オトーサンの2012年その1

ほのぼの映画批評

前口上

ハリウッド映画が3Dで盛り返しています。
でも、CGに頼りすぎて、人間が描かれていません。
ひとびとは、映画に単なる目新しさを求めているのでしょうか?
この大不況下こそ、どう生きるかを知りたいのでは?
本物の人間のドラマを見たいのでは?

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目次

4172 愛されるために、ここにいる(BS 2005) 4171 飛べ!フェニックス(DVD 1965) 4170 東京公園(DVD 2011) 4169 ブラインドサイト 〜小さな登山者たち〜(BS 2006) 4168 アニマル・ウォーズ 森林帝国の逆襲(TV 2010)
4167 御用金(BS 1969) 4166 野生のエルザ(BS 1966) 4165 瀬戸内少年野球団(BS 1984) 4164 砂時計(BS 2008) 4163 ONE PIECE ワンピース 珍獣島のチョッパー王国(TV 2002)
4162 ルパン三世 VS 名探偵コナン(TV 2009) 4161 サッドヴァケイション(TV 2007) 4160 宇宙で1番ワガママな星(TV 2010) 4159 山椒大夫(BS 1954) 4158 家族(BS 1970)
4157 フライト・オブ・フェニックス(TV 2004) 4156 黒部の太陽(TV 1968) 4155 栄光への5000キロ(TV (1969) 4154 デルス・ウザーラ(DVD 1954) 4153 宮本武蔵 (DVD 1954)
4152 ロードレージ(TV 2000) 4151 6デイズ/7ナイツ(BS 1998) 4150 王将(BS 1948) 4149 宮本武蔵 (DVD 1973) 4148 宮本武蔵・完結編 決闘巌流島 (DVD 1956)
4147 続・宮本武蔵 一乗寺の決闘(DVD 1955) 4146 煙突の見える場所(BS 1953) 4145 クール・ランニング(TV 1993) 4144 ミッション・トゥ・マーズ(TV 2000) 4143 ラブ・ダイアリーズ(DVD 2008)
4142 続・宮本武蔵 一乗寺の決闘幸せの1ページ(DVD 2008) 4141 スルース(TV 2007) 4140 キット・キトリッジ アメリカン・ガール・ミステリー(DVD 2008) 4139 青春の輝き(DVD 1992) 4138 恍惚の人(BS 1973)
4137 セント・オブ・ウーマン/夢の香り(BS 1992) 4136 ファントム・ファイアー(TV 2007) 4135 めし(BS 1951) 4134 おかあさん(BS 1952) 4133 キューポラのある街(BS 1962) 4132 にあんちゃん(BS 1959)
4131 にごりえ(BS 1953) 4130 愛染かつら 総集編(BS 1938) 4129 安城家の舞踏会(BS 1947) 4128 映画は映画だ(BS 2008)
4127 暖流(BS 1957) 4126 小早川家の秋(DVD 1961) 4125 シルバー・サドル 新・復讐の用心棒(DVD 1978) 4124 ベクシル 2077 日本鎖国(TV 2007) 4123 ビーチ・エンジェルズ!(TV 2006)
4122 狂った果実(BS 1956) 4121 重力ピエロ(BS 2009) 4120 紀子の食卓(DVD 2005) 4119 怒りの荒野(DVD 1967) 4118 ラースと、その彼女(BS 2007)
4117 ベジャール、そしてバレエはつづく(BS 2009) 4116 秋刀魚の味(BS 1962) 4115 晩春(BS 1949) 4114 荒野の1ドル銀貨(BS 1966) 4113 孤独な嘘(BS 2005)
4112 マイボーイ・ジャック(TV 2007) 4111 ビッグ・バウンス(TV 2004) 4110 ソーシャル・ネットワーク (DVD 2010) 4109 フリーダム・ランド(TV 2006) 4108 ソフィーの復讐(BS 2009)
4107 人情紙風船(BS 1937) 4106 真実一路(BS 1954) 4105 ディセンバー・ボーイズ(BS 2007) 4104 ハモンハモン(BS 1992) 4103 君を忘れない FLY BOYS,FLY!(TV 1995)
4102 愛のむきだし(DVD 2008) 4101 ルイーズに訪れた恋は…(BS 2004) 4100 ブラウン・シュガー(BS 2002) 4099 冷たい熱帯魚(DVD 2010) 4098 吉原炎上(BS 1987)
4097 四川のうた(BS 2008) 4096 ランジェ公爵夫人(BS 2007) 4095 靴をなくした男(TV 1992) 4094 姉妹(BS 1955) 4093 祇園の姉妹(BS 1936)
4092 橋の上の娘(DVD 1999) 4091 夕陽のギャングたち(BS 1971) 4090 嵐の勇者たち(TV 1969) 4089 狩人と犬、最後の旅(BS 2004) 4088 シルバラード(BS 1985)
4087 歓楽通り(DVD 2002) 4086 息もできない(GyaO! 2008) 4085 ぼくの大切なともだち(BS 2006) 4084 ナチュラル(BS 1984) 4083 列車に乗った男(DVD 2002)
4082 反逆児(BS 1961) 4081 関の弥太っぺ(BS 1963) 4080 女性上位時代(BS 1968) 4079 ハリウッド式 恋のから騒ぎ(BS 2008) 4078 ラスト・ホリデイ(BS 2006)
4077 終電車(DVD 1980) 4076 イヴォンヌの香り (DVD 1994) 4075 ジングル・オール・ザ・ウェイ(BS 1996) 4074 ムーミン谷の彗星(BS 1992) 4073 きかんしゃトーマス 伝説の英雄(ヒロ)(BS 2009)

愛されるために、ここにいる

オトーサン、 「いいね、いいね」 頬肉のそげた初老男が主人公。 そう、愛から最も遠い立ち位置にいます。 でも、この映画の邦題は、愛され存在。 原題とは真反対となっています。 どうしてでしょうね? 原題:Je ne suis pas la pour etre aime (2005) 監督:Stephane Brize 脚本:Stephane Brize/ Juliette Sales Genre:Drama / Romance Country:France Language:French 上映時間:93分 あらすじ: ジャン=クロードは、司法執行官。 50歳を過ぎ、妻には去られ、 後継の息子ともぎくしゃくしている。 週末ごとに訪ねる老人ホームにいる父親は、 ますます手に負えなくなっている。 孤独が骨身に染みる毎日だ。 医者に運動をすすめられて、 職場の窓越しに眺めるだけだったタンゴ教室に入門。 そこで若いフランソワーズと出会う... 出演者: Patrick Chesnais ... Jean-Claude(ジャン=クロード) Anne Consigny ... Francoise(フランソワーズ) Georges Wilson ... Le pere de Jean-Claude(父親) オトーサン、 「2人とも、せつない存在だなぁ」 主役2人とも、あまり知られていない俳優です。 老人ホームにいる父親にも、胸を打たれました。 ケアスタッフのやることが、気にいらず、文句たらたら。 週末を犠牲にして主人公の息子に対しても、 冷酷で嘲笑的言辞を浴びせかけます。 でも、最後の最後、父親の情をみせるのです。 その他の出演者: Lionel Abelanski ... Thierry, le fiance de Francoise Cyril Couton ... Le fils de Jean-Claude Genevieve Mnich ... La mere de Francoise Helene Alexandridis ... La soeur de Francoise Anne Benoit ... La secretaire Olivier Claverie ... Le dragueur cours de tango Marie-Sohna Conde ... Rose Diakite Isabelle Brochard ... L'aide-soignante Stephan Wojtowicz ... Le medecin Pedro Lombardi ... Le professeur de tango Pascal Praud ... Journaliste sportif (voice) Geraldine Rojas ... Danseuse tango spectacle User Rating:7.1/10 ( 984 votes)IMDb User Rating:8.5/10( 223 votes) Yahoo! オトーサン、 「心に残る名作!」 セザール賞ノミネート ・主演男優賞 パトリック・シェネ ・主演女優賞 アン・コンシニュイ User Reviews smoothhoney1265さん Germany 2008年1月24日 この数年で最高の美しいラブ・ストーリー。 この映画でいちばんいいのは、その静かさだ。 普通、大げさなラブ・ストーリーでは、 声高に、情熱的に、絶望的なものだ。 だが、この映画では、感情の高まりは、声高ではない。 2人の間の、静かで細やかで優しい感触が 叫び出す情熱よりも、もっと強烈なのだ。 もうひとつ好きなのは、 2人の主役やラブ・ストーリーにだけ焦点を当てるのではなく、 脇役たちや、感動的なスト−リーにも気配りしていることだ。 人生に打ちひしがれていて、変わろうとして懸命だが、 そうするには、内気な人々なのだ。 うれしいことに、救いの手が差し延べられる。 そう、タンゴへの招待だ。 踊ることで、明るい未来が開けてくる。 素晴らしい映画だ。 単純で、美しいラブ・ストーリーだ。 2人の主役の演技がすばらしい。 脇役たちも、いい。 オトーサン、 「隅々まで丁寧に組み立てられているなぁ」 エンド・クレジットに感心しました。 流れるタンゴの調べと歩調がぴったり合っているのです。 牛津厚信さん 2007年1月5日 映画とは不思議なものだ。 こんなにもミニマルな世界の中で、 ハリウッド式の視覚効果、 あるいはドラえもんのタイムマシンなど使わずとも、 “物語的手法”を用いて瞬間的に時空を超越することがある。 もちろんこの効果が得られるのも、 本作がストイックなまでに脂肪を削ぎ落とし、 ほんの微かな描写の中にその何倍もの味わいを響かせるからだ。 (略 あらすじ紹介) あらすじだけ読めば、 フランス版「シャル・ウィ・ダンス?」のようにしか見えない。 しかし本作は随所で教えてくれる。 映画の良し悪しは予算ではない。 要は人生のほんの2時間弱の余暇に、 どれほどの宇宙を刻むことができるかだ。 この映画にはたった93分の敷地と、 タンゴのリズムと、 息子、父親、祖父をはじめとする数少ない登場人物しか存在しない。 だが、その最小単位だけで「映画の教科書」とでも呼びたくなるほどの 壮大な宇宙を形成し、世代の葛藤と人生の深みを温かく刻み込んでいく。 そしていつしか、それぞれの世代による「愛されるためにここにいる!」 との心の叫びが静かな突破点に変わるとき、 ジャン・クロードにとっての“過去”“現在”“未来”も大きな変容を遂げる。 年老いた父親と同じく寂しい人生を辿るかに思われていた 彼の運命は瞬く間に色彩を帯び始め、 同時にジャン・クロードと同じ人生を辿るかに思われた 若き息子の人生もそこでガラリと変容する。 これはあくまで解釈上の話だ。 決して表立って『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のような タイムトラベルがお目見えするわけではない。 そこにはただオーソドックスな人間ドラマが 厳かに三世代の人生を讃えているだけだ。 タンゴの哀愁と官能のリズムは更なる高鳴りでもって作品を包むこみ、 そのミニマルな世界観をパーフェクトに完結させていく。 まさに普段見慣れた大風呂敷を広げた映画の毒素を ガッポリと抜かれたようなデトックス効果が疲れた身体に心地よく沁みる。 たった一杯のお茶が、こんなにも美味しかったとは。


飛べ!フェニックス

オトーサン、 「やったぁ!」 「フライト・オブ・フェニックス」をみたとき、 このオリジナルが激賞されていたので、 TSUTAYA DISCASで借りました。 それが、今日着いたのです。 原題:The Flight of the Phoenix (1965) 監督:Robert Aldrich 原作:Trevor Dudley Smith 脚本:Lukas Heller Genre:Adventure / Drama Country:USA Language:English / Italian/ Arabic 上映時間:142分 あらすじ: 石油空輸会社所属の輸送機が、 サハラ砂漠にある採油地から基地へ帰る途中、 砂あらしに遭遇し、砂漠の真只中に不時着し、 2名の死者と1名の負傷者がでた。 操縦士のフランクは、航空士ルーと、 乗客を救出すべく策を練った。 乗客の中には、英陸軍の大尉ハリスとワトソン軍曹がいたが、 ワトソンは上官のハリスに反感を持っていた。 数日後、救援隊が来ないのにしびれを切らしたハリスは 小猿をもっている男カルロスや、 採油夫長トラッカーと、オアシスを探しにいったが、 トラッカーは、死体となって発見された。 一方、年若い飛行機デザイナーのハインリッヒは、 人手と機材さえあれば、こわれた飛行機から、 あたらしい小型の単発機を組立てることができると説く。 フランクは、信用しなかったが、医師ルノーは賛成した。 ある日、近くにアラビア人の1隊がキャンプをはっているのを発見し、 ハリスとルノーが偵察に出発したが、2人とも死んでいた。 最早、ハインリッヒの提案に望みを託す以外になくなった... 出演者: James Stewart ... Frank Towns(フランク) Richard Attenborough ... Lew Moran(ルー) Peter Finch ... Captain Harris(ハリス) Hardy Kruger ... Heinrich Dorfmann(ドーフマン) Ian Bannen ... Crow(クロウ) オトーサン、 「堪能したねぇ。」 名脇役たちの演技も、渋くて味があります。 どうすれば、こういう俳優になれるのでしょうか。 そんなことまで、考えてしまいます。 RICHARD ATTENBOROUGH  リチャード・アッテンボロー 誕生日 1923/8/29 出身 英ケンブリッジ 41年、奨学金を得て王立演劇学校に入学。 42年「IN WHICH WE SERVE」で映画デビュー。 69年「素晴らしき戦争」で初監督。 出演作 1946年「天国への階段」 1963年「大脱走」 1964年「雨の午後の降霊祭」「バリシの鬼軍曹」 1965年「飛べ!フェニックス」 1966年「砲艦サンパブロ」 1967年「ドリトル先生不思議な旅」 1974年「そして誰もいなくなった」 1979年「狼たちの影」 1993年「ジュラシック・パーク」 1994年「34丁目の奇跡」 1997年「ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク」 1998年「エリザベス」 その他の出演者: Ernest Borgnine ... Trucker Cobb Ronald Fraser ... Sergeant Watson Christian Marquand ... Dr. Renaud Dan Duryea ... Standish George Kennedy ... Bellamy Gabriele Tinti ... Gabriel Alex Montoya ... Carlos Peter Bravos ... Tasso William Aldrich ... Bill Barrie Chase ... Farida User Rating:7.6/10(8,859 votes)IMDb User Rating:8.9/10(  84 votes) Yahoo! オトーサン、 「いいね、いいねぇ」 助演のイアン・バネンが、 アカデミー賞にノミネートされていますが、 主演俳優も、アカデミー賞ものでしょう。 アカデミー賞ノミネート ・助演男優賞 イアン・バネン ・編集賞 User Reviews bigpeelerさん St.Louis, Missouri 2004年1月2日 本当のクラシック. どうか、どうか、見逃さないで この映画、過去30年で、おそらく20回はみた。 いつみても楽しませてくれる稀有な映画だ。 このリメイクをみると、 ハリルッドがいかに劣化したかわかる。 筋書きは、簡単。サバイバルだ。 だが、脚本家、製作者、監督は、 シンプルな筋書きを、複雑で手に汗にぎる 2時間映画に見事に仕立てあげている。 いいねぇ。 スチュワ−ト、フィンチ、アッテンボロー、 そして、クルーガーの演技や演出ぶりをみると、 今の俳優たちと、この映画の俳優たちとの違いが分かる。 いまタイプを打ちながら見ているが、 アッテンボローが、クルーガーの"ヒミツ"に気づいたときの リアクションが、実に面白い。 哄笑し続け、やがて嘆息するのだ。 スチワートの顔に浮かぶショックや混乱が、すべてを物語る。 そう、私はこの映画が好きだ。 一票を投じないし、推薦もしないが、 このDVDをまずは見つけてほしい。 フライトを楽しんでほしい。 オトーサン、 「3人の演技合戦がいい!」 ジーナさん 2010年11月27日 ホコリまみれの男たち 砂漠に不時着した飛行機に乗り合わせていた 男たちの脱出までを描いたサバイバルドラマです。 リメイク版の「フライト・オブ・フェニックス」には無かった サバイバル要素とドラマがオリジナル版にはしっかりありました。 照り付ける太陽に奪われる体力、 限られた水と渇く唇など 切羽詰った感が上手く表現されていましたね。 生き残るための駆け引きなど心理戦を含むドラマはサスペンスを 観ているようで見応え十分です。 協力し合わなければならない状況なのに 敵意すら感じられる人間たちの描き方も興味深いですね。 これが絆とか友情なんてモノを描き始めたら ゲンナリするところでしたよ(笑) 人間臭いキャラクターたちも魅力的でした。 譲らない者、張り合おうとする者、諦める者、ずる賢い者、 危険を恐れない者など様々なキャラが揃っています。 特に主人公のキャプテンが 完璧なヒーロー像に仕立てられていないのが効果的でしたね。 彼自身が迷い、異常な状況での正常な判断とは? と葛藤する姿がドラマに深みを与えていたと思います。 彼らを演じた名だたる俳優陣も素晴らしかったです。 キャプテンを演じたジェームズ・スチュアート、 彼と対立するハーディ・クルーガー、 二人の間で中立の立場を守るリチャード・アッテンボロー・・・ この3人の演技合戦は一見の価値ありでしょう。 思いもよらない方法での脱出はリアリティに欠けますが、 これぞエンターテイメントという感じで意外に爽快でした(笑) シンプルな構成の中にある意表をつく発想とスリリングな演出が見事なので、 冒頭からエンディングまで2時間超えの作品ですが、 全く飽きる事無く程よい緊張感をもって鑑賞できました。


東京公園

オトーサン、 「題名がいいね」 歌謡曲では、東京砂漠なんて揶揄されていますし、 若いひとは、仕事に忙しく公園めぐりは無縁です。 でも、東京には、いくつもの素敵な公園があります。 原題:東京公園(2011) 監督:青山真治 原作:小路幸也 脚本:青山真治/ 内田雅章/ 合田典彦 Genre:Drama/Romance 上映時間:119分 あらすじ: 光司は、カメラマン志望の大学生。 写真好きは、幼時に亡くなった母親の影響だ。 公園めぐりをしては、家族写真を撮り続けている ある日、以前、難癖をつかられた男から依頼される。 女の子を連れて散歩している母親がいるだろう。 尾行して写真を撮ってほしい。 変だと思うが、女性の隠し撮りを続ける。 光司の姉・美咲に、このことを話すと不機嫌に。 幼なじみの美優は、言う。 お姉さんは、あんたと血のつながっていないでしょ。 きっと嫉妬しているのよ。 出演者: 三浦春馬 ... 志田光司 榮倉奈々 ... 富永美優 小西真奈美 ... 志田美咲 オトーサン、 「演技は、みんなそこそこ」 その他の出演者: 井川遥 ... 初島百合香/志田杏子 高橋洋 ... 初島隆史 染谷将太 ... 高井ヒロ 宇梶剛士 ... 原木健一 長野里美 小林隆 User Rating:6.3/10 ( 230 votes) Yahoo! オトーサン、 「ま、こんなもの」 青山真治は、今様の監督なんでしょうね。 BGMのような映画を作ってくれました。 User Reviews まさきさん 2012年3月12日 なんだか、不思議な映画です カメラを通じて、相手をまっすぐ見つめる… なんだか、心あたたまる映画です。 学生時代に、アマチュアな人が撮影した映画を、 プロが撮影すると、こんな風になるのかなぁ…などと思いました。 僕のような男には、十分理解できてるのか、ちょっと自信持てません。 昔、キッチン、という吉本ばなな原作の映画を観たのですが、 それに似た感覚を覚えました。僕のなかでは 心穏やかになりたいときに観る映画。 オトーサン、 「まさきさん、陸将さん、すごいね」 感想文が、きちんとした映画批評に変わるんだよね。 陸将さん 2011年10月29日 「天然素材」をキャメラで掬い取る 青山真治が「北九州サーガ」を完成させて以来、 初めて撮った本作は 従来のフィルモグラフィーから解放されたように、 それ自体「癒し」や「憩い」の映画だ。 本作は「キャメラ」と「被写体」を 否応なしに意識させる作りになっている。 まず、「被写体」の魅力が驚くほど溢れている作品だ。 東京という人や物が溢れ、 忙しなく時間が過ぎていく土地が内包する 公園に代表される自然の清々しさや、 そこに流れる豊かで成熟した時間が 見事に切り取られている。 そんな劇中で息づく三浦春馬と榮倉奈々の 掛け合いが本当にいちいち面白い。 2人が美味しそうに、幸せそうに食べ物を頬張る姿。 親しい関係だからこそ 要所で敬語を使い始めるあの距離感。 「天然系」×「天然系」が織り成す奇跡的なきらめきが、 瑞々しく研ぎ澄まされた情感が、 間違いなくキャメラで掬い取られている。 そんな2人と小西真奈美の絶妙な距離感がまた切ない。 小さくはない年の差や血縁関係でない兄弟という関係が、 相手の懐に踏み込むのを躊躇させる。 この歪なトライアングルが奏でるハーモニーに 思わず心が躍ってしまう。 台詞を一切発さず、「画」だけで 聖母のような温かみを見せる井川遥もまた見事だ。 これだけ魅力的な「天然素材」が揃えば、 その瑞々しい生命力をキャメラで掬い取るだけで 「癒し」の映画になるのだ。 しかし、本作は単純な恋愛ものだという感じは受けない。 それは作り手が「キャメラ」の存在を 終始印象づけるからであろう。 本作は現実をそのまま映していると錯覚するほどの 繊細さに満ち溢れている。 だが、たとえその場に実際に存在していても、 キャメラのフレーム外であれば、 そこには存在していないように観客には見える。 そんな事実を染谷将太のキャラクターが改めて示してくれる。 目の前に流れる映像は、 主観ショットやメタ視点かもしれない。 交互に短いカットで繋いでいく 三浦春馬と榮倉奈々の会話場面は、 実際はキャメラに向かって語りかけているだけである。 そんな被写体の危うさや不確実さが、 映画という虚構の世界に付きまとう宿命なのだ。 ただし、主人公はそんな「キャメラ」を用いて、 相手(被写体)に向き合おうとする。 自分の心を相手に見せまいと「フィルター」をかける人々に、 キャメラ越しに近づく切迫感。 自分の心を見透かされる居心地の悪い姉と キャメラで覗かないと相手と正面から向き合えない弟。 それこそがデリケートでナイーヴな心の持ち主である 若者の真の姿だと思う。


ブラインドサイト 〜小さな登山者たち〜

オトーサン、 「え、ホント?」 視覚を失ったひとが、 エヴェレストに登頂できるなんて! エリック・ヴァイエンマイヤーが、その人。 1968年生まれの彼は、13歳で失明し、 海兵隊員だった父親に連れられて、登山訓練を開始。 世界7大陸の最高峰を制覇し、33歳になった2001年、 世界最高峰のエベレスト登頂に成功したのです。 原題:Blindsight (2006) 監督:Lucy Walker Genre:Documentary / Adventure Rated PG for some thematic elements and mild language Country:UK Language:Tibetan / German /English 上映時間:104分 あらすじ: チベットの盲人は、差別されている。 前世の悪行が原因というのだ。 盲目のサブリエ・テンバーケンは、 チベット初の盲人学校を設立した。 盲人で初のエベレスト登頂に成功した アメリカ人登山家エリック・ヴァイエンマイヤーにメールし、 登山のワークショップを開いてほしいと依頼する。 エリックは、登山で自信を持つことができた経験を 子供たちにも味わってほしいとヒマラヤ登山を提案する。 盲目の子供6人とエベレストの7000mの山頂を目指す... 出演者: Erik Weihenmayer ... Himself(エリック) Sabriye Tenberken ... Herself(サブリエ) Sonam Bhumtso ... Herself(ソナム) オトーサン、 「サブリエって、気の強い女性だなぁ」 目が不自由なのに、盲人学校を設立・運営するのですから、 当然でしょうね。 彼女の強い口調の物言いが、この記録映画に 巧まずして、登頂以外の人間ドラマを生みだしています。 その他の出演者: Sally Berg ... Herself Gavin Attwood ... Himself Dachung ... Himself Jeff Evans ... Himself Gyenshen ... Himself Stefani Jackenthal ... Herself Paul Kronenberg ... Himself Kyila ... Herself Charley Mace ... Himself Steven Mace ... Himself Chris Morris ... Himself Tashi Pasang ... Himself Kami Tenzing Sherpa ... Himself Cornelia Tenberken ... Herself Tenzin ... Himself Nguyen-Toan Tran ... Himself Ed Weihenmayer ... Himself User Rating:7.2/10( 377 votes)IMDb User Rating:8.7/10( 56 votes) Yahoo! オトーサン、 「記憶に残る記録映画だね」 User Reviews JeffJeanotteさん United States 2008年6月12日 この映画、絶対に面白い。 なんて素敵な記録映画なんだ。 見てきたけれど、信じられない。 畏怖の念と面白さを抱いて、映画館を出たのは、久しぶりだ。 最近の映画は、誇大で 何か大発見したとか、奇跡が起きるという。 「アモーレス・ペロス」、そのいい例だが、 同じことは、この映画にも当てはまる。 見に行くまで、このことをまったく知らなかった。 本当に驚いた。 この映画のコンセプトを聞くと、 これは感動的な映画で、勝利があって、 音楽が囃し立てるものと想像する。 なんて素晴らしいんだ。 だが、他人事だとなる。 幸い、この映画は、その手のものではない。 一般人がストーリーを語るのだ! この映画では、観客はわが事のようにすべてのシーンを味わう。 彼らの世界に浸って、彼らと同じ感覚を抱く。 山頂に到達するよりも、もっと深いものがある。 それが、至るところで、緊迫感をもたらすのだ。 「運命を分けたザイル」も、登山のいい記録映画だ。 夢中になれることを強烈に示してくれる。 だが、この映画は、ヒューマン・ストーリーとしては、 さらによく出来ている。 今日見てきたばかりだが、みんなに言って回りたい。 最高の記録映画だよ。 オトーサン、 「そう、子供たちの笑顔が一番!」 のほほんさん 2007年12月2日 子供達の素晴らしい輝き。 この映画の主人公である6人(男4、女2)の盲目の子供達。 彼らが生きるチベットの社会において 「盲目の人」は「見えない存在」として扱われています。 チベットの社会は信心深い反面、迷信も深く、 盲目であることは「前世で悪行を働いたからだ」 と言い伝えられています。 映画の冒頭で杖を持った盲目の少年に対して 「お前らなんか、父親の死体でも食っていな!」と 罵られるシーンがあります。 盲目の人達は差別の対象になっているのです。 6人の子供達。 視力を失ったため8年間、自宅に監禁されていた子。 中国人夫婦に売られ、物売りをさせられ、虐待を受けた子。 (体中にタバコの火の跡が付いていました) そんな子供達のために「国境なき点字」を設立したのが ドイツ人のサブリエ・テンバーケンさん。 彼女が「国境なき点字」を設立した経緯についても 映画の冒頭に語られています。 盲目の(アメリカ人の)登山家エリック・ヴァイエンマイヤーさんの エベレスト登頂に感銘した彼女は子供達に相談し、 彼をチベットに招いて登山のワークショップを開いてもらうことになります。 (7000メートル級の山に登頂させるというプロジェクト) ここから子供達の挑戦が始まります。 子供達の可能性を信じて登山家をはじめ経験者達がサポートに付きます。 サブリエ・テンバーケンさんの言葉。 「境界線を越えるためにベストなチームを組むのです。」 エンディングは美談ではまとまってはいません。 価値観・文化の違いを考えさせてくれます。 健常者・障がい者だけではなく、チベットと西洋の違いなど... 一番印象に残ったのは「子供達の素晴らしい輝き」。 自分の可能性を信じる子供達の表情が とても素晴らしいと感じさせてくれる作品です。


アニマル・ウォーズ 森林帝国の逆襲

オトーサン、 「これ見たような気がする」 その後、アライグマが大活躍しはじめました。 「すると、見ていないかもね」 NYの娘のアパートの庭に、出没する奴。 この映画の奴は、なんか悪知恵がありそうですが。 原題:Furry Vengeance (2010) 監督:Roger Kumble 脚本:Michael Carnes/ Josh Gilbert Genre:Comedy / Family Rated PG for some rude humor, mild language and brief smoking Country:USA / United Arab Emirates Language:English 上映時間:92分 あらすじ: ダンは、不動産業者。 シカゴから家族と引っ越して、 いまはモデルハウスに住んでいる オーナーのライマンの命令で、現場監督として 森林を伐採し道路を作り、 ショッピングモールと住宅分譲地を建設するのだ、 だが、息子のフランクは、ど田舎に引っ越したうえに、 おやじの仕事が自然破壊だと知ってからは、 口も利いてくれなくなる。 だが、森林破壊がはじまった。 森の住人アライグマは、このままでは我が家が危ない!と、 人間の侵略を阻止するべく仲間を率いて立ち上がる。 かくして、森の小さな住人vsダンとの激しいバトルが勃発する... 出演者: Brendan Fraser ... Dan Sanders(ダン) Ricky Garcia ... Frank(フランク) Ken Jeong ... Neal Lyman(ライマン) オトーサン、 「ケチョン、ケチョンだな」 人気俳優のブレンダン・フレイザーが、 こうしたB級映画に出ているとは思いませんでした。 この映画の評価がおそろしく低いのは、 アジア人のボス(Ken Jeong ケン・チョン)に こき使われているせいでしょう。 BRENDAN FRASER  ブレンダン・フレイザー 誕生日 1968/12/3 出身 米インディアナポリス 父の仕事の関係で幼少時代から世界各国で過ごす。 ロンドンの舞台に出演するようになり、 トロントのアッパーカナダ・カレッジで学び、 シアトルのコーニッシュ・カレッジ・オブ・アーツで 演技の美術学士号を取得した。 映画デビューは91年「恋のドッグファイト」。 99年からの「ハムナプトラ」シリーズの主役でスターに。 出演作 1991年「恋のドッグファイト」「ジャッジメント 推定有罪」 1992年「原始のマン」「青春の輝き」      「風と共に去る20ドル!?」 1993年「グローリー・デイズ 夢見る頃はいつも」 1994年「きっと忘れない」「ハードロック・ハイジャック」      「イン・ザ・アーミー こちら最前線、異常あり」▲ 1995年「Dear フレンズ」「聖なる狂気」 1996年「くちづけはタンゴの後で」      「グローリー・デイズ 旅立ちの日」(TM) 1997年「ジャングル・ジョージ」 1998年「いつかあなたに逢う夢」 1999年「ハムナプトラ/失われた砂漠の都」◇      「ゴッドandモンスター」      「タイムトラベラー/きのうから来た恋人」◇      「ダドリーの大冒険」◇ 2000年「悪いことしましョ!」◇ 2001年「ハムナプトラ2/黄金のピラミッド」◇「モンキーボーン」 2003年「ルーニー・テューンズ:バック・イン・アクション」◇「愛の落日」◇ 2005年「クラッシュ」◆ 2008年「ハムナプトラ3/呪われた皇帝の秘宝」◇      「センター・オブ・ジ・アース」 2009年「G.I.ジョー」▲ その他の出演者: Eugene Cordero ... Cheese Patrice O'Neal ... Gus Jim Norton ... Hank Brooke Shields ... Tammy Sanders Matt Prokop ... Tyler Sanders Billy Bush ... Drill Sergeant Angela Kinsey ... Felder Samantha Bee ... Principal Baker Alice Drummond ... Mrs. Martin Toby Huss ... Wilson Skyler Samuels ... Amber Gerry Bednob ... Mr. Gupta User Rating:3.2/10 ( 6,966 votes)IMDb User Rating:5.5/10( 26 votes) Yahoo! オトーサン、 「低いね」 User Reviews reccewoodyさん France 2011年1月7日 これで十分じゃないか 予告編をみて、その気になって この映画を買ったり、借りたりすると、 高望みだったと知ることになる。 こいつは、イングリッド・バーグマンの「第七の封印」や オーソン・ウェルズの「市民ケーン」ではない。 かいつまんで言えば、 大勢の森の動物たちが、 ブレンダン・フレイザーをやっつけるという 愉快な家族向け映画なのだ。 勿論、ブレンダン・フレイザーは、もっと芸術的な映画に出ている。 大人向けアクション映画俳優だ。 だからといって、この映画を嫌うのかね? 私も、時々、機知ある風刺や卓見がある 洗練された知的なコメディをみたくなる。 素敵なお食事をしたくなるのと同じだ。 だが、靴を脱ぎ捨て、ビールを飲み、ピザにかじりつき、 愉快な映画を見たくなるときもある。 それが、この映画なのだ。 まさに期待通リのものなのだ。 確かに、演技はオーバーだ。 CGIを洗練されたものにすべく数ケ月かけたとは とても言えない代物だ。 だが、それがどうした。 全編、笑わせてくれるし、 時々、大笑できるし、 付録のDVDには、関係者全員が制作にあたって いい時を過ごせたとある。 悪口批評者は、頭を冷やせ。 あるがままに、この映画を評価してほしい。 オトーサン、 「同感!」 xbdps490さん 2012年2月5日 何も考えずにご鑑賞を…♪ この映画、とにかく面白かったです。 大きな笑いというよりは、 小さな笑が続く痛快コメディー。 ストーリーは単純明快で、 開発業者を演じる”ブレンダン・フレイザー”。 彼が森林に住宅地の開発計画を進めます。 それを森の動物たちが阻止しようと奮起します。 そこでアライグマ等色々な動物が出てくるのですが、 これが意外と凶暴でかなり笑えます。 そして、動物に襲われるブレンダン・フレイザーも かなり大袈裟な演技をするのですが、 これがまた笑えます。 しかも、動物たちはかなり執拗に襲って来ます。 とってもドアホな映画なんですが、 意外と笑える楽しい作品♪ 久々に笑えました。ホント楽しかった♪ 頭空っぽにして、何も考えずにご鑑賞を…♪ あと、”吹き替え”で観ることをお薦めします。 それではまた…♪ヽ(*゚∇゚*)ノ~*:・'゚☆


御用金

オトーサン、 「舞台が鯖江か」 疎開先の福井県、鯖江はご近所でした。 江戸時代には、鯖江藩がありました。 映画では、鯖井藩に変えられています。 越後村上藩主・間部詮言が鯖江に異動されて、 出来た5万石の貧しい少藩です。 もうひとつ気になったのは、四ケ浦の呼び方。 映画では、仲代さんが「よつがうら」と発音していましたが、 幼時の記憶では、周囲がみな「しかうら」と呼んでいました。 そこで、越前町立四ケ浦小学校のサイトをみたら、 やはり、shikauraとなっていました。 原題:御用金(1969) 監督:五社英雄 脚本:五社英雄/ 田坂啓 Genre:Period drama /Suspence/Action 上映時間:123分 あらすじ: 鯖江藩領内の漁村で、すべての村民が忽然と姿を消した。 人々はこの事件を“神隠し”と呼び恐れおののいた。 三年後、江戸にいた脇坂孫兵衛は、鯖江藩士に襲われる。 財政難にあえいでいた鯖江藩が、難破した船から御用金を横領し、 口封じのため村民たちを皆殺しにした。 それが三年前の“神隠し”の真相だった。 そして孫兵衛はその真相を知っていたために、 藩士に襲われたのだった。 鯖江藩の家老である六郷帯刀が 二度目の“神隠し”をもくろんでいることを知り、 孫兵衛は計画を阻止すべく立ち上がった。 出演者: 仲代達矢 ... 脇坂孫兵衛 中村錦之助 ... 藤巻左門 浅丘ルリ子 ... おりは オトーサン、 「仲代達矢さん、最高にハンサムでした」 「浅丘ルリ子、こんなに巧い女優だったのか」 その演技力を見直しました。 その他の出演者: 丹波哲郎 ... 六郷帯刀 司葉子 ... しの 田中邦衛 ... :長井兵助 夏八木勲 ... 高力九内 西村晃 ... 流一学 東野英治郎 ... 鯖井藩家老 樋浦勉 ... 六造 黒部進 ... 大村惣兵衛 井川比佐志 ... 竹内慎次郎 常田富士男 ... 賭場のやくざもの 大木正司 ... 賭場のやくざもの 浅若芳太郎 ... 賭場のやくざもの 尾形伸之助 ... 宮内半蔵 田中浩 ... 灘彦四郎 佐藤京一 ... 荒井道寛 山口博義 ... 市原又七 大沢真吾 ... 木島源内 星野兼児郎 ... 岡島弥八 荒木肇 ... 平山要助 伊達強 ... 黒川源太夫 小沢栄太郎 ... ナレーション User Rating:7.0/10( 19 votes) Yahoo! オトーサン、 「スタイリッシュな時代劇だね」 User Reviews diga44440さん 2011年8月14日 錦之助でよかった 当初、藤巻左門役は 中村錦之助ではなく、三船敏郎だった。 ところが撮影中に酒に身を任せて暴れ、 五社監督と仲代達矢と喧嘩し降板したという。 すぐに両者と親交のあった中村錦之助が 代役として決まって事なきを得た…。 若干、脚本やキャラ設定に変更はあったと思うが、 錦之助で正解だったと思う。 三船&仲代のコンビは これ以前にもたくさんあってマンネリ気味だし、 錦之助の軽快な江戸弁と存在感が映画を明るくしている。 三船じゃ、あの軽いノリの演技は無理だし、 従来の芝居では作品が重くなっていただろう。 殺陣にこだわりの強い五社英雄が監督なので、 劇中の殺陣は見応えあり。 各シーンによってシチュエーションが異なり、 主人公たちの動きもその度に異なっている。 細かい工夫に舌を巻いた。 出演者も素晴らしい。 歴代黄門様の東野栄治郎と西村晃は、 物語にどう関わるのかなと思いきや、 たいした役柄ではなかった(笑)。 オトーサン、 「djangoさんの時代劇専門サイト、いいね」 djangoさん 2001年2月18日 この映画は完璧なマカロニ・ウェスタンである。 バタ臭い顔の仲代達矢が顔面一面にひげを生やすと、 まるでクリント・イーストウッドだ。 (ジュリアーノ・ジェンマには見えないが。) (と、書いてから思うのだが、 最近の若い人はマカロニ・ウェスタンなんて 知らない、見たこともない、という人も結構いそうで不安である。) タイトルの「御用金」とは佐渡から運ばれる金のこと。 この場合moneyではなくgoldね。 御用金は船で海を渡るのだが、途中には難所がいくつかある。 (略 あらすじ紹介) まず強調したいのは、「殺陣」に力点を置いている点。 仲代達矢、中村錦之助、夏八木勲、西村晃、丹波哲郎らが みんな達人級の剣の腕前という設定で、 殺陣シーンの演出、効果音、カメラ・アングルなども、 非常に力が入っている。 屋内、屋外とシチュエーションを色々変え、 息もつかせぬ素早い攻防もあれば、 対峙する二人の剣士がじっくりと隙をうかがいあうシーンもあって、 とてもバリエーションが豊富。 将来殺陣師の専門学校ができるとしたら、 是非、教科書にしてもらいたいぐらい、充実している。 しかし、所詮は陰惨な殺し合いである。 なんでそこまで力を入れるのか? 答えは明解で、それはこの映画がマカロニ・ウェスタンだからである。 マカロニ・ウェスタンのアイデンティティは 殺戮をいかにスタイリッシュに格好よく見せるかという点にある。 ストーリーも設定も映像も、そこに集中することによって、 観客のカタルシスを誘うのだ。 そういう世界は人により好き嫌いはあろうと思うが、 私個人は大好きなので、とても堪能した。 五社監督は、撮影当時はフジテレビ社員だったが、 この人の映像作家としての力量はもっと評価されていいのではないか。 濃密でタップリ・コテコテな映像は、時にゲップが出そうになるけど、 これほど自分の頭の中の「撮りたい画」を 実際に具現化できる監督はそうはいないと思う。 それにしても思うのは、浅丘ルリ子の巧さ。 18歳の頃のウブで無垢な田舎娘と 21歳のハスッパな女博徒を演じ分けるのだが、舌を巻くほど巧い。 まさに天才女優である。 これほどまでだったか、とあらためてそのことを思い知らされた。 逆にカンベンして、と思ったのが司葉子。 眉をそり落としたお歯黒の顔は完全にホラーで、逃げ出したくなった。 50年代の東映時代劇なぞを見ると、 既婚女性はみなそういうメーキャップなのだが、 司葉子の場合、頭蓋骨の輪郭が まるでレントゲン写真のようにクッキリしているのと、 何を考えているかわからんようなタレ目のために、 とても人間離れして見える。 役は仲代の良妻、なのだが、 『大菩薩峠』のように仲代がカっとなって 斬り捨ててしまうのではないかと ハラハラしながら見ていた。 いやむしろこの妖怪変化を斬り捨てて欲しかったぐらい。 この映画の唯一のミスキャストだ。 冬の日本海が舞台なので、雪景色が寒々しくもとても美しい。


野生のエルザ

オトーサン、 「前に見たような気がする」 でも、内容は、ちがっていました。 「アフリカの女王」と勘違いしたのかも。 そうそう、思い出しました。 母に読んでごらんと言われたのです。 子に注ぐ愛情、子育ての苦労をこの本に託したのでしょう。 今になって、気づくとは... 原題:Born Free (1966) 監督:James Hill/Tom McGowan 原作:Joy Adamson 脚本:Lester Cole Genre:Family / Drama / Adventure Rated PG for some wild animal action and brief language Country:UK / USA Language:English 上映時間:95分 あらすじ: ジョーイは、ケニヤ高原の監視官ジョージの妻。 ライオンの子供・エルザを溺愛した。 地方行政官から早く草原に放せといわれるが、出来ない。 ジョージが病気のときは、枕元で見張りをしてくれた。 だが、象の大群から逃げ出し、作物を荒らした。 行政官は、これが最後だといった。 大きくなりすぎ、野生もあらわれてきたのだ。 ジョーイは、エルザを自由にしてやることに決めた。 雄ライオンの傍に置いてみると、慌てて車の方に戻ってくる。 補食を教えようとすると、その動物と遊ぶ始末。 一週間、高原に放してみたが、餓死寸前になる。 ジョージは、動物園に送ろうと主張するが、 ジョーイは、猛反対する... 出演者: Virginia McKenna ... Joy Adamson(ジョーイ) Bill Travers ... George Adamson(ジョージ) オトーサン、 「主役2人の演技は、まあまあ」 海外映画俳優リストに掲載されていないので、 あるいは、素人なのかも。 その他の出演者: Geoffrey Keen ... Kendall Peter Lukoye ... Nuru Omar Chambati ... Makkede Bill Godden ... Sam Bryan Epsom ... Baker Robert Cheetham ... Ken Robert S. Young ... James Geoffrey Best ... Watson Surya Patel ... Doctor User Rating:7.1/10 ( 2,559 votes)IMDb User Rating:7.4/10( 98 votes) Yahoo! オトーサン、 「7点台は、当然だ」 アカデミー賞受賞 ・作曲賞 ジョン・バリー ・歌曲賞 User Reviews xavrush89さん Illinois, U.S.A. 2003年11月27日 エルザが好きになれなかったら、 そりゃ、あんたがおかしいよ! 実生活でも、夫婦のVirginia McKennaとBill Travers この映画で、実在の夫婦ジョーイとジョージを演じる。 奇妙なことに、2人に相性が映画には出ていない。 すべては、子ライオンに焦点が当てられている。 ま、そうあるべきなのだけれど。 この映画、National Geographicの記事になりそうだが、 "精神の勝利"物語に仕立て上げられている。 この映画をみると、 自由の真の意味が分かるだろう。 ライオンをみつめ直し、最善の策を考えることになる。 主題歌は、映画のエンディングとして最高だった。 実話のほうは、このお話しのようにハッピーエンドではなかった。 実に悲しい。 映画は、シンプルだが、 お約束の感動的なシーンがある。 オトーサン、 「そう、よく飼いならしたもんだ」 Ikedaさん 2005年12月28日 エルザの名演 この映画のエルザはずっと同じ雌ライオンなのかどうか 顔の見分けがつきませんが名演です。 他の野性動物にしても、よくここまで慣らしたと感心しました。 ヴァージニア・マッケンナとエルザとの愛情が非常に感動的で、 公開された時、人気の高い映画でした。 それなのにケチをつけるのはどうかとは思いますが、 もともとエルザの両親を殺して、その子供を可愛がるというのが、 人間の勝手な行動で、結局はペットとしての愛情でしかありません。 それに、これだけ過保護に育てておいて、 動物園にも入れず、野生に戻すのもどうかなと思いました。 映画ですから、そこまで考えることはないかも知れませんが、 気になる問題です。


瀬戸内少年野球団

オトーサン、 「終戦直後を思い出すな」 天皇陛下の終戦放送は、 疎開先のお寺の広間に集まった 村人たちと聞きました。 進駐軍に殺されるからと 祖母が教科書を燃やしているのに立ち会いました。 東京に戻って、進駐軍のGIが投げるキャンデーに 群がっていました。 原題:瀬戸内少年野球団(1984) 監督:篠田正浩 原作:阿久悠 脚本:田村孟 Genre:Drama 上映時間:147分 あらすじ: 昭和20年の淡路島。 国民学校の初等科5年生の三郎らは 担任の駒子先生の指示に従って、 国語の教科書の不適表現を墨で塗りつぶす。 みんな途方に暮れていたのだ。 駒子先生も、出征した夫・正夫が戦死し、 義理の両親から、次男・鉄夫との再婚をすすめられる。 新学期。 武女が転校してくる。 少年たちは、武女とその父親の提督を 進駐軍の手から守ってやることを誓い合った。 やがて、進駐軍が島へやってくる。 その晩、中井家では将校を招いての大宴会。 駒子は、鉄夫に体を奪われる。 翌日、三郎たちは、天神さまで、白衣の軍人に会う。 死んだと思われる駒子先生の夫・正夫だった... 翌年の春。 GIの投げるキャンデーを拾う生徒たちの姿を見て、 駒子先生は子供たちに野球を教えようと思う... 出演者: 夏目雅子... 中井駒子 渡辺謙... 中井鉄夫 郷ひろみ... 中井正夫 大森嘉之... 正木三郎 佐倉しおり... 波多野武女 オトーサン、 「演技、嘘っぽくない?」 出演者、みんな綺麗すぎます。 石鹸も不足していた頃ですよ。 この映画、本当の主人公は、時代でしょうね。 それも、篠田監督の年代が体験した時代。 なお、若き渡辺謙や郷ひろみが出ていたのは、 後で分かりました。 その他の出演者: 岩下志麻... 穴吹トメ 島田紳助... 正木二郎 辰巳努... 吉沢孝行 山内圭哉... 足柄竜太 大滝秀治... 足柄忠勇 加藤治子... 足柄はる ちあきなおみ... 美代 内藤武敏... 中井銀蔵 浜村純... 老船大工 沢竜二... 池田新太郎 伊丹十三... 波多野提督 不破万作... 青年団長 清水のぼる... スポーツ振興係 堀真一... ボーイ 河原崎次郎... 中井宗次 谷川みゆき... 節子 上月左知子... 中井豊乃 桑山正一... 校長 宿利千春... 正木葉子 ビル・ジェンセン... アンダーソン中尉 ハワード・モヘッド... GI 津村隆... 通訳 服部昭博... 中井照夫 山崎修... 新田仁 森宗勝... 折原金介 丸谷剛士... 神田春雄 戸田都康... 高瀬守 三上博史... 波多野啓介 有安多佳子... チトセ 小野朝美... とも子 User Rating:7.4/10( 321 votes) Yahoo! オトーサン、 「こんなんで賞もらえたの?」 戦後のセミ・ドキュメンタリー映画でした。 日本アカデミー賞受賞 ・撮影賞 宮川一夫 ・新人俳優賞 佐倉しおり ブルーリボン賞受賞 ・作品賞 User Reviews hechonapsさん 2010年8月16日 詰め込み過ぎなんでしょうか?? 見ていて長いとは思わないんですけど、2時間20分。 当時の映画にしては長いですよね。 子供たちが主人公なのかと思いきや、 駒子先生が主人公なのか? 2本立てで行くならメリハリがないような気もするし... 終戦直後の大人の都合なんかが面白く見られたけど、 それが子供の視点というわけでもなさそうやし... オマセさんとオボコくんのエピソードも大人の甘苦い感傷なのか... どの脇の話もそれ1本で行けそうなくらいなのに、 なにに納得いかないのかよくわからない(?_?) オトーサン、 「応援するひともいるんだ」 Cape Godさん 2012年3月27日 大人も子供も精一杯生きている 町に直接の被害はなくても、 住人の生活の中に戦争の傷跡が まだはっきり残っている時代を背景にして、 当時の人々の生活が生き生きと描かれている。 戦後の混乱から立ち直ろうともがく大人たちを尻目に、 直接戦争に参加しなかった少年たちの 切り替えと立ち直りの早さと、 貧困の中でも若さを精一杯生きる姿が新鮮である。 悲しいことや冷酷なこともあるのだが、 見終わって案外すっきりする後味も良い。 たくさんの有名芸能人のまだ若き姿が見られるのも一興。


砂時計

オトーサン、 「よくある青春ものか」 収穫は、砂時計が過去・現在・未来を 示しているということに気づいたことです。 くびれの部分が現在で、上は未来、下は過去。 引っくり返すと、何と過去が未来に! 主人公は、過去を引きづりっぱなしでしたが、 最後にようやく分かるのです。 過去を生かして、未来をつくろう!と。 原題:砂時計(2008) 監督・脚本:佐藤信介 原作:芦原妃名子 Genre:ロマンス/青春 上映時間:121分 あらすじ: 植草杏、14歳。 母は、植草美和子。父は、水瀬正弘。 杏は、両親の離婚を機に母の実家・島根に越してきた少女。 なれなれしい田舎独特の雰囲気が嫌だったが、 近所に住む北村大悟や月島藤・月島椎香らと知り合うことで 徐々に自分の居場所を見つけてゆく。 しかし、彼女を支える母親が仕事中に倒れてしまう。 そして、自殺・・・ 杏は、悲しみのあまり母に買ってもらった砂時計を 母の遺影に投げつけ壊してしまう。 壊れてしまった砂時計・・・ その砂時計を直し杏に手渡したのは、大悟だった。 やがて杏と大悟は、お互いに恋心が芽生えていった。 しかし、東京に住んでいる父親が杏を迎えに来てしまう。 二人は、遠距離恋愛になってしまい、 杏はある事件が原因で別れることを決意する。 杏の恋の行方は... 出演者: 松下奈緒 ... 水瀬杏 夏帆 ... 水瀬杏(中高生) 井坂俊哉 ... 北村大悟 戸田菜穂 ... 植草美和子 オトーサン、 「どうなんだろう、松下奈緒の演技って」 ピアニスト、作曲家、歌手と多彩な才能を持っているようですが。 この映画では、母の自殺というトラウマが、 婚約破棄という行動に走らせたというあたり、 もうすこし説得力のある演技をしてほしかったです。 その他の出演者: 高杉瑞穂 佐倉圭一郎 伴杏里 月島椎香 風間トオル 水瀬正弘 池松壮亮 北村大悟(中高生) 塚田健太 月島藤(中高生) 岡本杏理 月島椎香(中高生) 立石凉子 赤堀雅秋 ト字たかお 中平良夫 久我朋乃 倉科カナ 藤村志保 User Rating:6.0/10( 877 votes) Yahoo! オトーサン、 「ま、こんなものでしょう」 User Reviews mikkinguuさん 2009年2月14日 28少女時代が良かった。 テレビを見る限りでは、 あまり夏帆のことを魅力的に思わなかったのだが こんなに強い存在感のある表情演技をする女優さんだと思わなかった。 素っぽい演技?がかわいらしかった天然コケッコーも見たが、 この作品では女優としての魅力がとても輝いている。 相手役の池松壮亮もあいかわらずうまい。 引っ張ったり引っ張られたり、 不器用で純朴で甘酸っぱい10代の姿を演じている 二人のコンビネーションが良いのかもしれないが、 この若い二人の演技が神がかり的で、 映画が大人時代に移るとちょっとトーンが落ちる。 輝いていた少年少女時代の輝きが、 大人時代になると残念になるのをあらわしているのだろうか…? 大人時代は演技が下手なわけではないが、 普通すぎて、ハッピーエンドなのにちょっとさびしかったかも。 オトーサン、 「びみょう…か、言えてる」 黒美君彦さん 2008年4月30日 びみょう… 舞台は殆どが島根県の田舎町。 『天然コケッコー』といい、夏帆は島根県限定女優か(苦笑)。 中学生から高校生へ。ちょっと大人になった夏帆は魅力的だ。 田舎の緑したたる風景も美しい。 ではあるが、原作コミックに忠実であろうとすると 映画作品はたびたび破綻してしまう。 冒頭の駆け足の展開にはただただ唖然。 編集でシーンが落とされたのか、 明らかに不自然なつなぎも散見された。 芦原妃名子の原作コミックは未読だが、 3年以上にわたって連載されたというから 映画化にあたっては相当物語を削ぎ落とさなくてはならない。 場合によっては翻案といえるほど 思い切った手を加えなくてはならないだろう。 だがそうした思いがありながら、 監督は商業映画に求められる わかりやすさとの間に分裂しているように思える。 どっちつかずの印象が作品の印象を曖昧にする。 過酷な思春期を送った夏帆演じる水瀬杏には、まだ共感できるが、 成人し、婚約を破棄し、 再び島根に帰ってきた杏(松下奈緒)の心情は、 まったく理解できない。 彼女のこの間の12年はいったい何だったのか…。 ところどころセンスの片鱗も感じられただけに 全体としてみたときどっちつかずに終わったのが残念だ。


ONE PIECE ワンピース 珍獣島のチョッパー王国

オトーサン、 「なんですか、このすごい行列?」 「ワンピースが上映されるんです」 「ワンピース?婦人物衣料ですか」 後で分かりましたが、 "週刊少年ジャンプ"に長期連載の「ONE PIECE」の 累計発行部数は2億6000万部を突破しているとか。 原題:ONE PIECE ワンピース 珍獣島のチョッパー王国(2002) 監督:志水淳児 原作:尾田栄一郎 脚本:橋本裕志 Genre:Anime/Adventure/Commedy 上映時間:85分 あらすじ: 宝を求めて王冠島へやって来たものの、 海底火山の噴火によってルフィたちと離れ離れになった トナカイの船医・チョッパーは、 島の王・キリンライアンを亡くし悲しんでいた珍獣たちと、 少年・モバンビーによって、新しい王に祭り上げられる。 そんなチョッパーと再会したルフィたちの前に、 王なる宝を狙う極悪海賊で、 モバンビーの父の敵でもあるバトラー伯爵一味が襲ってくる。 動物たちを守ろうと勇気を振り絞って立ち向かうチョッパー。 だが、遂にバトラー一味にキリンライアンの角が奪われてしまう。 巨獣化したバトラーを退治すべく、 チョッパー、モバンビー、ルフィたちは戦う。 声の出演者: 田中真弓 ... モンキー・D・ルフィ 大谷育江 ... トニートニー・チョッパー 折笠愛 ... モバンビー 江原正士 ... バトラー伯爵 オトーサン、 「派手な絵だなぁ」 俗悪といってもいいほど。 それが子供たちに人気のヒミツなのでしょうか? その他の声の出演者: 中井和哉 ... ロロノア・ゾロ 山崎和佳奈 ... ナミ 山口勝平 ... ウソップ 平田広明 ... サンジ 青野武 ...ハゲオウム 藤田淑子 ...カラスケ 関智一 ...ヘビー総裁 郷里大輔 ...ホットドッグ将軍 User Rating:7.2/10( 252 votes) Yahoo! オトーサン、 「高すぎないか」 User Reviews swimlove0927さん 2010年9月1日 ゾロとサンジが!! 劇場版第三作目。 チョッパー初出演でした。 感想は仲間を大切に思う ルフィ海賊団の姿が たくさん見れてよかったです。 特にゾロとサンジが敵二人を倒した時に言う セリフがとてもよかったです。 ONE PIECEファンはとても 喜ぶんじゃないでしょうか? もちろん、ルフィもとてもかっこよかったです! 最後に映画の中で パンダマンが登場する シーンが一瞬だけあります。 オトーサン、 「王冠島の絵が、貧相だよね」 王冠に対する畏怖の念なんかない世代が 描いたからでしょう。 因みに原作漫画は、尾田栄一郎、 1975年1月1日生まれだそうです。 日月さん 20011年5月7日 「ONE PIECE劇場版 珍獣島のチョッパー王国」をみました。 正味1時間程度しかなく、 最初の方はこどもっぽい内容なので 正直面白くないのかな〜とおもったら、 割とうまいことまとまっていました。 チョッパーが仲間になってから間もない設定で、 まだひとりだけ冒険を尻込みしちゃったりとヘタレな部分も。(^^) そんなチョッパーが「王冠島」と呼ばれる 島の秘宝を探すことになるのですが、 上陸そうそう仲間と離れ離れになり、 とあることからチョッパーは動物たちが暮らす島の 動物王に祀り上げられてしまいます。 前動物王に育てられた少年・モバンビーは 「ずっと島で暮らして欲しい」と頼むのですが…。 一方、島の宝が動物の角にあると気づいた悪人バトラー一味が 猛獣「ツノクイ」を操って動物たちを襲い始めます。 動物王として島を守ってほしいとモバンビーに頼まれるチョッパーは… バトラー一味が3人しかいないため、 戦闘シーンも盛り上がらないのかなと思ったら、 短いながらも結構面白かったです。 剣士ゾロと蹴りが武器のサンジはそれぞれの敵に苦戦するのですが、 敵たちの「俺のキック(剣)は世界最強!」とほざくのに対して 倒してから「あいつの方がもっと強え」と言い放ちます。 普段はケンカばっかりのゾロとサンジですが、 お互いの実力を認め合っているのがわかる、いい場面でした(^^)


ルパン三世 VS 名探偵コナン

オトーサン、 「ルパン三世、見たことある?」 「ああ」 「じゃ、名探偵コナンは」 「ああ」 「その2つがコラボしたんだって」 「へぇ」 「何か、気乗り薄ね」 「水と油にならんのかな」 原題:ルパン三世 VS 名探偵コナン(2009) 監督:亀垣一 原作:モンキー・パンチ/ 青山剛昌 脚本:前川淳 Genre:Anime/Action/Mystery 上映時間:129分 あらすじ: ヴェスパニア王国。 女王サクラと王子ジルが相次いで命を落とす。 次なる女王は、自由奔放な王女ミラ。 来日したミラは、女王になるなんて真っ平ゴメン、 そっくりさんと入れ替わる。 王女失踪騒動にコナンが巻き込まれ、。 ヴェスパニアの秘宝を狙うルパン三世も 事件の裏にあった真相に近づいていく... 声の出演者: 栗田貫一 ... ルパン三世 高山みなみ ... 江戸川コナン 堀江由衣 ... ミラ・ジュリエッタ・ヴェスパランド 屋良有作 ... ジラード・ムスカ・ヴェスパランド オトーサン、 「いつもと同じだね」 その他の声の出演者: 鈴木弘子 ... サクラ・アルディア・ヴェスパランド 福山潤 ... ジル・カウル・ヴェスパランド 緑川光 ... キース・ダン・スティンガー 小林清志 ... 次元大介 井上真樹夫 ... 石川五ェ門 増山江威子 ... 峰不二子 納谷悟朗 ... 銭形警部 山崎和佳奈 ... 毛利蘭 神谷明 ... 毛利小五郎 茶風林 ... 目暮警部 高木渉 ... 高木刑事 松井菜桜子 ... 鈴木園子 山口勝平 ... 工藤新一 User Rating:7.3/10( 265 votes) Yahoo! オトーサン、 「うまく作ったもんだ」 冒頭の女王と王子の悲劇が、いい接着剤になりました。 User Reviews fifpost99さん 2012年2月6日 よくできてる! 夢の競演ってのは、無理矢理感が強くなって 駄作になるパターンが多いけど、 この作品に関してはそれぞれが持ち味を出し合い 上手く融合できてるなという印象。 コメディ色を強くしたのも正解。 そのおかげで両者が共存する世界観に無理なく入っていけた。 さすがにもう続編はないだろうが、 仮にするとしても今作以上のものは作れないと思う。 オトーサン、 「フアンってすごいね」 声優の声質の変化にも気づくのですから。 ぱっくさん 2009年3月28日 ふ、ふじこちゃん・・・!? ルパン三世と名探偵コナンの異色のコラボ作品。 序盤、次元が盗み先の軍隊に 「ハードボイルド談義」をしてしまったことで ルパンたちがピンチに陥る展開は非常に笑えました。 全体的にしっかりとしたストーリー展開の中で、 コメディ要素が強く出ており、笑える箇所が非常に多かったが、 ストーリー自体の微妙さ加減をごまかしている感じは強く受けた。 とある国で事件が起こり、その国の王女が日本にくる。 その王女は蘭とそっくりだったのだ!!! という、展開は安易すぎるが、 無難で危険性のない展開だったとも思う。 コラボ作品と言うことで 全体的にあまり冒険出来ないストーリーだと言うのはわかるが トリックの普通さや微妙なラストの展開は、 2つの作品のファンを「納得」させるだけの力は なかったかのように思える。 また、一部のキャラクターの性格が微妙に違うような気がした。 蘭や高木刑事が特に顕著に違うように感じる。 ただ、全体的に見ると 両作品のキャラクター同士のカラミが非常に上手く、 無難なストーリーだが、コラボ作品としては そこそこの出来栄えだったと思われます。 ただ、惜しむべきはルパン陣営の声優さん達の声質が 年が出てきたように思えます。 特に峰不二子役の増山江威子さんの声が もう峰不二子のセクシーさではなく おばあちゃんのような声にしか聞こえませんでした... 1936年生まれとwikipediaにあったので、 もう七十歳を超えてらっしゃるのを考慮すると 声自体は出ているのですが、流石に限界を感じてしまいました。 しかしながら、毛利小五郎を演じる神谷明さんは 流石としか言えない演技でした。 終盤、コナンが変声期で出す毛利小五郎の声と ルパンが返送している毛利小五郎の声を 見事に演じ分けており、神谷明さんの貫禄を感じる演技でした。 2つの作品の世界観を上手く合わせている点は 無難なストーリーでも評価すべき点であり、 突き抜けた魅力や 「もう一作くらいコラボ作れば?」といは言えないが、 この作品を見ても損はしないと思われます。 ただ、タイトルのVSという点はあまりなく、 五右衛門があまりにも活躍していない点は ルパン三世のファンには不服でしょう。 更に最後で何故かコナンが「工藤新一」と ルパンにバレるシーンは意味不明。 最後にバレる!というのは面白展開だが、 ルパンがそれに気づく要素がないのに 気づいている点は意味がわかりませんでした。 そういう要素があってのあの展開なら評価も上がったんですが... 全体的に練り込みの甘さや 生かしきれていないキャラクターはあったものの 「そこそこ」の出来栄えです。 もう少し盛り上がる要素や、VSの名に恥ぬ対決要素があれば 突き抜けた魅力を秘めた作品になったかもしれないだけに 非常に残念でした。


サッドヴァケイション

オトーサン、 「青山真治?知らんなぁ」 監督だけでなく、原作・脚本もやっているので、 興味をもち、wikiで調べてみました。 「ははは」 彼の、口説き文句に、破顔一笑。 「結婚を前提に、Hさせてください!」 オーケーしたのは、女優のとよた真帆。 こんなんで、オーケーしたのかよー。 原題:サッド ヴァケイション(2007) 監督・原作・脚本:青山真治 Genre:Drama/Crime 上映時間:136分 あらすじ: 中国からの密航者が乗った船が、北九州の港に到着。 健次は、船内で父親を亡くした少女を連れて家へと逃げ帰る。 5歳のときに母が蒸発という過去がある。 知的障害者のユリ、無邪気で幼いアチュンとの共同生活がはじまる。 間宮運送の社長・間宮は、流れ者たちに住処を与えていた。 健次は、運転代行業へ転職し、 ある日、間宮を会社まで送り届けるが、 間宮の妻・千代子の姿を見て、驚愕する。 かつて自分を捨てた母親だった。 出演者: 浅野忠信 ... 白石健次 石田えり... 間宮千代子 中村嘉葎雄... 間宮繁輝 オトーサン、 「うまく変身するもんだな」 浅野忠信さんといえば、凛々しい武士。 でも、この映画では、関西弁のワルでした。 それが不自然にみえないのだから、不思議です。 その他の出演者: 板谷由夏... 椎名冴子 宮崎あおい... 田村梢 オダギリジョー... 後藤 光石研... 茂雄 斉藤陽一郎... 秋彦 辻香緒里... 松村ユリ 高良健吾... 間宮勇介 嶋田久作... 曽根 豊原功補... 川島 とよた真帆... 牧村 川津祐介... 木島 User Rating:7.1/10( 834 votes) Yahoo! オトーサン、 「ま、こんなものかも」 日本映画プロフェッショナル大賞受賞 ・主演女優賞 石田えり User Reviews 眠り猫さん 2007年11月28日 浅野さん素敵でした。 なかなか理解できないことが多く、 この監督との相性はあまりよくないのでは と思い込んでしまっていますが、 これは初めてといっていいぐらい、 作品に入り込むことができました。 でも石田えりの母・千代子には違和感がありましたが... それと、アチュンがどうなったのかわかりませんでした。 オトーサン、 「青山監督って、なかなかの手練れじゃのう」 ヌートリアEさん 2007年9月16日 意外と古めかしく感じる復讐劇に 青山の映画としての集大成を図るが、 冒頭の中国人密航船の迫力ある映像から 物語へ移るダイナミックな演出は見事の一言。 この映画で面白いのは 登場人物が青山真治の過去の作品からの延長線ということだ。 未見の人は理解不能なのかというとそうでもなく、 単体としてもちろんこの映画は十分成り立っている。 しかし、冒頭の説明が分かりづらく 最後まで健次の心理に入りづらくしていたのは事実で、 母親の石田えりの登場までは筋を追うのがきつい感じだった。 映像も粒子が粗く、美的とはいえないところが少々退屈感をあおる。 しかし、母親との遭遇から俄然ドラマとして面白くなる。 復讐心を隠し、母親と何食わぬ顔で仕事まで手伝ったりする。 この辺りの浅野忠信の演技の鋭さは秀逸。 対峙する石田えりのスケール感を持った大陸的な母性の演技は ゆったりと今までの日本映画ではなかった女性を生み出したといえる。 それほど、大きい。 こんなポジティブで、前向きの女が日本映画で登場していたか。 すべて、瞬時に負的なものを溶解し、生きるための具にしてしまうのだ。 夫である優しい中村嘉葎雄が石田えりを手にかけるシーンは際立って動的だ。 息子の死に際してもこの母親はまったく動じず、 まったく悲しみを見せない普通でないところに憤懣する。 人間劇としては少しあまりに類型的でないところに相容れない部分もあるが、 ドラマとしてはスケールも大きく面白い。 ただ、この映画は「Helpless」の延長線であり、 「EUREKA」の延長は宮崎あおいを配していても ちょっと寸足らずの感があった。 青山の集大成的な映画はまだ早いのではないか。 オトーサン、 「監督の経歴をみておこう」 青山 真治 誕生日 1964/7/13 出身地 福岡県北九州市」 立教大学文学部英米文学科卒業。 在学中に蓮實重彦に学んだ。 卒業後はフリーの助監督。 「Helpless」で映画デビュー。 「EUREKA」で、カンヌ国際映画祭国際批評家連盟賞・エキュメニック賞を受賞。 2001年、「EUREKA」で三島由紀夫賞を受賞。 2005年、「ホテル・クロニクルズ」で野間文芸新人賞候補。 「東京公園」がロカルノ国際映画祭で金豹賞審査員特別賞を受賞。 2012年、多摩美術大学造形表現学部 映像演劇学科教授に就任。 監督作: 1996年「Helpless」「チンピラ」 1997年「WiLd LIFe」「冷たい血」 1999年「June 12 1998 」「シェイディー・グローヴ」「EM エンバーミング」 2000年「EUREKA」「路地へ 中上健次の残したフィルム」 2001年「月の砂漠」 2002年「なんくるムービー あじまぁのウタ 上原知子─天上の歌声」 2003年「Noと言える刑事」「軒下のならずものみたいに」      「TRUNK」「秋聲旅日記」 2004年「レイクサイド マーダーケース」 2005年「エリ・エリ・レマ・サバクタニ」 2006年「AA」「こおろぎ」「雨月物語」 2007年「サッド ヴァケイション」 2008年「LE PETIT CHAPERON ROUGE」 2011年「東京公園」


宇宙で1番ワガママな星

オトーサン、 「うーん、すごいね」 このレベルで映画がつくれて、 沖縄国際映画祭に出品できるなんて... 昔は、松竹などの映画会社が制作していたのですが、 最近の映画のほとんどは、映画会社から注文を受けた プロダクションが制作するシステムになっています。 邦画バブルが生まれるゆえんでしょうね。 原題:宇宙で1番ワガママな星(2010) 監督:伊東寛晃 脚本:及川拓郎 Genre:Comedy/Suspence 上映時間:91分 あらすじ: 西暦2020年。 カップ麺の懸賞で 宇宙旅行に当選した5人の男たちは、 喜びに浸っていた。 ロシアの宇宙訓練施設、 スタジオにあるロケット、 厳しい訓練... 狭い宇宙センターでは、 予測不能な出来事が次々と発生する。 5人は、やがて衝撃の事実に直面する... 出演者: 大倉孝二 ... 宮部広太(インスタント宇宙飛行士) きたろう ... 雄大寺是清(同上) ゴリ ... 本郷剛(同上) マイケル富岡 ... 岡本健司(同上) 佐野和真 ... 竹内昇(同上) オトーサン、 「演技というよりは、まんまお笑い芸」 その他の出演者: 大泉洋 ... 制作プロデューサー 田中直樹 村杉蝉之介 松本莉緒 高部あい 宮本真希 大野百花 有田哲平 PUFFY 石川梨華 User Rating:4.0/10( 19 votes) Yahoo! オトーサン、 「ひどい」 User Reviews subarasii2000さん 2012年1月10日 最低なビデオ映画 レンタルで視聴。 250円でも損した気分にさせてくれる貴重な作品でした。 なんというか... 宇宙旅行が全部ヤラセだった! という意外なオチが、 本編始まってすぐに伝わってくるというチープな演出と作品。 役者に金をかけている分、残念。 いや、役者にも金はかかってないか。 ってことは、ここに出ている役者も やっすいギャラで出てるんだな。 やっすい役者だから。 なーんてことを思わせてくれる罰ゲーム的な作品でした。 大倉コウジ、作品選んでくれよ。 お前は舞台じゃ輝いてんのに。 テレビや映画だったら、なんてやすっぽいんだ。 あとゴリとかココリコ田中という奴... いつも同じ演技しかできないんだから、役者名乗んなよ。 ウザい。 お笑いだけやってろ、クソ芸人が。 オトーサン、 「エライ!」 こんな映画でも、きちんと見てコメントするなんて。 カノンな日々さん 2010年10月25日 B級好き、マイナー好きな私としては 映画というより企画モノの2時間ドラマでした。 だからといってチープなわけじゃなくて むしろこの内容のわりには豪華な作りに感じますけど、 ただ少なくとも映画として興行的なヒットを狙っているような作品には 感じられませんでした。 PUFFYが出演する劇中CMは本物みたいで贅沢感ありましたね。 序盤はまぁまぁ良かったんですけど 中盤以降はすっかりだらけた感じになってしまうんですよね。 内容的には60分もあればまとまりそうなお話を 引き延ばしているような展開なのです。 決してつまらないお話というわけじゃなくて やっていることは面白いんですけどガツンとはこないんです。 おそらく密室劇のようなシチュエーションになってしまった事で 映像的にもドラマ的に変化が乏しくなり単調になったのかもしれません。 でもそれ以上に大きな要因は主人公の5人が 主催者たちに騙されている事はサプライズでも何でもなく 観ている人には誰でもわかる展開になっていて 作り手も別に特に謎とはしていないという演出にあったと思います。 明らかに不自然なシチュエーションなのに 主人公たちだけがそれになかなか気付かないという ネタバレ状態を長々と引っ張ったので、 わかりきってるんだから早く種明かしして 先に進んでという気持ちになってしまったのでした。 しかし、いざ主人公たちが主催者側の大きな嘘に気付いてからは ドラマはいい感じで転がり始めていくのです。 すると退屈だった中盤でのエピソードの数々も 結末への伏線となりだして これが意外な感動をもたらしてくれることになるのです。 役柄的にも本人もちょっと鬱陶しかったマイケル富岡さんが 演じた岡本と大泉洋さん演じる制作プロデューサーとのやりとりから ああいうオチに繋がっていくことになろうとは思いもしませんでした。 あのセンスってヨーロッパ企画っぽいように思うんですけど どうなんでしょう? でも若い人はマイケル富岡さんがその昔、 UFO仮面ヤキソバンだったことは知らないんでしょうね。 感動のツボというのはやっぱり子供にはかなわないというところもあって 大倉孝二さん演じる宮部と娘・ルナのエピソードは胸にグっときちゃいましたね。 愛する娘に対して顔向け出来ないという思いから 宮部が国民を嘘で欺くことを拒否したことから、 5人の気持ちが一つになってあの結末へと向かっていき 物語をきっちりと締めていくのでした。 終わってみればそんなには悪くなかったかなという感じなんですが、 ただこの映画には笑いをかなり期待していたので その点ではかなり物足りないというのが正直なところです。 やっぱり本業お笑いの人にはちゃんと笑わせてほしかったんですけど、 みんなして不発でしたね


