spencer  
Jack MacGowran ....  Burke Dennings  

Reverend William O'Malley ....  Father Dyer  
Barton Heyman ....  Dr. Klein  
Peter Masterson (I) ....  Barringer (the Clinic Director)  
Rudolf Schundler ....  Karl  
Gina Petrushka ....  Willi  
Robert Symonds ....  Dr. Taney  
Arthur Storch ....  Psychiatrist  
Reverend Thomas Bermingham ....  President of University  

 
User Rating:  7.9/10 (14283 votes) 
        top 250: #145
オトーサン、
「おお、ホラー映画なのに、
世界の名画250の146位だあ」

User Comments:
lee huntさん
manchester , england
2001年10月2日
祈祷師、最高のホラー映画。
 
この映画は、これまで作られたなかで最良のホラー映画である、
その理由は、テーマが威厳と敬意で扱われているからである。
今日、多くの「ホラー映画」が作られているが、
みな途中で挫折し、パロディーと娯楽に堕している。
この映画は例外で、数少い良いホラー映画の1つである。
また、潜在意識のイメージ、多数の筋書きなど
多くのレベルに取り組んでいる
少数の映画の1つである。
この映画について書かれたリリースは、
時代状況を反映して、センセーショナルなものだった。
この映画を見なかった多くのひとが
妙な先入観を持たざるをえなかった。
もしあなたが見ていなかったなら、
この映画は、物凄く怖いものの
冷静に見るといい。
これは、映画が原作よりも良い稀なケースの1つである。
私の意見では、この映画は最高である。
出演者は素晴らしいし、
ロケーションも、舞台装置もいいし、
登場人物たちは、みな信頼できる。
そして、ここがポイントだが、
この映画が、今日に至るまで人々を怖がらせ続けているのは、
すべて本当に起きたことだと思えるからだ。
真の衝撃作。
見た後、数年経っても、その影響は残るだろう。

オトーサン、
心の底から感動します。
「こんなにいい映画だったのか。
手当たり次第に映画をみていても、
報われる時がある。
ちょうど恩寵のように。
それにしても、
宣伝が完全に間違っている。
ホラー映画じゃないのに、
俗悪な売り方をしている。
実際は、人間の原罪を扱った映画なのに...。
こりゃぁ、必見の名画だ。
問題児を抱える親、老親をもつ子供、
医療関係者、みんなが見るべきだ、
そして感じるべきだ」


スネイク・アイズ

オトーサン、
「何か面白いDVDないかなあ。
ニコラス・ケイジか、よさそうだな」
いままで、ニコラス・ケイジの出演作で
外れはありませんでしたので、信用しましょう。
「でも、スネイク・アイズって題名、ちょっとなあ。
...蛇の目っていう題名、何か陰険そうだ」

原題:Snake Eyes (1998)  
監督:Brian De Palma  
原作:Brian De Palma&David Koepp 
Genre: Action / Mystery / Thriller
Rated R for some violence. 
上映時間:98分
あらすじ:
リッキー・サントーロは、
アトランティック市の派手好きな悪徳警官。
有名になって、いずれ市長になろうという
野望を持っている。
快適なライフスタイルで過ごせれば、
それもいいやと、賄賂をもらう毎日。
ヘビーウエイト・ボクシング選手権が行われた夜、
リックの目の前で、国防長官が暗殺され、
それに親友が巻き込まれたので、かれは動揺する。
この事件を担当したリックは、
やがて国防長官暗殺と
白い服を着た神秘的な女性を殺した真相を暴く。
しかし、陰謀の実態以上に、親友の実像が分かり、
かれはショックだった。

出演者:
Nicolas Cage ....  Richard 'Rick'/'Ricky' Santoro  
Gary Sinise ....  Commander Kevin Dunne  
Carla Gugino ....  Julia Costello  

ニコラス・ケイジとゲーリー・シニーズが熱演。

その他の出演者:
John Heard ....  Gilbert Powell  
Stan Shaw ....  Lincoln Tyler  
Kevin Dunn (I) ....  Lou Logan  
Michael Rispoli ....  Jimmy George  
Joel Fabiani ....  Charles Kirkland  
Luis Guzman ....  Cyrus  
David Anthony Higgins ....  Ned Campbell  
Mike Starr (I) ....  Walt McGahn  
Tamara Tunie ....  Anthea  
Chip Zien ....  Mickey Alter  
Michaella Bassey ....  Tyler's Party Girl #2  
Paul Joseph Bernardo ....  Casino Security #1  

 
User Rating:  5.7/10 (6188 votes) 
低いですね。

User Comments:
mack3175さん
Metairie, Louisiana
2002年1月25日
Why Nicholas Cage and Gary Sinise Why!!!!!!!!!!!!

この映画のプレビューを見たとき。
なかなかいいテーマだと思った。
だが、映画館で見たら、
信じられないほど悪い映画だと思った。
ブライアン・デ・パルマ監督は手抜き。
(ゴメンなさい)
そして、ニコラス・ケイジもゲーリー・シニーズも
演技下手。
(またゴメンなさい)
時々、ましなサスペンスのある瞬間があるが、
全体に、気がぬけていて、馬鹿げている。
お金を浪費してはいけない。


オトーサン、
「スゴイ悪口だなあ。
でも、そう言いたくなる気持ちも分かる」
みなさん、
親友に裏切られたことって、
ありますか?
「ある?」
そのひとは、後味の悪さを体験されたはず。
当然、いいスコアなんかつけたくないでしょう。
この映画、裏切りがひとつのテーマなのです。
「でも、スコア下がるに決まってるよなあ」

また、スコアを下げたもうひとつの理由は、
国防長官暗殺というテーマでしょう。
いまでいえば、ラムズフェルド国防長官の暗殺。
オトーサン、
首をひねります。
「おいおい、そんな大それたことを
よくまあ考えついたものだ」
「...なぜ、非国民的な映画に、
ニコラス・ケイジともあろう名優が出たのだろう?」
当然、そういう疑問がわきますが、
ニコラス・ケイジって、実は、骨のある俳優さんで、
まあ言ってみれば、反体制派なのです。
特に軍産複合体の動きについては神経質なのです。

折りしも、
テキサスの破綻した世界最大のエネルギー企業
エンロンの副社長が自殺しました。
アメリカでは、議会公聴会が開かれている最中とあって、
話題騒然。
エンロンは、テキサスの企業。
先日やめた会長とブッシュ大統領は親友。
献金疑惑も取りざたされているなかでの自殺でした。
「そうか、軍産複合体を暴くのは、
とっても勇気がいることなのだ。
ニコラス・ケイジって、そういう男なんだ」 


バルカン超特急

オトーサン、
名監督ヒッチコックの作風、実はあまり好きではありません。
先年、ハリウッドのユニバーサル映画でのスタジオ・ツアーで、
ヒッチコックの「鳥」の舞台となった古い屋敷をみて、ゾーツ。
「どうも、こういう幽霊屋敷は苦手だな」
そんなことで、この映画もおっかなびっくり見はじめました。

原題:Lady Vanishes, The (1938)  
監督」Alfred Hitchcock  
原作:Ethel Lina White
脚本:Sidney Gilliat
Genre: Action / Mystery / Thriller
Color: Black and White  
上映時間:97分
あらすじ:
ヨーロッパ横断鉄道の旅客たちが 
見知らぬ国で悪天候のために1夜を明かす。
小さな村のホテルにすし詰めになり、 
そこで、社交家のアイリス・ヘンダーソンは、
ミス・フロイという名の年とった家庭教師と出会う。 
旅行が再スタートした直後、 
ミス・フロイは、行方不明になる。

出演者: 
Margaret Lockwood ....  Iris Matilda Henderson  
Michael Redgrave ....  Gilbert Redman  
Dame May Whitty ....  Miss Froy, Governess  

古い映画だけに、
海外映画俳優マガジンには、
この3人とも、経歴が掲載されていませんでした。
「寂しいなあ」

その他の出演者:
Paul Lukas ....  Dr. Hartz of Prague  
Cecil Parker (I) ....  Eric Todhunter  
Linden Travers ....  'Mrs.' Margaret Todhunter  
Naunton Wayne ....  Caldicott  
Basil Radford ....  Charters  
Mary Clare ....  Baroness Isabel Nisatona  
Emile Boreo ....  Boris the Hotel Manager  
Googie Withers ....  Blanche  
Sally Stewart ....  Julie  
Philip Leaver ....  Signor Doppo  
Zelma Vas Dias ....  Signora Doppo  
Catherine Lacey ....  The Nun  

 
User Rating:  8.0/10 (1613 votes) 
8点、高いですね。
でも、古い映画だけに
見ている人はすくないようです。
  
User Comments:
jupitergal2さん
now in Maine
2001年9月30日
はじめは、ゆっくりしているが、
次第にどんどんよくなっていく。

古い映画を見るとき
不思議に思うのは、
時間旅行の体験である。
これは、私がこれまで見た唯一の
マイケル・レッドグレイブの映画である、
レッドグレイブの名前は知っていたが、
コリンとバネッサとどんな関係かは、不確かだった。
この映画のマイケルは、若く非常に魅力的である。
しかし、彼の表情とマンネリズムで 
すぐにコリンとバネッサの父親だと分かった。
この若い魅力的な男を見ながら、
彼の子供たちが年をとっている映画を見ているんだと思うと、
まことに奇妙な気がする。
(バネッサは、"They Watch"がいい。
コリンのほうは、Persuasion"や"Four Weddings"が
代表作で、尊大な男を演じている)
私は、また、サー・マイケルが17年前、
私の15歳の誕生日に死んだと思うと、不思議な気がする。
しかし、現にこの映画では、
私の母親が生まれる前の、彼の声を聞くことができるのだ!
とにかく、映画それ自体についていうと、
ちょっとユーモアがあるものの、
始まりは、きわめてのろい。
退屈してスイッチを切りかけたほどだ。
すると、ちょうどマイケル・レッドグレイブが登場してきた。
その後は、もうスイッチを切るどころではなくなった。 
マイケルのおかげというよりも、
映画自体がどんどん良くなっていったからである。
列車内での若い女性のジレンマは、
あなたをハラハラ、ドキドキさせる。
素晴らしいミステリーであり、
ヒッチコックの晩年の映画よりも明るいタッチである。
ミステリーやヒッチコック・ファンには、
必見の映画である。


オトーサン、
このユーザー・コメントの意味が分かりませんでした。
マイケル・レッドグレイブの娘さんの経歴を
ようやく探し当てて、事情が飲み込めました。

VANESSA REDGRAVE ヴァネッサ・レッドグレイブ 
誕生日 1937/1/30  
出身 英ロンドン・ブラックヘルス 
父はマイケル・レッドグレイヴ、
母はレイチェル・ケンプスン。
妹リン、弟コリン、娘のナターシャ、ジョエリー、姪のジェマも俳優。
幼少の頃からバレエを習い、
後にセントラル・スクール・オブ・ミュージック・アンド・ドラマで演技を学ぶ。
映画は父の主演作「BEHIND THE MASK」でデビュー。
66年「モーガン」68年「裸足のイサドラ」でカンヌ映画祭女優賞、
77年「ジュリア」でアカデミー助演女優賞。 
活躍度 ○↑ 
演技幅 自在 
演技力   ☆☆☆☆☆★ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ  ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1958年「BEHIND THE MASK」
1966年「モーガン」「わが命つきるとも」「欲望」
1967年「ジブラルタルの追憶」「RED AND BLUE」
     「キャメロット」
1968年「遙かなる戦場」「裸足のイサドラ」
     「かもめ」「怪奇な恋の物語」
1969年「素晴らしき戦争」
1970年「DROPOUT」
1971年「LA VACANZA」「トロイアの女」「肉体の悪魔」
     「クイン・メリー/愛と悲しみの生涯」
1974年「オリエント急行殺人事件」
1975年「危険な愛の季節」
1976年「シャーロック・ホームズの素敵な挑戦」
1977年「ジュリア」アカデミー助演女優賞
1979年「アガサ/愛の失踪事件」「オーロラ殺人事件」
     「ヤンクス」
1983年「ワーグナー/偉大なる生涯」
1984年「ボストニアン」
1985年「STEAMING」「ウェザビー」
1987年「プリック・アップ」「COMRADES」
1988年「CONSUMING PASSIONS」
1990年「DICERIA DELL'UNTORE」「ROMEO-JULIET」
1991年「悲しき酒場のバラード」
1992年「THE CHILDREN」「ハワーズ・エンド」
1993年「愛と精霊の家」
1994年「マザーズボーイ/危険な再会」「リトル・オデッサ」
1995年「湖畔のひと月」
1996年「アル・パチーノのリチャードを探して」
     「ミッション・インポッシブル」
     「ローラ・ダーン/闇に抱かれて」
1997年「オスカー・ワイルド」「ダロウェイ夫人」
1998年「ディープ・インパクト」「ルル・オン・ザ・ブリッジ」
1999年「クレイドル・ウィル・ロック」◆「17歳のカルテ」◆
2000年「クライム アンド パニッシュメント」
 
オトーサン、
ため息をつきました。
「この映画が上映されたのが、
オレの生まれた年。
もう60年以上も前のこと。
そして、この若く、ちょっとイカれた感じの
マイケル・レッドグレイブの娘さんが
ちょうどオレの年頃。
映画の歴史って、長いなあ。
映画って、何十万本あるんだろう。
こりゃあ、これまで製作された映画を
全部見ようとしたって、とてもムリだ」


キングコング

オトーサン、
TSUTAYA新橋店で、淀川長治総監修「世界クラシック名画100撰集」
なる棚を発見。「こりゃ、面白そうだ」と2本借りました。
それが、この「キングコング」と「バルカン超特急」。
今日は、2本立てで、お送りしましょう。

原題:King Kong (1933)  
監督:Merian C. Cooper & Ernest B. Schoedsack  
原作:Merian C. Cooper& Edgar Wallace
Genre: Fantasy / Adventure / Thriller 
Color: Black and White  
上映時間:100分
あらすじ:
絶海の孤島を探検して、 
巨大なサルを捕獲した。 
見世物にすべくニューヨークに連れ帰った。 
一行に加わった美しい女優は、
野獣が彼女を恋し、
それが野獣の破滅につながることを恐れた。

出演者: 
Fay Wray ....  Ann Darrow  
Robert Armstrong (I) ....  Carl Denham, Leader of Expedition  
Bruce Cabot (I) ....  Jack Driscoll, First Mate  

「絶叫女優」として一躍スターになった
フェイ・レイの経歴をみてみましょう。
「ほんとに、この人、よく叫ぶなあ。
せりふなんかないんじゃないか」

FAY WRAY フェイ・レイ 
誕生日 1907/9/15  
出身 カナダ・アルバータ州 
活躍度 ▲↓ 
演技幅 自在 
演技力   ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆☆☆★ 
コメディ  ☆☆☆★★★ 
出演作 
1926年「稲妻の男」「荒馬大殺到」「鞍上の快傑」
1927年「侠血高鳴る」「鉄挙一撃射撃」
1928年「希望の船」「罪の街」「結婚行進曲」「空行かば」
1929年「レビュー結婚」「サンダーボルト」「四枚の羽根」
1930年「喰人種征服」「国境の狼郡」「恋の素顔」「テキサス無宿」
1931年「アルプスの悲劇」「征服群」「野蛮な紳士」「無冠の帝王」
     「沈黙の犯罪」「大飛行船」「国際盗賊ホテル」
1932年「狂乱の上海」「魔の海底」「怒濤の女」「猟奇島」「ドクターX」
1933年「バワリイ」「肉の蝋人形」「キングコング」「或る日曜の午後」
1934年「奇傑パンチョ」「闖入者」「一度は凡ての女に」「世界一の金持ち娘」
1935年「透明人間」
1936年「舗道の青春」「低空爆撃」
1937年「ほろ苦き怪盗」「ほろ苦き祝宴」
1941年「四人の息子」
1952年「ゴールデン・コンドルの秘宝」
1955年「地獄の埠頭」「蜘蛛の巣」
1956年「春来りなば」
1980年「冤罪」
1997年「フランク・キャプラのアメリカン・ドリーム」 


その他の出演者:
Frank Reicher ....  Captain Englehorn  
Sam Hardy ....  Charles Weston  
Noble Johnson ....  Native Chief  
Steve Clemente ....  Witch King  
James Flavin ....  Briggs, the Second Mate  
rest of cast listed alphabetically  
Russell Saunders (III)   


User Rating:  7.9/10 (4410 votes)  top 250: #212
「おお、世界の名画250のうちの212位だ」

User Comments:
Murph-17さん
2002年1月13日
ひどい映画。

こうした映画は、いつも
大仕掛けのモンスターが人間よりも深みがあるものの、
だからどうだっていうものではない。
それ自身のためにきしみやすい特別な効果と
セックスと暴力のみを強調し、
下手な特殊効果を売り物にする。
大恐慌の真只中ということもあり、興行的には大成功したが、
今日こんな映画を見ても、がっかりするだけだろう。
バカバカしいと笑い出すくらいが精一杯だ。
このゴミのような作品が、数十年間もハリウッドのソーセージ工場で
猛威を振ったことを考えると、
笑うどころではなくなる。
このがらくたについては、
本当の人間の知性や空想を望むなら、
せめてジャン・コクトーの「美女と野獣」のようであったらなあ、
そう言うのが最善のほめ言葉である。


オトーサン、
「づいぶん手厳しい批評だなあ」
そう思いました。
だって、オトーサンが生まれる前の映画を
今日の映画と比べるなんて、無茶です。
しかも、この傑作をその後に模倣でつくられた映画、
キングコングやゴジラと一緒くたにして
責めるのは、気の毒です。
オトーサンとしては、
「世界のクラシック名画100撰」にふさわしい
名画だと思いました。
淀川さんの独特の語りも、よかったですよ。


ニューヨークの亡霊

オトーサン、
「天使の後は、亡霊か。
いそがしい映画鑑賞だな」といささか自嘲。
この亡霊、夫婦喧嘩ばかりしていてお節介。
まあ、準天使みたいなもの。
「ひとの恋路を邪魔するものは、
犬に食われて死ぬがよい」
と主人公が呪っても、
もう死んでいるので、どうすることもできません。

原題:Curtain Call (1999)  
監督:Peter Yates  
原作:Andrew S. Karsch
脚本:Todd Alcott  
Genre: Comedy / Romance 
Rated PG-13 for brief strong language. 
上映時間:
あらすじ:
結婚恐怖症の独身男が、
長い間つきあってきたガールフレンドのすすめで、 
豪華な屋敷を自分ひとりのために買う。 
ところが、その屋敷には幽霊が住んでいたのだ。
昔の有名な銀幕のスター夫婦で
かれに愛とコミットメントについて教授する。 

出演者: 
James Spader ....  Stevenson Lowe  
Polly Walker (II) ....  Julia  
若い恋人2人は、ちょっとねという感じ。

Michael Caine ....  Max Gale  
Maggie Smith ....  Lily Marlowe  
この老夫婦のほうが、主役かもしれません。

ここでは、名優マイケル・ケインの経歴をみましょう。

MICHAEL CAINE マイケル・ケイン
本名モーリス・ジョゼフ・ミクルホワイト・ジュニア 
誕生日 1933/3/14 
出身 英ロンドン 
サセックス州ホーシャムでの舞台監督助手の仕事で自信をつけ、
名前をマイケル・ケインに変える。
ロンドンの演劇学校で学び、舞台でプロデビュー。
56年「韓国の丘」で映画デビュー。
63年「ズール戦争」の中尉役で注目され、
65年「国際諜報局」のハリー・パーマー役で一躍有名となった。
66年「アルフィー」でニューヨーク批評家協会最優秀男優賞受賞。
86年「ハンナとその姉妹」、
99年「サイダーハウス・ルール」でアカデミー助演男優賞を受賞。
88年「ペテン師とサギ師」、98年「リトル・ヴォイス」で
ゴールデン・グローブ賞を手にした。 
活躍度 ○→ 
演技幅 個性 
演技力   ☆☆☆☆☆★ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ  ☆☆☆☆☆★ 
出演作 
1956年「韓国の丘」
1957年「スパイ戦線」「最後の決死隊」
1958年「鍵」
1961年「カイロ作戦命令」
1962年「新泥棒株式会社」
1963年「ズール戦争」
1965年「国際諜報局」
1966年「パーマーの危機脱出」「泥棒貴族」「アルフィー」
1967年「女と女と女たち」「夕陽よ急げ」「10億ドルの頭脳」
1968年「恐怖の落とし穴」「怪奇と幻想の島」「大侵略」
1969年「ミニミニ大作戦」「空軍大戦略」
1970年「燃える戦場」「最後の谷」
1971年「狙撃者」「ある愛のすべて」
1972年「悪の紳士録」「探偵/スルース」
1974年「ドラブル」「マルセイユ特急」
1975年「ケープタウン」「愛と哀しみのエリザベス」「王になろうとした男」
1976年「ニューヨーク一攫千金」「鷲は舞い降りた」
1977年「遠すぎた橋」「シルバー・ベアーズ」
1978年「スウォーム」「アシャンティ」「カリフォルニア・スイート」
1979年「ポセイドン・アドベンチャー2」
1980年「殺しのドレス」「アイランド」
1981年「キラーハンド」「勝利への脱出」
1982年「デストラップ/死の罠」「ジグソーマン」「リタと大学教授」
1983年「愛と名誉のために」「アバンチュール・イン・リオ」
1985年「レゲエ de ゲリラ」「第三大国の遺産」
1986年「くたばれ!ハリウッド」「影の軍隊」「モナリザ」
     「ハンナとその姉妹」
     「ハーフムーン・ストリート」
1987年「恋はお手上げ」「ジョーズ87/復讐編」「第四の核」
1988年「ペテン師と詐欺師/だまされてリビエラ」
     「迷探偵シャーロック・ホームズ/最後の冒険」
     「マネーゲームで大逆転」(声)
1990年「殺意のシステム/ショック・トゥ・ザ・システム」「Mr.ディスティニー」
     「ダブルチェイス/俺たちは007じゃない」
1992年「ブルー・アイス」「カーテン・コール/ただいま舞台は戦闘状態」
     「クリスマス・キャロル」「永遠に美しく」
1994年「沈黙の要塞」
1997年「ブラッド&ワイン」
1998年「リトル・ヴォイス」
1999年「サイダーハウス・ルール」
     「ニューヨークの亡霊」
2000年「追撃者」「クイルズ」「デンジャラス・ビューティー」

 
その他の出演者:
Buck Henry ....  Charles Van Allsburg  
Sam Shepard ....  Will Dodge  
Frank Whaley ....  Brett Conway  
Marcia Gay Harden ....  Michelle Tippet  
Frances Sternhagen ....  Amy  
Peter Maloney (I) ....  Maurice  
Nicky Silver ....  Lee  
Phyllis Somerville ....  Gladys  
Julianne Nicholson ....  Sandra Hewson  
Susan Berman ....  Miriam  
Todd Alcott ....  Larry  

User Rating:  4.9/10 (124 votes) 
低いですね。

 
User Comments:
Ron Kerriganさん
Whidbey Island, Washington
1998年12月23日
OK, だが特に何もない。
 
STARZ映画チャネル用に作られた小品で
90分を過ごすには格好の素材である。
しかし、新しくはない。
こんな映画、前にも見たことがある。
幽霊が、たったひとりの男につきまとい、
彼が口答えすると、回りの人たちは、
彼の言葉を誤解し、トラブルが起こる。
主人公を演じたスペイダーは、好ましいが、
あまりにも迷いながら演じている。
結局、いらいらさせる。
知的な男なのに、彼は馬鹿に見える。
マイケル・ケインとマギー・スミスは、お見事。
ブロードウェーの有名人を演じているが、
死後30年もあったので、
生前の愚行をリハーサルをする時間が
タップリあったのである。
彼らを見守るのは楽しい。
最後に、この屋敷はいいなあ。
 
オトーサン、
「せっかくマイケル・ケインが出演しているんだから、
もうすこし脚本を手直しし、若手二人を別の役者さんに替えるべきだ」
そう思いました。
例えば、ヒュー・グラントとジュリア・ロバーツが演じた
「ノッテインガムの恋人」みたいに。
「でもな、低予算じゃ、ムリか。
この世は、すべて金次第だなあ」


ベルリン、天使の詩

オトーサン、
「ロマンティックな題名だなあ。たまには、潤いのある映画もみなくては」
そう思って、TSUTAYAで借りた4本のなかに、これを入れました。
「大成功!へえー、まさか、これがあのシティ・オブ・エンジェルの?」
疑問の答えを知りたい方は、どうぞ以後の文章をお読みください。

原題:Himmel ・er Berlin, Der (1987)  
監督・脚本:Wim Wenders  

オトーサン、
このビム・ベンダースという名前に
ひっかかります。
「どこかで見た名前だなあ。
名監督ということを読んだ覚えがある」

WIM WENDERS ビム・ベンダース 
誕生日 1945/8/4  
出身 独デュッセルドルフ 
監督作
1970年「都市の夏/キングスの捧ぐ」
1971年「ゴールキーパーの不安」
1973年「緋文字」「都会のアリス」
1975年「まわり道」
1976年「さすらい」
1977年「アメリカの友人」
1980年「ニックス・ムービー/水面に映る稲妻」
1982年「ことの次第」
1983年「ハメット」
1984年「パリ、テキサス」
1985年「東京画」
1987年「ベルリン・天使の詩」
1989年「都市とモードのビデオノート」
1991年「夢の生てまでも」
1993年「時の翼にのって/ファラウェイ・ソークロース!」
1995年「リスボン物語」「愛のめぐりあい」(共)
1997年「エンド・オブ・バイオレンス」
1999年「ブエナ・ビスタ・ソーシャル・クラブ」
     「ミリオンダラー・ホテル」

「そうか、ブエナ・ビスタ・ソーシャル・クラブだった。
ミリオンダラー・ホテルもそうだったが、
何か寂しくて、透明でいながら、
心に残る映画をつくる監督さんだ」
 
脚本:Peter Handke  
Genre: Fantasy / Drama / Romance (more)
Country: France / West Germany  
上映時間:127分
あらすじ:
このウィムベンダースの映画は、戦後のベルリンを
あてもなくさまよっている2人の天使の物語である。
人間には見えないのだが、
彼らは、出会うすべての孤独で意気消沈した人々に
支援と安らぎを与える。
何世紀後かのことだが、
天使の1人が不死という条件が気に入らなくなって
毎日の生活の喜びを経験しようと人間になりたいと望む。
彼は、サーカスのアクロバットと出会い、
彼女との暮らしに人間的な喜びを見いだす。
この交わりによって、自分はひとりではないことを知る。 
そして、純粋な精神的体験だけがひとびとを
満足させるのではないことに気付く。

出演者: 
Bruno Ganz ....  Damiel(天使)  
Solveig Dommartin ....  Marion〔踊り子)  

ブルーノ・ガンツは、地上に降りてくる天使の役。
手静かな語り。静かな歩調、静かな演技です。
相手役のソルベイグ・ドマルタンも、いいですね。
フツーのオンナの素顔で素直に演技。

BRUNO GANZ ブルーノ・ガンツ 
誕生日 1941/3/22 
出身 スイス・チューリヒ 
母親はイタリア人、父はスイス人。
学校を卒業後、チューリヒの演劇学校に進む。
60年から62年の間にスイス映画でスクリーン・デビュー。
64年から69年にはクルト・ハブナーが主宰するブレメン映画に参加。 
活躍度 △→ 
演技幅 自在 
演技力   ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆★★★★ 
コメディ  ☆☆☆★★★ 
出演作
1975年「O伯爵夫人」
1977年「アメリカの友人」
1978年「昼と夜のような白と黒」
1979年「ノスフェラトゥ」
1979年「ブラジルから来た少年」
1983年「白い町で」
1987年「ベルリン・天使の詩」
1988年「バンコマット」
1989年「ストラップ・レス」
1991年「春にして君を想う」「プラハ」「夜ごとの夢/イタリア幻想譚」
1993年「時の翼にのって/ファラウェイ・ソー・クロース!」
1995年「星の王子さまを探して サン・テグジュペリ〜魂の軌跡」
1998年「永遠と一日」
2000年「ベニスで恋して」
 
SOLVEIG DOMMARTIN ソルベイグ・ドマルタン 
誕生日 
出身 −− 
活躍度 △→ 
演技幅 個性 
演技力   ☆☆☆★★★ 
アクション ☆☆★★★★ 
コメディ  ☆☆☆★★★ 
出演作 
1987年「ベルリン・天使の詩」
1988年「ペテルブルグ幻想」
1991年「夢の涯てまでも」
1993年「時の翼にのって ファラウェイ・ソー・クロース!」

オトーサン、
このひとの誕生日や出身が
海外俳優マガジンでは、ブランクになっているので、
IMDBを探しましたが、空白でした。
「いい演技したのになあ。
その後は、泣かず飛ばずで終ったみたいだ。
...いま、どこでどうしているのやら?」

その他の出演者:
Otto Sander ....  Cassiel  
Curt Bois ....  Homer  
Peter Falk ....  Himself  
Hans Martin Stier ....  The Dying Man  
Elmar Wilms ....  A Sad Man  
Sigurd Rachman ....  The Suicide  
Beatrice Manowski ....  Young Prostitute  
Lajos Kovacs ....  Marion's Coach  
Bruno Rosaz ....  Clown  
Laurent Petitgand ....  Bandleader  
Chick Ortega ....  Drummer  
Otto Kuhnle ....  Juggler  
Christoph Merg ....  Juggler  

User Rating:  8.0/10 (3694 votes)  top 250: #248
「おお、世界の名作に入っている。
248位、すべりこみセーフだ!」

User Comments:
Jaimzayさん
Atlanta, GA
2001年4月30日
いつも感動的で心にしみる映画。

この近代的な古典作品を知らず、
ニコラス・ケイジとメグ・ライアンの
くだらないアメリカ版リメイク作品
「シティ・オブ・エンジェル」しか知らない、
あなたに、ご注意。
共同脚本も執筆したビムベンダース監督は、
ベルリンの壁が崩壊する前に
ベルリンに住んでいる天使の映画を作った。
それが、この視覚的にも魅力的な物語である、
出会うすべてのひとびとを救うなかで、
天使の1人が、
美しく孤独なサーカスのブランコ乗りと恋に落ちる。
彼は、やがて人間を知るには、
「目の高さで見る」ことはが大事であり、
天使であることを棄てるという犠牲を払っても
そう決断すべきか迷う。 
私は8回もこの映画を見た。
これは、これまでで最も好きな映画だと断言したい。
1年に最低1回は見るが、
見るたびに何か新しい発見がある。
最初に見て好きになったときと同じ感動が沸いてくる。
ゆったりとしてテンポだが、どのシーンも価値がある。
というのも、我々の毎日の生活は、
神に祝福されたものであることを教えてくれるからだ。


オト−サン 
「シティ・オブ・エンジェル」を見ていました。
うらなり瓢箪のような顔のニコラス・ケイジが、
いい味を出していましたし、
メグ・ライアンは、いつも素敵です。
でも、このオリジナル映画をみると、
「あれは、ただのハリウッド映画だったんだ」
という気がしてきました。

天使であること、
それは高みから人が見えない広い視界を確保すること、
ひとの内奥の語りを聞き取るすごい聴力があること、
死者と生者のそばによりそって、気付かれないということ。
人類の誕生のときから見守ってきた実績があること、
哲学的な言葉、詩的言語、そして日常用語を自由に駆使できるということです。
でも、それって、ちょっと息苦しいのです。

オトーサン、
つぶやきます、感嘆します。
「そうか、こういう映画ってありなのだ。
ビム・ベンダースって、天才作家だなあ。
凡人には見えない世界を描く力を自然に備えているのだ」
確かに、1年に1度くらいは、見たほうがいいかも。
お参りにいくような感じで」


仮面の男

オトーサン、
1997年に「タイタニック」が大ヒットして、
若い女性がキャーツと言っていた頃、冷めていました。
「ディカプリオのどこがそんなにいいんだ?」
続いて、この「仮面の男」が上映された時も、「フン」と見過ごしました。
でも、近所のTSUTAYAで借りるものがもないので、仕方なく選択。
さて、その結果はいかに?

