我輩はサイクリスト
ロードレーサー事始め


目次

1 我輩の自転車歴 2 我輩の自転車入門
3 我輩のジャイアンツ 4 我輩の周辺アイテム選び
5 我輩、初乗りせり! 6 我輩、渡良瀬遊水池をめざす、その1
7 我輩、渡良瀬遊水池をめざす、その2 8 我輩、サドルを交換せり!
9 我輩、渡良瀬遊水池をめざす、その3 10 我輩、渡良瀬遊水池をめざす、その4
11 我輩、印旛沼から利根川へ、その1 12我輩、印旛沼から利根川へ、その2
13、我輩、80キロに挑戦、その1 14、我輩、80キロに挑戦、その2
15、我輩、小貝川を遡る、その1 16、我輩、小貝川を遡る、その2
17、我輩、小貝川を遡る、その3 18、我輩、台風一過で朝練せり
19、我輩、高地トレーニングに励む、その1 20、我輩、高地トレーニングに励む、その2
21、我輩、高地トレーニングに励む、その3 22、我輩、菅生沼から水海道へ、その2
23、我輩、菅生沼から水海道へ、その3 24、我輩、炎天下で朝練せり
25、我輩、朝錬に新ルートを開拓、その1 26、我輩、朝錬に新ルートを開拓、その2
27、我輩、新ルート開拓に失敗せり! 28、我輩、解散騒ぎで夏バテか?
29、我輩、4時起きせり!その1 30、我輩、4時起きせり!その2
31、我輩、手賀沼へ新ルート 32、我輩、利根運河へ新ルート、その1
33、我輩、利根運河へ新ルート、その2 34、我輩、手賀沼へ最短ルート
35、我輩、古利根沼へ新ルート、その1 36、我輩、古利根沼へ新ルート、その2
37、我輩、水元公園へ、その1 38、我輩、水元公園へ、その2
39、我輩、再び高地トレーニング、その1 40、我輩、再び高地トレーニング、その2
41、我輩、再び高地トレーニング、その3 42、我輩、松本・自転車事情を視察
43、我輩、夏の花を愛す 44、我輩、TXに初乗りせり!その1
45、我輩、TXに初乗りせり!その2 46、我輩、TX駅の新ルート開拓!
47、我輩、案山子に驚く! 48、我輩、遂に輪行せり!その1
49、我輩、遂に輪行せり!その2 50、我輩、遂に輪行せり!その3
51、我輩、浅草ルートを調査せり 52、我輩、霧の手賀沼を走る
53、我輩、つくばに遠征せり、その1 54、我輩、つくばに遠征せり、その2
55、我輩、つくばに遠征せり、その3


1 我輩の自転車歴

オトーサン、
奥方に新しい自転車の購入が露見しました。
「あーた、何台、買えば気がすむのよ!」
記録を調べると、
今年(2005年)になってから、3台購入しております。
	
 ・2月26日 クロスバイク(3万4940円)
 ・3月19日 電動自転車(9万1640円)
 ・7月10日 新しい自転車
(半年に3台、この調子だと1年に6台かも)
 
新しい自転車の紹介をする前に、
自転車歴をざっとご説明させていただきましょう。
はじめて自転車を買ったのは、中学時代。
友人たちと、渋谷から多摩川まで遠征したことが
鮮明に記憶に残っています。
「そんな、246号でしょ、危ないなぁ」
「いえいえ、クルマのほとんどなかった時代でした」

オトーサン、
30代後半、折りたたみ自転車を買いました。
クルマのトランクに乗る奴。
でも、箱根で走ってみたら、
これが走らないこと、走らないこと。
2度と乗らなくなりました。 
その後、ずっと遠ざかっていて、
50歳になってロードレーサーを買いました。
その頃の気分が、
拙著第3章「わが輩は自転車乗り」によく出ております。

「....そして50歳の誕生日、
  わたしはドロップハンドルのスポーツ車を買った。
 妻にはいい年をして、と冷やかされた。
  しかし、50歳の人間が、いい汗をかき、シャワーを浴び、
 ビールをおいしく飲んでどこが悪い」

そして、次の鬱屈した気分。
「かの文豪、夏目漱石は英国に留学したが、
 ノイローゼになった。
 下宿先の女主人にすすめられて、自転車に乗る練習をはじめた。
 漱石の「自転車日記」には、次のような記述がある。
 ”流汗淋漓大童。自転車に付着するのみ。
 大落五度、小落は其数を知らず、遂に物にならざるなり」
 (中略)
 わたしは、かの文豪に思いをいたし、
 かれは自転車に乗れなかったなぁ、とあわれむ。
 妻を思い出し、まだ手放しでは自転車に乗れないなぁ、とあわれむ」

さらに、
「自転車を発明したドイツのドライス男爵は、営林署長で、
 下り坂の多い地域を見回って歩いたらしいが、
 技術革新がすすみ、新素材で車体が軽量化されたといっても、
 自転車には下り坂がふさわしい。
 ことにきつい長い上り坂を登り終えた後の、
 下り坂を本当に味わえるのは、五十歳の特権である」

 出典:佐々木亨・淑子「夫婦で50歳から人生をはじめる方法」
     都市文化社 1998年

中学生になった息子には、
マウンテンバイク(MTB)を買ってやり、
2人で多摩川の土手をよく走ったものです。
その後、名古屋に転勤になったとき、
ロードレーサーをパナのものに買い替えました。
「街中じゃ、乗るシーンないしなぁ」
大学を辞めて、東京・晴海に戻るとき、
アパートの管理人にあげてしまいました。
昨年8月、柏に引っ越してきたとき、
息子がずっと乗らなかったマウンテンバイクも持ってきました。
それで、手賀沼あたりを走ってみたのですが、
ママチャリに抜かれたりして、悔しい思いをしました。
「重いし走らんし、錆びてるし。
 これじゃ、どうしようもない」
てなことで、またもや自転車選びを開始したのです。
「何にしようかなぁ?
 もう66歳だし、いまさらロードレーサーもないだろう。
 クロスバイクに乗ってみるか」
       
 ・ロードレーサー〜タイヤ細く路面抵抗少/段差でパンクし易い。
             ロードバイクともいう。.
  ・クロスバイク:〜ロードレーサとMTBの中間。ほどほどに快適。
             フィットネスバイクともいう。
 ・マウンテンバイク〜悪路に最適、サスペンション付きもある。      
              MTBと略すことが多い。
               
そんなことで、クロスバイクにしました。
「柏は、自転車天国だなぁ」
いいサイクリングロード(CR)が周辺にたくさんあるのです。
ティーダに、このクロスバイクを乗せて、
あちこち行くようになって、気力と体力を取り戻しました。

 ・手賀沼CR(ホームコース)
 ・利根運河CR(準ホームコース)
 ・利根川CR
 ・江戸川CR
 ・小貝川CR
 ・八千代印旛沼CR
 ・花見川CR

1回あたりの走行距離も次第に伸びてきました。
その際のバイブルは、
自転車で世界一周をした方の決めぜりふ。

 ・さぁ、実践!まずは5キロ
 ・ちょっと冒険心をかきたてる10キロ
 ・辛いかな?でも頑張れ20キロ
 ・楽しさを知る30キロ
 ・大きな壁だ!40キロ
 ・ここまで来たぞ!50キロ
 ・なんのこれしき!60キロ
 ・目標まであと一歩!80キロ
 ・ついに来たぜ!100キロ

出典:のぐちやすお「自転車野郎養成講座」山海堂 1993年

読者のみなさん、
これまでの最高走行距離は、7月1日に出した63.76km。
これまで走破したルートは、下図のようになっております。

オトーサン、 行く先々で、ロードレーサーに出会います。 「かっこいいなぁ」 バイクショップ・オッテイモさんで、ウェア類を買いました。 格好は、やや追いついてきました。 だが、いかんせん、スピードがちがいます。 お会いして話を伺うと、走行距離も違います。 60歳で、年間2万kmという猛者もいるとか。 「オレも、いつかは、あの仲間入り」 定年族ですから、雨の日やバテた日以外は、 毎日のように自転車に乗ります。 そして、いつも思うのです。 「100km走りたいなー、もっと遠出したいなぁ」 「いま平均15kmだろ。  せめて時速25kmは、コンスタントに出したいな。  もっと早く走らなくては」 そんな想いが嵩じてきた折り、次の文章に出会いました、 ○長距離を走っても疲れにくい自転車を準備しよう  道具7、体力技術3  サイクリングは機材を使いこなすスポーツだ。  道具の良し悪しが楽しさを左右する。  1日じゅう走り続ける自転車長距離走ともなれば、なおさらのこと。  根性や気合いでは、どうにもならないのだ。   どんな自転車でもサイクリングはできる。  でも、やはり本格的自転車は断然いい。  サイクリングを趣味にしようと思ったら、  決意が鈍らないうちに買ってしまおう。  ・自転車百哩走大王   長距離を走っても疲れにくい自転車を準備しよう   http://www.marv.mediatti.net/~daiou/ オトーサン、 「そうだ、問題は、道具だ!」 この天からの啓示にしたがって、 急遽、自転車選びに邁進しはじめました。


2 我輩の自転車入門

オトーサン、 最新のロードバイク77台を第1人者の今中大介さんが 試乗し、採点したムックを読み終えました。 ・「05 ロードバイク・インプレッション」エイ出版社 2004.12 「ふーん、そうなんだ」 どうやら、ロードバイクにも、初心者用とプロ用があり、 それも、レース仕様とコンフォート仕様の2種類に大別されるようです。 「わが輩のは、初心者&コンフォート仕様になる」 そこで、ネットで探索を開始。 「おー、こりゃ、楽チンそうだ」

○リカンベント  「寝そべった」という意味。  バケットシートに仰向け気味に腰掛けて乗るバイクで、  ゆったりとしたサイクリングが楽しめる一方、  本気で走ればロードレーザー以上のスピードも体験できる。  日本でもファン急増中で、サザンがプロモビデオで乗っていた。 外国のサイトでは、もっと愉快な自転車に出会いました。

「...でもなぁ。  いくら年寄りでも、ここまで楽しちゃいかんぞ」 このままの姿勢で、棺桶に滑り込めそうです。 てなことで、 別の自転車に目が向きます。 印旛沼CRで出会ったことがあります。 若いひとが、嬉しそうに乗っていましたっけ。 「それ、折りたたみできるんでしょ?  何というバイク?」 「ビ−ビーワン。  オシャレでしょう、電車にも持ち込めるし。  これで結構走るんですよ」

「あ、そう」 日頃は、愛想良くうなづいたりするのですが、 そうできなかったのには、理由があります。 実は、高校時代まで下痢と言う言葉を知りませんでした。 「ビービー」と思い込んでいました。 保健の授業で大恥をかいたことを思い出したのです。 「お前、そんなことも知らんのか」 「意外にぬけてるところあるのね、可愛い」 オトーサン、 そのBB−1なるものについて、 もっと知りたいと思いました。 探索していると、展示してあるバイクショップを発見。 通販専門店ですが、リアル・ショップもあるようです。 「常盤平か、近いな」 早速、出かけました。

○サイクルサービスおおやま  住所:千葉県松戸市常盤平6丁目29-14-102  電話:047-388-3217 営業時間 12.30〜21.00 http://www.cso.co.jp 「ちっぽけな店だなぁ」 どうしても、自動車ディーラーと比べてしまいます。 このお店、輸入自転車が主力のようです。 「なーんだ。BB−1じゃなくて、BD-1って言うのか」 とくに、BD-1に力を入れているようで、何台も並べてあります。 でも、残念ながら、食指が動きません。 その昔、折りたたみ自転車で失望したのが、 トラウマとなって尾を引いているのです。 若いいい感じの店員がいました。 聞くと、実業団で活躍していたとか。 オトーサン ざっと自転車歴を話して、 もっと遠くへ行きたいんだといいました。 「30万円台のバイクがほしいんだけど、  ワンステップ置いて、  10万円台からスタートしたいんだけれど」 「そうですね」 狭い店ですから、カタログを開いての説明になります。 「ロードバイク、前に乗っていたけど、  あの前かがみは、苦手だなぁ」 「最近は、上体を起こして走れるものも増えてきました。  TREKのPILOT 5.0なんかどうですか?」 「それいくらするの?」 「完成車で、29万円ですね」 「ちょっと高いなぁ、安いのはないの?」 「まだ出ていませんね」

「MTBだと、サスペンション付きのものがあるそうだけれど、  ロードバイクには、ないの?」 「最近出ました。これです、REVE V」 「REVEか」 フランス語の「夢」、名前はいいですね。 肝心の性能のほうは、 どうちがうのか、サッパリ分かりませんが、 この際、話を前にすすめないと。 「へぇ、サスペンション付きのもあるんだ。  どこにサスペンションがあるの?」 「このサドルの支柱です」 「そりゃ、そうだよな。で、いくらするの?」 「フレームセットで、15万円。完成車は25万円になります」 「25万円ね」

オトーサン、 フレームという用語が気になります。 自動車だと、床下のシャシーにありますよね。 「何それ?この業界、フレームだけ売るの?」 「はい。フレームが一番重要ですから、高いんです。  あとは、自分の好きなパ−ツを選べばいいんです」 「ふーん、そうなの」 「05 ロードバイク・インプレッション」にも、 フレーム付きの値段しか出ていないモデルが多くで、 不思議に思っていましたが、 自転車は、自動車とは比較にならぬほど、 オーダーの自由度が高いようです。 「フレームって、どこを指すの?」 「この中央の三角形、分かります?  サドルを支えているのが、シート・チューブ。  シートポストともいいます。  水平なのが、トップチューブ。  そして、シート・チューブの反対側が、ダウンチューブ」 「じゃ、ハンドルをつけるのは?」 「ヘッド・チューブです」 「前輪をつける、この曲がったヤツは?」 「フォーク」 「あのスプーン、フォークのフォークと同じ?」 「そうです。車輪を挟むため、前が分岐しているでしょ」 「なるほどねぇ」 「あと、後ろの小さな三角形は、シート・ステイとチェーン・ステイ」 「これは、分かりやすいね」 モーテルでは、ショート・ステイがありますが、 これとは違うでしょう。

オトーサン、 親切な若い店員さんに、一通り、部品名を教わりました。 自動車部品は、数万点ですが、自転車は、数百点。 それでも、一度に、覚えるのは大変です。

「だけどさ、ママチャリなんか1万円で買えるのに、  フレームだけで、なんで、こんなに高いの?  ただパイプを組み合わせただけなのに」 「素材の違いですよ」 「素材?アルミとか?」 「ええ、一概には言えませんが、  クロモリ、アルミ、カーボン、チタンの順に高くなります」 「クロモリというのは、クロームとモリブデンの合金だよね」 「ええ、ご存知ですか」 「そのくらいは知ってるさ。 今中さんの本には、いまカーボン全盛時代と書いてあったけど、  カーボンのどこがいいの?」 「軽量で、振動をよく吸収するんです。  あとは、加工度が高いということでしょうか」 「軽いのって、そんなに大事なの?」 「レースをおやりになるとお分りになりますが、全然違いますよ」 「一番軽い自転車は、どのくらい?」 「6.8kg」 「ママチャリは、どのくらい?」 「下手すると20kg。一番軽いので12kgだったかな」 「カーボンがよさそうだけど、デメリットあるの?」 「自転車を倒したりすると、壊れますよ」 「えっ?そんなに脆いの?」 「基本的に、レースバイクは、  レース中だけ壊れないようにできています」 「F1のレーシング・カーと同じか」 「ええ」 


3 我輩のジャイアンツ

オトーサン、 何を隠そう、アンチ・ジャイアンツです。 奥方は、ジャイアンツのフアンでした。 でも、今年は、巨人の試合をみようとはしません。 アンチ堀内、アンチ・なべつねだからです。 「江川を監督にすべきよねぇ。  原さんも、あんなに簡単にクビにすべきじゃなかったのよ」 「中畑で、いいじゃないか」 「あんなの」 解説を聞いても、監督に向いているとは思えません、 一応、からかっただけ。 おおやまの店員さん、 「じゃぁ、これにされたらいかがですか。  ジャイアンツのOCR-1」 「ジャイアンツ?」 口には出しませんでしたが、ちょっとがっかりです。 「世界一の自転車メーカーですし、  このお値段で、シマノのアルテグラがついているなんて。  シートピラーは、カーボンですし」 「カーボンも使っているの?」 「ええ」 「いくらするの?」 「定価は、13万6500円ですが、  ウチでは、11万6025円でやってます」 メモをみます。 価格コムでは、10万5105円が最安値でした。 「ま、いいか、いろいろ面倒みてもらうんだから。  で、重量は?」 「9.5kgです」 「重くない?」 「レースに使うのでなければ、充分ですよ」 「そう」 「どこの国のメーカー?」 「....ちょっとお待ちください」 お得意さんが去ったあと、答えを聞き忘れました。 「では、フレームサイズはどうしましょうか?」 「....」 そんなこといわれても、分かるはずありません。 「じゃ、ちょっと、あの自転車に乗ってみてください」 「いいの?」 「えー、下取りしたんです。フルカーボン車です」 おそるおそるロードバイクに近づきました。 ハンドルを握っただけで、カーボンの硬さが伝わってきます。 サドルに飛び乗ろうとします。 「そうじゃなくて、トップチュ−ブを跨いでください」 「ああ、そうか」 彼、股下寸法を計測しようとしているのです。 10cm以上離れていないと、正しい乗車姿勢がとれません。 ペダルやハンドルの高さ調整では追いつかないのです。 ブレーキの操作を確かめてから、 ちょとだけ歩道を走ってみました。 「硬いな、フルカーボン車は硬すぎるかも。  それに、いいお値段だし...  彼の言うとおり、ジャイアンツにするか」 読者のみなさん、 話の流れですので、 ここで、買ってしまった自転車の説明をしましょう。

○GIANT OCR-1   ツーリング向けロードバイクの  OCRアルミフレームモデルでは最上級グレードとなります。  このパーツアッセンブルで、この値段は普通ありえません。  アルミフレームにカーボンフォーク、  メインコンポーネントが105なら  「結構コストパフォーマンス高いよね」と言う程度ですが、  殆どアルテグラと言うのには驚きです。  本格的にレース参戦なども考えているのであれば  TCRの方が軽量フレームを使っていて  総重量が軽いので良いと思いますが、  勝つ為のロードレーサーではなく、  楽しむ為のロードバイクをお探しの方にはベストな選択だと思います。  更にマイルドな乗り心地&進みを求めるのでしたら  OCR COMPOSITE 2をお勧めしたいのですが、  値段が一気にあがりますので、  アルミフレームのロードバイクとしては  かなりお買い得なモデルだと思います。  GIANTのカーボンフォークはエアロ効果が高く、  振動吸収性にも優れますのでサスペンション機能の付いていない  ロードレーサーにとっては嬉しい装備ですね。  <主要仕様>  フレーム: GIANTアルミ  フロントフォーク: GIANTアルミ  ハンドルステム: GIANTアルミ  シートピラー:カーボン  ブレーキレバー: SHIMANO ULTEGRA  F・ディレーラー: SHIMANO  R・ディレーラー :SHIMANO ULTEGRA  シフター: SHIMANO ULTEGRA  チェーン: SHIMANO CN-HG53  サドル: SELLEROYAL VIPER SIL  ペダル: トークリップストラップ付  タイヤ::MICHELIN DYNAMIC 700x25C 帰宅してから、 ジャイアンツの概要を調べ、翻訳してみました。 「どこかのジャイアンツと違って、  その経営努力たるや、大したもんだ」 ○ジャイアンツ  世界最大の自転車メーカー。  最先端のコンピュータ化された生産工程で大量生産を行う。  独自製品の設計と研究開発に注力し、  品質管理と顧客サービスにも優れている。  その歩みをみると、  1972年、創業.  1980年、台湾最大の自転車メーカーへ.  1986年、オランダに欧州ジャイアンツを設立.  1987年、米国ジャイアンツを設立        世界で初めてカーボン・フレームの大量生産を開始  1989年、日本 ジャイアンツを設立  1991年、カナダと豪州ジャイアンツを設立.  1992年、中国ジャイアンツを設立.  1994年、台湾株式市場に上場  1996年、オランダに工場建設.  1997年、Chuansin Metal Products設立.  1998年、年間284万台生産達成.  1998年、日本の穂高の株30%を取得        MCR ロードバイクがビジネス・ウィーク誌の最優秀製品賞受賞  1999年、電動アシスト自転車LaFreeを発売        折りたたみ自転車を開発中  2004年、欧州工場を拡張     現在、世界50ケ国に進出、代理店数1万軒以上 台湾、中国、欧州に工場をもち、研究所は3つ。  OEMは、その生産量の30%を占め、  FISHER、SPECIALIZED、TREK、UNIVEGAといった  トップ・ブランドに供給している。  TCR Compact Road frameは、アルミ製1kgと超軽量を誇る。  バイク・デザイナー Mike Burrowsとカーボン・コンポジット・バイクTCRを共同開発。.


4 我輩の周辺アイテム選び

オトーサン、 納車は、1週間後といわれて、 その間、ロードバイクの勉強に精を出しました。 本屋で、買ったのは、 ・「ロードバイク・ライフ」エイ出版社 2005.7 図書館で借りたのは、 ・斉藤ケン、森幸喜「ロード自転車のABC」スキージャーナル 1998年 懸命にメモしました。 題名:自転車購入にまつわるチェックリスト @調整してほしい項目  ・サドル高さ  ・ハンドル高さ ・タイヤの空気圧 A周辺アイテム  ・サイクルコンピューター  ・ボトルホルダー  ・ポンプ  ・ヘルメット  ・ロングワイヤー  ・取り外し可能なフラットペダル  ・スタンド B疑問点  ・:SHIMANOのULTEGRA(アルテグラ)とは何か?  ・ロードバイクで砂利道を走ってはいけないのか?  ・ホイールの700Cサイズとはどういう意味か? オトーサン、 奥方から 「あーた、おおやまさんから電話あったわよ。  一体何台買えば気がすむのよー!」 そういわれてすぐに電話しました。 「早かったね、1週間後だというから、  まだ女房に話していなかったよー」 「ははは」 この素朴な笑い方から判断すると、まだ独身のようです。 自転車には詳しいかもしれませんが、 世の女房持ちの複雑微妙な人情の機微を知らぬとみました。 「今日は、走ってきて疲れたから、明日行くよ」 「あーそうですか」 「日曜日だからやっているでしょ」 「ええ」 翌日、お昼まで待ちました。 郵便局へいってお金をおろしたり、 本を読みかえしたり... というのも、このサイクルサービスおおやま、 開店時間が午後12時30分からなのです。 その理由は、店主のおおやまさんが、 夜更かしタイプだからのようです。 自転車通販をやっている関係で、パソコン作業が大変だそうです。 「昼まで走っているのかと思った」 「とんでもない」 オトーサン、 「この店、行くのいやだなぁ」 住所が常盤平といっても、五香駅の近く。 交通渋滞の名所です。 おまけに駐車場もなし。 先日は、ティーダを止める場所を探すのに苦労しました。 でも、そんなこと言ってる場合じゃありません。 何といっても、新しい自転車が着いたのですから。 「おー、これか」 何と自転車は、壁に展示されていました。 シルバーのボディがステキです。 でも、何といっても、 この位置で目につくのは、タイヤの細さ。 おかげで、すっかりチェックリストの順番が変わってしまいました。 若い店員さんい聞きました。 「このタイヤ、細いね」 「25C幅ですね。  700Cだと、19Cから28Cまでありますが、  レーサーがよく使うのは、23Cですね。  それよりは、ちょっと太めですね。  でも、長距離を走るには、この辺がいちばんですよ」 「あーそう。で、700Cって、どういう意味?」 「ホイールサイズが、68cmのことです」 「なんで、70cmじゃないの?」 「...」 次々と来客がくるので、あまりかまってもらえません。 「ま、いいか、家で調べればいいことだから」

「サイクルコンピュータは、つけますか?」 「ああ」 かれ、さっさと高いのを取り付けます。 「いままでのと、どう違うのかな?  使い方は?」 そう質問したいのですが、それどころではなさそうです。

「ポンプはどうされます?」 「小さいのを、取りつけてほしいんだけど。  長いのはいやだ」 「そうですか。  これじゃぁ、空気いれるの大変ですよ」 「50回くらいポンピングしなきゃいけないでしょ」 「そうです」

「でも、やはり大型のフロアポンプを  家に置いておくといいですよ。  1週間毎に入れたほうがいいですから」 「そうなの。でも、今度にするよ」 「空気圧が高いから、すぐ抜けるんです」 「何気圧なの?」 「7気圧」 彼、説明しながら、タイヤに空気を入れます。 「そのゲージがあると確かに便利だね」 「高圧ポンプですから、間違ってもホームセンターなんかで  買わないでくださいね。  これ、フレンチ・バルブですよ」 「そうなの」 英式や米式もあって、 米式バルブなら、自動車と同じだそうです。 そう本に書いてありました。

「ヘルメットはどうされます。被ってみます?  これボクが実業団時代に使っていたやつですけど」 「ふーん、なんだかしっくりこないね。  これも、今度にするよ」 「はじめは慣れないですが、大事ですよ」 「ああ、時速10kmでも、頭骸骨骨折だそうだね。  でも、当面、公道は走らないから」

「それでは後ということで。  ワイヤーはいりませんか?」 「もっている」 「でも、盗まれるといやなもんですよ。  買うなら、ロングワイヤーにしてください。  前後のホイール、そしてフレームを柱に結びつけるんです」 「そうか、後輪だけでは、高いフレームを盗まれるもんな」 「そうなんです」

オトーサン、 「高いバイク買うといろいろ物入りだね」 「スキー板だけ買えば、スキーができるというものでもないでしょ」 「うまいこと言うね」 「ペダルはどうします?  メーカーのは、トークリップで、ストラップ付きですが」 「フラット・ペダルにしてよ、慣れないうちは」 「じゃこれを」 「いや、すぐ着脱できるのがいいな。  自動車のトランクに入れたりするから」 「じゃ、こちらのにしましょう。  あと、お入り用のものはないですか?」 ようやく、苦労して作ったメモの出番がきました。 「そうそう、スタンドつけてよ」 「つけるんですか?」 「ああ、それから、ボトルホルダーつけてよ。  しまった!水筒忘れてきた」 「ダイジョウです、サイズがネジで簡単に調整できますから」 「ふーん、いいものあるんだ」 これなら、市販のどんなサイズのペットボトルも使えそうです。 オトーサン、 このあと、若い店員さんに言われるまま、 サドルにまたがり、サドルとハンドルの高さ調整をしてもらいました。 「まだ慣れてないから、上体を起こした姿勢にしてね」 「そうですか」 実業団にいた彼としては、ちょっと不満そうでした。 でも、サドルとハンドルの高さを同じにしてもらいました。 「もうちょっとサドルが高いほうが、いいんですけどねぇ」 「また来るよ」 「そうですね」 帰宅して、「自転車購入にまつわるチェックリスト」 を読み返しました。 @調整してほしい項目  ・サドル高さ  ○  ・ハンドル高さ ○ ・タイヤの空気圧 ○ A周辺アイテム  ・サイクルコンピューター ▲(使い方?)  ・ボトルホルダー ○  ・ポンプ   ▲(使い方?)  ・ヘルメット ×  ・ロングワイヤー ×  ・取り外し可能なフラットペダル ○  ・スタンド ○ B疑問点  ・:SHIMANOのULTEGRA(アルテグラ)とは何か? ×  ・ロードバイクで砂利道を走ってはいけないのか? ×  ・ホイールの700Cサイズとはどういう意味か?    ×  オトーサン、 「やっぱり、ロードバイクは、面倒見のいい店で買うべきだなぁ」 初心者が通販で買うのは、疑問です。 周囲に良いアドバイザーがいれば、話は別ですが。


5 我輩の初乗り

オトーサン、 6時30分に家をスタートし、 まずは、手賀沼のホームコースへ。 新しいロードバイクを駈って、 銚子まで行き、九十九里浜を走るとか、 利根川を遡って、関宿城を越え、渡良瀬遊水池まで行くとか、 これまでにない長距離に挑戦できるハズです。 でも、まだ慣れていないので、慎重を期しました。 家の近所を試しに走ってみましたが、 慣れないドロップ・ハンドルのクラウチング・スタイルだと、 路地から、クルマやひとが出てくるとよろよろします。 また、ブレーキと変速レバーの使い方もいまいち。 歯車がうまく噛みあっていないのか、カタカタ音がします。 そんなことで、広い自転車専用道路で練習することにしました。 読んだ本にも、公道に出る前に、 危険のない場所で、急ブレーキやスラロームの練習をせよとあります。 オトーサン、 「初心に帰れということだよな」 松屋ではじめて朝食を取ることにして、 手賀沼に朝練にでかけることにしました。 「えー、6時53分、手賀沼の親水広場につきました。  うれしいですね。  新しいバイク、前輪を外さなくても、  そのまま、ティーダに収まるのです。  以上」  ドリンクホルダー、前の自転車よりも優れものでした。 ネジで幅が調節できるのです。 ペットボトルでいえば、350ccから900ccまでホールドできそうです。 オトーサン、 ギアを確かめます。 前3段、後8段の24段変速です。 でも、一番大きなギアと一番小さなギアは使うなと おおやまの若いひとに、教わりました。 前を2段目、後ろは3段目にしてから、走りだしました。 「軽いねぇ、いいねぇ」 みるみるスピードが上ります。 手賀大橋の長い坂、 これまではギアを落とさないと登れなかったのが、 スイスイ登れました。 「砂利道は歩けか」 これは、ロードバイクの弱点です。 その後、工事が終わって、直線の舗装路。 ここで、時速30kmが楽に出ました、 また、一度スピードを時速25kmまで上げると、 こがなくても、その速度を維持して走り続けられます。 軽量とタイヤが細いので、転がり抵抗が少ないのでしょう。 気味悪いほど、省エネ走行が可能です。 とにかく楽チン、どこまでも走っていけそうです。 「これじゃ、運動にならんなー」 妙な心配をするほど。 「えー、このレバー、面白いですね。  shimanoの新機構。  手前に引くと、ブレーキ。  横に押すと、ギアチェンジ。  慣れないと戸惑います。  以上」

○デュアルコントロールレバー  1990年、シマノが開発した画期的な手元変速システム。  シフトレバーとブレーキレバーを一体化したレバー。  これによりハンドルから手を離さずに  変速とブレーキ操作が可能になり、  登り坂での立ちこぎ時や、  集団の中、コーナーの入口、出口等でも操作がしやすくなった。  初心者にとっても、こまめな変速が容易で、  脚の疲労を最小限に抑えることにつながる。 オトーサン、 大堀川にかかる北柏橋のたもとで、 スルム美人に道を聞かれました。 「十余二から散歩してきたんですけど」 「えっ、あんな遠いところから?」 「ええ、いつもは大堀川を散歩しているんですが、  今日は手賀沼まで行ってみたいと思って。  どう行けば、手賀沼に出るんですか?」 「そう、ここオレのホームコースだからね」 買ったばかりのロードバイクに乗っていなければ、 美人を手賀沼まで案内したところですが、 口頭説明にとどめました。 「あたし、頭が悪いから、  一度にいろいろ言われても分からないわ。  で、まず、どこへ行けばいいの?」 話が振りだしに戻ってしまいました。 7時43分、松屋に着きました。 我孫子側の手賀沼公園のそばにあるのです。 ロードバイクをワイヤーで、雨どいに固定。 いつもより、厳重な盗難対策を施しました。 店に入って、納豆朝食(350円)を注文。 ご飯、味噌汁に海苔、卵、納豆がついて この値段は、破格のお値段ではないでしょうか。 デニーズなら609円はするでしょう。 一度試してみたかったのですが、満足しました。 オトーサン、 帰宅して、 価格コムの自転車サイトをチェックしました。 ちゃんと、GIANT OCR-1の口コミも載っているのです。 「おー、オレと同じだ」 ○toshi52さん   2005年4月18日 昨日、60km程度乗ってみました。 久し振りのドロップハンドルで最初の数キロは多少戸惑いましたが、 慣れると楽でした。  通勤に使用しているマウンテンバイクとは雲泥の差で、  ペダルをこいだ時の加速感とスピードは  久し振りに自転車の楽しさを満喫しました。  不満点としては、フロントの変速が時々うまく行かない時がありました。  多分ギヤーチェンジ時のペダルのこぎ方などの問題で、  慣れればスムーズに行くのではと思っています。  とりあえず、はじめてocr1に乗った感想でした。 オトーサン、 夕方、また走りたくなって、 今度は、近所の光が丘団地まで。 坂あり、路地あり、交差点あり。 何度も、乗り降りしなければなりません。 「街乗りには向かんな」 自転車専用道路では、羨望のまなざしを浴びるのに、 街中では、変なひとがきたという目つきで見られるのです。 柏市教育委員会に見せるべく、首塚周辺の写真を撮りました。 実は、柏市中央公民館で、係員に出会って、 文句をつけたのです。 「こういう高級な展示会もいいけど、  文化財の案内板を整備してよ。  光が丘の首塚、団地のひと、誰も知らんよ。  案内板くらい作ってよ。  地下で大田道灌が泣いているよ」 「今年の春、つくりました」 「そうなの。  それから、案内板の文章、年寄りが書いているでしょう。  あれじゃ、若いひとは、読む気がしないよ。  手を入れなくては」 「そうですね。そうかも知れませんね」 「それから、首塚の後ろがゴミ捨て場になっていたよ」 「そうですか、何もなかったですよ」 「あ、そう、じゃ、今度行ってみるよ」 てなことで、結果をチェックしに行ったのです。  @立派な案内板ができていました。

 A文章は、一部だけ分かりやすく書かれています。    でも、面白くも何ともありません。

 B首塚の後ろは、やはり、ゴミ捨て場のままでした。   光が丘団地住民や柏市民の恥さらし。   放置バイク、捨てましょうね。  


6 我輩、渡良瀬遊水池をめざす、その1

オトーサン、 GIANTを駆って、いよいよ遠乗りへ。 行き先は、夢にまでみた渡良瀬遊水地。 NHKのドキュメンタリー番組で、その美しい自然をみて感動しました。 それが、シンザカヤさんに聞けば、 自転車で行けなくもない距離にあって、 自転車道路も利根川CRとつながっているとは。 「一部、関宿城から先、500mほど砂利道があるけどね」 「そうなんですか、行けるんですか」 「ああ、まったく問題ないよ」 そこで、シンザカヤさんのサイトや Livedoorの地図などを手がかりに、 簡易行程表を作成しました。 海からの距離  101.5 スポーツ公園(利根川右岸) 104.2 芽吹大橋(同右岸) 112.0 下総利根橋(同右岸) 120.2 境大橋(同右岸) 124.8 新利根川橋(同左岸) 128.0 東北新幹線(同左岸) 130.0 利根川橋(渡良瀬川左岸) 134.0 新三国橋(同左岸) 135.0 三国橋(同右岸) 140.0 遊水池・北水門(同右岸) 地図に記入すると、こんな風になります。

オトーサン、 10時に野田市スポーツ公園に着きました。 ここへティーダで来たのは、2度目ですが、道に迷いました。 国道7号線は、実に分かりやすいのですが、 右折した途端、けもの道になってしまいます。 柏寿荘からスタートできればいのですが、 ここから上流に向かって3kmほどは砂利道ですが、 右岸ならその先、境大橋まで順調に走れることは、 既に体験済みです。 炎天下、確か、関宿往復43kmを記録し、感動したものです。 翌日も、バタンキューでしたが。 そこへいくと、今日は絶好のサイクリング日和。 朝方、霧雨でしたが、すぐにやんで、 午前9時の気温は19度、無風。 「さてと、どうしたものか」 買ったばかりのサイクルコンピュータ、 リセットしたいのですが、その使い方が分かりません。 おおやまサイクルサービスの若いひとに、 「取扱説明書、入れときますからね。  あとで読んでくださいね」 そう言われたのに、すっかり忘れていました。 ボタンを押すと、走行速度、積算距離など次々に 新機能が表示されるだけで、リセットができません。

○CATEYE (キャットアイ)  機能〜走行速度/積算距離/走行距離/走行時間   平均速度/最高速度/時計  特徴〜振動やノイズに強いダブルパルス方式を採用した       ワイヤレス・メーター。 節電機能つき。  2種類のタイヤ周長をセット可能。 「えー、走行距離は、23.7kmになっています。  走り終わった後で引き算するか。  手間どったので、10時15分スタートします。  以上」 「えー、10時25分、芽吹大橋がもう目の前です。  時速30kmを記録しました。25kmが軽々出ますね。  やはり、優れものです。  以上」 「芽吹歩道橋。道幅が3mくらいありますね。  昭和60年5月竣工。すばらしいですね。  以上」 芽吹大橋を横断しました。 信号がないので、渡るの大変でした。 でも、幸い、大渋滞なので、手をあげて、 大型トラックの間を渡らせてもらいました。 「変だな、橋の下を走れなかったかなぁ?」

「えー、シトピラーがカーボンなので、  なんとなく振動を吸収するような気がします。  以上」 ○価格コムの口コミ情報(提供者不明)  カーボンは、今主流のアルミに変わる理想的な自転車素材です。  乗り始めてすぐ、その違いがわかりました。  たかがこんな部品なのですが、  さすがに身体と接する部分の重要パーツだけ合って、  その違いが体感でわかるのです。  一番大きな違いは、細かい路面からの振動が消されて、  マイルドな乗り心地になったことです。  大きな振動は腰を浮かせたりして逃げることが出来ますが、  連続して伝わってくる小さな振動は、  長い間乗っていると次第に蓄積されて疲労の元になります。  それが、今回はまったく振動で不快な思いをすることがありませんでした。  シートピラー一本でこんなに違うのだから、  自転車全体がカーボンだったらどんなに良いだろうなぁと思った。 「えー、快適に走っています。  CRに小砂利が落ちているのが気になりますね。  以上」 「えー、ドロップハンドルに慣れてきました。  体重を前にかけているので、手が痛くなりますが、  手の位置をいろいろ動かせるので、  クロスバイクのバーハンドルよりもいいですね」 オトーサン、 「えー、下総利根橋ですね、これ。  えー、赤い橋です。  橋の下を通りぬけるので、歩道があるかどうか分かりません。  思い出します。  この前、帰り、この橋の下で休憩したいたら、  脚がつっちゃって。  えー、スポーツ公園まで帰れるか、  非常に不安に思ったことがあります。  えー、いま10時53分です。  以上」 「11時ちょうど、休憩して走りはじめました。 以上」

「11時20分、順調に境大橋にきました。  おなじみの関宿城がみえます。  以上」 「えー、11時25分、  境大橋に道幅3mくらいの立派な歩道橋があるので、  気が変わりました。  ここを渡ってみましょう。  以上」 いつもは、関宿城前のけやき茶屋に行って、 休憩し、昼食を摂るのですが。 対岸の商業施設には、食堂くらいあるでしょう。

11時33分、 キンカ堂に、マクドナルドが入っていたので、 テリヤキチキンフィオレMセット(500円)を注文しました。 大きなガラス窓の前に自転車を停めて監視。 早々に食事を終えました。 近くに座った中年男が大声で独り言をしていたからです。 「日本のレベルは....」 これを執拗に繰り返すのです。 オトーサン、 11時50分、境大橋を戻って関宿城へ。 城の裏手にあるにこにこ広場公園に出ました。 「へぇ、なんでゴリラの彫刻が並んでいるんだ?」

トイレを使ったあと、 利根川の堤防に出ました。 「おお、きれいだなぁ」 野の花の絨毯の先に、境大橋がみえます。 「寝そべって空でもみるか」 まだ先は長いのですが、 ロードバイクの性能がいいので、 時間と気持ちに余裕がでてきました。


7 我輩、渡良瀬遊水池をめざす、その2

オトーサン、 「しまった、やはり、関宿城のすぐ横にある橋を渡って、  中ノ島公園に出ればよかったんだ」 利根川の右岸を遡れば行けると思い込んでいて、 このあたりで、江戸川が分岐していることを忘れていました。 江戸川を一旦渡らないことには、利根川の右岸には出ないのです。

読者のみなさん、 地図をお見せすれば一目瞭然ですよね。

「12時25分、やはり、シンザカヤさんの言う通りでした。  500mほど砂利道になりました」

オトーサン、 その後、快調に走り続けました。 橋をひとつ通り過ぎました。 勢いで、止まるに止まれません。 前方にもうひとつ橋がみえました。

「えー、12時55分、この先ずっと砂利道です。  また、道を間違えました。  さきほど気持ちよく通り過ぎてしまった  新利根川橋を渡って左岸に出るべきでした。  以上」 「おお感激、いま東北新幹線が通過しました。  グリーンの車体が流れ去っていきます。  ま、今日は、ここまでで帰るか。  以上」 出鼻をくじかれて、 渡良瀬遊水池をめざして、上流へ遡るのは断念しました。 関宿城から先は、未体験ゾーン。 はじめての道は、やはり地図をよくみて走らないと。 ま、これも勉強。 こうして、ひとつひとつ身体で覚えてくしかありません。 オトーサン、 1時5分、新利根川大橋に戻ってきました。 ロードバイク、30kmで飛ばせば、3kmなんてすぐ。 「えー、さっきは橋の下をサーッと走りぬけましたが、  堤防から橋に上れるように階段があるようです。  以上」 「えー、この橋、立派な歩道があるんですね」

「1時15分、新利根川大橋を渡り終えました。  いま、この左岸を下流に向かって戻れるかどうかチェックしています。  みた感じでは、舗装されていそうですね。  以上」 「走れそうですね。  しばらく走ってみましょうか。  あー、左岸、走れますね。  路面状態もすばらしいですね。  以上」 オトーサン、 境大橋まで5km弱、時速25kmをキープ。 前のクロスバイクでいえば、時速15kmで ポタリングしているのとおなじような楽チンです。 境大橋の手前に、境河岸がありました。 休業中の札がありましたが、 ここから高瀬舟の利根川遊覧が楽しめるのです。

1時30分、境大橋の下をぬけました。 折り返して、堤防への坂を登ると、キンカ堂が見えました。 「ああ、よかった。  キンカ堂に出られますね」  以上」 1時45分、道ひとつ隔てた道の駅さかいへ。 広い駐車場とは別の場所に駐輪場がありました。 盗られないように柱に車体を結びつけました。 「もっと、ワイヤーが長いといいんだがなぁ。  帰ったら買いに行かなきゃ。  おっと、水筒も持っていこう。  以上」 「えー、道の駅、いいですね。  トイレで水が出ました。ようやく体を拭きました。  以上」 読者のみなさん、 「変なこというなぁ、  トイレで水が出るのは当たり前だろうが」 「いやいや、  中ノ島公園のトイレは水が出ませんでしたよ」 あちこち出かけると、想像もできないことに出会います。 食堂で、アイスクリームを食べました。 水筒に冷たい水を補給しました。 「えー、いま2時ちょうど。  サイクリング・メーターの距離は...えーと、65.34kmです。  でも、実際に、走った距離は、23.7km引かなきゃならないから、  いくらになるのかなぁ。  まあ、いいや、早く帰ろう。  以上」 境大橋を渡って、再び右岸へ。 スタート地点までは、20km弱。 時速20kmで走っても、1時間の距離です。 オトーサン、 時速30kmで快調に飛ばしました。 「さすがに喉が渇くなぁ」 そう思って、ふと気づきました。 「もしかしたら、水筒、忘れてきたかも」 「あー、やっぱり」 「あの食堂だな、道の駅の」 「引き返すか?」 「3kmも戻るのか?」 「でも、あの水筒、娘のスイスみやげだぞ」 「往復6km以上、余計に走らなきゃならん」 「ま、いいか。後で電話すれば」 後ろ髪を引かれる気分で、帰路をいそぎました。 「えー、芽吹大橋まで戻ってきました。  行きは、大型トラックをとめて橋を渡りましたが、  橋の下に道がありました。  以上」

「えー、堤防に復帰しました。  もう、ここからは、利根運河の水門が遠くに見えますね。  以上」 「帰りは、真向かいの風ですね。  扇風機の強に当たっている感じです。  以上」 オトーサン、 ついに海から101.5km地点にきました。 ここからは、一般道になってしまいます。 「なんで整備しないんだ。国土交通省の意地悪!」 ここをはじめ、あと10kmほど整備すれば、 上流から海まで、すばらしいCRが生まれるはずなのに。

「えー、いま、ウィニング・ランを楽しんでいます。  新記録を確実にするために、スポーツ公園の園路を  国立競技場のトラックに見立てて、  2周回っています。  お−、満員の観客のどよめきが聞こえます。  以上」 「えー、3時35分、走り終えました。  89.65kmです。  実際に走った距離は、23.7km引くから、  えーと、65.95kmかな。  新記録です。  以上」 オトーサン、 「あまり疲れんなー」 新しいロードバイクの威力をまざまざと味わいました。 帰宅して、すぐ電話しました。 「あのー、午後2時頃、アイスクリームを食べたものですが、  赤い水筒、忘れてきました。  ありませんか?」 「赤い水筒?  赤い水筒、ないかってさ」


8 我輩、サドルを交換せり!

