オトーサンの2015年その3

ほのぼの映画批評

前口上

ハリウッド映画の3D化が進んでいます。
でも、相変わらず、CGに頼り過ぎが目立ちます。
ひとびとは、冴えた技術だけを見に行くのでしょうか?
好不況を問わず、どう生きるかを知りたいのでは?
薄っぺらな人間ばかりではなく、
本物の人間による本物のドラマを見たいのでは?
見る本数が増え、年齢を重ねる度に、
その思いが強くなってきました。

映画の採点簿へ

目次

5474 若親分(TV 1965) 5473 マザーウォーター(TV 2010) 5472 自由な女神たち(TV 1998) 5471 96時間/リベンジ(TV 2012) 5470 モホークの太鼓(BS 1939)
5469 フィッシュストーリー(BS 2009) 5468 暗黒街の顔役(DVD 1959) 5467 ジャズ大名(DVD 1986) 5466 思い出のマーニー(TV 2014) 5465 トランジット(TV 2012)
5464 ラピッド・ファイアー(TV 1992) 5463 殺人狂時代(DVD 1967) 5462 草原の野獣(BS 1958) 5461 図書館戦争(TV 2013) 5460 江分利満氏の優雅な生活 (DVD 1963)
5459 続・荒野の用心棒(BS 1966) 5458 南から来た用心棒(BS 1966) 5457 小さな巨人(BS 1970) 5456 ワイルドシングス4(TV 2010) 5455 就職戦線異状なし(BS 1991)
5454 48時間PART2/帰って来たふたり(DVD 1990) 5453 地球の静止する日(DVD 1951) 5452 リアル・スティール(DVD 2011) 5451 GODZILLA ゴジラ(TV 2014) 5450 ブラック・レイン(BS 1989)
5449 馬鹿が戦車でやって来る(BS 1964) 5448 ニューヨーク東8番街の奇跡(DVD 1988) 5447 闇の狩人(BS 1979) 5446 犯人に告ぐ(BS 2007) 5445 ギャラクシー・クエスト(DVD 1999)
5444 タイム・アフター・タイム(DVD 1979) 5443 続・夕陽のガンマン/地獄の決斗(TV 1966) 5442 マダムと泥棒(BS 1955) 5441 地球が静止する日(BS 2008) 5440 Shopgirl/恋の商品価値(BS 2005)
5439 恋人はゴースト(TV 2005) 5438 48時間(TV 1982) 5437 ファニー・ガール(BS 1968) 5436 ディア・ハンター(DVD 1978) 5435 天と地と(TV 1990)
5434 青春群像(DVD 1953) 5433 大誘拐 RAINBOW KIDS(DVD 1991) 5432 アンドロメダ…(TV 1971) 5431 八月の狂詩曲(BS 1991) 5430 八つ墓村(BS 1977)
5429 ブリッツ(TV 2011) 5428 ライフ・イズ・ビューティフル(DVD 1997) 5427 甘い生活(DVD 1960) 5426 シャドー・チェイサー(TV 2012) 5425 ヨギ&ブーブー わんぱく大作戦(TV 2010)
5424 マンドレイク 人喰い植物のえじき(TV 2010) 5423 サイレント・ワールド2012(TV 2011) 5422 アイス・クエイク(TV 2010) 5421 鴛鴦歌合戦(BS 1939) 5420 青い戦慄(DVD 1946)
5419 競輪上人行状記(DVD 1963) 5418 新 居酒屋ゆうれい(BS 1996) 5417 ROAD TO NINJA -NARUTO THE MOVIE-(TV 2012) 5416 ジョン・レノン,ニューヨーク(BS 2010) 5415 ジミーとジョルジュ 心の欠片を探して(DVD 2013)
5414 肉弾(BS 1968) 5413 激怒(DVD 1972) 5412 コンスタンティン(TV 2005) 5411 あ・うん(BS 1989) 5410 日本のいちばん長い日(BS 1967)
5409 イヴ・サンローラン(BS 2010) 5408 ドラフト・デイ(DVD 2014) 5407 アイアンマン3(TV 2013) 5406 戦場のメリークリスマス(BS 1983) 5405 キャスパー(TV 1995)
5404 トレヴィの泉で二度目の恋を(DVD 2014) 5403 黒い雨(BS 1989) 5402 ザ・クロコダイル 〜人食いワニ襲来〜(TV 2012) 5401 アイス・ツイスター(TV 2009) 5400 奇跡 (BS 2011)
5399 父と暮らせば(BS 2004) 5398 殺人魚フライングキラー(TV 1981) 5397 ラッシュアワー(BS 1998) 5396 ミルカ(DVD 2013) 5395 アニー(DVD 1982)
5394 紙屋悦子の青春(BS 2006) 5393 ビーチ・シャーク(TV 2011) 5392 限りなき追跡(BS 1953) 5391 アルバレス・ケリー(BS 1966) 5390 ハスラー(DVD 1961)
5389 湖中の女(DVD 1947) 5388 スターマン/愛・宇宙はるかに(TV 1984) 5387 バトル・オブ・バミューダトライアングル(TV 2014) 5386 J・エドガー (BS 2011) 5385 アバウト・タイム〜愛おしい時間について〜(DVD 2013)
5384 タバコ・ロード(BS 1941) 5383 シンプル・プラン(BS 1998) 5382 虹をつかむ男(BS 1996) 5381 デプス・チャージ 合衆国撃沈(TV 2008) 5380 バロン(BS 1988)
5379 河内山宗俊(BS 1932) 5378 シャーロック・ホームズの冒険(BS 1970) 5377 ANNIE/アニー(DVD 2014) 5376 アメリカン・スナイパー(DVD 2014) 5375 ロング・キス・グッドナイト(BS 1996)


若親分

オトーサン、
「へぇ、明治も時代劇の舞台なんだ」
市川雷蔵が、まさかの海軍士官!
何をやっても、美男子ですね。
いろいろありますが、雷蔵をみていると、
気分のいい時間が過ぎていきます。。
シリーズ化され、8本も製作されたとか。

原題:若親分 (1965) 
監督:池広一夫 
原作:紙屋五平  
脚本:高岩肇 /浅井昭三郎  原作:
Genre:Crime/Drama
上映時間:86分
あらすじ:
明治末期、南条組の親分が闇討ちに遭い殺害された。
葬儀に海軍の軍服姿で現れた一人息子の武は、
二代目を襲名して組を継ぐ。
父殺しの犯人が滝沢組の関係者と聞き、
滝沢組長の右手首を斬り落とした。
しかし父の殺害現場で襲われ、
本当の犯人が太田黒組の親分伊蔵と知り、
滝沢組長の前で手をつく・・・

出演者:
 市川雷蔵・・・ 南条武 
 石黒達也・・・ 滝沢巳之助 
 佐藤慶・・・ 太田黒伊蔵 
オトーサン、
「若い佐藤慶も、男の色気があるね」

その他の出演者:
 朝丘雪路・・・ 京子 
 藤村志保・・・ 千代梅 
 三波春夫・・・ 桃中軒雲右衛門 
 山下洵一郎・・・ 高瀬俊介
 水原浩一・・・ 仙之助 
 伊達三郎・・・ 紋次 
 寺島雄作・・・ 先乗りの男 
 成田三樹夫・・・ 直次郎 
 原泉・・・ ひさ 
 杉田康・・・ 岩松 
 桜京美・・・ お春 

User Rating:7.0/10( 3 votes)みんなのシネマレビュー
  User Rating:8.0/10( 2 votes) Yahoo!
オトーサン、
「高いスコアだ」

User Reviews 
鱗歌さん 
2009年5月24日
ケリは俺がつける

今公開されれば、市川雷蔵が
理想の上司像ナンバーワンになること間違いなし、
度胸、判断力、行動力、すべてピカイチで、
しかも、容姿端麗とくるのだから、
まさに完全無欠の若親分。
問題点があるとすれば、
何でも自分でやり過ぎるところですかね、
成田三樹夫にも少しは仕事させてあげてくださいな。
焼け跡における、ハルオ・ミナミの
ナニワブシ・パフォーマンスも
ベリー・ファンタスティックでした。
これぞ大映(笑)。 

オトーサン、
「同感。もう少し女性陣が活躍してほしかった」


黒美君彦さん 
2009年5月4日
渡世の筋道

市川雷蔵「若親分」シリーズの第一作。
任侠物の王道というか、
ある意味変わり映えのしない物語なので
さほどの面白みがあるわけではない。
何より主人公があっさり海軍を辞めて
やくざの二代目を襲名する辺りは根拠が弱い。
挿入される学校の教師(山下洵一郎)と
伊蔵の女千代梅(藤村志保)の恋もとってつけた感が強く、
これまたあっさり。
幼なじみの京子(朝丘雪路)ともこれまたあっさり
「実ははじめから好きだったんだ」でチャンチャン。
敢えていうなら、
街中から「日露戦捷三周年」の
打ち上げ花火の音が聞こえるなかでの
片腕を落とされても泰然と主人公を許す(!?)
滝沢親分とのやりとりがいい感じだった。
提灯行列のなかでの駅裏での決闘というのも悪くはないが、
これまたあっさり感が…(苦笑)。
悪役の佐藤慶はいいんだけどね〜。
いずれにせよ全体に軽い任侠映画でした。


マザーウォーター

オトーサン、
「まるで、BGMだね」
京都が舞台なので期待しましたが、観光要素ゼロ。
まるで写真を流して、せりふだけ後でつけているよう。
フィルム代を節約しているのでしょうね。
出演者も少ないし・・・

原題:マザーウォーター(2010)
監督:松本佳奈  
脚本:白木朋子/ たかのいちこ 監督:
Genre:Drama
上映時間:105分
あらすじ:
京都に暮らす3人の女たち。
ウィスキーしか置いていないバーを営むセツコ。
疎水沿いで喫茶店を開くタカコ。
この街にやって来て、念願の豆腐づくりを始めたハツミ。
それぞれに、自分らしい生き方を送っていた。
そして同じ街に住む、家具職人のヤマノハ、
銭湯の主人オトメ、その下で働くジン、
いつも散歩している謎のおばさんマコト。
この街で出会った彼らは、
互いにちょっとずつ影響しあいながら、
おだやかに日々を重ねていく・・・

出演者:
 小林聡美・・・ セツコ 
 小泉今日子・・・ タカコ 
 もたいまさこ・・・ マコト 
オトーサン、
「空気感で勝負だね」
女優さんたち、演技しないで
自然体でと言われているのでしょう。

その他の出演者:
 加瀬亮・・・ ヤマノハ 
 市川実日子・・・ ハツミ 
 永山絢斗・・・ ジン 
 光石研・・・ オトメ 
 田熊直太郎・・・ ポプラ 
 伽奈・・・ ある人 

User Rating:3.9/10( 11 votes)みんなのシネマレビュー
  User Rating:5.8/10( 253 votes) Yahoo!
オトーサン、
「低いスコアだね」

User Reviews 
ろにまささん 
2011年12月5日
金返せ

較べちゃいけないと思いつつも、
小林聡美さんがかもめ食堂の時とは違って、
なーんにも創りません。
劇中、その理由を『手抜きがしたかった』とあり、
それがそのままこの映画の印象に・・・
雰囲気を壊すような演者はいませんでしたので、
その点よかったんですが
いかんせん内容がなさすぎます。
もしなんの映画かわからずに観ちゃったら
「金返せ」レベルですよ。これじゃ。 

オトーサン、
「かもめ食堂をもう1度見るほうがいいね」

黒美君彦さん 
2015年10月14日
またか…と思ったら

小林聡美に市川美日子にもたいまさこに光石研に加瀬亮に…
おやおや荻上直子監督、『かもめ食堂』『めがね』で
お馴染みのキャスティング、同じテイストの映画か…と思ったら、
なんと監督は別人だった!
とはいえ、『めがね』のメイキング映像を担当した人らしいので、
限りなく荻上監督っぽいのかもしれないけど。
リアリティがない映像なので、物語もあるようで、ない。
登場人物は限られているし、
「この町がいい」といわれても町の佇まいは窺われない。
ロケ地は京都だそうだけど、京都である必然性は皆無。
そもそも誰ひとり関西弁をしゃべっていないし。
豆腐が大好きな市川美日子は、
親から継いだわけでもないのに
豆腐店をひとりで切り盛りしているらしいし、
小林聡美はウイスキーしかないスナック経営者だし、
もたいまさこは生活感ゼロの部屋で、
そこだけ浮いているピンクの食卓で
むしゃむしゃ自分で作った料理を食べている。
唯一新登場(?)の小泉今日子は、
喫茶店を経営しているけれども、客が来ても水も出さない。
野暮かもしれないが、そんなところに目が行ってしまう。
癒し系のドラマなんだろうけど、
この作品でも過去をすっかり捨象しているのは同じ。
何とも評しがたい映画でありました。


自由な女神たち

オトーサン、
「題名は最高だね」
冒頭、女神たちの西洋名画が次々と出てきます。
すると、一転して、デトロイトの貧民街。
ポーランドからの移民の街でしょうか。
あとは、女流監督らしい目線で、
家族のいざこざが延々と続いて、
最後は、赤子を抱く娘と母の笑顔・・・
女流監督による女性向けの平凡なの映画でした。

原題:Polish Wedding (1998) 
監督・脚本:Theresa Connelly
Genre:Comedy/ Drama/ Romance
Rated PG-13 for mature thematic elements, sensuality and language 
上映時間:105分
あらすじ:
デトロイト。
奔放な娘のハーラは、
ヤドヴィカとボレック夫妻の娘。
ヤドヴィカは、金持ちのロマンの愛人でもあった。
夜間のパン職人であるボレックは
彼女の浮気を見て見ぬふり。
そんな折り、ハーラは地元の警察官ラッセルと
一夜をすごして妊娠してしまう。
そんな娘を目の前にして冷えかけていた夫婦は絆を取り戻した。
カトリック教会の処女祭。
聖女に選ばれていながら
妊娠しているハーラを観衆があざ笑うが、
ヤドヴィカはそんな彼女を抱きしめるのだった・・・。

出演者:
Claire Danes ・・・ Hala(ハーラ)
Gabriel Byrne ・・・ Bolek(ボレック)
Lena Olin ・・・ Jadzia(ヤドヴィガ)
オトーサン、
「クレアの演技は、うまいけれど」

その他の出演者:
Jon Bradford ・・・ Sailor
Ramsey Krull ・・・ Kris
Daniel Lapaine ・・・ Ziggy
Rachel and Rebecca Morrin ・・・ Ziggy and Sofie's Baby
Mili Avital ・・・ Sofie
Steven Petrarca ・・・ Witek
Brian Hoyt ・・・ Kaz
Christina Romana Lypeckyj ・・・ Kasia
Adam Trese ・・・ Russell Schuster
Peter Carey ・・・ Piotrus
Rade Serbedzija ・・・ Roman

User Rating:5.4/10 ( 2,746 votes)IMDb
  User Rating:7.4/10( 26 votes) Yahoo!
オトーサン、
「IMDbに一票!」

User Reviews 
anonymousさん
Canada 
1999年4月28日
誰もなぜポーランド人を勉強しなかったのか?

私個人は、この映画はひどいと思う。
勉強したのは、ポーランドの人々の名前だけ。
喫煙者だとか、いろんな相手と寝るとか、
赤ん坊に夢中になるウソつきだとか、
ウソばっかり。
とにかくこの映画をつくるという
馬鹿なアイディア、誰が出したのだ?

オトーサン、
「日本人は、移民問題にうといからな」
国が乱れて逃げ出したポーランド人は、
強い結束をした結果、差別されるようになりました。
そんな事情を知らずに映画を見ても構わないのですが、
anonymousさんのようなひともいるのを忘れずに。

ロビーJさん 
2008年8月17日
クレアは可愛くてバーンも素敵!

この映画は6年くらい前に借りて初めて見た
『ウェディング・シンガー』のビデオに
予告編が入っていて、
その頃から可愛いクレア・デインズの
ウェディング・ドレス姿がとても気になり、
何度も借りようかと思っていましたが、
なかなか機会がなくて、
最近になってやっと中古のビデオで発見し鑑賞しました。
なかなか良かったです。思った通りクレアは可愛いし、
ブロンドの髪が本当に美しかったです。
そしてレナ・オリンとガブリエル・バーンが演じた
夫婦の姿も後半は感動しちゃいました。
でもまぁ予想していたほどの
(ビデオパッケージと予告編だけの印象)
楽しいストーリーではなかったし、
クレアの相手役だったアダム・トレーズは
もうちょっと微妙過ぎでしたし・・・。
でも何だかんだいっても最後は泣けちゃったし、
クレアとガブリエルはホント素敵過ぎだったから、
やはり鑑賞して良かったと思うし、
また温かい気持ちになりたい時に見たいなと思います。


96時間/リベンジ

オトーサン、
「地上波初放送か、ぜいたくだね」
前作を見ていたので、楽しく拝見しました。
イスタンブールの空撮は、大サービスですね。
寺院では、黒衣の老女もみかけました。

原題:Taken 2(2012) 
監督:Olivier Megaton
脚本:Luc Besson/ Robert Mark Kamen  
Genre:Action, Thriller
Country: France 
Language: English / Turkish / Arabic 
上映時間:92分
あらすじ:
かつて、娘キムを誘拐した人身売買組織を
壊滅した元CIA秘密工作員のブライアン・ミルズ。
誘拐事件のトラウマを克服しつつあるキムや
元妻レノーアとの復縁を願い、2人を海外旅行に誘う。
やがて、トルコのイスタンブールで仕事を終えた
ブライアンのもとにレノーアとキムが合流する。
だが翌日、バザールに2人で出掛けた
ブライアンとレノーアは、
謎の男たちの襲撃を受け拉致されてしまう。
2年前の事件でブライアンに息子たちを殺された
アルバニア人、ムラドが
周到な復讐計画を実行に移したのだった。
ブライアンは捕まる直前、
ホテルに残ったキムに携帯で緊急事態を告げ、
身を隠すよう指示するが・・・

出演者:
Liam Neeson ・・・ Bryan Mills(ブライアン)
Maggie Grace ・・・ Kim Mills(キム)
Famke Janssen ・・・ Lenore "Lennie" Mills-St. John(レノーア)
オトーサン、
「リーアム・ニーソン、いいね」
自然体なのに、窮地に陥るとスーパーマンに豹変します。

その他の出演者:
Rade Serbedzija Rade ・・・ Murad Hoxha
Leland Orser ・・・ Sam Gilroy
Jon Gries ・・・ Mark Casey
D.B. Sweeney ・・・ Bernie Harris
Luke Grimes ・・・ Jamie Conrad
Olivier Rabourdin ・・・ Jean-Claude Pitrel
Kevork Malikyan ・・・ Inspector Durmaz
Luenell ・・・ Kim's driving instructor

User Rating:6.3/10( 219,041 votes)IMDb
  User Rating:6.4/10( 457 votes) Yahoo!
オトーサン、
「ま、こんなものかも」
イスタンブールをみられて、うれしかったですが、
ブライアンの脱出劇には、かなり強引な点がありました。

User Reviews 
Renovatio 
United Kingdom 
2012年10月7日
7点に値するが、監督は0点にも値しない・・・

映画は非常によく、
リーアム・ニーソンは、私のお気に入りの俳優だ。
リーアム・ニーソンがトルコを訪問したのもいい。
そこにいる間、とても印象的だった。
だが、監督のイスタンブールとトルコについての観点を憎む。
いくつかのシーンで、何人かの女性が真っ黒な衣服を着ていた
まるで、イスラム法支配下の国に住んでいるかのようだ。
とんでもない!!!
トルコは、そんな国ではない!!!
世界の多くの民主主国よりも、民主主義だ。
特に女性は、世界の多くの民主主義国と同じ権利を持っている。
例えば、トルコの女性は投票することができるし、
1934年からは、選ばれることもできる!
歴史を、チェックしてほしい。
他の国に住む数百万人の女性が、そうした権利をもつ前に
トルコの女性は、そうした権利を持っていたのだ。
非常に不思議なのは、多くの映画が汚い郊外で撮影されていることだ。
この映画の舞台は、イランではなく、イスタンブールだ!
私は、ディレクターの態度が、非常に不愉快で、全く好きになれない。
トルコは、現代の民主主義国だ。
現代人を都市の至る所で見ることができる!
トルコの人々は、みんな現代風で、忍者ではない。
黒い衣服の人々は、イスラム国に住んでほしい。
外観だけでなく、考え方も、トルコは現代的だ!
監督は、なぜそんな大嘘を世界に言うのか?
政治的な理由がありますか?
監督は、恐ろしい政治家のように行動するべきか?
私は、そのような恐ろしい映画が
真実を隠すのを見ることに飽き飽きしている!
真実を隠すのではなく、あるがままの映画を作ってほしい!

オトーサン、
「同感、父親の気持ちがよく出ている」

nabeさん 
2013年2月26日
お父さんガンバル!

L.ニーソン主演のアクションサスペンス第2作である。
地味だが、着実にアクションスターの地位を築いている
L.ニーソンの魅力が、画面いっぱいに弾けている。
妻子を誘拐した敵を、圧倒的な執念深さでやっつける
男臭さが実にカッコよくてクールだ!
愛する妻子を救いたいためという動機がシンプルで、
観ていて分かりやすい。
その妻子役のM.グレイスとF.ヤンセンが
アクション映画のヒロインとしては華やかさに欠けるが、
逆にそれが素人臭くてリアルな点も功を奏している。
ぜひシリーズ化を期待したいが、
毎回妻子が誘拐されるのも不自然のような気がするが
いかがなもんだろう。


モホークの太鼓

オトーサン、
「学生たちに見せたかったな」
アメリカ史の最初の授業は、建国時代。
どんなに苦労をしてきたか、
どんなに友情を育んだか、
どんなに希望にあふれていたか、
どんなにやり直しに挑んだか。
学ぶことだらけです。
   
原題:Drums Along the Mohawk (1939) 
監督:John Ford 
原作:Walter D. Edmonds 
脚本:Lamar Trotti/ Sonya Levien  
Genre:Drama/ Romance/ War 
上映時間:104分
あらすじ
大邸宅で結婚式をあげた
ギルとラナは、ハネムーンを兼ね、
牛1頭を連れて、幌馬車で新居へ。
モホーク渓谷は、美しかったが、
小屋がお粗末なのに、ラナは驚く。
レキシントンの戦いで独立戦争へ突入。
独立派と親英の王党派の争いが激化し、
2人の周辺に、きな臭いにおいが漂ってくる。
ある日、王党派と組んだインディアンが襲って来て、
小屋も畑も焼き討ちされ、ラナは流産してしまう。
無一文になった2人は、
マクレナー夫人の使用人として
納屋に住み込みで雇ってもらうことになる・・・

出演者:
Henry Fonda ・・・ Gilbert "Gil" Martin(ギル)
Claudette Colbert ・・・ Magdelana "Lana" Martin(ラナ)
Edna May Oliver ・・・ Mrs. McKlennar(マクレナー夫人)
オトーサン、
「演技は、3人ともイマイチ」
エドナ・メイ・オリヴァーのノミネートは、意外でした。 

その他の出演者:
John Carradine ・・・ Caldwell
Ward Bond ・・・ Adam Helmer
Roger Imhof ・・・ Gen. Nicholas Herkimer
Arthur Shields ・・・ Rev. Rosenkrantz
Chief John Big Tree ・・・ Blue Back
Francis Ford ・・・ Joe Boleo
Jessie Ralph ・・・ Mrs. Weaver
Robert Lowery ・・・ John Weaver
Kay Linaker ・・・ Mrs. Demooth
Russell Simpson ・・・ Dr. Petry
Spencer Charters ・・・ Innkeeper

User Rating:7.2/10 ( 3,904 votes)IMDb
  User Rating:9.3/10( 9 votes) Yahoo!
オトーサン、
「 Yahoo!は、高すぎる」
ジョン・フォードの名声で、甘くなったのでしょう。

アカデミー賞ノミネート
・助演女優賞  エドナ・メイ・オリヴァー    
・撮影賞(カラー) 

User Reviews 
tmwestさん
S. Paulo, Brazil 
2003年6月29日
家と人生を再建するパイオニアたち

自助本が馬鹿売れしている時だが、
同じ効果があるいくつかの映画がある。
「素晴らしき人生」は、憂うつな人には理想的だ。
本作は、難局を通り抜ける
新婚のカップルが見るべき映画だ。
英国人に手なづけられたモーホーク族によって
すべてが破壊された時なのに、
この偉大なヒロインたちは、
もう一度やり直す積極性を持っている。
冒頭、最初の攻撃の前に、
彼らは、ウェッジウッドの陶器について話しあう。
だが、モノは、すべて変わってしまうわね。
あたしたち自身も、そうよ。
エドナ・メイ・オリヴァーは、印象的な演技をした。
若いウォード・ボンドに、媚を売るかと思えば、
モホーク族を怖がらせもする。
クローデット・コルベールは、いつもりよい。
ヘンリー・フォンダは、いつも巧い。

オトーサン、
「ジョン・フォード作品としては、イマイチだね」
世間の評価も同じようです。
未見のひとは、名作「駅馬車」をみるべきでしょう。

iyayo7 さん 
2015年10月13日
ジョン・フォード初のカラー作品 

1939年製作、ジョン・フォード監督初の
総天然色(テクニカラー)映画。
新婚さん(クローデット・コルベールと
ヘンリー・フォンダ)がモホーク渓谷で農業を始める。
しかし、ワシントンが独立宣言、
イギリス領存続派が先住民をたきつけて、
独立賛成派に戦いを挑んでくる。
いくつかの戦いを経て、
最後は砦に立てこもり、援軍を待つことに。
夫の出征を見送る妻のシーンや、
妻の出産にあたふたする夫のシーンなど
アメリカ建国の礎となった人たちの
生きざまがキチンと描かれている。 


フィッシュストーリー

オトーサン、
「この監督の作品、面白くないな」
最後のオチが、納得行きません。
・アヒルと鴨のコインロッカー (2006)連番3179☆☆☆☆
・ジェネラル・ルージュの凱旋 (2009)連番3169☆☆☆☆ 
原作者の伊坂幸太郎さんは、好きだったので、
一頃、新刊がでると、すぐ買ったものです。

原題:フィッシュストーリー (2009) 
監督:中村義洋  
原作:伊坂幸太郎  
脚本:林民夫 
Genre:Drama
上映時間:112分
あらすじ:
★1975年
プロデューサーから解散と宣言された
パンクバンド「逆鱗」が最後のレコーディングをする。
曲は「フィッシュストーリー」
★1982年
気弱な男子学生が合コンで知り合った女の子に
「あなたはいつか正義の味方になる」と予言される。
その車の中で流れていた曲は、「フィッシュストーリー」
★2009年
フェリーで、シージャック発生!
気弱な男子学生の息子がいまはコック、
正義の味方として、女子高生・麻美を救う。
★2012年
彗星の衝突まであと5時間。
世界の終わりを前にしたレコード店で、
流れていた曲は「フィッシュストーリー」。
1975年、あまりにも早すぎたばかりに
全く売れぬまま姿を消していった「逆鱗」が
レコーディングした最後の1曲だった・・・

出演者:
高良健吾・・・ 五郎(「逆鱗」のヴォーカル) 
伊藤淳史・・・ 繁樹(「逆鱗」のリーダー)
濱田岳・・・   気弱な大学生
森山未來・・・ 正義の味方コック
多部未華子・・・ 麻美 
大森南朋・・・ レコード屋店長
オトーサン、
「印象に残ったのは、2人だけ」
高良健吾くんのうめきが耳に残りました。
「なあ、この曲はちゃんと誰かに届いてるのかよ?」
濱田岳くんのあまりの情けなさには、
あきれはてました。
あとは、役者と顔がまったく結びつきませんでした。

その他の出演者:
濱田岳だん」・・・ 雅史 
高橋真唯・・・ 靖子 
石丸謙二郎・・・ 谷口 
上田耕一・・・ 老紳士 
江口のりこ・・・ 波子 
寺十吾・・・ フェリー乗務員 
中村有志・・・ 出版社の社長 
浅野麻衣子・・・ 岡崎の叔母 
渋川清彦・・・ 鉄也 
山下敦弘・・・ キャバレーのマネージャー 
山中崇・・・ 健太郎 
波岡一喜・・・ 悟 
芦川誠・・・ スズキ 
草村礼子・・・ 老婦人 
松岡泰彦・・・ 研究者 
中村義洋・・・ 研究者 
林民夫・・・ 運送屋 
眞島秀和・・・ 谷(レコードプロデューサー) 
宇田川寧・・・ 運送屋 

User Rating:6.5/10( 42 votes)みんなのシネマレビュー
  User Rating:7.8/10( 642 votes) Yahoo!
オトーサン、
「評判いいんだね」
何回か見直さないと、
初回は、なんだかわけがわからず、
2度目にみて、少しわかり、
この映画批評を書き上げて、大体わかりました。

User Reviews 
blu***** さん 
2009年2月16日
感慨深い&もう一度観たい面白さ! 

評価以上に心象的にはとても面白かった。
最後にホロリときた。
この映画を観る前に、
外国映画のSFもの、戦闘(歴史)もの、
恋愛ものを観ていたが、恋愛モノはチープで共感もてず、
SF、戦闘ものは破壊や暴力をせっせとリアルに演出しており、
どれももう観たくないものばかりだったので、
この映画を観てやはり日本映画はいいなぁと思った。
目に見えない大切なものを描いているから。
最初から引き込まれた。
一度見終わって、
頭の中で全てのストーリーを改めて見直しながら、
2度目の鑑賞も充分に楽しめる映画だ。
配役で特に印象的だったのは、森山未来がかっこよかった!
イメージワードに「感慨深い」という言葉を追加して欲しい。 

オトーサン、
「黒美君彦さんも、ほめてるんだ」
無名のひとが抱く想い、泡のごとく消え去りますが、
後世まで残るとなると、なんだかうれしいですね。

黒美君彦さん 
2015年10月7日
逆鱗

予備知識なしに観始めたが、
個人的にはなかなか面白かった。
爆笑する類のコメディではないのだが、
ややブラックなユーモアがたっぷり。
時空を超えたエピソードがラストに向けて収斂していく
というのは決して珍しい手法ではないが、
その場合それぞれのエピソードが
どの程度説得力を持ち合わせているかがきわめて重要だ。
そこを大森南朋や伊藤淳史、森山未來、高良健吾、
濱田岳、多部美華子ら若手や中堅の俳優たちが巧演している。
セックス・ピストルズに先駆けた「逆鱗」という
売れないパンク・ロックバンドが、
最後のレコーディングで手がけた「フィッシュ・ストーリー」。
それは戦後間もない時期に発行され、
回収されたでたらめな翻訳本が
もとになって作詞されたものだった…。
物語はその一曲をめぐって展開する。
この作品に描かれているのは無数の「思い」だ。
誰も読まないかもしれない本を必死で英訳した男。
その詩にインスパイアされて
ロックの歌詞を書いたバンドのリーダー。
そこで「この曲は誰かに届くのかよ」と呟くボーカル。
その呟きをカットした無音の間奏部分で聞こえるという
女性の悲鳴に恐怖を感じて、
偶然襲われている女性を救ったダメ男。
その男が「正義の味方になれ」と鍛え上げた息子。
その息子にシージャック事件で助けられた女子高生。
彼女はやがて天才的な数学者としてインドの宇宙船に乗り込み、
あとわずかで地球に激突する彗星に埋め込まれた核爆弾に
ミサイルを撃ち込み、地球は救われる…。
めぐりめぐる因果の糸。
そこに至るまでの数え切れないほどの「思い」と「ストーリー」。
誰も知らない曲を、知らず知らず口ずさんでいることがある。
歌っていた本人が健在かどうかもわからない。
けれど、その曲は間違いなく自分のなかに刻み込まれ、
自分の一部を形づくっている。
その曲の背景にあったエピソードは何も知らない。
けれど意識されるされないに関わらず、
世に出された言葉や音楽が何か新たなものに影響を及ぼす。
この作品はそんな「思い」の連鎖をコミカルに描いているのだ。
冒頭の石丸謙二郎の背後に見える彗星がなかなかシュール。
なぜ今まで観ていなかったのだろうと悔やまれる秀作だった。


暗黒街の顔役

オトーサン、
「初期の作品も借りてみよう」
岡本喜八監督が手掛けた3作目。
当時は、東映ヤクザ映画が流行っていたので、
その波に乗って、ヒットしました。
なお、これと同じ題名の映画が3本あります。
・暗黒街の顔役  (1932) 
・暗黒街の顔役  (1942)  
・暗黒街の顔役  (1974)  
いずれも、アメリカ映画です。

原題:暗黒街の顔役(1959)
監督:岡本喜八  
脚本:西亀元貞 / 関沢新一  
Genre:Drama/Crime
上映時間:101分
あらすじ:
金融会社社長殺人事件で
逃走時の運転手役を務めた峰夫は
少女に顔を目撃されていた。
だが、クラブで唄を唄い、歌手を目指す。
そんな峰夫に、横光組幹部で兄の竜太は
自粛するよう忠告するが、峰夫は聞く耳を持たない。
日頃から小松をライバル視している黒崎は、
これを好機として小松の追い落としを画策する・・・

出演者: 
 鶴田浩二・・・ 小松竜太 
 河津清三郎・・・ 横光 
 宝田明・・・ 小松峰夫 
 三船敏郎・・・ 樫村大助 
オトーサン、
「世界の三船が端役とは」
なんでも、若い頃、岡本喜八と同じ下宿に
住んでいたので、盟友でした。
本作を含め、8本撮っています。
腹立ったのは、宝田明演じる峰夫。
殺人事件の片棒をかついだのだから、
さっさと自首すべきなのです。
それなのに、ヤクザから足を洗いたいと
歌手になるたいと、目撃証人の前に顔をさらすとは。
若い頃は、誰でも、周りがみえないのかも。

その他の出演者:
 白川由美・・・ 菊村純子 
 草笛光子・・・ リエ 
 柳川慶子・・・ 陽子 
 笹るみ子・・・ かな子 
 平田昭彦・・・ 須藤 
 田中春男・・・ 黒崎 
 佐藤允・・・ 五郎 
 中山豊・・・ ユタ公 
 桐野洋雄・・・ バタ公 
 山本廉・・・ 健 
 岩本弘司・・・ 政 
 ミッキー・カーチス・・・ 辰 
 夏木陽介・・・ 清 
 堺左千夫・・・ 市村 
 広瀬正一・・・ 鳴海 
 高木弘・・・ 平野 
 瀬良明・・・ 村上刑事 
 中丸忠雄・・・ 下松刑事 
 高堂国典・・・ 石山の父親 
 沢村いき雄・・・ 天岸 
 林幹・・・ 板金工業社長 
 今泉廉・・・ 同秘書 
 天本英世・・・ 小山 
 加藤春哉・・・ 竹坊 
 宇野晃司・・・ 跛足の三吉 
 大友伸・・・ 西脇金融社長 
 中島そのみ・・・ 青柳春美 
 横山道代・・・ トミ江 
 本間文子・・・ 伯母さん 
 市村かつじ・・・ 真一 

User Rating:6.5/10( 30 votes)KINENOTE
  User Rating:8.0/10( 1 votes) Yahoo!
オトーサン、
「みているひと、すくないなぁ」

User Reviews 
mal***** さん 
2009年2月16日
俳優の動きにキレがあります。 

テンポも軽快、キャストも豪華の
喜八監督らしさが感じられる和製ギャング映画です。
鶴田浩二はどうしても東映のイメージが強いんですが、
颯爽とした身のこなしで主人公を演じています。
また、三船敏郎が車の修理工場のおやじさんという
役柄には意外性の面白さがあります。
喜八監督は従来のイメージをあっさりと覆すような役柄を
俳優さんに演じさせる自由さがあって、
そこも映画の楽しさになっていると思います。
それに出ている俳優の動きにキレがあって、
観ていてワクワクさせられます。
(最近の若手俳優にもこの動きがほしいです)
イキな日本映画が観たいなら、
喜八監督の映画をオススメします。 

オトーサン、
「同感!湿っぽいね」

イニシャルKさん 
2014年2月27日
岡本喜八監督の第3作目で
初のカラー映画となるヤクザ映画

喜八監督らしいテンポの良さはあり、
面白くないことはないのだが、
喜八監督の映画としてはカラッとした部分があまりなく、
ちょっと湿っぽすぎるし、
初期作だからか作風も
まだそこまで確立していないような印象がある。
主演が鶴田浩二で、親分が河津清三郎というのは
東宝というよりも
のちの東映の任侠映画を思わせるキャスティングで、
実際に二人とも東映任侠映画に出るときと
同じような印象であり、
東映任侠映画を見慣れてしまった今となっては
少し違和感を感じる。
そんな中、喜八監督とは
助監督時代からの付き合いという三船が脇役だが、
自動車修理工場のしょぼくれた経営者の役で出演しており、
これがけっこうハマっている。
クライマックスでの自分の工場で好き勝手するヤクザに対して
ついに怒りを爆発させるシーンが三船の最大の見せ場で、
ここだけで主演の鶴田浩二を食うほどの
存在感を見せているのはすごい。
ほかにも脇役ではこの後に喜八監督の映画の常連となる
俳優二人が既に出演している。
本作のあとすぐに喜八監督の「独立愚連隊」で
主人公を演じる佐藤允が鶴田浩二を狙う殺し屋を演じていて、
これがまた異様に存在感があり、かっこよくて印象に残る。
そして、出番はわずかだが天本英世も
一言のセリフもない冷徹な殺し屋を不気味に演じていて印象的だ。
ほかにも本作には喜八監督の映画の常連となる俳優が何人か出ているが、
とくにこの佐藤允と天本英世の二人は
この後の喜八監督の映画を支えていく
存在になるのだなあと、そう思った。 


ジャズ大名

オトーサン、
「山下洋輔さんとの対談、面白かったな」
岡本監督が、見事にジャズを撮ったのに、
驚いていました。
ドンパチやるより、てんつくてんつくのほうが、
ひとはしあわせだ。
強烈な主張が底辺に流れています。

原題:ジャズ大名 (1986) 
監督:岡本喜八 
原作:筒井康隆
脚本:岡本喜八/ 石堂淑朗  
音楽:筒井康隆/ 山下洋輔  
Genre:Comedy/Drama/Music
上映時間:85分
あらすじ:
江戸時代末期、
故郷アフリカへ帰るはずが、
メキシコ商人に騙されて
香港行きの船に乗せられた黒人4人組。
病気で死んだ一人を残し、
大嵐の中ボートで脱出を図った3人は
駿河湾の庵原藩に助けられる。
音楽好きの藩主は彼らの演奏するジャズの虜となり、
城中でジャムセッションを繰り広げる・・・

出演者:
 古谷一行・・・ 藩主・海郷亮勝 
 岡本真実・・・ 松枝姫 
 殿山泰司・・・ 玄斉 
 ロナルド・ネルソン・・・ ジョー 
 ファーレズ・ウィッテッド・・・ ルイ 
 レニー・マーシュ・・・ サム
オトーサン、
「古谷一行さん、品があって愉快だ」
「岡本真実さん、監督の娘さん、硬いね」
「殿山泰司さん、出世作だね」

その他の出演者:
 財津一郎・・・ 石出九郎左ヱ門 
 神崎愛・・・ 文子姫 
 岡本真実・・・ 松枝姫 
 殿山泰司・・・ 玄斉 
 本田博太郎・・・ 鈴川門之助 
 今福将雄・・・ 由比軍太夫 
 小川真司・・・ 中山八兵ヱ 
 ジョージ・スミス・・・ アンクル・ボブ 
 唐十郎・・・   益満休之助
 利重剛・・・   赤坂数馬
 ミッキー・カーチス・・・  メキシコ商人アマンド
 細野晴臣  
 山下洋輔  
 タモリ  

User Rating:7.2/10( 14 votes)みんなのシネマレビュー
  User Rating:6.8/10( 17 votes) Yahoo!
オトーサン、
「突き抜けている!」

User Reviews 
abu***** さん 
2014年3月14日
すごくヘンテコな映画 

なんともヘンテコな映画です。
そしてもの凄くフリーダムなんです。
類似のものが見当たらない
唯一無二のコメディ映画。
テンポ、展開、そしてストーリー
そのどれもが独特なんです。
いや、そもそもストーリーも
あってないような気もするし。
終盤20分なんて、
みんなでどんちゃん騒ぎしてるだけだし(笑)。
でもなんか、そのフリーダムすぎる内容に、
楽天性となんともいえない可笑しさを感じます。 

オトーサン、
「時代のほうが、恐れ入る」

イニシャルKさん 
2014年2月13日
実に軽快な映画

江戸時代の日本に外国人が漂流というと
「おろしや国酔夢譚」の逆パターンのような話に
なってしまいそうなところを
それがきっかけである潘の殿様と家来たちが
ジャズにはまっていく姿を勢いよく描いていて、
岡本喜八監督らしい実に軽快な映画に仕上がっていて
面白かった。
とにかくひたすら陽気でテンションが高く
エネルギーに満ち溢れていて、
1986年制作と喜八監督の映画としては
けっこう後年の作品にもかかわらず、
衰えというものをまったく感じさせないような
パワーがあるのはすごい。
そして何よりもこの映画を喜八監督本人が
楽しんで演出しているのがよく分かるし、
見ている人に対しても肩の凝らない映画をという
思いもよく伝わってきて
本当に何も考えずに気楽に見ていられる映画だ。
ラスト20分の狂乱のジャズセッションのシーンは
なんとも強烈で印象に残る。
その狂乱の中でいつの間にか明治になっても
「俺たちにはそんなこと関係ないぜ」とばかりに
狂乱のセッションを続けるエンディングに
喜八監督らしい反骨精神のようなものを感じることができた。
「ああ爆弾」ほどではないがシュールなシーンも多く、
中でもそろばんをスケボー代わりにして
城の中を移動する姫には笑わされたし、
ほかにも殿様をはじめとして
おかしくて個性的な登場人物たちも面白い。
喜八監督の映画を見るのはかなり久しぶりで、
それもあってか見る前はちょっと不安な面もあったが、
そんな不安は見ているうちに吹き飛び
最後まで楽しく見ることができて良かったと思う。
最後にもう一言、
矢口史靖監督の「スウィング・ガールズ」は
あんがいこの映画の影響を受けてる部分も
あるのかもしれないと少し思った。 


思い出のマーニー

オトーサン、
「海辺の景色が素敵だね」
なんでも、釧路湿原をイメージしたとか。
潮の満ち干があるんですかね?

原題:思い出のマーニー(2014)
監督:米林宏昌  
原作:ジョーン・G・ロビンソン  
脚本:丹羽圭子/ 安藤雅司/ 米林宏昌  監督:
Genre:Anime /Fantasy
上映時間:103分
あらすじ:
杏奈は、中学1年生。
貰いっ子なので、おばさんに育てられ、
誰とも打ち解けることない日々を送っていた。
喘息が悪化し、転地療養のために
札幌を離れ、海辺の村でひと夏を過ごすことに。
入江に建つ誰も住んでいない
古い"湿っ地屋敷"を目にし、
なぜか懐かしさを覚える。
やがて、夢にも現われるようにあのなり、
そこには金髪の少女の姿があった。
ある晩、屋敷へ行くと、あの金髪の少女が現われる。
少女はマーニーと名乗り、
“わたしはちのことは2人だけの秘密よ”と語る。
2人は、かけがえのない友情を育んでいく・・・ 

声の出演者:
 高月彩良・・・  杏奈 
 有村架純・・・  マーニー 
 杉咲花・・・  彩香
オトーサン、
「脇役が類型的だけど、
少女たちの世界に引き込まれるね」

その他の出演者:
 松嶋菜々子・・・  頼子
 寺島進・・・  大岩清正 
 根岸季衣・・・  大岩セツ 
 森山良子・・・  老婦人 
 吉行和子・・・  ばあや 
 黒木瞳・・・  久子 
 森崎博之・・・    美術教師
 安田顕・・・    十一
 戸次重幸・・・    紳士
 大泉洋・・・    山下医師
 音尾琢真・・・    町内会役員
 甲斐田裕子・・・   マーニーの母 

User Rating:6.3/10( 47 votes)みんなのシネマレビュー
  User Rating:7.6/10( 1,755 votes) Yahoo!
オトーサン、
「ま、こんなものかも」
後半が駆け足で、さっぱり分らなくなりました。

日本アカデミー賞ノミネート
・アニメーション作品賞 

User Reviews 
kirieさん  
2015年4月11日
ひと言でいえば秀才の作った映画

天才的な突出した部分がなく、
どこか型にはまっているような作風。
努力では越えられない才能という
壁を見せつけられたような気がします。
あちこちで不自然な部分があるのはもちろん、
脇役の魅力のなさや、
割り振られた役割以上物語に絡んで来ないなど、
こういう感覚的な物は
やはり宮崎監督の才能なんでしょう。
宮崎監督だったら太っちょメガネが大筋に絡んできて、
ともにマーニーの謎を解明、
仲直りという流れになったような気がします。
ジブリでなくても他のスタジオでも作れそうな映画、
あえてジブリで作る意味が感じられませんでした。 

オトーサン、
「SFファンタジーと思ったけど」

ASHさん 
2014年7月19日
私のこと探してね

前作「アリエッティ」は、
やれ「薄い」だの「印象に残らない」だのと
散々な言われようだったけど、
思うに「ジブリ」というブランド・イメージに対して
見えない基準のようなものがあって、
それを越えているか否かが
評価の分かれ目になっちまってるんじゃないかと。
「ナウシカ」や「もののけ」や「千尋」といった
日本アニメ映画史上に残る秀作を放ったジブリだけに、
ハードルが非常に高くなっちゃっているから
大変だよな。
御大も引退を表明しただけにね。
てなわけで、米林監督長編第2弾!! 
アニメーションに求めるものは人それぞれに違うと思うが、
相変わらず広がりのない世界の中で
チマチマとやってるもんだから、
これまたこのサイトでは酷評の嵐が吹き荒れそうな気配だが、
素直な気持ちで観ちゃうとコレがいい話なのよ。
人見知りで殻にこもりがちだった孤独な少女が、
ある少女と出会ったことで本来の明るさを取り戻してゆく。
で、この2人は意外な絆で結ばれていた。
俺、この手のお話には弱いんよね。
劇中で杏奈が言う「目に見えない魔法の輪」。
このサイトの連中の多くも輪の外側の人間なんだろうから、
人付き合いが苦手で過干渉を好まない杏奈に
共感を覚えること必至。
杏奈がそうなったのにはそれなりの理由があるのだが、
彼女自身、そんな自分を好きになれないでいる。
思春期によくある苛立ちなのだが、
同じような性格を持ち合わせていたりなんかすると、
これが結構、堪えんのよ。
果たしてマーニーは、杏奈を導くために
彼女の前に現れたのだろうか? 
もらいっ子として育てられた杏奈は、
自分の置かれた環境から人や世の中が信用できないと言う
ヒネクレた女の子だが、
心の中の奥には素直で思いやりのある優しい部分も残っている。
それを表へ出すために、
マーニーが手助けをしてくれたんじゃなかろうかと、
原作未読の俺は、観ていてそんな風に思えてならなかった。
なんたって、マーニーにとって杏奈とは、
大事な「孫」なわけだから。
ジブリも遂に百合系に走ったか? 
と、バカな妄想を膨らませちまうとこだったが、
杏奈の言う「あなたのことが大好き!!」の真意は
同性愛のソレではないことは最後に分かる。
あの古ぼけた写真を見て、
杏奈がマーニーとの関係を知るくだり、
実はいい歳こいてウルッときちまった。
マーニーは杏奈が作り上げた
イマジナリー・フレンドではないかという
誤誘導がここで活かされる。
マーニーの書いた日記を通じて
杏奈とサヤカちゃんがめぐり会うのも、
何かの思し召しなんかね〜。
かつてマーニーが暮らしていた湿っ地屋敷に
東京から越してきたサヤカちゃん。
赤いメガネをかけた
おしゃまっくれ(死語?)な女の子なんだが、
この娘がいい味出してんの。
ある意味、この映画の中では
一番素直で子供らしい女の子なんよね。
データに載ってないけど、声を当ててたの誰なんだろ? 
ところで、湿っ地屋敷って言葉、
耳で聞いているだけだと初めは意味が分からなくて、
「シメッチ屋敷」とシメッチさんとかいう
外国人が所有する屋敷だから
こういう名前なんだとばかり思ってたわ(原作読め、てか)。
月明かりの下、
マーニーと杏奈がワルツを踊る幻想的なシーン。
なんか本当に、夢の中の出来事のよう。
美術監督が種田陽平ってのも特記事項ね。
観ていてフト思ったんだけど、
マーニーのブルーのドレス、キノコをパクッと食べるとこ、
もしかして「ふしぎの国のアリス」? 
相変わらずジブリ作品は食い物が美味そうだわ。


トランジット

オトーサン、
「サタシネじゃなぁ」
どうせB級映画と思ってみはじめましたが、
これが、なかなかのものでした。

原題:Transit (2012)
監督:Antonio Negret
脚本:Michael Gilvary   
Genre:Action/ Crime/ Thriller 
上映時間:88分
あらすじ:
現金輸送車を襲い大金の強奪に成功した
マレク率いる4人組の武装強盗。
だが検問を突破するために、
キャンプへ向かう4人家族の車に現金を隠した。
検問を越えた途端、家族を猛スピードで追いかける。
だがデッドヒートの末、
スピードオーバーで捕まったのは
家族の父ネイトだった。
運悪く不動産詐欺で仮釈放中、
ネイトは保安官事務所の牢に入れられるが、
その間に強盗団は
妻と二人の息子の泊まるモーテルに迫る・・・

出演者:
Jim Caviezel・・・ Nate Seedwell(ネイト)
Elisabeth Rohm・・・ Robyn Seedwell(ロビン) 
Jake Cherry ・・・Kenny Seedwell(ケニー)
Sterling Knight・・・ Shane Seedwell(シェーン)
James Frain ・・・Marek(マレク)
Diora Baird ・・・ Arielle(アリエル)
Harold Perrineau ・・・ Losada(ロサダ)
オトーサン、
「ジェームズ・カヴィーゼル、好感もてるね」
脇役陣も、それぞれ活躍の場を与えられて、
あいい持ち味を出しています。

その他の出演者:
Ryan Donowho・・・  Evers

User Rating:5.8/10 ( 8,820 votes)IMDb
  User Rating:5.9/10( 38 votes) Yahoo!
オトーサン、
「案外、面白かった」

User Reviews 
StaggerinLee さん
United States 
2012年11月16日
マッスルカー映画だ

デトロイトのマッスルカーが好きなら、
この映画も好きになるだろう。
監督は、男性向けの映画では、
どんな男が望まれているかを知っている。
それをスタイリッシュに描いている。
残忍なファイトや流血が、いくつかある。
気違いじみた運転があり、
シェビルがハイスピードで走り、横転する。
変に聞こえるかもしれないが、
ドライバーは、限界まで走りたがるものだ。
craigslistのサイトを見て、
古いマッスルカーを買ってくれ。
そして、ガキたちに、タイヤが煙をあげる様や
ガソリン大食いのマシンが、どんな音がするか
見せてやってほしい。
プロットはお粗末だが、まあ耐えられる。
演技は、きちんとしていて、車はすばらしかった。
これで、もう十分だろう。
 
オトーサン、
「あら探しも楽しみだね」
沼のワニが人を食べないのも、不思議です。

sar***** さん 
2015年10月4日
最後のカットの謎 

テレビ東京の深夜映画で
さっき観終わったばかり。
ツッコミどころは多々あるけれど、
結局最後まで観てしまったのは
惹きつけるものがあったから。
スリル&サスペンス、カーチェイス、アクション
(とってつけた感はあったけど)家族の絆…。
たまたまチャンネルをそのままにしてたら
始まった映画だったので、何の期待もなかったし、
すぐにチャンネルを変えるつもりだったのに
きっちり最後まで面白く観てしまった。
でも最後に指輪を拾ったのは誰?
ここのレビューには父親だと言っている人がいるけど、
それなら父親であることを隠す必要はないと思うし、
変な疑問を残して終わらせる理由も
ないんじゃないかと思うんだけど。
でも他に拾う人間はいないから
やっぱり父親なのかなぁ、納得いかないなぁ。
謎。 


ラピッド・ファイアー

オトーサン、
「午後ロードか」
例によって、期待するのがムリでしょう。
でも、ひとつ収穫がありました。
ブルースリーの息子が出演しているのです。
しかも、見事なカンフーを披露しています。
「親子とも早死にしたね」
死因は、諸説ありますが、
死神に愛されたというのが正解では?

原題:Rapid Fire (1992)
監督:Dwight H. Little 
原作:Cindy Cirile/ Alan B. McElroy   
脚本:Alan B. McElroy   
Genre:Action/ Crime/ Drama 
Rated R for violence, language and sexuality
Country: USA 
Language: English / Cantonese 
上映時間:95分
あらすじ:
ジェイクは、美術学生。
CIAのカラテ教師だった父を中国で殺された
ある日、画廊に出向くと、
そこの主人でマフィアの一味でもあるチャンが
対立するマフィアのセラノに
殺害される現場に遭遇してしまう。
何とか逃げ伸びたジェイクは
FBIの証人保護プログラムを受けシカゴへ逃れるが、
何故かそこでも命の危険にさらされ、
地元警察の刑事ライアンとカーラに助けを求める
やがて、マフィアとFBIの裏取引を知り、
一味を倒し、麻薬の供給現場を突き止める・・・

出演者:
Brandon Lee ・・・ Jake Lo(ジェイク)
Powers Boothe ・・・ Lieutenant Mace Ryan(ライアン)
Kate Hodge ・・・ Detective Karla Withers(カーラ)
オトーサン、
「息子は、親よりハンサムだね」
経歴をみてみましょう。

BRANDON LEE
ブランドン・リー/李國豪
誕生日:1965/02/01-1993/03/31
出身 : カリフォルニア州オークランド
ブルース・リーの息子。
8歳の時に香港に渡るが、
父の死後、母や妹のシャノンと共にLAへ移住。
高校時代から父の後を追うように武術に興味を持ち、
大学も映画科を専攻。
しかし幾度かのトラブルを起こして退学。
やがてLAのレストランでスカウトされ
演劇学校に通い演技を勉強。
86年に「ファイアー・ドラゴン」で映画デビュー。
ルース・リーの息子という目で見られていたが
92年の「ラピッド・ファイアー」で素質を開花、映画もヒット。
私生活でも結婚が決まり、正にこれからという時
93年3月31日。「クロウ/飛翔伝説」で
主人公が撃たれるシーンの撮影中に誤って拳銃から実弾が発射され
腹部に命中し、還らぬ人となった。
シアトルにある父の墓地の横で眠っている。

その他の出演者:
Nick Mancuso ・・・ Antonio Serrano
Raymond J. Barry ・・・ Agent Frank Stewart
Tzi Ma ・・・ Kinman Tau
Tony Longo ・・・ Brunner
Michael Paul Chan ・・・ Carl Chang
Dustin Nguyen ・・・ Paul Yang
Brigitta Stenberg ・・・ Rosalyn
Basil Wallace ・・・ Agent Wesley
Al Leong ・・・ Minh
Francois Chau ・・・ Farris
Quentin O'Brien ・・・ Agent Daniels
Roy Abramsohn ・・・ Agent Klein
C'Esca Lawrence ・・・ Lisa Stewart
Michael Chong ・・・ John Lo
Jeff McCarthy ・・・ Agent Anderson

User Rating:6.2/10 ( 5,953 votes)IMDb
  User Rating:6.6/10( 10 votes) Yahoo!
オトーサン、
「ま、こんなものかな」

User Reviews 
abentenjoさん
Swindon, UK 
2002年4月14日
ブランドン、最高のマーシャルアーツ映画

ブルースの息子が、ハリウッドB級アクション映画に出演。
彼の最高の映画だ。
率直に言うと、当時のアメリカのアクション映画としては、
風変りだが、父のように悪漢と魅力的に戦っている。
有り難いことに、ブランドンは
父の必殺の凝視や愛国的な言葉には縁がない。
まったく違うイメージを提供している。
ブランドンは、クールで、腰に物を言わせる。
魅力的な体格とかみそりのように鋭いカンフーがある。
彼は、ジェイクを演じる。
クライアントを殺すのを目撃した後、
麻薬密売人を裁判にかけるために、
証人保護プログラムを受ける。
だが、麻薬王を根絶するために、
警察の餌として使われる羽目になる。
銃撃戦と殴りあいが続く。
ブランドン自身が監督した香港スタイルの舞踊を
誇示する。
本作で、ブランドンはブレイクした。
独特のカリスマ的でエキサイティングな演技をみせている。
彼が早死にしたのを思うと、悲しみがいや増す。

オトーサン、
「ストーリーがあまりに陳腐だ」

映画マニア1号さん 
2012年9月29日
ブルース・リーという名のブランド 

ブルース・リーの息子、
ブランドン・リー主演のアクションもの。
この当時のVFXに頼り切っていない
アクション・シーンはいいですね!
 銃声やアクション・シーンの効果音の古臭さも
アナログ的な温かみを感じてしまいます(笑)
ストーリーはご都合主義満載ですが、
アクション・シーンのキレは
親譲りといったところでしょうか。 


殺人狂時代

オトーサン、
「これは、オクラ入りか」
封切りの一週間前に、水準以下と言われて、
監督は激怒し、理由を訊いて回りました。
でも、エライさんが言った以上、
誰も答えたがらない。
それで頭にきて、酒とゴルフをはじめたとか。
ゴルフの師匠は、仲代達矢さん。

原題:殺人狂時代(1967)
監督:岡本喜八
原作:都筑道夫  
脚本:小川英/ 山崎忠昭 / 岡本喜八 
Genre:Comedy
Color:Black and White
上映時間:99分
あらすじ:
精神病院を経営する溝呂木省吾の元を
かつてナチスで同志だったブルッケンマイヤーが訪れる。
彼の所属する秘密結社は
溝呂木の組織する「大日本人口調節審議会」への
仕事依頼を検討しているという。
「審議会」は人口調節のために無駄と判断した人間を
秘密裡に殺すことを目的としており、
溝呂木は入院患者たちを
殺人狂の殺し屋に仕立て上げていたのだ。
ブルッケンマイヤーは仕事依頼へのテストとして
電話帳から無作為に選出した3人の殺害を要求した。
殺害対象の1人として指名されたのは
犯罪心理学の大学講師 ・桔梗信治。
水虫に悩む冴えない中年男である。
自宅アパートで「審議会」の刺客である
間淵という男に命を狙われるが、
偶然にも返り討ちにしてしまう。
警察にこの件を届けた桔梗だが、
部屋に戻ると間淵の死体は消えていた。
桔梗はたまたま知り合ったミステリー記者の鶴巻啓子、
車泥棒の大友ビル(砂塚秀夫)と共に、
「審議会」の刺客達と対決することとなる。
一方、ブルッケンマイヤーの言動に不審を抱いた溝呂木は
彼を拷問し、目的が桔梗1人であること、
その背景には大戦中に紛失したダイヤモンド
「クレオパトラの涙」が絡んでいることを探り出す。
命を狙われる桔梗は幸運に恵まれて
次々刺客を返り討ちにするが、
啓子が溝呂木に捕らわれてしまう。
啓子を救出する決意を固め、命懸けの闘いをする桔梗とビル。
その桔梗の前に遂に溝呂木が現れ、驚くべき事実を告げる。
8歳の頃、少年使節としてナチスの支配するドイツへ渡った桔梗は、
滞在中に負傷した肩にダイヤを縫い込まれていたのだ。
啓子が捕らわれる病院に同行した桔梗は、
溝呂木との一対一の決闘に挑む・・・

出演者:
 仲代達矢 ・・・桔梗信治
 天本英世 ・・・溝呂木省吾
 団令子 ・・・鶴巻啓子 
オトーサン、
「へぇ、この映画、仲代達矢さんが
一番好きな映画だとか」
監督いわく、
「あなたのモヤモヤ感がよくでているね」

その他の出演者:
 砂塚秀夫 ・・・大友ビル
 滝恵一 ・・・池野 
 富永美沙子 ・・・義眼の女 
 久野征四郎 ・・・松葉杖の男 
 小川安三 ・・・間淵 
 江原達怡 ・・・青地 
 川口敦子 ・・・小松弓江 
 大前亘 ・・・オバQ 
 伊吹新 ・・・アトム 
 長谷川弘・・・ ソラン 
 二瓶正也・・・ パピイ 
 大木正司・・・ 安 
 樋浦勉・・・ 秀 
 ブルーノ・ルスケ・・・ ブルッケンマイヤー 
 沢村いき雄・・・ 老いたる殺し屋 
 丘明美・・・ 小柄な女 
 深井聡子・・・ 大柄な女 
 草川直也・・・ 編集長 
 宇野晃司・・・ 首の長い男 
 森今日子・・・ コールガール 
 中山豊・・・ 笑う狂人 
 浦山珠美・・・ ウインクする狂人 
 山本廉・・・ 咆える狂人 
 出雲八重子・・・ 法華の狂人 
 土屋詩朗・・・ 羽織袴の狂人 
 南弘子・・・ ホステス 

User Rating:7.2/10( 13 votes)みんなのシネマレビュー
  User Rating:8.4/10( 23 votes) Yahoo!
オトーサン、
「天本英世さんが不気味!」
独特の風貌が、死神そっくりでした。

User Reviews 
Nbu2さん 
2008年1月28日
喜八エンタテインメント

それはギャング・ウエスタン・ミュージカル・スパイ
そしてコメディの換骨奪胎化→日本テイストの味付けである。
たとえて言うならば
高級インド料理で味わうカレーではない、
駅の立ち食い蕎麦屋で出されるカレーのような。
イタリア料理店で出されるアルデンテのスパゲティが
日本に来て明太子と刻みノリとか、
納豆のそれになってしまったと考えてくれればよい。
でこの作品。
これはそんな喜八エンタテインメントの吹っ飛びっぷりが
遺憾なく発揮された快作・もとい怪作である。
なによりも喜八映画の象徴=天本英世のイメージは
この一本で確定されてしまった。
とにかくこの映画は一度鑑賞を始めたら
絶対にビデオのストップボタンを押さずに見切るべし。
小生熱にやられている上でのレビューだが、
真面目な話を。
仲代達矢という役者の本質を
ちゃんとスクリ−ンに映し出したのは
やはり小林正樹(「人間の条件」「切腹」)
成瀬巳喜男(「女が階段を登る時」)
そして喜八であったと思う。
黒澤明では決してない。 

オトーサン、
「時代を先取りしていたのかなぁ」

tra*****さん 
2014年2月17日
大日本人口調節審議会の者です。 

殺人狂時代。チャップリンではない。
岡本喜八監督の傑作(?)だ。
これは面白い。
だけど興行的には記録的な大コケしたらしいですね。
なんでだろう?
時代に合わなかったのかな?
今では使えない「き○がい」という単語が
当たり前のように飛び交う。
殺し屋集団のアジトが精神病院。
患者たちが鉄格子の向こうで狂気に笑ってる。
今じゃとても撮れない映画だなぁ。
全編がブラックユーモアで固められているサスペンス
って言っていいのかな?
たしかに人は大勢身慈悲に殺されるけど、
あまり残酷さは感じないね、やっぱコメディ仕立てだし。
登場する殺し屋たちがそろって漫画チック。
殺し屋の元締めが、あの死神博士こと天本英世だ。
若いはずなのに老人にしか見えないのは
天本英世のキャラのなせる業。
彼らの殺人の目的は日本の人口調整。
「大日本人口調整審議会」。
生まれてくる胎児を堕胎するのは
才能をつぶしてしまう可能性がある。
むしろ生まれてきても何の役にも立っていない
無能な人間を淘汰した方がよい。
これが彼らの殺人目的。
ナチズムに通じるものがあります。
それもそのはず天本英世がドイツに留学中、
ヒトラーの狂気に心酔したという設定。
しかし彼のドイツ語は驚くほど流暢ですね。
殺し屋もコードネームが
「アトム」「ソラン」「パピィ」「オバQ」。
当時のアニメの主人公。
まあ、物騒な物語の割にはおちゃらけてます。
命を狙われるのが仲代達也が演じる
水虫に悩む冴えない大学講師。
ボケながらも襲ってくる殺し屋をかわし、
殺し屋は情けない死に方で自滅する。
ただし、どうも冴えない風体は偽装らしい。
そして執拗に殺し屋が襲ってくるのも
人口調節以外の目的があるらしい。
見せ場は自衛隊の富士演習場に誘い込まれて、
実弾演習の中を逃げ回るところかな。
ゴジラさながらの砲撃シーンですよ。
若い仲代達也がきりっとした時はかっこいいね。
天本英世との対決の時は
2人ともきりっとして、何とも言えずかっこいい。
これは今の時代ではリメイクは難しいだろうなぁ。
だからこそ、この白黒映画は貴重だね。
興行的には失敗したらしいが、
やはり面白いものは面白い。
カルトな人気を得ていますね。
多少時代は感じますが、
今見ても十分面白いと思いますよ。
おすすめですね。 


草原の野獣

オトーサン、
「なんかイヤな邦題だね」
荒野の暴れん坊と言うのが正解でしょう、
著名な心理学者フロイトが唱えた
エディプス・コンプレックスがあります。
成長期の息子が自我形成の過程で、
父親に犯行し、父殺しに至るというもの。

原題:Gunman's Walk (1958)
監督:Phil Karlson
原作:Ric Hardman
脚本:Frank S. Nugent  
Genre:Western
上映時間:97分
あらすじ:
ワイオミング平原の大牧場主リーには、2人の息子、
反抗的で乱暴な兄エドと、気の弱い弟ダーヴェイがいた。
リーが家畜集めのために傭った先住民のポールには
美しい妹クリーがいた。
兄のエドが云い寄ったが、彼女はダーヴェイに心をひかれた。
ポールは、よく働いたが、エドはそれが気に入らなかった。
野性の雌馬にロープをかけて捕まえる競争をしたとき、
エドはポールを崖から墜落させて殺してしまう。
その真相は目撃されていて、エドは告発される。
だが、偽証するものがいて、エドは釈放される。
後になって、偽証の報酬を求めたジェンセンに
重傷を負わせエドは、牢に入れられたが、脱獄。
リーは、シェリフや町のひとたちに追いつめられた息子に
一足先に追いつき、我が子を撃ち倒す・・・

出演者:
Van Heflin ・・・ Lee Hackett(リー)
Tab Hunter ・・・ Ed Hackett(エド)
James Darren ・・・ Davy Hackett(ダーヴェイ)
Kathryn Grant ・・・ Clee Chouard(クリー)
オトーサン、
「父親リー役のヴェン・ヘフリンがいいね」
代表作は「シェーン」の父親役と
「大空港」の爆弾犯でしょう。
息子が手がつけられない暴れん坊になったので、
盛んに教育したり、窮地を救ったりしますが、
息子はそれが気に入らないのです。
ラストシーンは、哀れなもの。
息子が絞首刑になり、
公開の場で見せしめになるのを防ぐために、
息子を撃ち倒すのです。

その他の出演者:
Mickey Shaughnessy ・・・ Deputy Sheriff Will Motely
Robert F. Simon ・・・ Sheriff Harry Brill
Edward Platt ・・・ Purcell Avery
Ray Teal ・・・ Jensen Sieverts
Paul Birch ・・・ Bob Selkirk
Michael Granger ・・・ Curly
Will Wright ・・・ Judge
Bert Convy ・・・ Paul Chouard

User Rating:7.0/10 ( 736 votes)IMDb
  User Rating:6.0/10( 7 votes) Yahoo!
オトーサン、
「評価が分かれるかも」

User Reviews 
David Elroyさん
United States 
2001年12月14日
ユニークな社会心理学的な西部劇

その、真剣な(まだやりすぎでありません)演技のために、
私は、この映画に9点を与える。
見事な演技とインディアンの同情的な扱い、
最初から最後までの活力がいい。
比較的未知の俳優と監督の力のこもった作品だ。
家族の対立をはじめ、
興味ある歴史的変化があり、
昔の西部劇がどう新しいものと関連するかが扱われ、
バス停留所」「荒馬と女」「脱獄」と相通じるものがある。
本作は、カンペキではない。
例えば、シチュエーションが、フロイト理論で、
あまりにもきちんと説明されている。
だが、ほとんど退屈なシーンがない。
特に、父の心をよぎる情緒不安定など、
ユニークなディテールがいい。
そして、バーのシーンは、驚異的だ。
ビッグ・ブラザーがフッカーと騒ぎまくり、
「私は逃亡者です」を歌う。
これは、風変りな西部劇であるゆえに、
強く推奨したい。

