オトーサンの2003年その3

ほのぼの映画批評

前口上

1999年の夏から、精力的に映画をみはじめました。 この数年は、1日1本以上のハイペースです。 そう、映画のある生活って、すばらしい!

映画の採点簿へ

目次

1103 デイナーラッシュ(DVD 2000) 1102 ヤング・フランケンシュタイン(DVD 1974) 1101 愛の風景(DVD 1992) 1100 スクープ・悪意の不在(DVD 1981) 1099 イナフ(DVD 2002)
1098 グース(DVD 1996) 1097 リバー・ランズ・スルー・イット(DVD 1992) 1096 ザ・ロイヤル・テネンバウムズ(DVD 2001) 1095 山猫は眠らない(DVD 1993) 1094 ドーベルマン(DVD 1997)
1093 マイライフ・アズ・ア・ドッグ(DVD 1985) 1092 ラスト・エンペラー(DVD 1987) 1091 シモーヌ(2002) 1090 永遠のマリアカラス(2002) 1089 GO(DVD 2001)
1088 荒野の用心棒(DVD 1964) 1087 続・夕陽のガンマン(DVD 1966) 1086 夕陽のガンマン(DVD 1965) 1085 座頭市(2003) 1084 黄泉がえり(VTR 2003)
1083 シャンハイ・ヌーン 2(VTR 2003) 1082 Le Cout de la vie(2003) 1081 トータル・リコール(DVD 1990) 1080 クリムゾン・タイド(DVD 1989) 1079 ポセイドン・アドベンチャー(DVD 1972)
1078 ファミリービジネス(DVD 1989) 1077 英雄 HERO(2002) 1076 ハルク(2003) 1075 クリフハンガー(DVD 1993) 1074 血と砂(DVD 1922)
1073 キング・オブ・キングス(DVD 1927) 1072 ロッキー・ホラー・ショウ(DVD 1975) 1071 オーメン最後の闘争(DVD 1981) 1070 オーメン2/ダミアン(DVD 1978) 1069 オーメン(DVD 1976)
1068 十戒(DVD 1956) 1067 ライフ・オブ・デビッド・ゲイル(2003) 1066 オール・ザット・ジャズ (DVD 1979) 1065 エデンより彼方に(2002) 1064 Xファイル/ザ・ムービー(DVD 1998)
1063 ビジョン・クエスト/青春の賭け(DVD 1985) 1062 青きパパイヤの香り(DVD 1993) 1061 名もなきアフリカの地で(2001) 1060 フリーダ(2002) 1059 パイレーツ・オブ・カリビアン 呪われた海賊たち(2003)
1058 シザーハンズ(DVD 1990) 1057 トーク・トゥ・ハー(2002) 1056 キャリー(DVD 1976) 1055 シティ・オブ・ゴッド(2002) 1054 フリー・ウィリー(DVD 1993)
1053 太陽の帝国(DVD 1987) 1052 特攻大作戦(DVD 1967) 1051 風とともに去りぬ(DVD 1939) 1050 イレイザー(DVD 1996) 1049 フルメタルポイント(DVD TV 2002)
1048 マイ・ビッグ・ファット・ウェディング(2002) 1047 最後の猿の惑星(DVD 1973) 1046 猿の惑星・征服(DVD 1972) 1045 新・猿の惑星(DVD 1971) 1044 続・猿の惑星(DVD 1970)
1043 猿の惑星(DVD 1968) 1042 グッドフェローズ(DVD 1990) 1041 推定無罪(DVD 1990) 1040 大脱走(DVD 1963) 1039 バック・トゥー・ザ・フューチャー Part3(VTR 1990)
1038 バック・トゥー・ザ・フューチャー Part2(VTR 1989) 1037 バック・トゥー・ザ・フューチャー(VTR 1985) 1036 チャーリーズ・エンジェル フルスロットル(2003) 1035 デッドコースター(2003) 1034 ターミネーター 3(2003)
1033 セレブリティ(DVD 1998) 1032 スリーパー(DVD 1973) 1031 奇跡の人(DVD 1962) 1030 アイアン・ホース(DVD 1924) 1029 アラビアのロレンス(VTR 1962)
1028 WATARIDORI(2001) 1027 ヤング・ブラッド(DVD 2001) 1026 プラクティカル・マジック(DVD 1998) 1025 インテリア(DVD 1978) 1024 会議は踊る(VTR 1931)
1023 シャレード(DVD 1963) 1022 黄色いリボン(VTR 1949) 1021 カラー・オブ・ハート(DVD 1998) 1020 ソラリス(2002) 1019 ピンポン(DVD 2002)
1018 ミニミニ大作戦(2003) 1017 キャバレー(DVD 1972) 1016 オペラハット(DVD 1936) 1015 ダーク・エンジェル(VTR TV2000) 1014 ハイ・クライムズ(DVD 2002)
1013 エクゼクティブ・デシジョン(VTR 1996) 1012 暗殺の森(VTR 1970) 1011 紳士協定(DVD 1947) 1010 サンセット大通り(DVD 1950) 1009 西部戦線異状なし(DVD 1930)
1008 ヴァージン・スーサイズ(DVD 1999) 1007 波止場(DVD 1954) 1006 チャーリング・クロス街84番地(DVD 1986) 1005 ベイブ/都会へ行く(DVD 1998) 1004 愛の嵐(VTR 1974)


デイナーラッシュ

オトーサン、
「これも、何で借りたんだろう」
お腹が空いていたためなのかも。
この映画、舞台は、NYのトライベッカ。
スター・シェフの見事な料理づくりがみられます。
「ああ、NOBUで食べたい!」

原題:Dinner Rush (2000)     
監督:Bob Giraldi
脚本:Rick Shaughnessy / Brian S. Kalata
Genre: Drama  
Rated R for language, some violence 
    and sexuality.
上映時間:98分
あらすじ:
元胴元で、NYで評判の
イタリアン・レストランのオーナー、
ルイス・コッポラにとって、
ほかの夕方はなかったのだろうか? 
今夜のゲストをあげよう。
オーナーから招待された
地元警察の刑事とその妻。
バルコニー席には、ライバルのギャング2人。
クイーンズからやってきて、
このレストランのパートナーになろうとしている。
隅のほうには、批評家"食の妖精"がいる。
バーには、誰も気付かないが、ケンがいる。
夕方遅くなって、副シェフのダンカンがやってくる。
欲深いギャンブラーで、無類の女好き。
階下のキッチンや店の外をうろうろ。
かれのおかげで、避けえない悲劇が起きる。

出演者:  
Danny Aiello ....  Louis Cropa(ルイス) 
Edoardo Ballerini ....  Udo Cropa (ウード)
Summer Phoenix ....  Marti (マーティ)
オトーサン、
「ダニー・アイエロ、存在感あるなあ」
予約を取れるのは、3ケ月先という有名店のオーナー。 
その息子のスター・シェフ役は、
若手スター、エドアレーロ・バレリーニ、好演です。
狂気と繊細さ、これが天才シェフの素顔。
食の妖精といわれる批評家のマーティを演じる
サマー・フェニックスの怪異な表情も見応えがあります。

DANNY AIELO
ダニー・アイエロ 
誕生日 1933/6/20  
出身 米ニューヨーク 
活躍度 △↓ 
演技幅 個性 
演技力   ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ  ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1973年「バング・ザ・ドラム」デビュー
1974年「ゴッドファーザーPARTU」
1976年「ザ・フロント」
1978年「マッド・フィンガーズ」「愛の断層」
1979年「摩天楼ブルース」
1981年「アパッチ砦ブロンクス」
1982年「悪魔の棲む家PART2」
1983年「オールド・イナフ」
1984年「ワンス・アポン・ア・タイム・
      イン・アメリカ」「デスマスク」
1985年「カイロの紫のバラ」「プロテクター」
     「スタッフ」
     「恋人たちの合鍵」
1987年「ラジオ・デイズ」
     「ピックアップ・アーティスト」
     「月の輝く夜に」
1988年「N.Y.ドラッグ・コネクション」
     「乙女座殺人事件」
     「アフガン/ネクサス奪還作戦」
1989年「ルシカム/KGB・赤い狙撃者」
     「ドゥ・ザ・ライト・シング」
     「ハーレム・ナイト」
     「N.Y.捜査線 ナイトハンター 
      女子学生殺人事件」
1990年「ワンス・アラウンド」
     「ジェイコブズ・ラダー」
1991年「ハドソン・ホーク」「奇蹟が降る街」
1992年「ジャック・ルビー」「ミストレス」
1993年「セメタリークラブ」
     「フライング・ピクルス」
1994年「プレタポルテ」「レオン」
1996年「訣別の街」「あなたに逢いたくて」
     「トゥー・デイズ」
2001年「ディナーラッシュ」

その他の出演者:
John Rothman ....  Gary 
Frank Bongiorno ....  Enrico 
Lexie Sperduto ....  Lucy Clemente 
Zainab Jah ....  Adrian 
Alex Corrado ....  Paolo 
Mike McGlone ....  Carmen 
Walt MacPherson ....  Det. Drurry 
Polly Draper ....  Natalie Clemente 
Vivian Wu ....  Nicole 
Manny Perez ....  Gabriel 
Ajay Naidu ....  Ademir 
Andre Haynes Richarson ....  Machine


User Rating:  7.3/10 (633 votes)  
オトーサン、
「高いスコアだ」

User Comments:
Filmjack3さん
2001年9月29日
愛すべき演技、いい感じ、
よく出来たドラマ。 

ありきたりの褒め言葉は、
さておき、よく出来た映画である。
すばらしくはないが、ある種の輝きをもっている。
とくに、いやな後味の映画をたくさん見た後では。
いくつかの筋書きが交錯している。
元ギャングの老人を演じるのはダニー・アイエロ。
彼のベストの演技だろう。
昔の仲間からぬけて、レストラン・ビジネスに
精を出している。
エドアレーロ・バレリーニ演じるシェフは、
レストランの一刻も早く後を継ごうとしている。
その夜、レストランに集まった他の登場人物たちは、 
驚くべきクライマックスに立ち会うことになる。
いくつか欠点があり、大ヒットにはならなかったが、
愉快なコメディ・ドラマに仕上がっている。
多くのひとが、楽しめるだろう。
評価は、B+ 


オトーサン、
「そうか、こういう結末だったんだ。
最初から、すべて計算され尽くしていたんだ」
もう一度、見てもいいと思わせる映画です。
お腹が空いたときに見ると、よだれが出てくるかも。
「ああ、やっぱり、パリでは、大枚をはたいても、
アラン・デュカスの料理を食べるべきだったなあ」


ヤング・フランケンシュタイン

オトーサン、
「おお、あった!」
「フランケンシュタイン 460」が面白く、
それ以降、長い間、探しもとめていた映画です。
まる一日、うれしくて仕方ありませんでした。

原題:Young Frankenstein (1974)     
監督:Mel Brooks
原作:Mary Shelley 
脚本;Gene Wilder / Mel Brooks
Genre: Comedy / SF / Horror 
Country: USA 
Language: English / German 
Color:Black and White 
上映時間:108分
あらすじ:
若い神経外科医は、祖父の城を受け継ぐ。
祖父はかのフランケンシュタイン男爵だった。
かれは、お城で、愉快なせむし男アイゴール、
かわいい実験助手のインガ、
年老いた家政婦のブルッハーに出会う。 
いやはや! 
若いフランケンシュタインは、
祖父の研究なんてと軽蔑していたが、
祖父の書物を発見する。
人間再生実験のことが記載されており、
かれは、祖父を見直す...

出演者:
Gene Wilder ....  Dr. Frederick Frankenstein 
          (フランケンシュタイン博士)
Peter Boyle ....  The Monster(怪物) 
Marty Feldman ....  Igor(アイゴール)
オトーサン、
「いやはや、とんでもない登場人物の数々!」
人間にとっては、人間が最大の興味の的。
この映画、登場するどの人間をとっても、
マトモではないのですから、極上の愉快さ。
女優陣も魅力的なひとばかり。
でも、経歴紹介はフランケンシュタイン博士と
せむし男アイゴールの2人に絞りましょう。
怪物は、1931年のオリジナルに出てきた
ボリス・カーロフのほうが、すご味がありました。

GENE WILDER
ジーン・ワイルダー 
誕生日 1935/6/11 
出身 米ウィスコンシン州ミルウォーキー 
活躍度 △↓ 
演技幅 個性 
演技力   ☆☆☆★★★ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ  ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1967年「俺たちに明日はない」
1968年「プロデューサーズ」
1969年「004/アタック作戦」
1971年「夢のチョコレート工場」
1972年「ウディ・アレンの誰でも
      知りたがっているくせに
      ちょっと聞きたいSEXの
      すべてについて教えましょう」
1974年「星の王子様」「ブレージングサドル」
     「ヤング・フランケンシュタイン」
1975年「新・シャーロック・ホームズ
      /おかしな弟の大冒険」
1976年「大陸横断超特急」
1977年「爆笑!世紀のスター登場」
1979年「フリスコ・キッド」
1980年「スター・クレージー」
     「サンデー・ラバーズ」
1982年「ハンキー・パンキー」
1984年「ウーマン・イン・レッド」
1986年「呪われたハネムーン」
1989年「見ざる聞かざる目撃者」
1990年「ベイビー・ウォンテッド」
1991年「サギ師とウソつき患者」 

PETER BOYLE
ピーター・ボイル 
誕生日 1935/10/18  
出身 米ペンシルバニア州フィラデルフィア 
ラサール大学卒業後、カトリックの僧侶になるが、
60年代に俳優を目指してニューヨークに移り、
ユタ・ヘイゲンに学ぶ。
その後、シカゴのコメディ集団
”セカンド・シティ”に参加。 
活躍度 △→ 
演技幅 個性 
演技力   ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ  ☆☆☆★★★ 
出演作 
1970年「ジョー」
1972年「候補者ビル・マッケイ」
1974年「マンハッタン皆殺し作戦」
1975年「ヤング・フランケンシュタイン」
1976年「タクシー・ドライバー」
1981年「アウトランド」
1982年「ハメット」
1989年「ドリーム・チーム」
1996年「デス&コンパス」
1998年「ドクター・ドリトル」
     「スピーシーズ2」
2001年「チョコレート」 

その他の出演者:
Madeline Kahn ....  Elizabeth 
Cloris Leachman ....  Frau Blucher 
Teri Garr ....  Inga 
Kenneth Mars ....  Police Inspector 
        Hans Wilhelm Friederich Kemp 
Richard Haydn ....  Gerhard Falkstein 
Liam Dunn ....  Mr. Hilltop 
Danny Goldman ....  Medical Student 
Oscar Beregi Jr. ....  Sadistic Jailor 
Arthur Malet ....  Second Village Elder 
Richard A. Roth ....  Insp. Kemp's Aide 
Monte Landis ....  Gravedigger 
Rusty Blitz ....  Gravedigger 


User Rating:  8.0/10 (15,364 votes) 
              top 250: #137
オトーサン、
「おお、8点!世界の名画137位だ」
1931年のオリジナルが、7.9ですから、
このリメイクのほうが、名画ということになります。

User Comments:
Jack Christal-Gattanellaさん
Teaneck, New Jersey
2000年5月2日
愉快なコメディ、ブルックス監督のベスト。

メルブルックス監督が、やった。
これは、フランケンシュタイン男爵の
城を引く継いだ孫の活躍を描いた
すばらしいパロディ映画だ。
ジーン・ワイルダーが、実にいい演技を見せる。
かれは、祖父と同様、医者である。
そこで、新しい助手アイゴールと出会う。
まもなく祖父の著作をみつけ、怪物を創造する。
この間がぬけているが類例ない陽気な冒険譚は、
あらゆるフランケンシュタイン映画を
もじったコメディのなかで傑出している。
何度見ても実に愉快だ。
脚本は、ブルックスとワイルダー。
ジーン・ハックマンが、オリジナルから
最もおかしい部分を学んで、盲目の男を演じている。
評価は、A+ 


オトーサン、
この映画の狼の遠吠えを演じたのが、
メル・ブルックス監督と知って愉快になりました。
「へえ、面白い映画をつくる監督だなあ。
どういうひとなんだろう?」

MEL BROOKS
メル・ブルックス 
誕生日 1926/6/27  
出身 米ニューヨーク・ブルックリン 
監督作 
1968年「プロデューサーズ」
1970年「命がけ!イス取り大合戦」
1974年「ブレージングサドル」
     「ヤング・フランケンシュタイン」
1976年「メル・ブルックスの
      サイレント・ムービー」
1978年「メル・ブルックスの新サイコ」
1981年「珍説世界史PartT」
1987年「スペースボール」
1991年「メル・ブルックス 逆転人生」
1993年「ロビン・フッドキング・オブ・タイツ」
1995年「レスリー・ニールセンのドラキュラ」

次に、IMDBから。
(長文なので、抄訳します)

コメディの脚本家兼監督。 
その皮肉なタッチと滑稽なスタイルは、
ボードビルとBorscht Belt shtickの影響を受けた。
キャリアのはじまりは、
1940年代のstand-up comicからで、
リッツ・ブラザースのハリー・リッツに影響された。
Catskillsで働く間に、Sid Caesarに会い、
駆け出しのTVシリーズの脚本家として雇われた。 
"Your Show of Shows"と続編、"Caesar's Hour"を
手掛けた仲間には、Woody Allenや Neil Simon、 
共演者に Carl Reinerといった豪華メンバーがいた。
TVやブロードウェイの舞台脚本を書いた後、
ブルックスは、アカデミー賞短編アニメ部門で
受賞した陽気な Ernie Pintoffと一緒に、
最初の映画"The Critic"(1963) をつくった。
TV番組"Get Smart" (1965-69)がヒットし、
このおかげで、初の映画"The Producers" (1968) の
脚本を書き、監督をつとめた。
「あまりにユダヤ的」とか「マニア向け」と
批判されたものの、この映画は成功し、
アカデミー賞の最優秀脚本賞を受賞した。
その後、"The Twelve Chairs "(1970)を監督。
ワーナー・ブラザースが、
次作"Blazing Saddles"(1973)に資金を提供した。
これは、内幕物で、ユダヤのユーモアもある、
カウボーイ映画のパロディだったが、不評だった。
だが、かれは、パロディ物に活路を見出し、
息のあう俳優たちを集めるきっかけともなった。
Richard Pryorとの共同脚本を手がけた。
次の作品"Young Frankenstein"(1974)は、
大ヒットとしたが、
共同脚本に、ビリーワイルダーを
起用したことも大きかった。


愛の風景

オトーサン、
「あれっ、こんなの借りたっけ」
1週間分をまとめて借りるので、こんなことに。
「おれ、無意識に、愛に飢えてるのかなあ?」

原題:Goda viljan, Den (1992)     
監督:Bille August
脚本:Ingmar Bergman 
Genre: Drama / Romance 
Country: Sweden / Germany / UK / Italy / France
/ Denmark / Finland / Norway / Iceland 
Language: Swedish 
上映時間:180分
あらすじ:
イングマール・ベルグマンの両親の物語。
1990年、貧しい神学生である
ヘンリク・ベルグマンは、ウプサラの金持ちの娘、
アンナ・オーカーブロムと恋に落ちる。
結婚後、ヘンリクは、スエーデン北部の牧師に。
数年後、アンナは、僻地の村での
気質の荒い人々との暮らしに耐えられず、
ウプサラに戻ってしまう。
ヘンリクは、その地に留まる。

出演者:
Samuel Froler ....  Henrik Bergman (ヘンリク)
Pernilla August...Anna Akerblom Bergman(アンナ)
Max von Sydow ....Johan Akerblom, Anna's father
          (ヨハン、アンナの父親)
Ghita Norby ....  Karin Akerblom, Anna's mother 
           (カーリン、アンナの母親)
オトーサン、
「うーん、舞台劇みたいだ」
ヘンリクとアンナ。
愛しあいながらも、意固地なふたり。
それに輪をかけて意固地なアンナの母親。
全員、舞台俳優らしい魅せられる演技でした。
経歴は、みつかりませんでした。
遠い北国、スエーデンからの映画です。

その他の出演者:
Bjorn Kjellman....Ernst Akerblom, Anna's brother 
Borje Ahlstedt....Carl Akerblom, 
                    Anna's half-brother 
Bjorn Granath ....  Oscar Akerblom, 
                    Anna's half-brother 
Gunilla Nyroos ....  Svea Akerblom, Oscar's wife 
Michael Segerstrom ....  Gustav Akerblom, 
                         Anna's half-brother 
Eva Grondahl....  Martha Akerblom, Gustav's wife 
Mona Malm ....  Alma Bergman, Henrik's mother 
Keve Hjelm ....  Fredrik Bergman, 
         Henrik's paternal grandfather 
Margaretha Krook ....  Blenda Bergman, 
            Henrik's aunt 
Irma Christenson ....  Ebba Bergman, 
            Henry's aunt 
Sif Ruud ....  Beda Bergman, Henrik's aunt 


User Rating:  7.5/10 (383 votes)  
オトーサン、
「高いスコアだ。
スエーデン映画は、見ているひとが少ないなあ」

User Comments:
bouncingoffwallさん
USA
2003年9月20日
美しく引き込まれ、もの想わせる映画

この映画で、われわれは、
ヘンリク・ベルグマンに出会う。
善良だが、心に傷をもち、神に仕えようとしている。
同様に、アンナにも出会う。
未来の妻であり、ベルグマンの母親である。
ヘンリクは貧しいが、豊かな暮らしを送るために、
プライドを捨てようとはしない堅固な心の持ち主。
反対に、アンナは、素敵なものに目がなく、
欲望を拒もうとはしない。
二人は、多くのハードルを超えねばならないが、
結婚し、スエーデン北部の寒村に行く。
そこで、彼は新しい牧師として着々と任務を果たす。
教会を代表し、ひとびとを導く人間の弱さを
感じるのは、このあたりである。
かれは、聖人面をしない。
善き人となるよう常に研鑽せねばならないが、
その過程で、ひとは自分の弱さに気付く。
この映画の登場人物たちが、まさにそうである。
それゆえ、かれらに感情移入できるのである。
蒸気機関車のように、
豪奢な風景の中で、時に、蒸気が立ちのぼる。
最初は、音を立ててゆっくり動きはじめ、
後半では、勢いよく蒸気を吹きあげる。
181分の長さだが、この映画を強く勧めたい。
10点満点で、9点だ。


オトーサン、
「3時間!でも、途中で飽きない出来だった。
たまには、こういう世界に浸るのも、いいなあ」
スエーデンでは、時間がゆっくり過ぎていきます。
零下20度の雪景色は永遠に続き、
ひっそりと暮らす人々も、永遠の存在。
争いが芽生えると、じっくりと育っていき、
ギリシャ悲劇のように激しいものになるのです。
「...ウプサラか」
女主人公が生まれ育ち、別れて戻っていく都市。
まだ行ったことはありませんが、
医者だった亡き伯父が留学していた都市です。
よく写真を見せられました。
「いいところだよ。人情が厚くて」
晩年になっても、よく訪れていました。


スクープ・悪意の不在

オトーサン、
「冴えない題名だなあ」
最近、題名のよしあしが気がかりなのです。
「こんな題名じゃ、誰も見る気になれんよなぁ」
でも、ポールニューマン主演というので借りました。

原題:Absence of Malice (1981)     
監督:Sydney Pollack
脚本:Kurt Luedtke  (more)
Genre: Drama / Romance  
上映時間:116分
あらすじ;
ポール・ニューマンが、
大昔に死んだマフィアのボスの息子を演じる。
おやじは、酒の密売業者だったのだ。
組合の委員長の死を解明できず、
苛立っていた検察官は、捜査協力が得られないので、
ニューマンが、事件の容疑者というガサネタを流す。
かれの人生が暴露され、関わりのある女性が傷つく。
サリー・フィールド演じる女性記者は、 
スクープをしたはずだったが、誤報。
だが、この名誉毀損事件は、
「悪意の不在」というルールの下で、
彼女は、無罪である。
検察官と取引する気がないニューマンは、
別の土俵で、自分の身を守ろうとする。

出演者: 
Paul Newman ....  Michael Colin Gallagher, 
       Owner Gallagher Imports(マイク) 
Sally Field ....Megan Carter (メガン)
     (staff reporter, 'Miami Standard') 
Melinda Dillon ....  Teresa Perrone (テレサ)
オトーサン、
「3人とも、うまい!」
主役や助演陣がそろってうまいと、
こうも映画が楽しめるかといういい例です。
長くなりますが、3人の経歴を紹介しましょう。

PAUL NEWMAN
ポール・ニューマン 
誕生日 1925/1/26 
出身 米オハイオ州クリーブランド 
大きな運動具店の息子として生まれたが、
家業は継がず、ケニヨン・カレッジから
イェール大学に進学。
52年にアクターズ・スタジオに入学。
54年「銀の盃」で映画デビューを飾るが、
第二のマーロン・ブランドと言われることを嫌い、
映画界を去るが、56年「傷だらけの栄光」で復帰。
「熱いトタン屋根の猫」「ハスラー」「ハッド」
「暴力脱獄」でアカデミー賞にノミネートされ、
「ハスラー2」でアカデミー主演男優賞を受賞した。
初監督は68年「レーチェル・レーサー」。
妻はジョアン・ウッドワード。
長男を麻薬中毒でなくし、
麻薬撲滅運動にも参加した。 
活躍度 ◎→ 
演技幅 自在 
演技力     ☆☆☆☆☆★ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ   ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1954年「銀の盃」
1956年「傷だらけの栄光」
1957年「追憶」
1958年「長く熱い夜」「左ききの拳銃」
          「熱いトタン屋根の猫」
1959年「都会のジャングル」
1960年「孤独な関係」「栄光への脱出」
1961年「パリの旅愁」「ハスラー」
1962年「渇いた太陽」「青年」
1963年「ハッド」「パリが恋するとき」「逆転」
1964年「暴行」「何という行き方!」
1965年「レディL」
1966年「動く標的」「引き裂かれたカーテン」
1967年「太陽の中の対決」「暴力脱獄」
1968年「脱走大作戦」
1969年「レーサー」「明日に向って撃て!」
1971年「わが緑の大地」
     「マシンに賭ける男の夢/デッドヒート」
1972年「ロイ・ビーン」
1973年「スティング」「マッキントッシュの男」
     「タワーリング・インフェルノ」
1975年「新・動く標的」
1976年「ピック・アメリカン」
          「サイレント・ムービー」
1977年「スラップ・ショット」
1979年「クインテット」
1980年「世界崩壊の序曲」
1981年「アパッチ砦ブロンクス」
          「スクープ・悪意の不在」
1982年「評決」
1984年「ハリー&サン」
1986年「ハスラー2」アカデミー主演男優賞
1989年「ブレイズ」「シャドー・メーカーズ」
1990年「ミスター&ミセス・ブリッジ」
1994年「未来は今」「ノーバディーズ・フール」
     「マジック・アワー」
1998年「トワイライト」◇
1999年「メッセージ・イン・ア・ボトル」◇
2000年「ゲット・ア・チャンス」◇
2002年「ロードトゥパーディション」 

SALLY FIELD
サリー・フィールド 
誕生日 1946/11/6 
出身 米カリフォルニア州パサディナ 
活躍度 ○→ 
演技幅 自在 
演技力     ☆☆☆☆☆★ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ   ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1967年「大西部への道」
1976年「ステイ・ハングリー」
1977年「トランザム7000」「幸福の旅路」
1978年「グレート・スタントマン」
1979年「ノーマレイ」
            アカデミー主演女優賞
     「ポセイドン・アドベンチャー2」
1980年「トランザム7000
            VS激突パトカー軍団」
1981年「スクープ/悪意の不在」
1982年「キスミー・グッバイ」
1984年「プレイス・イン・ザ・ハート」
            アカデミー主演女優賞
1985年「マーフィのロマンス」
1987年「恋はお手上げ」
1988年「パンチライン」
1989年「マグノリアの花たち」
1990年「星の流れる果て」
1991年「ソープディッシュ」
1993年「奇跡の旅」(声)「ミセス・ダウト」
1994年「フォレスト・ガンプ/一期一会」
1996年「奇跡の旅2/サンフランシスコ大冒険」
2000年「あなたのために」
2001年「ギリーは首ったけ」

MELINDA DILLON
メリンダ・ディロン 
誕生日 1939/10/13  
出身 米アーカンソー州 
「未知との遭遇」と「スクープ・悪意の不在」で
二度アカデミー助演女優賞にノミネートされる。 
活躍度 △→ 
演技幅 適応 
演技力   ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ  ☆☆☆★★★ 
出演作 
1976年「ウディ・ガスリー わが心のふるさと」
1977年「スラップ・ショット」「未知との遭遇」
1978年「フィスト」
1981年「スクープ・悪意の不在」
1987年「ハリーとヘンダスン一家」
1989年「ステイ・トゥゲザー/青春の絆」
1990年「スポンティアン・コンバッション」
1995年「キルトに綴る愛」
1999年「マグノリア」
その他の出演者:
Bob Balaban ....  Elliott Rosen
    leader, Justice Dept. Strike Force 
Luther Adler ....  Uncle Santos Malderone 
Barry Primus ....  Bob Waddell, 
    Agent on Justice Dept. Strike Force 
Josef Sommer ....  McAdam, Megan's Editor 
John Harkins ....  Davidek
    staff attorney, 'Miami Standard' 
Don Hood ....  Dist. Atty. James A. Quinn 
Wilford Brimley ....  Asst. U.S. Atty. 
           Gen. James A. Wells 
Arnie Ross ....  FBI Agent Eddie Frost 
Anna Marie Napoles ....  Nickie 
Shelley Spurlock ....  Sarah Wylie, 
           Staff Reporter 
Shawn McAllister ....  Santos Hood 1 
Joe Petrullo ....  Santos Hood 2 


User Rating:  6.7/10 (1,361 votes)   
オトーサン、
「もっと高くていいのかも」

アカデミー賞ノミネート:
主演男優賞:ポール・ニューマン 
助演女優賞:メリンダ・ディロン
オリジナル脚本賞

User Comments:
Jim Seeden さn
Rio Grande City, TX
1999年3月17日
すばらしい演技、高度な筋書き、そしてメッセージ!

ポール・ニューマンとサリ・ーフィールドときたら、
もう、言うことなし。
でも、この映画、それ以上だった。
筋書きは、ちょっと意外なひねりもあるが、
ロジカルな展開であり、
観客をうっとりさせるようなサスペンスもある。
見終わると、いかに筋書きが細部までよく練られ、
新鮮なものか、分かる。
この映画、進むにつれて、登場人物が成長し、
重要なメッセージを帯びた策略が練られている。
このすばらしい映画をつくるためには、 
特殊効果もいらないし、ベッドルームも不必要だ。


オトーサン、
「この映画、娘に見せたいなあ」
マスコミ界の一員ですから、
スクープ記事が反響を呼んで、
いい結果につながることもあれば、
知らずに誰かを傷つけてしまうこともありえます。
「筆先三寸」
マスコミのみなさん。
胸に手をあてて考えてください。
政権与党に擦り寄ったりしていませんか?
「長いものに巻かれろ」で、
大企業の不祥事をもみ消したりしていませんか?
いまや、マスコミは立法・司法・行政とならぶ
第4の権力。
「悪意の不在」をいいことに、
責任を放棄してはいないでしょうか?


イナフ

オトーサン、
このDVD,なぜか、借りてしまいました。
ジェニファー・ロペスの名前にひかれたのかも。
「変だなあ。大してフアンでもないのに」
この映画、家庭内暴力を扱っています。

原題:Enough (2002)     
監督:Michael Apted
脚本:Nicholas Kazan 
Genre: Drama / Thriller 
Rated PG-13 for intense scenes of 
domestic violence, some sensuality and language.
上映時間:115分
あらすじ:
家庭内暴力に悩む女。、
夢にまでみて結婚した男は、
考えていたような男ではなかった。 
彼女は娘と逃げようとするが、どこまでも追われる。
彼女は、娘の安全を守るため、
また不幸な結婚から逃れるために、
ただ一つのの道を選ぶ。
夫を殺すのだ。

出演者: 
Jennifer Lopez ....  Slim Hiller(スリム)
Bill Campbell ....  Mitch Hiller(ミッチ)
Tessa Allen ....  Gracie Hiller(グレイシー) 
オトーサン、
「まあ、ジェニファーのための映画だなあ」
最初から、最後まで、出づっぱりの大奮闘。
ジェニファ−のフアンには、たまらない魅力では
ないでしょうか。

JENNIFER LOPEZ
ジェニファー・ロペス 
誕生日 1970/7/24  
出身 米ニューヨーク・ブロンクス 
母は幼稚園教師、
父はコンピューター・プログラマー。
ミュージカル「SYNCHRONOCITY」の日本公演で
舞台デビュー。
歌手としても99年ファースト・アルバム
「ON THE 6」でミリオン・ヒット。
映画は86年「リトル・マイ・ガール」でデビュー。
2001年9月29日、
音楽ビデオの収録で知り合った振り付け師の
クリス・ジャッドと結婚。
しかし、2002年に入って別居状態。 
活躍度 ◎↑ 
演技幅 適応 
演技力   ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ  ☆☆☆★★★ 
出演作 
1989年「リトル・マイ・ガール」
1995年「ミ・ファミリア」「マネー・トレイン」
1996年「ジャック」
1997年「ブラッド&ワイン」「アナコンダ」◇
     「Uターン」◆
     「セレナ」◇
1998年「アウト・オブ・サイト」◇
     「アンツ」(声)
2000年「ザ・セル」◇
2001年「ウェディング・プランナー」◇
     「エンジェル・アイズ」◇
2002年「イナフ」◇
     「メイド・イン・マンハッタン」◇

その他の出演者:
Juliette Lewis ....  Ginny 
Dan Futterman ....  Joe 
Noah Wyle ....  Robbie 
Fred Ward ....  Jupiter 
Janet Carroll ....  Mrs. Hiller 
Bill Cobbs ....  Jim Toller 
Christopher Maher ....  Phil 
Bruce A. Young ....  Instructor 
Bruce French ....  Homeowner 
Ruben Madera ....  Teddy 
Dan Martin ....  FBI Agent 
Jeff Kober ....  FBI Agent 

User Rating:  4.9/10 (2,626 votes)   
オトーサン、
「低いスコアだなあ。
5点もとれないなんて」
やはり、夫殺しは、行き過ぎと思うひとが
大勢いたのでしょう。

User Comments:
Ray Papa さん
Sacramento, CA
2003年7月17日
悪いヤツの当然の報い...

この映画について、山ほどの批評を読んだ。
「もっと、気楽になれよ」といいたい。
確かに、妻の虐待は重大な問題である。
また、この種の映画も多い。
この映画が面白いところは、
悪いやつが当然の報いを受けることだ。 
それをまったく考慮に入れないとしても、
また、多くの欠点があるにせよ、
なかなかいいスリラーだと思う。
2度見た。2度目は妻と見たのだ。 
ジェニファー・ロペスがキライでも、楽しめる。
最後のファイトは、すばらしい。


オトーサン、
「ジェニロペは、お盛んだなあ」
振り付け師のクリス・ジャッドと離婚し、
ベン・アフレックと熱愛中と聞いていたら、
破局に向かっているとか。
彼女の香水、ファッションが誕生し、
極めつきは、LVMHのジュエリーの広告に登場。
いま、NYには大きな看板が出ています。
彼女の離婚の原因が、
家庭内暴力によるものかどうかは知りませんが、
この映画の夫は、少なくとも、サイテーの男。
自分は不倫、妻に暴力を振るうわ、
逃げた妻をプロを雇って、追跡するわ。
それについに耐えられず、
妻は、護身術を学んで、夫を殺すわけです。
「...そこまでやるのは、どうも」
という方が大多数でしょう。
でも、「夫婦ゲンカは、イヌも食わず」で
泣き寝入りの時代ではなくなりました。

「じゃあ、どうすれば、いいの?」
そんな方は、以下のサイトをご覧ください。
(このHPの読者には該当者はいないでしょう)

夫やパートナーの暴力
<ドメスティックバイオレンス>は、
隠れた犯罪です 
http://www.awf.or.jp/help/manual/dv1/a_01.html


グース

オトーサン、
「グーズって、何だったっけ?」
"goose"で、辞書を引いてみると、ガチョウ。
「がちょうって、どんな鳥だったっけ?」

原題:Fly Away Home (1996)     
監督:Carroll Ballard
自伝:Bill Lishman 
脚本:Robert Rodat / Vince McKewin  
Genre: Family / Adventure / Drama 
Rated PG for an opening accident scene 
     and some mild language.
上映時間:107分
あらすじ;
エーミーは、母親の死後、父親と再会する。
新しい生活になじめず、引きこもりがちになる。
やがて、あることに夢中になりはじめる。 
孤児になったガチョウの群れの面倒を
見ることになったからである。
しまいには、渡りのリードまでするのだった。

出演者:  
Jeff Daniels ....  Thomas Alden(トーマス) 
Anna Paquin ....  Amy Alden(エーミー) 
Dana Delany ....  Susan Barnes(スーザン) 
オトーサン、
「実に、爽やかなひとたちだ!」
カナダやニュージーランドのひとたちって、
みんな、そういう感じがします。
こせこせせず、のびのびしていて。
計算高くなくて、心が温かで....。
ここでは、父親と娘を演じた2人の経歴を
見ておきましょうか。

JEFF DANIELS
ジェフ・ダニエルズ 
誕生日 1955/2/19  
出身 米ジョージア州アセンズ 
セントラル・ミシガン大学卒業後、
サークル・レパートリー劇団に入り活躍。
81年に映画デビュー。
「愛と追憶の日々」で
アカデミー助演男優賞にノミネートされた。 
活躍度 △→ 
演技幅 個性 
演技力   ☆☆☆★★★ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ  ☆☆☆★★★ 
出演作 
1981年「ラグタイム」
1983年「愛と追憶の日々」
1985年「カイロの紫のバラ」「目撃者マリー」
1986年「心みだれて」「サムシング・ワイルド」
1987年「ラジオ・デイズ」
1988年「事件を追え」
     「スウィート・ハート・ダンス」
1989年「チェッキング・アウト」
1990年「アラクノフォビア」
     「悲しみよさようなら」
1991年「グランド・ツアー」「夢の降る街」
1992年「ペイダート」
1993年「ゲティスバーグの戦い
      /南北戦争運命の三日間」
1994年「スピード」
1995年「ジム・キャリーはMr.ダマー」
1996年「グース」「101」「トゥー・デイズ」
1997年「Mr.ダマー2 1/2」
1998年「プレザントビル」
     「ブラボー火星人2000」
     「カラー・オブ・ハート」
1999年「イッツ・ザ・レイジ」
2000年「REM(レム)」
     「デラウェア渡河作戦
      /勝利への決断」(TM)
     「不正発覚/スタインメッツ校事件」
      (TM)
2002年「ブラッド・ワーク」
     「めぐりあう時間たち」 

ANNA PAQUIN
アンナ・パキン 
誕生日 1982/7/24 
出身 ニュージーランド・ウェリントン 
体育教師の三人兄妹の末っ子として生まれる。
兄も姉も運動と音楽に秀でていたが、
彼女は特別なレッスンを受けずに普通に育つ。
ある日、姉の友人から映画の新人オーディションの
話を受けて、応募したところ、
5000人の中から選ばれて、
93年「ピアノ・レッスン」で映画デビュー。
11歳という史上二番目の若さで
アカデミー賞助演女優賞を受賞。
その後は自分を
アピールできる役に恵まれていなかったが、
99年「キャスティング・ディレクター」では
セクシーな家出娘、
2000年「X−メン」ではローグ役など演じ、
新境地を見せ始めた。 
活躍度 △→ 
演技幅 適応 
演技力   ☆☆☆★★★ 
アクション ☆☆★★★★ 
コメディ  ☆☆☆★★★ 
出演作 
1993年「ピアノ・レッスン」
      ◆アカデミー助演女優賞
1996年「ジェイン・エア」「グース」
1997年「アミスタッド」
1999年「シーズ・オール・ザット」
     「キャスティング・ディレクター」
     「オーバー・ザ・ムーン」
     「イッツ・ザ・レイジ」
2000年「X−メン」「小説家を見つけたら」
     「あの頃ペニー・レインと」
2002年「ダークネス」
2003年「X−MEN 2」

その他の出演者:
Terry Kinney ....  David Alden 
Holter Graham ....  Barry Stickland 
Jeremy Ratchford ....  DNR officer 
Deborah Verginella ....  Amy's mother 
Michael J. Reynolds ....  General 
David Hemblen ....  Dr. Killian 
Ken James ....  Developer 
Nora Ballard ....  Jackie 
Serena Paton ....  Laura 
Carmen Lishman ....  Older girl 
Christi Hill ....  Older girl 
Judith Orban ....  Teacher 

User Rating:  7.0/10 (2,178 votes)  
オトーサン、
「高いなあ」

User Comments:
pinkunicornzさん 
Wellington, New Zealand
2002年11月3日
ただセンセーショナル!

ニュージーランド人として、
私は、わが街出身のアンナ・パキンが、
こんなに若いのに、エーミー役を
見事にやってのけたことを誇りに思う。
主にアメリカに住んでいるというのに、
"キウイ"言葉のアクセントをこなしていた。
もうひとつ、うれしかったのは、
New Zealand と Canadaという2つの国が、 
すばらしい景色というだけでなく、
ひとびとがつながっていたということである。
こんなこと、滅多に映画には出てこない。
ジェフ・ダニエルズは、エーミーの父親役を
見事に演じた。
この種の映画にあっているのだ。
筋書きは、実にオリジナルである。
脚本家と製作者に対して、
心の温まる感動的な物語をつくって、
最後までやきもきさせてくれたことに感謝したい。


オトーサン、
「おお、おお!」
表紙に掲載した写真がそうですが、
ガチョウの子供たちが、無事に卵からかえって
エーミーの後をついてヒョコヒョコ歩いていく姿、
まことに、ほほえましいものです。
今年の夏休みでした。、
山荘の庭を、キジの親子が散策していました。
「ほらほら!」
「おーっ、おお、おお!」
どういうわけか、幼児語になってしまいます。
この映画、幼児の純な心で描いていて、
ステキな出来栄えでした。
家族そろって見ると、いいでしょう。
計算され尽くしたディズニー映画よりも、
ずっと家族の結びつきが深まるでしょう。
主題歌の"10 thousand miles"も、ステキでした。


リバー・ランズ・スルー・イット

オトーサン、
「芸のない題名だな。原題そのまま」
"川は流れる"とか”"川は呼んでる"とか、
"モンタナ、わが心の川」など、如何でしょうか。
もう手遅れ?

原題:A River Runs Through It(1992)     
監督:Robert Redford
原作:Norman Maclean
脚本:Richard Friedenberg
Genre: Drama 
上映時間:123分
あらすじ:
Normal Macleanの小説に基づくこの映画は、
モンタナで育つふたりの少年、
ノーマンとポールの実話を描いている。
ひとりは、牧師の父親に反抗的。
もうひとりは、大地にしっかり根付いている。
ふたりとも大好きなのは、Fly Fishingである。
Robert Redfordが監督した美しい映画。

出演者:
Craig Sheffer ....  Norman Maclean(ノーマン) 
Brad Pitt ....  Paul Maclean (ポール)
Tom Skerritt ....  Rev. Maclean (父親)
オトーサン、
「でも、ブラビには、華があるなあ」
ノーマンとポールの兄弟は、俳優が演じている
というよりも、実の兄弟に見えます。
父親役も、なかなか味のある演技でした。

CRAIG SHEFFER
クレイグ・シェーファー 
誕生日 1960/4/23  
出身 米ペンシルバニア州 
活躍度 △→ 
演技幅 個性 
演技力     ☆☆☆★★★ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ   ☆☆★★★★ 
出演作 
1985年「BAD/傷だらけの疾走」
1986年「禁じられた恋」
1987年「恋しくて」
1988年「傷だらけの青春」
1989年「ベイビー・ケイクス」(TM)
1990年「ミディアン」
1991年「アイ・オブ・ザ・ストーム」
1992年「リバー・ランズ・スルー・イット」
1993年「サンドラ・ブロック IN アマゾン」
          「ロードランナー」
     「ファイヤー・イン・ザ・スカイ
            /未知からの生還」
1994年「スリープ・ウィズ・ミー」
          「クォーター・バック」
1995年「共犯者」「愛と勇気の翼」
          「ブラッド・ノット/影を殺した女」
     「遙かなる栄光」
1996年「真夏の出来事」
1997年「ホワイトハウス/殺人連鎖」
          「ダブル・テイク」
          「ハード・テクニック」
1998年「ザ・フォール」「疑惑の幻影」
1999年「タービュランス2」
2000年「デンジャーゾーン 
            タービュランス3」(TM)
     「ヘルレイザー
            /ゲート・オブ・インフェルノ」
     「ディープ・コア2000」
2001年「エア・ハッカー 異常接近」(TM)
          「フライング・ヴァイラス」(TM)

BRAD PITT
ブラッド・ピット 
誕生日 1964/12/18 
出身 米オクラホマ州ショーニー 
ミズーリ州スプリングフィールドで過ごし、
ミズーリ大学卒業後、ロサンゼルスに移り住み、
ロイ・ロンドンの師事の元、俳優を目指す。
映画デビュー作は1988年「リック」。
いきなり主演で、日光に当たると死んでしまう
病気の青年リックを演じている。
旧ユーゴで撮影され、
一度は内乱でお蔵入りしかけた作品。
ブルース・ウイリス主演、
テリー・ギリアム監督「12モンキーズ」
(1995)で精神異常者役を演じ、
ゴールデン・グローブ賞助演男優賞を受賞。
2000年7月にジェニファー・アニストンと
結婚した。 
ルックスは正当派二枚目俳優の顔立ちながら、
出演する映画の役柄は常にクセがあり、
観客を戸惑わせる。
そのクセのある演技も単一のものではなく、
映画によって、違った演技を見せている。
それだけに彼の映画は観る側によって、
かなり評価が別れるが、
主演の映画よりも助演ながら
枠にはまらない役柄の方が
彼の演技力は生かされている。 
活躍度 ◎↑ 
演技幅 個性 
演技力   ☆☆☆☆☆★ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ  ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1988年「リック」◇
1989年「処刑教室/最終章」
     「ハッピー・トゥギャザー」
1990年「傷だらけのランナー」
     「トゥルー・ブルース」
1991年「テルマ&ルイーズ」◆
     「ジョニー・スエード」
     「ヒミツのお願い」
1992年「クール・ワールド」
     「リバー・ランズ・スルー・イッツ」◇
     「ブラッド・ピットの君にメロメロ」
1993年「カリフォルニア」◇
     「トゥルー・ロマンス」◆
1994年「インタビュー・ウイズ・
      ヴァンパイア」◆
     「レジェンド・オブ・フォール
      /果てしなき想い」◇
1995年「セブン」◇「12モンキーズ」◆
1996年「スリーパーズ」◆
1997年「デビル」◇
     「セブン・イヤーズ・イン・チベット」◇
1998年「ジョー・ブラックをよろしく」◇
1999年「ファイト・クラブ」◇
     「マルコヴィッチの穴」
2000年「スナッチ」◇
2001年「ザ・メキシカン」◇
     「スパイ・ゲーム」◇
     「オーシャンズ11」
2002年「コンフェッション」 

その他の出演者:
Brenda Blethyn ....  Mrs. Maclean 
Emily Lloyd ....  Jessie Burns 
Edie McClurg ....  Mrs. Burns 
Stephen Shellen ....  Neal Burns 
Vann Gravage ....  Young Paul 
Nicole Burdette ....  Mabel 
Susan Traylor ....  Rawhide 
Michael Cudlitz ....  Chub 
Rob Cox ....  Conroy 
Buck Simmonds ....  Humph 
Fred Oakland ....  Mr. Burns 
David Creamer ....  Ken Burns 

User Rating:  7.0/10 (5,684 votes)  
オトーサン、
「まあ、こんなものかも。
安心して家族で見られるます」

アカデミー賞受賞:撮影賞
同ノミネート:脚色賞、作曲賞

User Cpmments:
James Busheyさん 
Little Rock, AR
2002年4月30日
レッドフォード監督、最高の映画。

そう、この映画は、原作とはちがう。
多くの出来事は、アクションというよりも、
リアクションとして描かれている。
だが、そう気になる欠点ではない。
原作、映画、ともに質がいいのだ。
原作をそのまま映画化するのは、難しいだろう。
一連の出来事を淡々と描いているのは好感がもてる。
登場人物たちが、どう反応するか丁寧に描いている。
すばらしい撮影と音楽のある美しい映画である。


オトーサン、
「ああ、渓流釣りしたいなあ」
新緑の季節、森に包まれた静かな渓流、
太古の記憶をとどめている巨岩の数々、
鳥の声、ムシの羽音、風のささやき。
そんななかで、やおら愛用の釣竿を取り出し、
えいっと一声、光の一閃。
川面すれすれにフライが弧を描いて飛ぶと、
ガブッ!、鱒が食いついたのです。
全身を震わせる、あの強い手応え!
そう、この一瞬の純なる喜びを味わうために、
釣り人は、これまで生きてきたのであり、
これからも、生き続けるのです。


ザ・ロイヤル・テネンバウムズ

オトーサン、
「この題名は、分からんなあ」
ロイヤル・ファミリーといえば、王室一家。
ただのロイヤルなら、ファミレス。
芸達者のジーン・ハックマン主演ということで、
借りてみました。

原題:Royal Tenenbaums, The (2001)     
監督:Wes Anderson
脚本:Wes Anderson / Owen Wilson
Genre: Comedy / Drama 
Rated R for some language, sexuality/nudity 
    and drug content.
Country: USA 
Language: English 
上映時間:109分
あらすじ:
それぞれの分野で、
ユニークな天才として育った3人。
母親は、家庭を守る。
父親のロイヤルは、随分前に、
彼らを置き去りにしていたが、
戻ってきて、家族との関係を修復しようとする。

出演者:
Gene Hackman ....  Royal Tenenbaum(ロイヤル) 
Anjelica Huston ....  Etheline Tenenbaum
             (エセル) 
Gwyneth Paltrow ....  Margot Tenenbaum 
             (マーゴ)
Ben Stiller ....  Chas Tenenbaum (チャス)
オトーサン、
「いやはや、贅沢な配役だ。
みんなの経歴を紹介したいけど、
演技力では、このひとで決まりだなぁ」
作品ごとに別人のように見えるから、大したもの。
グィネス・パルトロウは、陰気な娘の役で、
もうひとつパッとしませんでした。

GENE HACKMAN
ジーン・ハックマン
誕生日 1931/1/30 
出身 米カリフォルニア州サン・バーナディノ 
父は旅行記者。1才でイリノイに移住。
16才で学校を中退し、海兵隊に入隊。
除隊後、ニューヨークに出て、
トラックの運転手、靴のセールス、
レストランのドアマンなど職を転々とする。
30代でテレビ局のADとなり、
この頃、本格的に俳優になることを決め、
パサディナ・プレイハウスで演技を学ぶ。
サマーストックを経て、
オフ・ブロードウェイやブロードウェイにデビュー。
60年代から映画にも出演し、
71年「フレンチ・コネクション」で
アカデミー主演男優賞を受賞、
92年「許されざる者」で
アカデミー助演男優賞を受賞した。
その他では「スーパーマン」シリーズの
悪役レックス・ルーサー役が有名。 
活躍度 ◎→ 
演技幅 自在 
演技力     ☆☆☆☆☆☆ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ   ☆☆☆☆☆★ 
出演作 
1961年「機関銃を捨てろ」
1964年「リリス」
1966年「ハワイ」
1967年「体当たり決死隊」
         「俺たちに明日はない」「夜の誘惑」
1968年「汚れた7人」
1969年「暴動」「さすらいの大空」
     「白銀のレーサー」「宇宙からの脱出」
1970年「父の肖像」
1971年「さらば荒野」
     「フレンチ・コネクション」
            ◇アカデミー主演男優賞
1972年「ブラック・エース」
          「ポセイドン・アドベンチャー」
1973年「スケアクロウ」
1974年「カンバセーション…盗聴…」
     「ヤング・フランケンシュタイン」
     「西部に来た花嫁」
1975年「フレンチコネクション2」◇
          「弾丸を噛め」
     「ナイト・ムーブス」
          「ラッキー・レデイ」
1977年「遠すぎた橋」
          「外人部隊フォスター少佐の栄光」
     「ドミノ・ターゲット」
1978年「スーパーマン」◆
1981年「スーパーマン2/冒険編」◆「レッズ」
1982年「錆びた黄金」
1983年「アンダー・ファイアー」
          「ウィンター・ローズ」
     「地獄の7人」
          「セカンド・チャンス」(声)
1985年「ターゲット」「燃えてふたたび」
          「キングの報酬」
1986年「勝利への旅立ち」
1987年「スーパーマン4/最強の敵」◆
          「追いつめられて」◆
1988年「傷だらけの青春」
          「ミシシッピー・バーニング」◇
     「ブルーウォーターで乾杯」
     「私の中のもうひとりの私」
          「BAT★21」
1989年「ザ・パッケージ」
1990年「カナディアン・エクスプレス」◇
          「キャノンズ」
     「ハリウッドに口づけ」
1991年「訴訟」「ロシアン・ルーレット」
1992年「許されざる者」
           ◆アカデミー助演男優賞
     「ザ・ファーム/法律事務所」◆
     「ジェロニモ」
          「ザ・ドキュメント・オブ・
            イーストウッド」
1994年「ワイアット・アープ」
1995年「クイック&デッド」◆
          「クリムゾン・タイド」◆
     「ゲット・ショーティ」
1996年「バード・ケージ」
          「チェンバー/凍った絆」
     「ボディバンク」
1997年「目撃」◆「アンツ」(声)◆
1998年「エネミー・オブ・アメリカ」◆
          「トワイライト」
2000年「リプレイスメント」◆
          「アンダー・サスピション」◇
2001年「ザ・メキシカン」◆
          「ハートブレイカー」◆
     「エネミー・ライン」◆
     「ザ・ロイヤル・テネンバウムズ」◇
     「ザ・プロフェッショナル」◇  

その他の出演者:
Luke Wilson ....  Richie Tenenbaum 
Owen Wilson ....  Eli Cash 
Danny Glover ....  Henry Sherman 
Bill Murray ....  Raleigh St. Clair 
Alec Baldwin ....  Narrator (voice) 
Seymour Cassel ....  Dusty 
Kumar Pallana ....  Pagoda 
Grant Rosenmeyer ....  Ari Tenenbaum 
Jonah Meyerson ....  Uzi Tenenbaum 
Aram Aslanian-Persico ....  Young Chas Tenenbaum 
Irene Gorovaia ....  Young Margot Tenenbaum 

User Rating:  7.6/10 (19,636 votes)  
オトーサン、
「高いスコアだ」

User Comments:
Chris Curryさん 
Hull, England
2003年6月21日
変わったコメディ。
何度も見直したくなる映画。

友人のすすめで、最近、この映画のDVDを買った。
見終わってすぐには、どう考えていいか分からず、
自分のお気に入りベスト10とも思わなかったが、
微妙なユーモアにひかれて、もう一度見た。
筋書きはもう分かっているから、
会話に集中しようと思ったのだ。
翌日ふたたび、見て、数日後、もう一度、見た。
見る度に、すばらしい瞬間に出会った。
その瞬間のことを思うと、にやっとしてしまう。
もし、あなたが見てもいいと思ったならば、 
また、2度以上見るのならば、
天才的な部分を発見することができるだろう。
10点満点で10点。


オトーサン、
「実に、ユニークな映画だ」
強いていえば、主題は、菊池寛の"父帰る"とか
シェイクスピアの"リア王"に似ています。
家族に見放されている父親像は、
他人事に思えないひともいるはずです。
この映画、ユーザーコメントにもあるように、
登場人物も多いし、その関係も複雑だし、
背景などもなかなか凝っているので、 
一度見ただけでは、ピンとこないかもしれません。
1回目はジーン・ハックマンとチャスの関係、
2回目は、グイネス・パルトロウとの関係、
つまり、父親と息子、父親と娘というように
視点を変えて見ると面白いかもしれません。


山猫は眠らない

オトーサン、
「素敵な邦題だなあ」
原題は、狙撃手。それをこう訳すのですから、
大したものです。

原題:Sniper (1993)     
監督:Luis Llosa
脚本:Michael Frost Beckner / Crash Leyland 
Genre: Action / Drama 
Country: USA / Peru 
Language: English 
上映時間:98分
あらすじ:
ベケットは、
パナマのジャングルで働くアメリカ軍兵士。
反乱兵を探し出し、狙撃術の粋を駆使し、
かれらを抹殺することである。
だが、ベケットは、同僚をそうした任務で
失うことでも、有名だった。
今回の仲間は、狙撃の名手ミラー、
どちらかというと、事務屋タイプ。
ふたりは、ジャングルでかれらをマークする
射撃の名手を避けながら、
反乱軍のリーダーを殺そうとする。

出演者: 
Tom Berenger ....  Thomas Beckett (ベケット)
Billy Zane ....  Richard Miller(ミラー) 
J.T. Walsh ....  Chester Van Damme (チェスター)
オトーサン、
「ベケット、いいじゃん」
手堅い演技ですし、役になりきっています。
全編ジャングルのなかの撮影とあって、
みんな、随分、苦労したことでしょう。

TOM BERENGER
トム・ベレンジャー 
誕生日 1950/5/31 
出身 米イリノイ州シカゴ 
ミズーリ大学でジャーナリズムを勉強した後、
舞台俳優を経て、映画界へ。
77年「センチネル」で映画デビュー。
「メジャーリーグ」シリーズの
ジェイク・テイラー役が有名。 
活躍度 △→ 
演技幅 個性 
演技力   ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ  ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1977年「センチネル」
     「ミスター・グッドバーを探して」◆
1978年「官能の夜」
1979年「新・明日に向かって撃て!」
1981年「戦争の犬たち」
1982年「愛の謝肉祭」
1983年「エディ&ザ・クルーザーズ」
     「再会の時」
1984年「処刑都市」
1985年「Mr.早撃ちマン」
1986年「プラトーン」◆
1987年「誰かに見られてる」
1988年「影なき男」「背信の日々」
1989年「メジャーリーグ」◇
     「7月4日に生まれて」
1990年「探偵より愛を込めて」◇
     「ザ・フィールド」
1991年「プラスティック・ナイトメア
      /仮面の情事」
1993年「硝子の塔」「山猫は眠らない」
     「ゲティスバーグの戦い
      /南北戦争運命の三日間」
1994年「メジャーリーグ2」◇
     「逃げる天使」「沈黙の大地」
1996年「野獣教師」「ボディ・ランゲージ」
     「シェイド」
1997年「相続人」◆「シャドウ・オブ・ダウト」
     「ワン・マンズ・ヒーロー」
1998年「疑惑の幻影」◆「コンフェッション」◆
2000年「エアブレイク」
2001年「トレーニング・デイ」
     「ハリウッド・ゲーム」
     「トム・ベレンジャー in 処刑岬」
     「トゥルー・ブルー」
2002年「D−TOX」 

その他の出演者:
Aden Young ....  Doug Papich 
Ken Radley ....  El Cirujano 
Reynaldo Arenas ....  Cacique
Gary Swanson ....  NSC Officer in Washington 
Hank Garrett ....  Admiral in Washington 
Frederick Miragliotta... General Miguel Alavarez 
Vanessa Steele ....  Mrs. Alvarez 
Carlos Alvarez ....  Raul Ochoa 
Tyler Coppin ....  Ripoly (as Tyler Copin) 
Teo Gebert ....  Ripolys Friend 
Edward Wiley ....  DeSilva 
William Curtin ....  Mountain Top Pilot 


User Rating:  5.7/10 (1,482 votes)  
オトーサン、
「もう少し、いいスコアでもいいように思うが」


User Comments:
sfgraham 
San Jose, California
1999年7月20日
よき心理劇。

この映画は、実にかったるいという評判だった。
でも、かれらは、きちんと見ていないのだ。
これは、いわゆるアクション映画ではない。
これは、まさに、人殺しの瞬間を前にしての、
新人とベテランとの間の心理劇である。
ベレンジャーのおそろしいまでの演技が光る。
そして、新米狙撃手 Zane は、
他の役を演じてでもいるかのように、
下手な演技をみせている。
演じているのが、ミエミエなのだ。
最後の部分のアクションには失望した。
ストリーの展開上、必要なのかもしれないが、
大した意味がない。
だが、ベレンジャーが汚れ仕事をしている間、
ひとりぽっちにされ、パニックに陥った
Zaneの顔は、見応えがある。


オトーサン、
「これは、戦場だけど、
会社でも同じようなことが起きていそうだなあ」
現場を知らないトップは、
世の風潮に踊って若手重視、ベテラン軽視。
「お前が、リーダーだ」なーんて、おだてるのです。
ところが、世の中、そう甘くありません。
細かい数字が並ぶ書類でみているのと、
実際に現場で売り込みをするのとは、別世界。
この映画のように、働くのは、ベテラン。
手柄の行方は、新人へ。
「妙な世のなかになったもんだ」


ドーベルマン

オトーサン、
「これって、確かイヌの一種だよなあ、獰猛な」
それだけだったら、見なかったと思います。
「おっ、モニカ・ベルッチが出ている!」

原題:Dobermann (1997)     
監督:Jan Kounen
脚本:Joel Houssin 
Genre: Action / Crime  
Rated R for pervasive strong violence 
  and language, and for drug use and sexuality.
Country: France 
Language: French 
上映時間:103分
あらすじ:
カリスマ犯罪者ドーベルマン。
誕生時に、すでに銃を授けられていた。
凶暴な強盗団のリーダーになる。
複雑で。凶暴な銀行強盗のあと、
Aかれらは、パリ警察に追われることになる。
逮捕劇を統率するのは、
サディスティックなクリスティーニである。
その目的は、ただひとつ。 
どんな犠牲を払っても、ドーベルマンを逮捕する。

出演者:

Vincent Cassel ....  Dobermann (ドーベルマン)
Monica Bellucci ....  Nat the gipsy(ナット) 
Tcheky Karyo ....  Inspecteur Sauveur Cristini
                  (クリスティーニ) 
オトーサン、
「けしからんなあ」
演技以前のことで、怒っております。
あの超美人のモニカに汚れ役をやらせて、
そして、モノにするとは。
そのどうしようもない男の経歴をみてみましょう。
モニカ・ベルッチの経歴は、
「アレックス」で紹介済みです。

VINCENT CASSEL
ヴァンサン・カッセル 
誕生日 1966/11/23 
出身 仏パリ 
アクターズ・インスティテュート・オブ・
ニューヨークでコメディを学び、
20才の時にフランスに戻る。
映画は「カフェ・オ・レ」から注目される。
96年、「ドーベルマン」でも
共演したモニカ・ベルッチと結婚。 
活躍度 △→ 
演技幅 適応 
演技力   ☆☆☆★★★ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ  ☆☆☆★★★ 
出演作 
1992年「チョコレート・スクランブル」
1993年「カフェ・オ・レ」
1995年「憎しみ」「不倫の公式」
     「ある大統領の情事」
1996年「アパートメント」
1997年「ドーベルマン」◇「アサシンズ」
1998年「エリザベス」◆
     「アンルーリー 復讐の街」◇
1999年「ジャンヌ・ダルク」◆
     「ゲスト・ハウス狂騒曲」
2000年「クリムゾン・リバー」◇
2001年「ジェヴォーダンの獣」◆
     「シュレック」(声)
     「リード・マイ・リップス」◇
2002年「バースデイ・ガール」◆
     「アレックス」◇

User Rating:  6.6/10 (1,825 votes)  
オトーサン、
「案外高いスコアなんだなあ」

その他の出演者:
Antoine Basler ....  Moustique 
Dominique Bettenfeld ....  L'abbe 
Romain Duris ....  Manu 
Francois Levantal ....  Leo 
Stephane Metzger ....  Sonia 
Chick Ortega ....  Jacky Sueur aka Pitbull 
Pascal Demolon ....  Lefevre 
Jan Kounen ....  Man at bank 
Marc Duret ....  Baumann 
Ivan Merat-Barboff ....  Silverberg 
Patrick Rocca ....  Clodarec 
Roland Amstutz ....  Jo Hell 

User Comments:
gridoonさん
2002年12月22日
すべてスタイル、あとはからっぽ...

...だが、多かれ少なかれ、映画評をみれば、
そんなことは分かっていただろうが。
まさかと思うだろうが、 
最初の40分から50分は、
まことにダルで、アクション不足である。
後半に入って、事態は動きだす。
そして、最後の対決を目にすることになる。
ドーベルマンと元ナチ警官クリスティーニとの対決。
映画歴史上、おそらく、最も不愉快な警官である。
まあ、考えてみれば、
暴力というものは、最終的に、そんなものなのかも
知れないが...
評価は、2つ☆。


オトーサン、
「とにかく毛色の悪い映画だった。
フランス社会のゆがみが出ているのは、
間違いないが、ちょっとなあ」
久しぶりに、3☆どまりにしましょう。


マイライフ・アズ・ア・ドッグ

オトーサン、
「この題名、ちがってるんじゃない?
マイライフ・ウィズ・ア・ドッグなら、分かるけど。
そうそう、ウチでも、また犬を飼うかなあ」
ポメラニアンのチロが死んでから、もう10年。
犬のいる暮らしって、いいものですよねえ。
死とその後の悲嘆の時期さえなければ。

題名:Mitt liv som hund (1985)     
   My Life as a Dog
監督:Lasse Hallstrom
原作:Reidar Jonsson 
脚本:Lasse Hallstrom ほか
Genre: Drama / Comedy 
Country: Sweden 
Language: Swedish 
上映時間:101分
あらすじ:
イングマルは、兄と重病の母と暮らしている。
ひどい状態だが、
ロシアが宇宙に打ち上げたライカ犬に比べれば、
そう悪くもない... 
この夏、かれは、親戚の家に送られてしまう。
そこで、かれは不思議なひとびとに出会う。
その後の人生に影響する貴重な体験をする。

出演者:  
Anton Glanzelius ....  Ingemar(インゲマル) 
Tomas von Bromssen....morbror Gunnar(ガンナー) 
Anki Liden ....  Ingemars mamma (ママ) 
オトーサン、
「少年がいいなあ」
でも、ラッセ・ハルストレム監督映画の主人公は、
いつも決まって、家なのです。
今回は、あずまや。
「オレも、あずまやづくりに、挑戦してみるか」

その他の出演者:
Melinda Kinnaman ....  Saga 
Kicki Rundgren ....  moster Ulla 
Lennart Hjulstrom ....  konstnaren 
Ing-Marie Carlsson ....  Berit 
Leif Ericson ....  farbror Sandberg 
Christina Carlwind ....  Fru sandberg 
Ralph Carlsson ....  Harry 
Viveca Dahlen ....  tvattande kvinna 
Arnold Alfredson ....  Mannes farfar 
Fritz Elofsson ....  Master 
Didrik Gustavsson ....  Arvidsson, 
     dying old man befriended by Ingmar 
Jan-Philip Hollstrom ....  Manne, 
     the boy with green hair 


User Rating:  7.6/10 (2,579 votes)  
オトーサン、
「高いスコアだ」

User Comments:
pimponbroさん 
SoCal USA
2003年6月18日
ハリウッドなら、この映画を葬り去っただろう。

見ているあいだ、ずっと思っていたのは、
そのことである。
かれらに任せたら、子供のシンプルな物語にして、
厚顔無恥にもセンセーショナルに騒ぎ立てるだろう。
35歳のライターが、想像できる範囲で、
11歳の子供のセリフをひねり出すだろう。
ヒットするような配役にするだろう。
70%のシーンをカットし、
あとの30%を過剰に演出するだろう。
この映画の美しさは、無邪気さである。
自分の子供時代のことを想いださせてくれる。
目新しい登場人物がいるわけでもないし、
特殊な環境に置かれたわけでもない。
だが、その誠実さ、 
類をみない作風である。
映画づくりを学ぶ学生さん、ゴメンネ。


オトーサン、
「ほんとうに、こんなんで映画になるの?」
そう思うような平々凡々な素材が、
ラッセ・ハルストレム監督の魔法の手にかかると、
珠玉のように輝き出すから、不思議です。
経歴を見ましょう。

LASSE HALLSTROM
ラッセ・ハルストレム 
誕生日 1946/6/6  
出身 スウェーデン・ストックホルム 
監督作
1977年「アバ/ザ・ムービー」
1985年「マイ・ライフ・アズ・ア・ドッグ」
1986年「やかまし村の子どもたち」
1987年「やかまし村の春・夏・秋・冬」
1991年「ワンス・アラウンド」
1993年「ギルバート・グレイブ」
1995年「愛に迷った時」
1999年「サイダーハウス・ルール」
2000年「ショコラ」
2001年「シッピング・ニュース」

つぎに、IMDBで。

ほぼ20年間、
スエーデンでTV番組づくりに携わった後、
ハルストムは、遂に世界の注目を浴びた。
作品は、「マイライフ・アズ・ア・ドッグ」 
12才のいたずら好きな少年の気まぐれな行動に、
心温まり、また胸が痛む。
(アカデミー賞の最優秀監督賞と最優秀脚本賞に
ノミネートされた)
かれの初期の作品、
"His Lass (1974)" 、"Father-To-Be (1979)", 
"The Rooster (1981)"、"Happy We (1983)"は、
アメリカでは上映されなかったら。, 
"My Life as a Dog"の成功後、アメリカでデビュー。
"Once Around (1991)" は、
強い話法を用いずに、
登場人物を印象的に描き出していた。
ピターパンを創ろうとしたが、うまく行かなかった。
最近の作品には、
"What's Eating Gilbert Grape (1993)", 
"Something to Talk About (1995)"がある。


ラスト・エンペラー

オトーサン、
「おお、こんな店にあったのか」
昔、見たものの、
この映画批評にまだ入っていない名画のひとつ。
監督は、誰あろう。ベルナルド・ベルトゥイッチ。
「シネマ・パラダイス」の監督です。
そう、このHPの名づけ親ともいうべきひとです。

原題:Last Emperor, The (1987)     
監督:Bernardo Bertolucci
脚本:Mark Peploe ほか
Genre: Drama 
Country: Hong Kong / France / Italy / UK 
Language: English / Mandarin / Japanese 
上映時間:160分
あらすじ:
最後の中国皇帝溥儀の劇的生涯を描く。
高貴な生まれ、
紫禁城での短い統治、
5億人の崇拝の対象。
放棄、没落、自堕落なライフスタイル、
日本軍侵攻による搾取、 
最後は、中華人民共和国における
ただの農民としての生存も危うくなる。

出演者:
John Lone ....  Emperor Pu Yi (溥儀)
Joan Chen ....  Empress  Wan Jung (王妃)
Peter O'Toole...Reginald Fleming 'R.J.' Johnston 
        (ジョンソン)
オトーサン、
「当たり役って、どこがちがうんだろう」
演技がうまい役者は多いのですが、
内面からその人になりきり、
自信やオーラが感じられる役者は、稀有です。
この映画でいえば、溥儀を演じたジョン・ローン。
そして、ピーター・オトゥールといえば、
「アラビアのロレンス」がすぐ思い浮かびます。

JOHN LONE
ジョン・ローン 
誕生日 1952/10/13 
出身 香港 
10才で京劇の名門、チンチュウ・アカデミーに
入学、演技、武道、ダンスなどを学ぶ。
18の時、アメリカへ移住。
パサデナのアメリカ演劇学校で学び、
ブロードウェイに進出。
映画は「イヤー・オブ・ザ・ドラゴン」のマフィア役
や「ラスト・エンペラー」の溥儀役で有名になった。 
活躍度 △→ 
演技幅 自在 
演技力   ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ  ☆☆★★★★ 
出演作 
1976年「キングコング」
1983年「アイスマン」
1985年「イヤー・オブ・ザ・ドラゴン」
1987年「ラスト・エンペラー」
     「ラスト・ジゴロ」
1988年「モダーンズ」
1991年「チャイナシャドー」
1993年「上海1920/あの日見た夢のために」
     「M・バタフライ」
1994年「シャドー」
1995年「ハンテッド」
2001年「ラッシュアワー2」


PETER O'TOOLE
ピーター・オトゥール 
誕生日 1932/8/2 
出身 アイルランド・コネマーラ 
「海賊船」で映画デビュー。 
活躍度 ○→ 
演技幅 自在 
演技力   ☆☆☆☆☆★ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ  ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1959年「海賊船」
1960年「バレン」
1962年「アラビアのロレンス」
1963年「ベケット」
1965年「ロード・ジム」
     「何かいいことないか子猫チャン」
1966年「天地創造」「おしゃれ泥棒」
1967年「将軍たちの夜」
     「007/カジノ・ロワイヤル」
1968年「キャサリン大帝」「冬のライオン」
1969年「チップス先生さようなら」
1971年「マーフィの戦い」
1972年「ラ・マンチャの男」
1975年「ローズ・バッド」
1978年「パワープレイ」
1979年「スタントマン」
     「ズールー戦争/野望の大陸」
1980年「カリギュラ」
1984年「スーパーガール」
1985年「クリエイター」
1986年「クラブ・パラダイス」
1987年「ラスト・エンペラー」
1988年「プランケット城への招待状」
1989年「ムーンリットナイト」
1991年「ラルフ一世はアメリカン」
1997年「フェアリーテイル」
1998年「ファントム」
1999年「ヴァージン・ブレイド」(TM)

その他の出演者:
Ruocheng Ying ....  Governor of 
          Foo Shoe Detention Center 
Victor Wong ....  Chen Pao Shen 
Dennis Dun ....  Big Li, valet 
Ryuichi Sakamoto ....  Amakasu 
Maggie Han ....  Eastern Jewel 
Ric Young ....  Interrogator 
Vivian Wu ....  Wen Hsiu, First Concubine  
Cary-Hiroyuki Tagawa ....  Chang 
Jade Go ....  Ar Mo 
Fumihiko Ikeda ....  Yoshioka 
Richard Vuu ....  Pu Yi, at 3 
Tsou Tijger ....  Pu Yi, at 8 
 
User Rating:  7.6/10 (6,971 votes)  
オトーサン、
「高いスコアだ」

User Comments:
Wong Fei-Hung さん
Canton, China
2001年9月6日
時を超え、息を呑む...

信じがたい詳しさ。
物語、衣装、風景、性格描写。 
この映画は、かってない歴史映画になっている。
長い。優に4時間に迫る。
だが、その間、ペースの乱れはない。
昨夜、はじめて見たのだが、
半分だけにしておこうと思っていたのに、
結局、最後まで見てしまった。
皇帝が権力の座に登り、
中国革命後のむなしい統治の試みは、
信じられない視点である。
これまで映画で、そんなもの見たことなかった。
一連の出来事が、周囲のひとびと、
とくに、従者たちや家族にどのような影響を与えたか
を見るのは、実に興味深い。
この映画が上映されたのは、15年前。
私が、まだ13歳の頃のことだが、
この映画は、いわゆる流行の芸術映画の域を
はるかに超えていると思う。
世界史上、最も興味深い人物について
学びたいならば、この映画を借りるといい。


オトーサン、
「いやあ、長かったなあ」
結局、1日では見切れませんでした。
「中国や日本の現代史の勉強になるなあ」
満州(中国東北部)に極楽黄土を建設せんとした
時期があったのです。
みんなが、こういう映画を見ておけば、
相互理解がより深まるでしょう。


シモーヌ

オトーサン、
夏休みが終わると、ロクな映画がありません。
「踊る捜査線なんか見たくないし...。
ああ、アルパチーノの映画がある!」
かれの映画なら、大体見ていますが、
面白いことだけは、保証できます。

原題:S1m0ne (2002)     
   Simone 
監督・脚本:Andrew Niccol
Genre: Comedy / SF / Drama 
MPAA: Rated PG-13 for some sensuality.
Country: USA 
Language: English    
上映時間:117分
あらすじ:
ヒット作に恵まれず失意の映画監督の
運命が激変する。
撮影現場からスター女優が立ち去ってしまったのだ。
製作中止という最悪の事態を前にして、 
監督は、スター女優の代わりに、 
デジタル合成で女優シモーヌをつくりだす。
世界最初の真に迫った女優である。
女優は、一夜にしてセンセーションを巻き起こす。
歌手としてもデビュー。
誰もが、彼女を実在の人物と信じる。
だが、シモーヌの名声がうなぎ登りになるにつれて、 
かれは、自分や世界を偽ることに耐えられなくなる。

出演者:
Al Pacino ....  Viktor Taransky (監督)
Rachel Roberts ....  Simone (シモーヌ) 
Catherine Keener... Elaine Christian(エレイン) 
Evan Rachel Wood ..Lainey Christian (レイニー)
オトーサン、
「アル・パチーノ、うまーい」
シモーヌは、絶世の美人ですが、
残念ながら、まだ経歴がありません。

AL PACINO
アル・パチーノ 
誕生日 1940/4/25 
出身 米ニューヨーク州イーストハーレム 
活躍度 ◎→ 
演技幅 自在 
演技力   ☆☆☆☆☆☆ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ  ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1969年「ナタリーの朝」
1971年「哀しみの街角」
1972年「ゴッド・ファーザー」
1973年「スケアクロウ」「セルピコ」
1974年「ゴッド・ファーザーPART2」
1975年「狼たちの午後」
1977年「ボビー・デアフィールド」
1979年「ジャスティス」
1980年「クルージング」
1982年「喝采の陰で」
1983年「スカーフェイス」
1985年「レボリューション めぐり逢い」
1989年「シー・オブ・ラブ」
1990年「ゴッド・ファーザーPART3」
     「ディック・トレーシー」
1991年「イン・ベッド・ウイズ・マドンナ」
     「恋のためらい/フランキーとジョニー」
1992年「セント・オブ・ウーマン/夢の香り」◇
      アカデミー主演男優賞
     「摩天楼を夢見て」
1993年「カリートの道」
1995年「ヒート」◇
     「アル・パチーノ/天国の約束」
1996年「訣別の街」
     「アル・パチーノのリチャードを探して」
1997年「ディアポロス」◇「フェイク」◇
1998年「チャイニーズ・コーヒー」
1999年「エニイ・ギブン・サンデー」◇
     「インサイダー」◇
2002年「インソムニア」
     「ニューヨーク 最後の日々」◇ 

その他の出演者:
Benjamin Salisbury ....  P.A. 
Winona Ryder ....  Nicola Anders 
Darnell Williams ....  Studio executive 
Jim Rash ....  Studio executive 
Ron Perkins ....  Studio executive 
Jay Mohr ....  Hal Sinclair 
Jeffrey Pierce ....  Kent 
Jeff Williams ....  Man in suit 
Mitzi Martin ....  Premiere audience member 
Carole Androsky ....  Premiere audience member 
Christopher Neiman ....  Premiere audience member 
User Rating:  6.4/10 (3,889 votes)  
オトーサン、
「もっと高いと思ったが」

User Comments: 
damifinoanything さん
Tampa, Florida
2003年7月7日
人間性についての皮肉な風刺

2度目に、この映画を見たとき、
Monty Pythonの"Life of Brian"を想起していた。
それは、われわれすべてが、
いかに集団自殺をするタビネズミに似ているかを
風刺した映画だった。
われわれは、ファッション、映画、ゴシップ、
アイディア、そして、哲学でさえ、流行に弱い。
充分に流布され、多くのひとが褒めると...
"8 Mile"のような映画などが流行する理由は、
これ以外に説明できない。
底にあるのは、こういったことなのだ...。
これは、よき映画であり、意味するところは深い。
だが、もうちょっと手をいれれば、
もっと素晴らしい映画になったはずだ...。
ロサンゼルス・コロセウムでのシモーヌの公演だが、
Milli Vanilliの" Blame It On The Rain"
を歌うべきだった。
この歌なら、ジョークの味が加わって、
この映画をすばらしいものにしただろうに。
全体に...この映画は見る価値がある。
アル・パチーノは、名演技をみせている。
また、ちょっと出ているだけだが、 
傲慢な女優を戯画化した
ウィノナ・ライダーの演技もよかった。


オトーサン、
「CGが進むと、こうなっちゃうかも」
オードリー・ヘップバーン、
ヴィヴィアン・リー、
グレタ・ガルボ、
エイザベス・テイラー
要するに、過去の名女優のいいとこどりをした
CG合成の女優がシモーヌなのです。
未来の映画界には、もう女優なんか不要かも。
「でも、よヵったなあ」
ウィノナ・ライダーが久しぶりに出演していました。
事件のほとぼりも冷めてきたのでしょうか。


永遠のマリアカラス

オトーサン、
生まれてはじめて、
名古屋は新栄の名演小劇場へ。
105席ですが、椅子もいいし、
お茶は無料サービス、タオルケットを用意と
映画フアンを大事にする姿勢が見えています。
「ここ、いいねえ。いつ出来たの?」
「今年の2月に改装しました」
10月には、チャップリン特集をやるそうです。

原題:Callas Forever (2002)     
監督・アイデイア:Franco Zeffirelli
オトーサン、
この監督の作風がo好きです。
早速ですが、経歴をみましょう。

FRANCO ZEFFIRELLI
フランコ・ゼフィレッリ 
誕生日 1923/2/12  
出身 伊フローレンス 
監督作
1967年「じゃじゃ馬馴らし」
1968年「ロミオとジュリエット」
1972年「ブラザー・サン、シスター・ムーン」
1979年「チャンプ」
1981年「エンドレス・ラブ」
1982年「トラヴィータ/椿姫」
1985年「オテロ」
1988年「トスカニーニ 愛と情熱の日々」
1990年「ハムレット」
1993年「尼僧の恋 マリアの涙」
1996年「ジェイン・エア」
1999年「ムッソリーニとお茶を」

脚本:Martin Sherman 
Genre: Drama 
Country: Italy / France / Spain / UK / Romania 
Language: English / French / Italian 
上映時間:108分
あらすじ:
IMDBは、外国映画に冷たいのです。
ネットに出ていたストーリーを転載しましょう。

http://allabout.co.jp/entertainment/movie/closeup/CU20030717/index2.htm

パリ16区のジョルジュ・マンデル通り。
声を失い、愛するギリシャの大富豪オナシスも亡くし
パリで失意のどん底にいたマリア・カラスは、
ひっそりと隠遁生活を送っていた。
ある日、かつての仕事仲間だったラリーが、
アパートを訪ねてくる。
“マリア・カラス復活”へのある企画を持参して。
最初は耳を貸さなかったマリアも、
周囲の説得と期待に応えるかのように
「カルメン」の映画化を決意する。
過酷な稽古や再起への不安を乗り越え、
生きる情熱と以前のプライドを取り戻していくが、
果たして彼女の新しい幕は開くのか?