オトーサン、 「あ−、よかった」 赤い水筒、ありました。 週末に取りにいくことにして、 2日間の完全休養日に入りました。 「健康と運動」の著者の教えを厳守しております。       図3-5 体力回復のメカニズム        過負荷   栄養・休養             ↓      ↓  現在の体力ーーーー→疲労ーーーー→超回復     継続は力なり。 以前より体力もつき、回復も早くなりました。 65.95kmの新記録を出した翌日の昼には、もう外出。 きっかけは、価格コムのカキコミ。 ○それそれ!さん  2004年12月26日  近くの自転車店でOCR-1を買いました。  税込み10万9200円。  クロスバイクからの乗り換えの初心者です。  この自転車では、まだ300km程度走行したところです。  クロスバイクに比べると相当スピードはでるし、満足しています。  最も長く乗ったのは葛西臨海公園から江戸川CRで関宿往復の約120kmです。  復路ではお尻が相当痛くなりましたが、サドルを検討したほうがいいのでしょうか。  どなたか教えていただけませんか?  もう少し乗らないとなんとも言えないのかもしれませんが。 ○昔ながらのロードレーサーさん  2005年1月5日  私は04年モデルのOCR-1のオーナーです。  04と05はサドル異なりますが、04モデルのサドルもだめでした。  30、40kmの距離であればそんなに気になりませんが、  100km走行程度になると我慢できなくなるくらいお尻が痛くなりました。  速攻で、フィジークのアリオネに変えました。  個人差もあるでしょうが、私はサドルの中心が開いているタイプは  相性がわるく、気に入ったものはありませんでした。  アリオネは、ポジションが前、後ろとかなり柔軟にとれますので、  長距離乗っても快適です。  (後略) オトーサン、 「そういえば、今度のバイク、お尻が痛いな。  それに前屈みの姿勢だから、手がかなり痛い。  早急に対策を考えなければ」 「ロードバイク・ライフ」(前掲)には、 4ペ−ジにわたって、サドル選びの解説があり、 アリオネが大きく取りあげられていました。 ○ARIONE ロード用サドルの長さは、通常25cm。   2003年、イタリア・フジ^ク社の発売したアリオネは、   全長は30mとその常識を変えた。   サドルとお尻の後ろの部分の接地面積が多く、   お尻の一部分だけが痛くなりにくいのが特徴。  チタンレース採用で重量は230gと軽量。   表面素材はマイクロテックスを使っている。   価格:1万2390円〜   問い合わせ先:カワシマサイクルサプライ 0722-38-6126   「うーん、  どうしようかなぁ。  イタリア製か、かっこいいなぁ。  でも、注文先は大阪の会社だろう。  現物をみないで、注文するのもの何だしなぁ」 大いに迷いました。 「おれとしては、サドルの中心が開いているタイプのほうが  いいしなぁ」 近所の自転車屋さんに出かけました。 「浮気しちゃったよ。  このロードバイク、他所で買っちゃった。  すまないけれど、このサドルに取り替えてくれないかな。  お宅で買ったクロスバイクのサドルのほうが座り心地いいから」 「いいんですか、重くても?」 「ああ」

GIANTのサドルは、工具がないと取り外せません。 流石、プロです。 あっという間に、取りつけ直してくれました。 「それから、すまないけれど、  サドルの位置、少し低くしてくれない?  乗りにくくて」 「ま、いいでしょう」 この位置では、脚が伸びませんが、 慣れてきたら戻せばいいのです。 「それからお詫びの印に、いくつか注文していいかなぁ」 用意してきたMEMOを取り出しました。 @ポンプ(6700円) Aロング・ワイヤー(1300円) Bヘルメット( 10500円) Cサドルバッグ(3200円) Dフォロントバック(2000円) E輪行袋(?円) 次々と注文しているうちに、 どうやら自転車屋さんのゴキゲンは直ったようです。 六角レンチ5mmを1本ただでくれました。 読者のみなさん、 「ロードレーサーにすると、いろいろお金がかかるんだね」 「そうなんです。これでも我慢しているんですよ」 ○昔ながらのロードレーサーさん   2005年1月5日  (前略)  OCR-1はベース車と考えたほうがいいでしょう。  私はいろいろ改造しています。  コンポーネンツはアルテグラなどかなり充実していますので、  コストパフォーマンスはかなり高いと思います。  乗り心地、かなり硬くありませんか?  私は、ホイール、タイヤ、チューブなどを交換しました。  ホイールはスポークの多いタイプを選ぶと乗り心地がマイルドになります。 オトーサン、 その後、オートバイ専門店へ。 Fウインドブレカー G指出しグローブ の2つが、お目当てでした。 革ジャンばかりで、ウインドブレーカーはなし。 でも、指出しグローブは、豊富な種類がありました。 デザインは勿論のこと、通気性やアンコの厚さも勘案して 革製のものにしました。

○ライコランド  住所:柏市沼南町大青田394  電話:04-7193-4182 営業時間:11.00-20.00(平日) 10.00-20.00(土日祝)  ・指出しグローブ(レキシントン)4116円


9 我輩、渡良瀬遊水池をめざす、その3

オトーサン、 早起きしました。 家をスタートしたのは、5時27分。 ナビの目的地は、道の駅さかい。 38km、到着予定時間6時41分と出ました。 今日は、ついに憧れの渡良瀬遊水池に出会えるのです。 夢にまでみた出会い。 「道の駅・さかい」からだと、20kmほど。 もう射程距離圏内です。 ○海からの距離(km)  120.2 境大橋(利根川右岸)  124.8 新利根川橋(左岸)  128.0 東北新幹線(左岸)  130.0 利根川橋(左岸)  134.0 新三国橋(渡良瀬川左岸)  135.0 三国橋(右岸)  140.0 遊水池・北水門(右岸) 起きてすぐ、yahooの天気予報をチェックしました。 「おお、気温が低いぞ、風もないし。  絶好のサイクリング日和だ。  夏は早出に限るな」 <茨城県・古河市> ・ 6時:気温23度、湿度86%、風速:0m ・ 9時:気温26度、湿度84%、風速:東1m ・12時:気温28度、湿度78%、風速:南東1m オトーサン、 国道16号線を快調に走って、17号線に入り、 6時41分、5分ほど早く道の駅さかいに着きました。 でも、サイクルメ−ターのリセットなどに手間どって、 境大橋下のCRに到着しました。 「えー、いま6時50分ですね。 ようやく走りはじめます。 今朝は、何か、もやっていますね。 以上」 はやる心を抑えて、時速20kmで走行しました。 早朝散歩のひとが案外います。 猛スピードは危険でもあります。 「えー、7時15分、走行距離8.92km。  東北新幹線の橋のところにきました。  これから先が未知のルートになります。  以上」 「えー、7時42分、いや22分ですね。  利根川橋にきました。  このちょっと先が宇都宮線の鉄橋のようですね。  この橋、まったく歩道がありません。  以上」 「おー、行きと帰りと、橋が2本並んでいるんですね。  上流のほうの橋には、リッパな歩道がありました。  へぇ、何だか知らないけど、ムダなことやっているなぁ」 いま書いていて、思い当たったのですが、 交通量が増えたので、もう1本増設したのでしょう。

「えー、橋を渡りきって気がついたのですが、  橋の下にCRがありましたね。  失敗しましたね。  以上」 「えー、急傾斜の土手を降りたら、  朝露でびしょびしょになってしまいました。  自転車も、私も。  以上」 濡れただけですみましたが、あるいはマムシにかまれたかも。

新三国橋をくぐりぬけました。 アーチ型のきれいな橋ですが、スピードに乗っていて。 停車して、写真を撮る気になれません。 もう利根川に別れをつげて渡良瀬川左岸を走っているのですが、 「渡良瀬川起点」の標識も撮りそこないました。 オトーサン、 7時58分、走行距離16.29km。 ようやく三国橋にきました。 この橋をわたれば、渡良瀬遊水池はもうすぐのはず。 右手に超高層マンションが見えました。 たまたま、サラリーマン風の男性がいました。 「お散歩中、すいません。  はじめてふるかわ市にきたんだけど、  あのマンションすごいですね。  驚きました。あれ、何階建てですか」 「ここ、"こが"ですよ」 「"ふるかわ"でないんですか、失礼しました」 「あれね、確か23階建てだと思いますよ。  ライオンズ・マンションで、1階が店舗になっているんです」 「古川市、田舎かと思ってたけど、すごい都会ですね」 「いやー、あれだけですよ」 「やはり、駅のそばに建っているんですか?」 「そう、通勤目的だろうね。  で、どこへ行くの?」 「渡良瀬遊水池です」 「そう、だだっ広いだけだけどね」 「この橋は渡れますか?」 「ええ、だいじょうぶですよ」



オトーサン、 三国橋を渡りました。 「えー、この数百メートル、雑草だらけです。  まるで道がないように見えます。  走っていると、両側の草が脚に当たります。  何だか、がっかりだなぁ。  ちゃんと草刈りすればいいのに。  以上」 「えー、8時15分、19.73km、下宮橋というところにきました。  ここは、渡良瀬遊水池のどの辺なのでしょうか。  あー、案内地図が置いてありますね。  以上」 地図をみると、ハート型の池の中央を横断しているのが この橋のようです。

「おお、いい景色だなー、流石に広いなー」 長年の念願が適って感激しました。 この渡良瀬遊水池、人口池ですが、 広さは、何と東京ドームの100倍とか。

オトーサン、 赤い水筒代りに、500ml入りのペットボトルを持ってきましたが、 ほとんど飲みつくしたので、自販機に向かいました。 「おお!何たることだ」 声も出ません。 無惨にも、自販機が破壊され、料金箱は投げ出され、 正面には金網が張ってあります。 周囲には、警告看板の行列。 「注意!車上狙い多発」 「ゴミ捨て禁止」 「誰だ?こんな汚い看板を作ったのは!」 どうせ、美的センス・ゼロの天下り役人どもでしょう。 日本人って、もうダメですね。 いつの間に、こんなにお粗末な民族になり果てたのでしょうか?




10 我輩、渡良瀬遊水池をめざす、その4

オトーサン、 「立ち入り禁止かな?」 下宮橋のゲートが閉まっています。 乗り越えて散歩しているひともいたので、 エイヤーと自転車を担ぎあげて、ガートをまたぎました。 ハート型の渡良瀬遊水池のド真ん中を貫いている道を走ります。 道幅は高速道路の広さ。 早朝なので誰もいません。 「よーし、飛ばすぞ」 時速30kmを出しても、何の心配もありません。 おかげで、いい景色を撮りそこないました。 外周道路に沿って北上します。

「おー、熱気球だ!」 広い湖面の彼方、大空に浮かんでいます。 なかなかの景色です。

北上したところに、あづまやがあったので、休憩。 お茶を飲み、アンパンを食べました。 その間に、熱気球がどんどん近づいてきました。 ブワーッという音が聞こえます。 「すごい音がしますね、あれで高度を調整しているのでしょうね。  以上」 夢中になって撮影しました。 ズームすると、ゴンドラに乗っているひとが見えました。 「残念ながら、表情までは見えません。  以上」



8時53分、休憩を終え、走りだしてすぐ、 散歩中の女性2人連れに追いつきました。 「すいませーん。  今日、ここはじめて来たんだけどさ、  この道は、クルマ通らないの?」 肥った女の子、 「この道、クルマわぁ、基本的に巡回車くらいしか通らない」 「あーそう、いいね。気持ちいいね」 「はーい」 「あの前方に見える白い建物は何?」 「あれは、道の駅・きたかわべです」 「あそこまで自転車で行けるのかなぁ?」 「ええ」 痩せた子のほうが、警戒的だったので、会話はこれで終わり。 「ありがとう」

オトーサン、 外周道路をそれて、堤防上の道の駅へ。 若い男性に声をかけられました。 「いいロードレーサーですね。OCR-1ですか」 「あなたのだって、いいマウンテンバイクじゃないですか」  どこから来たの?」 「町田です」 「町田?あんな遠方から?」 「いえ、ウチのカミサンの実家が古河(こが)にあるものだから」 「あーそうなの。いいね、ここ。気持ちよく走れて」 「でも、このマウンテンバイクじゃ、スピードが出なくて」 「ロードレーサー、買えばいいじゃないの。  これ、10万円も出せば買えるよ」 「でも、ウチのカミサンの許可が下りなくて」 「カカア殿下か」 「そうなんですよ」 最近の若い男性は、気の毒ですねぇ。 給料もボーナスも没収されてしまうんだから。 9時20分、道の駅でトイレを借りました。 「お店のほうは、全然やっていませんね。  直売所も同じ。何か冴えないねぇ。  以上」 「ふーん、スポーツ遊学館では、  自転車、カヌーやヨットもレンタルしてるんだ。  まだやってないけどなー。  以上」. ○道の駅・きたかわべ  住所:埼玉県北埼玉郡北川辺町大字小野袋1737番地  電話:0280-62-5555  営業時間; 農村レストラン11.00〜14.30 特産直売所 :10.00〜18.00         スポーツ遊学館:9.0-17.00 定休日:月曜日  レンタル料         4時間以内    1日    カヌー(団体のみ)   1000円   1500円    ヨット(団体のみ)    4000円    6000円    自転車 400円 オトーサン、 帰路につきました。 遊水池の周りにスポーツ公園があって、 いつのまにか、クルマがずらっと並んで駐車しています。 子供たちが、サッカーに興じていました。 「へぇ、江戸川下流の河川敷みたいだ。  俗化してるんだ」 大自然のなかの秘境という思い込みが強すぎたのかも。 メモをチェックしようとして、 「あれ、ないぞ」 L'ottimoで買ったサイクルウェア、 背中にポケットがあるのは、分かっていましたが、 いまのいままで、左右2ケあるのは気づきませんでした。 「あと、20km走ればいいのか、  今日は楽だなー。  以上」 ○海からの距離(km)  140.0 遊水池・北水門(右岸) 135.0 三国橋(右岸) 134.0 新三国橋(渡良瀬川左岸) 130.0 利根川橋(左岸) 128.0 東北新幹線(左岸)  124.8 新利根川橋(左岸)  120.2 境大橋(利根川右岸) オトーサン、  三国橋がみえました。 「この道、撮っておこう」 草刈をしていない証拠写真です。 予算がないのか、さぼっているのか?

途中、石碑があったので、停車しました。 「キャサリン台風か、懐かしいなぁ。  ウチの屋根が飛んだっけ。  へぇ、この北川辺でも堤防が決壊したのか」 堤防300mが決壊し、死者9名、浸水家屋は1910戸だったとか。

子供の頃は、今みたいに第5号とか 数字で呼ぶのではなく、外人女性の名前でした。 ○カスリーン台風  1947年9月に発生し、関東・東北地方に大災害をもたらした。  キャサリン台風とも呼ばれる。  当時、日本は連合国軍の占領下にあり、  1947年から1953年5月までアメリカ合衆国と同様に、 A、B、C順に女性の名前が付けられていた。.  出典: フリー百科事典『ウィキペディア』 占領が終わって、数字になりましたが、 日本女性の名前にすべきだったのでは。 「明子台風、佐和子台風、....猛烈な風で知られる真紀子台風とか」 オトーサン、 利根川橋まで一気に走りました。 「えー、10時、36.77km。  さっきは、橋の上の歩道を渡りましたが、  すっごい良い道が橋の下に続いていますね。  以上」 「えー、新利根川橋の下で、一休みします。  10時18分、ここまで、42.35km走ってきました。  以上」



オトーサン、 道の駅・さかいに戻ってきました。 「おー」 ティーダが無事で、ほっとしました。 長時間駐車するなという看板があったりするのです。 「赤い水筒、受け取りに行かなくては」 無事受け取ったので、記念写真を撮りました。 もっと大きく写すべきだったかも。

折り畳み自転車の若いひとが近づいてきました。 「すいません、この利根川、下流まで行けますか?」 「どこへ行くの?」、 「佐倉」 「佐倉? そりゃ、遠いねー」 「えー、今日中に着ければと思って」 一応、順路を教えました。 「ところで、それって、  折りたたみで、かっこいいけど、  何という自転車なの?」 「KHS」 「KHS、勉強しておこう」 「はっはっは。  これ、電車にも乗せられるし、便利ですよ」 「どのくらいスピード出るの?」 「30kmどまりですね」 「そんなに?こりゃ驚いた。  じゃ息子に買ってやろう」 「ロードレーサーみたいに早くは走れませんよ」 「おれ、もう年だから、そんなに早く走れないよ」 「はっはっは」 ロードレーサーに乗っていると、 洋犬を連れているのと同じように 見知らぬひととの会話の起爆材になるようです。 オトーサン、 気をよくして、 11時15分、ティーダに乗りこみました。 帰路、日本一のせんべいの看板をみて停車。 たまには、奥方に手土産が必要かも。

○せんべい 喜心堂  ・住所:千葉県野田市木間ケ瀬5175  ・電話:0120-04-0250 ・営業時間:8.00-18.00(平日)   8.00-18.30(休日) ・天日干し(生醤油仕立て) 600円  ・http://www.senbei.co.jp


11 我輩、印旛沼から利根川へ、その1

オトーサン、 「さぁ、今日は利根川まで出るぞ」 何度か行っている印旛沼、 距離の壁に阻まれて、 これまで利根川には出られませんでした。 それと、ルートも分からなかったのです。 でも、毎度おなじみのサイトをよくチェックすると、 出ているじゃありませんか。 早速、メモをしました。 ・八千代印旛沼サイクリングコース案内  http://www.asahi-net.or.jp/fz6t-sby 読者のみなさん、地図をご覧下さい。

道の駅・やちよを起点に利根川まで、 西印旛沼、北印旛沼を経て北上するのです。 距離は、片道32.2km、往復で64.4kmにもなります。 ・起点:やちよふるさとステーション:0km ・阿宗橋まで:4.5km ・佐倉ふるさと広場(オランダ風車)まで:11.2km ・山田休憩所まで:16.8km ・酒直水門まで:26.7km ・利根川まで:32.2km 前のクロスバイクでは、とてもムリな距離。 それが、ロードレーサーを買って到達可能になりました。 「問題は、気温だな」 前回は、あまりの暑さに断念しました。 「正午の気温が31度、たまらんな。 早出して、昼までには走り終えなければ」 Yahooの天気予報には、 八千代市のデータが、次のように出ていました。 ・ 6時:気温24度、湿度92%、風速:0m ・ 9時:気温26度、湿度72%、風速:北北東1m ・12時:気温31度、湿度59%、風速:南2m オトーサン、 6時42分、道の駅をスタート。 「えー、蒸し熱いですね。  バイク、空気入れすぎたせいか、何かバンバン弾みますね。  振動が手に響きます。  以上」 走り出して数キロの舗装は荒れています。 6時57分、看板が立っていました。

「阿宗橋の手前600m、  ここを迂回せよ?  一般道に迂回せよ?  そう簡単に言うなよ。危ないだろうが。  事故が起きたら責任取れるのか?」 「まだ、ヘルメット届かんなぁ。  ヘルメットがあれば、少しは気が楽なのに」 ブツブツ言いながら、一般道を走ります。 早朝で空いているのでいいようなものの、 後ろから、猛スピードで追い抜かれるは、気分の悪いものです。 「いつ轢き殺されようとかまわんぞ。  轢くなら轢いてみろ。  お前のほうは、刑務所行きだぞ」 腹をくくって、走り続けました。 オトーサン、 「やはり、いい舗装はいいなぁ」 阿宗橋を超えると、舗装が格段によくなるのです。 時速30kmで飛ばします。 「このスピードだと、10kmを20分か。  30kmなら1時間で行ける。  この調子なら利根川まで1時間で行けるのか」 子供でもできる計算をします。 7時17分、オランダ風車に着きました。 ひまわりが咲いて、すっかり夏景色です。

売店の外のベンチに先客がいました。 50代はじめのサラリーマンでしょうか。 理工系の上品な色白の顔立ち。 「まだ、店、開いていない?」 「開いてないですよ」 「残念ですね」 「...パンクしちゃった」 「アラー、じゃ、大変じゃない」 「えー、大変だなぁと思って」 「で、どうするですか?」 「タクシーで帰ろうかと思って」 「タクシーで? どこまで?」 「ウチは八千代んあですよ」 「これ戻ると、10キロ以上あるね」 「大変ですよ」 「で、どうしてだろう?」 「ここでパンクしちゃったんですよ、停めといたら。  シューッ」 「タイヤが疲労していたかな?」 「そうね」 「こわいねー。もうどのくらい乗ってらっしゃるの?」 「これはまだねえ、2年くらいですね」 「タイヤは寿命じゃないですか、2年は?」 「そうですねぇ。おそらく前輪も、そのうちいかれるでしょうね」 「タクシーじゃなくて、電車で帰ったらどうなの?」 「面倒臭い」 「はは」 「いやねぇ。  前にも、ここからタクシーで帰ったことあるんですよ」 「へぇ、相性悪いね、」 「何年前かな、その時は何がいかれたのかなぁ?  ボコンといかれて。パンクじゃなかったのですが」 「はは、あるんだ、こういうことが」 「ありますよ。  だから、やはり、1万円くらい持っていたほうがいいですよ」 「じゃ、おれ、ダメだな、今日、金もってないもん」 「は、は」 「あなたぐらいのプロだったら、パンクぐらい直せばいいのに。 「やですね、やってもいいけど」 「はっはっは、面倒か」 「ええ。  ボクはプロじゃないですよ。  中学生の頃から、自転車が大好きで  トーエー社のを乗り継いできただけですよ」 「トーエーって、どういう字を書くの?」 「東の比叡山の叡」 「ほう」 「もともとは、そうんなになかったんですよ。  こういうメーカーは。  フレームは、ほとんど東叡社だったんですよ。  だからみなさん、アルプスとか、  ビンテージ車に自分のブランドつけていますけれど、  みんな東叡のブランドですよ」 「へぇ、そうなの?いまでも、その会社あるんですか?」 「えー、ありますよ。自社ブランドでも出していますし」 「そうですか、こりゃ、奥が深いんだ」 「日本は、ヨーロッパと同じで、  昔っから、そういった老舗のメーカーが多いですねぇ。  自転車は、やはり、ヨーロッパ製か日本製かどちらかでしょうね。  チネリとかコルナゴとか」 「私の買ったやつは、GIANTなのですよ」 「あー、台湾ですね」 「入門車だから。生産量世界一だとか言ってたけど。  そのうち、いいのを買おう」 「みなさん、お好みで選ばれたらいいんじゃないですかね」 「この前、雑誌でみて気にいったのは、TANGOですね。  オールカーボン。フレームがうねってるんですよ。  30万円くらいでしたよ」 「あー、そうですか、タンゴね。 でも、私は一番いいのは、クロモリだと思いますよ。 クロモリにして、前のフォークだけカーボンに替えるのが、 いいんじゃないですかね」 「微振動を吸収してくれるか」 「そのほうが、使用の範囲が広いかもしれませね」 オトーサン、 「もう7時37分かー」 売店のおじさんが到着したのを機に、 長談義を打ち切って、7時37分再スタートしました。 「こうしてサイクリングしていると、koushite  いろんな人に出会うなー。  今日は、いい勉強になった。  あとで、東叡社のこと調べてみよう」 「彼、定年になったら、毎日自転車で走るのが夢だと言ってたな。  定年後に趣味があるのはいいよなー。  まして、自転車はいいよなー。  健康にもいいし。  小金があれば、自動車とはちがって、  フルオーダーする楽しみもあるし」 7時54分、山田休憩所に到着。 5.6kmを17分、平均時速20kmで走ったことになります。 蛇口の下に頭を差し入れて水浴び。 洗った途端、すぐ乾いてしまいます。 その後、トイレへ。

オトーサン、 走っていて、気になったのは、 ヘリによる農薬散布が今日という立て看板。 「ダイジョウブかな。こんな姿で走っていて」 そう思っていたら、 西印旛沼をぬけたあたりの土手に 朝日航洋のヘリがとまっていました。

若い操縦士と農家のおじさんが数人が談笑しています。 「すみません、農薬散布でしょう?  こんな格好で走っていてダイジョウブですか?」 「朝早くやっちゃいますので、ダイジョウブですよ」 「まあ、念を入れて、  ウチに帰ったらシャワー浴びときゃいいくらい?」 「...」 「本当に関係ない?」 「ほんとに、そこら辺飛んだときしかかからないですよ。  それに自転車道路にはかからないように撒いているから、  心配することないですよ」 「だけどさ、仮に、仮にだけどさ。  かかった場合は、どうすればいいの?」 「そりゃ、シャワー浴びたほうがいいですよ」 「はっはっはっ」 「でも、そんなに心配することないですよ。  ボクだって、しょっちゅう散布しているけれど、  何ともないですよ」 農家のおじさんたちも、一斉にうなずきます。 オトーサン、もう一粘り。 「アスベストじゃないけど、ダイジョウブかな?」 「発表では、一応、発癌性物質は入っていないそうです」 「あーそう、安心しました」 オトーサン、 どんどん気温が高くなっていくので、先を急ぎます。 「ここ、秘境だな」 森に抱かれた静かな印旛捷水路の上空に おしゃれな案能橋がかかっているのです。 大好きな風景も、写真を撮るだけで通過しました。 「帰りにバテてたら、ここで休もう」

8時2分、北因幡沼にきました。 陽が差してきて、青空の下を走ります。 右手には、沼の水面の輝き、ヨシ原の緑のつらなり。

土手でおじさん3人組が、三脚に望遠カメラをつけて、 何か撮っています。 「何を撮っているのですか?」 「鳥」 素人扱いされました。 「一番期待しているのは?」 「ヨシゴイ」 「その辺のヨシ原の中にいるんでしょう」 「そうそう」 「そう簡単には見分けられないよね」 「そう、詳しいね」 ちょっと見直してもらえました。 「いい機材だな、何百万円もしそうだなぁ」 「今日は、走るにはいい天気じゃないですか」 最後は、エールの交換になったようです。 ○ヨシゴイ 小型のサギの仲間。体長36cm。薄茶色。  ヨシが生えている池沼、川岸、休耕田などの湿地に生息。   外敵が近づくと、くちばしを真上に向け、   首を普段の数倍の長さに伸ばし、体の横幅を縮める。   ヨシ原の中に紛れ込んで探しにくい。

「えー、8時42分、酒直水門にきました。  これから先が未知のルートになりますが、  行ってみようと思います。  以上」

オトーサン、 メモをみました。 「そうか、豊年橋を左岸に渡ればいいんだ」

長門川にかかる豊年橋を渡りました。 何と、もうひとつ橋があるではありませんか。 とりあえず、その橋も渡りました。 「しまった! 地図を印刷しておくべきだった」 行く手は砂利道、ロードレーサーにはムリ。 炎天下で、立ち往生してしまいました。 「さあ、どうしたものか」


12 我輩、印旛沼から利根川へ、その2

オトーサン、 2番目の橋まで戻ることにしました。 「この野郎、何っていう名前だ、お前は?」 「十五町歩橋?変な名前だな。  小さいくせに、でかい名前をつけたもんだ」 橋に当たり散らしても、しょうがないのですが。

もう一度、その橋を渡り直します。 長門川に沿って、舗装路を選んで走ることにしました。 内心ブツブツ。 「地図をプリントしてもってくるべきだったなぁ」 後悔先に立たず。 「今後は、はじめてのルートを走る場合には、地図を携行しなくては」 馬鹿らしくて、ICレコーダーに吹く込む気にもなれません。 オトーサン、 道に迷いました。 文字通リ、十五町歩の田圃の真ん中。 道を聞きたくても、人影がありません。 幸いガソリンスタンドをみつけ、 オートバイのおじいさんに道を聞きました。 「利根川に出たいのか。  そうさな、こっちの道のほうが遠いけど、路面状態はいいな」 「ありがとう、じゃ、そうします」 てなことで、県道12号線を走ることにしました。 滅多にクルマの通らない田舎道って、最高ですね。 「おー.サイクリストイに出会いました。  因幡沼に行くのでしょうか?  3人とも飛ばしてますね。  時速50kmは出ているんでは?  この道、走り易いですね、最高ですね。  以上」 長門川がまた見えてきて一安心したかと思うと、 また見えなくなります。 「おいおい、ダイジョウブかな」 そう思っていると、成田線にぶつかりました。 「9時6分、成田線の踏切に出ました こんなところに、成田線あったっけ? 以上」 古圃踏切という名称も、 その苔むした石碑も、こわい感じがします。 「どえらいところへ来てしまったなー」

オトーサン、 おそるおそる踏切を渡りました。 100mも行かないうちに、正面に江戸屋。 「おー、356号線だ!」 356号線なら、お手のもの。 銚子に向かったとき、何度も走っています。 右手をみれば、長門橋。 ここもおなじみ。 いつも「小汚ねえ橋だな」と思っていたのですが、 今日は、塗装の剥がれすら、有難く思えます。 「おい、歩道もちゃんとあるじゃん」 うれしくなって、長門川上流を撮影しました。 格段の風情があるような気がいたします。

「おー、サンクスだ!」 どうっていうことのないコンビニですが、 今日は、Many thanks!  砂漠にオアシス。 ここは、いつも若者がたくさん集まっています。 釣り、河原でのバーベキュー、そしてボート遊び。 冷たい500mlのお茶、フランクフルト・ソーセージ、 それに、奮発してウィダーゼリー(エネルギー)、 「しめて472円。 こんなに安くていいのかな」 いつもとちがう金銭感覚になっています。 汗で水分が蒸発してしまったのか、尿意はありません。

オトーサン、 ようやく利根川の堤防に出ました。 「えー、9時25分、ついに念願がかないました。  ここまで走った距離は、35.94kmです。  以上」 安食水門の日陰で休憩。 お茶をごくごく。 アンパン2ケを早食いしました。 「何か、もう昼メシみたいだなぁ」 食べ終わって、草原にゴロン。 バッグを枕代わり。 20分ほど休んだでしょうか。

オトーサン、 帰路、迷いに迷いました。 読者のみなさん、 地図をご覧ください。 長門川だと思って、将監川沿いに西行してしまったのです。 小林団地の奥さんに聞きました。 「あのー、さかちょくの水門に出たいんですが」 「さかちょく? さかなおでしょう」 「あー、そう言うんですか」 「印旛沼の酒直水門なら、ずっとあっちよ」 その先でまた迷って、 おじさんに聞きました。 「この先、お墓がある。  そこを突っ切っていくと成田線がみえる。  それに沿っていけばいい」

また、成田線の古圃の踏切に出ました。 それからは、まあ順調に長門川に沿って遡ります。 もう砂利道だろうが何だろうが構いません。 とにかく、川から離れないこと。 「あれ?ここ見たことある。  なーんだ、あの砂利道じゃんか」 この砂利道、たったの100mほど。 何も、十五町歩橋まで引き返すことはなかったのです。 そのまま直進すればよかったのです。



オトーサン、 この後、山田休憩所で頭を冷やしました。 やはり、日曜日ですね。 派手な格好のサイクリストが大勢たむろしています。 聞けば、佐倉の瀧サイクルの練習会だとか。 美女サイクリストもいました。 背が高く、モデルさんみたい。 早速、話しかけました。 おしゃべりに応じてくれます。 声もすてきです。 「名古屋?名古屋にいたの?オレも去年まで居た」 「そうですか。春日井に10年ほど住んでいたのよ」 「そのピンクの自転車、かつこいいね。 「ブランドじゃないの。春日井の自転車屋さんにオーダーしたのよ。  あたしの身長にあわせて」 相当、打ち解けた関係になりかけましたが、残念! 「じゃ、あなたも瀧サイクルの仲間なの?」 「いいえ、あそこに主人がいるでしょ」 「あーそう」 一緒に走るのは、ムリのようです。 失意のオトーサン、 その先の大好きな案能橋の下で、思案しながら休憩しました。 「L’ottimoの朝練に参加するか? 美人サイクリストもいそうだし」

オトーサン、 この後、オランダ風車の売店で、冷え切ったコーラに舌鼓。 炎天下を飛ばしました。 「えー、12時7分、道の駅に着きました。  走行距離は、えーと、75.82km。新記録です」 75kmといえば、目標の80kmに手が届く距離。 迷ったおかげで、当初予定の64.4kmを大幅に超過しました。 ケガの光明というべきか。 でも、感動に浸る余裕もありません。 「暑い!暑い!!」 暑いはずです。 正午の気温は31度。もっとあるかも。 例の通り、身障者用トイレで頭に水をかけました。 着替えて、食堂に急行。 「生ビール、いそいで!」 オトーサン、 帰宅して、気になっていた東叡社のサイトを調べました。 「へぇ、そうなんだ。寛永寺なんだ」 ○東叡社、社名の由来  東叡社(とうえいしゃ)の社名は、  創業の地、上野にある東叡山寛永寺にちなんで命名されました。  ・www.generalworks.com/toeisha/intro_jp.html

○寛永寺  東京都台東区上野桜木にある天台宗関東総本山の寺院。  山号は、東叡山(とうえいざん)。  創立者は徳川家光、初代住職は天海、本尊は薬師如来。  徳川将軍家の祈祷所・菩提寺であり、  徳川歴代将軍15人のうち6人が寛永寺に眠る。  17世紀半ばからは皇族が歴代住職を務め、  日光山、比叡山をも管轄する。 天台宗の本山として強大な権勢を誇ったが、  1868年の上野戦争で主要伽藍を焼失し、衰微した。  出典: フリー百科事典『ウィキペディア』 奥方が、一時期、国立博物館でバイトしていました。 その関係で、裏手にある寛永寺には、何度も立ち寄りました。 東叡社が急に身近な存在になってきました。 「次の自転車は、トーエイにオーダーするか」


13 我輩、80キロに挑戦、その1

オトーサン、 新記録樹立後、2日間は完全休養。 老体にムチ打って、 印旛沼から利根川コース、 75.82kmを走ったのですから 当然といえば当然です。 「惜しかったなー。  75kmといえば、80kmに手が届く距離。  いつかは、80kmを走ろう」 そういう思いが日増しに強くなってまいりました。 読者のみなさん、 以下の決めぜりふをご記憶でしょうか? 「目標まであと一歩!80キロ」、その80kmなのです。 ・さぁ、実践!まずは5キロ ・ちょっと冒険心をかきたてる10キロ ・辛いかな?でも頑張れ20キロ ・楽しさを知る30キロ ・大きな壁だ!40キロ ・ここまで来たぞ!50キロ ・なんのこれしき!60キロ ・目標まであと一歩!80キロ ・ついに来たぜ!100キロ