オトーサン、
「力の支配から法の支配へ」
この映画の親子は、その時代の変化に
追いついていけなかったのです。

tot***** さん 
2015年8月29日
時代の変わり目・・・ 

開拓時代を力で生き抜いてきた
牧場主の父親は地元の名士。
父親ゆずりで負けず嫌いだが粗暴な兄、
平和主義的な弟。
時代は、銃規制も始まり無法は許されないという頃。
開拓者と開拓後の移住者、
白人と先住民、銃容認派と否定派・・・
いろんな対立があります。
父親役は「シェーン」の開拓一家の親父V・ヘフリン。
この父親、長男よりもまだ良識がありますが、
「結構良識あるのかな」って思ったら
「うわっ、こんなことしたらあかんやん」てとこがあったり、
よーわからんオッさんでした。
まぁ、ラストの雰囲気からすると
「まぁ基本はええ人なんちゃう」という感じでした。
快活な西部劇ではありませんが、
なかなか考えさせられるシリアスな作品でした。
ただ演出次第ではもっと面白くなったようにも思うのですが・・・。 


図書館戦争

オトーサン、
「原作未読だけど」
「本の雑誌が選ぶエンターテイメント第1位、
2007年本屋大賞第5位に入賞して、
本屋の平台を賑やかしていました。
今回、その映画がTV放映されるというので、
興味しんしんで見始めました。

原題:図書館戦争 (2013) 
監督:佐藤信介
原作:有川浩  
脚本: 野木亜紀子 
Genre:Action/Romance/Comedy
上映時間:128分
あらすじ:
1988年、「メディア良化法」が制定され、
メディア良化隊による取り締まりがはじまる。
執行妨害には、武力制圧も行われる。
情報が制限され自由が侵されつつあるなか、
公共図書館は、自ら武装した図書隊を創出し、
図書隊と良化特務機関との抗争に突入する
2019年、笠原郁は、高校3年生の時に出会った
図書隊員に憧れて、図書隊に入隊するが、
待っていたのは、鬼教官・堂上による地獄の特訓だった・・・

出演者:
 岡田准一・・・ 堂上篤 
 榮倉奈々・・・ 笠原郁 
オトーサン、
「学芸会レベルだね」
榮倉奈々さんは、「余命1ヶ月の花嫁」の
映画批評でも書きましたが、学芸会レベルでした。

その他の出演者:
 福士蒼汰・・・ 手塚光 
 田中圭・・・ 小牧幹久 
 西田尚美・・・ 折口マキ 
 橋本じゅん・・・ 玄田竜助 
 鈴木一真・・・ 武山健次 
 相島一之・・・ 尾井谷隊長 
 嶋田久作・・・ 平賀警部補 
 児玉清・・・ 稲嶺和市
 栗山千明・・・ 柴崎麻子 
 石坂浩二・・・ 仁科巌 

User Rating:5.0/10( 23 votes)みんなのシネマレビュー
  User Rating:7.6/10( 1,154 votes) Yahoo!
オトーサン、
「5点!」
この映画、一番いいのは、題名だけ。
見る必要なし。

User Reviews 
黒美君彦さん 
2013年11月20日
「ごっこ」もきわまれり

これって「内戦状態」だろう。
何だこのヌルさは。
武装集団で上官にタメ口の女性隊員(榮倉奈々)。
彼女の下手さは、演技以前の問題。
銃で撃つ、撃たれるというリアルな感覚が皆無なのは、
「ゲーム」だからいいのか。
そんな連中が「表現の自由」を標榜するのか。
原作はコミックみたいなもんだから
何てことなくさらっと読めたが、
映像化するなら覚悟が必要だ。
こんなヌルい作品とは…。
ガクッ。

オトーサン、
「TBSは左翼?」
ski*****さん、この甘ったるいユルイ映画をみて
そう感じるのは、相当右翼がかっていますよ。 

ski*****さん 
2015年10月4日
打倒、安倍政権??
TBSの空回り映画 

荒唐無稽なストーリー。
国家権力に対抗できるほど、
自衛組織「図書隊」に武力があるのなら、
図書隊が持っている
大量の拳銃、弾薬、輸送機などの資金は
いったい、どこから出ているんだ?
地方自治体だけで、本当に賄えるのか?
実戦経験では警察はおろか
自衛隊をも凌ぐとされる組織なんて、
国家が放置するわけないでしょ。
ありえんね。
そもそも、
この映画が公開されたのは、
安倍政権の誕生後。
安倍政権に対抗意識丸出しのTBSが
映画化を進めたのも、わからなくない話だ。
「メディア良化法」を制定した政府に対抗していく姿は、
安倍政権のメディアに対する圧力への反発を
重ね合わせているのかもしれないし、
昨今、話題になった安保法制も、
“専守防衛”を掲げる映画内の図書隊との違いを
強調しようとしているのかもしれない。
しかし、先日、TBSが反対キャンペーンを張った
安保法制では、TBSが大きく報道した多くの憲法学者たちは、
集団的自衛権だけでなく
自衛隊や個別的自衛権まで、違憲だと主張していた。
TBSも、一層のこと、この作品の映画化を進めるのなら、
図書隊なる軍事組織は作らず、
全く武器を持たない、丸裸な話し合い“だけ”の組織を
作ればよかったんだ。
そして、武力を背景に持たない組織が、
話し合いを持ちかけたところで、
相手は言うことを聞くのかどうか、
そこを描けばよかったのではないか?
まあ、憲法9条は水戸黄門の印籠じゃないから、
無視されるだけでしょうけど。
一層のこと、左翼TBSの色全開の映画が
見たかったな(笑)。
残念だ。


江分利満氏の優雅な生活

オトーサン、
藤本真澄は、東宝の看板プロデューサで、
(のちに、社長)
「三等重役」や「社長シリーズ」を手掛けました。
岡本喜八は、川島雄三監督の急死を受けて、
急遽、監督に起用されたのですが、
好きなように企画を作り替えて撮ったので、
藤本が真っ青になって怒ったそうです。
不入りもあって
公開は2週間の予定を1週間で打ち切られ、
以後、岡本喜八監督は、長いこと干されることに。

原題:江分利満氏の優雅な生活 (1963) 
監督:岡本喜八  
原作:山口瞳  
脚本:井手俊郎  
アニメデザイン: 柳原良平  
Genre:Drama/Comedy
Color:Black and White
上映時間:102分
あらすじ:
サラリーマン江分利満は、
洋酒メーカーサントリー勤務。
何をやっても面白くない。
退屈な日々を過ごしている。
酒の席で編集者と意気投合し、
雑誌に小説を書くことになった。
編集者は彼のくだ巻きの見事さに感心したのだった。
満は自分の人生を振り返り、
自分をモデルとした小説を書いて雑誌に発表。
「江分利満氏の優雅な生活」と題された作品は評判を呼び、
ついには直木賞を受賞。
祝いの席上で、満はまたまたくだを巻いてしまう・・・

出演者:
 小林桂樹・・・ 江分利満 
 新珠三千代・・・ 夏子 
 東野英治郎・・・ 明治 
 英百合子・・・ みよ 
オトーサン、
「いつもの小林桂樹と、ちがうね」
社長シリーズの軽快なイメージではなく、
戦中派の重苦しく野暮ったい感じです。

その他の出演者:
 矢内茂・・・ 庄助 
 横山道代・・・ 矢口純子 
 中丸忠雄・・・ 佐久間正一 
 ジェリー伊藤・・・ ピート 
 松村達雄・・・ 赤羽常務(サントリー重役) 
 南弘子・・・ 坂本和子(社員) 
 桜井浩子・・・ 泉俊子(社員) 
 八代美紀・・・ 柴田ルミ子(社員) 
 二瓶正也・・・ 田代(社員) 
 小川安三・・・ 小宮(社員) 
 西条康彦・・・ 河村(社員)
 天本英世・・・ 柳原(社員) 
 江原達怡・・・ 辺根(社員) 
 田村奈巳・・・ ミチ子(その妻) 
 草川直也・・・ マスター 
 河美智子・・・ トンちゃん 
 森今日子・・・ トシコ 
 北あけみ・・・ ヨシ江 
 柳川慶子・・・ 寛子 
 塩沢とき・・・ ナポリの女 
 砂塚秀夫・・・ 香具師 
 堤康久・・・ 小野田医師 
 長谷川弘・・・ 松本上等兵 
 平田昭彦・・・ 江分利の兄 
 太刀川寛・・・ 江分利の弟 
 芝木優子・・・ その妻 
 沢村いき雄・・・ 会葬者 
 紅美恵子・・・ 看護婦 

User Rating:7.0/10( 16 votes)みんなのシネマレビュー
  User Rating:7.9/10( 18 votes) Yahoo!
オトーサン、
「いまや名作の呼び声」

User Reviews 
黒美君彦さん 
2005年6月4日
面白い

山口瞳の同名小説の映画化。
主人公の江分利満に小林桂樹が演じているのだが、
1960年前後のサラリーマン達の生態が
生き生きと描かれて面白い。
江分利は大正15年生れのいわゆる戦中派。
この映画が公開された頃は38歳くらい
ということになるか。
堂々たる中年男なのだが、
彼は今だに青春期を過ごした戦争の呪縛から
自由になりきれていない。
ところが世間はすっかり高度経済成長の波に乗り、
江分利は取り残されたままなのだ。
そんな江分利が酒を飲んではくだを巻いていたら、
ひょんなきっかけで小説を書くことになり、
ついには直木賞まで獲得してしまい、
周囲からも祝福されるのだが、
やっぱりどこか取り残された感が漂う主人公。
戦争成金だったわがままな父親や
母親、献身的な美しい妻もそれぞれいい。
岡本喜八の演出はコメディでありながらどこか辛辣で、
叙情性すら感じる場面がある。
その一方でアニメや妙な特撮?を用いたりと、かなり実験的。
そうか・・・と思った。『下妻物語』(04年・中島哲也監督)などの
映像表現を岡本喜八はこの頃すでに先駆けていたのだ。
そんな中で岡本監督の視線は江分利と重なったかと思うと
ふっと突き放したりもする。
その距離感が何とも心地よい。

オトーサン、
「反戦映画みたいだ」
でも、主人公は、特に左翼ではなく、
戦争を体験したエブリマン、
もろもろの人間、あらゆる人間が、
二度と戦争なんかしたくない、あってほしくないと
願っていたのです。

なんのかんのさん 
2013年12月25日
エッセイ映画とでも呼びましょうか。

時代観察であります。
恥ずかしさを軸にして。
カルピスは恥ずかしいと言う。
濃いとベトベトするし、
薄いと山手線が池袋を過ぎ
大塚巣鴨あたりを走っているときの
索漠とした感じになって恥ずかしい。
この手のうがった笑いは70年以降かと思ってたが、
江戸時代からの笑いでもあったんだな。
あるいは、ファックスが出来ない、口笛が吹けないと
自分が出来ないことを列挙していくあたり。
出勤時の下着から順に点検していくあたりなんか
喜八さんならでは。
新婚時代を靴だけで見せたり、
アニメの使用、舞台風のセットと楽しんでやってます。
だらしのないサラリーマンの自画像だけど、
この小市民の暮らしを断固守るという気概だけはしっかりある。
徴兵制がなくていい時代だ、と思い、
戦争中の張りつめた気持ちも悪くはなかった
などとは断固思わない。
ふやけた小市民ではあるが、
かえって「そこだけは頑固」ってしっかりと根が感じられる
(平成の現代よりも)。
母への想いがさらにそれを膨らませている。
遺書を書いたときの気持ちを思うと泣けてくる、って。
このあと作家山口瞳は傑作「血族」で
母への想いを書き尽くすことになる。 


続・荒野の用心棒

オトーサン、
「まぎらわしい邦題だ」
「続・荒野の用心棒」とあれば、
誰だって、セルジオ・レオーネの名作「荒野の用心棒」の
続編と思うじゃないですか。

原題:Django(1966)
監督:Sergio Corbucci
原作・脚本:Sergio Corbucci/ Bruno Corbucci 
Genre:Western
Country: Italy / Spain 
Language: Italian 
上映時間:92分
あらすじ:
メキシコ国境に近い町。
ここでは元南軍のジャクソン少佐と
メキシコ独立運動家ウーゴ・ロドリゲス将軍率いる
二つの勢力が対立していた。
棺桶を引きずりながら現れた流れ者のガンマン・ジャンゴは、
ジャクソン一味に殺されかかっていた娼婦マリアを救う。
町に入ったジャンゴは酒場で出会ったジャクソンを挑発し、
手下を撃ち殺す。
ジャクソンは40人の部下を連れ復讐に現れるが、
ジャンゴは棺桶から取り出した機関銃を乱射し返り討ちにする。
ジャンゴは旧知のロドリゲスと合流し、
ジャンゴの発案でメキシコ政府軍から金塊を強奪する。
しかしロドリゲスは金塊を山分けする約束を果たそうとしない。
そこでジャンゴは盗み出した金塊を棺桶に詰
めマリアと逃亡を図るが、
ふとした事から棺桶は流砂に沈んでしまい、計画はあえなく失敗。
さらにロドリゲスらに捕まって二度と拳銃が握れないように
両手を潰されてしまう。
その後、メキシコに向かったロドリゲス一派は
ジャクソンらの待ち伏せに遭い全滅する。
傷ついたマリアと共に町に戻ったジャンゴは
最後の決着をつけるため、ジャクソンらを墓地へと呼び出す

出演者:
Franco Nero・・・ Django(ジャンゴ)
Jose Bodalo・・・ General Hugo Rodriguez(ロドリゲス将軍)
Eduardo Fajardo・・・ Major Jackson(ジャクソン少佐)
Loredana Nusciak・・・ Maria(マリア)
オトーサン、
「ジャンゴ役のフランコ・ネロ、魅力的だね」
澄み切った水色の瞳が、殺しに向かうとき、
戦慄を覚えないひとはいないでしょう。

経歴をみておきましょう。
誕生日:1941/11/23
出身 : イタリア・パルマ
経歴:
7歳の時に村の芝居に出演して俳優に憧れを抱く。
ミラノのカトリック大学に進学するが、
学業と学費稼ぎのバイト両立がうまく行かずに中退。
サラリーマンを経て従軍し、除隊後俳優を本格的に志す。
エキストラを経て「惑星からの侵略」で
ようやく名前がクレジットされるようになった。
マカロニ・ウェスタン旋風が吹き始めた時
「続・荒野の用心棒」にジャンゴ役で主演。
その強烈なキャラクターで強い印象を残した。
その後「殺しのテクニック」や「天地創造」に出演して
国際的にも名が知れるようになり、
アメリカやフランス映画にも出演。
男臭い風貌で熱い役柄を演じ続けた。
70年中盤からは「ヒッチハイク」などで
シリアスな作品にも出演したが、低迷。
90年の「ダイ・ハード2」が久しぶりの話題作出演となった。
67年の「キャメロット」で共演した
ヴァネッサ・レッドグレーブと同棲し、
一男をもうけるが破局。
シャーロット・ランプリングなどとの恋の噂も盛んだった。

その他の出演者:
Angel Alvarez・・・ Nathaniel 
Rafael Albaicin・・・ Rodriguez henchman
Gino Pernice・・・  Brother Jonathan
Luciano Rossi・・・ Klan member 
Jose Terron ・・・Ringo, 
Silvana Bacci・・・ Mexican prostitute 
Simon Arriaga・・・ Miguel 
Jose Canalejas Rodriguez・・・ henchman 
Rafael Vaquero・・・  Klan member
Guillermo Mendez・・・ Klan member
Lucio De Santis・・・ whipping bandit 
Remo De Angelis・・・ Ricardo 
Rafael Albaicin・・・ Member of Hugo's Gang
Eduardo Fajardo・・・ Major Jackson  

User Rating:7.3/10( 17,429 votes)IMDb
  User Rating:8.3/10( 53 votes) Yahoo!
オトーサン、
「わすれ難い!」

User Reviews 
Stefan Kahrsさん
Canterbury, England 
1999年3月31日
神秘的な中心人物

黒沢明の「用心棒」の
マカロニ・ウエスタンのバリエーションである
「荒野の用心棒」は、
オリジナルよりも、少なくともヨーロッパでは、
大きな影響力をもっている。
続編、リメイク、派生作品が無数につくられた。
本作のヒーローは、伝統的な西洋のヒーローとは非常に違う。
レオーネの名無しよりも、より神秘的で、ほとんど宗教的だ。
その場所は、いっそう汚く、より絶望的で、圧政に苦しんでいる。
印象的なオープニングシーンの主題歌は、モリコーネではなく、
ルイス・エンリケス・バカロフに代わっている。
平凡な景色だが、棺を引きずっていジャンゴは
不気味で、最初のバトルに向かっていく。
棺、彼の暗いコート、彼がまとう神秘性は、
ロジャー・コーマンの仮面劇における
死の天使が現われたかのようだ。
本作は、アンタッチャブルでも、超自然でもないが、
残される戦死者数は、同じくらい多い。

オトーサン、
「機関銃シーン、すごいね」
ガトリング銃(回転式多銃身機関銃)が
威力を発揮して、敵をバッタバッタどころか、
瞬時に殺してしまいます。

黒美君彦さん 
2015年5月13日
西部劇画

セルジオ・コルブッチの代表作といわれるだけあって、
暴力的かつスタイリッシュ。
乾いた筆致はもちろん西部劇なんだけれど、
同時に劇画チックでもある。
強烈な主題歌『ジャンゴ』をバックに、
棺を引きずって歩くジャンゴの姿が何とも異様で、
冒頭から禍々しい空気が横溢している。
登場人物が次々容赦なく殺されていくというのも劇画調だし、
棺から機関銃を取り出して南軍の残党を
ほぼ皆殺しにするというのもいかにも。
メキシコ革命を目指すウーゴ率いる過激派グループも容赦なく、
対立するジャクソン将軍率いる南軍残党の牧師の耳を
削ぎ落とした挙句撃ち殺してしまう。
そうしたなかでジャンゴは人間的な面を見せる瞬間もありながら、
ウーゴとともに奪った砂金の分け前が手に入らないとわかるや否や、
それを奪って逃げようとするのだから相当のワルだ。
早撃ちの名人の手を徹底的に潰す、というのも実に痛そう。
何せ馬に踏ませるのだから…。うう。
フランコ・ネロの水色の瞳が
どきっとするほど美しいのも印象的だ。
この作品が、2012年に三池崇史が監督した
『スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ』に繋がるのかと思うと
感慨深くもある。
面白く拝見した。


南から来た用心棒

オトーサン、
「ジュリアーノ・ジェンマものか」
「夕陽の用心棒」「荒野の1ドル銀貨」など見ました。
いずれも、ジェンマは早撃ちの流れ者で、
その名は、リンゴ!細身でハンサム。
ジョン・ウェインやチャールズ・ブロンソンとは対照的で、
最初は、違和感を覚えたものです。

原題:Arizona Colt (1966)  
監督:Michele Lupo 
脚本:Lewis E. Ciannelli/ Ernesto Gastaldi    
      Michele Lupo / Luciano Martino  
Genre:Western 
Country: Italy / France 
Language: Italian / Spanish / French 
上映時間:118分
あらすじ:
山賊ゴルド率いる一団が、
囚人を脱走させて仲間につける。
囚人の一人アリゾナだけは仲間に加わらず、
両者は対立する。
ゴルドはただの悪党ではなく、凄腕のガンマンでもあった。
彼はアリゾナの両手両足を撃ちぬく。
町に入ったアリゾナは、密かに傷を治すが、
ゴルド一味が襲撃を仕掛けてくる。
アリゾナは一味を倒し、ゴルドを棺桶に入れる・・・

出演者:
Giuliano Gemma ・・・ Arizona Colt(アリゾナ)
Fernando Sancho ・・・ Torrez Gordo Watch(ゴルド)
Corinne Marchand ・・・ Jane(ジェーン)
Roberto Camardiel ・・・ Whiskey(ウィスキー)
オトーサン、
「フェルナンド・サンチョがいいね」
ひとを殺しては、高笑いするキャラなのに、
なぜか憎めません。

その他の出演者:
Nello Pazzafini ・・・ Kay / Clay 
Andrea Bosic ・・・ Pedro / Pete
Mirko Ellis ・・・ Sheriff
Gerard Lartigau ・・・ John
Rosalba Neri ・・・ Dolores
Pietro Tordi ・・・ Priest
Jose Manuel Martin ・・・ Watch Henchman
Gianni Solaro ・・・ Banker
Valentino Macchi・・・ Undertaker 
Renato Chiantoni ・・・ Undertaker
Tom Felleghy ・・・ Will

User Rating:6.3/10 ( 305 votes)IMDb
  User Rating:6.6/10( 13 votes) Yahoo!
オトーサン、
「ま、こんなものかも」

User Reviews 
pider89119さん
United States 
2015年1月2日
ジュリアーノ・ジェンマの西部劇、
もうひとつ出来のいいのが

アリゾナが主役で、確かな演技をみせるマカロニ・ウエスタン。
主要な出演者は、ジュリアーノ・ジェンマ、フェルナンド・サンチョ。
2人とも、すばらしい。
サンチョは、いつも悪人役だが、
本作では、いつもより非情だ。
美しいロザルバ・ネリは、
マカロニウエスタンで見覚えのある顔。
ジェンマは、アリゾナ役で、
フェルナンド・サンチョと彼の手下たちをやっつける。
だが、決してコメディ・ウエスタンではない。
多くの面白いシーンがあるが、
戦死者数の数は多く、復讐の要素が強い。
音楽は非常によい。
スパゲッティスタイルによって、撮影され、監督されている。
引きつけられるまでに、しばらくかかるが、
それも、またよい。
私は、7点を献上したい。
ジェンマのリンゴ役の映画ほどよいとは思わないが、
それでも、強くこの映画を推奨したい。
見応えがある。. 
 
オトーサン、
「嫌にはならなかったな」

Ikedaさん 
2010年12月7日
残虐さ

主役のアリゾナが、
あまり銃を抜かないけれども格好良く描かれ、
名前の通り飲んべえのウィスキーが
適所に現れて、かなり面白いとも言える映画です。
ただし、若い時に懐中時計を欲しいだけのために
父親を殺したと自慢するゴルドの残虐さが極端なので、
見ていて嫌になった作品です。
マカロニ・ウエスタンには善も悪もないと言われますが、
この場合は単に人を殺す事が楽しみだとしか言えない人物で、
そんな問題ではありません。
残忍さと言えば、解放した囚人たちに
自分の部下であることを解らせるため、
腕に焼印(ブランド)を押すのも、その一つです。
これと同じシーンは1915年の「チート」で
早川雪舟が押されるのを見て以来の事です。


小さな巨人

オトーサン、
「変な題名だね」
巨人と言えば、大きいひとだろうが・・・
映画をみて、納得しました。
背が低い割には、勇敢ということで、
インディァンが名付けたのでした。

原題:Little Big Man(1970)
監督:Arthur Penn 
原作:Thomas Berger
脚本:Calder Willingham   
Genre:Comedy/ History/ Western
Rated PG-13 for intense battle sequences and some sexual content
上映時間:139分
あらすじ:
西部開拓史に有名なカスター将軍
その率いる第7騎兵隊全滅のなか、
唯ひとり生き残り、121歳になって、
その数奇な人生を語る。
ジャックは、幼い頃に両親を殺されたが、
シャイアン族の老酋長
オールド・ロッジ・スキンズに助けられる。
17歳の時に白人との戦いに参加するが、
救出され牧師の家に引き取られる。 
牧師の妻ペンドレイク夫人の淫乱な正体を知り、
愛想をつかして出て行く。
ペテン師の薬売りメリウェザーと旅をするが、
リンチを仕掛けられるが、姉に救われガンマンになる。
その後、英語の話せないスウェーデン人の妻と雑貨商を営む。 
そんなとき町を通りかかったカスター将軍の偵察員になるが、
インディアン大虐殺を目の当たりにして、
自分を育てたシャイアンの村に戻る。 
シャイアンの妻を得て、幸せな生活を送るが、
村が騎兵隊の襲撃をうけ、大虐殺により妻子共々全てを失う。
復讐のため再度カスター将軍の偵察員となるが、
カスターを殺せない自分を知る。
世捨て人として荒野で自殺をしようとしたとき、
カスター将軍に再会する。

出演者:
Dustin Hoffman ・・・ Jack Crabb(ジャック)
Faye Dunaway ・・・ Louise Pendrake(ペンドレイク夫人)
Chief Dan George ・・・ Old Lodge Skins(老酋長)
Martin Balsam ・・・ Allardyce T. Meriweather(メリウェザー)
Richard Mulligan ・・・ Gen. George Armstrong Custer(カスター将軍)
オトーサン、
「ダスティン・ホフマンは、いまいちだね」
インディアン役は、難しいでしょうね。

その他の出演者:
Jeff Corey ・・・ Wild Bill Hickok
Aimee Eccles ・・・ Sunshine
Kelly Jean Peters ・・・ Olga Crabb
Carole Androsky ・・・ Caroline Crabb
Robert Little Star ・・・ Little Horse
Cal Bellini ・・・ Younger Bear
Thayer David ・・・ Reverend Silas Pendrake
Ruben Moreno ・・・ Shadow That Comes in Sight
Steve Shemayne ・・・ Burns Red in the Sun
William Hickey ・・・ the historian
James Anderson ・・・ Sergeant

User Rating:7.7/10 ( 25,439 votes)IMDb
  User Rating:7.1/10( 19 votes) Yahoo!
オトーサン、
「評判いいね」

アカデミー賞ノミネート
・助演男優賞  チーフ・ダン・ジョージ 

User Reviews 
Jason Foresteinさん
somerville, ma 
2004年11月8日
すばらしい映画
     
私が14歳だった時、
両親は私のために、このVHSを購入した。
西部劇だったので、私は2年の間触りもしなかった。
最終的に見た時、おかしくて、怒り狂い、
暴力的で、感動的名映画と知って、仰天した。
両親が正しかったのだ。
すばらしい映画だった。
その後、数回見ているが、楽しんでいる。
何度も感動する映画は、稀だ。
映画のすべての要素はすばらしい。
ホフマンとダン・ジョージの演技は、驚異的。
アーサー・ペンの監督もいい。
悪漢のいつも魅力的な話だ。
単純さは、この映画の弱点ではない。
文学の脚色としても、すばらしい。
私は、トーマス・バーガーの好意的な批評家だ。
ただ、テーマは混乱している;
西部劇の神話を正すのか、強化するのか分からない。
カルダー・ウィリンガムの脚本は、
小説に固有のアンビバレンスを取り除いている。
従って、最初にして、最も偉大なハリウッド西部劇を転覆させている。
本作は、すばらしい映画であり、より多くの賞賛に値する。
私の世代の人々は、この映画を知らない。
見ていないならば、是非、見てほしい。
数時間を過ごす素晴らしく、面白い方法だ。

オトーサン、
「ベトナム戦争や公民権運動の時期に
製作だれたんだ」

黒美君彦さん 
2015年9月7日
「語り」の面白さ

フロンティア精神に溢れた強きアメリカ像を
象徴してきた「西部劇」神話を見事に転覆させた作品。
カスター将軍が大敗したリトルビッグホーンの戦い(1876年)の
最後の生き残り、121歳(!)のジャック・クラブが語る
物語の型破りな面白さ。
とにかく白人と先住民族の間を縦横無尽に行き来する
自由な、というか無節操な男の半生が語られるのだが、
そんな彼を「息子」と呼ぶシャイアン族の
長老オールド・ロッジ・スキンズはいつも迎え入れてくれる。
西部劇の退潮と当時の政治的な背景
(ベトナム戦争や公民権運動など)を受け、
60年代から70年代にかけてのアメリカは
国内の歴史的叙述のありようも多方面から検証される
気運が高まった。
騎兵隊は正義でインディアンは悪であるという図式は、
もはや無条件に信じられる時代ではなかった。
実際英雄と称せられ、数々の映画にもなっている
カスター将軍が、数々の戦闘で先住民側を殺戮
(大量虐殺とさえいわれる)していた事実は拭いがたい。
ただ、この作品はそうした背景を帯び
、先住民族の虐殺シーンも数多く登場しながら、
軽薄(にみえる)っぽい主人公の存在で救われている。
女、欲望、金、自己保身…
矛盾しまくった人格を否定することなく、
ダスティン・ホフマンは
ジャック・クラブという主人公を生きていく。
怒りがないわけではない。
だから彼は最後にカスター将軍をトラップにかけるのだが、
飄々とした主人公であるがゆえに
殺伐とした物語でありながらどこか現実離れしている。
それがこの作品の持ち味であり、
同時に限界でもあるかも知れない。
艶っぽいフェイ・ダナウェイも堪能できるなかなかの逸品。
語りの面白さを感じさせてくれる作品だ。

オトーサン、
「監督の経歴をみておこう」

ARTHUR PENN
アーサー・ペン
誕生日:1922/09/27-2010/09/28
出身 : ペンシルヴェニア州フィラデルフィア
経歴:
第二次世界大戦末期、部隊内で劇団を組織、
除隊後にイタリアへ留学して演劇を学ぶ。
帰国後はNBCテレビに入社し、テレビ番組を手掛ける。
57年、「左きゝの拳銃」で監督デビュー。
67年の「ボニーとクライド/俺たちに明日はない」がヒット、
アメリカン・ニューシネマの父と呼ばれた。
舞台演出でも活躍、数々の賞を受けた。
心不全で死去。
監督作:
1956年「左きゝの拳銃」 
1962年「奇跡の人」  
1966年「逃亡地帯」)  
1967年「ボニーとクライド/俺たちに明日はない」
1969年「アリスのレストラン」
1970年「小さな巨人」
1975年「ナイトムーブス」
1976年「ミズーリ・ブレイク」 
1977年「時よとまれ、君は美しい/ミュンヘンの17日」
1981年「フォー・フレンズ/4つの青春」
1985年「ターゲット」
1987年「冬の嵐」
1989年「ペン&テラーの死ぬのはボクらだ!?」
1995年「キング・オブ・フィルム/巨匠たちの60秒」


ワイルドシングス4

オトーサン、
「午後ロードか」
続編と聞いただけでも、期待薄なのに、
何と第4作目です。
映画索引をチェックしたら、第1作をみていました。
しかも、星5つ!
これには、驚きました。
若い男女がリゾート地フロリダで遊び呆ける様を
楽しめるのが、人気の秘密なのでしょう。

原題:Wild Things: Foursome (Video 2010) 
監督:Andy Hurst
脚本:Howard Zemski, Monty Featherstone   
Genre:Crime/ Drama/ Mystery 
Rated R for some sexuality/nudity, language and violence
上映時間:92分
あらすじ:
カーソンは、大富豪の父を持つ高校指導カウンセラー
婚約者のレイチェルと優雅に暮らしていたが、
レイチェルの友人で、セクシーなブランディと
いい仲になったために、レイチェルとの仲は険悪に。
そんな中、カーソンの父がカーレース中の事故で死亡。
父の遺言で30歳になるまで、後見人が遺産を管理することに。
自由に使える金は微々たるもの、
例外は、学業、医療、結婚に必要な費用。
ある日、彼は、女子生徒レイプ容疑で逮捕されてしまう。
レイチェルは無罪を主張するカーソンを信じて助けようと奔走。
しかし、この事件には大金をめぐる巧妙で危険な罠が仕掛けられていた。
愛と欲望が入り交じる罠の数々によって局面が二転三転し、
やがて驚愕の真相が明らかとなっていく・・・

出演者:
Ashley Parker Angel ・・・ Carson Wheetly(カーソン)
Jillian Murray ・・・ Brandi Cox(ブランディ)
Marnette Patterson ・・・ Rachel Thomas(レイチェル)
John Schneider ・・・ Detective Frank Walker(刑事ウォーカー)
オトーサン、
「魅力のない主役だね」

その他の出演者:
Ethan Smith ・・・ George Stuben
Jessie Nickson ・・・ Linda Dobson
Cameron Daddo ・・・ Ted Wheetly
Marc Macaulay ・・・ Captain Blanchard
Josh Randall ・・・ Shane Hendricks

User Rating:4.6/10 ( 2,038 votes)IMDb
  User Rating:4.9/10( 11 votes) Yahoo!
オトーサン、
「やはり低いスコアだね」

User Reviews 
marquisderonさん
United States 
2010年5月31日
面白い続編

現実を直視しよう。
本作は、生真面目なアートハウスの映画と混同されない。
見ていて、楽しい。
現実逃避主義者で不快な気分ならば、
見事に請求書に見合う価値があった。
最新の本作には、目を奪う豪華な女性、エロティシズム、
裏切り、すごい製作、および不機嫌な音楽がある。
私は、むしろ本作のほうが好き。
演技派、かなりよい。
特に、ベテラン俳優ジョン・シュナイダーがいい。
筋書の2転3転がいい。
ロケ地のフロリダも、効果をあげている。
本シリーズが、すべてフロリダで撮られているのは、
驚くに当たらない。
興味深い映画だ。
第5作にも、期待したい。
お勧めだ。

オトーサン、
「はは、もう続編はいらないか」

beagleさん 
2012年9月24日
 この手のB級は殺人とエロで。 

この映画に期待するのはセクシー、エロシーンのみ!!
こんな計画で事故が起きるか!とか、
なんていい加減な警察なんだ!とか
突っ込み出したらキリがないから。
シリーズ4作目にもなると、
こいつ裏切られるんだろうな、みたいに見ちゃうし。
本作は肝心のエロも結構控え目・・・。
今回は4Pだがシャワー室に4人で入っておしまい。
バストトップが映されたのもブランディのみ。
エンディングに隠れストーリーが
挿入されているのはなかなか面白い。
もう続編はいらないです。 


就職戦線異状なし

オトーサン、
「いま売り手市場なのかな?」
1991年にバブルがはじけて、
20数年以上も、就職氷河期が続きました。
アベノミクス効果で、就職事情もやや改善されたようですが、
五体不自由なしなら、誰でも雇うというような企業は
もう現れないでしょうね。
外国人雇用がこれからは、どんどん増えるでしょうからね。

原題:就職戦線異状なし (1991) 
監督:金子修介
Genre:Drama
上映時間:103分
あらすじ:
空前の売り手市場。
大原は、早稲田大学社会学部の4年生。
マスメディアへの就職を狙っている。
同期の立川に影響されてのことだ。
同じく、同期の毬子は、
大原をモデルに就職活動本を書こうとしている。
6月に入るが、大原と立川は、内定がとれない。
ある晩、2人は学友に誘われ、
高級ディスコで大騒ぎし、中年男・雨宮を殴り倒す。
8月から本採用の就職戦線が始まった。
テレビ局の面接会場で、
大原は、面接官の一人が喧嘩相手と知る。
コリャダメと覚悟するが、
葉子や毬子の助けもあり、最終面接まで残る。
そんななか、就職とは何かを考え始める・・・

出演者:
織田裕二・・・ 大原健雄 
仙道敦子・・・ 甲斐毬子 
和久井映見・・・ 秋山葉子
的場浩司・・・ 立川修 
本田博太郎・・・ 雨宮重明 
オトーサン、
「織田裕二くん、ピッツバーグ大中退だってね」
早稲田大学よりもいい大学ですから、
早稲田大学の学生を堂々と演じています。
でも、世界陸上のキャスターのほうが、似合うね。

その他の出演者:
鶴田真由・・・ 田中真由美 
坂上忍・・・ 北町雅則 
光石研・・・ 川原 
佐藤慶・・・ エフテレビ社長 
前田吟・・・ K談社面接官 
鴻上尚史・・・ 面接官 
羽田美智子・・・ 依田麻子 
伊藤智恵理・・・ 伊藤恵子 
涌沢利香・・ 藤村利香 
かとうみゆき・・ エフテレビOL 
津村鷹志・・ 加藤 
米山善吉・・ 高島健二 

User Rating:5.1/10( 4 votes)IMDb
  User Rating:7.8/10( 19 votes) Yahoo!
オトーサン、
「ま、6点台だね」

User Reviews 
ika***** さん 
2015年9月30日
そんな時代もあったよねえ。 

リアルタイムで見て、今回は久々にBSで鑑賞。
物語の起承転結がはっきりしていて、
それぞれのキャラも立っていて、いい出来です。
監督が、金子修介、なら納得。
バブル期は確かにあんな感じだったなあと聞きます。
出演者もみんな若くて、キラキラしている。
エフテレビもこの頃は元気だったよなあ。
シャープだってソニーだってあの大企業も、
こうなるとは思わなかったよなあ。
四半世紀も経つと、みんな変わる。
こういう時代風俗映画は、
時代が変わると実に感慨深いものがあります。
これがまだDVDになっていないのが驚き。
何が不都合なのだろう
 
オトーサン、
「高度成長時代、社会を手玉にとっていたような
気分になっていたっけ」

なんのかんのさん 
2009年2月16日
情報もの的な青春群像ものってことになるのか。

バブル期の優雅なリクルートの記録になった
(『大学は出たけれど』と二本立てで上映すると
昭和平成における学生の就職比較を学ぶ講座になるでしょう)。
「なりたいものより、なれるもの」になっていくことより、
「なりたいもの」が外部から決定されていくとこに
この時代の問題点があったんでしょうな。
若者たちが社会を手玉にとってるようでいて、
実は嬉々としてシステムの中に飛び込んでいく
ようなところがあって、
こういう方向にはより強固な「社会」が存在する気がして
いささか不安を感じたが、その未来が今になってるわけだ。
会話が弾むところは脚本協力の坂元裕二か。
本田博太郎の不快感をもっと大きく扱ってもよかった気がする。
ラスト近くの「楽園の終わり」の感覚は悪くない。
仲間っていいもんだ。
でも、それ本来「社会」と
拮抗させるべきものなのではと思うのは、
バブル時代を謳歌しなかった者の僻みか。 


48時間PART2/帰って来たふたり

オトーサン、
「エディ・マーフィーの希望で製作されたらしいね」
第1作は、8年前。エディは、駆け出しのひよっこ。
それが、本作では、有名俳優として、貫録十分。
相棒映画が多いなかで、いつまで経っても、
喧嘩ばかりしているのが、一風変わっています。

原題:Another 48 Hrs. (1990) 
監督:Walter Hill
原作;Eddie Murphy
脚本:Roger Spottiswoode/ Walter Hill 
      Larry Gross/ Steven E. de Souza   
      John Fasano/ Jeb Stuart / Larry Gross 
Genre:Action/ Comedy/ Crime
Country: USA 
Language: English / Cantonese 
上映時間:93分
あらすじ:
あれから7年。
サンフランシスコ市警のジャック・ケイツ刑事は
麻薬組織のボス“アイスマン”を追っていた。
張り込んでいたレース場で取引をする
二人組の片方は仕留めたが、もう片方を取り逃がす。
事件の鍵を握るのはレジーと判断し、
刑務所を訪ね協力を求めるが、
以前に預けたの金を返せと言うばかりだ。
だが、出所当日にバイク集団に襲われた
レジーは、ようやく捜査協力を承知する。
一方、ジャックは、捜査の行き過ぎで、
謹慎処分を受けバッジを取り上げられる。
2人は、同僚警官キーホーの情報を元に
捜査を続けるのだったが・・・

出演者:
Nick Nolte ・・・ Jack Cates(ジャック)
Eddie Murphy ・・・ Reggie Hammond(レジー)
Brion James ・・・ Ben Kehoe(キーホー)
オトーサン、
「マーフィー、売れっ子になって、太ったな、
自信満々の演技、すこしイヤ味だね」
その分、ニック・ノルティが老けて、
背中に哀愁をただよわせています。

その他の出演者:
Kevin Tighe ・・・ Lieutenant Blake Wilson
Ed O'Ross ・・・ Frank Cruise
David Anthony Marshall ・・・ Willie Hickok
Andrew Divoff ・・・ Richard "Cherry" Ganz
Bernie Casey ・・・ Kirkland Smith
Brent Jennings ・・・ Tyrone Burroughs
Ted Markland ・・・ Malcolm Price
Tisha Campbell ・・・ Amy Smith
Felice Orlandi ・・・ The Warden
Edward Walsh  Detective Joe Stevens
Page Leong  Angel Lee
Edgar Small  Judge

User Rating:5.8/10 ( 27,357 votes)IMDb
  User Rating:6.0/10( 23 votes) Yahoo!
オトーサン、
「ま、こんなものかも」

User Reviews 
Patrick Mercieさん
Ireland 
2007年12月17日
すばらしいエンターテインメント

この映画には、
前にあなたと会ったねという感じがある。
だが、考えてみれば、ほとんどの続編はそうだ。
同じ登場人物、同じ個性なら、同じような感じになる。
それでも、あまり知られていないが、
一夜で何人もの人が変更されることがある。
さほど多くはないが。
従って、同じような状況で、
同じような反応をし、同じような習慣がある登場人物は、
ありそうにもない。
「ヒルストリート・ブルース」では、
登場人物は、さほど変わらなかったけれども、
ずっと面白かった。
(訳注;NBCで1981年から1987年まで放送された。
警察署を舞台にした群像劇のTVドラマ)
私は、この映画も大いに楽しんだ。
演技は、非常に高いレベルだ。
そして、アクションシーンも同様だ。
多くのどんでん返しがあったが、予想できなかった。
つまり、この映画は、古典ではないが、
非常に面白かった。
それが当然だ。

オトーサン、
「ジーナさんも、ニック・ノルティのフアンなんだ」

ジーナさん 
2008年9月26日
痛快さは何処へ・・・

エディ・マーフィの勢いやセリフの掛け合いは
前作のほうが面白く感じました。
ポリスアクションとして結構誠実な脚本なので、
もっと遊びのある演出が欲しかったかな・・・?
そもそもエディのキャラ設定自体が、
軽いお調子者からトーンダウンしているような気がしました。
エディの笑顔が少なかったから、そう感じたのかなぁ・・・?
ニック・ノルティに関しては、乱暴者で粗野な刑事ぶりに
安定感すら覚えますね(笑)
でも、チョット不器用な感じが可愛かったりもして、
今作はエディよりニックの人柄に魅了されました。
個人的には「48時間」のほうが好きですが、
時代が変わっても無難に鑑賞できる作品であることに
間違いはないでしょう。


地球の静止する日

オトーサン、
「紛らわしい題名だね」
・地球の静止する日(1951)
・地球が静止する日(2008)
「リメイクと比べよう」
そういう意図で、借りてみましたが、
比べものにならない傑作でした。
まだ、見ているひとが少ないようですが、
ぜひ、大勢の若いひとにみてほしい映画です。
 , 
原題:The Day the Earth Stood Stil(1951)
監督:Robert Wise
原作:Harry Bates 
脚本:Edmund H. North  
Genre:SF
Color:  Black and White 
Country: USA 
Language: English / French / Hindi / Russian 
上映時間:92分
あらすじ:
首都ワシントンD.C.に銀色の円盤が着陸し、
人間の姿で奇妙な服を着た男クラトゥが現れた。
自分は宇宙人であり、平和の使者として、
地球人を説得に来たと言うが、
覚えた警備兵が。彼に向かって発砲し、
負傷させてしまう。
すると、船体からロボットのゴートが現われ、
周囲の武器を破壊しようとするが、
クラトゥは、ゴートを制止する。
彼は大統領の秘書ハーレイに、
核兵器や戦争による殺戮で、
他の天体の征服を考えるのは、やめろと忠告する。
だが、指導者たちが拒んだため、
クラトゥは、病院から抜け出して
ヘレンの下宿に潜み、息子ボビーと親友になる。
科学者バーンハート教授と会い、
使命の重大さを認識させるために
世界中の電気を止めてみせる。
しかし、この意図は誤解され、
軍は、かれに致命傷を負わせてしまう・・・

出演者:
Michael Rennie ・・・ Klaatu(クラトゥ)
Lock Martin・・・  Gort(ゴート)
Patricia Neal ・・・ Helen Benson(ヘレン)
Billy Gray ・・・ Bobby Benson(ボビー)
Sam Jaffe ・・・ Professor Jacob Barnhardt(バーンハート教授)
オトーサン、
「マイケル・レニー、名優だ」
他の出演作もみたくなりましたが、本作が代表作だとか。
リメイクのキアヌ・リーブスと比べましたが、
マイケル・レニーには、気品と知性の点で劣っています。

その他の出演者:
Frank Conroy  ・・・ Mr. Harley(大統領秘書ハーレイ
Hugh Marlowe ・・・ Tom Stephens
Frances Bavier・・・  Mrs. Barley 
Gabriel Heatter・・・ Himself - Commentator 
John Hiestand・・・ TV Announcer on Truck 
H.V. Kaltenborn・・・ Himself - Commentator
Hassan Khayyam・・・ Indian Radio Announcer 
Harry Harvey・・・ Taxi Driver  

User Rating:7.8/10 ( 61,312 votes)IMDb
  User Rating:7/4/10( 21 votes) Yahoo!
オトーサン、
「名作だ」

ゴールデン・グローブ 受賞
・国際賞 

User Reviews 
g-man24/7さん
klginc@attcanada.ca 
2000年9月6日
時の試練に耐えるSFの古典

最初に、この映画を見たのは、10歳だった。
1974年だった。
父が私を起こし、tvでみさせたのだ。
父は、ティーンエイジャーの頃、映画館で見たそうで、
自分がSFファンになったのは、
この映画のためだと私に話してくれた。
そう、その夜、私もSFファンになった!
今日まで、ファンタジー映画や特殊効果映画が数多く出てきたが、
この映画は、それらすべての上に聳え立っている。
この映画におけるヒューマニティは、実に感動的だ。
まさに、古典。
しかも、それ以上に、
今日でも通じる真実のメッセージを静かに送っている。
決して忘れられるべきものではない。
傑作だ!

オトーサン、
「音楽が、実にいいね」

gapperさん 
2013年8月1日
地球が静止した日

推定予算120万ドル。
ブルーレイ版を鑑賞。
まだモノラルが主流で、
ステレオの音響装置を持つ劇場は少なかった時代の作品。
この作品も公開はモノラルだったが、
録音時には複数に分けられて録音されたとのこと。
ステレオのためと言うよりは、
音作りの編集のために行われたらしいが
ブルーレイだとステレオで鑑賞することができる。
大戦後は幽霊や天国物が多く作られたが、
SFに於いても円盤物などがこの時期に集中している。
冒頭を見ていると一般人も円盤に関心があり
”不確定、不確実”なものに煽られている背景が見て取れる。
一番大きいのは、科学者に全幅の信頼を寄せていて
科学=不信が基本となったのは1960年代ごろからだと分かる。
「2300年未来への旅 (1976)」の様なディストピア物は、
この当時は少ない。
ロバート・ワイズ監督だけにドラマ部分がしっかりしていて、
SFと言うよりは社会派ドラマの様だ。
その分SF的な派手さは少ない。
予算がないために、SF部分が少ない作品と
勘違いする向きがあるのではないか。
科学技術が進んでいる割に
”ファーストコンタクト”に対する対応が雑なのが、
今となっては気になる。
しかし、こういった作品が
「ファースト・コンタクト/STAR TREK(1996)」や
「コンタクト (1997)」の底辺に生かされていると思う。
テルミンも使用も印象的で効果的。
SFにテルミンが多く使われるようになったのは、
この作品の影響だろう。


リアル・スティール

オトーサン、
「アメリカ人は、新しも好きだね」
まして、機械好きで、好戦的ですから、
ロボットのボクシングなんて、最高でしょうね。
2頭の選手なんて、現実にはありえませんが、
ロボットなら、ありえますよね。
監督は「ナイトミュージアム」のヒットで、
乗りに乗っているショウ・レヴィ。

原題:Real Steel (2011) 
監督:Shawn Levy
原作:Richard Matheson /Dan Gilroy/ Jeremy Leven  
脚本:John Gatins 
Genre: Action/ Drama/ SF
Country: USA / India 
Language: English 
上映時間:127分
あらすじ:
人間に代わって高性能のロボットたちが
死闘を繰り広げるロボット格闘技の時代が到来。
ボクシングに全てを捧げてきた男チャーリーは、
戦う場所を奪われ、プライドも生きる目的も失ってしまう。
どん底であえぐ彼の前に、11歳の息子マックスが現われる。
別れた妻が急死し、赤ん坊の時以来会っていなかった
息子の面倒を見るハメになったと思っているから、
マックスも心を閉ざしたままだ。
そんなある日、マックスがゴミ置き場で
スクラップ同然の旧式ロボット“ATOM”を発見する。
小さいATOMだったが、特別な能力が備わっていた。
やがてチャーリーとマックスは、
ATOMを鍛えてロボット格闘技に挑む・・・

出演者:
Hugh Jackman ・・・ Charles 'Charlie' Kenton(チャーリー)
Dakota Goyo ・・・ Max Kenton(マックス)
Evangeline Lilly ・・・ Bailey Tallet(ベイリー)
オトーサン、
「ヒュー・ジャックマンも、いいし、
勿論、子役もいい」

その他の出演者:
Anthony Mackie ・・・ Finn
Olga Fonda ・・・ Farra Lemkova
Karl Yune ・・・ Tak Mashido
Kevin Durand ・・・ Ricky
Hope Davis ・・・ Debra
James Rebhorn ・・・ Marvin
John Gatins ・・・ Kingpin

User Rating:7.1/10 ( 237,784 votes)IMDb
  User Rating:8.4/10( 1,083 votes) Yahoo!
オトーサン、
「演技賞もあげたいね」

アカデミー賞ノミネート 
・視覚効果賞 

User Reviews 
George Jozwiakさん
Austin, Texas 
2011年10月8日
傑出している

素晴らしい映画というものは、
観客を前向きに巻き込み、喝采させる。
アドレナリンが湧きだし、いい演技が伴っている
「ロッキー」のような映画だ。
ヒュー・ジャックマン、エバンジェリン・リリー、
そして、ダコタ・ゴヨウは、みんな素晴らしい演技をした。
息子役のダコタは、本当に映画を盛り上げた。
すべての俳優の演技は、すばらしい。
この映画が、退屈と考えたひと・・・
あなたは情熱を欠き、魂は死んでいるにちがいない。
本作は、これまでに見た完全に楽しい最高の映画だ。
あなたは喝采し、泣き、笑い、完全に楽しませられるだろう。
じっと座って、最後まで見届けてから、息を吸った。
素晴らしい映画だ。

オトーサン、
「いい映画さと思うけどなぁ」

クリモフさん 
2012年1月21日
珍品

TVでトレイラーがどんどこ流れているし、
アメリカンお得意の父子モノ+ロッキー風ボクシング
という感じを目論み劇場へ。
意外や高評価が多く驚きなんですが、
自分としては予想外の珍品でありました。
主軸となる父子が完全に消化不良で、
11年間ほったらかした息子との復縁は
映画上では上手いこといっていますが、
父の唐突の行動の連続やら
少年の叔母側との決着が未解決やらで
違和感しかありません。
ロッキー的にも本来描いてなければならない
「現役時代のシーン」がないため、
終盤に全力でシャドウを決められても静観してしまいます。
他にも動物園(やたら80s)やら賭けボクシングやら、
世界観が猛烈にブレブレで
「今何の映画見ているんだっけ」という
気持ちにさせられることもしばしば。
そもそもアトムの強さがイマイチ明確でないため
(ジャックマンの操り方が基本的には変わってないので、
単に頑丈だったとしか思えない)、
後半の感動シークエンスの乗れずじまい。
まだまだ、よくわからん所はあるのですが、
ヒュー・ジャックマンの100%の熱演に押されて
全否定する気になれなのも、まぁ確かではあります。
あとスローモーションやら音楽やらで盛り上げる
ハリウッド力には頭が下がりますな。
まぁ普通のボクシング(劇中では廃れた設定)の方が
圧倒的にスリリングに感じてしまうのが、
乗れなくしている一番の原因と言ったら意地悪かなぁ。


GODZILLA ゴジラ

オトーサン、
「また、ゴジラ映画か」
わが国が生んだ世紀のモンスター。
東宝が、何十本もつくっています。
この映画批評に取り上げているのでも、11本!
・ゴジラ(1954)  連番2222
・ゴジラ(1984) 4999
・ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃 5088
・ゴジラ FINAL WARS 1595
・ゴジラVSキングギドラ 5243
・ゴジラVSスペースゴジラ 5089
・ゴジラVSデストロイア ☆5027
・ゴジラVSメカゴジラ 5008
・ゴジラVSモスラ 5037
・ゴジラ×メカゴジラ 5025
・ゴジラ2000 ミレニアム 5042
以下に出てくるローランド・エメリッヒ監督の
「GODZILLA ゴジラ」(1998)は、未見です。

原題:GODZILLA (2014) 
監督:Gareth Edwards
原作:Dave Callaham
脚本:Max Borenstein  
Genre:Action/ Adventure/ SF
Country: USA / Japan 
Language: English / Japanese 
上映時間:123分
あらすじ:
1999年、生物化学者の芹沢博士は
フィリピンの炭鉱崩落現場の調査に向かった。
彼が発見したのは、巨大な生物の化石。
化石に寄生していたらしい繭からは、
巨大な生物が海へと這い出した後だった。
同じ年、日本の原子力発電所で働くジョーは、
地下で謎の振動を察知。
妻で技師のサンドラは施設の点検に向かうが、
その直後、巨大地震が発生。
サンドラは混乱の中で命を落とし
壊滅した町は立ち入り禁止に。
15年後。
ジョーの息子で海兵隊のフォードの元に、
ジョーが原発跡地に侵入して逮捕されたという連絡が。
日本に向かったフォードは、さんどら
ジョーと共に立ち入り禁止区域内の自宅へ。
2人はかつての研究データを回収するが、
謎の研究施設に連行されてしまう。
その施設では、芹沢博士らが巨大な繭の研究を行っていた。
ジョーは繭と地震の関連性を指摘するが、
その直後、繭を破って巨大な生物が羽化し、ハワイへ。
そして、遂に、ゴジラが姿を現した・・・

出演者:
Aaron Taylor-Johnson・・・ Ford Brody(フォード)
Bryan Cranston・・・ Joe Brody(ジョー)
Ken Watanabe・・・ Dr. Ishiro Serizawa(芹沢博士)
Juliette Binoche・・・ Sandra Brody(サンドラ)
オトーサン、
「主役が冴えないね」
渡辺謙も、いまいち。
ジュリエット・ビノシュの起用法は、?
アカデミー賞受賞のフランスの名女優なのに、
チョイ役なうえに、地味な恰好です。

その他の出演者:
CJ Adams・・・Young Ford
Elizabeth Olsen・・・ Elle Brody 
Carson Bolde・・・ Sam Brody 
Sally Hawkins・・・ Vivienne Graham 
David Strathairn・・・ Admiral William Stenz 
Richard T. Jones・・・ Captain Russell Hampton 
Victor Rasuk・・・Sergeant Tre Morales 
Patrick Sabongui・・・  Lieutenant Commander Marcus Waltz 
Keeso  Jared Keeso・・・  Jump Master 
Luc Roderique・・・ Bomb Tracker 
James Pizzinato・・・ HALO Jumper  

User Rating:6.5/10 ( 277,204 votes)IMDb
  User Rating:6.6/10( 2,029 votes) Yahoo!
オトーサン、
「ま、こんなものかも」

User Reviews 
phd_travel さん
United States 
2014年5月19日
See this on the big screen - it's worth it

これは、いわゆる災害アクション映画ではない。
より生真面目で、災害シーンはゆったりしている。
画面が闇に包まれたり、薄暗い空の下が多いので、
これは、大スクリーンで見るほうがよい。
特殊効果は、いい。
めまいを起こしたり、やりすぎたりしない。
登場する怪物は自然に動き、比較的にリアル。
日本からハワイまでの様々なロケーションは、きちんとしている。
だが、サンフランシスコは、破壊シーンで、明るすぎた。
ゴールデンゲートや他のランドマークは、さほど精密ではなが、
怪物をよく魅せるために拡大する必要があったと理解したい。
基本的なプロットは不必要に複雑ではないが、
怪物を殺すのと、怪物が核にリンクするのを防ぐための
戦術にやや悩んだ。
ストーリーは、怪物が第一で、人間は第二になってるが、
それは、正解だ。
主役を演じたのは、アーロン・テーラー・ジョンソン。
繊細な感じなので、
窮地を救うスーパーヒーロータイプではない。
彼は、むしろオブザーバーで、さわやかな気分転換用だ。
虚勢を張るタイプではない。
エリザベス・オルセンは、ゴージャスな恋愛対象ではなく、
普通の女で、出番もそんなに多くない。
ブライアン・クランストンとジュリエット・ビノシュは、
強力な助演陣だ。
彼女の髪を結ったのは、変だった。
渡辺謙は、はまり役に見えるけれども、
彼のせりふは、クリアではない。
全体として、大スクリーンに向いている。
大スクリーン向きの災害アクション映画だ。

オトーサン、
「不愉快極まりない」
311の未曽有の災害を舞台にするのはいいとしても、
そこに秘密の研究基地があったというのは?

前田有一さん 
2014年7月26日
エメリッヒ版とは雲泥の差だが

日本版一作目「ゴジラ」(54年)の
「そのうち行き過ぎた科学技術によりしっぺ返しを食らうぞ」
とのメッセージはまぎれもなく先見性があるものであったが、
それをハリウッドが二度目の実写化で
ようやく言及したからといって、
日本の愛国的映画批評家たる私が
手放しで傑作と褒め称えるなどと思ったら大間違
いである。 
科学者ジョーは、日本の原発事故で愛する妻を失った。
15年後、米海軍の爆発物処理隊員である息子のフォードは
父とその事故現場を訪れることになるが、
そこでは原発の廃墟どころか、
想像を絶する極秘研究が行われていたのだった。 
98年のローランド・エメリッヒ監督版
「GODZILLA ゴジラ」こと、
トカゲ捕獲ムービーの出来があんまりだったがために、
今回のギャレス・エドワーズ監督版を見る
オールドファンの多くは、随所に感じられる
日本版への愛情表現を喜ぶことだろう。
たしかに前作(?)にくらべると雲泥の差、よくできている。 
日米政府の動きなど背景世界の反応については荒っぽく、
リアリティにおいてかなり疑問が残るものの、
人間目線を中心とした現実的なカメラワークは
怪獣映画に十分な現実味をもたらしている。
1時間も引っ張ってから吼える巨大ゴジラの
マッチョな造形および登場シーンもたいへん盛り上がる。 
地球の生態系とでもいうべき「世界のバランス」を戻そうとする
ゴジラの行動原理が予定調和すぎて、
恐怖を感じる場面がまったくないのはマイナスだが、
とりあえず見た目に関しては
日本映画とは比較にならないパワーを持っている。 
あとはゴジラオタクである監督が、
敗戦からGHQの占領政策終了直後の日本人の
複雑な感情を背景とするゴジラの本質に
どこまで迫れるかであったが、
これはやはりアメリカ製品、
あるいは白人文化の限界というものを感じさせた。 
怪獣覚醒の最終的な引き金、あるいは母胎となるのが
日本の原発に変更されたのは、福島の現実がある以上、
苦々しいものの批判はしない。
それにあわせて大国の身勝手な核実験が、
怪獣退治のための正当防衛に設定変更されている点も、
釈然としないがまあスルーしよう。 
私がそれ以上に不満なのは
2014年になってもいまだ54年の一作目と
同じようなことを言っているその保守性についてだ。 
あのメッセージは、冷戦本格化の前に、
唯一の被爆国たる日本が言ったから立派だったわけで、
14年の現在になっても繰り返すようでは退化というほかはない。
それでも英国人監督だからか、
「正義の核」を利用して怪獣を滅ぼそうとする米軍を
「人類の愚かさ」の象徴として描いたあたりはまだマシであったが、
しょせんこのあたりが白人の自己批判の限界である。 
しかし、いまや日本では科学=原子力を利用する側の傲慢さとか
そんな段階の議論などは時代遅れもはなはだしいわけだ。
現実問題として破滅的な事故が起こってしまって、
いったいその原因は何だったのか、
責任は誰にあるのかを一刻も早く追求しなくてはいけない。 
それをあやふやにしているのが一番の問題だし、
起こってもいない核戦争を議論していた
冷戦期との最大の違いである。
現代日本を舞台に、原発事故まで描くというのであれば、
こうした現状を踏まえて54年版よりもい踏み込んだ
進化したメッセージを発するのが
クリエイターとしては当然求められる最低限のレベル。
それが、「ゴジラ」をリスペクトするという事でもあろう。 
繰り返すが、現実が54年版ゴジラの危惧そのもの
となってしまった現在、
過去と同レベルの主張しかできないところに
本作最大のがっかり感がある。 
とはいえ、芹沢猪四郎博士役の渡辺謙などは唯一
原子力問題について思わせぶりなコメントを出しているし、
そうした物言いからは日本人キャストとして
監督以上にゴジラの本質を理解しているのだろうと思わせる。
監督らの反対をねじふせ「ゴッジーラ」ではなく
「ゴジラ」と日本語の発音で怪獣を呼んだ、
そのテイクの採用を押し通したエピソードにもその思いは表れている。 
もっともギャレス・エドワーズ監督も
超低予算映画の次がこのビッグバジェット映画、
しかも難しいゴジラのリメイクである。
いろいろなプレッシャーのなか、
相当に頑張ったのだろうと思う。
とりあえず、ここはお疲れさんとねぎらっておきたい。 


ブラック・レイン

オトーサン、
「変だな。みているはず」
1989年の映画ですから、映画館でみたのでしょう。
索引に載っていないのは、
この映画批評が1999年からはじまったためでしょう。

原題:Black Rain (1989) 
監督:Ridley Scott
脚本:Craig Bolotin/ Warren Lewis   
Genre:Action/ Crime/ Thriller 
Country: USA 
Language: English / Japanese 
上映時間:125分
あらすじ:
レストランで偶然にヤクザの殺人に出くわした
ニックとチャーリー両刑事は、
その犯人である佐藤を日本に護送するが、
大阪空港で逃げられてしまう。
府警の松本の監視下、権限の無いまま
捜査を見守る彼らだったが、
佐藤はそれを嘲笑うかの如く、
自ら刺客となって二人の前に現れるのだった・・・

出演者:
Michael Douglas ・・・ Nick Conklin(ニック)
高倉健・・・ 松本正博 
松田優作・・・ 佐藤浩史 
オトーサン、
「主役は、松田優作だ!」
マイケルダグラスも、高倉健も、
松田優作の前では、輝きを失います。
これが彼の遺作です。
惜しい俳優を失いました。

その他の出演者:
Andy Garcia ・・・ Charlie Vincent
Kate Capshaw ・・・ Joyce
John Spencer ・・・ Oliver
Luis Guzman ・・・ Frankie
John Costelloe ・・・ The Kid 
Stephen Root ・・・ Berg
Richard Riehle ・・・ Crown
David Tao ・・・ Japanese Police
 若山富三郎 ・・・菅井 
 内田裕也・・・ 梨田 
 國村隼・・・ 吉本 
 安岡力也・・・ 菅井の子分 
 神山繁・・・ 大橋 
 小野みゆき・・・ みゆき 
 島木譲二・・・ 菅井の子分 
 ガッツ石松・・・ 片山 

User Rating:6.6/10 ( 36,833 votes)IMDb
  User Rating:8.0/10( 274 votes) Yahoo!
オトーサン、
「Yahoo!が高いね、やはり」

アカデミー賞ノミネート 
・音響賞    
・音響効果編集賞 

User Reviews 
goya-4さん
PA USA 
2000年9月2日
ダグラスとガルシアは、やくざを東京に連行する

ダグラスは、タフなアメリカ人刑事役だ。、」
彼の相棒役を好演したのは、アンディ・ガルシア。
殺人容疑者を東京で追う。
追跡するなかで、ダグラスは、カルチャーショックを感じる。
その様子が素晴らしい映画だ。
彼を止めようとする官僚制。
この暴力に満ちた映画は、若者向けではないが、
行動を喚起する。
監督は、「ブレード・ランナー」で知られる。
10点満点で、7点だ。

オトーサン、
「goya-4さん、間違ってますよ」
舞台は、東京ではなく、大阪です。

民謡から演歌までさん 
2005年3月12日
Story of the dark side

リドリー・スコットの映像マジックで描かれる
“Osaka city”は、感涙ものだ。
大阪人(ほんまは河内人)やよってになぁ。
故にネットで見かける、
つまらん大阪弁は失笑ものなのだよ。
「…なめとんか?」
道頓堀も梅田も普通に通る場所である。
…それだけで価値あり。
そして最後まで引き付けるストーリーの面白さと
序盤から爆発する松田優作の異常なキャラ
そして、キレた演技…素晴らしい。
僕もラストの“くい”は、不自然に感じましたが、
格闘は負けていた訳で、
突き刺さるのは彼=友達の復讐を血で贖わせるのか否か
という心理戦ということなのでしょうね
若干あっさり目とは思いましたが、
これはこれ、ということで。
ある意味、大阪は悪質な商売人に引っかかった客が
千日前で殺されたりする街である。
でも、人の多い時間は、多分問題ないと思うので
是非「ブラックレイン」ツアーにいらして下さい。
蛇足だが、マイケル&健さんの唄は悪くない。
生真面目な警官ぶりがうまいね。
ニコラス・ケイジの唄は別格だが。
(ワイルド・アット・ハート)
また「西洋人の見た」か…どうとでも思ってれば良し。


馬鹿が戦車でやって来る

オトーサン、
「寅さんシリーズは、みんな見たけれど・・・」
山田洋次監督が、こんな映画を撮っているとは
思いませんでした。
この題名、いまなら、完全にアウトです。
「ところで、このタンク、本物かな?」
Wikiによれば、旧陸軍(愛國87号)の戦車は、
新潟県の大原鉄工所が1951年に開発した
「吹雪号雪上車」の試作型をベースに、
当時300万円かけて改造したものとありました。

原題:馬鹿が戦車(タンク)でやって来る(1964)
監督・脚本:山田洋次
Genre:Comedy
上映時間:93分
あらすじ:
「ここはタンク道っていうんだよ」
太平洋戦争が終わって間もない頃の寒村。
元少年戦車兵のサブは、
唖の弟の兵六と聾の母とみとの3人暮らし。
一家は村中から蔑まれていたが、
村の実力者仁右衛門の娘で病弱な紀子だけは別。
そんな彼女にサブは恋心を抱いていたのだが、
快気祝いの席で村人に邪険にされたり、
一家の土地が巻き上げられたりで、
サブの怒りはついに爆発する・・・

出演者:
ハナ肇・・・サブ 
飯田蝶子・・・とみ 
犬塚弘・・・兵六
岩下志麻・・・紀子 
オトーサン、
「ハナ肇は、適役だね」

その他の出演者:
松村達雄・・・中年の男 
谷啓・・・若い男 
東野英治郎・・・船頭 
花沢徳衛・・・仁右衛門 
菅井一郎・・・市之進 
田武謙三・・・赤八 
小桜京子・・・たね 
常田富士男・・・九作 
天草四郎・・・茂十 
小沢昭一・・・郵便配達夫 
渡辺篤・・・床屋の親爺 
穂積隆信・・・百田巡査 
高橋幸治・・・新吾

User Rating:7.2/10( 10 votes)みんなのシネマレビュー
  User Rating:7.4/10( 10 votes) Yahoo!
オトーサン、
「こんなに高いかな?」
村人の演技が不自然すぎて、笑えません。

User Reviews 
マジャールさん 
2007年1月5日
日永村むかし物語

なんといっても、大騒動から一夜明けて、
村の三人組(プラス駐在)が、
戦車(タンク)の轍を延々と辿って
海まで行き着くところが、素晴らしい!
(波打ち際に消えるキャタピラの跡、團伊玖磨の音楽)
そして、このお話を都会の釣り舟客に語る東野英治郎、好演。
中心となる事件に時間的フィルターをかける事で、
全体をお伽噺っぽくみせるという手法は、
『神々の深き欲望』や『雁の寺』もそうだったけど、
ここでも実に効果的です。 

オトーサン、
「こんなに深読みしていいのかな?」

目隠シストさん 
2007年1月26日

サブはいわゆる社会的弱者。
金は無いし、頭も良くない。
そんなサブ一家を村人達は、嘲笑の対象とします。
冒頭、船頭の口からも語られるように、
何か村に問題が起これば、あの一家のせい。
あの一家に比べれば我が家はマシ。
そう考えることで、村人は平穏を手に入れています。
村社会における、一種のスケープゴート
。村人に対して強い怒りを覚えます。
と同時に落ち着かない気持ちにもなる。
それは、自分も村人の一員であるから。
もちろんあそこまで酷くはないと思う。
でも多かれ少なかれ同じような心理があるのは確か。
地域のコミュニティが廃れた今、
その局面が学校なり職場なりに残っただけのことです。
ストレスのはけ口として弱者が利用される。
サブが去った村では、
また新たなスケープゴートが選ばれるのでしょう。
もちろんそれは村人の中から。
今やイジメは社会問題。
しかし何時の世にもあったことです。
“俺の若い頃はそんなに陰湿じゃなかった”は、ただの言い訳。
イジメはその時代の倫理観・価値観に左右されるものだから。
イジメを無くすため、
多くの有識者や専門家が様々な提言を行っています。
どれもごもっとも。
でも心に響きません。
自分には本作の方がずっと心に響きます。
要は、馬鹿になって暴れりゃいい。
イジメられたら仕返しすればいい。
単純なことです。
後先考えずに、とりあえず殴れ。
そして逃げろ。
結局最後に勝つのは上手く立ち回れる小利口ではなく、
馬鹿であって欲しいと願います。 