出演者:
Fanny Ardant ....  Maria Callas(カラス)
Jeremy Irons ....  Larry Kelly (ラリー)
オトーサン、
「ふたりとも、うまいなあ」
カラスに会ったことがないので、
ファニー・アルダンが、若すぎないか、
鼻もすこし上品すぎないか、
もう少し痩せていたのではないかとも思いましたが、
「カルメン」のシーンは、見応えがありました。

FANNY ARDANT
ファニー・アルダン 
誕生日 1949/3/22 
出身 仏ソミュール 
エクスの大学で政治学を専攻後、
パリでペリモニー演劇コースを受講し、
74年にマレ演劇祭上演の「ポリュークト」で
舞台デビュー。
フランソワ・シリュホー監督の「隣の女」と
「日曜日が待ち遠しい!」で
セザール賞主演女優賞にノミネートされた。 
活躍度 △↑ 
演技幅 自在 
演技力   ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆★★★★ 
コメディ  ☆☆☆★★★ 
出演作 
1978年「護衛犬都市」
1980年「愛と哀しみのボレロ」
1981年「隣の女」
1983年「日曜日が待ち遠しい」
1984年「スワンの恋」
1986年「メロ」
1987年「ラ・ファミリア」
1988年「三人姉妹」
1993年「フランソワ・トリュホー
      /盗まれた肖像」
1994年「愛の報酬/シャベール大佐の帰還」
1995年「愛のめぐり逢い」「サブリナ」
     「ペダル・ドゥース」「リディキュール」
1998年「エリザベス」「ラ・カラス」
     「星降る夜のリストランテ」
1999年「アマゾン大漂流」
2001年「ウェルカム!ヘヴン」
2002年「8人の女たち」
     「永遠のマリア・カラス」◇ 

その他の出演者:
Joan Plowright ....  Sarah Keller 
Jay Rodan ....  Michael 
Gabriel Garko ....  Marco 
Manuel de Blas ....  Esteban Gomez, director 
Justino Diaz ....  Scarpia 
Jean Dalric ....  Gerard 
Stephen Billington ....  Brendan 
Anna Lelio ....  Bruna 
Alessandro Bertolucci ....  Marcello 
Olivier Galfione ....  Thierry 
Roberto Sanchez ....  Escamillo 
Achille Brugnini ....  Ferruccio 
Eugene Kohn ....  Eugene 

User Rating:  5.7/10 (71 votes)  
オトーサン、
「こりゃ、ヒドイ」
こんなスコアをつけるアメリカ人は、キライです。
ラリーが同性愛者だったせいでしょうか。
あるいは、監督の思い入れについていけないひとも
いたのかもしれません。

User Comments:
Carl Ian Schwartzさん 
Metro New York Area
2003年8月2日
実に感動的な映画。

私は、この映画をNYに向かう
エールフランスの機内で見て、感動した。
終いに、涙ぐんだほどだ。
物語は、すばらしいし、演技も第1級。 
詳しいことは言わないほうがいいが、
サブ・プロットもいい。
大人で、実に洗練されている。
アメリカで上映されるとは思えないが、
DVDで見るといいと思う。 


オトーサン、
「おすぎさんが褒めてたっけ」
オペラフアンだけでなく、
全ての映画好きが絶対狂喜する珠玉の名編です。
あいかわらず、オーバーな表現ですが、
当たっていました。
この映画を見て、カラスのCDを買っているひとも
見かけました。


GO

オトーサン、
TSUTAYAからハガキをもらいました。
会員期限が切れたので、更新手続きをとのこと。
店に行くと、1本タダで借りられるとのこと。
「じゃぁ、日本映画でも見るか」

原題:Go (2001)     
監督:行定勲(Isao Yukisada)
原作:金城一紀(Kazuki Kaneshiro)
脚本:宮藤官九郎(kudou Kankuro )
Genre: Drama  
Country: Japan 
Language: Japanese 
上映時間:122分
あらすじ;
金城一紀の小説の映画化。
在日韓国人の10代の若者、杉原の物語。
それまで、韓国の学校に通っていたが、
好奇心から、日本の高校に通うことにする。
物語は、自分の国にいるのに、
杉原が感じた外国人という疎外感に焦点をあてる。
それとともに、フツーの若者の諸問題...
両親との関係 
(父親は、かれにボクシングをやらせる)
美しい女性との恋愛などを扱う。

出演者:  
窪塚洋介....  杉原
柴崎コウ....  桜井
大竹しのぶ ....ママ・道子
山崎努....  パパ・秀吉
オトーサン、
「相変わらず、窪塚洋介くん、頑張ってるな」
かれのフアンのかたは、
以下のサイトをご覧ください。

http://www.infini-inc.net/infiniFiles/mem_File/ky_main.html

その他の出演者:
Taro Yamamoto ....  Tawake 
Hirofumi Arai ....  Won-su 
Anri Ban   
Masato Hagiwara ....  Policeman 
Takato Hosoyamada ....  Jeong-ir 
Atsushi Ida   
Ryuzo Ishida   
Tomoko Ishikawa   
Takeshi Kikuchi   
Min Kim ....  Naomi 
Maria Kitazawa   
Atsushi Matsuda   
Asami Mizukawa   
Mitsuru Murata ....  Kato 
Gye-nam Myeong ....Staff of South Korean embassy 
Takeshi Nakajima   
Gouki Nishimura   
Ren Osugi ....  Taxi driver 
Sansei Shiomi ....  Kim seonsaeng-nim 
Rina Takagi   
Kanji Tsuda   

User Rating:  7.8/10 (169 votes)   
オトーサン、
「へえ、こんなに高いのか」

User Comments:
kleaner
Orange County
2002年3月19日

私は、この映画が好きだ。
このテーマは、重たいものになりがちだが、
テンポも早く、楽しめる。
 "Trainspotting"のようだ。 
前半は、非常にスタイリッシュ。
バスケットボール・コートでの喧嘩や
"Super Great Chicken Run"シーンがそうだ。
だが、前半に比べて、後半はのろく、退屈だ。
演技は、実によい。 
在日韓国人を演じた主役は、
そうではないのに、実に真に迫っていた。
冒頭のシェイクスピアの引用句が、
この映画のテーマをよく示している。
国籍なんて、どうだっていいじゃないか。 
自分が何者なのかが重要なのだ。


オトーサン、
「ああ、面白かった。
でも、ここは、やはり、在日韓国人の
意見を聞かなくては...」
ほんとうに、ネットで便利ですねえ。
ちゃんと「映画生活」に出ていました。

http://www.eigaseikatu.com/title/1784/

在日として。 ★★★★★ 
2003/08/20 >> ヨンジョン
自分は在日韓国人3世の19歳男です。
映画、原作共に見させてもらいました。
やはり映画なので約2時間近くという
時間制限の中では
原作の重要のシーン等を全て網羅するのは
難しかったのだと思いました。
先程、こちらに書かれている感想等
全て読ませてもらいました。
同じ在日の方々もいらっしゃったのですが、
みなさん通名(日本名)を
使ってらっしゃるのでしょうか?
自分は民族学校ではなく普通の日本の学校に
通っていましたが
通名は生まれてから一度も使ったことはありません。
それは、本名(韓国名)こそが自分の本当の名前だし、
自分自身だからです。
歴史的因縁のような意味も多少含めての行動ですが。
ここでその歴史的因縁(?)について書いてしまうと
感想から大幅にずれてしまうので
気になるかたはどうぞご自身で勉強ください。
してくださったらとても嬉しいです。
自分達在日が本名を使うことこそ、
自分が自分である為、
つまりアイデンテティーを確立するためには
不可欠だと思います。
事情もあるでしょうが。。
自分達在日が自分を確立してこそ、
日韓の関係の良化に近づいて行けると思います。
否定的な言い回しになり申し訳ありませんでした。
この映画を見てくださった日本人の方、
これから見てくださるであろう方々にとって
この映画が日韓の関係について考える
起爆剤になることを心から願います。
また、これからの自分達の世代が日韓における
お互いの過去の見解の違い、誤解、偏見等を
失くしていけるきっかけにもなれば、と思います。
その様な願いと期待をこめて
最高評価とさせて頂きます。
(映画のみの評価だと80点位です。)
長い文章になりましたが、
最後まで読んで下さりどうも有難う御座いました
m(__)m☆


荒野の用心棒

オトーサン、
「しまった、これが第1作なんだ」
3部作鑑賞の順番を間違えました。
荒野の用心棒、夕陽のガンマン、そして
続・夕陽のガンマンという順なのです。
第1作を最後にみるのも妙なものです。

原題:Per un pugno di dollari (1964)     
      A Fistful of Dollars
監督:Sergio Leone
原作:A. Bonzzoni / Victor Andres Catena
Genre: Action / Western  
Country: West Germany / Spain / Italy 
Language: Italian 
上映時間:99分
あらすじ:
名なしと名乗る恐ろしい男が、
バクスターとロージョに2分され、
その戦闘に倦んだ町に乗り込んでくる。
多くの者がそうだったように、
逃げたり、死んだりすることもなく、
男は、両者から等距離を置きつつ、
儲けようとする。

出演者:
Clint Eastwood ....  Joe(ジョー) 
Gian Maria Volonte ....  Ramon Rojo (ラモーン)
Wolfgang Lukschy ....  John Baxter(バクスター)
オトーサン、
「クリント・イーストウッドがいいなあ」
今頃いうのも何ですが...、
反目しあう両グル−プのボスは、
どこか精彩を欠きました。

その他の出演者;
Marianne Koch ....  Marisol 
Sieghardt Rupp ....  Esteban Rojo 
Antonio Prieto ....  Benito Rojo 
Jose Calvo ....  Silvanito 
Margarita Lozano ....  Consuelo Baxter 
Daniel Martin ....  Julian 
Benito Stefanelli ....  Rubio 
Bruno Carotenuto ....  Antonio Baker 
Joseph Egger ....  Piripero 
Mario Brega ....  Chico 
Aldo Sambrell ....  Rojo gang member 
Carla Calo ....  Antonia Baxter 

User Rating: 7.7/10 (4,695 votes)  
オトーサン、
「高いスコアだ」

User Comments:
tfrizzellさん
United States
2003年8月5日
マカロニ・ウェスタンか?

Sergio Leoneの「名なし男」シリーズは、
衝撃的な第1作で幕を開けた。
 
クリント・イーストウッドは、
このイタリア映画で、ついにブレークした。
演じるのは、放浪者。
2つの無法者一家に引き裂かれたメキシコの町に
流れ着いたのである。
(一方の頭目は、Gian Maria Volonte、
他方は、Wolfgang Lukschyである). 
勿論、一家を争わせて壊滅させ、
町のひとびとに平和をもたらし、
その過程で、お金をせしめるのは、
クリント・イーストウッドである。
筋書きは、かなり単純であるが、
映画は、実によく出来ているので、
多くの欠点は、見逃してもいいような気にさせる。
この映画は、西部劇が、
暴力やアダルトシーン満載の暗い場所に
行き着くことも出来るという証拠である。
5点満点で、4点。


オトーサン、
「特に、付け加えることもないなあ」
でも、大事なことを言い忘れそうになりました。
黒澤明監督のリメイクだということです。
ネットを探したら、やっぱり、そのことを書いた
サイトを発見しました。

荒野の用心棒(みんなのレビュー)
http://jtnews.pobox.ne.jp/movie/database/treview/re1345.html


続・夕陽のガンマン

オトーサン、
「やあ、実に面白かった」
夕陽のガンマンの続編、買っておいてよかった。
「続編って、つまらないというジンクスが
あるけれど、この続編の出来はどうかなあ?」
ところが、どうして、どうして、
この続編、世界の名画だったのです。

原題:Il Buono, il brutto, il cattivo, 
    The Good, the Ugly, the Bad(1966) 
監督:Sergio Leone
原作:Luciano Vincenzoni / Sergio Leone 
脚本:Agenore Incrocci / Furio Scarpelli
      Luciano Vincenzoni / Sergio Leone 
Genre: Action / Western 
Country: Italy / Spain 
Language: Italian 
上映時間:161分
あらすじ: 
2人のガンマンが、コンビを組む。
ひとりは、指名手配の男(卑劣漢)。
その相棒(善人)は、
かれを当局に引き渡して、報奨金を受け取る。
絞首刑が執行されるとき、
善人は、そのロープを鮮やかに射抜き、
卑劣漢を逃亡させるという手口を繰り返している。
ところが、ふたりは喧嘩してしまう。
善人は、卑劣漢を砂漠に置き去り、
卑劣漢は、復讐を誓い、善人の後をつけ、仕返しする。
前線を通り過ぎようとしたとき、死に瀕した男に出あい、
善人に隠された巨額な報奨金のありかを教えられる。
その後、ふたりは、戦争捕虜収容所に収容され、
残忍な士官(悪人)にその秘密を見抜かれ、
報奨金を取り上げられそうになる。

出演者:
Clint Eastwood ....  Blondie, 
        The Man With No Name (The Good) 
Lee Van Cleef ....  (The Bad) 
Eli Wallach ....  Juan Maria Ramirez (The Ugly) 
オトーサン、
「前作の2人は、勿論うまいけれど、
はじめて出ている卑劣漢、頑張ってるなあ」

その他の出演者:
Aldo Giuffre ....  Alcoholic Union captain 
Luigi Pistilli ....  Father Pablo Ramirez 
Rada Rassimov ....  Maria 
Enzo Petito ....  Storekeeper 
John Bartha ....  Sheriff 
Livio Lorenzon ....  Baker 
Antonio Casale ....  Jackson/Bill Carson 
Sandro Scarchilli....Member of Angel Eyes' gang 
Benito Stefanelli ...Member of Angel Eyes' gang 
Angelo Novi ....  Monk 
Antonio Casas ....  Stevens 
Aldo Sambrell .... Member of Angel Eyes' gang 


User Rating:  8.7/10 (16,503 votes)  
       top 250: #25 
オトーサン、
「おお、世界の名画の25位とは!」

User Comments:
MadReviewerさん
Oldwick, NJ
2001年4月16日
残酷、鮮やか。 
過去最高の西部劇。

複雑で奇怪な西部劇の叙事詩。
20万ドルもの金貨を探す3人を描いている。 
Sergio Leone監督の映画は、傑作である。
見る度に、どんどんよくなっていくのだ。
ある意味で、モラル劇である。
善と悪の結果を天秤にかけているのだが、
それが実に真実味にあふれているのだ。
時に犯罪はペイし、善行は報われない。
この映画は、ジョン・ウエイン流の
白人と黒人(インディアン)の対決という
伝統的な図式に死を告げる鐘となっている。
3人の主役が出てくる。
Lee Van Cleef (悪人)は、悪役で、
冷酷非道で、何でもほしいものは手にいれてしまう。
Clint Eastwood (善人)は、名なしの男。
いわゆる善人ではないが、
ある種の名誉心をもち、正しいことをしようとする。
(その典型的なシーンがある。
かれは、死にゆく兵士に砂糖をくれてやるのだ。
この仕草だけで、何も言わなくても、
名なしが、どういう人間か分かる) 
Eli Wallach (卑劣漢) の名は、Tuco。 
極めて複雑な性格の人物である。
衝動と怒りに突き動かされて、
Tucoは、映画を通じて、のたうち回る。
盗み、ウソをつき、自己顕示をし、
あるシーンでは、Clint Eastwoodの親友になり、
別のシーンでは、かれを殺そうとする。
卑劣漢の側面を見事にえぐり出している。
長い映画だが、ムダなシーンは、ひとつもない。
それぞれのシーンは、ある種の優雅なスタイルで 
それぞれの登場人物の性格を露わにさせていき、
次に何が起こるか期待感をいやがうえにも高めていく。
ペースは、信じられないほどいい。
セルジオ・レオーネ監督は、
不快極まりない緊張感を醸し出し、
先が読めない演出をしている。
いわゆる西部劇は、この映画のユニークなひねりや、
その語り口に太刀打ちできないだろう。
特筆したいのは、モリコーネの音楽である。
すばらしい!
2つのシーンが印象的である。
ひとつは、捕虜収容所のシーン。 
もうひとつは、映画のラストに出てくる
墓地での土俗的な銃撃戦は、
そこだけをとっても、興味深い。
だが、これらのシーンは、
モリコ−ネのすばらしい音楽のおかげで、
目をみはるものに仕上がっている。
この映画、絶対すばらしい。
もし、まだ見ていないようだったら、
すぐ見るように強くすすめたい。
そして、前作もみたほうがいい。
この映画は、過去最高の西部劇である。
評価は、A++ 


オトーサン、
「"風とともに去りぬ"以上の出来だ!」
南北戦争が舞台となっていますし、
叙事詩という点でも、似ています。
前2作で儲かったのでしょう。
大規模な戦闘シーンに、お金もかけています。
とくに、人物造形の見事さは、類を見ません。
人間性について、深く考えさせられるのです。
聖書の世界にある
善人=キリスト、
悪人=パリサイ人
卑劣漢=ユダという解釈もできるかも知れません。
単なる西部劇ではありません。
もっと大きな人間ドラマを狙っています。
音楽は、相変わらずステキですが、
「夕陽のガンマン」のほうがシンプルで、
その分、印象的だったように思います。


夕陽のガンマン

オトーサン、
「座頭市」をみた後、
なぜか、このシリーズを見たくなりました。
アンチ・ヒーロー同士、どこか似ています。
「座頭市」は、これを下敷きにしているかも、
そんな感想まで抱いてしまいました。
黒澤明の映画とも比べると、面白いでしょう。

原題:Per qualche dollaro in piu (1965)     
   For a Few Dollars More 
監督・Sergio Leone
原作:Sergio Leone / Fulvio Morsella 
脚本:Sergio Leone / Sergio Donati
      Luciano Vincenzoni 
Genre: Action / Western 
Country: Italy / Spain / West Germany / Monaco 
Language: Italian 
上映時間:130分 
あらすじ:
2人の賞金稼ぎが、同じ人物インディオを追う。
最初、それぞれ自分なりにやっていたが、
やがて、組んでインディオを追うようになる。
だが、2人の動機は同じだろうか ?

出演者:  
Clint Eastwood ....  The Man With No Name
             (名なし)
Lee Van Cleef ....  Col. Douglas Mortimer
           (モーティマー大佐) 
Gian Maria Volonte ....  El Indio (インディオ)
オトーサン、
「やあ、いいな、いいな」
クリント・イーストウッドは、当然ですが、
相棒のリー・バン・クリーフが、また、いいのです。
クラーク・ゲーブルを思わすような
苦味走ったいい男っぷりでした。 

CLINT EASTWOOD
クリント・イーストウッド 
誕生日 1930/5/31  
出身 米サンフランシスコ 
活躍度 ○→ 
演技幅 個性 
演技力   ☆☆☆☆☆★ 
アクション ☆☆☆☆☆★ 
コメディ  ☆☆☆★★★ 
出演作 
1955年「半魚人の逆襲」「タランチュラの襲撃」
1956年「全艦発進せよ」「底抜け西部へ行く」
     「最初の女セールスマン」
1957年「二人の可愛い逃亡者」
1958年「壮烈!外人部隊」
1964年「荒野の用心棒」
1965年「夕陽のガンマン」
1966年「続・夕陽のガンマン」
1967年「華やかな魔女たち」
1968年「奴らを高く吊せ!」
     「マンハッタン無宿」
1969年「荒鷲の要塞」「ペンチャーワゴン」
1970年「真昼の決闘」「戦略大作戦」
1971年「白い肌の異常な夜」「恐怖のメロディ」
     「ダーティハリー」
1972年「シノーラ」
1973年「荒野のストレンジャー」「愛のそよ風」
     「ダーティハリー2」
1974年「サンダーボルト」
1975年「アイガー・サンクション」
1976年「アウトロー」「ダーティハリー3」
1977年「ガントレット」
1978年「ダーティーファイター」
1979年「アルカトラズからの脱出」
1980年「ダーティファイター燃えよ鉄拳」
     「ブロンコ・ビリー」
1982年「ファイヤーフォックス」
     「センチメンタル・アドベンチャー」
1983年「ダーティハリー4」
1984年「タイトロープ」「シティヒート」
1985年「ペイルライダー」
1986年「ハートブレイク・リッジ/勝利の戦場」
1988年「ダーティハリー5」
1989年「ピンク・キャデラック」
1990年「ホワイトハンター/ブラックハート」
     「ルーキー」
     「許されざる者」
1993年「ザ・シークレット・サービス」
     「パーフェクト・ワールド」
1995年「マディソン郡の橋」
1997年「目撃」
1999年「トゥルー・クライム」
2000年「スペース・カウボーイ」
2002年「ブラッド・ワーク」 

LEE VAN CLEEF
リー・バン・クリーフ 
誕生日 1925/1/9-1989/12/16  
出身 米ニュージャージー州サマービル 
父は会計士、母は歌手。
サマービル校を中退し、第二次大戦中は海軍に所属。
小劇団を経て、52年に映画デビュー。
当初は西部劇やアクション映画のやられ役だったが、
60年代以降、イタリア製作の西部劇に出演してから
一躍西部劇のスターとなる。 
出演作
1950年「西部の怒り」
1952年「真昼の決闘」「決斗!一対三」
1953年「アリバイなき男」「原始怪獣現わる」
     「コロラドの決闘」「早射ち無宿」
1954年「赤い谷」「シャイアン大襲撃」
     「縄張りを荒らすな」
1955年「暴力団」「征服者」「星のない男」
     「デンヴァーの狼」
     「硝煙のユタ高原」「白昼の対決」
     「ケンタッキー人」
     「十人のならず者」
1956年「悪人への貢物」「ボスを倒せ!」
     「底抜け西部へ行く」
     「金星人地球を征服」「ロンリーマン」
     「六番目の男」
1957年「OK牧場の決闘」「襲われた幌馬車」
     「西部の顔役」
     「偽保安官」「胸に輝く星」
1958年「掠奪者の群」「若き獅子たち」
     「無頼の群れ」
1961年「四人の無頼漢」
1962年「リバティ・バランスを射った男」
     「西部開拓史」
1966年「夕陽のガンマン」
1967年「続・夕陽のガンマン/地獄の決斗」
     「風の無法者」
     「怒りの荒野」「新・夕陽のガンマン」
1968年「復讐のガンマン」
1969年「西部悪人伝」
     「地獄の戦場・コマンドス」「鷲と鷹」
1970年「エル・コンドル」
     「無頼プロフェッショナル」
     「地獄のアパッチ」
1972年「西部決闘史」「ガンファイター」
     「荒野の七人・真昼の決闘」
1973年「怒りのガンマン・銀山の大虐殺」
1974年「華麗なる復讐」
1975年「ワイルド・トレイル」
1976年「真・西部ドラゴン伝」
1977年「ラスト・トリガー/孤独の殺人者」
1978年「宝石泥棒大逆転」
1980年「オクタゴン」
     「NEW YORKスクイズ・ゲーム」
     「ハイパー・ウェポン/最終狙撃者」
1981年「ニューヨーク1997」
1983年「キリング・マシーン/怒りの爆走」
1984年「ジャングル・レイダース
      /黄金のレジェンド」
1986年「地獄の武装都市
      /復讐のターミネーター」
     「狼どもの戦場」
     「ロマンシング・トレジャー
      /遺産相続・40億ドルの罠」
1989年「キャノンボール・新しき挑戦者」

その他の出演者:
Mara Krupp ....  Mary 
Luigi Pistilli ....  Groggy 
Klaus Kinski ....  Wild, the Hunchback 
Joseph Egger ....  Old Prophet 
Benito Stefanelli ....  Luke 
Roberto Camardiel ....  Station clerk
Aldo Sambrell ....  Cuccilio 
Lorenzo Robledo ....  Tomaso 
Sergio Mendizabal ....  Tucumcari bank manager 

User Rating:  7.9/10 (4,518 votes)  
オトーサン、
「高いスコアだ」

User Comments:
Infofreakさん
Perth, Australia
2003年6月4日
最高のマカロニ・ウエスタンか?

レオーネ監督の「荒野の用心棒」は、
ほんとうに西部劇の古典である。
だが、面白さでは、この続編のほうが、
優っている。
やあ、本当は、続編なんかじゃない。
事実、レオーネ監督の三部作は、お互い、
何の関係もないのだ。
「名なし」と呼ばれるイースト・ウッドは、 
多くの名前を持っているのだ! 
(この映画では、Monco。前作では、Joe) 
多くのひとは、3部作のなかで
「続・夕陽のガンマン」を選ぶようだが、
私は、このほうが気にいっている。
いずれにせよ、この3部作が
すばらしい映画であることには議論の余地がない。
イースト・ウッドは、どの映画でも超クールだった。 
レオーネ監督は、最高。
とくに、この映画で。 
エンリコ・モリコーネの音楽は、お見事の一言。
この映画は、また、モーティマー大佐を演じた
Lee Van Cleef にも、大いに助けられている。
かれとイーストウッド、
かれとKlaus Kinskiがらむシーンは、珠玉。
よくできた西部劇というだけではなく、
ジャンルを超え、1960年代最高の映画である。
非常な影響力をもった。
Peckinpah監督の'The Wild Bunch'などは、
レオーネ監督がいなかったら存在しなかっただろう。
この映画をベタ褒めしたいが、言い尽くせない。
最後に言いたい。
「直ちに、見よ!」
もう見ていたら、もう一度、見ようよ!


オトーサン、
「やあ、"夕陽のガンマン"は、最高!
それにしても、いい邦題をつけたものだ」
一番よかったのが、
エンリコ・モリコーネの音楽です。
これが鳴響くと、
わくわくし、しびれて、涙が出るほどです。
映画音楽の白眉ではないでしょうか。


座頭市

オトーサン、
「ヴェネチュア映画祭で監督賞受賞!」
新聞などで、そういう大見出しが踊るまでは、
見に行くつもりなどありませんでした。
丸の内プラゼールは、超満員。
おばさん、ギャル、そしてシルバー族。
会社をさぼって見にきた背広の紳士もチラホラ。
「強いていえば、若い男性が少ないか」

原題:Zatoichi (2003)     
監督:Takeshi Kitano
原作:Kan Shimozawa 
脚本:Takeshi Kitano
Genre: Action 
Country: Japan 
Language: Japanese 
上映時間:116分
あらすじ:
盲目の座頭市は、賭博と按摩で暮らしている。
だが、貧しげな様子とは裏腹に、 
座頭市は、剣の達人。 
息を呑むような正確さと光の速さで人を斬る。
座頭市は、いやなヤクザと強いサムライがいる
町へ迷いこむ。
親の仇をうとうとする2人の美しい芸者に
図らずも出会うことによって、
凶暴な対決に巻きこまれることになる。
決闘、ウィット、禅の感じ。
アンチ・ヒーローのカルト、座頭市が戻ってきた。
北野武の脚本、監督、主演の剣劇冒険物である。

出演者: 
Takeshi Kitano ....  Zatoichi(座頭市)
Tadanobu Asano....Gennosuke Hattori(服部源之助)
Taka Gatarukanaru ....  Shinkichi(新吉)
オトーサン
「金髪の座頭市というので、心配していたけど、
ごく自然だったなあ」
浅野忠信さん、なかなか格好よかったですよ。
遊び人のガダルカナル・タカも面白い存在でした。
でも、やはり、この映画は北野武の世界。
経歴を見てみましょう。

北野武
誕生日 1947/1/18 
出身 東京都足立区 
活躍度 ○↑ 
演技幅 個性 
演技力   ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ  ☆☆☆☆☆★ 
大学を2年で中退し、浅草フランス座の
エレベーター係に。
コントを学び、「ツービート」時代は、
80年の漫才ブームの中心となって活躍した。
89年に主演の「その男、凶暴につき」で
映画監督デビュー。
7作目「HANA‐BI」で
ベネチア国際映画祭・金獅子賞受賞。
「座頭市」では、同映画祭の監督賞受賞。
監督・出演作: 
1989年「その男、凶暴につき」
1990年「ほしをつぐもの」 
     「3−4x10月」
1991年「あの夏、いちばん静かな海」
1993年「ソナチネ」
1995年「みんな〜やってるか!」
1996年「キッズ・リターン」
1998年「HANA-BI」
1999年「菊次郎の夏」
2000年「バトル・ロワイアル」
     「BROTHER」
2003年「座頭市」

その他の出演者:
Yuko Daike ....  Okinu
Hideboh .... Tap-dancing peasant
Saburo Ishikura ....  Ogiya 
Ittoku Kishibe ....  Ginzo 
Yui Natsukawa ....  Oshino 
Noriyasu ....  Tap-dancing peasant 
Michiyo Ogusu ....  Oume
Ron II ....  Tap-dancing peasant 
Suji ....  Tap-dancing peasant 
Daigoro Tachibana ....  Osei 
 
User Rating: awaiting 5 votes.  
オトーサン、
「しょうがないなあ」
IMDBでは、まだ採点が出ていません。
「...まあ、6.8くらいかなあ」

User Comments:
LoneWolf6さん
Steeltown of Canada
2004年9月7日
例によって

私は、ビートたけしと座頭市映画のフアンである。
この映画を予想して、わくわくしていた。
そう、昨日、トロントの Elgin Theatre で見た。
映画が終わってみると、予想以上の出来だった。
座頭市は、旅をし、賭博をし、按摩をし、
アクションもするアンチ・ヒーローであり、
血糊がただよい、流血がすさまじかった。
北野が戻ってくるのを待っていたものにとっては、
「ブラザー」の失敗から体勢を立て直した監督を
みられるのは、幸せなことである。
この映画は、すばらしい映画である。
古いザムライ映画の伝統を北野カラーとを
うまく結びあわせている。
そのポップカルチャーや強烈な登場人物
そして、当然ながらすばらしい殺陣の数々。
一回り大きくなった監督による優れた映画である。


オトーサン、
「このひと、編集の達人なんだ!」
浅草で育った芸人としての顔、
リズムを刻む農民たちのタップダンスや
幇間芸や江戸独楽回しなどの伝承芸、
そんな隠し味が殺陣の合間に横溢していました。
「フィルムも倍ぐらい回した」と監督が言うとおり、
今迄より丁寧に作ってるので、好感がもてました。
「勝新の座頭市に対して、北野のそれはエイリアン」
と単なるリメークに終わっていませんが、
どうだ、おれは、マイナーなカルト映画だけでなく、
一般大衆向けのエンターテインメント映画も
その気になれば、撮れるんだぞ。
ヴェネチアの審査員に訴えているのがアリアリ。
最後、目明きでも見えないものがあるんだぞと
カッと睨みつけるあたり、迫力十分でした。


黄泉がえり

オトーサン、
この映画、パリからの帰りの機中でみました。
8時間も座っていると、もうイヤになります。
ちょうど、その時に、放映がはじまったのです。
最初のうち、「何だ、日本映画か」と
バカにしていたのですが、
そのうち、すっかり魅了されてしまいました。

原題:黄泉がえり (2003) 
   yomigaeri 
監督:熊田明彦
原作:梶尾真治 
脚本:犬童一心/斉藤ひろし/塩田明彦 
Genre: Drama /fantasy /SF
Country: Japan 
Language: Jananese / Fench 
上映時間:114分
あらすじ:
九州・阿蘇。
死者の蘇り現象が多発する。
厚生労働省の川田平太は、
故郷で起こったこの現象の調査に乗り出し、 
親友のフィアンセだった、橘 葵と再会する。
彼女を想っていた平太は、葛藤しつつも、
彼女のために、死んだ恋人の俊介を蘇らせようとする。
タイムリミットが迫る中、奔走する平太。
果たして、奇跡は起こるのだろうか?

出演者:
草薙剛 ....  川田平太
竹内結子 ... 橘葵
田中邦衛 ....斎藤医師

オトーサン、
「草薙剛って、案外、芝居うまいんだ」
レンタカ−のCFしか見なかったせいでしょう。
映画の主役ははじめてとは思えません。
脇役も、まあまあでした。
「北の国から」の父親・五郎役で鳴らした
田中邦衛さん、安心してみていられます。 

草薙剛
誕生日 1974/7/9 
出身 埼玉県草加市 
活躍度 ○↑ 
演技幅 個性 
演技力   ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ  ☆☆☆★★★ 
1988年「あぶない少年V」で、
      SMAPとしてドラマデビュー。
出演作 
1994年「シュート!」
1999年「メッセンジャー」
2003年「黄泉がえり」 

その他の出演者:
石田ゆり子....玲子 
哀川 翔....周平
山本圭壱....中島英也
伊東美咲....幸子

User Rating:  6.0/10  
オトーサン、
勝手につけてみました。

User Comments:
otosanさん
Tokyo, Japan
2003年9月11日
何といっても、アイディアがいい。

梶尾真治の小説「黄泉がえり」の映画化。
この映画は、死後、想いつづけてくれた人の前に、
死者が蘇ってきたらどうなるかというお話。
ありえない設定だが、誰でも一度はそんな思いを
抱くので、ある種のリアリティがある。
私の場合、幼くして父を亡くした。
多感な青年時代は、とくに、父について
考えることが多かったこともあって、
この映画に引き込まれた。
父は、どんな青年時代を送ったのだろう?
母とは、どんな出会いだったのだろう?
亡くなるとき、オレの行く末を考えてくれたのか?
父が仏檀の写真そのままに蘇ってきたら、どうだろう。
自分はもう白髪なのに、父は黒髪ふさふさ。
果たして素直にその現実を受け入れられるだろうか。
そして、この映画のように3週間後には、
再び別れなければならないとなると、
その3週間を父とどうやって過ごせばいいのか?
まずは母のお墓まいり、住んでいた下町散策、
宮崎への帰郷、年老いた知人たちとの面会...。
あっという間に、数週間たってしまって、
一緒に海外旅行に行くヒマなどないだろうなあ..。
死者が蘇るハズなどありえないものの、
何といっても、蘇りという断面で、
人生の真実を浮かびあがらせるアイディアがよい。
重力異常で蘇るあたりの舞台装置はチャチだが、
草薙らの好演で、そのうさん臭さもやや消えている。
その他のキャスティングも、若手女優、ベテラン陣、
コメディアンを起用するなど、工夫の跡がみえる。
監督は、「害虫」で、
2001年ヴェネツィア国際映画祭
コンペティション部門に選ばれた塩田明彦、
抑制された演出が光る有望株。
この映画、お盆などに一家そろって見るとよいかも。


オトーサン、
「長い飛行時間だった。
この映画、案外よかったなあ。
日本にも若くて優秀な監督が出てきているんだ。
北野武さんの活躍が刺激になっているのかも」


シャンハイ・ヌーン 2

オトーサン、
この映画、パリに向かう機中でみました。
8時間も座っていると、もうイヤになります。
ちょうど、その時に、放映がはじまったのです。

原題:Shanghai Knights (2003) 
   Shanghai Noon 2 
監督:David Dobkin
キャラクター:Alfred Gough /Miles Millar ほか
Genre: Action / Adventure / Comedy
Rated PG-13 for action violence and sexual content
Country: USA / UK / Czech Republic 
Language: English / Mandarin 
上映時間:114分
あらすじ:
中国の反乱軍がチョンの父親を殺し、
ロンドンに逃亡する。
チョンとロイは、復讐を胸に秘めて、
ロンドンに行く。
チョンの妹リンも、おなじ考えだった。
王室一家を殺すという国際的陰謀を知ったものの、
誰も、彼女を信じようとはしなかった。

出演者:
Jackie Chan ....  Chon Wang(チョン・ウォン) 
Owen Wilson ....  Roy O'Bannon(ロイ) 
Fann Wong ....  Chon Lin(リン) 
オトーサン、
「やはり、ジャッキー・チェンの映画だなあ」
脇役が下手なのです。
とくに、相棒のロイは、お粗末でした。

JACKIE CHAN
ジャッキー・チェン 
誕生日 1954/4/7 
出身 香港九龍 
活躍度 ○→ 
演技幅 個性 
演技力   ☆☆☆★★★ 
アクション ☆☆☆☆☆☆ 
コメディ  ☆☆☆☆☆★ 
出演作 
1962年「大小黄天覇」
1971年「ジャッキー・チェンの
      ファイティング・モンキー/昇竜拳」
1972年「アンジェラ・マカオの女活殺拳」
1973年「ジャッキー・チェンの
      ヤング・タイガー」
1974年「ジャッキー・チェンの鉄指拳」
     「燃えよジャッキー拳」
     「金瓶梅」
1975年「ジャッキー・チェンの飛龍拳」
1976年「新ドラゴン怒りの鉄拳」
     「ジミー・ウォング&ジャッキー・チェン
      /キラー・ドラゴン流星拳」
     「スネーキー・モンキー蛇拳」
     「レッド・ドラゴン」
1977年「ジャッキー・チェンの少林寺木人拳」
     「成龍拳」
1978年「蛇鶴八拳」
     「ジャッキー・チェンの拳精」
     「ドランクモンキー/酔拳」
     「ジャッキー・チェンの燃えよ!
      飛龍神拳」
     「ジャッキー・チェンの龍拳」
     「ヤング・ボディガード/神拳」
     「ジャッキー・チェンの鉄指拳」
1979年「クレージー・モンキー笑拳」
     「ドランクマスター/酒仙拳」
1980年「ヤング・マスター/師弟出馬」
     「バトルクリーク・ブロー」
1981年「キャノンボール」
1982年「ドラゴン特攻隊」
     「ジャッキー・チェンの醒拳」
     「ドラゴンロード」
1983年「キャノンボール2」
1984年「五福星」「プロジェクトA」
     「スパルタンX」
1985年「七福星」「大福星」
     「ファースト・ミッション」
     「プロテクター」
     「ポリス・ストーリー/香港国際警察」
1986年「サンダーアーム龍兄虎弟」
     「クラッシュ・エンジェルス
      /失われたダイヤモンド」
1987年「プロジェクトA2」
1988年「サイクロンZ」
     「ポリスストーリー2 九龍の眼」
1989年「奇蹟 ミラクル」
1990年「ストロンゲスト」
     「プロジェクト・イーグル」
1991年「炎の大捜査線」
1992年「ツイン・ドラゴン」
     「ポリス・ストーリー3」
1993年「シティーハンター」「プロジェクトS」
     「新ポリス・ストーリー」
1994年「酔拳2」
1995年「デッドヒート」「レッド・ブロンクス」
1996年「ファイナル・プロジェクト」
1997年「ナイスガイ」◇
1998年「ラッシュアワー」◇
     「アラン・スミシー・フィルム」
     「ドラゴン 栄光への軌跡」
1999年「フー・アム・アイ」◇
     「ゴージャス」△「喜劇王」△
     「ジェネックス・コップ」△
2000年「シャンハイ・ヌーン」◇
2001年「ラッシュアワー2」
     「アクシデンタル・スパイ」
2002年「タキシード」

その他の出演者:
Donnie Yen ....  Wu Chow 
Aidan Gillen ....  Lord Nelson Rathbone 
Tom Fisher ....  Artie Doyle 
Gemma Jones ....  Queen Victoria 
Aaron Johnson ....  Charlie Chaplin 
Kim Chan ....  Chon Wang's Father 
Constantine Gregory ....  The Mayor 
Oliver Cotton ....  Jack the Ripper 
Jonathan Harvey ....  Fagin #1 
Richard Haas ....  Street Preacher 
John Owens ....  Server 
Anna-Louise Plowman ....  Debutante #1 


User Rating:  6.3/10 (3,446 votes)  
オトーサン、
「思ったよりも、いいスコアだな」

User Comments:
george.schmidtさん
fairview, nj
2003年2月10日
Chinese Combo with a Kick

この映画、出演者は、
Jackie Chan, Owen Wilson, Fann Wong, 
Aidan Gillen, Donnie Yen, Aaron Johnson, 
Tom Fisher, Kim Chanの面々。
「シャンハイ・ヌーン」の騒々しい続編。
国外に住むチャンと
口数少ないカウボーイのウィルソンが主人公。
チャンの父親が殺され、神聖な古代の印鑑が
悪漢 Brit Gillenの手で持ち去られる。
チャンとウィルソンは、
相変わらずのデコボコ・コンビで、
ドタバタ喜劇を演じている。
おおよそ1880年代のロンドン。
舞台装置は、紙のように薄っぺらいが、
自由奔放な喜劇の活気があったぜ、
親愛なるDavid Dobkin監督。 
 
オトーサン、
「まあ、長い飛行時間、
ヒマつぶしにはなったなあ」


Le Cout de la vie

オトーサン、
この映画、パリのシャンゼリゼの映画館でみました。
「フランス語だけど、いいのか」と聞かれました。
勢いよく、"OUI"と答えました。
画面と音で、筋運びくらい何とか分かるはず。
じっさい、何の不都合もありませんでした。、
もっとも、旅の疲れで、ウトウトしていましたが。

原題: Le Cout de la vie (2003)     
監督:Philippe Le Guay
脚本:Jean-Francois Goyet 
   Philippe Le Guay 
Genre:Drama
Country: France 
Language: French 
上映時間:100分
あらすじ:
IMDBには出ていません。

出演者: 
Fabrice Luchini ....  Brett(ブレット) 
Vincent Lindon ....  Coway(コーウェイ) 
Claude Rich ....  Maurice (モーリス)
3人とも、悩みをかかえながら、
必死に個性的に生きていく姿に好感がもてました。
3人の経歴は、残念ながら、
海外映画俳優マガジンに出ていませんでした。

その他の出演者:
Camille Japy ....  Milene 
Geraldine Pailhas ....  Helena 
Isild Le Besco ....  Laurence 
Lorant Deutsch ....  Patrick 
Claude Rich ....  Maurice 
Catherine Hosmalin ....  Karine 
Nils Hugon ....  Robin 
Jean-Claude Leguay ....  Gerard 
Fabien Behar ....  Le manager 
Bernard Bloch ....  Richet, l'huissier 
Chantal Neuwirth ....  Granny 
Xavier De Guillebon ....  Denis 
Daniel Martin ....  Eric 

User Rating:  5.7/10 (50 votes)  
オトーサン、
「まあ、こんなものかも」

User Comments:
viKtor-18 
Paris, Fr
2003年7月25日
絡みあった人生絵巻。

人間の性格や生き方、そして愛情。
それを決めるのは、お金。
こんな風に、4人について物語りはじめる。
リヨンで近所に住んでいて、
いつも気にかけているのは、人生とお金と愛情。
なかでも、守銭奴のブレットと
心配性のコーウェイの部分がよくできている。
そう、もともと守銭奴を描くのは難しい。
問題をかかえた夫を演じているVincent Lindonも、
大変だっただろう。
だが、俳優たちの演技は、なかなかいい調子だった。
こうした人たちの間で、 
青年と老人の人物の物語も出てくる。
最後にちょっと踏み込んで描かれるものの、
これは心暖まる逸話にとどまる。
ひとつの物語から他の物語へスキップするあたりは、
なかなかの名調子である。
活き活きした雰囲気をかもし出している。
だが、フラストレーションも感じる。
いいなと思うと、
すぐに他の人物に話が飛んでしまうからだ。
本当に好きになる前に、通り過ぎてしまうのだ。
その結果、何か面白いことでも起きないかなあと
期待するだけになる。
結局、こうした話法の欠点は、
何も得るものがないということである。
いいひとたちと汽車に乗り合わせ、
そして下車する。
いい旅だが、記憶に残ることはない。
まあ、よくあるケースだ。
 "Slices of life vs. slices of cake."
(人生の一断面とケーキの一切れ) 


オトーサン、
「何か、オレの旅行記を批評されているようだ。
今回の映画批評、写真もないし、さびしいなあ。
終わってみれば、どうってこたあなかった。
記憶に残るようなことはなかった。
...オレの人生みたいなものかも」


トータル・リコール

オトーサン、
「は、は、偶然ってあるもんだ」
この映画の題名の通り、リコールが成立しそうです。
そこで、われらがシュワちゃん、
ついに、カリフォルニア州知州知事に立候補!
当選確実とあって、全米の話題の的です。 

原題:Total Recall (1990)     
監督:Paul Verhoeven
短編:Philip K. Dick 
脚本:Ronald Shusett /Dan O'Bannon
Jon Povill /Gary Goldman (III) 
Genre: Action /Adventure /SF /Thriller
上映時間:113分
あらすじ:
記憶を信用できないとき、
何を現実と考えればいいのだろう。
アーノルド・シュワルツェネッガーは、
建設労働者で、火星旅行が長年の夢。
想像で火星旅行をさせるサービス会社にだまされて
悪いことに、別の自我が現れてしまう。
古い自我が戻ってきたとき、
かれは、友人たちや数人の見知らぬひとたちが 
自分を殺そうとしているのを見出す。
残されたもうひとつの自己の記録を発見すると、
そこには、火星の地底に行けという指示があった。
置かれた状況は、いつも不安定である。
自分は誰なのか? 
こちらの人格が正しいのか? 
どの現実が真実なのだろうか?

出演者:
Arnold Schwarzenegger....Douglas Quaid(ダグ)
Rachel Ticotin ....  Melina(メリーナ) 
Sharon Stone ....  Lori(ローリー) 
オトーサン、
「相変わらず、シュワちゃん、熱演だ!」
ローリーを演じたシャロン・ストーンの美貌、
そして演技が冴えていました

ARNOLD SCHWARZENEGGER
アーノルド・シュワルツェネッガー 
誕生日 1947/7/30  
出身 オーストリア・グラーツ 
少年時代はサッカーと陸上競技に熱中。
15歳になると、重量挙げに打ち込み、
3年間の鍛錬の後、ボディ・ビルに転向。
20歳でミスター・ユニバースに優勝したのを
皮切りに13もの世界タイトルを獲得する。
妻は放送ジャーナリストのマリア・シュライヴァー。
キャサリン、クリスチナ、パトリック、
クリストファーという4人の子供たちがいる。 
活躍度 ○→ 
演技幅 個性 
演技力   ☆☆☆★★★ 
アクション ☆☆☆☆☆☆ 
コメディ  ☆☆☆★★★ 
出演作 
1970年「SF超人ヘラクレス」
1973年「ロング・グッドバイ」
1975年「ステイ・ハングリー」
1977年「アーノルド・シュワルツェネッガーの
      鋼鉄の男」◇
1979年「サボテン・ジャック」
1982年「コナン・ザ・グレート」◇
1984年「キング・オブ・デストロイヤー
      /コナンPART2」◇
     「ターミネーター」◇
1985年「コマンドー」◇「レッドソニア」◇
1986年「ゴリラ」◇
1987年「バトルランナー」◇「プレデター」◇
1988年「レッド・ブル」◇
1989年「ツインズ」◇
1990年「キンダガートン・コップ」◇
     「トータル・リコール」◇
1991年「ターミネーター2」◇
1993年「ラスト・アクション・ヒーロー」◇
     「ゴリラ2」△「デイブ」
1994年「ジュニア」◇「トゥルーライズ」◇
1996年「イレイザー」◇
     「ジングル・オール・ザ・ウェイ」◇
1997年「バットマン&ロビン
      Mrフリーズの逆襲」◇
1999年「エンド・オブ・デイズ」◇
2000年「シックス・デイ」◇
2002年「コラテラル・ダメージ」◇
     「アルマーニ」
2003年「ターミネーター3」◇


SHARON STONE
シャロン・ストーン 
誕生日 1958/3/10 
出身 米ペンシルバニア州ミードビル 
大学を中退し、CMのモデルをしながら、
女優を志す。
1992年に「氷の微笑」が大ヒット。
1995年「クィック&デッド」で
共同製作者に名を連ねる。
マーティン・スコセッシ監督「カジノ」(1995)で、
ロバート・デ・ニーロと共演し、
ゴールデングローブ賞ドラマ部門最優秀女優賞を
獲得し、アカデミー賞にもノミネートされた。 
野性的な美貌と引き締まった美しい肉体を武器に、
映画の役を勝ち取ってきた俳優といえる。
「キング・ソロモンの秘宝」では主演とはいえ、
お世辞にも演技で選ばれた俳優とは思えなかったが、
アクションが出来る俳優というイメージが備わり、
「イヤー・オブ・ザ・ガン」までアクション女優
として主演クラスで活躍したことは大きな実績
になった。
しかし、女優としての名を高めたのは「氷の微笑」
のキャサリン役であろう。
この役の境に彼女はハリウッドの人気俳優となり、
以後の作品で一流俳優と共演する機会に
恵まれるようになった。
「氷の微笑」のイメージから役どころも
色気を武器にするような悪女の役が多くなり、
少々伸び悩みの感もあるが、
死刑囚(「ラスト・ダンス」)や
母親(「マイ・フレンド・メモリー」)役の
彼女を見る限り、
まだまだ新たな可能性を秘めている女優である。 
活躍度 ◎↑ 
演技幅 自在 
演技力     ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆☆☆★ 
コメディ   ☆☆☆★★★ 
出演作 
1980年「スターダスト・メモリー」デビュー
1981年「死霊の祝福」
1982年「愛の哀しみのボレロ」
1984年「ペーパーファミリー」「魔性の女」
1985年「ロマンシング・アドベンチャー
           /キング・ソロモンの秘宝」◇
1986年「キング・ソロモンの秘宝2
            /幻の黄金都市を求めて」◇
1987年「ポリス・アカデミー4市民パトロール」
1988年「アクション・ジャクソン
           /大都会最前線」
     「刑事ニコ/法の死角」
     「コールドスティール
            /ロス市警特捜刑事」
1989年「宇宙への選択」「血と砂」
1990年「トータル・リコール」◆
1991年「イヤー・オブ・ザ・ガン」◇
          「錆びついた銃弾」▲
     「ヒー・セッド、シー・セッド
            /彼の言い分、彼女の言い分」
     「シザーズ/氷の誘惑」
1992年「犬の眠る場所」「氷の微笑」◇
1993年「硝子の塔」◇
          「ラスト・アクション・ヒーロー」
1994年「わかれ路」◇「スペシャリスト」◇
1995年「カジノ」◇「クイック&デッド」◇
1996年「悪魔のような女」◇「ラストダンス」◇
1998年「グロリア」◇「スフィア」◇
          「アンツ」(声)◇
      「マイ・フレンド・メモリー」◆
1999年「背信の行方」◇
          「ハリウッド・ミューズ」◇
          「ヴァージン・ハンド」
2000年「ウーマン ラブ ウーマン」◇
          「マイ・ビューティフル・ジョー」
2002年「デブラ・ウインガーを探して」 

その他の出演者:
Ronny Cox ....  Vilos Cohaagen 
Michael Ironside ....  Richter 
Marshall Bell ....  George/Kuato 
Mel Johnson Jr. ....  Benny 
Michael Champion ....  Helm 
Roy Brocksmith ....  Dr. Edgemar 
Ray Baker (I) ....  Bob McClane 
Rosemary Dunsmore ....  Dr. Lull 
David Knell ....  Ernie 
Alexia Robinson ....  Tiffany 
Dean Norris ....  Tony 
Mark Carlton ....  Bartender 

User Rating:  7.2/10 (18,669 votes)  
オトーサン、
「高いスコアだ。それに大勢見ている」

アカデミー賞ノミネート:
音響賞、音響効果編集賞

User Comments:
templer_doom さん
2003年7月20日
映画体験 -そして、それ以上...

映画を見に行って、
観客のパワーを感じるときがある。
みんながそろって、感激している時だ。
この映画にも、そうした瞬間がある。
私は、この映画を英国で上映されてから
1ケ月以内に4回も見てしまった。
映画に魅了されるだけでなく、
重要なシーンでの
周囲のひとびとの反応にも魅了されたのだ。
当時、この映画は、「エイリアン」以来の
最高のSFスリラーだと思ったものだ。
「グレート・ウォリアーズ〜欲望の剣」
「ロボコップ」、「ターミネーター」よりも
面白いと思った。
だが、近年、意見が変わって、
上述の映画すべてを、いままでよりも、
ずっと尊敬するようになった。
みんな、それ自体のいい味があって、
ストーリー展開の伝統を守りながら、
それなりの新しいひねりを創り出している。
この映画は、作られるべくして創り出されたのだ。
永年のスランプからようやく脱出して
故人となったカロルコが見事に映画化した
すばらしいファッション性をもつ
2つの映画のひとつである。 
 ("T2"は、もうひとつの映画だ) 
デイビット・クローネンバーグ監督が、
より都会的な版である
シュセットの脚色になるフィリップ・ディックの
"WE CAN REMEMBER IT FOR YOU WHOLESAL"を
果たして上手くつくれたかどうか疑わしい。
私は、妙なことを期待している。
事実、クローネンバーグ監督は、この分野を
"VIDEODROME"で、うまくカバーしたように思う。
シャロン・ストーンが、「氷の微笑」以後、 
いい作品に恵まれないのは、悲しい。
だが、これは、彼女の模範的な映画である。
「氷の微笑」の有名なシーンについて
いろいろ言われるが、この映画の半裸体のほうが、
ずっとセクシャルだと思う。
レイチェル・ティコテインの映画デビュー作は
「アパッチ砦ブロンクス」だったが、
彼女、アニーのヒーローのダグとは好対照だった。

アクションは、お見事。
ポール・バーホーベン監督の特徴である
暴力性がよく出ている。
(第2次世界大戦時の幼児体験からきている)
今日の映画とはちがって、
特殊効果が、ストーリーや演技を損なっていない。
何も特別に構える必要はない。
映画それ自体を楽しめばいいのだ。
90年代映画のお気に入りのひとつである!! 


オトーサン、
「息もつかさぬ緊張感!
この監督、なかなかの腕前だなあ」
経歴を見てみましょう。

PAUL VERHOEVEN
ポール・バーホーベン 
誕生日 1938/2/18  
出身 オランダ・アムステルダム 
監督作
1973年「ルトガー・ハウアー/危険な愛」
1975年「娼婦ケティ」
1982年「4番目の男」
1985年「グレート・ウォリアーズ〜欲望の剣」
1987年「ロボコップ」
1990年「トータル・リコール」
1992年「氷の微笑」
1995年「ショーガール」
1997年「スターシップ・トゥルーパーズ」
2000年「インビジブル」
 
つぎに、IMDBで。

ライデン大学の数学・物理学科を卒業。
王立オランダ空軍に入隊し、
空軍用の記録映画を製作し、やがてTV界へ。
1969年、ポピュラーなオランダのTVシリーズ、
中世の騎士 "Floris"を手がけた。
このときの俳優 Rutger Hauerは、
以後、かれの多くの作品に出演することになる。
最初の映画は、"What do I See?"(1971)。
第2作"Turks Fruit"は、
荒っぽいセックスと痛烈な筋運びで、
オランダの、特に男性に評判を呼んだ。
"Soldaat van Oranje" と"De Vierde Man"が
国際的に認められ、アメリカに渡った。
最初の映画は、"Flesh + Blood"(1985)。
「ロボコップ」と「トータル・リコール」が大成功。
暴力を描きすぎという批判もあるが、
かれは、こう答えている。
「社会の暴力を写しているだけだ」
2本の共同脚本がある。
"Soldaat van Oranje" と"Flesh + Blood"である。
HBOのTVシリーズ "Hitchhiker"の
エピソードも監督している。 
撮影は、Jost Vacanoが担当することが多い。


クリムゾン・タイド

オトーサン、
「この題名、どういう意味だろう?」
辞書をいろいろ当たった結論は、「深紅色の潮」
「そうか、第3次世界大戦が起きれば、
海面が血に染まることを暗示しているのかなあ」

原題:Crimson Tide (1995)     
監督:Tony Scott
原作:Michael Schiffer /Richard P. Henrick ほか
Genre: Action / Drama / Thriller
Rated R for strong language.
上映時間:118分
あらすじ:
ロシア情勢が流動化し、
原子力潜水艦アラバマが配備される。
ロシアの反乱軍は、核ミサイル基地を占領し、
アメリカ攻撃に備えはじめる。
深海で緊張がみなぎる。
核ミサイル発射命令が届き、
その後、次の命令が届き、通信途絶。
それは、前の命令をキャンセルしたものなのか?

出演者: 
Denzel Washington ....  Lt. Cmdr. Ron Hunter
          (副艦長ハンター)
Gene Hackman ....  Capt. Frank Ramsey 
          (艦長ラムゼイ)
Matt Craven ....  Lt. Roy Zimmer, 
         Communications Officer
           (通信兵ジマー) 
オトーサン、
「映画は、やはり俳優だなあ」
特筆すべきは、名優ふたりの対決シーン。
原子力潜水艦のメカや雰囲気などは、
その後登場した「U571」のほうが、
ダンゼン迫力があります。

DENZEL WASHINGTON 
デンゼル・ワシントン 
誕生日 1954/12/28  
出身 米ニューヨーク州マウント・バーノン 
父は牧師、母はゴスペル歌手。
フォーダム大学でジャーナリズムを専攻するが、
やがて演劇を志し、
卒業後、サンフランシスコの演劇学校で学ぶ。
その後、ニューヨークへ戻り、
プロの俳優としてオフ・ブロードウェイの
舞台に上がる。
テレビでは77年「ウィルマ」や
6年続いたシリーズ「ST.ELSEWHERE」の医師役がある
映画デビューは81年「ハロー・ダディ」。
89年「グローリー」でアカデミー助演男優賞受賞。
「遠い夜明け」でアカデミー助演男優賞に
ノミネート、「マルコムX」のマルコムX役で
アカデミー主演男優賞にノミネートされている。
私生活では歌手のポーレッタ・ピアソンと結婚し、
4児の父。 
活躍度 ◎→ 
演技幅 自在 
演技力     ☆☆☆☆☆☆ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ   ☆☆★★★★ 
出演作 
1981年「CARBON COPY」「ハロー・ダディ」
1984年「ソルジャー・ストーリー」
1986年「キングの報酬」
1987年「遠い夜明け」
1988年「デンゼル・ワシントン
            /女王と祖国のために」
1989年「グローリー」◆アカデミー助演男優賞
      「刑事クイン 妖術師の島」
          「リユニオン 再会」
1990年「モ’・ベター・ブルース」
          「私の愛したゴースト」
1991年「ミシシッピー・マサラ」
          「リコシェ 炎の銃弾」
1992年「マルコムX」◇
1993年「から騒ぎ」「フィラデルフィア」
          「ペリカン文書」◇
1995年「青いドレスの女」
          「クリムゾン・タイド」◇
     「バーチュオシティ」
1996年「戦火の勇気」◇「天使の贈り物」
1997年「悪魔を憐れむ歌」◇
1998年「ラスト・ゲーム」◇
1999年「マーシャル・ロー」◇
          「ボーン・コレクター」◇
          「ザ・ハリケーン」◇
2000年「タイタンズを忘れない」◇
2001年「トレーニング・デイ」◇
2002年「ジョンQ」◇
          「きみの帰る場所」 

GENE HACKMAN
ジーン・ハックマン
誕生日 1931/1/30 
出身 米カリフォルニア州サン・バーナディノ 
父は旅行記者。1才でイリノイに移住。
16才で学校を中退し、海兵隊に入隊。
除隊後、ニューヨークに出て、トラックの運転手、
靴のセールス、レストランのドアマンなど
職を転々とする。
30代でテレビ局のADとなり、
この頃、本格的に俳優になることを決め、
パサディナ・プレイハウスで演技を学ぶ。
サマーストックを経て、
オフ・ブロードウェイやブロードウェイにデビュー。
60年代から映画にも出演し、
71年「フレンチ・コネクション」で
アカデミー主演男優賞を受賞、
92年「許されざる者」でアカデミー助演男優賞を
受賞した。
その他では「スーパーマン」シリーズの
悪役レックス・ルーサー役が有名。 
活躍度 ◎→ 
演技幅 自在 
演技力     ☆☆☆☆☆☆ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ   ☆☆☆☆☆★ 
出演作 
1961年「機関銃を捨てろ」
1964年「リリス」
1966年「ハワイ」
1967年「体当たり決死隊」
          「俺たちに明日はない」「夜の誘惑」
1968年「汚れた7人」
1969年「暴動」「さすらいの大空」
     「白銀のレーサー」「宇宙からの脱出」
1970年「父の肖像」
1971年「さらば荒野」
     「フレンチ・コネクション」
            ◇アカデミー主演男優賞
1972年「ブラック・エース」
          「ポセイドン・アドベンチャー」
1973年「スケアクロウ」
1974年「カンバセーション…盗聴…」
     「ヤング・フランケンシュタイン」
     「西部に来た花嫁」
1975年「フレンチコネクション2」◇
          「弾丸を噛め」
     「ナイト・ムーブス」
      「ラッキー・レデイ」
1977年「遠すぎた橋」
          「外人部隊フォスター少佐の栄光」
     「ドミノ・ターゲット」
1978年「スーパーマン」◆
1981年「スーパーマン2/冒険編」◆「レッズ」
1982年「錆びた黄金」
1983年「アンダー・ファイアー」
          「ウィンター・ローズ」
     「地獄の7人」
          「セカンド・チャンス」(声)
1985年「ターゲット」「燃えてふたたび」
          「キングの報酬」
1986年「勝利への旅立ち」
1987年「スーパーマン4/最強の敵」◆
          「追いつめられて」◆
1988年「傷だらけの青春」
          「ミシシッピー・バーニング」◇
     「ブルーウォーターで乾杯」
     「私の中のもうひとりの私」
          「BAT★21」
1989年「ザ・パッケージ」
1990年「カナディアン・エクスプレス」◇
          「キャノンズ」
     「ハリウッドに口づけ」
1991年「訴訟」「ロシアン・ルーレット」
1992年「許されざる者」◆アカデミー助演男優賞
     「ザ・ファーム/法律事務所」◆
     「ジェロニモ」
          「ザ・ドキュメント・オブ・
            イーストウッド」
1994年「ワイアット・アープ」
1995年「クイック&デッド」◆
          「クリムゾン・タイド」◆
     「ゲット・ショーティ」
1996年「バード・ケージ」
          「チェンバー/凍った絆」
     「ボディバンク」
1997年「目撃」◆「アンツ」(声)◆
1998年「エネミー・オブ・アメリカ」◆
          「トワイライト」
2000年「リプレイスメント」◆
          「アンダー・サスピション」◇
2001年「ザ・メキシカン」◆
          「ハートブレイカー」◆
     「エネミー・ライン」◆
     「ザ・ロイヤル・テネンバウムズ」◇
     「ザ・プロフェッショナル」◇  

その他の出演者:
George Dzundza ....  Chief of the boat (COB) 
Viggo Mortensen ....  Lt. Peter 'Weps' Ince 
James Gandolfini ....  Lt. Bobby Dougherty, 
           Supply Officer 
Rocky Carroll ....  Lt. Dank Westergard 
Jaime Gomez (I) ....Officer of the Deck Mahoney 
Michael Milhoan ....Chief of the Watch Hunsicker 
Scott Burkholder ....  T.S.O. Billy Linkletter 
Danny Nucci ....  Petty Officer 
         First Class Danny Rivetti 
Lillo Brancato ....  Petty Officer 
          Third Class Russell Vossler  
Eric Bruskotter ....  Bennefield 
Rick Schroder ....  Lt. Paul Hellerman 
Steve Zahn ....  William Barnes 

User Rating:  7.1/10 (10,246 votes)  
オトーサン、
「高いスコアだ」

アカデミー賞ノミネート:
音響賞
音響効果編集賞
編集賞

User Comments:
doofy51さん
Miramar, CA
2000年9月3日
ウォー! 手に汗だ。

この映画、アクション・シーンも、
そうでないシーンも、緊張感に溢れ、
手に汗を握り続けさせるすごい映画だ。
ロシアの魚雷攻撃は、急を告げ、 
座席で飛び上がるほどのド迫力だ。
ジーン・ハックマンとデンゼル・ワシントンは、
ものすごい演技をみせる。
ふたりの間の緊張感が、後半になって
増してくるにつれ、耐えられないほど興奮してくる。
多くの映画フアンが、ハックマンが演じた人物は、
狂人だと言うが、そうは思わない。
かれは、単に、骨の髄まで軍人であって、
アメリカが危険にさらされたので、
命令を遵守せねばならないと思っているのだ。
それが、われわれを守るために、
劇的なまでの行動をとる理由だ。
監督は、次第に緊張を高めていくあたり、
いい仕事をしている。
ただ、結末が予想通りなのは、残念だが。
映画の最初に設定されたメッセージは、
カンペキである。
この映画は、このような状況に置かれた場合、
何が起こりうるか、背筋の凍る事態を描いている。
軍は、そんな場合に、適切な運営手続きを
確立できているかどうかを考えさせてくれる。
だが、映画の最後の文章は、
いつばくかの希望を与えてくれる。 
10点満点で9点。
クリエイティブな題名も好きだ。


オトーサン、
「あまり好きになれない映画だ」
好戦的なアメリカの国威発揚映画のようです。
映画のなかで、気になるセリフがありました。
「米国だって、原爆を落としたぜ」
「今度は、第3世界がアメリカに落とす番だ」
これって、すごく嫌な感じの会話じゃないですか。

オトーサン、
映画の最後も気になりました。
核ミサイル発射を命令する権限が
原潜艦長にあったのが、
この映画のトラブルがもとで、
大統領になったというのです。
一見よさそうですが、
イラク戦争やその後を考えると、
バカな大統領が就任したら、
人類全体が滅亡するということでもあります。
「世のなか、そうとう狂ってる」


ポセイドン・アドベンチャー

オトーサン、
「ポセイドンって、何だっけ?」
そう、ギリシャの海の神さま。
NYからアテネに行く客船なので、この名前。
短気な神様で、地震を起こしたりするのです。
地震が起きれば津波、そうすれば転覆ですよね。

原題:Poseidon Adventure, The (1972)     
監督:Ronald Neame /Irwin Allen
原作:Paul Gallico 
脚本:Wendell Mayes ほか
Genre: Adventure /Thriller /Action /Drama 
Country: USA 
Language: English / Hebrew 
上映時間:117分
あらすじ:
スクラップされるはずの客船が 
新しい船主が、費用節約のために、
限度ぎりぎりまで使用されることになる。
津波が襲い、客船は転覆し、
船室は、真逆さまになる。
ひとりの牧師が、様々なひとがいる乗客の一団を
船底から、必死に救い出そうとする。

出演者:  
Gene Hackman...Rev. Frank Scott(フランク牧師)
Shelley Winters...Belle Rosen (ベル)
Ernest Borgnine...Det. Lt. Mike Rogo(ロゴ刑事) 
オトーサン、
「ジーン・ハックマン、またもや、熱演だ!」
でも、この映画で印象に残ったのは、
肥った中年婦人ベルと自分勝手なロゴ刑事でした。
では、アカデミー賞の助演女優賞にノミネートされた
シェリー・ウィンタースの経歴をみましょう。

SHELLY WINTERS
シェリー・ウィンタース 
誕生日 1922/8/18 
出身 米イリノイ州セントルイス 
活躍度 △→ 
演技幅 自在 
演技力     ☆☆☆☆☆★ 
アクション ☆☆☆☆☆★ 
コメディ   ☆☆☆☆☆★ 
出演作 
1943年「風を起こす女」
1944年「カバー・ガール」
1945年「今宵よ永遠に」
     「千一夜物語・魔法のランプ」
1948年「二重生活」「赤い河」「都会の叫び」
1949年「暗黒街の巨頭」
1950年「ウィンチェスター銃’73」
1951年「その男を逃がすな」「陽のあたる場所」
1954年「サスカチワンの狼火」「重役室」
1955年「マンボ」「嵐の中の青春」「狩人の夜」
     「俺が犯人だ!」「黄金の銃座」
     「殺人者のバラード」「悪徳」
1959年「アンネの日記」アカデミー助演女優賞
     「拳銃の報酬」
1960年「俺の墓標は立てるな」
1960年「明日なき十代」
1962年「ロリータ」「チャップマン報告」
1964年「禁じられた家」
1965年「偉大な生涯の物語」
     「いつか見た青い空」
      アカデミー助演女優賞
1966年「アルフィー」「動く標的」
1968年「インディアン狩り」
1969年「想い出よ、今晩は」
1970年「最後のインディアン」
     「血まみれギャングママ」
1971年「誰がルーおばさんを殺したか?」
     「無実の死」
     「ヘレンに何が起こったのか?」、
1972年「囁く砂」
     「ポセイドン・アドベンチャー」
1973年「クレオパトラ危機突破」
1974年「セックスシンボル」
1975年「Mr.ダイヤモンド」
     「ラッキー・タッチは恋の戦略」
     「怒りの凶弾」
1976年「グリニッヂ・ビレッジの青春」
     「テナント/恐怖を借りた男」
1977年「テンタクルズ」
     「ピートとドラゴン」(声)
     「ザ・シンガー」
1978年「キング・オブ・ジプシー」
     「呪われた美人学生寮」
1979年「ルプリンの魔術師」
     「シティ・オン・ファイヤ」
     「ザ・ビジター」
1981年「S.O.B.」
1983年「黄昏のブルックリン・ビレッジ」
1985年「デジャ・ヴ/夢の女」
1986年「ロッキーヒルの魔女たち」
     「デルタ・フォース」
1988年「パープル・ピープル・イーター」
1990年「スーパースター」
1991年「ステッピング・アウト」
1992年「ニューヨーク恋泥棒」
     「フライング・ピクルス」
     「いまは涙を忘れて」
1994年「羊たちの沈没」
      「スピリット・オブ・ファイヤー
            /邪教都市」(TM)
      「バック・ファイヤー!」
1995年 「君に逢いたくて」
           「陪審員だよ、全員集合!」
1996年 「ある貴婦人の肖像」

その他の出演者:
Carol Lynley ....  Nonnie Parry 
Red Buttons ....  James Martin 
Roddy McDowall ....  Acres 
Stella Stevens ....  Linda Rogo 
Jack Albertson ....  Manny Rosen 
Pamela Sue Martin ....  Susan Shelby 
Arthur O'Connell ....  Chaplain John 
Eric Shea ....  Robin Shelby 
Fred Sadoff ....  Linarcos 
Sheila Allen (I) ....  Nurse
Jan Arvan ....  Dr. Caravello 
Byron Webster ....  Purser 

User Rating:  6.8/10 (3,912 votes) 
オトーサン、
「まあまあかも」

アカデミー賞受賞:
主題歌賞 THE MORNING AFTER

同ノミネート: 
助演女優賞:シェリー・ウィンタース
美術監督装置賞
撮影賞
音響賞
作曲賞
衣装デザイン賞
編集賞

User Comments:
thonig さん
Hollywood,California
2002年9月22日
見放さないで。

この映画が上映されたとき、15歳だった。
見るたびに、涙がとまらなかったものだ。
2002年、ビデオで見たとき、私は笑った。
ひどい演技ばかりだったのだ。
まあまあだったのは、
Carol Lynley と Red Buttonsくらい。
他のひとたちは、ひどかった。
Leslie Nielson は、明らかに、
この映画での短いが印象的な演技で、
"Airplane"の仕事をもらった。 
いちばんひどい演技をしているのは、
誰なのか決めるのは、難しいけれども、
ロビンを演じた子供(Eric Shea)と、
その姉役のPamela Sue Martin、そして
Stella Stevensのうちの誰かだろうが、
まあ、3人とも該当するかも。
子供は未経験な俳優だから、これは監督が悪い。
Pamela Sue Martin は、はっきりしない。
弟の読書を手伝っているところは面白いが...
Stella Stevensのしゃべり方ときたらひどいの一語。
与えられた材料をこなすだけで精一杯だ。

だが、この批評を読んだからといって、
見るのをやめる必要はない。
これは、現代の災厄映画の祖父である。
この映画よりも悪い災厄映画は、ゴマンとある。
ハリウッドにおける映画制作の死を告げる鐘として
この映画が、超大作時代への道を開いたのだ。
多くの映画会社の作品が、
なぜ見るに耐えないのかを知りたいなら、
この映画は、そのお勉強に最適の出発点である。


オトーサン、
「ステキな歌だなあ」
アカデミー賞の主題歌賞に輝いた
"THE MORNING AFTER"です。
字幕に出ていた歌詞を写してみました。

♪嵐の向こうで待っている
 愛さえあればきっと間に合う
 暖かくて安全なところを見つけるの
 朝の光が見えるでしょう
 まだ遅くはない

乗客1400人中、助かったのは、たったの6人。
何とかして、内なる神を信じて生き残ろうという
強い意思をもったひとだけでした。

「タイタニック」を見たあと、
この映画を見たとしても、充分楽しめます。
人間ドラマがあるからです。


ファミリービジネス

オトーサン、
「期間限定 1枚買ったら1枚タダ!」
の宣伝文句に惹かれて、売り場でウロウロ。
1枚目は「ポセイドン・アドベンチャー」で決まり。
でも、なかなか2枚目が見つからないのです。
「まあ、これならいいか。賞には無縁だけど」

原題:Family Business (1989)     
監督:Sidney Lumet
原作・脚本:Vincent Patrick (I)
Genre: Crime / Comedy 
上映時間:110分
あらすじ:
ジェシーは、年をとった犯罪者。
獄歴、喧嘩、悪企み、逮捕、
どれをとっても、誰にも引けをとらない。 
息子のビトーは、過去に暗い影があったが、
いまは、まっとうに暮らしている。
不法な活動とはまったく無縁である。 
2人が、望みを託しているのが、アダム。
ビトーの息子、ジェシーにとっては孫にあたる。 
頭がよくて、ハンサムで、犯罪歴などない。
そんなわけで、アダムが略奪を持ちかけたときは、 
ビトーは、ショックを受けた。
だが、知らん顔をするわけにもいかない...

出演者: 
Sean Connery ...Jessie McMullen(ジェシー)
Dustin Hoffman ....  Vito McMullen (ヴィトー)
Matthew Broderick ....  Adam McMullen(アダム) 
オトーサン、
「大物2人にはさまれて、苦しい立場だなあ」
孫役のマシュー・ブロデリックに同情しましたが、
いやいやどうして、負けず劣らずの演技でした。
まあ、超ベテランのコネリーとホフマンのこと、
引き立て役に徹したのでしょう。

MATTHEW BRODERICK
マシュー・ブロデリック 
誕生日 1962/3/21  
出身 米ニューヨーク 
父は俳優ジェームズ・ブロデリック、
母パトリシアは脚本家。
グリニッジビレッジで育ち、高校卒業直前の79年、
父との共演で舞台デビュー。
82年「キャッシュマン」で映画デビュー。 
活躍度 △→ 
演技幅 自在 
演技力   ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ  ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1982年「キャッシュマン」
1983年「ウォーゲーム」
1985年「レディホーク」
1986年「フェリスはある朝突然に」
1987年「飛べ、バージルプロジェクトX」
1988年「トーチングトリロジー」
     「ブルースが聞こえる」
1989年「ファミリービジネス」「グローリー」
1990年「ドン・サバティーニ」
1992年「マシュー・ブロデリックの緊急事態」
1993年「ロマンスに部屋貸します」
     「黄昏のブロードウェイ
      /ライフ・イン・シアター」
1994年「ライオンキング」(声)
     「ケロッグ博士」
     「ミセス・パーカー
      〜ジャズ・エイジの華」
1996年「ケーブル・ガイ」
     「インフィニティ/無限の愛」
1997年「恋におぼれて」
1998年「ゴジラ/GOZILLA」
1999年「ハイスクール白書
      /優等生ギャルに気をつけろ」
     「GO!GO!ガジェット」 

その他の出演者:
Rosanna DeSoto ....  Elaine (as Rosana DeSoto) 
Janet Carroll ....  Margie, Waitress at Dohenys 
Victoria Jackson (I)....  Christine, Adam's Girl 
Bill McCutcheon ....  Danny Doheny, Bar Owner 
Deborah Rush ... Michele Dempsey, Adam's Lawyer 
Marilyn Cooper (I)..Rose Gruden, Elaine's Mother 
Salem Ludwig ....  Nat Gruden, Elaine's Dad 
Rex Everhart ....  Ray Garvey, Jessie's Lawyer 
James Tolkan ....  Judge in 2nd Trial  
Marilyn Sokol ....  Marie, Vitel Meat Bookeeper 
Thomas A. Carlin ....  Neary the Undertaker 
Tony DiBenedetto ....  Phil, Selling Things 
            That Fell Off a Truck 

User Rating:  5.3/10 (1,591 votes) 
オトーサン、
「低いなあ」
犯罪一家のお話では、
いくら絵空事とはいえ、許せないぞ。
真面目な観客ならそう考えるのも致し方ありません。

User Comments:  
Daniel Spires さん
Columbus, Ohio
1999年9月17日
驚くべきストーリー。 
悲しくも幸せな結末...

すばらしい演技。 
結末には、まったく驚いた。
3人の大物。
すばらしい助演陣。
コネリー、ホフマン、
そしてブロデリックとくれば、
誰だって極めつきのスリラーだと思う。
おお! 
離れた椅子に座っている私でさえ、そう思った。
これは、はじめっから終りまで、
頭をひねらせ、感情をやさしく揺さぶる映画だ。
借りるにせよ、観に行くにせよ、要注意。
犯罪一家は、善悪いずれに引き裂かれるだろうか? 
どうすれば、それが可能になるのだろうか?
キュートで、無邪気なヴィクトリア・ジャクソンが、
ブロデリックの許婚役で出演しているが、
3世代にわたる泥棒一家に比べると、見劣りする。
魅力的で、皮肉で、クレバーで、よく出来た映画だ。


オトーサン、
「うーん、結末がいまいちだ。
そうするしかないことは、頭では分かるけど、
心のなかでは、とても納得できないなあ」
こんな低次元のテーマしか思いつかず、
ション・コネリーやダスティン・ホフマンという
名優が出演する現状の仕組みに、
ハリウッドの精神的堕落を感じました。


英雄 HERO

オトーサン、
予告編をみて、驚きました。
「えっ、"初恋のきた道"のチャン・イーモウ?
彼が、アクション映画も撮るのかねぇ?」 
そんな物珍しさもあって、駆けつけました。
場内は、超満員。

原題:Ying xiong (2002)     
   Hero (2003/II) (USA)    
監督:Yimou Zhang
脚本:Feng Li /Bin Wang ほか
Genre: Action
Country: Hong Kong / China 
Language: Mandarin 
上映時間:96分
あらすじ:
古代中国。
始皇帝の治世がはじまる前である。
6つの王国が交戦するなかで、
最も強力な統治者・秦王の暗殺が企てられる。
秦王の脅威である刺客たちを倒した功績で、
宮殿に召された無名は、秦王の御前で
かれの驚異的な勝利について語る。

出演者:  
Jet Li ....  Nameless (無名)
Tony Leung ....  Broken Sword(残剣)
Ziyi Zhang ....  Moon(如月) 
Maggie Cheung ....  Flying Snow(飛雪)
Daoming Chen ....  King of Qin (秦王)
オトーサン、
「いやあ、みんないい!」
女優陣は、マギー・チャンとチャン・ツィ。
先輩と後輩の間柄ですが、妻役と愛人役。
その感情的対立に加えて、
静と動の武芸の対比が緊張感を出していました。
でも、経歴紹介は、紙幅の関係で、
無名を見事に舞ったジェット・リーと
強い精神性を感じさせる残剣を演じた
トニー・レオンだけにしましょう。

JET LI
ジェット・リー 
誕生日 1963/4/26 
出身 中国・瀋陽 
子供の頃から中国武術を学び、
11才の時に中国武術大会のチャンピオンとなり、
以後、五度優勝。
82年に映画界入り。
88年「ファイナル・ファイター」から
リー・リンチェイの名で本格的に香港映画で活躍。
「リーサル・ウエポン4」の悪役で
ハリウッドでも注目されるようになった。 
活躍度 ○↑ 
演技幅 個性 
演技力   ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆☆☆☆ 
コメディ  ☆☆★★★★ 
出演作
1982年「少林寺」
1983年「ドキュメント・燃えよカンフー」
     「少林寺2」
1986年「阿羅漢」
1988年「ファイナル・ファイター 鉄拳英雄」
1989年「ハード・ブラッド」
1989年「ドラゴン・ファイト」
1992年「ワンス・アポン・ア・タイム・
      イン・チャイナ/天地大乱」
     「スウォーズマン/女神伝説の章」
1993年「ラスト・ヒーロー・イン・チャイナ
      /烈火風雲」「方世玉2」
     「カンフー・カルト・マスター
      魔教教主」
     「レジェンド・オブ・フラッシュ・
      ファイター 格闘飛龍」
     「レジェンド・オブ・フラッシュ・
      ファイター 電光飛龍」
1994年「ターゲット・ブルー」
     「マスター・オブ・リアル・カンフー
      大地無限」
     「新・少林寺伝説」
     「フィスト・オブ・レジェンド 
      怒りの鉄拳」
1995年「D&D/完全黙秘」「ハイリスク」
1996年「ブラック・マスク」◇「冒険王」
1997年「ワンス・アポン・ア・タイム・
      イン・チャイナ&アメリカ」
1998年「リーサル・ウエポン4」◆
2000年「ロミオ・マスト・ダイ」◇
2001年「キス・オブ・ザ・ドラゴン」◇
     「ザ・ワン」◇
2002年「英雄 HERO」
2003年「ブラック・ダイヤモンド」◇

TONY LEUNG
トニー・レオン 
誕生日 1962/6/27 
出身 中国・広東省台山 
活躍度 ○→ 
演技幅 自在 
演技力   ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ  ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1986年「チョウ・ユンファの地下情
      /追いつめられた殺意」
1987年「野獣たちの掟」
1988年「ロボフォース/鉄甲無敵マリア」
1989年「風にバラは散った」「悲情城市」
1990年「ワイルド・ブリット」「欲望の翼」
1991年「蒼き獣たち」
     「チャイニーズ・ゴースト・ストーリー
      3」
1992年「ハード・ボイルド/新・男たちの挽歌」
1993年「新流星胡蝶剣/秘術VS妖術」
     「大英雄」
     「ツイ・ハーク
      THEマジック・クレーン」
     「エンド・オブ・ザ・ロード」
     「月夜の願い」
1994年「キング・オブ・ギャンブラー」
     「恋する惑星」「楽園の瑕」
1995年「シクロ」「裏街の聖者」
1997年「ブエノスアイレス」
1998年「君が見つけた25時」
     「フラワーズ・オブ・シャンハイ」
1999年「ゴージャス」
2000年「花様年華」「東京攻略」
2001年「ファイティング・ラブ」
2002年「英雄 HERO」
     「インファナル・アフェア」 

その他の出演者:
Donnie Yen ....  Long Sky, Silver Spear 


User Rating:  8.0/10 (3,174 votes)  
オトーサン、
「おお、8点台だ!」

中国で映画史上興行収入第1位。
アカデミー賞ノミネート:外国語映画賞

User Comments:
Ben Belgさん
duisburg
2003年6月19日
真の巨匠によるすばらしい芸術作品...

...そして、
ステキな瞬間の数々を提供してくれる。 
大量の映画が製作されるなかで、
この映画は、巨匠の手になる陶磁器のようだ。
絵、色彩、叙情、そして神秘的な諸要素。
登場人物研究は、深い心理学的分析に
基づくものではないが、 
この時代の心模様について、
きちんとした解釈がなされている。
ヨーロッパの騎士と似ているが、
誇り、怒り、復讐、恐怖、勇気...
そして、さらに高い次元の志、
世界最大の国家を創造する新時代へ。
ニーチェの哲学的な質問ほど深くはないが、
このほうが、より深く魂に訴えてくる。
この質の高さ!
多くの香港映画とは格段の差がある
素晴らしい出来栄えである。
この映画は、面白いだけでなく、
スピリチュアルである。
中国史の精神的要素に興味をもつ
ひとたちにとっては、とくに興味深いだろう。
戦闘シーンは、ものすごいが、
マーシャル・アーツだけがお目当ての
フアン向けには、出来ていない。
非日常的な要素をもった遠くの国々からの
物語を聞くのが好きなひとに向いている。
そう、この物語は、西欧のアーサー王や
ドイツの悲劇の英雄、Wallensteinを超えている。
最後に...中国映画が好きなら、
この映画を絶対に見る必要がある。
これは、まるで、すがすがしいシャワーだ。
10点満点で、8.5点。
追記:「マトリックスU」などメじゃない !!


オトーサン、
「これは、歴史的映画だ!
ついに、ハリウッド映画を抜いた!」
大自然と悠久の歴史を背景に、
壮大な宮殿、
白髪3千丈を感じさせる数万人の武装軍団、
雲霞のような放たれた矢の群れ。
まさに、巨大中国の底力を感じます。
一方で、波ひとつない静かな湖面、
紅葉の吹雪や辺境の砂漠を舞台に、
色とりどりの衣装が舞う
流麗なワイヤーアクション!
剣先にしたり落ちる雨滴のきらめき!