山椒大夫

オトーサン、 「若い頃、読んだけど忘れたな」 夏目漱石や森鴎外に凝った時期もあったのです。 この名画、世界の監督に影響を与えました。 ゴタール、トリュフォー、フェリーニ、タルコフスキー。 原題:山椒大夫(1954) 監督:溝口健二 原作:森鴎外 脚本:八尋不二/ 依田義賢 Genre:Drama 上映時間:124分 あらすじ: 平安時代末期、農民を救うため将軍に 盾ついた平正氏が左遷された。 妻の玉木、娘の安寿と息子の厨子王は 越後を旅している途中、人買いにだまされ離ればなれに。 玉木は佐渡に、安寿と厨子王は丹後の山椒大夫に奴隷として売られた。 きょうだいはそれから十年もの間、奴隷としての生活を続けるが、 ついに意を決して逃げ出すが、追われ、 安寿は厨子王を逃すため池に身を投げる... 出演者: 田中絹代 ... 玉木 花柳喜章 ... 厨子王 香川京子 ... 安寿 進藤英太郎 ... 山椒大夫 オトーサン、 「花柳喜章が、軽いな」 その他の出演者: 河野秋武 ... 太郎 菅井一郎 ... 仁王 見明凡太郎 ... 吉次 浪花千栄子 ... 姥竹 毛利菊江 ... 巫女 三津田健 ... 藤原師実 清水将夫 ... 平正氏 香川良介 ... 曇猛律師 橘公子 ... 波路 相馬幸子 ... 萱野 小園蓉子 ... 小萩 小柴幹治 ... 内蔵介工藤 荒木忍 ... 左太夫 加藤雅彦 ... 少年時代の厨子王 榎並啓子 ... 小女時代の安寿 大美輝子 ... 遊女中君 金剛麗子 ... 汐乃 南部彰三 ... 平正末 伊達三郎 ... 金平 User Rating:9.1/10( 176 votes) Yahoo! オトーサン、 「クールな名画だね」 ヴェネチア国際映画祭受賞 ・サン・マルコ銀獅子賞 溝口健二 User Reviews ペペロンチーノさん 2006年10月1日 こんな陰惨な話、観たことない。ビックリした。 恥ずかしながら、溝口作品を初めてスクリーンで観た。 ビックリした。 テレビサイズの画面で観る映画じゃなかった。 ものすごく完成度の高い画面だ。 昭和29年の映画だろ、これ。今の方が後退してるじゃないか。 同じ年に『七人の侍』や『ゴジラ』があったことを考えると、 この頃の方が映画黄金期だったのかもしれない。 「お母さん、厨子王ですよ」というシーンがあります。 ここでもう充分、涙ながらの再会、感動的なシーンにしていい場面です。 ところが「また騙そうとしている」みたいな言葉が返ってきます。 厨子王はビックリします。観ているこっちもビックリします。 そういう言葉が出るということは、 「そういう目に遭ってきた」ということの裏返しなのです。 これはすごい台詞だと思うんですね。 一つの台詞で、画面上に描かれない背景を語り尽くしている。 見た目にもかなり酷い状況なのに「そんなことまであったのか!」と思わせる。 いやもう悲惨。陰惨。酷い。サディスティック溝口、酷すぎる。 こうした脚本の完成度、画面の完成度、 何をとっても「映画のクオリティの何たるか」を教えてくれる映画だと思うのです。 昭和29年の映画なのに。 いや、『七人の侍』『ゴジラ』も生み出した昭和29年こそ、 日本映画の全盛期だったのかもしれない。 オトーサン、 「そうなんだ、勉強になるなぁ」 Kurosawapapさん 2011年6月15日 古典に命を吹き込んだ溝口流リアリズム 溝口監督は、晩年において「西鶴一代女」「雨月物語」「近松物語」 そして1954年の本作と、古典に関する作品を作り上げました。 1936年頃、東京から京都に引っ越した溝口監督は、 伝統芸能の本場で、歌舞伎や能、日本舞踏、文楽、邦楽などを徹底的に勉強、 それが1950年代の古典映画の堅固な素養になったと言われています。 振り返ってみると、溝口映画は1940年代後半から、 民主主義啓蒙→芸道→古典と時代に逆行しています。 西洋的近代精神を受け入れようとした時代に、 この逆行はかなりの冒険だったはずですが、 すでにこの時、90本近い作品を作り上げていた監督にとって、 温故知新的な考えがあったのかもしれません。 「山椒大夫」は、説経節の改作として最も有名なのが森鴎外の作品で、 他にも、童話として書き直されたものが沢山存在します。 元となった説経節には、安寿の拷問や山椒大夫の処刑など、 残酷な部分が多々存在し、 被差別民の血と涙、そして解放を求める強い願いが、 そこに込められたと言われています。 森鴎外は小説化にあたり、残酷な部分はほとんど削除。 本作も、その流れをくんだ作品になっています。 溝口監督は、リアリズムを追求することによって、 「山椒大夫」を寓話ではなく、人間的な悲劇として描き出しました。 原作では、厨子王の持っていた地蔵菩薩によって 母の眼が治る奇跡が起こりますが、 本作では、その奇跡は削除され、 あくまでも現実的な物語となっています。 山椒大夫への復讐を、削除したこともポイントでしょう。 溝口映画の中には、封建制度や男性に対する意地や反駁はあっても、 復讐は1つも存在しません。 安寿と厨子王の母親役である田中絹代は、貫禄の名演技を披露。 高貴で優雅な妻から、その後、佐渡に売られ遊女となり、 最後は無惨にも盲目の老婆となり、 「安寿〜、厨子王〜」と弱々しくも必死に喚ぶ、悲劇の母を演じています。 親子再開のシーンは、否応無しに胸が熱くなります。 また、男の出世のために女性が犠牲になるモチーフは、溝口映画ならでは。 田中絹代の母としての神々しさとともに、 香川京子(安寿)の自己犠牲の崇高さも、輝きます。 溝口映画で描かれたものは、監督の人生と重なるところが多いのです。 ・男女の関係においては、悲劇と哀切 ・父子の関係においては、偏狭と悲観 ・母子、姉弟の関係においては、思いやりと愛 そんなエッセンスの中に、溝口監督はいつも自らの哀しい心を 見い出していたような気がします。


家族

オトーサン、 「1970年といえば...」 大阪万博が開催された年でした。 「ええ、行きましたとも」 どんな出し物を見たかは、すっかり忘れています。 岡本太郎さんの太陽の塔をみて、「変なの」 でも、いまでも、鮮明に記憶に残っているのは、 新大阪駅での出来事。 ギリシャ館で買ったギリシャの絵皿を、 何気なくプラットフォームに下しました。 カシャン。 皿の割れる音でしたよー。 原題:家族(1970) 監督・原作:山田洋次 脚本:山田洋次 / 宮崎晃 Genre:Drama 上映時間:107分 あらすじ: 長崎の伊王島。 民子と精一が結婚して10年。 貧しい島で家族を養うのは、大変だった。 精一は、会社が潰れたのを機に、 友人が勧めてくれた北海道の開拓村への移住を決心する。 民子、精一、子供3人、そして祖父の源造の5人は、 島から船で対岸へ行き、博多行の急行列車に乗る。 福山駅で下車し、弟の家に一泊する。 新大阪駅で列車待ちの三時間は、万博見物に当てるが、 あまりの混雑に、民子はゲートで待つことに。 待望の新幹線に乗り込むが、娘・早苗の容態が急変した。 東京で入院し、死をみとり、葬儀を終える。 傷心で、旅を再開する。 東北本線から青函連絡船に乗り、 室蘭本線、根室本線と乗り継いで、終点の中標津へ。 高校時代の親友に迎えられるが、 そこは一面の銀世界だった。 こんなところで、牧畜をやれるのだろうか? 出演者: 倍賞千恵子 ... 風見民子 井川比佐志 ... 風見精一 笠智衆 ... 風見源造 オトーサン、 「倍賞千恵子、こんなに巧かったかな」 その他の出演者: 木下剛志 ... 剛 瀬尾千亜紀 ...早苗 前田吟 ... 風見力(精一の弟) 富山真沙子 ... 澄江(その妻) 竹田一博 ... 学(その息子) 塚本信夫 ... 沢亮太(高校時代の親友) 森川信 ...東京の宿屋の主人 梅野泰靖 ... 丹野先生(東京の医者) 花沢徳衛 ... チンケ ハナ肇 ... 喜劇俳優 三崎千恵子 東京での通りがかりの人 渥美清 ... 連絡船の男 春川ますみ ... 行きずりの旅人 太宰久雄...長崎本線急行の乗客 User Rating:9.3/10( 118 votes) Yahoo! オトーサン、 「汽車の旅、心に残るね」 User Reviews o.oさん 2008年4月13日 諸課題 九州から北海道まで、日本縦断の旅をこの家族と共にしながら、 まるで子供時代に帰って、親に連れられて 旅をしているような錯覚にとらわれてしまいました。 利用客でごった返す上野駅構内で、 ハナ肇が子供に向かって舌を出しておどけてから、 なんだいあの子供、という感じで小首を傾げて 仲間と何事か語らいながら人ごみの中に消えて行く という場面が妙に印象的です。 そんな何ということのない場面が 大人になってからも結構強く記憶に残るものだと思います。 井川比佐志も、賠償千恵子も、前田吟もみな素晴らしかったのですが、 何といっても笠智衆です。 この人はいったい何者なのでしょうか。 どんな場面を見ていても心のどこかが揺り動かされているような気がし、 この人を前にしては、演技がどうのと言う事が 何か不潔なことのようにさえ思えてきます。 父親を引き取ることを渋り、そのことをやましく思いながら ホームに見送りに来た次男に向かって放った 「お前も元気でな、 ひょっとすっと、これでもう会えんかもしれんばい」 という言葉が、まるで自分に言われたかのように胸を射抜きます。 庶民が画面に溢れ返っていた映画でした。 昭和と平成の違い、 それは「庶民」が「市民」になってしまったことだ という印象を自分は持っています。 単に人情に溢れていたということではないのであって、 ある面では今よりも全然冷たかったりもするが、 社会問題よりも人生の諸課題に取り組むことを優先し、 評価することよりも愛し憎むことを重んじる、そんな庶民達。 もう現れないのかもしれません。 さよなら昭和、さようなら庶民達、という感想です。 オトーサン、 「"三丁目の夕日"よりも、 当時の雰囲気がよく出ている」 uk10kさん 2012年3月21日 喧騒と慌しさと埃と汗に哀切と希望と… 山田洋次監督の底力を改めてしみじみと確認。 それに、この作品は監督の当時の若々しさも大いに伝わってくる。 物語は、長崎から新生活を求めて北海道を目指すある一家の道中を描く、 作品はその、いわゆるロードムービーである。 旅中で起こる悲劇は作劇として 少々出来すぎの嫌いがあるにもかかわらず、 現実感をもってひしひしと迫ってくるのは、 正に監督の力量に他ならない。 そして描かれる街の喧騒や道中の空気感、 その慌しさ、背負う荷物と運命の重さなどが 実感を伴って観る側に伝わってくる。 決して豊かとはいえない市民の生活感がリアルに描かれる。 倍賞千恵子の素晴らしさにも改めて感嘆せずにはいられない。 彼女も、常に凄い女優だったのであった。 そして地味ながらも上手さが滲み出てくる 井川比佐志の存在も忘れてはならない。 洗練された映画とはいえないが、力強さに溢れた名作である。 そして大変に余計なお世話であるが、 懐古するなら『三丁目の…』を観るよりも こちらを観て欲しいといわずにはおれない。


フライト・オブ・フェニックス

オトーサン、 「見たような気がするけど」 見る前、見ている間、見終わっても、 その感じが消えませんでした。 オリジナルをみたせいかと思いましたが、 見ていないようです。 「...変だなぁ」 原題:Flight of the Phoenix (2004) 監督:John Moore 脚本:Lukas Helle/Scott Frank/Edward Burns Genre:Action / Adventure / Drama Rated PG-13 for some language, action and violence 上映時間:113分 あらすじ: モンゴル。 石油探掘作業が打ち切りとなり、 責任者ケリーは、激怒するが、後の祭り。 スタッフと廃材を乗せた貨物運搬機が砂嵐に遭遇した。 無線と片方のエンジンが破損し、ゴビ砂漠のど真ん中に不時着。 操縦士フランクら10人は、救出が望み薄と悟る。 食料も水もほとんどない。 そんな時、設計士のエリオットが機体を調べ、 みんなで協力して新しい飛行機を造ろうと提案する... 出演者: Dennis Quaid ... Frank Towns(フランク) Giovanni Ribisi ... Elliott(エリオット) Miranda Otto ... Kelly Johnson(ケリー) オトーサン、 「いい奴なんだけどな」 アカデミー賞俳優には、一歩届かないのは、 どこに原因があるのでしょうか? DENNIS QUAID  デニス・クエイド 誕生日 1953/4/9   出身 米テキサス州ヒューストン 俳優の兄の影響で高校時代から演技の勉強を始め、 ヒューストン大学で演劇を専攻。 75年「クレイジー・ママ」で映画デビュー。 87年「ビッグ・イージー」で インディペンデント・スピリット・アワード主演男優賞受賞。 1991年にメグ・ライアンと結婚、2001年離婚。 出演作 1975年「クレイジー・ママ」 1977年「9/30/55」 1978年「勝利の季節/ウイニング・シーズン」 1979年「ヤング・ゼネレーション」 1980年「ロング・ライダーズ」 1981年「おかしなおかしな石器人」「さよならジョージア」 1983年「ザ・ファイト」「ジョーズ3」◇「ドリーム・スケープ」      「ライトスタッフ」 1985年「第5惑星」 1987年「インナースペース」「ビッグ・イージー」      「容疑者」 1988年「D.O.A/死へのカウントダウン」◇      「熱き愛に時は流れて」 1989年「グレート・ボールズ・オブ・ファイヤー」 1990年「愛と哀しみの旅路」「ハリウッドに口づけ」 1993年「アンダーカバー・ブルース/子連れで銃撃戦」◇      「フレッシュ・アンド・ボーン/渇いた愛のゆくえ」      「ワイルダー・ナパーム」 1994年「ワイアット・アープ」 1995年「愛に迷った時」 1996年「ドラゴンハート」 1997年「ゴーイング・ウエスト」「ギャング・リレーテッド」      「スイッチ・バック」◇ 1998年「ファミリー・ゲーム」◇「セイヴィア」◇ 1999年「エニイ・ギブン・サンデー」◆「マイ・ハート,マイ・ラブ」◇ 2000年「オーロラの彼方へ」◇「トラフィック」 2002年「オールド・ルーキー」◇「エデンより彼方に」◇ 2003年「デイ・アフター・トゥモロー」◇「コールド・クリーク 過去を持つ家」◇ 2004年「アラモ」◇「フライト・オブ・フェニックス」◇「イン・グッド・カンパニー」◇ 2005年「ヘレンとフランクと18人の子供たち」◇ 2006年「アメリカン・ドリームズ」◇ 2007年「バンテージ・ポイント」◇ 2009年「G.I.ジョー」「パンドラム」 2010年「レギオン」 その他の出演者: Tyrese Gibson ... A.J. Tony Curran ... Alex Rodney Sticky Fingaz ... Jeremy Jacob Vargas ... Sammi Hugh Laurie ... Ian Scott Michael Campbell ... James Liddle Kevork Malikyan ... Rady Jared Padalecki ... John Davis Paul Ditchfield ... Dr. Gerber Martin Hindy ... Newman Bob Brown ... Kyle Anthony Brandon Wong ... Lead Smuggler User Rating:6.0/10 ( 25,953 votes)IMDb User Rating:6.3/10( 378 votes) Yahoo! オトーサン、 「ま、こんなものかも」 User Reviews thinker1691さん USA 2006年10月12日 フライトのリピート オリジナル版とこのリメイクを比べるのは、 農場の馬とケンタッキーダービーの出場馬を比べるようなものだ。 この映画、有名俳優にあやかって新しい俳優たちが出ている。 だが、誰も、ストーリーを正しく進めるには力不足で、 連中の航空機と同様に、クラッシュしている。 オリジナル版には、ジェームズ・スチュワート、リチャード・アッテンボロー というアカデミー賞俳優が出ていて、真の古典たらしめている。 さらに、ワトソン軍曹役のロナルド・フレイザーが好演し、 ベテラン俳優のピーター・フィンチ、ハーディ・クリューガー、 アーネスト・ボーグナイン、イアン・バネン、クリスチャン・マルカン、 ダン・デュリエ、ジョージ・ケネディが脇を固めている。 みんな手堅い実力をみせている。 単にスクリーンに存在するではなく、記憶にしっかり残っている。 このリメイクには、フランク役のデニス・クエイドが出演しており、 なかなかいいが、持ち味を十分に発揮しているとは思えない。 要するに、このリメイクは、墜落したのだ。 他のリメイク同様、オリジナルには及ばない。 すまん。 だが、この映画、砂漠に置いてくるべきだった。 飛行機の残骸と同じく。 オトーサン、 「ここまでいわれると、オリジナルを見たくなるね」 前田有一さん 2005年4月3日 大画面で見る価値のあるサバイバルムービー 脱出モノ映画の傑作『飛べ!フェニックス』(1965)をリメイクしたもの。 閉鎖された石油探掘所のクルーをのせた輸送機が、 砂漠のど真ん中に不時着した。 生き残った10人の乗員乗客は、状況から救助の望みが薄いと知る。 やがて偶然乗り合わせた設計士の男は、 残った部品で小型の飛行機を組み立てるという奇想天外な提案をする。 ジェームズ・スチュワートら個性豊かな当時のスターキャストをそろえ、 145分間という長尺で男くさいドラマを展開したオリジナルにくらべ、 このリメイク版にはメンバーに女性(ミランダ・オットー)もいるし、 上映時間も2時間足らずとコンパクトだ。 そして、CGを駆使した冒頭の墜落シーンの恐るべき迫力で観客の度肝を抜き、 まずは40年間の映像技術の進歩を印象付ける。 ちなみにこの場面の撮影は、実際に座席の動くセットで行われ、 俳優たちによると「ディズニーランドのアトラクションとは 比較にならない」怖さだったそうだ。 その後は砂漠からのサバイバルが始まるが、 オリジナルでも使われる名セリフがでたりなど、 オールドファンを時折ニヤリとさせる。 主演のパイロット役デニス・クエイドは、 私の個人的な見解では、 どこか往年のハリウッドスターを思わせる顔つきの俳優で、 こうした古い映画のリメイクにはなかなか似合うと感じる。 飛行機の残骸から飛行機を作るというとっぴなアイデアをはじめ (第2次大戦中の実話を元にしたそうだ)、 昼間の砂漠での作業中の描写など、一見無茶な設定が目に付くが、 なんとかリアリティ破綻の一歩手前でふんばって、 そこそこ楽しく見せている。 童心に戻ってワクワクさせてくれる、そんな魅力がある。 「生」の尊さを伝えてくるストレートな物語には好感が持てるし、 音響と映像が抜群に良いので、大画面で見て損がない一本だ。 砂漠という「もっとも開けた場所での閉塞状況」から、 空という「"開放"の象徴的空間」への脱出という鮮やかな構成は、 いつの時代にも人々を興奮、感動させる要素にあふれている。 ぜひ好きな方をさそってどうぞ。


黒部の太陽

オトーサン、 「黒部ダム、見に行きたかったな」 夏休み、山荘で過ごしているとき、 何度も行きかけたのですが..., 「車椅子では、もうムリだろうなぁ」 原題:黒部の太陽(1968) 監督:熊井啓 原作:木本正次 脚本:井手雅人/ 熊井啓 Genre:Drama 上映時間:196分 あらすじ: 関西電力は黒部川上流の第四発電所建設に向け、 太田垣社長の指揮のもと、 北川が中心となって工事を進めることとなった。 間組の国木田や熊谷組の下請会社の岩岡源三らが トンネル掘りに挑むことになったが、 岩岡の息子剛は、 フォッサマグナに位置する黒部では必ず破砕帯と呼ばれる 軟弱な花崗岩にぶつかるに違いないと工事に懐疑的だった。 しかし1956年8月、ついに黒四ダム工事が始まった。 剛は、北川の娘 由紀と交際していたが、 黒四を訪れて現場で働くことを決意する。 だが翌年、トンネルは恐れられていた破砕帯にぶちあたり、 建設は遅々として進まなくなった... 出演者: 三船敏郎... 北川(黒四建設事務所・次長) 石原裕次郎... 岩岡(第三工区・熊谷組岩岡班) 辰巳柳太郎... 源三(岩岡の父) 樫山文枝... 由紀(北川の長女) オトーサン、 「辰巳柳太郎が、迫力あったなぁ」 三船敏郎と石原裕次郎は、やや精彩を欠いていました。 その他の出演者: 滝沢修... 太田垣(関西電力株式会社・社長) 志村喬... 芦原(関西電力株式会社・常務取締役) 佐野周二... 平田(関西電力株式会社・黒四建設事務所・所長) 玉川伊佐男... 佐山(岩岡班・幹部) 下川辰平... 安部(岩岡班・幹部) 平田重四郎... 重夫(岩岡班・安部の弟) 加藤武... 国木田(第一工区間組・所長代理) 高津住男... 大野(第一工区間組・工事課長) 柳永二郎... 藤村(第三工区熊谷組・専務) 山内明... 塚本(第三工区熊谷組・工事課長) 宇野重吉... 森(第四工区佐藤工業社員) 寺尾聡... 賢一(第四工区佐藤工業社員・その長男) 二谷英明... 小田切(第四工区佐藤工業・工事課長) 成瀬昌彦... 熊田(第五工区大成建設・工務部長) 清水将夫... 田山(地質学者) 日色ともゑ... 牧子(北川の次女) 川口晶... 君子(北川の三女) 高峰三枝子... 加代(北川の妻) 岸野小百合... 筈見(建設事務所・事務員) 北林谷栄... きく(森の妻) 信欽三... 武本(黒四建設事務所・次長) 芦田伸介... 黒崎(黒四建設事務所・建設部部長) 岡田英次... 吉野(黒四建設事務所・次長) 庄司永建... 大橋(黒四建設事務所・社長秘書) 雪丘恵介... 漱山(黒四建設事務所・第三区・工区長) 長尾敏之助... 倉沢(黒四建設事務所・代理) 英原穰二... 山口(黒四建設事務所・木工課長) 鈴木瑞穂... 千田(黒四建設事務所・技師) 山本勝...木村(黒四建設事務所・社員) 小柴隆... 芝田(黒四建設事務所・事務所) 水谷貞雄... 谷村(黒四建設事務所・技師) 牧野義介... 高橋(技師) 大滝秀治... 上条(上条班・班長) 小林亘... 抗夫1(上条班) 熱海弘到... 抗夫2(上条班) 二木草之助... 抗夫3(上条班) 根本義孝... 抗夫4(上条班) 島村謙二... 抗夫5(上条班) 嶺田則夫... 抗夫6(上条班) 内藤武敏... 診療所医師 武藤章生... 武山(岩岡班抗夫) 千代田弘... 榎本(岩岡班) 伊豆見雄... 抗夫B(岩岡班) 晴海勇三... 抗夫C(岩岡班) 岩手征四郎... 抗夫D(岩岡班) 田畑善彦... 抗夫E(岩岡班) 有村道宏... 抗夫F(岩岡班) 中平哲仟... 抗夫G(岩岡班) 大浜詩郎... 抗夫H(岩岡班) 草薙幸二郎... 上手(岩岡班抗夫) 下絛正巳... 神田(岩岡班抗夫) 岡倉俊彦... ピン(岩岡班抗夫) 稲垣隆史... テツ(岩岡班抗夫) 日野道夫... 田中(岩岡班抗夫) 佐野浅夫... 川村(岩岡班抗夫) 長弘... 木内(黒四出張所・技師) 斉藤雄一... 高木(黒四出張所・技師) 須崎孝... 須田(黒四出張所・技師) 伊藤浩... 伊藤(黒四出張所・技師) 宮崎準... 徳田(徳田班班長) 肉倉正男... 労務者イ(徳田班) 山吉克昌... 労務者ロ(徳田班) 近江大介... 労務者ハ(徳田班) 小川吉信... 労務者ニ(徳田班) 宮坂将嘉... 木原(取締役大阪支店長) 桝谷一政... 労務者一 紀原土耕... 労務者二 露木護... 労務者三 岡部政明... 記者 伊藤寿章... A建築事務所部長 山口仁奈子... A建築事務所女事務員 寺田誠... 与一郎 田口精一... 高熱墜道抗夫 西原泰江... 熊谷組看護婦 User Rating:7.5/10( 56 votes) Yahoo! オトーサン、 「ま、こんなものかな」 User Reviews tssune3さん 2012年3月18日 黒部の太陽 封印されていた幻の映画「黒部の太陽」(日活1968)が 昨夜、BSプレミアムにて2時間20分の海外用短縮版で放送された。 若かりし頃観てもう一度観たかったのだが、観ることができなかった。 “版権は石原プロモーションが所有している。 生前の石原裕次郎自身が「こういった作品は 映画館の大迫力の画面・音声で見て欲しい」と言い残したという理由から、 現在ソフト化されていない。”(wikipediaから) たいした理由ではないが(笑)。 ...昨夜観た。四十年ぶり?に観た。 やはり、結構良かった。 人間が自然を自由に改造できると思っていた奢りが 様々な葛藤の中で描かれる。 結局、日本人は勝ってしまったのだ。 何度か、黒四ダムや周辺の山々には行っているが、 扇沢からのあのトンネル。あれが出来ていなかったら、 つまり、人間の力に限界を感じていたなら、 ...原発の行方も違っていただろう。 まあ、時間の問題ではあるが。 超大作ではある。 オトーサン、 「この頃は、熱気があったなぁ」 黒美君彦さん 2008年12月9日 国家プロジェクトの時代 (前掲 あらすじ) 巨額の製作費がかかった3時間10分の大作。 1968年の公開当時、石原裕次郎、三船敏郎の二大スター競演 ということもあって、実に733万人を動員したといわれている。 石原が生前「大きなスクリーンで観て欲しい」といったことから、 2008年現在まだDVD化やテレビ放送がされていない。 そのために「幻の大作」と呼ばれているようだが…。 さて、この作品は五社協定の壁もあって完成まで紆余曲折があったようで、 宇野重吉が支援したというのはよく知られた話。 結局石原プロと三船プロが共同して製作する形になり、 豪華キャストによる群像劇として作られたが、 いかんせん互いに遠慮したのかポイントが絞り切れておらず、 正直傑作とは呼べない作品となった。 トンネル工事の苦労の一方で、 北川の次女(日色ともゑ)が白血病で夭折したり、 余計なエピソードが流れを損なっている感がある。 工事の出水シーンなども、大掛かりなセットであることはわかるが、 様々なところで紹介されるほどの スペクタクルシーンとまでは受け止められなかった。 石原、三船も渋いとはいえ、今ひとつ弾けない印象が強い。 高度経済成長に向けての電力需要のために、 実に171人もの人命を失いながら建設された黒四ダム。 大プロジェクトが国家の威信を背負っていた時代が かつてあったのだと改めて痛感。 ダムや東京タワーや五輪…。 それは敗戦から立ち上がろうとする意識の表れでもあったのだろうが、 今やそうした生命を賭したプロジェクトなんて想像もつかない。 夢に向かって、男たちが家族を犠牲にしてひた走っていた時代の 陶酔のような感覚がスクリーンからは滲み出ている。


栄光への5000キロ

オトーサン、 「なーんだ、日本映画なのか」 てっきりスティーブ・マックィーンの映画かと。 「栄光のルマン」という名画があります。 邦題は、これにあやかっているのでしょう。 原題:栄光への5000キロ(1969) 監督:蔵原惟繕 原作:笠原剛三 脚本:山田信夫 Genre:Action/Adventure 上映時間:177分 あらすじ: 世界中のレースに参戦している五代。 モンテカルロ・ラリーでは、クラッシュしてリタイア。 恋人の優子もまた、危険に怯えるのはもういやと、 五代から去ろうとしていた。 日本グランプリも優勝を逃してしまったが、 日産の常務・高瀬がサファリ・ラリーへの参加を打診してくる。 汚名挽回へと意気ごむが... 出演者: 石原裕次郎 ... 五代高行 浅丘ルリ子 ... 坂木優子 三船敏郎 ... 高瀬雄一郎 オトーサン、 「裕ちゃん映画なんだ」 浅丘ルリ子さんも、花を添えています。 若い頃は、ふっくらしていました。 「三船敏郎が、脇役とはねぇ」 彼が主役だったら、 マックィーンに負けない名画が誕生したかも。 その他の出演者: 仲代達矢 ... 竹内正臣 伊丹十三 ... 野村憲一 笠井一彦 ... 江藤勉 金井進二 ... 西島保 ジャン=クロード・ドルオ ... アンナ・ルデュック キナラ ... マウラ 内藤武敏 ... 秘書・山崎 鈴木瑞穂 ... ナレーター User Rating:8.4/10( 16 votes) Yahoo! オトーサン、 「単なるミーハー映画じゃなかった」 User Reviews chcxq292さん 2010年2月26日 もう一度、映画館で観たいです。 十代の青春真っ盛りに映画館で観ました。 日本のモータースポーツの黎明期に制作された映画です。 サファリラリーでの、ブルーバード1600SSS(510)と、 フォードエスコートツインカムとの壮絶なバトル。 当時親戚にSSSを持っていて運転させて貰ったことがあります。 映画の影響かエアーホーンが流行った時期でしたね。 今は無き富士スピードウェーの30度バンクのレースシーンも圧巻です。 オトーサン、 「モータースポーツ・フアンの願いに一票!」 やはり大画面でないと、その過酷さや迫力が出ないでしょう。 McQueenさん 2004年11月20日 栄光への5000キロ 「栄光への5000キロ」を是非DVD発売してください。 2004年WRCラリーJAPANが北海道で初開催され、 インプレッサが優勝しましたが、 日本車のWRCでの初優勝はサファリラリーでのDATSUN240Z。 この映画は、雪と氷に車とドライバーが格闘する 当時世界一スリリングなラリーと言われたモンテカルロラリー、 起伏の罠や嵐が待つ砂漠とドライバーに最も過酷な暑さと マシンを狂わす埃との戦いという世界で最も過酷と言われたサファリラリー、 この二大ラリーを最初と最後に入れ込み、 世界に挑む日本車の開発と格闘、レース、男、ドラマを 日本映画で初めて映画化したのが「栄光への5000キロ」。 砂漠の中に雪をいただくキリマンジェロや広大な自然をバックに疾走する DATSUN510の姿は忘れられません。 そしてこの映画には日本車の発展の歴史が刻まれてもいます。 まだ誰もやったことのない映画を自らドライバーとして挑戦し 映画として作り上げた石原裕次郎さんの 俳優としての先見性と勇気の結晶でもあります。 是非DVDとして発売していただきたいと思います。 よろしくお願いいたします。 追伸〜なぜDVDが発売されないのか?!〜 こんなにスケールが大きく劇的な名作映画「栄光への5000キロ」が なぜDVD発売されないのか疑問でしたが、 こんな理由からなのかと思うことがありました。 「栄光への5000キロ」と同じように 石原裕次郎さんが自由製作した「黒部の太陽」について、 この映画は「大スクリーンでのみ、お客様に見ていただきたい」と 裕次郎さんが生前要望していたとのことが、 この映画を監督した熊井啓氏著書「黒部の太陽 ミフネと裕次郎」で 明らかにしているのです。 裕次郎さんは自由製作した映画は、 (「太平洋一人ぼっち」をはじめ) すべてそう要望していたのかもしれない。 だとすれば、劇場再公開を実現するしかない。 実際自分も大スクリーンで見て、裕次郎さんの意思を感じたい。 映画配給会社や映画館さん是非劇場上映を実現してください。 よろしくお願いいたします。


デルス・ウザーラ

オトーサン、 「見逃していた」 "世界の"黒沢明映画は、見尽くしたはずなのに、 アカデミー賞作品を見逃していたとは... 原題:Derusu Uzara (1975) 監督:黒澤明 原作:Vladimir Arsenyev 脚本:黒澤明/Yuri Nagibin Genre:Adventure / Drama Country:Soviet Union / Japan Language:Russian / Chinese 上映時間:144分 あらすじ: 1902年秋、地誌調査のため、アルセーニエフは、ウスリー地方へ。 天涯孤独の猟師デルスに出会い、案内人として同行する。 ハンカ湖付近の踏査に出かけた時、横なぐりの吹雪が襲ってきた。 デルスが草で作った野営小屋のおかげで凍死をまぬがれた。 冬がやってきた。デルスの鋭い観察眼のおかげで、飢餓を免れた。 調査目的を達したアルセーニエフの一行は、ウラジオストックに帰る。 デルスを自分の家に誘ったが、デルスは密林に帰っていった。 1907年、再度、ウスリー地方に探検したアルセーニエフはデルスと再会。 匪賊が土着民の生活を破壊していたが、デルスは土着民を助けた。 だが、その頃から、デルスの視力がおとろえ、猟ができなくなった。 虎の幻影にも苦しめられ、ついに密林に住むことはできなくなった。 都市生活を嫌っていたが、ついに、アルセーニエフの誘いに応じて 彼の家にすむことになったのだが... 出演者: Maksim Munzuk ... Dersu Uzala(デルス) Yuri Solomin ... Captain Vladimir Arseniev(アルセーニエフ) オトーサン、 「デルスの生き方がいい」 日本の東北地方にいる、またぎも同じような暮らしでしょうね。 その他の出演者: Svetlana Danilchenko ... Mrs. Arseniev Dmitri Korshikov ... Wowa son of Arsenjev Suimenkul Chokmorov ... Jan Bao Vladimir Kremena ... Turtwigin Aleksandr Pyatkov ... Olenin User Rating:8.2/10 ( 10,452 votes)IMDb User Rating:8.4/10( 209 votes) Yahoo! オトーサン、 「やはり、高いスコアだね」 アカデミー賞受賞 ・外国語映画賞 User Reviews vdgさん Vancouver, Canada 2004年10月3日 昔、ある監督がいたr... ..そして、その名は、Akira Kurosawa。 昔、素朴な男がいた。 猟師で、友情と人生の考察の物語だ。 昔、すばらしい監督がいた。 スタッフは、美しい物語を編んだ。 スクリーン上に、カンペキに。 いま、振り返って、こう思わざるをえない。 こうした映画が、なぜ、つくられないのか? 他の黒沢映画が好きというのは、関係ない。 あるいはロシア映画が好きというのも、関係ない。 この映画に感動して、 同じような映画がないかと振り返るのだ... この映画、大スクリーンで、その美しさを見たかった。 オリジナル版は、70 mm。 TV版では、ディテールが分からない。 数ある監督がいる。 Kurosawaがいる。 ドラマがあり、ロシアの物語がある。 双方を楽しもうとしたら、 どうすればいいのか? 「デルス・ウザーラ」だ! 楽しんでほしい。 少なくとも、私と同じように... オトーサン、 「そうか、自殺未遂の後、つくったんだ」 服部弘太郎さん 1998年11月7日 今世紀初頭のシベリアを舞台に探検家と猟師の友情を描く。 黒澤が唯一実現できた海外製作映画。 黒澤明が衝撃的な自殺未遂事件の後、ソ連に招かれて作った文芸大作。 昭和48年から準備が始まり、 完成して公開されたのは2年後の昭和50年だった。 『赤ひげ』以降の黒澤作品では、おそらく最もスケールの大きな作品であり、 黒澤明が『トラ・トラ・トラ!』や『暴走機関車』での ハリウッド進出に挫折したこともあり、 これが唯一、海外での製作作品となっている。 (『影武者』『乱』『夢』などには海外の資本が入っているが、 撮影は日本で行われている。) 公開当時の日本での評価も高く、キネ旬ベスト・テンの外国映画部門で5位。 しかしこの映画を高く評価したのはむしろ海外で、 製作元のソ連ではモスクワ映画祭金賞、 アメリカのアカデミー賞でも外国映画賞を受賞している。 物語の舞台は、今世紀初頭のシベリア。 ロシアの軍人アルセーニエフは、極東地域の密林を探検中、 少数民族ゴリド人の猟師デルス・ウザーラに出会う。 アルセーニエフはデルスに道案内を頼み、ふたりの友情がスタートする。 物語の語り手はアルセーニエフですが、主人公はデルス・ウザーラその人。 語り手の目を通して、森の中で自然と一体になって暮らすデルスの人となりが、 じつに豊かに描き出されています。 原作はアルセーニエフが書いた探検記で、デルスも実在の人物だという。 ところがアルセーニエフを英雄視しているソ連の人たちは、 準備段階でこの映画の主人公がデルスであることを知って少し不満だったらしい。 もっとも後で賞をあげたくらいですから、完成した映画には大満足なのでしょう。 結論だけいえば、僕はこの映画が非常に気に入った。 映画の途中で、幾度か感激して涙が出そうになるところもあった。 この映画には黒澤明のよい面が、きわめて抑制された形で現れている。 文明世界から来た壮年の探検家アルセーニエフと、 森の中で文明から切り離されて暮らすデルスが出会い、 そこで生まれる友情と信頼関係。 大自然の猛威と、ちっぽけな人間たちの戦い。 そして、晩年の黒澤の大きなテーマとなる「老い」の問題。 目を見張るような活劇はないかわりに、 自然と闘って生き延びようとする人間たちの必死の形相が、 克明に描かれているのは見ものです。 氷原の中で孤立したアルセーニエフとデルスが、 周辺の枯れ草を刈って即席のテントを作り、 九死に一生を得る場面のモンタージュなど、 見ていて手に汗握るスリルがあります。 ちなみにこの場面は、10日間かけて撮影されたそうです。 年長の教師と若い男という関係は、 黒澤映画の中では定番のモチーフですが、 この映画には「教師」「生徒」という関係性が希薄です。 主人公たちの間には、どんな利害関係も社会的なつながりもないのですから……。 映画を観た後、アルセーニエフとデルスが、 なぜ友情で固く結ばれたのかをいろいろと考えてみた。 結局ふたりは、初めて会った瞬間から、 純粋に相手のことが気に入ったのでしょう。 だからこそ、森の中でアルセーニエフとデルスが再会する場面は 感動的なのかもしれません。


宮本武蔵

オトーサン、 「見る順番が変だけど...」 3部作の2、3を見たあと、これを借りました。 でも、2の一乗寺、3の巌流島に負けない良さがありました。 日本の自然の美しさに感動しました。 合戦で使われる馬の頭数の多さ、いまはムリでしょう。 原題:宮本武蔵(1954) 監督:稲垣浩 原作:吉川英治 脚本:北条秀司/ 稲垣浩/ 若尾徳平 Genre:Action/Drama 上映時間:94分 あらすじ: 武蔵と又八は出世を夢みて関ケ原の戦いに加わり敗れる。 ひとり故郷に帰るが、又八の母・お杉婆は息子が帰らないのを 武蔵のせいにして、関所破りとして役人に追わせる。 沢庵和尚は、山中に逃げた武蔵の心が荒むのを憂え、 又八の許婚・お通と二人で武蔵を連れ出し、 杉の大木に吊りさげて武道一点ばりを戒める。 見かねたお通は、彼を救い、逃げたが、追手に捕えられ、 武蔵は彼女を救うため姫路域に忍びこもうとする。 彼の人物を惜しむ沢庵は、お通の無事を告げ、 天守閣にとじこめ、万巻の書を学んで道を開けと教える。 三年の修業をつんだ武蔵は見違えるような人物となり、 武蔵を待ったお通と出会う。 だが、心を鬼にして別れ、修行に旅立つ。 出演者: 三船敏郎 ... 宮本武蔵 八千草薫 ... お通 三国連太郎 ... 又八 尾上九朗右衛門 ... 沢庵 オトーサン、 「やはり、三船・八千草コンビはいいね」 「若い頃の連太郎さん、いいねぇ」 釣り馬鹿日誌とは、まるで別人のようです。 尾上九朗右衛門さんの沢庵も、納得。 その他の出演者: 水戸光子 ... お甲 岡田茉莉子 ... 朱実 三好栄子 ... お杉 平田昭彦 ... 吉岡清十郎 阿部九州男 ... 辻風典馬 小杉義男 ... 青木丹左衛門 加東大介 ... 祇園藤次 小沢栄 ... 池田輝政 上山草人 ... 年寄 谷晃 ... 河原の権六 恩田清二郎 ... 役人頭 如月寛多 ... 役人頭 松尾文人 ... 役人頭 大久保正信 ... 役人頭 増田正雄 ... 役人頭 桜井美智夫 ... 役人頭 山階信弘 ... 観世流能楽 狸々 User Rating:5,6/10( 26 votes) Yahoo! オトーサン、 「これは低すぎる!」 アカデミー賞受賞 ・名誉賞 User Reviews 桑田K子さん 2002年12月9日 とにかくお通の可憐さにひかれた。 剣の道を歩む武蔵を、どこまでも追いかけていく。 武蔵は、数年前のお通とのすれ違いに密やかな心の傷を受けて、 彼女と面と向かい合えないでいる。 離れていても、そんな二人は思いあっている。 武者修行の旅がこの映画のメインストリームだけれども、 こういう二人の愛の行方がとてもよかった。 オトーサン、 「そうか、中村錦之助の武蔵をみなくては」 koz7291さん 2008年1月9日 こんにちは。 私がみたなかで。よかったと思うのはこの順番です。 (1)中村錦之助の武蔵(東映の五部作) (2)北大路欣也の武蔵(1990年のTVドラマ) (3)役所広司の武蔵(1984年のNHK時代劇) (4)三船敏郎の武蔵 (5)市川新之助の武蔵(2003年のNHK大河ドラマ「MUSASHI」) (1)がダントツにいいです。  単なる剣術使いではなく、求道者として精進していく青年の精悍さ。、 鬼気迫る殺陣も、いいです。  般若坂の決闘で、浪人者を斬るとき、すごいスピードで  首がバッと飛ぶ演出は、いまだに目に焼き付いています。  一乗寺下がり松もすごかった。  高倉健の佐々木小次郎、三国連太郎の沢庵坊、  入江若葉のお通、丘さとみの朱実、小暮実千代のお甲、  そして、江原真二郎の吉岡清十郎、浪花千栄子のお杉婆や  木村功の又八などもよかった   (2)も、好きです。  吉川英治の原作に非常に忠実に作られています。  せりふの一字一句まで再現されています。  配役は、北大路の武蔵、賀来千香子のお通、村上弘明の佐々木小次郎、  田中健の又八、伊藤かずえの朱実、左幸子のお杉婆がよかったです。  (1)の五部作もそうですが、映画5本とか12時間くらいが、  吉川英治の宮本武蔵を再現するのにちょうどよい時間なのだと思います。  それで、この(1)と(2)が他と比べて好印象でした。 (4)の三船敏郎は、骨太のキャラクターなのですが、  三船敏郎という俳優そのものにすごく個性があって、  武蔵がしゃべっているというよりは、  三船敏郎が武蔵の格好をしてしゃべっているという感じでした。


ロードレージ

オトーサン、 「思い出すなぁ」 「何を?」 「車に追いかけられたんだ」 「振り切った?」 「ああ」 「パトカー?」 「まさか」 原題:A Friday Night Date (TV 2000) 監督:Sidney J. Furie 脚本:Greg Mellott Genre:Action / Thriller / Drama Rated R for language and some violence Country:Canada / USA Language:English 上映時間:96分 あらすじ: 大学生のジムは、大学の構内で 女子学生が殴られたいるのを目撃。 花形選手タイラーから美人学生ソニアを助け出し、 彼女を家まで送っていくことに。 フリーウェイを走っていると、 後ろから猛スピードで追いついてきた 改造ピックアップ・トラックが幅寄せをしてくる。 運転席はスモークガラスで、運転手の顔は見えない。 幅寄せの後は、追突だ。 何とか事故は避けられたが、執拗に追いかけてくる。 パトカーも破壊する凶悪さだ。 出演者: Casper Van Dien ... Jim Travis(ジム) Danielle Brett ... Sonia Walker(ソニア) Joseph Griffin ... Bo Taylor(タイラー) オトーサン、 「ナイスガイだな、ジム」 「どこが?」 「だって助手席で、女がガアガアいうだろ」 「オレだったら、ブチ切れるけど」 「それが普通だよ」 CASPER VAN DIEN  キャスパー・ヴァン・ディーン 誕生日 1968/12/18 出身 米フロリダ州 軍人の家系で、幼少期は沖縄のベースキャンプで過ごす。 ファラガット提督アカデミーを優秀な成績で卒業し、 フロリダ州立大学医学部予科に入学。 その後、俳優を志して、テレビドラマで俳優デビュー。 97年「スターシップ・トゥルーパーズ」の主役を演じ、 アクション俳優としての地位を得る。 出演作 1995年「シークレット・アイズ 覗かれた殺意」 1996年「傷心/ジェームズ・ディーン 愛の伝説」 1997年「スターシップ・トゥルーパーズ」 1999年「スリーピー・ホロウ」「ターザン 失われた都市」 「CODE:0000 コード・ゼロ」      「タイム・シーカー」「シャークアタック」「ハード・コレクター」 2000年「バイソン」「エアブレイク」「シアトル猟奇殺人捜査」      「ロードレージ」 2001年「フィアーズ・オブ・ウォー」「ウインド・フォール」 2004年「ヴァン・ヘルシングVSスペース・ドラキュラ」      「カタストロフ」 2008年「スターシップ・トゥルーパーズ3」 その他の出演者: Catherine Oxenberg ... Forest Service Woman Chuck Byrn ... Larry Anthone Tullo ... Zack James Millington ... Police Officer Davis James Binkley ... Police Officer Wayne Lam ... Gas Station Cashier User Rating:2.9/10 ( 599 votes)IMDb User Rating:3.6/10( 27 votes) Yahoo! オトーサン、 「こりゃまた低いねぇ」 全編延々と続くカーチェイス、 ここまで徹底するのは、大したもの。 それに、ジコチューの美人女子学生も、 大したものと思いますがねぇ。 User Reviews kms-6さん Michigan 2005年6月5日 ハリウッドがダメになった証拠あり こいつは、まったく救い難い。 ありえない、ありえない。 もし出演するなら、名前を変えろよ。 オレなら自殺するかも。 この駄作をみるくらいなら、目をつぶしたほうがいい。 1) 車体がつぶれているのに、カンペキに走るかよー。 2) クラッシュしたのに、次のシーンでは、元通りかよー。 3) 飛んでるトラックを、カンペキに運転できるのかよー。 4) こんなアホなせりふ、聞いたことねぇぞー。   口にチャックしとけって。   ボイスオーバーもロクに出来ないのかよー。 他に何も見るものがないので、 このサイテー映画をみる予定だったら、 トイレの底を流れる水をみていたほうがいいぜ。 ホント、そのほうがずっと楽しい。 オトーサン、 「投稿者、名前がおしゃれだね(笑)」 オムツぱんだ♪さん 2008年4月26日 恐怖のヒロイン 顔の見えない謎の黒いトラックのドライバーが怖すぎます。 ストーカーみたいに何処までも追いかけてくる。 何かこの映画を観てると「ロードキラー」を思い出しますね。 あのヒロインが非常に残念…。 とても学生には見えない。 そこが冒頭からずっと不満。 後かなりうるさいですw 助手席であそこまで叫ばれるとイライラしますね。


6デイズ/7ナイツ

オトーサン、 「すっかり忘れているな」 10年前にみたのですが、すべて忘却のかなたへ。 主演だったハリソン・フォード、 今年(2012年)は、70歳になりますが... 幼い子供のためにも、お金が欲しいといっていますし、 彼が出れば、ある程度ヒットしますので、 出演話が絶えないようです。 原題:Six Days Seven Nights (1998) 監督」Ivan Reitman 脚本:Michael Browning (I) Genre: Action / Adventure / Comedy / Romance 上映時間:101分 あらすじ: ボーイ・フレンドと一緒の ロマンチックな熱帯の島で1週間の休暇。 やる気まんまん、活発なニューヨークの 主人公の女性ロビンは、 休暇先にかかってきた編集長の突然の電話で、 雑誌の撮影に立ち会うため、タヒチまで飛ぶことになる。 飛行機を操縦できるのは、 虫の好かない大酒飲みの中年男クインだけ。 島にあるのは、かれの飛行機だけ。 「飛びたくない」という彼を、 700ドル払うと言って、ようやく承諾させる。 飛行機は、嵐のため無人島に不時着、救出の気配もない。 彼らは、お互いに、最初からやり直すハメになる。 出演者: Harrison Ford .... Quinn Harris(クイン) Anne Heche .... Robin Monroe(ロビン) David Schwimmer .... Frank Martin(フランク) オトーサン、 この映画のハリソン・フォード、 額の深い皺が気になりました。 「かれ、もういくつになったのかなあ」 オトーサンより4つ年下ですから、そろそろ還暦。 それなのに、草原を全力疾走したり、 断崖から海に飛び降りたり、 ゴムボートを急ピッチで漕いだり、 大変な重労働です。 「いつまでアクション俳優やれるのかなあ」 主役2人の経歴をみましょう。 HURRISON FORD ハリソン・フォード 誕生日 1942/7/13 出身 米イリノイ州シカゴ 出演作 1966年「現金作戦」 1967年「大いなる砲火」「テキサスの7人」 1970年「……YOU…」 1973年「アメリカン・グラフィティ」◆ 1974年「カンバセーション…盗聴」◆ 1977年「スター・ウォーズ」◇「幸福の旅路」◇ 1978年「ナバロンの嵐」◇ 1979年「ハノーバー・ストリート」◇「地獄の黙示録」◆      「フリスコ・キッド」◇ 1980年「スター・ウォーズ/帝国の逆襲」◇ 1981年「レイダース/失われたアーク」◇ 1982年「ブレード・ランナー」◇ 1983年「スター・ウォーズ/ジェダイの復讐」◇ 1984年「インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説」◇ 1985年「刑事ジョン・ブック/目撃者」◇ 1986年「モスキート・コースト」◇「フランティック」◇      「ワーキング・ガール」◇ 1989年「インディ・ジョーンズ/最後の聖戦」◇ 1990年「推定無罪」◇ 1991年「心の旅」◇ 1992年「パトリオット・ゲーム」◇ 1993年「逃亡者」◇ 1994年「今そこにある危機」◇ 1995年「サブリナ」◇「百一夜」▲ 1997年「デビル」◇「エアフォース・ワン」◇ 1998年「6デイズ7ナイツ」◇ 1999年「ランダムハーツ」◇ 2000年「ホワット・ライズ・ビニース」◇      「地獄の黙示録〈特別完全版〉」 2002年「K−19」◇ 2003年「ハリウッド的殺人事件」◇ 2006年「ファイヤーウォール」◇ 2008年「インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国」◇「アニエスの浜辺」 その他の出演者: Jacqueline Obradors .... Angelica Temuera Morrison .... Jager Allison Janney .... Marjorie, Robin's Boss Douglas Weston .... Philippe Sinclair, Resort Manager Cliff Curtis .... Kip Danny Trejo .... Pierce Ben Bode .... Tom Marlowe, Helicopter Pilot Derek Basco .... Ricky, Helicopter Crewman Amy Sedaris .... Robin's Secretary Long Nguyen .... Pirate Jake Feagai .... Pirate John Koyama .... Pirate User Rating:5.6/10( 34,551 votes)IMDb User Rating:5.9/10( 1,578 votes) Yahoo! オトーサン、 「10年前と同じスコアだな」 User Comments: Jason C. Atwoodさん Suffolk, Virginia 1999年2月7日 楽しうて、やがて恐ろしき映画かな。 最初は、夫婦のための面白いコメディ映画で、 素敵なバカンスシーン満載なのだが、 次に、暴力シーン満載に一転するという 実に奇妙な映画である。 ハリソン・フォードは、 アクション・スリラーでよくお目にかかる俳優だが、 この映画では、ごくまっとうな役を演じる。 そしてアン・ヘッシュときたら、実に合理的な考えの持ち主である。 かれらの冒険は、危険や障害が現れるまでは、 実に楽しく、ユーモアのセンスにあふれていた。 ところが、海賊が、2人を見つけて、 銃やロケット砲で攻撃を始めるとなると、話は違ってくる。 すさまじい暴力のために、甘い幻想など吹っ飛んでしまう。 居間で、楽しくロマンチックな晩を過ごそうなんてとんでもない! コメディの部分はとても面白かったから、 軽い災難程度にしておいてくれたら、さぞ楽しい映画になっただろう。 この映画、余計な暴力さえなかったら、「7」に値したところだ。 しかし、これでは、「6」だ。 奥さんを幸せにしようと思ったら、他の映画を見たほうがいい。 オトーサン、 「息抜き映画は、息抜きにもってこい」 ジャックバウアーさん 2011年5月27日 ハリソンの無人島0円サバイバル生活 ハリソン・フォードって、時々こういう映画に出てるよね。 エンタメ大作でもなく、キャリアアップに繋がるでもない いわば息抜き映画。 でも、こういう映画のハリソンくん好きです。 今作も実に、力の抜けたゆるゆるな映画です。 サバイバルの過酷さを全く感じさせない演出は、ある意味お見事。 ヒロインも美人というよりは肉体派なアン・ヘッシュ。 まあ、あんまり美人なお人形さんみたいな人が演じたら、 ちょっと興ざめな感じがしますので、このキャスティングでOKかも。 アクションもロマンスも、結末も予想どおりな展開が続きますが、 コメディ部分はなかなか面白い。 この辺りは、アイバン・ライトマン監督の手腕でしょうか。 クライマックス、ああいう場面で、男がもうひと踏ん張りできるのは、 やっぱり気になる女性がいるからでしょうか。 まあお約束ですかね。 準主役で、米ドラマ「グレンズ」のロス役のデビッド・シュワイマー出てます。 あの、情けない表情と、誘惑に対する弱さは、相変わらずでしたよ(笑)


王将

オトーサン、 「村田秀雄さんの歌、そのまんまの映画だな」 ♪吹けば飛ぶよな 将棋の駒に  賭けた命を 笑わば笑え  うまれ浪花の 八百八橋  月も知ってる 俺らの意気地  あの手この手の 思案を胸に  やぶれ長屋で 今年も暮れた  愚痴も言わずに 女房の小春  つくる笑顔が いじらしい  明日は東京に 出て行くからは  なにがなんでも 勝たねばならぬ  空に灯がつく 通天閣に  おれの闘志が また燃える 原題:王将(1948) 監督:伊藤大輔 原作:北条秀司 脚本:伊藤大輔 監督: Genre:Drama 上映時間:94分 あらすじ:    三吉は、大阪の草履職人だ。 将棋馬鹿で本業はおろそか。 将棋大会の会費に、仏壇まで売り飛ばす始末。 妻の小春は、何度離縁しようとしたことか。 それでも、将棋狂いが止まず、飛び込み自殺も考える。 だが、仏の声がして、夫の将棋好きを支えていこうと決心する。 「どうせやるなら日本一になって」 大会で連戦連勝し、東京の関根七段と勝負することに。 初回は、敗退するが、精進を重ね、再び関根に挑む。 奇手「二五銀」で勝利し、大阪は沸き立つ。 だが、娘の玉江にハッタリを見抜かれて... 出演者: 阪東妻三郎 ... 坂田三吉 水戸光子 ... 小春 滝沢修 ... 関根 オトーサン、 「バンツマって、こんなにいい役者だったのか」 アカデミー賞級の演技力ですね。 その他の出演者: 三條美紀 ... 玉江 奈加テルコ ... その少女時代 小杉勇 ... 眼科医・菊岡 斎藤達雄 ... 学芸部長・大倉 大友柳太郎 ... 内弟子・毛利 三島雅夫 ... ワンタン屋・新蔵 香川良介 ... 小沢八段 葛木香一 ... 後援者幹事・八代 寺島貢 ... 後援者幹事・島津 近衛敏明 ... 後援者幹事・中浜 上田寛 ... 写真班・真砂 葉山富之輔 ... 審判・佐分 石原須磨男 ... 人足・由松 島田照夫 ... 受付・柿花 市川左正 ... 受付・竹造 玉置一恵 ... 番頭・伍平 羽白修 ... 一木初段 三浦志郎 ... 東西屋・南 初山たかし ... 長屋の寛ちゃん 宮田二郎 ... 長屋の金ちゃん 常盤操子 ... 女将・喜代 香住佐代子 ... 女中・お栄 小林叶江 ... 長屋の女・小夜 国枝勢津子 ... 長屋の女・お金 仲上小夜子 長屋の女・お夏 滝のぼる ... 長屋の女・お兼 赤木春生 ... 長屋の女・お峰 上野陽子 ... 給仕・豊子 User Rating:9.0/10( 17 votes) Yahoo! オトーサン、 「まぎれもない名画だ!」 User Reviews 映画なんて大嫌い!さん 2009年11月4日 盤上の駒を全て活かすのは名人監督の腕の冴 冒頭、子供を連れて歩く妻・小春(水戸光子)。 市電が映るカットに続き、思い詰めた表情の小春に カメラがトラックアップ(寄る)する。 この唐突な出だしには意表を突かれたが、 このシーンが、後の心中騒ぎへの映像上の伏線となっていた。 このただならぬ緊迫感を他所に、 大会の会場入りをする三吉(阪東妻三郎)の身の軽さ…。 この二人の映像的、或いは演出上の対比が、夫婦間の溝として描かれる。 後に、この溝を埋め、夫婦間の精神的な救済の役割を果たすのは、 王将の駒=南無妙法蓮華経…。 ある種、宗教賛歌の側面も色濃い。 経済的な貧困は政治に頼らざるを得ない一方で、 精神的な貧困はやはり仏様のお力におすがりするしかなかった という…時代かなぁ…。 精神面での救いを失った現代、 あながちシニカルな態度ではあしらえない問題を孕んでいた。 それはそうと、三吉の登場の仕方には伊藤監督の“粋”を感じる。 名前で埋まった参加者名簿が一枚ずつ捲られると、 白紙のページに墨で書かれる7本の横棒。 1本ずつ声に出して数えながら…。 次に3本縦棒を加えて“三吉”。 その字を読んだ主催者が驚いて恐縮する。 そこで三吉のカット! 三吉は我関せずと、ひょこひょこ会場の中へと入って行く…。 これだけで充分に、三吉の人間像と周囲との関係が浮かび上がってくる。 お見事! とにかく、全編に亘る綾の織り成し方が入念だった。 例えば、夫婦間の擦れ違い…。 妻の着物を質草に入れて臨んだ大会でありながら、 行方不明の妻を捜しに途中欠場となってしまったり…。 サンドイッチマン(?)の日雇いの途中に 自分の着物を発見する小春の場面や、 その前の仏壇を質草に入れてしまった時の伏線が効いている。 更に、死を踏み止まった小春が、 夫の将棋を応援しようと仏様に誓った一方で、 三吉は家族の為に将棋を諦める事を仏様に誓ってしまう。 この擦れ違い! これを解消してくれたのが、引き戸に引っ掛かった王将の駒。 今さっき燃やした筈の将棋の駒が、たった一つだけ零れ落ちていた。 仏様のご慈悲。 この駒が、この後、更に効き捲っていく! 最後の王将には泣けた…。 名人位襲名披露式という祝の席での「南無妙法蓮華経…」も傑作だが、 やはり王将の駒とは一対に描かれている。 宗教を背景にモラルを描いている点に、 キリスト教文化圏の映画からの影響を窺わせるが、 果たしてどこまで本気で南無妙法蓮華経だったのか…。 まだまだ語り尽くせない! 例えば、8年間の修練の日々…。 小春の太鼓から始まる宿敵関根との対戦の遍歴が ダイジェストで描かれる。 あのスピード感! カメラの動かし方は素晴らしく巧みで、 空間の状況を説明する奥行きのある構図から、 スーッと人物を中心に据えた構図へと移行する。 または、その逆の動きだったり…。 その間の画面に、一瞬たりとも緩みも作らせない。 一流です。 昨今の、何の意図も感じられない移動撮影や、 判然としないカメラポジション、 広角レンズの多用で無意味に画面を歪めてしまっている状況には、 うんざりさせられるばかりだが、 こういう映画(撮影:石本秀雄)からカメラを学んで欲しいと切に願う…。 オトーサン、 「まったく同感です」 黒美君彦さん 2003年8月14日 大傑作 伊藤大輔監督、阪東妻三郎の代表的傑作。 GHQの検閲が続いていた占領下の日本で、 「時代劇映画の父」と呼ばれた伊藤大輔でさえも、 現代に材をとらざるを得なかった。 そこで明治を生きた実在の棋士、坂田三吉を主人公に、 阪妻の魅力を最大限に引き出したのがこの作品だ。 作品はとにかく素晴らしい、のひと言。 とにかく、役者がみないい。 阪妻の熱演はもちろん、妻小春役の水戸光子、 娘役の三條美紀、三吉を見出した医学博士役の小杉勇、 ライバル棋士役の滝沢修、長屋の住人の三島雅夫、 ひとりひとりが個性溢れた役柄を見事に演じている。 天王寺の長屋の風景もいい。 スタジオ撮影とひと目でわかるのだが、 小さな通天閣が何ともいえずいい味を出している。 そして、長屋の崖下を走る機関車の音とたなびく白い煙が 歳月の流れと無常観を醸し出す。 南禅寺での緊張感溢れるカット、 娘と言い争ったあとの三吉の表情・・・印象的なカットは枚挙にいとまない。 黒澤作品が、壮大な舞台で鋭い刃のように人間のありようを描いたとするなら、 この作品は人間の情感に基調をおいた柔らかな傑作だ。 日本映画の頂点の一作と言える。


宮本武蔵

オトーサン、 「こいつは不出来だ。どれが一番いいのかなぁ」 イ 宮本武蔵 (1944) ロ 宮本武蔵 (1954,55,56) ハ 宮本武蔵 (1961) ニ 宮本武蔵 (1973)...本作 ホ 宮本武蔵 (TV 1984〜85) へ 宮本武蔵 (TV 2000) やはり、三船敏郎主演のロがいいようです。 原題:宮本武蔵(1973) 監督:加藤泰 原作:吉川英治 脚本:野村芳太郎/山下清泉 Genre:Drama 上映時間:147分 あらすじ: 武蔵と又八は、関ヶ原の戦いに敗れ山中をさまようところを お甲・朱実の母娘に救われ、又八はお甲と夫婦になる。 武蔵のほうは、関所破りをして役人に追われ、 沢庵和尚に千年杉に吊り下げられるが、 見かねたお通に救い出される。 お通は、五条大橋の高札で、武蔵の在京を知る。 武蔵は、武芸の腕を磨き、名手清十郎を倒し、弟も倒す。 吉岡一門70名は、武蔵を襲うが、 二刀を使って、門弟を次々と倒し、勝利を得る。 その後、小倉に滞在中に、宿敵となる佐々木小次郎と会う。 出演者: 高橋英樹 ...宮本武蔵 田宮二郎 ...佐々木小次郎 松坂慶子 ...お通 フランキー堺 ...本位田又八 オトーサン、 「なんかなぁ、イメージとちがう」 その昔、吉川英治の原作をむさぼるように読みました。 イメージが固定しているようです。 その他の出演者: 倍賞美津子 ...朱実 細川俊之 ...吉岡清十郎 佐藤允 ...吉岡伝七郎 木村俊恵 ...お甲 任田順好 ...お杉 笠智衆 ...沢庵 有島一郎 ...小林太郎左衛門 浜畑賢吉 ...細川忠利 仁科明子 ...お光 穂積隆信 ...祇園藤次 石山健二郎 ...壬生源左衛門 加藤武 ...岩間角兵衛 加藤嘉 ...長岡佐渡 河野秋武 ...木村助九郎 汐路章 ...研屋耕介 谷村昌彦 ...佐助 牧冬吉 ...木南加駕四郎 戸浦六宏 ...宍戸梅軒 User Rating:-/10( 11 votes) Yahoo! オトーサン、 「みんな見てないねー」 いろいろあるから止むをえないのでしょうが。 User Reviews Katsumi_Egiさん 2004年9月5日 水中 加藤泰特有のローアングル。 しばしば川面等の水中にカメラを据えたショットがあるのだが、 ここまでやると少々やり過ぎだろう。 この水面ショットは殆ど意味不明だ。 関ヶ原から巌流島までを大胆に省略しながら 一作にまとめているのだが、 やはり無謀な試みだったかも知れない。 高橋英樹の武蔵はかなり人間的な弱さが表現されており、 稲垣版や吐夢版と差別化されている。 田宮二郎の小次郎の出番が少ないのも特徴か。 松坂慶子がお通、倍賞美津子が朱美、又八はフランキー堺。 この又八はちょっと老けすぎ。 全編を通じて本位伝のオババがお通を騙し討ちにしようとするシーンが圧巻。 恐ろしいテンションだ。 こういうシーンがあるからやっぱり加藤泰は見逃せない。 オトーサン、 「英樹フアン、いるんだね」 koto2さん 2000年2月4日 ヒデキならではの武蔵 高橋英樹と田宮二郎、デケーぞこいつら。 田宮さんに佐々木小次郎ってのはアタリだね。 ひょっとしたら歴代の佐々木小次郎の中で 一番ハマってたんじゃないのか?。 宮本武蔵という人はなんか良くわかんない人の筆頭、 パラノイア気味の剣術オタク、エラそな殺人マニア、 人殺しの癖に人に説教すンな!とかいう感じで、 「いけ好かない野郎」ってことなんですね。 ところがこの作品の武蔵は小次郎に怖じ気づいたからって 一度は勝負をズラかるんですよ。 それをね、正直に沢庵和尚に告白するんですね。 それで船島に対決しに行くときにお通さんと会うんですよ、 最後の別れだってことで。 お通さんの涙に見送られて行くんですね。 つまりこれ、時代劇映画の仮面を被った仁侠映画だったんですね。 ひょっとして武蔵、背中に入れ墨やってんじゃねえの? とか一瞬思ったりなんかしますね、だって演ってんのヒデキですもん。 これまでの武蔵役者、私が観たのは長谷川一夫、仲代達矢、中村錦之助、 三船敏郎、市川海老蔵ですが、いずれも説教臭かったんですね。 その点ヒデキは違う。 そもそも目一杯馬鹿そうだ。 単純馬鹿が体力にまかせて諸国武者修行をしている、 自分のやることにいちいち理屈つけない、語れない、言い訳しない、 強そうな人がいれば花の蜜を求める蜜蜂のような純粋さで戦いに行く、 人情味と人間味が溢れまくる武蔵、と言うかヒデキならではの武蔵でしたね。