ニューヨーク東8番街の奇跡

オトーサン、
「いい話だね」
スピルバーグ製作というので、
てっきり後輩にチャンスを与えたのかと思いました。
でも、この監督は、芽の出なかった先輩。
その分だけあって、古風な映画に仕上がっています。
いわば、ニューヨークを舞台にした
「三丁目の夕日」です。

原題:*batteries not included (1987) 
監督:Matthew Robbins 
原作:Mick Garris
脚本:Brad Bird / Matthew Robbins 
      Brent Maddock/ S.S. Wilson   
Genre:Comedy/ Drama/ Family 
上映時間:106分
あらすじ:
ニューヨークの下町にも再開発の波。
業者と住民達の争いが続いていた。
老女フェイは、亡くなった息子が、
まだ、生きていると信じている。
夫のフランクも、年老いて妻の世話や
アパートの立ち退き問題に疲れ果てている。
眠り込んだフランクの部屋に、
空の彼方から空飛ぶ円盤の形をした
宇宙生物が飛来し、屋上の小屋で暮らし始める。
ある夜、宇宙生物の1匹が小屋で3匹の子を産んだ。
2匹は元気だが、1匹の様子がおかしい。
管理人ハリーがテレビを壊し、その部品で救う。
宇宙生物たちはフランクのコーヒーショップで、
手伝いをしてくれるまでになる。
そんなある夜、地上げ屋のカルロスがアパートに侵入し、
斧で水道管や電気施設を叩き壊す・・・

出演者:
Hume Cronyn ・・・ Frank Riley(フランク)
Jessica Tandy ・・・ Faye Riley(フェイ)
Frank McRae ・・・ Harry Noble(ハリー)
Michael Carmine ・・・ Carlos(カルロス)
オトーサン、
「あの女優さんか」
89年に「ドライビング Miss デイジー」で
アカデミー主演賞を最年長で受賞したジェシカ・タンディです。
「これ、ドローンだな」
でも、ドローンのような宇宙生物でした。

その他の出演者:
Elizabeth Pena ・・・ Marisa Esteval.
Dennis Boutsikaris ・・・ Mason Baylor
Tom Aldredge ・・・ Sid Hogenson 
Jane Hoffman・・・ Muriel Hogenson 
John DiSanti・・・ Gus 
John Pankow・・・ Kovacs 
MacIntyre Dixon・・・ DeWitt 
Michael Greene・・・ Lacey 
Doris Belack・・・ Mrs. Thompson 
Wendy Schaal・・・ Pamela 
Jose Angel Santana ・・・ Goon #1  

User Rating:6.5/10 ( 21,560 votes)IMDb
  User Rating:8.3/10( 74 votes) Yahoo!
オトーサン、
「案外、現代的だね」
最近のバブルで、マンハッタンの再開発は、
急ピッチで、アパートの値段も急騰しています。
マンハッタンのアパート家賃は、2015年8月現在で)
部屋の大きさ別で
・Studio(1ルームアパート)
 ドアマン付き・・・$3,021
 ドアマン無し・・・$2,412
 最高家賃TriBeCa /
 ドアマン付き・・・$4,132  
 ドアマン無し・・・$3,948

User Reviews  
laguy310さん
Los Angeles, CA 
2001年6月18日
魅力的な小品

この映画、スピルバーグの低いポイントの1つとして
攻撃されているようだが、いいメリットをもっている。
何よりもまず、この映画には、
最近のポップコーン映画よりも、強力な登場人物がいる。
(それが、売りだ)
「トゥーム・レイダー」や「ハムナプトラ2/黄金のピラミッド」
または、「キャッツ・アンド・ドッグス」ですら。
登場人物に、より注意を払うようになっている。
SFは、やや安手だが、目的に叶っている。
話の枠組の中で、効果的だ。
いわば、「世にも不思議なアメージング・ストーリー」の
長編のエピソードにあたる。
最終的に、親密なタッチのある小品だ。
現代にも通じるだろうか?
はい。
完璧か?
いいえ。
だが、また見るのにも値する魅力的な小品だ。

オトーサン、
「バッテリーは、別売りが正解!」

gapperさん 
2012年10月9日
*バッテリーが入っていません

総収益約3,300万ドル(米)。
リリー家族のむかしの写真をバックとして
タイトルが流れるが、
その夫妻はヒューム・クローニンと
ジェシカ・タンディという懐かしい俳優だ。
クラシック映画が好きであれば、
脇役だが何度か見たことがある存在感のある俳優で
むしろ彼らのなつかしの出演フィルムに見える。
実際、彼らは、夫婦だ。 
多くは合成ではなく本物の写真だと思われる。
この二人を主演に据えたことで
単なるSFコメディ以上の作品になった。
原題は、"*batteries not included" で
最初の "*" は電気製品に表示される警告を
模しているものだろう。
邦題も珍しく良い出来で、
名作「三十四丁目の奇蹟(1947)」をイメージさせるものだ。
同じファンタジー・コメディであり、
ニューヨークを舞台としていて納得の邦題。
奇をてらった部分は無く、
オーソドックスな作りで安心して見れる。


闇の狩人

オトーサン、
「大沢在昌さんの題名みたいだね」
でも、れっきとした池波正太郎さんの本なのです。
「鬼平犯科帳」、「剣客商売」、「仕掛人・藤枝梅安」
の三大シリーズは、多数のフアンがいますが、
本作は、読んでいないひとが多いのでは?
記憶喪失者を扱った「ボーン・アイデンティティー」風の
原作ですが・・・

原題:闇の狩人(1979)
監督:五社英雄  
原作:池波正太郎  
脚本:北沢直人  
Genre:Period Drama
上映時間:137分
あらすじ:
徳川十代将軍・家治の時代。
釜塚の金右衛門一党の盗賊・雲津の弥平次は、
上州と越後境で、崖下に倒れていた侍を助ける。
重症で、すべての記憶を失っていた。
女房のしまと共に、男を介抱した弥平次は、
自分の名から一文字とって「谷川弥太郎」と名づける。
数年後、江戸。
首領亡き後、一党の跡目争いに巻きこまれていた
弥平次は、ある然、弥太郎が人を斬る姿を目撃する。
依然として記憶が戻らない弥太郎は、
香具師の元締・五名の清右衛門に拾われ、仕掛人となっていた。
彼の身を案じた弥平次は、清右衛門のもとから助け出そうとする。
一方、弥太郎は仕掛けた相手から「笹尾平三郎」という名で呼ばれ、
激しく動揺する。
それは、自分の名前なのか、自分は何者なのか?
弥平次への恩と清右衛門への義理の狭間に揺れながら、
手を血で染め続ける弥太郎だったが・・・

出演者:
 仲代達矢・・・ 五名の清右衛門 
 原田芳雄・・・ 谷川弥太郎(笹尾平三郎) 
 岸恵子・・・ おもん
 いしだあゆみ・・・ おりは 
オトーサン、
「仲代達矢は、やはりすごいね」

その他の出演者:
 神崎愛・・・ お咲 
 松尾嘉代・・・ お蓮 
 千葉真一・・・ 下国左門 
 丹波哲郎・・・ 田沼意次 
 ハナ肇・・・ 半場の助五郎 
 役所広司・・・ 桑野の定八 
 室田日出男・・・ 日野の左喜松 
 隆大介・・・ 染善の文吉 
 梅宮辰夫・・・ 河津の弥市 
 成田三樹夫・・・ 五寸の寅松 
 藤田まこと・・・ 嘉助 
 大滝秀治・・・ 芝の治平 
 スマイリー小原・・・ 白金の徳蔵 
 加藤嘉・・・ 笹尾善左衛門 
 東野英治郎・・・ 般若院招厳 
 水島彩子・・・ お藤 
 夏木勲・・・ 写楽の松 

User Rating:6.5/10( 8 votes) Yahoo!
オトーサン、
「ネットに、ほとんど取りあげられていないね」

User Reviews 
naj***** さん 
2014年9月11日
時代の時代劇 

いわゆる「オールスター・キャスト」の超豪華版。
名だたる名優を揃え、
監督は当時飛ぶ鳥落とす五社監督。
さぞや名作が・・・と思いきや、
これは、名優演技比べのお遊びエンターティメントだった。
前半は、人切り請負浪人の殺刃稼業を
五社ワールド満載に五社監督の力量おひろめ。
後半は、それぞれ各名優の持ち味を存分発揮してもらう。
顔見世シーンの連続。
これが、すごいことになるのかというと、
監督力量披露の前半は切れも良く、
原田芳雄が猛烈かっこいい。
しかし、後半の名優演技比べは、それぞれの個性が強すぎて、
個別シーンはすごいのだけど、全体を見渡すとなにやらバラバラ。
大団円の大立回りになると、
どうも監督は「好きにやって」という声が聴こえるような
ハチャメチャ。
そして、なんと大量の鶏が舞う対決へ・・・・。
決着は観てのお楽しみだが、「なにこれ」状態。
「周年記念作品だからこれでいいや」ということなのか。
打ち上げパーティーで頭がいっぱいだったか、
とんでも作品に1っ歩近づいてしまった感じ。
名優の個性でも、
五社監督の演出に合った方もいらっしゃるけれど、
かなり独特のきわだった名優もいらっしゃるようで、
千葉真一・東野英治郎両氏は異色の存在感でした。
さらに、熟女ブームも
このあたりから始まったのではないかと思えるほど、
往時の熟女女優がその艶を競っています。
神崎愛・いしだあゆみ・松尾嘉代嬢のヌード合戦も。
そんなこんなの見所満載の娯楽作品で、お奨めです。
園子温監督もびっくりのリアルな血しぶきシーンも。
決して論評の対象とならない、娯楽に徹したところが見所です。
ご家族で観るにはおすすめできませんが、
アベック鑑賞にはお化け屋敷のような効果が見込めるかも。 

オトーサン、
「いくつか、いいシーンもあったけど」
137分を圧縮して、90分にすれば、名画になったかも。

狂い咲きシネマロードさん 
2013年3月20日
観るべきはチャンバラのみ!
でも、そのチャンバラが凄い

原田芳雄演じる記憶喪失の浪人が、
権力争いに巻き込まれていく、という話。
そんな浪人を殺し屋として使役する仲代達也。
同監督の『人斬り』の役と似ている。
お話自体は大したことない…というか
無駄に長い上にどうでもいいシーンが多いのでたるい。
特にいしだあゆみ周りのどうでもよさは異常。
この映画の見所はお話なんぞよりチャンバラだ。
特に中盤の襲撃シーン。
ジャガーノートみたいに突撃しながら
襖を何枚も突破する原田芳雄。
突入一番に斬られた敵の腕が刀ごと天井に突き刺さり、
垂れ下がる腕の下で繰り広げられる殺陣が壮絶。
畳返しや、蹴りや殴打等も織り交ぜた
「殺し」のチャンバラが派手。
腕や足や血飛沫が飛びまくり。
『人斬り』にもあった鍔迫り合いからのゴリ押し斬りも健在。
『人斬り』の勝新とはまた違った
「陰」の野性味がある原田芳雄が格好良い。
これでもっと話が纏っていたら、傑作になっていたかも。


犯人に告ぐ

オトーサン、
「原作、読んだ」
週刊文春ミステリーベストテンが
年末に発表されると、欠かさず目を通します。
本作は、2004年度、国内部門の第1位!
初めて知りましたが、あのWOWOWが、
第1弾作品として製作したのだそうです。
出資ではなく、テレビ局として独自に
映画作品を企画・製作するのは、いい試みですが、
残念ながら、大した作品が誕生していません。

原題:犯人に告ぐ(2007)
監督:瀧本智行
原作:雫井脩介  
脚本:福田靖 
Genre:Suspence/Drama/Crime
上映時間:117分
あらすじ:
6年前、誘拐事件で犯人を取り逃した末、
人質の少年を殺されて左遷された刑事・巻島。
ある日、神奈川県警時代の上司で
現・県警本部長の曾根から連絡が入る。
難航している川崎連続児童殺人事件の捜査責任者となり、
テレビで視聴者に情報提供を呼びかける
大役を任せるというのだ。
さっそく生放送のニュース番組に出演したが、
とつぜん“BADMAN”と名乗る犯人に直接語りかけ始め、
犯人を挑発する。
案の定、視聴者からは抗議の声が殺到するが、
番組の視聴率は倍増、
ライバル局も巻き込み報道は過熱していく・・・

出演者:
 豊川悦司・・・ 巻島史彦
 松田美由紀・・・ 巻島園子
 石橋凌・・・ 曾根要介
 笹野高史・・・ 津田良仁 
オトーサン、
「豊川悦司、デカ顔が生きてるね」
松戸市出身だそうです。
敵役の神奈川県警本部長の曾根ですが、
演技が類型的だと思いました。
同じ役職の学友がいたせいかも知れません。
もっと知的なはず。

その他の出演者:
小澤征悦・・・ 植草壮一郎
片岡礼子・・・ 杉村未央子 
井川遥・・・ 早津名奈 
崔洋一・・・ 韮沢五郎 
石橋蓮司・・・ 迫田和範 
中村育二・・・ 村瀬 
池内万作・・・ 小川かつお 
尾上紫・・・ 捜査員 
柄本佑・・・ 村西 
小市慢太郎・・・ 桜川夕起也 
嶋田久作・・・ 後藤 
中原丈雄・・・ 神奈川署員 
根岸季衣・・・ 有賀の母 
占部房子・・・ 桜川麻美 
山中崇・・・ 有賀優二 
神尾佑・・・ 三宅刑事 

User Rating:5.9/10( 57 votes)みんなのシネマレビュー
  User Rating:6.8/10( 266 votes) Yahoo!
オトーサン、
「ま、こんなものかな」

日本映画プロフェッショナル大賞 
・ベスト10  第6位 

User Reviews 
アンドレ・タカシさん 
2009年12月29日
面白かったです。

テレビはほとんど観ない人なので
テレビドラマの世界は知りませんが、
活字と映画の警察ものは
組織内の足の引っ張り合いという描写が
先行している感が強いこの頃です。
どうもリアリティを追求すると、
そのあたりに行き着くような印象だけど
真偽の程はどうなのでしょう? 
今作もどちらかというと、
犯人探しより警察内のドロドロの方が面白かった。
「太陽にほえろ」の時代は遠い過去のものと言うことですな…。 

オトーサン、
「手堅くできてはいるけど・・・」

黒美君彦さん 
2007年10月31日
良くも悪くもTVドラマ的

WOWOWの映画レーベル立ち上げ第一作ということで、
6月にすでにWOWOWで放送されていたんだ。
ちょっと損した感じ(苦笑)。
そういうこともあってか、
TVサスペンスドラマ(それもNHK)として観ていたら
もう少し評価できたかも。
映画作品としてはいささか物足りない。
何が?と問われても
体裁は整っているので答えに困るのだが…。
テレビドラマの演出家にありがちな傾向として、
リズムが単調である、という点がある。
登場人物にのみフォーカスがあたり、
周辺の小道具が活きていない。
また、ワンシーンが長すぎず短すぎず。
これらのことは、
TVというツールを通じたときはメリットでもある。
いつザッピングされるかわからないから、
人物の描写もわかりやすくなくてはならない
(どこに人物がいるかわからない、
なんて構図はのっけからNG)。
長いシーンもご法度。
できるだけ短めにつないで展開させていく
というのがTVドラマでは鉄則だ。
そうしてみると、
例えば主人公の豊川悦司を陥れようとする
植草壮一郎刑事総務課長のフレームアップされた
「イヤらしさ」も説明がつく。
実にわかりやすい演出。台詞。
簡単にいえば類型的だ。
だから全体的なストーリーの展開も
きちんきちんと整理されている。
6年前の事件の残滓によって主人公が狙われる
なんてとこもお約束(苦笑)。
だから体裁は整っているし、
ある意味観やすい作品に仕上がっている。
だが、一方でそうしたTVドラマ的な整い方が、
サスペンスの緊張感を結果的にそいでいるのではないか
(これは他のTVドラマ出身で
映画の経験の浅い監督の多くに共通することでもある)。
唯一、テレビニュースのOAシーンだけは臨場感があった。
ニュース制作現場を取材しただけのことはある
(WOWOWが製作しているんだから当然か…笑)。
画面を通じて捜査官が劇場犯罪に乗っかっていく…
結局このドラマのポイントはそこに収斂されていく。
となると結局予告編で観ることの出来る
トヨエツの「犯人に告ぐ」シーンが
この物語のすべてだということになってしまう。
繰り返すが、決して面白くなくはない。
だが類型的な人物はやはりTVドラマ的。
映画なのだから、
表現手法などでもう一歩踏み込んで欲しかったように思う。


ギャラクシー・クエスト

オトーサン、
「熱狂的なフアンがいるんだ」
「スタートレック」は、3本しかみていません。
・スター・トレック 
・スター・トレック6/未知の世界 
・スター・トレック 
「スターウォーズ」の下敷きになった
宇宙もののはしりだとか。

原題:Galaxy Quest (1999) 
監督:Dean Parisot
原作:David Howard  
脚本:David Howard/ Robert Gordon   
Genre:Adventure/ Comedy/ SF 
Rated PG for some action violence, mild language and sensuality
上映時間:102分
あらすじ:
宇宙探査局の活躍を描いた
人気SF・TVシリーズ「ギャラクシー・クエスト」
放送終了から20年経った今、
ぱっとしなかったキャスト達は、
ファンへのサイン会やイベントを生活の糧にしていた。
ある日、イベント会場に、
グレーのボディースーツを着た4人組が現れた。
実は宇宙人サーミアンで、
悪者宇宙人サリスとの戦況を打開するため、
プロテクター号タガート艦長に助けを求めに来たのだった。
だが、タガート役のジェイソンは、
プロモーターの出演依頼と勘違いしてしまう。
二日酔いから目覚めたのは宇宙船の中だった。
「嘘」の概念が無いサーミアンは、
テレビ番組「ギャラクシー・クエスト」の電波を受信し、
架空のドラマだとは思わずに
歴史ドキュメンタリーと信じて見ていたのだった。
サーミアンは番組の愛と正義と勇気と信頼の世界を手本に
自分たちの文明を建て直し、
宇宙船プロテクター号さえも完全に再現していた。
地球に戻ったジェイソンは、メンバー達に体験を話すが
相手にされない。
そこへサーミアンが再び助けを求め現れる・・・

出演者:
Tim Allen・・・ Jason Nesmith/Commander Peter Quincy Taggart(ジェイソン)
Sigourney Weaver・・・ Gwen DeMarco/Lt. Tawny Madison(グエン)
Alan Rickman ・・・Sir Alexander Dane/Dr. Lazarus(アレクサンダー)
オトーサン、
「キャラが立っているね」
船長役のティムアレンは、好人物ですね。
紅一点のシガニーウィーバー、特典映像のなかで、
カットされたシーンで、大きな胸をはだけて、
異星人に対抗するのが、愉快でした。
アラン・リックマンのトカゲ頭の宇宙人は、
一度見たら、忘れ難い扮装です。
その他の異星人も、なかなかのものです。

その他の出演者:
Tony Shalhoub ・・・Fred Kwan/Tech Sergeant Chen
Daryl Mitchell ・・・Tommy Webber/Lt. Laredo
Sam Rockwell ・・・Guy Fleegman
Enrico Colantoni・・・ Mathesar
Robin Sachs ・・・General Sarris
Patrick Breen ・・・Quellek
Jed Rees ・・・Teb
Missi Pyle ・・・Laliari/Jane Doe
Justin Long ・・・Brandon Wheeger
Wayne Pere ・・・Lathe

User Rating:7.3/10 ( 114,531 votes)IMDb
  User Rating:9.1/10( 198 votes) Yahoo!
オトーサン、
「高いスコアだな」
Never Giveup! Never Surrender!というせりふが
心に勇気を与えてくれます。

User Reviews 
tygirrlさん
College Station, Texas 
2001年10月14日
売り方は下手だけども、まったくお見事

この映画は驚異的でした。
予告編をみて、一度も見ていないと誓って。
劇場で見た後、2、3人の友人が、これを却下したが、
彼らがしたことが、うれしい。
この映画は、SF小説を茶化すだけでなく、
見事なアクション・アドベンチャーSF映画になっている。
私が思いつく唯一の他の映画は、
「フィフス・エレメント」で、風刺が効いている。
本作には、すべてがある。
胸まるだしの衣装の美しい女性。
恋愛相手、コンピュータ、宇宙船、醜悪な怪物、
銃器、不可解なマーシャル・アーツ。
抜群のキャッチフレーズ。
そして、何よりも、風刺されるのが、
窮地を救うグループだというのがいい。
せりふは見事。
何度も引用してしまう。
演技は、信じられないほど良い。
勇ましい宇宙船機長役のティム・アレンが出ているだけでも、
レンタルする価値がある。
私は奇妙な外見のエイリアンではないと言う
アラン・リックマンの演技は、忘れがたい。
劇場を去るとき、最初に思ったのは、
また見る必要があるなということだった。
DVDを買うことになるだろう。
見てほしい、後悔しないだろう。

オトーサン、
「このひとも、フアンなのか」

wybern987さん 
2015年8月12日
心から笑える作品 

傑作でした
最近のCG駆使した大スペクタクル&アクションや
アドリブ頼りのトーク番組に食傷気味だっだせいか、
久しぶりに心から笑える作品でした 
良い映画なのに 劇場公開当時を覚えてません。
地味なのかしらん。
時期的に国内経済は消費税上げ後の
不景気を引きずっていた時期なんでしょうか。
個人的に出会いのタイミングを逃した作品でした   
特に、宇宙大作戦 スタートレックを見ていた世代には、
たまらん作品ではないかと。
昔一発SFヒットシリーズに恵まれ、
その後ドサマワリで食いつなぐ
売れない役者の現実の厳しい姿と、
ウソや裏切りという概念をしらない
平和な宇宙人の出会いと危機と協力というストーリーで
予定調和というか、水戸黄門的というか、
あっと驚く展開ではないのですが、
手を抜かない大真面目な演技で、
ツボを押さえてるみたいで、しっかり笑わせてくれ
元気をいただきました


タイム・アフター・タイム

オトーサン、
「タイムマシン」(2002)、見たな。
「タイムマシン」(1960)も、見たね」
題名こそちがいますが、どちらも、
H・G・ウェルズの傑作古典が原作です。
本作(1979)も、原作者はおなじH・G・ウェルズ。
1960年版よりも、古臭く見えました。

原題:Time After Time (1979)
監督:Nicholas Meyer
原作:Karl Alexander/ Steve Hayes 
脚本:Nicholas Meyer   
Genre:Adventure/ Drama/ Romance 
上映時間:112分
あらすじ:
1893年のロンドン。
若きH・G・ウェルズの家に友人たちが集まっていた。
彼の新発明タイムマシンのお披露目である。
そんななか、警官が来訪し、
切り裂きジャック捜査のために、
現場近所の家を一軒一軒回っているという。
ウェルズの友人スチーブンソン医師の鞄から
警官は、血だらけの手袋を見つけたが、
彼の姿はどこにも見当たらず、タイムマシンも消えていた。
やがてウェルズたちの目前に、タイムマシンが実体化した。
未来に逃亡したスチーブンソンを降ろした後、
自動操縦で戻ってきたのだ。
計器を確認すると、行き先は未来の1979年。
若きウェルズは、時を超えた追跡を決心する・・・

出演者:
Malcolm McDowell ・・・ H. G. Wells(H・G・ウェルズ)
David Warner ・・・ Jack the Ripper(切り裂きジャック)
Mary Steenburgen ・・・ Amy Robbins(エイミー)
オトーサン、
「2人の相性、抜群だね」
SFなのに、ラブコメにしたのは、
マルコム・マクドウェルとメアリー・スティーンバージェンが、
実生活でも、愛しあってしまったから。
「愛は悪に勝つ,,,か」

その他の出演者:
Charles Cioffi ・・・ Police Lt. Mitchell
Kent Williams ・・・ assistant
Patti D'Arbanville ・・・ Shirley
Joseph Maher ・・・ Adams
Corey Feldman ・・・ boy at museum [2]
Andonia Katsaros ・・・ Mrs. Turner
Jim Haynie ・・・ 1st Cop
Wayne Storm ・・・ 2nd Cop
Shelley Hack ・・・ Docent

User Rating:7.2/10 ( 10,641 votes)IMDb
  User Rating:8.3/10( 19 votes) Yahoo!
オトーサン、
「面白かった」

User Reviews 
sdlitvinさん
Lowell, MA 
2003年7月10日
ニコラス・メイヤーの古典的な知恵比べ

「タイム・アフター・タイム」は、
1979年に脱出するために、
H.G.ウェルズのタイムマシンを使った
切り裂きジャックと
また1979年に到着し、殺し屋を追うために、
マシンに踏み込むH.G.ウェルズとの賢い知恵比べだ。
(2人の非常に特別な人々の間の、この種の知恵比べは、
ニコラス・メイヤーの「スタートレックII:カーンの逆襲」で
再現されるテーマだ)
特に興味深いのは、
切り裂きジャック、連続殺人者が、1979年に居心地よかったことであり、
H.G.ウェルズが、完全社会という理想主義的な夢が
現代には合わなことだ。
マルコム・マクドウェルは、
小鳥のように突進する知的なウェルズ役をコミカルに演じている。
デイヴィッド・ワーナーは、切り裂きジャック役だが、
殺し屋の狂った精神やと邪悪さは、十分伝わらなかった。
メアリー・スティーンバージェンは、1979年のウェルズの恋人役で
見事な演技だったが、やや説得力に欠けた。
ミクロス ローザの曲は、みずみずしくて楽しかった。
この映画、見る価値がある。

オトーサン、
「SF映画としては、物足りないかも」

kithyさん 
2003年12月5日

20年ほど前に見て
すごーく面白かったと言う記憶があり、
女優さんが
この後バック・トゥ・ザ・フューチャーで
またタイムトラベルすることでも印象的でした
(DVDのコメンタリーを聞いたら
二人は結婚&離婚したそうで)
そして、今、SF好きの夫と一緒に見てみました。
今見ると10点の出来ではなくて、
夫に勧めた手前バツが悪かった。
この時代の映画は今見るとテンポが遅いですね。
とはいえ、ガイ・ピアーズの「タイムマシン」よりは
数倍面白いです。
特撮もCGのない中頑張っている!って感じでいいですよ。 


続・夕陽のガンマン/地獄の決斗

オトーサン、
「ああ、忘却とは、忘れさることなり」
荒野の用心棒、夕陽のガンマン、そして本作。
すべて、2003年に、見ていました。
映画批評も書いていました。
あれから12年、10年ひと昔といいますが、
数十年も前の出来事でも、鮮明に覚えているのに、
記憶とはどういう働きをしているのでしょう。

原題:Il buono, il brutto, il cattivo(1966)
      The Good, the Bad and the Ugly
監督:Sergio Leone 
原作:Luciano Vincenzoni/ Sergio Leone 
脚本:Agenore Incrocci/ Furio Scarpelli /  
      Luciano Vincenzoni / Sergio Leone   
Genre:Western
Country: Italy / Spain / West Germany / USA 
Language: Italian 
上映時間:161分
あらすじ:
ブロンディとテュコは、コンビ。
お尋ね者の懸賞金をだまし取っていた。
ある日、逃走中の強奪犯から、
20万ドルもの大金を奪う。
だが、その金をねらって、
凄腕のガンマン、セテンサがやってきた・・・

出演者:
Clint Eastwood・・・ Blondie(ブロンディ)
Eli Wallach・・・ Tuco(テュコ)
Lee Van Cleef・・・ Sentenza(セテンサ)
オトーサン、
「3人とも、それぞれいいね」

その他の出演者:
Rada Rassimov・・・ Maria
John Bartha・・・ Sheriff
Livio Lorenzon・・・ Baker
Luigi Pistilli・・・ Father Pablo Ramirez 
Enzo Petito・・・ Storekeeper 
Claudio Scarchilli・・・ Mexican Peon 
Antonio Casale・・・ Jackson / Bill Carson 
Sandro Scarchilli・・・  Mexican Peon 
Benito Stefanelli ・・・ Member of Angel Eyes' Gang 
Angelo Novi・・・ Monk 

User Rating:8.9/10 ( 455,039 votes)IMDb
  User Rating:8.8/10( 78 votes) Yahoo!
オトーサン、
「名画に間違いなし」

User Reviews 
MadReviewerさん
Oldwick, NJ 
2001年4月16日
残忍で、見事で、これまでで最高の西部劇

途方もない西部劇の叙事詩。
3人のガンマンが盗まれた20万ドルの金を捜す冒険を追う。
セルジオ・レオーネの本作は、傑作だ。
見る度に、よくなる。
ある意味で、善と悪の結果を検討する教訓劇だが、
実にリアルなのだ。
犯罪は、少なくとも短期には割に合い、善は報われない。
伝統的なジョン・ウェインの西部劇の弔鐘となっている。
3人の主要人物が、登場する。
リー・ヴァン・クリーフ(悪玉)は、具現された悪。
望んでいるものを得るために、非情そのもの。
クリント・イーストウッド(善玉)は、名無し男。
伝統的な意味での善玉ではない。
一定の名誉を重んじる心を持っていて、正しいことをしようとする。
(例えば、南軍の死にかけている兵士に葉巻を与える)
イーライ・ウォラック(卑劣漢)は、最も複雑な人物だ。
あるシーンでは、クリント・イーストウッドの親友のふりをし、
別のシーンでは、彼を殺そうとする。
衝動的で、怒りの権化だ。
人々の醜い側面を表している。
映画は、長尺だが、ひとつも無駄なシーンはない。
登場人物と起きていくさまをゆっくりと明らかにしていく。
一定のスタイルと優美さをもってだ。
監督と同様に、ペースもすばらしい。 
セルジオ・レオーネは、心地悪い緊張を数多く組み込み、
先行きは予測できない。
ありきたりの西部劇は、完全に破壊され
思いもよらないユニークなツイストが与えられる。
レオーネのみごとなストーリーテリングだ。
エンニオ・モリコーネのスコアは、特筆もの。
完全に、完璧!
捕虜収容所のシーンや、
終盤のクライマックスである墓地での銃撃戦シーンは、
モリコーネの力強いスコアがあい俟って、
驚異的なものになっている。
この映画は、本当に見事だ。
まだ見ていないならば、すぐに見に行くべし。
本作は、これまでに作られた最もよい西部劇の1つだ。
それから、続編にあたる「許されざる者」も必見だ。

オトーサン、
「テンポがいい!」
長尺を活用して、メリハリをつけています。
例えば、ラストシーンの墓場をなめていく長さ、
まるで永遠を封じこめようとするかのようです。

トリガーさん 
2003年3月29日
イイっす

マカロニ・ウェスタンの創始者
セルジオ・レオーネの紛れもない最高傑作。
タイトルに「続」がついているが
「夕陽のガンマン」とは何の関係もないので、あしからず。
イーストウッド、クリーフ、ウォーラックの三人が
演じる賞金稼ぎを”善玉””悪玉””卑劣漢”と区別する設定と
その活かしかたが憎い。
ひょんなことから20万ドルのありかを知ってしまった二人と
それを影から狙う一人の実によく計算された
人間味溢れる駆け引きがマジにお見事。
微塵にも互いに信用することの出来ない超閉塞的空間。
そこで許容される信頼とは?裏切りとは?
そして、その心意とは、いかなるものなのか。
真の協力か、はたまた利用のされ合いか。
欲望の交差のなかで描かれる
血で血を洗う闘争、男気溢れるドラマ。
熱い、熱すぎる。
表面には見ることの出来ない人間性の奥底でうごめく
ドロドロとした情欲をハッキリと描いているその姿は、
言うならば、白日のもとにさらされたフィルム・ノワールだ。
併せてエンニオ・モリコーネの心躍る軽快なBGMと
決してお堅いだけではないユーモアに溢れる
キャラクター像も堪能できる、
まさにスーパー・エンターテイメントなのだ。
グラウンド・ゼロに帰したジャンルを創り上げた
セルジオ・レオーネに、今更ながら拍手。


マダムと泥棒

オトーサン、
「これって、リメイクされたんだね」
・レディ・キラーズ(2004)
コーエン兄弟監督に、名優トム・ハンクス、
大いに楽しんで、映画批評も書きました。
でも、このオリジナル。
昔のロンドンを背景に、昔堅気の人物が踊ります。

原題:The Ladykillers (1955)
監督:Alexander Mackendrick
原作:William Rose
Genre:Comedy/ Crime
Country: UK 
Language: English 
上映時間:91分
あらすじ:
老婦人ウィルバーフォース夫人の下宿に
マーカス教授ら、五人の男たちが部屋を貸す。
彼らは楽団員で、ここで練習するというが、
実は、現金輸送車を狙う強盗団だった。
お節介な老婦人に邪魔されながらも
彼らは計画を練り、ついに実行に移すが・・・

出演者:
Katie Johnson・・・  Mrs Louisa Alexandra Wilberforce(ウィルバーフォース夫人)
Alec Guinness・・・  Professor Marcus(マーカス教授)
オトーサン、
「このおばあちゃん、いいねぇ」
今は、もう存在しないでしょう。
もっとも、暇を持て余して、
顔なじみの警察署長に会いに行くおばあちゃんは、
田舎にはいるかも。

その他の出演者:
Herbert Lom ・・・ Louis Harvey
Peter Sellers・・・  Harry Robinson
Danny Green ・・・ 'One-Round' Lawson
Cecil Parker・・・  Major Claude Courtney
Jack Warner ・・・ the police superintendent
Philip Stainton ・・・ the police sergeant
Frankie Howerd ・・・ the barrow boy

User Rating:7.8/10 ( 19,637 votes)IMDb
  User Rating:6.8/10( 9 votes) Yahoo!
オトーサン、
「高いスコアだね」

User Reviews 
bluenotejazzさん 
2004年1月17日
素晴らしい、本当に素晴らしい。

一味は、どこでケイティ・ジョンソンを見つけたのか?
彼女は、かわいい老婦人だが、強い女性のタフさもある。
正義を守り続けるのを見るのは、喜びだ。
彼女は、どういう目にあっているのか、
真実の危険にまったく気づかない。
その演技は、非常にすばらしく、
お腹の皮がよじれるほど、おかしい。
他の出演者は、もてる才能を魅せている。
(特にセシル・パーカーと意地悪そうなハーバート・ロム)
若きピーター・セラーズが出ている。
数年後、ブレイクする。
暗い照明と不機嫌なシーンは、
このコメディに最適で、当時の英国映画を代表している。
ティーパーティーのシーンは、見ものだ。
この映画について、
多くのネガティブなコメントがあるが、奇妙だ。
これは、最もよい西ロンドンの
Ealing film studiosの手になるもので、
不朽のコメディだ。
もう、2度とこんな映画はつくれない。

オトーサン、
「まさに、英国式ブラックコメディだね」

彦馬さん 
2005年12月19日
英国式ブラックコメディ

これはアレック・ギネスを中心とする5人組のキャラ、
マヌケぶりに堪能させられる映画ですが、
婆さん役のケイティ・ジョンソンの
とぼけた魅力が溢れてもいて、
邦題が“泥棒とマダム”ではなくて
“マダムと泥棒”であるのも頷けるところです。
あっさりと序盤で成功する
現金輸送車襲撃後の展開の面白き脚本は、
冒頭の警察署でのエピソードが伏線となり
ラストに生かされるところなどでも
その力を発揮していて、
マダムと泥棒たちを演じる役者の力量と相乗となり
この上質な英国式ブラックコメディを完成させています。
ピーター・セラーズとハーバート・ロムが
泥棒役で出ていますので、
ピンク・パンサーファンには、お薦めの一本です。 


地球が静止する日

オトーサン、
「紛らわしい題名だね」
・地球の静止する日(1951)
・地球が静止する日(2008)
オリジナルは、高いスコアです。
Tsutayaで、借りることにしましたので、
そのとき、比較してみましょう。
さて、リメイクの出来はいかが?

原題:The Day the Earth Stood Still(2008) 
監督:Scott Derrickson 
原作:Edmund H. North 
脚本:David Scarpa  
Genre:Drama/ SF/ Thriller
Rated PG-13 for some sf disaster images and violence
Country: USA / Canada 
Language: English / Mandarin 
上映時間:104分
あらすじ:
NYのセントラルパークに巨大な球体が出現。
降り立った宇宙からの使者クラトゥが現れた。
アメリカ政府は危機対策チームを発足。
幼い義理の息子ジェイコブを育てる
生物学者ヘレンも召集されるが、
地球静止へのカウントダウンは始まっていた!
厳重な警備網をいとも簡単に破って街へ出たクラトゥは、
ヘレンとその息子に接触。二人は衝撃の事実を知る。
クラトゥは宇宙から人類へ向けられた最終警告だったのだ。
クラトゥの目的は地球を救うこと。
そのために彼が成し遂げようとしている衝撃の計画とは?

出演者:
Keanu Reeves ・・・ Klaatu(クラトゥ)
Jennifer Connelly ・・・ Helen Benson(ヘレン)
Jaden Smith ・・・ Jacob Benson(ジェイコブ)
オトーサン、
「出演者は、こちらのほうがいいね」
やけに達者な子役だと思ったら、
ウイルスミスの息子でした。

その他の出演者:
John Cleese ・・・ Professor Karl Barnhardt
Jon Hamm ・・・ Dr. Michael Granier
Kathy Bates ・・・ Regina Jackson
Kyle Chandler ・・・ John Driscoll

User Rating:5.5/10( 132,544 votes)IMDb
  User Rating:5.5/10( 1,273 votes) Yahoo!
オトーサン、
「低いね」

ラジー賞ノミネート 
・ワースト前編・リメイク・スピンオフ・続編賞 

User Reviews 
toby007さん
United States 
2008年12月12日
本当にがっかり

生意気で、甘やかされて、えらそうな子供を
何故出すのだろう?
ジェイデン・スミスの演技には苛立つ。
滑稽だし、空しい脚本をさらに悪くしている。
出だしは、いいが、後はよくない。
登場人物をみじめに描いて、気遣ってもらおうとしている。
キャシー・ベイツの役には、納得がいかない。
ジョン・クリーズの役には、
この驚異的な遭遇シーンに、何にも寄与していない。
軍隊の観点は、ありきたりで、;
有益なエリアが1つしかないかのようだ。
(「ハリウッド」には何も期待しない)
いくつか非常に興味深いアイディアがあった。
(球のような船、ナノボット、ゴート)
特殊効果は、最上だったが、
売り物のはずのゴートが、たった10分しか
スクリーンに出ていなかった。
キアヌが出演したのは、よかったし、
コネリーは、よい仕事をしていた。
要するに、リメイクは完全に失敗した。
同じリメイクでも、「宇宙戦争」はよかったのだが。
私は、IMAXで、この映画を見た。
この映画をみるなら、IMAXシアターを見つけてほしい。
最後に一言。
お決まりのニューヨークの背景写真をみて、
ムカついたが、それは私だけだろうか?
私は、ニューヨークが好きだ。
なぁ、使い回しはやめてくれ!

オトーサン、
「そう、話が見えないのが難点だね」

terramycinさん 
2011年8月18日
ゴートっていうんだ、ほんとはね

見終わるまでリメイクとは知らなかった…。
見終わった全体的な感想は
全てにおいて詰め切れていないという感じ。
最初のカラコルム山脈のシーン、
このコメント欄に来るまで理解できていなかった。
1928年のクラトゥとどういうつながりがあるのかと。
まさか、宇宙人が器だけもらったのか…。
もうちょっと説明があってもいいのでは。
なんでキアヌの器を盗んだのかの説明は当然ないのか偶然か…。
光の速さに近い速度で来る隕石にも?
重力の影響を受けずに移動にも?
要するに、直前まで地球に来ることが分かりませんでした・・、
なので地球に来ます、ということを屁理屈で並べた設定、
また、兵隊の一人が静止を聞かずに発砲!?
通常あり得るのか?
物語は不自然なまま
強制的に監督の意向に沿って進められていきました。
クラトゥがノーベル賞教授と話した内容で、
クラトゥの進化理由が太陽が
危機的な状況になったためと言っていたが、
何のことやら何の説明もなし。
クラトゥの用心棒ゴート、終盤変身。
あれが地球を滅ぼす原因!?本末転倒?
物語の全てが突飛すぎて?ばかり。
理屈が無茶苦茶なただ興味本位の作品なら
こどもでも作れると思います。


Shopgirl/恋の商品価値

オトーサン、
「邦題がひどいね」
Shopgirl=女店員"では客が来ないからと言って、
恋の商品価値をくっつけたら、もっと来ないのでは?
女店員が勤めているのは、
高級百貨店のサックス・フィフス・アベニュー。
マンハッタンの5番街に旗艦店があります、
チェーン展開をしているので、ロスにも店舗があります。

原題:Shopgirl (2005) 
監督:Anand Tucker
原作:Steve Martin
脚本:Steve Martin  
Genre:Drama/ Romance
Rated R for some sexual content and brief language 
Country: USA 
Language: English / Japanese 
上映時間:106分
あらすじ:
ミラベルは、ロスの高級デパート
Sacksの婦人用手袋売り場で働いている。
彼氏なしの寂しい一人暮らしだ。
そんななか、2人の男性と出会う。
ひとりは、アーティストのジェレミー。
貧乏で不器用な青年だ。。
もうひとりは、60近いお金持ちのレイ。
ミラベルは、夢のような体験をさせてくれる
レイのほうと付きあうことになるのだが・・・

出演者:
Steve Martin ・・・ Ray Porter(レイ)
Claire Danes ・・・ Mirabelle Buttersfield(ミラベル)
Jason Schwartzman ・・・ Jeremy(ジェレミー)
オトーサン、
「スティーヴ・マーティン、いい年寄になったね」
1945年生まれですから、上映当時は、還暦。
魅力的な白髪、脚本家の知的な風貌をしています。
「花嫁のパパ」「バックマン家の人々」「愛しのロクサーヌ」
「ピンクパンサー」などのコメディ俳優。    
本作では、コメディ路線を封印して、洗練された大金持ち役です。
「クレア・デインズ、苦労したんだ」
1979年生まれですから、上映当時は、26歳。
名門イエール大学から、アクターズ・スタジオで学んだ演技派。
「若草物語」「アンジェラ 15歳の日々」「キルトに綴る愛」の
輝くような知性と美貌に魅せられたものです。

その他の出演者:
Bridgette Wilson-Sampras ・・・ Lisa Cramer
Sam Bottoms ・・・ Dan Buttersfield
Frances Conroy ・・・ Charlotte Buttersfield
Rebecca Pidgeon ・・・ Christie Richards
Samantha Shelton ・・・ Loki
Gina Doctor ・・・ Del Ray
Clyde Kusatsu ・・・ Mr. Agasa
Romy Rosemont ・・・ Loan officer
Joshua Snyder ・・・ Trey Bryan
Rachel Nichols ・・・ Trey's girlfriend
Shane Edelman ・・・ Chet
Mark Kozelek ・・・ Luther

User Rating:6.4/10 ( 20,694 votes)IMDb
  User Rating:5.1/10( 23 votes) Yahoo!
オトーサン、
「思ったよりスコアが低いね」

User Reviews 
Stamp-3さん
London, England 
2005年10月28日
そして、オスカーの行方…

おかしく、悲しく、甘く、辛辣、
本作は、ずばり、この年の最も価値がある経験だ。
私は、スティーヴ・マーティンの小説を読んでいない。
だが、知ってる限りで、いい映画だろうと思った。
思いがけなかったのは、
注目せずにはいられない楽しい関係だった。
興味深い登場人物は、脚本から始まる。
そして、俳優が脚本家のビジョンを強化する
本作では、3つの大きな例が見られる。
この映画のすべては完全にnote perfect(ノーミス)だった。
すばらしい少し特異なストーリー、
涙を拭き取ったり、笑わせてくれる素敵なシーン、
そして、夢中にさせてくれる。
演技と監督は、すばらしい。
すべてのシーンを堪能させてくれること間違いなしだ。
今日ほとんど使われない言葉、
通常、冷笑されそうだが、
その言葉「洗練 sophistication」が、あてはまる。
本作は、本当に洗練された映画だ。
さして大事でないシーンですら、知的で複雑でさりげない。
インテリジェンスが感じられる。
最終的に映画のすべての面に刻印されているのは、
スティーヴ・マーティン自身のビジョンだ。
「ミリオンダラーベイビー」の成功で、
私は、あらためてオスカーに敬意を覚えた。
本作が、同様な敬意を払われるのは、高望みだろうか?

オトーサン、
「脚本も、スティーヴ・マーティン」
モテ男の自伝臭が鼻につかないでもありません。

maverickさん 
2013年7月5日
あなたの愛の価値観は? 

主演がクレア・デインズなので、
興味があって鑑賞。
ディカプリオと共演した
“ロミオ+ジュリエット”で有名な彼女。
作品に恵まれずに落ち目となってしまっていたけれど、
海外ドラマ“HOMELAND”で再ブレイク。
アイドル女優に見られるけれど、
彼女は演技力のある実力派女優。
本作でも良い演技で、
やっぱり上手いなぁと思わせられた。
ヒロインは恋に奔放な等身大な女の子。
奔放と書くとイメージが悪いが、
そういうわけではない。
女性だってHがしたいし、
興味を引くなら誘いにも乗りますよ。
自分の気持ちに正直で、
割とオープンな性格というだけ。
別に欧米的だとも思わないし、
これくらいは普通でしょう。
自分の父親くらいの歳の差の男性と
気楽な関係を持つけれど、
ただ体だけ、お金だけの関係じゃなく、
惹かれる理由が互いにある。
下手すれば、全く共感持てない
尻軽女の作品になってしまうけれど、
クレア・デインズが
その辺をしっかりと表現していて、切ない
それでいてピュアで素敵なラブストーリーになっている。
ただし、ピュアといっても
大人な作品であることには間違いない。
ビターな恋愛経験がある人には、
ヒロインのみならず
男の側の気持ちも分かって心にぐっとくると思う。
人を好きになる気持ち、
そして大切な人を失ってしまう痛み。
こうした過程を経て、人は成長してゆくのだね。
映画って、価値観によって受け取り方も大きく変わる。
だから万人に受け入れられる映画もないわけで。
自分も、もっと昔に
この作品観ていたら良いと思わなかったかも。
淡々と描いてあって別に面白味がないなと感じたと思う。
でも、ほんとリアルだなと思える程に
ひとつの形の恋愛物語が描かれている。
これをリアルだなと感じるのも人次第ではあって
別に年齢的に大人だとか子供だとかなのではなく、
恋愛に対しての価値観が1番大きいのかな。
タイトルがイマイチだし、
邦題のサブタイトルもセンスがない。
これでラブコメだと勘違いする人も多そう。
静かな夜に、一人でじっくりと観るのをオススメします。
評価が低くても、あなたにとっては心に染み入る
そんな1本となるかもしれませんよ?♪ 


恋人はゴースト

オトーサン、
「邦題がいいね」
邦題のひどさに悩まされることが多いのですが、
これは例外です。原題よりも、いいのでは?
月曜日、深夜の日テレは、いい映画やってますね。
銀幕アキさんは、所詮シロウト、
解説などいらないと毎回スキップしています。
日曜洋画劇場での淀川長治さんの語り、なつかしいなぁ。

原題:Just Like Heaven (2005) 
監督:Mark Waters 
原作:Marc Levy
脚本:Peter Tolan/ Leslie Dixon 
Genre:Comedy/ Fantasy/ Romance 
Rated PG-13 for some sexual content 
Country: USA 
Language: English / Spanish / Mandarin 
上映時間:95分
あらすじ:
舞台は、サンフランシスコ。
エリザベスは、仕事一筋の女性医師で、
昇進を言われた直後、交通事故に遭ってしまう。
妻に先立たれて傷心のデヴィッドは、
家具付きのマンションを見つける。
すっかり気に入ったが、突然見知らぬ女性が現われる。
前の持ち主のエリザベスだった。
追い出そうと迫るエリザベスに困惑するが、
彼女の姿がなぜか自分にしか見えないことに気づく・・・

出演者:
Reese Witherspoon ・・・ Dr. Elizabeth Masterson(エリザベス)
Mark Ruffalo ・・・ David Abbot(デヴィッド)
オトーサン、
「2人とも、実に魅力的だ」

その他の出演者:
Jon Heder ・・・ Darryl
Donal Logue ・・・ Jack
Dina Waters ・・・ Abby Brody
Ivana Mili?evi・・・ Katrina
Rosalind Chao ・・・ Dr. Fran Lo
Ben Shenkman ・・・ Dr. Brett Rushton
Joel McKinnon Miller ・・・ Lead Ghostbuster
Caroline Aaron ・・・ Grace

User Rating:6.7/10 ( 77,853 votes)IMDb
  User Rating:8.4/10( 91 votes) Yahoo!
オトーサン、
「高いスコアだね」

User Reviews 
aharmasさん
United States 
2005年9月10日
このカップルは、見事にロマンチック

ロマンチック・コメディのためには、いいシーズンだった。
これより早く、ダイアン・レインとジョン・キューザックは
近年のセックス・コメディで示されているように、
コメディは、愚かである必相性のい人々を見つければ、
金を発見するかもしれなのだ。
ウィザースプーンは、信じられないほどの魅力を示してきて、
今回も燃えていた。
驚いたのは、彼女が悩まされる友人役のルファーロ。
彼を見るのは、楽しい。
どのシーンも、ウィザースプーンとお似合いだ
彼が目を奪うシーンも時々ある。
彼は、見事にコメディのタイミングを知っていて、
彼の聴衆を魅了する術を知っている。
この映画は、ロマンチック・コメディという地盤を壊すことなく、
過去の古典に敬意を表している。
卑猥な言葉(four-letter words)を使う場合も、
賢明でドライで甘すぎず、注目を引き付けないように工夫している。
登場人物がよく描かれ、俳優がスクリーンで魔法をみせる時、
過去のコメディを思い出す。
途中で数回興味深いひねりがあり、
ロマンチックなシーンは、愛らしく撮影され、監督されている。
助演陣も、非常に効果的。
経験を生かし、お見事だ。

オトーサン、
「同感!」
安心してみていられるハート・ウォーミングな映画です。

ジーナさん 
2008年5月24日
あったかいね

アイデアやストーリー展開に意外性と王道さがあって良いです。
ファンタジーテイストとリアリティーある描写の融合など
対比するモノをバランスよく組み込んでいますね。
もうちょっと丁寧に脚本を練った上で
脚色や演出を大胆に施したらB級感が抜けたと思いますが・・・。
全体的には軽いタッチなのでロマンティックな沁みるラブストーリーとは違いますが、
コミカルな中にある家族の心情など
軽快なだけではない味も持ち合わせています。
コミカルなんだけどシリアスでもある・・・みたいな
(やっぱりこれも上手く対比してる)
キャストに関しては、マーク・ラファロって花があるわけではないけど
気のいいお兄ちゃん的キャラがよく似合うのでお気に入り。
ハイテンションで優等生なキャラはお得意のジャンルなので
リース・ウィザースプーンは安心して観ていられます。
・・・新鮮味はないけど(爆)
細かいことをツッコみ出したらキリがないので、
とにかくホワ〜ンとした気持ちで鑑賞して下さい。
ラブファンタジーは、
あらさがしをしてはいけないジャンルですから(笑)


48時間

オトーサン、
「けしからんなぁ、Tsutaya」
この映画が面白かったので、続編をみようと
題名を入力したのですが、ありませんでした。
・48時間PART2/帰って来たふたり
もしやと思って、エディ・マーフィーで検索したら、
出ていました。
「おい!Tsutaya、しっかりしろ」

原題:48 Hrs(1982)
監督:Walter Hill 
脚本:Roger Spottiswoode/ Walter Hill   
      Larry Gross / Steven E. de Souza    
Genre:Action/ Comedy/ Crime
上映時間:96分
あらすじ:
カリフォルニアの刑務所から受刑者が脱獄。
その名は、ギャンズ、強盗殺人の前科がある。
共犯者と共にサンフランシスコに逃亡する。
次の日、サンフランシスコ市警察本部の部長刑事ジャックは、
同僚の刑事2人と共に非行少年が潜伏しているホテルに踏み込む。
ところが、激しい銃撃戦となり、刑事2人は射殺されてしまう。
ケイツは、ギャンズのかつての仲間で服役中のレジーを
48時間の期限付き仮出所を取り付け、ギャンズを追う。
レジーは、女を口説くなど、ジャックを苛立たせる・・・

出演者:
Nick Nolte ・・・ Jack Cates(ジャック)
Eddie Murphy ・・・ Reggie Hammond(レジー)
James Remar ・・・ Albert Ganz(ギャンズ)
オトーサン、
「ノルティ、その風貌が何ともいえないね」
「マーフィー、初々しいね」

その他の出演者:
David Patrick Kelly ・・・ Luther
Sonny Landham ・・・ Billy Bear
Brion James ・・・ Ben Kehoe
Annette O'Toole ・・・ Elaine Marshall
Frank McRae ・・・ Captain Haden
Kerry Sherman ・・・ Rosalie
Jonathan Banks ・・・ Detective Algren
James Keane ・・・ Detective VanZant
Jack Thibeau ・・・ Detective
Greta Blackburn ・・・ Lisa
Margot Rose ・・・ Casey
Denise Crosby ・・・ Sally
Olivia Brown ・・・ Candy
Peter Jason ・・・ Cowboy Bartender
Bill Cross ・・・ Patrol Officer #1
Chris Mulkey ・・・ Patrol Officer #2
Sandy Martin ・・・ Policewoman
Ned Dowd ・・・ Big Cop
Jim Haynie ・・・ Old Cop
Jon St. Elwood ・・・ Plainclothesman
Nick Dimitri ・・・ Torchy's Patron
John Dennis Johnston ・・・ Torchy's Patron
Rock A. Walker ・・・ Torchy's Patron

User Rating:6.9/10 ( 48,816 votes)IMDb
  User Rating:7.6/10( 54 votes) Yahoo!
オトーサン、
「面白い!」
この監督は、西部劇もつくるし、
「エイリアン」も撮るし、達者なもんです。
出身がロサンゼルスですから、ロケ地も熟知していて、
チャイナタウンなんか、いい感じでした。

LA批評家協会賞受賞
・音楽賞 

User Reviews 
Howlin Wolfさん
Oldham, Gtr Manchester, England. 
2001年4月12日
2人の主役のすばらしい演技で、かなり面白い

この映画がいいのは、
ノルティとマーフィーの相性がよかったからだ。
それに、2人とも役になりきろうとしていた。
ウォター・ヒル監督は、カメラの前に、
素敵なチームがいると知っていて、
あとは、華々しいアクション・シースを撮るだけだった。
そして、それをやり遂げた。
ワンツーパンチは、映画に、火花を与えた。
登場人物の冷やかしと状況は、実に陽気だった。
スタジオと監督が同じ前提での
違う映画を作るのをみるのは、興味深い。
マーフィーのコミカルさは控えめだが、
その結果はどうかというと、実におかしい。
シェイクスピアを期待するなかれ。
それとは無縁な映画だ。

オトーサン、
「へぇ、マーフィーのデビュー作なのか」

gapperさん 
2010年5月4日
原題と同じ意味の邦題

エディ・マーフィー映画デビュー作。
TVから映画に進出し始めたニック・ノルティと
サタデー・ナイト・ライブで人気の高まった
エディ・マーフィーとを組ませた作品。
ノルティは見たままで無骨でストレート、
マーフィーはコメディを封印して尖がっている演技。
”黒人と白人が手錠で”というと
「手錠のまゝの脱獄」を思い出すが、追われる側ではなく追う側。
ベテランでなく経験が浅い者を使うという、逆転的思考が面白い。
「ザ・ドライバー」や「エイリアン」という
前例の無い感じのものが好きな、ウォルター・ヒル監督らしい。
それにしても、金のかかった見せ場が無い。
相当な低予算であったと思うが、面白い。
「ロッキー」並みの回収率の高さだったろう。
この翌年、クラーク・ケントの恋人ラナになり、
今ではTV版で母になったアネット・オトゥールの
若き姿が見れるのもうれしい。
ジャック(ニック・ノルティ)の同僚警官のキーホー刑事は、
「ブレードランナー」に出ていたブライオン・ジェームズだ。
同じ年の作品だが、まったく異なる役柄というのは面白い。
【関連する映画】
マーフィーはかなり良いが、本来の持ち味ではない。
コメディタッチのしゃべりが生きたのは、
2年後の「ビバリーヒルズ・コップ」だ。
この作品で、彼の人気は不動のものとなった。


ファニー・ガール

オトーサン、
「ウィリアム・ワイラーといえば、名監督!」
「ミニヴァー夫人」でアカデミー監督賞を受賞
「我等の生涯の最良の年」で二度目の受賞。
「ローマの休日」「ベン・ハー」などはあまりにも有名。。
その監督作品ですから、大いに期待しました。
主演は、大御所歌手のバーブラ・ストライサンド・
2人が組んで、ミュージカルというので、
大いに期待しましたが・・・

原題:Funny Girl (1968) 
監督:William Wyler
原作:Isobel Lennart/  
脚本:Isobel Lennart   
Genre:Biography/ Comedy/ Drama/Musical 
上映時間:151分
あらすじ:
ファニーは、運よく大舞台に立つ。
手引きをしてくれたのは、ギャンブラーのニック。
彼女は、彼に恋をする。
だが、放蕩児が再びファニーに会ったのは
一年後のボルチモア。
競馬で大損し、豪華客船に乗り込み
ポーカーで一稼ぎすると告げて立ち去る。
ファニーは、すでに出港した客船を
タグ・ボートで追いかけ、彼の胸に飛び込んで行くが・・・

出演者:
Barbra Streisand ・・・ Fanny Brice(ファニー)
Omar Sharif ・・・ Nicky Arnstein(ニック)
Kay Medford ・・・ Rose Stern Borach(ローズ)
オトーサン、
「どうも、好きになれんなぁ」
こんなことを書くと、
バーブラ・ストライサンドのフアンに怒られそうですが、
ウマズラハギのような御面相が気になって・・・
オマー・シャリフ、実にいい男です。
彼が出演していたので、救われました。

その他の出演者:
Anne Francis・・・ Georgia James
Walter Pidgeon ・・・ Florenz Ziegfeld
Lee Allen ・・・ Eddie Ryan
Mae Questel ・・・ Mrs. Strakosh
Gerald Mohr ・・・ Branca
Frank Faylen ・・・ Keeney

User Rating:7.5/10 ( 12,055 votes)IMDb
  User Rating:7.8/10( 14 votes) Yahoo!
オトーサン、
「2人とも、受賞は疑問だな」

アカデミー賞受賞 
・主演女優賞  バーブラ・ストライサンド 
同ノミネート
・作品賞     
・助演女優賞  ケイ・メドフォード    
・撮影賞      
・ミュージカル映画音楽賞    
・歌曲賞 
・音響賞    
・編集賞     
ゴールデン・グローブ受賞 
・女優賞(コメディ/ミュージカル)  バーブラ・ストライサンド 

User Reviews 
drednmさん
United States 
2005年6月22日
バーブラが輝く

バーブラは、最高のデビューを果たした。
アカデミー賞主演女優賞を勝ち取った。
後半、ミュージカルはもたつくが、
バーブラは、すばらしいスターを演じて、観客を魅了した。
すごい歌が次々にやってきた。
バーブラは、「私は最もすばらしいスター」のような
コミカルな名曲にはじまって、
「ローラースケート・ラグ」、「人々」、
「私のパレードに雨が降らないで」まで、
楽々と歌いこなす。
最後の歌「私の男」は、非常に効果的だった。
(後年、ダイアナ・ロスがコピー)
大きく、明るく、派手な映画だ。
ハリウッドで製作された最後のオールドスタイルの
ミュージカル大作だ。
共演は、オマー・シャリフ、ウォルター・ピジョン、
アン・フランシス、ケイ・メドフォード、メー・ケストル、
フランク・フェイレン、リー・アレン。
ケイ・メドフォードは、ファニーの母役で、
助演女優賞ノミネートを勝ち取った。
ウォルター・ピジョンも、ノミネートに値する。
そして、メー・ケストルのおしゃべりな田舎女もいい。
だが、この映画のセンターは、バーブラ・ストライサンドだ。
すべて歌は宝石で、彼女はすばらしい。
これよりいミュージカルがあるかもしれないが、
ファニーを演じたバーブラ・ストライサンドよりよい演技を
ミュージカルでみつけるのは、苦労するだろう。
他の出演者としては、カードプレーヤー役の
ガートルード・フリンとペニー・サントンがいる。
バレエ・シーンの王子役のトミー・ロール、
メイド役のミッティ・ローレンス、ギャング役のジェラルド・モア、
ショー・ガール役のインガー・ニールセンとベッティーナ・ブレーナ、
ローラースケート・シーンに出ているエレーン・ジョイスもいる。

オトーサン、
「同感!」
よくぞ言ってくれました。

Ikedaさん 
2008年3月29日
つまらない

伝記物のミュージカルは良いか悪いか、
はっきり分かれますが、
これはその悪い方の作品だと思います。
バーブラ・ストライサンドが
デビュー作だけあって熱演ですが、
目ばかり目立ってしまう能面なので、
演技としては大した事はありません。
オスカーを取っていますが、どうかなと思いました。
オマー・シャリフの役は
フランク・シナトラがやりたかったそうですが、
バーブラが彼を嫌いだといって出演できなかったようです。
俳優としてはシャリフの方が上かもしれませんが、
ここでの彼はアクが強すぎるので、
シナトラの方が良かったかも知れません。
バーブラの歌が悪いとは思いませんが、
ナンバーが単調で、
あまりミュージカルの感じがでていなくて、
大分退屈しました。
「白鳥の湖」のパロディが面白かっただけです。
後半はシャリフの生き様が主体になっていて、
ワイラーらしさが出せそうな進行ですが、
バーブラの演技力のなさから、
つまらないロマンスに終わっています。


ディア・ハンター

オトーサン、
「随分、豪華な顔ぶれだね」
ロバート・デ・ニーロ、クリストファー・ウォーケン、
そして、助演に、メリル・ストリープ。
およそ考えられないメンバーです。
反戦映画ということで、集結したのでしょうね。
本作は、マイケル・チミノ監督の代表作ですが、
次の大作「天国の門」は、「史上最悪の赤字を出した映画」で、
ユナイテッド・アーティスツを倒産させたために、
映画界から追放されたとか。

原題:The Deer Hunter (1978) 
監督:Michael Cimino
原作:Michael Cimino/ Deric Washburn
      Louis Garfinkle/Quinn K. Redeker 
脚本:Deric Washburn   
Genre:Drama/ War 
Country: UK / USA 
Language: English / Russian / Vietnamese / French 
上映時間:183分
あらすじ:
マイク、ニック、スティーブンは
ピッツバーグで働く仲間だった。
平和な日々は、ベトナムに出征で、粉々になる。
ベトコンの捕虜になり、脱出を試み、成功する。
だは、ニックだけは、ベトナムに残る。
帰国したマイケルは、スティーブンが脚を切断され、
復員兵の病院で、車椅子生活を送っているのをみる。
仲間たちと、昔のように、鹿撃ちに出かけるが、
もはや、生き物を殺すことはできなかった。
ニックを助け出すため、再びベトナムに向かうが、
彼は、魔窟でロシアン・ルーレットに興じていた・・・ 

出演者:
Robert De Niro ・・・  Michael "Mike" Vronsky(マイク)
Christopher Walken ・・・  Nikonar "Nick" Chevotarevich(ニック)
John Savage ・・・  Steven Pushkov(スティーブン)
オトーサン、
「デ・ニーロより、ウォーケンがいい!」 

その他の出演者:
John Cazale ・・・  Stanley "Stan" "Stosh"
Meryl Streep ・・・  Linda
George Dzundza ・・・  John Welsh
Chuck Aspegren ・・・  Peter "Axel" Axelrod
Shirley Stoler ・・・  Steven's mother
Rutanya Alda ・・・  Angela Ludhjduravic-Pushkov
Pierre Segui ・・・  Julien Grinda
Mady Kaplan ・・・  Axel's girl
Amy Wright ・・・  Bridesmaid
Mary Ann Haenel ・・・  Stan's girl
Paul D'Amato ・・・ - Sergeant

User Rating:8.2/10 ( 212,180 votes)IMDb
  User Rating:8.4/10( 246 votes) Yahoo!
オトーサン、
「好評だったんだ」

アカデミー賞受賞 
作品賞 
助演男優賞  クリストファー・ウォーケン
監督賞  マイケル・チミノ 
音響賞
編集賞
同ノミネート     
・主演男優賞  ロバート・デ・ニーロ    
・助演女優賞  メリル・ストリープ    
・脚本賞     
・撮影賞 
ゴールデン・グローブ受賞 
・監督賞  マイケル・チミノ 

User Reviews 
kevandebさん
UK 
2006年1月18日
痛烈さ、そのもの

私は、戦争が個人の生命にもたらす
絶対的な恐怖を測り知ることはできない。
そして、この映画以上にその恐ろしさを描いた映画はない。
182分は、飛ぶように過ぎた。
もっと見たいと思ったし、終わらないで欲しかった。
戦闘員だけでなく、すべての面が探究され、
すべての民族感情がむきだしにされた。
分別がなかったなら、これは英国映画だと思うだろう。
というのも、英国映画の最もよい要素をすべて持っているからだ。
数百本のせりふを賞賛したい。
だが、これは、生々しい唯一のアメリカ映画なのだ。
奇妙な言葉だが、
映画は、それに生々しく味あわせてくれる。
関係者すべては、すばらしい演技をした。
クリストファー・ウォーケンは、
これ以上に、いい演技をみせたことはないと思う。
10点満点をあげたい唯一の映画であり、
コレクションに加えたい。
映画製作のすべての面で、すばらしいお手本だ。
人生の薄暗い描写がある。 

オトーサン、
「なつかしいね、ロシア民謡!」
学生時代、歌声喫茶で、よく歌いましたっけ。

♪りんごの花ほころび
 川面にかすみたち
 君なき里にも
 春はしのびよりぬ 
 君なき里にも
 春はしのびよりぬ

 岸辺に立ちて歌う
  カチューシャの歌
  春風やさしくふき
  夢がわくみ空よ 
  春風やさしくふき
  夢がわくみ空よ 

 カチューシャの歌声
 はるかに丘をこえ
 今なお君をたずねて
 やさしその歌声 
 今なお君をたずねて
 やさしその歌声

黒美君彦さん 
2015年9月2日
ベトナム戦争の一断面

賛否渦巻く作品ではあるが、
個人的には惹きこまれる作品だった。
舞台が1968年のペンシルベニア州クレアトンという
ロシア人移民が多く住む街だということが、
この作品のバックボーンにある。
町を行きかう移民一世たちは今もロシア語で会話し、
結婚式はロシア正教会で挙げられ、
住民たちはコサックダンスで喜びを表現する。
前半の若者たちの悪ふざけ、鹿狩り、そして結婚風景は
移民社会であるアメリカの一断面であり、
そこには、佳き時代のアメリカを謳歌する
若者たちの生態がよく描かれている。
その彼らが「アメリカ人」として
戦場に向かうのは必然であった。
ところが戦場でマイケル、ニック、スティーヴンたちが
直面したのは、生死を賭けた狂気そのものだった。
ロシアン・ルーレットというのは
帝政ロシアで生まれたとか諸説あるらしいが、
いずれにせよロシア系の彼らが
その狂気のゲームに巻き込まれていくというのは
皮肉としかいいようがない。
ベトナム人の描き方があまりに偏っている、という点が
この作品への評価を分ける一つのポイントであるが、
戦場の狂気を描く場合、
敵の描き方が一面的になるのは
やむを得ないところがある
(それを描くためにわざわざ二部作で
硫黄島での日米両軍の闘いを描いた
C・イーストウッド監督はきわめて特殊なケースである)。
この作品では冷静を保ち続けるマイケル(ロバート・デ・ニーロ)より、
壊れていくニック(クリストファー・ウォーケン)や
手足を失うスティーヴン(ジョン・サヴェージ)の方が印象に残る。
戦場で生きるために殺戮を繰り返したマイケルは、
仲間とともに故郷に戻れなかった後ろめたさを抱え、
鹿狩りでどうしても引金を引けない。
ワンショットで撃ち倒すことに誇りを持っていたはずなのに、
大きな獲物を見送るマイケルの眼差しが切ない。
虚勢で小銃を弄ぶスタンリー(ジョン・カザール)に
マイケルが怒りをぶつけるのも戦場を経験したからなのだが、
故郷に残ったアクセルたちはその変貌ぶりが理解できない。
だが、マイケルはやはり生き残った「強き者」なのだ。
傷つき、壊れた者たちは、故郷に戻って
これから生きていく場所を失ってしまう…。
この作品はそんな現実の一部をフレームアップしつつ
見事に描いていると思う。
癌に侵されながらスタンリーを演じたジョン・カザールは、
当時の婚約者で共演したメリル・ストリープらの支えで撮影に臨んだが、
作品の完成を迎えることなく42歳で逝去。惜しまれる。
スタンリー・マイヤーズのテーマ曲が何とも優しく切ない。
当時大ヒットした「君の瞳に恋してる」も
効果的に使われていて、印象深い。