原題:Man in the Iron Mask, The (1998)  
監督・脚本:Randall Wallace  
原作:Alexandre Dumas pere
Genre: Action / Adventure / Drama 
Rated PG-13 for sequences of violence and some sensuality/nudity. 
上映時間;132分
あらすじ:
1662年、パリは飢えている。
ルイ14世がが若い女性たちを次々と寵愛し、
戦争に無駄金を使っているからだ。
護衛隊長のダルタニアンが辛うじて
王を陰謀から守っている。
ルイ14世は、軍人・ラウルの恋人、
貧しいクリスティーヌに目をつけている。
クリスティーヌを奪うために、
ラウルを前線に送り、戦死させてしまう。
陰謀のリーダーを殺すため、
国王は、ポルトスと一緒に、
元三銃士のひとりで、
いまは僧侶のアラミスも呼び戻す。
未亡人となった皇太后は、
チャペルで、バスティーユの牢獄に
閉じ込められている鉄仮面の囚人のことを憂えている。
不信、静寂、忠誠、激怒、罪が、激突しようとしていた。

出演者: 
Leonardo DiCaprio ....  King Louis XIV/Philippe  
Peter Sarsgaard ....  Raoul  
Judith Godreche ....  Christine Bellefort  

Gabriel Byrne ....  Captain D'Artagnan(護衛隊長)  
Gerard Depardieu ....  Porthos(三銃士)
John Malkovich ....  Athos(三銃士)  
Jeremy Irons ....  Father Aramis(三銃士)  

いい役なのに、ディカプリオは、いまひとつでした。
ダルタニアンも、ラウルも、美女クリスティーヌも、物足りません。
ポルトスを好演しているのが、ジェラール・デパルデュー。
ほら、「ヴィドック」で大活躍していましたね。
そして、マルコビッチも、個性的な俳優です。
ほら「マルコビッチの穴」の題名で有名になったかたです。
僧侶のアラミスも素敵でした。
キリストみたいに哀しい目つきがいいのです。

ここでは、一応、ディカプリオの経歴を見ておきましょう。

LEONARDO DICAPRIO レオナルド・ディカプリオ 
誕生日 1974/11/11  
出身 独アーケンシュミット 米ロサンゼルス説もあり 
彼の名前は「レオナルド・ダ・ヴィンチ」の絵の前で
母の胎内にいた彼が動いたことからつけられた。
イタリア系の父とドイツ人の母の間に生まれたが、
幼い頃、離婚し、母子家庭でハリウッドで育つ。
子供の頃から俳優を目指して、エージェントに所属する。
14歳からコマーシャルに出演し始めて、
徐々に活躍の場をテレビ・ドラマへ。
91年「クリッター3」で映画デビュー。
TVでは「GROWING PAINS」でレギュラーだった。
代表作は「タイタニック」のジャック役や
「ロミオ&ジュリエット」のロミオ役など。
ディカプリオは「バスケットボール・ダイアリーズ」のジム役や
「ボーイズ・ライフ」のトバイアスなどの少年役を演じていた頃は、
思春期の心の機微を表現することにたけた俳優だったが、
最近は役柄にあまり方向性が感じられないのが気になるところ。
私生活ではモデルのアンバー・バレッタや
ヴィルジニー・ルドワイヤンなど新しい恋人の噂が絶えず。
現在はブラジル・モデル、ジゼル・ブンチェンと交際中だが…… 
活躍度 ◎↑ 
演技幅 自在 
演技力   ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ  ☆☆☆★★★ 
出演作 
1991年「クリッター3」
1992年「ボディヒート2」
1993年「ギルバート・グレイブ」「ボーイズ・ライフ」
1995年「クイック&デッド」◆「太陽と月に背いて」
      「バスケットボール・ダイアリーズ」◇
1996年「マイ・ルーム」◇「ロミオ&ジュリエット」◇
1997年「タイタニック」◇
1998年「仮面の男」◇「セレブリティ」◆
1999年「ザ・ビーチ」◇
2000年「あのころ僕らは」(1995年撮影)
2001年「ギャング・オブ・ニューヨーク」


その他の出演者:
Anne Parillaud ....  Queen Mother Anne  
Edward Atterton ....  Lieutenant Andre  
Hugh Laurie ....  King's Advisor  
David Lowe (V) ....  King's Advisor  
Brigitte Boucher ....  Madame Rotund  
Matthew Jocelyn ....  Assassin  
Karine Belly ....  Wench  
Emmanuel Guttierez ....  King's Friend  


User Rating:  5.9/10 (5438 votes) 
「低いなあ。どうしてだろう?」

User Comments:
Nicolas Vさん
Mesa, AZ
2002年1月12日

最悪の三銃士の映画だが、
ポルトスは最高。

デパルデューだけがポルトス役で光っている。
この大男は、最高のポルトスを生み出したと思う。
マルコビッチもまたアラミスを好演している。
ほかの役者は、出演料泥棒だ。
脚本は、ばかばかしい。
「パールハーバー」はいい映画だという14歳の姪が
震え上がっただけだった。
これは、最悪の三銃士の映画だ。


オトーサン、
「ユーザーコメント、
悪口叩いているけど、
オレには、結構、面白かった」とボソリ。
子供の頃、この映画の原作、アレクサンドル・デュマの
名作「三銃士」を胸躍らせて、何度も読みました。
自分がダルタニアンになったような気がしたものです。
ポトス、アトス、アラミスの三銃士は、いわば兄貴たち。
まあ欲をいえば、フランス革命前夜の雰囲気を
もうすこし丁寧に描いてほしかったところです。
群集なんて、エキストラであることが歴然です。
給料泥棒です。
「出演料、タダだったのかもなあ」


プレデター2

オトーサン、
「プレデター」が、怖くて怖くて、実に面白かったので、
当然「プレデター2」も借りました。怖いものみたさってやつです。
「今度は、シュワちゃん、どんな風に活躍するのかなあ?」
当然、そう思うじゃありませんか。

原題:Predator 2 (1990)  
監督:Stephen Hopkins  
キャラクター:Jim Thomas & John Thomas (V) 
Genre: Action / SF / Thriller 
上映時間;108分
あらすじ:
海軍大尉ハリガン(ダニー・グローバー)は
麻薬と戦う警官である。
なぜか麻薬貴族たちが
残忍なやりかたで殺されていく。
上役は無視せよと言うが、
ハリガンは、何かおかしいと思う。
彼の直感は正しかった。
というのも、殺人者は、ほかでもないプレデターだったからだ。
エイリアンは、姿が見えず、相手が気付かないうちに殺し、
犠牲者の頭骸骨でトロフィーを作るのが好きなのだ。
ハリガン大尉は、どうやったらプレデターを
やっつけることができるだろうか?
姿を消し、知らぬ間に
彼を殺すこともできるというのに。

出演者: 
Danny Glover ....  Lieutenant Mike Harrigan  
Maria Conchita Alonso ....  Leona(レオナ)  

肝心の主役、シュワちゃんがいません。
「どうしたのかな?」
ダニー・グローバーが熱演していますが、
主演俳優としては、役不足です。

DANNY GLOVER ダニー・グローバー 
誕生日 1947/7/22  
出身 米カリフォルニア州サンフランシスコ 
活躍度 ◎→ 
演技幅 自在 
演技力     ☆☆☆☆☆★ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ   ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1979年「アルカトラズからの脱出」
1984年「アイスマン」「プレイス・イン・ザ・ハート」
1985年「カラーパープル」「刑事ジョン・ブック/目撃者」
      「シルバラード」
1987年「リーサル・ウエポン」◇
1988年「バット★21」
1989年「リーサル・ウエポン2」◇
1990年「イントルーダー/怒りの翼」「プレデター2」◇
1991年「レイジ・イン・ハーレム」「わが街」「ピュア・ラック」
1992年「リーサル・ウエポン3」◇
1993年「ボッパー」「聖者の眠る街」
1994年「マーヴェリック」◆「エンジェル」
1995年「ダンボ・ドロップ大作戦」
1997年「レインメーカー」◆「ゴーン・フィッシング」「スイッチ・バック」◇
     「バッファロー・ソルジャー」◇
1998年「リーサル・ウエポン4」◇「アンツ」(声)◆「ビラヴド/愛されし者」
 
その他の出演者:
Kevin Peter Hall ....  The Predator  
Gary Busey ....  Peter Keyes  
Ruben Blades ....  Danny  
Bill Paxton ....  Jerry Lambert  
Robert Davi ....  Captain Phil Heinemann  
Adam Baldwin ....  Garber  
Kent McCord ....  Captain B. Pilgrim  
Morton Downey Jr. ....  Tony Pope  
Calvin Lockhart ....  King Willie  
Steve Kahan ....  Sergeant  
Henry Kingi ....  El Scorpio  
Corey Rand ....  Ramon Vega  
Elpidia Carrillo ....  Anna  

User Rating:  5.4/10 (4044 votes) 
オトーサン、
「やっぱり、第2作は、低いや」

User Comments:
Aonghus McDonnellさん
Dublin
1998年12月30日
第1作を超えるのは、やはり難しかった!

第1作を見て、好きだった多くの人々にとって
これは、ちょっと期待はずれかもしれない。
しかし、第1作を見て好きになったひとにとっては、
これは、恐るべきエイリアンを
もう1回スクリーンで見ることができる贈り物でもある。
今回の犠牲者は、警官、コロンビア人、ジャマイカの麻薬貴族、
ギャングのメンバーと巾広い。
いっそう進歩した兵器が用意され、
プレデターは、LAの暴動を引き起こし、
大規模アクションでわくわくさせてくれる。
映画は、また、プレデターが、
高潔で同情的な側面を持っているということも明らかにする。
本当に素晴らしいハンターである。
必見。
スリルと楽しみ満載のよいアクション映画。
この映画では頭骨探しも面白い。
プレデターのトロフィー・キャビネットにあるハズだ。


オトーサン、
色をなして怒ります。
「こりゃあ、詐欺だ。
肝心のシュワちゃんが出演していないじゃないか。
監督は代わるわ、脚本家も代わるわ...、
一体、何があったのでしょう。
また、プレデターの素性が割れているので、
恐怖感はゼロ!」 
そこで、中身のなさを補うために、
おどろおどろしい麻薬教祖や
中途半端なセックス・シーンやら、
残忍な屠殺場シーンを加え、
さらに市警とFBIの確執など、
さまざまな調味料を加味した挙句、
何が何だかわからなくなっています。
「こりゃ、駄作だ」
見ると、損します。


プレデター

オトーサン、
また、失敗しました。
「シン・レッドライン」を借りてきて、
映画批評を書き終えたところで、気付きました。
「何だ、前に取り上げている!」
TSUTAYAに返却に行って、
やけになって平日割引4本1000円を選択。
そのうちの2本が、おなじみシュワちゃんのB級映画です。

原題:Predator (1987)  
監督:John McTiernan  
脚本:Jim Thomas & John Thomas (V)  
Genre: Action / SF / Thriller
上映時間;107分
あらすじ:
ダッチの奇襲部隊がCIAに雇われる。
中米のジャングルでゲリラにやられた
航空兵たちを救うためである。
使命は果たされるが、撤収する際に
彼らは、何者かに狩られていることに気付く。
森にまぎれた見えない敵は、
犠牲者の死体から勲章を奪う。
観客は、スポーツ・ハンティングをやっているのは、
知的なエイリアンであることに気付く。

出演者: 
Arnold Schwarzenegger ....Major Alan 'Dutch' Schaefer  
Carl Weathers ....  Dillon  
Elpidia Carrillo ....  Anna  

相変わらず、シュワちゃんが大活躍です。

その他の出演者:
Bill Duke ....  Sergeant Mac Eliot  
Jesse Ventura ....  Blain  
Sonny Landham ....  Billy Sole  
Richard Chaves ....  Poncho Ramirez  
R.G. Armstrong ....  Major General Phillips  
Shane Black ....  Hawkins  
Kevin Peter Hall ....  The Predator  

User Rating:  7.1/10 (10238 votes) 
オトーサン、
B級映画とバカにしていたら、
意外にスコアが高いので驚きました。
シュワちゃん人気は、根強いようです。 

User Comments:
Dorian Wyn Howellsさん
Llanelli, South Wales, UK
2002年1月9日
シュワちゃんの傑作のひとつ!

おお、80年代! 
それはアクション映画の全盛時代だった!!! 
これは、最高の映画である。 
捕虜の救出に向かうエリート軍団の使命を扱っている。
最初の使命が終ったあと、
(この使命はすぐ終るのだが) 
かれらは、ひとり、またひとりと見えざる敵に殺されていくのだ。
高度な映画、おそらくエイリアン映画の最高峰である! 
強いていえば、「エイリアン」が肩を並べることができよう。
男性出演者の98%が、いい仕事をしている。
盛んに銃撃し、筋肉勝負をしているのだ。 
緊張と、爆発と、クライマックスのmano-a-manoを見たかったら、 
これこそ、あなたが求めている映画なのだ!
シュワちゃんの最高の映画である。 
- 80年代は、観客動員数で最高。 
- ターミネーターが大ヒット。
- これは、その優れた続編。
プレデター自身は、エイリアンで、 
明らかに、E.T.とは違う惑星からやってきている。
あと100年もしないと、
われわれ人類が使えないような高度の技術を持っている。 
すばしこく、木から木へと静かに優雅に飛び移る。
 (ターザンみたいだ。あーあーあーとは言わないが!!)
究極の殺人機械で、高度に知的である。 
数秒間で言語をマスターしてしまうのだ! 
エイリアンとしてはこれまで最高の衣装を身につけている!
シュワちゃんが、恐るべきアクション・ヒーローだという
いい見本がここにはある。 
そして、エイリアンのすべてが、
殺人好きというわけでもないことを教えてくれる。
- 愉しんでいるだけなのだ!
プレデターが、犠牲者の頭骨を集めているように
あなたもシュワちゃん映画を集めるといい!
スコアは、10点満点で9点。
エンジョイせよ。


オトーサン、
エイリアンの出没シーンをみて、
恐怖について考えます。
「こりゃ、こわいわー。
いままで見た映画のなかでイチバン怖い...」
いつ、だれが、なぜ、どこから、どうやって
何を襲ってくるか分からないのです。
作文のコツである5W1Hが分からないようなもの。
恐怖に輪をかけるのが、ジャングルの緑。
「...そうなんだよなー。
ブラジルでは、日本とちがって緑は不吉な色なんだ」

オトーサン、
最近、畑をやるようになって
ようやく緑のこわさが分かってきたのです。
「だって、放っておけば、
畑は、すぐ緑の雑草だらけになるんだもの」

「そうだよなあ。
...イスラエルの首相、
プレッツエルを喉につまらせたブッシュ大統領、
お二方にとって、テロリストは、
雑草やエイリアンみたいなものなのだろうな。
「殺しても、殺しても、次から次に出てくるなあ」
なんてボヤイているかも。

ジャーン、
ここは、やはり、頼れるのは、
シュワちゃんしかいません。
「次期大統領、シュワちゃんだな」


コマンドー

オトーサン、
「困ったなあ。見たい映画がもうないなー。
そうか、これシュワちゃんものか。じゃあ、見てみようか」
冒頭のカントリーライフのシーンをみて、
「そうだ、シュワちゃんに負けずに薪割りをしなくては」と思いました。
去年、薪割りをサボッたので、山小屋の薪が足りないのです。

原題:Commando (1985)  
監督:Mark L. Lester  
原作:Joseph Loeb III & Matthew Weisman
Genre: Action / Adventure 
上映時間;90分
あらすじ:
退職したメイトリックス大佐は、 
10歳になる娘とカントリーライフを愉しんでいたが、 
目の前で娘が誘拐されてしまった。
娘の命が大事なら、
ラテン・アメリカの大統領を殺し、
かつての独裁者を帰国させろと宣告されるのだ。 
メイトリックスは、離陸直前の航空機から
飛び降り、娘の救出に向かう。 
わずかな手がかりをもとに、
偶然知り合ったステュワーデスとともに、
かれは、娘の居場所の秘密を解かねばならない。 
刻々と、タイムリミットが迫っていた。

出演者: 
Arnold Schwarzenegger ....  Colonel John Matrix  
Rae Dawn Chong ....  Cindy(スチュワーデス)  
Alyssa Milano ....  Jenny Matrix(愛する娘)  
Dan Hedaya ....  Arius(独裁者)  

やはり、この映画は、シュワちゃんでしょう。
経歴は、数回前の「ターミネーター」を
ご覧ください。

その他の出演者:
Vernon Wells ....  Bennett  
James Olson ....  Major Gen. Franklin Kirby  
David Patrick Kelly ....  Sully  
Bill Duke ....  Cooke  
Drew Snyder ....  Lawson (man putting out garbage)  
Sharon Wyatt ....  Leslie  
Michael Delano ....  Forrestal (car salesman)  
Bob Minor ....  Jackson, Kirby's Man  
Michael Adams (I) ....  Harris, Kirby's Man  
Carlos Cervantes (I) ....  Diaz  
Lenny Juliano ....  Soldier  

User Rating:  5.6/10 (4292 votes) 
案外、スコアは低いですね。

User Comments:
Jordanさん
Santa Cruz
2001年2月4日
カンペキ。

この作品は、シュワちゃん(Arnie)の傑作。 
ジョン・メイトリックスの娘が誘拐される。 
悪い独裁者から娘を救うために与えられた時間は、
わずか10時間。
娘を取り戻すために、
彼は、無法者や邪悪な元グリーンベレー隊員や
陸軍部隊と対決しなければならない。
Steven E. deSouzaの脚本は、傑作である。 
まあ、シェイクスピアの作品ほど輝やかしいものではないが、
アクション映画としては、最高である。
機知に富むdeSouzaは、映画をシアリアスに仕立てるという
過ちをおかさない。
過激なアクションのバランスをうまくとり、
同時に、アクション映画でいたづらを仕掛ける。
演技は、このジャンルにピタッと合っている。
みんなが「シュワちゃんは、演技が下手だ」とか 
「下手な役者だ」とか何とかいうのは、聞き飽きた。 
たしかに、アンソニー・ポプキンスやトム・ハンクスは
ドラマティックでうまい役者だ。 
でも、サー・ホプキンスが 
100人もの警官たちを蹴り出せるだろうか? 
そうは思わない。 
シュワちゃんは、メイトリックスを見事に演じた。 
適度の機知と冷笑をもって、いい線をいっている。 
そして、ドカンとパンチをあびせる。
アクション映画好きなら、「コマンドー」を見よう。 
きっと満足すると思う。 
もし、アクション映画フアンでなかったら、
あまり過大な期待をしないほうがいい。


オトーサン、
途中で、笑い出しました。
「こりゃあ、お粗末だ。...でも、面白いや」 
とにかく、シュワちゃん、向かうところ敵なし。
1対1の勝負なんて、チョロイもの。
1対10の勝負なんて、アッサリ片付けます。
1対100の勝負となると、手こづりますが、最後には勝ちます。
これって、前にもいいましたが、
水戸黄門の助さん、格さんを合わせたようなもの。
シュワちゃんなら、ゼッタイ負けることがないので、
安心して、勝負を楽しめるのです。


ピースメーカー

オトーサン、
TSUTAYAで「何をみようかなあ?」と迷います。
最近は、DVDブームで、品そろえも充実してきました。
ジョージ・クルーニーとニコール・キッドマン共演の新作DVDを発見。
「ふたりとも、人気上昇中、こりゃ面白いかも」

原題:Peacemaker, The (1997)  
監督:Mimi Leder  
記事:Leslie Cockburn & Andrew Cockburn
Genre: Action / Thriller
Rated R for strong violence and some language. 
上映時間:124分
あらすじ:
ロシアのどこかで2台の列車が衝突。 
1台は、核兵器を運搬中だった。 
衝突後、核爆発が起こり、 
世界は厳戒態勢をとる。
...しかし、ホワイトハウスの核問題の専門家、
ジュリア・ケリー(ニコール・キッドマン)は、 
これは事故ではないと判断した... 
特殊部隊諜報班の
トーマス・デボー大佐(ジョージ・クルーニー)も
同じ考えだった... 
二人は、協力して、テロリストたちを食い止め、
欧州からニューヨークへと向かう陰謀を暴こうとする。 
いまのところ、彼らは何の要求も出ていない... 

出演者: 
George Clooney ....  Thomas Devoe  
Nicole Kidman ....  Julia Kelly  

B級映画ですが、
二人とも大活躍。
とくに、キッドマンは
いつもの妖艶・華麗な感じはまったくなく、
フツーの大学院生という感じ。
オトーサン、
親バカですので、
「ロンドンで大学院に行っている次女にそっくりだ。
最近、便りがないけれど、元気にやっているかなあ」
と内心思ったりします。
でも、これは、ニコール・キッドマンに失礼かも。
「ムーラン・ルージュ」で好演したので、
ゴールデングローブ賞(ミュージカル・コメディー部門)
の今年の主演女優賞を取りました。
おめでとう!

主演俳優2人の経歴を紹介しましょう。

GEORGE CLOONEY ジョージ・クルーニー 
誕生日 1961/5/6 
出身 米ケンタッキー州レキシントン 
アメリカン・ムービー・クラシック局の
ホスト役として有名なニック・クルーニーが父、
祖母は歌手のローズ・マリー・クルーニー、
従兄弟に俳優ミゲル・フェラーという芸能一家に育つ。
俳優を目指して82年、ロサンゼルスに移り住む。
不遇の1年をハリウッドで過ごした後、
数々のテレビドラマに出演し、
中でもNBCの「ER 緊急救命室」ダグラス・ロス医師役で、
一躍スターとなる。
このドラマではエミー賞、ゴールデン・グローブ賞、映画俳優組合賞を受賞した。
映画では「フロム・ダスク・ティル・ドーン」あたりから
本格的に主役を演じるようになった。 
活躍度 ○↑ 
演技幅 個性 
演技力   ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆☆☆★ 
コメディ  ☆☆☆★★★ 
出演作 
1984年「グリズリー2」
1988年「ハイスクールはダンステリア」
1989年「リターン・オブ・キラートマト」「TRUE BLUE」
     「レッド・サーフ」
1996年「フロム・ダスク・ティル・ドーン」◇
1997年「バットマン&ロビン/Mrフリーズの逆襲」◇
     「素晴らしき日」◇ 「ピースメーカー」◇
1998年「アウト・オブ・サイト」◇
1999年「シン・レッド・ライン」◆「スリー・キングス」◇
2000年「パーフェクト・ストーム」◇「サウスパーク」(声)
     「FAIL SAFE/未知への飛行」(TM)「オー・ブラザー!」
2001年「オーシャンズ11」「スパイキッズ」 


NICOLE KIDMAN ニコール・キッドマン 
誕生日 1968/6/20   
出身 米ハワイ州ホノルル 
父は生物学の教師、母は看護婦。
ハワイで育ち、3才の時、オーストラリアに帰国。
幼い頃からバレエを学び、10才で演劇学校に入学。
14才で82年「BUSH CHRISTMAS」で映画デビュー。
映画出演の傍ら、シドニーのオーストラリア演劇学校で舞台演技を、
フィリップ・ストリート・シアターで発声、製作、演劇史を学んだ。
89年「デッドカーム戦慄の後悔」がトム・クルーズの目にとまり、
「デイズ・オブ・サンダー」で共演。
90年12月結婚。
しかし、2001年8月、離婚した。娘が二人いる。 
活躍度 ○↑ 
演技幅 自在 
演技力   ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ  ☆☆☆★★★ 
出演作 
1982年「BUSH CHRISTMAS」
1983年「PRINCE AND THE GREAT RACE」
1984年「BMXアドベンチャー」
1985年「アーチャーズ・アドベンチャー」
1986年「陽のあたる街角」「世紀末ゲーム」
1987年「誘惑の香り」「ウィンド・ライダー」「NIGHT MASTER」
1989年「デッドカーム戦慄の後悔」「最も危険な悪女」「囚われた女」
1990年「デイズ・オブ・サンダー」「ニコール・キッドマンの恋愛天国」
1991年「ビリー・バスゲイト」
1992年「遙かなる大地へ」◇
1993年「冷たい月を抱く女」◇「マイ・ライフ」◆
1995年「バットマン・フォーエヴァー」◆「誘う女」◇
1996年「ある貴婦人の肖像」
1997年「ピースメーカー」◇
1998年「プラクティカル・マジック」◇「アイズ・ワイド・シャット」◇
2001年「アザーズ」◇「ムーラン・ルージュ」 


その他の出演者:
Marcel Iures ....  Dusan Gavrich  
Aleksandr Baluyev ....  Aleksandr Kodoroff  
Rene Medvesek ....  Vlado Mirich  
Gary Werntz ....  Hamilton  
Randall Batinkoff ....  Ken  
Jim Haynie ....  General Garnett  
Alexander Strobele ....  Shummaker  
Holt McCallany ....  Appleton  
Michael Boatman ....  CPN Beach  
Joan Copeland ....  Senator Bevens  
Carlos Gomez (II) ....  Santiago  
Armin Mueller-Stahl ....  Dimitri Vertikoff  
Slavko Juraga ....  Stevo  


User Rating:  5.8/10 (4197 votes) 
オトーサン、
このスコア、もう少し高くてもいいのに
とつぶやきます。
  
User Comments:
slayer-3さん
TEXAS
1998年10月7日
核テロリストを扱ったよくある映画。

つまらぬ演技と平凡な筋書きで、
退屈な映画を予想していた。
実際に見たのは、中途半端な映画、
前に何度も見た演技と筋書きだった。
興奮するものは何もない。
ジョージ・クルーニーは、失敗を幾分償っていた。
筋書きは、独創性に欠ける。
どうして毎度も同じような映画を見なけりゃいけないのか?
「テロリスト」が核兵器を奪い、使うぞといって、
裕福な財産家を脅かし、、
罪のないひとびとが要求実現のために殺される。
すべてがオーバー。
新しい映画、作ってよ。
まあ、面白い映画ではあるが、
5点満点で3点がいいところ。

オトーサン、 
ハリウッドのやりかたで、
安易だなと思うのは、
人気俳優を共演させるという手法。
そこそこの観客は見込めて、リスクヘッジ。
でも、作ってなんぼ?の世界です。

でも、この映画、
9.11の後では、
再評価されるのではないでしょうか。
だって、NYを舞台にした核テロの映画なんて、
まさに、今日・明日の緊急重要テーマ。
ビン・ラディン筋からは、
ソ連から核兵器を購入したという話が
流されていますし、
核兵器といっても、最近のものは、
スーツケースに収まるくらいとか。

オトーサン、
胸がドキドキします。
「こわいなあ。
先日の新宿公園での爆弾さわぎ。
あれが核爆弾だったら、
一体、東京はどうなったことやら」


サウンド・オブ・ミュージック

オトーサン、
若い頃、この映画を見ました。
「いいなあ。スイスに行きたいなあ」
10数年後、念願がかなって、スイスへ。
アルプスの山すそにひろがる高原を満喫しました。
おみやげにスイスのチョコレートをたくさん買い込んで、意気揚々。
帰りの飛行機で思い出しました。
「あっ、忘れた!...お店に置き忘れてきてしまった」
若い頃の思い出がギッシリつまったこの映画を見ると、
殺伐としたこのイヤな時代のことを、しばし忘れることができます。

原題:Sound of Music, The (1965)  
監督:Robert Wise  
音楽:Richard Rodgers and Oscar Hammerstein II   
Genre: Musical / Family 
上映時間:174分
あらすじ;
少女の頃から、マリアは修道女になりたいと熱望していた。
念願かなって、修道女のなったものの、
それは、まったく考えていたようなものではなかった。
しょっちゅうトラブルを起こすので、
マリアは、退職軍人トラップ大佐の
子供たちの家庭教師として修道院を出させられる。
大佐は、数年前に妻に先立たれ、
7人の「騒々しい」子供たちの世話をせねばならなかった。
子供たちは、毎度、家庭教師どもを追っ払ってきた。
マリアは、子供たちの態度を改めさせるには、
ほんの少しでもいいから、愛が必要であると見抜く。
マリアは、子供たちに歌うことを教え、
次第に音楽がトラップ一家の心の中に育まれる。
やがて、マリアと大佐は恋に落ちた。
だが、2つの問題があった。
ひとつは、大尉が男爵夫人と婚約していること、
二つ目は、マリアは postulantだった!