オトーサン、
監督の高い美意識に支えられた
色彩美と様式美の絵巻に酔いしれました。
とどめを差されたのが、求道の東洋哲学。
「チャン・イーモウって、天才だ!」
アメリカが道義的に退廃するなかで、
ハリウッド映画も映画づくりの初心を失い、
CGでうわべをとりつくろっているなかで、
チャン・イーモウ監督は、
「マトリックス」のCGチームに頼るのではなく、
それを土台に人間ドラマを描き出そうとしてます。
そして、そんな程度のことで満足することなく、
人類にとって重いテーマすら追求しているのです。

彼には、
若い頃の文化大革命体験から生まれた
ある誓いがあるそうです。
「毛沢東という権威の下で死んでいった
多くの民衆の鎮魂歌を描こう!」
この作品、無名の民衆に焦点をあて、
真のヒーロー像を掘り下げようとしています。
「武によって、民衆を統べるなかれ。
大義によって、民衆を統べるべし!」
このメッセージが、
多くのひとびとの感動を呼ぶのでしょう。
とくに、軍事力を背景に世界を統べている
アメリカのありように批判的なひとにとっては、
胸のすくような映画です。

まさに、中国映画界を総結集。
ベスト・キャストとスタッフの総力で
製作されたといっても過言ではありません。
この映画が国内で大ヒットしたので、
ハリウッドに頼らずとも、採算的に
超大作をつくれるメドがついたそうです。
「これは、ある種の独立宣言だなあ」
米国の植民地から脱して、
中国が世界を統べる時期が近づいている
そう思わせる記念碑的作品です。


ハルク

オトーサン、
「やあ、ようやく見られた」
山荘に滞在していると、映画館とは縁遠くなります。
岡谷か甲府まで行かないと見られないのです。
「そこへ行くと、東京は、便利だなあ」
便利すぎて、映画に振り回されてしまいます。

原題:Hulk (2003)     
監督:Ang Lee
キャラクター:Stan Lee /Jack Kirby ほか
Genre: SF / Action 
Rated PG-13 for sf action violence, 
some disturbing images and brief partial nudity.
Country: USA 
Language: English / Spanish 
上映時間:138分
あらすじ:
デイビット・バナー博士は、
超人兵士をつくるプロジェクトに携わっている。
意図的に、自分のDNAを加工してしまう。
だが、突然変異は、休止して、なぜか
息子のブルースに移転してしまう。
大人になったブルースは、
4歳のときに両親が引き起こした
おそろしい出来事の記憶をすべて失なってしまう。
かれは、父親と同じ分野で働いていたが、
実験室での異常な事故のおかげで
体内のDNAが支配的になる。
いまや、怒りに燃えると、
かれは巨大な緑色の獣に変身するのだ。
子供の心をそのままに。

出演者:
Eric Bana ....  Bruce Banner(ブルース) 
Jennifer Connelly ....  Betty Ross(ベティ) 
Nick Nolte ....  Father(父親) 
オトーサン、
「この新人俳優、なかなか、いいな」
ブルース役のエリック・バナのことです。
ベティ役の女優さんも、演技力がありました。
父親役のニック・ノルティ、
うまいことはうまいのですが、ちょっとイヤ味。

ERIC BANA
エリック・バナ 
誕生日 1968/8/9 
出身 オーストラリア・メルボルン 
コメディアンとしてキャリアをスタート。
97年「THE CASTLE」で映画デビュー。
2000年
「チョッパー・リード/史上最凶の殺人鬼」で
オーストラリア批評家協会賞、
ストックホルム映画祭主演男優賞を受賞した。 
活躍度 ▲→ 
演技幅 個性 
演技力   ☆☆★★★★ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ  ☆☆★★★★ 
出演作 
2000年「チョッパー・リード
      /史上最凶の殺人鬼」◇
2001年「ブラックホーク・ダウン」◆
2003年「ハルク」◇ 


JENNIFER CONNELLY
ジェニファー・コネリー 
誕生日 1970/12/12  
出身 米ニューヨーク州ニューヨーク市 
11歳の時、
「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」で
映画デビュー。
2001年「ビューティフル・マインド」の
アリシア役でアカデミー助演女優賞と
ゴールデングローブ賞助演女優賞受賞。
夫は俳優のポール・ベタニー。 
活躍度 △→ 
演技幅 自在 
演技力   ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ  ☆☆★★★★ 
出演作 
1984年「ワンス・アポン・ア・タイム・
      イン・アメリカ」
1985年「フェノミナ」◇
1986年「ラビリンス/魔王の迷宮」
     「ジェニファーの恋愛同盟」
1988年「ダルク家の三姉妹」◇
1989年「エトワール」
1990年「ホットスポット」
     「恋の時給は4ドル44セント」
1991年「ロケッティア」
1994年「愛の奴隷」
1995年「ハイヤー・ラーニング」
1996年「狼たちの街」「誘惑の恋人たち」
1997年「秘密の絆」
1998年「ダークシティー」◇
2000年「レクイエム・フォー・ドリーム」◆
     「ウエイキング・デッド」◇
     「ポロック 2人だけのアトリエ」
2001年「ビューティフル・マインド」◇
2003年「ハルク」 

その他の出演者:
Josh Lucas ....  Talbot 
Sam Elliott ....  Ross 
Paul Kersey ....  Young David Banner 
Cara Buono ....  Edith Banner 
Todd Tesen ....  Young Ross 
Kevin O. Rankin ....  Harper (as Kevin Rankin) 
Celia Weston ....  Mrs. Krensler 
Mike Erwin (II) ....  Teenage Bruce Banner 
Lou Ferrigno ....  Security Guard 
Stan Lee ....  Security Guard 
Regi Davis ....  Security Guard 
Craig Damon ....  Security Guard 

User Rating:  6.2/10 (8,625 votes)  
オトーサン、
「へえ、案外低いスコアなんだ」

User Comments:
magicrevolverさん 
UK
2003年8月14日
やったぜ、アン・リー。

この映画、観客と批評家の意見が分かれる。
個人的には、いい映画だと思う。
普通の夏休み映画、頭を使わないで済む映画を
期待していたひとは、がっかりしたにちがいない。
すこしは、頭を使えばいいのだ! 
アン・リー監督が、芸術派のセンスと
コミック・ブックの超大作を混ぜ合わせただけ
という酷評を目にしたが、私の見る限りでは、
かれは、見事にやってのけたと思う。
OK。 
ハルクがどんなに破壊的か分からないなら、
TVシリーズを見るとよい。
そうは思わなくなるだろう。
コミック・ブック風の画面分割は、
見事な効果をあげている。
物語りもいいし、ハルクもすばらしい。 
アクション・シーンとなると、目をみはる! 
全体に、この映画、
他のコミック・ブック映画、
「スパイダーマン」「バットマン」
そして「Xメン」といった秀作と肩を並べている。


オトーサン、
「おれは、キングコングを思いだすけどなあ」
当時話題を呼んだサイレント映画です。
超高層のエンパイア・ステートビルに上るシーンが
強く印象に残っています。
当地の最先端の建物と対比することで、
怪物のスゴサを分からせるという単純な手法が、
実に、マンガチックでした。
ところが、現代のアン・リー監督は、
金門橋とからませるだけで、まるで観光案内。
複雑微妙な手法を駆使しすぎたせいで、
かえって、迫力が減ってしまいました。
「...この辺が、芸達者の限界かも」


クリフハンガー

オトーサン、
「昔、見たなあ。結構面白かった」
ご贔屓のシルヴェスター・スタローンが、大活躍。 
冬のロッキー山脈の雄姿が印象的でしたっけ。

原題:Cliffhanger (1993)     
監督:Renny Harlin
出典:John Long (III) 
脚本:Michael France ほか
Genre: Action / Adventure / Thriller 
Country: USA / France / Italy 
Language: English 
上映時間:118分
あらすじ:
地上4000フィートの岩棚を渡るとき、
ゲイブの仲間の装備品が壊れ、
差しのべた手も滑って、地上に落下した。
1年後、傷心のゲイブは、同じ冬山に戻って、
道に迷った一団の救助するように懇願される。
だが、道に迷ったと称する彼らは、
1億ドルの札束入りの3つのトランクを
探してる悪漢たちだった。
道案内人が欲しかっただけだったのだ。

出演者:
Sylvester Stallone ....  Gabe Walker(ゲイブ) 
John Lithgow ....  Eric Qualen (クウェレン)
Michael Rooker ....  Hal Tucker(ハル) 
オトーサン、
「これぞ、スタローンだ!」
超人的活躍と風貌に似合わぬ優しさの組み合わせが
何ともいえないのです。

SYLVESTER STALLONE
シルヴェスター・スタローン 
誕生日 1946/7/6  
出身 米ニューヨーク 
活躍度 ○→ 
両親の離婚から少年時代は素行が悪く、
ウェイト・トレーニングやスポーツに明け暮れた。
スイスの大学時代に俳優を志し、
マイアミ大学演劇科に編入したが中退する。
69年にニューヨークへ出て、
生活苦の中、役者を志す。
75年、クローズド・サーキッドで観た
ヘビー級チャンピオン戦に刺激されて
三日で書き上げたシナリオが映画「ロッキー」として
自ら主役を演じ、大ヒット。
以後、「ロッキー」「ランボー」シリーズで
アクション・スターとしての地位を不動のものにする
私生活ではサーシャ夫人とは二子をもうけたが、
離婚。
ブリジット・ニールセンとも再婚したが別れ、
現在は三人目。 
演技幅 個性 
演技力   ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆☆☆☆ 
コメディ  ☆☆★★★★ 
出演作 
1971年「ザ・イタリアン・スタローン」
     「ウッディ・アレンのバナナ」「レベル」
1974年「ブルックリンの青春」
1975年「ビッグ・ボス」「さらば愛しき女よ」
1976年「デス・レース2000」
     「爆走!キャノンボール」
     「ロッキー」◇
1978年「パラダイス・アレイ」「フィスト」
     「ロッキー2」◇
1980年「勝利への脱出」◇
1981年「ナイトホークス」◇
1982年「ランボー」◇「ロッキー3」◇
1983年「ステイン・アライブ」
1984年「クラブ・ラインストーン/今夜は最高」
1985年「ランボー/怒りの脱出」◇
     「ロッキー4 炎の友情」◇
1986年「コブラ」◇
1987年「オーバー・ザ・トップ」◇
1988年「ランボー3/怒りのアフガン」◇
1989年「デッドフォール」◇「ロックアップ」◇
1990年「ロッキー5/最後のドラマ」◇
1991年「オスカー」◇
1992年「刑事ジョー/ママにお手上げ」◇
1993年「デモリションマン」◇
     「クリフハンガー」◇
1994年「スペシャリスト」◇
1995年「暗殺者」◇「ジャッジ・ドレッド」◇
1996年「デイライト」◇
1997年「コップランド」◇
     「メン・イン・ブラック」▲
1998年「アンツ」(声)◆
     「アラン・スミシー・フィルム」
2000年「追撃者」◇
2001年「ドリヴン」◇
2002年「D−TOX」◇ 

その他の出演者:
Janine Turner ....  Jessie Deighan 
Rex Linn ....  Richard Travers, Treasury Agent 
Caroline Goodall ....  Kristel, Jetstar Pilot 
Leon (I) ....  Kynette 
Craig Fairbrass ....  Delmar 
Gregory Scott Cummins ....  Ryan 
Denis Forest ....  Heldon 
Michelle Joyner ....  Sarah 
Max Perlich ....  Evan 
Paul Winfield....  Walter Wright, Treasury Agent 
Ralph Waite ....  Frank 
Trey Brownell ....  Brett 

User Rating:  6.0/10 (8,729 votes)  
オトーサン、
「まあ、こんなものかなあ。
いや、ちょっと低いかも」

アカデミー賞ノミネート: 
音響賞
音響効果編集賞
特殊視覚効果賞

User Comments:
shakey_jake53 さん
Toronto, Ontario
2003年1月27日
スタローンのベストのひとつ。

不成功に終わったアクション映画の数々、
おなじくコメディへの下手な挑戦の後、
ようやく、スタローンが帰ってきた。 
今度は、迫力満点のアクション映画だ。
舞台は、かなりオリジナルなもので、ロッキー山脈。
筋書きは、単純だが、迫力がある。
助演陣もいい。
リスゴーと、レックス・リンは、
気味悪い悪漢をうまく演じている。
他のメンバーに、レオンがいる。 
クレイジーなテロリストを見事に演じている。
マイケル・ルーカーも、登山家を好演。
アクション映画フアンには、必見。
恐ろしい死、爆発、雪崩がみられる。
5点満点で4点を上げたい。 
日曜日の長い午後をつぶすには、最高だ。


オトーサン、
「そう、とくに夏の暑い昼間には最適だ」
観客は、お気楽に見ればいいのでしょうが、
撮影は、さぞ、大変だったことでしょう。
とくに、
ロッキーの断崖絶壁でのアクション、
雪崩やヘリのシーンなど...、
どうやって撮影したのか知りませんが、
役者さんも、大変です。
とくに、スタローン、
この撮影時、もう50歳間近とあって
大変な苦労をしたのではないでしょうか。


血と砂

オトーサン、
「サイレント映画は、いいなあ」
引き続き、淀川長治さんのおすすめ映画。
ある闘牛士の恋物語です。

原題:Blood and Sand (1922)     
監督:Fred Niblo /Dorothy Arzner
原作:Vicente Blasco Ibanez 
台本:Tom Cushing 
脚本:
Genre: Drama / Romance
Color: Black and White  
上映時間:80分
あらすじ:
ホアンは、セビリアの未亡人の息子。
母の反対を押し切って、闘牛士になる。
国民的英雄になり、幼なじみのカルメンと結婚。
だが、マルキの娘、ドゥナと出会い、 
2人の女を同時に愛するという厄介な立場に陥る。
家庭も、社会的地位も危うくなるのだ。
偶然にも、山賊プレミタスと出会い、
同じような境遇にあることを愉快がる。
殺しが商売だが、いつも死と隣りあわせだ。

出演者:
Rudolph Valentino ....Juan Gallardo(ホアン)
Lila Lee (I) ....  Carmen(カルメン) 
Nita Naldi ....  Dona Sol(ドゥナ) 
オトーサン、
「ホアンは、まれにみる美男子!」
淀川さんによれば、かれが若くして死んだとき、
NY中の女性が涙に暮れたそうです。
「まだ、31歳だった...」

RUDOLPH VALENTINO
ルドルフ・バレンチノ
誕生日 1895/5/6-1926/8/23  
出身 イタリア・カステラネート 
18歳で渡米。
ニューヨークのクラブでダンサーとして
ジゴロ的な生活を送りながら舞台へ進出。
しかし、恐喝容疑で警察に睨まれ、地方巡業に。
その後、ハリウッドへ行き、端役で出演していたが、
19年から主役として出演する。
20年、ジェーン・アッカーマンと結婚するが、
一夜で逃げられる。
21年、「椿姫」などの美術監督
ナターシャ・ランボバと再婚するが、
25年には離婚。
26年、ニューヨークの病院で
潰瘍手術後に急死した。 
出演作
1918年「社交界の花形」「終夜」
1919年「孔雀の舞」「巴里の裏町」「黎明」
     「若き人の目」
1920年「情熱の渦巻」「一度は凡ての女に」
     「処女の迷宮」
1921年「黙示録の四騎士」「北海の秘密」
     「カミーユ(椿姫)」「征服の力」
          「シーク」
1922年「海のモーラン」「巨厳の彼方」
          「血と砂」「ヤング・ラジャー」
1924年「ボーケール」「情熱の悪鬼」
1925年「毒蛇」「荒鷲」
1926年「熱砂の舞」

その他の出演者:
Rosa Rosanova ....  The Widow Gallardo 
Leo White (I) ....  Antonio 
Rosita Marstini ....  Encarnacion 
Charles Belcher ....  Don Joselito 
Fred Becker ....  Don Jose 
George Field (I) ....  El Nacional 
Jack Winn ....  Potaje 
Harry Lamont ....  The Ponteliro 
Gilbert Clayton (I) ....  Garabato 
Walter Long (I) ....  Plumitas 
George Periolat ....  Marquise de Guevera 
Sidney De Gray ....  Dr. Ruiz 

User Rating:  5.2/10 (64 votes)  
オトーサン、
「こりゃ、おかしい」
せめて7点は、献上したいところ。

User Comments:
Arne Andersenさん
Putney, VT
2001年7月29日
暖かく感動的なバレンチノの
演技が輝く古典的悲劇。

バレンチノの演技がすばらしい。
若く、驚きに満ち、感動的で、控えめ。
(ニブロ監督は、流れるようで、しかも
控えめな演技を出演者に要求した)
前半の新鮮で若々しく頼りになる演技が、
後半の悲劇への転落をいっそう際立たせる。
かれの演じる若きホアンは、
情熱に突き動かされ、情熱によって粉々になる。
最初、かれらは、前向きである。
牛と戦い、結婚し、スタ−になり、幸福になる。
そして、破廉恥な女性との絆がもとで、
万事に惰性的で後ろ向きになる。
彼女は、かれをセックス・メイトとして扱い、
最後には、ポイと捨て去る。
ホアンは、情婦に見捨てられ、スキャンダルのために
妻やフアンにも愛想を尽かされる。
かれは、闘牛場で、自殺を図る。
少なくとも、そこで生き延びる意思を失ってしまう。
バレンチノは、最高の演技。
ニタ・ナルディは、悪女、リタ・リーは、よき妻と
いずれ劣らぬ名演技を披露する。
75分のテンポの早い映画であり、
充分見る価値がある。
スーパースターたちの声なき演技に魅せられる。
実に、感動的である。


オトーサン、
「夭折の天才かぁ、
そういえば、石川啄木も、若くして逝ったなあ」
わずか27歳で死んでしまったのです。
それでいて、誰でも知っています。
20歳の時の第一詩集『あこがれ』に出ている
代表的な詩を引用しましょう。

口笛

少年の口笛の気がるさよ、
なつかしさよ。
青塗の自動車の走せ過ぎたあとの
石油のにほひに噎せて
とある町角に面を背けた時、
私を振回つて行つた
金ボタンの外套の
少年の口笛の気がるさよ、
なつかしさよ。  

オトーサン、
「オレも図らずも馬齢を重ねてしまったが、
若いうちに死んだほうが、記憶に残ったかもなあ」


キング・オブ・キングス

オトーサン、
ひさしぶりに新橋のTSUTAYAへ。
もっぱらサイレント映画を捜しました。
「キング・オブ・キングスか、ピンとこないなあ。
でも、セシル・B・デミル、それなら話は別だ」
先日、晩年の「十戒」をみた後なので、
かれの初期の作品と比較してみたくなったのです。
冒頭の淀川長治さんの解説を見ました。
アメリカでは、毎年、新年には必ず放映され、
地方のお年寄りなどは、手を合わせて拝むそうです。
「えっ、諸王の王とは、キリストのことか!」

原題:King of Kings, The (1927)     
監督:Cecil B. DeMille
脚本:Jeanie Macpherson
Genre: Drama
Color: Black and White / Color
上映時間:112分
あらすじ:
マグダラのマリアは、怒っていた。
イエスの従者となったユダが、
彼女の晩餐にこなかったからだ。 
イエスに会いにいき、激しく後悔する。
ここから聖書がはじまる。
キリストの磔と復活へ。

出演者:
H.B. Warner ....  Jesus(イエス) 
Jacqueline Logan ....  Mary Magdalene
        (マグダラのマリア) 
Joseph Schildkraut ....  Judas Iscariot
              (ユダ) 
オトーサン、
「イエスもユダも、スゴイ演技だ」
でも、残念ながら、経歴が出ていません。
「1927年では、しょうがないか」
この年にアカデミー賞がはじまったのです。

その他の出演者:
Dorothy Cumming (I) ....  Mary 
Ernest Torrence ....  Peter 
James Neill (I) ....  James 
Joseph Striker (I) ....  John 
Robert Edeson ....  Matthew 
Sidney D'Albrook ....  Thomas 
David Imboden ....  Andrew 
Charles Belcher ....  Philip 
Clayton Packard ....  Bartholomew 
Robert Ellsworth (I) ....  Simon 
Charles Requa ....  James The Lesser 
John T. Prince (I) ....  Thaddeus 
Rudolph Schildkraut ....  Caiaphas 
Sam De Grasse (I) ....  Pharisee 
Casson Ferguson ....  Scribe 
Victor Varconi ....  Pilate 
Majel Coleman ....  Proculla 
Montagu Love ....  Centurion 
William Boyd (I) ....  Simon Of Cyrene 
Mickey Moore (I) ....  Mark 
Theodore Kosloff ....  Malchus 
George Siegmann ....  Barabbas 
Julia Faye ....  Martha 
Josephine Norman ....  Mary Of Bethany 
Kenneth Thomson ....  Lazarus 
Alan Brooks (I) ....  Satan 
Viola Louie ....  Adulterous woman 
Muriel McCormac ....  Blind girl 
Clarence Burton ....  Dysmas (repentant thief) 
Jim Mason (I) ....  Gestas (unrepentant thief)
May Robson ....  Mother of Gestas 
Dot Farley ....  Maidservant to Caiaphas 
Hector Sarno ....  Galilean carpenter 
Leon Holmes ....  Imbecile oy 
Otto Lederer ....  Pharisee 
Bryant Washburn ....  Young Roman 
Lionel Belmore ....  Roman noble 
Monte Collins (II) ....  Rich Judeaean 
Luca Flamma ....  Gallant Of Galilee 
Sojin ....  Prince Of Persia 
Andre Cheron ....  Wealthy merchant 
William Costello (I) ....  Babylonian noble 
Sally Rand ....  Slave to Mary Magdalene 
Noble Johnson ....  Charioteer 
Jim Farley (I) ....  Executioner 


User Rating:  7.7/10 (65 votes)  
オトーサン、
「高いスコアだ」

User Comments:
David Atfieldさん
Canberra, Australia
2000年5月25日
過去最高のイエス映画!

何という傑作! 
信者でなくても驚いてしまう映像、
そして深い感動! 
サイレント映画時代のデミルの最高傑作だ。
キリストの物語を、
これほど綺麗に撮影した映画を見たことがない。
19世紀の多くの聖書絵画を駆使して、
デミルは、イエスの生涯の日々を詳細に再現した。
史実には、さほどこだわらず、
宗教的熱情とデリシャスな堕落を組み合わせた。
これがかれのトレードマークでもある。
だが、情熱と誠実さは、実に強力で、
もし涙を流さないようなら、驚かざるを得ない。
ユダ役の Joseph Schildkrautは、すばらしい。
目をみはるセットとすばらしい撮影が
エキストラの大群衆やすてきな衣装と組み合わさり、 
偉大な叙事詩を創造した。
開幕のパーティ・シーンを見よ。
肌を露出したマグダラのマリア、
2人の老人、豹、 
シマウマの一群を率いるステキな2輪馬車の御者!
ワーォ! 
イエスが最初に出てくるショットは、
映画の魔法で、忘れ難い瞬間である。
この映画は、最高だ。 


オトーサン、
この映画をみて、決心しました。
「やはり、偉大なデミルを知ろう!」
デミル王国を築き、映画の神様とまで呼ばれました。
まずは、海外映画俳優マガジンから。

CECIL B. DE MILLE 
セシル・B・デミル 
誕生日 1881/8/12-1959/1/21  
出身 米マサチューセッツ州アシュフィールド 
監督作
1914年「農場の薔薇」
1916年「ヂャン・ダーク」「マリア・ローザ」
     「狐松の桟道」
1917年「悪魔石」「小米国人」
     「神に見離された女」
1918年「醒めよ人妻」「情熱の国」「浮世の常」
     「囁きの合唱」
1919年「夫を変へる勿かれ」「連理の枝」
     「男性と女性」
1920年「人間苦」「何故妻を換へる?」
1921年「アナトール」「愚か者の楽団」
     「一万弗の女」
1922年「屠殺者」「土曜日の夜」
1923年「アダムス・リブ」「十誠」
1924年「霊魂の叫び」「勝利者」
1925年「金色の寝床」「女人禁制」(共)
     「昨日への道」
1926年「ヴォルガの舟唄」
1927年「キング・オブ・キングス」
1929年「ダイナマイト」「破壊」
1930年「マダム・サタン」
1931年「スコオ・マン」
1932年「暴君ネロ」
1933年「新世紀」
1934年「クレオパトラ」「恐怖の四人」
1935年「十字軍」
1937年「平原児」
1938年「海賊」
1939年「大平原」
1940年「北西騎馬警官隊」
1942年「絶海の嵐」
1944年「軍医ワッセル大佐」
1947年「征服されざる人々」
1949年「サムソンとデリラ」
1952年「地上最大のショウ」
1956年「十戒」
1958年「大海賊」

つぎに、IMDBの経歴紹介。

彼の両親は、チャーチルとベアトリス・デミル。
脚本家だった。 
父親は、12歳のときに死に、
母親がガール・スクールと演劇会社を営んで、
家族を養った。
米スペイン戦争がはじまったが、
息子2人は若過ぎて、徴兵を免れて
デミルは、兄のウィリアムとともに
New York Academy of Dramatic Artsに入学。
舞台デビューは、1930年だった。
12年間、母親の会社で俳優とマネージャーを兼務。
1913年、Jesse L. Lasky 、Sam Goldwynと
3人で、Lasky (Paramount) film companyを設立。 
翌年、最初のハリウッド映画、
"The Squaw Man"6巻を成功裏に製作した。 
短編映画から長編映画への転換にも見事に成功し、
世界のハリウッドの代表監督として、
数多くクレジットされた。
有名スターにお金を投じるよりは、
製作価値に主眼を置いた。 
グロリア・スワンソンなどのスターを有名にした。
70本の映画を製作監督し、多くの映画に関係した。
かれの映画の多くは、romantic sexual comediesで、
その理由は、
アメリカ人は、お金とセックスにしか興味がないと
信じていたからである。
最もよく知られているのは、聖書を題材にした
叙事詩「キング・オブ・キングス」と「十戒」。
1836年から45年にかけて、
1時間ものの"Lux Radio Theatre"を手がけた。
これは、俳優たちと物語を電波に乗せる試みで、
ハリウッドのシンボルとしての彼の名声を高めた。
「サンセット大通り」 (1950)にも、出演している。
往年のスター女優グロリア・スワンソンとの共演
であった。


ロッキー・ホラー・ショウ

オトーサン、
前から、この映画が気になっていました。
「ホラー映画なんだろうなあ」
「ショウとあるから、派手な舞台を見られるかも」
そんなことで見はじめましたが、
冒頭の真っ赤な唇の大写しにはじまって
最後まで、呆気にとられっぱなしでした。
「こりゃ、反キリスト映画だ!」

原題:Rocky Horror Picture Show, The (1975)     
監督:Jim Sharman
ミュージカル台本:Richard O'Brien (I) 
脚本:Jim Sharman ほか
Genre: Comedy /Horror /Musical /SF
Country: UK 
Language: English 
上映時間:100分
あらすじ:
ジャネットは、ブラッドの結婚の申し込みを承諾。
ふたりは、オハイオ州のデントンから遠出したが、
雨の中、タイヤがパンクし、途方に暮れる。
たまたま、フランク・ファーテル博士の城をみつけ、
救いを求める。
服装倒錯者の博士は、
惑星トランスセクシャルからの来訪者を招いて、
恒例の大会を開催中で、発明品を披露する。
人造人間の名前は、ロッキー・ホラー、
博士を恐れ、セックス面の進歩を拒む。
博士は、惑星に戻ると宣言するが、
執事のリフ・ラフとメイドのマジェンタは、
自分たちの選んだ道を行きたいという。
(観客参加映画)

出演者:
Tim Curry ....Dr. Frank-N-Furter(博士) 
Susan Sarandon ....  Janet Weiss(ジャネット) 
Barry Bostwick ....  Brad Majors (ブラッド)
オトーサン、
「気持ち悪い」
男子学生の茶髪には、見慣れましたが、
鼻輪やイヤリングには、抵抗を覚えます。
でも、この映画のファーテル博士の服装は、まあ、
言ってみれば、ストリッパー。
「そこまでやるか」
名女優スーザン・サランドンが、脱ぐこと脱ぐこと。
「でも、若い頃は、きれいだったんだ」

TIM CURRY
ティム・カリー 
誕生日 1946/4/19  
出身 英チェシャー州 
ブリンガム大学で演劇と英語を学び、
68年に「HAIR」で舞台デビューを飾る。
75年「ロッキー・ホラー・ショー」で
映画デビュー。 
活躍度 △→ 
演技幅 個性 
演技力     ☆☆☆★★★ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ   ☆☆☆★★★ 
出演作 
1975年「ロッキー・ホラー・ショー」
1978年「ザ・シャウト/さまよえる幻響」
1980年「タイムズ・スクエア」
1982年「アニー」
1985年「殺人ゲームへの招待」
          「レジェンド/光と闇の伝説」
1987年「アーメン・ホラー・ショー
           /霊感商法をブッとばせ」
1990年「レッド・オクトーバーを追え」
          「IT/イット」(TM)
1991年「オスカー」「大人の愛しかた講座」
1992年「ホーム・アローン2」
          「お葬式だよ全員集合!」
1993年「三銃士」「ローデッド・ウェポン1」
          「ダークプロフェシー」(TM)
1994年「シャドー」
          「グリーン・ガリー/永遠の熱帯雨林」
1995年「コンゴ」
1996年「マペットの宝島」
          「ホット・ネイビー
            /カリブ海イケイケ大作戦」
1998年「アダムスファミリー サン 再結集」
           (TM)
          「ラグラッツ・ムービー」
1999年「小さな勇者バルトーク
           /イワン王子を救え!」
2000年「チャーリーズ・エンジェル」
2001年「最‘新’絶叫計画」
          「騎馬大王アッティラ/平原の支配者」
     「ザ・ウルフ」(TM)

SUSAN SARANDON
スーザン・サランドン 
誕生日 1946/10/4 
出身 米ニューヨーク州ニューヨーク市 
ワシントンDCのカソリック大学を卒業後、
70年「ジョー」のヒロイン役でデビュー。
「アトランティック・シティ」
「テルマ&ルイーズ」「ロレンツォのオイル」
「依頼人」で4度アカデミー主演女優賞に
ノミネートされ、
95年「デッドマン・ウォーキング」の
シスター・ヘレン役でアカデミー主演女優賞受賞。
俳優クリス・サランドンと離婚後、
ティム・ロビンスと同棲中。二人の間に二児がいる。 
活躍度 ◎→ 
演技幅 自在 
演技力     ☆☆☆☆☆☆ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ   ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1970年「ジョー」
1972年「LA MORTADELLA」
1974年「LOVIN'MOLLY」「フロント・ページ」
1975年「華麗なるヒコーキ野郎」
     「ロッキー・ホラー・ショー」
1976年「クラッシュ!」
         「ドラゴンフライの幻想」
     「LAST OF THE COWBOYS」
1977年「真夜中の向こう側」
          「アドベンチャー・ラリー」
1978年「プリティ・ベビー」
          「キング・オブ・ジプシー」
1979年「SOMETHING SHORT OF PARADISE」
1980年「アトランティック・シティ」
     「ラヴィング・カップル」
1982年「テンペスト」
1983年「ハンガー」
1984年「IN OUR HANDS」「バディ・システム」
1985年「ジュディスの告発」
1987年「イーストウィックの魔女たち」
1988年「さよならゲーム」
1989年「スウィート・ハート・ダンス」
          「乙女座殺人事件」
     「白く渇いた季節」
1990年「THROUGH THE WIRE」(ナ)
     「ぼくの美しい人だから」
1991年「テルマ&ルイーズ」
          「ライト・スリーパー」
1992年「ザ・プレイヤー」「ボブ・ロバーツ」
     「ロレンツォのオイル/命の詩」
1994年「運命の絆」「依頼人」◇「若草物語」
1995年「セルロイド・クローゼット」
     「デッドマン・ウォーキング」◇
            アカデミー主演女優賞
1996年「ジャイアント・ビーチ」
1998年「グッドナイト・ムーン」◇
     「トワイライト」◇
          「天井桟敷のみだらな人々」
1999年「地上より何処かで」◇
          「クレイドル・ウィル・ロック」◇
2000年「ラグラッツのパリ探検隊」(声)
2001年「キャッツ&ドッグス」(声)
2002年「ムーンライト・マイル」
          「バンガー・シスターズ」 

その他の出演者:
Richard O'Brien (I) ....  Riff Raff 
Patricia Quinn (I) ....  Magenta 
Nell Campbell ....  Columbia
Jonathan Adams (I) ....  Dr. Everett Von Scott 
Peter Hinwood ....  Rocky Horror 
Meat Loaf ....  Eddie 
Charles Gray (I) ....  The Criminologist 
Jeremy Newson ....  Ralph Hapschatt 
Hilary Labow ....  Betty Munroe 
Perry Bedden ....  The Transylvanians 
Christopher Biggins (I) ....  The Transylvanians 
Gaye Brown ....  The Transylvanians 


User Rating:  6.6/10 (12,329 votes)  
オトーサン、
「おお、みんな見ている!」
道徳的にいえば、サイテーですが、
若いひとには、大受けしているようです。

User Comments: 
ADRIAN EVERETT さん
Virginia Beach, Virginia 
2003年3月30日
最高におバカな深夜映画。

誰も、そのおばあさんも、
一度やニ度は、この映画を見ている。
振り向くと、そこにあるのが、この映画。
ますます大きな存在になっている。
テレビ化やビデオ化されたおかげで、
毎週金曜日や土曜日の夜には、
この映画の生んだ風景が見られる。
着衣だろうが、裸だろうが、
ひとびとは、"Rocky Gear"状態なのだ。 
Electric Slideよりは、Time Warpのほうが
よく知られている。 
彼らは、映画を見て、タイミングよく
サタンすら赤面するような卑猥な言葉を叫ぶ。
劇場は、壁から壁までゴミだらけ。
劇場主は、土曜日の朝になると、
にんまりとして売上を数える。
多くの映画会社は、カルト映画をヒットさせようと
深夜に上映したが、うまく行かなかった。
20世紀フォックスは、最初、この映画を
お蔵入りさせようとした。
ディザスタ−映画が、当時流行していたからだ。
1976年、フォックスは、この映画を再生させて、
深夜に Art House Movie Circuit で上映した。
それ以来、歯車がかみあいはじめた。
この映画の最初の観客参加者は、NYCで、
それは世界ではじめてだった。
今日、この方式は様々な言語で世界中に広がっった。
生活の、ひいては結婚式の一部分となったのだ。
この映画が、深夜映画ナンバー1であり続ける
ヒミツは、平易で単純だからだ。
 "Don't Dream It.... Be it !" 
1975年以来、こんな調子でやってきた。
これからも最後のキップが売れて、
カーテンが降りるまで、続くだろう。


オトーサン、
「....???++−−−−−!!!」 
こんな映画はじめて見ました。
呆気にとられて、物もいえません。
映画生活に出ていたLISAさんの投稿を引用して
終りにしましょう。

10数年前に初めて見てからというもの
(当時既にクラシックカルトだった)、
映画館、TV、ビデオで
何度見たか分からないくらい見た作品。
好きが募ってロンドンで
ミュージカルまで見ちゃったもんねえ。

内容は所謂、
ちょっと変わったミュージカルなんだけど
使われてる歌が魅力的な物ばかりです。
この独特なストーリーと雰囲気は一回見たら
癖になります。根強いファンが多いのも納得。

とにかくこれは参加しないと意味のない映画です。
何度もDVDを見返して、役者の台詞や合いの手
(例えばBRAD とJANET が自己紹介する場面では
それぞれに対してHO! ASS HOLE!と叫ぶ)を覚えて、
新聞紙、お米、トイレットペーパーなどの小道具を
用意して、出来る事ならコスプレして
上映会場に行きましょう。
そうそう、そしてダンスの振りもマスターしていくと
会場と一体となって楽しめます。
これを一回味あうとホントはまりますよー! 


オーメン最後の闘争

オトーサン、
「いよいよ最後だ」
グレゴリー・ペック、ウイリアム・ホールデンと
続いてきた大物主役が、今回なしで、
当時新人俳優だったサム・ニールが主役なので、
ちょっと落胆しました。
せめて、「オーメン2」で分からなかった
偽使徒の謎が解けるといいのですが...。

原題:Final Conflict, The (1981)     
   Omen III: The Final Conflict    
監督:Graham Baker (I)
脚本:Andrew Birkin 
   David Seltzer (I) (characters)
Genre: Horror / Thriller 
上映時間:108分
あらすじ:
反キリストのダミアンは、
巨大な多国籍企業30数社のトップになり、
新しい英国大使にもなり、
世界支配の野望に燃えている。 
この悪魔の息子の敵は、7人の修道士たち。 
ダミアンを抹殺するために、
聖なる剣を磨きあげている。
修道士たちが、ダミアンを追うにつれ、 
ダミアンは、自分の組織した使徒たちに
最近誕生した男の子を殺すよう命じる。
ダミアンは、キリストの再臨の子が
そのうちの誰かだと信じているからである。
果たして、善と悪の
いずれが勝利を収めるのだろうか?

出演者:
Sam Neill ....  Damien Thorn(ダミアン) 
Lisa Harrow ....  Kate Reynolds (ケイト)
Rossano Brazzi ....  DeCarlo (デ・カルロ神父)

オトーサン、
「さすが、役者さんだ」
このサム・ニール、「ジュラシック・パーク」で
子連れで逃げ回る中年パパのイメージでしたが、
立派な若手経営者に見えるから不思議です。

SAM NEILL
サム・ニール 
誕生日 1947/9/14 
出身 アイルランド 
カンタベリー大学在学中に演劇に目覚め、
卒業後、国立映画ユニットでドキュメンタリーの
演出及び舞台俳優として活躍する。
77年「テロリストたちの夜」で映画デビュー。
89年に結婚した日本人メーキャップ・
アーティストの妻と2人の娘がいる。 
活躍度 ○↑ 
演技幅 自在 
演技力   ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ  ☆☆☆★★★ 
出演作 
1977年「テロリストたちの夜/自由への挽歌」
1979年「わが青春の輝き」
1981年「特別奇襲戦隊Z」
     「オーメン最後の闘争」
     「ポゼッション」
1982年「エニグマ奇襲指令」
1984年「他人の血」
1985年「プレンティ」
1987年「普通の女」
1988年「デッドカーム/戦慄の航海」
1990年「レッド・オクトーバーを追え」
1991年「夢の涯てまでも」「チャイナシャドー」
1992年「透明人間」
     「ダーティ・ゲーム/堕ちた工作員」
1993年「ピアノ・レッスン」
     「ジュラシック・パーク」
1994年「泉のセイレーン」
     「ジャングル・ブック」
     「ヴィクトリー/遙かなる大地」
1995年「マウス・オブ・マッドネス」
     「恋の闇 愛の光」
1996年「革命の子供たち」
     「コリン・マッケンジー
      /もうひとりのグリフィス」
1997年「スノーホワイト」
     「イベント・ホライゾン」
     「モンタナの風に抱かれて」
1998年「エクスカリバー 聖剣伝説」
1999年「アンドリューNDR114」
2000年「月のひつじ」
2001年「ジュラシック・パークV」
     「N.Y.犯罪潜入捜査官」 

その他の出演者:
Don Gordon (I) ....  Dean 
Barnaby Holm ....  Peter 
Mason Adams ....  President 
Robert Arden (I) ....  American Ambassador 
Leueen Willoughby ....  Barbara 
Marc Boyle (I) ....  Brother Benito 
Milos Kirek ....  Brother Martin 
Tommy Duggan ....  Brother Matthews 
Louis Mahoney ....  Brother Paulo 
Richard Oldfield ....  Brother Simeon 
Tony Vogel ....  Brother Antonio 
Arwen Holm ....  Carol 
 
User Rating:  5.1/10 (1,105 votes)  
オトーサン、
「こりゃ、低いや。なぜだろう?」

User Comments: 
Darth Sidious さん
England
2002年3月4日
屑

オーメン3で三部作は終了。
だが、不満足なやりかたでだった。 
サスペンスを欠き、見事な終りでもなかった。
平板のひとこと。
物語りも投げやり。
わくわくするようなことはない。 
筋書きは、退屈で、大したことは起きない。
葛藤などないのだ。
配役は、まあまあ。
サム・ニールのダミアンは、すばらしいが、
あんまり活躍しないのだ!
ジェリー・ゴールドスミスの音楽は、
ファンタスティックで、
平凡な映画に叙事詩の趣きを加えている。
音楽は、やはりアカデミー賞ものだ。
ベイカー監督は、平凡。
自分自身のヴィジョンを創りあげるよりは、
言われた通りのことをやるイエスマン・タイプ。
脚本は、あらゆる意味で不出来だった! 
よたよたと結末に向かい、
たどりついたときには、気息えんえん! 
こんなひどい脚本では、
どんな優れた監督でも腕のふるいようがないだろう! 
撮影は、最高だ。
英国のカントリー風景を見事に描いている。 
全体的にみて、
せっかくのすばらしい三部作の仕上げをダメに
してしまっている。


オトーサン、
「確かにイマイチだったけれど、
そうクソミソに言うほどではないと思うが。
不思議だなあ、なぜだろう?」

第3作をみた収穫は、
第2作の最後に「偽使徒」が出てきた意味が
分かったことでした。
「なーんだ。どうってことなかったんだ」
第3部の予告だったのです。
成人したダミアンが、巨大な権力をもち、
成功した実業家では満足せずに、
世界支配のために、
反キリストの偽使徒軍団を
組織するのを予告していただけ。

オトーサン、
この第3作の最後に、第1作と同様に、
ヨハネの黙示録が出てきました。
「変だなあ、なぜ、出すのだろう?
21章か、なんと書いてあるのだろう?」
そこで、ネットを探しました。

・Paul C. Jong 牧師による主要な説教 
http://www.bjnewlife.org/japanese/bstudy
/sermons_44.php
< 黙示録 21:1-27 > 

私は、新しい天と新しい地とを見た。
以前の天と地は過ぎ去り、もはや海もない。
私は、聖なる都、新しいエルサレムが、
夫のために飾られた花嫁のように整えられて、
神のみもとを出て、天から下って来るのを見た。
そのとき、私は御座から出る大きな声が
こう言うのを聞いた。
「見よ。神の幕屋が人とともにある。
神は、彼らとともに住み、彼らはその民となる。
また、神ご自身が彼らとともにおられて、
彼らの目の涙をすっかりぬぐい取ってくださる。
もはや死もなく、悲しみ、叫び、苦しみもない。
なぜなら、以前のものが、もはや過ぎ去ったから」
すると、御座についておられる方が言われた。
「事は成就した。
わたしはアルファであり、オメガである。
最初であり、最後である。
わたしは、渇く者には、いのちの水の泉から、
価なしに飲ませる。
勝利を得る者は、これらのものを相続する。
わたしは彼の神となり、彼はわたしの子となる。
しかし、臆病者、不信仰の者、魔術を行なう者
偶像を拝む者、すべて偽りを言う者どもの受ける分は
火と硫黄との燃える池の中にある。
これが第二の死である」

オトーサン、
「そうか。偽使徒への勝利宣言なんだ」
でも、いまひとつヨハネ黙示録のもつ意味が
腑に落ちません。
インターネットを探して、分かりました。
「そうだったのか、そうだったんだ。
重大な内容だったんだ!」

・ヨハネ黙示録
http://village.infoweb.ne.jp/~fwbc5362/joh.html

・反キリストによる世界統一政府の達成
・反キリストによる世界統一宗教の達成
・反キリストによるアルマゲドン(世界最終戦争)の
 勃発とその後の破局

「どうも最近の世の中を見ていると、
反キリスト陣営が勝利したような雰囲気だ。
だって、悪いやつばかりが威張ってるもの」
これだけ重大なテーマの映画化なら、
「オーメン3」に、
文句のひとつもいいたくなるはずです。

オトーサン、
「夏休みといえば、旅行が定番だけど、
心静かに聖書の勉強という手もあったな」


オーメン2/ダミアン

オトーサン、
「おお、シリーズがそろっている!」
ここ、新橋のTSUTAYAは、在庫豊富です。
第1作は、名優グレゴリー・ペック主演、
この第2作も、名優ウィリアム・ホールデンが
名を連ねているので、楽しみです。

原題:Damien: Omen II (1978)     
監督:Don Taylor (I)
原作:Harvey Bernhard 
脚本:Stanley Mann (III) ほか
Genre: Horror  
上映時間:107分
あらすじ:
7年後、ダミアンは、自分が何者であり、
どのような運命にあるのかを遂に知ることとなる。
伯母、伯父、従兄弟と暮らしながら、
ダミアンは、すべてを受け継ごうとしていた。
リチャ−ドは、ダミアンの父が果たそうとしていた
仕事をやり遂げることができるだろうか?

出演者:
William Holden ....  Richard Thorn(リチャード)
Lee Grant (I) ....  Ann Thorn (アン)
Jonathan Scott-Taylor...Damien Thorn (ダミアン)
オトーサン、
「ホールデン、老けたなあ」
そのせいか、いまひとつ生気がありません。
印象的なのは、ダミアンを演じた
ジョナサン・スコット・テイラーくん。
「こわいなあ、あの目つき」 

WILLIAM HOLDEN
ウィリアム・ホールデン 
誕生日 1918/4/17-1981/11/16 
出身 米イリノイ州オファロン 
カリフォルニア州パサデナ短大から
パサディナ・プレイハウスに入り演劇を学んだが、
パラマウント社からスカウトされ、
39年「ゴールデン・ボーイ」で映画デビュー。
大戦中に空軍に入隊、戦後再び映画界に復帰。
53年「第17捕虜収容所」でアカデミー主演男優賞
代表作は「麗しのサブリナ」「パリで一緒に」など。 
出演作
1939年「ゴールデン・ボーイ」「前科者」
1940年「我等の町」「アリゾナ」
1941年「空の要塞」「掠奪の町」
1943年「俳優志願」
1947年「ハリウッド・アルバム」「恋文騒動」
1948年「コロラド」「荒原の女」
1949年「テキサス決死隊」
1950年「ボーン・イエスタディ」
     「サンセット通り」
     「武装市街」
1951年「太平洋の虎鮫」「戦場の誓い」
1952年「黒い街」
1953年「月蒼くして」「第17捕虜収容所」
     「女性よ永遠に」
     「ブラボー砦の脱出」
1954年「重役室」「トコリの橋」
     「麗しのサブリナ」「喝采」
1955年「慕情」「ピクニック」
1956年「ロケット・パイロット」「誇りと冒涜」
1957年「戦場にかける橋」
1958年「鍵」
1959年「騎兵隊」
1960年「スージー・ウォンの世界」
1961年「偽の売国奴」
1962年「誘惑の夜」「ライオン」
1963年「パリで一緒に」
1964年「第7の暁」
1966年「アルバレス・ケリー」
1967年「007/カジノ・ロワイヤル」
     「コマンド戦略」
1969年「クリスマス・ツリー」
     「ワイルド・バンチ」
1971年「夕陽の挽歌」
1972年「復讐の荒野」
1973年「愛のそよ風」
1974年「タワーリング・インフェルノ」
     「ダーティハンター」
1976年「ネットワーク」
1978年「オーメン2/ダミアン」「悲愁」
     「オフサイド7」
1979年「アシャンティ」
1980年「世界崩壊の序曲」
1981年「アドベンチャーロード」「S・O・B」


JONATHAN SCOTT TAYLOR
ジョナサン・スコット・テイラー 
誕生日 1962/3/6  
出身 英ロンドン 
11歳でドラマ・スクールに学び、
マーメイド劇場で主演した「宝島」は
2年間のロングランとなった。
高校では美術を専攻。
「オーメン2」のダミアン役が有名。
活躍度 ▲↓ 
演技幅 個性 
演技力   ☆☆★★★★ 
アクション ☆☆★★★★ 
コメディ  ☆☆★★★★ 
出演作
1976年「ダウンタウン物語」
1978年「オーメン2/ダミアン」

その他の出演者:
Robert Foxworth ....  Paul Buher 
Nicholas Pryor ....  Dr. Charles Warren 
Lew Ayres ....  Bill Atherton 
Sylvia Sidney ....  Aunt Marion 
Lance Henriksen....  Master Sergeant Daniel Neff 
Elizabeth Shepherd ....  Joan Hart 
Lucas Donat ....  Mark Thorn 
Allan Arbus ....  Pasarian 
Fritz Ford ....  Murray 
Meshach Taylor ....  Dr. Kane 
John J. Newcombe ....  Teddy 
John Charles Burns ....  Butler 


User Rating:  5.7/10 (1,919 votes)  
オトーサン、
「低いなあ」
ホラーにしては、こわくないし、
人殺しが続きすぎて、あきがくるし、
また、道徳的に許せないためでしょうか。

User Comments:
Darth Sidiousさん 
England
2002年3月4日
第1作ほどは、よくない。

オーメン2は、第1作ほどよくない。 
いまや、ダミアンは、10代。
自分や自分の運命に敵対する者を殺す。
またもや、大物が出演する。
ウィリアム・ホールデンであるが、すばらしい。 
リー・グラントも、トップクラスだ。
今度の映画は、流血だらけ。
それは、避けがたいところである。
何かが欠けている。
波があるし、脚本がよくない。
急いで書かれたにちがいないから、
手直しが必要である。
筋運びが悪く、まったく発展していかない。
すばらしい映画になりうるのだから、
まったくお恥ずかしい限りだ。
脚本が悪いというよりも、筋書きが発展していない。
少なくとも、2回は書き直さなければ!
演技は、よい。
ホールデンとアンは、完璧。
ダミアンを演じた子供も、すばらしい。
監督もOKだが、
第1作を担当したドナー監督のタッチがほしい。
何かが欠けているのだ。
ワイドスクリーンは、うまく使われている。
Goldsmithの音楽は、第1作ほどよくない。
汚らしく感じられた。
全体に、オーメン2は、第1作には及ばない。


オトーサン、
「この映画、単なるホラーじゃない。
宗教的理解がないと、面白くなくなるなあ」
無宗教なので、
エンディングの文章の意味が分かりませんでした。
以下のような文章なのです。
「かくの如きは、キリストの使徒を装う偽使徒なり」
コリント人への第2の手紙 第11章第13節

「インターネットで調べてみるか」
"コリント人への第2の手紙"と入力してみました。

・聖書通読の友:
http://home.att.ne.jp/gold/sakado/tsudoku/47/

コリント人への第2の手紙 第11章

わたしは神の熱情を持って、
あなたがたを熱愛している。
偽使徒(反対者)はパウロの伝道を激しく攻撃する。
通常伝道者は、教会から援助されるはずで、
天幕作りで生活費を稼ぐパウロは
つまらない者だと言い、
ピリピから献金が送られると
他の教会から奪っているなどと
悪口を言いふらされた。
ひどく傷つく言葉である。
それでもパウロが伝道し、
人に仕えるのは教会員を愛し、
滅びるたましいを思うゆえであった。 

オトーサン、
「そうか、この第二の手紙では、
パウロの胸の内を知ることができるんだ」
"偽使徒"と、入力してみました。

・使徒書
http://www.remus.dti.ne.jp/~hiromi-y
/sinnyakusito.html

コリントの信徒への手紙が書かれた後、
コリントの教会に「偽教師たち」が現れ、
パウロの使徒性を批判し、
自分たちこそ正しい教師だと主張しました。
この扇動によって
教会員はパウロと敵対するようになり、
パウロは、この偽教師たちと対決するため、
この手紙を書きました。

偽教師たちは、自らヘブル人であることを誇り、
力ある業を行った推薦状と力強い説教を誇示し、
神秘体験と聖書の霊的解釈を語り、
ユダヤ教の復興をキリストのうちに見、
イエスこそ「神の人」であると主張した
ユダヤ教的律法主義者でした。

パウロはまず(2章から7章で)、
自分の使徒性は
キリストの十字架と結びついていることを伝え、
これによって宣教し、
コリントの教会もそれを基礎にして建てられ、
復活への希望が与えられており、
自分は静かにその務めを果たしており、
それにならって欲しいと語りました。

次に「涙の手紙(10章から13章)」で、
論敵たちの主張に対して反論し、
第3回目の訪問を予告し、
教会員たちに強く反省を求めます。

次の手紙(1章から2章)で、
パウロは、コリントの教会員が「涙の手紙」の真意を
汲み取ったことをテトスから聞き、
感謝の言葉を書き、自分を非難し侮辱した人物を
ゆるすように指示します。

パウロはこの手紙を通して、
使徒とは、
自分の力に頼らず神の力に信頼する者のことであり、
霊によって刻まれたキリストの福音に仕え、
復活という信仰の目標に向かって着実に歩み、
偽教師たちが理想化されたユダヤ教的律法主義に
閉じこもろうとしていたのに対して、
これはキリストにあずかる者には
誰に対しても開かれている神の義だと主張しました。

オトーサン、
「それでも、分からんなあ」


オーメン

オトーサン、
「これ、まだ見ていなかったっけ」
ホラー映画が、キライだからでしょう。
「ローマの休日」のグレゴリー・ペックが
主演しているホラー映画なんてレアものです。

原題:Omen, The (1976)     
監督:Richard Donner
脚本:David Seltzer (I) 
Genre: Horror /Mystery /Thriller /Romance
Country: UK 
Language: English / Latin 
上映時間:111分
あらすじ:
グレゴリー・ペックは、
アメリカ人の英国大使。
妻は、子供を死産した。 
深く考えずに、よその赤ん坊をもらってしまう。 
数年後、悲惨な死が続く。
乳母が首吊り自殺、神父が異常な事故で死に、
やがて、息子が悪魔であることが判明する。
奴を殺すには、メガドの7本の短剣が必要だった。

出演者:
Gregory Peck ....  Robert Thorn(ロバート) 
Lee Remick ....  Kathy Thorn(キャシー) 
Harvey Stephens (II) ....  Damien(ダミアン) 
Billie Whitelaw ....  Mrs. Baylock (ベイロック)
オトーサン、
「いやぁ、うまいなあ、ペック」
子役も、乳母も、カメラマンも、神父も、
それぞれ個性的で、恐怖感にあおられます。
脇役が巧い映画は、見ていて気持ちがいいものです。

GREGORY PECK
グレゴリー・ペック 
誕生日 1916/4/5-2003/6/12 
出身 米カリフォルニア州 
44年「栄光の日々」(1944年)で映画デビュー
44年「王国の鍵」46年「子鹿物語」
47年「紳士協定」49年「頭上の敵機」で
アカデミー賞主演男優賞にノミネート。
62年「アラバマ物語」のフィンチ弁護士役で
アカデミー賞主演男優賞受賞。 
出演作
1944年「炎のロシア戦線」「王国の鍵」
1945年「愛の決断」「白い恐怖」
1946年「子鹿物語」「白昼の決闘」
1947年「決死の猛獣狩」「紳士協定」
     「パラダイン夫人の恋」
1948年「廃墟の群盗」
1949年「頭上の敵機」
1950年「拳銃王」
1951年「勇者のみ」「艦長ホレーショ」
     「愛欲の十字路」
1952年「世界を彼の腕に」
     「キリマンジャロの雪」
1953年「ローマの休日」
1954年「春風と百万紙幣」「夜の人々」
1955年「紫の平原」
1956年「灰色の服を着た男」「白鯨」
1957年「バラの肌着」
1958年「大いなる西部」
1959年「勝利なき戦い」「悲愁」
1960年「渚にて」
1961年「ナバロンの要塞」
1962年「恐怖の岬」「アラバマ物語」
     「西部開拓史」
1963年「ニューマンという男」
1964年「日曜日には鼠を殺せ」
1965年「蜃気楼」
1966年「稲妻の2年10ヶ月」(ナ)
     「アラベスク」
1968年「レッドムーン」
1969年「マッケンナの黄金」「0の決死圏」
     「宇宙からの脱出」
1971年「新・ガンヒルの決闘」
1974年「荒野のガンマン無宿」
1976年「イッツ・ショー・タイム」「オーメン」
1977年「マッカーサー」
1978年「ブラジルから来た少年」
1980年「シーウルフ」
1987年「サイレント・ボイス/愛は虹にのせて」
1989年「私が愛したグリンゴ」
1991年「アザー・ピープルズ・マネー」
     「ケープ・フィアー」
1993年「愛のポートレイト」
1995年「想い出のロジャー・ムーア」
1998年「モビー・ディック」 

その他の出演者:
David Warner ....  Keith Jennings
Patrick Troughton ....  Father Brennan 
Martin Benson (I) ....  Father Spiletto 
Robert Rietty ....  Monk 
Tommy Duggan ....  Priest 
John Stride ....  The Psychiatrist 
Anthony Nicholls ....  Dr. Becker 
Holly Palance ....  Young nanny 
Roy Boyd ....  Reporter 
Freda Dowie ....  Nun 
Sheila Raynor ....  Mrs. Horton 


User Rating:  7.2/10 (4,867 votes) 
オトーサン、
「おお、高いスコアだ」

アカデミー賞受賞:作曲賞

User Comments:
Augustさん 
Caracas, Venezuela
2002年8月21日
いい映画だ。
ごく普通のことが、恐怖に変わる。

私は、宗教的な人間である。
カソリックだが、善悪より、力を信奉している。
この映画は、黙示録を思い出させた。 
思うだに恐ろしいことだが、
悪魔は、地上に降りる時を待っており、
われわれの総てを地獄に連れていこうとしている。
だが、この映画の怖いところは、 
想像していたことが起きることだ。
毛が逆立ったのは、 
ダミアンが3輪車に乗っていて、
ママを突き落としたときだ。
彼の笑い、ママの反応、音楽。
実に、音楽がいい。
見るまえに音楽をダウンロードしたが、
その段階で、ゾクゾクしてしまった。
これは、黒ミサであり、
意味が分からないならば、あえて教えよう。
Ave Satani (Hail Satan)のことだ。
いい映画である。
魂について、人類の将来について、
もろもろのことを考えさせてくれる。


オトーサン、
「こりゃ、名画だ。
ホラー映画じゃない。
見たあと、人生観が変わるかも...」
これから、666(スリーシックス)という
数字は、避けるでしょう。
この数字、近く起こることを示した
「ヨハネの黙示録13ー18」に出ています。
悪い獣が現れて出て、人間に刻印するのです。

"Here is wisdom
 Let him that hath understanding 
 count the number of the beast:
 for it is the number of a man;
 and his number is 666"

ここで知恵が必要である。
聡い者には、分かるだろう。
獣の数字を数えよ、
それは人間の数字でもあるから。
その数字は、666である。

どういう意味か、
興味のある方は、聖書をひもといてください。
なお、検索サイトに
「666」と入力してはいけません。
絶対にダメです。


十戒

オトーサン、
「2枚組で2500円、まあ、安いじゃん。
昔、見たけどなぁ」と思いながらも購入。
エジプト軍に追われ、絶対絶命のヘブライ人。
だが、かれらを率いるモーゼは神に助けられます。
「おお、紅海が真っ二つに割れた!」
出エジプト記に出ている奇跡のひとつです。
このシーンだけは、実に鮮明に覚えていました。

原題:Ten Commandments, The (1956)     
監督:Cecil B. DeMille
原作:J.H. Ingraham (novel) /A.E. Southon
Genre: Drama / Family 
上映時間:220分
あらすじ:
ヘブライ人の男の赤ん坊は、
皆殺しにせよという 
エジプトのファラオ、ラムセスT世の
布告から逃れるために、赤子モーゼは、
葦の籠に入れられ、ナイル川に流される。
ファラオの娘、ビシアに救われ、
その弟であるセチ王の下で育てられる。
モーゼは、セチの寵愛を受け、
王女ネフティリに愛されるものの、
セチの息子ラムセスの憎しみの対象になる。
出自が、ヘブライ人であることが露見し、
モーゼは、エジプトを出る。
砂漠を渡り、そこで結婚し、息子を得る。
だが、神の命を享けて、
ヘブライ人を奴隷の境遇から救うために、
エジプトに帰還する。
エジプトでのモーゼの凶悪な敵は、 
ラムセスばかりではなく、
頑なな心をもつ身近な者たちだった。

出演者: 
Charlton Heston ....  Moses(モーゼ)
Yul Brynner ....  Rameses(ラムセス)
Anne Baxter ....  Nefretiri(ネフティリ)
オトーサン、
「やはり、モーゼは、このひとだなあ」
チャールトン・ヘストンの巨躯が物をいいます。
敵役ラムセスを演じたのは、ユル・ブリンナー。
名演でしたが、アカデミー賞には無縁でした。
というのも、同年「王様と私」で主演して、
最優秀主演男優賞を獲得したからです。
かれの経歴を見ましょう。

YUL BRYNNER
ユル・ブリンナー 
誕生日 1915(20?)/7/11-1985/10/10 
出身 旧ソ連・サハリン 
出演作
1949年「ニューヨーク港」
1956年「王様と私」「追想」
1957年「十戒」
1958年「カラマゾフの兄弟」
1959年「大海賊」「旅」「悶え」
     「ソロモンとシバの女王」
1960年「荒野の七人」「オルフェの遺言」
1962年「ザーレンからの脱出」
     「隊長ブーリバ」
1963年「太陽の帝王」「あしやからの飛行」
1964年「ガンファイトへの招待」
1965年「南太平洋爆破作戦/モリツリ」
1966年「巨大なる戦場」「悪のシンフォニー」
1967年「続・荒野の七人」「長い長い決闘」
     「トリプル・クロス」
1968年「ダブルマン」「戦うパンチョ・ビラ」
     「ネレトバの戦い」
1969年「シャイヨの伯爵夫人」
     「黄金線上の男」
     「マジック・クリスチャン」▲
1971年「大西部無頼列伝」
     「マーベリックの黄金」
1972年「世界の果ての大冒険」「複数犯罪」
1973年「エスピオナージ」
     「ウエストワールド」
1975年「SF最後の巨人」
1976年「殺人ライセンス」「未来世界」▲

その他の出演者:
Edward G. Robinson ....  Dathan 
Yvonne De Carlo ....  Sephora 
Debra Paget ....  Lilia 
John Derek ....  Joshua 
Cedric Hardwicke ....  Sethi 
Nina Foch ....  Bithiah 
Martha Scott ....  Yochabel 
Judith Anderson ....  Memnet 
Vincent Price ....  Baka 
John Carradine ....  Aaron 
Olive Deering ....  Miriam 
Douglass Dumbrille ....  Jannes 

User Rating:  7.6/10 (6,501 votes)  
オトーサン
「あれっ、世界の名画かと思ったのに」
特殊効果賞は、海が割れるシーンの迫力が
当時、大いに評判を呼んだためでしょうか。
現代の最新のCG技術で撮り直したいところです。

アカデミー賞受賞:特殊効果賞

同ノミネート: 
作品賞
美術監督装置賞(カラー)
撮影賞(カラー)
音響賞
衣装デザイン賞(カラー)
編集賞

User Comments:
cowboy7642さん 
Alexandria, VA
2003年4月20日
セシル・デミル監督のモーゼの物語は、
永遠の古典だ。

セシル・デミル監督のすばらしい叙事詩。
これは、時代を超える映画である。
出演者は、みなすばらしい。 
まずは、チャールトン・ヘストン。
献身的で従順なモーゼ役である。
かれは、ひたすら神に仕え、
ファラオの束縛からその民を解放した。
ユル・ブリンナーが、すばらしい。
凶悪一徹なラムセスを演じ、
紅海を見下ろす丘の上から神の奇跡を目撃した。
アン・バクスターのモーゼへの愛情は、
強烈で、モーゼのために人を殺すほど熾烈だった。
哀しみにもだえるセチ王を演じたのは、
サー・セドリック・ハードウィケア。
王は、モーゼを忘れようとしても、
養子に対する愛情を捨て去ることはできなかった。
自由を求めてエジプトから脱出した大群集、
ラムセスの戦車による手に汗にぎる追跡シーン、
モーゼの兵士たち、 
記憶に残る紅海を脱出するヘブライ人たち、
エジプト人の滅亡、
ひとり取り残されたラムセスは覚醒する。
「モーゼの神は、ほんとうの神だったのだ」


オトーサン、
「どんな風に書かれてるのかなあ」
旧約聖書のなかでも、
このくだりは最も有名なところでしょう。
「インターネットは、便利だなあ」
聖書が手元になくても、
図書館に行かなくても
検索すれば、見られるのですから。

http://www.cory-p.com/calvin/exodus/exotxt.html
葦の海の奇跡

主はモーセに言われた。
「なぜ、わたしに向かって叫ぶのか。
イスラエルの人々に命じて出発させなさい。
杖を高く上げ、手を海に向かって差し伸べて、
海を二つに分けなさい。
そうすれば、イスラエルの民は
海の中の乾いた所を通ることができる。
しかし、わたしはエジプト人の心を
かたくなにするから、
彼らはお前たちの後を追って来る。
そのとき、わたしはファラオとその全軍、
戦車と騎兵を破って栄光を現す。
わたしがファラオとその戦車、騎兵を破って
栄光を現すとき、
エジプト人は、わたしが主であることを
知るようになる。」

イスラエルの部隊に先立って進んでいた
神の御使いは、移動して彼らの後ろを行き、
彼らの前にあった雲の柱も移動して後ろに立ち、
エジプトの陣とイスラエルの陣との間に入った。
真っ黒な雲が立ちこめ、光が闇夜を貫いた。
両軍は、一晩中、互いに近づくことはなかった。
モーセが手を海に向かって差し伸べると、
主は夜もすがら激しい東風をもって
海を押し返されたので、海は乾いた地に変わり、
水は分かれた。
イスラエルの人々は海の中の乾いた所を進んで行き、
水は彼らの右と左に壁のようになった。

エジプト軍は彼らを追い、
ファラオの馬、戦車、騎兵がことごとく
彼らに従って海の中に入って来た。
朝の見張りのころ、
主は火と雲の柱からエジプト軍を見下ろし、
エジプト軍をかき乱された。
戦車の車輪をはずし、進みにくくされた。
エジプト人は言った。
「イスラエルの前から退却しよう。
主が彼らのためにエジプトと戦っておられる。」
主はモーセに言われた。
「海に向かって手を差し伸べなさい。
水がエジプト軍の上に、
戦車、騎兵の上に流れ返るであろう。」
モーセが手を海に向かって差し伸べると、
夜が明ける前に海は元の場所へ流れ返った。
エジプト軍は水の流れに逆らって逃げたが、
主は彼らを海の中に投げ込まれた。
水は元に戻り、戦車と騎兵、
彼らの後を追って海に入ったファラオの全軍を覆い、
一人も残らなかった。

イスラエルの人々は海の中の乾いた所を進んだが、
そのとき、水は彼らの右と左に壁となった。
主はこうして、
その日、イスラエルをエジプト人の手から救われた。
イスラエル人は、エジプト人が
海辺で死んでいるのを見た。
イスラエルは、
主がエジプト人に行われた大いなる御業を見た。
民は主を畏れ、主とその僕モーセを信じた。 

(出エジプト記14章15節〜31節) 

オトーサン、
「へえ、考古学って、面白いなあ」
モーゼの奇跡は、実は、事実だったというのです。
ご興味のある方は、以下のサイトをご覧ください。

出エジプト記:「ファラオの戦車」発見か?
http://x51.org/archives/000357.html


ライフ・オブ・デビッド・ゲイル

オトーサン、
「また雨か、まるで秋の長雨だ...」
日比谷映画で「ハルク」を見るつもりでした。
「やってない!どうしてだろう?
雨の中、日劇まで行くのも面倒だなあ」
ということで、シャンテをのぞきました。
「おお、ケビン・スペイシ−が出てる!」
この映画、サスペンス映画でした。
予備知識なしが、かえってよかったようです。

原題:Life of David Gale, The (2003)     
監督:Alan Parker
脚本:Charles Randolph (II)
Genre: Drama / Crime / Thriller 
Rated R for violent images, nudity, 
    language and sexuality.
Country: USA / Germany 
Language: English / Italian 
上映時間:130分
あらすじ:
主人公は、テキサス大学教授の
デビット・ゲイル博士。
かれは、哲学を教えているが、
熱心な死刑廃止の活動家でもある。
ところが、女子学生のレイプと
同じ活動家仲間の殺人容疑で誤認逮捕。
驚いたことに死刑を宣告される。
死刑執行の寸前にインタビューをした
女性記者は、事件の背景を探り、
博士の命を救おうとする...。

出演者:
Kevin Spacey ....  David Gale(デビット)
Kate Winslet ....  Bitsey Bloom (ビッツィー)
Laura Linney ..Constance Harraway(コンスタンス)
オトーサン、
「やはり、ケビンはうまいなあ」
共演の2人の女優さんも、見事な演技でした。
ケイト・ウィンスレット、
「タイタニック」の演技は感心しませんでしたが、
今回は、上出来でした。
掘り出し物は、ローラ・リニーの名演技。
長くなりますが、この3人の経歴を見ましょう。

KEVIN SPACEY
ケビン・スペイシー 
誕生日 1959/7/26  
出身 米ニュージャージー州サウスオレンジ 
カリフォルニアのノースリッジ士官学校に入るが、
クラスメイトを殴り退学。
チャッツワース・ハイスクールに入学。
ロサンゼルス・ヴァレー・カレッジで学んだ後、
高校の同級生だったヴァル・キルマーのすすめで、
ニューヨークの名門演劇学校、
ジュリアードで演技の勉強をする。
81年にニューヨークのシェイクスピア・
フェスティバルで本格的な初舞台を踏む。
映画デビューは86年「心みだれて」。
95年、ブライアン・シンガーが彼のために
脚本を書いた「ユージュアル・サスペクツ」で
足の不自由な犯罪者を演じ、
アカデミー助演男優賞を受賞。
同年の「セブン」でも殺人鬼役で印象を残す。
99年「アメリカン・ビューティー」で
普通のサラリーマンを演じ、
アカデミー主演男優賞受賞。
96年「アルビノ・アリゲーター」で
監督デビューを果たした。 
活躍度 ◎↑ 
演技幅 自在 
演技力     ☆☆☆☆☆★ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ   ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1986年「心乱れて」
1988年「ジブラルタル号の出帆」
          「ワーキング・ガール」
1989年「見ざる聞かざる目撃者」「晩秋」
1990年「テロリストを撃て」
     「私を愛した男と女
            /ヘンリー&ジューン」
1991年「告発弁護人」
1992年「摩天楼を夢見て」「隣人」
1994年「白銀に燃えて」
     「サイレント・ナイト 
            こんな人質もうこりごり」
1995年「ザ・プロデューサー」「セブン」
          「アウト・ブレイク」
     「ユージュアル・サスペクツ」
            アカデミー助演男優賞
1996年「アル・パチーノのリチャードを探して」
     「評決のとき」
1998年「L.A.コンフィデンシャル」◆
          「真夜中のサバナ」
     「交渉人」◇「バグズ・ライフ」(声)
1999年「アメリカン・ビューティー」
            アカデミー主演男優賞
     「キャスティング・ディレクター」◇
          「ビッグ・チャンス」◇
2000年「私が愛したギャングスター」◇
     「ペイ・フォワード 可能の王国」◇
2001年「シッピング・ニュース」◇
          「光の旅人 K−PAX」◇
2002年「オースティン・パワーズ 
            ゴールド・メンバー」
     「ライフ・オブ・デビッド・ゲイル」◇ 

KATE WINSLET
ケイト・ウィンスレット 
誕生日 1975/10/5 
出身 英レディング 
両親ともに俳優という演劇一家に育ち、
11才の時から地元のドラマ・スクールで学ぶ。
94年「乙女の祈り」で映画デビュー。
95年「いつか晴れた日に」で
アカデミー助演女優賞にノミネートされ、
イギリスのアカデミー賞BAFTAの
最優秀助演女優賞を受賞した。
97年「タイタニック」ではヒロイン役を演じ、
アカデミー主演女優賞にノミネート。
98年「グッバイ・モロッコ」の出演で知り合った
助監督のジム・スレプレトンと98年11月に結婚。
2000年10月12日に長女が生まれるが、
2001年12月13日、離婚。
2003年5月、サム・メンデス監督と結婚。 
活躍度 ○↑ 
演技幅 自在 
演技力     ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ   ☆☆☆★★★ 
出演作 
1994年「乙女の祈り」
1995年「いつか晴れた日に」
1996年「タイムマスター/時空をかける少年」
          (V)
     「日陰のふたり」「ハムレット」
1997年「タイタニック」◇
1998年「グッバイ・モロッコ」◇
1999年「ホーリー・スモーク」
2000年「クイルズ」
2001年「アイリス」「エニグマ」
2002年「ライフ・オブ・デビッド・ゲイル」

LAURA LINNEY 
ローラ・リニー 
誕生日 1964/2/5 
出身 米ニューヨーク 
活躍度 △→ 
演技幅 適応 
演技力     ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ   ☆☆☆★★★ 
出演作 
1992年「ロレンツォのオイル」「デーヴ」
1993年「ボビー・フィッシャーを探して」
1994年「SIMPLE TWIST OF FATE」
1995年「コンゴ」◇
1996年「真実の行方」◇
1998年「トゥルーマン・ショー」◆
2000年「ユー・キャン・カウント・オン・ミー」
2001年「アイリス」(TM)「プロフェシー」
2002年「ライフ・オブ・デビッド・ゲイル」 


その他の出演者:
Cleo King ....  Barbara Kreuster 
Constance Jones ....  Reporter A.J. Roberts 
Lee Ritchey ....  Joe Mullarkey 
Gabriel Mann ....  Zack Stemmons 
Matt Craven ....  Dusty Wright 
Brandy Little ....  Motel Waitress 
Cindy Waite ....  Margie 
Jim Beaver ....  Duke Grover 
Leon Rippy ....  Braxton Belyeu 
Jesse De Luna ....  Supervising Guard 
Vernon Grote ....  Door Guard 
Rhona Mitra ....  Berlin 

User Rating:  6.7/10 (2,950 votes)  
オトーサン、
「もっと高くても、いいはずなのに」
考えてみれば、死刑反対派のひとも
見ているわけですから、ムリもないかも。

User Comments:
Jim さん
Ohio
2003年8月11日
悪口に耳を傾けるな。

これは歴史に残る名画ではないが、
酷評されるような悪い映画ではない。
Roger Ebert氏の映画評では、無印だった。
ケビン・スペイシーのフアンなので、
インターネットのレンタルサイトで
既に借りてしまったいたので、
批評を読んで「しまった」と思った。
だが、全然、ひどい映画などではなかった。
夢中で見終わったし、実に面白かった。 
IMDBのユーザー・コメントにあるように、
お叱りを蒙るような類の映画ではない。
分からないのは、Roger Ebert氏の映画批評である。
氏が、3☆や4☆をつけていた映画は、
私の見たところでは、1☆か2☆だった。 
Gene Siskelさんが、なぜ怒り心頭に発したか
分かるような気がする。
私の採点は、10点満点なら6.5点。
どうも、このIMDBの悪口は、
映画批評の愛好者によるもので、
導師の意見を鵜呑みにしているとしか思えない。


オトーサン、
見終わって大満足。
「こりゃ、上質のサスペンス映画だ!」
どんでんがえしの連続に翻弄されたましたが、
それが愉快さや爽快さにつながりました。
「そうか、やっぱり変だったよなあ」
冒頭、主人公が、大学の授業で、
フランスの構造主義者ラカンの学説を
講義していて、以下の言葉で結ぶあたりです。
「自分の人生を価値あるものにする唯一の道は、
他人の人生を価値あるものにすることだ」

オトーサン、
「ラカンが、そんな道徳家みたいなことを
説くはずないのに...、実に不自然だなあ」
そう一瞬思ったのですが、
この言葉が、映画の結末を暗示していたのです。
これ以上、説明すると、このサスペンス映画を
鑑賞する妨げになるので、やめておきましょう。

なお、この映画の脚本を書いたのは、
Charles Randolph (II)で、
ウィーン大学の哲学教授だそうです。
そこで、せっかくの機会ですので、
難解なラカンの「鏡像段階論」の一端を
ご紹介しましょう。

ジャック・ラカン(1901−81)
http://www5d.biglobe.ne.jp
/~simpli/01-1-1Lacan.htm

人間は、神経系が未熟なままで生まれてくるため、
幼児は、身体が寸断された不安定な状態に置かれる。
そこで鏡に映る自己像に同一化することで、
アイデンティティ(統一性)を獲得する。
しかし、その歓喜は、自己のアイデンティティを
他者に委ね、外部の何者かに奪われる危うさと
背中あわせの関係にある。
人が意味するもの(シニフィアン)の主人なのでなく
意味するもののの次元こそが人を人たらしめていく。

オトーサン、
「要するに、ひとのいいなりになるなってことか」


オール・ザット・ジャズ

「おお、オール・ザット・ジャズがある!」
ミュージカル映画「シカゴ」の名曲と同じ題名です。
この映画、現役最長老の映画評論家である
双葉十三郎さんがベスト15に入れていました。
「楽しみだなあ」

原題:All That Jazz (1979)     
監督:Bob Fosse
脚本:Robert Alan Aurthur /Bob Fosse 
Genre: Musical / Drama / Fantasy 
Runtime: 123 min 
Country: USA 
Language: English / Spanish 
上映時間:123分
あらすじ:
この映画の監督であり、
ブロードウエイの振付師であり演出家の
ボブ・フォッシーが自らの半生を詳しく語る。
主人公のジョー・ギデオンは、女たらしで、
麻薬中毒という不健全な人生を送った。

出演者: 
Roy Scheider ....Joseph 'Joe' Gideon (ジョー)
Leland Palmer... Audrey Paris(オードリー:前妻)
Erzsebet Foldi...Michelle Gideon(ミシェル:娘)
オトーサン、
「ここまで役になりきれるのは...スゴイ!」
「ジョーズ」の署長役の印象しかなかった
ロイ・シャイダーが、仕事中毒の振付師を好演!
この映画、女出入りが激しすぎで、
女優陣は、誰が誰やら分かりませんでした。
映画のなかで、本人も渋々認めているので、
笑ってしまいました。
まあ、仕事柄、身体を売っても有名になりたい
というダンサーが周囲に溢れているせいでしょう。

ROY SCHEIDER
ロイ・シャイダー 
誕生日 1932/11/10  
出身 米ニュージャージー州 
テレビでは「シークエスト」の艦長ブリッジャー役。
映画は「ペーパー・ライオン」でデビュー。
「ジョーズ」の署長役が有名。 
活躍度 ○→ 
演技幅 個性 
演技力   ☆☆☆☆☆★ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ  ☆☆★★★★ 
出演作 
1968年「栄光のタッチダウン」
1969年「スター!」「USAブルース」
1970年「ルーという女」
1971年「コールガール」
     「フレンチ・コネクション」
1973年「ザ・セブン・アップス」
1975年「ジョーズ」◇
1976年「マラソンマン」
1977年「恐怖の報酬」
1978年「ジョーズ2」◇
1979年「オール・ザット・ジャズ」
     「LAST EMBRACE」
1982年「殺意の香り」
1983年「ブルーサンダー」◇
     「ファイナル・イブニング」
1984年「2010年」
1986年「メンズクラブ/真夜中の情事」
1987年「デス・ポイント/非情の罠」
1989年「ジャッカー」「青春!ケンモント大学」
     「ナイトゲーム/殺意のスタジアム」
1990年「対決」「ロシア・ハウス」
     「ウォッチャー」
1991年「裸のランチ」
1993年「ロイ・シャイダーIN炎の追撃」◇
1994年「蜘蛛女」
1996年「エグゼクティブ・ターゲット」
     「ピースキーパー」◆
1997年「ザ・キーパー」
     「ミス・オブ・フィンガープリンツ」
     「ザ・レイジ」「レインメーカー」
     「デストラクション 制御不能」
1998年「エグゼクティブ・エクスプレス
      プリズンブレイク」
1999年「偽造」◆
2000年「デイブレイク」◇「死霊の門」◇

その他の出演者:
Jessica Lange ....  Angelique
Ann Reinking ....  Kate Jagger, Joe's Girlfriend 
Cliff Gorman ....  Davis Newman 
Ben Vereen ....  O'Connor Flood 
Michael Tolan ....  Dr. Ballinger, 
         Joe's Cardiologist 
Max Wright (I) ....  Joshua Penn 
William LeMassena ....  Jonesy Hecht 
Irene Kane ....  Leslie Perry, TV Movie Critic 
Deborah Geffner ....  Victoria Porter, Dancer 
Kathryn Doby ....  Kathryn 
Anthony Holland (I) ....  Paul Dann 
Robert Hitt ....  Ted Christopher 

User Rating:  7.5/10 (2,653 votes)  
オトーサン、
「変だ、世界の名画でないとは」
アカエミー賞総なめにちかいのに不思議です。
IMDBの読者には、道徳家が多いようです。

アカデミー賞受賞:
美術監督装置賞
歌曲・編曲賞
衣装デザイン賞
編集賞

同ノミネート: 
作品賞
監督賞:ボブ・フォッシー
主演男優賞:ロイ・シャダー
オリジナル脚本賞
撮影賞

User Comments:
moonspinner55さん
san berdo, ca
2001年6月30日
死の舞踏

ボブ・フォッシーの半自伝。
映画監督でブロードウェイの演出家である
フォッシーは、不健康なムードを漂わせ、
自己崩壊の瀬戸際に立っている。
猜疑心が強く、偏執狂である一方投げやり。
疲れ果て、好色である。
そのフォッシーを演じるのは、
俊敏な才能をもつロイ・シュナイダー。
この嫌味だが、才能豊かな男について
知りたい以上に、感じ、分からせてくれる...。
いい感じはなく、灰色の冷たい映画だが、
あふれる音楽が時々すばらしい瞬間を見せる。
その独自の大げさなスタイルは、興味深い。
「死の天使」役のジェシカ・ラングは美しい。
ロイ・シュナイダーの演技はどうかといえば...
目をみはるものがあった。 
フォッシー監督は、自然体で、
お茶目で元気なトーンを狙っていたが、
残念ながらハートを欠いていた。
芯が燃えない石炭のままだった。


オトーサン、
「そうかなあ。不完全燃焼かなあ?」
このユーザーコメントは、勘違いしています。
かれの人生は、完全燃焼だったのです。
だが、その対象は、仕事でした。
自分の人生の出来事のすべては、仕事のネタ。
だから、恋も当然、芸のこやし。
これを恋愛映画として見ようとすると、
不完全燃焼という見方になってしまいます。

オトーサン
「この破天荒な人生を生きた
ボブ・フォッシーって、どんなひとだろう?」
いつもの海外映画俳優マガジンから。

BOB FOSSE ボブ・フォッシー 
誕生日 1927/6/23-1987/9/23  
出身 米イリノイ州シカゴ 
監督作
1969年「スイート・チャリティ」
1972年「キャバレー」
1974年「レニー・ブルース」
1979年「オール・ザット・ジャズ」
1983年「スター80」
 
オトーサン、
「これしか出ていないのか」
ネットを探していたら、
詳しい紹介が載っていました。
http://www.stingray-jp.com/allcinema/prog
/show_p.php3?num_p=8094

■20世紀のミュージカル史上最大の振付&演出家。
本名は、Robert Louis Fosse。
14歳の頃よりダンサーとして、
ヴォードヴィル、ブロードウェイなどで活躍する。
第二次世界大戦中は海軍に入隊、
慰問ショーなどに参加した。
戦後はダンサーに戻り、
「くたばれ!ヤンキース」、
「スイート・チャリティ」などの舞台振付を担当、
トニー賞を7回受賞した。
MGMと契約し、映画の振付に進出、
「パジャマ・ゲーム」「星の王子さま」などを担当。
68年の「スイート・チャリティ」で
監督デビューする。
72年の「キャバレー」でアカデミー監督賞を受賞。
74年の非ミュージカル「レニー・ブルース」も
話題となり、
79年の自伝的作品「オール・ザット・ジャズ」は
アカデミーの主要賞候補となり、
カンヌではパルム・ドールを受賞した。
3度の結婚歴があり、グウェン・ヴァードンとの間に
生まれた子はダンサーとなった。
87年死亡。 

オトーサン、
「ありがたいことだ」
この破滅的な芸術家の人生につきあわされた
周囲のひとこそ、いい迷惑です。
お気の毒というしかありません。
でも、そのおかげで、
素晴らしいダンス世界が残されたのです。
ありがたいことです。


エデンより彼方に

オトーサン、
映画の予告編をみて、
「この映画、よさそうだなあ」
山荘滞在を予定より短縮して、
スカラ座に見にいきました。
主演は、ジュリアン・ムーア、
今年は、「めぐりあう時間たち」にも出演した
旬の女優さん。

原題:Far from Heaven (2002)     
監督・脚本:Todd Haynes
Genre: Drama / Romance 
Rated PG-13 for mature thematic elements, 
sexual content, brief violence and language.
Country: USA / France 
Language: English 
上映時間:107分
あらすじ:
キャシーは、1950年代の完璧な主婦。 
健康な子供たち、成功した夫、社会的な名声。
ところが、ある夜のこと、夫のフランクが
他の男性とセックスをしているのを目撃し、驚愕。
彼女の小さな世界は、崩壊していく。
混乱し、嘆き悲しむなかで、
彼女は、癒しの対象を見出す。 
アフリカ系アメリカ人庭師レイモンドだったが、
それは社会的タブーに抵触した。
フランクとの結婚生活を再建する努力も虚しく、
夫がホモという現実は、治療でも直せず、
また、レイモンドへの彼女の気持ちは、
誠実であろうとすればるほど、
苦しみに変わっていったのだった。 

出演者:  
Julianne Moore ....  Cathy Whitaker(キャシー) 
Dennis Quaid ....  Frank Whitaker (フランク)
Dennis Haysbert....Raymond Deagan (レイモンド)
オトーサン、
夫役のデニス・クエイドが悩める男を演じています。
「こんな繊細な役も演じられるのか!」
でも、この映画、何といっても、
ジュリアン・ムーアの演技を味わうべきでしょう。

JULIANNE MOORE
ジュリアン・ムーア
誕生日 1960/12/3 
出身 米ノースカロライナ州 
ジャンルを問わず主役を演じられる天才女優。
父は軍人。
旧西ドイツフランクフェルトの高校に在学中、
学校演劇の「タルチュフ」で初舞台。
83年、ボストン大学芸術学部卒業。
テレビの昼メロ「AS THE WORLD TURNS」の
フラニー・ヒューズ役で注目され、
88年エミー賞受賞。
90年「フロム・ザ・ダークサイド 
ザ・ムービー 3つの闇の物語」で映画デビュー。
97年「ブギー・ナイツ」でポルノ界の女王を演じ、
アカデミー助演女優賞、
1999年「ことの終わり」では
アカデミー主演女優賞にノミネート
2001年に「ハンニバル」のクラリス役を演じた。
活躍度 ◎↑ 
演技幅 自在 
演技力   ☆☆☆☆☆★ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ  ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1990年「フロム・ザ・ダークサイド 
      ザ・ムービー 3つの闇の物語」
1992年「ゆりかごを揺らす手」
     「BODY ボディ」
     「ベディ・ルーは犯罪者?」
1993年「逃亡者」「妹の恋人」◆
     「ルームメイト」
1994年「ショート・カッツ」
     「42丁目のワーニャ」
1995年「暗殺者」◇「9ヶ月」◇「SAFE」◇
     「最高のルームメイト」
1996年「サバイビング・ピカソ」◇
1997年「ロスト・ワールド
      /ジュラシック・パーク」◇
     「家族という名の他人」
1998年「ビッグ・リボウスキ」◆
     「ブギー・ナイツ」◇「サイコ」◇
1999年「マグノリア」◇「理想の結婚」
     「クッキー・フォーチュン」◆
     「ことの終わり」◇
     「シカゴ・ドライバー」◇
     「マップ・オブ・ザ・ワールド」
2001年「ハンニバル」◇「エボリューション」◇
     「シッピング・ニュース」◇
2002年「めぐりあう時間たち」◇
     「エデンより彼方に」◇ 

その他の出演者:
Patricia Clarkson ....  Eleanor Fine 
Viola Davis (I) ....  Sybil 
James Rebhorn ....  Dr. Bowman 
Bette Henritze ....  Mrs. Leacock 
Michael Gaston ....  Stan Fine 
Ryan Ward (II) ....  David Whitaker 
Lindsay Andretta ....  Janice Whitaker 
Jordan Puryear ....  Sarah Deagan 
Kyle Timothy Smith ....  Billy Hutchinson 
Celia Weston ....  Mona Lauder 
Barbara Garrick ....  Doreen 
Olivia Birkelund ....  Nancy 

User Rating:  7.8/10 (5,012 votes)  
オトーサン、
「お見事!」
バランスのよくとれた秀作です。

アカデミー賞ノミネート:
主演女優賞
オリジナル脚本賞
撮影賞
作曲賞


User Comments:
Alexさん
Madrid, Spain
2003年7月9日
1950年代のアメリカを描いたものではない。
あなたを描いているのだ。

私に言わせれば、批評家も観客もみんな、
この秀作の真の内容が分かっていない。
私は、スペインに住んでいるが、
周りの多くのひとが、この映画のことを
センチメンタルで、無意味な映画だと一様に
拒否反応を示していた。
かれらは、鏡をシビアにみつめて
この映画が自分のことを描いていることを
認めたくないにちがいない。

まず、重要な洞察からはじめたい。
これは、1950年代のアメリカの
人種問題を扱った映画ではない。
このテーマは、多くのひとが指摘するように、
過去イヤというほど取り上げられている。
よい芸術作品と同様、この映画のメッセージは、
普遍的である。
時代に縛られず、過去を追憶するものではない。
これは、ホモとその拒否反応についての映画だ。
このテーマ以上に、今日的なテーマはない。
トッド・ヘインズ監督は、
ここしばらくゲイ問題を研究してきた。
今日までのかれのすべての映画は、
例えば、"Velvet Goldmine"のように、
このテーマに集中している。
白人と黒人という関係を扱うことは、
今日では、すでに映画コ−ドに抵触しない。
だが、昔は、そうではなかった。
ホモのほうが2次的な問題だったのだ。
トッド・ヘインズ監督は、ホモに対して、
われわれがいかに偏見を抱いているか感じさせ、
理解させてくれる。
そうした文脈でみれば、50年代のアメリカは、
偽善的な社会のシンボルであり、
50年代の白人と黒人の関係は、
現代のゲイとの関係と同じく、タブーだった。
50年代の社会の描写がリアルかどうかは、
実は、どうでもいいのだ。
重要なのは、その社会がもつイメージであり、
潜在意識下にもっている意味である。
ヘインズ監督が、われわれの偏見を打破するため、
映画の世界から、見事にステレオタイプを
借りてきたのを見るのは、愉快である。
映画を用い、映画でなければできないことを、
観客に理解させるという映画の夢が実現した。
これは、まったく考えもつかなかったことだ。
デニス・クエイドが、すでにゲイが露見した後に、
ムーアに黒人などといちゃつくなと
懇願するシーンは、興味深い。
おお、寛容さは、寛容さを育くまないのだ。
はたして、観客はかれのように行動するだろうか? 
人種問題で示したような寛容さを
他の状況についても適用できるのだろうか?
あるいは、みんなが公認する問題での寛容さに
満足し、それ以上進むのを拒否するのだろうか?
私は、この解釈こそが、この映画の深さに
到達する唯一の方法だと信じる。
多くのひとは、反対するだろう。
そう、分かった。
「おれだけだ!」
そう言って、乾杯しよう...。


オトーサン
「このひと、ゲイなのかなあ」
そのくらい、迫力のある批評です。
この映画が取りあげたテーマは、
ゲイではなく、エイズでも、当てはまりそうです。
あるいは、ある映画について抱くイメージにも
当てはまりそうです。
「あのひと、変わってるわねえ」
そうした噂話に明け暮れる主婦たちだけでなく、
「あの映画、つまらないそうよ」
ある映画評論家のコメントを信じて。
見てもいない映画について偏見を抱くひとも、
また同じく無責任です。

オトーサン、いわく。
「偏見は空気のようなものだ。
どこにでもあるので、かえって気付かない」


Xファイル/ザ・ムービー

「へえ、人気TVシリーズの映画化か」
TSUTAYAでは、このシリーズが並んでいます。
「どれから見たらいいのやら。面倒だなあ」と
敬遠していましたが、
この1本さえ見れば、感じがつかめそうです。

原題:X Files, The (1998)     
   X-Files: The Movie 
監督:Rob Bowman (I)
原作:Chris Carter /Frank Spotnitz 
脚本:
Genre: SFi /Thriller /Action
Rated PG-13 for some intense violence and gore.
Country: USA / Canada 
Language: English 
上映時間:121分
あらすじ:
2つの世界からきたふたり。
FBIエージェント、モルダーは、信念のひと、
同僚のスカリーは、懐疑的と好対照である。
だが、力をあわせ、ミステリーを解かねばならない。
ダラスの連邦ビルを破壊し、爆風によって、
4人の消防士と子供たちを殺したのは、誰か?
ミステリ−を解くにつれて、犯人像が浮かびあがる。
卑劣なテロリストではなく、政府自身だった。

出演者:
David Duchovny ....  Special Agent Fox Mulder
             (モルダー) 
Gillian Anderson ....  Special Agent Dana Scully 
             (スカリー)
Martin Landau ....  Alvin Kurtzweil, M.D. 
             (カーツェル博士)
オトーサン、
「ふたりとも、あまり上手い役者ではないなぁ」
でも、人気TV番組の初の映画化ということで、
熱演しているのは、事実です。
ふたりの経歴を見ておきましょう。

DAVID DUCHOVNY
デビッド・ドゥカブニー 
誕生日 1960/8/7 
出身 米ニューヨーク 
プリンストン大学時代はバスケット・ボールで活躍し
イエール大学に進んで、英文学の修士号を取得。
その後、テレビに出演し、
89年「NEW YEAR'S DAY」で映画デビュー。
テレビ・シリーズ「X−ファイル」の主役の
FBI捜査官フォックス・モルダー役が有名。
「ツイン・ピークス」でも性転換した
FBI捜査官を演じている。
97年、ティア・レオーニと結婚。 
活躍度 △→ 
演技幅 適応 
演技力   ☆☆☆★★★ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ  ☆☆☆★★★ 
出演作 
1988年「ワーキング・ガール」
1990年「悪影響/バッド・インフルエンス」
1991年「ドリーム・ガール
      /ママにはないしょの夏休み」
     「ジュリアと2人の恋人」「愛に渇いて」
1992年「チャーリー」「ジャック・ルビー」
     「ベートーベン」
1993年「カリフォルニア」
1994年「ジェラシーに溺れて」
     「盗聴のエクスタシー」
1997年「プレイング・ゴッド」「不法執刀」
1998年「Xファイル/ザ・ムービー」
2000年「この胸のときめき」
2001年「エボリューション」「ズーランダー」

GILLIAN ANDERSON
ジリアン・アンダーソン 
誕生日 1968/8/9 
出身 米イリノイ州シカゴ 
テレビでは「X−ファイル」のスカリー捜査官役が
有名。 
活躍度 ▲↑ 
演技幅 自在 
演技力   ☆☆☆★★★ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ  ☆☆★★★★ 
出演作 
テレビ版Xファイル スカリー役
1998年「X−ファイル/ザ・ムービー」◇
     「マイ・フレンド・メモリー」◆
1999年「PRINCESS MONONOKE」(声)
     「マイ・ハート,マイ・ラブ」◇
     「シカゴ・ドライバー」◆ 

その他の出演者:
John Neville ....  The Well-Manicured Man 
William B. Davis (I)...The Cigarette-Smoking Man 
Mitch Pileggi..Assistant Director Walter Skinner 
Jeffrey DeMunn ....  Ben Bronschweig, M.D. 
Blythe Danner ....  Jana Cassidy 
Terry O'Quinn ....  Darius Michaud 
Armin Mueller-Stahl ....  Conrad Strughold 
Lucas Black (II) ....  Stevie 
Christopher Fennell ....  2nd Boy 
Cody Newton ....  3rd Boy 
Blake Stokes ....  4th Boy 
Dean Haglund ....  Richard 'Ringo' Langly 

User Rating:  6.7/10 (14,433 votes)  
オトーサン、
「へえ、案外高いスコアだ」

User Comments:  
tfrizzell さん
United States
2002年7月6日
大画面へのジャンプは、成功。

いいペースだし、丁寧に出来ているし、
これは、驚くほど、いい映画だ。
キュートぶらないし、
国民的熱狂をもたらしたTVシリーズと、
かけ離れてもいない。
デイビット・ドゥカブニーと
ジリアン・アンダーソンは、 
政府の手で、所属部門が閉鎖されてしまった後、
爆弾処理班とは、ともに働く気がなく、
他の平凡な任務についている。
だが、ふたりは、エイリアンの地球殖民地で、 
何か重大なことが起きており
政府高官が、ある政治的理由で
大掛かりな隠蔽工作を行っていることに気付く。
いい脚本と手堅い監督によって、
いい映画が多かった今年だが、第1級の映画である。 
5点満点で4点。


オトーサン、
「なるほど、なるほど」
映画自体は、どうっていうことはなかったのですが、
メイキングが、参考になりました。
TV映画よりも、劇場映画が優れている点を
数えあげていたからです。
1)大画面を活かせる
2)時間を長くできる
3)大規模ロケができる
4)有名俳優も使える
5)スタッフの意気込みがちがう
「そうかなあ。それなら、いいのだが...」
最近の映画を見ていると、劇場映画のくせに、
TV映画以下という代物があまりにも多すぎます。
とくに、5)の点のほころびが目立ちます。
映画を撮る喜びが、画面から伝わってこないのです。
仕事なので、イヤイヤやっている感じなのです。

オトーサン、いわく。
「観客をなめたらアカンデ。
作り手の気配を感じとる力は、
素人のほうが、なまじの玄人よりもあるで...」
政治の世界でも、同様。
小泉さんも、激務で疲れたのでしょうか、
最近は、さっぱりヤル気が伝わってきません。
ポーズだけは、1人前ですが...