天と地と

オトーサン、
「角川春樹が監督?」
お金持ちですから、20億円を投じて、
川中島の戦いをカナダで撮影したとか。
その効果がまったく出ていません。
海音寺潮五郎の名作を読みましたが、
その面白さに感動しました。
この映画を見るのは、時間の無駄です。

原題:天と地と(1990)
監督:角川春樹  
原作:海音寺潮五郎  
脚本:鎌田敏夫/ 吉原勲/ 角川春樹  
Genre:Drama/Action
上映時間:118分
あらすじ:
戦国時代。
越後の上杉謙信は、兄に天誅を加えるなど
冷徹な闘いぶりをみせていた。
一方、甲斐では武田信玄が勢力を拡大していた。
戦乱の中で非情に徹することができない
謙信は苦悩の末に城を捨て修行僧になる。
が、信玄の無礼に遭遇した謙信は
武田陣の打倒を決意する・・・

出演者:
 榎木孝明・・・ 上杉謙信(長尾景虎) 
 津川雅彦・・・ 武田信玄(晴信) 
 オトーサン、
「うーん、芸は不要ということか」

その他の出演者
 浅野温子・・・ 乃美 
 財前直見・・・ 八重 
 野村宏伸・・・ 太郎義信 
 伊藤敏八・・・ 柿崎景家 
 浜田晃・・・ 直江実綱 
 成瀬正孝・・・ 大熊朝秀 
 大林丈史・・・ 村上義清 
 石田太郎・・・ 典厩信繁 
 風祭ゆき・・・ 沼田の妻 
 須藤正裕・・・ 鬼小島弥太郎 
 野崎海太郎・・・ 奈弥辰蔵 
 友居達彦・・・ 曽根平兵衛 
 五島拓弥・・・ 戸倉与八郎 
 貞永敏・・・ 秋山源蔵 
 風間杜夫・・・ 勅使 
 伊武雅刀・・・ 昭田常陸介 
 岸田今日子・・・ 侍女 
 大滝秀治・・・ 橘屋又三郎 
 沖田浩之・・・ 高坂弾正 
 室田日出男・・・ 飯富虎昌 
 夏八木勲・・・ 山本勘介 
 渡瀬恒彦・・・ 宇佐美定行 

User Rating:2.6/10( 49 votes)みんなのシネマレビュー
  User Rating:5.6/10( 36 votes) Yahoo!
オトーサン、
「それダメ!才能なし」

User Reviews 
kim***** さん 
2013年9月6日
邦画でこの迫力 

邦画で、多数のエキストラの起用、
コンピューターグラフィックを使わない。
とにかくスケールが大きいです。
本作の見どころは、合戦のシーンです。
純粋にここを見てほしいですね。
よく史実と合わないということで
否定的な意見が述べられますが、
史実どおりにすると、映画でなりたたないと思いますよ。
映画は素人もみるわけでして、
どちらが武田軍で上杉軍か
分からなくなるような状態になりますからね。
旗ざしもので、それぞれ武将が誰なのか、
説明なく見ることは至難でしょう。
※勿論、エンターテイメントな部分があって、
諏訪の太鼓隊とか八重の一騎打ちとか、
上杉軍が一向宗のように
「オンベイシラマンダヤソワカ」といい続ける
足軽の戦闘の切りあいをよく見ると違和感が出ますけど・・・。 

オトーサン、
「時間のむだ
NHK大河ドラマのほうをみるべし。

イニシャルKさん 
2008年11月4日
合戦シーンも、なんかダラダラ

見る前はNHK大河ドラマにもなった原作を
2時間にまとめているので、
ダイジェスト的になりすぎて
それでつまんないのかと思っていたが、
合戦シーンにばかり力が入っていて、
人間ドラマが薄いならまだしも、
その人間ドラマを全く描こうとしていない脚本には唖然。
そんな脚本だから登場人物も全くと言っていいほど
キャラクターとして作りこみがされてなく、
これでは上杉側にも武田側にも感情移入できるわけもなく、
当然ストーリーに深みなんぞこれっぽちもなく、
はっきり言って角川春樹監督は
合戦シーンを描きたかっただけだろう。
同じ人物に何回も名前テロップをだすのはウザイし、
「第一回 川中島の戦い」などというテロップは
なにかのスポーツ大会のようなノリで
ふざけているとしか思えないし、
いちばん力が入っているであろう合戦シーンも
なんかダラダラな印象だし、ラストシーンも意味不明で
はっきりいって大金をつぎ込んだだけの
無内容の駄作映画としか言いようがない。
渡辺謙が白血病のために降板した作品だが、
この内容では役者が誰であろうと関係ないような感じさえする。
NHKの大河ドラマ版は名作とされているみたいなので
一度見てみたいが、映像がほとんど残っていないらしいのが残念。 


青春群像

オトーサン、
「I vitelloni?どういう意味だろう」
直訳すると、のらりくらりと怠けて遊んでいる者。
仕事にも就かず、仲間とつるんで、ぶらぶら。
才能がないのか、努力が足りないのか。
それとも時代や環境が悪いせいなのか。
いずれにせよ、普通の若者には、
確たる未来など約束されていません。
巨匠フェリーニだって、若い頃はそうだったのです。

原題:I vitelloni (1953) 
監督:Federico Fellini 
原作:Federico Fellini/ Ennio Flajano/Tullio Pinelli
脚本:Federico Fellini/ Ennio Flaiano  
Genre:Comedy/ Drama 
Color: Black and White
Country: Italy / France 
Language: Italian 
上映時間:107分
あらすじ:
アドリア海沿岸の地方都市。
ファウストは、サンドラを妊娠させたので、
結婚させられルが、浮気性はおさまらず、
雇い主の妻を誘惑し、クビになる。
ファウストの4人の友人は失業中で、
ビリヤード場にたむろし、吹きさらしのビーチを歩く。
リッカルドは、バリトン歌手を目指し
レオポルドは、舞台俳優を目指すが、夢は叶わない。
甲斐性なしのアルベルトは酔っ払って、
カーニバルの人形と踊り続ける始末だ。
モラルドは、グイドに見送られ、
ついに大都会へと船出していく・・・

出演者:
Franco Fabrizi ・・・ Fausto Moretti(ファウスト)
Leonora Ruffo ・・・ Sandra Rubini(サンドラ)
Leopoldo Trieste ・・・ Leopoldo Vannucci(レオポルド)
Riccardo Fellini ・・・ Riccardo(リッカルド)
Alberto Sordi ・・・ Alberto(アルベルト)
Franco Interlenghi ・・・ Moraldo Rubini(モラルド)
Guido Martufi・・・Guido(グイド)  
オトーサン、
「モラルドがフェリーニの分身らしい」

その他の出演者:
Jean Brochard ・・・ Francesco Moretti
Claude Farell ・・・ Olga
Carlo Romano ・・・ Signore Michele Curti
Lida Baarova ・・・ Signora Giulia Curti
Enrico Viarisio ・・・ Signore Rubini
Paola Borboni ・・・ Signora Rubini
Arlette Sauvage ・・・ mysterious women at the cinema
Silvio Bagolini ・・・ simple-minded peasant
Vira Silenti ・・・ Gisella
Maja Nipora ・・・ Caterina

User Rating:8.0/10 ( 9,610 votes)IMDb
  User Rating:7.7/10( 8 votes) Yahoo!
オトーサン、
「青春の躍動感!」

アカデミー賞ノミネート 
・脚本賞
ヴェネチア国際映画祭受賞 
・サン・マルコ銀獅子賞  フェデリコ・フェリーニ 

User Reviews 
axsmashcrushallthreeさん
2006年6月23日
フェリーニの分水嶺

本作は、フェデリコ・フェリーニが
危機に陥った時期に、はじまった。
その前の映画「ホワイト・シーク」には、
批評家も、観客も失望した。
彼の監督人生が脅されていたのだ。
従って、成功する映画とすべく、
フェリーニは、簡単なコメディを作ることを決めた…!
5人の「怠け者」と「夢見る人」という簡単なストーリーは
涙もろく、陳腐なものに終わったかもしれない。
だが、フェリーニの手にかかって、
感動的な体験のように、花開いた。
自身の個人的なビジョンや体験を
フェリーニと同じくらい強烈に伝えられた監督は少ない。
モラルドがフェリーニにあたるのではないかという
論争があった。
フェリーニは、モラルドのフラストレーション、熱望、
そして最後のシーンの脱出(exodus)を鮮やかに描き出した。
本作を契機に、フェリーニは、10年に亘る偉大な歩みを開始し、
「8 1/2」において、頂点に達する。
後年に見られる挿話的な人物は、本作ではさほど目立たない。
だが、人々、場所、事物へのほのめかしは、
全力で描かれている。
ストーリーは、後年の映画よりも、追いやすく、
映画の中心となっている。
この首尾一貫性は、より把握しやすい。
フェリーニのフアンに改宗したひとにも、近づきやすい。
しかし、フェリーニについて語るとき、
本作は、依然として、すばらしい映画だ。
傑出している。
ぜひ見てほしい。

オトーサン、
「♪そんな時代もあったねと
 いつか 話せる日が来るわー」

とらやさん 
2013年7月5日
フェリーニの優しさ

「アマルコルド」と同じく、
フェリーニの故郷の海辺の小さな町を舞台にした
自伝的要素が強い作品です。
「アマルコルド」が少年時代の記憶を
ノスタルジックに幻想的に描いているのとは対照的に、
本作では、そろそろ人生の方向性を
見つけ出していかなければならない
のらくら達が定職に就く訳でもなく、
だらだらとつるんだりする姿や
家族や町の大人たちと彼らが関わる様が
淡々と綴られていきます。
午前3時。
ある者にとってはもう働きに出る朝。
でも、のらくらは夜遅くまで遊び回り、
まだ町をふらついている。
時間を持て余し、人気も無く殺風景な海辺に
彼らが佇む姿は人生に行き詰っているように見える。
ネオリアリスモ的な空気感もありますが、
その一方で彼らの姿が意外に陽気に描かれており、
現実の厳しさもありますが、
そんな中にもフェリーニの優しさが感じられます。 


大誘拐 RAINBOW KIDS

オトーサン、
「このせりふ、最高だね」
誘拐犯の要求した身代金は5千万。
金額を聞いたとし子は、
「ナンボ言わはった?
アンタ。私をなんと思うてはる!
痩せても枯れても大柳川家の当主やで。
見損のうてもろうてはこまるがな!
端はめんどやから金額は切り良く100億や!
それより下で取引されたら末代までの恥さらしや!
ええな!100億やで!ビタ1文まからんで!
なんと人質が金額の値上げを言い出すのです。

原題:大誘拐 RAINBOW KIDS(1991)
監督・脚本:岡本喜八  
原作:天藤真
Genre:Comedy/Crime
上映時間:120分
あらすじ:
柳川とし子、82歳。
和歌山の山奥に住むお婆さんだが、
日本最大の地主だ。
健次たちは、この老婆を誘拐して5000万円を要求。
誘拐は滞りなく完了、
老婆を乗せた車が走り始めた時、
「あんたら和歌山に隠れるつもりでっしゃろ。
すぐに見つかりまっしゃろなあ」
老婆は全てお見通しだったのだ。
事実、和歌山県警では、
老婆の恩で苦学した井狩県警本部長が、
国を巻き込んで包囲網を準備し始めていた・・・

出演者:
 北林谷栄・・・ 柳川とし子刀自 
 緒形拳・・・ 井狩県警本部長 
 風間トオル・・・ 戸並健次(雷) 
 内田勝康・・・ 秋葉正義(風) 
 西川弘志・・・ 三宅平太(雨) 
オトーサン、
「最高だね」
北林谷栄さん、名脇役でしたが、
ついに主役!の名演技でした。
緒形拳さん、脂の乗り切った頃で
男の色気があります。

その他の出演者:
 神山繁・・・  柳川国二郎 
 水野久美・・・  柳川可奈子 
 岸部一徳・・・  柳川大作 
 田村奈巳・・・  柳川英子 
 松永麗子・・・  吉村紀美 
 岡本真実・・・  邦子 
 奥村公延・・・  安西 
 天本英世・・・  串田老人 
 本田博太郎・・・  高野 
 竜雷太・・・  佐久間 
 嶋田久作・・・  「東京」 
 常田富士男・・・  古参刑事 
 橋本功・・・  鎌田 
 樹木希林・・・  中村くら 
 松澤一之・・・  長沼チーフアナ 
 藤木悠・・・  和歌山放送社長 
 上田耕一・・・  WTV報道局長 
 中谷一郎・・・  WTV社長 
 山本廉・・・  警官 
 大木正司・・・  警官 
 山藤章二  
 景山民夫 
 寺田農・・・ ナレーター

User Rating:7.3/10( 53 votes)みんなのシネマレビュー
  User Rating:8.7/10( 65 votes) Yahoo!
オトーサン、
「大傑作!」
日本のバブルや
税金取り立てを痛烈に皮肉っていて、
胸がスーッとします。

日本アカデミー賞受賞 
・主演女優賞  北林谷栄    
・監督賞  岡本喜八    
・脚本賞  岡本喜八 
・編集賞
同ノミネート
・作品賞     
・主演男優賞  緒形拳
・撮影賞 
・照明賞 
・録音賞
ブルーリボン賞受賞 
・特別賞

User Reviews 
ykk1976 さん 
2011年1月6日
獅子の風格と、狐の抜け目のなさと、
奇妙なことだがパンダの親しさ

この映画公開時には、既に平成に入っていますが、
昭和51年生まれのわたしが懐かしむ
暮れなずむ昭和の匂いが
そこかしこにする映画であります。
最近、こういう邦画の娯楽超大作が
作られなくなりましたね。
仮にあったとしても、
ドラマのザ・ムービー的なものが圧倒的に多いです。
たまには、世俗の憂いを忘れて、夢のようであり、
ある意味スカッとする映画を観てみたい時もあります。
昨年、亡くなられた北林谷栄さんの晩年の代表作です。
40年来の老け役女優でいらっしゃったそうですが、
年相応を演じられたであろう本作も、
あっぱれな老婆ぶりでした。
彼女の風格を、県警本部長役井狩役を演じた緒方拳が、
セリフでそのまま言っています。
「獅子の風格と、狐の抜け目のなさと
奇妙なことだがパンダの親しさ」
ご冥福をお祈りします。

オトーサン、
「ははは」
DVDの特典インタビューには、
柳川とし子刀自が100億円と言い出すので、
200億円の方が景気がいいや!と思ったものの、
それでは、重すぎてヘリに乗せられないので、
断念したとか。
監督の性格がよく出ています。

アングロファイルさん 
2010年7月31日
以前から見たかった映画

評判通りの秀作でした。
まず、キャスティングの妙。
人物一人ひとりがはまっています。
そして主役は主役として、
脇役は脇役として適切に自己主張しており、
出しゃばったり引っ込んだりしていない。
これは出演者の好演だけではなく、
やはり監督の演出があるのでしょう。
ストーリーも犯罪ものですが、
品のよいユーモアがあってたいへん結構。
とし子刀自が誘拐されて以降の展開も
アイデアがあって面白いです。
そうかと思えば、
最後に“お国”に対しチクリと刺すところもいい。
これがさりげなく語られるというのが重要で、
大々的に押し出すよりも印象に残るでしょぅ。
そんなわけで、ハートウォーミングで
さわやかな後味さえ残す映画に仕上がっていました。
欠点を挙げれば、車が通る道もないというヘリの着陸地点に
雷童子たちがどうやってたどり着いたのかが謎。
そのあとの爆発も意味がよくわかりません。
他がよかっただけに、あの場面は気になりました。
それにしても、この映画が制作されてから
20年近く経つのですか。
出演者も故人が目立つようになりましたね。
昨今では、本作のように若い女の子があまり出てこない映画は、
企画自体が通らないかもしれません。
そう考えると、いい時期に制作されたと思います。 


アンドロメダ…

オトーサン、
「夢のコラボだね」
原作者は、「ジュラシック・パーク」のマイケル・クライトン、
監督は、「ウエスト・サイド物語」や
「サウンド・オブ・ミュージック」のローバート・ワイス。
ところで、SF映画の名作というと、宇宙物が多いようです。
「スター・ウォーズ」、「2001年宇宙の旅」、「E.T.」、「エイリアン」、
そして「猿の惑星」など。
そんななかにあって、人体ものとしては、
本作と「ミクロの決死圏」が、おすすめ。
知的好奇心も満足させてくれます。

原題:The Andromeda Strain (1971) 
監督:Robert Wise
原作:Michael Crichton
脚本:Nelson Gidding  
Genre: SF/ Thriller
上映時間:131分
あらすじ:
ニューメキシコ州の小さな町に人工衛星が墜落。
回収に向かった軍の兵士たちは、
町のいたるところに人や家畜が
血を流して倒れているという異様な光景に驚く。
当局はただちに科学者4人を集結させ、
厳重な隔離体制のもと原因究明に当たらせる。
やがて、原因は人工衛星が宇宙から持ち帰った
未知の細菌“アンドロメダ菌株”。
しかし、アルコール依存症の老人と
泣き叫ぶ赤ん坊の2人だけが死を免れていた・・・

出演者:
Arthur Hill ・・・ Dr. Jeremy Stone(ストーン博士)
James Olson ・・・ Dr. Mark Hall(ホール博士)
Kate Reid ・・・ Dr. Ruth Leavitt(リーヴィット博士)
David Wayne ・・・ Dr. Charles Dutton(ダットン博士)
オトーサン、
「防御服のせいか、俳優がみえにくい」

その他の出演者:
Paula Kelly ・・・ Karen Anson 
George Mitchell ・・・ Mr. Peter Jackson 
Mark Jenkins ・・・ Lt. Shawn 
Peter Helm ・・・ Sgt. Crane 
Joe Di Reda ・・・ Sgt. Burk
Ramon Bieri ・・・ Major Arthur Manchek 
Carl Reindel ・・・ Lt. Comroe 
Frances Reid ・・・ Clara Dutton
Peter Hobbs ・・・ General Sparks
Kermit Murdock ・・・ Dr. Robertson 
Richard O'Brien ・・・ Grimes
Eric Christmas ・・・ Senator Phillips 
Ken Swofford ・・・ Toby)
John Carter ・・・ Capt. Morton )
Richard Bull ・・・ Air Force Major
James W. Gavin ・・・ Dempsey 
Garry Walberg ・・・ scientist

User Rating:7.2/10 ( 24,101 votes)IMDb
  User Rating:7.6/10( 32 votes) Yahoo!
オトーサン、
「すぐれたSF映画だ」

アカデミー賞ノミネート 
・美術監督・装置
・編集賞 

User Reviews 
Michael Silvermanさん
Monrovia, California) 
2001年3月21日
私のお気に入り

まず第一に、私は、SF狂だ。
たくさんのSF映画を見てきた。
そして、本作は、私のトップ5に入る。
筋書は、非常に興味深い。
宇宙空間から地球へと衛星が微生物を運んでくる。
出演者は傑出している。
特に、研究チームのリーダー役アーサー・ヒルがいい。
この映画の長所は、順調な進行だ。
多くの映画は、もたもたしている。
特に最初に、登場人物が紹介されている時だ。
しかし、この映画は、冒頭すらエキサイティングだ。
私は、何度も何度も、この映画を見た。
そして、決して、飽きなかった。
見る喜びに浸った。

オトーサン、
「これからは、ウィルスものが流行するのでは?」
未知のウィルスがいまや脅威の時代になっています。
映画の題材も変わるでしょう。
変わらなければなりません。

Ikedaさん 
2011年1月4日
地下鉄サリン事件

ロバート・ワイズのSFと言えば、
これより20年以上前の
「地球の静止する日」がありますが、
それに比べると、完全なSFになっています
。前半、人工衛星が落下して、
その調査に当たるまでは面白いですが、
研究センターに移って、色々な装置の説明から始まり、
除洗と免疫処置が行われる進行は、
今となっては、しつこいだけで、
あまり感じる所はありませんでした。
ただ、コンピュータの画面を操作するのに
ライト・ペンが使われているのは懐かしく感じました。
その後スタイラス・ペンも使われましたが、
今ではマウス以外を使う事はないと思います。
それに、調査が進み、細菌の実態が解ってくるあたりは、
正にサイエンス・フィクションで、面白く作られています。
これより20年以上経って
地下鉄サリン事件が起きた事を思い出しますが、
あの月曜日、私は2時間ぐらい前に
現場の近くを通り過ぎていたので
感染には関係無くて良かったと思っています。


八月の狂詩曲

オトーサン、
「振り返れば、斬鬼の念に堪えない」
長崎へ行きましたが、グラバー亭を見学した程度。
爆心地に行って、あの日に思いを致して、
祈りを捧げるなんて、考えもしませんでした。
今回、黒澤監督の映画をみて、
はじめて爆心地にモニュメントがあるのを知りました。
コメントでは、「巨匠、老いたり」とか、
勝手なことを言っていますが、
80歳になって、原爆投下という重いテーマに
挑んだ勇気には、頭が下ります。

原題:八月の狂詩曲(ラプソディー) (1991) 
監督・脚本:黒澤明 :
原作:村田喜代子 
Genre:Drama
上映時間:98分
あらすじ:
夏休み。
長崎から少し離れた山村に住む老婆・鉦の許に
4人の孫たちがやってきた。
都会の生活に慣れた孫たちは
田舎の生活に退屈を覚えながらも、
長崎の街にある戦争の傷跡や鉦が話す昔話を聞いて、
戦争に対する考えを深めていく・・・

出演者:
 村瀬幸子・・・ 鉦 
 リチャード・ギア・・・ クラーク 
オトーサン、
「演技はいまいちだけど・・」
米国人のリチャード・ギアが、原爆投下を
肌で感じてくれたのは、素敵でした。
いよいよ、フアン度が増しました。

その他の出演者:
 吉岡秀隆・・・ 縦男(孫) 
 鈴木美恵・・・ みな子(孫)
 大寶智子・・・ たみ(孫) 
 伊崎充則・・・ 信次郎(孫)
 井川比佐志・・・ 忠雄 
 茅島成美・・・ 町子 
  根岸季衣・・・ 良江 
 河原崎長一郎・・・ 登 
  

User Rating:4.7/10( 31 votes)みんなのシネマレビュー
  User Rating:7.1/10( 34 votes) Yahoo!
オトーサン、
「7点台でいいはず」

User Reviews 
ASHさん 
2002年6月22日
おばあちゃんといた夏

この当時黒澤明監督は80代。
手堅く小さくまとめた反核映画の小粒な力作。
ただ、ちょっと90年代には合わないような
映画という印象も少し感じる。
お婆ちゃんと孫たちの交流が描かれ、
その中に監督の反核のメッセージが織り込まれている。
R・ギアは片言の日本語まで話して熱演。
彼が日本映画に出ただけでも良しとしましょう。
八月の長崎の山間の自然も美しい。
傘がひっくり返るラストが印象的。

オトーサン、
「一理あるけれど・・・」

アンドレ・タカシさん 
2011年12月30日

その昔に観たときよりは
鑑賞意義が増したような気はしました。
被爆体験を持つ祖母と
戦争を知らない孫世代の交流だけでも、
ところどころに見るものはあります。
むず痒くなるような表現や
必要を感じないエピソードも
同じくらいありますが。
ハワイからリチャード・ギアがやって来て
分かり合ったような表現があった後に、
再び「ピカ」の脅威に引きずり戻すのはどうなのでしょう。
それは戦争世代の拘りなのか? 
そもそも、リチャード・ギアに
日系の血が入っているように見えないので、
「(おじさんが原爆で亡くなったことを知らなくて)
すみませんでした」と言っているはずなのに、
どうしても「(我々アメリカが原爆を投下して)
すみませんでした」と言っているように聞こえる。
その曖昧な演出も意図してやったことなのだとしたら、
私はこの作品を認めたくない。
全体としては散漫な印象が否めず、
正直、巨匠も限界に近かったのだと思うのでした。 


八つ墓村

オトーサン、
「横溝正史の名作だね」
映画評も見て、期待していたのですが、
出鼻をくじかれました。
主人公が、空港の航空機誘導員!
なんで、こんな設定にするの?
JALが協賛とあって納得しました。

原題:八つ墓村(1977)
監督:野村芳太郎  
原作:横溝正史  
脚本:橋本忍  :
Genre:Mystery/Horror
上映時間:151分
あらすじ:
戦国時代、毛利との戦に破れた尼子義久の
弟の義孝が7人の家来を連れて村に落ち延びてきた。
しばらくは村人達共うまくやっていたのだが、
やがて毛利方の詮議が迫ってきた。
「落ち武者を差し出せば莫大な恩賞を取らす」
恩賞に目の眩んだ村人は、夏祭りに誘い出し
酒に毒を容れ弱らせ、次々と殺害する。
そして最後に残った義孝も果てるが、呪いの言葉をのこす。
「卑怯なだまし討ちを!末代まで祟ってくれよう」。
その後、村には奇怪な事が次々と起こっていく。
落ち武者殺害を企んだ多治見家の先祖は村人を七人殺し
最後は自分で自分の首を切り飛ばし絶命。
その数は八人、お墓の数は八つ。
数百年の時が流れ、舞台は現代へ。
殺害の首謀者、多治見家を中心に
数百年前の再来と思えるような殺人事件が起きていく・・・

出演者:
 渥美清・・・ 金田一耕助 
 萩原健一・・・ 寺田辰弥 
 小川真由美・・・ 森美也子 
 山崎努・・・ 多治見要蔵・久弥
オトーサン、
「寅さんは、ミスキャストだね」
ショーケンの色気が存分に発揮されています。
いしだあゆみと事実婚だったとか。
小川真由美さんも、色気のある女優さんですね。
会食に誘われたのを断ったのは、惜しいことをしました。
山崎努さんが出ると、映画の格が上がります。

その他の出演者:
 花沢徳衛・・・ 磯川警部 
 山本陽子・・・ 多治見春代 
 市原悦子・・・ 多治見小竹 
 山口仁奈子・・・ 多治見小梅 
 中野良子・・・ 井川鶴子 
 加藤嘉・・・ 井川丑松 
 井川比佐志・・・ 井川勘治 
 綿引洪・・・ 矢島刑事 
 下絛アトム・・・ 新井巡査 
 夏木勲・・・ 尼子義孝 
 田中邦衛・・・ 落武者A 
 稲葉義男・・・ 落武者B 
 橋本功・・・ 庄左衛門 
 大滝秀治・・・ 諏訪弁護士 
 夏純子・・・ 美也子の妹・和江 
 藤岡琢也・・・ 久野医師 
 下絛正巳・・・ 工藤校長 
 山谷初男・・・ 馬喰吉蔵 
 浜田寅彦・・・ 吉岡太一郎 
 浜村純・・・ 森荘吉 
 吉岡秀隆・・・ 少年時代の辰弥

User Rating:6.6/10( 92 votes)みんなのシネマレビュー
  User Rating:7.6/10( 93 votes) Yahoo!
オトーサン、
「うーん」

User Reviews 
シネラマンさん 
2010年9月13日
落武者よ成仏せよ…

当時東宝が金田一シリーズで
当たりをとってたのを横目で見てた松竹が、
うちも金田一で一発!という
便乗企画で作られた映画だと思います(笑)。
しかし、松竹は「砂の器」スタッフを再集結させ、
東宝シリーズとは異なる重厚な映画に仕立て上げた。
東宝金田一シリーズは、死体がいかに残虐な殺され方をするかを
見世物(犬神家の生首菊人形や湖に浮かぶ足二本!)にしながら、
石坂金田一の軽さがブレンドされて、後味は割とあっさりしている。
だが本作は、情け無用のの重量感とグロテスクさ、
血のどす黒さというものを容赦なくフイルムに焼き付けた。
落武者が惨殺されるシーン、
32人殺し(山崎努の演技が恐怖を倍加させる)の強烈さは、
日本映画史上の残虐さで迫る。
トラウマになった人も多いだろう(私もその一人)。
そして、落武者のたたり伝説を利用した財産目当ての殺人事件が、
結果として多治見家を滅ぼすことになり、
殺された八人の落武者の怨念が晴らされるという
「たたり」の二重構造が怖い。
まさに怪談。
ラスト、燃え盛る多治見家を殺された落武者達(の霊)が傍観している。
夏木勲の形相に恐怖を感じつつ恨みが成就し
彼らが成仏できることを願う気持ちが心に深い感傷を残した。
渥美清の金田一がミスキャストという記事を見ることが多いが、
この映画に関してははまり役であったと思う。
この映画での金田一は物語の語り部としての役回り。
まんが日本昔話のナレーションのようなもの。
それから、芥川也寸志の音楽。素晴らしい。
惨劇と愛憎をこれでもかとドラマチックに奏で、
映像の迫力は音楽によって増幅された。
まだまだ本作の魅力は語りつくせないが、
ゲテモノ感が先行して不当な評価を受けていると思う。
中川信夫の「東海道四谷怪談」に匹敵する
日本の風土が生んだ怪談映画の傑作だと思う。 

オトーサン、
「ミステリ−でなく、ホラーだったとは」

ESPERANZAさん 
2011年3月21日
 横溝シリーズにはまる

原作を読んだ後、映画を見た、
そしてTVドラマもリメイク映画も。
その中でやはりこの映画が一番印象に残る。
原作を読んだのは映画を見たほんの少し前である。
だから、犯人はおろか筋書きもしっかり覚えていたはずなのに、
映画に中に吸い込まれていった。
「たたりじゃ」という言葉が流行したように、
戦国時代の落ち武者の怨念をしっかり強調している。
また大詰めの小川真由美の形相への変化など
すさまじいものがある。
32人を殺傷した山崎努の要蔵にしてもしかりである、
横溝正史原作の映画は、
「犬神家の一族」の評判が良かったにもかかわらず、
パスしてしまい、
この映画や「獄門島」の方が先になってしまった。
しかし、原作の小説はこの「八つ墓村」がきっかけであり、
横溝シリーズはまる基となった。 


ブリッツ

オトーサン、
「豪勢だね、午後ロード!」
なんと、売れっ子アクション・スター、
ジェイソン・ステイサムが主演しています。
この局、お金持ちになったのかな?
調べてみたら、民放のお荷物が、いまや勝ち組。
株も、注目株!恐るべし、テレビ東京!

原題:Blitz (2011) 
監督:Elliott Lester 
原作:Ken Bruen
脚本:Nathan Parker  
Genre:Action/ Crime/ Thriller
Country: UK / France / USA 
Language: English 
上映時間:97分
あらすじ:
サウスロンドン警察のブラント刑事は、
犯罪者への容赦のない暴力が
たびたびマスコミで非難の的となっているが、
正義感と仲間を思う気持ちは人一倍で、
同僚たちとは揺るぎない絆で結ばれていた。
そんな中、警官ばかりを狙った
殺人鬼“ブリッツ”による連続殺人事件が発生、
ブラントは新任のナッシュ巡査とコンビを組み捜査に当たる。
やがてブリッツの正体が、
バリー・ワイスという男であることが判明する・・・

出演者:
Jason Statham ・・・ Detective Sergeant Tom Brant(ブラント刑事)
Paddy Considine ・・・ Sergeant Porter Nash(ナッシュ巡査)
Aidan Gillen ・・・ Barry Weiss(バリー・ワイス)
オトーサン、
「ブラント刑事、怒りは本物だね」
上司が何を言おうと、マスコミに叩かれようと、
悪いものは悪い、懲らしめてやりましょう!
その潔ぎよさ、一本気が何とも言えません。
悪役のエイダン・ギレンも、いいですね。
与太つぽい仕草や表情、一転しての素早い身のこなし。

その他の出演者:
David Morrissey ・・・ Harold Dunlop
Zawe Ashton ・・・ Police Constable Elizabeth Falls
Luke Evans ・・・ Detective Inspector Craig Stokes
Mark Rylance ・・・ Chief Inspector Bruce Roberts
Christina Cole ・・・ Police Constable
Ned Dennehy ・・・ Radnor
Steven Harwood-Brown ・・・ John 'Metal' Wales

User Rating:6.2/10( 62,969 votes)IMDb
  User Rating:5.9/10( 133 votes) Yahoo!
オトーサン、
「ま、こんなものかも」

User Reviews 
bfrost-8 さん
Lincoln, United Kingdom 
2011年5月29日
スコアは気にせず、レビューを読め
     
レビューのほとんどに同感だったが、
この映画のスコアは、高すぎると思う。
平均点どまり?
不要で未解決のままのわき筋、
完全に非現実的なイベントのひねり
そして、キャラクターの描き込み不足がある。
看板に偽りなしとは、よく言ったものだ。
弱く、予測でき、信じられないほど
急速なエンディングには、空しくなる。
刑事コロンボの逮捕前に、犯人を明らかにする
アメリカのテレビシリーズに向いている。
また、時刻と天候についても間違いが続いていた。
(特にホテルから列車追跡のシーン)。
誰でも、これよりは立派にやれるぞ!

オトーサン、
「心の闇、深いねぇ」

にゃんにゃんさん 
2012年6月10日
男臭さ満点のハードボイルド映画

この映画に「トランスポーター」ばりの
アクションを期待してはいけない。
しかし、ジェイソン・ステイサムの起用は
間違ってないと思う。
この映画の見所は
なんといっても主人公の存在感である。
警官が次々と殺されていく中、
主人公ブラントはかなり強引な捜査を開始。
主人公は優秀な警官だが暴力的で危険な男。
悪には悪を、という構図にも見える。
でも同僚にはちょっと優しかったりもする。
そしてどこか心に闇を抱えていそうで、
そこがまた少し怖い。
そんな主人公の魅力をジェイソン・ステイサムは
うまく引き出していたと思う。
彼の圧倒的な存在感と
彼の持つ心の闇が映画全体を支配していた。
ただ、魅力と言えばそこくらいなのがとても残念。
相棒のゲイの警官、妻を亡くした警官、
ドラッグ中毒の婦警と連れのチンピラ、
面白くなりそうなキャラクターが
たくさん登場するのにも関わらず、
彼らは有効活用されずに終わってしまっている。
警官たちの心の闇を描くならもっとちゃんと描くか、
それか全て削ってシンプルな映画にするか
どちらかが良かったかもしれない。
映画の展開も今では月並みだし、
クライマックスの普通に考えたら
恐ろしい行為もやけにサラリと実行している。
ハードボイルドな雰囲気と
ジェイソン・ステイサムの男臭さを楽しむ映画。
「フレンチ・コネクション」のラストシーンに
感じたような狂気をこの映画に持ってきたら
もっと面白くなったのではないかと思っている。
でも、この映画のジェイソン・ステイサムの
キャラクターはまた見てみたい。


ライフ・イズ・ビューティフル

オトーサン、
「何が幸いするか分からんなぁ」
1ケ月前に索引を精査していたら、
連番が欠落していたものがありました。
いろいろ手をつくしたのですが、分かりません。
「そうか!TSUTAYAで借りればいいんだ」
おかげで、世界の名画に出会えました。

原題:La vita e bella (1997) 
監督:Roberto Benigni
原作:Vincenzo Cerami
脚本:Roberto Benigni  
Genre:Comedy/ Drama/ Romance
Country: Italy 
Language: Italian / German / English 
上映時間:116分
あらすじ:
1939年、ユダヤ系イタリア人のグイドは、
小学校の教師ドーラに恋をする。
彼の純粋さに惹かれた彼女は結婚を承諾。
やがて可愛い息子ジョズエも生まれた。
3人は幸せな日々を送っていたが、
突然、強制収容所への収監命令が下る・・・

出演者:
Roberto Benigni ・・・ Guido Orefice(グイド)
Nicoletta Braschi ・・・ Dora(ドーラ) 
Giorgio Cantarini ・・・ Giosue(ジョズエ)
オトーサン、
「ロベルト・ベニーニ、主演俳優で監督さんなんだ」
心から人生を楽しみ、自由気ままに生きる
イタリア人らしさに溢れています。
強制収容所で、コメディを演じるパパがいるでしょうか?
「コメディがうまいね」
経歴をみたら、スタンダップ・コメディアン。
イタリアでは、チャップリンの再来と言われたとか。

その他の出演者:
Giustino Durano ・・・ Uncle Eliseo
Horst Buchholz ・・・ Doctor Lessing
Marisa Paredes ・・・ Dora's mother
Sergio Bustric ・・・ Ferruccio
Amerigo Fontani ・・・ Rodolfo

User Rating:6.2/10( 363,827 votes)IMDb
  User Rating:8.7/10( 899 votes) Yahoo!
オトーサン、
「世界の名作!」
天国のような前半と地獄のような後半の差!

アカデミー賞受賞 
・主演男優賞  ロベルト・ベニーニ    
・外国語映画賞
・音楽賞(オリジナルドラマ) 
同ノミネート 
・作品賞
・監督賞  ロベルト・ベニーニ    
・脚本賞
・編集賞  シモナ・パッジ    
カンヌ国際映画祭受賞 
・グランプリ  ロベルト・ベニーニ
同ノミネート
・パルム・ドール  ロベルト・ベニーニ    

User Reviews 
Conservative-SNAGさん
Australia 
2004年10月23日
勇気100倍。

ナチやホロコーストの映画だという
評者がいるが、理解できない。
そうではない!!!
愛情、楽天主義、勇気、内なる力の映画だ。
正直、この映画は忘れ難い。
自分が前に進めるという希望をくれた。
そこで、この短いレビューを書くことにした。
感動しっぱなしだった。
驚いた。
虚構の映画とは思えない。
まったく信じがたい話だけれども、
心を高揚させると同時に憂うつにさせる。
どうか自分の目で見てほしい。
ティッシュペーパーの箱は、必需品だ。
これまでで、最もよい映画だった!!!

オトーサン、
「泣いた・・・泣けた」

ローランドさん 
2010年9月19日
反戦は?

オープニングからのどたばたコメディー調に、
こりゃ好みじゃないなって
気持ちが萎え気味になりながらも、
泣ける≠フ文字も散見される
これだけのコメントが寄せられている作品、
こんなもので終わるはずはない、
たまにはワシも泣いてみたいぞ、ってことで
気持ちを引き締めて観進んでいるうち、
最初はうるさかった主人公の饒舌調にも
次第に内容の緻密さが感じ取られ、
泣けはしなかったし
厳粛な気持ちにもなれなかったものの、
そこそこ楽しく鑑賞を終わりました。  
収容所内の規律の甘さや、
開放されたユダヤ人が道端を行列を作って元気なく
(そのわりには血色が良い)歩く様子など、
リアリティーが無さ過ぎる描写が多いのだけど、
考えてみればこのゆるい作風はオープニングから
エンディングまで作品全体首尾一貫しているわけで、
なかのエピソード、
深刻な顔つきで大事な話があると
持ちかけてきた軍医さんに、何事かと思ったら
それが趣味のナゾナゾのことだったりと、
この作品に泣ける≠竍反戦≠ヘ付随品で、
銃を突きつけられて連行されるときに
隠れている子供におどけた歩き方をしてみせる場面が象徴する、
どんなときにも深刻な表情を見せることなく明るく振舞い、
一見頼りなさそうだが見かけとは違って
一本筋の通った家族思いで行動的な人間、
それを描きかったのではないのかなと
そんな気がしています。 
ベニーニの人格そのものかな?って思うほどに
役柄が嵌ってましたね。  
でも、家族思いも良いけど、
収容所の仲間はさぞかし迷惑したのではないかと(笑)。


甘い生活

オトーサン、
「若い頃、みたかも」
キリスト像がヘリで吊り下げられて運ばれていくシーン、
トレヴィの泉でのアニタ・エクバーグとのシーン。
でも、まったく記憶に残っていません。
なお、「甘い生活」で、思い出すのは、天野祐吉さん。
糸井重里さんの「おいしい生活。」(1982〜83年)なる
西武百貨店のキャッチコピーをほめていましたっけ。

原題:La dolce vita (1960) 
監督:Federico Fellini
脚本:Federico Fellini/ Ennio Flaiano/Tullio Pinelli
Genre:Comedy/ Drama
Color:Black and White
Country: Italy / France 
Language: Italian / English / French / German 
上映時間:174分
あらすじ:
マルチェロは、作家になるという夢を抱いて
ローマに出てきたものの、
いまやゴシップ専門記者として
日々を怠惰にやり過ごしている。
巨大なキリスト像を
ヴァティカンに運ぶヘリに便乗しての取材、
ナイトクラブで富豪の娘マッダレーナと出会い、
安ホテルで過ごすかりそめの夜、
ハリウッドからやってきたグラマラスな女優シルヴィアを
追いかけて、真夜中のトレビの泉で戯れる。
同棲中のエンマは、そんな彼の浮気を嘆く。
友人スタイナー一家のように、落ち着いて暮らしましょうよ。
だが、スタイナー一家は、無理心中で、死んでしまう。
マルチェロは、葬儀のあと、海辺の別荘で仲間と遊び耽る。
翌朝、享楽に疲れた身体を引きずって海辺に行くと、
波打ち際に怪魚が打ち上げられている。
それをじっと凝視するマルチェロ。
彼方から顔見知りの少女ヴァレリアが呼びかける。
だが、波音に消されて聞こえない。
バイバイの仕草をして立ち去り、
マルチェロの青春は終わる・・・

出演者:
Marcello Mastroianni ・・・ Marcello Rubini(マルチェロ)
Anita Ekberg ・・・ Sylvia(シルヴィア)
オトーサン、
「細面の貴公子マストロヤンニ、いいね」

その他の出演者:
Anouk Aimee ・・・ Maddalena
Yvonne Furneaux ・・・ Emma
Lex Barker ・・・ Robert, Sylvia's fiance.
Magali Noel ・・・ Fanny
 Alain Cuny ・・・ Steiner
Nadia Gray ・・・ Nadia
Annibale Ninchi ・・・ Marcello's father
Walter Santesso ・・・ Paparazzo
Valeria Ciangottini ・・・ Paola
Riccardo Garrone ・・・ Riccardo
 Ida Galli ・・・ Debutante of the Year
Audrey McDonald ・・・ Jane
Gloria Jones ・・・ Gloria
Alain Dijon a・・・s Frankie Stout
Enzo Cerusico ・・・as Newspaper photographer
Nico ・・・as Nico

User Rating:8.1/10 ( 44,018 votes)IMDb
  User Rating:7.9/10( 50 votes) Yahoo!
オトーサン、
「世界の名画だ」

アカデミー賞受賞 
・衣装デザイン賞(白黒)
同ノミネート
・監督賞  フェデリコ・フェリーニ    
・脚本賞     
・美術監督・装置賞(白黒)
カンヌ国際映画祭 受賞
・パルム・ドール  フェデリコ・フェリーニ 

User Reviews 
Robert Hirschfeldさん
Dobbs Ferry, NY 
2004年11月30日
人生は芸術を模倣するか? 
それとも、芸術が人生を模倣するのか?
その双方か?

20年後に、このすばらしい映画の新版を見た。
いまだ魅了されている。
フェリーニは、時代と生きざまを物の見事につかんでいる。
空虚で無意味な人生についての完璧で有意義な映画を作った。
マストロヤンニは、フェリーニにとって、
スコセッシにとってのデニーロにあたる。
個人的なビジョンを完全に体現しているのだ。
彼は、なんとすばらしい俳優だっただろう。
若い頃も、中年になっても、見事だ。
他の出演者も、同じくらい素晴らしく、
撮影と構成は、最後まですばらしい。
この映画には、多くの消えないイメージがある。
(数十年の間にアイコンになったイメージ)
トレヴィの泉でのアニタ・エクバーグ、
ローマの上空を飛んでいるキリストの彫像、
城の驚異的で、ろうそくに照らされた行列など。
筋書がないように見えるが、あるのだ。
それは、マルチェロの虚しい模索だ。
海辺で人生の意味を知っている少女に出会い、
腐った深海魚を凝視し、
最後に人生の意味の模索をあきらめる。
私は、この映画を分からない人々の数に驚く。
フェリーニは奇妙な人物を賞賛するとか。
無価値な個人を描いた映画は、無価値な映画のはずと言う。
描かれた重要なイメージは、やがてありきたりになる。
そんなことも分からないのか。
フェリーニは、類い稀な映画を作った。
心に浮かぶのは、「8 1/2」「道」「フェリーニのアマルコルド」、
そして「カリビアの夜」だが、
結局のところ、本作が、彼の最高傑作だ。

オトーサン、
「そりゃないでしょ」
「フェリーニのアマルコルド」や「8 1/2」を
TSUTAYAで借りようとしたら、DVDがなく
BlueRayしかありませんでした。

クリモフさん 
2013年2月5日
やはりユニーク

もう何年も前に観た記憶があるのに、
オープニングとラストしか覚えていない状態で再見。
この場合たいてい劇的に印象が変わるのが常ですが、
まああまり感じ方自体は変わりませんでした(笑)
名作との評価が固まっている一方で、
「意味不明」との否があるのも今回の鑑賞で納得いたしました。
たしかに一貫したストーリーの無さは散漫に見えることもあるし、
これいるのかなぁ、と長尺に退屈になることもちょくちょく。
ただマルチェロがどんな時も「乗りきれていない」雰囲気は独特で
(マストロヤンニの好演もある)
その鬱積した消化不良感が不思議な魅力になっている映画でした。
個人的には「深く読み解く」のは苦手なので、
演出の意図やらメタやらの螺旋階段に入りたくないのですが、
それを考えなくても面白いという感想に。
こういうフェリーニのスタイルは好きにはなれませんでしたが、
十年後くらいに再挑戦してみようと思わされました。


シャドー・チェイサー

オトーサン、
「午後ロードか」
原題は、凍てつく日。
邦題は、シャドー・チェイサー。
いずれも、なかなか魅力的でした。
この映画、スコアは低いですが、
主人公が走りに走るので、車椅子生活者としては、
胸のすくような気がいたしました。

原題:The Cold Light of Day (2012) 
監督:Mabrouk El Mechri 
脚本:Scott Wiper/ John Petro   
Genre:Action/ Thriller
Country: USA / Spain 
Language: English / Spanish 
上映時間:93分
あらすじ:
アメリカ人青年ウィルは、
休暇中の家族と会いにスペインへ。
父マーティンとのぎこちない再会を終え、家族と合流する。
翌日、家族でのクルージングを中座して
クルーザーに戻ってくると、家族が忽然と消えていた。
地元警察に駆け込むが、なぜか警官に襲われる。
すると、マーティンが現われ、ウィルを救い出し、
自分がCIAの工作員と告白し、
家族が陰謀に巻き込まれたと告げる。
驚くウィルをよそに、CIAの同僚ジーンと
マドリードで合流して協力を要請する。
犯人はブリーフケースを奪った連中だ。
24時間以内に返さないと家族が殺されるという
2人の会話を耳にした次の瞬間、
マーティンが何者かに狙撃されて死亡。
ウィルは、父の拳銃と携帯電話を手に
無我夢中で走り出す・・・

出演者:
Henry Cavill ・・・ Will Shaw(ウィル)
Sigourney Weaver ・・・ Jean Carrack(ジーン)
Bruce Willis ・・・ Martin Shaw(マーティン)
オトーサン、
シガニー・ウィーバーは、目に険があって、
不遇な人生を送っているんだなと思わせます。
「この若手、いいね」

ヘンリー・カヴィル
HENRY CAVILL
誕生日:1983/05/05
出身: イギリス/ジャージー島
バッキンガムシャーのボーディングスクールに通い、
演じることに目覚める。
2005年、ジェームズ・ボンド役の
オーディションの最終テストに残ったが、
若すぎるのがネックとなり、ダニエル・クレイグに奪われる。
2008年、ダンヒルのフレグランスのイメージモデル]。
2013年、「マン・オブ・スティール」に出演し、
MTVムービー・アワードのヒーロー賞を受賞する。
主な出演作:
2002年「モンテ・クリスト伯」「チップス先生さようなら」
2005年「ヘルレイザー ヘルワールド」
2006年「トリスタンとイゾルデ」
2007年「スターダスト」
2009年「人生万歳!」「ブラッド・クリーク」
2011年「インモータルズ -神々の戦い-」
2012年「シャドー・チェイサー」
2013年「マン・オブ・スティール」
2015年「コードネーム U.N.C.L.E. 」

その他の出演者:
Veronica Echegui ・・・ Lucia Caldera
Caroline Goodall ・・・ Laurie Shaw
Rafi Gavron ・・・ Josh Shaw
Oscar Jaenada ・・・ Maximo
Lolo Herrero ・・・ Reynaldo
Mark Ullod ・・・ Vicente
Emma Hamilton ・・・ Dara Collins
Joseph Mawle ・・・ Gorman
Michael Budd ・・・ Esmael
Alex Amaral ・・・ Cesar
Jim Piddock ・・・ Meckler
Paloma Bloyd ・・・ Cristiana
Roschdy Zem ・・・ Zahir
Colm Meaney ・・・ CIA Agent

User Rating:4.9/10 ( 26,811 votes)IMDb
  User Rating:5.3/10( 44 votes) Yahoo!
オトーサン、
「ま、こんなところかな」

User Reviews 
johnnymufc90さん
Kerry, Ireland 
2012年4月15日
普通の映画、ブルース・ウィリスがすぐ消える!

ああ、最初、この映画に多くを期待していなかった。
そして、映画が酷評されるには、分かっていた。
劇場に着いた時、予告編のBGMが流れていた。
映画の出だしまで続いていた!
最初の3、4分、何が起きたか分からなかった。
その後、どうなるか知っておくべきだった。
私は、いいスタートだと思った。
ウィリスをみるのが、私の唯一の楽しみだったからだ。
でも、それは最初の25分だけで、あとは、がっかり。
脚本がお粗末。アクション・シーンの監督が下手だ。
いくつかノシーンは、明らかに、ボーンシリーズのまね。
ブリーフケースを運ぶビジネスにも、不備が多かった。
シガニー・ウィーバーの演技は、不可解。
彼女は、無情なエージェント役だが、
終わりのシーンで、コメディを演じているのかと思った。
お金を節約したいなら、ほかの映画をみたほうがいい。

オトーサン、
「一種の詐欺だよね」

shi***** さん 
2015年2月14日
ブルース・ウィリスがバイト感覚で出た映画 

何の予備知識もなく、予告編も見ず観に行きました。
こう言う時は思いもよらぬ拾い物をすることも
あるんだけれど、世の中そうそう上手くは行かない。
遠い異国の地で訳のわからない事件に巻き込まれるプロットは、
大昔ならヒッチコックの大好きなテーマだけど、
現代では世界が狭くなったのか
異国情緒を醸し出すのも難しくなってきている。
数時間前に会ったばかり役者たちが、
大したリハーサルもしないで撮影したような
薄っぺらい家族を演じる。
なんでド素人がプロに勝てるのかの説得力もクリアしてないし、
編集がヘタなのか動きもわかりずらい。
シガニー・ウィーバー、
この人はやっぱりエイリアンの人なんですよね、
あのシリーズ以外で記憶に残る作品って・・・・・?
(まぁ、コピーキャットぐらい)。
それにしても、婆ちゃん顔になるのはちょっと早すぎるのでは?
(ハリウッド女優なんだから)。
一番大きなスクリーンで上映していたので、
てっきり劇場一押しなのかと・・・
今回は見事にハメられました(笑)。 


ヨギ&ブーブー わんぱく大作戦

オトーサン、
「見たような気がする」
悪徳市長が、自然公園を売却しようとするお話し。
どの映画なのか、題名を思い出せませんが、
ワーナーがストーリーのたらい回しするはずないし・・・
なお、この映画、東日本大震災のために、公開中止。
ビデオスルーとなりました。

原題:Yogi Bear (2010)
監督:Eric Brevig  
脚本:Jennifer Ventimilia/Joshua Sternin/Brad Copeland  
Genre: Animation/ Adventure/ Comedy
上映時間:80分
あらすじ:
クマのヨギとその相棒ブーブーは、
ジェリーストーン国立公園の住人にして
トラブルメーカーの迷コンビ。
来園者の弁当を失敬したりイタズラしては、
パークレンジャーのスミスらと
イタチごっごを繰り広げる毎日だ。
そんなある時、悪徳市長の意向で
公園が売却されることを知らされる。
自然破壊と住み処を失う危機に晒された
ヨギとブーブーは、市長の陰謀を阻止するため
公園監視員と手を組み、大作戦に打って出る・・・

出演者:
Dan Aykroyd - Yogi Bear(ヨギ)
Justin Timberlake - Boo-Boo Bear(ブーブー)
Tom Cavanagh - Ranger Smith(スミス)
Anna Faris - Rachel Johnson(レイチェル)
Andrew Daly - Mayor R. Brown(市長)
オトーサン、
「2頭のクマがいいね」
絵面もいいし、頭脳や性格設定もいい。

その他の出演者
T. J. Miller - Ranger Jones
Nate Corddry - Mayor Brown's assistant.
Josh Robert Thompson - the narrator

User Rating:4.5/10 ( 15,278 votes)IMDb
  User Rating:6.6/10( 6 votes) Yahoo!
オトーサン、
「変だな。スコアが低い」

User Reviews 
fiiig99さん
United States 
2010年12月28日
子供向けのよい映画     

この映画はよい。
舞台も、子供が好きそうな演技がいい。
子供が見に行くには丁度よい。
おとなにもかなり面白い。
ヨギは、本物のクマによく似ていると思う。
私はいつも2dアニメが好きだが、出来がよい。
筋書は、簡単で、ついて行きやすい。
市長の2面性は、微笑みだらけの人は信頼できない
といういい教訓だ。
ブラウン市長役のアンドリュー・デーリーは、いい演技だ。
実に愉快だが、悪人だ。
パークレンジャーのスミス役のトム・カバナーは、
お見事で、期待通りだった。
お金が問題でなく、公園が大事という姿勢が好きだ。
私の3歳の娘は、この映画が好きになった。
私達は、よい時間を過ごした。
ほかの家族にも、ぜひお薦めしたい。

オトーサン、
「生きのいいせりふは、授かりもの」

hal*****さん 
2019年8月27日
センスの塊の様なアメリカンコメディ 

コメディタッチの映画やドラマを観ていると、
最もセンスが試されるのは、
やはり会話だと感じる。
小気味の良いジョークや気の利いた言い回しは、
生まれ持ったセンスでしか生み出せないものだ。
サスペンスやラブストーリーなど、
その他のジャンルの作品は時間をかけて物語を詰める事で
クオリティを上げる事が出来ると思うが、
コメディだけは残酷なほどに勢いの勝負なのだ。
テンポ良く脚本を書かなければ、
テンポの良い会話は生まれない。
つまらない脚本家がいくら時間をかけてジョークを捻り出しても、
その会話には必ず思考の途切れが垣間見えてしまう。
同じクマ映画の「テッド」が良い例だ。
うんざりするほどのジョークの応酬で
会話が構成されているが、心底つまらない。
それは、ジョークに筋が通っていない
(会話が噛み合っていない)からだ。
互いが面白い事を言おうと必死すぎて、
そこにはまともな人間同士の会話が成立していないのだ。
自分はそういう映画が大嫌いだ
(ドラマで言えばNCIS LAがそう。
互いがジョークを言い合うのに必死で
自然な人間の会話が阻害されている)。
この映画の脚本チームは
本当に面白い人間の集まりなのだろうと思う。
人を傷つけない笑いの方向性も、
日本のマーケット向きだと思う。
映画のクオリティもなかなか良い。
ヨギやブーブーはもちろんフルCGだが、
違和感なくそこに存在している。
単純明解な物語はやや子供向けの仕上がりとはいえ、
笑いのセンスは大人仕様で飽きが来ない。
是非ともシリーズ化してもらいたい一作だ。 


マンドレイク 人喰い植物のえじき

オトーサン、
「マンドレイク?知らんなぁ」
wikiをみると、これがややこしい。
薬草の一種。
根に神経毒が含まれ、幻覚、幻聴を伴うため
麻薬に使われた。
根茎が幾枝にも分かれ、男根に似ているので、
古来からいろいろな物語に出てきており、
本作では、人喰い植物として登場する。

原題:Mandrake (TV 2010) 
監督:Tripp Reed 
原作:William B. Steakley  
脚本:David Ray/ Tripp Reed   
Genre:Adventure/ Fantasy/ Horror 
上映時間:89分
あらすじ:
南米のジャングル。
そこに眠るスペイン人が残した
伝説の短剣を手に入れるべく
大富豪ハリーは、探検隊を組織する。
護衛役のマッコールは、幼い娘がいる。
金を稼ぐために傭兵稼業をしており、
秘宝の存在には懐疑的だ。
フェリシアは、人類学者で言語学者。
ヤンバリ族と会話し、古代文字を解読できればと
探検隊に加わる。
現地人ガイドのサンティアゴは、
古代の墓へと案内するが、墓をあばくのに反対する。
だが、考古学者のリンが、棺から採り出してしまう。
そのせいで原住民たちが怒り、
森の守り神“マンドレイク”が目を覚ましてしまう・・・

出演者:
Max Martini・・・  McCall (マッコール)
Betsy Russell・・・ Felicia (フェリシア)
Benito Martinez・・・ Harry( ハリー)
Nick Gomez・・・ Santiago( サンティアゴ)
Wayne Pere・・・ Lin(リン)
オトーサン、
「役者は、大したことないな」

その他の出演者:
Jon Mack・・・ Carla 
Freddie Joe Farnsworth・・・ Camp Boss 
Alex Livinalli・・・ Beast Warrior 
J. LaRose・・・ Shaman 
Wanetah Walmsley・・・ Red Woman 
Marcus DeAnda・・・ Senior Body Guard 
Sam Medina・・・ Beast Warrior 
Diego J. Martinez・・・ Customs Agent 

User Rating:3.6/10 ( 610 votes)IMDb
  User Rating:4.0/10( 5 votes) Yahoo!
オトーサン、
「低いね」

User Reviews 
elliott78212さん
United States 
2010年9月13日
並みの映画よりはいいが、
この失敗作を保存しないで

この映画、ロスのシュリーブポートで
撮影されたことだし、
SF映画としては、ましな出演者だったので、
好きになろうした。
だが、ダメだった。
製作者のアンドレ・スティーブンスは
B級映画の俳優だが、
かなりよい特殊効果を使っていて、出来はいい。
だが、脚本はよくない。
俳優は、キャラが立っていない。
座ってみていると、
ワーオ!土曜の夜の映画よりいいし、
怪物さえも、かなりかっこよく見えるじゃん。
でも、終わってみると、この2時間は何だったんだと思う。
俳優たちは悪くないが、誰にも感情移入ができなかった。
ほんの少ししか創意に富んだシーンがなかた。

オトーサン、
「確かにラストは、問題だね」

てんてんままさん 
2014年7月21日
イイんじゃないですかぁ?

森の神が襲うとなると、
やっぱり木の根っこや枝からの
攻撃のみという事になるんでしょうね。
まぁイラッとした人は死んで
助かるべき人は助かったのだから
イイのではって事でしょうか?
でも、あの原住民は人喰いの木に
生贄をせっせと捧げてたんですね。
今回の様に「探検」や「宝探し」の名の元に
外部の人間が森に入ってきたら捕まえて
ドンドンと生贄になって貰えばイイけど、
普段は人が寄り付かない場所でしょ?
自分等の身内から出してたんですかね。
役に立たないとか、何とか言い訳を付けてね。
そもそもあの短剣を抜いたから森の神が怒っ
て皆殺しの勢いで殺しのシーンの連続になるんでしょ?
あの原住民の生贄って必要だったの?
矛盾を感じます。
最後は妙にスッキリした終わり方でしたが、
あれは「殺人」にはならないんですよね?


サイレント・ワールド2012

オトーサン、
「いくらSFとはいえ・・・」
山脈がそんなに早く動くものでしょうか。
それを阻止しようと、核爆弾をどんどん打ち込む。
午後ロード、臆面もなくやりますねぇ。
でも、災害時に離散家族が
どうやって連絡を取りあえばいいのか、
そういう点では、多くの教訓を与えてくれます。

原題:2012: Ice Age (2011) 
監督:Travis Fort 
脚本:Paul Sinor/ Victoria Dadi  
Genre:Action/ SF
Rated PG for disaster action and peril, and some language
上映時間:91分
あらすじ:
アイスランドのヘクラ火山が大噴火を起こし、
巨大氷河が決壊。全長1,600キロの動く山脈が
北米大陸に向け移動を開始する。
その頃、アメリカのメイン州に住む
気象学者のビルは、息子のネルソンと一緒に
ニューヨークの大学に戻る
娘ジュリアを見送りに空港に来ていた。
無線で火山噴火を知ったビルは、
押しよせる氷河の影響でアメリカ北部が
氷に閉ざされることを予見、
上院議員の事務所で働く妻テリーと合流し、
ジュリア救出のためニューヨークへと車で向かう。
一方軍は、進行を食い止めようと巨大氷河に爆撃を加えるが、
氷河の表面を砕くことしか出来ず、
その巨大な氷片が町に降り注ぎ壊滅状態に…。
ニューヨークのジュリアは、ビルからの指示もあり、
ボーイフレンドのローガンと共に寮に戻るが、
すでに寮にも危機が迫っていて、
2人は交通が遮断された地下鉄のトンネルを通って
ニューヨーク脱出を試みる…。
一方、ニューヨークを目指すビルたちも、
脱出しようとする車で混み合う道路、
氷雪で真っ白となった視界、
降り注ぐ巨大氷柱、道路を塞ぐ乗り捨てられた車に
その行く手を阻まれ苦しんでいた・・・

出演者:
Patrick Labyorteaux・・・ Bill Hart( ビル)
Julie McCullough・・・ Teri Hart(テリー)
Nick Afanasiev・・・ Nelson Hart(ネルソン)
Katie Wilson・・・ Julia Hart(ジュリア)
Kyle Morris・・・ Logan( ローガン)
オトーサン、
「ロクな役者がいないねぇ」

その他の出演者:
Cedric Scott・・・ Senator Hopper 
Chacko Vadaketh・・・ Divya 
Ted Monte・・・  Gary 
David Light・・・ Roy Larkings 
Gerald Webb・・・ Gerald 
Sean Cory・・・  Lt. Col. Sinor 
Rae Latt・・・  Airport Security Officer 
Bryan Hanna・・・ AWACS Pilot 
Wesley Waite・・・ Wesley 
Darren Anthony Thomas・・・  Cop  

User Rating:2.3/10 ( 4,738 votes)IMDb
  User Rating:3.0/10( 20 votes) Yahoo!
オトーサン、
「低いね」

User Reviews 
clive-181-161622さん
United Kingdom 
2011年10月8日
面白い映画

こいつは、最悪映画の中でも最悪。
こんなに多く笑ったことはない。
笑いづくめで、涙を流した。
筋肉マンが、やせこけたやつをコート下でからかう。
めちゃめちゃ笑いこけた。
監督は、面白い未来ものの映画を撮りたかったんだろうけど、
失敗した。
分っていたが、見るのはやめられなかった。
こんなにひどい演技があるとは、思わなかった。
俳優は、驚異的に見事なのか最悪なのか、判別し難い。
この映画、ユーモアのセンスがあり、笑いたい人に推薦する。
疑いなく、これまでにみた最も面白い映画だ。
とはいえ、監督が望んだ理由のためではない。

オトーサン、
「アサイラムってなんだ?」
wikiには、こう書いてありました。
・低予算&短期間撮影(いわゆるB級)のオリジナルビデオ映画
(劇場公開を前提としない映画)を大量に製作している。
 大手映画会社の製作する有名タイトルへの便乗・模倣が多い。
 表現・演出面ではグロテスクなスプラッター描写や
 エロティックな場面を盛り込む傾向にある。

ひびのたわごとさん 
2012年2月29日
今回もアサイラム作品です。

我ながらよくもまぁこんな作品ばかり選んで
観てしまうものだと呆れてしまいます。
この作品もチャチなCG、緊迫感のない演技、
セリフと画面の状況がミスマッチなどなど、
随所にアサイラムらしさが炸裂しております。 
なんというか最初から最後まで
ぐっだぐだのまま進んで
ぐっだぐだのまま終わってしまいます。
常識的に考えてありえないようなことの連続ですし、
真面目に見るとバカを見ることになると思われます。
そもそも襲ってくる氷河っていうのがどういうものなのか、
映像からではよくわからないんですよね。
勢いは雪崩のような感じなのですが、
それにしてはゆっくり流れている時と同じ形のままですし。
低予算のアサイラムらしく、
氷河の崩壊や火山の爆発のシーンでは
資料映像を流用しているのですが、
それを何度も使いまわす上に、
そこにハメコミ合成までしてしまう始末。
挙句の果てに避難所のシーンで何をトチ狂ったのか、
人種も場所も全く異なる東日本大震災の
避難所の映像を挟んでます。
その前後のシーンは狭い地下室に
白人・黒人がひしめき合っているのに、
そこだけだだっ広い体育館で東洋人が蠢いているので、
違和感とかいうレベルではありません。
でもアサイラムなら仕方ない。
それをも上回る最大の失敗は配役。
主人公は気象学者ということなのですが、
顔に締まりがありません。
この俳優をどうしてこの役に抜擢したのでしょう?
コメディリリーフをやらせたほうがいいと、
素人目には思うのですが。
総じて言えば「アサイラムらしい作品」といえる作品でした。
その筋の方なら是非どうぞ。


アイス・クエイク

オトーサン、
「午後ロードか」
雪原が舞台なので、暑気払いには最高です。
SFなので、仕方がないのですが、
地下に溜まっていた液化メタンガスが
かくも大規模に噴出するというのは、ちょっとありえません。
フェアバンクスが出てきたので、なつかしく思いました。
アラスカ州第2の都市で、オーロラ観光の名所。
残念ながら、オーロラはみえませんでした。

原題:Ice Quake (TV 2010) 
監督:Paul Ziller 
脚本:David Ray   
Genre:Action/ SF/ Thriller 
Rated PG for disaster action and peril
         and some mild language   
Country: Canada 
Language: English 
上映時間:91分
あらすじ:
クリスマス・イヴ。
地質学者のマイケルは、
妻のエミリー、長女のティア、末っ子のシェーンと
家族揃ってもみの木探しに山へ行く約束をする。
だが、群発地震が発生し、
マイケルは一旦基地に顔を出すことにする。
基地では、ヒューズ大佐から
北極圏にあるロシア軍基地の倒壊を知らされるが、
とりあえず、家族と合流しフェートン山へと向かだう。
だが、途中、突然、雪原に大きなクレバスが出現する。
軍の観測地へと逃げ込むが、
今度は雪崩が発生、観測所も乗ってきた車も雪に埋まってしまう。
道路まで歩いて行くことにするが、
途中、再び巨大なクレバスが走り、
夫婦と姉弟を左右に引き裂かれてしまう。
亀裂からは超低温ガスが噴き出していて、その上は渡れない。
マイケルは子供たちに丘で待つように指示し、
エミリーと2人、山を越え迂回して子供たちの元へ向う。
液化メタンは地底洞窟に充満、
噴出すれば、フエアバンクスの住民は死滅する。
破局を回避する唯一の手段は、メタンを石油備蓄基地に誘導し、
一気に燃焼させることが必要だ。
マイケルは米軍工兵隊と共に、危険極まりない作戦に挑む・・・

出演者:
Brendan Fehr・・・Michael Webster(マイケル)
Holly Elissa・・・Emily Webster(エミリー)
Jodelle Ferland・・・Tia Webster(ティア)
Ryan Grantham・・・Shane Webster(シェーン)
Victor Garber・・・Colonel Bill Hughes(ヒューズ大佐)
オトーサン、
「みたことのない役者ばかりだね」
でも、娘を思う父親の強い気持ちが伝わってきました。
案外、有名俳優よりも、リアリティが出せるのかも。

その他の出演者:
Rob LaBelle・・・ Bruce Worthington 
Victor Garber・・・ Nicholas Carella   ...  
Marsha Regis・・・ Carolyn 
Sharon Taylor・・・ Jamie 
Lane Edwards・・・  Reed 
Kurt Max Runte・・・ Wallace 
Victor Garber・・・  Aaron Pearl   ...  
Dean Redman・・・ Sergeant 
James Pizzinato・・・ Boy 
MacKenzie Porter・・・Girl  

User Rating:4.3/10 ( 1,037 votes)IMDb
  User Rating:4.0/10( 6 votes) Yahoo!
オトーサン、
「低いね」

User Reviews 
TheLittleSongbirdさん
United Kingdom 
2011年5月27日
Nothing great but has its moments
大したことはないが、いいシーンがある

私は、SF映画のほとんどが好きでないので、
きちんとしたものか、目新しい価値のあるなら、見る。
これは、そうひどい映画ではない。
SFは、確かにさほどよくない。
風景は、まったくすばらしい。
ストーリーは、興味深かった。
ブレンダン・フェアは、かわいく、魅力があり、
少しカリスマ性もある。
エミリー役の女優は、不快ではないが、精彩がない。
だが、本作は、大したことはない。
演技は、主演のブレンダン・フェア以外は、
大したことはない。
ほとんどの登場人物に共感できなかった。
だから、終盤になって、正直なところ、
彼らが生きようが死のうが、どうでもよかった。
特殊効果は、平均的なもの。
危険なフラッシュライト・テクノロジーを使っている。
他のSF映画ほど悪くないが、多くの矛盾と間違いがある。
その1例が、メタンガス。
監督とペースは、いずれもギクシャクしている。
監督は、お涙頂戴やあきたりのときがある。
ペースは、中間はもたもたしており、終わりはいそがしい。
脚本は、お粗末で、ありきたり。
全体として、本作にはいいシーンがある。
しかし、大したことはない。

オトーサン、
「ポール・ジラーって、パクリ専門の監督?」
IMDbには、たった1行の紹介文が・・・
Paul Ziller is a director and writer, 
known for Iron Invader (2011), 
Stonehenge Apocalypse (2010) 
and Beyond Loch Ness (2008).