出演者: 
Julie Andrews ....  Maria  
Christopher Plummer ....  Captain von Trapp  
Eleanor Parker (I) ....  Baroness Schraeder  

この映画は、何といっても、
ジュリー・アンドリュースのための映画のようなもの。
でも、相手役の大佐、クリストファアー・プラマーは
好男子のうえに、なかなかの好演でしたよ。

JULIE ANDREWS ジュリー・アンドリュース 
誕生日 1935/10/1  
出身 英サリー州ウォルトンオンテームズ 
活躍度 ▲→ 
演技幅 自在 
演技力     ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ   ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1964年「卑怯者の勲章」
     「メリー・ポピンズ」アカデミー主演女優賞
1965年「サウンド・オブ・ミュージック」
1966年「ハワイ」「引き裂かれたカーテン」
1967年「モダン・ミリー」
1968年「スター!」
1970年「暁の出撃」
1974年「夕映え」
1979年「テン」
1981年「S.O.B.」
1982年「ビクター・ビクトリア」
1983年「グッバイ、デイビッド」
1986年「デュエット・フォー・ワン」
1992年「アフタヌーンティーはベットで」
2001年「プリティ・プリンセス」
 

CHRISTOPHER PLUMMER クリストファー・プラマー 
誕生日 1927/12/13  
出身 カナダ・オンタリオ州トロント 
活躍度 ○↓ 
演技幅 自在 
演技力     ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ   ☆☆☆★★★ 
出演作 
1958年「女優志願」「ジャングル・ガードマン」
1964年「ローマ帝国の滅亡」
1965年「サウンド・オブ・ミュージック」「サンセット物語」
1967年「将軍たちの夜」「トリプル・クロス」
1968年「群集の中の殺し屋」
1969年「空軍大戦略」
1970年「ワーテルロー」
1975年「らせん階段」「ピンク・パンサー2」
1976年「王になろうとした男」「スカイ・エース」
1977年「将軍暗殺」「殺しに愛のバラードを」
1978年「サイレント・パートナー」「インターナショナル・ベルベット」
1979年「スタークラッシュ」「黒馬車の影」
     「ハノーバー・ストリート/哀愁の街かど」
     「バラ色の報酬/1000万ドルを追え!」「ある日どこかで」
1980年「目撃者」
1982年「ザ・アマチュア」
1983年「ドリーム・スケープ」
1984年「ドーバー海峡殺人事件」
1986年「ボス’Sワイフ/ブロンドはお好き」
1987年「I LOVE N.Y.〜ニューヨーク恋物語〜」「アメリカ物語」(声)
     「ドラグネット/正義一直線」「ガンダーラ」(声)
1988年「バンパイア・イン・ベニス」「レクイエム」
1989年「頭脳警察」
1990年「女神たちの季節」「ファイヤーヘッド」「レッド・ブラッド・ガール」
1991年「スタートレックW/未知の世界」「煉獄の中で」
1992年「女神がそっと微笑んで」「マルコムX」「ダニエル・スティール/容疑者」
1993年「鏡の中の他人」
1994年「ハード・ジャッカー」「ウルフ」
1995年「黙秘」「12モンキーズ」「陰謀」
1996年「アロー」
1997年「おもちゃの国を救え!」「ダブルクライム」
1999年「インサイダー」◆
2000年「エクソシスト/トゥルー・ストーリー」「ドラキュリア」 


その他の出演者:
Richard Haydn ....  Max Detweiler  
Peggy Wood (I) ....  Mother Abbess  
Charmian Carr ....  Liesl von Trapp  
Daniel Truhitte ....  Rolfe  
Heather Menzies ....  Louisa von Trapp  
Nicholas Hammond (I) ....  Friedrich von Trapp  
Duane Chase ....  Kurt von Trapp  
Angela Cartwright ....  Brigitta von Trapp  
Debbie Turner ....  Marta von Trapp  
Kym Karath ....  Gretl von Trapp  
Ben Wright (I) ....  Herr Zeller  
Anna Lee (I) ....  Sister Margaretha  
 

User Rating:  7.7/10 (10501 votes) 
オトーサン、
憤慨します。
「何で世界の名画の中に入っていないのだ?
ベスト10には入っていると思ったのに。
IMDBフアンは見る目がないのか?」

User Comments:
Abi Cさん
London, England
1999年11月13日
各家は、
時を超えるこの古典を
備えておくべし!

これは、時代を超えた最高のミュージカル映画である。 
楽しさ溢れる音楽の調べ、輝くような映像、 
各家は、時を超えるこの古典を備えておくべし!
誰もが知っており、どんな年代のひとにも好かれる。 
セックスも、暴力も、汚い言葉もない、幸せな家庭生活。 
子供たちは、みな見事な演技だし、
アンドリュースは、いつまでも記憶に残るだろう。 
若い、陽気な家庭教師マリア役として。
これは、完璧な家族向け映画である。 
一家そろって日曜日の午後いっぱい
この映画をみて過ごそう!


オトーサン、
何十年ぶりかに見て、
昔の思い違いに気づきました。
舞台は、スイスではなくオーストリアでした。
アルプスのふもとといっても、いろいろあるのです。
ちょうど日本でいえば、あちこちに富士見町があるように。

この映画の楽しさが増幅されているのは、
舞台となっているオーストリアがナチの占領前、
ナチの足音がひたひたと聞こえてくる、
そんな時代の「束の間の幸せ」を描いているからです。

それにしても、この映画音楽、いいですねえ。
厳しい時代だからこそ、歌声を!
リストラに苦しんでいるオトーサンたちも
ドレミの歌など歌って明るさを取り戻したいものです。
「ドは、ドーナツのド
 レは、廉価のレ
 ミは、ミルク入り、
 ファは、ファンが多い
 ソは、素材もいい
 ラは、らせんもあるよ
 シは、幸せよ」
...われながら、下手な替歌ですねえ。 
ミスター・ドーナツ、
平日1ケ65円!
そのくらいのぜいたくなら
たまには許されるでしょう。
「心に太陽を、唇に歌を!」


ヴィドック

オトーサン、
数日前、銀ブラの後、
健康のために晴海トリトンまで歩いて帰りました。
途中、築地の東劇で「ヴィドック」上映中の看板。
「変だなあ。見たはずなのに、見覚えがない」
帰宅してチェックすると、見落としていました。
きっと、IMDBの評価が低いので、忘れたのでしょう。
「でも、フランス映画なら、見ておかなくては」

原題:Vidocq (2001)  
監督:Pitof  
脚本:Jean-Christophe Grange Pitof  
Genre: Crime / Thriller / Action 
Country: France  
上映時間:100分
あらすじ:
1830年のパリ。 
市の中心部にいた有名な探偵ヴィドックが
錬金術師の殺人鬼を数か月追っていて、
行方不明になる。、 
伝記執筆を依頼されていた作家、
若きエチエンヌ・ボワッセは、 
ヴィドックの死を知り、
殺人鬼に復讐するため、捜査を開始する... 

出演者: 
Gerard Depardieu ....  Vidocq  
Guillaume Canet ....  Etienne Boisset  
Ines Sastre ....  Preah  

オトーサン、
ジェラール・ドパルデューに瞠目。
「宮廷料理人ヴァテール」で、
この俳優に初対面して、ほれこみました。
「いい味出しているなあ。
老いて味がある、参考にしたいものだ」

GERARD DEPARDIEU ジェラール・ドパルデュー 
誕生日 1948/12/27  
出身 仏シャトルー 
活躍度 ◎→ 
演技幅 自在 
演技力     ☆☆☆☆☆★ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ   ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1965年「LE BEATNIK ET LE MINET」
1971年「水の中の小さな太陽」
1972年「ラ・スクムーン」
1973年「暗黒街のふたり」
1974年「薔薇のスタビスキー」「バルスーズ」「友情」
1975年「ジュ・テーム・モア・ノン・ブリュ」「仮面」
     「ハンカチのご用意を」
1976年「1900年」「バロッコ」
1978年「バイバイ・モンキー摩天楼ラプソディ」「護衛犬都市」
1980年「アメリカの伯父さん」
1981年「終電車」「隣の女」
1982年「ダントン」「溝の中の月」
1984年「フォート・サガン」
1985年「シガニー・ウィーバーの大発掘」
     「ソフィー・マルソーの刑事物語」
1986年「愛と宿命の泉」「タキシード」
1987年「悪魔の陽の下に」
1988年「カミーユ・クローデル」「夜のめぐり逢い」
1989年「美しすぎて」「お家に帰りたい」「ふたり」
     「ヘンリー5世」
1990年「グリーン・カード」「シラノ・ド・ベルジュラック」
1991年「さよならモンベール」「めぐり逢う朝」
     「メルシー・ラ・ヴィ」
1992年「1492コロンブス」
1993年「恋人はパパ ひと夏の恋」「ゴダールの決別」
     「ジェルミナル」
     「フランソワ・トリュホー 盗まれた肖像」
1994年「愛の報酬 シャベール大佐の帰還」
     「ザ・マシーン私の中の殺人者」「記憶の扉」
1995年「エリザ」「俺たちは天使だ」「百一夜」
1996年「シークレット・エージェント」「ハムレット」
     「僕のボーガス」「ミルドレッド」
1998年「仮面の男」
2000年「宮廷料理人ヴァテール」「102」「ヴィドック」
 

その他の出演者:
Andre Dussollier ....  Lautrennes  
Edith Scob ....  Sylvia  
Moussa Maaskri ....  Nimier  
Jean-Pierre Gos ....  Tauzet  
Isabelle Renauld ....  Marine Lafitte  
Jean-Pol Dubois ....  Belmont  
Andre Penvern ....  Veraldi  
Gilles Arbona ....  Lafitte  
Jean-Marc Thibault ....  Leviner  
Francois Chattot ....  Froissard  
Elsa Kikoine ....  La muette  
Fred Ulysse ....  Le vieux souffleur  


User Rating:  6.4/10 (211 votes) 
案外、低いですね。
フランスでは、久々の大作ということでヒット。
しかし、米国などでは
若手前衛作家の初監督作品ということで
知名度の低さが響いたようです。 

User Comments:
Rene-6さん
Geneva, Switzerland
2001年9月21日
ホームビデオだね。

特殊効果はすばらしい。 
ストーリーも面白い。 
しかし、画質に疑問をもった。 
とくに、クローズアップは、モームビデオのように見えた。 
まるで、ソニーのハンデイカムで撮ったみたいだ。 
この新技術は、まだ本物のフィルムに敵わないと思う。 
醜く見える。 
ジョージ・ルーカスが、
あまりクローズアップを多用しないようにしてほしい。 
ほんとに良くないから。


オトーサン、
映画をみて、プログラムを読み終えて
ようやくユーザー・コメントの意味が分かりました。
「そうか、この映画が世界ではじめて
ソニー新開発のデジタル・ハイビジョン・カメラを使ったのか。
もう1台、同じものを、ジョージ・ルーカスが、
スターウォーズ・エピソード2で使っているので、
このユーザー、心配しているのだ。
公開は、米国が5月18日、日本は7月13日、
待ち遠しいなあ」

オトーサン、
フランスの事情にウルサイので、
ユーザーコメントに関連して
もうひとつ解説しておきたくなりました。
1830年のパリは、
いまのパリのように
美しい街ではありませんでした。
下水道なんてなかった頃ですから、
汚物や下水は、上層階から狭くまがりくねった街路に
どんどん投げ捨てられていたのです。
だから、よけながら歩くには技術がいりました。
貴婦人ですら、ほとんど入浴しませんから、臭いの何の。
糞尿の匂いの中から
香水が生まれ、育ち、
そして流行していったのです。
「醜くみえる」とのユーザー・コメントは、
ソニーのカメラのせいではなく、
当時の雰囲気を忠実に再現したためでしょう。
時代は、フランス革命前夜、
錬金術師たちが実験のためには
処女の生き血も材料に使うことも辞さない
科学革命の前夜でもあったのです。
おどろおどろしい時代でした。
当時のパリは、
このユーザーのいる
スイスのジュネーブのような
清浄な都市ではなかったのです。

オトーサン、
「でも、なあ。
当時のパリに住んでみたいとは思わないけど、
最近の若いひとは、抗菌ボールペンだとか何だとか、
あまりにキレイ好き過ぎるよなあ。
人間でないみたいだ。
ロボットみたいだ。
清濁併せもっているのが、
人間のはずなのに...」


ブレードランナー

オトーサン、
「ターミネーター」を2本続けてみて、正直、疲れました。
「このブレードランナー、似たような映画だな。
ハリソン・フォード主演というし、まあ見てみるか」
でも、スゴイ映画でした。映画史に残る作品でした。
監督は、あのリドリー・スコット。

原題:Blade Runner (1982)  
監督:Ridley Scott  

名監督、リドリー・スコットの経歴をみておきましょう。 
誕生日 1937/11/30 
出身 英サウス・シールズ 
監督作
1977年「デュエリスト」
1979年「エイリアン」
1982年「ブレードランナー」
1985年「レジェンド/光と闇の伝説」
1987年「誰かに見られてる」
1989年「ブラック・レイン」
1991年「テルマ&ルイーズ」
1992年「1492 コロンブス」
1996年「白い嵐」
1997年「G.I.ジェーン」
2000年「グラディエーター」
2001年「ハンニバル」

原作:Philip K. Dick
脚本:Hampton Fancher
Genre: Action / SF / Drama 
上映時間:117分
あらすじ:
デカードは、ブレードランナー。
未来の警察官である。
人造人間を狩っては殺すという任務についている。
彼はその部隊をやめようと思っていたが、
引き戻される。
というのは、5人の"skin jobs"たちが 
(人造人間の俗称)
地球に戻る船を乗っ取ったからである。
彼が獲物を求めて捜索しなくてはならない都市は
巨大で不規則に広がった暗い未来の光景である。
この映画は、人間的であるということは何なのか
そして、なぜ生命が貴重なのかを問う。

出演者: 
Harrison Ford ....  Rick Deckard  
Sean Young ....  Rachael  

オトーサン、
ハリソン・フォードの大フアンです。
ハリソン・フォードといえば、泣く子も黙る
ハリウッドきっての大スターです。
でも、最近作をみると、60近くになって
流石に肌の荒れが目立ちます。
でも、この時点では40歳の男盛り。
いい男前です。

HURRISON FORD ハリソン・フォード 
誕生日 1942/7/13  
出身 米イリノイ州シカゴ 
ウィスコンシンのリボン・カレッジに学び、
夏休み中に舞台に立つようになる。
映画俳優になるべくロスに移り、
64年「現金大作戦」で映画デビュー。
「スター・ウォーズ」シリーズのハン・ソロ役や
「インディ・ジョーンズ」シリーズのインディ役が有名。
妻は「E.T.」の脚本家メリッサ・マティスン。
子供にベンジャミン、ウィラード、マルコムがいる。 
活躍度 ◎→ 
演技幅 自在 
演技力   ☆☆☆☆☆☆ 
アクション ☆☆☆☆☆★ 
コメディ  ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1966年「現金作戦」
1967年「大いなる砲火」「テキサスの7人」
1970年「……YOU…」
1973年「アメリカン・グラフィティ」◆
1974年「カンバセーション…盗聴」◆
1977年「スター・ウォーズ」◇「幸福の旅路」◇
1978年「ナバロンの嵐」◇
1979年「ハノーバー・ストリート」◇「地獄の黙示録」◆
     「フリスコ・キッド」◇
1980年「スター・ウォーズ/帝国の逆襲」◇
1981年「レイダース/失われたアーク」◇
1982年「ブレード・ランナー」◇
1983年「スター・ウォーズ/ジェダイの復讐」◇
1984年「インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説」◇
1985年「刑事ジョン・ブック/目撃者」◇
1986年「モスキート・コースト」◇「フランティック」◇
     「ワーキング・ガール」◇
1989年「インディ・ジョーンズ/最後の聖戦」◇
1990年「推定無罪」◇
1991年「心の旅」◇
1992年「パトリオット・ゲーム」◇
1993年「逃亡者」◇
1994年「今そこにある危機」◇
1995年「サブリナ」◇「百一夜」▲
1997年「デビル」◇「エアフォース・ワン」◇
1998年「6デイズ7ナイツ」◇
1999年「ランダムハーツ」◇
2000年「ホワット・ライズ・ビニース」◇


その他の出演者:
Edward James Olmos ....  Gaff  
M. Emmet Walsh ....  Bryant  
Daryl Hannah ....  Pris  
William Sanderson ....  J.F. Sebastian  
Brion James ....  Leon  
Joe Turkel ....  Eldon Tyrell  
Joanna Cassidy ....  Zhora  
James Hong ....  Hannibal Chew, Eyemaker  
Morgan Paull ....  Holden  
Kevin Thompson (II) ....  Bear  
John Edward Allen ....  Kaiser  
Hy Pyke ....  Taffey Lewis

User Rating:  8.3/10 (39088 votes)  
        top 250: #65
オトーサン、
びっくり仰天。
「ターミネーターの2番煎じと思っていたら、
とんでもない。世界の名画250の第65位だ」
  
User Comments:
teardropsummerさん
Leicester
2001年12月6日
時が経ち
すべては消える。 
雨の中の涙のように...

この映画は、
おそらくSF映画の最高峰だろう。
それも、いろいろなレベルで。
映画は、恐ろしい社会を描き出す。 
開幕シーンは、死の都市の凄惨な光景。 
光のベッドから、暗黒の空に向かって、
火の玉が次々と打ち上げられる。 
巨大高層ビルはひとびとを呑み込み、
ネオンは、巨大な広告を輝かす。 
この2019年のロサンゼルスは、 
地球というより地獄に見える。 
腐敗した資本主義と技術的失敗によって
破滅した都市そのもの。
明らかに悪性腫瘍のような建物の
おぞましい実例がここにある。
街路は、混雑し、汚く、吐き気がするほどで、 
いま問題になっている"cyberpunk"環境の一例である。
ゴロツキ、小人、気味の悪い連中、
そして着飾った人々が道路を歩いている。
多くは、アジア人で、
狂った都市・東京のモザイクといえよう。
この映画は、非常に哲学的である。
ロイ・バッテイを演じるのは、ラツガー・ヒューアー。
かれは、宇宙の殖民地から
彼らの製造業者である
巨大企業タイレルの社長に会わんがために
この映画では、レプリと呼ばれる
アンドロイドの一団を引き連れ、
地球へ、ロサンゼルスへとやってくる。
レプリたちの寿命は、4年となっている。
彼らとしては、意図的に限られている
自分たちの寿命を何とか延ばしたいのだ。
レプリが、地球に入ることは、死を意味する。
彼らは、ハリソン・フォード演じる
リック・デカールに追い回される。
リックは、レプリを追いつめ、捕えるのを任務とする
「ブレード・ランナー」として知られる特殊部隊に属している。
ここで、多くの疑問が湧く。
「それは、人間にとってどういう意味をもつのか?」
「人間とロボットとはどこが違うのか?」
そして、究極の問い。
「人生の意味は?」
映画は、こうした疑問を提起する。
しかし、答えは出さない。
答えられるような問題ではないからだ。
視聴者自身に自分で判断せよという。

私の意見だが、
デレクターズ・カット版のほうが、ずっと良い。
実は、ディレクターズ・カット版のほうが、
本当のオリジナルなのだが、
オリジナル映画では、ナレーションが加わり、
ハッピーエンドになっていて、
鋭い社会風刺があるものの、
本物よりも、痛烈さに欠け、
視聴者に判断を強いるキライがある。
要するに、この映画は、傑作である。
洗練され、複雑で、スタイルと内容の両面で
忘れ難い映画である。
宗教的なイメージ、原像、人種問題、技術など、
ここでは論じなかった多彩な側面をもった映画である。
撮影は素晴らしい。
それぞれのショットがポスターになりそうであるし、
演技は最高、物語は感動的で、
話題満載、音楽も実に効果的である。
映画製作史上でも重要な映画である。
なぜならば、これは最初の"cyberpunk"映画であり、
多くのカルト信奉者がマネをすることになったからである。
全般的に見て、確かに前代未聞の最良の映画の1つ、
恐らく最良のSF映画である。
 

オトーサン、
またまた長文翻訳でお疲れ。
でも、もう2年近く毎日翻訳作業を続けていると、
慣れてきたような気がしないでもありません。
「継続は力なり」
この映画に出てくるレプリたちは、
何年か生きていると、
ロボットなのに感情を持つようになるのです。
まさに、継続は力なのです。
でも、ロボットが人間にあまりに近づくとマズイというので
寿命4年と決められているのです。
「考えてみれば、あわれだなあ。
そこにいくと、われわれ、人間ってほんとに幸せだなあ」
一生継続して何かを追及したっていいのだから。
そして、天空の高みに上るような
喜びを覚えることができるのだから。


ターミネーター2

オトーサン、
あまりにも「ターミネーター」が面白かったので、引き続き「2」へ。
大体、第1作よりもつまらないのが普通なのに、これはまったく逆。
まるで、第1作が新人賞なら、第2作はレコード対象という感じ。
大学でいえば、第1作が卒業予備論文なら、第2作は本格的な卒業論文。
「いやあ、さすがタイタニックのジェームス・キャメロン監督だ」

原題:Terminator 2: Judgment Day (1991)  
監督:James Cameron  
脚本:James Cameron & William Wisher Jr.
Genre: SF / Action / Thriller 
上映時間:152分
あらすじ:
サラ・コナーが、未来からやってきた
サイボーグに命を狙われてからほぼ10年が経った。
いまや、彼の息子ジョンは、
レジスタンスの未来のリーダーとなっており、
さらに進化した恐ろしいターミネーターの標的になった。 
またもや、レジスタンス勢力は、
ジョンとその母サラを守るために
保護者を送りこんできた。 

出演者: 
Arnold Schwarzenegger ....  The Terminator (T-800)  
Linda Hamilton ....  Sarah Connor  
シュワルツネッガーは、
第1作よりも人間味があり、露出が多くなりました。
ハナは、可憐な女から、女戦士に大変身。

Edward Furlong ....  John Connor (Age 10)  
新登場の子役ですが、大活躍。

Robert Patrick ....  T-1000  
新型ターミネーターT1000は、液体にもなるのです。
演じたロバートは、冷酷さで群をぬいていました。

ROBERT PATRICK ロバート・パトリック 
誕生日 1959/11/5  
出身 米ジョージア州 
子供の頃は父が銀行家で様々な場所で暮らした。
オハイオ州のボウリング・グリーン・ステイト大学に入学するが、
1年で辞め、84年にロサンゼルスに移る。
86年「アイ・オブ・ザ・イーグル」で映画デビュー。
90年「ダイハード2」のテロリスト役、
91年「ターミネーター2」のターミネーター役など
悪役で人気となる。
テレビでは2000年から「X−ファイル」で
スカリーの新しいパートナー、
ジョン・ダジェット役で出演している。 
活躍度 △→ 
演技幅 個性 
演技力   ☆☆☆★★★ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ  ☆☆★★★★ 
出演作 
1986年「アイ・オブ・ザ・イーグル」
     「未来戦士スレイド」「ザ・フューチャーハンター」
1990年「48時間PART2/帰ってきたふたり」「ダイハード2」
1991年「ターミネーター2」◆
1992年「ウェインズ・ワールド」「氷の仮面」
1993年「ラスト・アクション・ヒーロー」
     「ファイヤー・イン・ザ・スカイ 未知からの生還」
     「盗撮/ボディ・ショット」
1994年「ダブル・ドラゴン」
     「HONG KONG 1997/ラスト・バトル」
1995年「ボディ・ランゲージ」「超常殺人者」「DECOY/密猟地帯」
1996年「素顔のままで」「精神病棟」
     「ローズ・ウッド」「アーマゲドン」
1997年「イン・マイ・ライフ」へ「ダブル・リアクション」
     「ラベジャー」「カウンター・フォース」(TM)
1998年「コップランド」「パラサイト」◆「アン・ブッシュ」
     「フロム・ダスク・ティル・ドーン2」◇
     「エア・リベジャー/撃墜」
2000年「すべての美しい馬」◆
2001年「スパイキッズ」 

オトーサン、
「えっ、このひと、見たことあったんだ。
「すべての美しい馬」や「スパイキッズ」に出ていたっけ?」 

その他の出演者:
Earl Boen ....  Dr. Peter Silberman  
Joe Morton ....  Miles Bennett Dyson  
S. Epatha Merkerson ....  Tarissa Dyson  
Castulo Guerra ....  Enrique Salceda  
Danny Cooksey ....  Tim  
Jenette Goldstein ....  Janelle Voight  
Xander Berkeley ....  Todd Voight  
Leslie Hamilton Gearren ....  Sarah Connor Double  
Ken Gibbel ....  Douglas  
Robert Winley ....  Cigar-Smoking Biker  
Shane Wilder ....  Trucker  


User Rating:  8.0/10 (35361 votes)  top 250: #126
オトーサン、
W杯サッカーの決勝日がきたような大歓声。
「ウォーツ、
第2作が、第1作を上回るなんて!
世界の名画250のうちの第126位!」
  
User Comments:
claudonioさん
california
1999年11月26日
最高の映画。

この映画は、最高の映画だ。 
こんに頭がさがる映画はない。 
いろんな点で、第1作を上回る。 
第1作は、より暗いムードだったが、 
第2作では、より登場人物がよく描きこまれていて 
演技もよければ、監督も力が入っている。 
そして、何といっても、ヴィジュアル・エフェクトが最高!!! 
キャメロン監督と主演のシュワルツネッガーの最高の映画。 
ほんとうの古典。 
サイコー!!!

 
オトーサン、
第2作が面白かったので、
第3作がないのか探しました。
すると、2003年に上映予定のようです。
さらに、探すといくつかの新事実が判明。

1 題名:Terminator 3: The Rise of the Machines (2003)  
2 監督が降板:ジェームス・キャメロンに代わって、
  「U571」の新進気鋭のJonathan Mostowを起用。
3 シュワルツネッガーの出演料は、何と39億円。
4  今度の敵役は、女。
   それも自由に形を変えたり、消えることができるらしい。
  女優ファムケ・ヤンセン(「X-メン」)が離脱し、迷走中。
5 制作費は史上最大の約230億円。   
6 配給会社はワーナー・ブラザース 
7 同時多発テロの影響で製作が延期されていたが、
  今春、製作開始予定。

オトーサン、
第3作の出来が心配になりました。
「ふーん、監督が交代するし、
ゴタゴタ続きで、大丈夫かなあ。
シュワちゃんも年だし...。 
ほんとに、ダイジョウかなあ」


ターミネーター

オトーサン、
シュワちゃんこと、
アーノルド・シュワルツネッガーのフアンでもあります。
その昔、カローラのCMに出てもらうという話もあったのです。
結局、アリナミンAのCMに出て、一世を風靡しましたが...
最近では、USJのオープニングで元気な姿を拝見しました。
シュワちゃん人気は大したもので、レーガン大統領のように、
カリフォルニア州の知事になって、大統領にという声もあるのです。
ところが、最近、骨折して知事選出馬を断念したとか。
「残念だなあ。じゃあ、彼の映画でもみようか」

原題:Terminator, The (1984)  
監督:James Cameron  
脚本:James Cameron & Gale Anne Hurd  
Genre: Horror / SF / Thriller / Action 
上映時間:108分
あらすじ;
ターミネーターなるサイボーグが、
未来からやってくる。 
かれの使命は、
若い女性サラ・コナーを殺すこと。 
彼女の産み落とす赤子が
運命のカギを握っているからである。 
その彼女に、ひとりの保護者があらわれる。 
カイル・リースである。
彼もまた未来からやってきたのだ。 
サイボーグは、サラを発見するために、
並外れた知能と力を駆使する。 
そんな不死身とも思えるサイボーグを、
果たして止めることができるだろうか? 

