目次
まえがき 1 MTBとは? 2 XCを選ぶ 3 バーは長いな 4 サスペンションの効果 5 ヘッドショック? 6 2wayシフトレバーだって? 7 27段変速 8 ディスクブレーキ 9 タイヤを替える 10 ペダルを替える 11 サドルを替える 12 ホイールを替える 13 タイヤの空気圧 14 ボトル 15 タウリンのスペック 16 キャノンデール社の歴史
まえがき
オトーサン、 手賀沼で、変ったひとに出会いました。 サイクリング・ロードを走らず、 黙々と道路脇の草地を登り下りしているのです。 時々、挨拶を交わすようになりました。 乗っているモデルは、"SPECIALIZED STUMPJAMPER"。 前後サスペンションつきです。 「こいつは、2台目だけど、いいですよ」 オトーサン、 俄かにMTBを買う気になりました。 ロードレーサー、小径車、ミニベロ、電動自転車と遍歴を重ね、 まだ持っていないのは、マウンテンバイク(MTB)だけ。 正確に言うと、MTBに乗っていたことがありますが、 ひどく鈍重だったので、あまり使うこともなく、 放置しておいたら、錆びだらけになったので、 引越しを機に処分しました。 「...最近のMTBは、良くなっているのかも」 自転車雑誌を読むと、MTBの記事に目が行くようになりました。 特に、背中を押したのは、次の本。 ・伊藤礼「こぐこぐ自転車」平凡社 自転車遍歴をしてきた伊藤さんが買ったのは、"KLEIN ATTITUDE V" 「最初からマウンテンバイクを買うのが正解であったかもしれなかった。 すると今までだったらとても登ろうという気にもならないような 急坂でも、平気で登れるのであった。 タイヤが太いのも頼もしかった。 今まで、ほんの僅かの敷石のひび割れにもタイヤがとられて、 何度危ない思いをしたかもしれなかった。 転んでしまったことも数回以上だ。 "ふん、こういうものか。マウンテンバイクというのは”と 私はひそかに、心満ちる気分を味わった」 オトーサン、 「そうか、そういうものなのか。 急坂でも、平気で登れるのか」 筑波山の不動峠をご存知ですか? ここは、首都圏の定番ヒルクライム練習コース 挑戦して、これまで何度か涙を呑んでいるのです。 最初に、使った機材は、"KLEIN REVE V" 30段変速ですから、ローギアにすれば楽勝のはず。 でも、4kmの登坂で、3回も休憩し、30分。 早いひとなら、15分ですよ。 そこで、登坂性能で定評のあるLOOK号を買い、 しかも、コンパクド・ドライブにしてみました。 そして、満を持して、リベンジへ。 だが、おお、神よ。 ローギアにして、スタート。 出だしの2kmは、"KLEIN REVE V"より楽でした。 だが、その後は...、 心臓パクパク、破裂寸前に。 おまけに腹痛も。 4回休んで、30分。 あえなく挑戦は失敗したのです。 心のなかに吹き荒れる想念を羅列すると... 「高価な機材でも、ダメなのか」 「台風の後で、路面が荒れていたせいかも」 「年だからあきらめるか」 迷っていたときに、出会ったのが、伊藤礼さんの一言。 「急坂でも、平気で登れるのであった」 オトーサン、 ようやく心を決めました。 「MTBを買い、もう一度トライしよう」 そして、タウリン号にめぐりあったのです。
オトーサン、 本格的なMTBは、はじめてです。 「とにかく軽くしたい!」 「減量を極めたい!」 「世界で1台のマイバイクをつくろう!」 途方もない夢を追いはじめました。 そうなると、そこらの完成車を買うだけではダメ。 軽量化のために様々なパーツについての知識が必要です。 自分だけの仕様を作っていくというのは、 お金も手間も時間もかかります。 自動車では億万長者でないと不可能ですが、 自転車ならば、ボーナスを当てれば可能になります。 楽しく奥行きのある世界が開けてくるのです。 タウリン号によって、MTBに対する考えが180度変わりました。 ロードレーサーにひけをとらないほど軽快で、 ロードレーサーが不得意な場所でも走れるのです。 「これ1台あれば、ほかはいらない」 そう言い切ってもいいほどです。 「どうやったら、チョー軽いバイクがつくれるの?」 以下は、3ケ月がかりで、それを実現した顛末です。 1〜8では、パーツの紹介、 9〜12では、パーツ交換、 13〜17では、その他の事項について書きました。 やや専門的な知識は、補足にしました。