出典:のぐちやすお「自転車野郎養成講座」山海堂 1993年 オトーサン、 Yahooの天気予報を「古河市」をチェック。 「おー、明日は絶好のサイクリング日和だ。  明日走らずして、いつ走る?」 最高気温が29度と30度を割っています。 それに、ほぼ無風状態。 真夏に向かっていく時期、 この日を逃せば、秋まで待たねばなりません。 ついに娘に宣告しました。 「明日の送りはないぞ。  気の毒だが、バスで駅まで行ってください」 もっとも、直接には言えずに、奥方経由で。 ・ 6時:曇り、気温21度、湿度82%、風速:0m ・ 9時:曇り、気温25度、湿度78%、風速:南南東1m ・12時:曇り、気温26度、湿度72%、風速:南南東1m ・15時:曇り、気温29度、湿度74%、風速:南南東2m オトーサン、 早朝5時2分には家をスタートし、 柏寿荘の駐車場には、30分後に到着。 5分後には、利根運河を走りだしました。 「えー、朝の利根運河、気持ちいいですね。  朝露に濡れた緑、ウグイスが鳴いていますね。  涼しいというより肌寒いですね。  以上」 6時18分、7.2km。 利根運河を走り終えて、 江戸川に面する運河河口公園のあずまやで休憩。 朝食用に、おにぎり1kケを食べました。 食後、ベンチにゴロン。 「えー、涼しい風に吹かれて横になっていると、  何か、眠くなってきますね。  今日は何としても、80km走ってやろうと思っていますが、  あと73kmもあるんで、大変ですね。  やめようかしら、このまま昼まで寝てようかなぁ。  以上」 5分ほど休んで再スタート。 以後は、ひたすら走りつづけました。 ・6時35分、9.00km、玉葉橋を渡り、右岸へ。 ・6時50分、12,35km、野田橋を通過。 ・6時57分、15.49km、牛舎を撮影。

・7時00分、16.54km、シンザカヤを通過。 ・7時05分、17.54km、野田線高架下を通過。               休憩、おにぎり1ケ。 ・7時22分、19.19km、金野井大橋通過 ・7時35分、24.19km、宝殊花橋通過、朝の交通渋滞を撮影。

・7時50分、31.25km、関宿橋通過。 ・7時53分、関宿城を撮影。 「えー、右岸を走ってきたものだから、  関宿城にも、中ノ島公園にも寄らずに、  そのまま、シンザカヤさんの言う砂利道に来てしまいました。  以上」 ここで、春日部から来た若いひとと立ち話し。 何でも、15km歩いてから、 15kmクロスバイクに乗るようにしているとか。 ロードレーサーを羨ましがっていました。 「これ、3万円ですよ、10万円か、いいなぁ」

オトーサン、 関宿城から引き返そうかと思いましたが、 そのまま北上。 「えー、東北新幹線まで行ってみましょう。 渡良瀬遊水池まで行くのはやめときましょう。 以上」 ・8時22分、36.25km、新利根川橋を渡って左岸へ。 ・8時42分、東北新幹線の高架下に到着。

「えー、ここまで40.98km。往復80kmは確実です。  まあ、念願は、ほぼ達成かも。  ここでしばらく、バッグを枕に風に吹かれることにします。  流石に日陰は、風が涼しいですね。  いま、新幹線が通過しましたが、静かですね。  野田線とは、全然ちがいます。  あっちは、ゴォ、ガタゴトと轟音がすさまじいのですが。  こっちは、サー、あっという間に通過しますね。 「えー、道路を走るクルマのほうが、遥かにウルサイくらい。  以上」 「えー、往復80kmは確実となると、  人間ってのは、欲が出てきますね。  柏寿荘に戻って、まだ元気だったら、  利根川の下流を取手まで行ってみましょうか。  以上」 早朝5時に家を出たので、 40km走っても、まだ午前9時前。 早起きは、ほんとに三文のトクですねぇ。


14 我輩、80キロに挑戦、その2

オトーサン、 8時57分、 東北新幹線の高架下から復路へ。 新利根川橋、そして境大橋を通過して、 キンカ堂のだだっ広い駐車場に出ました。 誰もいません。 「そりゃそうだよな。まだ9時30分だもん」 開店は10時からとか。 自販機で、冷たいコーラを買いました。 店の日陰に腰を下ろして、あっという間に飲み干しました。 おばあちゃんに連れられた子供がやってきて、 店のガラスドアの前でうろうろ。 「坊や、いくつ?」 「小学校1年生になったのよね」 「そうか、夏休みか。  おばあちゃんと一緒でいいねえ」 自販機で、今度は、お茶500mLを買って、 水筒に補給しました。 「予報が狂ったなー。  どうみたって、こりゃ晴れだよ、曇りじゃないよ。  気温も、30度超えてるよ。  予報なんて当てにならんなぁ」 こういう場合、当てになるのは、 日本中どこにでもある自販機の存在です。 でも、利根川や江戸川の堤防を走っていると、 河原しかなく、困ることが何度もあります。 いま読んでいる本によれば、 自転車レースの最高峰、ツール・ド・フランスは、 自販機などないところを長時間走るので、 水筒をたくさん持って走るそうです。 「 G.ウィンターベルグは、自転車のボトルケージに2個、  背中のポケットに3個、お腹に3個、合計8個くらい持っていく」  コカコーラ、スプライト、ファンタ、アイソトニック、2L入りの水など。  2L入りの水は市販のもので、ポケットに入らず、襟首のところから 背中に突っこんでいく姿は、どのチームも同様である」 ・三浦恭資他 「バイシクル・ドリーム」アテネ書房 1990年 オトーサン、 境大橋を渡って、右岸に出て、 猛スピードで南下しました。 「次は、宝殊花橋だな」 大凧会館の大きな建物がみえるはず。 相当走ったのに見えてきません。 「変だなぁ」 10時00分、赤い橋が見えました。 「えー、ここまで59.02km。  流石に脚が疲れてきました。休憩します」 橋の下に寝そべっていると、 黄色い作業車がやってきました。 茨城県の道路公社道路維持作業車でした。 おじさんが降りてきたので、聞きました。 「なんで茨城県のクルマが埼玉県まで来るの?」 「いやぁ、橋の終わりまで茨城県の管轄なんだ」 「へぇ、そんなものなの」 「どこから来たの?」 「柏から関宿まで行ってきました。  ここまで60km走ったよ」 「大したもんだね」 橋の下で、20分ほど休みました。

「えー、10時42分、64.,92km。  もうひとつの橋にきました。  あれっ、道を間違えたようですね。  この橋、芽吹大橋じゃないですか。  そうかぁ」

境大橋を渡ったので、 往路に走った江戸川右岸を走っていると思っていました。 でも、ここは、利根川だったのです。 宝殊花橋も、金野井大橋も、野田線の鉄橋も、 シンザカヤも、野田橋も、玉葉橋もないはずです。 みんな江戸川沿いにあるのですから。 オトーサン、 野田スポーツ公園を通過し、 10時55分、ついに海から99.5kmの標識に突き当たりにきました。 ここまで、走った距離は、71.60km。

この先、柏寿荘に出るには、 2つ選択肢があります。 国道7号線を走るか、砂利道を3km走るか。 「パンクはイヤだよ」 迷わず、国道7号線に出ることにしました。 でも、できるだけ田舎道を選んで走り続けました。 農家の軒先をかすめ、畑をぬけ、田圃を抜けていったのですが、 ついに国道7号線に出てしまいました。 「すごいクルマのスピードだ!」 大型トラックに追われて走る気には到底なれません。 「よーし、横断しちまえ」 遠くなりますが、田舎道をぬけていけば、 いずれ、利根運河のどこかにぶつかるでしょう。 でも、はじめての道。. 迷いに迷いました。 「おー、出た。わー、よかったぁ」 遥か向こうに利根運河の水門がみえたときの うれしさは、格別した。

オトーサン、 11時20分、利根運河のあずまやに到着。 「うーん、77.67kmか。  僅かに、80kmに届かないな。  ま、いいか。今日は、これにて終了!」 柏寿荘の小公園へ。 水道の蛇口を目指します。 「おー、水が出る!」 当たり前のことですが、感激いたします。 頭をじゃぶじゃぶ洗いました。 「飲みものないかなぁ?」 柏寿荘へ。 幸い、入口に自販機がありました。 何でも最近置いたとか。 有難いことです。 ここで、紅茶レモンとお茶150mLを買いました。 エアコンの効いた館内で、一休みし、 ごくごく飲み干すと、元気が回復してきました。 「よーし、もう一走りするか」 利根川をつくばエキスプレスの高架下まで行って、 引き返してくれば、80kmは超えるでしょう。 オトーサン、 追い風もあって、 あっという間に高架下を通過しました。 目指すは、海から90.6kmの新大利根橋。 ここを渡ると、ジャスコ。 最後の頑張りです。 「落ちましたよ!」 夢中になって走っていたので、 ハンドルバーに取り付けたサイクルメーターに ひっかけたカメラ・バッグが外れそうになっていたのに 気づきませんでした。 後からきた高校生が拾ってくれました。 「しまった!カメラが壊れたかも...」 自転車をしっかり棒杭に固定してから、 店内の身障者用トイレで、画像をチェック。 「おー、ダイジョウブだ」 頭を何度も洗って、身体を拭いてから、 フードコートへ。 「おお、夏休みがはじまったんだ」 母子家庭の集会みたいでもあります。 平日ゆえ、パパはみな働きに行っているのでしょう。

疲れたせいか、食欲がないので、 カレーライス(400円)を注文し、すこし食べ残しました。 「ありゃ、電池がない!」 ICレコーダーの蓋が外れて、単4充電池が紛失しています。 「どこで落としたのかなぁ?」 駐輪場、トイレなどを再チェックしましたが、見当たリません。 「えらいこっちゃ」 このままでは、近づきつつある 歴史的な瞬間の感動を吹き込ないではないですか。 「充電池の売り場、どこかなぁ」 午後1時14分にジャスコを出て、帰路へ。 新大利根橋は、完全な向かい風。 利根川を北上すると、横風に変わりました。 「ウィニング・ランだな」 横風に変わってようやく余裕が出てきました。 オトーサン、 柏寿荘着、1時45分。 それまで見ないで我慢してきた サイクルメ−ターの歴史的数字を見ました。 「おー、93.83kmだ!!!」 目標の80kmをはるかにオーバーしたのです。 「100kmまであと7km。走るか」 やめました。 「楽しみは、先に取っておかなくては」 柏寿荘のお風呂に入り、足を10分間暖めました。 帰宅して、地図を作成。 「うーん、よく走ったもんだ」

それだけで満足できず、古河市の最新気象データもチェック。 「天気予報って、当てにならんものだなぁ」 この日の最高気温、33度じゃないですか。 こんなことなら、娘を送ってやればよかったのかも。 ・ 6時:曇り      気温21度→22度、風速:0m ・ 9時:曇り→晴れ、 気温25度→26度、風速:南南東1m→北1m ・12時:曇り→晴れ、気温26度→32度、風速:南南東1m→南西1m ・15時:曇り→晴れ、気温29度→33度、風速:南南東2m→南2m


15 我輩、小貝川を遡る、その1

オトーサン、 長距離を走った後は、2日間は完全休養。 いわんや、93.83kmも走った後ですから、 休養どころか、絶対安静のハズ。 ところが、1日休んだだけで、もう闘志満々。 というほどでもないですが、明日は雨とのこと。 「今日、走っておかなきゃ、しょうがないだろう」 てなことで、小貝川を遡ることにしました。 Yahooの天気予報では、 取手市は、以下のように涼しそうです。 「予報なんてアテにならんけどなー」 ・ 9時:曇り、気温22度 ・12時:曇り、気温24度 ・15時:曇り、気温26度 前に利根川に注ぐ小貝川を遡ったことがあります。 そのときは、右岸を文巻橋まで行きました。 今日は、もっと上流まで行ってみたいのです。 できれば、何度かクルマで行った水海道駅まで。 「おー、ロードレーサーなら、楽に行けるんだ」 そう言ってみたいのです。 利根川〜 右岸 ーーーーーーーー 0km     ☆   戸井田橋 1.0      ☆   豊田堰 2.0      ☆   3.0      ☆   高須橋 4.0      ☆   5.0      ☆   6.0      ☆   7.0      ★   文巻橋 ーーーーーーーーーーー ☆ 舗装有り、車進入不可 ★ 舗装なし、車進入不可 オトーサン、 家を7時半に出て、 国道6号線を取手駅へ。 利根川を渡ると左折して、下流へ7kmほど。 前回ティーダを停めた松陽高校前へ。 休日で、誰もいなかったので、味をしめて再び松陽高校前へ。 「夏休みだから、誰もいないだろう」 ところが、これが大違い。 「高校の夏休みは遅かったっけ?」 着いたのは、8時40分。 ちょうど通学時間帯でした。 来るわ来るわ。 土手伝いに雲霞のごとく自転車がやってきます。 天安門広場前というと、オーバーか。 「ま、撮影するほどのことはないか」 そう見切って、スタ−ト。 戸井田橋まで行って、気づきました。 「しまった、手袋忘れた」 ティーダまで引き返しました。 「せっかくだから通学風景でも撮っておくか」 でも、先程のウンカは霧散しております。 「そうか、こいつら遅刻か」

「どうも、迫力ない写真になったなー。 じゃ、利根川に注ぐあたりを撮っておくか」

オトーサン、 「えー、肌寒い感じでしたが、身体が温まってきました。 9時ちょうど、利根川から3.5kmの標識があります。 この橋*、何って名前だっけ?  以上」  注)*高須橋 「この景色、見覚えがありますね。  以上」 前回、田舎へ来たと思っていたら、 突如、藤代のマンション群が現れて、 本当にびっくりしました。 「東京への通勤圏がここまで拡大しているのか!」

「えー、9時13分、常磐線の鉄橋まで来ました。  利根川から、6km地点。  近いですね。  こんなに近かったかという感じです。  ロードレーサーはすごいや。  以上」 「そうそう、ここで★印、行き止まりだった。  えーと、前回、どう行ったっけ?」 一旦、土手を降りて、一般道へ出て、 それから恐怖のトンネルをくぐるのです。 このトンネル、短いのですが、1台ギリギリ通れる幅。 今日は、ヘルメットが到着して、着用してきたので、 気分は、ベテラン・サイクリスト。 手を振って、後続車を制止して通りぬけました。 「要は、気合だな。服装かも」 クルマを威嚇するような派手な格好がいいのです。

「えー、9時23分、文巻橋にきました。  利根川から7km地点です。  以上」 「ここ、国道6号線?  変だなぁ。  さっき、6号から7kmも離れたのに」 読者のみなさん、 どうってことはないのです。 三角形を思い浮かべてください。 こっちは、ティーダでその1辺と 自転車でもう1辺の2辺も走ったのに対して、 6号線は、その1辺だけだったのです。 簡単に言えば、大回りしたということ。 「ま、いいか。急ぐ旅でもないし」


16 我輩、小貝川を遡る、その2

オトーサン、 「おいおい、ダイジョウブかよ」 小貝川サイクリングロードの汚い看板。 そして、雑草だらけで、道幅1mもない状態。 文巻橋から先は、未知のルート。 大いに期待していただけに、出鼻をくじかれました。 「おー」 500mほどで、突如、視界が開け、立派なCRへ。 川岸の補修工事中なのでしょうか、 数キロにわたって、両岸を白いネットが覆っています。 「こんなのみたの、はじめて。  何のためにネットを張ってるの?」 通りかかった中学生に聞きましたが、 「知りません」 どうも最近の中学生は、好奇心が欠如しています。 詰め込み教育の弊害でしょう。 「ま、いいか」

オトーサン、 ようやく、ロードレーサーらしい走りを楽しみましたが、 それもしばらくだけ、 藤代大橋にぶつかって、降りる羽目に。 「この橋、やたら交通量が多いな−」 (後で調べたら、国道6号線のバイパスでした) 橋の下をくぐりぬける道もありそうですが、 手をあげて、渡り切りました。 「おー、立派な建物だな」 南総合防災センターとあります。 近くにいたおじさんに聞きました。 「この建物、何ですか?」 「防災センター」 「何か使っているの?」 「だから、防災センターだから、 災害とかそういうときに、使うわけ」 「お役所のひとが?」 「だから、ここは国交省の」 「随分、立派じゃない。カネかかってるじゃない」 「国の施設だから」 「国は、カネが余っているか?」 「さあ、どうか知らんけどねー」  「600兆円の赤字というのは、どこの国だっけ。  へっへっへ」 「そうねぇ」 八当たりされたおじさんには気の毒なことをしました。 国土交通省の公共工事予算の使途については、 もっと目を光らせねば。 まだ、バブル時の感覚で使っています。 オトーサン 9時50分、12.24km。 その先の小高い丘で休憩。 巨石文化を模したモニュメントなのでしょうが、 日陰もなく、困ったものです。 暑いなか、幼稚園児の嬌声を聞きながら、 おにぎりを食べました。 ここからは、藤代総合公園が見晴らせます。 テニスコート、サッカー場、体育館、野球場が眼下に見えました。 「野球場は専用か。カネかかってるなー」 (後で知ったのですが、藤代高校、甲子園初出場だそうです。 この野球場が役に立ったのかもね」

オトーサン、 「さあ、走るぞ」 「おい、おい」 小貝橋、そしてニ三成橋が続きます。 利根川の上流のように、10kmも橋がないのも困りものですが、 こう頻繁に橋があるのも、困ったもの。 「変な川だなー」 とにかくよく蛇行しているのです。 ときどき川幅が下流より広がったりします。

「えー、気が変わって、稲豊橋を渡って左岸に出ました。  以上」 これも後で分かったのですが、 この気まぐれは、幸いだったようです。 稲富橋から先の右岸は、 「× 土手走れず」だったようです。 どのサイトか忘れましたが、 つくばのほうから来たひとが怒っていました。 「標識がない!」   左岸 右岸 ------------ 0km 文巻橋 2 ☆   ☆ 藤代大橋   小貝橋   ニ三成橋 8 ○  ☆ 12 稲豊橋 13  ☆  × 14 常総橋 15  ☆  × 16  ☆  ● 常総橋 15  ☆  × 16  ☆  ● 小目沼橋 17  ☆  ● ☆ 舗装有り、車進入不可 ○ 舗装有り、車進入あり ● 舗装なし、車進入あり × 土手走れず オトーサン、 「えー、10時40分、23,74km。 また橋にきました。 何という橋か分かりません。 県道502号線とあります、伊奈町青木とあります。  以上」 これも後で調べたら、常総橋でした。 この後も橋が続きます。 小目沼橋にきました。 その先にも、立派な橋がかかっています。 「すいません、あの橋は何という名前ですか?」 「ほら、今度開通する常磐エキスプレスというか」 「あー、つくばエキスプレスね」 「秋葉原からつくばまで行く」 「あれがこんなところ走るの?」 「うん」 「あのさ、水海道まで行ってみたいんだけどさ、行ける?」 「水海道どの辺に行くのさ」 「駅」 「さあ」 「大変?まだ大分ある?」 「そうね」 「あと10kmも走ればいいかな?」 「そうだね。  それで町は向こう側になるからね」 「ああ、対岸ね。ありがとう」 オトーサン、 「えー、10時52分。27.54km。  また大きな橋があります。 谷原大橋です。  以上」 これも後で調べたら、国道3号線でした。

この後も橋。今度は伊奈橋です。 橋のたもとにちょうど止まった軽自動車のおじさんに ガラス窓を叩いて、無理やり聞きました。 「すみません、水海道の駅に行きたいんだけど、  あと何キロくらいありますか?」 「3kmくらいだね」 「やー、ありがとう、すいませんでした」 「あちら側を走ったほうがいいよ、クルマが少ないから」 「ありがとう、ありがとう」 田舎のひとは、親切ですね。 橋を渡って、右岸に戻りました。 「えー、11時13分、32.69km。 小貝川CRの標識では、23km地点。 大和橋というところにきました。 ここらで市街地に入ってみましょう。  以上」. スズキのディーラーの脇を通過して、 見覚えのある294号線に出ました。 道路標識には、柏まで27km、取手まで19kmと出ています。 周辺には、ガソリンスタンド、外食店が軒を並べています。 「ふーん、新井木の交差点か。  駅までどのくらいあるのかなぁ?」

混雑した道路を前に、急に行く気が失せました。 「駅へ行っても何もないしな」 ブラジル人向けのスーパーがあるだけ。 「ここらで、昼メシでも食うか」 看板に引かれて、すき家に入りました。 「ふーん、牛あいがけカレーか。  牛丼とカレーを1度に欲張って、480円。  安いじゃん」

オトーサン、 すごくトクした気分でしたが、 食べ終わって、ハタと気づきました。 「なーんだ、これってビーフ・カレーじゃんか」 丼に入れてあるだけのこと。 「うーん。  ♪だましたすき家が悪いのか、  だまされたオレが悪いのか。  以上」


17 我輩、小貝川を遡る、その3

オトーサン、 11時37分、食事を終えて、すき家から出ました。 サイクルメーターの距離をチェック。 「33.33kmか、3並びだなー。  さてと、帰るとするか」 こう橋ばかりでは、距離が伸びません。 新記録は、ムリでしょう。 ・11時55分、伊奈橋を左岸へ。 ・11時57分、38.97km、谷原大橋。 ・12時05分、41.05km、歩道橋撮影。 「懐かしいなぁ、こういう木造の橋は」 欄干もないし、勿論、クルマも通れません。 洪水になれば、流されてしまうでしょうが、 また、架ければいいだけのこと。 コンクリート橋や鉄橋のように談合もないでしょうし。

・12時12分、42.78km、常総大橋。 ・12時20分、45.24km、稲豊橋。左岸へ渡る。 ・12時30分、48.04km、岡堰。 オトーサン、 「おー、いい景色だなぁ。松島みたいだ」 浮島というのでしょうか、 大小さまざまな浮島があって、 水面に彩りを添えています。 その向こうの水門の並びは、岡堰でしょうか。

「お、公園がある」 水面に突き出た小さな島に渡ってみました。 「おー、ベンチもある」 早速、ヘルメットを枕代わりにして、 小奇麗なベンチにひつくり返りました。 桜の大樹が、豊かな木影をつくってくれています。 「桜か、春はきれいだろうな」 流れる雲をみていたら、眠くなってきました。 でも、5分も目を閉じていると、元気回復。 やおら、起き上って、釣り人に質問します。 「この辺は、何が釣れるのですか?」 「ほれ」 おじさん、バケツのなかを指差します。 「おー、クチボソ、可愛いねぇ」 20匹くらいは、いるようです。 「へぇ、佃煮になっちゃう」 先日、我孫子の安井屋で、ざつこの佃煮を買いました。 あの原料です。 釣った魚を確認して、安心したので、 またベンチへごろり。 今度は、おじさんの釣果をチェックするため、 横向きに寝そべりました。 「おー、大きいのが釣れた!」 置き上がりました。 「えっ、捨てるの?」 「そう、これブルーギルだからね」

オトーサン、 たまらず、写真を1枚撮りました。 小鯛みたいな体形です。 撮影中は、じっとしていましたが、 撮り終わると、何度も跳ねています。

「可哀想だなぁ」 よく見ると、地面には、何匹ものブルーギルが横たわっています。 ピクピク動いているのもあれば、干からびたのもあります。 「やっぱり、可哀想だなぁ」 そう思いながら、ベンチにまたごろん。 人間が勝手に外国から拉致してきたくせに、 いまや、害魚と決めつけて駆除へと方針転換。 「おー、おじさん、帰るのか」 誰も見ていないのを確認して、 落ちていた板切れにブルーギルを乗せて、 川に放り投げました。 「これに懲りて、釣られるなんてヘマやるなよ。  岸辺は、危険だから、近づくなよ」 5歳くらいの女の子を連れた若い父親が ママチャリでやってきました。 抱いてもらって、柵の上から堰を眺めています。 「ほら、ここにお魚がいるよ」 地面を指さしました。 女の子、好奇心満々で、魚を覗きこみ、 ピクッと動いたので、後ずさりしました。 「は、は、は。可愛いねぇ」 「ありがとうございます」 その後も、あまりにいい景色なので、 休憩時間を延長しました。 「えー、ちょうど1時ですね。さ、帰りましょう。  以上」 公園を出口に水神岬という碑文がありました。 ○水神岬  岡堰にある約100mの突堤。  小貝川を堰して満々とたたえたなかに、  青松の影を映した岬は、岡堰の添景として離し難い。  岡堰は、寛永7年(1630年)、関東郡代伊奈半十郎忠治によって、  造られ、上流の福岡堰、下流の豊田堰とともに、  関東3大堰のひとつである。 オトーサン、 大分休憩したので、スピードを出しました。 舗装もいいので、次々と橋を越えていきます。 ・1時09分、50.82km、二三成橋 ・1時25分、55.81km、小貝川橋 ・1時26分、56.18km、藤代大橋 ・1時34分、58.03km、文巻橋 「えー、ここも、いい景色ですね。  以上」 ネットを張った堤防の向こうに、藤代のマンションが見えてきました。

常磐線にぶつかって、堤防は終わり。 「しまった。戻ろう」 堤防を途中から降りたら、神社の脇でした。 「夏祭りか。そういうシーズンになったんだ」

オトーサン、 あの危険なトンネルをぬけて、 また堤防へ復帰しました。 ノンストップで、帰りを急ぎます。 「豊田堰か、もう高校はすぐだなー。 記念に1枚写真を撮っておくか」

2時12分、 松陽高校のティーダのところに戻ってきました。 「あー、疲れました。  以上」 疲れは、距離というよりも、 途中から、炎天下になったせいでょう。 ヘルメットを脱いで、 手袋も外して、 お茶をごくごくを飲み終わって、 一息ついてから、 サイクル・メーターの距離を見ました。 「おー、66.19kmだ。  でも、変だなぁ?」 すき家を出たときには、3並びの33.33kmでしたから、 往復すれば、66.66kmになっているハズ。 「変だなぁ、ま、いいか」 オトーサン、 帰宅してから、livedoorの地図を確認しました。 「今日も、よく走った」

久しぶりに、近所の店にビールを買いに行きました。 「うめえー。  第3のビール、旨いなー」 地ビールの銀河も1缶買ってみたのですが、 お味のほどは? 「やっぱり、ビールは新鮮でなければなー」


18 我輩、台風一過で朝練せり

オトーサン、 このところ、老体を酷使しすぎたので、 まる2日の完全休養日をとりました。 でも、次の日は、台風7号来襲。 「しまったなー、昨日、走っておけばよかった」 完全休養日に我孫子の東京靴センターで、 靴底の固いシューズを購入してあります。 どこまで、ダイレクトにペダルに力がかかるか、 試したくてしょうがないというのに、台風とは。 「中国でも、韓国へでも、行けばいいのに」 両国民が聞いたら、怒りそうな言葉を吐いております。 さて、台風7号、予想に反して 何事もなく日本列島を通過しました。 風もなく、雨のほうも、大したことありませんでした。 大騒ぎしたマスコミも拍子抜け。 オトーサン、 午前5時17分に家をスタートし、 ホームグランドの手賀沼へ。 いつもは、手賀大橋たもとの親水公園に駐車するのですが、 それも、もどかしく、2km手前のひどり橋そばに駐車。 5時30分には、もう走りはじめました。 「えー、まだ暗いですね。黒雲が残っています。 ときどき強い風が吹いて、吹き飛ばされそうになります。 でも、涼しくて気持ちいいですね。 以上」 天気図では、まだ暴風雨圏内。

いつもは、時計回りに走るのですが、 目の前は、ひどり橋の坂。 ひとまず、逆方向の長い直線路を走ることにしました。 この時間だというのに、朝の散歩をきめこんでいるひとが 案外多いのにも、驚きました。 台風一過となると、気持ちが騒ぐのでしょうか。 「おー、31.1kmを記録しました」 下り坂でマークしていますが、平地では、はじめて。 「まー、追い風、参考記録でしょうが、  気分いいですなー。  以上」 新しいコールマンのシューズの効果もあるかも。 オトーサン、 ひどり橋の坂を難なく越えて、 下り坂新記録に挑戦しようとしましたが、 犬の散歩に邪魔されました。 早朝だから、首輪を外しても構わないだろうというご婦人がいたのです。 「ほら、ワンちゃん、危ないよ」 ロードレーサーにも、呼び鈴が必要かも。 速いから、クラクションでないと効き目がないかもね。 「おっ、雨だ」 黒い雲が動いている関係でしょうか、 雨がぱらつきます。 「本降りにはならんだろう」 大堀川沿いを走りぬけ、公園をぬけ、県道そいに走ります。 ここは、歩道の真中にマンホールがいくつもあって、 それをひょいひょいと、よけて走るには、 かなり高等なテクニックを必要とします。 通学路に使っている我孫子「高等」学校の生徒は、 高等な技術をもっているのですが。 オトーサン、 6時10分、松屋に到着しました。 いつもは、まずトイレで汗を拭うのですが、今朝は汗なし。 「これって、安いよなー」 納豆定食350円、 ごはん、味噌汁、納豆、卵、海苔、お新香つきで このお値段は、大したものです。 デニーズだと、確か、710円もするのに。 食後の休憩をかねて、 郊外住宅がならぶ路地を 我孫子高校に向かってゆったり走ります。 走り終えると、もう手賀大橋。 この橋の坂も軽々と上れます。 橋のたもとから、上手賀沼を撮影しました。 「おー、だいぶ、東の空が明るくなってきたな」 台風一過のおかげで、日頃みない透明な青です。 ラファエロの青、公害のない青空。

「へー、8月6日に花火大会があるのか」 橋の欄干のいたるところに、貼り紙。 「橋の途中で、立ち止らないで下さいか、 さては、立ち止まってみるのが、いちばんいいのか。 以上」 この貼り紙は逆効果かもね。 渡り終えると、道の駅しょうなん。 この先の土手は工事中で通行止め。 「しょうがねえなー、事故ったらどうしてくれるんだよ」 でも、ヘルメットを着用しはじめたので、 一般道へ迂回します。 「おお、こわ!」 2車線のカーブ、 猛スピードの大型トラックに立ちすくみます。 無事、CRに戻れた記念に1枚写真を撮りました。 「大分、空が明るくなってきたなー」

オトーサン、 「向かい風か」 直線路なのに、スピードが上りません。 先程記録した31.1kmの半分しか出ません。 強風は、自転車の天敵のようです。 スタート地点に戻って、 腕時計とサイクルメーターを確認しました。 「えー、6時50分、12.5kmです。  以上」 5時半時点と比べると、空の青さが一段と増してきました。 天気予報では、日中の気温は、35度近くなるとか。 体が暖まったせいか、気温がぐんぐん上っていくように感じました。 「灼熱の太陽か。 熱中症のひとが大勢出るだろうなー。 地震、雷、熱中症、そしてテロ、食中毒も間近だな。 以上」


19、我輩、高地トレーニングに励む、その1

オトーサン、 奥方と夕方おしゃべり。 「しばらく、八ケ岳に行ってないな」 「そうね、6月のはじめに行ったきりよね」 「草ぼうぼうだろうな」 「そうよ、夏だもの。伸び放題よ、きっと」 「たまには、行かなきゃなー」 「あの娘、海外出張だってさ」 「いつ?」 「来週はじめから」 「えっ、初耳だ。また行くのか?, 「そう」 てなことで、急遽、山荘に行くことになりました。 娘の出張中ということで、5泊6日。 読者のみなさん、 「えっ、5泊6日も」 大学にいた頃は、夏の間中滞在して、 秋の授業の準備に追われていたものです。 それに比較すれば、実に短い滞在。 柏に引っ越してから、 娘の送りという任務が発生したので、 好き勝手できなくなりました。 連日、川や野原を走っていると、、 大都会に住んでいた頃ほど、八ゲ岳への憧れを感じません。 それに、山荘までの時間距離が遠くなったので、行くのも億劫。 でも、行くときまれば、話は別。 「そうだ、自転車を積んでいこう!」 八ケ岳の鉢巻道路は、 わが国有数のサイクリング・レースの場でもあります。 夏休みになると、いつも試合に備えて、 トレーニングに励んでいるサイクリストたちを見かけます。 オトーサン、 家を5時に出たのに、 首都高・代々木の事故渋滞に遭遇。 「これじゃ、首都高は、駐車場だな」、 箱崎ICで降りて、皇居のお堀ばた、四谷経由で新宿へ。 甲州街道の初台から、首都高4号線に入り直しました。 このほうがずっと早いのです。 「山荘まで、3時間半か。まぁ、いいほうか」 東京・晴海からなら、2時間で行けたのです。 山荘の駐車場、草ぼうぼう。 庭も荒れ放題。 「あーぁ、こりゃ、草むりしが大変だ」

オトーサン、 荷物運びも、草むしりも後回しにして、 自転車をティーダから下ろすと、 早速、別荘地内の道路を走ってみました。 「2kmコースにするか」 散歩用に、1.4kmと2kmの2コースがあるのですが、 自転車ですから、当然、2kmコ−スを選びます。 山荘を出て、すぐカーブを描いた登り坂が待っています。 「おお、息が切れる」 何とか登り切ると、今度は緩やかな下り坂。 「こりゃ、楽チンだ、気持ちがえーわい」 森のなかを涼しい風を受けて、 甘い空気を吸って、サドルに座っているだけ。 でも、その後は、「脳天坂落とし」の急な下り坂。 ここは、ブレーキのかけっ放し。 「手が痛えー」 そして平坦路が続いて、 ゆるやかな登り坂にさしかかります。 時速15kmがムリになっていきます。 どんどん傾斜がきつくなっていくからなのです。

「ハー、ハー。ハーハー、ゼイゼイです。  以上」 ようやく登りきって、山荘に戻りました。 「きついなー」 たった2km走っただけなのに、 この息の荒さは、どうしたことでしょう。 玄関前に置いた椅子に腰を下して、 しばらく考えました。 「脚の疲れはないのになー」 「タイヤの空気が抜けているかも」 念のため空気圧をチェックしましたが、 まったく問題ありません。 「そうか、ここはボルダーなんだ」 標高1300m。 到着したばかりで、まだ高地に体が慣れていないのです。 高橋尚子さんも、有森裕子さんも、 着いてすぐに準備運動もせずに 練習などしないでしょう。 オトーサン、 2日ほど、2kmコースや1,4kmコースを朝夕走って、 身体を順応させました。 次第に、息の荒さが消えていきます。 3日目、ついに鉢巻道路を走ってみることに。 でも、この道は、要注意、 例年、夏休みになると、 大都会の殺気を持ちこむクルマが増えてきます。 鉢巻道路は、信号がないので、 対抗2車線を80kmの猛スピードで走るワルも出没します。 実に、危険きわまりない状態になるのです。 (自転車レースのときは、車両通行止めになります) 「平日の早朝ならダイジョウブだろうj オトーサン、 「えー、5時35分、スタートします。  以上」 「この下リ坂、舗装のひび割れがイヤですね。  以上」 5mおきにゴトっと衝撃が走ったりします。 ロードレーサーの細いタイヤがパンクしないか心配です。 「5時42分、 2.34km。鉢巻道路まで下ってきました。 ブレーキかけっ放しで、手の痛いこと。 以上」 いったん停車して、クルマがこないかチェックします。 「おー、空いてる!」 行く手には、静まりかえった森の中の道が待っています。 山梨県が最近舗装し直したので、 まったく継ぎ目のない快適さな道になりました。

「おー、スピードが出るわー!  おー、おー、チョー気持ちいい」 制限速度は、50kmですが、 風圧からすると、それ以上出ているような感じがします。 これなら、後続のクルマがあったとしても、 追い越されないでしょう。 「えー、あっという間に大平につきました。  5時44分、距離は...3.49km。最高速度は、えーと」 サイクルメーターのボタンを押して、表示させます。 「えー、最高速度は、41,6kmでした。 すごいですね。 以上」 この太平(おおだいら)の交差点、 小渕沢ICを出て、 県道11号線を3kmほど坂を登り切ったところにあります。 そのまま直進すると、清里。 左折すると、富士見高原。 数年前までは、ここに料金所がありましたが、 有料期間がすぎて、無料になるとともに、 料金所が撤去されました。、

オトーサン、 水筒のお茶をごくごく飲んで、 「さて、今日は、ここまでとするか」 本当は、清里まで走っていきたいのですが...。 帰りのながーい登りが心配です。 「行きはよいよい、帰りがこわい」


20、我輩、高地トレーニングに励む、その2

オトーサン、 帰路につきました。 「えー、いま、別荘地への入り口に着きました。  5時50分、ここまでの距離は4.65km。  鉢巻道路、実に走りやすかったです。  追い抜かれたのは、たったの1台、軽トラだけでた。  えー、これから登ります。  以上」

「ハーハーゼイゼイ」 「ハーハー、ハーハー、坂のきついこと!ハー、ハー」 「ハーハー、ハーハーハーハー、ハーハーハーハー、ハーハーハーハー、  ハーハー、ハーハー、ハーハーハーハー、ハーハーハーハー」 「ハーハー、5.04km。ハーハー、ついに止まりました。  自転車を押してすこし歩きました。  この坂、半端じゃありません。  以上」 「ハーハー、ハーハー、ハーハー、5.2km.。脚が...動きません」 「6時6分、ハーハー、ハーハーハーハー、  5.66km。ハーハーハーハー」 「ハーハー、ハーハー、ついに道端にひっくり返りました。  どこかの会社の保養所の前の芝生です。  以上」 「あと一息、すぐそこなのに、走り切れません。  また、自転車を押して歩いています。  以上」 オトーサン、 また一休みして、 前方の坂がなだらかになったのを確認して 乗車しました。 「前途は、明るいぞ、頑張ろう!」

「えー、6時15分、7.31km。ついに山荘に戻ってきました。  大変なトレーニングでした。  一時は、死ぬかと思いました」 後で、考えてきれば、 あの坂、ティーダでも登るのが大変で、 時々、スポーツ・モードにしていました。 ソアラに乗っていた頃は、真冬、地面が凍結して 時速4kmまで落として、ブレーキを踏んでも、 ずるずる滑っていくような急坂でした。 オトーサン、 朝食後、寝床へ。 昼まで寝ていました。 「たったの7.31kmなのになぁ」 奥方、 「ねぇ。ゆりの里、見にいかない?」 「ああ」 不承不承、起き上がって、富士見高原スキー場へ。 「クルマなら何ということないんだがなー」 このスキ場、年々、利用客が減って、 その打開策に考えついたのが、このユリの里。 スキー場を夏場、ユリで埋めつくしたのです。 「何で行く気になったんだ?どうせ大したことないとか、  入園料が1000円もするのよと言ってたクセに」 「タダ券もらったのよ」 「どこで?」 「ウチに送られてきたのよ、別荘族に管理会社から」 「そうなのか」 読者のみなさん、 てなことで、自転車には関係ありませんが、 しばし、写真を楽しんでください。 @入場直後の風景:1面の黄色いユリ畑。

Aスロ−プを下っていくと、   八ゲ岳を背景に黄色いユリの絨毯が広がります。

B白樺林間のユリ園。

Cスキーリフト(300円)   ここは、乗らずに歩いたほうがいいでしょう、

D奥方が好きなヤナギランです。


21、我輩、高地トレーニングに励む、その3

オトーサン、 山荘滞在中、朝晩、高地トレーニングに励みました。 その甲斐あって、大分慣れてきました。 最後の日の朝も、2kmコースを2周しました。 先日のハーハーゼイゼイに懲りて、 いくつか、改善すべき点を思いつきました。 まずは、靴ヒモをしっかり締めること。 あまりに初歩的なので、打ち明けるのも恥ずかしいのですが、 靴ヒモがゆるんでいて、力がペダルに伝わらなかったようです。 次に、前後のギアを最初からローギアにしておくこと。 平地がほとんどないので、登り坂専用にしておけばいいのです。 山荘の前で、その2点をチェックしました。 「靴ヒモ、OK!」 「ギア、OK!」 そうそう、空気圧をチェックしなくては。 久しぶりに、ポンピングしました。 「そうか、サイクリング・メーターが壊れたんだっけ」 速度表示も距離表示も出なくなりました。 道路の割れ目の衝撃のせいでしょうか。 「ま、いいか。距離は2kmと決まっているし、  登り坂ではせいぜい15kmだもんな」. 問題は、心拍数ですが、生憎、心拍計はまだ買っていません。 せみしぐれのなかをスタートします。