出演者: 
Arnold Schwarzenegger ....  The Terminator (T-800)  
Michael Biehn ....  Kyle Reese  
Linda Hamilton ....  Sarah Connor  

アーノルド・シュワルツネッガー、
マイケル・ビーン、
リンダ・ハミルトン、
この3人とも、実にいいいですねえ。
経歴、3人とも見てしまいましょう。

ARNOLD SCHWARZENEGGER アーノルド・シュワルツェネッガー 
誕生日 1947/7/30  
出身 オーストリア・グラーツ 
少年時代はサッカーと陸上競技に熱中。
15歳になると、重量挙げに打ち込み、
3年間の鍛錬の後、ボディ・ビルに転向。
20歳でミスター・ユニバースに優勝したのを皮切りに
13もの世界タイトルを獲得する。
活躍度 ○→ 
演技幅 個性 
演技力     ☆☆☆★★★ 
アクション ☆☆☆☆☆☆ 
コメディ   ☆☆☆★★★ 
出演作 
1970年「SF超人ヘラクレス」
1973年「ロング・グッドバイ」
1975年「ステイ・ハングリー」
1977年「アーノルド・シュワルツェネッガーの鋼鉄の男」◇
1979年「サボテン・ジャック」
1982年「コナン・ザ・グレート」◇
1984年「キング・オブ・デストロイヤー/コナンPART2」◇
     「ターミネーター」◇
1985年「コマンドー」◇「レッドソニア」◇
1986年「ゴリラ」◇
1987年「バトルランナー」◇「プレデター」◇
1988年「レッド・ブル」◇
1989年「ツインズ」◇
1990年「キンダガートン・コップ」◇「トータル・リコール」◇
1991年「ターミネーター2」◇
1993年「ラスト・アクション・ヒーロー」◇「ゴリラ2」△「デイブ」
1994年「ジュニア」◇「トゥルーライズ」◇
1996年「イレイザー」◇「ジングル・オール・ザ・ウェイ」◇
1997年「バットマン&ロビン Mrフリーズの逆襲」◇
1999年「エンド・オブ・デイズ」◇
2000年「シックス・デイ」◇
2001年「コラテラル・ダメージ」
 

LINDA HAMILTON リンダ・ハミルトン 
誕生日 1957/9/26  
出身 米メリーランド州ソールズベリー 
子供の頃から児童劇団で活躍。
19才の時、女優になる決心をし、
3年間、ニューヨークのリー・ストラスバーグ・インスティテュートで修行。
テレビでは「美女と野獣」のキャサリン役が有名。 
活躍度 ○→ 
演技幅 自在 
演技力     ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ   ☆☆★★★★ 
出演作 
1979年「NIGHT-FLOWERS」
1980年「ミッキー・ロークのレイプ&マリッジ」◇
1982年「暗殺遊戯」
1984年「チルドレン・オブ・ザ・コーン/トウモロコシ畑の子供たち」
     「THE STONE BOY」「ターミネーター」◇
1986年「ブラックライダー」◇「キングコング2」◇
1990年「Mr.デスティニー」◇
1991年「ターミネーター2」◇
1994年「SILENT FALL」
1995年「多重人格」◇
1996年「ザ・ターゲット」◇「ダンテズ・ピーク」◇
1997年「レスキュアーズ/戦火に燃えた勇気」◇
1998年「勇気への道」◇「サバイバル・リミット」◇ 

MICHAEL BIEHN マイケル・ビーン 
誕生日 1956/7/31  
出身 米アラバマ州アニストン 
父は弁護士、母は看護婦。
少年時代から地方劇団の舞台に立つ。
奨学金を得て、アリゾナ大演劇科に進むが、中退。
以後、テレビ・シリーズ「ローガンス・ラン」で人気を得るが、
映画では「ターミネーター」でブレイクした。 
活躍度 △→ 
演技幅 適応 
演技力     ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ   ☆☆★★★★ 
出演作
1978年「美人コーチのお色気大逆転」
1980年「ワイルド・ハイスクール」
1981年「殺しのファン・レター」
1983年「影の私刑」
1984年「ターミネーター」
1986年「エイリアン2」
1987年「ランページ」
1988年「第七の予言」「哀しみのラストダンス」「最後の誘惑」
1989年「アビス」
1990年「ネイビーシールズ」「タイムボンバー」「ターミネーター2」
1992年「K2/ハロルドとテイラー」「無実の共犯者」
1993年「プロフェッショナル」
1994年「トゥームストーン」
1995年「ジェイド」「ダブルクロス/陰謀」「秘密指令クラッシュ」
1996年「ザ・ロック」
1997年「アステロイド 最終衝撃」
1998年「スーザンズ・プラン 殺せないダーリン」
2000年「アート・オブ・ウォー」「インシデント」

その他の出演者:
Paul Winfield ....  Detective Lieutenant Ed Traxler LAPD  
Lance Henriksen ....  Detective Vukovich LAPD  
Rick Rossovich ....  Matt Buchannan, Ginger's Boyfriend  
Bess Motta ....  Ginger Ventura, Sarah's Roomate  
Earl Boen ....  Dr. Silberman, Police Criminal Psychologist  
Dick Miller (I) ....  Pawn Shop Clerk  
Shawn Schepps ....  Nancy  
Bruce M. Kerner ....  Central Division Desk Sergeant  
Franco Columbu ....  Future Terminator  
Bill Paxton ....  Punk Leader (Spikey Blue Hair)  
Brad Rearden ....  Punk  
Brian Thompson (I) ....  Punk  

User Rating:  7.8/10 (26438 votes)  top 250: #165
オトーサン、
驚きます。
「おお、世界の名画250の165位だぞ。
タイタニックでヒットした監督の作品ということも、
スコアがあがった理由かもなあ」

User Comments:
Scriptdoctorさん
Albion, Michigan
2001年12月22日
最初にストーリーありき...

この映画に、
コンピュータ処理の特殊効果や 
洗練された会話を期待してはいけない。
しかし、この映画は、
近年のカルト古典映画の地位を占めており、 
それほどの作品である。
最初から最後まで、手に汗にぎるストーリー。 
さすが、輝かしい成功を収めたSFX映画
「タイタニック」をつくった
ジェームス・キャメロン監督である。
シュワルツネッガーは、
未来からやてきた冷血な殺人者の役を完璧に演じている。
TVシリーズの「美女と野獣」で知られるリンダ・ハミルトンは、
誰がフィルムの終わりまでに
震え上がっているウエートレスから
映画の終わりでは、ほくそ笑む歩兵に変わる。
カイル・リース(マイケル・ビーン)の眼差しは、
まさに”伝説的”。 
10点満点で8。 

オトーサン、
この傑作をつくった
ジェームス・キャメロン監督に
興味をもったので、
imdbで調べてみました。

ジェームズ・キャメロンは、
1954年8月16日、カナダで生まれた。
1971年にアメリカに移った。
エンジニアの息子だったので、
カリフォルニア州立大学で物理学を専攻したが、
卒業後、脚本家への道を歩きはじめる
最初のプロの仕事は、
アートディレクターとしてのミニチュアのセットづくり。
ロジャー・コーマンの”Battle Beyond the Stars (1980)”
の撮影監督をした後、
”Piranha U(1980)"と”The Spawning (1981)”の
監督としてデビューした。
1984年、「ターミネーター(1984)」の脚本・監督をやった。
アーノルド・シュワルツェネッガー、マイケル・ビーン、リンダ・ハミルトン主演の
未来アクション・スリラーである。
これが、大成功した。
その後、SF映画、「エイリアン(1986)}や
「ターミネーター2:審判の日(1991)」が
またまたヒットした。
キャメロンは、
いまやハリウッドで
もっとも売れっ子の監督である。

オトーサン、
納得します。
「そうか、これだけでは、
人生で成功する秘訣はわからないけれど、
物理学専攻という変わった経歴が、
SF映画づくりに、よかったのかもなー。
最初の仕事がミニチュアのセットづくり。
低予算しか与えられず、さぞ悔しかったのだろうな。
有名な監督になって、念願がかなって
タイタニックで、あの巨大な模型をつくったのだ。
そうか、そうなんだ。
成功の秘訣は、
どんな小さな夢でもいい、
若い頃の夢を棄てないことだ」


この森で天使はバスを降りた

オトーサン、
「この森で天使はバスを降りた」という題名が気になっていました。
「いかにも、思わせぶりだなあ。ひょとしたら、森の中でレイプ?」
こういうのを、下衆の勘ぐりというのです。
実際は、心温まるヒューマン・ドラマでした。

原題:Spitfire Grill, The (1996)  
監督・脚本:Lee David Zlotoff  
Genre: Drama
上映時間:117分
あらすじ;
パーシーは、刑務所から出所したところ。
あてもないまま、ギリアドという何もない町に行く。 
そこで、最出発しようというのだ。 
彼女は、スピット・ファイア・グリルを経営する
ハナに雇われる。 
彼女は、この小さな町に変化をもたらす。
いい面でも、悪い面でも。 

出演者: 
Alison Elliott (I) ....  Percy Talbott  
Ellen Burstyn ....  Hannah Ferguson  
Marcia Gay Harden ....  Shelby Goddard  
John M. Jackson ....  Johnny B./Eli  

若い主演女優、そしてベテラン助演女優。
いい組み合わせです。
2人の経歴をみましょう。

ALISON ELLIOTT アリソン・エリオット 
誕生日 1970/5/19 
出身 米サンフランシスコ 
活躍度 △↑ 
演技幅 適応 
演技力     ☆☆☆★★★ 
アクション ☆★★★★★ 
コメディ   ☆☆★★★★ 
出演作 
1994年「トラブる・モンキー」「ワイアット・アープ」
1995年「蒼い記憶」
1996年「この森で、天使はバスを降りた」
1997年「鳩の翼」
2000年「奇跡の人 ヘレン・ケラー物語」(TM) 

ELLEN BURSTYN エレン・バースティン 
誕生日 1932/12/7  
出身 米ミシガン州デトロイト 
高校中退後、テキサスでモデルとなり結婚。
離婚後、モントリオールでダンサーとして働いた後、
ニューヨークへ出てTVコマーシャルや
ソープ・ドラマの端役として出演。
57年、エレン・マクレーの名で、
ブロードウェイの舞台にデビュー。
64年「踊れ!サーフィン」で映画デビュー。
71年「ラスト・ショー」で
ニューヨーク映画批評家協会助演女優賞獲得し、
アカデミー賞にもノミネートされる。
73年「エクソシスト」でアカデミー主演女優賞にノミネート。
75年「アリスの恋」でアカデミー主演女優賞、
イギリス・アカデミー主演女優賞受賞。
他「セイム・タイム、ネクスト・イヤー」でも
アカデミー賞にノミネートされている。 
活躍度 ○→ 
演技幅 自在 
演技力     ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ   ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1964年「踊れ!サーフィン」「さよならチャーリー」
1969年「PIT STOP」
1970年「北回帰船」「ALEX IN WONDERLAND」
1971年「ラスト・ショー」
1972年「THE KING OF MARVIN GARDENS」
1973年「エクソシスト」
1974年「ハリーとトント」
1975年「アリスの恋」アカデミー主演女優賞
1977年「プロビデンス」
1978年「女の叫び」「セイム・タイム、ネクスト・イヤー」
1980年「レザレクション・復活」
1981年「SILENCE OF THE NORTH」
1984年「ジェノサイド・ストーム」「IN OUR HANDS」
1985年「燃えてふたたび」
1987年「ディア・アメリカ」(声)「HELLO ACTOR STUDIO」
1988年「ハンナ・セネシュ」
1991年「愛の選択」
1992年「セメタリー・クラブ」
1994年「男が女を愛する時」
1995年「キルトに綴る愛」「最高のルームメイト」
     「ベビー・シッターズ・クラブ」
1996年「この森で、天使はバスを降りた」
1997年「ライアー」
1999年「マイ・ハート,マイ・ラブ」◆
2000年「レクイエム・フォー・ドリーム」◇
     「クライム・アンド・パニッシュメント」◆
         「裏切り者」◆ 

その他の出演者:
Will Patton ....  Nahum Goddard  
Kieran Mulroney ....  Joe Sperling  
Gailard Sartain ....  Sheriff Gary Walsh  
Louise De Cormier ....  Effy Katshaw  
Ida Griesemer ....  Rebecca Goddard  
Lincoln Grow ....  Molly Goddard  
Emerson Grow ....  Molly Goddard  
Lisa Louise Langford ....  Jolene  
Forrest Murray (I) ....  Stuart  
Patty Smith (III) ....  Customer #1  
Faith Catlin ....  Neighbor  
 
User Rating:  6.6/10 (1418 votes) 
オトーサン、
「オレだったら、もうすこし高いスコアに
するけどなあ」

User Comments:
gavin-62さん
Grimsby England
2001年10月17日
とってもいい映画。

とっても好きな映画。 
この映画、誰よりも驚いたのは、あたしだと思う! 
いい映画だとは、思っていたけど、想像以上だったわ。 
もう少女ではない年だし、
好きな監督は、デイビット・リンチや
リンゼイ・アンダーソンなのだから、
われながら変な感じ。
登場人物の性格づけや演技ときたら、ほんとうに素晴らしいわ。
まるで実在の人物みたい。  
筋書きは、単純きわまりないし、ちょっと遅いテンポだけど、 
強いカをもった映画だと思う。 
登場人物たちが自然に振舞っているうちに、
筋書きが出来上がってしまったという感じ。 
わざとらしく登場人物を動かしたり 
会話させたりしていないのが、いいのよ。
とにかく、分析するより感じたほうがいい映画。 
考え込むより、愉しんだほうがいいみたい。
...これって、好きな映画のコメントとして
フツーだと思うわ。 
あたし、泣いちゃった。
"Ride The High Country"の結末よりも、
大泣きしたわ! 


オトーサン、
泣きはしませんでしたが、
主人公の最後は、残念でたまりませんでした。
でも、この結末を脚本も書いた監督が
撮りたくてたまらなかった気持ちもよく分かります。
”Spitfire Grill”という原題を、
「この森で、天使はバスを降りた」と翻訳したのは、
そういう意味では、まことに大正解です。  

なお、スピット・ファイアーというのは、
第2次大戦中に活躍した有名な英国の戦闘機のこと。
英本土を空襲するドイツ軍機を迎撃し
英国を救った戦闘機と言われました。
プロペラが5枚です。
ハナの死んだダンナが飛行機乗りだったので、
かれをしのんでレストランの名としたのです。


ライジング・サン

オトーサン、
2日前に「レッドコーナー」を見て、
アメリカの対中感情を興味深く観察しました。
誤解と理解が入り乱れる様は、
情けないやら、壮観やら。
その流れで、
アメリカの対日感情を描く映画を見たくなりました。
それが、この「ライジング・サン」。
1993年の作といえば、
日本脅威論がアメリカで燃えさかっていた頃。
「ジャパン・バッシング」華やかなりし頃です。
ところが、ほぼ10年経ちました。
いまや、「ジャパン・ナッシング」。
日本は、存在しないも同然、それほど評価が落ちました。

原題:Rising Sun (1993)  
監督:Philip Kaufman  
原作:Michael Crichton
脚本:Philip Kaufman
Genre: Action / Crime / Drama / Mystery
上映時間:125分
あらすじ: 
日本企業とアメリカの防衛産業との
共同事業の締結を祝うパーティで、 
若い女性の絞殺死体が発見される。 
日本文化に詳しい、引退した刑事が駆り出され、 
事件を内密に処理し、捜査をミスリードしようとする
日本人の頑強な抵抗を突き崩そうとする。
刑事たちが真実に迫れば迫るほど、 
事件から手を引くように政治的な圧力がかかる。
いまや、事件解決は時間との戦いになってきた。 

出演者: 
Sean Connery ....  John Connor  
Wesley Snipes ....  Web Smith  
Cary-Hiroyuki Tagawa ....  Eddie Sakamura  
Mako (I) ....  Yoshida-san  

やはり、007のショーン・コネリー、
うまいですねえ、存在感がありますねえ。
やはり、一応、名優の経歴に目を通しておきましょうか。


SEAN CONNERY ショーン・コネリー 
誕生日 1930/8/25  
出身 英エディンバラ 
13歳からアルバイトを始め、18歳で海軍に入隊。
病気のため、除隊した後、
鉄鋼労働者、道路工夫などをしながら、
体を鍛え、ミスター・ユニヴァースに出場。
その後、舞台「南太平洋」のコーラスボーイのオーディションに合格し、
国内ツアーに参加。
55年に映画デビュー後、
62年「007は殺しの番号」のジェームズ・ボンド役で人気スターに。
86年「薔薇の名前」で英国アカデミー賞主演男優賞、
87年「アンタッチャブル」でアカデミー助演男優賞を受賞した。
99年にナイトの称号が与えられ、サー・ショーン・コネリーとなった。
妻は芸術家ミシェリーヌ・ルクブラン。
前妻ダイアン・シレントとの間の息子のジェイソン・コネリーも俳優。 
活躍度 ◎→ 
演技幅 自在 
演技力     ☆☆☆☆☆☆ 
アクション ☆☆☆☆☆★ 
コメディ   ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1957年「鍵なき扉」「地獄特急」「虎の行動」
1959年「ターザンの決闘」「四つの願い」
1961年「殴り込み愚連隊」「ダイナミック作戦」
1962年「007は殺しの番号(007/ドクター・ノオ)」◇
     「史上最大の作戦」
1963年「007/危機一髪(007/ロシアより愛を込めて)」◇
1964年「わらの女」「マーニー」
     「007/ゴールドフィンガー」◇
1965年「丘」「素晴らしき男」
     「007/サンダーボール作戦」◇
1967年「007は二度死ぬ」◇
1968年「シャラコ」
1969年「赤いテント」
1970年「男の闘い」
1971年「ショーン・コネリー/盗聴作戦」◇
     「007/ダイヤモンドは永遠に」◇
1973年「怒りの刑事」
1974年「未来惑星ザルドス」「オリエント急行殺人事件」
     「オスロ国際空港/ダブル・ハイジャック」
1975年「風とライオン」
1976年「王になろうとした男」
     「ショーン・コネリー/愛しき暗殺者」◇「ロビンとマリアン」
1977年「遠すぎた橋」
1978年「大列車強盗」
1979年「メテオ」「さらばキューバ」
1981年「アウトランド」「バンデットQ」
1982年「シークレット・レンズ」「氷壁の女」
1983年「ネバーセイ・ネバーアゲイン」「勇者の剣」
1985年「ハイランダー/悪魔の戦士」「薔薇の名前」
1987年「アンタッチャブル」◆アカデミー助演男優賞
1988年「プレシディオの男たち」
1989年「インディ・ジョーンズ/最後の聖戦」◆
     「ファミリー・ビジネス」
1990年「レッド・オクトーバーを追え!」「ロシア・ハウス」
     「ハイランダー2/蘇る戦士」
1991年「ロビン・フッド」△
1992年「ザ・スタンド」◇
1993年「ライジング・サン」
1994年「グッドマン・イン・アフリカ」
1995年「理由」「トゥルーナイト」
1996年「ザ・ロック」◇「ドラゴンハート」(声)
1998年「アベンジャーズ」◇
1999年「エントラップメント」◇「マイ・ハート,マイ・ラブ」◇
2000年「小説家を見つけたら」◇

オトーサン、
「長い下積み生活。
その苦労を宝に変えた根性。
老いて、なお、盛ん。
参考にしたいなあ」

その他の出演者:
Ray Wise ....  Senator John Morton  
Harvey Keitel ....  Tom Graham  
Kevin Anderson ....  Bob Richmond  
Stan Egi ....  Ishihara  
Stan Shaw ....  Phillips  
Tia Carrere ....  Jingo Asakuma  
Steve Buscemi ....  Willy 'the Weasel' Wilhelm  
Tatjana Patitz ....  Cheryl Lynn Austin  
Peter Crombie ....  Greg  
Sam Lloyd ....  Rick  
Alexandra Powers ....  Julia
  

User Rating:  6.0/10 (3152 votes) 
かの有名なマイケルクライトンの原作ですから、
あちこちで質の高さが窺われましたが、
映画化するのは難しかったようです。
  
User Comments:
mike martinさん
Northridge, California USA
2001年11月29日
あんたに、オンナとは何か教えよう。

1993年にこの映画を見て、 
わたしは、思ってもみなかったオンナの真実を知った。
オンナは、自分を人間的に扱う男よりも、
乱暴に扱う男を好むということである。
幼稚園の頃から、女の子を大事にせよ、 
やさしくすれば、女の子は喜ぶと教わってきた。 
しかし、この映画のおかげで、
また、女性評論家のコメントを読んで、 
この映画が、女性にとって、
とてもセクシーな映画だと知った。
これまで、優しくしてきたのに、
オンナたちが喜んでくれなかった理由が
いまこそ、ハッキリ分かった。 
オンナは、卑しくて志の低い男が好きなのだ。 
この映画を見るまでは、
オンナは、そんな最低オトコはキライとばかり思っていた。 
裸のオンナのお腹の上に並べたスシをつまみ、 
別のオンナの酒をまぶした乳首を吸う! 
トンデモナイと思ったが、
これが、オンナにとってたまらない喜びなのだ。 
オレのような若い男たちに、告げる。
女性を大事にする、そんな教えを受けてきたキミ。
「そんなこと、忘れてしまえ!」
オンナは性的愛玩物として扱われるのを好む。 
大事にしてみろ、
オンナは、誰も近寄ってこないぞ。 


オトーサン、
このコメントを読んで、おお笑いしました。
「若いなあ、お主。
オンナについて、まだまだ、勉強が足りんぞ」
そういいたいところです。
それにしても、
民族・国家の価値観のちがいという
本来の重たいテーマを
男女関係に摩り替えるなんて、
奇想天外、前代未聞です。

でも、しばらく笑った後、
思い直しました。
「...これ、ひょっとしたら、
日本のことを皮肉っているのかもな」

勝手に戦争をはじめた国に協力したり、
後始末になけなしのお金を差し出したり、
ナイスに振舞えば振舞うほど、
バカにされる祖国。
若い男、ニッポン。
外交能力、いまだ12歳の日本。

ライジング・サン、
「日が昇る国」に早くもどしたいものです。


マッド・マックス

オトーサン、
DVDのカバーに「メル・ギブソンを一躍スターダムに押し上げた
近未来バイオレンス映画の傑作」とあったので買いました。
「近未来バイオレンス映画というは、いただけないけれど、
メルが主役の映画なら、面白いこと間違いなしだろう」
ところが、見はじめて、すぐ後悔。「恐い、怖い、コワイ」

オーストラリア映画  
原題:Mad Max (1979)  
監督:George Miller (II)  
脚本:James McCausland and George Miller (II)
Genre: Action / SF
上映時間:88分
あらすじ:
腐敗と無秩序が支配する
オーストラリアのハイウエイが舞台。
ハイウエー・パトロール警官が復讐劇に巻き込まれる。
というのも、暴走族の前のリーダーが死んだのは、
「あいつのせい」と狙われたからだ。
アメリカ版では、オーストラリア英語のアクセントが吹替えられている。
「マッド・マックス(狂ったマックス)」の続編は、
 「ロード・ウォリアー(道路戦士)」と題されたが、
いまでは「マッド・マックス2」と変更されている。

出演者: 
Mel Gibson ....  'Mad' Max Rockatansky  
Joanne Samuel ....  Jessie Rockatansky  
Hugh Keays-Byrne ....  Toecutter  

この映画、メル・ギブソンが
ブレイクした記念碑的作品なのです。
「ふーん、若々しいなあ。
この当時、いくつだったんだろう。
23歳!
若いなあ。いいなあ。
はちきれそうな若さ。
これから、偉大な人生が開けていくひとのもつ
オーラ!
たまらない魅力です」

MEL GIBSON メル・ギブソン 
誕生日 1956/1/3  
出身 米ニューヨーク 
11人兄弟の中に育ち、12歳の時にオーストラリアに移住。
高校を卒業すると、姉の薦めで
シドニーの国立演劇学校に入学。
舞台を経て在学中の1977年、「SUMMER CITY」で映画デビュー。
彼を一躍スターダムに押し上げたのは、
1979年「マッド・マックス」(ジョージ・ミラー監督)。
暴漢に妻子を殺され、復讐に燃える警官マックスを演じ、注目を集めた。
1980年、ビデオ映画「ティム」(1979)と「誓い」(1981)で
オーストラリア映画協会最優秀男優賞を受賞。
1984年「ザ・リバー」からアメリカ映画界へ進出。
1993年「顔のない天使」で初監督・主演をつとめ、
続く監督・主演作品「ブレイブハート」(1995)で
1996年度アカデミー作品賞と監督賞を受賞。 
メル・ギブソンは、人間の感情というものを
強く前面に押し出し、観客を魅了させることの出来る
舞台俳優に近い映画俳優である。
彼はアクション映画一つとっても、
ただのアクションにとどまらず、
表情や演技からあふれ出る感情を観る者にぶつけてくる。
特に怒りに対する表現力は突出していて、
「マッド・マックス」のマックスや「リーサル・ウエポン」のリッグス、
「ブレイブハート」のウィリアムの復讐劇に
観客が同化できるのも、彼の演技力のなせる技であろう。 
活躍度 ◎→ 
演技幅 自在 
演技力   ☆☆☆☆☆☆ 
アクション ☆☆☆☆☆★ 
コメディ  ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1977年「SUMMER CITY」
1978年「メル・ギブソンの青春グラフィティ」
1979年「マッドマックス」◇「ティム」
1980年「THE CHAIN REACTION」
1981年「誓い」「マッドマックス2」◇
1982年「危険な年」「ATTACK FORCE Z」(特別奇襲戦隊Z)
1984年「ザ・リバー」「燃えつきるまで」
     「バウンティ/愛と反乱の航海」
1985年「マッドマックス/サンダードーム」◇
1987年「リーサル・ウエポン」◇
1989年「テキーラ・サンライズ」「リーサル・ウエポン2」◇
1990年「エア・アメリカ」「バード・オン・ワイヤー」
     「ハムレット」
1992年「フォーエバー・ヤング/時を超えた告白」◇
     「リーサル・ウエポン3」◇
1993年「顔のない天使」◇
1994年「マーヴェリック」◇
1995年「ブレイブハート」◇「ポカホンタス」(声)◇「キャスパー」△
1996年「身代金」◇
1997年「陰謀のセオリー」◇「ファーザーズ・デイ」△
     「フェアリーテイル」△
1998年「リーサル・ウエポン4」◇
1999年「ペイ・バック」◇
2000年「パトリオット」◇「ハート・オブ・ウーマン」◇
     「ミリオンダラー・ホテル」「チキン・ラン」(声)

その他の出演者:
Steve Bisley ....  Jim Goose  
Tim Burns (I) ....  Johnny the Boy  
Roger Ward (I) ....  Fifi Macaffee  
Lisa Aldenhoven ....  Nurse  
David Bracks ....  Mudguts  
Bertrand Cadart ....  Clunk  
David Cameron (IV) ....  Underground Mechanic  
Robina Chaffey ....  Singer  
Stephen Clark (I) ....  Sarse  
Mathew Constantine ....  Toddler  
Jerry Day ....  Ziggy  
Reg Evans ....  Station Master  


User Rating:  6.9/10 (5196 votes) 
まあまあのスコアでしょう。

User Comments:
cloudburstさん
Melbourne, Australia
2001年12月17日
「Scag,道路できっと会おうぜ」!