M・R・サイケデリコンさん 
2012年2月15日

最近ポール・ジラーは
地球を滅亡させようとするのにハマってるようで
今回はメタンガスが登場。
メタンガスに対する知識がほとんどないので
雪山の下に大量に埋蔵されていて
それが地上に噴出したらどうなるかーと言われても
いまいちピーンとこないのはちょっと残念ですけど
今までの彼の映画と比べたらかなり普通でした。
いつもながら地球滅亡というフレーズは出てくるけど
実際起こるのはその場所周辺の小規模災害なんで
その辺はまぁいいけど
雪山遭難した家族の動きだったり
軍隊の動きだったり都合よくいきすぎなとこもあるけど
やけに上手く描けててジラーにしちゃ意外。
巨大雪崩から普通に逃げれたり雪山を歩きまくっても
全然疲れてなかったり
たまに出てくるCGの手抜きさを除けば
そんなに悪くないんじゃないかなぁ。 


鴛鴦歌合戦

オトーサン、
「なんじゃこりゃ」
冒頭のシーンで、若い衆がお春に次々に
言い寄って歌うのですが、これが下手!
みるのをやめとこうと本気で思いました。
でも、若い頃の志村喬が出てきての歌、
これが実にいい声でした。

原題:鴛鴦(おしどり)歌合戦(1939)
監督:マキノ正博 
脚本:江戸川浩二(マキノ正博) 
Genre:Musical/Period Drama
Color:Black and White
上映時間:69分
あらすじ:
浪人浅井禮三郎は
隣に父志村狂斎と暮らすお春と
口喧嘩が絶えないが互いに憎からず思っていた。
しかし浅井を思っているのは、豪商香川屋の美しい娘お富、
そして親同士が許嫁と決めたの遠山藤尾もまた同じだった。
そんな折、骨董好きでお春を見初めた
若殿・峯澤丹波守が、志村に譲った狩野探幽の山水画の
対価50両を払わねばお春を奪うと告げる。
ところが探幽の画は、
骨董商・六兵衛が仕組んだ真っ赤な偽物だった・・・

出演者:
 片岡千恵蔵・・・ 浅井礼三郎 
 市川春代・・・ お春 
 志村喬・・・ 志村狂斎 
 オトーサン、
「片岡千恵蔵って、美男子だね」
「市川春代って、あどけなさがいいね」
それに歌がうまいと思って調べたら、歌手でした。
代表作は、「青空」

その他の出演者:
 遠山満・・・ 遠山満右衛門 
 深水藤子・・・ 娘藤尾 
 ディック・ミネ・・・ 峰沢丹波守 
 香川良介・・・ 香川屋惣七 
 服部富子・・・ 娘おとみ 
 尾上華丈・・・ 道具屋六兵衛 
 石川秀道・・・ 松田松助 
 楠栄三郎・・・ 杉浦 
 近松竜太郎・・・ 檜山 
 福井松之助・・・ 武井 
 富士咲実・・・ 柳川 
 大崎史郎・・・ 椿 

User Rating:8.1/10( 33 votes)みんなのシネマレビュー
  User Rating:8.7/10( 38 votes) Yahoo!
オトーサン、
「え?こんなに高いスコア?」

User Reviews 
スノーモンキーさん 
2014年12月7日
シェルブールの雨傘

撮影期間たった10日という、
世にも珍しいマキノ正博監督の
時代劇ミュージカル映画。
昭和14年にこんなにも楽しい娯楽映画が
存在していたことに驚きました。
片岡千恵蔵や志村喬の歌声が聴けただけでも
観た甲斐がありました。
傘屋をストーリーに絡めたのがよかった。
色々な模様の傘が綺麗で映像に栄えるんですよ。
特にラストの傘が一斉に花開くシーンは圧巻。
この作品、シェルブールの雨傘より
25年も前の公開なんですよね。すごいなー。
それとお春さん!可愛いー!
何ですか、あの男心を擽る仕草、言葉。
完全にノックアウトされました。
あの黒澤明監督でさえ「一番美しく」のよう
な表現方法をせざるを得なかった戦時中に、
よくこの映画が公開できましたよね。
日本の映画界は、この映画を後世に
しっかり伝えていかないといけないですね。 

オトーサン、
「わすか10日で撮ったの?」
若さって、いいですね。

黒美君彦さん 
2010年2月8日
楽しい作品

(あらすじ 前掲)
片岡千恵蔵の急病で
わずか10日ばかりの実製作日数で作られたのだとか。
マキノ正博監督(31歳)やカメラの宮川一夫(31歳)をはじめス
タッフも出演者も若く、勢いを感じるオペレッタ時代劇。
女同士の恋のさや当ても面白いし、
小林三夫演じるお富の付き人もユニーク。
当時34歳の志村喬が早くも老け役を演じているのも興味深い。
「早撮りのマキノ」らしく奇を衒わないテンポの早い演出で、
とことん明るく伸びやかな作品に仕上がっている。
音声がところどころ聞きづらいのが難だが、
それにしてもこうしたレベルの高いプログラムピクチャーが
作られていたからこそ、邦画のレベルは戦後ピークを迎えるのだと痛感した。
すでに鬼籍に入った、あるいはある時点で消息がわからなくなった
(小林三夫などそうである)役者たちの若々しくのびのびした演技を観ると、
歳月の無常を感じないではいられないが…。


青い戦慄

オトーサン、
「この邦題、よくないね」
ここは、何としても原題を尊重して、
ブルーダリアにすべきでしょう。
花言葉は、世の中に滅多にないもの
チャンドラーは、5つの脚本を書きましたが、
ハリウッド方式の前に、
作家の誇りをズタズタにされたのです。
これは、唯一のオリジナル脚本です、
つまり、ブルーダリアなのです。

原題:The Blue Dahlia (1946) 
監督:George Marshall 
脚本:Raymond Chandler  
Genre:Crime/ Drama/ Film-Noir
Color: Black and White 
上映時間:96分
あらすじ:
戦線から復員したジョニー。
彼を待っていたのはホテルのバンガローで
パーティーに明け暮れ浮気をする妻ヘレン。
口論の後、雨の中に飛びでたジョニーは
偶然、ヘレンの浮気相手ハーウッドの
別居中の妻ジョイスに拾われる。
ジョニーがバンガローを出た後、ハーウッド、
そしてジョニーの戦友で頭部負傷の後遺症に苦しむ
バズがヘレンの下を訪れる。
その様子はホテルの探偵に目撃されていた。
翌朝、ヘレンの死体が発見され、嫌疑はジョニーに。
無実を晴らすべく、独自の調査を開始する・・・

出演者:
Alan Ladd ・・・ Johnny Morrison(ジョニー)
Veronica Lake ・・・ Joyce Harwood(ジョイス)
William Bendix ・・・ Buzz Wanchek(バズ)
Doris Dowling ・・・ Helen Morrison(ヘレン)
オトーサン、
「映画の王道を行っているね」
つまり、美男美女、そして個性的な脇役!

その他の出演者:
Howard Da Silva ・・・ Eddie Harwood
Hugh Beaumont ・・・ George Copeland
Tom Powers ・・・ Captain Hendrickson
Howard Freeman ・・・ Corelli
Don Costello ・・・ Leo
Will Wright ・・・ "Dad" Newell
Frank Faylen ・・・ Man Recommending Motel
Walter Sande ・・・ Heath

User Rating:7.2/10( 5,029 votes)IMDb
  User Rating:7.0/10( 2 votes) Yahoo!
オトーサン、
「瑕疵はあるけど、いかにもチャンドラーだね」

アカデミー賞ノミネート 
・脚本賞  レイモンド・チャンドラー   

User Reviews 
Davey Collins 
Red Oak, TX
1998年12月3日
チャンドラーが甦る
     
レイモンド・チャンドラーが、この脚本を書いた。
全く彼らしいものだ。
思うに、
それは、彼らが「ホーム」に到着する時に
退役軍人が、帰還するときに見出だす物寂しい物語だ。
不誠実な妻、ちんぴら、腐敗と物悲しさ。
ヴェロニカ・レイクとのシーンは、闇に射す一条の光だ。
ヴェロニカ・レイク、最も美しいスクリーンのスター。
しかし、それは、暗いイメージを呼び起こす。
誰かが、こんな議論をしていた。
これは、フィルムノワールではないと。
私とは意見が異なる。
登場人物たちは、みな内的葛藤を抱えている。
物寂しさ、記憶喪失、腐敗、不実な配偶者、殺人、警官、犯罪者、
そして、最後の暗いビジュアル。
おまけに、雨が降っている。
この映画、見逃さないように。
 
オトーサン、
「軍の圧力か」
つまり、退役軍人を犯人にするな。
戦争で苦しんだチャンドラーが張り巡らせた
ドラマの伏線が最後の最後で、台無しにされたのです。
でも、権力とお金の前に、屈したのです。
こんな捨てぜりふも残しています。
「間違ったことばかりやっていて、
それで 金が儲かる仕事は、
この世の中で映画産業だけでしょう」

HORIDASHIDOGUさん 
2012年3月276日
「青い戦慄」を観た

不仲の妻が他殺体で発見され、
殺人の疑いをかけられた復員兵が、
謎の女性に助けられながら、
真犯人を捕らえようとする物語。
暴力描写が凄まじい。
車の中で敵が主人公に銃床を力任せに叩きつけたり、
油断して裸足になった敵の足に主人公が
テーブルを倒して形勢を逆転させたりと
モノクロの陰影が場面をより痛々しく、
そしてよりスタイリッシュなものにしている。
また、主人公を演じたアラン・ラッドの
素早い動きがとてもいい。
妻の不倫相手の顔面を思い切り殴りつけるところや、
薄汚れた小屋の中で敵と組み合うシーンなど、
彼のアクションが遅ければとても様にならなかっただろう。
端正な顔立ちだがタフガイというハードボイルド・ヒーローには、
どこか陰が見え隠れするラッドの佇まいが必要だったのだろう、
『ガラスの鍵』(42)や『拳銃貸します』(42)でも、
そんな彼の雰囲気が作品に魅力を与えていた。
そして彼を助ける美女を演じるのは、
前述した二作でも共演したヴェロニカ・レイクだが、
二人の掛け合いがカッコいい。
激しく雨の降る中、
ひとりずぶ濡れで道を歩くラッドをレイクが車に乗せたときの、
「見知らぬ者に無防備すぎないか」
「誰だって最初は他人だわ」とか、
ラッドの本当の名前を知った時の、
「ジョニーもいい名前ね。ジミーなら追われんのに」とか、
脚本がハードボイルド作家のレイモンド・チャンドラーだからか、
台詞が粋なのである。
鏡を多用した画面構成や、
人物にグッとカメラが寄ることで
人間の狂気をあぶりだすワンカットなど
フィルム・ノワールらしい映像がたまらないが、
ラストで犯人が明かされた後の結末が間抜け。
ここだけはもう少しカットを工夫して
迫力を出してほしかった。


競輪上人行状記

オトーサン、
「松戸競輪場か」
この松戸競輪場が舞台の映画があるとは・・・
北松戸駅のそばなので、何度も自転車で通過しました。
入場して売店で立ち食いなんかしてみたかったのですが、
自転車の盗難が心配で、果たしていません。
ここの競輪選手には、江戸川自転車道で会いました。
タイヤをひっぱって脚力をきたえていました。
そうそう、印旛沼の脇でも会いました。
ここでは、2kmの直線がある公道を利用して、
競輪選手のグループが練習していました。

原題:競輪上人行状記(1963)
監督:西村昭五郎  
原作:寺内大吉  
脚本:大西信行/今村昌平監督:
Genre:Gamble/Drama
上映時間:分
あらすじ:
宝寺院の住職を務める長男の玄道が亡くなり、
次男の春道が呼び戻される。
春道は坊主になるのがいやで
家を飛び出し教職に就いていた。
兄嫁みの子に想いを寄せる春道は、
仕方なく寺を継ぐことを決意。
しかし寺は不景気で、犬の葬式ばかりを引き受けていた。
父の玄海から本堂の再建を命じられた春道だったが、
お布施はなかなか集まらない。
しかしたまたま買った松戸競輪の車券が
大穴となったことから、
競輪にのめり込むようになってしまう。
父と兄嫁が貯めた再建資金を使い果たし、
再び寺を飛び出すが、父が死に坊主になる決意をする・・・

出演者:
小沢昭一・・・ 伴春道 
南田洋子・・・ 伴みの子 
渡辺美佐子・・・ 辰代
オトーサン、
「ふーん、こんな役をやっておられたんだ」
小沢昭一さんの本を読みあさっていて、
この映画の存在に気づきました。

その他の出演者:
加藤嘉・・・ 伴玄海 
高橋昌也・・・ 佐山了雲 
高原駿雄・・・ 芳順 
初井言栄・・・ シマ 
高山千草・・・ セキ 
加藤武・・・ 色川 
武智豊子・・・ ブラック婆 
江角英明・・・ オサム 
嵯峨善兵・・・ 山県 
小山田宗徳・・・ 鏡味 
福田トヨ・・・ ヤス 
三崎千恵子・・・ 作子 
玉村駿太郎・・・ 山上 
松本典子・・・  佐山徳子 
伊藤アイ子・・・  小酒井サチ子 
土方弘・・・  源二 
佐々木景子・・・ 館野トミ  
漆沢政子・・・  石井カツ 
石井金次・・・ 山口哲  
水木京一・・・  川村 

User Rating:9.3/10( 3 votes)みんなのシネマレビュー
  User Rating:9.1/10( 7 votes) Yahoo!
オトーサン、
「このスコア、異常な高さだね」

ブルーリボン賞 受賞
・助演女優賞  南田洋子  

User Reviews 
nabeさん 
2013年1月6日
小沢昭一BEST

ロマンポルノの巨匠
西村昭五郎監督のデビュー作である。
寺内大吉の原作を今村昌平が脚本したせいか、
生活の底辺を生きる人間たちの赤裸々な現実を
凝縮したようなシナリオが、
小沢昭一のシリアスで凄みのある演技により
迫力を持って迫ってくる。
1963年という世の中高度経済成長まっ只中の時に、
このような暗いテーマの佳作を公開した
日活に拍手を送りたい。
この作品でブルーリボン賞助演女優賞を受賞した
南田洋子が、薄幸の兄嫁を熱演している。
ラストに少しだけ登場する渡辺美佐子も、
その憂いのある美貌と相まって印象的だ。

オトーサン、
「凡作だと思ったけど、
ゴール直前で抜き去って1着という感じだね」
このシーンでの小沢昭一さんの口上は、
寅さんに負けないですね。

イニシャルKさん
2015年6月27日
最高のラストシーン

兄の死によって実家の寺を継ぐことになった
中学教師の男が競輪にハマり、堕ちていく様を描いた作品だが、
坊主になった聖職者がギャンブルにはまり込むという
この設定自体がまず面白く、
原作を書いた作家が住職というのにも驚かされる。
今村昌平監督が参加した脚本は下世話だが、深みがあり、
味わい深く人間ドラマとしても見ごたえのある映画になっていて、
ただ下世話なだけというふうにはなっていないのが見事だった。
主演の小沢昭一も見事にハマっていて、
こういうダメな男を演じていても
どこか愛嬌があり憎めないところがあり、
こういう演技はこの人ならではだろう。
それよりすごいのはやっぱり南田洋子演じる主人公の兄の妻。
夫の棺の前で夫の幻影に鞭打たれて悶えたり、
死んだ犬の肉を焼き鳥屋に入れてしまうという行動が
強烈なインパクトを残しているし、
絶対に秘密にしなければいけないような過去を
サラリと主人公に告白したりするのもものすごい。
葬儀の最中に主人公に葬儀屋(加藤武)が耳打ちするシーンなど、
寺や葬式に対しての皮肉めいた批判がストレートに描かれるのも良いし、
これと併せて父親(加藤嘉)の死で真面目に坊主になろうと決意し、
本当に真面目になった主人公が兄の妻から
前述の衝撃的な告白をされたことから
再び競輪にのめり込むという展開も
どんな聖職者や上人でも結局は一人の人間なのだということが
ひしひしと伝わってきて素晴らしく、
本作で作り手がいちばん言いたかったのは
こういうことだと思わずにはいられない。
主人公が競輪の予想屋になる
(ここでの小沢昭一の口上も素晴らしい。)
ラストはどこか主人公に哀愁が漂い、印象に残るものとなっており、
この物語を締めくくるには最高のラストシーンだったと思う。
また本作は主演の小沢昭一にとって
間違いなく代表作の一本といえるだろう。 


新 居酒屋ゆうれい

オトーサン、
「"居酒屋ゆうれい"のリメイクだってね」
オリジナルは、未見なので、調べてみました。
監督は、渡邊孝好。
出演者のほうは、顔ぶれ一新で、
 萩原健一・・・壮太郎
 山口智子・・・里子
 室井滋・・・しず子
 橋爪功・・・佐久間
User Ratingを比較すると、
みんなのシネマレビュー:6.1→1.7
Yahoo!:7.0→6.0
オリジナルよりも、劣るようです。

原題:新 居酒屋ゆうれい (1996) 
監督:渡邊孝好 
原作:山本昌代
脚本:田中陽造 
Genre: Comedy
上映時間:113分
あらすじ:
壮太郎の上総屋は、馴染み客で満員だ。
彼は、女房しず子が死ぬ間際に、
再婚は絶対しないと約束した。
夏の夜、しず子の命日を忘れ、法事もせずに
新妻・里子といちゃついていた。
そこへ、しず子の幽霊が現れて、恨み言を言い、
毎晩、この居酒屋に出てくるという・・・

出演者:
 舘ひろし・・・ 壮太郎 
 鈴木京香・・・ 里子 
 松坂慶子・・・ しず子/ユキエ
 津川雅彦・・・ 佐久間 
オトーサン、
「萩原健一と比較にならないかな?」
舘ひろしなりのよさはあるのですが、
ショーケンの味は出せないでしょう。
松坂慶子さん、クローズアップすると、
さすがにお肌の荒れは隠せませんが、
美貌は健在で、幽霊の手の仕草はお見事です。

その他の出演者:
 生瀬勝久・・・ 杉町 
 中村有志・・・ 辰夫 
 志萱一馬・・・ 幸一 
 名古屋章・・・ 魚春 
 鈴木ヒロミツ・・・ 豊造 
 根岸季衣・・・ ちづる 
 速水典子・・・ カスミ 
 清水京太郎・・・ 翼 
 すまけい・・・ 住職 
 松重豊・・・ 殺し屋 
 奥村公延・・・ バーテン 
 白井真木・・・ 賢三の妻 
 梶原善・・・ 戸塚刑事 
 阿南健治・・・ 吉田刑事 
 大杉漣・・・ 大榎刑事 
 吉満涼太・・・ 小唄の師匠 
 朱源実・・・ 整体師 
 岡山はじめ・・・ 八百屋 
 こねり剛 ・・・サラリーマン 
 鈴木耕司・・・ サラリーマン 
 俵木藤汰・・・ ガラス屋 
 田中健司・・・ ボクサー 
 堤一仁・・・ サーファー 
 高山輝之・・・ サーファー 
 片岡美月・・・ 小唄の弟子 
 田中哲司・・・ 釣り人 
 小川真理子・・・ 釣り人の彼女 
 百瀬里織・・・ 白い手 
 
User Rating:1.7/10( 4 votes)みんなのシネマレビュー
  User Rating:6.0/10( 3 votes) Yahoo!
オトーサン、
「こりゃまた低いスコアだね」

User Reviews 
蝉丸さん 
2003年11月14日
やっちゃった

見終わった後の感想です。
前作から2年後作ったと言うのに,
なんでこんな映画になっちゃったんだか。
初めて「0点」をつけさせていただきました。
しかも,渡邊監督!
どういう意欲をもってこんな映画を作りましたか?
あの、キャスティングで
お客が引き付けられると思いましたか?
ストーリーの流れがほとんど同じで
前作より良い作品ができると思いましたか?
続編を作るってことは,相当の自信がありましたか?
他にいっぱい言いたい事があるけど・・・
館ひろし,鈴木京香,松坂慶子,津川雅彦,生瀬勝久・・
たしかにお客さんいっぱい来そうですよね。
だめだよ。
俳優さんは決して悪くない。
キャスティングした人が悪いなこりゃ。
「当ててやろう」と言うのがみえみえ。映画をだめにした。
gooで調べたら
制作者に「北京原人・・」の企画をされてる方が2人も・・・ 

オトーサン、
「ほめているひともいるね」

S.ISHIIさん 
1997年3月21日
ハートフル・コメディで面白い。 

渡邊孝好監督は、
前作「居酒屋ゆうれい」のキャストを一新し、
ストーリー展開もより複雑にして、
全然違う趣の作品に仕上げとる。
ちょっとファンタジーっぽい内容なのは
好き嫌いの分かれるところかもしれんが、
わしはこ〜ゆ〜のは好きじゃね〜。
映像も奇麗で、面白く最後まで一気に観せてくれる。
出演の舘ひろしは、飄々とした気負いの無い演技で、
え〜味を出しとる。
脂ぎった顔つきに似ず、繊細な神経の持ち主のようで、
微妙な表情の変化がこの役にピッタリはまっとる。
鈴木京香は今いち演技に硬さが見られるが、べっぴんなんで許す。
(う〜ん、完全に好みで批評しとる?)
松坂慶子の幽霊のうらめしやの手の角度が実に良い。
これはもう、ほんまに見事じゃ。
(他に誉めるところ無いんか?)
いや〜、久しぶりの映画出演(2年ぶり)じゃが、
やっぱり映画が彼女を一番奇麗に見せる媒体じゃね〜。
ここら辺は、さすが映画女優じゃ。
しっかり存在感をアピールしとる。
津川雅彦は、刺し身のツマのような存在じゃが、
これが有ると無いとでは、本編
の面白さが大分変わって来るね〜。
普通なら艶っぽいシーンが必ず有る津川も、
この映画じゃ〜、おじいさん役が良く似合っとる
全体的にキャスティングが地味なんで、
かえって主演が目立って良い。
何にしても、小難しい事は一切無く、
気楽に観れる一本じゃ。


ROAD TO NINJA -NARUTO THE MOVIE-

オトーサン、
「なんじゃこりゃ」
原作未読なので、チンプンカンプン。
まず分からないのが、”限定月読”。
"うちはマダラ"の大いなる幻術により、
ナルトとサクラの願望をもとに生み出される世界です。

原題:ROAD TO NINJA -NARUTO THE MOVIE-(2012)
監督:伊達勇登 
原作:岸本斉史
脚本:宮田由佳   
Genre:Anime/Action/Adventure
上映時間:109分
あらすじ:
木ノ葉の里に、
死んだはずの傭兵部隊"暁"が襲来!
撃退したナルトたちを家族が暖かく迎える。
天涯孤独の身であるナルトと、
些細な親子喧嘩で家出したサクラがデート中に
うちはマダラが現れ、大いなる幻術をかける。
気がつけば、仮面の男は消え去り
平穏な里が帰ってきている。
だが、そこに住む人々は、何か変だ。
いないはずの"両親"がいたり・・・

声の出演者:
竹内順子・・・うずまきナルト(主人公)   
中村千絵・・・ 春野サクラ(ヒロイン)  
内田直哉・・・ うちはマダラ
オトーサン、
「まずは、主要な登場人物のプロフィールを」

・うずまきナルト: 天外孤独の若き忍者。
 限定月読の世界に飛ばされ、"うずまきメンマ"にされる。
 当初、両親(ミナトとクシナ)をニセモノと拒むが、
 その愛情に触れて、本当の世界に帰るべきか苦しむ。
 しかし突然、木ノ葉の里が壊滅状態に陥り、
 家族や仲間を守るため、仮面の男に立ち向かう。 

・春野サクラ: ナルトの恋人。
 あれこれウルサイ両親と喧嘩して
 家を飛び出し、ナルトとデート中、
 うちはマダラによって限定月読の世界に飛ばされる。
 英雄視される生活を楽しんでいたが、
 やがて両親の居ない生活に寂しさを感じる。

・うちはマダラ: 傭兵部隊"暁"を裏から操つる忍者のボス。
 限定月読なる幻術をナルトとサクラにかけ、
 家族がいる喜びに浸るナルトから
 九尾の妖狐を奪おうとする。
 仮面の男に乗り移って、実体を得て実力行使に出る。

その他の声の出演者:
 森川智之・・・波風ミナト 
 篠原恵美・・・ うずまきクシナ  
 伊倉一恵・・・ 春野メブキ 
 松本保典・・・ 春野キザシ 
 井上和彦・・・ はたけカカシ 
 江原正士・・・ マイト・ガイ 
 関俊彦・・・ うみのイルカ 
 杉山紀彰・・・ うちはサスケ 
 日野聡・・・ サイ 
 森久保祥太郎・・・ 奈良シカマル 
 伊藤健太郎・・・ 秋道チョウジ 
 柚木涼香・・・ 山中いの 
 鳥海浩輔・・・ 犬塚キバ 
 水樹奈々・・・ 日向ヒナタ 
 川田紳司・・・ 油女シノ 
 増川洋一・・・ ロック・リー 
 遠近孝一・・・ 日向ネジ 
 田村ゆかり・・・ テンテン 
 勝生真沙子・・・ 五代目火影・綱手 
 根本圭子・・・ シズネ 
 福田信昭・・・ 秋道チョウザ 
 中村大樹・・・ 山中いのいち 
 藤生聖子・・・ 犬塚ツメ 
 石川英郎・・・ うちはイタチ 
 飛田展男・・・ セツ 
 川本克彦・・・ デイダラ 
 檀臣幸・・・ 干柿鬼鮫 
 てらそままさき・・・ 飛段 
 土師孝也・・・ 角都 
 中博史・・・ ガマブン太 
 桜井敏治・・・ ガマカさん 
 朝倉栄介・・・ テウチ 
 大塚芳忠・・・ 自来也 
 玄田哲章・・・ 九尾の妖狐 

User Rating:8.2/10( 182 votes) Yahoo!
オトーサン、
「三味線をうまく使ってるね」

User Reviews 
さなだむしさん 
2013年3月20日
NARUTOにハマったきっかけでした!

友人に映画館につれられて原作も読んだことがなく、
暁ってなんなのかも分からない
全くの初心者で見た初めてのNARUTO映画でした。
子供の頃ちょっとNARUTOのアニメを
見てたぐらいの知識しかなかったのですが、
ちょっとキャラを知っていれば分かるくらいの
性格逆転ぶりに思わず吹き出してしまいそうになりました!
なんでこんなに個性豊かで魅力的なキャラと
深いシナリオのある漫画にハマってなかったんだろう!!
ってびっくりするぐらい
この映画を見たあとNARUTOの原作本を集めたり
思いっきりハマるきっかけをつくってくれた
とても印象深い作品です!!
NARUTO見たことなかった私もハマってしまったので、
まだNARUTOチラッとしか見たことない!って方も
オススメだと思います!!  

オトーサン、
「俺と反対だね」
ラーメンに入っているナルトは、除けます。
主人公が、仲間とラーメンを食べていて、
ナルトは好きだけど、メンマは嫌いだ!と言います。
この映画、ダジャレも結構出てきます。

ひじりさん 
2015年8月11日
メンマは嫌いだ! 

木の葉の里に死んだはずの“暁”が襲来。
ナルト達の活躍もあり、撃退し帰還するが、
迎えてくれる両親がいないナルトは孤独に苛まれる。
一方サクラは、些細な事で両親と喧嘩し家を飛び出してしまう。
そんなナルトとサクラの前に、うちはマダラが現れ、
“限定月読”により、別世界に送られる。
そこでは誰もがどこかおかしく、
そして、ナルトの前に、九尾の妖狐を封印し
命を落としたはずのミナトとクシナが現れる。
漫画『NARUTO -ナルト-』を原作とした
テレビアニメの劇場版第9作。
原作者である岸本斉史自らが
企画からストーリー、キャラクターデザインを
手がけた劇場版完全新作ストーリー。
見所はやはり、限定月読の世界でのキャラクター達でしょう。
ここまで面白く描けるのはまさに、作者が言うように、
『僕にしか描けないNARUTO映画です』って感じでしょう。
序盤では、ペインの襲撃から里を救い、
英雄として扱われるものの、孤独な状態のナルトと、
親の口煩さに鬱陶しさを感じているサクラあたりは、
原作の初期の様相を表しているが、
終盤に向けての、その変化は、
まさに長い原作の核をギュッと纏めた感じでしょうか。
なので、これぞ、NARUTOだ!っていう作品でしたね。
裏を返せば、NARUTOファンだけが楽しめる作品かな。
今までのナルトの劇場版に比べて、演出もより幅が広がり、
ナルト本来の物語の整合性も保ちつつ、
より深く、そして、より感動的に仕上がっています。
だからか、作画が若干気になるところではありましたね。 


ジョン・レノン,ニューヨーク

オトーサン、
「あれが、ダコタ・ハウスよ」
NYで暮らしている娘に、教えられました。
「流石、ジョン・レノン、すごいアパートで暮らしてるんだね」
「そりゃ、そうよ、大金持ちだもん」
その後、すぐ近くのセントラルパークに案内されました。
「ここよ、レノンを偲ぶ碑!」
「案外、地味なんだね」

原題:LennoNYC (TV 2010) 
監督・脚本:Michael Epstein   
Genre:Documentary/ Biography/ History 
上映時間:115分
あらすじ:
1971年9月、ジョン・レノンは、
ニューヨークに移住し、
グリニッジ・ヴィレッジの小さなアパートで
オノ・ヨーコと暮らしはじめた。
ロンドンとちがって、ひとに悩まさず、
外食や買い物、散策を気ままに楽しんだ。
ここで多くの反体制活動家やミュージシャンと知り合い、
政治的活動に積極参加した。
アメリカはベトナム戦争下で反戦運動が広がり、
若者たちに多大な影響力を持つジョンは
その渦の中心になっていく。
このため、ニクソン政権に睨らまれ、
国外追放処分を受ける。
1973年、ダコタ・ハウスに転居するが、
同年10月、ジョンはヨーコと別れて、
ロサンゼルスで自由気ままに暮らしはじめる。
だが、次第にヨーコに会えない寂しさから酒や麻薬に溺れる。
やがて、正気に戻り、エルトン・ジョンと共演した曲も含む
アルバム「心の壁、愛の橋」を発表し、復活をとげる。
NYのヨーコ元へ戻り、ショーンの養育に専念する。
80年11月、ジョンはヨーコとの共作名義のアルバム
「ダブル・ファンタジー」が、大ヒットする。
同年12月8日夜、スタジオ作業を終えて、
アパートの前に車から降りた時、
マーク・チャップマンにより、拳銃で撃たれ、死亡した。
71年から80年までの9年間が、
本人の言葉や未発表音源、数多くの秘蔵映像でよみがえる。 

出演者(資料映像):
John Lennon   ...  Himself
Yoko Ono   ...  Herself 
Elton John   ...  Himself 
オトーサン、
「波乱万丈の人生だったんだ」

その他の出演者:
Roy Cicala   ...  Himself - Recording Engineer 
Rennie Davis   ...  Himself - Activist (資料映像) 
Jack Douglas   ...  Himself - Record Producer 
Dennis Elsas   ...  Himself - Radio Host 
Bob Gruen   ...  Himself - Photographer 
Tom Hayden   ...  Himself - Activist 
Abbie Hoffman   ...  Himself (資料映像) 
Adam Ippolito   ...  Himself - Keyboards 
Jonas Mekas   ...  Himself - Filmmaker 
Andy Newmark   ...  Himself - Drums 
Jerry Rubin   ...   Himself (資料映像) 
Earl Slick   ...  Himself - Lead Guitar  

User Rating:7.8/10 ( 404 votes)IMDb
  User Rating:7.7/10( 15 votes) Yahoo!
オトーサン、
「フアンにはたまらんだろうね」

User Reviews 
blanche-2さん
United States 
2010年12月9日
民間人レノンについての素晴らしい映画

これは、NYでのジョン・レノンの生活についての
すばらしいドキュメンタリーです。。
それは同時に悲しい。
彼の自由への愛情のために。
そして、誰でも建物の外でぶらぶらできるという
ダコタハウスの方針で、彼の命が失われました。
レノン自身は、ニューヨークでの匿名暮らしを楽しんでいて、
安全対策を全然取りませんでした。
そう、誰でも、有名人に気軽に会えるのです。
でも、周囲にいつも、馬鹿ものがいて、
レノンは、ああ、そいつ会ってしまったのです。
ここには、レノンのインタビューやレコーディングの
たくさんの記録映像があります。
彼は、アルバム「ダブルファンタジー」で世界の頂点にいました。
誰も、言いませんが、
私は、彼は、一時期「燃え尽きた」と思います。
そして、息子ショーンが生まれた時
新しい人生がはじまったようには感じました。
死の前に、彼は、これまで以上に幸福でした。
- 彼が言ったように、成熟して、
人生において平和を味わっていたのです。
誰かが、彼からそれを取り上げたのは、非常に残酷です。
すばらしい記録だ。

オトーサン、
「フアンは有難いねぇ」

Confusionさん 
2015年7月26日
人間として成長したジョンの最終地は 

結果的にはニューヨークだったけど、
歳をもっと重ねていれば
イギリスだったかもしれないし
日本だったかもしれない。
ジョン・レノンも一人の人間であり、
一人になりたいときもあったし、
さみしいときもあったし、感情的なときもあったし。
本当は、こういう映画で終わってほしくなかったのに。
今はもういないのに
ジョンがまだ好きでたまらない人が見る映画ですよね。
ビートルズのジョンがあったから
シンシアとのジョンがあったから
ヨーコとのジョンがあったから
あのジョンがいたんだ。胸が痛んだ。 


ジミーとジョルジュ 心の欠片を探して

オトーサン、
「欠片?けっぺん?」
かけらと読めという副題はいまいち。
文化人類学者ジョルジュ・ドゥヴリューの実話がベース。
彼は、文化的背景の異なる人びとの心の病を、
その出身文化の枠組みの中で理解し、
人類学的知見や精神分析の技法も用いつつ、
治療する方法を開発したエライひとだそうです。
それにしても、地味な映画をつくったもんです。
 
原題:Jimmy P. (2013) 
監督:Arnaud Desplechin
原作:Georges Devereux
   Sherman Alexie(verses from poem "Tribal Ceremony")  
脚本:Arnaud Desplechin /Kent Jones/ Julie Peyr   
Genre:Drama 
Country: USA / France 
Language: English 
上映時間:117分
あらすじ:
1948年、モンタナ州。
先住民のジミーは、第2次世界大戦の復員兵。
頭蓋骨を骨折したが、傷も癒えた。
姉の農場を手伝っていたが、
視覚異常や頭痛がひどくなる一方なので、
カンザス州の軍の病院に入院する。
検査を受けるが、異常なし。
戦争によるトラウマという意見が大勢だったが、
患者が先住民なので、試しにジョルジュに依頼する。
国籍はフランスだが、ハンガリー生まれのユダヤ人で、
先住民の実地調査を長く行ってきた文化人類学者で、
精神分析のカウンセラーだ。
ジョルジュは、毎日のように
生い立ちや家族のことなどについてジミーと対話するが、
はかばかしい成果は得られない。
そんなジョルジュのもとへマドレーヌが訪ねてきて、
つかの間のやすらぎがもたらされる。
その様子をみて、ジミーの心が開いてきて、
一児をなしたが捨てたジェーンのことを話しはじめる・・・
(
出演者:
Benicio del Toro ・・・ Jimmy Picard(ジミー・ピカード) 
Mathieu Amalric ・・・ George Devereux(ジョルジュ・ドゥヴルー)
Misty Upham ・・・ Jane(ジェーン)
Gina McKee ・・・ Madeleine(マドレーヌ)
オトーサン、
「ベニチオ・デル・トロ、流石に演技はうまいね」

その他の出演者:
Elya Baskin ・・・ Dr. Jokl 
Ricky Wayne ・・・ Dr. Braatoy
Larry Pine ・・・ Dr. Karl Menninger
Gary Farmer ・・・ Jack
Michelle Thrush ・・・ Gayle Picard
A Martinez ・・・ Bear Willie Claw
Michael Greyeyes ・・・ Allan

User Rating:6.0/10 ( 1,671 votes)IMDb
  User Rating:6.8/10( 14 votes) Yahoo!
オトーサン、
「記憶に残るユニークな映画だ」

カンヌ国際映画祭ノミネート 
・パルム・ドール  アルノー・デプレシャン 

User Reviews 
EarthFromObserverさん
United Kingdom 
2014年7月1日
エキサイティングではなく思慮深い映画。

まず言っておきたい。
私は映画狂ではないし、監督など関係者に詳しくない。
見ると楽しだろうと思ったから見ただけだ。
演技は、登場人物へ共感を呼び起こした。
だが、いくつかのシーンは、短いほうがよかったかも。
脚本はよく書かれていて、好ましいが、
ペースやコンテンツは万人向けではない。
この映画はよい。
アクション映画ではなく、エキサイティングではないが、
誰が概要を読むだろうか?
もう、これ以上、言うことは何も残っていない。
見るのをお奨めするが、万人に対してだではない。
ビールの缶をもってワイワイガヤガヤする若者向きではなく、
ひとりでジックリ見るタイプの映画だ。

オトーサン、
「この山下さんは、学者かな?」
なお、文中にあるPTSDとは、
Post Traumatic Stress Disorder
心的外傷後ストレス障害のこと。

山下晴代さん 
2015年2月15日
失われたアイデンティティーを求めて 

本来なら映画にしにくいものを映画にしている。
というのは、人間のアイデンティティーは、
その人間が属する文化と無意識の層で深く関わっている。
それが侵された時、人は身体的に異常を訴える。
映画でも見る通り、主人公ジミーは、肉体的にはなんら異常がない。
ゆえに外科的な治療法では解決されない。
薬も効果がない。
こうした病への糸口、無意識の存在を発見したのは、フロイトであるが、
その後、文化について、広くフィールドワークをして、
文化人類学的分析を開発したのが、この映画の「医師」役の
ジョルジュ・ドゥヴリューである。
しかし、一方で、フランスには、レヴィ・ストロースも存在し、
彼らは同年生まれ(1908年)、
同じような、インディアンとの生活をともにする
フィールド・ワークもしているが、ここでは言及されない。
精神分析にとって重要なのは、言葉である。
従って、本作がセリフが多いのはしかたのないことである。
本作で映画的に目を見張る場面は、
インディアンの血など入っていない
(イタリア、スペインの血は入っている)、
ほんとうは、色白、青に近い目を持つ、
かつての出演作『スナッチ』では、
ブラピと見まごうほどであった美形の、ベニチオ・デル・トロが
ネイティブ・アメリカンになりきり、
インディアンの言葉を流暢にしゃべってみせるところであり、
また、「医師」から、絵を描くように言われた時、
ペンキの塗られた紙に、さっと指で描いて見せるしぐさである。
また、「医師」のジョルジュ・ドゥヴリューは、
本名は、ジョルジ・ドボといい、
当時はハンガリー帝国の一部であった、ルーマニアに出身で
父はリベラル、フランスびいき、
母は保守、ドイツびいきの、ユダヤ人の出自で、
その文化的不安定さは、インディアンでありながら、
アメリカ人として従軍し、またインディアンゆえに差別を受ける
(黒人ほどではないにしても)ジミーと重なるものがある。
しかし、ドゥヴリュー(Devereux)とフランス風につけた名前の
evreuとは、ユダヤ人という意味であり、
決して、そこから逃れたいわけではなかった。
そうした二人が、インディアンの部族の言葉を介して
なんと!、ジミーの「エディプス・コンプレックス」を掘り当てる。
そしてそれが、ドゥヴリューの、「分析医」としての
アイデンティティーを確立していく……。
そういう、「医師」が「患者」に助けられる映画でもある。
私は本作によって、今の時代こそ、文化人類学的分析が
ふたたび注目されるべきだろうと思わせられた。
ドゥヴリューを演じる、アマルリックは、
ほんもののドゥヴリューの写真(陰気くさい)より明るい雰囲気で
彼の持ち味のお茶目さも発揮されていて、
なかなか難しい内容の映画にエンターテインメント的やすらぎを与えている。
本作レビューでよく目にする、PTSDは違っていると思う。
なぜなら、ジミーは従軍しても、誰も人を殺さなかったし、
地雷を見つける作業は緊張は伴ったが、並外れてひどいものではなく
彼の心=アイデンティティーは、
それ以前に、「粉々に」なっていたのだから。 


肉弾

オトーサン、
「ご近所の岡本喜八さんか」
川崎市多摩区生田に住んでおられました。
代表作「独立愚連隊」は、和製西部劇。
遺作の「助太刀屋助六」は、喜劇。
若い頃、アメリカ活劇とフランス喜劇に憧れていたとか。

原題:肉弾(1968)
監督・脚本: 岡本喜八 
Genre:War/Comedy
上映時間:116分
Color;Black and white
あらすじ:
昭和20年夏。
“あいつ”は魚雷をくくりつけたドラム缶に入り、
太平洋上に浮かんでいた。
特攻隊員のあいつは一日だけの外出で色々な人たちに出会った。
古本屋の老夫婦、砂丘で知り合った兄弟とおばさん。
参考書を持った美しい少女とは、やがて防空壕の中で結ばれた。
しかし、その少女は空襲で死んでしまった。
あいつは魚雷と共に復讐へ向かった。
そして、ついに敵らしき船を見つけた・・・

出演者:
 寺田農・・・ あいつ 
 大谷直子・・・ 少女 
 田中邦衛・・・ 区隊長 
 笠智衆・・・ 古本屋のオジイサン 
 ナレーション・・・ 仲代達矢 
オトーサン、
「寺田農が主役か」
この映画で、はじめて主役に抜擢されたのです。
大谷直子さんは、TV時代劇で、
わが娘たちが共演させていただきました。
はじめて知ったのですが、
多摩区生田の監督宅に寄宿していたとか。

その他の出演者:
 天本英世・・・ 父 
 三橋規子・・・ 母 
 今福正雄・・・ 学校長閣下 
 北林谷栄・・・ 古本屋のオバアサン 
 春川ますみ・・・ 前掛のオバサン 
 園田裕久・・・ 教師 
 小沢昭一・・・ 軍曹 
 菅井きん・・・ 軍曹のオカミサン 
 三戸部スエ・・・ モンペのオバサン 
 頭師佳孝・・・ 少年・兄 
 吉野謙二郎・・・ 少年・弟 
 中谷一郎・・・ 憲兵 
 高橋悦史・・・ ひげの下士官 
 伊藤雄之助・・・ オワイ船の船長 
 宮本満里子・・・ 看護婦A 
 津田亜矢子・・・ 看護婦B 
 武藤洋子・・・ 看護婦C 
 長谷川弘・・・ 中隊長 
 阿知波信介・・・ 候補生 

User Rating:7.6/10( 6 votes)みんなのシネマレビュー
  User Rating:9.1/10( 15 votes) Yahoo!
オトーサン、
「異色作!」

毎日映画コンクール受賞
・主演男優賞

User Reviews 
青観さん 
2005年11月20日
岡本喜八監督の代表作

岡本喜八監督による戦争映画でありながらも
コメディの要素も含めたこれは面白くて、
最後はほんの少しではあるけど感動の秀作です。
この作品の主人公、あいつを演じた寺田農の演技が素晴らしく、
またその他の出演者も良いです。
あっ!そうそう、仲代達矢のナレーションも良い。
笑ってしまうのが、素っ裸の寺田農を見て
他の軍隊の奴らが「あいつの○○○○」でけえなあ!て言う
そのバックで流れる仲代達矢の「大したことはない」
ていうのには思わず大爆笑です。
この映画はどんな苦しい環境にあっても
生きるということの素晴らしさを描いていて
主人公のあいつじゃないけど、
死んでしまったら立ちションベンも出来ないし、
それはともかく間違いなく岡本喜八監督の代表作のひとつである
と言っていい作品だと思います。 

オトーサン、
「反戦喜劇の傑作だね」

クリモフさん 
2011年11月15日
発想は見事

魚雷をくっつけてぷかぷか浮かぶ
ドラム缶のジャケに惹かれて鑑賞。
戦争を題材にした悲喜劇ですが、
過度に痛々しくないし、コミカルなところもあり、
なかなか見やすい作品に仕上がっています。
また、ユーモラスな中に戦争の不条理さが見え隠れするもの良い。
特攻になって主人公の「あいつ」がたどる
数奇な運命がやや寓話的に描かれており、
リアリズムではない戦争映画として興味深かったです。
戦争映画というと歴史があるだけに、
描き方が凄く難しいところがあると思うのですが、
この作品は上手くやっているように思います。
事実ではなくても戦争の一側面は写していると感じます。
後半にかけてもっと大胆にデフォルメしてもよかったように思いますが、
そのあたりは好みかな。
どちらかというと、本屋とか女郎屋とかのエピソードなど
前半が面白く見れました。
傑作とかいう感じはしませんでしたが、
太平洋戦争を変化球で描いた面白い佳作という印象でありました。


激怒

オトーサン、
「ダグウェイ羊事件がベースか」
1968年3月、陸軍のダグウェイ性能試験場から
43km離れた牧場で6000頭の羊が死亡していた。
原因は、F-4戦闘機の散布機に残っていたVXガスが
羊の群れに降り注いだためとされています。
2002年2月のソルトレイク冬季五輪開催中に、
事件が起きれば、どうなったことか・・・
その後2011年1月、ダグウェイ性能試験場では、
神経ガス容器が紛失して大騒ぎになりました。
この試験場、ソルトレイクシティ南西130qにあります。
遠いかと思いがちですが、さにあらず。

原題:Rage (1972)
監督:George C. Scott
脚本:Philip Friedman/ Dan Kleinman  
Genre:Drama
上映時間:100分
あらすじ:
ワイオミングで羊を飼っているダンは
一人息子クリスと荒野にキャンプに出かける。
翌朝、目覚めると、クリスは昏睡状態になっており、
数百頭の羊が死んでいた。
実は、軍の新型細菌兵器の散布ミス。
軍は世論を恐れ、事件を極秘に処理しようと
ダンを無理やり入院させ、主治医を遠ざけ、
軍医ホリフォード少佐を治療に当たらせる。
激しい痙攣に襲われてクリスは死ぬ。
息子の容体を知らされぬダンは、
いらだちをつのらせ、病室を抜け出し、
死体安置所に侵入する。
最愛の息子クリスの死を知り、うめき声を・・・
復讐の鬼と化したダンは、病院を抜け出し、
公衆衛生局のスペンサー医師宅に押し掛け、
銃を突きつけ、真相を聞き出す。
ダイナマイトをトラックに積みこみ、
神経ガスを開発している研究所を爆破し、
さらに、陸軍基地に向かう・・・

出演者:
George C. Scott ・・・ Dan Logan(ダン)
Nicolas Beauvy・・・ Chris Logan(クリス)
Richard Basehart ・・・ Dr. Caldwell(カードウエル医師)
Martin Sheen ・・・ Major Holliford(ホリフォード少佐)
Barnard Hughes ・・・ Dr. Spencer(スペンサー医師)
オトーサン、
「ド迫力だね」
アカデミー賞受賞を拒否した監督の硬骨漢ぶりが、
よく出ています。

その他の出演者:
Paul Stevens・・・  Col. William Franklin 
Stephen Young・・・  Maj. Reintz 
Kenneth Tobey・・・  Col. Alan A. Nickerson 
Robert Walden・・・   Dr. Tom Janeway 
William Jordan・・・  Maj. Coopr 
Dabbs Greer・・・ Dr. Thompson 
John Dierkes・・・  Bill Parker 
Bette Henritze・・・Sarah Parker 
Lou Frizzell・・・ J.T. 'Spike' Boynton 
Ed Lauter・・・ Simpson  

User Rating: 6.2/10( 449 votes)IMDb
  User Rating:8.0/10( 3 votes) Yahoo!
オトーサン、
「こういう映画、もっとほしい」

User Reviews 
Raegan Butcherさん
Rain City, Pacific Northwest 
2006年4月13日
ジョージ・C・スコットほど怒っている奴はいるか?
誰もいない!

この映画、虫歯に舌を触れたみたいに神経に響いた。
ユタ州での本当の事件をベースにしている。
軍用トラックが神経ガスの缶を落とし、
近くの大量の羊が死んだ。
もし、風が、ソルトレーク・シティの方向に吹いていたら・・・
監督は、ジョージ・C・スコット。
主演もしている。
神経ガスで中毒になった農夫と息子の事件を描いている。
私自身、刑務所勤務の医師としての経験で、
神経ガスの症状につて、勉強する機会があった。
冷酷なテクノクラートたちが、神経ガスについて、
愉快に抽象的に話している場面を多く見聞きした。
息を吐けば、効果的なウソ。
実に、静かで不気味だった。
権威者によって、とことんウソをつかれ、
ジョージ・C・スコット演じる農夫は、ランボー風の復讐をする!
私は、何年も、この映画のことを耳にしていた。
スコットが、怒り狂ったかを。
彼は、警備員の顔を撃ち、郵便局に行く様は、見ものだった。
確かに、彼がどう考えているかは、理解できる。
こうした映画は、今日作られないだろう。
主演俳優が監督するようなケースでは。
ジョージ・C・スコットは、俳優の扱いかたがうまい。
リチャード・ベースハートは、最高の演技をみせた。
矛盾した感情と格闘し、重いテーマでいっぱいだった。
なんという声を出せるのだ!
このストーリ−の迫力は、セミ・ドキュメンタリータッチのため。
巨大な共謀は、全然ない。
権力の座にあぐらをかく軍隊の隠ぺい体質があるだけだ。
スコット演じる農夫の復讐は、結局、徒労に終わった。
最終シーンが、それをきちんと伝えている。
これは、70年代の異常な事件を扱った特異な映画だった。
その日、風がソルトレーク・シティに向かって吹いていたら・・・

オトーサン、
「リメンバー・フクシマ!」
人口集中地区に、高濃度の放射能雨が降り注いだのです。


カプチーノさん 
2013年9月18日
人間としての怒り

ジョージ・C・スコットが孤軍奮闘します。
社会問題を正面から取り上げ、
巨大な権力組織に立ち向かう男の
生き様を描いて感動的です。
原子力をはじめとする環境を破壊する科学・化学への警鐘が
これまで映画で形を変えて多く語られてきました。
ホラーやコメディとして社会批判するものもありました。
この作品は、奇をてらわずに真正面から
化学汚染の恐怖を伝えています。
子供に対する父親の愛情、
愛する者を理不尽に奪われた時には
相手が巨大な権力を持っていようと、
捨て身でぶつかる
父親のすさまじい行動力を見せつけらて、感動します。
満身創痍ながら
ありったけの力を振り絞って闘う男の尊さ。
それとは逆に、真摯な姿勢を見せずに
自分の保身のために嘘で塗り固めた言葉で
善人を欺き権力側に奉仕する
情けない男の嫌らしさも描かれています。
訴えたかったのは化学物質による環境破壊の恐ろしさ。
鑑賞後に父親の子供に対する
愛情をずっしり感じる重たい映画でした。


コンスタンティン

オトーサン、
「おどろおどろしい世界、ようわからん」
これは、お約事についての予習が必要しょうね。
・ルシファー:すべての悪魔の頂点に君臨する者。
・マモン:ルシファーの息子。
 父親の支配に我慢できず、自分の王国をつくろうと企む。
・バルサザール:サタンの使者で、地獄からのハーフ・ブリード。
 人間と同じ姿なので、本性を見抜けない。
・ナイトクラブ「ミッドナイト」;
 祈祷師だったが、今は成功している実業家ミッドナイト。
 天国と地獄からの中立を宣言し、ハーフ・ブリードが自由に入れる
 聖域として、ナイトクラブを経営している。
 コンスタンティンは、常連客だが、店内での取締りは許さない。

原題:Constantine (2005) 
監督:Francis Lawrence 
原作:Jamie Delano/ Garth Ennis(コミック誌「ヘルブレイザー」)  
      Kevin Brodbin  
脚本:Kevin Brodbin/ Frank A. Cappello  
Genre:Drama/ Fantasy/ Horror
Country: USA / Germany 
Language: English / Filipino / Tagalog 
上映時間:121分
あらすじ:
異界に属する者を見分けることができる
特殊な能力を持つ孤独な男、コンスタンティン。
その能力を使い、人間界に侵食しようとする
ハーフ・ブリードを退治し、地獄へと送り返すべく、
彼を師と慕うチャズとともに、戦い続けていた。
一方、ロサンジェルス市警の女刑事アンジェラは、
双子の妹イザベルが、飛び降り自殺をしてしまう。
真相を究明しようと捜査をはじめ、
やがて、コンスタンティンに相談することに。
彼は、世界の異変にイザベルの自殺が関係していると気付き、
自殺の謎を解くため、ともに行動を開始する・・・

出演者:
Keanu Reeves・・・ John Constantine(コンスタンティン)
Rachel Weisz・・・ Angela Dodson / Isabel Dodson(アンジェラ)
Shia LaBeouf・・・ Chas Kramer(チャズ)
オトーサン、
「キアヌ、末期の肺ガン患者にしては、元気だね」

その他の出演者:
Djimon Hounsou・・・ Papa Midnite 
Max Baker・・・ Beeman 
Pruitt Taylor Vince・・・ Ojciec Hennessy 
Gavin Rossdale・・・ Baltazar
Tilda Swinton・・・  Gabriel 
Peter Stormare・・・ Satan 
Jesse Ramirez・・・  Scavenger 
Jose Zuniga・・・   Detective Weiss 
Francis Guinan・・・Father Garret 
Larry Cedar・・・   Vermin Man 
April Grace・・・   Dr. Leslie Archer 
Suzanne Whang・・・ Mother 
Jhoanna Trias・・・ Possessed Girl 
Alice Lo・・・ Old Woman 

User Rating:6.9/10 ( 215,429 votes)IMDb
   User Rating:7.3/10( 378 votes) Yahoo!
オトーサン、
「うーん、6点台がいいところ」
この手の"妖怪もの"は、みんなでキャーキャー言いながら
みるべきものなのでしょうね。
 
User Reviews 
Belindaさん
Naples, Florida 
Ventura, California 
2005年2月20日
See it! You won't be sorry!
見てください!失望しないでしょう!

「コンスタンティン」は、暗いが胸躍る映画です。
華々しい特殊効果に裏打ちされたすごいストーリー、
すばらしい撮影法が相俟って、危険な世界に引き込まれます。
- 神とサタンがチェスの黙示録のゲームのポーンとして私達を使い、
半分ヒトの天使と半分ヒトの悪魔が私達人間に囁きかけてくる世界。
こうした精霊をみる能力に不幸にして持った
ジョン・コンスタンティンは、まさに、この世界のど真ん中にいました。
キアヌ・リーブスは、ジョン・コンスタンティンを見事に演じています。
厳しい目的と暗いユーモアの感覚を吹き込みます。
彼は、究極のアンチヒーローです。
コンスタンティンは、私達が好きで、尊敬する人、
私達が声援する人だ。
レイチェル・ワイズもすごい。
その苦しみ、情熱的な演技は、最高です。
シャイア・ラブーフには、たまげました。
私は、コミック誌「ヘルブレイザー」を読んでいませんが、
「コンスタンティン」だけみても、充分楽しまます。
ぜひ見るべき映画です!

オトーサン、
「前田さんは、買っているようだけど・・・」

前田有一さん 
2005年4月14日
好きな人にはたまらない作品なのだが……

その神秘的でハンサムなルックスで人気のキアヌ・リーブスが、
『マトリックス』シリーズの主人公ネオ役の
あとに選んだというSFアクション大作。 
主人公(K・リーブス)は各地の超常現象を解決している悪魔祓い。
彼は地獄や天国から人間界に侵入してきた存在
“ハーフブリード”が見えるという特殊能力を持つ。
その能力に悩み、かつて大罪である自殺未遂をした事のある彼は、
すでに死後の地獄行きが決定されている。
しかし、そこがあまりに恐ろしい場所だと知ってしまった今、
彼は天国からのお目こぼしを勝手に期待して、
地獄からのハーフブリードを日々退治しているのだった。 
ところがそんな勝手な努力を、
意地悪な神様&天使はまるで認めようともしない。
しかも悪いことに、ヘビースモーカーである主人公は
肺がんと判明、余命1年と宣告されてしまう。 
『コンスタンティン』は
「人間界を舞台に天国と地獄が縄張り争いをしている」という話で、
ずいぶん身勝手な神&悪魔の言い分には
主人公ともども人間として腹が立つわけであるが、
どうやらイスラム教の皆さんも同様だったか、
ブルネイではこの映画、宗教上の理由で上映禁止になったそうだ。 
原作は「ヘルブレイザー」というややマイナーなアメコミ。
ヨレヨレの上着に安タバコという中年キャラクターが渋い。
キアヌ・リーブスは原作の主人公より少々華奢なイメージだが、
肺がん末期らしい生命力の無さはよく表現できていた。
インタビューなどによれば、
本人もかなりこの役には入れ込んでいるようだ。 
冒頭から「運命の槍」だの、
(ロンギヌスの槍ともいう、
磔にされたキリストのわき腹を刺した兵士の槍のこと)
堕天使ルシファーだのといった言葉が何の説明も無く連発される。
(絶対神ヤハウェに反逆し、地に落とされた天使。サタンのこと)
聖書を背景にした独自の世界観は奥行きを感じさせ、
好きな人にはたまらないが、
宗教、オカルトについての予備知識がない方には
何が何やらサッパリわからないという諸刃の剣だ。 
キアヌ主演のファンタジー大作ということで、
予告編は『マトリックス』らしい雰囲気をかもしだしているが、
CMのナレーターが同じ人だからといって
この両者に似てる部分はほとんどない。
こちらはややマニアックな人向け、
カルト的と表現されそうな一本だ。
観客に迎合しすぎなハリウッドの娯楽映画としては、
最大級に不親切なつくりといってよい。 
しかし、決して駄作というわけではない。
世界設定は細かいところまで目が行き届いているし、
地獄を表現した映像もすばらしい。
キアヌの細身の肉体による切れ味抜群なアクション、
ガブリエル役の女優の性別を超えた恐るべき存在感は特筆に価する。
クライマックスの二転三転する展開も見ごたえ十分だ。 
ようするに『コンスタンティン』は、
世界観や宗教用語、聖遺物崇拝などについて
ほとんど無説明で話が進むので、
その点を納得した上でいかないと良さがわからない映画ということだ。
なお、長い長いエンドロールの後には
重要なワンシーンが残っているので、
途中で帰らないように気をつけよう。 


あ・うん

オトーサン、
「このことだったんだ」
元中日の名投手で、売れっ子タレントだった
板東英二さんが、バラエティ番組で、
若い女性に、こう言いました。
「高倉健さんと映画で共演したこともあるんだよ」
「うそー!」
この映画のことだったのですね。
脱税発覚でいまは関西でのラジオ出演だけ、
得難いキャラなので、映画にも出てほしいですね。

原題:あ・うん (1989) 
監督:降旗康男  
原作:向田邦子  
脚本:中村努 
Genre:Drama/Romance
上映時間:114分
あらすじ:
太平洋戦争の影が次第に忍び寄る昭和12年。
軍需景気に乗っている中小企業の社長・門倉修造。
製薬会社に勤める水田仙吉。
対照的なふたりだが、20数年来の親友だ。
その水田が3年半ぶりに地方転勤から東京に戻り、
門倉と水田一家の交際が再び始まった。
門倉は水田の妻・たみを心秘かに慕っていた。
水田も門倉の気持ちを何となく察している。
それでもたみは心に動揺を覚えていた。
水田の娘・さと子が門倉の妻・君子の紹介で
帝大生の石川義彦と見合いをした。
水田はその縁談を身分不相応と断った。
女性関係が派手な門倉の紹介で
神楽坂の芸者・まり奴と知り合った水田は、
根が生真面目なこともあって彼女に夢中になる。
たみのことを慮った門倉は、まり奴を落籍した。
それを知った水田は門倉を激しく非難した。
縁談話は破談となったが、さと子と石川は心惹かれ合い、
秘かに逢っているらしい。
門倉は水田に言う。
「みすみす実らないとわかってたって、人は惚れるんだよ」。
たみに惹かれていく自分に歯止めをかけるために、
門倉は料亭で水田に喧嘩を売り、水田家と絶交した。
特高に逮捕された石川が釈放された。
さと子と石川はしばらく逢えない。
喫茶店で門倉はさと子に優しく言う。
「逢いたいときに、逢うことを我慢するのも愛情なんだよ」。
水田がジャワ転勤を承諾した。
雪が深々と降る夜、絶交状態の門倉がそれを知って訪ねてきた。
水田の制止を振り切り、たみが門の外に駆けつけた。
「当分、もしかしたら、これっきり逢えないんだから。
さよならなんて、あたし、寂しいんです」。
たみは涙を流した。門倉と水田は和解した。
しばらくすると、召集令状を持った石川が
さと子に出征を報告しに来た。
特高に睨まれた者は無事に帰れない。
一生の別れを告げに来たのだ。
門倉は雪の中を去っていく石川をさと子に追わせた。
すっかり気が抜けた水田とたみに門倉はこう言った。
「さと子ちゃんは、今夜一晩が一生だな」・・・

出演者:
高倉健・・・ 門倉修造 
板東英二・・・ 水田仙吉 
富司純子・・・ 水田たみ 
富田靖子・・・ 水田さと子 
真木蔵人・・・ 石川義彦 
オトーサン、
「監督の演技指導が下手なのかな?」
高倉健さん、富司純子さんの演技が、
どこか不自然なシーンがいくつかありました。
板東英二さんは、演技はまだまだ素人ですが、
ハツラツとした人柄が、よく出ていました。
「そんなことがあったっけ」
娘役の富田靖子さん、わが娘に似ていると
言われたことがありした。

その他の出演者:
宮本信子・・・ 門倉君子 
大滝秀治・・・ 旅館の番頭 
三木のり平・・・ 見知らぬ男 
上田耕一  
三谷昇  
小林勝彦 

User Rating:5.2/10( 11 votes)みんなのシネマレビュー
  User Rating:7.5/10( 37 votes) Yahoo!
オトーサン、
「すごいね、板東さん」
高倉健さん、富司純子さんを差し置いて、
堂々の受賞です。

日本アカデミー賞受賞
・助演男優賞  板東英二    
・新人俳優賞  真木蔵人    
ブルーリボン賞受賞 
・助演男優賞  板東英二 

User Reviews 
 もとや】さん
2014年6月19日

20年振りくらいの観賞になると思うんだけど、
当時はいまいちよくわからなかったことが
妙にリアルに感じられる年頃になってしまったようだ。
人の妻というだけで魅力が
3割増しくらいにはなってるんだろうけど、
富司純子がやたら可愛い。
下手すると富田靖子より可愛い。
高倉健を追い掛けて富司純子が
一晩帰って来ない話にしてくれても良かった。
泣くほどの感動はなかったけど、
こんな関係も羨ましいなって思ってしまいました。
高倉健と板東英二、どっちのポジションがいいか
悩ましい設定ではあるけどね。
あと、宮本信子の絡むコメディパートは大いに笑えた。
同じく人の妻なのに魅力が1/3くらいになってるんだもの。 

オトーサン、
「かわいそうに・・・」
台湾取材中の向田邦子さんの乗った
遠東航空103便が、空中分解し、山中に墜落し、
乗員6名、乗客104名、110名全員が死亡しました。
享年51歳、作家として脂の乗った時期でした。
墓碑銘は森繁久彌による
「花ひらき、はな香る、花こぼれ、なほ薫る」
人形町の"喫茶去 快生軒"に行きましたよー。
彼女の好きなマーマレード・トーストを食べました。

黒美君彦さん 
2012年12月31日
狛犬さん、うん。

富司純子が素晴らしくキュート。
ふたりの男に愛され、うきうきして
寝ているふたりにちょっかい出すところなんて、
本当に可愛らしい。
門倉(高倉健)と夫の水田(板東英二)の友情は
少々よくわからないし、
ましてや水田が妻に対する門倉の気持ちに気づいていながら
それを見て見ぬふりをする
なんてのは全く理解できないのだが…。
それは妻への信頼の現れ、ということなのか。
端正に作られた作品ではあるが、
サーファー焼け?の帝大生(!)真木蔵人は
ミスキャストでしょう(笑)。
飛行機事故で不慮の死を遂げた原作の向田邦子だが、
彼女はこの友情をベースに続編も考えていたとか。
それがついに世に問われることがなかったことが悲しい。


日本のいちばん長い日

オトーサン、
「ポツダム宣言受諾が、遅すぎる!」
6日に広島への原爆投下、
9日にソ連対日参戦と長崎への原爆投下。
ぐだぐだ議論していなければ、
多数の犠牲者を出さずにすんだはず。
そう思っていましたが、この映画をみると、
陸軍が総力をあげて、抵抗していたのです。
彼らは、本土決戦、最後のひとりまで戦うという
兵力使用計画を発動させようとしていたのです。
最近発見された鎌田銓一陸軍中将の手記に、
日本の敗因についての分析がありました。
・満州事変の勝利以降、不敗神話に酔った
・軍上層部の無責任、技術や機械力の軽視、物流や補給概念なし
・官僚の立身出世主義や学歴偏重、戦地での旅の恥はかき捨て

原題:日本のいちばん長い日(1967)
監督:岡本喜八
原作:大宅壮一(半藤一利)
脚本:橋本忍  
Genre:War/ Drama
上映時間:157分
あらすじ:
広島と長崎への原爆投下やソ連の参戦など、
日本の敗戦が決定的となった昭和二十年八月、
特別御前会議でポツダム宣言の受諾が正式に決定した。
だが終戦に反対する陸軍将校たちはクーデターを計画、
一方、終戦処理を進める政府は
天皇陛下による玉音放送を閣議決定する。
終戦反対派は各部隊ごとに行動を開始、
終戦を受け入れようとする森近衛師団長を射殺し、
玉音放送を中止すべく録音盤を奪取しようと、
徐々にエスカレートしていく・・・


出演者:
 笠智衆・・・ 鈴木総理
 三船敏郎・・・ 阿南陸相 
 山村聡・・・ 米内海相 
  黒沢年雄・・・ 畑中少佐(陸軍省軍事課員)
オトーサン、
「演技的には、三船敏郎が抜群だね」
阿南陸相役で、最後まで本土決戦を主張する
若手将校を抑えきれず、切腹しました。
米内海相は、ポツダム宣言の受諾を主張し、
阿南陸相とケンカしますが、時既に遅しでした。

その他の出演者:
 宮口精二・・・ 東郷外相 
 戸浦六宏・・・ 松本外務次官 
 小杉義男・・・ 岡田厚相 
 志村喬・・・ 下村情報局総裁 
 高橋悦史・・・ 井田中佐(陸軍省軍務課員) 
 井上孝雄・・・ 竹下中佐(陸軍省軍務課員) 
 中丸忠雄・・・ 椎崎中佐(陸軍省軍事課員) 
 黒沢年男 畑中少佐(陸軍省軍事課員) 
 吉頂寺晃・・・ 梅津参謀総長 
 山田晴生・・・ 豊田軍令部総長 
 香川良介・・・ 石黒農相 
 明石潮・・・ 平沼枢密院議長 
 玉川伊佐男・・・ 荒尾大佐(陸軍省軍事課長) 
 二本柳寛・・・ 大西軍令部次長 
 武内亨・・・ 小林海軍軍医 
 加藤武・・・ 迫水書記官長 
 川辺久造・・・ 木原通雄(内閣嘱託) 
 江原達怡・・・ 川本秘書官(情報局総裁秘書) 
 三井弘次・・・ 老政治部記者 
 土屋嘉男・・・ 不破参謀(東部軍参謀) 
 島田正吾・・・ 森近衛師団長 
 森野五郎・・・ 大橋会長(NHK) 
 加東大介・・・ 矢部国内局長(NHK) 
 石田茂樹・・・ 荒川技術局長(NHK) 
 田崎潤・・・ 小薗大佐(厚木基地司令官) 
 平田昭彦・・・ 菅原中佐(厚木基地副司令官) 
 中村伸郎・・・ 木戸内大臣 
 竜岡晋・・・ 石渡宮内相 
 北竜二・・・ 蓮沼侍従武官長 
 野村明司・・・ 中村中将(侍従武官) 
 藤木悠・・・ 清家中佐(侍従武官) 
 北村和夫・・・ 内閣官房佐藤総務課長 
 村上冬樹・・・ 松阪法相 
 北沢彪・・・ 広瀬蔵相 
 岩谷壮・・・ 杉山元帥(第一総軍司令官) 
 今福正雄・・・ 畑元帥(第二総軍司令官) 
 天本英世・・・ 佐々木大尉(横浜警備隊長) 
 神山繁・・・ 加藤総務局長(宮内省) 
 浜村純・・・ 筧庶務課長(宮内省) 
 小瀬格・・・ 若松陸軍次官 
 佐藤允・・・ 古賀少佐(近衛師団参謀) 
 久保明・・・ 石原少佐(近衛師団参謀) 
 草川直也・・・ 長友技師(NHK) 
 石山健二郎・・・ 田中大将(東部軍司令官) 
 滝恵一・・・ 塚本少佐(東部軍副官) 
 藤田進・・・ 芳賀大佐(近衛師団歩兵第二連隊長) 
 田中浩・・・ 小林少佐(陸相副官) 
 佐田豊・・・ 佐野恵作(宮内省総務課員) 
 上田忠好・・・ 佐野小門太(内閣理事官) 
 勝部演之・・・ 白石中佐(第二総軍参謀) 
 伊藤雄之助・・・ 野中俊雄大佐(児玉基地飛行団長) 
 青野平義・・・ 藤田侍従長 
 児玉清・・・ 戸田侍従 
 浜田寅彦・・・ 三井侍従 
 袋正・・・ 入江侍従 
 小林桂樹・・・ 徳川侍従 
 中谷一郎・・・ 黒田大尉(航空士官学校) 
 若宮忠三郎・・・ 水谷大佐(近衛師団参謀長) 
 山本廉・・・ 伍長(宮城衛兵司令所) 
 森幹太・・・ 高嶋少将(東部軍参謀長) 
 伊吹徹・・・ 板垣中将(東部軍参謀) 
 久野征四郎・・・ 大隊長(叛乱軍) 
 小川安三・・・ 巡査(首相官邸) 
 田島義文・・・ 渡辺大佐(近衛師団第一連隊長) 
 加山雄三・・・ 館野守男(NHK) 
 新珠三千代・・・ 原百合子 
 宮部昭夫・・・ 稲留大佐(東部軍参謀) 
 関口銀三・・・ 岡部侍従 
 関田裕・・・ 神野少佐(東部軍参謀) 
 井川比佐志・・・ 憲兵中尉 
 須田準之助・・・ 高橋武治(NHK報道部長) 
 高田稔・・・ 海軍軍務局長 
 堺左千夫・・・ 厚木基地飛行整備科長 
 小泉博・・・ 和田信賢(NHK) 
 大友伸・・・ 陸軍軍務局長 
 松本幸四郎・・・ 今 
 
User Rating:8.4/10( 68 votes)みんなのシネマレビュー
  User Rating:7.9/10( 183 votes) Yahoo!
オトーサン、
「授業で見るべき映画だ!」

User Reviews 
SCARFACEさん
2014年11月30日
男たちは走った。
走って、走って、走り尽くした。
でも一体誰がために?何のために?