「えー、スタートしてすぐ、ゆるやかな坂を登っています。  慣れてきたのか、軽くなりましたね。  えー、山はいいですね。涼しいし、湿気はないし、爽やかだし。  以上」 登るときには、肩の力をぬいて、 ハンドルを引きつけるようにすれば、脚の力が減ります。 そして、深呼吸をしながら登ればいいのです。 前回は、緊張のあまり無酸素運動になっていたようです。 まったく、ハーハーなしに登り切りました。 「えー、いまゆるやかな下りです。  平日の別荘地ですから、誰もいないので、  ブレーキをかけずに走っています。  風切り音。最高ですね。  以上」 「夢中で走っていると、気がつきませんが、  せみしぐれがすごいですね。  以上」 別荘地の行き止まりにきました。 「コーナリングもうまくなりましたね。  身体をうまく傾けて、小さいターンが出来るようになりました。  以上」 脳天坂落としでのブレーキングもうまくなりました。 「えー、腰をすっと後ろに引きながら、腕を突っぱるようにして  時々、ブレーキレバーを引けばいいんですよね。  以上」 時々急ブレーキをかけるなら、手が痛くなることはありません。 欲をいえば、握力がないほうなので、 軽くて効きのいいブレーキがあればいいのですが。 2kmコース唯一の平地へ出ました。 「何度も走ったので、継ぎ目のないところがわかってきましたね。  以上」 平地はあっという間に終わって、登り坂へ。 「えー、いつもは、利根川など、平地で走っているのですが、  その場合は、回転主体の漕ぎかた。  それに対して、坂道は、トルク主体、立ち漕ぎになります。  ハ−ハー、まだ筋肉が鍛えられていませんね。  以上」 それでも、急坂はジグザク走行をしたり、 ハンドルを腕に引きつけると、ぐいぐい進みます。 「ハーハーハー」 なぜか、登り終わってから息が苦しくなります。 一呼吸遅れるのです。

オトーサン、 「2周目です。  さっきよりも、少し、うまく登れるようになりました。  深呼吸をしながらのんびり登っていくことと、  腕の力の使い方がうまくなりました。  このくらいの距離だと、お尻の痛くなるようなことはないですね。  以上」 「えー、いま平坦地を走っています。 そうそう、今朝、ティーダで麓のローソンで新聞を買ってから、 鉢巻道路を走っていたら、鹿に出会いました。  小鹿ですね。  道路の中央に立ちどまって、こちらを眺めているんで、  急ブレーキをかけしまいました。  この時期に、鹿をみるなんて、珍しいですね。  以上」 登り坂へ。 「いま、ちょっとダンシングの真似事をしたら。  息が苦しくなりました。  ハ−ハーハ−ハー  以上」 後で入門書をみて分かったのですが、 無闇に身体を左右に振ればいいというものではなさそうです。 オトーサン、 高地トレーニングを終えて、ベランダで朝食。 買ってきた日経の「私の履歴書」を読みます。 筆者は、シマノの会長さん。 誇らしげに、今年も、ツール・ド・フランスで シマノのコンポが大活躍したと書いておられます。 「へー、ランスが7連勝したんだ」 食後、早速、ネットで探索しました。 ○ランス・アームストロング  (Lance Armstrong, 1971/9/18- ) アメリカの自転車選手で、睾丸癌との闘病の後、 ツール・ド・フランスでは前人未到の7年連続総合優勝(1999年から2005年)を達成。 5勝した者は、ジャック・アンクティル、エディ・メルクス、ベルナール・イノー、 ミゲル・インデュラインだけである。  参考:ツール・ド・フランス歴代優勝者  第1回 1903年 モーリス=ガラン(仏)  第10回 1912年 オディル=ドフレイエ(ベルギー)  第20回 1926年 ルシアン=ビュイス(ベルギー)  第30回 1936年 シルベール=マエス(ベルギー)  第40回 1953年 ルイゾン=ボベ(仏)  第50回 1963年 ジャック=アンクティル(仏)  第60回 1973年 ルイス=オカーニャ(スペイン)  第70回 1983年 ローラン=フィニョン(仏)  第80回 1993年 ミゲール=インデュライン(スペイン)  第92回 2005年 ランス=アームストロング(米)

ランス=アームストロングは、前人未踏の7連覇の鍵は、 ピレネーやアルプスの2000m級を登るコースでの成績とみて、 メーカーと協力して、山岳用機材の開発に力を入れたとか。 「そうだよ、そこだよ」 わずかな高地トレーニングでも、その必要性は充分理解できます。 もっと軽く、もっとブレーキの効きと耐久性をよく。 「おー、マドンというのか」 そのために開発されたバイクが、もう市販されているのです。 ○Trek Madone 5.9  オールカーボン、  ダンシングに耐えられる剛性。  シマノ、デュラエース。  重量:6.6kg。  完成車価格:53万円。  ・www.trekbikes.co.jp/bicycles/madone59.html

オトーサン、 そのマドンが憧れのマドンナに思えてきました。 「でもなぁ、53万円払ってもなぁ」 筋トレなど、その前にやるべきことがたくさんありそうです。


22、我輩、菅生沼から水海道へ、その1

オトーサン、 八ケ岳から帰ってきて、都会の暑さに閉口。 「連日、最高気温32度かよー」 こうなるともう、エアコンをかけっ放しです。、 気の毒に、娘の部屋のエアコンが故障。 昨日は、早く修理に来てもらえるよう奔走しました。 修理に来るのは、2週間後とか。 奥方、 「真夏が終わってしまうわよね」 「売るときは、モミ手するくせに、修理となるとエラソーになー」 裏表ある商法には、腹立たしい限りです。 オトーサン、 「えー、いま、6時30分、野田スポーツ公園に着きました。  これから、念願の菅生沼に行ってみたいと思います。  以上」 この前、出会ったおじいさんレーサーが、 うれしそうに菅生沼に行くと言っていました。 でも、一般道を走らねばならないので、 ヘルメットを着けて、一般道を走るのに慣れるまで じっと我慢していたのです、 利根川の右岸100km地点から芽吹大橋に向かいます。 ここを茨城県側に渡れば、すぐとか。 「えー、昨日、サイクル・コンピュータ、自分で直せました。  磁石のスポークへの取り付け部のネジがゆるんでいたのです。  いま、時速20kmでゆっくり走っています。  止まっていると暑いですが、走ると涼しいですね。  以上」 「えー、いまギア・アップして、時速25kmになりました。  八ケ岳で登りに苦労したことを思うと、平地は楽ですねぇ。  風切り音がすごいですね。ヘルメットのせいでしょうか。  以上」 「えー、朝もやのなかに、芽吹大橋がみえてきました。  きれいですね。  以上」 立派な歩道橋があることは、もう確認済み。

「えー、6時54分、4.25km。芽吹大橋を渡りました。  一般道を走るのを覚悟してきたのですが、  曲がりなりにも歩道がありますね。  それにしても、この橋の渋滞はすごいですね。  まったく動いていません。  3km以上あるのではないでしょうか。  以上」 渋滞の列を尻目にスイスイ行くのは、気がとがめます。 でも、排気ガスを吸いながら走るのは、 気持ちのいいものではありません。 ようやく、県道20号線と3号線の交差する矢作にきました。 渡ろうとして、県警の立看板に気づきました。 「気味悪いなー、ここに死体があったのかよ。  情報をお寄せください。そう言われてもなぁ」

「えー、7時10分、 7.10km。  ようやく茨城県自然博物館の標識が出ました。  以上」 この博物館は、菅生沼に面しているとか。

オトーサン、 道路標識通り、右折しました。 道が分岐して、どっちへ行けばいいのか迷います。 ちょうど角のお屋敷のひとが出てきたので、 菅生沼への道をたづねました。 30代後半でしょうか、品のいい男性です。 「右手へ行ったほうがいいよ」 「そうですか、ありがとう」 行きかけると、もう一声がかかりました。 「あのね。自然博物館に入れば、菅生沼に出られるよ」 「ありがとう。右手に行ってみます」 ちらっとお屋敷をみやると、小室という名札。 小室さん、親切な方でした。 「えー、7時19分、9.25km。  法師戸の交差点にきました。  左手にローソンがあります。  ここまでの道、いいですねー。  一車線を自転車道にあてているようです。  以上」 適度にアップダウンがあって、最高時速35kmを記録しました。 「えー、菅生大橋にきました。  菅生沼は、この左手の森に隠れているのでしょうか?。  橋を渡らず、左手に折れてみましょう。  以上」 この道行きどまりで迷いながら、 農家の軒先をぬっていくと、沼に出ました。 ちょっと尾瀬沼の感じがします。 鉄板の道が水門まで伸びています。

この味気ない道、水門のところで行き止まり。 「しょうがねえなー。引き返そう」 「おー、これって、網代木っていうのかな?」 菅生沼からの水が音を立てて、川に流れこんでいます。 瀬音に聞きいります。 「せめて、ここらに木陰とベンチがあればなー」 ここまで、水筒のお茶を一滴も飲んでいません。

その先はとみると、 ヨシ原を突っきって、まっすぐに鉄板の道が伸びています。 「あそこまで行ってみるか。  おー、ダイサギだ!  自然が豊かなんだ。こんあに大きなサギがいるとは」 でも、近づくと逃げていきます。 「いい写真取れんな。残念!」

「えー、7時47分、13.07km, この道も行き止まりになっちゃいました。  以上」 沼の向こうにみえる自然博物館には行けそうもありません。 木陰もベンチもなし。 「暑い!しょうがねえな、引き返すか」 オトーサン、 さきほどの小室さんちまで引き返し、 500m先の標識にしたがって、一般道を走りました。 クルマがほとんどこないのが幸いです。 「えー、博物館に着きました。  8時12分、17.25kmです。  この博物館、開館時間は、9時30分からです。  しょうがないなー」 お茶を飲みましたが、温まっています。 「冷たいドリンク、飲みてーなー」 自然博物館を迂回すれば、 菅生沼に出られるかと思って試してみましたが、 いずれも行き止まり。 「帰ろう。 菅生沼を見たということで、今日は終わり!」 オトーサン、 8時30分、20.61km、 矢作の交差点まで戻りました。 県道20号線と3号線の交差する地点ですよね。 大きな看板が目に入りました。 「へぇ、きぬの湯が近いのか」 水海道にティーダで行ったとき、 294号線で何度か看板をみかけたのですが、 寄るチャンスがありませんでした。 「源泉かけ流しか」 この暑さ、すでにもう30度は超えているでしょう。 一汗流すのもいいかも。 通りかかった自転車のおばさんに聞きました。 「すみません。  きぬの湯に行きたいんだけど、この歩道、続いていますか?」 「そうね、信号を2つ、いや3つくらい行くと着くよ」 「ありがとねー」 雑草だらけの歩道をまっしぐら。 「ありゃ、ここさっき来たじゃん!」 ローソンのある法師戸交差点じゃないですか。 その先に、菅生大橋があるじゃないですか。 「菅生大橋、477m、ここもすばらしい自転車道路があります。  以上」 「えー、8時52分、26.38km、 山田うどんにきました。 朝定食をやっているようなので、一休みしましょう。 以上」

オトーサン、 トイレで身体を拭いてから、 鮭朝定食504円を注文しました。 「半玉うどん、漬物、焼き鮭、ごはんか。  ちょっと高いなー」 すき家の納豆定食(350円)とどうしても比較してしまいます。 「うどんなんかいらないから、納豆か卵をつけてほしいなー」 30分ほど、ここで休憩しました。


23、我輩、菅生沼から水海道へ、その2

オトーサン、 山田うどんのオネーサンに聞きました。 「あのさ、きぬの湯って、ここから、どのくらいの距離かな?」 「すぐそこですよ。500mくらい」 「500m?そんなに近かったの?」 そんなに近いのなら、何も、この店に寄る必要はなかったのです。 きぬの湯に浸かって、風呂上りに食堂に行けばよかったのです。 後の祭り、がっくりきました。 「あのさ、水海道の駅まで、どのくらいの距離かな?」 「....」 「クルマで行くと、どのくらいかかるかな?」 「そうですね、10分くらいかな」 「そんなに近いの。ありがとう」 クルマで10分なら20分から30分もあれば、 念願の駅に行けるかも。 そうなれば、小貝川ルートと今日の菅生沼ルートがつながります。 いずれは、大周遊ルートを走破できるかも。 オトーサン、 「えー、9時21分、26.80km。きぬの湯につきました。  ほんとに目と鼻の先ですね。  ここから、山田うどんの黄色い看板が見えます。  以上」 風呂へ入ろうと思いましたが、開店時間は10時。 「あと、40分か。それなら駅まで行って帰ってこられるかも」 水海道駅めざして、炎天下を走りはじました。 「おっ!」 急停車し、10mほど戻りました。 「このポスター、あの議員さんじゃないのか?」 つい先日、郵政法案で板ばさみになって、 自宅で首つり自殺をされた永岡議員ではないですか。 「出身は、古河市だけど、ここも選挙区なんだ」 もはや役に立たないポスターが哀れです。

オトーサン、 「ほんとに、イヌも歩けば、棒に当たるとはこのことだな」 自転車であちこち放浪していると、いろいろなことに出会います。 このエッセイも、現代版ミニ「奥の細道」なのかも。 9時26分、27.73km、玉台橋を通過。 鬼怒川にかかった橋です。 「すいません」 しばらく走ったところで、工事現場にひとが群がっています。 どうも地鎮祭のようです。 それどころではなさそうですが、 若いひとが、応対してくれました。 「道に迷ったんだけど、水海道駅に行きたいんですが」 「ずっと、ここを道なりに行くと、294号線に出る。  しばらく走ってから、左手に行くと、川沿いの道に出る。  ずっと行くと、豊水橋に出る。  あと駅までは、その先で聞いたら」 「あー、ありがとうございます」 ほかのひとにも頭を下げましたが、フンという顔をされました。 「昼間っから遊んでいやがって、この黄色いヘルメット野郎!」 そんな気配を感じました。 教えられた通りに走っていくと、 無事、鬼怒川へりの道路に出ました。 「おー、サイクリングロードじゃないか」 実に立派な道で、眺めの最高。 利根川から2.5kmという標識も見えました。 時速25kmにスピードアップ。 10km地点を通過しました。

カーブにさしかかりました。 「おいおい、邪魔じゃん」 軽トラが数台道をふさいでいます。 50mくらい道の両脇に、青いワラが整然と並んでいます。i その奥の日陰で、農家のおじさんたち、10数人がおしゃべりしています。 「すいません。これ稲ですか?」 「ああ」 「干してるんですか?」 「ああ、注連縄に使うんだ」 「へぇー、そうなの。はじめて見た」 この年になって、注連縄も、もとは青々していたことに気づきました。 「楽しいなー、サイクリングって」 こんな発見があるから、はまっていくのです。

オトーサン、 「えー、9時56分、 35.96km。  ついに念願の水海道駅につきました。  やったぁ。  以上」

急に、猛烈な喉の渇きを覚えました。 駅前広場のアスファルトの照り返しで、 立っていられないほどの暑さです。 自転車につけた水筒のお茶など飲む気しません。 「冷たいやつ、冷え切ったやつ」 ブラジル人スーパーわきの自販機に向かいました。 「しまった、100円玉がない」 1000円札を入れようとしても、入りません。 「防犯対策かな?」 ちらっと思いました。 「水、水!」 昼間の駅は、がらんとして、客待ちのタクシーが数台あるのみ。 たまに通過するのは、外人女性のみ。 異国をさまよっている気分です。 駅前商店街もまだ店を閉めています。 「水、水!」 10時13分、36.85km。 豊水橋たもとのタバコ屋の脇に自販機を発見。 1000円札が、するすると吸い込まれていくのが、 奇跡のように思えます。 「うめぇー」 このリンゴジュース、言葉も出ないほどです。 .

オトーサン、 帰路につきます。 鬼怒川CR〜298号線〜県道3号線を戻ります。 「えー、10時40分、42.44km。 きぬの湯につきました。  暑い暑い!  こうなったら、1200円も安いなー。  以上」

○きぬの湯  住所:茨城県水海道市内守谷町きぬの里1-5-6 電話: 0297-20-3751  営業時間:10:00〜0:00  定休日:第3火曜日 入館料:1200円 泉質:弱アルカリ性低張性温泉 泉温:36.6℃ 湧出量:229リットル/分 www.kinunoyu.com 脱衣も、もどかしく、シャワーへ。 頭から冷水を浴びますが、物足りません。 「どこだ?どこに冷水槽があるんだ?」. 目の前にありました。 幼女と一緒の水浴びも、気になりません。 「おー、冷えていく、冷えていく」 サウナに長時間入っていたときよりも、爽快です。 熱中症寸前だったかも。 露天の主浴槽に入りました。 「源泉かけ流しか」 それ以上にうれしいのは、37度というぬるめの温度。 でも、風呂を早々に飛び出して、食堂へ。 「生ビール!」 あっという間に飲みほしたら、 今度は疲れがどっと出てきました。 また、風呂場に入って、座敷をみつけてゴロン。 30分ほど仮眠しました。 オトーサン、 11時45分、きぬの湯から再スタート。 「暑いな。大型トラックばかりだなー」 木陰の多そうな道を選んで走りました。 菅生大橋にきました。 「おー」 温度計が36度を示しています。 こんなに高い気温とは思いもよりませんでした。 せいぜい32度くらいと思っていました。

オトーサン、 熱風を切り裂くようにして走りました。 妙なもので、猛スピードで走るほうが気持ちいいのです。 ・12時12分、矢作。 ・12時18分、芽吹大橋。 「えー、12時33分、野田スポーツ公園に着きました。  距離は、58.47kmです。  以上」 オトーサン、 帰宅して、地図を作成しました。 「菅生沼〜水海道ルート開拓に成功せり!」 というよりも、36度の炎天下で走れたのが、収穫でした。 真夏でも、サイクリングが続けられることが分かりました。


24、我輩、炎天下で朝練せり

オトーサン、 「暑いなー、暑い」 東京では、最高気温35度を記録したとか。 午前中は、エアコンかけっ放しで、休養。 でも、午後になると、元気を回復しました。 「こうしちゃおれんぞ、映画でも見にいくか」 映画館、避暑代わりの若いひとが大勢いました。 「そうか、学生さんは、夏休みなんだ」 オトーサン、 今朝は、もう元気一杯。 映画批評を1本書いて、ホームページをアップすると、 もう7時近くになってしまいました。 「手賀沼に朝練に行くか...待てよ」 そうでした。 ホーム・グランドの手賀沼、 8月6日の土曜日は、夕方6時から花火大会です。 「何かとウルサそうだから、利根運河に行くか」 急遽、目的地を変更しました。 手賀沼に出る国道6号線、大渋滞です。 「変だなぁ?朝から混むとは」 行楽に行くひとで混んでいるのでしょうか? オトーサン、 柏寿荘の駐車場へ。 「お、あいてる!」 栗の木陰に駐車できました。 「ミーン、ミーン、ミーン」 蝉しぐれ、 それも、ミンミンゼミとは贅沢です。 「えー、7時17分スタートします。  暑いですね、今日も」  以上」 利根運河の堤防に出ました。 「アオコが増えたなー」 運河の水面を埋めつくしています。 「水不足なんだろうなー」

「えー、ジョギングのひとが急に右に寄ったので、  危うくぶつかりそうになりました。危ないですね。  以上」 「えー、今度はオートバイ。  突然、追い越していきました。  腹立つなぁ、危ないじゃないか。  以上」 「えー、柏大橋、大渋滞ですね。  今日の16号線は、どうしちゃったんでしょう。  以上」

オトーサン、 6時47分、7.22km。 江戸川河口公園に着きました。 先客がいます。 「暑いですね」 「暑いですね。はっはっはっ」 先方の男性、上機嫌そのもの。 理由が判明しました。 「いつもは、一人で釣りに行っちゃうんだけどね。  娘の学校が、ほら、夏休みだもんだから」 久しぶりに娘さんと一緒だからでした。 娘さんはとみると、 土手の花を摘んで、花の首飾りをつくっていました。 「なつかしいなあ」 ふと、口をついて、ザ・タイガースの歌が...。

♪花咲く 娘たちは  花咲く 野辺で  ひな菊の 花の首飾り  やさしく 編んでいた  おお 愛のしるし 花の首飾り  私の首に かけておくれよ  あなたの腕が からみつくように  花摘む 娘たちは  日暮れの 森の  湖に浮かぶ 白鳥(しらとり)に  姿を 変えていた  おお 愛のしるし 花の首飾り  私の首に かけて下さい  はかない声で 白鳥は言った  涙の 白鳥に  花の 首飾り  かけた時 嘆く白鳥は  娘に なりました  おお 愛のしるし 花の首飾り  おお 愛のしるし 花の首飾り (花の首飾り  作詞:菅原房子/なかにし礼補作  作曲:すぎやまこういち)  出典:www.mahoroba.ne.jp/~gonbe007/ hog/shouka/hananokubikazari.html  (このサイトで、メロデイを聞くことができます) オトーサン、 江戸川CRを時速25kmで飛ばします。 運河河口公園のそばの標識が34.5km。 その数字が下流に向かうにつれて、 どんどん減っていくのを見るのは、快感です。 「えー、8時02分、19.25km。  橋の下に大きな日陰があるので、一休みします。  以上」 後で調べたら、常磐道の江戸川橋でした。 道理で、広い日陰があるはず。  「えー、止まっていると、汗が吹き出してきますね。  利根運河よりも、江戸川そいのほうが、  走っていると、涼しかったですね。  向かい風だったのかも。  以上」 「えー、やはり、土曜日ですね。  サイクリストが多いですね」 すれ違うとき、ニコッと挨拶するひと、 すまじい勢いで通過するひと、サイクリストもさまざまです。 オトーサン、 今度はスピードを落としました。 「時速20kmです。  扇風機でいうと、中くらいの風量。  やはり、このくらいのほうが、楽ですね。  以上」 向かい風で、25kmで飛ばすと、 炎天下では体力を消耗します。 「えー、立て続けに橋がありますね。  流山橋と武蔵野線の鉄橋ですね。  おお、土手下に広い道路があります。  行ってみましょう。  以上」 この快適な河川敷の緑地脇の広い舗装路、 途切れて、砂利道になってしまいました。

「えー、8時18分、15.74km。  しょうがないので、これから堤防を登りましょう。  以上」 「ハーハー、ハーハー、ハーハー、ハーハー、ハーハー、ハーハー、  ハーハー、ハーハー、ハーハー、ハーハー」 「暑いですね、ハーハー、ハーハー、  ちょうど陽が照りつけてきました。  ハーハー、ハーハー  暑い暑い」 オトーサン、 その後も我慢して走り続けました。 「遠いなー。松戸は」 伊勢丹の回転展望レストランの姿が霞んでいます。 松戸の駅前で、冷え切った生ビールでも飲みたいのに、 なかなか近づきません。 「えー、休憩所があったので、休みます。  8時34分、20.47km地点です。  暑い、暑い!  以上」 身障者用トイレに飛びこみました。 「ありゃ!」 何ということでしょう。 荷物置き場と化しています。 ここに荷物を置いて、運動するのでしょうか。 幸い、トイレ棟の脇に水道の蛇口があったので、 例によって頭から水浴びしました。 吹き出る汗を何度もタオルで拭います。 「今日は、もうイカンなー。  ここから戻ろう」 午前10時になれば、柏寿荘の風呂が開きます。 冷水シャワーが恋しくて仕方がありません。 「もういいや、往復で40km走れば、上出来だ。  ここ何というところだろう?  川の一里塚か。  以上」 目標を切り下げてしまいました。 勇退記念に、1枚だけ写真を撮ります。 こう暑いと、停車したら、汗が噴出するのです。 写真なんか撮っている場合じゃないのです。

オトーサン、 帰路は、おとなしく走っていましたが、 物言わぬ無礼なロードレーサーに抜かれて、 「何を、この野郎!」とハッスル。 「奴は、26kmで走っているんだ。  この程度なら、楽についていけるぞ!」 赤シャツ野郎の腰のあたりに視線をやって、 1mくらいの感覚を開けて走りました。 「しめしめ、風圧が軽いぞ」 時速26kmなのに、23kmくらいの感じです。 何キロそうしていたでしょうか。 前方に、常磐道・江戸川橋の広い日陰が見えました。 「えー、もう、こんなアホは、やめましょう。  以上」 先客がいました。 「裸かよー、みっもない!」 でも、結局、マネしてしまいました。 そよ風が直接肌に当たる心地よさは、最高でした。 お茶を飲んだりして、10分ほど休憩しました。

オトーサン、 「えー、9時39分、33.59km。江戸川河口公園にきました。  ここは、通過しましょう」 東武野田線の運河駅まで、あと3km。 行きつけのパン屋さんが待っています。 そのトイレで頭から水をかぶりたいもの。 冷たいアイス・コーヒーを飲みたい一心で、ペダルを踏み続けます。 自転車の前輪をもって歩いているひとを追い越しました。 「パンクしたのか。  なるほど、こういう手があったのか・  以上」 自転車全体を押して歩くのでないから、少しは楽でしょう。 いいことを覚えました。 オトーサン、 駅前のパン屋さんへ。 まず、お目当てのアイスコーヒー、 氷入りの水を何杯もお代わり。 自分でも、気持ち悪いほど、飲めるのです。 落ち着いてきてから、クリームパンを注文しました。 30分ほどボヤーとエアコンのなかを漂いました。 「さてと、帰るか。 残りは、あと4kmだもんな。  以上」 飛ばせば、10分もあれば着くでしょう。 オトーサン、 「邪魔だなー」 測量しているひとたちが、CRを塞いでいます。 それも、数百メートル置きに邪魔するのです。 新しい棒杭に理科大という文字が見えました。 業者ではなさそうです。 「あのさ、何してるの?」 「測量実習です」 「ふーん、何を測量してるの?」 「角度とか、傾斜とか、高低差とか長さとか」 「オレ、文系だから、よく分からんけど、  今日は暑いよな、何時までやるの?」 「5時まで」 「5時?そんなに?熱中症になるよ」 「昨日のほうが暑かったですよ」 「昨日も?」 「ええ、5日間やるんです」 「何単位なの?  大変じゃない。取るのやめたら?」 「必修だから、取らないと卒業できません」 「そうか」 驚いたことに、大学に泊まり込んでいるそうです。 東京理科大は大したものです。 若いひとは、このくらい鍛えないと。 お隣りの韓国の若者は、軍隊生活だもんね。

オトーサン、 「えー、ようやく柏寿荘に着きました。  10時50分、41.15kmです。  以上」 柏寿荘で、長い間、冷たいシャワーを浴びていました。 この日、柏市の正午の気温は、35度でした。


25、我輩、朝練に新ルートを開拓、その1

オトーサン、 かねがね、ホームコースの手賀沼まで クルマの力を借りずに、自転車で行きたいものと思っていました。 中国語で、自転車は、「自行車」というそうです。 自力でどこでも行けるからでしょう。 手賀沼、距離的には大したことはないのです。 昨夜、それを実感しました。 何と、手賀沼の花火がウチから見えたのです。

問題は、一般道を走らなければ行けないということ。 危険のないルートをみつけなければ。 それが、昨夜、夢のなかで、みつかったのです。 オトーサン、 電動アシスト自転車で 日立サッカー場の脇を通過していました。 明神くんや玉田くんが朝錬しています。 「いつもとちがう道じゃん」 「いや、これでいいんだ」 「だって、ここ桜台の交差点じゃん」 トヨタネッツのつなぎ着た若いもんが先導して、 渋滞のクルマの列を尻目にスイスイ自転車で走っていきます。 (現実に2度ほど目撃した若いもんは、テクテク歩いていて、  いつも渋滞するクルマよりも早く、桜台の交差点に到着するのです。  そして、左折して消えていきます) 「国道16号を渡るの?」 「ええ」 若いもん、歩道橋を渡らずに、事もなげに横断していきます。 「危ないじゃないか」 「安心してください。みんなが止まってくれますから」 「そんなムチャな」 若いもんの顔に見覚えがあります。 「Sくんじゃないか!」 ドイツの駐在員で、ケルンの街を案内してくれました。 ジプシーの子供に襲われそうになったのを、 大声を出して防いでくれました。

「ええ、お久しぶりです」 「今度、副社長になったってね、お目出とう!」 「いやー、大変ですよ。朝から晩までこき使われて」 「そんなことないだろう」 「ほんとですよ。毎日、寿命をすり減らしてますよ」 「その割りには、元気そうじゃないか」 そんなことを言っているあいだに、手賀沼へ。 「あれっ?ここ手賀沼じゃん、もう着いたの?」 「はい」 トヨタ本社の副社長が、かき消えていきました。 夢から目覚めました。 「そうか、桜台を抜けるという手があったのか」 桜台といえば、渋滞名所。 クルマでは、絶対、行きたくない場所。 それが、自転車ならスイスイ行けるとは。 「まさに、空白の一手だ!」 時計をみると、午前1時。 「もう一眠りして、早出しよう」 オトーサン、 5時45分、家をスタートしました。 ほんとうは、5時30分に出るはずが、手間取りました。 厚手の靴下を薄手に着替えました。 ICレコーダーに電池を入れ忘れたので、家に入り直しました。 自転車に水筒をつけている間に、 靴ヒモがほどけたので、きちんと結わえ直しました。 サイクルメーターをリセットしました。 「しまった!」 タオルを濡らし忘れました。 それで、また家に入り直し、洗面所へ。 またまた靴ヒモを結び直しました。 「えー、空いてますね、日曜日の朝だからでしょうか。 歩道は段差があるので、いま車道を走っています。 以上」 「えー、5時5分、新柏駅を通過しました。  ここまで、クルマには1台も抜かれていません。  まるで自転車専用道路を走っているみたいです。  以上」 「えー、日立サッカー場に向かう長い坂を登っています。  電動アシスト自転車のパワーモードよりも楽チンです。  力がついたのでしょうか?  ロードレーサーの性能がいいのでしょうか?  以上」 「ハーハー、ハーハー。  えー、日立サッカー場に着きました。  ちょうど6時です。ここまでの距離は、4.51kmです。  以上」

オトーサン、 ここから右折して、歩道を走りました。 「えー、まったくクルマが走っていないので、車道を走っています。  時速25kmです。  いま、2台ほどに抜かれました。  以上」 「えー、もう桜台の交差点に着きました。  6時06分、5.95kmです。  以上」 夢に見た歩道橋が目の前にあります。 自転車用の斜路もあります。 登ろうとしたら、ママチャリのオバサンが国道16号線を渡ろうとしています。 「なーんだ。横断歩道もあるんだ」 そうなると、何のための歩道橋か疑問が湧いてきますが、 信号が青になったので、おばさんの後をついて渡りました。

「えー、この先、広い歩道が手賀沼に向かっています。  気持ちいいですね。  以上」 「えー、この舗装、レンガを組みあわせているのですが、  見た目ほど、快適でないですね。継ぎ目が気になります。  以上」 ここもクルマが少ないので、 赤く着色された車道に出て、 沼に向かって、まっしぐらに坂を下っていきました。 「えー、日曜日の早朝って、チョー気持ちいいですね。  以上」 「えー、6時15分、6.95km。  もうふるさと大橋が見えてきました。  手賀沼って、こんなに近かったかなー。  以上」 何と自宅からたったの30分で到着です。、 もしかしたら、クルマよりも速いかもしれません。 ま、日曜日の早朝ということもあるでしょうが。


26、我輩、朝練に新ルートを開拓、その2

オトーサン、 ホームコースの手賀沼まで自転車で行けたことで、 感激ひとしお。 でも、記者会見でもしたい気分ですが、 記念に、ふるさと大橋から手賀沼を撮影しました。 「どうってことない風景だけどな」

「ここから帰ろうか」 所期の目的は達成されたのですが、 朝錬としては、6.95kmの往復14kmでは不足でしょう、 「たまには、逆時計回りに走るか」 沼南側経由で、手賀大橋をめざすことにしました。 「えー、向かい風、気持ちいいですね」 でも、20kmくらいしか出ません。 「おー、いい景色だ。朝の手賀沼は、いいなぁ」 志賀直哉など白樺派の文人たちが、 この静かな景色を愛でた気持ちが分かるような気がします。

オトーサン、 「えー、昨日の花火の名残りか」 昨夜は、CRの至るところに桟敷席が設けられたのでしょうか、 白線の区切りが残っています。 「見に来れば、よかったなぁ」 気持ちよく走っていると、前方に工事中の柵。 「ひでぇなー」 脇をすりぬけて行くのも難しそうです。 サイクリストのカップルに出会いました。 「この柵、ひどいよね」 「そうですよねぇ。どうせみんな通っていくのにねぇ」 若い奥さんが賛同してくれました。 「工事の連中は、横暴だな」 「長い工事なんだから、ちょっとくらい、わき道を作ってくれればいいのにね」 「ほんと、そうですよ」 意見が完全に一致しました。

オトーサン、 ぶつぶつ言いながら 500mほど自転車を押して砂利道を歩きました。 その後は、手賀大橋の登りになります。 「えー、軽々と上っていきますね、気分いいですね。  以上」 手賀大橋のたもとには、ココスにCOCO'S 我孫子店。 最近、改装されて、湘南海岸のお店みたいになりました。 一度だけランチを食べましたが、大勢の客がいました。 改装は成功したようです。 「えー、6時46分、13.32km。  ココスに着きました。  朝食バイキングをはじめたようなので、試してみましょう。  以上」 早朝なのに、満席状態。 お隣りは、家族7人、にぎやかです。 漏れ聞いたところでは、埼玉県からきているようです。 アイスコーヒーと冷たいオレンジ・ジュースを飲みました。 落ち着いてから、洋風の朝食を取りにいきました。

●COCO'S 我孫子店  住所:千葉県我孫子市若松20-3 電話:04-7181-3251 朝食バフェ:798円   http://www.cocos-jpn.co.jp  オトーサン、 20分ほどで、ココスを出ました。 住宅街の路地をゆっくり走って、手賀沼公園へ。 「おー、ゴミだらけだ」 市の清掃車が出動し、 20人ほどの作業員が公園中に散らばったゴミを収集しています。 「大変だなー」

柏ふるさと大橋にむかって、手賀沼ふれあいラインを走りました。 「汚ねぇなー」 煙草の吸殻、ビニール袋、ビール缶、ジュースの壜、 紙パック、箸袋、コンビニ弁当のパック、 さらに、ダンボール、青いビニールシートetc、 このゴミの群れが、4km近く続くのです。 「ひでぇなー。  我孫子市民って、最低だなー。  こんなことじゃ、花火大会、来年からやめたらどうなの?」 白樺派の文人たちが、草葉のかげで泣いているでしょう。 オトーサン、 暗い気持ちで帰路につきました。 ・7時40分、17.19km 柏ふるさと大橋 ・7時48分、19.57km 日立サッカー場 ・7時56分、21.86km 新柏駅 ・8時08分、24.61km 自宅 「えー、帰りは、30分かかりませんでした。  日曜日だからかなー。  以上」


27、我輩、新ルート開拓に失敗せり!

オトーサン、 「今日も、新ルートを開拓するか」 手賀沼に注ぐ大堀川沿いを遡るル−トがあるハズ。 前に北柏橋で出会ったおばさんが、 十余二(とよふた)から遠征してきたと言っていました。 「呼塚の先だから、5kmくらい先だな」 往復10kmの新ルートが開拓できるかも知れません。 「えー、5時35分、スタートします。  今日は、クルマで手賀沼に向かってみようと思います。  以上」 昨日、自転車で30分で行けた柏ふるさと大橋まで、 クルマなら何分で行けるか、調べてみたくなりました。 「えー、この時間、桜台交差点も空いてますね。  いま、5時46分、たったの11分で橋に着きました。  やはり、道路が空いていれば、クルマは速いですねぇ。  以上」 でも、柏ふるさと大橋は勿論のこと、 そばの柏ふるさと公園にも、対岸の北柏ふるさと公園にも、 駐車場などありません。 「しょうがないなぁ」 手賀沼を真っ二つに横切る手賀大橋へ。 そのたもとの親水広場に駐車しました。 「えー、いま、5時55分です。  ここでも、まだ、クルマのほうが早いかなぁ。  以上」 自宅から、20分で着きました。 オトーサン、 「この積み下ろしが面倒だよなぁ」 靴を履き変え、ヘルメットを被り、両手袋をはめ、 フロントバッグと水筒を自転車に装着し、 サイクルメーターをリセットしなければなりません。 すぐに5分経過してしまいます。 レースじゃないから、5分くらいどうってことはないのですが、 面倒は面倒です。 「えー、この時間に走ると、涼しいですねぇ。  この景色、サイコー!」 手賀大橋の頂上から手賀沼を撮影しました。 黒々とした森を背景にした日の出。 鈍色の手賀沼の水面に、太陽が写りこんでいます。

橋をスイスイ渡り終えて、難所へ。 道の駅の先が工事中です。 500mほど砂利道で通行止になっています。 「しょうがねえなー」 指定された迂回路は、危険な一般道。 「ハーハー、ハーハー、  メチャメチャこぎまくりました。」  この道、怖いですねー。  ま、クルマがこなかったからよかったようなものですが。  以上」 「えー、アタマに来たので、通行止めのポストを蹴り倒しました。  以上」 もう工事が終わって立派な舗装路があるのに、 まだ通行止めにしているのです。 業者か行政か、どっちにせよ、この無神経さが分かりません。 「えー、やはりCRは快適ですねぇ。  花火大会の後も、サジキの白線が残っていますね。  以上」 手賀大橋からヒドリ橋の間は、一番眺めがいいのでしょう。 確か、有料でした。 「えー、ヒドリ橋にさしかかりました。  6時6分、3.10km地点です。  以上」 「この時間帯、散歩しているひとが多いですね。  この中年のカップル、いいですね」  以上」 奥さんは小型犬を連れ、 旦那は鉄アレイを両手にもって 肩を寄せ合って歩いています。 ”仲良きことは、美しき哉”、 武者小路実篤さんの言葉を思い出しました。 オトーサン、 「えー、6時12分、5.02km。柏ふるさと大橋の下を通過しました。  以上」 大堀川に出て、北柏橋に出ました。 「えー、いま、6時15分、 5.77km地点です。  この先が、新ルートになります。  いいCRが伸びていますね。  十余二まで行けるのか。  楽しみです。  以上」

「おー、何だ、こりゃ!」 わずか100mも走らないうちに、 このCRが忽然とかき消えました。 その先は、草地。 それでも、一縷の望みを抱いて、走り続けました。 「あー、終わりだ」 常磐線にぶつかって、ジ・エンド。

「何とかならんかなー」 右折して、草地をぬけて、常磐線のガードをみつけて、 北上します。 「おー!」 今度は、国道6号の呼塚橋にぶつかりました。 ずっと先まで行かないと、北上できそうにありません。 「あかん、こりゃ、あかんわ」 引きかえすことにしました。 「しまったなー。事前によく研究しておくべきだった」 ホームコース周辺ということで、脇の甘さが出たようです。 国道6号線の側道を降りて、 一般道を抜け、常磐線のガードをくぐりぬけました。

「まいったなぁ。無駄だったなあ」 あまりに切ないので、常磐線を撮影することにしました。 「えー、6時26分、6.65km。  常夜燈のそばです。  数分置きに、電車が通過しますね。  10数両連結。すごい長さですねえ。  まさに、いまがラッシュアワーなのでしょうねー。  以上」  読者のみなさん、 6時半ですよ、6時半! 東京まで1時間、少しでも混まない時間帯をと思って、 この早朝にサラリーマンたちが通勤しているのです。 かつてのオトーサンがそうでした。 「切ないなあ」

オトーサン、 手賀沼ふるさとラインに沿って、歩道を飛ばしました。 「切ないなあ」 花火見物の後始末がされていません。 昨日より、ゴミは減りましたが、ガムテープが残っています。 場所取りをした仕切り線と、 そのなかに小林とか、キタとか名前を ガムテープで描いたのが、無残にも残っているのです。 掃除のひとたちも、面倒なので片づけなかったのでしょう。 「我孫子高校の通学路なのになぁ。  我孫子市教育委員会のエライさん、視察したら?  教育上、よくないよ。  以上」 次々と、ガムテープ跡が出てくるので、 怒りも次第にエスカレートしていきます。 「我孫子市民って、サイテーだなー。  以上」 「えー、6時41分、10.29km。松屋につきました。  以上」 例によって、納豆定食(350円)を注文しました。 「何だ、こりゃ。今朝のバイトくんは、クビだな」 学生でしょうか。 フリーターなのでしょうか。 それともいま流行のニートなのでしょうか。 またく無言で、動きもノロノロ。 食べ終わった食器がテーブル全体に放置してあるのて、 座る場所すらありません。 おまけに、水筒にも水が入っていません。 どんどん腹が立ってきます。 「松屋の社長がみたら、激怒するだろうなぁ」 今までの松屋への好イメージが、ガラガラ崩壊していきました。 「やはり、吉野家のほうが上か」 一度経営危機に陥っただけあって、 バイトの管理もきちっとしているのでしょう。 オトーサン、 20分ほどで、松屋を出ました。 「切ないなぁ、この店にくることは、もうないだろうな」 あのバイトくんの無気力な顔や姿は、二度と見たくもありません。 「我孫子は、ダメになったなー。  志賀直哉や武者小路実篤が嘆いているだろうなー。  以上」 ふと思いたって、いつものルートから外れて、 手賀沼公園の文学の広場に向かってみました。 「どうせ、あそこもゴミだらけだろう」 そう思っていたのです。 読者のなかに、 武者小路実篤のフアンはおられますか? ○武者小路実篤  (むしゃのこうじ さねあつ、1885/5/12 - 1976/4/9)、 東京生まれの小説家。 室町時代の公卿の家系である武者小路家に、 子爵・武者小路実世の第8子として生まれた。 2歳の時に父親が死去。子供時代は作文が苦手であった。 学習院初等科、中等学科、高等学科を経て、 1906年に東京帝国大学哲学科に入学。 1907年、学習院の時代から同級生であった 志賀直哉や木下利玄らと「一四日会」を組織する。 同年、東大を中退。1908年、回覧雑誌「望野」を創刊。 1910年には志賀直哉、有島武郎、有島生馬らと文学雑誌『白樺』を創刊。 これに因んで白樺派と呼ばれる。 トルストイに傾倒した。また、白樺派の思想的な支柱であった。 理想的な調和社会の実現を目指して 宮崎県に「新しき村」を建設しようとした。 一種のユートピアである。 出典: フリー百科事典『ウィキペディア』

オトーサン、 学生時代に「新しい村」の実験を知りました。 一生を草むしりに捧げて、悔いることのない農婦に 武者小路は、人間のあるべき姿を見い出したのです。 小泉改革で、カネのあるものだけが 尊ばれるような卑しい社会になってしまいましたが 武者の言葉は、その対極にあるものです。 例えば、以下のような文章。

文学の広場に着きました。 「おー」 サラリーマンが、ゴミを拾っているではないですか。 煙草の吸殻などは、ビニール袋へ。 燃えないゴミは、別のビニール袋へ。 「うれしいなぁ」 取材しようかと思いましたが、 勿体なくて近寄れませんでした。 後ろから写真を撮影しました。 「何か、後光が射しているようだ」 出勤前に、敬愛する白樺派の聖地を掃除するのが日課なのでしょうか。 職場でも黙々と仕事をこなす。 「こういうひとをイジメル政治はやめてほしいなー」 リストラを手柄にする経営者ども、 サラリーマン増税を口にする輩、 「地獄に落ちろ!」です。

「えー、7時13分、11.95km。  親水広場に戻ってきました。  以上」


28、我輩、解散騒ぎで夏バテか?