この映画は、若い監督が、少ない予算の中、
アイディアを駆使し、特別な味を出した
まれな映画の1つである。
ジョージ・ミラー監督は、
クルマたちとそのV8エンジンの
美しい重低音を歌いあげた。
この映画のようなクルマの衝突、感じたことはない。
これと比べたら、巨額の予算でつくられた
CG映画なんて、とても太刀打ちできない。
また、この映画が優れているのは、
編集スタッフがいい仕事をしていることである。
ほんとうに素晴らしい。
いまだに冒頭の追跡シーンを見ているような気がする。
私は、オリジナル版(豪州)を見たことがあるので、
面白半分に、たまに米国版を聞く。
これは、また、レイザーバックにもかかわらず、
こうしたジャンルの映画として製作され、
豪州映画界を活気づけた最初の映画の1つである。
契約の見込みは残るものの、
三部作で終ったのは残念である。
ならず者によって台無しにされた家族を
取り戻そうという望みは絶たれたのだ。
監督は、実に巧くTODD-AO photographyを駆使し、
南オーストラリアを舞台に
神秘的で、荒廃する風景を描いた。
音樂もほんとうにおすすめである。
ヒュー・キース・バーンは風変りだし、
暴走族ナイトライダーを演じる
トッカーターとヴィンス・ギルは、忘れ難い。
メモ:音楽を担当したブライアン・メイ は、
クイーンにはいない。
すまん、別の男とまちがえた。
これは、瞠目すべき傑作映画である。
スタントマンたちが使ったbluescreenは、
青空だった。
もう、こんな映画は作られないだろう。


オトーサン、
一度、オーストラリアに行ったことがあります。
帰国してから、会うひとに決まっていいます。
「オーストラリアは英語だけど、スゴイ訛りだよ。
だって、今日(Today)を、何て発音すると思う?
To Dieだよ!」
今日死ぬ、
それがマッド・マックスの世界なのです。
こういう緊張感、
日本人には決定的に欠如していますよね。


レッドコーナー

オトーサン、
ダイハード・シリーズを見終わった休日、
「さあ、何をしようか」
「そうだ、東京ディズニー・シーへ行こう!」
息子が彼女と行って「面白くなかった」というので、
確かめに行きました。
「...でもなあ。全然、予備知識ないし。次回にしょう」
と入口でUターン。
隣接するイクスピアリというショッピングセンターへ。
シネマ・コンプレックスも併設。
「16館もある!
...でも、見た映画ばかりだなあ」
しょうがないので、
脇にある新星堂で安売りDVDを4本買ってしまいました。
そのうちの1本が、これ。
「NYっ子、リチャード・ギアが北京で大活躍?」

原題:Red Corner (1997)  
監督:Jon Avnet  
脚本:Robert King (III) 
Genre: Crime / Drama / Thriller 
Rated R for some violence and a scene of sexuality. 
上映時間:119分
あらすじ:
ジャック・ム−アは、
アメリカ企業の法律顧問。 
北京で初の衛星放送事業の交渉中だった。
たまたま知り合った女性と過ごしたが、
一夜あけると、女性は殺されていた。
殺人容疑で逮捕され、 
官選弁護士、シェン・ユイリンと協力し、 
冤罪事件であることを証明しようとする。

出演者: 
Richard Gere ....  Jack Moore  
Ling Bai ....  Shen Yuelin  
Bradley Whitford ....  Bob Ghery  
Byron Mann ....  Lin Dan  

やはり、この映画は、
リチャード・ギアでしょう。
かれが犯罪者の役をやるのは、珍しいです。
お得意のラブシーンは、ほんの少し。

RICHARD GERE リチャード・ギア 
誕生日 1949/8/31 
出身 米ペンシルバニア州フィラデルフィア 
ニューヨーク・シラキュースで育つ。
マサチューセッツ大学で
哲学と演劇を学ぶが、中途退学して、
プロビンスタウン・プレイハウスでの夏期興行で舞台デビュー。
75年「警視総監への報告」で映画デビュー。
78年「天国の日々」で初主演し、
ダヴィッド・ディ・ドナッティロ賞外国映画部門主演男優賞受賞。
賞歴は少ないが、
「プリティ・ウーマン」「愛と青春の旅立ち」など
恋愛映画の主人公役としては確固たる地位を築いている。 
活躍度 ◎→ 
演技幅 自在 
演技力   ☆☆☆☆☆★ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ  ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1975年「警視総監への報告」「ニューヨーク麻薬捜査線」
1977年「ミスター・グッドバーを探して」
1978年「天国の日々」「愛の断層」
1979年「ヤンクス」
1980年「アメリカン・ジゴロ」
1982年「愛と青春の旅だち」
1983年「ブレスレス」「愛と名誉のために」
1984年「コットンクラブ」
1985年「キング・ダビデ/愛と闘いの伝説」
1986年「キングの報酬」「ノー・マーシィ/非情の愛」
1988年「マイルズ・フロム・ホーム」
1990年「背徳の囁き」「プリティ・ウーマン」◇
1991年「八月の狂詩曲」
1992年「愛という名の疑惑」
1993年「ジャック・サマースピー」「心のままに」
1994年「わかれ路」
1995年「トゥルーナイト」
1996年「真実の行方」◇
1997年「ジャッカル」◇「赤い迷路」「北京のふたり」◇
1998年「レッド・コーナー」◇
1999年「プリティ・ブライド」◇
2000年「オータム・イン・ニューヨーク」◇
     「Dr.Tと女たち」
 

その他の出演者:
Peter Donat ....  David McAndrews  
Robert Stanton (II) ....  Ed Pratt  
Tsai Chin (I) ....  Chairman Xu  
James Hong ....  Lin Shou  
Tzi Ma ....  Li Cheng  
Ulrich Matschoss ....  Gerhardt Hoffman  
Richard Venture ....  Ambassador Reed  
Jessey Meng ....  Hong Ling  
Roger Yuan ....  Minglu  
Chi Yu Li ....  General Hong  
Henry O ....  Procurator General Yang  


User Rating:  5.9/10 (1470 votes) 
リチャード・ギアのフアンとしては、
ちょっとがっかり。
でも、重たいテーマにしては、
まあまあのスコアかも。

User Comments:
Theo Robertsonさん
Isle Of Bute , Scotland
2001年9月4日
Dumb Star Vehicle

この映画は、
英国ではあまり流行らなかった。
要するに、リチャード・ギアは、
女性にもてる俳優なのだ。
この映画を見ると、
なぜ失敗したか明白である。
まったくの時間のムダなのだ。
ギアは、不当な殺人容疑から逃れることが分かっている
この物語のなかをウロウロする。
ギアの悪口を言っているのではない、
ただ向いていないだけなのだ。
無罪を証明しようとしている
男のスリラーを期待していたので、
がっかりした。
ここにあるのは、もっと馬鹿馬鹿しい、
ラブ・ストーリーつきの
ちっとも恐くないスリラーなのだ!
完全な駄作!!!!!!!
映画全体をダメにしたのは、
この下らないラブ・ストーリーである。
ギアは、アメリカ大使館に逃げ込んだものの、
中国の法律下では弁護士は処罰され、
弁護士の彼女と恋に落ちているので、
アメリカに逃げ帰る道を取らず、
残酷な共産主義者が支配する留置場に戻り、
愛する女性を救うために無罪を証明しようとするのだ。
これって、どう思う?
結末は、忘れてしまったが、
ハリウッドがつくった共産党の不正に対して戦う
アメリカ人についての映画をみると、
共産主義者のほうがまだマシと思わざるを得ない。


オトーサン、
いろいろな見方があるのは分かりますが、
この映画、一応、評価します。
1つ目は、ギアが「恋愛映画の主人公役」以外に 
芸域を広げようとしていること。
2つ目は、ハリウッドが政治問題をとリあげたこと。
いずれも、失敗してはいますが、
やってみなければ、新境地は開けません。
「失敗を肥やしにせよ」
このところの不況続きで、
政府に助けてもらおうという企業が目立ちます。
「失敗して、もともと」
この映画の姿勢、買ってあげるべきではないでしょうか。、


ダイハード3

オトーサン、
いよいよ第3作に挑戦。
舞台は、何とニューヨーク。
いきなり、デパート爆破。
「あの辺だと、メーシーだろうな。
それにしても、よくも撮影許可がとれたものだ」
次なる爆破は、ハーレムのど真中。
ブルース・ウィルスは、命令どおり、
セントラル・パークを縦断し、ウォール街へ走ります。
ちゃんと、世界貿易センタービルも写っています。
「うーん、なつかしい風景だなあ」
犠牲者の悲しみを乗り越えて、跡地の再開発計画が進んでいるとか。
「テロからもう4ケ月...こうして時は過ぎ、記憶は薄れていくのだ」

原題:Die Hard: With a Vengeance (1995)  
監督:John McTiernan 
脚本:Roderick Thorp
   Jonathan Hensleigh
Genre: Action / Thriller
Rated R for strong violence and pervasive strong language. 
上映時間;131分
あらすじ:
サイモンと名乗る男が、
NYの街を恐怖におとしいれようとする。
ジョン・マクレーン刑事が
「サイモンのいいいなりになる」というゲームに加わらないと、
仕掛けた爆弾を爆発させるというのだ。 
マクレーンは、停職に離婚が重なって、いまは2日酔い。 
こんなときにゲームなんかやってられるかという気持ちだった。

出演者:
Bruce Willis ....  Lt. John McClane
Samuel L. Jackson ....  Zeus Carver(相棒) 
Jeremy Irons ....  Simon Peter Gruber/Peter Krieg(テロリスト)


その他の出演者:
Graham Greene (II) ....  Joe Lambert  
Colleen Camp ....  Connie Kowalski  
Larry Bryggman ....  Chief Cobb  
Anthony Peck ....  Ricky Walsh  
Nicholas Wyman ....  Targo  
Sam Phillips (I) ....  Katya  
Kevin Chamberlin ....  Charles Weiss  
Sharon Washington ....  Officer Jane  
Stephen Pearlman ....  Dr. Schiller  
Michael Alexander Jackson ....  Dexter  
Aldis Hodge ....  Raymond  
Mischa Hausserman ....  Mischa  


User Rating:  6.9/10 (10913 votes) 
オトーサン、
前半を見終わった時点で、
このスコアを見て、クビをかしげます。
「もっと、いいスコアかと思ったんだけどなあ。
9.11のテロ事件が影響してるかもな」
でも、非常に出来栄えに満足したので、
わざわざ、一番長いコメントを選び、
翻訳することにしました。

User Comments:
bob the mooさん
Birmingham, UK
2001年11月28日
名シリーズの誕生。

サイモンと名乗る男が、
NYの中心部にいくつかの爆弾を仕掛け、
マクレーン刑事にいくつかの危険な任務を命じる。
さもないと、もっと爆発させるぞと脅すのだ。
マクレーンは、テロリストたちのいうがままに、
ゼウス・カーバーとコンビを組み、走りまわる。
この映画は、ダイハード・シリーズの第3作で、
第1作の監督、ジョン・マックチーマンが戻ってきたので、
第2作より非常によくなっている。
この作品では、
テロリスト、愛する妻、その救出という第1作の形は
使われていない。 
その代わり、第1作の映画に似ているが、
まったく新しい筋書きが用意されている。
第2作は、第1作を真似ていたが、舞台は空港。
この第3作の舞台は、NY.
アングルを変えて、より新鮮な感じを出し、
第1作にあった緊張感を出している。
第1作に関係づけたのは、お見事。 
だから、安心してみていられる。
幸いにも、アクションだけが面白いのではない。
テロリストの狙いは、
ウォルストリートの連邦準備銀行金庫にある金塊。
そして、マクレーンのゲームは、実に 面白い。
マックチーン監督が、第1作で成功したのは、
緊張感に溢れ、閉所恐怖症を醸し出したからだが、
第3作では、主人公がNY中を走りまわるなど、
開放感に溢れている。 
アクション・シーンでは、
カメラは、荒っぽく揺れ、ズームからフォーカスに変わる。
オフィスなどのシーンでは、カメラは、
多くの会話をゆっくりと写して、消えていって、
次のアクション・シーンへとつなぐ。
これは、第1作とは反対のスタイルで、
それが、ちがう印象を強めている。
普通、シリーズものは、
「リーサル・ウエポン4」が、いい証拠だが、
どうしようもないガラクタになりがちである。
この第3作は、
マクレーンの最愛の妻が声の出演だけというほど、
登場人物が、みな変えているのがいい。
それが、実にうまく行っている。
唯一、残ったのは、マクレーンで、
これは当然である。
悪役だったハンス・グーバーが、回想シーンで出てくる。
このため、第2作のように古い登場人物の制約にしばられず
好きなようにやることができるようになった。
とはいえ、サイモン・グルーバーが、
死んだ兄の復讐のために登場することで、
第1作と関連づけている。
この生き生きした感じのおかげで、
第2作でダメになりそうだったこのシリーズは、息を吹き返した。
ウィリスとジャクソンのコンビは絶妙で、
コメディの感じをうまく出している。
ジャクソンは、多くの映画にもある黒人の相棒で、
二人は、人種差別用語を盛んに使う。
テロリストを演じるアイロンスは、
ハリウッドでおなじみの悪役を演じる
英国人俳優の伝統を受け継ぎ、いい味を出している。
第1作のリックマンもよかったが、
アイロンズは、どもりで、身近な感じがする。
ウィリスは、同僚の警官であるグラハム・グリーン、
ラリー・ブリッグマン、コーリーン・キャンプなど
いい助演者に恵まれているものの、
やはり、かれと相棒が、この映画を盛り上げている。
いくつかのシーンには、ムリがあり、
筋書きも必ずしもマッチしない。
ウィリスが、爆発する水道管から逃げ出すシーンで、
ちょうどジャクソンが通りかかるというのは、
虫がよすぎる。
でも、アクションがいいから、
こうした欠点は、見逃してもいいのではないか。
第1作から戻ってきてよかったのは、音楽である。
第1作では、クリスマス・ソングが劇的な効果をあげていたが、
この作品では、緊張感を高めるためとコメディを盛りあげるためと
場面ごとに使いわけがされている。
言葉にしにくいが、
この効果は、第2作では失われていたものである。
映画は、結末に向けて何度もどんでん返しをする。
唯一の問題点は、結末である。
第1作の結末は、
ヘリ爆発のあとのドンデン返しが意外だったが、
この第3作では、カナダで平凡に終わっている。
とはいえ、これは些細な問題であり、
この映画は、ダイハード・シリーズに大きな貢献をしている。


オトーサン、
訳し終わって、ホッ。
それから後半を見ました。
「確かに、第3作は、第2作よりよかった。
でも、第1作は超えられなかったなあ。
前半は、第1作よりよかったけど、
後半がダレてしまった。
...第4作が待ち遠しいなあ。」

でも、第3作のラストシーン、なかなかよかったですよ。
相棒のゼウス・カーバーが、別居の事情を聞いてアドバイス。
「何?電話でケンカ別れ?
それで、どの位経ってるの?
1年?それじゃあ、まだ脈あるよ。
連絡してごらん」
ロスにいる別居中の妻にブルース・ウィルスが電話しています。
これが伏線となって、第4作では、
また、ホリーに会えるかも知れません。
第1作は、1988年。
第2作は、1990年。
第3作は、1996年ですから、
そろそろ第4作が出てきても不思議ではありません。


ダイハード2

オトーサン、
いままでシリーズもので、
第1作の出来を超えたものを見たことがありません。
「これも、そうだろうなあ」
そう覚悟してみました。
監督や主演俳優が代わったりすると、
もう目が当てられません。
ところが、この映画、監督は交代したものの、
主演俳優と女優は同じ。
これが安心感を与えるのです。
最後に、ブルース・ウィリスが勝つに決まっていますが、
それがまたいいのです。
これは、TVドラマの水戸黄門のようなもの。
「この葵の御紋が目に入らぬか」

原題:Die Hard 2 (1990)  
監督:Renny Harlin  
原作:Walter Wager
脚本:Steven E. de Souza
Genre: Action / Thriller
上映時間:124分
あらすじ:
ニューヨーク市警の刑事、
ジョン・マクレーンは、
またもや、まずい場所にいる。
ワシントンのダレス空港に到着する
妻の飛行機を待っている時に、
空港の着陸システムを破壊する陰謀が明らかになったのだ。
犯罪者たちは、裁判のためにアメリカに引き渡される
麻薬実業家の解放を狙っている。
もう1機の飛行機で、うまく逃げ出すまでは
空港を閉鎖しようとしている。
しかし、ハイジャックした飛行機が
ホーリー・マクレーンが家路に着くものと知っていたら、
彼らは、別の日を選んだだろう。

出演者: 
Bruce Willis ....  Det. John McClane  
Bonnie Bedelia ....  Holly M. Gennero McClane  
William Sadler ....  Colonel Stuart  

オトーサン、
前作に続いて、妻のホリー役に、
ボニー・ベデリアが出てきたので、ホッとしました。
そう美人ではないのですが、知的な安定感のある女優さんです。
ブルース・ウィルスの経歴は、昨日見たばかりなので、
彼の愛する妻ホリーの経歴をみましょう。

BONNIE BEDELIA ボニー・ベデリア 
誕生日 1952/3/25 
出身 米ニューヨーク州ニューヨーク 
12歳の時にTVシリーズに出演。
舞台「マイ・スイート・チャーリー」では
シアター・ワールドで賞を得る。
映画は69年「さすらいの大空」から。
「車輪のような心」でアカデミー主演女優賞にノミネート。
87年に共同でロサンゼルス・シアターワークスを設立。
マコーレー・カルキンの叔母としての知名度が高いが、
「ダイ・ハード」でのマクレーンの妻ホリー役でも有名。
活躍度 △→ 
演技幅 個性 
演技力   ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ  ☆☆☆★★★ 
出演作 
1969年「さすらいの大空」「ひとりぼっちの青春」
1970年「ふたりの誓い」
1979年「死霊伝説」
1985年「天使を愛した女」
1986年「ミリー/少年は空を飛んだ」「すみれは、ブルー」
1988年「ダイ・ハード」「旅立ちの季節」
1989年「シャドー・メイカーズ」
1990年「ダイ・ハード2」「推定無罪」
1993年「ニードフル・シングス」
1994年「不倫法廷」「眠れない夜はあなたと」
1999年「地上より何処かで」

その他の出演者:
William Atherton ....  Richard Thornburg  
Reginald VelJohnson ....  Sergeant Al Powell  
Franco Nero ....  General Ramon Esperanza  
John Amos (I) ....  Major Grant  
Dennis Franz ....  Captain Carmine Lorenzo  
Art Evans ....  Leslie Barnes  
Fred Dalton Thompson ....  Trudeau  
Tom Bower (I) ....  Marvin  
Sheila McCarthy ....  Samantha 'Sam' Coleman  
Don Harvey (I) ....  Garber  
Tony Ganios ....  Baker (Terrorist)  
Peter Nelson (I) ....  Thompson (Terrorist) 

User Rating:  6.7/10 (10115 votes) 
オトーサン、
ぶつぶついいます。
「やっぱり、前作より落ちたなあ。
前作は 7.9だった、top 250: #136だった」

User Comments:
trevorさん
Halifax, Nova Scotia, Canada
2001年3月5日
いつもいいものを見ることはムリ。

「ダイハード2」が、
オリジナルの焼き直しに過ぎないと
論ずる人に言いたい。
それがどうだってっていうのだ?
私は、「ゴッドファーザーII」のようなものは期待しなかった。
この作品は、悪い状況下でもクールな男を描いたものであり、
今までに作られた最も素晴らしいアクション映画である。
同じ趣向でひと工夫したことで、
「ダイハード2」は、いい映画になりえたのである。
多くの映画が、ダイハードの真似をして失敗した。
どうして違ったダイハードを作ろうとしないのだ?
「クリフハンガー」を作った
レニー・ハーリン監督は、ちゃんと分かっていた。
続編なのだから、スタントと爆発シーンを増やさねばならない。
その通り。
「ダイハード2」では、お金をかけたところ、
憤怒に満ちている筋書を、楽しまねばならない。
飛行機の翼の上での争いは、クラシックであり、
この映画は、このジャンルで最良の作品である。

オトーサン、
このユーザー・コメントを読んで、
「そうかなあ。でも、やはり、そうなのだろうなあ」
そう思いました。
やたら拳銃を乱射したり、お金のかかったシーンが出てきて、
肝心の主人公の愛憎劇が希薄になると思ったのです。
「物は考えようだな。
そうか、続編は、その部分を期待してみればいいんだ」
明日の第3作の出来が気になります。


ダイハード

オトーサン、
いままで、この評判の映画を見ていませんでした。
ダイハードといったら、ブルース・ウィルス、
ブルース・ウィリスといったら、ダイハード。
アクション活劇の代表作です。
「ダイハード」、「ダイハード2」、「ダイハード3」と
3日続けて、お送りしましょう。
「またかよー。テロリストの映画は、もういいよ」
そんなこといわないで、見てください。

原題:Die Hard (1988)  
監督:John McTiernan  
原作:Roderick Thorp
脚本:Jeb Stuart 
Genre: Action / Thriller
上映時間:131分
あらすじ:
ニューヨーク市警の刑事でタフな
ジョン・マクレーンは、ロス空港に降り立つ。
妻の働くオフィスを訪問するが、
突然、テロリストたちがビルに侵入してくる。 
ビルにいたものは、 
彼の妻もふくめて、みな人質になり、
要求をつきつけられる。
無能なロス市警に代わって
FBIが、状況打開のために乗り込んでくるが、 
やることなすこと、的外れ。
マクレーンは、負傷し、
テロリストたちに立ち向かおうとしても、
もはや手の打ちようがなかった... 

出演者: 
Bruce Willis ....  Det. John McClane(刑事)  
Bonnie Bedelia ....  Holly Gennero McClane(妻)  
Alan Rickman ....  Hans Gruber(テロリスト)  

この映画で目立ったのは、
主人公と敵役のテロリストの親分。
この2人の経歴をみましょう。

BRUCE WILLIS ブルース・ウィリス 
誕生日 1955/3/19  
出身 西ドイツ 
母はドイツ人。軍人の父が駐留中のドイツで生まれる。
2年後に帰米し、ニュージャージー州で育つ。
モントクレア州立大学を中退し、
ニューヨークでバーテンをしながら、音楽と演劇活動をする。
テレビでは85年からの「こちらブルームーン探偵社」が有名。
映画では87年「ブラインド・デート」が初の主役。
88年「タイ・ハード」のジョン・マクレーン刑事役がヒットし、大スターに。
87年、デミ・ムーアと結婚し、3児の父となるも、2000年離婚。 
活躍度 ◎↑ 
演技幅 個性 
演技力     ☆☆☆☆☆★ 
アクション ☆☆☆☆☆★ 
コメディ   ☆☆☆☆☆★ 
出演作 
1980年「第一の大罪」
1981年「プリンス・オブ・シティ」
1982年「評決」
1987年「ブラインド・デート」
1988年「キャデラック・カウボーイ」「ダイ・ハード」◇
1989年「ブルース・ウィリス/イン・カントリー」◇
     「ベイビー・トーク」(声)◇
1990年「ダイ・ハード2」◇
     「ベイピートーク2/リトルダイナマイツ」(声)◇
     「虚栄のかがり火」◇
1991年「愛を殺さないで」◆「ハドソン・ホーク」◇
     「ビリー・バスゲイト」◆「ラスト・ボーイスカウト」◇
1992年「永遠に美しく」◇「ザ・プレイヤー」
1993年「スリー・リバーズ」◇
1994年「ノース/小さな旅人」◇「ノーバディーズ・フール」◆
     「薔薇の素顔」◇「パルプ・フィクション」◇
1995年「ダイ・ハード3」◇ 「12モンキーズ」◇
     「フォー・ルームス」◆
1996年「ラストマン・スタンディング」◇
1997年「ジャッカル」◇「フィフス・エレメント」◇
1998年「マーキュリー・ライジング」◇「アルマゲドン」◇
1999年「シックス・センス」◇「マーシャル・ロー」◆
     「ストーリー・オブ・ラブ」◇
     「ブレックファースト・オブ・チャンピオン」
2000年「キッド」◇「アンブレイカブル」◇「隣のヒットマン」◇
2001年「バンディッツ」◇「ハーツ・ウォー」◇ 

オトーサン、
内心、叫びます。
「おお、かれの映画、よく見たな。
アルマゲドン、シックス・センス、マーシャル・ロー
ストーリー・オブ・ラブ、キッド、アンブレイカブル、
隣のヒットマン、バンディッツ。
...でも、いままでみたなかでは、
やはり、このダイハードが一番いいなあ」 

その他の出演者:
James Shigeta ....  Takagi  
Reginald VelJohnson ....  Sgt. Al Powell  
Paul Gleason (I) ....  Dwayne T. Robinson  
De'voreaux White ....  Argyle  
William Atherton ....  Thornburg  
Hart Bochner ....  Ellis  
Alexander Godunov ....  Karl  
Bruno Doyon ....  Franco  
Andreas Wisniewski ....  Tony  
Clarence Gilyard Jr. ....  Theo  
Joey Plewa ....  Alexander  
Lorenzo Caccialanza ....  Marco  

オトーサン、
「これは、ちょっとなあ」
妻のボスである高木社長がテロリストに殺されます。
この役を演じているのが、James Shigeta。
かれが、ソニーの出井さんにそっくりなのです。
だから、出井フアンには、
この映画、おすすめできません。 


User Rating:  7.9/10 (27600 votes)  
top 250: #136
スゴイ!
136位にランクイン。
 
User Comments:
Derek Giovanniさん
San Jose CA
2002年1月5日
最高にクルなアクション映画。
いいたいことが一杯あるぜ...

昨日、TVガイドをぱらぱらめくっていたら
この宝石をふと見つけた。
この映画、夢中になること、請け合うぜ! 
俺、こいつを数百回見たんだけど、 
また、見たくなる。 
音楽を聴き、特殊効果をまた見たくなるんだ。 
俺の大好きなアラン・リックマンの演技、イケテルなあ。 
アラン、あんた、ほんにハンスになりきってるぜ!! 
「ハリーポッターと賢者の石」を見たら、 
アランが、Snape役で出ていた。
「やあ、やあ」ってな感じだった。
とにかく、いい映画だ。 
まだ見てなかったら、 早速チェックしな。


オトーサン、
こういう元気な若者が、
「ダイハード」熱狂的なフアンだと知って
うれしくなりました。
「ほんとうに、数百回も見てるのかなあ?」
フアンってうれしいですよね、
アラン・リックマンが、
ハリーポッターに端役で出ているのに、
ちゃんと見逃さないのですから。
「どれどれ、どんな役で出ていたのかな」

このほのぼの映画批評を探すと、
ありました、ありました。
Alan Rickman ....Professor Severus Snape  
あの気味悪い教授役でした。

オトーサン、
実は、ハリーポッターのことは、
極力、忘れようとしていたのです。
娘が、年末に帰国したとき、
英語の分厚い本を3冊プレゼントしてくれました。
それが、ハリーポッターシリーズ3巻。
「こんなの読めないよな。
せっかく娘がくれたのに、
棄てるわけにはいかないし、
とはいえ、周囲に読みそうなひともいないし、
困ったなあ。
そうだ、仕舞っておこう、
...いつの日かヒマになるだろうから」

映画批評に専念して、
忘れていたら、本のことを
思い出させられてしまいました。
「またかよー」
これは、明日お送りする
「ダイハード2」で、
エレベーターシャフトに潜むことになる
ブルース・ウィリスのぼやきですが、
オトーサンのぼやきでもあるのです。
公的資金の再投入が近づいています。
「またかよー」
今年の流行語大賞になるかも。


メメント

オトーサン、
正直に告白しますが、
この映画のこと、まったく知りませんでした。
有楽町(14)、日比谷(8)、銀座(21)で
上映されていないからです。
「この3地区で合計43もの映画館がある。
名画を見逃すことはないだろう」
そうたかをくくっていたのが大きな間違いのもとでした。
やってないのです。
やっているのは、渋谷のシネクイント。
渋谷には、何と63もの映画館があるのです。
「シネクイントってどこにあるの?
...そうか、パルコにあるのか」

原題:Memento (2000)  
監督:Christopher Nolan  
脚本:Christopher Nolan  
Genre: Drama / Crime / Mystery / Thriller
Rated R for violence, language and some drug content. 
上映時間:113分
あらすじ::
ある男が撃たれる。
回想は、そのシーンより前の時間に戻り、
男の過去が展開する。
レオナルドは、頭を強く打たれたため、
妻が殺された時の記憶を失ってしまっている。
彼は、妻を殺したやつを探す。
記憶障害を埋め合わせるために、
ポラロイド写真を撮り、それにメモを書き、
体には、重要な事実を入れ墨し、
思い出せるようにしている。
レオナルドには、おしゃべりな警官テディがついている。
彼を助けてくれるバーの女、ナタリーも登場する。
殺される前のレオナルドの妻の姿も、垣間見ることができる。
レオナルドは、おなじような病気をもっていた男、
サミー・ジャンキスについても話す。
レオナルドは、はたして、殺人者を発見できるだろうか?
これから、何が起こるのだろう?

出演者: 
Guy Pearce ....  Leonard 'Lenny' Shelby  
Carrie-Anne Moss ....  Natalie  
Joe Pantoliano ....  Teddy  

この映画の成功は、
まったく独創的な脚本にありますが、
主人公を演じたガイ・ピアースの卓越した演技が
大きく貢献しています。
経歴をみましょう。

GUY PEARCE ガイ・ピアース 
誕生日 1967/10/7  
出身 英 
活躍度 △↑ 
パイロットだった父の仕事の関係で
3歳の時にオーストラリアに移り、
メルボルン近郊の街で育つ。
ティーン時代にはボディ・ビル大会で
ジュニア・ミスターに選ばれる。
高校卒業と同時にテレビ・シリーズ「NEIGHBOURS」に
4年にわたり主演を務め、オーストラリアでアイドルに。
映画は89年「HUNTING」でデビュー。
97年「L.A.コンフィデンシャル」の刑事エド役で注目される。
「ラビナス」でもジョン・ボイド大尉役で主役を演じている。 
演技幅 自在 
演技力   ☆☆☆★★★ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ  ☆★★★★★ 
出演作 
1994年「プリシラ」
1996年「月に願いを」
1998年「L.A.コンフィデンシャル」◇
1999年「ラビナス」◇
2000年「英雄の条件」◆「メメント」◇
 

その他の出演者:
Mark Boone Junior ....  Burt  
Russ Fega ....  Waiter  
Jorja Fox ....  Leonard's Wife (Catherine Shelby)  
Stephen Tobolowsky ....  Sammy Jankis  
Harriet Sansom Harris ....  Mrs. Jankis  
Thomas Lennon (III) ....  Doctor  
Callum Keith Rennie ....  Dodd  
Kimberly Campbell (I) ....  Blonde  
Marianne Muellerleile ....  Tattooist (Emma)  
Larry Holden (I) ....  Jimmy Grantz  


User Rating:  8.8/10 (21904 votes)  top 250: #10
スゴイ!
スゴイことです。
世界の名画の10位!
それが、ひっそりと単館上映なのです。
メジャーでないと
名画もこういう扱いを受けるのです。
こういう事態って、
率直にいって、おかしくありませんか?  