1 MTBとは?
オトーサン、 通販で有名な"サイクルベースおおやま"で、 ジャイアンツ、そしてクラインを買ってきました。 いずれもロードレーサー。 頻繁に出入して顔なじみになった店員さんに相談しました。 「ロードレーサーよりも軽いMTBないかなぁ」 「...」 そんなものは、なさそうです。 冷静に考えれば、あるはずありません。 別の機会に、別の表現で聞いてみました。 「MTBのなかで、軽いのは?」 「クロカンです」 「クロカン、どういう意味?」 「起伏のあるダートを軽快に走るために作られたバイク。 クロスカトリー、XCと書きます。 ...ダウンヒル、やりますか?」 「オレ、そんなこわいことしないよ」
ダウンヒル
店員さん、 「じゃ、ハードテイルでいいですね」 「何それ?」 「フロントだけにサスが付いているのをハードテイルといいます」 「リアにもついているのは?」 「フル・サスペンション」 「そいつの軽いのはないの?」 「オールマウンテンでしょうね」 「何それ?」 「フルサスで、下りだけでなく、上りもいいんです」 「それ、いいじゃん」 「でも、クロカンほど軽くはないですよ」 「じゃ、ダメだ」
2 XCを選ぶ
オトーサン、 「やはり買わなきゃダメか」 高いので敬遠していたムックを買いました。 ・「MTBオールカタログ2007」えい出版社 1575円 「いろいろあるんだ。一番軽いのはどれかなぁ?」 でも、重量が表示されていないモデルが多いのです。 数ケ月、あちこちみたり聞いたりしてまわりました。 TREK、SPECIALIZED、GARYFISHER、GT、COMMENCAL... ある秋の日、市ケ谷を走っていると、 キャノンデールの専門店"Bikit"に遭遇しました。 「軽いクロカンってある?」 「ええ。でも、カーボンになりますよ」 「高いの?」 「ええ」 カーボンだと50万円台になるのです。 買えるはずないだろうという表情です。 ムリを承知で聞いてみました。 「10kgを割るクロカンないかな?」 意外な答えが戻ってきました。 「このバイクです」 店の奥に隠れていたMTBを持ち出してきました。 「明るいところでみせてよ」 店の外で、CANNONDALE TURINをみました。 持ちあげてみました。 「案外、軽いね。カラフルだね」 「2007年モデルだから、お安くしておきますよ」 「重量はいくら?」 しばし、カタログをみています。 「出ていませんね」 「なんで、カタログに重量が表示されていないの?」 「重量は個体差があるので、訴訟を怖れて公表しないのです」 だから、バイクショップでは分からないのです。 分かるのは、扱っているモデルだけ。 それも、実測しなければ、重量は分かりません。 お客のほうも、MTBに軽量を要求しませんから、 MTBの重量は不明なままなのが現状なのです。 では、以下、パーツ毎に書いていきましょう。 MTB初心者ですから、噴飯ものの記述もあるかも。 詳しい情報は、補足ということで。
3 バーは長いな
オトーサン、 「バーハンドル。ま、いいか」 ロードレーサーのドロップハンドルのほうが、 握る場所を変えられるので、疲れにくいのです。 でも、疲れたら、バーハンドルに手を添えたり、 思い切って休めばいいのです。 ドロップハンドルの長さが、大体42cmに対し、 バーハンドルは58cmもあるので、安定しています。
バーハンドル
4 サスペンション
オトーサン、 「これが、サスペンションフォークか」 前輪の両側にあって、食事用のフォークと形が似ています。 使って驚いたのは、意外に疲れないこと。 路面の凸凹の衝撃を柔らげるだけと思っていましたが、 ブレーキ掛けによる衝撃が、大分減るし、 絶えず路面に密着するので、オフロードも走りやすいのです。
サスペンションフォーク
補足 サスペンション付きのフォークは、望遠鏡のようだ。 内筒と外筒でできていて、路面の凹凸に対して上下に滑る。 左右の外筒の上部はアーチで連結して、 左右の外筒が互いに捩れたり独立に動いたりしないようになっている。 下部には車軸を付ける爪が付いている。 内筒と外筒の間はコイルばね又は空気ばねで支持されていて 衝撃を吸収するダンパーが付いている。 オトーサン、 「タウリンのばねは、コイルなの?」 「いいえ、エア(空気)です。そのほうが軽いのです」 軽くするために、トラベルも短いのです」 「トラベル、旅?」 「ストロークともいいます。クルマでいえば、ピストンの工程ですね」 「分かった。で、どのくらいの長さなの?」 「クロスカントリー用は、大体80mmです。 トラベルが大きいほど衝撃エネルギーの吸収が大きいので、 ダウンヒル(DH)用では、200mmのもあります」 「その分、フォークが重くなるよね」 「そう。クロスカントリー用には、長トラベルのフォークは使いません」
5 ヘッドショック?