岡本喜八の最高傑作を1つ挙げるとすれば何か。
それは意見が別れると思うが、
日本人として最高傑作を挙げるなら
やはりこの作品になるだろう。
映画は日本列島を映した地球儀、鳴り響く爆撃音と共に始まる。
20分に及ぶ“プロローグ”が。
ドキュメンタリー映画のような映像がしばらく続くが、
短いショットと殴りつけるように放たれるセリフは
一切の退屈を許してくれない。
空襲で焼かれる都市、焼け焦げた遺体の惨たらしさ。
それを何度も見せられ“くどい”と感じる者もいるだろう。
だが、実際にあの日を生きてきた日本人は、
ああやって何度も地獄を見せられ“慣れてしまう”現実が存在していた。
どんなに嫌でも、眼を背けられないような現実に耐えるしかなかった。
20分に及ぶプロローグが終わり、そこからが本番。
戦争を終わらせようと人々が動き始め、歯車が回り、
映画としての面白さも動き出す。
彼らが流す涙の中には、本当に懺悔している者もいるだろうし、
敗北した事への悔しさ、
これから日本が辿る未来を絶望視して泣いている者、
様々な人間がいただろう。
「日本の国民を生かすも殺すも」ってやり取りが強烈だぜ。
本土決戦だの特攻だの頭のおかしいトチ狂った言葉を並び立て、
一体コイツらは何人同じ日本人を“見殺し”にしているのか。
まだ殺し足りないのか貴様ら。
この瞬間にも、母親が丹精込めて作ったであろう
握り飯を美味そうに食べ、守る者のために出撃していく漢たちがいる。
死を覚悟して。ああ、早く、早く降伏してくれ・・・そう思ってしまう。
様々な人々の主義主張やイデオロギーのぶつけあい、
口舌の刃による斬り合い。
それが本当に刃を抜き放ち、
銃を突き付けて殺し合うまでに発展してしまう。
実際にこんな事があったのだから恐ろしい。
自転車をこいで行き来するシーンの何と狂気じみたことか。
本当に何を言っているのか解らないわめき振り。
斬られた首はイスに隠されても、事件そのものは隠蔽しきれない。
官邸に一人残っていた女性の胆力に恐れ入る。
或る意味、今回唯一クレジットのある
女優・新珠美千代が一番強烈だったかも。
複数の玉音版による撹乱、
放送室で軍人を睨みつける放送員の加山雄三、
そして力尽き、自らに“ケジメ”を付ける軍人、軍人、軍人たちの散り様。
男たちは走った。
走って、走って、走り尽くした。
でも一体誰がために?
何のために?
そんな虚しさが、画面を包み込む。 

オトーサン、
「昭和天皇の戦争責任、問うべきかいなか」
結局、マッカーサーが、問わないことにしたのですが、
それを昭和天皇は、重く重く受け止めました。
そして、いまの天皇は、より重く受け止めて、
行動しているように思えます。
安倍自民党が強行する戦争法案に対する
最後の防波堤になっているのです。

ローランドさん 
2014年1月18日
宮城事件の真相

神風特攻隊の創設者という悪名もあってか
大西瀧治郎軍令部次長が真実と違って好戦的になっているけど、
「昔陸軍いま○○」の言葉があるように
その横暴さ頑固さばかりが印象強くある陸軍大臣が
不服な者はこの阿南の屍を越えてゆけ≠ニ
部下の暴走をいさめたり、
ポツダム宣言受け入れ決定が長引けばソ連の侵略やらを招き
日本の国がめちゃめちゃになると諭す鈴木総理大臣など、
一般にはあまり語られていない、
和平に向けての努力をした人たちが
真実に近い形で描かれているのではないかと
思わせられる内容のある作品です。  
切腹だけで死ぬには腹部大動脈を切らなければならなく、
これが外科的にも簡単なことではないらしくて、
介錯で首を落としてもらえなく腸がはみ出したくらいでは
一昼夜以上は苦しまなくてはならないそうで、
その辺りの考証正しい阿南陸相自刃のリアリティーは凄絶で
鬼気迫るものでしたが、
演じる三船敏郎は演技はもとより貫禄存在感は圧倒的で、
型にはめようとする黒澤明監督とソリが合わなくなったのも
当然と思わせられましたが、
ほかの、日本俳優の名どころが勢ぞろいといっていいほどの
豪華出演陣もみな熱演で、
岡本喜八監督の下で長編力作の誕生を担っています。  
滑舌良く始まるドキュメンタリータッチのナレーションも、
古い映画だし俳優のセリフになったら
聞き取りに苦労することになるのではないかと危惧していたのだけど、
全員発声が良くて、終始絶叫調の黒沢年男も
口の動きを見ていると分かるけど、
かなり滑舌に気を遣っていて、
昨今の邦画と比べたらその大きな違いを思い知ることになりそうです。  
天皇制についてどう思うと聞かれて、
日本の大事な宝物ではないのかね、
たとえば外国の偉い人が来日したときに、
天皇が顔をみせるだけでそれが最大のもてなしになり、
これほど便利で貴重な存在は無いのであって、
新興国が金にものを言わせて新たに作ろうたってそうはいかない、
もっとありがたみを認識した方が・・・・だなんて
右≠ノも左≠ノも殴られそうなことを言っていたのだけど、
この映画を観ていていまさらながら、
明治維新も第二次大戦の終結も天皇制が無かったら
もっともっと難しいことになっていたのだろうな、
アメリカの利口さと言うかしたたかさは
さすがなものだったなって、そんな思いを新たにしました。


イヴ・サンローラン

オトーサン、
「天才だった」
一時代を作り出した偉大な革命家、
イヴ・サンローランの経歴をみておきましょう。

1936年、フランス領アルジェリアのオランで、
保険会社で働く中産階級の両親の家庭に生まれた。
子供の頃パリに引越し、17歳の時で
パリのファッションデザイン学校に入学。
IWS主催のデザインコンクールのドレス部門で、
カクテルドレスを発表し最優秀賞を受賞。 
この時の審査員であったVOGUEのディレクターが、
ディオールに紹介、21歳で主任デザイナーとなる。
24歳、徴兵され、軍隊内のいじめで、うつ病になり、
精神病院施設に収容され、ディオールをクビになる。
ゲイの恋人のピエール・ベルジェの支援で、
「イヴ・サンローラン(YSL)」を設立する。
60年代を代表する新しいエレガンスのスタイルを発表。
60年代後半、大腿部までのロングブーツやサファリ・ルック、
シースルー・ドレス、ポップアート・ドレス、
ミリタリー・ルック、パンタロン・スーツなどを発表。
66年、スモーキング=タキシード。
男性用のタキシードをアレンジし、女性用のスーツが生まれる。
70年代にはコサック・ルックやフォークロア調のデザインを発表。
ファッションの王様として、40年間、君臨する。
プレタポルテを生みだし、
初めてランウェイに有色人種を起用した。
2001年、シラク大統領より
レジオンドヌール勲章コマンドゥールを授与される。
2002年、パリでのオートクチュールコレクションを最後に引退。
2008年6月1日、ガンのため逝去。71歳。

原題:L'amour fou (2010) 
監督:Pierre Thoretton 
Genre:Documentary
上映時間:98分
Country: France 
Language: French 
あらすじ:
彼の公私にわたるパートナーとして、
サンローランを50年の間支え続けた
ピエール・ベルジェを語り手に、
その華々しい生涯を振り返るとともに、
想像を絶する注目とプレッシャーの中に身をさらし続けた
天才デザイナーの苦悩と孤独を明らかにしていく。

出演者:
Yves Saint-Laurent   ...  Himself (資料映像) 
Pierre Berge  Pierre Berge   ...  Himself /語り手
オトーサン、
「いいねぇ、いくつも別荘をもって」
マラケシュの別荘暮らしが、一番好きだったとか。
子供の頃アルジェリアにいたので、
北アフリカの風土に癒されたのでしょう。

その他の出演者:
Betty Catroux   ...  Herself /語り手 
Loulou De La Falaise   ...  Herself /語り手
Jack Lang   ...  Himself /語り手
Frederic Chambre   ...  Himself (資料映像) 
Boujemaa Lahbali   ...  Himself (資料映像) 
Catherine Deneuve   ...  Herself (資料映像) 
Laetitia Casta   ...  Herself (資料映像) 
Francois de Ricqles   ...  Himself (資料映像) 
Francois Curiel   ...  Himself (資料映像) 
Lionel Gosset   ...  Himself (資料映像) 
Antoine Godeau   ...  Himself (資料映像)  
Randy Jones   ...  Himself 
Carla Bruni   ...  Herself (資料映像)  
Bernard Buffet   ...  Himself (資料映像) 
Linda Evangelista   ...  Herself (資料映像) 
Mick Jagger   ...  Himself (資料映像) 
Zizi Jeanmaire   ...  Herself (資料映像)  
Francois Mitterrand   ...  Himself (資料映像) 
Nicolas Sarkozy   ...  Himself (資料映像) 
The Village People   ...  Themselves (資料映像)
Andy Warhol   ...  Himself (資料映像)

User Rating:6.7/10 ( 759 votes)IMDb
  User Rating:6.4/10( 31 votes) Yahoo!
オトーサン、
「良く踏みこんでいる」
相棒でなければ、これだけ詳細な記録はムリでしょう。

セザール賞ノミネート 
・キュメンタリー賞  ピエール・トレットン 

User Reviews 
filmalamosaさん
United States 
2012年5月29日
ベルジュは、なぜ直ちにすべてを売ったのか?

イブサンローランの20歳からの
プロフェッショナル・ライフのドキュメンタリー。
語り手は、彼のパートナー ピエール・ベルジュ。
誰も知らない内幕を見るのは興味深い。
毎日、通りでみるファッションは、
ファッションハウスのミステリーから遠く離れている。
彼らは、アクセサリー、紫色の財布とマッチしている
イヤリングなどから多くのお金を得なければならない・・・
私の大事な質問は、以下のもの。
ベルジュは、なぜ、サンローランが死んだ後すぐに
すべてを売り払ったのだろうか?
健全な関係なら、ありえないことだ。
本当に愛している人々なら、すべてを残したいと思うはず。
美術館は、高すぎるので買ってくれないという
苦しい言い訳がなされているが、
ベルジュは、オークションで
約5億ユーロという莫大な金額を得た。
ベルジュは、少し陰気な中流男性。
奇妙な組み合わせだ。
これは成功したゲイの男の人生についての興味深い探索。
何度も見たい。

オトーサン、
「集めたねぇ。美術館ができるほどだ」
グラン・パレで行われたオークションは、歴史的事件!
出品された美術品は733点、落札額の総額は約429億円。
個人所蔵品の競売としては過去最高額を記録。

カール犬さん 
2014年7月12日
エレガンスと美の権化

イヴ・サン=ローランの公私に渡る長年のパートナー、
実業家ピエール・ベルジェ氏が語る、
イヴ・サン=ローランというモードの帝王。
イヴ・サン=ローランの才気あふれるような青年時代から、
ナルシズムや美意識が研ぎ澄まされていた人物像。
ファッション界に君臨し続けた軌跡は
波瀾万丈だし交流関係は豪華絢爛。
そんな彼のパートナーとして歩んできた
ピエール・ベルジェ氏とのドラマ。
長期に及んだゲイカップルの、
山あり谷あり紆余曲折の夫婦善哉な物語が
かなりの率直さで語られてもいた。
(当然片方の視点からのみってコトだけどさ)
その中から浮かび上がってくる
華やかな人生をおくる(ようにみえる)イヴ・サン=ローランの
トップに立つ人間の抱える深い闇と孤独が哀しい。
(洗練された物腰とはにかんだ笑顔でも眼の奥がかなりの危険水域)
それでも出会いからその永遠の別れまでの長い歳月、
その鋭敏さゆえに神経の揺れ幅がデカい
パートナーを見守り支え続けるというのは
性別を問わずなかなか出来ることではないなと思ったりもした。
世にあるシャネル映画が“すでに伝説”を解析したみたいなものだとしたら、
こちらはドキュメンタリー形式なので、リアル感もあったし、
語られる時代も昭和なので、理解できるギリギリ。
興味が持続できた。


ドラフト・デイ

オトーサン、
「堀出しものだ」
たまたま新作を借りたら、ドラフトの映画でした。
会場が、NYマンハッタンにあるラジオシテイホール!
その大きさにお口あんぐり。
3回、行きましたっけ。
 
原題:Draft Day (2014) 
監督:Ivan Reitman 
脚本:Scott Rothman/ Rajiv Joseph  
Genre:Drama/ Sport 
上映時間:110分
あらすじ:
過去2シーズン、ふがいない成績に終わった
クリーブランド・ブラウンズのGM、サニー・ウィーバー・Jr.。
来シーズンこそは、確実にファンや関係者を納得させる
成績を残さなければならなかった。
すべては、12時間後に迫ったドラフト会議の成否にかかっていた。
どうしても即戦力となる目玉選手を獲得したい。
そんな彼が喉から手が出るほど欲しい1位指名権の譲渡を
ライバルチームのGMが提案してきた。
しかし、交換条件は今後3年間の1巡目指名権の譲渡という
あまりにも法外な要求だった。
人気選手が欲しいオーナーからのプレッシャーに加え、
ヘッドコーチをはじめ現場スタッフの猛反発にも晒され、
ギリギリまで指名選手を決断できない・・・

出演者:
Kevin Costner ・・・ Sonny Weaver, Jr.(サニー)
Jennifer Garner ・・・ Ali Parker(アリ)
Denis Leary ・・・ Vince Penn(ペン)
オトーサン、
「ケビン・コスナー、ほれぼれするね」

その他の出演者:
Frank Langella ・・・ Anthony Molina
Tom Welling ・・・ Brian Drew
Ellen Burstyn ・・・ Barb Weaver
Sam Elliott ・・・ Coach Moore]
Chadwick Boseman ・・・ Vontae Mack
Rosanna Arquette ・・・ Angie
Russ Brandon ・・・ himself
Terry Crews ・・・ Earl Jennings
Arian Foster ・・・ Ray Jennings
Griffin Newman ・・・ Rick the Intern
Patrick St. Esprit ・・・ Tom Michaels
Chi McBride ・・・ Walt Gordon
W. Earl Brown ・・・ Ralph Mowry

User Rating:6.8/10 ( 32,787 votes)IMDb
  User Rating:7.5/10( 63 votes) Yahoo!
オトーサン、
「名画!」

User Reviews 
Shannonschaefer さん
2014年4月10日
すべてのスポーツファンのためのすばらしい映画。

私は本当に、この映画を楽しみました。
はい、私は女性です。
スポーツ、特にフットボールを愛していますが、
これは、誰でも楽しむことができる映画です。
ブラッド・ピット主演映画「マネーボール」を思いだします。
チームをまとめる義務を果たすために耐える必要がある
狂気、プレッシャー、内輪もめについての
非常に興味深い話しです。
ケビン・コスナーはサニー役で、傑出したパフォーマンスをし、
ジェニファー・ガーナーは、最高のパフォーマンスをします。
この映画は、ずっと夢中にさせてくれたので、
もたもたしているとか、退屈とは思いませんでした。
できれば、大きなスクリーンの劇場で、ぜひ見てほしい。
様々な都市とスタジアムの背景シーは、息をのみます。

オトーサン、
「同じ国技、相撲もドラフト制度を採り入れたら?」

前田有一さん 
2015年2月11日
ドラフトだけで映画を作ってしまう

もし忠臣蔵の映画で討ち入りシーンがなかったら
お客は怒るだろう。
小向美奈子のDVDを買って水着だけで終わったら、
10年前ならともかく金返せといわれてしまう。 
ものごと、絶対必要な要素というものがあるわけだが
「ドラフト・デイ」はすごい。
アメフト映画だというのに、なんとアメフトをする場面がない。
厳密には少しだけあるが、見せ場ではない。 
クリーブランド・ブラウンズのゼネラルマネージャー、
サニー(ケヴィン・コスナー)はチームの不振を
今回のドラフトで取り戻すことができなければ、
クビというところまで追いつめられていた。
その焦りからか、序盤に極端に不利な事前取引をしてしまい、
彼はさらに苦境に追い込まれる。 
NFLはドラフト発祥のプロスポーツだけあって、
毎年それは大いに盛り上がる。
ショウアップされたイベントは華やかで、
独特のルールもスリルを呼ぶ仕組みだ。 
その「NFL独特のルール」は、
映画の上映前に親切にも紹介ビデオが流されるので
ここでは説明無用だろう。
これがあるおかげで最後の1秒まで目が離せないわけだが、
まったくアメリカ人というやつは
なんでも楽しむ天才だと感心させられる。 
誰が誰を指名するか、来年以降の指名権と引き替えに
誰をゲットするか等々、予想以上に映画は盛り上がる。
とくにドラフト会議が始まってからは、
それが十二分に見せ場になることを証明する。
分割画面や大げさな音楽、演技など、
アクの強い異色スポーツ映画を楽しめるだろう。 
まるで戦略的にコマをすすめるチェスのように、
あるいは騙しあいのポーカーゲームのように楽しめるNFLドラフト。
そして、それが若者の将来を左右する重要なイベントだったことに
終盤あらためて気づかされ、観客も涙する。 
さすがに、全く興味がない人には厳しいし長すぎるが、
多少でもあるならば、NFLの人名など一つも知らないような人でも
十分楽しめる。
そのうち日本のプロスポーツのドラフトも、
この映画に影響されてブームがおきるのではあるまいか。


アイアンマン3

オトーサン、
「ほう、地上波でか。豪勢だね」 
金曜ロードSHOWで、話題作「アイアンマン3」を放映!
「アイアンマン」も「アイアンマン2」も傑作でした。
強烈な魅力と個性をもったヒーロー登場!
大変期待してみたのですが、単なるライドものでした。
監督が代わると、こうまで下らなくなるのでしょうか。

原題:Iron Man 3 (2013)
監督:Shane Black
原作:Stan Lee/ Don Heck/ Larry Lieber/ Jack Kirby  
      Warren Ellis / Adi Granov  
脚本:Drew Pearce/ Shane Black  
Genre:Action/ Adventure/ SF 
Country: USA / China 
Language: English 
上映時間:130分
あらすじ:
人類滅亡の危機を回避したトニー・スターク。
だが、この戦いは彼の心に大きな影を落とし、
何かに取り憑かれたように
新型アイアンマン・スーツの開発に没頭する。
恋人のペッパー・ポッツは、
不眠症やパニック障害を患うトニーを心配する。
一方、巷では凶悪テロリスト“マンダリン”による
爆破テロが連続発生。
かつてトニーと対面した科学者キリアンが
驚異的発明を手に再び姿を現わし、自宅を襲撃する。
窮地に立たされながらもアイアンマン・スーツを駆使し、
一味の陰謀を食い止めるべく立ち向かうが・・・

出演者:
Robert Downey, Jr. ・・・ Tony Stark / Iron Man(トニー・スターク)
Gwyneth Paltrow ・・・ Virginia "Pepper" Potts(ペッパー・ポッツ)
Guy Pearce ・・・ Aldrich Killian(キリアン)
オトーサン、
「ロバート・ダウニー・JR、鼻につくぞ」

その他の出演者:
Don Cheadle ・・・ Col. James "Rhodey" Rhodes / Iron Patriot
Rebecca Hall ・・・ Dr. Maya Hansen
Stephanie Szostak ・・・ Ellen Brandt
James Badge Dale ・・・ Eric Savin
Jon Favreau ・・・ Happy Hogan
Ben Kingsley ・・・Trevor Slattery
Ty Simpkins ・・・ Harley

User Rating:7.3/10( 487,933 votes)IMDb
  User Rating:7.7/10( 743 votes) Yahoo!
オトーサン、
「視覚効果だけの代物!」

アカデミー賞ノミネート 
・視覚効果賞 

User Reviews 
William McDillさん
United States 
2013年5月16日
過大評価!

私は、「アイアンマン」の大フアンだ。
この映画をみるので、興奮していた。
だが、ああ、見てがっかり。
「アイアンマン3」は、
ロバート・ダウニー・JRの傑出した演技のおかげで、
まったくひどくはないが、
どう考えても、よくなかった!
この作品は、オリジナルを成功させた
ユーモアとハートをマッチさせようとしているが、
ひどいジョーク(それも頻繁な)によって、失敗している。
そして、感動的なシーンは、熱が入らず、
無意味でオーバーな果てしないアクション・シーンのおかげで、
台なしにされている。
対戦相手がひどい。
監督は、聴衆のためにスーパーパワーを発明しようとしたが、
狙いはよかったが、うまく行かなかった。
これらの「新しい」能力は、甘味料にとどまり、
理性的な意味を完全に放棄している。
聴衆をはらはらさせる不信の緊張感は、破壊されてしまった。
私の考えでは、その究極な失敗は、「プロット」だ。
映画の終わりには、手の付けようのない混乱を招いている。
しぶしぶ認めよう。
ストーリーの1部を楽しんだが、
これから見たいひとの楽しみを台無しにしないために、
詳細には立ち入らないでおく。
予告編では、灰から立ちあがるように見えたが、
これまた、ハリウッドの手口をあらわにしている。
高品質の映画を作るよりも、、マーケティングに取りつかれているのだ。
全く驚くべきことではないのだが、
すさまじい爆発と短いジョーク、
それを3Dで撮影すればいいのさ。
そんな平凡な映画がお金になると連中は信じているのだ!

オトーサン、
「面白いシーンもあったけど・・・」

あろえりーなさん 
2013年10月12日
無敵だな〜

ストーリーはシリーズ中一番楽しめたとは思うけど、
アクションや馬鹿馬鹿しさは前作のほうが良かったかなぁ。
あ、でも飛行機から落下する人々を
間一髪救い出すシーンは良かったな。
それから、身体のパーツパーツが凄い速度で遠くからやってきて、
バチンバチン!と身体にフィットしアイアンマン化するという展開も
なんかもう無敵だな〜って感じで良かったですね。
あれならどんな奴が相手でも勝てそうな気がする。
おませな男の子とのやりとりや、
ファンだと自称する男との絡みとか、なかなか笑えました。 


戦場のメリークリスマス

オトーサン、
「見ていなかったんだ」
大島渚は、学生時代の憧れの監督。
「日本の夜と霧」、「青春残酷物語」に溢れる
その才気と熱気に魅かれたものです。 
この作品でも、戦争の空しさを感じました。

原題:戦場のメリークリスマス(1983)
      Merry Christmas Mr. Lawrence
監督:大島渚
原作:Laurens van der Post  
脚本:大島渚/ Paul Mayersberg
Genre:Drama/ War
Country: UK / Japan / New Zealand 
Language: English / Japanese 
上映時間:123分
あらすじ:
第二次世界大戦下、ジャワ山中の日本軍捕虜収容所。
ある朝、俘虜の英国陸軍中佐ロレンスは、
日本軍のハラ軍曹に叩き起こされる。
ハラの判断で、ある事件の処理を行うため、
日本語ができるロレンスに立会いをさせようというのだ。
その事件とは、朝鮮人軍属のカネモトが
俘虜のオランダ兵を犯したというもの。
この収容所で兵士・軍属の俘虜に対する性的虐待は
もとより男色は御法度だった。
ハラはカネモトに切腹をさせようとするが、
そこへ収容所長のヨノイ大尉が現れ、処理は先延ばしになる。 
これを機にロレンスとハラの間には
立場を超えた奇妙な友情が生まれる。 
同日、バダヴィアの軍律会議に出席したヨノイは、
日本軍相手に果敢に立ち向かった
英国陸軍少佐セリアズと出会い、
その反抗的な態度に視線を奪われる。
裁判とは名ばかりの取調べが終わった後、
セリアズは処刑されるかと思いきや、
レバクセンバタでヨノイの監視下に置かれることに・・・ 

出演者:
 David Bowie・・・ Maj. Jack 'Strafer' Celliers(陸軍少佐セリアズ) 
 坂本龍一 ・・・ヨノイ大尉 
 ビートたけし ・・・ハラ軍曹 
 Tom Conti・・・ Col. John Lawrence(陸軍中佐ロレンス) 
オトーサン、
「Edward Foxが出ている!」
これは勘違いで、 歌手のDavid Bowieでした。
でも、俳優としても、立派な演技をみせてくれました。
坂本龍一さんも、作曲家なのに、立派な演技。

その他の出演者:
 Jack Thompson・・・ Group Capt. Hicksley 
 内田裕也 ・・・拘禁所長 
 ジョニー大倉 ・・・イトウ憲兵中尉 
 室田日出男 ・・・ゴンドウ大尉 
 戸浦六宏 ・・・軍律会議通訳 
 金田龍之介 ・・・フジムラ軍律会議審判長 
 三上寛 ・・・イトウ憲兵中尉 
 内藤剛志 ・・・イワタ法務中尉 
 本間優二 ・・・ヤジマ一等兵 
 石倉民雄 ・・・軍律会議検察官 
 飯島大介 ・・・ウエキ伍長 
 Alistair Browning・・・  De Jong  
 James Malcolm・・・ Celliers' Brother 
 Chris Broun・・・Celliers aged 12  

User Rating:7.3/10 ( 9,202 votes)IMDb
  User Rating:8.1/10( 115 votes) Yahoo!
オトーサン、
「やはり、名画だね」

カンヌ国際映画祭ノミネート 
・パルム・ドール  大島渚 

User Reviews 
Denver53さん
Denver, Colo 
2001年2月21日
時に、無器用だが、感動的で、忘れ難い

17年以上前、上映時に、この映画を見た。
当時、大きな話題になったのは、
デヴィッド・ボウイの出演だった。
彼は、素晴らしい仕事をした。
だが、映画の焦点は、彼が演じる人物ではない。
東洋と西洋の違いと戦争のむごたらしさだ。
私は、ケーブルチャンネルで、先週再び見ることができた。
本作を十分に高く評価するには
当時の日本軍と俘虜の両方の文化を理解すべきだ。
収容所での彼らの存在は戦争の不運な結果であり、
一時的なものであるべきだ。
生死を賭けた体験ではない。
日本軍にとって戦死せずに降服した俘虜は、臆病者だ。
おそらく、人間ですらない。
消耗品だ。
だが、最初は、この収容所においては、
俘虜を「教育する」努力があった。
そして、衝突が始まった。
肉体的、心理的な争いがあった。
どうやら同性愛もあった。
確かに、双方の人物には、多くの悲しみがあった。
双方の立場が逆転するとき、この点が終結する。
今でも、この映画の曲をハミングすることができる。
映画のシーンを思い出して、憂鬱になる。
人間の心のより暗い側を掘り下げる映画が好きならば
この映画をチェックしよう。

オトーサン、
「散文詩のようなコメント!」

なんのかんのさん 
2012年8月16日

ここに登場する兵士たちは、みなヨソモノなんだ。
侵略者と被侵略者という分かりやすい関係ではない。
兵隊としてジャワに派遣されたものたち。
カルチャーショックってのは、
ヨソモノがほかの生活圏へ行って起こすのが普通だが、
誰も土地に結びついた生活をしていない。
日本側も英国側も、同じ無重力状態で
カルチャーショックを起こす純粋実験をしているようなもの。
自分の土地は遠くにある。
朝鮮人兵の処刑のエピソード。
日本式のハラキリで自決を迫られるということで
二重に屈折した屈辱があり、
そこで遠くの母国の言葉で「アイゴー」と叫ぶ悲痛さが増す。
それに対してオランダ兵が自殺するのは、
自分に親切にしてくれた彼に対する申し訳なさといった
個人的な殉死のようなもの。
それを日本兵は公的なものと見て礼を尽くそうとする。
するとそれを英国側は個人に対する侮辱と取って引き上げようとする。
ここらへんの二転三転する考え方のズレが面白く、
それも自国の風土から離されているためにかえって
「自国民の考え方に忠実であろうとする」
純粋実験の場となってしまった結果なのかもしれない。
そういった緊迫に満ちた映画で、
そのゴツゴツとした手触りが大島ならではのものだった。
一番美しいなと思ったシーンは、
隊列を組んでほかの土地へ出ていく兵士たちのなかに、
ロレンスがハラを探して、黙って見送るとこ。
あとでの再会シーンよりもあそこでジーンとした。
それと大島作品で重要な歌のシーン。
俘虜たちはしばしば抗議をこめて歌い、
想い出の中では弟が歌う。
戦争と対照的な個人的・内省的なものとして歌があり、
また団結の象徴としても歌がある。
そしてテーマ曲、
静かなガムランを思わせるメロディが土地の精霊のように、
このヨソモノたちの間を埋めていくように
あるいは分離していくように、漂い流れていく。


キャスパー

オトーサン、
「午後ロードらしくないね」
サメやエイリアンや、セックスや流血シーンなし。
それもそのはず、スピルバーグ製作です。
夏休みで、お子さんを意識したのでしょう。
友好的な幽霊とは、よく思いついたもんです。

原題:Casper (1995) 
監督:Brad Silberling
脚本:Joseph Oriolo (characters)
      Sherri Stoner/ Deanna Oliver
Genre:Comedy/ Family/ Fantasy 
上映時間:100分
あらすじ:
強欲な一人娘キャリガンは
大富豪だった父親が亡くなって
古びた屋敷を相続することに。
怒って権利書を燃やそうとしたが
屋敷に宝物があることが分かる。
だが、屋敷を訪れてみると
ゴーストたちが住みついていた。
諦めがつかないキャリガンは
心霊学者ハーベイ博士を呼ぶ。
最愛の妻を亡くしたハーベイ博士は
娘カットと一緒に、屋敷で暮らしはじめるが・・・

出演者:
Bill Pullman ・・・ Dr. James Harvey(ハーベイ博士)
Christina Ricci ・・・ Kathleen "Kat" Harvey(キャット)
Malachi Pearson ・・・ Casper (キャスパー)
Cathy Moriarity ・・・ Carrigan Crittenden(キャリガン)
オトーサン、
「クリスティーナ・リッチ、はまり役だね」
キャスパーに出くわして、失神する様子が素敵でした。

その他の出演者:
Eric Idle ・・・ Paul "Dibs" Plutzker
Joe Nipote ・・・ Stretch 
Joe Alaskey ・・・ Stinkie 
Brad Garrett ・・・ Fatso 

User Rating:6.0/10( 77,001 votes)IMDb
  User Rating:7.9/10( 39 votes) Yahoo!
オトーサン、
「楽しいね」

User Reviews 
jdkrausさん
Maineville, Ohio 
2004年10月20日
非常に感動的、
永遠にファミリーのお気に入り!

6歳から、の映画を楽しんでいる。
笑い、叫び、興奮させた!
この映画が好きでないひとが大いにに失望する。
悲しいけれども、人間に戻りたい3人の幽霊が、
喜劇的息抜きを表してくれる。
キャスパーは、友好的な幽霊だ。
孤独で、私やキャットのように、孤独だ。
この映画、実に感動的だ。
寂しく憂うつな私について考えさせ。
でも、ポジティブなエンディングが、すばらしい。
特殊効果も好きだ。
当時、有名だった。
もちろん現在では、「マトリックス」や
「ロード・オブ・ザ・リング」の効果は、すばらしい。
でも、この映画は、私の心を悲しく、幸福にさせてくれる。
あなたが、死んだようになっていても、
世の中には、誰かがあなたのためにいるのだ。

オトーサン、
「夏休みにも、いいね」

michael_cさん 
2012年9月12日
ハロウィーンの映画鑑賞にぴったり! 

小さい頃に1回見た事がありましたが、
久々の鑑賞。とってもよかった!
まず主人公のキャスパーがめちゃめちゃかわいいです。
仕草も表情もとても豊かでキュート。
CGアニメーション、まったく現在の技術と見劣りしません。
むしろここから進化する必要を感じない。
ゴーストはすごくアニメっぽいのに、現実に思えます。
最近のリアルすぎるCGはむしろ脳が粗を探してしまうのかも。
ガウディ建築のようなお屋敷も楽しいし、
秘密の地下室や仮装パーティーなど、
映画の雰囲気全体がとてもワクワクする。
眠ってる子供心を刺激されます。
クリスティーナ・リッチもこの頃から存在感さすが。
お父さんもハンサムでおもしろかった。
悪役もよかった。
キャリガンのドスのきいた声が最高でした。
キスシーンも良かったなあ(笑)。
命の描き方が少し軽いかなーとも思いましたが、
ラストは素直に感動しました。
子供向け、と言ってしまえばそれまでですが、
大人になってもずっと好きでいられる1本だと思います。
ハロウィーンに、家族で見るのにピッタリです。 


トレヴィの泉で二度目の恋を

オトーサン、
「1度行ったね」
かの有名な「ローマの休日」をみて、
俄然、オードリー・ヘップバーン、
ゆかりの場所を訪ねたくなりました。
「ふーん」
この映画の主人公・エルサは、
「甘い生活」のアニタ・エクバーグの真似をしたいと
言うのです。

原題:Elsa & Fred (2014) 
監督:Michael Radford 
脚本:Anna Pavignano/ Michael Radford   
Genre:Comedy/ Drama/ Romance
Country: USA / Canada / Mexico / Puerto Rico 
Language: English 
上映時間:97分
あらすじ:
舞台はニューオーリンズ。
妻を亡くした80歳のフレッド。
引っ越したアパートで隣人のエルサと出会う。
エルサは、早くお迎えがこないものかと、
引きこもりのフレッドに、
何とか心を開いてもらおうと、手を尽くす。
やがて二人は惹かれ合うようになるが、
エルサには、死ぬ前に果たしたいある願いがあった。
ローマのトレヴィの泉に行ってみたいの。
「甘い生活」のアニタ・エクバーグの真似をしたいの・・・

出演者:
Shirley MacLaine ・・・ Elsa Hayes(エルサ)
Christopher Plummer ・・・ Fred Barcroft(フレッド)
オトーサン、
「すごいね、この競演!」
何しろ、2人とも、アカデミー賞俳優なのです。

その他の出演者:
Marcia Gay Harden ・・・ Lydia
Chris Noth ・・・ Jack
Jared Gilman ・・・ Fred's grandson
Scott Bakula ・・・ Raymond Hayes
Deanna Meske ・・・ Laura Hayes
McCartney Bisgard ・・・ Carla Hayes
George Segal ・・・ John
James Brolin ・・・ Max Hayes
Wendell Pierce ・・・ Armande

User Rating:6.5/10 ( 1,384 votes)IMDb
  User Rating:8.1/10( 17 votes) Yahoo!
オトーサン、
「老人向けの名画だね」
このDVD、うれしいことに、でか字幕があります。

User Reviews 
planktonrulesさん
Bradenton, Florida 
2014年11月12日
素晴らしい

いま見終わったばかり。
本当に、本当に、楽しめた。
しかし、同時に、心配もした。
何人の人々が、この佳作を見に行くだろうかと。
晩年に愛情を見つける2人の風変りな映画だ。
この手の映画は、ヒットしない。
ほとんどのロマンス映画は、非常に美しい若者を描いていて、
80歳の人々には、無縁だ!
率直に言おう。
そうした典型的なラブストーリーには、飽きた。
「フェイス・オブ・ラブ」(2013)、「恋愛適齢期」(2003)、
そして、この「トレヴィの泉で二度目の恋を」のような
高齢者の恋を描く映画に、もっとパワーを!
フレッドを演じるクリストファー・プラマーは、
風変わりな高齢の男やもめで、
晩年を優雅に過ごすなど真っ平と思っている。
娘が彼を新しいアパートに引っ越しさせ、
お隣に公園があるから散歩しなさいというが、
一日中、ベッドで過ごすんだと言い張る。
だが、彼の盤石の引きこもり生活は、
風変わりな隣人によって、覆える。
エルザ(シャーリー・マクレーン)は、
フレッドとちがって、明るく元気いっぱい。
送ってきた人生について、嘘をつくのが大好きときている。
(訳注:例えば、こんな風に。
「ピカソに頼まれて、モデルになってあげたわ」
「その絵、是非みてみたいね」
「金庫に収ったけど、鍵をなくしちゃったの」)
はっきり言うと、彼女は少しへんな奴・・・
だが、楽しい変人だ。
彼らは、やがて、ともに最後の日々を楽しむことにする。
エンディングは、正直言って弱いが、
この映画、大いに楽しめた。
2人の風変わりな登場人物は、
普通の映画では出会えそうもない。
2人には、やりたいことがあり、夢がある。
プラマーとマクレーンは、ただただ、すばらしい。
低予算の映画ということを考慮すると、
助演陣も、充実している。
低予算にもかかわらず、大事なことは省いていない。
さらに、私を久しぶりに微笑ませてくれた。

注:
見た後で、このすばらしい映画がリメイクと知った。
アルゼンチン映画とほとんどそっくりだ。
最初に、Elsa y Fred (2005)を見るように勧める。
そのほうが、よいと言うわけではない。
だが、それはオリジナルだ。

オトーサン、
「名文句があったっけ」
・四十、五十は洟垂れ小僧、
 六十、七十は働き盛り、
 九十になって迎えが来たら、百まで待てと追い返せ。」

saf*****さん 
2015年4月9日
いきいきと生きるには? 

「サウンド・オブ・ミュージックのトラップ大佐が、
気難しいまま年を取っていたら」と思わせる
クリストファー・プラマーの登場。
頑固で、極端に外出や人付き合いを嫌がる変人を見事に演じ、
シャーリー・マクレーンの海千山千で
世話好きのおばさんとの対比が楽しい。
シャーリーも撮影時80歳近いというのに、
時折可愛らしさも見せるという、さすがのオスカー女優振り。
最後の艶やかなドレス姿には、びっくりした。
『スタートレック/エンタープライズ』のスコット・バラクや
懐かしのジョージ・シーガル、娘役のマーシャ・ゲイ・ハーデンなど
芸達者が、物語を盛り上げた。
「生きていくためには、まず自分が心を開くこと」と
優しく教えてくれる作品。


黒い雨

オトーサン、
「もう一度みるか」
上映早々に、この話題作を見ました。
また見る気になったきっかけは、
「小沢昭一的心」を読んだからです。
・骨折記念 骨折り損について.....考える
庄吉役で出演している小沢さんが、
撮影中に崖から田圃に落ちて、
全治3ケ月の重症を負った話が出ていたからです。
「なるほど」
目をこらしてみると、左腕にギブス姿で、
川釣りをしておられます。

原題:黒い雨(1989)
      Black rain
監督:今村昌
原作:井伏鱒二
脚本:今村昌平/ 石堂淑朗  
Genre:Drama/War
Color:Black and white
上映時間:123分
あらすじ:
1945年8月6日、広島に原爆投下。
郊外の疎開先にいた矢須子は
直後に降ってきた真っ黒な雨を浴びてしまう。
5年後、叔父夫婦に引き取られた矢須子に
縁談が持ち込まれるが、
“ピカに遭った女”という噂でいつも破談に。
叔父は矢須子が直接ピカに遭っていないことを
証明しようと必死になるのだが・・・

出演者:
田中好子・・・ 高丸矢須子 
北村和夫・・・ 重松 
市原悦子・・・ シゲ子 
小沢昭一・・・ 庄吉 
三木のり平・・・ 好太郎
石田圭祐・・・ 岡崎屋悠一 
オトーサン、
「キャンディーズのスーちゃんだ!」
はじめてみたとき、びっくりしました。
原爆映画に、アイドル歌手が出演するなんて、
不謹慎だろうが。

その他の出演者:
原ひさ子・・・ キン  
大滝秀治・・・ 医師 
小林昭二・・・ 片山 
石丸謙二郎・・・ 青乃 
常田富士男・・・ 火傷の四十男/老遍路 
三谷昇・・・ 郵便局長 
楠トシエ・・・ カネ 
殿山泰司・・・ 老僧 
山田昌・・・ 岡崎屋タツ 
飯沼慧・・・高丸 
河原さぶ・・・ 金丸 
深水三章・・・ 能島 
白川和子・・・ 白旗のばあさん 
沢たまき・・・ 池本屋のおばはん 
七尾伶子・・・ るい 

User Rating:8.0/10 (  2,039 votes)IMDb   
User Rating:7.8/10( 24 votes)みんなのシネマレビュー
  User Rating:8.5/10( 46 votes) Yahoo!
オトーサン、
「記憶されるべき映画だ!」

カンヌ国際映画祭受賞
・フランス映画高等技術委員会賞  今村昌平
同ノミネート
・パルム・ドール  今村昌平    
日本アカデミー賞受賞 
・作品賞     
・主演女優賞  田中好子    
・助演女優賞  市原悦子    
・監督賞  今村昌平    
・脚本賞      
・撮影賞  川又昂    
ブルーリボン賞受賞 
・主演女優賞  田中好子  

User Reviews 
Sol L.Siegelさん
United States
1999年7月14日
見事で、恐ろしく、粛然とする

いつまでも、終わることなく、怒りがこみあげる。
この映画は、際立っている。
傑作だ。
この言葉を軽く使ってるわけではない。
これは、マイケル・ダグラス主演映画"Black rain"ではない!
題名が同じだけでなく、
同じく「放射性降下物」に言及している。
放射能雨は、最初の核爆撃の生存者に雨あられと降りそそいだ。
今村昌平映画の中で、本当に黒い雨が降ったのだ。
映画は、全編、広島の放射性降下物と戦争自身について
訴えている。
老夫婦が健康を悪化させるなか、
大人になった姪(田中好子)が明るくなるのは、
不気味だし、、
毎夜リセットされる古時計、
ヒロインのドアの外に積み重なっていく石像、
村にエンジン音が近づいてくると、
半狂乱になって何でも攻撃する復員兵・悠一など、
一連の悲喜劇的なエピソードにおける
皮肉なイメージがどんどん強くなっていく。
爆撃日の模様は、こま切れのフラッシュバックで示される。
冷静さが恐ろしい。
だが、「黒い雨」には、
今村昌平の登場人物たちへ限りない同情が示されている。
繰り返し見るべきだ。
繰り返す:傑作だ。

オトーサン、
「救いがないね」

イニシャルKさん 
2005年3月6日
原爆は怖い

被爆した登場人物たちが
一人ずつ死んでゆくのが怖かった。
原爆は怖いと改めて思った。
ビデオのパッケージに書かれている
「死ぬために、生きているのではありません」
というキャッチコピーと
本編ラストの北村和夫のナレーションが印象的だった。
機会があればもう一度見たいと思っている映画である。
2011年4月27日追記:
田中好子の突然の訃報は本当に驚いたし、
自分の母親と年齢も近く、
数日経った今でもちょっと信じられない思い。
アイドル時代はリアルタイムで知らない世代なんだけど、
「家なき子」や「ちゅらさん」などの
テレビドラマで演じた母親役が印象に強いけど、
映画ではなんといっても主演作である
この「黒い雨」のヒロイン・矢須子役が印象深い。
葬儀の際に流れた肉声テープのメッセージ
は震災の被災者の方々へのメッセージから始まっていて
本当に人柄というものが出ているし、
最後の力を振り絞っているような弱々しい声で、
本当に苦しかったのだろうと分かり、聞いていて辛くなる。
「もっと女優を続けたかった」という言葉にも、
本人の無念さというものがひしひしと伝わってきて、
思わず涙が出そうだった。
この映画のラストの重松のモノローグが
こうなった今となっては矢須子だけではなく、
演じる田中好子本人にも当てはまっているように思えて
頭の中を何度もリフレインして切なくて仕方がない。
本当に残念でまだ亡くなるには惜しい女優だったと思う。
つつしんでご冥福をお祈りします。 

オトーサン、
「わかるような気がする、その気持ち」

黒美君彦さん 
2012年8月5日
重いが背負うべき作品

個人的な思いから
これまで観ることを無意識に避けていた作品。
井伏鱒二の原作は、被爆体験のない作家が
取材を重ねて原爆被害のみならず、
その背景にある日本という共同体を見事に描いた作品。
そしてこの今村監督作品もまた、余すところなく
その原作を映像化して見せている。
公開から20年以上経って観ると、
原爆症の発症を恐怖する人々と、
福島の原発災害とが重なって見えて仕方がなかった。
核爆弾と原発はもちろん根本的に異なる。
しかし、誰にも見えず、食い止める術のない放射性物質と
人類が共存できないのはわかりきったことではないか。
北村和夫、市原悦子の夫婦と、田中好子が演じる姪の三人家族。
夫婦は原爆に遭い、
田中好子が演じる矢須子は直接被爆しなかったものの、
黒い雨に打たれてしまった。
福山の小さな山間の集落へと帰った三人だが、
広島県内といっても遠く広島を離れた田舎で、原爆は遠い出来事。
矢須子は縁談を相次いで断られる…。
田舎の陋習、何の科学的根拠もない差別…
やがて、原爆から5年以上経って、
直接被爆していたわけではない入市被爆者たちが相次いで死んでいく。
そして、あの日黒い雨に打たれた矢須子もまた、からだの異状を覚える…。
若くして亡くなった田中好子の最期が、劇中の矢須子と重なり、
痛々しいまでの熱演が、作品のテーマと共鳴していた。
井伏鱒二の原作がすぐれているのはもちろんだが、
映画としてもまったく古びていない。
放射能をまき散らし、何年もかけて人体を蝕む
核兵器の不条理がみごとに描かれた傑作だった。
原爆は体だけではなく、
その後のそれぞれの人生そのものを傷つけたのだ。


ザ・クロコダイル 〜人食いワニ襲来〜

オトーサン、
「え?」
ワニ映画といえば、オーストラリア。
ところが、舞台は中国。ビルマ国境!
そんなところに、ワニいたかなぁ?
まぁ、日本にも、熱川にいますけどね・・・
この中国映画、原題がいくつもあって、
映画批評を書くのに、苦労しましたよー。

原題:Bai wan ju e (TV 2012)
   百萬百鰐
      Million dollar crocodile
      Croczilla
監督・脚本: Li Sheng Lin :
Genre:Action/ Comedy/Horror
Rated PG-13 for brief strong language, 
      some creature violence and mild sensuality 
Country: China 
Langage:?
上映時間:90分
あらすじ:
広東省の杭州。
リウは、ワニ園のオーナー。
経営難で、ワニたちを手放す羽目になる。
そのなかに、体長8 1m、体重2トンのマオもいた。
売却先は、料理店の店長チャオ。
マオは、屠殺寸前に逃げ、通りがかりのウェンを襲い、
彼女がイタリアで働き、8年がかりで溜めた10万ユーロを飲み込む。
半狂乱のウェンは、地元の警察官ワンに通報するが、信じてもらえない。
ワンは、彼女を自分の家に連れ帰り、息子のシンに面倒をみるようにいう。
彼は、勉強嫌いで、マオへの餌やりが日課だ。
マオは、産卵のため、いつもの径を這っていく。
店長チャオもウェンも、10万ユーロを取り返そうと、
マオを追跡し、繁殖地の西湖へ向かう・・・

出演者:
Barbie Hsu ・・・Wen Yan(ウェン)
Guo Tao ・・・Wang Beiji(ワン)
Ding Jiali・・・Xiaoxing(シン)
Shi Zhaoqi ・・・Bald Liu(リウ)
Suet Lam・・・Big-Mouth Zhao(ジャオ)
オトーサン、
「時代も変わったもんだ」
台湾、中国、香港の俳優が共演とは・・・

User Rating:4.1/10( 421 votes)IMDb
  User Rating:6.6/10( 3 votes) Yahoo!
オトーサン、
「スコアは、Yahoo!に軍配」

User Reviews 
dagamedocさん
Florida, USA 
2014年5月26日
誰もが言うほど悪くない…少しばかげているが

そう、この映画は、純粋で、純粋なチーズ。
悪夢を与えるシアリアスな映画を捜しているなら、
他の何かを試してほしい。
(たとえば、「宇宙戦争」)
私の経験では、シアリアスなストーリーを描こうとすると、
ほとんどのアジア映画は、2つにわかれる。
私に自殺を考えさせる痛ましいドラマか、
退屈などうでもいいことを吐き出すかだ。。
有り難いことに、本作は、どちらでもない。
ユーモアたっぷりの愚かなモンスター映画だ。
主役の名はWen Yan。少し愚かな人。
そして、悪者役たちは、ステロタイプだが、
その愚かさが実におかしい。
スティーヴン・チョウではないが、
見応えがある。
随所でくすくす笑える。

オトーサン、
「スマッシュ・ヒットしたんだ」

lamlam_pachangaさん 
2013年8月4日
魚!欧! 

本作は12年製作の中国映画で、
邦題の通り、巨大な人喰い鰐が出現して
人々を恐怖に陥れると言う
文字通りのパニック映画です。
低予算映画として企画されたためか、
前評判は大して芳しくなかったものの、
口コミで評判が広がり、あれよと言う間に
スマッシュ・ヒットを記録しました。
監督はこれがデビュー作となる林黎勝。
アンディ・ラウ主演「イノセントワールド−天下無賊−」の
脚本に参加しています。
有名監督を輩出している北京電影学院の教授。
演出と脚本を担当し、大陸には珍しい
コテコテのジャンル映画を送り出してくれました。
主演は台湾の人気者バービィー・スーと、
大陸の実力派グォ・タオ。
一昔前には決して考えられない台湾と大陸のコラボ。
脇を固めるのが、これまた香港のラム・シューときてる。
燻し銀のシー・ジャオチーも画面を引き締めてくれます。
低予算映画で一番大事なことは何でしょう?
頭を使うことだと思います。
つまり、脚本が大事。
この映画のポイントは、
“死ぬほど苦労して貯めた100万ユーロを鰐に食べられた”にあります。
これにより、金のあるハリウッド映画なら
出演者がギャーギャー叫んで、
ガンガン食われていくだけの映画になるところを
「巨大鰐はこぇーけど、あたしの金を食いやがった!!」
と言う復讐心を生み出し、
「ぜってぇー取り返す!」と言う決意を芽生えさせるのです。
こうして、本当なら追われて叫ぶだけのヒロインのウェンは
異様な形相で「魚(鰐のこと)!欧(金のこと)!」と叫びながら、
鰐を追いかけまくることになります。
つまり、鰐より怖い徐熙媛の怪演が見どころ。
何度も絶体絶命に陥り、
周りから「こいつ頭おかしいだろ?」と勘違いされても諦めない...
その形相に、彼女が大好きな私は
ちょっとめまいを覚えたほどの怪演でした(笑)
ここに絡んでくるのが、発端となる不手際を犯し、
徐熙媛を餌にして鰐を誘い出そうとする林雪。
でも、林雪がこれをやると憎めない...
林黎勝、そこまで計算してたのか。
で、後半は郭涛演じる警官が魅せます。
男手ひとつで息子を育てる苦労人が、
鰐から息子を守るためにどんどん逞しくなっていく
やっぱりこれがないとカタルシスもないですから。
追う者と追われる者の立場を逆転させ、
でもいつ襲われるか分からない状況は変わらず、
そこに無邪気な畜生男が絡んで混乱の度合いが深まり、
最終決戦は中国屈指の観光名所・西湖での大捕物と
ほんとに脚本ひとつで見せきった映画です。
決して完成度が高いわけでもないし、
終盤の徐熙媛と郭涛の感情のやり取りは蛇足だと思いますが、
こうしたアイデアを真剣に練っている映画は大好きですし、
説教臭い映画が多い大陸から
こうした娯楽映画が産み出されるのは大歓迎。
パニック映画にしては恐怖感の演出が足りませんが、
何も考えずに愉しめる香港映画のような中国映画です。 


アイス・ツイスター

オトーサン、
「あれ、午後ロードにしては」
どぎついシーンもないし、
SFといっても、突込みどころも、そうないし。
生真面目なカナダ映画のためでしょうか。
猛暑日の続くなか、こういう涼しい映画は、
大歓迎です。

原題:Ice Twisters (TV 2009)
監督:Steven R. Monroe
原作:Paul A. Birkett/ Andrew C. Erin
脚本:Andrew C. Erin  
Genre: SF
Rated PG-13 for some disaster images  
Country: Canada / USA 
Language: English 
上映時間:98分
あらすじ:
アメリカ政府が極秘に推進する
天候を制御し人工的に雨を降らせるプロジェクト。
だが、異常気象を解決するはずの最終計画は暴走、
超大型低気圧“スーパーストーム”を産み出してしまう。
女性科学者のジョアンは、
元上司でSF作家チャーリーに協力を要請。
対策に奔走するが、低気圧は勢力を増大し、
超低温竜巻“アイス・ツイスター”が発生。
吹き荒れる絶対零度の暴風が、都市や人々を凍らせてゆく。
人類滅亡を阻止するため、2人は最後の賭けに出る・・・

出演者:
Mark Moses・・・ Charlie(チャーリー)
Camille Sullivan・・・ Joanne(ジョアン)
Ryan Kennedy・・・ Gary(ゲイリー)
Robert Moloney・・・ Frank (フランク)
オトーサン、
「脇役のオンパレード」
マーク・モーゼスも、カミール・サリヴァンも
TVドラマで活躍するクラスです。

その他の出演者:
Kaj-Erik Eriksen・・・ Eric 
Alex Zahara・・・ Damon 
Luisa D'Oliveira・・・ Ashley 
Chelan Simmons・・・ Nora Elman 
Dion Johnstone・・・ Bill 
Nicholas Carella・・・ Phil 
Jeremy Radick Book・・・ Book Geek 2 
Ingrid Torrance・・・ Dr. Austin 
Rob Hayter・・・ Guard 

User Rating:4.1/10( 1,211 votes)IMDb
  User Rating:4.8/10( 5 votes) Yahoo!
オトーサン、
「ま、こんなものかな」

User Reviews 
Celticnationalistさん
Wales 
2010年12月8日
思ったよりも悪くはない

あまり期待しなかったのは、
SYFYチャンネルで放映されたからだ。 
ありきたりで、独創的でない
ケーブルTV用に作られた映画は、
2つの劇場映画よりも劣ると思ったからだ。
(「ツイスター」と「デイ・アフター・トゥモロウ」)
だが、映画が始まる前に、
私が望んでいたのは、90分間楽しめることと了解した。
本作は、まさに、そうだった。
 FXと演技は、よかった。
高望みをせず、
このB級映画から、楽しみを見つけるべきだ。

オトーサン、
「IMDbには、監督の紹介があるね」
モンローが有名なのは、
彼のスタイル、スピード、カメラに関する広い知識、
製作のすべての面を熟知し、多くをなし遂げる力だ。
俳優たちからリアルな良い演技を得ることができる。
恐れを知らず、いい仕事をし、
どんなジャンルでも、予算でも、
スタイリッシュな映画をつくることで、
批評家に注目されている。

kor***** さん 
2011年4月13日
敬遠するにはもったいない

スティーヴン・R・モンローの作品は、
これはB級作品だ!と決めつけるには
少し躊躇させられる内容の作品が多い気がしますね。
過去の作品を調べてみると
毎回そこそこの俳優さんを使っていますし、
なかにはデニス・ホッパー主演作品も存在します。
もちろん日本ではDVDスルーが
当たり前の作品ばかりですが、
本作を観てからひそかに注目している私です。
最新鋭の人工降雨発生装置が誤作動を起こし、
アメリカ全土を危険に陥るSFパニック作品なのですが、
一番興味をそそられるのは主演のマーク・モーゼスの
(アメリカドラマ界ではかなり有名ですし、
大作映画にも脇役として出演したりします)
小説家ならではの皮肉った台詞使い。
「人間がどんなにCO2を減らしても地球温暖化は止まらない。
どうせ溶けた氷河からCO2が放出するのだから」
「どんなものでも政府が絡めば殺人兵器」など、
いかにも小説の主人公に出てきそうな頭はずば抜けて良いが
周囲からは嫌われるタイプの人間を演じています。
CGを使った映像もそこまでチープには感じませんでしたし、
構成も無駄な役柄はなく全体的にまとまっています。
人間が犠牲になっていくなどの目を覆いたくなるシーンを
あえて写さなかったのは、
作り手の幅広い層に観てもらいたいという配慮かなと
勝手に想像しました。
もろB級作品だ、と判断せず
一度お手に取っても損はしないかと思います。


奇跡

オトーサン、
「是枝監督作品だ!」
是枝裕和さんは、1962年生まれ。
カンヌ国際映画祭では、
「そして父になる」「海街diary」、「誰も知らない」、
「DISTANCE/ディスタンス」が、
パルム・ドールにノミネート。
ヴェネチア国際映画祭でも、 
「幻の光」で、オゼッラ・ドゥオロ賞を受賞しています。
現代日本映画界、期待の星です。

原題:奇跡(2011)
監督・脚本: 是枝裕和
Genre:Drama
上映時間:128分
あらすじ:
航一は小学6年生。
弟の龍之介は、4年生だ。
両親が離婚し、鹿児島と福岡で離ればなれ。
九州新幹線の一番列車がすれ違う瞬間を目撃すれば
奇跡が起きて、家族4人の絆を取り戻せる。
そう聞いた航一は、弟の龍之介に、
一緒に現場に行こうと提案して・・・

出演者:
 前田航基・・・ 大迫航一 
 前田旺志郎・・・ 木南龍之介
 大塚寧々・・・ 大迫のぞみ 
 オダギリジョー・・・ 木南健次 
オトーサン、
「この兄弟、はつらつとしてるね」
小学生兄弟漫才コンビとして人気だそうです。
大塚寧々もオダギリジョーも、子役には勝てません。

その他の出演者:
 林凌雅・・・ 福元佑 
 永吉星之介・・・ 太田真 
 内田伽羅・・・ 有吉恵美 
 橋本環奈・・・ 早見かんな 
 磯邊蓮登・・・ 磯邊蓮登 
 夏川結衣・・・ 有吉恭子 
 長澤まさみ・・・ 三村幸知先生 
 阿部寛・・・ 坂上守先生 
 原田芳雄・・・ 山本亘 
 樹木希林・・・ 大迫秀子 
 橋爪功・・・ 大迫周吉

User Rating:6.6/10( 36 votes)みんなのシネマレビュー
  User Rating:7.7/10( 308 votes) Yahoo!
オトーサン、
「ま、こんなものかな」

日本映画プロフェッショナル大賞 
・ベスト10  第6位 

User Reviews 
アンドレ・タカシさん
2012年6月8日

「かわいい子には旅をさせろ」という諺がありますが、
あれは子供の成長を促すというより、
親に対しての戒めの色合いが強い。
「過保護になるな」という意味で。
子供たちが自らの意志で積極的に
「旅」をしたらどんなことが起こるのだろう。
本作はそんな映画だったと思います。
九州を縦断する新幹線が初めてすれ違う瞬間を見る。
その他愛無い目的も、遠く距離を隔てた場所で起こるので、
小学生たちにとってはただ事ではありません。
計画から準備、資金繰り、親や周囲の大人たちとの調整など、
途上の苦労や工夫は、思い込みが激しい分だけ
力強い経験値となって蓄積されます。
幼児が「初めてのお遣い」で世界を拡げるように、
彼らも「初めての旅」で世界を拡げました。
「お遣い」との違いは、
自分たちが受けている外界からの恩恵を
実感したことではないかと思います。
その自覚は彼らの内面をひと回り太くし、
大人への第一歩を刻ませました。
家族4人が一緒に暮らす「奇跡」を
スケープゴートにしながら、
自然とその過程がテーマになっている構成が
とても良かったです。
新幹線がやって来る直前、
この「奇跡」を目指したアクションの記憶を
フラッシュバックさせる演出に感心しました。
複雑な想いや状況をひとつの方向性へと昇華させる
刹那の心情を見事に表現していると思います。
子供たちの成長のために、本当に大切なことは何なのか。
教育機関などにクレームを付けることを
生き甲斐にしているモンスターペアレンツさんたちに
見て欲しい映画です。 

オトーサン、
「期待しすぎたね」
題名の「奇跡」が大袈裟すぎましたね。
旧約聖書にある、モーゼによる紅海の海割れ級の
奇跡を期待してはいけません。
小さな奇跡というか、ささやかな願いが叶うという
程度ですから。

黒美君彦さん 
2011年11月13日
ぼんやりとした味

やっと観ることができた。
『誰も知らない』(04年)で、
子供たちをドキュメンタリータッチで描いた
是枝監督らしく、本作でも演技だけではない
インタビューを挿入するなどして、
子供たちの子供らしい本音や夢を語らせている
あたりはさすが、上手い。
まえだまえだの二人は評判にたがわず瑞々しい演技。
それぞれの同級生も(将来の)イケメン、美少女揃い。
ただ、全体を見るとエピソードがそれぞれ浅く、
どことなく「ぼんやりとした味」…のような気もする。
登場人物が多いのでやむを得ないところもあるのだけど、
キャストが豪華な割には
それぞれのキャラが立っていないように感じた。
後半はある種のロードムービーなのだが、
それにしても九州新幹線がすれ違う場所を
どうやって特定できたのだか…
そこはファンタジーだからいいか(笑)
九州新幹線開業日の前日に、東日本大震災が発生し、
この作品で元気な老人を演じた原田芳雄は病に斃れた。
「奇跡」という題名とは裏腹に、
2011年と表裏一体の作品として記憶されそうだ。


父と暮らせば

オトーサン、
「井上ひさしさんの原作か」
"吉里吉里人"を読みましたが、いまいちでした。
いつも台本が遅れて、皆に迷惑をかけているひと
そう思っていましたが、すごい本を書いたものです。
英訳されるといいのですが。

原題:父と暮らせば(2004)
監督:黒木和雄 
原作:井上ひさし
脚本:黒木和雄/池田眞也
Genre:Drama/War
上映時間:99分
あらすじ:
昭和23年の広島。
美津江は、父・竹造と二人で暮らしている。
竹造は原爆の直撃を受けて死亡したが、
幻となって美津江の前に現れている。
美津江は明るく快活だが、
原爆投下を生き残った罪悪感があり、
勤め先である図書館に原爆の資料を集めにきた
木下青年から好意を寄せられているが、
親密になれないでいる。
竹造は、“恋の応援団長”を名乗り
懸命に娘の心を開かせようとするのだが・・・

出演者:
 宮沢りえ・・・ 福江美津江 
 原田芳雄・・・ 福江竹造 
 浅野忠信・・・ 木下正 
オトーサン、
「宮沢りえ、見直したね」
貴の花と浮き名を流したり、
セクシー写真集を出したりする芸能人、
ママに引きづられている子供、
そう思っていましたが、
いい女優さんになったではありませんか。

User Rating:6.2/10( 33 votes)みんなのシネマレビュー
  User Rating:8.2/10( 58 votes) Yahoo!
オトーサン、
「必見の映画だね」
8月6日、原爆投下70周年の日に、
この映画批評を書いています。
みんなが、この日に、この映画をみて
学習するといいですね。

ブルーリボン賞受賞
・主演女優賞  宮沢りえ 

User Reviews
アングロファイルさん 
2011年12月1日
これねー。

話としてはいいと思うのですよ。
特に原田芳雄のエプロン劇場とか、
終盤のジャンケンとか。
しかし、いかんせん、舞台を意識しすぎ。
台詞回しも舞台ならいいですが、
映画でああいう風にしゃべると不自然です。
個人的に舞台劇の映画化は好きなのですが、
これはもう少し考えてほしかったところ。
舞台風の映画であっても、
『十二人の怒れる男』のような傑作もあるわけですし、
本作はやはり演出のまずさが
出てしまったと言わざるを得ません。
惜しいです。
井上ひさしはこの映画化について、
「世界中の人に見てもらえるようになった」
と言って喜んでいたそうです。
そういう意義はあるものの、舞台人の自己満足でしょう。 

オトーサン、
「痛切な思い!」
黒木監督は、戦時中に親友を亡くされたとか。
米軍のグラマンが急降下してきて、
爆弾を落としたり、機銃掃射してきたのです。
黒美君彦さんは、広島のひと。
同じく痛切な思いがあるのでしょう。

黒美君彦さん
2004年7月5日
スクリーンの向こうの惨劇

スクリーンの映像を観ながら、
私は台詞の向こう側にある別の情景を見つめる。
人知を超えた史上初の大量殺戮兵器
原子爆弾が落とされた街の悲劇。
日常を生きていた若者も子供も女も年寄りも閃光に焼かれ、
生き残った人々は放射線障害に苦しみ、
発症を恐れることになった・・・。
その街の名は、広島。
しかし、黒木和雄はヒロシマを再現するのではなく、
そのありようを
絶望を深い悲しみを言葉の向こう側に配置する。
スクリーンを観ながら、
確かに私はスクリーンの向こう側の
恐るべきジェノサイドの情景を観ていた。
呼吸していることすら苦しくなりそうな濃密な空間。
井上ひさしの舞台が見事にスクリーンに転写された。
それも舞台とは異なる映画的快楽に溢れた作品として。
主演の宮沢りえがとにかく素晴らしい。
彼女の女優としての代表作と呼んでいい。
透明感と優しさと哀しみと、
時に激しく、時に全てを包み込むような穏やかさに充ちて、
存在感のある演技をみせてくれる。
哀切さに溢れた・・・とでもいえばいいか、
この作品で、彼女が「大女優」
と呼ばれるべき女優であることがはっきりした。
そして、その宮沢りえの演技に触発されたかのように、
原田芳雄が力強く、しかしせつない父親を演じる。
その眼差しの深さ・・・なんとむごいことか・・・。
主演の2人の火花が散るような緊張感の漲った演技が、
とにかく凄い、のだ。
ストーリーもサスペンスフル。
井上ひさしの原作に拠るところが大きいが、
ぐいぐいと引っ張られる。
鈴木達夫のカメラ、木村威夫の美術もまた実にいい。
被爆から59年目にして、
この作品が黒木和雄の手によって編み出されたという奇跡が、
ただただ嬉しい。
CG技術で「全て」を見せようとする風潮の中で、
この作品は見えないものを見せようとする。
観る者の想像力を要求するという意味で、
ここまでスリリングな作品が最近あっただろうか。
大傑作である。
※例のごとく「平和ボケ映画だ」
「従来の原爆映画と同じだ」とレッテルを貼って
満足する輩も多いことだろう。
そんな単眼的な批評はもううんざり。
ウヨサヨと騒ぐネット上の子供と
いっていることは同じなのだから。
広島で被爆死した者達は加害者の顔など見えないまま焼き殺され、
なおかつ戦後の占領政策下では加害責任など
問えようはずがなかった。
その中で最も被爆者を差別したのは
「非」被爆者達だったという事実。
プロパガンダの効果のひとつは
「レッテル貼り」だそうだが、この国の人々も、
もう少し「思考停止」した「レッテル貼り」から
脱することができないものか。
・・・尚、父親役がセンスなし!という見方もあるだろう。
それはそれで構わないが、
原作者が幽霊という形を使ってでも
死者を登場させたかったのは、
文字通り「死人に口なし」をいいことに
この国の人々が核の人間的悲惨を見ようとしないからではなかったか。
悪しき体験主義に立脚すれば、
歴史も人間的悲惨も体験しない限り全ては不可知となる。
断絶だの溝だのそんなことは
今さら言われるまでもなく自明の理だ。
問題はその上での思考、行為がいかなるものか、だ。
そんなところで「思考停止」に陥っているから、
安易な「レッテル貼り」で満足してしまうのではないか。
「神格化」(これまた安易な「レッテル貼り」だこと)などといって
自らの「思考停止」を露呈してしまわないよう、ご用心。
使い古された常套句ではなく、
はじめから自分で考え、自分の言葉で語ること。
それであれば何をどのように評論しようと構わない。
結果的に他者を貶め、排除することだけが目的となる
言葉の使い方だけはしたくないもんだと改めて思った次第。
はい。 


殺人魚フライングキラー

オトーサン、
「なんじゃこりゃ」
しょっぱなから水中セックスシーン。
男の水泳パンツをナイフで女が切るのです。
見るのをやめようとしたら、
クレジットに、あのジェームズ・キャメロンの名前!
駆け出し時代だと、こうしたB級映画をつくらされるのです。
本人が隠したがっていた映画だそうです。

原題:Piranha Part Two: The Spawning (1981) 
監督:James Cameron/ Ovidio G. Assonitis 
脚本:Ovidio G. Assonitis/ James Cameron/ Charles H. Eglee  
Genre:Drama/ Horror/ Romance  
Country: USA/ Italy / Netherlands 
Language: English 
上映時間:84分
あらすじ:
カリブ海に浮かぶ島のリゾート地。
観光客が惨殺されるという事件が発生。
被害者が増える中、海洋生物学の知識を持つ
ダイビングインストラクターのアンは、
急接近中の観光客タイラーから
軍が秘密裏に研究開発した
「ピラニアとトビウオをかけあわせた生物兵器」
フライングキラーが原因であると知らされる。
アンはホテルの支配人に警告するものの、
観光イベントが強行される。
フライングキラーの群れは、人々を襲撃する。
そんななあ、アンは不仲の警官であると協力して、
海に出てしまった息子を救い出そうとする・・・

出演者:
Tricia O'Neil ・・・ Anne Kimbrough(アン)
Steve Marachuk ・・・ Tyler Sherman(タイラー)
Lance Henriksen ・・・ Steve Kimbrough(スティーブ)
オトーサン、
「トリシア・オニールが主役か」
何本かTV映画に出演している無名女優です。
映画出演は、「タイタニック」のみ。
ジェームズ・キャメロン監督の縁で、端役でした。
もうひとりの主演、ランス・ヘリクソンは、
キャメロン監督に認められて、初期作品の常連となり、
「エイリアン2」で、ブレイクしました。

その他の出演者:
Ted Richert ・・・ Raoul, Hotel Manager
Ricky G. Paull ・・・ Chris Kimbrough
Leslie Graves ・・・ Allison Dumont
Albert Sanders ・・・ Leo Bell, D.D.S.
Tracy Berg ・・・ Beverly
Phil Colby ・・・ Ralph Benotti
Hildy Maganasun ・・・ Myrna Benotti
Carole Davis ・・・ Jai
Connie Lynn Hadden ・・・ Loretta
Anne Pollack ・・・ Mrs. Wilson
Arnie Ross ・・・ Mal the Cook
Lee Krug ・・・ Ron 'Ronny', the Lifeguard
Sally Ricca ・・・ Cindy
Captain Kidd Brewer Jr. ・・・ Lou
Jan Eisner Mannon ・・・ Lisa
Ancil Gloudon ・・・ Gabby
Paul Drummond ・・・ Frank

User Rating:3.5/10 ( 5,524 votes)IMDb
  User Rating:5.7/10( 37 votes) Yahoo!
オトーサン、
「低いね」
飛ぶピラニアの特撮も、お寒いかぎり。

User Reviews 
johanwictorssonさん
Sweden 
2005年12月6日
さあほら、あなたたち!!!