オトーサン、 郵政民営化法案の行方を見守ってきました。 茨城県の永岡議員の自殺もあって、 何だか他人事でなくなってきたのです。 わが畏友、木村愛二くんは、 小泉首相を相手に係争中でもあります。 8月8日は、採決日。 前日の日曜日、 テレ朝の名物番組・サンデープロジェクトで、 田原聡一郎さんが、 法案反対の急先鋒、亀井静香を問いつめていました。 「亀井さん。で、否決された後、新党つくるの?」 「いやぁ、そんなに先をいそがないでよ」 このやりとりを聞いていて、亀井さんのイメージが変わりました。 「一見、強面だけど、このひと、お人よしだなぁ。  こりゃ、狡猾な小泉には勝てんわ」

採決日の朝、朝日新聞を興味深く読みました。 採決前夜の森前首相とのやりとりです。  森氏「解散を回避するためみんな努力している。      反対の人まで賛成して、      それで解散をやって、その人たちを苦しめて何の意味があるんだ」  首相「俺の信念だ。俺は殺されてもいいんだ。      それぐらいの気構えでやっている。      頼む」  森氏「それで努力してくれた人たちが路頭に迷うようなことがあったら、      君はどう責任を取るんだ」  首相「俺は総理大臣だ。   俺はこれをずっと言い続けてきた。あんたも知っているだろう。   だから絶対に可決するよう努力してくれ。   解散を好んでいるわけじゃない」  森氏「誰もあんたについていけない」  首相「分かっている。俺は非情なんだ」  森氏「あんたは変人以上だ」  首相「それでいい」 オトーサン、 「こりゃ、猿芝居かもな」 午後1時に参院本会議が開催され、 賛成反対の討論のあと、記名採決。 NHKの国会中継を注視しました。 賛成108、反対125と扇千景議長。 「おー、大差だ」 竹中郵政担当相の無念そうな顔が写りました。 午後3時に閣議。 法案否決を受け、小泉首相は、衆院を解散。 「9.11総選挙か。小泉さん、本気だったんだ」 その後も、各局のニュースを見続けました。 「そうか、分裂選挙で下野かと思ったけど、  首相は、選挙で勝つつもりなんだ。  郵政民営化の国民投票と主張して、  その後の4年間の全権委任をとりつけようとしてるんだ。  やはり、狡猾だなぁ」

読者のみなさん、 ここで、簡単に小泉首相の業績を採点してみましょう。 まずは、その前に、略歴をみておきましょう。 青年時代は、親の七光り。 でも、代議士時代は、苦労したようです。 略歴 1942年、神奈川県横須賀市で誕生、 祖父、父、共に大臣経験のある政治一家。 1960年、横須賀高校卒業。 1967年、慶應義塾大学卒業。 1967年、ロンドン大学へ遊学。 1969年、父純也の死亡に伴い急遽帰国、 衆院選で落選。福田赳夫の秘書となる。 1972年、衆院議員に初当選、以後連続当選。 厚生大臣、郵政大臣などを歴任。 1979年、大蔵政務次官(大平正芳内閣) 1988年、厚生大臣(竹下登内閣) 1992年、郵政大臣(宮澤喜一内閣) 1995年、自民党総裁選に出馬。橋本龍太郎に敗れる。 1996年、厚生大臣(第二次橋本龍太郎内閣) 1998年、自民党総裁選に出馬。小渕恵三に敗れる。       森派会長に就任。 オトーサン、 「こうやって、首相の業績を整理してみると、  功罪いろいろあるなー。  でも、庶民には、イヤな政権だなー」 今度、もし小泉首相が勝つと、 その先4年間、全権委任をすることになります。 ますます危険な右派政権になる恐れがあります。 ”聖域なき改革”という言葉は、要注意です。 「増税、再軍備、憲法も、聖域だもんな」 業績 評価できる点  ・ハンセン病訴訟で控訴断念  ・金正日と首脳会談、日朝平壌宣言に調印、   拉致被害者5人が帰国  ・特殊法人(住宅金融公庫など)の独立行政法人化  ・道路関係四公団の民営化   (ただし、天下り・談合を断てず)  ・構造改革特区による規制緩和  ・竹中金融担当大臣による銀行の不良債権削減   (もっとも、銀行預金金利がゼロになりましたが) 悪い点  ・田中真紀子外相更迭  ・ブッシュ大統領仲良くなり、対米一辺倒に  ・テロ対策特別措置法、有事関連3法、   イラク復興支援特別措置法を公布。   自衛隊イラク派遣で、現地日本人殺害事件発生  ・中韓両国民から靖国神社参拝で批判   反日騒動で胡錦涛国家主席と首脳会談  ・日本の常任理事国入り、迷走  ・年金法改正案を可決。段階的に社会保険料を引き上げ  ・厚生年金・共済年金加入者の医療費3割負担   勤務実態がないのに幽霊社員として厚生年金に不正加入   「人生いろいろ、会社もいろいろ、社員もいろいろだ」  ・三位一体改革  ・「国債30兆円枠を守る」の公約を反故に   オトーサン、 そんなことで、次の日は、バテバテ。 「今日は、走る気せんなぁ。  でも、朝錬を宣言した以上、サボルのも何だし」 「気分いろいろ、体調もいろいろ、朝錬もいろいろだ」 てなことで、近場でごまかすことにしました。 「えー、6時4分、スタートします」 「涼しくて気持ちいいいですね。この時間は」 「あせって、家をスタートしたので、  ヘルメットのヒモを締めるのを忘れてしまいました。  いま、片手運転で、締めています。  なかなか締まらんなあ。  あ、いま締まりました」  以上」 「えー、この辺り、まだ森が残っていますね。  鳥の声やせみの声がうるさいほどです。  以上」 「住宅街を抜けています。  へぇ、この家、家の前の道路に打ち水しています。  昔は、みんなやってましたねー。  以上」 「えー、道に迷いました。行き止まりです。  以上」

立ち止まって、周囲の風景を撮ってみました。 このあたりは、斉藤牧場だったはすです。 それが防災公園になってしまいました。 往時をしのべるのは、斉藤牧場記念病院だけ。

オトーサン、 「えー、6時44分、4.05km、  光が丘団地のジョナサンに着きました。  久しぶりに、ここで朝食をとってみましょう。  あ、それからスポーツ紙を買わなくては。  以上」 政界騒動は、 朝日よりも、スポニチのほうが面白く書いています。 プロレスラー出身の大仁田厚議員が棄権。 その思いをぶちまけています。 「オレ、小泉チルドレンだから、  内心は反対だったけど、イラク派遣も年金も賛成してきた。  でも、郵政民営化は賛成できない。  とはいえ、小泉さんは、いわば親。  親に反対するわけにいかないし。  棄権した。(涙)  国会って、つくづくヤなところだ」

オトーサン、 7時10分、ジョナサンを出ました。 「えー、7時を過ぎると、大分、気温が上りますね。  暑いですね。  以上」 帰路も迷いました。 光が丘中学の脳天坂落としの坂を登りきって、 防災公園までは、いつもの道だったのですが、 その先の住宅街の路地で迷ってしまいました。 「えー、ここはじめてです。  東武野田線に歩道橋なんかあるんですね。  増尾駅と新柏駅の中間くらいでしょうか?」  以上」 電車がくるまで待って、撮影。 はじめてお茶を飲みました。 「近場に行くときは、水筒はいらんなぁ」

「えー、7時35分、帰宅しました。  走行距離は...8.63kmでした。少ねぇなー。  やはり歳かなぁ」 このところの走行距離をふりかえると、 58.47km→ 41,15km→24,61km→ 11,95kmというように、 ドンドン走行距離が減っています。 どこかの政権と同じで、末期症状を呈してきたのでしょうか?


29、我輩、奮起、4時起きせり!その1

オトーサン NYの娘から電話をもらいました。 奥方に用があるようです。 「おー、久しぶりだなー」 「元気?最近何してる?」 「ああ、自転車に凝ってる。  この前なんか、1日に93kmも走った」 「ふーん」 「93kmだぞ」 「あのさ、比嘉さん、覚えてる?」 「ああ、自転車でアメリカを横断したひとだろう」 娘が彼の壮挙を記事にしたので、覚えています。 「今度、欧州縦断するんだってさ」 「へぇ...」 「同い年だったわよね」 「....」

○比嘉 良治(Yoshi Higa)  1938 沖縄県名護市生まれ  1961 多摩美術大学絵画学科卒業  1964 ニューヨークに渡る  1977 コロンビア大学美術学科卒業  1977 サウスハンプトン大学LIU美術学部教授(絵画、写真)   1990 LIU(ロングアイランド大学)理事会より学術奨励賞受賞  1996 LIU理事会より最高教授賞受賞  1999 自転車によるアメリカ大陸横断完走  ニューヨーク在住  ロングアイランド大学名誉教授、沖縄県民大使としても活動 オトーサン、 早速、比嘉さんのブログをチェック。 「おー、1日、110kmも走っているのか」 輪行男Yoshiのヨーロッパ縦断輪行記 ・http://yoshi2005.exblog.jp/ ○2005/7/10 私は旅ごころに冒されアメリカ大陸横断につづいて 今回はヨーロッパ縦断にでかけます。 スエーデン、ノールウエイ、デンマーク、ドイツ、オランダ、 ベルギー、ルクセンブルグ、イギリス、フランス、スペインから ジブラルタルを渡り北アフリカのモロッコまで、 エッチラ ホッチラ自転車で一人旅をすることにしました。 7月12日ニューヨークをたち9月中旬を目安にしています。 ○2005/7/13 7月12日ニューヨーク出発が 1時間遅れイギリスに6時間後(朝)到着した。 アメリカの報道が大げさなのか細かく神経質なのか ロンドンがあまりにも平常なのでびっくり。 13日ストックホルムから100kほど南の小さなスカビスタ飛行場に着く。 晴天で澄み切った空の空気を思いっきり吸いくむ。 北欧は初めて訪れる。 白夜とまではいかないが日照時間が長く 森の松や杉の木がいまぞとばかり大きく成長している。 針葉樹の若葉が柔らかく感じた。 ロンドンのスタンステッド空港に近づくと 自転車で旅に向かう二組をバスの窓から見た。 いるいるとひさしぶりに小躍りをおぼえる。 空港で自転車をむき出しでチェックインする姿に目をみはったが スカビスタの空港荷受け場では裸の自転車が数台出てきた。 なるほど、ここでは輪行が生活に密着しているんだ。 ○2005/7/27 7月23日ここも土曜日です。  地球上で土曜日のようです。  スエーデンの45号線を南下、ゴッテンバーグ前後が目的地。   しかし、45号は市内に入る前に高速にかわりトンネルをくぐる。  自転車は通行止め。運良く手前で45号からでれた。  ここで昼飯とするか。  ボクの定番昼食には「日替わり」がほとんどない。  4ヶ日まえのパン一切れ(このパンが美味いんだ)にバナナをはさむ。  2ヶ日前に作ったゆで卵(特別メニューだ)  干しぶどう(レーズンと言った方がしゃれてるか?)に  ナッツ、真水(深層水でも山岳水でもない)。  地図をみるがよく分からん。市街地の工場地っぽい。  初老の夫婦が土曜日のサイクリングかヘルメット着用で通り過ぎようとした。  ボクは道路に飛び出して道を聞く。  市内にはいるにはこの道を真っすぐいくといいが答えだった。  言われたとうりに自転車をこぎはじめた。  やがて港にでた。  何トン級だか知らないが  中型船を改造したホテル、カフェー、レストランが埠頭に並ぶ。  ボクは卵つきの昼飯を食べて間がないので横目でにらみつつ進行。  やがて大きな客船が出てきた。  急に乗ってみたくなった。  乗船券売り場を探す。  デンマーク行きは中途半端な時間、  ドイツ行き、これは時間もいいし13時間かかる予行便だ。  これなら宿賃も浮く船だ。  豪華船に乗り込む気分の輪行男である。  *今日はボクの安息日、  週一の割で休むのも長旅のコツ。 ○2005/8/1 オランダに入りました。  3〜400キロも真平らな農地が  ドイツに広がってるとは思っていませんでした。  関東平野といえ今では住宅化しています。  これからオランダ、ベルギー、フランスと何日も通りますが  各種の麦、トウモロコシ、ジャガイモの畑が続くことでしょう。  ドイツの農家の家が大きいこと。  すべてがゆったりしています。  食料も豊富です。  「日本人が兎小屋に巣んでる」なんて言う気持ちがわかります。  北欧も含め自転車専用道路があり  多くの人が自転車を交通手段にしています。  昔の水路も保存して散歩や自転車、乗馬に利用している光景は  羨ましいほどゆとりを感じます。  ちなみに水路伝いにヨーロッパ中旅ができることをしってましたか。  ドイツからオランダへ3時間ほど水路にそって行きました。  ここには移民局どころか国境のサインも目につきませんでした。  8テロには秘密だよーブッシュさんにもね。

 地図の読み方には苦労します。  新しい国と古い国の違いが感じられます。  昨日は80kの輪行でしたが小さい村をいくつか通過するため  30回はど道を聞き、確かめました。  今日は大きなポプラの木がゆれる風と雨、  むりして進むより休むことにしました。  かなり予定が遅れているので少しでも進みたいのは本心です。 ○2005/8/6  昨日フランス入り  昨日110K以上とばして国境をこえた。  今日は最悪。  道の工事、雨、風、坂の連続、昼飯なし。  一日全力つくして50K。  進路を大きく変更します。

オトーサン、 てなことで、己の至らなさに奮起。 昨夜のうちに、準備万端。 起きたらすぐ出かけられるようにしてから、就寝。 今朝は、4時に起きたのです。 でも、比嘉さんのブログを読んだり、 ホームページのUPに手間取って、 結局、家をスタートしたのは、午前5時12分になってしまいました。 「えー、眠いですね。眠くてしょうがないですね。  以上」


30、我輩、4時起きせり!その2

オトーサン 「やはり、この時間、涼しいですね。  クルマの姿がまったくないので、一般道を気持ちよく走れます。  まるで、上出来の自転車専用道路みたいです。  以上」 「えー、日立サッカ−場に向かう坂、ギアを落とさす登ってみましょう。  以上」 「ハーハーハーハー、ハーハーハーハー、ハーハーハーハー」 「えー、5時25分、4.51km。日立サッカー場に着きました。  途中、ゴミを拾っているオバーサンを見ました。いいもんですねぇ。  もうすっかり目が覚めました。  以上」 ・5時31分、5.75km、桜台交差点 ・5時35分、6.95km、柏ふるさと大橋。 「えー、今日は、家からここまで、23分で着きました。  前回は、30分かかったので、7分短縮です。  以上」 もっとも、1枚も写真を撮らなかったからかも。 オトーサン、 いつもは、大堀川を北柏橋まで遡って、 引き返すのですが、今朝は省略しました。 直接、北柏ふるさと公園に入ります。 「えー、今年の花火は、あの辺から上げたようです。  以上」 手賀沼を手前に北千葉第2機場の塔を撮影しました。 細いローソクみたいに見えます。 塔も、高圧線の鉄塔も、森も、みんな水面に写りこんでいます。 「えー、ベンチでカツプルが朝食をとっていますね。  仲良きことは羨ましき哉です。  以上」

「えー、いま手賀沼ふれあいラインの歩道を走っています。  花火の後始末が大分進んだようで、いい気分です。  以上」 「あ、ありました」 停車して、ガムテープで場所取りした証拠を撮影しました。 「この馬鹿、いい加減に片付けに来いよ」

オトーサン、 松屋に着きました。 「えー、5時49分、9.78km地点です。  のぞいたら、この前のバイトくんはいませんでした。  今朝は、娘さん2人みたいですね。  でも、松屋で食べるのは、当分やめましょう。  以上」 手賀沼の遊歩道へ向かいました。 「おー、ロンドンの公園みたいですね。  朝から、散歩するひとの多いこと!  いいお年寄りのカップルはほほえましいですね。  イヌ連れは、中年女性だけでしょうか。  以上」 「えー、6時ちょうど。11.39km。親水公園に着きました。  土手の上を後ろ向きに歩いている美人がいますね。  以上」 後ろ向きに歩くのって、身体にいいのでしょうか? オトーサン、 手賀沼遊歩道をゆっくり走りました。 右手に、刻々と変化する手賀沼がみえます。 思い思いに散歩を楽しんでいるひとたちの邪魔にならないように。 時速は、せいぜい、15kmまで。 追い抜くときは、「すいません」と一声かけて。 「どうぞ」 なーんていう挨拶が返ってくるとうれしいものです。

遊歩道は、五本松広場で終わり。 その先は、数100mは、砂利道ですが、そのまま乗り続けました。 「ダイジョウブかな?ダイジョウブだろう。ダイジョウブだった」 ロードレーサーは、ママチャリやマウンテン・バイクとちがって、 タイヤが細いだけに砂利道には弱いのです。 手賀沼フィッシングセンターに出ると、 対岸の沼南側に6m幅のすばらしいCRが続いています。 手賀大橋の手前、1kmくらいは、工事中でした。 「さぁー、飛ばすぞ!」 今日は、これまでのところ、まだ全速力で走っていません。 「えー、6時20分、16.17km地点、  何たることでしょう!」 目の前に立ちふさがるのは、非情な通行止めの柵。 「あんなにいいCRが伸びているのになぁ」 強行突破しようかと思いましたが、物は考えよう。 「一般道を走れ」というお告げなのかも。

オトーサン、 迂回して、一般道に出ました。 2車線の静かな道が伸びています。 早朝なので、まだクルマの姿はありません。 「よーし、こうなりゃ、抜かれないように走ってやれ」 そう内心で誓って、飛ばしました。 飛ばしていると、サイクルメーターは見づらいのですが、 チラッと見やると、28kmを記録しています。 これに意を強くして、ペダル力強くこぎました。 「えー、30kmは出ているのではないでしょうか?  ヘルメットをつけていると、やはり安心ですね」  以上」 「えー、この道、ottimoの朝練のコースだと思います。  土曜日の朝なら空いているだろうし、集団で走れば案外安心かも。  今度、参加してみようかなぁ。  以上」 一般道40kmコースとショートカットして30kmのとあるそうです。 「ま、30kmコースなら、もう参加できるかな?」 「みんな早いんだろうなぁ、時速30km以上出すのかなぁ?」 「このコース、墓地が多いなぁ」 そんなことを思いながら、走りました。 「えー、6時35分、20.50kmです。  迂回路から堤防に戻ってきました。  でも、残念ながら、ここもまだ工事中のようです。  以上」 しょうがないので、草地を自転車を押して歩きました。 「えー、6時45分、21.27km、ようやく手賀大橋に着きました。  ここからは、完全舗装です。  以上」

オトーサン、 その後は、順調に走って帰宅しました。 ・7時04分、26.08km 柏ふるさと大橋 ・7時08分、27.01km 桜台交差点 ・7時16分、28.49km 日立サッカー場 ・7時37分、 自宅 「あれっ、柏ふるさと大橋から家まで、33分もかかってる!」 寄り道した覚えもないので、 おそらく信号で止まっている時間が加味されたのでしょう。 「えー、今日は、33.62km走りました。  一応、退潮傾向に歯止めをかけることができました。  まあ、これでいいのではないでしょうか。  以上」 直近5回の走行距離の推移は下記の通リです。 58.47km→ 41,15km→24,61km→11,95km→33.62km


31、我輩、手賀沼へ新ルート

オトーサン 「えー、7時5分スタートします。  まだ雨が残っていますが、もう走らないわけにはいきません。  以上」 昨日なんか4時起き、100km走ってやろうと意気込んでいたのに、 外は真っ暗、激しい雨でした。 「変だなぁ。アメダスの予報では、午後から雨だったのに」 もんもんとして、1日を空費しました。 午後7時30分には、もう寝ていました。 今朝は、5時起き。 アメダスをみたら、雨雲が次々とやってくるとか。 「あーぁ、今日も走れないか。しょうがないなぁ」 ホームページのUPに精を出していて、 6時55分のNHKの天気予報をみました。 「おいおい、雲は東の海上に去っていくじゃないか」 てなことで、急遽走ることにしたのです。 柏市の6時の気温、24度、9時で25度、12時で28度。 「ありがたい気温だなぁ」 オトーサン、 横なぐりの雨でびしょびしょになっている自転車を拭いてスタート。 「えー、今日は、手賀沼までの新ルートを開拓してみようと思います。  以上」 自宅〜日立サッカー場〜桜台交差点〜柏ふるさと大橋以外の 自宅〜大津川沿いにヒドリ橋に出る新ルートがあるはずです。 地図でみると、川沿いのCRはありませんが、 一般道を使えば、行けないはずはありません。 「えー、7時12分、 1.39km、逆井駅です。  以上」 ここは、最寄の増尾駅のとなりの駅です。

「えー、7時19分、2.45km、松山GCに出ました。  なつかしいですね」 その昔、ゴルフをはじめた頃、このミニコースでよく練習したものです。 奥方や息子、部下や友人ともやりました。 森の中の静かなコースなので、お気に入りでした。 「もう、何年、ゴルフやってないかなぁ」

「えー、7時23分、3.55km、ようやく大津川にぶつかりました。  以上」 大津川とは、平将門の命名とか。 琵琶湖にそそぐ大津川を偲んでつけたと言い伝わられています。 これを遡っていけば、ヒドリ橋に出るハズです。 でも、川沿いの道はなさそうです。 「えー、しょうがないので、あまり川から離れないように走ってみましょう。  以上」

「えー、7時27分、4.56km。神明社・町民の森に出ました。  あれっ、町民の森の看板が沼南の森に変わってますね。  柏市と合併したせいでしょう。変えなくてもいいのにねぇ。  以上」 「えー、7時36分、6.29km。  オートウエーブの脇をぬけて、16号にぶつかりました。  この交差点、何っていうのかなぁ?  標識が見当たりません。  以上」 「えー、横断したら、すぐ藤ケ谷CCにきました。  交通量も少なく、いい道ですね。  大きな樹木が傘になっているので、雨宿りにはいいですね。  レンズが濡れないので、ここで写真を1枚撮りましょう。  以上」 「えー、この道、何かフランスの田舎道みたいですね。  おー、この辺は、宿場町みたいな感じだし。  なかなか趣きがありますね。  以上」

「えー、バス停の手賀西小学校前に来ました。  完全に道に迷いましたね。  さて、どっちに行ったものでしょうか?  以上」 「ハーハーハーハー、ハーハーハーハーハーハーハーハー」 「ハーハー、鷺野谷バス停にきました、ハーハー。  長い坂でしたねー。  以上」 「えー、8時56分、11.71km。バス停、沼南高校北にきました。  ここは、前に何度かティーダで走りぬけたことがあります。  以上」 「おー、近鉄のニュータウン、  だいぶ、建売住宅ができてきましたね。  20人ほどの作業員が集まって、朝礼をやっています。  9時から仕事はじめなのでしょうか?  以上」 読者のみなさん、 家を探しておられるサイクリストにおすすめです。 手賀沼を見下ろす高台にあります。 我孫子駅まで、直通バスも出るとか。 ○ローレルヒルズ手賀の杜   開発面積59ha/1650区画/居住人口3900人  ・www.lh-teganomori.com/location/sports/sports.html オトーサン、 この後も道に迷いました。 「あれ!ここ見たことある!」 なんと、8号線、坂の下に手賀大橋が見えます。 「こわいなー」 信号待ちのトラックなどの行列が見えます。 あの集団に追いつかれようなものなら、事故死確実です。 何しろ狭い2車線の道路です。 「走れ!漕いで漕いで漕ぎまくれ!」 下り坂なのに、ペダルを全速力で踏み続けました。 あるいは、最高速度の新記録を出したかも。 幸い、追いつかれずに、道の駅しょうなんに飛びこみました。 「あー、着いた!着いた!」 安堵感に浸って、手賀大橋から、道の駅を撮影しました。 「えー、8時2分、13.45kmです。  以上」

オトーサン、 これから先は、おなじみの道。 のんびりと遊歩道を走りました。 「おー、ウグイスだ」 ホーホケキョと鮮やかに鳴いてくれました。 「祝!新ルート開拓」と聞こえなくもありません。

「おー、鎮魂の碑がある」 何の変哲もない民家に、碑が立っています。 「小泉さん、8月15日、靖国神社に参拝するのかなぁ」 そんなに信仰心があるなら、 自宅に、こうした鎮魂碑を立てればいいのです。 そうすれば、誰の迷惑にもなりません。

「えー、8時18分、15.94km、松屋に着きました。  今日もちがうバイトくんみたいなので、入ることにしましょう。  以上」 いつもは、納豆定食(350円)ですが、 今日は、焼き鮭定食(490円)にしてみましたが、失敗しました。 お値段のワリには、大したことなし。 「目玉焼きハム定食にすべきだったなぁ」 後悔しなあがら、松屋を出ました。 松屋には、25分いました。 幸い、雨も上ったようです。 「えー、8時56分、18.91km、柏ふるさと大橋に来ました。  さて...どうしようかなぁ?」  桜台から日立サッカー場を経て帰宅すれば、 9時30分には家に着きます。 距離も、25km程度で終わるでしょう。 「まだ時間が早いし、大堀川を遡ってみるか?」 前回、6号線にぶつかって、断念しています。 「さて、どうしたものか」 読者のみなさん、 後で分かったことですが、 今日走ったルート、 大津川沿いに手賀沼に出るはずが、 見当外れの道を走っていました。 迂回も迂回、大迂回でした。


32、我輩、利根運河へ新ルート、その1

オトーサン、 「うーん、どうしようかなー。  いまから帰ると、9時30分だろう。  走行距離も、25km程度で終わってしまう。  やはり、大堀川を遡ってみるか。  雨も、そう大したことないし...」 迷いましたが、 意を決して、常磐線のガード下をくぐりぬけて、 国道6号線へと向かいました。 「えー、6号の北柏入口に着きました。  9時04分、20.09kmです。  以上」 国道6号線沿いには歩道がありますが、 クルマの騒音と排気ガスを浴びながら走るのは、 気分のいいものではありません。 柏の呼塚交差点方向に走りました。 オトーサン、 「えー、鉄板の上で滑ってしまいました。  自転車を放りだして、駐車場に転げ込みました。  以上」 幸いケガはありませんでしたが、 よく見ると、ハンドルバーがひん曲がっています。 「意外に脆いもんだなぁ。  弱ったなぁ」 これでは、バランスがとれず、走りにくいので、 帰らざるをえませn。 「えー、9時10分、20.71km。  さきほどの北柏入口に戻ってきました。  残念です。  以上」 もしやと思って、曲がった部分に力を加えてみました。 「おー、戻った!」 直ったのが奇跡のように思えて、元気が出てきました。 「よーし、取手へ行ってやれ!」 6号を数キロ走れば、取手駅。 雨宿りしてもいいでしょう。  雨が上がれば、利根川沿いに小貝川CRに出てもいいでしょう。 騒音と排気ガスを浴びながら、しばらく走りました。 ところが雨足が激しくなってきました。 ズブ濡れ、ビショ濡れ、泥まみれ。 オトーサン、 取手へ行くのが馬鹿らしくなってきました。 「そうだ。いっそのこと、利根運河へ行ってやろう!」 手賀沼へ自転車で行くのは、大決心でしたが、 やってみれば、どうっていうことありませんでした。 利根運河だって、その気になれば行けるはず。 どうせ濡れるなら、 準ホームコースへのルートを開拓すべきかも。 いつもクルマで行っているルートは、7号線を北上するのです。 「騒音と排気ガスまみれ。7号線はイヤだな」 でも、他によいルートも思いつかないので、 7号線の歩道を走り続けました。 「そうか!布施弁天に行けばいいんだ」 天啓のようにひらめきました。 7号線をもうしばらく我慢して走れば、 右折して、布施弁天へ出るルートがあります。 布施弁天に出れば、利根川CRを走って、 利根運河の起点である柏寿荘へ出られます。 着替えはありませんが、風呂に入ってもいいのです。、 「ふーむ。我ながら、いいアイディアだ」 オトーサン、 ガードレールで狭められた歩道を 滑らないように注意して走りました。 「あっ!」 人ひとりようやく歩けるほどの幅、 おまけに、下水溝の蓋の凹凸がひどいのです。 横をすりぬけていくトラックに気をとられていると、 鉄板で、またもスリップ! 「あっ、やった!」 またも、ハンドルバーがひん曲がっていいます。 「簡単、簡単!直せばいいんだ」 力を入れて、何とか元通りにしました。 「ありゃ?」 フロントバッグが、妙な格好でぶら下っています。 よくみると、生地が裂けています。 このままにしておくと、 途中で裂け目が広がってカメラが落下しそうです。 「しょうがねえなぁ。  なんで、この程度で壊れるんだよー」 大手ブリジストンの製品とは思えません。 でも、いまは、怒っている場合じゃありません。 「ウエスト・バックにならんかな?」 オトーサン、 その後も、2度滑りました。 情けなくなって、家に帰ろうと何度も思いましたが、 「このまま帰ったら、負け犬。行くぞ、何としても行くぞ!」 でも、7号線の歩道は、コリゴリ。 わき道を探すことにしました。、 迷いましたが、 「えー、9時39分、24.03km。布施弁天の標識が出ました。  これで、一安心です  以上」 何度かクルマで来ていますが、静かで感じのいい街道です。 雨天のせいで、参拝や遊びにくるひとがいないのでしょう。 追い越されたクルマは、たったの2台でした。 「えー、ようやく布施弁天に着きました。  9時48分、26.08kmです。  以上」 弁天茶屋の自販機で、 アクエリアスの徳用缶(120円)を買いました。 今日は、近場と思って、水筒を持ってきませんでした。 残ったのを自転車のボトルケースに装着しようとして、 「そうか、蓋がないのか」 キャップつきを売っていなかったのです。 「半分以上飲めば、漏れないだろう」

オトーサン、 弁天様があわれに思し召したのか、 幸い、雨が上ってきました。 「よーし、出発だ!」 利根川の堤防に出て、 広大な景色といい空気を胸一杯に吸いこみました。 「やっぱり、自転車道は、いいなぁ」 後ろからヒタヒタと迫ってるクルマの気配に怯えなくてすみます。


33、我輩、利根運河へ新ルート、その2

オトーサン、 「えー、ちょっと向かい風ですね。20kmで走っています。  以上」 開通間近のつくばエキスプレエス、 常磐高速の利根川橋の下を次々とくぐりぬけると、 もう、利根運河の起点、柏寿荘です。 でも、柏第1清掃工場の影に隠れてみえません。

「風呂はやめよう」 利根運河に入って、走り続けました。 「えー、10時37分、37.58km。  脚が少し疲れました。  運河駅前のベーカリーで休憩しようと思います。  運河大橋の歩道、乾いていますね。  この辺、雨が降らなかったのでしょうか?  日が照ってきて、暑いですね。  以上」  オトーサン、 「えー、フレッシュ・ベーカリー・キッチンで、  クロック・ムッシュとアップル・デニッシュ、アイスコーヒーを取りました。  それから、伊右衛門500ml(147円)を買って、水筒代わりにしました。  30分も休憩してしまいました。  以上」 「えー、11時18分、40.44km。  利根運河の終点、江戸川河口公園につきました。  ここは、通過します。  以上」 「えー、時速30kmで走っています。  追い風ですね。  涼しいし、景色はいいし、  クルマを気にせず、すっ飛ばせるなんて、  CRはいいですねー。  以上」 このスピードで走ると、 流山市のヨーカー堂の看板が急速に近づいてきます。 前のクロスバイクだと、精一杯走って、時速23kmでした。 「えー、江戸川、増水していますね。  昨日は、すごい雨でしたからですね。  以上」 記念に写真を撮りました。 対岸の堤防が中州のように見えます。 あちらの運動公園が水浸しになっって、川のようです。

オトーサン、 「えー、11時52分、48kmぴったり。イトーヨーカ堂に着きました。  以上」 流山電鉄・平和台駅前の大型店です。 江戸川CRを走るときは、ここにクルマを駐車させてもらいます。 そのお礼に、Tシャツを買ったリ、昼食を撮ったりします。 「ウエスト・バッグないなー」 広い自転車売場が縮小されていました。 しょうがないので、バッグ売り場へ。 「どれにしようかなぁ」 GT HAWKINSか、Le coq sportか。 壊れたフロント・バッグと候補のバッグ2つをもって、 カウンターへ。 「ちょっと、試していいかな?  このバッグが壊れたんで、持ち物が入るかどうか」 「いいですよ」 気持ちのいい若い男性店員です。、 「オレ、昔、講演会で鈴木敏文さんと一緒だったよ」 「セブン=イレブンばかり褒めるのはよくないよな」 冗談まじりに、言うと、応対がさらによくなりました。 ウスエトにバッグをつけるのまで手伝ってくれました。 「やっぽり、こっちのほうがいいなー」 デザインも装着感もいいので、GT HAWKINSに決めました。 この後、一安心して、ミスタードーナツへ。 「黒ポン」とホット・ティーを注文しました。 女店員 「黒ポン?」 「ああ、ポン・デ・黒糖だよ、知らないの?」 「ええ」 知ってるハズ、ありません。 オトーサンの新造語です。 このHPがきっかけで流行するのでは? 店内ではお盆の納涼企画がさまざま。 こんなことをやれるのも、スーパーならでは。 コンビニでは、狭すぎてムリです。 金魚すくいにも挑戦しました。

オトーサン、 12時25分にヨーカ堂を出ました。 日が射して、しっかり真夏日しています。 「さて、帰るか」 このヨーカ堂平和台店までは、自転車で来たことがあります。 電動アシスト自転車で遠征したので、 道はもう分かっています。 確か、歩道が整備されていたので、安心です。 「えー、歩道、狭いところもありますね。  以上」 「えー、12時44分、51.88km、本土寺にきまmした。  以上」

「えー、12時50分、52.82km、国道6号線の根木内交差点にきました。  以上」 「えー、1時ぴったり、54.05km、小金原団地の例のパン屋にきました。  相変わらず、すごい行列ですね。  以上」 オトーサン、 1時12分、ようやく自宅に着きました。 今日の走行距離は、56.80km。 「久しぶりに、よー走ったなー」 雨中、利根運河ルートを切り開いたのは、 長く記憶に残ることでしょう。 今日のルートを地図に落としてみました。


34、我輩、手賀沼へ最短ルート

オトーサン、 「えー、快晴です。  先日は、雨に祟られ、迂回もいいところでしたが、  今日は、手賀沼までの最短ルートを探してみたいと思います。  5時46分スタートします。   以上」 「えー、今日は、ユニクロで買った新しいウェアを着ています。  以上」  純白のドライメッシュ・クールネックTシャツ(1000円)と  青のドライタイトフィットパンツ(1000円)。  割り引いていたので、つい買ってしまいました。 「えー、5時59分、3.96km。名戸ケ谷病院の交差点にきました。  空いていて、一般道を時速35kmで突っ走りました。  以上」

柏ふるさと大橋へいくルートでは、 日立サッカー場へ左折するのですが、 そのまま猛スピードで直進したのです。 「えー、6時7分、5.25km、国道16号線のトンネルをくぐります。  柏遂道の手前に、こんな可愛いトンネルがあるとはねぇ。  以上」

「えー、この道、なかなかいいですね。  右手は、はるか向こうまで一面の田圃。  左手は、深い森。  クルマもこないし、舗装はいいし。  以上」 あまりに気持ちいい道なので、のんびり走りました。

「おっ、サイクリストに抜かれました。  あのロードレーサーの赤シャツ、早いですね。  以上」 でも、そいつが細いあぜ道を直進してくれたので、 すぐに手賀沼のCRに出ることができました。 「6時18分、6.96km、手賀沼に出ました。  大津川にかかるヒドリ橋はすぐそばです。  いいですねぇ。朝もやの手賀沼!  以上」

オトーサン、 最短ルート発見という目的を達成したので、 大いいに気が楽になりました。 「あとは、散歩だなぁ」 時計周りに手賀沼を一周することにして、 柏ふるさと大橋へ。 いつもは、飛ばして通過するのですが、 はじめて停車して、写真を撮りました。 茶色の煉瓦をアーチ型に組んだ趣のある橋でした。

