オトーサンの写真美術館

第二十九回は、わが家の春PART2。
また春がめぐってきました。
わが陋屋の庭に咲いている花々をご紹介しましょう。
本当は、”わが世の春”にしたかったのですが...
しがない年金生活者にとっては夢のまた夢。
「何、この天引き、年金が目減りしている!」
「ガソリン、160円かぁ」
「ムダな道路作りやがって」
国民は怒ってます。

そんなわが心を癒しているのが、
この可憐なチューリップです。
倹約して2年間も球根を買わなかったのに、
一生懸命頑張ってくれて、茎がどんどん伸びて、
今年は奇跡的にひとつだけ花が咲きました。
3年物、いわばチューリップのビンテージ。

「きれいだなぁ。
 NYにいる娘に見せてやりたいなぁ」
こんなもの、Flower Shopに行けば、
いくらでも見られるでしょうが、
この健気さ...やはり実物だなければ感じとれないでしょう。

「空谷の跫音」
そんな言葉、ご存知でしょうか?

寂しい日々を送っているところへ
思いもかけなかった懐かしい人が訪ねてきたり、
うれしい便りが届いたりする喜びを言う。

花の便り...も、「空谷の跫音」ですよね。

スズラン、大好きです。
川中美幸さんの歌「君影草〜すずらん〜」、
こんな出だしでした。

♪白い小鈴を ふるように
 君影草の花が咲く

スズランのように白い花といえば...

♪白い花が 咲いてた
 ふるさとの 遠い夢の日
 さよならと 言ったら
 黙ってうつむいてた お下げ髪
 悲しかった あの時の
 あの白い花だよ

あなたの初恋のひと、どの白い花?

これは、エリカ。
西田佐知子さんの歌「エリカの花散るとき」、
こんな出だしでした。

♪青い海を見つめて 伊豆の山かげに
 エリカの花は咲くという

この歌、誰が歌ったのでしょうね。

♪赤い花摘んで あの人にあげよ
 あの人の髪に この花さしてあげよ
 赤い花 赤い花 あの人の髪に
 咲いて揺れるだろう お日様のように

「北国の春」
ご存知、千昌夫さんの名曲。

♪白樺 青空 南風
 こぶし咲くあの丘 北国の
 ああ 北国の春

こぶしと木蓮をよく間違えて、つれあいに笑われます。
「ハクモクレン、いいなぁ」
「あたし、シモクレンが好きよ」
これって、性格の不一致に当たるのでしょうか?


最後は、実。
花ではありません。
・柚子(ユズ)。
実つきがいいので、日当たりの悪い庭なのに鈴なり。
「これがみんな金塊だったらなぁ」
「今日の金相場、下ってるわよ」
「そんな実も蓋もないこと、言うなよ」
お互い、大金には無縁の衆生。
でも、花も実もある人生を送りたいものですね。

撮影機材:Nikon COOLPIX S500


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