ビジョン・クエスト/青春の賭け

オトーサン、
「フーン、青春ものか」
これって、大体ワン・パターンですよね。
自分だけの悩み、悪い仲間たちとのつきあい、
羽目をはずした遊び、そして、お定まりの恋愛。
「どこかに新味があれば、いいんだが...」

原題:Vision Quest (1985)     
   Crazy for You    
監督:Harold Becker
原作:Terry Davis (III) 
脚本:Darryl Ponicsan 
Genre: Drama / Romance 
上映時間:105分
あらすじ:
スエインは、18歳。
高校のレスリング・チームの重量級NO1。
日夜、減量に努めており、
2階級下の無敵のチャンピオンである
シュートとの対戦を目標にしている。
カーラと出会い、恋に落ちて、
減量の夢は、危うくなる。
カーラは、スエインより3歳年上。
サンフランシスコに行く途中、クルマの故障で、
小さな町で、立往生してしまったのだ。
スエインは、自宅に泊まっていかないかと誘い、
彼女に滞在してもらい、そのハートを得ようと
懸命の努力をする。

出演者:
Matthew Modine ....  Louden Swain(スエイン) 
Linda Fiorentino ....  Carla (カーラ)
Frank Jasper ....  Shute(シュート) 
オトーサン、
「スエイン、実に、好青年だ!」
レスリングの試合も見事でした。
どうやって、これだけ見事に体を鍛えたのでしょう。
相手役のカーラは、小悪魔といった感じ。
残念ながら、海外映画俳優マガジンには、
カーラ役のリンダ・フィオレンティーノの
経歴しか出ていませんでした。

LINDA FIORENTINO
リンダ・フィオレンティーノ 
誕生日 1960/5/9 
出身 米ペンシルバニア州フィラデルフィア 
ローズモンド・カレッジ卒業後、
ニューヨークのサークル・イン・ザ・スクエアで
演技の勉強をする。
映画デビューは「ビジョン・クエスト」。 
活躍度 ○↑ 
演技幅 個性 
演技力   ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ  ☆☆☆★★★ 
出演作 
1985年「ビジョン・クエスト/青春の賭け」
     「アフター・アワーズ」「ガッチャ」
1988年「モダーンズ」
1989年「ネオン・エンパイア」
1991年「クイーンズ・ロジック
      /彼女の言い分、彼の言い訳」
     「過ぎゆく夏」
1992年「からみつく愛欲の罠」
1993年「キング・オブ・ハーレー」
1994年「覗く女2(ダーティーコップ
      /濡れたナイフ)」◇「甘い毒」
     「THE DESPERATE TRAIL」
     「CHARLIE'S GHOST STORY」
1995年「ジェイド」「フォー・ルームス」
1996年「アンフォゲタブル」「小さな贈り物」
     「ボディ・カウント」
1997年「メン・イン・ブラック」◆
     「ステューピッド・イン・ニューヨーク」
1999年「ドグマ」◇
     「私が愛したギャング・スター」◇
2000年「ゲット・ア・チャンス」◇
     「2999年異性への旅」
2002年「スナイパー」

その他の出演者:
Michael Schoeffling ....  Kuch 
Ronny Cox ....  Louden's Dad 
Harold Sylvester ....  Tanneran 
Charles Hallahan ....  Coach 
J.C. Quinn ....  Elmo 
Daphne Zuniga ....  Margie Epstein 
R.H. Thomson ....  Kevin 
Gary Kasper ....  Otto 
Raphael Sbarge ....  Schmoozler 
Forest Whitaker ....  Balldozer 
Roberts Blossom ....  Grandpa 
James Gammon (I) ....  Kuch's Dad 

User Rating:  5.6/10 (928 votes)   
オトーサン、
「低過ぎるなあ」

User Comments:
Edinburgh, Scotland
2000年2月17日
過小評価された映画。

最近、そう10年ぶりに、この映画を見た。
最初に見たとき、なぜひきつけられたか、
すぐに思い出した。 
実に単純という事実をおいても、いい物語である。
スエインのやらんとしていることは、すぐ見通せる。
自分も、高校時代、レスリングをやっていたからだ。
ボクシングの「ロッキー」が、そうだったように、
単なるレスリングを扱った映画に、とどまっていない。
マシュー・モーディーンは、すばらしい演技。
フィオレンティーノも、悪くはないが、
時々、麻薬中毒の男性のように見える。
(見たことのある人、どうでしょうか?)


オトーサン、
「いいなあ」
誰にでも、一瞬の栄光の時間があります。
青年の夢が、実現する瞬間、
一生の思い出になるでしょう。
「悪くはないけれど、でも、
こういう映画、マイナー過ぎるんだよなぁ」
今度、甲子園にはじめて都立・雪谷高校が出場。
娘の母校なので、わが家は盛りあがりました。
東東京大会で、強豪・ニ松学舎に押されながら、
9回、一挙に5点をとった時には、感動しました。
でも、どうでしょう?
これは、全国区の話題になりうるでしょうか?
雪谷高校のイレブン、確かに素敵ですが、
映画化されるとは思えません。
この映画の舞台は、高校のレスリング。
マイナーなスポーツですし、
「"ロッキー"を見たあとだとなあ...」


青きパパイヤの香り

オトーサン、
「今日は、変わった映画を見よう」
ハリウッド映画ばかり見ていると、脂分が多く、
コレステロールの数値が上るような気がします。
「たまには、パパイアでも、食べるか」
めずらしいヴェトナム映画です。

原題:Mui du du xanh (1993)     
      L'Odeur de la papaye verte  
      The Scent of Green Papaya  
監督:Anh Hung Tran
脚本:Patricia Petit /Anh Hung Tran 
Genre: Drama 
Country: France / Vietnam 
Language: Vietnamese 
上映時間:104分
あらすじ:
少女ムイは、召使としてある家に行かされる。
その家の母親は、娘の死を嘆き悲しんでいる。 
あの娘が生きてたら、ムイの年になっていた...。
彼女の心の中では、ムイは、実の娘なのだった。
10年後、ムイは、若い娘になっていたが、
若いピアニストとその恋人がいる家庭で働く。
音楽家は、ムイと恋に落ち、読み書きを教える。
やがて、かれらは、結婚する。
若い娘の人生を描く映画。

出演者: 
Tran Nu Yen-Khe ....Mui Age 20(ムイ20歳) 
Man San Lu ....  Mui Age 10(ムイ10歳) 
オトーサン、
「かわいいなあ、健気だなあ」
「分かるなあ、その気持ち」
前者は、おしんのようなムイ10歳へのコメント。
後者は、口紅をはじめて塗るムイ20歳へのもの。
この映画、貧しい少女が、美しい娘へと開花していく
その様子を丹念に描いています。
登場人物が、みんな素朴なのも、いい感じです。

その他の出演者:
Thi Loc Truong ....  The Mother
Ngoc Trung Tran ....  The Father 
Thi Hai Vo ....  The Grandmother 
Anh Hoa Nguyen ....  Old Thi 
Hoa Hoi Vuong ....  Khuyen 
Vantha Talisman ....  Thu 
Keo Souvannavong ....  Trung 
Van Oanh Nguyen ....  Mr. Thuan 
Gerard Neth ....  Tin 
Nhat Do ....  Lam 
Thi Thanh Tra Nguyen ....  Mai 
Lam Huy Bui ....  The Doctor 
Xuan Thu Nguyen ....  The Antique Dealer 

User Rating:  7.3/10 (824 votes) 
オトーサン、
「見ているひとは、少ないけれど、
高いスコアだ」

アカデミー賞ノミネート:外国語映画賞(ベトナム)

User Comments:
Falcon-51さん
South Carolina
1999年12月26日
驚くほど美しい。

美しい撮影とすばらしい物語。
ムイは、有名な家族の使用人。 
厳しい時代がやってきて、他の場所に勤める。
今度のご主人は、ハンサム。
彼への気持ちを抑えることができない。
これは、魅力的な物語であり、
字幕が英語であるけれども、
読むのに忙しいということはないだろう。
映像を見れば、分かるから。
ペースがいい。
アメリカで上映された最初のヴェトナム映画である。


オトーサン、
「時間がゆったり流れているなあ」
ここには、アメリカやアメリカ化した国が
見失った何か貴重なものがあります。
平日の昼休みも、夜も、週末も、
仕事やメールに追われている生活、
こんなの絶対に異常ですよね。
ヴェトナムは、
中国やフランスに影響されたので、
それらが混じりあった独特の文化が出来ました。
「いいわあ...!」
アジアン・テイストの家具好きの人ならば、
この映画に出てくるヴェトナム上流階級の家にある
家具や調度品の佇まいや、えもいわれぬ美しさに、
ため息が出るのではないでしょうか?
人生には、ゆったりした時間が必要です。
「いまの世の中、どこか狂っている!」


名もなきアフリカの地で

オトーサン、
前日に引き続き、シネスィッチ銀座へ。
40分前というのに、もう50人ほどの行列。
切符を買うときに、簡潔に言いました。
「名もなき シニア」
そう言った後、気付きました。
「そうか、オレも名もなき爺さんなんだ!」

原題:Nirgendwo in Afrika (2001)
   Nowhere in Africa   
監督・脚本:Caroline Link
原作:Stefanie Zweig 
Genre: Drama 
Rated R for some sexual content.
Country: Germany 
Language: English / German / Swahili 
上映時間:141分
あらすじ:
第2次世界大戦前、ユダヤ系ドイツ人一家が
アフリカのケニアに移住し、農場を経営するが、
家族は、現地になかなかなじめかった。
だが、移住後すぐにドイツでは事態が急変。
帰国が不可能になった一家は、アフリカで
暮らしていかねばならなくなる。

出演者:
Juliane Kohler....  Jettel Redlich(イエッテル) 
Lea Kurka ....  Regina(レジーナ) 
Sidede Onyulo ....  Owuor(オウア) 
オトーサン、
「子役が可愛いなあ。
あと、現地人のオウアも、いいひとだなあ」
母親役の女優さんは、可もなし不可もなし。

JULIANE KOHLER
ユリアーネ・ケーラー 
誕生日 WOMAN 
ニューヨークで演技を学び、
93年映画デビュー。
テレビやミュンヘンの
レジデンツ・シアターの舞台で活躍。
「エメーとジャガー」で
99年ベルリン映画祭銀熊賞
(主演女優賞にあたる)受賞。 
活躍度 △→ 
演技幅 個性 
演技力     ☆☆★★★★ 
アクション ☆☆★★★★ 
コメディ   ☆☆★★★★ 
出演作 
1999年「点子ちゃんとアントン」
          「エメーとジャガー」

その他の出演者:
Merab Ninidze ....  Walter Redlich 
Matthias Habich ....  Suskind 
Karoline Eckertz ....  Regina 
Gerd Heinz ....  Max 
Hildegard Schmahl ....  Ina 
Maritta Horwarth ....  Liesel 
Regine Zimmermann ....  Kathe 
Gabrielle Odinis ....  Dienstmadchen Klara 
Bettina Redlich ....  Mrs. Sadler 
Julia Leidl ....  Inge 
Mechthild Grossmann ....  Elsa Konrad 
Joel Wajsberg ....  Hubert 


User Rating:  8.0/10 (860 votes)  
オトーサン、
「高いスコアだけど...」
もうひとつ、ぴんときませんでした。
せいぜい7点台の前半の映画です。

アカデミー賞受賞:最優秀外国語映画賞

User Comments:
Caedmon Morantさん 
Ottawa, Ontario, Canada
2003年5月20日
堅苦しくなければ、愛すべき映画

これは、アフリカのとっておきの
美しい風景の撮影に興味がある
すべてのひとにおすすめしたい映画である。
また、第2次世界大戦が
欧州のユダヤ人社会に及ぼした
風変わりな影響について知りたいひとにも
必見である。
心を奪われたのは、
少女レジーナと堂々とした美しいアフリカ人
オウアとの活き活きした出会いであり、
悲しかったのは、
中流階級のドイツ人主婦イエッテルが、
最後の最後まで
アフリカが好きになれなかったという事実。
映画の最後になって適応する時は、衝撃的だった。
この映画は、ある疑問を投げかける。
われわれのアイデンティティは、どの程度、
家や故郷に根ざしているのだろうか?
故郷という概念それ自体が、
時間や環境によって変化するのだろうか?
われわれは、祖国に何を期待するのだろうか? 
祖国は、われわれに期待しているのだろうか?
最後に、最も、大事な問い。
故郷に、再び、戻れるのだろうか?


オトーサン、
「このひと、ユダヤ人なのかしら?」
確かに、そうした立場のひとがこの映画を見たら
いたたまれない思いに引き割かれるでしょう。
でも、正直、あまり感動しませんでした。
その理由:
1)大自然の撮影がイマイチ
  NHKのドキュメンタリーのほうが、
  もっと素敵です。
2)主役の2人が下手
  慣れない環境でいがみあう夫婦の演技が、
  どこか空々しい感じでした。
3)テーマがありふれている
  「戦場のピアニスト」のほうが、
  ずっと問題を掘り下げています。
4)甘い社会性
  「点子ちゃんとアントン」の女流監督と
  主演女優というコンビによるありふれた
  ファミリードラマの色が濃い。


フリーダ

オトーサン、
台風の吹き荒れるなか、シネスイッチ銀座へ。
銀座のど真ん中、4丁目交差点は、
和光の裏にポツンと取り残された映画館です。
名画を求めるご婦人たちのオアシス。

原題:Frida (2002)     
監督:Julie Taymor
原作:Hayden Herrera 
脚本:Clancy Sigal ほか
Rated R for sexuality/nudity and language.
Country: USA / Canada 
Language: English / Russian / Spanish 
Color: Black and White / Color  
上映時間:123分
あらすじ:
フリーダ・カーロの伝記映画。
彼女は、デイエゴ・リベラと手を組み、
また争いながら、若い画家のカップルとして、
嵐のような人生を送った。
彼との関係は複雑で、導師でもあり、
内縁の夫でもあったが、長続きした。
一時は喧嘩して、ロシアの亡命革命家
レオン・トロツキーとも関係をもった。
フリーダは、政治的にも、芸術面でも、
性革命でも、大胆で妥協せぬ人生を生きた。

出演者:
Salma Hayek ....  Frida Kahlo(フリーダ) 
Alfred Molina ....  Diego Rivera (ディエゴ)
Geoffrey Rush ....  Leon Trotsky (トロツキー)
オトーサン、
「熱演だけど、ちょっとなあ」
サルマ・ハエック、悲運の女流画家にしては、
健康過ぎるような気がしました。
相手の画家、ディエゴを演じたデブっちょの
アルフレッド・モリーナは、
これまでで最高の演技ではないでしょうか。

SALMA HAYEK
サルマ・ハエック 
誕生日 1966/9/2 
出身 メキシコ・ベラクルス 
南米のテレビスタートして活躍後、
片言の英語も話せないまま、アメリカへ渡る。
長編デビュー作は「MAVIDA LOCA」。
1994年テレビ映画「ROADRACERS」で
ロバート・ロドリゲス監督に見いだされ、
1995年「デスペラード」で初の主演。
ロバート・ロドリゲス監督の映画には、
「フロム・ダスク・ティル・ドーン」など
他2作に出演している。
現在は制作会社”ベインタナローザ”を設立して、
プロデューサーとしても活躍。
メキシコ映画「NO ONE WRITES TO THE COLONEL」で
共同製作を務め、
99年度カンヌ映画祭のコンペティション部門に
出品した。 
サルマ・ハエックは、
ちょっとワイルドなラテン系の顔立ち、豊満な胸、
ドレスの似合うスレンダーなボディが魅力の女優。
ただ外見のセクシーさと裏腹に、
演技的には西部の酒場の看板娘のような清純さと
一途さを押し出すような演技の方が得意。
その例としてあげる印象的な作品としては、
アントニオ・バンデラスを助ける
本屋の店主役を演じた「デスペラード」、
結婚に不安を抱える女性モニカを演じた
ラッセル・クロウとの共演作
「ターニング・ラブ」(1997)、
ニューヨーカーとの愛に一途なメキシコ女性
イザベルを演じた「愛さずにいられない」(1997)、
科学者の父を探すため、ウエスト(ウイル・スミス)
たちに協力するリタ役を演じた
「ワイルド・ワイルド・ウエスト」(1999)がある。
セクシーな役どころでは、吸血鬼を演じた
「フロム・ダスク・ティル・ドーン」が印象的。
また、変わったところでは「パラサイト」(1998)で
怪物にとりつかれる教師役を演じている。 
活躍度 △↑ 
演技幅 適応 
演技力   ☆☆☆★★★ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ  ☆☆☆★★★ 
出演作 
1994年「MI VIDA LOCA」
1995年「デスペラード」◆「MIDAQ ALLEY」
1996年「フロム・ダスク・ティル・ドーン」◆
     「フォロー・ミー・ホーム」
     「逃げる」「F.L.E.D」
1997年「ターニング・ラブ」◇
     「愛さずにいられない」◇
1998年「バラサイト」◆「VELOCITY OF GARY」
     「54フィフティー・フォー」◇
1999年「ワイルド・ワイルド・ウエスト」◆
     「ドグマ」◆
2002年「フリーダ」◇
     「デブラ・ウインガーを探して」

ALFRED MOLINA
アルフレッド・モリーナ 
誕生日 1953/5/24  
出身 英ロンドン 
父がスペイン人で母はイタリア人。
舞台出身。
81年「レイダース/失われたアーク」の
インディの敵役で映画デビュー。 
活躍度 △→ 
演技幅 適応 
演技力   ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ  ☆☆☆★★★ 
出演作 
1981年「レイダース/失われたアーク」
1985年「レディホーク」
     「リヴァプールからの手紙」
1987年「プリック・アップ」
1988年「マニフェスト」
1990年「星の流れる果て」
1991年「オックスフォードの恋」
1992年「魅せられて四月」
1993年「豚が飛ぶとき」「トライアル審判」
1994年「マーヴェリック」
1995年「スピーシーズ/種の起源」
     「太陽に抱かれて」「ハイダウェイ」
1996年「ザ・ブレイク」
     「判決前夜
      /ビフォア・アンド・アフター」
1997年「アンナ・カレーニナ」「ブギーナイツ」
1998年「知らなすぎた男」
1999年「マグノリア」
2000年「ショコラ」
2002年「フリーダ」

その他の出演者:
Valeria Golino ....  Lupe Marin 
Mia Maestro ....  Cristina Kahlo 
Roger Rees ....  Guillermo Kahlo 
Diego Luna ....  Alejandro 'Alex' 
Patricia Reyes Spindola ....  Matilde Kahlo 
Margarita Sanz ....  Natalia Trotsky 
Amelia Zapata ....  Maid 
Alejandro Usigli ....  Professor 
Lucia Bravo ....  Auditorium Model 
Fermin Martinez (I) ....  Painter on Bus 
Lolo Navarro ....  Nanny 
Ashley Judd ....  Tina Modotti 

User Rating:  7.6/10 (3,763 votes)  
オトーサン、
「もっと高くてもいはず」
どうもアメリカ人は、
メキシカンを低くみる傾向があります。

アカデミー賞受賞:
作曲賞 
メイクアップ賞

同ノミネート: 
主演女優賞; サルマ・ハエック
美術監督装置賞
主題歌賞:Burn It Blue
衣装デザイン賞

User Comments:
Caitlin Collinsさん
Portland, OR
2003年7月3日
メキシコの喜び!

サルマ・ハイエクは、長年にわたって、
メキシコの有名な画家フリーダ・カーロの
映画をつくるのを夢見ていたそうだ。
ハイエクは、10代の頃に、
この変わった画家を知り、その絵に魅せられた。
絵そのものよりも、画家により一層惹かれた。
フリーダを見ていると、 
なぜ、カーロが、ハイエクの関心を引いたかが、
たちどころに了解できる。
フリーダは、苦痛と愉悦、創造と破壊、
喜びと哀しみの人生を送った。
バスの衝突事故で、17歳のときに右足麻痺となり、
それ以来、人工中絶も含め、数十回の手術。
まさに傷だらけの人生だった。
だが、歩けるようになると、
傷を物ともせずに、情熱的に行動した。
ベッドに縛りつけられた時には、
後にもっとも有名になる力作を描いた。 
絵がきっかけとなって、
20世紀において最も有名なメキシコの画家
ディエゴと出会い、ふたりは結婚した。
その関係は、嵐のようであり、不健康な面もあったが、
それが却って作品の命綱になっていた。
例えば、ディエゴが妹と関係したのに激怒し、
フリーダは、自分の頭髪を切り落とす。 
その結果生まれたのが、部屋の中央の椅子に腰かけ、
あたりには毛が散らばっている絵画である。
並みのTV伝記映画と違うのは、
何といっても、その誠実さである。
フリーダの成功を見せるだけでなく、
その苦悩も、性格の欠点も見せているのである。
また、この映画のすばらしい点は、
画家の人生とその作品とを
バランスよく撮影しているところである。
彼女の絵画技術に圧倒されることもないし、
悲劇的な人生を強調しすぎるあまり、
作品を暗く見させようともしていない。
彼女の人生が作品に凝縮されているおかげで、
彼女の作品を人生に微妙に反映させることが容易になった。
監督は、そのエクゾティックな絵画のスタイルを
映画の芸術的な諸要素に巧みに反映させている。
力強いセット、衣装、音楽 (!)、そして、撮影。
メキシコ好きのひとにとっては、
このような演出は、必要不可欠だっただろう。
演技のほうも、また、物語に触発されている。
サルマ・ハイエクは、実に情熱的だが、
注意深く、演技過剰にならぬようにも努めていた。
アルフレッド・モリーナも、絶妙の演技だった。
ふたりとも、相思相愛の画家たちを演じるという
この任務の微妙な点を熟知していた。
この映画は、期待以上の出来栄えだった。
手を加えるべきなのは、脚本だろう。 
少し変えたほうがいい会話がいくつかあった。 
だが、大部分は、すばらしかった。 
絵画フアンやビギナーには、必見だろう。
スコアは、10点満点で8点。


オトーサン、
「単なる伝記映画ではない。
これからの映画づくりのお手本だ!」
アカデミー賞に輝く舞台、音楽、衣装、メイクアップ
といった映画の諸要素をたくみに総合しているだけでなく、
白黒とカラーの使い分け、
CGをアクションやバトルシーンではなく、
絵画と人物の交錯、過去から現在への早変り、
重層的な人物や事件紹介などに使うなど、
見事な映画手法が開発されています。
メキシコ文化という独特の地方色、
そして、何といっても、
ユニークな人間像を提示しようとした点に、
映画の限りない可能性を感じました。

オトーサン、いわく
「人間にとっての最大の関心事であり、
深い深い謎は、人間そのものなんだ!」
どうして、こんな単純なことが
ハリウッドには、分からないんだろう?」


パイレーツ・オブ・カリビアン  呪われた海賊たち

オトーサン、
「カリブの海賊か」	
ディズニーランドで一番のライド。
もう大分昔に乗ったので、細部は忘れましたが、
楽しかったことだけは、よく覚えています。
「ついに、ディズニーが映画化したか?」

原題:Pirates of the Caribbean
   The Curse of the Black Pearl (2003)     
監督:Gore Verbinski
脚本:Ted Elliott (I) /Terry Rossio ほか
Genre: Action / Adventure / Comedy  
Rated PG-13 for action/adventure violence.
上映時間:143分
あらすじ:
17世紀のカリブ海。
ジャックは、海賊の首領。
総督の娘と組んで、
悪しきブラックハート船長の邪悪な企てに
待ったをかける。
ブラックハートは、古代の呪いを解こうとしていた。
月光に照らされると、
不死の怪物のように骸骨姿になり、 
生と死のはざまに留め置かれていたのだ。

出演者:  
Johnny Depp ....  Jack Sparrow(ジャック) 
Orlando Bloom ....  Will Turner(ウィル) 
Keira Knightley... Elizabeth Swann(エリザベス) 
オトーサン、
「やはり、ディップだ」
ディップがいなければ、この映画、いつもの
ディズニー映画で終わっていたでしょう。
エリザベスは、ミスキャスト。
ウィルを演じたオーランド・ブルームは、
なぜか、容姿も髪型も、ベッカムそっくりでした。
「大衆に迎合していて、イヤだなあ」

ORLANDO BLOOM
オーランド・ブルーム 
誕生日 1977/1/13  
出身 英カンタベリー 
少年時代に「スーパーマン」を役者が
演じていることを知って、俳優志願に。
93年にロンドンに出て、
ギルドホール音楽演劇学校で演技を学ぶ。
94年、テレビシリーズ「Casuality」に出演。
97年「オスカーワイルド」で映画デビュー。
その後、舞台に専念。
2001年「ロード・オブ・ザ・リング」で
映画に復帰。 
活躍度 △↑ 
演技幅 個性 
演技力   ☆☆☆★★★ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ  ☆☆★★★★ 
出演作 
1997年「オスカー・ワイルド」
2001年「ロード・オブ・ザ・リング」◆
     「ブラックホーク・ダウン」◆
2002年「ロード・オブ・ザ・リング 
      二つの塔」◆
2003年「パイレーツ・オブ・カリビアン 
      呪われた海賊たち」◇ 

その他の出演者:
Geoffrey Rush ....  Barbossa 
Jack Davenport ....  Norrington 
Jonathan Pryce ....  Governor Weatherby Swann 
Lee Arenberg ....  Pintel 
Mackenzie Crook ....  Ragetti 
Damian O'Hare ....  Lt. Gillette 
Giles New ....  Murtogg 
Angus Barnett ....  Mullroy 
David Bailie ....  Cotton 
Michael Berry Jr. ....  Twigg 
Isaac C. Singleton Jr. ...Bo'sun 
Kevin McNally (I) ....  Joshamee Gibbs 

User Rating: 8.0/10 (10,504 votes)  
       top 250: #242
オトーサン、
「高いスコアだ。世界の名画にギリギリ、セーフ」 

User Comments:
binnielula さん
Swampeast Missouri
2003年8月4日
これは、デップの映画

私は、ジョニー・デップの大フアン。 
「シザースハンド」「クライ・ベイビー」など、
キャリアを傷つけかねない危険を犯してきた。
その信じ難い才能で、成功を収めてきた。
だが、それが分かってはいたものの、
この映画を初日に見に行ったときには、心配だった。
要するに、これは、ライドに基づいた映画である。
原作や実話に基かずに、、
テーマパークのライドに基づいている。
才能豊かではあるが、デップの演技は、
これまでのすばらしい映画には及ばないだろう。
そう思ったが、私は見に行った。
だって、ジョニーデップが、出ているからだ。
そして...、映画は素晴らしかった。
だが、明らかにデップなしでは、成り立たなかった。
ほかの役者たちもいい、
なかでも、ジェフリー・ラッシュや
オーランド・ブルームがよかった。
脚本は、風変わりで、かなり面白かった。
ただ、いただけなかったのは、
冗長で、繰り返し出てくる戦闘シーンと、
2人の船員の間のオーバーなジョークである。
特殊効果は、いい。
撮影も美しい。
音楽は秀逸。
とはいえ、よく出来た夏休み映画以上のものでは
なかった。 
ジョニーデップが出ていなかったら。
かれのスペイン海賊は、すばらしいの一語に尽きる。
おかげで、この映画は、この夏最高の映画になり、
今年の出色の映画になった。
すでに続編が計画されていると聞く。
それも、心配だ。
「Xメン2」、「マトリックス2」、
「ターミネーター3」の不作が思い浮かぶ... 
だが、安心していいはずだ。
どの映画にもデップは出ていなかったからだ。


オトーサン、
「つまらなかった。
ライドのほうが遥かにいいなぁ」
カリブ海のうねりも、風の音も、匂いもしません。
帆船の偉大さや疾走感も伝わってきません。
出てくるのは、卑小な海賊の戦闘場面と
チャチなラブシーンのみ。
「ディズニー映画か、最近、つまらんなあ」
いっそのこと、デイズニーは、映画部門をやめて
遊園地に専念したら?とさえ思います。

オトーサン、
製作がハリウッドきってのブラッカイマーと聞くと、
すぐに、これまた拒否反応が起きるのです。
....「アルマゲドン」、「パールハーバー」、
どれもこれも、大げさで感動のない娯楽映画でした。
「どうだ、面白いだろう。
どうだ、驚いただろう。
どうだ、お金がかかってるのが、分かるだろう」
いつも、そんな声が画面から聞こえてくるのです。
それでも、上映時間が短いと我慢できるのですが、
それが、2時間半ともなると、もうダメ。
途中居眠りでもしないと身がもちません。

以上、手厳しくなりました。
期待しすぎだったのかも。


シザーハンズ

オトーサン、
「ティム・バートン監督作品か」
優れた画家が独自の色づかいをするように、
かれの映画の基調色は、青白い色。
そして、おどろおどろしい造形がユニークです。
「当時、30歳? 若き天才だったんだ」

原題:Edward Scissorhands (1990)     
監督:Tim Burton
原作:Tim Burton / Caroline Thompson (I) 
脚本:Caroline Thompson (I)  
Genre: Drama / Fantasy / Romance
上映時間:105分
あらすじ:
現代の寓話。
主人公は、エドワード。 
ある発明家が創造したものの、完成直前に死亡。
ほんとうは、手があるべきところが、ハサミのまま。
ある日、エイボン化粧品のセールス・ウーマンが
かれの歴史的建造物を訪ねる。
エドワードは、そこにひとりで住んでいる。
彼女は、かれを家に連れ帰り、住まわせる。
かれは、慣れない新しい人生や環境に適応するが、
やがて、ヘアカットや樹木の手入れに、
その才能を発揮し、みんなのハートをつかむ。
だが、人生は、そう甘くはなかった...

出演者:
Johnny Depp ....  Edward Scissorhands
           (エドワード) 
Dianne Wiest ....  Peg Boggs (ペグ)
Winona Ryder ....  Kim Boggs (キム)
オトーサン、
「うまい、ジョニーデップ!」
両手がハサミの怪人を怪演しています。
女性陣は、ダイアン・イーストも、
ウイオナ・ライダーもまあまあの演技でした。

JOHNNY DEPP
ジョニー・デップ 
誕生日 1963/6/9 
出身 米ケンタッキー州オーウェンズボロ 
フロリダで育つ。
音楽に傾倒し、ロック・バンド”キッス”に
参加したが、ロサンゼルスに移って
バンドが解散したため、俳優に転身。
84年「エルム街の悪夢」で映画デビュー。
90年「クライ・ベイビー」で初主演。
「妹の恋人」「シザーハンズ」「エド・ウッド」で
ゴールデングローブ賞にノミネートされる。
97年「ブレイブ」で監督デビュー。
寡黙で心の内を見せないミステリアスな男の役を
やらせたら、天下一品の俳優。 
活躍度 ◎→ 
演技幅 自在 
演技力   ☆☆☆☆☆★ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ  ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1984年「エルム街の悪夢」◆
1985年「マイアミ・ホット・リゾート」
1986年「プラトーン」
1990年「クライ・ベイビー」 
     「シザーハンズ」◇
1991年「エルム街の悪夢
      ザ・ファイナル・ナイトメア」△
1992年「アリゾナ・ドリーム」
1993年「妹の恋人」◇
     「ギルバート・クレイブ」◇
1994年「エド・ウッド」◇
1995年「ドン・ファン」◇「デッドマン」
     「ニック・オブ・タイム」
1997年「フェイク」◇「ブレイブ」◇
1998年「ラスベガスをやっつけろ」◇
     「ミー&ウィル」
1999年「スリーピー・ホロウ」◇「ノイズ」◇
     「ナインス・ゲート」◇
     「ビートニク」◆
2000年「ショコラ」◆「夜になるまえに」◆
     「耳に残るは君の歌声」
2001年「ブロウ」◇「フロム・ヘル」◇
     「ロスト・イン・ラマンチャ」
2003年「パイレーツ・オブ・カリビアン
      呪われた海賊たち」◇ 

その他の出演者:
Anthony Michael Hall ....  Jim, Kim's Boyfriend 
Kathy Baker ....  Joyce Monroe, Neighbor 
Robert Oliveri ....  Kevin Boggs 
Conchata Ferrell ....  Helen, Neighbor 
Caroline Aaron ....  Marge, Neighbor 
Dick Anthony Williams ....  Officer Allen 
O-Lan Jones ....  Esmeralda 
Vincent Price ....  The Inventor 
Alan Arkin ....  Bill Boggs 
Susan Blommaert ....  Tinka 
Linda Perri ....  Cissy 
John Davidson (II) ....  Talk Show Host 


User Rating:  7.5/10 (15,096 votes)  
オトーサン、
「おお、高いスコア、大勢見ている」
アカデミー賞ノミネートは、
ハサミ男のメーキャップがよかったのでしょう。

アカデミー賞ノミネート:メイクアップ賞 

User Comments:
idunnnoさん
Chicago, IL
2003年5月26日
魔法と洞察に満ちた輝かしい映画!!!

この映画を借りてきた。
みんなが、バーバーの挿話を褒めていたからだ。
でも、その時点では、これまで見たうちで
最高の映画になるとは、夢にも思わなかった。
筋書きが面白くなるまでに、時間がかかるが、
待っただけの甲斐がある。
私は、19歳だが、最後には泣いてしまった。
あまりにラブ・ストーリーが、よかったからだ。
最後に、彼がひとりぽっちになって、
愛するキムの氷の彫刻を彫るシーンも、
歳月がたって年老いたキムが、
彼がいまだにお城に住んでいるのを知っているのも、
胸がジーンとする。
エドワードになったと想像し、
その愛を体験してしまった。
彼は、自ら名声を破壊し、町全体が彼を憎むが、
それも愛のため。
自分では気付かなかったが、
愛の何たるかを知っていたのだ。
キムだけが、彼が無実であり、
優しい心の持ち主であることを知っていたのだ。
こんなにうまく愛をとらえた映画は、珍しい。
最後に、キムは言う。
「私が想っているように、
私を想っていてほしい」
これまで映画で聞いた最高のせりふだ!
彼は、彼女を天使と思い、
そのイメージを何年も何年も記憶に留めて、
暗いお城に閉じこもる。
この映画の採点など出来ないが、
「フォレスト・ガンプ」並みの水準だろう。


オトーサン、
「ティム・バートンの最高傑作だ!」 
監督の経歴をみましょう。
まずは、おなじみの海外映画俳優マガジンから。

TIM BURTON ティム・バートン 
誕生日 1960/8/25 
出身 米カリフォルニア州バーバンク 
監督作
1982年「ビンセント」(短編)
1984年「フランケンウイニー」(短編)
1985年「ピーウィーの大冒険」
1988年「ビートルジュース」
1989年「バットマン」
1990年「シザーハンズ」
1992年「バットマン・リターンズ」
1994年「エド・ウッド」
1996年「マーズ・アタック!」
1999年「スリーピー・ホロウ」
2001年「PLANET OF THE APES/猿の惑星」

次に、IMFBで。
この傑作誕生までの経歴に限定して、
その概略を翻訳しましょう。

ユニークで、独創性のある映画監督。
クリエーティブな映像スタイルと
暗いユーモアのセンスは、
ある部分、子供の頃大好きだったホラー映画の
影響を受けている。
カリフォルニア・インスティチュート・オブ・
アーツで、アニメーションを学び、
ウォルトディズニー・スタジオで働いた。
そこで、2つの短編を撮った。
「ビンセント」(1982)と
「フランケンウイニー」(1984)である。
後年の作品で実を結ぶ多くのテーマが含まれていた。
前者は、ビンセント・プライスに捧げる
ストップ・モーション・アニメである。 
後者は、ホラーの古典をライブ・アクションで
リメイクしたもので、死んだ犬が生き返る。
ディズニーは、これらの短編映画を
どうしたらよいか分からなかったが、
後者にポール・ルーベンスが注目し、
バートンを雇って、
「ピーウィーの大冒険」(1985)の監督にした。
これは、スタイリッシュで、創造的で、
驚くほど魅力的なコメディで、バートンの
コマ割りマンガへの傾倒が結実した作品だった。
次の映画「ビートルジュース」(1988)は、
死んだカップルの物語で、
死後の生活になじもうとする妙なものだったが、
より洗練されたヴィジュアル感覚が示された。
次に、監督したのが「バットマン」(1989)で、
ボックス・オフィス史上最大のヒットとなった。
新しく獲得した影響力を駆使して、
かれは、決然として商業主義的でない映画を撮った。
それが、「シザーハンズ」 (1990)である。 
超現実的な郊外に舞台にした人造青年の寓話で、
禁断の世界におけるよそ者の悲劇を扱った。
最も個人的な趣味が、色濃くでたものだろう。
少年時代から暖めてきたキャラクターだったのだ。


トーク・トゥ・ハー

オトーサン、
ユキさんのおすすめで銀座へ。
「地味な題名だなあ」
こんな題名では、誰も見にこないでしょう。
事実、銀座1丁目のテアトル・シネマは、ガラガラ。
「小泉首相も見たのに、変だなあ」

原題:Hable con ella (2002)     
   Talk to Her 
監督・脚本:Pedro Almodovar
Genre: Comedy / Drama / Romance
Rated R for nudity, sexual content 
    and some language.
Country: Spain 
Language: Spanish 
Color: Black and White / Color 
上映時間:112分
あらすじ:
マルコは、新聞記者。
10年前に終わった情事のことが、
いまだに忘れられなかったが、
同じような境遇にある女性闘牛士のリディアと
出会い、恋におちる。 
介護士のベニグノは、唯一の患者である
若いバレリーナを献身的に介護している。
彼女は、4年前の事故で昏睡状態になり、
いまだに意識がなかった。
彼は、彼女に話かけ、本を読んでやり、
閉じた目の前に写真をかざしたりもする。
ベニグノが働く病院に、
同様に昏睡状態になったリディアが運びこまれる。
ベニグノとマルコは、知り合いになり、
リディアに話しかけ、奇跡を祈れとすすめる。
マルコが、サンチョとすれば、
ベニグノは、ドンキホーテのようなもの。
ベニグノが、患者に抱く希望が幻想となるなかで、
マルコは、現実に帰るように忠告する。
果たして、奇跡は起こるのだろうか?

出演者:  
Javier Camara ....  Benigno Martin(ベニグノ) 
Dario Grandinetti ....  Marco Zuluaga(マルコ)
Leonor Watling ....  Alicia(アリシア)
オトーサン、
「演技は、介護士のベニグノがいいなあ!」
眠れる患者アリシアの美しさに酔いましたし、
友情出演のアルゼンチン歌手が歌う
♪ククル、ク、ク...パローマ...、
「鳩の歌」に涙しました。

その他の出演者:
Rosario Flores ....  Lydia Gonzalez 
Geraldine Chaplin ....  Katerina Bilova 
Mariola Fuentes ....  Rosa 
Roberto Alvarez ....  Doctor 
Adolfo Fernandez (I) ....  Nino de Valencia 
Fele Martinez ....  Alfredo 
Paz Vega ....  Amparo 
Elena Anaya ....  Angela 
Lola Duenas ....  Matilde 
Ana Fernandez ....  Lydia's Sister 
Chus Lampreave ....  Concierge 
Loles Leon ....  TV Presenter 
 
User Rating:  8.2/10 (5,997 votes)
        top 250: #130 
オトーサン、
「おお、世界の名画130位だ」

アカデミー賞受賞:オリジナル脚本賞

User Comments:
Denver53 さん
Denver, CO USA
2003年6月16日
感動的で、変わっている。

この映画は時間のムダだなどという
妙な批評を読まなかったら、
こんな投書は、しなかっただろう。
ストーリーの紹介は、やめておこう。
ほかにいくらでもあるからだ。
言いたいのは、この映画は、
他の典型的なアメリカ映画とはちがい、 
見たあと何日も心に残るということだ。
なぜだろうか? 
筋書きではない。
そう、多くの外国映画と同様に、
この映画の登場人物たちに親しみを覚えるからだ。
こけおどしや爆発があるわけではない。
ふたりの男の進歩であり、その結びつきがいいのだ。
そう、驚きがないことはないが、
最終的に、この映画を思い出すのは、
4人のひとと共に時間を過ごし、
かれらの人生が変わるのを見たという事実である。
いまも、彼らのことを考えている。
ほんとうに見てよかった。 
8点を献上したい。


オトーサン、
この映画では、出会いが4人の男女の人生を
まったく変えてしまいました。
「ユキさん、ありがとう!」
出会いには、人生を変える力がありますよねぇ。
おかげで、鳩の歌のカエターノ・ヴェローゾや
前衛舞踊のピナ・バウシュに出会えました。
ラストシーンの「炎のマズルカ」の踊りは、
雷に打たれたような衝撃でした。
「あれが、ほんとうの踊りなんだ」

オトーサン、
最初にパンフレットに目を通したとき、
女優の佐藤江梨子さんの言葉として、
「あまりの感動に8回もてしまいました」
そう書いてあったので、
「???????? ウソコケ!」と思いました。
でも、見終わった後は、一転して、
その気持ちが痛いほどよく分かりました。
「また見に行きたいなあ」
この映画、今年最大の収穫ではないでしょうか。


キャリー

オトーサン、
「こりゃ、名画の予感がする」
ホラーの名手、ステファン・キングの原作と
華麗なタッチのデ・パルマ監督の組み合わせです。
そして、見たら、その通りでした。

原題:Carrie (1976)     
監督:Brian De Palma
原作:Stephen King
脚本:Lawrence D. Cohen 
Genre: Drama / Horror 
上映時間:98分
あらすじ:
ステファン・キングの小説の映画化。
キャリー・ホワイトの物語。
彼女は、孤独な生活を送っている。
母親のマーガレットは、狂信的で、
異性との交友は、悪魔の仕業と思いこんでいる。
高校のシャワールームで初潮を体験した後、
キャリーいじめが、エスカレートする。
先生に厳しく罰されたのをうらんで、
生徒たちは、仕返しを企む。
高校最後のパーティに出て、幸せなキャリー。
だが、悪巧みが発動され、半狂乱のキャリー。
そのとき、キャリーの念力が解き放たれ、
恐ろしいことが起きる。

出演者:
Sissy Spacek ....  Carrie White(キャリー) 
Piper Laurie .... Margaret White(マーガレット) 
John Travolta ....  Billy Nolan (ビリー)
オトーサン、
「こりゃ、当たり役だ!最高の演技だ!」
シシー・スペイセク、27歳になっていたのに、
多感な年頃の女子高生を演じきったのですから
大したものです。

SISSY SPACEK
シシー・スペイセク
誕生日 1949/12/25  
出身 米テキサス州クイットマン 
活躍度 ○→ 
演技幅 自在 
演技力   ☆☆☆☆☆★ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ  ☆☆☆☆★★ 
出演作
1970年「TRASH」
1972年「PRIME CUTS」「ブラック・エース」
1973年「GINGER IN THE MORNING」
     「地獄の逃避行」
     「未婚白書」(TM)
1976年「キャリー」◇
1977年「WELCOME TO L.A.」「三人の女」
1980年「HEARTBEAT」
     「歌え!ロレッタ愛のために」
      ◇アカデミー主演女優賞
1981年「RAGGEDY MAN」
1982年「ミッシング」
1984年「ザ・リバー」
1985年「目撃者マリー」
1986年「すみれは、ブルー」
     「'NIGHT MOTHER」「ロンリーハート」
1990年「ロング・ウォーク・ホーム」
1991年「いつも隣にいてほしい」「JFK」
1993年「アニーは愛された」(TM)
1994年「マミー・マーケット」
     「ワイルド・メン」(TM)
     「プライベート・マター/幸せの行方」(TM)
1995年「荒野の追跡者・ラレード通り」(TM)
1996年「スリーウイメン/この壁が話せたら」(TM)
     「グラスハーブ/草の竪琴」
1997年「白い刻印」◆
1999年「ストレイト・ストーリー」◆
     「タイムトラベラー
      /きのうから来た恋人」◆
2000年「沈黙の森」(TM)
2001年「イン・ザ・ベッドルーム」 

その他の出演者:
Amy Irving ....  Sue Snell 
William Katt ....  Tommy Ross 
Betty Buckley ....  Miss Collins 
Nancy Allen ....  Chris Hargensen 
P.J. Soles ....  Norma 
Priscilla Pointer ....  Mrs. Snell 
Sydney Lassick ....  Mr. Fromm 
Stefan Gierasch ....  Mr. Morton 
Michael Talbott ....  Freddy 
Doug Cox ....  The Beak 
Harry Gold ....  George 
Noelle North ....  Freida 

User Rating:  7.2/10 (7,737 votes)  
オトーサン、
「高いスコアだ」

アカデミー賞ノミネート:
主演女優賞:シシー・スペイセク
助演女優賞:パイパー・ローリー

User Comments:
tfrizzellさん
United States
2000年10月28日
心をかき乱す映画。いまだに強烈。

ステファン・キングの小説の初の映画化。
強烈なホラー映画である。
何よりも、その登場人物がいい。
若い娘が、念力をもっているが、気がつかない。
友達と仲良くなりたいと思っているが、
いつも仲間外れ。
更衣室での恥ずかしいエピソードの後、
級友のエイミーは、ボーイフレンドのカットに
高校最後のパーティを楽しませてあげようと言って、
キャリーを同伴するように頼む。
だが、他の連中は、悪企みをしていた。
キャリーを立ち直れなくなるようにしよう。
ナンシーとそのボーイフレンドのトラボルタは、 
その後のみんなの人生を変えてしまうような
悪企みを進めていた。
キャリーの母親役パイパーが迫真の演技を見せる。
彼女は、実に狂信的だ。
よくできた脚本とデ・パルマの見事な監督によって、
この映画は、印象に残るホラー映画となった。
ステファン・キングの小説のひとつが、
すばらしい映画になったのだ。
5点満点で4点。


オトーサン、
DVDの製作秘話を見ました。
「へえ、そんなことがあったんだ!」
デ・パルマ監督とルーカス監督の2人が、
共同オーデイションをしたそうです。
「スターウォーズ」に決まった役者さん、
「キャリー」になってしまった役者さん、
勿論、大多数の落ちた役者さんたち。
悲喜こもごもの風景が繰り広げられました。
そうしたなか、
主演女優の座を何としても獲得したかった
シシー・スペイセクは、
化粧なし、髪をふりみだして、デモ。
バツグンの演技力もあって
本命視されていた女優さんを逆転し、
夫と抱き合って喜んだそうです。
「あの小さな体が、ファイトの塊なんだ」  


シティ・オブ・ゴッド

オトーサン、
この映画、愛読者のユキさんにすすめられて、
ヴァージンシネマズ六本木ヒルズへ。
電話し、音声案内で、上映時間を知りました。
「Yahoo Moviesに、時間くらい載せておけよ」
まずは、不機嫌なすべりだしでした。

原題:Cidade de Deus (2002)     
   City of God /God's Town 
監督:Katia Lund /Fernando Meirelles (I)
原作:Paulo Lins
脚本:Braulio Mantovani
Genre: Action /Drama /Crime /Thriller
Rated R for strong brutal violence, sexuality, 
        drug content and language.
Country: Brazil / France / USA 
Language: Portuguese 
上映時間:130分
あらすじ:
1960年のブラジル、神の街。
優しい3人組は、モーテルやトラックを襲い、
金品やガスボンベを盗む。
幼い子供たちは、それを見て、しっかり学ぶ。
1970年代、リトル・ゼは威勢がよく、街を支配。
情け容赦なく、ライバルのギャングたちを一掃し、
暴力と恐怖を引き起こす。
親友のベネだけが、分別をもつように働きかける。
ブスカベは、数年間、この2人の実力者に注目し、
仲間扱いされたいとは思うが、狂気に走らず、
好きな写真家への道を進む。
1980年代、残る2組のギャング間の抗争で
事態は収拾がつかなくなる...終りはあるのだろうか? 
神の街へ、ようこそ。

出演者:
Alexandre Rodrigues ....  Buscape(ブスカペ) 
Leandro Firmino da Hora ....  Ze Pequeno(ゼ) 
Phellipe Haagensen ....  Bene(ベネ) 
オトーサン、
「リトル・ゼがいい!」
その凶暴な風貌は、映画史に残るでしょう。
でも、映画初出演なので、海外映画俳優マガジンに、
経歴は出ていませんでした。

その他の出演者:
Douglas Silva ....  Dadinho 
Jonathan Haagensen ....  Cabeleira 
Matheus Nachtergaele ....  Sandro Cenoura 
Seu Jorge ....  Mane Galinha 
Jefechander Suplino ....  Alicate 
Alice Braga ....  Angelica 
Emerson Gomes ....  Barbantinho 
Edson Oliveira ....  Barbantinho Adulto 
Michel de Souza ....  Bene Crianca 
Roberta Rodrigues ....  Berenice 
Luis Otavio ....  Buscape Crianca 
Mauricio Marques ....  Cabecao 


User Rating:  8.6/10 (4,715 votes)  
       top 250: #90 
オトーサン、
「おお、高いなあ。
しかも、世界の名画90位だ!」

User Comments:
Howard Schumannさん
Vancouver, B.C.
2003年2月17日
病んだ社会を見事に描く。

"最初の死の後には、誰もいなくなる" 
- ディラン・トーマス

ブラジルの人口は、1億2000万人。
その50%が、20歳以下であり、
2800万人が、最下層階級である。
国連の児童権利保護局の調べによると、毎年、
12歳から22歳の7000人が、射殺される。
この現状が、フェルナンド・メイレレスと
カチア・ルンジ両監督による心をかき乱す
「シティ・オブ・ゴッド」の背景にある。

シティ・オブ・ゴッドは、"favela"、
政府の住宅プロジェクトにより設置された
貧困街区を指す。
リオ・デ・ジャネイロの郊外にあり、
ブラジル政府が、1960年代に、
好ましからざる者やホームレスを隔離した地区。
映画は、実話小説に基づいている。
著者のパウロ・リンスは、30年もの間、
このプロジェクトに携わってきて、
10年間、色々な事件を追ってきた。
男の評価が、何人殺せるかで決まる
病んだ社会を描いている。
ギャングに入ろうとして、
ちびと馬鹿にされた子供が、こう言う。
「オレ、ハッパもやるし、コナもやる。
ひとを殺したし、盗みもやった。一人前だ」

(中略:ストーリー紹介)

この映画の製作にあたって、
シティ・オブ・ゴッドに住む2000人の子供が
オーディションを受け、200人が選ばれた。
語り手は、ブスカベ。
ギャング戦争を生き延び、地方紙の写真家になった。

(中略:ストーリー紹介)

この映画は、基本的には、ホラー映画である。
中枢神経をずたずたにするハイテク・スタイルと
めまいを起こすような特殊効果を駆使しており、
力強いだけでなく、抑制も効いている。
人物から人物へと猛スピードで移動するので、、
コカインでハイになったように身動きできない。
1981年のブラジル映画
"Pixoteby Hector Babenco"とはちがって、
人間的視点への深い理解が欠落しているものの、
この映画が、我々の多くが避けている
諸問題を追求しているのは、賞賛に値する。
その過程で、児童の荒々しいエネルギーを暴く。
彼らには、自己破壊以外に、その使い道がない。
暴力の連鎖を奨励し、永続させるシステムを断ち、
負のエネルギーをどう活用すべきか、考えてしまう。


オトーサン、
「聞きしにまさる壮絶さだ!」
ラストシーン、
警官たちがギャングからワイロを受け取り、
銃をもった子供たちが、面白半分に殺しに出かける。
「これが、世界の現実だろうなあ」
認めたくなくても、認めざるをえない
リアリティがありました。
3時すこし前に終了。
「いい映画だった、見にきてよかった」
CF出身の監督だけあって、
短いカットを組み合わせる手法が巧みでした。
満足して、六本木ヒルズの映画館を出ました。
ふと、時計をみて、気付きました。
「そうか、今日は、8月6日か、
ヒロシマに原爆が落とされた日だったな。
10万人が一瞬の間に死んだって?
本当かなぁ...そんなこと、ありうるはずないだろう」
けやき通りを散策している若いひとたちの姿が、
妙に非現実的な白昼夢のように思えました。


フリー・ウィリー

オトーサン、
実をいうと、夏休みの映画館はキライです。
家族連れが多く、子供が駆け回り、
大声をあげ、床はゴミだらけ。
「でも、親子連れでのたまの映画鑑賞だし、
未来の映画フアン候補、大事にしなくては」
そんなことで、子供向け映画をDVDで見ました。

原題:Free Willy (1993)     
監督:Simon Wincer
原作:Keith A. Walker
脚本:Keith A. Walker ほか
Genre: Family / Adventure / Drama 
Country: USA / France 
Language: English 
上映時間:112分
あらすじ:
漁師が、シャチの子供を捕獲し、親から引き離す。
シャチは、結局、水族館の水槽に入れられる。
一方、警察に追われた悪ガキが、
水族館に逃げ込み、水槽の窓ガラスに悪戯書きする。
悪ガキを担当するソーシャル・ワーカーは、
救いの手をさし伸べて、水族館の掃除をやらせる。
悪ガキのジェフは、シャチと仲良くなり、
トレーナーでもできない芸まで教えるようになる。 
だが、満員観衆の前では、芸ができなかったので、
水族館のオーナーは、シャチを殺して、
保険金を詐取しようとする。
ジェフとその調教師仲間のレイとランドルフは、
シャチを海に戻し、親と一緒にしてやろうとする。 

出演者:
Jason James Richter ....  Jesse(ジェス)
August Schellenberg ....  Randolph Johnson
             (ランドルフ) 
Lori Petty ....  Rae Lindley (レイ)

オトーサン、
「悪ガキ、いいねえ」
どうしてでしょうか、
子役って、みんなうまいですよね。

JASON JAMES RICHTER
ジェイソン・ジェームズ・リクター 
誕生日 1980/1/29 
出身 米オレゴン州
活躍度 △→ 
演技幅 個性 
演技力   ☆☆☆★★★ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ  ☆☆★★★★ 
出演作 
1993年「フリー・ウィリー」
1994年「ネバーエンディング・ストーリー3」
     「コップス&ロバーソン」
1995年「フリー・ウィリー2」
1997年「フリー・ウィリー3」
1998年「レーザーホーク」

その他の出演者:
Jayne Atkinson ....  Annie Greenwood 
Michael Madsen ....  Glen Greenwood 
Michael Ironside ....  Dial 
Richard Riehle ....  Wade 
Mykelti Williamson ....  Dwight Mercer 
Michael Bacall ....  Perry 
Danielle Harris ....  Gwenie 
Isaiah Malone ....  Vector 
Betsy Toll ....  Passerby #1 
Bob Sample ....  Passerby #2 
Merrilyn Jones ....  Passerby #3 
Mickey Gaines ....  Waiter 

User Rating:  5.1/10 (2,419 votes) 
オトーサン、
「あれっ、低いなあ」
IMDBのフアンには、子供映画は不評のよう。

User Comments:
La Gremlinさん
Boston, MA
2001年3月31日
少年と動物を扱った映画としては、傑作。

この映画は魅力的だったが、
ちょっとしかヒットしなかった。
1994年の夏には、「ジュラシック・パーク」が、
大ヒットしたからだ。
最初に見た時、そう楽しめるとは思っていなかった。
だが、ちがった。 
ほかの多くの映画よりも、よかったのだ。
想像もしなかった出来事によって、
子供が動物と仲良くなる
問題の子供も動物にも、主張がある。
映画は、大胆にその問題と取り組んでいる。 
また、ウィリーは、人間の俳優たちよりも、
すっと印象的である。
ところで、サウンド・トラックがいい。
ロブスター焼きの際には、もってこいの音楽だった。


オトーサン、
「冒頭シーンが一番よかったなあ」
大海原に、しゃちが浮かびあがり、
勢いよくジャンプしたり、尾を高く上げたり、
背びれを動かしたり、潮を吹いたり...。
「いくら見ても、飽きないなあ」

オトーサン、
昨夏、ボストン沖で、
ホエール・ウォッチングを楽しみました。
「面白かったなあ」
「写真が撮れないで、残念だったわぁ」
ホエール・ウォッチングにご関心のあるかたは、
このHPにあるオトーサンの愉快な旅行記
「☆あくせくアクセス、ニューヨーク」を
ご一読ください。


太陽の帝国

オトーサン、
「太陽の帝国、どこの国かなあ?
メキシコかなあ? いや、インカ帝国かも、
あるいは、ファラオのいた古代エジプト帝国かも?
それとも、いま飛ぶ鳥を落とす勢いのアメリカ?」
実は、ぜーんぶ、ちがっていました。
「...へえ、スピルバーグがねえ}

原題:Empire of the Sun (1987)     
監督:Steven Spielberg
原作:J.G. Ballard 
脚本:Tom Stoppard ほか
Genre: Drama / War
Country: USA 
Language: English / Japanese / Mandarin 
上映時間:154分
あらすじ: 
J. G. バラードの自伝小説に基づく。
ある少年、ジェームス・グラハムの物語。 
1941年12月8日の日本軍の上海侵攻で、
少年の恵まれた生活は、一変する。
両親と生き別れになり、まもなく捕虜になって
蘇州の強制収容所に入れられる。
すぐそばには、中国人捕虜の空軍飛行場があった。
病気や食糧難のなかで、
少年は、以前の暮らしを再現しようとする。
周囲のひとに対して、気品と気力を保とうとした。

出演者: 
Christian Bale ....  Jim (ジム)
John Malkovich ....  Basie (ベイジー)
Masato Ibu ....  Sgt. Nagata(永田軍曹) 
オトーサン、
「この子役、うまいなあ」
「ET」を引き合いに出すまでもなく、
スピルバーグの子役活用法には定評があります。
この映画、脇役も大活躍。
マルコヴィッチも出ていますし、
ガッツ石松さんが日本兵として出ていました。

CHRISTIAN BALE
クリスチャン・ベール 
誕生日 1974/1/30  
出身 英ウェールズ・ペンブロークシャー 
父は金融アドバイザーで母はダンサー。
音楽を志す姉の影響で、幼い頃から演技の道に進み、
TVのCMやドラマに出演。
「太陽の帝国」で初の主役。
子役からの転身を見事に遂げた俳優。 
活躍度 ○↑ 
演技幅 個性 
演技力   ☆☆☆★★★ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ  ☆☆★★★★ 
出演作 
1987年「太陽の帝国」「ミオ」
1989年「ヘンリー五世」
1990年「デビルズ・パイレーツ」
1992年「ニュージーズ」
1993年「スウィング・キッズ」
1994年「若草物語」
1995年「ポカポンタス」(声)
1996年「ある貴婦人の肖像」
     「シークレット・エージェント」
1997年「ベルベッド・ゴールドマイン」
1998年「コーンウォールの森で」
1999年「真夏の夜の夢」
2000年「シャフト」「アメリカン・サイコ」
2001年「コレリ大尉のマンドリン」
2002年「リベリオン」「サラマンダー」 

その他の出演者;
Miranda Richardson ....  Mrs. Victor 
Nigel Havers ....  Dr. Rawlins 
Joe Pantoliano ....  Frank Demarest 
Leslie Phillips (I) ....  Maxton 
Emily Richard ....  Jim's Mother 
Rupert Frazer ....  Jim's Father 
Peter Gale (I) ....  Mr. Victor 
Takatoro Kataoka ....  Kamikaze Boy Pilot 
Ben Stiller ....  Dainty 
David Neidorf ....  Tiptree 
Ralph Seymour ....  Cohen 
Robert Stephens (I) ....  Mr. Lockwood 


User Rating:  7.4/10 (6,788 votes)  
オトーサン、
「高いスコアだ」
世界の名画にも、アカデミー賞にも、
あと一歩の出来でした。

アカデミー賞ノミネート:
美術監督装置賞、撮影賞
音響賞。作曲賞
衣装デザイン賞
編集賞

User Coments:
Frankie 
San Francisco, CA
Date:2003年3月1日
子供の視点。

この映画、
おそらく10歳か11歳のときに見た。
その年齢の子供にとっては、生々し過ぎた。
子供が、それまでの生活のすべてを
もぎとられるのを見るのは、とても耐え難かった。
ベッドルームの大きな鏡の前の床に座りこんで、
その後、1時間ほど、自分をみつめていた。
幼い子供だったが、
自分ではどうしようもない現実が外部にあることが
分かった。
両親との別離は、生活の激変を意味する。
タンパク質をとるために、地虫を食べ、
放射能の灰が降ってくる。
こうしたことは、誰にとっても、手に余る。 
自分が卑小に見えてくるのだ。
それ以来、この映画を見なかった。
見たくもなかった。 
時が流れた後で見たら、どう感じるのかも
分からなかった。
私は、当時の感覚をいまだに覚えている。
自分には、何もない。
この広い世界では、すべてが起こりうる。
物事は、一瞬の間に変わるのだと。


オトーサン、
「太陽の帝国は、日本だったのだ」
この10数年の不況で、尾羽打ち枯らした日本。
いまを生きているひとたちには、
日出る国や神国日本といわれても、
ピンとこないでしょう。
関東大震災や昭和恐慌で、
疲弊しきった国家を立て直そうと、
軍部の若手将校が立ち上がり、
満州事変を引き起こしました。
中国に進出して、一時は、破竹の勢いでしたが、
「戦況、我に利あらず」で、起死回生のために、
「一億総特攻」のスローガンが生まれました。

オトーサン、
「やはり、スピルバーグは、すごい!」
軍国・日本を非難するというよりも、
人間の業の深さを嘆く姿勢が一貫していました。
圧巻は、ラストに流れる「ハレルヤ」と、
BGMで流れた「"海ゆかば」。
軍歌の最高傑作が、出てきてびっくりしました。
スピルバーグの日本研究の深さは、大したもの。
歌詞をご紹介しましょう。

海ゆかば水漬く屍
山ゆかば草むす屍
大君の辺にこそ死なめ
かえりみはせじ

オトーサン、
これに関連して、
特攻隊員に選ばれた青年の遺書を紹介します。

お母さん、とうとう悲しい便りを
出さなくてはならないときがきました。
晴れて特攻隊員として選ばれて
出陣するのは嬉しいのですが、
お母さんのことを思うと泣けてきます。
でもわたしは技量抜群として選ばれるのですから、
喜んでください。
私はお母さんに
祈って突っ込みます。


特攻大作戦

オトーサン、
「特攻隊か」
第2次世界大戦で、わが国の多くの若者が
死んでいったのが、特攻隊です。
この映画で、リー・マービンの言う通り、
「上層部は気が狂っている!」だったのです。

原題:Dirty Dozen, The (1967)     
監督:Robert Aldrich
原作:E.M. Nathanson 
脚本:Nunnally Johnson /Lukas Heller 
Genre: Action / War 
Country: USA / UK 
Language: English 
上映時間:145分
あらすじ:
態度が悪く、軍歴に傷のある少佐が、
軍の死刑囚や長期懲役囚たちを鍛え、
危険な任務につかせる。
敵の前線の後方に降下して、
Dデイの夕方に、ドイツ高級将校のいる
ゲストハウスをかく乱しようというのだ。

出演者:
Lee Marvin ....  Maj. John Reisman(ライズマン)
John Cassavetes ....  Victor Franco(フランコ)
Charles Bronson..Joseph T. Wladislaw(ジョセフ) 
オトーサン、
「リー・マービン、手堅い演技だ」
12人の囚人のなかで目立ったのは、
不敵な囚人・フランコ役のジョン・カサベテス、
そしてマカロニ・ウェスタンでおなじみの
チャールス・ブロンソンでした。
ここでは、主役のライズマン少佐役の
アクションスター、リー・マービンの経歴だけを
見ましょう。 

LEE MARVIN
リー・マービン 
誕生日 1924/2/19-1987/8/29  
出身 米ニューヨーク 
出演作
1952年「国務省の密使」「抜き射ち二挺拳銃」
     「ネバダ決死隊」
1953年「最後の酋長」「栄光の鬼部隊」
     「復讐は俺に任せろ」
     「限りなき追跡」
1954年「ゴリラの復讐」「七人の脱走兵」
     「ケイン号の叛乱」「乱暴者」
1955年「日本人の勲章」「恐怖の土曜日」
     「見知らぬ人でなく」
     「皆殺しのトランペット」「俺が犯人だ」
1956年「白人部隊撃滅」「七人の無頼漢」
     「攻撃」
1957年「愛情の花咲く樹」
1962年「コマンチェロ」
     「リバティ・バランスを射った男」
1963年「ドノバン珊瑚礁」
1964年「殺人者たち」
1965年「キャット・バルー」
      アカデミー主演男優賞
     「愚か者の船」
1966年「プロフェッショナル」
1967年「特攻大作戦」
     「殺しの分け前/ポイント・ブランク」
1968年「裏切り鬼軍曹」「太平洋の地獄」
1969年「ペンチャーワゴン」
1970年「モンテ・ウォルシュ」
1972年「おとぼけカウボーイ」
     「ブラック・エース」
1973年「北国の帝王」
1974年「スパイクス・ギャング」
     「クランスマン」
1976年「冒険野郎」「グレート・サム」
1979年「アバランチ・エクスプレス」
1980年「最前線物語」
1981年「デス・ハント」
1983年「ゴーリキーパーク」
1984年「狼獣(けだもの)たちの熱い日」
1986年「デルタ・フォース」

その他の出演者:
Ernest Borgnine ....  Maj. Gen. Worden
Jim Brown ....  Robert T. Jefferson 
Richard Jaeckel ....  Sgt. Clyde Bowren 
George Kennedy ....  Maj. Max Armbruster 
Trini Lopez ....  Pedro Jiminez 
Ralph Meeker ....  Capt. Stuart Kinder 
Robert Ryan ....  Col. Everett Dasher Breed 
Telly Savalas ....  Archer J. Maggott 
Donald Sutherland ....  Vernon L. Pinkley 
Clint Walker (I) ....  Samson Posey 
Robert Webber (I) ....  Brig. Gen. Denton 
Tom Busby ....  Milo Vladek 


User Rating:  7.6/10 (4,920 votes)  
オトーサン、
「高いスコアだ」

アカデミー賞受賞:音響効果賞
同ノミネート: 
助演男優賞:ジョン・カサベテス
音響賞
編集賞

User Comments: 
Neil Doyle さん 
Elmhurst, NY
2003年7月21日
第2次世界大戦中の究極のアクション映画...

リー・マーチンが、
オールスター・キャストを率いる。
荒削りで、ユーモラスで、エキサイティングで、
愉快な映画である。
かれの任務は、汚ならしい12人を訓練すること。
配役は、みんな個性的な興味深い役で、
すばらしい演技だった。 
受けない悪役を受け持っていたのが、
大佐役のロバート・ライアンと
将軍役のアーネスト・ボルグナイだった。
すばらしい性格づけがされているのは、
Telly Savalas、Richard Jaeckel、 
Clint Walker、 Charles Bronson、Jim Brown、
そして、Donald Sutherland だ。
最高のシーンは、真の任務につく前に
囚人たちが強制させられる厳しいトレーニング。
この戦争の小さな叙事詩の長さを考慮すると、
仮想敵軍を打ち破る冗談めいた訓練シーンは、
省いてもよかったのではないだろうか。
その代わり、ナチの要塞とその将校を殲滅するシーンは、
クライマックスなのだから、
あまりカットすべきではなかった。
この映画、アクションやユーモアがよい。
ロバート・アルドィッチ監督は、
見事な手腕を発揮しているが、 
適切な長さまでカットすべきだったと思う。
だが、この映画、決して退屈させない。
主役のリー・マービンは、 
スクリーンをずっと占領していた。


オトーサン、
「なかなか面白かった」
途中、中だるみがありましたが、
最後の30分の特攻シーンは、手に汗を握りました。
「でも、なあ、いくら戦争といっても」
ドイツ人将校とその夫人たち?を皆殺しにするのは、
いただけませんでした。 


風とともに去りぬ

オトーサン、
「おお、DVDがある」
その昔、映画館でも見ましたし、
TV放映でも何回かみました。
おまけにビデオも買ってあるのですが、
画質のいいDVDで見る名画の味わいは格別です。

原題:Gone with the Wind (1939)     
監督:Victor Fleming/ George Cukor
原作;Margaret Mitchell (I) 
脚本:Sidney Howard ほか
Genre: Drama /War /Romance 
上映時間:238分
あらすじ:
古典的な映画。
南北戦争下の
スカーレット・オハラと
レット・バトラーの恋物語。 
彼女は、愛した男への気持ちを認められず、
終いに、彼を失ってしまう。

出演者:
Vivien Leigh ....  Scarlett O'Hara
         (スカーレット・オハラ)    
Clark Gable ....  Rhett Butler
         (レット・バトラー) 
Leslie Howard ....  Ashley Wilkes(アシュレイ) 
Olivia de Havilland ....  Melanie Hamilton 
           (メラニー)
Hattie McDaniel ....  Mammy(マミー) 
オトーサン、
「やはり、ベスト・カップルだなあ」
ビビアン・リーとクラーク・ゲーブル、
この2人が繰り広げる愛憎のドラマは、
やはり、見ごたえがあります。
恋敵のメラニーと乳母のマミーといった女優陣も、
名演技を披露しています。
でも、ここは、主役2人の経歴を見ておきましょう。

VIVIEN LEIGH 
ビビアン・リー 
誕生日 1913/11/5-1967/7/8  
出身 インド・ダージリン 
感情の赴くままに演じられる素質を持った女優。
裕福な商人の家に生まれ、上流家庭の教育を受ける。
6才でロンドンの寄宿学校に入学。
後、カンヌ、サン・レモ、チューリヒ、パリなどで
教育を受ける。
18歳の時、王立演劇アカデミーに入学。
19歳で弁護士と結婚するが、
女優への道を断ち切れず、22歳の時にデビュー。
37年「無敵艦隊」で共演した
ローレンス・オリビエを追ってアメリカへ。
39年「風と共に去りぬ」で
アカデミー主演女優賞、
51年「欲望という名の電車」で
アカデミー主演女優賞とベネチア映画祭主演女優賞を
受賞した。
40年、お互いが離婚し、オリビエと結婚。
しかし、感情の起伏の激しさから
オリビエと次第に不和となり、58年に別居、
60年に離婚。
晩年はノイローゼ、アル中、肺結核と悩まされ、
67年に亡くなった。 
出演作
1937年「無敵艦隊」「間諜」「茶碗の中の嵐」
1938年「響け凱歌」
1939年「風と共に去りぬ」
1940年「哀愁」
1941年「美女ありき」
1946年「シーザーとクレオパトラ」
1948年「アンナ・カレニナ」
1951年「欲望という名の電車」
1955年「愛情は深い海の如く」
1961年「ローマの哀愁」
1965年「愚か者の船」

CLARK GABLE
クラーク・ゲーブル 
誕生日 1901/2/1-1960/1/17 
出身 米オハイオ州 
父は石油採掘業者。
若い頃から舞台に興味を持ち、旅興行の一座に入り、
地方巡業する。
ハリウッドに出て、
24年「禁断の楽園」で映画デビューを果たすが、
サイレント映画では活動の場はないと感じた彼は、
ニューヨークに移り舞台活動に専念。
舞台での活躍がMGMの目にとまり、
31年「惨劇の砂漠」から映画復帰。
34年「或る夜の出来事」でアカデミー主演男優賞を
獲得する。
「風と共に去りぬ」のレッド・バトラー役が有名。
第二次大戦中は空軍に従軍。
45年「冒険」で復帰。
61年「荒馬と女」の撮影直後、
心臓麻痺で亡くなった。 
出演作
1924年「禁断の楽園」
1925年「メリー・ウィドウ」
1931年「惨劇の砂漠」「暗黒街に踊る」
          「無冠の帝王」「笑ふ罪人」
     「秘密の6」「夜の看護婦」「自由の魂」
          「男性の血汐」
     「スーザン・レノックス」「蜃気楼の女」
1932年「太平洋爆撃隊」「地獄のサーカス」
          「紅塵」「心の青空」
     「春の火遊び」「ホワイト・シスター」
          「夜間飛行」「ダンシング・レディ」
1933年「白衣の騎士」「男の世界」
          「私のダイナ」「結婚十分前」
1934年「或る夜の出来事」
1935年「或る夜の特ダネ」「野性の叫び」
          「支那海」「南海征服」
1936年「妻と女秘書」「桑港」「スタアと選手」
          「空駈ける恋」
1937年「恋の挽歌」「サラトガ」
1938年「地球を駈ける男」
          「テスト・パイロット」
1939年「風と友に去りぬ」
1940年「ブーム・タウン」
1941年「無法街」
1945年「冒険」
1947年「自信売ります」
1948年「帰郷」「戦略爆撃指令」
1950年「スピード王」
1951年「ミズーリ横断」
1952年「栄光の星の下に」
1953年「モガンボ」「哀愁のロシア」
1954年「一獲千金を夢見る男」「叛逆者」
          「たくましき男たち」
1956年「ながれ者」
1957年「南部の反逆者」
1958年「先生のお気に入り」
          「深く静かに潜航せよ」
1959年「僕は御免だ」
1960年「ナポリ湾」
1961年「荒馬と女」 

その他の出演者:
Thomas Mitchell (I) ....  Gerald O'Hara 
Ona Munson ....  Belle Watling 
Laura Hope Crews ....  Aunt Pittypat Hamilton 
Carroll Nye ....  Franklin Kennedy 
Harry Davenport ....  Dr. Meade 
Leona Roberts ....  Mrs. Meade 
Evelyn Keyes ....  Suellen O'Hara 
Ann Rutherford (I) ....  Carreen O'Hara 
Butterfly McQueen ....  Prissy 
Oscar Polk ....  Pork 


User Rating:  8.1/10 (19,949 votes)  top 250: #132オトーサン、
「あれ、世界の名画の132位?低いなあ。
ベスト10には入っていると思ったのに」
みんな期待しすぎて、見たために、
その反動が出ているのでしょうか。

アカデミー賞受賞:
作品賞 
監督賞 ビクター・フレミング
主演女優賞 ビビアン・リー
原案賞
美術監督賞
撮影賞(カラー) 
編集賞  

同ノミネート 
主演男優賞;クラーク・ゲーブル
助演女優賞:ハティ・マクダニエル(マミー役)
      オリビア・デ・ハビランド(メラニー) 
音響賞
オリジナル作曲賞
特殊効果賞

UserComments: 
Peter Hayes さん
York, England
2003年4月23日
極めつきのいい作品
- 当時も、今も、いつまでも

激動する時代に生きた
南部の金持ちの甘やかされた娘の人生と愛。
さあ、どこからはじめようか。
この重要な作品については、
すべてが言い尽くされ、その通りなのだ。
いやになるほど、多くの書物も書かれている。
このデイビット・セルズニックが製作した映画は、
映画史上の一大事件であるだけではなく、
映画技術全体を偉大な文学や絵画の水準まで
持ちあげたのだった。 
今日見ても、配役、脚本、アクションの素晴らしさに
感嘆するしかない。 
批評家たちの「南北戦争下の恋がオーバー」
という酷評にもかかわらず、
この映画では、アクション映画といっていいほどの
多くの事件が起きている。 
偉大な作品は、直感よりも汗によって生まれる。
この作品では、すべてがよく出来ている。
主演のゲイブルとリーは、完璧。
これ以上の組み合わせはありえないだろう。
また、端役ですら、才能を存分に発揮している。
これは、映画歴史上、最高の配役だろう。
今日では、出演料が高すぎて、不可能だろう。
そう、これは、女性映画であり、
繰り返すが、ソープ・オペラの雰囲気がある。
3時間にも及ぶ大作を見るのは辛いものがあるが、
見る価値はある。
(TVでは、2部に分けている) 
私のお気に入りベスト10ではないが、
この映画の技術面での貢献や
幾世代もの大衆を楽しませてきた事実を無視するのは
愚かなことである。
好きキライはともかく、
映画の水準をインチ単位でなく、
フィート単位で向上させた映画である。
もし、この映画ができなかったら、 
映画産業は、より貧しいものになっただろう。


オトーサン、
「長かったなあ」
2日がかり見終えましたよ。
”THE END"が出たあと、
"EXIT MUSIC"とあって、しばらく聴いていると
"タラのテーマ"が流れて、余韻を楽しみました。
「名画はいい。何度見ても発見があるなあ」
今回の発見は、名前。
クラーク・ゲイブル演じる"Rhett Butler"。
てっきり、レッド・バトラーと思いこんでいました。
早とちりは、自分だけかと思っていたら、
上掲の海外映画俳優マガジンの経歴にも、
「風と共に去りぬ」のレッド・バトラー役が
有名と間違って表記してあります。
また、Minesanのシネマサロンでも、
レッド・バトラーになっています。
http://www.geocities.co.jp/Bookend-Hemingway/7559/1093.html

オトーサン、
「クイズに出したら、面白いかも」
何%くらいのひとがレッド派で、
何%くらいのひとがレット派なのでしょうか?