それから、案内板も発見しました。 手賀沼のイラスト地図が出ていました。 これも、ヒマに任せて、パチリ。

その後、いつものように大堀川を北柏橋まで遡り、 我孫子側を戻ってきて、北柏ふるさと公園へ。 柳の優美な姿を愛でながら、 手賀沼ふれあいラインの歩道へ出ました。 「えー、例の花火大会の場所とりのガムテープ、  まだ残っているでしょうか?  あっ、やはり、まだ残っています。  ケシカラン!」 手賀沼はホームコース、 通過する毎に不愉快になるのは、ゴメンです。 思い切って、歩道に張り付いたのを剥がしました。 通行人がいたので、 「我孫子の恥だよな、これ」 おじさん、 手伝わずに、 「花火大会なんか、やめればいいんだよ、大体」 言い捨てて、通過していきました。 ちょっと頭にきたので、 我孫子市民の良識を試すために、 路肩にガムテープを置いておくことにしました。 証拠写真も撮影しました。 「えー、6時47分、12.06km地点です。  以上」

オトーサン、 「えー、7時2分、15.27km。  手賀大橋を渡って、道の駅しょうなんにきました。  この先、危険な一般道の迂回路です。  早く、CRの通行止め解除してほしいものです。  頑張って行ってみたいと思います。  以上」 幸い、今日もクルマに抜かれずにすみました。 「えー、15.65km地点で、堤防に戻ります」 15.65kmー15.27km=.38km。 つまり、わずか400m足らずなのですが、 これがカーブして見通しが悪いので怖いのです。、. 大型トラックでも突っこんでくれば、人生、一巻の終わり。 何度も言いますが、 工事関係者の方々、ちょとしたわき道を設ければ、 悲劇は未然に防げるはずです。 オトーサン、 堤防の広々したCRを飛ばします。 「えー、7時12分、17.36km、ひどり橋に着きました。  このすこし先から、帰路につきます。  以上」 「えー、せっかく大津川ルートを開拓したので、  そのほとりを走ってみたいと思います。  以上」 でも、残念ながら、舗装路も砂利道もなく、草地が続くのみ。 自転車を押して歩きました。 いつもなら、ブツブツ言うところですが、 あまりに天気がよく景色もいいので、 すっかり散歩を楽しんでしまいました。 でも、この草の道、国道16号線まででした。

オトーサン、 その後も、新ルートを模索して帰宅しました。 昼寝して、ICレコーダーを再生しました。 「しまった!」 なぜか、国道16号線を超えてからの記録がありません。 「何で?」 「オレも、ぼけたなぁ」 「...そうか、ICレコーダーをホ−ルドにしたんだ。  だから、録音できなかったんだ」 「まー、いいか。  それより、今日開拓した新ルートを地図で確認しよう」 地図に今日のルートをピンク色の線で書きこみました。 これまでの赤線で書いたルートと比較してみました。 「やはり最短ルートだなー」 じっとみていると、不快な気分が次第に薄れていきました。


35、我輩、古利根沼へ新ルート、その1

オトーサン、 比嘉さんのブログをチェック。 「おー、比嘉さん、頑張ってるなー」 フランスは広い国ですから、横断するのは、大変でしょう。 ○2005/8/12  今日は写真を送ります。   雨にも負け、風にも負け、大きな坂にも負け、  それでもペタルを漕がなきゃ終わりがない。  晴天、太陽の光を存分に受け、鮮やかな色を発する自然界、  シャッターを押すためにまた、立ち止まる。  それでもペタルを踏まなきゃ終わりがない長い旅。  元気です。

 出典:輪行男Yoshiのヨーロッパ縦断輪行記     ・http://yoshi2005.exblog.jp/ オトーサン、 「オレも比嘉さんに負けずに頑張らなくては。  今日は涼しそうだから、久しぶりに長距離やるか」 娘を駅に送ったあと、その足で柏寿荘へ。 「しまった!」 ICレコーダーを忘れてきました。 しょうがないので、 柏寿荘の1km先にファミマをみつけて、 ボールペンとメモパッドを買いました。 これで、一応、正確で臨場感のある記録が可能になります。 店を出ると、大粒の雨、空に黒雲。 「こりゃあかん。中止だ」 走り出すと、前方も見えぬどしゃぶり。 「あれっ?ここらは、降ってないぞ」 6分後の9時26分です。 道路も乾いているのです。 その4分後には、真赤な太陽、ギーラギラ。 長いこと生きてきましたが、 こんなに局地的な天気の違いははじめて。 「手賀沼を走るか」 手賀沼に向かう途中、 気が変わって、新利根橋有料道路に向かいました。 長い橋を渡り切って、ジャスコへ。 水海道へのルートが自転車で走れるかどうか チェックすることにしました。 「これ、常総ふれあい道路っていうの?」 いかにも、お役人のつけそうな偽善的な名称です。 「混むなー。自転車より遅いや」 つくばエキスプレス開業を8月24日に控えて、 守谷駅付近は、急ピッチの工事中で、その影響でした。 「くるまとくるまの触れ合い道路だ」 でも、クルマでまだ前進しました。 「へぇ、前川製作所って、こんなところにあるんだ」 「この道、食い物屋街道だな」 歩道はありますが、走って気持ちいいルートではなさそう。 しばしば渋滞します。 トンボがウインドガラスにとまったりします。 アホらしくなって、戻ることに。 10時50分、 オシャレな喫茶店をみつけて、立ち寄りました。 早めの昼食代わりに、焙煎珈琲とモンブラン(850円)を注文。 お店の名前をメモし忘れましたが、なかなかいいお店でした。 「さて、手賀沼に戻るか」 オトーサン、 「えー、11時15分、親水広場からスタートします。  夏休みですね。池や滝のそばで、親子連れが水遊びしています。  あーらら、あの娘、全身ヌードだ」 一瞬、撮影モードになりましたが、踏みとどまりました。 「植草教授の二の舞になってはいかんぞなもし」 遊歩道を時速15kmで、ノンビリ走りました。 散歩中のお年寄りを脅かしてはいけません。 「えー、11時35分、4.29km。手賀沼フィッシングセンターにきました。  さて、どうしましょうか」 迷ったのは、下手賀沼一周は、工事中。 4kmの迂回路は昼間はクルマが多く危険と思われたからです。 「古利根沼へ行ってみるか」 利根川の一部が洪水の後、取り残されて出来た古利根沼。 静寂そのものの風景には、癒しの時空が流れています。 気に入っているので、よくここにクルマをとめて、 利根川下流のCRを走っています。 手賀沼同様、古利根沼まで、自転車で行けたら、 すばらしいじゃないですか。 自宅から利根川下流を銚子まで走るルートが 新たに開拓されるのですから。 「あの団地の向うか」 一面に広がる田圃の向こうに湖北台団地が見えます。 「問題は、坂だなぁ」 いかにも、急坂がありそうです。 「それに一般道だろう。危なそうだなぁ」

オトーサン、 途中、急にカンカン照りになって、 引きかえそうと思いました。 「そんなことしたら、今日は収穫ゼロの日になってしまう」 思い直して、また走りだしました。 「おー、シロサギの群れだ!」 そっと自転車をとめて、写真を撮りました。 シロサギも、考えてみたら全身ヌードですが、構わないでしょう。 「もう秋だなー、収穫の秋だ」 青々した一面の田圃には、もう稲穂が頭を垂れています。


36、我輩、古利根沼へ新ルート、その2

オトーサン、 湖北台団地へ。 「おお、いい歩道があるじゃん」 すばらしい公園の脇の並木道です。 幼稚園通リと書いてあります。 心配していたほど、坂も急ではありません。 「ちょっとニースの郊外に似ているなー」 先年、南仏旅行をしたとき、シャガール美術館へ。 途中の高級住宅街で、冗談を言いあいました。 「この屋敷、気に入った。 意外に安いなー、即金で買うぞ」 「あたしは、こちらのほうがいいわ」 口先なら何とでもいえます。 湖北台団地、 「団地」というと惨めな感じが抜けませんが、 なかなかの好立地です。 手賀沼を見下し、静かな広い公園があるし、 住宅地から湖北駅へも近いし。

オトーサン、 12時、7.32km。 湖北駅前を通過して、右折します。 「ちゃんとした歩道があるじゃん」 小林踏切にきました。 「へぇ、ここは単線か」 小林さんちの踏切ではなく、この辺を小林というのでしょう。 文字通り、小さな林が点在しています。 「そうか、メモしなくては」 12時4分、7.80km、小林踏切とメモしました。

12時8分、8.58km。湖北小学校入口交差点。 「このまま、北上するか」 農家の間、曲がりくねった獣道を走っていきます。 「こんなところ走っていて、いいのかな?」 心配しながら、森のなかの細い坂を下っていくと、 森が途切れて、目の前に田圃が広がりました。 「おー、あれが利根川の堤防か」 我孫子市民体育館の建物を抜けて、堤防に出ました。 はるか向こうに6号線、大利根橋がかすんでいます。 目指していた古利根沼からは、もっとくつきり見えます。 「ちょっと遠くまで走り過ぎたか」 「そうか、メモ、メモ」 12時17分、10.52km、ア体育館とメモしました。

オトーサン、 気持ちよく利根川CRを飛ばしました。 古利根沼に着いて、早速メモ。 「12時28分、12.51km、沼」 「いつみても、いいなぁ。  誰も、いない、今日は釣り人もいないなー」 この沼の静寂、大好きです。

オトーサン、 「よかった!新ルートが開拓できた」 ほっとして、帰路につきました。 「ここも、メモしておこう」 12時40分、14.650km、小林踏切とメモしました。 「腹減ったなぁ」 中華料理でも食べようと、湖北駅前をうろうろ。 残念ながら、2軒とも、休業日。 しかたないので、前に一度食べた蕎麦屋へ。 おろしそば(800円)を頼みました。 この蕎麦屋さん、変わった名前です。 「タニ屋」というのです。

オトーサン、 その後、順調に手賀沼に戻りました。 メモをしたのは、 ・1時30分、18.31km、手賀沼FC(フィッシング・センター) ・1時53分、22.60km、親水広場。 「あの娘いないな」 全身ヌードの幼児はもういませんでした。 読者のみなさん、 写真をお見せできなくて、ゴメンナサイ。 代わりに、ハクチョウの親子で我慢してください。

オトーサン、 帰宅したら、奥方が出迎えました、 「地震すごかったわね」 「え?地震あったの?いつ頃?」 「午前11時46分ごろ宮城県沖で。  震度6ですって、ゆれがながく続いていたわ」 「へぇ。気づかなかったなぁ」 その頃は、湖北台団地への坂を上っていたのでしょうか。 走っていると、意外に気づかなかいものです。 その後、古利根沼への新ルートを地図で確認しました。 「思ったよりも、近いし、安全だったなー」 どしゃぶりの雨で、出鼻をくじかれたし、 往路は、迂回したようですが、 帰路は、最短ル−トを開拓できたようです。 「一応、結果を出したなー」 ハクチョウの親子も撮影できたし、メデタシメデタシ。 悔いが残るとすれば、ただ1点。 「あの娘、撮っておけばよかったなぁ」 地震で被害にあわれた方、ゴメンナサイね。 アホなこと言っている場合じゃないですよね。


37、我輩、水元公園へ、その1

オトーサン、 朝早く松戸の正午の気温をチェック。 「33度か、暑そうだなー」 娘を送ってからになるし、この暑さでは、長距離はムリ。 中距離ということで、水元公園に行くことに。 松戸の対岸、寅さん公園よりは手前です。 「えー、9時.35分、柏寿荘に着きました。  蝉時雨がすごいですね。栗の実が落ちていますね。  もう秋ですね。  以上」 「えー、水門のそばまで歩いてきました。  アオコがすごいですね。もう水面を覆いつくしています。  シロサギがいます。あんなところにいてもいいのかなぁ。  以上」

「えー、利根運河の堤防を時速20kmで走っています。  向こうから上半身素っ裸の男性が自転車でやってきました。  灼熱の太陽で、やけどしないか、心配です。  以上」 風は涼しくて、秋を感じさせますが、日差しは強烈です。 「えー、10時2分、7.27km、運河河口公園にきました。  以上」, 先客の中年サイクリストがあづまやに寝転んでいます。 「コンニチワ。今日はどこまで?」 「私、越谷なんですよ。寅さん公園まで行ってきました」 「もう終わりか、いいなぁ。帰って昼寝か」 「いや、高校野球をみようと思ってね。ベスト8が出揃たから。  地元の高校が出るので、楽しみでね」 「地元?地元って、どこ?」 「北海道、苫小牧です」 「じゃ、一番強いじゃん」 「いやー」 こんなことがきっかけで話こみました。 彼、定年後2年、62歳にはとても見えません。 50台前半という脂の乗ったかんじ。i 1日に走ったのは、最高で120kmとか、 自転車は3台もっていて、MTBで日光いろは坂を上ったとか、 定年後、自転車をはじめた動機は、 中学高校まで5kmの自転車通学をしていたからとか。 「ゴルフもやったけど、高いし、ストレスたまるし、  自転車が一番ですよ」 「あのー、水元公園、行ったことあります?」 「ええ」 「どうですか?」 「面白いものがあるわけじゃないけれど、  水があったり、メタセコイアの森があったり」 「じゃ、木陰はあるね」 「ありますよ」 「よかった。心配していたんですよ、この暑さだから」 オトーサン、 10時12分、江戸川の堤防を走りはじめました。 幸い、晴れたり、曇ったリ。 「えー、横風が強いですね。涼しくていいですね。  以上」 「えー、10時29分、13.40km。  平和台のヨーカー堂の看板が近づきました。  水、大分引きましたね」 対岸の江戸川運動公園、前回は川のようでしたが、 水が引きましたね。水たまりが少し残っています。 「えー、10時25分、14.73km、流山橋を渡ります。  以上」 さきほどのサイクイリストに教わったとおり、 早めに橋を渡りました。 車道は大渋滞しているのに、広い専用歩道はガラガラ。 申し訳ない感じです。 江戸川右岸、三郷市に入りました。 こちから側を走るのは、はじめて。 「えー、次のランドマークは伊勢丹の回転展望台です。  以上」 この回転展望台、遠くから見えるのに、 なかなか近づいてきないのです。 「えー、10時46分、14.73km。  続けて2つの橋の下をくぐり抜けたら、砂利道になってしまいました。  以上」 もう、回転展望台は、背後に見えます。 「しょうがないなぁ」 ぶつぶつ言いながら、土手を登ることにしました。

ようやく登りきると、看板がありました。 「えー、公園はもうすぐのようです。  寅さん公園も、数キロ先にあるようです。  以上」 いま、くぐってきたのは、葛飾橋と葛飾大橋でした。 この名前からすると、三郷市ではなく、 もう、東京都葛飾区に入っているのでしょうか。

オトーサン、 「えー、11時25分、24.05km、水元公園入口に着きました。  何だか、みすぼらしい公園ですね。  以上」 でも、立派な歩道/自転車道が伸びています。 ハス池も、ちらっと見えます。 大きな駐車場がいくつかありました。 さらに奥へと進んでいくと、 「おー、キレイだなー」 ゴールドコーストでみかけたような リゾートっぽい水辺の風景が目に飛び込んできました。 「なかなか、いい公園じゃん!」

「えー、11時45分、25.80km、お目当ての涼亭に着きました。  どうやら、高級料亭ではなさそうです。  以上」 ネットで食べるところがあるかどうかだけはチェックしてきました。 「何にされますか?」 「天ざる!」 これが一番高いのですから、下町しています。 オトーサン、 店内からの風景もいいので、ノンビリしようかと思っていましたが、 お昼時とあって、ドヤドヤと作業員たちが入ってきました。 満席なので、出ることにしました。 でも、休憩したりないので、 お店のそばにベンチをみつけて、ゴロン。 「いい木陰だなぁ」 ポプラの大樹が大きな日陰を作ってくれています。 急に、疲れと睡魔が襲ってきました。 ○涼亭 住所:東京都葛飾区水元公園内  電話:03-3608-2261  天ざるそば 1000円  交 通:JR・地下鉄千代田線「金町」から   京成バス「水元公園」下車 徒歩7分


38、我輩、水元公園へ、その2

オトーサン、 「おー、すつかり眠ってしまったなぁ」 ポプラの大きな木陰、ひときわ涼しいのです。 「さて、どうするか」 この水元公園、どうもかなり奥行きがありそうです。 「公園の反対側の出入口まで行ってみるか」 「大分、あるなぁ」 歩いていける距離ではなさそうです。 「ここか、こっちが正門か」 金町駅に近そうです。 立派な鉄の門があり、石碑に水元公園と書いてあります。 引き返すことにしました。 「えー、このポプラ並木、いいですねぇ」  札幌のポプラ並木よりも、水辺がある分、いい景色だなー。」 学生時代に、はるばる見に行って感激したことを思い出しました。 若い頃って、何を見ても感激していました。

「別の道を走ってみるか」 この水元公園、案内板をみたら、細長い形をしていました。 「お−、幅もあるなぁ」 中央広場の地平線に先程のポプラ並木がみえました。

「おー、池というより、湖みたいだ」 ボードウォークなんかもあって、よく整備されています。 「東京都は、金持ちだなぁ」 千葉の公園は、大自然そのものですが、 ここは、いかにも、手を入れ、デザインしている感じがします。 「釣りしてもいいのかなぁ?」 黄色いバケツと釣竿が放置してあります。 「子供は、どこへ行ったんだ?」、

「あの連中か?」 ポプラよりも大きな樹木が並んでいて、 その林間の木陰に、子供たちの集団が見えました。 「木陰ありますねぇ」 さっき、江戸川河口公園のサイクリストに、 「木陰ありますか?」と聞いたのが、アホみたいです。 「何?この樹木、メタセコイア?道理で」 世界一の巨木として知られています。

「えー、この水元公園、思ったよリも、ずっといいですねぇ。  ホームページでベタボメしなきゃ。  以上」 そう思った途端、拡声器の大音量。 「迷子のお知らせです。  6歳になる○○くんが、保護されっております。  保護者の方、至急、公園管理事務所までおいてください。  繰りかえします。 (以下、略)」 「無粋だなー、ぶちこわしだなぁ」 オトーサン、 「えー、1時10分、32.40km、公園入口に戻ってきました。  以上」 後で調べたのですが、 公園にやってきたのが、11時25分ですから、 1時間45分滞在したことになります。 距離は、24.05kmでしたから、 32.40km-24.05km=8.35km、 往復したので、2で割って、約4km。 水元公園の奥行きは、約4kmということになります。 「上野公園より広いかなぁ」 オトーサン、 この後、江戸川CRを帰路につきました。 ・1時13分、32.84km、葛西橋を渡る ・1時50分、41.42km、流山橋下で休憩 ・2時16分、49.00km、運河河口公園通過 ・2時30分、51.78km、東武線・運河駅前のパン屋で20分休憩 ・3時08分、56.56km、柏寿荘着。 こう数字を並べると、順調のようですが、 いくつか課題が残りました。 @サイクルコンピュータの不調  どうも、センサーと本体が当たるようです。  かといって、離すと、計測できません。  一度、自転車屋さんに相談する必要があります。  A運河河口公園を通過したのは、  お茶を飲み干してしまったせいです。  暑い日に携行する水量については、要研究です。 B利根運河では、時速26kmで追いぬかれたので、   時速28kmまでスピードアップしました。   相手が、スピードをあげたので、 追い抜けませんでした。 これまで走行距離を伸ばすことに熱中してきましたが、   もう少し早く走る練習をすべきかも知れませんね。


39、我輩、再び高地トレーニングへ、その1

オトーサン、 早朝4時に起きて、5時に娘を柏駅まで送りました。 「いいなー」 「....」 夏休みをとって、友人とヴェトナム・リゾートへ行くのです。 「働きすぎたから、スパ三昧してくるわ」 娘がいないとなれば、早速、八ケ岳の山荘へ。 家へ引き返して、自転車と荷物と奥方を積みこみます。 柏ICに6時に入ったというのに、首都高はもう渋滞。 前回は、箱崎で降りたのに、今回はずっと手前の加平で。 7時20分、初台で再び首都高に乗りました。 あとは、順調。 韮崎ICで降りて、リッター120円のガソリンを給油し、 道の駅はくしゅうで、新鮮野菜をしこたま買いこみました。 山荘着は、お昼過ぎ。 「6時間かー」 ベランダで、軽食をとって、すぐ昼寝。 オトーサン、 「えー、4時1分、スタートします。  山は、やっぱり涼しいですねぇ。気温20度。  半袖じゃ、寒いくいらいです。 散歩がてら、2kmコースを2周してみましょう」 前回、体が標高1300mに慣れていないのに、 頑張って、呼吸困難になりました。 今回は、ゆっくり走ってみましょう。 「そうだった、一番軽いギアにしておかなくては」 ゆっくりと坂を登りはじめました。 「おー、今日は、網笠山がよく見えます。  そうでした。深呼吸しながら登っていけばいいのです。  以上」

坂を登り終えると、ゆるやかな長い下り坂。 時々ブレーキをかけながら気持ちよく下っていきます。 「時速18kmか」 「おー、脳天坂落としだ!」 何回目かなので、初回ほどの恐怖心はありません。 でも、ブレーキシューの音が不気味です。 「もし、壊れたら、林地へ突っこむなー」

この後は、長いきつい登り坂。 「ゆっくり、ゆっくり」と言い聞かせました。 時速13km。 オトーサン、 1周目を終えて、一休み。 「4時6分か、ほんとかなー、たった5分で1周2kmを走ったのか?」 、 それでも、体が温まって、汗が出てきました。 「変な音がするな?」 自転車のどこかが壊れたのでしょうか? 「でも、動かしていないのに、変だな?」 耳を澄ますと、わが家で練習中の奥方のヴァイオリンの低音でした。 2周目は、時々、写真を撮りながら回りました。 でも、ゆるやかな長い坂では、ノーブレーキにトライ。 「おー、時速、24.5kmだ!」 カーブをレーサーのように身体を倒して回っていきます。 脳天坂落としは、慎重に下りて、 長くきつい坂を時速17kmで登ってみました。 「ハーハーハーハー×6」 やはり、呼吸困難になってしまいました。 そんなことで、4時24分に、この日の高地トレーニングを終了しました。 読者のみなさん 「はは、練習が、たったの23分。たったの4km?」 まー、何とでも、おっしゃってください。 オトーサン、 てなことで、 2日目は、ちょっと頑張ろうかと思いましたが、 朝方の庭の草とりで、 もうバテバテ。 一休みして、元気を奮い起こして、いざスタート。 「別荘地のてっぺんまで行ってみよう」 600mほど登り続けて、 「ハーハーハーハー×8」 この先行き止まりまできました。 休憩がてら、写真を撮りました。 その昔、この先の林道を友人たちと歩いたことがあります。 「いまや、草ぼうぼうだなー」 何年か前、ここで死体が発見されてから、 誰も歩かなくなったせいでしょう。 「ハハハ、MTB立入禁止か。 散策するひとの迷惑になる? 誰も散策なんかしないのになあ」 営林署は、現状をうぶさに把握すべきでしょう。

オトーサン、 ここで充分息を整えてから、別荘地のてっぺんまでの 急坂にチャレンジしました。 前回は、途中で、涙のギブアップ。 「抑えて抑えて」 前半は、抑えて、後半、全力疾走しました。 「やったぁ!」 ついに、てっぺんの洋館にたどりつきました。 でも、「ハーハーハーハー×16」 いつまで経っても、荒い呼吸が収まりません。

「ハーハーハー、すみません」 「おー、何だね、どこからきたの?」 「いや、下の山荘から」 「あ、そう」 「この英国風の屋敷、前から気になっているんだけど、  誰のものなのですか?」 どこかの会社の保養所なのでしょうか、 それとも、「パチンコで儲けたひとじゃないの?」(奥方談) かねて、非常に気になっています。 というのも、ここは、分譲地ではないからです。 「変よね、こんなところに造れるなんて」

オトーサン、 この後、あちこち走り回って、帰宅。 「えー、6.76km、平均時速14.3km、最高時速31.5km。  以上」 「あのなー、あのテッペンのお屋敷だけどさ、  持ち主、分かったぞ!」 「....」 家の前の草刈りに夢中で、 奥方からの返事はありませんでした。 読者のみなさん、 この公開のHPで、 持ち主の素性を明かすのは、やめておきましょう。 「武士の情けだもんな」


40、我輩、再び高地トレーニングへ、その2

オトーサン、 草刈りに夢中の奥方に、 「おい、昼メシの時間だよ」 「そう?何時になった?」 「もう午後1時だよ。どこに行く?」 「諏訪に行きましょうよ」 諏訪ICで下りて、回転すしのすしおんどへ行き、 食後、ユニクロ&ミスター・ドーナツへ回るのが、 定番のコースです。 でも、柏に引越してからは、 自宅のそばに、回転寿司も、ユニクロもあるので、 八ケ岳まできて、わざわざ行く諏訪まで行く必要は薄くなりました。 でも、慣れとはおそろしいもの。 一応、奥方の言うとおりに、鉢巻道路を走ります。 「ふーん、勾配は、この程度か。 この程度なら、何とか自転車でも登れそうだな」 アクセルの踏み加減で坂の勾配を判断します。 「何メートル続くのかな? この坂は、600mか。  するとハーハーハーハー×12だな」 クルマの距離計を眺めて、経験値から難易度を類推します。 いつか鉢巻道路を走破するのが夢なので、 その下調べであり、イメージ・トレーニングでもあります。

原村まで、何ケ所か、急坂がありますが、 わが別荘地に登る坂ほど、きつい坂はなさそうです。 「クルマの空いている日に、いっちょうやったるか」 そんなことを思いながら、上の空で運転していました。 「あなた!」 「何だ?」 「そこ左折するんじゃないの?」 「そうだった」 「どこで引き返す?」 「.....」 急に、諏訪ICまで行くのが、面倒になってきました。 眺めのすばらしい八ケ岳エコーラインを下って、 南諏訪ICから諏訪ICへというのが、最短ルートです。 でも、そのまま原村のペンション村を通過して、 八ケ岳農業大学校へ下っていきます。 時間はかかりますが、有料道路を使わない分、安上りです。 「へぇ、商売熱心になったのね」 八ケ岳農業大学校、近年、商売気が出てきて、 農産物直売所、レストラン、バーベキュー広場と新施設を作っています。 「熱気球体験ですって」 「ほー、写真撮って行こう」 緑の牧草地に八ケ岳を背景に、 赤や黄色で彩られた巨大な気球が係留されて、 左右に大きくゆれています。 「風でゆれているのかしら?」 「誰も体験していないのか、危ないもんなー」 危ないという言葉が出てきたのには、 実は、理由があるのです。

読者のみなさん、 以前、渡良瀬遊水地まで走っていって、 熱気球を撮影したことを覚えておられますか? 朝方、ネットでニュースを検索していたら、 こんなニュースに出会ったのです。 ・熱気球が燃える…渡良瀬遊水地  20日午前7時頃、渡良瀬遊水地の堤防で、  熱気球が着陸したところ、 突然、男性2人が乗っていたバスケット部分が燃え上がり、 3人が顔や腕に軽いやけどを負い、館林市内の病院に運ばれた。  火がついた気球は上空200mの高さまで浮き、 燃えながらしばらく浮遊した後に堤防斜面の草むらに落ちた。 「ガスバーナーがシューシューいっていたな。  あれは、やっぱり不調だったんだ。  ケガしたのは、あのひとたちかなぁ?」

オトーサン、 八ケ岳農業大学校の前の道路を下っていきます。 「もう午後1時半だ。  オレ、腹減ったよ。  久しぶりに、カナディアン・ファームで食べるか?」 「おいしくなかったわよ」 「そうだったっけ?」 「離婚したそうよ」 「誰が?」 「ご主人がカナダ人の奥さんと」 「へぇ、何でそんなこと知ってるんだ?」 「....」 そんな次第で、カナディアン・ファームはパス。 「絵本美術館が出来たんだ」 「ずいぶん、この道もひらけてきたのね」 「ここらで食べてみようか」 奥方に、そのうちの一軒を偵察に行ってもらいました。 「ここ、案外、感じいいわよ」 「そうか、じゃ、ここにしよう」 レストラン・オールディースに入って、 広いベランダで食べることにしました。 奥方は、ビーフシチュー、 隣りの老夫婦が美味しそうに食べているので、 それと同じミックス・ピザにしました。 それから、ピザには不可欠な生ビールも注文しました。 「結構、待たせるなー」 「厨房が狭いのに、席数が多すぎよね」 奥方のビーフシチューが早くきました。 「このビーフシチュー、美味しいわよ。  銀座のつばめグリルよりも美味しいわよ。  一口食べてみない?」 「いいよ。...腹減ったなー」 ようやく、ピザがきました。 早速、切り分けました。 「あなた、それって、ミックス・ピザ?」 「そういえば、ちがうなー」 給仕係の可愛い女子大生が、飛んできました。 「すいません、間違えました」 「そうだったのか、変だなと思ったけど、  お腹が空いていたもんだから」 「すみません、こちらこそ。  すぐミックス・ピザをお持ちします」 「でも、これ、どうするの?」 「お持ち帰りください」 「そうはいかないよ。料金払うよ」 「でも」 白髪の女主人も出てきて、お金はいただけませんの大合唱。 やむを得ず、好意を受けることにしました。 「このピザ、美味いよ。ピザハットより美味い」 「そう?一切れくれる?」 「ああ」 「確かに、美味しいわね」 「この店、なかなかいいじゃないか」 「諏訪まで行かなくて済むしね」 そんなことで、大満足のうえに、 夕食1人前の代金が浮きました。 3050円支払うときに、 「ありがとう。じゃ、またくるからね」 「お待ちしています」

オトーサン、 生ビールで、眠気をもよおし、帰宅してすぐ昼寝へ。 その前に、ラジオで、甲子園の途中経過をチェック。 地元・千葉の銚子商が早々と敗退したので、 興味を失いかけていたのですが。 「おー、駒大苫小牧がリードしているのか」 運河河口公園で出会ったあの越谷のサイクリスト、 さぞ、夢中になって、TVを見ているに違いありません。 昼寝から覚めて、ラジオ。 「やってないなぁ」 そこで、ネットのニュースをチェックしました。 「おー、優勝したんだ!」 あの越谷のサイクリスト、 さぞかし狂喜しているにちがいありません。

・駒苫が夏連覇! 準決勝で“西の横綱”大阪桐蔭に延長10回競り勝った 駒大苫小牧が京都外大西を5−3で下し、 57年ぶりの夏連覇を達成した。 1948年の第30回大会の小倉(福岡)以来の快挙を成し遂げた。 読者のみなさん、 自転車旅行をしていると、旅先でいろんな出会いがあるもんです。 そして、出会いは人生をちょっぴりカラフルにしてくれます。


41、我輩、再び高地トレーニングへ、その3

オトーサン、 昨夜は、大変でした。 鹿の湯に行った帰りのことです。 左折しようとして、ハンドルを早く切りすぎたために、 クルマの左のタイヤが前後とも側溝に落ちてしまいました。 いろいろやってみましたが、何ともなりません。 深い山の中なので、周辺は真っ暗。 自宅まで2,6km、坂を登っていかねばなりません。 ケータイも持っていませんでした。 困り果てていたところに、クルマのライトが近づいてきました。 盛んに手を振ったら、とまってくれました。 幸い、おなじ別荘地のひとだったので、 山荘まで送ってもらい、JAFを呼びました。 待つこと、1時間半。 山荘まできてもらい、現場へ。 溝の中のタイヤに木片をあてがい、 ワイヤーで引っぱると、おお!、溝から出ることができました。 「ありがとう!で、おいくら?」 「えー、30分以内で作業が完了したので、無料です」 「ほんとう?」 会員でないと、1万2900円でした。 「やっぱり、JAFは、イザというとき、頼りになるなぁ」 オトーサン、 昨夜は遅く寝ましたが、早起しました。 雨がパラついていましたが、昨夜、脱輪したところへ。 「白くなってる!」 クルマのアンダーボデーで擦ったのでしょう。 側溝の一部のコンクリが剥がれて、白くなっています。 昨日、使ったブロックや材木を元の場所に戻しました。 「これで、一安心だ」

そばにクルマをとめて、自転車を取り出しました。 「今朝は、何としても、鉢巻道路を走るぞ!」 そう意気込んできたのですが、 前方に広がる急坂を前にすると、心が萎えてきます。 「もうちょっと、練習を重ねてからのほうが、いいのじゃないか?」 「今朝は、雨がパララついている。  路面がすべりやすいから、やめたほうがいいのじゃないか?」 「だけど、今日は月曜日、クルマが空いている日だ。  しかも、早朝だからクルマも少ない。  やるしかないだろう」 「でも、結構、クルマが多いよ」 そんな風に、逡巡していると、 「おー、サイクリストだ!」 目の前を風のように通過していきました。 「清里へ行くのだろう」

時計を見ると、6時45分。 これで、決心がつきました。 「よし、行くぞ!...しまった!」 肝心のICレコーダーを忘れてきました。 これでは、記念すべきイベントの実況中継ができません。、 「まあいいや」 オトーサン、 先程のサイクリストとは反対側に向かって、 富士見高原方向へ走り出しました。 距離は、2km。 ただし、600mと300mの急坂があります。 昨夜、計測済みです。 実は、それに気をとられていたので、脱輪したのです。 「600mの登りなら、ハーハーハーハー×8かな?」 そう嵩を括っていたのですが、 その程度じゃありませんでした。 脚も腰も痛くなってきました。 ついに、400m登ったところで、ストップ。 実は、これ”想定内”でした。 先日出会った、例の越谷のサイクリストが、 日光のいろは坂を登りきったコツを教えてくれました。 「要は、マイペ−スですよ、マイペ−ス。 あそこまで登ろう、そしたら休もう、その繰り返しですよ」 「なるほど」 フランスの偉大な哲学者デカルトも、 「困難は分割せよ」と教えております。 600mの急坂も、300mと300mに分割すれば、楽になります。 200mと200mと200mに3分割すれば、もっと楽になります。

600m登り終えた地点で、休憩。 荒い息が収まるのを待ちます。 「次は、300mの急坂だな」 これは、一息に登り切りました。 「おー、着いた!」 富士見高原の古い塔の前です。 そばに標識もあります。 わが山荘が出来たのは、1994年の連休。 ゴルフ場、スキー場はすでにありました。 「わー、ウチから5分でスキー場だ」 95年4月1日には、待望の日帰り入浴「鹿の湯」が誕生し、 「わー、ウチから5分で行ける!」と喜んだものです。 以後、足しげく通うようになりました。 2004年夏になって「ゆりの里」がオープン。

「ありゃ、鹿の池が表示されてないぞ」 半分抗議の意味をこめて、鹿の池の写真を撮りました。 「うまく撮れないなぁ」 朝日が昇る方向なので、逆光線になっているのです。 「おー、自販機があったのか」 たった2km走っただけなのに、喉が渇いています。 「うめぇー」 「コンニチワー」 「コンチ」 合宿中の高校生たちが、挨拶しながら駆けぬけていきます。 「若いって、いいなぁ」 人生に「もしも」はないのでしょうが、 高校時代からサイクリストを目指していたら、 今頃は、比嘉さんのように欧州横断自転車旅行をしていたかも。 この程度の登りで、あえいでいないかも。

オトーサン、 「7時5分か、さぁ、帰るぞ。  帰りは下り坂りだ、楽しみだなー、  どのくらいスピードが出るか?」 「あーぁ」 雨がパラツキはじめました。 300mと600mの下りをノーブレーキで飛ばしました。 「おお、おお」 速度が上がるにつれて、 ハンドルを握っている手が緊張でこわばってきます。 「危ないぞ、緊張すると」 路面のひび割れで、自転車が激しく上下します。 「パンクしないかな?」 「人間の頭骸骨なんて、時速10kmで割れるらしいな」 「道路の中央のほうが路面がいいなぁ、  センターラインに寄ろうかな」 「クルマがこないといいなぁ」 「スリップしそうだ」 「肩の力を抜け」 「いま、何キロでてるかなぁ?」 「危ないぞ、よそ見するな」 走馬灯のように思念が横切っていきます。 クルマが追い越していきました。 「音が聞こえなかったぞ」 「そうか、スピードが上ると、  ヘルメットの風切り音が大きくなって、  聞こえなくなるんだ」 オトーサン、 スタート地点を通過し、前回走った大平の交差点を目指します。 「もう楽チンだ。走りをエンジョイしようぜ」 カーブを楽々と余裕をもって通過します。 「いいなー、森のなかの道はj 3つ目のカーブにさしかかりました。 「危ないなー」 小型トラックと大型トラックが相次いで追い越していきました。 「あんまり、スピード出すなよなー。  路面が濡れているんだから」 ツールドフランス7連覇の ランス・アームストロングの自伝を思い出しました。 若い頃、大型トラックの風圧で、地面に叩きつけられ、 拳を天に突き出して、消えてゆくトラックのテールランプに 毒づいたと書いていました。 オトーサン、 あっという間に、大平の交差点に到着。 記念に1枚写真を撮りました。 「さっきのサイクリスト、あっちの方に行ったんだろうなぁ」 めがねについた雨滴をシャツのすそで拭いながら、 清里に向かう道をじっと眺めました。 「いつのことになるやら」 600mの急坂を一気に登れるようになるまで、お預けです。 でも、逆に言えば、その力がつけば、 この鉢巻道路、清里道路も走破できるはずです。

オトーサン、 帰宅して、サイクルコンピュータをみました。 「最高速度、49.1kmか、スゴイなー」 「平均速度、17.1kmか。登りがあったからなー」 「走行時間、22分54秒。たったの22分か」 でも、念願の鉢巻道路を鹿の湯まで 自転車でいけることが実証できたのです。 「いやー、いい気持ちだ。  短くも、美しく燃えだ」 一日、大満足の気分で過ごせました。 単純といえば、単純なもんです。


42、我輩、松本・自転車事情を視察

オトーサン、 「うん。行ってみるか。久しぶりだなー」 奥方にいわれて、うなづきました。 ほんとうは、自転車で走ってみたいところがあったのですが。 例えば、清里方面へ、あるいは、原村方面へ。 さらには、笛吹川サイクリングロードへ。 でも、奥方のご命令とあれば、致しかたありません。 急遽、行く目的を設定しました。 「松本市内自転車事情視察」 小淵沢ICから中央道に入り、そして長野道に入って松本へ。 「45分かかるのね」 「いや、30分くらいだったと思うけど」 「でも、ナビには、45分と出てるわよ」 「そうかなー」 オトーサン、 結局、35分で松本ICに到着しました。 「飛ばしたわね」 「いや、流れに乗って走っただけさ」 松本ICでは、7対3の割合で、上高地方面に行くクルマが多いようです。 「今日は、空いているわね」 「おっ、オートバイの集団だ」 「やーねぇ」 「いいじゃないの、青春してるんだから」 これが、自転車の集団だったら、いいのですが。

オトーサン、 いつものように、市営駐車場へ。 ここから、定番の散歩コースがはじまるのです。 今日は、違うルートをと思いましたが、 相憎、雨がパラつきだしました。 てなことで、以下は、最短観光コースのご紹介です。

まず、女鳥羽川そいのナワテ商店街へ。 「ずいぶん、川が整備されたのね」 「ああ」 「昔の風情がなくなったわね」 「ああ」 「この商店街も、すごく変わったわね。  露天商よりもオシャレなカフェのほうが、目立つわね」 「映画館(松本中劇)も閉鎖か、残念だなぁ」 昭和21年開館でしたが、時代に取り残されました。



オトーサン、 たい焼きを頬張りながら、 「町おこしか。  いろんなことやるなあ。  このガマ侍、芸大の生徒がつくったんだってさ」 「あら、四柱神社、きれいになったわね。  何か、人だかりしてるわ。  行ってみない?」 「ああ」 神前結婚をあげた新郎新婦を仲間が撮影中でした。 すばやく、その仲間に加わりました。