宮本武蔵・完結編 決闘巌流島

オトーサン、 「そもそも、巌流島なんてあるの?  原作者・吉川英冶が創作した架空の島なのでは?」 でも、調べたら実在していました。 山口県下関市、関門海峡に浮かぶ無人島。 正式名称は、船島。 武蔵と小次郎が決闘した頃の雰囲気は失われて。 観光客が両剣豪の記念碑の前に群れて、 写真を撮っているそうです。 原題:決闘巌流島(1956) 監督:稲垣浩 原作:吉川英治 脚本:北条秀司/稲垣浩/ 若尾徳平監督: Genre:Action/Drama 上映時間:105分 あらすじ: 武蔵は、江戸での仕官の機会を待ち、 旅籠で、観音像を彫る日々を過ごしていた。 同じ頃、小次郎が江戸にやってくる。 細川候への仕官のためだが、 御前試合で、相手を不具にしてしまい、 せっかくのチャンスを失う。 ある日、小次郎は、武蔵と出逢い、 剣豪日本一を賭けて頂上対決を迫る。 両雄は、明日の再会を約して別れるが、 武蔵は、翻意し、1年間の猶予を求め、修行に入る。 法典ヵ原に小屋をつくり、 「剣も鍬、鍬も剣なり」と畑を耕していた。 武蔵の行方を追って身の危険も恐れず、お通がやってくる。 一方、恋敵の朱美も、吉原遊廓に身を沈めていたが、 小次郎から武蔵の居所を聞き、法典ヵ原へと向かう。 出演者: 三船敏郎 ... 宮本武蔵 鶴田浩二 ... 佐々木小次郎 岡田茉莉子 ... 朱実 八千草薫 ... お通 オトーサン、 「三船、鶴田、どっちがいい?」 ひとによって意見が分かれるようですが、 オトーサンは、断然、三船敏郎派です。 その他の出演者: 桜井将紀 ... 城太郎 上田吉二郎 ... 阿巌法師 高堂国典 ... 日観 岡豊 ... 細川忠利 志村喬 ... 長岡佐渡 佐々木孝丸 ... 岩間角兵ヱ 音羽久米子 ... 角兵ヱの妻 瑳峨三智子 ... 娘お光 清川荘司 ... 岡谷五郎次 沢村いき雄 ... 宿の亭主 葉山富之輔 ... 小幡勘兵ヱ 田中春男 ... 秩父の熊五郎 山田巳之助 ... 村の老爺源造 本間文子 ... 村の老婆おせき 出雲八重子 ... 角屋のやり手お直 勝本圭一郎 ... 角屋の亭主甚内 登山晴子 ... 居酒屋の女房 富田仲次郎 ... 辻風黄風 加東大介 ... 祇園藤次 沢村宗之助 ... 小林太郎左ヱ門 千秋実 ... 船頭佐助 杉本昭 ... 小姓辰之助 User Rating:8.0/10( 12 votes) Yahoo! オトーサン、 「お、高いスコアだ」 User Reviews oreo_fcさん 2007年3月1日 涙を流した武蔵 この東宝の三船主演の武蔵3部作は、 他社のシリーズに比べ非常に正攻法で 古き良き日本の映画の味を堪能できる好シリーズだ。 獣のように猛々しく、善悪の区別も付かぬ野生児だったタケゾウが この3部作のラスト、巌流島からの帰りの舟の中で 終生の宿敵であり、また理解者でもあった 小次郎を失くした悲しみに涙を流す。 一人の男の成長を三船が見事に演じて、感動的だ。 オトーサン、 「確かにメロドラマの要素が強いね」 イニシャルKさん 2010年4月8日 稲垣浩監督の東宝「宮本武蔵」三部作の最後。 だけど、今回も武蔵の成長物語というよりは、 武蔵、お通、朱美の三角関係のメロドラマに焦点があてられていて、 もうかなりのドロドロの展開。 今回も内田吐夢監督の東映五部作や加藤泰監督の松竹版とはかなり違い、 又八やお杉が登場していなかったり、 中盤に「七人の侍」のような村を襲う野武士の一団が登場したりと これはこれで面白いのだが、 やはり東映版のようなオーソドックスなほうが好きだな。 三船の武蔵は最後まで来ても何かしっくり来ず、 ミスマッチのようにしか思えないのだが、 対する鶴田浩二の小次郎はしっかりとはまっていて はっきり言って三船よりもカッコよかった。 稲垣監督は佐々木小次郎が好きだったときいたことがあるが、 巌流島の決闘シーンで「小次郎敗れたり」というセリフを 武蔵に言わせなかったり、 決着がつき、武蔵が島を後にした直後に小次郎の遺体の画を入れ、 小次郎の無常感を表現していたりして、 稲垣監督の小次郎への思い入れが強いことがうかがい知れる。 また、決闘シーン自体も朝焼けを背にしてという設定のため、 登りゆく朝日とも相まって非常に美しい決闘シーンとなっていて、 この部分は今まで見たどの巌流島の決闘シーンよりも印象的だった。


続・宮本武蔵 一乗寺の決闘

オトーサン、 「若いひとに見てほしい」 乱暴者が、一流の剣客へと成長していく精進ぶり、 生き方を暗中模索している若いひとにとって よき手引きとなるのでは? 原作者の吉川英次にとっても、成長物語だったはずです。 原題:続・宮本武蔵 一乗寺の決闘(1955) 監督:稲垣浩 原作:吉川英治 脚本:北条秀司/稲垣浩/ 若尾徳平: Genre:Action/Drama 上映時間:103分 あらすじ: 鎖鎌の達人宍戸梅軒を倒した武蔵は、京へ上る。 お通と再会するものの、吉岡道場との決闘に。 三十三間堂で、吉岡清十郎の弟・伝七郎を斬り、 一乗寺下り松では、吉岡門弟らに取り囲まれて窮地に陥るが、 吉岡清十郎を倒すが、仕留めないで立ち去る。 剣客・佐々木小次郎が、その様子を凝視していた。 出演者: 三船敏郎 ... 宮本武蔵 鶴田浩二 ... 佐々木小次郎 平田昭彦 ... 吉岡清十郎 岡田茉莉子 ... 朱実 八千草薫 ... お通 オトーサン、 「最高の顔合わせだ」 三船敏郎の武蔵、鶴田浩二の小次郎。 本編では、まだ顔見世ていどですが、 次作では、巌流島での全面対決となります。 妖艶な岡田茉莉子さんと 信じられないほどお若い八千草薫さんは、 2人とも、臭いお芝居でした。 その他の出演者: 東野英治郎 ... 宍戸梅軒 水戸光子 ... お甲 木暮実千代 ... 吉野太夫 堺左千夫 ... 本位田又八 藤木悠 ... 吉岡伝七郎 加東大介 ... 祇園藤次 尾上九朗右衛門 ... 宗彭沢庵 御橋公 ... 本阿弥光悦 高堂国典 ... 老僧日観 田武謙三 ... 研師耕介 飯田健人 ... 城太郎 西条悦郎 ... 小橋蔵人 田島義文 ... 太田黒兵助 稲葉義男 ... 植田良平 鉄一郎 ... 南保余市 浜田寅彦 ... 御池十郎左衛門 山本廉 ... 川上利市 久世龍 ... 金原鬼角 桜井巨郎 ... 西野成作 松尾文人 ... 市川甚兵衛 緒方燐作 ... 草薙天鬼 谷晃 ... 権六 牧壮吉 ... 壬生源左衛門 滝花久子 ... 妙秀尼 近藤圭子 ... 禿りん弥 北川町子 ... 小菩薩太夫 三好栄子 ... お杉 User Rating:-/10( 13 votes) Yahoo! オトーサン、 「見ているひとが少ないな、名作だと思うけど」 豪華なセット、穢れのない日本の風景、 いまでは、もう見ることができません。 User Reviews 夢童隣寝さん 2008年11月8日 三船と鶴田初共演 東宝=稲垣浩版の武蔵・第2弾。 前作の終わりに修行の旅の出た武蔵が いきなり宍戸梅軒(東野英治郎)との試合で始まる。 本作の三船敏郎は関が原の暴れん坊残党から 一気に知恵を持った寡黙な剣士に成長している。 吉岡清十郎を平田昭彦が、傳七郎を藤木悠が其々演じて、 又八は何と脇役の堺佐千夫に交代して 役のウエイトが軽くなってしまった不満があるが、 本作の売りは颯爽とした青年剣士=佐々木小次郎の鶴田浩二である。 特に小次郎が清十郎から逃げた朱実(岡田茉莉子)を 言葉巧みに自分に惹きつけるシーンは殺陣に負けない魅力がある。 この小次郎は「能ある鷹は爪を隠す」で 殺陣はあまり見せないし、剣豪にも見えない。 あくまでも剛の武蔵に対する柔の小次郎という対比が売りであり、 そのまま三船vs鶴田という二大スターの魅力対比にカブっている。 小次郎はその後、東千代之介、勝新太郎、高倉健らが演じているが 最も適役で華々しいのがこの鶴田だと思う。 オトーサン、 「若いひとは、見方がちがうなぁ」 武蔵がお通にキスしようとして、 拒まれて去っていくシーンですが、 愛しているからこそのシーンなのでは? お通は、身をゆだねるなら、 川のそばなんかでなく、お部屋で。 武蔵は、そんな女心を分かるはずもなく、 全面的に拒まれたものと思いこんだのです。 藝術大全さん 2007年7月21日 見所がほとんどない宮本武蔵映画。 「ほら吹きだと言われたら、大人気ないが ほらではない証拠を見せたくなる」 本作は佐々木小次郎に救われた作品である。 まさに鶴田浩二の飄々とした魅力に尽きる。 殺陣はそれほどうまくはないが、 高倉健の小次郎よりも小次郎っぽい。 女性の扱いに関しても、狡猾さに関しても その佇まいセリフ廻しに説得力がある。 本作には、理解不可能な物語の構成が見受けられる。 特に冒頭の宍戸梅軒との決闘の決め手や、 三十三間堂の決闘で一太刀合わせて結末は示なかったり、 武蔵がお通を川べりで見つめるシーンの編集ミスがあったり... 「はばかりながら、私はお侍の魂を研ぐのが商売。  殺生な人斬り包丁など研ぐわけには参りません」 こう言われて反省した武蔵の剣の道に対する姿勢だが、 セリフのみで上滑りしている。 ラストシーン。 お通と武蔵のすれ違いの恋の描写である。 三条大橋での再会シーンは悪くなかったが、 一乗寺の決闘で傷だらけになった武蔵がお通に救われ、 川べりで二人仲むつまじく過ごすシーンだ。 ストイックな武蔵がお通にキスをしようとするが、 拒まれて、情けなく足早に去っていく。 宮本武蔵映画史上、最高に情けないシーンだ。


煙突の見える場所

オトーサン、 「お化け煙突か」 その昔、見た覚えがあります。 終戦後の食料難の時代、母が江戸川の河川敷きで 小さなさつまいも畑をやっていた記憶があります。 何本見えたか、見たのは、荒川からか江戸川からか、 すっかり忘れてしまいました。 このお化け煙突、1964年に取り壊されたとか。 残しておけば、観光名所になったかも。 原題:煙突の見える場所(1953) 監督:五所平之助 原作:椎名麟三 脚色:小国英雄 Genre:Drama 上映時間:108分 あらすじ: 足袋問屋の緒方隆吉は、 戦争で夫が行方不明になってしまった弘子と 安い貸家で一緒に暮らしていた。 弘子は競輪場の両替所で働いて貯金をしていたが、 隆吉にはそれが面白くない。 貸家の2階には、税務署で働く久保健三と 街頭放送所のアナウンサーである東仙子が下宿をしていた。 ある日、緒方家の縁側に赤ん坊が置き去りにされていた。 弘子の元夫である塚原のしわざらしい。 隆吉と弘子は仕方なく赤ん坊の面倒を見ることになった 出演者: 上原謙 ... 緒方隆吉 田中絹代 ... 緒方弘子 芥川比呂志 ... 久保健三 高峰秀子 ... 東仙子 オトーサン、 「うーん、ネオ・リアリズムか」 欧米には評判はよかったようですが、 上原謙と田中絹代が美男美女コンビではなく、 始終いがみあっている中年夫婦という設定が残念です。 その他の出演者: 関千恵子 ... 池田雪子 田中春男 ... 塚原忠二郎 花井蘭子 ... 石橋勝子 浦辺粂子 ... 野島加代 坂本武 ... 河村徳治 三好栄子 ... 灘らん子 中村是好 ... 勇 小倉繁 ... 金子大助 User Rating:9.5/10 ( 64 votes) Yahoo! オトーサン、 「限られたひとには、好評のようだね」 ベルリン国際映画祭受賞 ・ドイツ上院陪審賞 五所平之助 ・国際平和賞 五所平之助 ブルーリボン賞受賞 ・撮影賞 User Reviews 黒津明二郎さん 2011年5月29日 凡作 お化け煙突の見える東京下町の人情ドラマ。 独立プロのスタジオエイトプロと新東宝の提携作品で、 五所監督と三浦キャメラマンはそこの取締役をしていた。 シナリオは黒澤明とのコラボで有名なベテランの小国が担当しており、 五所にとってさぞ意欲的な仕事であったろうが、 何とも詰まらない出来具合となった。 冬の季節感を生かした三浦のキャメラは素晴らしいのだが、 シリアスなんだかコメディなんだか どっちつかずのドラマ進行が致命的だ。 オトーサン、 「うーん、こういうひともいるのか」 あでゅ〜さん 2008年8月29日 不思議な魅力の下町コメディ 上原謙サンのトボけたナレーションから始まって 田中絹代サンがあんまりさっぱりと 楽しそうに下町のオバサンを演ってるものだから うれしくなっちゃって 舞台は戦後5、6年の東京・千住の下町で 謙サンと絹代サンの中年夫婦と その2階を間借りしている独身の 高峰秀子サンと芥川比呂志サン。 (どうやら比呂志サンは秀子サンに気がある様子) みんな貧乏で善良でひとりぼっちで 昼間は一生懸命働いて、夜はぐっすり眠ります これは下町テンポのドタバタ喜劇かしらと思ってたら いきなり一転ミステリーに 安部公房かという不条理な匂いまで立ちこめて… 場所によって一本にも二本にも、また三本四本にもみえるという お化け煙突の下で繰り広げられる ちょっと変わった不思議な魅力のコメディでした 五所監督の映像もテンポがよくって洗練されてて さすがベルリン映画祭ダブル受賞の名作です (ドイツ上院陪審賞と国際平和賞) (ちなみに翌年の上院陪審賞が「生きる」ですって) ぼんやりしてて、どこか抜けてるラブラブの中年夫婦を 謙サンも絹代サンも すっごく楽しそーに演じてます 秀子サンと比呂志サンは気が合ってるのか、合ってないのか (ジャンケンのタイミングが…) ズレ感まで役柄そのままで、 でもさすがに、みなさんシリアス俳優 (だれも喜劇俳優じゃない!) 息も白い冬の荒川の場面は 四人のテンションにおもわず食い入る緊張感でした


クール・ランニング

オトーサン、 「考えてみれば、すごいことだよな」 ジャマイカといえば、雪など降ったことのない熱帯の国。 おまけに貧乏そのもの。 それが、F1レーサー並みのスピードの出る ボブスレーに乗って、オリンピック出場を果たすとは。 原題:Cool Runnings (1993) 監督:Jon Turteltaub 原作:Lynn Siefert/Michael Ritchie/ 脚本:Lynn Siefert/Tommy Swerdlow/Michael Goldberg Genre:Adventure / Comedy / Family Rated PG for mild language and brief violence Country:USA Language:English / German / Russian 上映時間:98分 あらすじ: 88年のジャマイカ。 オリンピック出場確実の陸上短距離選手デリスは、 他の選手の転倒に巻き込まれて敗退。 何としてもオリンピックに出たいので、 ボブスレーが何たるかも知らぬまま、 親友サンカを仲間に引きずり込み、アーブにコーチを頼みに行く。 アーブには、金メダルを剥奪された苦い過去がある。 だが、熱意に根負けして引き受けるのだが... 出演者: John Candy ... Irv(アーブ) Leon ... Derice Bannock(デリス) Doug E. Doug ... Sanka Coffie(サンカ) オトーサン、 「やっぱりなぁ」 肥満そのものの図体をみると、演技以前に心配になります。 好漢ジョン・キャンディ、44歳で死にました。 JOHN CANDY  ジョン・キャンディ 誕生日 1950/10/31-1994/3/4 出身 カナダ・トロント 出演作 1978年「サイレント・パートナー」 1979年「ロスト・アンド・ファウンド」「1941」 1980年「ブルース・ブラザース」 1981年「ヘビー・メタル」(声)「パラダイス・アーミー」 1982年「ホリデーロード4000キロ」「大脱線」 1984年「スプラッシュ」 1985年「マイナー・ブラザース/史上最低の賭け」      「クレイジー・ファミリー/太陽がめいっぱい」「ピースフォース」 1986年「私立ガードマン/全員無責任」 1987年「リトル・ショップ・オブ・ホラーズ」「スペースボール」 1988年「大災難P.T.A.」「マネーゲームで大逆転」(声)      「大混乱」 1989年「名探偵ハリーにまかせろ!?」「おじさんに気をつけろ」 1990年「ジョン・キャンディの夢におまかせ」「ホーム・アローン」      「恋の時給は4ドル44セント」▲      「ハーレーダビッドソン&クレイジーライダー」▲ 1991年「オンリー・ザ・ロンリー」      「ビアンカの大冒険/ゴールデン・イーグルを救え」      「JFK」 1992年「モンテカルロ殺人事件」 1993年「がんばれルーキー」「クール・ランニング」 1994年「ビッグ・ランニング」 1995年「ジョン・キャンディの大進撃」 その他の出演者: Rawle D. Lewis ... Junior Bevil Malik Yoba ... Yul Brenner Raymond J. Barry ... Kurt Hemphill Peter Outerbridge ... Josef Grool Paul Coeur ... Roger Larry Gilman ... Larry Charles Hyatt ... Whitby Bevil - Sr. Winston Stona ... Coolidge Bertina Macauley ... Joy Bannock Pauline Stone Myrie ... Momma Coffie Kristoffer Cooper ... Winston Bill Dow ... Registration Official User Rating:6.6/10 ( 33,963)IMDb User Rating:9.3/10( 1,656) Yahoo! オトーサン、 「愉快、痛快!」 User Reviews grendelkhanさん Xanadu 2003年8月23日 事実ではないが、考えさせる。 はっきりさせておきたい。 この映画は、ジャマイカのボブスレーチームの実話ではない。 それに触発されたものだが、ドキュメンタリーではない。 だが、いやそれゆえに、チームの心意気を感じる。 物笑いの種になった。 愉快な方法で、監督はチームづくりの教訓を示す。 夢があるなら、追い求めよ。誰が何と言おうと。 これは、最高の映画ではない。 ありきたりだらけ。 でも、いいのだ。 もし、この映画に感動し、興奮しないなら、 心が凍りついているのだ。 多くの笑い、馬鹿なことがある。 だが、いいドラマや素敵な演技がある。 ジョン・キャンディは、おふざけだけでなく、 感動的な演技ができることを立証した。 ボブスレーが滑っていく間、 チームに声援を送ってしまうだろう。 見ていて楽しいし、笑顔が湧いてくる。 いい映画かね? そうだよ、ママ! オトーサン、 「弱点を発見!」 ジーナさん、森羅万象についてお詳しいかと思ったら、 ボブスレーを知らなかったとは。 だって、冬季五輪で放送されているでしょう。 ジーナさん 2008年8月3日 こういう感動もあるんだね 初めて観たスポーツコメディがこの作品。 「ボブスレー」というスポーツがあるのを知ったのもこの作品がキッカケ。 当時は暑い国の人が寒さと格闘する姿を愉快に観たモノですが、 大人になってから観てみると意外と淡白なので驚いた。 もっと寒暖の差で笑いをとっても良かったんじゃないかな〜 ・・・とは言え、選手4人のキャラクターもイイ感じだし、 ジャマイカ人らしい陽気なノリに魅せられました。 良い意味でディズニーらしさが出ている作品なので 大人から子供まで楽しめる作品になっていると思います。 実話でこれだけテンポよく面白いコメディを作れるって言うのは スゴイことですね。


ミッション・トゥ・マーズ

オトーサン、 「火星に生物はいるのでしょうか」 「微生物なら、いそうです」 「じゃ、ETみたいな奴は」 「ま、いないでしょうね」 「でも、それじゃ、面白くないよね」 原題:Mission to Mars (2000) 監督:Brian De Palma 原作:Lowell Cannon/Jim Thomas/John Thomas 脚本:Jim Thomas/John Thomas/Graham Yost Genre:Adventure / Drama / SF Rated PG for sci-fi violence and mild language 上映時間:114分 あらすじ: 2020年、人類初の火星への有人飛行に成功。 だが先発隊は巨大な砂塵に襲われて、連絡を絶つ。 ジムは、仲間を救出し、謎を解明すべく、 親友夫婦ウッディとテリー、そしてフィルと 再度、火星へと旅立つ。 奇跡的に生きていたルークと再会し、 未知なる高度の知性が存在していることに気づく。 出演者: Gary Sinise ... Jim McConnell(ジム) Tim Robbins ... Woody Blake(ウッディ) Don Cheadle ... Luke Graham (ルーク) オトーサン、 「3人とも無難な演技だね」 その他の出演者: Connie Nielsen ... Terri Fisher Jerry O'Connell ... Phil Ohlmyer Peter Outerbridge ... Sergei Kirov Kavan Smith ... Nicholas Willis Jill Teed ... Renee Cote Elise Neal ... Debra Graham Kim Delaney ... Maggie McConnell Marilyn Norry ... NASA Wife Freda Perry ... NASA Wife Lynda Boyd ... NASA Wife Patricia Harras ... NASA Wife Robert Bailey Jr. ... Bobby Graham User Rating:5.3/10 ( 38,594 votes)IMDb User Rating:5.5/10( 708 votes) Yahoo! オトーサン、 「低すぎる!」 ラジー賞ノミネート ・ワースト監督賞 ブライアン・デ・パルマ User Reviews johnm_001さん USA 2000年10月13日 ヴィジュアルの傑作 多くの批評家連中が、この映画をくさした。 まるで、私の見たのがちがう映画みたいだ。 おそらく「アルマゲドン」や「宇宙物」を期待していたのだろう。 この映画の描いているのは、宇宙ではなくひとびとだ。 地上ではよき友であるが、 宇宙や火星では、友情や人間性が試される。 カンサスと同じならいいのだが。 現存する最高の映像作家であるブライアン・デ・パルマは、 そのカメラでもって輝かしい旅へと誘ってくれる。 セットと特殊効果は、俳優の影を薄くしない。 眼福を提供する。 優しく感動的な映画だ。 人々とその人間関係を描いている。 美しい映画だ。 ゆっくりして、のびやかだ。. 多くの映画にオマージュを捧げているが、 それ自体の価値をもっている。 出演者たちのすばらしい演技、 エニオ・モリコーネの効果的な音楽、 ブライアン・デ・パルマの比類のない監督だ。 この驚異の映像は、巨大スクリーンのみで生きる。 強くオススメする! オトーサン、 「確かに、中盤からあやしくなったね」 変な火星人が出現してきたので、腰くだけになりました。 ジーナさん 2010年1月9日 中盤まではGOOD 何度かこの作品観てますが 不思議と内容が記憶に残らないんですよ(爆) なんか・・・こう・・・どっかで観たような感じなんですよね。 今回初めて、設定が2020年な事も知りましたし(笑) 前半はテンポも速くドラマ性や緊張感ある展開で 飽きずに鑑賞できますが、火星に到着してから失速気味なんですよ。 妻は何事もなかったように感動してるし、 例の生き物は完璧な映像から浮いてるし、 攻撃的なのか友好的なのか中途半端・・・と、 それまでの流れからどう後半の流れに乗ればイイのか 迷う感じっていうのかなぁ・・・。 命の起源とかも取ってつけたようなエピソードになっちゃってるんですよ。 発想は面白いと思いますが、 後半の脚本が唐突で順序だっていないのが問題なのかもしれません。 無駄を省いてもう少し丁寧に綴ってくれると印象が変わったと思いますよ。 赤い地表や不意に現れた巨大な物体など 火星の雰囲気には思わず息を止めて見入ってしまいました。 宇宙を彷徨うシーンなど細かいトコロにまで拘ったであろう ブライアン・デ・パルマ監督の美しい映像は十分に堪能できますね。 宇宙船内の映像も独特で、目が回りそうなほど趣向を凝らした世界でした。 ゲイリー・シニーズにドン・チードルにティム・ロビンス・・・とキャスティングも見応えたっぷりです。 ジェリー・オコンネルに知的な役が似合うとは思えませんが キャラクター自体は効果的だったと思います。 音楽も良かったですし夢のあるSFアドベンチャーなので それなりに楽しめますが、 ラストの走馬灯はつまらない印象を与えてしまったと思います。 せめてそれまでに見せていないシーンを繋ぎ合わせていると 良かったのですが・・・。 結論;好きな方にはハマる世界観もあり。


ラブ・ダイアリーズ

オトーサン、 「女性遍歴は?」 「えーと、2人くらい深くつきあって、 あとは軽いデートしたくらいかな」 「デートした人数は?」 「うーん、覚えていないなぁ」 間違えないでください、この映画の主人公の話しです。 原題:Definitely, Maybe (2008) 監督・脚本:Adam Brooks Genre:Comedy / Drama / Romance Rated PG-13 for sexual content, including some frank dialogue,         language and smoking Country:UK / USA / France Language:English 上映時間:112分 あらすじ: ニューヨーク、マンハッタン。 ウィルは、離婚届けを突きつけられる。 離婚なんイヤという小学生の娘マーヤから 妻との出会いについて聞かれる。 ウィルは、登場する3人の女性のうち、 マーヤの母親になったのは誰かを推理させる。 学生時代の恋人エミリー。選挙事務所で同僚のエイプリル、 そしてエミリーの友人だったサマー。 出演者: Ryan Reynolds ... Will Hayes(ウィル) Abigail Breslin ... Maya Hayes(マーヤ) Elizabeth Banks ... Emily'(エミリー) Isla Fisher ... April(エイプリル) Rachel Weisz ... Summer Hartley(サマー) オトーサン、 「このひと、ホントに好人物だね」 カナダ人だからでしょうか、純朴です。 RYAN REYNOLDS  ライアン・レイノルズ 誕生日 1976/10/23 出身 カナダ・バンクーバー カナダで俳優デビューし、アメリカへ移住。 テレビシリーズ「X−ファイル」の第3シーズンに出演。 98年、テレビ・コメディ「ふたりの男とひとりの女」の主演で 人気を博す。 「ブレイド3」でハンニバル・キングを演じ、 「悪魔の棲む家」では主人公ジョージを演じた。 出演作 1998年「ザ・ブレイン」 2003年「セイブ・ザ・ワールド」 2004年「ブレイド3」◆ 2005年「悪魔の棲む家」◇ 2007年「スモーキン・エース/暗殺者がいっぱい」「カオス・セオリー」 2008年「ラブ・ダイアリーズ」 2009年「ウルヴァリン:X-MEN ZERO」「あなたは私の婿になる」 2010年「[リミット]」 その他の出演者: An Nguyen ... Ad Exec Matthew Mason ... Headphone Guy Rick Derby ... Visitor from Planet Ordon Daniel Eric Gold ... Charlie Adam Ferrara ... Gareth Derek Luke ... Russell T. McCormack Liane Balaban ... Kelly Annie Parisse ... Anne Nestor Serrano ... Arthur Robredo Kevin Corrigan ... Simon Jaime Tirelli ... Rafael Kevin Kline ... Hampton Roth Melisa McGregor ... Bartender Stephen Richardson ... Pollster Robert Klein ... Himself Alexie Gilmore ... Olivia Marc Bonan ... Kevin Dale Leigh ... Bill Clinton Leif Riddell ... Cab Driver User Rating:7.2/10(57,798 votes)IMDb User Rating:7.1/10(  171 votes) Yahoo! オトーサン、 「高いスコアだが、うなづける」 User Reviews robertallenandersonjrさん United States 2008年4月9日 絶対に見るべし 今日見たばかり、いいね。 映画館で10代はぼくだけ。 ハッピーでいるために素敵なメッセージがある。 少女も素敵だ。 彼女のおかげで、映画は実り豊かなものになった。 演技がいいし、とくに監督がいい。 おやじと見た。 涙していた。 そう、お涙頂戴ものだ。 ラブコメ好きなひとなら、好きになれるだろう。 テンポはやや遅いが、それでいいのだ。 終わりの頃、彼が 一緒になるべきひとと添えるようにと願ってしまった。 ひねりも効いている。 ライアン・レイノルズは、名演技をみせた。 離婚を乗り越える父親役だ。 娘が真の愛をみつけられるように手助けする。 私が、望んでいたすべてがある。 誰かと一緒に見に行って、素敵な時間を持ってほしい。 オトーサン、 「よく行き届いた素敵なコメントだ」 ジーナさん 2010年4月12日 新鮮味と安定感の調和 別居中の父と母の愛を取り戻すべく、 恋のキッカケから結婚までの思い出を娘が振りかえさせる ファミリードラマ風ロマコメ作品です。 母親以外の女性も登場する父親の恋愛遍歴を 娘に聞かせる発想も面白いですが、 架空の名前で聞かせる事で どの女性が母親なのか分からない展開にしているのが 見事だったと思います。 娘が母親を推測するように 観ているほうもどの女性と結婚する事になるのかを予想したり、 「この女性であってほしい」なんて願いながら観れるので楽しめました。 登場する女性達は3人とも個性が異なるので面白みがありますね。 真面目で洗練されていて穏やかなエミリー、 何事にも積極的で人の心を惹き付けるサマー、 活発で若々しい魅力が可愛らしいエイプリル・・・と 三者三様のキャラクターなので 誰かしら好きな女性像を見つけられるのではないでしょうか? もちろん、それぞれを演じた女優さんにも好感が持てますね。 子供が息子でなく娘なのもストーリーを活かすのに成功しています。 女の子はおませと言いますが、 この作品でも父親には分からない女心を巧みに代弁するなど 娘(女の子)らしさが出ていました。 娘のアドバイスを素直に聞く父親とのバランスも良かったですね。 過去の恋愛と現在の状況、2つのパートの絡ませ方も絶妙で 「そろそろ恋愛パートに戻ってほしいなぁ〜」と思う頃 キッチリ過去にもどってくれるなど構成も素晴らしかったです。 それぞれの女性が期間を決めて登場する訳ではないので、 3人の女性の成熟した姿まで観れるようになっており 好奇心を満たしてくれるのもイイですね。 女性の登場のさせ方などストーリーのつなぎも上手かったです。 携帯のない時代の恋愛や当時のファッション、音楽やクリントン大統領のアレコレなどで 時代の移り変わりを自然に無理なく表現してるのも好印象。 主な舞台となるNYの活き活きとした雰囲気も味わえます。 ちょっぴりシニカルな笑いをコミカルに見せる演出もGOOD 個人的には大好きなパパが タバコを吸っていた事を知った娘の反応が気に入ってます。 最初の性教育のくだりもクスクスできました。 笑いだけでなく、母親のクセを見抜いている娘の表情には 胸が締め付けられましたし、 恋愛のパートでも運命を感じさせるロマンチックな要素も入れるなど ポイントを押さえた脚本になっていました。 欲を言えば、両親の離婚に対して 子供らしく本音をぶつけるようなシーンを入れたり、 恋愛部分も彼女達の辛さや傷心ぶりを描いてくれると 陽気さだけではないメリハリのある作品に仕上がったでしょうね。 娘を演じたアビゲイル・ブレスリンちゃんの気の利いた演技は 時折大人びた印象を与えますが、 キャラクター性もあってか愛嬌があって可愛らしかったです。 父親役のライアン・レイノルズも大学生から小学生の娘の父親までを 違和感なく演じていたと思います。 他にもエリザベス・バンクス、レイチェル・ワイズ、アイラ・フィッシャーといったキレイどころや ケヴィン・クラインの出演などキャスティングだけでも楽しめるでしょう。 いくらなんでも娘の気持ちの切り替えが早すぎだったり、 女性に対して「そんなに怒る事なのか?」など 共感できない部分もありましたが、 全体的に優しさが溢れ愛に満ちた作品なので 埋もれさせておくには勿体ないですね。 父親の青春ロマコメとして観るもヨシ、 父と娘のほっこり系コメディドラマとして 観るもヨシな作品だと思いますよ。


幸せの1ページ

オトーサン、 「邦題は、内容と離れているなぁ」 原題は、ニムの島。 主人公の女の子が夢中になって読んでいる本の 1ページに出てくるから、こうなったのでしょうが、 「ニムの冒険」ほうが、いいのでは。 原題:Nim's Island (2008) 監督:Jennifer Flackett, Mark Levin 原作:Wendy Orr 脚本:Joseph Kwong/Paula Mazur/Mark Levin/Jennifer Flackett Genre:Adventure / Comedy / Family Rated PG for mild adventure action and brief language 上映時間:96分 あらすじ: 冒険小説家のアレクサンドラは、引きこもり。 新作のネタ探しはもっぱらネットで行なう。 孤島に住む海洋生物学者ジャックの記事に興味を持ち、 さっそくメールする。 ジャックを父に持つ少女ニムは、 南の無人島で、元気で暮らしていた。 アレクサンドラの冒険小説の主人公アレックスの大ファンだ。 ジャックの留守中にメールを受け取るが、 アレックスという送信者名から小説の主人公本人からだと興奮。 嵐で船が難破したジャックとの連絡が取れなくなってしまう。 そこで、アレックスに迷わず助けを求める... 出演者: Abigail Breslin ... Nim Rusoe(ニム) Jodie Foster ... Alexandra Rover(アレクサンドラ) Gerard Butler ... Jack Rusoe / Alex Rover(ジャック/アレックス) オトーサン、 「うーん、2人とも、いまいち」 アカデミー賞レベルの演技を期待していたためでしょうか。 JODIE FOSTER ジョディ・フォスター 誕生日 1962/11/19 出身 ロサンセルス 8歳で映画界入り。 「タクシードライバー」で、アカデミー賞助演女優賞ノミネート。 85年にエール大学文学部に入学。 「告発の行方」、「羊たちの沈黙」で、アカデミー賞主演女優賞受賞。 「ネル」でアカデミー賞主演女優賞ノミネート。 91年「リトルマン・テイト」で監督デビュー。 出演作 1972年「ナポレオンとサマンサ」「カンサスシティの爆弾娘」 1973年「トム・ソーヤの冒険」「リトル・インディアン」 1975年「アリスの恋」 1976年「白い家の少女」◇「ダウンタウン物語」      「タクシードライバー」◆「別れのこだま」 1977年「キャンドルシューセント・エドモントの秘宝」      「避暑地のラブストーリー」      「フリーキー・フライデー」 1980年「フォクシー・レディー」 1984年「他人の血」「ホテル・ニューハンプシャー」 1986年「ヴィクトリア」 1987年「シェスタ」 1988年「君がいた夏」「告発の行方」◇      「ファイブ・コーナーズ/危険な天使たち」 1989年「ハートに火をつけて」「バックトラック」 1991年「羊たちの沈黙」◇      「リトルマン・テイト」 1992年「ウディ・アレンの影と霧」 1993年「ジャック・サマースビー」      「IT WAS A WONDERFUL LIFE」(ナ) 1994年「ネル」◇「マーヴェリック」 1997年「コンタクト」◇ 1999年「アンナと王様」◇ 2001年「パニックルーム」◇「イノセント・ボーイズ」◆ 2004年「ロング・エンゲージメント」 2005年「フライトプラン」◇ 2006年「インサイド・マン」◆ 2007年「ブレイブワン」◇ 2008年「幸せの1ページ」◇ ABIGAIL BRESLIN  アビゲイル・ブレスリン 誕生日 1996/4/14 出身 米ニューヨーク州 兄は「キッド」で子役を演じた。 2002年「サイン」で映画デビュー。 「リトル・ミス・サンシャイン」でアカデミー賞助演女優賞ノミネート。 出演作 2002年「サイン」 2004年「プリティ・プリンセス2/ロイヤル・ウェディング」「プリティ・ヘレン」 2006年「リトル・ミス・サンシャイン」「ウォルト・ディズニーのサンタクローズ3 クリスマス大決戦!」 2007年「幸せのレシピ」◇ 2008年「幸せの1ページ」◇「ラブ・ダイアリーズ」 その他の出演者: Michael Carman ... Captain Mark Brady ... Purser Anthony Simcoe ... First Mate Christopher Baker ... Ensign Maddison Joyce ... Edmund Peter Callan ... Edmund's Father Rhonda Doyle ... Edmund's Mother Russell Butler ... Old Fisherman Colin Gibson ... Cruise Director Bryan Probets ... Australian Tourist #1 Andrew Nason ... Australian Tourist #2 Dorothy Thorsen ... Blue-Haired Woman User Rating:6.0/10( 14,530 votes)IMDb User Rating:6.2/10( 1,358 votes) Yahoo! オトーサン、 「ま、こんなものかな」 User Reviews tabunoさん utah 2008年4月4日 平均以上の家族向け映画 この映画、ナンバーワンではないが、 大スクリーン向けの素敵なコメディ・ドラマに仕上がっている。 The Last Action Hero (1993), Jumping Jack Flash (1986), The Whalerider (2002), といった映画のように、魅力的な感じで、 素敵なともだちやエキゾティックな島々が出てくる。 それに、若い女性がマリーンライフにのめりこんでいる。 この映画が、避けて通ったのは、 「ホームアローン」(1990) のようなドタバタ喜劇だ。 脚本は、実にいい感じで、丁寧だ。 ジョディ・フォスターの演技が決まっている。 まったく上滑りでないのだ。 残念ながら、筋書きには、安っぽい点も見受けられた。 火山のシーンは、偶然すぎるし、 父親の功績は、信じられなかった。 全体として、この映画、素材を生かしてはいるが、 ジョディ・フォスターとアビゲイル・ブレスリンの 愉快で面白い演技をみせるのが目的になっている。 10点満点で7点。 オトーサン、 「やはり子供向け映画だね」 ジーナさん 2009年8月23日 後半がんばってくれれば... 南太平洋に浮かぶ島に住む父と娘、 冒険小説家でありながら引きこもりのアレックス... 冒頭から中盤まではこの二つの違った空間とライフスタイルを楽しむ事が出来ました。 全体的には強引な展開や訓練された動物たちの演技、 無駄なモノを一切排除した脚本に分かりやすい構成などテイストは 完全に子供向けと言えるでしょう。 大人が鑑賞するにはテンポこそ良いものの、 後半の少女と作家のリアルな感情が希薄だったり、 元々たくましい娘なので成長部分が見えてこなかったりと 物足りない印象を抱くと思います。 主要キャラが少人数な訳ですから人物背景や過去など ドラマと共に人物像を掘り下げる事は可能だったハズですなので、 前半は冒険・後半はドラマチックに・・・ という重点の変化があったら良かったでしょうね。 きっちり彼らの過去・現在の心情描写をしていれば、 ラストの展開むスンナリ受け入れられたでしょう。 作りようによっては感動ファンタジーになったと思うと残念ですね。 ジョディ・フォスターの演技はこれまでの硬いモノと違ってとても好感が持てました。 潔癖症で神経質な作家と完璧主義者であろうジョディ・フォスターの人柄が 絶妙にマッチしていて面白かったです。 太っちょだったアビゲイルちゃんも チョット見ない間に成長していて驚かされましたし、 野性味あふれる自然児を難なく演じる姿に感心しきりでした。 ジェラルド・バトラーは一人二役で頑張っていましたが、 どちらのキャラも風貌に変化がないので 明らかに同一人物で楽しめませんでした。 もう少し2人の外見や雰囲気に違いを持たせるなど 工夫が欲しかったですね。 コミカルでワクワクするようなファンタジーアドベンチャー作品なので 細かい事を言わなければ十分楽しめると思いますが、 子供もしくは家族での鑑賞以外にオススメするのは抵抗があるかな...


スルース

オトーサン、 「どうせB級映画だろう」 地デジ&深夜映画への評価です。 でも、出演者をみて、目を疑いました。 名優マイケル・ケインとジュード・ロウの競演が、 最初から最後まで続くのです。 3角関係なのに、女性が出てこないというのも、 ぜいたく極まりない演出でした。 下手な女優さんの演技で、 興趣に水を差されたくないですよね。 原題:Sleuth (2007) 監督:Kenneth Branag 原作:Anthony Shaffer 脚本:Harold Pinter Genre:Drama / Mystery / Thriller Rated R for strong language Country:USA / UK Language:English 上映時間:89分 あらすじ: ワイクは、ベストセラー推理作家。 ロンドン郊外の豪邸に住んでいる。 妻の浮気相手で美容師のマイロが訪ねてきて、 ワイクに離婚を迫る。 失業中のティンドルに、贅沢な妻を満足させることはできない、 そう言い、ある提案を持ちかける... 出演者: Michael Caine ... Wyke(ワイク) Jude Law ... Milo(マイロ) オトーサン、 「久しぶりだ、見事な競演!」 MICHAEL CAINE  マイケル・ケイン 誕生日 1933/3/14 出身 英ロンドン 15歳から様々な職を転々とし、朝鮮戦争に従軍。 ロンドンに戻り、サセックス州で舞台監督助手に。 ロンドンの演劇学校で学び、舞台デビュー。 「ケイン号の叛乱」から芸名を取り、マイケル・ケインにする。 56年「韓国の丘」で映画デビュー。 「ズール戦争」の中尉役で注目され、 「国際諜報局」のハリー・パーマー役で有名に。 「ハンナとその姉妹」、「サイダーハウス・ルール」で アカデミー助演男優賞受賞。 「ペテン師とサギ師」、「リトル・ヴォイス」でゴールデン・グローブ賞。 出演作 1956年「韓国の丘」 1957年「スパイ戦線」「最後の決死隊」 1958年「鍵」 1961年「カイロ作戦命令」 1962年「新泥棒株式会社」 1963年「ズール戦争」 1965年「国際諜報局」 1966年「パーマーの危機脱出」「泥棒貴族」「アルフィー」 1967年「女と女と女たち」「夕陽よ急げ」「10億ドルの頭脳」 1968年「恐怖の落とし穴」「怪奇と幻想の島」「大侵略」 1969年「ミニミニ大作戦」「空軍大戦略」 1970年「燃える戦場」「最後の谷」 1971年「狙撃者」「ある愛のすべて」 1972年「悪の紳士録」「探偵/スルース」 1974年「ドラブル」「マルセイユ特急」 1975年「ケープタウン」「愛と哀しみのエリザベス」「王になろうとした男」 1976年「ニューヨーク一攫千金」「鷲は舞い降りた」 1977年「遠すぎた橋」「シルバー・ベアーズ」 1978年「スウォーム」「アシャンティ」「カリフォルニア・スイート」 1979年「ポセイドン・アドベンチャー2」 1980年「殺しのドレス」「アイランド」 1981年「キラーハンド」「勝利への脱出」 1982年「デストラップ/死の罠」「ジグソーマン」「リタと大学教授」 1983年「愛と名誉のために」「アバンチュール・イン・リオ」 1985年「レゲエ de ゲリラ」「第三大国の遺産」 1986年「くたばれ!ハリウッド」「影の軍隊」「モナリザ」      「ハンナとその姉妹」      「ハーフムーン・ストリート」 1987年「恋はお手上げ」「ジョーズ87/復讐編」「第四の核」 1988年「ペテン師と詐欺師/だまされてリビエラ」      「迷探偵シャーロック・ホームズ/最後の冒険」      「マネーゲームで大逆転」(声) 1990年「殺意のシステム/ショック・トゥ・ザ・システム」「Mr.ディスティニー」      「ダブルチェイス/俺たちは007じゃない」 1992年「ブルー・アイス」「カーテン・コール/ただいま舞台は戦闘状態」      「クリスマス・キャロル」「永遠に美しく」 1994年「沈黙の要塞」 1997年「ブラッド&ワイン」 1998年「リトル・ヴォイス」 1999年「サイダーハウス・ルール」      「ニューヨークの亡霊」 2000年「追撃者」「クイルズ」「デンジャラス・ビューティー」 2001年「逃亡犯」 2002年「オースティン・パワーズ ゴールドメンバー」 2003年「ウォルター少年と、夏の休日」「愛の落日」 2005年「バットマン ビギンズ」「奥さまは魔女」「ニコラス・ケイジのウェザーマン」 2006年「トゥモロー・ワールド」「プレステージ」 2007年「スルース」「ダイヤモンド・ラッシュ」 2008年「ダークナイト」 JUDE LAW  ジュード・ロウ 誕生日 1971/12/29 出身 英ロンドン 17歳でTVドラマに出演。 ロンドンで多くの舞台を経験、オリビエ賞の新人賞を受賞。 ブロードウェイの活躍でアメリカ映画に進出。 97年「ガタカ」「オスカー・ワイルド」などに出演。 「リプリー」でアカデミー賞とゴールデングローブ賞の助演男優賞ノミネート。 「コールドマウンテン」でアカデミー賞主演男優賞ノミネート。 出演作 1994年「ショッピング」 1996年「プラトニック・ゲーム」 1997年「オスカー・ワイルド」「ガタカ」「真夜中のサバナ」      「ベント」 1998年「ファイナル・カット」◇「クロコダイルの涙」◇      「ミュージック・フロム・アナザー・ルーム」◇ 1999年「イグジステンズ」◇「リプリー」◆「ロンドン・ドッグス」◇ 2000年「スターリングラード」◇ 2001年「A.I.」◆ 2002年「ロード・トゥ・パーディション」◆ 2003年「コールドマウンテン」◇ 2004年「スカイキャプテン ワールド・オブ・トゥモロー」◇「アビエイター」◆      「レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語」(声)「クローサー」◇      「アルフィー」◇ 2005年「ハッカビーズ」◇ 2006年「オール・ザ・キングスメン」◇「ホリデイ」◇「こわれゆく世界の中で」◇ 2007年「マイ・ブルーベリー・ナイツ」◇ 2009年「Dr.パルナサスの鏡」◆ 2010年「シャーロック・ホームズ」◇「レポゼッション・メン」◇ その他の出演者: Harold Pinter ... Man on T.V. Carmel O'Sullivan ... Maggie User Rating:6.3/10 ( 15,660 votes)IMDb User Rating:6.6/10( 730 votes) Yahoo! オトーサン、 「低すぎる!」 User Reviews RodneyRecorさん Los Angeles 2007年10月13日 リメイクだが、, 舞台や第1作の素敵な体験を損なっていない。 プラスアルファがある。 この1972版をみられたのは、ラッキーだった。 生涯のお気に入りだったし、トップ10に入る。 ケネス・ブラナー監督の新作は、 エキサイティングで、とりこにするだけでなく、 スリリングで知的な映画に仕上がっている。 マイケル・ケインは、1972年版とは逆の役で戻ってきた。 おそるべき質の高さで、魅了された。 一瞬たりとも、画面と音から気をそらせなかった。 1972年版よりもゴージャスなこのリメイク、 見ることが出来て、ほんとうに嬉しい。 (長年の映画フアン、研究者として、リメイクは嫌いなのだが!) 1972版とリメイクの本作は、一本とみなして、 すばらしい映画体験をすべきではないか。 ちがうデザイン、ジダイ、技術を楽しめた。 いい映画、ベストな映画に飢えているなら、 この映画をみて、そしてビデオショップに走っていき、 1972年版を借りるべし。 この2本を比べてはいけない。 座って、夢中になって別世界へ。 すばらしいせりふ、イメージ、音など、 すべてが相まって、この映画が好きになるだろう。 オトーサン、 「黒美さんは、評価しないのか...」 黒美君彦さん 2008年4月17日 退屈なゲーム オリジナルは未見。 ジュード・ロウ VS マイケル・ケインという ふたり芝居に期待は高まったのだが、 なんだかな、というのが正直な感想。 舞台劇の映画化そのままの台詞回し、という印象で、 ふたりとも喋る喋る(苦笑)。 舞台では息つく暇もなく、観客はどんでん返しを楽しめると思うが、 映画としては中途半端に密室で、 中途半端に開放的…そんな印象が残った。 ジュード・ロウは美しいし、 マイケル・ケインも熱演なのだが、 そもそも登場人物の“ゲーム”にまったく興味がもてないのだから仕方がない。 数多の防犯カメラがオチにつながるのかな、 なんて思っていたらそうでもなかったし(苦笑)。 ゲームオーバーがあれか?という思いも拭えなかった。 舞台俳優のケネス・ブラナー監督、 ノーベル賞作家ハロルド・ピンターの脚本に忠実すぎた、ということだろうか。


キット・キトリッジ アメリカン・ガール・ミステリー

オトーサン、 「ありゃ」 クリス・オドネルに興味を抱いて、 TUTAYA DISCASで、2本借りました。 好青年役を期待していたのですが、 もうパパになっていました。 原題:Kit Kittredge: An American Girl (2008) 監督:Patricia Rozema 脚本:Ann Peacock, Valerie Tripp Genre:Drama / Family Country:USA / Canada Language:English 上映時間:101分 あらすじ: 大恐慌時代の1934年。 オハイオ州に住む少女、キット。 父ジャックが職を探すため家を離れたので、 母マーガレットと2人で住む。 家に下宿人をおき、家賃をもらって生活している。 街中ではホーボーの仕業と思われる強盗事件が頻発し その中に下宿もあったことから、 キットとその友達は、独自の犯人探しを始める... 出演者: Abigail Breslin ... Kit Kittredge(キット) Julia Ormond ... Margaret Kittredge(マーガレット) Chris O'Donnell ... Jack Kittredge(ジャック) Max Thieriot ... Will Shepherd(ウィル) Willow Smith ... Countee(カウンティ) オトーサン、 「クリス・オドネルは、パパ役か。 パッとせんなぁ」 俄然光っていたのは、この子役です。 おしゃまな子です。 成人したら憎たらしくなるかも。 ABIGAIL BRESLIN  アビゲイル・ブレスリン 誕生日 1996/4/14 出身 米ニューヨーク州 兄は「キッド」で子役を演じたスペンサー・ブレスリン。 3歳からCM出演。 2002年「サイン」のボー役で映画デビュー。 2006年「リトル・ミス・サンシャイン」で アカデミー賞助演女優賞にノミネート。 出演作 2002年「サイン」 2004年「プリティ・プリンセス2/ロイヤル・ウェディング」「プリティ・ヘレン」 2006年「リトル・ミス・サンシャイン」      「ウォルト・ディズニーのサンタクローズ3 クリスマス大決戦!」 2007年「幸せのレシピ」◇ 2008年「幸せの1ページ」◇「ラブ・ダイアリーズ」 その他の出演者: Jane Krakowski ... Miss Dooley Wallace Shawn ... Mr. Gibson Glenne Headly ... Mrs. Howard Zach Mills ... Stirling Howard Kenneth Welsh ... Uncle Hendrick Madison Davenport ... Ruthie Smithens Joan Cusack ... Miss Bond Stanley Tucci ... Jefferson Berk Dylan Smith ... Frederich Douglas Nyback ... Billy User Rating:6.6/10 ( 2,746 votes)IMDb User Rating:8.6/10( 129 votes) Yahoo! オトーサン、 「いい映画だね」 User Reviews vamomx2さん United States 2008年7月2日 歴史、モラル、ミステリーが渾然一体! 映画評論家ではなくても、 我々は、好きな映画を知っている。 時間とお金をかけるいい映画を。 この映画には、深い心理描写はないが、 興味深い当時の証言がある。 みんなが忘れていたものだ。 ストーリーは軽快で、 子供の視点で、丁寧に語られるので、興味深い。 撮影もいい。 当時の衣装、クルマなどもいいね。 ストーリーには、万人に訴えるものがあり、 子供っぽくて、おとなの鑑賞に耐えられないものではない。 多くのシニアたち(昔の子供)が、 楽しんでいるのを見るのは愉快だ。 彼らは、映画に描かれている困苦を生き延びてきたひとたちだ。 ひねりもあるし、 老若男女に通用するいいメッセージがたくさんある。 それに、90分という長さがいい! 子供も老人も一緒に見にいくべし。 オトーサン、 「アメリカンガールのシリーズ?そんなのあるの?」 もし、借りられたら見てみましょう。 ジーナさん 2009年12月7日 安心感 アメリカンガールのシリーズ定番ともなっている 時代性が今作も健在。 衣装や髪型など何とも可愛いですね。 もちろんこのシリーズにリアリティはありません(爆) そもそもアメリカのお人形から連想したストーリーですから、 やんわりしてて当然です(笑) さてストーリーですが・・・新聞記者になるため記事を書く キットの目から見た大恐慌など、 子供達目線の不況の捉え方が面白いですね。 卵を売ったら家が無くなる、 ○○ちゃん家のお父さんが○○ちゃんの家を取り上げた・・・ など株の大暴落云々は知らないけど なんか大変!みたいな単純な見方が子供らしくてGOOD お父さんからの手紙やクラスでの格差など 子供の目線だからこそ切なく感じる描写もあるなどバランスも良いです。 子供の世界に大人がいると言う見方をすれば、 ドラマ性に不足を感じることも無いでしょう。 今回は大恐慌時代のお話なので、 他のシリーズのような生活に困らないヒロインではないのが新しいですね。 ホーボーが使う記号も効果的でした。 後半は下宿屋と化したヒロインの家に集まる 個性溢れる人々との交流を描いているので、 生活に困窮しながらも温かい人情物語として穏やかな気持ちになれます。 個人的には「サマンサの休日」や「モリーの友情」など ミステリー要素のない作風のほうが好きですが、 こちらは他を上回る味わい深いキャスティングなので 損した気分にはなりませんでした。 他作でも感服の演技を見せるアビゲイル・ブレスリンは、 きっとこのアメリカンガールに出演したかったんだろうなぁ〜と 思わせるほど楽しそうに演じていましたし、、 ジョーン・キューザックのコミカルな演技や 怪しげな手品師スタンリー・トゥッチなど個性派もお目見え☆ そしてキットの両親を演じたクリス・オドネル&ジュリア・オーモンドの 90年代前半黄金期コンビ(爆) なんとも懐かしい2人に何とも言えない気持ちになれました(笑) とにかくアメリカンガールシリーズは、めでたしめでたし♪で終わるので 安心して鑑賞できるお茶の間映画です。 おとぎ話のようなハッピーな映画が苦手な方には不向きですが、 私はこのシリーズ結構好きです。 道徳映画として子供(女の子)に見せるにはピッタリの作品でしょう。


青春の輝き

オトーサン、 「邦題、サイコー」 原題を超訳すれば、同期の桜でしょうか。 ♪貴様と俺とは同期の桜... 同じ兵学校の 庭に咲く. 血肉分けたる仲ではないか なぜか気が合うて 別れられぬ 原題:School Ties (1992) 監督:Robert Mandel 原作:Dick Wolf 脚本:Dick Wolf/Darryl Ponicsan Genre:Drama / Sport Rated PG-13 for language Country:USA Language:English / Hebrew 上映時間:106分 あらすじ: 1955年、ニュー・イングランドの名門高校に フットボールの奨学生デイヴィッドが編入した。 労働階級の出身ということで注目された。 ルームメイトのクリスや、 フットボール部のチームメイトたちと仲良くなる。 舎監との対立、フットボールの試合での活躍、 そしてパーティーで知り合ったサリーとの恋。 だが、幸福感は消える。 厳しい授業でノイローゼになった生徒が出たリ、 デイヴィッドがユダヤ人だとばらす仲間が出たりする。 出演者: Brendan Fraser ... David Greene(デイヴィッド) Chris O'Donnell ... Chris Reece(クリス) Matt Damon ... Charlie Dillon(チャーリー) Amy Locane ... Sally Wheeler(サリー) オトーサン、 「顔も態度もでけぇな」 若きブレンダン・フレーザーが、殊勝な学生を演じています。 でも、「ハムナプトラ」のイメージがつきまとって、 ありのままに見ることができませんでした。 BRENDAN FRASER ブレンダン・フレイザー 誕生日 1968/12/3 出身 米インディアナポリス 父の仕事の関係で幼少時代から世界各国で過ごす。 ロンドン在住の12歳の時から演劇に興味を持ち、 ロンドンの舞台に出演するようになる。 トロントのアッパーカナダ・カレッジで学び、 シアトルのコーニッシュ・カレッジ・オブ・アーツで演技の美術学士号を取得。 映画デビューは「恋のドッグファイト」。 「ジャングル・ジョージ」などで人気を得て、 「ハムナプトラ」シリーズで主役のリック役でスターに。 出演作 1991年「恋のドッグファイト」「ジャッジメント 推定有罪」 1992年「原始のマン」「青春の輝き」      「風と共に去る20ドル!?」 1993年「グローリー・デイズ 夢見る頃はいつも」 1994年「きっと忘れない」「ハードロック・ハイジャック」      「イン・ザ・アーミー こちら最前線、異常あり」▲ 1995年「Dear フレンズ」「聖なる狂気」 1996年「くちづけはタンゴの後で」      「グローリー・デイズ 旅立ちの日」(TM) 1997年「ジャングル・ジョージ」 1998年「いつかあなたに逢う夢」 1999年「ハムナプトラ/失われた砂漠の都」◇      「ゴッドandモンスター」      「タイムトラベラー/きのうから来た恋人」◇      「ダドリーの大冒険」◇ 2000年「悪いことしましョ!」◇ 2001年「ハムナプトラ2/黄金のピラミッド」◇「モンキーボーン」 2003年「ルーニー・テューンズ:バック・イン・アクション」◇「愛の落日」◇ 2005年「クラッシュ」◆ 2008年「ハムナプトラ3/呪われた皇帝の秘宝」◇      「センター・オブ・ジ・アース」 2009年「G.I.ジョー」▲ その他の出演者: Randall Batinkoff ... Rip Van Kelt Andrew Lowery ... 'Mack' McGivern Cole Hauser ... Jack Connors Ben Affleck ... Chesty Smith Anthony Rapp ... Richard 'McGoo' Collins Peter Donat ... Headmaster Dr. Bartram Zeljko Ivanek ... Mr. Cleary Kevin Tighe ... Coach McDevitt Michael Higgins ... Mr. Gierasch Ed Lauter ... Alan Greene Peter McRobbie ... Chaplain User Rating: 6.7/10 (10,144 votes)IMDb User Rating: 6.8/10( 148 votes) Yahoo! オトーサン、 「よく出来ているかな」 User Reviews Ryan Harderさん 2002年10月10日 最近、見たばかりだ。 いい印象だった。 演技はすばらしかった。 当時無名の4人が、この映画でブレイクした。 ブレンダン・フレーザーは、ユダヤ人の青年を好演。 クリス・オドネルは、自信満々。 ベン・アフレックとマット・デイモンもよかった。 マットの役は、普段はいい奴なのだが、 嫉妬のあまり偏見をむき出しにする。 ベン・アフレックの出番が少ないのは、残念。 この4人のフアンならば、見るべし。 私のスコアは、10点満点で8点だ。 オトーサン、 「そうそう」 オーウェンさん 2012年1月14日 マット・デイモンのファンは見ない方がいい 青春ドラマというくくりですが、 「いまを生きる」に似てる展開が残念なところ。 主役はブレンダン・フレイザーであり 彼がユダヤ人というのがポイントで、 これによって非難の対象になってしまう。 その差別の仕方があまりにも露骨であり、辟易する。 青春ものらしくない後味の悪い終わり方であり、 下手に違いを出そうとしたのが失敗か。 若手スターが数多く出ておりクリス・オドネルや ベン・アフレックなども出てます。 しかしマット・デイモンが今では考えられぬかなり嫌な役柄で、 彼のファンは幻滅しそう(笑)


恍惚の人

オトーサン、 「恍惚(KOUKOTU)か」 もはや古語となりました。 有吉佐和子さんの話題の書が出版された頃には、 最新の流行語になったものです。 でも、映画の内容そのものは、最新のもの。 若いひとも、目をそむけないで見てください。 原題:恍惚の人(1973) 監督:豊田四郎 原作:有吉佐和子 脚本:松山善三 Genre:Drama 上映時間:102分 あらすじ: 立花家は、84歳の茂造、その息子夫婦の信利と昭子、 子供の敏が同居していた。 茂造は老妻が死んで以来、ますます老衰が激しくなり、 他家へ嫁がせた自分の娘の京子の顔さえ見忘れていた。 それどころか、息子の信利の顔も忘れ、 暴漢と錯覚して騒ぎ出す始末。 突然家をとび出したり、夜中に何度も昭子を起こしたりする。 昭子は彼女が務めている法律事務所の藤枝弁護士に相談するが、 茂造の場合は、老人性うつ病といって老人の精神病で、 茂造を隔離するには精神病院しかないと教えられた。 昭子に絶望感がひろがった。 ある雨の日、道端で向い側の塀の中からのぞいている 泰山木の花の白さに見入っている茂造を見た昭子は胸を衝かれた。 茂造には美醜の感覚は失われていない。 その夜、昭子がちょっと眼を離している間に 茂造が湯船の中で溺れかかり、急性肺炎を起した。 だが、奇跡的にも回復、 “過失”という文字が完全に拭いとられた。 そして、今日からは生かせるだけ生かしてやろう それは自分がやることだ、と堅い決意をするのだった。 病み抜けた茂造の老化は著しくなった。 そんな時、学生結婚の山岸とエミが離れに引っ越してきた。 茂造は今では昭子の名さえ忘れ“モシモシ”と呼びかけるが、 何故かエミにはひどくなつき、 エミも色々と茂造の世話をしてくれるようになった。 しかし、茂造の奇怪な行動は止まなかった。 便所に閉じ篭ってしまったこと、 畳一面に排泄物をこすりつけたこと……。 ある日、昭子が買い物で留守中、 雨合羽の集金人に驚いた茂造は恐怖のあまり、 弾けるように外へ飛び出した。 血相を変えて茂造を捜す昭子の胸に、 迷子になり母の姿をみつけた少年のような茂造がとび込んできた。 それから二日後、木の葉の散るように茂造は死んだ。 「家が臭い」と無遠慮に言う京子に、 敏は「臭いから良いんだ。お爺ちゃんがいるようで」と反論する。 昭子は茂造を思い、小鳥に「もしもし」と語りかける。 そしてその頬には、涙... 出演者: 森繁久彌 ... 立花茂造 高峰秀子 ... 立花昭子 乙羽信子 ... 京子 オトーサン、 「3者、競演、お見事!」 その他の出演者: 田村高廣 ... 夫・信利 市川泉 ... 昭子の息子・敏 篠ヒロコ ... エミ 伊藤高 ... 山岸 中村伸郎 ... 藤枝 杉葉子 ... 木原夫人 吉田日出子 ... 瀬川邦子 神保共子 ... 敬老館の少女 野村昭子 ... 笈川千恵 浦辺粂子 ... 門谷のお婆ちゃん 若宮大祐 ... おでん屋の老人 大久保正信 ... 火葬場の係員 User Rating:9.4/10( 68 votes) Yahoo! オトーサン、 「いま見ても古くないね」 毎日、ホームで見聞きしているシーンの連続です。 User Reviews souchanlove07さん 2011年2月21日 眠れないほどの衝撃でした。 原作を初めて読んだとき。高校生の頃でした。 びっくりしましたねえ。 え〜〜こんなことになっちゃうの おおおうそおおおおって感じ。 老人性痴呆(いまは認知症だけどね)とか アルツハイマーなんて言葉まだ世間であまり知られてなかった。 昔は家族で介護をしてたから隠れてたのかもね。 今ならどこも核家族で惚ける頃には家族なんていないから 介護なんて出来ないもんねえ。 それにしても、この映画が作られてから、もうすぐ40年なんだあ。 原作読んだ時は、昭子さんに同情する敏の目線だったのに、 いまや自分が茂造さんになることを心配するようになってしまった。 まあ心配してもしょうがないんだけどね。 自分ではどうしようもないもん。 まあなるようになるさ。 森繁さん素晴らしいです。 なんとも切ない。 一生懸命なお嫁さんの高峰さんも、原作のイメージのまんまでした。 篠ひろこさんのヤマンバメイクがなんとも懐かしい。 実は今時のおねえちゃんたちに似てるね。 あはは。 オトーサン、 「他人事じゃないね」 トラッキー虎さん 2006年10月22日 松山善三の脚本が素晴らしい! 老人性認知症となった舅と 介護する嫁との絆を描いた社会派作品。 突然暴れだしたり、部屋を汚物まみれにしたり、 風呂で溺れかけたり、肺炎になったりと、 嫁は心の休まる暇がない。 しかし「お義父さんには何もしてもらったことがないのに…」と 愚痴をこぼしながらも必死に介護を続ける嫁。 一方、他の家族の記憶がなくても、嫁だけは覚えている舅。 介護を通して嫁と舅の心のふれあいを切なく、可笑しく、 そして感動的に描いた人間ドラマです。 モリシゲとデコちゃんの熱演が光り、 演出した豊田四郎もいい仕事をしていますが、 非常に重いテーマの中にも娯楽性を取り入れた 松山善三(高峰秀子の夫)の脚本が特に素晴らしいです。


セント・オブ・ウーマン/夢の香り

オトーサン、 「不思議だなぁ」 前にみたことがあるのに、最後まで新作みたいでした。 これだけの名画を覚えていないというのは、 あるいは、ボケがきたのでしょうか? 原題:Scent of a Woman (1992) 監督:Martin Brest 原作:Giovanni Arpino 脚本:Bo Goldman/ Ruggero Maccari/Dino Risi Genre:Drama Rated R for language 上映時間:157分 あらすじ: 全寮制の名門ハイスクール。 チャーリーは、貧乏でバイトしなければならない。 盲目の退役軍人フランクの世話というバイトをみつける。 校長がペンキまみれにされる事件が起きる。 校長はチャーリーと不良のジョージを呼び、 犯人の名を明かさないとジョージには退学、 チャーリーには、ハーバード大への推薦を取り消すと脅す。 バイトがはじまる。 雇い主からは、フランクがお酒を呑みすぎないよう、 ポルノをみないように監視を頼まれるが、 初対面から罵詈雑言を浴びせられる。 お前なんかクビと言い渡した後、旅支度を手伝わされ、 無理やりNY旅行に同行させられるのだった。 一流ホテルや高級レストランで過ごす豪華な旅だった。 ホテルのラウンジでは、美女ドナとタンゴを踊ってみせる。 フェラーリに試乗して、はしゃいだ直後に、塞ぎ込む。 旅行が終われば、自殺するつもりだったのだ。 学校での一件を聞くと、ジョージを売って自分を救えと言う 出演者: Al Pacino ... Lieutenant Colonel Frank Slade(フランク) Chris O'Donnell ... Charlie Simms(チャーリー) Gabrielle Anwar ... Donna(ドナ) オトーサン、 「震えがくるほどの名演技!」 アル・パチーノのフアンなら、必見です。 相手役のクリス・オドネルくんの演技も、 なかなかのもの。 AL PACINO アル・パチーノ 誕生日 1940/4/25 出身 米ニューヨーク州イーストハーレム 69年「ナタリーの朝」で映画デビュー。 「ゴッドファーザー」、「ディック・トレイシー」、「摩天楼を夢みて」で アカデミー賞助演男優賞ノミネート。 「セルピコ」、「ゴッドファーザーPART2」、「狼たちの午後」、 「ジャスティス」でアカデミー賞主演男優賞ノミネート。 92年「セント・オブ・ウーマン 夢の香り」でアカデミー賞主演男優賞受賞。 96年「リチャードを探して」で初監督。 出演作 1969年「ナタリーの朝」 1971年「哀しみの街角」 1972年「ゴッド・ファーザー」 1973年「スケアクロウ」「セルピコ」 1974年「ゴッド・ファーザーPART2」 1975年「狼たちの午後」 1977年「ボビー・デアフィールド」 1979年「ジャスティス」 1980年「クルージング」 1982年「喝采の陰で」 1983年「スカーフェイス」 1985年「レボリューション めぐり逢い」 1989年「シー・オブ・ラブ」 1990年「ゴッド・ファーザーPART3」「ディック・トレーシー」 1991年「イン・ベッド・ウイズ・マドンナ」      「恋のためらい/フランキーとジョニー」 1992年「セント・オブ・ウーマン/夢の香り」◇      「摩天楼を夢見て」 1993年「カリートの道」 1995年「ヒート」◇「アル・パチーノ/天国の約束」 1996年「訣別の街」「アル・パチーノのリチャードを探して」 1997年「ディアポロス」◇「フェイク」◇ 1998年「チャイニーズ・コーヒー」 1999年「エニイ・ギブン・サンデー」◇「インサイダー」◇ 2002年「インソムニア」「ニューヨーク 最後の日々」◇「シモーヌ」◇ 2003年「リクルート」◇「ジーリ」 2004年「ヴェニスの商人」◇ 2005年「トゥー・フォー・ザ・マネー」◇ 2007年「オーシャンズ13」◆「88ミニッツ」 CHRIS O'DONNELL  クリス・オドネル 誕生日 1970/6/26 出身 米イリノイ州ウィトネカ 出演作 1989年「メン・ドント・リーヴ」 1991年「フライド・グリーン・トマト」 1992年「青春の輝き」「セント・オブ・ウーマン 夢の香り」 1994年「三銃士」「ブルースカイ」 1995年「サークル・オブ・フレンズ」「バッマン・フォーエヴァー」       「マッド・ラブ」 1996年「チェンバー/凍った絆」「ラブ・アンド・ウォー」 1997年「バットマン&ロビン Mrフリーズの逆襲」 1999年「クッキー・フォーチュン」「プロポーズ」 2000年「バーティカル・リミット」 2004年「愛についてのキンゼイ・レポート」 2008年「マックス・ペイン」 その他の出演者: James Rebhorn ... Mr. Trask Philip Seymour Hoffman ... George Willis, Jr. Richard Venture ... W.R. Slade Bradley Whitford ... Randy Rochelle Oliver ... Gretchen Margaret Eginton ... Gail Tom Riis Farrell ... Garry Nicholas Sadler ... Harry Havemeyer Todd Louiso ... Trent Potter Matt Smith ... Jimmy Jameson Gene Canfield ... Manny Frances Conroy ... Christine Downes June Squibb ... Mrs. Hunsaker Ron Eldard ... Officer Gore Sally Murphy ... Karen Rossi Michael Santoro ... Donny Rossi Alyson Feldman ... Francine Rossi Erika Feldman ... Francine Rossi Julian Stein ... Willie Rossi Max Stein ... Willie Rossi Anh Duong ... Sofia Leonard Gaines ... Freddie Bisco David Lansbury ... Michael Joseph Palmas ... Bellhop Baxter Harris ... George Willis, Sr. Francie Swift ... Flight Attendant Michael Simon ... Oak Room Waiter William Beckwith ... Oak Room Maitre D' Mansoor Najeeullah ... Skycap J.T. Cromwell ... Ballroom Waiter Peter Carew ... Bootblack Paul Stocker ... Doorman Mike Lisenco ... Cab Driver Divina Cook ... Night Maid User Rating:7.8/10 ( 84,062 votes)IMDb User Rating:9.4/10( 1,714 votes) Yahoo! オトーサン、 「名画の香り!」 アカデミー賞受賞 ・主演男優賞 アル・パチーノ 同ノミネート ・作品賞 ・監督賞 マーティン・ブレスト ・脚色賞 ゴールデン・グローブ受賞 ・作品賞 ・男優賞 アル・パチーノ ・脚本賞 同ノミネート ・助演男優賞 クリス・オドネル User Reviews mattymatt4everさん Jersey City, NJ 2001年5月13日 アル・パチーノの傑作! おめでとう! アル・パチーノが、ついにオスカー像をもらった。 彼の俳優人生で、長年の夢が叶ったのだ。 アカデミーが、ようやく理性を取り戻して、 彼の記念碑となる作品に、アカデミー賞を贈ったのだ。 実に記憶に残る演技だ。 アル・パチーノというと、 盲目の退役軍人フランクを思い出すことになるだろう。 いいね! 技術的にみれば、映画自体は、偉大ではない。 実にいいが、偉大とはいえない。 筋書きは、先が読める。 ハリウッドお定まりの進行だ。 法廷でのクライマックスには、 アル・パチーノの最高に力強い独白がある。 だが、ややメランコリックだ。 個人的には、アル・パチーノは、 誰よりも感受性の強いひとだと思う。 その視野ときたら、驚きを通りこして、信じ難い。 世界には、盲目のひとが沢山いる。 世界で何が起きているかに敏感だが、 声の響きだけで、全歴史を思い出すひとは、限られる。 クリス・オドネルに、にきびがあるのが、 何故分かるのだ? 彼は、目が不自由ではない。 彼には、予見能力があるのだ! 視力など必要ないのだ! この映画で最も記憶に残るせりふは、 アル・パチーノの独特で、破天荒に愉快な独白だ。 その内容については、議論したくない。 勿論、時を超えた引用文がある。 "Hoo ha!"だ。 これは、アルパチーノの代名詞になった。 本作には、若干の欠点があるが、 効果的で、面白い映画だ。 世界中のアル・パチーノのフアンには、必見だ! こんな力強い演技には滅多にお目にかかれない! 私の採点は、 10点満点で8点だ。 オトーサン、 「ダンスシーン、よかったなぁ」 その昔、世田谷区の大会で、タンゴを踊り、 3位に入賞してもらったYシャツを思い出しました。 この名画をすっかり忘れているのに、 変なことばかり覚えています。 不思議だなぁ。 ジーナさん 2010年1月16日 伊達男に夢中 気性が強く己の信念を曲げない男と 感謝祭に彼のお守りをする事になった 名門校の青年との交流を描いた作品です。 ニューヨークへの旅行から大きく動き始めるストーリーは、 青年の成長から大佐(あだ名)の再生を含め、 軽めの笑いから強めの感動まで味わえる優れた出来ばえです。 アカデミー賞&ゴールデングローブ賞のどちらも獲得した 主演アル・パチーノの演技も必見ですね。 毒舌で女好きで下ネタ大歓迎の空気が読めないタイプで、 どちらかと言うと目障りな男だったのに、 いつしか彼の魅力に心を奪われ心酔できました。 最初は人を小馬鹿にしたような笑い方が気に障りましたが、 後半になるにつれ、同じ笑い方をしているのに 照れ隠しのように見えてくるのだから不思議です。 心を通わせる人がいない寂しさなど 一面的ではない主人公の心の動きを繊細に演じられるアル・パチーノだからこそ、 成し遂げられたキャラクターでしょうね。 女性の香りを言い当てるシーンが何度も登場しますが、 その度どんな香りなのかイメージできるほどの演技なので驚きますよ。 気合が入りすぎてチョットやりすぎちゃったカナ? という瞬間もチラホラありましたが、 アル・パチーノファンならチェックすべし作品でしょう。 素朴で素直な青年を演じたクリス・オドネルも真っ直ぐで好感が持てます。 随所に見せるあっ気に取られた表情は アル・パチーノを抜群に引き立てていました(笑) 出番は少ないもののガブリエル・アンウォーの鮮やかな美女ぶりも強烈に心に残りました。 フィリップ・シーモア・ホフマンは十八番なキャラを生き生きと演じていました。 人生を覆った暗い闇から抜け出す道しるべになった青年と 人が歩むべき正しい道へ導いてくれた大佐・・・ 2人のお互いに支えあう関係の描き方がとにかくステキでした。 「足が絡まっても踊ればいい・・・」震えますね。 印象深いセリフの数々もモチロン堪能できますが、 この作品はセリフの無い時の静けさも楽しめます。 ゆっくりと・・・しかし確実に心に響くヒューマンドラマですので、 未見の方はチェックしてみて下さい。 説得力のある演説シーンもさることながら、 ダンスシーンとラストシーンは本当に見事なので一見の価値ありです。 2時間半と長めの作品ですが、決して退屈しませんし 鑑賞後は爽やかな気持ちになることでしょう。 もしかしたら、もっと観ていたい!と思えるかもしれません。