オトーサン、 「でも、サスがあると、走りが遅くならない?」 「ええ、脚力の一部、1.3%ほどが、サスで吸収されてしまいます。 自転車の重量が1.8kgも増えたことに相当します」 「キャノデールのバイクには、ヘッドショックがついています」 「何それ?」 「ピンクのダイヤルの脇のレバーを回すと、サスを止めることができます」 「そりゃすごいね」 てなことで、時たま、サスを止めることもあります。
ヘッドショック
補足 ヘッドショックは、キャノンデール独自のサスペンションで、 フロントフォークの付け根の部分(ヘッド)に、 サスペンションが内蔵されている。 利点はサスペンション・ユニットが1個で済み、 フロントフォークのよじれが改善される点などにある。 がれ場でハンドルバーを操作する時に、有難い。
6 2wayシフトレバーだって?
オトーサン、 「へぇ、2wayなの、これ?」 シマノの大発展の契機になった発明、 デュアルコントロールレバーは、いまや必需品。 ロードレーサーのすべてについています。 ブレーキレバー一本で、ブレーキとシフトチェンジでき、 ハンドルバーから手を離さず、変速やブレーキが可能。 でも...、タウリン号のレバーは、2way。 レバーを押しても、引いてもいいのです。 「この赤いゲージもいいね」 現在の変速位置を分かりやすく表示してくれます。
2wayシフトレバー
7 27段変速
オトーサン、 「へぇ、歯数が表示されているんだ」 写真は、クランク・スプロケット。 円盤の外周にチェーンとかみ合う歯。 MTBで標準的なもので、44T-32T-22Tとなっていました。 Tは、teeth(歯)のこと。 3枚あって、それぞれ44枚歯、32枚歯、22枚歯。
クランクスプロケット
オトーサン、 「この変速機、XTなんだ」 「このディレーラーのグレードは上から2番目」 フロント・ディレーラー
補足 シマノのMTBでは、グレード順に、 XTR >Deore XT >Deore LX> Deore>Alivio >Acere>Altus >Tourney。 精度、軽さ、剛性、シフトのタイムラグがちがってくる。オトーサン、 「でも、リアのディレーラーは、XTRだぞ!」 「フロントは3段ですが、リアは9段変速ですからね」 後輪スプロケット リア・ディレーラー
8 ディスクブレーキ
オトーサン、 「ディスクブレーキって、かっこいいね」 「MTBでは、あたり前になりましたね」 「でも、油圧ブレーキでしょう」 「ええ」 「輪行したいんだけど、オイルが漏れない?」 「逆さにしたら、やばいですね」 「じゃ、機械式に換えてほしいな」 「重くなりますよ」 「しょうがないよ。輪行したいんだもの」 欲を言えば、超軽量のものがあるといいのですが。
機械式ディスクブレーキ 輪行時には、前輪を外す
補足 ディスクブレーキは、円板をパッドで締付けて制動する。 泥によるリムの汚れの影響を受けないし、 大きなパッドを使用できるので、雨水の影響も少ない。 オフロードを走るマウンテンバイクに向いている。 ディスクブレーキには、機械式と油圧式がある。 機械式は、ブレーキレバーを引くと、 ブレーキのキャリパーにつながるロープが引かれ、 キャリパーに付いているパッドをディスクに押しつけて制動する。 油圧式は、ブレーキレバーを引くと、 レバー部に内蔵されたピストンが押され油圧が上昇し、 油圧ホースでつながったブレーキのピストンがキヤリパーを押し、 キヤリパーに付いているパッドをディスクに押しつけて制動する。
9 タイヤを替える
オトーサン、 「こんなにぶっ太いタイヤなの?」 標準でついていたタイヤは、 表面に凹凸のある幅の広いタイヤです。 荒地や泥道などでグリップ力を保ちやすいものの、 舗装路では漕ぎが重そうです。 補足 ○Maxxis Larsen TT UST ブロック・タイヤ 定価:5775円 サイズ:26 x 2.0 重量:690g 走行面に密集して配置された台形ノブは 転がり抵抗の軽さと高速安定性を実現させた。 台形頂点の平らな部分は登りでのトラクションと ブレーキング力のアップを担っている。 オトーサン、 そこで、タイヤを替えることにしました。 「街乗りが主だから」 「じゃ、スリックタイヤにしますか?」 