User Comments:
baimunさん
Notre Dame, Indiana
2002年1月3日
脳障害者のローラーコースター・ドライブ!

人物に同感できるようにと
監督が望む並みの映画とはちがい、
この映画では、
観客は、混乱のなかに放置される。
一体、何が彼に起こったのか?
パズルの小片を集めねばならない。
レオナルド・シェルビーは、
妻を殺した男を捜している。
しかし、襲撃の際にレオナルドは、
頭に傷害を負い、
思い出を新たにすることが不可能になっていた。
昔のことはずべて覚えている。
自分の名前、仕事、運転方法など。
しかし、さっき、話をした相手すら忘れる。
レオナルドは、そして観客は、
彼に何が起こったかを理解するために、
写真、手書きのメモ、入れ墨などの手がかりを
継ぎ合わせていかねばならない。
監督は、逆回しで、パズルの小片を提供する。
彼は、自分が手がかりを残したことさえ覚えていないのだ。
観客は、いくつかの手がかりを通して、
過去を追跡していくレオナルドと同じように努力する。
 「やったのは、誰か?」
興味津々、観客は、らせん状にめぐりながら、
男の人生とその粉々になった心の世界をたどっていく。

 
オトーサン、
見終わって、混迷の極み。
何が何だか、さっぱり分からなくて
頭がくらくらしました。
だって、時間は過去ー現在ー未来へ流れるのに、
この映画、同時に反対の流れが混じっているのです。
しかも、順序がバラバラ。
観客は若い女性が多かったのですが、
みな見終わって、シーン。
何か考えごとをしている様子。
オトーサンもおなじで、
いろんなことを考えてしまいました。

オトーサン、
しばらくして、
ため息をつきました。
「そういえば、世の中、
分からないことだらけだよなー」
あの絶好調のユニクロの株が大暴落。
あの大人気の小泉さんのもとで、景気はますます悪化。
ビンラディンのゆくえも、
今年の景気も、日本の将来も、
みなわからないのです。
身近なことでいえば、
相手の気持ちもわからなければ、
自分の気持ちすら、もう分からないのです。
ケイタイで気持ちを確かめようと、
電話のしっぱなし。
世の中、全体が不安心理。

オトーサン、
そんなことで、
一層、不安になりました。
無性に見慣れた時間や風景に戻りたくて、
近くの喫茶店でケーキセットを食べました。
「うん、これは、まさしくケーキだ。
 そう、これは、たしかにいちごだ」
と確認いたしました。
この映画の主人公なら
ポラロイド写真をとって、
「ケーキを食べた、おいしかった」とメモするところです。
あるいは、自分の体に刺青で
事実1:ケーキ
事実2:いちご
と彫りつけるところです。

記憶障害になると、
いろいろな問題が出てきます。
内輪の話になりますが、
90歳になる母は、だいぶボケてきて、
この前なんか、
オトーサンが訪れると、
「あんた、誰?」
というのです。
ショックでしたが、
観察していると、
イヤなことほど、どんどん忘れていく傾向があるようです。
「そういう意味では、痴呆は神の与えた恩寵かもな」
そんな風にも考えてしまいました。

さて、
昨年末に、
「アメリ」を有楽町の映画館でみました。
オトーサン、
「何だよ。座るところもないじゃないか。
こんなオンボロ映画館で上映するなんて、
配給会社の連中、一体、何やってるんだ」と怒りました。
ところが、今朝、新聞に、
上映館を70館に拡大という記事が出ていました。
「当然だよ。あんなにいい映画が、
最初、渋谷のシネマライズだけしかやっていず、
連日、立ち見なんて変だよ。
ほかの映画は、ガラガラだというのに」

そこで、
この話題作「メメント」のほうはどうか、
心配になって情報収集。
配給先のアミューズ・ピクチャーに、
問い合わせました。
「で、結果は?」

オトーサン、
黙っています。
しばらくして、得意そうに
「発表しまーす。
50館以上に拡大上映するそうでーす。
渋谷以外の方、もうちょっと待ってください」

そんなことで、
この映画のもたらす不安感は、
ひそやかに日本中に伝染していくようです。


エバー・アフター

オトーサン、
正月早々、銃弾が飛びかう映画を見てきたので、
すこし潤いのある作品を間にはさむことにしました。
それが、この「エバー・アフター」。 
「いつまでも、お幸せに」という意味の題名。
現代版のシンデレラ物語です。
誰でも、一度は夢みる「おとぎばなし」です。

原題:Ever After (1998)  
監督:Andy Tennant  
原作:Charles Perrault(1729) 
脚本:Susannah Grant
Genre: Romance
Rated PG for brief language and mild thematic elements. 
上映時間:121分
あらすじ:
愛する父の急死で、 
ダニエルは、新しい継母の召使になった。
ふたりのいとこもいて、 
ひとりは親切だが、もうひとりはチョー意地悪。 
しかし、ダニエルは、
幸せで強い意思をもった女性に育っていく。 
ある日、彼女の運命は、
ハンサムなヘンリー王子と出会い、
大きく変わる。 
王子にも、それなりの悩みがあった。 
幸いにも、レオナルド・ダ・ヴィンチが
をうまく取り持ってくれる。 

出演者: 
Drew Barrymore ....  Danielle De Barbarac(シンデレラ) 
Dougray Scott ....  Prince Henry(王子)  
Anjelica Huston ....  Baroness Rodmilla De Ghent(継母)  

この映画は、何といっても
シンデレラを演じたドリュー・バリモアでしょう。
「海外俳優マガジンで、
こんなに長い紹介ははじめてだなあ
相当なフアンなのかな」

DREW BARRYMORE ドリュー・バリモア 
誕生日 1975/2/22  
出身 米カリフォルニア州ロサンゼルス 
両親は俳優のジョン・バリモア・ジュニアとイルディコ・ジェイド。
芸能界デビューは、両親の友人が
タレント・エージェントに写真を送ったことから始まる。
映画デビューはケン・ラッセル監督「アルタード・ステーツ」(1980)で
ウィリアム・ハートの子供の役。
しかし、彼女が注目されたのは、「E.T.」でのヘンリー・トーマスの妹役。
ここで好奇心旺盛で表情豊かな女の子を演じた彼女は、
早くも俳優としての才能を見せつつあった。
(ユース・イン・フィルム賞受賞)
この時、ドリューは、スピルバーグ制作の
「ポルターガイスト」のオーディションも受けたが、
選ばれたのはヘザー・オルーク。
ヘザーのその後の活躍を考えると、
この時期に二人の天才子役が誕生したことになる。
ドリューはその後、ゴールデン・グローブ賞助演女優賞にノミネートされた
「ペーパー・ファミリー」「炎の少女チャーリー」で主演をつとめ、
順調なキャリアを重ねていたが、私生活では荒れていた。
アルコール依存の父に捨てられ、母親の厳しい締め付けにより、
ドリューは9才にして酒を飲み始め、
10才でマリファナを吸い、12才でコカイン、
13才の時にはリハビリを繰り返していたが、
この頃から禁酒に励むようになり、
14才で一度は自殺を図るものの、
15才の時、母親と縁を切る法的判決を勝ち取り、
ついに自立に成功した。
19才の時には電撃結婚し、電撃離婚している。
その後の彼女は、子役の頃のイメージとは正反対の、
不良少女のようなダーティーな役柄を演じることが多くなったが、
1992年には「ガンクレイジー」で
二度目のゴールデングローブ賞主演女優賞にノミネートされ、
ついに「スクリーム」(1996)でオープニングを飾って、
子役時代に培った愛くるしい顔立ちを観客に印象づけ、方向転換に成功。
「ウェディング・シンガー」からは
清純でキュートな笑顔を見せるドリューを見ることが出来るようになった。
95年にナンシー・ジュボネンと製作会社フラワー・フィルムズを設立、
第一作「25年目のキス」、第二作「チャーリーズ・エンジェル」で主演・制作を勤めた。
最近では女性のための性に関するキャンペーンや
野生動物の保護の資金集めにも活躍。
自身も肉や魚や卵を食べない菜食主義者となっている。
2000年の夏に「チャーリーズ・エンジェル」でも共演した
トム・グリーンと婚約を発表。
2001年3月に結婚、同年7月、カリフォルニア州マリブで結婚式を挙げた。
ドリュー・バリモアは、どんな役でも見事に演じてしまう天才俳優である。
それゆえに自分がこう演じれば、観客を感動させられるといった計算が感じられ、
客のニーズに合わせた演技を見せてしまうところがある。
もちろん、それはそれですごいことだが、
ドリューの場合、役の演じ方に類型的な部分がある。
かわいい女性を演じる場合、同じかわいい女性でも映画の役に応じて差があるものだが、
ドリューは皆同じように見えてしまう。
また、ドリューにはまわりの俳優の存在感を薄れさせてしまうくらい
突出した演技力があるので、
映画自体を彼女のプロモーションにしてしまいがちな部分もある。
それだけに人気俳優としての地位を確立した今後のドリューには、
まわりの俳優を引き立たせるような演技を見せて欲しいものである。 
活躍度 ○↑ 
演技幅 個性 
演技力     ☆☆☆☆☆★ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ   ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1980年「アルタード・ステーツ/未知への挑戦」
1982年「E.T.」◆
1984年「ペーパー・ファミリー」◇ 「炎の少女チャーリー」◇
1985年「キャッツ・アイ」◇
1986年「おもちゃの国のクリスマス」◇
1989年「いくつもの朝を迎えて」◆
     「ネバダ・ファミリー/静けさは危険な香り」
1991年「モトラマ/5億ドルを狙え!」◆
1992年「ノー・プレイス・トウ・ハイド」「ボディヒート」
     「ドッペルゲンガー」◇「ガンクレイジー」◇
1993年「ウェインズ・ワールド2」
1994年「バッド・ガールズ」◆「ドリュー・バリモア プワゾンの香り」◇
1995年「マッド・ラブ」◇「ボーイズ・オン・ザ・サイト」◆
     「バットマン・フォーエバー」◆
1996年「世界中がアイ・ラブ・ユー」◆
     「スクリーム」◆
1997年「リスキーブライド/狼たちの絆」◆
1998年「ウェディング・シンガー」◇「100万回のウィンク」(HOME FRIES)◇
     「エバー・アフター」◇
1999年「25年目のキス」◇
2000年「タイタンA.E.」(声)「チャーリーズ・エンジェル」◇
     「誘惑の接吻(キス)」
2001年「サンキュー、ボーイズ」◇ 


その他の出演者:
Patrick Godfrey (I) ....  Leonardo da Vinci  
Megan Dodds ....  Marguerite De Ghent  
Melanie Lynskey ....  Jacqueline De Ghent  
Timothy West ....  King Francis  
Judy Parfitt ....  Queen Marie  
Jeroen Krabbe ....  Auguste De Barbarac  
Lee Ingleby ....  Gustave  
Kate Lansbury ....  Paulette  
Matyelok Gibbs ....  Louise  
Walter Sparrow (I) ....  Maurice  
Jeanne Moreau ....  Grande Dame  
Anna Maguire ....  Young Danielle  

User Rating:  7.1/10 (5862 votes) 
高いスコアです。

User Comments:
Monika-5さん
2000年2月17日
魅惑的。

おとぎ話「シンデレラ」の現代版。
はじめて、この映画を見に行ったとき、
ドリュー・バリモアのファンではなかったので、
私は、懐疑的だった。
しかし、彼女は、ダニエル役としてほんとうに光っていた。
ハンサムで面白いヘンリー王子を演じる
ダグレイ・スコットと素晴らしく息があっていた。
風景も衣装も素敵である。
登場人物たちは、みな意地悪く、面白い。
物語も同じく可愛く、興味がつきない。
この映画、見逃してはいけない!


オトーサン、
この映画を見ていて、
昔なつかしい言葉がいくつも頭を横切りました。
「逢瀬」
「白馬の騎士」
「カボチャの馬車」
「古城の月」
この映画、古典的な物語の道具立てが十分です。
そうしたなかに、
チャキチャキのお転婆娘の
ドリュー・バリモアが出てきて、
大活躍するのですから、
たまりません。
その上、何と、レオナルド・ダ・ビンチまでが
出てきて、名画を見せたり、
大きな靴を履いて、湖を渡るのですから、
面白くないはずはまりません。
そして、最後に、
オバサン・パワーの大サービス。
継母の意地悪でコミカルな演技、
さらに語り部には、
あの「恋人たち」の大女優ジャンヌ・モローまで
ご出演。
これでは、
オトーサンの年配にとっては、
とても、たまらないほどの魅力です。


身代金

オトーサン、
6本も借りると、適当に選んだのも入ってきます。
これは、「メル・ギブソンか。まあ、いいだろう」と借りたもの。
ところが、見始めると、面白いの何の。
家に帰ってみればいいのに、待ち遠しくてガソリン・スタンドでもみました。
雪の季節、スノータイヤに交換する待ち時間に見たのです。

原題:Ransom (1996)  
監督:Ron Howard  
原作・脚本:Cyril Hume & Richard Maibaum 
Genre: Action / Drama / Thriller 
Rated R for graphic, bloody violence and strong language. 
上映時間:117分
あらすじ;
トム・ミューレンは、
航空機会社のオーナーで富豪。
息子が誘拐されて、ショックを受ける。 
200万ドルの身代金を払おうとするが、
受け渡しに失敗。
そこで、トムは、
身代金を誘拐犯の首にかける懸賞金にする。 

出演者: 
Mel Gibson ....  Tom Mullen  
Rene Russo ....  Kate Mullen  
Brawley Nolte ....  Sean Mullen  
ミューレン一家、トムとその妻、そして誘拐された子供、
みなうまい演技です。

Gary Sinise ....  Detective Jimmy Shaker  
Delroy Lindo ....  Agent Lonnie Hawkins  
FBIの黒人捜査官、誘拐犯もなかなかのもの。

その他の出演者:
Lili Taylor ....  Maris Conner  
Liev Schreiber ....  Clark Barnes  
Donnie Wahlberg ....  Cubby Barnes  
Evan Handler ....  Miles Roberts  
Nancy Ticotin ....  Agent Kimba Welch  
Michael Gaston ....  Agent Jack Sickler  
Kevin Neil McCready ....  Agent Paul Rhodes  
Paul Guilfoyle (II) ....  Wallace  
Allen Bernstein ....  Bob Stone  
Jose Zuniga ....  David Torres  


User Rating:  6.7/10 (9443 votes) 
まあまあのスコアです。
 
User Comments:
raven-19さん
Nicosia, Cyprus
1998年10月1日
この作品のギブソンは、オスカーもの。

この作品を見ていると、 
期待していた筋書きは吹き飛んで、 
こりゃあ、お父さんが、銃を握り乱射するような
みんなが期待する並の誘拐事件ではないことを発見する。 
アクション、ドラマ、筋書きはまったく一変し、
この作品を必見のものにしている。 
残念だったのは、メル・ギブソンが、 
アカデミー賞をとれなかったことである。 
ほんとうに、賞にふさわしい演技だったというのに。

オトーサン、
「いやあ、メル・ギブソンって、うまい役者だ。
いままで見たなかで、最高の演技だった」
と感心しました。
かれの経歴は何度も紹介しているので、
省略したのですが、また見たくなりました。

MEL GIBSON メル・ギブソン 
誕生日 1956/1/3  
出身 米ニューヨーク 
11人兄弟の中に育ち、12歳の時にオーストラリアに移住。
高校を卒業すると、姉の薦めで
シドニーの国立演劇学校に入学。
舞台を経て在学中の1977年、「SUMMER CITY」で映画デビュー。
彼を一躍スターダムに押し上げたのは、
1979年「マッド・マックス」(ジョージ・ミラー監督)。
暴漢に妻子を殺され、復讐に燃える警官マックスを演じ、注目を集めた。
1980年、ビデオ映画「ティム」(1979)と「誓い」(1981)で
オーストラリア映画協会最優秀男優賞を受賞。
1984年「ザ・リバー」からアメリカ映画界へ進出。
1993年「顔のない天使」で初監督・主演をつとめ、
続く監督・主演作品「ブレイブハート」(1995)で
1996年度アカデミー作品賞と監督賞を受賞。 
メル・ギブソンは、人間の感情というものを
強く前面に押し出し、観客を魅了させることの出来る
舞台俳優に近い映画俳優である。
彼はアクション映画一つとっても、
ただのアクションにとどまらず、
表情や演技からあふれ出る感情を観る者にぶつけてくる。
特に怒りに対する表現力は突出していて、
「マッド・マックス」のマックスや「リーサル・ウエポン」のリッグス、
「ブレイブハート」のウィリアムの復讐劇に
観客が同化できるのも、彼の演技力のなせる技であろう。 
活躍度 ◎→ 
演技幅 自在 
演技力   ☆☆☆☆☆☆ 
アクション ☆☆☆☆☆★ 
コメディ  ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1977年「SUMMER CITY」
1978年「メル・ギブソンの青春グラフィティ」
1979年「マッドマックス」◇「ティム」
1980年「THE CHAIN REACTION」
1981年「誓い」「マッドマックス2」◇
1982年「危険な年」「ATTACK FORCE Z」(特別奇襲戦隊Z)
1984年「ザ・リバー」「燃えつきるまで」
     「バウンティ/愛と反乱の航海」
1985年「マッドマックス/サンダードーム」◇
1987年「リーサル・ウエポン」◇
1989年「テキーラ・サンライズ」「リーサル・ウエポン2」◇
1990年「エア・アメリカ」「バード・オン・ワイヤー」
     「ハムレット」
1992年「フォーエバー・ヤング/時を超えた告白」◇
     「リーサル・ウエポン3」◇
1993年「顔のない天使」◇
1994年「マーヴェリック」◇
1995年「ブレイブハート」◇「ポカホンタス」(声)◇「キャスパー」△
1996年「身代金」◇
1997年「陰謀のセオリー」◇「ファーザーズ・デイ」△
     「フェアリーテイル」△
1998年「リーサル・ウエポン4」◇
1999年「ペイ・バック」◇
2000年「パトリオット」◇「ハート・オブ・ウーマン」◇
     「ミリオンダラー・ホテル」「チキン・ラン」(声)
 
この作品、
「身代金」という題名とは、
違って、なかなかの本格ドラマです。
あすすめです。


ダーティ・ハリー2

オトーサン、
「ダーティ・ハリー」が面白かったので、
「ダーティ・ハリー2」を借りにいきましたが、
DVDはなく、VTRのみ。
「まあ、それでもいいや」と借りましたが、
画質の悪さに、ガッカリ。
あらためて、DVDの画質のよさに感動。
「今年のお正月に、DVDがよく売れた理由が分かるなあ」

原題:Magnum Force (1973)  
監督:Ted Post  
原作・脚本:John Milius
Genre: Action 
上映時間:124分
あらすじ:
サンフランシスコの刑事、ダーティ・ハリーは、
新しい相棒のアーリー・スミスと 
自殺者係から、臨時に張り込み係をやらされる。
やがて、法廷で不当にも刑を免れた犯罪人たちが 
見知らぬ暗殺犯によって射殺される。 
ハリーは、上司のブリッグスの命令に背いて、
殺人犯たちを捜索しはじめる。 
上司は、横柄で、身のほど知らずだった... 

出演者: 
Clint Eastwood ....  'Dirty' Harry Callahan  
Hal Holbrook ....  Lieutenant Briggs  
Felton Perry ....  Early Smith  
これも、光るのは、イースト・ウッドのみ。

その他の出演者:
Mitch Ryan ....  Officer Charlie McCoy  
David Soul ....  Officer John Davis  
Tim Matheson ....  Officer Phil Sweet  
Kip Niven ....  Officer Red Astrachan  
Robert Urich ....  Officer Mike Grimes  
Maurice Argent ....  Nat Weinstein  
Margaret Avery ....  Prostitute  
Richard Devon ....  Carmine Ricca  
Tony Giorgio (I) ....  Frank Palancio  
Jack Kosslyn ....  Walter (crime scene investigator)  
Bob March ....  Estabrook  
Bob McClurg ....  Cab Driver  


User Rating:  6.5/10 (1352 votes) 
やはり、第1作よりも、
スコアが悪いですね。


User Comments:
Phil-105さん
Cape Coma.
1999年2月18日

Make his day!
これは、クリントのベスト。
3人の新米刑事が悪人どもをやっつける。 
クリントが、介入し、独自のやりかたで、
かれらをやっつける。 
映画は、暴力的で、 
音楽は、お見事。 
唯一の減点は、暴力と売春婦のシーン。 
ダーティ・ハリーは、彼なりの正義感をもっているのだ。 
結末は、考えさせる。

 
オトーサン、
「柳の下にどじょうが2匹」を
期待しましたが、失敗。
前作よりも、盛りだくさんな内容です。
殺人、セックス、航空機のハイジャック、
カーチェイス、射撃大会など....
新庄選手が行くサンフランシスコの暮らしも
描かれています。
横柄な上司との対立も、よりエスカレート。
でも、材料豊富な分、
なぜか、つまらないのです。
おいしくないのです。
「こりゃあ、闇鍋だあ」


ダーティ・ハリー

オトーサン、
クリント・イーストウッドの作品は、何本かみましたが、
若い頃の作品は、はじめてです。
「ダーティ・ハリー」シリーズの名声も聞いていましたが、
見るのは、これがはじめて。
見終わって満足。
「うん、こりゃあ、噂に違わぬ映画だ!」


原題:Dirty Harry (1971)  
監督:Don Siegel  
原作・脚本:Harry Julian Fink & Dean Riesner  
Genre: Action / Crime / Thriller / Drama
上映時間:102分
あらすじ:
これは、ダーティ・ハリー、
サンフランシスコ警察の私服刑事と
その新しい相棒チコの
ある1日の仕事を描く。
銀行強盗と自殺未遂が、オードブルで、
メイン料理は、
サンフランシスコ市を戦慄させている
罪のない人を殺す熟練した狙撃兵の逮捕。
それは、善と悪の戦い。 
しかし、この強暴な社会においては、
双方が無情で、
どこまでも非人間的になっていかざるをえない。

出演者: 
Clint Eastwood ....  'Dirty' Harry Callahan  
Harry Guardino ....  Bressler  
Reni Santoni ....  Chico  

何といっても、
この映画は、クリント・イーストウッドの出世作です。
経歴をみましょう。

CLINT EASTWOOD クリント・イーストウッド 
誕生日 1930/5/31  
出身 米サンフランシスコ 
活躍度 ○→ 
演技幅 個性 
演技力     ☆☆☆☆☆★ 
アクション ☆☆☆☆☆★ 
コメディ   ☆☆☆★★★ 
出演作 
1955年「半魚人の逆襲」「タランチュラの襲撃」
1956年「全艦発進せよ」「底抜け西部へ行く」
     「最初の女セールスマン」
1957年「二人の可愛い逃亡者」
1958年「壮烈!外人部隊」
1964年「荒野の用心棒」
1965年「夕陽のガンマン」
1966年「続・夕陽のガンマン」
1967年「華やかな魔女たち」
1968年「奴らを高く吊せ!」「マンハッタン無宿」
1969年「荒鷲の要塞」「ペンチャーワゴン」
1970年「真昼の決闘」「戦略大作戦」
1971年「白い肌の異常な夜」「恐怖のメロディ」「ダーティハリー」
1972年「シノーラ」
1973年「荒野のストレンジャー」「愛のそよ風」「ダーティハリー2」
1974年「サンダーボルト」
1975年「アイガー・サンクション」
1976年「アウトロー」「ダーティハリー3」
1977年「ガントレット」
1978年「ダーティーファイター」
1979年「アルカトラズからの脱出」
1980年「ダーティファイター燃えよ鉄拳」「ブロンコ・ビリー」
1982年「ファイヤーフォックス」「センチメンタル・アドベンチャー」
1983年「ダーティハリー4」
1984年「タイトロープ」「シティヒート」
1985年「ペイルライダー」
1986年「ハートブレイク・リッジ/勝利の戦場」
1988年「ダーティハリー5」
1989年「ピンク・キャデラック」
1990年「ホワイトハンター/ブラックハート」「ルーキー」
     「許されざる者」
1993年「ザ・シークレット・サービス」「パーフェクト・ワールド」
1995年「マディソン郡の橋」
1997年「目撃」
1999年「トゥルー・クライム」
2000年「スペース・カウボーイ」 


その他の出演者:
John Vernon (I) ....  The Mayor  
Andrew Robinson ....  Killer  
John Larch ....  Chief  
John Mitchum ....  Frank DiGiorgio  
Mae Mercer ....  Mrs. Russell  
Lyn Edgington ....  Norma  
Ruth Kobart ....  Bus Driver  
Woodrow Parfrey ....  Mr. Jaffe  
Josef Sommer ....  Rothko  
William Paterson ....  Bannerman  
James Nolan ....  Liquor Proprietor  
Maurice Argent ....  Sid Kleinman  

User Rating:  7.5/10 (4398 votes) 
高いですね。

User Comments:
Jason C. Atwoodさん
Suffolk, Virginia
1999年5月7日

イーストウッドとかれのマグナム44が炸裂。 
オリジナル版のアクション古典!

有名なせりふを引用しよう。
「男なら、やることはやる!」
「やってみろ、面白くなるぞ!」
これは、カウボーイ役から
猛烈な怒りと野心に満ちたヒットマン役へと
変身したクリント・イーストウッドの代表作である。
山地・丘陵は、大都市に変わり、
いまや、かれは鞍を棄て、
サンフランシスコの血まみれの道路にいる。
ダーティ・ハリーは、忘れがたい古典となり、
イースト・ウッドは、悪にまみれる社会の
アクションの世界に移り住む。
絶え間なく事件が起こり、観る者は手に汗を握る。
クラシックな映画史のなかで
いまだに、最も楽しい娯楽体験を提供し続ける映画である。
これは、ガケップチに立たされた警官と
「世界で最もパワフルな拳銃」の物語である。
暴力は、この映画のキー・ファクターで、
いまだに強暴である。
これまで、これほど野蛮で
ショッキングな光景を見たことはなかった。
犯罪がはびこるサンフランシスコの
暗い現実に光を当てることが出来たのは収穫である。
もう1の収穫は「ハリー・キャラハン 」を演じた
クリント・イーストウッドの演技の質である。
かれは、この映画で演技に開眼した。
スマートな話し方をする警官として描かれ、
犯罪者を憎み、そのためには法を破ることも辞さない。
自分の信じる道を突き進み、汚れ仕事もいとわない。
実に、ユニークな役である。
撮影は、お見事というしかない。
確かにきれいではないが、
闇がうまく使われている。
どこに逃げ隠れしても、
安全な場所なんてないのを示している。
本当の勝利者は、ドン・シーゲル監督であろう。
恐れと心配、怒りと緊張に支配される世界を完ぺきな雰囲気で描いた。
彼は、これまでで一番いい仕事をした。
おそらく、どんな映画もやったことのない仕事をやってのけたのだ。
もし彼がいなければ、我々は、午後映画館に行っては、
だらだらと1ドルの西部劇を見続けていたことだろう!
今日「ダーティ・ハリー」を見ると、
当時の映画づくりの手法が、のろくて、イージーなのに驚く。
しかし、依然として、強力な銃弾を満載している。
この映画を5、6回見ると、
つくづく、クリント・イーストウッドは幸運だった。
いい役をもらったおかげで、
真の新しいアクション・スターになれたと思うはずである。
これは、オリジナルな警官映画である。
最後に、言っておきたい。
これは、職務中に殉職したサンフランシスコの
警官に捧げられているのだ!