ファントム・ファイアー

オトーサン、 「竜頭蛇尾だね」 竜かと思ったら、実は蛇。 宇宙から飛来した巨大な火炎が地球を襲う。 迫力満点の出だしだったのですが、 最後は、政府機関の陰謀で尻つぼみでした。 原題:Fire Serpent (TV 2007) 監督:John Terlesky 脚本:William Shatner/ Garfield Reeves-Steven Judith Reeves-Stevens Genre:Horror / SF Country:Canada / USA Language:English Rated R for some violent content 上映時間:89分 あらすじ: 山林火災の消火活動を終えた男が、 突如、車から立ち昇る炎に焼き殺される。 消防局のクリスティーナが事故調査を開始。 彼女の元にNSAの者がやってきて、 火災現場に現れる男ダッチの写真を示し、 彼を監視するように伝える。 同じ頃、焼死した消防士の相棒だったジェイクが 落ち込んで、酒を食らっていた。 そこへ、ダッチがやってきて、 あれはただの火じゃない、もう1度調べろと言う。 クリスティーナは、ジェイクとダッチが一緒にいるのを目撃し、 2人を逮捕しようとする。 出演者: Nicholas Brendon ... Jake Relm(ジェイク) Sandrine Holt ... Christina Andrews(クリスティーナ) Randolph Mantooth ... Dutch Fallon(ダッチ) オトーサン、 「無名役者だけか、つまらん」 その他の出演者: Robert Beltran ... Cooke Lisa Langlois ... Heather Allman Patrice Goodman ... Billie Richard Clarkin ... Kohler Steve Boyle ... Dave Massaro Diego Klattenhoff ... Young Dutch Michelle Morgan ... Donna Marks Vito Rezza ... Bartender Joseph Motiki ... Lieutenant Marco Bianco ... State Trooper User Rating:3.8/10 ( 607 votes)IMDb User Rating:3.3/10( 7 votes) Yahoo! オトーサン、 「低いねぇ」 User Reviews Neil Welchさん United Kingdom 2009年6月28日 色彩は素敵で明るい 色彩は素敵で明るい。. 特殊効果はまあいい。 時々いいが、時々お粗末だった。 色彩は素敵で明るい。 ストーリーは、他愛なく、脚本はお粗末だった。 色彩は素敵で明るい。 Nicholas Brendonは、人気のTVシリーズに出ていた。 色彩は素敵で明るい。 Randolph Mantoothは、人気のTVシリーズに出ていた。 色彩は素敵で明るい。 Robert Beltranは、 人気のTVシリーズに出ていた。 色彩は素敵で明るい。 おお、色彩は素敵で明るいって言ったっけ? オトーサン、 「真面目にコメントするひとがいる!」 bubi_31さん 2008年12月7日 残念ですがお勧めできません 旧約聖書に出てくる永遠に消えない炎。 人体を内側から焼き尽くす謎。 その正体は太陽からやってきた知的生命体「炎の竜」だった... かなり魅力的な設定なので、ついレンタルしてきたのですが、 最後まで見たらこけました^^;  面白い映画なら話題になるはずだけど、 全然そうならないのにはやはり理由があるんだなぁ。 炎の映像はよくできてるし、人体を炎がのっとる映像もすごいです。 しかし、散々「世界を焼き尽くす」とか言うあおり文句に期待させられて、 炎の竜を追い続けた執念の男も死んでしまって、 「こりゃ世界の危機か?」と思ったら、 アッサリとやっつけちゃったラストは完全に肩すかし。 というか、思わず、 「何なの、これー」 と叫んでしまいました。 そもそも敵役のとある人物が、 なぜ世界を焼き尽くす竜に力を貸そうとしていたのか、 その辺も説明がないし、期待してしまった分だけ消化不良になります。 炎の恐怖を味わいたい方にはちと古いですが、 やはり、名作「バックドラフト」をお勧めします。 エイリアンをやっつける映画なら、他にいくらでも大作がありますし。 一番よくないのは「最初は期待させておいて」というところだろうな。 最後がそれなりに盛り上がって終われば、 見終わった後の印象がそんなに悪くないだろうと思うのですが^^;


めし

オトーサン、 「飯、風呂、寝る」 その昔は、亭主関白で、女房に命令したもの。 いまどき、そんなことをしたら、 即離婚どころか、ハチャメチャに殴られるかも。 原題:めし(1951) 監督:成瀬巳喜男 原作:林芙美子 脚本:井手俊郎/ 田中澄江 Genre: Drama 上映時間:97分 あらすじ: 岡本と三千代は、恋愛結婚だ。 新婚時代が過ぎると、いさかいを繰りかえすようになる。 姪の里子が家出して東京から大阪へやってくる。 三千代が、同窓会で家をあけた日、 初之輔と里子の間で何かあったと想像してしまう。 重苦しい空気に堪えられず、東京の実家に戻る。 夫と別れて仕事につく気になっていたのだ。 だが、従兄から箱根へ誘われると、 夫の面影が強く思い出されたりするのだが... 出演者 上原謙 ... 岡本初之輔 原節子 ... 妻・三千代 島崎雪子 ... 姪・里子 オトーサン、 「それぞれ持ち味を出しているね」 その他の出演者: 杉葉子 ... 村田光子 風見章子 ... 富安せい子 杉村春子 ... 村田まつ 花井蘭子 ... 堂谷小芳 二本柳寛 ... 竹中一夫 小林桂樹 ... 村田信三 大泉滉 ... 谷口芳太郎 進藤英太郎 ... 竹中雄蔵 田中春男 ... 丸山治平 山村聡 ... 岡本隆一郎 中北千枝子 ... 山北けい子 谷間小百合 ... 鍋井律子 立花満枝 ... 鈴木勝子 音羽久米子 ... 金澤りう 滝花久子 ... 竹中すみ 浦辺粂子 ... 谷口しげ User Rating:8.6/10 ( 159 votes) Yahoo! オトーサン、 「名画だね」 ブルーリボン賞受賞 ・作品賞 User Reviews クリモフさん 2009年1月19日 良い 若干貧しめで平凡な家庭の夫婦喧嘩の話って 筋だけ聞いたら、退屈な話みたいですが、 細かい人物描写とリアリティのある演出で 素晴らしい作品に仕上がっています。 いやぁ、成瀬監督は女性を描かしたら上手いね。 原節子の特徴を生かしながら しっかり成瀬流の話に溶け込ませてる。 原節子って、美人には違いないんだけどアクが強いんだよね。 だから庶民っぽくないんだけど、 この作品では「美人」って周りにいわせちゃうもんな。 流石です。 面倒娘の島崎雪子も良いし、 杉村春子もやさしい母を抑えて演じています(うまい!) そして成瀬監督の作品っていつも思うんだけど、 とっても現代的に見えるんだよね。 これも半世紀以上前の映画なのに、 人物の行動や言動がそのまますんなり入ってくる。 普遍性を鋭く描いています。 女と男にはもともと溝があるんだから、何かあって当然。 それでも互いに繋がりあえるとこもあるし。 互いにそれを望んでることもある。 良い映画です。 オトーサン、 「そう、原節子はさして上手い女優じゃないよ」 黒美さんが言ってくれたので、安心して発言できます。 彼女をみると、ついイングリッド・バーグマンと 比べてしまいます。 黒美君彦さん 2005年9月7日 小さな幸せ 身辺雑記のような作品だが、 微妙な夫婦間の心のすれ違い、揺れ動きを見事に描いた作品。 原節子はさして上手い女優だとは思わないが、 奔放な姪・里子(島崎雪子)が憎まれ役を好演した分、 その堅実さが際立つ。 愛想をつかして大阪から東京の実家に帰った三千代(原節子)が、 義弟(小林桂樹)から里子と同じような扱いを受けるシーンがいい。 ある種軽蔑?すらしていた里子と さして自分の行動が変わらないということに気づく原節子の表情がいい。 また沢村貞子がリアリティのある母親を演じる。 大阪の長屋の風景や戦後間もない東京や大阪の風景も楽しめた。 上原謙が意外に骨のあるサラリーマン役を演じて、 結局大団円なのだが、さりげない思いやりが溢れる最後のやりとりが微笑ましい。 ラストのモノローグは確かに蛇足の感がある。 「そんな風に決めつけるなよ」という気にもなってしまう。 だが全体をみると、小さな幸せに溢れたつましい生活が いかに貴重なものかを再確認させてくれる作品。 成瀬作品の中でも傑作のひとつだろう。


おかあさん

オトーサン、 「おれの人生、こうだったんだよな」 父が早世し、女手ひとりで育てられました。 「母は、ほんとうに幸せだったのか」 小学生の頃、よく話題に出た同僚の先生が好きで、 再婚しようと思ったこともあったのかも。 いまとなっては、確かめるすべもありませんが... 原題:おかあさん(1952) 監督:成瀬巳喜男 脚本:水木洋子 Genre:Drama 上映時間:98分 あらすじ: 戦災で焼け出された洗濯屋の福原一家は、 父が工場の守衛、母は露店の飴売り、 娘の年子はキャンディ売りに精を出したおかげで、 やっと元のクリーニング屋を開くことができた。 長男の進は母に会いたい一心から 病気の身で療養所を逃げ出してきたために死んでしまったが、 店は父の弟子であるシベリア帰りの木村のおじさんが 手伝ってくれることになり、順調なスタートを切った。 年子が近所のパン屋の息子信二郎と仲良しになった頃、 病気で寝ていた父が死んだ。 母は娘二人と引き揚げ者の甥哲夫を抱え、 木村の手ほどきを受けながら 女手一つで馴れない店を切り回すことになった。 木村と母の間についてあらぬ噂が立っていることを 信二郎から聞いた年子は、娘心に思い悩んだが、 妹の久子を他家に嫁にやる話まで出るようになると、 女の腕のかよわさをしみじみと悟らざるを得なかった。 事実久子はもらわれていき、 哲夫もやっと一人前の美容師になった母親の元に戻されることに決まって、 一家は最後の楽しいピクニックに出かけた。 やっと母も一人立ちできるようになり、 木村は自分で店を出すために去っていった。 母一人娘一人残った福原家では、新しい小僧も迎え、 ようやく将来への安定した希望も湧いてきたのだったが 年子の心には、母は本当に幸せなのだろうか、 とかすかな憂いが残って消えないのだった。 出演者: 田中絹代 ... 福原正子 香川京子 ... 長女・年子 岡田英次 ... 平井信二郎 加東大介 ... 木村庄吉 オトーサン、 「田中絹代さん、お母さん役か」 1909年生まれですから、本作ではアラフォー。 娘役の香川京子さんは、1931年生まれですから、 本作では21歳。 「...絹代さんの若い頃にそっくりだなぁ」 その他の出演者: 三島雅夫 ... 正子の夫・良作 中北千枝子 ... 正子の妹・栗原則子 榎並啓子 ... 年子の妹・久子 片山明彦 ... 年子の兄・進 鳥羽陽之助 ... 良作の弟 三好栄子 ... 年子のおばさん 一の宮あつ子 ... 良作の義妹・こよ 中村是好 ... 信二郎の父・信造 本間文子 ... 信二郎の母・みの 沢村貞子 ... 小物屋・おせい 永井柳太郎 ... 廃品回収人 伊東隆 ... 則子の息子・哲夫 小倉繁 ... 客 小高まさる ... 客 User Rating:9.5/10 ( 21 votes) Yahoo! オトーサン、 「見ている人が少ないねぇ」 User Reviews izさん 2010年9月19日 おかあさん、あなたのおかげです 成瀬作品14作目。 戦後をたくましく生きる母子の物語です。 まずこのタイトル「おかあさん」とひらがなにしたことまで 意味があるように思えてしまう。 母の持つ強さはもちろん、 女性としての柔らかさも感じることができるし 家族を愛情いっぱいで包み込む懐の広さも感じられる。 そんな母の話。 戦後の時代。 夫を亡くし、最愛の長男まで亡くし それでも生きていくために親戚の職人さんに技術を教えてもらいながら クリーニング屋を営んでいくおかあさん。 その姿は淡々と描かれているけれども かえってその描き方が当時の人々のリアルな様子を思い起こさせる。 いつまでも悲しんでいられない現実の厳しさがそこにあり だけど厳しい時代の中にも、私たちと変わらない日常の生活がある。 だから日々の小さな事件がちょくちょく起き 泣き笑いを繰り返しながら、その厳しさを生き抜いていけるのだ。 職人さんとの恋の噂や娘の恋人の勘違いにくすっとしながら たくましくしなやかに女手一つで生きていくおかあさんに 胸が熱くなる。 こんな厳しい時代に生きたおかあさんに育てられた娘が また娘を育て・・・。 今の女性がたくましいわけだわねえ。 オトーサン、 「ikedaさん、お年を召しておられるようだな」 この年代のひとにとっては、 もう一度少年時代を生きているような気になれるでしょう。 最高の映画でしょうね。 ikedaさん 2005年9月17日 動的な名作 1952年の9月に新宿東宝の地下劇場で見てから、 最近、再見しました。 やはり感動的な名作で、細かい所は忘れていましたが、 花嫁衣装のシーンははっきり覚えていました。 文芸作品を取り上げる事の多い成瀬監督ですが、 これは水木洋子の書き下ろしなので、また別の良さがあります。 この映画より少し前にアメリカ映画の「ママの想い出」や 「ブルックリン横丁」という名作が公開されていて、 ストーリーは違いますが、その日本版という感じです。 それに香川京子のモノローグを聞いていると、 その感が深くなります。 良い脚本に合わせて、余分な描写を省いたキビキビした進行が、 本来暗い話なのに明るく感じさせているのが素晴らしいです。 田中絹代については今更、誉めようがありませんが、 香川京子がまた名演です。 特に目つきを中心にした表情の作り方がうまくて、 お母さんと加東大介との仲を勘ぐって嫌な顔をしたり、 花嫁衣装を着て、いたずらっぽい表情をみせる所など抜群です。 岡田英次も若々しさが出ていて好演だと思いますが、 彼が出ているので「また逢う日まで」を思いだしました。 意気のあった演技の田中絹代と香川京子の母娘は、 杉村春子と久我美子を彷彿とさせます。 いづれにしても成瀬作品のトップクラスである事は間違いありません。


キューポラのある街

オトーサン、 「その昔、話題になったなぁ」 どこの映画館か忘れましたが、見に行きました。 川口が鋳物の街ということを、その時、知りました。 いまの川口、首都圏のベッドタウンになっているようです。 どこにでもあるような街に。 原題:キューポラのある街(1962) 監督:浦山桐郎 原作:早船ちよ 脚本:今村昌平/ 浦山桐郎 Genre:Drama 上映時間:100分 あらすじ: 鋳物の街・川口。 キューポラという煙突が立ち並ぶ。 時代の波が押し寄せ、鋳物職人であるジュンの父は、 働いていた工場が大工場に買収されてクビになる。 困窮のなか、ジュンは、パチンコ屋でバイトしながらも 高校進学の学費を稼ぐ... 出演者: 吉永小百合 ... ジュン(長女・中学三年) 浜田光夫 ... 塚本克巳(鋳造工) 東野英治郎 ... 石黒辰五郎(鋳造工) オトーサン、 「小百合ちゃん、溌剌としている!」 そして、いまも感じられるひたむきさ。 当時、胸にグッときました。 ヤクザに唇を奪われた後、公園の水飲み場で 口をそそぎ、立ち直っていくシーンが心に残ります。 東野英治郎さん、後の水戸黄門さんが、 酒びたりのぐうたらオヤジを好演しています。 その他の出演者: 杉山徳子 ... トミ 市川好郎 ... タカユキ(長男・小学六年) 鈴木光子 ... 金山ヨシエ(ジュンの友達) 森坂秀樹 ... サンキチ(タカユキの友達) 浜村純 ... 父 菅井きん ... 母美代 北林谷栄 ... うめ(その母) 殿山泰司 ... 松永親方 川勝喜久雄 ... ノッポ(高校一年) 日吉順子 ... 中島ノブコ(ジュンの友人) 下元勉 ... 東吾(鋳造試験場技師) 加藤武 ... 野田先生(ジュンの担任教師) 西田隆昭 ... ズク(タカユキの同級) 坂本勇男 ... シミヅ(タカユキの同級) 岡田可愛 ... カオリちゃん(タカユキの同級) 青木加代子 ... リスちゃん(ジュンの友人) 小林昭二 ... 平さん(木型屋) 溝井哲夫 ... 内山(ヅク割り職工) 青木富夫 ... 松永鋳工の職工A 澄川透 ... 松永鋳工の職工B 土田義雄 ... 松永鋳工の職工C 会田孝久 ... バーラキーバーテン 武田晴道 ... 少年A 谷岸典久 ... 少年B 杉山元 ... 少年C 河上信夫 ... 刑事 小沢昭一 ... 鑑別所の教師 小泉郁之助 ... ラーメン屋の親爺 手塚央 ... 牛乳配達の少年 吉行和子 ... 女工員 User Rating:8.1/10( 173 votes) Yahoo! オトーサン、 「ま、こんなものかな」 ブルーリボン受賞 ・作品賞 ・主演女優賞 吉永小百合 User Reviews bs204109さん 2011年11月28日 この時代の空気を見事に捉えている 吉永小百合さんが主役の有名な映画ですが、 私はこの映画の主役を 50年前の「キューポラのある街」埼玉県川口市と そこに暮らす人たちという見方をしました。 決して懐古趣味でもなければ (当時の映画だからあたりまえだが) 工場地帯の美しさを狙っているわけでもないのに 時代の空気感や街の美しさが見事に表現されています。 オトーサン、 「そう、在日の問題の扱いがねぇ」 当時はまったく気にもしませんでしたが、 孫正義さんを生んだ極貧生活が、描かれていました。 shinakam さん 2008年11月12日 サユリストにとって不朽の名作 早船ちよ原作で浦山桐郎の監督デビュー作品。 この年のブルーリボン作品賞と 17歳の吉永小百合が史上最年少で主演女優賞を受賞。 全国のサユリストを感動させた。 舞台は埼玉・川口市で、 キューポラとは鉄の溶鉱炉で鋳物工場が林立している。 ジュン(吉永小百合)は中学3年生で 父・辰五郎(東野栄治郎)は鋳物職人、弟タカユキ(市川好郎)はガキ大将。 朝鮮景気が終わってリストラにあい、一家は苦凶に陥る。 職場の最若手・克己(浜田光夫)は、 組合が助けてくれるというが「アカの世話になるわけにはいかねえ」と断り、 酒に明け暮れる。 戦後の復興から経済成長期とはいえ、 今とは比べものにならない程貧しかった時代。 在日朝鮮人が多く住んでいた東京・板橋で育った自分の姿と オーバー・ラップしてしまう。 共同脚本の今村昌平が後に述懐するように <在日朝鮮人の北鮮帰国運動を「地上の楽園」と美化してしまったこと>に 不自然さは拭えないが、 ジュンとタカユキの貧しいながら逞しく成長してゆく 青春ドラマとして記憶に残る作品。 吉永小百合はクラスの優等生で、おまけに可愛いマドンナ。 階級や人種・男女格差をものともせず元気溌剌としていた。 必ずどのクラスにも実在していたような錯覚に陥る。 担任の野田先生(加藤武)ならずとも高校進学を応援したくなる。


にあんちゃん

オトーサン、 「いいタイミングだなぁ」 孫正義は...朝鮮部落に生まれ、 豚の糞尿と、豚の餌の残飯、 そして豚小屋の奥でこっそりつくられる 密造酒の強烈なにおいの中で育った。 佐野真一さんの評判の小説「あんぽん」の一節です。 まさに、このにあんちゃんの世界が描かれています。 原題:にあんちゃん(1959) 監督:今村昌平 原作:安本末子 脚本:池田一朗/ 今村昌平 Genre:Drama 上映時間:101分 あらすじ: 昭和二十八年の春。佐賀県にある鶴ノ鼻炭鉱では、 ストライキが行われていた。 そのさなかに、安本一家の大黒柱である炭鉱夫の父親が死んだ。 残された喜一、良子、高一、末子の四人の子供たち。 喜一は二十歳になったばかりだ。 安本一家が住んでいる山の中腹の長屋の人たちも、 皆その日暮しの苦しい生活をしていた。 長屋の子供たちは学校へ弁当も満足には持っていけない。 喜一が失業した。 一家共倒れを防ぐため、高一と末子を辺見家にあずけ、 喜一は良子と長崎に働きに出かけた。 しかし、辺見家でも生活は苦しく末子は栄養失調になった。 赤痢が発生した。末子も罹病した。 保健婦のかな子と、末子の担任教師桐野が働いた。 やがて、決定的な時が来た。 会社が炭鉱を廃坑すると宣言したのである。 人々はやむなく家をたたみ、山を下りていった。 高一と末子も、帰って来た喜一に連れられて、 閔さんの家に引きとられた。 しかし、汚ない堀立小屋で異臭がひどく、夜逃げして炭鉱に戻った。 桐野はかな子をハイキングに誘った。 が、かな子の答えは冷たかった。許婚者がいたのだ。 高一も働きに出かけた。漁港の荷運びだ。 喜一は佐賀のパチンコ屋に就職した。 かな子は東京に転勤になった許婚者を追って鉱山から去った。 高一は東京へ行った。 しかし、東京へ着くとすぐ警察に保護された。 中学生が、それも一人で九州から職を探しに来たという話に 不審に思った自転車屋の主人が警察に連絡したのである。 送り返されて高一は炭鉱村に帰った。 嬉し泣く末子の肩を抱きながら、 やはり兄妹一緒に生きていこうと思った。 出演者: 長門裕之 ... 安本喜一 北林谷栄 ... 坂田の婆 小沢昭一 ... 金山春夫 殿山泰司 ... 辺見源五郎 吉行和子 ... 堀かな子 オトーサン、 「昔の子供は、たくましいなぁ」 「大人も、一癖も二癖もあるなぁ」 北林谷栄さんの強欲婆、小沢昭一の気弱な若者、 そして、殿山泰司さんの風貌に似合わぬ優しい男。 名脇役陣が、映画を盛りたてています。 その他の出演者: 松尾嘉代 ... 良子 沖村武 ... 高一 前田暁子 ... 末子 福原秀雄 ... 夫義雄 高山千草 ... 妻花子 高木均 ... 正禹 西村晃 ... 北村五郎 田中敬子 ... 妻菊枝 大森義夫 ... 閔 牧よし子 ... 閔の妻 辻伊万里 ... 妻たつ 浜村純 ... 西脇 山岡久乃 ... 妻せい 大滝秀治 ... いりこ屋主人西河 加代あけみ ... 娘多和子 芦田伸介 ... 鉱業所長 河上信夫 ... 総務部長 加原武門 ... 労務幹部 草薙幸二郎 ... 坑夫長船 日野道夫 ... 保健所係長前田 穂積隆信 ... 桐野先生 岸輝子 ... かな子の母 二谷英明 ... 松岡亮一 松本染升 福島精肉店主 高原駿雄 東京自転車屋店主 User Rating:8.0/10( 41 votes) Yahoo! オトーサン、 「日本映画史に残る名作!」 ブルーリボン賞受賞 ・主演男優賞 長門裕之 ・助演男優賞 小沢昭一 User Reviews いまそのときさん 2011年11月7日 キュポラと対に刻みたい1作 戦後昭和28年。九州佐賀の炭鉱町。 親に先立たれた家族4人の極貧生活。 この映画のいいのは、ありがちな同情や思い入れを 決して観客に求めないことだ。 姫野のカメラが家族と周囲の人たちをじっくり描出する。 昼休み水を飲んで腹を満たす高一。 級友たちが水腹とからかう場面。 向かっていく高一の気丈夫さ。 東京なんかたいしたことない。 カラカラと笑う場面。 今村昌平が描きたかったのは、苦しさや貧しさに負けない 高一や末子の明るさだったと思う。 1959年製作。 真っ直ぐ前を向いて生きたこの家族とこの時代を、 鮮やかに映し出したこれは紛れもない傑作だと思う。 オトーサン、 「そう、"キューポラのある街"と同じ匂いだね」 おーるどぼーいさん 2009年1月18日 貧しくも懸命に生きる兄妹、充実の脇役陣 九州の炭鉱町で、貧しくも懸命に生きる在日の4人兄妹を描く。 長男に長門裕之、長女に松尾嘉代。 これが今村作品なの?と驚くほどのハートウォーミング映画。 文部科学省推薦のような「健全性」 (ラストのセリフなど特に)がたまに鼻につくが、 庶民や弱者に対する優しい眼差しが素直に感動できる佳作。 次男坊(にあんちゃん)と末の妹を演じた子役を中心に、 さらに北林谷栄・小沢昭一・殿山泰司・吉行和子と 充実の脇役陣がそれぞれ巧演 (特に北林の存在感は圧倒的、吉行の先生も可憐)。 舞台は不況に喘ぐ炭鉱町、 リストラに苦しむ庶民(労働争議の場面も)、 その中でさらにマイノリティーの在日朝鮮人という構図。 貧しさゆえに、4人兄妹は離れ離れに暮らすことになる。 人の家にやっかいになる辛さ、兄姉に会えず寂しがる妹の姿が切ない。 そんな境遇に対しても懸命に生きる人々のタフさが素晴しい。 賞金を狙っての演芸大会やマラソン大会の楽しさ、 次男坊と次女を家に引き取る殿山泰司の優しさ、 次男坊が東京に出る場面のコミカルさなど生きることへの肯定感に満ちている。 その生命力は、なるほど確かに今村作品的かもしれない。 「キューポラのある街」(浦山桐郎監督←本作の助監督)と 雰囲気が似ているので、好きな人にお勧めです。


にごりえ

オトーサン、 「おお、樋口一葉の小説だ」 でも、「十三夜」「大つごもり」と「にごりえ」の 三作品を原作にしたオムニバス映画となっています。 オムニバスは、苦手だなぁ。 以下、第三話「にごりえ」を中心に取り上げましょう。 先日お亡なりになった淡島千景さんの名演技が 楽しめますよ。 原題:にごりえ(1953) 監督:今井正 原作:樋口一葉 脚本:水木洋子/ 井手俊郎 Genre:Drama 上映時間:130分 あらすじ: 丸山福山町の銘酒屋街に住むお力。 お力は客の結城朝之助を愛したが、 それ以前に馴染みの客源七がいた。 源七は蒲団屋を営んでいたが、 お力に入れ込んだことで没落し、 今は妻子ともども長屋での苦しい生活をおくっている。 しかし、それでもお力への未練を断ち切れずにいた。 ある日朝之助が店にやって来た。 お力は酒に酔って身の上話を始めるが、 朝之助はお力に出世を望むなと言う。 一方源七は仕事もままならなくなり、 家計は妻の内職に頼るばかりになっていた。 そんななか、子どもがお力から高価な菓子を貰ったことをきっかけに、 それを嘆く妻と諍いになり、ついに源七は妻子とも別れてしまう。 お力は源七の刃によって、 無理とも合意とも知らない無理心中の片割れとなって死ぬ。 出演者: 淡島千景,,,お力 山村聡...朝之助 宮口精二...源七 杉村春子...お初 オトーサン、 「淡島千景が、断然いい!」 原作では、お力は、こんな風に描写されています。  お力と呼ばれたるは中肉の背恰好すらりつとして 洗ひ髮の大嶋田に新わらのさわやかさ、 襟もとばかりの白粉も榮えなく見ゆる天然の色白を これみよがしに乳のあたりまで胸くつろげて、 烟草すぱすぱ長烟管に立膝の無作法さも  咎める人のなきこそよけれ、 思ひ切つたる大形の裕衣に引かけ、  帶は黒繻子と何やらのまがひ物、 緋の平ぐけが背の處に見えて言はずと知れし  此あたりの姉さま風なり、 淡島 千景 誕生日 1924/2/24 - 2012/2/16 出身地 東京市 主な出演作 1950年「てんやわんや」 1951年「麦秋」 1953年「にごりえ」 1955年「夫婦善哉」 1956年「日本橋」 1958年「鰯雲」 1983年「この子を残して」 1994年「夏の庭 The Friends」 2010年「春との旅」 その他の出演者 三津田健... 齊藤主計 田村秋子... 齊藤もよ 久門祐夫... 齊藤亥之助 丹阿弥谷津子...原田せき 芥川比呂志... 高坂録之助 龍岡晋... 山村嘉兵衛 長岡輝子...山村あや 仲谷昇... 山村石之助 久我美子... みね 中村伸郎... 安兵衛 荒木道子... しん 戊井市郎... 三之助 北村和夫... 車夫 十朱久雄... 藤兵衛 南美江... お八重 北條まき子... お高 Users Rating 8.8/10 ( 41 votes)Yahoo! オトーサン 「映画のほう、そんなにいいかなぁ?」 ブルーリボン賞 ・作品賞 User Review パピヨンさん 2011年11月11日 古いが永遠のテーマ 明治時代の女流作家「樋口一葉」の作品を 映画で見たいと思って探していて、この映画に出会いました。 三作品とも、書かれた時代は古いですが、 扱っている題材は、古今東西変わらない、 「人間のさが」という永遠のテーマだと思います。 そのテーマがとても良く描かれていると思いました。 さすが、樋口一葉だし、演出もさすが今井正監督だと思いました。 出演者の演技も良かったと思います。 この映画について、酷評されている方がおられますが、 感じ方の問題かと思います。 私など70歳を越え、これまで現実社会で 数多くの「人間のサガ」を体験して来た者には、 実感を持って迫って来る作品ですが、 若い方には、感動は伝わらないのかも知れませんネ。 私は大いに評価したいと思います。 オトーサン 「そうだ、そうだ。ネチネチ言うなよ」 cc312さん 2012年2月10日 オムニバス3話だが、 第3話の「にごりえ」が1時間ほど。 3話とも哀しい女の話であるが、 まだ1話と2話は救いがあるが、 にごりえは切なくて、哀しい。 にごりえは美しい酌婦が主人公。 この女に入れあげたあげく、 落ちぶれてしまった男が、 最後は酌婦と心中をしてしまう 女は貧しい育ちで、 その語られるエピソードが泣かせる。 その話を聞く客は、酌婦を贔屓にする上客だが、 酌婦もこの客に惹かれているようだが、 前の男にも心が残っているようだ。 心中は、女はかなり抵抗した跡があるので、 無理心中らしいが、顛末が描かれていないので、 少しだけ唐突な気がした。 この男の妻を、杉村春子が。 余談かもしれないが 内職で生活を支えている良い妻なのだが... 妻は幼い子供がいるので、 なんとか夫に立ち直るように小言を言うのだが、 この男でなくても、ここまでネチネチ言われると 観ているほうまで辛くなる。 杉村春子が上手い。 映像が素晴らしく、 明治時代にタイムスリップしたようだ。 5千円札の樋口一葉。 24歳で夭逝した天才女流作家の世界を 堪能できたとまではいかないが、楽しむことはできた


愛染かつら 総集編

オトーサン、 「本作は、一世を風靡したらしいね」 その後、数多くの映画が制作されています。 1939年「続愛染かつら」「愛染かつら 完結篇」 1948年「新愛染かつら」 1954年「愛染かつら」 1962年「愛染かつら」「続・愛染かつら」 本作と見比べるのも、一興かもしれません。 原題:愛染かつら 総集編(1938) 監督:野村浩将 原作:川口松太郎 脚本:野田高梧 Genre:Drama/Romance 上映時間:89分 あらすじ: かつ枝は17歳で結婚し、夫と死別。 1児の存在を隠して津村病院の看護婦となる。 病院の令息・浩三と恋に落ち、 津村家の菩提寺にある"愛染かつら"の木の下で 永遠の愛を誓う。 だが、誤解とすれ違いが続き、2人は会えない。 だが、レコード歌手としてデビューすることになり、 ようやく浩三と再会する... 出演者: 田中絹代 ... 高石かつ枝 上原謙 ...津村浩三 吉川満子 ... 姉・さだ枝 小島和子 ... 娘・敏子 オトーサン、 「美男美女とは、このこと!」 その他の出演者: 藤野秀夫 ... 父・保樹 葛城文子 ... 母・清子 森川まさみ ... 妹・竹子 河村黎吉 ... 伯父・春樹 坂本武 ... 吉川副院長 岡村文子 ... 佐藤看護婦長 出雲八重子 ... 看護婦・峰沢治子 草香田鶴子 ... 看護婦・若井たつ子 東山光子 ... 看護婦・最賀米子 忍節子 ... 看護婦・恩田しげ子 久原良子 ... 看護婦・浜田徳子 大山健二 ... 木村医学士 爆弾小僧 ... 少年の患者 西村青児 ... ... 寺島医学士 佐分利信 ... 服部医学士 高杉早苗 ... 服部の妹・美也子 User Rating:4.5/10 ( 17 votes) Yahoo! オトーサン、 「いくら何でも低すぎないか」 User Reviews cc312さん 2012年2月6日 NHKBSで総集編を 総集編ということで展開が早く、 この映画の真価が分かったかどうかは疑問があるが... 映像はかなり劣化していたが 主演の田中絹代の愛らしさと清楚さは 当時の人気になったことは理解できる 加山雄三の父・上原謙の端正さはピークだった。 2枚目という言葉は、この人のためにあるようなものだ 桑原通子のモデルのようなスタイルの素晴らしさと、 ちょっとハスキーな声を楽しませてもらった すれ違いドラマの代名詞と言われる本作だが、 展開が早くて堪能ができなかった 物語は、いまでは陳腐なところもあるが、 その時代として見れば、そこそこ楽しめた それにしても昔の映画は、 当時の町並みといい、駅や港、船、ファッション、 人々の価値観が、手に取るように分かる。 貴重な文化遺産と言ってもいいのではないかな。 オトーサン、 「よくできた原作だなぁ」 原作者・川口松太郎さんが一番油が乗った頃の作品です。 この2年前に、「鶴八鶴次郎」「明治一代女」などで、 第1回の直木賞を受賞しています。 月光さん 2006年2月27日 THE メロドラマ 見たのは、総集編でしたが、 本来は、前編、後編、続編、完結編とあったそうで、 子持ちの看護婦とエリート医師 の くっつきそうでくっつかないストーリーが 延々と展開されたのだと推測します。 恋のライバルたるお金持ちの娘は、 普通いじわるで嫌な女に設定しそうですが、 共感を得られるようにしているのがうまいと思います。 当時、空前の大ヒットだったそうで、 なるほどなあ、と思いました。 戦前の風俗、金持ちと一般庶民の違いがのぞけたのは 良かったと思います。 庶民が和服なのに対し、金持ちは洋服で、 宴会の余興のシーンでは、庶民代表の看護婦長が 琵琶をかき鳴らして唸れば、 病院長のお嬢さんは、ベートーヴェンの月光を弾くという具合。 既婚者は看護婦になってはいけないという病院のルールには驚きました。 そんな訳で、何だかんだ言って結構面白く見てしまいました。 それにしても、まさかヒロインが白衣姿で歌手デビューするとは やりますなあ、という感想です。


安城家の舞踏会

オトーサン、 「時の総理も来たんだ」 名門華族・安城家の舞踏会には、 伊藤博文、山形有朋ら錚々たるお偉方がやってきて、 それはそれは、鹿鳴館を思わせる豪奢さでした。 華族は、旧大名や元皇族から成っていたのですが、 終戦後、法の下の平等を謳う新憲法で、 華族制度は廃止されてしまったのです。 そこで、この映画のように没落貴族の悲劇が生まれるのです。 原題:安城家の舞踏會(1947) 監督・原作:吉村公三郎 脚本:新藤兼人 Genre:Drama 上映時間:89分 あらすじ: 戦後、法改正で華族は、貧乏に。 名門・安城家も家屋敷を手放さざるをえなくなるが、 最後の記念に、舞踏会を催すことにする。 娘の敦子は、元運転手で成金の新川に 家屋敷を売ろうとするが、当主の忠彦は反対だ。 借金を重ねている新川に頼みこんだが、断られる。 訪問客が帰った後、忠彦はピストル自殺をしようとする... 出演者: 滝沢修...安城忠彦 ... 原節子...敦子 森雅之...正彦 清水将夫...新川 オトーサン、 「原節子はいいね」 滝沢修さんも、森雅之さんも、 清水将夫さんも、いい感じで、 実力派俳優の競演が楽しめました。 その他の出演者: 神田隆...遠山  津島恵子...新川曜子 逢初夢子...安城昭子 空あけみ...菊 ... 村田知英子...千代 ... 殿山泰司...吉田 ... 岡村文子 ...春小路正子 日守新...由利武彦 User Rating:8.6/10 ( 58 votes) Yahoo! オトーサン、 「名画だ」 User Reviews Lovecoburaさん 2012年2月3日 どこかで上映か放映を! 私はこれからもまだまだたくさんの映画を見ると思いますが、 間違いなく生涯の記憶に残る一作になると確信しています。 NHKBSの昼放映という視聴率低そうな機会の放映ではなく、 もっとたくさんの人に見せるべき! 日本だけではなく、世界公開してもいいぐらいです。 敗戦直後の昭和22年、焼け野原の残る時代に こんな名画を作っていたと世界をビックリさせてやりたい。 原節子の美しさと気品、演技力は想像していたものの、 中だるみ一切無しのストーリーの巧みさと 奥深さに見入ってしまいました。 人間のエゴやもの悲しさをさんざん見た後、 何があっても最後に残るのは情愛と明日への希望ということを しみじみと感じさせられました。 映像技術や莫大な製作費に頼らなくても、 これだけの名作を作ることができるのだという 証明となる一作ではないでしょうか。 オトーサン、 「桜の園が下敷きなんだ」 いまや100歳の名監督となられた新藤兼人さんの 脚本も、なかなかのものでした。 Longislandさん 2006年4月14日 華族の人間劇 チェーホフの『桜の園』の日本版って 無理があるんじゃないかぁ〜って、 観る前に思ってましたが、意外にも違和感無く良作。 終戦により芽生えた民主主義の影で、 崩壊した華族の悲劇や寂しさ焦燥感が見事に描かれている。 屋敷を手放すことに焦りを感じる父親、 すべてをやり直そうと前向きな次女、 華族のプライドを捨てきれない長女、 自暴自棄になる長男… でもみんなお育ちがいいのか現実味に欠ける(笑 原節子は流石に美人だが、あのせりふ廻し・声が好きじゃない


映画は映画だ

オトーサン、 「邦題は、魅力的だね」 英語の題名は、ラフなカット。 ラストシーンの泥んこは、やや頂けませんが、 肉体だけのぶつかりあいって、いいですね。 今後、戦争は、ナイフ、棒、拳銃、武器使用は 一切不可にしてほしいもの。 原題:Yeong-hwa-neun yeong-hwa-da (2008)    Rough Cut 監督:Hun Jang 脚本:Ki-duk Kim Genre:Action / Drama Country:South Korea Language:Korean 上映時間:113分 あらすじ: 人気俳優のスタは新作のアクション映画で ファイトシーンを撮影中、頭に血が上って 共演者に大けがを負わせてしまう。 そんな短気で傍若無人なスタの振る舞いによって 彼の相手役を引き受けようという俳優がいなくなり、 撮影が中断する事態に。 そこでスタは、以前出会った俳優を夢見ていた ヤクザのガンペに話を持ちかける。 ガンペは、ファイトシーンで本気でやり合うのを条件に 出演を承諾する... 出演者: Ji-Sub So ... Lee Kang-Pae(ガンペ) Ji-Hwan Kang ... Jang Soo-ta(スタ) Chang-Seok Ko ... Director Bong(監督) Su-hyeon Hong ... Kang Mi-na(カン・ミナ 主演女優) オトーサン、 「ソ・ジソプって、いい俳優だね」 ヤクザを演じていても、底知れない虚無感が漂います。 ソ・ジソブ SoJiSub 誕生日 1977/11/4 出身地 韓国ソウル 高三でモデルとしてデビュー。 韓国体育大学校を退学。 青雲大学放送演技学科休学中。 ドラマ出演後、デビュー8年目に映画デビュー。 趣味は、スイミング 主な出演作 2002年「泥棒に入られては生きられない」 2007年「ゲゲゲの鬼太郎」 2008年「映画は映画だ」 2009年「ソフィーの復讐」 2011年「ただあなただけ」 その他の出演者: Ji-seob So ... Lee Kang-pae User Rating:7.3/10 ( 588 votes)IMDb User Rating:7.8/10( 302 votes) Yahoo! オトーサン、 「よかったね」 User Reviews kevinsuttonさん Canada 2009年8月21日 常ならざるアクション・ドラマ 広告では、アクション映画で、時々愉快とあった。 こいつは、複雑なドラマだ。 面白い前提の下で展開される。 2人の主役は、相性のいいライバルとなっている。. 男同士のアクション・コメディとして ありきたりでないように工夫されている。 2人は、私生活と公的生活を損なわないように交渉する。 そうでないと大変なことになるからだ。 ギャングのガンペの旅は、より謎に包まれているのだろうし、 考えこませるものがある。 彼の人生行路は、ハリウッド映画には期待できないものだ。 主役の2人は、それぞれ違う人生を歩んでいる。 それは、映画へのコミットメントで、混じり合い、 結末を効果的にしている。 メージャー映画のアクション映画シーンのようだ。 (本能的に見入ってしまう) 入り込みやすいが、 底には、考えさせる深いものがある。 珠玉の娯楽作品だ。 オトーサン、 「映画の原点は、虚実皮膜の間だ」 黒美君彦さん 2010年5月23日 虚構と現実の間で 鬼才と称されるキム・ギドク作品そのものは どうもあざとく感じられて今ひとつ相性が悪いのだが、 その彼が原案と製作を担ったこの作品は 突拍子もなく面白かった。 やたら短気な人気俳優スタ(カン・ジファン)と 冷血なヤクザ・ガンペ(ソ・ジソプ)。 およそ重なることのないふたりが、ひょんなことから知り合い、 かつて俳優を志していたガンペは、スタと共演することになる。 「マネしかしない奴ら」と言っていたガンペは、 映画の厳しさに触れながら、 一瞬自分がヤクザではなく 「ヤクザを演じている俳優」になったかのように錯覚する…。 自分が自分以外の何者かになれるかも知れない。 そんな淡い気持ちは現実の前に圧し潰され、 ヤクザはヤクザに帰るしかない。 虚構と現実、表裏一体の不可思議な世界が 「映画」の底知れぬ魅力のひとつであることは、 これまでも多くの映画監督が表現してきたところではあるが (フェリーニしかり、トリュフォーしかり、ゴダールしかり)、 この作品ではその哲学的ともいえる命題を、 アクション映画としても昇華しているところが魅力だ。 ぬぼーっとしたソ・ジソプが野性的でありながら スタイリッシュなヤクザを好演。 彼が手下と「映画をやろうぜ」といって、 スローモーションで殴り合いの真似ごとをやるシーンは この上なく好きな場面だ。 虚構を突き放して現実に立ち返るラストシーンは、 衝撃的でありながら、このエンディングしかないとも思える。 男臭さが漂うなかなかの傑作だ。


暖流

オトーサン、 「この監督、いいね」 大胆なカメラアングルで、度肝を抜かれました。 リメイクだから、一風変わったものにしたいという 意図がありありでした。 原題:暖流(1957) 監督:増村保造 原作:岸田國士 脚本:白坂依志夫 Genre:Drama/Romance 上映時間:94分 あらすじ: 日疋祐三は志摩博士から病院の建てなおしを依頼される。 院長の息子・泰彦の無能なので、腐敗していた。 看護婦の自殺で看護婦の石渡ぎんと知り合い、 彼女から病院内の情報を手に入れることになった。 やがて日疋はぎんから愛情を寄せられるようになったが、 一方、院長の娘・啓子に憧れていた。 そこで、啓子の婚約者を調べたが、女性関係が乱脈だった。 それを伝えると、かえって軽蔑されてしまう。 出演者: 根上淳 ... 日匹祐三 野添ひとみ ... 志摩啓子 左幸子 ... 石渡ぎん オトーサン、 「根上淳、聞いたことのある名前だな」 そうそう、思い出しました。 歌手のペギー葉山さんの旦那さんでは? その他の出演者: 小川虎之助 ... 志摩泰英 村田知栄子 ... 志摩滝子 船越英二 ... 志摩泰彦 清水谷薫 ... 志摩三喜枝 品川隆二 ... 笹島 大山健二 ... 金谷内科部長 小杉光史 ... 田所外科部長 春本富士夫 ... 津留博士 伊東光一 ... 風間博士 高村栄一 ... 榊博士 潮万太郎 ... 糸田 杉田康 ... 真岡 小原利之 ... 和久井 住友久子 ... 熱馬秋子 金田一敦子 ... 篠田高子 南左斗子 ... 中川冴子 小泉順子 ... 松下達子 松平直子 ... 安達和子 下平れい子 ... 看護婦 堤 久保田紀子 ... 看護婦 恵美 叶順子 ... 看護婦 秀子 半谷光子 ... 看護婦 栄子 楠よし子 ... 看護婦 邦江 響令子 ... 看護婦 徳子 村田扶実子 ... 婦長 橋本 吉井莞象 ... 藤休丹後 山茶花究 ... 相良 目黒幸子 ... 雪枝 高野英子 ... 咲子 星ひかる ... 煙山弁護士 加治夏子 ... 副婦長 伊藤直保 ... 守衛 武江義雄 ... 事務青年 小田桐桂子 ... 看護婦 A 宮戸美知子 ... 看護婦 B 三宅川和子 ... 看護婦 C 中田勉 ... アパートの人 高田宗彦 ... 体操教師 杉森麟 ... 医師 渋谷 飛田喜佐夫 ... 医師 藤田 伊達正 ... 医師 竹中 藤山浩一 ... ディレクター 丸山明宏 ... 歌手 User Rating:6.6/10( 28 votes) Yahoo! オトーサン、 「ま、こんなものかな」 User Reviews JUNOさんさん 2006年12月17日 左幸子の怪演 池袋・新文芸座 増村監督特集にて鑑賞。 病院経営者一族の衰退を描く。 働く側、経営者側、それぞれの群像劇にも見えるが、 各キャラクターの行動・個性を解りやすく設定し、上手く纏めている。 左幸子にはビックり!「飢餓海峡」以上の怪演! 野添ひとみは天真爛漫な「巨人と玩具」が合っているが、美しいです。 真面目なドラマに纏めず、各人物を力強く描く所が面白く、 「鬼才」と呼ばれる所以もよく解る。 しかし、監督の評価低いですねぇ。 39年吉村版も早速観てみます。 オトーサン、 「これを読めば、映画を見たような気になれるね」 たかぎさん ?年?月?日 お嬢様にとっての秋、そして冬 名作映画のリメイクは、元の作品を超えられない というのが常であるが、 この増村版「暖流」は戦前につくられた吉村公三郎版とは まったく違ったカラーを打ち出し、 けっして引けをとらない作品となっている。 大きな違いは、左幸子の役。 吉村版では水戸光子がやっていたが、 ジメジメジトジト〜として、 ストーカーぽいところもあるしおらしい女。 しかし、この増村版では左幸子が生きる本能、 恋する本能につき動かされ続ける女を演じ、 この映画のキモになっている。 左幸子のモーレツ恋愛ぶりはすさまじい。 左独特のキャンキャンした声でしゃべりまくり、 くるくるじゃれるように病院をかけまわり、 洗濯物の波をかけぬけ、泣きながらブランコをこぎまくる。 野良犬の仔犬のよう。 人目もはばらかず東京駅の改札口で飛び出てきて 日疋をいきなりとっつかまえ、 「情婦でも二号でもいいわ!待ってるわ!」と叫びちらして見送る。 実にいいキャラである。 けだし名言であるのが野添にいうセリフ、 「恋するってすれっからしになることなのよ」。 一方、野添ひとみはその分ワリを食いそうなポジションであるが、 実はかなりイイ。 美しく可憐な顔をうつむかせながら、 プライドと感情の狭間でゆらぐ女心。 斜陽に向かっていく病院と頼りにならない家族のそばで、 自分のポジションをじっくりと考え見据えている覚悟。 ラストに見せる、結婚を一生あきらめ、仕事をはじめようとする決意、 ラスト浜辺で根上に「お母様に報告するわ」と言い残し 駆け抜けていくシーンは素晴らしい。 楽しいシーンも数々ある。 笹島役品川隆三が愛人のアパートで野添とご対面してもまったく悪びれず、 理屈をぶる超然ぶりは絶妙。 放蕩2代目船越英二の「メケメケハモハモバッキャロー」 「きみはぼくがすき〜」シャンソンなど ナゾの迷曲オンパレードが耳についてはなれない(笑)。 特別出演丸山明宏のゴテゴテコスチュームのシャンソンシーンも唐突。


小早川家の秋

オトーサン、 「へぇ、カラーなんだ」 小津映画は、白黒と思っていましたが、カラー。 まだカラーに慣れていないのか、 トーンの統一が取れていませんでした。 「...分かっていてやったのかも」 原題:小早川家の秋(1961) 監督:小津安二郎 脚本: 野田高梧 /小津安二郎 Genre:Drama 上映時間:103分 あらすじ: 京都伏見。 造り酒屋の当主・万兵衛は年老いてきた。 亡くなった長男の嫁。秋子は画廊勤め。 万兵衛の様子がおかしいことに気づいた 久夫・文子夫婦が調べると、 かつて愛人・佐々木つねの元へ通っていた。 秋子には磯村との再婚話がくるが、ふんぎりがつかない。 次女の紀子も、資産家とお見合いしたが、 同級生の寺元が忘れられない。 出演者: 中村鴈治郎 ... 小早川万兵衛 浪花千栄子 ... 佐々木つね 原節子 ... 長男の嫁秋子 司葉子 ... 次女紀子 新珠三千代 ... 長女文子 小林桂樹 ... その夫久夫 森繁久彌 ... 磯村英一郎 加東大介 ... 北川弥之助 オトーサン、 「豪華キャスト!」 主役級の役者さんが、脇役とは贅沢です。 でも、本当の主役は、焼き場の煙かも。 その他の出演者: 島津雅彦 ... 息子正夫 団令子 ... 娘百合子 杉村春子 ... 加藤しげ 東郷晴子 ... 妻照子 白川由美 ... 中西多佳子 宝田明 ... 寺本忠 山茶花究 ... 店員山口信吉 藤木悠 ... 店員丸山六太郎 笠智衆 ... 農夫 望月優子 ... その妻 環三千世 ... ホステス 遠藤辰雄 ... 万兵衛の弟 内田朝雄 ... 医者 User Rating:8.6/10( 108 votes) Yahoo! オトーサン、 「ま、こんなものかも」 User Reviews ヌートリアEさん 2006年3月14日 小津の映画では珍しく色濃く出るテーマ_死 倒れてからはその怖さがにじみ出る。 ひょっとして初めて、自分のための映画を撮ったのではないか。 中村鴈治郎、浪花千栄子の芸人としての素晴らしさ。 国宝級だ。 オトーサン、 「油揚げか、巧いこと言うね」 小津作品を沢山見ているひとならではのコメントで、 参考になります。 dancinginyourheadsさん 2011年8月15日 小津の油揚げ 小津の「夏三部作」つまり『晩春』『東京物語』『麦秋』の名声に比べれば、 それに続いた一連のカラー作品の後世の評価はさして高くない。 「秋三部作」と呼ばれる『秋日和』『小早川家の秋』『秋刀魚の味』も、 興行収入が良かった割には、いまひとつだ。 「僕は豆腐屋なんだから、ガラッと変わったものを注文されてもダメだよ。 油揚とかガンモドキに類したものはいいけど、 カツ丼を作れと言われてたった無理だよ。 がんもどきや油揚げは作るが、西洋料理は作らないよ」と嘯いていたのは、 一種自分のつくりあげてきたスタイルに対する自信の表れだろう。 戦前の小津本人曰く「オレもヌーヴェルヴァーグだった」時代から、 喜八ものの小市民の人情モノを経て、 さらに戦乱期の中の傑作『戸田家の兄妹』、 さらには「夏三部作」の決定的な成功で、 小津はまさしく松竹に君臨する巨匠だった。 その小津も、あたかも自分の撮っていた作品の主人公のように、 時代の行く末に静かに流されていくようになる。 秋三部作の中でも決定的な作品『東京物語』から 3年間、小津は映画を撮らず、再開した『早春』の年に、 日活から『太陽の季節』が公開。 そして、松竹にも続々と「松竹ヌーヴェルヴァーグ」と呼ばれる若手が 監督としてデビューしはじめる。 その頃に小津はカラー作品を手掛け始める。 ここから小津の作品にポップな彩りが感じられ始めるようになる。 この部分を評する人たちはあまり評価しないのである。 自分はむしろ小津のカラー作品が皆好きだ。 本作品『小早川家の秋』は、小津が東宝に出ていって撮った作品。 新珠三千代、宝田明、小林桂樹、団令子、森繁久彌、白川由美、藤木悠の 東宝のオールスター作品となっている。 そしてとどめは中村鴈治郎。 ストーリーは鴈治郎の老いと死をめぐる顛末が、 滑稽かつグロテスクに綴られるものだ。 森繁久彌は「松竹のヘボ役者なら演技は出来ないが、 オレならアドリブもできる」というようなことを言って、 小津の逆鱗に触れたというエピソードがある。 結局はあの森繁が、縮こまった演技で ポツポツとストーリーの要所に出てくる程度でおさまっているのが、 なにやらおかしく感じる。 小津のあのカメラの構図に、カラーの色がまぶしく、 これだけでもよろしい感じである。 映画全体に繊細な色へのこだわりがある。 ピエロように生き返ってはまた死んでいく中村鴈治郎も印象的だ。 逆にいえば、この人が強く作用しすぎて、 ラストの葬送シーンのあたりが唐突に感じられるのかもしれない。 京都の愛人が、あっけからんと死に対するあたりといい、 ほとんどシュールである。 ここには「夏三部作」の言葉にならない無常感と表裏一体をなすような あっけらからんとした死生観がある。 司葉子と原節子のラストシーンのあたりで バランスをとろうとしたのかもしれないが、 これはやはり「夏三部作」を評価する人あたりに評判が悪いのは当たり前だろう。 どちらかといえば、この作品はブラックコメディに類するべき作品である。 この作品『小早川家の秋』のあと、『秋刀魚の味』を撮って小津は死去。 死の直前に結局はクランクアップしなかった『大根と人参』を、 病床の小津は「がんもどき」と呼んでいたらしい。 油がまわったがんもどきと評した作品が、 どんなものになるはずだったのかはわからないが、 そうすると、この作品『小早川家の秋』は、 がんもどきほどには豆腐から離れたものでもないけれど、 油揚げくらいの作品なのかもしれない。 確かに、これは湯に通したり、 またはそのままで食べるのにはむいてなさそうだ。 煮しめて食べるか、味噌汁にでもいれるか。 この作品は原節子が最後に小津と組んだ作品。 そして原節子は小津の死から女優を引退する。 そればかりか、小津の葬儀の後、公の場に一度も姿を見せていない


シルバー・サドル 新・復讐の用心棒

「TSUTAYAで、借りたけど..」 ジェンマ主演のマカロニ・ウェスタンを探しましたが、 どうも他には、なさそうです。 なお、原題のSella d'argentoは、銀の鞍(サドル) Sellaイタリアーノといえば、憧れの品でした。 自転車レースに使われる快適サドルとして有名です。 原題:Sella d'argento (1978) 監督:Lucio Fulci 原作・脚本:Adriano Bolzoni Genre:Western / Action 上映時間:100分 Country:Italy Language:Italian あらすじ: ガンマンのロイが、襲われる。 トーマス少年が、富豪の遺産を相続するので、 悪党ターナーらに狙われて、その巻き添えを食った。 さらに裏があるはずと少年の用心棒を引き受ける。 強盗に襲われて死んだ者の遺物を漁って暮らしている ガンマン、スネークも首を突っこんでくる。 彼には、少年は札束の塊に見えるのだ。 出演者: Giuliano Gemma ... Roy Blood(ロイ) Sven Valsecchi ... Thomas Barrett, Jr.(トーマス) Geoffrey Lewis ... 2 Strike Snake(スネーク) Cinzia Monreale ... Margaret Barrett(マーガレット) Gianni De Luigi ... Turner(ターナー) オトーサン、 「ジェンマ、いいね」 今まで見たなかでは、最高にいい役です。 拳銃さばきなんか、ほれぼれします。 その他の出演者: Ettore Manni ... Thomas Barrett Licinia Lentini ... Miss Sheba Aldo Sambrell ... Garrincha Philippe Hersent ... Sheriff Donald O'Brien ... Fletcher Sergio Leonardi ... Butch The Bartender Karine Stampfer ... Peggy Agnes Kalpagos ... One Of Sheba's Women Maria Tinelli ... Sheba's Woman User Rating: 6.4/10 ( 192 votes)IMDb User Rating:10.0/10( 2 votes) Yahoo! オトーサン、 「IMDbのスコアが正解だね」 Yahoo!は、投稿数が少なすぎます。 User Reviews dmacewenさん United States 2008年6月5日 高尚でない昔の子供の映画...大人たちも楽しめるだろう。 フルチの最高の西部劇は、カンペキなものではないが、 すばらしいし、「荒野の処刑」の魔力がある。 ショッキングであり、感動的だ。 いいペースで話が進み、細部で観客を夢中にさせてくれる。 この映画は、「荒野の処刑」ほどよくはないが、 評判の高い「真昼の用心棒」よりも、好ましい。 この映画がいいと思ったら、 このルチオ・フルチ監督の「白い牙」を見るべし。. オトーサン、 「確かに、女性にもてそうだね」 fkkt6922さん 2009年12月27日 さわやかマカロニウエスタン ジェンマ自身が一番お気に入りのマカロニウエスタンらしいです。 確かにジェンマの演出が、乙女心を刺激する様な役柄設定でした。 女性視点から見たらジェンマがとてもカッコイイです。 マカロニなのにとてもさわやかな作品で、ラストは感動すらしました。 音楽もマカロニらしくなく(要所ではマカロニ音楽)、最初はアレ? って感じましたが、そのさわやかさとマッチしてよかったです。 タイトルとイメージがまったく違う作品です。 マカロニで、ちょっとウルッときたのは初めてでした。 子役の子も、とても良かったです。 これはこれで良い作品で好きです。


ベクシル 2077 日本鎖国

オトーサン、 「CGも、ここまで来たか!」 出だしの30分ほどは、感嘆と敬意の その後、幼稚な手のうちが分かってくると、 退屈と軽蔑の感情が湧いてきました。 「もっと人間を描け、生身の人間を!」 原題:ベクシル 2077 日本鎖国(2007) 監督:曽利文彦 脚本:半田はるか/曽利文彦 Genre:Anime/SF/Mystery 上映時間:109分 あらすじ: 2067年、バイオテクノロジーとロボット産業の分野で 世界市場を席巻する日本に、 国連は規制という名の圧力をかけ始めた。 これに対し日本は、 情報、物理両面を完全にシャットアウトする ハイテク鎖国を敢行する。 やがて時は過ぎ、女性兵士ベクシル(声:黒木メイサ)ら 米国の特殊部隊が10年ぶりに日本列島に潜入すると、 そこには想像を絶する光景が広がっていた。 声の出演者: 黒木メイサ ... ベクシル 谷原章介 ... レオン・フェイデン 松雪泰子 ... マリア オトーサン、 「下手だな」 プロの声優を使ったほうがよかったのかも。 その他の声の出演者: 朴路美 ... タカシ 大塚明夫 ... サイトウ 櫻井孝宏 ... リョウ 森川智之 ... キサラギ 柿原徹也 ... タロウ User Rating:6.5/10( 911 votes) Yahoo! オトーサン、 「ま、こんなものかも」 User Reviews 黒美君彦さん 2007年8月8日 食傷気味 3DCGアニメも、ピクサーをはじめとする 新たな試みが様々行われているので、 この作品にもそれなりに期待していたのだが…。 正直いって期待はずれ。 3DCGで人間を仔細に描写しようとすると、 限りなくテレビゲームの造形に近づいてしまう。 登場人物に感情移入できないのだ。 このことは、かつてゲームメーカー・セガを衰退させた 失敗作『ファイナルファンタジー』(01年)ですでに明らかなはずだが、 この作品はその失敗作から殆ど前進していないようにさえ思える。 もちろん、CG技術は進歩したのだろう。 だが、『ファイナルファンタジー』で感じた 平板・平面的な印象は、この作品でも変わらない。 蝋人形のようなツルリとした肌合いの登場人物たち。 生命感の感じられない人物に感情が伴わないのだ。 人間を描こうとするのなら、 なぜ俳優を使った実写を使わない?と思ってしまうのだ。 近未来SFの物語も中途半端か。 不死をテーマにした近未来SFアニメは正直食傷気味。 確かついこの間観た仏アニメ『ルネッサンス』 (06年・クリスチャン・ヴォルクマン監督)も「不死」がテーマだったっけ。 荒廃した都市、不死、わけのわからん生き物…うーん。飽きた。 子供向けでもなく、かといって大人向けとしては物足りない。 ターゲットがもうひとつ見えないように思う。 知り合いの女性は「主人公の女性がみんな同じ顔なのが納得いかない!」と 文句を言ってました(苦笑)。 追記:眼科へ行くかどうかはともかく(苦笑)、 3DCGアニメについて勉強不足の身としては、 この作品のどの部分が「映像革命の進化系」なのかを、 できれば具体的に教えてもらえたらありがたい、と思います。 次に観るときには指摘されたところをしっかり見直したいと思いますので…。 オトーサン、 「監督に会うと、悪口が言えなくなるよね」 前田有一さん 2007年6月12日 こういう意欲作がどんどん増えたらいい かつて『Returner リターナー』(02年、山崎貴監督)と 『ピンポン』(02年、曽利文彦監督)をみたとき 私は、明らかに世界レベルのエンターテイメントを志向する この二人の監督が、やがて邦画界を変えてくれるかもしれないと 大いに期待した。 作品はまだ荒削りではあったが、 ともにCGなどVFXの専門畑から監督業に進出してきた彼らからは、 従来の映画監督にはない発想と、 それを形にするだけの実力が感じられたものだ。 なにより既存の枠組みから脱することをいとわぬ怖いもの知らずな勇気、 面白いものを見せてやろうというサービス精神が作品からにじみ出ていた。 その後、山崎貴監督のほうは『ALWAYS 三丁目の夕日』で、 見事その年の日本の映画賞を総なめにした。 そして曽利文彦監督の、『ピンポン』以来5年ぶりとなる最新作が この『ベクシル 2077 日本鎖国』である。 (あらすじ 上掲) 人気漫画の原作があるわけでもなく、高視聴率ドラマの映画化でもない。 そんなリスキーな企画を、しかも3Dライブアニメという、 まだ一般に評価が定まっていない新しい手法で映画化しようと考えた スタッフの心意気をまずは評価したい。 しかも上記あらすじを見る限り、すこぶる魅力的な設定ではないか。 世界最高のハイテクを駆使した 情報衛星からも偵察機からもまったく見えない"完全なる鎖国"。 そんな状態が10年も続いたら、国家と国民はどうなってしまうのか。 この仕事をやっているとよくわかるが、 アイデアだけで興味をひきつけられる映画はそう多くない。 とくに邦画には少ない。 曽利監督がプロデュースした 『APPLESEED アップルシード』(04年)以来となる 本格的な3D-ライブアニメの長編作品というのも興味深い。 これだけスケールの大きな話は、実写はもとより通常のアニメより 低コストで作れるといわれるこの手法にぴったりだ。 人間の役者の動きをキャプチャーして3D-CGにし、 セル風に着色するこのアイデアは、 『アップルシード』に比べ技術面で大きな進化を遂げたとされる。 ただ、実際にみてみると『アップルシード』にくらべ、 キャラクターは硬質なルックスとなり、表情も硬い。 メカの動き(荒野を猛スピードで駆け抜けるバギーの迫力は物凄いものがある) などがもはや実写同様のクォリティである分、 人物の顔(具体的には声優の演技と CGキャラの表情とのギャップ)の違和感が目立つ格好だ。 当初私は、これは技術がまだ追い付いていないためかと思っていたが、 曽利監督に聞いてみたところ、どうやらそうではないらしい。 監督によればライブアニメにおける"表情"は、 それこそ何でも表現できるほど完成されているが、 あまりに実写よりにするとかえって変なので、 いろいろ試してこのあたりに落ち着けたということだ。 フル3Dライブアニメの劇場用長編の歴史は浅く、 何でもできるとなると逆にどこに落としどころを持ってくるか悩ましいところだろう。 私としては、人物の塗りはもっと思い切ってセルアニメ寄りのテクスチャーにして、 体の動き自体は現状で、という形にしたらなお良かろうと思う。 ただ、さすがにメカを交えたアクションシーンの迫力はすごい。 前述のバギーの場面はもちろんだが、それ以外にも見せ場は多数用意される。 そして、この監督が大したものだなあと思うのは、 それらをあえて、実写として作れる範囲のカメラワーク、 構図でデザインしているところだ。 『ベクシル』のアクションシークエンスには、荒唐無稽な画面の動きがない。 つまり、製作費さえ彼に与えれば、 実写で同じものを作ることもできるであろうということだ。 これは、ハリウッドに対する曽利監督からの挑戦状にほかならない。 見ればわかるがこの映画のスペクタクルシーンは、 まさにアメリカ映画の大作を彷彿とさせる絵作りだ。 決してCG技術じたいの最高スペックを見せるのではなく、 予算などによる作り手の制限を打ち破るための手段、 すなわち表現のための道具として"利用"している。 それは、じつにまっとうな考え方だ。 物語のほうは、当初予想していたポリティカルサスペンスとは違って、 意外なほど政治・思想色が薄いものだった。 日本の場合は現在、隣にじっさい鎖国しているような変な国があるので、 いくらでも政治的な比喩を含めることはできたと思うが、 あえてそうはしなかったようだ。 個人的には、もっと濃い味付けにしてほしかったが、 これは好みの問題だろう。 『ベクシル 2077 日本鎖国』は相当な意欲作で、 様々なチャレンジが作品にこめられているのがよくわかる。 それに対しては応援したい気持ちでいっぱいだが、 しかし3Dライブアニメの可能性はさらに広げられるはずだということも、 これを見ると同時にわかる。 技術はようやく完成に近づいたが、その運用はまだまだ工夫の余地があろう。 曽利監督は実写映画と合わせ、こちらの方も引き続きがんばっていくということだ。 次回も日本映画どころか、ハリウッドの想像力さえ追い越していくような スケールの大きな作品を期待したい。


ビーチ・エンジェルズ!