「...それもなぁ」 「では、セミスリックタイヤに取り替えましょう」 セミスリックタイヤとママチャリのタイヤを比較しました。 「なるほど、やや太いな」 このKENDAのセミスリックはというと、 タイヤサイドのブロックパターンのおかげで 砂利道のコーナナリングもOKでした。 手賀沼の草地も走ってみました。 「面白いなぁ」 補足 ○KENDA K935 + K SHIELD KHAN セミスリック・タイヤ 定価:2000円 サイズ:26 X 1.50 重量:575g パンク防止のために、セラミック分子とアラミド繊維を トレッドとケーシングに付加している。 オトーサン、 「でも、いまいちだなぁ」 調べたら、台湾製。 2000円の安物でした。 砂利道や草地はさほど走らないし、 舗装路、それもドライ路面しか走らないのですから、 もっと軽快に走れるタイヤが必要です。 まったく走っていないタイヤを替える。 ためらいましたが、思い切って、 超軽量セミスリック・タイヤに交換することにしました。 2000円の安物に交換した"Bikit"に不信感をもったので、 ロードレーサーで、お世話になっている寺田商会へ。 快く交換作業を引き受けてくれました。 もつべきものは、いい自転車屋さん。 「430gも軽くなるぞ!」 ...走ってみたら、これが大正解。 軽いこと、軽いこと、別のバイクのようです。 砂利道、段差、草地、いずれもOKでした。 補足 ○Panaracer Speed Blater Race Light 超軽量セミスリック・タイヤ 定価:6180円 サイズ:26×1.75 重量:360g XCドライコンディション用に開発された スピードブラスターの軽量化バージョン。 走りが軽い「ソニックライトノブ」採用。 凸凹の少ないフラット路面で 「とにかく軽く走りたい!」ユーザーにお薦め。
Maxxis KENDA(右) Panaracer(右)
TIOGA シェアーフット コンパクト
10 ペダルを替える
オトーサン、 「ペダルは、フラットでいいや」 「ビンディング・ペダルでなくていいのですか?」 「付いているつもりで足を動かせば、軽く走れるもん」 「慣れれば、そういう選択もありえますね」 「それから、できるだけ軽い奴を」 ということで、TIOGA シェアーフット コンパクトに。 でも、寺田商会へ行くと、また欲が出てきました。 「もっと軽いほうがいいなぁ」 チタンシャフトにしたら、76gの減量になりました。 わずか76gですが、見違えるような走り。 「ペダルが勝手に廻るようだ!」 補足 ○ビンディング・ペダル ペダルに付けた金具と靴底に付けたクリートを結合するペダル。 1984年、仏のLOO社がスキーの連結具をペダルに応用したのが始まり。 現在、主流のペダルは、シマノのSPDペダル。 次のような利点がある。 ・足とペダルの位置決めがされる。 ・360度にわたって、ペダルに脚力が伝達できる。 ・マウンテンバイクで、オフロードを走る時も、 振動で足がペダルから外れることがない ○TIOGA シェアーフット コンパクト クロモリシャフト PDL055 定価:5040円 サイズ:L70xW62xH22mm 重量:240g(ペア) カラー:シルバー/ブラック 超コンパクトで、軽く、カッコイイCNC削り出し仕上げ。 フラットバー仕様のロードや高級小径車に最適。 *CNC:コンピュータ数値制御 ○TIOGA シュアーフットコンパクト チタンシャフト PDL060 定価:1万9950円 サイズ:L70xW62xH22mm 重量:164g(ペア) カラー:ブラックチタンシルバー チタンシャフトを採用した超軽量ペダル。 ロードバイクや街乗り用にうってつけ! すっきりしたデザインはロード系の車体にピッタリ。
11 サドル
オトーサン、 「サドルも替えよう」 買ったとき、ついていたのは、フィジーク。 そう悪いものではありません。 ○Fizi:k Nisene HP Wing Flex 重量:279g XC用サドル。 軽さと強度に優れ、ショックアブソーバー効果の高い 新型レール"k:ium"合金を使用。 強化カーボンシェルにWING-FLEX を装備。 脚の動きを妨げず、悪路でもしっかりパワーを伝達でる。 重量:290g 価格:1万920円