イレイザー

オトーサン、
「イレイザーか、分からん題名だ」
辞書では、消しゴム。いよいよ分からなくなります。
「でも、 シュワルツェネッガーが出ている!」 

原題:Eraser (1996)     
監督:Chuck Russell
原作:Tony Puryear /Walon Green ほか
Genre: Action / Drama / Thriller 
Rated R for violent action throughout 
    and some language.
上映時間:115分
あらすじ:
ジョンは、アメリカの証人保護官。
リーを証人保護する任務についている。
リーは、秘密兵器を製造する軍需企業
サイラス社で働いているが、 
社内で、詐欺が行われていることを知る。
事件の黒幕は、彼女を消すことを決める。
というのも、リーさえいなければ、
FBIは、サイラス社を訴える根拠がないからだ。
ジョンは、友人の証人保護官ドゥゲランが、
その詐欺の背後にいることを知る。

出演者: 
Arnold Schwarzenegger ....  U.S. Marshal John
          'The Eraser' Kruger(ジョン) 
James Caan ....  U.S. Marshal Robert Deguerin 
                (ドゥゲラン) 
Vanessa L. Williams ....  Dr. Lee Cullen(リー)
オトーサン、
「シュワちゃん、不死身だ」
パラシュートなしで、飛行機から飛び降りて無事!
そんな馬鹿なということも、シュワちゃんなら可能。
敵役のドゥゲラン役のジェームス・カーンが好演。
紅1点のリー役の女優さんは、パッとしません。
ここでは、シュワちゃんの経歴を見ましょう。

ARNOLD SCHWARZENEGGER 
アーノルド・シュワルツェネッガー 
誕生日 1947/7/30 
出身 オーストリア・グラーツ 
少年時代はサッカーと陸上競技に熱中。
15歳になると、重量挙げに打ち込み、
3年間の鍛錬の後、ボディ・ビルに転向。
20歳でミスター・ユニバースに優勝したのを
皮切りに13もの世界タイトルを獲得する。
妻は放送ジャーナリストのマリア・シュライヴァー。
キャサリン、クリスチナ、パトリック、
クリストファーという4人の子供たちがいる。 
活躍度 ○→ 
演技幅 個性 
演技力   ☆☆☆★★★ 
アクション ☆☆☆☆☆☆ 
コメディ  ☆☆☆★★★ 
出演作 
1970年「SF超人ヘラクレス」
1973年「ロング・グッドバイ」
1975年「ステイ・ハングリー」
1977年「アーノルド・シュワルツェネッガーの
      鋼鉄の男」◇
1979年「サボテン・ジャック」
1982年「コナン・ザ・グレート」◇
1984年「キング・オブ・デストロイヤー
      /コナンPART2」◇
     「ターミネーター」◇
1985年「コマンドー」◇「レッドソニア」◇
1986年「ゴリラ」◇
1987年「バトルランナー」◇「プレデター」◇
1988年「レッド・ブル」◇
1989年「ツインズ」◇
1990年「キンダガートン・コップ」◇
     「トータル・リコール」◇
1991年「ターミネーター2」◇
1993年「ラスト・アクション・ヒーロー」◇
     「ゴリラ2」△「デイブ」
1994年「ジュニア」◇「トゥルーライズ」◇
1996年「イレイザー」◇
     「ジングル・オール・ザ・ウェイ」◇
1997年「バットマン&ロビン 
      Mrフリーズの逆襲」◇
1999年「エンド・オブ・デイズ」◇
2000年「シックス・デイ」◇
2002年「コラテラル・ダメージ」◇
     「アルマーニ」
2003年「ターミネーター3」◇

その他の出演者:
James Coburn ....  Chief Beller 
Robert Pastorelli ....  Johnny C. 
James Cromwell ....  William Donohue 
Danny Nucci ....  Deputy Monroe 
Andy Romano ....  Undersecretary 
       of Defense Daniel Harper 
Nick Chinlund ....  Calderon 
Michael Papajohn ....  Schiff 
Joe Viterelli ....  Tony 
Mark Rolston ....  J. Scar 
John Slattery (I) ....  FBI Agent Corman 
Robert Miranda ....  Frediano 
Roma Maffia ....  Claire Isaacs 

User Rating:  5.9/10 (10,321 votes)  
オトーサン、
「 あれっ、低いなあ」 

User Comments:
Special-K88さん
2002年4月9日
アーノルドのベスト作品

流麗なハイテク・アクション映画。
主演のシュワルツェネッガーは、証人保護官。
証人機密保護プログラムを適用して、
証人の過去を消し、新たな未来を与えるのが任務。
従業員のリーが、政府機密を知ったため、
彼女を証人保護の対象とすることが決まった。
リーとその証人保護官は、
ふたりとも、消す標的になり、
逃亡生活に耐えねばならなくなる。
凶暴なアクション、さまざまな小道具、
洗練された武器の数々。
そして、すばらしい特殊効果。
アーノルドに特別に3つ☆をあげたい。 


オトーサン、
「シュワちゃん、知事になるのか」
現知事が不評で、ついにリコ−ル。
9月には、知事選。
バツグンの知名度ですし、
ケネディ家出身という夫人の毛並みもバツグン。
でも、スキャンダルが噴出して、
子供に与えるだろう影響を考えて、
出馬取りやめの線も出ています。	
どうなるか分かりませんが、
映画のように大活躍してほしいものです。
ご関心もある方は、以下のサイトをご覧ください。

2003年7月25日  サンケイ・スポーツ
シュワちゃんはついにカリフォルニア州知事選出馬か
http://news.goo.ne.jp/news/sanspo/geino/20030725
/20030725-10.html

オトーサン、
突然、怒りがこみあげてきました。
「小泉も、自民党政権も、ノーだ。
社会保険料、医療費増、年金課税、
たばこや発泡酒増税、
来年になると、配偶者控除廃止、
消費税大幅値上げ、所得税増税...
どこまで大衆から絞りとるんだ!
総選挙で、増税路線をイレイズできたらなあ...」


フルメタルポイント

オトーサン、
「いかがわしい題名だなあ」
ヒット作の戦争映画「フルメタル・ジャケット」に
あやかろうという魂胆が丸見えです。
「なーんだ。TV映画じゃないか」
DVDの製作会社を見ると、Albatoros。
以後、この名前には気をつけることにしましょう。

原題:Seconds to Spare (2002) (TV)     
監督:Brian Trenchard-Smith
脚本:Brian Trenchard-Smith /Dennis A. Pratt 
Genre: Adventure /Action /Thriller
Country: Australia / USA 
Language: English 
上映時間:100分
あらすじ:
IMDBに載っていないので、書きましょう。
政府の化学兵器開発を告発するために、
環境主義者イブが列車を乗っ取る。
金で雇われたはずの部下のラーキンは、
やがて彼女の言うことを聞かなくなり、
乗客を殺害し、神経ガスを乗せた列車を
シドニーに突入させようとする。
列車には、ラーキンを敵とする元麻薬捜査官
ポールが乗り込み、スキを狙っていた。

出演者: 
Jerome Ehlers ....  Larkin (ラーキン)
Kate Beahan ....  Eve(イブ)
Antonio Sabato Jr. ....  Paul Blake(ポール) 
オトーサン、
「ラーキン、悪役だけど、凄みがある!」

海外映画俳優マガジンには、誰も載っていません。
今回は、経歴紹介は、ありません。

その他の出演者:
Nick Tate....Commander Haggarty(ハガティ司令官)
Alyssa-Jane Cook ....  Kristin(クリスティン) 
Kimberley Davies ....  Rhonda MacGregor 

User Rating:  4.7/10 (27 votes)  
オトーサン、
「低いなあ」

User Comments:
sirelさん
England
2002年12月13日
いい映画だ 

この映画、盛り沢山だ。
TV映画にしては、
アクション、スリル、演技が実によい。
寒い夜を迎えるには、実に素敵な映画だ。
ほかのTV映画も、こんな風になってほしい。
まだ、見ていなかったら、買うといい ! 


オトーサン、
「列車アクションものとしては、上出来だ!」
舞台は、荒涼としたオーストラリアの大自然。
それも、最初のほうの奥地の風景は、レアもの。
「エアーズ・ロックにも、行かなくては...」
でも、テーマは、いただけません。
いくら政府が悪くても、
テロリストになっては、いけません。
「...でも、気持ちは分かるなあ」
いくら、正しいことを民主的手段で訴えても、
誰もふりむいてはくれません。
そう、われわれ庶民は徹底的に無力なのです。
とんでもない事件を引き起こして、
マスコミに注目させるという手しかないのです。 
「でも、マスコミも一過性だしなあ」


マイ・ビッグ・ファット・ウェディング

オトーサン、
「肥った女性の結婚話?つまらなそう」
白状しますが、肥った女性は、苦手です。
といっても、日本女性は、肥っていませんので、
交際したり、ともに暮らす分には、支障ありません。
冗談はさておき、実は、これ、誤解でした。
この映画の題名の"Fat"は、肥ったではなく、
"大仰な"という意味でした。

原題:My Big Fat Greek Wedding (2002)     
監督:Joel Zwick
脚本:Nia Vardalos
Genre: Comedy / Romance 
Rated PG for sensuality and language.
Country: USA / Canada 
Language: English / Greek  
上映時間:96分
あらすじ:
トゥーラは、30歳のギリシャ人女性。
家族が経営するシカゴのレストラン、 
Dancing Zorba'sで働いている。 
父親のガスの望みは、よいギリシャ人男性との結婚。
トゥーラは、こんな暮らしはイヤと思っている。
母は、父親をうまく誘導して、
大学でコンピュータを学びたいという娘の
強い希望をかなえてやる。
しっかり勉強した彼女は、叔母の経営する
旅行代理店を任され、イアンと出会う。
高校の英語教師で、ワスプ。素敵な人だった。
かれに夢中になって、交際がはじまる。
はじめは、家族に伏せていたが、やがて発覚する。
父親が、ギリシャ人でない男性との交際を拒否。
だが、結局は。イアンを受け入れねばならず、
イアンも、トゥーラの大家族に溶け込む努力をし、
トゥーラも、自分たちの生き方に自信を取り戻す。

出演者:  
Nia Vardalos ....  Toula Portokalos
          (トゥーラ) 
John Corbett (I) ....  Ian Miller(イアン) 
オトーサン、
「ふーん、このオバサンが...」
女主人公のトゥーラ、
どうやっても、美人ではありませんが、
その気になれば、女性は、美しくなれるのです。
そういう見本みたいに変身しました。
相手役のイアン、ハンサムです。
若い頃の、リチャード・ギアみたいです。
このひとの経歴だけが、海外映画俳優マガジンに
出ていました。
「この映画のヒットで、ブレイクするかも」

JOHN CORBETT
ジョン・コルベット 
誕生日 1962/5/9  
出身 米バージニア州 
製鋼業の仕事に就くためカリフォルニアに移住。
6年後、ケガのため断念し、友人の勧めで演劇の道へ
テレビでは、88年のテレビシリーズ
「ワンダーイヤーズ」、
90年開始のテレビシリーズ「たどりつけばアラスカ」
でDJクリス役などがある。 
活躍度 △→ 
演技幅 適応 
演技力   ☆☆☆★★★ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ  ☆☆★★★★ 
出演作 
1990年「イントルーダー/怒りの翼」
1993年「トゥームストーン」
1996年「ワンナイト・ウェディング」
     「ルーザー」(TM)
1997年「ボルケーノ」「ディナーラッシュ」
1998年「オゾンクライシス」
     「オシリス・クロニクル」(TM)
2000年「ディナーラッシュ」「未亡人」(TM)
     「ホルタイル・グラウンド」(TM)
2001年「セレンディピティ」
2002年「マイ・ビッグ・ファット・
      ウェディング」

その他の出演者:
Lainie Kazan ....  Maria Portokalos
Michael Constantine ....  Gus Portokalos 
Gia Carides ....  Nikki 
Louis Mandylor ....  Nick Portokalos 
Bess Meisler ....  Yiayia 
Bruce Gray (I) ....  Rodney Miller 
Fiona Reid (I) ....  Harriet Miller 
Ian Gomez ....  Mike 
Jayne Eastwood ....  Mrs. White 
Andrea Martin (I) ....  Aunt Voula 
Joey Fatone ....  Angelo 
Christina Eleusiniotis ....  Toula at 6 
Kaylee Vieira ....  Schoolgirl 


User Rating:  7.2/10 (13,367 votes)  
オトーサン、
「おお、案外高いスコアだ」

アカデミー賞ノミネート:オリジナル脚本賞

User Comments:
mm-39さん
Winnipeg
2003年2月11日
人生をやり直すのに、遅いということはない。

これが、この映画から得た教訓である。
fellow Winnipeger が好演している。
この映画、芸術作品と誤解していたが、
見てみると、実に楽しい映画だった。
East Kildonan で育ったので、
この映画のユーモアがよく分かる。
友人たちの家族の多くも、こんな風だった。
すべての文化には、よい面も悪い面もあるが、
結局、色々なタイプのひとがいるということだ。
I believe Windex will fix anything. 
この映画、実生活そっくりなのに驚いた。
借りる価値がある。 
できれば、劇場で見たかった。
10点満点で、8点。

 
オトーサン、
「来年は、アテネ・オリンピックだ」
ギリシャといえば、文明の発祥地。
哲学者のソクラテスが、活躍していた頃、
西欧は、まだ野蛮人だらけの未開の土地。
それが、近隣のトルコやドイツに踏みにじられて、
経済発展も遅れ、いまや三流国家。
「くやしいなあ。少数民族と馬鹿にされて」
この映画では、そんな無念さ父親が代弁しています。

オトーサン、
涙が出てきそうになりました。
「そうそう、ウチも、昔は、大家族だった」
結婚式に数十人もの親戚があつまって大騒ぎをする
大家族の楽しい風景を見て、感動しました。
でも、いまは、万事、西欧風になって核家族。
「干からびたジャムも塗っていないトースト」
そういう味気ない家族になりつつあります。
ファーストフードのような人生。
気楽といえば、気楽。
でも、とても大事なものを失いました。
「どこで、道を間違ったのだろう?」

なお、丸の内プラゼールは、
小肥りの中年女性で、いっぱいでした。
「みんな、人生やり直す気持ちになれたかなあ」


最後の猿の惑星

オトーサン、
「5本目、いよいよ最後だ。
最後だと思うと、さびしいなあ」
5日間も猿の惑星とつきあってきたので、
もう猿のコーナリアス、ジーラ、シーザーに
会えなくなるかと思うと、さびしくなります。

原題:Battle for the Planet of the Apes
 (1973)     
監督:J. Lee Thompson
原作:Paul Dehn 
脚本:John William Corrington ほか
Genre: Action /Drama /SF 
上映時間:96分
あらすじ:
前作で、抑圧的な人類を征服した後、
シーザーは、人類と猿の共存を維持せねばならない。
ゴリラのアルド将軍は、事態をちがうで見ており、
猿の市民戦争を引き起こそうとしていた。
やがて、他の人類の生存者が、猿の都市を知り、
文明を取り戻したいと思う。
かくして、交戦中の類人猿の派閥と
人類の戦いの舞台が出来た。

出演者:
Roddy McDowall ....  Caesar(シーザー)
Paul Williams (III) ....  Virgil (バージル)
Austin Stoker ....  MacDonald(マクドナルド) 
Claude Akins ....  Gen. Aldo (アルドー将軍)
オトーサン、
「まあ、とくに見るべきものがないなあ」

その他の出演者:
Natalie Trundy ....  Lisa(リサ) 
Severn Darden ....  Gov. Kolp 
Lew Ayres ....  Mancemus (keeper of the armory) 
Noah Keen ....  Abe (the teacher) 
Richard Eastham ....  Mutant captain 
France Nuyen ....  Alma 
Paul Stevens (I) ....  Mendez 
Heather Lowe ....  Doctor 
Bobby Porter ....  Cornelius (son of Caesar) 
Michael Stearns (I) ....  Jake 
Cal Wilson (I) ....  Soldier 

User Rating:  4.8/10 (1,587 votes)  
オトーサン、
「こりゃ、低い!」
この猿の惑星シリースの
IMDBのスコアを列挙しておきましょう。

・第1作  猿の惑星(1968)       7.8
・ 2    続・猿の惑星(1970)   5.7
・ 3   新・猿の惑星(1971)   5.8
・ 4   猿の惑星・征服(1972) 5.4
・ 5   最後の猿の惑星(1973) 4.8
・リメイク 猿の惑星(2001)       5.8

User Comments:
bob the moo さん
Birmingham, UK
2002年8月28日
メーキャップの質が多くを語る。

法律家は、猿と人間の子供たちに、
2匹の猿が地球に戻ってきた意義や
その子供がシーザーとなった神話を教える。
シーザーは、地球上の猿を解放し、戦いの後、
人間と猿が共存できるように心配りをしたのだ。
だが、戦争で破壊された都市探査が引き金になって、
ゴリラと人間の対立が表面化し、
シーザーは、その狭間に立たされる。
この映画は、シリーズの最後にしては、
実に低いスコアである。
今回の筋書きは、暗い基調色を欠き、
最初の2作にはあった運命論や
最後にすごみを聞かせる手法も使われなかった。
基本は、ミュータントとゴリラとの戦争である。
狭間に立たされたのは、
平和主義のチンパンジーだった。
アクションは、せいぜい平均的だし、
会話には、含蓄がない。
さらに悪いのは、メーキャプで、
第1作の水準から、恐ろしく低下している。
俳優たちは明らかにゴムマスクをしている。
アルドー将軍のそれは、とくにひどい! 
口は、ほとんど動かないし、
話しているときですら、動かない。
ひどいもんだ。
逆に、それは、第1、2作の質が
いかによかったのかを示してもいる。
配役は、OKであるが、
多くの出演者が、何の役にも立たない
マスクのせいで、もがいている。
ジョン・ヒューストンですら、
マスクのせいで、もがいているようだった。
彼と見分けられないし、感動的でない。
マクドウエルは、別の役で、
猿の狂気を演じていたが、よかった。
人間を演じた役者たちは、
自由に話ができることもあって、よかった。
ミュータントのリーダーですら、
戦いが終わったあと、しゃれたセリフを吐いている。
全体に、メーキャップの質が、
映画づくりに取り組む意欲を物語っている。
この映画のメーキャップは、見かけ倒しで、
筋書きなどは、話にもならない。
いくつか、いい線を行っているところもあったが
最後の10分に、鋭い洞察があるものの、
時、既に遅し...
でも、間違えないでほしい。
それでもリメイク作品よりは、よいのだ! 


オトーサン、
「結構、いいじゃないか」
平和共存がいかに至難な業かということを
大人の論理で描いています。
SFや激しいアクションを求めているひとには、
物足りないかも知れませんが、
これはこれで、よく出来た映画だと思います。


猿の惑星・征服

オトーサン、
「まだ、続くの?駄作があと2つも?」
こうなると、見続けるのは、義務みたいなもの。
「でも、駄作続きで第5作まで続くはずないし...」
そんなことで、ほんの少し期待して見ました。

原題:Conquest of the Planet of the Apes
 (1972)   
監督:J. Lee Thompson
脚本:Paul Dehn 
Genre: Action /SF /Thriller /Drama 
上映時間;88分
あらすじ:
今回の設定では、
コーネリアスとジーラの息子、
シーザーが、猿たちを革命に導く。
伝染病でイヌとネコが絶滅したので、
猿がペットになっていたが、奴隷扱いだった。
シーザーは、その全知能を駆使して、
この人間による抑圧と戦う。

出演者: 
Roddy McDowall ....  Caesar (シーザー)
Natalie Trundy ....  Lisa(リーサ) 
Ricardo Montalban ....  Armando(アーマンド)
Don Murray ....  Gov. Breck(ブレック知事)
オトーサン、
「シーザー、大活躍だなぁ。
演じているのは誰だ?ロディ・マクドウエル?」
考えて見れば、コーネリアスを演じていました。
経歴は紹介済みです。
そこで、今回は、
シーザーの育ての親、サーカス団長、
アーマンドの経歴を見ましょう。
このひとは、拷問されてしまうのです。

RICARDO MONTALBAN
リカルド・モンタルバン 
誕生日 1920/11/25 
出身 メキシコ・メキシコシティ 
兄弟のすすめでカリフォルニア州の
フェアファックス校に進学。
教師のすすめで学校演劇に出演し、
卒業後、ニューヨークに移って、
41年から舞台活動を開始。
42年「FIVE WERE CHOSEN」で映画デビュー。
その後、母の病気で帰国し、
メキシコで映画スターとなるが、
ハリウッドがそれに注目し、
47年MGMの映画「闘牛の女王」に出演し、
MGMとは7年契約を結ぶ。
アメリカ映画における‘ラテンの恋人’として
親しまれた。
テレビ・シリーズでは
77年から88年まで「FANTASY ISLAND」で人気に。
67年のテレビ・シリーズ「スター・トレック」の
1エピソードのカーン役を
82年映画「スター・トレック2/カーンの逆襲」で
15年ぶりに再演し、注目された。
94年、俳優協会から生涯栄誉賞を贈られる。 
活躍度 ▲↓ 
演技幅 個性 
演技力     ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ   ☆☆☆★★★ 
出演作 
1947年‘闘牛の女王」
1949年「戦場」「水着の女王」
1951年「ミズーリ横断」
1953年「君知るや南の国」
1954年「風雲のバビロン」
1955年「野女ヤスカラ」
1957年「サヨナラ」
1962年「青年」
1963年「プレイガール」
1964年「シャイアン」
1966年「母の旅路」「銭の罠」
          「歌え!ドミニク」
1967年「大いなる砲火」
1968年「スイート・チャリティ」「逆襲死の谷」
          「血と怒りの河」
     「追いつめて殺せ」
1970年「デザーター」
1971年「新・猿の惑星」
1972年「猿の惑星/征服」「大列車強盗」
1976年「名犬ウォン・トン・トン」
1983年「キャノンボール2」
1988年「裸の銃(ガン)を持つ男」
2002年「スパイキッズ2/失われた夢の島」

その他の出演者:
Hari Rhodes ....  MacDonald
Severn Darden ....  Kolp
    (State Secuity chief inspector) 
Lou Wagner ....  Busboy 
John Randolph ....  Commission chairman 
Asa Maynor ....  Mrs. Riley 
H.M. Wynant ....  Insp. Hoskyns 
David Chow (I) ....  Aldo 
Buck Kartalian ....  Frank (gorilla) 
John Dennis (I) ....  Policeman 
Paul Comi ....  Policeman #2 
Gordon Jump ....  Auctioneer 
Dick Spangler ....  Announcer 

User Rating:  5.4/10 (1,484 votes)  
オトーサン、
「これも、低いなあ。でも...」
猿たちが評価していたら、
8点はつけるのではないでしょうか。

User Comments:
Tom Bixbyさん
Planet of the Apes,England
2001年6月20日
勇気

この第4作は、
この素敵な「猿の惑星」シリーズのなかで
もっとも大人びた導入部をもっている。
勇気があり、凶暴で、時に暗い。
これまでになく、人種問題が前面に出ている。
中心テーマは、人種偏見を抱く社会に住む
アウトサイダ−たちの戦いである。
ロディ・マクドナルドは、シーザー役。
シリーズ中で最高の演技を見せている。
シーザーの飼い主役で、
リカルド・モンタルバンが戻ってきた。
J Lee Thompsonが、監督として君臨している。
この映画は、前作より出来がよく、
よいSF映画の常として、
疑問や衝撃を与えてくれる。
クライマックスでの騒々しい猿のシーンは、
1960年代の "America's Watts Riots”に
ヒントを得ており、うまく監督されている。
ロディ・マクドウェルの最後のスピーチは、
よく出来ている。
満足できるレベルだ。


オトーサン、
「おお、いい映画じゃん。中興の祖だ」
だらけていたシリーズがこれで持ち直しました。
ユーザー・コメントのTom Bixbyさん、
彼も同感のようで、その証拠に、
愉快なことに、住所を以下にしています。
Planet of the Apes,England
「ハ、ハ、ハ」
彼は、抑圧された猿を黒人に置き換えていますが、
アメリカ占領下のイラク人やすべての抑圧された者に
置き換えることもできるのではないでしょうか。

オトーサン、
学生時代、安保闘争で為政者と戦ったことを
思い出しました。
「久しぶりに血が騒ぐなあ」
選挙が近づいています。
悪政・重税にあえぐ抑圧されたすべての国民が
抑圧者の仮面に騙されず、その正体を見極めて、
いまこそ立ち上がるべきでしょう。
「シーザー、出てよ!」
よき指導者が出てこないと、
「しょうがないなあ、しゃくだなあ、悔しいなあ」
そんなブツブツ状態が永遠に続くのです。


新・猿の惑星

オトーサン、
「あれっ、第3作?もう終りのはずなのに」
第2作の結末は、ご存知の通り、地球が消滅。
誰もいない映画なんてあるはずがありません。
「どういう手品をやったのだろう?」
逆に、興味が湧いてきました。

原題:Escape from the Planet of the Apes
      (1971)   
監督:Don Taylor (I)
脚本:Paul Dehn 
Genre: SF /Drama /Action 
上映時間:98分
あらすじ:
前作の出来事を受けて
コーネリアスとジーラは、
20世紀のロサンゼルスへ戻る。
そこで、彼らは、テイラーが未来で受けたのと
同じような迫害を受ける。
そして、かれらの歴史が形成された起源を発見する。

出演者:
Roddy McDowall ....  Cornelius(コーネリアス) 
Kim Hunter ....  Dr. Zira(ジーラ) 
Bradford Dillman...Dr. Lewis Dixon(ディクソン)
オトーサン、
「今回は、コーネリアスも大活躍だなあ」
ジーラは、相変わらず芸達者ですが、あとの役者は?

RODY McDOWALL
ロディ・マクドウォール
誕生日 1928/9/17-1998/10/3  
出身 英ロンドン 
出演作
1941年「マンハント」「わが谷は緑なりき」
1942年「激闘」
1943年「家路」
1944年「ドーヴァーの白い崖」
1945年「王国の白い鍵」「荒原の白馬」
     「戦慄の調べ」(声)
1948年「ワイオミングの緑草」「マクベス」
1960年「誰かが狙っている」「地下街の住人」
1962年「史上最大の作戦」
1963年「クレオパトラ」
1964年「残虐療法」
1965年「偉大な生涯の物語」「ラブド・ワン」
     「シャム猫FBIニャンタッチャブル」
     「第三の日」
     「サンセット物語」
     「パリは燃えているか」
1966年「スター誕生の夢」「ザ・スパイ」
1967年「黄金作戦/追いつ追われつ」
     「魔像ゴーレム」
     「太陽の恋人/クール・ワンズ」
     「猿の惑星」
1968年「五枚のカード」
     「海軍てんやわんや騒動記」
1969年「強奪超特急」
     「ザ・ダムド/あばかれた虚栄」
1970年「続猿の惑星」
1971年「課外授業」「新・猿の惑星」
     「ベッドかざりとほうき」
1972年「ポセイドン・アドベンチャー」
     「猿の惑星/征服」
     「ロイ・ビーン」
1973年「最後の猿の惑星」「ヘルハウス」
1974年「ダーティ・メリー
      /クレイジー・ラリー」
1975年「ファニー・レディ」
1976年「エンブリヨ」
1977年「SFエイリアン・スペース」
1978年「サイレント・フルート」
     「スペース・キャット」
1979年「くるみ割り人形」(声)
     「ブラックホール」(声)
1981年「オリエンタル探偵殺人事件」
1982年「地中海殺人事件」
1983年「処刑教室」
1985年「フライトナイト」
1987年「冬の嵐」「潮風のいたずら」
1988年「フライト・ナイト2
      /バンパイアの逆襲」
     「SFモンド・ムービー/エイリアン」
1989年「ハリウッドに挑戦」
     「処刑教室/最終章」
1990年「デス・ウォード/地獄の牙」
1991年「オンリー・ザ・ロンリー」
     「ダブルトラブル/バーバリアン刑事」
1992年「サイボーグ3」
1994年「ダーク・ミラー/悪魔の囁き」
1996年「ラスト・パーティ」
1998年「バグズ・ライフ」

その他の出演者: 
Natalie Trundy.... Dr. Stephanie Branton/Stevie 
Eric Braeden ....  Dr. Otto Hasslein
    (White House Senior Scientific Advisor) 
William Windom ....  The President 
Sal Mineo ....  Dr. Milo 
Albert Salmi ....  E-1 
Jason Evers ....  E-2 
John Randolph ....  Chairman of the President's 
          Committee of Inquiry 
Harry Lauter ....  Gen. Winthrop 
M. Emmet Walsh ....  Gen. Winthrop's aide 
Roy Glenn ....  Lawyer 
Peter Forster ....  Cardinal 
Norman Burton ....  Army officer 

User Rating:  5.8/10 (2,023 votes)  
オトーサン、
「これまた、低いなあ」

User Comments:
bob the mooさん
Birmingham, UK
2003年1月3日
ひねりが面白い。 
だが、第2作よりも値打ちが落ちる。

黙示録的な爆発によって
惑星が破壊される数秒前に、
コーネリアス、ジーラ、ミロは、
ブレントの乗ってきた宇宙船に乗って、
宇宙へ飛びたつ。
またも、時間の枠を踏み外して
1970年代の地球に漂着する。
そこでは、かれらは、よそ者であり、
人間が支配者だった。
最初は、珍しがられたが、
しゃべることができると分かるやいなや、
ヒステリカルなリアクションに見舞われる。
権力者たちは、知能的な猿たちが、
人類の未来への脅威であると悟る。
一方、猿たちは、人類が文明的な社会など
築いていないことを知る。

これは、シリースの第3作。
オリジナルからすると、制作費が減っている。
だが、舞台を現代にもってきたために、
猿たちのメーキャップ代が減ったし、
宇宙時代を描く特殊効果も不要。
そういう点では、予算的に助かっている。
表面的に見れば、 
第1作と立場を逆転させているのは賢明。
テイラーが、第1作で体験したことを
猿たちが体験する。
第1作で猿たちがやったのと
同じことを人間がやるのは、まあ、許せると思う。
このシリーズ映画のきまりだが、
結末のひねりは、なかなかよくできている。
考えれば、考えるほど、侘しくなってくるが...

配役はよい。
マクドウォールとハンターは、
はまり役だが、また出演している。
人間たちは、みな脅威に過剰反応している。
内輪の議論で極論を述べ合っているだけ。
全体に、オリジナルのパッチワークではなく、
まあ、それなりに面白い。
予算低下の影響が出ているが、
アイディアは、よい。 


オトーサン、
「映画は総合芸術。難しいということだ」
ベテラン監督ですが、気力の衰えたせいでしょうか。
筋運びのテンポが悪く、内容も、やたら悲観的。
「...年をとったということか」
でも、監督のせいにするのは、過酷かも。
むしろ、急に第3作をつくることにしたことに、
そもそものムリがあったように思います。
「猿の惑星は、第2作までか」
シリーズものの宿命でしょうか。
ある程度の観客が見込めるので、
ムリヤリ、でっちあげるというキライがあります。
「最近の映画、シリーズものばかりなんだよなあ」
ハリウッドは、安易に流れているようです。


続・猿の惑星

オトーサン、
これは、「猿の惑星」の続編です。
なかなか意味深の映画なのです。
冒頭のシーンで、猿にこう言わせています。
人間は悪魔の手先、心を許すな。
人間は慰みや欲望のためにひとを殺す。
あらゆる土地を砂漠に変える。
その土地を奪うために同胞を殺す。
「その通りだ。誰かさんみたいだなぁ」

原題:Beneath the Planet of the Apes (1970)     
監督:Ted Post
原作・脚本:Paul Dehn / Mort Abrahams ほか
Genre: SF /Action /Drama 
上映時間:95分
あらすじ:
評判になった「猿の惑星」の続編。
宇宙飛行士ブレントは、
行方不明になったテイラー大尉を探していて、
時間の枠を逸脱し、3995年へ漂着する。
危険一杯の救出劇の舞台は、地底都市。
そこでは、マインド・コントロールされた
ミュータントたちが、
地球全体を破壊することができる武器、
コバルト爆弾を神として崇拝していた。

出演者: 
James Franciscus ....  Brent(ブレント) 
Linda Harrison (I) ....  Nova (ノバ)
Kim Hunter ....  Zira(ジーラ)
オトーサン、
「チャールストン・ヘストンのそっくりさんだ」
ブレント役のジェームス・フランシスカスは、
以下の経歴をみてもお分かりのように、無名俳優。
「ヘストン、よほど忙しかったのだろうか?」
2人が並んだシーンがありましたが、かれは、
ヘストンよりも、ひとまわり小さかったですよ。

JAMES FRANCISCUS
ジェームズ・フランシスカス 
誕生日 1934/1/31-1991/7/8  
出身 米ミズーリ州 
出演作 
1964年「若き日の恋」
1969年「地獄の艦隊」「恐竜グワンジ」
1970年「わたしは目撃者」「続・猿の惑星」
          「真夜中の目撃者」(TM)
1974年「アロハはさよならの意味」(TM)
1975年「他人の向う側/
            私の家に見知らぬもう一人の妻がいる」
           (TM)
1976年「ドーベルマン・ギャングV」
1977年「殺しのパズル」「暗黒暗殺指令」
1978年「キラーフィッシュ」
          「愛はエーゲ海に燃ゆ」
1979年「シティ・オン・ファイア」
          「コンコルド」
1980年「ナイトキル」「世界崩壊の序曲」
     「ジョージ・リターンズ」
1981年「ジャクリーン・ケネディ物語」(TM)
1991年「奇跡が降る街」 

その他の出演者:
Charlton Heston ....  Taylor(テイラー) 
David Watson (I) ....  Cornelius(コーネリアス)
Maurice Evans ....  Dr. Zaius(ザイアス博士) 
Paul Richards (I) ....  Mendez 
Victor Buono ....  Fat man 
James Gregory (I) ....  Ursus 
Jeff Corey ....  Caspay 
Natalie Trundy ....  Albina 
Thomas Gomez ....  Minister 
Don Pedro Colley ....  Negro 
Tod Andrews ....  Skipper 
Gregory Sierra ....  Verger 
Eldon Burke (I) ....  Gorilla sergeant 


User Rating:  5.7/10 (2,415 votes)  
オトーサン、
「低いなぁ、こんなに低くなるのか」
後で触れますが、見方によっては、
もっと高いスコアになるはずです。

User Comments: 
SBMagさん
Stockholm´s Administrative Province, 
Sweden
2002年8月31日
「続・猿の惑星」は、
第1作同様、盛り沢山だ。

私の住んでいるスエーデンでは、
TV4チャネルで、週に7本、映画を上映する。
私は、それを録画している。
第1作は、1年前に見たので、録画しなかった。
録画しておいた第2作を見たのだが...、
そう、うん、よかった。
これも第1作と同様、盛り沢山だった。
ひっそり暮らす仮面フェチのミュータントたち、
そして、身の毛のよだつ結末。
なかなか盛り沢山だった。
でも、よかったと言いたい。
第1作同様、ある意味で、"coosy"だった。
まばゆい空、ジーラやコーネリアスなど、
陽気な声の素敵なチンパンジー、
乗馬した主人公たちを猿が追うシーン、
巧みなメイキャップなど...
全体的に見て、よい映画だったと思う。
筋書きについては...
不満のある人がいることは、分かるが、
ある種の歴史上の素敵な夏の出来事が
語られていたと思う。
結末については、受け容れられる。
キライな人もいるが、かなりよいと思う。
悲劇的だが、よいと思うのだ。
この映画で、もうひとつのよい点は、
第1作と独立していて、単なる続編でないこと。
もっとも、数人の登場人物が、
第1作で起きたことについてしゃべっている。
例えば、チャンパンジーが、
テイラー大尉を誉めているあたりだ。
もし、この映画を見たくないというひとがいたら、
他の続編も見ないほうがいい。
なぜなら、この続編は、他の映画よりも、
第1作によく似ているからだ。
後の映画を見れば、私の言う意味が分かると思う。
サンキュー。
私の下手な英語やスペル・ミスをお詫びしたい。


オトーサン、
「ハ、ハ、
"coosy"って、何かと思ったら、
"cozy" のスペル・ミスだったんだ」
親しみやすいという意味です。
娘の好きなケーキ屋さんの名前が、
コージー・コーナーだったので、分かりました。

オトーサン、
この映画、気に入りました。
猿の軍司令官が、どこかの大統領そっくり。
「...ものすごい反戦映画じゃん!」
猿軍団が、領土拡張のために戦争に踏み切ります。
プラカードを持った猿の一団が、
抗議運動で猿の軍隊の前に立ちはだかるのです。
司令官は、撃ち殺せというのですが、
それでは殉教者になるという
ザイアス博士の忠告で、乱暴に身柄を拘束。
ブレントやテイラー大尉の努力も空しく、
ミュータントとの戦争に突入します。
ミュータントは、最終兵器・コバルト爆弾を使用。
そして、宇宙にある中規模の惑星のひとつが消滅...

物の本によると、
上映当時は、人種差別盛んな頃だったので、
猿は、黒人を意味するという解釈だったようです。
でも、今は、誰かさんではないでしょうか。
この映画、深読みすると、楽しめます。


猿の惑星

オトーサン、
「これ見たよなぁ」
猿の惑星シリーズの第1作のことです。
索引リストを確認したうえで、
シリーズの残り4本を一挙に借りました。
でも、家に帰って、「しまった!」
第1作は、まだ見ていませんでした。
見たのは、ティム・バートン監督のリメイク。
慌てて、ビデオ屋に走りましたよー。

原題:Planet of the Apes (1968)     
監督:Franklin J. Schaffner
原作:Pierre Boulle 
脚本:Michael Wilson (I)ほか
Genre: Action / Drama / SF
上映時間;112分
あらすじ:
チャールトン・ヘストンと
2人の宇宙飛行士は、深い冬眠から覚めて、
乗っていた宇宙船が故障していたのを知る。
僅かな衣服だけで脱出した彼らは、
とある惑星に漂着したのを発見する。
前言語状態の未開の人類がおり、
一方、猿たちは言語も技術も習得していた。
ヘストンは、捕らえられ、猿の都市に連行される。
喉にダメージを受けて、しゃべれなくなり、
猿たちと意思疎通することが出来なかった。

出演者:
Charlton Heston ....  George Taylor(テイラー) 
Roddy McDowall ....  Cornelius(コーネリアス)
Kim Hunter ....  Zira(ジーラ) 
Maurice Evans ....  Dr. Zaius(ザイラス博士)

オトーサン、
「ヘストン、いいなあ。でも...」
でも...については、後で触れるとして、
かれの身長いくらか、ご存知ですか。
2メートル(6フィート3インチ)ですよ!
猿のジーラを演じたキム・ハンター、
写真に見るように、なかなかの美人女優。
「...猿にしておくには、勿体ないひとだなあ」
この2人の経歴をみましょう。

CHARLTON HESTON
チャールトン・ヘストン 
誕生日 1923/10/4  
出身 米イリノイ州エバンストン 
高校の奨学金を得て、
ノースウエスタン大学に進学し、演劇部で活躍。
44年、大学の同級生リディア・クラークと結婚。
大学卒業後、陸軍に入隊し、
B29の無線士としてアリューシャン列島地域で
3年間勤務し、除隊後に俳優の道を目指した。
当初はリディア夫人がモデルをして稼いだが、
48年に女優キャサリン・コーネルが率いる劇団で
ブロードウェイ・デビュー。
映画デビューは50年「虐殺の街」。
59年「ベン・ハー」でアカデミー主演男優賞受賞。
71年「アントニーとクレオパトラ」で監督業に進出
子供に映画監督のフレーザーとホリー・アンがいる。 
活躍度 ○→ 
演技幅 個性 
演技力   ☆☆☆☆☆★ 
アクション ☆☆☆☆☆★ 
コメディ  ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1950年「虐殺の街」
1952年「地上最大のショウ」「燃える幌馬車」
     「ルビイ」
1953年「アロウヘッド」「真紅の女」
     「ミズリー大平原」
1954年「黒い絨毯」「インカ帝国の秘宝」
1955年「遙かなる地平線」
1956年「三人の荒くれ者」「十戒」
1958年「黒い罠」「大いなる西部」「大海賊」
1959年「ベン・ハー」
     「メリー・ディア号の難破」
1961年「エル・シド」
1962年「ローマを占領した鳩」
     「ダイヤモンド・ヘッド」
1963年「北京の55日」「偉大な生涯の物語」
     「ダンディー少佐」「華麗なる激情」
     「大将軍」
1966年「カーツーム」
1967年「誇り高き戦場」「ウィル・ペニー」
1968年「猿の惑星」
1969年「ナンバー・ワン物語」「続・猿の惑星」
1970年「ジュリアス・シーザー」
     「大洋のかなたに」
1971年「アントニーとクレオパトラ」
     「オメガマン」
1972年「ハイジャック」「野生の叫び」
1973年「ソイレント・グリーン」「三銃士」
1974年「四銃士」「大地震」
     「エアポート’75」
1976年「大いなる決闘」
     「パニック・イン・スタジアム」
     「ミッドウェイ」
1978年「原子力潜水艦浮上せず」「王子と乞食」
1980年「ピラミッド」「ワイオミング」
1982年「大金塊」
1989年「チャールトン・ヘストン 
      キング・マフィア偽りの報酬」
1990年「リトル・キッドナッパー」
     「デビルズ・パイレーツ」、
     「Mr.エンジェル/神様の賭け」
     「クライシス2050」
1993年「ウェインズ・ワールド2」
1994年「トゥームストーン」「トゥルーライズ」
1995年「マウス・オブ・マッドネス」
     「沈黙の大地」
1996年「アラスカ/小さな冒険者たち」(ナ)
     「ハムレット」
1997年「ヘラクレス」(声)
1998年「アルマゲドン」(ナ)
1999年「エニイ・ギブン・サンデー」
2001年「PLANNET OF THE APES/猿の惑星」
     「キャッツ&ドッグス」(声)
     「フォルテ」
     「ファイナル・レジェンド
      −失われたソロモン−」
2002年「ボーリング・フォー・コロンパイン」

KIM HUNTER
キム・ハンター 
誕生日 1922/11/12-2002/9/11 
出身 米ミシガン州デトロイト 
アクターズスタジオで演技を学び、17才で初舞台。
43年、映画デビュー。
51年「欲望という名の電車」で
アカデミー助演女優賞受賞。
他、「猿の惑星」のコーネリアスの恋人ジーラ役など
が有名。 
出演作
1943年「夫は還らず」
1945年「大空に駈ける恋」
1946年「天国への階段」
1951年「欲望という名の電車」
1952年「ニューヨークの異邦人」
     「デッドライン〜USA」
1957年「孤独の青春」
1964年「リリス」
1968年「猿の惑星」「泳ぐひと」
1970年「続・猿の惑星」
1971年「新・猿の惑星」
1974年「汚れた青春・非行少女クリス」(TM)
     「のぞき魔!バッド・ロナルド
      /十代の異常な欲望」
1975年「暗黒の8月」
1976年「ハンコックの人々」(TM)
1979年「ホワイト・ハウス」(TM)
     「ゴールデン・ゲート殺人事件」(TM)
1981年「スコーキー
      /ユダヤとナチの凄絶な戦い」(TM)
1985年「プライベート・セッション」(TM)
1986年「キンドレッド」
1989年「KKK 炎の十字架」
1990年「マスター・オブ・ホラー/悪夢の饗宴」
1997年「真夜中のサバナ」
1998年「しあわせ色のルビー」

その他の出演者:
James Whitmore ....  President of the Assembly 
James Daly (I) ....  Dr. Honorious 
Linda Harrison (I) ....  Nova 
Robert Gunner ....  Landon 
Lou Wagner ....  Lucius 
Woodrow Parfrey ....  Dr. Maximus 
Jeff Burton (I) ....  Dodge 
Buck Kartalian ....  Julius 
Norman Burton ....  Leader of the hunt 
Wright King ....  Dr. Galen 
Paul Lambert (I) ....  Minister 


User Rating:  7.8/10 (13,337 votes)  
       top 250: #222
オトーサン、
「おお、世界の名画222位だ」

アカデミー賞ノミネート:
オリジナル劇映画作曲賞
衣装デザイン賞

User Comments: 
Theo Robertsonさん 
Isle Of Bute , Scotland 
2003年1月3日
すばらしい映画

最近のティム・バートンのリメイクとはちがって
これは、すばらしい映画といえる。
フランクリン・シャフナー監督は、いい仕事をした。
映画の別世界を創造した。
何て、皮肉な世界だろう。
結末は、まさに映画の古典的瞬間!
SFは、いかにあるべきかのお手本である。
FXを使わず、知性で勝負しているからだ。
勿論、評論家が批判したがる理由も分かる。
原作が大きく書き換えられており、
猿と人間が同じ言語を使用するというのも、
明らかに論理的矛盾である。
だが、私は、この映画が好きである。
アラ探しをしたくなるほど、いい映画なのだ。


オトーサン、
「知らぬ内が花」
そんな感慨を抱いた理由は、
大好きな俳優だったヘストンの実像を
最近、記録映画で見てしまったからです。
そう、「ボーリング・フォー・コロンパイン」。
全米ライフル協会の会長として、突撃取材され
「あなたは、死を招く銃を野放しにしている」
と追求され、逃げまどう姿がありました。
映画で見てきた大柄/善意の白人というイメージが
一挙に崩れ落ちた瞬間でした。
「金儲けと出世のために、魂を売った男」
ヘストンさん、どうやら晩節を汚したようです。

オトーサン、
「人類も晩節を汚さなければ、いいのだが」
この映画の古典ともなったラストシーン、
ヘストンが見てしまった風景とは?
「...ああ」
その風景は...?
明日の表紙写真をごらんください。


グッドフェローズ

オトーサン、
これは、小さなビデオ店で借りた3本目。
デ・ニーロが出ているので、借りました。
「いくら何でも、これは駄作だろう」
まったく期待しなかったので、後回し。
それが、...おお、大当たりでした。

原題:Goodfellas (1990)     
監督:Martin Scorsese
原作:Nicholas Pileggi
脚本:Nicholas Pileggi /Martin Scorsese
Genre: Crime / Drama 
Country: USA 
Language: English / Italian 
上映時間;145分
あらすじ:
実話に基づいている。
アイルランド系イタリア人、
ヘンリー・ヒルの物語。
かれが、マフィアの一員として、 
日々どのように暮らしていたのかを描く。
物語は、ヘンリーをめぐって進む。
情緒不安定な友人が、ジミーとトミー。
ケチな犯罪からスタートして、
ついには、凶暴な殺人に手を染めるようになり、
組織の中で出世していく。

出演者: 
Robert De Niro ....  Jimmy Conway(ジミー) 
Joe Pesci ....  Tommy DeVito (トミー)
Ray Liotta ....  Henry Hill (ヘンリー)
Lorraine Bracco ....  Karen Hill(カレン) 
オトーサン、
「やっぱり、デ・ニーロは、巧い。
目は口ほどに物を言いといいますが、
親友を失って号泣する感情表現に感心しました。、
「やっぱり、ジョー・ペシは、巧い」
早口の物言いは、このひとならではのもの。
女優陣では、カレン役のロレイン・ブラッコ、
幸福の絶頂から不幸のドン底までを好演。
3人とも、名前からして、イタリア系。
感情表現の巧みさは、先祖代々のDNAかも。
長くなりますが、この3人の経歴を見ましょう。

誕生日 1955/10/2 
ROBERT DE NIRO
ロバート・デ・ニーロ 
誕生日 1943/8/17 
出身 米ニューヨーク 
活躍度 ◎↑ 
演技幅 自在 
演技力   ☆☆☆☆☆★ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ  ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1965年「マンハッタンの哀愁」
1968年「ブルー・マンハッタンU
      /黄昏のニューヨーク」
1969年「御婚礼ウェディング・パーティー」
1970年「血塗れのギャング・ママ」
     「ブルー・マンハッタンT
      /哀愁の摩天楼」
1971年「わが心の天使」「生き残るヤツ」
     「ロバート・デ・ニーロのスワップ」 
1973年「バング・ザ・ドラム」
     「ミーン・ストリート」
1974年「ゴッドファーザーPART2」
      ◆アカデミー助演男優賞
1976年「1900年」「タクシードライバー」
     「ラスト・タイクーン」
1977年「ニューヨーク・ニューヨーク」
1978年「ディア・ハンター」
1980年「レイジング・ブル」◇
      アカデミー主演男優賞
1981年「告白」
1982年「エリア・カザンの肖像」
1983年「キング・オブ・コメディ」
1984年「恋に落ちて」
     「ワンス・アポン・ア・タイム・
      イン・アメリカ」
1985年「未来世紀ブラジル」
1986年「ミッション」
1987年「アンタッチャブル」◆
     「エンゼル・ハート」
     「ディア・アメリカ/戦場からの手紙」
      (声)
1988年「ミッドナイト・ラン」
1989年「俺たちは天使じゃない」
     「ジャックナイフ」
1990年「アイリスへの手紙」
     「グッドフェローズ」
     「レナードの朝」
1991年「ケープ・フィアー」◇「真実の瞬間」
     「ハート・オブ・ダークネス
      /コッポラの黙示録」
     「バックドラフト」「ミストレス」
1992年「ナイト・アンド・ザ・シティ」
1993年「恋に落ちたら」
     「ブロンクス物語/愛に包まれた街」
     「ボーイズ・ライフ」
1994年「フランケンシュタイン」◇
1995年「カジノ」◇「ヒート」◇「百一夜」
1996年「マイ・ルーム」「ザ・ファン」◇
     「スリーパーズ」◆
1997年「噂の真相/ワグ・ザ・ドッグ」
     「大いなる遺産」
     「コップランド」◇
     「ジャッキー・ブラウン」◇
1998年「RONIN」◇
1999年「アナライズ・ミー」◇「フローレス」◇
2000年「ミート・ザ・ペアレンツ」◇
     「ザ・ダイバー」◇
     「ロッキー・アンド・ブルウィンクル」
2001年「15ミニッツ」◇「スコア」◇
2002年「ショウタイム」「容疑者」
     「アナライズ・ユー」 

JOE PESCI
ジョー・ペシ 
誕生日 1943/2/9 
出身 米ニュージャージー州ニューアーク 
活躍度 ○→ 
演技幅 自在 
演技力   ☆☆☆☆☆★ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ  ☆☆☆☆☆★ 
出演作 
1975年「DEATH COLLECTOR」
1980年「レイジング・ブル」
1981年「錆びた黄金」
1983年「イージー・マネー/一獲千金」
     「ワンス・アポン・ア・タイム・
      イン・アメリカ」
1988年「ムーン・ウォーカー」
1989年「リーサル・ウエポン2」
     「ハートに火をつけて」
1990年「ベッツィの結婚/本日はお日柄も良く」
     「JFK」「ホームアローン」
     「グッドフェローズ」
      アカデミー助演男優賞
1991年「ニューヨークのいたずら」
1992年「リーサル・ウエポン3」
     「いとこのビニー」
     「パプリック・アイ」
     「ホームアローン2」
1993年「ブロンクス物語 愛につつまれた街」
1994年「きっと忘れない」
1995年「カジノ」
1998年「リーサル・ウエポン4」
 
LORRAINE BRACCO
ロレイン・ブラッコ 
誕生日 1955/10/2 
出身 米ニューヨーク州ブルックリン 
19歳でモデルとなってパリに行き、
86年映画デビュー。
パリでモデルやディスク・ジョッキー、
テレビ制作などを経験。
その後、ハーヴェイ・カイテルと出逢い、
ニューヨークに帰って結婚、
ステラ・アドラーから演技を学ぶ。
90年「グッド・フェローズ」で
アカデミー賞にノミネートされた。
後、ハーヴェイ・カイテルとは離婚した。 
活躍度 △→ 
演技幅 個性 
演技力   ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ  ☆☆☆★★★ 
出演作 
1986年「殺意の絆」
1987年「ピックアップ・アーチスト」
     「誰かに見られてる」
1989年「ドリーム・チーム」
     「ロック・イン・ブルックリン」
1990年「ムーンリット・ナイト」
     「グッドフェローズ」
1991年「スウィッチ/素敵な彼女?」
     「ドリーム・ゲーム/夢を追う男」
1992年「ザ・スタンド」「ラジオ・フライヤー」
     「赤い殺意」
1993年「カリブ愛欲の罠」
1994年「カウガール・ブルース」
1995年「バスケットボール・ダイアリーズ」
     「君が、嘘をついた。」
     「ゲット・ショーティ」
1999年「ジョン・マルコヴィッチの
      レディース・ルーム」
2001年「サンキュー、ボーイズ」

その他の出演者:
Paul Sorvino ....  Paul Cicero 
Frank Sivero ....  Frankie Carbone 
Tony Darrow ....  Sonny Bunz 
Mike Starr (I) ....  Frenchy 
Frank Vincent (I) ....  Billy Batts 
Chuck Low (I) ....  Morris 'Morrie' Kessler 
Frank DiLeo ....  Tutti Cicero 
Henny Youngman ....  Himself 
Gina Mastrogiacomo ....  Janice Rossi 
Catherine Scorsese ....  Tommy's mother 
Charles Scorsese ....  Vinnie 
 
User Rating: 8.6/10 (43,760 votes)  
       top 250: #27  
オトーサン、
「おお、世界の名画27位!
今年見たうちで、最高のランクだ」

アカデミー賞受賞:
助演男優賞 ジョー・ペシ

同ノミネート: 
作品賞
監督賞;マーティン・スコセッシ
助演女優賞;ロレイン・ブラッコ
脚色賞
編集賞

User Comments: 
sundr9さん
London, England
2003年6月4日
何回も見直している...
 
最高のアルバムがある。 
ニール・ダイアモンド、CCR、サンタナ、 
音楽が魔法のようで、何度となく聴いた。
同じことが映画についても当てはまる。
「バグジー」、「ショーシャンクの空に」、
そして、この「グッドフェローズ」だ。
配役の妙が、この永遠の古典のすばらしさの鍵だ。
人間心理の不吉な側面を描くギャング映画は
砂糖をまぶしたお行儀のいい映画とは対照的である。
最高の配役を集める機会となるからだ。
すべてのシーンが、記憶に残る。
見事な語り口、編集、まさに監督術の鏡だ。
この映画、すばらしい語り手である
レイ・リオッタやロバート・デ・ニーロ
そして、何と言ってもモーガン・フリーマン!
かれらが、いなければ、別物になっていただろう。
この映画を見ると、
どうしたって監督や俳優たちに心服してしまう。
これは、映画製作の記念碑である。


オトーサン、
この映画、1時間足らずで見終わって、
「もう終わったのか。
とても、世界の名画とは、思えんなあ」
でも、お恥ずかしいことに、大勘違い。
145分なので、
ディスクがA面とB面になっていて、
間違えて、B面から見てしまったのです。
慌ててA面から見直し。

印象に残ったシーンをご紹介しましょう。
NYの有名なクラブ、コカコパーナが舞台。
主人公のヘンリーが、彼女とデート。
カレンを連れて、ショーを見に行きます。
まず、肩を切って、キッチンを案内します。
よほどの常連や経営者でないと、
ふつうのお客は入れない聖域のはず。
評判のお店の評判のショーですから、
セレブも含めて、順番待ちの行列が出来ています。
それを尻目にヘンリーは最前列に席をつくらせます。
周囲のみんなが、挨拶をしてきます。
ヘンリーは、ボーイに多額のチップ。
とても、21歳の青年に出来ることではありません。
「あなたのご商売、何なの?」
「建築業だ」
かれ、ギャングなのです。

その後、ショーがはじまります。
名前は忘れましたが、
アヤノコウジキミマロでないことは確実です。
「女房がおれに言うんだ。
土曜の夜だから、どこかに連れてって」
「ああ、いいよ、どこがいい?」
「普段、行かないところがいいわ」
「それじゃぁ、キッチンだ」
これ、ギャグなのです。

オトーサン、
少し笑った後、
「...古い時代のNYを描かせたら、
マーティン・スコセッシの右に出る者はいないなぁ。
やはり、世界の名画だ。27位は過大評価かも」
でも、きちんと最初から見ていたら、
違う評価になっていたのかも知れません。


推定無罪

オトーサン、
「推定無罪、まだ見ていなかったか?」
ご贔屓のハリソン・フォードの出演作ですから、
大喜びで見ました。
「かれの映画は、当たり外れがないからなあ」

原題:Presumed Innocent (1990)     
監督:Alan J. Pakula
原作:Scott Turow 
脚本:Frank Pierson (I)ほか
Genre: Crime /Drama /Thriller
上映時間:127分
あらすじ:
つきあっていたガール・フレンドが殺され、
第一容疑者である首席検察官ハリソン・フォードは
真犯人を捜しはじめる。
だが、思っていたより、犯人は身近な存在だった。

出演者:
Harrison Ford ....Rusty Sabich(ラスティ) 
Bonnie Bedelia....Barbara Sabich(バーバラ:妻) 
Raul Julia ....   Sandy Stern(サンディ:弁護士)
オトーサン、
「ハリソン・フォード、控え目な演技だけど、
ちゃんと役柄を計算しているんだろうなぁ」
脇役陣がなかなか好演技を披露しています。
その代表が、かれの妻と弁護士。
経歴紹介は、夫妻にしましょう。

HURRISON FORD
ハリソン・フォード 
誕生日 1942/7/13 
出身 米イリノイ州シカゴ 
ウィスコンシンのリボン・カレッジに学び、
夏休み中に舞台に立つようになる。
映画俳優になるべくロスに移り、
64年「現金大作戦」で映画デビュー。
「スター・ウォーズ」シリーズのハン・ソロ役や
「インディ・ジョーンズ」シリーズの
インディ役が有名。
妻は「E.T.」の脚本家メリッサ・マティスン。
子供にベンジャミン、ウィラード、マルコムがいる。 
活躍度 ◎→ 
演技幅 自在 
演技力   ☆☆☆☆☆☆ 
アクション ☆☆☆☆☆★ 
コメディ  ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1966年「現金作戦」
1967年「大いなる砲火」「テキサスの7人」
1970年「……YOU…」
1973年「アメリカン・グラフィティ」◆
1974年「カンバセーション…盗聴」◆
1977年「スター・ウォーズ」◇「幸福の旅路」◇
1978年「ナバロンの嵐」◇
1979年「ハノーバー・ストリート」◇
     「地獄の黙示録」◆
     「フリスコ・キッド」◇
1980年「スター・ウォーズ/帝国の逆襲」◇
1981年「レイダース/失われたアーク」◇
1982年「ブレード・ランナー」◇
1983年「スター・ウォーズ/ジェダイの復讐」◇
1984年「インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説」◇
1985年「刑事ジョン・ブック/目撃者」◇
1986年「モスキート・コースト」◇
     「フランティック」◇
     「ワーキング・ガール」◇
1989年「インディ・ジョーンズ/最後の聖戦」◇
1990年「推定無罪」◇
1991年「心の旅」◇
1992年「パトリオット・ゲーム」◇
1993年「逃亡者」◇
1994年「今そこにある危機」◇
1995年「サブリナ」◇「百一夜」▲
1997年「デビル」◇「エアフォース・ワン」◇
1998年「6デイズ7ナイツ」◇
1999年「ランダムハーツ」◇
2000年「ホワット・ライズ・ビニース」◇
     「地獄の黙示録〈特別完全版〉」
2002年「K−19」◇

BONNIE BEDELIA
ボニー・ベデリア 
誕生日 1952/3/25 
出身 米ニューヨーク州ニューヨーク 
12歳の時にTVシリーズに出演。
舞台「マイ・スイート・チャーリー」では
シアター・ワールドで賞を得る。
映画は69年「さすらいの大空」から。
「車輪のような心」でアカデミー主演女優賞に
ノミネート。
87年に共同でロサンゼルス・シアターワークスを
設立。
マコーレー・カルキンの叔母としての
知名度が高いが、
「ダイ・ハード」でのマクレーンの妻ホリー役でも
有名。 
活躍度 △→ 
演技幅 個性 
演技力   ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ  ☆☆☆★★★ 
出演作 
1969年「さすらいの大空」
     「ひとりぼっちの青春」
1970年「ふたりの誓い」
1979年「死霊伝説」
1985年「天使を愛した女」
1986年「ミリー/少年は空を飛んだ」
     「すみれは、ブルー」
1988年「ダイ・ハード」「旅立ちの季節」
1989年「シャドー・メイカーズ」
1990年「ダイ・ハード2」「推定無罪」
1993年「ニードフル・シングス」
1994年「不倫法廷」「眠れない夜はあなたと」
1999年「地上より何処かで」

その他の出演者:
Brian Dennehy ....  Raymond Horgan 
Paul Winfield ....  Judge Larren Lyttle 
Greta Scacchi ....  Caroline Polhemus 
John Spencer (I) ....  Det. Lipranzer 
Joe Grifasi ....  Tommy Molto 
Tom Mardirosian ....  Nico Della Guardia 
Anna Maria Horsford ....  Eugenia 
Sab Shimono ....  'Painless' Kumagai 
Bradley Whitford ....  Jamie Kemp 
Christine Estabrook ....  Lydia 'Mac' MacDougall 
Michael Tolan ....  Mr. Polhemus 
Madison Arnold ....  Sgt. Lionel Kenneally 


User Rating:  6.8/10 (4,050 votes)  
オトーサン、
「高いなあ」
これも、実に、いい映画なのに、
アカデミー賞にきらわれたようです。

User Comments: 
TxMike さん
Houston, TX, USA, Earth
2001年3月25日
いくつかの演技が光る
実にいいサクペンス映画。

ラスティ(ハリソン・フォード)は、
同僚の若い検察官のキャロラインが、
レイプされ、殺されたのを知らされる。
かれは、その事件の担当を命じられるが、
事件が展開するにつれ、
昇進のために近づいてきた彼女との
情事が発覚する。
問題は、ビールのグラス、指紋、通話記録、
精液、カーペットの繊維といった証拠が
すべてかれを犯人と示していることだった。
ハリソン・フォードは、いつもと同じようだが、
控えめな演技を見せている。
その代わり、他の登場人物たちに
すばらしい演技が要求される。
弁護士 (Raul Julia)、妻 (Bonnie Bedelia), 
助手 (John Spencer)、
腐敗した上司(Brian Dennehy)と
判事 (Paul Winfield)、
そして勿論、厚かましくウソつきの
若い検察官キャロライン(Greta Scacchi)。
彼女は、現代最高の美人女優だろう。
私は、ハリソン・フォードの他の出演作である
「フランティック」を、最近見たが、
この映画は、あらゆる点で、それよりも優っている。
実によく出来たサスペンス映画だ。
ラスティの裁判が証拠不十分で棄却された後、
興味深いひねりがある。


オトーサン、
「こういうのを大人の映画というんだろうなあ」
刺激を求める若いひとからすると、
古い映画と思われ、敬遠されるでしょうが、
よく見ると、なかなか味がある映画です。
「ストーリーがいい」
それもそのはず、
法廷劇の第1人者スコット・トゥロ−のもの。
弁護士だった頃、通勤電車のなかで
8年がかりで練り上げた出世作だけあって、
その内容の濃さは折り紙つきです。

オトーサン、
見終わった後、(読み終わった後も)
後遺症が残りました。
周囲のひとが、誰も信じられなくなったのです。
ブッシュ大統領や小泉首相は、昔からですが、
警察官も、裁判官も、教職員も、
さらには、上司も、友人も身内も。
「追い込まれて書いた小説なのかも...」
そんな想像を逞しくするほど、
よくできたトゥロ−の原作でした。


大脱走

オトーサン、
「これ見ていなかったっけ?」
山荘のそばの小さなレンタル・ショップ。
ほとんど見た映画ばかりですが、念のために
持参した索引リストと照合してみました。
「変だなぁ、載っていない」

原題:Great Escape, The (1963)     
監督:John Sturges
原作:Paul Brickhill 
脚本:James Clavell ほか
Genre: Adventure /War /Action /Drama
Country: USA 
Language: English / German / French 
上映時間:172分
あらすじ:
実話に基づく。
連合軍の脱出のベテランである囚人たちが、
「脱出不可能」といわれる収容所に送られる。
リーダーは、数百人を一度に脱出させようとする。
前半は、コメディであり、 
囚人たちは、看守の裏をかき、
脱出用のトンネルを掘るために知恵を絞る。
後半は、手に汗握るアドベンチャーであり、
ボート、列車、飛行機で、占領下の欧州を脱出する。

出演者: 
Steve McQueen ....  Capt. Virgil 
       'The Cooler King' Hilts(ヒルツ) 
James Garner ....  Flight Lt. Bob Anthony 
     'The Scrounger' Hendley(ヘンドリー) 
Richard Attenborough ....  Squadron Leader Roger
       'Big X' Bartlett(バートレット) 
オトーサン、
「誰が誰だ、かわからないなあ」
それほど、多くの俳優が出演しているのです。
そのなかで、ひときわ目立つのが、このひと。
「不良面している!」
ヒルツ大尉、このひとこそ、誰あろう、
60年代に一世を風靡した
われらが、スティーブ・マックィーンなのです。

STEVE McQUEEN
スティーブ・マックィーン 
誕生日 1930/3/24-1980/11/7
出身 米ミズーリ州スレイター 
幼い頃、両親が離婚し、しばらく祖母に育てられたが
母の再婚で呼び戻される。
しかし、義父との折り合いが悪く、非行に走り、
不良少年を集めた学校に送られる。
しかし、2年で飛び出し、
ギリシャの油漕船に乗り込んだり、
テキサスの油田で働いたり、
カナダで森林伐採夫をしたり、
ボールペンのセールス、テレビの修理屋を経て、
海兵隊に入隊。
50年に除隊後、女優をしている友達の紹介で
演劇コーチのサンフォート・マイズナーを知り、
演技への興味を持つと、
アクターズ・スタジオなどの演劇学校で勉強しながら
数々の舞台に立ち、
ついにブロードウェイで主役を務めるまでに成長。
58年にハリウッドに移り、
テレビ・シリーズ「拳銃無宿」の主役を勝ち取り、
それがきっかけで
59年「戦雲」で本格的な映画デビュー。
以後、「荒野の七人」「大脱走」
「マンハッタン物語」などがヒットし、
人気スターに。
「砲艦サンパブロ」ではアカデミー主演男優賞に
ノミネートされた。
私生活では56年に結婚したニール・アダムスと
72年に離婚し、
73年にアリー・マックグローと結婚。
78年に離婚し、
80年1月16日にバーバラ・ミンティと結婚。
しかし、同年、肺ガンで亡くなった。 
出演作
1956年「傷だらけの栄光」
1958年「ニューヨークの顔役」
     「マックィーンの絶対の危機」
1959年「戦雲」
1960年「荒野の七人」
1961年「ガールハント」
1962年「突撃隊」「戦う翼」
1963年「大脱走」「マンハッタン物語」
     「雨の中の兵隊」
1965年「ハイウェイ」「シンシナティ・キッド」
1966年「ネバダ・スミス」「砲艦サンパプロ」
1968年「華麗なる賭け」「ブリット」
1969年「華麗なる週末」
1971年「栄光のル・マン」
1972年「栄光のライダー」
     「ジュニア・ボナー/華麗なる挑戦」
     「ゲッタウェイ」
1973年「パピヨン」
1974年「タワーリング・インフェルノ」
1977年「民衆の敵」
1980年「トム・ホーン」「ハンター」 

その他の出演者:
James Donald (I) ....  Group Capt. Rupert 
            'The SBO' Ramsey 
Charles Bronson ....  Flight. Lt. Danny
          'The Tunnel King' Willinski 
Donald Pleasence ....  Flight Lt. Colin
           'The Forger' Blythe 
James Coburn ....  Flying Officer Louis 
         'The Manufacturer' Sedgwick 
Hannes Messemer ....  Col. von Luger
           (prison commandant) 
David McCallum (I) ....  Lt. Cmdr. Eric 
           'Dispersal' Ashley-Pitt 
Gordon Jackson ....  Flight Lt. Andy MacDonald
             (Intelligence) 
John Leyton ....  Flight Lt. William
            'The Tunneller' Dickes 
Angus Lennie ....  Flying Officer Archiald
              'The Mole' Ives 
Nigel Stock (I) ....  Flight Lt. Denys
          'The Surveyor' Cavendish 
Robert Graf (I) ....  Werner 'The Ferret' 
Jud Taylor ....  Goff 


User Rating:  8.3/10 (12,648 votes) 
       top 250: #68 
オトーサン、
「おお、世界の名画の68位とは!」
でも、アカデミー賞には嫌われたようです。

ノミネート:編集賞

User Comments:
Bradley Carrさん 
Brisbane, Australia
2002年7月26日
2時間半が矢のように過ぎる。

目下のハリウッドの流行は、
上映時間を増加させることである。
多くのひとは、理論的には、
3時間が悪いとは言わないだろう。
製作者が、その時間をきちんと充足させている
限りにおいて。
だが、実際には、悲しいことに、
少数の例外を除いて、
現代の映画は、予算オーバーを正当化するため、
70分程度の中身をふくらませて、
3時間以上に仕立てている。
真の問題は、オリジナルのアイディアが
欠如しているせいなのに。
50年代、60年代、そして70年代につくられた
威圧するほど長い有名な映画を想起してみると、
それらは、時間が矢のように過ぎるのだ。
充分な情報や娯楽が詰めこまれているからである。
さて、この映画だ。
きらめく国際的なスターを総動員しており、
第2次世界大戦末期の連合軍兵士たちの
脱出の試みを描いている。
だが、通常の愛国心をあおるようなアメリカ映画とは
一線を画している稀有な映画である。
クライマックスの後も興味が持続し、
それどころか興味が増す一方になる。
そして、ある事件が起きる。
この映画の特徴はディテールと絶妙の複雑さにある。
だから、普通の映画のように、
単に感情的側面に心を奪われるのではなく、
そうした脱出劇の技術的側面、
とくに、かれらの直感の鋭さに魅了されるのだ。
ある映画評論家が、かつて、こう書いた。
「ハリウッドは、感情描写がうまいが、
アイディアが不足している」
これ以上、的確な言葉はない。
この「大脱出」は、その経験則には当てはまらぬ
唯一の例外だろう。
必要なら、その秘密を盗むべきだ。


オトーサン、
「うーん、この映画の魅力といったら、
やっぱり、マックィーンだなぁ」
アメリカ人で野球好きという設定、
独房に入れられても、まったくめげてなどいません。
ボールを壁に当ててグローブでキャッチ、
それをあきずに繰り返しているのです。
「...ナチが本当に許可したのかなあ?」
まあ、映画だから、そういう設定にしたのでしょう。

オトーサン、
この映画、もうひとつ気に入ったのは、
スイスの風景。
前半が収容所、それも独房や穴が舞台ですから、
後半の緑なす沃野、雄大なアルプスの風景は、
開放感がいっぱい。
そこをオートバイで突っ走るのです。
「いいなぁ、ああいう場所をドライブしたいなぁ。
...行くとしたら、航空券の安い6月頃か」
1ケ月ほど、スイスの田舎をのんびり泊まり歩き、
土地の人情に触れる旅をしたいものです。
「最高だろうなあ。
人生の終りに、ふさわしい旅だろうなあ」

実は、脱走に成功した50人は、
そう言いあい、微笑み、うなづきあいます。
「もう思い残すことはない」
そして、ナチに射殺されていくのです。
背景には、アルプス。
蒼ざめ、幸福感で泣いているようでした。
この見終わった後の余韻がたまらない映画です。


バック・トゥー・ザ・フューチャー Part3

オトーサン、
「西部劇仕立てか」
ちらっと予告編をのぞくと、
マーティがカウボーイ姿。
西部特有の岩山とインディアンの群れ。
「おい、おい、そこまで、落とすなよ」
シリーズものは、受け狙いが鼻につきます。

原題:Back to the Future Part III (1990)     
監督:Robert Zemeckis
キャラ:Robert Zemeckis /Bob Gale ほか
Genre: Family /Comedy /SF /Western 
上映時間:118分
あらすじ:
3部作の完結編では、マーティが、
ドクを死から救出する使命を果たすために
1985年に飛んで行く。
タネンの仲間の手で殺されるのだ。
だが、すぐ未来に戻ろうとすると、 
いろいろな障害が待ち受けているのだ。
タイムマシン・デロリアン号のガソリンがないし、
拳銃使いの無法者の一団との決闘、
ドクを愛してしまった女性教師など障害だらけ。

出演者:
Michael J. Fox ....  Marty McFly/Seamus McFly
                     (マーティ) 
Christopher Lloyd.....Dr. Emmett 'Doc' Brown
                     (ドク) 
Mary Steenburgen .... Clara Clayton(クララ)
Thomas F. Wilson ....Buford 'Mad Dog' Tannen
          /Biff Tannen (タネン)
オトーサン、
「今回初登場は、クララだけか」
演技もうまいし、楚々として気品があり、
イザとなると、気性も激しい南部美人。
このひとのおかげで、
第3作が単なるドタバタ喜劇だけでなく、
ラブ・ストーリーにもなりました。
「これからは、頭でなく心で生きるんだ」
「一億人に1人の女、いや10億兆人にひとりだ」
なーんて、天才科学者ドクにいわせるのですから、
大したものです。
経歴を見ましょう。

MARY STEENBURGEN
メアリー・スティーンバーゲン 
誕生日 1953/2/8 
出身 米アーカンソン州ニューポート 
大学で演劇を学び、20歳でニューヨークへ。
書店やレストランで働きながら、
ネイバーフッド・プレイハウスで演技を学ぶ。
キャスティング・オフィスでジャック・ニコルソンに
出会ったのをきっかけに
78年「ゴーイング・サウス」で映画デビュー。
80年「メルビンとハワード」で
アカデミー助演女優賞ほかゴールデングローブ
助演女優賞受賞。 
活躍度 ○→ 
演技幅 個性 
演技力     ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ   ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1978年「ゴーイング・サウス」
1979年「タイム・アフター・タイム」
1980年「メルビンとハワード」
            アカデミー助演女優賞
1981年「ラグタイム」
1982年「サマー・ナイト」
1983年「クロス・クリーク」
          「ロマンチック・コメディ」
1985年「クリスマスに届いた愛」
1987年「冬の嵐」「ハロー・マイ・トレイン」
          「八月の鯨」
1989年「ミス・ファイヤー・クラッカー」
          「バックマン家の人々」
1990年「バック・トゥ・ザ・フューチャー
            PART3」
     「ロング・ウォーク・ホーム」
1991年「夢の降る街」
1993年「フィラデルフィア」
          「ギルバート・グレイブ」
          「トラブル・ファミリー」
1994年「アポロ11を追いかけて」
          「ジュラシック・ボーイ/恐竜小僧」
1995年「ニクソン」「ミ・ファミリア」
          「グラスハープ」
     「パウダー」
2001年「海辺の家」「アイ・アム・サム」

その他の出身者:
Lea Thompson ....  Maggie McFly/Lorraine McFly 
Elisabeth Shue ....  Jennifer Parker 
James Tolkan .... Chief Marshal James Strickland 
Matt Clark (I) ....  Chester the Bartender 
Dub Taylor ....  Saloon old-timer #1 
Harry Carey Jr. ....  Saloon old-timer #2 
Pat Buttram ....  Saloon old-timer #3 
Christopher Wynne ....  Buford's Gang Member #1
           /Needles' Gang Member #1 
Sean Gregory Sullivan....Buford's gang member #2 
Mike Watson (I) ....  Buford's gang member #3 
Marc McClure (I) ....  Dave McFly 


User Rating:  6.6/10 (15,588 votes)  
オトーサン、
「やっぱり、ジンクス通りだ」
第1作のスコア:8.0(世界の名画152位)
第2作:6.8、
そして第3作:6.6 というように
段々落ちていくのです。
 
User Comments: 
Basie さん
texas
2003年6月10日
Not as fun and exciting 
2015年の未来は、
そう面白くもエキサイティングでもない。
それでも、いい映画だ。

パート3は、好きだ。
コメディが多く、実際に笑わせてくれる。
狂気じみたパート2と比べると、静かで平和だし、
西部劇仕立てなので、落ち着く。
列車のシーンは、唯一動きの早いアクションがあり、
見る価値がある。
タネン役のトーマス・ウィルソンは、すばらしい。
ワイルドで、クレイジーな性格がよく出ていて、
この映画に奥行きを与えている。
クレイジーかもしれないが、
全体的にパート3の撮影は好ましく思える。
見て楽しければいいはず。
パート3は、このすばらしいシリーズでの
すばらしい映画だ。


オトーサン、
「西部劇を見ると、アメリカ人は落ち着くのかも」
日本人が、水戸黄門を見ると、落ち着くのと同じで、
「助さん、格さん、懲らしめておやりなさい」
というシーンに満足する単純な勧善懲悪劇。
この映画も、悪役のタネンが最後にコテンパンに
やっつけられると、胸がスッキリします。
それに、ちゃんと教えも出てくるのです。
ラストシーン、
ドクが、マーティに言います。
「未来は白紙だ、自分でつくるのだ」

オトーサン、
「そうそう、ジュール・ヴェルヌか
懐かしいなあ」
「海底2万哩」「月世界旅行」などを書いた
SFの先駆者といえる作家。
子供の頃、夢中で読みました。
ドクは、その影響で科学者になって、
クレアとの間に生まれた2人の子供に
ジュールとヴェルヌと名づけたのでした。

蛇足ですが、ジュール・ヴェルヌの経歴です。
http://www.generalworks.com/databank/movie/staff/jvern.html


バック・トゥー・ザ・フューチャー Part2

オトーサン、
「さあ、第2作だ。出来はどうかなあ
第1作が1985年に出て、評判になりました。
それから、4年後に、このパート2が出て、
そして、わずか1年後に、パート3。
「なんで、そう急ぐんだろう?」
あるいは、主人公のマーティから子供っぽさが
失せるのを心配したからかもしれません。
思春期の青年って、年々、大きく変わりますよね。
就職すると、まるで別人のように見えます。

原題:Back to the Future Part II (1989)     
監督:Robert Zemeckis
キャラ:Robert Zemeckis /Bob Gale ほか
Genre: Adventure /Family /Comedy /SF
上映時間:108分 
あらすじ:
3部作の第2作目。
ドク、マーティ、ジェニファーは、
家族の未来を正すために、タイムマシンの
デロリアン号に乗って、2015年に行く。 
というのも、ワルガキのビフが知らぬ間に、
タイムマシンに盗み乗って、未来に行き、 
スポーツ統計の本を入手してしまったのだ。
かれは、本に出ているデータを悪用して、
ことごとく予想を当てて、大儲けをする。
その結果、牧歌的なヒル・バレーは、
生き地獄に変わってしまう。
乱れた現在を修復すべく、ドクとマーティは、
1955年に戻って、本を取り戻そうとする。

出演者: 
Michael J. Fox ....  Marty McFly
  /Marty McFly Jr/Marlene McFly(マーティ) 
Christopher Lloyd ....  Dr. Emmett 'Doc' Brown
  /Young Dr. Emmett 'Doc' Brown, 1955(ドク) 
Thomas F. Wilson ....  Biff Tannen
  /Griff Tannen (ビフ)
オトーサン、
「今回は、ビフが活躍か」
ところが、このひと、無名俳優で、柄が悪いだけ。
いちじるしく、映画の品位が落ちます。

その他の出演者:
Lea Thompson ....  Lorraine Baines/McFly/Tannen 
Elisabeth Shue ....  Jennifer Parker 
James Tolkan ....  Mr. Strickland 
Jeffrey Weissman ....  George McFly 
Casey Siemaszko ....  3-D 
Billy Zane ....  Match 
J.J. Cohen ....  Skinhead 
Charles Fleischer ....  Terry 
E. Casanova Evans ....  'Michael Jackson'
             Video Waiter 
Donald Fullilove ....  Goldie Wilson III 
Jay Koch ....  'Ronald Reagan' Video Waiter 
Charles Gherardi (I) .... 'Ayatollah Khomeini' 
             Video Waiter 


User Rating:  6.8/10 (18,224 votes)  
オトーサン、
「第2作としては、案外高いスコアだ」

アカデミー賞ノミネート;
特殊視覚効果賞

User Comments:
george.schmidtさん
fairview, nj
2003年2月27日
時を超えて

第2作と第3作は、ほぼ同時に撮られた。
第1作の予告通り、その続きがはじまる。
マーティとドックは、2015年を目指す。
そこで、将来の家族を救うのだ。
かれは、ひとり3役ということになる。
宿敵ビフと戦い、
1955年に戻って、また歴史を変える... 
暗いトーンや筋書きだが、楽しめる。
ひねった筋書きやしゃれた特殊効果も同じ。


オトーサン、
「つまんないの」
スポーツ統計の本をマーティとドクが、
力をあわせ、ビフから奪い返すという筋書き。
簡単に入手しては、面白くないので、
ひねりにひねるのですが、それが作為的。
この映画、おとぎ噺風なのが良いのに、
未来の犯罪都市を描くようでは、おしまい。
「パート3に期待しようっと」


バック・トゥー・ザ・フューチャー

オトーサン、
若い友人から、言われました。
「索引みましたけど、
バック・トゥー・ザ・フューチャー、
まだ見ていないのですか?」 
「そんなはずないけどなあ...」
確認すると、抜けています。
昔見たのですが、批評のほうは、まだでした。
しょうがないので、VTRで見ることにしました。
3部作、今日から3日連続でお送りしましょう。