オトーサン、 「きっとB級映画だね」 でも、主人公のバート・レイノルズはきちんと演技していたし、 ビーチバレーの選手たちのボディもなかなか。 それに、マリブの海辺が心を躍らせてくれました。 原題:Beach Angels (2006) Cloud 9 監督:Harry Basil 脚本:Brett Hudson/Burt Kearns/Albert S. Ruddy Genre:Comedy / Sport Rated R for some sexual content and brief language 上映時間:93分 あらすじ: 元スターのビリーは、 フリーランチ目当てに、ストリップ劇場に通う羽目に。 だが、アイディアが浮かぶ。 美人ストリッパーだらけのビーチバレーのチームをつくろう!  チームは大人気で、セクシーNo.1チームとなるが、 目指すのは、トーナメントでの優勝だった... 出演者: Burt Reynolds ... Billy Cole オトーサン、 「老いたりといえども、いい役者だね」 BURT REYNOLDS  バート・レイノルズ 誕生日 1936/2/11 出身 米ジョージア州ウェイクロス TVシリーズ「夜間捜査官ホーク」で主役。 映画デビューは61年「奇蹟の天使」。 70年代から80年代前半のアクション俳優。 出演作 1961年「奇蹟の天使」「機工兵団」 1965年「虐殺部隊」 1966年「さすらいのガンマン」 1968年「夏の日にさようなら」 1969年「賭けの報酬」「黄金の銃弾」「100挺のライフル」「恐怖のダイビング/鮫と金塊」 1970年「類人猿捜索隊」 1972年「複数犯罪」「脱出」      「ウディ・アレンの誰でも知りたがってるくせにちょっと聞きにくいSEXのすべてについて教えましょう」 1973年「シェイマス」「キャット・ダンシング」「白熱」 1974年「ロンゲスト・ヤード」 1975年「デキシー・ダンスキングス」「ラッキー・レディ」「ハッスル」 1976年「サイレント・ムービー」「ゲイター」「ニッケルオデオン」 1977年「トランザム7000」「タッチダウン」 1978年「グレート・スタントマン」 1979年「結婚ゲーム」 1980年「ラフ・カット」「トランザム7000VS激突パトカー軍団」 1981年「キャノンボール」「結婚しない男」「シャーキーズ・マシーン」 1982年「テキサス1の赤いバラ」「結婚しない族」 1983年「グッバイ、デイビッド」「ストローカーエース」「キャノンボール2」 1984年「シティヒート」 1985年「スティック」 1987年「ビッグヒート」「マローン/黒い標的」 1988年「レンタ・コップ」「スイッチング・チャンネル」 1989年「ブレイキング・イン」「天使のわんちゃん/チャーリーのお話」      「証人を消せ/レンタ・コップ2」 1992年「ザ・プレイヤー」 1993年「コップ&ハーフ」 1994年「冷たい夜は死の匂い」 1996年「素顔のままで」「フランケンシュタインと僕」      「バート・レイノルズ/ザ・コマンド」「マッドドッグ」「CITIZEN RUSH」 1997年「ブギーナイツ」「ビーン」「ビッグ・シティ・ブルース」 1999年「パップス」◆「ミステリー、アラスカ」◇ 2000年「マイアミ・ガイズ 俺たちはギャングだ」 2001年「ドリヴン」「ハリウッド・ゲーム」「HOTEL」「不倫の残り香」 2004年「トレジャー・ハンターズ」 2005年「ロンゲスト・ヤード」 2006年「ビーチ・エンジェルズ!」 その他の出演者: Paul Rodriguez ... Mr. Wong D.L. Hughley ... Tenspot Angie Everhart ... Julie Paul Wesley ... Jackson Fargo Katheryn Winnick ... Olga Marnette Patterson ... Crystal Kenya Moore ... Champagne Gabrielle Reece ... Christina Hansen User Rating:4.0/10 ( 749 votes)IMDb User Rating:6.0/10( 25 votes) Yahoo! オトーサン、 「評価がバラついている」 User Reviews Jonathan Meyerさん South Africa 2006年7月3日 ストリッパーらとビーチバレー選手ら... ありうる組み合わせ... 長い間映画をみてきたが、こいつは最悪だ。 前向きのコメントも読んだが、 こいつを楽しんだひとがいると知って、ショックを受けた。 正直、こいつは、1点だ。 時間の浪費。 バート・レイノルズとあろうものが、 出演しているのが、信じられない。 演技は、つくりもので、カメオの出演でごまかしている。 ストリッパーらがビーチバレーをしているのが、面白いだけだ。 人生の1時間半を割くのは勿体ない... 出来れば、みないこと。 お金と時間のムダだ。 オトーサン、 「捨てる神あれば、拾う神あり」 たまきさん 2009年12月16日 ストリッパーの心意気 全く期待していなかったので、もの凄く楽しんで見れた。 このコメディーの着想は“みんなビーチバレーにエロさを感じているのに、 なぜか何も言わない”ということなんだろうし、 健全なスポーツということで割り切っていることへのアイロニーなんだろう。 冷静に考えると、この発想がとても面白い。 バート・レイノルズが昔のキャラクターと全く変わらないのが嬉しいし、 こういう素材をR指定にしないで徹底的にコメディーにするという発想もいい。 (こういう素材を扱っている割には際どいシーンが殆どない。)  敵方チームで浅尾美和なんか出てくれば、 日本だって充分こういう企画でやれるんじゃないだろうか。 ハリウッド製コメディー映画の伝統だが、狂言回しに移民が出てくる。 これが盆栽屋をやっているベトナム服を着た中国名の日本人。 で、最後にはメキシコ人だったというオチまでついている。 これが結構笑える。 なぜかストリッパーが必死にバレーボールの練習をしている姿に 目頭が熱くなってしまった。 いかんいかん、そういう映画じゃないのに・・・。


狂った果実

オトーサン、 「もう半世紀以上前になるのか」 学生時代にみて衝撃を受けました。 「こんなに恵まれた連中がいるのか」 自由奔放な性的描写に目まいがしたもの。 原題:狂った果実(1956) 監督:中平康 原作・脚本:石原慎太郎 Genre:Drama 上映時間:97分 あらすじ: 太陽族の滝島夏久は 純真な弟・春次の初恋の女性・恵梨を奪う。 兄弟への愛情の均衡も破れ、 恵梨は夏久の強靭な肉体に強く惹かれていく。 恵梨と夏久の関係を知った春次は、 モーターボートでヨットの二人を追う... 出演者: 石原裕次郎 ... 滝島夏久 津川雅彦 ... 滝島春次 北原三枝 ... 恵梨 オトーサン、 「裕次郎、歯並び悪いなぁ」 「津川さん、美青年だったんだ」 その他の出演者: 深見泰三 ... 父親 藤代鮎子 ... 母親 ハロルド・コンウェイ ... 恵梨の夫 岡田真澄 ... 平沢フランク 東谷暎子 ... 道子 木浦昭芳 ... 相田 島崎喜美男 ... 手塚 加茂嘉久 ... 島 紅沢葉子 ... 鎌倉の家の婆や 渡規子 ... 恵梨の仲間の女 ピエール・モン ... その夫 竹内洋子 ... 鎌倉の貸家の女 原恵子 ... 立話しの女A 潮けい子 ... 立話しの女B 近藤宏 ... ボート・マスター 山田禅二 ... 漁師 峰三平 ... 漁師 石原慎太郎 User Rating:7.1/10( 113 votes) Yahoo! オトーサン、 「ま、こんなものかも」 User Reviews どーもどーも2010さん 2009年2月16日 アイドル映画というより 中原康監督、原作脚本石原慎太郎、音楽佐藤勝、武満徹。 日活一連の石原裕次郎作品。 「アイドル映画」じゃん?と一言で済むには名残おしい。 小林明の「渡り鳥」シリーズの一連の短時間な(ほぼ100分以下) 無国籍ノワールのようなフィルム、赤木圭一郎シリーズ(未見)等魅力がある。 本作は時代を築いた「太陽族」という世代のお話し。 なのだが、本作のヨーロッパの評価が高いという噂。 ジャケット写真の素晴らしい格好良さ、 ジョンウー監督が実は日活作品(渡り鳥シリーズ)のファンということで、 見てみた。 やはり裕次郎と津川さんのギラギラな若さ。 裕次郎夫人となった北原三枝が超奇麗で、完全にやられました! 物語の筋より魅了された! 水着が少し古風ですが、裕次郎とせめぎ合うシーンは必見! 水滴が重たそう。 北原の美しさとボートの早い切り返しショット。 ひと夏の間違った果実達、それはいずれも不出来で鼻について不揃いだ。 北原様の美貌に星一個オマケ。 オトーサン、 「そう、いまだに新鮮だ!」 服部弘一郎さん 1988年5月3日 石原裕次郎の主演デビュー作は、今観てもけっこう新鮮。 40年前に作られた青春映画の古典。 昭和31年に製作された日活映画。 言わずと知れた、石原裕次郎の初主演作だ。 裕次郎はこの直前に『太陽の季節』で端役デビューしているが、 この『狂った果実』を実質的なデビュー作とする説もある。 かれこれ42年前の作品だが、古さはあまり感じない。 「太陽族」という湘南の若者風俗も、 その無軌道さが現代の若者たちにつながるような気がするし、 会話の場面などは、今の映画よりよほどテンポが良くてこなれた感じがした。 もちろん、この映画にはまだ「戦後」の影がうっすらと見えており、 岡田真澄扮するフランクという混血青年や、 北原三枝演ずるヒロイン恵梨の境遇に、 強大なアメリカの姿がちらついている。 ただし、それは物語全体のメインではなく、 キャラクターのディテールを掘り下げた結果、 時代背景が刷り込まれたものだと思う。 物語の中心にあるのは、裕次郎演ずる太陽族の青年・滝島夏久と、 彼の弟で、兄のグループからは一線を引いている純情な青年・春次、 そして、ふたりの前に現れた美しい女・恵梨の三角関係です。 このうち一番ややこしい人物設定になっているのは恵梨で、 彼女は年配のアメリカ人と結婚していながら春次と恋愛関係になり、 一方で夏久とも関係を持つようになる。 彼女はこうした関係に、少しの良心の呵責も感じていない。 彼女の心理をどんどん掘り下げると、 それはそれでまた別の映画になりそうですが、 この映画ではそれをある程度の地点で打ち切り、 もっぱら夏久と春次が演じる兄弟間の葛藤を掘り下げている。 恵梨という特異な状況に置かれた女性を取り上げるより、 どこにでもある兄弟の確執を描いた方がわかりやすいから、 これは正解でしょう。 純情な弟が恵梨に夢中になるのを心配して彼女に近づいた夏久は、 逆に彼女のとりこになって弟を憎むようになる。 彼は一方で恵梨を軽蔑し、憎みながらも、彼女の肉体に惹かれ、 彼女を独占しようとする夏久。 嫉妬で身を焦がし、頭に血が上った夏久を演じる裕次郎の芝居は、 決して上手いとは思えないのですが、熱くなればなるほど、 彼の肉体から発散されるオーラのようなものが増してくるという迫力がある。 スターのもつオーラかな。 春次が恵梨にのぼせ上がって行く様子も、この映画では的確に描かれている。 ぎこちなく恵梨に接近してゆく春次に対し、 彼女の方は最初から身体を投げ出している様子が じつに巧みに表現されているのにも感心します。 ちょっと手を動かすとか、脚を組みかえるとか、そんな部分だけで、 観客には恵梨が意外にすれた女であることがわかってしまうのです。 当時はあからさまな性表現ができなかったため、 あの手この手で人物の性格描写や心理描写をした結果なのでしょうが、 こうした抑制された表現の生み出すエロチズムは、 今の映画も学ぶ点が多いと思いました。 今は何でもあからさまに描いてしまうから、 かえって物語に深みがなくなってます。 ラストシーンは当時は衝撃的だったんでしょうが、今観るとマンガだなぁ。 ちょっと笑ってしまいました。


重力ピエロ

オトーサン、 「原作、読んだぞ」 伊坂幸太郎さんのフアンで、一頃、読みあさりました。 「映画にする必要あるのかなぁ?」 伊坂ブームに便乗しての安易な映画化かも... 原題:重力ピエロ(2009) 監督:森淳一 原作:伊坂幸太郎 脚本:相沢友子 Genre:Drama/Mystery 上映時間:119分 あらすじ: 泉水は、大学院で遺伝子専攻、 2歳下の弟は春といい、美男子。 街中の落書きを消す仕事をしている。 そんな春をストーカーし続ける夏子。 整形手術をして春の気を引こうとしていた。 泉水と春の母親である梨江子は、7年前に亡くなっていた。 しかし、父の正志は、「俺たちは最強の家族だ」と 二人の息子たちに惜しみなく愛を注いで育てた。 そんな正志がガンで入院、余命僅かだった。 街では連続放火事件が発生し、現場には英単語が残されていた。 その意味は何なのか? 出演者: 加瀬亮 ... 奥野泉水 岡田将生 ... 奥野春 小日向文世 ... 奥野正志 吉高由里子 ... 夏子 オトーサン、 「誰も、感心しないな」 その他の出演者: 岡田義徳 ... 山内 渡部篤郎 ... 葛城由紀夫 鈴木京香 ... 奥野梨江子 User Rating:7.6/10( 3256 votes) Yahoo! オトーサン、 「少し高いね」 User Reviews kumarさん 2011年8月31日 (春)ハルが空から降って来た 爽やかでフレッシュな岡田将生君の演技に釘付けになりました。 大人と子供の間ににいる子のような独特の表情にキュンとなります。 加瀬亮目当てで見始めた映画ですが、 完全に岡田将生君に食われていたような 笑 伊坂幸太郎作品では一番面白かったです。 オトーサン、 「前田だん、原作を読まなきゃ」 前田有一さん 2009年5月19日 泣けないが、感動的な物語 映画界では伊坂幸太郎が大ブームで、こぞって実写化されている。 それにしてもこの4ヶ月だけで 3本もの長編が公開されるというのは、尋常ならざるペースである。 この『重力ピエロ』の原作も、直木賞候補となった人気作だが、 今回は読まずに鑑賞した。 読書仲間の音楽家(乙一嫌いのアラフォー 独身)が この作家を絶賛するものだから、個人的にはどうも食指が動かない (私は乙一を高く評価しているので)。 遺伝子研究をしている大学院生の兄、泉水(いずみ)(加瀬亮)は、 弟の春(岡田将生)から奇妙な話を聞く。 春は街の落書き消しを仕事にしていたが、 その現場と最近続いている連続放火事件のそれが すべて共通しているというのだ。 やがて別の法則性や暗号じみた符合を発見した彼らは、 徐々に事件の真相に迫っていく。 よくできた物語であり映画だが、精神的にはかなりキツい。 「泣けないが、感動的な話」「もっとも思い入れのある作品」と 作者が語るとおり、大いに心揺さぶられる良質なドラマだが、 単純なお涙頂戴ではまったくない。 相当変わった家族の しかし普通のそれ以上に固い絆が描かれる人間模様といったところ。 ミステリ的なトリック、犯人さがしも、 冒頭から気軽な遊び要素のごとく配置され、興味を引く。 だが、それはあくまでサブ、味付けに過ぎない。 それほど難しいものではないし、 犯行の動機や不可能性から推理すればすぐに見当がつく性質のものだ。 だが、それで物足りないということにはなるまい。 十分楽しませてくれる。 一瞬でも冷静になってしまうと、 なんで犯人はこんなややこしい事をやるのか、 そういう面倒な計画を遂行している間に、 普通は思いが冷めてしまうだろうよ などとろくでもない事を考えてしまうので要注意。 そんなことに気づいても、一円の得にもならない。 本作のように、意外な人物の闇、 過去が明らかになり驚かされるパターンの場合は、 謎解きに至る前にいかに共感を得るかが勝負。 そのあたりは、誰とはいえないがなかなか上手な役作りをしている役者のおかげで、 適切に処理されている。 原作にほれ込み、すぐに映画化の話を持ち込んだ脚本家による 力の入った仕事により、原作未読者でも楽しめるレベルの実写化。 "未読者でも"なのか、"未読者ならば"、なのかが重要なのだが、 いまのところその判断は皆様にお任せするとしよう。


紀子の食卓

オトーサン、 「園 監督作品か」 正直言って、面白くも何ともありませんでした。 でも、プロには受けたようです。 原題:紀子の食卓(2005) 監督・原作・脚本:園子温 Genre:Drama /Mystery 上映時間:159分 あらすじ: 女子高生・島原紀子は、 田舎生活や家族関係に息苦しさを感じ、東京へ家出。 紀子は“廃墟ドットコム”というサイトで知り合った ハンドルネーム“上野駅54”ことクミコを頼って、 彼女が経営するレンタル家族の一員となる。 一方、妹のユカも“廃墟ドットコム”を知り、 紀子を追って東京へ。 2ヵ月後、紀子の母・妙子は自殺、 父・徹三は“廃墟ドットコム”を手がかりに娘たちの行方を追う... 出演者: 吹石一恵 ... 島原紀子 吉高由里子 ...島原ユカ 光石研 ...島原徹三 つぐみ ...クミコ オトーサン、 「登場人物に魅力がない」 監督の将棋の駒でしかありません。 その他の出演者: 宮田早苗 ...島原妙子(紀子の母) 並樹史朗 ...池田 三津谷葉 ...子みかん 手塚とおる ...ひげの男 藤間宇宙 ...良 古屋兎丸 ...喫茶店の男 安藤玉恵 ...「決壊ダム」 渡辺奈緒子 ...「廃人5号」 あべちひろ ...「ろくろっ首」 小貫華子 ...「深夜」 User Rating:7.6/10( 334 votes) Yahoo! オトーサン、 「高すぎる」 User Reviews ironyさん 2008年3月9日 幸せな食卓 きっついなぁ…というのが感想。  しかも160分。  ネタばれを知ってて観る人は観るジャンルかね、こりゃ... 知らずに観て後悔した。  吹石一恵に興味が湧いて観たんだけど、 吉高由里子がなかなかの演技で新たに興味が湧いたと思ったら、 WOWOWで「紺野さんと遊ぼう」がやってたのね。  案外意識してリンクさせてんだ...  血がドバァーっと言っても、シチュエーションがキツイのよ。  つぐみ…怖いし。 ナンて言うか、何かがまとわり憑いてくる感じ?で... 嗚呼疲れたよ... オトーサン、 「プロには、受けたんだ」 服部弘一郎さん 2006年7月6日 サイコ・ミステリー映画『自殺サークル』の続編。 今回は戦慄のホームドラマだ! 2002年に製作された映画『自殺サークル』の続編。 しかし物語が直接つながっているわけではないので、 『自殺サークル』を観ていなくても 『紀子の食卓』は理解できると思う。 新宿駅で起きた女子高生の集団自殺事件など、 必要最小限の要素は『自殺サークル』から引用されている。 これは『自殺サークル』と同じ世界で起きた、 『自殺サークル』をめぐる別の物語だ。 家出して東京に出てきた女子高生・島原紀子は、 インターネットの掲示板「廃墟ドットコム」で知り合った 上野駅54(ハンドルネーム)に助けを求める。 彼女は時間単位で依頼人の家族を演じる 「レンタル家族」というビジネスを営んでおり、 そこではクミコと名乗っていた。 紀子もミツコという名でこの“家族”の一員になる。 一方、紀子の妹ユカは、「廃墟ドットコム」を入口に姉の足跡をたどり、 そのあとを追うようにして自らも家出し東京に向かうのだが……。 本物の「家族」に息苦しさを感じる人間が、 虚構の「レンタル家族」の中に安らぎを求めるというのが この映画のポイント。 ここで問われているのは、「本当の私」とか 「ありのままの私」というのもが、実際に存在するのかという問いかけだ。 この映画に登場する「上野駅54」ことクミコは 、本物の自分、本物の家族なんてものは存在せず、 そう見えるように演じられた虚構だけがすべてという人間だ。 しかし「虚構」は「嘘」ではない。 彼女にとっては嘘っぽく見える「本当」や「本物」の方が よほど腹立たしく許容しがたいものであって、 虚構には本物を以上に高い存在意義があるのだ。 誰もが自分自身という役目を演じている。 崩壊前の島原家も、両親のもとで「幸せな家族」という虚構を演じていた。 しかし彼らはその虚構に自覚的ではなかった。 子供たちは自分たちの役割に白けていたが、 両親はすっかり自分たちの虚構が本物だと信じ込んでいた。 そこに亀裂が生じて、家族は崩壊する。 映画の最後に再築される島原家は、まったくの虚構だ。 しかしその虚構の家族の方が、本物の家族よりずっとマシなのではないか。 誰もが自分の役目を虚構だと知っている。 虚構だからこそ、役割が変化すればすぐそれに対応できる。 そこには本物の家族はない。 本物の感情の交流も、本物の喜びも悲しみもない。 しかし間違いなく、そこには「安らぎの空間」がある。 虚構の中でこそ、人間は安心して息をすることができる場合があるのだ。 参加者がそれぞれの「役割」を演じるサークルは、 それだけで完全に閉じた自律的で完全な世界だ。 閉じているからこそ、サークル(輪)なのだ。 その中である役割を演じている限り、 その人は幸福に生き、そして死ぬことができる。 (新宿で自殺した女子高生たちのように。) だがその役割に甘んじることなく、 “誰でもない自分”をそのまま生きようとする若者の姿が胸を打つ。 現代の家族関係を辛辣に描き切った、紛れもない傑作だ。


怒りの荒野

オトーサン、 「マカロニ・ウェスタンだ」 聞いたことがない題名なので、期待しませんでしたが、 期待以上の痛快さで胸が躍るシーンがありました。 原題:I giorni dell'ira (1967) 監督:Tonino Valerii 原作:Ron Barker 脚本:Ernesto Gastaldi/Tonino Valerii/Renzo Genta Genre: Western Country:Italy / West Germany Language:Italian 上映時間:95分 あらすじ: メキシコ国境に近い町。 養育院で成長したスコットは、 罵詈に耐えながら黙々と働いていた。 だが、いつかガンマンとなり町の人たちを見かえそうと決意していた。 タルビーなる流れ者が町にやってきて、決闘となる。 腕自慢の男が、呆気なく倒された。 裁判の結果、無罪となってタルビーは去った。 スコットは、タルビーの弟子入りを志願する。 一人前のガンマンとなったスコットを連れて、 タルビーは再び町へ帰ってきた。 銀行家ターナーをはじめ、有力者たちを脅迫する... 送りこまれた殺し屋も、相手にならなかった。 だが、町の主となったタルビーの無法ぶりに スコットは、疑問を抱きはじめる... 出演者: Lee Van Cleef ... Frank Talby(タルビー) Giuliano Gemma ... Scott Mary(スコット) Ennio Balbo ... Turner - the banker(銀行家) オトーサン、 「リー・バン・クリーフ、いいね!」 クラーク・ゲーブルに似ていませんか。 LEE VAN CLEEF  リー・バン・クリーフ 生日 1925/1/9-1989/12/16 出身 米ニュージャージー州サマービル 父は会計士、母は歌手。 サマービル校を中退し、第二次大戦中は海軍に所属。 小劇団を経て、52年に映画デビュー。 西部劇やアクション映画のやられ役だったが、 60年代以降、マカロニ・ウエスタンで、スターとなる。 出演作 1950年「西部の怒り」 1952年「真昼の決闘」「決斗!一対三」 1953年「アリバイなき男」「原始怪獣現わる」      「コロラドの決闘」「早射ち無宿」 1954年「赤い谷」「シャイアン大襲撃」「縄張りを荒らすな」 1955年「暴力団」「征服者」「星のない男」「デンヴァーの狼」      「硝煙のユタ高原」「白昼の対決」「ケンタッキー人」      「十人のならず者」 1956年「悪人への貢物」「ボスを倒せ!」「底抜け西部へ行く」      「金星人地球を征服」「ロンリーマン」「六番目の男」 1957年「OK牧場の決闘」「襲われた幌馬車」「西部の顔役」      「偽保安官」「胸に輝く星」 1958年「掠奪者の群」「若き獅子たち」「無頼の群れ」 1961年「四人の無頼漢」 1962年「リバティ・バランスを射った男」「西部開拓史」 1966年「夕陽のガンマン」 1967年「続・夕陽のガンマン/地獄の決斗」「風の無法者」      「怒りの荒野」「新・夕陽のガンマン」 1968年「復讐のガンマン」 1969年「西部悪人伝」」地獄の戦場・コマンドス」「鷲と鷹」 1970年「エル・コンドル」「無頼プロフェッショナル」      「地獄のアパッチ」 1972年「西部決闘史」「ガンファイター」「荒野の七人・真昼の決闘」 1973年「怒りのガンマン・銀山の大虐殺」 1974年「華麗なる復讐」 1975年「ワイルド・トレイル」 1976年「真・西部ドラゴン伝」 1977年「ラスト・トリガー/孤独の殺人者」 1978年「宝石泥棒大逆転」 1980年「オクタゴン」「NEW YORKスクイズ・ゲーム」      「ハイパー・ウェポン/最終狙撃者」 1981年「ニューヨーク1997」 1983年「キリング・マシーン/怒りの爆走」 1984年「ジャングル・レイダース/黄金のレジェンド」 1986年「地獄の武装都市/復讐のターミネーター」      「狼どもの戦場」      「ロマンシング・トレジャー/遺産相続・40億ドルの罠」 1989年「キャノンボール・新しき挑戦者」 その他の出演者: Walter Rilla ... Murph Allan Short Christa Linder ... Gwen Yvonne Sanson ... Vivien Skill Lukas Ammann ... Judge Cutchell Andrea Bosic ... Abel Murray Jose Calvo ... Blind Bill Giorgio Gargiullo ... Killer Anna Orso ... Eileen Karl-Otto Alberty ... Sam Corbitt Nino Nini ... Marshall / Sheriff Nigel Virgilio Gazzolo ... Mr. Barton - Owner of Arms Shop Eleonora Morana ... Mrs. Barton - Woman sending a letter User Rating: 7.1/10 (798 votes)IMDb User Rating: 8.1/10( 88 votes) Yahoo! オトーサン、 「面白かった」 User Reviews EYEboyさん Greensboro, NC 1999年7月8日 素晴らしい! マカロニ・ウェスタンのフアンなら、 いつも見慣れたやつだ。 だが、筋書きと登場人物が練られていて、 ずっとシートにしがみつかせてくれる。 ヴァン・クリーフが、すばらしい。 彼の最高のシーンがある。 ジュリアーノ・ジェンマらと決闘するのだ。 監督も、カメラも、一級品だ。 レオーネ作品には劣るかもしれないが、 最高のマカロニ・ウェスタンのひとつだ。 オトーサン、 「リーダーの腐敗、やだよねぇ」 ikedaさん 2010年7月18日 リー・ヴァン・クリフ ジュリアーノ・ジェンマが主役ですが、 師匠としてリー・ヴァン・クリフが出て来ると 流石に西部劇のベテランの前に影が薄くなっている感じです。 ジェンマもさげすまされた立場から立ち上がって行く ストーリーは面白いのですが、 銃さばきをウオルター・リラ(マーフ)や クリフに教えてもらうシーンがなく、 ただ教訓だけで済ましているのが、 私には 面白くありませんでした。 それにしても人の上に立つべき人物が 殆ど自分の利益を求める悪人で、 それが最後には全部いなくなってしまうと言うのは 流石、マカロニだと思いました。 アメリカの西部劇でしたら、 最後にジェンマが町を治める事になるのでしょうが、 この映画のジェンマの描き方を見ていても、 とてもそれだけの度量はあるとは思えない内容です


ラースと、その彼女

オトーサン、 「おいおい、ラース」 せっかく女の子から声をかけられたのに、 用事があるとか何とか言って逃げ出すのです。 「さては、誰か、いいひとがいるのかな?」 「兄貴の女房に横恋慕しているのかな?」 そう勘ぐったのですが... 原題:Lars and the Real Girl (2007) 監督:Craig Gillespie 脚本:Nancy Oliver Genre:Comedy / Drama Rated PG-13 for some sex-related content Country:USA / Canada Language:English / Spanish 上映時間 106分 あらすじ: 雪の田舎町。 優しくシャイな青年、ラース。 職場の娘マーゴとも、まともに話せない。 心配していた兄夫婦のもとに、 ある日、ラースが彼女を紹介しにやって来た。 驚いたことに、その彼女とは、ネットで購入した 等身大のダッチワイフだった。 兄夫婦は医師に相談して、 当面、ラースの妄想に話を合わせることにする。 町の人たちにも協力してもらい、 人形を生身の女性として扱うことにするのだが... 出演者: Ryan Gosling ... Lars Lindstrom(ラース) Emily Mortimer ... Karin(カリン) Paul Schneider ... Gus(ガス) Kelli Garner ... Margo(マーゴ) オトーサン、 「演技か、地か」 いずれにせよ、カナダの俳優さんで、 心優しいひとが多いですね。 厳しい自然にみんなで立ち向かってきたせいでしょう。 RYAN GOSLING  ライアン・ゴズリング 誕生日 1980/11/12 出身 カナダ・オンタリオ州 96年「フランケンシュタインと僕」で映画デビュー。 2006年「HALF NELSON」でアカデミー賞主演男優賞にノミネート。 出演作 1996年「フランケンシュタインと僕」 2000年「タイタンズを忘れない」◆ 2002年「完全犯罪クラブ」◇ 2003年「16歳の合衆国」◇ 2004年「きみに読む物語」◇ 2005年「ステイ」◇ 2007年「ラースと、その彼女」◇ その他の出演者: R.D. Reid ... Reverend Bock Nancy Beatty ... Mrs. Gruner Doug Lennox ... Mr. Hofstedtler Joe Bostick ... Mr. Shaw Liz Gordon ... Mrs. Schindler Nicky Guadagni ... Mrs. Petersen Patricia Clarkson ... Dagmar Karen Robinson ... Cindy Maxwell McCabe-Lokos ... Kurt Billy Parrott ... Erik Sally Cahill ... Deb User Rating 7.5/10( 49,507 votes)IMDb User Rating 8.5/10( 1,392 votes)Yahoo! オトーサン、 「良心的な映画だ」 アカデミー賞ノミネート ・脚本賞 ゴールデン・グローブ ノミネート ・男優賞 ライアン・ゴズリング madbeastさん Los Angeles, CA 2007年10月13日 感動的で、オリジナル これは、実にオリジナルな映画だ。 新鮮な視点を教えてくれ、 思考の地平線を広げてくれる。 お互いの弱点に親切心でアプローチすることが大事だ。 大声で笑えるが、考えさせ、感動的だ。 ライアン・ゴズリングは、精神不安定な若い男を見事に演じきった。 高価なダッチワイフと心を通よわせることで、心が開きはじめる。 みんなが知り合いの田舎町のひとびとに ダッチワイフを紹介すると、 思いがけないことに、暖かい態度で迎えてくれる。 助演陣も強力だ。 エミリー・モーティマーは、いつも新鮮だし、 ダッチワイフがライバルとなった マーゴ役のケリー・ガーナーもいい。 だが、この素敵な映画の中心は、やはりライアン・ゴズリングだ。 まったく非の打ちどころのない演技だった。 信じられないほど力強い。 悩める魂を癒し、育てるコミュニティの可能性について、 前向きのメッセージを与えてくれる。 問題を受け入れる同情心が必要だ。 ひとりぽっちと感じているすべてのひとが見るといい。 オトーサン 「ジーナさん、おっしゃる通リです!」 311以降、少し変わってきてはいますが、 お互いを思いやる世の中にしたいものですね。 ジーナさん 2010年3月22日 癒されました 病的なまでに素朴で素直な世間慣れしていない主人公を演じた ライアン・ゴズリングのずば抜けた演技力は必見です。 最初こそ等身大サイズの人形(昔で言うダッチワイフ)に妄想を抱く主人公に 気持ち悪さを感じていましたが、 ストーリーが進むにつれホッコリできる存在になるから不思議。 もうひとつ不思議なのは、 主人公の妄想の度合いに比例するように 人形が人形に見えてこなくなること。 人形は人形のままなので単なる錯覚に過ぎないのですが、 ライアン・ゴズリングの秀でた演技力によって 人形にも命が吹き込まれたのでしょうね。 内向的な弟を心配する兄やその嫁など主人公を囲む人々の思いやりが温かく、 冒頭ひとりぼっちだった主人公が人形を通して 周りの人々と繋がっていく展開にじんわり感動しました。 エミリー・モーティマー演じる兄嫁が絶妙な反応でクスッとできましたし、 兄が少しずつ理解を示し成長していくのも良かったですね。 しかし、何と言ってもパトリシア・クラークソン演じる医師がナイスキャラでした。 とにかく、みんながみんな偽善者に映らない繊細な演出が 見事だと言えるでしょう。 唯一残念だったのは、強引さを感じた終盤の展開ですかね。 役者と脚本の妙だけでなく、 雪が一面に降り積もったカナダの澄み切った風景も堪能できます。 奇抜な発想では想像できないような作品全体から発せられる癒しのオーラを 是非感じてみて下さい。 派手さもメリハリも無いですが、 静かでのどかな一風変わったハートウォーミング再生ドラマは心に深くしみる事でしょう。 追記;この町全体からあふれる優しさにリアリティがないと言ってしまう 今の世の中(人の心)の乏しさに悲しい気持ちになりました。


ベジャール、そしてバレエはつづく

オトーサン、 「知らんな、ベジャール」 WiKiで調べてみましたが、バレエの振り付け家でした。 ・モーリス・ベジャール(Maurice Bejart, 1927/1/1 - 2007/11/22) 日本とも縁があって、いくつかの賞をもらっています。 原題:El esfuerzo y el animo (2009) 監督・脚本:Arantxa Aguirre Genre:Documentary Country:Spain Language:French / English / Spanish 上映時間:80分 あらすじ: 2007年11月22日、“20世紀最高の振付家”と呼ばれた モーリス・ベジャールがこの世を去った。 残されたバレエ団の40人のダンサーたちの先頭に立つのは、 ベジャールが唯一の後継者として芸術監督に任命したジル・ロマン。 1979年、当時ベジャールが率いていた20世紀バレエ団に入団したロマンは、 ベジャールの盟友ジョルジュ・ドン亡き後のバレエ団を支えた人物だ。 ロマンは2つの問題に直面する。 1つ目は財源である。 バレエ団の本拠地ローザンヌ市は3年間の助成金を約束してくれたが、 その先は未定だった。 伝説の師と同じクオリティの公演を維持しなければ、 ダンサーたちの未来とベジャールの遺産を守ることができないのだ。 2つ目は、ロマンの振付作品を上演するという師との約束だった。 常にベジャールと比較されるというプレッシャーの中、 ロマンは自分との闘いを強いられる。 出演者: Gil Roman ... Himself(ジル・ロマン) Bejart Ballet Lausanne ... Themselves(バレエ団) Maurice Bejart ... Himself(モーリス・ベジャール:資料映像) オトーサン、 「ジル、頑張ってるなぁ」 鍛えあげた肉体美に感動しました。 User Rating:5.8/10 ( 11 votes) IMDb User Rating:8.6/10 ( 46 votes) Yahoo! オトーサン、 「IMDb、たったの11人か」 アメリカでは、あまり知られていないのかも。 ダンサーの名は、よく知られていますが、 振付師そのものは、黒子だからでしょうね。 User Reviews エイプリルさん 2010年5月3日 ぐっと掴まれて、一気に作品の世界へ! 冒頭の、ジル・ロマンのソロ。 そして流れる、バルバラの「わが麗しき恋物語」。 ぐっと掴まれて、一気に作品の世界へ! 練習して、練習して、練習して。 その裏づけがあっての、舞台での跳躍、軽やかなステップ、息のあった動き。 見ているこちらの鼓動までが、踊り手の掌の上のよう。 師亡き後、悩みながらも役目を果たそうとする、 ジル・ロマンとバレエ団の面々。 師を信じているから、己をも信じられるのだろう。 それを裏打ちするのが、過酷とも言える練習の積み重ね。 信じるものがある者の強さを感じた。 モーリス・ベジャールって、振付家としてだけでなく、 指導者として、すごい人なんだということが伝わってきた。 普段なら私は、バレエ団の内情を描いたドキュメンタリーなどより、 作品そのものを見た方がいいという考えなのだけれど、 本作はドキュメンタリー映画としても見応えがあり、おもしろかった。 オトーサン、 「いい批評だね」 ジーナさん 2011年1月1日 モダンバレエの奮闘期 振付師モーリス・ベジャールが遺した多大な業績を引き継いだ ジル・ロマンにスポットライトを当て、 ベジャール亡き後のバレエダンサー達の姿に迫ったドキュメンタリーです。 現役のダンサー兼芸術監督となった彼の多忙な毎日を興味深く鑑賞できました。 自分のリハーサルだけでなく後輩ダンサーたちのトレーニング、 セットや衣装の打ち合わせまで配慮し ジル・ロマン初振付作品のお披露目を無事に成功させようとする 彼の姿は情熱よりもボロボロに見えました。 欲を言えば資金調達の苦労をもっと突っ込んで観たかったカナ・・・。 偉大な振付師ベジャールと比べられる苦悩や 新しい振り付けに対する観客の期待など大変な想いを抱えて作り上げた新作を ファンはどう評価し、批評家からはどう評されたのかなど リアルな反応も入れて欲しかったです。 もちろんジル・ロマンのプレッシャーはタバコを手放せない彼の姿を見てれば 嫌でも伝わってきましたが・・・。 今だクラシックバレエが支持される中でモダンバレエに挑むダンサーたちの 力強くもしなやかな体、音を捉えた完璧な動きは見とれるばかりです。 練習中はいつもベジャールを感じると言っていたダンサーの言葉も印象的でした。 ベジャールバレエ団を知っている人も知らない人も バレエに興味があれば退屈せずに鑑賞できると思いますよ。 過去はなるべく省いて今のベジャールバレエ団に集中してくれたほうが、 間延びしなかっただろうな・・・。


秋刀魚の味

オトーサン、 「何かなぁ...」 "晩春"を見た直後に鑑賞したせいか、落胆しました。 脚本なんか、"晩春"のコピー&ペーストじゃないかと思うほど。 遺作ですから、たこ足食いもやむを得ないのかも。 ただ、晩年の監督は、居酒屋などに足を運んでいたので、 そんな行きつけのお店を食べ歩くのも、楽しいかも。 原題:秋刀魚の味(1962) 監督:小津安二郎 脚本:野田高梧/ 小津安二郎 Genre:Drama 上映時間:113分 あらすじ: 長男夫婦は共稼ぎで団地暮し。 家には娘の路子と次男坊がいて、 平山には何の不満もない。 細君と死別して以来、今が一番幸せな時だといえる。 中学の仲間たちと酒を呑むのは、至福の時だった。 恩師のひょうたん先生を招いての同窓会も愉快だった。 仲間からは、路子を嫁にやれとせかされるが、 まだまだ手放す気にはなれなかった。 出演者: 笠智衆 ...平山周平 岩下志麻 ... 平山路子 東野英治郎 ... 佐久間清太郎 オトーサン、 「笠さん、相変わらず味があるね」 「東野英治郎(黄門様)、やはりうまいねぇ」 「岩下志麻さんは、花の盛り」 この表情から後年の堂々たる姉御は想像できないでしょう。 その他の出演者: 佐田啓二 ... 平山幸一 岡田茉莉子 ... 平山秋子 三上真一郎 ... 平山和夫 吉田輝雄 ... 三浦豊 牧紀子 ... 田口房子 中村伸郎 ... 河合秀三 三宅邦子 ... 河合のぶ子 杉村春子 ... 佐久間伴子 加東大介 ... 坂本芳太郎 北竜二 ... 堀江晋 環三千世 ... 堀江タマ子 岸田今日子 ... 「かおる」のマダム 高橋とよ ... 「若松」の女将 浅茅しのぶ ... 佐々木洋子 須賀不二男 ... 酔客 織田政雄 ... 同窓生の渡辺 菅原通済 ... 同窓生の菅井 緒方安雄 ... 同窓生の緒方 User Rating:9.1/10( 321 votes) Yahoo! オトーサン、 「"晩春"と同工異曲だね」 User Reviews 一匹狼さん 2009年2月16日 An Autumn Afternoon 最初は気になった棒読みのセリフもだんだん心地よくなるのが不思議。 個人的にはストーリーよりも 昭和30年代の一般家庭やサラリーマンの平凡な日常(なのかな?)を カラーで観られるのが非常に楽しかった。 他の作品と似たり寄ったりな内容ではありますが、 やはりこの作品の魅力は主人公達の恩師である ひょうたん先生や印象的なトリスバーのエピソードがあるところでした オトーサン、 「晩年の監督は、アル中?」 サントリー:ウィスキー映画大全 ?年?月?日 秋刀魚の味 娘と暮らす初老のサラリーマン、 同僚から娘の縁談を持ちかけられる。 その縁談はもたつきながらも整い、やがて娘は嫁いでいく。 結婚式の晩、一人バーに顔を出す父親。 小津映画の常連、笠智衆の初老の男の背中に淋しさを感じさせる演技と 小津映画初出演の娘役の岩下志麻のみずみずしい演技が印象に残る。 1日の仕事の疲れを癒す場所は、赤いネオンのトリスバー。 何年ぶりかで偶然、再会した平山(笠智衆)と昔の兵隊仲間(加東大介)は 話に大いに盛り上がる。 ショット・グラスに入ったストレートウイスキーを飲みながら、 「おい、トリス」と注文するとカウンターにボトルが置かれ 「グッと行きましょうよ、グッと」。 そんな時は自分たちでボトルから好みの量だけ ショット・グラスにウイスキーを注ぎ、 昔話に花を咲かせる。 「もし戦争に日本が勝っていたら私たちは今頃、 ニューヨークですよ、アメリカの」と言う当時の部下。 そう、時代は「トリスを飲んでハワイに行こう」が一世を風靡した頃だった。 映画のラスト、娘の結婚式の夜、 友人2人と一緒に友人の妻の手料理でトリスウイスキーで祝杯をあげた 平山の足は、結局トリスバーに向いてしまう。 平山が「一杯もらおうか」と言うと 「水割りにしましょうか」とどこか亡き妻に雰囲気が似たママが聞くが 「いや、そのままで」とストレートウイスキーを注文する。 氷をタンブラーに入れながらママは 「今日はどちらのお帰り?お葬式かしら」とたずねる。 平山は笑いながら「まあ、そんなもんだよ」と答え、 一人静かにストレートウイスキーを飲むのだった。 海外でも高い評価を受けている小津映画だが、 『秋刀魚の味』はフランスでは秋刀魚が見当たらないため 『酒の味(LE GOUT DU SAKE)』という題名で親しまれている。 国産・舶来を問わずウイスキーが生活に浸透する模様を ストレート、オン・ザ・ロックス、水割り、ハイボールと さまざまなスタイルで描いていて、映画にふさわしいタイトルだ。


晩春

オトーサン、 「小津安二郎監督作品、あまりみてないなぁ」 黒澤明監督の作品は、ほとんど見ていますが、 小津作品は、ホームドラマだと敬遠していました。 今回、久しぶりに見て、その良さに触れたような気がします。 病気をして、静かな映画が好きになったのかも。 原題:晩春(1949) 監督:小津安二郎 原作:広津和郎 脚本:野田高梧/ 小津安二郎 Genre:Drama 上映時間:108分 あらすじ: 妻を亡くし、娘の紀子に面倒をかけてきた 大学教授の曾宮周吉は、紀子が婚期を逃しつつあることが 気がかりでならない。 妹のまさが持ってきた茶道の師匠・三輪秋子との再婚話を 受け入れると嘘をついて、紀子に結婚を決意させようとする。 だが、紀子は、後妻を娶る父への嫌悪感を抱く。 それに、大好きな父親と別れたくないこともあって... 出演者: 笠智衆 ... 曽宮周吉 原節子 ... 曽宮紀子 杉村春子 ... 田口まさ オトーサン、 「3人とも、実にいいね」 ラストシーン、 周吉が淡々と紀子を諭す言葉が、 印象的でした。 結婚すれば、誰でも夫婦になれるが、 いい夫婦というのは、5年、10年かけて 2人でつくりあげていくものだよ。 その他の出演者: 月丘夢路 ... 北川アヤ 青木放屁 ... 田口勝義 宇佐美淳 ... 服部昌一 三宅邦子 ... 三輪秋子 三島雅夫 ... 小野寺譲 坪内美子 ... 小野寺きく 桂木洋子 ... 小野寺美佐子 谷崎純 ... 林清造 高橋豊子 ... 林しげ 紅沢葉子 ... 茶場の先生 User Rating:9.0/10 ( 299 votes) Yahoo! オトーサン、 「やはり、名画だね」 User Reviews(IMDBを翻訳) ヌートリアEさん 2006年3月14日 原節子の演技 原節子の演技、これだけの役なのに鬼気迫るものあり。 また一番きれいに観た。 やはりここまで演じると近親相姦ですよね。 オトーサン、 「素敵な批評姿勢だね」 ひとつひとつのショットをしっかり見て、 丁寧にコメントする姿勢、参考になりますね。 最近は、TV録画ができますし、DVDもあります。 気になるシーンをリプレイして、メモをとり、批評する。 そんなことも可能になりました。 エプロンさん 2008年1月13日 最良のハリウッド映画 『晩春』は、『秋日和』のように 小津の主題が凶暴なまでに直接的に関係しあう 希有な作品とはいえません。 私にとって、この映画は、さりげなく、そして無駄なく語る 最良のハリウッド映画を見る感覚に近いです。 例えば、「杜若」が謡われる能の場面。 最小限の「視線送り」によって、 最大のサスペンスを盛り上げてしまうこの場面は、 表現はかなり違うものの、 ヒッチコックの『暗殺者の家』(英国時代)を想い出させます。 一番好きなのは、子供達の草野球からはじまり、 子供部屋には、エナメルを塗ったバットが置かれ、 壁には誰でしょう、野球選手の写真が飾られ、 日本では戦後に公開されたらしい『打撃王』の話が、 杉村春子の口から出てくるシーンです。 この場面の、子供と原節子、杉村春子のアクションの呼吸は、 本当に素晴らしく、見る者を幸福にさせます。 原節子の紐をくるくる巻き付ける、特徴的な仕草もあります。 尚、某書には、『晩春』には、 結婚式の記念撮影のシーンがないとありますが、 「さりげなく」、高橋豊子が結婚式の記念写真を取り出し、 提示する場面があります。 このシーン以降、あの能の場面が続き、 娘と父親は別々に歩き始め、 月丘夢路の家で、「柱時計のショット」を介して、 原節子が一人で涙をポツリと浮かべる、 あの胸がしめつけられるような、 一瞬のショットに続くのですから、 他作品の記念撮影シーン同様、機能していると思います。


荒野の1ドル銀貨

オトーサン、 「マカロニ・ウェスタンだね」 舞台は、イタリアかと思ったら、アメリカの西部。 といっても、砂漠や巨岩が出てくるわけでもなく 緑なす草原地帯でした。 原題:Un dollaro bucato (1966) 監督:Giorgio Ferroni 脚本:Giorgio Ferroni, Giorgio Stegani Genre:Action / Romance / Western Country:Italy / France Language:Italian 上映時間:99分 あらすじ: 南北戦争後。 捕虜だったゲイリーは帰途についた。 先行した弟を追ってコロラドにきた。 町の顔役マッコイから仕事をもらう。 だが、反マッコイの農民に味方していた弟は、 そうとは知らず、兄のゲイリーを撃ってしまう。 そして射殺される。 胸の1ドル銀貨のおかげで命を取りとめた ゲイリーは、弟の敵を討とうとする... 出演者: Giuliano Gemma ... Gary O'Hara(ゲーリー) Ida Galli ... Judy O'Hara(ジュディ) Pierre Cressoy ... McCoy(マッコイ) オトーサン、 「ジェンマは、かっこいいね」 マッコイもカッコイイでしたが(笑い) GIULIANO GEMMA  ジュリアーノ・ジェンマ 誕生日 1938/9/2 出身 イタリア・ローマ 出演作 1958年「剣闘士の反逆」 1959年「ベンハー」 1961年「ボッカチオ’70」「タイタンの逆襲」 1962年「山猫」「地上最笑の作戦」 1963年「鉄腕マチステ」「シェラザード」 1964年「アンジェリク/はだしの女侯爵」 1965年「バイキングの逆襲」「ビバ!イタリアーノ」「夕陽の用心棒」      「荒野の1ドル銀貨」「続・荒野の1ドル銀貨」      「続・さすらいの一匹狼」 1966年「キス・キス・バン・バン」「南から来た用心棒」 1967年「怒りの荒野」「さいはての用心棒」「星空の用心棒」      「荒野の一つ星」 1968年「バスタード」「欲情の島」「暁のガンマン」 1969年「さすらいの用心棒」「復讐のダラス」「荒野の大活劇」 1970年「特攻大戦線」「炎の戦士ロビンフッド」 1971年「遙かなる国境」 1972年「イタリア式恋人アタック作戦」「ザ・ビッグマン」 1973年「くたばれカポネ」「ゴールデンボーイ/危機また危機」 1974年「ジェンマの縄張りはもらった!」「ザ・サムライ/荒野の珍道中」      「ミラノの恋人」 1975年「アフリカ特急」 1976年「復讐!新・荒野の用心棒」「サファリ特急」「タタール人の砂漠」 1977年「鉄人長官」 1978年「ザ・ビッグ・バトル」 1979年「白熱マフィア戦争・皆殺しの抗争」「新・復讐の用心棒」      「獲物はお前だ」 1980年「ジュリアーノ・ジェンマのウォー・ジャック」      「レッド・ベレー/史上最強の傭兵部隊」 1982年「シャドー」 1983年「ドン・コルレオーネの娘/禁断」 1984年「女たちのテーブル」「クラレッタ・ペタッチの伝説」 1985年「警告」「魔境のガン・ファイター」 1987年「オポネント」「ジュリアーノ・ジェンマ/シャトル・ブルース」 1988年「仁義なき街」 1989年「マルコ/母を訪ねて三千里」 1991年「フィレンツェの風に抱かれて」 2001年「女王フアナ」 その他の出演者: Giuseppe Addobbati ... Donaldson Franco Fantasia ... Sheriff Anderson Tullio Altamura ... Peter Massimo Righi ... Brad Nazzareno Zamperla ... Phil O'Hara Benito Stefanelli ... James Franco Lantieri ... Slim User Rating: 6.6/10( 328 votes) IMDb User Rating: 7.6/10 ( 129 votes) Yahoo! オトーサン、 「ま、こんなものかも」 User Reviews(IMDBを翻訳) Bruce Corneilさん Melbourne, Australia 2003年2月24日 一度見てごらん 実にいいマカロニ・ウェスタンだ。 みんな演技がいい。 それに、撮影も監督もいい。 テーマソングも、特筆に価いする。 実に魅力的だ。 ニュージャージーでは、随分前からVHSが売り出されている。 このジャンルが好きなひとは、一度見てごらん。 オトーサン、 「ジェンマのフアンなんだ」 ナンシーChang! 2006年3月15日 メイド・イン・イタリー ジュリアーノ・ジェンマ、日本初登場の主演映画だそうです。 この前年の映画『リンゴーのための拳銃』 (ドゥッチオ・テッサリ監督作品、日本未公開。TV放映題名『夕陽の用心棒』) とこの『荒野の1ドル銀貨』で、 ジェンマは何を思ったのかモンゴメリー・ウッドなる モロにアメリカンな変名を使っています。 南北戦争直後、胸ポケットに入れてあった1ドル銀貨のおかげで 命拾いした若者(ジェンマ)が、 死んだ弟の仇を討つため単身敵方に戦いを挑む痛快なマカロニ・ウエスタン。 スピーディーなガンアクション、得意のアクロバットをたっぷり見せてくれる格闘シーン、 そして「お約束」の残酷なリンチシーン(笑)… メイド・イン・イタリーならではの娯楽性に満ち溢れたご機嫌な西部劇です。 ジュリアーノ・ジェンマの魅力も爆発! あ、この翌年にジェンマが再びD・テッサリ監督のメガホンで出演した 『続・荒野の1ドル銀貨』はこの映画の続編でも何でもありません。 内容も全く別物です。


孤独な嘘

オトーサン、 「イギリス映画か」 ハリウッド映画とも、フランス映画ともちがいます。 質実で、我慢強く、ユーモアを好む国民性が表われています。 この映画も、そんな英国人気質を念頭に鑑賞すると、 なるほどと思われるシーンに気づくでしょう。 原題:Separate Lies (2005) 監督:Julian Fellowes 脚本:Nigel Balchin/ Julian Fellowes Genre:Drama / Romance / Thriller Rated R for language including some sexual references Country:UK Language:English / French 上映時間:85分 あらすじ: 堅物弁護士ジェームズと妻アン、 裕福だが、平凡な暮らしを送っていた。 ある日、メイドの夫が車に轢き逃げされて死ぬ。 ジェームズは、車の傷から近所のビルを疑う。 妻に警察に通報すると言うと、当初は反対し、 ついで、妻が告白しはじめる。 事故車を運転していたのは自分で、ビルと不倫している... ジェームズは、愕然とする。 出演者: Tom Wilkinson ... James Manning(ジェームス) Emily Watson ... Anne Manning(アン) Rupert Everett ... Bill Bule(ビル) オトーサン、 アカデミー賞俳優の競演が見ものです。 「堂々たる中年男性だね」 「脆いが、実は図太い中年女性だね」 TOM WILKINSON トム・ウィルキンソン 誕生日 1948/12/12 出身 英ヨークシャー 幼少期をイギリスとカナダで育ち、 カンタベリーのケント大学で英米文学の学位を修得。 76年「SMUGRA CIENIA」で映画デビュー。 「フル・モンティ」でアカデミー賞助演男優賞ノミネート。 「イン・ザ・ベッドルーム」でアカデミー賞主演男優賞ノミネート。 出演作 1990年「背徳の仮面」 1993年「父の祈りを」 1994年「司祭」 1995年「いつか晴れた日に」 1996年「ゴースト&ダークネス」 1997年「オスカー・ワイルド」「フル・モンティ」      「オスカーとルシンダ」 1998年「ラッシュアワー」「恋に落ちたシェイクスピア」 1999年「楽園をください」 2000年「パトリオット」 2001年「イン・ザ・ベッドルーム」「ブラックナイト」 2002年「真珠の耳飾りの少女」 2004年「エターナル・サンシャイン」「理想の女(ひと)」 2005年「エミリー・ローズ」「バットマン ビギンズ」 2007年「フィクサー」 2008年「ロックンローラ」 2009年「ワルキューレ」「デュプリシティ/スパイは、スパイに嘘をつく」 EMILY WATSON  エミリー・ワトソン 誕生日 1967/1/14 出身 英ロンドン ブリストル大学で英文学を専攻、大学院で演技を学ぶ。 ロイヤル・シェークスピア・カンパニーの舞台で活躍。 90年「奇蹟の海」で映画デビューし、 アカデミー賞とゴールデングローブ賞の主演女優賞ノミネート。 「本当のジャクリーヌ・デュ・プレ」でもアカデミー賞と ゴールデングローブ賞の主演女優賞にノミネート。 出演作 1990年「奇蹟の海」 1997年「ボクサー」「METROLAND」 1998年「ほんとうのジャクリーヌ・デュ・プレ」◇ 1999年「アンジェラの灰」◇「グレイドル・ウィル・ロック」 2000年「愛のエチュード」 2001年「ゴスフォード・パーク」 2002年「レッド・ドラゴン」「パンチドランク・ラブ」「リベリオン」 2004年「ライフ・イズ・コメディ ピーター・セラーズの愛し方」 2005年「ティム・バートンのコープス・ブライド」(声) 2006年「ミス・ポター」 2007年「ウォーター・ホース」◇ 2008年「脳内ニューヨーク」 その他の出演者: Hermione Norris ... Priscilla John Warnaby ... Simon Richenda Carey ... Sarah Tufnell Linda Bassett ... Maggie Christine Lohr ... Nurse Alice O'Connell ... Maggie's Daughter John Neville ... Lord Rawston Peregrine Kitchener-Fellowes ... Bill's Son Charles Henry Drake ... Bill's Son Freddy David Harewood ... Inspector Marshall Sabine Tourtellier ... Receptionist Philip Rham ... French Lawyer User Rating:6.5/10 ( 2,767 votes) IMDb User Rating:5.0/10 (   69 votes) Yahoo! オトーサン、 「分かってないな、英国映画のよさを」 User Reviews(IMDBを翻訳) peter-sharpe-1 さん Australia 2006年6月10日 ダブルスタンダードが議論されていない。 中年向けの映画がもっとあっていい。 この映画は、知的な旅路をたどるなかで、 2転3転し、モラルを扱っており、興味深い。 不倫女性について、別のモノサシが用意されているように思われる。 エイミー・ワトソンの夫に対する恥知らずな言動は、 見逃されているように思われる。 もし、これが男性だったら、轟々たる避難の嵐となるだろう。 かりに、夫が退屈人間で、上から目線だとしても、 そう指摘すればいいことだ。 離婚して、お金をたんまりもらればいい。 英国とロンドンのシーンは、すばらしく、端正で豪奢だ。 秋の風情がメランコリーを湛えている。 終わりもいい。 大人の人生はかくあるべし。 オトーサン、 「そう、メイド役のリンダ・バセットもいいね」 karrさん 2011年1月22日 リンダ・バセット&エミリー・ワトソン 味がある。 ピリッと辛口だが、ジワジワ旨味がしみ出てくる、そんな映画。 相手を心から思いやる、とは? 赦すことの裏側に潜むもの? サスペンスというより、文芸作品の香りが立ち込めていて、 その吸引力に抗うことが出来なかった。 嘘が暴かれてゆく様を描いた映画ではない。 その嘘に翻弄されてゆく人間たちを描いた映画でもない。 お互い正直で、嘘が無い夫婦、一見理想的にも思えるが、 果たしてそれが、最高の夫婦関係だと言えるだろうか。 隠し事をしないというのは、相手を思いやることなのだろうか。 相手を理解していたならば、相手がどう行動するかは自と分かるはず。 自分を「悪役」にする事を嫌がらずに、隠し通す事の方が、 真の「相手への理解」と、「深い愛情」を必要とする場合もありうる。 言わない事は嘘であるが、嘘イコール悪ではない。 夫は「真の善人」ではなくて、「善人でいようと苦悩する」人。 妻への本質的な愛情が少し足りなかったのかもしれないし、 溢れんばかりの愛情を向ける矛先がズレてしまったのか。 私のこの読みが当たっているとしたら、 トム・ウィルキンソンはまさに名演。 そして、心根は正直だが良からぬ行動をとってしまう妻。 馬鹿に見えて実は洞察力のある妻を演じたエミリー・ワトソンも、 まさにはまり役、適役、圧巻である。 ミステリアスな陰影を引きずらせるためか、 その本質をうまく小出しにしている脚本も秀逸。 彼女は、夫が自身の殻を破ってほしかったのかもしれない。 本当は、ご亭主を一番愛していたのだから。 そういう意味では、最も崇高な「赦し」に対して鋭くメスを入れている。 過ちを犯してしまった妻。 その妻を赦すことが、果たして…。 頭をかすめたのは「アンナカレーニナ」だったが...


マイボーイ・ジャック

オトーサン、 「ラドクリフくん、どうかな?」 「ディセンバー・ボーイズ」(2007)と同年のTV映画。 ここでは、とっちゃん坊やではありません。 チョビ髭を生やした中年男にみえなくもありません。 原題:My Boy Jack (TV 2007) 監督:Brian Kirk 脚本:David Haig Genre:Biography / Drama / History Country: UK Luangage:English 上映時間:93 あらすじ: 第一次世界大戦下。 17歳のジャックは、軍隊に志願する。 だが、眼鏡使用のため、却下される。 父親は、国王と親しい間柄を利用し、 コネで息子を入隊させる。 母親と娘は、息子が危いと猛反対する。 西部戦線へ出征したジャックは、突撃命令を受けて、 数時間の激闘の末、次々と塹壕へ戻る。 だが、ジャックの姿は見当たらなかった... 出演者: Daniel Radcliffe ... Jack Kipling(ジャック) David Haig ... Rudyard Kipling(父) Kim Cattrall ... Caroline Kipling(母) Carey Mulligan ... Elsie Kipling(妹) オトーサン、 「父親役のデビッド・ヘイグがいい!」 残念ながら、海外映画俳優マガジンに経歴紹介が 掲載されていませんでした。 DANIEL RADCLIFFE ダニエル・ラドクリフ 誕生日 1989/7/23 出身 英ロンドン 父はアラン・ラドクリフ、 母はキャスティング・ディレクターのマーシャ・グレシャム。 「テイラー・オブ・パナマ」で映画デビュー。 「ハリー・ポッターと賢者の石」で有名になる。 出演作 1999年「デビッド・コパーフィールド」(TM) 2001年「テイラー・オブ・パナマ」◆「ハリー・ポッターと賢者の石」◇ 2002年「ハリー・ポッターと秘密の部屋」◇ 2004年「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」◇ 2005年「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」◇ 2007年「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」◇「ディセンバー・ボーイズ」◇ 「マイボーイ・ジャック」(TM) 2009年「ハリー・ポッターと謎のプリンス」◇ 2010年「ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1」 その他の出演者: Julian Wadham ... King George V Martin McCann ... Bowe Richard Dormer ... Corporal John O'Leary Ruaidhri Conroy ... McHugh Laurence Kinlan ... Doyle Ciaran Nolan ... Daly Nick Dunning ... Colonel Ferguson Michael McElhatton ... Leo Amery MP Peter Gowen ... H.A Gwynne Brian de Salvo ... Field Marshal 'Bobs' Roberts Simon Coury ... Naval Doctor User Rating:7.2/10 ( 2,556 votes) IMDb User Rating:8.0/10 ( 18 votes) Yahoo! オトーサン、 「説得力がある」 User Reviews(IMDBを翻訳) starrywisdomさん 2008年4月24日 まさに、物語。, 8歳のときからの作家キプリング・フアンだ。, 50年以上を経て、本作に圧倒された。 デイビッド・ヘイグは、作家にして俳優。 光ってるなんていうものじゃない。 ラドクリフは、やや生硬で、現代的だが、 彼もよかった。 母親役のKim Cattrallは、驚くべきうまさ。 だが、彼女の変なアメリカ訛りにはまいった。 自然に話してほしかった。 (彼女は、イギリス生まれのイギリス育ちだ) あるいは、せりふのコーチを雇うべきだった。 だが、出来栄えはゴージャス。 人間関係が感動的だ。 秀逸なシーンは、友人のジョージ5世とのシーンだ。 まさに、心が引き裂ける想いだった。 国王は、息子を失って悲嘆にくれている。 父親は、息子のために書いた詩を引用する。 その詩にすすり泣いた。 数時間後、就寝するまで泣いていた。 実にすばらしかった。 それに、このシーンには、心の浄化作用がある。 悲劇とは、かくあるべし。 すばらしい、みんないい仕事をしている。 オトーサン、 「同感!」 イギリスのテレビドラマは、水準が高いね。 ジーナさん 2008年8月7日 映画としても成り立つ出来栄え ハリポタは観ていないので ラドクリフくんにコレといった思い入れがないからか 、すんなり作品の中に入れました。 育ちの良いイギリス青年にはピッタリの配役だったと思います。 ハリポタを観ている人だと違和感があるかもしれませんね・・・特にヒゲ それより何よりキム・キャトラルの母親っぷりが良かった! SATCでの色情魔からは想像もできない子供思いの誠実な母を演じていました。 これはラドクリフファンよりSATCのサマンサファンの方が必見かも♪ 内容は・・・戦地に行く事を名誉と思い志願する息子、 それを誇りに思い支援する父親、 息子が戦地に行くことを喜べるはずがない母親に 遠慮なく本音をぶつける娘の家族4人から見た戦争を描いたドラマです。 元が戯曲という事で舞台っぽさがある作風でしたが、 戦争モノを違う角度から観れるので興味深いモノがありました。 母親と娘の立場になって考えた時、 どこに悲しみ、怒りをぶつけたらイイか分からない・・・。 これはとても苦しい事ですよね。 何が悪いって戦争が悪いんだけど、 父親を責めたくなる気持ちはとても共感できる。 ・・・でも、最終的には各々自分を責めるんだろうな・・・ はぁ〜やりきれない。。。


ビック・バウンス

オトーサン、 「意味分からんなぁ」 辞書を引くと、Bounceは、ボールのバウンド。 ちょっとしたことが、引き金になって、 いろんな騒動が起きてくるということでしょうか、 原題:The Big Bounce (2004) 監督:George Armitage 原作:Elmore Leonard 脚本:Sebastian Gutierrez Genre:Crime / Thriller / Comedy 上映時間:88分 あらすじ: ハワイのノースショアへと流れてきた小悪党のジャック。 建築の仕事にありつくが、現場監督にケガを負わせてクビ。 空き巣強盗に戻ったが、判事ウォルターに拾われ、 彼のリゾート施設で働きだす。 目の前にセクシー美女・ナンシーが現れる。 彼女は、悪党成金リッチーの愛人で、 儲け話を持ちかけるのだが... 出演者: Owen Wilson ... Jack Ryan(ジャック) Morgan Freeman ... Walter Crewes(ウォルター) Sara Foster ... Nancy Hayes(ナンシー) Gary Sinise ... Ray Ritchie(リッチー) 「こういう役が多いな」 お茶目で、能天気な役柄の俳優です。 ジャッキー・チェンとのコンビの映画が印象的でした。 OWEN WILSON オーウェン・ウィルソン 誕生日 1968/11/18 出身 米テキサス州ダラス 作家志望でテキサス大学に入学するが、 戯曲の授業でウェス・アンダーソンと知り合い、演技開眼。 卒業後、アンダーソンの初監督作品 「アンソニーのハッピー・モーテル」で映画デビュー。 出演作 1996年「アンソニーのハッピー・モーテル」「ケーブル・ガイ」 1997年「アナコンダ」◆ 1998年「アルマゲドン」◆「天才マックスの世界」「パーマネント ミッドナイト」 1999年「ホーンティング」◆      「クアドロフォニア 多重人格殺人」◇ 2000年「シャンハイ・ヌーン」◇「ミート・ザ・ペアレンツ」◆ 2001年「エネミー・ライン」◇「ザ・ロイヤル・テネンバウムズ」◆      「ズーランダー」◆ 2002年「アイ・スパイ」◇ 2003年「シャンハイ・ナイト」◇「ビッグ・バウンス」◇ 2004年「80デイズ」◆「スタスキー&ハッチ」◇ 2005年「ウェディング・クラッシャーズ」◇ 2006年「カーズ」(声)「ナイト ミュージアム」◆(NC) 2007年「ダージリン急行」◇ 2008年「マーリー/世界一おバカな犬が教えてくれたこと」◇ 2009年「ナイトミュージアム2」 その他の出演者: Butch Helemano ... Hawaiian Priest Charlie Sheen ... Bob Rogers, Jr. Vinnie Jones ... Lou Harris Gregory Sporleder ... Frank Pizzarro Terry Ahue ... Jimmy Opono Pete Johnson ... Con Nuuiwa Mike Renfro ... Worker #1 Tony Dorsett ... Worker #2 Brian L. Keaulana ... Barry Salu Willie Nelson ... Joe Lurie Andrew Wilson ... Ned Coleman User Rating:4.8/10 ( 10,609 votes) IMDb User Rating:4.4/10( 160 votes) Yahoo! オトーサン、 「いくら何でも、4点台は気の毒だよ」 User Reviews(IMDBを翻訳) Nicさん United States 2006年3月20日 批評を忘れろ... どういう風に見てほしかったのか分からないが、 この映画は、お楽しみだ。 深刻に考えさせることもなく、 素敵な出演者やロケーション、 いい音楽と一風変わった愉快な話がある。 ときに、この類の映画は、型にはまったものになる。 深い意味のあるテーマもないし、無意味なスポーツもない! 観客数は少なかったようだ。 上映前の宣伝が下手だったし、 横へ倣えのひとびとが多いことや悪評も引き金になった。 私には、実に新鮮だった。 思考停止のいい休息になった。 黙ってTVの前に座り、微笑んでいた。 オトーサン、 「ハワイ気分を満喫しよう」 the_movieさん 2009年10月7日 ハワイ気分。リゾートの雰囲気の映画  まあ、そんな大したストーリーでもないのですが、 ノースショアの雰囲気が味わえますし。 バーでお酒を美味しそうに飲んでいたり、 ビーチを散歩したり、そういう場面を ぼやーっと見るのが好きな方にはお勧めの一本だと思います。 結構、豪華キャストです。


ソーシャル・ネットワーク

オトーサン、 「おお、もうDVDになっているんだ」 話題の本作を見ようと楽しみにしていたら、 大病で倒れて、見果てぬ夢になりかけました。 入院中には、フェイスブックが引きがねになって、 中東諸国で革命が起きました。 ますます、見たくなっていたところ、 DVDが発売されました。 監督:デヴィッド・フィンチャー 原作:ベン・メズリック 脚本:アーロン・ソーキン 原題:The Social Network (2010) 監督:David Fincher 原作:Ben Mezrich 脚本:Aaron Sorkin Genre:Biography | Drama Rated PG-13 for sexual content, drug and alcohol use and language 上映時間:120分 あらすじ: 2003年秋。 マークは、ハーバード大の学生、 コンピュータおたくだ。 恋人にフラれた腹いせに、 学内のデータベースをハッキングし、 女子学生たちの人気投票サイトをプログラムする。 彼の技術に着目しウィンクルボス兄弟に 学内交流サイトへの協力を持ちかけられるが、 それを断り、親友のエドゥアルドを誘って、 ソーシャル・ネットワークのサイトを立ち上げる。 サイトの登録者は、ハーバードから各大学へ、 そして世界中で急拡大していく... 出演者: Jesse Eisenberg ... Mark Zuckerberg(マーク) Andrew Garfield ... Eduardo Saverin(エドゥアルド) Armie Hammer ... Cameron Winklevoss(ウィンクルボス兄弟) Josh Pence ... Tyler Winklevoss(ウィンクルボス兄弟) オトーサン、 「演技というよりも、地だろうな」 JESSE EISENBERG  ジェシー・アイゼンバーグ 誕生日 1983/10/5 出身 米ニューヨーク 1999年、テレビ・ドラマ「ゲット・リアル」(1999-2000)で俳優デビュー。 2002年「ROGER DODGER」で映画デビュー。 2005年「イカとクジラ」でインディペンデント・スピリット賞助演男優賞と 放送映画批評家協会賞若手男優賞にノミネート。 出演作 2002年「卒業の朝」◆ 2004年「ヴィレッジ」◆ 2005年「ウェス・クレイヴン’s カースド」「イカとクジラ」◇ 2007年「ハンティング・パーティ」 2009年「ゾンビランド」「ソリタリー・マン」      「アドベンチャーランドへようこそ」 2010年「ソーシャル・ネットワーク」「キャンプ・ホープ」      「バッド・トリップ 100万個のエクスタシーを密輸した男 」 2011年「「ブルー 初めての空へ」「ピザボーイ 史上最凶のご注文」? その他の出演者: Rooney Mara ... Erica Albright Bryan Barter ... Billy Olsen Dustin Fitzsimons ... Phoenix Club President Joseph Mazzello ... Dustin Moskovitz Patrick Mapel ... Chris Hughes Toby Meuli ... Phoenix Member Playing Facemash Alecia Svensen ... Girl at Phoenix Club Jami Owen ... Student Playing Facemash James Dastoli ... Student Playing Facemash Robert Dastoli ... Student Playing Facemash Scotty Crowe ... Student Playing Facemash Jayk Gallagher ... Student Playing Facemash Marcella Lentz-Pope ... Erica's Roommate User Rating:8.0/10 ( 186,354 votes) IMDb User Rating:7.5/10( 3,515 votes) Yahoo! オトーサン、 「高いな、そんなにいいかなぁ」 時代の寵児フェイスブックの創業者の話だからでしょう。 アカデミー賞受賞 ・脚色賞 ・作曲賞 ・編集賞 同ノミネート ・作品賞 ・主演男優賞 ジェシー・アイゼンバーグ ・監督賞 デヴィッド・フィンチャー ・撮影賞 ・音響賞(調整) User Reviews(IMDBを翻訳) sug2763さん United States 2010年9月24日 素晴らしい会話、すばらしい監督。 期待しないで見に行った。 映画は、ビートルズの "Baby,You're A Rich Man" が流れるなか終わった。 満面の笑みを浮かべた。 上映中に、もう一度みたいものだ。 照明も、カメラワークも、美しい。 どのシーンも、見ていて楽しかった。 監督は、毎作、実力を証明している。 この作品も、例外ではなかった。 中盤に退屈なボートレースの話しがあった。 このシーンは、実に美しい。 絵画が生き返ったようにみえた。 すべての演技がすばらしい。. マーク役のジェシー・アイゼンバーグは、 早口で、nerdyで、kind of jerk-ishな態度だった。 親友役のアンドリュー・ガーフィールドは、 出だしはよくなかったが、最後に納得できた。 ジャスティン。ティンバーレイクは、3人のなかで劣るが、 まあ、いい仕事をしている。 そして、音響もすばらしい。 トレント・レズノールは、もぅと認められていいはずだ。 多くのひとが、音響が退屈だという。 連中は、「フェイスブックの発明」に大して興味ないらしい。 そんなヨタ話しに耳を掲けることはない。 この興味深い、面白い、スリルライドを楽しむべし。 オトーサン、 「意見が合うなぁ」 黒美君彦さん 2011年1月23日 COOL!! 数々の賞を総なめにして評判もいい作品だと聞いていたのだが、 個人的には観終わった後「うーん、どうよ」という感想に終わった。 ITの寵児を主人公にしたところはいかにも現代的であるが、 その骨格は古典的なアメリカンサクセスストーリー。 異なるのは主人公とそれを取り巻く人々が、 人間的魅力に欠けているということか。 それが現代を反映しているといえばまさにその通りだ。 マーク・ザッカ―バーグは女の子にフラれた腹いせに 女子学生のランク付けサイトを作り、ブログで相手を嘲笑する。 彼の天才ぶりは、Facebookの成功へとつながるわけだが、 そんな彼のサクセスこそ“Cool!!”と喝采を浴びるのは、 誰もが第二のビル・ゲイツになりたいと熱望しているからだろう。 PCの前でのやりとりを中心にドラマ仕立てに仕上げたのはさすがと思うが、 個人的には何とも古典的な映画に感じられて仕方がなかった。 無名の役者たちには好感。 双子役が双子に見えないのはつらかったが(笑)。 天才的プログラマーが起業し、その中で親友を切り捨てる。 その結果訴訟になるが、金で解決して今や若くして大富豪の仲間入り…。 ITそのものに生産性はない。 所詮虚業だろ、と思ってしまうのは 単に私がひねくれているから、なんだろうな。