大した映画ではない。
この種の映画は、もはや作られないだろう。
80年代初期の映画の魅力を漂わせている。
スティーブ役のランス・ヘンリクセンは、
決して悪くない。
脚本はぶっ飛んでいるが、メチャ楽しめる。
特殊効果は、非常に安っぽく、
飛ぶピラニアは、すごく醜く見える。
魚が海上に留まっていれば、よかったのだ。
音楽は、イタリア映画風。
製作者がイタリア人だったためだろう。
私は、DVDでみた。
ワイドスクリーンになっているのが、いい。
いくつかのいいシーンは、カットされたようだ。
シアリアス狙いの映画では、
リアルでない喜劇的な息抜きシーンは、不要。
観光客らが、"we want fish"(魚よ出てこい)を唱和するシーン
脚本家は、気に入っているのだろうが、
こうしたホラー映画においては、無意味だ。
だが、そうした欠点を無視できるなら、
このかわいい映画を見てほしい。
80年代初期の忘れられた小さなホラー映画を。

オトーサン、
「ピロピロピロピロ・・・ピラニアの鳴き声」
ピラニアとトビウオを交配できるはずありませんが、
すごい生物兵器を作りだしたものです。

ジーナさん 
2009年4月23日
ピロピロピロピロ

なぜ米軍が船内だけを
立ち入り禁止にしているのかが不明。
船の中から出てこないからかと思いきや、
ストーリーが進むにつれ、、ガンガン全域に出没してるし・・・。
そしてフライングキラーの全貌もイマイチ見えてこない。
ただ殺人マシーンとしてなら食べる必要はないし、
餌として人間を襲うなら食べ残しが多すぎる(爆)
殺人魚だけでなく、人間のほうのドラマも分かりづらい。
離婚した夫かと思いきや、
どうやらまだ結婚している夫婦だったり、、
クルージングに連れ出した男と娘の存在や
ダイナマイトで漁をする親子などもつかみ辛い相関図でした。
とりあえず、魚にも人間にも
もう少しシッカリとした説明があると良かったでしょう。
登場人物のキャラ設定はしっかりしているものの、
気の毒なくらい無駄死にが多いのも難点。
もう少しジックリ死に様を見せてあげても・・・って方が
何人かいらっしゃいました(爆)
映像のほうは、年代を考慮した上でも
あまりに安っぽく低レベル。
凶暴な魚が飛ぶっていうのが、
この作品のウリなんだろうけど
ドコから飛んでくるか分からない!みたいな
パニックを味わう事が出来ませんでした。
飛んでくる音も全く緊張感がないし、
飛び方も水平に来るだけだから恐怖心もわかなかったです。
海の中で襲われるシーンは
血で真っ赤に染まる画面など効果的でしたが、
いかんせん水中なので絶叫も何もなく襲われるから
演出にパニックモノらしい派手さが無い。
とにかく全体的に効果音の使い方がお粗末でした。
特にオススメは出来ませんが、
ジェームズ・キャメロンのデビュー作という事ですから
ファンの方はチェックしてみては?
ランス・ヘンリクセンもモチロン出演しております。
でも、キャメロン監督らしさは皆無です(爆)


ラッシュアワー

オトーサン、
「変だな」
第2作と第3作もみているのに、
この第1作は、まったくみていませんでした。 
1998年は、香港返還が前年の7月で、
その熱気が燃えさかっていた頃です。
この映画のテーマになるのも、自然です。
まだケータイができていなかったので、
そのシーンをみると、時の流れを感じます。

原題:Rush Hour (1998)
監督:Brett Ratner
原作:Ross LaManna
脚本:Jim Kouf/Ross LaManna  
Genre:Action/ Comedy/ Crime 
Rated PG-13 for sequences of action/violence 
            and shootings, and for language 
Country: USA 
Language: English / Cantonese / Mandarin 
上映時間:98分
あらすじ:
ロサンジェルス駐在の
中国領事ハンの娘スー・ヤン誘拐事件が発生。
ハンは香港からエリート刑事リーを呼び出すが、
捜査を進めるFBIにとって彼は邪魔な存在だった。
そこで、彼におもり役を付けて捜査から遠ざけようとする。
その役を押しつけられたのがロス市警の刑事カーター。
最初は反目し合っていた二人だったが次第に結束し、
やがて意外な黒幕を突き止める・・・

出演者:
Jackie Chan ・・・ Detective Inspector Lee(リー捜査官)
Chris Tucker ・・・ Detective James Carter(カーター刑事)
オトーサン、
「いいコンビだね」
この映画、クリス・タッカーのほうが、主役のようです。
ハリウッドは、ジャッキー・チェンを
まだ認めていなかったのでしょうか。

その他の出演者:
Tom Wilkinson ・・・ Thomas Griffin/Juntao
Tzi Ma ・・・ Consul Solon Han
Ken Leung ・・・ Sang
Elizabeth Pena ・・・ Detective Tania Johnson
Mark Rolston ・・・ FBI Special Agent In Charge Warren Russ
Rex Linn ・・・ FBI Agent Dan Whitney
Chris Penn ・・・ Clive Cod
Philip Baker Hall ・・・ Captain William Diel
Julia Hsu ・・・ Soo Yung Han
John Hawkes ・・・ Stucky
Clifton Powell ・・・ Luke
Barry Shabaka Henley ・・・ Bobby

User Rating:6.9/10( 170,433 votes)IMDb
  User Rating:7.4/10( 70 votes) Yahoo!
オトーサン、
「面白いね」

MTVムービー・アワード受賞
コンビ賞  ジャッキー・チェン/ クリス・タッカー 
同ノミネート
・歌曲    
・格闘シーン賞  クリス・タッカー    
     ジャッキー・チェン   中国人ギャングとの戦いに 
・コメディ演技賞  クリス・タッカー 

User Reviews 
Liakot Aliさん
London 
2006年6月12日
テンポが速く、おかしく、すばらしい

2時間ノンストップのエンターテインメント。
続編を見た。
ほとんどクラシックだ。
ジャッキー・チェンは、
香港からやってきたマーシャル・アーツの
エキスパートの警官として、驚異的だ。
クリス・タッカーは、マガジントークの陽気なアメリカ人警官。
こうした2人が出会う時に起こるのは、
興奮とエンターテインメント。
これは、ジャッキー・チェンの最もよいハリウッド映画だ。
クリス・タッカーの映画は、あまり見ていないが、
これは、彼の最高の演技だと思う。
シリーズの3作目も、第1作と同様に楽しいことを望む。
あなたが、見ていないならば
見ることをお奨めする。
万人が楽しめるすばらしいアクション・コメディ映画だ。
「リーサル・ウェポン」以来の最高の相棒警官の映画だ。

オトーサン、
「中国人とアメリカ人、誤解だらけだね」
そこが、この映画のコメディたる所以です。
でも、いまだに、米中関係では、至るところで
チンプンカンプン満載なのは残念なことです。

もえさん 
2001年3月6日
言葉のカベ

最初、「この二人組大丈夫か?」と思ったこの映画。
クリスのおちゃらけぶりが楽しかった。
印象に残ってるのは、互いの父親の自慢をし合う場面。
ジャッキーが歌を歌ったり、
クリスにピストルの奪い方を教える所。
勿論二人とも戦ってる時はカッコええけど、
その他のときは何ともカワイイ!
ラクダのコブとうなぎはツボでしたね


ミルカ

オトーサン、
「伝記映画をみたいね」
たまたま、Tsutayaで、借りたのがこれ。
昔、アカデミー賞作品「炎のランナー」(1981)を
見ましたが、そのインド版ですね。
インドのアカデミー賞受賞作です。

原題:Bhaag Milkha Bhaag (2013) 
監督: Rakeysh Omprakash Mehra 
脚本:Prasoon Joshi   
Genre:Biography/ Drama/ History
Country: India 
Language: Hindi 
上映時間:186分
あらすじ:
1960年、ローマ・オリンピック。
陸上競技400m決勝。
メダルの期待がかかるインド代表のミルカは、
ゴール直前でなぜか後ろを振り返り、
4位に終わって国民を落胆させてしまう。
その後、パキスタンとの友好親善陸上大会が計画され、
ミルカがインド側団長に選ばれるが、それを頑なに固辞する。
そこで、担当大臣がミルカのもとに説得に向かうことに。
道中、同行したミルカのコーチは、
インドとパキスタンの分離独立を巡る混乱の中で、
少年だった彼が体験した過酷な運命を語って聞かせる・・・

出演者:
Farhan Akhtar ・・・ Milkha Singh(ミルカ)
Sonam Kapoor ・・・ Biro(ビーロー)
Pavan Malhotra ・・・ Milkha's coach(初期のコーチ)
オトーサン、
「ミルカ役、頑張ったね」
高地で、タイヤを引っ張って走るなんて・・・

その他の出演者:
Japtej Singh ・・・ young Milkha
Divya Dutta ・・・ Isri Kaur
Meesha Shafi ・・・ Perizaad
Yograj Singh ・・・ Ranveer Singh
Art Malik ・・・ Sampooran Singh
Prakash Raj ・・・ Veerapandian
K.K.Raina ・・・ Mr. Wadhwa
Rebecca Breeds ・・・ Stella
Dalip Tahil ・・・ Jawaharlal Nehru
Dev Gill ・・・ Abdul Khaliq
Jass Bhatia ・・・ Mahinder

User Rating:8.4/10( 32,407 votes)IMDb
  User Rating:8.1/10( 37 votes) Yahoo!
オトーサン、
「ボリウッドのよさ、全開!」
高度成長期の元気がみなぎっています。

User Reviews 
Meenendra Chaumal 
2013年7月12日
ヒロイズム、献身、うなり声
インドの傷ついたライオン....ミルカ

ミルカ・シンがヒーローならば、この映画もヒーローだ!
この伝記映画は、プラスーン・ジョーシのきちんした脚本を
ラケーシュ・オームプラカーシュ・メーが見事に監督している。
ストーリーテリングは良く、
いろいろなイベントが適切に配置されている。
笑わせ、泣かせて、ミルカに共感させ、
彼のパーティションは、仲間とコミュニティに影響した。
この映画、あなたを夢中にさせるだろう。
ファルハーン・アクタルの演技は、見事だ。
ミルカの初期のコーチ役パヴァン・マルホトラも素晴らしい。
ファルハーン・アクタルの努力、演技、
役づくりへの献身に拍手したい!
頭から足の先まで、ミルカ・シンになりきっている。
彼が、この役で、インドアカデミー賞を取ったのも、
全く驚きではない!
ミルカは、人生の荒波と戦い、世界記録を樹立する。
インドのためにメダルを獲得し、
インド人の心を元気づけた!
この国民的英雄に大声援しよう!
インド人への真の賛辞となる。
空飛ぶシーク教徒!に、
インスピレーションを得たり、
モーチベーションが上がったり、
人生を生きるヒントが得られたならば、
思い切ってやってみよう!

オトーサン、
「非常に参考になった」
けど、最後の7行は蛇足だね。

前田有一さん 
2015年2月11日
陸上短距離エンタテイメントにとどまらない

「ミルカ」は珍しい陸上短距離映画であると同時に
インド映画界で高く評価された伝記映画──にして、
きわめてタイムリーなテーマも内包する興味深い作品である。 
1960年、ローマオリンピック。
インド国民の期待を背負ったスプリンター、
ミルカ(ファルハーン・アクタル)は、
しかしゴール直前に奇妙な狼狽を見せ敗北する。
はたしてミルカは何を見たのか、その謎は彼の壮絶な過去にあった……。 
宣伝文句にある
ファルハーン・アクタルの体脂肪率5パーセントの肉体は
どうやらサバ読みなしのようで、
ほれぼれするキレっぷりである。
高地トレーニングの場面なども、
実際に数千メートルの高地に行って撮影したという。
そのうち死人が出るぞインド映画界。 
ファルハーン・アクタルは
元々映画監督だったのを俳優に転向、
その後、ごらんの通りのマッチョマンに変貌した
という相当な変わり種である。 
走行フォームも実際にミルカ・シン本人から
指導を受けただけあって美しい。
スピード感あふれる移動撮影も迫力があり、
陸上短距離が十分映画の見せ場になることを証明している。 
ちなみに、彼が走る400メートルは
陸上短距離の中でもっとも過酷といわれているが、
それは人間の無酸素運動のエネルギー供給システムである
ATP-CP系および乳酸系の枯渇までの制限時間がおよそ40秒間であり、
それがこの競技の必要継続時間(世界記録は43秒18)に
わずかに足りないからである。 
人間は、40秒間以上の全力発揮はできない。
日本の国技である相撲も、取り組みによってはそれに近い。
40秒間をわずかに超える時間、全パワーを出しきるような
こういう競技はめちゃくちゃキツいのである。
経験者なら誰でも知っていることだ。 
話がそれたが余談ついでに書いておくと、
ここで全面協力をしたミルカ本人はほぼノーギャラ。
出演しているある大物俳優もノーギャラ扱いで出演したという。
インドの国民的英雄の映画のためということで泣けてくる美談だが、
冷静に考えたら大作なんだし
普通に払ってやれよという気もしないでもない。 
ひとつ注目したいのは、
作品の背景にインド・パキスタン分離独立の悲劇が描かれている点。
この問題をここまでわかりやすく見せた娯楽映画は
これまでなかっただろうから、これを機に是非見てみてはどうだろう。 
これは、現在のインドが独立の過程でパキスタンと分離したときに、
異なる宗教の人々を当局が指定した居住地域に
むりやり移住、分離させたことが原因で起きた虐殺事件のことだ。
この映画では、イスラム教徒に殺されるシク教徒の悲劇が描かれている。 
イスラム教徒のみなさんとしては、
また俺たちが悪役かよとゲンナリしてしまうかもしれないが、
注目すべきはその被害者である主人公の幼なじみが
その事件について語る場面である。
ここでの台詞の背景にある思想こそが、
今の時代にとって重要なメッセージになると感じざるを得ない。 
美味しいが貴重なミルクを
「誰が飲んでも同じことだ」と語るこの考え方。
現実のインド、パキスタンの関係は
けっしてそのような理想通りとはいかなかったものの、
大事な問題提起としてこの映画は伝えようとしている。 
とくに、六芒星の前で勇ましい事を言うのが
趣味の人などにとっては、
この映画は大変良い教育効果を発揮すると思われる。
本映画の宣伝会社のスタッフに対しては、
劇場鑑賞券を即座に永田町2丁目および
渋谷区富ヶ谷に送付するよう、
ここに強く命じておく次第である


アニー

オトーサン、
「オリジナルをみよう」
"ANNIE/アニー"(2014)が、いまいちだったので、
TSUTAYAで、借りてみました。
監督は、「マルタの鷹」「黄金」「アフリカの女王」で
鳴る巨匠ジョン・ヒューストン監督。
ラストの大捕物は、一大スペクタルでした。
なお、このDVDには、日本語音声もありますが、
日本語字幕だけでみるのをお勧めします。

原題:Annie (1982) 
監督:John Huston
原作:Thomas Meehan
脚本:Carol Sobieski/ Harold Gray 
Genre:Comedy/ Drama/ Family
上映時間:126分
あらすじ:
アニーは、お転婆娘ゆえ、
孤児院の院長ハンニガンににらまれ、
両親が迎えに来てくれる日を夢みている。
ある日、億万長者のウォーバックスが
イメージを良くするために、
孤児の一人を週末に自宅に招待しようとする。
秘書のグレースが孤児院にやってきて、
一目でアニーを気に入る・・・

出演者:
Aileen Quinn ・・・ Annie(アニー)
Carol Burnett ・・・ Miss Agatha Hannigan(ハンニガン)
Albert Finney ・・・ Oliver Warbucks(ウォーバックス)
Ann Reinking ・・・ Grace Farrell(グレース)
オトーサン、
「アニー、可愛いね」
ウォーバックス役のアルバート・フィニー、
見事な演技でした」
強欲なハンニガンを演じたキャロル・バーネット、
"ANNIE/アニー"(2014)のキャメロン・ディアスより
よかったかなぁ。

その他の出演者:
Tim Curry ・・・ Daniel "Rooster" Hannigan
Bernadette Peters ・・・ Lily St. Regis
Edward Herrmann ・・・ Franklin D. Roosevelt
Geoffrey Holder ・・・ Punjab
Roger Minami ・・・ The Asp
Toni Ann Gisondi ・・・ Molly
Rosanne Sorrentino ・・・ Pepper
Lara Berk ・・・ Tessie
April Lerman ・・・ Kate
Robin Ignico ・・・ Duffy
Lucie Stewart ・・・ July.
Lois de Banzie ・・・ Eleanor Roosevelt
Peter Marshall ・・・ Bert Healy.
Irving Metzman ・・・ Mr. Bundles.
I. M. Hobson ・・・ Drake.

User Rating:6.5/10 ( 27,933 votes)IMDb
  User Rating:8.3/10( 39 votes) Yahoo!
オトーサン、
「楽しい」
挿入曲は、いまいちですが、
派手な舞台や装置づくりで、目を奪われました。

アカデミー賞ノミネート 
・音楽(編曲・歌曲)賞    
・美術監督・装置

ラジー賞受賞
・ワースト助演女優賞  アイリーン・クイン
同ノミネート
・ワースト作品賞     
・ワースト監督賞  ジョン・ヒューストン    
・ワースト脚本賞
・ワースト新人賞  アイリーン・クイン 

User Reviews 
moccaprincess01さん
Amherst New York
2004年4月1日
すばらしい

10歳の少女アニーについての素敵なお話。
わが国は、不況だった。
アニーの夢は、両親を見つけること。
孤児院のドアに置き去りにした家族が
迎えにくる日を待っている。
アニーのともだちを演じる孤児たちは、すばらしい。
アニーは、億万長者ウォーバックスに選ばれて、
しばらく一緒に暮らすことになる。
だんだん彼に気に入られて、
両親の捜索も大がかりにしてくれることになる。
だが、見つからない。
名乗り出た865組は、
誰も、アニーが首にかけている
壊れたロケットを知らなかった。
これは、すばらしい心温まる映画だ。
素敵な音楽と素敵な演技がある。
見ていないひとは、必見だ。
DVDを持っていたら、何度も見るほうがいい。

オトーサン、
「そう、ラジー賞はどうかしている!」

Ikedaさん 
2008年10月13日
ラジー賞?

監督のジョン・ヒューストンの
唯一のミュージカル作品ですが、
彼がラジー賞にノミネートされたと言うのが、少し意外で、
それほどつまらない映画ではないと思います。
確かに最初から出てくる孤児院の院長ハンニガンの行動に
品がなさ過ぎて印象を悪くしていますし、
挿入曲もルーズベルト大統領夫妻と合唱する
「Tomorrow」を除くと、あまり効果的ではなく、
踊りもさした物ではありません。
ただ後半に入ると、かなり面白く出来た作品だと思いました。
子役のアイリーン・クインはかなり好演だと思いますが、
子役の評価には色々あるもので、
彼女は助演俳優としてラジー賞を受けていますが、
一方ゴールデン・グローブやヤング・アーティストでは
優秀賞にノミネートされているのが面白いです。
なお、この女優は1982年の日米合作のアニメ映画
「オズの魔法使い」に声優として出ていたようですが、
どうもこの作品は日本では劇場公開されなかったようです。
ガルボの「椿姫」が挿入されているあたりは
ヒューストンらしいなと思いましたが、
用心棒のパンジャブをもう少しフィーチャーさせた方が
良かったのではないかとは思いました。
ただ彼は明らかにシーク教徒なのに「仏陀曰く・・・」と
話すのが西洋人の仏教観が出ていて面白いです。


紙屋悦子の青春

オトーサン、
「予備知識なしで、みたけれど」
冒頭のタイトルの書体は、線香花火みたい。
大いに期待しましたが、後はがっかり。
舞台劇そのもの。
長々と単調に撮っていて、眠くなりました。
同じ遺作でも、新藤兼人監督の遺作
「1枚のハガキ」のほうが、戦争はしてはならない
というメッセージは痛切に伝わってきます。

原題:紙屋悦子の青春(2006)
監督:黒木和雄
原作:松田正隆 
脚本:黒木和雄/山田英樹  
Genre:Drama/War
上映時間:111分
あらすじ:
昭和20年の春、鹿児島の片田舎。
両親を失ったばかりの紙屋悦子は、
優しい兄夫婦と3人で慎ましい毎日を送っていた。
そんな彼女が秘かに想いを寄せていたのは、
兄の後輩で海軍航空隊に所属する明石少尉だった。
ところが悦子に別の男性との縁談が持ち上がる。
相手は明石の親友、永与少尉だった。
それは明石自身も望んでいることだと聞かされ、
深く傷つく・・・

出演者:
 原田知世・・・ 紙屋悦子 
 永瀬正敏・・・ 永与少尉 
 松岡俊介・・・ 明石少尉 
 オトーサン、
「共感できなかった」
能面のような役者たちが、ほとんど動かないのです。
セリフのお国なまりも、どこか違和感が・・・

その他の出演者
 本上まなみ・・・ ふさ 
 小林薫・・・ 安忠 

User Rating:6.9/10( 15 votes)みんなのシネマレビュー
  User Rating:8.2/10( 93 votes) Yahoo!
オトーサン、
「そんなに、傑作かな?」
監督が岩波映画出身なので、
岩波ホールで単館上映されたようですが、
コアのフアンと一緒にみれば、印象が変わったかも。

User Reviews 
東京50km圏道路地図さん 
2015年7月31日
80歳の役は無理

戦時中には戦時中なりの青春があり、
ただ暗黒の時代というわけでもないのだろうが、
60年後の世界から振り返ると、
「なんであんな戦争したんだろう?」
という疑問とセットでの思い出になる。
昭和20年の2週間の出来事と現代が行き来しているが、
2人とも80歳の役は無理があり、
現代は違う役者でもよかったのではないか。
これでは遺された者たちの60年の重さが
いまひとつ感じられない。
また40前後の2人が二十歳の役をするのは
どうにか見られるものの、
兄・義姉等々他の役者との年齢バランスも気になる。
ドンパチするだけが戦争・反戦映画ではないのはわかるが、
現代的な視点で当時の日常の異常性を表現するのであれば、
もう少し細やかな演出や心情表現が欲しかった。 

オトーサン、
「遺作だと甘くなるのかな」
静かな反戦映画だそうですが・・・

黒美君彦さん 
2006年6月12日
余韻溢れる遺作

黒木和雄監督の遺作。
62年生まれの劇作家松田正隆の戯曲を
映画化したものである。
舞台を映画化したこともあって、
台詞のやりとりが面白い。
長まわしでえんえん続く兄夫婦の口喧嘩が
いかにもありそうで(実際わが家ではある…苦笑)、
思わず笑っていると、その延長線上で話題が展開していき、
ストーリーの核心へと近づいていく。
その辺りがきわめて巧みで、
松田正隆のなみなみならぬ実力を窺わせる。
この作品に派手なシーンはまったくない。
松村禎三の音楽ですら、
OPクレジットとエンドロールに流れるだけであり、
ストイックなまでに淡々と物語は進められていく。
舞台も悦子の住まいが全てであり、
紙屋家にとって「他者」である
明石や永与が勤める海軍基地は見えない。
明石は土手の向こうからやって来て、
土手の向こうに去っていく。
それは田舎でつましく暮す庶民にとっての
「戦争」のありかを示唆している。
では見えないからそこに「戦争」がないかというと
それは断じて違う。
黒木和雄がこだわり続けたのは、
本人も語っているが「卓袱台(ちゃぶだい)の戦争」だった。
軍隊が戦闘準備しているその場や空襲を受けた都心だけが
「戦争」のありかではない。
庶民がくつろぎ、食事をする卓袱台に
静かに忍び寄るものこそが「戦争」の狂気の恐ろしさなのだと
黒木和雄は訴え続けた。
その意味で、この作品が徹底して
卓袱台でのやりとりを中心に据えているのは、
黒木監督のこだわりの具現化といえる。
そしてそれは14歳という、
思春期の瑞々しい時期に敗戦を迎えた
黒木監督だからこそ表現できた「戦争」だった。
思慕の念を悦子はついに明石に直接伝えない。
しかし明石の思いを悦子は知りすぎるほど知った上で、
呆気ないほど素直に永与の求婚を受け容れる。
戦時下にあって、触れるか触れないか、ほどの二人
(もしくは三人)の心の揺れがある。
しかしだからこそ触れただけでどっと感情が
血の色をして噴き出しそうな、
そんな切なさが画面から伝わってくる。
堰を切ったように号泣する悦子は、
唯一そのときにしか感情を露わに出来なかった。
従順に国に殉じる大切な人のことを、
深い深い心の奥底に沈め、「生きていく」。
そんな潔さが純粋であるからこそ、
そこにつきまとう悲しさが私たちの心を打ち、涙させる。
原田知世、本上まなみ、小林薫、永瀬正敏、松岡俊介、
いずれも実にいい。
高い演技力が要求される長回しのシーンが多い上に、
表情や間で語らなくてはならないシーンが多いが、
みなそれを見事に演じている。
原田知世、本上まなみもまさに大人の演技。見直した。
この物語は、松田正隆の母の実体験をベースにしているとか。
真っ向勝負で、
あの時代の等身大の人間をフレームアップせずに描いた、
余韻がじわじわと続く傑作である。
黒木和雄監督はこのあと、
藤田嗣治を主人公にした映画を準備していた。
さらにライフワークの天才映画監督・山中貞雄の映画も
企画を進めていた。
とにかく急逝が残念でならない。
残念で残念でならないが、
よくぞこの作品を完成させてくれた
と感謝したいとも思うのである。
黒木さん、ありがとうございました。


ビーチ・シャーク

オトーサン、
「午後ロードか」
例によって、期待せずに見はじめました。
人食い鮫ものは、あきるほど見ましたが、
こいつは、奇想天外!
砂浜を泳ぐ背びれ、背びれ!!

原題:Sand Sharks (TV 2011) 
監督:Mark Atkins
原作:Joe Benkis/ Cameron Larson
脚本:Cameron Larson  
Genre:Comedy/ Horror/ SF
上映時間:86分
あらすじ:
放蕩息子ジミーが故郷の島に戻ってくる。
島の活性化を提案し、父親の市長と和解する。
砂浜にはビーチシャークが出没し、犠牲者も出ていた。
だが、海岸なら分かるが、砂浜に人食い鮫が出るはずがない。
様子が判明するまで待てとストーン保安官に制止されるが、
若者を大勢集めて"Soundman Festival"を強引に進める。
鮫の専門家サンディやアンガス爺さんに協力してもらうが、
その間にも、被害は拡大していき・・・

出演者:
Corin Nemec ・・・ Jimmy Green(ジミー)
Brooke Hogan ・・・ Sandy Powers(サンディ)
Eric Scott Woods ・・・ Sheriff John Stone(ストーン保安官)
Robert Pike Daniel ・・・ Angus McSorely(アンガス)
オトーサン、
「ジミー、ぶっ飛ぶんでいるけど、憎めないね」
「ブルーク・ホーガン、歌手なのに、出番がないね」
「サンド・シャーク退治に長年執念を抱いている、
ハンターのアンガス爺さんがいいね」
注:このお爺さん、監督に似ています。

その他の出演者:
Vanessa Lee Evigan ・・・ Brenda Stone
Gina Holden ・・・ Amanda Gore
Hilary Cruz ・・・ Erin
Julie Marie Berman ・・・ Nikki
Jack Kennedy ・・・ Sparky
Roberto Aguire ・・・ Rex
Edgar Allan Poe IV ・・・ Mayor Greenburg
Delpaneaux Wills ・・・ Willie
Andrea Pineda ・・・ Grace
Aiden Simko ・・・ Marty
Nicole Zeoli ・・・ Taylor
Jeff Jonas ・・・ Earl
Zachariah Jay ・・・ Ray
Christina Corigliano ・・・ Carly
Daegan Palermo ・・・ Bob
Jordann Kimley ・・・ Peter
Lauren Roehm ・・・ Kerri
Jesse La Flair ・・・ Nikki's Boyfriend

User Rating:2.6/10 ( 3,424 votes)IMDb
  User Rating:4.0/10( 7 votes) Yahoo!
オトーサン、
「低い低い」

User Reviews 
Nutty_Goodnessさん
Australia 
2012年1月30日
大笑いした
     
正直なところ、不当な非難のわけがわからない。
私は、ペテン師にも刑事にもなる気はない。
正直なところ、この映画を大いに楽しんだ。
愉快極まりない映画だ 。
腹を抱えて笑うシーン満載だ。
「ピラニア」ほど流血はない。
みんなは、生真面目なホラー映画として
受け取っているのではないか。
うわーっ。
砂地に住んでいる鮫だ。
(腑に落ちないかもしれないが)。
演技は、映画に似合っていたし、
登場人物はすばらしかった。
岩に避難するシーンでは、胃が痛むまで笑った。
これは、私の最初のレビューだ。
文章が間違っていたら、お許しあれ。
腹を抱えて笑える映画を楽しみたいひとに、
この映画をお勧めする。

オトーサン、
「5.1ch収録のわけは・・・」
・マーク・アトキンス監督は、
西オーストラリア州出身のミュージシャン。
役者、映画監督、映画/TVスタッフ、芸術家と多才です。 

さとせさん 
2015年6月9日
5段階評価の1・5

ビーチで遊んでいる者たちがサメに喰われてしまう。
ビーチで祭りを始めたい皆はショックを受けるが
ハンターが現れ、ビーチ・シャークを退治する。
儲ける為には手段を選ばない町長の息子の強引な手法で
ビーチで祭りを開催するが、次々と犠牲者が出てしまい・・・。
「アイス・ジョーズ」を見た後に
これを見たら何か似ているな〜と・・・
*注:そっちは、スキー場にサメが出没!
サメはCGではっきりと見せないのが同じ。
超人H・ホーガンの娘で
シンガーのB・ホーガンが出ているのがツボ。
ちゃんと 5.1 ch収録されている点は評価出来る。
*注:Sound Mix: Dolby Digital (5.1 surround)


限りなき追跡

オトーサ ン、
「邦題は、オーバー」
そう追跡するわけではありません。
むしろ、原題の、怒りの拳銃のほうが正しいでしょう。
この映画、特筆すべきは、西部の荒野の撮影。
ジス・イズ・ウエスタンです。

原題:Gun Fury(1953)
監督:Raoul Walsh
原作:Kathleen B. Granger/ George Granger /Robert A. Granger
脚本:Irving Wallace/ Roy Huggins   
Genre:Action/ Adventure/ Crime
Country: USA 
Language: English / Spanish 
上映時間:83分
あらすじ:
南北戦争に参加していたベン・ウォレンは、
戦いが終わり、テキサスから訪ねてきた
許婚ジェニファーを出迎える。
カリフォルニアで、理想の牧場暮らしをはじめるのだ。
だが、2人の乗った駅馬車は、スレイトン一味に襲われ、
ジェニファーがさらわれる。
ベンは仲間割れしたスレイトンの弟ジェス、
インディアンのジョハシュの協力で一味の行方を追う・・・

出演者:
Rock Hudson ・・・ Ben Warren(ベン)
Donna Reed ・・・ Jennifer Ballard(ジェニファー)
Philip Carey ・・・ Frank Slayton(スレイトン)
オトーサン、
「ロック・ハドソン、でかいなぁ」
身長は、193cm!
まさに理想のアメリカ男性像です。

その他の出演者:
Leo Gordon ・・・ Jess Burgess
Roberta Haynes ・・・ Estella Morales
Lee Marvin ・・・ Blinky
Neville Brand ・・・ Brazos
Ray Thomas ・・・ Doc
Robert Herron ・・・ Curly Jordan
Phil Rawlins ・・・ Jim Morse
John Cason ・・・Westy
Forrest Lewis ・・・ Weatherby
Pat Hogan ・・・ Johash

User Rating:6.0/10( 785 votes)IMDb
  User Rating:4.7/10( 8 votes) Yahoo!
オトーサン、
「筋書がなぁ」

User Reviews 
jjnxn-1 さん
United States 
2013年5月11日
発展途上のロック・ハドソンとドナ・リー

まばゆいテクニカラーの美しい西部劇だ。
普通の映画になるところを、
ロック・ハドソンとドナ・リードが盛り上げている。
ドナは、同年「地上(ここ)より永遠に」に出演し、
アカデミー助演女優賞を獲得。
TVシリーズ「うちのママは世界一」に出演し、
完璧な主婦として名声を得た。
ロック・ハドソンは、翌年の
「心のともしび」で大ブレイクして、
B級スターから抜け出した。
この映画のペースはいい。
癇癪持ちの悪人フィル・ケイリーと
初期のピーク時のリー・マービン
西部劇ファンまたはスターの賛美者にとって、
これは楽しい映画だ。

オトーサン、
「大事な場面で突込みどころとは」
脚本に難がありましたね。

TNOさん 
2011年8月6日
中途半端

いきなりロック・ハドソンがフィル・ケリー一味に撃たれて
即死かと思いきや、当然そんなはずはなく、
瀕死の重傷から驚異的に体力回復し、
許嫁ドナ・リードをさらったフィル・ケリーを追いかける。
ハドソンは、味方を募るが誰もが知らんぷりで
保安官にもソッポを向かれる始末は、"真昼の決闘"。
寝返った悪党一味のNO2レオ・ゴードンと共闘を組むが、
コイツは最初は主人公カップルを逃そうとしたり、
骨のある奴だと思わせるも、
結局は奪った大金に目がくらんで、
悪党一味に戻ろうとするが、あっけなくケリーにより射殺。
フィル・ケリーは、結婚を決意したはずのドナ・リードを
簡単にロック・ハドソンに戻してしまう。
最後の両雄一騎打ちでは、ケリーの拳銃の弾がなくなって、
ハドソンは冷静に自分の拳銃を拾って相手に突き付ければ、
勝敗が決したのに、素手での勝負になってしまう。
最後は、"真昼の決闘"ばりに、ドナ・リードが密かに近づき、
ケーリーにドキュンと思いきや、
途中で拾った原住民の青年のナイフで決着という冴えない展開。
ご都合主義オンパレード且つハドソンが
英雄になりきれなかった部分で、何とも中途半端な作品だ。
ドナ・リードは、ほとんど悪党一味に連れまわされるだけで、不満あり。
一味の手下でリー・マーヴィンとネヴィル・ブランドの後の大物が。
マーヴィンは憐れ鉄火娘ロベルタ・ヘイネスに椅子で殴り倒されていた。
ブランドは、"正位置"札付きの悪党で
ふてぶてしく登場するのは嬉しい限りだが、
後のTVシリーズでケリーと主客逆転する。


アルバレス・ケリー

オトーサン、
「アルバレス・ケリー、妙な名前だ」
アイルランド系メキシコ人とあって、納得しました。
アイルランドでは、19世紀半ばに馬鈴薯飢饉が起きて、
アメリカに移民したのが、アイルランド系アメリカ人。
有名なのは、ケネディ大統領の父親。
名優アンソニー・クインは、
父親がアイルランド系、母親がメキシコ人。
マイノリティ扱いされて
インディアン、ハワイの酋長、中国人ゲリラなどの
役しか与えられなかったとか。

原題:Alvarez Kelly (1966) 
監督:Edward Dmytryk
脚本:Franklin Coen  
Genre:Western
上映時間:116分
あらすじ:
1864年、南北戦争中。
アルバレス・ケリーは、
メキシコから2500頭の牛を
食料が不足する北軍に届ける仕事を請け負う。
だが、南軍のロシター大佐に誘拐される。
ロシター大佐は、南軍用に牛が欲しかったのだ。
だが、リッチモンドには、
北軍が先回りして待ちかまえていた。
そこで、ロシター大佐は、考えを変えて
ベテランのケリーに指揮を任せることにし、
北軍守備隊の突破を図る・・・

出演者:
William Holden・・・ Alvarez Kelly(アルバレス・ケリー)
Richard Widmark・・・Col. Tom Rossiter(ロシター大佐)
オトーサン、
「名優の競演!」

その他の出演者:
Janice Rule・・・  Liz Pickering 
Patrick O'Neal・・・  Major Albert Stedman 
Victoria Shaw・・・  Charity Warwick 
Roger C. Carmel・・・  Capt. Angus Ferguson 
Richard Rust・・・  Sergeant Hatcher 
Arthur Franz・・・  Capt. Towers 
Don 'Red' Barry・・・  Lt. Farrow 
Duke Hobbie・・・  John Beaurider 
Harry Carey Jr.・・・  Cpl. Peterson 
Howard Caine・・・  McIntyre 
Mauritz Hugo・・・  Ely Harrison 
Barry Atwater・・・  General Kautz
Robert Morgan・・・  Capt. Williams 
Paul Lukather・・・  Capt. Webster 
Stephanie Hill・・・  Mary Ann 
Indus Arthur・・・   Melinda 
Clint Ritchie・・・  Union Lt.  

User Rating:6.3/10 ( 1,469 votes)IMDb
  User Rating:6.5/10( 4 votes) Yahoo!
オトーサン、
「南北戦争の西部劇仕立てか」
南北戦争は、アメリカを2分した戦争。
親子兄弟、友人、隣人が分かれて、
裏切りあい、盗みあい、殺しあいいました。
「風とともに去りぬ」(1939)、
「騎兵隊」(1959)、そして「グローリー」(1989)という
名作が誕生しました。

User Reviews 
msprouseさん
United States 
2013年5月31日
クラシック

クラシック、クラシック、クラシック!
50年後になって、この映画のテンポが遅いと
不満を言うのは、おかしい。
この映画は、ハンプトンとロザー将軍の
牛強奪に基づいている。
撮影地は、バージニアではない。
私はリッチモンドに住んでいて、
牛の強奪が行われた場所で、
子供の頃に遊んだことがあるので、
当時の感じがよくわかる。
ホールデンとウィドマークの演技は、ホームラン。
なんて素晴らしい。
ウィドマークには、バージニアなまりがあり、
同年輩だった私の叔父さんと同じ声だった。
音楽も、撮影も、その環境を盛り立てている。
脚本に、いくつか欠点があるが、
映画の力が、欠点を補っている。

オトーサン、
「牛の暴走シーンは、白眉だね」

Masagoyaネットシネマさん 
2008年10月6日
西部劇としての骨格の確かさがある 

南北戦争中、アイルランド系メキシコ人の
凄腕カウボーイであるアルバレス・ケリーという男がいた。
彼はビジネスであれば、南北両軍と取引していた。
メキシコから2500頭の牛を北軍へ運ぶ仕事を請け負った。
が、物資の欠乏が深刻化してきた南軍は彼を拉致し、
強引に北軍から牛を強奪する仕事を押しつけた。 
非常に良くできた話しである。
物事には原因があって、結果があるということをちゃんと描き、
映画の魅力である大画面を使って牛の暴走をしっかりとっている。
ウィリアム・ホールデンがカウボーイに見えないのが難点ですが、
クライマックスで、牛を暴走させて
北軍の守備隊を突破するシーンは、
A級西部劇の迫力を見せてくれます。
頬に深い傷痕、黒いアイパッチのリチャード・ウィドマークは
持ち味が出ていて良し。
対立する二人が共通の目的の為に、
次第に友情が芽生えていくというパターンは、
西部劇の定番ですが、わかっていても楽しめるのは、
西部劇としての骨格の確かさにありますね。
満足できる作品。


ハスラー

オトーサン、
「順番が逆になったな」
この前、"ハスラー2"をみたとき、
この"ハスラー"をみていると思って、
映画索引をチェックすると、やはり見ていました。
「なぬ?」
目を凝らすと、"パズラー"とあるじゃないですか。
みていなかったのです。
いずれにせよ、プール(ビリヤード)を
延々と飽きさせずに、スリル満点で
撮影したのは、見事なもの。
大変な努力でした。

原題:The Hustler (1961)
監督:Robert Rossen 
原作:Walter Tevis
脚本:Sidney Carroll/Robert Rossen 
Genre:Drama/ Sport 
Color: Black and White 
上映時間:134分
あらすじ:
エディは、賭けビリヤードのプロ・
ミネソタ・ファッツと呼ばれる名手に勝負をいどんだ。
優勢に進んでいた試合も、エディが油断して
酒を飲んだとたん逆転してしまう。
全ての財産を失ったエディは、
敗残者といわれ、生活がすさんでいく。
だが、愛するサラが自殺した後、
彼は再びミネソタ・ファッツに挑む・・・

出演者:
Paul Newman ・・・ Eddie Felson(エディ)
Jackie Gleason ・・・ Minnesota Fats(ミネソタ・ファッツ)
Piper Laurie ・・・ Sarah Packard(サラ)
George C. Scott ・・・ Bert Gordon(バート)
オトーサン、
「若いニューマン、いいね」
、助演のジャッキー・グリーソン
堂々たる演技をみせましたし、
ジョージ・C・スコットも、苦味いっぱいの演技でした。
彼は、お祭り騒ぎ反対という信念の下、
アカデミー賞ノミネートを拒否したひとでした。
「パットン大戦車軍団」では、
何とアカデミー主演賞受賞を拒否しました。
なお、アカデミー賞の受賞を拒否した俳優としては、
・ウディ・アレン「アニー・ホール」:監督賞、作品賞
・マーロン・ブランド「ゴッドファーザー」:主演賞

その他の出演者:
Myron McCormick ・・・ Charlie
Murray Hamilton ・・・ Findley
Michael Constantine ・・・ Big John
Stefan Gierasch ・・・ Preacher
Clifford Pellow ・・・ Turk
 Jake LaMotta ・・・ Max, bartender
Gordon B. Clarke ・・・ cashier
Alexander Rose ・・・ scorekeeper
Carolyn Coates ・・・ waitress
Carl York Young ・・・ hustler
Vincent Gardenia ・・・ bartender
Gloria Curtis ・・・ girl with fur coat

User Rating:8.1/10 ( 57,595 votes)IMDb
  User Rating:8.0/10( 60 votes) Yahoo!
オトーサン、
「高いスコアだ」
監督は違いますが、「ハスラー2」も名画です。

アカデミー賞受賞 
・撮影賞(白黒)
・美術監督・装置賞(白黒)
同ノミネート
・作品賞     
・主演男優賞  ポール・ニューマン    
・主演女優賞  パイパー・ローリー    
・助演男優賞  ジョージ・C・スコット
          ジャッキー・グリーソン    
・監督賞  ロバート・ロッセン    
・脚色賞  

User Reviews 
Cue-ballさん
Austin, Texas 
2004年1月18日
多くの賞賛がこの永遠の古典に積み重なる

私は、「ハスラー」を繰り返し見ている。
最近、オースティンのアラモ・ドラフトハウス劇場でも見た。
劇場で見るのは、デイヴ・ブルーベックの
「タイムアウト」のアルバムを聞くような感じで、
白黒の音が聞こえてくる。
ビリヤード台は緑色で、ボールは多色だ。
だが、白と黒は、主人公と助演陣にマッチしている。
観客は、タバコのにおいを感じ、酒を味わう。
ニューマン、グリーソン、スコット、ローレルは、すばらしい演技だった。
スタジオプレーヤー契約の最盛期後に作られた
この映画は、依然として名画の刻印を保持している。
至る所で助演陣の名演技がみられる。
最初のシーンに出ている不運なバーテン役のヴィンセント・ガルデニア!
ビッグ・ジョン役のマイケル・コンスタンチン、
エディを支えるチャーリー役のマイロン・マコーミック、
南部の百万長者マーク役のマーレイ・ハミルトン。
映画は、高品質であるべきと彼らは信じていた。
私が、このレビューを書いた日(2004/1/18)
本作は、トップ250のリストで143位だった。
これよりいい映画が、142本もあるなんて・・・

オトーサン、
「パイパー・ローリー、哀れだね」
はじめて自分を愛してくれるひとに出会ったのに、
それが、敗残者だったとは・・・

Ikedaさん 
2007年3月16日
パイパー・ローリー

これの後に作られたポーカーを主題にした
「シンシナティ・キッド」の雰囲気がある映画ですが、
こちらは撞球のハスラーを主役にしていて、
もう少しシビアーな展開になっています。
ポール・ニューマンが、高慢とも思えるほど自信満々で、
それも酒をガブガブ飲みながら
一日以上もゲームを続けるのは、
若さを表現しているのでしょうが、
如何にもやりすぎの感があります。
ヒロインのパイパー・ローリーは初めて見ましたが、
厭世的になった女をうまく演じて好演だと思いました。
私は玉突きをやりませんので、良く知りませんが、
ストレート(14−1)というゲームは、
かなり難しいと思います。
ニューマンやファッツ役ジャッキー・グリーソンは、
殆どの場面、自分で玉を突いているようですが、
突いた玉の行方が連続して写されないのは仕方ないとしても、
多少興をそいでいます。
それでも好きな人には面白い作品だろうと思います。
また、日本では現在どうか知りませんが、
アメリカではポケットの付いたテーブルでの玉突きは
「プール」と呼びます。
それに反し、この映画でニューマンが
ルイビルの金持ちと勝負する時は「ビリヤード」と呼んでいますが、
これはポケットなしのテーブルを使う場合の言い方のようです。


湖中の女

オトーサン、
「チャンドラーの映画化作品だ!」
最近レイモンド・チャンドラーの小説にはまっています。
原作を読めば、当然、映画化作品も気になります。
すべて見たいひとのために、リストアップしてみました。
なかでも最高傑作は、「三つ数えろ!」(1948)
ハワード・ホークス監督、主演はハンフリー・ボガード。
次に、「かわいい女」(1969)は、
ポール・ボガート監督、主演はジェームズ・ガーナー。
そして、異色作の「ロング・グッドバイ」(1973)、
ロバート・アルトマン監督、主演はエリオット・グールド。
さらに、「さらば愛しき女よ」(1975)は、
ディック・リチャード監督、主演はロバート・ミッチャム
(「ブロンドの殺人者」(1943)のリメイク)
最後に、「かわいい女」(1969)、
ポール・ボガート監督、主演はジェームズ・ガーナー。

原題:Lady in the Lake (1947)
監督:Robert Montgomery
原作:Raymond Chandler
脚本:Steve Fisher  
Genre: Crime/ Film-Noir/ Mystery
Black and White 
上映時間:105分
あらすじ:
クリスマス前のロサンゼルス.
パルプ雑誌の女編集長アドリエンヌは、
自作の小説を売込みに来た私立探偵フィリップ・マーロウに
愛人レイバリーと共に失踪した
社長キングズビーの妻クリスタルの捜索を依頼する。
しかし、山荘でレイバリーのかつての愛人の遺体が発見され、
レイバリーも自宅で殺されていた。
失踪事件は殺人事件へと発展し、
マーロウは全ての事件の鍵を握る
クリスタルを探し出すために奔走する・・・

出演者:
Robert Montgomery ・・・ Phillip Marlowe(フィリップ・マーロウ)
Audrey Totter ・・・ Adrienne Fromsett(アドリエンヌ)
Leon Ames ・・・ Derace "Derry" Kingsby(キングズビー)
Jayne Meadows ・・・ Mildred Havelend(ミルドレッド)
Lloyd Nolan ・・・ Lt. DeGarmot(警部補デガーモ)
オトーサン、
「監督が、フィリップ・マーロウ役なんだ」
原作のイメージとは、違っていました。
アドリエンヌと警部補デガーモ役の俳優が
印象的でした。

その他の出演者:
Tom Tully ・・・ Police Captain Fergus K. Kane
Morris Ankrum ・・・ Eugene Grayson
Lila Leeds ・・・ Receptionist
Robert Williams ・・・ Artist
Kathleen Lockhart ・・・ Mrs. Grayson
Richard Simmons ・・・ Chris Lavery(レイヴァリー)
"Ellay Mort" ・・・ Chrystal Kingsby(クリスタル)

User Rating:6.6/10( 3,186 votes)IMDb
  User Rating:6.5/10( 4 votes) Yahoo!
オトーサン、
「確かに、いまいちだね」

User Reviews 
preppy-3さん
United States 
2008年6月12日
興味深いが、いまいち

レイモンド・チャンドラーの小説の映画化。
私立探偵フィリップ・マーロウ(ロバート・モンゴメリー)は、
彼女のボスの妻を見つけるために
アドリエンヌ・フロムセット(オードリー・トッター)に雇われる。
そしてたちまち殺害、死体、裏切り、数人の危険な女が現れる。
この映画には、潜在的に興味深いギミックが使われている。
観客は、モンゴメリーの目を通して映画を見るのだ。
彼に会えるのは、鏡に映っているか、映画を物語っている時だけ。
うまく働くように聞こええうが、そうではない。
たちまち、退屈になり、
モンゴメリーのタフガイの声が、わずらわしくなる。
非常に複雑なストーリーに加え、
(何が起きていたか、私は分からない)、
まったく信じられないハッピー・エンドになっている。
(たぶんHays Officeの要望だろう)
ジェーン・メドウズの最高の演技があり、
タフガイのノンストップの語りがあり、
そして、男性俳優陣のマッチョなポーズがある。
よい点は、テンポが早い。
決して退屈しなかった。
クリス・レイバリー役のリチャード・シモンズは端役だったが、
楽しませてくれた。
オードリー・トッターは、熱演していた。
本作は、大ヒットしなかった。
有り難いことに、どのスタジオもリメイクしなかった。
でも、これよりひどい映画はある。
この映画は、奇妙な点で興味深い。
最大の問題は、レイモンド・チャンドラーの小説が、
映画化するには、ほとんど不可能であることだ。
悪くはないが、2時間の映画に詰め込むのは、無理だ。
トライしたことは、称賛に値する。

オトーサン、
「一人称視点か、専門的な解説だ」

bakenekoさん 
2014年8月2日
主観映像の限界 

私立探偵フィリップ・マーロウが活躍する
レイモンド・チャンドラーのハードボイルド小説の
原作に忠実すぎる映像化作品で、
原作の文体を踏襲した“一人称視点”が全編で展開されますが、
この表現方式が文章には有効でも映画には合わないことが
証明された珍作となっています。
最近では視点が車の外にでない設定の「逃走車」で、
一人称視点では車のスピード感が出せないことが
証明されましたが、
本作は“一人称視点では推理劇はしんどい”ことを
体験させてくれます。
文章では、ハードボイルド探偵小説や冒険小説、官能小説まで、
“文中の主人公と読者が一体化する一人称視点”は、
感情移入がし易く臨場感や現実感があるのですが、
映画では情報が限定されるためにどうしても
“台詞による説明の比重が増える”=
“劇中で見せない部分で物語が進む”展開となります。
また、文章を読む場合と違って作劇が高速で進むので、
事件の推移について行くだけで精一杯の状況となり、
くたくたに疲れてしまうのであります。
映画と小説が全く別の表現形式であることを痛感させる実験作で、
本作以降の映画では“一人称視点”は、
限定的に短時間のみとなりますが、
「ジョーズ」のサメ、「死霊の生けにえ」の死霊、
「羊たちの沈黙」の殺人鬼、「エイリアン」の怪獣などの
一人称視点の限定使用が効果抜群なことも確かですよね。
ねたばれ?
やはり題名になっている人物描写を
台詞のみで済ますのは物足りないなあ〜。 


スターマン/愛・宇宙はるかに

オトーサン、
「甘ったるい邦題だね」
地上波のフジテレビのサブタイトルは、
<Tナイト>、意味不明です。
でも、主演のジェフ・ブリッジスの名演技のおかげで、
見応えのある映画に仕上がっています。

原題:Starman (1984) 
監督:John Carpenter
脚本:Bruce A. Evans/ Raynold Gideon    
Genre:Adventure/ Drama/ Romance 
上映時間:115分
あらすじ:
愛する夫を事故で失ったジェニーは、
思い出を胸にその夜も眠りにつく。
物音で目覚め、驚きの叫びをあげる。
目の前に立っている男は、亡き夫スコットにそっくり。
男の正体は、人類の呼びかけに応えて
友好のために地球に降り立った異星人、スターマンだった。
彼とジェニーの間には宇宙を超える愛が生まれる。
だが、アメリカ政府は彼の来訪を
エイリアンによる地球侵略の第一歩と受け取り、
捕らえるように軍隊に出動命令を下す・・・

出演者:
Jeff Bridges ・・・ Starman/Scott Hayden(スターマン)
Karen Allen ・・・ Jenny Hayden(ジェニー)
オトーサン、
「ジェフ・ブリッジスのいい性格が出てるね」

その他の出演者:
Charles Martin Smith ・・・ Mark Shermin
Richard Jaeckel ・・・ George Fox
Robert Phalen ・・・ Major Bell
Tony Edwards ・・・ Sergeant Lemon
John Walter Davis ・・・ Brad Heinmuller
Ted White ・・・ Deer Hunter
Dirk Blocker ・・・ Cop number 1
M. C. Gainey ・・・ Cop number 2
George Buck Flower ・・・ Cook 
Ralph Cosham ・・・ Marine Lieutenant
Lu Leonard ・・・ Roadhouse waitress
Mickey Jones ・・・ truck driver

User Rating:7.0/10 ( 30,428 votes)IMDb
  User Rating:7.7/10( 36 votes) Yahoo!
オトーサン、
「高いスコアだね」

アカデミー賞ノミネート 
・主演男優賞  ジェフ・ブリッジス    
ゴールデン・グローブ ノミネート
・男優賞(ドラマ)  ジェフ・ブリッジス    
・音楽賞 

User Reviews 
Matthew Thomasさん
Southern California 
1998年12月23日
人類のための希望がいっぱいのすばらしい映画

エイリアンの目を通して、私達の世界を見る。
ジョン・カーペンター監督の「スターマン」はかくも美しい。
優しいエイリアンを演じるのは、クローン人間(ジェフ・ブリッジス)だ。
彼が人類たちと対話する時、私達の善と悪の両方が現れる。
これは、まさにジェフ・ブリッジス最も見事な演技だった。
(「フィッシャーキング」で驚異的な仕事に肉薄している)。
私に、彼は俳優ジェフ・ブリッジスというよりも
見慣れない人体の中にるエイリアンのようだった。
この映画においては、過度の簡略化があり、
やや甘ったるいところもあるが、
私にとっては、感動的で、美しいと思った。
なんとすばらしく、なんと悲しく、なんと不思議なのだろう。
エイリアンの無邪気で賢明な目を通して自分自身を見ることは。
人間を見事に観察した甘いラブストーリーであり、
人間精神の素晴らしい探検だ。

オトーサン、
「極上のB級映画だね」 

ジーナさん 
2008年8月25日
埋もれているのが勿体ない

SFロマン+微妙なタイトルからして
バカにして観始めたのですが・・・思いがけず感動した(笑)
出来すぎってほどキレイにまとまった作品ではあるけれど、
そこがまたホッコリしててGOOD
ちょっとしたユーモアにちょっとしたドラマ、
ユニークな発想にベタな展開・・・と
大コケするラインと隣り合わせのラインで見せてくれた作品でした。
ほいでまたジェフ・ブリッジスがイイんだわ〜
純真無垢なキャラクターを全く違和感無く演じている・・・
ホント実力ある俳優さんですよね。
この人の凄さがいつかオスカー獲得という形で
証明されることを信じています。
冒頭のとっかかりや赤ちゃんから大人に変化するシーン、
命の再生など要所要所に見せ場を散りばめているので
ダレずに鑑賞できました。
そのバランスがまた絶妙でしたね。
全体を通してジョン・カーペンターらしさはほとんどナイので
カーペンター作品が好きな方にはオススメしませんし、
正直、、時代的な古臭さもあるのですが
掘り出し物であることに間違いはないでしょう。
余談;最近のリメイク、続編ブームに乗っかって
「続スターマン」の映画化なんてあり得ないかしら?(笑)


バトル・オブ・バミューダトライアングル

オトーサン、
「バミューダトライアングルか」
面白そうなので、関連本を読みあさったことも。
フロリダ半島の西にある三角形の海域ですが、
船や飛行機が頻繁に消える魔の海域。
UFOの仕業とか、未知の魔物の仕業とか、
その原因は諸説ありますが、さて・・・

原題:Bermuda Tentacles (TV 2014) 
監督:Nick Lyon 
脚本:Geoff Meed  
Genre:Action/ Horror/ SF
上映時間:90分
あらすじ:
アメリカ大統領専用機エアフォース・ワンが、
魔の海域バミューダトライアングルに嵐に巻かれ墜落。
大統領は脱出カプセルで深海7000mへと沈む。
大統領を救出するために
選ばれたのはオリバー兵長らの海兵隊の精鋭部隊。
だが、突如、海中から現われた謎の触手群に襲われる。
次々と艦船が撃沈されるなか、
ハンセン艦長の待機命令を無視したオリバー兵長らは
数日前完成したばかりの深海探査艇プロメテウスを操縦し
大統領救出へ向かう・・・

出演者:
Linda Hamilton ・・・ Admiral Hansen(ハンセン艦長)
Trevor Donovan ・・・ Trip Oliver(オリバー兵長)
Mya Harrison ・・・ Lt. Plumber(プラマー)
オトーサン、
「リンダ・ハミルトン、巧いね」
「ターミネーター」「タイタニック」「アバター」で
名高いジェームス・キャメロン監督と結婚し、
一児をもうけて離婚しています。

LINDA HAMILTON 
リンダ・ハミルトン 
誕生日 1957/9/26  
出身 米メリーランド州ソールズベリー 
子供の頃から児童劇団で活躍。
19才の時、女優になる決心をし、
3年間、ニューヨークのリー・ストラスバーグ・インスティテュートで修行。
テレビでは「美女と野獣」のキャサリン役で、エミー賞を受賞。 
出演作 
1979年「NIGHT-FLOWERS」
1980年「ミッキー・ロークのレイプ&マリッジ」
1982年「暗殺遊戯」
1984年「チルドレン・オブ・ザ・コーン/トウモロコシ畑の子供たち」
     「THE STONE BOY」「ターミネーター」
1986年「ブラックライダー」「キングコング2」
1990年「Mr.デスティニー」
1991年「ターミネーター2」
1994年「SILENT FALL」
1995年「多重人格」
1996年「ザ・ターゲット」「ダンテズ・ピーク」
1997年「レスキュアーズ/戦火に燃えた勇気」
1998年「勇気への道」「サバイバル・リミット」
2005年「アメリカの森 レニーとの約束」 
2006年「愛を問うひと」 

その他の出演者:
Jamie Kennedy ・・・ Dr. Zimmern
Darren Anthony Thomas ・・・ Greg Elfman
John Savage ・・・ President Desteno 
Richard Whiten・・・ Lt. Commander Barclay 
Ricco Ross・・・ Captain Phillips 
Jeff Rector・・・ Captain Warren 
Robert Blanche・・・ Captain Dave Williams 
Angelique Cinelu・・・ Ensign 
Justin Cuomo・・・ Alex Preacher 
Luke White・・・ Stephen Hondo 
Stephanie Cantu・・・  Rivas 
Darren Anthony Thomas・・・ Greg Elfman 
Craig Blair・・・  C.P.O. Vincent  

User Rating:4.2/10 ( 1,855 votes)IMDb
  User Rating:5.5/10( 4 votes) Yahoo!
オトーサン、
「低いね」

User Reviews 
rferree9さん
United States 
2014年11月15日
アホらしいけれども楽しい

私は、ほとんどのすべてのSF映画を楽しむ。
精神病院で作られたアホな映画もだ。!
軍隊が描かれる時は、間違い探しを楽しんでいる。
軍隊にいた私の息子も、
武器、ユニフォーム、プロトコルの間違いをみつけて
楽しんでいる。
私も、この作品を楽しんだ。
アクション満載、低予算なのにきちんとしたCGI、
2、3人の顔の知られた俳優が出ていて、
サブプロットのなかで頑張っていた。
私は、実在のオハイオと架空のネメシスが出ているのに気づいた。
それが破壊されるのをみるのは、いい感じだった。
自由な時間がある時、
または、私のように雪が多い日に。
この映画を見るのをお勧めしたい。

オトーサン、
「サラ・コナー?」
"ターミネーター2"では、女戦士を演じて、
シュワちゃんと死闘を演じています。

tak*****さん 
2015年7月23日
主演はサラ・コナー 

主演は「ターミネーター」で
おなじみのリンダ・ハミルトン。
正直、何でこんなB級映画に出てるの?
と悲しい気持ちもありましたが・・
いわゆる、ヒット作に便乗した
よくありがちなB級映画。
今作は「バトルシップ」+いろいろという感じでしょうか。
安っぽいCGに突っ込みを入れながら、見ましょう。 


J・エドガー

オトーサン、
「泣く子も黙るFBI初代長官!」
功績としては、FBIの組織強化や、科学的な捜査手法導入。
罪としては、有名人/政財界人に対し、諜報活動を行い、
恐喝したり迫害を行ったこと。
彼が48年在位したあと、FBI長官の任期は10年に制限されました。
でも、彼のDNAは、連綿と受け継がれており、
911後強化された盗聴は、全世界を覆っています。

原題:J. Edgar (2011) 
監督:Clint Eastwood
脚本:Dustin Lance Black  
Genre:Biography/ Crime/ Drama 
上映時間:137分
あらすじ:
FBI長官J・E・フーバーは、
人生の終盤に差し掛かり、回顧録の作成にとりかかる。
1919年、司法省に勤務していたフーバーは、
長官の目に留まり、新設された急進派対策課を任される。
秘書室のヘレンにプロポーズするが断られてしまう。
それでもフーバーは、彼女を個人秘書として
生涯にわたって雇い続けることに。
その後、FBIの前身である司法省捜査局の長官代行となり、
片腕となるクライド・トルソンと秘書のヘレンだけを信頼し、
自らの信じる正義を実現すべく、
捜査の近代化と権力の集中を進めていく・・・

出演者:
Leonardo DiCaprio ・・・ J. Edgar Hoover(J・エドガー・フーバー)
Armie Hammer ・・・ Clyde Tolson(クライド・トルソン)
Naomi Watts ・・・ Helen Gandy(ヘレン・ギャンディ)
オトーサン、
「レオナルド・ディカプリオ、熱演!」
変装にやや不自然な点がありますが、許容範囲でしょう。

その他の出演者:
Josh Lucas ・・・ Charles Lindbergh
Judi Dench ・・・ Anna Marie Hoover, Hoover's mother
Dermot Mulroney ・・・ Norman Schwarzkopf, Sr.
Damon Herriman ・・・ Bruno Richard Hauptmann
Jeffrey Donovan ・・・ Robert F. Kennedy
Ed Westwick ・・・ Agent Smith, Hoover's biographer
Zach Grenier ・・・ John Condon
Ken Howard ・・・ U.S. Attorney General Harlan F. Stone
Stephen Root ・・・ Arthur Koehler
Denis O'Hare ・・・ Albert S. Osborn
Geoff Pierson ・・・ A. Mitchell Palmer
Lea Thompson ・・・ Lela Rogers
Gunner Wright ・・・ Dwight D. Eisenhower
Christopher Shyer ・・・ Richard Nixon
Miles Fisher ・・・ Agent Garrison
Jessica Hecht ・・・ Emma Goldman

User Rating:6.6/10 ( 93,400 votes)IMDb
  User Rating:6.9/10( 361 votes) Yahoo!
オトーサン、
「時代を切り取っている!」

ゴールデン・グローブ ノミネート
・男優賞(ドラマ)  レオナルド・ディカプリオ    

User Reviews 
ReinaMissyさん
Phoenix 
2011年11月25日
What is Truth?