オトーサン、 「腹減ったなぁ」 「桜家へ行く?でも、あなたのその格好じゃね」 「じゃ、久しぶりに、デリーに行くか」 女鳥羽川を喫茶店・まるもへ向かい、 脇を通過して、中町商店街へ。 「蔵の町になってきたのね」 「ああ。必死だな、観光客誘致に」 デリー、この老舗のカレー店も蔵づくりです。 2人とも、名物のインド・チキンカレー(750円)を注文しました。 「美味しいわね」 「ジス・イズ・カレーっていう味だなぁ」 店を出ると、おばさん3人組が、 向かいの蕎麦・野麦の行列に辟易して、 デリーを覗きこんでいます。 「この店、有名だよ、あの野麦なんかメじゃないよ」 おばさん、3人、デリーに入っていきました。 「あなたの客引き、成功したわね」 「ああ、次は、竹風堂の栗おこわだ」 小布施の竹風堂の支店です。 「じゃ、次は、”まるも”だな」 戻って、女鳥羽川に面する喫茶店の名店・まるもへ。 古風な店内で、新聞を読みながら、ブレンドコ^−ヒー(400円)を飲みます。 「何か、ここに来ると、松本へ来たっていう気になるのね」 「ああ」 「サイトウ記念コンサート、どこでやってるのかしら」 「ああ」

オトーサン、 30分ほど、「まるも」で過ごして帰路につきます。 「今日は、ここで食べ損なったなぁ」 「桜家ね。夏はどんなメニューなのかしら?」 奥方、戻ってきて、 「いつもと同じだった」 「うなぎの笹むしだろう」 「鯛萬もしばらく御無沙汰ね」 「ボーナスが出たときだけだなぁ、この店に入れるのは」 フランス料理の名店です。 「いずれ、来ましょうね。ちょっと待って」 奥方、和菓子「女鳥羽川」をお土産に買っています。 その間、軒先で雨やどり。 目の前に看板が出ているのに、気づきました。 「へぇ、無料で自転車を貸してるんだ。 こんなことやってる町って、全国的にも少ないんじゃないか」 おかげで、松本・自転車事情視察の任務を果たせました。

てなことで、雨もまだパラついていることもあって、 松本観光は終了。 それでも、駐車料金は2時間半分とられました。 「あっという間の2時間半ね」 「ああ、せめて松本城のそばでも通ってから帰るか」 「いいわね」 「おー、三輪自転車だ」 六本木ヒルズ、原宿、京都や大坂と同様に、 自転車タクシーが、松本城から出ているのです。 「この町、平らだから、自転車に向いているかも」

この自転車タクシー、 地球に優しいというので、愛地球博でも、乗れるとか。 パリやNY、そしてテロのあったロンドンでも、 今後、地下鉄やバスに代わって、増えていくでしょう。


43、我輩、夏の花を愛す

オトーサン、 「今朝は、雲の流れが早いなぁ」 毎朝、小渕沢ICのそばのローソンまで、 新聞を買いに行くのですが、 今朝はちがうルートを戻ることにしたのです。 牧場を経営している家を手前に、八ケ岳の西岳を撮りました。

「おお、そばの花が咲いている!」 高原には、もう秋の風。 秋が深くなれれば、新そばの季節です。 新そばの味は、格別。 からまつの黄葉する季節が楽しみです。 この奥に見えるのが、Sさんの農園の作業所。 去年まで、その一角に畑をお借りしていました。 柏へ引っ越してからは、そう何度も来られないので、畑を返上しました。 「残念だなぁ」 自分で収穫した野菜は、また格別の味わいがあります。

オトーサン、 ポツポツ振り出した雨のなか帰宅しました。 ベランダで、朝食。 「このくらいの雨なら、外で食べましょう」 「ああ」 大きなパラソルの下で、豪華な朝食を取りました。 レタスの上に、トマト、キュウリ、いんげんのサラダ。 茹で卵、納豆、パン、ジュース、コーヒー、ヨーグルト。 「食べきれないわ」 奥方が、ヨーグルトを残しました。 そうそう、書き忘れました。 特大の桃も、食卓に並んでいました。 食後、雨がやんだので、庭の花々を撮影しました。 今度くるのは、早くて、1ケ月後。 夏の花々には、もう、お目にかかれないでしょう。 誰にも見られずに、散っていくのは可愛想ですよね。





「それにしても、植えまくったものだ」 奥方の花好きは、大したものです。 この別荘地では、花の種類はナンバーワンでしょう。



「この花の名前、何というのですか?」 「.....」 通リかかった老婦人に聞かれましたが、答えられえません。 読者のみなさん、 掲載した花の写真、10点のうち、いくつ名前がいえますか? まあ、誰でも、ユリとハギぐらいは分かりますよね。





奥方、 「ねぇ、明野に行かない?」 「ああ」 前にも、御紹介しましたが、 山梨県立フラワーセンターのそばに、 日本一おいしいと確信するケーキ屋さんがあるのです。 「ドゥミル」(DEUX MILL) 小さな案内看板が、フラワーセンターの入口にできたので、 ずっと、分かりやすくなりました。 「おいしいわねぇ」 「うまいなー」 帰りに、ヒマワリ畑を撮りました。 何でも、映画「今日会いにいきます」のロケ地だったとか。 若いカップルに頼まれえて、 ヒマワリ畑を背景に3枚ほど撮ってあげました。 「ありがとう!うれしいわ。  プロの方に撮っていただくなんて」


読者のみなさん、 「プロって、誰のことだ?」 まあ、いいじゃないですか。喜んでもらえれば。 そんなことで、今回は、番外編。 自転車の話は、パスしましょう。


44、我輩、TXに初乗りせり!その1

オトーサン、 つくばエキスプレス(TX)の開通を心待ちにしていたひとりです。 利根川CRや小貝川CRを走っている途中、 試運転中のTXを何度もみかけました。 「8月24日開通か、あと半年か」 「24日に開通か、あと1月弱だ」 「いよいよ、明日開通だ」 初日に間に合うように八ケ岳から帰ってきました。 「ずいぶん、入れこんでるなぁ」 ちょつと言わせてくださいネ。 1978年に柏に家を建てて、 常磐線で、東京に通勤していた頃、 そのあまりの混雑に悲鳴をあげていました。 1986年に常磐新線構想が発表されたときは、大喜びしました。 「おお、これで東京が近くなる!」 91年に沿線自治体出資の第3セクター, 首都圏新都市鉄道(株)が設立され、94年に着工。 用地買収に手間取って、構想から20年、やっと開業になったのです。 46歳から、この日を待っていたのですゼ。 ・8400億円も、つぎ込む必要はあったのか? ・赤字解消は当分ムリだろう。 ・沿線開発も思うように進んでいないじゃないか。 ・常磐線の通勤人口が減っている。 いろいろ文句を言うひともいるようですが、 このTX開通は、沿線住民にとっては、福音でしょう。 オトーサン、 「始発に乗ろうか?」 そう思っていましたが、1本の電話がかってきました。 「明日、伺います。午前10時から11時頃に」 娘の部屋のエアコン修理を依頼した業者からの電話です。 10数回電話をかけつづけて、ようやく捕まえた相手。 「明日にしてくれんかなあ」 そう言いたいところですが、娘の帰国は、明日。 どうしても、今日中に修理を終えておかなければ。 「うーん、もう11時か」 迷いましたが、行くことに。 自転車で、東武野田線の増尾駅へ。 駅前の有料駐輪場へ。 「おお、いい自転車だね」 係員につかまってしまいました。 65歳で定年後、子会社の役員をやり、 1年半ほどブラブラしていたが、身をもてあまし、 この駐輪場の仕事をみつけた。 あと1年で、70歳、 この仕事も終わるので、それから、どうやって過ごそうか、 迷っていたそうです。 「自転車は、いいかもね」 「いやぁ、自転車はいいですよ」 つい相手のヒマつぶしに、付き合ってしまいました。 オトーサン、 「えー、11時40分、野田線に乗ります」 実は、駅の改札口でも手間取りました。 「秋葉原まで」 駅員に言ったら、売ってないということ。 「どうしても、秋葉原までキップがほしいのなら、  パスネットを買いなさい」 「分かった、じゃ、3000円のを1枚!」 どうも、この東武鉄道、商売気がなく、しょうがない私鉄です。 いまだに、大宮ー柏ー船橋間に単線運転区間が残っています。 そのせいか、同じ線なのに、柏駅で乗り換え。 「えー、11時46分、ここで下車して、エスカレータに乗ります」 別のホームへ移動せねばなりません。 乗りこんで、数分待ちます。 「えー、11時52分、発車」 車内アナウンスを録音します。 「次は、流山おおたかの森です。  つくばエキスプレスをご利用の方、お乗り換えです」 オオタカが棲むような森があるのか知りませんが、 なんかエコロジカルな駅名です。 ビンボーな東武鉄道としては、珍しい新駅です。 「流山おおたかの森です、お出口は左側です」 到着は、12時02分。 増尾駅から、ここまで22分もかかっています。 「柏乗り換えがなければ、ここまで12分で着くのになー。 12分で着けば、秋葉原まで37分で着くのになぁ」 でも、それは、勘違い。 この時間帯、駅員にもらった時刻表をみると、 TXは、1時間に8本しかないのです。 「12時14分発か」 待ち時間を利用して、駅前広場に下りて、 野田線とTXの駅を1枚の写真に収めました。 右手の貧弱なのが、野田線の駅。 左手の豪華なのが、TXの駅。

オトーサン、 TXのプラットフォームに降りました。 「まあ、どうっていうことはないなぁ」 青色で統一しているのが、目新しいといえるかも。 「あらー、ホームにも柵があるのね」 「どこだっけ、東京の地下鉄とおなじね」 TX見物のおばさん2人が、はしゃいでいます。

おじさんたちも負けていません。 入線してくるTXを撮ろうと、大勢のひとが、 カメラ片手に待ち構えています。 負けずに、その列に加わりました。 「随分、乗客が増えてきたなぁ」 まだ、TXは来そうにないので、若い駅員さんに取材。 「どのくらい前から訓練していたの?」 「運転手は、半年前からのようですが、  自分たちは、数日ですね」 「じゃ、新規採用じゃないの?」 「ええ、自分は、近畿日本鉄道からきました」 「そうなの、じゃ、大阪から?」 「ええ」 TX、経営不振でリストラだれた近鉄の乗務員を救済しているのです。 「TX、役立っているじゃん!」 筑波学園都市と秋葉原をつなぐIT路線になるとも言われています。 今朝みたネットの記事をご紹介しましょう。 ・Mzone、つくばエクスプレス10駅でサービス提供  NTTドコモは、LANサービスMzoneで、  つくばエクスプレス10駅でLANサービスをを8月24日より開始。  サービスエリアは秋葉原駅、新御徒町駅、浅草駅、南千住駅、北千住駅、  青井駅、六町駅、柏の葉キャンパス駅、つくば駅の10駅で、  各駅とも改札口付近とホーム付近がアクセスポイントとなる。  Mzoneは、IEEE 802.11bに準拠した公衆無線LANサービス。  月額2100円の定額プランや日額525円のプランなどがある。

「おー、来た!」 利根川CRから、見上げたことはありますが、 正面から見るのは、はじめて。 どうっていうフォルムではないのですが、感激します。

オトーサン、 乗りこみました。 早速、録音を開始します。 「ピンポン、ピンポン」 ドアの閉まる警告音です。 「ご乗車ありがとうございました。  お忘れものございませんよう、ご注意ください。  3番線から間もなく、区間快速・秋葉原行きが発車します」 「おー、案外静かだなぁ。振動もすくないし」 でも、車内には、赤ん坊の泣き声が。 若い夫婦が、秋葉原観光に行くのでしょう。 女性アナウンス。 「次は、南流山です。 Next station is Minami Nagareyama」 「そうか、流山セントラルパークは通過するのか」 このTX、快速と区間快速と普通があって、 つくば〜秋葉原の所要時間は、 それぞれ、42分、52分、57分となっています。 流山おおたかの森から秋葉原では、 それそれ、25分、26分、30分となっています。 南流山からだと、20分、23分、25分。 「これからは、娘を南流山まで送るか?」 南流山から乗り換え駅の北千住までは、 それぞれ、15分、13分、10分となります。 「乗れば、すぐだ!」 常磐線だと、南柏から北千住まで分かかります。

オトーサン、 「は、は、ミスってる!」 アナウンスが間違っています。 こう繰り返しているのです。 「本日も、つくばエキスプレスにご乗車いただきありがとうございます」 今日は、初日。 明日からなら、「本日も」でよいのでしょうが、 今日は初日、「本日は」と正確に言ってほしいものです。 「ま、どうでもいいことだけどな」 この区間快速、 三郷中央、八潮に停車し、六町と青井は通過。 でも、それ以降は、快速も含め、みんな各駅停車になるのです。 北千住、南千住、浅草、新御徒歩町、秋葉原。 「何か、じれったいなぁ」 「そうだ、浅草に行こう!」 別に秋葉原に行かなくたっていいのです。 何の用事もありません。 昨日、八ゲ岳から帰宅するとき、 神田の藪そばに寄って、秋葉原を通過しました。 「あの駐車場なくなったのね」 「ああ、高層ビルになったね」 「つくばエキスプレエスの駅、どの辺かしらね」 「あの辺の地下だろう」 「そう」 秋葉原、どうせ、大混雑するに決まっています。、 もともとロクな食べ物屋がないのです。 「肉の万世も超満員だろうし」 オトーサン、 12時36分、浅草下車。 増尾駅からは、ほぼ1時間。 「大して早くないなぁ」 でも、結果的に正解でした。 秋葉原は、大混乱だったようです。

○秋葉原駅で一時入場制限も 開業で大にぎわい   (朝日 8月25日)  つくばと秋葉原の58.3キロを  最速45分でつなぐ高速鉄道、 つくばエクスプレス(TX)が開業した24日、 始発駅の秋葉原駅は、一番列車を待つ徹夜組の鉄道ファンに加え、 通勤や行楽の客で朝から大にぎわい。  午前11時過ぎ、乗降客がますます増えた。 職員が急きょ、手書きのプラカードで「入場制限」を知らせた。 午後2時半には、駅の外まで100mの行列ができ、 最後尾の人が乗車できるまで30分かかった。  4台しかない券売機に切符を買い求める乗客があふれ、 職員が1000のパスネットを手売りして対応した。


45、我輩、TXに初乗りせり!その2

オトーサン、 浅草駅のA1出口を出ました。 「どの辺に出るんだろうなぁ?  まあいいや、出れば分かるだろう」 出ると、黄色い制服のおじいさん、おばあさんたち。 浅草観光ボランティアの面々です。 「今日は、TXが開通したから、特別なのよ、  駅の前まで出迎えるのは」 でも、案内の必要もないので、撮影させてもらいました。

「えー、ここはどこだ?」 浅草演芸ホールとあります。

「この文句、シャレてるなぁ」 演題と芸人名を並べてある看板に、こう書いてありました。 ・つくばより笑い求めて”つくば”(着く場)は、ここだ! 演歌歌手のサイン会やら、芸人の顔見せなど、 雷門や浅草寺とは別のもうひとつの浅草がありました。 「すいません、  不勉強であなたの芸を知らないんだけど、 何を演じられるのですか?」 はっぴに、「宮田章司」とある白髪のおじいさんに 図々しくも、伺ってみました。 「昔の売り声だよ、もうやれるひと、いないよ」 「そうですか、そうだろうねぇ」 彼の出番は、夕方の4時半なので、 聞くのは、またの機会にしましょうか。



オトーサン、 「腹へったなぁ」 12時前には、昼食を終えるひとなので、 1時過ぎともなると、耐え難い空腹です。 藪蕎麦並木か、天ぷらの三定に行きたかったのですが、 もうそこまで歩く気もしません。 この新仲見世通りから雷門までは、大分かかりそうです。

「この店にするか」 外見は、パッとしませんが、 何やら美味そうな店のような気がしました。 中に入ると、案外オシャレ。 「おお、綺麗どころだ」 和服のおねえさん方が、10人くらい席についています。 愛想のいいウエイトレスに小声でたづねました。 「どういうひとたちなの?」 「さあ?ウチ、浅草公会堂の前なので、  日本舞踊の方じゃないですか?」 「ふーん、そうか」 でも、綺麗どころに取り囲まれてのお食事、 大変おいしゅうございました。 浅草うまいもの会の加盟店だそうです。 「値段も安いし、おいしいかった。またくるよ」 帰り際に、ウエトレスに告げました。 「来てね、きっとよ!」 このあたりの言葉使い、下町しています。 ○レストラン ベル(BELL)  住所:東京都台東区浅草1-29-9     (浅草公会堂横通り)  電話:03-3843-2781  営業時間:11:30〜21:30  定休日:水曜日  創業大正10年。プロマイドのマルベル堂の直営。  日本映画全盛時代、映画スターは当社ベルスタジオで撮影。  その時食事やコーヒーを出したのがはじまり。  ・日替りランチ 840円   (スープ、サラダ、ミニデザート、コーヒー付き) ・www.asakusa-umai.ne.jp

オトーサン、 大満足で、店を出ると、人力車を発見。 いい角度で撮影しようと追いかけました。 早いこと、早いこと。 ひとごみをかきわけかき分け、走りました。 ようやく撮影できたのは、雷門前。 期せずして、道案内になりました。 客町のオニイチャンに聞きました。 「料金はいくら?」 「何人ですか?」 「ひとり」 「じゃ、1区間2000円ですね」

オトーサン、 帰ろうとして、思いつきました。 「そうだ、松葉小学校に行ってみよう!」 3年前に83歳で亡くなった母が、長い間勤務していた小学校です。 幼い頃、連れていかれたことがあります。 50年ぶりかも。 雷門の脇の交番で聞きました。 「すいません。松葉小学校って、どう行けばいいのですか?」 「合羽橋の道具街のちょっと先だね」 800m程先、菊水通りを歩いていくと、ありました。 「創立101周年か」 記憶では、確か白い校舎でしたが、薄い青色に塗り変えられています。 「3月10日の東京大空襲のとき、  バケツ・リレーで窓ガラスに水をかけ続けて、  ようやく校舎を猛火から守ったと何度も言っていたっけ」 「こんなにチッポケな校庭だったっけ?」 「土の校庭をアスファルトにしてから、怪我が増えたわ。  そんなこと言ってたなぁ」 「金玉子っていう生徒がいるのよ。  名前を呼び上げるとき、いつも困るのよ」 次々と、オフクロの言葉がよみがえってきます。 TX開通のおかげで、とんだ感傷旅行になってしまいました。


46、我輩、TX駅へ新ルート開拓!

オトーサン、 このところTXに夢中です。 台風が襲来する日の午前中には、 わが家に近いTXの3つの駅までクルマで走ってみました。 まずは、”流山おおたかの森”駅へ。 「ここが混むなあ」 国道6号線に出るヤングボウル脇の橋がネックです。 「家から駅まで30分もかかるのか」 南柏駅までなら、12分前後。 いくらTXが早くても、これでは使えません。 次に、”流山おおたかの森”駅から、”流山セントラルパーク駅”へ。 駅前には、まったくと言っていいほど、何もなし。 「普通しか止まらないんじゃなー」 続いて、その足で、”南流山駅”へ。 「おー、この駅前は、にぎやかだなぁ」 それもそのはず、既に武蔵野線の南流山駅があります。 「この駅、ウチから何分かかるかなぁ」 計測してみました。 「うーん、22分か。使えるかも」 でも、娘の通勤時間帯に、実際に家から走ってみないことには、 正確な判断ができません。 オトーサン、 「おー、案外、近そうだ」 台風通過中に、ネットの地図でルートをチェックしました。 「そうか、南柏駅までの倍の距離だな」 台風で散った葉や花の掃除をした後、 自転車で南流山駅まで行くことにしました。 「えー、12時にスタートします。  以上」 台風11号、鎌倉に上陸後、東京湾をぬけて、千葉に上陸。 まともにやってきたわりには、大した被害がなくて幸いでした。 「えー、街路樹が折れてますね。ところどころで。  以上」 「えー、車道を走りなれてくると、歩道はもう走れませんね。  狭くて、凸凹で。  以上」 ・12時20分、2.89km、日本一のパン屋前 ・12時25分、3.11km、根木内交差点 ・12時36分、6.40km、東洋学園前 「えー、ここらで左折してみましょう。  おっ、あの看板はなんだ?」 路地の突き当たりに、大看板。 今川焼き70円と書きなぐってあります。 「TVで紹介の今川焼きか」 寄ってみましたが、真っ暗な店。 髪ぼうぼうのおばあさんが、無愛想に応対します。 「今川焼き、そんなものないよ。ところてんならあるよ」 「ありがとう、また来るよ」 とても不衛生で食べる気にもなりません。 「何なんだ、あの店?」

店を出ると、すぐその前が、駅。 「鰭が崎駅。ここがそうか」 いつも行く隣りの平和台駅のほうは、 ヨーカ堂もあってにぎわっているのに、寂れています。 単線運転の流山電鉄の鉄路を撮影しました。

オトーサン、 「えー、12時50分、8.39km、南流山駅に着きました。  どこに駐輪場があるのかなぁ?  以上」 武蔵野線の高架下に駐輪場を発見。 斜めに立てかける方式ですが、 後輪をパイプの溝にいれるのに苦労しました。 「ふーん、こうやって持ちあげるんだ」 前後の車輪、フレームに鍵をして、一安心。 南流山駅まで自転車で行くという一仕事が終わると、 欲が出てきました。 「秋葉原まで行ってみるか?  いや、昼寝の時間がなくなる。  そうだ、北千住まで行ってみよう」 奥方が言っていました。 「北千住駅は乗り換えが大変なのよ」 「すごい商店街が出来ているのよ」 よーし、この目で確かめてやろう。

「えー、1時6分、ようやくTXのホームにきました。  以上」 手間取ったのは、駅構内のコンビニで、 TXと私鉄共通のパスネットを買ったつもりが、 買ったのは、「バス<共通>カード」でした。 「ややこしいなぁ」 せっかくエスカレータで地下に降りたのに、 引き返して、5000円払い戻してもらいました。 念のために、武蔵野線の窓口にも寄ってみました。 「すいません。TXと共通のカードはないですか?」 「ありません。Suicaを買ってください」 「Suicaは、TXに使えるの?」 「使えません」 しょうがないので、TXの係員に聞きました。 「パスネット、売ってますか?」 「そこの自販機に行ってください」 「面倒だなぁ」 どうすると買えるか、手間どっていると、 若い係員が出てきて、手伝ってくれました。 「おー、親切ですね。  ちょっと質問していい?」 「はい、どうぞ」 「ここに勤める前、どこの鉄道にいたの?」 「はい、西武鉄道です」 「へぇ、この前、聞いたら、近畿日本鉄道だと言っていた」 「西武鉄道出身のひとが一番多いようです」 「へぇー、そうなの、よかったねぇ。  いい職場ができて」 「はい、ありがとうございます」 読者のみなさん、 堤義明氏によるコクド株の不祥事はご存知ですよね。 おかげで、西武鉄道までリストラ。 でも、この礼儀正しさは、堤さんの教育の賜物でしょう。 傘下のホテルを視察して、 カウンターの後ろを指でなでて、 汚れてでもいようものなら、支配人はクビ。 そんな噂を聞いたことがあります。 オトーサン、 「えー、1時21分、北千住に着きました。  早速、日比谷線に乗り換えてみましょう。  以上」 プラットフォームに、 JR線、東武線、日比谷線、千代田線の表示があります。 エスカレータで降りて、駅構内へ。 「何だ。20mもないや」 もう日比谷線のエスカレータが待っていました。 「こりゃ、便利だ」

引き返して、今度は、北口へ。 こちらに、りっぱな商店街があるとのこと。 「なんだ、LUMINEじゃないか」 新宿駅南口にある駅ビル、LUMINEの出店のようです。 受付嬢に、FLOOR GUIDEをもらいました。 ・食料品 B1〜2F ・ファッション 3〜6F ・書籍 6F ・CD、DVD、生活雑貨 7F ・レストラン 8F ・カルチャーセンター  9F 「リュックサックの売り場は、どこですか?。  北千住なんてと、バカにして、こんな格好で来たけれど、  あんまり、何だから」 「ありがとうぎございます」 黄色いヘルメットをもって、Tシャツ、パンツ姿では、 この最新型店舗のイメージを傷つけかねません。 5Fのユニクロで、リュックサック(1990円)を買いました。 若い気のいい店員さんが、すぐ使えるようにしてくれました。 やや態勢を整えて、レストランのある8Fへ。 「お茶でも飲んでから帰ろうや」 女店員おすすめのケーキも頼みました。 サマー・フルーツ・ショートケーキ(472円)

○ERTE CAFE  住所:足立区千住旭町42-4 ルミネ北千住店8F  電話:03-3879-1167  ケーキセット:945円

オトーサン、 「えー、2時20分、南流山に戻ってきました。  往路は普通電車でしたが、帰路は、快速でした。  所要時間は、たったの10分です。  以上」 TX、最高速度130kmということですが、 流石に、帰路は揺れが大きいように感じました。 「えー、駐輪場に向かいます。  暑いですね。気温は30度はあるのではないでしょうか?  以上」 「おお、ここ駐輪禁止でした」 看板に定期利用契約していないものの駐車厳禁と書いてありました。 オトーサン、 次は、駐車場を探します。 駐輪場のすぐそばの駐車場にひとがいます。 「すいません。ここ月極めですね。  駐車代は、いくらですか?」 「1万円」 不機嫌そうな低い声が返ってきました。 1万円は、高いのでしょうか? この後、有料駐車場も発見しました。 「1日1000円か」 でも、空きスペースは少ないようです。 短時間の駐車なら、 近所の店舗かパチンコ屋になるのでしょうか?

・2時40分、10.05km、東洋学園前 ・2時54分、13.04km、根木内交差点 ・3時00分、14.27km、日本一のパン屋前 ・3時10分、17.15km、帰宅 「頑張って走れば、40分くらいで着くのかなぁ?」 なお、サイクルコンピュータをチェックすると、 平均速度は、14.7km、最高速度は、31.5kmでした。


47、我輩、案山子に驚く!

オトーサン、 この数日、TX開通でハッスルして、お疲れ。 「今日は、ホームコースで朝練しよう」 久しぶりに、手賀沼まで、自転車で。 ・6時22分、スタート ・6時40分、5.19km、国道16号トンネル通過 ・6時50分、6.81km、手賀沼へ。 「えー、ここまで、まあ順調に車道を走ってきました。 でも、タンクローリーに追い越されたときだけは、ヒヤッとしました。 道幅スレスレです。 こんな車幅の広いクルマは、通行制限しなくては。  以上」 「この時間になると、手賀沼から帰ってくるひとが多いですね。  散歩のひと、ジョギングのひと、自転車のひと。  以上」 大津川のほとりまで行って、その景色を撮影しました。 どうっていうことはないのですが、癒されます。

オトーサン、 7時01分、9.93km、北柏ふるさと公園を通過し、 手賀沼ふるさとラインを走ります。 ここは車道よりも、歩道のほうが沼の景色がみえるので、 まだ、一度も車道を走ったことはありません。 あちこち、トラックドライバーたちが駐車しているので、危険です。 「また、ゴミ散らかしている!」 警察は、我孫子市ゴミ条例違反で何人か検挙してみせるべきです。 「おー、あのガムテープないや」 例の花火見物のアホどもが、歩道に場所取りで張ったガムテープ、 先日、剥がして丸めて、歩道の片隅に置いといたのですが、 片づけられています。 気をよくして、いつもは通過する手賀沼公園に寄りました。 「おお、エライ!} ゴミを拾っているおじさんがいました。 今日は、土曜日。 休日らしい沼の風景が広がっています。 アヒルが2羽、ヒトにまつわりついています。 釣った魚をおねだりしているようです。 白い犬もいますが、平和共存しています。 「同じ人間なのに、刺客を放つとは、ヤツは犬畜生以下だなぁ」




オトーサン、 7時13分、12.85km、松屋へ。 「やや、ヤツだ」 この前、あまりの無気力さに怒りすら覚えた店員がいます。 同僚がいるせいか、この前ほど、ひどくはありません。 一応、食べ終わった食器は片付けています。 でも、やはり不満がありました。 注文したのは、目玉焼きハム定食(390円)。 ご飯、ワカメと油揚の味噌汁、目玉焼き&ハム、納豆。 お膳に並べて出てきたのですが、 ご飯の右手に、味噌汁が並んでいません。 読者のみなさん、 「これって、ルール違反じゃないですか?」、 ちょっと不満を残しながら、30分ほどで、店を出ました。 オトーサン、 7時50分、14.21km、手賀大橋を通過し、 例の危険な迂回路を無事通過しました。 「やれやれ」 1台、抜かれただけですみました。 専用道路を飛ばして、ヒドリ橋を通過すると、もう帰路が見えます。 「おお、あれって、新型案山子?」 この田圃、先日も通過したのですが、気がつきませんでした。 畦道をあるいて、近くから撮影しました。 「これって、マネキンじゃないか!」 これまでm、いろいろな案山子を見てきましたが、 マネキンを利用するとは! この新型案山子だと、カラスやスズメが近寄らないのでしょうか?

・8時10分、18.90km、国道16号トンネル通過 ・8時35分、24.22km、帰宅 オトーサン、 「帰りは、ちょっと迷ったなー。  でも、今日は涼しくて助かった」 我孫子の気温、午前6時、25度、午前9時、28度でした。 どうも急ぎ足で、秋が訪れてきたようです。 サイクリングには、絶好のシーズンになってきましたネ。 このエッセイを愛読されておられる皆さん、 はじめるなら、今からがいいですよ。


48、我輩、遂に輪行せり!その1

オトーサン、 朝5時55分にスタートし、最寄りの増尾駅へ。 「えー、今日は、念願の輪行にトライします」 実は、走行距離100kmを超えたら、輪行が必要になります。 100kmを走っても、片道50kmになります。 とろこが、電車や列車に、自転車を乗せて、輪行すれば、 移動可能な距離は、倍の100kmmに広がります。 それだけでなく、北海道の大地を走ることも、可能になります。 移動の自由を手に入れることができるのです。 サイクリングの楽しみが、何倍にも、ふくらみます。 でも、問題は、輪行袋に出し入れする手間。 「面倒だろうなー」 そう思いましたが、何事でもチャレンジしてみなければ、 分からないことってあるじゃないですか。 昨夕、自転車さんに寄ったら、 かねて注文していた輪行袋が届いていました。 「へぇ、意外に安いものなんだねぇ」 ○・輪行袋革命!タイオガコクーン輪行袋 3780円   @前輪だけ外すので、時間が半分  A手が汚れない  Bキズがつかない  C移動がラク ○収納手順  @両ペダルを外す  Aクランクを固定する  B前輪を外し、フレームに固定する  C輪行袋をかぶせる  D肩ベルトを取りつける お店のひとと、自転車の収納法を説明書をみながら、 「あーでもない、こーでもない」と言いながら収納しました。 何分かかったことでしょう。 今朝は、ひとり。 ひとりでやれるのか、何分かかるのか心配です。 駅前広場で、輪行袋に収納しようとしましたが、 恥ずかしいので、切符売り場の前で作業することにしました。 「えー、生まれてはじめてです。  自転車でエスカレーターに乗るのは」、 重さ10kgですから、案外楽でした。 フレームをもって抱えていればいいのです。 オトーサン、 「えー、いま、6時5分です。  これから、輪行袋に入れます。  どのくらい時間がかかるでしょうか?  以上」 「えー、6時16分、何とか収納できました。  11分ですね。15分は覚悟していたのですが」 この輪行袋が実に優れているのは、前輪を外すだけでいいこと。 普通は、後輪も外さなければならないのです。 後輪を外すとなると、オオゴトです。 ○後輪を外す要領  @アーチワイヤーを外す  Aギヤを一番小さいギヤにする  B片手でブレーキシューを両側からリムに押しつける  Cアーチワイヤーが緩む隙にストッパーを外す  D後輪のクイックレバーを起こす  E変速機を後ろにグイーッと引いて車輪を持ち上げる 日曜日の早朝なので、乗客はチラホラ。 駅員さんが寄ってきました。 「壊れたんですか?」 確かに、前輪を外したところですから、 そのように見えるのかも。 「いや、輪行ですよ」 「ああ、そうですか」 よほどヒマなのか、興味シンシンと見ていました。 「自転車を電車に持ちこむと、料金いくらなの?」 「いやー、無料ですよ」 「そりゃ、有難いねぇ」 オトーサン、 ようやく、収納し、肩ベルトの取りつけにかかります。 「分からんなぁ、まあいいや、この程度で」 この手抜きが災いして、肩ベルトが外れ、自転車が地面に落下。 「しまった!」 電車がきてしまいました。 でも、幸い、船橋行き。、 大宮方面行きの下り電車がくるにはまだ、時間がありそうです。 その間、いろいろと研究しましたが、分かりません。

「まあ、いいや、袋に入っていれば、いいんだろう」 ぶっちゃけた話、何も輪行袋なんか買わないでもいいそうです。 スーパーの大型ゴミ袋を買って、 何枚かをガムテープで貼りつけた袋だっていいのです。 でも、みっともないですよねぇ。 ホームレスの引越しみたいで。 オトーサン、 ようやく電車がきて乗車しました。 幸い、乗客も少なく、居眠りしているひとが、半数でした。 しかも、乗った車両には、車椅子用のスペ−スもありました。 6時30分、柏駅着。 ここで、別のプラットフォームへ移動しなければなりません。 「えー、エスカレータがないので、階段を上り下りしました。  10kg程度ですが、担ぐと、やはり、息がきれますねぇ」 柏駅発は、6時36分で、6分も待つのです。 同じ東武線なのですから、何とかしてほしいもの。 「あれ、この電車、車椅子用のスペ−ス、ないぞ。  ちょっと邪魔だなぁ」 横に置くと、優先席3人分を占領してしまいます。 「そうだ、立てかければいいんだ」 ちょっとした新発見でしたが、 これで今後気兼ねなく自転車を車内に持ちこめそうです。、 満員電車など論外でしょう。 ○輪行のマナー  @朝早く空いている電車に乗る  Aできるだけ始発駅から乗る  B人の流れを邪魔にしない作業場所を選ぶ  C急に立ち止まったり、振り向いたりしない  D最前(後)列座席の後ろに置く  E輪行袋が倒れないように固定する



オトーサン、 6時41分、流山おおたかの森駅着。 「柏からたったの5分でTXの駅に着くんだ」 よほど、TXに乗り変えようかと思いましたが、 開業直後で混雑していそうなのでやめました。 「やはり、このまま、川間駅まで行こう」 そこからは、江戸川の堤防にすぐに出られるハズです。 ・6時50分、運河駅 ・6時55分、野田市駅 「腹減ってきたなー」 いつも、7時頃朝食をとっているのです。 「川間駅、食堂あるか? コンビニあるかなぁ?」 はじめて行く駅ですから、心配になってきました。 懸案の輪行問題が一段落すると、 朝食問題が、本丸の課題に浮上してまいりました。


49、我輩、遂に輪行せり!その2

オトーサン、 「おー、ここか」 7時6分に、川間駅に着きました。 江戸川と利根川の間にあるから、「川間」と呼んだのでしょうか? 江戸川が氾濫して、川の中州になったせいでしょうか? 「ケシカラン駅だなー」 輪行袋を担いで、階段を下り、また上って駅前へ。 「おお!ベーカリー・カフェがある!」 駅に隣接しています。 でも、開店は、7時30分。あと20分ほど待たなくては。 「ちょうどいいや、自転車を組み立てよう」 取り出すのは、簡単です。 輪行袋のジッパーを外して、取り出し、前輪を装着するだけ。 「おっと、ペダルを取りつけなくては」 ものの5分もあれば、完成します。 「問題は、このショルダーストラップだなぁ」 増尾駅では、いい加減に取りつjけたので落下しました。 バックルを何個か嵌めて、両端を輪にするのです。 前はステムに回し、後ろはサドル下に回して、肩にかける仕組みです。 ベルトをバックルに入れるのですが、すぐ抜けてしまるのです。 「まあ、いいや、ウチに帰ってからじっくり研究しよう」 数人の中学生が興味シンシン見ているので、 これ以上、恥じをさらすわけにはいきません。

オトーサン、 逆襲に出ました。 「ねぇ、キミたち、どこ行くの?」 「テニスの試合」 「あ、そう。ねぇ、このロードレサーに乗ってみない?」 全員が尻ごみしました。 「おい、キミ。サドルに腰かけてごらん。  キミは背が高いから、楽勝だろう。  おじさんが、支えてあげるから」 2度目の呼びかけで、少年が進み出てきました。 サドルに跨ろうとしますが、わずかに届きません。 「ダメだよ」 「こうするんだ。ペダルに足を乗せてから乗るんだよ」 ようやく、サドルに跨ることができました。 「じゃ、ちょっと押してみよう。どう?」 「コワイ」 少年、ハンドルの下をにぎっています。 前のめりだから、さぞかし怖いでしょう。 「ハンドルの上を握ってごらん」 少年の顔がゆるみます。 「分かった、次はキミ」 てなことを繰り替えしていると、 背の低い少年が、こう告げるではありませんか。 「おじさん、パン屋、開いたよ」 彼、うまう災難を逃れたようです。 オトーサン、 ベーカリー・カフェ「サン・エトワール」で、 パン2ケとホットコーヒーの朝食を終了。 「さて行くか」 時計をみると、もう7時41分。 店を出ると、まだ、先程の中学生がいます。 「ねぇ、オジサン、  江戸川の堤防に出たいんだけど、  どっちへ行けばいい?」 背の低い少年、真っ先に、 「あつち、線路沿いに行くと突きあたるよ」 「そうか、ありがとう」 教えられた通りに、600mほど住宅街を抜けていくと、 堤防で、登りると、おなじみの野田線の鉄橋。 関宿への行き帰り、この高架下の日陰で何度も休憩しました。

オトーサン、 江戸川CRを走りだしました。 「今日は涼しくていいなぁ」 朝方チェクしてきた天気予報の野田市は、 くもり、午前6時22度、9時24度、12時26度と、 すっかり秋の気温になっています。 食後なので、ゆっくり走ります。 「へぇ、この辺、スーパー堤防なんだ」 国土交通省は、車道と歩道が平行して走っていると そう呼んでいるようです。 「ここらの宅地、売れ残っているなぁ」 TX開通で、少しは、売れるようになるのかも。 「おー、この辺、冠水してる!」 河川敷きのゴルフ場が、川にみえます。 先日の台風11号の大雨のせいでしょう。 「ああ、あそこは、いつも冠水するんだ」 写真を撮っていると、 通りがかりのおじさんが、教えてくれました。 堤防の上では、イヌの寄り合いもありました。 10匹ほどのイヌがほえたり、鼻をこすりあわせたり、 にぎやかなものです。

オトーサン、 お腹がこなれてきたので、快調に飛ばしはじめました。 時速28km。 「ありゃ」 異変が起きました。 右のペダルが外れたのです。 急停車して、10mほどバックし、拾います。 「変だなぁ?」 取りつけ直して、走ると、今度は、左ペダル。 「変だなぁ」 ようやく、原因が判明しました。 穴に挿入したまではよかったのですが、 カチャツというまで押し込むべきだったのです。 ・8時10分、5.56km、野田橋 ・8時24分、9.36km、玉葉橋 ・8時27分、10.17km、運河河口公園 利根運河のあづまやで休憩し、お茶を飲みました。 「さて、行くか」 次の目的地は、流山電鉄・平和台駅そばのヨーカ堂。 いつも、ここで休憩してから、帰宅するのです。 もう電車に乗らずにすむので、気が楽です。 時速30kmにアップし、飛ばしまた。 「雨だ!」 見上げると、黒雲。 「まあいいや。どうせすぐ止むだろう」 傘をさして自転車に乗っているひとも出現してきます。 メガネに雨滴が溜まって、視界不鮮明です。 ちょっとスピードを落としました。 「おお、やんだ」 前方のヨーカ堂の看板が大きくなってきました。 右手の運動公園が、また水浸り。 「前回も写真撮ったようなぁ」 そこで、流山橋まで行って、橋の真上から撮ることに。 「どうだ、だいぶ迫力あるじゃん」

撮り終わって、ヨーカ堂に戻ろうとして、考えが変わりました。 流山橋の先、目の前に武蔵野線の江戸川橋。 「そうだ、武蔵野線の南流山駅に行ってみよう。 TXの南流山駅もあることだし.... 南流山駅に寄ってから、帰宅しよう」 いつものように、 サイクルコンピュータの数字をチェックしました。 そして、忘れないように、ICレコーダーに吹きこみました。 「えー、流山橋、8時45分、18.02kmです」