フリーダム・ランド

オトーサン、 「名優出演だね」 アカデミー俳優のジュリアン・ムーア、 そしてサミュエル・L・ジャクソン。 「変だね」 放映時間が2時間あるはずなのに、1時間だけ。 2時間物なら、もっと楽しめたかも。 原題:Freedomland (2006) 監督:Joe Roth 原作・脚本:Richard Price Genre:Crime / Drama / Mystery Rated R for language and some violent content Country:USA Language:Italian/ English 上映時間:113分 あらすじ: ある夜、血まみれの女性ブレンダが 病院に助けを求めてやって来る。 ロレンゾ刑事が駆けつけると、 帰宅途中に黒人に襲われて車を奪われた、 後部座席には4歳になる息子が乗っていたという。 現場は、黒人が大半の低所得者向け団地。 捜査を開始するものの、 犯人扱いされた団地住民との緊張が高まっていく。 ロレンゾは、行方不明の子どもの捜索を行う ボランティア団体のリーダー、カレンに協力を求める... 出演者: Samuel L. Jackson ... Lorenzo Council(ロレンゾ) Julianne Moore ... Brenda Martin(ブレンダ) Edie Falco ... Karen Collucci(カレン) 「いい演技だ」 オトーサン、 JULIANNE MOORE  ジュリアン・ムーア 誕生日 1960/12/3 出身 米ノースカロライナ州 父は軍人で幼少期は9カ国を転々。 83年、ボストン大学芸術学部卒業。 オフ・ブロードウェイで経験を積み、 テレビ「AS THE WORLD TURNS」でエミー賞受賞。 「フロム・ザ・ダークサイド ザ・ムービー 3つの闇の物語」で映画デビュー。 「ブギー・ナイツ」でLA批評家協会助演女優賞)、 「めぐりあう時間たち」で、アカデミー賞助演女優賞ノミネート、 「ことの終わり」、「エデンより彼方に」でアカデミー賞主演女優賞ノミネート。 「理想の結婚」でゴールデングローブ賞主演女優賞ノミネート。 「ハンニバル」のクラリス役が有名。 出演作 1990年「フロム・ザ・ダークサイド ザ・ムービー 3つの闇の物語」 1992年「ゆりかごを揺らす手」      「BODY ボディ」「ベディ・ルーは犯罪者?」 1993年「逃亡者」「妹の恋人」◆「ルームメイト」 1994年「ショート・カッツ」「42丁目のワーニャ」 1995年「暗殺者」◇「9ヶ月」◇「SAFE」◇「最高のルームメイト」 1996年「サバイビング・ピカソ」◇ 1997年「ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク」◇      「家族という名の他人」 1998年「ビッグ・リボウスキ」◆「ブギー・ナイツ」◇「サイコ」◇ 1999年「マグノリア」◇「理想の結婚」「クッキー・フォーチュン」◆      「ことの終わり」◇「シカゴ・ドライバー」◇      「マップ・オブ・ザ・ワールド」 2001年「ハンニバル」◇「エボリューション」◇      「シッピング・ニュース」◇ 2002年「めぐりあう時間たち」◇「エデンより彼方に」◇ 2004年「フォーガットン」◇ 2006年「トゥモロー・ワールド」◆「フリーダムランド」◇ 2007年「NEXT ネクスト」◇「アイム・ノット・ゼア」「美しすぎる母」◇ 2008年「ブラインドネス」◇ 2009年「シングルマン」 2010年「シェルター」 その他の出演者: Ron Eldard ... Danny Martin William Forsythe ... Boyle Aunjanue Ellis ... Felicia Anthony Mackie ... Billy Williams LaTanya Richardson ... Marie Clarke Peters ... Reverend Longway Peter Friedman ... Lt. Gold Domenick Lombardozzi ... Leo Sullivan Aasif Mandvi ... Dr. Anil Chatterjee Philip Bosco ... Priest Fly Williams III ... Rafik Portia ... Doreen / Rafik's Sister User Rating:5.0/10 ( 9,752 votes) IMDb User Rating:4.5/10 ( 303 votes) Yahoo! オトーサン、 「低すぎないか?」 User Reviews(IMDBを翻訳) wahzohさん North Hollywood, Clifornia 2006年6月2日 ジュリアン・ムーアが素晴らしい! 昨夜、友人とDVDで見た。 2人とも、ジュリアン・ムーアのすばらしい演技に圧倒された。 彼女は、やや "missing child rut"だが、 スクリーンを独り占めした。 特に、警察の取調室でのシーンでは、 ムーアがサミュエル L.ジャクソンに話しかける様は、 演技のお手本みたいだった。 この作品で、アカデミー賞をとってほしい。 批評家は、原作を読んで、失望していた。 だが、読んでいない私は、判断しようがない。 こいつは、よくあるスリラー物ではない。 カーチェースなどもない。 いわゆるジャンルに当てはまるものではない。 見てよかった。 女優ジュリアン・ムーアを尊敬する。. オトーサン、 「そうか、ジーナさんも不満足か」 ジーナさん 2008年5月1日 期待してなかったけど... サスペンスのミステリアスな要素を出そうとしたのが裏目に出て 全体的に焦点がブレてしまった印象を受けました。 どうせなら母親に的を絞って深く暗く重〜いドラマにでもした方が 見応えやインパクトがあったかも・・・。 最初は良かったけど嫌な予感的中でどんどん尻つぼみ。 男に溺れたどうしようもない母親の大迷惑な嘘が発端なのに 最後まで弱弱しい悲劇の女で通している見せ方も気に入らないですね。 リアルっちゃリアルな設定なのでこういう女は トコトン非難して終わって欲しかったです。 この作品の唯一の盛り上がりはサミュエル&ジュリアンの ナゼかいきなりテンション上がっちゃった病院での取り調べシーンです(笑) 子供が乗ってた、でどうしてあんなにパニックしちゃうかね。 どうもジュリアン・ムーアが出演している作品とは相性が良くない私... 彼女の演技力は素晴らしいと思うけど 作品選びのセンスに疑問を感じます。


ソフィーの復讐

オトーサン、 「"ソフィーの選択"に続編あったかな?」 答えは、ありません。 選択のほうは、メリル・ストリープが アカデミー賞主演女優賞を取った名作。 こちらチャン・ツィイーは、 「グリーンディスティニー」で、アカデミー賞外国語映画賞を受賞。 形を変えた米中対決、どちらに軍配が上がるでしょうか。 原題:Fei chang wan mei (2009) 監督・脚本: Eva Jin Genre:Comedy / Romance Country:South Korea / China Language:Mandarin 上映時間:107分 あらすじ: 漫画家ソフィーは外科医の恋人ジェフと結婚間近。 ところが、ジェフは手術した映画女優ジョアンナと恋に落ちる。 ソフィーは、別れ話しを切り出される。 彼女は、ジェフの心を取り戻すべく、 友人に助けてもらい奪還作戦を敢行するが、失敗する。 めげないソフィーは、写真家ゴードンを仲間にして さらなる復讐計画を実行に移す... 出演者: Ziyi Zhang ... Sophie(ソフィー) Ji-seob So ... Jeff(ジェフ) Bingbing Fan ... Joanna(ジョアンナ) Peter Ho ... Gorden(ゴードン) オトーサン、 「初恋のきた道」のピュアーさが失われています。 当時は19歳、いまはアラサー。 「もう、おばさん、やむを得ないか」 ZHANG ZI YI  チャン・ツィイー 誕生日 1979/2/9 出身 中国北京 父は郵政省幹部、母は幼稚園保母。 8歳の時に北京宣武区少年宮に入り、舞踏を始める。 11歳の時に北京舞踏大学付属中学に合格。 全国桃李杯舞踊コンテストで優勝。 中学卒業後、北京の中国中央演劇学院に入学し、演劇を専攻。 98年、19歳の時、「初恋のきた道」で映画デビュー。 2001年「ラッシュアワー2」でハリウッド映画進出。 タイム・ワーナーの大株主で イスラエルの実業家ビビ・ネボ氏と結婚予定。 出演作 1999年「初恋のきた道」◇ 2000年「グリーン・ディスティニー」◇ 2001年「ラッシュアワー2」◆「武士 MUSA」◆「天上の剣」 2002年「HERO」◆ 2003年「ザ・ブライド 花嫁はギャングスターU」「パープル・バタフライ」◇ 2004年「LOVERS」◇「2046」◆「ジャスミンの花開く」◇ 2005年「オペレッタ狸御殿」(日)「SAYURI」◇ 2006年「夜宴」「女帝 エンペラー」◇ 2008年「花の生涯?梅蘭芳? 」 2009年「ホースメン」「ソフィーの復讐」 2011年「最愛」 その他の出演者: Ai Wan ... Lisa Ruby Lin ... Lucy Chen Yao ... Lily Ji Wang ... Sufei's Mom User Rating:5.9/10 ( 510 votes) IMDb User Rating:7.3/10( 126 votes) Yahoo! オトーサン、 「随分、評価が分かれたね」 User Reviews(IMDBを翻訳) sam-wang85さん United Kingdom 2010年2月4日 普段は投稿などしないが、この映画、実にひどい。 本当のロマンスを期待していたが、裏切られた。 あるのは、欺瞞、狂気の女、馬鹿な思いつきだ。 ソフィーは、無邪気な娘だろうか? 復讐は善か? なんで、こんなクズを作ったのか。 アホじゃないなら、お金を払ってはいけない。 何だって? 最低でも10 lines? さて、何か言わなければならない。 チャン・ツィイーは、かなりひどい。 いまだに映画産業で働いているのが理解できない。 オトーサン、 「何も考えず、役者だけみてれば、いいのかも」 クラウザーさん 2010年1月18日 暗い世の中だから、これを観てハッピーになろう。 中国映画なので期待してなかったが、 今回はおしゃれで笑いもセンスがよくてホロリとさせられて、 ヴィジュアル的にも満足でよかったと思います。 チャンツイィーとホーさんは中国の人気スターですが 韓国のトップスターのジソブさんが共演で それだけでも観る価値あり。 ジソブさんは美しいし、 ホーさんはチャーミングだし。 イケメン二人に癒されて超満足!!


人情紙風船

オトーサン、 「人情、紙の如く薄し」 薄い紙を生産している製紙会社のひとには、 申しわけありませんが、いやな世の中になりましたね。 そう老人が嘆くのは、昔っからでした。 この映画をみていると、人情が紙風船のごとく、 遠くへ飛んでいっていると嘆きたくなります。 原題:人情紙風船(1937) 監督:山中貞雄 原作:河竹黙阿弥 脚本:三村伸太郎 Genre:Drama 上映時間:86分 あらすじ: 貧乏長屋で老いた浪人が自殺。 髪結の新三が通夜をしてあげようと大家を説得したおかげで 住民たちは、酒宴でドンチャン騒ぎ。 一方、妻の内職で暮らす浪人・海野又十郎は、 士官の口を求めて亡き父が世話した武士・毛利を訪ねるが、 非道な仕打ちを受ける。 町を牛耳るヤクザに痛い目に遭わされた新三は、 仕返しにヤクザと通じていた質屋の娘・お駒を誘拐。 お駒の縁談話を毛利が仕切っていたことから、 又十郎もこの誘拐騒ぎの片棒を担いでしまう... 出演者: 中村翫右衛門 ... 髪結新三 河原崎長十郎 ... 海野又十郎 霧立のぼる ... お駒 橘小三郎 ... 毛利三左衛門 オトーサン、 「同情するなぁ」 昔の恩を仇で返すような輩、あちこちにいますね。 又十郎が気の毒です。 その他の出演者: 山岸しづ江 ... おたき 瀬川菊之丞 ... 忠七 市川笑太郎 ... 弥太五郎源七 助高屋助蔵 大家 坂東みのる  按摩 市川莚司 中村鶴蔵 坂東調右衛門 中村進五郎 中村公三郎 市川岩五郎 市川菊之助 沢村比呂志 山崎進蔵 市川章次 市川楽三郎 御橋公 嵐芳三郎 市川扇升 瀬川花章 嵐敏夫 原緋紗子 一ノ瀬ゆう子 岬たか子 岩田富貴子 User Rating:9.0/10 ( 124 votes) Yahoo! オトーサン、 「共感を呼ぶ」 User Reviews 黒津 明二郎さん 2009年11月21日 秀作 ラストがあっけなく感じるものの、 何ともいえない哀切に満ちた‘小市民時代劇‘だ。 冒頭、役人が雨上がりのぬかるんだ泥んこ道を歩くショットから、 山中の素晴らしい画面造形に目を奪われる。 そして、江戸情緒を伝えるセットに的確な音響演出 (今回は「丹下左膳」や「河内山」みたく、うるさいまでのBGMはない) 粋で洗練されている。 長屋の光景、奥は石垣で遮られ(上方には樽がいくつも干してある)、 日の光も満足には当たらないであろう。 黒澤明「どん底」を彷彿させるけど、 本作には、あのうんざりしてしまうような舞台劇臭は微塵も感じさせない。 ほんとにさりげないのだ。 人情物であり悲劇であり恋愛もあるわけだが、 ことさらそれらを煽ったりせずに淡々と進んでいくのである。 ラストショットの堀に浮かんだ紙風船... 演技陣。 中村のいなせな演技がいい。 大家の助高屋と按摩の坂東も好演。 オトーサン、 「詳しいね、監督のこと」 shinakamuさん 2009年2月26日 時代を超えた邦画の傑作 戦前の邦画で知る人ぞ知る天才、山中貞雄監督の遺作で 最高傑作といわれる人情悲喜劇。 原作は歌舞伎狂言の「梅雨小袖昔八丈(通称:髪結新三)」で 三村伸太郎が脚色・三村明が撮影、岩田専太朗が美術を担当して 長屋で暮らす人達の喜びと哀しみをイキイキと描写している。 時代を超えた名作で、映画ファンにとって必見の作品である。 長屋に住む浪人・海野又十郎(河原崎長十郎)と 元髪結いで遊び人・新三(中村翫右衛門)。 又十郎は仕官のため毛利三左衛門(橘小三郎)に日参するが 態良くあしらわれる時代に取り残される純朴な男。 新三は自分で賭場を開いて弥太五郎源七(市川笑太朗)に睨まれる。 三左衛門は白子屋の娘お駒(霧立のぼる)を 家老の息子との縁談で出世を目論み、 源七は白子屋の用心棒で甘い汁を吸っている。 小悪党ながら気風が良く気骨もある新三は、 金と出世欲に塗れた白子屋と三左衛門を懲らしめようとお駒を拉致、 又十郎も片棒を担いでしまう。 原作にはない人物・又十郎を設定したり、 新三を悪党一辺倒から権力に一矢を報いる 庶民の意地とプライドを浮き彫りにした好漢に仕立てて 物語りを膨らませている。 22歳で監督となり28歳に夭折するまで26作を残している 山中貞雄の持ち味は<テンポのよさと明るさ>と言われているが、 この作品にはその特徴を抑えながら虚無感・厭世感が漂う。 この映画の封切り日に徴兵され、 中国で病死した山中を予感させ、 又十郎は自身を投影しているという穿った見方さえある。 映像への拘りは尋常ではなく、 同い年でありながら後輩監督の黒澤明に 「山中に追いつけ追い越せ」を言わせたほど。 奥行きの深い長屋やローアングルで落ち着いた部屋のセット、 雨・風・空の光りと影を描写したリアルで美しい構図、 不必要なシーンは大胆にカットした構成は とても1937年の作品とは思えない。 ラストも印象深く映画史に残る名シーン。 「これが山中貞雄の遺作となってはチトサビシイ。 負け惜しみに非ず。」と彼の日誌に残っている。 もし戦後も映画を作っていたら名作を残し 日本映画を変えていたかもしれないが...。 現存しているのはたった3作であるのが惜しまれる。 幻の名作「街の入墨者」を観てみたい。


真実一路

オトーサン、 「この原作、昔読んだなぁ」 映画をみて、内容を少し思い出しましたが、 こんなに多くの人生訓があるとは... 若い時読んだ本、大人になって読み返すべきですね。 原題:真実一路(1954) 監督:川島雄三 原作:山本有三 脚本:椎名利夫 Genre:Drama 上映時間:239分 あらすじ 十八になる守川義平の娘しず子は 大越護との見合いの報告に弟の義夫を連れて 伯父河村弥八を訪れたが、 そこで家出した母のむつ子に会った。 何の事情も知らない義夫はけげんな眼で彼女を見るのだった。 むつ子は以前の愛人との間に出来たしず子を腹に抱えて、 義平の許に嫁いで来たのであるが、 世間体を飾るだけのこの結婚は 義平にとってもむつ子にとっても不幸であった。 間もなくむつ子は家出し、現在は浅草でカフェーを経営しながら、 今の愛人隅田恭輔の螢光燈の研究を助けていた。 この様な理由で大越家から破談されたしず子は 傷心の身をむつ子の弟の絵描きの叔父河村素香に訴えた。 「姉さんも気の毒な人だよ。みんなが言うようにふしだらな女じゃない、 自分の本当の生き方をしたいともがいていたんだ。」 素香はそう言って「真実一路の旅なれど」と言う白秋の詩を呟いた。 義平の死で葬式に訪れたむつ子は、 続いて起った義夫の盲腸の看護に当り、そのまま守川家に居ついた。 母親の居ない寂しさを味わっていた義夫はよく懐いた。 しかしむつ子は矢張り隅田を思い切れず、 その事からしず子と折合ず家出した。 隅田が生活苦と失敗から自殺すれば、むつ子も後を追うより仕方なかった。 子供を産めても母親になれない女--これが彼女の真実一路の人生だった。 母を失くして再び寂しい義夫は運動会の選手に選ばれた。 懸命に力走する義夫の耳に、死んだむつ子の声が聞えて来た。 亡き母の声援に義夫はテープ目指してまっしぐらに走った。 出演者: 山村聡 ... 守川義平 桂木洋子 ... 守川しず子 水村国臣 ... 守川義夫 淡島千景 ... 守川むつ子 須賀不二男 ... 隅田恭輔 オトーサン、 「山村聡さん、懐かしいね」 クラウンのコマーシャルでも有名でした。 「淡島千景さん、いい女だね」 つれあいの実家のそばに住んでおられましたっけ。 その他の出演者: 毛利菊枝 ... 河村うめ 市川小太夫 ... 河村弥八 水木涼子 ... 河村とく 多々良純 ... 河村素香 三島耕 ... 大越護 佐田啓二 ... 矢津先生 高友子 ... 富田先生 細谷一郎 ... 角井君 若宮崇令 ... 福見君 吉川満子 ... 吉川夫人 草香田鶴子 ..下宿の女中 渡規子 ... 女給 User Rating: -/10 ( 5 votes) Yahoo! オトーサン、 「古い映画だからね。誰もみていないよね」 User Reviews riccastellaさん 2012年1月30日 淡島千景にひかれて真実一路を見た。 母は母より女を優先して自由奔放‥。 子供は学校の窓ガラス割っても、先生は子供のいたずらと 軽くスルーでおとがめも無し。昔ってこんな感じ?? オトーサン、 「Twittterにしかレビューが出ていないね」 okiyo14さん 2012年1月30日 映画〔真実一路〕を観る。 ここのところ文学映画が多いので嬉しい。 しかし、映画化されるとどんな作品でも細部が上手く描かれませんね。 桂木洋子がしず子を演じたが、 現代でも通用する様な顔の小さい縦長のプロポーションなので驚きでした。 彼女は誰か有名な俳優の奥さんだったような...?


ディセンバー・ボーイズ

オトーサン、 「12月生まれの少年たちか」 同じ月の生まれなので、感情移入してしまいました。 オーストラリアって、いいですね。 まだ、大自然がいっぱい残っていて。 また、旅したくなりました。 原題:December Boys (2007) 監督:Rod Hardy 原作:Ronald Kinnoch /Michael Noonan 脚本:Marc Rosenberg Genre:Drama / Romance Rated PG-13 for sexual content, nudity, underage drinking and smoking Country:Australia Language:English 上映時間:105分 あらすじ: オーストラリア。 修道院付属の孤児院で育った4人の少年たち。 いつかは優しい家族に引き取られることを夢見てきた。 思春期を迎え、その夢を諦め始めていた。 ある日、12月生まれの彼らに誕生月プレゼントとして、 初めての夏休みを海辺の村で夏を過ごす。 マップスは、ルーシーと恋仲に。 そして、4人の中の一人を養子に迎えようとする 若夫婦と出会うのだが... 出演者: Daniel Radcliffe ... Maps(マップス) Lee Cormie ... Misty(ミスティ ) Christian Byers ... Sparks(スパークス) James Fraser ... Spit(スピット) Teresa Palmer ... Lucy(ルーシー) Jack Thompson ... Bandy(バンディ) オトーサン、 「とっちゃん坊やになったなぁ」 DANIEL RADCLIFFE ダニエル・ラドクリフ 誕生日 1989/7/23 出身 英ロンドン 父はアラン・ラドクリフ、 母はキャスティング・ディレクターのマーシャ・グレシャム。 「テイラー・オブ・パナマ」で映画デビュー。 「ハリー・ポッターと賢者の石」で有名になる。 出演作 1999年「デビッド・コパーフィールド」(TM) 2001年「テイラー・オブ・パナマ」◆「ハリー・ポッターと賢者の石」◇ 2002年「ハリー・ポッターと秘密の部屋」◇ 2004年「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」◇ 2005年「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」◇ 2007年「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」◇「ディセンバー・ボーイズ」◇ 2009年「ハリー・ポッターと謎のプリンス」◇ 2010年「ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1」 その他の出演者: Sullivan Stapleton ... Fearless Victoria Hill ... Teresa Max Cullen ... Narrator / Adult Misty Kris McQuade ... Mrs. McAnsh Ralph Cotterill ... Shellback Frank Gallacher ... Father Scully Paul Blackwell ... Watson Judi Farr ... Reverend Mother Carmel Johnson ... Sister Beatrice User Rating:6.6/10 ( 6,073 votes) IMDb User Rating:6.8/10 (  128 votes) Yahoo! オトーサン、 「心温まる純朴な映画!」 User Reviews(IMDBを翻訳) bootsnspursさん 2007年9月17日 いい映画 夫も私も、この映画が好きだ。 ようやく登場人物たちが気にかかる映画が出てきた。 演技はすばらしい。 ストーリーは感動的で、景色がすばらしい。 どの役者も。役を立派にこなしている。 映画が進むにつれて、 少年たちとともに、旅をし、入り江に案内され、 彼らが、どう振舞うかを見ることができる。 夏休みに、海辺で出会うひとびとは、 かくあるべきひとびとだ。 普通のひとたち。 リアルな感動、夢、問題を抱えているひとだ。 ハリウッドの物差しからすると、大胆な映画だ。 カーチェースも、爆発も、宣誓も、エゴまるだしもない。 あるのは、素敵な娯楽だけ。 いい映画を楽しみたいひと向けだ。 見にいくべし。 映画はかくあるべし。 いいストーリー、素敵な会話、ナットクできる主題の提示。 わが夫婦は、好きだ。 すばらしい娯楽作。 Vサイン! オトーサン、 「名文だなぁ」 黒美君さん 2010年2月3日 「また会おうね」 子供の頃の約束は果たされない。 すぐにでも会えるはずだった幼馴染みとは、 いつの間にか疎遠になり、 永遠に続くと思われた夏の陽射しだけが記憶に灼きついている。 そんな苦く、でも甘美な背景に包まれた作品。 オーストラリアの小さな入り江で過ごした子供たちのひと夏の物語。 ありがちといえばありがちな設定、展開ではあるが、 私個人はこの作品に魅入られた。 孤児たちである4人の「December Boys(12月生まれの少年たち)」は 入り江の老夫婦の家に招かれひと夏を過ごす。 彼らの関係は作品中に登場するジャイロスコープのようなものだ。 船を安定させる役割を担うが、 やがて回転が鈍くなるとジャイロは倒れ、安定性を失う。 もちろん倒れかけた独楽は、主人公ミスティーが 海で溺れることによって安定を取り戻すのだが。 撮影時17歳のダニエル・ラドクリフは、 外の世界で初めて女性ルーシーを知り恋に落ちるマップスを好演。 裏切られた気分で彼はジャイロスコープの安定性を自ら壊そうとする。 そこには少年らしい潔癖性があり、 真直ぐに生きようとする思いの現れでもある。 嘲笑うなら嘲笑え。 彼に込められた真直ぐな思いを私は断固支持したい。 乳がんに倒れ、子供たちの声に慰められるマクアンシュ夫人と 辛さを堪える夫のバンディ。 そしてヘンリーという入り江の主とともに生きてきた老漁師シェルバック。 生と死、病、そこに成長していく子供たちの眩しい姿が重なり、夏が過ぎてゆく。 ロケ地となったサウス・オーストラリアのアデレードとカンガルー島が美しい。 西陽は明らかに北半球とは異なっている印象が。 黒い馬が猫のために魚を獲っているという不思議な画も実に良かった。 美しい島の入り江の甘く苦い少年たちの夏。 素敵な作品だと思う


ハモンハモン

オトーサン、 「ネタばれしちゃおうかな」 題名のハモンは、いい女という意味。 2度繰り返すと、ほんとにいい女かどうか分かりませんが、 とにかく、ペネロペ・クルスはいい女に間違いありません。 原題:Jamon, jamon (1992) 監督:Bigas Luna 脚本:Cuca Canals/Bigas Luna/ Quim Monzo Genre:Comedy / Drama / Romance Country:Spain Language:Spanish 上映時間:95分 あらすじ: 小さな町に住む少女シルヴィアと 大手下着メーカー社長息子ホセは恋人同志。 シルヴィアの母カルメンは売春宿を切り盛り。 ホセがシルヴィアを妊娠させてしまったことが発覚する。 ホセを溺愛する母コンチータは二人を結婚させてなるものかと、 闘牛士を夢見るラウルを下着モデルとして雇い、 シルヴィアを誘惑させようと罠を仕掛ける のだが... 出演者: Penelope Cruz ... Silvia(シルヴィア) Javier Bardem ... Raul(ラウル) Armando del Rio ... Amigo Jose Luis(ホセ) Stefania Sandrelli ... Propietaria fabrica ropa(コンチータ) オトーサン、 「彼女のデビュー作だね」 スペインの荒涼たる大地が生んだ野生です。 PENELOPE CRUZ  ペネロペ・クルス 誕生日 1974/4/28 出身 スペイン・マドリード 14才でモデルとしてデビュー。 マドリード演劇学校でクラシック・バレエを学ぶ。 テレビタレントして活躍した後、映画に進出。 92年「ハモンハモン」でゴヤ賞主演女優賞にノミネート。 スペイン映画「オープン・ユア・アイズ」と そのリメイク「バニラ・スカイ」で同じ役を演じる。 2008年「それでも恋するバルセロナ」でアカデミー賞助演女優賞受賞。 2010年7月、俳優ハビエル・バルデムと結婚。 出演作 1992年「ハモンハモン」「ベル・エポック」 1994年「捕らわれた唇」 1996年「17歳」 1997年「ライブ・フレッシュ」「オープン・ユア・アイズ」◇ 1998年「ハイロー・カントリー」◆「イフ・オンリー」      「美しき虜」 1999年「オール・アバウト・マイ・マザー」◆      「裸のマハ」 2000年「ウーマン・オン・トップ」◇「すべての美しい馬」◇ 2001年「ブロウ」◆「コレリ大尉のマンドリン」◇「バニラ・スカイ」◇      「ウェルカム!ヘヴン」◇ 2003年「ゴシカ」◇「花咲ける騎士道」◇「ボブ・ディランの頭の中」 2004年「トリコロールに燃えて」◇「赤いアモーレ」◇「NOEL ノエル」◇ 2005年「サハラ −死の砂漠を脱出せよ−」◇ 2006年「ボルベール 帰郷」◇「バンディダス」◇ 2008年「エレジー」◇「それでも恋するバルセロナ」◇ 2009年「抱擁のかけら」◇「スパイアニマル Gフォース」(声)「ナイン」 2010年「セックス・アンド・ザ・シティ2」▲ その他の出演者: Anna Galiena ... Prostituta Tomas Martin ... Amigo Raul Juan Diego ... El padre Jordi Molla ... El novio de Silvia Diana Sassen ... Amiga Silvia Chema Mazo ... Padre de Silvia Isabel de Castro Oros ... Hermana Silvia Nazaret Callao ... Hermana Silvia Marianne Hermitte ... La chica del perro en el puticlub Nadia Godoy ... La que canta en el puticlub Maria Reniu ... Chica en puticlub User Rating:6.5/10 ( 4,894 votes) IMDb User Rating:6.3/10( 288 votes) Yahoo! オトーサン、 「強烈なローカルカラー!」 ヴェネチア国際映画祭 受賞 ・銀獅子賞 ビガス・ルナ User Reviews(IMDBを翻訳) barb57さん United State 2007年1月23日 初期のペネロペ・クルス出演作 昨夜、たまたまケーブルテレビでみた。 ほんとに魅力的だった。 字幕を読むのに忙しく、 絵を見たり、せりふを聞く余裕がなかった。 彼女は、この映画の華だが、 演技のすべてがすばらしかった。 主人公たちの荒々しい情熱が最後まで観客を引きつける。 これは、彼女の第2作だ。 演じて見せたのは、愛と自己実現を求める情熱的な若い娘だ。 母も、将来の義理の母も、性にまみれ、情熱的な関係を求めている。 将来の義理の父もまた性的刺激に飢えている。 オトーサン、 「すごいね、組んずほぐれつ」 shinakamさん 2011年8月14日 6人の愛憎入り乱れる悲喜劇 いまスペインのトップ女優であるペネロペ・クルスのデビュー作で、 昨年結婚したハビエル・バルデムとの初共演作品。 監督は愛憎関係を濃厚に描きながら 乾いたスペインの風土を映像化して独特の世界をつくるビガス・ルナ。 スペインの田舎にある大手下着メーカーに勤める娘シルビア)と 御曹司ホセ・ルイスは結婚を約束するが、 マザコンのホセは母コンチータに反対され、煮え切らない。 母は闘牛士を目指す若者ラウルを使って2人の仲を裂こうとするが...。 女手ひとつでシルビアを育てた母カルメン、 ホセの父マヌエルを含め、 入り乱れる6人の愛憎関係は想像をはるかに超え、 暴走気味で共感できる人物は皆無。 開放的なラテン気質丸出しの性描写は隠微さは微塵もなく、 エンディングの悲喜劇へ突入して行く。 10代だったP・クルスのしなやかで肉感的な魅力と J・バルデムの肉食系男子ぶりが堪能できる貴重な作品となった。 日本とは違う親子の緊密な関係が伺え、 トルティーヤ・ハム・にんにく・赤ワインがドラマを盛り上げていたのは、 いかにもスペイン映画らしい。


君を忘れない FLY BOYS,FLY!

オトーサン、 「やだねぇ、FLY BOYS,FLY!だって」 英訳するまでもないでしょう。 少年たちよ、高く飛べ。 でも、戦った相手は、米軍ですよ。 なんで英語が出てくるのでしょう。 蠅が飛んでる!といいたいくらい酷い映画でした。 原題:君を忘れない FLY BOYS,FLY!(1995) 監督:渡邊孝好 脚本:長谷川康夫 Genre:Drama/War 上映時間:114分 あらすじ: 第二次世界大戦のさなか、 望月大尉は302特別飛行隊の隊長として 日本の南端に位置する蓑屋航空基地に着任した。 各基地から集まった7人の若いパイロットたちは 厳しい訓練を重ねるうちに、 堅い絆と友情で結ばれていく。 しかし出撃命令が下り... 出演者: 木村拓哉... 上田淳一郎 唐沢寿明... 望月晋平 松村邦洋... 高松岩男 オトーサン、 「キムタクよ、がっかりだよ」 出演を拒否すべきでした。 その他の出演者: 袴田吉彦... 早川乙彦 反町隆史... 三浦草太 池内万作... 佐伯正義 堀真樹... 森誠 水野真紀... 緑 長塚京三... 望月昌平 戸田菜穂... 水沢志津子 渋谷琴乃... 片岡瑞穂 森下桂... 佐伯明子 高嶋政宏... 小沢啓二 User Rating:5.4/10 ( 367 votes) Yahoo! オトーサン、 「つくるべきでなかった」 User Reviews だだちゃさん 2005年7月22日 薄くて浅くて・・・だから良い。 「あんな髪型&あんな綺麗な服&あんなデブ。あり得ない」 いいじゃんドキュメンタリーじゃないんだから。 「悲壮でなければならないはず」「戦争は悲惨なもの」 それこそがステレオタイプの戦争観。 あの時代を生きた人達は普通に生きていた。 今では考えられないほど酷い毎日でも その中で幸せを見つけ、楽しみを見つけて生きていた。 多くの人達は自分が死ぬなんて思っていないから。 確実に死ぬ事が決まった人は、 この時代に生まれたのも運命と、その命を家族に捧げた。 軽く浅いからこそ、 その中にとてつもない重い怒りと深い悲しみを感じる。 数ある日本の戦争映画の中ではダントツの一番。 オトーサン、 「最低の映画! 許せない、怒るよ」 C6N1さん 2008年9月19日 史上最低の特攻隊映画 あの時代も航空機搭乗員はエリートであり、 キムタクや松村が演じた下士官でも 学業・運動神経共に抜群でないとなれないものでした。 故に相応の矜持を持っていた方が大半で、 この映画のような振舞いはあり得ません。 長髪が下士官に許されていなかった事など当然ですが、 そもそもシラミが蔓延していた当時、 わざわざシラミの巣になるような長髪にすること自体、 自殺行為でした。 また極限まで軽量化していた当時の戦闘機のコックピットは 当然ながら狭く、松村のような巨躯の持ち主は、 それだけで航空不適とされた筈です。 以前、この映画の関係者から 「知覧に出向いて関係者の話を勉強した」と聞きましたが、 何を聞いて来たのか、と思います。 戦後数多く制作された特攻隊映画の中でも1−2を争う駄作です。


愛のむきだし

オトーサン、 「ひでぇ題名だな」 すねをむきだしにするならまだしも、 太腿むきだし、はしたないねぇ。 なーんて、悪意をむき出しのコメントをしたくなりました。 監督は、園子さん..かと思ったら、 園さん、園 母音さん、もとへ園 子音さんでした。 原題:愛のむきだし(2008)    LOVE EXPOSURE 監督・原作・脚本:園子温 Genre:Action/Comedy/Drama 上映時間:237分 あらすじ: ユウは、神父の父テツとの2人暮らし。 マリアに出会う日を夢見ていた。 だが、優しかった父は、 ユウに懺悔を強要するようになる。 父の期待に応えねばと、懺悔のための罪作りに励むうち “盗撮”の世界に没入していく。 仲間とのゲームに負けて罰ゲームで女装、 その最中に運命の女性ヨーコと出会い、 一瞬で恋に落ちる。 出演者: 西島隆弘 ... 角田ユウ 満島ひかり... ヨーコ 安藤サクラ ... コイケ 渡辺真起子 ...サオリ 渡部篤郎 ...角田テツ オトーサン、 「元気がよくていいねぇ」 User Rating:8.0/10 ( 2.518 votes) IMDb User Rating:8.6/10 ( 1,192 votes) Yahoo! オトーサン、 「高すぎる!!!」 人生の貴重な残り時間のなかから、 "大家さんの浄瑠璃"を聞くために237分も 割けませんよ。よほどヒマでなければ。 User Reviews(IMDBを翻訳) kennethd-3さん Hong Kong 2009年10月18日 驚くべき信じられない芸術作品 映画館の照明が点いた後でも、 言葉を発することができなかった。 心臓をわしづかみされ、どきどき波打った。 この映画のような芸術作品について いうべきことはない。 なにしろ、いい映画のもつすべての要素がある。 カンペキな筋書き、驚くべき音楽、感動的な結末、 ラストシーンでは、泣きやめられなかった。 純粋な愛の映画だ。 ほんとうに。 狂っていてナンセンスな世界のロマンスだ。 園子音は、天才だ。 映画が観客をいかにして面白い旅に つれて行ってくれるか示す。 公式批評を書いたことはないので、 かいつまんで説明できないが、 この映画、終生、忘れることはないだろう。 これまでみたうちで、最高の映画だ。 見に行くべし! 感動するだろう、絶対に。 オトーサン、 「同感!」」 前田有一さん 2009年2月6日 上映時間4時間の純愛叙事詩&パンチラ 「自殺サークル」(02年)、「紀子の食卓」(05年)など、 作家性を"むきだし"にする作品群で知られる 園子温(そのしおん)監督の最新作は、上映時間237分、 タイトルが出るのが開始1時間後という これまたとんでもない純愛エンタテイメントであった。 (略 あらすじ紹介) この4時間のドラマには、様々なテーマというか要素が盛り込まれる。 父と子の、というより親と子の愛情。 その不足が引き起こす異常。 宗教と癒し、そして愛。 中心となるのは主人公ユウと2人の女。 それぞれの章で、彼らの生い立ちと相関関係が モノローグと共に描かれていく。 こうした語り部の定期的な変更をはじめ、 園子温監督は色々なテクニックを駆使して、 長大な上映時間を体感させぬ工夫を行っている。 筋書きも演出も、支離滅裂に爆裂しているようにみせて、 実際は適度なコントロールを効かせている。 ラヴェルのボレロやベートーベンの交響曲第7番といった 長い曲を延々と流しながら、 まるで映画の予告編のような凝縮感あふれる編集で 高速にドラマを展開していく。 これだけの上映時間があるからこそ出来る、贅沢な手法を味わえる。 神父による虐待、アクロバットアクションが笑えるパンチラ盗撮、 新興宗教の登場と洗脳、女子高生緊縛監禁、勃起不全の男子高校生、 AV会社の面接、現役女子学生による教室内銃乱射事件、 レズビアン・セックス等々……。 いったいどういうストーリーを組めば、 そんなハチャメチャなエピソードを詰め込めるのかという内容だが、 これらは実話に基づいていると冒頭にメッセージが出る。 監督が語るその「元となった実話」は、確かにそれだけ聞いても面白い。 映画にしたくなる気持ちも、わからぬでもない。 ただ、そういうネタはすべてが作り物であるフィクションの世界では、 えてして自立できない。 要するに、なんでもありの世界でなんでもありのストーリーをやっても、 観客は驚きも感心もしない。 虚構の世界にまずは現実感を構築し、 そこに配置してこそ突飛な内容も生きてくる。 だが、この映画はそうしたプロセスを(あえて)踏んでいない。 だから、冒頭にはエンタテイメントと書いたものの、 これを万人にすすめる気には、まったくなれない。 めくるめく不条理&変態ワールドに酔いしれ、 そこから各自、何かをつかみとって帰りましょう、という映画だ。 主人公とその運命の女性の関係を見守り、 やがて翻弄するコイケ役・安藤サクラが好演。 猛烈な不快感を感じさせるその不気味な存在感は、 22歳という年齢からは想像できないほどの迫力。 237分間は長いが、彼女が観客を引き込む原動力となっている。


ルイーズに訪れた恋は…

オトーサン、 「うーん、どちらがいいのだろう」 年上の男性か、年下の男性か。 貴女なら、どちらを選びますか? キャンディーズの歌を思いだしました。 ♪デートの時間に遅れる  いつでもケンカをしかける  あいつは あいつは  年下の男の子 原題:P.S. (2004) 監督:Dylan Kidd 原作:Helen Schulman 脚本:Helen Schulman/Dylan Kidd Genre: Comedy / Drama / Fantasy Rated R for language and sexuality 上映時間:97分 あらすじ ルイーズは、39歳独身 コロンビア大学芸術学部の入学選考部の部長。 教授ピーターと離婚したばかり。 ある日、彼女は入学願書を目にし、衝撃を受ける。 交通事故死した初恋のひとと同じ名前だった。 面接に現れた学生スコットは、 顔だけでなく声や癖まで同じだったのだ。 二人は、たちまち恋に落ちる... 出演者: Laura Linney ... Louise Harrington(ルイーズ) Topher Grace ... F. Scott Feinstadt(スコット) Gabriel Byrne ... Peter Harrington(ピーター) オトーサン、 「いい女優さんだねぇ」 このひとのフアンなら、感激するでしょう。 ほとんど出ずっぱりでした。 LAURA LINNEY  ローラ・リニー 誕生日 1964/2/5 出身 米ニューヨーク 父は劇作家のロミュラス・リニー。 ブラウン大学卒業後、 ジュリアードとモスクワの芸術学校で演技を学ぶ。 ブロードウェイを中心に活躍。 92年「ロレンツォのオイル」で映画デビュー。 95年「コンゴ」で初主演。 2000年「ユー・キャン・カウント・オン・ミー」で アカデミー賞とゴールデングローブ賞の助演女優賞ノミネート。 「愛についてのキンゼイ・レポート」、 「The Savages」でアカデミー賞ノミネート。 「イカとクジラ」でゴールデングローブ賞主演女優賞ノミネート。 出演作 1992年「ロレンツォのオイル」「デーヴ」 1993年「ボビー・フィッシャーを探して」 1995年「コンゴ」◇ 1996年「真実の行方」◇ 1997年「目撃」 1998年「トゥルーマン・ショー」◆ 2000年「ユー・キャン・カウント・オン・ミー」 2001年「アイリス」(TM)「プロフェシー」 2002年「ライフ・オブ・デビッド・ゲイル」◆ 2003年「ラブ・アクチュアリー」◆「ミスティック・リバー」◆ 2004年「愛についてのキンゼイ・レポート」◆「ルイーズに訪れた恋は…」◇ 2005年「エミリー・ローズ」◇「イカとクジラ」◇ 2006年「痛いほどきみが好きなのに」◆ 2007年「アメリカを売った男」◆「私がクマにキレた理由(わけ)」◆ その他の出演者: Lois Smith ... Ellie Silverstein Paul Rudd ... Sammy Silverstein Jennifer Carta ... Work Study Becki Newton ... Rebecca Chris Meyer ... Ricky Marcia Gay Harden ... Missy Goldberg User Rating:6.3/10 ( 3,819 votes) IMDb User Rating:5.6/10( 181 votes) Yahoo! オトーサン、 「大人の女性向けだね」 User Reviews(IMDBを翻訳) Gary Murphyさん Olathe, KS, USA 2005年9月3日 ローラ・リニーが光る ローラ・リニーは、稀有の女優だ。 彼女の出演作なので、借りた。 筋書きは、やや超自然的で、好まない。 だが、彼女の演技で、十分カバーされている。 話が進むにつれて、生まれ代わりを強調しすぎていると思った。 大人の関係の現実と青春時代の関係の理想を描いている。 10代の未熟さをいかにして克服していくかも描いている。 ライバル、愛の発見、愛の喪失を描いている。 だが、ありきたりでないのがいい。 登場人物もいい。 ローラ・リニーの演技は、私の期待以上だった。 助演のガブリエル・バーンは、手固い演技だった。 トファー・グレイスも、よかった。 だが、名女優と比較すると、その差は歴然としている。 人物中心の筋書きで、 いい演技で、ありきたりでない映画を見たかったら、 この映画、私と同じように楽しめるだろう。 オトーサン、 「そうね、ここまで見せるとは...」 ジーナさん 2008年7月2日 セリフは満点評価 ローラ・リニーの性的な描写には度肝を抜かれましたが、 時折見せる少女のような表情は さすが演技派女優といったトコロです。 作品のテイストは、好き嫌い分かれるでしょうが ローラ・リニーのファンなら 彼女のラストの爽やかな笑顔だけでも観て損はないハズ。 15歳も年下の男の子との色恋沙汰に揺れる 不安定な女性心理はよく描かれていますが、 ソレをどう打破したのかが伝わってこない・・・。 まわりの説得だけで踏み出せるような人なら、 こんなに長い間モンモンとしてないしね〜 前に踏み出せていない私としては、 そのキッカケが知りたいわ〜(笑) 設定や展開が突飛なのはイイとしても、 ロマンティックな演出やリアルな何かがあれば作品の印象は変わったかも・・・。 20年後を語っていたシーンは 年上の女と年下の男の子の恋愛のリアルさを垣間見た気がするけど・・・ これ、男女が逆転した恋愛においては不必要な会話ってのがチト寂しい(爆) せめてマーシャ・ゲイ・ハーデンが都会的な皮肉屋女だったら良かったな・・・。 ※1 題材、作風からして男性には不向きです。 ※2 観るとイライラすると思うので前向きな女性にも不向きです(爆) ※3 トファー・グレイス目当てで観るなら止めません(笑)


ブラウン・シュガー

オトーサン、 「黒砂糖の映画かいな」 「いや、歌に触発された映画みたい」 「ふーん、どんな歌なの?」 「出だししか覚えていないけど」 D'ANGERO's "Brown Sugar" ♪Let me tell you 'bout this girl   Maybe I shouldn't   I met her in Philly and her name was Brown Sugar   See, we be making love constantly   That's why my eyes are a shade blood burgundy 原題:Brown Sugar (2002) 監督:Rick Famuyiwa 原作:Michael Elliot 脚本:Michael Elliot/ Rick Famuyiwa Genre:Romance / Comedy / Drama Rated PG-13 for sexual content and language 上映時間:119分 あらすじ: 幼馴染みのシドニーとドレイ。 子供の頃から、新しい音楽ヒップホップに夢中。 20年後、シドニーは音楽評論家、 ドレイはレコード会社のオーナーになっていて、 依然として、固い友情で結ばれていた。 やがて、ドレイは弁護士リースと結婚式を挙げる。 シドニーは、なぜか彼を祝福できず、戸惑う,,, 出演者: Taye Diggs ... Andre Romulus Ellis(ドレイ) Sanaa Lathan ... Sidney Shaw (シドニー) Mos Def ... Chris Anton Vichon(クリス) Nicole Ari Parker ... Reese Marie Wiggam Ellis(リース) オトーサン、 「ごく自然な演技のできる俳優だね」 TAYE DIGGS  テイ・ディグス 誕生日 1972/1/2 出身 米ニューヨーク州チェスター シラキュース大学で美術の学士号を取得後、 「回転木馬」で初舞台を踏む。 テレビでは「アリー・myラブ」にゲスト出演。 98年「ステラが恋に落ちて」で映画デビュー。 ゲイであることを認めている。 出演作 1998年「ステラが恋に落ちて」 1999年「GO」◆「TATARI」◆「ベストマン」◇ 2000年「誘拐犯」◆ 2002年「ベスト・フレンド」◆「シカゴ」◆「ブラウン・シュガー」 2003年「リベリオン」◆「閉ざされた森」◆「お坊ちゃまはラッパー志望」 2005年「RENT/レント」「ダウト」 その他の出演者: Boris Kodjoe ... Kelby Dawson Queen Latifah ... Francine Wendell Pierce ... Simon Erik Weiner ... Ren Reggi Wyns ... Ten Melissa Martinez ... Meghan Aaliyyah Hill ... Young Sidney Marc John Jefferies ... Young Dre Venida Evans ... Older Woman Breece Wilson ... Woman Brette Taylor ... Woman 2 User Rating:5.9/10 ( 3,266 votes) IMDb User Rating:7.1/10( 51 votes) Yahoo! オトーサン、 「ま、こんなものかな」 User Reviews(IMDBを翻訳) bless1さん United States 2007年3月20日 最高のラブ・ストーリーの映画 これまで見たうちで、 最高のラブ・ストーリーの映画だ。 ヒュプホップが好きでなくても、この映画は楽しめる。 笑わせてくれるし、泣かせてくれる。 (喜びの涙だ). 主役の2人は、スクリーンを明るくする。 美しいラブ・ストーリーだ。 友人がどやって恋に落ちるかについてメッセージを送ってくれる。 何度も考えさせてくれる。 何年も知り合っている異性の友人、 魅力を感じているうえに、配偶者もいない。. 見ていて素晴らしい映画だ。 せりふも、セックスシーンも淫らではない。 愉快な映画だ。 ヒップホップがどんなに2人の心を通わせるかが分かる。 オトーサン、 「詳しいひとがいるんだ!」 Lerato SOULさん 2004年1月4日 "I want some of your Brown Sugar". ヒップホップ世代の人ならば、 すぐにタイトルを見てディアンジェロの 「Brown Sugar」の曲が浮かぶ。 映画の内容も、まるでこの曲のように進む。 ディアンジェロが歌う「Brown Sugar」で、陶酔したように 映画の内容やキャストの魅力に陶酔する。 みんな魅力的だったが、モス・デフ演じた青年が 難しい性格の割りには、シャイな所があって、チャーミング。 サーナ・ラサンも、今までとは違い、 誰もが共感できる女性の等身大って感じで素敵だ。 ディアンジェロの「Brown Sugar」の詩も素晴らしいが、 それと同じくこの映画の台詞が素晴らしい。 監督のリック・ファムユイワ(「The Wood」)の作る映画は いつも台詞が生き生き新鮮だ。 冒頭のスクリーンの4カット割り等は、 「スーパーフライ」のようにスタイリッシュだ。 エンディングは想像できるけれど、 そのプロセスに一緒にドキドキできるチャーミングな映画。


冷たい熱帯魚

オトーサン、 知人に薦められたので、義理で鑑賞。 「146分か、長いなぁ」 でも、見はじめたら、面白いの何の!。 卑屈になって生きている世のお父さんたちには、 必見の映画かもしれません。. 原題:冷たい熱帯魚(2010)    Cold Fish 監督:園子温 脚本:園子温/ 高橋ヨシキ Genre: Drama / Thriller 上映時間:146分 あらすじ: 009年1月14日。 小さな熱帯魚屋を経営する社本と妻・妙子は、 万引で捕まった娘・美津子を引き取りにスーパーへ。 居合わせた店長の知り合い村田の取りなしで、 美津子は無罪放免に。 村田は大きな熱帯魚屋のオーナーで、 美津子を自分の店で預かってくれることになる。 そして、高級熱帯魚の繁殖という儲け話に 誘い込まれ、想定外の体験をする羽目に。 出演者: 吹越満 ...社本信行 でんでん ... 村田幸雄 黒沢あすか ... 村田愛子 神楽坂恵 ... 社本妙子 梶原ひかり ... 社本美津子 オトーサン、 「でんでん、いい役者だね」 せりふも一流ですが、 見事に自分の肉体から出た言葉になっています。 おそらく多くの外国人には、 この素晴らしさはわからないでしょう。 その他の出演者: 渡辺哲 ... 筒井高康 諏訪太朗 ... 吉田 ペ・ジョンミョン 三浦誠己 芦川誠 坂田雅彦 瀬戸夏実 中泉英雄 阿部亮平 山根和馬 橋本一郎 小出志浩 龍坐 伊藤竜翼 斉藤リナ 赤崎菜美子 竹垣綾香 三ツ井菜々花 古藤ロレナ User Rating:7.2/10 ( 1,594 votes) IMDb User Rating:7.4/10 ( 853 votes) Yahoo! オトーサン、 「こんなすごい邦画があったんだ」 User Reviews(IMDBを翻訳) valleyjohnさん United Kingdom 2011年7月12日 すごい演技の一級品 最近、少し日本映画をみている。 大多数は、興味深い。 この映画は、いままで見たうちで、最高に奇妙な映画だった。 2人の男の物語で。それぞれ違うタイプの熱帯魚店を経営している。 2人は、ちがっていて、性格も極端に違う。 実にマンガ的で、暴力的な映画だ。 役者たちが替え玉を使ったと思われるシーンもある。 肉体的・性的な暴力が生々しい。 だが、長すぎる。 先に進めば進むほど、極端なシーンが出てくる。 物語のモラルについては語りたくない。 好きな映画ではない。 だが、役者たちは高く評価したい。 非常に違った映画をみたいなら、 この映画は、それに相当する。 オトーサン、 「そう、村田が断然いい」 にゃんにゃんさん 2011年10月23日 村田は映画史に残る悪役かもしれない 恐怖や狂気が振り切れると逆に笑いに変わることがある。 この辺はサム・ライミがよく心得ていて、 「死霊のはらわた」などが良い例だろう。 この「冷たい熱帯魚」はその笑いに変わるギリギリの線を いったりきたりし、観客を狂気のるつぼに叩き落とす。 (人によっては笑ってしまうシーンも多々あるだろう) 前半はリアルな家庭環境が描かれる。 主人公は熱帯魚店を営む地味な男・社本。 美津子という娘が1人いるが、 最初の妻が死んで新しい妻・妙子をもらってからというもの、 娘は非行に走っている。 ある日、娘の美津子が万引きをしてしまい、社本と妻が呼び出される。 (妻・妙子の喫煙を気づかないフリする社本の描写が巧い) そこで「村田」という男と出会うところから全てが始まる。 特筆すべきはでんでん演じるこの「村田」の強烈なキャラクターだろう。 一見人の良さそうな外見をしており、みな彼に魅了されていくが ふとしたところでガラリと豹変するのが恐ろしい。 気に入らないものは叩き潰し、 危なくなると泣きわめいたりしてその場をひょうひょうとかわす。 村田は人の内面をエグり出し、感情を操り、 自分の思うがままにコントロールする天才だと思う。 暴力と性とユーモアが同居したカオスなキャラクターでありながら それをリアルに演じきったでんでんは凄い。 書くのがだるくなってきたのでここらでやめるが、 狂気の振り切れる後半はもはやファンタジックになっており ここを受け入れて楽しめるかは見る側次第だろう。 グロテスクな描写も多いが、最後まで飽きない面白さがある。


吉原炎上

オトーサン、 「ありゃ、面白かったな」 ・龍慶一郎「吉原御免状」新潮文庫 幼少のみぎり、下谷の龍泉寺に住んでいましたし、 血が騒ぐ頃には、吉原をのぞいたこともあります。 吉原の芸者たちの墓を訪ねたこともあって、 この映画に強い興味をもちました。 原題:吉原炎上(1987) 監督:五社英雄 原作:斎藤真一 脚本:中島貞夫/笠原和夫 Genre:Drama 上映時間:133分 あらすじ 明治末期、吉原遊廓では借金に縛られた娘たちが 六年の年季が明けるまで、売春していた。 久乃が売られてきたのは18歳。 中梅楼では、遊女たちがを競っていた。 筆頭花魁でありながら、学生といい仲になっていた九重は 見習となった久乃に自らの身体で女の作法を教え、 数日後、借金を成算すると吉原を去っていった。 ある夜、久乃の前に古島財閥の若き当主古島が現われる。 お職の小花は男にフラれ、剃刀を持って暴れだす。 そこで久乃がお職の座につき、花魁道中をやる,,, 出演者: 名取裕子 ...久乃 根津甚八 ...古島 二宮さよ子 ...九重 西川峰子 ...小花 オトーサン、 「世界の7不思議だよなぁ」 名取裕子さんが未婚というのは... でも、経歴をみると、いい映画のオファーが続いて 恋愛・結婚どころではなかったのでしょう。 名取 裕子 誕生日 1957/8/18 - 出身:神奈川県横須賀市。 座間中学、厚木高校、青山学院大学文学部卒。 大学在学中、ミス・サラダガールコンテストに応募し、芸能界入。 「3年B組金八先生」「京都地検の女」などで注目され、 2時間ドラマの女王といわれる。 松本清張作品に数多く出演し清張女優とも呼ばれる。 「けものみち」で和田勉に見出される。 出演作: 1977年「星と嵐」 1979年「関白宣言」 1984年「ねずみ小僧怪盗伝」「彩り河」「序の舞」 1985年「時代屋の女房2」「夢千代日記」「櫂」 1986年「そろばんずく」「テイク・イット・イージー」「ドン松五郎の生活」 1987年「愛はクロスオーバー」「吉原炎上」「首都消失」 1988年「異人たちとの夏」「肉体の門」「妖女の時代」 1989年「226」「右曲がりのダンディー」 1990年「孔雀王アシュラ伝説」「マドンナのごとく」「ボクが病気になった理由」      「女帝春日局」 1991年「撃てばかげろう」「首領になった男」「必殺!5 黄金の血」      「夜のストレンジャー 恐怖」 1992年「ジェームス山の李蘭」 1993年「KOYA 澄賢房覚え書」「ゴト師株式会社」「結婚 佐藤・名取御両家篇」 1994年「釣りバカ日誌7」「忠臣蔵外伝 四谷怪談」「1995年マークスの山」      「勝手に死なせて!」 1996年「幻想アンダルシア」「必殺! 主水死す」 1999年「必殺! 三味線屋・勇次」 2000年「しあわせ家族計画」「ガラスの脳」 2003年「クイール」 2007年「自虐の詩」 その他の出演者: かたせ梨乃 ...菊川 藤真利子 ...吉里 山村聡 ...大倉伊三郎 佐々木すみ江 ...大倉スミ 園佳也子 ...おちか 速水典子 ...綾衣 左とん平 ...由松 岸部一徳 ...国さん ビートきよし ...源さん 井上純一 ...宮田 益岡徹 ...野口 河原崎長一郎 ...越後屋善之助 成田三樹夫 ...今朝次 竹中直人 ...桜田紅洋 中島葵 ...峯半の女将 大村崑 ...写真屋 山本清 ...医者 小林稔侍 ...坪坂義一 野村真美 ...お春 光石研 ...巡査 緒形拳 ...巡査 岸田今日子 ...ナレーター User Rating:8.9/10 ( 368 votes) Yahoo! オトーサン、 「名作だ」 海外の映画祭に出せば、賞をとれたのに。 User Reviews jaguarcom007さん 2011年10月27日 吉原の花魁を中心とした群像劇 BSでやっていたので録画して見ました。 実は今まで2回程見ているのに、印象に残っているのは 西川峰子扮する小花が乳丸出しで狂い死にする場面。 一見華やかな吉原の花街に通じる道も、 通う男にとっては極楽道、売られる女にとっては地獄道。 鮮やかな極彩色に彩られる花魁たちのはかなく悲しい物語。 花魁の生き様に誇りを持ちながらも、 年下の学生とのはかない夢を見つつ、 潔く訣別する心の通った九重役の二宮さよ子。 ひいき客の借金の返却に力になろうとしながら、 裏切られ見捨てられて、金魚売りを誤って殺してしまう、 吉里役の藤真利子。 結核に冒され、仕事から干され、狂い死にする、 小花役の西川峰子。 クレジットでは名取裕子、かたせ梨乃が主役級になっているが、 九重、吉里、小花の3人の花魁の印象が強過ぎて、 主役も含めて他の役所がかすんでしまう。 特に名取裕子に今ひとつ華がなく、 相手役の根津甚八の大根役者ぶりが追い討ちをかける。 アクの強い園佳也子、情けない役の山村聰、ちょい役で 花を添える緒形拳、竹中直人など名優が脇を固める中で、 目立ってしまう。 今の日本映画界にはこれだけの役者は揃えられない。 オトーサン、 「まったく同感だ} 2006年11月21日 デビポコさん 邦画で秀作は少ない. 最近では特に.最近とも言えないが「吉原炎上」は 多くの娼婦に身を落とした女性の生き様を 優れたなビジュアルをもって制作した手抜きのない映画だ。 当時の雰囲気を再現のセットがなかなかいい。 名取裕子のひたむきさも好感が持てる。 根津のあれほどしっとりと深い演技もいい。 ラストは当然,吉原の大炎上シーンだが、 いつまでも目に焼き付き,心に残る場面だ。 見事な邦画と文句なしに言える。


四川のうた

オトーサン、 「こういう工場だったのか」 その昔、中国の自動車工場を視察したエライひとが、 興奮気味にわれわれに語ってくれました。 「いやぁ、でかいの何の。 機械設備は、旧式で汚いけれど、規模がケタちがい。 おまけに、幼稚園から高校まであって、 ありゃ、ひとつの街だね」 原題:二十四城記(2008) 監督・脚本:ジャ・ジャンクー Genre:Documentary/Drama Country:China/Japan Langage: 上映時間:112分 あらすじ: 2007年、中国四川省・成都。 巨大国営工場“420工場”が50余年の歴史に幕を閉じる。 跡地を土地開発企業に引渡す式典が行なわれ、 かつての労働者たちが、思い出を語る。 1958年。 21歳のダーリーは、 夫と子供と共に故郷を離れ成都に船で向かっていた。 長江を遡り、三峡の街・奉節で船はいったん停泊。 ダーリーたちは下船し、街を歩くが、 出航時間が近づいた時、子供を見失ってしまう。 1978年。 上海からやってきたシャオホァは、 職場の花と呼ばれていたが、独身のまま。 服飾バイヤー、スー・ナーは 1982年成都生まれ。 工場で働く母親の姿を見た時、母親を軽蔑していたことが 間違いだと悟る。 工場跡地に建つ高級マンションを両親のために買いたい。 その視線の先には成都の街並みが広がっていた... 出演者: フー・シーケン ...本人 リュイ・リーピン ... ダーリー ジョアン・チェン ... シャオホァ チャオ・タオ ... スーナー オトーサン、 「こんな美人が結婚していないはずない」 後で分かりましたが、女優さんでした。 ジョアン・チェン、シャオホァを演じていました。 お色気たっぷりでした。 User Rating:7.7/10 ( 68 votes) Yahoo! オトーサン、 「名作!」 カンヌ国際映画祭ノミネート ・パルム・ドール ジャ・ジャンクー User Reviews 海の雫さんさん 2010年4月17日 そこには懸命に生きる、庶民の逞しさがある 私が住む所では上映さえされなかった作品。 そして私が映画館でこそ観たかった作品。 「長江哀歌」「青い稲妻」「世界」そして「四川のうた」。 作品の持つ圧倒的な力という意味では、 私は「世界」が一番だろうと思います。 そして正直に言うと「長江哀歌」と比べても少し見劣りがします。 (私は「長江哀歌」を観た後、号泣してしまいました 笑) 残念ながらこの作品で、そこまでの感動を得る事は出来ませんでした。 それは後半、セミドキュメンタリーであるこの作品で、 本当の俳優さん達の演技に違和感が残るという一点に尽きます。 それが結果的に、この作品の力を弱めてしまったと感じます。 でも、それを差し引いても、やはりジャンクー監督は凄いと思います。 激動の現代中国史、その中で生き抜く名もない人達。 彼らの顔に刻まれた皺、日焼けした肌、ささくれ立った指。 それらが彼等の労働の過酷さを雄弁に物語ります。 そしてその姿をこそ「美しい」と私は感じます。 それは私の両親が生き抜いてきた日本の時代と重なり、 私の両親の姿と重なります。 最後に言った女性の言葉「私は労働者の娘だもの」。 その自覚と覚悟が彼女の未来を切り開いていくでしょう。 私もセレブなどではありません。 そしてセレブなどにはなりたくありりません。 見栄でも、強がりでもなく。 私もまた彼女と同じ「労働者の娘です」。 私よりはるかに若い監督からエールを受け取りました。 「どんな時代でも、どんな状況下でも、ただ生き抜け!」と... オトーサン、 「中国がよく理解できたけど...」 授業の教材にいいのではないでしょうか。 こもねこさん 2009年4月30日 過去を見つめ、過去から学ぶ ジャ・ジャンクー監督は前作「長江哀歌」で、 中国の現実を映し出して見せた。 そして、今回の作品では、 中国の過去を照らし出して見せている。 この作品の中で、ジャ・ジャンクー監督は インタビュー相手の出演者が登場するシークエンスの中で、 時間をインタビュー時点での現在から過去、 そしてまた現在、そして未来へと移動させるという、 テオ・アンゲロブロス監督のような演出手法を見せている。 そんな、手の込んだ演出にした理由は、 最初はドキュメンタリーで撮っていたのが、 途中からインタビューする相手の元工員をプロの役者に変えて、あ えて映画的な演出をほどこしたから、のようだ。 しかし、その突貫工事的な演出が逆に効果的に観られたところが、 この作品の面白い点だと思う。 プロの役者を起用した効果が特に現れているところは、 ジョアン・チェンの登場シーンだ。 工場が隆盛を極めたころに、 若い頃の自分が工場のマドンナ的存在だったことから 話はじめるジョアン・チェンは、 現在の妖艶な姿が過去の面影をしのばせていて、 観客にはチェンの話をリアリティーたっぷりに聞き耳をたてられる。 もし、本物の女性だったとしたら、 申し訳ないが過去の面影を感じられないくらいに 皺や肌つやに年齢の積み重ねを見せていて、 観客はちょっと幻滅を感じたかもしれない。 また、最後に登場する工員の娘役の若い女優が、 母のことを話しながら涙ぐんだり、 絶対に親孝行をするとの堅い決心を鋭い眼差しで話すシーンは、 素人にはできない、迫力を感じる。 昨今、プロの役者を信用せず、素人を使う監督が増えている中で、 あえてプロの役者の力量にかけたジャ・ジャンクーの決断は見事、 というほかはないと思う。 現在から過去、過去から現在と時間が流れ行く中で、 信じてきたものが崩れていくはかなさが切々と語られるこの作品では、 国家の成長だけを目指していた文革時代から 現在までの中国の庶民の歴史が描かれている。 が、私は観賞中、この作品は中国ではなく、 過去の日本を描いているように見えて仕方がなかった。 確かに、巨大軍需工場など過去の遺物かもしれない。 しかし、この工場の存在と汗水流して懸命に働いていた人々によって、 今の隆盛する中国経済の根幹が造りだされた。 そう思うと、成都の遺物は日本の過去に見えてくるのだ。 私は、この作品に登場した巨大工場が、 最近一般に公開された、長崎の軍艦島に思えてならなかった。 軍艦島は過去の遺物かもしれないが、 ここでとれた石炭のおかげで、高度経済成長の源が造りだせた、 といっても過言ではないたと思う。 日本は昨今、過去をファッションのようにとりあげる傾向があるが、 過去を見つめなおそうとか、過去から学ぼうとする動きがまるでない。 ジャ・ジャンクーがこの作品で過去から今の中国を見つめなおそうしたように、 日本の映画監督にも、過去から学び今を考える作品を製作する気概をもってほしい、 と願うばかりである。