ジョン・エドガー・フーバーの生涯を考えると、
ナザレのイエスにピラトが話した不名誉な言葉が浮かぶ。
彼は、天才か暴君か?
愛国者か独裁者か?
性生活のない服装倒錯者か、緊張した男か?
誰も、はっきりとわからない。
クリント・イーストウッド監督は、
最終的な答えを提供していない。
そうあるべきだ。
人生は、月並みではない。
だが、映画ファンは、忘れたようだ。
メディアが常に事実として憶測を述べるという事実を。
この映画を酷評した多くの批評家たちは、
フーバーの私生活について無知なのだ。
本当に鈍感でない限り
フーバーのファイルが、彼自身の手で壊されたから、
すべては、憶測と、恥の上塗りというべき憶測なのだ。
レオナルド・ディカプリオは、J・エドガーを好演した。
助演のクライド・トルソンと個人秘書ヘレン・ガンディーも、よかった。
「赤狩り」の時に、フーバーは容赦なく取締りを強化した。
いかに高貴なものでさえ、最高権力は堕落する様が
フラッシュバックで示される。
映画は、最後に、批評家が重要と考える質問に答ていない。
私の控えめな意見だが、
よく作られた映画は、結論を押し付けるのではなく、
議論を喚起する。
イーストウッドと彼の出演者は、見事に成功している。

オトーサン、
「48年も君臨したのか」
大統領や夫人のスキャンダルを押さえて、
自分のクビを切らせなかったためとは・・・

黒美君彦さん 
2012年2月12日
「英雄」と呼ばれたかった男

「情報こそ力」と信じ、
実に48年もの間、8人の大統領の下で
FBI長官として君臨したJ・エドガー・フーバー(1895〜1972)。
徹底した愛国主義と、彼の基準となる「正義」をたてに、
FBIという組織を自らの私兵のように構築した
フーバーの功罪を描く。
共産主義者の排斥、政治家たちの醜聞、科学的捜査を推し進めながら、
一方で「誰も信じない」彼の傲慢な自己愛と孤独が描かれる。
ではあるが、イーストウッドの視線は
フーバーを裁こうとしているわけではない。
ウソで固めた「英雄譚」にこだわる
晩年のフーバーへの視線は冷ややかではなく、どこか温かい。
マザーコンプレックスであったり、
バイセクシャルな嗜好を示唆したりと、
その私生活まで踏み込んで
「英雄」と呼ばれることを追求し続けた男を
等身大の小心な人間として描く。
実際は最期まで「喰えない男」ではあったのは
間違いないのだが…。
様々な事件が車窓からの風景のように通り過ぎていくが、
個々の事件とフーバーとの関わりについては敢えて触れていない。
どれも重すぎるテーマだからだろうが、
そのせいもあって「最も恐れられた男」であるはずの
フーバーの怖い面がやや弱い気がする。
自ら熱望し、特殊メイクで晩年までを演じきった
レオナルド・ディカプリオは熱演。
『アビエイター』(04年)でH・ヒューズを演じた頃に比べると
随分大人になった(苦笑)。
声も低くしようと涙ぐましい努力。頑張っていたと思う。
米近代史で欠かせない一面を描いた良作。
それにしてもイーストウッドってスゴい監督だ。


アバウト・タイム〜愛おしい時間について〜

オトーサン、
「愛おしい時間について・・・
サブタイトルは、余計だね」
父子愛が大事なテーマになっているので、
若い女性狙いの邦画のサブタイトルが
そういう層を離反させる恐れがあります。
強いてつけるなら、「時よ、止まれ」かな。

原題:About Time (2013) 
監督・脚本:Richard Curtis
Genre:Drama/ Fantasy/ Romance
Country: UK 
Language: English 
上映時間:123分
あらすじ:
イギリス南西部コーンウォール。
冴えない青年ティムは、恋人もいない21歳の誕生日を迎えた。
父親から思いも寄らぬ事実を告げられる。
それは、一家の男たちにはタイムトラベルの能力があるとうもの。
驚くティムだったが、その能力を活用して恋人作りに奔走する。
やがてロンドンで働き始めたティムは、
チャーミングな女性メアリーと出会い、恋に落ちる・・・

出演者:
Domhnall Gleeson ・・・ Tim(ティム)
Rachel McAdams ・・・ Mary(メアリー)
Bill Nighy ・・・ Dad(父親)
オトーサン、
「地味な演技だけど、それがいいね」
父と子が卓球に興じる地味なシーンの回想が、
滋味あふれていて印象的です。
彼女と結ばれるシ−ンのリプレイも、
印象的です。
でも、実は、回想やリプレイでないところが、
秀逸なのです。

その他の出演者:
Tom Hollander ・・・ Harry
Lindsay Duncan ・・・ Mum
Margot Robbie ・・・ Charlotte
Lydia Wilson ・・・ Kit Kat
Richard Cordery ・・・ Uncle Desmond
Joshua McGuire ・・・ Rory
Tom Hughes ・・・ Jimmy Kincade
Vanessa Kirby ・・・ Joanna
Will Merrick ・・・ Jay
Lisa Eichhorn ・・・ Mary's mother, Jean

User Rating:7.8/10 (166,167 votes)IMDb
  User Rating:8.2/10( 762 votes) Yahoo!
オトーサン、
「大勢が見ているね」
ヒューグラント出演だったら、もっと増えたでしょう。

User Reviews 
YJLcoolさん
Malaysia 
2013年9月21日
驚くべき深さとハートがある
機知に富み、知的で、魅力的で、甘い映画

リチャード・カーティス監督は、
「ラブ・アクチュアリー」、「ノッティングヒルの恋人」、
「ブリジット・ジョーンズの日記」、「フォー・ウェディング」、
「ビーン」の脚本家だから、とっても期待してしまう。
このファンタジー・ロマンス・コメディ・ドラマには、
タイムトラベルが盛りこまれている点で、
「きみがぼくを見つけた日」や「恋はデジャ・ブ」と似ている。
だが、安心してほしい。
本作には、驚くべき深さとハートがある
機知に富み、知的で、魅力的で、スイートだ。
脚本はよく書かれており、監督はすばらしく、
キャストは、それぞれの役をきちんと演じている。
コメディとドラマを巧みにバランスし、
大いに笑わせてくれる。
スムースな運びが2時間を感じさせない。
筋書は、タイムトラベルだが、
ティムとパパとの父子関係、
そして、ティムとメアリーの
美しいロマンスに焦点を当てている。
甘ったるくなく、センチメンタルでないのがいい。
毎日が人生最後の日と心して、人生を楽しもう!
それが、この映画のメッセージ。
さりげなく、説教臭くないのがいい。
歌の選択は適切で、
感動的なシーンでも、控え目に挿入されている。
ティムとメアリーの相性がいい。
聴衆は、共感し、見守り、うなづく。
一方、父子関係を示す2人のシーンは、
豊饒であり、痛切な記憶を呼びさます。
今年一番のロマンチックコメディ、
見逃せないすばらしいデート映画だ。

オトーサン、
「控え目なタイムトラベルが効果的だ!」

とらやさん 
2014年12月17日
人生賛歌

イギリスのラブコメ職人、リチャード・カーティスが
ユーモアと感動にあふれた
素晴らしい人生賛歌を撮り上げました。
主人公の青年は祖父、そして父から
過去にだけタイムスリップできるという特殊な能力を受け継ぐ。
この能力を背景に、一目惚れした運命の女性に対し
「あっ!だせえな俺、やっちゃったなあ…」と思ったら、
そのちょっと前に戻って今のとこ、
もう1度やり直し!という展開が続く前半は
ちょっとドタバタのラブコメといったところ。
笑いドコロも十分です。
しかし彼がその女性と結婚するあたりから、
少ししんみりとしますが、
登場人物ぞれぞれの色んな家族愛と人生賛歌のドラマへと
実に自然に作品の空気を入れ替えていく。
主人公の男にこの特殊能力を決して無駄遣いさせないのがいい。
愛する女性のため、愛する家族のため、
彼は過去と現在を行き来します。
後半から終盤は、こういう家族のドラマには
滅法弱い僕ですが、本作に関しては涙は出てこなかった。
それは本作の持つ独特の清々しさや、
終盤のしんみりとした空気の中にも、
本作の根底にあるユーモアの精神が常にあったからだと思う。
何気ない日常の中にあるささやかな幸せ
というものを感じさせてくれる、
作品の中の空気のブレンド具合も見事な作品でした。 


タバコ・ロード

オトーサン、
「知られざる名画だ」
名匠ジョンフォード監督作なのに・・・
あまりに暗い題材だったからでしょう。
老人夫婦が土地を追われる救いのない話です。
ああ神よ、最後の2日に恩寵を! 

原題:Tobacco Road (1941)
監督:John Ford
原作:Erskine Caldwell /Jack Kirkland(舞台台本) 
脚本:Nunnally Johnson  
Genre:Comedy/ Drama
Color;Black and White
上映時間:84分
あらすじ:
タバコロード。
レスター家一族が築いた南部一番の綿とタバコを
農園から川まで運ぶ道。
それも100年前のこと。今はさびれ放題。
その末裔ジーターじいさん夫婦一家は
壊れかけた小屋に住んでいた。
ある日、銀行家がやって来る。
今の地主のティムも一緒だ。
土地が抵当に入っており、出て行ってくれ!
1週間待ってもらうが、万策尽きて・・・ 

出演者:
Charley Grapewin ・・・  Jeeter Lester(ジーター)
Elizabeth Patterson ・・・  Ada Lester(エイダ)
Gene Tierney ・・・  Ellie May Lester(エリー・メイ)
オトーサン、
「ジーター老人、あわれだね」
大勢いる子供たち、誰も親に手を差し伸べません。
それどころか、足蹴にする始末。

その他の出演者:
Marjorie Rambeau ・・・  Sister Bessie Rice
William Tracy ・・・  Dude Lester
Dana Andrews ・・・  Capt. Tim Harmon
Ward Bond ・・・  Lov Bensey
Slim Summerville ・・・  Henry Peabody
Grant Mitchell ・・・  George Payne
Zeffie Tilbury ・・・  Grandma Lester

User Rating:6.7/10 ( 1,346 votes)IMDb
  User Rating:7.2/10( 10 votes) Yahoo!
オトーサン、
「名画だ!」

User Reviews 
grjordan48さん 
2002年12月10日
VHSやDVDがあるべきなのに
めったにテレビ放送されなかったクラシック!

私は、アースキン・コールドウェルの 「タバコロード」を読むのを楽しんだ。
アメリカ映画クラシックがようやくテレビ放送してくれた。
有名なジョン・フォード監督による、このクラシックが
なぜ一度もVHSやDVDで入手できなかったか理解に苦しむ。
本作は、コールドウェルの原作を舞台化したブロードウェイに基づくが、
原作のエッセンスが、よく盛りこまれている。
(もっとも、コールドウェルは、舞台は好きだったが、
映画のほうは、好きでなかったらしい)
おそらく、原作よりも皮肉だが、俗悪さや悲劇性が、薄らいだだめだろう。
映画は、大恐慌期の極貧のレスター一家を描いている。
ジーターの父と祖父は、ジョージアで豊かな農家だったが、
土地が荒れて、一家は食うに困るようになり、離散する。
貧しい農場から脱する望みはない。
出演者は、ジーン・ティアニー、ダナ・アンドリュース、
ウォード・ボンド、チャールズ・グレープウィン。
私は、何度も、「タバコロード」 を見るのを楽しんだが、
リメイクも見たい。
ミニシリーズのテレビ番組でもいい。
より密接にオリジナルのストーリー展開をフォローしているし、
登場人物の紹介もなされている。
彼らは、グロテスクで、きわどく、哀れだ。

オトーサン、
「ハッピーエンドだろうか?」
何年か前に見たときは、コミカルに感じましたが、
今回は、悲劇としか受け取れませんでした。

黒美君彦さん 
2013年5月28日
深刻さを笑い飛ばせ

アースキン・コールドウェル(1903〜87)の原作。
30年代初頭のジョージア州の貧農一家を描いたドタバタ劇。
「17人か18人の子ども」のいたレスター家は、
今や乱暴者で警笛好きのデュード(ウィリアム・トレイシー)と
エイメイ(ジーン・ティアニー)を残して
みな実家を去り(うち5〜6人は死んだらしい)、
その日食べるものにも苦労する始末。
かつて豊かだった穀倉地帯は不作が続き、畑は荒れ放題。
ジーター(チャーリー・グレープウィン)は、
地代を手にいれるべくあの手この手を使うが…。
日本での公開は初公開から実に47年後の1988年というから、
この作品のおかれた位置づけも想像できようもの。
30年代の労働者階級を描いたコメディなのだが、
少々やりすぎ感が漂う(笑)。
撮影当時70歳を超えていたC・グレープウィンは、
年齢を感じさせない弾けよう。
劇中登場しない娘のパールは、
13歳でDV夫(ウォード・ボンド)に嫁いだらしいし
(それも夫の結納金目当てらしい)、
当時の貧農ぶりが面白おかしく描かれる。
状況はきわめて深刻なのに、
ちっとも深刻さがないのがまた不思議。
デュード(W・トレイシー)は
いくら何でもやり過ぎな気がする。
ジーン・ティアニーは異様に艶かしいし(笑)。
ラストはあたかも吉本新喜劇のような人情噺に帰着。
深刻な現状を笑い飛ばそうというのが
J・フォードの狙いだとしたら、それは成功しているように思う。


シンプル・プラン

オトーサン、
「脚本がすごい!」
大金を手にした男らの物語。
心理的リアリティにあふれる脚本です。
最近、松戸駅そばの鯛焼き屋さんが、
宝くじで、大当たりした話を耳にしました。
鯛焼きなんかやめてもいいはずですが、
これまで通り、商売を続けているとか。
この映画の主人公たちに、爪の垢でも煎じて
飲ませてあげたい、いい話じゃありませんか。

原題:A Simple Plan (1998) 
監督:Sam Raimi
原作・脚本:Scott B. Smith  
Genre:Crime/ Drama/ Thriller 
Rated R for violence and language 
Country: UK / Germany / France / USA / Japan 
Language: English 
上映時間:121分
あらすじ:
墓参の帰りに
ハンク、兄ジェイコブ、兄の悪友ルーは、
森の雪中に墜落した自家用機をみつける。
機内に400万ドルの札束があった。
俺たち以外に、誰も知るはずはない。
ほとぼりがさめるまで、じっと持っていればいい。
そう、こんなにシンプルな計画はない・・・

出演者:
Bill Paxton ・・・ Hank Mitchell(ハンク)
Billy Bob Thornton ・・・ Jacob Mitchell(ジェイコブ)
Bridget Fonda ・・・ Sarah Mitchell(サラ)
Brent Briscoe ・・・ Lou Chambers(ルー)
オトーサン、
「なんかイマイチだね」
ビリー・ボブ・ソーントンは、演技がわざとらしくて、
ヘキエキしました。

その他の出演者:
Gary Cole ・・・ Neil Baxter
Jack Walsh ・・・ Tom Butler
Chelcie Ross ・・・ Sheriff Carl Jenkins
Becky Ann Baker ・・・ Nancy Chambers

User Rating:7.5/10 ( 47,370 votes)IMDb
  User Rating:7.4/10( 69 votes) Yahoo!
オトーサン、
「脚本が実にいい!」

アカデミー賞ノミネート 
・助演男優賞  ビリー・ボブ・ソーントン    
・脚色賞     
・撮影賞 
ゴールデン・グローブ ノミネート 
・助演男優賞  ビリー・ボブ・ソーントン 

User Reviews 
secondtakeさん
United States 
2013年12月31日
あなたならどうする?

残酷なほど効率的な脚本だ。
一見したところ簡単な映画に
重大なフォーマルで心理学的な深さをまとわせる。
問題は、私達すべてに起こる。
あなたが、札束を見つけたら、何をするだろう?
自分のものではないが、持っていてなぜ悪い?
本当に。
そして、起きるのは、
罪、信頼、詐欺、説得、および賢明さの問題だ。
そして、人々が彼らの考えを変える時の矛盾。
誰もがよい演技をしている。
ビリー・ボブ・ソーントンは、驚異的な微妙さを与えている。
舞台は「ファーゴ」にある遠い北国の雪が多い場所。
つまり、人々が正直なのに、誘惑に陥りやすい。
人々は、お互いをよく知っているから。
簡単に持ち逃げなどできないのだ。
光と平坦な土地が相まって、
会話や出来事に手に汗にぎることになる。
これはコーエン兄弟の映画ではないん。
毒やスタイル感覚を欠いている。
だが、サム・ライミ監督は、
彼なりの見事な前進能力を持っている。
スパイダーマンにあるように。
この映画は、注意深く見る必要がある。
脚本がいい、脚本の伝達が巧い。
だから、見て味わい尽くしてほしい。

オトーサン、
「同じような立場になったら、
どう振舞うかな?」

ザ・チャンバラさん 
2011年1月23日
大金が狂気を呼ぶ

地味だし見せ場もないものの
最初から最後まで緊張感が持続しており、
最高クラスのサスペンス映画だと思います。
タイトルと同じく映画の内容もシンプルそのもので
謎解きや派手なドンデン返しなどなく、
描かれるのはジリジリとした駆け引きのみなのですが、
この装飾の無さが正解でした。
ライミは本作で新境地を開いたと言われていますが、
閉鎖空間で登場人物が狂気に追いやられていくという点では
「死霊のはらわた」と同様であり、
異なるのは、舞台の規模とストーリーテリングの切り口のみ。
ライミは自身の手腕で扱いきれる企画を
的確に選んでいたようです。
もしこれが「ユージュアル・サスペクツ」のような
ミステリーに比重を置く企画や、
「セブン」のような高いビジュアルセンスを要求される企画であれば、
ライミは完全な駄作を作っていたことでしょう。
また、役者も素晴らしい仕事をしています。
オスカーにノミネートされたビリー・ボブは
もちろんの熱演なのですが、
そんなビリー・ボブと比べると損な役回りである
主人公ハンクを演じたビル・パクストンもかなり良いです。
なんせ、この映画はハンクにかかっていたのですから。
大金を目の前にして普通の人の判断力が狂ってしまい、
小さなほころびを修正しようとしてとった行動が
次の大きな穴を作ってしまう。
そんな物語では、
観客はハンクの行動や感覚に納得する必要がありました。
決して同情はできないが、同じ立場にいれば
自分も同じ行動をとるかもしれないという感覚を
抱かせる必要があったのですが、
そんな役柄にあっては、「凡人」を演じさせれば
ハリウッド一のビル・パクストンが適任でした。
この人が焦り、悩む姿は、
まさに大事件をひとりで抱え込まねばならなくなった
小市民のそれであり、演技の説得力が違います。
(誉めてんだか、けなしてんだか…)
以上のようにほぼ完璧な映画なのですが、
唯一ケチをつけるなら、ニセFBIが現れるクライマックスが
作品のテーマから外れていたこと。これだけは気になりました。
簡単なはずの計画が人間の欲望や疑心暗鬼によって
狂っていくという物語なのですから、
ここで真犯人が現れてはいけないでしょう。
焦ったハンクは彼を射殺するものの
後に本物のFBIであることが判明し、
いよいよ誤魔化せないレベルにまで犯罪が行き着いてしまう
というオチの方が主題にかなっていたと思います。 


虹をつかむ男

オトーサン、
「へぇ、映画の名場面の紹介か、いいね」
・かくも長き不在
・雨に唄えば
・禁じられた遊び
最後は、
・男はつらいよ(第1作)

原題:虹をつかむ男(1996)
監督・原作:山田洋次  
脚本:山田洋次 / 朝間義隆 
Genre:Comedy/Drama
上映時間:110分
あらすじ:
就職活動に失敗した平山亮は、
柴又の家を飛び出し、
徳島の古い映画館・オデオン座でアルバイト。
映画館の経営者・白銀活男は、
映画好きの町民たちと土曜名画劇場を催していたが、
実はそこには幼馴染の未亡人・八重子への想い・・・
だが、想いを打ち明けるられない。
亮は、仕事に不満だったが、
小学生ひとりのために巡回で名画を上映したり、
役場の人間相手にも信念を貫く活男の姿を見て、
気持ちが変わっていった。
そんな時、八重子の父が急死し、
八重子は活男にある告白をする・・・

出演者:
 西田敏行・・・ 白銀活男 
 吉岡秀隆・・・ 平山亮 
 オトーサン、
「2人ともいいね」
静と動、いいコンビになっています。
オデオン座、もうひとりの主人公でした。

その他の出演者:
田中裕子・・・ 十成八重子
田中邦衛・・・ 常さん 
倍賞千恵子・・・ 平山春子 
すまけい・・・ 和尚 
神戸浩・・・ 茂 
柳沢慎吾・・・ 赤羽 
松金よね子・・・ 鏡子 
鶴田忍・・・ 吉井巡査 
笹野高史・・・ 十成修次郎 
宮下順子・・・ 十成かおり 
佐藤仁美・・・ 平山咲枝 
柄本明・・・ 斉藤課長 
永瀬正敏・・・ 安徳先生 
佐藤蛾次郎(男優)  
下條正巳・・・ 村長 
三崎千恵子・・・ 親族代表 
前田吟・・・ 平山章 

User Rating:5.8/10( 13 votes)みんなのシネマレビュー
  User Rating:8.1/10( 19 votes) Yahoo!
オトーサン、
「うーん、間をとって7点台かな」

User Reviews 
あきとん さん 
2014年4月5日
寅さんに対する山田監督の思い・・・ 

寅さんに対する山田監督の思いと、
映画を愛してやまない監督の姿勢を痛感しました。
物語中、過去の名作が随所にちりばめられ、
それ自体がある意味、名画紹介となっています。
逆に見れば、本編自体の物語性は
薄くなっている感は否めません。
ま、それでいいのですが。
ちなみに、本編の後段で、
主人公西田敏行の大好きな田中裕子が再婚して
徳島を出て行く。
そして、その時の気持ちを表す映画が
オデオン座で上映されました。
私はてっきり「無法松の一生」あたりかなあ
と思ってましたが、「寅さん第1作」でした。
その段になって、初めて
「これは寅さんへのオマージュなんだ」と気づいた次第でした。
良い映画でした。

オトーサン、
「渥美清のいない映画なんて・・・」

イニシャルKさん 
2005年5月11日

渥美清の死去により、
「男はつらいよ」シリーズが突然打ち切られ、
急遽代わりに作られた映画。
主演はこの年も作られるはずだった
新作「寅次郎花遍路」に出演予定だった西田敏行、
ヒロイン役も同作でマドンナを演じる予定だった田中裕子。
そのほかのキャスティングもかなり寅さんと被る。
倍賞千恵子、前田吟、吉岡秀隆の三人に至っては
この映画でも親子役であり、
製作決定から公開まで日がなかったことをうかがわせる。
肝心の出来はというと、やはり急いで作られたが故に
あまりよくない。
が、ラストはちょっと感動した。
しかしこういうのを見ると、巨匠と呼ばれながらも
「男はつらいよ」という国民的映画シリーズを
30年近くにわたって作り続け、
それが終焉を迎えた後もこうやって
お仕着せのプログラム・ピクチャーを作らされる山田監督が
ちょっと哀れに思えてくるのだ。 


デプス・チャージ 合衆国撃沈

オトーサン、
「期待薄だね」
サタシネ、テレビ東京で深夜に放映では・・・
首謀者がいつまで経っても、昇進させてくれないので、
テロに踏み切るという話です。
ガンで、先がないので、大勢を巻き込んで死のう。
とんでもない発想と行動です。

原題:Depth Charge (TV 2008) 
監督:Terrence O'Hara
脚本:Dennis A. Pratt  
Genre:Action/ Thriller 
上映時間:84分
あらすじ:
ステルス機能と核ミサイルを搭載した
米軍最強の潜水艦「モンタナ号」。
北大西洋アイスランド沖で攻撃演習中、
付近で難破した漁船からSOSの連絡が入る。
漁船の乗組員を保護しようとしたが、
彼らの正体はテロリストで、
モンタナ号は乗っ取られてしまう。
首謀者のクリーグ副長は
アメリカ大統領に10億ドルを要求。
従わなければ首都に核弾頭を落とすと宣告する…。 
潜水艦に残っていたレイモンドらクルー2人が、
艦の奪還を試みる。

出演者:
Jason Gedrick   ...  Raymond 'Doc' Ellers(エラーズ)
Eric Roberts   ...  Cdr. William Krieg(クリーグ副長)
Barry Bostwick   ...  President Taylor(大統領)
オトーサン、
「うーん、ロクな役者がいないね」

その他の出演者:
Chris Warren   ...  James Piersall 
Bridget White   ...  Katie McCallister 
Corbin Bernsen   ...  Capt. Brad Richards 
Alex Paez   ...  Lieutenant Michaels 
David Dayan Fisher   ...  Garrett 
Maury Sterling   ...  Allenson 
Deobia Oparei   ...  Gerard 
Michelle Lee   ...  Chang 
Geoff Meed   ...  Rosen 
Stephen Monroe Taylor   ...  Bachman 
Yorgo Constantine   ...  Andreyev 
William Allen Young   ...  Capt. Daniel Lewis  

User Rating:4.3/10 ( 345 votes)IMDb
  User Rating:4.5/10( 4 votes) Yahoo!
オトーサン、
「B級映画ですね」

User Reviews 
Petteri Seppalaさん
Finland 
2012年2月19日
USA vs. USA ...

... USAが勝つ... なんと都合のいい 
またも、狂人が合衆国を核攻撃で脅す。. 
平和と混乱の間に立ちあがる唯一の男。
スティーヴン・セガール映画のまねとは、
なんて古典的なんだ・
ちょっと待って…
これはスティーヴン・セガール映画ではない。
だが、スティーヴン・セガール映画のように聞こえる。
スティーヴン・セガール映画のような匂いがあるが、
スティーヴン・セガール映画ではない。
孤独なガンマンを演じるのは、ジェーソン・ゲドリック。
エンデイングは、きちんと複雑になるが、
映画監督が恐れる唯一の事態がやって来る…
早漏だ…
その後、この映画は、タバコをふかし、深い眠りにつく。
観客は、見ている分には、良かったと言う。
楽しめたので、8点だ。

オトーサン、
「そっくり映画!」

ベッカーさん 
2010年6月19日
沈黙のなんとやら

独創性というものがありませんなあ。
海難事故を装ったテロリストが
最新鋭の原潜をハイジャック、
ワシントンD.C.を人質に10億ドルを要求する。
難を逃れた軍医が撃たれても自ら弾を摘出しながら、
次々に相手を殺傷、
首謀者に「3人減ったぞ」などと連絡を入れたりする。
誰か観たくなりましたか?
動機も艦長になれないウラミから
腫瘍を抑える薬の副作用ときて、
対テロ対策への不満と続々明らかになりますが、
盛り沢山の割りに同情を引くものはありませんでしたね。
潜水艦モノとしての評価は、私では不適任ですが。。
大統領役のバリー・ボストウィックは
「美少女探偵ナンシー・ドリュー」でも、まあ重要な役。
エリック・ロバーツの出演は、娘がお世話になった挨拶がてらかも。
ジェイソン・ゲドリックとは「シークレット・オンエアー」、
コービン・バーンセン「ジュラシック・シティ」で共演しています。


バロン

オトーサン、
「この監督、変わってるね」
テリーギリアムの経歴をみると、
イラストレーター、広告業を経て、
ロンドンに渡りアニメーターとなる。
それが縁でエリック・アイドルらと知り合い、
69年にモンティ・パイソンの結成に参加。
71年に「モンティ・パイソン・アンド・ナウ」を監督。
80年に「バンデットQ」が大ヒット。
独特の映像表現とシニカルな視点が特徴。
受賞歴は、
アカデミー賞ノミネート
・脚本賞 未来世紀ブラジル    
カンヌ国際映画祭ノミネート 
・パルム・ドール ラスベガスをやっつけろ    
ヴェネチア国際映画祭受賞 
・銀獅子賞 フィッシャー・キング 

原題:The Adventures of Baron Munchausen (1988) 
監督:Terry Gilliam
脚本:Charles McKeown/ Terry Gilliam 
Genre:Adventure/ Comedy/ Fantasy
Country: UK / Italy 
Language: English 
上映時間:126分
あらすじ:
18世紀後半「理性の時代」。
ドイツはトルコ軍の攻撃に晒されていた。
廃墟の中に建つ劇場では、
ヘンリー・ソルト一座による
「ミュンヒハウゼン男爵の冒険」が興行されていたが、
突然本物のバロンを名乗る老人が乱入。
今回の戦争の原因は自分にあると主張し、
そのいきさつを語りだした。
エジプト旅行の帰途、彼はトルコ王から
カイワインを振舞われたが、
「1時間でこれよりも素晴らしいワインを
ウィーンから取り寄せる」という賭けに挑む。
4人の家来、俊足のバートホールド、
遠目の射撃の名手アドルファス、
驚異的な肺活量を持つ小人グスタヴァス、
怪力の大男アルブレヒトを使い、
辛くも勝利した彼は、王との約束通り、
1人で持てるだけの財宝を手に入れるが、
怪力のアルブレヒトに宝物庫の宝物を
全部持って行かせたため、
これに怒ったサルタンがバロンの首を狙っているという。
老人が回想していたところにトルコ軍の砲撃が始まり、
劇場にも直撃する。
老人は負傷するが、一座の娘であるサリーに救われる。
物語の続きを聞きたがるサリーだが、
砲撃を再び始めたトルコ軍に老人は反撃を決意。
臼砲の砲弾にしがみつき、
トルコ軍の砲弾に飛び乗りサリーの元へ戻って来た。
ヘンリーから嘘つき扱いされる老人だが、
砲撃におののいた一座の女優に頼られた老人は町を救うと宣言。
女たちの下着を集め、巨大な熱気球を作らせた。
援軍を呼ぶべく、熱気球で町から脱出した気球にはサリーも乗っていた。
2人はバートホールドのいる月へと向かう。
月の国に到着した2人は、
創造主を名乗る頭と下品な体の月の王に翻弄されながらも、
20年前に幽閉されたきり記憶喪失となっていた
バートホールドを連れ出し、
バロンを慕う月の女王と彼を倒そうとする王の体、
手中に収めようとする王の頭の猛追をのがれ、月を脱出する。
一行はエトナ火山の火口に落下。
剣から核兵器まであらゆる武器を製造している
バルカンのもてなしを受け、
メイドとして働いていたアルブレヒトと再会。
しかし、バロンはバルカンの妻ヴィーナスとのダンスに
夢中になって街のことを忘れてしまう。
さらに、ヴィーナスにキスしたことでバルカンを怒らせてしまう。
マグマに放り込まれた一行は、
そのまま地球の反対側に飛ばされて海上に浮上。
島を見つけるが、その正体は巨大な魚で一行は飲み込まれてしまう。
船の墓場と化した魚の腹の中で、
バロンはアドルファスとグスタヴァスに会うが、
2人は長く魚の中にいたために老いてしまい、
バロンも打ちひしがれてカード仲間に入ってしまう。
そこへ、バロンの愛馬ブケパロスが現れた。
勇気付けられたバロンは嗅ぎタバコをばら撒いて
一行と共に魚から脱出、町への帰路に就く。
ようやく町についた一行だったが、
疲れ切った4人の家来たちの姿を見たバロンは
トルコ軍に出頭し、自らの首を献上することで
攻撃をやめさせようとする。
バロンの首が今まさに刎ねられようとするその瞬間、
4人の家来たちが自らの能力を活かして大暴れし、
バロンを救い出すとともに、トルコ軍を全滅させる。
一行は英雄として町に迎えられるが、
バロンを憎むジャクソンは建物の上からバロンを撃ち殺してしまう。
バロンの突然の死に悲嘆にくれるサリーたち。
ところが、これはすべてバロンが劇場で観客に向かって
語っていた回想話の続きだったのだ。
そこにジャクソンが現れ、バロンを捕らえようとするが、
バロンの話に勇気づけられた人々がバロンを守る。
そして町の人々が、バロンに導かれるまま
ジャクソンらを押しのけて町の外に出ると、
バロンの回想話の通り、トルコ軍の姿はなくなっていた。
喝采の声を上げる人々を後にバロンは
愛馬ブケパロスに跨がり、旅立つ・・・

出演者:
John Neville ・・・ Baron Munchausen(バロン)
Sarah Polley ・・・ Sally Salt(サリー)
Eric Idle ・・・ Berthold / Desmond(バートホールド)
Oliver Reed ・・・ Vulcan(バルカン)
Uma Thurman ・・・ Venus / Rose(ヴィーナス)
Ray D. Tutto (Robin Williams) ・・・ The King of the Moon(月の王)
オトーサン、
「いろんなキャラが出てきて楽しいね」
個人的には、ホラ吹き男爵と月の王です。

その他の出演者:
Jonathan Pryce ・・・ The Right Ordinary Horatio Jackson
Bill Paterson ・・・ Henry Salt
Charles McKeown ・・・ Rupert / Adolphus
Winston Dennis ・・・ Bill / Albrecht
Jack Purvis ・・・ Jeremy / Gustavus
Valentina Cortese ・・・ Queen Ariadne / Violet
Peter Jeffrey ・・・ Sultan Mahmud I
Alison Steadman ・・・ Daisy
Ray Cooper ・・・ Functionary
Don Henderson ・・・ Commander
Sting (cameo) ・・・ Heroic officer
Terry Gilliam  ・・・ Irritating singer

User Rating:7.2/10 ( 38,813 votes)IMDb
  User Rating:8/4/10( 51 votes) Yahoo!
オトーサン、
「これは面白い!」

アカデミー賞ノミネート 
・美術賞
・衣装デザイン賞 
・メイクアップ賞
・視覚効果賞

User Reviews 
kitchen-1 さん
Cork City, Ireland 
2004年10月19日
私に、ドラマで想像力のフライトを与えよ!

今日は、気分がよくなかった。
午後になって、リビング・ルームで座った時、
6歳の息子と彼の友人7人が押しかけてきた。
大好きな映画がSKY映画チャンネルで放映されるので、
カーテンを閉めて、みんなで見た。
みんな、うっとりしてしまった。
私は、本作を何度も見たが、いつも必ず魅了される。
戦争、性のロマンス、無邪気な幼年期、おとなの覚醒
有名な神話とおとぎ話・・・。
オリヴァー・リードの演じた神・バルカンは、ある種の賞に値する。
ショーン・コネリーに月の王の役を受けてほしかった。
でも、ロビン・ウィリアムズでよかった。
これは、私の最初のレビューです。
私の好きな映画は、「バロン」、「カリブの海賊」、
「イエロー・サブマリン」だと述べておきたい。
諸兄が、ずっと幸せに暮らす才能を開発しますように!

オトーサン、
「ロビン・ウィリアムズの下ネタ攻撃の
すさまじかったこと」

ジーナさん 
2009年1月13日
ヴィーナスの美しさは息を呑む

冒険家バロンを描いたファンタジーですが、
もちろん監督はテリー・ギリアムですから
単なるファンタジーではありません。
とても斬新な映像世界と不思議な懐かしさは
テリー・ギリアム支持者なら満足できるハズだし、
もしかしたらテリー・ギリアム作品BEST1になるかもしれませんね。
ブラックな笑いや一部下ネタなど想像以上にフザけた内容
(パッケージからフザけてますが)でしたが、
映像へのこだわりはヒシヒシと伝わります。
おそらくこのストーリーを他の監督さんで映画にしたら、
恐ろしくつまらないと思いますよ。
そこがテリー・ギリアム監督の凄いトコロですよね。
バロンと少女のやり取りも、
時に大人で時に子供っぽくて愉快でした。
この妙に口元が気になる少女は誰なんだ?!
って思ったらサラ・ポーリーだったのね。
納得です(爆)
他にもスティングやらロビン・ウィリアムズやら
豪華な出演者でしたが、
正直彼らに気づける方は少ないと思います。
役者まで映像の一部にしてしまうとは、
やっぱりテリー・ギリアムさんですね。
最後に・・・ファンタジー映画ではありますが、
テリー・ギリアムさんですから言うまでも無く大人向けです(笑)
もちろんテリー・ギリアムさんですから万人受けも難しいでしょう(爆)
余談;バロンのキャラが「ラ・マンチャの男」を連想させた。


河内山宗俊

オトーサン、
「遺作のようなものか・・・」
山中貞雄は、若き天才監督(1909- 38)でした。
軍国日本の国威発揚のため、南京攻略戦に参加し、
河南省の野戦病院で赤痢により病死。28歳!
戦争がなければ、「人情紙風船」などの名作を
もっとつくってくれたでしょうに・・・

原題:河内山宗俊(1932)
監督・原作:山中貞雄  
脚本:三村伸太郎 
Genre:Period drama
Color:Black and white
上映時間:82分
あらすじ:
河内山宗俊と浪人・金子市之丞にとって、
甘酒売りの少女お浪は心和む存在だった。 
お波は、弟の広太郎の非行に手を焼いていた。
姉の心配をよそに博打に明け暮れている。
ある日、広太郎は侍から小柄を盗み、
質屋に売り払って、宗俊の飲み屋に繰り出した。
広太郎は莫大な借金をつくり、
お波は、身売りするしかなくなった。
それを知った河内山宗俊と金子市之丞は、
身体を張って、お波を救おうとするが・・・

出演者:
 河原崎長十郎・・・ 河内山宗俊 
 山岸しづ江・・・ お静 
 中村翫右衛門・・・ 金子市之丞
 原節子・・・ お浪
 市川扇升・・・ 直侍(広太郎) 
 オトーサン、
「原節子!」
その美貌は、一世を風靡しました。
河原崎長十郎も、戦前の名優です。

その他の出演者:
 助高屋助蔵・・・ 丑松 
 坂東調右衛門・・・ 森田屋清蔵 
 市川莚司(加東大介)・・・ 健太 
 瀬川菊之丞・・・ 松江候 
 中村門三・・・ 家老 
 市川笑太郎・・・ セリ市の男 
 中村楽三郎・・・ 森田屋乾分 
 沢村幸次郎・・・ 森田屋乾分 
 沢村章次・・・ 川人足藤次 
 中村進五郎・・・ がまの油売 
 山崎島二郎・・・ 居合抜 
 沢村比呂志・・・ 香具師 
 清川荘司・・・ 北村大膳 
 高勢実乗・・・ 茂十郎兵衛 
 鳥羽陽之助・・・ 藤八右衛門 
 今成平九郎・・・ 用心棒 
 宗春太郎・・・ ヒー坊 
 衣笠淳子・・・ 三千歳 
 三好文江・・・ 文ちゃん 
 
User Rating:7.9/10( 28 votes)みんなのシネマレビュー
  User Rating:7.8/10( 13 votes) Yahoo!
オトーサン、
「ラストシーンは歴史にのこる名場面」

User Reviews 
なんのかんのさん 
2009年10月14日
時代の影

たまたま時代の設定が過去だったというだけで、
会話だけ取り出せば昭和の現代劇の様相。
かえって戦後の時代劇のほうが
様式性が強くなってしまっているのかも知れない。
直次郎はここではそこらにいるグレかけた気弱な少年だし、
三千歳とはミッちゃんと呼びあっている。
金子市の中村翫右衛門が傑作で、
永年留年して大学に居着いてしまっているような雰囲気のある男
しかし実は死に場所を探していた余計もののニヒリズムも持っている
というあの時代の若者像をくっきりと代表している。
“市井”という言葉がこんなにも似合うセットはそうそうなく、
その中の住人としては雪の舞う世界など
うっとりと見惚れていられるが、
余計ものの目を通すと、
唯一どぶだけが奥への逃げ路として続いている
圧迫も感じられる、という素晴らしい造形。
古女房のやきもちという、
どちらかというと喜劇の要素を転換点に
ドラマが悲劇性を帯びていくのも、時代の影か。
松江邸のニセ僧道海は、設定だけが歌舞伎と同じで、
全然違うドラマに仕立てて読み換えの面白さになっている。
見事な傑作だが、ただ音楽がうるさく、
ラストの立ち回りで「ロミオとジュリエット」が
流れ出すと、やはりのけぞる。 

オトーサン、
「古い映画で、画面も音響も、残念無念!」

黒美君彦さん 
2006年9月11日
ロマンティシズム

講談をもとに、
1881年河竹黙阿弥が歌舞伎に翻案したのが
この「河内山宗俊」なのだそうですが、
浅学ゆえ歌舞伎の方は未見です。
黙阿弥は世話物と呼ばれる
庶民目線の作品も多く書きましたが、
悪漢が多く登場するのも黙阿弥作品の特徴だとか。
で、さらにその作品を大きく換骨奪胎したのが
この山中作品、ということになります。
登場人物こそ歌舞伎と同じ名前で出て来ますが、
役割は大きく異なります。
大名(=権力)を相手に
金品をたんまりせしめる大悪漢というのが
河内山宗俊の人気につながったようですが、
山中作品ではそこからさらに
町民の視線の高さに主人公たちを下ろし、
可憐な娘を助ける男たちのロマンティシズムを
描き上げています。河内山宗俊と
やくざの用心棒・金子の奇妙な友情も面白いし、
男たちが命を懸けて守ろうとする
娘・お浪(原節子…当時16歳!)の純粋さもまた胸を打ちます。
「あたかも騎士道だ」とする評もありましたが、
まさにそんな印象を受けました。
ろくでもない人生を送ってきた男たちの挽歌。
ラストの斬り合いも迫力抜群ですが、
斬りつけられた悪党と呼ばれた男たちの
目に映ったのは何だったのか。
刺されながらも必死で行く手を遮ろうとする宗俊の表情が
どことなく晴れやかに見えたのは気のせいでしょうか。
ただ、惜しむらくは音声がきわめて聞き取りにくかったこと。
古い作品には思い切って字幕をつける
くらいのことがあった方が、
観る者の理解を助ける意味でも良いかも。
重要な台詞を聞き漏らしたような気がして、
そこんところは隔靴掻痒でした。


シャーロック・ホームズの冒険

オトーサン、
「ホームズものは、あまり見ていないな」
小説のほうは、たくさん読みましたが、
映画のほうは、以下の2本だけです。
・シャーロック・ホームズ 
・シャーロック・ホームズVSモンスター 
でも、このホームズは、別格です。
理由は、以下に出ています。

原題:The Private Life of Sherlock Holmes(1970)
監督:Billy Wilder
原作:Arthur Conan Doyle
脚本:Billy Wilder/ I.A.L. Diamond    
Genre:Adventure/ Comedy/ Crime
Country: UK / USA 
Language: English / Russian /French / German 
上映時間:125分
あらすじ:
19世紀末のロンドン。
私立探偵シャーロック・ホームズは
ロシアのプリマバレリーナから強引な求婚を受ける。
ホームズは探偵業の助手であるワトスン医師と
同性愛の関係にあると偽り求婚から逃れたが、
それを知ったワトソンを激怒させてしまう。
この騒動から一息ついた彼らの元に、
記憶喪失の女性が運び込まれた。
ホームズの機転により記憶を取り戻したガブリエルの依頼で、
ホームズ達は行方不明の彼女の夫を探し始める。
その彼らの前にホームズの兄マイクロフトが現れ、
調査の中止を勧告する。
ホームズは表面上はマイクロフトに従って
捜査の中止を受け入れたが、
ホームズとガブリエルが夫婦、ワトソンが執事と
身分を偽って捜査を続ける。
スコットランドのネス湖畔を訪れた彼らは
ガブリエルの夫の死を知る。
真相を求めてさらに捜査を続け、
夕闇深まるネス湖にボートで漕ぎ出した3人の眼前に、
伝説の怪物ネッシーが姿を現した・・・

出演者:
Robert Stephens ・・・ Sherlock Holmes(シャーロック・ホームズ)
Colin Blakely ・・・ Dr. John H. Watson(ワトソン)
Genevieve Page ・・・ Gabrielle Valladon(ガブリエル)
Christopher Lee ・・・ Mycroft Holmes(マイクロフト)
オトーサン、
「うーん」
ホームズも、ワトソンも、イメージがちがいます。

その他の出演者:
Irene Handl ・・・ Mrs. Hudson
Clive Revill ・・・ Rogozhin
Tamara Toumanova ・・・ Madame Petrova
Stanley Holloway ・・・ 1st Gravedigger
Mollie Maureen ・・・ Queen Victoria
Catherine Lacey ・・・ Old Woman
James Copeland ・・・ the guide
Jenny Hanley ・・・ a prostitute

User Rating:7.2/10 ( 7,035 votes)IMDb
  User Rating:6.8/10( 7 votes) Yahoo!
オトーサン、
「ストーリーがいいね」

User Reviews 
urt_messickさん
Bloomington, Indiana 
2005年12月21日
Grand even as an edit
編集されても、すばらしい

この映画は、時々、コメディと評される。
だが、私の考えではコメディとして分類しにくい。
私は、矢継ぎ早やのウィットが好きだが、
本作には、それが多い。
やや暗く、
「シャーロック・ホームズの素敵な挑戦」に似ている。
ワイルダーは、主題重視の監督であり、天才だ。
(この点、スタンリー・キューブリックと比肩する)
本質的に‘叙事詩的な映画ではない。
この映画は、もともとファイナルカット版の倍の長さだった。
現在入手可能なディスクで可能な復元は、
実のところ、ほんの少しのシーンしかない。
多くのファンは、がっかりするだろう。
この映画で、ホームズを演じるのは、ロバート・スティーブンス。
(常連であるラスボーン、ブレット、ジレットとは肌合いがちがうが、
ありうる選択だ)
典型的な英国人であり、控え目だが大胆で、見事だが欠点もある。
コリン・ブレークリーは、力強いワトソン。
1970年の新しいアイディアだ。
ワイルダーは、ビクトリア時代の感受性と道徳をからかって、
ホームズがホモかもしれないと言わせている。
ホームズのスマートな兄マイクロソフトを、
見事に演じるのは、クリストファー・リー。
筋書は、例えば、「ブルース・パーティントン設計書」から
いくらかのインスピレーションを得ている。
そして、ジレットの台本「フォークナーさんの奇妙なケース」から
ホームズの恋愛相手をエンディングに組みこんでいる。
コナン・ドイルの登場人物は、あまり出てこない。
それでも、本作は、ホームズのファンや
ワイルダーのファンにとって、必見の映画だ。
彼の最後の秀作のひとつだ。

オトーサン、
「4時間もの、見たかったなぁ」

al2*****さん 
2015年7月15
ワイルダーによるホームズ 

おなじみコナンドイル原作の映画化と思いきや
巨匠ビリーワイルダー監督オリジナルの
奇想天外なシャーロックホームズ作品
原題の「ホームズの私生活」の通り
彼の女性観や同性愛疑惑にも多少触れているが
メインのエピソードはネス湖のネッシーや潜水艦、
ドイツのスパイが登場してかなりぶっ飛んでる
実際には4時間ほどの大作だったらしいが
配給会社の要請で2時間にカット、
ワイルダーらしいユーモラスな場面が
大幅に削除されたのは残念
しかし随所に見せるコミカルでウィットに富んだ台詞回しや
19世紀のイギリス、スコットランドを再現した景色、
セット、衣装などがすばらしく最後まで飽きさせません
ロバート・スティーブンスとコリン・ブレークリーの
ホームズとワトソンのコンビも
イメージを壊さず息が合っていて良かったです
本家のシャーロックホームズ物とは違う
ワイルダーならではの世界を楽しめる作品です 


ANNIE/アニー

オーサン、
「オリジナルのほうは、未見だ」
巨匠ジョン・ヒューストン監督作ということなので、
借りることにしました。
新旧を見比べてみるのも、映画鑑賞の楽しみです。

原題:Annie (2014) 
監督:Will Gluck 
原作:Harold Gray /Thomas Meehan
脚本:Will Gluck/ Aline Brosh McKenna
Genre:Comedy/ Drama/ Family 
上映時間:118分
あらすじ:
スタックスは、携帯電話会社のCEO。
ニューヨーク市長選当選を目指してキャンペーン中、
車にはねられそうになった少女アニーを助ける。
彼女は、4歳の頃に置き去りにされて、
養育費目当ての里親ハニガンの施設で暮らしていた。
そして金曜日の夜には、レストランの前で
いつかきっと迎えに来てくれると信じて両親を待ち続けていた。
元来が子ども嫌いのスタックスだったが、
そんなアニーを利用すればイメージアップにつながると考え、
彼女を引き取ることに。
アニーも、有名になれば両親が見つかるかもと
選挙キャンペーンに協力するが・・・

出演者:
Quvenzhane Wallis ・・・ Annie Bennett(アニー)
Jamie Foxx ・・・ William "Will" Stacks(スタックス)
Cameron Diaz ・・・ Miss Colleen Hannigan(ハニガン)
オトーサン、
「アニー役の黒人少女は、上手だね」
クヮヴェンジャネ・ウォレス、舌を噛みそうな名前ですが、
覚えておかなくては。
キャメロン・ディアスは、憎まれ役・汚れ役に挑戦中。
いずれ、その努力が実を結ぶでしょう。

その他の出演者:
Rose Byrne ・・・ Grace Farrell
Bobby Cannavale ・・・ Guy Danlily
Adewale Akinnuoye-Agbaje ・・・ Nash
Tracie Thoms ・・・ Dorian Missick 
David Zayas ・・・ Lou
Nicolette Pierini ・・・ Mia Putnam
Amanda Troya ・・・ Pepper Ulster
Eden Duncan-Smith ・・・ Isabella Sullivan
Zoe Margaret Colletti ・・・ Tessie Dutchess.
Stephanie Kurtzuba ・・・ Mrs. Kovacevic
Taryn Gluck ・・・ Street Rat #1
Alexandra Gluck ・・・ Street Rat #2
Victor Cruz ・・・ Teacher
Taylor Richardson ・・・ Red Haired "Annie"

User Rating:5.2/10( 18,050 votes)IMDb
  User Rating:7/3/10( 438 votes)Yahoo!
「IMDbのスコアが低いね」
やはり、人種差別がにじみでているのでしょう。

ゴールデン・グローブノミネート 
・女優賞(コメディ/ミュージカル)  クヮヴェンジャネ・ウォレス    
・歌曲賞    “Opportunity” 

ラジー賞受賞) 
・ワースト・リメイク・盗作・続編賞 
同ノミネート
・ワースト助演女優賞  キャメロン・ディアス    

User Reviews 
Jennifer Feeさん
Australia 
2015年1月2日
素敵な映画     

これは、素敵な映画だと思う。
「アニー」を見て育った。
これも、同じように好きな映画だ。
オリジナルの「アニー」では、
アニーとウォーバックス氏が好きだったが、
今回の「ANNIE/アニー」は、
自分と自分の家族が好きになる。
新しい歌は、覚えやすく、楽しい。
ひとつ気に入らないのは、
キャメロン・ディアスの演技がオーバーだったこと。
それ以外は、素敵だ。
俳優が黒人というのは、問題ない。
事実、このIMDbのコメントを読むまでは、
気がつかなかった。
昔の「アニー」で育って、この映画が嫌いなひとは、
次世代のためにつくられた現代風のストーリーのせいだろう。
貧しく可愛い少女たちが、
あなたのうんざりするコメントを読んだら、
どう思うか、考えてほしい。

オトーサン、
「"Who am I"という歌は、現代的でいいね」

タミーさん 
2015年6月1日
縮小化、現代化、ブラック化

なんだか評判の悪いこのリメイク版。
それは知っちゃいるけど、
たまに無性に見たくなる子供が頑張る映画。
これもそうかと思って手に取った次第。
苦しい環境にいる少女アニーが逆境に負けず
幸せをつかむ物語、かと思いきや、
アニーはスタート地点からしてそう悪くない。
お、これから落ちていくか。
となったら大富豪のジェイミー・フォックスの家に
居候させてもらえることに。
しかし凸と凹でキレイに組み合わさる
パズルピースであるはずの二人が、
互いの夢を追うことですれ違っていく構図は好きだなあ。
またそこの展開が盛り上がったところで
歌われる楽曲「Who am I」がいい。
明日があるさ的な代表曲「Tomorrow」に対して、
「今日はまだ終わってないぜ」と歌いきる
2014年版のオリジナル曲「Who am I」は
それこそオリジナルに中指立てるようなものなのかもしれないが、
自分はそこにグッと来た。
うん、キャメロン・ディアスの演技はヒドイね。


アメリカン・スナイパー

オトーサン、 「リアルだ!」 イラクのファルージャとそっくりの モロッコの市街地で撮影したそうです。 戦争の悲惨さ、とても正視できません。 狙撃手の主人公は、子供を射殺しますが、 それは、爆弾を母親から手渡されたからです。 わが子を殺すようで、耐えられませんが、 看過すれば、仲間の兵士が殺されます。 原題:American Sniper (2014) 監督:Clint Eastwood 原作:Chris Kyle/ Scott McEwen/ Jim DeFelice 脚本:Jason Hall Genre:Action/ Biography/ Drama 上映時間:133分 あらすじ: 同時多発テロをテレビでみたクリスは、 祖国の人々を守ろうと、ネイビー・シールズ入りし、 狙撃手としての過酷な訓練に励んでいく。 やがてイラクに出征し、その狙撃の精度で 味方の窮地を幾度も救っていく。 仲間たちからレジェンドと賞賛され、帰国。 愛する妻タヤと生まれたばかりの長男と 平穏な日常を送れると思ったが・・・ 出演者: Bradley Cooper ・・・ Chris Kyle(クリス) Sienna Miller ・・・ Taya Renae Kyle(タヤ) オトーサン、 「大変な苦労したんだ」 俳優が、海兵隊員になるだけでも 大変なのに、狙撃兵の訓練も受けるなんて。 その他の出演者: Max Charles ・・・ Colton Kyle Luke Grimes ・・・ Marc Lee Kyle Gallner ・・・ Goat-Winston Sam Jaeger ・・・ Captain Martens Jake McDorman ・・・ Ryan "Biggles" Job Cory Hardrict ・・・ 'D' / Dandridge Navid Negahban ・・・ Sheikh Al-Obodi Eric Close ・・・ DIA Agent Snead Eric Ladin ・・・ Squirrel Rey Gallegos ・・・ Tony Kevin "Dauber" Lacz ・・・ himself Brian Hallisay ・・・ Captain Gillespie Ben Reed ・・・ Wayne Kyle Elise Robertson ・・・ Debby Kyle Keir O'Donnell ・・・ Jeff Kyle Marnette Patterson ・・・ Sarah Leonard Roberts ・・・ Instructor Roll Sammy Sheik Mustafa Mido Hamada ・・・ "The Butcher" Fahim Fazli ・・・Messianic Tribal Leader User Rating:7.4/10 ( 233,642 votes)IMDb User Rating:8.2/10( 1,254 votes) Yahoo! オトーサン、 「リアルだね」 アカデミー賞受賞 ・音響賞(編集) 同ノミネート ・作品賞 ・主演男優賞 ブラッドリー・クーパー ・脚色賞 ・音響賞(調整) ・編集賞 User Reviews gonzo_don さん United States 2015年1月13日 Fantastic - Views On The War Aside, A Great Movie すばらしい - どう戦争を考えるかはさておいてm すばらしい映画だ。 私は、27年、陸軍で働き、砂漠の嵐作戦に参加した。 イラクとアフガニスタンの戦争に猛反対した。 これまでで最高の軍人/戦争映画のひとつだと思う。 リアリズムがあり、ブラッドレー・クーパーは、すばらしい。 戦闘中の兵士の恐怖は見事に描かれており、 子供に、かくあれという願いは、本物だ。 戦争は公園の散歩ではない。 ブラッドレー・クーパーが、見た目だけすごいと思う人は みんなひどく間違っている。 この男は、本物だ。 「地獄の黙示録」のマーチン・シーン、 次いで、「プラトーン」のチャーリー・シーン、 そして、いま「アメリカン・スナイパー」のブラッドレー・クーパー。 このジャンルで、よい演技を見せた 「勝利なき戦い」のグレゴリー・ペック、 「プラトーン」のジョージ・C・スコットも、あげておこう。 私は、2度、本作を見た。 頭から消し去ることがでぬまま、映画館を後にした。 私は、これらのすべての無実の子供を殺した ジョージ・ブッシュ、ディック・チェイニー、 そして、ドナルド・ラムズフェルトに、怒り心頭で、 もう見ることができなかった。 怒りが通り過ぎたら、また見ることにしよう。 信頼してほしい。 驚異的な映画だ。 オトーサン、 「前田さん、100点満点をつけた!」 戦争法案を強引に推進しているひとたちこそ、 戦地に真っ先に送りこまれるべきでしょう。 前田有一さん 2015年2月18日 神からの警告 この映画のことを好戦的とか、 ヒロイズムを強調しすぎだとか、 アメリカ万歳イズムだなどといって 批判する人たちがいると聞いて、私は仰天した。 いったいどこをどう解釈すれば、 そんな真逆の受け取り方をするのだろう。 頑健な肉体と精神、たぐいまれな能力に恵まれた クリス(ブラッドリー・クーパー)は、 強者に生まれた責任感と愛郷心から海軍に志願する。 やがて特殊部隊ネイビー・シールズ最強の狙撃手となった彼は、 イラク戦争の最前線で目覚ましい活躍を見せる。 だが、同時にテロリストにとって高額の賞金首となるのだった。 オバマ大統領夫人まで巻き込んだ大議論となっている 「アメリカン・スナイパー」をめぐる騒動だが、 それも納得のすさまじい完成度である。 私に言わせればこの映画は、 神が巨匠の作品を借りて アメリカ人に伝えようとしているメッセージ、である。 偶然とは思えないタイミングで 関係者が亡くなる事件がおこり、 その結果、脚本を書きなおす結果となったわけだが、 じっさい映画を見れば、それがパーフェクトとしか言えない まさに神がかったエンディングであることを感じざるを得ない。 イスラム国とアメリカがいままさにドンパチやっているこのとき、 ISの母体を作ったザルカウィと戦う 米軍のスーパーヒーロー映画の製作中において、 このような事件が起きる。 偶然というにはなんと出来すぎたタイミングだろうか。 この結末により本作は映画として完全体へと舞い上がり、 イーストウッドの名は永遠となる。 その監督だが、クリス・カイルを あたかもヒーローとして描くようにしつつ、 実際は真逆に描いた点が恐ろしいセンスといえる。 クリスは父親から 「お前は羊たちを略奪者たる狼から守るシープドッグたれ」 と教えられて生きてきた男で、 かつそれを可能とする才能にも恵まれていた。 彼はそれを自覚しており、 だからこそ自分がアメリカを守る責任感に満ち溢れ、 戦場で無敵の活躍を見せる。 この、現実離れしたスーパーヒーローこそ、 まさに幻想のアメリカそのものである。 アメリカという国が戦争政策を進めるため、 建国以来繰り広げてきたプロパガンダの集大成と言ってもよい。 その名の通りこの「アメリカン・スナイパー」は、 しかしこのあと無様に崩壊してゆく。 そこが本作最大の見どころである。 これをアメリカ万歳と評するとは、なんたる勘違いであろうか。 ここで簡潔にクリスという人物を分析する。 大前提となるのは、クリスのよりどころが 「自分には力がある」「自分は番犬である」 「だからか弱き国民を、敵のオオカミから守らねばならない」 「俺にはその責任がある」にあるという点だ。 そしてイーストウッドは、 その"よりどころ"を完膚なきまでに打ち崩す。 つまり、アメリカの価値観という名の神話そのものを、である。 具体的には、クリスが犬に殴り掛かるシーンに象徴されている。 彼が殴ったのが狼でなく「番犬」だったことが、 この映画に隠された最大のメタファーである。 敵スナイパーの自室にチラっと映る 「その他の人物」も同じことを強調している。 自分が迷いなく殺していた相手は本当に「狼」だったのか?  RPGをかつぎあげることのできない このスコープの中の少年が「狼」なのか?  クリスは、いやアメリカは今まで、何を殺し続けてきたのか?  俺が戦っていたのは狼ではなく、もしかしたら……。 保守派と言われてきたイーストウッドが 全アメリカ人に叩き付ける、強烈なメッセージ。 それを信じがたいタイミングで補完する あの「予定になかった」ラストシーン。 これを完璧と言わずに何を言うだろうか。 「アメリカン・スナイパー」は、なんとも恐ろしい、 そしてすごい映画だ。 84歳にしてこれほどの傑作を出してくる クリント・イーストウッドという監督もまたしかり、だ。 そしてさらに恐ろしいのは、このまま無関心でいれば、 日本人もこの蟻地獄にまきこまれる可能性があるということである。 なにしろその危険性を理解しているとは 到底思えない人間がリーダーなのだから。 そんなわけで「アメリカン・スナイパー」は まごうかたなき傑作だが、あまりにも不都合な真実であり、 アカデミー作品賞をとることもきっとないだろう。 逆に言えばこれが選ばれるならば アメリカにも、世界にもまだ希望は残っているということになる。 100点。


ロング・キス・グッドナイト

オトーサン、 「いいね、このハチャメチャぶり」 主演のジーナ・デイビスは、 当時レニー・ハーリン監督の奥さん。 息があって、すごい映画をつくりあげました。 原題:The Long Kiss Goodnight (1996) 監督:Renny Harlin 脚本:Shane Black Genre:Action/ Crime/ Drama Rated R for a substantial amount of strong bloody violence,    and for strong language 上映時間:121分 あらすじ: 小学校教師サマンサは 夫と娘との生活に満足していたが、 8年以上前の記憶がないのが不安だ。 だが、交通事故のショックで記憶が蘇り始め、 無意識のうちに奇妙な行動を取るようになる。 一方、ティモシーと名乗る謎の男が、 8年前の「ハネムーン作戦」や 女性工作員チャーリー関わる捕虜を尋問していた。 サマンサが生存していることを知った 囚人が刑務所から脱獄し、サマンサの家に乗り込み 襲い掛かるが、無意識に力を発揮し、囚人を倒してしまう。 その翌日、自分の記憶を取り戻すために 雇っていた私立探偵ヘネシーと、 過去を探す旅に出ることを決意する。 そこには、サマンサを抹殺すべく 謎の集団が彼女を待ち構えていた・・・ 出演者: Geena Davis ・・・ Samantha Caine/"Charly"(サマンサ/チャーリー) Samuel L. Jackson ・・・ Mitch Henessey(ヘネシー) Craig Bierko ・・・ Timothy(ティモシー) オトーサン、 「演技力を楽しめるね、この2人」 サミュエル・ジャクソンもいいですが、 アカデミー女優ジーナ・デイビスが大奮闘しています。 GEENA DAVIS ジーナ・デイビス 誕生日 1957/1/21 出身 米マサチューセッツ州ウェアハム ボストン大学で演技を学び、 下積み生活を経て、モデルに。 下着メーカーのカタログで彼女を見た シドニー・ポラック監督に抜擢され、 82年「トッツィー」で映画デビュー。 88年「偶然の旅行者」で、アカデミー助演女優賞受賞。 91年「テルマ&ルイーズ」で、アカデミー主演女優賞ノミネート。 3度の結婚歴と離婚歴があり、 レニー・ハーリン監督(93-98)と結婚し、離婚。 46歳で、女子を出産、続いて双子の男児を出産している。 出演作 1982年「トッツィー」 1985年「フレッチ/殺人方程式」      「突撃バンパイア・レポーター」 1986年「ザ・フライ」 1988年「ビートルジュース」「偶然の旅行者」 1989年「ぼくの彼女は地球人」 1990年「クィック・チェンジ」 1991年「テルマ&ルイーズ」 1992年「プリティ・リーグ」      「ヒーロー/靴をなくした天使」 1994年「愛に気づけば」      「眠れない夜はあなたと」 1995年「カットスロート・アイランド」 1996年「ロングキス・グッドナイト」 1999年「スチュアート・リトル」 2002年「スチュアート・リトル2」 2005年「スチュアート・リトル3」 2013年「私にだってなれる! 夢のナレーター単願希望」 その他の出演者: Patrick Malahide ・・・ Leland Perkins Brian Cox ・・・ Dr. Nathan Waldman David Morse ・・・ Luke/Daedalus G.D. Spradlin ・・・ President Tom Amandes ・・・ Hal Yvonne Zima ・・・ Caitlin Caine Melina Kanakaredes ・・・ Trin Alan North ・・・ Earl Larry King ・・・ Himself User Rating:6.7/10 ( 56,426 votes)IMDb User Rating:7.7/10( 68 votes) Yahoo! オトーサン、 「楽しかった」 User Reviews Glen Coveさん New York 2004年6月5日 好きなひとも、嫌いなひともいる これは、少しも現実の世界を反映しない映画だ。 いななる現実の世界の感覚も、ロジックも持っていない。 それ自身の小さな世界があり、 それを受け入れるあなたの能力如何にかかっている。 好きか、嫌いかだ。 私は、この映画が好きだ。 映画の冒頭で、彼女が記憶を取り戻すという 前提を受け入れた。 過去が彼女につきまとうのだ。 ヒロインは、それまで何も知らないという映画なのだ。 そして、2時間のチェースがはじまる。 これはアクション映画だ。 紆余曲折が続くが、ついていってほしい。 私は、たいへん、これが好きだ。 そして、楽しい驚きがある。 あなたがアクション映画が好きならば 間違いなく試すといい映画だ。 あなたは、好きでないかもしれない。 だが、間違いなく、見つけ出す努力に値する。 そして、いつものように、ドアに現実を残しておくように。 オトーサン、 「同感、予備知識は邪魔だね」 タッチッチさん 2008年5月20日 基礎知識なしで観た。 題名を見て最初は家族ものか、 次に記憶喪失もののサスペンスかと思ったら アクションだった。 サミュエルがでてきたんで、これは本格物かと悟る。 前半は少しテンポが悪かったけど、 中盤以降右肩上がりグングン引き込まれた。 敵役が少しヌルイとこがあったけど、 ジーナ・デービスは良かったと思う。 髪切り前と後でキャラがガラッと変わったのも 好感が持てる。 サミュエルの演技はギュッと作品引き締めたと思う。 自分にとっては掘り出し物だった。


映画の採点簿

ロング・キス・グッドナイト*****
アメリカン・スナイパー*****
ANNIE/アニー****
シャーロック・ホームズの冒険****
河内山宗俊*****
バロン*****
デプス・チャージ 合衆国撃沈***
虹をつかむ男****
シンプル・プラン*****
タバコ・ロード*****
アバウト・タイム〜愛おしい時間について〜*****
J・エドガー*****
バトル・オブ・バミューダトライアングル****
スターマン/愛・宇宙はるかに*****
湖中の女****
ハスラー*****
アルバレス・ケリー****
限りなき追跡****
ビーチ・シャーク****
紙屋悦子の青春***
アニー*****
ミルカ*****
ラッシュアワー****
殺人魚フライングキラー***
父と暮らせば*****
奇跡****
アイス・ツイスター****
ザ・クロコダイル 〜人食いワニ襲来〜****
黒い雨*****
トレヴィの泉で二度目の恋を*****
キャスパー****
戦場のメリークリスマス*****
アイアンマン3****
ドラフト・デイ*****
イヴ・サンローラン*****
日本のいちばん長い日*****
あ・うん****
コンスタンティン****
激怒*****
肉弾*****
ジミーとジョルジュ 心の欠片を探して****
ジョン・レノン,ニューヨーク*****
ROAD TO NINJA -NARUTO THE MOVIE-****
新 居酒屋ゆうれい****
競輪上人行状記****
青い戦慄****
鴛鴦歌合戦****
アイス・クエイク****
サイレント・ワールド2012****
マンドレイク 人喰い植物のえじき****
ヨギ&ブーブー わんぱく大作戦****
シャドー・チェイサー****
甘い生活*****
ライフ・イズ・ビューティフル*****
ブリッツ****
八つ墓村****
八月の狂詩曲****
アンドロメダ…*****
大誘拐 RAINBOW KIDS*****
青春群像*****
天と地と***
ディア・ハンター*****
ファニー・ガール****
48時間*****
恋人はゴースト/U>*****
Shopgirl/恋の商品価値****
地球が静止する日****
マダムと泥棒*****
続・夕陽のガンマン/地獄の決斗*****
タイム・アフター・タイム****
ギャラクシー・クエスト*****
犯人に告ぐ****
闇の狩人****
ニューヨーク東8番街の奇跡****
馬鹿が戦車でやって来る****
ブラック・レイン*****
GODZILLA ゴジラ****
リアル・スティール*****
地球の静止する日*****
48時間PART2/帰って来たふたり****
就職戦線異状なし****
ワイルドシングス4****
小さな巨人****
南から来た用心棒人****
続・荒野の用心棒*****
江分利満氏の優雅な生活*****
図書館戦争***
草原の野獣****
殺人狂時代*****
ラピッド・ファイアー****
トランジット****
思い出のマーニー****
ジャズ大名*****
暗黒街の顔役****
フィッシュストーリー****
モホークの太鼓****
96時間/リベンジ****
自由な女神たち***
マザーウォーター***
若親分****

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