オトーサン、
またまた、長文翻訳でお疲れ。
でも、ダーティ・ハリーの奮闘を見ると、
そんな贅沢など、言っておられません。
この映画は、
単に警官を称えるだけではなく
報われない仕事、
尊敬されず、嘲笑を浴びる
汚れ仕事を愚直に続けている
すべてのひとへの賛辞なのです。
いまだに、ハリウッドをはじめ
各方面で、
「濡れ手に粟」を夢見るひとが多いのですが、
そうした風潮が続く限り、
この映画は存在感を増し、輝き続けることでしょう。


黄昏に燃えて

オトーサン、
映画「慕情」の舞台となった香港のレパルスベイに行ったので、
TSUTAYAなどで「慕情」のDVDを探しますが、見当たりません。
「しょうがないなあ。「黄昏に燃えて」でもいいか、同じようなムードだろう」
ところが、ところが、それが大間違いでした。羊頭狗肉の題名でした。
でも、名優2人の揃い踏みで、結構、愉しめました。

原題:Ironweed (1987)  
監督:Hector Babenco  
原作・脚本:William Kennedy (II) 
Genre: Drama
上映時間:143分
あらすじ:
オーバニー、ニューヨーク
1938年のハロウィーン。
フランシス・フェランとヘレン・アーチャーは
出れ育った街に戻ったホームレスである。
彼女は、ラジオ放送に出ていた歌手、
彼は、メジャーリーグの投手だった。
死神が彼らに取りついている。
彼女は病気であるし、友達は癌にかかっている、
彼は、墓堀り人夫を引き受け、
床に落として死なせてしまった息子の墓を訪ねる。
過去の幻想が、彼が殺した2人の男性たちの幽霊を呼び覚まし、
いつも彼につきまとう。
その夜、ヘレンは酒をのみ、バーで久しぶりに歌う。
次の日、フランクは、妻と子供たちを訪ね、孫に会う。
彼は迎え入れられたが、それは自分のためではないと決める。
ヘレンは、貯蔵所から要るものを手に入れ、
ホテルも見つける。
この映画は、ミスと怠慢を重ねながらも、
かれらが公正と忠誠を守ろうとする姿を描いている。

出演者: 
Jack Nicholson ....  Francis Phelan  
Meryl Streep ....  Helen Archer  
何といっても、この名優2人の揃い踏みが
お見事です。
芸歴をみましょう。

JACK NICHOLSON ジャック・ニコルソン 
誕生日 1937/4/22 
出身 米ニュージャージー州ネプチューン 
大学卒業後、MGMの動画部門で働き、
56年「お茶と同情」の破約で映画デビュー。
「カッコーの巣の上で」「恋愛小説家」でアカデミー主演男優賞、
「愛と追憶の日々」でアカデミー助演男優賞受賞。
「イージーライダー」、「ファイブ・イージー・ピーセス」、
「さらば冬のかもめ」などで
7度アカデミー賞にノミネートされている。 
活躍度 ○→ 
演技幅 自在 
演技力     ☆☆☆☆☆★ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ   ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1956年「お茶と同情」
1961年「青春のさまよえる時」
     「ジャック・ニコルソンのダーティ・ライダー」
1962年「リトル・ショップ・オブ・ホラーズ」
1963年「忍者と悪女」「古城の亡霊」
1965年「ミスタア・パルバー」
1967年「爆走!ヘルスエンジェルス」「マシンガン・シティ」
1968年「ジャック・ニコルソンの嵐の青春」
1969年「イージーライダー」
1970年「晴れた日に永遠が見える」
     「ファイブ・イージー・ピーセス」
1971年「愛の狩人」
1974年「さらば冬のかもめ」「チャイナタウン」「トミー」
     「さすらいの二人」
1976年「おかしなレディキラー」「カッコーの巣の上で」
     「ミズーリ・ブレイク」「ラスト・タイクーン」
1978年「ゴーイング・サウス」
1980年「シャイニング」
1981年「郵便配達は二度ベルを鳴らす」「レッズ」
1982年「ボーダー」
1983年「愛と追憶の日々」
1985年「女と男の名誉」
1986年「心みだれて」
1987年「イーストウィックの魔女たち」
     「ブロードキャスト・ニュース」「黄昏に燃えて」
1989年「バットマン」
1990年「黄昏のチャイナタウン」
1992年「お気に召すまま」「ア・フュー・グッドメン」「ホッファ」
1994年「ウルフ」
1995年「クロッシング・ガード」
1996年「夕べの星」「マーズ・アタック!」
1997年「恋愛小説家」
1999年「ビートニク」
 

MERYL STREEP メリル・ストリープ 
誕生日 1949/6/22  
出身 米ニュージャージー州サミット 
ヴァッサー・カレッジの演劇科と
イエール・オブ・スクール・ドラマを卒業後、
舞台俳優としてスタート。
映画は77年「ジュリア」がデビュー。
「ディア・ハンター」ほか
アカデミー賞にノミネートされたのは12回。
「クレイマー、クレイマー」でアカデミー助演女優賞、
「ソフィーの選択」でアカデミー主演女優賞、
「A CRY IN THE DARK」でカンヌ映画祭主演女優賞獲得。
私生活では76年に舞台共演したジョン・カザールと同棲するが、
2年後に癌で死去。
その後、弟の親友の彫刻家ドン・ガンマーと結婚。
79年11月男児誕生。 
活躍度 ○→ 
演技幅 自在 
演技力     ☆☆☆☆☆☆ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ   ☆☆☆★★★ 
出演作 
1977年「ジュリア」
1978年「ディア・ハンター」
1979年「マンハッタン」「或る上院議員の私生活」
     「クレイマー、クレイマー」アカデミー助演女優賞
1981年「フランス軍中尉の女」
1982年「殺意の香り」「ソフィーの選択」アカデミー主演女優賞
1983年「シルクウッド」
1984年「恋におちて」「IN OUR HANDS」
1985年「プレンティ」「愛と哀しみの果て」
1986年「心みだれて」
1987年「黄昏に燃えて」
1988年「クライ・イン・ザ・ダーク」
1989年「シー・デビル」
1990年「ハリウッドに口づけ」
1991年「あなたの死後にご用心!」
1992年「永遠に美しく…」
1993年「愛と精霊の家」
1994年「激流」
1995年「マディソン群の橋」「判決前夜」
1996年「マイ・ルーム」
1998年「母の眠り」
1999年「ミュージック・オブ・ハート」
2001年「A.I.」(声) 

その他の出演者:
Carroll Baker ....  Annie Phelan  
Michael O'Keefe ....  Billy Phelan  
Diane Venora ....  Peg  
Fred Gwynne ....  Oscar Reo  
Margaret Whitton ....  Katrina Dougherty  
Tom Waits ....  Rudy the Kraut  
Jake Dengel ....  Pee Wee  
Nathan Lane ....  Harold Allen, streetcar driver  
James Gammon (I) ....  Reverend Chester, Mission of Holy Redemption  
Will Zahrn ....  Rowdy Dick  
Laura Esterman ....  Nora Lawlor  
Joe Grifasi ....  Jack  
Hy Anzell ....  Rosskam  
 
User Rating:  6.3/10 (466 votes) 
意外に低いですね。
最初から最後まで、
暗く、汚く、寒く、寂しい映画だからでしょう。  

User Comments:
junior-17さん
GOIツNIA, BRAZIL
1999年1月11日
「黄昏に燃えて」は、
強く、たくましく、真に迫った
純粋の詩情のある映画である。

もし、ホームレス映画に「詩情」なんか感じられるはずはない
と思っていたら、この映画を見るべきである。 
勿論、これは、甘い詩情ではない。 
この映画は強く、たくましく、真に迫っている。 
終わりにあたって、ぜひ述べておきたいんのは、
この甥画には、メリル・ストリープと
ジャック・ニコルソンが出ているということである。 
全くのところ、2人は、怖ろしいほどの演技をみせる。


オトーサン、
またまた感慨にふけります。
この映画の2人はスクリーンでは、浮浪者。
(いまはホームレスというようです)
でも、実際は、ハリウッドで大成功した役者。
「成功者と浮浪者を分けるものは、何だろう?
運命の力だろうが、果たしてそれだけだろうか?」

誰でも、お分かりのように、
この二人の名優の怖ろしいほどの演技力、
それは一朝一夕に出来たのものではありません。
ひとに知られぬ努力の積み重ねの賜物でしょう。
この映画のような汚れ役もあえて引き受けて
芸域を広げる。
大したものです。

ところで、
YAHOOで、ジャック・ニコルソン(63)のことを
調べていたら、面白い記事をみつけました。
それは、かれがマーロン・ブランド(78)と同居しているが、
ゲイではないというものです。
なぜか知りたいかたは、以下をごらんください。

HollyWood


アニーよ、銃をとれ

オトーサン、
NYのブロード・ウェイに行くと、
いつも「アニーよ、銃をとれ」の看板にお目にかかります。
「ロングラン、いつからやっているのかなあ」
TSUYAYAでDVDをみつけたので、すぐ借りてしまいました。
なつかしい歌にめぐり合えて、とても楽しかったですよ。

原題:Annie Get Your Gun (1950)  
監督:George Sidney (II)  
原作:Dorothy Fields
脚本:Sidney Sheldon  
オトーサン、
「おお、あの売れっ子作家の
シドニー・シェルダン、
昔、映画の脚本書いていたっていうけど、
ほんとなんだ」
Genre: Musical / Western 
上映時間:107分
あらすじ:
アニー・オークリーは、
信じがたい射撃の名手で、
ごく自然に狙った獲物に弾が的中する。
フランク・バトラーは、
バッファロー・ビル大佐のショーで
スター射撃手であるが、
「自分が結婚する少女」のイメージをもっている。
少なくとも、彼は「参ってしまうまでは」、そう信じている。
アニーは、挑戦的に「あなたより何でももっとうまくやれる」と言うが、
結局、「銃で男をつかまえることはできない」ことを悟る。
最後の勝利者は愛である;
あなたも知っているように、「それは素晴らしい」
結局、「ショーほど素敵なビジネスはない」。

出演者: 
Betty Hutton ....  Annie Oakley  
Howard Keel ....  Frank Butler  
Louis Calhern ....  Buffalo Bill  
J. Carrol Naish ....  Chief Sitting Bull  

やはり、この映画の魅力は、
アニーを演じたベティ・ハットンでしょう。
ジュディ・ガーランドが、病気で倒れて、
急遽、ベティが起用されたのです。

BETTY HUTTON ベティ・ハットン 
誕生日 1921/2/26 
出身 米ミシガン州バトルクリーク 
ハイスクール卒業後、歌手で収入を得る。
15歳の時、ビンセント・ロペスに認められ、
ブロードウェイの舞台に立つ。
50年「アニーよ銃をとれ」でのお転婆娘の役がヒット、
ミュージカル・スターとして人気を得る。
その後、母の焼死のショックから酒に溺れ、
禁酒センターに入ってリハビリ。
教会で奉仕活動をしながら、
チャリティーショーなどに出演していた。 
活躍度 ×↓ 
演技幅 個性 
演技力     ☆☆★★★★ 
アクション ☆☆★★★★ 
コメディ   ☆☆★★★★ 
出演作 
1943年「底抜けと原爆娘」
1945年「ハリウッド宝船」
1947年「ポーリンの冒険」
1950年「アニーよ銃をとれ」
1951年「底抜け艦隊」▲
1952年「地上最大のショウ」

オトーサン、
好奇心から、病気降板したジュディも
経歴を調べました。
「彼女、オズの魔法使い、よかったなあ」

JUDY GARLAND ジュディ・ガーランド 
誕生日 1922/6/10-1969/6/22 
出身 米ミネソタ州クランドラピッズ 
3才で初舞台。
二人の姉と「ガム・シスターズ」を結成し、人気に。
姉の結婚でコンビを解散し、
13才の時、MGMのスクリーン・テストに合格。
36年「アメリカーナの少女」あたりから本格的に出演し始め、
39年「オズの魔法使」のドロシー役で
アカデミー特別賞を受け、一躍スターに。
しかし、人気故のプレッシャーやゴシップ記事に悩まされ、
自殺未遂などを引き起こす。
69年、睡眠薬の大量服用で急死した。
娘にライザ・ミネリがいる。 
出演作 
1929年「THE MEGLIN KIDDIE REVUE」
1930年「HOLIDAY IN STORYLAND」
     「THE WEDDING OF JACK AND JILL」
1931年「THE OLD LADY AND THE SHOE」
1935年「LA FIESTA DE SANTA BARBARA」
1936年「アメリカーナの少女」「PIGSKIN PARADE」
1937年「踊る不夜城」「THROUGHBREDS DON'T CRY」
1938年「EVERYBODY SING」「初恋合戦」「LISTEN DARLING」
1939年「オズの魔法使い」アカデミー特別賞「青春一座」
1940年「ANDY HARDY MEETS DEBUTANTE」「STRIKE UP THE BAND」
     「LITTLE NELLIE KELLY」
1941年「MEET THE STARS NO.4」
     「CAVALCADE OF THE ACADEMY AWARDS」「美人劇場」
     「二人の青春」「ブロードウェイ」
1942年「WE MUST HAVE MUSIC」「FOR ME AND MY GAL」
1943年「PRESENTING LILY MARS」「THOUSANDE CHEER」「GIRL CRAZY」
1944年「若草の頃」
1945年「THE CLOCK」
1946年「THE HARVEY GIRLS」
     「ジーグフェルド・フォーリーズ」
     「雲晴れるまで」▲
1948年「踊る海賊」「イースター・パレード」
     「ワーズ&ミュージック」▲
1949年「古き良きサマータイム」
1950年「サマー・ストック」
1954年「スタア誕生」◇
1960年「ペペ」▲
1961年「ニュールンベルグ裁判」◆
1962年「GAY PURR-EE」(声)
1963年「愛の奇跡」「I COULD GO ON SINGING」
1994年「ザッツ・エンタテインメントPART3」 


オトーサン、
経歴をじっと眺めて、
慨嘆します。
「運命って、ふしぎだなあ、
あんなに元気だったひとが、
酒に溺れたり、自殺したりして、
天寿を全とうしたり、
女優として大成できなかったんだから。
あまり、若いうちに有名になるのも考えものだ。
...その点、おれは幸せだったのかも」

その他の出演者:
Edward Arnold ....  Pawnee Bill  
Keenan Wynn ....  Charlie Davenport  
Benay Venuta ....  Dolly Tate  
Clinton Sundberg ....  Foster Wilson  
James H. Harrison ....  Mac  
Brad Mora ....  Little Jake  
Susan Odin ....  Jessie  
Diane Dick (I) ....  Nellie  
Chief Yowlachie ....  Little Horse  
Eleanor Brown ....  Minnie  
Evelyn Beresford ....  Queen Victoria  
 

User Rating:  7.5/10 (219 votes) 
「こんなに有名な映画、
219人しか投票しないって、
どうして?」

User Comments:
pandp131さん
New Zealand.
2001年10月21日
とっても見事な演技。

アニー・オークリーの役は、 
ベティ・ハットンのために創られたように思える。 
彼女は、見事である。
映画は、おかしくてmロマンティックである。 
寛恕は、演技も歌も見事にこなしている。
とくに好きなのは、 
"Anything you can do i can do better"を 
ハワード・キールと合唱するくだりである。 
だれも、これほどうまくやれなかっただろう。
ハンサムなハワード・キール、 
かれは、素晴らしい。
映画全体は、ほんとうに素晴らしかった。


オトーサン、
第23回(1950年度)アカデミー賞全部門受賞一覧
のなかに、この映画を探しましたが、
なかなか見つからず、イライラ。
作品賞:イヴの総て(ALL ABOUT EVE) 
監督賞:ジョセフ・L・マンキーウィッツ(イヴの総て) 
主演男優賞:ホセ・フェラー(シラノとベルジュラック) 
主演女優賞:ジュディ・ホリディ(ボーン・イエスタデイ) 
助演男優賞:ジョージ・サンダース(イヴの総て) 
助演女優賞:ジョセフィン・ハル(ハーヴェイ) 
とみていっても、見あたりません。

「そうか、結局、受賞したのは、
ミュージカル映画音楽賞だけで、
美術監督装置賞(カラー)
撮影賞(カラー)
編集賞に、
ノミネートされただけなんだ。
この年は、強敵ぞろいだったからなあ。
まあ、仕方ないか。
第三の男だって、
撮影賞(白黒)しか貰えなかった。
...これも、運命か」


ベン・ハー

オトーサン、
1月2日に銀座テアトルシネマに
「ムッシュ・カステラの恋」を見に行ったとき、
「ベン・ハー」が、同じビルにある映画館で、
1月下旬に再上映されることを知りました。 
「見たいなあ」
そう思っていたら、TSUTAYAにありました。
この映画、4時間近い超大作です。

原題:Ben-Hur (1959)  
監督:William Wyler  
このウィリアム・ワイラーは、
「ローマの休日」をはじめ数々の名作を送り出した
一世を風靡した名監督です。

WILLIAM WYLER ウィリアム・ワイラー 
誕生日 1902/7/1-1981 
出身 ドイツ領フランス・アルザス 
監督作
1926年「稲妻の男」「戦友の為に」
1927年「新時代」「名馬と名騎士」
1928年「君を尋ねて三千里」
1929年「砂漠の生霊」「恋のからくり」「熱血阿修羅王」
1930年「嵐」
1932年「北海の漁火」「鉄血士官学校」
1933年「巨人登場」「やりくり宝船」
1934年「白蛾」
1935年「お人好し仙女」
1936年「大自然の凱歌」(共)「孔雀夫人」「この三人」
1937年「デッド・エンド」
1938年「黒蘭の女」
1939年「嵐が丘」
1940年「月光の女」「西部の男」
1941年「偽りの花園」
1942年「ミニヴァー婦人」
1946年「我等の生涯の最良の年」
1949年「女相続人」
1951年「探偵物語」
1952年「黄昏」
1953年「ローマの休日」
1955年「必死の逃亡者」
1956年「友情ある説得」
1958年「大いなる西部」
1959年「ベン・ハー」
1962年「噂の二人」
1965年「コレクター」
1966年「おしゃれ泥棒」
1968年「ファニー・ガール」
1970年「L・B・ジョーンズの解放」

原作:Lew Wallace
脚本:Karl Tunberg  
Genre: Action / Drama 
上映時間:212分
オトーサン、
叫びます。
「長いなあー。
212分といったら、
3時間32分だよ」
DVD2本組だから、
1本目を見終わったところで、
休憩しようっと」

あらすじ:
ジュダ・ベン・ハーは、
1世紀はじめ、エルサレムに住む
豊かな王子であり、商人だった。 
新総督とともに、幼馴染のメッサラがローマ帝国の
司令官として着任する。 
最初は、再会を喜び合っていたが、
政治的見解の差が、断交につながってしまう。 
ローマの新総督の歓迎パレードの最中、 
ジュダの家の屋上のレンガが落下し、 
危うく新総督を殺しそうになる。 
メッサは、それが事故で、
ジュダたちは有罪ではないと知っていたが、 
功名心のためにジュダをガレー船の漕ぎ手にし、
かれの母と妹を牢獄に送る。 
ジュダは、いつの日か戻ってきて、
復讐することを誓う。 

出演者: 
Charlton Heston ....  Judah Ben-Hur 
Haya Harareet ....  Esther  
Jack Hawkins ....  Quintus Arrius  
Hugh Griffith ....  Sheik Ilderim  

この映画は、何といっても、
ジュダ・ベン・ハーの奮闘物語。
名優、チャールトン・ヘストンの経歴をみましょう。 

CHARLTON HESTON チャールトン・ヘストン 
誕生日 1923/10/4  
出身 米イリノイ州エバンストン 
高校の奨学金を得て、
ノースウエスタン大学に進学し、演劇部で活躍。
44年、大学の同級生リディア・クラークと結婚。
大学卒業後、陸軍に入隊し、
B29の無線士としてアリューシャン列島地域で3年間勤務し、
除隊後に俳優の道を目指した。
当初はリディア夫人がモデルをして稼いだが、
48年に女優キャサリン・コーネルが率いる劇団で
ブロードウェイ・デビュー。
映画デビューは50年「虐殺の街」。
子供にフレーザーとホリー・アンがいる。 
活躍度 ○→ 
演技幅 個性 
演技力   ☆☆☆☆☆★ 
アクション ☆☆☆☆☆★ 
コメディ  ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1950年「虐殺の街」
1952年「地上最大のショウ」「燃える幌馬車」「ルビイ」
1953年「アロウヘッド」「真紅の女」「ミズリー大平原」
1954年「黒い絨毯」「インカ帝国の秘宝」
1955年「遙かなる地平線」
1956年「三人の荒くれ者」「十戒」
1958年「黒い罠」「大いなる西部」「大海賊」
1959年「ベン・ハー」「メリー・ディア号の難破」
1961年「エル・シド」
1962年「ローマを占領した鳩」「ダイヤモンド・ヘッド」
1963年「北京の55日」「偉大な生涯の物語」
     「ダンディー少佐」「華麗なる激情」「大将軍」
1966年「カーツーム」
1967年「誇り高き戦場」「ウィル・ペニー」
1968年「猿の惑星」
1969年「ナンバー・ワン物語」「続・猿の惑星」
1970年「ジュリアス・シーザー」「大洋のかなたに」
1971年「アントニーとクレオパトラ」「オメガマン」
1972年「ハイジャック」「野生の叫び」
1973年「ソイレント・グリーン」「三銃士」
1974年「四銃士」「大地震」「エアポート’75」
1976年「大いなる決闘」「パニック・イン・スタジアム」
     「ミッドウェイ」
1978年「原子力潜水艦浮上せず」「王子と乞食」
1980年「ピラミッド」「ワイオミング」
1982年「大金塊」
1989年「チャールトン・ヘストン キング・マフィア偽りの報酬」
1990年「リトル・キッドナッパー」「デビルズ・パイレーツ」、
     「Mr.エンジェル/神様の賭け」「クライシス2050」
1993年「ウェインズ・ワールド2」
1994年「トゥームストーン」「トゥルーライズ」
1995年「マウス・オブ・マッドネス」「沈黙の大地」
1996年「アラスカ/小さな冒険者たち」(ナ)「ハムレット」
1997年「ヘラクレス」(声)
1998年「アルマゲドン」(ナ)
1999年「エニイ・ギブン・サンデー」
2001年「PLANNET OF THE APES/猿の惑星」
     「キャッツ&ドッグス」(声)「フォルテ」

オトーサン、
「そうか、エニイ・ギブン・サンデーや
猿の惑星に出ていたのか。
気がつかなかった。
いま、79歳!
生きておられるようだ。
それって、すばらしいことだなあ」

その他の出演者:
Stephen Boyd ....  Messala  
Martha Scott ....  Miriam  
Cathy O'Donnell (I) ....  Tirzah  
Sam Jaffe (I) ....  Simonides  
Finlay Currie ....  Balthasar  
Frank Thring (I) ....  Pontius Pilate  
Terence Longdon ....  Drusus  
George Relph ....  Tiberius  
Andre Morell ....  Sextus  


User Rating:  8.1/10 (9661 votes)
        top 250: #109
8.1!
高いスコアです。
世界の名画の109位。

  
User Comments:
databits@pacbell.netさん
Atwater, CA
2001年9月4日
40余年の後にしてなおよい映画、
想定する観客は、違ってきたが....

ベン・ハー、キリスト物語は、
俗物根性が巾をきかせていた時代に、
精神的な事件について書かれたものではあるが、
小説として、演劇として,2つの映画になっており、
あまりにも有名な作品である。 
今日の映画フアンからみると、
アクション満載と特殊効果の水準の低さが気になり、 
ぶざまで、のろのろしており、大げさに思える、
しかし、そんなことはどうでもいい。 
会話に注目すべきだろうし、 
あるいは、そんなこともどうでもいいかも知れない。 
ラブシーンはいただけないし、 
注意深く見ると、
海戦シーンも、ミニチュアである。 
それでも見る価値はある。 
しかし、観客は、4頭立ての馬車レースが
すばらしいと思うだろう。
ライブレースに勝る迫力があるのは、
ほとんどすべてのシーンを主役たちが実際にレースしているからである。 
私は、10年たった今、この映画をみたが、
大いに楽しめた。 
海戦シーンは、実際の船の大きさが大人のサイズと知っていたとしても、
大いに楽しめるし、
キリストが登場するいくつかの瞬間は、感動的である。 
すべての演技は、すばらしいし、
忘れ難いシーンがいくつもある。 
およそ4時間をスクリーンの前で 
時々、美辞麗句の会話を聞くのを覚悟しておくべきだが...。 


オトーサン、
アカデミー賞受賞作品は、
当たり外れがないので、
パッケージにその記述があると、
すべて見るようにしています。
今回の「ベン・ハー」は、何と11部門の受賞作です。

第32回(1959年度)アカデミー賞ノミネート一覧 
作品賞受賞 
監督賞受賞:ウィリアム・ワイラー 
主演男優賞:チャールトン・ヘストン 
助演男優賞:ヒュー・グリフィス 
脚色賞ノミネート 
美術監督装置賞(カラー)受賞 
撮影賞(カラー)受賞 
音響賞受賞  
劇・喜劇映画音楽賞受賞 
特殊効果賞受賞 
衣装デザイン賞(カラー)受賞 
編集賞受賞 

まあ、ヒマなときが訪れたら、
生きている間に、一度は見ておいたほうがいいでしょう。
最後に、チョンボのお知らせ。
このDVD2本組なのですが、
TSUTAYAのパッケージの指示どおりの順番で
見たら、何か変なのです。
「変だなあ。
ベン・ハーの母と妹の業病。
キリストのおかげで治ったはずなのに、
また、病気になってる!」
実は、下巻のほうを先に見ていたのでした。

オトーサン、
「ベン・ハーを扱うときは、入れ間違いに気をつけて」
DVDの返却時に、TSUTAYAの店長に
そのように厳重に申し入れるつもりです。
「でも、人間、誰にでも過ちがあるものだから、
ソフトに注意してあげよう」

...これって、「ベン・ハー効果」でしょうか。


緑園の天使

オトーサン、
2日の朝、晴海から
築地をへて銀座1丁目まで散歩。
映画を見終えたあと、
有楽町のソフマップで、このDVDを購入。
1500円コーナーから探しだしました。
「おお、リズが出てる!買わなくては」
この映画、何と、エリザベス・テイラーが
子役で出ているのです。
「何て、可愛いんだ。
よかった。よかった。こいつは福袋ものだ」


原題:National Velvet (1944)  
監督:Clarence Brown (I)  
原作:Enid Bagnold
脚本:Helen Deutsch  
Genre: Family / Drama
上映時間:123分
あらすじ:
若きマイ・タイラーは、放浪するオポチュニスト。 
父親が、英国中の道を旅せよという遺言にしたがっている。 
その途中、父親のメモにある静かなカントリー・サイドの家に寄る。 
そのブラウン家の次女、ベルベットは、大の馬好きで、 
町の賭博場で暴れ馬を手に入れてしまう。, 
マイは、英国最大のレースイベントである
グランド・ナショナルにむけて馬の訓練をやらされることになる。

出演者: 
Mickey Rooney ....  Mi Taylor  
Elizabeth Taylor ....  Velvet Brown  
Anne Revere ....  Mrs. Brown  

マイを延じたミッキー・ルーニーは、うまいなあ。
(馬いなーのダジャレのつもりです)
ベルベットの母親を演じたアン・リヴィアの演技も感動もの。

ここでは、久しぶりに、リズの経歴をみてもましょう。

ELIZABETH TAYLOR エリザベス・テイラー 
誕生日 1932/2/27  
出身 英ロンドン 
7才の時に渡米し、ビバリーヒルズに。
42年、映画デビュー。
60年「バタフィールド8」、
66年「バージニア・ウルフなんかこわくない」で
2度アカデミー主演女優賞を受賞。
結婚は8度している。 
活躍度 △↓ 
演技幅 自在 
演技力     ☆☆☆☆☆☆ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ   ☆☆☆☆★★ 
出演作
1943年「家路」
1944年「ジェーン・エア」「ドーヴァーの白い崖」
     「緑園の天使」
1947年「ライフ・ウィズ・ファーザー」
1948年「スイングの少女」「奥様武勇伝」
1949年「若草物語」
1950年「花嫁の父」
1951年「クォ・ヴァディス」「可愛い配当」「陽のあたる場所」
1952年「黒騎士」
1954年「ラプソディー」「巨象の道」「雨の朝巴里に死す」
1956年「ジャイアンツ」
1957年「愛情の花咲く樹」
1958年「熱いトタン屋根の猫」
1959年「去年の夏突然に」
1960年「スペインの休日」
     「バタフィールド8」アカデミー主演女優賞
1963年「クレオパトラ」「予期せぬ出来事」
1965年「いそしぎ」
1966年「バージニア・ウルフなんか恐くない」アカデミー主演女優賞
1967年「じゃじゃ馬ならし」「ファウスト悪のたのしみ」
     「禁じられた情事の森」「危険な旅路」
1968年「夕なぎ」「秘密の儀式」
1970年「この愛にすべてを」
1972年「ある愛のすべて」
1974年「夜を見つめて」「別離」「ザッツ・エンタテインメント」
1976年「青い鳥」「エンテベの勝利」「イッツ・ショータイム」
1979年「大統領の堕ちた日」
1980年「クリスタル殺人事件」
1986年「アクトレス ある女優の栄光と挫折」
1988年「トスカニーニ〜愛と情熱の日々〜」
1994年「フリント・ストーン/モダン石器時代」
 