原題:Back to the Future (1985)     
監督:Robert Zemeckis
脚本:Robert Zemeckis /Bob Gale 
Genre: Family /Adventure /Comedy /SF
上映時間:111分
あらすじ:
マイケル・J・フォックスが、
マーティ役を演じる。
かれは、典型的なアメリカの1980年代の若者。
気狂いじみた科学者クリストファーが発明した
プルトニウムを推進力としたタイムマシン、
デロリアン・カーに乗って、
偶然、30年前の1955年に送りこまれるのだ。、
時間旅行は楽しいが、
しばしば、ヒステリカルになる場合もある。
マーティは、かれの両親となる運命にある
ジョージとロレーンと出会い、
かれらが恋に陥るよう全力を尽くし手助けする。
-- そして、未来に戻る。

出演者:
Michael J. Fox ....  Marty McFly(マーティ)
Christopher Lloyd ... Dr. Emmett L. 'Doc' Brown,            1985
       /Younger Dr. Emmett L.'Doc' Brown,
            1955 (ドク)
Crispin Glover ...George McFly (ジョージ:父親)
Lea Thompson....Lorraine Baines/McFly
            (ロレーン:母親)
オトーサン、
「マーテイが、元気ハツラツ!」
こんなに理想的な若者が映画に出てくるなんて
めずらしいことです。
きちがいじみた発明家ドクのキャラが絶妙でした。
この2人の経歴をみましょう。

MICHAEL J.FOX
マイケル・J・フォックス 
誕生日 1961/6/9 
出身 カナダ・ブリティッシュ・コロンビア州 
陸軍将官を父に持つ5人兄弟の4番目。
高校時代、先生に勧められて地元のテレビシリーズに
出演。
18歳でロサンゼルスに行き、
80年「MIDNIGHT AND MADNESS」で映画デビュー。
「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズの
マーティー役が有名。 
活躍度 △↓ 
演技幅 適応 
演技力     ☆☆☆★★★ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ   ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1982年「処刑教室」
1985年「バック・トゥ・ザ・フューチャー」
          「ティーン・ウルフ」
1987年「愛と栄光の日々」「摩天楼はバラ色に」
     「ディア・アメリカ/戦場からの手紙」
           (声)
1988年「再会の街
           /ブライトライツ・ビッグシティ」
1989年「カジュアリティーズ」
     「バック・トゥ・ザ・フューチャー
            PART2」
1990年「バック・トゥ・ザ・フューチャー
            PART3」
1991年「ドク・ハリウッド」「ハードウェイ」
1993年「奇跡の旅」(声)
          「ライフWITHマイキー」
     「リバー・ノース/遙かなる河の流れに」
     「バラ色の選択」
1994年「億万長者は命がけ!?」
     「トラブル・ボックス 
            恋とスパイと大作戦」(TM)
1995年「アメリカン・プレジデント」
          「ブルー・イン・ザ・フェイス」
     「ヤング・ヒットマン」
1996年「奇跡の旅2
           /サンフランシスコの大冒険」(声)
     「さまよう魂たち」
          「マーズ・アタック!」
2000年「スチュアート・リトル」(声)◇
2001年「アトランティス 失われた帝国」(声)
2002年「スチュアート・リトル2」(声) 


CHRISTOPHER LLOYD
クリストファー・ロイド 
誕生日 1938/10/22 
出身 米コネチカット州スタンフォード 
ニューヨークのネイバーフッド・プレイハウスに学び
舞台デビュー。
75年「カッコーの巣の上で」で映画デビュー。 
活躍度 △↓ 
演技幅 個性 
演技力   ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ  ☆☆☆☆☆★ 
出演作 
1975年「カッコーの巣の上で」
1977年「新・男と女」
1978年「ゴーイング・サウス」
1979年「新・明日に向かって撃て!」
     「赤いドレスの女」
     「オニオン・フィールド」
1980年「スキゾイド」
1981年「郵便配達は二度ベルを鳴らす」
1983年「メル・ブルックスの大脱走」
     「ミスター・マム」
1984年「ミラクルズ」「ストリート・ホーク」
     「スタートレック3
      /ミスター・スポックを探せ!」
     「バカルー・バンザイの
      8次元ギャラクシー」
1985年「バック・トゥ・ザ・フューチャー」
     「殺人ゲームへの招待」
1987年「トラック29〜天国列車で行こう〜」
     「世にも不思議なアメージング・
      ストーリー」
1988年「ロジャー・ラビット」
     「トラック29」「エイトメン・アウト」
1989年「ドリーム・チーム」
     「バック・トゥ・ザ・フューチャー
      PART2」
     「ホワイ・ミー?」
1990年「バック・トゥ・ザ・フューチャー
      PART3」
1991年「アダムス・ファミリー」
     「マイホーム・コマンドー」
1992年「バディ・ハイウェイ
      /相棒いっちょうやったろうぜ!」
1993年「アダムス・ファミリー2」
     「風と友に散る20ドル!?」
     「わんぱくデニス」
1994年「エンジェルス」
     「俺たちのサマーキャンプ
      /親の居ぬ間に…」
     「笑撃生放送/ラジオ殺人事件」
1995年「デンバーに死す時」
     「レンタル・キッズ/お子さま貸します」
1996年「キャデラック・ランチ」
1997年「アナスタシア」(声)
     「リアル・ブロンド」
     「クィック・シルバー」
     「エンジェルス2」
1998年「ブラボー火星人2000」◇
1999年「アリス・イン・ザ・ワンダーランド」
     「不思議の国のアリス」
     「スティグマ 裂け目」
     「マン・オン・ザ・ムーン」◆
     「ベイビー・トーキング」

その他の出演者:
Thomas F. Wilson ....  Biff Tannen 
Claudia Wells (I) ....  Jennifer Parker 
Marc McClure (I) ....  Dave McFly 
Wendie Jo Sperber ....  Linda McFly 
George DiCenzo ....  Sam Baines 
Frances Lee McCain ....  Stella Baines 
James Tolkan ....  Mr. Strickland 
J.J. Cohen ....  Skinhead 
Casey Siemaszko ....  3-D 
Billy Zane ....  Match 
Harry Waters Jr. ....  Marvin Berry 

User Rating:  8.0/10 (46,240 votes)  
       top 250: #152 
オトーサン、
「おお、世界の名画152位だ!」

アカデミー賞受賞:
音響効果編集賞

同ノミネート: 
オリジナル脚本賞
音響賞
主題歌賞:THE POWER OF LOVE


User Comments:
joseav10さん 
Spain
2003年4月11日
最高

これは、古典的名画だ。
コメディ、冒険、SFが見事にミックス。
おそらく、スペイン語で20回、
英語で4,5回は見た。
見る度に、どんどん楽しくなっていくのだ... 
細部がよく描きこまれていて、
忘れ難い人物や演技がある...
3部作のパート2と3は、
パート1のすごいレベルに達しないとは思うが、
物語が続くのは、うれしい。
おなじみの登場人物たちが、新たな冒険に出会う。
実に、特別な映画だ... 
三部作を見終わっての唯一の問題は... 
信じてほしいが、悲しくなったことだ。 
誰かが、この映画を「夢の製造工場」と言ったが、
これは、まさに夢だった。 


オトーサン、 
「覚えていないもんだなあ」
1985年、話題の映画でしたから、
劇場で見たはずです。
映画を1000本見てきた感想は、
よく出来ているということに尽きます。
「とんまなキャラクター:
つまり、どれだけユニークな作品かは、
トーン、マナー、キャラクターの違いで分かります。
この作品、まったく類例を見ないSFコメデイという
ジャンルを切り開いたのです。
「さすが、スピルバーグ!」
監督はゼメキスですが、製作はスピルバーグなのです。


チャーリーズ・エンジェル フルスロットル

オトーサン、
「期待しないで、見に行こうか」
重い腰をあげて、話題作をチェックしに。
岡谷スカラ座は、たった40席で、観客は9人。
若い女性が7人と大宣伝に弱い層です。
本編よりも、「カリビアン・パイレーツ」と
ジュリア・ロバーツも出る「コンフェッション」
の予告編が、せめてもの収穫でした。

原題:Charlie's Angels: Full Throttle (2003)     
監督:McG
TV台本:Ivan Goff /Ben Roberts (I) ほか
Genre: Action /Comedy /Adventure /Mystery 
Rated PG-13 for action violence, 
   sensuality and language/innuendo.
上映時間:106分
あらすじ:
ナタリー、ディラン、アレックス、 
この3人は、グラマーで、タフな調査員である。
チャーリー探偵事務所に勤めている。
2つの紛失した指輪を取り戻す使命を与えられる。
単なる結婚指輪ではなく、貴重な情報を秘めている。
FBIの証人保護プログラムで身分を隠している
ひとの身元が分かってしまうのだ。
証人のうち、5人が殺された後となっては、 
犯人をとめるのは、エンジェルスしかいない。
変装名人、諜報名人、
そしてマーシャルアーツの名人の出番だ。

出演者:
Cameron Diaz ....  Natalie(ナタリー) 
Drew Barrymore ....  Dylan(ディラン) 
Lucy Liu ....  Alex (アレックス)
Demi Moore ....  Madison Lee(マディソン) 
オトーサン、
「学芸会+CGだな」
キャメロン・ディアスが旬の女優で元気でした。
3人組の後の2人は?マークです。
むしろ、脇役のデミ・ムーアが光っていました。
「なんで、こんなアホ映画に名女優が出るの?」

CAMERON DIAZ
キャメロン・ディアス 
誕生日 1972/8/30 
出身 米カリフォルニア州サンディエゴ 
16才からモデルとして世界中で活躍。
89年には日本でもファッション・カタログや
CMに出演していた。
21才の時、オーディションを受け、
ジム・キャリー主演「マスク」(1994)で
クラブ歌手ティナ役を得て映画デビュー。
「マスク」の映画ヒット共にディアスの人気も上昇。
翌年、「最後の晩餐/平和主義者の連続殺人」で
初主演。
その後も「フィーリング・ミネソタ」、
「ベスト・フレンズ・ウェディング」、
「メリーに首ったけ」と出演。
プライベートでも恋愛の話題が尽きない。 
活躍度 ○↑ 
演技幅 適応 
演技力   ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ  ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1994年「マスク」◇
1995年「最後の晩餐/平和主義者の連続殺人」◇
1996年「彼女は最高」◆
     「フィーリング・ミネソタ」◇
     「ブラック・メール/脅迫」
1997年「ベスト・フレンズ・ウエディング」◇
     「普通じゃない」◇「真夏の出来事」◇
1998年「メリーに首ったけ」◇
     「ラスベガスをやっつけろ」◆
     「ベリー・バッド・ウェディング」◇
1999年「マルコヴィッチの穴」◆
     「エニイ・ギブン・サンデー」◇
     「彼女を見ればわかること」
2000年「チャーリーズ・エンジェル」◇
     「姉のいた夏、いない夏。」◇
2001年「シュレック」(声)
     「バニラ・スカイ」◆
2002年「ギャング・オブ・ニューヨーク」◇
     「クリスティーナの好きなコト」◇
2003年「チャーリーズ・エンジェル
      フルスロットル」 

DEMI MOORE
デミ・ムーア 
誕生日 1962/11/11  
出身 米ニューメキシコ州ロズウェル 
80年に最初の結婚。
87年、ブルース・ウィリスと再婚し、
2000年に離婚。
娘に女優のルーマー・ウィリスがいる。 
活躍度 ○→ 
演技幅 個性 
演技力   ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ  ☆☆☆★★★ 
出演作 
1981年「CHOICES」
1982年「病院狂時代」
     「悪魔の寄生虫バラサイト」
1984年「アバンチュール・イン・リオ」
     「恋人ゲーム」
1985年「セント・エルモス・ファイヤー」
1986年「昨日の夜は……」
     「ワン・クレイジー・サマー」
     「ウィズダム/夢のかけら」
1988年「第七の予言」
1989年「俺たちは天使じゃない」
1990年「ゴースト/ニューヨークの幻」
1991年「夢の降る街」
     「絶叫屋敷へいらっしゃい」
     「愛を殺さないで」
1992年「ア・フュー・グッドメン」
1993年「幸福の条件」
1994年「ディスクロージャー」
1995年「スカーレット・レター」
     「DEARフレンズ」
1996年「陪審員」「ノートルダムの鐘」
     「素顔のままで」
1997年「G.I.ジェーン」
     「地球は女で回っている」
2000年「薔薇の眠り」
2003年「チャーリーズ・エンジェル 
      フルスロットル」

その他の出演者:
Bernie Mac ....  Jimmy Bosley 
Crispin Glover ....  Thin Man 
Justin Theroux ....  Seamus O'Grady 
Robert Patrick ....  Ray Carter 
Rodrigo Santoro ....  Emmers 
Shia LaBeouf ....  Max 
Matt LeBlanc ....  Jason 
Luke Wilson ....  Pete 
John Cleese ....  Mr. Munday 
Ja'net DuBois ....  Momma Bosley 
Cheung-Yan Yuen ....  Deranged Mongol 

User Rating:  5.4/10 (3,442 votes)  
オトーサン、
「低いなあ。やっぱり」 

User Comments: 
Owen Petersさん 
Australia
2003年7月16日
時間とお金のムダ。

まず、分からないのが、
監督がどうしてこの3人を選んだかだ。
そして、クソみたいな第1作の後、
第2作を手がけるのに、悩まなかったのだろうか?
唯一思いつくのは、
女優たちがホットだと思ったのだろうが、
そんなことはない。 
唯一の救いは、デミ・ムーアが、
好演していること。
デミは、唯一のほんとうの女優だ。
彼女に映画のなかでストリップをさせたって、
ちっとも映画が活気づくとは思えない。
なんという時間とお金と資源の浪費。
監督は、こんなことに構っている暇があったら、
もっとマシなことが出来ただろうに。
ノーだ。 


オトーサン、
途中あまりのバカバカしさに居眠り。
「見所は、コスプレだけか。下らん!」
おまけに800円のパンフレットが、
これまた想像以上に、内容が希薄で頭にきました。
「この映画、宣伝で若いひとをだましている」
Movie Yahoo!の投稿をみて、呆れました。
「 そうなんだろうなあ。
こういう奴らが、面白がるんだろうなあ」

びち糞おもろかった!! 
投稿者:yongwi2002さん 
2003年7月19日 
- キャンキャンおもろかった!! 
あいつとお○こしたかった!!!
最高におもろかった!!
キャメロンと一発したい!!  


デッドコースター

オトーサン、
「こんな題名の映画、見に行かないぞ」
理由1:死ぬのが、イヤ
理由2:ジェット・コースターがキライ
理由3:ホラー映画は、敬遠したい
理由4:上映開始が午後からとは、B級の証拠
でも、なぜか、見に行ってしまいました。

原題:Final Destination 2 (2003)     
監督:David R. Ellis
キャラクター:Jeffrey Reddick
原作:J. Mackye Gruber ほか
Genre: Horror /Thriller
Rated R for strong violent/gruesome accidents, 
    language, drug content and some nudity.
上映時間:90分
あらすじ:
キンバリーは、19歳の女の子。
友人たちと楽しいドライブ旅行中... 
恐ろしい自動車事故こそ免れたが、
いまや死の運命にあることに気付く。 
キンバリーは、他の生存者とともに、
何とかして、生き延びようとする...

出演者:  
Ali Larter ....  Clear Rivers (クレア)
A.J. Cook ....  Kimberly Corman(キンバリー) 
Michael Landes ....  Thomas Burke(トーマス) 
オトーサン、
「クレアは、前回見たなあ」
航空機事故で奇跡的に助かったものの、
その後遺症で、いまは精神病院に引き篭り中。
そこで、今回の恐怖の主役は、キンバリー。
予知能力をもっている繊細な若い女性を、
A・J・クックが演じています。
彼女は、大型トラックによる連鎖事故を予知し、
あやうく死を免れるのです。
トーマス刑事役のマイケル・ランディス、 
かよわき女性、キンバリーを守りぬくのです
「ハンサムだし、おいしい役だなあ」

ALI LARTER
アリ・ラーター 
誕生日 1976/2/28  
出身 米ニュージャージー州 
13歳からモデルとして活躍。
テレビでは「シカゴ・ホープ「ドーソンズ・クリーク
などのゲスト出演。
「バーシティ・ブルースでは、
ホイップ・クリームに包まれたヌードを披露したり、
「TATARIでは、アクションで活躍している。 
活躍度 △↑ 
演技幅 適応 
演技力     ☆☆★★★★ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ   ☆☆★★★★ 
出演作 
1999年「バーシティ・ブルース」◆
     「TATARI」◇
2000年「ファイナル・デスティネーション」◇
2001年「キューティ・ブロンド」◆
2003年「デッドコースター」

A.J.COOK
誕生日 1978/7/22 
出身 カナダ・オンタリオ州 
活躍度 △↑ 
演技幅 適応 
演技力     ☆☆☆★★★ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ   ☆☆★★★★ 
出演作 
1999年「ヴァージン・スーサイズ」◆
2001年「RIPPER リッパー 
            地獄からの手紙」◇
     「クールボーダー」
2003年「デッドコースター」◇

その他の出演者:
Terrence 'T.C.' Carson .... Eugene Dix
Jonathan Cherry ....  Rory 
Keegan Connor Tracy ....  Kat 
Lynda Boyd ....  Nora Carpenter 
James N. Kirk ....  Tim Carpenter 
David Paetkau ....  Evan Lewis 
Tony Todd (I) ....  Mr. Bludworth 
Justina Machado ....  Isabella Hudson 
Sarah Carter (I) ....  Shaina 
Alex Rae ....  Dano 
Shaun Sipos ....  Frankie 
Andrew Airlie ....  Mr. Corman 

User Rating:  6.3/10 (2,549 votes)  
オトーサン、
「案外、高いスコアだ」
題名からして、B級映画と思っていましたので、
このスコアは意外でした。
 
User Comments: 
anthimus_k さん
The Netherlands
2003年5月12日
ウヮーォ、なんていう映画だ!

どう言ったらいいか... 
信じられないほどファンタスティックだ。
筋書きは、目が離せないのが、
10点満点で6点。
緊張感は、全編に溢れているので、必見の8点!
ショッキングな事故は、10点満点!!!!.
これまで1000本以上の映画をみてきて、
ホラー/スリラー映画は大好きだが、
この事故は、実にワイルドで、創造的だ。
製作者にひたすら感謝したい。
Jeffrey Reddick, David R. Ellis, 
J. Mackye Gruberにお礼を言いたい。
まるで、実際の出来事のようで、大いに楽しんだ。
この映画で面白いのは、
事故が特別のものだということ。
コメディ/ホラーというジャンルというべきで、
死ぬほど面白かった。
この映画、ガールフレンドと見るといい。
90分間、キミにしがみつきっぱなしになるはずだ。
パート3が出来るのが待ち遠しい!!!
さぞ、楽しかろう。


オトーサン、
「何だぁ。
"ファィナル・ディステネーション"の続編か。
それならそうと、早く言えばいいのに」
第1作は、若者が次々に不条理な死を遂げる
そんな設定がユニークで、面白く見ました。 
「邦題を"ファイナル・デスティネーション 2"
にしないで、"デッドコースター"に変えたのは、
不入りだったせいかな?」
でも、この映画、掘り出しものでした。
というのも、死について深く考えさせられたから。

映画館は、なぜか女性ばかり。
ジェットコースターもそうですが、
なぜか、女性は、怖いもの好きです。
となりの女性がしばしば顔を覆っていました。
「これが、いい仲の女性だったら、
しがみついてくるだろうに、惜しいなあ」

オトーサン、
映画館を出て、クルマを運転していて、
例になく死の危険を意識しました。
「大型トラックが、真後ろについた。逃げよう」
「交差点、赤だけど、突っこんでくるぞ」
「高架下だ。こわいなあ。いつ落下してくるかも」
ガンなどの病気だけでなく、
事故でも毎日のように人が死んでいます。
ニュースを見ても、死の報道がない日はありません。
でも、なぜか、われわれは、根拠もないのに、
「他人事、オレじゃない。オレはダイジョウブ!」
そう信じこんでいます。
ところが、人は、突然、死ぬのです。
死神が忙しいので、あなたを見落としているだけ。
この映画、そんな死の恐怖を味わわせてくれます。
しかも、死に方が、陰惨きわまりないのです。
オトーサンの年頃になると、
話題といえば、毎日、病気や死のことばかり。
それでも、欲というか未練があって、
こんな映画をみせられると、
「ああ、やだ、やだ。
せめて、キレイに死んでいきたい」

この映画、オレは若い。
まだまだ生きていられると錯覚しているひとに、
特に、おすすめします。
「死神は、容赦しないよ!」


ターミネーター 3

オトーサン、
この夏の話題作ですが、
初日に見に行くのを見送りました。
「どうせ、超満員で行列だろう」
この行列ってやつが、大の苦手です。
そこで、平日の昼間に行きましたが、
若いひとで混んでいました。

原題:Terminator 3: 
      Rise of the Machines (2003)   
監督:Jonathan Mostow
キャラクター:James Cameron /Gale Anne Hurd ほか
Genre: SF/ Action/ Thriller
Rated R for strong sf violence and action, 
    and for language and brief nudity.
Country: USA / Germany 
Language: English 
上映時間:110分
あらすじ:
反乱軍には、辛い時期だった。
スカイネットが、復活しようとしていたのだ。
前回から、何も変わってはいなかったのだ。
ジョンは、今度は、T−Xという
新しいターミネーターと戦うことになる。 
前回と同様に、反乱軍はジョンを守るために
ターミネーター、T−800を送り込む。 
だが、問題は、どちらのターミネーターが、
彼に先にたどりつくかだった。

出演者:
Arnold Schwarzenegger ....  Terminator
           (ターミネーター) 
Nick Stahl ....  John Connor(ジョン) 
Claire Danes ....  Kate Brewster(ケイト) 
Kristanna Loken ....  T-X(T−X)
オトーサン、
「シュワちゃん、筋肉マンだなあ」
1947年生まれですから、今年56歳。
鍛え直したとはいえ、若いもんです。
ジョン役のニックスタールは、?
ファンケ・ヤンセンが降板して、
急遽、代役になったケイト役のクレア・デーンズ、
結構、いい味を出していました。
ブレークしそうなのが、
T−X役のクリスタナ・ローケン。
美貌の長身モデル。

ARNOLD SCHWARZENEGGER
アーノルド・シュワルツェネッガー 
誕生日 1947/7/30  
出身 オーストリア・グラーツ 
少年時代はサッカーと陸上競技に熱中。
15歳になると、重量挙げに打ち込み、
3年間の鍛錬の後、ボディ・ビルに転向。
20歳でミスター・ユニバースに優勝したのを
皮切りに13もの世界タイトルを獲得する。
妻は放送ジャーナリストのマリア・シュライヴァー。
キャサリン、クリスチナ、パトリック、
クリストファーという4人の子供たちがいる。 
活躍度 ○→ 
演技幅 個性 
演技力   ☆☆☆★★★ 
アクション ☆☆☆☆☆☆ 
コメディ  ☆☆☆★★★ 
出演作 
1970年「SF超人ヘラクレス」
1973年「ロング・グッドバイ」
1975年「ステイ・ハングリー」
1977年「アーノルド・シュワルツェネッガーの
      鋼鉄の男」◇
1979年「サボテン・ジャック」
1982年「コナン・ザ・グレート」◇
1984年「キング・オブ・デストロイヤー
      /コナンPART2」◇
     「ターミネーター」◇
1985年「コマンドー」◇「レッドソニア」◇
1986年「ゴリラ」◇
1987年「バトルランナー」◇「プレデター」◇
1988年「レッド・ブル」◇
1989年「ツインズ」◇
1990年「キンダガートン・コップ」◇
     「トータル・リコール」◇
1991年「ターミネーター2」◇
1993年「ラスト・アクション・ヒーロー」◇
     「ゴリラ2」△「デイブ」
1994年「ジュニア」◇「トゥルーライズ」◇
1996年「イレイザー」◇
     「ジングル・オール・ザ・ウェイ」◇
1997年「バットマン&ロビン 
      Mrフリーズの逆襲」◇
1999年「エンド・オブ・デイズ」◇
2000年「シックス・デイ」◇
2002年「コラテラル・ダメージ」◇
     「アルマーニ」
2003年「ターミネーター3」◇

その他の出演者:
David Andrews (I) ....  Robert Brewster 
Mark Famiglietti ....  Scott Petersen 
Earl Boen ....  Dr. Peter Silberman 
Moira Harris ....  Betsy 
Chopper Bernet ....  Chief Engineer 
Christopher Lawford .... Brewster's Aide
Carolyn Hennesy ....  Rich Woman 
Jay Acovone ....  Cop - Westside Street 
M.C. Gainey ....  Roadhouse Bouncer 
Susan Merson ....  Roadhouse Clubgoer #1 
Elizabeth Morehead ....  Roadhouse Clubgoer #1 

User Rating:  7.3/10 (5,648 votes)  
オトーサン、
「高いスコアだ。...でもなあ」
第1作は、7.8で、世界の名画の第165位!
第2作は、8.0で、世界の名画の第126位!
それとくらべると、だいぶ落ちました。

User Comments:
edzilla-4さん 
Paranaque City, Philippines
2003年7月11日
黙示録的続編

「U571」の監督で知られる
ジョナサン・モストウは、
すばらしい仕事をやってのけた。
(前作までの監督である)
ジム・キャメロン監督は、よくやったと
彼を褒めてやってほしい。
だが、キャメロン監督をはじめ、
Linda Hamilton、Michael Biehn、Brad Fiedelが
参加しないのは、残念だ。
ニック・スタールは、 
おとなになったジョン・コナーを好演している。
T−X役のクリスタナ・ローケンもそうだ...
好きになったぜ! 
クレア・デーンズについては、
別の女優さんを選んでほしかった。
タフに見えないもの。
続編にアーノルドが、また登場したのはうれしい。
この映画の結末は、黙示録的なトーンだが、
希望のメッセージにも満ちている。
人生の危機に遭遇し、
勝つか負けるかの場合には、
人生の意味ななんか、どうでもいい。
どうやって生き残り、数々の試練に耐えぬき、
なおも戦い続けるか、それが問題になる...
もし、さらなる続編をつくるならば、 
ターミネーター・シリーズ全体の最終章を
ハッピー・エンドにして、
人間がマシンに最終的に勝利するようにしてほしい。


オトーサン、
「なかなか、よかったな」
欲をいえば、SFらしさが不足していました。
冒頭のクレーン車のチェース、
大迫力でしたが、SFではありません。
トイレを粉々に破壊するシーンも、
迫力がありましたが、これもSFではありません。
全体にローテクにして、
その分、ドラマ性を高めたのでしょうが、
期待したSFのすごい映像がないのは残念。
「キャメロン監督だったらなあ」
...でも、音楽がすばらしかったし、
2時間以内で終わったのが、何よりよかった」


セレブリティ

オトーサン、
もう一作、ウディ・アレンの作品を
見ることにしました。
「ほかに、見たいものが並んでいないし...」
消去法で最近の作品を選んだのですが、
意外にも白黒映画でした。
舞台は、相変わらず、マンハッタン。

原題:Celebrity (1998)     
監督・脚本:Woody Allen
Genre: Comedy
Rated R for language, sex and some drug use.
Black and White
上映時間:113分
あらすじ:
リーは、不遇な記者で、小説家志望。
有名人へのドアを開きたいと願っている。 
妻のロビンと離婚したあと、
パーティを渡り歩いて
さまざまなお金持ちや美人に会う。
見てもらいたい脚本があったからだ。
だが、この世間離れした世界はハードだった。
成功を夢見たものの、いつも挫折に終わった。
一方、ロビンのほうは、
人のいいTVプロデューサーに出会い、
有名人への一歩を踏み出すことになる。

出演者:
Kenneth Branagh ....  Lee Simon(リー) 
Judy Davis ....  Robin Simon (ロビン)
Joe Mantegna ....  Tony Gardella(トニー) 
Leonardo DiCaprio ....  Brandon Darrow 
             (ブランンドン)
オトーサン、
「リーもロビンも、うまい役者だ」
でも、脇役で出てくるシャーリーズ・セロンや、
ディカプリオのほうが、ずっとうまい役者です。
面白かったのは、ドナルド・トランプの友情出演。
セント・パトリック教会を壊して、
その後に高層ビルを建てると言わせているので、
思わず笑ってしまいました。

KENNETH BRANAGH
ケネス・ブラナー 
誕生日 1960/12/10  
出身 北アイルランド・ベルファスト 
96年、エマ・トンプソンと離婚。現在二度目。 
活躍度 ○↑ 
演技幅 自在 
演技力   ☆☆☆☆☆★ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ  ☆☆☆★★★ 
出演作 
1987年「ハイシーズン」「ひと月の夏」
1989年「ヘンリー五世」◇
1991年「愛と死の間で」
1992年「スウィング・キッズ」
     「ピーターズ・フレンズ」
1993年「から騒ぎ」
1994年「フランケンシュタイン」◇
1995年「世にも憂鬱なハムレット」「オセロ」
1996年「アル・パチーノのリチャードを探して」
     「ハムレット」
1997年「相続人」◇
1998年「ヴァージン・フライト」◇
     「セレブリティ」◇
1999年「ワイルド・ワイルド・ウエスト」◆
     「恋の骨折り損」◇
2001年「謀議」(TM)
2002年「裸足の1500マイル」
     「ハリー・ポッターと秘密の部屋」
 
JUDY DAVIS
ジュディ・デイビス 
誕生日 1955/8/23  
出身 オーストラリア・パース 
活躍度 ○→ 
演技幅 適応 
演技力   ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆★★★★ 
コメディ  ☆☆☆★★★ 
出演作 
1976年「HIGH ROLLING」
1979年「わが青春の輝き」
1981年「フェイク野郎」
     「WINTER OF OUR DREAMS」
1982年「HEATWAVE」「ファイナル・オプション」
1984年「インドへの道」
1986年「KANGAROO」
1987年「HIGH TIDE」
1989年「GEORGIA」「即興曲/愛欲の戦慄」
1990年「アリス」
1991年「バートン・フィンク」「裸のランチ」
1992年「天使も許さぬ恋ゆえに」
     「夫たち、妻たち」「ON MY OWN」
1994年「THE REF」「ニュー・エイジ」
     「サイレント・ナイト
      /こんな人質もうこりごり」
1996年「ブラッド&ワイン」「革命の子供たち」
1997年「目撃」「地球は女で回っている」
1998年「セレブリティ」
1999年「三十年の愛 ハメット&ヘルマン」
     (TM)
2000年「ガウディ アフタヌーン」 

その他の出演者:
Charlize Theron ....  Supermodel
Winona Ryder ....  Nola 
Donald Trump ....  Himself 
Famke Janssen ....  Bonnie 
Melanie Griffith ....  Nicole Oliver 
Michael Lerner (I) ....  Dr. Lupus 
Hank Azaria ....  David 
Bebe Neuwirth ....  Nina 
Isaac Mizrahi (I) ....  Bruce Bishop 
Gretchen Mol ....  Vicky 
Mary Jo Buttafuoco ....  Herself 

User Rating:  6.1/10 (3,349 votes)  
オトーサン、
「まあ、こんなものかも」

User Comments:
Jack Christal-Gattanellaさん
Jersey
2000年5月6日
面白いが、いい映画ではない。

この映画、もっとよくなっただろう。
ウディ・アレンは、いつものように
主役を演じる代わりに、
自分が演じるべき役をケネス・ブラナーに与えた。
これ自体は、悪いことではない。
だが、ブラナーの性格は、
あまりにも、ウディ・アレンに似ている。
いつも愛情問題でトラブっている記者を演じている。
お相手は、スーパーモデル、女優、
そのほか結婚している女性たち。
この映画、全てが、面白いわけではない。
大部分が、ウディ・アレンの散財に思えるほどだ。
つまりは、かれの悪口が書かれたタブロイド紙。
だが、大いに笑えるのも、事実。
よかったのは、ディカプリオの演技や
Sven Nykvystが撮影した素敵な白黒画面。
評価は、A- 


オトーサン、
「ウディって、私小説作家なんだ」
肉を切らせて骨を切るといった作風なのです。
見るひとによって好き嫌いが分かれます。
「あの野郎、いい気になりやがって。
そんなに自分が偉いのをひけらかしたいか?」
「ウディ、分かるなぁ。
ここらで一花咲かせようっていう気持ち、
分かるなぁ、オレも同じだよ、その気持ち。
よくぞ、代弁してくれた」
ひとそれぞれでしょうが、
40歳にもなると、人生の限界が見えてきます。

オトーサン
そんな時期がありました。
焦燥のうちに時が過ぎていくのです。
「そんなとき、どうしていたの?」
「...もう、忘れてしまったなぁ」
でも、ウディ・アレンは、優しいのです。
この映画で、的確な処方箋を示しています。
大空を仰いで、
"HELP!" そう祈ることです。
そういう時は、それしか手がないのです。


スリーパー

オトーサン、
「ウディ・アレンの映画かぁ」
前にも書きましたが、ちょっと敬遠気味。
チョコマカした演技やセリフが疲れるのです。
でも、"SFコメディ"なので、興味を持ちました。

原題:Sleeper (1973)     
監督:Woody Allen
脚本:Woody Allen /Marshall Brickman 
Genre: Comedy / SF
上映時間:89分
あらすじ:
クラリネット奏者で、
ヴィレッジで健康食品店をやっていた男
マイルズは冷凍される。
200年後、反政府主義者の手で蘇生する。
彼らの目的は、抑圧的な政府を転覆する企てに
加わってもらうためだった。
自分を取り戻すと、
マイルズは、この未来世界を探検し始める。
手軽にセックスを楽しめるOrgasmatronブースや
家事ロボットがあった。

出演者:
Woody Allen ....  Miles Monroe(マイルズ) 
Diane Keaton ....  Luna Schlosser(ルナ) 
John Beck (II) ....  Erno Windt(アーノ)
オトーサン、
「ウディ、なかなかいいじゃないか」
軽妙で悲哀を感じさせ、コミカルな感じ。
相手役は、おなじみダイアン・レイン。

WOODY ALLEN 
ウディ・アレン 
誕生日 1935/12/1 
出身 米ニューヨーク・ブルックリン 
活躍度 ○→ 
演技幅 自在 
演技力   ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ  ☆☆☆☆☆★ 
出演作
1965年「何かいいことないか子猫チャン」
1967年「007/カジノロワイヤル」
1969年「水は危険」「泥棒野郎」
1971年「ウディ・アレンのバナナ」
1972年「ボギー!俺も男だ」
     「セックスのすべて」
1973年「スリーパー」
1975年「ウディ・アレンの愛と死」
1976年「ザ・フロント」
1977年「アニー・ホール」
1979年「マンハッタン」
1980年「スターダスト・メモリー」
1982年「サマー・ナイト」
1983年「カメレオン・マン」
1985年「ブロード・ウェイのダニー・ローズ」
1986年「ハンナとその姉妹」
1989年「ニューヨーク・ストーリー」
     「ウディ・アレンの重罪と刑罰」
1991年「結婚記念日」
1992年「ウディ・アレンの影と霧」
     「夫たち、妻たち」
1993年「マンハッタン殺人ミステリー」
1996年「誘惑のアフロディーテ」
1997年「世界中がアイ・ラブ・ユー」
     「地球は女で回っている」
     「ワイルド・マン・ブルース」
1998年「アンツ」(声)◇
     「セレブリティ」「インポスターズ」
1999年「ギター弾きの恋」◆
     「ヴァージン・ハンド」
2000年「おいしい生活」◇
2001年「スコルピオンの恋まじない」◇ 

DIANE LANE
ダイアン・レイン 
誕生日 1965/1/22  
出身 米ニューヨーク州ニューヨーク 
活躍度 ○→ 
演技幅 自在 
演技力   ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ  ☆☆☆★★★ 
出演作 
1979年「リトル・ロマンス」デビュー
1980年「ラスト・レター」
     「CATTLE ANNIE AND LITTLE BRITCHES」
1981年「LADIES AND GENTLEMAN ,
      THE FABULOUS STAINS」
     「NATIONAL LAMPOON GOES TO THE MOVIES」
1982年「幸福のチェッカー」
1983年「アウトサイダー」
     「ランブルフィッシュ」
1984年「ストリート・オブ・ファイヤー」
     「コットン・クラブ」
1987年「ビッグタウン」「愛は危険な香り」
1988年「ダイアン・レインの愛にふるえて」
1990年「ダイアン・レイン/愛と青春の鼓動」
1992年「美しき獲物」「落陽」「チャーリー」
     「マイ・ニュー・ガン/あぶない若妻」
1993年「インディアン・サマー
      /タスクワの英雄たち」
1995年「ジャッジ・ドレッド」
     「ワイルド・ビル」
1996年「ジャック」「マッド・ドッグス」
1997年「ホワイトハウスの陰謀」
1998年「デッド・ロイヤル」
1999年「マイ・ドッグ・スキップ」
2000年「パーフェクト・ストーム」◇
2001年「陽だまりのグラウンド」
     「グラスハウス」
2002年「運命の女」
     「デブラ・ウインガーを探して」

その他の出演者:
Mary Gregory ....  Dr. Melik 
Don Keefer ....  Dr. Tryon 
John McLiam ....  Dr. Aragon 
Bartlett Robinson ....  Dr. Orva 
Chris Forbes ....  Rainer Krebs 
Mews Small ....  Dr. Nero 
Peter Hobbs ....  Dr. Dean 
Susan Miller (I) ....  Ellen Pogrebin 
Lou Picetti ....  M.C. 
Jessica Rains ....  Woman in the Mirror 
Brian Avery (I) ....  Herald Cohen 
Spencer Milligan ....  Jeb Hrmthmg 

User Rating:  7.4/10 (3,874 votes)  
オトーサン、
「高いスコアだ」

User Comments:
Ben-Pilfold さん
Newhaven, England
2001年9月22日
クレイジー!!

多くのひとがこの映画について、
すばらしく創造的だ、愚かさの極致だ
あるいは、まったくおかしいドタバタ喜劇だという。
その通りだ。
この映画は、最初から最後まで、
実に味わい深いコメディだからだ。
奇怪な視覚のギャグであふれており、
物知りな引用や古典的なジョークの数々が
初期のウディ・アレンがどういう人だったか
シンボライズしている。
まさに、笑いつづけだ。
ユーモアとスタイルをしっかり保ったままで 
賢明にも90分のなかに凝縮している。
この機知に富んだコメディを見逃してはいけない。
まだ、ウディを見たことのないひとは、
クルマ椅子でぐるぐる回ったり、
複雑なクローン人間の手術から逃げようと
荒れ回る姿に笑いころげるだろう。
こんな風に紹介できるなんて、とてもうれしい。
10点満点で9点。


オトーサン、
「ウディって、スゴイひとなんだ。
表面だけみると、貧相な小男だけど、
その精神世界には深いものがある。
人間喜劇を知り尽くしているようだ」
この映画、
SFコメディというよりも、SFパロディ、
あるいは、
サイレント映画のリメイクとして見ると、
実に愉快です。
SFですから、ロボットや宇宙船が出てきます。
それが、ことごとくチャチなのです。
「スターウォーズ」の類のSFの仕掛けに
夢中になっている若いひとがどういう反応を示すか、
楽しみです。


奇跡の人

オトーサン、
「これも、昔、見たなあ」
目も見えない、耳も聞こえない少女、
ヘレン・ケラーが、サリバン女史の指導で、
奇跡のひとになるというお話し。
文部科学省が飛びついて推薦したい映画でしょう。

原題:Miracle Worker, The (1962)     
監督:Arthur Penn
台本:William Gibson (I)
脚本:William Gibson (I)ほか
Genre: Drama
Black and White 
上映時間:106分
あらすじ: 
ケラーは、幼時から目も見えず、
耳も遠く、言葉もしゃべれない少女。
施設送りの瀬戸際に立たされていた。
しゃべれないことが、
フラストレーションのもとになり、
凶暴で手がつけられない。
絶望のあまり、両親は、パーキンス協会に
助けを求める。
協会は、半盲のヤンキー娘、アニー・サリバンを
その娘の訓練のために派遣する。
忍耐心と愛によって、
そして、根っからの強情によって 
アニーは、ヘレンの沈黙と暗黒の壁を取り払い、
コミュニケートすることを教える。

出演者: 
Anne Bancroft ....  Annie Sullivan(サリバン) 
Patty Duke ....  Helen Keller(ヘレン・ケラー) 
Victor Jory (I) ....  Captain Arthur Keller
            (ヘレン・ケラーの父親)
Inga Swenson ....  Kate Keller(母親) 
 
オトーサン、
「いやあ、迫真の演技だ」
この師弟の葛藤は、教育者すべての模範です。
教師が労働者でなく、
聖職だった時代を象徴する映画です。
名演技のふたりに敬意を表して、
その経歴を見ましょう。

ANNE BANCROFT
アン・バンクロフト 
誕生日 1931/9/17 
出身 米ニューヨーク市ブロンクス 
アクターズ・スタジオで演技を学び、
52年「ノックは無用」で映画デビュー。
59年舞台「奇跡の人」でアニー・サリバンを好演。
62年の映画「奇跡の人」で
アカデミー主演女優賞受賞。
67年「卒業」のロビンソン夫人役でも注目された。
79年には監督としてもデビュー。 
活躍度 ○→ 
演技幅 自在 
演技力   ☆☆☆☆☆★ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ  ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1952年「ノックは無用」
1953年「TONIGHT WE SING」
     「ゴールデン・コンドルの秘宝」
     「THE KID FROM LEFT FIELD」
1954年「GORILLA AT LARGE」
     「ディミトリアスと闘士」「THE RAID」
1955年「紐育秘密結社」
     「A LIFE IN THE BALANCE」
     「THE NAKED STREET」
     「シャロンの屠殺者」
1956年「WALK THE PROUD LAND」
1957年「NIGHTFALL」「THE RESTLESS BREED」
     「THE GIRL IN BLACK STOCKINGS」
1962年「奇跡の人」アカデミー主演女優賞
1964年「女が愛情に渇くとき」
1965年「いのちの紐」
1966年「荒野の女たち」
1967年「卒業」
1972年「戦争と冒険」
1975年「THE PRISONERS OF SECOND AVENUE」
     「ヒンデンブルグ」
1976年「リップスティック」
     「サイレンムービー」
1977年「愛と喝采の日々」「ナザレのイエス」
1980年「愛と食欲の日々」「エレファントマン」
1983年「メル・ブルックスの大脱走」
1984年「ガルボトーク/夢のつづきは夢……」
1985年「アグネス」
1986年「'NIGHT MOTHER」
     「チャーリングクロス街84番地」
1988年「トーチソングトリロジー」
1989年「ハリウッド、夢、夢物語」
1991年「ブロードウェイ・バウンド」
1992年「ハネムーン・イン・ベガス」
     「ラブ・ポーションNO.9」
1993年「心のままに」「冷たい月を抱く女」
     「アサシン/暗殺者」
1995年「キルトに綴る愛」
     「レスリー・ニールセンのドラキュラ」
     「ホーム・フォー・ザ・ホリデイ
      /家に帰ろう」
1996年「心の指紋」
1997年「大いなる遺産」「G.I.ジェーン」
1998年「アンツ」(声)
2000年「僕たちのアナ・バナナ」
2001年「ハートブレイカー」

PATTY DUKE
パティ・デューク 
誕生日 1946/12/14  
出身 米ニューヨーク州エルムハースト 
8才の時「明日泣く」で映画デビュー。
12才の時、ブロードウェイの舞台でも演じた
「奇跡の人」の少女時代のヘレン・ケラー役を
62年の映画「奇跡の人」でも演じ、
アカデミー助演女優賞を受賞。
俳優ジョン・アスティンの間に生まれた息子
ショーン・アスティンがいる。
79年のリメイク版「奇跡の人」では
サリバン先生の役を演じた。 
活躍度 △↓ 
演技幅 個性 
演技力   ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ  ☆☆★★★★ 
出演作 
1955年「明日泣く」
1956年「傷だらけの栄光」
1959年「4Dマン」
1962年「奇跡の人」アカデミー助演女優賞
1965年「ビリー」
1967年「哀愁の花びら」
1969年「ナタリーの朝」
1977年「大火災」
1978年「スウォーム」
1979年「奇跡の人」
1986年「ウィリィ・ミリー」
1990年「悪魔の棲む家・完結編」
1992年「キスへのプレリュード」
1998年「シリアル・フロー」
2000年「デス・ゾーン 奇跡の生還」(TM)

その他の出演者;
Andrew Prine ....  James Keller 
Kathleen Comegys ....  Aunt Ev 
Diane Bryan ....  Martha at age 5 
Donna Bryan ....  Martha at age 7 
Mindy Sherwood ....  Helen at age 5 
Peggy Burke (II) ....Helen at age 7
Keith Moore (I) ....  Percy at age 6  
Walter Wright Jr. ....  Percy at age 8 
ほか


User Rating:  7.9/10 (1,360 votes) 
オトーサン、
「高いスコアだ。
世界の名画だと思うけどなあ」
こういう映画を評価しないということは、
時代そのものが病んでいる証拠です。

アカデミー賞受賞:
主演女優賞;アン・バンクロフト 
助演女優賞;パティ・デューク

同ノミネート: 
監督賞;アーサー・ペン
脚色賞
衣装デザイン賞(白黒)

User Comments:
SarahNM さん 
Los Angeles, CA
2000年6月22日
過去最高の映画のひとつ。

この映画のDVDを買った後、しばらく見なかった。
久しぶりに見て、強烈な印象を受けた。
「水」のシーンでは、泣いたことはなかったが、
今回は、泣いてしまった。
ダイニングルームでの
(サリバンとヘレンの格闘)シーンは、
見事というしかない。
見ているだけでも疲れるほどだ...
ブロードウェイの舞台で、
パティ・デュークとアン・バンクロフトが
(こんなすさまじいシーンを)
毎夜演じていたなんて!
おそらく体に芯がいくつもあるにちがいない。
アカデミ−賞が、
「最優秀ダブル主演女優賞」という 
特別賞を創らなかった理由が分からない。
ふたりが、アカデミー賞を獲ったのは、当然だが、
どちらが主演女優で、どちらが助演女優という
区別をつけることは、到底できないはずだ。
というのも、
パティ・デュークとアン・バンクロフトが、
実に見事で感動的なパートナーシップを
創りあげたからだ。
ヘレン・ケラーについては、
自伝をはじめ、多くの書物を読んだが、
彼女の物語、彼女が成し遂げたことにワクワクする。
この映画は、人間力の輝かしい証言である。


オトーサン、
「来日したときの騒ぎは、
ビートルズ以上だったっけ...
すごいひとがいた、
そのことだけは知っていてほしいなあ
若いひとたちに...」

ヘレン・ケラー女史についての詳しい情報は、
以下でご覧ください。
ヘレンケラー物語


アイアン・ホース

オトーサン、
アメリカ大陸横断鉄道に関心があります。
東海岸から西海岸までと思っていましたが、
実際には、中部のネブラスカ州オマハから、
カリフォルニア州サクラメントまででした。
2つの鉄道会社が、両端から苛烈な敷設競争をし、
セントラル・パシフィックの敷設作業では、
日本人移民労働者も死にもの狂いで働きました。

原題:Iron Horse, The (1924)     
   Trans-continental Railroad, The
監督:John Ford
原作:Charles Kenyon 
   John Russell (II)ほか
Genre: Western  
Black and White (tinted)  
上映時間:133分
あらすじ:
イリノイ州、スプリング・フィールド。
測量技師のブランドンは、
西部までの鉄道敷設を夢見ていた。
だが、契約者のマーシュは、懐疑的だった。
デイヴィ・ブランドンとミリアム・マーシュは、
一緒に遊んだ仲だったのだ。
ブランドンは、息子のデイヴィとともに、
鉄道敷設ルート探しに出て、新ルートを発見する。
想定していたよりも、200マイル短縮できるのだ。
だが、シャイアン族に襲われ、
右手が2本指の男に殺され、頭皮をはがされる。
デイヴィは、泣く泣く父親を埋葬する... 
歳月が流れ、1862年、
リンカーン大統領は、ユニオン・パシフィックと
セントラル・パシフィックの両社に対する
鉄道敷設契約に署名する。
リンカーンが、幼時の知り合いという関係で、
マーシュは、主要契約者になる。
その娘のミリアムは、
主任測量技師のジェッソンと婚約する...
中国人、イタリア人、そしてアイルランド人が
インディアン襲撃にめげず、鉄道敷設に従事する。
給料を乗せた列車が、襲撃により遅延したため、
イタリア人たちがストライキをはじめるが、
ミリアムの懸命の説得によって、
もう一働きしてくれることになる... 
マーシュは、ブラック・ヒルをぬける短縮路を
発見する必要に迫られていたが、
大地主のボーマンは、自分の土地をぬける
現行ルートが変更されるのを嫌がった。
マーシュは、ジェッソンに新ルート発見を委ねる。
ボーマンは、酒場女のルビーを使って、
ジェッソンに測量作業をやめるように働きかける... 
急行馬車便の乗り手になっていたデイヴィは、
父親が発見した短縮ルートのことを思い出し、
ジェッソンとともに、ルート再発見の旅に出る。 
だが、戻ってきたのは、ジェッソンだけだった...

出演者: 
George O'Brien ....  Davy Brandon(デイヴィ) 
Madge Bellamy ....  Miriam Marsh (ミリアム)
Cyril Chadwick ....  Peter Jesson (ジェッソン)
オトーサン、
「デイヴィは、筋肉マン。
ミリアムは、甘い顔で純情可憐」
典型的なサイレント映画のスター像です。
「でも、経歴が出ていないなあ」
1924年という古い時代の映画、
海外映画俳優マガジンの収録対象外なのです。

その他の出演者:
Charles Edward Bull ....  Abraham Lincoln
Will Walling ....  Thomas Marsh 
Francis Powers ....  Sgt. Slattery 
J. Farrell MacDonald ....  Cpl. Casey 
Jim Welch (I) ....  Pvt. Schultz
George Waggner ....  Col. William F.
           'Buffalo Bill' Cody 
Fred Kohler (I) ....  Deroux 
James A. Marcus ....  Judge Haller
Gladys Hulette ....  Ruby 
Colin Chase (I) ....  Tony 
rest of cast listed alphabetically 
John B. O'Brien ....  Dinny 


User Rating:  6.9/10 (62 votes)  
オトーサン、
「まあ、こんなものかも。
見ているひとが少ないのは残念だ」

この優れたサイレント映画が、
賞の対象になっていません。
それもそのはず、
アカデミー賞がはじまったのは、
1927年のことでした。

User Comments:
Ron Kerriganさん
Whidbey Island, Washington
1988年11月17日
古いが、いまだに興味深い

タイトル・カードでは、
冒頭、この映画の歴史的情報は、
すべて正確だと言っている。
製作者たちは、ユニオン・パシフィック鉄道と
セントラル・パシフィック鉄道が1869年に
ユタ州で結ばれたときの実際の列車を使っている。
不幸にも、対象テリトリーが広大なので、
この映画は、エピソードを提示しただけに終り、
歴史的には、高い評価はできない。
出来事のすべてを追えば、混乱を招くので、
出来事が起こるものの、その後のことは描かれない。
タイトル・カードは、 
バッファローが、主要な食料源だといっており、
その狩猟風景も見ることができるが、
肝心のいかにして線路が建設されたかという
詳細が出てこない。
例えば、労働者の一団が、長い鉄路のあちこちを
打ち砕いているだろうか? 
スパイクなど使用していなかったのだ。
1924年の観客なら、知っていただろう。

勿論、ラブ・ストーリーは、つきものである。
ミリアムとデイヴィは、イリノイ州の
スプリングフィールドで、幼友達だった。
しかも、近所にリンカーンが住んでいた! 
デイヴィと父親は、西部に行く。
数年後、かれは、ミリアムと再会し、
彼女の父親は、ユニオン・パシフィック鉄道の
主任技師になっていた。
筋書きは、こんな風に、
信じ難いいくつもの偶然に依存している。
コミカルな役をやる3人の助演俳優が出てくるが、
これが、またかなり下手なのだ。
演技は、この時代の典型的なものだ。
リンカーンを演じた俳優だが、
ミリアムやディヴィに気付こうとしない。
侮辱しているのかと思ったほどだ。
どんな気持ちを表わそうとしているのか
いまだに分からない。
そのくせ、親しげに話すのだ。
私が見たプリントでは、陳腐な音楽がついていた。
"Battle Hymm of the Republic"や 
"I've Been Working On the Railroad"だったが、
インディアン襲撃のときに決まって使われる
誰でも知っている歌である。
そして、"The Star Spangled Banner"は、
実に面白くなかった。

だが、映画そのものは、面白かった。
1924年当時としては、
最高の出来栄えだっただろう。
明らかに、セシル・デミルが15年後につくった
叙事史 "Union Pacific" に影響を与えている。
同じ線路建設ものだが、
より詳細に、その模様を描いている。
「アイアン・ホース」には出てない
列車の残骸も出てくる。
映画史に興味あるひとは、この映画を見るべきだ。
だが、映画を見ながらポップコーンをむしゃむしゃ
食べるようなひとには向いていない。
そんなことでは、味わいがまったく消えてしまう。


オトーサン、
ジョン・フォード監督、
29歳の監督デビュー作。
力あふれる名画を堪能しました。
「そうか!
リンカーン大統領は、
やっぱり偉かったんだ」
南北戦争で、国家分裂を回避し、
大陸横断鉄道で、東と西を結びつけて、
今日のアメリカを創り上げました。
しかも、奴隷を解放し、
若者にフロンティア精神を促し、
国民の心をひとつにしたのです。

オトーサン、
偉大な指導者が、
並々ならぬ苦労をして創りあげたアメリカが、
いま妙な状態になっているのが、残念です。
「やはり、いい指導者が大事だなあ」


アラビアのロレンス

オトーサン、
「昔、見たなあ。
イギリスの植民地政策の巧妙さ!」
最近は、アメリカが前面に出てきましたが、
美しく清潔な砂漠を油田だらけにしないように、
願いたいものです。

原題:Lawrence of Arabia (1962)     
監督:David Lean
原作:T.E. Lawrence 
脚本:Robert Bolt ほか
Genre: Adventure /War /Drama
Country: UK 
Language: English 
上映時間:216分
あらすじ:
T.E.ロレンスの伝記。
若き大尉・ロレンスは、
アラブ部族のリーダーである
ファイサル王子の監視役の仕事を得る。
ロレンスは、アラブに滞在するなかで、
ファイサル王子の側に立つことを決意する。
かれの行った数々の冒険を
ジャクソン・ベントレーが報道する。

出演者: 
Peter O'Toole ....T.E. Lawrence(ロレンス) 
Alec Guinness... Prince Feisal(ファイサル王子) 
Omar Sharif... Sherif Ali ibn el Kharish
              (アリ族長)
オトーサン、
「ピーター・オトゥール、まさに入神の演技!」
現人神とまで尊敬された英国士官ロレンスが
栄光と挫折、理想と現実の間でもがき苦しむ姿を
鮮やかに演じています。
かれのアラブ人の盟友となったアリ族長を演じた
オマール・シャリフも、これが映画初出演とは
到底思えぬ堂々たる演技でした。

PETER O'TOOLE
ピーター・オトゥール 
誕生日 1932/8/2  
出身 アイルランド・コネマーラ 
「海賊船」で映画デビュー。 
活躍度 ○→ 
演技幅 自在 
演技力     ☆☆☆☆☆★ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ   ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1959年「海賊船」
1960年「バレン」
1962年「アラビアのロレンス」
1963年「ベケット」
1965年「ロード・ジム」
          「何かいいことないか子猫チャン」
1966年「天地創造」「おしゃれ泥棒」
1967年「将軍たちの夜」
          「007/カジノ・ロワイヤル」
1968年「キャサリン大帝」「冬のライオン」
1969年「チップス先生さようなら」
1971年「マーフィの戦い」
1972年「ラ・マンチャの男」
1975年「ローズ・バッド」
1978年「パワープレイ」
1979年「スタントマン」
          「ズールー戦争/野望の大陸」
1980年「カリギュラ」
1984年「スーパーガール」
1985年「クリエイター」
1986年「クラブ・パラダイス」
1987年「ラスト・エンペラー」
1988年「プランケット城への招待状」
1989年「ムーンリットナイト」
1991年「ラルフ一世はアメリカン」
1997年「フェアリーテイル」
1998年「ファントム」
1999年「ヴァージン・ブレイド」(TM)

OMAR SHARIF
オマー・シャリフ (マイケル・シュブーブ) 
誕生日 1932/4/10
出身 エジプト・アレキサンドリア 
活躍度 △→ 
演技幅 個性 
演技力     ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ   ☆☆☆★★★ 
出演作 
1962年「アラビアのロレンス」
1964年「ローマ帝国の滅亡」
          「日曜日には鼠を殺せ」
     「黄色いロールスロイス」
1965年「マルコ・ポーロの大冒険」
          「ジンギスカン」「ドクトル・ジバゴ」
1966年「悪のシンフォニー」「将軍たちの夜」
1967年「イタリア式奇蹟」
1968年「ファニーガール」「うたかたの恋」
1969年「マッケンナの黄金」「約束」
          「ゲバラ!」
1970年「最後の谷」
1971年「ホースメン」「華麗なる大泥棒」
1972年「ミステリー島探検・地底人間の謎」
1974年「夕映え」「ジャガーノート」
1975年「ファニー・レディ」「愛欲の切札」
1976年「結婚詐欺師は殺さない」
          「ピンクパンサー3」
1978年「アシャンティ」
1979年「華麗なる相続人」
1980年「新ハスラー」「名探偵ベンジー」
          「S.H.E.クレオパトラ・ジャガー」
1981年「ココ・シャネル」「エメラルド大作戦」
1984年「トップ・シークレット」
1988年「レディ・ブルー/愛欲」「悪霊」
     「自由の代償/ラビリンスを脱出せよ」
1990年「愛と欲望のナイル」
1992年「デザート・ソルジャー」「天国の大罪」
1997年「女帝キャサリン」
1999年「13ウォーリアーズ」

その他の出演者:
Anthony Quinn ....  Auda abu Tayi 
Jack Hawkins ....  Gen. Allenby 
Jose Ferrer ....  Turkish Bey
Anthony Quayle ....  Col. Harry Brighton 
Claude Rains ....  Mr. Dryden 
Arthur Kennedy (I) ....  Jackson Bentley 
Donald Wolfit ....  Gen. Murray 
I.S. Johar ....  Gasim 
Gamil Ratib ....  Majid 
Michel Ray ....  Farraj 
John Dimech ....  Daud 
Zia Mohyeddin ....  Tafas 


User Rating:  8.6/10 (20,685 votes)  
       top 250: #22 
オトーサン、
「おお、世界の名画の第22位だ!」
人間と歴史の織りなすドラマを
悠々とカメラにおさめた名匠、
デイビット・リンチ監督の技と見識が光っています。

アカデミー賞受賞:
作品賞
監督賞;デビッド・リーン
美術監督装置賞(カラー) 
撮影賞(カラー) 
音響賞
編集賞  

同ノミネート:
主演男優賞;ピーター・オトゥール
助演男優賞:オマー・シャリフ
脚色賞

User Comments:
Stanley Austinさん
Anchorage,Alaska
2003年2月6日
これ以上、何がいえる?

この名画については、
デイビット・リーン監督が
広いキャンバスのなかで、
あらゆることを言い尽くしている。
「ドクトル・ジバゴ」と同様、
雪であれ、砂であれ、お手のもの。
物語を広角画面を駆使して描いている。
かれは、巨大な運命に翻弄される人々を
見事に描いている。
危険を恐れぬロレンスが、
安全をもとめてバイクで疾駆し、
アカバへの困難なトレッキングに挑む姿からは、
一瞬たりとも目が離せない。
12日間におよぶ砂漠横断旅行は、
筆舌に尽くし難いものだった...。
「日の出前に井戸に着かねばならない」
こんな状況も、他の監督が撮ったら、
ただ退屈になってしまっただろう。
ピーター・オトゥールは、
戦時中のロレンスの
傷ついた暗い性格を好演している。
部族民の処刑を楽しんだと告白するのだ。
アレンビー将軍役のジャック・ホーキンズは、
悩める英国士官を演じている。
戦後のアラブの関係について、
当てもないのに、にこやかに占領しないと請合う。
アンソニー・クインが、
冷静で控えめな英国士官を見事に演じている。 
冒頭シーン、葬儀でのインタビューが、
ロレンスの人生を端的に物語っている。
この映画は、中近東の人々の気持ちを
真に理解しようとするひとに、大いに役立つはずだ。
第1次世界大戦後独立させるという約束が
裏切られたひとびとなのだ。


オトーサン、
ファイサル王子が漏らした、
「わが民は、爆薬と機械に慣れていない」
という言葉に胸を突かれました。
トルコの航空機が空からアラブ兵を面白いように
射撃するシーンです。
もうひとつ、
族長のひとりが吐き捨てる言葉です。
「アラブに生まれたのは、
辛い思いをせよということだ」
かつて世界史に輝いたアラブ民族が、
いまや屈辱的な地位にある。
そんな鬱屈が伝わってきます。
古い映画ですが、
イラク、イラン、パレスティナ問題など
激動する中東を知るために、必見の名画です。


WATARIDORI

オトーサン、
ようやく、見にいきました。
IMDBに題名を入力しようとして、困惑。
"WATARIDORI"なんていう英語はありません。
「アカデミー賞にノミネートされていたっけ」
ということで、ようやく発見しました。

原題:Peuple migrateur, Le (2001)     
   Winged Migration
   Travelling Birds, The
監督:Jacques Perrin (I) 
      Jacques Cluzaud   (co-director)  
      Michel Debats   (co-director)  
脚本:Stephane Durand    
      Jacques Perrin (I)    
      Valentine Perrin (idea) 
      Francis Roux 
Genre: Documentary 
Country: France /Italy /Germany /Spain 
    /Switzerland 
Language: English / French 
上映時間;98分
あらすじ:
渡り鳥の生態についてのドキュメンタリー映画。
3年の歳月をかけ、世界の7大陸で撮影した。

声の出演者:
Jacques Perrin (I) .... Narrator
オトーサン、
「このひと、よほど渡り鳥に魅せられたんだなあ」
もともとは映画俳優ですが、
この映画では、製作・監督・脚本、そして声の出演と
プロジェクトの中心になりました。

JACQUES PERRIN
ジャック・ペラン 
誕生日 1941/7/13  
出身 仏パリ 
祖父は舞台演出家、
父はコメディ・フランセーズの舞台装置家、
母は女優。
俳優を目指し、コンセルバトワールで学ぶ。
60年「真実」で映画デビュー。
69年「Z」から製作にも携わるようになった。 
活躍度 △→ 
演技幅 個性 
演技力   ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ  ☆☆☆★★★ 
出演作 
1960年「真実」「鞄を持った女」
1962年「童貞物語」「家族日誌」
1963年「堕落」「恋のなぎさ」
1965年「七人目に賭ける男」
1967年「奇襲戦隊」
     「ロシュフォールの恋人たち」「未成年」
1968年「ふたりだけの夜明け」
1969年「Z」
1970年「ロバと王女」
1973年「戒厳令」「タタール人の砂漠」
1979年「レッド・ベレー/史上最大の傭兵部隊」
     「残火」「サロメの季節」
1981年「蒼い本能」
1982年「戦場と名誉」
1986年「凶悪の街/刑事の勲章」
1988年「ニュー・シネマ・パラダイス」
     「フォース・オブ・ラブ」
1992年「フライト・オブ・ジ・イノセント」
1995年「リュミエールの子供たち」 


User Rating:  7.8/10 (782 votes)  
オトーサン、
「おお、高いスコアだ」
見るひとが少ないのは、残念です。
フランスでは、280万人が見たというのに、
日本は単館上映で、間もなく打ち切りとか。

アカデミー賞ノミネート:
長編ドキュメンタリー賞

User Comments:
lannaheim さん
Washington, DC
2003年7月6日
信じ難い撮影、一見の価値あり。

感銘を受けた。 
すばらしいカメラ・ワークだけでなく、
春から冬まで、南から北まで
すべての季節と大陸をカバーした
よく練られたプロジェクトである。 
あなたが鳥好きだろうが、そうでなかろうが、
(私は、無関心なほうだが) 
これらの渡り鳥は、実に印象的だ。
最大の渡りは、コウノトリ(カモメ?)で、
北極から南極まで 21,000 マイルも飛んでいくのだ。
かれらが身をもって示しているのは、
この厳しく長い飛行距離という事実だ。
私は、すっかり感心してしまった。
この映画は、万人向けではない。
筋書きもない、音楽も繰り返し(楽しいが)、
SFXも、アクションもない。
だが、すばらしい景色、飛翔感覚、 
豪奢な雪崩のショット、秋のカナダの森林... 
たった90分だが、何という美しい時間だろう! 


オトーサン、
感心しきりです。
「これだけのものをよく撮ったものだ」
NHKの生き物地球紀行みたいなものですが、
渡り鳥に絞って90分というのは、迫力があります。
ハクチョウ、ペリカン、ペンギン、コウノトリ、
コンドル、ハクトウワシ、タンチョウヅルなど、
40種類もの鳥が出てきます。
なかには、渡り鳥でないものも含まれていますが、
その生態を間近に見るのは、はじめてでした。
「そうか、勉強になった」
渡り鳥のなかで、一番飛行距離が長いのは、
キョクアジサシ。
スズメより、やや大きいくらいなのに、
健気にも、北極と南極の間を往来するのです。
「...人間って、どうしようもないなあ」
銃で打ち落としたり、廃油で飛べなくしたり、
捨てた網が足にからまったり...。
鳥の目から見れば、
地球を汚し、自然を破壊するだけの存在です。 

製作秘話については、以下のサイトをどうぞ。
http://www.wataridori.jp/index.html


ヤング・ブラッド

オトーサン、
「これって、ブラビの映画か?」
そう錯覚してしまいます。
「ダルタニアン」か「三銃士」とすべきでしょう。
「デュマの三銃士か」
子供の頃、夢中になって読んだ本です。
撮ったのは、ピーター・ハイアムズ監督。
「2010年」で、SFフアンを熱狂させました。
元撮影監督なので、撮影技術には定評があります。

原題:Musketeer, The (2001)     
   D'Artagnan (USA: working title) 
監督:Peter Hyams
1943/7/26 ニューヨーク生まれ 
監督作
1974年「破壊!」
1978年「カプリコン・1」
1979年「ハノーバー・ストリート」
1981年「アウトランド」
1983年「密殺集団」
1984年「2010年」
1986年「シカゴ・コネクション/夢見て走れ」
1988年「プレシディオの男たち」
1990年「カナディアン・エクスプレス」
1992年「カウチポテト・アドベンチャー」
1994年「タイムコップ」
1995年「サドン・デス」
1997年「レリック」
1999年「エンド・オブ・デイズ」
2001年「ヤング・ブラッド」 

原作:Alexandre Dumas pere
脚本:Gene Quintano 
Genre: Action /Drama /Adventure /Romance 
Rated PG-13 for intense action violence 
      and some sexual material. 
Country: USA /Germany /Luxembourg /Netherlands 
Language: English 
上映時間:104分
あらすじ:
17世紀のパリ。
その名をダルタニアンという元気な銃士が、
フランスを牛耳る強力な勢力に刃向かう。
両親を殺した殺人者に復讐を誓うかれは、
祖国が混乱し、市民の不安が高まり、
国が2分されていることを知る。
かれの心を和らげてくれるのは、
情熱的な宿屋の娘、フランチェスカ。
ダルタニアンの心をたちまち捉えてしまった。

出演者:
Justin Chambers ....  D'Artagnan(ダルタニアン)
Mena Suvari....Francesca bon Ansau
                       (フランチェスカ)
Catherine Deneuve ....  The Queen (女王)
Tim Roth ....  Febre the Man in Black(フェブル)
オトーサン、
「この映画、主役の若いふたりは、学芸会程度。
女王役のカトリーヌ・ドヌーブは、老残。
残るは、「海の上のピアニスト」のティム・ロス。
これが、全身黒づくめで、眼帯をしています。
冷酷無比、不気味なこと、この上なし。

TIM ROTH
ティム・ロス 
誕生日 1961/5/14 
出身 英ロンドン 
英ロンドンでジャーナリストの父と
画家の母の間に生まれる。
アートスクールで彫刻を学んでいたため、
当初はアーティスト志望だったが、
大学在学中にロイヤル・コートや
オーバル・ハウスといった小劇団に入り
俳優志望となる。
舞台でキャリアをスタートさせ、
スティーブン・バーコフが演出した
カフカ原作「変身」の舞台版などで名声を得た。
1983年に「MEANTIME」でデビュー。
スティーブン・フリアーズ監督
「殺し屋たちの挽歌」(1984)で
イヴニング・スタンダード最優秀新人賞を獲得。
1994年に「リトル・オデッサ」で
インディペンデント・スピリット賞主演男優賞候補、
1995年「ロブ・ロイ/ロマンに生きた男」で
アカデミー助演男優賞候補になった。
監督デビュー作「素肌の涙」(1998)では
ベルリン国際映画祭CICAE賞を受賞した。 
ティム・ロスは内面の感情を表情からは
読みとらせないことを役の上での武器とする俳優。
171センチと小柄ではあるが、
アウトローな役をやらせれば、目線の睨みと
内なる狂気で、相手を圧倒させる演技力を持つ。
有名なところでは、
クエンティン・タランティーノ監督の
「レザボア・ドッグス」や
「パルプフィクション」のギャング役、
「リトル・オデッサ」の殺し屋役などがある。
最近では悪役イメージを上手く利用して
少しずつ芸域を広げている。
愛に囚われて」では、囚人だが歯科医の恋人を
守るために命を懸ける男を演じたり、
「フォー・ルームス」では
客のトラブルに巻き込まれるドア・ボーイ、
「孤独の絆」では悪事から抜けられない男の役、
「ライアー」での知能犯など。
海の上のピアニスト」では完全に悪役のイメージを
払拭し、演技派としての地位を確立した。
頬杖をついて遠くを見つめる演技が印象的である。 
活躍度 ○→ 
演技幅 自在 
演技力   ☆☆☆☆☆★ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ  ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1983年「ミーンタイム」
1984年「殺し屋たちの挽歌」
1985年「RETURN TO WATEROO」
1986年「ワールド・アパート」
     「神父暗殺/ワルシャワの悲劇」◆
1989年「コックと泥棒、その妻と愛人」
1990年「ゴッホ」◇
1991年「ローゼンクランツと
      ギルデンスターンは死んだ」◇
1992年「ミッドナイト・ボディガード」
1993年「レザボアドッグス」◇「マーダー」◇
1994年「恋愛の法則」◆
     「パルプフィクション」◆
     「リトルオデッサ」◇
     「愛に囚われて」◇
     「闇の奥/真・地獄の黙示録」
1995年「ロブ・ロイ/ロマンに生きた男」◆
     「フォー・ルームス」◇
1996年「世界中がアイ・ラブ・ユー」◆
     「孤独の絆」◇
1997年「グリッドロック」◇
     「奴らに深き眠りを」◇「ライアー」◇
     「夢の旅路」
1999年「海の上のピアニスト」◇
2000年「宮廷料理人ヴァテール」◆
     「ラッキー・ナンバー」◆
     「ミリオンダラー・ホテル」▲
     「ブレッド&ローズ」▲
2001年「PLANET OF THE APES/猿の惑星」◇
     「ヤング・ブラッド」◇
     「神に選ばれし無敵の男」◇

その他の出演者:
Stephen Rea ....  Cardinal Richelieu 
Bill Treacher ....  Bonacieux, Francesca's Uncle 
Daniel Mesguich ....  King Louis XIII 
David Schofield....Rochefort, Richelieu Henchman 
Nick Moran ....  Aramis 
Steven Spiers ....  Porthos (as Steve Speirs) 
Jan Gregor Kremp ....  Athos 
Jeremy Clyde (I) ....  Lord Buckingham 
Michael Byrne (I) ....  Treville, 
           Head of the Musketeers 
Jean-Pierre Castaldi ....  Planchet 
Tsilla Chelton ....  Madame Lacross 

User Rating:  4.3/10 (2,723 votes) 
オトーサン、
「おお、低い!こんなに低いとは」

User Comments:
davideo-2さん
Birmingham,England
2002年7月21日
絶対、ひどい。

目覚ましい幾つかの戦闘シーンを除くと、
この月並みで重苦しい映画には、
お勧めするようなものは、ほとんどない。
演技も会話も鼻につくし、
ピーター・ハイアムス監督の努力も、
事態を悪化させるだけだった。
必要な長さよりも、ずっと長過ぎると思う。
評価は、**
この映画を見るくらいなら、
食事をしに行ったほうがましだ。


オトーサン、
「そんなにヒドイ映画とは、思わないけど」
そこで、少数派の意見を翻訳してみました。

Dougieさん 
Murfreesboro, NC
2003年1月27日
あくまでも私見だが、
これはかなりいい映画だ...

この映画は、手堅くできている。
60%もの観客が、
これはひどいという理由が分からない。
物語は、原作とはちがう。
演技は、私見だが、上出来だと思う。
だが、娯楽映画で90分を超えているのは?
アクション・シーンはクレイジーで非現実的だが、
現実に起こり得なくたって、誰が構うものか。
この映画を作った意図は、起こりえないことを示し、
人々をハッピーにすることではないのか。
ダルタニアンを演じるチェンバースは、
当たるものをなぎ倒す銃士にしては、
ちょっと少女っぽいが、他の出演者は非常によい。
フランチェスカ役のミーナ・スヴァーリは、
まったくの娘っ子だが、それが役にはまっている。
これは、デートに好適の映画だと思う。
半分アクションで、半分ロマンスだからだ。
わたしとガールフレンドは、大いに楽しんだ。
あなたも見にいけば、分かるだろう。
まあ、事をあまりシアリアスに考えないことだ。


オトーサン、
「その通り。
これは、ハイアムズ監督の
撮影術を楽しめばいい映画なんだ」
もしかすると
IMDBの主要な読者である若いアメリカ人は、
ファーストフード文化に洗脳されてしまって
刺激ー反応型の体質になっているのかも。
ヨーロッパ宮廷文化をじっくり腰をすえて描いた
ハイアムズの重厚な撮影ぶりには、
なじめないのかも。
どこかの国の国防長官が、
「古いヨーロッパ」と切り捨てたように、
テロー戦争型の反応しかできない証拠かも...

オトーサン、
「惜しいなあ。
見る術さえ覚えれば、楽しい映画なのに」
映画は、総合芸術といわれますが、
もっぱら撮影手法を研究したって構わないはず。

この映画の見どころについては、以下をどうぞ。
http://www.twin2.co.jp/japan/08_ya/young_brad.htm


プラクティカル・マジック

オトーサン、
「何か、分からん題名だなあ」
でも、あのサンドラ・バロックと
いま旬のニコ−ル・キッドマンが共演となれば、
一度は、覗いてみたくなるではありませんか。

原題:Practical Magic (1998)     
監督:Griffin Dunne
原作:Alice Hoffman 
脚本:Robin Swicord ほか
Genre: Fantasy /Mystery /Drama /Romance
Rated PG-13 for some violence, 
   intense thematic elements and sensuality.
上映時間:103分
あらすじ:
サンドラ・バロックとニコ−ル・キッドマン。
監督はグリフィン・デユーン、
製作はデニーズ・ディノビ。
アリス・ホフマンのベストセラー小説の映画化。
皮肉でコミカルでロマンティックな物語である。
オーエンズ姉妹、サリーとジリアンが
真の愛を発見するために、様々な障害を克服し、
持って生まれた力を駆使して、
実用的な魔力を追求するというもの。 
ダイアン・ウィーストと
ストカード・チャニングが、
姉妹のエキセントリックな伯母として出演。
アイダン・クインとゴラン・ヴィスニックも
出演している。

出演者:
Sandra Bullock ....  Sally Owens (サリー)
Nicole Kidman ....  Gillian Owens (ジリアン)
Stockard Channing ....  Frances Owens
           (伯母・フランス)
Dianne Wiest ....  Bridget Owens
           (伯母・ブリジット) 
オトーサン、
「バロックは、堂々たる主演女優ぶり。
さまざまな表情を見せている。
でも、キッドマンは、駆け出しの女優扱いだ。
まだ、脚線美で勝負させられているなぁ」
2人の伯母は、それぞれ個性的でしたが、
残念ながら、さしたる出番がありませんでした。

SANDRA BULLOCK
サンドラ・ブロック 
誕生日 1967/7/26 
出身 米バージニア州アーリントン 
父はボイス・トレーナー、母はオペラ歌手。
イースト・カロライナ大学を卒業後、
ニューヨークへ出て、
ネイバーフッド・プレイハウスで演技を学ぶ。
オフ・ブロードウェイの舞台や
テレビドラマで活躍後、
87年「ハングマン」で映画デビュー。
「スピード」のヒットでスター女優に。
最近では自身の製作会社FORTIS FILMSで
「微笑みをもう一度」「ガンシャイ」など
主演とプロデューサーを兼ねることが多くなった。 
活躍度 ◎↑ 
演技幅 自在 
演技力   ☆☆☆☆☆★ 
アクション ☆☆☆☆☆★ 
コメディ  ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1987年「ハングマン」
1989年「RELIGION,INC」「WHO SHOT PATAKANGO?」
     「恋人たちの街角」
1992年「ジェラシー/もう一度あの頃のように」
     「ラブ・ポーションNO.9」
     「恋人はマフィア」
1993年「愛と呼ばれるもの」
     「潮風とベーコンサンドと
      ヘミングウェイ」
     「失踪」「デモリションマン」◇
     「サンドラ・ブロック IN アマゾン」
1994年「スピード」◇「恋人はマフィア」
1995年「あなたが寝てる間に」◇
     「恋人たちの街角」
     「ザ・インターネット」◇
1996年「恋する泥棒」「評決のとき」◇
     「ラブ・アンド・ウォー」◇
1997年「スピード2」◇
1998年「微笑みをもう一度」◇
     「プラクティカル・マジック」◇
     「プリンス・オブ・エジプト」(声)
1999年「恋は嵐のように」◇「EXACTLY 3:30」
2000年「28DAYS」◇「ガンシャイ」◇
     「デンジャラス・ビューティー」◇
2002年「完全犯罪クラブ」◇
     「トゥー・ウィークス・ノーティス」◇
     「ヤァヤァ・シスターズの聖なる秘密」
 
NICOLE KIDMAN
ニコール・キッドマン 
誕生日 1968/6/20   
出身 米ハワイ州ホノルル 
父は生物学の教師、母は看護婦。
ハワイで育ち、3才の時、オーストラリアに帰国。
幼い頃からバレエを学び、10才で演劇学校に入学。
14才で82年「BUSH CHRISTMAS」で映画デビュー。
映画出演の傍ら、シドニーのオーストラリア演劇学校
で舞台演技を、フィリップ・ストリート・シアター
で発声、製作、演劇史を学んだ。
89年「デッドカーム戦慄の航海」が
トム・クルーズの目にとまり、
「デイズ・オブ・サンダー」で共演。
90年12月結婚。
しかし、2001年8月、離婚した。
娘が二人いる。
2003年、「めぐりあう時間たち」で
ゴールデン・グローブ賞ドラマ部門主演女優賞、
アカデミー主演女優賞受賞。 
活躍度 ○↑ 
演技幅 自在 
演技力   ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ  ☆☆☆★★★ 
出演作 
1982年「BUSH CHRISTMAS」
1983年「PRINCE AND THE GREAT RACE」
1984年「BMXアドベンチャー」
1985年「アーチャーズ・アドベンチャー」
1986年「陽のあたる街角」「世紀末ゲーム」
1987年「誘惑の香り」「ウィンド・ライダー」
     「NIGHT MASTER」
     「シャドウ・オブ・ブロンド」
1989年「デッドカーム戦慄の航海」
     「最も危険な悪女」「囚われた女」
1990年「デイズ・オブ・サンダー」
     「ニコール・キッドマンの恋愛天国」
1991年「ビリー・バスゲイト」
1992年「遙かなる大地へ」◇
1993年「冷たい月を抱く女」◇
     「マイ・ライフ」◆
1995年「バットマン・フォーエヴァー」◆
     「誘う女」◇
1996年「ある貴婦人の肖像」
1997年「ピースメーカー」◇
1998年「プラクティカル・マジック」◇
     「アイズ・ワイド・シャット」◇
2001年「アザーズ」◇「ムーラン・ルージュ」◇
     「パニックルーム」(声)
2002年「バースデイ・ガール」◇
     「めぐりあう時間たち」◇ 

その他の出演者:
Goran Visnjic ....  Jimmy Angelov 
Aidan Quinn ....  Officer Gary Hallet 
Evan Rachel Wood ....  Kylie Owens 
Alexandra Artrip ....  Antonia Owens 
Mark Feuerstein ....  Michael 
Caprice Benedetti ....  Maria Owens 
Annabella Price ....  Lovelorn lady 
Camilla Belle ....  Young Sally Owens 
Lora Anne Criswell ....  Young Gillian Owens 
Margo Martindale ....  Linda Bennett 
Chloe Webb ....  Carla Owens 


User Rating:  5.4/10 (5,237 votes)  
オトーサン、
「うわー、なんて低いスコアなんだ」

User Comments:
Rick Peachさん
USA
1999年4月5日
驚いた。

この物語にすごく夢中になったので、
驚かされた。
監督や魅力的な出演者には、感心した。
アラン・シルベストリの音楽は、実にマジカルだ。
物語はよく出来ていて、誰もが夢中になる。
特殊効果はさりげないが、効果的だ。
私見だが、サンドラ・バロックが
最高の演技を見せている。
物事がうまくいかない無実のひとを
うまく演じている。
彼女の身の上話には、すっかり同情するだろう。 
長過ぎなければ、もっと面白くなったはずだ。

 
オトーサン、
「これだけでは、
低スコアの理由が分からないなあ」
そこで、異例中の異例なのですが、
他のユーザーの悪評を翻訳してみました。

ardemus さん
Stanford, CA
2003年5月16日
何てくだらない映画だ!