ランジェ公爵夫人

オトーサン、 「Ne touchez pasは、Don't touchだけど」 "la hache"は、どういう意味かなぁ 早速、フランス語の辞書を引きました。 「斧かぁ...するってぇと、物騒だな」 先日の松戸の高校生、ナイフでなく斧だったら 大変でしたね。 原題:Ne touchez pas la hache (2007) 監督:Jacques Rivette 原作:Honore de Balzac 脚本:Pascal Bonitzer/Christine Laurent/Jacques Rivette Genre:Drama / Music / Romance Country:France / Italy Language:French / Spanish 上映時間:137分 あらすじ: 19世紀初頭のパリ。 社交界の華、ランジェ公爵夫人は、 舞踏会でナポレオン軍の英雄モンリヴォー将軍と出会う。 将軍に興味を抱いた公爵夫人は、 彼を自宅に招き冒険譚を語らせる。 公爵夫人の魅力に心奪われてしまった将軍だったが、 公爵夫人の思わせぶりに翻弄され続ける。 業を煮やした将軍は、彼女を誘拐し、 オレの物にならないなら、 斧でおまえの美しい首を切り落とすぞと脅迫する。 これが公爵夫人の心に火をつけるのだが... 出演者: Jeanne Balibar ... Antoinette de Langeais(公爵夫人) Guillaume Depardieu ... Armand de Montriveau(将軍) オトーサン、 「もうすこし演技が巧かったら、アカデミー賞ものだけど」 公爵夫人役のジャンヌ・バリバール、才気が表に出すぎたかも。 相手役の将軍を演じたギヨーム・ドパルデュー、 おやじよりもハンサムだけど、生硬でした。 JEANNE BALIBAR  ジャンヌ・バリバール 誕生日 1968/4/13 出身 仏パリ 父は高名な哲学者、母は科学史家、祖父は数学者。 エコール・ノルマル・シュペリウールからケンブリッジ大学へ留学。 幼い頃からの演劇への夢が捨てきれず、女優へ。 コルセルヴァトワールに入学し、93年にコメディ・フランセーズに迎えられる (97年まで)。 92年「魂を救え」で映画デビュー。 96年「そして僕は恋をする」で セザール賞最有望女優賞ノミネート。 共演したマチュー・アマルリックとの間に二児がいる。 2008年「サガン−悲しみよこんにちは−」で セザール賞助演女優賞にミネート (同賞4度目)。 出演作 1992年「魂を救え」 1994年「優しい狂気」 1996年「そして僕は恋をする」 1997年「私は恋愛恐怖症」 1998年「神のみぞ知る」 2000年「発禁本 SADE」 2001年「恋ごころ」◇ 2003年「CODE46」 2004年「CLEAN」 2006年「NOISE」 2007年「ランジェ公爵夫人」◇ 2008年「サガン−悲しみよ こんにちは−」 2009年「何も変えてはならない」 GUILLAUME DEPARDIEU  ギヨーム・ドパルデュー 誕生日 1971/4/7-2008/10/ 出身 仏パリ 父は俳優ジェラール・ドパルデュー。 2008年、肺炎で死去。 出演作 1991年「めぐり逢う朝」 1993年「めぐり逢ったが運のつき」 1999年「ポーラX」 2002年「天使の肌」 2006年「ランジェ伯爵夫人」 その他の出演者: Bulle Ogier ... Princesse de Blamont-Chauvry Michel Piccoli ... Vidame de Pamiers Anne Cantineau ... Clara de Serizy Marc Barbe ... Marquis de Ronquerolles Thomas Durand ... De Marsay Nicolas Bouchaud ... De Trailles Mathias Jung ... Julien Julie Judd ... Lisette Victoria Zinny ... La mere superieure Remo Girone ... Le confesseur au couvent Beppe Chierici ... L'alcade Paul Chevillard ... Duc de Navarreins Barbet Schroeder ... Duc de Grandlieu User Rating:6.7/10 ( 858 votes) IMDb User Rating:7.0/10( 89 votes) Yahoo! オトーサン、 「ま、こんなものかも」 User Reviews(IMDBを翻訳) robert-hecht-1 さん Austria 2008年1月11日 ジャック・リベットの最高傑作 ジャック・リベットは、 「ジャンヌ・愛と自由の天使」や「修道女」のような 時代物が得意な巨匠だ。 だが、本作は、これまでよりもいい。 信じられない。 19世紀初期の雰囲気を見事に再創造している。 すべてが、自然だ。 細部まで再現するのに、さぞ時間がかかっただろう。 あの世界は、何と今日と変わってしまったのだろう。 絵も、濃密精細で、稀有な美しさだ。 当時、貴族たちがいかに退屈していたか。 どうやって時間つぶしをしていたかが、 観客に提示されている。 単純な筋書きのアクション映画や 現代物を見たいひとは、やめたほうがいい。 実際のところ、最高に力強い映画だった。 なまじ現代の観客の趣向に迎合しないのがいい。 物語りそのものは、ありうると思う。 俳優たちは、リアルに演じていた。 だが、あなたが正気でノイローゼ気味でないなら、 主人公同士が苦しめあう様は、理解し難いにちがいない。 他方、この映画の多くは、原作が書かれた時代に 根ざしている。 そう、本作は人工的なのだ。 だが、意図的なものだし、それが悪いわけではない。、 オトーサン、 「丁寧で行き届いた批評です」 欲を言えば、本当の恋ではなく、真実の愛と呼ぶべきでは?」 服部弘一郎さん 2008年2月19日 文豪バルザックの同名小説を ジャック・リヴェット監督が映画化。 男女のシビアな恋の駆け引きを淡々と描写する。 ヨーロッパの宮廷や社交界を舞台にした恋愛小説は、 ほとんどが不倫をモチーフにしている。 そもそも中世のヨーロッパにおいて ロマンス(恋愛物語)とは騎士物語のことであり、 そこでは騎士たちが貴婦人に対する恋を通して 男を磨くことになっていた。 貴婦人とは既婚の女性でなくてはならず、 それは時として自分の主君や恩人の妻だ。 例えばアーサー王物語の中心は、 騎士ランスロッドとアーサー王の妻グィネヴィア妃との禁じられた恋にある。 アーサー王物語の一部をなすトリスタンとイゾルデの悲恋物語も また、不倫の恋の物語に他ならない。 決して実ることのない恋だからこそ、 そこで男と女の価値が高められていく。 決して実ることの許されない恋だからこそ、 男と女の関係は高度な技巧を凝らしたものになる。 恋愛の駆け引きは、虚実取り混ぜた心理ゲーム。 映画『ランジェ公爵夫人』に描かれているのは、 ゲーム化された恋愛に命を賭ける男と女の姿なのだ。 「恋はゲーム」というと、何やら恋愛を不真面目に考えているように 思われてしまうかもしれない。 確かにあまたある恋愛ゲームの中には、 目先の享楽だけを追い求める浮ついたものもあるだろう。 でも人間はそれがゲームと知りつつ、そこに全身全霊を傾ける場合もある。 例えばプロのスポーツ選手はどうだろう。 野球だってサッカーだって、やっていることは「ゲーム」ではないか。 しかしトップアスリートたちはそのゲームに自分自身のすべてを注ぎ込み、 その姿を見てファンは感動する。 恋愛というゲームも、それと同じことだ。 フランス社交界の花形ランジェ公爵夫人は、 アフリカ探検で名を馳せたモンリヴォー将軍に恋愛ゲームを仕掛け、 将軍はこのゲームに引き込まれていく。 ゲームの序盤は夫人の思惑通りに展開する。 恋に我を忘れてのめり込んでいく将軍と、そんな将軍を手玉に取る夫人。 将軍をいいようにあしらう夫人の評価は高まり、 夫人に翻弄されるしかない将軍は物笑いの種。 だが彼は仲間の手を借りて夫人を誘拐するという奇手に出る。 これは夫人のまったく予想もしていなかった展開だ。 この大博打の結果、恋愛ゲームの主導権は将軍の手に渡る。 「本当の恋」に目覚めた夫人は将軍を追い求めるが、 彼は夫人を無視し続け、それがますます夫人の恋心を燃え立たせる結果となる。 問題はここに描かれる、夫人の「本当の恋」の意味だ。 これはゲーム化された恋愛を無効にし、 夫人と将軍の関係が持ち合わせていたゲームの虚構性を 打ち砕く正真正銘の恋心なのだろうか?  それともこの「本当の恋」すらもまた、 虚実入り交じった恋愛ゲームの中のひとつのエピソードに過ぎないのだろうか?  僕は後者だと思う。 夫人は自らが「本当の恋」という危険な領域に踏み込むことで、 再びゲームの主導権を取り戻そうとするのだ。 物語の結末は夫人の勝利。 彼女はゲームの主導権を完全に取り戻し、 勝利の満足感を握りしめたまま完璧な逃走を遂げるのだ。 オトーサン、 「監督の経歴をみておこう」 JACQUES RIVETTE  ジャック・リベット 誕生日 1928/3/1 出身 仏 ルーアン 映画監督、脚本家、映画批評家、雑誌編集者。 カイエ・デュ・シネマ誌編集長で、 ヌーヴェルヴァーグの中心的人物だった。 監督作 1965年「修道女」 1974年「セリーヌとジュリーは船でゆく」 1981年「北の橋」 1984年「地に堕ちた愛」 1985年「嵐が丘」 1989年「彼女たちの舞台」 1991年「美しき諍い女」 1994年「ジャンヌ・愛と自由の天使」「ジャンヌ・薔薇の十字架」 1995年「パリでかくれんぼ」 2001年「恋ごころ」 2006年「ランジェ伯爵夫人」


靴をなくした天使

オトーサン、 「深夜番組なのに、ダスティン・ホフマン主演?」 この内容なら、昼間堂々と放映できるはず。 どういう判断で、深夜に回すのでしょうか。 もっとも、録画が普及しているので、 どの時間帯に放映しようと影響ないのですが。 原題:Hero (1992) 監督:Stephen Frears 原作:Laura Ziskin/Alvin Sargent/David Webb Peoples 脚本:David Webb Peoples Genre:Comedy / Drama 上映時間:117分 あらすじ コソ泥のバーニーは、保釈延長を言い渡されるが、 別れた妻との間に息子がいる。 息子をを映画に連れていく約束の日、車がエンスト。 目の前に航空機が落ちてくる。 悪態をつきながらも、乗客たちを機外。 現場へ片方の靴を残していた。 乗客のテレビ・レポータ、ゲイルは、 恩人を探すべく賞金100万ドルで探す。 名乗り出たのは、ジョン。 靴を事件直後にバーニーから貰い受けただけの ホームレスなのに、ヒーローとして祭り上げられる... 出演者: Dustin Hoffman ... Bernie Laplante(バーニー) Geena Davis ... Gale Gayley(ゲール) Andy Garcia ... John Bubber(ジョン) オトーサン、 「うまいけど、ベストじゃないな」 DUSTIN HOFEMAN  ダスティン・ホフマン 誕生日 1937/8/8 出身 米ロサンゼルス 幼少の頃からクラシック・ピアノを習い、 ロサンゼルス音楽院を経て、サンタモニカ・カレッジへ。 パサディナ・プレイハウスで演技を学びながら、 58年カレッジを卒業。 ニューヨークのアクターズ・スタジオに入る。 ダンスホールのピアノ弾き、ウエイター、皿洗い、ビルの掃除人など転々。 67年「TIGER MAKE OUT」の端役で映画デビュー。 「卒業」でアカデミー主演男優賞にノミネート。 「真夜中のカーボーイ」「リニー・ブルース」でもノミネートされ、 79年「クレイマー、クレイマー」でアカデミー主演男優賞受賞。 88年「レインマン」で二度目の受賞を果たした。 出演作 1967年「100万ドル大捜査」「卒業」 1969年「真夜中のカーボーイ」「ジョンとメリー」 1970年「小さな巨人」 1971年「ケラーマン」「わらの犬」 1972年「アルフレード・アルフレード 1973年「パピヨン」 1974年「レニー・ブルース」 1976年「大統領の陰謀」「マラソンマン」 1978年「ストレート・タイム」 1979年「アガサ 愛の失踪事件」      「クレイマー、クレイマー」 1982年「トッツィー」 1985年「セ−ルスマンの死」 1987年「イシュタール」 1988年「レインマン」 1989年「ファミリービジネス」 1990年「ディックトレーシー」 1991年「フック」「ビリー・バスゲイト」 1992年「ヒーロー 靴をなくした天使」 1995年「アウトブレイク」 1996年「アメリカン・バッファロー」「スリーパーズ」 1997年「マッド・シティ」「ワグ・ザ・ドッグ 噂の真相」 1998年「スフィア」 1999年「ジャンヌ・ダルク」「マルコヴィッチの穴」 2002年「ムーンライト・マイル」「くたばれ!ハリウッド」「コンフィデンス」 2003年「ニューオーリンズ・トライアル」 2004年「ネバーランド」「レーシング・ストライプス」(声)「ミート・ザ・ペアレンツ2」 2005年「ハッカビーズ」 2006年「パヒューム ある人殺しの物語」「主人公は僕だった」 2007年「マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋」 その他の出演者: Joan Cusack ... Evelyn Kevin J. O'Connor ... Chucky Maury Chaykin ... Winston Stephen Tobolowsky ... Wallace Christian Clemenson ... Conklin Tom Arnold ... Chick Warren Berlinger ... Judge Goines Cady Huffman ... Flight Attendant Leslie Susie Cusack ... Donna O'Day James Madio ... Joey Richard Riehle ... Robinson Daniel Baldwin ... Fireman Denton User Rating:6.3/10 ( 11,809 votes) IMDb User Rating:8.7/10( 688 votes) Yahoo! オトーサン、 「ま、足して2で割るスコアだな」 User Reviews(IMDBを翻訳) bobqwatsonさん Paris, France 2004年4月18日 評価が低すぎる 批評家たちは、勘違いで物申している。 そう、この映画は、先見性のある社会批評ではない。 人間性の感動的な分析ではない。 哲学的傑作ではない。 だが、さりげないところがいいのだ。 まさにハリウッド映画だ。 当時のハリウッドでは、最良の映画だ。 筋書きはよく出来ている。 脚本は機知に富む。 登場人物は興味深く、演技はなかなかのもの。 (ダスティン・ホフマンは、すばらしい). 話しの展開は、人間感情の微妙さを示すものではない。 だが、かなり力強くある感情を喚起する。 そう、プライドだ。 言葉を変えれば、あなたを幸せにしてくれる。 とはいえ、幸せとは何かと質問攻めにあうわけでもない。 映画館で、いい気分になる程度に留めている。 何回見ても、楽しめる。 深刻にお勉強する必要はない。 この映画は、知的な映画フアン向きにぴったり。 楽しさを求めて映画をみるひとに向いている。 分かりやすい内容なのだ。 ハリウッドの最良の映画だ。. オトーサン、 「同感!」 黒美君彦さん 2005年12月26日 わかりやすい スティーブン・フリアーズ監督作品としては わかりやすいコメディータッチの作品。 どうしようもない利己的な泥棒 でもせいぜい“小悪党”にしかなれない バーニー・ラプラントをダスティン・ホフマンが好演。 小さなウソがとんでもない事態を引き起こしてしまう ジョン・バーバーに、アンディ・ガルシアを配し、 なかなかウィットに富んだ作品に仕上がった。 「小さな勇気があれば誰でもヒーローだ」という わかりやすいメッセージに、何となく元気づけられる思いがした。 小さな佳品。


姉妹

オトーサン、 「この監督、知らんな」 そもそも、苗字が読めません。 家城 巳代治は、いえき みよじと読むそうです。 誕生日:1911/9月/10 - 1976/2/22 出身:東京都 東京府立三中、弘前高等学校を経て、東京帝国大学文学部卒 松竹大船へ入社し、「雲ながるる果てに」「ともしび」 などの名作映画を残した。 原題:姉妹(1955) 監督:家城巳代治 脚本:新藤兼人/ 家城巳代治 Genre:Drama 上映時間:95分 あらすじ: 圭子と俊子の姉妹は、通学のために 都会の伯母に寄宿する。 姉の圭子は17歳、大人しい性質。 妹の俊子は14歳、天真らんまん。 冬休み、二人は過疎の山奥にある父母のもとへ帰り、 近所の若者たちと正月をすごした。 圭子は学校を卒業し、俊子は寄宿舎へ。 山の発電所に人員整理の波が押し寄せるなか、 圭子の嫁ぐ日が来る。 俊子は、正月のかるた会で一緒だった 岡青年が好きなのに、なぜと姉を詰問する... 出演者: 野添ひとみ ... 近藤圭子 中原ひとみ ... 近藤俊子 内藤武敏 ... 岡青年 オトーサン、 「人生、日向あり、日陰あり」 大映の重役の息子である川口浩と結婚した頃が、 野添ひとみさんにとっては、 人生最良の時期だったのでしょうね。 野添ひとみ 誕生日 1937/2/11 - 1995/5/4 出生地 東京市牛込区 夫は俳優の川口浩。 双子の姉は付人を引き受けてくれた後、 大映テレビでプロデューサーになる。 6人兄弟の末っ子。 疎開先の敦賀が戦災に遭い、秩父の遠戚宅へ。 中学2年生、中野坂上へ戻る。 松竹歌劇団(SKD)の新人募集に合格、 中学校卒業と同時に松竹音楽舞踊学校に入る。 1952年、「うず潮」で映画デビュー。 1958年「白鷺」でカンヌ国際映画祭特別表彰受賞。 1960年、共演の多かった川口浩と結婚。 2人の娘をもうけたが、1983年次女を失い、 1987年、浩が癌で死去。 看病疲れで甲状腺癌にかかり、58歳で死去。 主な出演作 1952年「うず潮」 1953年「まごころ」 1955年「姉妹」 1957年「くちづけ」「暖流」 1958年「氷壁」「巨人と玩具」「白鷺」「有楽町で逢いましょう」 1959年「浮草」 1961年「婚期」 1962年「宝石泥棒」 その他の出演者: 信欣三 ... 近藤健作 川崎弘子 ... 近藤りえ 杉山英太郎 ... 近藤弘 中村直太郎 ... 近藤満 西沢ナポリ ... 近藤正 多々良純 ... 石田銀三郎 望月優子 ... 石田お民 田村保 ... 石田三成 城久美子 ... はつえ 加藤嘉 ... 徳次 北林谷栄 ... しげ 野口綾子 ... 落合としみ 田中稲子 ... としみの姉 忍節子 ... 落合夫人 殿山泰司 ... 三造 User Rating:10.0/10 ( 5 votes) Yahoo! オトーサン、 「10点満点か、投稿数が5じゃな」 User Reviews マジャールさん 2006年11月28日 清く貧しく美しく いいなあ、こういう姉妹。 お姉さんの野添ひとみは、やさしく淑やか。 妹の中原ひとみは、明るく元気いっぱい。 お父さん役も、家族思いで責任感の強い 人格者のお父さんで、見ていて心温まる。 全体に、良き時代の邦画の良心作といった感じで、 飾らない感動を与えてくれます。 こんな時代の、貧しくも思いやりに満ちた人々を見ていると 国を挙げて金儲けに狂奔している今の日本社会が、 まるで畜生の集まりみたいに思えてきます。   オトーサン、 「なるほど映画批評は、このように書くのか」 ユーカラさん 2009年3月8日 中原ひとみの初々しく、溌剌たる輝き。 表情変化の豊かさ、発声の良さ、コメディエンヌとして 抜群の運動神経を感じさせる。 同年のオムニバス映画『くちづけ』の一篇でも 活発な次女役で見事な快足ぶりをみせるが、 この映画でもその見事な走りはもちろん、 友人宅の廊下や、凧揚げ場面、寮の階段での見事な転び方や、 コミカルな演技の数々で楽しませてくれる。 過疎山村の失業問題など、独立プロ的なテーマを盛り込みながらも 映画が硬直しないのは彼女の起用に追う部分も非常に大きい。 姉妹愛の主題についてもこの映画は、その観念を実直に具象化してみせる。 二人は言葉においてはあくまで個別性・自主性をお互いに尊重し仲違いもするが、 彼女たちが画面に登場するときは常に身体的に触れ合わせるよう演出されている。 お互いに肩を寄せ合い、手を置き合うという直截な映画表現が この作品の視覚的な美質だ。 クライマックスとなる姉の嫁入りの日、 妹は姉にやさしく手を差し伸べ、自室へと誘う。 その触れ合いの身振りが素晴らしい。 また、監督の心情表現は様々な小道具の活用においても発揮されている。 社会の矛盾に憤る真っ直ぐな次女が、ポンプで乱暴に井戸水を汲む。 ここで手桶に納まりきれず溢れ出る水のショットは 彼女の思いを見事に視覚化する。 不本意な見合い結婚を決めた姉を難詰する妹と、 それに答えず一心にミシンを踏む姉。 そのミシンが真っ直ぐに縫い進むショットは姉の決意の象徴だろうか。


祇園の姉妹

オトーサン、 「はてな?...妹姉の園紙とは」 左から読めば、祇園の姉妹となります。 この映画ができた昭和11年は、 こういう表記法の時代だったのです。 原題:祇園の姉妹(1936) 監督・原作:溝口健二 脚色:依田義賢 Genre:drama 上映時間:69分 あらすじ: 京都の色町。 梅吉とおもちゃの芸妓姉妹は2人暮らし。 姉の梅吉は、古風で人情家。 妹のおもちゃは、現代的で打算的だ。 ある日、梅吉の前の旦那・古沢が文無しで転げ込んでくる。 おもちゃは、姉の愛情を旧いと決めつけ、 新しい旦那をつくらせて、追い出そうとする。 出演者: 山田五十鈴 ...おもちゃ 梅村蓉子 ... 梅吉 志賀迺家辨慶 ...古沢新兵衛(木綿問屋) 進藤英太郎 ...工藤三五郎(呉服屋) オトーサン、 「美人女優なんだ」 いままで、婆さんしか見ていなかったので、 若々しい頃のあで姿にほれぼれしました。 昭和を代表する大女優の経歴をみてみましょうか。 山田 五十鈴 誕生日 1917/2/5 - 出身地 大阪府大阪市中央区 本名は、山田 美津。ニックネームはベルさん。 父は、新派劇の俳優。 幼少時から常磐津、清元、舞踊などを習う。 1930年、日活に入社し「剣を越えて」で映画デビュー。 戦前から戦後にかけて活躍した。 女優として初めて文化勲章受賞。 主な出演作 1934年「風流活人剣」「ちりめん供養」 1935年「折鶴お千」「マリアのお雪」「父帰る母の心」 1936年「浪華悲歌」「祇園の姉妹」「沓掛時次郎」 1938年「鶴八鶴次郎」「静御前」 1939年「その前夜」 1940年「新妻鏡」「蛇姫様(総集篇)」 1941年「昨日消えた男」 1942年「待って居た男」「婦系図(総集篇)」 1943年「歌行燈」 1944年「芝居道」 1945年「名刀美女丸」  1946年「或る夜の殿様」 1950年「殺陣師段平」  1951年「おぼろ駕籠」「我が家は楽し」「鞍馬天狗 角兵衛獅子」       「大江戸五人男」  1952年「母なれば女なれば」「箱根風雲録」「魔像」「現代人」 1953年「女ひとり大地を行く」「あばれ獅子」「縮図」「雲ながるる果てに」 1954年「からたちの花」 1955年「路傍の石」「たけくらべ」「愛のお荷物」「人生とんぼ返り」 1956年「母子像」「猫と庄造と二人のをんな」「黒い河」      「流れる」「あやに愛しき」「おしどりの間」 1957年「蜘蛛巣城」「東京暮色」「大忠臣蔵」「どん底」「下町」 1958年「四季の愛欲」「暖簾」「悪女の季節」「母三人」 1960年「ぼんち」「夜の流れ」「予科練物語 紺碧の空遠く」 1961年「もず」「大坂城物語」「用心棒」「釈迦」 1962年「秦・始皇帝」「裸体」 1967年「大奥(秘)物語」 1978年「柳生一族の陰謀」 1982年「疑惑」「劇場版 必殺シリーズ」 その他の出演者: 深見泰三 ... 木村保(工藤の番頭) いわま櫻子 ... おまさ(工藤の妻) 久野和子 ... おえみ(古沢の妻) 林家染之助 ... 定吉(古沢の番頭) 三枡源女 ... おはん(定吉の妻) 大倉文男 ... 聚楽堂(骨董屋) 葵令子 ... 梅龍(芸妓) 滝沢静子 ... お千代(扇家の女将) 橘光造 ... 立花(運転手) User Rating:8.5/10 ( 83 votes) Yahoo! オトーサン、 「画面が古臭いけど...目が慣れると味がある」 User Reviews Ikedaさん 2006年9月8日 山田五十鈴 最初から昭和初期の軽音楽によるBGMが懐かしいですが、 山田五十鈴がシュミーズ姿で出てきて、 酒を徳利かラッパ飲みをするシーンには驚きました。 新派の山田九州男の娘さんですから 当然とは言いながら、演技が素晴らしく、 この作品あたりから人気が出だしたというのも良く解ります。 祇園を舞台にしながら、あまり芸妓らしいシーンがないのが 多少物足りませんが予算の関係ではないかと思います。 しかし本作は溝口の書き下ろしで、 狙いが新しい女の生き方のようですから、 それは関係ないかもしれません。 トーキーになってから、さほど経っていない時期の作品なので、 台詞がかなり、せわしないのが面白く、カメラも良いです。 彼の最高作とも思えませんが、 かなり上位に入る作品ではないでしょうか。 オトーサン、 「このひと、映画カメラマンかな?」 etude1987さん 20119年6月9日 映画とは何か 溝口映画のカメラワークそれ自身が女の悲しみと美しさを内包する。 人は画面には存在しない女をさも発見したかの様に語る。 しかし、あのカメラワークなくして、はたして女を表現できるのだろうか。 それは確実にゴダールが引き継いだ財産である。 『気狂いピエロ』、『ウィークエンド』、『万事快調』etc... 物語ではなく、カメラワークが美しい。 視覚から主題を生み出す。 煙草という小道具がなにやらマクガフィンとして 機能している様に思えてくる。 その煙草は二度画面を活気づけ、 一度目は比較的低い位置からの2ショットで、 二度目はやや高い位置からの2ショットである。 男と女は一つの煙草を交互に吸うのである。 ただ、個人的にはこういう事をするなら、長廻しではなく、 しっかりカットを割るべきだと感じている。 『武蔵野夫人』に顕著な人物を真横から追った 横移動のカメラワークが今回も見られる。 このようにカメラが人物を追う事が、何故に私を惹き付けるのか。 『ブレアウォッチ・プロジェクト』のカメラではなく、 数多ある映画のそれではなく、溝口映画のカメラワークである。 室内においてのそれは、部屋を横断しながら、 まるで女がカメラを握ったかの様に繊細で美しいのである。 カメラがさっと引いて、女性をリードする紳士のようにも思える。 『アワーミュージック』の第3章《天国》でもオルガを追うカメラは、 流れる曲に合わせる様に、繊細さと力強さをもってゆっくりと横に移動する。 『アワーミュージック』において大事なのは 人物に合わせてカメラが動くのではなく、曲に合わせて動くことである。 どう見ても、ゴダールのカメラワークには溝口のカメラワークが息づいている。 照明が息を呑むほど美しい。 特に、祗園の路地。 室内も美しいのだが、それほどという所が幾つか存在している。 カメラワークもそうだが、照明にかんしても、 空間と時間を重視している溝口にしてみれば、 それは至難の業なのであるが、 よくここまで辛抱強くやっているなという気にさせてくれるところがまた凄い。 長廻しが大変だったのか、幾つかカットを割っているところが見られる。 それが不自然なのだが、今観ると、斬新でもある。


橋の上の娘

オトーサン、 「これも、ルコント監督作品だ」 何作がみてきましたが、これまでのところ、 駄作はありません。 それどころか、毎回趣向を変えて楽しませんてくれます。 原題:La fille sur le pont (1999) 監督:Patrice Leconte 脚本:Serge Frydman Genre:Comedy / Drama / Romance Rated R for some sexuality Country:France Language:French / Italian / Greek 上映時間:90分 あらすじ: 男から男へと渡り歩き、 すぐ捨てられてしまう人生に絶望したアデルは、 セーヌ川に身を投げようと橋の上に立っていた。 そんな彼女を、ナイフ投げの曲芸師ガボールが “的”としてスカウトする。 やがてふたりはツキを呼び込み、 行く先々で喝采を浴びる... 出演者: Vanessa Paradis ... Adele(アデル) Daniel Auteuil ... Gabor(ガボール) Catherine Lascault ... Irene(イレーヌ) オトーサン、 「暗いけど、なんか魅力的だな」 経歴をみて分かりました。 ジョニー・デップのような暗い目つき そう、夫婦って似てくるらしいですね。 VANESSA PARADIS  ヴァネッサ・パラディ 誕生日 1972/12/22 出身 仏サン・モール・レ・フォッセ 4歳からダンスを学ぶ。 俳優の叔父ディディエ・パンの紹介で7歳の時、テレビ出演。 87年「夢見るジョー」で歌手デビューし、 ファースト・アルバム「マリリン&ジョン」もヒット。 90年「ヴァリアシオン」93年「ヴァネッサ・パラディ」をリリース。 映画は「白い婚礼」がデビュー作。 セザール賞最優秀有望若手女優賞受賞。 ジョニー・デップとの間に、リリー・ローズ・メロディ、次男ジャック。 出演作 1989年「白い婚礼」 1994年「エリザ」 1997年「奥サマは魔女」◇ 1998年「ハーフ・ア・チャンス」◇ 1999年「橋の上の娘」◇ 2001年「ロスト・イン・ラマンチャ」 2004年「エイリアンVSヴァネッサ・パラディ」◇ その他の出演者: Frederic Pfluger ... Contortionist Demetre Georgalas ... Takis Isabelle Petit-Jacques ... Bride Mireille Mosse ... Miss Memory Didier Lemoine ... TGV Ticket Conductor Bertie Cortez ... Kusak Stephane Metzger ... Italian Waiter Claude Aufaure ... Suicide Victim Farouk Bermouga ... TGV Waiter Nicolas Donato ... Mr. Loyal Enzo Etokyo ... Italian Megaphone Giorgios Gatzios ... Barker User Rating:7,5/10 ( 6,590 votes) IMDb User Rating:8.3/10 ( 360 votes) Yahoo! オトーサン、 「白黒映画だけど、魅力的だ」 ゴールデン・グローブ賞ノミネート ・外国語映画賞 セザール賞受賞 ・主演男優賞 ダニエル・オートゥイユ User Reviews(IMDBを翻訳) hphillipsさん United States 2000年8月26日 名演技、すばらしいせりふ、美しい撮影 観客を煙に巻くのが好きな監督の手になる 一風変わった映画だ。 素敵な「仕立て屋の恋」のようだ。 せりふがいい。 やや不吉な「リディキユール」よりも、機知に富んでいる。 だが、字幕は、よくない。 内容を判別し難いし、 フランスのオリジナル版よりも、暗い感じがする。 だが、ストーリーと2人の関係は、なかなかのもの。 白黒の撮影は、実に見事だ。 美しく、似合っている。 ダニエル・オートゥイユは、いつもより肉声が聞こえる。 彼をみていると、楽しくなってくる。 だが、この映画の中心は、ヴァネッサ・パラディだ。 すばらしい演技だ。 魅力とペーソスに富んでいる。 主役の相性は、お見事。 ルコントは、高度なラブ・ストーリーをつくってみせた。 オトーサン、 「玄人受けする映画かもね」 あるいは、何作かルコントの映画をみると、 何ともいえない、いいお味がするのです。 服部弘一郎さん 1999年9月13日 ルコント監督が描く不思議なラブ・ストーリー。 ヴァネッサ・パラディがチャーミング。 『髪結いの亭主』『仕立屋の恋』のパトリス・ルコント監督が撮った新作は、 ノスタルジックな匂いのする、男と女の寓話的ラブ・ストーリー。 主演は『八日目』のダニエル・オートゥイユと 『ハーフ・ア・チャンス』でもルコント作品に主演していたヴァネッサ・パラディ。 画面はモノクロのシネマスコープ。 僕はヴァネッサ・パラディという女優にあまり魅力を感じないのですが、 ルコントと組んだ『ハーフ・ア・チャンス』と この『橋の上の娘』の彼女はなかなかチャーミングでいい。 橋の上から川に身を投げようとする若い女。 彼女の名はアデル。 高校時代に男と駆け落ちして以来、 次々に男を取っ替え引っ替えしながら暮らしてきた彼女は、 男にも運にも見放されていた。 そんな彼女に声をかけたのは、ガボールという名のナイフ投げの男。 彼はナイフの標的になる若いパートナーを捜していたのだ。 コンビを組んだふたりはショーの人気者になり、 世界中を旅するようになる。 だがアデルの男遍歴は止まらず、やがて男性問題がもとでコンビは解散してしまう……。 一緒にいると何でもうまくいくのに、離れていると何をしてもダメなふたり。 マイナスとマイナスがかけ合わさって大きなプラスに転じるように、 アデルとガボールの関係もひとりひとりはマイナスもいいところ。 なのに一度ふたりが手を取り合えば、どんな不可能も可能になってしまう。 人間同士の不思議な作用です。 物語の舞台は現代ですが、 サーカス、ナイフ投げ、寝台列車の旅、豪華客船、モノクロ画面、 ビッグバンドの演奏を使ったBGMなどの仕掛けによって、 物語の時代性は薄れている。 ここに出てくるのは、フェリーニの『道』や 『フェリーニの道化師』を連想させる芸人たちの世界です。 これが一種の異空間になって、 ファンタジックな物語が成立しうる土台になっている。 この映画を観て「リアリティがない」 「本当の芸人の世界はこんなものじゃない」などと批判することはまったく無意味。 そもそもこの映画からは、身過ぎ世過ぎのリアリティなど剥奪されているのです。 そのための舞台装置が、ナイフ投げであり、イスタンブールなのです。 ヒロインのアデルはいい男を見つけるとすぐに寝てしまう尻軽女ですが、 ナイフ投げのガボールとは最後まで寝ない。 ふたりの間には、セックス以上にエロティックな関係があるからです。 ガボールの投げるナイフの前に身をさらし、 一投ごとに生と死の境界に追いやられる究極のエロティシズム。 アデルはガボールに自分の命をゆだね、ガボールはアデルの生死を支配する。 どんなセックスでも味わえない究極のエクスタシーを アデルとガボールは知っている。 確かにふたりの間にセックスは存在しないが、 こんなにもエロティックな関係を、プラトニック・ラブと言うのは難しい。 ラストシーンは途中から予想できたけど、 きちんと予想通りになってくれるのが嬉しいハッピーエンドだった。 1時間30分の素敵な映画です。


夕陽のギャングたち

オトーサン、 「安直だなぁ」 セルジオ・レオーネ監督が「荒野の用心棒」を大ヒットさせ、 以後、制作費が安いマカロニ・ウェスタンが量産されました。 この邦題、「夕陽のガンマン」(1965)をもじったのでしょう。 原題:Giu la testa (1971) 監督:Sergio Leone 原作:Sergio Leone/ Sergio Donati 脚本:Luciano Vincenzon/Sergio Donati/Sergio Leone Roberto De Leonardis/Carlo Tritto Genre:War / Western Country:Italy Language:Italian / Spanish 上映時間:157分 あらすじ: 革命の動乱が続く1913年のメキシコ。 陽気な山賊のフアンはある日、 オートバイを駆りダイナマイトを武器にしている アイルランド革命の闘士ジョンと出会う。 彼らは手を組んで銀行を襲おうと列車に乗り込み、 車中出会った博士と共に現地に到着。 しかし、襲撃した銀行には金ではなく政治犯が監禁されており、 博士も実は革命軍のひとりだった。 彼らを解放したことから英雄として祭り上げられる一方、 政府軍に追われる身となってしまったフアンとジョン。 やがて2人はアメリカへ向かおうとするも、 今度は政府軍を乗せた列車を襲撃する 先鋒役を命じられるハメになるのだが…。 出演者: James Coburn ... John H. Mallory(ジョン) Rod Steiger ... Juan Miranda(フアン) Romolo Valli ... Dr. Villega(博士) オトーサン、 「渋いね。男のなかの男だ」 JAMES COBURN  ジェームス・コバーン 誕生日 1928/8/31-2002/11/18 出身 米ネブラスカ州ローレル 出演作 1959年「ネバダの決闘」 1960年「荒野の七人」 1962年「突撃隊」 1963年「大脱走」「シャレード」 1964年「卑怯者の勲章」 1965年「ダンディー少佐」「海賊大将」「ラブド・ワン」      「電撃フリントGO!GO!作戦」 1966年「地上最大の脱出作戦」「現金作戦」 1967年「電撃フリント・アタック作戦」「荒野の隠し井戸」      「シークレット・シークレット」 1968年「太陽を盗め」「キャンディ」 1969年「殺人美学」「はるかなる南部」 1972年「夕陽のギャングたち」 1973年「要塞攻防戦・命知らずのならず者」      「シーラ号の謎」「ビリー・ザ・キッド/21才の生涯」      「黄金の指」 1974年「新・ドミノターゲット」 1975年「弾丸を噛め」「ストリートファイター」 1976年「スカイ・ライダーズ」「大いなる決闘」「ミッドウェイ」 1977年「戦争のはらわた」「ホワイト・ロック」(ナ) 1979年「サイレント・フルート」(原案のみ)      「カリフォルニア・スイート」「リベンジャー」      「マペットの夢見るハリウッド」「ゴールデン・ガール」 1980年「新ハスラー」「ラヴィング・カップル」 1981年「ルッカー」「ダーティ・ソルジャー/野良犬軍団」 1983年「ジェームス・コバーンのクロスオーバー/光と影」 1984年「ストラグル」 1985年「遙かなる少年の日々」 1986年「犠牲/ある兵士の死」 1989年「夢見るように微笑んで」 1990年「ヤングガン2」 1991年「ハドソン・ホーク」 1992年「ザ・プレイヤー」「ヒットリスト」 1993年「プロフェッショナル」「天使にラブソングを2」 1994年「マーヴェリック」 1995年「悪い女」「沈黙の大地」 1996年「イレイザー」「ナッティ・プロフェッサー/クランプ教授の場合」      「ブラック・メール/脅迫」 1997年「白い刻印」 1998年「ドラゴン 栄光への軌跡」「Mr.マーダー」 1999年「ペイバック」 2001年「JUSTISE 必殺」「モンスターズ・インク」(声)「アメリカン・ガン」      「エゴイスト」 2002年「スノー・ドッグ」 その他の出演者: Maria Monti ... Adelita, woman in stagecoach Rik Battaglia ... Santerna Franco Graziosi ... Governor Jaime Antoine Saint-John ... Gutierez / Col. Gunther Reza Giulio Battiferri ... Miguel Poldo Bendandi ... Executed Revolutionary Roy Bosier ... Landowner on stagecoach John Frederick ... American on stagecoach Michael Harvey ... Yankee Biagio La Rocca ... Benito User Rating:7.7/10 (12,123 votes) IMDb User Rating:8.0/10 (   72 votes) Yahoo! オトーサン、 「思ったより、ずっといいね」 User Reviews(IMDBを翻訳) SquirePMさん Birmingham, Alabama 1999年6月20日 無名のなかでは、恐らく最高の映画 こいつは、悲劇だ。 ひどい題名で、名画が葬り去られた。 1972年か73年に、映画館で "Duck, You Sucker"という 題名で見たことがある。 以後、映画のイメージが焼きつき、 素敵な音楽が鳴り響いている。 例えば、映画史上、最大の本物の爆発がある。 実に恐ろしいものだった。 現代のインチキな爆発など問題ではない。 おそらくすべてのプロダクションが度肝を抜かれただろう。 セルジオ・レオーネ監督は、最高の爆破処理をし、 複数のカメラを駆使し、色々な角度から広角で撮影している。 そして、爆破シーンに十分時間を割いている。 それだけの価値がある。 復員兵でなければ、こうしたものは、見られないだろう。 でも、この映画、爆発がすべてではない。 深い感動的なストーリーと アカデミー賞クラスのスケールの大きい撮影がなされている。 戸外での冒険、そして屋内での内緒話しがある。 突拍子のないシーンがあるし、 暗いユーモアも、暗い裏切りもある。 この映画、TVで見てはいけない。 ノーカット版でみるべし。 TV版は、編集はずさんだから、人気がない。 オリジナルの劇場版を手に入れて、 じっくり見るのがいい。 パーティなんかで見たら、お終いだ。 この映画、私の映画トップ20に入る! オトーサン、 「エンニオ・モリコーネは天才だね」 この音楽を聴くと、血が騒いできます。 ジーナさん 2008年6月8日 哀愁 アイルランドの革命家(爆弾魔?)と メキシコの山賊という奇妙な二人の関係、友情が面白い。 特に中盤の、知らず知らずのうちに 仲間になっていく過程がユーモラスだ。 野蛮で学はないが人の良さそうなロッド・スタイガーと 知的で計算高く渋いジェームズ・コバーンのバランスが 何とも味わい深いです。 「伏せろ」の声とラストの「俺をどうしてくれるんだ」が 深く印象に残るセリフでした。 ところどころ経緯の分からない部分があったのが、 残念な点です。 この時代の特徴かもしれませんが、 顔のアップが多いのも気になりました。 展開が遅いので合わない人には 退屈で長い西部劇になってしまうかもしれません。 それでも戦闘シーンは迫力がありますし、 男のドラマでありながら感情の動きが豊かですから 作品のリズムにさえ慣れてしまえば楽しめると思います。 ションションションという独特な音楽も耳に残りました。 ・・・って思ったらエンニオ・モリコーネさんが音楽担当だったんですね。 そりゃ耳に残るわ♪


嵐の勇者たち

オトーサン、 「二谷英明さんが笑っている」 肺炎で急死され、1月10日がお通夜でした。 日活黄金期の二枚目俳優でした。 享年81歳、ご冥福をお祈りします。 原題:嵐の勇者たち(1969) 監督:舛田利雄 脚本:永原秀一 Genre:Action 上映時間:100分 あらすじ: 島地は元刑事。 暗黒組織の結成祝賀会に乗り込み、 会長・生駒の愛妾亜紀子から、時価1億のドレスを奪う。 だが、肝心の亜記子は、生駒に潰された組の 唐沢らが身代金目当てに誘拐されてしまう。 誘拐を知った島地は、彼女を奪還してあげようと 生駒にもちかける。 だが、生駒の子飼いの殺し屋・真吾に狙われていた... 出演者: 石原裕次郎 ... 島地陶介 吉永小百合 ... 冬子 渡哲也 ... 唐沢恭 柳永二郎 ... 生駒正光 浜美枝 ... 志摩亜紀子 内田良平 ... 浅見真吾 オトーサン、 「みんな若いなぁ」 いまや大女優の吉永小百合さんは、 そこらの小娘みたいだし、 大ボス・渡哲也さんも、 小生意気な若造にしかみえません。 「おお、ボンドガールだ」 浜美枝さんって、美貌だし、演技もいいですねぇ。 その他の出演者: 二谷英明 ... 神崎明 浜田光夫 ... 浜野 岡崎二朗 ... 藤木 川地民夫 ... 川辺 郷えい治 ... 英 藤竜也 ... 太郎 和田浩治 ... 浩 青木義朗 ... 青井 深江章喜 ... 深田 山本陽子 ... 理江 梶芽衣子 ... 佳代 宍戸錠 ... 大門五郎 岡田真澄 ... 司会の男 青木伸子 ... エレクトーン奏者 谷村昌彦 ... 中年男 User Rating:-/10 ( 11 votes) Yahoo! オトーサン、 「採点するに及ばずか...」 User Reviews 篭瀬山さん 2003年2月16日 空疎 オールスターキャストであること以上のものは何もないので、 何かを期待して見てもがっかりするだけだと思います。 どんな映画も楽しむことができると豪語する 懐の深いアナタにお薦め。 オトーサン、 「そう、キャストを楽しもう」 バカ王子さん 2006年2月11日 日活はスター不足からか オールスター映画ってないけど 本作は日活晩年にして オールスター映画といっていいほどキャストが凄いです。 これで小林旭・高橋英樹や浅丘ルリ子・和泉雅子あたりが いればなぁとちょっと思う。 その割りに日活のイメージない浜美枝なんかがヒロインだし…、 と思って調べたら68日活の「昭和のいのち」なる作品と関連ありそう (これも日活オールスター級作品で本作に出演してない 英樹・ルリ子・和泉が出てる…み、観たいw)。 この映画、始まりから1分半に渡って 真黒の画面に裕次郎の歌だけが流れてるという (しかもダサい…)悪趣味な映画。 劇中でもなぜか突然歌いだす...ダサ〜。 裕次郎なんてかっこつけてるけど吉永小百合を盾にして男らしくないし。 やはり現代劇でオールスターは無理があるなと (この面子で忠臣蔵とかも見たくないが…)。 一番の収穫は吉永小百合・山本陽子・梶芽衣子の3人組の美しさ、 この頃になると大人の女性の美しさが見れます。 キャストを楽しむという点では十分オールスター映画として楽しめました。


狩人と犬、最後の旅

オトーサン、 「深夜3時放映の映画かいな」 どうせロクでもない映画かと思いましたが、 一応録画しておきました。 でも、見はじめると、これが面白いの何の。 主人公だけでなく、大自然も、生息する動物たちも、 橇を引く犬たちも、みんな雄弁に語りかけてきました。 山ガールの方々にも、みてほしい映画です。 原題:Le dernier trappeur (2004) 監督・脚本:Nicolas Vanier Genre:Documentary / Adventure Country:France / Canada / Switzerland / Germany / Italy Language:English / French 上映時間:94分 あらすじ: 長年ロッキー山脈で自給自足の生活を送る 最後の罠猟師ノーマン。 妻のネブラスカと7頭の犬ぞり犬たちと 厳しくも美しい大自然の中で暮らしてきた。 森林伐採で動物たちが減少していくなか、 今年限りでロッキーを去る決意を固める。 そんな最後の猟の旅を目前に、 町に住む親友アレックスを訪ねる。 生後10ヵ月のシベリアン・ハスキーをもらったが、 他の犬たちとなかなか馴染めなかった... 出演者: Norman Winther ... Himself(ノーマン) May Loo ... Herself(ネブラスカ) Alex Van Bibber ... Himself(アレックス) オトーサン、 「いい顔してるね」 独立独歩の本物の男、 表情からして、街の男とちがいます。 その他の出演者: Ken Bolton ... Himself Denny Denison ... Himself Robert Lafleur ... Himself Alain Lemaire ... Himself Christopher Lewis ... Himself Roy Ness ... Himself Kaori Toregai ... Himself User Rating: 6.7/10 ( 648 votes) IMDb User Rating: 8.1/10( 184 votes) Yahoo! オトーサン、 「名画だね」 並みのドキュメンタリー映画よりも、 格段に優れています。 User Reviews(IMDBを翻訳) skysurferさん Hungary 2010年2月27日 ごく自然に夢中にさせてくれる映画 土曜の朝、映画番組を調べた。 ドイツ語チャネルで、興味深いシーンに心を奪われた。 ドイツ語は喋れないが、絵は面白いのでみはじめた。 後悔しなかった。 誰かのレビューを読んだが、 せりふは、完全でないそうだ。 というのも、俳優たちが自分たちで演技しているからだ。 せりふも、ナレーションも分からなかったが、 実に本物で信じられるものを見ていると感じた。 したがって、これは、すばらしい映画だと思う。 目を奪うような、過酷な環境と滅び行くライフスタイルを 紹介し、感銘を与えてくれた製作者に感謝したい。 オトーサン、 「そう、これが主題だよね」 黒美君彦さん 2006年8月30日 死は生命の受け渡し 監督のニコラス・ヴァニエは1962年生まれの冒険家。 シベリアやカナダ、アラスカを舞台に過酷な挑戦を続ける一方、 小説や写真家としてもヨーロッパ全土で知られているとか (私は知りませんでしたが…苦笑)。 06年3月には犬ぞりで8000キロのシベリア横断に成功したのだそうだ。 この作品は、そんな彼だからこそ描けた作品といえるだろう。 主人公は実際にロッキー山脈に生きる数少ないトラッパーのひとり、 ノーマン・ウィンター。 ノーマンはあくまで自然の一部として先住民の妻と生活し、 友人である犬たちとともに狩りに出かける。 しかし、リーダー犬のナヌークが町で車にはねられ、 新たなアパッシュという雌犬を育てることになる。 山は無計画な森林伐採が進み、動物達が激減している。 トラッパーもまた絶滅の危機だ。 「自然は人間の手で調節しなければ」と彼は言う。 それが進化した人間の責務だと彼は考える。 生態系のバランスに責任を持つのがトラッパーの役割だと、ノーマンは語る。 ヴァニエ監督は、1999年に犬ぞりでカナダ北極圏を横断していて ノーマンと出会い、映画出演をオファーしたという。 基本的に彼の体験をもとにシナリオを書いたというが、 ドキュメンタリータッチでありながら、 実はフィクション、というのがややこしい。 作品内で現れる巨大なクマやオオカミは勿論、映画用の動物達だ。 そのあたりをどう評価するかで賛否が分かれそうだが、 舞台のカナダ・ユーコンの風景は徹底的に美しく、しかも過酷だ。 ヴァニエ監督はほぼ1年そこに滞在し、 ノーマンを主人公としたこの作品を描いたという。 鍛えられた人間がいかに強靭か、ということも改めて感じさせられる作品。 とにかく雄大な映像に身を委ねたい。 途中で少々眠くなるかも知れないが…(苦笑)。


シルバラード

オトーサン、 「へぇ、まだ西部劇がつくられていたんだ」 「西部劇、復活してほしいな」 そんな声を受けて、本作はつくられたのでしょう。 そして、四半世紀後の2010年、コーエン兄弟による 「トゥルー・グリッド」が、アカデミー賞作品賞はじめ、 10部門にノミネ−トされ、根強い西部劇人気を再確認させました。 そう、言いたいことは、西部劇は不滅だということです。 原題:Silverado (1985) 監督:Lawrence Kasdan 脚本:Lawrence Kasdan/ Mark Kasdan Genre:Action / Western 上映時間:133分 あらすじ: 投獄の身だったエメットは、出所して故郷へ。 途中、ペイドンやジェイク、マルを助ける。 だが、牧場主がエメットの姉夫婦の立ち退きを要求していた。 一味には、ペイドンの無法者だった頃の仲間コップがいて、 酒場のオーナー兼保安官として威張っていた。 連中のやり口に怒ったエメットたちは、一味に戦いを挑んでいく... 出演者: Kevin Kline ... Paden(ペイドン) Scott Glenn ... Emmett(エメット) Kevin Costner ... Jake(ジェイク) Danny Glover ... Mal(マル) Brian Dennehy ... Cobb(コップ) オトーサン、 「下手じゃないけど、いまいち」 この俳優さんの出演作で、よかったのは、 下記の作品でしょうね。 KEVIN KLINE  ケビン・クライン 誕生日 1947/10/24 出身 米ミズーリ州セント・ルイス インディアナ大学で音楽と演劇を専攻し、 ジュリアード学院演劇科を卒業。 ブロードウェイにデビュー。 82年「ソフィーの選択」で映画デビュー。 89年「ワンダとダイヤと優しい奴ら」でアカデミー助演男優賞受賞。 89年、フィービー・ケイツと結婚。 「アニバーサリーの夜に」では親子四人で出演。 出演作 1982年「ソフィーの選択」 1983年「再会の時」 1985年「シルバラード」 1986年「すみれはブルー」 1987年「遠い夜明け」 1988年「ワンダとダイヤと優しい奴ら」「乙女座殺人事件」 1990年「殺したいほどアイ・ラブ・ユー」 1991年「ソープディッシュ」「わが街」 1992年「チャーリー」「隣人」 1993年「デーヴ」 1994年「プリンセス・カラブー」 1995年「フレンチ・キス」 1996年「アル・パチーノのリチャードを探して」「ノートルダムの鐘」(声) 1997年「危険な動物たち」「イン&アウト」 1998年「アイス・ストーム」 1999年「ワイルド・ワイルド・ウエスト」◇ 2000年「エル・ドラド 黄金の都」(声) 2001年「アニバーサリーの夜に」◇「海辺の家」◇ 2002年「オレンジ・カウンティ」「卒業の朝」◇ 2004年「五線譜のラブレター」◇ 2006年「ピンクパンサー」◇「今宵、フィッツジェラルド劇場で」◆ 2008年「ラブ・ダイアリーズ」 その他の出演者: Marvin J. McIntyre ... Clerk Brad Williams ... Trooper Sheb Wooley ... Cavalry Sergeant Jon Kasdan ... Boy at Outpost John Cleese ... Sheriff Langston Todd Allen ... Deputy Kern Kenny Call ... Deputy Block Bill Thurman ... Carter Meg Kasdan ... Barmaid Dick Durock ... Bar Fighter Gene Hartline ... Bar Fighter User Rating:7.1/10 ( 16,412 votes) IMDb User Rating:8.6/10 (  201 votes) Yahoo! オトーサン、 アカデミー賞ノミネート ・作曲賞 ・音響賞 User Reviews(IMDBを翻訳) Darth Sidiousさん England 2001年7月2日 すばらしい こいつは、じつに愉快だ。 西部劇がやや好きなものとして、 このところで、一番新鮮な映画だった。 このジャンルは、ほぼ消滅したが、 この映画で、復活した。 筋書きは単純にしてありきたりだ。 古典的西部劇へのオマージュだ。 舞台を西部の開拓地とし、そこでの出来事にしている。 出演者はかなりいいし、よく知られている。 だが、1985年時点では、彼らは、まだハリウッドの新人だった。 ジョン・クリーズには、驚かされた。 痛めた親指みたいに、煮詰まっていたが、 その演技は楽しめた。 ケビン・コスナーは、鼻歌気分で演技していたし、 ジェフ・ゴールドブラムは、クールだった。 スコット・グレンは、最高。 そう、ダニー・グローヴァーも、かなり良かった。 監督も、編集もすばらしい。 おだやかなペースで進んでいた。 この監督には、もっと成功して欲しかった。 音楽は、実に素敵で、映画に合っていた。 全体として、過去25年で、最高の西部劇だ。 オトーサン、 「ジ−ナさんのコメントは、いつも的確だね」 ジーナさん 2008年12月18日 馬好きにはたまらない シルバラードに向かうまでのロードムービー的展開は とても面白かったです。 一人、またひとりと仲間が増えていく過程が 何とも古典的でテンポも良く、子供のようにワクワクできます。 ただ・・・イマイチ本当の敵がどれなのか把握できず 散漫した印象を与えている部分もあります。 あっちもこっちも悪い奴・・・ じゃなくて西部劇らしくキッチリ善と悪を描き分けて欲しかったかな。 それ以外はビックリするぐらいコテコテなのにね(笑) 音楽も西部劇らしいし、二丁拳銃やお決まりの決闘シーン、 雄大な大地など西部劇のポイントが詰まっていますから。 これぞ西部劇!って感じの作品でありながら 二番煎じな印象はなく、逆にのびのびしていてチョット癒されました。 スコット・グレンの渋みと正義感、ケヴィン・クラインの情の深さ、ダニー・グローヴァーの義理人情、 若さ故の危なっかしさがあるケヴィン・コスナーという4人の配列と 分かりやすいほど特徴があるキャラ設定も面白みがありましたし、 4人が横並びで馬にまたがる姿は文句なしにカッコイイです♪ ケヴィン・コスナーがとにかく楽しそうに演じているのが印象的で、 そんな彼の姿を見ているだけで私も楽しい気分になりました(笑) 恋愛に関する描写や家族の描写などエピソードが不足している感じはありますが、 王道スタイルの西部劇でスッキリできるタイプを観たい時にはピッタリだと思いますよ。


歓楽通り

オトーサン、 「ヤバイね」 冒頭、娼館のなまめかしいシーンが続く。 そこへ、前回のスタッフが入室。 幸い、TV画面を見ないで作業を終えて出ていきました。 以後は、きわめて生真面目な映画になりました。 そう、これがルコントの作風なのです。 原題:Rue des plaisirs (2002) 監督:Patrice Leconte 脚本:Serge Frydman / Patrice Leconte Genre:Drama / Romance Country:France / Germany Language:French 上映時間:91分 あらすじ: 1945年、パリ。 プチ・ルイ1は、娼館で生まれ育った。 新入り娼婦のマリオンに一目惚れ、 一生、彼女の世話をしようと誓い ラジオ局主催の歌手オーディションで合格させる。 マリオンは、運命の男ディミトリと出会う。 だが、ディミトリは、ギャングに命を狙われていた。 それを知りながら、プチ・ルイは、2人の逃亡生活を支える。 出演者: Patrick Timsit ... Petit Louis(プチ・リュイ) Laetitia Casta ... Marion(マリオン ) Vincent Elbaz ... Dimitri Josco(ディミトリ ) オトーサン、 「山下画伯みたいだね」 思いこんだら命がけが、感動を呼びます。 PATRICK TIMSIT  パトリック・ティムシット 誕生日 1959/7/15 出身 仏 −− 出演作 1992年「女と男の危機」 1994年「僕は、パリに恋をする」 1995年「ペダル・ドゥース」 1996年「見覚えのある他人」 1997年「女優マルキーズ」 1998年「パパラッチ」 その他の出演者: Catherine Mouchet ... Lena Isabelle Spade ... Camille Berangere Allaux ... Violette Patrick Floersheim ... Le Roumain Manuel Bonnet ... Homme Roumain 1 Pascal Parmentier ... Homme Roumain 2 Dolores Chaplin ... Dolores Carole Esther ... Carol Florence Geanty ... Florence Isabelle Le Nouvel ... Isabelle Sophie Le Tellier ... Sophie User Rating:5.2/10( 448 votes) IMDb User Rating:8.5/10( 184 votes) Yahoo! オトーサン、 「IMDb、低いな」 どうも、アメリカ人は、仏映画きらいのようです。 それに娼婦は、女性蔑視です。 User Reviews(IMDBを翻訳) whitesheikさん Los Angeles 2005年11月9日 愛すべき映画 私は、寛容なルコントのフアンだ。 この監督の出来の悪い映画はみたことがない。 彼の作品は、それぞれ違っている。 紛れもない彼の刻印がある。 この映画、話しが進むにつれて、甘い時間が流れる。 だが、巧みに早く進む。 単純さと美しいイメージが素晴らしい。 ちょっとした御伽噺が、実に感動的だ。 ルコント作品は、長すぎない。 -上映時間が適切だし、有言実行している。 もし、この監督を知らなかったら、 探し出しても、見るべきだ。 特に、おすすめは、 「仕立て屋の恋」 「親密すぎるうちあけ話」 「サン・ピエールの生命」 「リディキュール」 そして、名作「ハーフ・ア・チャンス」だ。 ベルモント、ドロン、ヴァネッサパラディスが出演している。 オトーサン、 「流石だね。過去は美しい」 服部弘一郎さん 2002年12月13日 娼館の中で生まれた本当の恋の物語をパトリス・ルコントが描く。 主演はパトリック・ティムシットとレティシア・カスタ。 パトリス・ルコントの新作は、 大ヒット作『髪結いの亭主』にも通じるおとぎ話のようなラブストーリー。 主演は『ペダル・ドゥース』『パパラッチ』のパトリック・ティムシットと モデル出身で『ジターノ』にも出演していたレティシア・カスタ。 娼婦の息子として娼館で生まれ育った永遠の少年プチ=ルイと、 運命の男性と巡り会って身も心も彼に捧げ尽くした 天使の心を持つ娼婦マリオンの、 結局一度も交差することのなかった愛の交流を描いている。 子どもの頃から娼館で女たちに囲まれて育ち、 大人になっても娼婦たちの世話係をしているプチ=ルイは、 子どもの頃から心に決めていることがあった。 それは自分にとって運命の女性が現れたら、 その人のために自分の人生を捧げつくそうということ。 戦争末期のある日、その女性は突然彼の前に現れた。 いつも暗い目をして怯えている若い娼婦マリオンに出逢った時、 プチ=ルイは自分の人生を彼女に捧げようと決意する。 まずは彼女に似合いの男性を見つけなければ!  プチ=ルイは心の底から彼女を愛しながらも、 自分が彼女の相手になろうなどとは少しも考えないのだ。 やがてふたりの前に、ディミトリというハンサムな青年が現れる。 これぞ運命の人。 だが彼は戦中戦後の動乱の中で、すっかりすさんだ生活が身に付いた男だった……。 この映画に登場するのは、過ぎ去った過去の美しい思い出だ。 想いでは余計な猥雑物がなくなって、すべてがキラキラと輝いている。 この映画はパリの街に立つ街娼の思い出話として語られながら、 同時にプチ=ルイが自分の経験を語るという構成にもなっている。 つまり二重に思い出話になっているのだ。 この2つの関係がどうなっているのか、僕にはよくわからないのだけれど、 とにかくここに描かれるドラマは思い出であるがゆえに美しく、 過ぎ去った過去であるがゆえに悲しい。 女たちの安らぎの家だった娼館は消え去っている。 プチ=ルイとマリオンの関係も、悲劇的なものに終るであろうことが 映画の冒頭から示唆されている。 辛い時間の中の、束の間の幸福。 その幸福を得たがゆえに、結果としては不幸になってしまった主人公たち。 だがそれでも「幸福ならそれでいいじゃないか」とプチ=ルイは言うだろう。 ヒロインは娼婦だが、 これは「不幸な女」「社会的に弱い立場に立たされている女」という 記号として作用しているだけだ。 この映画には娼館も出てくれば娼婦も大勢出てくるが、 それについて歴史的なリサーチをしたりはしていないらしい。 ここにあるのはイメージとしての娼館。 やってくる男たちのために、 心優しい女たちが暖かいベッドを用意してくれる夢の館だ。 こんなものはまるで嘘っぱちなのだが、 監督もスタッフも出演者たちもそんなこと先刻承知でこの映画を作っている。 そこはもう、この世界から永久に消えてしまった場所なのだ。 想いでの中だけに生き続ける場所は、常に美しく見える。


息もできない

オトーサン、 「すさまじい暴力だ」 それも、クライマックでの暴力でなくて、 日常的な暴力ですから、驚きました。 この監督、怒れる時代を代表しているのかもしれません。 息もできないような時代、若いひとはもっと怒っていいでしょう。 原題:Ddongpari (2008)    Breathless 監督・脚本:Ik-Joon Yang Genre:Crime / Drama Country:South Korea Language:Korean 上映時間:130分 あらすじ: サンフンは、借金の取り立て屋だ。 母と妹を死なせた父親を憎んでいる。 常に苛立ち、暴力を振るっている。 ある日は、道端で唾を吐き、 通りかかった女子高生ヨニのネクタイを汚してしまう。 最悪な出会いを経験した2人のつきあいがはじまる。 そんななか、ヨニの弟ヨンジェが、サンフンの手下となって... 出演者: Ik-Joon Yang ... Sang-Hoon(サンフン) Kot-bi Kim ... Yeon-Hue(ヨニ) Man-shik Jeong ... Man-Sik(マンシク) Lee Hwan ... Yeong-Jae(ヨンジェ) オトーサン、 「ふてぶてしい主人公は、監督さんなんだ!」 取立て屋の社長マンシクへの態度や言葉づかいが あまりにも、乱暴なので、ハラハラしました。 長いサラリーマン人生を送ってきた身としては、 ハラハラドキドキの一方、スッキリする面もありました。 その他の出演者: Sang-won Kim ... Sang-hun Young Jin-suk Lee ... Sang-hun's mother Seung-yeon Lee ... Hyeon-seo Jeong-sun Park ... Seung-cheol User Rating:7.5/10 ( 1,010 votes) IMDb User Rating:8.4/10( 869 votes) Yahoo! オトーサン、 「秀作だ」 User Reviews(IMDBを翻訳) Jon G さん Vancouver, Canada 2009年10月8日 力強い映画 何度も韓国に滞在したことがあるので、 苦労して見に行ったが、よかった。 2009年ヴァンクーバー国際映画祭まで これは、監督の初の長編映画だ。 荒々しい情熱で勝負している。 ストーリーは、夢中にさせてくれるし、力強い。 私たちは、暗いユーモアに笑った後、 耐えられない展開を目のあたりにして泣いた。 暴力シーンに耐えられるひとは、見たほうがいい。 映画で取り上げている、 多くの我々が目をそむけたくなるものだ。 虐待がいかに重要であろうと、 行動には、結果が伴う。 我らが人生は、消える前に、一瞬の輝きをみせる。 私の希望は、この映画のDVDが発売されることだ。 そうしたら、買って、もう一度見てみたい。 オトーサン、 「同感。但し、一定の留保つきで」 talkieさん 2011年4月27日 良い作品ではあったと思う やはり堪えますね。 映画の中であっても、暴力のシーンというのは。 しかも、それが、男性が女性を殴るシーンであれば、余計に。 のっけから、度肝を抜かれました。 それにしても…。 お互いに、暴力でしかコミュニケーションをとれないような 家庭を抱えたサンフン(ヤン・イクチュン)とヨニ(キム・コッピ)。 会っている時だけが、二人にとっては安息の時間だったのでしょう。 「至福の時間」だったと言っても過言ではなかったのでは。 家庭の中では二人が孤独であればあるほど、 生活環境が凄惨なものであればあるほど。 そして、それは、二人にとっては「息もできない」ほど、 気持が胸に迫る時間だったことに、間違いはありません。 観終わって、後悔はありませんでした。 作品中に「これでもか」とばかりに暴力シーンが続きましたが。 それどころか、評論子には、観終わって、本当に切ない作品になりました。 彼の暴力自体が「切ない暴力」だったのかも知れません。 良い作品では、あったのだろうと思います。


ぼくの大切なともだち

オトーサン、 「星の王子さまか、なつかしいね」 フランス語を勉強したときのテキストでした。 著者のサン・テクジュペリの「夜間飛行」に 魅了されて、大作の翻訳にチャレンジしました。 (中途で挫折) 話を元に戻すと、星の王子さまの一節は、 いまになって読むと、まことに味があります。  君にとって僕は沢山いるキツネの1匹。  でも、互いになじめば大事な存在となる。  君は僕のたった1人の人。  僕は君のたった1匹のキツネ。 原題:Mon meilleur ami (2006) 監督:Patrice Leconte 脚本:Olivier Dazat/Patrice Leconte/Jerome Tonnerre Genre: Comedy Rated PG-13 for some strong language Country:France Language:French 上映時間:90分 あらすじ: 美術商のフランソワは、 誕生パーティで、友人たちに宣告される。 あんたの葬式なんか、誰もいかないよ。 商売柄、知人・友人は星の数ほどあれど、 親友となるといないというのだ。 彼は、腹を立てる。 10日で親友がいることを立証すると賭ける。 友人リストを作り、訪ねて回るが、追い返される。 悩んでいるなか、友人リストを落としてしまう。 届けてくれたのが、 クイズ・ミリオネアに出演したがっている タクシー運転手のブリュノだった。... 出演者: Daniel Auteuil ... Francois(フランソワ) Dany Boon ... Bruno(ブリュノ) Henri Garcin ... Delamotte(ドラモッテ) Julie Gayet ... Catherine(カテリーヌ) オトーサン、 「根っからの役者だね」 一目で感情移入をさせてしまうひとです。 DANIEL AUTEUIL  ダニエル・オートゥイユ 誕生日 1950/1/24 出身 アルジェリア オペラ歌手の父の故郷アヴィニヨンで育つ。 初舞台は6歳。アヴィニヨン演劇祭でチェーホフ劇に出演。 17歳でオペレッタに出演した後、 パリの演劇学校で演技コースを受講する。 映画デビューは74年「ヘルバスター」。 「愛と宿命の泉」でセザール賞主演男優賞、 「八日目」でカンヌ国際映画祭男優賞受賞。 出演作 1974年「ヘルバスター」 1979年「夢追い」 1980年「ザ・カンニング IQ=0」「華麗なる女銀行家」      「サンデー ラバーズ」 1981年「ザ・カンニング2/アルバイト情報」 1983年「ファースト・ブラッド/追悼の流儀」 1984年「優しく愛して」 1985年「愛と宿命の泉Part1/フロレット家のジャン」      「愛と宿命の泉Part2/泉のマノン」      「アスファルト・ウォリアーズ/鮮血ストリート殺人」 1987年「僕と一緒に幾日か」 1989年「ロミュアルドとジュリエット」 1992年「愛を弾く女」 1993年「私の好きな季節」 1994年「王妃マルゴ」 1995年「フランスの女」 1996年「夜の子供たち」「八日目」「見憶えのある他人」      「悪魔の囁き」 1997年「リュシー・オブラック」「愛と復讐の騎士」 1998年「橋の上の娘」 1999年「ロスト・サン」「サン・ピエールの命」 2000年「メルシィ!人生」「発禁本 SADE」 2003年「レッドナイト」 2004年「あるいは裏切りという名の犬」「そして、デブノーの森へ」 2005年「隠された記憶」 2007年「画家と庭師とカンパーニュ」「マルセイユの決着[おとしまえ]」 その他の出演者: Julie Durand ... Louise Jacques Mathou ... Pere Bruno Marie Pillet ... Mere Bruno Elisabeth Bourgine ... Julia Jacques Spiesser ... Letellier Philippe du Janerand ... Luc Lebinet Fabienne Chaudat ... Epouse Lebinet Jean-Francois Kopf ... Commissaire priseur Alain Rimoux ... Marchand diner Marc Faure ... Ami diner 1 Eric Frey ... Ami diner 2 User Rating:6.7/10 ( 3,144 votes) IMDb User Rating:8.9/10( 554 votes) Yahoo! オトーサン、 「誰が親友かなぁ。考えさせる映画です」 User Reviews(IMDBを翻訳) Gian Marco Maffeiさん rommelsen 2006年12月30日 なんて素敵なコメディなんだ! 10点満点だ。 脚本に力強さが欠如していようと、 ルコントのコメディ映画としては、カンペキだ。 私は、道徳家ではない。 コミック映画が悪趣味をもってして 私を笑わせようとしても、驚かない。 映画が面白かったら、彼は目的を達したことになる。 大いに拍手してあげよう。 だが、この映画には悪趣味などない。 それなのに大いに笑わせてくれた。 誰でも、2時間、楽しめるだろう。 弱点に触れるなら、 ラストシーンがいまいちだった。 だが、ダニエル・オートゥイユの演技はすばらしかった。 ギャグも愉快で、私の好みむところだ。 すべてがいい。 オトーサン、 「ルコントフアン、多いようだね」 Cogitoさん 2008年9月8日 ルコントなのだ となれば観ねばならぬ。 およそ、期待を裏切られたことのないルコント。 冒頭、ギリシャの古壺を20万オイロで購入する主人公。 おなじみダニエル・オトィユ。 20万? 150円で換算して3千万? ひぇ〜〜〜。 それに、追従のために、アールデコだかなんだかと適当なことをいって (明らかにただの変哲もない)机を1万オイロで買っちゃうなんて・・・ あの机が150万円だって? 油断したところにポトンと落とす、 ルコントってハンカチ落としが上手いんだろうな。 一方のタクシー運転手(ダニー・ブーン)も登場のときには、 なんだかよく分からないクイズマニアとして登場、 そうクイズマニアって、よく映画のキャラクターとして登場するよね。 言い諍いの流れで共同経営者が呼んだタクシーの運転手と客として出会う。 娘(いかにもフランス娘って感じで可愛いね。 でも、プロファイルを探しても年齢が出てこないんだけど、 10年以上のキャリアがあって、 1993〜97に、Louvainカソリック大学ってことは、 30過ぎてんの? と一緒に乗って再会、 ところが上手いこと娘が勘違いする。 勘違いの原因の喘息ってのが、中々技の細かい伏線になって、 後々に効いてきたりするあたりが、もぅ巧いんだな。 本当に友達になったの陽に錯覚したかと思うと、 あっさり賭けのために騙したりして、 これほど嫌な主人公っていただろうか? そして、クイズミリオネア、どっかで見たことあんなぁ。 そりゃそう。 ちゃんとマトモに見たことは一度もないが、一応知ってる。 世界中で焼き直しされてるクイズ番組だが、 ミリオンだけあって、賞金が100万なんだよなぁ。 でも、日本だと100万円だが (でもなぜか賞金は1000万円だったらしいけど…なんで?)、 同じ100万でも、オイロとなると、1億5千万以上だぜ。 桁違いだ。 しかも、最終問題で失敗しても4万8千オイロも残るってんだから、 500万以上? すげぇ。 で、クイズ番組の時点で、オチはわかるんだよな。 電話で友だちに助言を得るシステムで、主人公に電話するって。 友達のいない僕には、ずいぶんと身につまされる思いのする映画だったなぁ。 最初のへんで、友達の作り方指南をしてくれるかな、 と一瞬期待したんだが、それは甘かった。