オトーサン、
思わず涙ぐみます。
「そうか、
リズはこのとき、12歳!
それから映画人生ひとすじ、
結婚8回。
私生活では、苦労したんだよなあ」

オトーサン、
それから気を取り直して、
「そうだ、相手役のミッキー・ルーニーも
見てあげよう。名子役だったもんな」

MICKEY ROONEY ミッキー・ルーニー 
誕生日 1920/9/23 
出身 米ニューヨーク・ブルックリン 
活躍度 △→ 
演技幅 個性 
演技力     ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆★★★★ 
コメディ   ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1932年「インチキ競馬」
1933年「紐育・ハリウッド」
1934年「男の世界」「私のダイナ」
1935年「真夏の夜の夢」「噫初恋」
1936年「小公児」
1937年「我は海の子」
1938年「少年の町」「初恋合戦」
1939年「青春一座」
1940年「若い科学者」
1941年「感激の町」「二人の青春」「ブロードウェイ」
1943年「町の人気者」
1944年「青春学園」「緑園の天使」
1948年「サンマー・ホリディ」「ワーズ・アンド・ミュージック」
1949年「大車輪」
1952年「腰抜けMP」
1954年「トコリの橋」
1956年「戦塵」
1957年「殺し屋ネルソン」
1959年「地獄の待合室」「私刑街」
1961年「ティファニーで朝食を」「でっかい札束」
1963年「おかしな、おかしな、おかしな世界」
1964年「侵略戦線」
1965年「ビキニガール・ハント」
1966年「復讐戦線」
1971年「真夜中の喝采」
1972年「悪の紳士録」
1974年1974年「ザッツ・エンタテインメント」
1976年「ドミノ・ターゲット」「ボロ・コップ」
1977年「ピートとドラゴン」(声)
1978年「ラッシー」
1979年「少年の黒い馬」「きつねと猟犬」(声)
1984年「天使がくれた束の間の生命」
1986年「白馬物語」
     「アクトレス ある女優の栄光と挫折」
1989年「エリック・ザ・バイキング/バルハラへの航海」
1991年「キラー・ホビー」
1992年「マックス・フォース」
1994年「ザッツ・エンタテインメントPARTV」
1997年「夢の旅路」
1998年「ベイブ 都会へ行く」
 
オトーサン、
ルーニーの最近の顔写真をみて、
息がつまるほど驚きます。
「当時、24歳なら、
いまは、もう、78歳!
肥って老けてる。
当然といえば、当然だけど...」


その他の出演者:
Donald Crisp (I) ....  Mr. Brown  
Angela Lansbury ....  Edwina Brown  
Jackie 'Butch' Jenkins ....  Donald Brown  
Juanita Quigley ....  Malvolia Brown  
Arthur Treacher ....  Race Patron  
Reginald Owen ....  Farmer Ede  
Norma Varden ....  Miss Sims  
Terry Kilburn ....  Ted  
Arthur Shields ....  Mr. Hallam  
Aubrey Mather ....  Entry Official  
Alec Craig ....  Tim  
Eugene Loring ....  I. Taski  


User Rating:  7.3/10 (310 votes) 
オトーサン、
驚きます。
「こんないい映画、
どうして見ているひとが少ないのだろう」
 
  
User Comments:
gary-139さん
1999年10月18日
ものすごく触発される物語。

心の命じるままに夢を断念しない人生を送りたい。
あなたが、そういう人なら、
この映画は、インスピレーションを与えてくれる
素晴らしい映画である。
エリザベス・テイラーは、ベルベットを演じる。
これは、彼女の最良の映画である。
(少なくとも、子役時代の映画のなかでは)
ミッキー・ルーニーは、彼女のトレーナーになる
冷笑的な友人である。
ベルベットはジョッキーになり、
勝利のチャンスをつかもうと、
愛馬「パイ(海賊)」とともに、レースに挑むのだ。
この映画をまだ見ていないひとのために、
結末は教えられないが、
とにかく、この映画は見るべきである、
そして一度見たら、もう大好きになるはずだ。
ベルベットの姉として
若い頃のアンジェラ・ランズベリーが出演している。


オトーサン、
第18回アカデミー賞ノミネート一覧をみてみました。
「緑園の天使」は、
監督賞:クラレンス・ブラウンがノミネート 
助演女優賞:アン・リベールが受賞 
美術監督装置賞(カラー)にノミネート 
撮影賞(カラー)にノミネート 
編集賞にノミネート  
という成績でした。

「そうかあ、
アン・リベールが、
助演女優賞をとっていたんだ。
じゃ、経歴も見ておかなくては」

ANNE REVERE アン・リベール 
誕生日 1903/6/25-1990/12/18  
出身 米ニューヨーク州ニューヨーク 
出演作
1941年「追憶」
1942年「三人姉妹」
1943年「聖処女」「旧友」
1944年「南の島でラブハント」「風車の秘密」
1945年「緑園の天使」アカデミー助演女優賞
1946年「呪われた城」
1947年「紳士協定」「永遠のアムバア」
1948年「扉の陰の秘密」「海の呼ぶ声」「嵐の園」
1950年「ミズーリ大襲撃」
1951年「陽のあたる場所」
1970年「愛しのジェニー・ムーン」
 
オトーサン、
ボソッとつぶやきます。
「そうか、もうこの世にいないのか。
いい演技だったなあ。
惜しい女優さんをなくしたもんだ。
でも、この映画での彼女の強いメッセージは
長く後世に残るはずだ」


ムッシュ・カステラの恋

オトーサン、
「もうTSUTAYAで借りてきた
DVD6本を見終わってしまったし、
お正月映画もほとんど見たし...、
どうしようかなあ」
YAHOOムービーで、
上映中の映画館を有楽町、日比谷、銀座と探します。
「ムッシュ・カステラの恋? 
カステラって、食べ物だろ、文明堂の」
でも、投稿を読むと、評判がいのです。
5点満点で4.6。
「フランスの才女アニエス・ジャヴィが、
監督デビュー作にしてセザール賞
作品賞を得た恋愛劇」とあります。
「ふーん、どこでやってるのかなあ。
銀座テアトルシネマ。どこにあるの?」

原題:Gout des autres, Le (1999)  
監督・脚本:Agnes Jaoui  
脚本:Jean-Pierre Bacri  
Genre: Comedy / Drama 
Rated R for language and drug content. 
上映時間:112分
あらすじ:
3人の男と女。
それぞれ性格も趣味もちがい、可能性もちがっている。 
カステラは、ルーアンのトラック運送会社の社長。 
ブルーノは、その運転手で、フルートの練習中。 
フランクは、たまたまイラン人と契約交渉中なので、
臨時に雇ったボデイガード。 
カステラの妻、ベアトリスは、
インテリア・デコレーターで、愛犬家。 
保守的なカステラは、
40歳の女優クララを英語の家庭教師に雇うが、 
彼女のボヘミアン的なライフスタイルに魅了されていく。 
これって、愛だろうか? 
もし、告白をしたら、彼女、どうするだろう? 
ブルーノとフランクは、
麻薬の売人であるバーの女マニーに出会い、 
情事にふける。 
これも愛? 
かれらは、結婚しようと冗談をいいいあう。 
女たちが待ったをかけたので、 
男たちは、覚悟を決める。 

出演者: 
Anne Alvaro ....  Clara  
Jean-Pierre Bacri ....  Castella  
Agnes Jaoui ....  Manie  
Alain Chabat ....  Bruno Deschamps  

クララは勿論、
恋する中年男カステラを演じるバクリが
とても上手でした。
マニーは、監督だと知って見ると、
違和感があるかもしれません。


その他の出演者:
Gerard Lanvin ....  Franck Moreno  
Christiane Millet ....  Anggelique  
Wladimir Yordanoff ....  Antoine  
Anne Le Ny ....  Varelie, l'habilleuse  
Brigitte Catillon ....  Beatrice  
Xavier De Guillebon ....  Weber  
Raphael Dufour ....  Benoit  
Bob Zaremba ....  Fred  
Sam Karmann ....  Le metteur en sc鈩e  
Marie-Agnes Brigot ....  La secrretaire de Castella  
Robert Bacri ....  Le pere de Castella  

User Rating:  7.4/10 (869 votes) 
高いですね。
今年のお正月映画のなかでは、最高得点です。 
  
User Comments:
Francois HADDADさん
Orleans, France
2000年3月2日
単純な真理...

これまでみた最高のフランス映画。 
どうしてって ? 
真実で、普遍的だから。 
なぜなら、これは単なる映画でも物語でもなく
物語というよりも、人生の一断面であるからだ。 
これらのひとびとの人生は、
他人について、そして自分自身について多くを教えてくれる。 
おかしくて、感動的である。 
完璧な脚本、全員の完璧な演技、 
誰も完全に良かったり、悪かったりはしないのだ、
人生には、正解なんて与えられていず、 
正解があるとすれば、それは可能性なのだというメッセージ。 
この映画では、ひとつの物の見方ではなく、
いろんな物の見方があるということを教えてくれる。
単純にして稀有でユニークな人生観に、拍手。


オトーサン、 
映画を見て感激、
後味を愉しむために
ネットで権威ある「映画瓦版」の批評を見てみました。
長文ですが、流石、本物の映画評論家です。

人生は映画ほど簡単ではない。
現実の人間は誰にもわかる明確な人物像の輪郭を持っていないことが多いし、
その行動や心の動きもわかりやすい因果関係だけで説明できるものではない。
起承転結のすっきりした筋立てはなく、
複線のないまま突然事件が起きるかと思えば、
無駄なエピソードが多くて本筋が少しも前に進んでいかないことがある。
すべては曖昧そのもの。
しかしその曖昧さの中から、
人は何かしら「間違いのない真実」を読みとろうと四苦八苦している。
映画『ムッシュ・カステラの恋』の面白さは、
この映画が「人生の曖昧さ」そのものをテーマのひとつにしているからだと思う。
ハリウッド映画の明快さに比べると、
この映画に登場する人物たちは言動の根拠がいつも曖昧なのだ。
例えば主人公のカステラ氏は、
なぜ英語教師が女優だと知った瞬間彼女に恋をしてしまったのか。
彼は本当に絵が好きだったのか、
それとも何らかの気持ちの負い目を帳消しにするために絵の購入を考えたのか。
英語教師のクララは、なぜカステラ氏を毛嫌いするのか。
運転手のブリュノは、
親しくなったマニーをボディガードのフランクに横取りされて何とも思わないのか。
ヴァレリーはフランクとの関係を、
どのくらい真剣に考えているのか。
たぶんハリウッド映画なら、
こうした問いに対してすべて明確な答えを提供してくれるだろう。
例えばカステラ氏は子供の頃から絵を描くのが好きだったが
家業を継ぐために画家への夢を捨てたとか、
クララは芸術家であることを誇りにして
実業の世界を軽蔑しているとか。
でもこの映画はそんなサービスをしない。
人間の行動や心理を、簡単に割り切ってしまわない。
曖昧な部分をたっぷりと残しながら、
その曖昧さの中にある人間の不思議さや面白さを味わせてくれる。
この映画の中で一番スリリングのひとつは、
ヴァレリーとフランクが結婚について話す場面だ。
「この仕事が終わったら結婚しよう」
「まぁ本当。嬉しい」
「いや冗談だ」
「わたしも冗談で答えたのよ」
「ところで新婚旅行はどこに行こうか」。
嘘なのか本当なのか、冗談なのか本気なのかわからない会話のやりとり。
これは少々極端な例だが、
同じような曖昧さと真意の取りにくさこそがこの映画の魅力。
曖昧でわかりにくい事柄の向こうに、
何かしらの真実が顔を出したりひっこめたり……。

アニエス・ジャウイとジャン=ピエール・バクリが共同で脚本を書き、
ジャウイが初監督したヒューマン・コメディ。
主人公カステラ氏をバクリが演じ、
カフェのウェイトレスをしているマニーをジャウイが演じている。
本年度のセザール賞で、
作品賞・脚本賞・助演女優賞(クララ役のアンヌ・マルヴァロ)
助演男優賞(フランク役のジェラール・ランヴァン)を
受賞するなど評価の高い作品。
この映画、確かに曖昧な人間を描いてはいるけれど、
映画そのものはちっとも曖昧じゃない。
それはこの映画が、曖昧さの中から
人間の「真実」を見事にすくい上げているからだと思います。

オトーサン、
見事な映画批評を読み終わって、
悔し紛れにつぶやきます。
「うまいなあ。うまく書くもんだなあ。
..でもなぁ。ここまで克明に書かれてしまうと、
肝心の映画をみなくても、見たような気になっちゃうんだよなあ。
ラストシーンに触れていないけど、
そのすばらしさなんか、見なきゃ分からないよ」


グリーンベレー

オトーサン、
去年の後半は、
NYのビル倒壊画像に触発されて、
戦争映画を沢山みました。
「もう、飽きたなあ」とはいうものの、
TSUTYAで借りてきてしまいました。
この映画、ブッシュ大統領だったら大喜びしそうな映画です。
ジョン・ウェインが生きていたら、
今頃はもうビン・ラディンをやっつけていたかも。

原題:Green Berets, The (1968)  
監督:Ray Kellogg&John Wayne  
脚本:James Lee Barrett  
   Col. Kenneth B. Facey  
Genre: Action / Drama / War
上映時間:141分
あらすじ:
マイク・カービー大佐は、
南ベトナムでのミッションのために
一流のグリーンベレーのなかから2チームを選ぶ。
最初のミッションは、
敵に奪われようとしているキャンプを死守すること、
第二のミッションは、
北ベトナムの将軍を誘拐することである。


出演者: 
John Wayne ....  Colonel Mike Kirby  

「ジョン・ウェイン、なつかしいなあ。
この映画、撮ったとき、いくつかなあ?
1907年生まれだから、61歳!
この年で、ヴェトナムを舞台に西部劇をやるんだから
元気なもんだ。...見習わなくては」
オールドフアンにはなつかしい西部劇のヒーロー、
ジョン・ウェインの経歴をみてみましょう。

JOHN WAYNE ジョン・ウェイン 
誕生日 1907/5/26-1979/6/11 
出身 米アイオワ州 
出演作
1925年「大学のブラウン」
1926年「剣侠時代」
1927年「最後の一蹴」
1928年「マザー・マクリー」「血涙の志士」
1929年「踊るカレッジ」「最敬礼」
1930年「最後の一人」「ビッグ・トレイル」
1931年「娘三人」「アリゾナ」「鉄腕ジョーンズ」
1932年「テキサスの旋風」「巨頭団殲滅」「歓呼の涯」「流線怪盗列車」
     「テキサスの若武者」「アリゾナ・ギャング」「金塊争奪」
1933年「討伐隊」「つばさの天使」「男の一頁」「紅唇罪あり」「南方の騎士」
1934年「ユタから来た男」
1936年「沿岸警備隊」「荒武者乱闘王」
1937年「超速大陸争覇」「従軍記者」「氷上の乱闘」
     「荒野の激斗/モンタナの掟」
1939年「駅馬車」「アリゲニー高原の暴動」
1940年「暗黒の命令」「果てなき船路」「妖化」
1941年「暴力街」「暗黒街の王者」「丘の羊飼い」
1942年「或る夜の貴婦人」「絶海の嵐」「スポイラーズ」「西部の顔役」
     「ならず者戦斗機隊」「男性都市」
1943年「西部を駆ける恋」「硝煙の新天地」
1944年「血戦奇襲部隊」「拳銃の町」
1945年「炎の街」「パターンを奪回せよ」「コレヒドール戦記」「ダコタ荒原」
1946年「恋愛超特急」
1947年「拳銃無宿」「タイクーン」
1948年「アパッチ砦」「赤い河」「三人の名付親」
1949年「怒濤の果て」「ケンタッキー魂」「黄色いリボン」「硫黄島の砂」
1950年「リオ・グランデの砦」
1951年「太平洋機動作戦」「太平洋作戦」
1952年「静かなる男」「ハワイの陰謀」
1953年「勝負に賭ける男」「男の叫び」「ホンドー」
1954年「紅の翼」
1955年「男の魂」「中共脱出」
1956年「征服者」「捜索者」
1957年「荒鷲の翼」「ジェット・パイロット」「失われたものの伝説」
1958年「黒船」
1959年「リオ・ブラボー」「騎兵隊」
1960年「アラモ」「アラスカ魂」
1961年「コマンチェロ」
1962年「リバティ・バランスを射った男」「ハタリ!」「史上最大の作戦」
     「西部開拓史」
1963年「ドノバン珊瑚礁」「マクリントック」
1964年「サーカスの世界」
1965年「偉大な生涯の物語」「危険な道」「エルダー兄弟」
1966年「巨大なる戦場」
1967年「戦う幌馬車」「エル・ドラド」
1968年「グリーン・ベレー」
1969年「ヘル・ファイター」「勇気ある追跡」「大いなる男たち」
1970年「チザム」「リオ・ロボ」
1971年「100万ドルの決斗」
1972年「11人のカウボーイ」
1973年「大列車強盗」「ビッグケーヒル」
1974年「マックQ」
1975年「ブラニガン」「オレゴン魂」
1976年「ラスト・シューティング」 

それにしても、たくさん、映画にで出ているなあ。
「何本あるのかなあ?」
お正月でヒマをもてあましているひと、
数えてみてください。
「108本あるかなあ?」

その他の出演者:
David Janssen (I) ....  George Beckworth  
Jim Hutton ....  Sergeant Petersen  
Aldo Ray ....  Sergeant Muldoon  
Raymond St. Jacques ....  Doc McGee  
Bruce Cabot (I) ....  Colonel Morgan  
Jack Soo ....  Colonel Cai  
George Takei ....  Captain Nim  
Patrick Wayne ....  Lieutenant Jamison  
Luke Askew ....  Sergeant Provo  
Irene Tsu ....  Lin  
Edward Faulkner ....  Captain MacDaniel  
Jason Evers ....  Captain Coleman  
Mike Henry ....  Sergeant Kowalski  
Craig Jue ....  Hamchunk  


User Rating:  4.7/10 (801 votes) 
意外に低いですね。
...しょうがないかも。

User Comments:
fugu_286さん
USA
2001年9月9日
ジョン・ウエィンが、またやってくれた。

素晴らしい映画。
この際、あなたは信念は横に置いて、
この戦争に勝ったと思い、
(この映画は、1968年に作られた)
そして、マイナーな欠陥など無視するとよい。
インディアン、列車、銀行強盗の代わりにベトコンが出てくる
ごく普通のマカロニ・ウエスタンである。
そして、カウボーイや味方のインディアンは
アメリカ人と 南ベトナム人である。
ジャングルは、アメリカの大西部ということになる。
あなたはウェインが、
共産党員やベトコンどもに良い教訓を垂れるのを
見ることができる。
また、彼のソフトな側面を見ることもできる。
孤児 Hamchunk(一体、何という名前だ?)
の味方となって、映画は、情け深い感じで終わるのだ。
一体、なぜ、彼らは、ベトナムにウェインを行かせなかったのだ?
そうしたら、絶対、戦争に勝っただろう!


オトーサン、
Amazonでの的田也寸志さんの
コメントを見つけました。 

歴戦の勇将カービー大佐率いる
アメリカ特殊部隊「グリーンベレー」の、
ヴェトナム戦争における活躍を描いた戦争超大作。
反戦運動たけなわの時期、
タカ派で知られる大スター、ジョン・ウェインが
自ら監督・主演して、
ヴェトナム戦争の意義を広く世に知らしめようとしたことで、
世界中から反発をもって迎え入れられた
いわくつきの問題作でもある。 
ジョン・ウェインはヴェトナムの少年に
「君たちのために戦っているんだよ」と説く。
その言葉は、今の視点で見据えるまでもなく、空しい。
作品全体が騎兵隊映画のように一見威勢がいいようでいて、
その実、仲間が次々と虐殺されていくさまなど、
どこか重苦しい印象も残るのは、
やはりヴェトナム戦争が大義名分のない戦争だったことを
作り手たちが認めずとも、
実は、肌で感じていたからかもしれない。 

オトーサン、
ため息をつきます。
「そうか、ジョン・ウェインって
タカ派だったんだ」


クイズショウ

明けまして、おめでとうございます。
ことしもたくさん、映画をみましょう。
人生、お一人様、たったの1回。
イヤな世の中を忘れて、楽しく過ごしましょう。
お屠蘇気分でTV鑑賞の元旦には、
TV番組をテーマにした映画をどうぞ。

原題:Quiz Show (1994)  
監督:Robert Redford  
原作:Richard N. Goodwin 
脚本:Paul Attanasio
Genre: Drama
上映時間:133分
あらすじ:
1950年代後半、
国会の小委員会のために働いている
理想主義の若い弁護士(ロブ・モロー)は、
TVクイズショーがやらせであることを発見する。
彼の調査は、ショー「21」の2人の競争者に向かう。
ひとりは、
ハーバート・ステンペル(ジョン・タトゥーロ )で
クイーンズ出身の不作法な労働者階級のユダヤ教徒であり、
もうひとりは、
チャールズ・ヴァン・ドーレン(ラルフ・ファインズ)で、
アメリカの文学者の家系で、有名な貴族の御曹子である。
これは、実話に基づいている。


出演者; 
John Turturro ....  Herbie Stempel  
Rob Morrow ....  Dick Goodwin  
Ralph Fiennes ....  Charles Van Doren  

3人とも好演していますが、
ここでは、クイズの回答者のひとりを演じ、
今後の有望株であるタトゥーロに焦点を当てましょう。
「耳に残るは君の歌声」に出ていました。

JOHN TURTURRO ジョン・タトゥーロ 
誕生日 1957/2/28  
出身 米ニューヨーク・ブルックリン 
ニューヨーク州立大学で学び、
奨学金を得てイェール大学演劇科に進む。
映画は80年「レイジング・ブル」にノークレジットで出演。
91年「バートン・フィンク」でカンヌ映画祭主演男優賞受賞。 
活躍度 ○↑ 
演技幅 自在 
演技力     ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ   ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1980年「レイジング・ブル」
1984年「エクスターミネーター2」「フラミンゴ・キッド」
     「マドンナのスーザンを探して」
     「L.A.大捜査線/狼たちの街」
1986年「オフ・ビート」「ハスラー2」「ガン・ホー」
     「ハンナとその姉妹」▲
1987年「シシリアン」
1988年「ファイブ・コーナーズ/危険な天使たち」
1989年「ドゥ・ザ・ライト・シング」「ハートに火をつけて」
1990年「モ’ベター・ブルース」「ミラーズ・クロッシング」
     「ゴールド・ブラッド/殺しの紋章」「ジャングル・フィーバー」
     「バートン・フィンク」
1993年「フィアレス」
1994年「クイズ・ショウ」
1995年「サーチ&デストロイ」「クロッカーズ」「想い出の頬笑」
1996年「グレイス・オブ・マイ・ハート」「ガール6」
1997年「遙かなる帰郷」
1998年「ビッグ・リボウスキ」「ラウンダーズ」◆
     「ラスト・ゲーム」◆
1999年「クレイドル・ウィル・ロック」◇「ビートニク」
     「2000・限りある日々」◇「サマー・オブ・サム」(声)
2000年「愛のエチュード」◇「オー・ブラザー!」◇
     「耳に残るは君の歌声」「モンキーボーン」
     「CIAの男」
 

その他の出演者:
Paul Scofield ....  Mark Van Doren  
David Paymer ....  Dan Enright  
Hank Azaria ....  Albert Freedman  
Christopher McDonald ....  Jack Barry  
Johann Carlo ....  Toby Stempel  
Elizabeth Wilson (I) ....  Dorothy Van Doren  
Allan Rich (I) ....  Robert Kintner  
Mira Sorvino ....  Sandra Goodwin  
George Martin (II) ....  Chairman  
Paul Guilfoyle (II) ....  Lishman  
Griffin Dunne ....  Account Guy  
Michael Mantell ....  Pennebaker  
 
  
User Rating:  7.4/10 (6344 votes) 
高いですねえ。

User Comments:
lucy-66さん
London
2001年19月2日
Great!

ファン・ローレン夫人とステンペル夫人を演じた女性陣がいい。
ロブ・モーローは、
英国の大蔵大臣ゴードン・ブラウンに残念ながら似ている。
口を開いたままにするクセも同じである。
モーローは、しばしばそうやっていた。
私は、ファインズをあまり評価していないが、
この映画は、かれがいい演技をすることができるのを示している。
もうひとつのやり過ぎは、出演者たちが輝くように、
話し手の目にライトをあてるという監督のトリックである。
ファインズは、顔がスクリーンに大写しになり、
眼球にライトが当たる状態が続く。
おそらく、それが黒目では締まらないので、
彼がワスプだということを強調するためなのだろう。
xxxxxx(6点)


オトーサン、
こういうミーハー的な観客って大好きです。
このひと、ジェセフ・ファインズを好きでないそうですが、
オトーサンは、好きです。
演技というより、あの顔は一度見たら忘れられません。
かれの経歴を見てみましょう。

JOSEPH FIENNES ジョセフ・ファインズ 
誕生日 1970/5/27 
出身 英ウィルトシャー州 
活躍度 △↑ 
演技幅 適応 
演技力     ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ   ☆☆★★★★ 
出演作 
1996年「魅せられて」
1997年「マーサ・ミーツ・ボーイズ」◇
1998年「エリザベス」◇
     「恋に落ちたシェイクスピア」◇
2000年「スターリングラード」◇
 
「変だなあ。このクイズ・ショウが抜けている。
海外俳優マガジンも、時々、手抜きがあるな。
imdbを見てみよう。
...出てない。変だなあ」

結局、ジョセフとラルフの勘違い。
新年そうそうの間違い。
「こんな程度ならまだいいが...
今年も、また、ケアレス・ミスが続きそうだな。
用心しなくては」


RALPH FIENNES レイフ・ファインズ 
誕生日 1962/12/22 
出身 英サフォーク 
父は写真家、母は小説家であり画家、
妹はCM・映画監督、弟マグナスは作曲家、
弟ジョセフは俳優という芸能一家。
最初は画家を志すが、俳優志望に転じ、
ロイヤル・アカデミーで演技を学ぶ。
85年に卒業し、ナショナル・シアターや
ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーで
「ヘンリー6世」「リア王」などの舞台に立った。
その後、91年テレビ映画「ロレンス1918」でロレンス役、
92年「嵐が丘」のヒースクリフ役で映画デビュー。
「シンドラーのリスト」と
「イングリッシュ・ペイシェント」で二度アカデミー賞候補に。 
活躍度 ○↑ 
演技幅 自在 
演技力   ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ  ☆☆☆★★★ 
出演作 
1991年「ロレンス1918」
1992年「嵐が丘」◇
1993年「シンドラーのリスト」◆「ベイビー・オブ・マコン」
1994年「クイズ・ショウ」
1995年「ストレンジ・デイズ」
1996年「イングリッシュ・ペイシェント」◇
1997年「オスカーとルシンダ」
1998年「アベンジャーズ」◇「プリンス・オブ・エジプト」(声)
1999年「オネーギンの恋文」◇「ことの終わり」◇
 
オトーサン、
叫びます。
「そうか、ジョセフの兄貴なんだ。
それも、8つ違い!」


映画の採点簿

クイズショウ                ****  グリーンベレー               ***   ムッシュ・カステラの恋           ***** 緑園の天使                 ***** ベン・ハー                 ***** アニーよ、銃をとれ             ***** 黄昏に燃えて                ****  ダーティ・ハリー              ***** ダーティ・ハリー2             ***   身代金                   ***** エバー・アフター              ***** メメント                  ***** ダイハード                 ***** ダイハード2                ****  ダイハード3                ****  レッドコ−ナー               ****  マッド・マックス              ****  ライジング・サン              ****  この森で天使はバスを降りた         ****  ターミネーター               ***** ターミネーター2              ***** ブレードランナー              ***** ヴィドック                 ****  サウンド・オブ・ミュージック        ***** ピースメーカー               ****  コマンドー                 ****  プレデター                 ***** プレデター2                ***   仮面の男                   ****  ベルリン、天使の詩             ***** ニューヨークの亡霊              ****  キングコング                ***** バルカン超特急                ****  スネイク・アイズ              ****  エクソシスト                ***** レイン                    ****  トラトラトラ!                ****  息子の部屋                 ***** ヴィトゲンシュイタイン           ****  バグダット・カフェ             ****  ロマンシングストーン 秘宝の谷       ****  ナイルの宝石                ***   黄金狂時代                 ****  チャップリンの醜女の深情          ***** 白い刻印                  ****  グリフターズ/詐欺師たち           ****  アラモ                   ****  赤い河                   ***** オーシャンズ11              ***** 地獄の黙示録:特別完全版          ***** フロム・ヘル                ***** ジェヴォーダンの獣             ****  夜と霧                   ***** ワシャワの柔肌               ***   キー・ラーゴ                ***** 三つ数えろ!                ***** WASABI                ****  フランケンシュタイン            ***** カリガリ博士                ****  M                      *****                      ****  激流                     ****  コブラ                   ***  コーザ・ノストラ               ****  サイモン・セズ               ***  マルホランド・ドライブ            ***** アトランティスのこころ           ****  化粧師/KEWAISHI               ***** プリティ・プリンセス             ****  ジェード・スコーピオンの呪い        ****  ロード・オブ・ザ・リング           ***** モンスターズ・インク             ***** ぼくの神さま                 ***** 嘆きの天使                  ***** ガリバー旅行記                ***** アリー・マイ・ラブ             ***  真夜中のサバナ                ****  サマー・オブ・サム              ****  アメリカン・スイートハート         ***  ガンシャイ                 ***  不実の愛、かくも燃え             ***** スタア誕生                  ***** カビリアの夜                 ***** 愛のメモリー                 ****  錨をあげて                  ****  チャンプ                   ***** 1日だけの淑女                ***** マンハッタン花物語             ***  マンハッタン・ラプソディ          **** マンハッタンで抱きしめて          **** 大地のうた                  ***** 大樹のうた                  ***** 恋人たち                   ***** 大河のうた                  ***** シッピング・ニュース             **** 鬼火                     **** 好奇心                    **** ポーリンの冒険                **** 邂逅                     ***** 恋愛準決勝戦                 ****


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