Fi'zi:k Nisene 2 HP Ti
オトーサン、 「もっと軽いほうがいいなぁ」 ネットで探索を開始しました。 「そうだ、アリオネという手がある」 LOOK号につけていますが、満足しています。 全長が長いので、ポジションが選べます。 そのカーボンモデルをみつけました。 寺田商会に行って相談しました。 代理店に電話をかけてくれて、以下のモデルに決定。 輸入したので、入手するまで時間がかかりました。 さて、ようやく装着。 寺田光孝さん、ミリ単位で取り付けしてくれます。 「前が、0.5mm下っていますが、これでいいですか?」 「うーん」 「LOOKと同じですよ」 「そうだったか。じゃ、同じにしてください」 てなことで、ようやく乗ってみました。 「レーサーになったようだ」 カーボンは硬くて、とても長距離にはムリのような気がします。 「4万円、ドブに捨てたかな」 でも、200kmほど走ると、印象が変わってきました。 「慣れたのかな。そう硬くないな」 むしろ、微振動を吸収してくれるので、走行距離が伸びました。 ○Fizi:k Arione Carbon Braided 重量:179g 定価:4万0215円 30cmもの長さ。 スタイルとデザイン、座り心地の良さで人気爆発。 アリオネ・カーボンの中空強化チタンレールをカーボンに。 WING‐FLEXとTWIN-FLEXを融合させて、快適性は損なわない 究極の軽量モデル。 2方向に積層されたバイ・ダイレクショナル・シルバーカーボン。 アウターシェルは、マルチ・ダイレクショナルカーボン。 シェルの滑らかで革新的なウィングサイドをデザインするために カーボンファイバーはシェルの外側になるほど薄くなるように織られている。 最大の特徴であるカーボンブレイデッド・レールは 3D成型されたブレイデッドカーボンメッシュで出来ている。
Arione Carbon Braided
12 ホイールを替える
オトーサン、 「ホイールは、どのメーカーのだったっけ」 キャノンデールのカタログにも出ていません。 スペックに出ているのは、リムとハブとスポーク。 この3点を足せば、ほぼホイールの重量が分かります。 ・リム: Mavic XM819 UST Disc, 24 hole ・ハブ: Sun Ringle Dirty Flea ・スポーク: DT Swiss Champion 「1kg以上あるかも」
MAVIC CROSSMAX SLR WHEEL
オトーサン、 「ホイールの軽量化は欠かせないよなぁ」 勿論、乗り心地にも大きく影響しますが。 ついに、寺田商会へ。 最高グレードに交換してもらいました。 MAVIC CROSSMAX SLR WHEELS 重量は、フロント600g、リア820g。 光孝さん、丁寧に取り付けてくれます。 「重量いくらになりました?」 「9.77kgです!」 「おお!」 10.5kgが、9.77kgに減ったのです。 試走してみました。 「おお、別のバイクみたいだ!」 マウンテンバイクがロードレーサーに変身した瞬間です。
13 タイヤの空気圧
オトーサン、 「もっと見やすくならないかなぁ」 タイヤのサイドには規定圧力が刻まれています。 「オフロードを走るから、55 PSIにしとくか」 補足 規定圧力の表示はメーカー毎にバラバラ。 推奨空気圧、推奨範囲、最大空気圧など様々で、 圧力の単位も、PSI、kg/cm2、BAR、kPaがある。 PSIは、Pound per Square Inchの略で、 1平方インチあたり1ポンドの力がかかること。 1インチは2.54cm、1ポンドは450g。
35-55 PSI
14 ボトル
オトーサン、 「ボトルゲージは、安いのでいいよ」 前に転倒してLOOLのを壊して、1万円損しました。 だから、1500円のTOPEKのもの。 でも、ボトルは、キャノンデールにしました。
ボトルゲージ
15 タウリンのスペック