そう、この映画は、実に下らない。
救われたのは、劇場で見なかったことだ。
でも、2時間とレンタル代金3ドルをムダにした。
サンドラ・バロックは大好きだが、
それだけに、この映画には実に失望した... 
演技は必ずしもそう悪くはないから、
つまるところ、脚本のせいだ。
それから、男優たちがよくない。
サンドラ・バロックとニコ−ル・キッドマンに
太刀打ちできるようなもっといい役者を
見つけられないものだろうか。
この映画には近づかないほうがいいと思う。


オトーサン、
「これは、やっぱり脚本が悪いかも」
原作小説を読んでいないので、
断定はできませんが、
原作者は虚構と現実の微妙なはざまを描くのを
得意とする作家です。
映画化は、もともと難しいのです。
小説では面白い部分が、画像化すると
意外につまらなくなるものです。
「魔女の力って、すごいなあ」
次々にありえないことが起こるのは、
見ている瞬間・瞬間は面白いのですが、
細部の出来事にこだわりすぎて、
全体的にみると、リズムがめちゃめちゃ。
「最近の映画は、粗製乱造だ。
この映画は、その見本みたいなものだ。
もっと時間をかけて脚本を練ったり、
撮影の際に基調色を入念にチェックしたり、
編集をきちんとやれば、いい映画になっただろう」
グリフィン・デューン監督は、これが2作目。
まだ不慣れで、あれもこれも撮りたいと
欲ばりすぎたのでしょう。


インテリア

オトーサン、
一時、建築家になろうと思っていたので、
自宅をつくるときは、図面も書いたりしました。
そんなわけで、この題名に惹かれました。
「そうか、キッチンは、ああいう風にするのか、
鍋は、見えるように釣り下げるのか。
花瓶の置き場所ひとつにも神経を使っている」
しばらくして、ウディ・アレンの映画なのに
気付きました。

原題:Interiors (1978)     
監督・脚本;Woody Allen
Genre: Drama 
上映時間:93分
あらすじ:
レナータ、ジョーイ、フリン、
3人姉妹の暗い物語。
自分たちの人生に折り合いをつけるだけでなく、
両親の離婚という事態、
そして、最後に母親の死という事態にも
向き合わなければならない。

出演者:
Diane Keaton ....  Renata(レナータ) 
Geraldine Page ....  Eve (イブ)
Maureen Stapleton ....  Pearl(パール) 
オトーサン、
「ウディ・アレン映画の常連なんだ」
ダイアン・キートンが、3姉妹の長女役で好演。
「でも、ノミネートされた老女2人がいいなあ」
母親イブと後妻パール、
前者はひとを愛せないインテリア狂。
後者は、発展家で明るい人柄。
「...でも、ふたりとも悲しいなあ」

DIANE KEATON
ダイアン・キートン 
誕生日 1946/1/5 
出身 米カリフォルニア州ロサンゼルス 
19歳の時、ニューヨークに移り、
ネイバーフッド・プレイハウスで演技を学んだ。
70年「ふたりの誓い」で映画デビュー。
77年「アニー・ホール」で
アカデミー主演女優賞受賞。
「レッズ」「マイ・ルーム」で
アカデミー賞にノミネート。
87年長編ドキュメンタリー「HEAVEN」で初監督。 
活躍度 ○→ 
演技幅 適応 
演技力   ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ  ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1970年「ふたりの誓い」
1972年「ゴッドファーザー」
     「ボギー!俺も男だ」
1973年「スリーパー」
1974年「ゴッドファーザーPARTU」
1975年「愛と死」
1976年「可愛い女」「ニューヨーク・一獲千金」
1977年「ミスター・グッドバーを探して」
     「アニー・ホール」
      ◇アカデミー主演女優賞
1978年「インテリア」
1979年「マンハッタン」
1981年「レッズ」
1982年「WHAT DOES DORRIE WANT?」
     「シュート・ザ・ムーン」
1984年「リトル・ドラマー・ガール」
     「燃えつきるまで」
1986年「ロンリー・ハート」
1987年「ラジオ・デイズ」
     「赤ちゃんはトップ・レディがお好き」
1988年「情熱の代償」
1990年「THE LEMON SISTERS」
     「ゴッドファーザーPARTV」
1991年「花嫁のパパ」
1993年「マンハッタン殺人ミステリー」
     「ベイビー・トーク3
      /ワンダフル・ファミリー」
1994年「ラスト・フライト」
1995年「花嫁のパパ2」
1996年「マイ・ルーム」
     「ファーストワイフ・クラブ」
1997年「イン・マイ・ライフ」
1999年「カーラの結婚宣言」
2000年「電話で抱きしめて」
2001年「フォルテ」

GERALDINE PAGE
ジェラルディン・ペイジ 
誕生日 1924/11/22 
出身 米ミズーリ州カークスビル 
シカゴで育ち、ハイスクール卒業後、
ナイトクラブの帽子係をしながら、
当地のグッドマン演劇学校に学んだ。
4年間地方劇団に在籍した後、
ニューヨークで劇場の案内係などを務め、
再び地方劇団に参加。
53年ブロードウェイ進出。
同年「TAXI」で映画デビューを飾る。
アカデミー賞は「ホンドー」「インテリア」など
6度ノミネート。
85年「バウンティフルへの旅」で
ついにアカデミー主演女優賞を手にした。
私生活ではアレクサンダー・シュナイダーと離婚後、
リップ・トーンと再婚。 
活躍度 △↓ 
演技幅 自在 
演技力     ☆☆☆☆☆★ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ   ☆☆☆★★★ 
出演作
1953年「ホンドー」
1961年「肉体のすきま風」
1962年「渇いた太陽」
1967年「大人になれば…」
1968年「何がアリスに起ったか?」
1971年「白い肌の異常な夜」
1973年「おかしな結婚」
1974年「イナゴの日」
1977年「ジョーイ」
1978年「インテリア」
1982年「暗闇からの脱出」
1985年「ブライド」
          「ホワイトナイツ/白夜」
          「バウンティフルへの旅」

MAUREEN STAPLETON
モーリーン・ステイプルトン 
誕生日 1925/6/21 
出身 米ニューヨーク州 
働きながら、演劇学校に通い、
数年後にアクターズ・スタジオのメンバーになる。
1946年「THE PLAYBOY OF THE WESTERN WORLD」で
初舞台。トニー賞は二度受賞。
映画は58年「孤独の旅路」でデビューし、
アカデミー助演女優賞にノミネートされる。
その後、「大空港」「インテリア」でも
同賞にノミネート。
81年「レッズ」で
アカデミー助演女優賞を獲得した。
活躍度 △→ 
演技幅 個性 
演技力     ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ   ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1958年「孤独の旅路」
1960年「蛇皮の服を着た男」
1961年「橋からの眺め」
1963年「バイ・バイ・パーティー」
1970年「大空港」
1971年「おかしなホテル」
1974年「スターダストの女王」(TM)
1977年「クリスマス・ツリー」(TM)
1978年「インテリア」
1979年「ロスト・アンド・ファウンド」
1981年「レッズ」「タービー・キッド」
          「殺しのファンレター」
1984年「新センチメンタル・ジャーニー」
          「暗黒街の人気モノ
            /マシンガン・ジョニー」(TM)
1985年「コクーン」
          「ケリー・マクギリスの
            プライベート・セッション」(TM)
1986年「マネー・ピット」「心みだれて」
1987年「メイド・イン・ヘブン」
          「ホテル・ロレイン」「ナッツ」
1988年「コクーン2/遙かなる地球」
          「SFモンド・ムービー/エイリマン」
1992年「ミス・ローズホワイトの秘密」(TM)
          「お葬式だよ全員集合!」
1993年「マミー・マーケット」
1997年「恋におぼれて」

その他の出演者:
Kristin Griffith ....  Flyn 
Mary Beth Hurt ....  Joey 
Richard Jordan (I) ....  Frederick 
E.G. Marshall ....  Arthur 
Sam Waterston ....  Mike 
Missy Hope ....  Young Joey 
Kerry Duffy ....  Young Renata 
Nancy Collins (I) ....  Young Flyn 
Penny Gaston ....  Young Eve 
Roger Morden ....  Young Arthur 
Henderson Forsythe ....  Judge Bartel 

User Rating:  7.1/10 (1,061 votes)  
オトーサン、
「かなり高いスコアだ」

アカデミー賞ノミネート: 
監督賞:ウッディ・アレン
主演男優賞:ジェラルディン・ペイジ
助演女優賞:モーリン・ステイプルトン
オリジナル脚本賞
美術監督装置賞


User Comments:
J. P. Sagenさん
Charlotte, NC
1998年8月4日
われらが時代の人類学的考察

これは、ウディ・アレンの
力強く静かな作品のひとつである。
何層もの構造をもっている。
表層では、機能しなくなっている家族をみつめる。
自分たちの人生に折り合いをつけるだけでなく、
両親の離婚という事態、そして、
最後には、母親の死という事態にも
向き合わなければならない。
この静かで、実に痛切な表層の下に
より重要な本能という第2層がある。
主要な登場人物たちの関係であり、
お互いを操作しあい、傷つけあっている。
これは、われらが社会・経済・文化において
ますます顕著になっている傾向である。
この映画は、
このように2重3重構造になっているので
精神医学の専門家たちの教本として
使われているのは、当然のことである。
われわれがますます自覚しつつある
壊れゆく家族構造についての映画である。
1990年代のテーマだった
モラルを物語るものではないが、
われらが社会を感情的に歪ませている
家族における育児についての
単純な誤解についても物語っている。
その産物が、3姉妹である。
退屈な人生を送り、抑圧された若い世代である。
中年にさしかかり、中流階級に属し、
多くの時間とお金を投じて
自分が幸せであることを立証しようとし、
遠ざかっていく真の幸せを追い求めている。
この映画は、われらが時代だった20世紀、
いや21世紀もきっとそうなるのだろうが、
その人類学的考察として、歴史に名を残すだろう。


オトーサン、
ウディ・アレンの作品のなかでは、
一番感動しました。
初老の夫婦を訪れた危機に切実感がります。
「もう一花咲かせよう、分かる!」
皮肉なことに、ウディが出ないほうが、
いい映画になります。

上記のユーザー・コメントにも、
著しく感心しました。
「..そう言っては何だが、好対照だなあ」
Yahoo!Moviesの日本の若いひとたちの
書き込みのレベルの低さとは、雲泥の差です。
Yahho!では、感想文しか載っていませんが、
IMDBでは、論文がよく載っているのです。
これは、映画文化の歴史や厚みの差で、
映画を最高の知的財産として扱っている
ウディのようなひとが大勢いるからです。
ところが、日本ではTV文化が主流ですから、
映画もTV同様、時間消費・使い捨て文化のひとつ。
TVコマーシャルが生み出した
「刺激ー反応」タイプの
パブロフのイヌみたいな無自覚な若者が、
話題を求めて映画に行くのです。

ケイタイで程度の悪い感想文を送ります。
語彙不足も目立ちます。
例えば、
「素晴らしかったです。 
また、家族、知り合い、友達を誘って
是非行きたいと思います。
自分の回りでも多くの人に見て欲しいから・・・」 

オトーサン、
この女性は、きっとステキな女性だと思いますが、
「どこが素晴らしかったの?」
「誰が素晴らしかったの?」
「それとも、筋やロケ地が素晴らしかったの?」
「なぜ、素晴らしいと思ったの?」
「素晴らしいという以外の形容詞知らないの?」
5W1Hで、尋問したくなりました。

Yahoo!Moviesも、その点は警戒していて、
「よいレビューの書き方は?」が掲載されています。
(この存在自体、恥ずかしいのですが)

・客観的に(好き嫌いではなく理由も)
・詳しく
・比較(優れている点や劣っている点を書く)
・シンプルに
・楽しんで(読みたくなる楽しい意見を)

下記の行為は絶対に止めてください。 
・誹謗中傷、営業行為、多重投稿、
 個人情報記載、ルール違反など


会議は踊る

オトーサン、
「会議は踊る、されど進まず。
ほんとうに、ムダな会議が多いなあ」
その極め付きが、この映画に出てくる会議。
ナポレオン失脚後の欧州の新秩序を決めるために
数十ケ国の代表者が集まった重大な会議のはず。
主宰者は、オーストリアの宰相メッテルニヒ。
「どのくらい、会議が続いたと思いますか?」
答えは、何と10ケ月!
その間、晩餐会と舞踏会に明けくれたのです。
色仕掛けで会議を牛耳ろうとした、
メッテルニヒの権謀術数が冴えわたったのです。

原題:Kongres tanzt, Der
   Congress Dances (1931) 
監督:Erik Charell
脚本:Norbert Falk /Robert Liebmann 
Genre: Comedy / Musical 
Country: Germany 
Language: German 
Color: Black and White 
上映時間:85分
あらすじ:
ウィーンの手袋屋の売り子クリステルは、
ロシア皇帝アレクサンダーと恋に落ちる。
メッテルニヒは、これを利用して、 
1815年のウィーン会議に皇帝を出席させない
ようにと画策する。

出演者:
Lillian Harvey ....  Christel Weinzinger, 
         Gloves-seller(クリステル) 
Willy Fritsch ....  Czar Alexander of Russia
          (ロシア皇帝) 
Paul Horbiger ....  Heurigen Singer(歌い手) 
オトーサン、
「クリステル、可愛いなあ」
海外映画俳優マガジンには、出ていません。
「どうだっていいやなあ。
歴史に、その名が残ったのだから」
リリアン・ハーベイが味わった幸運を超える
そんな幸運には、誰も出会えないでしょう。
まさに「至福」の極みでした。

その他の出演者:
Conrad Veidt ....  Prince Metternich 
Otto Wallburg ....  Bibikoff, his Adjutant 
Carl-Heinz Schroth ....  Pepi, his Secretary 
Lil Dagover ....  The Countess 
Alfred Abel ....  King of Saxony 
Eugen Rex ....  The Saxon Envoy 
Alfred Gerasch ....  The French Envoy 
Adele Sandrock ....  The Princess 
Margarete Kupfer ....  The Countess 
Julius Falkenstein ....  The Minister of Finance 
Boris Romanoff ....  Dancer 
Max Gulstorff ....  The Burgomaster 


User Rating:  7.5/10 (36 votes)  
オトーサン
「高いスコアだ」
でも、この名画を見ているひとは、
少なそうです。
「...世の中、間違っているなあ。
この名画を知らずして、
人生を終える若いひとが多いなんて」

User Comments:
jan onderwaterさん
Amsterdam, The Netherlands
1999年2月22日
古典的オペレッタ映画

技術的には、カンペキではないかも知れない。
だが、この映画は、官能的である。 
大いなる喜びをもたらす独創性で移り気で
そして並外れたオペレッタである。
優雅であり、すばらしい配役、
輝かしい音楽と歌の数々がある。
ウィットも、すばらしい舞台もある。 
もっとも、いくつかのシーンは、
奇妙であり、盲目的崇拝に思えるが...
これは、オペレッタの映画化ではないが、
まさに、ほんとうのオペレッタ映画なのだ。 
Erik Charellは、監督するというよりも、
映画に振り付けをしたのだ。
自立した映画ではあるが、
Ernst Lubitsch の影響は明白である。 
記憶に残る多くのシーンがあるが、
なかでも、リリアン・ハーベイが走る馬車のなかで
元気よく"Das gibt's nur einmal"を歌うシーンは、
技術的にも挑戦的な場面である。
本当に、オペレッタ映画は数多くつくられたが、
これほど創造的で光り輝やく映画はない。
Erik Charellによる最初で最後のこのドイツ映画は、
初期のドイツ映画の古典というだけでなく 
UFAのあらゆる可能性を示しており、
また、前途有望な新人監督のスタートでもあったが、
それが実現することはなかった。
Charell は、ナチス・ドイツを去らねばならず、
海外では監督の仕事につくことが出来なかった。
ナチス・ドイツの宣伝相ゲッペルスが、
1937年の10月だけ、
この映画を上映禁止にしたというのも奇妙だ。


オトーサン、
「いいなあ、いいなあ。
............本当にいいなあ」
主題歌の「新酒の歌」を聞いて、
久しぶりに涙が出そうになりました。

♪人生でたった1度だけ
 そして 2度と訪れぬ
 ほんの束の間、
 この世に天から降りそそぐ
 夢のようにすばらしいひととき
 まばゆく輝く黄金の光
 きっときっと これは幻 
 そう 人の命にたったの1度
 2度と帰らぬ美しい思い出
 春のつぼみ ほころび
 花ひらくとき

オトーサン、
「せっかくヒトとして生まれたのなら、
せめて、一度くらいは、天にも昇るような気分を
味わってから、死んでいってほしいなあ」


シャレード

オトーサン、
「ダイハツにシャレードというクルマがあったっけ」
大衆車に"シャレード"という名前をつけるなんて、
この名画の大変なイメージ・ダウンでした。
パリのシャンゼリゼ、セーヌ河、劇場を舞台に、
オードリー・ヘップバーンが、
ジパンシーの衣装を次々に着こなしていきます。
マンシーニの流麗なサウンドを耳にしながら、
素敵な時間が過ごせました。

原題:Charade (1963)     
監督:Stanley Donen
原作:Peter Stone (I) /Marc Behm ほか
Genre: Comedy /Mystery /Romance /Thriller
上映時間:113分
あらすじ:
スイスの超高級スキー・リゾート。
レジーは、離婚する決心を固めようとしていた。
ところが、パリの邸宅に戻ると、
夫は殺され、部屋はすっからかん。
家財道具すべてが競売にかけられ、
有金のすべてが、消え去っていたのだった。 
彼女は、ハンサムな男、ジョシュアに出会う。 
この男ときたら、15分毎に名前を変え、
夫がらみの大金を狙っているようである。
この25万ドル。
第2次世界大戦中の兵士の給料をそっくり
夫が盗んだものらしい。
男の犯罪仲間たちも、金の行方を追っている。
当然分け前にあづかっていいはずと思っている。
全員がレジーが金の在処を知っていると思っている。
探しまわる連中が次々と殺されるに至って、
状況は、いっそう緊迫の度を加えていく。

出演者:
Cary Grant ....  Peter Joshua (ジョシュア)
Audrey Hepburn...Regina 'Reggie' Lampert
                               (レジー) 
Walter Matthau ....  Hamilton Bartholomew 
                       (バーソロミュー)
オトーサン、
「ケイリー・グラントにヘップバーン。
もう最高の組み合わせだ」
えもいわれぬ味が漂っているのです。

CARY GRANT
ケーリー・グラント 
誕生日 1904/1/18-1986/11/29  
出身 英ブリストル 
出演作 
1932年「その夜」「明日は晴れ」
     「我らは楽しく地獄へ行く」
     「悪魔と深海」「ブロンド・ヴィナス」
     「七月の肌着」「お蝶夫人」
1933年「わたしは別よ」「追ひつめられた女」
     「鷲と鷹」「海の密室」
     「妾は天使ぢゃない」
     「不思議の国のアリス」
1934年「三日姫君」「濁流」「接吻とお化粧」
     「お嬢様お耳拝借」
1935年「ソプラノ奥様」「盲目の飛行士」
     「最後の駐屯兵」
1936年「男装」「アメリカの恐怖」
     「暁の爆撃隊」「結婚の贈物」
1937年「間奏楽」「天国漫歩」「富豪一代」
     「新婚道中記」
1938年「赤ちゃん教育」「素晴らしき休日」
1939年「ガンガ・ディン」「コンドル」
1940年「ヒズ・ガール・フライデー」
     「ママのご帰還」「明日への戦ひ」
     「フィラデルフィア物語」
1941年「愛のアルバム」「断崖」
1942年「恋の情報網」
1943年「ミスター・ラッキー」
1944年「此の虫十万弗」「孤独な心」
     「毒薬と老嬢」
1946年「夜も昼も」「汚名」「恋愛超特急」
1947年「独身者と女学生」
1948年「気まぐれ天使」「ウチの亭主と夢の宿」
     「恋はかくの如く」
1949年「僕は戦争花嫁」
1950年「危機の男」
1951年「うわさの名医」
1952年「モンキー・ビジネス」
1955年「泥棒成金」
1957年「誇りと情熱」「めぐり逢い」
     「よろめき休暇」
1958年「無分別」「月夜の出来事」
1959年「北北西に進路を取れ」
     「ペティコート作戦」
1960年「芝生は緑」
1962年「ミンクの手ざわり」
1963年「シャレード」
1964年「がちょうのおやじ」
1966年「歩け!走るな」
1970年「エルビス・オン・ステージ」 

AUDREY HEPBURN
オードリー・ヘプパーン 
誕生日 1929/5/4-1993/1/20 
出身 ベルギー・ブリュッセル 
51年、ブロードウェイの「ジジ」の公演を見ていた
ワイラー監督に見出され、
53年「ローマの休日」に抜擢され、
アカデミー主演女優賞を受賞。
私生活では二度の離婚を経験。
93年、結腸癌で亡くなった。 
出演作
1948年「NEDERLAND IN 7 LESSEN」
1951年「ONE WILD OAT」「YOUNG WIVES TALE」
     「LAUGHTER IN PARADISE」
     「THE LAVENDER HILL MOB」
     「オードリー・ヘプバーンの
      モンテカルロへ行こう」
1952年「初恋」
1953年「ローマの休日」アカデミー主演女優賞
1954年「麗しのサブリナ」
1956年「戦争と平和」
1957年「パリの恋人」「昼下がりの情事」
1959年「緑の館」「尼僧物語」
1960年「許されざる者」
1961年「ティファニーで朝食を」
1962年「噂の二人」
1963年「シャレード」
1964年「パリで一緒に」
     「マイ・フェア・レディ」
1966年「おしゃれ泥棒」
1967年「いつも二人で」「暗くなるまで待って」
1976年「ロビンとマリアン」
1979年「華麗なる相続人」
1981年「ニューヨークの恋人たち」
1986年「DIRECTED BY WILLIAM WYLER」
     「おしゃれ泥棒2」
1989年「オールウェイズ」 

その他の出演者:
James Coburn ....  Tex Panthollow 
George Kennedy ....  Herman Scobie 
Dominique Minot ....  Sylvie Gaudel 
Ned Glass ....  Leopold W. Gideon 
Jacques Marin (I) ...Insp. Edouard Grandpierre 
Paul Bonifas ....  Mr. Felix (stamp dealer) 
Thomas Chelimsky ....  Jean-Louis Gaudel 

User Rating:  8.1/10 (5,559 votes)  
       top 250: #156 
オトーサン、
「おお、世界の名画156位だ!
当然、アカデミー賞をもらっているだろう」

アカデミー賞を探しましたが、
出ていません。
「...変だなあ?」

User Comments:
Boyo-2さん
Brooklyn NY
2001年7月16日
欠点のない娯楽映画

主演は、
オードリー・ヘップバーン、
ケイリー・グラント、
監督は、スタンレー・ドーネン
この顔ぶれを見ただけで、
さぞかしクリエイティブで、
すばらしい映画だろうという見当がつく。
そして3人は、やってのけたのだ!
これは、ロマンス、コメディ、サスペンス、
アクションが完璧に組み合わさった映画である。
誰が何者なのか、上映中推理し続けてしまう。
筋運びがうまいし、興味が尽きないので、
見ている間中が至福の時である。
加えて、アカデミー賞の助演男優賞に輝く
3人の俳優が出演している。 
Walter Matthau、George Kennedy、James Coburnだ。
3人とも、実におかしく、おそろしいときている。
ケネディ、コバーン、そしてネッド・グラスは、
ひとりづつ、実に印象的な仕方で登場してくるのだ。
1963年当時、
この映画は、ごく普通の作品で、
偉大な名画とは思われていなかったと記憶する。
いまや、コンピュータで製作される映画と比べると
この映画のほうが、ずっと好ましく思われる。
ハリウッドは、グラントやヘップバーンに匹敵する
いい役者を育てることができないでいる。
今日の映画は、奇をてらうことで勝負しているが、
いい役者のマジックには、勝てない。
映画スターは、永遠なのだ。


オトーサン、
「いやはや、大変な名画だったんだ」
1963年に見に行ったときには、
「ローマの休日」、「麗しのサブリナ」
「昼下がりの情事」、「ティファニーで朝食を」を
見た後だったので、亜流という印象だったのです。
でも、歳月がたち、今回改めて見直すと、
まったく印象が変わりました。
「1000本以上見てきたけど、
ひょっとしたらベスト10に入るかも」
それほど、完成度の高い映画でした。


黄色いリボン

オトーサン、
「♪あの娘の黄色いリボン...」
歌詞もメロディもスラスラ出てきます。
「すると、その昔、見ていたかも」

原題;She Wore a Yellow Ribbon (1949) 
監督:John Ford
原作;James Warner Bellah 
脚本;Frank S. Nugent ほか
Genre: Western (more) 
上映時間;103分
あらすじ:
ネイサン大尉は、
退職日の最後の夕方に 
迫りくるインディアンの攻撃を食い止めるため、
最後のパトロールを行う。 
避難させる女性に邪魔されるなど、
かれの任務は、危険なものだった。

出演者;
John Wayne.... Capt. of Cavalry Nathan 
       Cutting Brittles(ネイサン大尉)
Joanne Dru.... Olivia Dandridge(オリビア)
Victor McLaglen.... Top Sgt. Quincannon(軍曹)
オトーサン、
「ジョン・ウェイン、いいなあ」
西部劇といえば、ジョン・ウェイン。
ジョン・ウェインといえば、西部劇。
「インディアン虐殺という大罪が
かれの慈父のような人柄の陰に隠されたのだ」
いまや、そういう見方が支配的になっています。
時代も変わったものです。

JOHN WAYNE
ジョン・ウェイン
誕生日 1907/5/26-1979/6/11 
出身 米アイオワ州
出演作
1925年「大学のブラウン」
1926年「剣侠時代」
1927年「最後の一蹴」
1928年「マザー・マクリー」「血涙の志士」
1929年「踊るカレッジ」「最敬礼」
1930年「最後の一人」「ビッグ・トレイル」
1931年「娘三人」「アリゾナ」
     「鉄腕ジョーンズ」
1932年「テキサスの旋風」「巨頭団殲滅」
          「歓呼の涯」「流線怪盗列車」
          「テキサスの若武者」
     「アリゾナ・ギャング」「金塊争奪」
1933年「討伐隊」「つばさの天使」「男の一頁」
          「紅唇罪あり」「南方の騎士」
1934年「ユタから来た男」
1936年「沿岸警備隊」「荒武者乱闘王」
1937年「超速大陸争覇」「従軍記者」
     「氷上の乱闘」
          「荒野の激斗/モンタナの掟」
1939年「駅馬車」「アリゲニー高原の暴動」
1940年「暗黒の命令」「果てなき船路」「妖化」
1941年「暴力街」「暗黒街の王者」
     「丘の羊飼い」
1942年「或る夜の貴婦人」「絶海の嵐」
     「スポイラーズ」
          「西部の顔役」「ならず者戦斗機隊」
     「男性都市」
1943年「西部を駆ける恋」「硝煙の新天地」
1944年「血戦奇襲部隊」「拳銃の町」
1945年「炎の街」「パターンを奪回せよ」
          「コレヒドール戦記」「ダコタ荒原」
1946年「恋愛超特急」
1947年「拳銃無宿」「タイクーン」
1948年「アパッチ砦」「赤い河」
     「三人の名付親」
1949年「怒濤の果て」「ケンタッキー魂」
          「黄色いリボン」「硫黄島の砂」
1950年「リオ・グランデの砦」
1951年「太平洋機動作戦」「太平洋作戦」
1952年「静かなる男」「ハワイの陰謀」
1953年「勝負に賭ける男」「男の叫び」
     「ホンドー」
1954年「紅の翼」
1955年「男の魂」「中共脱出」
1956年「征服者」「捜索者」
1957年「荒鷲の翼」「ジェット・パイロット」
          「失われたものの伝説」
1958年「黒船」
1959年「リオ・ブラボー」「騎兵隊」
1960年「アラモ」「アラスカ魂」
1961年「コマンチェロ」
1962年「リバティ・バランスを射った男」
     「ハタリ!」
          「史上最大の作戦」「西部開拓史」
1963年「ドノバン珊瑚礁」「マクリントック」
1964年「サーカスの世界」
1965年「偉大な生涯の物語」「危険な道」
     「エルダー兄弟」
1966年「巨大なる戦場」
1967年「戦う幌馬車」「エル・ドラド」
1968年「グリーン・ベレー」
1969年「ヘル・ファイター」「勇気ある追跡」
     「大いなる男たち」
1970年「チザム」「リオ・ロボ」
1971年「100万ドルの決斗」
1972年「11人のカウボーイ」
1973年「大列車強盗」「ビッグケーヒル」
1974年「マックQ」
1975年「ブラニガン」「オレゴン魂」
1976年「ラスト・シューティング」


その他の出演者:
John Agar.... Lt. Flint Cohill
Ben Johnson (I).... Sgt. Tyree
Harry Carey Jr..... 2nd Lt. Ross Penell
Mildred Natwick.... Abby Allshard
George O'Brien.... Major Mac Allshard, 
             Commanding Officer Fort Starke
Arthur Shields.... Dr. O'Laughlin
Michael Dugan (I).... Sgt. Hochbaue
Chief John Big Tree.... Chief Pony That Walks
Fred Graham (I).... Sgt. Hench
Chief Sky Eagle.... Chief Sky Eagle
Tom Tyler (I).... Cpl. Mike Quayne, 
             Leader of Paradise River Patrol
Noble Johnson.... Chief Red Shirt
ほか
                                                                                          
User Rating:  7.7/10 (1,381 votes)  
オトーサン、
「高いスコアだけど、
世界の名画ではないなあ」
西部劇としては、静かすぎるのかも。

アカデミー賞受賞:撮影賞(カラー)

User Comments:
Jack Christal-Gattanellaさん
New Jersey
2000年7月15日
古典。

ジョン・ウェインとジョン・フォード監督の
チームが、再び、この映画で実現した。
これまでの作品「駅馬車」や「捜索者」とは、
大いに気色が変わっている。
思うに、よりドラマティックだからだ。
ウェインは、退職寸前の慈父のような軍人役。
最後まで任務に手をぬかず、
すばらしい演技力を披露している。
多くの西部劇同様、クライマックスでは、
やや演技過剰であるが、
ウィントン・ホックが
アカデミー賞を受賞した
黄色を基調にした輝かしいカラー撮影や
フォード監督の腕の冴えを目にすれば、
そうしたことは、どうだってよくなる。
ジョン・ウェインは、最高の演技。
評価は、A。


オトーサン、
「退職前って、あんな風だった」
ジョン・ウェインのように、カレンダーに
X印をつけていったことはありませんが、
頭のなかで、「あと1ケ月」とか
「もう、あと3日しかない」と思ったものです。
その時、ジョン・ウェインのように
「最後の瞬間まで頑張ろう」と思ったのか、
「もういいや、手抜きしよう」だったのか、
昔のこととて、忘れてしまいましたが、
これから、訪れるのは、
「人生からの退職」
人生の最後は、「有終の美」で飾りたいものです。


カラー・オブ・ハート

オトーサン、
怒っています。
「プレザントビルが、なぜ、この題名に?」
IMDBに"Color of Heart"と入力しましたが、
英語の題名をつけ変えているのですから、
出てくるはずはありません。
「不当表示だ。公取の出番のはずだ」
みのもんたさんが経営する
水道メーター会社の談合摘発もいいですが、
悪徳配給業者の摘発も忘れないで...
少なくとも社会常識に反しています。

原題:Pleasantville (1998)     
監督・脚本:Gary Ross
Genre: Fantasy / Comedy / Drama  
Rated PG-13 for some thematic elements 
   emphasizing sexuality, and for language.
Country: USA 
Language: English 
Color: Black and White / Color  
上映時間:124分
あらすじ:
兄弟姉妹が「プレザントビル」という
題名の白黒映画に魅せられてしまう。
彼らの現実世界での気まぐれな行動によって
プレザントビル大学が変わっていく。

出演者: 
Tobey Maguire ....  David Wagner(デイビット) 
Reese Witherspoon....  Jennifer Wagner
             (ジェニファー) 
Joan Allen ....  Betty Parker
         (兄妹の母親:ベティ)
オトーサン、
「この兄妹、よく書けているなあ」
デイビットとジェニファーのチャネル争いがもとで
リモコンが壊れ、妙な修理人が登場して
兄妹は、プレザントビル(愉快な町)の
白黒の世界入りこむことになるのです。
「この映画、母親役のベティが断然いいなあ」
その理由は、後でのべましょう。

TOBEY MAGUIRE
トビー・マグワイア 
誕生日 1975/6/27 
出身 米カリフォルニア州サンタモニカ 
活躍度 △↑ 
演技幅 個性 
演技力   ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ  ☆☆☆★★★ 
出演作 
1993年「ボーイズ・ライフ」デビュー
1994年「S.F.W.」
1995年「DUKE OF GROOVE」
1996年「JOYRIDE」
1997年「アイス・ストーム」
     「地球は女で回っている」
1998年「カラー・オブ・ハート」◇
     「ラスベガスをやっつけろ」◆
1999年「サイダー・ハウス・ルール」◇
     「楽園をください」◇
2000年「ワンダー・ボーイズ」◇
     「あのころ僕らは」
2001年「キャッツ&ドッグス」(声)
2002年「スパイダーマン」◇ 

JOAN ALLEN
ジョアン・アレン 
誕生日 1956/8/20 
出身 米イリノイ州 
95年「ニクソン」のニクソン夫人役、
96年「クルーシブル」で
アカデミー助演女優賞にノミネート。
2000年「ザ・コンテンダー」で
アカデミー主演女優賞にノミネートされる。 
活躍度 △→ 
演技幅 個性 
演技力   ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ  ☆☆☆★★★ 
出演作 
1986年「ペギー・スーの結婚」
     「刑事グラハム/凍りついた欲望」
1988年「タッカー」
1989年「ブルース・ウィリス
      /イン・カントリー」
1993年「ボビー・フィッシャーを探して」
     「哀愁のメモワール」
1995年「ニクソン」
1995年「マッド・ラブ」
1996年「クルーシブル」
1997年「フェイス/オフ」「アイス・ストーム」
1999年「イッツ・ザ・レイジ」
2000年「ザ・コンテンダー」◇

その他の出演者:
Natalie Ramsey ....  Real Mary Sue Parker 
Kevin Connors ....  Real Bud Parker 
William H. Macy ....  George Parker 
Jeff Daniels ....  Mr. Bill Johnson 
Heather McGill ....  Girl in School Yard 
Paul Morgan Stetler ....  College Counselor 
Denise Y. Dowse ....  Health Teacher
McNally Sagal ....  Science Teacher 
Jane Kaczmarek ....  David's and Jennifer's Mom 
Giuseppe Andrews ....  Howard 
Marissa Ribisi ....  Kimmy 
Jenny Lewis (I) ....  Christin 

User Rating:  7.4/10 (15,962 votes)  
オトーサン、
「思ったよりも高いなあ。
見ているひとも多いし、
IMDBを見ているのは、若い人なのかも」

アカデミー賞ノミネート; 
美術監督装置賞
オリジナル作曲賞(ドラマ)
衣装デザイン賞

User Comments: 
Joshua Whiteさん 
Turner, Maine
2002年12月15日
私の長所...

この映画は、モラルに反している。
間違った善悪2分法に基づいている。
節制なんか、あほらしい、
どんちゃん騒ぎがエキサイティングだ
そんな世界を創り出してしまった。
これは多くのひとが今日感じていることだろう。
だが、伝統的なモラルが、
多様性や愛や情熱に反していると
思いこんでいる奴等もいる。
この映画の製作者たちがそうだ。
伝統主義者を手に負えない暴徒のように描いている。 
実に攻撃的だ。
伝統主義者は、極端に否定的に
ステレオタイプ化されて描かれている。
そう、それが、この映画の正体なのだ。
純朴な男が、他人の妻と寝るようになる。
これは、悪に加担するポストモダン映画だ。 
私は、この映画について考えるたびに意気阻喪する。
われらの文化は、邪悪な方向に進んでいる。
どうしたらよいのか? 
ただ、彼らを愛するしかない。


オトーサン、
「中年に差し掛かった女性って、
あわれだなあ。いとおしいなあ」
いまにも、崩れそうな美しさがあるのです。
白黒の旧世界に住んでいた母親ベティ、
完璧なよき母親を演じていたのですが、
新世界からやってきた兄妹によって
現代世界を垣間みさせられることになります。

オトーサン
「この怒っているユーザーの気持ち分かるなあ」
現代って、考えてみれば、変な世界ですよね。
道徳も規範もすべて失われて「何でもあり」の世界。
旧世界のひとは、自分の生まれた町しか知りません。
悪なんて、知らないのです。
だが、町の外とつながると、文化変容が起きます。
「悪事千里を走る」の諺のいうとおり、
悪のほうが、早く侵入してくるのです。
グローバリゼーションもおなじ。
その恩恵よりも、
テロやSARSに代表される悪のほうが
いちはやく侵入してくるのです。

だから、この母親ベテイも、
食事の手抜きを覚えたり、
昔の恋人に会いに行くために、口紅を塗ります。
何年もセックスから遠ざかっているのに、
いまさらながら気付くのです。
「年とったって、セックスを楽しんでいいのよ」
自堕落な現代世界からやってきた娘に教わって
シャワーでの自慰行為を覚えたりするのです。

この映画、堕落が進むさまを
白黒画面に、CGで丹念に色づけして、
次第に色数が増えていくことで示しています。
白黒とカラー併用の見事なケース。
出色・異色の作品です。


ソラリス

オトーサン、
「何をみようかなあ」
SARS禍も収まったようだし、
連日の株高で、日本経済にも薄日が射してきたので、
気分も明るく映画館に行くことにしました。
でも、話題の「チャーリ−ズ・エンジェル」も、
「ザ・コア」も、IMDBのスコアが低いのです。
「WATARIDIRI」は、時間が合わず、
消去法で「ソラリス」にしました。

原題:Solaris (2002)     
監督・脚本:Steven Soderbergh

オトーサン、
「へえ、撮影と編集もやってるんだ」

原作:Stanislaw Lem 
Genre: Drama /Romance /SF
Rated PG-13 on appeal for sexuality/nudity, 
   brief language and thematic elements.
上映時間:99分
あらすじ:
舞台は、ソラリスと呼ばれる惑星の海に
到着した宇宙ステーションの内部。
派遣された心理学者ケビンは、
惑星探検隊の司令官が
ミステリアスな死を遂げたことを発見する。
他にも、奇妙な出来事が多く起きている。 
乗組員の昔の知り合いが出現するのだ。
なかには、死者もいる。

出演者: 
George Clooney ....  Chris Kelvin(ケビン) 
Natascha McElhone ....  Rheya Kelvin(レイア) 
オトーサン、
「クルーニー、新境地を開いたなあ」
2枚目の大根役者? だと思っていましたが、
盟友・ソダーバーグ監督のおかげで、
複雑な心理を演じるという新境地に挑戦できました。
相手役のレイア、はじめてお目にかかりました。
なかなかの演技で、前途有望です。

GEORGE CLOONEY
ジョージ・クルーニー 
誕生日 1961/5/6 
出身 米ケンタッキー州レキシントン 
アメリカン・ムービー・クラシック局の
ホスト役として有名なニック・クルーニーが父、
祖母は歌手のローズ・マリー・クルーニー、
従兄弟に俳優ミゲル・フェラーという芸能一家に育つ
俳優を目指して82年、ロサンゼルスに移り住む。
不遇の1年をハリウッドで過ごした後、
数々のテレビドラマに出演し、
中でもNBCの「ER 緊急救命室」
ダグラス・ロス医師役で、一躍スターとなる。
このドラマではエミー賞、ゴールデン・グローブ賞、
映画俳優組合賞を受賞した。
映画では「フロム・ダスク・ティル・ドーン」
あたりから本格的に主役を演じるようになった。 
活躍度 ◎↑ 
演技幅 個性 
演技力   ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆☆☆★ 
コメディ  ☆☆☆★★★ 
出演作 
1984年「グリズリー2」
1988年「ハイスクールはダンステリア」
1989年「リターン・オブ・キラートマト」
     「TRUE BLUE」
     「レッド・サーフ」
1996年「フロム・ダスク・ティル・ドーン」◇
1997年「バットマン&ロビン
      /Mrフリーズの逆襲」◇
     「素晴らしき日」◇ 「ピースメーカー」◇
1998年「アウト・オブ・サイト」◇
1999年「シン・レッド・ライン」◆
     「スリー・キングス」◇
2000年「パーフェクト・ストーム」◇
     「サウスパーク」(声)
     「FAIL SAFE/未知への飛行」(TM)
     「オー・ブラザー!」◇
2001年「オーシャンズ11」◇
     「スパイキッズ」▲
2002年「コンフェッション」
     「ウェルカム・トゥ・コリンウッド」◆
2003年「ソラリス」◇ 

NATASCHA McELHONE
ナターシャ・マケルホーン 
誕生日 1971/3/23 
出身 英ロンドン 
ロンドン・アカデミー・オブ・
ミュージック・アンド・ドラマティック・アートで
演技を学ぶ。
「モンテ・クリスト伯」「夏の夜の夢」など
数多くの舞台に出演後、
「サバイビング・ピカソ」で本格的な映画デビュー。 
活躍度 △↑ 
演技幅 個性 
演技力     ☆☆☆★★★ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ   ☆☆★★★★ 
出演作 
1996年「サヴァイビング・ピカソ」◆
1997年「デビル」◆「ダロウェイ夫人」◇
1998年「トゥルーマン・ショー」◆「RONIN」◇
1999年「恋の骨折り損」◆
2000年「バイオ・ディザスター」◆
2001年「キリング・ミー・ソフトリー」◆
2002年「フィアー・ドット・コム」◇
2003年「ソラリス」

その他の出演者;
Viola Davis (I) ....  Helen Gordon 
Jeremy Davies ....  Snow 
Ulrich Tukur ....  Dr. Gibarian 
John Cho ....  DBA Emissary #1 
Morgan Rusler ....  DBA Emissary #2 
Shane Skelton ....  Gibarian's Son 
Donna Kimball ....  Mrs. Gibarian 
Michael Ensign ....  Friend #1 
Elpidia Carrillo ....  Friend #2 
Kent Faulcon ....  Patient #1
Lauren Cohn ....  Patient #2 

User Rating:  6.5/10 (4,256 votes)  
オトーサン、
「まあ、こんなものかも」
評価が2分されたのでしょう。
SFアクション映画を期待すると、ガッカリ。
ソダーバーグ監督のフアンだと、歓喜の涙。

Fiona-39さん 
Belfast, N.I.
2003年5月11日
不気味な美しさ

この映画が気に入った! 
手に汗を握り、夢中にさせられる。
"2001"と似ている。
両者とも、見えざる手がヒトを操るという
アイディアだからだ。
撮影は、お見事! 
ソダーバーグは、特有の照明を駆使しており、
情感のある黄色で地上シーン、
蒼白い光で宇宙船を照らしている。
ペースもすばらしい。
次々と緊迫したシーンが続くのだ。
彼女が死のうとしたり、
スノウが、コピー人間だったり、
クリスが、去ろうとしなかったり、
また、クリスもコピー人間だったり...、
(この瞬間は、心臓が止まるかと思った)
死んだひとがよみがえる惑星というミステリー、
そして
「愛するひとは、いなくなるが、
愛が失われるわけではない」
そういうトーマスの言葉が繰り返される。
胸に響く。
感傷的でなく、感動的な真理である。
一方で、ある種の冷たさがある。
だから、多くのフツーの映画のように、
物語そのものに夢中になることはない。
とくに好きなシーンは、主役たちが
罪悪感に駆られている感覚である。
そして、勿論、何といっても
過ちを想起するシーンである。
実際、かれの妻に、その時、何が起きたのかは
疑問のまま残される....悩ましいところだ。


オトーサン、
この映画をみながら、
ゆくりなくも、
昨年亡くなった母のことを
思いだしていました。
より正確に言えば、
折にふれて母を思いだす
自分の心のありようについて自覚しました。
「母は死んだ。
だが、心のなかに生き続けている」
こう言うと、平凡になってしまいますが、
枕元に母の遺影を置いて、日夜見ていると、
母にまつわる事件や時代を反芻することが、
自分が生きていることの証であるかのように
感じられるのです。

見終わって、
パンフレットの解説を読みました。
「おお!
それで、母を思い出したんだ」
ソダーバーグ監督は、
先頃、亡くなった父親へのオマージュとして
この映画を撮ったとありました。
映画では、その対象は父親でなくて
妻に置き変えられていますが、
主人公は、愛し、憎み、死に至らしめた妻が、
惑星ソラリスの海のなかから、
実在する人物そのもののように
立ち現れてくるという事態に、驚愕します。
「化け物だ!」
一旦は、窓の外に放り出します。
だが、2度目に出現してくると、
かれは、もう一度、真摯に
全力を傾注して、人生をやり直そうとするのです。

「この監督は、天才かも。
記憶が何度も再生されると、
記憶は、現実以上にリアリテイをもつ。
そうした人間心理を、
SF仕立てで、創ってしまうなんて!」

現代をリードする監督、
スティーブン・ソダーバーグ。
あらためて、作品歴をみてみましょう。
ヒット作品で映画会社を儲けさせ、
その一方で、好きな映画を撮るという
うらやましい状態になっているようです。
「"オーシャンズ11"がヒットしたからな」
おかげで、ひと息ついて、
この"ソラリス"という撮りたいテーマに
挑戦することができたのでしょう。

STEVEN SODERBERGH
スティーブン・ソダーバーグ 
誕生日 1963/1/14  
出身 米ジョージア州アトランタ 
監督作
1989年「セックスと嘘とビデオテープ」
1991年「迷宮の悪夢」
1994年「蒼い記憶」
1998年「アウト・オブ・サイト」
2000年「エリン・ブロコヴィッチ」
          「トラフィック」
2001年「オーシャンズ11」
2003年「ソラリス」 


ピンポン

オトーサン、
たまにレンタル・ビデオ店の邦画コーナーを
覗くことがあります。
「へぇ、"GO"って、借りるひとが多いんだ。
"ピンポン"は、新作期間が終わって安くなったんだ」
そんなことで窪塚洋介くんの映画を借りてみました。

原題:Ping Pong (2002)     
監督:Fumihiko Sori
脚本:Kankuro Kudo 
Genre: Comedy / Drama
上映時間:114分
あらすじ;
IMDBには、掲載されていませんでした。 

出演者:  
Yosuke Kubozuka ....  Peko(ペコ) 
Naoto Takenaka...コーチ 
Mari Natsuki... おばさん

オトーサン、
「へえ、窪塚洋介って、うまいなあ。
へえ、竹中直人さん、冴えないなあ。
..へえ、これが夏木マリの変わり果てた姿かあ」

窪塚洋介くんの経歴は、
下記のフアン・サイトをごらんください。
http://www.infini-inc.net/infiniFiles/mem_File/ky_main.html

その他の出演者:
Arata ....  Smile
Sam Lee (III) ....  China 
Shido Nakamura ....  Dragon 
Koji Ogura ....  Akuma 
YosiYosi Arakawa   
Takahiro Hirano   
Mako Ishino   
Koen Kondo   
Erika Mabuchi   
Suzuki Matsuo   
Asumi Miwa   
Ayumu Moriyama 
Akira Nishihara   
Satoshi Oe   
Mikio Sato   
Kenichi Suemitsu   
Kiyotaka Suzuki   
Kanji Tsuda   
Hua Rong Wong   
Shinji Yamashita   


User Rating:  7.5/10 (73 votes)  
オトーサン、
「高いスコアだ。
でも、見ているひとが少ないなあ」

User Comments:
yojimbo999さん
USA
2003年3月29日
実によい、魅力的だ。

すばらしい映画だ。
この映画の脚本がいかによく、成熟しているかに
おどろかされた。
舞台は、高校の卓球部。 
卓球がテーマというよりも、
友情とヒーロー崇拝や人生どうせ生きるなら前向きに
という人間ドラマである。
いい映画だ。大いに薦めたい。
卓球のことを知らなくても。

 
オトーサン、
「ピンポン台も変わったなあ」
昔は、グリーンに決まっていたのに、
この映画では、明るい青になっていました。
中学生のとき、卓球部に所属していましたが、
当時、コルクからラバーへ変わったので、
感激したことを思い出しました。
「邦画も変わったなあ」
邦画といえば、暗い感じなのに、
この映画は、白が基調色で実に明るいのです。
「...これからは、たまには邦画も見るか?」


ミニミニ大作戦

オトーサン、
この題名、軽蔑していました。
「何で、いまごろミニ・スカートなんだ」
ミニの女王、ツィギーを見たのは、ン十年前。
「そうか、ミニはミニでも、クルマのほうか...」
そうなると、ツートーンのミニは、
次期候補車ですから、見に行かざるをえません。
天才設計者アレック・イシゴニスの手になるミニ、
いまやBMWの設計で、英国で製造しています。

原題:Italian Job, The (2003)     
オトーサン、
「"イタリアでの大仕事"か。
すると、これは、1969年のリメイクなんだ」
マイケル・ケインが主演していました。
監督:F. Gary Gray
脚本:Troy Kennedy-Martin (1969)
   Donna Powers (screenplay) ほか
Genre: Drama /Adventure /Action /Crime /Comedy
Rated PG-13 for violence and some language.
Country: USA / France / UK 
Language: English / Russian 
上映時間:110分 
あらすじ:
チャールス率いる泥棒軍団は、
歴史的な渋滞をロスで引き起こす。
金塊を盗む時間をかせぐためだ。
彼らは、ミニ・クーパーで逃走する。
小さいクルマだから、
わき道を通り抜けられるのだ。
渋滞が解消する前に、
まんまと逃走できるというわけだ。

出演者:
Mark Wahlberg ....  Charlie Croker(チャーリー) 
Charlize Theron ....  Stella Bridger(ステラ) 
Edward Norton ....  Steve (スティーブ)
オトーサン、
「のびのび演技しているなあ」
あまり買っていないのですが、
マーク・ウォルバーグ、なかなかの出来です。
美女シャーリーズ・セロンは、平均的な出来でした。
むしろ、エドワード・ノートンの悪役ぶりが、
目につきました。

MARK WAHLBERG
マーク・ウォルバーグ 
誕生日 1971/6/5 
出身 米マサチューセッツ州ドーチェスター 
下層階級の貧しい9人家族で育ち、
少年時代はストリートの不良少年だった。
12歳の時にブレイク・ダンサーとして活躍し始め、
14歳の時にはエレクトリック・ジェネレイションに
所属していた。
一時は、万引で逮捕され、
ドチェスー青少年救済センターに通っていた。
その後、ハイスクールを9年生で中退し、
兄のドニー達と結成した
ニュー・キッズ・オン・ザ・ブロックでデビューし、
2000年現在、2枚のヒットアルバムをリリース。
94年「勇気あるもの」で映画デビュー。
96年「悪魔の恋人」が初主演。
他ジョージ・クルーニーと共演した
「スリー・キングス」「パーフェクト・ストーム」
がある。 
活躍度 ◎↑ 
演技幅 適応 
演技力   ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ  ☆☆☆★★★ 
出演作 
1993年「悪女は三度涙を流す」(V)
1994年「勇気あるもの」
1995年「バスケットボール・ダイアリーズ」
1996年「悪魔の恋人」◇
1997年「フェイクディール 偽札」
     「ブギーナイツ」
1998年「ビッグ・ヒット」
1999年「スリー・キングス」◆
     「NYPD15分署」◇
2000年「パーフェクト・ストーム」◇
     「裏切り者」◇
2001年「PLANET OF THE APES/猿の惑星」◇
     「ロック・スター」◇
2003年「ミニミニ大作戦」◇ 

CHARLIZE THERON
シャーリーズ・セロン 
誕生日 1975/8/7 
出身 南アフリカ・ベニーノ 
フランス系の父とドイツ系の母の間に生まれる。
南アフリカ郊外の農場で育ち、モ
デルとしてキャリアを積んで、
ジェフリー・バレエ・スクールなどで
12年間、クラシック・バレエを学び、
ダンサーになることを夢見ていたが、
膝の故障のために断念。
ミラノやパリでトップモデルとして活躍した後、
アメリカで女優を目指す。
長編映画デビュー作は「トゥー・デイズ」で
ジェームズ・スペイダーの恋人役。
美しいプロポーションもさることながら、
役柄に合わせた演技力がある。
ディアボロス」では、精神状態に次第に崩壊していく
キアヌ・リーブスの妻役で
衝撃的な演技を見せたかと思えば、
「マイティ・ジョー」では、
命がけで大ゴリラ・ジョーを守る
ヒロイン・ジルのような明るく元気な女性を
演じている。 
活躍度 ○↑ 
演技幅 適応 
演技力   ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ  ☆☆★★★★ 
出演作 
1994年「CHILDREN OF THE CORN V」
1996年「トゥー・デイズ」◆
     「すべてをあなたに」◆
1997年「ディアポロス/悪魔の扉」◆
     「Mr・ダマー2 1/2」◆
1998年「マイティ・ジョー」◇
1999年「セレブリティ」◆「ノイズ」◇
     「ネイビー・ダイバー」
     「サイダーハウス・ルール」◇
2000年「レインディア・ゲーム」◇
     「バガー・ヴァンスの伝説」◇
     「ザ・ダイバー」◆「裏切り者」◆
2001年「15ミニッツ」▲
     「スウィート・ノベンバー」◇
     「スコルピオンの恋まじない」◆
2003年「ミニミニ大作戦」◇

その他の出演者:
Donald Sutherland ....  John Bridger 
Jason Statham ....  Handsome Rob 
Seth Green ....  Lyle 
Mos Def ....  Left Ear 
Fausto Callegarini ....  Italian Guard 
Stefano Petronelli ....  Garbageman/Thug 
Fabio Scarpa ....  Garbageman/Thug 
Cristiano Bonora ....  Garbageman/Thug 
Tiberio Greco ....  Garbageman/Thug 
Jimmy Shubert ....  First Detective 
Tammi Cubilette ....  Second Detective 
Mary Portser ....  Stella's Receptionist 


User Rating:  6.9/10 (2,554 votes)  
オトーサン、
「結構高いスコアだ」

User Comments: 
Jacques Heartyさん
Cincinnati, Ohio
2003年6月21日
ミニのフアン用の映画。
初代ミニへのオマージュだ。

そう、はじめは、誤解していた。
この映画は、実にいい!
ミニのエンスー(愛好家)や
いい感じの映画好きには、絶対お勧めだ。
私は、シンシナティでの試写会に行った。
150人のミニ・クーパーのオーナーと一緒だった。
うち7台は、旧型だがよく手入れされたものだった。
われわれは、駐車場の大部分を占領し、
びっしりと駐車した。
この映画のポスターや宣伝物を
地元デーラーからもらい、映画館を独占した。
ミニのアクション・シーンがスクリーンに現れると
猛烈に拍手喝采した。
冒頭のシーンで、シャーリーズ・セロンが
赤のクラシック・ミニを横すべりさせて
オートバイの空きスペースに見事に駐車した時には、
全員が拍手したもんだ。
この映画は、マイケル・ケインのオリジナルへの
オマージュとして成功している。
また、賢明に、ある部分、物語をつくり変えている。
音楽もいい。
アクションと物語を盛り上げている。
ドナルド・サザーランドの出番があまりにも
少なかった。
他の出演者よりも、いい演技を見せていただけに
残念だ。
物語は、納得できるし、よく編集されている。
だが、DVDになったとき、
大型TV画面をもっていないひとが、
DVDで見ると、イヤ気がさすだろう。
ある奴は、結末がオリジナルのように
あっと言わせる「クリフハンガー」のようだったら
もっとよかっただろうと言っていた。
そう、言うまでもないが、
ミニは、最高だ。
この映画が、Golden WheelsやOscars、
そして、Happy Motoring Awardsにノミネートされる
のが待ち遠しい。


オトーサン、
「ああ、よく寝たなあ」
3回くらい、ウトウトしました。
売り物のミニが階段を走り降りる
シーンを見逃してしまいました。
「...大体、つまらん予告編が長過ぎるよなあ」
寝てしまったのは、疲れが溜まっていたせいですが、
イマイチの映画だったせいもあります。
とくに、冒頭のヴェニスの運河を舞台にした
モーターボートのチェース・シーンは、疑問でした。
あんなに狭いところを、高速でぶっ飛ばすなんて
許可するほうも、どうかしています。
お金目当てに許可したのでしょうが、
札束で実現させてしまった資本の傲慢を感じました。
それで、すっかりイヤ気がさしたのです。
クルマも走らせない歴史的な街ヴェニスで、
こんな乱暴な撮影をするひとの気が知れません。
オリジナルのように、ヴェニスではなく、
トリノのモーターショーを舞台にしたほうが、
BMWのPRになったのではないでしょうか?

オトーサン、
「...ミニワンがいいかな。
でも、やっぱり、ツートーンの
ミニ・クーパーに乗ってみたいなあ」
そんなことで、お悩みのかたは、以下の試乗記を
ご覧ください。

http://www.autobytel-japan.com/ncar/impression/75/index.cfm


キャバレー

オトーサン、
「おお、ミュージカルの名作だ」
主演女優は、あの元気なライザ・ミネリ。
最近話題を呼んだミュージカル「シカゴ」と比べて
果たして、どちらが面白いでしょうか?

原題:Cabaret (1972)     
監督:Bob Fosse
原作:Christopher Isherwood
脚本:John Van Druten ほか
Genre: Musical / War / Drama (more) 
Country: USA 
Language: English / German / Hebrew 
上映時間:124分
あらすじ:
サリーは1930年代に
ベルリンに在住していたアメリカ人歌手。
バイ・セクシャルのブライアンと恋に落ちる。
ふたりは、リッチなプレイボーイの
マックスに誘惑される。
サリーは妊娠し、ブライアンは結婚を申し込む。
登場人物たちが集うのは、
キット・カットという名のナイト・クラブ。
そこでサリーが歌っている。

出演者:
Liza Minnelli ....  Sally Bowles(サリー) 
Michael York ....  Brian Roberts (ブライアン)
Helmut Griem ....  Maximilian von Heune
           (マックス)
オトーサン、
「何か似てるなあ」
ライザ・ミネリ、
舞台も衣装も化粧も、全く違っていますが、
お祭りで御神輿をかつぐ娘さんを感じさせます。

LIZA MINNELLI
ライザ・ミネリ 
誕生日 1946/3/12
出身 米カリフォルニア州ロサンゼルス 
父は監督のヴィンセント・ミネリ。
母は女優ジュディ・ガーランド。
2才の時、母の出演映画に出演。
14才の時、ニューヨークで舞台デビュー。
68年に映画界入りし、
72年「キャバレー」でアカデミー主演女優賞受賞。 
活躍度 △↓ 
演技幅 自在 
演技力   ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ  ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1949年「古き良きサマータイム」
1964年「JOURNEY BACK TO OZ」(声)
1968年「CHARLIE BUBBLES」
1969年「くちづけ」
1970年「愛しのジュニームーン」
1972年「キャバレー」アカデミー主演女優賞
1974年「ザッツ・エンタテインメント」
1975年「ラッキー・レディ」
1976年「サイレント・ムービー」▲
     「ザ・スター」
1977年「ニューヨークニューヨーク」
1981年「ミスター・アーサー」
1983年「キング・オブ・コメディ」▲
1984年「マペットめざせブロードウェイ!」
      (声)
1985年「ザッツ・ダンシング」
1988年「レンタ・コップ」
     「ミスター・アーサー2」
1991年「ステッピング・アウト」

その他の出演者:
Joel Grey ....  Master of Ceremonies 
Fritz Wepper ....  Fritz Wendel 
Marisa Berenson ....  Natalia Landauer 
Elisabeth Neumann-Viertel...Fraulein Schneider 
Helen Vita ....  Fraulein Kost 
Sigrid von Richthofen ....  Fraulein Mayr
Gerd Vespermann ....  Bobby 
Ralf Wolter ....  Herr Ludwig 
Georg Hartmann (I) ....  Willi 
Ricky Renee ....  Elke 
Estrongo Nachama ....  Cantor 
Kathryn Doby ....  Kit-Kat Dancer 


User Rating:  7.8/10 (4,751 votes)  
オトーサン、
「高いスコアだ。
おお、アカデミー賞も総なめだ。
世界の名画になってもいいはずだ」

アカデミー賞受賞:
監督賞:ボブ・フォッシー
主演女優賞:ライザ・ミネリ
助演男優賞:ジョエル・グレイ
美術監督装置賞
撮影賞
音響賞
歌曲・編曲賞
編集賞

同ノミネート:
作品賞、
脚色賞

User Comments:
moonspinner55さん
san berdo, ca
2001年2月24日
ライザのフアンをつくろう...

ライザ・ミネリを知っていて、
好奇心が旺盛な人なら、この映画を面白がるだろう。
彼女について知っていて、
その歌を聴いたり、出演する映画を見ていても、
印象が薄かったならば、
この映画を見るのは、不適当だろう。
ただライザ・ミネリが好きだけならば、
この映画を好きには、なれないだろう。
彼女は、心があり、魂があり、映画の中心である。
彼女が画面に現れると、 
ほかのひとは、どうでもよくなる。
最近、オフィスで、オスカー談義になった。
そこでは、私の他に2人が働いている。
ダイアナ・ロスの主演映画、
"Lady Sings The Blues"について議論した。
そのなかで、ダイアナは、ライザに
最優秀主演女優賞の座を奪われたという話になった。 
(愉快なことに、28年後になっても、
みんなは、どちらがいいか議論しているのだ。
いずれにせよ、時が決めてくれることだろう)
ライザは、実のところ、演技はしていない。
"The Sterile Cuckoo"をみたひとなら、
Sally Bowles の影響を感じるだろう。
だが、この部分の彼女は
エンジン全開、魅惑的で、存在感がある。
彼女の動きは、大ぶりである。
静かな瞬間でさえも、電光が走る。
その演技は、アカデミー賞に値すると思う。
彼女の最後のスピーチも好きだ。
赤ん坊を堕して帰宅した彼女は、
マイケル・ヨークに言う。
"おお、ブライアン、
ベビーベッドにおむつの山!
お互い、きっと憎み合うようになるわ" 
彼が怒りに燃えて、しかめ面をすると
ため息をついて、
"ぶちたけりゃ、ぶったっていいのよ」 
彼女は、強くはない。
サリーを演じるとき、強靭になるのだ。
彼女は、もろく、傷ついているが、 
回復は、精神のほうが早かった。
これが、ライザの実像である。
この映画は、戯作の悪夢。 
見事な監督と撮影、
すばらしい俳優たちや歌の数々に満ちている。
結末は、実に不吉である。
心が凍りつく。


オトーサン、
「"シカゴ"のほうが、迫力があるが、
"キャバレー"のほうが、深みがあるなあ」
身をよじる人間ドラマ、
背景にナチの台頭という歴史的事件、
すばらしい歌、
そして、全盛期のライザ・ミネリ。
「最近の映画は、つまらなくなったなあ。
刺激の極大化に走って、心に残るものがない」


オペラハット

オトーサン、
「やっと見られる、VTRだけどなあ」
戦前の映画界に輝く巨匠キャプラの名作のひとつ。
原題は、「スミス都に行く」と同じ構文です。
正義漢が活躍するにも同じです。
演じるのは、あのゲーリー・クーパー。

原題:Mr. Deeds Goes to Town (1936)     
監督:Frank Capra
原作:Clarence Budington Kelland 
脚本:Robert Riskin 
Genre: Comedy
Black and White 
上映時間:115分
あらすじ:
なくなった富豪のセンプル氏の遺産受取人は、
何とヴァーモント州に住む田舎紳士
ディード氏と判明する。
典型的なヤンキーの弁護士は、
ディード氏は、素朴なグリーティング・カードに
載せる詩を書く詩人であることを発見する。
趣味は、ティ−バ演奏。
かれは、遺産目当てで押しかける横領者、乞食、
資金調達者や詐欺師などに太刀打ちできるだろうか?
軽率な女性新聞記者のベイブがやってきて、
ディードの友人になる。 
だが、そう見えたもの、彼女は実は..

出演者:
Gary Cooper....Longfellow Deeds(ディーズ) 
Jean Arthur....Louise 'Babe' Bennett(ベイブ) 
オトーサン、
「ゲーリー・クーパー、長身、ハンサム。
真面目で,ひょうきんなところもある」
こういう人柄だから、スターになれたのでしょう。
相手役のジーン・アーサーも、
美人というよりも、いい人柄が買われたのでしょう。

GARY COOPER
ゲーリー・クーパー 
誕生日 1901/5/7-1961/5/13 
出身 米モンタナ州ヘレナ 
出演作
1925年「トリックス」
1926年「夢想の楽園」
1927年「あれ」「赤ちゃん母さん」
     「アリゾナの天地」「つばさ」
     「ネヴァダ男」「令嬢馬賊」
1928年「ボー・サブルウ」「空征かば」
     「大尉の娘」「試験結婚」
     「ライラック・タイム」
     「希望の船」「店曝しの天使」
1929年「狼の唄」「裏切者」「ヴァジニアン」
1930年「勇者ならでは」
     「パラマウント・オン・パレード」
     「テキサス無宿」
     「七日間の休暇」「ワイオミングの男」
     「掠奪者/スポイラーズ」「モロッコ」
1931年「戦ふ隊商」「市街」「失われし抱擁」
     「貨物船と女」
1932年「ハリウッドは大騒ぎ」「悪魔と深海」
     「百万円貰ったら」「戦場よさらば」
1933年「今日限りの命」「或る日曜日の午後」
     「生活の設計」
     「不思議の国のアリス」「硝煙と薔薇」
1934年「久遠の誓い」
1935年「結婚の夜」「ベンガルの槍騎兵」
     「永遠に愛せよ」
1936年「真珠の首飾」「オペラハット」
     「ハリウッド大通り」「将軍暁に死す」
     「平原児」
1937年「海の魂」
1938年「マルコ・ポーロの冒険」
     「青髯八人目の妻」「牧童と貴婦人」
1939年「ボー・ジェスト」「暁の討伐隊」
1940年「西部の男」「北西騎馬警官隊」「群衆」
1941年「ヨーク軍曹」「教授と美女」
1942年「打撃王」
1943年「誰が為に鐘は鳴る」
1944年「軍医ワッセル大佐」
     「クーパーの花婿物語」
1945年「無宿者」「サラトガ本線」
1946年「外套と短剣」
1947年「征服されざる人々」
     「ハリウッド・アルバム」
1948年「善人サム」「摩天楼」
1949年「機動部隊」
1950年「燃えつきた欲望」「ダラス」
1951年「遠い太鼓」
1952年「真昼の決闘」
     「スプリングフィールド銃」
1953年「楽園に帰る」「吹き荒ぶ風」
1954年「悪の花園」「ヴェラクルス」
1955年「軍法会議」
1956年「友情のある説得」
1957年「昼下りの情事」
1958年「秘めたる情事」「西部の人」
1959年「縛り首の木」「腰抜け列車強盗」
     「コルドラへの道」
     「メリーディア号の難破」
1961年「六年目の疑惑」 

JEAN ARTHUR
ジーン・アーサー 
誕生日 1908/10/17-1991/6/19 
出身 米ニューヨーク州ニューヨーク市 
出演作
1923年「侠骨カービー」「海底の大宮殿」
1924年「男の誉」
1925年「キートンのセブン・チャンス」
          「鉄壁突破」
1927年「無理矢理空の大統領」
          「幸運馬蹄騒動記」
     「弱虫運動療法」
1928年「父と子」「野球王」
1929年「カナリヤ殺人事件」
          「グリーン家の惨劇」
     「半分天国」
          「フーマンチュウ博士の秘密」
     「恋のデパート」「砂丘を超えて」
1930年「パラマウント・オン・パレイド」
          「続フーマンチュウ博士」
     「銀鱗に踊る」「命を賭ける男」
          「若き翼」
1931年「珍暗黒街」「沈黙の犯罪」
1935年「ダイヤモンド・ジム」「夢の並木路」
          「男性NO.1」
     「大都会の戦慄」「俺は善人だ」
1936年「マンハッタン夜話」「一対二」
          「彼と女秘書」
     「オペラハット」
1937年「街は春風」「歴史は夜作られる」
          「平原児」
1938年「我が家の楽園」
1939年「スミス都へ行く」「コンドル」
1940年「アリゾナ」
1943年「西部を駆ける恋」
1953年「シェーン」

その他の出演者:
George Bancroft (I) ....  Editor Mac Wade 
Lionel Stander ....  Cornelius Cobb 
Douglass Dumbrille ....  John Cedar 
Raymond Walburn ....  Walter, Longfellow's valet 
H.B. Warner ....  Judge May 
Ruth Donnelly ....  Mabel Dawson 
Walter Catlett ....  Morrow 
John Wray (I) ....  Farmer 
Russell Hicks (I) ....  Dr. Malcolm 
Lafe McKee.. Unemployed Farmer in line/courtroom 
James Millican (I) ....  Interne

User Rating:  7.9/10 (1,349 votes)  
オトーサン、
「おお、高いスコアだ」

アカデミー賞受賞:
監督賞:フランク・キャプラ

同ノミネート: 
作品賞
主演男優賞:ゲーリー・クーパー
原案賞
録音賞

User Comments:
dave fitzさん
somerset, nj
2000年5月22日
キャプラの古典映画にクーパーの名演技

この映画は、ほんとうの古典だ。
「スミス都に行く」や「素晴らしき哉、人生!」
といった他のキャプラ映画ほど有名ではない。
だが、それらよりも、面白い。
ゲーリー・クーパーの当たり役は「真昼の決闘」。
だが、これは、おそらく彼を最も楽しめる映画。
何度も繰り返し見ているが、あきることがない。
クーパーとアーサーのふたりは、すばらしい。
キャプラ映画のなかでは、
"Meet John Doe" や
"You Can't Take it With You"に匹敵する。
キャプラ好みのテーマだ。
単純な男が、金持ちの腐敗した人々に利用される。
このケースでは、彼らは、遠縁の者から
遺産としてもらった大金を奪おうとするのだ。
この映画には、欠点がまるでない。
愉快で、感動的で、おもしろい。
ゲーリー・クーパーは、お気に入りの映画スター。
この映画の彼は、輝いている。
フランク・キャプラの至宝のひとつだ。


オトーサン、
この映画に心理学者が登場して、
黒板に躁鬱病患者の感情のゆれを
地震計のようにグラフ化するのを
興味深く見ていました。
繰状態だと、曲線の山の上で、
欝状態では、谷の底になります。
この理論をもとに、
博士は、クーパーを病人と診断して、
入院させるべきと助言するのです。
でも、本当でしょうか?
正常な人だって、大事件に遭遇すれば、
一時的に大きな感情の起伏が生じます。
クーパーの場合は、巨額の遺産目当てに
いろいろな策謀が一挙に押しかけるのですから、
平常心を保持できないのは、当然です。
「かれは、きわめて正常なひとだ」
最後に判事がそう審判を下すのですが、
患者の置かれた政治的・経済的・社会的状況を
正確に把握しての精神判定でないと間違えます。
心理学者に限らず、専門家は、
「木を見て森を見ず」になりがち。
古い映画なのに、こんなところにまで、
巨匠・キャプラの見識が行き届いているのです。

オトーサン、
もうひとつ、感心しました。
「そうか、同じような時代なんだ」
1929年にはじまった大恐慌で、
職もなく、食べるものにも事欠く状態でした。
そのなかで、贅沢三昧を尽くす連中に対して、
ひょんなことがきっかけで立ち上がる男。
「日本でも、誰か立ち上がらないかなあ」


ダーク・エンジェル

オトーサン、
「気になるTVシリーズだなあ」
"ER"や"アリー"などと同様の長編シリーズ。
「物はためし、一度見てみるか」
"タイタニック"のジェームス・キャメロン監督が
脚本を書いているので、ある程度期待していいかも。

原題:Dark Angel (2000) (TV)     
監督:Allan Kroeker /David Nutterほか
脚本:James Cameron/ Charles H. Eglee 
Genre: SF /Action /Adventure 
上映時間:120分
あらすじ:
12人の遺伝子が強化された子供たちが、
かれらを創造した軍事基地から脱走する。
10年後、大波動によって電磁波爆弾が爆発し、
アメリカ中のコンピュータが破壊される。
12人の逃亡者のひとり、マックスは、
いま、シアトルのバイク・メッセンジャーとして
サイバー・ジャーナリストのローガンとともに、
世界から犯罪と腐敗を駆逐しようとする。
彼女の創造主であるドナルドの真の手を逃れ、
過去をみつけようとする。

出演者:
Jessica Alba ....  Max Guevara (マックス)
Michael Weatherly...Logan Cale/Eyes Only
               (ローガン) 
John Savage ....  Donald Lydecker(ドナルド)
オトーサン、
「19歳か。健気だなあ、この娘!」
TVシリーズで主役を獲得したためか、
演技はともかく、実にうれしそうです。

JESSICA ALBA ジェシカ・アルバ 
誕生日 1981/4/28  
出身 米フロリダ州 
テレビでは「フリッパー」のマヤ役や
「ダーク・エンジェル」など。
「僕たちのサマーキャンプ」で映画デビュー。 
活躍度 ▲↑ 
演技幅 適応 
演技力   ☆☆★★★★ 
アクション ☆☆★★★★ 
コメディ  ☆☆★★★★ 
出演作 
1994年「僕たちのサマーキャンプ
      /親の居ぬ間に…」
1999年「25年目のキス」◆
     「アイドル・ハンズ」
2000年「監禁」◇
2002年「スリーピング・ディクショナリー」◇ 

その他の出演者:
Alimi Ballard ....  Herbal Thought 
Jennifer Blanc ....  Kendra Maibaum 
Richard Gunn (I) ....  Sketchy 
J.C. MacKenzie ....  Normal 
Valarie Rae Miller ....  Original Cindy 
Stephen Lee (I) ....  Dan Vogelsang 
Stanley Kamel ....  Edgar Sonrisa 
Kristin Bauer ....  Lydia Meyerson 
Paul Popowich ....  Darren McKennon 
Kimberly Hawthorne ....  Jacinda Katsuno 
Douglas O'Keeffe ....  Bruno Anselmo 
Sarah-Jane Redmond ....  Lauren Braganza 


User Rating:  5.4/10 (764 votes)  
オトーサン、
「低いなあ」

User Comments:
bob the mooさん 
Birmingham, UK
2002年9月28日
楽しめるものの、イマイチ

マックスは、若い娘で、
遺伝子操作で、殺人マシンに改良された。
子供の頃、軍の実験施設から逃亡し、
いまだに、軍に追われた仲間が
どこに逃げたのかが分からない。
この未来世界のひとびとは、
世界のコンピュータ・システムを利用した
左翼の反乱者を逮捕しようとしている。
マックスは、バイク・メッセンジャーとして
働いている。
サイバー反乱者のローガンと出会い、
ふたりして真実を追究する。
ローガンは、彼女をドナルドの魔手から守り、
彼女は、彼が諸悪を正そうとするのに協力する。

私は、TVで第2部がはじまる前に
筋書を読み、いまコメントを書いている。
大いに期待をしたものの、半分しか楽しめなかった。 
筋書きは基本だが、狙いが明らかでない。
あえて言えば、つまらなかった。 
魅惑されなかったし、見続ける気にもならない。
アクションも、どうってことはない。
その他は、クールな十代向け映画の出来損ないだし、
政治的なたわごとが目立つ。
ばらばらだ。
製作者は、登場人物や筋書きや緊迫感を盛り上げる
よりも、精一杯喚こうとしているかのようだ。
シリーズものにしようとしているが、
こんな状態では、いい加減にせよと言いたい。
アルバは、セクシーだが、うまい女優ではない。
10代のお人形みたいだ。
監督は、彼女に人並みの人格も感動も与えなかった。
ローガン役のウエザリーは、
10代の女の子受けしそうな魅力があるだけだし、
その他の出演者は、10代のボツになったコメデイ
映画から借りてきた感じだ。
要するに、この映画は楽しみが物足りない。
厳しいことを言ったが、 
いいアイディアをさらに発展させ、
指摘した弱点を正してほしい。
改善されたなら、またコメントを書くことにしよう。


オトーサン、
「あざといの一言だ」
2019年、アメリカが文なしになったという
設定はよかったのですが、途中で、腰砕け。
義賊・ネズミ小僧の物語になるのかと思うと、
突然、青春恋愛ドラマへ。
こうして、大向こう受けを狙うあまり、
つまらない映画になってしまいました。
「...ジェームス・キャメロンに
人間ドラマを期待するのは、所詮ムリなのかも」


ハイ・クライムズ

オトーサン、
「モーガン・フリーマンか」
DVDのカバーをみて、決めました。
何といっても、「ドライビング・ミス・デイジー」の
老いた運転手役は、記憶に残る名演技でした。

原題:High Crimes (2002)     
監督:Carl Franklin
原作:Joseph Finder
脚本:Yuri Zeltser ほか
Genre: Crime / Thriller
Rated PG-13 for violence, sexual content 
      and language.
Country: USA 
Language: English / Spanish 
上映時間:115分
あらすじ:
精力的な女性弁護士クレアは、
びっくり仰天する。
夫でトムだと思っていた男が、
逮捕され、本名がロンだと分かったのだ。
ロンは、海兵隊在籍時に
ラテン・アメリカの村人を殺害した容疑で
軍事裁判にかけられる。
クレアは、軍事法廷という
特殊な法廷に立ち向かうには、
誰か尋常でない弁護人の助けを借りなければ
ならないことを実感する。
起用したのはチャーリー。
まもなく、クレアの妹のジャッキーが
未熟な公認弁護人のエンブリー大尉と恋に落ちる。
多くの証人たちは、異様な死を遂げていた。

出演者: 
Ashley Judd ....  Claire Kubik(クレア) 
Morgan Freeman.... Charlie Grimes(チャーリー) 
James Caviezel.... Tom Kubik/Ron Chapman(トム)
オトーサン、
「ハ、ハ、ハ」
アシュレイ・ジャッドによる
アシュレイ・ジャッドのための映画でした。 
肝心のモーガン・フリーマンは、影が薄いのです。
そして、うまいなあと思ったトム役の
James Caviezelの経歴は、海外映画俳優マガジンに
掲載されていませんでした。

ASHLEY JUDD
アシュレイ・ジャッド 
誕生日 1968/4/19 
出身 米カリフォルニア州ロサンゼルス 
4歳の時に両親が離婚し、
歌手の母や姉とともに各地を転々とする
少女時代を送る。
その後、母ナオミと姉ウィノナは
カントリー・ミュージックのバンド”ジャッズ”で
成功を収めた。
ケンタッキー大学でフランス語を専攻。
卒業後はピース・コープスに就職が決まっていたが、
友人たちの勧めで女優を志し、ハリウッドへ。
ウェイトレスやエージェントのアシスタントをする
傍ら、演技教室で数年間演技を学ぶ。
91年、NBCの”SISTERS”でレギュラーに
起用され、注目を集める。
1992年「カフス」で映画デビュー。
当初は大きな役でオファーされていたが、
ヌード・シーンがあるため、断り、
端役での出演だった。
93年「RUBY IN PARADISE」で
インディペンデント・スピリット主演女優賞受賞。
2000年4月にカーレーサーの
ダリオ・フランチッティと婚約、
2001年12月12日、結婚した。 
活躍度 ○→ 
演技幅 個性 
演技力   ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ  ☆☆☆★★★ 
出演作 
1992年「カフス」
1993年「ディープ・ジョパディー」
1995年「スモーク」 「ヒート」 「聖なる狂気」
1996年「評決のとき」
     「ノーマ・ジーンとマリリン」
     「ボディ・リップス」
1997年「ザ・ローカスト あばかれた夏」
1998年「コレクター」◇「サイモン・バーチ」
     「氷の接吻」◇
1999年「ダブル・ジョパディー」◇
2000年「あなたのために」◇
2001年「恋する遺伝子」◇
2002年「ハイ・クライムズ」◇
     「ヤァヤァ・シスターズの聖なる秘密」
     「フリーダ」
 
MORGAN FREEMAN
モーガン・フリーマン 
誕生日 1937/6/1  
出身 米テネシー州メンフィス 
高校卒業後、カリフォルニアの
LAコミュニティ・カレッジで働きながら
舞台芸術を学び、兵役に就いた後、
サンフランシスコのミュージカル劇団に参加。
71年「WHO SAYS I CAN'T RIDE A RAINBOW?」で
映画デビュー。
「N.Y.ストリート・スマート」で
アカデミー助演男優賞にノミネート。
「ドライビング・ミス・デイジー」と
「ショーシャンクの空に」で
アカデミー主演男優賞にノミネートされた。 
活躍度 ◎↑ 
演技幅 個性 
演技力   ☆☆☆☆☆☆ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ  ☆☆☆★★★ 
出演作 
1971年「WHO SAYS I CAN'T RIDE A RAINBOW?」
1980年「ブルベイカー」
1984年「ハリー&サン」「りんご白書」
1985年「目撃者マリー」
     「BAD/傷だらけの疾走」
1987年「N.Y.ストリート・スマート」
1988年「偽りのヘブン」
1989年「グローリー」
     「ドライビング・ミス・デイジー」
     「ジョニー・ハンサム」
     「ワイルド・チェンジ」
1990年「虚栄のかがり火」「恋はワインの香り」
1991年「ロビン・フッド」
1992年「パワー・オブ・ワン」
     「許されざる者」◆
1994年「ショーシャンクの空に」◆
1995年「アウトブレイク」◆「セブン」◇
1996年「チェーン・リアクション」◆
     「モル・フランダース」
1997年「アミスタッド」◇「コレクター」◇
1998年「ディープ・インパクト」◆
     「フラッド」◇
2000年「ベティ・サイズモア」◆
     「アンダー・サスピション」◇
2001年「スパイダー」◇
2002年「ハイ・クライムズ」◇
     「トータル・フィアーズ」◇
2003年「ドリームキャッチャー」◆ 


その他の出演者:
Adam Scott (I) ....  1st Lt. Terence Embry 
Amanda Peet ....  Jackie 
Bruce Davison ....  Brig. Gen. Bill Marks 
Tom Bower (I) ....  FBI Special Agent Mullins 
Juan Carlos Hernandez ....  Maj. James Hernandez 
Michael Gaston ....  Maj. Waldron 
Jude Ciccolella ....  Col. Farrell 
Emilio Rivera (I) ....  Salvadoran man 
Michael Shannon (V) ....  Troy Abbott 
John Billingsley (II) ....  Lie detector coach 
Dendrie Taylor ....  Lola 
Paula Jai Parker ....  Gracie 


User Rating:  6.2/10 (3,523 votes)  
オトーサン、
「まあ、こんなものかも」

User Comments:
George Parkerさん
Orange County, CA USA
2002年8月27日
アスレイが好きですか? それならいい。

この映画、あらゆるシーンで
カメラの前に、ジャッドがでてくる。
彼女を取り囲むのは、
決まりきった人物たちで、物語も常套的。
幸い、ジャッドは、
幸せな妻であり、法廷弁護士として
物語が紆余曲折するにもかかわらず、
うまく演じている。
夫は、思っていたようなひとではなかったが、
軍事法廷が、陰謀に負け、死刑宣告をせぬよう
かれを守りぬこうとする。
この映画は、どんでん返しが多く、目が離せない。
のんびり映画でも見ようとした
カウチポテト族には、辛いかも知れない。
アシュレイ・ジャッドのフアンには必見。
ほかのひとには、まあまあの出来。
評価は、B- 


オトーサン、
「ここまでくると、ハテナ印だなあ」
健気な妻のラブ・ストーリーかと思えば
そうではないし、
軍隊の犯罪を告発しているのかと思うと、
そうでもありません。
ジャッドとフリーマンの息が合うのかといえば、
そうでもないし。
「サービス精神が、裏目に出ている!」


エクゼクティブ・デシジョン

オトーサン、
「変だなあ。確か、これ見たなあ」
おなじみセガールの大きな顔が出て、
ハイジャックのシーンです。
「"エクゼクテイブ・プロテクション"かも?」
チェックしましたが、ちがいました。
「変だなあ」半信半疑です。
でも、予想を遥かに上回る面白い映画でした。

原題:Executive Decision (1996)     
監督:Stuart Baird
脚本:Jim Thomas (I) /John Thomas (V) 
Genre: Action /Adventure /Thriller 
上映時間;134分
あらすじ:
テロリストたちが、
アテネからワシントンDCに向かう
747を乗っ取る。
リーダーの釈放を要求するにちがいない。
だが、諜報のエキスパート、
デイビット・グラントは、
他の理由があるにちがいないと疑って、
軍の上層部にその航空機が
アメリカの空域に入るのを許してはならないと
説得する。
テロリスト暗殺命令が発せられ、
空中で747に乗員を乗りこませられる
特別機が飛び立つ。
グラントは、軍のテロリスト掃討チームとともに
747に乗りこむ。
爆弾を解除し、テロリストたちを制圧するのだ。

出演者;
Kurt Russell ....  Dr. David Grant(グラント) 
Halle Berry...  Jean, Flight Attendant(ジーン)
David Suchet ....  Nagi Hassan(ハッサン) 
オトーサン、
「あれっ、セガールがいない?」
主役のはずが、早々といなくなりました。
その代わりに、冴えない男グラントが、
だんだん輝きを増してきました。
「へえ、カート・ラッセルって、いい役者なんだ」 
アカデミー賞女優のハル・ベリーと
悪役ハッサンのデイビット・サシェットが
好演していました。

KURT RUSSELL
カート・ラッセル 
誕生日 1951/3/17 
出身 米マサチューセッツ州スプリングフィールド 
12才からディズニー専属の子役として活躍し、
「テニス靴を履いたコンピューター」など
10本近いディズニー映画に出演。
「ジェミーの冒険旅行」(TVシリーズ)などで
アイドルとなった後、
プロ野球選手の父の影響で同じ道を目指すが、
肩を故障し、断念。
1979年、ジョン・カーペンター監督作品
「ザ・シンガー」(TV映画)のプレスリー役で
エミー賞候補となり、以後本格的に俳優活動を再開。
数々のアクション大作映画に出演し、
アクション・スタートしての地位を固める。 
どんな役柄にも対応できる演技幅の広い
アクション俳優。
ともすれば、映画の中で二大アクション・スターが
共演すると、バランスが悪くなることが多いが、
ラッセルの場合、どんな俳優と組んでも、
自分の役柄に合わせた演技が出来、
映画を壊すことは決してない。
押し引きの演技を実に心得ている。
S・スタローンと組んだ「デッド・フォール」
(1989)、ウィリアム・ボールドウィンと組んだ
「バックドラフト」(1991)、
スティーブン・セガールが早々に抜けてしまった
にもかかわらず、映画を壊さなかった
「エグゼクティブ・デシジョン」などが
いい例である。
しかし、ラッセルが最も力を発揮するのは、
自分が主役の映画となった時である。
彼は、まわりが無名の俳優でも、
自分一人で映画を引っ張るだけの演技力と
ふきかえなしのアクションをするだけの力を
持っている。
最近の「ブレーキ・ダウン」、「ソルジャー」は
彼の存在で映画がなりたっているといっても、
過言ではない。 
活躍度 ○→ 
演技幅 個性 
演技力   ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆☆☆★ 
コメディ  ☆☆☆★★★ 
出演作 
1963年「ヤング・ヤング・パレード」
1964年「マードックの拳銃」
1966年「歌声は青空高く」
1968年「ファミリー・バンド」
     「赤いリボンに乾杯」
1970年「テニス靴をはいたコンピューター」
1971年「愚者の行進」「ハダシの重役」
1972年「そら、見えたぞ、見えないぞ」
1975年「世界最強の男」◇
1980年「ユーズド・カー」◇
1981年「きつねと狩人」(声)
     「ニューヨーク1997」◇
1982年「遊星からの物体X」◇
1983年「シルク・ウッド」◇
1984年「スイング・シフト」◇
1985年「殺しの季節」「タッチダウン’90」
1986年「ゴーストハンターズ」◇
1988年「潮風のいたずら」◇
     「テキーラ・サンライズ」◇
     「ウィンターピープル」◇
1989年「デッド・フォール」◇
1991年「バックドラフト」◇
1992年「不法侵入」◇「キャプテン・ロン」◇
1994年「トゥームストーン」◇
     「スターゲイト」◇
1996年「エグゼクティブ・デシジョン」◇
     「エスケープ・フロム・LA」◇
1997年「ブレーキ・ダウン」◇
1998年「ソルジャー」◇
2001年「バニラ・スカイ」◆「スコーピオン」 

その他の出演者:
Steven Seagal ....  Lt. Col. Austin Travis 
John Leguizamo ....  Captain Rat 
Oliver Platt ....  Dennis Cahill 
Joe Morton ....  Sergeant Cappy 
B.D. Wong ....  Sergeant Louie 
Len Cariou ....Secretary of Defense 
        Charles White 
Whip Hubley ....  Sergeant Baker 
Andreas Katsulas ....  El Sayed Jaffa 
Mary Ellen Trainor....Allison, Flight Attendant 
Marla Maples ....  Nancy, Flight Attendant
J.T. Walsh ....  Sen. Mavros 
Ingo Neuhaus ....  Doc 

User Rating:  6.3/10 (5,339 votes)  
オトーサン、
「こんなものかも。
もうちょっとスコアがよくてもいいかな」

User Comments: 
David krasnowさん
Ann Arbor, MI
2003年5月11日
すばらしい!
サスペンス溢れるアクション映画だ。
出演者たちもいい。

この映画はすばらしい。
すばらしい出演者、ファンタスティックな筋書き。
アラブのテロリストが、民間航空機を乗っ取る。
巨大な核兵器を入手し、機内に仕掛けている。 
ワシントンDCに自爆攻撃をしようというのだ。
乗客たちには、この事実は知らされていない。
特殊作戦部隊が航空機に乗り込む。
空中で、かれらの乗りこんだ戦闘機が
民間航空機にドッキングして、 
手遅れにならぬうちに、救おうというのだ。
これは、私が見た最高のアクション映画である。
「エアフォース・ワン」や
"Passenger 57"よりもいいし、
サスペンスもすばらしく、手に汗にぎらせる。 
ステュワーデス役のハリ・ベリーもすばらしい。
部隊の活動を手伝うのだ。
唯一の不満は、スティーブン・セガールが、
ほんのすこししか出ていないことだ。
初期の段階で殺されてしまう。
何か質問や意見があったら、
私宛にEメイルをしてほしい。


オトーサン、
「そうか、
エクゼクティブ・デシジョンって、
最終判断のことなんだ」
この映画の場合は、大統領のようです。
首都に核爆弾搭載の航空機で自爆攻撃!
9.11テロよりも恐ろしい事態です。
大統領が撃墜せよと言ったら、
大変なことになっていました。
東海岸のひとが全滅するところでした。
最終判断って、そのくらい重いもの。
でも、
どこかのひとは、
核兵器がないことがわかっていて、
あえて戦争に踏み切りました。
これも、エクゼクティブ・デシジョンの
ひとつの形ではあります。


暗殺の森

オトーサン、
この映画、長い間、気にかかっていました。
「ア行だからなあ」
索引リストは、ア行からですから、
毎回チェックするとき、
「まだ、見てないなあ」とぼやいてきました。
GEOの努力のおかげで、見ることができました。

原題:Conformista, Il (1970)     
監督・脚本:Bernardo Bertolucci
原作:Alberto Moravia
Genre: Drama  
Country: Italy / France / West Germany 
Language: Italian 
上映時間:115分
あらすじ:
物語の発端は、1938年のローマ。
マルチェロは、ムッソリーニのために働く仕事に
ありついたばかりだった。
若い女性に言い寄ったが、彼女のおかげで、
一層ファシストになっていく。
マルチェロは、ハネムーンでパリに行く。
ボスは、そこである任務を与える。
ファシストが、権力の座についたとき、
イタリアから逃亡した老教授を見張れ。
イタリアとフランスの国境で、
マルチェロとその新妻が列車を乗り換えたとき、
ボスは、かれにサイレンサー付の拳銃を与える。
1917年にもどってみよう。
なぜ、セックスと暴力がマルチェロの心のなかで
むすびついたかが分かる。

出演者:  
Jean-Louis Trintignant...Marcello (マルチェロ)
Stefania Sandrelli ....  Giulia (ジュリア)
Dominique Sanda ....  Anna Quadri(アンナ) 
オトーサン、
「いずれ、アヤメかカキツバタ、
ジュリアとアンナ、ふたりとも魅力的だ」
新妻ジュリアを演じた
黒髪のステファニア・サンドレッリ、
渇いた笑い方が、妙に新鮮で魅力的でした。
最後に殺されてしまうアンナを演じた金髪の
ドミニク・サンダは、色香が匂い立っていました。
マルチェロ役のジャン・ルイ・トランティニャンは、
あまり印象に残りませんでした。 
「ブリジット・バルドーと同棲していたって?」
女性には、もてる男のようです。

JEAN-LOUIS TRINTIGNANT
ジャン・ルイ・トランティニャン 
誕生日 1930/12/11 
出身 仏ブロラン 
活躍度 ○→ 
演技幅 自在 
演技力   ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ  ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1955年「空と海の間に」
1956年「街の仁義」「素直な悪女」「乙女の館」
1959年「危険な関係」「激しい季節」
1960年「アトランタイド」
1961年「新・7つの大罪」
1962年「追い越し野郎」
1963年「スエーデンの城」
1964年「七人目に賭ける男」「マタ・ハリ」
     「アンジェリク/裸の女侯爵」
1965年「パリは燃えているか」
1966年「男と女」「殺人プロデューサー」
1967年「恋びと」「危険な恋人」
     「殺しを呼ぶ卵」「女鹿」「消される男」
1968年「女性上位時代」「Z」
     「殺しが静かにやってくる」
1969年「孤独なアメリカ人」「モード家の一夜」
1970年「流れ者」「暗殺の森」
1971年「刑事キャレラ/10+1の追撃」
1972年「狼は天使の匂い」
     「影の暗殺者/フランスの陰謀」
1973年「離愁」「パリから来た殺し屋」
     「暗殺の詩/知りすぎた男どもは、
      抹殺せよ」
1974年「避暑地の異常な夜」
1975年「フリック・ストーリー」
     「サンチャゴに雨が降る」「危険な戯れ」
     「特攻要塞都市」
1978年「銀行」
1979年「メランコリー・ベビー」
1980年「パッション・ダモーレ」
     「華麗なる女銀行家」
     「ジュ・ヴ・ゼーム」
1983年「日曜日が待ち遠しい」
     「アンダー・ファイア」
1984年「ヴィバラディ」
1985年「遠い日の家族」「ランデヴー」
1986年「男と女U」「悲しみのヴァイオリン」
1987年「幻の谷間」「幻の女」
1989年「バンカー・パレス・ホテル」
1991年「メルシー・ラ・ヴィ」
1994年「トリコロール/赤の愛」
     「天使が隣で眠る街」
1997年「ティコ・ムーン」
     「ロスト・チルドレン」(声)
1998年「愛する者よ、列車に乗れ」


STEFANIA SANDRELLI
ステファニア・サンドレッリ 
誕生日 1946/6/5  
出身 伊ヴィアレッジョ 
地元のミス水着美人コンテストで2位に入賞し、
モデルの仕事を始める。
「GIOVENTU DI NOTTE」で映画デビュー。
「山いぬ」でサン・セバスチャン映画祭最優秀女優賞
「ミニョンにハートブレイク」で
ドナテッロ賞主演女優賞を受賞。 
活躍度 ○→ 
演技幅 自在 
演技力   ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ  ☆☆☆★★★ 
出演作 
1962年「イタリア式離婚狂想曲」
1963年「誘惑されて棄てられて」
1966年「タヒチの男」
1967年「ヨーロッパ式クライマックス」
1968年「パートナー」
1969年「山いぬ」
1970年「暗殺の森」
1971年「タランチュラ」
1972年「アルフレード・アルフレード」
1973年「ミラノの恋人」
1974年「あんなに愛しあったのに」
1975年「真夜中の刑事」
1976年「1900年」
1980年「テラス」「デシデーリア=欲望」
1981年「蒼い本能」
1983年「鍵」
1984年「背徳の謝肉祭」「鍵の向こう側」
     「女テロリストの秘密」
1985年「女たちのテーブル」
1986年「アメリカン・ブライド」
     「フェラーラ物語」
1987年「ラ・ファミリア」
1988年「ミニョンにハートブレイク」
     「リトル・デビル」
1992年「ハモンハモン」
1994年「愛の奴隷」
1996年「魅せられて」
1998年「星降る夜のリストランテ」
1999年「裸のマハ」

DOMINIQUE SANDA
ドミニク・サンダ 
誕生日 1951/3/11 
出身 仏パリ 
気高くミステリアスな美貌を持つ女優。
16才からヴォーグでモデルとして活躍。
17才の時、ロベール・ブレッソン監督
「優しい女」で主演デビュー。
76年「沈黙の官能」で
カンヌ映画祭女優演技賞受賞。 
活躍度 △→ 
演技幅 個性 
演技力   ☆☆☆★★★ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ  ☆☆☆★★★ 
出演作 
1969年「優しい女」
1970年「初恋」「暗殺の森」
1971年「悲しみの青春」
     「刑事キャレラ/10+1の追撃」
1973年「マッキントッシュの男」
1974年「ステッペン・ウルフ/荒野の掟」
1975年「家族の肖像」
1976年「1900年」「沈黙の官能」
1977年「世界が燃えつきる日」
     「ルー・サロメ/善悪の彼岸」
1980年「二人の女」
     「太陽のエトランゼ
      /灼熱のカボ・ブランコ」
1986年「肉体と財産」
1989年「ムーンリットナイト」
     「アメリカン・ブライド」
1992年「ラテンアメリカ/光と影の詩」
2000年「クリムゾン・リバー」

その他の出演者:
Gastone Moschin ....  Manganiello 
Enzo Tarascio ....  Professor Quadri 
Fosco Giachetti ....  Il colonnello 
Jose Quaglio ....  Italo 
Pierre Clementi ....  Lino 
Yvonne Sanson ....  Madre di Giulia 
Milly (I) ....  Madre di Marcello 
Giuseppe Addobbati ....  Padre di Marcello 
Christian Aligny ....  Raoul
Carlo Gaddi ....  Hired Killer 
Umberto Silvestri ....  Hired Killer 
Furio Pellerani ....  Hired Killer 

User Rating:  7.5/10 (918 votes)  
オトーサン、
「おお高いなあ」
アメリカ映画でないと、
IMDBの投稿者数は、少ないようです。

アカデミー賞ノミネート:最優秀脚本賞?