ナチュラル

オトーサン、 「ナチュラル?化粧品かな。  あるいは、大自然を描いた映画かな」 でも、まったくの勘違いでした。 本作は野球映画。 「ナチュラル」というのは、球団名。 それにしても、けったいな球団名ですね。 考えてみると、「ヤンキーズ」や「マリナーズ」、 男臭い素敵な球団名ですね。 原題:The Natural (1984) 監督:Barry Levinson 原作:Bernard Malamud 脚本:Roger Towne /Phil Dusenberry Genre:Drama / Sport 上映時間:134分 あらすじ 1918年春。 ネブラスカの草原で父子がキャッチ・ボール。 少年ロイは、野球のセンスが抜群だった。 6年後、20歳のロイは、幼なじみのアイリスと別れる。 キャンプに向かう途中、スポーツ記者マックスらと出会う。 16年後のニューヨーク。 下位で低迷しているナイツに35歳になったロイが現われる。 ロイのお陰でチームは勝ち続ける。 だが、野球賭博をしていた連中は、マックスにネタを流し、 ロイの過去を暴き、試合に負けるようにと脅迫する。 スランプに陥ったロイを救ったのはアイリスだった。 出演者: Robert Redford ... Roy Hobbs(ロイ) Glenn Close ...  Iris Gaines(アイリス) Robert Duvall ...  Max Mercy(マックス) オトーサン、 「パッとしないな」 レッドフォードは、大リーガーを演じるには、年寄りすぎました。 グレン・クローズも、キム・ベイジンガーもいい女優さんですが、 この映画では、いまいちでした。 ROBERT REDFORD  ロバート・レッドフォード 誕生日 1937/8/18 出身 米カリフォルニア州サンタモニカ コロラド大学を中退して、美術を学ぶためにパリへ留学。 帰国後、アメリカ演劇アカデミーで演技を学び、 ブロード・ウェイ・デビュー。 62年「戦場の追跡」で映画デビュー。 「裸足で散歩」「明日に向かって撃て!」などの作品でスターダムに。 73年「スティング」でアカデミー賞主演男優賞ノミネート。 80年「普通の人々」で監督デビュー。 アカデミー賞監督賞受賞。 出演作 1962年「戦場の追跡」 1964年「戦場はどこだ!」 1965年「サンセット物語」 1966年「逃亡地帯」 1967年「雨のニューオリンズ」「裸足で散歩」 1969年「夕日に向かって走れ」「明日に向かって撃て!」      「白銀のレーサー」 1970年「お前と俺」 1972年「ホット・ロック」「大いなる勇者」「候補者ビル・マッケイ」 1973年「追憶」「スティング」 1974年「華麗なるギャツビー」 1975年「華麗なるヒコーキ野郎」「コンドル」 1976年「大統領の陰謀」 1977年「遠すぎた橋」 1979年「出逢い」 1980年「ブルベイカー」 1984年「ナチュラル」 1985年「愛と哀しみの果て」 1986年「夜霧のマンハッタン」 1987年「プロミストランド/青春の絆」 1990年「ハバナ」 1992年「スニーカーズ」 1993年「幸福の条件」 1996年「アンカー・ウーマン」 1997年「モンタナの風に抱かれて」 2001年「スパイ・ゲーム」 2002年「ラストキャッスル」 2004年「二重誘拐」「セイクレッド・プラネット 生きている地球」(ナ) 2006年「シャーロットのおくりもの」(声) 2007年「大いなる陰謀」 その他の出演者: Kim Basinger ... Memo Paris Wilford Brimley ... Pop Fisher Barbara Hershey ... Harriet Bird Robert Prosky ... The Judge Richard Farnsworth ... Red Blow Joe Don Baker ... The Whammer John Finnegan ... Sam Simpson Alan Fudge ... Ed Hobbs Paul Sullivan Jr. ... Young Roy Rachel Hall ... Young Iris Robert Rich III ... Ted Hobbs Michael Madsen ... Bartholomew 'Bump' Bailey Jon Van Ness ... John Olsen User Rating:7.4/10 ( 19,731 votes) IMDb User Rating:6.9/10 (   475 votes) Yahoo! オトーサン、 「そんなにいい映画かなぁ」 アカデミー賞ノミネート ・助演女優賞 グレン・クローズ ・撮影賞 ・作曲賞 ・美術監督・装置賞 ゴールデン・グローブ賞ノミネート ・助演女優賞 キム・ベイシンガー User Reviews(IMDBを翻訳) Stephen Alfieriさん Blauvelt, NY 2007年4月27日 大好きな野球映画、ほんとうに魅了される 素晴らしいお伽噺で健全なモラルがある。 親になりたての私としては、 息子と一緒に見られる日がくるのが待ち遠しい。 レッドフォードは、いい役者だが、 ロイを演じるには、年を取りすぎだ。 ストーリーは、信じ難いことが多いが、 まぁ、それはいいとしよう。 この映画、第1級そろいだ。 出演者は豪華だ。 レッドフォード、グレン・クローズ、キム・ベイジンガー、 ウィルフォード・ブリムレイ。 それに、悪役でロバート・デュバルとダーレン・マクギャビンが いい演技をみせている。 役者たちは、素材の魅力と役柄を信じている様が 見てとれる。 バリー・レヴィンソン監督は、ストレートに話をすすめる。 ウソのサスペンスや驚きのひねりはない。 見ていて、次に何が起きるか分かる。 だが、見事な展開で、知的にけれん味なく語っていく。 この映画で好きなのは、キャレブ・デシャネルの撮影と ランディ・ニューマンの美くしく感動的な曲だ。 キャレブ・デシャネルの仕事で、 最初に感銘を受けたのは、"Being There"だし、 ランディ・ニューマンの曲"Ragtime"は、1981年のベストだった。 この映画、野球映画を超えている。 誠実さ、善と悪、正邪、父子の物語だ。 野球と人生の良きことがつまっている。 10点満点だ。 オトーサン、 「Cape God さんに、一票!」 Cape God さん 2011年5月24日 劇的なシーンを派手に演出しすぎ 野球の話というよりも、 野球をする一人の才能に溢れるが 運がなかった男の半生を美しく描く話。 あまり野球について詳しく描かれるわけではない。 正直野球への情熱はそれほど伝わってこないし、 野球でなくても何でも良かったんじゃないかと思う。 物語は唐突。 いきなり女にわけもなく撃たれたかと思うと、 次の場面ではいきなり16年もたっていて その間何をしていたかも知らされない。 この間のことを描いてくれないと、 16年にわたる彼の苦難やそれすら乗り越え まだ野球を続けようとする彼の執念や思いが伝わってこない。 女が彼を撃った事件の謎が後で解明されるのかと思えばそれもない。 せっかく野球をとりあげ試合をやっているのに、 その試合経過は殆ど描かれない。 野球をはじめとしてスポーツならば試合というもの自体が面白いと思うし、 多くのスポーツの映画ではそれを大きく取り上げるものだが、 それはこの映画では重要ではないのだ。 レッドフォードが華麗に打つ瞬間の場面場面だけを捉えて、 とにかくそのシーンを美しく劇的にしようとしすぎているし、 試合の流れではなく実際これがこの映画の一番の見所なのだろう。 打ったボールが衝撃で割れたりホームランボール直撃で時計が割れたり、 またそんなシーンではやたらと音楽が派手に流れたりと、演出も過剰気味。 だがそれは野球を舞台にしていても、 結局は劇的な場面さえ描ければそれでいいと考えているように見える。 これを美しい・かっこいいと感じる人にはいいが、 わざとらしくて興ざめすると感じる人には駄目。私は後者でした。 大きな不幸を乗り越えてきて人は成長するもの。 それを省いていきなり完成されたレッドフォードが 遅れてきたルーキーとして登場するのは説得力にやや欠ける。 本作に限らず、レッドフォード作品は正義や愛があれば その他のことは二の次という傾向があると思う。 レッドフォードはいつも汚れのない優しい正義漢すぎる。


列車に乗った男

オトーサン、 「フランス気分になれるぞ」 毎朝、近所のお店へ、焼き立てのバゲットを買いにいく。 食事のときには、ワインのボトルが必需品。 パーティでは、有名な詩人アラゴンのポンヌフを読む。 まるで、この詩を映画にしたみたいでした。  新橋で わたしは会った  無知で信じやすい わたしと瓜二つの者に  そしてわたしは ながいことたたずんでいた  あとじさりしてゆく わたしの影のなか  めくらよ まためぐり会っためくらよ  男やもめの眼なざしで 通ってゆく者よ  おお 遠ざかってゆく わたしの過去よ  新橋の 橋の上 原題:L'homme du train (2002) 監督:Patrice Leconte 脚本:Claude Klotz Genre:Crime / Drama / Thrille Rated R for some language and brief violence Country:France / UK / Germany / Japan Language:French 上映時間:90分 あらすじ: 中年男ミランが列車で仏のとある街へやってきた。 薬屋で引退したフランス語教師のマネスキエに出会い、 ホテルが見つからないので。彼の屋敷に泊まることになる。 つきあいが深まるなかで、互いに自分の欠落部分を相手の人生に見る。 マネスキエは、ミランに射撃を教えてもらい、 ミランには、彼が好きというアラゴンの詩を教える。 その夜、マネスキエは、長年の女友達ヴィヴィアンヌを屋敷に招き、 3人は、ぎこちなく夜を過す。 土曜日の朝、マネスキエは心臓のバイパス手術をする。 ミランは、相棒ルイジらと銀行強盗をする。 出演者: Jean Rochefort ... Monsieur Manesquier(マネスキエ) Johnny Hallyday ... Milan(ミラン) Jean-Francois Stevenin ... Luigi(ルイジ) Isabelle Petit-Jacques ... Viviane(ヴィヴィアンヌ) オトーサン、 「老いのきらめき!」 いまひとつ、別の人生を歩みたかった。 JEAN ROCHEFORT  ジャン・ロシュホール 誕生日 1930/4/29 出身 仏 出演作 1961年「キャプテン・フラカスの華麗な冒険」 1962年「大盗賊」 1965年「皆殺しのシンフォニー」「カトマンズの男」 1966年「ポリー・マグー/お前は誰だ」「脱走部隊0013匹」 1967年「セシルの歓び」 1968年「6つ子のパパは宇宙人」「はるかなる愛のかなたに」 1973年「相続人」「燃ゆる陰謀」 1974年「自由の幻想」 1975年「ああ情熱」 1978年「料理長殿、ご用心」「哀しみのローズ」 1979年「女の香り」「フレンチ・グラフティ」 1980年「いとしの君へ」 1984年「ピンク・フランケンシュタイン」 1987年「タンデム」 1988年「罪深き天使たち」 1989年「マリーナの甘い告白」 1990年「プロヴァンス物語/マルセルのお城」「髪結いの亭主」 1992年「タンゴ」 1993年「めぐり逢ったが運のつき」「パリ空港の人々」 1994年「プレタポルテ」 1996年「リディキュール」 1999年「レンブラントへの贈り物」 2000年「メルシィ!人生」 2001年「ロスト・イン・ラマンチャ」 2002年「列車に乗った男」 2003年「花咲ける騎士道」 2005年「美しき運命の傷痕」 その他の出演者: Charlie Nelson ... Max Pascal Parmentier ... Sadko Edith Scob ... Manesquier's Sister Maurice Chevit ... Hairdresser Riton Liebman ... Burly Guy Olivier Fauron ... Schoolboy Veronique Kapoyan ... Baker Elsa Duclot ... Waitress Armand Chagot ... Gardener Michel Laforest ... Pharmacist Alain Guellaff ... Surgeon User Rating:7.3/10 ( 4,534 votes) IMDb User Rating:8.6/10( 334 votes) Yahoo! オトーサン、 「名画だ」 LA批評家協会賞受賞 外国映画賞 パトリス・ルコント User Reviews(IMDBを翻訳) cestmoiさん United States 2003年5月23日 すばらしいフランス式西部劇 子供の頃から知っていた映画だ。 だが、子供は大人になった。 舞台は、フランスの田舎町。、 カウボーイが、岡蒸気に乗ってやってきて、 ある市民の人生を変える。 それも、予期せぬ根底から。 ジャン・ロシュホールは、顔の表情が秀逸。 心臓バイパス手術をしようとしている男を演じる。 妻を亡くし、後悔の日々を送っている。 中学生に文学を教えていた。 その彼が、夢にまでみたことに出会う。 ジョニーホリデイ(いわばフランスにエルヴィス)は、 最後の仕事として、銀行強盗を企んでいる。 2人は偶然のように出会う。 だが、予かじめ定められていたのだ。 孤独で不安な教師の夢は、 愛好する詩によく表われている。 そうでなければ、非情な現実に踏みにじられる性質のものだ。 ホリディは、元教師の予期せぬ客人となる。 繁忙期で、ホテルの部屋が空いていなかったからだ。 そして、ロシュホールの人生に活気が訪れる。 男は、拳銃を3つ保持している。 革ジャンを身につけ、あたかも西部男にみえる。 不可解な他人であり、カウボーイだ。 彼のようになりたい。 拳銃をぶっ放し、暗い冒険の人生を歩みたい。 そして、意味のある結末が訪れる。 ここでは、言うまい。 ラストシーンは、まちがいだと。 引き伸ばしは、不必要だと。 映画の力を増すものではなかったと。 ロシュフォールのすばらしい演技をむしろ傷つけていると。 ホリディの演技は、ロバート・ミッチャムの暗黒映画の感じだ。 だが、倦怠感にあふれ、実に感動的だった。 脇役陣の好演とあいまって、 シムノン風のカンペキな舞台設定であり、 シューベルトのメランコリックな音がよく似合っていた。 ああ、いい。非常にいい。 (Ah, bon. Tres, tres bon) オトーサン、 「黒美さんの気持ち、分かるなぁ」 黒美君彦さん 2008年2月13日 いまひとつ パトリス・ルコントの作品は総じて好きなのだが、 この作品は今ひとつ入っていけなかった。 死期の近い引退したフランス語教師と、 アウトローとして生きてきた男とが、 生き直してみたい人生を互いに見出し、 最期の時に向けて僅か三日間の濃密な時間を費やす というストーリーそのものは悪くないと思うのだが、 どこか共感を抱けないまま。 もうひとつといわず、 幾つもの選択肢のあった人生が終焉を迎えようとするとき 人はこのような行動をとるものだろうか。 少々理に勝ちすぎた作品、という印象がどうしても拭えなかった。 とはいえ、映像は美しいし、 元教師のマネスキエを演じたジャン・ロシュフォールは好演。 ミラン役のジョニー・アリディには出せない味が ロシュフォールからは立ち昇ってくる。 ただ、私自身は死期を前にした切迫感のようなものが 今ひとつ欠けているように思ったのかも知れない。 まあ、きわめて個人的な印象ですが。


反逆児

オトーサン、 「信長の信+家康の康=信康か」 信康は、銀のスプーンを2枚も咥えた男であり、 武勇並びなき武士でした。 でも、戦時とあれば、これが裏目に出ます。 妻の徳姫が父親の信長に手紙を書いてしまったのです。 夫と不仲である、夫の母・築山殿が武田勝頼と内通! 気性の激しい信長の怒りを買うことになります。 原題:反逆児(1961) 監督・脚本:伊藤大輔 原作:大仏次郎 Genre:Drama 上映時間:110分 あらすじ: 天正7年、家康の長男・三郎信康は、 武田との戦で勝利を収め、岡崎城に凱旋した。 「おお、吾子が誕生したか。これは祝着」 だが、妻・徳姫は織田信長の娘としての気位が高く 夫が産室を見舞うことを許さなかった。 また、今川義元の姪である母・築山御前は、 怨敵・信長を討ちとるように祈願していたほどだから、 当然、徳姫を憎んでいた。 ある日、信康は、野で花を摘むしのと出会い、交わる。 これが、築山御前と徳姫の相克に輪をかけていく。 そして、究極的には、三郎信康の運命を暗転させることになる。 出演者: 中村錦之助 ... 三郎信康 岩崎加根子 ... 徳姫 杉村春子 ... 築山御前 月形龍之介 ... 織田信長 オトーサン、 「天下一品の名演技だ」 その他の出演者: 桜町弘子 ... 花売り娘・しの 佐野周二 ... 徳川家康 東千代之介 ... 服部半蔵 北沢典子 ... お初 安井昌二 ... 天方山城 河原崎長一郎 ... 小金吾 進藤英太郎 ... 渋河四郎兵衛 荒井忍 ... 常楽院天忠 片岡栄二郎 ... 久米新四郎 河野秋武 ... 鍼医・鍼敬 原健策 ... 羽柴秀吉 香川良介 ... 大久保忠世 風見章子 ... 楓 松浦築枝 ... 望月 喜多川千鶴 ... 小侍従 User Rating:7.0/10 ( 25 votes) Yahoo! オトーサン、 「8点台だ!」 ブルーリボン賞受賞 ・監督賞 伊藤大輔 User Reviews(IMDBを翻訳) shinakamさん 2011年5月12日 凛々しい錦之助と格調高い伊藤演出 大佛次郎の戯曲「築山殿始末」をもとに 伊藤大輔が監督、脚色も手掛けた。 29歳の中村錦之助を三郎信康に起用して、 母と妻の確執に悩まされながらも 闊達な戦国の御曹司の生涯を描いている。 錦之助の凛々しさが画面いっぱいに躍動して、 格調高い本格時代劇を堪能した。 信康を巡り今川義元の姪である母・築山の杉村春子、 織田信長の娘・徳姫の岩崎加根子が 女のプライドをこれでもかと見せつけられ、 男の立ち位置の悩ましさを引き立たせている。 母と妻の愛は実直な信康にはシガラミとなって トキには残酷非道な振る舞いにもなる。 悲劇のヒロインは花売り娘しの(桜町弘子)で 信康の情けを受けたことで築山に仕えるが、 徳姫の嫉妬心に火をつけることに。 「俺は嘘はつかない」という信康は 「欲しいとはいったが、その場限りで側にいて欲しいとはいっていない」 とあえなく殺害してしまう。 錦之助には妙な色気があって、 これが許される不思議さが漂うが、 他の俳優がやったら憤懣やるかたないだろう。 錦之助のエネルギッシュな演技と 新旧舞台女優の火花散る競演が際立っていて圧倒される。 ほかでは東映時代劇には欠かせない信長の月形龍之介、 腹心の部下・進藤栄太郎の重厚な演技に好感を持てたが、 佐野周二の家康は優柔不断過ぎていただけなかった。 オトーサン、 「そう、ロミオとジュリエットを思い出させる」 モンタギュー家とキャピュレット家が、 血で血を洗う抗争を繰り返しているあたり、。 織田と徳川の覇権争いに似ています。 「マクベスに似ているかも」 後ろ盾をすべて失い、仕組まれた筋書きを演出するかのように、 死んでいくのです。 ロスマクさん 2003年7月19日 ギリシャ悲劇のような地獄絵巻 「だっ誰か、早く錦ちゃんを楽にしてあげてー!」 と叫ばずにはいられない。  兎にも角にも杉村春子。鬼母演技が炸裂します。 前半の目玉はやはり、信長に披露する錦ちゃんによる舞踊シーン。 まるでゴム鞠のような躍動感。 歌舞伎時代に養った類まれな踊りのセンスは驚異的。 馬で引き摺る拷問をしたり、女を斬り捨てたりと、 それまでの東映時代劇らしからぬ残酷描写の数々。 後半の畳み掛ける悲劇演出も巧い。 まるでギリシャ悲劇やシェークスピア悲劇を見ているかのようだった。 『一心太助』シリーズといった東映時代劇によくある 共演パターンとは対照的な、錦ちゃんと月形龍之介の冷酷で 非情な「親子」関係も興味深かった。


関の弥太っぺ

オトーサン、 「懐かしいなぁ」 利根川の渡しが画面に出てきました。 親戚の画家が結婚祝いにくれた風景とおなじです。 取手側から我孫子側に渡ったこともあります。 10分程度の船旅ですが、江戸の風情をとどめています。 原題:関の弥太っぺ(1963) 監督:山下耕作 原作:長谷川伸 脚本:成沢昌茂 Genre:Drama 上映時間:89分 あらすじ: 弥太郎は、生き分かれた妹に似た娘が 利根川に落ちたのを助けて立ち去る。 その後、恩を果たすために徳造を斬り、 徳造の義理の弟・森介と知り合う。 森介は弥太郎の腕に惚れて、子分にしてくれと頼むが、 弥太郎はそれを断り、二人は別れる。 10年後、腕を上げた森介は、お小夜に横恋慕し、 自分が命を助けた、だから嫁になれと言い張る。 出演者: 中村錦之助 ... 関の弥太郎 木村功 ... 箱田の森介 十朱幸代 ... お小夜 オトーサン、 「いい役者だねぇ」 その昔、テレビの時代劇で見た頃は、 さほどいいとは思いませんでしたが、 4000本を超える映画批評を書いた 現在の目で評価すると、世界的な名優に引けをとりません。 経歴をみてお分かりのように、 中村錦之助改め萬屋錦之介は、昭和を代表する名優なのです。 萬屋錦之介 よろずやきんのすけ 誕生日 1932年/11月20日-1997/3/10 出身地 京都市 歌舞伎役者・中村錦之助として活躍。 父は三代目中村時蔵、俳優の中村嘉葎雄は弟、二代目中村獅童は甥。 妻は有馬稲子、淡路恵子、甲にしき。 映画・テレビの時代劇俳優として目覚ましい活躍をした。 「中村プロダクション」社長。東映俳優労働組合委員長。 「武士道残酷物語」でベルリン国際映画祭金熊賞受賞。 「千利休本覚坊遺文」ヴェネツイア国際映画祭サン・マルコ銀獅子賞受賞。 出演作: 1954年「ひよどり草紙」「花吹雪御存じ七人男」「新諸国物語 笛吹童子」      「里見八犬伝」「唄ごよみいろは若衆」「八百屋お七 ふり袖月夜」      「お坊主天狗」「満月狸ばやし」「新選組鬼隊長」 1955年「勢ぞろい喧嘩若衆」「新諸国物語 紅孔雀」「越後獅子祭 やくざ若衆」      「青春航路 海の若人」「あばれ纏千両肌」「源義経」      「紅顔の若武者 織田信長」「獅子丸一平」「あばれ振袖」 1556年「羅生門の妖鬼」「晴姿一番纏」「赤穂浪士」「悲恋 おかる勘平」      「異国物語 ヒマラヤの魔王」「薄雪太夫より 怪談千鳥ケ淵」      「青年安兵衛 紅だすき素浪人」「危し!獅子丸一平」      「曽我兄弟 富士の夜襲映京都」 1957年「任侠清水港」「青雲の鬼」「雨の花笠」「源氏九郎楓爽記」      「隼人族の叛乱」「大菩薩峠」「水戸黄門」「ゆうれい船」      「恋風道中」 1958年「任侠東海道」「おしどり駕籠」「江戸の名物男 一心太助」      「風と女と旅鴉」「清水港の名物男 遠州森の石松」      「殿さま弥次喜多怪談道中」「旗本退屈男」      「剣は知っていた 紅顔無双流」「隠密七生記」      「一心太助 天下の一大事」「浅間の暴れん坊」 1959年「殿さま弥次喜多捕物道中」「忠臣蔵」「美男城」「宮本武蔵」 1961年「若き日の次郎長」「江戸っ子繁昌記」「反逆児」 1962年「瞼の母」「千姫と秀頼」「ちいさこべ」      「次郎長と小天狗 殴り込み甲州路」 1963年「勢揃い東海道」「一心太助 男一匹道中記」      「武士道残酷物語」      「真田風雲録」「関の弥太っぺ」 1964年「鮫」「日本侠客伝」「仇討」 1965年「徳川家康」「冷飯とおさんとちゃん」「股旅三人やくざ」      「花と龍」 1966年「沓掛時次郎 遊快一匹」「丹下左膳 飛燕居合斬り」 1968年「祇園祭」 1969年「風林火山」「御用金」「尻啖え孫市」「地獄変」「新選組」 1970年「幕末」「待ち伏せ」 1971年「真剣勝負」「暁の挑戦」 1978年「柳生一族の陰謀」「赤穂城断絶」 1979年「日蓮」「真田幸村の謀略」 1980年「徳川一族の崩壊」 1981年「ちゃんばらグラフイティー斬る!」「仕掛人梅安」 1985年「最後の博徒」 1989年「千利休本覚坊遺文」 その他の出演者: 上木三津子 ... お小夜の子供時代 大坂志郎 ... 堺の和吉 夏川静江 ... 沢井屋お金 武内亨 ... 銀太郎 鳳八千代 ... おすみ 月形龍之介 ... 田毎の才兵衛 安部徹 ... 飯岡の助五郎 岩崎加根子 ... お由良 砂塚秀夫 ... ... 平木の豆鉄 沢村宗之助 ... 神楽獅子の大八 遠藤辰雄 ... 吾作 坂本武 ... 桂川の茶店の爺 水野浩 ... 和尚 中村時之介 ... 三崎の辰五郎 中村錦司 ... 多摩屋の妓夫 堀正夫 ... 笹川の繁蔵 片岡半蔵 ... たぬきの親爺 遠山金次郎 ... 八木村の又吉 浜田伸一 ... 外川の半コ 近江雄二郎 ... 高浜の源次 青柳竜太郎 ... 勢力の留五郎 阿波地大輔 ... 小神楽の大七 藤川弘 ... 清滝の佐吉 村井京二郎 ... 夏目の新助 利根川弘 ... 大網楼の番頭 岡村佐代子 ... おてる 森美千代 ... もよ User Rating:8.0/10 (24 votes) Yahoo! オトーサン、 「いよーっ、中村屋、名作だぞ!」 User Reviews 野原ひろしさん 2009年12月6日 永遠のベストワン映画 わが家では、 ちょっと落ち込んだ時には「元気を出すんだ」、 友人が少ないとこぼすと「淋しく生まれついちまって」と、 本作冒頭の科白が飛び交います。 脚本は成沢昌成とありますが、 当時助監督だった鈴木則文、中島貞夫、牧口雄二が 徹底的に書き直してしまったといいます。 鈴木則文は以前、少年時代に海岸で遊んでいたときに 不発弾が爆発し友人を一瞬にして失ったことを、 また中島貞夫は本土決戦に備え竹槍訓練に励んだことを記していました。 本作でみられる、生きるということへの慈しみには そういう彼らの体験が、少なからず映されていると思います。 これは牧口雄二が語っていたことですが、 本作のシナリオが配布されたとき、 スタッフ一同が「これはいい映画ができる」と直感したといいます。 ラストで主人公が、あたかもこの世に別れを告げるかのように 菅笠を放り投げますが、 これは主演の中村(萬屋)錦之助自身のアイデアだったとも聞きました。 本作が多くの人の心を動かす名作となったのは、 映画づくりにかける撮影所の人々の様々な思いが、 股旅映画という伝統的な漂泊のアウトローの物語に、 グッとまとまった結果なのだと思います。 わたしの不動のベストワン映画です。 オトーサン、 「昔の男は立派だった。いまの男は腐った奴ばかり」 今日、散歩で出会った老人(86)歳が断言していました。 「てめえのことばかり考えているから、器が小さくなる」 おーるどぼーいさん 2009年1月1日 古き良き日本男子の美学 原作・長谷川伸。 主人公・彌太郎に中村錦之助。 彌太郎が助ける少女・お小夜に十朱幸代。 同じく長谷川伸ものを撮った加藤泰(「瞼の母」「沓掛時次郎」)ほどの 作家的個性は感じられないが、 日本的叙情を追求した作風は素直に感動出来る。 特に彌太郎とお小夜が木槿の垣越しに会話する場面は、 美しい優しさが満ちており、感情の昂ぶりを抑え切れない。 前出の「瞼の母」・「沓掛時次郎」といい、 長谷川伸ものに錦之助の合性は抜群。 本作でも口は悪いが気は優しく、人助けをしても決して驕らない男を 颯爽と演じて、見ていて気持ち良い。 父を亡くしたお小夜を力強く激ます姿、 再開を願った妹の死を知らされ号泣する姿、 そして成長したお小夜を助け再び正体を告げすに去って行く姿…。 人情に篤く自分の行いを自慢しない、人に優しく自分に厳しい、 これこそ古き良き日本男子の美学ではないだろうか。 妹の死で生き甲斐を無くし助っ人稼業に身をやつす凄味(目つきが恐い)も、 演技者・錦之助の力量が充分に伝わる。 彌太郎の美しき人間像は一服の清涼剤といったところ。


女性上位時代

オトーサン、 「なんで、こんな映画を放映するのかなぁ」 女主人公は、結婚を申し込んできた相手の背中に跨って、 ハイハイ歩きをさせますが、 それが、邦題「女性上位」の由来となっています。 ね、実に下らない映画でしょう。 でも、そんな映画にも、メリットはあります。 「♪熊に跨りお馬の稽古 桃太郎の童話、愉快だったなぁ」 原題:La matriarca (1968) 監督:Pasquale Festa Campanile 原作:Nicolo Ferrari 脚本:Ottavio Jemma Genre:Comedy / Drama Country:Italy Language:Italian 上映時間:94分 あらすじ: ミミは、葬式のあと、 弁護士のマルディ−ニの財産整理の話から、 亡き夫がマンションを隠し持っていたのを知る。 親友クラウディアスと性的欲望を満足させていたのだ。 ミミは、意趣晴らしに、浮気に踏み切る。 最初は、弁護士のマルディーニ。 次に、歯医者。 その次は、テニスの教師、 街で出会ったプレイボーイetc 母親に情緒不安定と断定され、病院に行ったが、 放射線科の医者、デ・マルキに一目惚れしてしまう... 出演者: Catherine Spaak ... Mimi ミミ Jean-Louis Trintignant ... Dr. Carlo De Marchi デ・マルキ Gigi Proietti ... Sandro Maldini マルディーニ Fabienne Dali ... Claudia クラウディア オトーサン、 「いい肢体しているなぁ」 何でも、身長は175cmとか。 演技の面では、取り立てて見るべきものはありません。 CATHERINE SPAAK  カトリーヌ・スパーク 誕生日 1945/4/3 出身 仏パリ 父親や祖父は脚本家で、母親と妹は女優。 政治家一族で、首相経験者を2名も輩出している。 ベルギーで端役デビューし、イタリアに渡ってスターとなる。 多くのフランス映画やハリウッド映画にも出演。 出演作 1959年「穴」 1960年「17才よさようなら」 1962年「狂ったバカンス」「太陽の下の18歳」      「追い越し野郎」 1963年「窓のなぎさ」「禁じられた抱擁」 1964年「輪舞」「愛してご免なさい」「ダンケルク」 1965年「女と男と金」 1966年「ホテル」 1967年「夜は盗みのために」「女性上位時代」 1969年「痴情の森」「火曜日ならベルギーよ」▲ 1971年「私は目撃者」 1972年「タフガイ殺人ボクサー」「殺人代理人」 1975年「ワイルドトレイル」 1981年「欲望の中の女」 1984年「クラレッタ・ペタッチの伝説」 その他の出演者: Luigi Pistilli ... Otto Frank Renzo Montagnani ... Fabrizio Nora Ricci ... Mimi's Mother Edda Ferronao ... Maria Vittorio Caprioli ... Il libraio Gabriele Tinti ... Man in Car Venantino Venantini ... Aurelio Frank Wolff ... Dr. Giulio, the dentist Paolo Stoppa ... Professor Zauri Philippe Leroy ... Tennis Instructor User Rating:5.8/10( 192 votes) IMDb User Rating:7.2/10(  66 votes) Yahoo! オトーサン、 「下らない!」 User Reviews(IMDBを翻訳) bblorfさん California 2005年11月24日 ほんとに馬鹿気ている 諸君、こいつはクズだ。 60年代以降、ある種の性革命の映画がある。 性の解放と性的虐待を混同している。 この映画が、まさにあてはまる。 女性がひっぱたかれ、殴られ、鞭打たれ、平手打ちを食う。 女主人公は、それをいつも夢見るのだ。 時に、病的だが、表面的には安全なプレイだ。 だが、そうでない時もある。 そんな場合でも、女主人公は、レイプされたと警察に訴えたりはしない。 それどころか、レイプ犯から、やる気がないとお説教されるのだ。 この映画には、女嫌いの匂いが充満している。 この映画で、唯一のいい点は、 わずか数十年前に、女性がいかにひどい目にあっていたか ありのままの証言だということだ。 オトーサン、 「賞賛するひともいるんだ」 確かに、美女のファッション・ショーのシーンは、 イタリアのセンスが光っていて、眼福ではありました。 otobenoさん 2011年3月2日 Mなカトリーヌ。 これでもか!な60年代ファッションとインテリアが目に嬉しい! 着替えすぎだろ!ってくらい着替えるし カルテルのコンポリビニなどのイタリアプラスティックなインテリアも素敵です。 60年代かわいこちゃん映画において アンナ・カリーナがS的に上から目線で男を翻弄するのに比べ、 カトリーナ・スパークはM的な受けのイメージ。 汚れ役、打たれたり、服破かれたり、脱がされたり、あげくべそかいて、 それでも男はその魅力にはまっていく。 たれ目なところも監督のそういう欲望を駆り立てたんでしょうか。 ラスト近くの車の中での羞恥プレイに至っては、 もう趣味としか思えません。


ハリウッド式 恋のから騒ぎ

オトーサン、 「期待できそうだね」 美人女優メグ・ライアンのお相手は、 個性派俳優ウィリアム・H・メイシー。 しかも、舞台は、天下のハリウッド。 でも、期待は見事に裏切られました。 その理由は、以下で... 原題:The Deal (2008) 監督:Steven Schachter 原作:Peter Lefcourt 脚本:William H. Macy/ Steven Schachter Genres:Comedy Rated R for sexual content and language Country:Canada / USA Language:English / Hebrew 上映時間:100分 あらすじ: チャーリーは、どん底にある脚本家だ。 起死回生で、甥が書いてくれた大作の映画化を図るが、 却下される。 だが、辣腕プロデューサー・ディドラが 支持してくれることになったものの、 事毎に意見が食い違い、書き直す羽目になる。 おまけに現場では、演技下手のアクションスターや 耄碌した老俳優たちのため、遅々として撮影が進まない。 ケープタウンで主演スターの誘拐という事件も起きる。 作品は完成するだろうか? 犬猿の仲だった二人は、結ばれるだろうか? 出演者: William H. Macy ... Charlie Berns (チャーリー) Meg Ryan ... Deidre Hearn (ディドラ) David Hunt ... Grier Clark (グリエ) オトーサン、 「巧い役者だけど、主役には向かないな」 「こう老けたメグは、見てられないな」 WILLIAM H.MACY  ウィリアム・H・メイシー 誕生日 1950/3/13 出身 米フロリダ州マイアミ 劇作家デビッド・マメットらと セント・ニコラス・シアターを設立し、舞台で活動。. 「ある日どこかで」で映画デビュー。 TVシリーズ「ER 緊急救命室」のモーガン・スターン医師役。 96年「ファーゴ」でアカデミー賞助演男優賞にノミネート。 98年「カラー・オブ・ハート」でボストン映画批評家協会賞助演男優賞受賞。 2002年テレビ映画「ドア・トゥ・ドア/バックに愛とまごころを…」で エミー賞主演男優賞と脚本賞受賞、ゴールデングローブ賞ノミネート。 出演作 1980年「ある日どこかで」 1987年「ラジオ・デイズ」 1991年「殺人課」 1992年「ウディ・アレンの影と霧」 1993年「ボビー・フィッシャーを探して」 1994年「依頼人」 1995年「告発」「陽のあたる教室」 1996年「ミシシッピーの亡霊」「ファーゴ」◆ 1997年「エアフォース・ワン」◆「ブギーナイツ」 1998年「カラー・オブ・ハート」「サイコ」◆      「シビル・アクション」◆ 1999年「ミステリー・メン」「マグノリア」◆ 2000年「パニック/脳壊」◇ 2001年「ジュラシック・パークV」◇「フォーカス」◇ 2002年「ウェルカム・トゥ・コリンウッド」◆ 2003年「シービスケット」◆ 2004年「セルラー」◇「Uボート最後の決断」◇ 2005年「サハラ −死の砂漠を脱出せよ−」◆ 2006年「サンキュー・スモーキング」◆「インランド・エンパイア」◆「ボビー」 2009年「ショーツ 魔法の石大作戦」 その他の出演者: LL Cool J ... Bobby Mason Elliott Gould ... Rabbi Seth Gutterman Jason Ritter ... Lionel Travitz Fiona Glascott ... Fiona Hicks Sharon Raginiano ... Levi Rosenwald John Carson ... Nigel Bland Jeremy Crutchley ... Ian Chadwick Natasha Rees-Davies ... Maya Aiden Lithgow ... Skip Miller Kate Blumberg ... Linda Tere Morris ... Catherine Oxenmoor Sean Higgs ... Hans Bleimer User Rating:5.7/10 ( 2,032 votes) IMDb User Rating:6.4/10( 74 votes) Yahoo! オトーサン、 「IMDbでが、非難轟々だね」 User Reviews(IMDBを翻訳) GloriousGoonerさん United Kingdom 2010年4月1日 ユーモアもないよだれ 幻滅し疲れきった脚本家が芸術作品を放棄して ひどいアクション映画に変えてしまう。 ほんのお遊びからだ。 この映画には、コメディなどない。 動きが早いので、ついていけない。 何が起きているのか。 どうやって。 なぜ。 主役2人の相性もよくない。 頬にキスした程度で、唇や舌の出番はない。 観客にとっては、この映画全体が、ジョークに思えたことだろう。 ウイットも、皮肉も、英知もない。 この映画が、ウィリアム・H・メイシー出演作のなかで ビリケツであることを祈るのみだ。 乳液乾燥の大きな缶をみていたほうが、 この映画の雌牛肥料のような臭いを嗅ぐよりもいい。 オトーサン、 「同感!」 iyayo7さん 2010年8月8日 映画はこうして作られる 映画を作るということの大変さや、 いかがわしさをメグ・ライアンを使って、 面白可笑しく描く。 ドラマ部分はウィリアム・H・メイシーと二人に任せ、 大半はハリウッド式映画製作方法を徹底して茶化し、 最後には賞なんて偶然の産物みたいな自虐ネタまで入る。 映画ファンとしては面白いし、 メグ・ライアンファンとしては歳をとってもかまわない心境だから、 最後まで見続けられる。


ラスト・ホリデイ

オトーサン、 「時代が変わったなぁ」 リンカーンの奴隷解放宣言は、1862年。 その後も、人種差別が長く続いてきました。 ハリウッド映画で、黒人俳優が主役になったのは、 「夜の大捜査線」で、1967年のことでした。 黒人大統領オバマの就任が、2006年1月。 だから、黒人女優が主役だからといって、 この映画に、びっくりすることはないのです。 原題:Last Holiday (2006) 監督:Wayne Wang 脚本:Jeffrey Price / Peter S. Seaman/J.B. Priestley Genre:Adventure / Comedy / Drama Country:USA Language:English / French 上映時間:112分 あらすじ: ジョージアは、デパートの販売員。 同僚のショーンを想っている。 だが、想いを伝えられない。 ある日、余命3週間と宣告される。 会社を辞めて全財産を使い果たそうと、 チェコのリゾート地で、贅沢三昧の生活を送る。 事情を知ったショーンは、彼女のもとへ向かう... 出演者: Queen Latifah ... Georgia Byrd(ジョージア) LL Cool J ... Sean Matthews(ショーン) Gerard Depardieu ... Chef Didier(シェフのディディエ) オトーサン、 「自信満々、お目目キラキラ」 黒人女優のほうが、下手な白人女優よりも、 人間として魅力的です。 流石の名優ドパルデューも、 彼女の前では影が薄いように感じられました。 QUEEN LATIFAH  クイーン・ラティファ 誕生日 1970/3/18 出身 米ニュージャージー州 警官の娘として生まれる。 ラップ・アーティストとしてデビュー。 94年、アルバム「ブラック・レイン」は グラミー賞3部門ノミネート。 91年「ジャングル・フィーバー」で映画デビュー。 音楽マネージメント会社を経営。 出演作 1991年「ジャングル・フィーバー」 1992年「ジュース」 1993年「マイ・ライフ」 1996年「セット・イット・オフ」 1998年「スフィア」◆ 1999年「ボーン・コレクター」◆「マンハッタンで抱きしめて」 2002年「シカゴ」「ブラウン・シュガー」 2003年「女神が家にやってきた」「最‘狂’絶叫計画」 2004年「TAXI NY」 2006年「アイス・エイジ2」(声)「主人公は僕だった」◆ 2007年「ヘアスプレー」 2008年「ベガスの恋に勝つルール」 その他の出演者: Timothy Hutton ... Matthew Kragen Giancarlo Esposito ... Senator Dillings Alicia Witt ... Ms. Burns Jane Adams ... Rochelle Michael Estime ... Marlon Susan Kellermann ... Gunther Jascha Washington ... Darius Matt Ross ... Adamian Ranjit Chowdhry ... Dr. Gupta Michael Nouri ... Congressman Stewart Jaqueline Fleming ... Tanya Kendall Mosby ... Anton . User Rating:6.2/10 ( 9,988 votes) IMDb User Rating:8.3/10 (  189 votes) Yahoo! オトーサン、 「7点台だと思うけど」 User Reviews(IMDBを翻訳) chnikkiさん United States 2006年1月14日 キュートな映画 この映画、予想外に楽しいので驚いた。 そう、筋書きはありきたりだ。 ラブコメっていうのは、そう深遠なものではない。 安手シーンがあるし、先が読める。 (最初の10分で分かってしまう). だが、それでも、ほんとうに楽しめた。 何度も笑った。 ある意味で、 モデルにはみえないひとの 活気ある人生に共感した。 それに、アフリカ系アメリカ女性が描き込まれているのを 見るのは、新鮮だった。 卑しい黒人女ではないのだ。 汚い言葉もなく、セクシャルでも、ヌードもない。 今日では、実に新鮮だ。 あまり深く考えずにすむ映画をお好みなら、 この映画をみるべし。 オトーサン、 「姐御ね。言いえて妙だね」 ジーナさん 2008年6月25日 巧い クィーン・ラティファの姐御ぶりが最高! 贅沢三昧な休暇とたまたまそこに集まった人たちとの交流を 温かな笑いで包んだコメディ作品。 一流ホテルにあらゆるスパにカロリーを気にせず頬張るフレンチ ・・・素敵な休暇です。 多分、一生できない事ですが 疑似体験で夢見心地な気分に浸れました(笑) ラティファ姐さんは相変わらずパワフル&ドッシリ安定感抜群でございましたが、 それ以外のキャラクターもイイ塩梅に個性があって飽きさせません。 LL・クール・Jの気持ちの変化を捉えられなかったのは唯一残念な点ですが、 自分が好きな相手が自分の事を好きになってくれるという事が いかにロマンティックで奇跡的な事なのかを見せてくれています。 笑いの部分に関してはティモシー・ハットンの煙たがれキャラと 一流シェフとはいえ最近の健康志向にストレス溜まり気味の ジェラール・ドパルドゥーがGOODでした。 コメディって人に勧めづらいジャンルだけど、 この作品は気分も明るくなるし優しい気持ちになれるので 落ち込んでいる時にオススメできます。 特に大作映画にゲンナリしてきた人には、イイかも♪ 余談;神に愚痴りたい気持ち、 憧れファイルの存在などチョット共感できました(笑)


終電車

オトーサン、 「今度は、どんな役かな?」 このところ、ジェラール・ドパルデューの出演作をみています。 「ええっ」 今回のドバルデューは、ハンサムな男。 年齢も若くみえます。 原題:Le dernier metro (1980) 監督:Francois Truffaut 脚本:Francois Truffaut/ Suzanne Schiffman /Jean-Claude Grumberg Genre:Drama / Romance Country:France Language:French / German 上映時間:1131分 あらすじ: ドイツ占領下のパリ。 女優マリオンの夫ルカは、劇場の支配人。 ユダヤ人なので、収容所送りを逃れて南米へ。 そこで、夫の代わりに、劇場を切り盛りする。 だが、実は、夫は劇場の地下に潜伏していたのだ。 新作「消えた女」の相手役は、ベルナール。 女とみれば、口説く奴だ。 だが、新作をこき下ろした批評家を。 ベルナールが殴りつけたことで、彼を見直すのだが... 出演者: Catherine Deneuve ... Marion Steiner (マリオン) Gerard Depardieu ... Bernard Granger(ベルナール) Heinz Bennent ... Lucas Steiner(ルカ) オトーサン、 「見応えある名優競演!」 ジェラール・ドパルデューも、 カトリーヌ・ドヌーヴも、男女関係の機微を演じています。 片時も目が離せない演技でした。 CATHERINE DENEUVE  カトリーヌ・ドヌーブ 誕生日 1943/10/22 出身 仏パリ 両親と姉も俳優という芸能一家。 13歳から映画に出演。 62年「悪徳の栄え」で初主演。 「シェルブールの雨傘」のヒットでスターに。 「終電車」「インドシナ」でセザール賞主演女優賞、 「ヴァンドーム広場」でベネチア国際映画祭主演女優賞受賞。 出演作 1961年「パリジェンヌ」 1962年「悪徳の栄え」 1964年「シェルブールの雨傘」「世界詐欺物語」「ピストン野郎」 1965年「反撥」 1966年「城の生活」「ロシュホールの恋人たち」「昼顔」 1968年「めざめ」「恋のマノン」「うたかたの恋」「別離」 1969年「幸せはパリで」「暗くなるまでこの恋を」 1970年「哀しみのトリスターナ」 1971年「ロバと王女」「哀しみの終わるとき」 1972年「ひきしお」「リスボン特急」 1973年「モン・パリ」 1974年「赤いブーツの女」「哀しみの伯爵夫人」 1975年「うず潮」「恋のモンマルトル」「ハッスル」 1976年「愛よもう一度」 1977年「避暑地のラブ・ストーリー」 1978年「銀行」 1979年「夢追い」 1980年「終電車」 1981年「ヘルバスター」「海辺のホテルにて」 1982年「最後の標的」 1983年「ハンガー」 1984年「フォート・サガン」「残火」 1985年「女たちのテーブル」 1988年「夜のめぐり逢い」 1991年「恋路」 1992年「インドシナ」「私の好きな季節」 1995年「メフィストの誘い」「夜の子供たち」「百一夜」 1998年「ヴァンドーム広場」「イースト/ウエスト 遙かなる祖国」 1999年「ポーラX」「見出された時」「夜風の匂い」 2000年「ダンサー・イン・ザ・ダーク」「家路」 2001年「ヤング・ブラッド」「雲 息子への手紙」(ナ) 2002年「8人の女たち」「逢いたくて」 2003年「永遠の語らい」 2004年「キングス&クイーン」 2006年「輝ける女たち」「ストーン・カウンシル」 2008年「クリスマス・ストーリー」「アニエスの浜辺」 2009年「隠された日記 母たち、娘たち」 その他の出演者: Jean Poiret ... Jean-Loup Cottins Andrea Ferreol ... Arlette Guillaume Paulette Dubost ... Germaine Fabre Jean-Louis Richard ... Daxiat Maurice Risch ... Raymond Boursier Sabine Haudepin ... Nadine Marsac Christian Baltauss ... Bernard's Replacement Pierre Belot ... Desk Clerk Rene Dupre ... Valentin Alain Tasma ... Marc Rose Thiery ... Jacquot's Mother / Concierge User Rating:7.4/10 ( 4,815 votes) IMDb User Rating:8.4/10( 128 votes) Yahoo! オトーサン、 「高いスコアだね」 アカデミー賞ノミネート ・外国語映画賞 セザール賞受賞 ・作品賞 ・監督賞 フランソワ・トリュフォー ・主演男優賞 ジェラール・ドパルデュー ・主演女優賞 カトリーヌ・ドヌーヴ ・脚本賞 ・音楽賞 ・撮影賞 ・音響賞 ・編集賞 ・美術賞 User Reviews(IMDBを翻訳) bobsgrockさん United States 2011年7月21日 動乱時には、芸術が大事だ やや作り事で、旧式だが、 いつも、面白く、注目に値いする。 トリュフォーの本作は、素敵な時代物で、 美しく描かれた世界へと導いていく。 しばらくすると、映画をみているのではない気になってくる。 登場人物たちの世界を生きているようだ。 これは、トリュフォーの手柄だが、 フランス映画史の巨星である主役2人のおかげでもある。 2人の相性はバツグン。 それだけでなく、同情を呼ぶ興味深い人物を造形している。 それぞれ、思い通リの演技だ。 観客には、見えないかもしれないが。 偉大な監督の例に漏れず、 トリュフォーは、ゆったりと話をすすめる。 彼が何を言わんとしているか、 観客がいらいらしはじめた頃に、メッセージを伝える。 棍棒で殴りつけるようなやり方でではない。 明らかに、そのメッセージは、芸術の大事さだ。 困難なときに、 我らの幸せを変え、長続きさせることができるのだ。 第2次世界大戦というよく知られた時代が舞台だが、 トリュフォーは、ナチの要素は、下敷きに留めている。 要するに、この映画は、実に面白く、見る価値のあるものだ。 芸術を称え、その効用を称えている。 だから、みんながもっと見たいと思うのだ。 オトーサン、 「トリュフォーの監督作、みるの?いいね。 「映画に愛をこめて/アメリカの夜」なんて最高ですよ。 ロビーJさん 2007年9月27日 ドヌーヴ&ドパルデュー! ジェラール・ドパルデューとカトリーヌ・ドヌーヴの 共演作ということでDVDを借りて鑑賞しました。 フランソワ・トリュフォーの監督作を観るのは 今回が初めてな私なので 果たして合うか不安だったのですが、 思っていた以上に見やすい作品だったので良かったです。 私はてっきりドヌーヴとドパルデューのロマンスが 全篇に溢れた作品だと思い込んでいたのですが、 2人の関係は後半にやっとって感じで、 ちょっとビックリしてしまいました。 でも2人の見つめ合う姿は何とも美しくって素敵だったし、 夫を守るドヌーヴの姿も素晴らしかったです。 雰囲気やドヌーヴのファッション、 中でも印象的な彼女の帽子姿など綺麗場面も とても多かったので凄く良かったと思います。 それにドパルデューも結構若くってなんか凄い可愛く感じました。 なので見てよかったと思うし、 今後はトリュフォーの作品も少しずつ見ていきたいと思います。 オトーサン、 「では、作品を紹介しましょうか」 FRANCOIS TRUFFAUT  フランソワ・トリュフォー 誕生日 1932/2/6-1984/10/21 出身 仏パリ 監督作 1955年「ある訪問」 1957年「あこがれ」(短編) 1958年「水の話」(短編) 1959年「大人はわかってくれない」 1960年「ピアニストを撃て」 1961年「突然炎のごとく」 1962年「二十歳の恋」(挿話) 1964年「柔らかい肌」 1966年「華氏451」 1968年「黒衣の花嫁」「夜霧の恋人たち」 1969年「暗くなるまでこの恋を」「野性の少年」 1970年「家庭」 1971年「恋のエチュード」 1973年「映画に愛を込めて アメリカの夜」「私のように美しい娘」 1975年「アデルの恋の物語」 1976年「トリュフォーの思春期」 1977年「恋愛日記」 1978年「緑色の部屋」 1979年「逃げ去る恋」 1980年「終電車」 1981年「隣の女」 1982年「日曜日が待ち遠しい!」


イヴォンヌの香り

オトーサン、 「やばい!」 ケアスタッフが尿破棄にやってきたのが、 濃厚なラブシーンの真っ最中。 いかに、名監督の手になる作品でも、 このシーンだけ取り出せば、ポルノと変わりません。 わが人格というか、品性が地に堕ちるところでした。 世の監督さん。 そんなことも配慮して映画を撮ってください。 何?いちいち気にしていたら、いい映画なんか撮れない? うーん、それも一理あるけれど。 原題:Le parfum d'Yvonne (1994) 監督・脚本:Patrice Leconte 原作:Patrick Modiano Genre:Drama / Romance Country:France Language:French 上映時間:86分 あらすじ アルジェリア戦争(1954 - 62)のさなか。 ヴィクトールは徴兵を避け、スイスへ。 レマン湖畔にある高級ホテルで、イヴォンヌと出会う。 彼女は50歳ほどのゲイの医師ルネ・マントと一緒だった。 女優志望のイヴォンヌは美人コンテストで優勝し、 祝賀会で審査員のアンドリックスとダンスをする。 腰に手を回し、なされるがままだった。 ヴィクトールはそれをなじる。 やがて叔父さん宅を訪問する。 イヴォンヌに結婚を申し込み、アメリカ移住を誘う。 だが、その日、彼女は駅に現われなかった... 出演者: Sandra Extercatte ... Yvonne Jacquet (イヴォンヌ) Hippolyte Girardot ... Victor Chmara(ヴィクトール) Jean-Pierre Marielle ... Dr. Rene Meinthe(医師ルネ・マント) Richard Bohringer ... Yvonne's Uncle(叔父) オトーサン、 「グレース・ケリーになれたかも」 この美貌と肢体をみられるなんて、至福の時です。 ♪これっきり、もう これ切りですよ。 本作が最初で最後の映画出演でした。 その他の出演者: Paul Guers ... Daniel Hendrickx Corinne Marchand ... Tilleuls Patron Philippe Magnan ... Pulli Claude Derepp ... Roger Fossorie Claude Aufaure ... Spaniel Headed Man Isabelle Tinard ... Tounette Luc Palun ... Jacky Didier Lafaye ... Concierge at the Hermitage Louis-Marie Audubert ... Singer Marie Cosnay ... Avenir Barmaid Jean-Paul Nicolai ... Diiscontented Neighbour User Rating:6.5/10( 564 votes) IMDb User Rating:7.6/10( 171 votes) Yahoo! オトーサン、 「IMDbは、ヌード・シーンがお嫌い?」 User Reviews(IMDBを翻訳) LeRoyMarkoさん Toronto, Canada 2005年9月21日 偉大な監督の手になるいい映画。 パトリス・ルコントは、好きな監督だ。 この映画、彼のベストではないが、 見る価値がある。 官能が燃えあがる。 登場人物もいい。 エクセントリックなルネから ダルメシアン風の犬まで。 主役3人の演技もいい。 残念なのは、これが彼女の唯一の出演作ということだ。 恋に落ちた2人の物語だが、 愛は、映画フアンなら誰でも知っているように、 いつもたやすいものではない。 評決: パトリス・ルコントのベストではないが、 89分を過ごすには、適切な選択だ。. オトーサン、 「そう、健全な見方です、賛成」 taroonさん 2006年11月18日 イヴォンヌの香りは、官能的な香り。 避暑地を訪れた男ヴィクトールと 官能的な美女のイヴォンヌ、そして老人の物語。 2人の奔放な恋愛とセックスシーンは 避暑地ならではの光景だと思います。 イヴォンヌの体がなんと言っても美しく、そしてセクシー。 セックスシーンや、 イヴォンヌの体を舐めまわすようなカメラワークに ちょっと恥ずかしくなるぐらい。 でも観客のこちらの思惑なんか関係なく、 やりたい放題の2人は、ちょっとうらやましい。 若いっていいなー。 そして結末がちょっと切ないのが、また素敵です。 オトーサン、 「この名監督の経歴をみておこう」 TSUTAYA DISCASで、他の作品も見ることにしました。 お楽しみに。 PATRICE LECONTE  パトリス・ルコント 誕生日 1947/11/12 出身 仏パリ 漫画家として活躍。 短編やCFなどを手掛け、 75年に自作の漫画を長編映画として演出。 その後、喜劇を次々と発表しヒットさせた。 84年に「スペシャリスト」でアクションを手掛け、 89年の「仕立屋の恋」では悲劇的ドラマを描いてヒット。 以後、「髪結いの亭主」、「タンゴ」などドラマを連発するが、 98年にアラン・ドロンとJ・P・ベルモンドを共演させた 「ハーフ・ア・チャンス」のハード・アクションで話題を呼んだ。 監督作 1978年「レ・ブロンゼ日焼けした連中」 1979年「人間模様」 1981年「恋の邪魔者」「夢見るシングルズ 1983年「スペシャリスト」 1987年「タンデム」 1989年「仕立屋の恋」 1990年「髪結いの亭主」 1992年「ボレロ」「タンゴ」 1994年「イヴォンヌの香り」 1995年「パトリス・ルコントの大喝采」「リディキュール」 1998年「ハーフ・ア・チャンス」 1999年「橋の上の娘」 2002年「列車に乗った男」「歓楽通り」 2004年「親密すぎるうちあけ話」


ジングル・オール・ザ・ウェイ

オトーサン、 「なんだ、なんだ、この空騒ぎ」 キリスト教徒でもないのに、サンタの格好をしたり、 派手なイルミネーションを競ったり、 はては、クリスマスプレゼント探しに狂奔したり、 イヴを過ごす相手がいないと落ちこんだり... 「あんた、すねてるんじゃないの?」 「いえいえ、こんな記事をご存じですか?」 ・ローマ法王がイブの深夜ミサで、「クリスマスの商業化」を批判。 「表面をとりつくろうな。内面的な真実から遠ざかるな」 原題:Jingle All the Way (1996) 監督:Brian Levant 脚本:Randy Kornfield Genre:Action / Family / Adventure / Comedy Rated PG for action violence, mild language        and some thematic elements 上映時間:89分 あらすじ: のハワードは、仕事人間で、 息子ジェイミーとの約束を違えてばかり。 はては、空手の段の授与式にも出られなかった。 そこで、信用を回復すべく、 クリスマス・プレゼントに、 息子が狂っているターボマン人形を約束する。 イヴの朝、人形は、どこでも品切れ状態。 同じく、郵便配達人マイロンも人形を探していた。 そんなハワードに愛想尽かせたリズに、 隣人の独身男テッドが急接近してくる... 出演者: Arnold Schwarzenegger ... Howard Langston( ハワード) Rita Wilson ... Liz Langston   (リズ) Jake Lloyd ... Jamie Langston (ジェミー) Sinbad ... Myron Larabee (マイロン) Phil Hartman ... Ted Maltin (テッド) オトーサン、 「いつものシュワちゃんだ」 それにしても、随所に、大根役者ぶりをみせてくれます。 この不器用さが、シュワちゃんフアンには、 たまらない魅力なのでしょうね。 ARNOLD SCHWARZENEGGER  アーノルド・シュワルツェネッガー 誕生日 1947/7/30 出身 オーストリア・グラーツ 15歳、重量挙げに打ち込み、3年後、ボディ・ビルに転向。 20歳でミスター・ユニバースに優勝し、13もの世界タイトルを獲得。 70年「SF超人ヘラクレス」で映画デビュー。 アクション映画で活躍。 84年「ターミネーター」のターミネーター役でブレイクし、 以後は大作アクション映画からコメディ映画まで 懐の深い演技ぶりを披露する。 妻は86年に結婚した放送ジャーナリストのマリア・シュライヴァー。 2003年、カリフォルニア州知事に当選。 出演作 1970年「SF超人ヘラクレス」 1973年「ロング・グッドバイ」 1975年「ステイ・ハングリー」 1977年「アーノルド・シュワルツェネッガーの鋼鉄の男」◇ 1979年「サボテン・ジャック」 1982年「コナン・ザ・グレート」◇ 1984年「キング・オブ・デストロイヤー/コナンPART2」◇      「ターミネーター」◇ 1985年「コマンドー」◇「レッドソニア」◇ 1986年「ゴリラ」◇ 1987年「バトルランナー」◇「プレデター」◇ 1988年「レッド・ブル」◇ 1989年「ツインズ」◇ 1990年「キンダガートン・コップ」◇「トータル・リコール」◇ 1991年「ターミネーター2」◇ 1993年「ラスト・アクション・ヒーロー」◇「ゴリラ2」△「デイブ」 1994年「ジュニア」◇「トゥルーライズ」◇ 1996年「イレイザー」◇「ジングル・オール・ザ・ウェイ」◇ 1997年「バットマン&ロビン Mrフリーズの逆襲」◇ 1999年「エンド・オブ・デイズ」◇ 2000年「シックス・デイ」◇ 2002年「コラテラル・ダメージ」◇「アルマーニ」 2003年「ターミネーター3」◇ 2004年「80デイズ」 2007年「アニー・リーボヴィッツ レンズの向こうの人生」 2010年「エクスペンダブルズ」 その他の出演者: Robert Conrad ... Officer Hummell Martin Mull ... D.J. James Belushi ... Mall Santa E.J. De La Pena ... Johnny Laraine Newman ... First Lady Justin Chapman ... Billy Harvey Korman ... President Richard Moll ... Dementor Daniel Riordan ... Turbo Man Jeff L. Deist ... T.V. Booster / Puppeteer User Rating:5.0/10( 30,889 votes) IMDb User Rating:8.2/10( 710 votes) Yahoo! オトーサン、 ラジー賞ノミネート ・ワースト監督賞 ブライアン・レヴァント User Reviews(IMDBを翻訳) rebeljennさん Bath, England 2005年12月31日 いろいろ問題もあるが、面白い。 こいつは、商品と家族についてのクリスマスの物語だ。 多くのひとが、この映画を嫌っているが、 私は、そう悪くはないと思う。 確かに、アクションや物語は、ベストではないが、 こいつは、笑いを引き起こす。. アニーが倉庫で、沢山のサンタたちと小人たちに 取り囲まれるシーンは、面白い。 父親が最後にヒーローになる結末はいい。 ホリデイ・シーズンの悪い面を表している。 商品だらけ、そしてある特定のおもちゃに執着する。 子供たちがクリスマスに手に入れなければならない, そうしないと、仲間外れになる。 こうした問題もあるが、 こいつは、愉快で、見る価値がある。 オトーサン、 「アメリカでは、アニーだよね」 日本は、なぜかシュワちゃんが愛称になっています。 ロビーJさん 2007年7月21日 アーノルド・シュワルツェネッガーが主演した クリスマス・ハートウォーミング・コメディ。 シュワちゃんはアクション・スターとして、 もちろん完璧だけど、コメディ系も結構ハマる。 本作もなかなか面白くて、 素敵な心温まるファミリー・ムーヴィーになっています。 ターボマン人形に悪戦苦闘するシュワちゃんの姿には爆笑だけど、 息子のために一生懸命頑張っているので、やっぱり感動的! ラストの展開などもアクション・スターならではの ムキムキ体形だから様になったのだと思います。 脇役のフィル・ハートマンやジェームズ・ベルーシも それぞれの持ち味を生かした笑いをとってくれるので素晴らしいです。 とにかくクリスマスに見れば特に温かい気持ちになれる素敵な作品


ムーミン谷の彗星

オトーサン、 「ムーミンか、なつかしいな」 ムーミンは、カバに似ていますが、カバは直立2足歩行はしません。 「ムーミンは、妖精なのよ」 「なんで、若いキミが知ってるの?」 「再放送をみたのよ」 最初の放映は、1968年ですから、半世紀以上も前。 それでも、ムーミンは、みんなに愛されているのです。 原題:ムーミン谷の彗星(1992) 監督:斎藤博 原作:トーベ・ヤンソン / ラッセ・ヤンソン 脚本:宮崎晃 Genre:Familly/Fantasy 上映時間:62分 あらすじ: ある日、ムーミン谷に住むムーミン一家の元に ジャコウネズミがやって来て、 「彗星がきて、この世は滅びる」と言い出す。 彗星のことが気になったムーミンは、 友だちのスニフ、ミーと共に「おさびし山」の天文台へと向かう。 「あと4日で彗星が地球に衝突する」とのニュースを得たムーミンは、 道中出会ったスナフキン、フローレンらと共にムーミン谷を目指す。 声の出演者: 高山みなみ ,,, ムーミン 大塚明夫 ,,, ムーミンパパ 谷育子 ,,, ムーミンママ かないみか ,,, フローレン 子安武人 ,,, スナフキン 佐久間レイ ,,, ミイ オトーサン、 「みんな素敵だね」 User Rating:8.8/10 ( 53 votes) Yahoo! オトーサン、 「永遠の名作だろうね」 User Reviews 流離 さん 2008年9月30日 スナフキンに憧れる レンタルにて。 昨日観てから、なんとなくその余韻に浸ったまま、 体力的にはとても忙しかった今日一日を 精神的にはのんびり過ごすことができました。 何であったのかはっきりわからないのですが、 実家には原作が1冊だけありました。 その原作が大好きで、繰り返し読みましたが、 その世界が忠実に表現されていたように思います。 アニメでは私が馴染んだムーミンの声ではありませんでしたが、 すんなり受け入れられました。 それにしても、60分ほどの作品の中によくまとめられたな と思うほどの内容にびっくり。 その割には、余計な説明がなく教訓的でもないので、 肩の力を抜いて、ゆっくり観ることができました。 小さい頃から憧れてきたスナフキンはやっぱり素敵。 そしてミィ♪私はあなたが大好きよ♪♪ オトーサン、 「詳しいひとがいるんだなぁ」 清右衛門さん 2007年9月28日 世界の滅亡と手作りケーキ 原作の世界観を忠実に再現した 90年のテレビシリーズ「楽しいムーミン一家」のスタッフによる製作。 ムーミンの原作本は、現在講談社文庫から8冊出ており、 その第2巻がこの作品の原作。 まだムーミン谷に屋敷を構えて間もない頃で、 この物語でムーミンは、スナフキンや スノークのおじょうさん(フローレン)と初めて出会う。 作風は、新たな世界の開拓、成熟した安定、冒険への渇望と 移り変わっていくが、 本作はムーミン初期のどこか不安定な心境を感じさせる 世界観が表現されている。 原作者ヤンソンは、この作品に思い入れが強かったのか、 46年の発表から22年を経て68年に最終版が完成している。 多くの童話がそうであるように、 牧歌的生活と隣り合った過酷な試練が、穏やかな語り口で描かれている。 彗星の衝突で、世界は滅びる。 そう告げられて、ちいさなトロールに何ができるだろう。 それでも彼らは自分たちで真実を見極めようと旅に出る。 そして、たとえ明日世界が滅ぶという時でも、 彼らの心配事は、家族であり、花壇のバラであり、ママ手作りのケーキだ。 世界中で、とりわけ私たちがムーミン谷を愛するのはなぜだろう。 それは、私たちの社会が、急速な成長の中で手放してしまったものが、 そこにあるからではないだろうか。 ムーミン谷を訪ねてみたくなったら、この作品を観ればよい。 ムーミン屋敷は、いつでもあたたかく迎えてくれるから。

きかんしゃトーマス 伝説の英雄(ヒロ)

オトーサン、 「D51かな」 この映画の主人公は、青色の機関車トーマス。 何でも、英国のロングセラー絵本が原作とか。 ♪汽車汽車シュッポシュッポ  シュッポシュッポシュッポッポッ 童心に帰りますね。 原題:Hero of the Rails (2009) 監督:Greg Tiernan Genre:Animation / Action / Adventure Country:USA / UK / Canada Language:English 上映時間:61分 あらすじ: イギリスの子ども向け人気長寿番組「きかんしゃトーマス」の映画版。 夏のソゾー島。 スペンサーと競争していて見知らぬ支線に入り込んでしまった トーマスは、そこで動けなくなっている古い機関車“ヒロ”と出会う。 彼ははるか昔に日本からやって来たのだった。 トーマスは、仲間たちとともにヒロの再生に乗り出すが…。 声の出演者: Martin Sherman ... Thomas(トーマス) Matt Wilkinson ... Spencer (スペンサー) Togo Igawa ... Hiro(ヒロ) オトーサン、 「機関車が、沢山出てくるんだ!」 その他の声の出演者: Michael Angelis ... Narrator (UK) William Hope ... Edward (US), Percy (US) User Rating:6.6/10 ( 36 votes) IMDb User Rating:6.6/10( 17 votes) Yahoo! オトーサン、 「ま、こんなものかも」 User Reviews(IMDBを翻訳) galahadfairlightさん Bath 2009年11月3日 トーマスの現代版 3歳の子供と一緒に見ているところだ。 ピクサーのアニメ映画のすべて、 そして、「きかんしゃトーマスとなかまたち」 さて、この映画、ほとんどCGIだが、よく出来ている。 20年前のシリーズよりも、アニメがいい。 一つ、実にいいのは、 マイケル・エンジェリスが、 いろんな役の声を吹きこんでいない点だ。 彼のナレーションは、すばらしい。 だが、ものまねの部分は、重たすぎる。 それぞれの機関車がそれぞれ顔をもっており、 性格づけがなされている 息子は、それが気に入っていた。 あまりストーリーに立ち入ると、よくない。 昔の村をみつける代わりに トーマスは、古い機関車をみつけるのだ。 でも、子供らは、好きになるだろう。 わずか1時間というのも、飽きさせないから、いい。 オトーサン、 「子育て中だから切実なんだ」 AQUARIUM ☆彡さん 2010年4月25日 子どもを魅了し続ける物を創れる素晴らしさ 子ども達がなかなか乗れないとき、やる気を出せないとき、 彼らのモチベーションを上げる物の素晴らしさに 驚かされることがあります。 彼らを理解するとき、友達になるとき 彼らを魅了する物は、私にとっては欠かせません。 だから、多くの子ども達を魅了するもの、そんな物に出会うと 私も顔をつっこんでみたくなるのです。 あの彼らが、こんなにも魅了されるものとは いったいどんな物なのだろうと知りたくなるのです。 トーマスなんかは本当に、それらの筆頭格ですね。 子ども達の現状は、以前にも増して、 厳しいものになっていると私は思っています。 孤立化が進む中での家族は、親が親として機能しずらく 成長できないまま、大人になってしまった感のある (でも誰が悪いと、私は思いませんし  その現状をどうするかの方が大事だと思っています。 子どもを想わない親はありません。 ドラマMotherは、その辺をついてきそうで ちょっと期待していますけど…) そんな大人達に求めたり、求められたりするものは 昔とずいぶん、変わってきています。 だからこそ、子どもが自分の世界に入って 厳しい現実を忘れられるものがあることを 私はとてもうれしく思うのです。 そしてそんなものをクリエイトする人たちには ふつうのアーテイスト以上の敬意を私は表しています。 映画としては☆3.5。 大人が普通に見るなら3ですかね。 内容は日本人にちょっとうれしい設定となっています。 子どもって、何であんなに機関車や電車好きなのでしょうね? 私も小さい頃、祖父に肩車してもらって 踏切を走る列車をずっと、何本も、一緒に見ていた記憶があります。 ストがあったときなんかは、一緒に線路を歩いたり。。。 (今じゃそんなこと、できなさそうですね) なんだか私も昔のこと思い出してしまいました。 声優がちょっと違っていたようで、違和感がある人もいるかもしれません。 原作者の紹介や作品誕生のルーツ等は、大人にとってはうれしいですね。 小さいお子さんにはちょっと長い1時間ぐらいの作品です。


映画の採点簿

きかんしゃトーマス 伝説の英雄(ヒロ)****
ムーミン谷の彗星****
ジングル・オール・ザ・ウェイ****
イヴォンヌの香り*****
終電車*****
ラスト・ホリデイ**** 
ハリウッド式 恋のから騒ぎ**** 
女性上位時代***
関の弥太っぺ*****
反逆児*****
列車に乗った男**** 
ナチュラル****
ぼくの大切なともだち**** 
息もできない**** 
歓楽通り**** 
シルバラード**** 
狩人と犬、最後の旅*****
嵐の勇者たち***
夕陽のギャングたち*****
橋の上の娘*****
祇園の姉妹**** 
姉妹**** 
靴をなくした天使**** 
ランジェ公爵夫人**** 
四川のうた**** 
吉原炎上**** 
冷たい熱帯魚*****
ブラウン・シュガー**** 
ルイーズに訪れた恋は…**** 
愛のむきだし**** 
君を忘れない FLY BOYS,FLY!***  
ハモンハモン*****
ディセンバー・ボーイズ**** 
真実一路**** 
人情紙風船*****
ソフィーの復讐**** 
フリーダム・ランド**** 
ソーシャル・ネットワーク**** 
ビッグ・バウンス****
マイボーイ・ジャック**** 
孤独な嘘**** 
荒野の1ドル銀貨**** 
晩春*****
秋刀魚の味**** 
ベジャール、そしてバレエはつづく**** 
ラースと、その彼女**** 
怒りの荒野**** 
紀子の食卓**** 
重力ピエロ**** 
狂った果実**** 
ビーチ・エンジェルズ!**** 
ベクシル 2077 日本鎖国**** 
シルバー・サドル 新・復讐の用心棒**** 
小早川家の秋*****
暖流****
映画は映画だ****
安城家の舞踏会****
愛染かつら 総集編**** 
にごりえ**** 
にあんちゃん*****
キューポラのある街*****
おかあさん*****
めし*****
ファントム・ファイアー***  
セント・オブ・ウーマン/夢の香り*****
恍惚の人*****
青春の輝き**** 
キット・キトリッジ アメリカン・ガール・ミステリー**** 
スルース**** 
幸せの1ページ**** 
ラブ・ダイアリーズ**** 
ミッション・トゥ・マーズ**** 
クール・ランニング**** 
煙突の見える場所**** 
続・宮本武蔵 一乗寺の決闘**** 
宮本武蔵・完結編 決闘巌流島**** 
宮本武蔵*** 
王将*****
6デイズ/7ナイツ****
ロードレージ*** 
宮本武蔵*****
デルス・ウザーラ*****
栄光への5000キロ****
黒部の太陽****
フライト・オブ・フェニックス****
家族****
山椒大夫*****
宇宙で1番ワガママな星*** 
サッドヴァケイション****
ルパン三世 VS 名探偵コナン****
ONE PIECE ワンピース 珍獣島のチョッパー王国**** 
砂時計****
瀬戸内少年野球団****
野生のエルザ****
御用金****
アニマル・ウォーズ 森林帝国の逆襲****
ブラインドサイト 〜小さな登山者たち〜 ****
東京公園****
飛べ!フェニックス*****
愛されるために、ここにいる*****

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