オトーサン、 「軽かったのになぁ」 改造するまえは、ペダルレスで、9.7kg。 ペダルをつけ、w機械式ディスクブレーキにしたので、 増えてまいました。 「10.5kgか。何とか10kgを割りたいなぁ」 ホイール、タイヤ、サドルを替えたので、 何とか10kgを割りました。 サドルバックと携帯式空気入れを装着したので、 現在は、10.2kgとなっています。 ○タウリン・カーボン(購入時) キャノンデールが開発した、 ハイモジュール・ユニディレクショナルカーボン採用のハードテール・フレーム。 わずか1250gと超軽量ながらもパワー伝達性に優れており、 高速レースを勝ち抜くためのレーシングバイクです。 フレーム: Taurine Carbon Si フォーク: HeadShok Super Fatty Ultra DLR, 80mm リム: Mavic XM819 UST Disc, 24 hole ハブ: Sun Ringle Dirty Flea スポーク: DT Swiss Champion タイヤ: Maxxis Larsen TT UST, 26 x 2.0" ペダル: CrankBrothers Egg Beater クランク: Cannondale Carbon Si, 22/32/44 チェーン: Shimano 9-speed Rear Cogs: Shimano XT, 11-34 ボトムブラケット: Cannondale Hollowgram Si フロント・ディレーラー: Shimano XT リア・ディレーラー: Shimano XTR シフター: Shimano XT Rapidfire ハンドルバー: ControlTech Carbon Flat ステム: Cannondale XC3 Si 31.8 ヘッドセット: Cannondale HeadShok Si ブレーキ: Shimano XT ブレーキレバー: Shimano XT サドル: Fi'zi:k Nisene 2 HP Ti シートポスト: FSA SL-K Carbon カラー: チームレプリカ サイズ: M 重量:9.7kg(実測:ペダルレス)
17 キャノンデールの歴史
オトーサン、 「結構、いい会社なんだ」 ○Cannondale Bicycle Corporation 1971年、コネチカット州で創業された自転車メーカー。 創業当初の社屋は、コネチカット州の廃線になった駅舎で、 鞄を販売していた。社名は、その駅名から取られたもの。 かつては、"poor man's KLEIN”(貧乏人のクライン)と蔑まれていたが、 人件費の安い中国・台湾での大量生産が当たり前の現代において、 アメリカ国内で手作業での生産を続けている数少ない自転車メーカーであり、 フレーム作りに関しての技術は世界トップレベルである。 フレームにはHAND MADE IN USAと書いてある。 現在は、ペンシルバニア州ベッドフォードに自社工場をもち、 大勢の職人を抱えている。 工場ツアー1 工場ツアー2 開発から生産まで自社で一貫しているが、その独創性でも知られる。 世界初の大型アルミ・フレーム・バイクを出し、 またリアサスペンションMTBを初めて量産した。 デザインもユニークでCAAD(テーパー状のチューブを使用したフレーム)や LEFTY(片持ち一本サスペンション)などのシリーズもある。 自転車乗りには憧れのブランドとなった。 2003年、モーターサイクル事業に乗り出したことで破産。 イスラエルの非公開株式投資グループ "Pegasus Capital Advisors LP"の傘下に入った。 新経営陣は、「アルミのキャノンデール」の看板を下ろし、 2005年、他メーカー同様に、フレームのカーボン化を開始した。 また、イタリアのシューズメーカー・ディアドラ社と業務提携し、 カナダの"スゴイ・パフォーマンス・アパレル社"を傘下に収め、 バイク部門以外を強化しはじめている。 2007年7月、John DoerrをCOOとして迎え、 サプライチェーン・マネジメントにより生産効率化を図る。 2008年から、低価格帯市場に参入するために、 フレームの生産・組立を中国と台湾に委託している。 しかし、レースに学び、レースのために開発するという姿勢は堅持している。
参考サイト: ・自転車探検! http://www.geocities.jp/jitensha_tanken/index.html 撮影機材:Nikon COOLPIX P3