50、我輩、遂に輪行せり!その3

オトーサン、 武蔵野線を右手にみて、県道を走りました。 「あっちへ行くのかな?」 子供をのせたママチャリが右折します。 黒い書類鞄をもった若いサラリーマンも右折します。 「よーし、ついていってやろう」 スピードは、わがロードレーサーのほうが出るのに、 交差点や慣れの差があって、追いつくのに精一杯。 でも、ようやく、南流山駅が見えたところで、抜きさりました。 いつになっても、競争気分が抜けないのは、困ったもの。 「えー、9時ちょうど、19.07km。  いま、自転車を分解し終わりました。  これから、TXに乗ります。  以上」 やはり、大きなTX駅をみると乗らないわけにはいきません。 自転車でウチまで帰るのが、つまらなく思えてきました。 「おお、よく出来てるなぁ」 駅前広場から、TXの改札まで、エスカレータがありますが、 そのほかに、エレベータまであるのです。 しかも、改札をぬけると、 プラットフォームまで、またもエレベーターがあるのです。 足の不自由な方を考えてのことでしょうが、 自転車を担いで歩かなくてすむので、本当に助かります。 「よかった。案外空いている」 プラットホームの人気のないほうに行き、自転車を立てかけました。



「早いなー」 快速電車でしたので、流山おおたかの森までは、 たったの5分。次の駅です。 ここで下車して、野田線に乗り換えれば、いいのですが、 「もうちょっと乗っていよう」 終点のつくばまで行こうかとも思いましたが、 みんながジロジロみたり、囁きあっているので、 早々と守谷で降りることにしました。 南流山からたったの12分。 「ここなら、自転車で家に帰れそうだ」 もちろん、守谷駅ははじめて。 水海道への行き帰り、何度か工事中の駅をみました。 「おお、イベントだ!」 守谷駅は、もう茨城県。 千葉よりも、茨城県のひとの喜びが大きいようです。 駅前広場の特設会場では、歌謡ショー。 周囲はテント村。 茨城県各地の自治体が出店しています。 ミス大子町の美人の配る果実ジュースを飲みました。 勿論、無料。

オトーサン、 簡易トイレを利用してからスタート。 ジャスコ取手店へ向かいます。 そこで一休みしてから、新大利根橋有料道路を渡って、 布施弁天、そして手賀沼に出て、帰宅という胸算用です。 「えー、県道294号線、一応歩道がありますね」 でも、道幅がひろいので、ときどき車道を走ります。 気温が涼しいし、まだあまり走っていないので、 見知らぬ町を走っていくのは、なかなかいいものです。 「えー、乙子交差点にきました。ここから左折すると、 新大利根橋有料道路という表示が出ました。 いま、10時35分、走行距離は、えーと、19.07km。 ...あれっ?変だな。19.07kmのハズはないよ」 「しまった!サイクルコンピュータが壊れてる」 これまで何度も、センサーや本体の位置調整をしてきました。 今回は、自転車の分解・搬送・組立ての間に壊れたようです。 オトーサン、 何とか、サイクルコンピュータを直して、 ジャスコへ向かいました。 「えー、ジャスコにきました。11時です。  距離は、あれっ? 22.03km。こんなハズないよなぁ」 また、壊れたようです。 こんなこともあって、新大利根橋有料道路を渡るのをやめました。 「そうだ、取手まで走ってみよう」 ここも、新ルートです。 幸い、これまでよりも、自転車に優しくできています。 広い歩道を白線で区切って、右側を自転車道としてます。 段差もなくしています。 「ほかの自治体もマネしてほしいなぁ」

「取手って、大きな街なんだ」 市の中心に近づくにつれて、マンションが増えていきます。 「老人の多い場所だなぁ」 入居した頃は、若かったひとが年を取ったのでしょう。 「都市は、年寄りだらけか」 多摩ニュータウンと同じ頃できたのでしょう。 ここも、まさに多摩オールドタウン状態です。 オトーサン、 国道6号線にぶつかりました。 「ああ、ここか」 取手駅前はすぐ先です。 とうきゅうの看板もみえます。 大利根川橋を渡ります。 「ここから東京まで34kmか、近いなー」 渡りきって、休憩がてら河川敷ゴルフ場を撮影しました。 東我孫子CCです。 「ここは、冠水しないなぁ」

2kmほど、利根川CRを上流に向かうと小堀地区。 大好きな古利根沼へ。 夏草が生い茂って、沼のまわりの小道が消えています。

古利根沼から湖北駅、そして手賀沼へ。 すでに経験済みのルートです。 「腹減った!」 時計をみると、11時30分。 手賀沼フィッシグセンターで昼食を取ることに。 「今日は大勢いるなぁ」 そのせいでしょう。 「水も持ってこないなー。注文も取りにこないし」 冷やし中華がきたのは、40分後。 でも、おかげで、美味しく食べられましたし、 一気に、家まで走ることができました。 「えー、1時ちょうど、帰宅しました。  距離は、22.03km。  こんなハズないよなぁ、ほんとに」 はじめての輪行ルートを地図に記入してみました。 実線は、走行ルート。 点線が電車に乗った区間です。 この地図から判断すると、40kmは走っているはずです。


51、我輩、浅草ルートを調査せり

オトーサン、 「今度は、自転車でくるよ」 TX開通の日に、浅草の洋食屋「ベル」に寄った際に、 そのウエイトレスのお姐さんに、そう公約しました。 公約とか、マニフェストは、破られるためにある。 世間では、そう見ているようですが、 女性を裏切ってはいけません。 「武士に二言なし」 下級武士とはいえ、武士の流れを継ぐものとして、 約束は果たさないわけには、いきません。 昨日、取手の大利根川橋を渡ったとき、 「ここから東京まで34kmか、近いなー」 そう思いました。 柏の自宅から浅草まで、行けない距離ではないはず。 とはいえ、今日は、休養日。 「休まなくては。...でもなぁ」 ちょうどそのときのことです。 自動車雑誌「マガジンX」をめくっていたら、 今年6月発売のシトロエンの新車評価が出ていました。 「おー、☆☆☆☆☆だ!」 こんな高評価は、はじめてみました。 「なになに?シトロエンのC4?ほんとかいな?」 いくら専門家が激賞しようと、 わが目で確かめないことには、信用できません。 「どこに行けば、そのC4とやらが、みられるんだろう?j 早速、ネットで探索しました。 「なに?ほんとかよー、千葉県に販売店が1軒もない?」 本社は、有明にあると書いてあります。 「あーそうか、あそこか」 晴海に住んでいた頃、お台場に行くとき、何度も通り過ぎました。 「でも、あそこは遠いなぁ、もっと近い店はないのか?」 目をこらすと、葛飾区に1軒、代理店があります。 葛飾区といえば、浅草のそば。 「こりゃ、好都合だ。一石二鳥だ」 例のお姐さんに会いに行きがてら、 自転車ルートの下調べをし、 ついでに、その新車チェックできるはずです。 「自転車を積んでいこう」 その気になったら、浅草の一部でも、走ってみましょう。 さらに、そのC4の荷台に、自転車が載るかどうか、 それも、チェックできます。 「こりゃ、一石三鳥だ!」 オトーサン、 娘を南柏駅に送ってから、国道6号線へ。 北小金、馬橋、松戸と順調に都内を目指しました。 江戸川にさしかかりました。 「えー、新葛飾橋、まったく動きません」 歩道を自転車がすいすい走っていきます。 よほど自転車を取り出して走ろうかと思いましたが、 クルマを橋の上に停めるわけにもいきません。 ようやく、渡り切っても、また渋滞。 6号に合流してくるクルマがあるのです。 「今度は、ダイジョウブだろう」 さにあらず、中川大橋を渡らなければなりません。 さらに...数百メートル先には、環7との交差点。 またもや、まったく動かなくなりました。 「こりゃ、あかんわ。  災害があったら、この辺のひと、みんな助からんなぁ」

オトーサン、 ようやく、シトロエンのディーラーに到着。 セールスマンらしきひとをみつけて、 「どこに駐車場があるの?」 1時間半もかかっていますから、イライラ。 キツイ調子の質問になりました。 「いや、私、ここのスーパーの関係者でして」 ディーラーの隣にスーパーが本日開店するので、 その応援にかけつけた本部のひとでした。 「すまん、すまん」 後で、このスーパーの目玉商品である ウーロン茶(2リットル×6本)を1本当たり95円でゲットしました。 帰宅して、奥方を驚かせました。 「いくらしたと思う」 「135円でしょう」 ”イヌも歩けば棒に当たる”といいますが、 こんなことはじめてです。

オトーサン、 セールスマンの出会って、 早速、自転車を積み込んでみました。 「おお、ダイジョウブだ!」 これで、C4は、自転車に狂っているひとにとって合格です。 「まあ、フランスは、自転車競技が盛んだから、  当然かもなぁ」 試乗もさせてもらいました。 「いいクルマだなぁ」 「もういいんですか?」 いつも言っていることですが、市街地走行だけでは、 クルマのよさは分かりません。 ロードレーサーやマウンテンバイクの性能を、 市街地で計るようなものです。 オトーサン、 ディーラーを後にして、浅草へ。 デーラーのひとに、 駐車しやすいのは、ロックか、ビューホテルと教えてもらいましたが、 反対車線だったので、ビューホテルに入るのが面倒なので 民間の個人経営の駐車場へ。 「いくらするの?」 「はい、1時間600円です」 「あ、そう」 内心で高いなと思いました。 「自転車なら無料か、1日100円だもんなぁ」 エコロジーの面から考えても、渋滞解消のためにも、 都心に、走りやすい自転車道路網をつくるべきでしょう。 「こんなところじゃ、走ってもしょうがないなぁ」 クルマから自転車を下ろして、 数百メートル先の洋食屋「ベル」のお姐さんに 自転車をみせることも考えたのですが、やめました。 「12時過ぎか、腹減った」 お腹が空くと、どうも自転車に乗る気になれません。 お姐さん、 「あらっ、いらっしゃい!」 「おお、覚えていてくれたか!」 「ええ、勿論よ」 「今日は、自転車でくるんじゃなかったの?」 「野暮用があって、そこまで、クルマで来たもんだから」 「そうなの、残念ね。ウチの店の前に、駐輪すればいいのに」 「そうか、今度、置かせてもらうよ」 「あのー、あたし、子供とTXに乗ってきたわ」 「へぇ、そう!」 「浅草から流山おおたかの森まで行って帰ってきた」 「どうだった?」 「ゆれないわね」 「ああ、ロングレールだからね」 「ロングレール?」 「線路に継ぎ目がない長いレールを使っているんだ」 「詳しいわねぇ」 「まあね、料理を注文していかい?」 「いいわよ」 てなことで、変わりオムライス(1000円)を注文しました。 ぷりぷりしたエビにアサリが入っていて、美味でした。 下町の味がしました。 「この店、おいしいな、また来るよ」 「お客さん、あたしの父親の年齢なのに、  元気そうでうらやましいわ」 「.....」 オヤジの一種と見られている厳粛な事実が判明いたしました。 オトーサン、 店を出ると、すぐ前が、浅草公会堂。 ちょっと立ち寄ってみました。 「へぇ、こんなものがあるんだ!」 浅草に縁の深い芸能人の手形が100ケ以上、 前庭に並んでいます。 興に乗って、4名の手形を撮影しました。 読者のみなさん、 サインの判別がつきますか? 越路吹雪、小沢昭一、 そして、美空ひばりとビートたけしさんです。





「そういえば、名古屋のTV塔そばのロサンゼルス広場に、  ハリウッドのスターの手形があったっけ」 このロス広場の噴水公園の設計を担当しました。 ただし、手形は後から名古屋市が追加したもの。 これから、愛知万博に行かれるかた、ちょっと立ち寄ってくださいナ。 「人力車だ!」 また、1枚撮影しました。 でも、この写真の見どころは、人力車ではありません。 背景になっている浅草フランス座です。

○ビートたけし  塗装業の父・北野菊次郎(1897-1977)と母・北野さき(1904-99年)の  四男として生まれる。  都立足立高校卒業し、明治大学工学部に入学するも中退。  浅草にあったストリップ劇場・浅草フランス座のエレベーターボーイをしていたが、  同劇場を取り仕切る「浅草の首領」こと深見千三郎に師事し、  前座芸人・北千太としてコントを学ぶ。  幕間コントに出演して腕を磨き、  前座仲間とのコントコンビでのデビューを目指すが、仲間の病気により頓挫。  松鶴家千とせ門下の漫才師、ビートきよしに誘われ、  師匠の深見に冷笑されつつも、  漫才コンビ・松鶴家二郎次郎の二代目となり漫才師に転身。  後にコンビ名を空たかしきよしとする。  ツービートと改名してからは、  たけしのツッコミに、きよしがボケるスタイルにチェンジ。  「赤信号みんなで渡れば恐くない」などの毒舌に隠れた、  鋭い世相批判などが若者達に受け入れられ、  1980年代のMANZAIブームで一躍人気者になった。 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 若い読者のみなさん、 名エンタテイナー、名映画監督、 そして、いまや東京芸術大学大学院教授のたけしさんが 若い頃、苦労していた、あのフランス座なのです。


52、我輩、霧の手賀沼を走る

オトーサン、 「一週間ぶりか」 手賀沼のホームコースでの朝練です。 早起きして、朝5時45分ニスタートしました。 「しまった!」 ICレコーダーを忘れてきました。 今回は、「えー」と「以上」なしで、ご勘弁ください。 「おお、ここでも掃除しているひとがいる」 わが家のそばの公園なので、うれしくなりました。 30分ほどで、手賀沼へ。 「朝は気持ちいいいなぁ、涼しいし」 Yahoo天気予報の柏の気温は、午前6時で23度でした。 「霧が出ている。もやというべきかな?」 野焼きの煙が朝日を覆っています。

「もう、収穫シーズンなんだ」 昨日寄った道の駅しょうなんには、 新米販売の幟が立っていましたっけ。 前回は、新型案山子を撮影しましたが、 今回は、稲穂をクロースアップ。 「お百姓さん、ありがとう」 「実るほど、頭を下げる稲穂かな」 「もう若いひとは、知らんだろうなぁ」 子供の頃、祖母から何度も聞かされた言葉です。 儲けると威張り散らすひとが増えました。

オトーサン、 「今日は、北柏ふるさと公園を撮るか」 柳が取り囲む池に朝日が差しこんでいます。 「おお、あひるの散歩か」 「あいつがボスか、他のがついていく」

オトーサン、 公園を出て、手賀沼ふれあいラインへ。 「おお、稲が干してある」 歩道の手すりに収穫した稲を掛けて、干しているのです。 手抜きというべきか、いいアイデァアと褒めるべきか。

6時45分、松屋へ。 納豆定食(350円)に野菜サラダ(150円)を追加しました。 今日のバイトくんは、気持ちのいい青年です。 「いらっしゃいませ」と声が出ます。 持ってきたときには、 「健康的な朝食ですね」とほめてくれました。 「ありゃ?野菜サラダにも卵がついていた」 卵2ケを食べるのは、健康的ではなさそうです。 「これ、キミにあげるよ」 卵1ケを彼にあげました。 「ありがとうございます」 食べ終わって食休みがてら、撮った画像の整理をしていると、 バイトくん、やってきて 「お冷や、いかがですか?」 「ありがとう」 松屋でこんないいバイトくんに会ったのは、はじめてです。 オトーサン、 20分ほど気分よく松屋で過ごしてから、 7時5分スタート。 手賀沼公園を右にみて、遊歩道へ。 時速10km程度で、散歩の邪魔にならないように走りました。 老夫婦の2人連れ。娘と愛犬との散歩。 ほほえましい光景です。 手賀大橋を渡って、例の迂回路へ。 「もしかしたら、走れるようになっているかも」 ほぼ堤防工事は終わって、砂利道ができていました。 「9月30日、完成か」 意地悪な柵は、まだ残っています。 450mほど、自転車を押して歩きました。 「暑いなー」 ぐんぐん気温が上昇しているようです。 この分だと、今日も、確実に真夏日になるでしょう。

その後は、自転車道を猛スピード。 「涼しいなー、30kmは出ただろう」 帰宅して、早速、サイクル・コンピュターをチェックしました。 ちょうど8時、走行距離24.04km。 「うん、今日は壊れなかったなぁ」 平均速度、14.7km、 最高速度は、32.5kmと思ったよりも、出ていました。


53、我輩、つくばに遠征せり、その1

オトーサン、 すでにTXに3回乗っています。 @流山おおたかの森〜浅草、 A南流山〜北千住 B南流山〜守谷 いずれも中途半端。 終点のつくばまで、行ったことがないのです。 「つくばねぇ。用事もないしなぁ」 でも、ヒラめきました。 「そうだ、つくばまで輪行して、  つくばから家まで自転車で走って帰ってくる。  こりゃ、名案かも」 オトーサン、 「えー、5時21分、スタートします。  以上」 最寄りの増尾駅へ行き、 前回同様、自転車を分解し、輪行袋に入れました。 「えー、手間取りました。汗をかいてしまいました。  おかげで、36分発に乗り遅れて、47分発になってしまいました。  以上」 前輪やペダルの取り外しは、 前よりもスピーディになったし、 クランクをバンドで固定するのも、うまく行きました。 ところが、前輪を後輪に重ねて、バンドで固定しようとすると、 バンドが短すぎるのです。 ああでもない、こうでもないと試みましたが、 結局、輪行袋に前輪を放り込んでチャックして誤魔化しました。 (後で、説明書の図をよくみたら、  前輪を後輪に重ねるとは、書いてありませんでした) オトーサン、 「えー、いま、柏駅です。エスカレータを発見しました。  以上」 前回、階段の上り下りで、息がはずみました。 東武野田線、柏駅発、5時53分。 流山おおたかの森着、5時59分。 TXのホームへは、難なくエレベータで行けました。 「何だと??  次発つくいば行き快速は、6時30分だって。  冗談じゃないよなー」 どうも、休日の朝は、本数が少ないようです。 「しょうがねえなぁ、オニギリでも食うか」 プラットホームのベンチには、若い女性1人と若い男性1人。 まあ、この程度の人数ならいいでしょう。 5分もしないうちに、食べ終わりました。 「ヒマだなー」 てなことで、 6時16分発の守谷行きに乗ってしまいました。 柏の森キャンパス、柏たなか、そして守谷。 10分後には、守谷着。 車内アナウンス。 「つくば方面に行かれるかたは、一番線でお乗りかえください」 「面倒だなぁ」 また東武野田線の柏駅のように同じ電車なのに 別のホームまで上り下りをしなければならないとは。 「なーんだ、同じホームだ」 しかも、普通電車が待機していて、6時27分に発車。 「TXは、野田線よりいなぁ」 しかも、4人掛けの椅子のある車両だったので、 うれしくなって、車内を撮影しました。

オトーサン 時計とにらめっこ。 ・みらい平 6時32分   ・みどりの 6時35分 ・万博記念公園 6時38分 ・研究学園 6時41分 ・つくば 6時44分 「なーんだ、各駅とも、3分間隔なんだ」 終点のつくば駅は、地下ホームでした。 「おお、ここもエレベータがある、さすがTX!  ややっ...」 北方面A1出口、最後は階段でした。 それも、29段も! 息をきらして、自転車の組み立てに入りました。 今度は、順調に完了。 ペダルもカチッと嵌めることができました。

オトーサン、 「ないなぁ」 ウェアの後ろポケットに入れておいたはずのメモが見当たりません。 いつも重宝しているLivedoorの地図には、 まだTXの駅が表示されていないので、 「つくばエキスプレス」と入力して、TXつくば駅の住所を発見。 ・茨城県つくば市吾妻2-128 ここを起点に、小貝川の長峰橋から大和橋までのルートをメモしたのです。 その貴重なメモがないのです。 パスネットカードを出し入れしたときに落としたのかも。 幸い、すぐそばに交番がありました。 でも、残念なことに不在。 ぶらついている高校生3人組に出会いました。 「ねぇ、キミたち、小貝川、どっちへ行くの?」 「ボクたちも、ここはじめでなんです。  筑波山へ行こうと思って」 「あ、そう」 空振りでした。 すると、まったく好都合なことに、赤シャツのサイクリストが出現。 「すいませーん。  小貝川に出たいんですが」 「小貝川ですか。  この先の交差点を右折し、直進してください」 小貝川CRを走り慣れているようです。 「ありがとう、助かりました。  どこに行かれるのですか?」 「朝の散歩から帰ってきたところです」 「そうですか。ここの歩道、広くて走りやすそうですね」 「TX開通に合わせて、歩道の段差をなくしたのです」 「へぇ」 筑波大の若手研究者のようでした。 「そういえば、Kさん、どこに住んでいるのかなぁ?」 同僚が筑波大に転籍していきました。 オトーサン、 「確か、小貝川に出るまで10kmほどあったよなぁ」 若手研究者に教えてもらったものの、 はじめての道は、やはり不安です。 ものの1kmくらい走ったとこで、気づきました。 「しまった!」 サイクル・コンピュータの速度表示が消えています。 「これからは、組み立て時に確認しょう」 道路標識が見えました。、 この123号線を直進すると、水海道と書いてあります。

「おお!JRIだ!!」 何という偶然でしょう。 7時25分、3.87km地点で、日本自動車研究所の正門に出ました。 「Sくんの勤め先だ」 トヨタ勤務の頃、役員連中の視察に備えて訪問しました。 本館で概要説明を受け、テストコースで試乗、衝突実験見学。 その後の質疑応答で、 「常磐新線が開通するので、テストコースが削られますので、  移転を考えなければ」 確か、そんな話がありました。

守衛さんにSくんの近況を聞くと、 「ああ、プリウスで通っている方ですね。  TXが開通したので、万博記念公園駅から歩いてこられます」 「へえ、駅が近いんだ」 「そうなんですよ。お見えになったことをお伝えしましょうか?」 「ありがとう。いいよ、後で電話するから」 そういえば、その昔、筑波博にきましたっけ。 1本の木に、1万ケのトマトがなっていました。 あと覚えているのは、 ソアラに乗って、開通したばかりの常磐道で160km出したこと。 そうそう、息子が寮に入っていた名渓学園も訪ねたっけ。 オトーサン、 「えー、7時46分、7..25km。下河原崎にきました。  エキスポ大通りと谷原学園大通りの交差点です」 ここから、道路は急に1車線、田圃のなかの道を走ります。 木陰を選んで右側の歩道へ行ったり、左へ行ったり。 適度に坂道もありますが、大したことはありません。 「お?ありゃ、何だ?」 左手に、奇怪な建物が出現しました。 7時55分、9.19km地点です。. 思わず、写真を撮りました。 「新興宗教か、公共施設か?」

「おお、小貝川だ!やったぁ」 10.49km地点でした。 ただし、橋の名前は、長峰橋ではなく、新福電橋でした。

ここまでのルートを地図に落とすと、以下のようになります。 ひたすら西にむかって走ったのです。 いわば、小貝川なる西方浄土をめさして。


54、我輩、つくばに遠征せり、その2

オトーサン、 「おお、シロサギの楽園だ!」 小貝川も上流になると、自然が豊かなようです。 写真におさめたのは、群れのごく一部です。

「あの、あのすごい建物、なんの施設ですか?」 釣りにきた男性2人に聞きました。 「ちょっと分からんですねぇ。  リッショウコウセイカイかな?」 「ちがうよ、結構有名な宗教ですよ」 「あ、そうですか」 この2人に、これ以上質問してもムリのようです。 次に追い越したのは、おばあさん2人組。 「あれね。ヨーコーシだよ」 「そうそう」 「どういう字書くのですか」 「太陽の陽に、光、それからコ」 「コ?」 「小学校の小だな」 「陽光子ね。どうもありがとう」 読者のみなさん、 後で調べたことをご紹介しましょう。 ○陽光子友の会 ・活動の目的 真光の業(手かざし)と教えの実践に励み、 信者が病・貧・争・災より解放され、 健(無病化)・和(無対立)・富(脱貧)を実現する事によって 地上天国文明を建設する。

・教団の歩み  1974年に光玉が亡くなった後、 後継者争いを経て関口榮が二代目となり、 現在はその子息の関口勝利が三代目を継承している。  1959年 光玉が啓示を受け、神田須田町に「陽光子友の会」創立  1963年 宗教法人 世界真光文明教団、登記  1967年 田園調布に仮本殿竣工  1973年 初代光玉昇天、二代目就任  1975年 聖地決定(伊豆天城に60万坪)  1987年 世界総本山本殿竣工  1988年 アメリカ進出  1996年 二代昇天、三代目就任  1998年 台湾進出 ・真光系諸教団  真光系諸教団(まひかりけいしょきょうだん)とは、  かつて世界救世教の信者だったと言われている  岡田光玉が設立した新宗教系教団「世界真光文明教団」  およびそこから分派ないし派生した一連の教団のことを指す。 ・世界真光文明教団  ・崇教真光  ・神幽現救世真光文明教団  ・陽光子友乃会  ・真光正法之會  ・ス光光波世界神団  出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』ほか オトーサン、 「おお、31kmポストだ!あと31kmか」 この小貝川CR、距離表示がしっかりしています。 しかも、利根川走郎さんが、 「小貝川コース整備状況」まで詳細にまとめておられるのです。 下記は、その抜粋です。 左岸 右岸    -------   新福雷橋  31km ☆  ☆   平和橋 30   ☆  ☆ 29   ☆  ☆ 28   ○  ☆ 27   ○  ○   福岡大堰    福岡橋 26   ☆  ○ 25   ☆  ○ 24   ☆  ○ 大和橋 ------------------- ☆ 舗装有り、車進入不可 ○ 舗装有り、車進入あり ● 舗装なし、車進入あり × 土手走れず オトーサン、 「えー、8時9分、18.03km、平和橋にきました。  以上」 「えー、8時18分、15.06km、福岡大堰にきました。  堰を落ちる奔流の水音がすごいですねー  以上」 これは、関東3大大堰のひとつ。 これから、岡堰、豊田堰を通過する予定ですから、 そうすれば、全部みることになります。 「ふーん、そうなんだ」 大きな案内板があって、 1625年、関東郡代・伊奈半十郎忠治による大工事の模様が 記されています。 「治水は、案外、大事なんだ」 最近のニューオリンズの洪水騒ぎがいい例です。 死者は、数千人に達するとか。 ここで、トイレ休憩。 アンパン1ケ食べ、お茶をごくごく飲みました。 「残りsくなくなったなぁ」 すぐ先が、福岡橋。 「大きな橋だなぁ、4車線もある」

オトーサン、 「えー、8時45分、19.47km、大和橋にきました。  着きましたねー」 やや感慨があるのは、水海道の駅をめざして 小貝川を、ここまで遡ってきたことがあるからです。 「もう安心だ、メモなしでも」 途中、サイクリストの大集団とすれちがいました。 挨拶すりと、数人が手を振ってくれました。 「どこへ行くんだろうなぁ?」 左岸 右岸    ------- 23km  ○  ☆ 22   ○  ☆ 21   ○  ☆ 川又橋 20   ○  ☆ 伊奈橋 19   ○  ○ 谷原大橋 「えー、順調に走ってきました。  谷原大橋につきました。  ちょうど午前9時。 24.34kmです。  今日は、右岸の橋の下をくぐりぬけましょう。  以上」 「ありゃ、砂利道になってしまいました。  しまった。左岸を走るべきだったんだ」 無理やり先に進んでも、何キロ砂利道が続くかわかりません。 やむをえず、引き返すことに。 「暑いなぁ」 自転車から降りて歩きはじめると、急に暑さがこたえてきます。 「もう、お茶もないしなぁ」 谷原大橋の左岸のたもとにコンビニがありました。 コークをがぶのみ、お茶も買いました。 「ここオアシスだな」 「みなさん、よくお寄りになりますよ。  先程の方たちは、筑波山に行くと言ってました」 「ああ、あの連中ね」

オトーサン、 水分を補給し、15分も休憩したので、 元気が回復しました。 「えー、9時28分、28.64km地点です。  この橋、今日は渡ってみましょう。  以上」 欄干もない木造の橋ですが、川が身近に感じられます。

オトーサン、 この後、またもや道を間違えました。 稲豊橋から右岸に出るべきところを、 常総橋から右岸に出てしまったのです。 引き返すのがシャクなので、 川からつかず離れに警戒しながら車道を走りました。 「やっぱり、メモを紛失したのが響いたなー」 データをもとに走るのと、 メモを持たずに走るのとでは、大違い。 ●の舗装なしや、×の走れないの道に行ってしまって、 引きかえしたり、車道を走ったりせずにすみます。 左岸 右岸    ------- 谷原大橋 18km  ☆  ○ 17   ☆  ● 小目沼橋 16   ☆  ● 15   ☆  × 常総橋   9時37分、30.35km 14   ☆  × 13   ☆  ×   稲豊橋   9時47分、 32.62km  12 ○  ☆ 11 ○  ☆ 10   ○  ☆ オトーサン、 それでも、稲豊橋を過ぎると、気分がよくなります。 右岸も理想的なCRです。 景色もいいし、道幅も広くなり、路面状態も最高です。 「やっと着いた」 10kmポスト付近の岡堰水神公園で休憩しました。 「ツクツクホーシ、ツクツクホーシ」 前回は、ミンミンゼミでしたが、今回はもう秋の蝉。 木陰のベンチにゴロン。 「何か釣れました?」 「いや、来たばかりだから」 「ほんとうだ」 バケツに1匹も入っていません。 「この公園、水道があれば最高なんだけどなぁ」 汗が吹き出ていです。 「この分じゃ、もう30度超えただろうなぁ」 自宅まで帰ろうとすると、距離だけでなく、 暑さとの戦いになってきました。

オトーサン、 「足が重たくなってきたなぁ。  リュツサックも重たくなってきた」 元気なときは、何ともない輪行袋とカメラの重量がこたえてきます。 何度も、走りながら肩こりをほぐします。 左岸 右岸    ------- 9km ○  ☆ 8   ○  ☆   ニ三成橋 10時16分、38.58km 7   ○  ☆ 6 ○  ☆ 5  ○  ☆ 4  ○  ☆ 「休もう」 ニ三成橋から4kmほど先の 10時28分、42.49kmの藤代総合公園にある 南総合防災センターのトイレへ。 「おお、蛇口がある!」 頭から、水をかぶりました。 浴びるそばから、頭髪が乾いていく感じです。 サイクルウァアも脱ぎました。 「案外、濡れていないなぁ」 高いだけあって、速乾性なのでしょう。 「ありゃ、こんなところに」 サイクルウェアに触ると、メモ用紙の触感! 「なーんだ、そうなんだ」 実は、サイクルウェアの背中のポケットは 3つもあったのです。 左右をチェックして、ないものとあきらめたのでした。

オトーサン、 10分ほど休憩して、スタート。 また、気持ちに余裕が戻ってきました。 「へぇ、カヌーで川下りか」 止まると暑いのですが、写真を撮りました。

  左岸 右岸   ------- 3km ○  ☆ 2 ○  ☆ 小貝橋 藤代大橋 1   ☆  ☆ 0 文巻橋 オトーサン、 10時50分、45.58km、 国道6号線にかかる文巻橋に着きました。   「つくばから、小貝川CRの起点まで来たんだから、  これで、よしとするか」   近くには、常磐線の藤代駅。 「輪行するか」 柏駅からまた走るという手もあります。 読者のみなさん、 これまで走ってきたルートを地図に落としてみましょう。 「随分遠回りしてるねぇ」 「そうなんですよ」 小貝川CRを走るのは、半円の周りを走っているようなもの。 つくばから、6号線沿いに南下した場合の 1.5倍以上の距離になるのです。


55、我輩、つくばに遠征せり、その3

オトーサン、 「藤代駅へ行くか」 「いや、ここは頑張りどころだ」 内心の綱引きがありましたが、小貝川の終点まで行くことにしました。 終点というとなにですが、利根川に注ぎこむ場所です。 「まあ、バテたら、取手駅から輪行しよう」 「取手まで行って、まだ元気だったら、我孫子まで行こう。  さらに元気だったら、北柏まで行こう」 いずれも手賀沼へ出られます。 前者なら、手賀沼公園、後者なら、北柏橋へ出ます。 ここで、常磐線の駅をご紹介しておきましょう。 取手ー天王台ー我孫子ー北柏ー柏となります。 取手から柏まで、12分。 オトーサン、 例の魔のトンネルにさしかかりました。 「えー、10時52分、46.16km。  常磐線の下を無事通過しました」 読者のみなさんに、いかに道幅が狭いか、 分かって頂こうと、ミニバンの来るのを待って写真を撮りました。

「河口まであと7kmだ。頑張ろう」   左岸 右岸   ------- 文巻橋 7km  ★  ★ 6 ☆  ☆ 5 ☆  ☆ 4 ☆  ☆ 高須橋  11時6分、49.61km 3 ☆  ☆ 2 ☆  ☆ 1 豊田堰   11時12分、 51.50km 戸井田橋  0 ☆  ☆ 11時19分、 52.94km 「やけに水が少ないなぁ」 豊田堰を撮ったあと、 「この写真も1枚撮っておこう」 小貝川が利根川に合流する地点も撮影しました。

オトーサン、 今度は、利根川CRを走ります。 「暑いなぁ」 汗が膝にしたたり落ちてきます。 「取手芸大だけど」 もう撮影などしている場合じゃありません。 ひたすら、河原を、背の高さになったヨシ原の中を走り続けました。 「喉が渇いたなぁ」 停車して、飲むのが筋ですが、走りながら飲むことに。 これって、ツールド・フランスの選手みたいです。 ホルダーからペットボトルを取るのは、簡単ですが、 そのあと、蓋をあけるのが大変でした。 歯で噛んで、ねじって何とか開けました。 「うまーい」 「でも、閉まらんなぁ」 ついに一瞬だけ停止して、蓋を閉めました。 「腹減ったなぁ」 暑さと空腹と疲れで、走るのがイヤになってきました。 「オレは、何やってるのか」 エアコンの効いた部屋で、DVDでもみてりゃよかったのです。 オトーサン、 「おー、着いた!」 ようやく取手駅のそばの大利根橋が見えてきて、 涙が出るほど、うれしくなりました。 土手から降りて、取手駅へ。

「えー、11時55分、60.22km、ついに取手とうきゅうに着きました。  これから、フードコートに入ります。  以上」 本当は、道路を渡って、 30m先のミスタードーナツに行きたかったのですが、 それも面倒です。 いつもなら、絶対に近づかないフードコートに入りました。 「食欲ないなぁ、中華丼でも食うか」 30分ほど休んで、冷水を何度もお代わりしました。 中華丼のご飯を少し残しました。

「えー、12時35分、スタートします。  もう一駅先まで行ってみましょう。  以上」 いつもは、大利根橋を渡ると、2kmくらい戻って、 古利根沼に出て、それから手賀沼に向かうのですが、 それでは、遠回りになります。 「ショートカットしよう」 常磐線の線路沿いに車道を走りました。 「えー、天王台駅北口にきました。  12時55分、64.27kmです。  取手で休んだばかりですが、休みましょう。  以上」 駅前のルパンという喫茶店に入りました。 アイスコーヒーを注文し、一気に飲み干しました。 「ケーキあるかなぁ?」 マロンケーキも食べました。 疲れたときは、甘いもの、これに限ります。

オトーサン、 1時15分に店を出て、再び線路沿いに走ります。 途中で、南下して、我孫子駅に向かいました。 「変だな、行きどまりだ」 大きな団地のあちこちをむなしく徘徊しました。

「ここは、戻ろう」 天王台の南口へと戻りました。 ここから南下すれば、手賀沼に出られるでしょう。 見慣れぬ線路を横断しました。 「これって、成田線か」 単線です。

「えー、1時34分、67.36km、高野山新田に出ました。  前にみたような場所です。  もう手賀沼のそばでしょう。  以上」 さらに南下すると、 市民農園にぶつかって手賀沼に出ました。 走り慣れた遊歩道を手賀大橋に向かいます。 「遠いなー、こんなに遠かったっけ」 「えー、1時44分、69.23km、手賀大橋につきました。  もうダイジジョウブ、完走できそうです。  つくばから、家まで自転車で走りきれそうです。  以上」 オトーサン、 「えー、いま新柏駅です。  2時45分、77.11km、この店で休みましょう」 あと2kmほどだというのに、まことにだらしない話です。 「レモン・スカッシュ!」 おばさんが気遣ってくれて、 エアコンの効く席へと案内してくれました。 「ロードレースにでも出られたのですか?」 「いや、筑波から帰ってきた」 「まあ」 ちょっと、得意な気分になれました。 でも、あと一息。 「えー、2時56分、79.42km、家に着きました。  やったぁ」 平均速度15.7km、最高速度29.4km。 サイクルコンピュターが故障して1kmほどロスしたので、 その分を加えると、80.42km走ったことになります。 地図に走行ルートを落としてみました。 なお、この日の午後3時の気温は、33度を記録していました。


56、番外編:比嘉さん写真集

オトーサ、 「これは、名文だ!」 比嘉さんの「輪行男の一日」なる文章に感動しました。 つくばから自宅まで80kmを走って帰ってきただけで、 足がつるわ、体重が2kgも減るわ、バテバテというのに、 同年齢の比嘉さんが、頑張り通しているとは、 「大したもんだ。足元にも及ばんなぁ」 自転車による欧州縦断旅行のご無事を祈って、 アルバムを作成してみました。 ご興味をお持ちのかたは、下記サイトをご覧下さい。 出典:輪行男Yoshiのヨーロッパ縦断輪行記     http://www.yoshi2005.exblog.jp ○輪行男の一日  たんぽぽのような種が綿のようなのもをつけ ふわふわ路上を舞う。 乳牛が日々草を食うそして昼寝をする。 広いひろい麦畑を一日中トラックターでぐるぐるまわり 収穫をしては耕し、耕しては種をまく。 移動せずに暮らす鳥たち、 毎年繰り返し移動する渡り鳥、 固定した土地あるいは地球上の固定したルートを移動する昆虫や人間、 それぞれのパターンで生きている。

PHOTO:ピレネー越え



PHOTO:地中海

そんな大自然のなかをペタルをこいで移動する輪行男もいる。 彼が繰り返す一日はどうなんだ。  朝6〜7時に目をさます。 炊事道具を携帯していないためキャンプの日は朝食ぬきで出発。 宿に泊まるときは朝食付き。 北欧からベルギーまでの国々の朝食は豪華だ。 ハム、ソーセージなど肉系に卵、果物、ヨーグルト、シリアルに 種類の多いパンが食べ放題。 太る訳だ、いや越冬のための皮下脂肪貯蔵か。 昼食用にサンドイッチを作りこっそりしまう。 貧乏根性。 なんだかんだで出発が遅くなるのは性格。



PHOTO:きび畑、サボテン

雨が降ろうが風が吹こうが坂だろうが前進しなけりゃ終わりがない。 今回はラジオもテープの携帯していない、自然の音のみ。 雨風だと進みが遅い。 天気だと撮影で進みが遅い。 昼飯、おやつ、水をせっせと吸収。

PHOTO:昼食、そしてテントの設営



PHOTO:街のシンボル、黒いフラミンゴ、

PHOTO:中世の城、サグラダ・ファミリア

 フランスの朝食はいかん。 サンドイッチを頂戴するほどのものがない。 とて、パン屋も店も12時から2時ごろまで閉店、 田舎道にはレストランもないに等しい。 バーは開いているが飲酒運転では先にすすめない。 閉店前に食料を求めなければいけない。  夕方宿かキャンプ所探し、これはなかなか大変だ。 予定を組んで宿も予約する旅人も多いが肌にあわない。 天候、地形、体力、撮影で自由でだりたい。  宿についたら、まず洗濯それから整理体操、シャワー。 身を清めて夕食さがしにクンクン鼻を活用。 ビールかワインに地元に料理とうまく行けばいいが そうもいかないことがある。



PHOTO:街角のカフェ、スペインの花嫁

メモを記す。  寝る。 翌日も繰り返す。 またくりかえす。 乳牛との違いは日々移動していることか。


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