User Comments: 
Paul Arthurさん
London, England
1999年5月11日
強制心理学研究

この映画は、ベルトリッチの最も美しい映画である。
私の好きな映画のベスト10に入るだろう。
子供のとき、運転手にレイプされた男の物語である。
その後のかれの人生は、
時の支配的な政治体制を信奉することによって、
自分が普通であることを確認する戦いとなった。
その結果、ムッソリーニ政権下で、暗殺者になる。
この映画は、政治的寓話だと批評家に酷評されたが、
私は、この映画は、強制心理学の研究だと思う。
語り口は、ときに混乱するが、 幼児期のトラウマが、
われらがヒーローの心理に及ぼした影響や
過去から逃れられない性向に焦点を当てている。
回想形式をとっている点、
映画の正統的な流れに乗っており、
後期のブニュエルやゴタールのような
反啓蒙主義映画となっはいない。
これは、友情と裏切りについての映画でもある。
暗殺が起きる夜の情景は、哀切だった。
登場人物たちは食べ、踊り、笑いあっていたのだ。
この映画は1930年代の欧州も想い出させる。
やがて訪れるだろう
(ナチによって引き起こされる)
恐ろしいトラウマを生みだす事件を予見している。
尋常でない映画だ。


オトーサン、
「また、おおインターナショナルだ!」
安保闘争の頃、国会議事堂に乱入したとき、
労働者たちと腕を組んで大声で歌いました。
ロシア革命を象徴する歌です。
この前見た篠田監督の「スパイ・ゾルゲ」では、
ギター演奏という趣向が新鮮でした。
このベルトリッチ映画では、子供たちが歌うのが、
いかにも彼らしい趣向でした。

オトーサン、
「"ラストタンゴ・イン・パリ 964"がよかった。
"シャンドライの恋 36"も、よかったなあ。
スタイリッシュな画像と独特の色彩が、
印象的な作風です。
監督の経歴を見てみましょう。

BERNARDO BERTOLUCCI
ベルナルド・ベルトルッチ 
誕生日 1940/3/16 
出身 伊パルマ 
監督作 
1962年「殺し」
1964年「革命前夜」
1970年「暗殺のオペラ」「暗殺の森」
1972年「ラストタンゴ・イン・パリ」
1976年「1900年」
1977年「ルナ」
1981年「ある愚か者の悲劇」
1987年「ラスト・エンペラー」
1990年「シェルタリング・スカイ」
1993年「リトル・ブッダ」
1996年「魅せられて」
1998年「シャンドライの恋」

以下は、IMDBの紹介。

イタリア人監督、Bernardo Bertolucciは、 
色彩豊かなビジュアルなスタイルで知られる。
1940年、パルマに生まれる。
ローマ大学を出て、詩人として有名になる。
Accattone (1961) で、助監督をつとめ、
「殺し(1962)」を監督する。 
第2作「Prima della rivoluzione (1962)」は、 
古典文学を現代化し、政治思想を加味したもの。
この作品で監督として認められるようになった。
カメラワークとスタイリッシュな編集で
知られている。
アメリカで最初にヒットしたのは、
「暗殺の森」(1970)で、 
最優秀脚本賞にノミネートされた。
「ラスト・タンゴ・イン・パリ」(1972)で、
最優秀監督賞と脚本賞にノミネートされた。
「ラスト・エンペラー」(1987)は、
アカデミー賞を9部門で受賞した。

オトーサン、
「ほんとうにアカデミー賞の最優秀脚本賞に
ノミネートされたのかなあ?」
調べているうちに、面白いサイトに当たりました。

光で書く撮影監督ストラーロ
http://www.imageforum.co.jp/works/strar.html

「そうか、コッポラの"地獄の黙示録"も、
この撮影監督が撮ったんだ。
道理で見事な画像だ」


紳士協定

オトーサン、
「紳士協定かぁ」
古めかしいタイトルですが、エリア・カザン監督、
演じるのは、あのグレゴリー・ペックとなると、
オールドフアンなら、胸が高鳴るでしょう。
それほど、素敵な映画で、素敵な俳優でした。

原題:Gentleman's Agreement (1947)     
監督:Elia Kazan
原作:Laura Z. Hobson 
脚本:Moss Hart ほか
Genre: Drama / Romance 
Black and White 
上映時間:118分
あらすじ:
進歩的なNYマガジンの著名な記者は、
最初の契約に際して、
反ユダヤ主義というユニークなテーマに取り組む。
グレゴリー・ペックは、偏狭さの影響について
書くために、自分をユダヤ人と偽る。
取材を拒否され、
公共施設への宿泊を拒否され、息子は殴られる。
最初、かれがユダヤ人だと思った婚約者は、
かれの信仰に興味を抱く。
ペックは、すぐにユダヤ人であることは
どういうことなのかを理解する。

出演者::  
Gregory Peck ....Philip Schuyler 'Phil' Green 
          (フィル)
Dorothy McGuire.... Kathy Lacey, Minify's Niece
          (キャシー) 
Celeste Holm ....  Anne Dettrey, 
     Smith's Weekly Fashion Editor (アン)
オトーサン、
「やっぱり、素敵な俳優さんだった」
グレゴリー・ペックさんが、
今年の6月12日になくなりました。
相手役のドロシー・マクガイアも、
うまい女優さん。
こちらは、ペックよりも一足早く亡くなりました。
2人の経歴をみましょう。 
それから、友人のアンも、うまい女優さんでした。

GREGORY PECK
グレゴリー・ペック 
誕生日 1916/4/5-2003/6/12 
出身 米カリフォルニア州 
44年「栄光の日々」(1944年)で映画デビュー
44年「王国の鍵」46年「子鹿物語」
47年「紳士協定」49年「頭上の敵機」で
アカデミー賞主演男優賞にノミネート。
62年「アラバマ物語」のフィンチ弁護士役で
アカデミー賞主演男優賞受賞。 
出演作
1944年「炎のロシア戦線」「王国の鍵」
1945年「愛の決断」「白い恐怖」
1946年「子鹿物語」「白昼の決闘」
1947年「決死の猛獣狩」「紳士協定」
     「パラダイン夫人の恋」
1948年「廃墟の群盗」
1949年「頭上の敵機」
1950年「拳銃王」
1951年「勇者のみ」「艦長ホレーショ」
     「愛欲の十字路」
1952年「世界を彼の腕に」
     「キリマンジャロの雪」
1953年「ローマの休日」
1954年「春風と百万紙幣」「夜の人々」
1955年「紫の平原」
1956年「灰色の服を着た男」「白鯨」
1957年「バラの肌着」
1958年「大いなる西部」
1959年「勝利なき戦い」「悲愁」
1960年「渚にて」
1961年「ナバロンの要塞」
1962年「恐怖の岬」「アラバマ物語」
     「西部開拓史」
1963年「ニューマンという男」
1964年「日曜日には鼠を殺せ」
1965年「蜃気楼」
1966年「稲妻の2年10ヶ月」(ナ)
     「アラベスク」
1968年「レッドムーン」
1969年「マッケンナの黄金」「0の決死圏」
     「宇宙からの脱出」
1971年「新・ガンヒルの決闘」
1974年「荒野のガンマン無宿」
1976年「イッツ・ショー・タイム」
     「オーメン」
1977年「マッカーサー」
1978年「ブラジルから来た少年」
1980年「シーウルフ」
1987年「サイレント・ボイス/愛は虹にのせて」
1989年「私が愛したグリンゴ」
1991年「アザー・ピープルズ・マネー」
     「ケープ・フィアー」
1993年「愛のポートレイト」
1995年「想い出のロジャー・ムーア」
1998年「モビー・ディック」 

DOROTHY McGUIRE
ドロシー・マクガイア 
誕生日 1916/6/14-2001/9/13 
出身 米ネブラスカ州オマハ 
役になりきる演技にたけた女優。
演劇学校で学んだ後、ブロードウェイデビュー。
43年舞台に当たり役「CLAUDIA」の映画化で
映画デビュー。
47年「紳士協定」でアカデミー主演女優賞に
ノミネートされる。
代表作は「ブルックリン横町」「らせん階段」。 
出演作 
1945年「ブルックリン横町」「青春の宿」
1946年「らせん階段」
1947年「紳士協定」
1951年「我が心の呼ぶ声」
1954年「愛の泉」
1955年「アメリカの戦慄」
1956年「友情ある説得」
1957年「黄色い老犬」
1959年「太陽の谷」「避暑地の出来事」
1960年「階段の上の暗闇」「南海漂流」
1961年「スーザンの恋」
1963年「夏の魔術」
1965年「偉大な生涯の物語」
1971年「小さな冒険者」
1973年「かもめのジョナサン」

その他の出演者;
John Garfield ....  Dave Goldman,
            Philip's Jewish Army Buddy
Anne Revere ....  Mrs. Green 
June Havoc ....  Elaine Wales 
Albert Dekker ....  John Minify, 
     Publisher of Smith's Weekly Magazine 
Jane Wyatt ....  Jane, Kathy's Sister 
Dean Stockwell ....  Tommy Green 
Nicholas Joy (I) ....  Dr. Craigie 
Sam Jaffe (I) ....  Professor Fred Lieberman 
Harold Vermilyea ....  Lou Jordan, 
  the Personnel Manager of Smith's Weekly 
Ransom M. Sherman ....  Bill Payson, 
          Smith's Weekly Art Editor 

User Rating:  7.4/10 (624 votes)  
オトーサン、
「おかしいなあ。世界の名画になっていない」
ちょっと説教っぽいのが、
気に入らないひとがいたようです。

アカデミー賞受賞:
作品賞
監督賞:エリア・カザン

同ノミネート:  
主演男優賞:グレゴリー・ペック
主演女優賞:ドロシー・マクガイア
助演女優賞:アン・リベール
脚色賞、編集賞


User Comments:
espoon82さん 
Tallahassee, Florida
2003年6月13日
2つのすばらしいこと。

この映画は、これまで見たなかで、
最高によく出来た映画というわけではない。
演技のいくつかは、メロドラマ風だし、
筋書きにも、こじつけが目立つ。
ときどき、ひとって、こんな風に
リアクションするのかなと疑問を抱く。
だが、2つのすばらしいことが、
この映画を偉大な映画にしている。

第一は、メッセージである。
この映画が誕生したときを考えると、
アメリカにおける反ユダヤ主義について
かくも壮大な意見表明をするのは、
非常に大胆なことだった。
第2次世界大戦の恐怖のあとでは、
誰もが、自分がナチではなかったのか
わが国にも同様の感情が流れていたのではなかったか
そう疑って、鏡をみたりなどしたくはなかったのだ。
この映画は、その潜在意識をオープンにした。
自分たちも同罪と宣言したのだ。
驚いたことに、みながそれに賛同した。
みんなが、実は自分も映画と同じことを
言いたかったのだと言い出したかのようだった。
そして、この映画は、その年のアカデミー賞の
最優秀作品賞を獲得した。
当然である。

第2は、グレゴリーペックの演技である。
この映画を傑作にしたのは、かれの功績だ。
かれは、キャリアを損なうぞと忠告されたのに、
この役に挑戦して、成功した。
そして、アカデミー賞にノミネートされた。
ペックは、正義漢を演じることで有名である。
かれの確信や人柄は、すべてそこに由来する。
この役がかれを形づくり、かれが役を創造した。

最後に、
この映画の欠点をあげつらうことは、
誰にでも出来るだろうが、
静かに椅子に腰掛けて、
グレゴリー・ペックを味わうべきだ。
その最高の演技のひとつであり、
己の心に、この映画のメッセージが
染み込んでいくのに身をゆだねるべきだ。
今日、
このメッセージ(偏見と戦え)は、
いまだに重要である。 


オトーサン、
グレゴリー・ペックさんをしのんで、
6月13日付けの朝日新聞を紹介しましょう。

「ローマの休日」の
グレゴリー・ペックさん死去
87歳

「ローマの休日」や
「ナバロンの要塞」「アラバマ物語」などの映画に
主演、米国を代表する二枚目俳優として知られた
グレゴリー・ペックさんが12日未明、
ロサンゼルスの自宅で死去した。87歳だった。
ペックさんのスポークスマンはAP通信に
「高齢で衰弱していた。
妻ベロニクさんに手をとられ、静かに眠りについた」
と述べた。老衰による死去とみられる。

53年、オードリー・ヘプバーンさんの
欧州の王女とかなわぬ恋をする通信社記者を演じた
「ローマの休日」(ウィリアム・ワイラー監督)は
代表作。
62年の「アラバマ物語」の弁護士役で
アカデミー主演男優賞を受けた。

16年、カリフォルニア州生まれ。
大学で医学や英文学を学び、ボート選手としても
有望視されたが背中を傷め、演劇を志して
ニューヨークへ。42年に舞台デビューした。

映画は「栄光の日々」(44年)で初登場。
「子鹿物語」(46年)や「紳士協定」(47年)、
「頭上の敵機」(49年)などで、
5年で4度アカデミー賞候補になった。
52年に「キリマンジャロの雪」、
53年には「ローマの休日」がヒット。
トップ俳優の地位を固めた。

62年の「アラバマ物語」では
黒人男性の冤罪を晴らす、南部の町の弁護士
アティカス・フィンチ役に。
太枠眼鏡の実直な役柄は後に「映画史上のヒーロー」
と評された。
米国では「ハリウッド黄金時代の最後の
古典的スター」と呼ばれた。
スーツの似合う長身。主張のある目元と、
ふくよかなバリトンの声。
身をていして正義に尽くす役柄の印象に加え、
リベラルな政治的立場を公にし、
「米国の良心」を体現する俳優とされた。
反ベトナム戦争の映画製作や、
リンカーン大統領の研究にも精力的だった。
映画芸術科学アカデミーの会長職を務め、
俳優たちのリーダー格として地位向上のためにも
働いた。
たびたび来日し、87年の第2回東京国際映画祭では
審査委員長を務めた。


オトーサン、
「いい役者というだけでなく、いい人間だった」
遅ればせながら、ご冥福を祈ります。


サンセット大通り

オトーサン、
「楽しみだなあ」
双葉十三郎さんのベスト15に入っている名画。
面白くないはずはありません。
監督は、ビリ−・ワイルダー。ポーランド人。
両親をホロコーストで失い、米国に亡命し、
底に冷たいものの流れる作品で知られる名監督です。

原題:Sunset Blvd. (1950)     
監督:Billy Wilder
原作・脚本:Charles Brackettほか
Genre: Drama / Film-Noir  
Bkack and White
上映時間;110分
あらすじ:
ジョーは、すっからぴんの脚本家。
クルマを没収されないように、
荒れ果てた感じの屋敷のガレージに隠す。
それが、実は、無声映画時代の銀幕のスター、
ノーマのグロテスクな家だったのだ。
ジョーは、ノーマが自ら書いたどうしようもない
銀幕復帰用の脚本を手直しするという名目で、
ノーマの家に隠れる。
数週間後、隠遁生活にあきあきしたジョーは、
脚本閲覧係ベティとのひそかな友情に救いを求める。
だが、時すでに遅しだった...

出演者: 
Gloria Swanson ....  Norma Desmond
(ノーマ:サイレント映画時代の人気スター) 
William Holden ....  Joe Gillis (ジョー;脚本家) 
Erich von Stroheim ....  Max von Mayerling
            (マックス:執事) 
Nancy Olson ....  Betty Schaefer 
        (ベティ:脚本閲覧者) 
オトーサン、
脚本家のジョー、執事のマックス、
ジョーの恋の相手ベティ、みんな存在感があります。
でも、ピカイチは、ノーマ。
「鬼気迫る演技とは、このことだ!」
かつての銀幕の女王ノーマの姿が哀れを誘います。
演じたのは、グロリア・スワンソン、
この年、すでに53歳。忘れさられた存在でした。 
でも、無声映画時代に培った演技力はたいしたもの。
せりふも、音も、色もない世界でしたから、
「目は口ほどに物を言い」の諺のとおり、
目は勿論、指・手・腕の演技がすばらしいのです。
「私は大物よ、映画が小さくなっただけ」
そんなセリフにも、迫力があります。

オトーサン、
哀れなノーマの姿をみて
たまたま、中曽根元首相を思い出しました。
引退もせず、キングメーカーになろうと、
いまだに動き回っておられます。
傍から見れば、老醜そのものですが、
本人は、大元帥や水戸黄門のつもりですから、
始末におえません。
そういえば、かつての栄光や権力に
しがみついているひとって、大勢いますよね。
逆にいえば、老人に出番が回ってくるほど、
若い人が小粒になったのかも。

GLORIA SWANSON
グロリア・スワンソン 
誕生日 1897/3/27-1983/4/4  
出身 米イリノイ州シカゴ 
サイレント映画時代の人気スター。
社交界の女王的な役が多かった。 
出演作
1915年「チャップリンの役者」
1916年「恋の火花」「雨中の逃亡」
     「ボビーの危難」「借り児」
1917年「汽車中の花嫁」「犬の計ひ」
1918年「社交界」
1919年「夫を変へる勿れ」「連理の枝」
     「男性と女性」
1920年「何故妻を換へる?」「人間苦」
1921年「瞬間の瞬間」「アナトール」
     「言はぬが花」
1922年「獣牙を逃れし女」「巨厳の彼方へ」
     「黄金の龍」
     「白絹の女」
1923年「大陸に鳴る女」「放埒娘」
     「幸福の扉」「舞姫ザザ」
1924年「蜂雀」「焔の女」「嬲られ者」
     「彼女の恋の物語」
     「兵営の咲く花」
1925年「ありし日のナポレオン」「女心」
     「当り狂言」
1926年「女王蜂」「野薔薇」
1927年「五つの魂を持つ女」
1928年「港の女」
1929年「トレスパッサー」
1930年「陽気な後家さん」
1931年「恋愛即興詩」「今宵ひととき」
1933年「完全な誤解」
1934年「空飛ぶ音楽」
1950年「サンセット大通り」
1974年「キラービー」「エアポート’75」


WILLIAM HOLDEN
ウィリアム・ホールデン 
誕生日 1918/4/17-1981/11/16 
出身 米イリノイ州オファロン 
カリフォルニア州パサデナ短大から
パサディナ・プレイハウスに入り演劇を学んだが、
パラマウント社からスカウトされ、
39年「ゴールデン・ボーイ」で映画デビュー。
大戦中に空軍に入隊、戦後再び映画界に復帰。
53年「第17捕虜収容所」で
アカデミー主演男優賞。
代表作は「麗しのサブリナ」
「パリで一緒に」など。 
出演作
1939年「ゴールデン・ボーイ」「前科者」
1940年「我等の町」「アリゾナ」
1941年「空の要塞」「掠奪の町」
1943年「俳優志願」
1947年「ハリウッド・アルバム」「恋文騒動」
1948年「コロラド」「荒原の女」
1949年「テキサス決死隊」
1950年「ボーン・イエスタディ」
     「サンセット通り」
     「武装市街」
1951年「太平洋の虎鮫」「戦場の誓い」
1952年「黒い街」
1953年「月蒼くして」「第17捕虜収容所」
     「女性よ永遠に」
     「ブラボー砦の脱出」
1954年「重役室」「トコリの橋」
     「麗しのサブリナ」「喝采」
1955年「慕情」「ピクニック」
1956年「ロケット・パイロット」「誇りと冒涜」
1957年「戦場にかける橋」
1958年「鍵」
1959年「騎兵隊」
1960年「スージー・ウォンの世界」
1961年「偽の売国奴」
1962年「誘惑の夜」「ライオン」
1963年「パリで一緒に」
1964年「第7の暁」
1966年「アルバレス・ケリー」
1967年「007/カジノ・ロワイヤル」
     「コマンド戦略」
1969年「クリスマス・ツリー」
     「ワイルド・バンチ」
1971年「夕陽の挽歌」
1972年「復讐の荒野」
1973年「愛のそよ風」
1974年「タワーリング・インフェルノ」
     「ダーティハンター」
1976年「ネットワーク」
1978年「オーメン2/ダミアン」「悲愁」
     「オフサイド7」
1979年「アシャンティ」
1980年「世界崩壊の序曲」
1981年「アドベンチャーロード」「S・O・B」

その他の出演者:
Fred Clark (I) ....  Sheldrake 
        (Paramount producer) 
Lloyd Gough ....  Morino 
Jack Webb ....  Artie Green 
        (assistant director) 
Franklyn Farnum ....  Undertaker 
Larry J. Blake ....  Finance man #1 
Charles Dayton (I) ....  Finance man #2 
Cecil B. DeMille ....  Himself 
Hedda Hopper ....  Herself 
Buster Keaton ....  Himself/Bridge Player 
Anna Q. Nilsson ....  Herself/Bridge Player 
H.B. Warner ....  Himself/Bridge Player 


User Rating:  8.6/10 (9,651 votes)  
       top 250: #31 
オトーサン、
「おお、世界の名画31位だ!
なんで、アカデミー賞をとれなかったんだ?」
大した作品でもない「イヴの総て」に
アカデミー賞最優秀作品賞をさらわれたのは、
ハリウッドの内幕を批判的に描いたためです。
試写会で、この映画を見たMGMの社長、
ルイス・D・メイヤーは、激怒して、
「お前は最低だ!」と監督に怒鳴ったそうです。

アカデミー賞受賞:
劇・喜劇映画音楽賞
オリジナル脚本賞 
美術監督装置賞(白黒)

同ノミネート:
作品賞
監督賞:ビリー・ワイルダー
主演男優賞:ウィリアム・ホールデン
主演女優賞;グロリア・スワンソン
助演男優賞:エンリッヒ・フォン・シュトロハイム
助演女優賞;ナンシー・オルソン
撮影賞(白黒)、編集賞

User Comments: 
dwpollarさん 
Shoreline, Washington
2003年1月4日
すばらしい演技の数々。 
手に汗にぎる物語... 

10点満点で8点。
ビリー・ワイルダー監督よ、
あなたの古典映画は、見事な演技の数々と 
手に汗にぎる物語、たいしたものだ。  
この映画がステキなのは、
かつての銀幕のスター、
グロリア・スワンソン演じるノーマの
実によく出来た人物像だ。
ウィリアム・ホールデンも
彼らしいよい仕事をしている。
物静かで、効果的な演技だ。
基本的に、これは落ちぶれた脚本家と
ノーマという過去に生きる女優との
偶然の出会いをめぐる物語だ。
ノーマは、息のあった執事と一緒に
人生ゲームをしている。
ジョーは、やがてノーマの蜘蛛の巣に
からめとられ、何とか逃れ出そうとするが、 
金銭的にも、社会的にも、
誰かに助けてもらわねばならない状態だった。
だが、ノーマが、ジョーが出合った女性に
嫉妬するに至るや、悲劇が起きた。 
全体に、これは当時としては大胆な映画だ。
多少、傷もあるが、飛びぬけてよい映画だ。


オトーサン、
「おお、セシル・B・デミル、
その人が出ている!」
ハリウッド全盛時代にもっともハリウッドらしい
映画をつくった監督として、映画史に輝く存在です。
経歴をみましょう。
いつもの、海外映画俳優マガジンに、
多少コメントを追加しました。

CECIL B. DE MILLE 
セシル・B・デミル 
本名 Cecil Blount DeMille
誕生日 1881/8/12-1959/1/21  
出身 米マサチューセッツ州アシュフィールド 
兵学校に入学後、演劇学校に転校し、
俳優として舞台に立つようになる。
1913年にサミュエル・ゴールドウィンらの
設立した会社で、
ハリウッドで最初の長編映画と言われている
“The Square Man”の演出を担当。
16年よりパラマウントで監督・プロデューサー
として辣腕をふるった。
第一次世界大戦後は風俗ドラマに力を入れ、
23年の「十戒」よりスペクタクル路線に注力し
超大作を次々と手掛けた。
1902年に結婚、
娘のキャサリンは一時アンソニー・クインと
結婚していた。
父親は戯曲を描いたり興行を手掛け、
兄のウィリアムも劇作家で映画監督。
監督作
1914年「農場の薔薇」
1916年「ヂャン・ダーク」「マリア・ローザ」
          「狐松の桟道」
1917年「悪魔石」「小米国人」
          「神に見離された女」
1918年「醒めよ人妻」「情熱の国」「浮世の常」
          「囁きの合唱」
1919年「夫を変へる勿かれ」「連理の枝」
          「男性と女性」
1920年「人間苦」「何故妻を換へる?」
1921年「アナトール」「愚か者の楽団」
          「一万弗の女」
1922年「屠殺者」「土曜日の夜」
1923年「アダムス・リブ」「十誠」
1924年「霊魂の叫び」「勝利者」
1925年「金色の寝床」「女人禁制」(共)
          「昨日への道」
1926年「ヴォルガの舟唄」
1927年「キング・オブ・キングス」
1929年「ダイナマイト」「破壊」
1930年「マダム・サタン」
1931年「スコオ・マン」
1932年「暴君ネロ」
1933年「新世紀」
1934年「クレオパトラ」「恐怖の四人」
1935年「十字軍」
1937年「平原児」
1938年「海賊」
1939年「大平原」
1940年「北西騎馬警官隊」
1942年「絶海の嵐」
1944年「軍医ワッセル大佐」
1947年「征服されざる人々」
1949年「サムソンとデリラ」
1952年「地上最大のショウ」
1956年「十戒」
1958年「大海賊」


西部戦線異状なし

オトーサン、
「待望の名画だ!」
DVDが高価なので、なかなか買えませんでした。
ようやく、六本木のTSUTAYAで入手しました。
「よーし、何度も繰り返し見るぞ」
戦争屋にだまされそうになったら、「プラトーン」や
「プライベート・ライアン」もいいですが、
まずは、この映画を見ることにしましょう。

原題:All Quiet on the Western Front (1930)     
監督:Lewis Milestone
原作:Erich Maria Remarque 
脚本:Maxwell Andersonほか
Genre: War / Drama
Country: USA 
Language: English / French 
Black and White 
上映時間;131分
あらすじ:
ドイツ人作家レマルクの小説を
アメリカ人が英語で映画化したもの。
ドイツの高校生たちが、はじまったばかりの
第1次世界大戦の兵役に志願せよと、
対外強硬派の教官に扇動される。
新兵たちの体験が存分に描かれている。
ハイライトは、個人の目から見た戦争の悲劇。
新兵たちは、至るところに死者と負傷者をみる。
「敵」や「正義と悪」、そんな先入観念は消え、
かれらは、怒り狂い、とまどうだけだ。
ハイライト・シーンは、
ポールがフランス人兵士に致命傷を負わせ、
何とか命を救おう奮闘しながら、
狭い塹壕のなかで、死体を前に
号泣するところである。
この映画は、英雄物語ではない。
戦争の苦役と無益さ、戦争観念と現実との
深い断絶を描いている。

出演者:
Lew Ayres ....  Paul Baumer (ポール) 
Louis Wolheim ....  Katczinsky(カチンスキー) 
John Wray (I)....Himmelstoss, Postman/Sergeant
       (ヒンメルストス、郵便兵/軍曹) 
オトーサン、
「ポールは、演技以前だなあ」
でも、この若さ、このひたむきさが胸を打つのです。

LEW AYRES
リュー・エアーズ
誕生日 1908/12/28-1996/12/30 
出身 米ミネソタ州ミネアポリス 
最初はミュージシャンとしてデビュー。
21年「キッス」で映画デビュー。 
出演作 
1921年「キッス」
1929年「接吻」
1930年「西部戦線異状なし」「東は東」
     「地獄の一丁目」
1931年「鉄青年」「新聞街の殺人」
1932年「活動屋往来」「待ちかねる処女」
     「夜の世界」
1933年「あめりか祭」「恋に賭けるな」
     「妾の弱点」
1934年「紐育→桑港」「水兵万歳」
     「彼女の家出」
1935年「麗はしの巴里」
1936年「嵐の戦捷旗」
1937年「マドリッド行最終列車」
1938年「素晴らしき休日」
1946年「暗い鏡」
1948年「ジョニー・ベリンダ」
1951年「熱砂の戦い」
1953年「ドノヴァンの脳髄」
1962年「野望の系列」
1964年「大いなる野望」
1972年「ザ・マン/大統領の息子」
1973年「最後の猿の惑星」
1978年「宇宙空母ギャラクティカ」
     「オーメン2/ダミアン」
1979年「死霊伝説」

その他の出演者:
Arnold Lucy ....  Kantorek 
Ben Alexander (I) ....  Franz Kemmerich 
Scott Kolk ....  Leer 
Owen Davis Jr. ....  Peter 
Walter Rogers (I) ....  Behm
William Bakewell ....  Albert 
Russell Gleason (I) ....  Muller 
Richard Alexander (I) ....  Westhus 
Harold Goodwin (I) ....  Detering 
Slim Summerville ....  Tjaden 
G. Pat Collins ....  Lieutenant Bertinck
Beryl Mercer ....  Mrs. Baumer 
 

User Rating:  8.3/10 (4,256 votes)  
top 250: #135 
オトーサン、
「おお、世界の名画135位だ」

第3回アカデミー賞受賞:
作品賞
監督賞:ルイス・マイルストン

同ノミネート:脚本賞、撮影賞

User Comments: 
Wayne Malinさん
Boston MA
2002年5月28日
70年後でも、いまだに輝かしい!

ドイツの熱心な学生の一団が、
第1次世界大戦に志願する。
国のために尽くすのは、気高く愉快なことだ
と信じていたからである。
だが、すぐに戦争は生き地獄であることに気付く。
これは、最初にして、
いまだに最良の反戦映画である。
問題もいろいろある。
--録音はよくないし、演技も下手だ。
若者たちは、演技過剰か、堅苦しいか、
そのどちらかだ。
また、とんでもない下手な会話もある。
だが、まだまだ鑑賞に耐えられる映画である。
ルイス・マイルストーン監督による
戦闘シーンは、長く、不道徳で、グラフィックだ。
兵士たちが耐えている苦痛や苦悩を実感させる。
忘れがたい多くのシーンがある。
戦場で目玉を射抜かれた若者がうめきよろめき歩く。
若い兵士が敵の死体と塹壕に閉じこめられる。
敵の無差別爆撃で、兵士たちが半狂乱になるシーン。
そして、最後のシーンもまた衝撃的だ。
男性ヌードが一瞬見えるのも面白い。
(映倫が出来る以前だった) 
リュー・エアーズは、実に若く生き生きしている。
古い映画だが、いまだに光輝いているのは信じ難い。
この映画が1930年に与えた衝撃が想像できる。
見るなら、130分版を。
再編集した105分版はやめたほうがいい。
いい音のきれいな画像のものを見つけるように。
幸運を祈る。


オトーサン、 
見たのは、幸い130分版でしたが、
「ほんとうだ」
この批評氏の言うとおり、
画面はチラツくし、音割れも相当な代物です。
「でも、いい映画だなあ」
雲霞のごとく兵士たちが襲ってきて、
雨霰のような銃弾でバタバタ倒れていきます。
大砲のキーンという音が不気味です。
「人間の命って、何だろう」
そう思わせるほどの、ムゴイ画面が続きます。
ラスト・シーンなんか、涙なくしてみられません。

映画の中で、ある兵士がいいます。
「そんなに戦争をやりたかったら、
王族や将軍や軍需産業のボスを、
みんな集めて囲いのなかに入れて、
裸で棍棒をもたせて戦わせればいいんだ」
オトーサン、
大きく、うなづきました。
「そうだ、そうだ、そういうことだ」


ヴァージン・スーサイズ

オトーサン、
あのF.コッポラ監督の娘、ソフィアの
監督した映画とカバーに書いてありました。
女性ならではの青春物語でしたが、
「あっ、飛び降り自殺だ!」
偶然って、重なるのものですねえ。
字幕にアメリカの自殺者は年間3万人と出ました。
「日本と同数だ」
アメリカの人口は日本の倍ですから、
自殺者の比率は、アメリカの倍ということに。
「異常だ!」
日本は、むごい社会になっているようです。
「国家の非常事態だ、何とかしなくては...。
イラクを支援する前に、自国民を支援せねば」

原題:Virgin Suicides, The (1999)     
監督・脚本:Sofia Coppola
原作:Jeffrey Eugenides 
Genre: Drama  
Rated R for strong thematic elements 
involving teens.
上映時間:97分
あらすじ:
この映画は、
5人姉妹の美しい物語である。
そのミステリアスな存在を崇拝し、
20年にわたって、姉妹の秘密を解き明かそう
としてきた近所の少年たちの目でみつめている。
娘たちが孤独のなかにはかない人生を終えたとき
彼女たちが、いかに無力だったか、
けだるい調子で物語ていく。

出演者:
James Woods ....  Mr. Lisbon (リスボン氏)
Kathleen Turner ....  Mrs. Lisbon(夫人) 
Hanna R. Hall ....  Cecilia Lisbon(セシリア) 
オトーサン、
「気持ち、分かるなあ」
リスボン氏、数学の先生のようですが、
家族構成が5人姉妹と奥方では、圧倒的に少数派。
娘たちの世界に入れぬ寂しさがよく出ていました。
娘のひとりのセシリア、自殺未遂の後、
「鳥のようになろう」と飛び降り自殺とは、
哀れというか、自分と勝手というか。
苦労する一家の大黒柱?は、リズボン夫人。
このひとの気持ちも立ち場も分かりますが、
ちょっと威圧的でした。

JAMES WOODS
ジェームズ・ウッズ 
誕生日 1947/4/18  
出身 米ユタ州バーナル 
マサチューセッツ工科大学中退後、
72年「突然の訪問者」で映画デビュー。
86年「サルバドル/遙かなる日々」
96年「ゴースト・オブ・ミシシッピー」で
アカデミー賞にノミネートされる。 
活躍度 ○→ 
演技幅 自在 
演技力   ☆☆☆☆☆★ 
アクション ☆☆☆☆☆★ 
コメディ  ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1972年「突然の訪問者」
1973年「追憶」
1974年「熱い賭け」
1975年 「ナイトムーブス」
1977年「クワイヤボーイズ」
     「特攻サンダーボール作戦」
1979年「オニオンフィールド」
     「ブラック・マーブル」
1981年「目撃者」
1982年「スプリット・イメージ/人格分離」
1983年「ビデオドローム」
1984年「カリブの熱い夜」
     「ワンス・アポオン・ア・タイム
      ・イン・アメリカ」
1985年「キャッツ・アイ」◇
1986年「サルバドル 遙かなる日々」
1987年「殺しのベストセラー」「ザ・コップ」
1988年「ジェームズ・ウッズのコカイン」
     「トゥルー・ビリーバー
      /はぐれ弁護士の執念」
1989年「この愛の行方」
     「ジェームズ・ウッズのドランカー」
     「THE BOOST/引き裂かれた愛」
1990年「ラブ・アフェアー」
1991年「ハード・ウェイ」
1992年「ストレート・トーク
      /こちらハートのラジオ局」
     「ミッドナイト・スティング」
     「チャーリー」
     「虚偽/シチズン・コーン」(TM)
1994年「ゲッタウェイ」「スペシャリスト」
1995年「カジノ」「KILLER 第一級殺人」
     「ニクソン」
     「誘導尋問」(TM)
1996年「ゴースト・オブ・ミシシッピー」
1997年「コンタクト」◆「ヘラクレス」(声)
     「ステューピッド・
      イン・ニューヨーク」◆
1998年「ヴァンパイア/最後の聖戦」◇
     「アナザー・デイ・イン・パラダイス」
1999年「将軍の娘/エリザベス・キャンベル」◆
     「トゥルー・クライム」◆
     「エニイギブンサンデー」◆
     「ヴァージン・スーサイズ」◇
2000年「ダーティー・ピクチャー/禁断の写真」
      (TM)
2001年「ファイナル・ファンタジー」(声)
     「サンキュー、ボーイズ」
     「スペース・ミッション/宇宙への挑戦」
     「最‘新’絶叫計画」
2002年「ジョンQ」
     「スチュアート・リトル2」(声)

KATHLEEN TURNER
キャスリン・ターナー 
誕生日 1954/6/19 
出身 米ミズーリ州スプリング・フィールド 
外交官だった父の仕事の関係で、
カナダ、キューバ、ベネズエラ、イギリスで
10代を過ごす。
ウエスト・ミズーリ大学からメリーランド大学
に移り、ここで芸術の学位を取得。
卒業後はブロードウェイの舞台「ジェミニ」に出演
テレビでは昼のドラマ「THE DOCTOR'S」で売り出し
「カリフォルニア・ドールズ」のオーディションを
蹴って、81年「白いドレスの女」で悪女を演じ
映画デビュー。
以後、アクションからコメディまで
幅広く活躍している。 
活躍度 △→ 
演技幅 自在 
演技力   ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ  ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1981年「白いドレスの女」
1983年「二つの頭脳を持つ男」
1984年「孤高の戦士」
     「クライム・オブ・パッション」
     「ロマンシング・ストーン/秘宝の谷」◇
1985年「ナイルの宝石」◇「女と男の名誉」◇
1986年「ペギー・スーの結婚」
1987年「ディア・アメリカ
      /戦場からの手紙」(声)
     「ジュリア・ジュリア」
1988年「偶然の旅行者」
     「スイッチング・チャンネル」
     「ロジャー・ラビット」
1989年「ロース家の戦争」◇
1991年「私がウォシャウスキー」◇
1993年「心の扉」
     「アンダー・カバー・ブルース
      /子連れで銃撃戦」◇
1994年「シリアル・ママ」◇
     「ネイキッド・イン・ニューヨーク」
1995年「ムーンライト&ヴァレンチノ」
1997年「シンプル・ウィッシュ」◇
     「リアル・ブロンド」◆
1998年「スキャンダル」
1999年「ヴァージン・スーサイズ」◆
     「ベイビー・トーキング」
2000年「ビューティフル」  

その他の出演者:
A.J. Cook ....  Mary Lisbon 
Leslie Hayman ....  Therese Lisbon 
Chelse Swain ....  Bonnie Lisbon 
Kirsten Dunst ....  Lux Lisbon
Josh Hartnett ....  Trip Fontaine 
Michael Pare ....  Adult Trip Fontaine 
Scott Glenn ....  Father Moody 
Danny DeVito ....  Dr. Horniker 
Jonathan Tucker ....  Tim Weiner 
Noah Shebib ....  Parkie Denton 
Robert Schwartzman ....  Paul Baldino 
Lee Kagan ....  David Barker 

User Rating:  7.1/10 (9,115 votes)  
オトーサン、
「高いスコアだ」

User Comments:
zetesさん
Minneapolis
2000年5月18日
おお、この映画は実に美しい。

映画好きだが、
見る映画の良否を客観的に判断したいタイプなら
このロジカルでない映画など見ないほうがいい。
筋書きは、あまり意味をもっていない。
脚本にもいくつか問題がある。
最大の問題は、答えが分かりきっているのに
"Why?" と聞くあたりだ。
この映画が優れているのは、ムード。
演技、撮影、音楽、監督が渾然一体となって、
美しいムードの世界に連れ去ってくれる。
詩的であり、夢のようで、洗練されている。
脚本のわずかな欠点が気にはなったものの、
見ている間中、楽しかった。
私は、ラッキーだった。
数年前に、ソフィア・コッポラの
短編映画のデビューをみたのだ。
ブラボー・ケーブル・ネットワークで
上映された"Lick the Stars"だった。
テーマも、女子高校生のトラウマで
「ヴァージン・スーサイズ」と似ていた。
DVD製作に影響のある誰かが、
この文章を読んでくれていたらなあ。
(そうだ。経営者は、
フアンに何をしてほしいと聞くべきだ。
何といったって、お金を払っているのは、
フアンなのだから)
この"Lick the Stars"も、
この映画のDVDに含まれるべきだと思う。
この数年後に、この映画がカルト映画に
位置づけられることを期待する。
当然のことながら、10点満点で9点だ。


オトーサン、
「また、飛び降り自殺か」
どういうことでしょうか。
飛び降りの現場に出くわした日に見たのが
同じくビルの屋上から人が落ちる「波止場」。
1日置いてみた、この映画がまた飛び降りとは。
たまたま偶然にえらんだ映画なのです。
「2度あることは、3度ある」
東名の大型トラック事故も連続して起きました。
これって、何かの警告なのでしょうか。


波止場

オトーサン、
早速、購入しました。
「外国映画ぼくの500本」文春新書
著者の双葉十三郎さんは、93歳と現役最長老。
これまでに見た映画の本数は、2万本を超すとか。
そのなかで、最高点をつけた映画が15本。
「ようし、全部見るぞ」
六本木ヒルズのTSUTATAに駆けつけました。

原題:On the Waterfront (1954)     
監督:Elia Kazan
脚本:Malcolm Johnson (I)
   Budd Schulberg
Genre: Crime / Romance / Drama
Black and White 
上映時間:108分
あらすじ:
テリーは、
ボクシングのチャンプになるのを夢見ながら、 
鳩の世話をし、また、
波止場の作業員組合の腐敗したボス、
ジョニーの使い走りをしていた。
手下の凶悪犯2人が人を殺す現場を目撃する。
その後、死んだ男の妹に出会い、
その死に責任を感じる。
彼女は、かれをバリー神父に紹介する。
神父は、波止場に巣食う詐欺師たちを駆逐すべく、
テリーに法廷で証言させようとする。

出演者:
Marlon Brando ....  Terry Malloy(テリー) 
Eva Marie Saint ....  Edie Doyle (イディ)
Lee J. Cobb... Johnny Friendly(ボスのジョニー) 
Karl Malden ....Father Barry(バリー神父) 
Rod Steiger ....Charley Malloy(兄のチャーリー)
オトーサン、
「マーロン・ブランド、30歳か。
...でも、すごい存在感がある」
演技のうまさも天性のものではないでしょうか。
新人女優のイディもたいしたものです。
助演俳優たちも、みんな見事な演技です。
リー・J・コッブ(ボス)
カール・マルデン(神父) 
ロッド・スタイガー(兄)の3人もが
アカデミー賞にノミネートされているのです。
ここでは、主演俳優と主演女優の2人を
ご紹介しましょう。

MARLON BRANDO
マーロン・ブランド 
誕生日 1924/4/3 
出身 米ネブラスカ州オマハ 
女優志願の姉の影響を受け、
19才の時に役者を目指してニューヨークに移り、
ニューヨーク演劇ワークショップで演技を学ぶ。
20才の時にブロードウェイで初舞台。
50年「男たち」で映画デビュー。
54年「波止場」、72年「ゴッドファーザー」で
二度アカデミー主演男優賞を受賞しているが、
60年代から関わった公民権運動で
アメリカ・インディアンの虐待を非難し、
賞を辞退している。 
活躍度 △→ 
演技幅 個性 
演技力   ☆☆☆☆☆★ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ  ☆☆☆★★★ 
出演作 
1950年「男たち」
1951年「欲望という名の電車」
1952年「革命児サバタ」
1953年「ジュリアス・シーザー」
1954年「デジレ」「乱暴者(あばれもの)」
     「波止場」
1955年「野郎どもと女たち」
1956年「八月十五夜の茶屋」
1957年「サヨナラ」
1958年「若き獅子たち」
1959年「蛇皮の服を着た男」
1960年「片目のジャック」
1962年「戦艦バウンティ」
1963年「侵略」
1964年「寝室ものがたり」
1965年「モリツリ」
1966年「逃亡地帯」「シュラマドレの決闘」
     「チャップリンの伯爵夫人」
1967年「禁じられた情事の森」
1968年「キャンディ」
1969年「私は誘拐されたい」
1970年「ケマダの戦い」
1972年「ゴッドファーザー」「妖精たちの森」
     「ラスト・タンゴ・イン・パリ」
1976年「ミズーリ・ブレイク」
1978年「スーパーマン」
1979年「地獄の黙示録」
1980年「ジェネシスを追え」
1989年「白く渇いた季節」
1990年「ドン・サバティーニ」
1992年「コロンブス」
1995年「ドン・ファン」
1996年「D.N.A」
1997年「ブレイブ」
1998年「フリーマネー」
1999年「ビートニク」
2000年「地獄の黙示録〈特別完全版〉」
2001年「スコア」

EVA MARIE SAINT
エバ・マリー・セイント 
誕生日 1924/7/4 
出身 米ニュージャージー州ニューアーク 
大学卒業後、アクターズ・スタジオで演技を学び、
ラジオ界で活躍、46年にはテレビにも進出。
53年舞台「バウンティフルへの旅」の出演で
エリア・カザン監督に見出され、
54年「波止場」で映画デビュー。
いきなりアカデミー助演女優賞を手にした。 
活躍度 △↓ 
演技幅 適応 
演技力   ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ  ☆☆☆★★★ 
出演作 
1954年「波止場」アカデミー助演女優賞
1956年「すてきな気持」
1957年「夜を逃れて」「愛情の花咲く樹」
1959年「北北西に進路を取れ」
1960年「栄光への脱出」
1964年「36時間」
1965年「いそしぎ」
1966年「アメリカ上陸作戦」「グラン・プリ」
1969年「レッド・ムーン」
1985年「パットン将軍最後の日々」
1986年「恋のじゃま者」
2000年「永遠のアフリカ」

その他の出演者:
Pat Henning ....  Timothy J. 'Kayo' Dugan 
Leif Erickson ....  Glover, Crime Commission 
James Westerfield ....  Big Mac (Pier Boss) 
John F. Hamilton ....  'Pop' Doyle 
John Heldabrand ....  Mutt, drunk pan-handler 
Rudy Bond ....  Moose, sympathetic 
Don Blackman (I) ....  Luke, sympathetic Negro 
Arthur Keegan ....  Jimmy, kid with pigeons 
Tony Galento ....  Truck (Goon) 
Tami Mauriello ....  Tullio (Goon) 
Abe Simon ....  Barney (Goon) 
Barry Macollum ....  Johnny's Banker 
Mike O'Dowd ....  Specs, winchman 
Martin Balsam ....  Gilette, Glover's colleague  
Fred Gwynne ....  Slim, dock henchman 
Thomas Handley (III) ....  Tommy Collins 
Anne Hegira ....  Mrs. Collins 


User Rating:  8.4/10 (7,814 votes)  
       top 250: #77 
オトーサン、
「おお、世界の名画77位、
アカデミー賞主要8部門受賞、
まぎれもない名画だ!」

アカデミー賞受賞:
作品賞
監督賞:エリア・カザン
主演男優賞:マーロン・ブランド
助演女優賞:エバ・マリー・セイント
オリジナル脚本賞
美術監督装置賞(白黒) 
撮影賞(白黒) 
編集賞

同ノミネート 
助演男優賞:リー・J・コッブ 
      カール・マルデン 
      ロッド・スタイガー
劇・喜劇映画音楽賞

User Comments:  
jjh6519 さん
Fort Wayne, IN
2002年10月3日
いつ見てもパワフル

その昔、1950年代初期、
劇場で上映が終わった映画は、ビデオにも、
ゴールデン・アワーのTV番組にもならなかった。
そんな考えは、後で出来上がったのだ。
その代わり、昼のTV番組になったり、
時には、夕食時に放映された。
そう、私が高校から帰宅する頃だった。
白黒映画の「ハイヌーン」や「波止場」を
タダで楽しむことが出来たので、
すっかり映画フアンになってしまった。
「波止場」には影響された。
ラスト・シーンのテリーを見て、
「わぁ、スゲエ奴だ。こういう奴になりたい」
そう思ったのを覚えている。
中西部の典型的な10代の少年だった私は、
マーロン・ブランドのことを知らなかったが、
善人や悪人の人生にすっかり魅了されてしまった。
ビルの屋上、冷え切り、濡れそぼった街路、
波止場の近くのどこか分からない街路。
いまでも、見る度に、いいなあと思う。
そう、テリーを、最後には、
キリストに見立てようとしていたのだ. 
テリーが、こてんぱんに殴られ、
手鉤を背負い、よろめき歩きながらも、
他のひとたちの良い人生のために戦う
その姿は、絶対、偶然ではないと思う。
(Budd Schulbergの原作では、 
テリーは、証言を行った後、行方不明になり、
かれの遺体と思われるものが、
石灰樽とともに漂っているのが発見されて、
かれは波止場の伝説になる)
バーンスタインの音楽もいい。
(今日の感覚からすると、耳障りだが、
当時は、みんながドラマのなかで
聞きたがっていたものだった。
--ところで未来の世代は、どう思うだろうか。
ドラマであれ、コメディであれ、
いまの映画に絶え間なく流れる
かなり無意味なpopやrap songsを)
私は、カソリックの家庭に生まれたので、
バリー神父は、唯一無二の時には、
偉大で劇的な人物になれるひとだと納得できた。
教会の中だけではなく、
波止場で敵意をもった大衆に教えを説く
勇気ある英雄的な人物として描かれている。
煙草をふかし、酔払いで怠け者でもあるが、
正当な理由のためには、死を恐れない。
諸君、これが真のキリスト教精神なのだ。
だから、パワフルなのだ。
必見の古典作品。
10点満点で10点。


オトーサン、
「これは、ある種の宗教映画なんだ」
でも、単なる宗教宣伝に終わっていません。
良心をとるか、現世利益にしがみつくか、
これは、誰によっても重たいテーマでしょう。

オトーサン、
この映画の冒頭シーンにゾクっとしました。
ビルの屋上からひとが突き落とされるのです。
「いやな、偶然だなあ」
土曜日の朝、母の1回忌に行くため
早めに食事をして戻ってくると、
「ドーン!」という鈍い地響き。
わが高層マンションの前のコンクリートに
年格好は分かりませんが、
男が血を流して横たわっています。
「飛び降り自殺!だ」
パトカーのけたたましいサイレンで
マンションのベランダから見下ろす人々。
救急車に加え、消防車3台も出動する騒ぎに。

オトーサン、
警官のひとりに頼まれて、
マンションの郵便受けまで案内しましたが、
たまたま警察無線が聞こえました。
「で、ホトケさんは、どの番地?」
大勢が住んでいるので、
そう簡単に分かるはずはありません。
「...そうか、死体でも遺体でもないんだ。
どういう事情があったか知らないが、
あの男のひとは、もう仏様になったのだ」
そんなこともあって、
「...宗教って、他人事じゃない。
死は、いつも身近にあるんだ」


チャーリング・クロス街84番地

オトーサン、
ここ数年、映画批評に時間をとられて、
必要最低限の本しか読まなくなりましたが、
それ以前は、根っからの"本の虫"。
読んだ本の題名を手帳に記載してきましたが、
40年以上、毎年100冊以上読んでいました。
この映画、神田の古本屋街をうろうろするのが、
楽しみなひとには、至福の作品ではないでしょうか。

原題:84 Charing Cross Road (1986)     
監督:David Hugh Jones
原作:Helene Hanff
脚本:James Roose-Evans ほか
Genre: Drama / Romance
Country: UK / USA 
Language: English 
上映時間:
あらすじ:
NYのアパートに住む陽気な脚本校閲者が、
サタデイ・レビューに載ったロンドンの本屋の
通販広告を見る。 
彼女は、チャーリング・クロス84番地にある
古本屋Marks & Co.で働くフランクと文通をはじめる。

出演者:  
Anne Bancroft ....  Helene Hanff (ハンフ)
Anthony Hopkins ....  Frank P. Doel (フランク)
Judi Dench ....  Nora Doel(ノーラ) 
オトーサン
「へえ、アン・バンクロフトって、
こんなにうまい女優さんだったんだ」
名優アンソニー・ホプキンスに優るとも劣らない 
名演技を見せてくれました。
「いやあ、たいしたものだ」
2人の経歴をご紹介しましょう。

ANNE BANCROFT
アン・バンクロフト 
誕生日 1931/9/17  
出身 米ニューヨーク市ブロンクス 
アクターズ・スタジオで演技を学び、
52年「ノックは無用」で映画デビュー。
59年舞台「奇跡の人」でアニー・サリバンを好演。
62年の映画「奇跡の人」で
アカデミー主演女優賞受賞。
67年「卒業」のロビンソン夫人役でも注目された。
79年には監督としてもデビュー。 
活躍度 ○→ 
演技幅 自在 
演技力   ☆☆☆☆☆★ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ  ☆☆☆☆★★ 
出演作 
1952年「ノックは無用」
1953年「TONIGHT WE SING」
     「ゴールデン・コンドルの秘宝」
     「THE KID FROM LEFT FIELD」
1954年「GORILLA AT LARGE」
     「ディミトリアスと闘士」「THE RAID」
1955年「紐育秘密結社」
     「A LIFE IN THE BALANCE」
     「THE NAKED STREET」
     「シャロンの屠殺者」
1956年「WALK THE PROUD LAND」
1957年「NIGHTFALL」「THE RESTLESS BREED」
     「THE GIRL IN BLACK STOCKINGS」
1962年「奇跡の人」アカデミー主演女優賞
1964年「女が愛情に渇くとき」
1965年「いのちの紐」
1966年「荒野の女たち」
1967年「卒業」
1972年「戦争と冒険」
1975年「THE PRISONERS OF SECOND AVENUE」
     「ヒンデンブルグ」
1976年「リップスティック」
     「サイレンムービー」
1977年「愛と喝采の日々」「ナザレのイエス」
1980年「愛と食欲の日々」「エレファントマン」
1983年「メル・ブルックスの大脱走」
1984年「ガルボトーク/夢のつづきは夢……」
1985年「アグネス」
1986年「'NIGHT MOTHER」
     「チャーリングクロス街84番地」
1988年「トーチソングトリロジー」
1989年「ハリウッド、夢、夢物語」
1991年「ブロードウェイ・バウンド」
1992年「ハネムーン・イン・ベガス」
     「ラブ・ポーションNO.9」
1993年「心のままに」「冷たい月を抱く女」
     「アサシン/暗殺者」
1995年「キルトに綴る愛」
     「レスリー・ニールセンのドラキュラ」
     「ホーム・フォー・ザ・ホリデイ
      /家に帰ろう」
1996年「心の指紋」
1997年「大いなる遺産」「G.I.ジェーン」
1998年「アンツ」(声)
2000年「僕たちのアナ・バナナ」
2001年「ハートブレイカー」


ANTHONY HOPKINS
アンソニー・ホプキンス 
誕生日 1937/12/31 
出身 英ウェールズ州マーガム 
パン屋を営む両親の一人息子として生まれる。
17歳で地元のYMCAのアマチュア劇団に参加すると、
カーディフにあるウェルシュ・カレッジ・オブ・
ミュージック&ドラマの奨学金を得る。
2年間学んだ後、イギリス軍に2年間在籍。
61年に奨学生として王立舞台芸術学校に通い、
63年に銀勲位授与者として卒業する。
卒業後は舞台で活躍。
映画は67年「冬のライオン」のリチャード役から
本格的にデビュー。
91年「羊たちの沈黙」のレクター役で
アカデミー主演男優賞を受賞した。 
活躍度 ◎↑ 
演技幅 自在 
演技力   ☆☆☆☆☆☆ 
アクション ☆☆☆☆★★ 
コメディ  ☆☆☆★★★ 
出演作 
1967年「冬のライオン」
1969年「ハムレット」
1970年「鏡の国の戦争」
1971年「八点鐘が鳴る時」
1972年「戦争と冒険」
1973年「人形の家」
1974年「ジャガー・ノート」
1976年「エンテベの勝利」
1977年「オードリー・ローズ」「遠すぎた橋」
1978年「インターナショナル・ベルベット」
     「マジック」
1980年「エレファントマン」
     「LOVEシーズン」
1984年「バウンティ 愛と反乱の航海」
1986年「チャーリング・クロス街84番地」
1988年「青い夜明け」「浮気なシナリオ」 
1990年「逃亡者」
1991年「羊たちの沈黙」◇アカデミー主演男優賞
     「スポッツウッド・クラブ」
1992年「チャーリー」「トライアル審判」
     「ドラキュラ」「ハワーズ・エンド」
     「フリー・ジャック」
1993年「日の名残」「永遠の愛に生きて」
     「愛の果てに」
1994年「レジェンド・オブ・フォール
      果てしなき想い」
     「ケロッグ博士」
1995年「ニクソン」
1996年「サバイビング・ピカソ」
1997年「アミスタッド」「ザ・ワイルド」◇
1998年「マスク・オブ・ゾロ」◇
     「ジョー・ブラックをよろしく」◇
1999年「ハーモニーベイの夜明け」◇
     「タイタス」◇
2000年「M:I−2」◆「グリンチ」(ナ)
2001年「ハンニバル」◇
     「アトランティスのこころ」◇
2002年「9デイズ」◇「レッド・ドラゴン」◇ 

その他の出演者:
Jean De Baer ....  Maxine Bellamy 
Maurice Denham ....  George Martin 
Eleanor David ....  Cecily Farr 
Mercedes Ruehl ....  Kay 
Daniel Gerroll ....  Brian 
Wendy Morgan (I) ....  Megan Wells 
Ian McNeice ....  Bill Humphries 
J. Smith-Cameron ....  Ginny 
Tom Isbell ....  Ed 
Anne Dyson ....  Mrs. Boulton 
Connie Booth (I) ....  The Lady from Delaware 
Ronn Carroll ....  Businessman on Plane 

User Rating:  7.2/10 (792 votes)  
オトーサン、
「高いスコアだ」

User Comments:
holmesboy2001さん
Belgium
2002年2月12日
原作を一度読むだけではいけない

この物語を最初に読んだだけでは、
そう大したものとは思えない。
本についての映画(しかも、古本だ!)で
75%は画面外で物語が進み、
2人のスターが同一画面に登場することはない。
それなのに、観客に、これほどインパクトを
与えるというのは、信じ難いことである。
実に張りつめた雰囲気だ。 
まるで、埃っぽい古本屋にいるように感じ、
かれらのことをまるで知らないのに、
すっかり好きになってしまうのだ。
演技は、すばらしい。
ホプキンスは、「Shadowlands 」や「日の残り」と
同じような人物を演じるが、
信じられないほど説得力がある。
アン・バンクロフトは、観客に語りかけるとき、
たまに演技過剰になるが、見事な共演ぶりである。
スコアは、10点満点で8点。
最高に記憶に残るシーンは、
バンクロフトが、John Donneの作品について
喚きちらすところだ。


オトーサン、
「うらやましいなあ」
この映画に描かれた書店と読者の間柄は、
奇跡のような理想的なものです。
有名作家のベストセラーには見向きもせず、
高価な初版本やレア本にも手を出さず、
古本屋との共同作業で、自分の趣味にあった
ユニークな本のコレクションを完成させる。
マーケティングの世界では、
大量生産・大量販売の行き過ぎへの反省から
ワン・トゥー・ワンが提唱されていますが、
この映画に描かれてような、
人生そのものになるような
奥行きはないように思いました。
「提唱するセンセイときたら、
生活も貧しいし、人生体験も貧しいから
大英帝国の底知れぬ深さをを望むのは
土台、無理なんだろうなあ...」


ベイブ/都会へ行く

オトーサン、
「ベイブの続編だが、期待できるかも」
無為無策のGEOでしたが、
ようやく希望のDVDを揃えてくれました。
「サンキュウ!」と言って、借りてきました。
これは、そのひとつ。

原題:Babe: Pig in the City (1998)     
監督:George Miller (II)
脚本:George Miller (II) / Judy Morrisほか
Genre: Family /Fantasy /Comedy
Country: Australia / USA 
Language: English 
上映時間:97分
あらすじ:
農夫のホガートさんは、
牧羊犬コンテストで優勝したベイブをだしにする
金儲けの申し出をすべて断ってきた。
だが、井戸に転落して大怪我をしたので、
妻のエズムが農場を切り盛りせざるを得なくなった。
彼女は、頑張ったものの、
銀行のに農場を売らざるをえない事態になった。
その結果、ベイブに立て直しの責任がかかってきた。
まもなく、エズムとベイブは、飛行機に乗って
都会に向かうことになった。
ベイブは、不本意にもトラブルに巻き込まれる。
ペットを受け入れる市内で唯一のホテルに泊ったが、
隣人が警官を呼び、宿泊している
ネコ、イヌ、チンパンジーなどすべての動物を
捕獲するよう依頼したしまうのだ。
ベイブは、そのまま滞在したいので、
仲良くなった動物たちを助けることにする。
思いがけなくも、アヒルのフルディナンドまでも
手助けをしてくれた。

出演者;
Magda Szubanski ...Mrs. Esme Hoggett(エズム) 
James Cromwell....Farmer Arthur Hoggett
            (ホガート) 
Mickey Rooney ....  Fugly Floom, 
 the Speechless Man in Hotel (ファグリー)
Mary Stein (I) ....The Landlady(ホテルの女主人)
オトーサン、
「今回は、農夫のホガートさんの肥っちょの奥さん、
エズムが頑張っているなあ」

声の出演者:
Elizabeth Daily....Babe the Gallant Pig(ベイブ)
Danny Mann (I) ....  Ferdinand the Duck
/Tug/Additional Voices (フェルデイナンド)
Glenne Headly ....  Zootie  
Steven Wright (I) ....  Bob 
James Cosmo ....  Thelonius 
Nathan Kress ....  Easy/Tough Pup 
Myles Jeffrey ....  Easy  
Stanley Ralph Ross ....The Pitbull/The Doberman 
Russi Taylor ....  The Pink Poodle/Choir Cat 
Adam Goldberg ....  Flealick 
Eddie Barth ....  Nigel/Alan


User Rating:  6.7/10 (2,584 votes) 
オトーサン、
「おお、案外高いなあ」

User Comments:
barryagilbertさん
Los Angeles
2001年11月26日
美しい寓話。

ベイブの第1作からしばらくたって、
続編は、ベイブが新しいチャレンジをする
ある種の遍歴物語である。
すばらしい出来栄えだ。
動物たちのスムースな動き、
愛らしい音楽、信じ難い製作デザイン、
そして、随所に溢れる暗いユーモア。
また、注目すべきは、奇妙で、言葉にならない
サルとその飼育係との関係である。
(Mickey Rooneyが好演)
こうしたちょっとした瞬間が、
そんなに深い感情を引きおこすことは、稀有である。
だが、ご主人が死んでいく様を見守る
サルの様子には、深い絶望感があらわれている。
必見の映画だ。

オトーサン、
「気にいった!」
この映画、愛情に満ちた映画です。
技巧に流れがちな最近のディスニー・アニメにない
いい味が出ています。
おすすめです。

1004 愛の嵐(VTR 1974)


愛の嵐

オトーサン、
映画鑑賞のネタ本があります。 
貝山知弘編
「DVDで見るアカデミー賞200」立風書房
その第1章は、映像と音響で魅せる!となっていて
「ナチが集うクラブでの退廃の情愛を描く」という
コメントがありました。
借りたところ、カバーに、洋画官能ロマン、
無修正ノーカット版とあって、ドキドキしました。
「もしかして、ポルノ? そんなハズはないが」

原題:Portiere di notte, Il (1974)     
   Night Porter, The 
監督:Liliana Cavani
原作:Barbara Alberti
脚本:Liliana Cavani 
Genre: Crime /Drama /Romance 
Country: Italy / USA 
Language: English / Italian 
上映時間:122分
あらすじ:
第2次世界大戦から13年後。
強制収用所で生き残った女と
彼女をレイプしたナチの将校が
偶然ウィーンのホテルで出会う。
男は、いまは、夜間のフロント係。
女は、有名な指揮者の夫人。
再会したふたりは、否応なしに、
サド・マゾの世界へと舞い戻る。

出演者:
Dirk Bogarde ....  Maximilian Theo Aldorfer
           (マックス) 
Charlotte Rampling....Lucia Atherton(ルチア) 
Isa Miranda...Countess Stein(スタン公爵夫人)
オトーサン、
「マックスも、ルチアも、悲しいなあ」
ナチが生んだ異常な性愛をリアルに描いています。
性行為のシーンがありますが、必然性があり、
いやらしい感情はまったく起きませんでした。
ハンサムで凶暴なダーク・ボガードと、
美人女優シャーロット・ランプリングを
紹介しましょう。
後者は、間もなく日本でも公開される
「デブラ・ウインガーを探して」に
出演しているので、楽しみです。

DIRK BOGARDE
ダーク・ボガード 
誕生日 1918/3/28-1999/5/8 
出身 英ロンドン・ハムステッド 
美術学校出身で、舞台芸術研究のため、
楽屋に出入りしているうちに大道具係になる。
主役で病気で休んだ時、代役を演じて成功し、
俳優に転向。
40年に招集され、47年に復員後、
ニュー・リンゼイ劇場で出演した「栄光なき力」の
成功でアーサー・ランクと長期契約を結び、
「エスターの水」で本格的に映画デビュー。
60年代以降、「召使」「出来事」「愛の嵐」
「ベニスに死す」などで多彩な演技を見せた。 
出演作
1948年「四重奏」
1950年「凶弾」
1952年「ジェントルマン・ガンマン」
1954年「断固戦う人々」
     「ダーク・ボガードの求婚物語」
     「暗黒大陸」
1955年「わたしのお医者さま」
1956年「将軍月光に消ゆ」
1957年「キャンベル渓谷の激闘」
1958年「二都物語」「風は知らない」
1960年「わが恋は終わりぬ」「戦火地帯」
1961年「黒い狼」
1962年「戦艦デファイアント号の反乱」
     「合言葉は勇気」
1963年「愛と歌の日々」
     「マインド・ベンダース」「召使」
1964年「地獄のガイドブック」
     「キプロス脱出作戦」「銃殺」
1965年「ダーリング」
1966年「唇からナイフ」「できごと」
1969年「アレキサンドラ物語」「フィクサー」
     「地獄に堕ちた勇者ども」
     「素晴らしき戦争」
1971年「ベニスに死す」
1972年「エスピオナージ」
1973年「愛の嵐」
1975年「殺しの許可証」
1976年「プロビデンス」
1977年「遠すぎた橋」
1990年「ダディ・ノスタルジー」


CHAROTTE RAMPLING
シャーロット・ランプリング 
誕生日 1946/2/5 
出身 英スターマ 
ハロー工科大学在学中からモデルをしていたが、
それがリチャード・レスター監督の目にとまり、
「ナック」で映画デビュー。 
活躍度 △→ 
演技幅 個性 
演技力   ☆☆☆☆★★ 
アクション ☆☆☆★★★ 
コメディ  ☆☆★★★★ 
出演作 
1965年「ナック」
1966年「ジョージー・ガール」
1967年「長い長い決闘」
1969年「ターゲット・ハリー」
     「地獄に堕ちた勇者ども」
1971年「さらば美しき人」
1972年「アサイラム」
1974年「未来惑星ザルドス」「愛の嵐」
     「地獄のキャラバン隊」「蘭の肉体」
1975年「さらば愛しき女よ」
1976年「フォックストロット」
1977年「男と女のアバンチュール
      /紫のタクシー」「オルカ」
1980年「スターダスト・メモリー」
1982年「評決」
1984年「ヴィバラディ」
1985年「トレンチコートの女」
     「美しさと哀しみと」
1986年「マックス、モン・アムール」
1987年「エンゼル・ハート」「マスカラ」
1988年「D.O.A.死へのカウントダウン」
1989年「パリスbyナイト/殺意の街」
1997年「鳩の翼」
2001年「スパイ・ゲーム」
     「フォース・エンジェル」
     「スーパーファイアー」
2002年「デブラ・ウインガーを探して」


その他の出演者:
Philippe Leroy (I) ....  Klaus 
Gabriele Ferzetti ....  Hans 
Giuseppe Addobbati ....  Stumm 
Nino Bignamini ....  Adolph 
Marino Mase ....  Atherton 
Amedeo Amodio ....  Bert 
Piero Vida ....  Day Porter 
Geoffrey Copleston ....  Kurt 
Manfred Freyberger ....  Dobson
Ugo Cardea ....  Mario 
Hilda Gunther ....  Greta 
Nora Ricci ....  The Neighbor 


User Rating:  6.4/10 (578 votes)  
オトーサン、
「もっと高くてもいいのじゃないかなあ」

User Comments: 
CelluloidWeaver 
Portland, ORさん
2002年8月6日
見て、泣け

ゆったりしたテンポで
催眠術をかけられたみたいだ。
きわどい露骨な映画だが、実にいい。
ここしばらくは、多くのひとに、
歓迎も、評価もされないだろう。
大胆な映画だ。
見た後、みんながどう批評するか
きっと気になるはずである。
材木工場のシーンだけ、冗談が出てくる。
批評家たちは、欲求不満だと口を揃える。
不愉快な愚者たちよ。
この映画は、霊感そのもの、
ブルータルだからいいのだ。
醜く、しかも容赦ない。 
実に、悲しい。
そう言わざるをえないのは、残念だが、
それが人生なのだ。
見て、泣け。  


オトーサン
「スゴイ批評だ!」
女主人公のルチアは、有名な指揮者の令夫人、
聖天使のようです。
ところが、マックスに部屋に侵入され、
床に押し倒されるや、もう別人。
娼婦も驚くような女へと変貌をとげます。
終日鎖につながれ、
部屋から出ることもできぬまま、
性に溺れる日々を過ごすのです。
虚飾をすべて取り去った存在として、
尊厳も失い、ただ抱き合う。
惨めになれば、なるほど、
逆に、聖天使像が現れてくるのだから、
不思議です。

オトーサン、
この映画を芸術的に感じさせるのは、
舞台となったウィーンの滅びゆく美しさも
大きく寄与していると思いました。
基調色の青緑色が効果的でした。
この色の代わりに、赤やピンクが使われたら、
きっとポルノ映画になってしまったでしょう。
「芸術の都、ウィーン。
行きたいなあ、ウィーン。
ウインナ・コーヒーを飲んだり、
モーツァルトの追憶の部屋を見たり、
ザルツブルグ音楽祭をのぞいたり、
じっくり滞在したいものだ」


映画の採点簿

愛の嵐                 **** 
ベイブ/都会へ行く            **** 
チャーリング・クロス街84番地     *****
波止場                 *****
ヴァ−ジン・スーサイズ         **** 
西部戦線異状なし            *****
サンセット大通り            *****
紳士協定                *****
暗殺の森                *****
エクゼクティブ・デシジョン       **** 
ハイクライムズ             **** 
ダーク・エンジェル           **** 
オペラハット              *****
キャバレー               *****
ミニミニ大作戦             **** 
ピンポン                **** 
ソラリス                **** 
カラー・オブ・ハート          **** 
黄色いリボン              *****
シャレード               *****
会議は踊る               *****
インテリア               *****
プラクティカル・マジック        ***  
ヤング・ブラッド            **** 
WATARIDORI          **** 
アラビアのロレンス           *****
アイアン・ホース            **** 
奇跡の人                **** 
スリーパー               **** 
セレブリティ              **** 
ターミネーター3            *****
デッドコースター            **** 
チャーリーズ・エンジェル フルスロットル***   
バック・トゥー・ザ・フューチャー    *****
バック・トゥー・ザ・フューチャー Part2****  
バック・トゥー・ザ・フューチャー Part3****  
大脱走                 *****
推定無罪                *****
グッドフェローズ                      *****
猿の惑星                          *****
続・猿の惑星                      **** 
新・猿の惑星                      ***   
猿の惑星・征服                    **** 
最後の猿の惑星                    **** 
マイ・ビッグ・ファット・ウェディング *****
フルメタルポイント          ***  
イレイザー              **** 
風とともに去りぬ           *****
特攻大作戦              **** 
太陽の帝国              *****
フリー・ウィリー           **** 
シティ・オブ・ゴッド         *****
キャリー               *****
トーク・トゥ・ハー          *****
シザーハンズ             *****
パイレーツ・オブ・カリビアン          ****  
フリーダ               *****
名もなきアフリカの地で        **** 
青きパパイヤの香り          **** 
ビジョン・クエスト/青春の賭け    ***   
Xファイル/ザ・ムービー              **** 
エデンより彼方に           *****
オール・ザット・ジャズ        *****
ライフ・オブ・デビッド・ゲイル        **** 
十戒                 *****
オーメン               *****
オーメン2/ダミアン                  ****  
オーメン最後の闘争                   ****  
ロッキー・ホラー・ショウ       *****
キング・オブ・キングス        *****
血と砂                **** 
クリフハンガー            *****
ハルク                **** 
英雄 HERO                        *****
ファミリーゲーム            **** 
ポセイドン・アドベンチャー            *****
クリムゾン・タイド                *****
トータル・リコール                *****
Le Cout de la vie                 ****  
シャンハイ・ヌーン 2               ****  
黄泉がえり                    ****  
座頭市                      *****
夕陽のガンマン                  *****
続・夕陽のガンマン                *****
荒野の用心棒                   *****
GO                       **** 
永遠のマリアカラス               **** 
シモーヌ                    **** 
ラスト・エンペラー               *****
マイライフ・アズ・ア・ドッグ      **** 
ドーベルマン                    ***   
山猫は眠らない                   ****  
ザ・ロイヤル・テネンバウムズ          **** 
リバー・ランズ・スルー・イット        **** 
グース                     **** 
イナフ                     **** 
スクープ・悪意の不在              ****  
愛の風景                    *****
ヤング・フランケンシュタイン      *****
デイナーラッシュ                **** 

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